JP2022520258A - 波面の定量的測定のための顕微鏡、顕微鏡のためのモジュールおよびキット、波面の計算再構築のための方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

波面の定量的測定のための顕微鏡、顕微鏡のためのモジュールおよびキット、波面の計算再構築のための方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

本発明は、波面の定量的測定のための顕微鏡であって:- 試料(T)の照明のための手段、対物レンズ(2)、500μmより大きい間隔pμおよび10未満の口径比を有するレンズの規則正しい二次元配列(3)、試料(T)によって散乱される光を受け取り、それに関連する物体波面に関するスペース情報および角度情報を取得するための、キャプチャースペース(Ec)に配置されるイメージセンサ(4)、ならびにスペース情報および角度情報から物体波面の計算再構築を実施する計算エンティティを含む顕微鏡に関する。本発明の他の態様は、顕微鏡の計算エンティティの機能の実施のために適合された方法、コンピュータプログラムおよびそれを組み込んだ製品、ならびに顕微鏡のためのモジュールおよびキットに関する。

Description

本発明は、第1の態様で、波面の定量的測定のための顕微鏡であって、生物学的試料からの波面のわずかなおよびわずかでない変動の測定、または顕微鏡試料からのものを含む高分解能3D画像の入手を可能にするように設計された、レンズの規則正しい二次元配列を含む顕微鏡に関する。
本発明の第2の態様は、顕微鏡の計算エンティティがそのために構成された機能を実施するように適合された、波面の計算再構築のための方法に関する。
第3の態様では、本発明は、プロセッサで実行された場合に第2の態様の方法を実装するプログラム命令を含む、波面の計算再構築のためのコンピュータプログラムに関する。
第4の態様では、本発明は、第3の態様のコンピュータプログラムが格納される有形媒体を含むコンピュータプログラム製品に関する。
本発明の第5の態様は、顕微鏡のカメラポートに接続され、本発明の第1の態様の顕微鏡を構築するための顕微鏡のためのモジュールに関する。
本発明の第6の態様は、第5の態様のモジュールおよび顕微鏡の照明ポートに接続される照明モジュールを含む、顕微鏡のためのキットに関する。
波面の計算再構築は、3D試料によって放射される明視野に関する情報をもたらす、すなわち波面の定量的測定を実現することから、光学顕微鏡において特に関心が持たれる問題である。現在、この種類の再構築は2種類の顕微鏡によって実現される:
1)ホログラフィー・プロセスによる波面の干渉検出に基づく顕微鏡。この種類のシステムは、その低い安定性および単眼情報しか得られないという欠点を提示する。
2)シャック・ハルトマン(H-S)原理に基づく波面センサのものと同様の構造を有する顕微鏡。すなわち、本発明の請求項1のプリアンブルに定義される特徴を含むものである。以下の特許:US9726875B2、US9658443B2、US9679360B2およびUS9976911B2に開示されるものも該当する。
前記特許では、スペース分解能を得ることを目的とした異なる技術が提案され、スペース分解能は、US9726875B2では、実際の明視野の良好な概算を得るために少なくとも許容可能であり、US9658443B2では、増加されるが回折限界によって制限され、US9679360B2では、スペース強度像と明視野像を組み合わせた複合像を得ることによって改善され、またはUS9976911B2では、良好であるが角度分解能に悪影響を及ぼさない、すなわちスペース分解能と角度分解能の間の妥協点を満たさない。
前記特許でなされた提案のそれぞれは、そこで提案される顕微鏡のスペース分解能のある程度の改善を達成するが、達成されたスペース分解能の改善は、その分解能がマイクロレンズの数によって制限される(画素化センサのスペース分解能とは無関係に)シャック・ハルトマンセンサに基づくシステムの制限を有するため、前記改善は明らかにさらなる改善の余地を残している。したがって、H-Sセンサを最適化するために、可能な最大数のマイクロレンズが使用されなければならず、したがってそのサイズは最小限に低減されなければならない。しかし、前記プロセスには2つの主な制限が存在する:
1)回折スポットのサイズ:マイクロレンズを局所平面波で照明することにより、光はセンサ(マイクロレンズの像焦点面に配置される)に合焦され、回折スポットを形成する。マイクロレンズの中心に対するこのスポットの位置は、局所平面波の傾斜角と関連付けられる場合がある。特定の照明波長λに対するスポットの直径φdifは、以下の式:
Figure 2022520258000002
(式中、
Figure 2022520258000003
である)
によって直径d、および各マイクロレンズの焦点距離fと関連付けられる。
一方で、その重心およびしたがってその相対変位を計算する目的で回折スポットを有効にサンプリングすることが可能になるには、前記スポットは、ナイキスト基準に従い少なくとも4画素を占めなければならない。この場合、4画素のサイズは最適値であり、これは前記値がセンサによるスポットの有効なサンプリングを可能にし、ひいてはスポットの変位によって決定される波面角度の数を最適化することができるためである。
Figure 2022520258000004
これに伴う限界は、Ec.(3)に代表値を入力することによって見られてもよい。センサがΔx=6μmの画素サイズ、λ=0.5μmの波長を有し、マイクロレンズのサイズに対する代表値d=100μmをとる場合、センサを最適化する焦点距離は、Ec.(3)によるとF=2.5mmである。したがってこの場合、マイクロレンズはセンサから2.5mmに配置されなければならない。マイクロレンズのサイズが低減される場合、前記値は比例的に低減されるが、これは前記焦点距離の値が製造と位置合わせの両方の実用限界値に非常に近いため、実用的観点から可能である。
