JP2022522828A

JP2022522828A - 吸引カテーテルアセンブリ、並びに吸引カテーテルアセンブリを含むアセンブリ

Info

Publication number: JP2022522828A
Application number: JP2021551981A
Authority: JP
Inventors: マークタッパースティーブン; ハニフウサマ
Original assignee: スミスズメディカルインターナショナルリミテッド
Priority date: 2019-03-02
Filing date: 2020-02-26
Publication date: 2022-04-20
Also published as: US20220143350A1; EP3934724A1; GB201902868D0; AU2020231591A1; WO2020178540A1

Abstract

小児用閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリは、患者側端フィッティング20を備え、その患者側端フィッティング20を介して吸引カテーテル24が気管チューブ１内に前進する。患者側端フィッティングは、ワイパーシール32及び換気側サイドポート37を有する機械側端部分30と、コネクタを介することなく、チューブ１の機械側端12内に直接的に差し込まれたテーパ付けスピゴット42を有する患者側端部分31との２個の部分で構成されている。機械側端部分及び患者側端部分30，31は、これら２個の部分上に設けられた部分球面39，41によって形成された回転可能な継手43によって互いに接続されている。
【選択図】図２

Description

本発明は、気管チューブの機械側端に取り付けられるよう適合された一端における患者側端フィッティングと、反対側の端部における機械側端フィッティングと、その機械側端フィッティングから患者側端フィッティングに向けて延在することにより、吸引カテーテルの患者側端が患者側端フィッティングを通って延在可能な吸引カテーテルと、その吸引カテーテル周りで吸引カテーテルに沿うよう延在すると共に、一端において機械側端フィッティングに取り付けられ、他端において患者側端フィッティングに取り付けられた可撓性を有する保護用のエンベロープと、を備えるタイプの吸引カテーテルに関する。

挿管された患者の人工呼吸中に、気道又は気管チューブ内に貯留した分泌物は定期的に除去する必要がある。この目的のためには、従来の吸引カテーテルを使用することができるが、通常は閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリを使用するのが好適である。閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリは、スライド式ワイパーシールを有するマニホルドを患者側端に備え、そのスライド式ワイパーシールを有するマニホルドを介して吸引カテーテルを前進及び後退させることができる。一端においては、可撓性のエンベロープ（覆い）がマニホルドに結合され、エンベロープの長さに沿ってカテーテルを包囲する。エンベロープ及びカテーテルの他端は、吸引制御バルブ及びコネクタを含む機械側端部品に結合される。そのコネクタは、カテーテルを吸引源に接続し、バルブは、カテーテルによって適用される吸引を臨床医が制御するのを可能にする。閉鎖システム用吸引カテーテルの先行例は、以下に列挙する特許文献1～110に記載されている。閉鎖システム用吸引カテーテルは、Smiths Medical社、Kimberley Clark社、Covidien社、並びにViasys社など、様々なメーカーから入手可能である。

新生児／小児用の吸引カテーテルアセンブリにおいて、アセンブリの患者側端には、気管チューブの機械側端に固定された標準的な15 mm又は8 mmの雌コネクタにシール接続するための固定的な雄テーパ面が設けられている。この固定接続の問題は、吸引作業中にアセンブリを操作すると、気管チューブにねじれが生じ、気管チューブが動く可能性があることである。これは、デリケートな気道組織に刺激を与える可能性があるため、新生児及び小児の患者にとっては特に問題である。更に、新生児及び小児用の吸引カテーテルアセンブリにおいては、アセンブリ内におけるデッドスペースの増加を最小限に抑えることが特に重要である。これは、デッドスペースの増加が患者とのガス交換に悪影響を及ぼす可能性があるからである。

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本発明の課題は、代替的な吸引カテーテルアセンブリと、吸引カテーテルアセンブリを含むアセンブリを提供することである。

本発明の一態様によれば、上述したタイプの閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリが提供される。この吸引カテーテルアセンブリは、患者側端フィッティングが、前方部分を有し、その前方部分が、コネクタを介することなく、気管チューブにおけるシャフトの機械側端内に直接的に差し込まれるよう形成され、患者側端フィッティングが、可撓性のエンベロープが取り付けられた機械側端部分、並びに機械側端部分と前方部分との間で相対的な角回転を可能にするために、前方部分と機械側端部分との間で回転可能な継手を有することを特徴とする。

