JP2022510069A - 水晶体嚢張力デバイス - Google Patents
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Abstract
本開示は、概して、医療デバイス、眼科、および白内障手術の分野に関し、より具体的には、例えば、水晶体嚢拡張リングに関する。水晶体嚢拡張リングは、内側リング区分と、内側リング区分を少なくとも部分的に包絡する外側リング区分とを含むことができる。外側リング区分は、外側リング表面と、内側リング表面と、内側リング表面上の複数の隆起多角形特徴とを有することができ、隆起多角形特徴はそれぞれ、半径方向に対称である。
Description
(関連技術の相互参照)
本願は、それぞれの開示が、あらゆる目的で参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2015年4月3日に出願された、米国出願第62/142,554号の35 U.S.C. §119の下の優先権の利益を主張する、2016年3月23日に出願された、国際出願第PCT/US16/23830号の35 U.S.C. §371の下の米国内段階である、2017年9月1に出願された、米国出願第15/555,377号の一部継続出願である。
本願は、それぞれの開示が、あらゆる目的で参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2015年4月3日に出願された、米国出願第62/142,554号の35 U.S.C. §119の下の優先権の利益を主張する、2016年3月23日に出願された、国際出願第PCT/US16/23830号の35 U.S.C. §371の下の米国内段階である、2017年9月1に出願された、米国出願第15/555,377号の一部継続出願である。
(技術分野)
本開示は、概して、医療デバイス、眼科、および白内障手術の分野に関する。
本開示は、概して、医療デバイス、眼科、および白内障手術の分野に関する。
(背景)
水晶体嚢拡張リング(CTR)は、眼内の水晶体嚢を安定させるために使用される。それらは、インプラントとして無傷の水晶体嚢の中に嵌合され、例えば、眼の天然水晶体の除去後に、嚢組織を支持するために使用される。例えば、顕著な混濁の理由による、天然水晶体の除去後に、切開された水晶体嚢が、実質的にその元の形状のままであり、このようにして、人工眼内レンズ(IOL)の埋込を促進することが必要である。しかしながら、白内障手術では、天然水晶体の除去は、眼の内側のその赤道の領域内で水晶体嚢の外側を固着させる、小帯線維組織への損傷をもたらし得る。天然水晶体の除去および実質的により低体積の人工レンズとの置換はまた、x-y-z面内の人工レンズの位置付けの予測不可能性ももたらす。水晶体嚢の関連付けられる変形または損傷されていないままの小帯線維の過剰な応力を回避するために、前述のタイプの水晶体嚢赤道リングを切開された水晶体嚢に埋め込むことが公知である。水晶体嚢赤道リングは、手術の間に水晶体嚢内に残留し、概して、また、眼内レンズの挿入後に、リング形状でそれを囲繞する組織を押圧する。
水晶体嚢拡張リング(CTR)は、眼内の水晶体嚢を安定させるために使用される。それらは、インプラントとして無傷の水晶体嚢の中に嵌合され、例えば、眼の天然水晶体の除去後に、嚢組織を支持するために使用される。例えば、顕著な混濁の理由による、天然水晶体の除去後に、切開された水晶体嚢が、実質的にその元の形状のままであり、このようにして、人工眼内レンズ(IOL)の埋込を促進することが必要である。しかしながら、白内障手術では、天然水晶体の除去は、眼の内側のその赤道の領域内で水晶体嚢の外側を固着させる、小帯線維組織への損傷をもたらし得る。天然水晶体の除去および実質的により低体積の人工レンズとの置換はまた、x-y-z面内の人工レンズの位置付けの予測不可能性ももたらす。水晶体嚢の関連付けられる変形または損傷されていないままの小帯線維の過剰な応力を回避するために、前述のタイプの水晶体嚢赤道リングを切開された水晶体嚢に埋め込むことが公知である。水晶体嚢赤道リングは、手術の間に水晶体嚢内に残留し、概して、また、眼内レンズの挿入後に、リング形状でそれを囲繞する組織を押圧する。
I.定義
本技術の理解を促進するために、いくつかの用語が、下記に定義される。本明細書で定義される用語は、本技術に関連性がある当業者によって一般的に理解されるような意味を有する。「a」、「an」、および「the」等の用語は、必ずしも単数形の実体のみを指すことを意図しておらず、その具体的実施例が例証のために使用され得る、一般的クラスを含むことができる。
本技術の理解を促進するために、いくつかの用語が、下記に定義される。本明細書で定義される用語は、本技術に関連性がある当業者によって一般的に理解されるような意味を有する。「a」、「an」、および「the」等の用語は、必ずしも単数形の実体のみを指すことを意図しておらず、その具体的実施例が例証のために使用され得る、一般的クラスを含むことができる。
本明細書で使用されるように、用語「特徴」は、限定ではないが、多角形特徴、多角形溝、対角線上に配向された溝、螺旋状に配向された溝、円形溝、交差グリッド溝、および同心円状リング溝を含む、パターン化特徴を説明するために、本明細書の全体を通して使用される。
本明細書で使用されるように、用語「マイクロパターン化」または「マイクロパターン化特徴」は、好ましくは、限定ではないが、レーザエッチング、化学エッチング、フォトエッチング、フォトリソグラフィ、機械加工、スタンピング、堆積プロセス、機械的穿孔、成型、3D印刷、原子層堆積、または表面を改質する他の手段を含む、ミリメートル、マイクロメートル、および/またはナノメートル規模の表面改質を指す。
本明細書で使用されるように、用語「オーバーモールド」または「オーバーモールドされる」は、デバイスの内側リング区分等の下層構造をオーバーモールドするために使用され得る、全ての成型および鋳造プロセスを説明するために、本明細書の全体を通して使用される。いくつかの実施形態では、オーバーモールドは、製品復元力、構造、機能、および外観の改良を提供する射出成形プロセスによって遂行され得る。いくつかの実施形態では、オーバーモールドは、鋳造プロセスによって遂行され得る。
II.説明
本明細書に開示される実施形態は、概して、眼科および白内障手術の分野に関する。より具体的には、開示される実施形態は、白内障手術の間に眼に埋め込まれ、眼の光学的機能性を向上させ得る、デバイスに関する。開示される実施形態は、医療デバイスの分野にあり、水晶体を置換するように設計される眼内レンズと関連して、白内障に罹患した水晶体の除去後に水晶体嚢に埋め込まれるように設計される水晶体嚢拡張リングに関する。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から埋め込まれた人工レンズを安定させ、望ましくない回転を防止することに適用される。
本明細書に開示される実施形態は、概して、眼科および白内障手術の分野に関する。より具体的には、開示される実施形態は、白内障手術の間に眼に埋め込まれ、眼の光学的機能性を向上させ得る、デバイスに関する。開示される実施形態は、医療デバイスの分野にあり、水晶体を置換するように設計される眼内レンズと関連して、白内障に罹患した水晶体の除去後に水晶体嚢に埋め込まれるように設計される水晶体嚢拡張リングに関する。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から埋め込まれた人工レンズを安定させ、望ましくない回転を防止することに適用される。
いくつかの実施形態によると、デバイスは、内側リング表面と、外側リング表面とを備える、開放水晶体嚢拡張リングを備え、該内側および外側リング表面は、一連の隆起平行多角形特徴が密集し、該多角形特徴はそれぞれ、少なくとも1つの明確に異なる縁を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確に異なる縁は、鋭縁である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確に異なる縁は、曲線縁である。いくつかの実施形態では、該リングはさらに、第1の端部と、第2の端部とを備える。いくつかの実施形態では、該リングはさらに、該第1の端部から延在する第1の弓状アームを備える。いくつかの実施形態では、該リングはさらに、該第2の端部から延在する第2の弓状アームを備える。いくつかの実施形態では、該第1の弓状アームはさらに、第1のアイレットを備える。いくつかの実施形態では、該第2の弓状アームはさらに、第2のアイレットを備える。いくつかの実施形態では、該第1および第2のアイレットは、同一平面上にある。いくつかの実施形態では、該第1の弓状アームおよび該第2の弓状アームは、同一平面上にある。いくつかの実施形態では、該特徴は、中心に向かって、かつリングの幾何学的中心から離れるように、リングの内側および外側表面から突出する。一実施形態では、該特徴は、中心に向かって、かつリングの幾何学的中心から離れるように、リングの内面および外面から突出する。いくつかの実施形態では、該外側表面はさらに、垂直特徴を備える。いくつかの実施形態では、該内側表面はさらに、垂直特徴を備える。いくつかの実施形態では、該外側表面はさらに、水平特徴を備える。いくつかの実施形態では、該内側表面はさらに、水平特徴を備える。いくつかの実施形態では、該特徴は、界面接触デバイスを安定させるように該界面接触デバイス上の対向特徴と結合されることができる。いくつかの実施形態では、該界面接触デバイスは、眼内レンズインプラントまたはレンズ触覚インプラントである。いくつかの実施形態では、該安定させるステップは、回転抵抗を含む。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から人工レンズを安定させることに適用される。いくつかの実施形態では、該特徴は、エッチングされる。いくつかの実施形態では、該特徴は、マイクロパターン化特徴である。いくつかの実施形態では、該特徴は、相互係止特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、ドッキングおよび受容特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、磁性である。いくつかの実施形態では、該特徴は、眼表面特徴に対して時計時方向を識別するためのマーキングである(乱視を矯正するIOLの埋込に役立つ)。いくつかの実施形態では、該リングは、光干渉断層撮影を可能にする(前眼部OCT可視化および標的化を可能にする)ポリマーおよび材料内容物を含む。いくつかの実施形態では、マイクロパターン化される特徴はまた、接着および/または粘着品質も有する。いくつかの実施形態では、リングの内側および外側表面は、マイクロパターンまたはエッチングを伴わない接着および/または粘着品質を有する。いくつかの実施形態では、該リングは、少なくとも1つの薬剤を含有する。いくつかの実施形態では、該薬剤は、抗線維化薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、抗腫瘍薬、遊走阻害剤、抗増殖剤、ラパマイシン、トリアムシノロンアセトニド、エベロリムス、タクロリムス、パクリタキセル、アクチノマイシン、アザチオプリン、デキサメタゾン、シクロスポリン、ベバシズマブ、抗VEGF剤、抗IL-1剤、カナキヌマブ、抗IL-2剤、ウイルスベクター、ベータ遮断薬、アルファ作動薬、ムスカリン様作用薬、ステロイド、抗生物質、非ステロイド性抗炎症薬、プロスタグランジン類似体、ROCK阻害剤、酸化窒素、エンドセリン、マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤、CNPA、コルチコステロイド、および/または抗体ベースの免疫抑制剤を含む群から選択される。いくつかの実施形態では、該薬剤は、シリコーン材料と組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該薬剤は、ポリマーと組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該ポリマーは、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)、ポリエチエレングリコール、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(アミドエステル)、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ブチレンサクシネート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(メチルメチルメタクリレート)、ポリ(セバシン酸)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリジオキサノン、または以下のカテゴリ、すなわち、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリアミド、ポリシアノアクリレート、ポリウレタン、ポリオルトエステル、シリコーン、アクリルポリマー、セルロース誘導体および/またはポロキサマーからのポリマーを含む群から選択される。いくつかの実施形態では、薬剤は、デバイスを備えるポリマー材料から徐放されてもよい。いくつかの実施形態では、該外側表面は、薬剤を徐放する。
