JP2022527580A - 肉類似物及び肉類似物押出装置及び方法 - Google Patents

肉類似物及び肉類似物押出装置及び方法 Download PDF

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Abstract

肉類似物は、互いに対して平行に向けられた、つながっている剪断繊維のマクロ構造と、剪断繊維の間に配置された間隙とを含み得る。マクロ構造は、肉を含まなくてもよく、植物性タンパク質を含んでもよい。押出システムは、押出機及びダイを含んでもよい。押出システムは、肉類似物を製造することができる。肉類似物は、植物タンパク質を含んでもよい。押出機は、ダイに接続可能であってもよい。押出システムは、押出機からダイに、植物性タンパク質を含む材料を、ダイを通って延びる流体経路を通して誘導するように構成され得る。ダイは、材料に脂肪又は脂肪類似物を注入し、それによって該脂肪又は脂肪類似物及び材料が該ダイから出るときに、該脂肪又は脂肪類似物は、植物性タンパク質を含む材料に組み込まれているものの、前記材料とは視覚的に識別されるように、構成されている。【選択図】 図6

Description

[0001]本開示は、概して、植物性タンパク質を含有する肉類似物、そのような類似物の製造方法、肉類似物押出装置、及びそのような装置の使用方法に関する。より具体的には、本開示は、繊維状マクロ構造と、マクロ構造内の空隙と、を含む肉類似物であって、空隙に脂肪が注入されている、肉類似物に更に関する。
[0002]肉の外観及び質感を有する食品製品(「肉類似物」)を製造するための既存のプロセスは、押出プロセスにおいて小麦グルテン又は大豆タンパク質分離物を主に使用する。しかしながら、これらのタンパク質に繊維状構造又は層状構造をもたせる方法は十分に解明されておらず、したがって、配合の変更、又は特定の構造を有する新たな製品の開発は困難である。
[0003]例えば、動物性タンパク質を植物性タンパク質などの他のタンパク質源に置き換えると、不十分な構造及び質感の製品になる。その結果、再構成された繊維質の肉片における形状、質感、及び構造は制限される。牛肉、例えば霜降り肉、子羊肉若しくは豚肉、又はその他の比較対象となる肉(reference meat)に相当する構造及び質感を有する肉類似物は、製造するのがより困難である。
[0004]これらの困難さは、主に、肉類似物の生産に関連する加熱及び冷却プロセス中に、タンパク質凝集が制御されないことによるものである。融解したタンパク質を冷却すると、非類似物(non-analogues)として同様のレオロジー挙動及び生化学的挙動が生じ得ることから、同じ種類の構造が生じ得る。食感の硬さ及び/又は弾力性に何らかの違いが存在する可能性はあるものの、目に見える構造の違いはほとんどない。
[0005]良好な嗜好性、及び/又は人間の消費者による受け入れを達成する肉類似物を再現するためには、風味の他に、堅さ/弾力性及び外観的な特徴の両方の制御が必要である。現在のプロセス及び配合では、既存の肉類似物製品を超える構造及び食感の違いを生み出すことはできない。
[0006]タンパク質は、食事の重要な要素である。タンパク質は身体の主要な窒素源である。食物タンパク質は、体の成長、維持、及び修復に必要な必須アミノ酸を提供する。標準的な身体活動をしている健康な成人に推奨される1日のタンパク質摂取量は、0.83gタンパク質/kg体重/日である。20種類のアミノ酸のうち9種が必須アミノ酸であり、人体では合成できないことから、食事中のタンパク質の量に加えてタンパク質の質も重要である。したがって、アミノ酸プロファイルが完全であることを保証するために食事に含める場合には、食物タンパク質源の組成を考慮することが重要である。
[0007]タンパク質の質に関しては、肉、卵、又は牛乳などの動物性タンパク質源は、9種の必須アミノ酸を適切な量で含んでいるため、完全な供給源である。これは、大豆、キャノーラ、又はジャガイモなどの一部の植物タンパク質源にも当てはまる。しかしながら、その他の一部の植物タンパク質は、穀物(例えば、トウモロコシ、小麦、米など)の場合のリジン及び豆果(例えば、エンドウ豆、レンズ豆、ヒヨコ豆など)の場合のシステイン/メチオニンなど、必須アミノ酸を欠いている。したがって、必須アミノ酸を欠く植物タンパク質は、人体の代謝要求をカバーするために食事で組み合わせる必要がある。
[0008]タンパク質の持続可能な供給を確保するために、植物ベースの肉類似物は、興味深い代替物を提供する。しかしながら、既存の製品は、レッドミート、特に霜降り牛肉のステーキなどのレッドミートの味及び質感を十分に再現していない。更に、消費者に提供されている製品は多様性に乏しく、かつ前記製品は過度に加工されていると消費者により認識される可能性がある。
[発明の概要]
[0009]レッドミートの構造及び質感を考えたときに顕著な特徴には、コラーゲン系結合組織に組み込まれたアクチン及びミオシンのタンパク質フィブリルによって構成される、筋組織の複雑な階層的及びマルチスケール(multiscale)構造がある。タンパク質フィブリルは、数センチメートルの長さに達する場合もあり、肉の咀嚼に関与し得ることを、重要な構造的特徴とする。
[0010]筋タンパク質構造物に加えて、レッドミートは、タンパク質マトリックス内脂肪組織及びタンパク質マトリックスを含まない脂肪組織によるサシ(inclusion)を示す。この複雑な構造が、肉の外観、並びに肉の質感及びジューシーさの源になり得る。
[0011]更に、レッドミートは、タンパク質フィブリル及び脂肪のサシと共に、網目構造部分が含有する血清中に分布しているヘモグロビンなどの球状タンパク質、並びにマトリックス内に分散している複数種のビタミン類及びミネラル類を含有する。
[0012]消費者を満足させる肉類似物を設計するとき、霜降り肉などのレッドミートの、構造の態様、質感の態様、及び栄養の態様の全てを統合することが有益であり得る。例えば、霜降り肉は、筋組織の複雑な階層構造及びマルチスケール構造、タンパク質マトリックス内の脂肪組織によるサシ、及び網状構造部分が含有する血清中に分布している球状タンパク質を含み得る。
[0013]したがって、出願人は、驚くべきことに、及び予想外に、米国農務省(USDA)による牛肉の品質等級の「Prime」を達成する、霜降り、すなわち牛肉の赤身内部への脂肪の混合(intermingling)又は分散として定義される、霜降りを、視覚的に実現し得る肉類似物を開発した。USDAのPrime等級は、第12肋骨と第13肋骨との間で切断した後の牛枝肉の切断面に霜降りが豊富に入っており、分布している、牛肉のリブアイ肉に与えられ得る(霜降りが豊富な又は中程度に豊富な脂肪交雑であるとして定義され、一方USDA等級が低い牛肉は霜降りが微量であるか、わずかであるか、又は全くない)。
[0014]更に、この点に関して、本開示は、肉類似物並びに肉類似物押出装置及び方法に関する既存の技術における問題に、利点及び解決策を提供する。例えば、肉類似物は、マクロ構造内に空隙を含む繊維状マクロ構造を含んでもよく、この空隙には、脂肪及び/又は脂肪類似物が注入されている。肉類似物押出装置及びそのような装置を使用する方法は、繊維状マクロ構造を達成することができ、繊維状マクロ構造の空隙に脂肪を注入することができる。好ましい実施形態では、肉類似物は、平行な繊維のマクロ構造を含み、肉類似物の繊維は、互いに実質的に平行である。
