JP2022511625A - 在庫品目を充足するための方法およびシステム - Google Patents

Abstract

第１の施設において複数の在庫品目を充足するためのシステムおよび方法が提供される。サーバは、複数の在庫品目を充足する第１の要求を受信し、第１の施設のレイアウト情報を取得する。レイアウト情報に基づいて、サーバは、複数の在庫品目が充足されるべき第１の施設内の複数のノードを識別する。サーバは、複数の在庫品目の第１および第２の在庫品目がそれぞれ充足されるべき複数のノードの第１および第２のノードへの第１のルートを識別する。その後、サーバは、第１および第２の在庫品目を第１の施設へ移送するために第１および第２の在庫品目を第１の搬送ユニットに割り当てる。【選択図】図１

Description

本開示は、一般に、小売施設における在庫管理に関し、より具体的には、小売施設において在庫品目を充足するための方法およびシステムに関する。

たとえば食料品店、衣料品店、または百貨店などの小売施設は、一般に、小売施設内の陳列ラックの様々な棚に在庫品目を陳列する。小売施設を訪れる顧客の買物経験を向上させるために、小売施設は、在庫品目のカテゴリに基づいて様々な売場に分別される。たとえば、衣料品店は、たとえば婦人服、紳士服、および子供服売場などの３つの売場に分別される。各売場内の陳列ラックは、通路に配置され、在庫品目は、陳列ラックの棚内でグループおよびサブグループに整理される。たとえば、紳士服売場は、とりわけシャツ通路およびズボン通路を含み得る。シャツおよびズボン通路は、サイズおよび材料に基づいて、それぞれ様々なグループのシャツおよびズボンを含む。顧客が小売施設から在庫品目を購入すると、在庫品目のストックが減少する。また、小売施設は、販売のための新たな在庫品目を発売し得る。そのようなシナリオにおいて、小売施設は、減少した在庫品目のストックを補充し、新たな在庫品目のためのストックを得るために、流通倉庫からの充足注文を発注する。

一般に、流通倉庫は、複数の小売施設から受注した充足注文に応じるために、在庫品目を大量に保管する。流通倉庫内の在庫品目もまた、グループに整理され、ラック内に保管される。流通倉庫が小売施設からの充足注文を受注すると、充足注文において記載されたユニット数の各在庫品目が、対応するラックから取得され、配送のためにコンテナまたはトロリに梱包される。

小売施設によって配送が受け取られると、小売施設のオペレータは、陳列ラック内の対応する棚において在庫品目を充足する。在庫品目の充足は、一般に、在庫品目の開梱および分類を含む。たとえば、紳士服売場内のシャツ通路がズボン通路より後にある場合、シャツは、充足のためにズボンより先に回収および分類される必要がある。在庫品目の開梱および分類は、時間を要するプロセスである。加えて、小売施設のオペレータが在庫品目を充足するために辿る経路は、オペレータによって選択されるので、最適な選択肢ではない場合がある。また、在庫品目を充足するためにオペレータによって用いられるトロリの容量は、適切に利用されない場合がある。たとえば、トロリがスモールサイズのシャツを受け入れる十分な空間を有しており、スモールサイズのシャツがミディアムサイズのシャツの棚の隣にある場合に、オペレータが、ミディアムサイズのシャツのみをトロリに積載する場合がある。特定のシナリオにおいて、たとえば開梱および分類などの充足活動が顧客の活動を妨げることにより、顧客の不快な買物経験を招く場合がある。

上記の観点から、小売施設における最適な充足順序およびコンテナまたはトロリの容量に従ってコンテナまたはトロリに在庫品目を梱包することによって、充足時間および労力を低減する解決策の必要性がある。

本開示の実施形態において、第１の施設において複数の在庫品目を充足するための方法が提供される。方法は、在庫管理サーバによって、第１の施設において複数の在庫品目を充足する第１の要求を受信することを含む。複数の在庫品目は、充足前、第２の施設において保管される。在庫管理サーバによって、第１の施設のレイアウト情報がデータベースから取得される。在庫管理サーバによって、レイアウト情報に基づいて、複数の在庫品目が充足されるべき複数のノードが第１の施設において識別される。在庫管理サーバによって、複数の在庫品目の第１および第２の在庫品目がそれぞれ充足されるべき複数のノードの第１および第２のノードへの第１のルートが識別される。第１および第２の在庫品目は、在庫管理サーバによって、第２の施設において利用可能な第１の搬送ユニットに割り当てられる。第１および第２の在庫品目は、第１の搬送ユニットを介して第２の施設から第１の施設へ移送され、第１の搬送ユニットが第１のルートを通行する時、それぞれ第１および第２のノードにおいて充足される。

本開示の他の態様において、第１の施設において複数の在庫品目を充足するためのシステムが提供される。システムは、データベースおよび在庫管理サーバを含む。データベースは、第１の施設のレイアウト情報を格納するように構成される。在庫管理サーバは、データベースと通信するように構成され、処理回路を含む。処理回路は、第１の施設において複数の在庫品目を充足する第１の要求を受信するように構成される。複数の在庫品目は、充足前、第２の施設において保管される。処理回路は、データベースから第１の施設のレイアウト情報を取得するように構成される。処理回路は更に、レイアウト情報に基づいて、複数の在庫品目が充足されるべき第１の施設内の複数のノードを識別するように構成される。処理回路は更に、複数の在庫品目の第１および第２の在庫品目がそれぞれ充足されるべき複数のノードの第１および第２のノードへの第１のルートを識別するように構成される。処理回路は更に、第２の施設において利用可能な第１の搬送ユニットに第１および第２の在庫品目を割り当てるように構成される。第１および第２の在庫品目は、第１の搬送ユニットを介して第２の施設から第１の施設へ移送され、第１の搬送ユニットが第１のルートに沿って通行する時、それぞれ第１および第２のノードにおいて充足される。

添付図面は、本開示のシステム、方法、および他の態様の様々な実施形態を示す。当業者には明らかであるように、図内に示される要素の境界（たとえばボックス、ボックスのグループ、または他の形状）は、境界の一例を表す。いくつかの例において、１つの要素が複数の要素として設計されてよく、または複数の要素が１つの要素として設計され得る。いくつかの例において、１つの要素の内部構成要素として示される要素は、他における外部構成要素として実装されてよく、その逆も考えられる。

本開示の様々な実施形態は例として示され、添付図面によって限定されるものではなく、添付図面において、類似の参照番号は同様の要素を指す。

本開示の実施形態に係る、典型的な環境を示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る、図１の第１の施設内の通路を示す典型的なシナリオのブロック図である。 本開示の実施形態に係る、図１の在庫管理サーバによる最適ルートの識別および梱包命令の決定を示す典型的なシナリオのブロック図である。 本開示の実施形態に係る、在庫管理サーバによって識別された中間ルートを示す表である。 本開示の実施形態に係る、在庫管理サーバによって決定された距離削減因子を示す表である。 本開示の実施形態に係る、第１の施設において在庫品目を充足するための典型的なシナリオを集合的に示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る、第１の施設において在庫品目を充足するための典型的なシナリオを集合的に示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る、第１の施設において在庫品目を充足するための典型的なシナリオを集合的に示すブロック図である。 本開示の様々な実施形態が実施される倉庫および小売施設を含む典型的な多層建物を示すブロック図である。 本開示の様々な実施形態が実施される入庫および出庫倉庫を含む他の典型的な多層建物を示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る、在庫管理サーバを示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る、第１の施設のオペレータのオペレータデバイスを示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る、コンピュータシステムのシステムアーキテクチャを示すブロック図である。 本開示の実施形態に係る、第１の施設において在庫品目を充足するための方法を示すフローチャートである。 本開示の実施形態に係る、第１の施設内の最適ルートを識別するための方法を示すフローチャートである。

本開示の更なる適用領域は、以下に提供される詳細な説明から明らかになる。理解すべき点として、典型的な実施形態の詳細な説明は、例示のみを目的として意図されており、したがって本開示の範囲を必ずしも限定することは意図されていない。

本開示は、以下に示す詳細な図面および説明を参照して最適に理解される。図面を参照して様々な実施形態が説明される。しかし、当業者が容易に理解するように、図面に関して本明細書に記載される詳細な説明は、単に説明を目的としており、方法およびシステムは、説明された実施形態の範囲以外にも及び得る。１つの例において、提示された教示および特定の応用の必要性は、本明細書で説明された任意の細部の機能性を実現するために多数の代替的かつ適当なアプローチを生み出し得る。したがって、任意のアプローチは、説明され示される以下の実施形態における特定の実装選択以外にも及び得る。

「実施形態」、「他の実施形態」、「また他の実施形態」、「１つの例」、「他の例」、「また他の例」、「たとえば」などの言及は、そのように説明された実施形態（複数も可）または例（複数も可）が、特定の特徴、構造、特質、特性、要素、または限定を含み得るが、全ての実施形態または例が必ずしもその特定の特徴、構造、特質、特性、要素、または限定を含むわけではないことを示す。また、「実施形態において」という表現の繰返しの使用は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。
概観

本開示の様々な実施形態は、第１の施設において在庫品目を充足するための方法およびシステムを提供する。在庫管理サーバは、第１の施設において充足されるべき在庫品目および各在庫品目のユニット数を示す、第１の施設からの第１の要求を受信する。充足前、在庫品目は第２の施設において保管される。第１の要求の受信後、在庫管理サーバは、第１の施設のレイアウト情報および第２の施設において利用可能な搬送ユニットの搬送ユニットデータを取得する。１つの実施形態において、レイアウト情報は、第１の施設内の様々な売場の位置データ、第１の施設の各売場内の通路の位置データ、第１の施設内のノードの位置データ、通路とノードとの間の関連付け、およびノードとそれぞれ第１の施設で販売される在庫品目との間の関連付けに関する詳細を含む。第１の施設内の各ノードは、特定の在庫品目と関連する。搬送ユニットデータは、たとえば搬送ユニットの容量、寸法、およびビンの数などの詳細を含む。レイアウト情報に基づいて、在庫管理サーバは、それぞれ在庫品目で充足されるべき第１の施設内の充足ノードを識別する。充足ノードの識別後、在庫管理サーバは、充足ノードに応じる最適ルートを識別する。たとえば、第１の最適ルートは、それぞれ第１および第２の充足ノードにおいて第１および第２の在庫品目を充足するために第１の売場内の第１および第２の充足ノードに少なくとも応じてよく、第２の最適ルートは、それぞれ第３および第４の充足ノードにおいて第３および第４の在庫品目を充足するために第２の売場内の第３および第４の充足ノードに少なくとも応じてよい。在庫管理サーバは、たとえば搬送ユニットの容量、各充足ノードの容積要件、および各充足ノードペア間の距離などの複数のパラメータに基づいて最適ルートを識別する。

最適ルートを識別すると、在庫管理サーバは、搬送ユニットの容量および対応する最適ルートの容積要件に基づいて、各最適ルートに割り当てられた在庫品目に１つの搬送ユニットを割り当てる。たとえば、第１の搬送ユニットの容量が第１の最適ルートの容積要件以上である場合、第１の搬送ユニットは、第１の最適ルートと関連する第１および第２の在庫品目を積載するために割り当てられる。同様に、第２の搬送ユニットは、第２の最適ルートと関連する第３および第４の在庫品目を積載するために割り当てられる。搬送ユニットの割当て後、在庫管理サーバは、各最適ルートの在庫品目を、対応する搬送ユニットのビンにマッピングする。たとえば、第１および第２の在庫品目は、それぞれ第１の搬送ユニットの第１および第２のビンにマッピングされ、第３および第４の在庫品目は、それぞれ第２の搬送ユニットの第３および第４のビンにマッピングされる。ビンのマッピングは、第１および第２の搬送ユニットの重心、第１および第２の搬送ユニットの寸法、第１～第４のビンの容量、第１～第４の在庫品目の特性、第１～第４の在庫品目の重量、および各最適ルートにおける充足ノードの順序の少なくとも１つに基づく。在庫管理サーバは更に、第２の施設において、割り当てられた搬送ユニットの対応するマッピングされたビンへの在庫品目の積載を開始する。第１の要求において指定された在庫品目は、対応する搬送ユニットを介して第２の施設から第１の施設へ移送される。在庫管理サーバは、第１の施設のオペレータのオペレータデバイスにおいて、最適ルートのナビゲーション詳細を伝達する。オペレータは、対応する充足ノードにおいて在庫品目を充足するために対応する荷積みされた搬送ユニットとともに最適ルートに沿って通行するためにナビゲーション詳細を用いる。たとえば、第１のオペレータは、第１の最適ルートのナビゲーション詳細を用いて第１の搬送ユニットとともに第１の最適ルートに沿って通行し、第１および第２の充足ノードにそれぞれ第１および第２の在庫品目を充足する。同様に、第２のオペレータは、第２の最適ルートのナビゲーション詳細を用いて第２の搬送ユニットとともに第２の最適ルートに沿って通行し、第３および第４の充足ノードにそれぞれ第３および第４の在庫品目を充足する。
用語定義（平易な辞書的意味への付加）

「第１の施設」は、たとえば、複数の在庫品目が販売される小売施設を指す。第１の施設の例は、食料品店、医療用品店、百貨店、および衣料品店を含むが、これに限定されない。１つの実施形態において、第１の施設は、出庫倉庫である。

「第２の施設」は、たとえば、複数の小売施設から受注した注文を履行するために複数の在庫品目を大量に保管する物流倉庫を指す。１つの実施形態において、第２の施設は、単一の小売施設の注文を引き受ける物流倉庫であってよい。他の実施形態において、第２の施設は、出庫倉庫における充足に応じる入庫倉庫であってよい。

「在庫品目」は、たとえば、小売施設で販売される物体である。在庫品目は、保管および回収に適しており、通常、それらのカテゴリに基づいてグループおよびサブグループに整理される。たとえば、シャンプー、保湿剤、および石鹸は、「化粧品」売場に整理され、生鮮食品、缶詰、焼成製品は、「食品」売場に整理される。

「通路」は、たとえば、買物のために小売施設を訪れる顧客が、陳列ラックに陳列された在庫品目を選択するために移動する、小売施設の陳列ラック間の通り道である。一般に、通路は、陳列ラックを配置することによって形成される。たとえば、第１の通路は、第１および第２の陳列ラックの陳列面の間に形成される。したがって、第１および第２の陳列ラックに陳列された在庫品目は、第１の通路からアクセス可能である。

「ノード」は、たとえば、在庫品目が販売のために陳列される小売施設内の陳列ラック内の棚を指す。各ノードは、複数ユニットの特定の在庫品目を保管する。たとえば、第１のノードは１００個の保湿剤を保管してよく、第２のノードは７５個のシャンプーを保管してよい。

