JP2022519541A - 不安関連障害を処置するための組成物および方法 - Google Patents

不安関連障害を処置するための組成物および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022519541A
JP2022519541A JP2021544607A JP2021544607A JP2022519541A JP 2022519541 A JP2022519541 A JP 2022519541A JP 2021544607 A JP2021544607 A JP 2021544607A JP 2021544607 A JP2021544607 A JP 2021544607A JP 2022519541 A JP2022519541 A JP 2022519541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tyrosine
methyl
anxiety
amino
propanoate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021544607A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020160398A5 (ja
Inventor
ホフマン,スティーブン
ロスマン,ジョン
Original Assignee
ホフマン・テクノロジーズ・エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ホフマン・テクノロジーズ・エルエルシー filed Critical ホフマン・テクノロジーズ・エルエルシー
Publication of JP2022519541A publication Critical patent/JP2022519541A/ja
Publication of JPWO2020160398A5 publication Critical patent/JPWO2020160398A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/40Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom, e.g. sulpiride, succinimide, tolmetin, buflomedil
    • A61K31/403Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom, e.g. sulpiride, succinimide, tolmetin, buflomedil condensed with carbocyclic rings, e.g. carbazole
    • A61K31/404Indoles, e.g. pindolol
    • A61K31/4045Indole-alkylamines; Amides thereof, e.g. serotonin, melatonin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/185Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
    • A61K31/19Carboxylic acids, e.g. valproic acid
    • A61K31/195Carboxylic acids, e.g. valproic acid having an amino group
    • A61K31/197Carboxylic acids, e.g. valproic acid having an amino group the amino and the carboxyl groups being attached to the same acyclic carbon chain, e.g. gamma-aminobutyric acid [GABA], beta-alanine, epsilon-aminocaproic acid, pantothenic acid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/185Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
    • A61K31/19Carboxylic acids, e.g. valproic acid
    • A61K31/195Carboxylic acids, e.g. valproic acid having an amino group
    • A61K31/197Carboxylic acids, e.g. valproic acid having an amino group the amino and the carboxyl groups being attached to the same acyclic carbon chain, e.g. gamma-aminobutyric acid [GABA], beta-alanine, epsilon-aminocaproic acid, pantothenic acid
    • A61K31/198Alpha-aminoacids, e.g. alanine, edetic acids [EDTA]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/08Peptides having 5 to 11 amino acids
    • A61K38/095Oxytocins; Vasopressins; Related peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0053Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/48Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/22Anxiolytics

Abstract

本発明は、OCDおよびSADを含む不安関連障害を処置するためならびに不安、強迫行動または強制行動の低減を必要とする対象における不安、強迫行動または強制行動を低減するための、方法、組成物およびキットを提供する。【選択図】 なし