[0015]一実施形態では、ダイは、高温での高水分押出成形のための植物ベースのタンパク質含有生地を受け取り、押出後には、肉のような質感と外観を持つ薄い平板(slab)状の肉類似物を形成し得る構成(例えば、「コートハンガーダイ」構成)を有し得る。
[0016]一実施形態では、天然着色料及び風味成分が、押出プロセス中及び/又は押出プロセス後に生地に注入されてもよい。一実施形態では、肉類似物の天然の肉の色を模するために、トマト由来のリコピン又はビートルート由来のベタインなどの1種以上の天然着色料、及び/又はそれらの混合物が使用される。例えば、肉類似物は、赤褐色に着色した、リブアイ又はトップ・ロインなどのステーキ様形状を含む、霜降り牛肉ステーキの形をしており、脂肪及び/又は脂肪類似物の領域と、視覚的に識別される肉類似物の領域とを含有する。このような実施形態では、視覚的に識別される領域は、互いに異なる配合(すなわち、植物性タンパク質又は脂肪)を含む。
[0017]一実施形態では、味及び口中での知覚が改善された、動物肉のコールドカットと同じ又は実質的に類似した官能特性を有する肉類似物を、本明細書に開示のように製造することができる。好ましい実施形態では、肉類似物は、肉及び/又は動物性タンパク質を含まない。
[0018]一実施形態では、肉類似物を形成するために使用される原材料としては、タンパク質、タンパク質粒子(例えば、質感が加えられた植物性タンパク質)及び水が挙げられ得る。粒子は、植物及びミネラル由来の不溶性粒子であってもよい。一実施形態では、粒子は、エンドウ豆の外皮を含んでもよい。
[0019]一実施形態では、肉類似物の製造方法は、生地を加熱することを含み、この加熱は、生地を約50~約100rpmの速度、約15kg/h~約25kg/hのマスフロー(massic flow)、及び約140~約250℃の温度からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータを用いて操作する押出機にかけることを含む。生地は、(i)生地を押出機に送り込むことができるミキサー、及び(ii)押出機(例えば、粉末及び液体を押出機に別々に供給することによる)、からなる群から選択される場所で調製することができる。
[0020]一実施形態では、本方法は、コートハンガーダイ、フィッシュテールダイ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるダイを通して生地(例えば、押出生地)を導くことを含む。本方法は、ダイの温度を約70℃~約95℃に維持することを含み得る。一実施形態では、方法は、ダイの出口における肉類似物の温度及び圧力に応じて、ダイの温度を水の沸点近くの温度を下回る温度に維持することを含み得る。
[0021]一実施形態では、流れ方向に対して実質的に垂直な方向、例えば、ダイを通る流れ方向に垂直な方向に対して約+/-15度以内での、生地の横方向の膨張及び/又は収縮により、ダイにおける流動性が周期的に不安定になる場合に、ダイにおいて繊維が組織化され得る。周期的な流動不安定性は、流動不安定性による圧力振動を生じ得る。生地がダイを出るとき(生地が肉類似物と呼ばれる場合)に圧力振動の特性が維持されると、生地及び/又は肉類似物に剪断繊維(sheared fiber)及び間隙構造が形成され得る。
[0022]本明細書に記載される特徴及び利点は、包括的なものではなく、具体的には、図面及び説明を考慮することで多くの追加の特徴及び利点が当業者には明らかになるであろう。更に、本明細書で使用される言語は、専ら読みやすさ及び指示を目的として選択されており、本発明の主題の範囲を限定するものではないことを留意されたい。
本開示による肉類似物押出システムの一実施形態を示す。 本開示による肉類似物押出方法の一実施形態を示す図である。 本開示によるダイの下部に沿った肉類似物のフローダイアグラムの一実施形態を示す。 本開示による繊維が形成される向きに関するダイアグラムの一実施形態を示す。 本開示による剪断繊維を有する加工された食品類似物の一実施形態を示す。 剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の一実施形態を示す。 剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の一実施形態の積層シートを示す。 剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の一実施形態を示しており、ここでは、剪断繊維の間の間隙に脂肪が注入され充填されている。 剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の一実施形態を示す。 密な(compact)均質構造を有する肉類似物を示す。 大豆と小麦グルテンとのブレンドの肉類似物を示す。 エンドウ豆とソラ豆とのブレンドの肉類似物を示す。 エンドウ豆と大豆タンパク質とのブレンドの肉類似物を示す。 繊維構造に脂肪類似物が含まれているエンドウ豆とソラ豆との肉類似物を示す。
[0037]本明細書では、製品、装置、及び方法の詳細な実施形態が開示される。但し、開示される実施形態は、装置及び方法の単なる例示であり、様々な形態で実施され得ることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される具体的な機能的詳細は、限定として解釈されるべきではなく、本開示を様々に採用するために当業者に教示するための代表的な例としての、特許請求の範囲の単なる基礎として解釈されるべきである。
[0038]本明細書で使用するとき、単数形「1つの」(「a」、「an」及び「the」)には、別段の指示がない限り、複数の参照物も含まれる。例えば、「原材料(an ingredient)」又は「方法(a method)」と言及する際は、複数の、かかる「原材料」又は「方法」が含まれる。「X及び/又はY」という文脈で使用される用語「及び/又は」は、「X」若しくは「Y」又は「X及びY」と解釈されるべきである。同様に、「X又はYのうちの少なくとも1つ」は、「X」若しくは「Y」又は「X及びYの両方」と解釈されるべきである。
[0039]本明細書で使用するとき、「約」、「およそ」、及び「実質的に」は、数値範囲内、例えば、参照数字の-10%から+10%の範囲内、好ましくは-5%から+5%の範囲内、より好ましくは、参照数字の-1%から+1%の範囲内、最も好ましくは参照数字の-0.1%から+0.1%の範囲内の数を指すものと理解される。本明細書における全ての数値範囲は、その範囲内の全ての整数又は分数を含むと理解されるべきである。更に、これらの数値範囲は、この範囲内の任意の数又は数の部分集合を対象とする請求項をサポートすると解釈されたい。例えば、1~10という開示は、1~8、3~7、1~9、3.6~4.6、3.5~9.9などの範囲をサポートするものと解釈されたい。
[0040]本明細書に記載の全ての百分率は、別途記載のない限り、肉類似物及び/又は対応するエマルションの合計重量によるものである。pHについての参照がなされる場合には、値は標準的な装置により25℃にて測定されるpHに相当する。