「搬送ユニット」は、たとえば、保管および配送のために在庫品目が出し入れされ得る複数のビンを有するコンテナを指す。搬送ユニットの例は、箱、パレット、トート、トロリ、およびカートンを含むが、これに限定されない。様々な搬送ユニットが様々な容量を有する。

「ルート」は、たとえば、小売施設内の対応するノードにおいて在庫品目を充足するために搬送ユニットが小売施設の通路に沿って通行する経路を指す。１つの実施形態において、ルートは、小売施設の売場内の複数のノードに応じてよい。他の実施形態において、ルートは、単一のノードに応じてよい。各ルートは、単一の売場に関連する。

図１は、本開示の実施形態に係る、典型的な環境１００を示すブロック図である。環境１００は、第１の施設１０２、サーバ１０４、および第２の施設１０６を示す。サーバ１０４は、第１および第２の施設１０２および１０６の様々なデバイスと、通信ネットワーク１０８によって、またはそれらの間に確立された個別の通信ネットワークを介して通信する。

第１の施設１０２は、複数の在庫品目が販売される小売施設である。第１の施設１０２の例は、食料品店、衣料品店、および百貨店を含むが、これに限定されない。第１の施設１０２で販売される在庫品目は、それらのカテゴリに基づいて、たとえば第１および第２の売場「Ｄ_１」および「Ｄ_２」などの様々な売場において整理される。たとえば、第１の売場Ｄ_１は食料品売場Ｄ_１であり、第２の売場Ｄ_２は衣料品売場Ｄ_２である。また、食料品および衣料品売場Ｄ_１およびＤ_２は、対応する入口／出口点を有する。１つの実施形態において、入口／出口点は静的であってよい。他の実施形態において、入口／出口点は動的であってよい。食料品売場Ｄ_１内の在庫品目は、第１～第６の陳列ラック１１０ａ～１１０ｆの様々なノード（たとえば棚）に陳列され、衣料品売場Ｄ_２内の在庫品目は、第７～第８の陳列ラック１１０ｇ～１１０ｈの様々なノードに陳列される（以下、第１～第８の陳列ラック１１０ａ～１１０ｈは、集合的に「陳列ラック１１０」と称される）。例において、陳列ラック１１０は、各陳列ラック１１０が在庫品目を陳列するための８つのノードを有するように第１～第６４のノードＮ_１～Ｎ_６４を有する。たとえば、第１～第８の陳列ラック１１０ａ～１１０ｈは、それぞれ、棚またはノード「Ｎ_１～Ｎ_８」、「Ｎ_９～Ｎ_１６」、「Ｎ_１７～Ｎ_２４」、「Ｎ_２５～Ｎ_３２」、「Ｎ_３３～Ｎ_４０」、「Ｎ_４１～Ｎ_４８」、「Ｎ_４９～Ｎ_５６」、および「Ｎ_５７～Ｎ_６４」を有する。以下、第１～第６４のノードＮ_１～Ｎ_６４は、集合的に「ノードＮ」と称される。各ノードＮは、特定の在庫品目のユニットを保管する。たとえば、第１の陳列ラック１１０ａ内の第１および第２のノードＮ_１およびＮ_２は、リンゴおよびマンゴをそれぞれ保管してよい。

陳列ラック１１０は、それらの間に（以下、「通路１１２」と称される）第１～第５の通路１１２ａ～１１２ｅが形成されるように配置される。第１の通路１１２ａは、第１および第２の陳列ラック１１０ａおよび１１０ｂの陳列面の間に形成され、第２の通路１１２ｂは、第３および第４の陳列ラック１１０ｃおよび１１０ｄの陳列面の間に形成される。同様に、第３の通路１１２ｃは、第５の陳列ラック１１０ｅの陳列面と第１～第４の陳列ラック１１０ａ～１１０ｄの側面との間に形成され、第４の通路１１２ｄは、第６の陳列ラック１１０ｆの陳列面と第１～第４の陳列ラック１１０ａ～１１０ｄの他方の側面との間に形成される。第５の通路１１２ｅは、（図１に示すように）第７および第８の陳列ラック１１０ｇおよび１１０ｈの陳列面の間に形成される。第１～第４の通路１１２ａ～１１２ｄは、食料品売場Ｄ_１内にあり、第５の通路１１２ｅは、衣料品売場Ｄ_２内にある。

通路１１２は、買物のために第１の施設１０２を訪れる顧客が、購入するための在庫品目を対応する陳列ラック１１０から選択するために移動する通り道である。通路１１２を形成するための陳列ラック１１０の配置は標準的な慣習であり、当業者に知られるものである。非限定的な例において、陳列ラック１１０は、通路１１２のレイアウトが、第１の施設１０２の中心を起点として有する長方形空間内の仮想グリッドを形成するように配置される。したがって、各通路１１２は、横通路または縦通路の１つである。たとえば、第１の通路１１２ａは縦通路であり、第４の通路１１２ｄは横通路である。横通路と縦通路との交差点は、十字通路を形成する。各通路１１２は、対応する売場内の特定のグループの在庫品目と関連する。たとえば、第１の通路１１２ａは生鮮果物と関連し、第２の通路１１２ｂは生鮮野菜と関連し、第３の通路１１２ｃは缶詰食品と関連し、第４の通路１１２ｄは焼成食品と関連する。したがって、第１の通路１１２ａを形成する第１および第２の陳列ラック１１０ａおよび１１０ｂは生鮮果物を保管し、第２の通路１１２ｂを形成する第３および第４の陳列ラック１１０ｃおよび１１０ｄは生鮮野菜を保管する。同様に、第３の通路１１２ｃを形成する第５の陳列ラック１１０ｅは缶詰食品を保管し、第４の通路１１２ｄを形成する第６の陳列ラック１１０ｆは焼成食品を保管する。また、各通路１１２は、（図２に示すように）対応する入口／出口点を有する。たとえば、顧客が一般に入来し得る第１の通路１１２ａの側面は入口点となり、顧客が第１の通路１１２ａから退去する側面は出口点となる。１つの実施形態において、通路１１２を渡る一方向の移動のみが許可される。そのような状況において、通路１１２は、入れ替え不可能な固定の入口および出口点を有する。通路１１２の入口／出口点は、ｘおよびｙ座標として表される。同様に、ノードＮは、それらの対応する位置座標（すなわち、ｘおよびｙ座標）を有する。

第１の施設１０２は更に、顧客が対応する在庫品目を購入するための支払いをする支払いステーション１１４ａおよび１１４ｂを含む。第１および第２の支払いステーション１１４ａおよび１１４ｂは、顧客の購入注文を処理する課金デバイスを備える。課金デバイスは、価格を有し、第１の施設１０２内の全ての在庫品目の詳細を提示する。

第１の施設１０２は更に、第１の施設１０２内で販売される在庫品目の記録を維持する第１の施設デバイス１１６（すなわち、第１の施設１０２のローカルサーバ）を含む。たとえば、第１の施設デバイス１１６は、顧客によって購入された在庫品目の追跡、第１の施設１０２内で入手可能な各在庫品目のユニットの数を保持する。第１の施設デバイス１１６は、課金デバイスから処理された購入注文を受信し、それに応じて在庫品目の記録を更新する。たとえば、第１の施設１０２は最初、１００ユニットのマンゴを有してよく、顧客が５ユニットのマンゴを購入すると、第１の施設デバイス１１６は、入手可能なマンゴのユニットの数を１００から９５に減らす。第１の施設デバイス１１６は更に、在庫品目を充足するための第１の要求を伝達する。在庫品目は、第１の施設１０２において入手可能なユニットの数が閾値未満まで減少した品目、および第１の施設１０２の在庫リストに最近追加された新たな品目を含む。１つの例において、入手可能なマンゴおよびリンゴのユニットの数が５０（すなわち閾値）未満に下がると、第１の施設デバイス１１６は、マンゴおよびリンゴを充足するために通信ネットワーク１０８を介してサーバ１０４へ第１の要求を伝達する。第１の要求は更に、第１の施設１０２の在庫リストに最近追加されたジャックフルーツの充足を要求してよい。第１の要求は、充足されるべき各在庫品目のユニット数を示す。たとえば、第１の要求は、５００ユニットのマンゴ、３００ユニットのリンゴ、および２５０ユニットのジャックフルーツを含む。第１の施設デバイス１１６の例は、ラップトップ、タブレット、コンピュータ、ファブレット、または他の任意の通信デバイスを含むが、これに限定されない。

１つの実施形態において、第１の施設１０２は、独立した第１の施設デバイス１１６を有さなくてよい。そのようなシナリオにおいて、本開示の範囲から逸脱することなく、課金デバイスが第１の施設デバイス１１６の動作を行う。

サーバ１０４は、サーバ実装をもたらすための汎用化アプローチを提供し得る、コンピュータのネットワーク、ソフトウェアフレームワーク、またはそれらの組み合わせである。サーバ１０４の例は、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、機械可読コードを実行し得る任意の非一時的および有形機械、クラウドベースサーバ、分散サーバネットワーク、またはコンピュータシステムのネットワークを含むが、これに限定されない。サーバ１０４は、たとえばＪａｖａウェブフレームワーク、．ＮＥＴフレームワーク、パーソナルホームページ（ＰＨＰ）フレームワーク、または他の任意のウェブアプリケーションフレームワークなどであるがこれに限定されない様々なウェブベースの技術によって実現され得る。サーバ１０４は、第２の施設１０６のための在庫管理動作を容易にする倉庫管理権限または第三者エンティティによって維持され得る。当業者によって理解されるように、サーバ１０４は、在庫管理動作とともに、他の倉庫管理動作も行ってよい。以下、サーバ１０４は、「在庫管理サーバ１０４」と称される。在庫管理サーバ１０４の様々な構成要素およびそれらの機能は、図９と関連して後述される。

在庫管理サーバ１０４は、たとえば第１の施設１０２などの複数の小売施設における在庫品目の充足を取り扱う。在庫管理サーバ１０４は、たとえば第１の施設１０２などの小売施設の第１の要求を受信し処理する。簡潔性のために、在庫管理サーバ１０４の動作は、たとえば第１の施設１０２などの単一の小売施設に関して説明される。在庫管理サーバ１０４は、対応するノードＮにおいて在庫品目を充足するために第１の施設１０２内で通行する必要がある最適ルートを識別するために、第１の施設１０２のレイアウト情報を用いる。最適ルートに基づいて、在庫管理サーバ１０４は、第１の要求において指定された在庫品目を梱包する梱包命令を決定する。最適ルートを識別して梱包命令を決定するために在庫管理サーバ１０４によって行われる動作は、図３と関連して後述される。

第２の施設１０６は、たとえば第１の施設１０２などの複数の小売施設の第１の要求を履行するために様々な在庫品目が大量に保管された流通倉庫である。第２の施設１０６内の在庫品目は、グループおよびサブグループに整理され、第２の施設１０６の在庫保管エリア１２０内に配置された（以下、「保管ラック１１８」と称される）第１～第１５の保管ラック１１８ａ～１１８ｏに保管される。保管ラック１１８は、持ち運び、転がし、またはその他の移動が可能である。流通倉庫内での在庫品目の保管は、標準的な慣習であり、当業者に知られるものである。

第２の施設１０６は、通信ネットワーク１０８を介して在庫管理サーバ１０４から第１の要求および梱包命令を受信する第２の施設デバイス１２２（すなわち、第２の施設１０６のローカルサーバ）を含む。第２の施設デバイス１２２の例は、ラップトップ、タブレット、コンピュータ、ファブレット、または他の任意の通信デバイスを含むが、これに限定されない。１つの実施形態において、第２の施設デバイス１２２は、在庫保管エリア１２０から、第１の要求において指定された在庫品目に対応する保管ラック１１８を回収するように、第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂに命令する。第２の施設デバイス１２２は、第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂへ、回収されるべき保管ラック１１８の位置座標およびラック識別子を提供してよい。第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂは、第２の施設１０６内を移動し、第１の要求に対応する保管ラック１１８を回収するために用いられるロボット車両である（すなわち、グッズトゥパーソンアプローチ）。第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂは、たとえばＷｉ－Ｆｉ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ、赤外線などの無線通信プロトコルを用いて第２の施設デバイス１２２と通信する。他の実施形態において、第２の施設デバイス１２２は、在庫保管エリア１２０から、第１の要求に対応する保管ラック１１８を回収するように、第１および第２の職員１２６ａおよび１２６ｂに命令する。また他の実施形態において、第２の施設デバイス１２２は、保管ラック１１８ではなく在庫保管エリア１２０から、第１の要求において指定された在庫品目を回収するように、第１および第２の職員１２６ａおよび１２６ｂに命令する。第１および第２の職員１２６ａおよび１２６ｂは、第２の施設１０６内で働く個人である。第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂまたは第１および第２の職員１２６ａおよび１２６ｂは、保管ラック１１８または在庫品目を、第２の施設１０６の荷積みエリア１２８へ移動する。

荷積みエリア１２８は、第１および第２の荷積みステーション１３０ａおよび１３０ｂを含み、ここで、在庫品目は、在庫管理サーバ１０４からの梱包命令に基づいて、第２の施設１０６において利用可能な第１～第４の搬送ユニット１３２ａ～１３２ｄ（以下、第１～第４の搬送ユニット１３２ａ～１３２ｄは、集合的に「搬送ユニット１３２」と称される）のビンに入れられ、梱包される。図１に示すように、荷積みされた在庫品目を保管するために、第１の搬送ユニット１３２ａは、第１～第３のビン１３４ａ～１３４ｃを含んでよく、第２の搬送ユニット１３２ｂは、第４～第６のビン１３４ｄ～１３４ｆを含む。以下、第１～第６のビン１３４ａ～１３４ｆは、集合的に「ビン１３４」と称される。ビン１３４は、様々な容量および寸法を有してよい。梱包が完了すると、荷積みされた搬送ユニット１３２は、第１の施設１０２へ配送される。瓶１３４の積載のプロセスは、図６Ａと関連して後述される。

