JP2022500939A - データを受信する方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
方法は、光トランシーバの受信側において、光ファイバを含む第1の送信リンク上の光源によって送信されたデータを搬送する第1の送信光信号に対応する、受信光信号を受信することと、受信光信号における干渉信号の、光ファイバを含む第2の送信リンク上での光トランシーバの送信側による第2の送信光信号の送信によって誘起される、干渉成分を決定することと、決定された干渉成分に基づいて受信光信号を処理して、第1の送信光信号の推定値を得ることを含む。
Description
本発明は、光ネットワークの分野に関し、特に、データ通信用の光ファイバを用いた光アクセスネットワークに関する。
光ファイバを用いた光ネットワークは、長い間、ポイントツーポイントトポロジ(IEEEシリーズ)、時間波長分割多重(TWDM)受動光ネットワーク(PON)(G.989シリーズ)を含む受動光ネットワーク(例えば、G.987、G988シリーズ)、及び、多用途波長分割多重WDM−PON(G.989シリーズ)などのネットワークトポロジを用いてきた。光学ポイントツーポイントデータ送信は、一般的に、それぞれが一方向の送信専用である2本の光ファイバに1つの波長を用いている。
受動光ネットワーク、例えば、G.987,G.988シリーズもまた一つのファイバに1つの波長を用いており、その出力は異なるエンドユーザに届く様々なファイバに分割される。一般的には、同一の光分散ネットワークにおいて、下り方向に1つの波長があり、上り方向にはそれとは異なる波長がある。上り方向の波長と下り方向の波長は、2つの波長によって搬送される信号間の隔離性を低複雑かつ低コストで提供するに足る程度に離れている。
PONシステムは、毎秒10ギガビット(Gbps)まで、NRZ変調を用いて、提供できる。TWDM PON(G.989シリーズ)は、同一のODNにおいて相互に積層した様々な波長の対を用いている。ITUに規定されるように、TWDM PONシステムは多波長のPONシステムであり、各波長チャネルは時分割多重化機構及び多重アクセス機構を用いて複数のONU間で共有されてもよい。TWDM PONシステムは、NRZ変調を基に、10Gbps線路速度で4チャネルまで提供することができる。ポイントツーポイント(PtP)WDM PON(G.989シリーズ)システムにおいて、異なるPONシステム(異なるエンドユーザのセットに対応できる)は、(追加的に出力分割器を用いることによって)波長多重化/逆多重化を用いて、同一のODNにおいて多重化され、逆多重化される。
ITUに規定されるように、PtP WDM PONシステムは、下り方向のONU毎の専用の波長チャネルと上り方向のONU毎の専用の波長チャネルを用いたポイントツーポイント接続を可能にする多重波長PONシステムである。光終端と光ネットワークユニット(エンドユーザ)とをつなぐ波長は、調整可能な方法で、すなわち目標送信波長に同調するようにシステムを動作させながら選択することができる。このような波長多用途WDM−PONシステムは、NRZ変調を使用して、1線路速度当たり10Gbpsまでを提供することができる。
2017年には、最大伝送速度約10Gbpsの最大伝送速度の、単一ファイバ上でのデータ双方向伝送能力を有する「BiDi」トランシーバと呼ばれる新しい光トランシーバが市場に現れた。
2015年から2017年にかけて、光アクセストポロジは、例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)の言葉で、BU(ベースバンドユニット)やDU(分散ユニット)とも呼ばれる、移動ベースバンドユニット(BBU)や遠隔無線ヘッド(RRH)と接続するための、フロントホールアプリケーションを対象としてきた。また、通信事業者は、フロントホール光アクセスに関して、様々な要件を提示しており、それらは以下の項目を含んでいる:ポイントツーポイント通信については、IEEEレガシーポイントツーポイント技術とは異なり、上り方向及び下り方向の通信リンク、すなわち、各方向の通信リンクは、固有の光ファイバ上に提供されるべきである。他の利点の中で、この要件によりファイバ数が半減し、筐体の大きさやメンテナンスの労力が大きく削減される。
従って、光アクセスネットワークにおける複数のユーザ間でのデータ通信に使用される光ファイバの数を制限する必要があり、複数のユーザが単一の光ファイバ上に多重化されるスキーム及び対応する光学コンポーネントが検討される。
一つの光ファイバ上に、複数のユーザの双方向のデータ通信信号が多重化される、CWDM(低密度波長分割多重化)或いはDWDM(高密度波長分割多重化)などの、光ネットワーク技術のために開発されてきた、トランシーバ及び多重化/逆多重化装置などの低コストのコンポーネントを再利用することが望ましいので、追加のコスト制約も説明する必要がある。光分散ネットワーク以外の光ネットワークに向けて開発され配置されてきたそのようなレガシー技術を、少なくとも部分的に、再利用することは、様々な技術的課題、特に、光アクセスネットワークで使用される場合、各ユーザに対する上り方向及び下り方向の光信号の隣接する波長の利用という観点から、様々な技術的な課題を提起する。 これらの課題は、BiDiトランシーバを使用し、10Gbpsを超える線路速度で動作する光アクセスネットワークにおいては、さらに顕著であり、他の課題が生じる。
従って、光トランシーバのような光ネットワークノードを動作させる改善されたスキーム、及び、それを実装した、当該技術における従来技術の上述の問題点や短所に対処するネットワークノードを提供する必要がある。
本開示の目的は、光ネットワークノードを動作させる改善されたスキーム、及びそれを実装したネットワークノードを提供することである。
本開示の別の目的は、光分散ネットワークの光トランシーバを動作させる改善されたスキーム及びそれを実装する光トランシーバを提供することである。
本開示のさらに別の目的は、光トランシーバにおいてデータを受信する改善されたスキーム及びそれを実装する光トランシーバを提供することである。
これらの目的及び他の利点を達成するため、そして、本開示の目的に従って、本明細書において具体化され広く記述されるように、本発明の開示の一態様において、光分散ネットワークの光トランシーバにおけるデータ受信方法が提案される。該データ受信方法は、光トランシーバの受信側において、光ファイバを含む第1の伝送リンク上の光源によって送信されたデータを搬送する第1の送信光信号に対応する、受信光信号を受信すること、受信光信号における干渉信号の、前記光ファイバを含む第2の伝送リンク上の第2の送信光信号の前記光トランシーバの送信側による送信によって誘起される、干渉成分を決定すること、前記決定された干渉成分に基づいて前記受信光信号を処理して、前記第1の送信光信号の推定値を得ることを含む。
いくつかの実施形態において、受信光信号及び第2の送信光信号は、周波数多重化を使用して光ファイバ上で伝送される複数の双方向光信号における双方向光信号の下り方向のチャネル及び上り方向のチャネルにそれぞれ対応する。
いくつかの実施形態において、第1の送信光信号及び第2の送信光信号は、隣接する搬送波周波数を有し、受信光信号を受信することは、受信信号をフィルタリングして、複数の双方向光信号の他の信号から該双方向光信号を分離することを含む。
いくつかの実施形態において、本願の方法は、干渉成分の振幅歪成分を決定し、受信光信号から振幅歪成分を除去することをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態において、本願の方法は、干渉成分の位相歪成分を決定し、受信光信号から位相歪成分を除去することをさらに含んでもよい。
したがって、本願の補償スキームは、振幅歪成分のみが補償される、或いは振幅歪成分と位相歪成分の両方が補償されるように、有利に設計され得る。
いくつかの実施形態において、干渉成分を決定することは、送信された第2の送信光信号の逆方向伝搬のそれぞれから誘導された寄与信号の組合せを特徴付けることを含む。
いくつかの実施形態において、光分散ネットワークの光コネクタまたはパワースプリッタのような、第2の伝送リンクに含まれるネットワークノード上での送信された第2の送信光信号の後方反射によって、少なくとも1つの寄与信号が生成される。
1つまたは複数の実施形態において、干渉成分を決定することは、光トランシーバの送信側以外で、光分散ネットワークの光源のすべての送信を停止することと;光トランシーバ以外の光源は送信せず、光トランシーバの送信側で、所定の信号を送信することと;光トランシーバの受信側で、前記所定の信号の送信に対応する受信信号を記録することを含む。
いくつかの実施形態において、干渉成分を決定することは、送信された第1の送信光信号に対応する受信光信号の第1の信号成分の第1の減衰係数の推定値を決定することを含む。
いくつかの実施形態において、受信光信号を処理することは、送信された第2の送信光信号に対応する受信光信号の第2の信号成分の第2の減衰係数の推定値を決定することを含む。
いくつかの実施形態において、干渉成分を決定することは、第1の送信光信号の第1の搬送波周波数及び第2の送信光信号の第2の搬送波周波数に基づいて、位相シフト係数の推定値を決定することを含む。
本発明の開示の別の態様では、プロセッサと、プロセッサと動作可能に結合されたメモリと、光分散ネットワークで通信を行うネットワークインタフェースとを含む装置が提案される。この装置は、本発明の開示で提案された方法を実行するように構成される。このような装置を含む光分散ネットワークの光トランシーバも提案される。
本発明の開示のさらに別の態様では、実行可能な命令で符号化された非一時的なコンピュータ可読媒体が提案される。この命令が実行されると、メモリと動作可能に結合されたプロセッサを備える装置に、本発明の開示で提案された方法が実行される。
本発明の開示のさらに別の態様では、コンピュータ可読媒体に有形に具体化されたコンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品が提案される。このコンピュータプログラムコードは、コンピュータシステムに提供され実行されたときに、本発明の開示で提案された方法をコンピュータに実行させる命令を含む。本発明の開示の別の態様では、例えば、圧縮または符号化を介して、本明細書で提案されるコンピュータプログラムを表すデータセットが提案される。
本発明は、プロセス、装置、システム、デバイス、及び現在知られて後に開発されるアプリケーションの方法として、限定することなく、多数の方法で実施されうることと利用されうることを理解されたい。本明細書に開示されたシステムのこれら及び他の特有の特徴は、以下の説明及び添付図面からより容易に明らかになる。
添付の明細書と併せて、添付の図面を参照することにより、当業者に、本発明の開示がよりよく理解され、その多数の目的及び利点がより明らかになる。
説明の簡略化及び明確化のため、図面は一般的な構成の方法を示し、周知の特徴及び技術の説明及び詳細は、本発明の記載された実施形態の議論が不必要に曖昧になることがないように省略される。さらに、図面中の要素は必ずしも縮尺どおりに描かれていない。例えば、図面中の一部の要素の寸法は、本発明の実施形態の理解を向上させるため、他の要素に対して誇張されることがある。特定の図は、現実の条件下では非対称で規則的でないような直線、鋭角、及び/又は平行な面等を有する構造を示す場合など、理解を助けるために、理想的な態様で示すことがある。 異なる図において同一の参照番号は同一の要素を示し、必ずしもそうであるとは限らないが、類似の参照番号は類似の要素を示す。
さらに、本明細書の教示は、様々な形態で実施することができ、本明細書に開示されるいずれの特定の構造及び/または機能は、単に代表的なものであることは明らかである。特に、本明細書に開示された態様は、他の態様とは独立して実施することができ、いくつかの態様を様々な方法で組み合わせることができることを当業者であれば理解するであろう。
本開示は、1つ以上の例示的な実施形態による方法、システム、及びコンピュータプログラムの機能、エンジン、ブロック図及びフローチャート図を参照して、以下に説明される。以下に説明する機能、エンジン、ブロック図のブロック、及びフローチャート図のそれぞれは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらを適宜組み合わせて実装することができる。ソフトウェアで実施される場合、機能、エンジン、ブロック図のブロック、及び/またはフローチャート図は、コンピュータ可読媒体上で記憶または送信され、或いは、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置にロードされ、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置において実行するコンピュータプログラム命令またはソフトウェアコードが本明細書に記載される機能を実施する手段を作成するような、機械を生成する。