[0041]用語「食品」、「食品製品」及び「食品組成物」は、ヒトを含む動物によって摂取されることが意図され、動物に少なくとも1種の栄養素を提供する製品又は組成物を意味する。用語「ペットフード」とは、ペットによる摂取を意図した任意の食品組成物を意味する。用語「ペット」とは、本開示により提供される組成物から恩恵を得られる、又はかかる組成物を堪能することのできる、任意の動物を意味する。例えば、ペットは、鳥類、ウシ科動物、イヌ科動物、ウマ科動物、ネコ科動物、ヤギ、オオカミ科動物、ネズミ、ヒツジ又はブタといった動物であってもよいが、ペットは任意の好適な動物であり得る。用語「コンパニオンアニマル」とは、イヌ又はネコを意味する。
[0042]「ブレンドされた」組成物は、本開示の文脈において、互いに対して異なる特性を少なくとも1つ有する、好ましくは、少なくとも水分含有率及び水分活性が異なる、少なくとも2種類の成分を単に有する。この点に関して、組成物が「ブレンドされた」と言う記述は、ブレンドされた組成物が、「ブレンド」と呼ばれる場合がある加工、すなわち、構成成分を、それらが互いに区別できないように混合することを意味するものではなく、好ましくは、肉類似物を別の食用組成物(例えば、グレービー又はブロス)と混合して、本明細書に開示されるブレンド組成物を形成する際には、このような加工は回避される。
[0043]「均質な」構造とは、肉類似物の構造が、肉類似物の任意の方向又は軸に沿って均一に分布していることを指す。例えば、均質な構造は、機械方向/流目(grain direction)を有さない。他方、肉類似物の「不均質」な構造は、肉類似物の少なくとも1つの方向又は軸に沿って不均質である。例えば、不均質な構造は、機械方向を有する。
[0044]「乾燥」食品組成物は、10重量%未満の水分及び/又は0.64未満の水分活性を有し、好ましくは両方を有する。「半湿潤」食品組成物は、11重量%~20重量%の水分及び/又は0.64~0.75の水分活性を有し、好ましくは両方を有する。「湿潤」食品組成物は、20重量%超の水分及び/又は0.75を超える水分活性を有し、好ましくは両方を有する。
[0045]「肉類似物」とは、外観、質感、及び物理的構造の点で、天然の肉の1つ以上の断片(pieces)に類似しているエマルション製品である。本明細書で使用するとき、肉類似物は肉を含まず、例えば、肉を含まない肉類似物は、代わりにグルテンなどの植物性タンパク質を使用することで、肉の外観、質感、及び物理的構造を得ることができる。
[0046]本文書の文脈において、肉類似物は、好ましくは植物タンパク質ベースの食品であり、レッドミートの構造、質感、及び味を再現することによってレッドミートの断片の代替となり得る。本明細書に開示される肉類似物の具体的な特徴は、巨視的なタンパク質ベースのフィブリル構造が存在することである。追加的に又は代替的に、肉類似物は、巨視的なタンパク質ベースのフィブリル構造内の空隙に注入された脂肪及び/又は脂肪類似物を含有してもよい。脂肪及び/又は脂肪類似物含量は、肉類似物の0重量%~約100重量%の範囲であってもよい。植物及び/又は植物性タンパク質ベース含量は、肉類似物の0重量%~約100重量%の範囲であってもよい。
[0047]好ましい実施形態は、植物性タンパク質を含有する肉類似物、そのような類似物の製造方法、肉類似物押出装置、及びそのような装置を使用する方法に関する。より具体的には、本開示は、肉類似物、肉類似物押出装置、並びに繊維状のタンパク質-間隙マクロ構造を有する肉類似物、及び/又はタンパク質-間隙マクロ構造内の間隙に脂肪が注入されたタンパク質-脂肪マクロ構造を有する肉類似物を押出成形するための方法に関する。
[0048]本明細書に記載されるフィブリル状肉類似物は、バーガーパティ、ミンチ肉、ベーコン、コールドカット類、及びソーセージなどのその他の肉類似物を製造するための素材として更に使用され得る。
[0049]例えば、図5及び図9は、ダイ10の一実施形態を示す。ダイ10は、加工のために、肉類似物をダイ10に誘導するライン接続部を含んでもよい。ライン接続部は、ダイ10における加工及び/又は更なる加工のために、生及び/又は前処理された肉類似物を受け取るための肉類似物製造システムの他の要素に接続され得る。
[0050]ダイ10は、金属(すなわち、アルミニウム、ステンレス鋼)、プラスチック(すなわち、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン)、有機材料(すなわち、木材、竹)、複合材料(すなわち、セラミックマトリックス複合体)、その他の材料、及びこれらの組み合わせから製造され得る。ダイ10は、押出成形、機械加工、鋳造、3D印刷、及びこれらの組み合わせによって製造することができる。ダイ10は、何らかの物質でコーティングされてもよい。例えば、ダイ10は、ダイ10上の細菌及び/又は微粒子の蓄積を防止するために何らかの物質でコーティングされてもよい。
[0051]本明細書に記載されるように、ダイ10は、一緒に組み立てられてダイ10を形成する様々な部品又は要素から構成され得る。一実施形態では、ダイ10は、単一部品、例えば、3D印刷された単一部品、及び/又はベース材料の単一のブロックから機械加工されコンピュータ数値制御(「CNC」)された単一部品である。
[0052]好ましい実施形態では、肉類似物は、ライン接続部からダイ10に入り、ダイ10から押し出されてもよい。次いで、押出された肉類似物は、図5に示されるように、間隙20を通ってダイ10から出ることができる。
[0053]肉類似物がダイ10を通過し、押出される際、肉類似物に圧力が加えられて、肉類似物がダイ10を通過することができ、それによりダイ10に圧力がかかる。いくつかの実施形態では、ダイ10は、約40~約200psi、好ましくは約60~約100psiの圧力に耐えることが必要とされ得る。一実施形態では、ダイ10は、締結具を使用して、一緒に保持された及び/又は固定された複数の構成要素から構成されてもよい。締結具は、ねじ、スナップ、ボルト、クリップ、相互係止要素、及び/又はその他の締結構成要素であってもよい。
[0054]図1は、肉類似物を加工するための肉類似物押出システム30の一実施形態を示す。一実施形態では、肉類似物は、生地31によって形成される。肉類似物押出システム30は、まず生地31を生地調製領域32で前処理することができる。例えば、生地31は、複数の原材料を含んでもよく、複数の原材料は、更なる加工の前に混合を必要とし得る。混合は、手で実施されてもよく、及び/又はメカニカルミキサー、例えばブレンダーによって実施されてもよい。
[0055]次いで、生地31は、肉類似物押出システム30のポンプ33内に配置されてもよい。例えば、ポンプはピストンポンプであってもよい。生地31は、手作業でポンプ33内に配置されてもよく、及び/又は生地調製領域32からポンプ33へと自動的に輸送されてもよい。ポンプ33は、生地31をライン39を通して送達してもよい。ライン39は、押出機34に接続されてもよい。例えば、ライン39は、二軸押出機に接続されてもよい。肉類似物押出システム30の一実施形態では、ライン39は含まれず、ポンプ33は押出機34に直接接続される。
[0056]押出機34(例えば、二軸押出機)は、ポンプ33により生地31に圧力を加えて、押出機34のある側から、押出機34の反対側に生地31を移動させることができる。押出機34は、加えて、又は代替的に生地31に熱を加えることができる。押出機34は、加えて、又は代替的に、生地31が押出機34を通って移動する際に、水及び/又は別の材料を生地31に注入するための注入ポート(図示せず)を備えて構成されてもよい。
