JP2022191737A - 接続相推定システム及び接続相推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】広範囲に亘って柱上変圧器の接続相を精度良く推定することができる接続相推定システムを得る。【解決手段】複数のDER6は複数の柱上変圧器4に対応して設けられる。各DER6は二相の低圧配電線5を介して対応する柱上変圧器4と接続され、二相の低圧配電線5間の電圧である計測電圧を計測し、計測電圧を示すDERデータD6を接続相推定装置7に送信する。接続相推定装置7のデータ解析部11は、二相短絡状態の発生時に、複数のDERデータD6が示す複数の計測電圧に基づき、複数のDER6のうち短絡相に接続された短絡相接続DERを検出して、短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行する。推定処理実行部12は短絡相接続DERと短絡二相とに基づき、複数の柱上変圧器4の接続相を推定する接続相推定処理を実行する。【選択図】図1
Description
本開示は、高圧配電線に接続された柱上変圧器の接続相を推定する接続相推定システム及び接続相推定方法に関する。
国内の高圧配電系統は三相3線方式で運用されている。すなわち、高圧配電線は三相に対応して3つの配電線を含んでいる。一方、単相で電力供給を受ける需要家は、高圧配電線の3線のうち、任意の2線に接続される柱上変圧器を介して配電系統に連系される。このため、負荷が接続される高圧配電線の相が偏ることで、三相不平衡が生じ、電圧の管理が困難化することが指摘されている。各柱上変圧器が高圧配電線の3線のうちどの2線に接続されているか、つまり柱上変圧器の接続相を把握、管理することにより、接続される負荷が少ない相に新たに負荷を接続する等して、電圧管理が行える。しかし、各柱上変圧器の接続相は一般に管理されていない。柱上変圧器の接続相が管理されていない状態で、三相不平衡が大きくなると、三相不平衡を抑制するために新たに電圧制御機器を設置する等の対策が必要となり、余分なコストが発生する。
また、高圧配電線で地絡に至らない断線が発生する際、接続相が管理されていない状態で断線箇所を絞り込むことは困難であると考えられる。このため、柱上変圧器と高圧配電線との接続相を把握、管理することにより、断線箇所等の事故箇所を早急に特定することが望まれている。
しかし、配電系統内において、柱上変圧器の数は膨大であり、接続相を目視により確認する方法は現実的ではない。そのため、接続相を推定可能な装置やシステムの開発が望まれている。
柱上変圧器の接続相を推定する技術として、例えば、特許文献1で開示された相グループ推定装置や特許文献2で開示された接続相推定装置がある。
特許文献1で開示された相グループ推定装置は、接続相が同一となる柱上変圧器の配下にあるスマートメータが測定する電圧の時間変化は概ね同じであると考えられるため、各柱上変圧器を接続相によって分類することができる。また、高圧配電線における断線発生時、柱上変圧器の接続方式により、断線箇所に対して負荷側にある需要家のスマートメータが電圧低下を検知するかどうかが決定される。特許文献1で開示された相グループ推定装置は、この事象に着目して、柱上変圧器の接続相を推定している。
特許文献2で開示された接続相推定装置は、高圧配電線の3線の電流計測値とスマートメータにより計測された各需要家の有効電力データとを取得している。高圧配電線と任意の2線で接続される柱上変圧器を介し、低圧配電線に接続される需要家の電力使用量が増加すると、需要家が接続される高圧配電線の2線を流れる電流も増加する。特許文献2で開示された接続相推定装置は、この事象に着目し、取得したデータより、高圧配電線の3線の電流値と需要家の有効電力量との相関を解析し、接続相を推定している。
特許文献1で開示された技術では、断線が発生する際、事故が発生した同一配電線、かつ事故箇所より配電用変電所と反対側の範囲にしか事故の影響は及ばないため、一回の断線で接続相を推定可能な柱上変圧器の数が限定されてしまうという問題点があった。また、断線は配電線事故の中でも発生件数が少ないという問題点もあった。
特許文献2で開示された技術では、三相で接続された高圧需要家に供給される3線の電流値を算出することで、高圧需要家の影響を排除し、接続相の推定を行っている。しかし、実際は三相不平衡が生じているため、3線の電流値を正確に算出することは困難であるという問題点があった。このように、特許文献2で開示された技術は、高圧需要家の影響を考慮して接続相を推定するという点で制約があった。
本開示は上記問題点を解決するためになされたもので、広範囲に亘って柱上変圧器の接続相を精度良く推定することができる接続相推定システム及び接続相推定方法を得ることである。
本開示に係る請求項1記載の接続相推定システムは、三相交流の配電系統における複数の柱上変圧器それぞれの接続相を推定する接続相推定システムであって、前記配電系統は、配電用変電所と、三相の第1の配電線を介して前記配電用変電所に接続される前記複数の柱上変圧器とを備え、前記複数の柱上変圧器はそれぞれ三相の第1の配電線のうち二相の第1の配電線に接続され、前記接続相推定システムは、接続相推定装置と、前記複数の柱上変圧器に対応して設けられる複数の電圧計測器とを備え、前記複数の電圧計測器はそれぞれ、二相の第2の配電線を介して前記複数の柱上変圧器のうち対応する柱上変圧器に接続され、前記複数の電圧計測器はそれぞれ、二相の第2の配電線間の電圧を計測電圧として計測し、前記計測電圧または短絡相接続状態を示す計測関連情報を取得し、前記短絡相接続状態は接続される柱上変圧器の接続相が短絡相である状態であり、前記接続相推定装置は、前記複数の電圧計測器それぞれの前記計測関連情報を複数の計測関連情報として取得するデータ取得部と、前記複数の計測関連情報、電力管理情報及び接続相情報を記憶する推定用記憶部とを含み、前記電力管理情報は前記複数の柱上変圧器と前記複数の電圧計測器との間の接続状態を示す変圧器接続情報を含み、前記接続相情報は前記複数の柱上変圧器それぞれの推定接続相を示し、前記接続相推定装置は、前記配電系統の三相のうち二相が短絡する二相短絡状態の発生時に、前記複数の計測関連情報に基づき、前記複数の電圧計測器のうち、接続相が短絡相となる短絡相接続計測器を検出して、前記短絡相接続計測器を示すデータ解析情報を取得するデータ解析処理を実行するデータ解析部と、前記データ解析情報、前記電力管理情報及び前記接続相情報に基づき、前記複数の柱上変圧器のうち少なくとも一部の推定接続相を推定する接続相推定処理を実行する推定処理実行部とをさらに含む。