第１の施設１０２は、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂによって積み荷が降ろされる荷降ろしエリア１３６を含む。荷降ろしエリア１３６は、所与の時間インスタンスにおいて複数の積み荷を受け入れるために十分な空間を有する。第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂは、第１の施設１０２内で働く個人である。１つの実施形態において、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂは、対応するノードＮにおいて在庫品目を充足するために、荷積みされた搬送ユニット１３２とともに、在庫管理サーバ１０４によって識別された最適ルートに沿って通行する。第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂは、最適ルートに沿って荷積みされた搬送ユニット１３２を移動させるために搬送ユニットホルダを用いてよい。他の実施形態において、第１の施設１０２は、対応するノードＮにおいて在庫品目を充足するために最適ルートに沿って荷積みされた搬送ユニット１３２を移動させるために、第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂと同様の（たとえば無人搬送者、すなわちＡＧＶなどの）自動ロボットを有してよい。最適ルートのナビゲーション詳細は、第１の施設デバイス１１６を介して在庫管理サーバ１０４によって第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂの（図１０に示すような）オペレータデバイスへ伝達される。最適ルートの識別は、図３と関連して後述される。

通信ネットワーク１０８は、在庫管理サーバ１０４と第１および第２の施設デバイス１１６および１２２との間でコンテンツおよびメッセージが送信される媒体である。通信ネットワーク１０８の例は、Ｗｉ－Ｆｉネットワーク、ライトフィデリティ（Ｌｉ－Ｆｉ）ネットワーク、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）、広域ネットワーク（ＷＡＮ）、都市エリアネットワーク（ＭＡＮ）、衛星ネットワーク、インターネット、光ファイバネットワーク、同軸ケーブルネットワーク、赤外線（ＩＲ）ネットワーク、無線周波数（ＲＦ）ネットワーク、およびそれらの組み合わせを含むが、これに限定されない。環境１００内の様々なエンティティは、たとえば送信制御プロトコルおよびインターネットプロトコル（ＴＣＰ／ＩＰ）、ユーザデータグラムプロトコル（ＵＤＰ）、第２世代（２Ｇ）、第３世代（３Ｇ）、第４世代（４Ｇ）、第５世代（５Ｇ）通信プロトコル、ロングタームエボリューション（ＬＴＥ）通信プロトコル、またはそれらの任意の組み合わせなどの様々な有線および無線通信プロトコルに準拠して通信ネットワーク１０８を接続してよい。

当業者には明らかであるように、第１の施設１０２は例示の目的で示され、本開示の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。他の実施形態において、第１の施設１０２は、複数の売場に専用の複数のフロアを有する多層建物であってよい。たとえば、第１の施設１０２が多層建物である場合、第１および第２の売場Ｄ_１およびＤ_２は、それぞれ１階および２階にあってよい。この実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、対応するノードＮにおいて在庫品目を充足するための第１の施設１０２内の最適ルートを識別するために、第１の施設１０２の多層レイアウトを用いる。

図２は、本開示の実施形態に係る、第１の通路１１２ａを示す典型的なシナリオ２００のブロック図である。第１の通路１１２ａは、第１および第２の陳列ラック１１０ａおよび１１０ｂの陳列面の間に形成され、それぞれ第１および第２の入口／出口点としてＥ_１およびＥ_２を有する。第１の通路１１２ａに沿って移動する顧客（または第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂ）は、第１および第２の入口／出口点Ｅ_１およびＥ_２のいずれかから第１の通路１１２ａへ入来してよい。入口／出口点Ｅ_１およびＥ_２は、それぞれ（ｘ_１，ｙ_１）および（ｘ_２，ｙ_２）として位置座標を有する。同様に、第２～第５の通路１１２ｂ～１１２ｅは、それらの対応する入口／出口点を有する。

第１の陳列ラック１１０ａは、第１～第８のノードＮ_１～Ｎ_８を有し、第２の陳列ラック１１０ｂは、第１の通路１１２ａからアクセス可能な第９～第１６のノードＮ_９～Ｎ_１６を有する。第１の通路１１２ａは、食料品売場Ｄ_１内にあり、生鮮果物と関連し、第１～第１６のノードＮ_１～Ｎ_１６の各々が特定の果物を保管する。たとえば、第１のノードＮ_１はリンゴ２０２ａを保管し、第９のノードＮ_９はパイナップル２０２ｂを保管する。在庫品目の数が閾値未満に下がる第１～第１６のノードＮ_１～Ｎ_１６は、充足ノードに対応する。同様に、第１の施設１０２内で販売される新たな在庫品目に割り当てられた第１～第１６のノードＮ_１～Ｎ_１６もまた、充足ノードに対応する。たとえば、第１のノードＮ_１内の在庫品目の数は１００であるが、第４のノードＮ_４内の在庫品目の数は１５である。したがって、第４のノードＮ_４は、充足ノードに対応する。空きであり、ジャックフルーツ（すなわち新たな在庫品目）に割り当てられた第１６のノードＮ_１６もまた、充足ノードに対応する。同様に、第２～第５の通路１１２ｂ～１１２ｅは、図１において説明したように対応する関連ノードＮを有する。

当業者には明らかであるように、第１の通路１１２ａおよび第１および第２の陳列ラック１１０ａおよび１１０ｂは、例示目的で示され、本開示の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。他の実施形態において、第１の通路１１２ａは、円形通路、Ｕ字形通路であってよく、または、本開示の範囲から逸脱することなく、長方形レイアウトではなく他の任意のレイアウトを有してよい。

図３は、本開示の実施形態に係る、在庫管理サーバ１０４による最適ルートの識別および梱包命令の決定を示す典型的なシナリオ３００のブロック図である。

第１の施設デバイス１１６は、たとえば品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥなどの在庫品目を充足するために在庫管理サーバ１０４へ第１の要求を伝達する。１つの例において、品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥは、それぞれオレンジ、メロン、トマト、カボチャ、およびタマネギである。第１の要求は、充足に必要な各在庫品目のユニット数を含む。たとえば、第１の要求は、第１の施設１０２において２００ユニットのオレンジ、３００ユニットのメロン、２００ユニットのトマト、１５０ユニットのカボチャ、および２５０ユニットのタマネギが必要であることを指定してよい。同様に、他の小売施設の施設デバイスもまた、対応する在庫品目を充足するために在庫管理サーバ１０４へ第１の要求を伝達してよい。在庫管理サーバ１０４は、先入れ先出しアプローチ、またはたとえば緊急パラメータおよび容積パラメータなどの他のパラメータを用いて、小売施設からの第１の要求に優先順位を付けてよい。簡潔性のために、在庫管理サーバ１０４によって行われる動作は、第１の施設１０２からの第１の要求に関して説明される。ただし、当業者によって理解されるように、在庫管理サーバ１０４は、第１の施設１０２の第１の要求と同様の方法で他の小売施設の第１の要求を処理する。

在庫管理サーバ１０４は、第２の施設１０６の在庫リストを参照することによって、第２の施設１０６が、第１の要求において指定された各在庫品目の十分なユニットを有するかを確認する。在庫管理サーバ１０４は、（図９に示すように）データベース内で在庫リストを維持する。在庫リストは、第２の施設１０６内で保管される全ての在庫品目の、たとえばユニット数および各ユニットの体積などの記録を有する。在庫管理サーバ１０４は、第２の施設１０６が、第１の要求において指定された各在庫品目の十分なユニット、またはいくつかの実施形態において、第１の要求において指定された少なくとも１つの在庫品目の十分なユニットを有することを決定すると、データベースから第１の施設１０２のレイアウト情報を取得する。

第１の施設１０２のレイアウト情報は、たとえば食料品および衣料品売場Ｄ_１およびＤ_２の位置データ、通路１１２の位置データ、ノードＮの位置データ、および荷降ろしエリア１３６の位置座標などの、第１の施設１０２のレイアウトの情報を含む。食料品および衣料品売場Ｄ_１およびＤ_２の位置データは、各売場の入口／出口点の（たとえばｘおよびｙ座標などの）位置座標を含む。通路１１２の位置データは、各通路１１２の入口／出口点の（たとえばｘおよびｙ座標などの）位置座標を含み、ノードＮの位置データは、ノードＮの（たとえばｘおよびｙ座標などの）位置座標を含む。レイアウト情報は更に、通路１１２とノードＮとの間の関連付けを示す。たとえば、レイアウト情報は、第１の通路１１２ａが第１～第１６のノードＮ_１～Ｎ_１６と関連するという情報を含む。レイアウト情報は更に、ノードＮと、それぞれ第１の施設１０２内で販売される在庫品目との間の関連付けを示す。たとえば、レイアウト情報は、第１のノードＮ_１がリンゴ２０２ａと関連し、第９のノードＮ_９がパイナップル２０２ｂと関連するという情報を含む。１つの実施形態において、レイアウト情報は、空きであり任意の在庫品目と関連しないノードＮの情報を含んでよい。他の実施形態において、レイアウト情報は更に、第１の施設１０２内の様々な経路のリアルタイム経路利用可能性情報を含んでよい。レイアウト情報は、表形式、地図形式、または当業者に知られている他の任意の形式でデータベースに格納され得る。

在庫管理サーバ１０４は、第１の要求において指定された在庫品目に対応するノード（すなわち、充足ノード）を識別するために、取得したレイアウト情報を用いる。非限定的な例において、在庫管理サーバ１０４は、品目Ａ、Ｂ、Ｃ、およびＤがそれぞれノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、およびＮ_２５と関連することを識別する。在庫管理サーバ１０４は更に、品目Ｅが新たに発売される在庫品目であり、よってノードＮのいずれとも関連しない場合があることを割り出す。そのようなシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４は、生鮮野菜である品目Ｅ（すなわちタマネギ）のカテゴリを決定する。識別された品目Ｅのカテゴリに基づいて、在庫管理サーバ１０４は、生鮮野菜通路１１２ｂ（すなわち第２の通路１１２ｂ）内の（たとえばノードＮ_３２などの）空きノードを品目Ｅに割り当てる。したがって、識別されたノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２が、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２である。その後、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２を含む通路を識別するために、取得したレイアウト情報を確認する。このシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４は、第１の通路１１２ａが充足ノードＮ_１０およびＮ_１５を含み、第２の通路１１２ｂが充足ノードＮ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２を含むことを識別する。在庫管理サーバ１０４は更に、識別された通路（すなわち、第１および第２の通路１１２ａおよび１１２ｂ）の入口／出口点の位置座標、および充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の位置座標を取得する。たとえば、第１の通路１１２ａの第１および第２の入口／出口点の位置座標は、それぞれ（ｘ_１，ｙ_１）および（ｘ_２，ｙ_２）であり、第２の通路１１２ｂの入口／出口点の位置座標は、それぞれ（ｘ_３，ｙ_３）および（ｘ_４，ｙ_４）である。充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の取得された位置座標は、それぞれ（ｘ_５，ｙ_５）、（ｘ_６，ｙ_６）、（ｘ_７，ｙ_７）、（ｘ_８，ｙ_８）、および（ｘ_９，ｙ_９）である。在庫管理サーバ１０４は更に、識別された通路１１２ａおよび１１２ｂを含む売場を識別するために、取得したレイアウト情報を確認する。このシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４は、食料品売場Ｄ_１が第１および第２の通路１１２ａおよび１１２ｂを含むことを識別する。在庫管理サーバ１０４は更に、食料品売場Ｄ_１の入口／出口点の位置座標を取得する。たとえば、食料品売場Ｄ_１の第１および第２の入口／出口点の位置座標は、（ｘ_１０，ｙ_１０）および（ｘ_１１，ｙ_１１）である。

当業者には明らかであるように、本開示の範囲は、単一の売場から充足ノードおよび通路を識別することに限定されない。他の実施形態において、充足ノードおよび対応する通路は、第１の施設１０２の複数の売場と関連してよい。

在庫管理サーバ１０４は更に、充足のために必要な（たとえば品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥなどの）対応する在庫品目のユニット数、および対応する在庫品目の各ユニットの体積に基づいて、各充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の容積要件を決定する。たとえば、品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥの各ユニットの体積は、それぞれＶ_１、Ｖ_２、Ｖ_３、Ｖ_４、およびＶ_５であってよい。したがって、充足ノードＮ_１０の容積要件は、体積Ｖ_１と、充足のために必要なオレンジのユニット数（すなわち２００）との積である。同様に、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の容積要件を決定する。その後、在庫管理サーバ１０４は、データベースから、搬送ユニット１３２の（図９に示すような）搬送ユニットデータを取得する。搬送ユニットデータは、搬送ユニット１３２の容量、寸法、ビンの数、および各ビンのサイズに関するデータを含む。

その後、在庫管理サーバ１０４は、それぞれ充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２において品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥを充足するために第１の施設１０２内で搬送ユニット１３２が通行すべき最適ルートを識別するための入力として複数のパラメータを用いる。パラメータは、食料品売場Ｄ_１の入口／出口点の位置座標、第１および第２の通路１１２ａおよび１１２ｂの入口／出口点の位置座標、荷降ろしエリア１３６の位置座標、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の位置座標および容積要件、および搬送ユニット１３２の搬送ユニットデータを含む。在庫管理サーバ１０４は、搬送ユニット１３２の容量を決定するために、搬送ユニット１３２の搬送ユニットデータを用いる。在庫管理サーバ１０４は更に、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の各ペア間の距離を決定するために、食料品売場Ｄ_１および第１および第２の通路１１２ａおよび１１２ｂの入口／出口点の位置座標、および充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の位置座標を用いる。すなわち、在庫管理サーバ１０４は、最適ルートを識別するために、搬送ユニット１３２の容量、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の容積要件、および充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の各ペア間の距離を用いる。

最適ルートの識別のために、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の各々に関する中間ルートを識別する。図４に示すように、表４００は、在庫管理サーバ１０４によって識別された第１～第５の中間ルートＩＲ_１０、ＩＲ_１５、ＩＲ_２０、ＩＲ_２５、およびＩＲ_３２を示す。たとえば、（表４００に示すような）第１の中間ルートＩＲ_１０は、その起点および宛先として荷降ろしエリア１３６（すなわち「Ｏ」）を有し、中間停止点として充足ノードＮ_１０を有する。同様に、第２の中間ルートＩＲ_１５は、その起点および宛先として荷降ろしエリア１３６を有し、中間停止点として充足ノードＮ_１５を有する。表４００に示すような中間ルートの識別後、在庫管理サーバ１０４は、各中間ルートの容積要件を決定する。中間ルートの容積要件は、中間ルート内の全ての充足ノードの容積要件の和である。たとえば、第２の中間ルートＩＲ_１５の容積要件は、充足ノードＮ_１５の容積要件と等しい。表４００は更に、中間ルートの各々の容積要件を示す。在庫管理サーバ１０４は、中間ルートおよび対応する容積要件に関する情報をデータベースに格納する。１つの例において、中間ルートおよび対応する容積要件に関する情報は、表４００に示すような表形式で格納され得る。