これらの計算から、なぜマイクロレンズの直径としてd=150μmの値が、およびおよそf=6mmの焦点距離が一般的に市販のモデルに使用されるかを理解することは容易である。前記直径は、システムのスペース分解能を直接決定する。さらに、前記サイズは、特定のサイズのセンサについて波面がサンプリングされる画素数を制限する。一般的に、市販のH-Sでは、マイクロレンズの数およびしたがって再構築の画素数は、20×20~100×100の間(その合計サイズが3.0×3.0mm~極端な場合15.0×15.0mmの間の範囲に見出される画素化センサに対応して)で変化する。
2)角度分解能。
各局所平面波に対してサンプリングされてもよい最大角度は、その領域内のスポットの最大変位に関連付けられる。マイクロレンズが光学バリアを形成することを考慮すると、前記変位はマイクロレンズの半分のサイズに対応する、
Figure 2022520258000005
したがって、d=150μmのマイクロレンズおよびf=6mmが使用される場合、入射波面の測定可能な最大角度はθmax=0.7°である。これが、H-Sセンサが波面のわずかな変動を測定するために通常使用され、生物学的試料での散乱された光の測定におけるそれらの使用が確実に制限される理由である。
上記の推論が、最良の場合、市販のH-Sがθmax=1.0°より大きい局所平面波の傾斜を測定しない理由を示す。
一方、シャック・ハルトマン原理に基づく前述の特許で提案される機構は、ある程度の複雑性を提示する。したがって、より簡素な代替の機構を提案することも好都合である。
したがって、前述の特許にあるように、構造的にシャック・ハルトマン原理に基づくものと同様であるが、最新技術の原理に基づく顕微鏡によって提供されるものよりはるかに良好なスペース分解能に関する結果、さらにその簡素化をもたらし、さらに干渉手順に基づくものより高い安定性および頑健性を提供し、かつ単眼情報のみを与えるものではない顕微鏡を提供することにより、最新技術において見出される不足を補うそれらに対する代替案を提示することが必要である。
この目的のために、本発明は第1の態様で、波面の定量的測定のための顕微鏡であって、既に公知の方法で:
- 試料の照明のための照明手段、
- 前記照明手段によって照明された際に試料によって散乱される光を受け取り、合焦するように構成および配列された顕微鏡対物レンズ、
- 前記顕微鏡対物レンズの開口絞りまたはその中間像の場所に配置されたレンズの規則正しい二次元配列、
- レンズの規則正しい二次元配列の焦点面のキャプチャースペースに配置され、前記顕微鏡対物レンズおよび前記レンズの規則正しい二次元配列の通過後に試料によって散乱される前記光を受け取り、前記試料からの前記光に関連する物体波面のスペース情報および角度情報を取得する、複数の受光素子によって形成されるイメージセンサであり、前記受光素子のいくつかがそれぞれのレンズに対向するイメージセンサ、ならびに
- 前記イメージセンサに動作可能に連結され、前記スペース情報および角度情報に基づき前記物体波面の計算再構築を実施するように構成および配列された少なくとも1つの計算エンティティ
を含む顕微鏡に関する。
最新技術で公知の顕微鏡とは異なり、本発明の第1の態様によって提案されるものでは、レンズの規則正しい二次元配列の各2つの連続したレンズの中心間の間隔pμは500μmより大きく、その口径比は10未満である。
実施形態によると、レンズの規則正しい二次元配列の各2つの連続したレンズの中心間の間隔は900μm~1100μmの間の値であり、その口径比は5~7の間の値である。
好ましい実施形態では、前記レンズの規則正しい二次元配列の各2つの連続したレンズの中心間の間隔は990μm~1010μmの間の値、好ましくは1000μmであり、その口径比は5.8~6.2の間の値、好ましくは6である。
本発明の第1の態様によって提案される顕微鏡は、それが含む少ない構成要素および構成要素の配列のために極めて小型であり、顕微鏡3D試料における波面の測定を可能にする。その実装は、従来の顕微鏡の構成に対して最小限の変形を必要とする。したがって、従来の顕微鏡に容易に実装される可能性がある。シャック・ハルトマン技術と同様に、この新規の顕微鏡は、レンズのアレイまたは規則正しい二次元配列の使用に基づく。しかし、レンズアレイの特徴は顕著に異なる。シャック・ハルトマンデバイスは、狭い間隔(およそ100μm)および大きい口径比(またはf値)(およそf≒25)を有するマイクロレンズを用いるが、上述されたように、本発明の第1の態様で提案される顕微鏡は、広い間隔(好ましくは1000μmまたは1000μm前後)および小さい口径比(好ましくはf≒6またはおよそf≒6前後)を有するレンズアレイを用いる。
本発明の顕微鏡は、最新技術で用いられる通常の条件と顕著に異なるレンズの規則正しい二次元配列の各2つの連続したレンズの中心間の間隔、およびそれらの口径比の特定の条件によって、生物学的試料からの波面のわずかなおよびわずかでない変動の測定、または実施形態に関して本発明の第1の態様によって提案される顕微鏡が実装されてもよいホスト顕微鏡によってもたらされるものより高い分解能を有する3D画像の入手など、シャック・ハルトマン技術では達成不可能な結果を得ることを可能にする。
レンズの規則正しい二次元配列に対して様々な種類の形状が有効であり、かつ本発明の第1の態様の顕微鏡によって包含されるが、これは好ましくは六角格子形状または正方行列形状に従うべきである。