いくつかの実施形態によると、方法は、a)i)挿入デバイスと、ii)内側リング表面と、外側リング表面とを備える、水晶体嚢拡張リングであって、該内側および外側リング表面は、一連の隆起平行多角形特徴が密集し、該多角形特徴はそれぞれ、少なくとも1つの明確に異なる縁を備える、リングとを提供するステップと、b)該挿入デバイスを用いて、外向きの圧力を該水晶体嚢拡張リングの赤道領域に印加するステップであって、該水晶体嚢拡張リングは、眼球の水晶体嚢の中に挿入される、ステップとを含む。
いくつかの実施形態によると、方法は、a)i)挿入デバイスと、ii)内側リング表面と、外側リング表面とを備える、水晶体嚢拡張リングであって、該内側および外側リング表面は、一連の隆起平行多角形特徴が密集し、該多角形特徴はそれぞれ、少なくとも1つの明確に異なる縁を備える、リングとを提供するステップと、b)該水晶体嚢拡張リングを該挿入デバイスの中に装填するステップと、c)該水晶体嚢拡張リングを眼球の水晶体嚢の中に挿入するステップとを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確に異なる縁は、鋭縁である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確に異なる縁は、曲線縁である。いくつかの実施形態では、該水晶体嚢拡張リングはさらに、該挿入デバイスに取り付けられた中心固定要素を備える。いくつかの実施形態では、該中心固定要素は、該水晶体嚢拡張リングの赤道領域に沿って係合する、2つの対向して延在する弓状アームを備える。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から人工レンズを安定させることに適用される。いくつかの実施形態では、該特徴は、マイクロパターン化特徴である。いくつかの実施形態では、該特徴は、相互係止特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、ドッキングおよび受容特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、磁性である。いくつかの実施形態では、該特徴は、眼表面特徴に対して時計時方向を識別するためのマーキングである(乱視を矯正するIOLの埋込に役立つ)。いくつかの実施形態では、該リングは、光干渉断層撮影を可能にする(前眼部OCT可視化および標的化を可能にする)ポリマーおよび材料内容物を含む。いくつかの実施形態では、マイクロパターン化される特徴はまた、接着および/または粘着品質も有する。いくつかの実施形態では、リングの内側および外側表面は、マイクロパターンまたはエッチングを伴わない接着および/または粘着品質を有する。いくつかの実施形態では、該リングは、少なくとも1つの薬剤を含有する。いくつかの実施形態では、該薬剤は、抗線維化薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、抗腫瘍薬、遊走阻害剤、抗増殖剤、ラパマイシン、トリアムシノロンアセトニド、エベロリムス、タクロリムス、パクリタキセル、アクチノマイシン、アザチオプリン、デキサメタゾン、シクロスポリン、ベバシズマブ、抗VEGF剤、抗IL-1剤、カナキヌマブ、抗IL-2剤、ウイルスベクター、ベータ遮断薬、アルファ作動薬、ムスカリン様作用薬、ステロイド、抗生物質、非ステロイド性抗炎症薬、プロスタグランジン類似体、ROCK阻害剤、酸化窒素、エンドセリン、マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤、CNPA、コルチコステロイド、および/または抗体ベースの免疫抑制剤を含む群から選択される。いくつかの実施形態では、該薬剤は、シリコーン材料と組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該薬剤は、ポリマーと組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該ポリマーは、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)、ポリエチエレングリコール、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(アミドエステル)、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ブチレンサクシネート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(メチルメチルメタクリレート)、ポリ(セバシン酸)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリジオキサノン、または以下のカテゴリ、すなわち、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリアミド、ポリシアノアクリレート、ポリウレタン、ポリオルトエステル、シリコーン、アクリルポリマー、セルロース誘導体および/またはポロキサマーからのポリマーを含む群から選択される。いくつかの実施形態では、薬剤は、デバイスを備えるポリマー材料から徐放されてもよい。いくつかの実施形態では、該外側区分は、薬剤を徐放する。
いくつかの実施形態によると、方法は、a)i)内側リング表面と、外側リング表面とを備える、水晶体嚢拡張リングであって、該内側および外側リング表面は、一連の隆起平行多角形特徴が密集し、該多角形特徴はそれぞれ、少なくとも1つの明確に異なる縁を備える、リングと、ii)該水晶体嚢拡張リングに取り付けられた伸長固定要素であって、該水晶体嚢拡張リングに固定された第1の端部と、第2の遊離端とを有する、固定要素とを提供するステップと、b)該伸長固定要素を伴って、後嚢と環状前嚢皮弁との間で該水晶体嚢拡張リングを眼球の水晶体嚢に埋め込むステップとを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確に異なる縁は、鋭縁である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確に異なる縁は、曲線縁である。いくつかの実施形態では、該埋め込むステップは、該水晶体嚢拡張リングに固定された第1の端部と、嚢切開縁を越えて延在し、該眼球の水晶体嚢の前方に位置付けられた第2の端部とを有し、その間に位置付けられた環状前嚢皮弁を伴う、該固定要素を位置付けるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、該固定要素の該第2の遊離端を眼球の強膜壁に取り付けるステップを含み、それによって、該水晶体嚢拡張リングは、概して、眼球の後嚢内で該水晶体嚢を安定させて中心化する。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から人工レンズを安定させることに適用される。いくつかの実施形態では、該特徴は、マイクロパターン化特徴である。いくつかの実施形態では、該特徴は、相互係止特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、ドッキングおよび受容特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、磁性である。いくつかの実施形態では、該特徴は、眼表面特徴に対して時計時方向を識別するためのマーキングである(乱視を矯正するIOLの埋込に役立つ)。いくつかの実施形態では、該リングは、光干渉断層撮影を可能にする(前眼部OCT可視化および標的化を可能にする)ポリマーおよび材料内容物を含む。いくつかの実施形態では、該リングは、少なくとも1つの薬剤を含有する。いくつかの実施形態では、該薬剤は、抗線維化薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、抗腫瘍薬、遊走阻害剤、抗増殖剤、ラパマイシン、トリアムシノロンアセトニド、エベロリムス、タクロリムス、パクリタキセル、アクチノマイシン、アザチオプリン、デキサメタゾン、シクロスポリン、ベバシズマブ、抗VEGF剤、抗IL-1剤、カナキヌマブ、抗IL-2剤、ウイルスベクター、ベータ遮断薬、アルファ作動薬、ムスカリン様作用薬、ステロイド、抗生物質、非ステロイド性抗炎症薬、プロスタグランジン類似体、ROCK阻害剤、酸化窒素、エンドセリン、マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤、CNPA、コルチコステロイド、および/または抗体ベースの免疫抑制剤を含む群から選択される。いくつかの実施形態では、該薬剤は、シリコーン材料と組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該薬剤は、ポリマーと組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該ポリマーは、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)、ポリエチエレングリコール、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(アミドエステル)、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ブチレンサクシネート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(メチルメチルメタクリレート)、ポリ(セバシン酸)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリジオキサノン、または以下のカテゴリ、すなわち、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリアミド、ポリシアノアクリレート、ポリウレタン、ポリオルトエステル、シリコーン、アクリルポリマー、セルロース誘導体および/またはポロキサマーからのポリマーを含む群から選択される。いくつかの実施形態では、薬剤は、デバイスを備えるポリマー材料から徐放されてもよい。いくつかの実施形態では、該外側区分は、薬剤を徐放する。