本開示の接続相推定システムにおける接続相推定装置のデータ解析部は、二相短絡状態の発生時に、データ解析情報を取得するデータ解析処理を実行している。二相短絡状態の発生時において、複数の電圧計測器のうち、短絡相を接続相としている柱上変圧器に接続される電圧計測器にて計測される計測電圧は著しく低下する。このため、データ解析部は、複数の計測関連情報に基づき、低下度合が大きい計測電圧を計測した電圧計測器を短絡相接続計測器として認識し、当該短絡相接続計測器を示すデータ解析情報を得ることができる。
したがって、推定処理実行部は、データ解析情報を用いて接続相推定処理を実行することにより、複数の柱上変圧器から、接続相を短絡相とする柱上変圧器を精度良く推定することができる。
その結果、本開示の接続相推定システムは、一度の二相短絡状態発生時に広範囲に亘って柱上変圧器の接続相を精度良く推定することができる。
以下に、本開示の実施の形態にかかる接続相推定システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本開示が限定されるものではない。
<実施の形態1>
(全体構成)
図1は本開示の実施の形態1である接続相推定システム101の構成を示すブロック図である。接続相推定システム101は後に詳述する接続相推定装置7とDER6a~6fとを主要構成要素として含んでいる。
(全体構成)
図1は本開示の実施の形態1である接続相推定システム101の構成を示すブロック図である。接続相推定システム101は後に詳述する接続相推定装置7とDER6a~6fとを主要構成要素として含んでいる。
図1に示すように、三相交流の配電系統では配電用変電所1内に存在する三相の内部配電線31から、遮断器2a及び2bを介して三相の高圧配電線3a及び3bが接続されている。高圧配電線3a及び3bが第1の配電線となる。配電用変電所1内の内部配電線31は外部の三相の送電線と図示しない配電用変圧器を介して接続される。
図1では2本の高圧配電線3a及び3bを示しているが、配電線は何本であっても良い。このように、高圧配電線3a及び3bはそれぞれA相、B相及びC相からなる三相3線式を採用した三相の第1の配電線となる。以下、遮断器2a及び2bを区別せずに総称するときは単に「遮断器2」と記載し、高圧配電線3a及び3bを区別せずに総称するときは単に「高圧配電線3」と記載する。
図1に示した例では、柱上変圧器4a~4fはそれぞれ三相3線式の高圧配電線3に接続される。具体的には、柱上変圧器4a~4dは高圧配電線3aに接続され、柱上変圧器4e及び4fは高圧配電線3bに接続される。
柱上変圧器4a~4fはそれぞれ三相3線式の高圧配電線3のうち二相の高圧配電線3に選択的に接続される。すなわち、柱上変圧器4a~4fはそれぞれ高圧配電線3の3線のうち2線に選択的に接続される。
ここで、図1に示すように、柱上変圧器4a、4d及び4fはそれぞれ高圧配電線3のB相及びC相に接続され、柱上変圧器4bは高圧配電線3のA相及びB相に接続され、柱上変圧器4c及び4eは高圧配電線3のA相及びC相に接続されるとする。以下、柱上変圧器4a~4fを区別せずに総称するときは単に「柱上変圧器4」と記載する。また、柱上変圧器4a~4f全体を指すときに「複数の柱上変圧器4」と記載する場合がある。
ここで、柱上変圧器4が高圧配電線3のA相及びB相に接続される場合の接続相を接続相ABとし、高圧配電線3のB相及びC相に接続される場合の接続相を接続相BCとし、高圧配電線3のC相及びA相に接続される場合の接続相を接続相CAとする。図1では、高圧配電線3に接続される柱上変圧器4は柱上変圧器4a~4fの6つを示しているが、柱上変圧器4の接続数は制限されない。ここで、高圧配電線3は分岐を有さない配電系統を示しているが、高圧配電線3が分岐を有する配電系統であってもよく、限定されない。
また、柱上変圧器4a~4fを介して二相の低圧配電線5a~5fは三相の高圧配電線3のうち二相の高圧配電線3に接続される。低圧配電線5a~5dは柱上変圧器4a~4dを介して高圧配電線3aに接続され、低圧配電線5e及び5fは柱上変圧器4e及び4fを介して高圧配電線3bに接続される。
図1で示す配電系統では、低圧配電線5a、5d及び5fの接続相は接続相BCとなり、低圧配電線5bの接続相は接続相ABとなり、低圧配電線5c及び5eの接続相は接続相CAとなる。
低圧配電線5aにDER(Distributed Energy Resource : 分散型エネルギー資源)6aが接続される。DER6aは、負荷に対応して、太陽光発電、蓄電池、電気自動車等、配電系統とパワーコンディショナーやインバータを介して連系される需要家機器であり、通信機能、電流計測機能、電圧計測機能等を有している。
低圧配電線5b~5fは、低圧配電線5aと同様、DER6b~6fに接続される。したがって、低圧配電線5a~5fとDER6a~6fとが連系されている。
図1で示す配電系統では、DER6a,6d及び6fの接続相は接続相BCとなり、DER6bの接続相は接続相ABとなり、DER6c及び6eの接続相は接続相CAとなる。
以下、低圧配電線5a~5fを区別せずに総称して示すときは単に「低圧配電線5」と記載し、DER6a~6fを区別せずに総称して示すときは単に「DER6」と記載する。また、低圧配電線5a~5f全体を指す場合に「複数の低圧配電線5」と記載する場合があり、DER6a~6f全体を指す場合に「複数のDER6」と記載する場合がある。図1で示す例では、一つの低圧配電線5に連系されるDER6の数は“1”であるが2以上であっても良い。
このように、複数の柱上変圧器4に対応して、複数の電圧計測器である複数のDER6が設けられる。対応する柱上変圧器4とDER6とは同一の接続相となる。
実施の形態1では、配電用変電所1、DER6、給電制御システム8はそれぞれ接続相推定装置7と通信ネットワークを介して接続される。通信ネットワークはインターネットであってもよく、専用のネットワークであってもよく、その両者を用いてもよく、限定されない。なお、給電制御システム8は、送電線の線間電圧、送電線を流れる電流を監視・制御している。
(接続相推定装置7)
図2は、接続相推定システムの主要部となる接続相推定装置7の構成を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、接続相推定装置7は、事故情報受信部9、データ取得部10、データ解析部11、推定処理実行部12、及び記憶部13を主要構成要素として含んでいる。
図2は、接続相推定システムの主要部となる接続相推定装置7の構成を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、接続相推定装置7は、事故情報受信部9、データ取得部10、データ解析部11、推定処理実行部12、及び記憶部13を主要構成要素として含んでいる。