Description

関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2019年2月1日に出願された米国仮特許出願第62/800,016号に基づく優先権の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002]本発明は、概して、不安関連障害の処置を必要とする患者における、強迫性障害(OCD)および社交不安障害(SAD:social anxiety disorder)を含む不安関連障害を処置するためならびに不安、強迫行動(obsessive behavior)または強制行動(compulsive behavior)を低減するための、組成物、キットおよび方法に関する。
[0003]精神健康障害は、一般に、アメリカ精神医学会の診断および統計マニュアル(DSM)に明示される診断基準を使用して診断される。DSMの第4版(DSM-IV)は、OCDを、全般性不安障害(GAD)、パニック障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)および社交不安障害(SAD)と共に、不安障害として分類した。しかしながら、DSMの第5版(DSM-V)は、OCDを不安障害のリストから削除し、それ独自の章においた。
[0004]自閉症スペクトラム障害(「ASD」または「自閉症」)は、社会的、コミュニケーションおよび行動上の困難により特徴付けられる発達障害である。ASDを有する個人はまた不安を経験することも多く、しばしば併存性不安障害と診断される。ある研究は、ASDを有する児童の40%はまた、少なくとも1つのDSM-IV不安障害(限局性恐怖症:30%;強迫性障害:17%;社交不安障害/広場恐怖症:17%;全般性不安障害:15%;分離不安障害:9%;パニック障害:2%)も有すると推定した。van Steenselら、Anxiety Disorders in Children and Adolescents with Autistic Spectrum Disorders:A Meta-Analysis、Clin Child Fam Psychol Rev (2011) 14:302~317頁を参照されたい。
[0005]加えて、ASDは、多様な遺伝性障害と併存することが多い。例えば、ASD率は、発作性障害、統合失調症、22q欠失症候群、アンジェルマン症候群、CHARGE症候群、コルネリアデランゲ症候群、ダウン症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、プラダー-ウィリー症候群、スミス-レムリ-オピッツ症候群、レット症候群、脆弱X症候群、スミスマゲニス症候群、ソトス症候群および結節性硬化症を有する個人において上昇する。https://www.carautismroadmap.org/asd-and-other-genetic-conditions/を参照されたい。
[0006]強迫および/または強制はOCDの主要な症状であり、自閉症スペクトラム障害(ASD)、うつ病、精神神経症、統合失調症およびソトス症候群を含む他の神経性障害の症状でもあり得る。
[0007]DSM-Vは、強迫を、(1)撹乱中のある時点で侵入的で望まれないものとして経験され、大部分の個人において顕著な不安または苦悩を引き起こす再発性および持続性の思考、衝動または衝撃;ならびに(2)個人は、そのような思考、衝動またはイメージを、無視もしくは抑制するか、または他の思考もしくは行為で(すなわち、強制を実施することによって)それらを相殺しようと試みる、と定義する。DSM-Vは、強制を、(1)個人が、強迫に応答してまたは厳しく適用されなければならない規則に基づいて実行するように駆り立てられると感じる反復的行動(例えば、手洗い、順序付け、チェック)または精神的な行為(例えば、声を伴わず祈り、数を数え、言葉を繰り返す);および(2)該行動または精神的な行為は、不安もしくは苦悩を妨げもしくは低減し、または極度に恐れる事態もしくは状況を妨げることを目標としているが、これらの行動または精神的な行為は、相殺しまたは妨げるつもりであることに、現実的な方法で関係することはなく、またはあきらかに過剰であると定義する。DSM-Vを参照されたい。
[0008]SADは、社会的設定に特有の恐怖または不安により特徴付けられる不安障害であり、SADにおいては、人が、気付かれ、観察され、またはじろじろ見られていると感じ、社会的相互作用が一貫して苦悩を引き起こし、社会的相互作用は、避けられるか、または不快および不承不承に耐えられるかのいずれかである。SADは、本明細書で使用される場合、DSM-IVまたはDSM-Vのいずれかに明示される診断基準に基づいて診断される。
[0009]不安関連障害OCDおよびSADのための一般的処置は、認知行動療法および精神薬理学上の薬物治療を含む。不安関連障害を処置するために使用される薬物治療は、セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、Anafranil)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI;例えば、セルトラリン(商品名Zoloft)、フルオキセチン(商品名Prozac)、フルボキサミン(商品名Luvox)、およびパロキセチン(商品名Paxil)、シタロプラム(商品名Celexa)、およびエスシタロプラム(商品名Lexapro))、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI;例えば、ベンラファキシン(商品名Effexor)、デュロキセチン(商品名Cymbalta))を含む。
[0010]ASDは、現在は、社会能力訓練、応用行動分析、理学療法および作業療法などの行動療法で主に処置される。セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、抗不安薬物治療および刺激薬を含む精神薬理学上の薬物治療は、ASDの様々な症状を処置するために使用されてきた。例えば、リスペリドンおよびアリピプラゾールは、自閉症に関連する易刺激性を処置するために承認された。一部の研究はまた、リスペリドン、フルボキサミン、フルオキセチンおよびバルプロエートが自閉症の反復的行動の助けとなることを示した。E.Anagnostou、およびE.Hollander、「4 drugs can improve autism’s repetitive behaviors」 Current Psychiatry. 2006年4月;5(4):55~64頁。
[0011]精神薬理学上の薬物治療は、しかしながら、自殺念慮を引き起こすことを含む重篤な有害副作用を有する。したがって、不安関連障害を有する患者における不安を低減するさらなる薬物に対する必要が存在する。
[0012]本発明は、不安関連障害を、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤をそれを必要とする対象に投与することにより処置する方法を提供する。一部の実施形態では、不安関連障害は、強迫性障害または社交不安障害である。
[0013]本発明はまた、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与することにより、不安、強迫行動または強制行動を低減する方法も提供する。
[0014]一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤はα-メチル-DL-チロシンである。
[0015]他の実施形態では、本発明は、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を含む医薬組成物を提供する。チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤をその包装と共に含むキットもまた提供される。
[0016]本主題は、本開示の一部をなす以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解され得る。本発明は、本明細書に記載されおよび/または示される特定の生成物、方法、条件またはパラメータに限定されることはなく、本明細書で使用される用語は、単に例として特定の実施形態を説明することを目的とし、本願発明の限定を意図するものではないことを理解されたい。
[0017]本明細書で別段に定義されない限り、本出願と関連して使用される科学用語および技術用語は、当業者により一般的に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈より別段の必要がない限り、単数用語は複数を含み、かつ複数用語は単数を含むものとする。
[0018]上記および本開示全体を通して利用される場合、以下の用語および略語は、別段の指示がない限り、以下の意味を有すると理解されるものとする。
[0019]本開示において、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈により明確に別段の指示がされない限り、複数の指示対象を含み、特定の数値への言及は、少なくともその特定の値を含む。したがって、例えば、「1つの化合物(a compound)」に対する言及は、1つまたは複数のそのような化合物および当業者に公知のそれらの均等物に対する言及であり、その他も同様である。用語「複数」は、本明細書で使用される場合、2つ以上を意味する。値の範囲が表現される場合、別の実施形態は、ある特定の値から、および/または他の特定の値まで、を含む。同様に、値が、先行詞「約」の使用により近似値として表現される場合、特定の値が別の実施形態を形成することを理解されたい。全ての範囲が包含され、かつ組み合わせ可能である。
[0020]本明細書で使用される場合、用語「成分」、「組成物」、「化合物の組成物」、「化合物」、「薬物」、「薬理学的に活性な薬剤」、「活性な薬剤」、「治療的」、「治療」、「処置」または「医薬」は、本明細書で互換的に使用され、対象(ヒトまたは動物)に投与された場合、局部的および/または全身的な作用により所望の薬理学的および/または生理学的な効果をもたらす1つの化合物もしくは複数の化合物またはその組成物を指す。
[0021]本明細書で使用される場合、用語「処置」または「治療」(その異なる語形も同様)は、防止的(例えば、予防的)、治療的または一時緩和的な処置を含む。本明細書で使用される場合、用語「処置すること」は、少なくとも1つの有害もしくは負の効果または状態、疾患もしくは障害の症状を軽減または低減することを含む。
[0022]「薬学的に許容される」とは、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題合併症を伴うことなく、ヒトおよび動物の組織との接触に好適であり、合理的な利益/危険比に相応である、これらの化合物、材料、組成物および/または剤形を指す。
[0023]本発明内で、開示される化合物は、薬学的に許容される塩の形態で調製されてもよい。「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその酸または塩基の塩を作製することにより修飾される、開示される化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例は、限定されないが、アミンなどの塩基性残基の無機酸塩または有機酸塩;カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などを含む。薬学的に許容される塩は、例えば、無毒の無機酸または有機酸から形成される親化合物の従来の無毒の塩または第4級アンモニウム塩を含む。例えば、そのような従来の無毒の塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸に由来するもの;および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から調製される塩を含む。これらの生理学的に許容される塩は、当技術分野で公知の方法により、例えば、水性アルコール中で遊離アミン塩基を過剰の酸で溶解することにより、または遊離カルボン酸を水酸化物などのアルカリ金属塩基もしくはアミンで中和することにより、調製される。
[0024]本明細書に記載される化合物は、代替の形態で調製され得る。例えば、多くのアミノ含有化合物は、酸付加塩として使用または調製され得る。そのような塩は、化合物の単離および取り扱いの特性を改善することが多い。例えば、試薬、反応条件などに応じて、本明細書に記載される化合物は、例えば、それらの塩酸塩またはトシル酸塩として使用または調製され得る。同形結晶体、全てのキラルおよびラセミ体、N-酸化物、水和物、溶媒和物、ならびに酸塩水和物もまた、本発明の範囲内であると企図される。
[0025]本発明の特定の酸性または塩基性の化合物は、双極性イオンとして存在し得る。遊離酸、遊離塩基および双極性イオンを含む全ての形態の化合物が、本発明の範囲内であると企図される。アミノ基およびカルボキシ基の両方を含有する化合物が、それらの双極性イオンの形態と平衡して存在することが多いことは当技術分野で公知である。したがって、例えば、アミノ基およびカルボキシ基の両方を含有する本明細書に記載される化合物はいずれも、それらの対応する双極性イオンに対する言及も含む。
[0026]用語「立体異性体」は、同一の化学構成を有するが、空間における原子または基の配置に関して異なる化合物を指す。用語「エナンチオマー」は、重ね合わせることができない互いの鏡像である立体異性体を指す。
[0027]用語「投与する」とは、本発明の化合物もしくは組成物を直接投与するか、または同等量の活性化合物もしくは物質を体内で形成するプロドラッグ、誘導体もしくは類似体を投与することのいずれかを意味する。
[0028]用語「対象」、「個人」および「患者」は、本明細書で互換的に使用され、本発明に基づく医薬組成物を用いて、予防的処置を含む処置が提供されるヒトを指す。
[0029]用語「阻害剤」は、本明細書で使用される場合、タンパク質、ポリペプチドまたは酵素の発現または活性を阻害する化合物を含み、必ずしも発現および/または活性の完全な阻害を意味するわけではない。むしろ、阻害は、タンパク質、ポリペプチドまたは酵素の発現および/または活性を、所望の効果を生み出すのに十分な程度まで、ある期間、阻害することを含む。
[0030]本発明は、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与することにより、不安関連障害を処置する方法を提供する。
[0031]本明細書で使用される場合、用語「不安関連障害」は、強迫性障害(OCD)、全般性不安障害(GAD)、パニック障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、および社交不安障害(SAD)を指す。