その後、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の各ペアに関する距離削減因子を決定する。ノードのペアに関する距離削減因子は、両方のノードが２つの個別のルートではなく単一ルート内に包括される場合に通行を免れる余分な距離を示す。在庫管理サーバ１０４は、以下の式１、
Ｓ_ｉｊ＝ｄ_ｏｉ＋ｄ_ｏｊ－ｄ_ｉｊ （１）
に基づいて距離削減因子を決定し、式中、
Ｓ_ｉｊは、第ｉおよび第ｊの充足ノードに関する距離削減因子であり、
ｄ_ｏｉは、荷降ろしエリア１３６と第ｉの充足ノードとの間の最短距離であり、
ｄ_ｏｊは、荷降ろしエリア１３６と第ｊの充足ノードとの間の最短距離であり、
ｄ_ｉｊは、第ｉおよび第ｊの充足ノード間の最短距離である。

非限定的な例において、第１の施設１０２は、長方形レイアウトを有することが想定されるので、在庫管理サーバ１０４は、マンハッタン距離計算技術を用いて任意の２つの位置間の最短距離を決定する。在庫管理サーバ１０４は、第ｉおよび第ｊの充足ノードが同じ通路ａ_ｍからアクセス可能である場合、式２、
ｄ_ｉｊ＝｜ｘ_ｉ－ｘ_ｊ｜＋｜ｙ_ｉ－ｙ_ｊ｜ （２）
に基づいて、第ｉおよび第ｊの充足ノード間の最短距離を決定し、式中、
ｘ_ｉは、第ｉの充足ノードのｘ座標であり、
ｙ_ｉは、第ｉの充足ノードのｙ座標であり、
ｘ_ｊは、第ｊの充足ノードのｘ座標であり、
ｙ_ｊは、第ｊの充足ノードのｙ座標である。

在庫管理サーバ１０４は、第ｉおよび第ｊの充足ノードが２つの異なる通路ａ_ｍおよびａ_ｎからそれぞれアクセス可能である場合、以下の式３～６、
ｄ_ｉｊ＝｛ｄ（ｉ，ａ_ｍ１）＋ｄ（ａ_ｍ１，ａ_ｎ１）＋ｄ（ａ_ｎ１，ｊ）｝ （３）
ｄ_ｉｊ＝｛ｄ（ｉ，ａ_ｍ１）＋ｄ（ａ_ｍ１，ａ_ｎ２）＋ｄ（ａ_ｎ２，ｊ）｝ （４）
ｄ_ｉｊ＝｛ｄ（ｉ，ａ_ｍ２）＋ｄ（ａ_ｍ２，ａ_ｎ１）＋ｄ（ａ_ｎ１，ｊ）｝ （５）
ｄ_ｉｊ＝｛ｄ（ｉ，ａ_ｍ２）＋ｄ（ａ_ｍ２，ａ_ｎ２）＋ｄ（ａ_ｎ２，ｊ）｝ （６）
のうちの最小結果を有するいずれかに基づいて、第ｉおよび第ｊの充足ノード間の最短距離を決定し、式中、
ｄ（ｉ，ａ_ｍ１）は、ｄ（ａ，ｂ）が式１に基づいて決定されるような、第ｉの充足ノードと、通路ａ_ｍの第１の入口／出口点（すなわち、ａ_ｍ１）との間の最短距離であり、
ｄ（ａ_ｍ１，ａ_ｎ１）は、通路ａ_ｍの第１の入口／出口点（すなわち、ａ_ｍ１）と、通路ａ_ｎの第１の入口／出口点（すなわち、ａ_ｎ１）との間の最短距離であり、
ｄ（ａ_ｎ１，ｊ）は、通路ａ_ｎの第１の入口／出口点（すなわち、ａ_ｎ１）と、第ｊの充足ノードとの間の最短距離であり、
ｄ（ａ_ｍ１，ａ_ｎ２）は、通路ａ_ｍの第１の入口／出口点（すなわち、ａ_ｍ１）と、通路ａ_ｎの第２の入口／出口点（すなわち、ａ_ｎ２）との間の最短距離であり、
ｄ（ａ_ｎ２，ｊ）は、通路ａ_ｎの第２の入口／出口点（すなわち、ａ_ｎ２）と、第ｊの充足ノードとの間の最短距離であり、
ｄ（ｉ，ａ_ｍ２）は、第ｉの充足ノードと、通路ａ_ｍの第２の入口／出口点（すなわち、ａ_ｍ２）との間の最短距離であり、
ｄ（ａ_ｍ２，ａ_ｎ１）は、通路ａ_ｍの第２の入口／出口点（すなわち、ａ_ｍ２）と、通路ａ_ｎの第１の入口／出口点（すなわち、ａ_ｎ１）との間の最短距離であり、
ｄ（ａ_ｍ２，ａ_ｎ２）は、通路ａ_ｍの第２の入口／出口点（すなわち、ａ_ｍ２）と、通路ａ_ｎの第２の入口／出口点（すなわち、ａ_ｎ２）との間の最短距離である。

当業者には明らかであるように、上述した式１～６は例示を目的としており、本開示の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。他の実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の各ペアに関する距離削減因子の決定のために、本開示の範囲から逸脱することなく、たとえばダイクストラアルゴリズムおよび貪欲アルゴリズムなどの他の任意の距離計算技術を用いてよい。

充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の各ペアに関する距離削減因子の決定後、在庫管理サーバ１０４は、全ての距離削減因子を降順に分類する。当業者には明らかであるように、本開示の範囲から逸脱することなく、在庫管理サーバ１０４は、距離削減因子を昇順で分類してもよい。表５００は、図５に示すように、分類された距離削減因子および各距離削減因子に対応する充足ノードを示す。たとえば、表５００に示すようなＳ_{１０，１５}は、充足ノードＮ_１０およびＮ_１５の距離削減因子を表す。在庫管理サーバ１０４は、分類された距離削減因子をデータベースに格納する。

距離削減因子の分類後、在庫管理サーバ１０４は、最も高い距離削減因子を有する充足ノードを選択する。在庫管理サーバ１０４は、その後、選択された充足ノードを含む２つの中間ルートを選択する。在庫管理サーバ１０４は、少なくとも第１～第３のルート合併規則に基づいて中間ルートを選択する。第１のルート合併規則は、各選択された中間ルートが選択された充足ノードの１つしか含まないように、在庫管理サーバ１０４は、選択された充足ノードの各々に関して１つの中間ルートを選択しなければならないことを述べてよい。第２のルート合併規則は、選択された充足ノードが、対応する選択された中間ルート内の荷降ろしエリア１３６（すなわちＯ）の直前または直後のいずれかにあるように、在庫管理サーバ１０４は、選択された充足ノードの各々に関して１つの中間ルートを選択しなければならないことを述べてよい。第３のルート合併規則は、選択された中間ルートの容積要件の和が、搬送ユニット１３２のうちの少なくとも１つの搬送ユニットの容量以下であるように、在庫管理サーバ１０４は、選択された充足ノードの各々に関して１つの中間ルートを選択しなければならないことを述べてよい。

表５００を参照すると、Ｓ_{２０，２５}は、最も高い距離削減因子であるため、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_２０およびＮ_２５を選択する。充足ノードＮ_２０およびＮ_２５の選択後、在庫管理サーバ１０４は、少なくとも第１～第３のルート合併規則に基づいて、充足ノードＮ_２０およびＮ_２５を含む中間ルートを選択する。第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５は、第１～第３のルート合併規則を満たす。第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５は、それらそれぞれの中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５において荷降ろしエリア１３６の直前にある充足ノードＮ_２０およびＮ_２５をそれぞれ含むためである。また、第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５の容積要件の和は、第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの容量未満である。第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５の選択後、在庫管理サーバ１０４は、第６の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１を得るために、第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５を合併する。第６の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１は、起点および宛先として荷降ろしエリア１３６を有し、中間停止点として充足ノードＮ_２０およびＮ_２５を有し、すなわち、Ｏ→Ｎ_２５→Ｎ_２０→Ｏである。第６の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１の容積要件は、充足ノードＮ_２０およびＮ_２５の容積要件の和である。第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５が合併されると、在庫管理サーバ１０４は、データベースから距離削減因子Ｓ_{２０，２５}を消去し、第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５を第６の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１に置き換える。したがって、更新された中間ルートは、第３および第４の中間ルートＩＲ_２０およびＩＲ_２５を含まない。その後、在庫管理サーバ１０４は、距離削減因子Ｓ_{２０，２５}が消去された後、最も高い距離削減因子を有する充足ノードを再び選択する。

表５００を参照すると、Ｓ_{１０，２５}が次に高い距離削減因子であるため、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０およびＮ_２５を選択する。その後、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０およびＮ_２５を含む中間ルートを選択する。第１および第２のルート合併規則を満たす中間ルートは、第６および第１の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_１０である。１つの例において、在庫管理サーバ１０４は、第６および第１の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_１０の容積要件の和が、搬送ユニット１３２の各々の容量を超過することを割り出してよい。このシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４は、第６および第１の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_１０を合併することなく、距離削減因子Ｓ_{１０，２５}を消去してよい。

表５００を参照すると、距離削減因子Ｓ_{１０，２５}が消去された後、Ｓ_{２０，３２}が次に高い距離削減因子であるため、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_２０およびＮ_３２を選択する。その後、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_２０およびＮ_３２を含む中間ルートを選択する。第６および第５の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_３２はそれぞれ、荷降ろしエリア１３６の直前にある充足ノードＮ_２０およびＮ_３２を含むので、第１および第２のルート合併規則を満たす中間ルートは、第６および第５の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_３２である。また、在庫管理サーバ１０４は、第６および第５の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_３２の容積要件の和が、第１の搬送ユニット１３２ａの容量と等しいことを割り出してよい。したがって在庫管理サーバ１０４は、第７の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２を得るために、第６および第５の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_３２を合併する。第７の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２は、起点および宛先として荷降ろしエリア１３６を有し、中間停止点として充足ノードＮ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２を有し、すなわち、Ｏ→Ｎ_２５→Ｎ_２０→Ｎ_３２→Ｏである。第７の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２の容積要件は、充足ノードＮ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の容積要件の和である。その後、在庫管理サーバ１０４は、距離削減因子Ｓ_{２０，３２}を消去し、第６および第５の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ１およびＩＲ_３２を第７の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２に置き換える。在庫管理サーバ１０４は、距離削減因子Ｓ_{２０，２５}が消去された後、最も高い距離削減因子を有する充足ノードを再び選択する。

表５００を参照すると、距離削減因子Ｓ_{２０，２５}が消去された後、Ｓ_{２５，３２}が次に高い距離削減因子であるため、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_２５およびＮ_３２を選択する。在庫管理サーバ１０４は、第７の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２が、充足ノードＮ_２５およびＮ_３２を含む唯一の中間ルートであることを割り出す。したがって、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_２５およびＮ_３２の両方が同じ中間ルート内にあることにより、第１のルート合併規則が満たされないことを決定する。よって在庫管理サーバ１０４は、任意の中間ルートを合併することなく、距離削減因子Ｓ_{２５，３２}を消去する。

表５００を参照すると、距離削減因子Ｓ_{２５，３２}が消去された後、距離削減因子Ｓ_{１０，１５}が次に高い距離削減因子であるため、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０およびＮ_１５を選択する。在庫管理サーバ１０４は、第１および第２の中間ルートＩＲ_１０およびＩＲ_１５が第１～第３のルート合併規則を満たすことを割り出し、よって、第８の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ３を得るために、第１および第２の中間ルートＩＲ_１０およびＩＲ_１５を合併する。第８の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ３は、起点および宛先として荷降ろしエリア１３６を有し、中間停止点として充足ノードＮ_１０およびＮ_１５を有し、すなわち、Ｏ→Ｎ_１０→Ｎ_１５→Ｏである。第８の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ３の容積要件は、充足ノードＮ_１０およびＮ_１５の容積要件の和である。その後、在庫管理サーバ１０４は、距離削減因子Ｓ_{１０，１５}をデータベースから消去し、第１および第２の中間ルートＩＲ_１０およびＩＲ_１５を第８の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ３に置き換える。在庫管理サーバ１０４は、距離削減因子Ｓ_{１０，１５}が消去された後、最も高い距離削減因子を有する充足ノードを再び選択する。

表５００を参照すると、距離削減因子Ｓ_{１０，１５}が消去された後、距離削減因子Ｓ_{１０，２０}が次に高い距離削減因子であるため、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０およびＮ_２０を選択する。在庫管理サーバ１０４は、第７および第８の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２およびＩＲ_ｎｅｗ３がそれぞれ充足ノードＮ_２０およびＮ_１０を含むことを割り出す。ただし、第７の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２内の充足ノードＮ_２０は、荷降ろしエリア１３６の直前または直後にはない。よって、在庫管理サーバ１０４は、第２のルート合併規則が満たされないことを決定する。したがって在庫管理サーバ１０４は、第７および第８の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２およびＩＲ_ｎｅｗ３を合併することなく、距離削減因子Ｓ_{１０，２０}をデータベースから消去する。

同様に、在庫管理サーバ１０４は、全ての距離削減因子がデータベースから消去され、第１～第３のルート合併規則に基づいて合併され得るルートがこれ以上なくなるまで、残りの距離削減因子を全て確認する。全ての距離削減因子が消去された時に得られる中間ルートが、最適ルートに対応する。このシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４は、第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２（すなわち、それぞれ第７および第８の中間ルートＩＲ_ｎｅｗ２およびＩＲ_ｎｅｗ３）を識別する。第１の最適ルートＲ_１は、Ｏ→Ｎ_２５→Ｎ_２０→Ｎ_３２→Ｏであり、第２の最適ルートＲ_２は、Ｏ→Ｎ_１０→Ｎ_１５→Ｏである。第１の最適ルートＲ_１は、品目Ｄ、Ｃ、およびＥをそれぞれ充足するために充足ノードＮ_２５、Ｎ_２０、およびＮ_３２に連続的に応じる。同様に、第２の最適ルートＲ_２は、品目ＡおよびＢをそれぞれ充足するために充足ノードＮ_１０およびＮ_１５に連続的に応じる。すなわち、在庫管理サーバ１０４は、第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２を識別することによって、第１の要求に含まれる在庫品目を２つのクラスタに分別する。第１のクラスタは、第１の最適ルートＲ_１によって応じられる充足ノードＮ_２５、Ｎ_２０、およびＮ_３２とそれぞれ関連する品目Ｄ、Ｃ、およびＥを含み、第２のクラスタは、第２の最適ルートＲ_２によって応じられる充足ノードＮ_１０およびＮ_１５とそれぞれ関連する品目ＡおよびＢを含む。