事故情報受信部9は、事故発生情報Tnを受ける。事故発生情報Tnは事故発生情報T1及び事故発生情報T8のうち少なくとも一つを含んでいる。事故発生情報T1は配電用変電所1から通信ネットワークを介して送信される情報であり、事故発生情報T8は給電制御システム8から通信ネットワークを介して送信される情報である。
事故発生情報T1は断線情報T10、二相短絡発生情報T12及び三相短絡発生情報T13のうち少なくとも一つの情報を含んでいる。断線情報T10は事故原因が断線であることを示し、二相短絡発生情報T12は事故原因が二相短絡であり、かつ、短絡した二相である短絡二相を示している。三相短絡発生情報T13は事故原因が三相短絡であることを示している。
事故発生情報T8は、事故発生情報T1と同様、断線情報T80、二相短絡発生情報T82及び三相短絡発生情報T83のうち少なくとも一つの情報を含んでいる。断線情報T80は事故原因が断線であることを示し、二相短絡発生情報T82は事故原因が二相短絡であり、かつ、短絡した二相である短絡二相を示している。三相短絡発生情報T83は事故原因が三相短絡であることを示している。
二相短絡発生情報T12及びT82が外部二相短絡情報となる。外部二相短絡情報は二相短絡状態の発生、及び短絡された二相である短絡二相を示す情報である。
なお、二相短絡状態とは、配電系統の三相のうち二相が短絡する状態であり、三相のいずれかが断線する状態や三相すべてが短絡する状態は含まない。具体的には、二相短絡状態とは、三相の第1の配電線である高圧配電線3のうち二相の高圧配電線3間が短絡する状態、または高圧配電線3に配電用変電所1を介して接続される三相の送電線のうち二相の送電線間が短絡する状態を意味する。したがって、短絡二相は三相の送電線における短絡された二相または三相の高圧配電線3における短絡された二相となる。
このように、配電用変電所1及び給電制御システム8は、外部二相短絡情報を含む可能性がある事故発生情報T1及びT8を接続相推定装置7に出力する短絡情報出力部として機能する。
また、高圧配電線3a及び3b間は遮断器2a及び2b並び内部配電線31を介して接続され、送電線は図示しない配電用変圧器を介して内部配電線31と接続されている。したがって、高圧配電線3a及び3b並びに送電線のうちいずれか一つで短絡が生じると、電気的影響は高圧配電線3a及び3b並びに送電線の全てに及ぶ。
例えば、送電線での短絡が生じた場合、送電線に大電流が流れ、電圧が低下する。このため、配電用変電所1内の内部配電線31の電圧が低下し、内部配電線31と遮断器2を介して接続される高圧配電線3にも短絡による電圧低下が伝わる。
このように、事故情報受信部9は、各々が二相短絡発生情報T12及びT82を含む可能性がある事故発生情報T1及び事故発生情報T8を受信する二相短絡情報受信部として機能する。
データ取得部10は、DER6から送信される計測関連情報であるDERデータD6を取得する。すなわち、データ取得部10は、複数のDER6それぞれのDERデータD6を複数のDERデータD6として取得する。複数のDERデータD6が複数の計測関連情報となる。
データ取得部10は、複数のDER6から送信された複数のDERデータD6を受信する機能だけでなく、データ取得部10自ら複数のDER6が記憶する複数のDERデータD6を能動的に収集する機能を有する。
推定用記憶部である記憶部13はDERデータD6、DER管理情報D12、及び接続相情報D13を記憶している。電力管理情報であるDER管理情報D12は、複数の柱上変圧器4それぞれが高圧配電線3に接続される位置を示す変圧器位置情報に加え、複数のDER6が複数の柱上変圧器4のうちどの柱上変圧器4を介して高圧配電線3に連系されているかを示す変圧器接続情報を含んでいる。
例えば、図1においてDER6aは柱上変圧器4a、DER6bは柱上変圧器4b、DER6cは柱上変圧器4c、DER6dは柱上変圧器4d、DER6eは柱上変圧器4e、DER6fは柱上変圧器4fを介してそれぞれ高圧配電線3に連系されることが、DER管理情報D12の変圧器接続情報によって示される。
さらに、柱上変圧器4a~4dの高圧配電線3aに接続される位置、及び柱上変圧器4e及び4fが高圧配電線3bに接続される位置は、DER管理情報D12の変圧器位置情報によって示される。
接続相情報D13は、推定処理実行部12により推定された、複数の柱上変圧器4それぞれの推定接続相を示す情報である。
データ解析部11は、複数のDER6それぞれから取得したDERデータD6に基づき、DER6により計測された計測電圧がどの程度低下しているかを解析するデータ解析処理を実行する。実施の形態1では、計測関連情報となるDERデータD6は計測電圧を示している。なお、計測電圧については後に詳述する。
すなわち、データ解析部11は、複数の計測関連情報である複数のDERデータD6に基づき、複数のDER6のうち、接続相が短絡相となる短絡相接続DERを検出して、短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行する。短絡相接続DERが短絡相接続計測器となる。
推定処理実行部12は、データ解析部11より得られるデータ解析情報D11、事故情報受信部9が受信した外部二相短絡情報、記憶部13に格納されたDER管理情報D12及び接続相情報D13に基づき、柱上変圧器4の接続相を推定する接続相推定処理を実行する。なお、前述したように、外部二相短絡情報は二相短絡発生情報T12あるいは二相短絡発生情報T82である。
すなわち、推定処理実行部12は、データ解析情報D11、外部二相短絡情報、DER管理情報D12及び接続相情報D13に基づき、複数の柱上変圧器4のうち少なくとも一部の推定接続相を推定する接続相推定処理を実行する。
さらに、推定処理実行部12は接続相推定処理によって推定された推定接続相が反映されるように接続相情報D13を更新して、更新した接続相情報D13を記憶部13の保存する記憶部保存処理をさらに実行する。
(DER6)
図3は、DER6の内部構成を模式的に示すブロック図である。図3に示すように、DER6は計測部14、記憶部15、通信部16、及び電圧低下検知部17を主要構成要素として含んでいる。なお、図3では発電部の図示を省略している。
図3は、DER6の内部構成を模式的に示すブロック図である。図3に示すように、DER6は計測部14、記憶部15、通信部16、及び電圧低下検知部17を主要構成要素として含んでいる。なお、図3では発電部の図示を省略している。
計測器用計測部である計測部14は、二相の第2の配電線である二相の低圧配電線5間の電圧を計測電圧として計測する。計測電圧を指示する計測データD14が記憶部15及び電圧低下検知部17に付与される。
電圧低下検知部17は、計測部14から付与された計測データD14が示す計測電圧の電圧値を解析し、電圧低下を検知する電圧低下検知処理を実行する。