有利には、照明手段は部分または完全コヒーレント光で、および好ましい実施形態では、試料の非存在下でまたは透明な試料に関して物体波面が完全に平坦であり、かつキャプチャースペースでのキャプチャーが前記レンズの規則正しい二次元配列の中央のレンズによって与えられる明視野のみであるような幅の光線で試料を照明するように構成される。
特定のレンズの規則正しい二次元配列、ならびに特にそれらの間隔pμおよびそれらの口径比から利益を得る実施形態によると、計算エンティティ(または複数のエンティティ)は、2つの逆格子スペースで以下の二重サンプリング:
- レンズの規則正しい二次元配列が配置されるスペースにおける、物体波面の角度情報を得るための第1のサンプリングまたは角度サンプリングであって、計算エンティティが角度情報を決定し、それと共にイメージセンサが顕微鏡対物レンズおよびレンズの規則正しい二次元配列の通過後に試料によって放射される前記光を受け取り、取得するキャプチャースペースにおける1つまたは複数の位置に応じてそのスペース周波数コンテンツを決定する、第1のサンプリングまたは角度サンプリング、ならびに
- イメージセンサの各受光素子または画素によって受け取られる強度からスペース情報を得るための、キャプチャースペースにおける第2のサンプリングまたはスペースサンプリング
を実施するように構成される。
概して、イメージセンサの各受光素子または画素は、以下の制約:
Figure 2022520258000006
(式中、Δxは画素のサイズであり、λはそれを用いて照明手段が前記試料を照明する光線の波長であり、fμは前記レンズの規則正しい二次元配列のレンズの焦点距離であり、pμは前記レンズの各2つの連続するレンズの中心間の間隔である)
を満たす。
実施形態によると、計算エンティティは、2つの逆格子スペースのうちの1つの転置を実施し、同じスペースまたは物体スペースに事実上配置される再構築スペースにおいてスペースと角度の両方の情報を探し出すように構成され、前記再構築スペースはL/N領域(Lはイメージセンサの受光素子または画素の数であり、Nはレンズの規則正しい二次元配列のレンズの数である)からなり、その結果Δx/M(M=-fμ/fobであり、fobは顕微鏡対物レンズの焦点距離である)の周期での前述のスペースサンプリングおよびpμ/fobの周期での前述の角度サンプリングを含む物体波面の平面波の単一の局所サンプリングが実施される。
前記実施形態の実装では、計算エンティティは、前述の計算再構築を実施するために、各スペースサンプリング位置lについて物体波面o(x)が局所サンプリングされるように、各2つの連続するレンズの中心間の間隔Δx/Mを有するレンズの規則正しい二次元配列が配置される合成キャプチャーシステムとして前述の再構築スペースを解釈するように構成され、その結果各受光素子または画素で受け取られる光の強度Ilmは、物体波面の角度組成の測定値を表す。
実施形態によると、前述の計算再構築を実施するために、計算エンティティは、転置スペース、すなわち再構築スペースの各サブ領域で、局所サンプリングが物体波面の平面波に対して実施されるとみなすように構成され、転置スペースのサブ領域の各画素は、前記エリアで物体波面を形成する平面波の伝搬方向に対応する。
さらに、前記実施形態の実装によると、計算エンティティは上付き文字lによって与えられるサブ領域に対し、以下の式:
Figure 2022520258000007
(式中、
Figure 2022520258000008
はサブ領域I内の位置m,nに対応する画素の強度であり、kmnは位置m,nに配置される画素に対応する平面波の方向ベクトルである)
に従い物体波面の複素振幅を決定するようにも構成される。
実施形態によると、計算エンティティは、各画素に含まれる情報を、画素の各位置が物体波面の伝播方向を表す平面波データベースに転送し、有利には転置スペースの各サブ領域に対し、平面波データベースで表される異なる角度成分の寄与を合計することによって前述の計算再構築を行い、得られるグレーの濃淡が物体波面の定量的測定値を表すグレースケール画像をもたらすように構成される。
実施形態では、計算エンティティは、広範なインコヒーレント光源およびイメージセンサに動作可能に連結され両方を制御し、かつキャプチャースペースの特徴付けおよびパラメータ化のために、以下の順序に従って事前キャリブレーションプロセス(すなわち、試料の定量的測定の実施を進める前)を実施するように構成される:
- レンズの規則正しい二次元配列のすべてのレンズが照明されるように物体スペースを照明するよう広範なインコヒーレント源を制御し、
- 前記広範なインコヒーレント照明の下で試料の画像を取得するようイメージセンサを制御し、
- 画像処理円検出アルゴリズムを適用し、以下のパラメータ:レンズの規則正しい二次元配列のレンズの相対位置およびサイズ、ならびにレンズの規則正しい二次元配列の各レンズによって区切られるサブ領域に含まれる画素の数を付与する。
実施形態によると、計算エンティティは、キャプチャースペースの前述のパラメータ化を実施し、キャリブレーションプロセスの間に得られたパラメータを用いてかつ計算エンティティによって既知であるイメージセンサの画素のサイズに応じて、キャプチャースペースに対する角度寸法を決定および付与するように構成される。
第2の態様では、本発明はまた、その実施形態のいずれかに関して本発明の第1の態様の顕微鏡の計算エンティティがそのために構成された機能を実施することを含む、波面の計算再構築のための方法に関する。すなわち、「計算エンティティは構成される」という表現に続いて上述されたすべての機能的特徴は、対応する実施形態に関して本発明の第2の態様の方法の工程を説明する。
第3の態様では、本発明は、プロセッサで実行された場合に第2の態様の方法を実装するプログラム命令を含む、波面の計算再構築のためのコンピュータプログラムに関する。