[0057]押出機34(例えば、二軸押出機)は、ダイ10に接続されてもよい。図1に示すように、ダイ10は、任意選択的に、入口マニホールド36、冷却ダイ37、及び/又は1種以上の冷却装置35を含んでもよい。他の実施形態では、1つ以上の冷却装置35及び入口マニホールド36は、ダイ10に含まれなくてもよい。他の実施形態では、冷却ダイ37は、ショートダイであってもよい。ショートダイは、ダイの長さ(ダイの使用中に材料がダイを通って移動する長さとして定義される)が、ダイの幅(ダイを出るときに材料が通過するダイ出口の平面セクションの最長寸法として定義される)よりも短いダイであってもよい。例えば、ショートダイは、長さ約9インチ及び幅約15インチであってもよい。
[0058]入口マニホールド36は、押出機34から高圧で生地31を受け取ることができる。入口マニホールド36は、例えば、生地31の流れを実質的に円形の断面から実質的に平面の断面(すなわち、幅が高さの何倍もある断面積を有する、例えば、幅が高さの約20倍である)へと変換して、生地31を冷却ダイ37(例えば、ショートタイプの冷却ダイ(short cooling die))に通すように方向づけることができる。
[0059]入口マニホールド36は、入口マニホールド36から生地31を受け取るように構成された冷却ダイ37(例えば、ショートタイプの冷却ダイ)に接続されてもよい。次いで、生地31は、押出機34(例えば、二軸押出機)によって推進されて、冷却ダイ37全体(over)を通過し得る。冷却ダイ37は、一定の温度で維持され得る。加えて、又は代替的に、生地31が冷却ダイ37を通って移動する際に、冷却ダイ37は、生地31の経路に沿った温度プロファイルで維持され得る。一般に、冷却ダイ37を任意選択的に含むダイ10は、通常の大気圧で約40℃~約95℃の一定温度で保持され得る。より好ましくは、ダイ10は、約70℃~約95℃に保持され得る。例えば、ダイ10は、約95℃、又は約85℃の一定温度で保持され得る。
[0060]冷却装置35は、冷却ダイ37(例えば、ショートタイプの冷却ダイ)の温度を維持し得る。例えば、冷却ダイ37は、冷却ダイ37内に組み込まれ、1つ以上の冷却装置35に接続された1つ以上の冷却ラインを含んでもよい。1つ以上の冷却装置35は、流体リザーバを含んでもよい。冷却装置35は、冷却ダイ37の冷却ラインを通して液体(例えば、水、R134-a、及び/又は別の冷媒)を導き、冷却ダイ37から熱エネルギーを除去してもよい。冷却ダイ37は、冷却ダイ37の温度を感知する温度センサを含んでもよい。1つ以上の冷却装置35は、温度センサから受信したフィードバックに応答して、及び/又はそれに基づいて、流体流速及び/又は流体温度を調節してもよい。一実施形態では、複数の温度センサが、生地31の流路に沿って配置されてもよい。押出成形後、生地31は肉類似物と見なされ得る。
[0061]肉類似物押出システム30は、切断工具38を更に含み得る。切断工具38は、生地31を所定のサイズ及び/又は所望の寸法に切断してもよい。例えば、切断工具38は、生地31を、ストリップ、実質的に円形の形状、スライス、ステーキ、並びに/又は霜降り牛肉ステーキなどのヒト用の食品及び/若しくはペットフードに一般的に関連付けられる任意の他の形状に切断してもよい。
[0062]図2は、肉類似物押出方法40の一実施形態を描写したダイアグラムを示す。明確にするために、肉類似物押出方法40の様々な工程は、図2中の、肉類似物押出システム30に広く対応するダイアグラムにおいて矢印として示されている。本明細書に含まれる工程には、識別付番(numerical identifiers)が割り当てられているが、本明細書に開示される工程は、工程の付番によって割り当てられた数値の順序で実施されることに限定されない。例えば、工程46は、工程47の前、最中、及び/又は後に生じ得る。
[0063]工程41では、原材料を肉類似物押出システム30に導入することができる。原材料は、肉以外の物質を含んでもよい。原材料は、生地31、肉類似物、及び/又は2つ以上の材料の組み合わせであってもよい。肉以外のタンパク質物質のうち好適なものの非限定的な例としては、小麦タンパク質(例えば、全粒小麦又は小麦バイタルグルテンなどの小麦グルテン)、トウモロコシタンパク質(例えば、粉砕トウモロコシ又はトウモロコシグルテン)、ダイズタンパク質(例えば、ダイズ粕、ダイズ濃縮物、又はダイズ単離物)、キャノーラタンパク質、米タンパク質(例えば、粉砕米又は米グルテン)、綿実、ピーナッツ油粕、パルスタンパク質(例えば、エンドウ豆タンパク質、ソラ豆タンパク質)、全卵、卵アルブミン、乳タンパク質、及びこれらの混合物が挙げられる。
[0064]いくつかの実施形態では、原材料は、グルテン(例えば、小麦グルテン)などの肉以外のタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、原材料は、グルテンを含まない、肉以外のタンパク質を含む。
[0065]いくつかの実施形態では、原材料は、ダイズ系原料、トウモロコシ系原料、又は別の穀物系原料(例えば、アマランス、大麦、ソバ、フォニオ、キビ、オート麦、米、小麦、ライ麦、ソルガム、ライコムギ、又はキノア)を含有してもよい。
[0066]いくつかの実施形態では、原材料は、エンドウ豆タンパク質及びソラ豆タンパク質を含んでもよく、又はエンドウ豆タンパク質、ソラ豆タンパク質、及び米を含んでもよく、又はエンドウ豆タンパク質、ソラ豆タンパク質、及びグルテンを含んでもよい。
[0067]原材料は、所望により、細粉(flour)又はタンパク質分離物を含んでもよい。細粉が使用される場合、原材料は、タンパク質を含んでもよい。したがって、植物性タンパク質であり、細粉である原材料が使用され得る。好適な細粉の非限定的な例は、米、小麦、トウモロコシ、大麦、及びソルガムの細粉を含む穀粉などのスターチ粉、ジャガイモ、キャッサバ、サツマイモ、クズウコン、ヤムイモ、及びタロイモの細粉を含む根菜粉、並びにサゴ粉、バナナ粉、オオバコ粉、及びパンノキ粉などのその他の細粉が挙げられる。好適な細粉の更なる非限定的な例としては、ソラ豆、レンズ豆、リョクトウ、エンドウ豆、ヒヨコ豆、及びダイズなどの豆類の細粉が挙げられる。タンパク質分離物が使用される場合、原材料としては、例えば、ソラ豆、レンズ豆、又はリョクトウからのタンパク質分離物を含んでもよい。
[0068]いくつかの実施形態では、原材料は、植物性脂肪などの脂肪を含み得る。脂肪は、加工された肉類似物中の空隙を充填するために使用されてもよい。加工された肉類似物は、肉類似物マトリックスと呼ばれる場合がある。植物油、例えば、コーン油、ヒマワリ油、ベニバナ油、菜種油、ダイズ油、オリーブ油、及びモノ不飽和及び多価不飽和脂肪酸に富む他の油が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ω-3脂肪酸源、例えば、魚油、オキアミ油、亜麻仁油、クルミ油又は藻類油のうちの1種以上が含まれる。一実施形態では、肉類似物マトリックス中の空隙を充填するために使用される原材料は、脂肪類似物(例えば、親水コロイド、脂肪及びタンパク質のゲル化エマルション)、植物繊維、結合組織類似物(例えば、肉結合組織と同様の構造を有するタンパク質ガムマトリックス)であってもよい。