具体的には、電圧低下検知部17は、計測データD14が示す計測電圧が閾値電圧を下回った場合に、その計測電圧と計測時刻との組合せを示す電圧低下情報D17を得る電圧低下検知処理を実行する。すなわち、電圧低下検知部17は、計測電圧が閾値電圧よりも低下した場合、配電系統で発生した事故による電圧低下が生じたことを検知している。
計測器用記憶部である記憶部15は、計測部14より付与された計測データD14及び電圧低下検知部17より付与された電圧低下情報D17を記憶する。しかしながら、計測データD14を全て記憶しておくのは記憶容量的に厳しい場合も考えられる。この場合、計測データD14を記憶対象から外し、電圧低下検知部17から付与される電圧低下情報D17のみを記憶部15に記憶するようにしても良い。
計測器用通信部である通信部16は、計測器用記憶部である記憶部15が記憶する計測データD14あるいは電圧低下情報D17をDERデータD6として接続相推定装置7に送信する。
計測関連情報であるDERデータD6が計測データD14の場合、計測データD14によって計測電圧が示される。一方、DERデータD6が電圧低下情報D17の場合、電圧低下情報D17によって計測電圧が示される。このように、実施の形態1では、DERデータD6は計測電圧を示す計測関連情報となる。
(処理回路)
図19は接続相推定システム101内の接続相推定装置7の一部に対応する処理回路90の構成を示すブロック図である。接続相推定装置7の一部の機能は、図19で示す処理回路90により実現される。すなわち、処理回路90は、接続相推定装置7の一部を含む回路として機能する。接続相推定装置7の一部として例えばデータ解析部11及び推定処理実行部12が想定される。
図19は接続相推定システム101内の接続相推定装置7の一部に対応する処理回路90の構成を示すブロック図である。接続相推定装置7の一部の機能は、図19で示す処理回路90により実現される。すなわち、処理回路90は、接続相推定装置7の一部を含む回路として機能する。接続相推定装置7の一部として例えばデータ解析部11及び推定処理実行部12が想定される。
処理回路90が専用のハードウェアである場合、処理回路90は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせた回路等である。接続相推定装置7のデータ解析部11及び推定処理実行部12は、複数の処理回路により個別に実現されてもよいし、1つの処理回路によりまとめて実現されてもよい。
図20は接続相推定装置7の一部に対応する処理回路の別の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、処理回路90は、プロセッサ91とメモリ92と、プロセッサ91及びメモリ92間のデータ転送経路となるバス96とを含む。プロセッサ91がメモリ92に格納されるプログラムを実行することにより、接続相推定装置7のデータ解析部11及び推定処理実行部12の機能が実現される。例えば、プログラムとして記述されたソフトウェアまたはファームウェアがプロセッサ91により実行されることにより、データ解析部11及び推定処理実行部12の機能が実現される。すなわち、接続相推定装置7の一部は、プログラムを格納するメモリ92と、そのプログラムを実行するプロセッサ91と、メモリ92,プロセッサ91間のデータ転送用のバス96とを含む。
なお、プログラムは、接続相推定装置7のデータ解析部11及び推定処理実行部12それぞれの機能の処理手順または処理方法をコンピュータに実行させるものである。
プロセッサ91として、例えば、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)等が考えられる。メモリ92として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリが考えられる。または、メモリ92として、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等、今後使用されるあらゆる記憶媒体を用いても良い。
また、接続相推定装置7の推定用記憶部である記憶部13はメモリ92、またはバス96につながる図示しない外部記憶装置によって実現することができる。
上述した接続相推定装置7のデータ解析部11及び推定処理実行部12の機能は、一部が専用のハードウェアによって実現され、他の一部がソフトウェアまたはファームウェアにより実現されてもよい。このように、処理回路90は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現する。
なお、DER6の電圧低下検知部17を図19や図20で示した処理回路90によって実現することも考えられる。また、DER6の記憶部15はメモリ92、またはバス96につながる図示しない外部記憶装置によって実現することができる。
(処理手順)
図4は、実施の形態1の接続相推定システム101において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7による接続相推定フローの処理内容を説明する。
図4は、実施の形態1の接続相推定システム101において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7による接続相推定フローの処理内容を説明する。
まず、ステップS1において、二相短絡情報受信部である事故情報受信部9によって二相短絡発生情報が受信されたか(YES)否か(NO)が確認される。
前述したように、事故情報受信部9が受信する事故発生情報Tnは、配電用変電所1から送信される事故発生情報T1、あるいは給電制御システム8から送信される事故発生情報T8を含んでいる。
さらに、前述したように、事故発生情報T1は、断線情報T10、二相短絡発生情報T12及び三相短絡発生情報T13のうち少なくとも一つの情報を含んでいる。同様に、事故発生情報T8は、断線情報T80、二相短絡発生情報T82及び三相短絡発生情報T83のうち少なくとも一つの情報を含んでいる。
高圧配電線3に二相短絡が発生した場合、事故発生情報T1内に必ず二相短絡発生情報T12が含まれる。二相短絡発生情報T12は、二相短絡状態の発生を示し、かつ、短絡された二相である短絡二相を示す外部二相短絡情報となる。したがって、事故発生情報T1の受信時に事故発生情報T1が二相短絡発生情報T12を含んでいる場合、ステップS1の判定結果がYESとなり、事故発生情報T1が二相短絡発生情報T12を含んでいない場合、ステップS1の判定結果がNOとなる。すなわち、事故発生情報T1が断線情報T10あるいは三相短絡発生情報T13を含み、二相短絡発生情報T12を含んでいない場合、ステップS1の判定結果がNOとなる。
