JP2022518466A - 脱気システム及び方法 - Google Patents

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    • F16N39/002Arrangements for conditioning of lubricants in the lubricating system by deaeration

Abstract

脱気装置はガス核形成媒体及び多孔質バリアを含む。脱気装置はガス核形成媒体と多孔質バリアとの間に成長媒体を含み得る。脱気装置は流体からガスを除去するシステムの一部であり得、システムは、流体入口及び流体出口を備え、流体入口から流体出口に至る流体流路を有するタンクを含み、脱気装置は流体流路内にある。流体からガスを除去する方法は、流体流路を画定する脱気装置に流体を通過させることを含む。

Description

本出願は、参照により完全な形で本明細書に組み込まれる2019年1月29日に提出された米国仮特許出願第62/798,272号に付与された優先権を主張する。
本出願は、流体の脱気システム及び方法に関する。
流体を利用する様々なシステムは、流体からの空気の除去(例えば、脱気)から利益を得る可能性がある。特に、同じ流体がシステム内に長時間留まるシステムでは、流体内に空気が蓄積する可能性がある。例えば、油圧システムなど、流体がシステム内を複数回循環するシステムでは、流体内に空気が蓄積し、システムの性能が低下する可能性がある。
油圧システム、特に油圧機械は、仕事を実行するために油圧流体に依存している。油圧システムの一般的な例には、油圧機械、油圧駆動システム、油圧トランスミッションシステム、油圧ブレーキ、その他が含まれる。油圧流体は通常、システム内に長時間留まり、高圧と低圧の期間を経るため、空気が流体内に蓄積する可能性がある。流体内の空気は、溶存空気や自由空気など、様々な形態で存在し得る。自由空気には連行空気及び泡を含めることができる。空気の存在は、構成要素の摩耗及び騒音の増加、又は流体の体積弾性率の低下などの症状を伴うポンプのキャビテーションを引き起こし、油圧システムの効率を低下させ、制御性を低下させる可能性がある。
流体を脱気するためのシステム及び方法を提供することが望ましいであろう。さらに、油圧流体を脱気するための、油圧システムと両立するシステム及び方法を提供することが望ましいであろう。
本開示の原理に従って、脱気装置が提供される。脱気装置には、ガス核形成媒体が含まれる。成長媒体がガス核形成媒体に隣接して配置され得る。多孔質バリアが成長媒体に隣接して配置される。脱気装置は、流体からガス(例えば、空気)を除去するためのシステムの一部であり得、このシステムは、流体入口及び流体出口を有し、流体入口から流体出口への流体流路を有するタンクを含み、脱気装置は流体流路内にある。
流体からガス(例えば、空気)を除去するための方法が提供される。この方法は、流体を脱気装置に通すことを含む。脱気装置は流体流路を画定し、流体流路に配置されたガス核形成媒体を含む。成長媒体は、ガス核形成媒体の下流の流体流路に配置される。多孔質バリアは、成長媒体の下流の流体流路に配置される。
流体からガスを除去するためのシステムが提供される。このシステムは、流体入口及び流体出口を備え、流体入口から流体出口への流体流路を有するタンクと、脱気装置とを含む。そのはガス核形成媒体を含む。成長媒体は、ガス核形成媒体に隣接して配置され得る。多孔質バリアが成長媒体に隣接して配置される。
脱気装置は、ガス核形成媒体と、ガス核形成媒体に隣接する多孔質バリアと、ガス核形成媒体及び多孔質バリアの間のギャップとを含み得る。多孔質バリアは250μm以下のサイズの開口部を有し得る。
一実施形態による油圧システムの概略流れ図である。 実施形態による図1の油圧システムで使用される脱気装置の概略断面図である。 実施形態による図1の油圧システムで使用される脱気装置の概略断面図である。 実施形態による図1の油圧システムで使用される脱気装置の概略断面図である。 実施形態による図1の油圧システムで使用される脱気装置の概略断面図である。 実施形態による図1の油圧システムで使用される脱気装置の概略断面図である。 実施例で使用されるデータ収集設定のグラフである。 実施例1の結果のグラフである。 実施例1の結果のグラフである。 実施例1の結果のグラフである。 実施例2の結果のグラフである。 実施例2の結果のグラフである。 実施例2の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例3の結果のグラフである。 実施例4の結果のグラフである。 実施例4の結果のグラフである。 実施例6の結果のグラフである。 実施例6の結果のグラフである。 実施例7の結果のグラフである。 実施例7の結果のグラフである。
本開示は、流体から空気などのガスを除去するためのシステム及び方法に関する。本開示のシステム及び方法は、油圧システムなどの再循環システムで使用される流体から空気を除去する(例えば、脱気する)ために特に有用である。
「流体」という用語は、液相にある物質を記載するために本開示で使用される。流体には、ガス化合物が溶解又は混入している場合がある。
「脱気する」及び「脱気」という用語は、ここでは、流体からの空気又は他のガスの除去を指すために使用される。
「隣接する」という用語は、ここでは「~の隣」の意味で使用される。「隣接する」特徴は、隣接する特徴と接触している場合と接触していない場合がある。例えば、「隣接する」特徴はギャップで分離されている場合がある。
「直接隣接する」という用語は、ここでは、隣接する特徴と接触しているという意味で使用される。「直接隣接する」という用語は、介在する特徴の欠如を示すために使用される場合がある。
本明細書で使用される「実質的に」という用語は、「著しく」と同じ意味を有し、後に続く用語を少なくとも約75%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約98%で修飾するように理解することができる。本明細書で使用される「実質的に~でない」という用語は、「著しく~でない」と同じ意味を有し、「実質的に」の逆の意味を有し、すなわち、後に続く用語を25%以下、10%以下、5%以下、又は2%以下で修飾すると理解することができる。
メッシュサイズ、孔径、繊維直径又はワイヤ直径の文脈における「公称」という用語は、ここでは、市販の製品の記された又は報告されたメッシュ又は孔の寸法を指すために使用される。
単位「psi」は、ここでは、1平方インチあたりのポンド力を指すために使用される。1psiは、約6900パスカル、つまり約6.9kPaに相当する。
標準的な方法(例えば、ASTM、TAPPI、AATCC、その他)への言及は、特に明記しない限り、本開示の提出時点のその方法の最新の利用可能なバージョンを指す。
「約」という用語は、ここでは、当業者によって予想される測定値の通常の変動を含むために数値と組み合わせて使用され、「おおよそ」と同じ意味を有し、記載値の±5%など、典型的な許容誤差をカバーすると理解される。
「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」などの語は、単一の実体のみを指すことを意図するものではなく、特定の例が説明のために使用され得る一般的なクラスを含む。
「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という語は、「少なくとも1つ」という用語と交換可能に使用される。リストが後に続く「~の少なくとも1つ」及び「~の少なくとも1つを含む」という句は、リスト内のアイテムのいずれか1つ、及びリスト内の2つ以上のアイテムの任意の組み合わせを指す。
本明細書で使用される場合、「又は」という用語は、内容が明確に別段の指示をしない限り、「及び/又は」を含む通常の意味で一般的に使用される。「及び/又は」という用語は、リストされた要素の1つ又はすべて、或いはリストされた要素の任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
エンドポイントによる数値範囲の列挙には、その範囲内に含まれるすべての数が含まれる(例えば、1から5は1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、その他を含む、又は10以下は10、9.4、7.6、5、4.3、2.9、1.62、0.3、その他を含む)。値の範囲が「最大」特定の値又は「少なくとも」特定の値である場合、その値は範囲内に含まれる。
「好ましい」及び「好ましくは」という語は、特定の状況下で特定の利益をもたらす可能性のある実施形態を指す。しかしながら、同じ又は他の状況下で、他の実施形態もまた好ましい場合がある。さらに、1つ又は複数の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを意味するものではなく、特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図するものではない。
いくつかの実施形態によれば、ガスの核形成を誘発し、ガスを逃がすことによって、ガスを流体から除去し得る。核形成は、ガスの核形成部位を提供する材料と流体を接触させることによって誘発され得る。ガスの核形成により、自由なガスキャビティが形成され得る。ガスキャビティは、ガスキャビティのサイズを増大させ、それによってそれらの浮力を増大させ、ガスが流体内で上昇する速度を増大させるために、1つ又は2つ又は複数の段階でさらに成長及び/又は凝集され得る。「ガスキャビティ」及び「気泡」という用語は、ここでは交換可能に使用される。
掘削機、ローダー、スキッドステアローダー及びそれらに類するものなどの特定のタイプの車両には、車載油圧システムが含まれる。効率を改善したいなどの様々な理由から、油圧システムを改善したい、特に油圧流体タンクを小型化したいという要望がある。しかしながら、タンクが小さいと、タンク内の流体の滞留時間が短くなるため、油圧流体(例えば油)内の空気の問題が悪化する可能性がある。滞留時間が短いと、流体が再びタンクから引き出される前に、流体内の空気が流体から出ない場合がある。本開示の装置及び方法は、油圧流体又は油などの流体から、溶存空気、小さな空気キャビティ、及び混入空気を含む空気を除去するそれらの能力のために有利であり得る。この装置及び方法は、車両、例えば、掘削機、ローダー、スキッドステアローダーで使用される移動式油圧システム内で使用されるものなど、より小さな油圧タンク内で使用するために、又は小型の油圧タンクを備えた他のシステム内で使用するために小型化できるそれらの能力のため、さらに有利であり得る。
本開示による油圧システム1の概略図を図1に示す。油圧システム1は、油圧流体を収容するためのタンク10を含む。システム1はまた、タンク10から1つ又は複数の油圧アプリケーション30に流体を移送するポンプ20を含む。油圧アプリケーション30の例には、油圧機械、油圧駆動システム、油圧伝達システム、油圧ブレーキ及びそれらに類するものが含まれる。流体は、タンク10から出力ライン11を介してポンプ20に流れ、ポンプ20から出力ライン21を介して油圧アプリケーション30に流れる。ポンプ20は流体に圧力を加え、したがって、出力ライン21内の流体は、タンク10又は出力ライン11内の流体よりも高い圧力下にある。加圧された流体は、油圧アプリケーションでの作業を実行するために使用され得る。流体は、油圧アプリケーション30から戻りライン31を介してタンクに戻り得る。
システム1は、脱気装置100を含む。脱気装置100は、油圧流体中に溶解及び/又は閉じ込められたガスの少なくとも一部を除去するように構築されている。脱気装置100は、示されるようにタンク10内に位置決めされてもよく、又はシステム1の他の場所に置かれてもよい。例えば、脱気装置100は、戻りライン31に沿って直列に置かれてもよい。一実施形態によれば、脱気装置100は、タンク10を通って、又はタンク10内を流れる油圧流体の流路に配置される。例えば、脱気装置100は、戻りライン31からタンク10に排出される流体の流路に配置され得る。流れの方向は、図1に示されるように上から下であり得、ここで、戻りライン31からの流体は、上からタンク10に流れ込む。戻りライン31からの流体の少なくとも一部は、脱気装置100に入ることができる。
システム1は、追加のタンク、ライン、ポンプ、メータ、制御装置その他などの追加の構成要素を含み得る。
本開示による脱気装置100の概略断面図が、図2A~2Dに示されている。脱気装置100は、タンク10内の流体の流路に配置されたガス核形成媒体110を含む。脱気装置100は、ガス核形成媒体110の下流に成長媒体120をさらに含む。多孔質バリア130が、ガス核形成媒体110及び/又は成長媒体120の下流に配置され得る。
ガス核形成媒体110、成長媒体120、及び/又は多孔質バリア130は、流路内に貫流構成で配置され得る。いくつかの実施形態では、ガス核形成媒体110、成長媒体120、及び/又は多孔質バリア130の層の少なくとも1つは、クロスフロー構成で配置される。「貫流構成」という用語は、ここでは、流体が媒体を貫いて流れる配置を指すために使用される。「クロスフロー構成」という用語は、ここでは、流体が媒体を横切って(又は媒体の上を)流れる配置を指すために使用される。
脱気装置100は、流入する流体の流れを受け入れるための入口101を備えた開放内部144を有し得る。入口101は、第1のエンドキャップ141の開口部として画定され得る。図示の特定の入口101は、開放内部144への開口部である上部入口として構成される。代替の入口の配置、位置、及び方向が可能である。例えば、入口101は、脱気装置100の底部又は側面に位置決召され得る。しかしながら、図示されている上部入口は、便利で有利である。入口101は、脱気装置100をタンク10と結合し、流体の流れを開放内部144に向けるための特徴を含み得る。脱気装置100は、ケースドレン流(ポンプからの過剰流)、排流、越流、戻り流及びそれらに類するものなどの追加又は代替の流路をさらに含み得る。そのような追加又は代替の流路は、タンク10に戻るように流れ得る。一実施形態では、ケースドレン流152は、脱気装置100内に流される。例えば、ケースドレン流152は、図2Dに示されるように、第1のエンドキャップ141の二次入口146を通して多孔質バリア130と成長媒体120との間のギャップ135に流され得る。