[0069]いくつかの実施形態では、原材料及び/又は脂肪は、海老、魚、及びオキアミなどの海洋生物(sea animal)系の原材料を含んでもよい。他の実施形態では、海洋生物系原材料は、原材料及び/又は脂肪に実質的に又は全く存在しなくてもよい。
[0070]原材料は、タンパク質及び細粉類に加えて、他の成分、例えば、微量栄養素、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、防腐剤、着色料、及び食味増強剤(palatant)のうちの1種以上を含んでもよい。
[0071]好適なビタミンの非限定的な例としては、ビタミンA、任意のビタミンB類、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、及びビタミンKが挙げられ、これらは上記の様々な塩、エステル、又は他の誘導体を含む。好適なミネラルの非限定的な例としては、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、鉄、塩化物、ホウ素、銅、亜鉛、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、及びセレンなどが挙げられる。
[0072]好適な防腐剤の非限定的な例としては、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸、パラヒドロキシ安息香酸メチルナトリウム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適な着色料の非限定的な例としては、青色1号、青色2号、緑色3号、赤色3号、赤色40号、黄色5号、黄色6号などのFD&C着色料;焙煎麦芽粉、カラメル着色料、アナトー色素、クロロフィリン、コチニール、ベタニン、ターメリック、サフラン、パプリカ、リコピン、エルダーベリー果汁、パンダン及び蝶豆などの天然着色料;二酸化チタン、並びに当業者に既知の任意の好適な食品着色料が挙げられる。好適な食味増強剤の非限定的な例は、酵母である。
[0073]原材料は、粒子を更に含んでもよい。粒子は、動物以外に由来する不溶性粒子、例えば、質感が加えられた植物性タンパク質又は微粉化植物性材料、外皮(例えば、エンドウ豆外皮)、ナッツ、繊維(例えばニンジン又は小麦)、炭酸カルシウム、及び/又はひずみ軟化をもたらし、周期的に不安定性を高める粒子を挙げることができる。好適な粒子の種類の非限定的な例は、エンドウ豆外皮、ニンジン繊維、及び炭酸カルシウムである。
[0074]工程42において、原材料は、更なる加工のためにシステムによって輸送され得る。一実施形態では、原材料の混合プロセスは、肉類似物押出システム40に関連する任意の押出及び/又は切断プロセスとは離れた場所で実行され得る。したがって、工程42の輸送工程は、本明細書に記載される任意の加工工程間で、及び/又は当該技術分野において既知の任意の他の加工工程間で行われてもよい。原材料の移動は、チューブを介して行われてもよい。チューブは、金属及び/又はプラスチックから製造されてもよい。チューブ内での原材料の移動は、ポンプ、例えばスクリューポンプ、及び/又は重力によって行われてもよい。
[0075]工程43では、図1に示した押出機34(例えば、二軸押出機)によって原材料に圧力を加えてもよい。再び図2を参照すると、工程43は、原材料を加熱することを含んでもよい。工程43は、押出機34の入口から、押出機34の押出長さを通過させて、押出機34よりダイ10へと原材料を移動させることを更に含んでもよい。
[0076]加圧工程43は、注入工程44を更に含んでもよい。注入工程44は、水、1種以上の粒子、及び/又は1種以上の液体成分の注入を含んでもよい。一実施形態では、注入工程44は、脂肪の注入、並びに/又は脂肪の外観及び/若しくは特性を有する材料の注入を含む。原材料が押出機34に沿って移動している間に、水、1種以上の粒子、及び/又は1種以上の液体成分の注入を行ってもよい。工程44では、水及び/又は液体が押出機34に注入されてもよい。水、1種以上の粒子、及び/又は1種以上の液体成分は、押出機34を通過する原材料と混合してもよい。
[0077]工程47では、原材料は、押出機34(例えば、二軸押出機)からダイ、例えばダイ10に誘導され得る。原材料は、押出機34によってダイ10を通過させる際に、原材料の平板に成形されてもよい。一実施形態では、ダイ10は、ダイ10の下流端で原材料に材料を注入するための孔を含む。一実施形態では、工程45は、脂肪及び/又は脂肪類似物の注入を含む。脂肪及び/又は脂肪類似物を注入して、肉類似物の繊維状マクロ構造間の間隙を充填することができる。原材料平板のサイズは、ダイ10を所望の構成に調整することによって所定のものとすることができる。
[0078]工程47は、工程45及び工程46を任意選択的に含んでもよい。工程45は、水、1種以上の粒子、及び/又は1種以上の液体成分の注入を含んでもよい。原材料が、ダイ10を通って移動している間に、水、1種以上の粒子、及び/又は1種以上の液体成分の注入が生じ得る。
[0079]工程46は、ダイ10の温度を設定及び/又は維持することを含んでもよい。ダイ10は、ダイ10内に組み込まれ、1種以上の冷却装置35に接続された1種以上の冷却管(例えば、複数の冷却管)を含んでもよい。1種以上の冷却装置35は、ダイ10の1種以上の冷却管を通じて液体を誘導し、ダイ10から熱エネルギーを除去してもよい。ダイ10は、ダイ10の温度を感知する温度センサを含んでもよい。1種以上の冷却装置35は、温度センサから受信したフィードバックに応答して、及び/又はそれに基づいて、流体の流速及び/又は流体温度を調節してもよい。一実施形態では、流速は、押出機34(例えば、二軸押出機)の動作速度を変更することによって調整することができる。一実施形態では、原材料がダイ10を通って移動する際の原材料の流路に沿って、複数の温度センサが配置されていてもよい。
[0080]工程48は、任意選択的に、原材料がダイ10を通して誘導されて、加工された材料となった後に実行されてもよい。工程48は、加工された材料を、切断及び/又は成形装置を使用して切断及び/又は成形することを含み得る。例えば、切断は、加工された材料をプレス加工して、ランチ・ミートのような実質的に円形の形状に成形することを含んでもよい。別の例として、加工された材料を金型に誘導して成型してもよい。例えば、加工された材料は、霜降り牛肉ステーキの形状に成形されてもよい。別の例として、加工された材料は、例えば、加工された材料をプラスチック容器へと誘導し、次に、この加工された材料を中に入れたプラスチック容器を密封することによって包装され得る。
[0081]図3は、ダイ10を通る生地31の流れ方向101の一実施形態を示す。例示目的のために、ダイ10の下部82が示されている。流れ方向101は、生地31が押出機34(例えば、二軸押出機)から、類似物入口100へと、チャネル103へと、そして押出面104を横切って移動する際に、生地31がダイ10内でどのように移動できるかを示す。ダイ10の下部82は、類似物入口100とチャネル103との間に配置された押出部分入口102を更に備えてもよい。押出部分入口102は、生地31が類似物入口100からチャネル103へと移動する際に、生地31の流路の面積を低減し得る。押出部分入口102は、生地31がチャネル103に入る前に、生地流の径を一貫して制限し得る。例えば、類似物入口100に配置された接続部は、使用される具体的な押出機、及び/又は押出機とダイ10との間の具体的な接続部に応じて異なるサイズであってもよい。したがって、押出部分入口102の使用によって、よりばらつきのない製品が実現され得る。