第4の態様では、本発明は、第3の態様のコンピュータプログラムが格納される有形媒体を含むコンピュータプログラム製品に関する。
その性質および効果が以下に記載される本発明の顕微鏡は、その条件のために、前述のシャック・ハルトマン技術で達成不可能な結果を得ることを可能にする。
一方、本発明の顕微鏡の波面の再構築の画素数は、レンズのサイズによって左右されないため、H-Sのものより顕著に多い可能性がある(この場合、規則正しい二次元配列のレンズのサイズは、好ましくはmmの範囲である。このため、これらは「ミリレンズ」と呼ばれる)。本発明の顕微鏡では、波面の再構築の画素数は、センサの画素数をミリレンズの数で除すことによって得られる。例えば、実施形態で本発明の顕微鏡が横断方向(例えば、水平または方向x)に5つのミリレンズ、および前記方向に2,500画素のセンサを有する場合、最終的な再構築像は、前記方向に500画素を有する。H-Sセンサに同じ画素数を備えさせることが所望される場合、およそ6.0×6.0mmの典型的なセンサのサイズに対してd=12μmのマイクロレンズを有する必要がある。先のセクションで説明されたように、このサイズは実用的限界値から程遠い。
本発明の顕微鏡では、スペース分解能は転置比によって決定されることが留意されるべきである。中程度の倍率、例えばMmic=10(科学顕微鏡は最大Mmic=100の倍率で動作する)を有する顕微鏡の例では、システムのスペース分解能は、Δx=6μmの画素サイズが考慮される場合0.6μmである。すなわち、前記システムは、典型的なH-Sセンサ(その分解能はマイクロレンズのサイズによって決定され、したがって100~150μmの範囲であることに留意されたい)と比較してスペース分解能を3桁改善させる。
一方、本発明の顕微鏡によってサンプリングされてもよい平面波の最大角度は、
Figure 2022520258000009
(式中、Nは対応するサンプリング方向のミリレンズの数であり、pμはミリレンズのサイズであり、fob(mm)=200/Mmicである)によって決定される。代表値、例えばpμ=1mm、fob=12mmおよびN=5を考慮すると、サンプリングされてもよい最大角度はθmax=15°である。したがって、本発明の顕微鏡は、波面を形成する局所平面波に対し、H-Sより15~30倍大きい傾斜の測定を可能にする。
本発明は、顕微鏡試料によって散乱される波面の測定のための簡潔で低コストの解決策を示す。本発明は、干渉検出に基づくものよりはるかに安定な、はるかに簡素なシステムを示すと同時に、シャック・ハルトマン検出器に基づくシステムに対してスペース分解能を顕著に改善させる。
従来の顕微鏡に対して少ない光学素子の組込みを要するという事実に起因して、市販の顕微鏡に適合可能なモジュールの形態でのその開発は、比較的簡素である。
したがって、前記モジュールは、少なくとも本発明の第1の態様の顕微鏡のレンズの規則正しい二次元配列およびイメージセンサ、ならびにそれを支持する支持体および顕微鏡のカメラポートに接続される(光学的におよび機械的に)ように適合された光学-機械的接続管を組み込む第5の態様として提案される。
本発明の第6の態様は、第5の態様の顕微鏡のためのモジュール、および顕微鏡の照明ポートに接続されるように適合された、本発明の第1の態様の顕微鏡の照明手段を含む照明モジュールを含む、顕微鏡のためのキットに関する。
本発明は、科学技術の種々の分野で潜在的な用途を有する。一方、本発明は非侵襲的な方法で、すなわち試料を形成する異なる構造を観察するために色素を必要とすることなく、顕微鏡試料に関する定量的情報を必要とする任意の分野で直接的な用途を有する。この理由から、組織学におけるその使用は特に関心が持たれる。さらに、計測学および微小電気機械システム(MEMS)、特に温度に対する提案される測定システムの安定性を考慮すると、温度に関する前記システムの挙動の研究に本発明を適用することが可能である。
前述のおよび他の利点および特徴は、例示として解釈され、排他的ではない添付の図面を参照してなされる以下の実施形態の詳細な説明を考慮すると、より良好に理解される。
実施形態に関して本発明の第1の態様によって提案される顕微鏡の図である。 顕微鏡の対物レンズの瞳に重ねられた、本発明の第1の態様によって提案される顕微鏡のレンズの行列の配列、または規則正しい二次元配列を示す図である。 本発明の実施形態に関する本発明の第1の態様の顕微鏡の計算エンティティによって実施される、および本発明の第2の態様の方法のキャプチャースペースと再構築スペースの間の転置比の概略図である。 多数の綿線維からなる試料の計算再構築のための、本発明の第1の態様の顕微鏡の使用の概念実証実験の例としての一連の画像を示す図である。 実施形態に関して、本発明の第1の態様の顕微鏡によっておよび本発明の第2の態様の方法に従って実施されるキャプチャー、転置および再構築の概略図である。 実施形態に関して、本発明によって提案される顕微鏡および方法を用いて従われるべき動作工程のフロー図である。 1つは本発明の第5の態様のモジュールのためのカメラポート用、他方は従来の顕微鏡のキットの照明モジュールの照明手段のための照明ポート用の2つの接続を備えた、本発明の第6の態様によって提案される顕微鏡のためのキットの概略図である。
本発明の最も基本的な実施形態に関して図1に概略的に図示されるように、本発明の第1の態様によって提案される顕微鏡は:
- 試料Tを照明するための部分または完全コヒーレント光源1を含む照明手段(図5に概略的に図示される)、
- 前記照明手段1によって照明された際に試料Tによって散乱される光を受け取り、合焦するように構成および配列された顕微鏡対物レンズ2、
- 前記顕微鏡対物レンズ2の開口絞りまたはその中間像の場所に配置されたレンズの規則正しい二次元配列3、