ガス核形成媒体110は、ガス核形成媒体110が開放内部144を少なくとも部分的に取り囲むように、開放内部144を画定し得る。ガス核形成媒体110は、開放内部144に入る流体の少なくとも一部がガス核形成媒体110を通って流れるように、流体の流路内に配置され得る。図示の例では、ガス核形成媒体110は、開放内部144の周りに円筒形に配置されている。円筒形は、入口101を含む開放上部と、第2のエンドキャップ142によって画定された閉鎖底部とを有し得る。
成長媒体120の層は、ガス核形成媒体110に隣接して配置され得る。成長媒体120は、ガス核形成媒体110に直接隣接する(例えば、接触する)ことができる。成長媒体120は、流体がガス核形成媒体110を通って流れた後に成長媒体120を通って流れるように、流体の流路内に配置され得る。成長媒体120は、ガス核形成媒体110と同軸であり、少なくとも部分的にその周りに外接する円筒を形成し得る。
脱気装置100は、開口部131を画定する多孔質バリア130をさらに含み得る。多孔質バリア130は、図2A及び2Bに示されるように、成長媒体120に隣接して配置され得る。いくつかの実施形態では、脱気装置100’は、別の態様で図2Aの脱気装置100と同様であり、ガス核形成媒体110及び多孔質バリア130を含むが、図3に示すように、成長媒体を含まない。いくつかの実施形態では、多孔質バリア130は、成長媒体120又はガス核形成媒体110に隣接しているが、直接隣接しておらず(例えば、接触していない)、それぞれ図2A及び3に示されるように、多孔質バリア130と成長媒体120との間、又は多孔質バリア130とガス核形成媒体110との間にギャップ135を残す。いくつかの実施形態では、多孔質バリア130は、図2Bに示されるように、多孔質バリア130と成長媒体120との間にギャップがないように、成長媒体120に直接隣接している。いくつかの実施形態では、多孔質バリア130は、図2Cに示されるように、タンク10の出口18でストレーナによって形成される。そのような実施形態では、ギャップ135は、成長媒体120と出口18の多孔質バリア130との間に形成され得る。多孔質バリア130は、成長媒体120及びガス核形成媒体110と同軸であり、少なくとも部分的にその周りに外接する円筒を形成し得る。いくつかの実施形態では、ガス核形成媒体110、成長媒体120、及び多孔質バリア130は、円筒形の本体を画定する。円筒形本体の第1の端部(例えば、上部)は、第1のエンドキャップ141によって部分的に閉鎖され得る。円筒形本体の第2の端部(例えば、底部)は、閉鎖した第2のエンドキャップ142によって閉鎖され得る。
脱気装置100が使用されているとき、流体は、上部の入口101を通って開放内部144に流し込まれる。流体が開放内部144に入った後、それはガス核形成媒体110を通過し得る。ガス核形成媒体110は、流体中の少なくともいくつかの溶存ガスに核形成させ、小さなガスキャビティ(第1段階のガスキャビティ)などの自由空気を形成させ得る。流体がガス核形成媒体110の下流の成長媒体120をさらに通過するとき、より多くのガスが溶液から出て、既存のガスキャビティに追加され、ガスキャビティを成長させ得る。ガスキャビティはまた、成長媒体120で合流し得る。成長及び/又は凝集は、より大きなガスキャビティ(第2段階のガスキャビティ)を形成する。第2段階のガスキャビティは、成長媒体120と多孔質バリア130との間のギャップ135において上方に上昇し始める可能性がある。いくつかの実施形態では、多孔質バリア130の開口部131は、成長媒体によって生成される第2段階のガスキャビティよりも概して小さいサイズであり得る。多孔質バリア130は、ギャップ135内にガスキャビティを保持するように作用して、ガスキャビティがタンク10内の流体に時期尚早に拡散するのを防止し得る。理論に拘束されることを望まないが、多孔質バリアは、ガスキャビティを多孔質バリア130の上流側でさらに成長及び/又は凝集させ、ギャップ135内で上方に上昇させ得ると考えられる。多孔質バリア130が湿っている場合、ガスポケット(より大きなガスキャビティ)が、上昇した凝集ガスからギャップ135の上部に形成され得る。ガスポケットが十分に大きくなると、ガスポケットが湿潤多孔質バリア130を突破するのに十分な圧力が蓄積する。ガスが多孔質バリアを突破するとき、ガスは隣接領域の多孔質バリアを乾燥させ、エアポケットが外に出ることを可能にする可能性がある。しかしながら、多孔質バリアのその領域が水没して濡れたままであっても、ギャップの上部にあるガスキャビティが大きな気泡として多孔質バリアを通過し、表面に浮き上がる可能性がある。脱気装置が水没している場合、ガスポケットは、表面に浮き上がって表面から逃げるのに十分に大きく浮力がある可能性がある。ガスポケットがなくなると、多孔質バリア130は再湿潤し、プロセスは繰り返され得る。
図2A~2D及び3に戻ると、ガス核形成媒体110は、ガス核形成を誘発することができる任意の適切な材料で作ることができる。理論に拘束されることを望まないが、ガス核形成媒体の複数の側面が、媒体と流体及び流体内のガスとの化学的及び物理的相互作用に対するそれら側面の影響に基づいて、核形成を誘発する媒体の有効性及び効率に影響を及ぼすと考えられる。核形成に影響を与える可能性のある側面には例えば以下のものが含まれる:媒体中の繊維の表面積;アクセス可能な表面積;繊維サイズ(例えば、直径又は断面寸法);媒体孔径;鋭いエッジ又はコーナーの存在;表面粗さ;媒体(例えば、繊維及びバインダ)の化学組成;媒体の親油性/疎油性;繊維交差の存在及び数;隣接繊維の配向角度;流れの方向に対する向き;流路の曲がり具合;媒体シートの固体率;媒体シートの透過性;媒体シートの厚さ;媒体中の流体の滞留時間;流体から媒体への溶存ガスのペクレ数(例えば、移流移動速度と拡散移動速度の比率);並びにシート及び個々の繊維の差圧。
例えば、適切な(アクセス可能な)表面積、繊維サイズ、及び媒体孔径を有する媒体は、核形成効率に有益であると考えられている。繊維のアクセス可能な表面積は、媒体の基本繊維表面積として測定することができ、流体がアクセス(例えば接触)できる、m単位の媒体シートのバルク表面積あたりのm(平方メートル)単位の全体の表面積(孔内及び繊維間の表面積を含む)を意味すると理解される。媒体の基本繊維表面積は、Branauer-Emmett-Teller(BET)分析によって、又はCarmen-Kozeny関係式(以下の実施例3及び4で詳細に説明される)から決定することができる。媒体シートのバルク表面積は、媒体シートの長さ×幅として計算される面積を意味すると理解される(プリーツ媒体の場合、プリーツの高さとプリーツの数を使用して幅を計算し得る)。ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、BET法又はCarmen-Kozeny法のいずれかで測定した場合、1m/m以上、1.5m/m以上、2m/媒体m以上、5m/媒体m以上、10m/媒体m以上、25m/m以上、50m/m以上、又は100m/m以上であり得る。ガス核形成媒体の表面積は、BET法又はCarmen-Kozeny法のいずれかで測定した場合、200m/m以下、150m/m以下、100m/m以下、50m/m以下、30m/m以下、10m/m以下、6m/m以下、又は4m/m以下であり得る。一実施形態では、ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、BET法によって測定した場合、1m/m以上、2m/m以上、5m/m以上である。一実施形態では、ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、BET法によって測定した場合、100m/m以下、50m/m以下、20m/m以下である。一実施形態では、ガス核形成媒体の繊維表面積は、BET法によって測定した場合、1から75m/mである。一実施形態では、ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、BET法によって測定した場合、5から50m/mである。一実施形態では、ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、Carmen-Kozeny法によって測定した場合、1m/m以上、5m/m以上、又は10m/m以上である。一実施形態では、ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、Carmen-Kozeny法によって測定した場合、200m/m以下、100m/m以下、50m/m以下、20m/m以下である。一実施形態では、ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、Carmen-Kozeny法によって測定した場合、5から75m/mである。一実施形態では、ガス核形成媒体の基本繊維表面積は、Carmen-Kozeny法によって測定した場合、10から50m/mである。
繊維サイズは、ここでは、媒体の繊維の直径又は断面寸法を指すために使用される。繊維の直径又は断面寸法は、より大きな繊維の場合は光学的に、より小さな繊維の場合はSEMを使用して決定し得る。ガス核形成媒体内の繊維の繊維サイズは、繊維ごとに、及び所与の繊維に沿って変化し得る。繊維サイズはまた、勾配に沿って、媒体の上流側から媒体の下流側まで変化し得る。ガス核形成媒体内の繊維は、少なくとも10nm(ナノメートル)、少なくとも50nm、又は少なくとも100nmの繊維サイズを有し得る。ガス核形成媒体内の繊維は、最大10μm(マイクロメートル)又は最大100μmの繊維サイズを有し得る。
媒体孔径は、ASTM F316-03又はASTM D6767によって決定される、媒体シート中の個々の孔のサイズを意味すると理解される。ガス核形成媒体内の孔は、0.5μm以上、1μm以上、又は5μm以上の平均孔径を有し得る。ガス核形成媒体内の孔は、5μm以下、10μm以下、20μm以下、100μm以下、又は200μm以下の平均孔径を有し得る。例えば、ガス核形成媒体内の孔は、5μmから100μmの平均孔径を有し得る。ガス核形成媒体内の孔は、1μm以上、5μm以上、又は10μm以上の最大孔径を有し得る。ガス核形成媒体内の孔は、10μm以下、20μm以下、100μm以下、又は200μm以下の最大孔径を有し得る。例えば、ガス核形成媒体内の孔は、5μmから200μmの最大孔径を有し得る。ここにリストされている値は、ASTM F316-03によって決定される。
媒体の化学組成及び媒体の親油性/疎油性は、核形成に影響を与えると考えられている。媒体の化学組成は、媒体中の繊維の化学組成、及び/又は媒体で使用される任意のバインダ又は他の構成要素の化学組成を含み得る。繊維は、有機又は無機材料又はそれらの組み合わせから作られた織布又は不織布媒体を含む、任意の適切な繊維性材料を含み得る。媒体は、コア及びシース構造、サイドバイサイド構造、海中島構造、その他など、異なる材料を組み合わせた様々な構造を含み得る。繊維は、単一の材料成分、又は材料の混合物を含む、単一繊維内部に2つ以上の材料成分を含み得る。例えば、繊維性材料は、セルロース;再生セルロース(例:レーヨン);ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの合成材料;ガラス;セラミック;又は炭素繊維の1つ又は複数を含み得る。一実施形態では、ガス核形成媒体として使用されるろ過媒体は、マイクロガラス及び合成繊維で作られる。適切なろ過過媒体の例は、米国特許第7,314,497号明細書;同第7,309,372号明細書;同第8,057,567号明細書;同第8,268,033号明細書;同第8,277,529号明細書;同第8,512,435号明細書;同第8,641,796号明細書;及び同第9,795,906号明細書、及び米国特許出願公開第2012/0234748号明細書及び同第2017/0225105号明細書に記載されている。媒体は、アクリル樹脂、フェノール樹脂、又はエポキシ樹脂などの様々なバインダを含み得る。
好ましくは、ガス核形成媒体は、核形成を誘発し、形成されたガスキャビティを(繊維の表面に「閉じ込められる」のとは対照的に)流体の流れに放出するのに適した親油性/疎油性を有する。一実施形態では、ガス核形成媒体は疎油性である。媒体の疎油性評価(撥油性)は、Sonnerborn LLC(Petrolia,PA)からのKAYDOLホワイトミネラルオイルを使用して、AATCC法118(例えば、118-2013)に従って測定し得る。この試験に基づく疎油性の範囲は0から8で、評価0は媒体が疎油性ではないことを意味する。疎油性媒体は1以上の評価を有する。ガス核形成媒体は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上の疎油性評価を有し得る。ガス核形成媒体は、8以下、7以下、6以下、5以下、又は4以下の疎油性評価を有し得る。一実施形態では、ガス核形成媒体は、2から8又は3から8の疎油性評価を有する。材料の疎油性はまた、空気中の単一の繊維上の油滴の接触角として表すことができ、繊維上に気泡又は油滴を分配し、例えばマイクロ接触角計器(例えば、協和界面科学株式会社(新座市、日本)から入手可能なMCA-3計器)を使用して接触角を測定することによって測定することができる。ガス核形成媒体は、少なくとも30°、少なくとも50°、少なくとも70°、少なくとも90°、又は少なくとも120°の油接触角を有し得る。ガス核形成媒体は、最大120°、最大150°の油接触角を有し得る。