コンピュータ可読媒体の実施形態は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へコンピュータプログラムの伝送を可能にする任意の媒体を含む通信媒体との両方を含むが、これらに限定されない。本明細書で用いられるように、「コンピュータ記憶媒体」は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセス可能な任意の物理的媒体であってもよい。さらに、「メモリ」及び「コンピュータ記憶媒体」との用語は、限定されずに、ハードドライブ、フラッシュドライブ、または他のフラッシュメモリデバイス(例えば、メモリキー、メモリスティック、キードライブ)、CD−ROMまたは他の光記憶装置、DVD、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、メモリチップ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、スマートカードなど 、または、コンピュータプロセッサによって読み取り可能な命令またはデータ構造の形態で、プログラムコードを搬送または格納するために用いられる他の適当な媒体、などの任意のタイプのデータ記憶装置、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。また、様々な形態のコンピュータ可読媒体は、ルータ、ゲートウェイ、サーバ、または、有線(同軸ケーブル、ファイバ、ツイストペア、DSLケーブル)または無線(赤外線、無線、セルラ、マイクロ波)の他の伝送デバイスを含むコンピュータに、命令を伝送或いは搬送してもよい。命令は、限定されずに、アセンブリ、C、C++、Python、Visual Basic、SQL、PHP、及びJAVA(登録商標)を含む、任意のコンピュータプログラミング言語からのコードを含んでもよい。
特に断らない限り、以下の説明の全体を通して、処理、計算、演算、判定などの用語を用いた以下の説明は、コンピュータシステムのレジスタまたはメモリ内の電子的な量のような物理量として表されるデータを操作して、メモリ、レジスタまたは他の情報記憶媒体、コンピューティングシステムの伝送または表示装置、内の物理量として表される他のデータに変換する、コンピュータまたはコンピューティングシステム、または類似の電子計算装置の動作またはプロセスを指すことが理解されるであろう。
「含む」、「有する」との用語、及びそれらの変形は、要素の列挙を含むプロセス、方法、物、または装置が、必ずしもそれらの要素に限定されるものではなく、明示的に列挙されていない、または、そのようなプロセス、方法、物、または装置に固有の、他の要素を含むことができるように、非排他的な包含を網羅することを意図する。
さらに、「例示的な」の語は、本明細書では、「例、実例、例示として提供する」ことを意味するために用いられる。「例示的」に、本明細書に記載された任意の実施形態または設計は、必ずしも、他の実施形態または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
以下の説明及び請求の範囲において、「結合された」及び「接続された」との用語は、それらの派生語とともに、2つ以上の要素が互いに直接物理的または電気的に接触していることを示すために、または2つ以上の要素が互いに直接的に接触していないが、相互に協働または相互作用することを示すために、差別せずに用いられる。
本開示の目的のために、「光ネットワーク」は、デバイス(本明細書では「ノード」とも呼ばれる)を結合することができ、光データ通信がデバイス間で行われるように、光ファイバを用いるネットワークを参照するものと理解されたい。本発明の開示による光ネットワークにおいては、任意の数のノード、デバイス、装置、リンク、相互接続などが用いられてよい。
例えば、受信機、送信機(例えば、レーザ光源デバイスを含む光/電気複合デバイス)、又はトランシーバ等の、光ネットワークの計算装置は、1つ以上の光ファイバを介して信号を送信及び/又は受信することができ、及び/又はデータを処理及び/又は記憶することができる。
本開示の実施形態は、光分散ネットワークに特に限定されず、様々な用途において用いられうると理解されたい。
図1Aは、従来の光アクセスに一般的に使用されるポイントツーポイントトポロジを概略的に示す。
図1Aは、2つの光ネットワークノード(2、3)が2本のファイバ(4a、4b)によるデータ通信のために互いに接続されているネットワーク(1)を示す。
ポイントツーポイントトポロジは、光ファイバ上の1つの波長(λ1)を1つの通信リンク方向に光通信するために使用し、他の方向に他のファイバ上の同じ波長(λ1)を使用する。そうでなければ、同一波長は、1つの方向及びその逆方向の、それぞれデータ伝送専用の2つの異なるファイバ(4a、4b)上の光信号の伝送に使用される。本発明の開示全体を通して、ネットワークノードから見た互いに反対の方向と、ネットワークノードによって送信されたデータに対応する一つの方向と、ネットワークノードによって受信されたデータに対応する逆方向とは、それぞれ、「上り方向」、「下り方向」、「上りリンク」、「下りリンク」と、差別せずに、称することにする。ファイバ(4a、4b)の1つを介して伝送されるデータは、使用されるファイバの種類に依存して(ファイバ光ネットワーキングにおいて、減衰は1550nm付近の動作波長では1kmあたり0.15dB程度であり、1300nm付近の動作波長では0.55dB/kmである)、一般的に、0.5dB/km程度減衰する。例えば、約40kmの長さの光ファイバに対して、データソース(2、3)からウェル(3、2)まででの減衰は約4.5dBである。このようなポイントツーポイントトポロジは、約1550nm波長のCバンドにおいて、NRZ変調に基づいて、25Gbpsまでの線路速度を提供することができる。
図1Bは、従来の光アクセスに一般的に使用されるPONトポロジを概略的に示す。
図1Bは、中央ノード(11)が、パワースプリッタノード(12)を介して複数のネットワークノード(13a…13n)に接続されるネットワーク(10)を示し、それぞれの2つのノードの対は、通信方向ごとの波長(λ1及びλ2)を使用する単一の光ファイバによって、接続されている。
図2は、複数の下り方向チャネル/上り方向チャネルの対が単一の光ファイバを介して伝送される例示的な双方向トポロジを示す。
上り方向チャネルと下り方向チャネルに同一の波長を用いて、上り方向チャネルが第1の光ファイバを介して伝送され、下り方向チャネルが第2の光チャネルを介して伝送される図1Aに示されたポイントツーポイントトポロジとは対照的に、双方向トポロジは、周波数多重化を用いて、同じ光ファイバ上で上り方向チャネルと下り方向チャネルとを伝送する。上り方向チャネル及び下り方向チャネルは、隣接する周波数リソース、すなわち隣接する波長を使用する。この周波数多重化は、それぞれユーザに対応可能な上り方向チャネルと下り方向チャネルの複数の対を搬送するために使用することができる。
事実、ポイントツーポイントトポロジ光ネットワークにおけるリソース消費を最適化するために、単一の光ファイバまたは(各方向に1つの)2つのファイバを使用するかどうか、同じ光ファイバリソース上で可能な限り多くのユーザを多重化することが有益である。具体的には、光アクセスネットワークにおいて、リソース使用の効率は、限られたリソースを使用して可能な限り多くのユーザに対処するための、キーとなる要件である。1つのファイバのみを使用する場合、異なるユーザは、各ユーザについて異なる波長の対(下り方向チャネルに1つの波長、上り方向チャネルに1つの波長)の使用を通じて多重化される。
特に光アクセスネットワークのための他の要件は、そのコストが制限され厳しいコスト制約を満たすように、設計及び製造が簡素化されたコンポーネントを使用することである。トランシーバのような既存のコンポーネントは、一般に、このために再利用されてもよい。これらのトランシーバは、ユーザ逆多重化のためのフィルタリング幅に適合する1対の隣接する波長に各ユーザが割り当てられるCWDMまたはDWDM技術のために開発されており、ユーザ間の識別は、光バンドパスフィルタを用いた低コストのトランシーバのコンポーネントで実行される。
例えば、図2には、上り方向チャネルと下り方向チャネルの4対が示されている。これらの対は、隣接する対の上り方向チャネルのそれぞれの中心波長が約100GHzだけ離れるように、波長分割多重化(WDM)を使用して周波数多重化されている。各対については、この対の上り方向チャネルに用いられる中心波長は、この対の下り方向チャネルに用いられる中心波長から50GHz未満だけ離れている。これは、DWDM(高密度波長分割多重)システムにおいて指定されたチャネル間隔値に対応し、これにより、CWDM(低密度波長分割多重)システムよりも多くの情報を同時に送信でき、一般的に、3GPPネットワーク(例えば、GSM、UMTS、HSPA、LTE、LTE−Aなど)のような無線セルラーネットワークシステムのコアネットワークサブシステムにおける光データ通信に用いられる。
図2はまた、上り方向及び下り方向の波長の各対が適合することができる同一のフィルタリングテンプレート(例えば、フィルタリング技術に基づいた分離器(ダイプレクサ装置)内の)が、ユーザに関連する光信号を互いに区別するために使用され得ることを示している。ユーザごとに、同一のフィルタテンプレートに適合する隣接する波長を用いることは、同一の光学フィルタがユーザに関連する上り方向チャネル及び下り方向チャネルの両方を処理するために使用される、フィルタに基づくユーザ多重化/逆多重化コンポーネントを使用することを可能にする。BiDiトランシーバにおいて、このフィルタリング動作は、一方向を他方向から分離するように構成された分離機(ダイプレクサ)を介して行うことができる BiDiトランシーバにおいて、このような分離器コンポーネントを使用することによって、様々な技術的問題が生じる可能性がある。まず、分離機によって達成される分離は決して完全ではなく、分離機コンポーネントのコストが低いほど、分離が進まない。さらに、波長位置は、汎用システムでは変化することがあり、その結果、波長がフィルタの中心に位置しなくなる。
しかしながら、光分散ネットワークにおける各ユーザに関連する上り方向チャネル及び下り方向チャネルの両方を処理するために同じフィルタを使用することはまた、各ユーザの上り方向チャネル及び下り方向チャネルの隣接波長を使用することになる。これは、多くの場合、上り方向チャネルの波長と下り方向チャネルの波長との間のフィルタリングテンプレート内の分離の欠如に起因して、多くの問題を引き起こす。
隣接する波長光伝送技術を有する双方向光トランシーバを10Gbps程度の線路速度で使用することを考慮するときに直面する技術的問題は、上り方向フィルタリング及び下り方向フィルタリングに関する問題を含んでいる。
10Gbpsの線路速度でのフィルタリングは、例えばサーキュレータ及び薄膜フィルタのようなコンポーネントに基づくことができる。フィルタリングは完全ではないので、各チャネル対についての2つの伝搬ビーム(上り方向チャネル及び下り方向チャネル)の間の分離も完全ではなく、すなわち、送信信号(下り方向チャネル)の一部が受信信号(上り方向チャネル)に混入する。この結果、送信信号は、受信機において予期された受信信号に重畳され、これは、外部光注入を誘発し、送信機レベルにおける利得特性(時間と周波数領域の両方)における摂動を誘発する。
さらに、特に、同調システムの性能の低下、及び/または分離器/ダイプレクサの性能の低下によって対処されるBiDiトランシーバに対するコスト低減の要件がある場合には、ポイントツーポイントリンクの両端は完全に同調されない可能性がある。
対処するべき技術的問題には、フィルタリングをさらに重要にする、信号のスペクトルを拡散させる現象に関する以下の問題も含まれる。データを送信するために使用される変調は、同じ変調フォーマットを維持しながら、ビットレートの増加とともに、周波数領域内の光信号を拡散する。さらに、伝送リンク(光ファイバを含む)に沿った伝搬分散もまた、周波数領域において光信号を拡散する。また、伝搬上の拡散及び後方反射は、さらなる信号干渉を引き起こす。
ここまで説明したBiDiシステムは、通常、10Gbpsで動作する。しかしながら、いくつかのオペレータは、10Gbpsを超える線路速度、例えば25Gbpsや50Gbpsでの伝送を提供可能なbi−diシステムの必要性を表している。これは、例えば、50Gbpsでの送信が検討される、オペレータの関心についてのシナリオを記述する2017年8月にリリースされたeCPRI仕様の場合である。したがって、10Gbpsを超える速度で動作する双方向DWDMトランシーバが必要である。