患者側端フィッティングの前方部分は、好適には、その長さに沿って後方に向けて直径が増加するようテーパ付けされている。

本発明の他の態様によれば、気管チューブ及び閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリのアセンブリが提供される。この場合、気管チューブが、患者側端及び機械側端を含む可撓性プラスチック材料で構成されたシャフトを有し、吸引カテーテルアセンブリが、一端における患者側端フィッティングと、反対側の端部における機械側端フィッティングと、機械側端フィッティングから患者側端フィッティングに向けて延在することにより、吸引カテーテルの患者側端が患者側端フィッティングを通って延在可能な吸引カテーテルと、その吸引カテーテル周りで吸引カテーテルに沿うよう延在すると共に、一端において機械側端フィッティングに取り付けられ、他端において患者側端フィッティングに取り付けられた可撓性を有する保護用のエンベロープと、を備える。気管チューブ及び閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリのアセンブリは、患者側端フィッティングが、テーパ付けられた前方部分を有し、その前方部分が、コネクタを介することなく、気管チューブにおけるシャフトの機械側端内に直接的に差し込まれ、患者側端フィッティングが、可撓性のエンベロープが取り付けられた機械側端部分、並びに機械側端部分と前方部分との間で相対的な角回転を可能にするために、前方部分と機械側端部分との間で回転可能な継手を有することを特徴とする。

回転可能な継手は、一方の部位に部分球面を有し、その一方の部位における部分球面は、他方の部位における部分球面内に取り付けることができる。一方の部位は、機械側端部分側に位置し、他方の部位は、前方部分側に位置することができる。患者側端フィッティングの機械側端部分は、カテーテルが通過するワイパーシールを有するのが好適である。患者側端フィッティングは、そのフィッティング内に開口するサイドポートを有するのが好適である。サイドポートは、機械側端部分に設けることができると共に、換気回路に接続された協働する雄カップリングを収容するよう適合された雌テーパカップリングによって形成することができる。患者側端フィッティングの前方部分は、気管チューブにおけるシャフトの機械側端内において、実質的に全長に沿って延在するよう適合されるのが好適である。患者側端フィッティングの前方部分は、チューブ内に結合することができる。気管チューブは、気管切開チューブであってもよく、小児用チューブであってもよい。

以下、本発明に係る閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリと、気管チューブ及び吸引カテーテルアセンブリのアセンブリとを、添付図面を参照しつつ例示的に説明する。

気管チューブ及び吸引カテーテルアセンブリのアセンブリを示す側面図である。吸引カテーテルアセンブリにおける患者側端フィッティングの第１形態を示す拡大側断面図である。図２におけるフィッティングを、前部がフィッティングの残部から分離された状態で示す拡大側面図である。図２におけるフィッティングを、前部がフィッティングの残部から分離された状態で示す斜視図である。患者側端フィッティングの代替的で修正された形態を示す拡大側断面図である。

図１について言及すると、図示の小児用気管切開チューブ１は、可撓性のプラスチック材料で構成された湾曲シャフト10を有し、そのシャフト10は、気管内に配置するよう適合された患者側端11と、首の組織に形成された気管切開部を介して患者の外部に突出するよう適合された機械側端12とを含む。吸引カテーテルアセンブリ２は、コネクタを介することなく、チューブ１におけるシャフト10の機械側端12に直接的に取り付けられたフィッティング20を備える。アセンブリ２の反対側の端部における機械側端フィッティング21は、吸引チューブ22を介して吸引源23に接続されている。

吸引カテーテルアセンブリ２は、機械側端フィッティング21に機械側端が固定された吸引カテーテル24を備え、機械側端フィッティング21は、従来の手動操作可能バルブ25を有し、そのバルブ25は、吸引源23に対して吸引カテーテルの孔の接続を制御し、従ってカテーテルに吸引が生じるのを制御するよう使用できる。可撓性の外側スリーブ又はエンベロープ26は、カテーテル24をその長さに沿って包囲すると共に、対向する両端、即ち患者側端フィッティング20及び機械側端フィッティング21のそれぞれに接続されている。

図２～図４は、患者側端フィッティング20をより詳細に示す。フィッティング20は、２個の成形プラスチック部品、即ち、メインの機械側端本体部分30と、別箇に形成された前部31とを有する。フィッティングは、本体部分30に収容されたワイパーシール32を有する。本体部分30は、軸線方向に整列された円筒カラー33を有するＹ字状のマニホルドを形成しており、円筒カラー33には、エンベロープ26の患者側端が取り付けられ、円筒カラー33を介して吸引カテーテル34が延在している。ワイパーシール32は、カラー33内において孔34の患者側端に取り付けられている。孔34は、ワイパーシール32の患者側で直径が小さくなり、中央キャビティ35に開口している。サイド通路36も、サイドポート又は雌テーパカップリングから中央キャビティ35に開口しており、雌テーパカップリング37は、その内部に、換気回路に接続された従来の15 mm又は8 mmの雄テーパカップリング（図示せず）を収容するよう形成されている。代替的に、サイドポート37は、患者が自発的に呼吸しているときは大気に開放しておくことができる。サイドポート37は、フィッティング20の軸線に対して約45°の角度で傾斜している。本体部分30は、短い軸線方向ステム38によって患者側端で終端しており、その軸線方向ステム38は、キャビティ35の続きを形成すると共に、孔34と整列している。ステム38の外面においては、約30°の角度θだけ延在する部分球面39によって得られる回転可能なカップリング43の半分が形成されている。