ガス核形成媒体は、本質的に疎油性であり得る(例えば、疎油性繊維で作られ得る)、及び/又は、例えば、疎油性処理化合物を使用して疎油性になるように処理され得る。一般に、疎油性材料は、表面に高密度の末端CF3ペンダント基が露出しているフルオロポリマーなどのフルオロケミカルである。特定の実施形態において、ガス核形成媒体、又はガス核形成媒体への表面コーティングとして適用される疎油性処理化合物(例えば、フルオロケミカル処理化合物)は、パーフルオロアクリレート、パーフルオロウレタン、パーフルオロエポキシ、パーフルオロシリコーン、パーフルオロアルカン、パーフルオロジオキソランなどのパーフルオロポリマー、又はこれらの材料のコポリマーから作製され得る。
本質的に疎油性の材料から作製されたガス核形成媒体を使用することができるが、典型的には、フルオロケミカル処理化合物を従来のろ過媒体上にコーティングして、それを疎油性にする。コーティング材料は、例えば、疎油性ポリマー、又は複数ステップのプロセスを通じて疎油性にすることができる別のポリマーであり得る。典型的には、液体担体(例えば、有機溶媒又は水)に溶解又は懸濁されたフルオロケミカル処理化合物は、浸漬又は吹付けによって従来のろ過媒体に適用される。或いは、化学蒸着(CVD)などのプロセスを使用して、気相を通してコーティングを適用することもできる。
例示的なフルオロポリマーは以下のものを含む:Cytonix(Beltsville,MD)からFLUOROPELシリーズ、3M Company(Maplewood、MN)からSRA 450又はSRA451、Advanced Polymer Incorporated(Carlstadt,NJ)からADVAPEL 806の商品名で入手可能なものなど、溶媒中に溶解したパーフルオロアクリレート;Chemours(Wilmington、DE)からTEFLON AFの商品名で入手可能なものなど、溶媒中に溶解したパーフルオロジオキソラン;Daikin(Orangeburg,NY)からUNIDYNE、Chemours(Wilmington,DE)からCAPSTONE、Huntsman(The Woodlands,TX)からPHOBOL、又はAdvanced Polymer Incorporated(Carlstadt,NJ)からADVAPEL 734の商品名で入手可能なものなど、水中に懸濁されたパーフルオロアクリレートエマルジョン;及び3M Company(Maplewood、MN)からSRC220の商品名で入手可能なものなど、水中に懸濁されたパーフルオロウレタン。ガス核形成媒体は、P2i(Savannah,GA)からのパーフルオロアクリレートコーティングなど、フルオロポリマーのコーティングをプラズマ重合プロセスを介して適用することによって疎油性にすることもできる。
特定の実施形態において、ガス核形成媒体は、非疎油性コーティングを従来のろ過媒体に適用し、次いでそれを疎油性になるように改質することによって調製される。例えば、ポリアルコールポリマーを、従来のろ過媒体に適用し、パーフルオロシラン又はパーフルオロアシルクロリドをこのポリマーにグラフトすることができる。或いは、ポリアミンを従来のろ過媒体に適用し、パーフルオロアクリレートをこのポリマーにグラフトすることができる。
ポリマー材料の表面エネルギーは、例えばASTM D7490-13に従って、適切な流体を用いてZismanプロットを作成することによって決定され得る。材料の表面エネルギーは、Owens-Wendt法を使用して決定されてもよい。ガス核形成媒体中の繊維は、6mJ/m(平方メートルあたりミリジュール)以上、10mJ/m以上、15mJ/m以上、20mJ/m以上、又は40mJ/m以上の表面エネルギーを有し得る。ガス核形成媒体中の繊維は、400mJ/m以下、300mJ/m以下、200mJ/m以下、150mJ/m以下、100mJ/m以下、又は50mJ/m以下の表面エネルギーを有し得る。例えば、ガス核形成媒体中の繊維は、10mJ/mから200mJ/mの表面エネルギーを有し得る。ここにリストされている値は、ASTM D7490-13によって決定される。
ガス核形成媒体中の繊維の幾何学的構成は、核形成に影響を与える可能性がある。例えば、鋭いエッジ又はコーナーの存在と表面粗さは、核形成を改善する可能性がある。繊維交差の構成、隣接する繊維の配向角度、流れの方向に対する繊維表面の配向、及び流路の曲がり具合も核形成に影響を与える可能性がある。いくつかの実施形態によれば、ガス核形成媒体は、鋭いエッジ又はコーナーを有する繊維を含む。例えば、繊維は、滑らかな形状を有さない(例えば、円形でも楕円形でもない)断面を有し得る。繊維の断面は、多角形であるか、又はコーナーを有する不規則な形状を有し得る(例えば、180°未満、120°未満、又は90°未満のコーナー)。ガス核形成媒体は、円形、星形、正方形、長方形、三葉、クローバー形、又は多角形の断面を有する繊維を含む。断面は、繊維の長さ全体にわたって一定であり得るか又は変化し得る。
材料の表面粗さは、原子間力顕微鏡法(AFM)、断面SEM又は透過型電子顕微鏡法(TEM)、又は表面形状測定器を使用して、二乗平均平方根粗さとして決定することができる。測定は、繊維直径の半分の寸法を有する固定表面積、例えば正方形で行い得る。ガス核形成媒体の繊維は、1nm以上、10nm以上、25nm以上、50nm以上、又は100nm以上の表面粗さを有し得る。ガス核形成媒体の繊維は、1000nm以下、500nm以下、又は200nm以下の表面粗さを有し得る。例えば、ガス核形成媒体の繊維は、10nmから500nmの表面粗さを有し得る。ここにリストされている値は、表面形状測定器によって決定される。
表面粗さはまた、歪度、尖度、その他など、他の様々なパラメータを使用して特徴付けることができる。それらの表面の特徴は、非対称性の度合いを示し得る(例えば、より急なピーク又は深いピットを示す)。非対称性は、AFM、繊維断面SEM、又は表面形状測定器を使用して測定された歪度として表すことができる。繊維の歪度は、-10以上、-8以上、又は-6以上であり得る。繊維の歪度は、6以下、8以下、又は10以下であり得る。例えば、繊維の歪度は-8から8であり得る。ここにリストされている値は、表面形状測定器によって決定される。
尖度は、鋭い特徴の鋭さの程度を示す表面粗さの別の尺度である。尖度は、AFM、繊維断面SEM、又は表面形状測定器を使用して測定し得る。ガス核形成媒体の繊維は、少なくとも-10以上、-8以上、又は-6以上の尖度を有し得る。ガス核形成媒体の繊維は、6以下、8以下、又は10以下の尖度を有し得る。例えば、繊維の尖度は-8から8であり得る。特定の表面粗さ、歪度、及び尖度の組み合わせにより、好ましい核形成特性が得られる可能性がある。例えば、高い粗さと高い尖度は核形成に有益である可能性がある。ここにリストされている値は、表面形状測定器によって決定される。
繊維交差の数の増加は、ある程度、核形成を増加させる可能性があると考えられている。繊維交差は、2本の繊維間の接触点を意味すると理解される。さらに、隣接する繊維の配向の角度、及び流れの方向に対する繊維の配向の角度のいくつかの範囲が核形成に有益である可能性があると考えられている。例えば、ガス核形成媒体内の繊維は、ある範囲の配向角度が達成されるようにランダムに配向され得る。いくつかの実施形態では、ガス核形成媒体内の隣接する繊維は、互いに軸方向に整列されない。
媒体中の流体の滞留時間又は差圧に影響を与える側面もまた、核形成に影響を及ぼし得る。例えば、面速度、媒体シート固体率、媒体シート透過性、媒体シートの厚さ、流体から媒体への溶存ガスのペクレ数(例えば、対流移動速度と拡散移動速度の比率)、媒体内の流路の曲がり具合、及び主な流れの方向に対する媒体シートの配向(例えば角度)は、核形成に影響を与え得る。
ガス核形成媒体シートに対する流体の面速度は、バルク媒体表面積あたりの体積流量として決定し得る。面速度は、0.01cm/秒以上、0.1cm/秒以上、0.5cm/秒以上、1.0cm/秒以上、又は5.0cm/秒以上であり得る。面速度に望ましい上限はないが、実際には、面速度は、50cm/秒以下、20cm/秒以下、又は10cm/秒以下であり得る。
多孔質材料の固体率は、多孔質材料の総体積に対する固体の体積の比率である。ガス核形成媒体シートは、5%以上、10%以上、又は20%以上の固体率を有し得る。ガス核形成媒体シートは、98%以下、90%以下、75%以下、50%以下、40%以下、又は30%以下の固体率を有し得る。
ろ過媒体の通気性は、指定された圧力降下で指定されたろ過媒体面積を通る空気流の体積流量として定義される。通気性を測定する方法はASTM D737-04である。ガス核形成媒体シートは、水柱0.5インチで1ft/min/ft以上(125Paで0.305m/min/m以上)、水柱0.5インチで10ft/min/ft以上(125Paで3.05mm/min/m以上)、又は水柱0.5インチで50ft/min/ft以上(125Paで15.2m/min/m以上)の通気性を有し得る。ガス核形成媒体シートは、水柱0.5インチで500ft/min/ft以下(125Paで152m/min/m以下)、水柱0.5インチで400ft/min/ft以下(125Paで123m/min/m以下)、又は水柱0.5インチで300ft/min/ft以下(125Paで91.4m/min/m以下)の透過性を有し得る。例えば、ガス核形成媒体シートは、125Paで0.5m/min/mから100m/min/mの透過性を有し得る。
ガス核形成媒体シートは、適切な面速度、例えば0.5cm/秒で実行されるISO 16889に従って、0.01psi以下、1psi以下、又は100psi以下の初期の清浄な差圧を有し得る。
ペクレ数は、流体から媒体への溶存ガスの移流移動速度と拡散移動速度の比を示し、長さ(例えば、繊維直径)×速度(例えば、面速度)を拡散係数で割ったものとして計算される。ガス核形成媒体シートは、0.05以上、0.1以上、0.5以上、1以上、又は10以上のペクレ数を有し得る。ガス核形成媒体シートは、1000以下、2500以下、10,000以下、又は50,000以下のペクレ数を有し得る。例えば、ガス核形成媒体シートは、0.5から10,000のペクレ数を有し得る。
流れのストリームに対する繊維の角度は、例えば、媒体のCT(コンピュータ支援断層撮影)スキャンを使用して、流れの方向に対する繊維の角度の重量平均として決定され得る。角度は、0°(度)以上、10°以上、又は30°以上であり得る。角度は、90°以下、80°以下、又は60°以下であり得る。例えば、角度は10°から80°であり得る。
ガス核形成媒体中の繊維の剛性もまた、流れ特性に影響を及ぼし得、したがって、核形成に影響を及ぼし得る。剛性は、例えばASTM D790に従って、繊維又はベース材料の曲げ弾性率として測定することができる。非高分子材料の場合、曲げ弾性率はヤング率に等しい。ガス核形成媒体の繊維は、1GPa(ギガパスカル)以上、10GPa以上、又は50GPa以上の曲げ弾性率を有し得る。ガス核形成媒体の繊維は、500GPa以下、400GPa以下、又は250GPa以下の曲げ弾性率を有し得る。例えば、ガス核形成媒体の繊維は、10GPaから400GPaの曲げ弾性率を有し得る。
ガス核形成媒体は、任意の適切な形状を有し得る。形状は、システム内の脱気装置の位置に基づいて決定され得る。一実施形態では、ガス核形成媒体は、円筒形を画定する。ろ過媒体シートの厚さは、1.5psiの圧力を加えて直径2.87cmの足を使用するものなど、適切なキャリパー厚さゲージを使用して測定することができる。ろ過媒体シートの厚さは、TAPPI T411試験方法に従って測定することができる。ガス核形成媒体は、任意の適切な厚さを有し得る。ガス核形成媒体の厚さは、流体の流れの方向で測定することができる。例えば、円筒形脱気装置において、ガス核形成媒体の厚さは、中心軸Aに垂直な半径方向で測定され得る。ガス核形成媒体は、0.01mm以上、0.1mm以上、又は0.5mm以上の厚さを有し得る。ガス核形成媒体は、5mm以下、2mm以下、又は1mm以下の厚さを有し得る。例えば、ガス核形成媒体は、0.1mmから2mmの厚さを有し得る。ガス核形成媒体は、プリーツを付けられるか、又は巻かれることができる。どちらの場合(プリーツを付けられる又は巻かれる)でも、媒体は1つの層又は複数の層を有し得る。媒体は繰り返し巻かれる又は積み重ねられることができる。複数の層が含まれる場合、それら層は、密に接触した状態で配置され得る独特の組成及び/又は構造の同じ組成及び/又は構造を有し得る。
いくつかの実施形態において、ガス核形成媒体は、ろ過媒体を含む。一実施形態では、ガス核形成媒体は、粒子状ろ過媒体で作られる。いくつかの実施形態では、ガス核形成媒体は複数の層を有する。いくつかの実施形態では、ガス核形成媒体は、巻かれるか、又は積み重ねられる。一実施形態では、ガス核形成媒体は、プリーツ付きの媒体で作られる。一実施形態では、ガス核形成媒体は、プリーツのない媒体で作られる。
成長媒体は、ガス核形成媒体に隣接して、又はガス核形成媒体に直接隣接して配置され得る。成長媒体は、ガスキャビティの凝集及び/又は成長を誘発することができる任意の適切な材料で作られ得る。理論に拘束されることを望まないが、成長媒体の複数の側面が、凝集を誘発する媒体の有効性及び効率に影響を与えると考えられている。例えば、凝集に影響を与える側面は、媒体(例えば、繊維及びバインダ)の化学組成;媒体の表面エネルギー;媒体の親油性/疎油性;媒体の基本繊維表面積;媒体シートの固体率;媒体平均孔;媒体最大孔;媒体シート透過性;媒体シートの厚さ;表面粗さ;媒体を横切る差圧を含み得る。これらの特性の1つ又は複数は、成長媒体の上流側から下流側への勾配を示し得る。いくつかの実施形態では、ガス核形成媒体は、気泡成長挙動を示し得る。そのような実施形態では、成長媒体の別個の層を除外し得る。例えば、4μm以上、5μm以上、6μm以上、又は8μm以上の孔径を有するガス核形成媒体は、気泡成長挙動を示す可能性がある。一実施形態では、ガス核形成媒体は、4μm以上、5μm以上、6μm以上、又は8μm以上の孔径を有する。そのような一実施形態では、脱気装置は成長媒体を含まない。一実施形態では、脱気装置は、5μm以上の孔径を有するガス核形成を含み、成長媒体を含まない。