[0082]生地31が押出部分入口102からチャネル103に入ると、生地31は、流れ方向101の矢印によって示されるように、チャネル103に沿って延び得る。図3には示されていないが、チャネル103の各端部では、ダイ10の側面部分によって流れを遮断することができる。生地31が側面部分によって遮断されると、生地31は、押出面104を通過して、流れ方向101の矢印によって示されるようにダイリップ105に対し(例えば、押出機34からの圧力によって)押し出される。好ましい実施形態では、チャネル103における生地31の流路の断面積は、押出面104を通過する生地31の流路の断面積よりも大きい。
[0083]生地31がダイ10を通って移動する際に、脂肪及び/又は脂肪類似物を生地31に注入することができる。図3には示されていないが、押出面104及び/又はダイリップ105は、1種以上の注入ポートを備えてもよい。注入ポートは、脂肪及び/又は脂肪類似物を生地31に注入するように構成されてもよい。あるいは、脂肪は、ダイ出口の直後にスリットを通して注入されてもよい。幾何学的形状は、原材料平板における脂肪注入を最適化するために、繊維間の空隙を増加させるように調整され得る。
[0084]図4は、繊維が形成される向きに関するダイアグラムの一実施形態を示す。一般に、繊維形成の向きは、生地31がダイ10において流れ方向171で下方に移動する際に、ダイ10の長さに応じて変化し得る。図4のダイの断面に示される線は、生地31が図4のダイを通って移動する際に、生地31内に形成され得る繊維の一般的な向き、及び/又は生地31の速度プロファイルを示す。例えば、従来のロングタイプのダイでは、繊維の向きは、ダイアグラム172に示すようなものになり得る。ダイアグラム172に示すダイとは対照的に、本明細書に開示される実施形態によるダイ10、例えば、ショートダイは、ダイアグラム173に示すような繊維の大体の向き及び/又は速度プロファイルを有し得る。
[0085]ダイアグラム172を再度参照すると、生地31がダイ入口174からダイ出口175に移動する際、繊維(線によって表される)及び/又は速度プロファイルは、ハーゲン・ポアズイユ流れの分布と同様のものになり得る。したがって、ダイ入口174からダイ出口175までの距離が長くなるほど、繊維が流れ方向171に対してより平行になる。しかしながら、ダイアグラム173では、繊維は、ダイ入口174からダイ出口175への流れ方向171に対して垂直を維持する。したがって、本開示によるダイ10の好ましい実施形態(例えば、ショートダイ)及びダイアグラム173は、生地31を使用する、より望ましい予測可能な製造プロセスを実現することができる。
[0086]ダイ10の長さ及び生地31の圧力条件が、ダイ10において周期的に流動不安定性を生じさせるときに、ダイ10内に繊維が形成され得る。周期的な流動不安定性は、周期的な圧力振動をもたらし得る。圧力振動は、特定の剪断速度及び剪断応力で生じ得る。圧力振動が生じると、タンパク質を含み得る生地31は、弛緩(relax)する時間がない場合がある。例えば、polymer-process.comで公開されたAgassant,J-F.et al.による「Polymer Processing Extrusion Instabilities and Methods for their Elimination or Minimisation」と題された記事では、ポリマー加工における不安定性に関連する調査結果を概説している(Agassant,J-F.et al.,Polymer Processing Extrusion Instabilities and Methods for their Elimination or Minimisation,International Polymer Processing(XXI),2006-3,at 239.)。
[0087]ダイ10がショートダイであると、生地31は弛緩しないことがあり、したがって、圧力振動の特性を保持することができる。圧力振動の特性が維持されると、剪断繊維及び間隙構造が形成され得る。生地31がダイ10を通って移動する時の速度、及び剪断応力による生地31の減圧は、ダイ10を通って移動する際の生地31の周期的不安定性に影響し得る。
[0088]例えば、生地31の剪断速度が増加するにつれて、生地31の剪断応力も一般に増加し得る。比較的低い剪断速度では、剪断応力は比較的低く、ダイ10を通る生地31の流れは、概ね層流であり得る。対照的に、比較的高い剪断速度では、剪断応力は比較的高く、ダイ10を通る生地31の流れは、一般に、全体的にばらばらであり得る(fractured)又は乱流であり得る。しかしながら、比較的低い剪断速度と比較的高い剪断速度との間の剪断速度では、生地31の流れに沿って圧力変動が生じ得る。圧力変動が発生すると、生地31は、ダイ10を通る流れ方向に沿って膨張して、空隙を形成し得る。空隙間に残る生地10は、図4に示される繊維となり得る。その後、空隙を実質的に充填するために、脂肪及び/又は脂肪類似物が、空隙に注入され得る及び/又はさもなければ空隙内に導入され得る。
[0089]一実施形態では、生地31が臨界温度未満である場合、生地31の相分離が生じ得る。したがって、生地31の温度は、ダイ10を通過している間に低減され得る。生地31の温度を更に低下させると、生地31を固めることができ、及び/又は生地31の構造を決定することができる。生地31の構造が生地31の相分離中に決定される場合、生地31は、剪断繊維を含む繊維質の肉のような外観を保持し得る。温度の他、生地31のフローアウトプット及び粘度は、生地31において生成された繊維の特性を変化させ得る。
[0090]図5は、「剪断繊維及び間隙構造」である、剪断繊維71と剪断繊維71間の間隙72とを有しダイ10から出る、加工された食品類似物181の一実施形態を示す。図4を参照して説明されるように、生地31の流れ方向171に対して実質的に垂直を維持する剪断繊維71は、肉類似物を製造する際に望ましい。本明細書で使用するとき、実質的に垂直とは、流れ方向に対し垂直な方向から約+/-15度の剪断繊維の向きを含んでもよい。いくつかの実施形態では、流れ方向171の向きに対して実質的に垂直を維持する剪断繊維71は、流れ方向に対して他の角度のより小さい繊維によって境界を付けられてもよい。しかしながら、剪断繊維71に含まれるより小さい繊維を考慮する場合であっても、流れ方向171に対する剪断繊維71の平均角度は、流れ方向171に対して実質的に垂直を維持し得る。
[0091]図6は、剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の一実施形態を示す。図6では、加工された食品類似物181はダイ10から回収されている。剪断繊維71及び剪断繊維の間の間隙72が、加工された食品類似物181に示される。図6は、実質的に不均質な肉類似物構造の一実施形態を示す。