当業者には明らかであるように、最適ルートは、本開示の範囲から逸脱することなく、当技術分野において知られている（たとえば巡回セールスマンアルゴリズム、容量制約付き車両経路指定アルゴリズム、遺伝的アルゴリズムなどの）他の任意のルート識別技術によって識別されてもよい。また、本開示の範囲は、最適ルートを識別するために距離削減因子を用いることに限定されない。本開示の範囲から逸脱することなく、たとえば第１の施設１０２におけるルートに沿った通行の容易性およびルートの利用可能性などの様々な他の因子が、最適ルートを識別するために用いられ得る。１つの実施形態において、第１の施設１０２内のメンテナンスにより、様々なルートが通行のために利用可能ではない場合がある。そのようなシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２を充足するための最適ルートを識別する際、リアルタイム経路利用可能性情報を用いる。たとえば、第２の最適ルートＲ_２が利用不可能である場合、在庫管理サーバ１０４は、充足ノードＮ_１０およびＮ_１５を充足するために、第２の最適ルートＲ_２ではなく代替の最適ルートを識別してよい。

在庫管理サーバ１０４は、第１の最適ルートＲ_１の容積要件が第１の搬送ユニット１３２ａの容量に等しいことにより、第１の搬送ユニット１３２ａを、第１の最適ルートＲ_１の充足ノードＮ_２５、Ｎ_２０、およびＮ_３２と関連する品目Ｃ、Ｄ、およびＥに割り当てる。また、在庫管理サーバ１０４は、第２の最適ルートＲ_２の容積要件が第２および第３の搬送ユニット１３２ｂおよび１３２ｃの容量未満であることから、第２の最適ルートＲ_２の充足ノードＮ_１０およびＮ_１５と関連する品目ＡおよびＢに、第２および第３の搬送ユニット１３２ｂおよび１３２ｃの１つを割り当てる選択肢を有する。そのようなシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４が、第２および第３の搬送ユニット１３２ｂおよび１３２ｃのいずれかを選択する選択肢を有する場合、在庫管理サーバ１０４は、第２および第３の搬送ユニット１３２ｂおよび１３２ｃの両方に関する容量利用率を確認する。搬送ユニットの容量利用率は、割り当てられる在庫品目を搬送ユニットが積載した場合に用いられる容量の百分率を示す。この例において、在庫管理サーバ１０４は、第２の搬送ユニット１３２ｂの容量利用率が、第３の搬送ユニット１３２ｃの容量利用率よりも大きいことを決定してよい。したがって、在庫管理サーバ１０４は、第２の搬送ユニット１３２ｂを、第２の最適ルートＲ_２の充足ノードＮ_１０およびＮ_１５と関連する品目ＡおよびＢに割り当てる。

その後、在庫管理サーバ１０４は、割り当てられた各搬送ユニット（すなわち、第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂ）に関するビンマッピングを行う。ビンマッピングは、在庫管理サーバ１０４が、ビン１３４に在庫品目を積載するために、割り当てられた搬送ユニットのビン１３４と積載するための対応する在庫品目との１対１対応を決定するプロセスである。たとえば、第１の搬送ユニット１３２ａのビンマッピングは、割り当てられた品目Ｄ、Ｃ、およびＥを、第１の搬送ユニット１３２ａの第１～第３のビン１３４ａ～１３４ｃにマッピングすることを含み、第２の搬送ユニット１３２ｂのビンマッピングは、割り当てられた品目ＡおよびＢを、第２の搬送ユニット１３２ｂの第４～第６のビン１３４ｄ～１３４ｆにマッピングすることを含む。在庫管理サーバ１０４は、第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの重心、第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの寸法、ビン１３４の容量、品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥ（すなわち、それぞれオレンジ、メロン、トマト、カボチャ、およびタマネギ）の（たとえば脆弱性、粉砕性、形状、および寸法などの）特性、品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥの重量、および対応する最適ルート内の充足ノードの順序の少なくとも１つに基づいて、ビンマッピングを行う。たとえば、第１～第３のビン１３４ａ～１３４ｃをトマト、カボチャ、およびタマネギにマッピングする際、在庫管理サーバ１０４は、第１の搬送ユニット１３２ａの重心を低くし、第１の搬送ユニット１３２ａが傾斜することを防ぐために、最も重い品目（たとえばカボチャ）に最も下のビン（すなわち第３のビン１３４ｃ）を割り当ててよい。在庫管理サーバ１０４は更に、トマトの押し潰されやすい（すなわち脆弱な）性質により、配送中のトマトへのあらゆる損傷を防ぐために、トマトを最も上のビン（すなわち第１のビン１３４ａ）に割り当ててよい。また、在庫管理サーバ１０４は、第２のビン１３４ｂの寸法および容量がタマネギの積載に耐えることにより、タマネギを第２のビン１３４ｂに割り当ててよい。同様に、在庫管理サーバ１０４は、第４～第６のビン１３４ｄ～１３４ｆを品目オレンジおよびメロンにマッピングする。たとえば、在庫管理サーバ１０４は、第２の最適ルートＲ_２内で充足ノードＮ_１０が充足ノードＮ_１５よりも前にあり、メロンはオレンジよりも重いことから、第５および第６のビン１３４ｅおよび１３４ｆにメロンを割り当て、第４のビン１３４ｄ（すなわち、最も上のビン）にオレンジを割り当ててよい。このように、在庫管理サーバ１０４は、ビンマッピングを行う際、対応する最適ルート内の充足ノードの順序を考慮に入れる。１つの実施形態において、１つのパラメータの優先度が、ビンマッピング中の他のパラメータより優先され得る。たとえば、１つのシナリオにおいて、割り当てられた搬送ユニット１３２ａまたは１３２ｂの重心の最適化の優先度が、対応する最適ルート内の充足ノードの順序より優先され得る。

ビンマッピングプロセスが完了すると、在庫管理サーバ１０４は、対応するマッピングされたビンへの品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥの積載および梱包を開始するために、第２の施設デバイス１２２へ第１の要求および梱包命令を伝達する。梱包命令は、第１の搬送ユニット１３２ａへの品目Ｃ、Ｄ、およびＥの積載、および第２の搬送ユニット１３２ｂへの品目ＡおよびＢの積載の詳細を含む。梱包命令は更に、第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの第１～第６のビン１３４ａ～１３４ｆの各々のビンマッピングの詳細を含む。

当業者には明らかであるように、第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２は例示目的であり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、第１～第３のルート合併規則が満たされる場合、異なる通路から、充足ノードを含む２つの選択された中間ルートを合併してよい。他の実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、２つの選択された中間ルートに対応する在庫品目が両立せず、または類似性を欠く場合、２つの選択された中間ルートを合併しない場合がある。たとえば、在庫管理サーバ１０４は、食料品と関連する中間ルートを、殺虫剤と関連する他の中間ルートと合併しない場合がある。他の実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、２つの選択された中間ルートを合併する経路が、リアルタイム経路利用可能性情報により利用不可能である場合、２つの選択された中間ルートを合併しない場合がある。

１つの実施形態において、第１の要求に含まれる在庫品目が、衣料品売場Ｄ_２のノードにも対応する場合、在庫管理サーバ１０４は、衣料品売場Ｄ_２のノードを充足するための最適ルートを識別し、衣料品売場Ｄ_２の最適ルートに搬送ユニット１３２を割り当ててよい。衣料品売場Ｄ_２のノードを充足するための最適ルートの識別および搬送ユニット１３２の割当ては、それぞれ、第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２の識別および第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの割当てと同様である。すなわち、在庫管理サーバ１０４は、第１の要求に含まれる在庫品目に関する２層の分別を行う。第１層の分別は、売場ベースの分別であり、第２層の分別は、最適ルートベースの分別である。

１つの実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、食料品および衣料品売場Ｄ_１およびＤ_２から、在庫品目の充足のための２つの個別の第１の要求を受信してよい。そのようなシナリオにおいて、在庫管理サーバ１０４は、両方の第１の要求に応じる単一の配送をもたらすことにより配送を最適化するために、食料品および衣料品売場Ｄ_１およびＤ_２からの第１の要求を合併してよい。他の実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、第１の施設１０２からの複数の充足要求を合併することによって、第１の施設１０２への配送を最適化してよい。たとえば、在庫管理サーバ１０４は、たとえば１日、１週間などの第１の時間間隔以内に第１の施設１０２から受信した全ての第１の要求を合併し、合併した要求全てに応じる単一の配送をもたらしてよい。当業者には明らかであるように、在庫管理サーバ１０４は、配送を最適化するために第１の施設１０２からの第１の要求を合併するために他の任意の基準も用いてよい。

図６Ａ、図６Ｂ、および図６Ｃは、本開示の実施形態に係る、第１の施設１０２内の在庫品目を充足するための典型的なシナリオ６００を集合的に示すブロック図である。図６Ａ、図６Ｂ、および図６Ｃは、図１、図２、および図３と関連して説明される。

図６Ａを参照すると、第２の施設デバイス１２２は、在庫管理サーバ１０４からの第１の要求および梱包命令を受信する。第１の要求に基づいて、第２の施設デバイス１２２は、それぞれ品目ＡおよびＢを保管する第１および第２の保管ラック１１８ａおよび１１８ｂの位置座標およびラック識別子を第１の運搬装置１２４ａへ提供し、第１の運搬装置１２４ａに、第１および第２の保管ラック１１８ａおよび１１８ｂを、在庫保管エリア１２０から第１の荷積みステーション１３０ａへ運搬するように命令する。第２の施設デバイス１２２は更に、それぞれ品目Ｃ、Ｄ、およびＥを保管する第３、第８、および第１０のラック１１８ｃ、１１８ｈ、および１１８ｊの位置座標およびラック識別子を第２の運搬装置１２４ｂへ提供し、第２の運搬装置１２４ｂに、第３、第８、および第１０のラック１１８ｃ、１１８ｈ、および１１８ｊを、在庫保管エリア１２０から第２の荷積みステーション１３０ｂへ運搬するように命令する。１つの実施形態において、在庫管理サーバ１０４は更に、当技術分野において知られている１または複数の技術を用いて、在庫保管エリア１２０からの保管ラック１１８のピックアップを最適化してよい。

第２の施設デバイス１２２からの命令に基づいて、第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂは、対応する保管ラックをそれぞれ第１および第２の荷積みステーション１３０ａおよび１３０ｂへ運搬する。第１の荷積みステーション１３０ａにおいて、２００ユニットのオレンジ（すなわち品目Ａ）が第２の搬送ユニット１３２ｂの第４のビン１３４ｄに積載および梱包され、３００ユニットのメロン（すなわち品目Ｂ）が第２の搬送ユニット１３２ｂの第５および第６のビン１３４ｅおよび１３４ｆに積載および梱包される。同様に、第２の荷積みステーション１３０ｂにおいて、２００ユニットのトマト（すなわち品目Ｃ）が第１の搬送ユニット１３２ａの第１のビン１３４ａに積載および梱包され、２５０ユニットのタマネギ（すなわち品目Ｅ）が第１の搬送ユニット１３２ａの第２のビン１３４ｂに積載および梱包され、１５０ユニットのカボチャ（すなわち品目Ｄ）が第１の搬送ユニット１３２ａの第３のビン１３４ｃに積載および梱包される。１つの実施形態において、第１および第２の職員１２６ａおよび１２６ｂが、梱包命令に基づいて、対応する在庫品目を第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂに手動で積載および梱包する。他の実施形態において、人手を一切介さず、第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂに対応する在庫品目が自動的に積載される。図６Ａは、第１の施設１０２への配送の準備が整った、荷積みされた第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂを示す。第２の施設１０６は、荷積みされた第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂを第１の施設１０２へ配送するために、たとえばトラックなどの移送車両を有してよい。１つの実施形態において、本開示の範囲から逸脱することなく、複数の小売施設の配送が単一の搬送車両を用いて搬送され得る。このシナリオにおいて、搬送車両への荷積みは、後入れ先出しアプローチに基づいており、在庫管理サーバ１０４は、複数の小売施設に応じるように搬送車両のための他の最適ルートを識別してよい。

図６Ｂを参照すると、荷積みされた第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂは、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂによって荷降ろしエリア１３６内で輸送車両から降ろされる。在庫管理サーバ１０４は、第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２のナビゲーション詳細を、それぞれ第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂのオペレータデバイスへ伝達する。１つの実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２のナビゲーション詳細を、それぞれ第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂのオペレータデバイスへ直接伝達してよい。他の実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、第１の施設デバイス１１６を介して、第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２のナビゲーション詳細を、それぞれ第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂのオペレータデバイスへ伝達してよい。１つの実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂの作業量を最適化するために、最適ルートの距離および荷積みされた搬送ユニット１３２の重量などの様々なパラメータに基づいて、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂに最適ルートを割り当ててよい。

図６Ｃを参照すると、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂは、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２を充足するために、在庫管理サーバ１０４から受信したナビゲーション詳細を用いる。第１の最適ルートＲ_１のナビゲーション詳細に基づいて、第１のオペレータ１３８ａは、第１の搬送ユニット１３２ａとともに第１の最適ルートＲ_１に沿って通行し、充足ノードＮ_２５、Ｎ_２０、およびＮ_３２を順番に充足する。（図６Ｃに示すような）第１の最適ルートＲ_１の実線は、第１の最適ルートＲ_１の、第１のオペレータ１３８ａが既に通行した部分を示し、第１の最適ルートＲ_１の破線は、第１の最適ルートＲ_１の、第１のオペレータ１３８ａがまだ通行していない部分を示す。したがって、第１のオペレータ１３８ａは既に、ノードＮ_２５に１５０ユニットのカボチャを充足している。同様に、第２のオペレータ１３８ｂは、充足ノードＮ_１０およびＮ_１５を充足するために、第２の最適ルートＲ_２のナビゲーション詳細に基づいて、第２の搬送ユニット１３２ｂとともに第２の最適ルートＲ_２に沿って移動する。

図７は、本開示の様々な実施形態が実施される倉庫および小売施設を含む典型的な第１の多層建物７０２を示すブロック図である。第１の多層建物７０２は、３つのフロア、すなわち地階７０４ａ、１階７０４ｂ、および２階７０４ｃを含む。地階７０４ａは、倉庫である（以下、地階７０４ａは、「倉庫７０４ａ」と称される）。１階７０４ｂおよび２階７０４ｃは、たとえば生鮮商品売場および衣料品売場など、小売施設の２つの売場である。以下、１階７０４ｂおよび２階７０４ｃは、それぞれ「生鮮品売場７０４ｂ」および「衣料品売場７０４ｃ」と称される。