成長媒体の化学組成は、凝集及び成長に影響を及ぼし得る。成長媒体の化学組成は、媒体中の繊維の化学組成、及び/又は媒体で使用される任意のバインダ又は他の構成要素の化学組成を含み得る。繊維は、セルロース;再生セルロース(例えばレーヨン);ポリアミド(例えばナイロン)、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの合成材料;ガラス;セラミック;又は炭素繊維の1つ又は複数から作られた織布又は不織布媒体を含む、任意の適切な繊維性材料を含み得る。一実施形態では、成長媒体は、ポリエステル、レーヨン、又はそれらの組み合わせから作られるか、それらを含む。媒体は、アクリル樹脂、フェノール樹脂、又はエポキシ樹脂などの様々なバインダを含み得る。
好ましくは、成長媒体は、ガスキャビティの凝集及び/又は成長を誘発し、形成されたガスキャビティを(繊維の表面に「閉じ込められる」のとは対照的に)流体の流れに放出する適切な表面エネルギー及び親油性/疎油性を有する。一実施形態によれば、成長媒体は親油性である。いくつかの実施形態では、成長媒体は親油性/疎油性の勾配を示し、媒体の上流側は下流側よりも疎油性である。別の実施形態では、上流側は下流側よりも親油性である。媒体の疎油性評価(撥油性)は、AATCC法118(例えば、118-2013)に従って測定され得る。成長媒体は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上の疎油性評価を有し得る。成長媒体は、8以下、7以下、6以下、5以下、又は4以下の疎油性評価を有し得る。一実施形態では、成長媒体は、2から8又は3から8の疎油性評価を有する。材料の疎油性はまた、空気中の単一の繊維上の油滴の接触角として表すことができる。成長媒体は、0°以上、10°以上、20°以上、又は30°以上の油接触角を有し得る。成長媒体は、150°以下、120°以下、90°以下、又は60°以下の油接触角を有し得る。成長媒体は、本質的に親油性(例えば、親油性繊維から作られる)であり得、及び/又は、例えば、疎油性処理化合物を使用して疎油性になるように処理され得る。成長媒体は、複合材料から構築することができる。成長媒体は、親油性及び疎油性構成要素の複合体であり得る。疎油性構成要素は1以上の疎油性評価を有する。
成長媒体中の繊維は、6mJ/m以上、20mJ/m以上、50mJ/m以上、75mJ/m以上、又は100mJ/m以上の表面エネルギーを有し得る。成長媒体中の繊維は、400mJ/m以下、350mJ/m以下、300mJ/m以下、又は250mJ/m以下の表面エネルギーを有し得る。例えば、成長媒体中の繊維は、20mJ/mから350mJ/mの表面エネルギーを有し得る。ここにリストされている値は、ASTM D7490-13によって決定される。
媒体の基本繊維表面積、したがって媒体と流体との間の接触面積は、凝集及び成長に影響を及ぼし得る。媒体の基本繊維表面積は、m単位の媒体シートのバルク表面積あたりのm単位の全体表面積(繊維間の表面積を含む)を意味すると理解される。成長媒体の基本繊維表面積は、1m/m以上、1.5m/m以上、1.6m/m以上、又は2m/m以上であり得る。成長媒体の基本繊維表面積は、最大200m/m、最大50m/m、最大30m/m、最大10m/m、最大6m/m、又は最大4m/mであり得る。例えば、成長媒体の基本繊維表面積は、1.5m/mから50m/mであり得る。ここに記載されている値は、Carmen-Kozeny法によって決定される。
成長媒体中の繊維の幾何学的構成は、凝集及び成長に影響を及ぼし得る。例えば、鋭いエッジ又はコーナーの存在と表面粗さ、流れの方向に対する繊維表面の配向、固体率、透過性及び成長媒体の孔径は、ガスキャビティの凝集及び成長を向上するように、及び、ガスキャビティが成長及び/又は凝集した後で流体の流れにガスキャビティを放出するように選択され得る。
成長媒体中の繊維の繊維断面は、多角形であるか、又はコーナーを有する不規則な形状を有し得る(例えば、180°未満、120°未満、又は90°未満のコーナー)。成長媒体は、円形、星形、正方形、長方形、三葉、クローバー形、又は多角形の断面を有する繊維を含み得る。断面は、繊維の長さ全体にわたって一定又は変化し得る。
成長媒体内の繊維の繊維サイズは、繊維ごとに、及び所与の繊維に沿って変化し得る。繊維サイズはまた、勾配に沿って、媒体の上流側から媒体の下流側まで変化し得る。成長媒体内の繊維は、10nm以上、50nm以上、100nm以上の繊維サイズを有し得る。成長媒体内の繊維は、500μm以下、100μm以下、又は10μm以下の繊維サイズを有し得る。例えば、成長媒体内の繊維は、50nmから100μmの繊維サイズを有し得る。
成長媒体中の流れのストリームに対する繊維の角度は、0°以上、10°以上、又は30°以上であり得る。成長媒体中の繊維の角度は、90°以下、80°以下、又は60°以下であり得る。例えば、角度は10°から80°であり得る。
成長媒体中の繊維の剛性もまた、流動特性に影響を及ぼし得、したがって、凝集及び/又は成長に影響を及ぼし得る。成長媒体の繊維は、1GPa以上、10GPa以上、又は50GPa以上の曲げ弾性率を有し得る。成長媒体の繊維は、500GPa以下、400GPa以下、又は250GPa以下の曲げ弾性率を有し得る。例えば、成長媒体の繊維は、10GPaから400GPaの曲げ弾性率を有し得る。
成長媒体内の繊維は、1nm以上、10nm以上、25nm以上、50nm以上、又は100nm以上の表面粗さを有し得る。成長媒体内の繊維は、1000nm以下、500nm以下、又は200nm以下の表面粗さを有し得る。例えば、成長媒体の繊維は、10nmから500nmの表面粗さを有し得る。成長媒体内の繊維は、-10以上、-8以上、又は-6以上の歪度を有し得る。繊維の歪度は、6以下、8以下、又は10以下であり得る。例えば、繊維の歪度は、-8から8であり得る。成長媒体内の繊維は、6以下、8以下、又は10以下の尖度を有し得る。ここにリストされている値は、表面形状測定器によって決定される。
媒体の孔は、媒体のシート中の穴(例えば、貫通穴)及びキャビティを意味すると理解される。孔径は、ASTM F316-03又はASTM D6767によって決定され得る。媒体の孔は、流体用の媒体のシートを通る流路を提供し得る。成長媒体は、0.5μm以上、1μm以上、又は5μm以上の平均孔径を有し得る。成長媒体は、5μm以下、10μm以下、20μm以下、100μm以下、又は200μm以下の平均孔径を有し得る。例えば、成長媒体内の孔は、5μmから100μmの平均孔径を有し得る。成長媒体は、1μm以上、5μm以上、又は10μm以上の最大孔径を有し得る。成長媒体内の孔は、10μm以下、20μm以下、100μm以下、又は200μm以下の最大孔径を有し得る。例えば、成長媒体内の孔は、5μmから200μmの最大孔径を有し得る。ここにリストされている値は、ASTM F316-03によって決定される。
成長媒体は、1.5psiで2%以上、4%以上、5%以上、6%以上、10%以上、又は20%以上の固体率を有し得る。成長媒体は、1.5psiで90%以下、75%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、15%以下、10%以下、9%以下又は8%以下の固体率を有し得る。例えば、成長媒体は、1.5psiで2%から20%、又は2%から9%の固体率を有し得る。成長媒体は、多孔質構造を有する織布又は不織布媒体を含み得る。
成長媒体シートは、任意の適切な厚さを有し得る。成長媒体の厚さは、媒体シートを横切る差圧に影響を与える。成長媒体の厚さは、流体の流れの方向で測定され得る。例えば、円筒形脱気装置において、成長媒体は、ガス核形成媒体を少なくとも部分的に取り囲む同軸円筒を形成し、成長媒体の厚さは、中心軸Aに垂直な半径方向で測定され得る。ろ過媒体シートの厚さは、1.5psiの圧力を加えて直径2.87cmの足を使用するものなど、適切なキャリパー厚さゲージを使用して測定することができる。ろ過媒体シートの厚さは、TAPPI T411試験方法に従って測定することができる。成長媒体は、0.01mm以上、0.02以上、0.05以上、0.1mm以上、又は0.5mm以上、0.8mm以上、1mm以上、2mm以上、3mm以上、又は4mm以上の厚さを有し得る。成長媒体は、25mm以下、20mm以下、15mm以下、又は10mm以下の厚さを有し得る。例えば、成長媒体は、0.1mmから20mm又は0.8mmから10mmの厚さを有し得る。
成長媒体シートは、適切な面速度、例えば0.5cm/秒で実行されるISO 16889に従って、0.01psi以下、1psi以下、又は100psi以下の差圧を有し得る。
成長媒体は、複数の媒体層として提供され得る。媒体の複数の層は、ガス核形成媒体上に適用され得る(例えば、巻き付けられるか、又は積層され得る)。成長媒体の層の数の増加は、ガスキャビティの凝集を改善する可能性がある。しかしながら、成長媒体の厚さの増加(例えば、媒体の層の数の増加による)はまた、成長媒体及び脱気装置全体を横切る圧力降下を増加させる可能性がある。さらに、高い圧力降下は、核形成段階が解放できるガスを制限する可能性があり、その結果、成長段階の後半で核形成が起こり、成長段階の下流でより小さな気泡が放出される。したがって、成長媒体の層の数は、脱気装置ユニットを横切る圧力降下を過度に増加させることなく、改善された凝集を提供するためにバランスをとることができる。成長媒体は、2以上、3以上、4以上、又は5以上の層として提供され得る。成長媒体は、最大20、最大15、最大12、又は最大10の層として提供され得る。成長媒体が複数の層を含む実施形態では、成長媒体の厚さは、特に明記しない限り、層の総厚さを指し得る。個々の成長媒体シートの厚さは、使用される巻きの数に影響を与える可能性がある。例えば、より薄い媒体はより多くの巻きを利用する場合がある。一実施形態では、成長媒体は、5から10層(例えば、7層)の媒体から構成される。
成長媒体の下流の多孔質バリアは、バリアを通って延びる開口部又は孔を画定する任意の適切な多孔質材料を含み得る。理論に拘束されることを望まないが、多孔質バリアの複数の側面がバリアの有効性及び効率に影響を与えると考えられている。例えば、多孔質バリアの効率に影響を与える側面には以下のものが含まれ得る:孔径及び孔形状、並びにバリア全体にわたる孔径及び形状の規則性又は均一性;バリアの化学組成;バリアの親油性/疎油性;バリアの表面粗さ又は滑らかさ;流れの方向に対するバリアの方向/配向。これらの特性の1つ又は複数は、上流側と下流側で異なる場合があり、又は成長媒体の上流側から下流側への勾配を示す場合がある。
いくつかの実施形態では、多孔質バリアは、織布又は不織布材料を含む。開口部は、均一なサイズにすることができるか、又は様々なサイズの開口部を含め不均一にすることもできる。多孔質バリアの孔は、スクリーン開口部と呼ばれることもあり、バリアの穴(例えば、貫通穴)を意味すると理解される。孔径は、ASTM E11又は光学イメージングによって決定され得る。多孔質バリアは、5μm以上、10μm以上、15μm以上、又は20μm以上のサイズの開口部を含み得る。多孔質バリアは、1mm以下、750μm以下、500μm以下、250μm以下、200μm以下、150μm以下、又は100μm以下のサイズの開口部を含み得る。一例では、多孔質バリアは、10μmから250μm、15μmから200μm、又は20μmから150μmのサイズの開口部を含む。いくつかの実施形態では、多孔質バリアの開口部は、サイズが均一である(例えば、孔径分布が狭い)。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質バリアの総開口部面積によって決定される場合、多孔質バリアの少なくともいくつかの開口部、大部分の開口部、少なくとも90%の開口部、少なくとも95%の開口部、又は少なくとも99%の開口部が、ここで指定されたサイズ範囲内にある。ここに記載されている値は、光学イメージングによって決定される。一実施形態では、多孔質バリアの実質的にすべての開口部は、ここで指定されたサイズ範囲内にある。
多孔質バリアの開口部は、任意の適切な形状を有し得る。例えば、開口部は、長方形、正方形、円形、楕円形、又は他の任意の適切な形状であり得る。形状は、多孔質バリアの平面に垂直な方向から多孔質バリアを見ることによって決定することができる。いくつかの実施形態では、多孔質バリアの開口部は、形状が均一である。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質バリアの少なくともいくつかの開口部、大部分の開口部、少なくとも90%の開口部、少なくとも95%の開口部、又は少なくとも99%の開口部が同じ形状を有する(例えば、長方形、正方形、円形、楕円形その他)。
多孔質バリア130は、織布又は不織布材料で作られ得る。例えば、多孔質バリア130は、織布メッシュで作られ得る。織布メッシュは、0.01mm以上、0.05mm以上、又は0.1mm以上のワイヤ直径(又は断面寸法)を有し得る。織布メッシュは、10mm以下、2mm以下、1mm以下、又は0.5mm以下のワイヤ直径(又は断面寸法)を有し得る。例えば、織布メッシュは、0.05mmから2mmのワイヤ直径(又は断面寸法)を有し得る。一実施形態では、多孔質バリア130は、プリーツ付き織布メッシュなどのプリーツ付き材料を含む。多孔質バリア130は、任意の適切な材料で作ることができる。例えば、多孔質バリアは、ガスキャビティのさらなる成長を促進し、ガスキャビティがバリアを通過することを可能にするために、適切な親油性/疎油性を有する材料で作られ得る。いくつかの実施形態では、多孔質バリア又は多孔質バリアの一部は疎油性である。いくつかの実施形態によれば、多孔質バリアの少なくとも片側は親油性である。いくつかの実施形態では、多孔質バリアは疎油性勾配を示し、バリアの上流側は下流側よりも疎油性である。材料の疎油性は、AATCC法118に従って測定された疎油性評価として表され得る。多孔質バリアは、1以上、1.5以上、又は2以上の疎油性評価を有し得る。多孔質バリアは、8以下又は6以下の油評価を有し得る。多孔質バリアは、複合材料から構築され得る。多孔質バリアは、親油性構成要素と疎油性構成要素の複合体であり得る。疎油性構成要素は1以上の疎油性評価を有する。