[0092]図7は、剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の一実施形態の積層シートを示す。図7では、加工された食品類似物181は、ダイ10から回収され、積層されている。剪断繊維71及び剪断繊維の間の間隙72が、加工された食品類似物181に示される。いくつかの実施形態では、剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の積層シートは、脂肪及び/又は脂肪類似物に浸漬されてもよい。いくつかの実施形態では、剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物を、脂肪及び/若しくは脂肪類似物に浸漬すること、並びに/又は前記肉類似物に脂肪及び/又は脂肪類似物を噴霧することができる。いずれか及び/又は両方の場合において、脂肪が肉類似物中の間隙構造の空隙を充填することで、霜降り肉類似物が得られる。このようなプロセスは、脂肪注入プロセスと併せて、及び脂肪注入プロセスの代替として使用されてもよい。
[0093]図8は、剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の一実施形態を示しており、ここでは、剪断繊維の間の間隙を充填するために、脂肪131が注入されている。図8は、実質的にステーキのような色及び形状の一実施形態を示す。脂肪131は、高融点脂肪及び/又は脂肪類似物であってもよい。脂肪131は、生地31がダイ10を通って移動する際に、生地31の流動不安定性によって作り出される間隙72を充填することができる。間隙72内に脂肪131を含む加工された食品類似物181は、脂肪131のサシがない、加工された食品類似物181と比較したときに、消費者に対する口当たりの知覚を改善することができる。
[0094]例えば、ダイ10は、加工された食品類似物181中に(1)脂肪及び/又は脂肪類似物、並びに(2)植物及び/又は植物性タンパク質、の視覚的に識別される領域を得るために、生地31がダイ10を通って移動する際に脂肪又は脂肪類似物を生地31に注入する、脂肪注入部位を、ダイ10に含んでもよい。このような実施形態では、視覚的に識別される領域は、つながっているが、実質的に混ざりあってはいない。例えば、植物及び/又は植物性タンパク質の実質的に全て若しくは完全に全ては、類似物の視覚的に識別される1つ以上の領域(例えば、類似物の本体及び/若しくはマクロ構造)に限定され得、及び/又は注入される脂肪の実質的若しくは完全に全ては、類似物のその他の視覚的に識別される1つ以上の領域(例えば、類似物の本体の1つ以上の間隙内)に限定され得る。図8に示されるように、脂肪131が注入されて間隙を充填する、剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物は、複数の交互に(alternating)視覚的に識別される領域(すなわち、脂肪、マクロ構造、脂肪、マクロ構造など)を前記肉類似物において形成することができる。脂肪注入部位は、脂肪及び/又は脂肪類似物に加えてラード及び/又は獣脂風味を更に注入して、消費者の口内での肉風味の放出を最適化することができる。
[0095]図9は、剪断繊維及び間隙構造を有する肉類似物の追加又は代替の実施形態を示す。図9は、剪断繊維71と剪断繊維71間の間隙72とを有する、ダイ10から出ている加工された食品類似物181の一実施形態を示す。図4及び図5を参照して説明されるように、生地31の流れ方向171に対して実質的に垂直を維持する剪断繊維71は、肉類似物を製造する際に望ましい。
[0096]図10は、望ましくない、密で実質的に均質な構造を有する肉類似物を示す。対照的に、肉類似物の好ましい実施形態は、繊維様の外観を有する不均質な構造を含む。図10の肉類似物は、ショートタイプの冷却ダイではない冷却ダイを通過した後に切断されている。注目すべきことに、図10による肉類似物の実施形態では、剪断繊維及び間隙構造は存在しない。
例示的実施形態
[0097]生地及び生地押出装置及びプロセスのいくつかの非限定的な例示的な実施形態が、以下に提供される。
実施例1:
[0098]この例では、直径25mmの二軸押出機を使用して、小麦グルテンタンパク質をベースとする、繊維が整列され構造化された肉類似物を調製する。生地は、表1に示されている原料を混合することにより、30rpmのミキサーで調製する。
Figure 2022527580000002
[0099]混合物を3分間混合して、均質な生地を形成する。次に、この生地を15kg/hで押出機の最初のバレルにポンプで送りこむ。押出機の温度は表2に従って設定する。
Figure 2022527580000003
[0100]ダイを押出機の出口に接続し、ダイ内の水循環を80℃に設定して、ダイの温度を95℃未満に維持する。子牛肉又は鶏肉の官能特性を再現するよう、押し出された製品の色及び風味を調整するために、風味及び着色成分をバレル10に注入する。
[0101]押し出し及びダイの流れ及び温度を平衡化した後、ダイの出口で生地の流れの方向に平均して垂直に整列した繊維を備えた質感が加えられた肉類似物が製造される。
実施例2:
[0102]この例では、直径25mmの二軸押出機を使用して、小麦グルテンタンパク質をベースとする、繊維が整列した構造化された肉類似物を調製する。生地は、表3に示されている原料を混合することにより、30rpmのミキサーで調製する。
Figure 2022527580000004
[0103]混合物を3分間混合して、均質な生地を形成する。次に、この生地を15kg/hで押出機の最初のバレルにポンプで送りこむ。押出機の温度は表2に従って設定する。
[0104]ダイを押出機の出口に接続し、ダイ内の水循環を80℃に設定して、ダイの温度を95℃未満に維持する。豚肉の官能特性を再現するよう、押し出された製品の色及び風味を調整するために、風味及び着色成分をバレル10に注入する。
[0105]押し出し及びダイの流れ及び温度を平衡化した後、ダイの出口で生地の流れの方向に平均して垂直に整列した繊維を備えた質感が加えられた肉類似物が製造される。
実施例3:
[0106]この例では、直径25mmの二軸押出機を使用して、小麦グルテンタンパク質をベースとする、繊維が整列した構造化された肉類似物を調製する。エマルションは、表4に従って混合物を50及び150バールの圧力で均質化することによって調製される。
Figure 2022527580000005
[0107]次いで、生地を、表5に示されている原料を混合することにより、30rpmのミキサーで調製する。
Figure 2022527580000006
[0108]混合物を3分間混合して、均質な生地を形成する。次に、この生地を15kg/hで押出機の最初のバレルにポンプで送りこむ。押出機の温度は表2に従って設定する。
[0109]ダイを押出機の出口に接続し、ダイ内の水循環を80℃に設定して、ダイの温度を95℃未満に維持する。ソーセージの官能特性を再現するよう、押し出された肉類似物の色及び風味を調整するために、風味及び着色成分をバレル10に注入する。完成した肉類似物は、肉の栄養面での組成(nutritional meat composition)を模するために約2.5%の脂肪を含む。
[0110]実施例4:
この例では、直径25mmの二軸押出機を使用して、大豆及び小麦グルテンタンパク質(50:50)並びにエンドウ豆及びソラ豆タンパク質分離物(60:40)をベースとする、繊維が整列した構造化された肉類似物を調製する。エマルションは、実施例3に記載されているように調製する。次いで、生地は、表6に示されている成分を混合することにより、30rpmのミキサーで調製する。