- レンズの規則正しい二次元配列またはレンズ行列3の焦点面のキャプチャースペースに配置され、顕微鏡対物レンズ2およびレンズの規則正しい二次元配列3の通過後に試料Tによって散乱される光を受け取り、試料Tからの光に関連する物体波面のスペース情報および角度情報を取得する、複数の受光素子または画素によって形成されるイメージセンサ4または画素化センサであり、受光素子のいくつかがそれぞれのレンズに対向するイメージセンサ4、ならびに
- イメージセンサ4に動作可能に連結され、スペース情報および角度情報に基づき物体波面の計算再構築を実施するように構成および配列された少なくとも1つの計算エンティティ(図示せず)
を含む。
先のセクションで示された通り、レンズの規則正しい二次元配列3の各2つの連続したレンズの中心間の間隔pμは、好ましくは1000μmまたは1000μm前後であり、その口径比は6または6前後の値を有する。
図2は、顕微鏡のレンズの瞳に重ねられた、本発明の第1の態様によって提案される顕微鏡のレンズ3の行列の配列、または規則正しい二次元配列3を示す。各ミリレンズは、座標の原点に対するその中心の位置によって特徴付けられる。
顕微鏡の理想的な構成は、以下の条件を満たす(顕微鏡の構成要素を通過する際の視野の複素振幅に生じる当然の変化が留意されることを前提として、他の構成が使用されてもよい):
1)ミリレンズ行列3の位置は、顕微鏡対物レンズ2の開口絞りの位置またはその任意の中間像の位置に対応する。
2)行列3のレンズが配列される形状は、開口絞りにおけるフィルファクタを決定する。ミリレンズが配列される2つの最も一般的な形状は、正方行列(ミリレンズの中心が二次元の正方格子のノードに配置される)または六角格子である。しかし、格子のノード位置が既知であることを前提として、任意の他の形状が有効である。
3)光源1は、均一なコリメートされたビーム(または少なくとも低い発散を伴う)を顕微鏡試料T上に付与する。ビームB(図5を参照されたい)の幅は、試料の非存在下で、センサによって記録される画像が中央のミリレンズの像面に対応するエリアに均一な視野を提示し、かつその他では光の完全な非存在下で、異なるミリレンズに対応するエリア間で重複が存在しないようなものである。
4)画素化センサ4は、ミリレンズ行列3の焦点像面に配置される。
これらの条件下で、本発明の第1の態様によって提案される顕微鏡によってキャプチャーされる情報は、2つの逆格子スペースでの二重サンプリング・プロセスを表し、したがってスペース情報と角度情報を同時に含む。スペース情報と角度情報の間のフーリエ変換比の存在は、画素サイズに対して以下の制約を生じる:
Figure 2022520258000010
(式中、Δxは画素のサイズであり、λはそれを用いて照明手段1が試料Tを照明する光線の波長であり、fμはミリレンズの焦点距離であり、pμは行列3の各2つの連続するミリレンズの中心またはノード間の間隔である。)
センサによって検出される視野における強度の分布は:
Figure 2022520258000011
として数学的に表されてもよい。
この式中、lはセンサのl番目の画素を表し、関数h(・)は顕微鏡対物レンズの2Dインパルス応答(一般的にエアリー・ディスク)を表し、hμ(・)はミリレンズ行列のもの(円形開口を有するミリレンズの場合、一般的にエアリー・ディスクの行列)を表す。これらのインパルス応答は波の回折によって決定され、対応する開口のフーリエ変換に関数的に比例する。加えて、関数o(・)は測定される波面の振幅の分布を表し、M=-fμ/fobyfobは顕微鏡の横倍率であり、fobは顕微鏡対物レンズの焦点距離であり、Lはセンサの画素数である。最後に、関数rect(・)は矩形の内側で1の値を有し、その外側で0の値を有する2値関数であり、δ(・)はディラックのデルタ関数である)。
この式は、本発明の顕微鏡および方法において、収差のない光学システムにあるように、回折によって分解能が制限される物体の複素振幅分布o(・)の二重サンプリングの存在を強調する。
本発明の第1の態様の顕微鏡の構成要素の特定の構成および配列と組み合わせて、かつそれに基づき、計算エンティティおよび本発明の第2の態様の方法によって実装される新規の再構築ソフトウェアが提案され、その第1のタスクは、イメージセンサ4の平面上にミリレンズの行列3によって提供される画像の位置を検出することからなる。これらの位置は、物体のスペクトルを形成する周波数コンテンツの異なる領域を画定する。ミリレンズ間の間隔は、周波数サンプリングの周期性を画定する。
一方、画素化センサは第2のサンプリングを実施するが、今回はスペースコンテンツに対して実施する。このサンプリングおよび先のサンプリングが逆格子スペースで実施されることを考慮すると、いずれかの正当にスケーリングされた転置を実施し、同じスペースで両方の情報を探し出すことが可能である。前記転置は、以下のように理解されてもよい:
- センサがΔxの周期性でスペース情報をサンプリングする。しかし前記サンプリングは、その逆格子スペースでpμの周期性でミリレンズの行列3によって以前にサンプリングされた視野で実施される。スペース分解能×帯域幅の積(科学文献で「スペース帯域幅積」(SBP)としても公知)が、光学システムによってキャプチャーされる情報の量を決定する。本発明では、ミリレンズの行列3は制限要因である。したがって、SBPはN・pμによって決定され、Nは対物レンズの瞳に収まり、したがってイメージセンサ4に画像を提供できるミリレンズの合計数である。
- 提案される顕微鏡によってキャプチャーされるスペース-角度情報の転置が、新規の画素化行列が物体によって散乱される波面の平面波の局所サンプリングを表すように、サンプリングの周期性の交換がもたらされるこの情報の新規の式を与える。ここで、スペースサンプリングの周期はΔx/Mであり、角度サンプリングの周期はpμ/fobである。