10Gbps程度の線路速度に関連した上述の問題点の他に、さらに10Gbpsを超えるレートに対していくつかの問題/課題が対処されなければならない。
第1に、フィルタリングアセンブリで使用されるコンポーネントに関連するコストが好ましくは制御されるべきであり、それにより、かなりのコスト制約が生成される。好ましくは、10Gbpsで動作するBiDi技術に対して達成可能な上り方向及び下り方向の分離のコストが低く維持されるべきである。10Gbps以下の速度で使用されるものと同じフィルタリングアセンブリ、または、コスト的に等価なものを維持することは、この制約に解決策を提供することができる。
例えば、上述したように、NRZ変調を伴う約10Gbpsの線路速度で動作するセルラーネットワークのコアネットワークで使用されるDWDM技術用に設計されたトランシーバ装置は、設計及び製造または、より良好なフィルタリング性能を有する装置の提供に関連する費用を回避するために、理想的には、ODNネットワークのような光アクセスネットワークのコンテキストにおいて再利用されるべきである。
他の課題は、10Gbpsを超える線路速度を増加させるために利用可能なオプションとリンクしている。
第1に、同じ変調フォーマットを使用する線路速度の増加は、関連するベースバンドスペクトル範囲の増加(実質的に線形に)をもたらす。これに関して、NRZ変調を使用した10Gbpsの伝送レートは、既に20GHzの帯域幅を必要とすることに留意されたい。
さらに、NRZよりもスペクトル的に効率的な変調が、10Gbpsを超える伝送レートに対して検討される。例えば、同じビットレートに対するNRZ帯域幅の約半分の帯域幅であるM−PAM変調を検討することができる。しかし、同じビットレートで毎回Mが2倍になるNRZと比較して、感度は約4dBだけ変更されるNRZと4PAMとの間には4dB感度差がある。
変調方式(NRZまたはM−PAM)によらず、フィルタリングスキームをそのまま維持すると、下り方向から上り方向へのフィルタリングの性能を大幅に向上する必要があるが、コスト高になる。NRZを使用する場合、スペクトルに存在する有効帯域を保ちながら、フィルタの上部を拡大しなければならず、すなわち、傾斜も増加させなければならない。4PAMを使用する場合、分離を増加させねばならず、これはまた、より高い傾斜を意味する。実際、4PAM変調を使用して、周波数領域におけるその実質的に一定のスペクトルサポートという観点から、ノイズレベルを低減できる程度まで、より高いビットレートを達成することができる。このノイズ低減は、実際には、チャネルの通路での周波数軸上におけるノイズのフィルタリングを可能にする、より高いスロープフィルタを用いて達成される。
図3は、デバイスのインタフェース、例えば、カプラデバイス(52)などのデバイスのインタフェースに接続された光ファイバ(51)を介して伝送される光信号Sを受信するBiDiトランシーバデバイス(50)の一例を示す。カプラデバイス(52)は、WDMカプラ、すなわち、上り方向及び下り方向で使用される光波長に基づいて、ファイバ(51)を介して伝送されるデータを結合し分離するできるカプラであってもよい。
このデバイス(50)は、1つ以上の離れたノードに送信される送信データ(Txデータ)に基づいて、光ファイバ(51)上で信号Tを送信するように構成された光送信機(53)を備える。送信データは、光送信機(53)によって処理されて、ダイプレクサ(54)及びカプラ(52)を介してファイバ(51)に提供される光信号Tを生成する。
このデバイス(50)は、光受信機(55)、例えば、フォトダイオード、トランスインピーダンス増幅器アセンブリ、アナログ回路及びアナログ/デジタル変換器を含む光受信機、及び、光ファイバ(51)上の1つ以上の離れたノードから送信されカプラ(52)及びダイプレクサ(54)を介して受信される光信号を受信するデジタルプロセッサをさらに含む。受信した光信号は光受信機(55)で処理され、受信データ(Rxデータ)を生成する。
デバイス(50)によって送信される信号Tは、以下の位相−振幅複素表現で同様に表される。
、ここで、iは、平方が−1になる複素数であり、ωTは信号Tの振動数を表し、tは時間を表し、
は信号の振幅を表す。
デバイス(50)の光受信機(55)は、離れたソースから送信された信号Sに対応する第1の受信信号srと、少なくとも1つのコンポーネントがデバイス(50)自体によって送信された信号Tの逆方向伝搬の集合に対応する第2の受信信号tb(以下、干渉信号とも呼ぶ)との組み合わせを受信することができる。これらの逆方向伝搬は、デバイス(50)によって送信された信号tがその信号経路で遭遇する光ファイバ(51)の他に、デバイス(50)によって信号が伝送される光ファイバ(51)の不完全さと、各コネクタ、カプラ、またはより一般的に各光デバイス(52)における反射により生じたものである。
これらの逆方向の伝播は、特に、そのようなトランシーバが数キロメートルの長さのファイバに接続されている場合に、トランシーバにおける送信信号と受信信号との識別を妨げる。上で説明したように、40kmの長さのファイバを介して伝送される光信号は、キロメータ当たり約0.15dB(すなわち、40km長ファイバについては6dB)の減衰をうける。信号減衰は、コネクタ、及び場合によっては、例えばパワースプリッタ構成要素などの信号経路上の任意の他の構成要素から生じる。この場合、このような損失は、「挿入損失」と呼ばれ、トランシーバにおける受信信号が受ける減衰は18dBにも達する。送信機側では、送信された信号の信号電力は、受信された信号の信号電力よりもはるかに高い(例えば、15dB、18dB、または場合によっては20dB)。たとえ後方反射が、ダイプレクサによっても強く減衰されたとしても(20dBや30dB程度)、図3に示されるトランシーバ(50)の場合、送信機(53)の近くにある、カプラ(52)のような、送信信号の送信機に近接して配置された光デバイスによって生成される反射のうちの少なくともこれらの信号強度は、信号Sとのかなりの干渉を引き起こす送信機において受信する信号の大きさに達する大きさになる。これは、この受信信号に対してかなりの干渉を生じさせ、これは、トランシーバのビットエラーレート値で表される性能を劣化させ、後方反射から生じる送信信号の成分からの受信信号の識別を困難にする。
第1の受信信号srは、デバイス(50)に接続された光ファイバ(51)における伝搬を含む伝搬チャネル上で伝送される信号Sから、受信機(55)で受信された信号として表される。このチャネルを、以下、「順方向チャネル」と呼ぶ。
第2の受信信号tbは、逆方向伝搬チャネルによって表されるデバイス(50)によって送信された信号Tの逆方向伝搬の結果として、受信機(55)で受信された信号として表され、このチャネルを、差別せずに、以下、「逆方向チャネル」、或いは、「逆伝搬チャネル」と呼ぶ。そうでない場合、トランシーバ(50)に接続された光ファイバ(51)を含む伝送リンク上のトランシーバ(50)によって送信された信号Tの逆方向伝搬によって生成された干渉成分(干渉信号の)は、逆方向チャネルを表す複素伝達関数Hcpを有する信号Tの畳み込みとして表現され得る。
図3に示す例では、Sは、ファイバ(51)上のトランシーバ(50)から遠いソースによって送信された信号に対応し、Tは、ファイバ(51)上のトランシーバ(50)の送信機(53)によって送信された信号に対応する。Hp及びHcpは、それぞれ、S及びTに関連する伝搬及び逆伝搬チャネルである。
信号成分
及び
は、振幅減衰成分として見ることができ、θ及びφは、一部あるいはすべてが、本発明の開示の実施形態による、推定及び補償されるべき位相シフト成分として見ることができる。これらは、式1及び2では示されていないが、当業者は、信号成分
及び
が時間変動成分であることを理解するであろう(一般的には、それらは、シンボル持続時間の大きさの時定数で変化する)。同様に、α及びaは、時間変化するコンポーネント(一般的には、チャネルの時定数の大きさの時定数で変化する)である。
より具体的には、式1において、θ+ωrtの項は、光搬送波に対応する。実施形態において、ωrは、1014Hz程度の周波数に対応する波長である。
1つ以上の複数の実施形態において、処理される干渉は、搬送波周波数ωrとωtとの間の変動する差に対応する干渉を含む。式1及び2は、そこから導出された式4に以下に見るように、そのような変動する差を識別し推定する便利な方法である。
時間変化成分
及び
の時間変動の時定数、及びα及びaは、光搬送波に関連する時定数よりも著しく小さく、結果として、2つの搬送波周波数ωrとωtとの間の変化する差によって生成される干渉の時定数よりも小さい。その結果、一部の実施形態において、時間変化成分
及び
の時間変動及びα及びaは、2つの搬送波周波数ωrとωtとの間の変化する差によって生成される干渉の時間変化と比較して、それらの時定数の観点から無視できる。
トランシーバ(50)の受信機(55)(例えば、フォトダイオード受信機)は、第1の受信信号sr及び第2の受信信号tbを重畳して受信する。受信機(55)がフォトダイオード受信機である実施形態において、フォトダイオードから出力される電流iは、受信光強度に比例するとして推定され、以下のように表される。
ここで、電流iが測定され、Mは使用される機器にリンクされた既知のパラメータであり、
は送信信号の既知の成分(場合によっては、位相成分φ)であり、α及びaは、それぞれ、伝搬チャネル及び逆伝搬チャネルによって決定される。上述したように、ωrとωtとの間の変化する差によって生成された干渉は、式4に明示的に現れる。 式4はまた、この変動する差の推定値がフィルタリングによって得られることを示す。実際には、たとえ
及び
も時間変化する成分であっても、それらは、ωrとωtとの間の差と同様に、ωr及びωtの時定数よりも著しく小さい時定数で変化する。
式5において、
は、一般的な場合のθと同様に、推定される信号に対応する。いくつかの実施形態において、θパラメータは、受信側で決定される情報を搬送しないと仮定する(例えば、送信側が送信信号の位相における情報を符号化しない場合など)。いくつかの実施形態において、
は、受信側が検索する必要がある未知の信号のみであると考えられる。
ここで、Φ=φ−θ+(ωt−ωr)t である。
ここで、a及びαは、それぞれ、逆方向チャネル及び順方向チャネルにおける伝搬によって引き起こされる振幅減衰を表すパラメータであり、θ及びφは、それぞれ、順方向チャネル及び逆方向チャネルによって引き起こされる位相シフトである。実際、干渉をフィルタリングするために使用されるフィルタは、項が
となるよう、
となるように選択される。
上述したように、いくつかの実施形態において、一次近似で、これらのパラメータは時間に依らない。これに対し、周波数依存性を考慮することができる。
式9は、信号Sが受信される光ファイバを含む伝送リンク上のトランシーバによる信号Tの送信によって引き起こされる干渉成分が、その伝送経路に沿った送信信号Tのそれぞれの逆方向伝搬から誘導される寄与信号の組み合わせを表す逆方向チャネルを特徴付けることによって決定されることを示している。
1つ以上の実施形態において、逆方向チャネルは、逆方向チャネルに対応する減衰係数aの推定値を決定することによって特徴付けることができる。従って、信号
の推定値は、実施形態において、順方向チャネルに対応する減衰係数αの推定値を決定することを含む。トランシーバの受信機の実施形態に応じて、α及びaの推定値は、同時にまたは逐次求められる。
すなわち、順方向チャネルに対応する減衰係数αの推定値は、いくつかの実施形態において、例えば、システムの配置において行われる、または、システム構成中に行われる測定から、既に利用可能である。他の実施形態においては、減衰係数αの推定値はまた、離れたソースからの既知の信号の送信を用いて決定され、一方、対象とするトランシーバの送信機を含む、ネットワークの他の全ての送信機は、以下でさらに詳しく述べるように、沈黙させられる。
1つ以上の実施形態において、逆方向チャネルは、順方向及び逆方向チャネルに対応する位相シフト係数θ−φの推定値を決定することによってさらに特徴付けられる。α及びa成分に関して上述したように、θ及びφは、チャネルの時定数の大きさの時定数、すなわち、ωr及びωtの時定数よりもかなり小さい時定数で、ωrとωtとの差の時定数の大きさの時定数を有する時間変化をする成分である。
すなわち、実施形態に応じて、トランシーバによって送信された光信号Tの逆方向伝搬に対応する干渉成分の決定は、逆方向チャネルに対応する係数