[0032]一部の実施形態では、不安関連障害はOCDである。本明細書で使用される場合、OCDは、DSM-IVまたはDSM-Vの診断基準に準拠して診断された状態を指す。
[0033]一部の実施形態では、不安関連障害はSADである。本明細書で使用される場合、SADは、DSM-IVまたはDSM-Vの診断基準に準拠して診断された状態を指す。
[0034]一部の実施形態では、不安関連障害はOCDまたはSADである。
[0035]一部の実施形態では、不安関連障害はGADである。本明細書で使用される場合、GADは、DSM-IVまたはDSM-Vの診断基準に準拠して診断された状態を指す。
[0036]一部の実施形態では、不安関連障害はパニック障害である。本明細書で使用される場合、パニック障害は、DSM-IVまたはDSM-Vの診断基準に準拠して診断された状態を指す。
[0037]一部の実施形態では、不安関連障害はPTSDである。本明細書で使用される場合、PTSDは、DSM-IVまたはDSM-Vの診断基準に準拠して診断された状態を指す。
[0038]一部の態様では、本発明は、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与することにより、不安、強迫行動または強制行動を低減する方法に関する。
[0039]一部の実施形態では、本発明の方法は、不安を低減することに関する。本明細書で使用される場合、不安は、人と会い話をすることに関連する恐怖、過去に著しい不安を引き出した社会的情況の回避、社会的情況の予測における不安、または他者と会話を始めることができないことを含み得る。
[0040]そのような実施形態では、本方法は、不安を経験する対象に対して実施される。不安は、PTSD、ASD、OCD、GADおよびSADを含む多くの状態の症状である。一部の実施形態では、不安を経験する対象はASDと診断されている。本明細書で使用される場合、ASDは、DSM-Vに明示されるガイドラインに準拠して診断されたASD、およびDSMの以前のバージョン(すなわち、DSM-IV)で行われた「自閉症性障害」、「広汎性発達障害」、「アスペルガー障害」、「レット障害」または「小児期崩壊性障害」の診断も包含する。
[0041]他の実施形態では、不安を経験する対象はOCDと診断されている。一部の実施形態では、不安を経験する対象はGADと診断されている。一部の実施形態では、不安を経験する対象はSADと診断されている。一部の実施形態では、不安を経験する対象はASDと診断された。
[0042]他の実施形態では、本発明は、強迫行動または強制行動の低減を必要とする対象における強迫行動または強制行動を低減する方法に関し、前記方法は、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与することを含む。
[0043]一部の実施形態では、強迫行動または強制行動は、儀式的および反復的/制限された行動を含み、強迫的思考は、患者が課題を完了しまたは会話に集中するのを困難とする。
[0044]そのような実施形態では、本方法は、強迫または強制を経験する対象に対して実施される。強迫または強制は、強迫性障害(OCD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、うつ病、精神神経症、統合失調症およびソトス症候群を含む多くの状態の症状である。一部の実施形態では、強迫または強制を経験する対象はOCDと診断されている。他の実施形態では、強迫または強制を経験する対象はASDと診断されている。一部の実施形態では、強迫または強制を経験する対象はうつ病と診断されている。他の実施形態では、強迫または強制を経験する対象は、精神神経症と診断されている。一部の実施形態では、強迫または強制を経験する対象は、統合失調症と診断されている。他の実施形態では、強迫または強制を経験する対象は、ソトス症候群などの認識された不安関連症候群と診断されている。一部の実施形態では、本開示の方法は、ASDと別の形態の不安、例えばOCDとの両方と診断される対象に対して実施される。
[0045]本発明は、強迫行動または強制行動を低減することを目標とする。本明細書で使用される場合、強迫行動は、DSM-Vに明示される強迫の定義を満足する行動である。強迫行動または強迫は、本明細書で使用される場合、DSM-Vにおいて、(1)および(2)により定義される:(1)撹乱中のある時点で侵入的で望まれないものとして経験され、大部分の個人において顕著な不安または苦悩を引き起こす再発性および持続性の思考、衝動または衝撃;ならびに(2)個人は、そのような思考、衝動またはイメージを、無視もしくは抑制するか、または他の思考もしくは行為で(すなわち、強制を実施することによって)それらを相殺しようと試みる。
[0046]本明細書で使用される場合、強制行動は、DSM-Vに明示される強制の定義を満足する行動である。強制行動、または強制は、本明細書で使用される場合、DSM-Vにおいて、(1)および(2)により定義される:(1)個人が、強迫に応答してまたは厳しく適用されなければならない規則に基づいて実行するように駆り立てられると感じる反復的行動(例えば、手洗い、順序付け、チェック)または精神的な行為(例えば、声を伴わず祈り、数を数え、言葉を繰り返す);および(2)該行動または精神的な行為は、不安もしくは苦悩を妨げもしくは低減し、または極度に恐れる事態もしくは状況を妨げることを目標としているが、これらの行動または精神的な行為は、相殺しまたは妨げるつもりであることに、現実的な方法で関係することはなく、またはあきらかに過剰である。DSM-Vを参照されたい。
[0047]一部の実施形態では、本開示の方法は、強迫行動の低減を必要とする患者における強迫行動を低減する。他の実施形態では、本開示の方法は、強制行動の低減を必要とする患者における強制行動を低減する。一部の実施形態では、本開示の方法は、強迫行動および強制行動の低減を必要とする患者における強迫行動および強制行動を低減する。
[0048]本明細書で使用される場合、用語「低減する」は、不安または強迫行動もしくは強制行動に関連して使用される場合、対象となる症状の頻度または重症度における減少を指す。低減は、症状の頻度または重症度を、ベースライン(すなわち、処置の開始)においておよび処置の期間後に再び、測定することにより検出され得る。一部の実施形態では、処置の期間は4週間である。
[0049]不安の頻度または重症度の評価は、例えば、全般性不安障害7項目(GAD-7)スケール(出典:Spitzer RL、Kroenke K、Williams JBW、Lowe B. A brief measure for assessing generalized anxiety disorder. Arch Intern Med. 2006年;166:1092~1097頁)、ハミルトン不安評価スケール(HAM-A)、全般性不安障害重症度スケール(GADSS)、ベック不安尺度(BAI)、状態-特性不安尺度(STAI-T)の特性不安サブスケール、およびペンステート心配質問票(PSWQ)、リーボヴィッツ社交不安スケール(Liebowitz Social Anxiety Scale)、社会恐怖尺度(Social Phobia Inventory)、簡易社会恐怖スケール(Brief Social Phobia Scale)、能力障害プロファイル(Disability Profile)、リーボヴィッツ自己評価能力障害スケール(Liebowitz Self-Rated Disability Scale)、社会恐怖安全行動スケール(Social Phobia Safety Behaviors Scale)および人前で話す間の自己申告スケール(Self-Statements During Public Speaking Scale)、異常行動チェックリスト-コミュニティ版(Aberrant Behavior Checklist-Community)、スペンス児童用不安スケール(Spence Children’s Anxiety Scale)、社会的応答性スケール(Social Responsiveness Scale)および臨床全般印象スケール(Clinical Global Impression Scale)などの、任意の臨床学的に認識されている評価手段を使用して実施され得る。World J Psychiatry. 2012年10月22日; 2(5):83~85頁を参照されたい。また、Osorio FL、Crippa JAS、Loureiro SR. Instruments for the Evaluation of Social Phobia. In:Axelby CP、editor.Social Phobia:Etiology、Diagnoses and Treatment.Hauppauge:Nova Science Publishers;2009年.1~66頁も参照されたい。
[0050]強迫行動および強制行動の頻度または重症度の評価は、例えば、エール-ブラウン強迫性スケール(YBOCS)、児童用エール-ブラウン強迫性スケール(CYBOCS)、および/または強迫性尺度(OCI;OCI-R)、パドゥア尺度(Padua Inventory)、反復的行動スケール(Repetitive Behavior Scale)、スペンス児童用不安スケール(Spence Children’s’ Anxiety Scale)、社会的応答性スケール、臨床全般印象スケールなどの自己報告手段などの、任意の臨床学的に認識されている評価手段を使用して実施され得る。
[0051]本開示の方法は、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤または薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与することを含む。上記および本開示全体を通して利用される場合、用語「有効量」は、投薬時に、および必要な期間に、関連する障害、状態または副作用の処置に関して、所望の結果を達成するのに有効な量を指す。本発明の成分の有効量は、選択された特定の化合物、成分または組成物、併用薬物治療、投与経路、および個人において、所望の結果を引き出す成分の性能に関してだけではなく、軽減される状態の病態または重症度、ホルモンレベル、個人の年齢、性別、体重、患者の状態、および処置される病理学的状態の重症度、その後に特定の患者が従う同時薬物治療または特別食、ならびに当業者が認識する他の要因などの要因に関しても、患者に応じて変化し、適切な投薬量は主治医の判断におけることが理解されよう。投薬レジメンは、治療的応答の改善を提供するように調整され得る。有効量はまた、治療上有益な効果が、成分の何らかの有毒または有害な効果を上回る量でもある。
[0052]本開示の方法に基づくチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤の投与は、経口、経鼻、皮下、静脈内、筋肉内、経皮、経膣、経直腸またはこれらの任意の組み合わせを含む様々な経路であり得る。
[0053]特定の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤はチロシン誘導体である。チロシン誘導体は、立体異性体およびエナンチオマーを含む異なる異性体で存在することが可能であり得る。チロシン誘導体は、例えば、L体またはD体の両方で存在することができる。チロシン誘導体はまた、例えば、ラセミ体でも存在することができる。代表的なチロシン誘導体には、1つまたは複数のメチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-チロシン(tBu)-アリルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジルマロネート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-メチルエステル塩酸塩、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル-塩酸塩、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-チロシン(3,5-I2)-OSu、Fmoc-チロシン(3-NO2)-OH、α-メチル-L-チロシン、α-メチル-D-チロシン、α-メチル-DL-チロシン、およびα-メチル-DL-チロシンメチルエステル塩酸塩などのα-メチル-DL-チロシンのC~C12アルキルエステル塩が含まれる。
[0054]本発明の特定の実施形態では、チロシン誘導体はα-メチル-L-チロシンである。他の実施形態では、チロシン誘導体はα-メチル-D-チロシンである。他の実施形態では、チロシン誘導体は、ラセミ体におけるα-メチル-DL-チロシンである。
[0055]本発明の好適な一実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、毎日投与される。本発明の別の好適な実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、分割用量で投与される。一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、1日3回投与される。一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、慢性的に必要とされ、また他方では、満足な結果が得られた後に中止されてもよい。一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、6~12時間の血漿半減期(t1/2)を有する。そのような実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、好ましくは1日2~3回投与される。
[0056]一部の態様では、約10~2000mgのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤(例えば、α-メチル-DL-チロシン)が毎日投与され、好ましくは、100~1200mgのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が毎日投与され、最も好ましくは、200~900mgのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤(例えば、α-メチル-DL-チロシン)が毎日投与される。チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤(例えば、α-メチル-DL-チロシン)は、好ましくは経口投与される。1日投薬量は、1日を通して単一用量としてまたは分割用量として投与され得る。分割投与が特に好ましい。1日投薬量は、分割され、実質的に等しい用量として投与され得る。