これにより、「再構築スペースEr」(その転置スペースはcスペースである)として知られるスペースが画定され、物体スペースまたはキャプチャースペースEcに事実上配置される(図3および5を参照されたい)。後者はL/N領域からなり、その位置は新規のスペースサンプリングの周期性によって決定される。各領域内では、キャプチャースペースEcと再構築スペースErの間の転置比が図示される図3に示されるように、再構築スペースErでの角度サンプリングの周期性に応じた精度で合計Nの角度がサンプリングされる。
前記スペースは、試料が配置される平面にΔx/Mの間隔を有するいくつかのマイクロレンズが直接置かれる合成キャプチャーシステムとして解釈されてもよい。したがって、各スペースサンプリング位置lについて、各画素の強度Ilmが物体波面の角度組成の測定値を表すように物体波面o(x)が局所サンプリングされる。物体波面が平面波の重ね合わせとして解釈される場合、強度および対応する角度成分によって正当にスケーリングされる各スペースサンプリング領域lに対する局所測定値の合計が、前記波面のサンプリングされたバージョンを表す:
Figure 2022520258000012
所与の顕微鏡対物レンズについて、波面の角度成分の測定の精度は、キャプチャースペースのミリレンズのサイズおよび数に依存する。
キャプチャースペースEcで、レンズの行列3およびイメージセンサ4がその後方に配列された試料Tを照明する光線Bのための実施形態に関して、本発明の第1の態様の顕微鏡および本発明の第2の態様の方法によって実施されるキャプチャー、転置および再構築プロセスのさらに詳細な説明が、再現スペースErの図を概略的に図示する図5を参照して以下に与えられる。
転置または再構築スペースErの各サブ領域Srが、物体波面の平面波に対して局所サンプリングを実施すると考えることができる。転置スペースErのサブ領域Srの各画素は、前記エリアにおける物体波面を含む平面波の伝播方向に対応する。上付き文字lによって示される所与のサブ領域Srに関して、物体波面の複素振幅は:
Figure 2022520258000013
によって決定されると考えられてもよく、
Figure 2022520258000014
はサブ領域Sr内の位置m,nに対応する画素の強度であり、kmnは位置m,nに配置される画素に対応する平面波の方向ベクトルである。
例えば、図に示されるように完全に透明な試料Tを照明する際、波面は完全に平坦であり、キャプチャースペースEcでの記録は、中央のミリレンズによって与えられる視野のみである。転置を実施する際、各サブ領域Srは、素子k00によって与えられる単一の成分のみを有する。前記素子は、光軸の方向に進行する平面波に対応する。このようにして、すべてのサブ領域Srから完全に平坦な波面が形成され、これは試料Tに対応するものである。前記素子は、以下のようにしてシステムパラメータによって平面波に物理的に関連付けられる:
Figure 2022520258000015
図4は、本発明の顕微鏡および方法の動作の例としての予備結果を示す。前記結果は、最適化されていない低分解能の顕微鏡および綿線維の試料を用いて得られたが、本発明で提示される概念の潜在性を示す。前記図の左側のパネルは、本発明によって提案されるものなどの顕微鏡によって得られるキャプチャー画像を示す。転置を実施すると、再構築スペースErを表す行列が得られる(図4の中央パネル)。最後に、サブ領域の画素によって与えられる波面への局所寄与を処理することにより、物体波面が得られる(図4、右側パネル)。
図6は、実施形態に関して本発明の第2の態様によって提案される方法の工程、または言い換えると、本発明の第1の態様の顕微鏡の計算エンティティがそのために構成された機能を図示するフロー図を示す。これらは、各ブロックに含まれる説明文に対応して以下で説明される。
キャプチャー:画素化センサ4によって得られるキャプチャー画像。
キャリブレーション:キャリブレーションは、キャプチャースペースEcの特徴付けおよびパラメータ化で必要なプロセスである。同じ装置では、このプロセスは1回実施すればよい。これを行うために、物体スペースは行列3のすべてのレンズが照明されるように広範なインコヒーレント源で照明される。次に、得られた画像が保存され、画像処理円検出アルゴリズムが適用される。前記アルゴリズムは、すべての必要なパラメータ:レンズの相対位置およびサイズ、ならびに各レンズによって区切られるサブ領域に含まれる画素数を提供する。
キャプチャースペースのパラメータ化:キャリブレーションの間に得られたパラメータおよび既知のセンサ4の画素サイズにより、正当な角度寸法がキャプチャースペースEcに付与される。
再構築スペースへの転置:パラメータ化データを使用し、キャプチャースペースEc)に転置が適用される。それにより、各画素が波面の角度伝播方向を表す一連のサブ領域Srによって形成される再構築スペースErが得られる。
各サブ領域についての角度成分の測定:各画素によって含まれる情報が、各画素位置が波面の伝播方向を表す平面波のデータベースに転送される。
波面の再構築:各サブ領域について、平面波のデータベースで表される異なる角度成分の寄与が合計される。得られるグレーの濃淡は、波面の定量的測定値を表す。
最後に図7は、それぞれ接眼レンズOc、対物レンズOb、チューブ・レンズZおよび折り返しミラーRを含む市販の顕微鏡のカメラポートに接続される第5の態様のモジュール、さらに顕微鏡の照明ポートに接続される照明手段を含む照明モジュールを含む、本発明の第6の態様によって提案される顕微鏡のためのキットの概略図である。。
市販の顕微鏡に適合可能なキットは、図7の図に破線で印される2つの部分からなる。
P1)照明モジュール:照明手段、一般的に本文書に記載される照明を生成するレーザーおよび一連のレンズを照明ポートに適合する必要がある。