患者側端フィッティング20の他の部分、即ち前部又はアダプタ31は、本体部分30とは別個に成形されるが、本体部分30上に組み付けられる。アダプタ31は、拡大された後端又は機械側端40を有し、その後端40の内面には、ステム38の外側の表面39と同じ大きさ及び形状の部分球面41が形成されている。本体部分30及びアダプタ31が成形されるプラスチック材料の性質は、アダプタの後端40がステムの外側上にスナップされて、２個の構成要素間に確実に回転可能な継手又はカップリング43を得るのに十分な弾性を提供するものである。アダプタ31の反対側の端部は、外面44を有する前方部分又はスピゴット42によって形成され、外面44を有するスピゴット42は、その長さに沿って後方に向けて直径が増加するようテーパ付けされている。スピゴット42の寸法は、スピゴットが気管切開チューブ１におけるシャフト10の機械側端12に直接的に差し込まれ、シャフト材料の弾性によってシャフトとの確実な接続を形成することができるよう選択される。スピゴット42の長さは、シャフト10の機械側端12が実質的にスピゴットの全長に沿って延在するよう選択され、これにより患者側端フィッティング20によってもたらされる余分なデッドスペースが最小限に抑えられる。アダプタ31は、スピゴット42のテーパ付けされた表面43に溶剤又は接着剤を塗布することによってチューブ１に結合することができる。この結合は、臨床医が行うか又は工場で行うことができるため、チューブ１及び吸引カテーテルアセンブリ２を互いに既に結合された状態で提供することができる。

通常の使用において、吸引カテーテルアセンブリ２は、臨床医によって気管切開チューブ１に取り付けられ、患者が患者側端フィッティング20のサイドポート37を介して呼吸できるよう所定の位置に残される。アダプタ31と本体部分30との間の回転可能な接続部43により、サイドポート37を所望の角度に回転することができるため、接続された任意の換気チューブは、気管切開チューブ１にかかる力が最小限に抑えられる位置に配置することができ、従って患者に及ぼす不快感を最小限にすることができる。

吸引が必要な場合、臨床医は、エンベロープ26を介して操作することにより、吸引カテーテル24を患者方向に前進させ、これにより吸引カテーテル24の先端部24`がアダプタ31を介して気管切開チューブ１内に移動する。同時に、臨床医は、吸引制御バルブ25を作動させることにより、吸引源23から吸引チューブ22を介して吸引カテーテル24に吸引が生じるようにする。更に、回転可能なカップリング43は、気管切開チューブ１を本体部分30にかかるトルクから遮断するのに役立ち、これにより吸引中に吸引カテーテルアセンブリ２を操作しつつ気管切開チューブにかかる力を最小限に抑えることができる。吸引が完了すると、吸引バルブ25が解放されて閉じられ、吸引カテーテル24が後方に向けて吸引カテーテルアセンブリ２の患者側端フィッティング20内に引き戻される。エンベロープ26及び吸引カテーテル24の長さは、カテーテルが後方に向けて最大範囲まで引っ張られたときに、カテーテルの患者側端の先端部がワイパーシール32の患者側に位置すると共に、カテーテルのシャフトがワイパーシールの開口を通って延在するよう選択される。回転可能なカップリング43の一部は、気管チューブ１のシャフト10と直接的に接続するアダプタ31によって得られるため、吸引カテーテルアセンブリによってもたらされるデッドスペースの増加が最小限に抑えられる。

図５は、上述した構成の変形例を示す。この場合、前部又はアダプタ131は、その機械側端に外部部分球面141を有する状態で形成されており、ステム138の内側周りに形成されると共に、協働する部分球面139と係合する。