の推定値の決定、順方向チャネルに対応する減衰係数αの推定値の決定、及び/または、順方向チャネルと逆方向チャネルに対応する位相シフト係数θ−φの推定値の決定を含む。いくつかの実施形態において、減衰係数αの決定は、予測信号Sに適用される標準的な推定及び等化技術を使用して、干渉がないと仮定して実行される。
図4は、本開示によるODNネットワークの光トランシーバにおいて信号を受信するための本願の方法の例示的な実施形態を示す。
トランシーバ(例えば、図3に示されるトランシーバ(50)の光受信機(55))の受信側は、光ファイバを含む第1の伝送リンク上に、レーザ光源などの光源から送信されたデータを搬送する第1の送信光信号(TxO)に対応する受信光信号である、受信光信号(RxO)を受信する(60)。
上述したように、受信されたRxO信号は、干渉信号を含み、干渉信号は1つ以上の干渉成分から成り、干渉成分の1つは、トランシーバの送信側(例えば、図3に示されるトランシーバ(50)の光送信機(53))によって実行される送信によって引き起こされる。
次に、光トランシーバ(53)の送信側による、光ファイバを含む第2の伝送リンク上の第2のTxO信号の送信によって引き起こされる、受信光信号における干渉信号の干渉成分の推定値が決定される(61)。
したがって、光信号を受信するための本願のスキームは、トランシーバで実行される光信号送信によって引き起こされる、トランシーバの受信側で受信される光信号における干渉を説明する。
1つ以上の実施形態において、干渉成分の決定は、送信された第2のTxO信号のそれぞれの逆方向伝搬から誘導される寄与信号の組み合わせの特徴付けを含む。
決定された干渉成分に基づいて、第1のTxO信号の推定値を取得し(63)、受信されたRxO信号からそのような推定値を除去するように、受信されたRxO信号が処理される(62)。以下、1つ以上の実施形態におけるこの処理について、さらに詳細に述べる。
図5は、本発明の開示の1つ以上の実施形態によるトランシーバ装置71、1つ以上の光受信装置72a−72d、1つ以上の光トランシーバ装置73a−73d、及び動作管理ノード74を含む、複数の相互接続されたノードを含む光分散ネットワーク70を示す。
動作管理ノード74は、トランシーバ71、トランシーバ73a−73d及び受信機72a−72dとODN70を介して相互に接続され、トランシーバ71、トランシーバ73a−73d及び受信機72a−72dとの間でメッセージ交換ができる。
対象のトランシーバ71は、例えば、図2に示された多重化スキームにしたがって、波長分割多重化された光信号が送信及び受信される、単一の光ファイバ71‘を介して、ODN70に接続される。
図5に示されるネットワーク70は、本発明の開示の実施形態が実施されるODNを例示する単なる一例にすぎないことが当業者には理解されるであろう。特に具体的には、例えば、ツリートポロジまたはメッシュトポロジなどのいかなる適切なネットワークトポロジまたはアーキテクチャも、ネットワーク70に使用することができ、図5に示されるアーキテクチャは、例としてのみ提供される。また、各ネットワークノード71、72a−72d、73a−73d、74には、任意の適切なアーキテクチャを用いることができる。例えば、各受信装置72a−72dは、独立した装置であってもよいし、光トランシーバと一体化されてもよい。
図5に示されるネットワークに適用されるような逆方向チャネル獲得のための例示的な動作手順を以下に説明する。
実施形態に応じて、以下に述べる動作手順またはその変形は、ネットワーク70の設定時に、ネットワーク70の、好ましくは長期的なおそらくは周期的な、更新時に、及び/または、ネットワーク70の動作保守センタから受信した要求である、外部要求があったときに、実行されてもよい。
1つ以上の実施形態において、本願の手順は、光時間領域反射測定(OTDR)を使用することができ、これは、対象のパラメータの測定を実行するための、ネットワーク内のODTR信号の送信により行われる。
1つ以上の複数の実施形態において、この動作手順は、予め定められた期間(TotdrRefresh)以上の長さに選択されたネットワークの非活動期間の後に、実行される。実施形態に応じて、所定の期間は、特定の状況を処理するよう設定される。例えば、一部の実施形態において、オペレータ制御されたネットワークの場合、所定の期間は、ネットワーク上の保守操作に対応し、例えば数時間から数ヶ月まで変化し得る。いくつかの実施形態において、動作手順は、システムコンポーネントの老化の影響を考慮するようにスケジュールされてもよく、この場合、所定の期間は数ヶ月に設定されてもよい。いくつかの実施形態において、ネットワークノードが、温度に敏感な構成要素(例えば、日中と夜間の差や日向と日陰の差などの、温度差)を含む構成要素を含む場合、所定の期間は数ミリ秒程度で設定することができる。いくつかの実施形態において、所定の期間は、上記の状況特有の所定の期間の一部または全部の組み合わせとして設定されてもよい。
例えば、双方向ポイントツーポイント光リンクの端点の1つがアンテナマストの頂点に位置する使用事例では、温度変化(例えば、日中と夜間の差間、または、雲が端点を通過する間)は、BiDiトランシーバのレーザチップコンポーネントの動作に影響を与えるため、所定の期間は10ミリ秒程度に設定される。
いくつかの実施形態において、非活動期間は、時間期間にわたる温度変化の微分値の推定値に基づいて決定されてもよい。いくつかの実施形態において、BiDiトランシーバの動作を様々な条件に適合させるために、所定の期間を、動的な更新も含めて、更新してもよい。例えば、BiDiトランシーバ周りの温度変化が時間とともに変化する場合、所定の期間は、数ミリ秒からより長い持続時間(例えば1時間)に更新されてもよい。いくつかの実施形態において、所定の期間は、例えば、双方向トランシーバの周囲の温度変化の微分値に基づいて動的に調整されてもよい。
この手順の実行がトリガされると、管理ノード(74)は、所定の時刻tmで開始し、継続時間Tmだけ持続するOTDRサイレント用のネットワーク(70)の送信機(トランシーバ(73a−73d)の各々に要求を送信する。関連するパラメータは、要求メッセージのペイロードとして宛先ノードに通信されてもよく、または送信機において予め設定されてもよい。実施形態に応じて、ITU−T G.988勧告としてITU−Tで指定された光ネットワークユニット(ONU)管理プロトコルOMCI(ONU管理制御インタフェース)のようなプロトコル、またはGPON仕様としてITUによって指定された物理層動作及び保守(PLOAM)プロトコルを、本発明の開示に記載されたメッセージ送信に使用してもよい。いくつかの実施形態において、例えば、イーサネットチャネルなどの特定のレイヤ2チャネルを、本発明の開示に記載されたメッセージ送信のために使用してもよい。
1つ以上の実施形態において、管理ノード(74)は、要求に対する肯定応答がネットワークのすべての受信機から受信されたかどうかを判定する。受信機の肯定応答は、一般的に、要求が受信され、受信機によるサービスを受けられることを示す情報を搬送する。例えば、肯定応答は、要求された開始時刻(tm)及び要求された持続時間(Tm)を含む、関連するパラメータを使用してOTDRサイレントが実行可能であることを確認する。実施形態に応じて、肯定応答は明示的であっても暗黙的であってもよい。
1つ以上の実施形態において、対象のトランシーバに対する要求された開始時刻(tm)に基づいて、対象のトランシーバ以外の各トランシーバに対して、それぞれの要求された開始時間パラメータ(tmi)値が決定され、その結果、対象のトランシーバは、時刻tmのようなOTDR信号以外の信号を受信側で受信しない。例えば、トランシーバi(対象のトランシーバ以外の)に対するtmiパラメータは、トランシーバiと対象のトランシーバとの間のそれぞれの距離に基づいて決定される。例えば、OTDR手順は、対象のトランシーバ以外の各トランシーバiが、
で送信を停止するように、構成してもよい。ここで、Liは、対象のトランシーバとトランシーバi(対象のトランシーバ以外)との間の距離を表し、nは、対象のトランシーバとトランシーバiとの間の光リンクの光学指標であり、cは、真空中の光の速度である。いくつかの実施形態において、OTDR管理は、tmパラメータと対象のトランシーバとトランシーバi(対象のトランシーバ以外)とのそれぞれの距離Liとに基づいて、次の決定
を用いて、tmiパラメータを決定し、本明細書に記載されたOTDR手順の目的で、決定されたtmiパラメータをトランシーバiに伝達する。
1つ以上の実施形態において、対象のトランシーバに要求された持続時間(Tm)に基づいて、対象のトランシーバ以外の各トランシーバに対して、それぞれの要求された持続時間パラメータ(Tmi)値を決定し、その結果、対象のトランシーバは、持続時間tmの間にOTDR信号以外の信号を受信側で受信しない。例えば、トランシーバi(対象のトランシーバ以外の)のTmiパラメータは、トランシーバiと対象のトランシーバとの間のそれぞれの距離に基づいて、または、実施形態に応じて、トランシーバiに決定された開始時刻tmiパラメータに基づいて決定される。いくつかの実施形態において、OTDR管理は、Tmパラメータに基づいてTmiパラメータを決定し、決定されたTmiパラメータを本明細書に記載のOTDR手順の目的で、トランシーバiに伝達する。
受信機の否定応答は、一般的には、要求が受信されたが、受信機によるサービスが提供できないことを示す情報を搬送する。要求の送信から所定時間の後に、肯定応答か否定応答か、確認応答が受信機から受信されない場合も、否定応答を受信したと考えることもできる。
1つ以上の実施形態において、管理ノードが、1つ以上の否定応答が受信されたと判定した場合、OTDRサイレントの新しい要求が、同じパラメータまたは異なるパラメータを有する、ネットワーク(70)の受信機(72a、72b、72c、72d)の各々に送信される。例えば、新たな開始時刻tm'及び/又は新しい持続時間Tm'を、ネットワークの受信機に提案される。
1つ以上の実施形態において、OTDRサイレント要求の持続時間Tmは、フレーム周期Totdrと、所与の波長(ポイント)におけるOTDRパターン信号の長さに基づいて決定される。フレーム期間は、例えば、
として決定される。ここで、Lmaxは、試験中のトランシーバ(71)に接続された光リンク(一般的にはファイバ)の最大長さ、nは光リンクの光学指標、cは真空中の光の速度である。これらにより、継続時間Tmは、
+(ODTRパターンの継続時間)
と決定される。ここで、(OTDRパターンの持続時間)という項は、OTDRパターンの持続時間を表す。他の実施形態においては、フレーム周期は、
として決定されてもよい。ここで、Lmaxは、試験中のトランシーバ(71)に接続された光リンクの最大長さであり、nは光リンクの光学指標率であり、cは真空中の光の速度であり、kはガード期間パラメータ(k≧1)である。これにより、継続時間Tmは次のように決定される。
+(ODTRパターンの継続時間)
と決定される。ここで、(OTDRパターンの持続時間)という項は、OTDRパターンの持続時間を表す。他の実施形態においては、n×cは、光リンクにおける光の速度である。Tmは、十分長く、すなわち、少なくともTotdr以上の時間フレームの間、逆方向チャネルが機能するように、好ましくは、Totdrに等しいかそれより大きい値に選択される。
と決定される。ここで、(OTDRパターンの持続時間)という項は、OTDRパターンの持続時間を表す。他の実施形態においては、フレーム周期は、
と決定される。ここで、(OTDRパターンの持続時間)という項は、OTDRパターンの持続時間を表す。他の実施形態においては、n×cは、光リンクにおける光の速度である。Tmは、十分長く、すなわち、少なくともTotdr以上の時間フレームの間、逆方向チャネルが機能するように、好ましくは、Totdrに等しいかそれより大きい値に選択される。
そして、トランシーバ(71)の送信機は、時刻tmに開始する、トランシーバ(71)に想定される任意の動作波長に対応する波長点において、OTDRパターン信号、すなわち、既知のパターン(OTDRパターン)を搬送する光信号を送信する。例えば、トランシーバ(71)が、図2に示される多重化スキームに従って使用される場合、トランシーバ(71)は、図2に示す4つの送信動作波長の各々に対してOTDRパターン信号の送信を繰り返す。ネットワークのすべての送信機で送信無音を得る上述した予備的な段階が、これらの動作波長の各々における送信に対して繰り返される。
いくつかの実施形態において、上述した予備的な段階は、システムのセットアップ時に実行され、それにより、チャネル推定のために試験される動作波長の全てが、システムのセットアップ中に一度に試験される。セットアップ時に実行される予備的な段階は、完了するのに長い時間を要するが、システムの稼働時にシステムのリソースを使用することなく、動作波長の完全な走査を実行するという利点がある。