[0057]本開示の好ましい態様は、患者に有効量のα-メチル-DL-チロシンを投与することにより、患者における強迫または強制を低減する方法に関する。これらの方法は、DSM-5で定義された、少なくとも1つの患者の強迫行動または強制行動の低減をもたらす。一部の実施形態では、これらの方法はまた、異常行動チェックリスト-コミュニティ版(ABC-C)、自閉症診断観察スケジュール(ADOS)、コナーズ親評点スケール(CPRS)、エール-ブラウン強迫性スケール(YBOCS)、児童用エール-ブラウン強迫性スケール(CYBOCS)、強迫性尺度(OCI;OCI-R)、パドゥア尺度、反復的行動スケール、スペンス児童用不安スケール、社会的応答性スケールまたは臨床全般印象スケールを使用して評価された強迫行動または強制行動の少なくとも1つの側面の低減をもたらす。これらの態様に基づいて、約10~2000mgのα-メチル-DL-チロシンが毎日投与され、好ましくは、100~1200mgのα-メチル-DL-チロシンが毎日投与され、より好ましく200~900mgのα-メチル-DL-チロシンが毎日投与される。α-メチル-DL-チロシンは、好ましくは経口投与される。1日投薬量は、1日を通して単一用量としてまたは分割用量で投与され得る。1日投薬量は、分割され、実質的に等しい用量として投与され得る。3回の実質的に等しい1日用量のα-メチル-DL-チロシンが特に好ましい。
[0058]本発明の一部の実施形態では、対象における強迫行動または強制行動を評価するステップをさらに含む方法が提供される。この評価ステップは、前記投与ステップの前または前記投与ステップの後に実施され得る。評価ステップは、目的の行動に適切な評価手段を使用して実施され得て、例えば、ヴァインランド適応行動スケール第2版(VABS II、VABS)質問票、自閉症診断観察スケジュール(ADOS)、異常行動チェックリスト-コミュニティ版(ABC-C)、スペンサー不安スケール(SAS)、反復的行動スコア改訂版(RBS-R)、社会的応答性スケール(SRS)、コナーズ親評点スケール、エール-ブラウン強迫性スケール(YBOCS)、児童用エール-ブラウン強迫性スケール(CYBOCS)、強迫性尺度(OCI;OCI-R)、パドゥア尺度、反復的行動スケール、スペンス児童用不安スケール、社会的応答性スケールまたは臨床全般印象スケールを含む、当技術分野で公知の1つまたは複数の標準的評価ツールを含み得る。評価ステップはまた、患者を処置している医師による臨床的観察により実施されてもよい。
[0059]本開示の他の好ましい態様は、患者に有効量のα-メチル-DL-チロシンを投与することにより、患者における不安を低減する方法に関する。これらの方法は、患者の不安の低減をもたらす。一部の実施形態では、これらの方法は、ハミルトン不安評価スケール(HAM-A)、全般性不安障害重症度スケール(GADSS)、ベック不安尺度(BAI)、状態-特性不安尺度(STAI-T)の特性不安サブスケール、およびペンステート心配質問票(PSWQ)、リーボヴィッツ社交不安スケール、社会恐怖尺度、簡易社会恐怖スケール、能力障害プロファイル、リーボヴィッツ自己評価能力障害スケール、社会恐怖安全行動スケールおよび人前で話す間の自己申告スケール、社会恐怖性障害重症度および変化形式(SPD-SC Form)、異常行動チェックリスト-コミュニティ版、スペンス児童用不安スケール、社会的応答性スケール、および臨床全般印象スケールのうちの1つを使用して評価された、不安の少なくとも1つの側面の低減をもたらす。これらの態様に基づいて、約10~2000mgのα-メチル-DL-チロシンが毎日投与され、好ましくは、100~1200mgのα-メチル-DL-チロシンが毎日投与され、より好ましく200~900mgのα-メチル-DL-チロシンが毎日投与される。α-メチル-DL-チロシンは、好ましくは経口投与される。1日投薬量は、1日を通して単一用量としてまたは分割用量で投与され得る。1日投薬量は、分割され、実質的に等しい用量として投与され得る。3回の実質的に等しい1日用量のα-メチル-DL-チロシンが特に好ましい。
[0060]本発明の一部の実施形態では、対象における不安を評価するステップをさらに含む方法が提供される。この評価ステップは、前記投与ステップの前または前記投与ステップの後に実施され得る。評価ステップは、不安症状に適切な評価手段を使用して実施され得て、例えば、ヴァインランド適応行動スケール第2版(VABS II、VABS)質問票、自閉症診断観察スケジュール(ADOS)、異常行動チェックリスト-コミュニティ版(ABC-C)、スペンサー不安スケール(SAS)、反復的行動スコア-改訂版(RBS-R)、社会的応答性スケール(SRS)、コナーズ親評点スケール、エール-ブラウン強迫性スケール(YBOCS)、児童用エール-ブラウン強迫性スケール(CYBOCS)、強迫性尺度(OCI;OCI-R)、パドゥア尺度、ハミルトン不安スケール(HAM-A)、リーボヴィッツ社交不安スケール(LSAS)、社会恐怖性障害重症度および変化形式(SPD-SC Form)、全般性不安障害重症度スケール(GADSS)、ベック不安尺度(BAI)、状態-特性不安尺度(STAI-T)の特性不安サブスケール、ペンステート心配質問票(PSWQ)、簡易社会恐怖スケール、能力障害プロファイル、リーボヴィッツ自己評価能力障害スケール、社会恐怖安全行動スケールまたは人前で話す間の自己申告スケール、異常行動チェックリスト-コミュニティ版、スペンス児童用不安スケール、社会的応答性スケール、および/または臨床全般印象スケールを含む、当技術分野で公知の1つまたは複数の標準的評価ツールを含み得る。評価ステップはまた、患者を処置している医師による臨床的観察により実施されてもよい。
[0061]本方法の一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、他の薬物治療と組み合わせて患者に投与される。本明細書で使用される場合、薬物を組み合わせて投与することは、特定の投与レジメンを含意するのではなく、むしろ両方の薬物が患者の身体内または身体上に同時に存在することを意味する。したがって、組み合わせて投与される薬物は、同時に投与されてもよく、または経時的に(例えば、1日中の異なる時間に)投与されてもよい。
[0062]一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、γ-アミノ酪酸(GABA)と組み合わせて投与される。GABAは、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤と同時に投与され得る。他の態様では、GABAは、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤と別々に、すなわち、1日中の別の時間に投与され得る。一部の態様では、GABAは就寝時刻に投与される。典型的には、GABAの投薬量は、約5mg~約30mg、例えば、5、10、15、20、25または約30mgのGABAであり、15mgのGABAが特に好ましい。
[0063]したがって、一部の実施形態では、本開示は、不安関連障害を処置する方法、または不安、強迫行動もしくは強制行動の低減を必要とする対象における不安、強迫行動もしくは強制行動を低減する方法であって、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤およびGABAを、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、不安関連障害を処置する方法、または不安、強迫行動もしくは強制行動の低減を必要とする対象における不安、強迫行動もしくは強制行動を低減する方法であって、有効量のα-メチル-DL-チロシンおよびGABAを、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。
[0064]他の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、セロトニンもしくはメラトニンまたは薬学的に許容されるそれらの塩と組み合わせて投与される。セロトニンまたはメラトニンは、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤と同時に投与され得る。他の態様では、セロトニンまたはメラトニンは、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤と別々に、すなわち、1日中の別の時間に投与され得る。一部の態様では、セロトニンまたはメラトニンは就寝時刻に投与される。一部の実施形態では、本開示は、不安関連障害を処置する方法、または不安、強迫行動もしくは強制行動の低減を必要とする対象における不安、強迫行動もしくは強制行動を低減する方法であって、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤およびセロトニンまたはメラトニンを、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、不安関連障害を処置する方法、または不安、強迫行動もしくは強制行動の低減を必要とする対象における不安、強迫行動もしくは強制行動を低減する方法であって、有効量のα-メチル-DL-チロシンおよびセロトニンもしくはメラトニン、または薬学的に許容されるそれらの塩を、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。
[0065]他の態様では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、ASD、注意欠陥多動障害(ADHD)、OCD、GADまたはSADの処置に一般的に使用される別の薬物と組み合わせて投与される。例えば、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、向精神薬(例えば、リスペリドン)、神経伝達物質再取り込み阻害剤(例えば、フルオキセチン)、グルタミン作動性伝達を刺激する化合物(例えば、LY2140023)、および/もしくはコリン作動性、セロトニン作動性、バソプレシン、オキシトシンもしくはグルタメート調節神経伝達に影響を及ぼす化合物(例えば、ガランタミン)、または薬学的に許容されるそれらの塩などの神経伝達に影響を及ぼす薬物(例えば、アンフェタミン、メチルフェニデートなど)と共に投与され得る。したがって、本開示はまた、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤(例えば、α-メチル-DL-チロシン)が、向精神薬、神経伝達物質再取り込み阻害剤、グルタミン作動性伝達を刺激する化合物、および/もしくはコリン作動性、セロトニン作動性、バソプレシン、オキシトシンもしくはグルタメート調節(glutamate moduated)神経伝達に影響を及ぼす化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩などの、神経伝達に影響を及ぼす薬物の有効量と組み合わせて投与される方法にも関する。
[0066]一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、例えば、アルブテロール、レブアルブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、イソプロテレノール、メタプロテレノール、サルメテロール、テルブタリン、クレンブテロール、イソエタリン、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリン、エピネフリンまたは薬学的に許容されるそれらの塩およびこれらの組み合わせなどのベータ-アドレナリン作動薬(ベータ作動薬とも称される)と組み合わせて投与される。アルブテロールは、特に好ましいベータ-アドレナリン作動薬である。
[0067]他の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、例えば、アリピプラゾール、ピマバンセリン、オランザピン、アセナピン、クロザピン、クエチアピン、リスペリドン、ルラシドン、カリプラジン、パリペリドン、ブレクスピプラゾール、イロペリドン、ジプラシドンもしくはバロバプタンなどの精神薬理学的薬物または薬学的に許容されるそれらの塩と組み合わせて投与される。好ましい実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤はα-メチル-DL-チロシンであり、精神薬理学的薬物はアリピプラゾール、リスペリドンまたはバロバプタンである。
[0068]他の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、バソプレシン、またはバソプレシン類似体、例えば、デスモプレシン、フェリプレシン、オルニプレシン、セレプレシンおよびテルリプレシンなどと組み合わせて投与される。一部の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、デスモプレシンと組み合わせて投与される。
[0069]他の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(例えば、フルオキセチン、セルトラリン、シタロプラム、エスシタロプラム、フルボキサミンおよびパロキセチンまたは薬学的に許容されるその塩)などの抗うつ薬と組み合わせて投与される。好ましい実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤はα-メチル-DL-チロシンであり、抗うつ薬はフルオキセチンまたはセルトラリンである。
[0070]他の実施形態では、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、他の抗不安薬、例えば、バルビツレート、カルバメート、抗ヒスタミン薬(例えば、ヒドロキシジン、クロルフェニラミンもしくはジフェンヒドラミン)、オピオイド(例えば、ヒドロコドン、フェンタニル、ブプレノルフィン)、ベンゾジアゼピン(例えば、アルプラゾラム、クロナゼパム、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロルジアゼポキシド)、ベータ遮断薬(例えば、プロプラノロール、アテノロール)、三環系抗うつ薬(例えば、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン、ドキセピン、クロミプラミン)、四環系抗うつ薬(例えば、ミルタザピン)、他の抗うつ薬、(例えば、トラゾドン)、モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)(例えば、フェネルジン、トラニルシプロミン、イソカルボキサジド、モクロベミド)、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)(例えば、ベンラファキシン、デュロキセチン)、弱精神安定薬(例えば、ブスピロン)、抗けいれん薬(バルプロエート、プレガバリン、ガバペンチン)、ブプロピオン、アルファ遮断薬(例えば、プラゾシン)、または薬学的に許容されるそれらの塩と組み合わせて投与される。