いくつかの実施形態によると、赤道領域の面積内で外向きの圧力を印加するように眼球の水晶体嚢の中に挿入するための水晶体嚢拡張リングは、内側リング区分と、外側リング区分とを備え、該内側リング区分は、中心固定要素と、固定要素から略対向して延在する2つの弓状アームであって、該アームは、水晶体嚢の赤道領域に沿って係合するように弧を形成し、該固定要素およびアームが構築される、アームと、該内側リング区分を包絡する外側区分とを有する。いくつかの実施形態では、該外側区分は、少なくとも1.0ミリメートルの垂直外形と、少なくとも150マイクロメートルの水平外形とを有する。いくつかの実施形態では、水晶体嚢拡張リングはさらに、内側リング表面と、外側リング表面とを備え、該内側および外側リング表面は、一連の隆起平行多角形特徴が密集し、該多角形特徴はそれぞれ、少なくとも1つの明確に異なる縁を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確な縁は、鋭縁である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの明確に異なる縁は、曲線縁である。いくつかの実施形態では、該中心固定要素は、挿入デバイスによって受容されるように構成される。いくつかの実施形態では、該水晶体嚢拡張リングアームは、中心固定要素を引き寄せることによって挿入デバイスの中に装填され、それによって、アームをともに挿入デバイスの中に引き込むように相対的に配列され、その後に、デバイスから水晶体嚢の中へ弓状アームをともに放出する。いくつかの実施形態では、該固定要素およびアームは、同一平面上にある。いくつかの実施形態では、該リングはさらに、固定要素とアームとの間にステム区分を含む。いくつかの実施形態では、該アームは、同一平面上にあり、固定要素は、水晶体嚢内に展開されたときに、アームの平面外にオフセットされる。いくつかの実施形態では、該固定要素は、アイレットである。いくつかの実施形態では、該固定要素は、アームの隣接端部の間に形成される溝である。いくつかの実施形態では、該内側区分は、ニチノールから作製される。いくつかの実施形態では、該外側区分は、徐放のための薬物の吸収または組み込みを可能にする、ポリマー材料から作製される。いくつかの実施形態では、該外側区分は、該内側区分の上にオーバーモールドされる。いくつかの実施形態では、該外側区分は、明確に異なる鋭縁を有する。いくつかの実施形態では、該外側区分は、垂直特徴を有する。いくつかの実施形態では、該外側区分の垂直特徴は、外側リング表面の垂直特徴を備える。いくつかの実施形態では、該外側区分の垂直特徴は、内側リング表面の垂直特徴を備える。いくつかの実施形態では、該リングは、回転安定性を続いて埋め込まれる眼内レンズに提供する。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から人工レンズを安定させることに適用される。いくつかの実施形態では、該特徴は、エッチングによって生成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、マイクロパターン化特徴である。いくつかの実施形態では、該特徴は、相互係止特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、ドッキングおよび受容特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、磁性である。いくつかの実施形態では、該特徴は、眼表面特徴に対して時計時方向を識別するためのマーキングである(乱視を矯正するIOLの埋込に役立つ)。いくつかの実施形態では、該リングは、光干渉断層撮影を可能にする(前眼部OCT可視化および標的化を可能にする)ポリマーおよび材料内容物を含む。いくつかの実施形態では、該リングは、少なくとも1つの薬剤を含有する。いくつかの実施形態では、該薬剤は、抗線維化薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、抗腫瘍薬、遊走阻害剤、抗増殖剤、ラパマイシン、トリアムシノロンアセトニド、エベロリムス、タクロリムス、パクリタキセル、アクチノマイシン、アザチオプリン、デキサメタゾン、シクロスポリン、ベバシズマブ、抗VEGF剤、抗IL-1剤、カナキヌマブ、抗IL-2剤、ウイルスベクター、ベータ遮断薬、アルファ作動薬、ムスカリン様作用薬、ステロイド、抗生物質、非ステロイド性抗炎症薬、プロスタグランジン類似体、ROCK阻害剤、酸化窒素、エンドセリン、マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤、CNPA、コルチコステロイド、および/または抗体ベースの免疫抑制剤を含む群から選択される。いくつかの実施形態では、該薬剤は、シリコーン材料と組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該薬剤は、ポリマーと組み合わせられる。いくつかの実施形態では、該ポリマーは、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)、ポリエチエレングリコール、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(アミドエステル)、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ブチレンサクシネート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(メチルメチルメタクリレート)、ポリ(セバシン酸)、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリジオキサノン、または以下のカテゴリ、すなわち、ポリエステル、ポリ酸無水物、ポリアミド、ポリシアノアクリレート、ポリウレタン、ポリオルトエステル、シリコーン、アクリルポリマー、セルロース誘導体および/またはポロキサマーからのポリマーを含む群から選択される。いくつかの実施形態では、薬剤は、デバイスを備えるポリマー材料から徐放されてもよい。いくつかの実施形態では、該外側区分は、薬剤を徐放する。
いくつかの実施形態によると、対象の眼内で手術後に水晶体嚢の天然張力および生体構造を修復および維持するためのデバイスは、眼の手術後の水晶体嚢内に円周方向に嵌合するように構成される形状を有する、開放水晶体嚢拡張リング構造を備える。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から人工レンズを安定させることに適用される。いくつかの実施形態では、水晶体嚢拡張リング構造は、水晶体嚢の内側表面に円周方向に接触するように形成される形状を有してもよい。加えて、水晶体嚢拡張リング構造の形状は、実質的に天然水晶体の周囲形状のものである。さらに、水晶体嚢の天然弾性は、開放水晶体嚢拡張リング構造を連続的に内部嚢表面に円周方向に係留してもよい。いくつかの実施形態では、本デバイスは、リングの外側区分の外側リング表面または外側リング表面の隆起特徴によって定位置で固着される。なおもさらに、開放水晶体嚢拡張リング構造は、折畳式IOLの生産に使用されるシリコーン、アクリル、または他の材料等の弾性材料、または薬物送達媒体として効果的な材料を含んでもよい。
いくつかの実施形態によると、対象の眼内で手術後に水晶体嚢の天然張力および生体構造を修復するための方法は、デバイスの各端部上のアイレットを用いて等、デバイスを手術後の眼の水晶体嚢の内部表面に円周方向に係留するステップと、デバイスを備える水晶体嚢拡張リング構造を介して、張力を水晶体嚢の赤道面積に提供するステップであって、それによって、水晶体嚢拡張リング構造は、水晶体嚢の赤道直径が減少されるように、水晶体嚢の中心に向かって張力を内向きに指向し、それによって、天然張力および生体構造を水晶体嚢に修復する、ステップとを含む。いくつかの実施形態では、デバイスの外表面上の垂直特徴は、定位置で水晶体嚢拡張リング構造を係留し、該リングに取り付けられたリングまたは任意のデバイスの望ましくない回転を防止する。いくつかの実施形態では、隆起特徴の可変水平幅が、回転を防止し、係留特徴を提供する。いくつかの実施形態では、外側区分の可変垂直高が、回転を防止し、係留特徴を提供する。
いくつかの実施形態によると、対象の眼内で手術後に水晶体嚢の天然張力および生体構造を修復するための方法は、上記に説明されるような開放水晶体嚢拡張リングデバイスを手術後の眼の水晶体嚢の内部表面の中に円周方向に挿入するステップを含み、隆起特徴は、水晶体嚢の周囲の空間の中へ関節運動し、該隆起特徴は、水晶体嚢の赤道面積に近接して配置され、それによって、眼内の水晶体嚢の天然張力および生体構造が、修復される。いくつかの実施形態は、x-y-z面内の移動から人工レンズを安定させることに適用される。
III.デバイスの使用
概して、以下の適応症、すなわち、小帯線維の局所欠如、または損傷した小帯線維、一貫した動作条件の保証、IOLの脱臼、水晶体嚢の所望の延在または拡散、高度近視の場合の水晶体の除去後の水晶体嚢の安定化、小帯溶解、偽落屑、マルケザニー症候群、および折畳式眼内レンズの簡略化された埋込が、水晶体嚢拡張リングを水晶体嚢に埋め込むために存在し得る。いくつかの実施形態は、x-y-z次元内で接続された眼内レンズを安定させ、また、水晶体嚢内の上皮細胞の中心遊走の予防のために明確に異なる上および下縁をデバイスに提供することによってPCOを阻止する付加的側面を有する。
概して、以下の適応症、すなわち、小帯線維の局所欠如、または損傷した小帯線維、一貫した動作条件の保証、IOLの脱臼、水晶体嚢の所望の延在または拡散、高度近視の場合の水晶体の除去後の水晶体嚢の安定化、小帯溶解、偽落屑、マルケザニー症候群、および折畳式眼内レンズの簡略化された埋込が、水晶体嚢拡張リングを水晶体嚢に埋め込むために存在し得る。いくつかの実施形態は、x-y-z次元内で接続された眼内レンズを安定させ、また、水晶体嚢内の上皮細胞の中心遊走の予防のために明確に異なる上および下縁をデバイスに提供することによってPCOを阻止する付加的側面を有する。
さらに、いくつかの実施形態によると、水晶体嚢拡張リングの埋込は、例えば、網膜に影響を及ぼす問題がある患者において、以下の利点のうちの1つ以上のもの、すなわち、水晶体嚢の円形拡散、一貫した動作条件、後発白内障の予防、水晶体嚢収縮の阻止、水晶体嚢の折畳の最小限化または回避、前嚢周縁の混濁の低減、したがって、より良好な眼底可視化を提供する。
とりわけ、本明細書で提供されるものは、眼の水晶体嚢内で手術後に天然水晶体嚢張力および生体構造を修復するためのデバイス、システム、および方法である。水晶体嚢拡張リングは、白内障手術の間等の水晶体抽出後に、眼の水晶体嚢内に係留可能である、開放水晶体嚢拡張リングデバイスとして実装されることができる。開放水晶体嚢拡張リングデバイスは、内部嚢表面の周辺部に係留することができる、または水晶体嚢の天然嚢構造によって係留されることができる。開放水晶体嚢拡張リングデバイスの外側区分は、弾性材料を含んでもよい、および/または当技術分野で公知であるように、薬物、医薬品、または他の療法的化合物の送達のために効果的な材料であってもよい。開放水晶体嚢拡張リングデバイスの内側区分は、剛性中心開放リングを備えてもよい。いくつかの実施形態では、該内側区分は、プラスチックまたはニチノール等の金属材料を含む。例えば、開放水晶体嚢拡張リングデバイスの外側区分は、可撓性眼内レンズの生産のために有用なプラスチック、シリコン、アクリル、または他の材料を含んでもよい。本デバイスは、遠近調節を実施するように適切な光学機械機構に結合されてもよい。
本デバイスは、搭載構造を用いて眼内レンズ等の眼科用レンズシステムと結合されてもよい。本デバイスは、水晶体嚢に係留されながら眼内レンズを受容するように設計、形成、または構成されてもよい。随意に、眼内レンズは、張力デバイスの中への組み込みに応じて、水晶体嚢赤道直径を縮小するように、内向きに指向された張力を増大させる、または単に提供してもよい。したがって、いくつかの実施形態はまた、手術後の水晶体嚢の中への本デバイスまたは眼科用レンズシステムの埋込を介して、かつx-y-z面内の移動から埋め込まれた人工レンズを安定させるために、水晶体嚢張力を手術後の眼に修復する方法も提供する。
本技術の説明される側面、構造、または特性は、1つ以上の実施形態では、任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。以下の説明では、多数の具体的詳細が、本技術の実施形態の徹底的な理解を提供するために記載される。しかしながら、当業者は、本技術が、具体的詳細のうちの1つ以上のものを伴わずに、または他の方法、構成要素、材料等を用いて、実践され得ることを認識し得る。他の事例では、周知の構造、材料、または動作は、本技術の実施形態を曖昧にすることを回避するために、詳細に示されていない、または説明されていない。