一方、送電線に二相短絡が発生した場合、事故発生情報T8内に必ず外部二相短絡情報となる二相短絡発生情報T82が含まれる。したがって、事故発生情報T8の受信時に事故発生情報T8が二相短絡発生情報T82を含んでいる場合、ステップS1の判定結果がYESとなり、事故発生情報T8が二相短絡発生情報T82を含んでいない場合、ステップS1の判定結果がNOとなる。すなわち、事故発生情報T8が断線情報T80あるいは三相短絡発生情報T83を含み、二相短絡発生情報T82を含んでいない場合、ステップS1の判定結果がNOとなる。
なお、事故情報受信部9が事故発生情報T1及び事故発生情報T8を共に受信していない場合、ステップS1の判定結果はNOとなる。
給電制御システム8または配電用変電所1が短絡相を確認する方法としては、例えば、短絡発生後に現地の作業員により短絡相を調査し、把握することが考えられる。また、短絡時に作動した保護機器により計測された電圧や電流に基づき、給電制御システム8や配電用変電所1内で自動的に短絡相を推定するようにしても良い。
ステップS1の判定結果がYESの場合にステップS2に移行し、ステップS1の判定結果がNOの場合に処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7による続相推定フローは開始されることはない。
このように、実施の形態1の接続相推定システム101は、事故発生情報Tnに含まれる外部二相短絡情報の受信を開始条件として、データ解析部11によるデータ解析処理がステップS3で実行され、推定処理実行部12による接続相推定処理がステップS4で実行される。
ステップS1の判定結果がYESの場合に実行されるステップS2において、データ取得部10は複数のDER6から複数のDERデータD6を取得する。複数のDERデータD6はそれぞれ接続される2相の低圧配電線5間の電圧である計測電圧を示している。
通常、データ取得部10は、DER6の通信部16を介して記憶部15が記憶する計測データD14または電圧低下情報D17をDERデータD6として取得している。また、DER6の電圧低下検知部17が電圧低下を検知した際、DER6側から接続相推定装置7に電圧低下情報D17をDERデータD6として送信するようにしても良い。
そして、ステップS3において、データ解析部11はデータ解析処理を実行する。以下、ステップS3の処理内容について詳述する。
データ解析部11は、複数のDERデータD6が示す複数の計測電圧に基づき、複数の計測電圧それぞれの電圧低下度合いを解析する。
図5及び図6はそれぞれ2相間電圧を模式的に示す説明図である。図5及び図6において、AB相線間電圧VABは三相の高圧配電線3のうち接続相AB間の電圧を示し、BC相線間電圧VBCは三相の高圧配電線3のうち接続相BC間の電圧を示し、CA相線間電圧VCAは三相の高圧配電線3のうち接続相CA間の電圧を示している。
図5は通常時の2相間電圧を示し、図6は高圧配電線3の接続相BC間が短絡された後の2相間電圧を示している。接続相BC間が短絡することにより、BC相線間電圧VBCが大きく低下し、ほぼ“0”となり、DER6の電源が落ちることが考えられる。なお、DER6の電源が落ちた場合、DER6の再起動後に、事故情報受信部9は記憶部13から最新の計測データD14あるいは電圧低下情報D17をDERデータD6として取得することになる。
また、BC相線間電圧VBCが大きく低下することに伴い、AB相線間電圧VAB、CA相線間電圧VCAもそれぞれ通常時と比較して電圧低下すると考えられる。ここで、DER6が計測する計測電圧の電圧値の中でも、接続相が短絡相となる柱上変圧器4を介して連系されるDER6の計測電圧の電圧低下が極端に大きい、または、DER6の電源が落ちることで計測電圧を計測できていないことが考えられる。
したがって、データ解析部11は、複数のDERデータD6から、電圧低下が大きい計測電圧を見いだして、計測電圧の低下が大きいDER6を短絡相接続DERとして認識し、短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を得るデータ解析処理を実行することができる。このように、データ解析部11はデータ解析処理を実行することにより、接続相が短絡相となる柱上変圧器4を介して連系されるDER6を短絡相接続DERとして認識することができる。なお、例えば、柱上変圧器4が高圧配電線3の接続相ABと接続されており、高圧配電線3の接続相AB間が短絡した場合、当該柱上変圧器4の接続相が短絡相となる。
データ解析部11が実行するデータ解析処理は、以下に示す第1及び第2の解析方法のうち少なくとも一つの解析方法によって短絡相接続DERを認識している。
第1の解析方法は、複数のDER6のうち、計測電圧が閾値電圧を下回ったDER6を短絡相接続DERと認識する方法である。
第2の解析方法は、複数のDER6を、複数の測定電圧の類似度に基づき第1及び第2のDERグループに分類し、第1及び第2のDERグループのうち測定電圧が相対的に低いグループに属するDER6を短絡相接続DERと認識する方法である。上述した第1のDERグループが第1の電圧計測器グループとなり、第2のDERグループが第2の電圧計測器グループとなる。
また、通常は、第1及び第2の解析方法の一方を用いてデータ解析処理が行われる。解析精度を高めるべく、第1及び第2の解析方法を併用する態様も考えられる。
なお、データ解析部11は、短絡状態発生時の計測データD14及び電圧低下情報D17がDER6の記憶部13に記憶されていない場合、当該DER6を短絡相接続DERと判定する例外的解析方法をデータ解析処理として採用しても良い。DER6の電源が落ちて計測電圧を計測できなかったことが推測されるからである。
その後、ステップS4において、推定処理実行部12は、柱上変圧器4の接続相を推定する接続相推定処理を実行する。以下、ステップS4の詳細を説明する。
推定処理実行部12は、外部二相短絡情報及びデータ解析情報D11に加え、記憶部13に格納されたDER管理情報D12及び接続相情報D13に基づき、複数の柱上変圧器4のうち少なくとも一部の推定接続相を推定する接続相推定処理を実行する。なお、二相短絡発生情報T12または二相短絡発生情報T82が外部二相短絡情報となる。
最後に、ステップS5において、推定処理実行部12は、推定した推定接続相が反映されるように接続相情報D13を更新し、更新した接続相情報D13を記憶部13に保存する記憶部保存処理を実行する。
接続相推定システム101が実行する上述した接続相推定フローが、接続相推定システム101によって実行される実施の形態1の接続相推定方法となる。
図4によって示される接続相推定フローに対応する実施の形態1の接続相推定方法は、以下のステップ(a)~(c)を主要ステップとして含んでいる。
ステップ(a)は、データ取得部10によって、複数の計測関連情報である取得データD10を取得するステップである。