本発明は、気管内チューブなど、他の形態の気管チューブにも適用可能であり、小児用に限定されない。

部分球面以外のカップリングや、360°未満の限られた角度でしか回転できないカップリングなど、回転可能なカップリングには様々な種類が想定可能である。

Claims

閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリ（２）であって、気管チューブ（１）の機械側端（12）に取り付けられるよう適合された一端における患者側端フィッティング（20）と、反対側の端部における機械側端フィッティング（12）と、該機械側端フィッティングから前記患者側端フィッティングに向けて延在することにより、吸引カテーテルの患者側端が前記患者側端フィッティングを通って延在可能な前記吸引カテーテル（24）と、前記吸引カテーテル周りで該吸引カテーテルに沿うよう延在すると共に、一端において前記機械側端フィッティングに取り付けられ、他端において前記患者側端フィッティングに取り付けられた可撓性を有する保護用のエンベロープ（26）と、を備えるアセンブリにおいて、
前記患者側端フィッティング（20）が、前方部分（42）を有し、該前方部分（42）が、コネクタを介することなく、前記気管チューブ（１）におけるシャフト（10）の前記機械側端（12）内に直接的に差し込まれるよう形成され、前記患者側端フィッティング（20）が、前記可撓性のエンベロープ（26）が取り付けられた機械側端部分（30）、並びに前記機械側端部分（30）と前記前方部分（42）との間で相対的な角回転を可能にするために、前記前方部分と前記機械側端部分との間で回転可能な継手（43）を有することを特徴とするアセンブリ。
請求項１に記載のアセンブリであって、前記患者側端フィッティング（20）の前記前方部分（40）が、その長さに沿って後方に向けて直径が増加するようテーパ付けされていることを特徴とするアセンブリ。
気管チューブ（１）及び閉鎖システム用吸引カテーテルアセンブリ（２）のアセンブリであって、前記気管チューブが、患者側端（11）及び機械側端（12）を含む可撓性プラスチック材料で構成されたシャフト（10）を有し、前記吸引カテーテルアセンブリ（２）が、一端における患者側端フィッティング（20）と、反対側の端部における機械側端フィッティング（21）と、前記機械側端フィッティングから前記患者側端フィッティングに向けて延在することにより、吸引カテーテル（24）の患者側端（24`）が前記患者側端フィッティングを通って延在可能な前記吸引カテーテル（24）と、該吸引カテーテル（24）周りで前記吸引カテーテル（24）に沿うよう延在すると共に、一端において前記機械側端フィッティング（20）に取り付けられ、他端において前記患者側端フィッティング（20）に取り付けられた可撓性を有する保護用のエンベロープ（26）と、を備えるアセンブリにおいて、
前記患者側端フィッティング（20）が、テーパ付けられた前方部分（42）を有し、前記前方部分（42）が、コネクタを介することなく、前記気管チューブ（１）における前記シャフト（10）の前記機械側端（12）内に直接的に差し込まれ、前記患者側端フィッティング（20）が、前記可撓性のエンベロープ（26）が取り付けられた機械側端部分（30）、並びに前記機械側端部分（30）と前記前方部分（42）との間で相対的な角回転を可能にするために、前記前方部分と前記機械側端部分との間で回転可能な継手（43）を有することを特徴とするアセンブリ。
請求項１～３の何れか一項に記載のアセンブリであって、前記回転可能な継手（43）が、一方の部位に部分球面（39）を有し、該一方の部位における部分球面（39）が、他方の部位における部分球面（41）内に取り付けられていることを特徴とするアセンブリ。
請求項４に記載のアセンブリであって、前記一方の部位が、機械側端部分（30）側に位置し、前記他方の部位が、前方部分（42）側に位置していることを特徴とするアセンブリ。
請求項１～５の何れか一項に記載のアセンブリであって、前記患者側端フィッティング（20）の前記機械側端部分（30）が、前記カテーテル（24）が通過するワイパーシール（32）を有することを特徴とするアセンブリ。
請求項１～６の何れか一項に記載のアセンブリであって、前記患者側端フィッティング（20）が、前記フィッティング内に開口するサイドポート（37）を有することを特徴とするアセンブリ。
請求項７に記載のアセンブリであって、前記サイドポートが、機械側端部分（30）に設けられると共に、換気回路に接続された協働する雄カップリングを収容するよう適合された雌テーパカップリング（37）によって形成されていることを特徴とするアセンブリ。
請求項１～８の何れか一項に記載のアセンブリであって、前記患者側端フィッティング（20）の前記前方部分（42）が、前記気管チューブ（１）における前記シャフト（10）の前記機械側端（12）内において、実質的に全長に沿って延在するよう適合されていることを特徴とするアセンブリ。
請求項３又は請求項３に従属する何れか一項に記載のアセンブリであって、前記患者側端フィッティング（20）の前記前方部分（42）が、前記チューブ（１）内に結合されていることを特徴とするアセンブリ。
請求項１～１０の何れか一項に記載のアセンブリであって、前記気管チューブが、気管切開チューブ（１）であることを特徴とするアセンブリ。
請求項１～１１の何れか一項に記載のアセンブリであって、前記チューブが、小児用チューブであることを特徴とするアセンブリ。