他の目的、利点、および新規の特徴、および本技術の適用可能性のさらなる範囲は、付随する図面と併せて解釈される、以下に続く詳細な説明で部分的に記載され、以下の検討に応じて、部分的に当業者に明白となるであろう、または本技術の実践によって習得され得る。本技術の目的および利点は、添付の請求項で特に指摘される手段および組み合わせを用いて、実現および成就され得る。
本明細書に組み込まれ、その一部を形成する、付随する図面は、本技術の実施形態を図示し、説明とともに、本技術の原理を解説する役割を果たす。図は、本技術の側面を図示する目的のためにすぎず、限定的として解釈されるものではない。
IV.デバイス説明
本明細書に開示される実施形態は、CTRを備える。CTRは、概して、白内障手術で使用される。白内障手術は、白内障水晶体を除去し、視力矯正用の人工レンズインプラントを埋め込むことを伴い得る。IOLインプラントを受容する水晶体嚢は、(小帯と呼ばれる)支持線維の弛緩に起因して損なわれ得、IOLの挿入に先立って挿入される拡張リングを用いた支持を要求し得る。水晶体嚢拡張リングは、これらの張力リングである。
本明細書に開示される実施形態は、CTRを備える。CTRは、概して、白内障手術で使用される。白内障手術は、白内障水晶体を除去し、視力矯正用の人工レンズインプラントを埋め込むことを伴い得る。IOLインプラントを受容する水晶体嚢は、(小帯と呼ばれる)支持線維の弛緩に起因して損なわれ得、IOLの挿入に先立って挿入される拡張リングを用いた支持を要求し得る。水晶体嚢拡張リングは、これらの張力リングである。
いくつかの実施形態によると、CTRは、より大きい垂直(例えば、1.5ミリメートル)および水平(例えば、500マイクロメートル)本体外形を有することができる。これは、例えば、IOLインプラントのより予測可能な位置付けを提供するように伸張した状態で水晶体嚢を設置する現在のデバイスの不良な能力と、後嚢混濁化(PCO)および前嚢混濁化(ACO)および後続のIOL偏心をもたらす、前および後嚢を分離できないこととに対処し得る。
いくつかの実施形態によると、CTRは、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)から作製されるCTRと比較して、徐放のための薬物の吸収または組み込みを可能にする、ポリマー材料(シリコーンまたはその他)から製造されることができる。
いくつかの実施形態によると、CTRは、PCOの予防を可能にする、明確に異なる縁設計を有することができる。いくつかの実施形態では、該明確に異なる縁は、鋭的または曲線である。いくつかの実施形態では、側面上の垂直特徴は、幅約200マイクロメートルであり、各特徴の間で200マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、該特徴は、エッチングによって生成される。
いくつかの実施形態によると、CTRは、例えば、CTRデバイスの係留または固定を可能にし得る、1つ以上のアイレットを、CTRの1つ以上の端部に有することができる。いくつかの実施形態によると、アイレットは、デバイスの外側区分によって半径方向に重複されることができる。これは、例えば、注入器デバイスの中へのCTRの装填に応じて、CTR注入器デバイスの構成要素に引っ掛かる外側区分等のCTRの部分の傾向を低減させることによって、CTR注入器デバイスの中へのCTRの挿入を促進する、またはCTR注入器デバイスの中へのCTRの挿入の容易性を増加させることができる。
いくつかの実施形態によると、CTRは、内側表面および外側表面を有して、設計されてもよく、そのいずれか一方または両方は、複数の表面特徴を有する多角形が密集し得る。いくつかの実施形態では、該特徴は、マイクロパターン化特徴である。いくつかの実施形態では、これらの特徴は、増進した安定性(回転防止能力)を水晶体嚢に提供するように機能する。いくつかの実施形態では、表面特徴は、IOL触覚部を受容し、埋め込まれたレンズの手術後の望ましくない時計回りまたは反時計回り回転を防止する、または別様に低減させるために回転制動システムとして作用するように、設計されてもよい。これは、異なるレンズ経線において異なる力で視力(乱視)を矯正するように設計される、「円環体」レンズの成功につながり得る。現在存在しているように、これらのレンズは、有意に回転し、準最適視力矯正につながり得る。CTR上の回転制動システムは、長期間にわたって増進した視力回復および乱視矯正の安定性を可能にするであろう。いくつかの実施形態によると、回転制動システムの特徴は、加えて、外科的埋込手技の間の外力の印加に応じて、(時計回りおよび反時計回りの両方の方向に)IOLデバイスの双方向回転を可能にし得る。これは、例えば、外科医による円環体レンズの精密な回転位置付けを可能にすることができる。
いくつかの実施形態によると、CTRは、IOL触覚部等の二次デバイスの位置付けを誘導することに役立つ特徴を含有してもよい。いくつかの実施形態では、該特徴は、リングの表面上の構造特徴である。いくつかの実施形態では、該特徴は、相互係止特徴として構成される。いくつかの実施形態では、該特徴は、ドッキングおよび受容特徴として構成される。いくつかの実施形態では、受容/ドッキング特徴は、IOLまたはIOL触覚部上で受容/ドッキング特徴に結合させられる。いくつかの実施形態では、該特徴は、マイクロパターン化特徴である。いくつかの実施形態では、該特徴は、磁性である。
いくつかの実施形態によると、CTRは、(例えば、乱視を矯正するIOLの埋込に役立つように)眼表面特徴に対して時計時方向(回転位置)を識別するためのマーキングを有することができる。
いくつかの実施形態によると、CTRは、(例えば、前眼部OCT可視化および標的化を可能にするように)光干渉断層撮影(OCT)を可能にする、ポリマーおよび材料内容物を有することができる。
いくつかの実施形態によると、CTRは、CTRの本体に組み込まれる薬物の退出を減速するように二次材料でコーティングされることができる。いくつかの実施形態では、薬物は、デバイスの外側区分に組み込まれる。
図1-18は、いくつかの実施形態による、水晶体嚢拡張リング1およびそのようなリングと関連付けられる構成要素を示す。
例えば、図1を参照すると、水晶体嚢拡張リング1は、略C字形である開放水晶体嚢拡張リングとして実装されることができる。水晶体嚢拡張リング1は、外側表面2および内側表面3を有する。外側表面2および内側表面3はそれぞれ、リングの幾何学的中心を形成する、中心軸38を中心として延在する、環状表面またはリング表面である。外側表面2は、外周に沿って延在し、水晶体嚢拡張リング1の外側半径40に対応する。内側表面3は、内周に沿って延在し、水晶体嚢拡張リング1の内側半径41に対応する。
水晶体嚢拡張リング1は、外側表面2および内側表面3の両方の上に特徴4を有する。特徴4は、外側表面2および内側表面3に沿って円周方向に配列される。特徴4は、外側表面2および内側表面3の両方の上に配列されて示されるが、水晶体嚢拡張リング1が外側表面2または内側表面3のみの上にそのような特徴を有する、実装が、検討される。
例えば、図1を継続して参照すると、水晶体嚢拡張リング1は、それぞれアイレット11を伴う、第1の端部7および第2の端部8を有する。本特定の実施形態では、リングはまた、内側区分18および外側区分17も有する。いくつかの実施形態では、内側区分18は、ワイヤから作製され、外側区分17は、内側区分18ワイヤにわたって成型または堆積された材料から作製される。特徴4は、少なくとも部分的に外側区分17の1つまたは複数の表面上に形成される。内側区分18は、中心軸38を中心とした曲線構成を伴って第1の端部7から第2の端部8まで延在する、略環状または弓状部分42を有する。水晶体嚢拡張リング1は、2つの弓状アーム、すなわち、第1の弓状アーム9および第2の弓状アーム10を伴って対称である。
図2は、水晶体嚢拡張リング1の端部のうちの1つの拡大図を示す。垂直特徴13は、中心軸38の方向に沿って軸方向に延在し、矢印によって示される軸方向に幅が変動し得る。代替として、それらは、いくつかの実施形態では、一定の幅を有してもよい。水平特徴14は、水晶体嚢拡張リング1の円周(例えば、外周または内周)に沿って円周方向に延在し、また、矢印で示される。
特徴4は、一連の隆起43および谷44を形成する、隆起平行多角形特徴として図2に示される。多角形特徴は、各多角形特徴が、その隣接する多角形特徴と平行であり、それによって、一連の平行隆起および谷を形成し得るという点で、平行と称される。図示される実施例では、多角形特徴は、軸方向(中心軸38に沿った方向)に略直線に延在するが、それらは、代替として、(例えば、斜歯歯車の歯と同様に)中心軸38に対して角度を付けられる、または(例えば、ねじ歯車の歯と同様に)軸方向に曲線幾何学形状を有することができる。曲線幾何学形状実装では、多角形特徴は、例えば、相互と平行な曲線に沿って延在してもよい。
図3は、隆起平行多角形特徴として実装される特徴4の拡大図を示す。いくつかの実施形態では、隆起平行多角形特徴は、鋭縁5を有し、いくつかの実施形態では、特徴は、曲線縁6を有する。いくつかの実施形態では、水晶体嚢拡張リング1は、鋭縁5および曲線縁6の両方を含むことができる。
図3で見られるように、例えば、鋭縁5を有する隆起43は、半径方向に相互と略平行に延在する、対向側面47を有することができ、曲線縁6を有する隆起43は、半径方向に相互に向かって収束する、対向側面47を有することができる。外側表面2から半径方向外向きに突出する曲線縁6を有する、隆起43に関して、対向側面47は、中心軸38から離れた方向に相互に向かって収束することができる。内側表面3から半径方向内向きに突出する曲線縁6を有する、隆起43に関して、対向側面47は、中心軸38に向かった方向に相互に向かって収束することができる。
図4は、水晶体嚢拡張リング1の外側区分17の図を示す。本図は、垂直特徴13の変動性を示す。高さが、水平特徴14の変動性に加えて、変動し得る。いくつかの実施形態では、外側区分17は、垂直、水平、または垂直および水平幅の両方が変動し得る、多角形区分から成る。図4で見られるように、変動性は、波形の上側および/または下側境界をもたらし得る。また、前述の側面のうちのいずれか1つ以上のものが、変動するものと対照的に一定に作製され得ることも検討される。例えば、図1は、略平坦な上側および下側境界をもたらす実質的に一定の垂直幅を伴って実装される外側区分17を示す。この場合の垂直寸法は、代替として、中心軸38またはリングの軸の方向に沿って延在するため、軸方向と称され得る。
図5は、水晶体嚢拡張リング1の外側区分17の俯瞰図を示す。図6は、外側区分17の端部から出現する内側区分18の端部を伴う、水晶体嚢拡張リング1の外側区分17の下面図を示す。アイレット11が、内側ワイヤ区分18の端部に配置され、外側区分17の外側に露出されるように、外側区分17の端部から出現する。
図6はまた、特徴4が、隆起および谷パターンまたは中心軸38を中心とした円周方向39に反復する他の反復構造等のパターンを有し得るように、特徴4が内側表面3および/または外側表面2に沿って円周方向に配列され得る様子の実施例も示す。図6で見られるように、特徴4は、内側表面3から半径方向内向きに、または半径方向30に中心軸38に向かって突出する突出部(例えば、隆起または隆起多角形構造)を内側表面3上に含むことができる。図6で見られるように、特徴4は、外側表面2から半径方向外向きに、または半径方向30に中心軸38から離れるように突出する突出部(例えば、隆起または隆起多角形構造)を外側表面2上に含むことができる。