P2)本発明の第5の態様のモジュールまたは収集モジュール:センサ4によって収集される視野が本発明で定義される特徴を有するように、レンズの行列3、センサ4および補助レンズ2(または一連の補助レンズ)が顕微鏡のカメラポートに適合される。
本発明によって提案される顕微鏡の主な利点は、転置スペースで物理的キャプチャーが実施されるという事実に起因して、再構築スペースErの合成マイクロレンズの分解能が回折によって制限されず、カメラまたはイメージセンサ4の画素間の間隔によって制限されるということにある。この事実は、前例のない横方向分解能による位相の定量的測定をもたらすことを可能にする。
当業者であれば、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される実施形態に変更および修正を加えることができる。

Claims (21)

  1. 波面の定量的測定のための顕微鏡であって:
    試料(T)の照明のための照明手段(1)、
    前記照明手段(1)によって照明された際に試料(T)によって散乱される光を受け取り、合焦するように構成および配列された顕微鏡対物レンズ(2)、
    前記顕微鏡対物レンズ(2)の開口絞りまたはその中間像の場所に配置されたレンズの規則正しい二次元配列(3)、
    前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の焦点面のキャプチャースペース(Ec)に配置され、前記顕微鏡対物レンズ(2)および前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の通過後に前記試料(T)によって散乱される前記光を受け取り、前記試料(T)からの前記光に関連する物体波面のスペース情報および角度情報を取得する、複数の受光素子によって形成されるイメージセンサ(4)であり、前記受光素子のいくつかがそれぞれのレンズに対向するイメージセンサ(4)、ならびに
    前記イメージセンサ(4)に動作可能に連結され、前記スペース情報および角度情報に基づき前記物体波面の計算再構築を実施するように構成および配列された少なくとも1つの計算エンティティ
    を含み、
    前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の各2つの連続したレンズの中心間の間隔pμが500μmより大きいこと、およびその口径比が10未満であることを特徴とする、顕微鏡。
  2. 前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の各2つの連続したレンズの中心間の間隔が900μm~1100μmの間の値であり、その口径比が5~7の間の値である、請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の各2つの連続したレンズの中心間の間隔が990μm~1010μmの間の値、好ましくは1000μmであり、その口径比が5.8~6.2の間の値、好ましくは6である、請求項2に記載の顕微鏡。
  4. 前記光照明手段が、部分または完全コヒーレント光で前記試料(T)を照明するように構成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  5. 前記照明手段が、試料の非存在下でまたは透明な試料(T)に関して物体波面が完全に平坦であり、前記キャプチャースペース(Ec)でのキャプチャーが前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の中央のレンズによって与えられる明視野のみであるような幅の光線(B)で前記試料(T)を照明するように構成される、請求項4に記載の顕微鏡。
  6. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、2つの逆格子スペースで以下の二重サンプリング:
    前記レンズの規則正しい二次元配列(3)が配置されるスペースにおける、前記物体波面の角度情報を得るための第1のサンプリングまたは角度サンプリングであって、前記計算エンティティが角度情報を決定し、それと共に前記イメージセンサ(4)が前記顕微鏡対物レンズ(2)および前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の通過後に前記試料(T)によって放射される前記光を受け取り、取得する前記キャプチャースペース(Ec)における1つまたは複数の位置に応じてそのスペース周波数コンテンツを決定する、第1のサンプリングまたは角度サンプリング、ならびに
    前記イメージセンサ(4)の各受光素子または画素によって受け取られる強度からスペース情報を得るための、前記キャプチャースペース(Ec)における第2のサンプリングまたはスペースサンプリング
    を実施するように構成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  7. 前記イメージセンサ(4)の各受光素子または画素のサイズが、以下の制約:
    Figure 2022520258000016
    (式中、Δxは画素のサイズであり、λはそれを用いて前記照明手段(1)が前記試料(T)を照明する光線の波長であり、fμは前記レンズの規則正しい二次元配列(3)のレンズの焦点距離であり、pμは前記レンズの各2つの連続するレンズの中心間の間隔である)
    を満たす、請求項6に記載の顕微鏡。