ステップ(b)は、データ解析部11によるデータ解析処理によって、複数の取得データD10に基づき、複数のDER6のうち、短絡相接続DERを検出して、短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を取得するステップである。
ステップ(c)は、推定処理実行部12による接続相推定処理によって、データ解析情報D11、DER管理情報D12及び接続相情報D13に基づき、複数の柱上変圧器4のうち少なくとも一部の推定接続相を推定するステップである。
ステップ(a)は図4で示すステップS2に対応し、ステップ(b)は図4に示すステップS3に対応し、ステップ(c)は図4に示すステップS4に対応する。図4で示すステップS2~S5は、ステップS1の判定結果がYESの場合、すなわち、二相短絡状態の発生時に開始される。したがって、上述したステップ(a)~(c)は、二相短絡状態の発生時に開始される。
(具体例)
図7~図11は、高圧配電線3で二相短絡発生後に、接続相推定装置7が図4で示したフローチャートに従い接続相推定フローを実行する際、接続相情報D13を更新していく過程の一例を示している。
図7~図11は、高圧配電線3で二相短絡発生後に、接続相推定装置7が図4で示したフローチャートに従い接続相推定フローを実行する際、接続相情報D13を更新していく過程の一例を示している。
図7は高圧配電線3aの短絡箇所CT1で接続相BCが短絡した場合を示す説明図であり、図8は高圧配電線3bの短絡箇所CT2で接続相ABが短絡した場合を示す説明図である。
図9~図11はそれぞれ接続相情報D13の内容を表形式で示す説明図である。同図において、丸印(○)は「推定接続相」を示し、三角印(△)は「接続相候補」を示し、バツ印(×)は「推定非接続相」を示している。接続相情報D13に関し、図9は初期状態、図10は中間状態、図11は最終状態を示している。
図9に示すように、接続相情報D13の初期段階において、接続相推定装置7は柱上変圧器4の接続相を把握、管理しておらず、接続相推定装置7の記憶部13が保存する接続相情報D13は、全ての柱上変圧器4a~4fにおいて、接続相AB、接続相BC、接続相CA全てが接続相候補となっている。すなわち、初期状態の接続相情報D13では、柱上変圧器4a~4fの接続相は全く推定されていない。
ここで、図7に示すように、高圧配電線3aの短絡箇所CT1で接続相BCが短絡した場合を考える。保護リレーにより遮断器2aがリレー遮断後、配電用変電所1が短絡を検知し、二相短絡状態の発生と接続相BCが短絡二相であることを示す二相短絡発生情報T12を含む事故発生情報T1が配電用変電所1から接続相推定装置7の事故情報受信部9に送信される。
したがって、接続相推定装置7の事故情報受信部9は二相短絡発生情報T12を含む事故発生情報T1を受信することにより、ステップS1の判定結果はYESとなりステップS2に移行する。
そして、ステップS2において、データ取得部10は複数のDER6から複数のDERデータD6を取得する。
その後、ステップS3において、データ解析部11は、複数のDERデータD6に基づき、上述したデータ解析処理を実行して、短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を得る。
図7では接続相BCで短絡が発生しているため、DER6a、6d及び6fで計測された計測電圧の電圧値V1は、図6で示すBC相線間電圧VBCのように大きく低下する。一方、DER6b、6c及び6eが計測した計測電圧の電圧値V2は図6のAB相線間電圧VABあるいはCA相線間電圧VCAのようにさほど低下しない。すなわち、「V1<V2」となり、V1は閾値電圧を下回り、V2は閾値電圧を上回る。
したがって、データ解析部11は、データ解析処理を実行してDER6a、6d及び6fを短絡相接続DERとして認識することができる。
外部二相短絡情報である二相短絡発生情報T12は接続相BCが短絡二相であることを示しているため、ステップS4において、推定処理実行部12は接続相推定処理を実行する際、DER管理情報D12を参照して、DER6a、6d及び6fが接続される柱上変圧器4a、4d及び4fは、三相の高圧配電線3のうちB相及びC相に接続されることを推定する。
このように、推定処理実行部12は接続相推定処理を実行することにより、「柱上変圧器4a,4d及び4fの接続相は接続相BCである」とした推定接続相を推定している。
一方、推定処理実行部12は、DER6a、6d、6fの計測電圧の電圧値V1と比較して、DER6b、6c及び6eの計測電圧値V2は閾値電圧より大きいため、DER管理情報D12を参照して、「柱上変圧器4b、4c及び4eの接続相が接続相BCでない」ことを推定する。すなわち、推定処理実行部12は、「柱上変圧器4b、4c及び4eの接続相を接続相ABか接続相CAである」とした接続推定相を併せて推定している。
したがって、推定処理実行部12は、図9で示す接続相情報D13から、図10で示す内容に接続相情報D13を更新することができる。そして、推定処理実行部12は、記憶部保存処理を実行して、更新された接続相情報D13を記憶部13に保存することができる。
次に、図8に示すように、高圧配電線3bの短絡箇所CT2で接続相ABが短絡した場合を考える。保護リレーにより遮断器2bがリレー遮断後、配電用変電所1が短絡を検知し、二相短絡状態の発生と接続相ABが短絡二相であることを示す二相短絡発生情報T12を含む事故発生情報T1が配電用変電所1から接続相推定装置7の事故情報受信部9に送信される。
したがって、接続相推定装置7の事故情報受信部9は二相短絡発生情報T12を含む事故発生情報T1を受信することにより、ステップS1の判定結果はYESとなりステップS2に移行する。
そして、ステップS2において、データ取得部10は複数のDER6から複数のDERデータD6を取得する。
その後、ステップS3において、データ解析部11は、複数のDERデータD6に基づき、上述したデータ解析処理を実行して、短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を得る。
図8では接続相ABで短絡が発生しているため、DER6bで計測された計測電圧の電圧値V3は、図6のBC相線間電圧VBCのように大きく低下する。一方、DER5a,6c,6d,6e及び6fが計測した計測電圧の電圧値V4は図6のAB相線間電圧VABあるいはCA相線間電圧VCAのようにさほど低下しない。すなわち、「V3<V4」となり、V3は閾値電圧を下回り、V4は閾値電圧を上回る。
したがって、データ解析部11は、データ解析処理を実行してDER6bを短絡相接続DERとして認識することができる。