他の実施形態においては、上述した予備的な段階は、システムの動作中に実行されてもよい。例えば、システムは、波長の使用に沿った自動学習のために構成されてもよい。システムが予備段階試験が行われていない波長を使用するたびに、このような試験を行い、その結果をメモリに記憶して、再度試験を行う必要がないようにする。予備的な段階を実行するこの方針は、システムの稼働時(システムの動作中)に、システムリソースを使用するが、システムのセットアップ時の冗長な予備的な段階を回避し、それにより、簡素化される。この戦略はまた、システム動作の第1段階の間のすべてのシステムリソースの使用の可能性が、実際にはむしろ低いという事実を利用する。
実施形態に応じて、選択された波長点は、所与の動作波長に明示的または暗黙的に関係し得る任意のパラメータとすることができる。例えば、レーザ光源については、レーザ光源チップの温度であってもよい。
1つ以上の実施形態において、逆方向チャネルのインパルス応答を測定するために、OTDRパターンは、「1」とそれに続く連続したゼロを含み、従って、ディラックインパルスに対応する。
1つ以上の実施形態において、OTDRパターンは、アナログまたはデジタル方式で生成された周波数パイロットからなるパターンであってもよい。
対象のトランシーバ(71)の受信機は、受信信号が送信OTDRパターン信号の逆方向伝搬に対応する、Todtr時間フレームにわたって受信信号をメモリに取得する。送信されたOTDRパターンがインパルスに対応する実施形態において、トランシーバ(71)の受信機で取得された受信信号は、逆方向チャネルのインパルス応答に対応する。いくつかの実施形態において、それに基づいて逆方向チャネルのインパルス応答が決定される、伝達関数を対象のトランシーバの受信機において取得するように、離れた発信源により対象のトランシーバに送信される信号の周波数スペクトルに対応する周波数スペクトルをカバーする複数の周波数ピークに、OTDRパターンが対応する。例えば、いくつかの実施形態において、伝達関数は(従って、暗黙的にインパルス応答)は、OTDRFFTWindow/Tsサンプルに対して高速フーリエ変換(FFT)を実行することによって検索される。ここで、Tsはサンプル継続時間であり、OTDRFFTWinfowは、逆方向チャネルの振幅及び位相応答の推定値が得られるような、FFTウィンドウ幅である(各パラメータは、実施形態に応じて、予め定められているかまたは動的に決定される)。
いくつかの実施形態において、送信されたOTDRパターンは、送信されたOTDRパターンを使用して同期を達成できるように、特定の演算特性で選択された0ビット及び1ビットのシーケンスを含む。次に、既知の送信OTDRパターンとの逆畳み込みを用いて、受信信号からチャネルのインパルス応答を得ることができる。バイナリシーケンスはまた、単一ビットの送信におけるノイズの危険を回避し、単一ビット送信に基づくよりも同期を容易にするという点で有利である。
1つ以上の実施形態において、信号取得に対する所定の信号対雑音(S/N)比を達成するために、上記信号取得を繰り返して平均してもよい。いくつかの実施形態において、所定数の平均化された連続的信号取得の後に所定のS/N比に達していない場合には、重大な干渉がないと考えられる。
上記の信号取得は、メモリに記憶された高いビット数につながる。実施形態に応じて、これらのビットは、トランシーバのローカルメモリに記憶されてトランシーバで処理されてもよく、或いは、図9を参照して以下に説明するこの後の処理のため、離れた処理ノードに送信されてもよい。例えば、所与の取得時間フレームをTodtrとし、所与のシンボル持続時間をTsとすると、
個のサンプルがメモリ内に取得される。1シンボル当たりの所与のビット数を(numberOfBitsPerSymbol)とすると、
×(numberOfBitsPerSymbol)のデータを格納するために必要なメモリ空間は、20Mビットに達する。実際に、40km長のファイバに対して、Todtrは400μsになるよう選択され、取得レートは10Gbpsになり、25GHzのレートでの4Mビットに対して、10Mビットはこの後の処理のために記憶され、これはオーバーサンプリング係数が2でオーバーサンプリングされた場合に20Mビットとなる。
トランシーバにおけるメモリオーバーフローを回避するために、いくつかの実施形態において、トランシーバは、有意なシーケンスの開始時刻とその有意なシーケンスのビットのみを保持することにより取得されたシーケンスの長さの閾値化を実行するよう構成されている、OTDR管理モジュールを備えてもよい。いくつかの実施形態において、シーケンスは、所定の閾値ThOTDRを上回るサンプルが所定数連続すると判定されると、有意であると判定される。したがって、取得されたデータに基づいて閾値分析を実行して、前記ThOTDR閾値を上回るサンプルが連続する、シーケンスが判定される。いくつかの実施形態において、有意な値を持たないデータシーケンス、すなわち、ThOTDR閾値を上回るサンプルがない、データシーケンスはメモリ空間を節約するために閾値分析の一部として破棄されてもよい。
OTDR処理から得られたOTDRデータは、トランシーバ(71)から管理ノード(74)に送信されてもよい。1つ以上の実施形態において、データ取得及び処理(場合によっては閾値分析を含む)の完了時に、トランシーバ(71)は、トランシーバ(71)の送信側とトランシーバ(71)の受信側の両方における、OTDR伝送に使用される波長点を含むOTDR情報メッセージ(例えば、OMCI、PLOAM、またはイーサネットプロトコルを使用して)、及び取得されたデータを、管理ノード(74)に送信する。閾値解析が行われる場合、管理ノード(74)に送信された取得データは、しきい値分析から得られるシーケンスと、そのようなシーケンスの開始時刻とを含む。
管理ノード(74)で受信されたOTDR情報は、1つ以上のルックアップテーブル(本明細書では逆方向チャネル(BCh)テーブルと呼ぶ)に記憶され、トランシーバ(71)の送信側とトランシーバ(71)の受信側との両方の波長点が、おそらくは開始時刻及び波長点に対応する取得されたシーケンスの対応するサンプルの形式で、対応する取得されたデータに関連付けて格納される。
図6は、1つ以上の実施形態において上述した逆方向チャネル知識手順を示す。
図6には、本発明の開示の実施形態による対象のトランシーバ(100)、動作管理ノード(101)、及び対象のトランシーバ(100)にデータを送信する1つ以上のトランシーバ(102)が示されている。動作管理ノード(101)、対象のトランシーバ(100)及び1つまたは複数のトランシーバ(102)は、例えば、図5に示されるような光分散ネットワークを介して通信可能に結合される。
トランシーバ(100)は、送信機(110)と、受信機(111)と、波長分離器(112)とを含むことができ、この波長分離器(112)は、いくつかの実施形態において、図3に示されたものと実質的に同様であってもよい。
トランシーバ(100)は、波長制御エンジン(100a)と、フレーミングエンジン(100b)と、取得閾値化エンジン(100c)とを備えるよう構成される。波長制御エンジン(100a)は、送信機(110)及び波長分離器(112)で動作するよう構成される。フレーミングエンジン(100b)は、データの送信及び/または受信の時間パラメータを制御し管理するよう構成され、いくつかの実施形態において、送信及び/または受信されたデータの時間シーケンスを構成するように、状態変化の時間分布を編成する状態マシンとして実装される。取得閾値化エンジン(100c)は、受信機(111)で動作するように構成され、すなわち、受信機(111)によって受信されたデータ及び/または信号で動作するように構成される。
取得閾値化エンジン(100c)は、本願の逆方向チャネル知識取得手順に関して、上述したように、データ取得動作と、取得したデータについての閾値分析を行うよう構成される。
トランシーバ(100)は、トランシーバ(100)で実行される動作(データ処理動作を含む)を時間的に管理するように構成されたクロックエンジン(l00d)と、トランシーバ(100)の送信機(110)及び受信機(111)における逆方向チャネル知識取得動作を制御するように構成されたOTDR管理エンジン(100e)とをさらに含んでもよい。
他のトランシーバ(102)はそれぞれ、フレーム化エンジン(102b)と、トランシーバ(102)で実行される動作(データ処理動作を含む)を時間的に管理するように構成されたクロックエンジン(102d)と、トランシーバ(102)における逆方向チャネル知識取得動作を制御するように構成されたOTDR管理エンジン(102e)とをさらに含んでもよい。
図6に示すように、管理ノード(101)は、図6の(OTDR_Message(tm、Tm))メッセージによって示される、予め定められた時刻tmで開始し、持続時間Tmの間、対象のトランシーバ(100)に、OTDR手順の要求を送信するよう構成される。これに応答して、管理ノード(101)は、対象のトランシーバ(100)から、図6の(OTDR_Message_Ack(tm、Tm))メッセージによって示される、肯定応答メッセージを受信して、時刻tmで開始し、持続時間Tmの間、OTDR手順が実行可能であることを確認する。
管理ノード(101)は、図6の(Silent_Message(tmi、Tmi))メッセージによって示される、定められた時刻tmiに開始し、定められた持続時間Tmiの間、OTDRサイレントの要求を1つ以上のトランシーバ(i)(102)の各々に送信するようにさらに構成してもよい。これに対して、管理ノード(101)は、1つ以上のトランシーバ(102)の各々から、図6の(Silent_Message(tmi、Tmi))メッセージによって例示されるような肯定応答メッセージをそれぞれ受信し、対象のトランシーバにおいて、時刻tmで開始し、持続時間Tmの間、OTDR手順がネットワーク内で実行可能であることを確認する。
OTDRサイレントの要求が送信された全ての受信機から、所与の開始及び継続時間パラメータを有するOTDRサイレントに対する肯定応答が得られない場合には、OTDR手順は、場合によってはタイムアウトすることがある。
トランシーバのOTDR管理エンジン(l00e)は、OTDRパターンの送信機(110)による送信を、OTDRサイレンスの期間中に制御するよう構成される。
トランシーバのOTDR管理エンジン(l00e)は、データ取得を含むデータ処理を実行するように取得閾値化エンジン(100c)を制御するようさらに構成されてもよく、実施形態に応じて、取得データに関する閾値分析を実行するよう構成されてもよい。
トランシーバ(100)の受信機(111)で受信されたデータに対して実行される逆方向チャネル知識取得のためのデータ処理の結果、いくつかの実施形態において、管理ノード(101)のメモリに格納される、1つ以上のルックアップテーブル(LUTs)、ここでは逆方向チャネルルックアップテーブルまたはBchルックアップテーブルと称する、が生成される。さらに、管理ノード(101)へのデータ取得と、場合によっては、閾値化処理の結果の送信につながる(図6の,OTDR_Information_Message(start time sequence、sequence、wavelength point)メッセージに示される)。例示される、OTDR_Information_Message(start time sequence、sequence、wavelength point)メッセージにおいて、(start time sequence)パラメータは、ODTR信号が送信される時刻を示し、(sequence)パラメータは、使用されるODTRシーケンスまたは信号を示し、(wavelength point)パラメータは、OTDR手順中に、対象のトランシーバの送信機によって使用される波長に関する情報を提供する。
上述のように、光トランシーバの受信機によって受信された光信号にある干渉信号に含まれる干渉成分は、2つの周波数間の差の時間変化として見ることができ、その変化は、式9における、Δω=ωS−ωtの変化として表される。
1つ以上の実施形態において、この干渉成分の推定値は、2つの干渉信号の波長の互いの相対的な位置の推定値(離れた光源によって送信された第1の送信光信号と、トランシーバによって送信された第2の送信光信号)を決定するために、離調測定手順を介して決定される。2つの干渉信号の波長のそれぞれの位置が決定されると、これら各位置間の距離の変動から得られる干渉成分が決定され補正される。
いくつかの実施形態において、図5に示されるネットワークのようなBiDiトランシーバを含む光分散ネットワーク上で、離調測定手順を実行することもできる。