倉庫７０４ａは、生鮮品売場７０４ｂおよび衣料品売場７０４ｃの充足要求に応じるために様々な在庫品目を大量に保管する。倉庫７０４ａ内の在庫品目は、倉庫７０４ａの在庫保管エリア７０８内に配置された保管ラック７０６ａ～７０６ｏに整理および保管される。各保管ラック７０６は、持ち運び、転がし、またはその他の移動が可能である。倉庫７０４ａは、図３において説明したように、在庫管理サーバ１０４から受信した梱包命令に基づいて、倉庫７０４ａにおいて利用可能な、たとえば第５の搬送ユニット７１４などの搬送ユニットのビンに在庫品目を積載および梱包するための第３の荷積みステーション７１２を有する荷積みエリア７１０を含む。倉庫７０４ａは更に、倉庫７０４ａを生鮮品売場７０４ｂおよび衣料品売場７０４ｃと連結する第１のエレベータ７１６を含む。梱包が完了すると、たとえば第５の搬送ユニット７１４などの荷積みされた搬送ユニットは、生鮮品売場７０４ｂおよび衣料品売場７０４ｃの充足のために、第１のエレベータ７１６を用いて生鮮品売場７０４ｂおよび衣料品売場７０４ｃへ搬送される。

当業者には明らかであるように、在庫管理サーバ１０４は、図３および図６Ａにおいて説明したような第１および第２の搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの積載および梱包と同様に、生鮮品売場７０４ｂおよび衣料品売場７０４ｃの充足要求に基づいて、第５の搬送ユニット７１４の積載および梱包を管理する。また、倉庫７０４ａは、保管ラック７０６を荷積みエリア７１０へ移動するための、第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂと同様の運搬装置を有してよい。

生鮮品売場７０４ｂは、たとえば野菜、果物などの生鮮品目の販売を提供する。生鮮品目は、陳列ラック７１８ａ～７１８ｆの様々な棚（たとえばノード）においてグループ分けおよび保管される。陳列ラック７１８ａ～７１８ｆは、それらの間に通路７２０ａ～７２０ｄが形成されるように配置される。生鮮品売場７０４ｂは更に、顧客が生鮮品目を購入するために支払いをする第３の支払いステーション７２２、および荷降ろしエリア７２４を含む。たとえば第５の搬送ユニット７１４などの、倉庫７０４ａからの荷積みされた搬送ユニットは、第１のエレベータ７１６を介して生鮮品売場７０４ｂで受け取られ、荷降ろしエリア７２４へ運搬される。荷積みされ運搬されたユニットは、荷降ろしエリア７２４から、生鮮品売場７０４ｂの充足ノードを充足するために、在庫管理サーバ１０４によって識別された最適ルートに沿って生鮮品売場７０４ｂのオペレータまたはＡＧＶによって移動される。

衣料品売場７０４ｃは、陳列ラック７２６ａ～７２６ｄの様々な棚（たとえばノード）に保管される衣料品の販売を提供する。陳列ラック７２６ａ～７２６ｄは、それらの間に通路７２８ａおよび７２８ｂが形成されるように配置される。衣料品売場７０４ｃは更に、顧客が衣料品を購入するために支払いをする第４の支払いステーション７３０、および荷降ろしエリア７３２を含む。倉庫７０４ａからの荷積みされた搬送ユニットは、第１のエレベータ７１６を介して衣料品売場７０４ｃで受け取られ、荷降ろしエリア７３２へ運搬される。荷積みされ運搬されたユニットは、荷降ろしエリア７３２から、衣料品売場７０４ｃの充足ノードを充足するために、在庫管理サーバ１０４によって識別された最適ルートに沿って移動される。生鮮品および衣料品売場７０４ｂおよび７０４ｃの充足は、図３、図６Ｂ、および図６Ｃにおいて説明したような第１の施設１０２の充足と同様である。

図８は、本開示の様々な実施形態が実施される出庫倉庫および入庫倉庫を含む典型的な第２の多層建物８０２を示すブロック図である。第２の多層建物８０２は、３つのフロア、すなわち１階８０４ａ、２階８０４ｂ、および地階８０４ｃを含む。１階および２階８０４ａおよび８０４ｂは入庫倉庫を構成し、地階８０４ｃは出庫倉庫８０４ｃである。１つの実施形態において、出庫倉庫８０４ｃは、第２の施設１０６である。

１階および２階８０４ａおよび８０４ｂは、出庫倉庫８０４ｃの充足要求に応じるために様々な在庫品目を大量に保管する。１階８０４ａにおける在庫品目は、第１の入庫在庫保管エリア８０８内に配置された保管ラック８０６ａ～８０６ｏに保管される。１階８０４ａは、図３において説明したように、在庫管理サーバ１０４からの梱包命令に基づいて、１階８０４ａで利用可能な、たとえば第６の搬送ユニット８１４などの搬送ユニットのビンに在庫品目を積載および梱包するための第４の荷積みステーション８１２を有する荷積みエリア８１０を含む。１階８０４ａは更に、１階８０４ａを２階８０４ｂおよび出庫倉庫８０４ｃと連結する第２のエレベータ８１６を含む。梱包が完了すると、たとえば第６の搬送ユニット８１４などの荷積みされた搬送ユニットは、出庫倉庫８０４ｃの充足のために、第２のエレベータ８１６を用いて、出庫倉庫８０４ｃへ運搬される。同様に、２階８０４ｂにおける在庫品目は、第２の入庫在庫保管エリア８２０内に配置された保管ラック８１８ａ～８１８ｏに整理および保管される。２階８０４ｂは、図３において説明したように、在庫管理サーバ１０４からの梱包命令に基づいて、２階８０４ｂで利用可能な、たとえば第７の搬送ユニット８２６などの搬送ユニットのビンに在庫品目を積載および梱包するための第５の荷積みステーション８２４を有する他の荷積みエリア８２２を含む。２階８０４ｂは更に、出庫倉庫８０４ｃを充足するために、荷積みされた第７の搬送ユニット８２６を出庫倉庫８０４ｃへ運搬するための第７のエレベータ８１６を含む。また、１階および２階８０４ａおよび８０４ｂは、保管ラック８０６および８１８を荷積みエリア８１０および８２２へ移動するための、第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂと同様の運搬装置を有してよい。

出庫倉庫８０４ｃは、たとえば第１の施設１０２などの様々な小売施設の充足要求に応じるために在庫品目を保管する。在庫品目は、保管ラック８３０ａ～８３０ｄの様々な棚（たとえばノード）において出庫在庫保管エリア８２８内で保管される。保管ラック８３０ａ～８３０ｄは、それらの間に通路８３２ａおよび８３２ｂが形成されるように配置される。出庫倉庫８０４ｃは更に、荷降ろしエリア８３４を含む。１階および２階８０４ａおよび８０４ｂからの荷積みされた搬送ユニットは、第２のエレベータ８１６を介して出庫倉庫８０４ｃで受け取られ、荷降ろしエリア８３４へ運搬される。荷積みされ運搬されたユニットは、荷降ろしエリア８３４から、出庫倉庫８０４ｃの充足ノードを充足するために、在庫管理サーバ１０４によって識別された最適ルートに沿って出庫倉庫８０４ｃの職員またはＡＧＶによって移動される。出庫倉庫８０４ｃの充足は、図３、図６Ｂ、および図６Ｃにおいて説明したような第１の施設１０２の充足と同様である。出庫倉庫８０４ｃは更に、図３において説明したように、在庫管理サーバ１０４からの梱包命令に基づいて様々な小売施設の充足要求に応じるために、出庫倉庫８０４ｃで利用可能な、たとえば第８の搬送ユニット８４０などの搬送ユニットのビンに在庫品目を積載および梱包するための第６の荷積みステーション８３８を有する荷積みエリア８３６を含む。

当業者には明らかであるように、第１および第２の多層建物７０２および８０２は、典型となる目的で示され、本開示の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。他の実施形態において、第１の多層建物７０２は、本開示の範囲から逸脱することなく、倉庫７０４ａからの荷積みおよび梱包された搬送ユニットが原料および部品の充足のために１階および２階７０４ｂおよび７０４ｃへ運搬される製造業であってよい。

図９は、本開示の実施形態に係る、在庫管理サーバ１０４を示すブロック図である。在庫管理サーバ１０４は、第１の通信バス９０８を介して互いに通信するプロセッサ９０２、（図３において説明したような）データベース９０４、およびトランシーバ９０６を含む。プロセッサ９０２は、第２の通信バス９２０を介して互いに通信する在庫マネージャ９１０、要求ハンドラ９１２、レイアウトマネージャ９１４、ルート識別器９１６、および割当てマネージャ９１８を含む。当業者には明らかであるように、在庫管理サーバ１０４は例示目的であり、任意の特定の組み合わせまたはハードウェア回路および／またはソフトウェアに限定されない。たとえば、サーバ１０４は、各々がサーバの機能の１つまたは組み合わせを行うように構成された複数のサーバを含むサーバシステムによって実装され得る。

プロセッサ９０２は、たとえば在庫管理動作、倉庫管理動作、調達動作などの様々な動作を実行するために適切な論理、回路、および／またはインタフェースを含む。プロセッサ９０２の例は、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）プロセッサ、縮小命令セットコンピューティング（ＲＩＳＣ）プロセッサ、複雑命令セットコンピューティング（ＣＩＳＣ）プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）などを含むが、これに限定されない。プロセッサ９０２は、たとえば第１の施設１０２などの様々な小売施設における在庫品目の充足を容易にするために、たとえば（図３において上述したような）最適ルートの識別および梱包命令の決定などの在庫管理動作を行う。

データベース９０４は、（図３において説明したような）在庫リスト９２２、レイアウト情報９２４、在庫管理データ９２６、搬送ユニットデータ９２８、およびオペレータ情報９３０を格納するために適切な論理、回路、および／またはインタフェースを含む。データベース９０４の例は、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）、読取専用メモリ（ＲＯＭ）、消去可能記憶ドライブ、ハードディスクドライブ（ＨＤＤ）、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリなどを含む。１つの実施形態において、データベース９０４は、たとえばＭｉｃｒｏｓｏｆｔ（登録商標）ＳＱＬ、Ｏｒａｃｌｅ（登録商標）、ＩＢＭ ＤＢ２（登録商標）、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ａｃｃｅｓｓ（登録商標）、ＰｏｓｔｇｒｅＳＱＬ（登録商標）、ＭｙＳＱＬ（登録商標）、およびＳＱＬｉｔｅ（登録商標）などであるがこれに限定されない様々なデータベース技術によって実現され得る。当業者には明らかであるように、本開示の範囲は、本明細書で説明したように在庫管理サーバ１０４内のデータベース９０４を実現することに限定されない。他の実施形態において、データベース９０４は、本開示の範囲から逸脱することなく、在庫管理サーバ１０４と関連して働く外部データベースサーバまたはクラウドストレージの形態で実現され得る。

在庫リスト９２２は、第２の施設１０６内で保管される在庫品目のリスト、および第２の施設１０６内で保管される各在庫品目のユニット数を含む。レイアウト情報９２４は、（図３において説明したような）たとえば食料品および衣料品売場Ｄ_１およびＤ_２および通路１１２の位置データ、およびノードＮの位置データなど、第１の施設１０２のレイアウトの情報を含む。レイアウト情報９２４は更に、通路１１２とノードＮとの間の関連付け、およびノードＮと在庫品目との間の関連付けをそれぞれ含む。レイアウト情報９２４は更に、第１の施設１０２内の様々な経路のリアルタイム経路利用可能性情報を含む。たとえば、第１の施設１０２内の第１の経路はメンテナンス中であり、通行のために利用不可能な場合がある。

在庫保管データ９２６は、第２の施設１０６内の保管ラック１１８の保管位置および保管ラック１１８上の在庫品目を示す。在庫保管データ９２６は更に、保管ラック１１８のラック識別子を含む。ラック識別子は、保管ラック１１８の各々に割り当てられた固有コードである。１つの例において、ラック識別子は、第１および第２の運搬装置１２４ａおよび１２４ｂによって読取り可能な無線周波数識別（ＲＦＩＤ）タグである。よって、在庫保管データ９２６に基づいて、在庫管理サーバ１０４は、第２の施設１０６内で保管された全ての在庫品目の位置を認識する。１つの実施形態において、在庫管理サーバ１０４は、品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥを保管する保管ラックの位置座標およびラック識別子を、梱包命令とともに第２の施設デバイス１２２へ伝達する。搬送ユニットデータ９２８は、第２の施設１０６内で利用可能な第１～第４の搬送ユニット１３２ａ～１３２ｄの詳細を示す。第１～第４の搬送ユニット１３２ａ～１３２ｄの詳細は、各搬送ユニット１３２ａ～１３２ｄおよび対応するビンの容量、サイズ、および寸法を含む。オペレータ情報９３０は、第１の施設１０２内で働く、たとえば第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂなどの様々なオペレータの詳細を含む。詳細は、氏名、性別、年齢、人口統計的詳細などを含んでよい。１つの実施形態において、在庫リスト９２２、在庫保管データ９２６、および搬送ユニットデータ９２８は、第２の施設１０６の倉庫管理サーバによってデータベース９０４に格納される。１つのシナリオにおいて、第２の施設デバイス１２２が、倉庫管理サーバとしての機能を果たしてよい。

トランシーバ９０６は、１または複数の通信ネットワークプロトコルを用いて、通信ネットワーク１０８を介してデータを送信および受信する。トランシーバ９０６は、様々な要求およびメッセージを第１および第２の施設デバイス１１６および１２２へ送信し、第１および第２の施設デバイス１１６および１２２からの要求およびメッセージを受信する。トランシーバ９０６の例は、アンテナ、無線周波数トランシーバ、無線トランシーバ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈトランシーバ、イーサネットベースのトランシーバ、ユニバーサルシリアルバス（ＵＳＢ）トランシーバ、またはデータを送信および受信するように構成された他の任意のデバイスを含むが、これに限定されない。

プロセッサ９０２は、在庫マネージャ９１０、要求ハンドラ９１２、レイアウトマネージャ９１４、ルート識別器９１６、および割当てマネージャ９１８を介して在庫管理動作を行う。在庫マネージャ９１０は、データベース９０４に格納された在庫リスト９２２を管理する。たとえば、在庫マネージャ９１０は、第２の施設１０６に新たな在庫品目が保管されると、在庫リスト９２２へ新たな在庫品目を追加し、第１の施設１０２の第１の要求の履行に基づいて在庫リスト９２２を更新する。