外部二相短絡情報である二相短絡発生情報T12は接続相ABが短絡二相であることを示しているため、ステップS4において、推定処理実行部12は接続相推定処理を実行する際、DER管理情報D12を参照して、DER6bが接続される柱上変圧器4bは、三相の高圧配電線3のうちA相及びB相に接続されることを推定する。
このように、推定処理実行部12は接続相推定処理を実行することにより、「柱上変圧器4bの接続相は接続相ABである」とした推定接続相を推定している。
一方、推定処理実行部12は、DER6bの計測電圧の電圧値V3と比較して、DER6a、6c~6fの計測電圧の電圧値V4は閾値電圧より十分大きいため、DER管理情報D12を参照して、「柱上変圧器4c及び4eの接続相が接続相BCでも接続相ABでもない」ことを推定する。すなわち、推定処理実行部12は、「柱上変圧器4c及び4eの接続相は接続相CAである」とした接続推定相を併せて推定している。
したがって、推定処理実行部12は、図10で示す接続相情報D13から、図11で示す内容に接続相情報D13を更新することができる。そして、推定処理実行部12は、記憶部保存処理を実行して、更新された接続相情報D13を記憶部13に保存することができる。
その結果、実施の形態1の接続相推定システム101は、図11に示すように、全ての柱上変圧器4a~4fの接続相を推定接続相及び推定非接続相として推定することができる。
(効果)
実施の形態1の接続相推定システム101における接続相推定装置7のデータ解析部11は、二相短絡状態の発生時に、データ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行している。二相短絡状態の発生時において、複数のDER6のうち、短絡した二相を接続相としている柱上変圧器4に接続されるDER6にて計測される計測電圧は著しく低下する。なお、二相短絡状態の発生は事故発生情報Tnに含まれる外部二相短絡情報から認識することができる。
実施の形態1の接続相推定システム101における接続相推定装置7のデータ解析部11は、二相短絡状態の発生時に、データ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行している。二相短絡状態の発生時において、複数のDER6のうち、短絡した二相を接続相としている柱上変圧器4に接続されるDER6にて計測される計測電圧は著しく低下する。なお、二相短絡状態の発生は事故発生情報Tnに含まれる外部二相短絡情報から認識することができる。
このため、データ解析部11は、各々が計測電圧を示す複数のDERデータD6に基づき、低下度合が大きい計測電圧を計測したDER6を短絡相接続DERとして認識し、当該短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を得ることができる。
したがって、推定処理実行部12は、データ解析情報D11を用いて接続相推定処理を実行することにより、複数の柱上変圧器4から、接続相を短絡相とする柱上変圧器4を精度良く推定することができる。
なお、「接続相を短絡相とする柱上変圧器4」とは、短絡された二相である短絡二相に合致する二相の高圧配電線3に接続されている柱上変圧器4を意味する。また、短絡二相は外部二相短絡情報から認識することができる。外部二相短絡情報は、事故発生情報T1内の二相短絡発生情報T12あるいは事故発生情報T8内の二相短絡発生情報T82である。
その結果、実施の形態1の接続相推定システム101は、一度の二相短絡状態の発生時に広範囲に亘って柱上変圧器4の接続相を精度良く推定することができる。
例えば、図7及び図8で示した2度の二相短絡状態の発生によって、図11で示したように柱上変圧器4a~4fの全ての推定接続相を推定することができる。
実施の形態1の接続相推定システム101は、事故発生情報Tnを受信する事故情報受信部9をさらに備えている。そして、接続相推定システム101は、事故発生情報Tnに含まれる外部二相短絡情報の受信を開始条件として、データ解析部11によるデータ解析処理及び推定処理実行部12による接続相推定処理を実行している。
その結果、実施の形態1の接続相推定システム101は、二相短絡状態の発生時にのみデータ解析処理及び接続相推定処理を実行することにより、接続相の推定精度を高めることができる。
データ解析部11が実行するデータ解析処理は上述した第1及び第2の解析方法のうち少なくとも一つの解析方法を用いている。このため、実施の形態1の接続相推定システム101は、短絡相接続計測器となる短絡相接続DERを正確に認識することができる。
実施の形態1の接続相推定システム101は、電力管理情報であるDER管理情報D12を推定用記憶部である記憶部13に格納している。DER管理情報D12は上述したように変圧器接続情報と変圧器位置情報とを含んでいる。
したがって、実施の形態1の接続相推定システム101は、DER管理情報D12から、複数の柱上変圧器4に関する詳細な情報を認識することができる。
推定処理実行部12は記憶部保存処理をさらに実行するため、記憶部13に記憶される接続相情報D13を常に最新の状態にすることができる。
接続相推定システム101において、複数のDER6はそれぞれ、計測器用通信部である通信部16から計測データD14あるいは電圧低下情報D17を、計測関連情報となるDERデータD6として接続相推定装置7に送信している。
複数の計測電圧は、計測データD14が示す複数のDER6それぞれの計測電圧、あるいは、複数のDER6それぞれの電圧低下情報D17が示す計測電圧となる。
したがって、接続相推定システム101の接続相推定装置7のデータ解析部11は、受信した複数のDERデータD6に含まれる複数の計測電圧に基づき、精度良くデータ解析処理を実行することができる。
実施の形態1の接続相推定システム101は、短絡情報出力部となる配電用変電所1または給電制御システム8から接続相推定装置7に、通信ネットワークを介して、事故発生情報T1または事故発生情報T8を比較的簡単に送信することができる。
なお、事故発生情報T1及びT8はそれぞれ二相短絡状態の発生時に外部二相短絡情報となる二相短絡発生情報T12及びT82を含んでいる。
さらに、実施の形態1の接続相推定システム101は、複数のDER6から接続相推定装置7に、通信ネットワークを介して、複数の計測関連情報となる複数のDERデータD6を比較的簡単に送信することができる。
実施の形態1の接続相推定方法は、主要ステップとして、上述したステップ(a)~(c)を備え、ステップ(a)~(c)は、図4で示すステップS2~S4に対応している。
図4で示すステップS3において、複数のDERデータD6に基づき、低下度合が大きい計測電圧を計測したDER6を短絡相接続DERとして認識し、当該短絡相接続DERを示すデータ解析情報D11を得ることができる。