例えば、多孔質バリア130は、ステンレス鋼などの金属、又はセルロース;再生セルロース(例えばレーヨン);ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの合成材料;ガラス;セラミック;又は炭素繊維の1つ又は複数から作られた織布又は不織布媒体から作られ得る。一実施形態では、多孔質バリア130は、ステンレス鋼メッシュなどの織布金属メッシュから作られる。いくつかの実施形態では、繊維(例えば、金属繊維)がコーティングされる。樹脂などのポリマー又は非ポリマーコーティングを使用することができる。多孔質バリア130は、ガス核形成媒体110及び成長媒体120を少なくとも部分的に取り囲む、円筒形の形状で配置され得る。
多孔質バリアは、マイクロテクスチャ及びマクロテクスチャを示し得る。マイクロテクスチャは、ここでは、バリアを構成する個々の繊維又はワイヤのレベルでのバリアの表面テクスチャを指すために使用される(例えば、サイズが1mm未満の変動を指す)。マイクロテクスチャは、表面粗さと呼ばれることもある。マクロテクスチャは、ここでは、バリア全体の表面テクスチャを指すために使用される(例えばサイズが1mmを超える変動を指す)。多孔質バリアは表面粗さを示す場合がある。例えば、多孔質バリアは、1nm以上、10nm以上、25nm以上、50nm以上、又は100nm以上の表面粗さを有し得る。多孔質バリアは、1000nm以下、500nm以下、又は200nm以下の表面粗さを有し得る。例えば、多孔質バリアは、10nmから500nmの表面粗さを有し得る。いくつかの実施形態では、多孔質バリアにはマクロテクスチャがほとんど又は全くない、すなわち、多孔質バリアは、多孔質バリアがプリーツを付けられ得ることを除いて、「滑らか」である。
多孔質バリア表面の追加の特性には、歪度、尖度、及び曲率半径が含まれる。繊維の歪度は、少なくとも-10以上、-8以上、又は-6以上であり得る。繊維の歪度は、6以下、8以下、又は10以下であり得る。多孔質バリアの繊維は、-10以上、-8以上、又は-6以上の尖度を有し得る。多孔質バリアの繊維は、6以下、8以下、又は10以下の尖度を有し得る。特定の表面粗さ、歪度、及び尖度の組み合わせにより、好ましい捕捉特性が得られる場合がある。例えば、高い粗さと高い尖度は、捕捉に有益な場合がある。多孔質バリアの繊維は、最大2nm、最大5nm、最大10、最大50、最大100、又は最大500nmであり得る曲率半径を有し得る。
多孔質バリアは、適切な面速度、例えば0.5cm/秒で実行されるISO 16889に従って、0.01psi以下、1psi以下、又は100psi以下の初期の清浄な差圧を有し得る。
多孔質バリアは、流れの方向に対してほぼ垂直に位置決めされ得る。例えば、多孔質バリアは、核形成媒体と同軸である円筒形の壁を備えた円筒形であり得る。いくつかの実施形態では、多孔質バリアは、プリーツの面が流れの方向に対して角度を付けられているプリーツ付き材料を含む。脱気装置100は、示されるように、ガス核形成媒体110と多孔質バリア130との間、又は成長媒体120と多孔質バリア130との間にギャップ135を含み得る。ギャップ135は、成長媒体120からの凝集ガスキャビティ(第2段階のガスキャビティ)を収容するように適切なサイズにされ得る。ギャップ135は、凝集ガスキャビティ(第2段階のガスキャビティ)が集まり、さらに凝集する(第3段階のガスキャビティ)ことができるように配置され得る。したがって、ギャップ135は、いくつかの点で、第2の成長段階と見なされ得る。
多孔質バリア130は、ガス核形成媒体110の軸方向長さに等しい軸方向長さを有し得る。或いは、多孔質バリア130は、ガス核形成媒体110の軸方向長さよりも長い又は短い軸方向長さを有し得る。一実施形態では、多孔質バリア130の軸方向長さは、ガス核形成媒体110の軸方向長さよりも短い。
ギャップ135は、第1のエンドキャップ141から、ギャップ135の軸方向長さを定める第2のエンドキャップ142まで軸方向に延在し得る。ギャップ135は、ガス核形成媒体110と多孔質バリア130との間、又は成長媒体120と多孔質バリア130との間の半径方向距離として測定される幅を有し得る。いくつかの実施形態では、ギャップ135は、成長媒体120からタンクの壁まで延びる。ギャップ135は、その軸方向の長さに沿って均一なサイズにすることができ、又は一端が他端よりも広くてもよい。例えば、ギャップ135は、その底部でより広く、上部でより狭くなるように、又は底部でより狭く、上部でより広くなるように構築され得る。ギャップ135は、0.5mm以上、1mm以上、1.5mm以上、2mm以上、2.5mm以上、又は4mm以上の幅を有し得る。ギャップ135の幅は、25mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、又は5mm以下であり得る。例えば、ギャップは4mmから20mmの幅を有し得る。ギャップ135が成長媒体120からタンクの壁まで延びるいくつかの実施形態では、ギャップのサイズは、より大きく、例えば、最大10m(メートル)、最大5m、最大1m、最大50cm(センチメートル)、最大25cm、又は最大10cmであり得る。
脱気装置100は、追加の要素を含み得る。例えば、脱気装置100は、1つ又は複数の支持ライナを含み得る。そのようなライナは、ガス核形成媒体110、成長媒体120、及び/又は多孔質バリア130、又はそれらの任意の組み合わせに隣接して、又はそれらの間に配置され得る。脱気装置100は、ハウジング要素、支持要素、取り付け要素、エンドキャップ、シール、ポッティングコンパウンド、チューブ、ライン及びそれらに類するもののうちの1つ又は複数をさらに含み得る。
脱気装置100は、取り外し可能及び/又は保守可能な部品を含み得る。例えば、ガス核形成媒体110、成長媒体120、及び多孔質バリア130のうちの1つ又は複数は、独立して取り外し可能及び/又は保守可能であるか、又は取り外し可能及び/又は保守可能ユニットを形成し得る。一実施形態では、ガス核形成媒体110及び成長媒体120は、取り外し可能及び/又は保守可能である。例えば、ガス核形成媒体110及び成長媒体120は、取り外し可能及び/又は保守可能なユニットを形成し得る。ガス核形成媒体110及び成長媒体120の保守可能なユニットは、任意選択的に、ガス核形成媒体110及び成長媒体120に取り付けられた別個のエンドキャップを含み得る。多孔質バリア130は、第1のエンドキャップ141及び/又は第2のエンドキャップ142に永久的に取り付けられ得る。多孔質バリア130及び第1のエンドキャップ141及び/又は第2のエンドキャップ142は、フレームを形成し得る。いくつかの実施形態では、ガス核形成媒体110及び成長媒体120の保守可能なユニットは、フレームと取り外し可能且つ密封式に結合し得る。脱気装置100が組み立てられると、ガス核形成媒体110及び成長媒体120の保守可能なユニットのエンドキャップは、第1及び第2のエンドキャップ141、142に隣接し得、隣接するエンドキャップ間にOリングなどのシールを含み得る。隣接するエンドキャップは、隣接するエンドキャップの動きを制限するリップを含むエンドキャップの1つ又は複数と軸方向に整列させてもよい。
脱気装置100は、様々な向きで、例えば、示されるように中心軸Aが垂直に向けられた状態で、或いは中心軸Aが水平に向けられた状態で取り付けることができるように構成される。脱気装置100が戻りライン31でなど直列に取り付けられている場合、水平の向きが有利であり得る。水平の向きでは、ガス核形成媒体110、成長媒体120、及び多孔質バリア130は、平面形状など、非円筒形の形状において配置され得る。
好ましい実施形態では、脱気装置100は、タンク10の内側に垂直位置(軸Aが垂直又は実質的に垂直である)で位置決めされる。脱気装置100は、タンク10への入口の下(例えば、真下)に配置することができる。例えば、脱気装置100は、戻りライン31が流体をタンク10に排出する入口に取り付けることができる。脱気装置100は、沈んでいるか、又は部分的に沈んでいる場合があり、或いは、少なくとも時々、タンクの流体レベルより完全に上にある場合がある。例えば、タンク10は、油圧システムの油圧流体タンクであり得、ここで、タンク10内の流体レベルは、油圧システムの動作中に変化する。脱気装置100は、脱気装置100が時折、少なくとも時々、又は常に、油圧流体に部分的に沈むように、タンクの上部又はその近くに取り付けることができる。
本開示の脱気装置の様々な態様のリストを以下に提供する。
第1の態様によれば、脱気装置は、ガス核形成媒体;ガス形成媒体に隣接する成長媒体;及び成長媒体に隣接する多孔質バリアを含む。
態様2において、態様1の脱気装置は、成長媒体と多孔質バリアとの間のギャップをさらに含む。ギャップは、0.5mm以上、1mm以上、1.5mm以上、2mm以上、又は2.5mm以上;或いは50cm以下、20cm以下、25mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、又は5mm以下の幅を有し得る。ギャップは1mmから15mmの幅を有し得る。
態様3において、態様1又は態様2の脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、粒子状ろ過媒体を含む。
態様4において、態様1~3のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、セラミック、炭素繊維、又はそれらの組み合わせを含む。ガス核形成媒体は、ガラス繊維とポリエステルの組み合わせを含み得る。
態様5において、態様1~4のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、少なくとも30°、少なくとも50°、少なくとも70°、少なくとも90°、又は少なくとも120°;或いは最大120°、又は最大150°の油接触角を有する疎油性材料を含む。ガス核形成媒体は、50°から120°の油接触角を有し得る。
態様6において、態様1~5のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上又は6以上;或いは8以下、7以下、6以下、5以下、又は4以下の疎油性評価を有する疎油性材料を含む。ガス核形成媒体は、2から8又は3から8の疎油性評価を有し得る。
態様7において、態様1~6のいずれか1つの脱気装置によれば、成長媒体は、複数の媒体層を含む。成長媒体は、2以上、3以上、4以上、又は5以上の層;或いは最大20、最大15、最大12、又は最大10の層を含み得る。成長媒体は、2から15層又は4 10層を含み得る。成長媒体は7層を含み得る。
態様8において、態様1~7のいずれか1つの脱気装置によれば、成長媒体は、ガス核形成媒体に直接隣接している。
態様9において、態様1~8のいずれか1つの脱気装置によれば、成長媒体は、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、セラミック、炭素繊維、又はそれらの組み合わせを含む。成長媒体は、再生セルロース繊維とポリエステルの組み合わせを含み得る。
態様10において、態様1~9のいずれか1つの脱気装置によれば、多孔質バリアは、出口を形成する開口部を含む。
態様11において、態様1~10のいずれか1つの脱気装置によれば、多孔質バリアは、1mm以下、750μm以下、500μm以下、250μm以下、200μm以下、150μm以下、又は100μm以下のサイズの開口部を含む。多孔質バリアは、10μmから120μm、15μmから100μm、又は20μmから80μmのサイズの開口部を含み得る。
態様12において、態様11の脱気装置によれば、ライナをさらに含む。
態様13において、態様1~12のいずれか1つの脱気装置によれば、入口を画定する開口部を含む第1のエンドキャップをさらに備える。
態様14において、態様1~13のいずれか1つの脱気装置によれば、閉鎖した第2のエンドキャップをさらに含む。
態様15において、態様14の脱気装置によれば、第2のエンドキャップは底部を含む。
態様16において、態様1~15のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、開放脱気装置内部を取り囲み、それを画定する。
態様17において、態様1~16のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体、成長媒体、及び多孔質バリアは、円筒形の本体を形成する。
態様18において、態様1~17のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、Carmen-Kozeny法によって測定した場合、1m/m以上、1.5m/m以上、2m/媒体m以上、5m/媒体m以上、10m/媒体m以上、25m/m以上、50m/m以上、又は100m/m以上;或いは200m/m以下、150m/m以下、100m/m以下、50m/m以下、30m/m以下、10m/m以下、6m/m以下、又は4m/m以下の基本繊維表面積を有する。ガス核形成媒体は、Carmen-Kozeny法によって測定した場合、1m/m~100m/m又は5m/m~50m/mの基本繊維表面積を有し得る。
態様19において、態様1~18のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、ASTM F316によって測定した場合、0.5μm以上、1μm以上、又は5μm以上;或いは5μm以下、10μm以下、20μm以下、100μm以下、又は200μm以下の平均孔径を有する。ガス核形成媒体内の孔は、ASTM F316によって測定した場合、5μmから100μm又は30μm以下の平均孔径を有し得る。
態様20において、態様13の脱気装置によれば、第1のエンドキャップは、成長媒体と多孔質バリアとの間のギャップへの直接の入口を含む。
態様21において、態様1~20のいずれか1つの脱気装置によれば、成長媒体は、1.5psiにおいて、2%以上、4%以上、5%以上、6%以上、10%以上、又は20%以上;或いは90%以下、75%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、15%以下、10%以下、9%以下、又は8%以下の固体率を有する。成長媒体は、1.5psiにおいて、2%から20%、又は2%から9%の固体率を有し得る。