要求ハンドラ９１２は、たとえば第１の施設１０２などの小売施設から受信した全ての第１の要求を処理する。１つの実施形態において、第２の施設１０６が、第１の施設１０２からの第１の要求において指定された全ての在庫品目を有さない場合、要求ハンドラ９１２は、第１の要求において指定された全ての在庫品目を第２の施設１０６が調達するまでの特定の時間間隔の間、第１の要求をキューに入れる。他の実施形態において、第２の施設１０６が、第１の要求において指定された全ての在庫品目を有さない場合、要求ハンドラ９１２は、第１の要求を辞退し、第１の施設デバイス１１６に通知する。他の実施形態において、第２の施設１０６が、第１の要求において指定された全ての在庫品目を有さない場合、要求ハンドラ９１２は、要求された量が入手可能である１または複数の要求された在庫品目を処理し、不十分な量の１または複数の品目を、それら１または複数の品目の十分な量を第２の施設１０６が調達するまでの特定の時間間隔の間、キューに入れる。１つの実施形態において、要求ハンドラ９１２は、配送を最適化するために、第１および第２の売場Ｄ_１およびＤ_２の第１の要求を合併する。他の実施形態において、要求ハンドラ９１２は、配送を最適化するために、第１の時間間隔内に受信された第１の施設１０２の様々な第１の要求を合併する。

レイアウトマネージャ９１４は、レイアウト情報９２４を管理する。たとえば、第１の施設１０２のレイアウトに（たとえば陳列ラック１１０の配置における変更などの）任意の変更が生じた場合、レイアウトマネージャ９１４は、レイアウトの変更に基づいてレイアウト情報９２４を更新する。ルート識別器９１６は、最適ルートの識別を担う。よって、ルート識別器９１６は、たとえば（図３において説明したような）距離削減因子の決定、中間ルートの識別、および中間ルートの合併など、最適ルートの識別に伴う全ての動作を行う。割当てマネージャ９１８は、搬送ユニット１３２の割当てを取り扱い、（図３において説明したような）割り当てられた搬送ユニット１３２に関するビンマッピング動作を行う。

図９においてプロセッサ９０２はハードウェア部品として示されるが、当業者が理解するように、本開示の範囲は、プロセッサ９０２をハードウェア部品として実現することに限定されない。他の実施形態において、プロセッサ９０２の機能は、本開示の範囲から逸脱することなく、データベース９０４に格納されたコンピュータ実行可能コードまたはコンピュータ可読命令のセットとして実装され得る。

図１０は、本開示の実施形態に係る、第１のオペレータ１３８ａのオペレータデバイス１００２を示すブロック図である。当業者には明らかであるように、第２のオペレータ１３８ｂのオペレータデバイスは、オペレータデバイス１００２と機能的に同様である。オペレータデバイス１００２は、ポータブルデバイス（たとえばタブレット、スマートフォン、ラップトップ、または他のハンドヘルドデバイス）であってよい。他の実施形態において、オペレータデバイス１００２は、搬送ユニットに取り付けられ、または統合され得る。また、いくつかの実施形態において、オペレータデバイス１００２は、たとえばドックを介して、搬送ユニットに一時的に取り付けられる。

オペレータデバイス１００２は、様々な（たとえば光ファイバネットワーク、同軸ケーブルネットワークなどの）有線通信プロトコルおよび（たとえばＷｉ－Ｆｉ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ、赤外線などの）無線通信プロトコルを用いて、第１の施設デバイス１１６と通信してよい。オペレータデバイス１００２は、在庫管理サーバ１０４によって伝達された第１の最適ルートＲ_１のナビゲーション詳細を受信し、第１のオペレータ１３８ａにナビゲーション詳細を提示するために、対応するディスプレイ上にグラフィカルユーザインタフェース（ＧＵＩ）１００４をレンダリングする。すなわち、ＧＵＩ１００４は、ナビゲーション詳細を表示し、第１の最適ルートＲ_１に沿って移動するように第１のオペレータ１３８ａをガイドする。たとえば、第１のオペレータ１３８ａが第１の最適ルートＲ_１に沿って通行し、位置Ｌ_１に到着すると、ＧＵＩ１００４は、充足ノードＮ_２５に到達するために位置Ｌ_１から右折するように第１のオペレータ１３８ａを促す。ＧＵＩ１００４は、第１のオペレータ１３８ａに視聴覚ナビゲーション命令を提供することによって、第１のオペレータ１３８ａを促してよい。ナビゲーション詳細は更に、充足ノードＮ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２のラック高さに関する情報を含む。たとえば、充足ノードＮ_２０およびＮ_３２は、それぞれ第３および第４の陳列ラック１１０ｃおよび１１０ｄの地上レベルにあり、充足ノードＮ_２５は、第４の陳列ラック１１０ｄの第１のレベルにある。第１のオペレータ１３８ａが充足ノードの正面に到達すると、ＧＵＩ１００４は更に、第１のオペレータ１３８ａに、充足ノードに対応する在庫品目の全ユニットをピックアップし、それらを充足ノードに載置するように命令する。たとえば、第１のオペレータ１３８ａが、第１の搬送ユニット１３２ａとともに充足ノードＮ_２５の正面に到達すると、ＧＵＩ１００４は、第１のオペレータ１３８ａに、第１の搬送ユニット１３２ａの第３のビン１３４ｃから１５０ユニットのカボチャをピックアップし、それらを充足ノードＮ_２５に載置するように視聴覚命令を提供する。

１つの実施形態において、オペレータデバイス１００２は、第１のオペレータ１３８ａのリアルタイム位置を追跡する、たとえばグローバルポジショニングシステム（ＧＰＳ）またはＷｉ－Ｆｉベースのポジショニングシステムなどのナビゲーションモジュールをインストールされ得る。オペレータデバイス１００２は更に、第１のオペレータ１３８ａのリアルタイム位置を第１の施設デバイス１１６または在庫管理サーバ１０４へ通信することによって、第１の施設デバイス１１６および在庫管理サーバ１０４が、第１の最適ルートＲ_１に沿った第１のオペレータ１３８ａの移動をリアルタイムで追跡することを可能にしてよい。

１つの実施形態において、オペレータデバイス１００２は、陳列ラック１１０の（たとえばバーコードまたはＲＦＩＤタグなどの）ラック識別子を走査することができる、たとえばバーコードスキャナ、カメラ、またはＲＦＩＤリーダなどの走査モジュールを設置され得る。よって、第１のオペレータ１３８ａが第１の最適ルートＲ_１に沿って移動する時、走査モジュールは、第１の最適ルートＲ_１に沿って移動しながら第１のオペレータ１３８ａによって充足される充足ノードに対応するラック識別子を走査し続け、オペレータデバイス１００２は、充足された充足ノードに関する情報を在庫管理サーバ１０４へ伝達する。オペレータデバイス１００２から受信した情報に基づいて、在庫管理サーバ１０４は、第１の最適ルートＲ_１のどの部分が第１のオペレータ１３８ａによって通行されようとしているか、および第１の最適ルートＲ_１のどの部分が第１のオペレータ１３８ａによって既に通行されており、充足のために他の任意のオペレータによって自由に通行されるかを決定する。たとえば、第１のオペレータ１３８ａが位置Ｌ_２にいる時、在庫管理サーバ１０４は、荷降ろしエリア１３６と位置Ｌ_２との間の経路が第１のオペレータ１３８ａによって既に通行されており、充足のために他の任意のオペレータによって自由に通行されることを決定する。在庫管理サーバ１０４は、この情報を用いて、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂによる最適ルートの通行をスケジュールしてよい。

１つの実施形態において、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２を充足するために第１の施設１０２内でＡＧＶが用いられる場合、在庫管理サーバ１０４からの第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２の情報を受信し、それによってＡＧＶにリアルタイムナビゲーションガイダンスを提供するために、オペレータデバイス１００２がＡＧＶに設置され得る。

図１１は、本開示の実施形態に係る、コンピュータシステム１１００のシステムアーキテクチャを示すブロック図である。本開示の実施形態またはその一部は、コンピュータシステム１１００においてコンピュータ可読コードとして実装され得る。１つの例において、第１および第２の施設デバイス１１６および１２２、オペレータデバイス、および課金デバイスは、コンピュータシステム１１００内に実装され得る。ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせが、図１２および図１３の方法を実行するために用いられるモジュールおよび構成要素を具体化してよい。コンピュータシステム１１００は、通信インフラストラクチャ１１０４に接続され得るプロセッサ１１０２を含む。コンピュータシステム１１００は更に、メインメモリ１１０６および二次メモリ１１０８を含んでよい。コンピュータシステム１１００は更に、入力／出力（Ｉ／Ｏ）インタフェース１１１０および通信インタフェース１１１２を含む。通信インタフェース１１１２は、コンピュータシステム１１００と、コンピュータシステム１１００に通信可能に結合された様々なデバイスとの間のデータ転送を可能にし得る。

図１２は、本開示の実施形態に係る、第１の施設１０２において在庫品目を充足するための方法を示すフローチャート１２００である。図１２は、例として、図１、図２、図３、図４、図５、図６Ａ、図６Ｂ、および図６Ｃと関連して説明される。

ステップ１２０２において、在庫管理サーバ１０４は、第１の施設デバイス１１６から、在庫品目を充足するための第１の要求を受信する。第１の要求は、たとえば、第１の施設１０２において充足されるべき品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥのユニット数を示す。ステップ１２０４において、在庫管理サーバ１０４は、データベース９０４から、第１の施設１０２のレイアウト情報９２４を取得する。ステップ１２０６において、在庫管理サーバ１０４は、第１の要求およびレイアウト情報９２４に基づいて、充足されるべき第１の施設１０２の充足ノードを識別する。たとえば、図３において説明したように、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２が充足のために在庫管理サーバ１０４によって識別される。ステップ１２０８において、在庫管理サーバ１０４は、対応する充足ノードにおいて品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥを充足するために第１の施設１０２内で搬送ユニット１３２が通行すべき（たとえば第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２などの）最適ルートを識別する。最適ルートの識別のための方法は、たとえば、図１３と関連して後述される。

ステップ１２１０において、在庫管理サーバ１０４は、搬送ユニット１３２の搬送ユニットを各最適ルートの在庫品目に割り当てる。搬送ユニット１３２の割当ては、たとえば、各最適ルートＲ_１およびＲ_２の容積要件および／または搬送ユニット１３２の容量に基づく。たとえば、図３において説明したように、在庫管理サーバ１０４は、第１の最適ルートＲ_１と関連する品目Ｃ、Ｄ、およびＥに第１の搬送ユニット１３２ａを割り当て、第２の最適ルートＲ_２と関連する品目ＡおよびＢに第２の搬送ユニット１３２ｂを割り当てる。

ステップ１２１２において、在庫管理サーバ１０４は、割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂのビンを、対応する最適ルートと関連する在庫品目にマッピングする。たとえば図３において説明したように、第１の搬送ユニット１３２ａの第１～第３のビン１３４ａ～１３４ｃは、それぞれ品目Ｃ、Ｅ、およびＤにマッピングされ、第４～第６のビン１３４ｄ～１３４ｆは、それぞれ品目、Ａ、Ｂ、およびＢにマッピングされる。ビンマッピングは、たとえば、割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの重心、割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの寸法、割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの第１～第６のビン１３４ａ～１３４ｆの容量、品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥの脆弱性、および／または品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥの重量に基づく。

ステップ１２１４において、在庫管理サーバ１０４は、１または複数の割り当てられた搬送ユニットの荷積みを開始する。たとえば、在庫管理サーバ１０４は、各ビンに対応するマッピングされた在庫品目が積載されるように、（たとえば第１～第６のビン１３４ａ～１３４ｆなどの）ビンのマッピングに基づいて割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの荷積みを開始する。割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの荷積みの開始に関して、たとえば、在庫管理サーバ１０４は、図６Ａにおいて説明したように、第１の要求および梱包命令を第２の施設デバイス１２２へ伝達する。割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの荷積みは、図６Ａにおいて上述される。

ステップ１２１６において、在庫管理サーバ１０４は、第１の施設１０２内の対応する充足ノードにおける（たとえば品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥなどの）在庫品目の充足を支援するために、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂの（たとえばオペレータデバイス１００２などの）オペレータデバイスへ、最適ルートのナビゲーション詳細を伝達する。

図１３は、本開示の実施形態に係る、第１の施設１０２内の、たとえば第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２などの最適ルートを識別するための方法を示すフローチャート１３００である。図１３は、例として、図１、図２、および図３と関連して説明される。在庫管理サーバ１０４は、たとえば、（図３において説明したように）品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥを充足するための第１の施設デバイス１１６からの第１の要求を受信する。

ステップ１３０２において、在庫管理サーバ１０４は、第１の要求およびレイアウト情報９２４に基づいて、充足されるべき第１の施設１０２の１または複数の充足ノードを識別する。図３において説明したように、たとえば、充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２が、在庫管理サーバ１０４によって識別される。ステップ１３０４において、在庫管理サーバ１０４は、データベース９０４から、第２の施設１０６内で利用可能な搬送ユニット１３２の搬送ユニットデータ９２８を取得する。ステップ１３０６において、在庫管理サーバ１０４は、各中間ルートが起点および宛先として荷降ろしエリア１３６を有するように、各充足ノード、たとえば充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２に関する１つの中間ルートを決定する。表４００は、在庫管理サーバ１０４によって識別された中間ルートを示す。

ステップ１３０８において、在庫管理サーバ１０４は、充足ノード、たとえばＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２の各ペアに関する距離削減因子を決定する。ステップ１３１０において、在庫管理サーバ１０４は、降順および昇順の１つで距離削減因子を分類する。表５００は、在庫管理サーバ１０４によって降順で分類された充足ノードＮ_１０、Ｎ_１５、Ｎ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２に関する距離削減因子を示す。ステップ１３１２において、在庫管理サーバ１０４は、距離削減因子および第１～第３のルート合併規則に基づいて、１または複数の中間ルートを合併することによって最適ルートを識別する。各最適ルートは、対応する品目の充足のために充足ノードの１または複数に応じる。たとえば、第１の最適ルートＲ_１は、それぞれ充足ノードＮ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２において品目Ｃ、Ｄ、およびＥを充足するために充足ノードＮ_２０、Ｎ_２５、およびＮ_３２に応じる。（たとえば第１および第２の最適ルートＲ_１およびＲ_２などの）最適ルートの識別は、例として図３において詳しく上述される。