[0071]特定の作用メカニズムに束縛されることは意図しないが、本発明に基づくチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、カテコールアミン合成における第1の律速のステップ、すなわち、チロシンのジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)への変換を阻害することにより機能し、したがって、ドーパミン(DA)、ノルエピネフリン(Ne)およびエピネフリン(E)の合成ならびにそれに続くシナプス性放出を低減すると考えられる。
[0072]チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤をその包装と共に含むキットもまた本明細書で提供される。一部の実施形態では、キットは、例えば、GABA、セロトニン、メラトニン、ベータアドレナリン作動薬、抗不安薬、精神薬理学的薬物、抗うつ薬を含む、OCDまたはSADを処置するのに有用な他の薬物をさらに含む。一部の実施形態では、キットは、チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤、およびアルブテロール、アルプラゾラム、アミトリプチリン、アリピプラゾール、アセナピン、アテノロール、バロバプタン、ブレクスピプラゾール、ブプレノルフィン、ブプロピオン、ブスピロン、カリプラジン、クロルジアゼポキシド、クロルフェニラミン、シタロプラム、クレンブテロール、クロミプラミン、クロナゼパム、クロザピン、デシプラミン、ジアゼパム、ジフェンヒドラミン、ドキセピン、デュロキセチン、エピネフリン、エスシタロプラム、フェノテロール、フェンタニル、フルオキセチン、フルボキサミン、ホルモテロール、ガバペンチン、ヒドロコドン、ヒドロキシジン、イロペリドン、イミプラミン、イソカルボキサジド、イソエタリン、イソプロテレノール、レブアルブテロール、ロラゼパム、ルラシドン、メタプロテレノール、ミルタザピン、モクロベミド、ノルトリプチリン、オランザピン、オキサゼパム、パリペリドン、パロキセチン、フェネルジン、ピマバンセリン、ピルブテロール、プラゾシン、プレガバリン、プロカテロール、プロプラノロール、クエチアピン、リスペリドン、リトドリン、サルメテロール、セルトラリン、テルブタリン、トラニルシプロミン、トラゾドン、バルプロエート、ベンラファキシン、デスモプレシン、フェリプレシン、オルニプレシン、セレプレシン、テルリプレシンもしくはジプラシドンから選択される薬物または薬学的に許容されるそれらの塩を含む。そのようなキットは、本開示の方法を実施するのに有用である。チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤は、チロシン誘導体であり得る。チロシン誘導体は、異性体で存在することができるチロシン誘導体を含み得る。チロシン誘導体は、そのL体またはそのD体におけるチロシン誘導体を含み得る。チロシン誘導体はまた、例えば、ラセミ体でも存在することができる。代表的なチロシン誘導体には、1つまたは複数のメチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-チロシン(tBu)-アリルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジルマロネート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-チロシン-メチルエステル塩酸塩、H-3,5-ジヨード-チロシン-メチルエステル塩酸塩、H-D-3,5-ジヨード-チロシン-メチルエステル塩酸塩、H-D-チロシン-メチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome塩酸塩、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-チロシン-メチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシン-メチルエステル塩酸塩、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-チロシン(3,5-I2)-OSu、Fmoc-チロシン(3-NO2)-OH、α-メチル-L-チロシン、α-メチル-D-チロシン、およびα-メチル-DL-チロシンが含まれる。本発明の特定の実施形態では、チロシン誘導体はα-メチル-L-チロシンである。本発明の他の特定の実施形態では、チロシン誘導体はα-メチル-D-チロシンである。他の実施形態では、チロシン誘導体は、ラセミ体におけるα-メチル-DL-チロシンである。
[0073]以下の実施例は、先の開示に補足し、本明細書に記載される主題のより良い理解をもたらすために提供される。これらの実施例は、記載される主題を制限するものと考えられるべきではない。本明細書に記載される実施例および実施形態は、単に例示目的のためのものであり、それらに照らした様々な改変または変更は、当業者に明白であり、本発明の真の範囲に含まれるべきであり、本発明の真の範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解されたい。
実施例1
[0074]以下に記載の研究の過程において、OCDまたはSADを有する患者が不安関連症状を改善したことが観察された。
[0075]研究表題:自閉症の処置におけるL1-79の使用に関する二重盲検、無作為化、プラセボ対照、用量範囲試験
[0076]研究設計:盲検、無作為化、4アーム、4週の処置期間。処置アームは、100mgもしくは200mgの用量におけるα-メチル-DL-チロシン(すなわち、L1-79)、またはプラセボを、1日3回(tid)からなる。
[0077]標本サイズ:N=30;無作為化および10の非盲検を4つの群に:
1群(n=10) 100mgのL1-79(1×100mgカプセル剤+1プラセボ)1日3回
2群(n=5) 100mgのL1-79(1×100mgカプセル剤+1プラセボ)1日3回
3群(n=10) 200mgのL1-79(2×100mgカプセル剤)1日3回
4群(n=5) 200mgのL1-79(2×100mgカプセル剤)1日3回
5群(n=10) プラセボ(3プラセボ)1日3回
[0078]研究集団:自閉症と診断され、参加基準を満たし、本研究に参加することを可能にする標準化測定を完了することができる、13歳から21歳の間の男性対象。
[0079]主要な組み入れ基準:13歳から21歳の間の男性、インフォームドコンセントに署名、正常な臨床検査値、自閉症スペクトラム障害のDSM-5を遵守した診断、自閉症診断面接(ADIR)により、かつ自閉症診断観察検査(ADOS)により確認された、自閉症診断に適合したスコア。1種以下の併用薬物治療、登録前の少なくとも2週間の安定した併用薬物治療およびトライアル中の心理社会的介入における計画変更なし。
[0080]主要な除外基準:脆弱X症候群、てんかん、レット症候群、ADHD、または処置を必要とする自閉症以外の他の疾患もしくは症候群を含むあらゆる併存症。あらゆる他の精神障害、または検査値の範囲外。統合失調症、統合失調感情障害、アルコール摂取障害のDSM-5診断;進行中の医療上の問題:不安定発作(過去1か月で2回より多い)、著しい身体的疾病;
[0081]試験的処置:100または200mgの用量におけるL1-79、1日3回で4週間。
[0082]非試験的処置:プラセボ。
[0083]投薬量および投与:L1-79またはプラセボを、無作為化して、上記のレジメンに基づいて経口投与した。
[0084]評価スケジュール:対象は、研究受け入れ前の1週間内、および投与期間全体を通して週ごとに、および処置停止の4週間後に再度、評価された。
[0085]安全性測定:起立性血圧測定、バイタルサイン、CBC、示差的(differential)、血小板数、尿分析、以下を含む血清酵素:総タンパク質量、アルブミン、グルコース、BUN、クレアチニン、直接ビリルビンおよび総ビリルビン、アルカリホスファターゼ、亜リン酸、カルシウム、AST、ALT、ナトリウム、カリウム、塩化物、炭酸水素塩、T、TSH、ならびに有害事象評価を含む、定期的にスケジュールされた完全な病歴および理学的検査。心電図は、研究スクリーニング訪問時および第4週の処置訪問時(投与の最後)に撮られた。
[0086]研究エンドポイント:第1のエンドポイントは、報告された有害事象、ならびに起立性血圧、臨床検査測定値およびECGを含む理学的検査パラメータにおけるベースラインの変化に基づく、L1-79の安全性の評価であった。第2のエンドポイントは、ヴァインランド適応行動スケール第2版(VABS II、VABS)質問票、自閉症診断観察スケジュール(ADOS)、異常行動チェックリスト-コミュニティ版(ABC-C)、スペンサー不安スケール(SAS)、反復的行動スコア-改訂版(RBS-R)、社会的応答性スケール(SRS)を含む様々な心理測定的試験におけるベースラインからの変化に基づき、ならびに診療所における個人的観察から、およびADOS試験(このプロトコルに従う)中に撮られたビデオ撮影情報および本研究の過程において介護者から提供された個々の事例から、臨床全般印象(Clinical Global Impressions)スケールにより数量化された主治医の評価を含む。
強迫性症状における改善
[0087]本研究の過程において、自閉症スペクトラム障害ならびに1つまたは複数の強迫性障害および注意欠陥/多動性障害と診断された患者は、以下の症例研究により示されるように、強迫性の症状における低減を経験した。
[0088]強迫性症状は、儀式的および反復的/制限された行動を含み得て、強迫的思考は、患者が課題を完了しまたは会話に集中するのを困難とする。
[0089]全ての患者は、L1-79を100~200mg、1日3回受けた。OCD症状改善群の患者はだれも、強迫性障害用の薬物治療は受けなかった。
[0090]強迫性症状は、反復的行動スケール、スペンス児童用不安スケール、社会的応答性スケール、臨床全般印象スケールおよび直接の親の報告を使用して、最初にベースラインで、および動的処置の最後に、記録された。
[0091]対象02-002は、反復的行動および限局的興味におけるSRS/DSM-5に関して、96の重度スコアから73の中等度スコアまでの減少により判定されるように、OCD症状における減少を示した。
[0092]対象02-003は、反復的行動および限局的興味におけるSRS/DSM-5に関して、第4週に重度から中等度となり、OCD症状における改善を示した。
[0093]対象02-004は、CGI-Iのステレオタイプおよび限局的興味部門に関して、「大きく改善」のスコアを示した。
[0094]対象02-007は、OCD症状が、反復的行動および限局的興味のSRS/DSM-5サブスケールに関して、中等度から正常範囲内へ;またスペンス児童用不安スケールOCDスコアに関して(不安障害の児童に対する3.0から正常/無OCDに対する0へ)、減少した。
[0095]対象02-012は、SRS/DSM-5反復的行動および限局的興味に関して80のスコア(重度)から46のスコア(正常範囲内)へ、かつCGI-Iに関して「大きく改善」のスコアとなり、OCD症状における正常化を示した。親は「彼の固着は存在してないようだ」と意見を述べた。
[0096]対象02-16は、SRS/DSM-5反復的行動および限局的興味から、65のスコア(軽度)から46のスコア(正常範囲内)となった。CGI-重症度スケールは、ステレオタイプの行動および限局的興味に対して、軽度の病気から正常となった。
[0097]対象02-020は、SRS/DSM-5反復的行動および限局的興味に関して、85のスコア(重度)から73のスコア(中等度)となり、OCD症状における改善を示した。
[0098]ベースラインで強迫性興味の領域以外について何も話すことができなかった1人の患者は、活性薬物による4週間後、患者自身の強迫性思考に気を取られることが少なくなったため、他者に、目的のことについて会話することができた。
[0099]ベースラインで自傷性強制行動を経験した1人の患者は、活性薬物による3週後、完全に自傷を止めた。
社交不安症状における改善
[0100]本研究の過程において、自閉症スペクトラム障害ならびに1つまたは複数の社交不安障害および全般性不安障害と診断された患者は、以下の症例研究により示されるように、社交不安症状における低減を経験した。
[0101]社交不安症状は、人と会い話をすることに関連する恐怖、過去に著しい不安を引き出した社会的情況の回避、社会的情況の予測における不安、および他者と会話を始めることができないことの1つまたは複数を含んだ。社交不安症状の存在は、異常行動チェックリスト-コミュニティ版、スペンス児童用不安スケール、社会的応答性スケールおよび/または臨床全般印象スケールならびに直接の親の報告を使用して、ベースラインで記録された。
[0102]全ての患者は、L1-79を100~200mg、1日3回受けた。社交不安症状改善群の患者はだれも、社交不安障害用の薬物治療は受けなかった。
[0103]対象02-002は、引きこもりに対するABC-Cに関して、98%から75%となる著しい改善を示した。SRS/DSM-5社会的コミュニケーションスケールに関して、該対象は、L1-79による4週間後、重度範囲から中等度範囲になった。社会的相互作用およびコミュニケーションに対するCGI-Iに関して、第4週に、該対象は「大きく改善」に等級づけされた。
[0104]対象02-007は、引きこもりに対するABC-Cに関して、処置の第4週までに75%から40%未満までになり、著しい改善を示した。
[0105]対象02-009は、引きこもりに対するABC-Cに関して、L1-79を用いた処置の第4週に、91%から63%まで下がり、著しい改善を示した。
[0106]対象02-012は、引きこもりに対するABC-Cに関して、84%から40%未満までになり、著しい改善を示した。SRS/DSM-5社会的コミュニケーションスケールに関して、該対象は、L1-79による4週間後、重度範囲から正常範囲内になった。社会的相互作用およびコミュニケーションに対するCGI-Iに関して、第4週に、該対象は「大きく改善」に等級づけされた。CGI-重症度スコアは、中等度の病気から境界線の病気になった。
[0107]対象02-014は、社会的相互作用およびコミュニケーション領域に関して、「大きく改善」のCGI-Iスコアで、社交不安症状における改善を示した。CGI-重症度スコアは、社会的相互作用領域において、著しい病気から中等度の病気となった。