態様22において、態様1~21のいずれか1つの脱気装置によれば、成長媒体は、TAPPI T411試験方法に従って測定された、0.01mm以上、0.02以上、0.05以上、0.1mm以上、又は0.5mm以上、0.8mm以上、1mm以上、2mm以上、3mm以上、又は4mm以上;或いは、25mm以下、20mm以下、15mm以下、又は10mm以下の厚さを有する。成長媒体は、TAPPI T411試験方法に従って測定された、0.1mmから20mm又は0.8mmから10mmの厚さを有し得る。
態様23において、態様1~22のいずれか1つの脱気装置によれば、成長媒体は、親油性構成要素と疎油性構成要素との複合体を含み、疎油性構成要素は、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する。
態様24において、態様1~23のいずれか1つの脱気装置によれば、多孔質バリアは、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する疎油性表面を含む。
態様25において、態様1~24のいずれか1つの脱気装置によれば、多孔質バリアは、親油性構成要素と疎油性構成要素との複合体を含み、疎油性構成要素は、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する。
態様26によれば、流体からガスを除去するためのシステムは、流体入口及び流体出口を含み、流体入口から流体出口への流体流路を有するタンクと;流体流路内の脱気装置とを含む。
態様27において、態様26のシステムによれば、脱気装置は、ガス核形成媒体;ガス核形成媒体の下流の成長媒体;及びガス核形成媒体の下流の多孔質バリアを含む。
態様28において、態様26又は27のシステムによれば、脱気装置は、成長媒体と多孔質バリアとの間のギャップを含む。
態様29において、態様26~28のいずれか1つのシステムによれば、ガス核形成媒体は、粒子状ろ過媒体を含む。
態様30において、態様26~29のいずれか1つのシステムによれば、ガス核形成媒体は、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、又はそれらの組み合わせを含む。ガス核形成媒体は、ガラス繊維とポリエステルの組み合わせを含み得る。
態様31において、態様26~30のいずれか1つのシステムによれば、ガス核形成媒体は、少なくとも30°、少なくとも50°、少なくとも70°、少なくとも90°、又は少なくとも120°;或いは最大120°、又は最大150°の油接触角を有する疎油性材料を含む。ガス核形成媒体は、50°から120°の油接触角を有し得る。
態様32において、態様26~31のいずれか1つのシステムによれば、ガス核形成媒体は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上又は6以上;或いは8以下、7以下、6以下、5以下、又は4以下の疎油性評価を有する疎油性材料を含む。ガス核形成媒体は、2から8又は3から8の疎油性評価を有し得る。
態様33において、態様26~32のいずれか1つのシステムによれば、成長媒体は、複数の媒体層を含む。成長媒体は、2以上、3以上、4以上、又は5以上の層;或いは最大20、最大15、最大12、又は最大10の層を含み得る。成長媒体は、2から15層又は4 10層を含み得る。成長媒体は7層を含み得る。
態様34において、態様26~33のいずれか1つのシステムによれば、成長媒体は、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、セラミック、炭素繊維、又はそれらの組み合わせを含む。成長媒体は、再生セルロース繊維とポリエステルの組み合わせを含み得る。
態様35において、態様26~34のいずれか1つのシステムによれば、成長媒体は、ガス核形成媒体に直接隣接している。
態様36において、態様26~35のいずれか1つのシステムによれば、多孔質バリアは、1mm以下、750μm以下、500μm以下、250μm以下、200μm以下、150μm以下、又は100μm以下のサイズの開口部を含む。多孔質バリアは、10μmから250μm、15μmから200μm、又は20μmから150μmのサイズの開口部を含み得る。
態様37において、態様26~36のいずれか1つのシステムによれば、脱気装置はライナを含む。
態様38において、態様26~37のいずれか1つのシステムによれば、脱気装置は、脱気装置入口を画定する開口部を含む第1のエンドキャップを含む。
態様39において、態様26~38のいずれか1つのシステムによれば、脱気装置は、閉鎖した第2のエンドキャップを含む。
態様40において、態様26~39のいずれか1つのシステムによれば、閉鎖した第2のエンドキャップは底部を含む。
態様41において、態様26~40のいずれか1つのシステムによれば、ガス核形成媒体は、開放脱気装置内部を取り囲み、それを画定する。
態様42において、態様26~41のいずれか1つのシステムによれば、ガス核形成媒体、成長媒体、及び多孔質バリアは、円筒形の本体を形成する。
態様43において、態様26~42のいずれか1つのシステムによれば、ガス核形成媒体及び成長媒体は、貫流構成で流体流路内に配置される。
態様44によれば、流体からガスを除去するための方法は、流体の流路を画定する脱気装置に流体を通過させることを含み、脱気装置は、態様1~25のいずれか1つの脱気装置を含む。流体は油を含み得る。流体は油圧流体を含み得る。
態様45において、態様44の方法によれば、この方法は、脱気装置なしの基準線と比較して、流体中の空気の少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、又は少なくとも60%を除去することを含む。
態様46によれば、脱気装置は、以下のものを含む:ガス核形成媒体;成長媒体に隣接する多孔質バリアであって、1mm以下、750μm以下、500μm以下、250μm以下、200μm以下、150μm以下、又は100μm以下のサイズの開口部を含む多孔質バリア;及びガス核形成媒体と多孔質バリアとの間のギャップを含む。多孔質バリアは、10μmから120μm、15μmから100μm、又は20μmから80μmのサイズの開口部を含み得る。
態様47において、態様46の脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、粒子状ろ過媒体を含む。
態様48において、態様46又は47の脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、セラミック、炭素繊維、又はそれらの組み合わせを含む。ガス核形成媒体は、ガラス繊維とポリエステルの組み合わせを含み得る。
態様49において、態様46~48のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、少なくとも30°、少なくとも50°、少なくとも70°、少なくとも90°、又は少なくとも120°;或いは最大120°、又は最大150°の油接触角を有する疎油性材料を含む。ガス核形成媒体は、50°から120°の油接触角を有し得る。
態様50において、態様46~49のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上;或いは8以下、7以下、6以下、5以下、又は4以下の疎油性評価を有する疎油性材料を含む。ガス核形成媒体は、2から8又は3から8の疎油性評価を有し得る。
態様51において、態様46~50のいずれか1つの脱気装置によれば、ギャップは、0.5mm以上、1mm以上、1.5mm以上、2mm以上、2.5mm以上、又は4mm以上;或いは25mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、又は5mm以下である。ギャップは4mmから20mmまでであり得る。
態様52において、態様46~51のいずれか1つの脱気装置は、ライナをさらに含む。
態様53において、態様46~52のいずれか1つの脱気装置は、入口を画定する開口部を含む第1のエンドキャップをさらに備える。
態様54において、態様46~53のいずれか1つの脱気装置は、閉鎖した第2のエンドキャップをさらに含む。
態様55において、態様46~54のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、開放脱気装置内部を取り囲み、それを画定する。
態様56において、態様46~55のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体及び多孔質バリアは、円筒形の本体を形成する。
態様57において、態様46~56のいずれか1つの脱気装置によれば、ガス核形成媒体は、ASTM F316によって測定した場合、0.5μm以上、1μm以上、又は5μm以上;或いは5μm以下、10μm以下、20μm以下、100μm以下、又は200μm以下の平均孔径を有する。ガス核形成媒体内の孔は、ASTM F316によって測定した場合、5μmから100μm又は30μm以下の平均孔径を有し得る。
実施例1及び2
作動油とともに使用するように構成された脱気装置の様々な側面を試験した。市販の脱気装置及び脱気装置を含まない基準線に対して脱気装置の性能を試験した。
試験システム。脱気装置の性能を試験するために、加圧空気を使用して作動油を空気で飽和させた。試験は、Deere&Company(Moline,IL)から入手可能なHY-GARD(商標)作動/トランスミッション油を使用して実行した。油圧システムの作動油タンクをシミュレートするように構築されたタンクに脱気装置を組み付けた。ここでは、戻り作動油がタンクと脱気装置に上から入る。試験中、タンクは周囲圧力下に置かれた。試験される脱気装置を収容する脱気装置タンクを含むシステムを通して、空気飽和油を循環した。空気飽和油を脱気装置にポンプで送り、空気除去効率を測定した。
流体を35±1.6℃などの目標温度に加熱し、流速は414kPaの圧力で約36L/分であった。空気を7.1L/分で空気混入槽に流し込んだ。
サンプルの調製。脱気ろ過要素(サンプルC~H)を、図2Aに示すように、成長媒体とスクリーンバリアとの間に0.5cmのギャップを置いて同軸に構築した。要素は、段階ごとの媒体面速度をターゲットとするようにサイズ決めされた:核形成段階について30cm/分、成長段階について130cm/分、及びスクリーンバリア段階について30cm/分。核形成媒体は、部品番号P171846及びP171579で使用される、Donaldson Company,Inc.(Minneapolis、MN)から入手可能なプリーツ付きのEN0799037油圧媒体であった。成長媒体は、Precision Custom Coatings,LLC(Totowa,NJ)によって製造されたPN-130(130g/m)などの巻かれたニードルパンチポリエステル/レーヨンブレンド不織布媒体であった。スクリーンバリアはプリーツ付きのシンプルな織りのスクリーンから構成された。核形成媒体とスクリーンバリアは支持ワイヤで支持された。
試験システムの流量容量に一致するように市販の脱気装置(比較例、サンプルA)を小型化した。市販の脱気装置において、流れは底部から入り、曲がり、粒子状媒体を内側から外側に向かって半径方向外側に通過する。粒子状媒体は、円筒形の金属シェル(粒子状媒体の下流)に囲まれる。円筒形の金属シェルには、シェルの下部1/3に長方形の開口部があり、開口部の内側にステンレス鋼スクリーンの単層が取り付けられているため、すべての流れがスクリーンを通過する。スクリーンは約2mmの開口部を有すると推定された。すべての小さな気泡と多くの大きな気泡が凝集することなくスクリーンを通過することが観察された。スクリーンは、長方形の開口部を通る外向きでわずかに上向きの流れを提供した。
基準線(サンプルB)は、粒子フィルタのみを含み、脱気装置を含まなかった。基準線として使用された粒子フィルタは、Donaldson Company,Inc.(Minneapolis,MN)から入手可能なK041774フィルタであった。
試験方法。タンクに供給される作動油に1800秒間連続的に空気を混入した。油空気混入(%)を、試験全体を通して測定及び記録した。実施例1及び2で使用したデータ収集設定の概略を図4に示す。各脱気装置の最大空気混入値を、600秒から1700秒までの油空気混入(%)の読み取り値を平均することによって決定した。最大空気混入値が低いほど、より多くの空気が除去され、したがって脱気性能が向上したことを示す。「サンプルA」と指定された市販の脱気装置、及び「サンプルB」と指定された脱気装置を含まない基準線に対してサンプルを試験した。
空気混入測定装置は、Delta Services Industriels(Froyennes,Belgium)からのAIR-Xセンサであった。
実施例1
核形成段階及び成長段階を一定に維持しながら、多孔質バリアのメッシュ開口部サイズを変化させてサンプル装置を調製した。成長媒体は、7層(巻き)の媒体で調製した。以下の表1に示すように、サンプルC~Fの公称メッシュ開口部サイズは20μmから125μmの範囲であった。脱気装置を上記のように試験した。脱気装置を横切る差圧を含む結果を、表1及び図5A~5Cに示す。
Figure 2022518466000002
図5Aは、様々なサンプルの油空気混入(%)結果のデータプロットである。基準線サンプルBに対する最大平均空気混入(%)の改善が図5Bに示される。多孔質バリアのメッシュ開口部サイズが小さいほど、大きいサイズよりも優れた脱気結果が得られることが観察された。サンプルCの最大平均空気混入の減少は61%であったが、サンプルDは22%、サンプルEとFは15%であった。さらに、サンプルC~Fのそれぞれが、市販のサンプルA及び基準線サンプルBよりも優れていることが観察された。図5Cでは、最大平均空気混入(%)と差圧が対比されている。
実施例2