離調測定手順は、光ネットワークにおいて、特に、ネットワークオペレータが同調システム上の制約を緩和したい(例えば、コンポーネント耐性に関する制約を緩和すること、または信号オーバーヘッドを低減する更新期間を増加させる)ネットワークにおいて、ことが望まれるネットワーク、または直接変調されるレーザ(DML)光源が使用される場合に、有利に使用される。
離調測定手順は、一般的には、離調を推定し、または離調を予測するために、規則的に実行されてもよい。
いくつかの実施形態において、自己ヘテロダイン技術に基づいて瞬間的なグローバル離調知識が得られる。しかしながら、専用のシステム及び手順が設定されていない限り、ヘテロダイン混合の出力における信号のレベル、及び評価される離調の範囲内のローパスフィルタの測定に基づく、既知の離調の決定を使用することはできない。なぜなら、図に示される他のフィルタ要素は未知であり、時間的な変動により離調測定が変化してしまうからである。
本発明の開示によれば、このシステムは、本質的に、対象の帯域幅(例えば、毎秒数十ギガサンプル(GSps))程度)ほど高速に信号をサンプリングできるので、離調の余弦関数の値を検索する離調により引き起こされるビートの直接的な測定が好ましい。実施形態に応じて、離調の余弦関数の値は、cos(ωt)関数のセットとの相互相関を実行することによって、または高速フーリエ変換(FFT)を使用し、サンプルの所定数(Fm離調/Ts)にわたってFFT係数のセットにわたる既存のピークの探索を実行することによって得られる。
1つ以上の実施形態において、本開示による提案された離調測定手順は、以下のパラメータの1つ以上を用いてよい。
波長点パラメータに関しては、Tx波長点、WS波長点、及びRxs波長点パラメータを定義することができ、それらは、対象のトランシーバの送信機で使用される波長に関する情報、対象のトランシーバの波長分離器で使用される波長に関する情報、及び対象のトランシーバにデータを送信できるネットワーク内の他のトランシーバの送信機で使用される波長に関する情報にそれぞれ対応する。
送信機側及び受信機レセプタ側のガード時間パラメータを定義してもよく((Tx_RampUp_gt)及び(Rxs_RampUp_GT))、ネットワークのトランシーバの送信機のレーザのランプアップを考慮する(特に、直近の電源ON/OFFの場合に対して)。
データを対象のトランシーバに送信するネットワーク内のトランシーバ(対象のトランシーバ以外の)の送信機に関して、所定のパターン(SmDetuning pattern)を用いて、(TFRxsmDetuning)ビット長の送信機側離調フレーム(FRxsmDetuning)を定義してもよい。
対象のトランシーバの送信機に関して、(TTxmDetuning)ビット長のトランシーバ送信機側フレーム(FTxmDetuning)を定義してもよい。
対象のトランシーバの受信機に関して、同じビット長((TTxmDetuning)ビット)の、トランシーバ受信機側フレーム(FRxmDetuning)を定義してもよい。
本願の離調測定方法によれば、図5に戻って参照すると、メッセージが、データを対象のトランシーバに送信するネットワークのトランシーバの各々に送信され(例えば、管理ノード(74)によって)、所定の時間tmが追加可能な受信の瞬間に対応する時刻で開始し、(TFRxsmDetuning)の間継続する、SmDetuningパターンを要求する。実施形態に応じて、所定の時間(tm)情報は、このメッセージに含まれてもよく、信号チャネルに含まれてもよく、またはデフォルト値を用いて暗黙的に定義されてもよい。
トランシーバ送信機側フレーム(FTxmDetuning)は、時刻tm+RTT/2で開始してもよい。ここで、RTTは、送信されたメッセージの推定された往復時間((TTxmDetuning)の間継続する)に対応する。
トランシーバ受信機側フレーム(FRxmDetuning)の起動は、時刻tm+RTT/2に開始し、(TTxmDetuning)の間継続する。
次に、トランシーバ(71)で受信された信号は、(FRxmDetuning)間に取得される。
トランシーバ(71)における信号取得に加えて、取得された信号は、フィルタリング分析のための信号処理部に供給されてもよい。実施形態に応じて、信号処理部は、以下図9を参照して説明するように、トランシーバにおいて、または離れた処理ノードにおいて実装することができる。
上述したように、フィルタリング分析は、差動位相シフト(dps(式9におけるθ−φ)、位相それ自体と時間シンボル内で2πを法とする原点を含む)を与える。このような推定は、波長点のセット及び差分位相シフト基準dpsrと共に、メモリに記憶すされる。実際に、トランシーバの受信機における波長点は、トランシーバの送信機における波長点の知識に基づいて、受信機またはネットワークの他のトランシーバからの明示的なメッセージを含まずに得ることができる。逆方向チャネル(BCh)ルックアップテーブルにおいて、トランシーバの受信機の波長点の状態は、以前の測定値を補間して得られる。後述するように、次の離調測定の前の期間についてttを予測することもできる。
1つ以上の実施形態において、前記離調測定手順は、予め定められ得る離調測定期間を使用して、または、前記トランシーバの最近の状態、前記離調の動的性質、及び/または、予測によって動的に更新される離調測定期間を用いて、周期的にトリガされ得る。
離調測定時間周期が、離調の動的性質に応じて動的に更新される実施形態において、離調測定手順は、例えば、取得のために、精密な時間粒度測定期間を用いて開始され、以前の測定値を線形補間または非線形補間することによって、(DetuningGranuralityThreshold)を定義して、以下の期間を設定する。そうでない場合には、離調測定手順は、測定された離調が時間的にほとんどまたは全く変化しない場合は、実際に更新された測定値の代わりに以前の測定値の補間に基づいて推定することができるよう、構成することができる。
離調測定期間があらかじめ動的に更新される、例えば、対象のトランシーバにデータを送信するネットワークのトランシーバのうちの1つ、または対象のトランシーバの送信機が前もって電源オフされている場合の実施形態においては、変化の期間のセットを定義することもできる。
いくつかの実施形態において、送信メッセージの往復時間(RTT)は、既知のレンジング手順を用いて測定される。
図7は、1つ以上の実施形態において、上述した離調測定手順を示す。
図7は、本発明の開示の実施形態による対象のトランシーバ(100)、動作管理ノード(101)、及び対象のトランシーバ(100)にデータを送信する1つ以上のトランシーバ(102)を示す。動作管理ノード(101)、対象のトランシーバ(100)、及び1つ以上のトランシーバ(102)は、例えば、図5に示されるような光分散ネットワークを介して通信可能に結合される。
図6を参照して説明したように、トランシーバ(100)は、いくつかの実施形態において、図3に示されたものと実質的に類似した、送信機(110)と、受信機(111)と、波長分離器(112)とを含む。
トランシーバ(100)は、波長制御エンジン(100a)と、フレーミングエンジン(100b)と、取得フィルタリングエンジン(l00g)とを備えて構成される。波長制御エンジン(100a)は、送信機(110)及び波長分離器(112)において動作するよう構成される。フレーミングエンジン(100b)は、データの送信及び/または受信の時間パラメータを制御し管理するよう構成され、いくつかの実施形態において、状態変化の時間分布を編成し、送信及び/または受信されたデータの時間系列を構成する状態装置として実装される。取得フィルタリングエンジン(100g)は、受信機(111)において動作するよう構成され、すなわち、受信機(111)によって受信されたデータ及び/または信号で動作するよう構成される。いくつかの実施形態において、時間パラメータは、レンジング手順または専用の同期プロトコルを用いて、ネットワークにおいて、共有され、管理される。
取得フィルタリングエンジン(l00g)は、本願の離調測定手順に関して、上述したように、データ取得動作と、取得されたデータのフィルタリング分析とを実行するよう構成される。
トランシーバ(100)は、トランシーバ(100)で実行される動作(データ処理動作を含む)の時間管理を行うように構成されたクロックエンジン(l00d)と、対象のトランシーバ(100)での離調測定動作を制御するように構成された離調管理エンジン(l00f)とをさらに含んでもよい。
他のトランシーバ(102)の各々は、フレーム化エンジン(102b)と、トランシーバ(102)で実行される動作(データ処理動作を含む)を時間管理するよう構成されたクロックエンジン(102d)と、トランシーバ(102)での離調測定動作を制御するように構成された離調管理エンジン(102f)とを含んでもよい。
図7に示されるように、管理ノード(101)は、対象のトランシーバ(100)に、予め定義された時刻tmで開始し、図7の(mDetuning_Message(tm、TFRxmDetuning))メッセージによって示される持続時間(TFRxmDetuning)の時間窓に対する、離調測定要求を送信するよう構成される。これに応答して、管理ノード(101)は、対象のトランシーバ(100)から、図7の(mDetuning_Message_Ack)メッセージによって示される、管理ノード(101)が要求したパラメータで離調測定が可能であると確認する。肯定応答メッセージを受信する。
管理ノード(101)は、さらに、時刻tmで開始し、図7の(mDetuning_Message(tm、TFRxmDetuning))メッセージによって示される持続時間(TFRxmDetuning)の時間窓に対する、離調測定要求をして、1つ以上のトランシーバ(102)の各々に、送信するように構成されてもよい。これに応答して、管理ノード(101)は、1つ以上のトランシーバ(102)の各々から、図7の(mDetuning_Message_Ack)メッセージによって示される、管理ノード(101)が要求したパラメータで離調測定が可能であると確認する、肯定応答メッセージを受信する。
トランシーバの離調管理エンジン(l00f)は、トランシーバ(100)の送信機(110)及び受信機(111)で行われる範囲までの離調測定を制御するよう構成される。
特に、トランシーバの離調管理エンジン(101f)は、取得フィルタリングエンジン(l00g)を制御して、本願の離調測定手順に関して、上述したように、データの取得及び取得したデータについてフィルタリング分析を含むデータ処理を実行するよう構成される。
トランシーバ(100)の受信機(111)で受信されたデータに対して行われる離調測定のためのデータ処理の結果、いくつかの実施形態において、本明細書では離調ルックアップテーブルと呼ばれる1つ以上のルックアップテーブル(LUT)、または管理ノード(101)のメモリに格納されるmDetuningルックアップテーブルが生成され、さらに、管理ノード(101)に、データ取得とフィルタリングの結果が送信される(図7で(DDTS_Information_Message(w,dps,wavelengthpoints))で例示される)。図7の例示的な(DDTS_Information_Message(w、dps、wavelengthpoints))の離調差分位相シフト(DDTS)メッセージにおいて、wパラメータは、測定された離調(式9で、ωs−ωtで表される)を示し、パラメータdpsは、対応する差分位相シフト(式9で、θ−φで表される)を示し、パラメータ(wavelengthpoints)は、対象のトランシーバ(wptx)の送信機、ネットワーク(wprx)の他のトランシーバの送信機、及び/または、離調測定手順中の波長分離器によって使用される波長に関する情報を与える。
以下に、上述した離調フィルタリング手順を用いた光トランシーバの送信側の送信に起因する障害を補償する、本願の方法を説明する。本願の方法は、以下の点を有効に活用する。
トランシーバにおける所与のサンプリング時間において、フォトダイオード上のフィールドは、対象のトランシーバの送信機以外のネットワークの送信機からのフィールドと、対象のトランシーバの送信機からの信号の遅延されたバージョン(逆方向チャネルから得られるものとして特徴付けられる)からのフィールドとの組み合わせである。
離調は数μsにわたって敏感な方法で変化することができ、RTTは数百μs程度であるので、逆方向チャネルから生じる受信機で受信された信号への連続的な寄与は、様々な波長を有し、したがって、いくつかの波長点をカバーする。したがって、その時間にわたって一連の波長点を再構成することが有利である。いくつかの実施形態において、送信機における波長点のベクトルは、この目的のためにBChルックアップテーブルに含まれる。