  8. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、前記2つの逆格子スペースのうちの1つの転置を実施し、同じスペースまたは物体スペースに事実上配置される再構築スペース(Er)においてスペースと角度の両方の情報を探し出すように構成され、前記再構築スペース(Er)はL/N領域(Lは前記イメージセンサ(4)の受光素子または画素の数であり、Nは前記レンズの規則正しい二次元配列(3)のレンズの数である)からなり、その結果Δx/M(M=-fμ/fobであり、fobは前記顕微鏡対物レンズ(2)の焦点距離である)の周期での前記スペースサンプリングおよびpμ/fobの周期での前記角度サンプリングを含む、物体波面の平面波の単一の局所サンプリングが実施される、請求項7に記載の顕微鏡。
  9. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、前記計算再構築を実施するために、各スペースサンプリング位置lについて物体波面o(x)が局所サンプリングされるように、各2つの連続したレンズの中心間の間隔Δx/Mを有するレンズの規則正しい二次元配列が配置される合成キャプチャーシステムとして前記再構築スペース(Er)を解釈するように構成され、その結果各受光素子または画素で受け取られる光の強度Ilmが物体波面の角度組成の測定値を表す、請求項8に記載の顕微鏡。
  10. 前記計算再構築を実施するために、前記少なくとも1つの計算エンティティが、前記再構築スペース(Er)の各サブ領域で局所サンプリングが物体波面の平面波に対して実施されるとみなすように構成され、前記再構築スペース(Er)のサブ領域の各画素が、前記エリアの物体波面を形成する平面波の伝搬方向に対応する、請求項9に記載の顕微鏡。
  11. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、上付き文字lによって与えられるサブ領域に対し、以下の式:
    Figure 2022520258000017
    (式中、
    Figure 2022520258000018
    はサブ領域I内の位置m,nに対応する画素の強度であり、kmnは位置m,nに配置される画素に対応する平面波の方向ベクトルである)
    に従い物体波面の複素振幅を決定するように構成される、請求項10に記載の顕微鏡。
  12. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、各画素に含まれる情報を画素の各位置が物体波面の伝播方向を表す平面波のデータベースに転送するように構成される、請求項10または11に記載の顕微鏡。
  13. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、前記再構築スペース(Er)の各サブ領域に対し、前記平面波のデータベースで表される異なる角度成分の寄与を合計することによって前記計算再構築を行い、得られるグレーの濃淡が物体波面の定量的測定値を表すグレースケール画像をもたらすように構成される、請求項11または12に記載の顕微鏡。
  14. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、広範なインコヒーレント光源および前記イメージセンサ(4)に動作可能に連結され両方を制御し、かつ前記キャプチャースペース(Ec)の特徴付けおよびパラメータ化のために事前キャリブレーションプロセスを実施するように構成され、前記レンズの規則正しい二次元配列(3)のすべてのレンズが照明されるように物体スペースを照明するよう前記広範なインコヒーレント光源を制御し、前記広範なインコヒーレント照明の下で試料の画像を得るよう前記イメージセンサ(4)を制御し、画像処理円検出アルゴリズムを適用し、以下のすべてのパラメータ:前記レンズの規則正しい二次元配列(3)のレンズの相対位置およびサイズ、ならびに前記レンズの規則正しい二次元配列(3)の各レンズによって区切られるサブ領域に含まれる画素の数を付与する、請求項10から13のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  15. 前記少なくとも1つの計算エンティティが、前記キャプチャースペース(Ec)の前記パラメータ化を実施して、キャリブレーションプロセスの間に得られたパラメータによってかつ前記イメージセンサ(4)の画素のサイズに応じて、前記キャプチャースペースに対して角度寸法を決定および付与するように構成される、請求項14に記載の顕微鏡。
  16. 前記レンズの規則正しい二次元配列(3)が六角格子形状に従う、請求項1から15のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  17. 前記レンズの規則正しい二次元配列(3)が正方行列形状に従う、請求項1から15のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  18. 請求項1から17のいずれか1項に記載の顕微鏡の計算エンティティがそのために構成された機能の実施を含む、波面の計算再構築のための方法。
  19. プロセッサで実行された場合に請求項18に記載の方法を実装するプログラム命令を含む、波面の計算再構築のためのコンピュータプログラム。
  20. 請求項1から17のいずれか1項に記載の顕微鏡のレンズの規則正しい二次元配列(3)およびイメージセンサ(4)、ならびにそれを支持する支持体、および顕微鏡のカメラポートに接続されるように適合された光学-機械的接続管を含む、顕微鏡のためのモジュール。
  21. 請求項20に記載の顕微鏡のためのモジュール、および
    顕微鏡の照明ポートに接続されるように適合された、請求項1から17のいずれか1項に記載の顕微鏡の照明手段(1)を含む照明モジュール
    を含む、顕微鏡のためのキット。
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