サンプル装置C、G、及びHを以下のように調製した、すなわち、核形成媒体及び多孔質バリアのメッシュ開口部サイズを一定に維持する一方、成長媒体の様々な数の層を適用することによって様々な成長媒体の厚さで調製した。以下の表2に示すように、サンプルCは実施例1と同じ厚さの成長媒体(7層の媒体)を有し、サンプルGは半分の厚さの成長媒体(3層の媒体)を有し、サンプルHは成長媒体を有さなかった。脱気装置を上記のように試験した。脱気装置を横切る差圧を含む結果を、表2及び図6A~6Cに示す。
Figure 2022518466000003
図6Aは、様々なサンプルの油空気混入(%)結果のデータプロットである。基準線サンプルBに対する最大平均空気混入(%)の改善を図6Bに示す。より厚い成長媒体はより良好な脱気結果をもたらすことが観察された。サンプルCの最大平均空気混入の減少は基準線の61%であったが、サンプルGは最大平均空気混入の46%の減少を達成し、サンプルHは27%の減少を達成した。さらに、サンプルC、G、及びHのそれぞれが、市販のサンプルA及び基準線サンプルBよりも優れていることが観察された。図6Cでは、最大平均空気混入(%)と差圧が対比されている。
実施例3~5
サンプルの調製。媒体ハンドシートを、繊維を水に分散させることによって製造し、次いで、Adirondack Machine Corp.(Hudson Falls,NY)から入手可能なADIRONDACK FORMAX 12’’×12’’ステンレス鋼シートモールド内で形成した。完成材料(furnish)の具体的な詳細を以下の実施例3で提供する。試験された媒体は、71mmの有効面積で媒体ホルダに合うようにカットされた。試験媒体を試験油に浸し、直列媒体ハウジングに入れた。
「基本繊維表面積」という用語は、ここでは、バルク媒体表面積あたりの繊維の表面積を指すために使用される。
表面積分析。媒体の表面積は、Branauer-Emmett-Teller(BET)分析によって、又はCarmen-Kozeny関係式から決定することができる。実施例3及び4は、Carmen-Kozeny関係式を使用した。
BET分析:媒体サンプルの1mのバルク表面積あたりのm単位の媒体の基本繊維表面積は、ISO 9277を使用する単位質量あたりの表面積及びASTM D646によって決定される媒体乾燥基本重量から以下の関係式によって決定することができる:
Figure 2022518466000004
低表面積材料(例えば、繊維表面積が1m/g未満)の場合、BET測定は、好ましくは、クリプトンガスを使用して実施される。高表面積材料(例えば、繊維表面積が1m/gより大きい)の場合、BET測定は窒素ガスを使用して実行すると好ましい。媒体複合体の単一層のみの基本繊維表面積が測定される場合、その層は複合体から除去され、層の質量と基本重量が計算に使用される。
Carmen-Kozeny法:媒体の基本繊維表面積は、Carmen-Kozeny関係式に基づいて計算することができ、ここで固体多孔質材料を流れる流体の圧力降下は、球の充填床を通る流体の流れをモデル化する場合、ダルシーの法則とポアズイユの法則を組み合わせることによって導出された方程式に基づいて計算される。方程式の一般的な形式は次のとおりである:
Figure 2022518466000005
この方程式は次の方程式に処理することができる:
Figure 2022518466000006
式中、
d=多孔質構造を構成する円筒の公称直径(時に公称繊維直径サイズと呼ばれる)
ΔP=充填された多孔質床を横切る圧力降下
L=多孔質床の長さ
v=多孔質床を通る流体の方向性速度
μ=流体の粘度
ε=多孔質床の多孔度
φ=球状粒子の形状係数。φ=1の形状係数を使用した。
ここでの実施例を含む最も典型的なろ過媒体で使用される繊維は、100~1000の大きなアスペクト比を有するので、端部の表面積は無視できると見なすことができ、繊維の表面積は、1本の長い繊維又は円筒の表面積と見なし得る。次に、媒体の基本繊維表面積は、ろ過媒体サンプルの総質量及び材料の密度に基づいて計算することができる。複数の材料で作られた繊維の場合、質量分率加重密度が使用される。繊維材料及びそれらの質量分率の同定は、当業者に知られている方法によって決定することができる。表面積は、Carmen-Kozeny法に従って基本繊維表面積として報告される。基本繊維表面積が媒体複合体の単一層のみで測定される場合、その層は試験前に複合体から除去される。
試験手順。核形成媒体の性能を試験するために、核形成試験ベンチを、一連の弁と配管を介して空気供給源に接続されたタンクから構築した。タンクに供給される空気は、タンク内の特定の圧力を維持するために、2つの異なる圧力制御弁によって制御した。バイパスループも組み込んだ媒体試験ハウジングにタンクを接続した。ハウジングチューブとバイパスの両方がCANTYVISIONカメラにつながり、次にデジタルマススケールの上に位置決めされた収集フラスコにつながった。CANTYVISIONカメラのビデオ録画から取得した画像を、CANTYVISIONインテリジェント分析ソフトウェアを使用して分析し、試験対象の媒体シートの核形成機能を記録及び分析した。CANTYVISIONカメラ及びソフトウェアは、JM Canty,Inc.(Buffalo,NY)から入手することができる。
試験の開始時に、タンクを約1.5ガロンの試験油で満たした。バブリングによって作動油に空気を混入するために空気流ループがタンクを通して作られた。油に空気を混入するために、タンク圧力を25psiに維持した。油に空気を混入した後、過剰な自由空気を油から逃がした。
核形成試験を実施するために、スケールからのデータを記録することによって観察される所望の実験面速度で流れを駆動するようにタンク圧力を調整しながら、タンクからの空気混入された作動油を、試験媒体を通して流した。試験は7分間実行した。油の流れは、CANTYVISIONカメラを使用して毎秒5フレームで画像化され、データはCANTYVISIONソフトウェアを使用して処理され、ビデオフレームあたりの平均空気体積と平均気泡直径を計算した。
画像データ処理。IMAGEJソフトウェア(米国保健福祉省(U.S.Dept.of Health and Human Services)、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)から入手可能)を使用して画像処理を実行した。以下のルーチンが、実験ごとにキャプチャされた最後の1000フレームに対し、すべての実験に均一に適用された。
画像を、必要に応じて、窓の壁及び気泡ではない円形の物体などの実験のアーティファクトを排除する領域にトリミングした。画像を8ビットのグレースケール画像に変換した。「大津」自動閾値アルゴリズム(Otsu,N.,A Threshold Selection Method from Gray-Level Histograms,9 IEEE Transactions on Systems,Man,and Cybernetics 62(1979)に記載)を適用して、画像を白黒画像に変換し、ここで黒が背景色として設定される。画像内の埋められていない物体の輪郭を「穴を埋める」ルーチンを使用して埋め、その後、「流域」ルーチン(Soille,P.及びVincent,L.,「Determining Watersheds in Digital Pictures via Flooding Simulations」、1360 Proc.SPIE 240(1990)に記載)が、重複する物体を検出して分割するために適用された。次に、これらの処理された画像を使用して、面積が少なくとも1203μm、丸み度(4*面積/[π*主要_軸]として定義)が0.95の気泡をカウントした。気泡の体積は、気泡のフェレット直径から推定された。フェレット直径は、選択境界に沿った任意の2点間の最長距離(最大キャリパとしても知られる)として定義される。核形成段階では、「気泡径」という用語はフェレット径を指す。
孔径測定。媒体の孔径は、Porous Materials,Inc.(Ithaca,NY)によって製造されたものなどの自動通気性ポロメータを使用して測定され得る。これらの実施例では、多孔質材料のモデル番号APP-1200-AEXSCがCAPWINソフトウェアで使用された。試験タイプはキャピラリーフローポロメトリー、ドライアップ/ウェットアップ、試験液は流体表面張力が20.1ダイン/cmのシリコーン液、サンプルの有効試験サイズは直径1cmであった。
実施例3
様々な核形成媒体サンプルを単層構成で試験した。媒体サンプルは、以下の表3に従って、マイクロガラスファイバ及びシース/コアの2成分ポリエステルから調製した。2成分ポリエステル繊維は、ドイツのAdvansa GmbHから入手可能なADVANSA 271Pであり、公称平均直径は14μm、公称平均長さは6mmであった。オーブン及びシートドライヤを含む様々な乾燥技術と圧縮を使用して、サンプルに様々な厚さと固体率を作り出した。エアフローオーブンは、シートドライヤよりも低い固体率の構造を作り出すことが知られている。
Figure 2022518466000007
試験される媒体の特性を表4に示す。
Figure 2022518466000008
フレームあたりの平均空気体積(放出された総空気に比例する)及び平均気泡直径を、平均孔径、基本繊維表面積、1.5psiで測定された媒体の固体率、及び媒体の厚さの関数として決定した。基本繊維表面積は、Carmen-Kozeny法によって決定した。傾向を示したパラメータを図に示す。フレームあたりの平均空気体積を、平均孔径、総核形成表面積、1.5psiで測定された媒体の固体率、及び媒体の厚さと比較したデータを図7A~7Dに示す。平均気泡直径を、平均孔径、基本繊維表面積、1.5psiで測定された媒体の固体率、及び媒体の厚さと比較したデータを図8A~8Dに示す。
ANOVA分析を実施して、フレームあたりの平均空気体積について最も重要なリグレッサを決定した。この分析に基づいて、より多くの空気が放出され、基本繊維表面積が増加し、平均孔径が小さくなる。同様のANOVA分析を実行して、平均気泡直径の最も重要なリグレッサを決定した。この分析に基づいて、平均気泡直径は、平均孔径が大きくなるにつれて増加する。平均気泡直径は、基本繊維表面積の増加とともに減少する。
実施例4
別の例において、実施例3からの媒体サンプルを、多層媒体サンプルに積み重ねた。層化に使用した媒体サンプルの媒体特性を表5に示す。多層媒体サンプルは、1~8の媒体サンプルを含んでいた。
Figure 2022518466000009
フレームあたりの平均空気体積(放出された総空気に比例する)及び平均気泡直径を、層の数の関数として決定した。層の関数としてのフレームあたりの平均空気体積を図9Aに示す。層の関数としての平均気泡サイズを図9Bに示す。最初に、層の数が増加し、フレームあたりの平均空気体積が増加し、平均気泡サイズが減少することが観察された。層の数が増えると、フレームあたりの平均空気体積は横ばいになるが、平均気泡サイズは減少し続ける。
実施例5
別の例において、媒体ハンドシートが、公称平均直径14μm及び公称平均長さ6mmのシース/コア2成分ポリエステル繊維(ADVANSA 271P)200mgを水中に分散させることによるウェットレイドプロセスによって製造され、次いで直径90mmの円形ステンレス鋼シートモールド上で成形された。乾燥した媒体ハンドシートパッチを115℃で融合した。
媒体ハンドシートのサンプルを、疎油性になるようにコーティングした。疎油性コーティングは、Daikin America Inc.(Orangeburg,NY)から入手したDAIKIN UNIDYNE TG-5502の5%水溶液にスクリーン見本を手で浸すことによって適用された。サンプルを120℃のオーブンで10分間乾燥させた。疎油性処理された媒体は、AATCC法118で試験した場合、少なくとも6の疎油性評価を有した。
疎油性コーティングされた媒体の核形成性能を、実施例3及び4のようなコーティングされていない媒体と比較した。平均空気発生率は、実験中のすべての個々の気泡の体積を合計し、秒単位の実験の長さで割ることによって計算された。
結果を表6に示す。疎油性処理が空気発生率及び総放出空気を増加させることが観察された。疎油性処理後、平均気泡直径は減少した。
Figure 2022518466000010
実施例6
成長層の様々な側面を実施例6で試験した。
サンプルの調製。媒体ハンドシートは、繊維を水に分散させることによって製造され、次いで、Adirondack Machine Corp.(Hudson Falls,NY)から入手可能なADIRONDACK FORMAX 12’’×12’’ステンレス鋼シートモールド内で成形された。完成材料の具体的な詳細を以下の表7に示す。試験された媒体は、12.9cmの有効面積で媒体ホルダに合うようにカットされた。試験媒体は、直列媒体ハウジングに配置された。
試験手順。成長媒体の性能を試験するために、試験ベンチを構築して使用し、油中の小さな気泡(公称平均直径600μm)を含む媒体サンプルにチャレンジし、媒体が気泡を成長させる能力を監視した。ベンチは、試験媒体サンプルの上流と下流の両方で気泡のサイズと数を監視できるように構築された。
試験ベンチは、油貯蔵タンク、タンクからの油の流れを調整するためのギアポンプ、圧力計、及び油貯蔵タンクを試験セルに接続するラインを含んでいた。ラインに配置された流量計を使用して、試験セル内の媒体での油の面速度を決定した。試験セルの直前に気泡注入継手を直列で取り付けた。空気注入は、一連の流量計と圧力調整器によって制御され、試験媒体の上流で一貫した気泡チャレンジを作った。試験セルは、試験媒体の上流側と下流側の両方で画像をキャプチャできるように、透明なアクリルで構成された。戻りラインが試験セルから油貯蔵タンクに戻る。Nikon D90カメラを垂直スライドレールに取り付け、試験媒体の上流側と下流側の両方で画像シーケンスをキャプチャするために使用した。
試験を実施するために、最初に油の流れが開始され、油が試験セルを満たすと、気泡インジェクタがオンにされた。定常状態に達した後、一連の画像がテスト媒体の上流側と下流側の両方でキャプチャされた。しばらくして、画像のキャプチャを繰り返した。