[0108]対象02-016は、SRS/DSM-5社会的コミュニケーションスケールに関して、社交不安における改善を示した。該対象は、L1-79による4週間後、軽度に欠陥がある範囲から正常範囲内となった。社会的相互作用およびコミュニケーションに対するCGI-Iに関して、第4週に、該対象は「大きく改善」に等級づけされた。CGI-重症度スコアは、社会的相互作用およびコミュニケーション対して、軽度の病気から正常となった。第4週に、対象02-016は、「他の人と話すことをより容易に感じる。私はまた、大いに落ち着いていることにも気付いた」と述べた。
[0109]対象02-022は、社会的相互作用およびコミュニケーションに対するCGI-Iに関して、社交不安における改善を示した。L1-79を用いた処置の第4週に、該対象は「大きく改善」に等級づけされた。
実施例2 強迫および強制の低減を実証する症例研究
[0110]ASD患者(対象JW)は、該患者の機能に悪影響を与える強迫性思考および強制行動の病歴を有する。強迫性思考は、その強迫性思考の強さのために、JWが他者と意味のある会話をすること、または自分の周りの事に気付くことを困難にする。L1-79(100~200mgを1日3回)を摂取する場合、JWが他者と意味のある会話をし、概念を理解し、かつ所見を述べることができる(これらは、摂取しなければ強迫性思考の強さのために起こらなかった)程度まで、強迫性思考の著しい減少があった。妥協がなく柔軟性がない思考の減少もあった。強制を行うかまたは強迫性思考に守られる必要性と取って代わった、興味のある他のことがあったため、強制的な行動/慣例は遅延され、または省かれ得た。
[0111]本開示はまた、以下の態様にも関する:
態様1. 不安関連障害を処置するであって、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、前記方法。
態様2. 不安関連障害が、強迫性障害または社交不安障害である、態様1に記載の方法。
態様3. 前記不安関連障害が、強迫性障害である、態様2に記載の方法。
態様4. 前記不安関連障害が、社交不安障害である、態様2に記載の方法。
態様5. 有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、不安、強迫行動または強制行動を低減する方法。
態様6. 不安を低減するためのものである、態様5に記載の方法。
態様7. 強迫行動または強制行動を低減するためのものである、態様5に記載の方法。
態様8. 前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-チロシン(tBu)-アリルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジルマロネート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-メチルエステル塩酸塩、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル-塩酸塩、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-チロシン(3,5-I2)-OSu、Fmoc-チロシン(3-NO2)-OH、α-メチル-L-チロシン、α-メチル-D-チロシン、またはα-メチル-DL-チロシンである、態様1~7のいずれか1つに記載の方法。
態様9. チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、α-メチル-DL-チロシンである、態様8に記載の方法。
態様10. チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、経口投与される、態様1~9のいずれか1つに記載の方法。
態様11. 100~1200mgのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、毎日投与される、態様1~10のいずれか1つに記載の方法。
態様12. 200~900mgのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、毎日投与される、態様11に記載の方法。
態様13. チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、分割され、実質的に等しい用量で投与される、態様1~12のいずれか1つに記載の方法。
態様14. 有効量のGABAを投与するステップをさらに含む、態様1~13のいずれか1つに記載の方法。
態様15. 有効量のセロトニンもしくはメラトニンまたは薬学的に許容されるそれらの塩を投与するステップをさらに含む、態様1~14のいずれか1つに記載の方法。
態様16. 有効量のバソプレシンまたはバソプレシン類似体を投与するステップをさらに含む、態様1~15のいずれか1つに記載の方法。
態様17. バソプレシン類似体が、デスモプレシン、フェリプレシン、オルニプレシン、セレプレシンまたはテルリプレシンである、態様16に記載の方法。
態様18. 神経伝達に影響を及ぼす有効量の化合物を投与するステップをさらに含む、態様1~17のいずれか1つに記載の方法。
態様19. 神経伝達に影響を及ぼす化合物が、向精神薬、神経伝達物質再取り込み阻害剤、グルタミン作動性伝達を刺激する化合物、またはコリン作動性、セロトニン作動性、バソプレシン、オキシトシンもしくはグルタメート調節神経伝達に影響を及ぼす化合物である、態様18に記載の方法。
態様20. 有効量のベータ-アドレナリン作動薬、精神薬理学的薬物、抗不安薬または抗うつ薬を投与するステップをさらに含む、態様1~19のいずれか1つに記載の方法。
態様21. ベータ-アドレナリン作動薬が、アルブテロール、レブアルブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、イソプロテレノール、メタプロテレノール、サルメテロール、テルブタリン、クレンブテロール、イソエタリン、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリンもしくはエピネフリンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様20に記載の方法。
態様22. 精神薬理学的薬物が、アリピプラゾール、ピマバンセリン、オランザピン、アセナピン、クロザピン、クエチアピン、リスペリドン、ルラシドン、カリプラジン、パリペリドン、ブレクスピプラゾール、イロペリドン、ジプラシドンもしくはバロバプタンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様20に記載の方法。
態様23. 抗不安薬が、バルビツレート、カルバメート、抗ヒスタミン薬、オピオイド、ベンゾジアゼピン、ベータ遮断薬、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、弱(mild)精神安定薬、抗けいれん薬、ブプロピオンまたはアルファ遮断薬である、態様20に記載の方法。
態様24. 抗不安薬が、ヒドロキシジン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ヒドロコドン、フェンタニル、ブプレノルフィン、アルプラゾラム、クロナゼパム、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロルジアゼポキシド、プロプラノロール、アテノロール、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン、ドキセピン、クロミプラミン、ミルタザピン、トラゾドン、フェネルジン、トラニルシプロミン、イソカルボキサジド、モクロベミド、エスシタロプラム、シタロプラム、ベンラファキシン、デュロキセチン、ブスピロン、バルプロエート、プレガバリン、ガバペンチン、ブプロピオン、プラゾシンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様23に記載の方法。
態様25. 抗うつ薬が、フルオキセチン、セルトラリン、シタロプラム、エスシタロプラム、フルボキサミンもしくはパロキセチンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様20に記載の方法。
態様26. 不安関連障害を処置するであって、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、前記方法。
態様27. 不安関連障害が、強迫性障害または社交不安障害である、態様26に記載の方法。
態様28. 前記不安関連障害が、強迫性障害である、態様27に記載の方法。
態様29. 前記不安関連障害が、社交不安障害である、態様27に記載の方法。
態様30. 有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、不安、強迫行動または強制行動を低減する方法。
態様31. 不安を低減するためのものである、態様30に記載の方法。
態様32. 強迫行動または強制行動を低減するためのものである、態様30に記載の方法。
態様33. 前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-チロシン(tBu)-アリルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジルマロネート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-メチルエステル塩酸塩、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル-塩酸塩、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-チロシン(3,5-I2)-OSu、Fmoc-チロシン(3-NO2)-OH、α-メチル-L-チロシン、α-メチル-D-チロシン、α-メチル-DL-チロシン、またはα-メチル-DL-チロシンメチルエステル塩酸塩などのα-メチル-DL-チロシンのC~C12アルキルエステル塩である、態様26~32のいずれか1つに記載の方法。
態様34. チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、α-メチル-DL-チロシンである、態様33に記載の方法。
態様35. チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、経口投与される、態様26~34のいずれか1つに記載の方法。
態様36. 100~1200mgのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、毎日投与される、態様26~35のいずれか1つに記載の方法。
態様37. 200~900mgのチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、毎日投与される、態様36に記載の方法。
態様38. チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、分割され、実質的に等しい用量で投与される態様26~37のいずれか1つに記載の方法。
態様39. 有効量のGABAを投与するステップをさらに含む、態様26~38のいずれか1つに記載の方法。
態様40. 有効量のセロトニンもしくはメラトニンまたは薬学的に許容されるそれらの塩を投与するステップをさらに含む、態様26~39のいずれか1つに記載の方法。
態様41. 有効量のバソプレシンまたはバソプレシン類似体を投与するステップをさらに含む、態様26~40のいずれか1つに記載の方法。
態様42. バソプレシン類似体が、デスモプレシン、フェリプレシン、オルニプレシン、セレプレシンまたはテルリプレシンである、態様41に記載の方法。
態様43. 神経伝達に影響を及ぼす有効量の化合物を投与するステップをさらに含む、態様26~42のいずれか1つに記載の方法。
態様44. 神経伝達に影響を及ぼす化合物が、向精神薬、神経伝達物質再取り込み阻害剤、グルタミン作動性伝達を刺激する化合物、またはコリン作動性、セロトニン作動性、バソプレシン、オキシトシンもしくはグルタメート調節神経伝達に影響を及ぼす化合物である、態様43に記載の方法。
態様45. 有効量のベータ-アドレナリン作動薬、精神薬理学的薬物、抗不安薬または抗うつ薬を投与するステップをさらに含む、態様26~44のいずれか1つに記載の方法。
態様46. ベータ-アドレナリン作動薬が、アルブテロール、レブアルブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、イソプロテレノール、メタプロテレノール、サルメテロール、テルブタリン、クレンブテロール、イソエタリン、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリンもしくはエピネフリンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様45に記載の方法。
態様47. 精神薬理学的薬物が、アリピプラゾール、ピマバンセリン、オランザピン、アセナピン、クロザピン、クエチアピン、リスペリドン、ルラシドン、カリプラジン、パリペリドン、ブレクスピプラゾール、イロペリドン、ジプラシドンもしくはバロバプタンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様45に記載の方法。
態様48. 抗不安薬が、バルビツレート、カルバメート、抗ヒスタミン薬、オピオイド、ベンゾジアゼピン、ベータ遮断薬、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、弱精神安定薬、抗けいれん薬、ブプロピオンまたはアルファ遮断薬である、態様45に記載の方法。
態様49. 抗不安薬が、ヒドロキシジン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ヒドロコドン、フェンタニル、ブプレノルフィン、アルプラゾラム、クロナゼパム、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロルジアゼポキシド、プロプラノロール、アテノロール、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン、ドキセピン、クロミプラミン、ミルタザピン、トラゾドン、フェネルジン、トラニルシプロミン、イソカルボキサジド、モクロベミド、エスシタロプラム、シタロプラム、ベンラファキシン、デュロキセチン、ブスピロン、バルプロエート、プレガバリン、ガバペンチン、ブプロピオン、プラゾシンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様48に記載の方法。
態様50. 抗うつ薬が、フルオキセチン、セルトラリン、シタロプラム、エスシタロプラム、フルボキサミンもしくはパロキセチンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、態様45に記載の方法。