さらに、係数a及びαもまた、波長点に依存してもよい。いくつかの実施形態において、サンプリング時点におけるRxsの波長点が、上記の式9に従って信号を取り出すために推定される。
1つ以上の実施形態において、上述の干渉成分から生じる障害は、受信された光信号推定処理において補償される。
いくつかの実施形態において、この補償処理は、例えば、対象のトランシーバの送信機によって送信された信号に対象のトランシーバによって使用される波長分離器によって導入された歪みを補償するように、トランシーバによって送信された変換された送信信号との位相項の乗算を含み、その歪みは、対象のトランシーバの受信機によって受信された信号に影響を与え、本願の補償スキームに使用して補正される。
他の実施形態において、例えば、対象のトランシーバで使用される波長分離器が、対象のトランシーバの受信機によって受信された信号に位相変換を導入しない(例えば、予め定められた閾値未満である、有意でないレベルでそのような位相変換を導入する)場合、本願の補償スキームは、波長分離器によって導入された歪みを無視するよう構成される。例えば、トランシーバによって送信された信号は、有意でないとみなされる波長分離器によって導入された位相歪みを補償しないように、位相項と乗算されない。これは、波長分離器のフィルタが、有意な位相歪みを導入しないように設計されている場合に有利に使用される。
いくつかの実施形態において、この補償スキームは、波長分離器において波長を分離するために使用されるフィルタの中心周波数の値に対する、対象のトランシーバの送信機の波長点の値に基づいて、波長分離器によって引き起こされる干渉を補正するように構成される。波長分離器によって生成された干渉は、送信機によって使用される波長点に依存するので、この補償スキームは、干渉が非有意でないとみなされる、例えば、予め定められた閾値を越えた、波長点のみに対する干渉を補償するよう構成される。
したがって、本願の補償方式は、実施形態に応じて、後方反射からの振幅歪みだけを補償すること、後方反射からの位相歪みだけでなく後方反射からの振幅歪みを補償すること、または、トランシーバの送信機によって使用される波長に応じて動的に補償を構成する(振幅のみまたは位相及び振幅)ことを可能にする。
いくつかの実施形態において、例えば、上述のBChルックアップテーブルの生成を使用して、補償スキームに使用される係数は、対象のトランシーバ(wptx)の送信機によって使用される、ネットワークの他のトランシーバ(wprx)の送信機によって使用され、及び/又は、離調測定手順中に波長分離器によって使用される波長点にしたがって、逆方向チャネル(BCh)ルックアップテーブルにおいて選択される。変換された(補償される)信号は、逆方向チャネルを記述する係数と、クロックインスタントでごとに1つずつスライドし、トランシーバの送信機によって送信された送信されたシンボルを含む、ウィンドウとを乗算する。
図8は、1つ以上の実施形態において、本願の補償を実行する方法を示す。
図8は、本願の処理において使用され、ここで説明される逆方向チャネル取得手順または離調測定手順に従って生成される、いくつかの入力ベクトルを示す。
このような入力ベクトルは、上述したようにルックアップテーブルの形でメモリに記憶され、または、1つ以上の実施形態において提案された処理に従って、組み合わせて出力ベクトルを生成してもよい。
図8の左側には、最初の時間値t_Bch_sizeTTxから、最後の時間値t+Proc_sizeTTx−1までの時間値(以下、「時間ベクトル」と称する)を有するベクトルが示されている。ここで、TTxは、時間サンプリングステップであり、Bch_sizeは、取得された逆方向チャネルの時間深さに対応し、Proc_sizeは、処理サイズパラメータである。したがって、時間ベクトルのサイズは、TTx(Proc_size+Bch_size)である。時間ベクトルは、過去に対応し、時間サンプリングステップをTTxとして、t_Bch_sizeTTxから現在時刻tまでの時系列を表す値(t,t−TTx,...,t−k.TTx,...,and t−Bch_sizeTTx)からなる第1の値の集合と、未来に対応し、時間サンプリングステップを同じTTxとして、未来に対応し、t+TTxからt+Proc_sizeTTx−1までの時系列を表す値からなる第2の値の集合に分割される。すなわち、時間サンプリングステップTTxの間隔で次々と配置される第1の時間値の集合は、{t−k.TTx}k=0,...,Bch_sizeと表現され、同じ時間サンプリングステップTTxの間隔で次々と配置される第2の時間値の集合は、{t+l.TTx}l=1,...,Proc_sizeと表現される。したがって、図8に示された例示的な時間ベクトルは、Bch_sizeに等しい深さを有する過去と、Proc_sizeに等しい深さを有する未来におよぶ。図8に示す実施形態において、 将来に送信されるものを予想することを可能にする将来の時間値が使用される。
実施形態に応じて、この処理は、第1の所定の深さを有する過去の値のみに及ぶ時間ウィンドウに対応する、或いは、第2の所定の深さを有する過去及び未来の値に及ぶ時間ウィンドウに対応する、取得データに対して実行される。
次のベクトル(図9の時間ベクトルのすぐ右)は、現在時刻tにおける送信ビット(以下、「送信信号ベクトル」と称する)に対応する値に隣接する時間ベクトルの値に対応する時刻において、トランシーバにより送信されるビットまたは2進シンボルの系列に対応する値を保持する:現在時刻tにおいてビット値
が送信され、時刻t−TTxにおいてビット値
が送信され、...、時刻t−k.TTxにおいてビット値
が送信され、...、時刻t−BCH_size.TTxにおいてビット値
が送信された。未来の時間値に対応する送信信号ベクトルの値は、未来に伝送が予想されるビットを表す。例えば、トランシーバの送信機は、時刻t+TTxで送信されるビットまたはシンボル
をメモリに保持する。これにより、いくつかの実施形態において、実際に送信されるべきビットまたはシンボルが本発明の開示において提案されるような対応する処理に少なくともかかわるのを待つ代わりに、そのようなビットまたはシンボルが将来の送信のためにメモリに記憶される限り、ビットまたはシンボルの処理を予測することができる。
次のベクトル(図9の送信信号ベクトルのすぐ右)は、それ自体がwptx値に隣接する送信ビット値に対応する値に隣接する時間ベクトル(以下、「送信波長ベクトル」と称する)の値に対応する時刻において、トランシーバの送信機における波長点(wptx値)に対応する値を保持する:時刻tにおいて波長(wptx(t))でビット値
が送信され、時刻t−TTxにおいて波長(wptx(t−TTx))でビット値
が送信され、...、時刻t−k.TTxにおいて波長(wptx(t−k.TTx))でビット値
が送信され、...、時刻t−BCH_size.TTxにおいて波長(wptx(t−BCHsize.TTx))でビット値
が送信された。したがって、送信波長ベクトルは、異なる時間値における波長を表す値のベクトルであり、逆方向チャネルBch_sizeのチャネル深さに対応する長さを有する。
いくつかの実施形態において、サブサンプル時間値(例えば、時間値t−dts(ただし、dts<TTx)に対するwptx(t−dts))に対応する波長値を決定することができる。実際に、対象の離調は、ある時間シンボルから次のシンボルまでは確率的に変化せず、むしろ連続的に変化する物理的な値に対応する。したがって、微分値、例えば、一次導関数または二次導関数、に基づいて補間を行い、本願の処理のサブ時間サンプリングステップの精度が達成される。このような処理は、送信される次のシンボル、または次に送信される複数のシンボルに対応する波長点値が推定されるように、送信されるビット/シンボルを予測するのに特に有用であり、それにより、送信される次のシンボル、または次に送信される複数のシンボルは、メモリに格納され、したがって、それに対応する波長点と同様に既知である。
逆方向チャネル複素インパルス応答関数Hcp=aeiφ、及び、式2で上述した第2の受信信号の周波数領域表現をさかのぼって参照すると、過去の時点({t−k.TTx}k=0,...,Bch_size)における送信波長ベクトルの波長値はまた、上述したように、逆方向チャネルを表す値aを決定するために、いくつかの実施形態で用いられる。いくつかの実施形態において、本願の処理は、後方反射干渉を生成するビットまたはシンボルが送信された時刻に対応する時間パラメータaの値、及び、この時点においてそのようなビットまたはシンボルが送信される波長値に影響を及ぼす2つのパラメータを考慮する。したがって、いくつかの実施形態において、本願の処理は、時間とこの時点での波長値とに依存するaの値を使用する。
例えば本願の逆方向チャネル知識取得手順に従って生成される、1つ以上の逆方向チャネルルックアップテーブル(LUT)は、いくつかの実施形態において、時刻及びその時点({a(t−k.TTx;wptx(t−k.TTx)}k=0,...,Bch_size)での波長の両方に依存したaの値を保持する、図9に示されるベクトルを得るために、使用される。
例えば、いくつかの実施形態において、第1のLUTは、時刻t−k.TTxにおけるaの値の検索に用いられ、第2のLUTは、時刻t−k.TTxにおける波長点値wptx(t−k.TTx)の検索に用いられる。これにより、時間t−k.TTxにおいてトランシーバの送信機によって送信された信号に対して受信された後方反射が、時刻t−k.TTxで送信された信号の波長に対応する波長wptxで受信されるという事実を考慮することができる。
時間ベクトルの時間値{t−k.TTx}k=−Proc_size,...,Bch_sizeにそれぞれ対応する離調値
は、例えば、本願の離調測定手順を用いて、決定される。上述したように、離調測定手順は、本願の補償方法に係る計算量を減少させるように、定期的に、またはときどき実行される。特に、離調、すなわち、時間変化する波長差Φ(t)の推定を行う、上記のフィルタリング手順は、トランシーバの送信機の各信号送信に沿って、または、いくつかの実施形態において、上述したように(例えば、温度変化に関して)波長の変動を駆動する時定数の関数として選択される時間間隔にしたがって、実行される。
この送信信号の信号経路上で後方反射を介してトランシーバの送信機によって送信された信号によって生成された干渉成分の推定値は、いくつかの実施形態において、送信信号と、推定されたパラメータaと測定された離調とを用いて決定される、逆方向チャネルの推定されたインパルス応答と、の畳み込みによって得られる。この畳み込み演算は、いくつかの実施形態において、時間値{t−k.TTx}k=1,...,Bch_sizeにおける、aの値及び送信信号
の値及び離調値の積の、総和として表される。一次では、逆方向チャネル干渉成分は次のように推定される:
いくつかの実施形態において、この畳み込み演算は、いくつかの要素を無視して計算を効率化するよう選択してよいので、Bch_size個の要素より少ない要素で行ってもよい。例えば、所定の閾値を越える後方反射が受信されない場合(特に、受信機において後方反射が検出されない場合)、そうでなければ用いられるであろう、畳み込み演算の対応する項は、いくつかの実施形態において、無視してもよい。
上記の、逆方向チャネル干渉成分の、一次での推定では、cos(Φ(t−k.TTx))の項の計算は、計算的に非常に集約的であるとみなされ、したがって、cos(Φ(t−k.TTx))の項は、いくつかの実施形態で、所定の値(例えば、1に等しい)で置換してよい。この場合、上述したように、後方反射干渉によって生じる振幅歪のみが補償される。
対象のトランシーバで受信したソース信号を送信した送信機(Rxs)における波長点の値は、TTx(Proc_size+Bch_size)(図8においてベクトル(wpRxs(t+Proc_sizeTTx−1);...;wpRxs(t+TTx);wpRxs(t);wpRxs(t−TTx);...;wpRxs(t−k.TTx);...;wpRxs(t−Bch_sizeTTx))で例示される)の長さの時間ウィンドウの時間値について、TTx(Proc_size+Bch_size)の長さの時間ウィンドウで利用可能な対象のトランシーバの送信機によって送信される信号の波長点の値{a(wptx(t−k.TTx)}k=−Proc_size,...,Bch_size、及び、それらから導かれる対応する離調測定値
、に基づいて得られる。
順方向チャネル複素インパルス応答関数Hp=αeiθ、及び、式1で上述した第1の受信信号の周波数領域表現をさかのぼって参照すると、TTx(Proc_size+Bch_size)の長さの時間ウィンドウの時間値に対するαの値は、図8においてベクトル(α(t+Proc_sizeTTx−1);...;α(t+TTx);α(t);α(t−TTx);...;α(t−k.TTx);...;α(t−Bch_sizeTTx))で例示されるように、送信機(Rxs)(対象のトランシーバで受信したソース信号を送信した)における利用可能な波長点値に基づいて求められる。