在庫管理サーバ１０４は、第１の要求において指定された在庫品目に関する最適な梱包順序を決定する際、第１の施設１０２のレイアウト情報９２４を用いることにより、第１の施設１０２における開梱および充足時間を低減する。在庫管理サーバ１０４が、売場および最適ルートごとに充足すべき在庫品目を分別および分類することにより、以前、荷降ろしエリア１３６における荷降ろし後の在庫品目の分別および分類に消費されていた時間は、現在、省かれる。すなわち、在庫管理サーバ１０４は、第１の施設１０２における開梱順序に基づいて在庫品目が梱包および積載され、充足のために第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂへ移動されることにより充足要求に応じるためのグッズトゥパーソンアプローチを用いる。在庫品目を充足するためのルートをオペレータが選択する関連充足方法とは対照的に、本開示の方法およびシステムは、第１の施設１０２において在庫品目を充足するための最適ルートを識別するための在庫管理サーバ１０４を含む。たとえば、在庫管理サーバ１０４は、最適ルートのナビゲーション詳細を第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂへ伝達することにより、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂが品目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、およびＥを充足する際の第１の施設１０２内での反復的なルート通行を防止し、その結果、充足時間の低減がもたらされる。加えて、在庫管理サーバ１０４が、充足ノードを充足するために第１の施設１０２内で各オペレータ１３８が通行すべき最適ルートを割り当てることにより、第１および第２のオペレータ１３８ａおよび１３８ｂの作業量のバランスもとられる。搬送ユニット１３２の搬送ユニットデータ９２８は、最適梱包順序を決定する際に在庫管理サーバ１０４によって考慮され、搬送ユニット１３２の最大容量利用率が実現される。割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂの重心は、在庫品目の重量および脆弱性などの他の因子の中でもとりわけ重要な因子であり、割り当てられた搬送ユニット１３２ａおよび１３２ｂのビン１３４に在庫品目をマッピングする際、在庫管理サーバ１０４によって考慮される。その結果、在庫品目を積載された時の搬送ユニット１３２の安定性が維持される。本開示の方法およびシステムは、たとえば陳列ラック１１０の配置、新たな在庫品目の追加などの小売施設および倉庫パラメータにおける任意の変化に適応するように容易に適合され得る、フレキシブルかつスケーラブルな解決策を提供する。

当業者は、開示された主題事項の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、分散機能とリンクまたはクラスタ化されたコンピュータ、ならびに実質的に任意のデバイスに組み込まれ得るパーベイシブまたはミニチュアコンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成を用いて実施され得ることを理解する。また、動作は一連のプロセスとして説明され得るが、実際は、動作のいくつかは、並行して、同時に、および／または分散環境において、単一またはマルチプロセッサマシンによってアクセスするためにローカルまたはリモートに格納されたプログラムコードを用いて行われ得る。加えて、いくつかの実施形態において、動作の順序は、開示された主題事項の主旨から逸脱することなく、並べ替えられ得る。

本開示と一致する技術は、他の特徴の中でもとりわけ、小売施設において在庫品目を充足するためのシステムおよび方法を提供する。開示されるシステムおよび方法の様々な典型的な実施形態が上述されたが、理解すべき点として、それらは例示目的で提示されただけにすぎず、限定ではない。これは網羅的なものではなく、本開示を開示された形態そのものに限定することはない。上記教示の観点から修正および変形が可能であり、本開示の幅または範囲から逸脱することなく、本開示の実施によって得られ得る。

特許請求の範囲において、「備える」、「含む」、および「有する」という言葉は、クレーム内に羅列されたもの以外の要素またはステップの存在を除外するものではない。「ａ」または「ａｎ」という語は、本明細書で用いられる場合、１ではなく１または複数として定義される。特に記載されない限り、たとえば「第１の」および「第２の」などの用語は、そのような用語が表す要素を任意に区別するために用いられる。したがって、これらの用語は必ずしも、そのような要素の時間的または他の優先順位付けを示すことが意図されるわけではない。互いに異なるクレームにおいて特定の基準が記載されるという事実は、これらの基準の組み合わせが有利に用いられ得ないことを示すものではない。

本開示の様々な実施形態が例示および説明されたが、本開示はこれらの実施形態のみに限定されないことが明らかである。特許請求の範囲において説明されるような本開示の主旨および範囲から逸脱することなく、数々の修正、変更、変形、代替、および均等物が当業者には明らかである。

Claims (30)

1. 第１の施設において複数の在庫品目を充足するための方法であって、
   在庫管理サーバによって、前記第１の施設の前記複数の在庫品目を充足する第１の要求を受信することであって、前記複数の在庫品目は、充足前、第２の施設において保管されていることと、
   前記在庫管理サーバによって、前記第１の施設のレイアウト情報をデータベースから取得することと、
   前記在庫管理サーバによって、前記レイアウト情報に基づいて、前記複数の在庫品目が充足されるべき前記第１の施設内の複数のノードを識別することと、
   前記在庫管理サーバによって、前記複数の在庫品目の第１および第２の在庫品目がそれぞれ充足されるべき前記複数のノードの第１および第２のノードへの第１のルートを識別することと、
   前記在庫管理サーバによって、前記第２の施設において利用可能な第１の搬送ユニットに前記第１および第２の在庫品目を割り当てることであって、前記第１および第２の在庫品目は、前記第１の搬送ユニットを介して前記第２の施設から前記第１の施設へ移送され、前記第１の搬送ユニットが前記第１のルートに沿って通行する時にそれぞれ前記第１および第２のノードにおいて充足されることと
   を備える方法。
2. 前記第１の要求は、充足されるべき前記複数の在庫品目の各々のユニット数を示す、請求項１に記載の方法。
3. 前記第１のルートを識別することは、
   前記第１の搬送ユニットの容量、前記第１および第２のノードの容積要件、または前記第１および第２のノード間の距離の少なくとも１つに基づいて、前記第１のルートを識別すること
   を備える、請求項１に記載の方法。
4. 前記第１および第２のノードの前記容積要件は、充足されるべき前記第１および第２の在庫品目の各々のユニット数に基づく、請求項３に記載の方法。
5. 前記レイアウト情報は、前記第１の施設内の複数の通路の位置データ、前記複数のノードの位置データ、前記複数の通路と前記複数のノードとの間の関連付け、前記複数のノードと前記複数の在庫品目との間の関連付け、および前記第１の施設内の複数の経路のリアルタイム経路利用可能性情報を含む、請求項３に記載の方法。
6. 前記複数の通路の前記位置データは、前記複数の通路の入口および出口点の位置座標を含み、
   前記複数のノードの前記位置データは、前記複数のノードの位置座標を含む、
   請求項５に記載の方法。
7. 前記第１および第２のノード間の前記距離は、前記在庫管理サーバによって、前記第１および第２のノードに対応する前記通路の前記位置データ、および前記第１および第２のノードの前記位置データを用いて決定される、請求項６に記載の方法。
8. 前記第１のルートを識別することは、
   前記リアルタイム経路利用可能性情報および前記第１および第２のノード間の前記距離に基づいて、前記第１のルートを識別すること
   を備える、請求項５に記載の方法。
9. 前記在庫管理サーバによって、前記第１の搬送ユニットの重心、前記第１の搬送ユニットの寸法、前記第１および第２のビンの容量、前記第１および第２の在庫品目の脆弱性、前記第１および第２の在庫品目の重量、または前記第１のルートにおける前記第１および第２のノードの順序の少なくとも１つに基づいて、前記第１および第２の在庫品目を前記第１の搬送ユニットの前記第１および第２のビンにそれぞれマッピングすること
   を更に備える、請求項１に記載の方法。
10. 前記マッピングすることは、
    少なくとも前記第１のルートにおける前記第１および第２のノードの前記順序に基づいて、前記第１および第２の在庫品目を前記第１の搬送ユニットの前記第１および第２のビンにそれぞれマッピングすること
    を備える、請求項９に記載の方法。
11. 前記順序において前記第１のノードが前記第２のノードより前にある場合、前記第１の搬送ユニットの前記第１のビンは、前記第１の搬送ユニットの前記第２のビンよりも下に位置する、請求項１０に記載の方法。
12. 前記在庫管理サーバによって、前記第１および第２の在庫品目のそれぞれ前記第１および第２のビンへの積載を開始すること
    を更に備え、
    前記第１および第２の在庫品目は、前記第２の施設の１または複数の職員によって、または人手を介さず自動的に、それぞれ前記第１および第２のビンへ積載される、請求項９に記載の方法。
13. 前記在庫管理サーバによって、前記第１の搬送ユニットを動かすオペレータへの提示のために、前記第１のノードへのナビゲーション詳細をオペレータデバイスへ伝達すること
    を更に備える、請求項１に記載の方法。
14. 前記オペレータデバイスは、前記在庫管理サーバから前記第１のルートの前記ナビゲーション詳細を受信し、前記オペレータデバイスにユーザインタフェースをレンダリングし、前記ユーザインタフェースは、前記第１および第２のノードを充足するために前記第１の搬送ユニットとともに前記第１のルートに沿って通行するように前記オペレータをガイドするための前記ナビゲーション詳細を表示する、請求項１３に記載の方法。
15. 前記オペレータが前記第１および第２のノードを充足するために前記第１のルートに沿って通行している時、前記在庫管理サーバによって、前記オペレータデバイスから、前記オペレータのリアルタイム位置を受信することと、
    前記在庫管理サーバによって、前記受信した前記オペレータのリアルタイム位置に基づいて、前記第１のルートに沿った前記オペレータの動きをリアルタイムで追跡することと
    を更に備える、請求項１３に記載の方法。
16. 第１の施設において複数の在庫品目を充足するためのシステムであって、
    前記第１の施設のレイアウト情報を格納するように構成されたデータベースと、
    前記データベースと通信するように構成された在庫管理サーバと
    を備え、前記在庫管理サーバは、
    充足前、前記第２の施設において保管されている前記複数の在庫品目を、前記第１の施設において充足する第１の要求を受信し、
    前記第１の施設の前記レイアウト情報を前記データベースから取得し、
    前記レイアウト情報に基づいて、前記複数の在庫品目が充足されるべき前記第１の施設内の前記複数のノードを識別し、
    前記複数の在庫品目の第１および第２の在庫品目がそれぞれ充足されるべき前記複数のノードの第１および第２のノードへの第１のルートを識別し、
    第１の搬送ユニットを介して前記第２の施設から前記第１の施設へ移送され、前記第１の搬送ユニットが前記第１のルートに沿って通行する時にそれぞれ前記第１および第２のノードにおいて充足される前記第１および第２の在庫品目を、前記第２の施設において利用可能な前記第１の搬送ユニットに割り当てる
    ように構成された処理回路を含む、システム。
17. 前記第１の要求は、充足されるべき前記複数の在庫品目の各々のユニット数を示す、請求項１６に記載のシステム。
18. 前記処理回路は、
    前記第１の搬送ユニットの容量、前記第１および第２のノードの容積要件、または前記第１および第２のノード間の距離の少なくとも１つに基づいて、前記第１のルートを識別するように構成される、請求項１６に記載のシステム。
19. 前記第１および第２のノードの前記容積要件は、充足されるべき前記第１および第２の在庫品目の各々のユニット数に基づく、請求項１８に記載のシステム。
20. 前記レイアウト情報は、前記第１の施設内の複数の通路の位置データ、前記複数のノードの位置データ、前記複数の通路と前記複数のノードとの間の関連付け、前記複数のノードと前記複数の在庫品目との間の関連付け、および前記第１の施設内の複数の経路のリアルタイム経路利用可能性情報を含む、請求項１８に記載のシステム。
21. 前記複数の通路の前記位置データは、前記複数の通路の入口および出口点の位置座標を含み、
    前記複数のノードの前記位置データは、前記複数のノードの位置座標を含む、請求項２０に記載のシステム。
22. 前記第１および第２のノード間の前記距離は、前記処理回路によって、前記第１および第２のノードに対応する前記通路の前記位置データ、および前記第１および第２のノードの前記位置データを用いて決定される、請求項２１に記載のシステム。
23. 前記処理回路は、前記リアルタイム経路利用可能性情報および前記第１および第２のノード間の前記距離に基づいて、前記第１のルートを識別するように構成される、請求項２０に記載のシステム。
24. 前記処理回路は更に、
    前記第１の搬送ユニットの重心、前記第１の搬送ユニットの寸法、前記第１および第２のビンの容量、前記第１および第２の在庫品目の脆弱性、前記第１および第２の在庫品目の重量、または前記第１のルートにおける前記第１および第２のノードの順序の少なくとも１つに基づいて、前記第１および第２の在庫品目を前記第１の搬送ユニットの前記第１および第２のビンにそれぞれマッピングするように構成される、請求項１６に記載のシステム。
25. 前記処理回路は更に、
    少なくとも前記第１のルートにおける前記第１および第２のノードの前記順序に基づいて、前記第１および第２の在庫品目を前記第１の搬送ユニットの前記第１および第２のビンにそれぞれマッピングするように構成される、請求項２４に記載のシステム。
26. 前記順序において前記第１のノードが前記第２のノードより前にある場合、前記第１の搬送ユニットの前記第１のビンは、前記第１の搬送ユニットの前記第２のビンよりも下に位置する、請求項２５に記載のシステム。
27. 前記処理回路は更に、
    前記第１および第２の在庫品目のそれぞれ前記第１および第２のビンへの積載を開始するように構成され、
    前記第１および第２の在庫品目は、前記第２の施設の１または複数の職員によって、または人手を介さず自動的に、それぞれ前記第１および第２のビンへ積載される、請求項２４に記載のシステム。
28. 前記在庫管理サーバと通信するように構成され、対応する複数のオペレータによって操作される複数のオペレータデバイス
    を更に備え、前記複数のオペレータデバイスの第１のオペレータデバイスは、
    前記処理回路から前記第１のルートのナビゲーション詳細を受信し、
    前記第１のオペレータデバイスを操作する第１のオペレータを、前記第１および第２のノードを充足するために前記第１の搬送ユニットとともに前記第１のルートに沿って通行するようにガイドするための前記ナビゲーション詳細を表示するために、ユーザインタフェースをレンダリングする
    ように構成される、請求項１６に記載のシステム。
29. 前記第１のオペレータデバイスは更に、
    前記第１のオペレータが前記第１および第２のノードを充足するために前記第１のルートに沿って通行している時、前記第１のオペレータのリアルタイム位置を送信するように構成される、請求項２８に記載のシステム。
30. 前記処理回路は更に、
    前記第１のオペレータデバイスから、前記第１のオペレータの前記リアルタイム位置を受信し、
    前記受信したリアルタイム位置に基づいて、前記第１のルートに沿った前記第１のオペレータの動きをリアルタイムで追跡する
    ように構成される、請求項２９に記載のシステム。
    

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