いくつかの実施形態によると、隣接する対の隆起等の隣接する対45の隆起4によって中心軸38から包囲される立体角46は、(例えば、外科医による)界面接触デバイスへの外力の印加に応じて、眼内レンズまたは他の界面接触デバイスが内側表面3に沿って摺動するために、段階的回転位置付けシステムを提供することができる。例えば、外力の印加に応じて、界面接触デバイスは、隆起から隆起まで摺動するにつれて、定位置に段階的に収まることが可能であり得る一方で、外力がない場合、隆起は、界面接触デバイスの回転に抵抗し、回転制動システムを提供することができる。立体角46は、実装、および製造プロセス、特徴4の構造、または界面接触デバイスに関する所望の回転精度等の要因に応じて、変動し得る。いくつかの実施形態によると、例えば、立体角46は、10度未満であり得る。いくつかの実施形態によると、例えば、立体角46は、5度未満であり得る。いくつかの実施形態によると、例えば、立体角46は、3度未満であり得る。いくつかの実施形態によると、例えば、立体角46は、10度~0.5度であり得る。いくつかの実施形態によると、例えば、立体角46は、5度~0.5度であり得る。いくつかの実施形態によると、例えば、立体角46は、3度~0.5度であり得る。また、立体角は、例えば、これらの範囲外であり得ることも検討される。
図7は、外側区分17の端部から出現する内側区分18の端部を伴う、水晶体嚢拡張リング1の外側区分17の俯瞰図を示す。内側ワイヤ区分18の端部におけるアイレット11は、Bの隣で丸く囲まれ、図8および11でより詳細に示されるアイレット穴12から、外側区分17の端部から出現する。本実施形態では、内側区分18は、外側区分17を形成するようにオーバーモールドされている。図7はまた、水晶体嚢拡張リング1で採用され得る寸法の実施例も示す。
図8は、水晶体嚢拡張リング1の端部の詳細図を示す。本特定の実施形態では、隆起平行多角形特徴の底部19に0.20ミリメートルの水平幅が存在する。本値は、円周方向39への谷の幅と同等である。隆起多角形特徴(曲線縁6および鋭縁5を有し得る)は、0.31ミリメートル距離の幅20を有する。本値は、円周方向39への隆起の幅と同等である。本実施例では、外側区分17は、最も薄い区分21で0.30ミリメートル、最も大きい幅22において0.50ミリメートルの幅を有する。これらの値は、半径方向30への外側区分17の厚さと同等である。これらは、水晶体嚢拡張リング1で採用され得る寸法のいくつかの実施形態にすぎず、多数の他の寸法も採用され得ることが検討されることを理解されたい。
図9は、水晶体嚢拡張リング1の外側区分17および外側表面2の垂直特徴13の側面図を示す。外側区分の垂直特徴の最小垂直高23は、1.0ミリメートルの幅を有する。外側区分の垂直特徴の最大垂直高24は、1.5ミリメートルの幅を有する。これらの値は、軸38の方向に沿った外側区分17の厚さと同等である。これらは、水晶体嚢拡張リング1で採用され得る寸法のいくつかの実施形態にすぎず、軸方向への一定の垂直高さまたは厚さを含む、多数の他の寸法も採用され得ることが検討されることを理解されたい。
図10は、水晶体嚢拡張リング1の外側区分17および内側表面3の垂直特徴13の側面図を示す。第1の端部7および第2の端部8は、端部にアイレット穴12を伴って可視である。第2の端部8の詳細図は、詳細Cで丸く囲まれて示されている(図11参照)。
図11で見られるように、例えば、アイレット11はそれぞれ、アイレット穴12から出現することができる。図11は、第2の端部8の詳細図を示す。本実施形態では、端部は、1.50ミリメートルの垂直高さ(または軸方向厚さ)を有する。アイレット穴12は、リングの端部に等距離で示される。
図12は、アイレット11を伴い、外側区分17を伴わない、内側区分18の実施例を示す。本実施例は、ニチノール内側ワイヤ区分である。ニチノール内側ワイヤ区分は、内側区分のワイヤ区分の対向端におけるアイレット11を接続する、環状または弓状部分42を有する。
図13A-13Cは、内側表面3および/または外側表面2上の水晶体嚢拡張リング1上で採用され得る、特徴4の実施例を示す。これらの図は、中心軸38と垂直な方向に外側区分17に交差する平面に沿って得られた、特徴4の断面図の概略表現である。
図13Aは、鋭縁5を有する、隆起43および谷44を含む、図1-3に示される特徴4の概略表現である。図13Aで見られるように、対向側面47は、相互と平行に延在し、約90度の角度54において傾斜し得る。隆起43は、略長方形の外形を有する。
図13Bは、特徴4の別の実施例の概略表現である。本実施例では、特徴4は、略台形の外形を有する。特徴4は、各隆起の対向側面47が相互に向かって収束する、かつ対向側面が90度未満の角度において傾斜している、隆起43および谷44を含む。
図13Cは、特徴4の別の実施例の概略表現である。本実施例では、特徴4は、略曲線外形を有する。特徴4は、各隆起の対向側面47が相互に向かって収束する、かつ対向側面が90度未満の角度において傾斜している、隆起43および谷44を含む。
図13A-13Cに示される実施例のそれぞれでは、特徴4はそれぞれ、半径方向に対称として示される。特に、隆起43は、中心軸38から隆起43を通して延在し、隆起43を二等分する、半径方向線区画52を中心として対称である(中心軸38は本図に示されていない)。いくつかの実施形態によると、図13A-13Cに示されるもの等の半径方向に対称の配列は、界面接触デバイスがいずれかの方向に実質的に等しいレベルの抵抗を伴っていずれかの回転方向(例えば、時計回りまたは反時計回り)に隆起43に沿って摺動するにつれて、眼内レンズまたは眼内レンズの触覚部等の界面接触デバイスの双方向回転を可能にすることができる。
図13A-13Cに示される実施例のそれぞれでは、特徴4はそれぞれ、また、その特徴が突出する表面に対する傾斜角54を伴って示される。いくつかの実施形態によると、本傾斜角54は、界面接触デバイスが特徴に沿って摺動するにつれて、界面接触デバイスの回転に対する回転抵抗の程度を決定することができる。この場合、より大きい角度が、より大きい回転抵抗を提供することができる一方で、より小さい角度は、より小さい回転抵抗を提供することができる。これらの図示される実施例では、図13Aに示される長方形の隆起は、約90度の角度において最大傾斜角54を有し、これらの実施例から最大回転抵抗を提供することができ、その後に、90度未満の傾斜角54を有する、図13Bに示される台形隆起が続き、その後に、最低傾斜角54を有し、これらの実施例から最小量の回転抵抗を提供し得る、図13Cに示される曲線隆起が続く。種々の傾斜角54が、種々の実装で好適に使用され得ることが検討される。いくつかの実施形態によると、傾斜角は、30度~100度であり得る。また、界面接触デバイスの双方向回転は、ある場合には、例えば、2つの対向側面47の傾斜角54が相互と異なるが、両方とも90度未満である場合に、半径方向に対称の配列を伴わずに達成され得ることも検討される。
図13A-13Cに示される実施例のそれぞれでは、示される隆起43はまた、ピッチ53において相互から離間され得る、隣接する対の隆起特徴も形成する。本ピッチ53は、隣接する対によって、または隣接する対の隆起の間に延在する円弧によって、中心軸38から包囲される角度46を決定することができる。いくつかの実施形態によると、ピッチ53は、隆起に沿って摺動するにつれて、界面接触デバイスの段階的回転のための回転精度を決定することができる。故に、ピッチ53は、本明細書に説明される包囲角度のうちのいずれかに対応するように選択されることができる。
図14A-14Cは、いくつかの実施形態による、特徴4のさらなる実施例を示す。図14A-14Cは、例えば、特徴4が(内側表面から突出する特徴に関して)内側表面3および(外側表面から突出する特徴に関して)外側表面2に対して法線である方向に視認されるときの側面図からの特徴を示す。図14A-14Cはそれぞれ、特徴4が平行隆起(黒色線)および谷(黒色線の間の白色空間)のパターンとして配列される、平行多角形特徴として実装される実施例を示す。例えば、図14Aで見られるように、隆起は、軸方向に略直線に、かつ中心軸38と略平行に延在するように配列されることができる。例えば、図14Bで見られるように、隆起は、(例えば、斜歯歯車の歯と同様に)軸方向にある角度において、かつ中心軸38に対してゼロではない角度において延在するように配列されることができる。例えば、図14Cで見られるように、隆起は、(例えば、ねじ歯車の歯と同様に)一連の平行曲線を伴う曲線幾何学形状を伴って配列されることができる。図14A-14Cに示されるこれらの配列のうちのいずれか1つは、例えば、図13A-13Cに示される配列のうちのいずれか1つに従って構成されることができる。
図13-14に示される形状および配列は、水晶体嚢拡張リング1で採用され得るいくつかの実施形態にすぎず、多数の他の形状、配列、および寸法も採用され得ることが検討されることを理解されたい。さらに、上記の実施例は、種々のパラメータによって達成され得る、いくつかの例示的考慮事項または技術的効果を解説するが、動作または効果の他の原理が、これらの特定の原理に束縛されることなく、水晶体嚢拡張リング1で利用され得ることが検討される。
図15は、眼内レンズ26等の界面接触デバイスの周囲に配列される水晶体嚢拡張リング1を含む、眼科用システムを示す。図15で見られるように、眼内レンズ26は、円環体または他のタイプの人工レンズ等の中心光学系(「光学要素」とも称される)と、中心光学系28から半径方向外向きに延在し、構造支持を提供するように中心光学系28に取り付けられた、または結合された、1つ以上の触覚部27(「触覚要素」とも称される)とを有する。本特定の実施例では、触覚部27は、各アームが中心光学系28から外向きに螺旋状になる、対のアームとして実装されるが、任意の他の好適な触覚部も使用され得ることが検討される。
触覚部27は、水晶体嚢拡張リング1の環状内側表面3と噛合するように構成される。例えば、触覚部はそれぞれ、その外側表面上に1つ以上の噛合特徴29を含むことができる。触覚部27上の噛合特徴29は、水晶体嚢拡張リング1の特徴4と交互配置または相互作用するように構成されることができ、水晶体嚢拡張リング1の特徴4に対する任意の補完的特徴を含むことができる。いくつかの実施形態によると、噛合特徴29は、水晶体嚢拡張リング1の対応する特徴4と摺動して係合するように構成される、突出部、隆起および谷、および隆起多角形特徴、または隆起平行多角形特徴を含むことができる。
図15は、眼内レンズが水晶体嚢拡張リング1と完全に固着または係合されないように、眼内レンズ26の周囲の弛緩構成における水晶体嚢拡張リング1を示す。図16は、触覚部27上の噛合特徴29が水晶体嚢拡張リングの特徴4と係合および交互配置されるように、かつ眼内レンズ26がリング内で略同軸上に固着されるように、圧縮構成における水晶体嚢拡張リング1を示す。いくつかの実施形態によると、触覚部27の噛合特徴29は、図16に示されるもののような係合構成であるときに、水晶体嚢拡張リング1の特徴4と摺動して係合されることができる。特徴は、眼内レンズ26への外力の印加に応じて、中心軸を中心とした(例えば、時計回りおよび反時計回りの)双方向回転を可能にしながら、いずれの外力も存在しない場合に眼内レンズの望ましくない回転に抵抗することができる。これは、例えば、上記に説明されるもの等の半径方向に対称の特徴、またはそのような摺動係合を可能にする任意の他の好適な特徴を使用して、遂行されることができる。
図17は、水晶体嚢拡張リング1の特徴4と触覚部27の噛合特徴29との間の噛合の拡大図を示す。例えば、図17で見られるように、触覚部27の噛合特徴29は、必ずしも1:1の対応を伴ってリングの特徴と噛合する必要はない。本実施例では、噛合特徴29は、リングの特徴4が、2:1の対応を伴って触覚部の噛合特徴と噛合するように、リングの特徴4のピッチの約2倍であるピッチを有する。種々の相対的ピッチおよび噛合対応が、種々の実装で使用され得ることが検討される。例えば、いくつかの実施形態によると、触覚部の噛合特徴は、リングの特徴が、1:1の対応を伴って触覚部の噛合特徴と噛合するように、リング上の特徴のピッチと実質的に等しいピッチを有することができる。いくつかの実施形態によると、触覚部の噛合特徴は、リングの特徴が、2:1の対応を伴って触覚部の噛合特徴と噛合するように、リング上の特徴のピッチの約2倍であるピッチを有することができる。いくつかの実施形態によると、触覚部の噛合特徴は、リングの特徴が、3:1の対応を伴って触覚部の噛合特徴と噛合するように、リング上の特徴のピッチの約3倍であるピッチを有することができる。また、他の配列も使用され得ることも検討される。