Claims (25)

  1. 不安関連障害を処置する方法であって、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、前記方法。
  2. 前記不安関連障害が、強迫性障害または社交不安障害である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記不安関連障害が、強迫性障害である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記不安関連障害が、社交不安障害である、請求項2に記載の方法。
  5. 不安、強迫行動または強制行動を低減する方法であって、有効量のチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、前記方法。
  6. 不安を低減するためのものである、請求項5に記載の方法。
  7. 強迫行動または強制行動を低減するためのものである、請求項5に記載の方法。
  8. 前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-チロシン(tBu)-アリルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]ベンジルマロネート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-3,5-ジヨード-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-メチルエステル塩酸塩、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、H-D-チロシンメチルエステル-塩酸塩、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-チロシン(3,5-I2)-OSu、Fmoc-チロシン(3-NO2)-OH、α-メチル-L-チロシン、α-メチル-D-チロシン、α-メチル-DL-チロシン、またはα-メチル-DL-チロシンメチルエステル塩酸塩などのα-メチル-DL-チロシンのC~C12アルキルエステル塩である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、α-メチル-DL-チロシンである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、経口投与される、請求項8に記載の方法。
  11. 100~1200mgの前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、毎日投与される、請求項8に記載の方法。
  12. 200~900mgの前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、毎日投与される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記チロシンヒドロキシラーゼ阻害剤が、分割され、実質的に等しい用量で投与される、請求項8に記載の方法。
  14. 有効量のGABAを投与するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  15. 有効量のセロトニンもしくはメラトニンまたは薬学的に許容されるそれらの塩を投与するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  16. 有効量のバソプレシンまたはバソプレシン類似体を投与するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  17. 前記バソプレシン類似体が、デスモプレシン、フェリプレシン、オルニプレシン、セレプレシンまたはテルリプレシンである、請求項16に記載の方法。
  18. 神経伝達に影響を及ぼす有効量の化合物を投与するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  19. 前記神経伝達に影響を及ぼす化合物が、向精神薬、神経伝達物質再取り込み阻害剤、グルタミン作動性伝達を刺激する化合物、またはコリン作動性、セロトニン作動性、バソプレシン、オキシトシンもしくはグルタメート調節神経伝達に影響を及ぼす化合物である、請求項18に記載の方法。
  20. 有効量のベータ-アドレナリン作動薬、精神薬理学的薬物、抗不安薬または抗うつ薬を投与するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  21. 前記ベータ-アドレナリン作動薬が、アルブテロール、レブアルブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、イソプロテレノール、メタプロテレノール、サルメテロール、テルブタリン、クレンブテロール、イソエタリン、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリンもしくはエピネフリンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記精神薬理学的薬物が、アリピプラゾール、ピマバンセリン、オランザピン、アセナピン、クロザピン、クエチアピン、リスペリドン、ルラシドン、カリプラジン、パリペリドン、ブレクスピプラゾール、イロペリドン、ジプラシドンもしくはバロバプタンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、請求項20に記載の方法。
  23. 前記抗不安薬が、バルビツレート、カルバメート、抗ヒスタミン薬、オピオイド、ベンゾジアゼピン、ベータ遮断薬、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、弱精神安定薬、抗けいれん薬、ブプロピオンまたはアルファ遮断薬である、請求項20に記載の方法。
  24. 前記抗不安薬が、ヒドロキシジン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ヒドロコドン、フェンタニル、ブプレノルフィン、アルプラゾラム、クロナゼパム、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロルジアゼポキシド、プロプラノロール、アテノロール、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン、ドキセピン、クロミプラミン、ミルタザピン、トラゾドン、フェネルジン、トラニルシプロミン、イソカルボキサジド、モクロベミド、エスシタロプラム、シタロプラム、ベンラファキシン、デュロキセチン、ブスピロン、バルプロエート、プレガバリン、ガバペンチン、ブプロピオン、プラゾシンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記抗うつ薬が、フルオキセチン、セルトラリン、シタロプラム、エスシタロプラム、フルボキサミンもしくはパロキセチンまたは薬学的に許容されるそれらの塩である、請求項20に記載の方法。
JP2021544607A 2019-02-01 2020-01-31 不安関連障害を処置するための組成物および方法 Pending JP2022519541A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962800016P 2019-02-01 2019-02-01
US62/800,016 2019-02-01
PCT/US2020/016086 WO2020160398A1 (en) 2019-02-01 2020-01-31 Compositions and methods for treating anxiety-related disorders