画像データ処理。画像は、「流域」ルーチンの適用まで、すべての実験(実験あたり20フレーム)にわたって実施例3及び4(核形成段階)と同様に処理された。次に、処理された画像を使用して、面積が少なくとも10,000μm(23.42μm/ピクセル)、真円度(4π*面積/周囲として定義)が0.5の気泡をカウントした。気泡の体積は、以下の条件を使用して気泡面積から計算した:気泡のフェレット直径が3mmより大きい場合、直径は気泡面積から次のように推定される:
体積=π/(7.5*10)*([面積]/π)(3/2)
それ以外では、フェレット直径が3mm以下の場合、直径はフェレット直径と見なされ、気泡の体積は典型的な球として計算される。
計算方法の違いは、約3mmを超える気泡の目視検査は、この大きな気泡は実際には気泡のクラスターであることを示唆し、これによりフェレット直径で計算される場合人工的に大きな体積が与えられたという事実によるものである。
データ分析。成長性能パラメータD50を使用して性能を評価した。D50は、計算された気泡体積の中央値として定義され、すなわち、気泡の数の50%がこのサイズを下回る。
Figure 2022518466000011
D50の性能上昇率が0%の場合、性能の向上がないと解釈される。0%未満は気泡成長の性能が不十分と解釈され、0%を超えると気泡成長の改善と解釈される。
試験及び結果。媒体の構造の影響を評価するために、様々な成長媒体サンプルを試験した。媒体サンプルは、レーヨンと、14μmの公称平均直径及び6mmの公称平均長さを有するシース/コアの2成分ポリエステル繊維(ADVANSA 271P)との複合体であった。完成材料の設計変数を表7に示し、様々な媒体サンプルを作るために混合した。表8に示す様々な媒体特性を目標とするために、完成材料のパラメータを変更した。
Figure 2022518466000012
Figure 2022518466000013
D50の上昇率は、媒体の固体率、媒体の厚さ、及び繊維サイズの関数として決定された。結果をそれぞれ図10A~10Bに示す。
固体率及び厚さは互いに独立していないことに留意されたい。より高い固体率の媒体を調製するために、媒体は圧縮され、それにより厚さは薄くなった。固体率と厚さに起因する効果を区別するのは難しい可能性がある。しかしながら、厚さを増す固体率の減少は、より良い成長性能をもたらすことが観察された。
1mmを超える厚さで、成長性能における利益が得られることが観察された。さらに、7.5%未満、特に9%未満の固体率で、成長性能における利益が得られることが観察された。
実施例7
織られたステンレス鋼スクリーン及び他の変数の様々な側面が、多孔質バリア段階について実施例7で試験された。そのような側面には、開口部のサイズ、表面の化学的性質、面速度、及び上流側の多孔質バリアに到達する気泡のサイズが含まれていた。
サンプルの調製。様々なスクリーンを商業的供給源から入手した。スクリーンサンプルを、12.9cmの有効面積でメディアホルダに合うようにカットした。スクリーンサンプルを直列試験セル内に配置した。
試験手順。試験手順は、上記の例6と同じであった。
画像データ処理。上記の実施例3~5のように画像処理を行った。気泡の体積は、気泡のフェレット直径から推定された。フェレット直径は、本文書において、スクリーンバリア段階に関して「気泡直径」と呼ばれる。
データ分析。スクリーンの性能を次のように計算した:
Figure 2022518466000014
スクリーンの性能は、試験ごとに、上流の10個の最大の気泡の平均と比較した、下流の10個の最大の気泡の平均のパーセント差である。
0%の性能は、スクリーンでの気泡体積の変化がないこととして解釈される。0%未満は性能が不十分と解釈され、0%を超えるが100%未満はサイズの適度な増加として解釈され、100%を超えるが250%未満はサイズの顕著な改善として解釈され、250%を超えると重要なサイズの改善として解釈される。
試験及び結果。スクリーンはステンレス鋼の平織りスクリーンであった。疎油性処理の適用とともに、以下の表9に示すような様々な特性で、様々なスクリーンを試験した。スクリーンは、McMaster-Carr(Elmhurst,Illinois)から入手した。
Figure 2022518466000015
スクリーンサンプルは、スクリーン性能に対する面速度の影響を試験するために、0.5cm/秒、1.25cm/秒、及び5.0cm/秒の異なる面速度で実行された。
気泡チャレンジは、平均公称フェレット直径が550μmである「粗い」、又は平均公称フェレット直径が350μmである「細かい」のいずれかに分類された。同様の上流気泡チャレンジサイズを維持するために、面速度の変化を考慮して空気流量を調整した。
試験の結果を図11Aに示す。一般に、面速度が増加すると、スクリーンの性能が低下することが観察された。
スクリーンの性能に対する疎油性表面処理の効果も試験した。スクリーンは、化学蒸着を使用して、トリクロロ(1H,1H,2H,2H-パーフルオロオクチル)シラン(Millipore Sigma(St.Louis,MO)から入手可能)で処理された。手短に言えば、スクリーンを少なくとも10分間真空下に置き、処理化学物質を蒸気の形態でスクリーンに適用した。処理後、サンプルの疎油性評価をAATC118法によって試験した。処理されたすべてのサンプルは少なくとも6の疎油性評価を有していた。
試験の結果を図11Bに示す。0.5cm/秒のより低い面速度及び疎油性処理において、スクリーン性能が、特に微細な気泡に関して改善されることが観察された。
本明細書で引用されるすべての参考文献及び刊行物は、本開示と直接矛盾する可能性がある場合を除き、参照によりその全体が本開示に明示的に組み込まれる。特定の実施形態が本明細書に例示及び記載されてきたが、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な代替及び/又は同等の実装を、例示され記載された特定の実施形態に置き換えることができることが当業者には理解されるであろう。本開示は、本明細書に記載の例示的な実施形態及び実施例によって過度に限定されることを意図するものではなく、そのような実施例及び実施形態は単なる例として提示され、本開示の範囲は本明細書に記載された特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図されていることを理解されたい。

Claims (40)

  1. 脱気装置であって、
    ガス核形成媒体と、
    前記ガス核形成媒体に隣接する成長媒体と、
    前記成長媒体に隣接する多孔質バリアと
    を含む脱気装置。
  2. 前記成長媒体と前記多孔質バリアとの間にギャップをさらに含む、請求項1に記載の脱気装置。
  3. 前記ガス核形成媒体が粒子状ろ過媒体を含む、請求項1又は2に記載の脱気装置。
  4. 前記ガス核形成媒体が、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、セラミック、炭素繊維、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の脱気装置。
  5. 前記ガス核形成媒体が、少なくとも30°の油接触角を有する疎油性材料を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の脱気装置。
  6. 前記ガス核形成媒体が、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する疎油性材料を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の脱気装置。
  7. 前記成長媒体が複数の媒体層を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の脱気装置。
  8. 前記成長媒体が前記ガス核形成媒体に直接隣接する、請求項1~7のいずれか一項に記載の脱気装置。
  9. 前記成長媒体が、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、セラミック、炭素繊維、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の脱気装置。
  10. 前記多孔質バリアが、出口を形成する開口部を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の脱気装置。
  11. 前記多孔質バリアが、250μm以下のサイズの開口部を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の脱気装置。
  12. ライナをさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の脱気装置。
  13. 入口を画定する開口部を含む第1のエンドキャップをさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の脱気装置。
  14. 閉鎖された第2のエンドキャップをさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の脱気装置。
  15. 前記第2のエンドキャップが底部を含む、請求項14に記載の脱気装置。
  16. 前記ガス核形成媒体が、開放脱気装置内部を取り囲み、それを画定する、請求項1~15のいずれか一項に記載の脱気装置。
  17. 前記ガス核形成媒体、前記成長媒体、及び前記多孔質バリアが、円筒形本体を形成する、請求項1~16のいずれか一項に記載の脱気装置。
  18. 前記核形成媒体が、Carmen-Kozeny法によって測定した場合、少なくとも10m/mの基本繊維表面積を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載の脱気装置。
  19. 前記核形成媒体が、ASTM F316によって測定した場合、30μm以下の平均孔径を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の脱気装置。
  20. 前記第1のエンドキャップが、前記成長媒体と前記多孔質バリアとの間のギャップに直接通じる入口を含む、請求項13に記載の脱気装置。
  21. 前記成長媒体が1.5psiにおいて9%以下の固体率を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の脱気装置。
  22. 前記成長媒体が0.8mm以上の厚さを有する、請求項1~21のいずれか一項に記載の脱気装置。
  23. 前記成長媒体が、親油性構成要素と疎油性構成要素との複合体を含み、疎油性構成要素が、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の脱気装置。
  24. 前記多孔質バリアが、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する疎油性表面を含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の脱気装置。
  25. 前記多孔質バリアが、親油性構成要素と疎油性構成要素との複合体を含み、疎油性構成要素が、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する、請求項1~24のいずれか一項に記載の脱気装置。
  26. 流体からガスを除去するためのシステムであって、
    流体入口及び流体出口を含み、前記流体入口から前記流体出口への流体流路を有するタンクと、
    請求項1~25のいずれか一項に記載の脱気装置と
    を含むシステム。
  27. 流体からガスを除去するための方法であって、
    流体流路を画定する脱気装置に前記流体を通過させることを含み、前記脱気装置が、請求項1~25のいずれか一項に記載の脱気装置を含む方法。
  28. 脱気装置であって、
    ガス核形成媒体と、
    前記ガス核形成媒体に隣接する多孔質バリアであって、250μm以下のサイズの開口部を含む多孔質バリアと、
    前記ガス核形成媒体及び前記多孔質バリアの間のギャップと
    を含む脱気装置。
  29. 前記脱気装置が、前記ガス核形成媒体と前記多孔質バリアとの間に成長媒体を含まない、請求項28に記載の脱気装置。
  30. 前記ガス核形成媒体が粒子状ろ過媒体を含む、請求項28又は29に記載の脱気装置。
  31. 前記ガス核形成媒体が、セルロース、再生セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ガラス、セラミック、炭素繊維、又はそれらの組み合わせを含む、請求項28~30のいずれか一項に記載の脱気装置。
  32. 前記ガス核形成媒体が、少なくとも30°の油接触角を有する疎油性材料を含む、請求項28~31のいずれか一項に記載の脱気装置。
  33. 前記ガス核形成媒体が、AATCC法118によって測定した場合、1以上の疎油性評価を有する疎油性材料を含む、請求項28~32のいずれか一項に記載の脱気装置。
  34. 前記ギャップが4mmから20mmまでの範囲である、請求項28~33のいずれか一項に記載の脱気装置。
  35. ライナをさらに含む、請求項28~34のいずれか一項に記載の脱気装置。
  36. 入口を画定する開口部を含む第1のエンドキャップをさらに含む、請求項28~35のいずれか一項に記載の脱気装置。
  37. 閉鎖した第2のエンドキャップをさらに含む、請求項28~36のいずれか一項に記載の脱気装置。
  38. 前記ガス核形成媒体が、開放脱気装置内部を取り囲み、それを画定する、請求項28~37のいずれか一項に記載の脱気装置。
  39. 前記ガス核形成媒体及び前記多孔質バリアが円筒形本体を形成する、請求項28~38のいずれか一項に記載の脱気装置。
  40. 前記ガス核形成媒体が、ASTM F316によって測定した場合、5μm以上の平均孔径を有する、請求項28~39のいずれか一項に記載の脱気装置。
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