図18は、いくつかの実施形態による、水晶体嚢拡張リング1の端部を示す。図18で見られるように、水晶体嚢拡張リング1は、外側区分17と、それが露出されるように外側区分17から延在する、アイレット11とを含むことができる。アイレット11は、外側区分17によって包絡または被覆され得る、内側区分18に取り付けられる、またはその一部であり得る。図18で見られるように、外側区分17は、アイレット11と半径方向に重複する、すなわち、半径方向30にアイレット11と重複することができる。この場合、中心軸38から生じ、外側区分17を通して半径方向外向きに描かれる、半径方向線区画もまた、アイレット11と交差するであろう。これは、例えば、アイレット11および外側区分17が半径方向に重複しない、図1に示されるアイレット11と対照を成す。いくつかの実施形態によると、そのような半径方向に重複する配列は、例えば、引き込まれるにつれて、挿入器デバイスの構成要素に引っ掛かる外側区分の傾向を低減させることによって、挿入器デバイスの中への水晶体嚢拡張リング1の組立または装填を促進するために有用であり得る。本実施例では、半径方向に重複する配列は、外側区分の一部が、内側区分の半径方向に外側にあるように、外側区分17から半径方向内向きにアイレット11を延在させることによって、達成される。水晶体嚢拡張リング1は、例えば、ワイヤ内側区分と、例えば、オーバーモールドされた外側材料区分とを含む、上記に説明される側面のうちのいずれか1つ以上のものを別様に含み得ることが検討される。
4.デバイス埋込
いくつかの実施形態は、赤道領域の面積内で外向きの圧力を印加するように眼球の水晶体嚢の中に挿入するための水晶体嚢拡張リングに関し、水晶体嚢拡張リングは、内側区分18と、外側リング区分17とを備え、該内側区分18は、中心固定要素と、固定要素から略対向して延在する2つの弓状アーム(9および10)であって、該アームは、水晶体嚢の赤道領域に沿って係合するように弧を形成し、該固定要素およびアームが構築される、アームと、該内側区分18を包絡する外側区分17とを有する。いくつかの実施形態では、該外側区分17は、少なくとも1.0ミリメートルの垂直外形と、少なくとも150マイクロメートルの水平外形とを有する。いくつかの実施形態では、該中心固定要素は、挿入デバイスによって受容されるように適合される。いくつかの実施形態では、該水晶体嚢拡張リングアーム(9および10)は、中心固定要素を引き寄せることによって挿入デバイスの中に装填され、それによって、アームをともに挿入デバイスの中に引き込むように相対的に配列され、その後に、デバイスから水晶体嚢の中へ弓状アーム(9および10)をともに放出する。いくつかの実施形態では、該固定要素およびアームは、同一平面上にある。いくつかの実施形態では、該リングはさらに、固定要素とアームとの間にステム区分を含む。いくつかの実施形態では、該アームは、同一平面上にあり、固定要素は、水晶体嚢内に展開されたときに、アームの平面外にオフセットされる。いくつかの実施形態では、該固定要素は、アイレットである。いくつかの実施形態では、該固定要素は、アームの隣接端部の間に形成される溝である。いくつかの実施形態では、該内側区分は、ニチノールから作製される。いくつかの実施形態では、該外側区分は、徐放のための薬物の吸収または組み込みを可能にする、ポリマー材料から作製される。いくつかの実施形態では、該外側区分17は、該内側区分の上にオーバーモールドされる。いくつかの実施形態では、該外側区分は、少なくとも1つの明確に異なる縁を有する。いくつかの実施形態では、該明確に異なる縁は、鋭縁5を備える。いくつかの実施形態では、該外側区分は、少なくとも1つの曲線縁6を有する。いくつかの実施形態では、該外側区分は、垂直特徴13を有する。いくつかの実施形態では、該外側区分の垂直特徴は、外側リング表面の垂直特徴を備える。いくつかの実施形態では、該外側区分の垂直特徴は、内側リング表面の垂直特徴13を備える。いくつかの実施形態では、該リングは、回転安定性を続いて埋め込まれる眼内レンズに提供する。いくつかの実施形態では、該特徴は、エッチングによって生成される。いくつかの実施形態では、本デバイスは、放出される前に、眼球の水晶体嚢の一般面に対して傾斜または横断する面内で水晶体嚢の内側で折畳され、それによって、水晶体嚢の組織による区画の衝撃を低減させる可撓性材料接合部の減衰効果のおかげで、嚢の病変または小帯の断裂の危険性を伴わずに、本デバイスが赤道領域内でその場所を占めることを可能にする。
いくつかの実施形態は、赤道領域の面積内で外向きの圧力を印加するように眼球の水晶体嚢の中に挿入するための水晶体嚢拡張リングに関し、水晶体嚢拡張リングは、内側区分18と、外側リング区分17とを備え、該内側区分18は、中心固定要素と、固定要素から略対向して延在する2つの弓状アーム(9および10)であって、該アームは、水晶体嚢の赤道領域に沿って係合するように弧を形成し、該固定要素およびアームが構築される、アームと、該内側区分18を包絡する外側区分17とを有する。いくつかの実施形態では、該外側区分17は、少なくとも1.0ミリメートルの垂直外形と、少なくとも150マイクロメートルの水平外形とを有する。いくつかの実施形態では、該中心固定要素は、挿入デバイスによって受容されるように適合される。いくつかの実施形態では、該水晶体嚢拡張リングアーム(9および10)は、中心固定要素を引き寄せることによって挿入デバイスの中に装填され、それによって、アームをともに挿入デバイスの中に引き込むように相対的に配列され、その後に、デバイスから水晶体嚢の中へ弓状アーム(9および10)をともに放出する。いくつかの実施形態では、該固定要素およびアームは、同一平面上にある。いくつかの実施形態では、該リングはさらに、固定要素とアームとの間にステム区分を含む。いくつかの実施形態では、該アームは、同一平面上にあり、固定要素は、水晶体嚢内に展開されたときに、アームの平面外にオフセットされる。いくつかの実施形態では、該固定要素は、アイレットである。いくつかの実施形態では、該固定要素は、アームの隣接端部の間に形成される溝である。いくつかの実施形態では、該内側区分は、ニチノールから作製される。いくつかの実施形態では、該外側区分は、徐放のための薬物の吸収または組み込みを可能にする、ポリマー材料から作製される。いくつかの実施形態では、該外側区分17は、該内側区分の上にオーバーモールドされる。いくつかの実施形態では、該外側区分は、少なくとも1つの明確に異なる縁を有する。いくつかの実施形態では、該明確に異なる縁は、鋭縁5を備える。いくつかの実施形態では、該外側区分は、少なくとも1つの曲線縁6を有する。いくつかの実施形態では、該外側区分は、垂直特徴13を有する。いくつかの実施形態では、該外側区分の垂直特徴は、外側リング表面の垂直特徴を備える。いくつかの実施形態では、該外側区分の垂直特徴は、内側リング表面の垂直特徴13を備える。いくつかの実施形態では、該リングは、回転安定性を続いて埋め込まれる眼内レンズに提供する。いくつかの実施形態では、該特徴は、エッチングによって生成される。いくつかの実施形態では、本デバイスは、放出される前に、眼球の水晶体嚢の一般面に対して傾斜または横断する面内で水晶体嚢の内側で折畳され、それによって、水晶体嚢の組織による区画の衝撃を低減させる可撓性材料接合部の減衰効果のおかげで、嚢の病変または小帯の断裂の危険性を伴わずに、本デバイスが赤道領域内でその場所を占めることを可能にする。
水晶体嚢拡張リングの直径は、いったん埋め込まれると、水晶体嚢の赤道領域に対してわずかに圧縮されるように選択されてもよい。本圧縮は、その端部を相互に向かって移動させ、第1の端部7が第2の端部8の外側を通過し、したがって、端部7および8の重複において非常に小さい段を形成することによって、水晶体嚢拡張リングを閉鎖する効果を有する。結果として生じる不連続性は、端部8と赤道の高さにおける嚢組織との間で半径方向に圧搾される傾向がある、第1の端部7の小さい厚さおよび固有の可撓性によって最小限にされる。その後、術後周期では、水晶体嚢は、直径が約0.5mm~1.5mmだけ収縮し得、その結果は、重複長を増加させることになる。
水晶体嚢拡張リングを埋め込んだ後、外科医は、リングの内側に眼内レンズ26を位置付けてもよい。触覚要素27は、開口の有無を問わず、C字形、J字形、または平坦であり、例えば、それらのうちの2つまたは3つが存在する。それぞれは、環状本体の主要部分の円筒内部表面と接触する、またはそれにもたれかかる。いくつかの眼内レンズ26は、光学系28の周辺から延在し、水晶体嚢拡張リング1とアセンブリを形成する、大きい開口を伴う3つの触覚要素27を有する。リング1は、したがって、有利なこととして、水晶体嚢内で眼内レンズ26を中心に置いて位置付ける役割も果たす。内部表面の軸方向幅は、眼内インプラントの触覚要素のための良好な荷担表面を提供してもよい。
上記の種類のリングは、水晶体嚢の収縮にもかかわらず、その直径を維持するという利点を有する。隆起特徴、垂直および水平特徴、およびある場合には、少なくとも1つの鋭縁は、細胞遊走に対する優れた障壁を提供する。内側区分18は、剛性材料から成り、オーバーモールドされた外側区分17は、該特徴を有する。
一実施形態では、リング1を埋め込むステップの後には、鉗子または注入器を使用する標準実践に従って眼内レンズ26を埋め込むステップが続いてもよい。眼内レンズの触覚要素27は、リングの主要部分の環状内部表面と接触する、またはそれにもたれかかる。
いくつかの実施形態によると、治療の方法は、眼に水晶体嚢拡張リングを埋め込むステップを伴うことができ、水晶体嚢拡張リングは、複数の特徴を有する、内側表面を備える。本方法はさらに、第1の回転方向に複数の特徴に沿って眼内レンズの触覚要素を回転させるステップを伴うことができる。本方法はさらに、第1の回転方向と反対の2の回転方向に複数の特徴に沿って眼内レンズの触覚要素を回転させるステップを伴うことができる。いくつかの実施形態によると、第1および第2の方向への回転は、例えば、眼に対して円環体眼内レンズを回転可能に位置付けるように、埋込手技の間に実施されることができる。いくつかの実施形態によると、本方法はさらに、後続の手技において(例えば、初期術後周期後に)眼に対して眼内レンズを回転させるステップを伴うことができる。これは、例えば、眼内レンズの触覚部の中への組織内方成長を防止または軽減するために有用であり得る。
水晶体嚢拡張リングのいくつかの実施形態は、事前に抗増殖生成物を含浸されてもよい。水晶体嚢拡張リングのいくつかの実施形態は、米国特許出願第14/396,941号(その開示は、あらゆる目的で参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるようなマイクロパターン化抗増殖表面を有してもよい。本開示の教示は、説明される実施形態または好ましい材料に限定されないが、対照的に、本開示の主題に適合する構造、構成、および材料の全ての変形例を包含する。
本開示は、眼球の水晶体嚢の安定化および白内障手術後の人工眼内レンズインプラントの回転の防止のためのデバイスおよび方法を備える、実施形態を検討し、述べられる目的および利点、およびそれに固有であるものを成就するようによく適合される。上記に開示される特定の実施形態は、本開示の教示が、本開示の利益を有する当業者に明白である、異なるが同等の様式で修正および実践され得るため、例証的にすぎない。したがって、本明細書に開示される特定の例証的実施形態は、改変または修正され得、全てのそのような変形例は、本開示の範囲および精神内で考慮されることが明白である。本技術は、これらの好ましい実施形態を参照して説明されているが、他の実施形態も同一の結果を達成することができる。上記に引用される全ての出願、特許、および出版物、および対応する出願の開示全体は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
前述の説明は、当業者が本明細書に説明される種々の構成を実践することを可能にするように提供される。本技術は、特に、種々の図および構成を参照して説明されているが、これらは、例証目的のためであり、本技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。