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022519541A true JP2022519541A (ja) 2022-03-24
JPWO2020160398A5 JPWO2020160398A5 (ja) 2023-02-06

Family

ID=71837163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021544607A Pending JP2022519541A (ja) 2019-02-01 2020-01-31 不安関連障害を処置するための組成物および方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US11446268B2 (ja)
EP (1) EP3917622A4 (ja)
JP (1) JP2022519541A (ja)
CN (1) CN113710319A (ja)
AU (1) AU2020214641A1 (ja)
EA (1) EA202192084A1 (ja)
WO (1) WO2020160398A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11534420B2 (en) 2019-05-14 2022-12-27 Tyme, Inc. Compositions and methods for treating cancer
US10905698B1 (en) 2020-05-14 2021-02-02 Tyme, Inc. Methods of treating SARS-COV-2 infections
US20230241156A1 (en) * 2022-02-03 2023-08-03 Biovie Inc. Methods of treating disease with terlipressin
WO2024059323A1 (en) * 2022-09-16 2024-03-21 Halas Francis Peter Low dose, sustained release formulation for alleviating symptoms caused by increased levels of dopamine and norepinephrine

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4165382A (en) * 1977-10-17 1979-08-21 Jose Pozuelo Method of pharmacologically treating schizophrenia with alpha-methyl-para-tyrosine
AU3783799A (en) * 1998-05-05 1999-11-23 Jose Pozuelo Compositions and methods for treating particular chemical addictions and mental illnesses
BR0115301A (pt) * 2000-11-15 2004-12-14 Lilly Co Eli Uso de um inibidor seletivo da recaptação de norepinefrina
US20060223877A1 (en) * 2005-03-31 2006-10-05 Zemlan Frank P Methods of treatment utilizing certain melatonin derivatives
FR2926077A1 (fr) * 2008-01-04 2009-07-10 Servier Lab Nouveaux derives d'1h-indol-1-yl uree, leur procede de preparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent.
US9949923B2 (en) * 2011-03-15 2018-04-24 Optinose As Nasal delivery
US20120322682A1 (en) * 2011-06-20 2012-12-20 William Marsh Rice University Brain injury biomarker panel
US9326962B2 (en) * 2013-10-22 2016-05-03 Steven Hoffman Compositions and methods for treating intestinal hyperpermeability
US10813901B2 (en) * 2013-10-22 2020-10-27 Yamo Pharmaceuticals Llc Compositions and methods for treating autism
CN105641507A (zh) * 2016-01-11 2016-06-08 闫新玲 一种用于焦虑症日常调理的药物组合物及其制备方法
CN111032089A (zh) * 2017-07-19 2020-04-17 霍夫曼技术公司 用于治疗应激相关障碍的组合物

Also Published As

Publication number Publication date
EP3917622A4 (en) 2022-10-26
AU2020214641A1 (en) 2021-08-12
CN113710319A (zh) 2021-11-26
US20230040681A1 (en) 2023-02-09
US11446268B2 (en) 2022-09-20
EP3917622A1 (en) 2021-12-08
EA202192084A1 (ru) 2021-10-20
US11931329B2 (en) 2024-03-19
WO2020160398A1 (en) 2020-08-06
US20200246296A1 (en) 2020-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022519541A (ja) 不安関連障害を処置するための組成物および方法
US20090111818A1 (en) Combinations of Eszopiclone and O-Desmethylvenlafaxine, and Methods of Treatment of Menopause and Mood, Anxiety, and Cognitive Disorders
US11865088B2 (en) Method of treating major depressive disorder
JP6858131B2 (ja) 自閉症を治療するための組成物及び方法
US20040034101A1 (en) Treatment and prevention of depression secondary to pain (DSP)
JP2024041855A (ja) 大うつ病性障害の処置方法
US20230248666A1 (en) Dosage regime with esketamine for treating major depressive disorder
JP2021530569A (ja) 自閉症を処置するための組成物および方法
US20210378989A1 (en) Esketamine for use in treating major depressive disorder
DK2694065T3 (en) COMPOSITION FOR TREATMENT OF DISORDER WITH SEXUAL SEXUAL LISTENING
JP2021530568A (ja) 自閉症を処置するための組成物および方法
US20230084299A1 (en) Improved antidepressant therapy
US11826326B2 (en) Benzoic acid or a salt and derivative thereof for use in preventing or treating depression
AU2012307535A1 (en) Combinations comprising a S1P receptor modulator
JP2009545573A (ja) サレデュタントとおよびセロトニン再取込みの選択的阻害剤またはセロトニン/ノルエピネフリン再取込みの阻害剤とを組み合わせて含有する医薬組成物
EP1545489A1 (en) Treatment of depression secondary to pain (dsp)
WO2022241214A1 (en) Methods of using nmda receptor antagonists

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230119

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240104

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20240402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240409