Figure 2022527580000007
[0111]混合物を3分間混合して、均質な生地を形成する。次に、この生地を15kg/hで押出機の最初のバレルにポンプで送りこむ。押出機の温度は表2に従って設定する。
[0112]ダイを押出機の出口に接続し、ダイ内の水循環を80℃に設定して、ダイの温度を95℃未満に維持する。脂肪は、ダイスリットの長さに沿ったスリットに3つの注入ポートを備えた2Dショートダイの出口で注入した。ソーセージの官能特性を再現するために、押し出された肉類似物の色及び風味を調整するために、風味及び着色成分をバレル10に注入する。完成した肉類似物は、肉の栄養面での組成を模するために約2.5%の脂肪を含む。図11は、大豆と小麦グルテンとのブレンドの肉類似物を示す。図12は、エンドウ豆とソラ豆とのブレンドの肉類似物を示す。図13は、エンドウ豆と大豆タンパク質とのブレンドの肉類似物を示し、図14は、繊維構造体に脂肪類似物が含まれているエンドウ豆とソラ豆との肉類似物を示す。
[0113]本明細書に記載される実施例に対する様々な変更及び改変が、当業者には明らかであることは理解されるべきである。かかる変更及び改変は、本発明の主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、かつ意図される利点を損なわずに、行うことができる。それゆえ、そのような変更及び改変は、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。更に、本実施形態は、上記の方法又は構成の厳密な詳細に限定されるものではなく、したがって、本実施形態は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。更に、特に明記しない限り、「第1の」、「第2の」などの用語のいかなる使用も、いかなる順序又は重要性を示すものではなく、むしろ、「第1の」、「第2」などの用語は、単に1つの要素を別の要素と区別するために使用される。

Claims (19)

  1. 互いに対して実質的に平行に向けられた、つながっている剪断繊維のマクロ構造と、
    前記剪断繊維の間に配置された間隙と、を含む肉類似物であって、
    前記マクロ構造が肉を含まず、
    かつ前記マクロ構造が植物性タンパク質を含む、肉類似物。
  2. 前記垂直間隙が、前記肉類似物が複数の交互に視覚的に識別される領域を含むように、脂肪及び/又は脂肪類似物を注入されており、
    前記視覚的に識別される領域が、前記脂肪を含む1つ以上の第1の視覚的に識別される領域と、前記植物性タンパク質を含む1つ以上の第2の視覚的に識別される領域と、を含む、請求項1に記載の肉類似物。
  3. 前記垂直間隙が、前記肉類似物が複数の交互に視覚的に識別される領域を含むように、脂肪溶液中に浸漬されており、
    前記視覚的に識別される領域が、前記脂肪を含む1つ以上の第1の視覚的に識別される領域と、前記植物性タンパク質を含む1つ以上の第2の視覚的に識別される領域と、を含む、請求項1又は2に記載の肉類似物。
  4. 前記マクロ構造が、質感が加えられた植物性タンパク質又は微粉化された植物性物質を含み、前記微粉化された植物性物質が、外皮、繊維、及びこれらの混合物の群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の肉類似物。
  5. 前記肉類似物が霜降り肉に似た形状である、請求項1~4のいずれか一項に記載の肉類似物。
  6. 前記マクロ構造が非均質な構造である、請求項1~5のいずれか一項に記載の肉類似物。
  7. 前記肉類似物が湿潤組成物である、請求項1~6のいずれか一項に記載の肉類似物。
  8. 前記肉類似物がグルテンを含有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の肉類似物。
  9. 肉類似物用の押出システムであって、前記肉類似物は、植物タンパク質を含み、前記押出システムは、
    押出機と、
    ショートダイと、を含み、
    前記押出機は、前記ショートダイに接続可能なものであり、且つ植物性タンパク質を含む材料を、前記押出機から前記ショートダイに、前記ショートダイを通って延びる流体経路を通して誘導するように、構成されており、
    前記ショートダイは、前記材料に脂肪又は脂肪類似物を注入し、それによって前記脂肪又は前記脂肪類似物及び前記材料が前記ショートダイから出るときに、前記脂肪又は前記脂肪類似物は、前記植物性タンパク質を含む前記材料に組み込まれているものの、前記材料とは視覚的に識別されるように、構成されている、押出システム。
  10. 肉類似物を押出し成形する方法であって、前記肉類似物は植物性タンパク質を含む原料を含み、前記方法は、
    押出機により前記肉類似物を加圧する工程と、
    前記肉類似物を流れ方向にショートダイを通過させる工程であって、前記ショートダイは、前記押出機の一部である、及び/又は前記押出機に接続されている、工程と、
    前記肉類似物が前記ショートダイを通過する際に、前記肉類似物の前記流れ方向に対して実質的に垂直に、前記肉類似物中に剪断繊維を生成する工程と、
    を含む、方法。
  11. 前記肉類似物が前記ショートダイを通過する際に、前記肉類似物に脂肪又は脂肪類似物を注入することを更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記脂肪又は前記脂肪類似物が前記肉類似物に組み込まれているものの前記肉類似物とは視覚的に識別されるように、前記脂肪又は前記脂肪類似物を注入することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  13. 1種以上の植物由来の不溶性粒子を添加することを更に含む、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記肉類似物にエンドウ豆外皮を添加することを更に含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記ショートダイの出口における前記肉類似物の温度及び圧力に応じて、前記ショートダイを水の沸点近くの温度を下回る温度に維持することを更に含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 霜降り牛肉ステーキに似せるように前記肉類似物を切断することを更に含む、請求項11~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記肉類似物が、エンドウ豆タンパク質、又はソラ豆タンパク質を含有する、請求項11~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記肉類似物が前記ショートダイを通過する際に、前記肉類似物における流速の周期的な増加又は低減を発生させることを更に含む、請求項11~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記肉類似物を前記ショートダイに通過させながら、前記肉類似物を初期温度から冷却することを更に含む、請求項11~18のいずれか一項に記載の方法。

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