本技術を実装するため多くの他の方法が存在し得る。本明細書に説明される種々の機能および要素は、本技術の範囲から逸脱することなく、示されるものと異なるように区分化されてもよい。これらの構成の種々の修正が、当業者に容易に明白となり、本明細書で定義される一般的原理が、他の構成に適用されてもよい。したがって、多くの変更および修正が、本技術の範囲から逸脱することなく、当業者によって本技術に行われてもよい。
開示されるプロセスにおけるステップの具体的順序および階層は、例示的アプローチの例証であることを理解されたい。設計選好に基づいて、プロセスにおけるステップの具体的順序および階層は、再配列され得ることを理解されたい。ステップのうちのいくつかは、同時に実施されてもよい。任意の付随する方法の請求項は、サンプル順序で種々のステップの要素を提示し、提示される具体的順序および階層に限定されるように意図されていない。
「側面」等の語句は、そのような側面が本技術に不可欠であること、またはそのような側面が本技術の全てに構成に適用されることを含意しない。側面に関する開示は、全ての構成、または1つ以上の構成に適用され得る。側面は、開示の1つ以上の実施例を提供し得る。「側面」等の語句は、1つ以上の側面を指し得、逆も同様である。「実施形態」等の語句は、そのような実施形態が本技術に不可欠であること、またはそのような実施形態が本技術の全てに構成に適用されることを含意しない。実施形態に関する開示は、全ての実施形態、または1つ以上の実施形態に適用され得る。実施形態は、開示の1つ以上の実施例を提供し得る。「実施形態」等の語句は、1つ以上の実施形態を指し得、逆も同様である。「構成」等の語句は、そのような構成が本技術に不可欠であること、またはそのような構成が本技術の全てに構成に適用されることを含意しない。構成に関する開示は、全ての構成、または1つ以上の構成に適用され得る。構成は、開示の1つ以上の実施例を提供し得る。「構成」等の語句は、1つ以上の構成を指し得、逆も同様である。
本明細書で使用されるように、一連の項目に先行する語句「~のうちの少なくとも1つ」は、項目のうちのいずれかを分離するための用語「および」または「または」を伴って、リストの各構成要素(すなわち、各項目)ではなく、全体としてリストを修飾する。語句「~のうちの少なくとも1つ」は、列挙される各項目のうちの少なくとも1つの選択を要求せず、むしろ、本語句は、項目のうちのいずれか1つのうちの少なくとも1つ、および/または項目の任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、および/または項目のそれぞれのうちの少なくとも1つを含む、意味を可能にする。一例として、語句「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」はそれぞれ、Aのみ、Bのみ、またはCのみ、A、B、およびCの任意の組み合わせ、および/またはA、B、およびCのそれぞれのうちの少なくとも1つを指す。
本開示で使用されるような「上」、「底」、「前」、「後」、および同等物等の用語は、通常の重力基準系ではなく、恣意的基準系を指すものとして理解されるべきである。したがって、上面、底面、前面、および後面は、重力基準系において、上向きに、下向きに、対角線上に、または水平に延在し得る。
さらに、用語「~を含む」、「~を有する」、または同等物が、説明または請求項で使用される限りにおいて、そのような用語は、「~を備える」が請求項内で移行句として採用されるときに解釈されるため、用語「~を備える」に類似する様式で包含的であることを意図している。
用語「例示的」は、「実施例、事例、または例証としての役割を果たす」を意味するために本明細書で使用される。「例示的」として本明細書に説明される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態に対して好ましいまたは有利であるものとして解釈される必要はない。
単数形の要素の言及は、具体的に記述されない限り、「唯一の」を意味せず、むしろ、「1つ以上の」を意味することを意図している。男性代名詞(例えば、「彼の」)は、女性および中性(例えば、「彼女の」および「その))を含み、逆も同様である。用語「いくつかの」は、「1つ以上の」を指す。下線付きおよび/またはイタリック体の表題および副表題は、便宜上のみで使用され、本技術を限定せず、本技術の説明の解釈と関連して参照されない。当業者に公知である、または後に公知となる、本開示の全体を通して説明される種々の構成の要素の全ての構造的および機能的均等物は、参照することによって本明細書に明示的に組み込まれ、本技術によって包含されることを意図している。さらに、本明細書に開示されるいかなるものも、そのような開示が上記の説明に明示的に記載されるかどうかにかかわらず、公衆に捧げられることを意図していない。
本技術のある側面および実施形態が、説明されたが、これらは、一例のみとして提示されており、本技術の範囲を限定することを意図していない。実際に、本明細書に説明される新規の方法およびシステムは、その精神から逸脱することなく、種々の他の形態で具現化され得る。付随する請求項およびそれらの均等物は、本技術の範囲および精神内に該当するであろうような形態または修正を網羅することを意図している。
他の目的、利点、および新規の特徴、および本技術の適用可能性のさらなる範囲は、付随する図面と併せて解釈される、以下に続く詳細な説明で部分的に記載され、以下の検討に応じて、部分的に当業者に明白となるであろう、または本技術の実践によって習得され得る。本技術の目的および利点は、添付の請求項で特に指摘される手段および組み合わせを用いて、実現および成就され得る。
(項目1)
水晶体嚢拡張リングであって、
眼の水晶体嚢内に円周方向に嵌合するように構成される開放リング構造であって、上記開放リング構造は、
外側リング表面と、
内側リング表面であって、上記外側リング表面および上記内側リング表面は、上記水晶体嚢拡張リングの幾何学的中心を中心として延在する同心環状表面であり、上記外側リング表面および上記内側リング表面は、一定の幅において離れて配置される、内側リング表面と、
上記外側リング表面上に配置され、上記外側リング表面から上記幾何学的中心の外向きに延在する複数の隆起特徴であって、上記外側リング表面上に配置される上記複数の隆起特徴は、上記眼の水晶体嚢内で定位置に上記水晶体嚢拡張リングを固着させるように構成される、複数の隆起特徴と、
上記内側リング表面上に配置され、上記内側リング表面から上記幾何学的中心に向かって内向きに延在する複数の隆起特徴であって、上記内側リング表面上に配置される上記複数の隆起特徴は、いずれの外力もない場合に眼内レンズの望ましくない回転に抵抗するように、かつ上記眼内レンズへの外力の印加に応じて、上記水晶体嚢拡張リングの幾何学的中心を中心として時計回りおよび反時計回り方向のうちの1つで双方向回転を提供するように構成される、複数の隆起特徴と
を備える、開放リング構造
を備える、水晶体嚢拡張リング。
(項目2)
上記内側リング表面上の上記隆起特徴はそれぞれ、相互に向かって湾曲する対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目3)
上記内側リング表面上の上記隆起特徴はそれぞれ、上記幾何学的中心に向かって相互と略平行に延在する対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目4)
隣接する対の上記隆起特徴によって上記開放リング構造の幾何学的中心から包囲される角度は、0.5度~10度である、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目5)
包囲される上記角度は、0.5度~5度である、項目4に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目6)
包囲される上記角度は、0.5度~3度である、項目4に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目7)
上記隆起特徴のそれぞれの側面は、30度~100度の角度において対応する内側または外側リング表面から傾斜している、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目8)
上記隆起特徴はそれぞれ、相互と略平行に延在する対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目9)
上記隆起特徴はそれぞれ、半径方向内向きの方向に相互に向かって収束する、対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目10)
上記隆起特徴はそれぞれ、長方形の外形を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目11)
上記隆起特徴はそれぞれ、台形の外形を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目12)
上記隆起特徴はそれぞれ、90度未満の角度においてそれぞれ傾斜している、対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目13)
上記隆起特徴はそれぞれ、半径方向に対称である、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目14)
上記開放リング構造はさらに、第1の端部と、第2の端部とを備え、上記第1の端部または上記第2の端部のうちの少なくとも1つは、アイレットを備える、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目15)
上記第1の端部および上記第2の端部はそれぞれ、アイレットを有し、上記第1および第2の端部は、上記水晶体嚢拡張リングの圧縮に応じて、相互に向かって移動可能である、項目14に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目16)
内側リング区分を少なくとも部分的に包絡する外側リング区分をさらに備える、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目17)
上記内側リング区分は、ワイヤから作製され、上記外側リング区分は、上記ワイヤにわたって成型または堆積される弾性材料から作製される、項目16に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目18)
上記ワイヤは、ニチノールワイヤであり、上記弾性材料は、シリコーンである、項目17に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目19)
上記内側リング表面上の上記隆起特徴はそれぞれ、90度未満の角度においてそれぞれ傾斜している第1および第2の対向側面を有し、上記第1の対向側面の傾斜角は、上記第2の対向側面の傾斜角と異なる、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目20)
上記内側リング表面上の各対の上記隆起特徴は、あるピッチにおいて相互から離間され、上記ピッチは、上記眼内レンズの段階的回転のための回転精度を決定するように構成される、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目21)
水晶体嚢拡張リング内の眼内レンズの回転位置付けを提供するための方法であって、
項目1-20のいずれかに記載の水晶体嚢拡張リング内に上記眼内レンズを配置することと、
上記水晶体嚢拡張リングに対して時計回り方向に上記眼内レンズを回転させるための第1の外力および上記水晶体嚢拡張リングに対して反時計回り方向に上記眼内レンズを回転させるための第2の外力のうちの1つを印加することと
を含む、方法。
(項目1)
水晶体嚢拡張リングであって、
眼の水晶体嚢内に円周方向に嵌合するように構成される開放リング構造であって、上記開放リング構造は、
外側リング表面と、