他の実施形態において、αの値(TTx(Proc_size+Bch_size)の長さの時間ウィンドウの時間値に対する)の、対応する時間値に対する送信機(Rxs)(対象のトランシーバで受信したソース信号を送信した)での波長点値への依存性は無視してもよく、その場合、送信されたソース信号の波長に基づくαの値の変動は考慮されない。
いくつかの実施形態において、αの値のベクトルの決定は、トランシーバの受信機で受信された信号から逆方向チャネル干渉成分を差し引く操作を含む。実施形態において、逆方向チャネル干渉成分の上記の推定値は、αの値のベクトルの決定に使用される。
図9は、本発明の開示の実施形態による干渉軽減機能を使用するよう構成された光トランシーバを例示する。
このトランシーバ80は、制御エンジン81、光受信機82、光送信機83、光インタフェース84、メモリ85、データ取得エンジン86、データ処理エンジン87、データ通信エンジン88、及び、クロックエンジン(図示せず)を含む。
図6に示すアーキテクチャでは、受信機82、送信機83、光インタフェース84、メモリ85、データ収集エンジン86、データ処理エンジン87、及びデータ通信インタフェース88の全ては、制御エンジン81を介して互いに動作可能に結合されている。
一つの実施形態において、データ収集エンジン86は、本願の逆方向チャネル知識取得に関して上述したように、パラメータを設定し、データを取得し、及びおそらく閾値分析を実行する、ならびに、本願の離調測定手順に関して上述したように、離調測定のためのパラメータを設定し、データを取得し、及びフィルタリング分析を実行するなどの、本願のデータ受信方法の実施形態の様々な態様を実行するよう構成される。同様に、データ処理エンジン87は、本願の逆方向チャネル知識取得に関して上述したような閾値分析を実行し、本願の離調測定手順に関して上述したようなフィルタリング分析を実行するなどの、本願のデータ受信方法の実施形態の様々な態様を実行するように構成される。
一つの実施形態において、データ処理エンジン87は、例えば、本願の逆方向チャネル知識取得及び離調測定手順の結果に基づいて、上述したような逆方向チャネル干渉補償手順を実行するようさらに構成されてもよい。他の実施形態において、上述したような逆方向チャネル干渉補償手順は、図5、図6、及び図7に示されるような動作管理ノードのようなサーバノードにおいて実行されてもよい。
1つ以上の実施形態において、光受信機82は、光信号を受信するように構成され、光送信機83は、光信号を送信するように構成される。インタフェース84は、光ファイバをトランシーバに接続するよう適合し、受信機82及び送信機83に光学的に結合される。
いくつかの実施形態において、データ通信エンジン88は、例えば、任意の適切な信号プロトコルに従って、ネットワーク管理ノードから、上述したような、サイレント要求メッセージ及び/または離調測定要求メッセージを受信するなどの、信号メッセージを受信及び/または送信するよう構成される。同様に、データ通信エンジン88は、任意の適切な信号プロトコルに従って、上述したような、サイレント要求肯定応答または否定応答メッセージ、OTDR情報メッセージ、離調測定要求肯定応答または否定応答メッセージ、及び上記離調測定情報メッセージなどの信号メッセージをネットワーク管理ノードに送信するよう構成される。データ通信エンジン88は、さらに、1つ以上のデータ通信ネットワークを介してネットワーク管理ノードに通信可能に結合されてもよい。
制御エンジン81は、任意の適切なマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理チップ、及び/または、状態機械、またはそれらの組み合わせであるプロセッサを含む。制御エンジン81はまた、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本明細書に記載された要素を実行させる、コンピュータプログラム命令またはソフトウェアコードを記憶することができる、限定されずに、メモリ85などのようなコンピュータ記憶媒体を含んでも良いし、通信してもよい。さらに、メモリ85は、受信機82によって、例えばOTDR逆方向チャネル知識取得または離調測定データ収集において、取得されたデータを記憶できれば、いかなるタイプのデータ記憶コンピュータ記憶媒体であってもよい。
図9を参照して示し説明したトランシーバ80は、例示としてのみ提供されることが理解されるであろう。多数の他のアーキテクチャ、動作環境、及び構成が可能である。トランシーバの他の実施形態は、より少ない数またはより多い数のコンポーネントを含んでもよく、図6に示されるトランシーバコンポーネントについて説明した機能の一部またはすべてを組み込んでもよい。したがって、制御エンジン81、受信機82、送信機83、光インタフェース84、メモリ85、データ取得エンジン86、データ処理エンジン87、及びデータ通信エンジン88は、トランシーバ80の一部として図示されているが、コンポーネント81−88の位置及び制御は制限されない。特に、他の実施形態において、コンポーネント81−88は、異なる実体、デバイス、またはシステムの一部であってもよい。
本発明は、特定の好ましい実施形態に関連して開示されてきたが、システム、装置、及び方法の特定の利点、特徴及び態様は、様々な他の実施形態で実現され得ると理解すべきである。さらに、本明細書に記載された様々な態様及び特徴は、別々に実施されてもよく、一緒に組み合わされ、または互いに置き換えられてもよいこと、及び、これらの特徴及び態様の様々な組合せ及び副結合が本発明の範囲内で可能であり、これらが本発明の範囲内にあることが企図されている。さらに、上述したシステム及び装置は、好ましい実施形態で説明されたモジュール及び機能のすべてを含む必要はない。
本明細書に記載された情報及び信号は、様々な異なる技術のいずれを用いても表現することができる。例えば、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または粒子、光場または粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表すことができる。
実施形態に応じて、本明細書に記載された方法のいずれかのいくつかの行為、イベント、または機能は、異なる順序で実行することができ、追加されてもよく、統合されてもよく、また、全て除外されてもよい(例えば、本願の方法の実施には、明細書の記載されたすべての行為またはイベントが必要とは限らない)。さらに、特定の実施形態において、動作またはイベントは、逐次的に実行されるのではなく、並行して実行されてもよい。
これらの目的及び他の利点を達成するため、そして、本開示の目的に従って、本明細書において具体化され広く記述されるように、本発明の開示の一態様において、光分散ネットワークの光トランシーバにおけるデータ受信方法が提案される。該データ受信方法は、光トランシーバの受信側において、光ファイバを含む第1の伝送リンク上の光源によって送信されたデータを搬送する第1の送信光信号に対応する、受信光信号を受信すること、受信光信号における干渉信号の、前記光ファイバを含む第2の伝送リンク上の第2の送信光信号の前記光トランシーバの送信側による送信によって誘起される、干渉成分を決定すること、前記決定された干渉成分に基づいて前記受信光信号を処理して、前記第1の送信光信号の推定値を得ることを含み、前記干渉成分を決定することは、前記送信された第1の送信光信号に対応する前記受信光信号の第1の信号成分の第1の減衰係数の推定値を決定すること、前記送信された第2の送信光信号に対応する前記受信光信号の第2の信号成分の第2の減衰係数の推定値を決定すること、および、前記第1の送信光信号の第1の搬送波周波数及び前記第2の送信光信号の第2の搬送波周波数に基づいて、位相シフト係数の推定値を決定することを含む。
Claims (15)
- 光分散ネットワークの光トランシーバにおけるデータ受信方法であって、
前記光トランシーバの受信側において、光ファイバを含む第1の送信リンク上の光源によって送信された前記データを搬送する第1の送信光信号に対応する、受信光信号を受信することと、
前記受信光信号における干渉信号の、前記光ファイバを含む第2の送信リンク上での前記光トランシーバの送信側による第2の送信光信号の送信によって誘起される、干渉成分を決定することと、
前記決定された干渉成分に基づいて前記受信光信号を処理して、前記第1の送信光信号の推定値を得ることを含む方法。 - 前記受信光信号及び前記第2の送信光信号は、周波数多重化を使用して前記光ファイバ上で送信される複数の双方向光信号のある双方向光信号の下り方向のチャネル及び上り方向のチャネルにそれぞれ対応する、請求項1に記載の方法。
- 前記干渉成分を決定することは、前記送信された第2の送信光信号の逆方向伝搬からそれぞれ誘起された寄与信号の組み合わせを特徴付けることを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記干渉成分の振幅歪成分を決定することと、前記受信光信号から前記振幅歪信号を除去すること、をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記干渉成分の位相歪成分を決定することと、前記受信光信号から前記位相歪成分を除去すること、をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記光分散ネットワークの光コネクタまたはパワースプリッタのような、前記第2の送信リンクに含まれるネットワークノード上での前記送信された第2の送信光信号の後方反射によって、少なくとも1つの寄与信号が生成される、請求項3に記載の方法。
- 前記干渉成分を決定することは、
前記光トランシーバの前記送信側以外で、前記光分散ネットワークの光源のすべての送信を停止することと、
前記光トランシーバ以外の光源が送信しない場合、前記光トランシーバの前記送信側で、所定の信号を送信することと、
前記光トランシーバの前記受信側で、前記所定の信号の前記送信に対応する受信信号を記録することを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 - 前記干渉成分を決定することは、前記送信された第1の送信光信号に対応する前記受信光信号の第1の信号成分の第1の減衰係数の推定値を決定することを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記受信光信号を処理することは、前記送信された第2の送信光信号に対応する前記受信光信号の第2の信号成分の第2の減衰係数の推定値を決定することを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記干渉成分を決定することは、前記第1の送信光信号の第1の搬送波周波数及び前記第2の送信光信号の第2の搬送波周波数に基づいて、位相シフト係数の推定値を決定することを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- プロセッサと、前記プロセッサと動作可能に結合されたメモリと、光分散ネットワークで通信を行うネットワークインタフェースとを含む装置であって、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される装置。
- 請求項11に記載の装置を含む光分散ネットワークの光トランシーバ。
- 実行可能な命令で符号化された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、実行されると、メモリと動作可能に結合されたプロセッサを備える装置に、請求項1〜10に記載のいずれか1項に記載の方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
- コンピュータ可読媒体に有形に具体化されたコンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムコードは、コンピュータシステムに提供され実行されたときに、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させる、命令を含む、コンピュータプログラム製品。
- データセットであって、圧縮または符号化を介して、請求項14に記載のコンピュータプログラムを表すデータセット。
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