内側リング表面であって、上記外側リング表面および上記内側リング表面は、上記水晶体嚢拡張リングの幾何学的中心を中心として延在する同心環状表面であり、上記外側リング表面および上記内側リング表面は、一定の幅において離れて配置される、内側リング表面と、
上記外側リング表面上に配置され、上記外側リング表面から上記幾何学的中心の外向きに延在する複数の隆起特徴であって、上記外側リング表面上に配置される上記複数の隆起特徴は、上記眼の水晶体嚢内で定位置に上記水晶体嚢拡張リングを固着させるように構成される、複数の隆起特徴と、
上記内側リング表面上に配置され、上記内側リング表面から上記幾何学的中心に向かって内向きに延在する複数の隆起特徴であって、上記内側リング表面上に配置される上記複数の隆起特徴は、いずれの外力もない場合に眼内レンズの望ましくない回転に抵抗するように、かつ上記眼内レンズへの外力の印加に応じて、上記水晶体嚢拡張リングの幾何学的中心を中心として時計回りおよび反時計回り方向のうちの1つで双方向回転を提供するように構成される、複数の隆起特徴と
を備える、開放リング構造
を備える、水晶体嚢拡張リング。
(項目2)
上記内側リング表面上の上記隆起特徴はそれぞれ、相互に向かって湾曲する対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目3)
上記内側リング表面上の上記隆起特徴はそれぞれ、上記幾何学的中心に向かって相互と略平行に延在する対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目4)
隣接する対の上記隆起特徴によって上記開放リング構造の幾何学的中心から包囲される角度は、0.5度~10度である、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目5)
包囲される上記角度は、0.5度~5度である、項目4に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目6)
包囲される上記角度は、0.5度~3度である、項目4に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目7)
上記隆起特徴のそれぞれの側面は、30度~100度の角度において対応する内側または外側リング表面から傾斜している、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目8)
上記隆起特徴はそれぞれ、相互と略平行に延在する対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目9)
上記隆起特徴はそれぞれ、半径方向内向きの方向に相互に向かって収束する、対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目10)
上記隆起特徴はそれぞれ、長方形の外形を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目11)
上記隆起特徴はそれぞれ、台形の外形を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目12)
上記隆起特徴はそれぞれ、90度未満の角度においてそれぞれ傾斜している、対向側面を有する、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目13)
上記隆起特徴はそれぞれ、半径方向に対称である、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目14)
上記開放リング構造はさらに、第1の端部と、第2の端部とを備え、上記第1の端部または上記第2の端部のうちの少なくとも1つは、アイレットを備える、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目15)
上記第1の端部および上記第2の端部はそれぞれ、アイレットを有し、上記第1および第2の端部は、上記水晶体嚢拡張リングの圧縮に応じて、相互に向かって移動可能である、項目14に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目16)
内側リング区分を少なくとも部分的に包絡する外側リング区分をさらに備える、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目17)
上記内側リング区分は、ワイヤから作製され、上記外側リング区分は、上記ワイヤにわたって成型または堆積される弾性材料から作製される、項目16に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目18)
上記ワイヤは、ニチノールワイヤであり、上記弾性材料は、シリコーンである、項目17に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目19)
上記内側リング表面上の上記隆起特徴はそれぞれ、90度未満の角度においてそれぞれ傾斜している第1および第2の対向側面を有し、上記第1の対向側面の傾斜角は、上記第2の対向側面の傾斜角と異なる、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目20)
上記内側リング表面上の各対の上記隆起特徴は、あるピッチにおいて相互から離間され、上記ピッチは、上記眼内レンズの段階的回転のための回転精度を決定するように構成される、項目1に記載の水晶体嚢拡張リング。
(項目21)
水晶体嚢拡張リング内の眼内レンズの回転位置付けを提供するための方法であって、
項目1-20のいずれかに記載の水晶体嚢拡張リング内に上記眼内レンズを配置することと、
上記水晶体嚢拡張リングに対して時計回り方向に上記眼内レンズを回転させるための第1の外力および上記水晶体嚢拡張リングに対して反時計回り方向に上記眼内レンズを回転させるための第2の外力のうちの1つを印加することと
を含む、方法。
Claims (21)
- 水晶体嚢拡張リングであって、
眼の水晶体嚢内に円周方向に嵌合するように構成される開放リング構造であって、前記開放リング構造は、
外側リング表面と、
内側リング表面であって、前記外側リング表面および前記内側リング表面は、前記水晶体嚢拡張リングの幾何学的中心を中心として延在する同心環状表面であり、前記外側リング表面および前記内側リング表面は、一定の幅において離れて配置される、内側リング表面と、
前記外側リング表面上に配置され、前記外側リング表面から前記幾何学的中心の外向きに延在する複数の隆起特徴であって、前記外側リング表面上に配置される前記複数の隆起特徴は、前記眼の水晶体嚢内で定位置に前記水晶体嚢拡張リングを固着させるように構成される、複数の隆起特徴と、
前記内側リング表面上に配置され、前記内側リング表面から前記幾何学的中心に向かって内向きに延在する複数の隆起特徴であって、前記内側リング表面上に配置される前記複数の隆起特徴は、いずれの外力もない場合に眼内レンズの望ましくない回転に抵抗するように、かつ前記眼内レンズへの外力の印加に応じて、前記水晶体嚢拡張リングの幾何学的中心を中心として時計回りおよび反時計回り方向のうちの1つで双方向回転を提供するように構成される、複数の隆起特徴と
を備える、開放リング構造
を備える、水晶体嚢拡張リング。 - 前記内側リング表面上の前記隆起特徴はそれぞれ、相互に向かって湾曲する対向側面を有する、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記内側リング表面上の前記隆起特徴はそれぞれ、前記幾何学的中心に向かって相互と略平行に延在する対向側面を有する、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 隣接する対の前記隆起特徴によって前記開放リング構造の幾何学的中心から包囲される角度は、0.5度~10度である、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 包囲される前記角度は、0.5度~5度である、請求項4に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 包囲される前記角度は、0.5度~3度である、請求項4に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記隆起特徴のそれぞれの側面は、30度~100度の角度において対応する内側または外側リング表面から傾斜している、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記隆起特徴はそれぞれ、相互と略平行に延在する対向側面を有する、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記隆起特徴はそれぞれ、半径方向内向きの方向に相互に向かって収束する、対向側面を有する、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記隆起特徴はそれぞれ、長方形の外形を有する、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記隆起特徴はそれぞれ、台形の外形を有する、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記隆起特徴はそれぞれ、90度未満の角度においてそれぞれ傾斜している、対向側面を有する、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記隆起特徴はそれぞれ、半径方向に対称である、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記開放リング構造はさらに、第1の端部と、第2の端部とを備え、前記第1の端部または前記第2の端部のうちの少なくとも1つは、アイレットを備える、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記第1の端部および前記第2の端部はそれぞれ、アイレットを有し、前記第1および第2の端部は、前記水晶体嚢拡張リングの圧縮に応じて、相互に向かって移動可能である、請求項14に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 内側リング区分を少なくとも部分的に包絡する外側リング区分をさらに備える、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記内側リング区分は、ワイヤから作製され、前記外側リング区分は、前記ワイヤにわたって成型または堆積される弾性材料から作製される、請求項16に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記ワイヤは、ニチノールワイヤであり、前記弾性材料は、シリコーンである、請求項17に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記内側リング表面上の前記隆起特徴はそれぞれ、90度未満の角度においてそれぞれ傾斜している第1および第2の対向側面を有し、前記第1の対向側面の傾斜角は、前記第2の対向側面の傾斜角と異なる、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 前記内側リング表面上の各対の前記隆起特徴は、あるピッチにおいて相互から離間され、前記ピッチは、前記眼内レンズの段階的回転のための回転精度を決定するように構成される、請求項1に記載の水晶体嚢拡張リング。
- 水晶体嚢拡張リング内の眼内レンズの回転位置付けを提供するための方法であって、
請求項1-20のいずれかに記載の水晶体嚢拡張リング内に前記眼内レンズを配置することと、
前記水晶体嚢拡張リングに対して時計回り方向に前記眼内レンズを回転させるための第1の外力および前記水晶体嚢拡張リングに対して反時計回り方向に前記眼内レンズを回転させるための第2の外力のうちの1つを印加することと
を含む、方法。
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