したがって、図4で示すステップS4において、データ解析情報D11を用いて推定処理実行部12が接続相推定処理を実行することにより、複数の柱上変圧器4から、接続相を短絡相とする柱上変圧器4を精度良く推定することができる。
その結果、実施の形態1の接続相推定方法は、一度の二相短絡状態の発生時に広範囲に亘って柱上変圧器4の接続相を精度良く推定することができる。
<実施の形態2>
(全体構成)
図12は本開示の実施の形態2である接続相推定システム102の構成を示すブロック図である。接続相推定システム102は、接続相推定装置7及びDER6a~6fに加えて、センサ付開閉器18a及び18bを主要構成要素として含んでいる。以下、実施の形態1の接続相推定システム101と同様な構成部は同一の参照符号を付し説明を適宜省略し、実施の形態2の特徴部分を中心に説明する。
(全体構成)
図12は本開示の実施の形態2である接続相推定システム102の構成を示すブロック図である。接続相推定システム102は、接続相推定装置7及びDER6a~6fに加えて、センサ付開閉器18a及び18bを主要構成要素として含んでいる。以下、実施の形態1の接続相推定システム101と同様な構成部は同一の参照符号を付し説明を適宜省略し、実施の形態2の特徴部分を中心に説明する。
図12に示すように、三相交流の配電系統では配電用変電所1内に存在する内部配電線31から、遮断器2a及び2b並びにセンサ付開閉器18a及び18bを介して高圧配電線3a及び3bが接続されている。
すなわち、高圧配電線3aはセンサ付開閉器18a及び遮断器2aを介して、配電用変電所1の内部配電線31に接続され、高圧配電線3bはセンサ付開閉器18b及び遮断器2bを介して配電用変電所1の内部配電線31に接続される。
以下、センサ付開閉器18a及び18bを区別せずに総称するときは単に「センサ付開閉器18」と記載する。また、センサ付開閉器18a及び18b全体を指すときは「複数のセンサ付開閉器18」と記載する場合がある。
配電線情報検出部であるセンサ付開閉器18は、三相の第1の配電線である高圧配電線3に対応して設けられる。センサ付開閉器18は、三相の高圧配電線3間における3種類の二相の配電線間電圧を3つの検出配電線間電圧として検出し、かつ、三相の高圧配電線3それぞれを流れる配電線電流を3つの検出配電線電流として検出する。
そして、センサ付開閉器18は、3つの検出配電線間電圧及び3つの検出配電線電流のを示す検出配電線情報を得る。
実施の形態2では、配電用変電所1、複数のDER6、給電制御システム8及び複数のセンサ付開閉器18はそれぞれ接続相推定装置7と通信ネットワークを介して接続される。通信ネットワークはインターネットであってもよく、専用のネットワークであってもよく、その両者を用いてもよく、限定されない。
なお、接続相推定装置7は事故発生情報Tnとして事故発生情報T1及び事故発生情報T8に加え、事故発生検出情報T18を受ける。なお、実施の形態2の接続相推定システム102においては、事故発生情報T1及びT8の受信は必須でないため、事故情報受信部9から受信する事故発生情報Tnから事故発生情報T1及び事故発生情報T8を省略しても良い。
(センサ付開閉器18)
図13は、配電線情報検出部であるセンサ付開閉器18の内部構成を模式的に示すブロック図である。センサ付開閉器18は計測部19、記憶部20、通信部21及び異常検出部22を主要構成要素として含んでいる。
図13は、配電線情報検出部であるセンサ付開閉器18の内部構成を模式的に示すブロック図である。センサ付開閉器18は計測部19、記憶部20、通信部21及び異常検出部22を主要構成要素として含んでいる。
検出用計測部である計測部19は、三相の高圧配電線3における接続相AB、接続相BC及び接続相CAそれぞれの配電線間電圧を計測して3つの検出配電線間電圧を得る。計測部19は、さらに、三相の高圧配電線3それぞれを流れる3つの配電線電流を計測して3つの検出配電線電流を得る。計測部19は、上述した3つの検出配電線間電圧及び3つの検出配電線電流を示す検出配電線情報D19を記憶部20及び異常検出部22に出力する。
異常検出部22は、検出配電線情報D19に基づき異常検出処理を実行して、異常状態の発生を示す異常検出情報D22を得る。異常検出情報D22は記憶部20に出力される。
送電線、また高圧配電線3に二相短絡が発生すると、図6に示すBC相線間電圧VBCのように、二相短絡した配電線間電圧が、他の2つの配電線間電圧と比較して大きく低下する。また、高圧配電線3aで二相短絡が発生すると、高圧配電線3aのうち、短絡した2線に大電流が流れることが考えられる。
異常検出部22は、以下に示す第1及び第2の内部検出方法のうち少なくとも一つの方法を用いて異常検出処理を実行して、異常状態の発生を示す異常検出情報D22を得ている。
第1の内部検出方法は、検出配電線情報D19が示す3つの検出配電線間電圧のうち閾値電圧を下回る検出配電線間電圧を検出した場合、異常状態の発生を示す異常検出情報D22を得る方法である。なお、異常検出情報D22には異常状態発生時の検出配電線間電圧及び検出時刻が含まれる。
第2の内部検出方法は、検出配電線情報D19が示す3つの検出配電線電流のうち閾値電流を上回る検出配電線電流を検出した場合、異常状態の発生を示す異常検出情報D22を得る方法である。なお、異常検出情報D22には、異常状態発生時の検出配電線電流及び検出時刻が含まれる。
異常検出部22の異常検出処理は上述した第1及び第2の内部検出方法のうち少なくとも一方で行い、検出配電線情報D19は、3つの検出配電線間電圧及び3つの検出配電線電流のうち少なくとも一方を示す情報となる。
検出用記憶部である記憶部20は、検出用計測部である計測部19より得られる検出配電線情報D19を記憶するが、計測した値を全て記憶しておくのは記憶容量的に厳しい場合も考えられる。そのため、記憶部20への格納に関し、検出配電線情報D19の格納量は必要最小限にして、必ず異常検出情報D22を記憶するようにしても良い。
検出用通信部である通信部21は、異常検出部22が異常検出した場合、事故発生検出情報T18を接続相推定装置7に送信する。すなわち、通信部21は、異常検出部22が異常状態の発生を示す異常検出情報D22を得た場合、記憶部20が記憶する検出配電線情報D19及び異常検出情報D22を含む事故発生検出情報T18を接続相推定装置7に送信する。
なお、センサ付開閉器18の内部構成は図13で示す構成に限定されない。センサ付開閉器18として、通信機能を有し、上述した3つの配電線間電圧及び3つの配電線電流を計測する機能を有する機器であれば代用することができる。
なお、センサ付開閉器18の異常検出部22を図19や図20で示した処理回路90によって実現することも考えられる。また、センサ付開閉器18の検出用記憶部である記憶部20はメモリ92、またはバス96につながる図示しない外部記憶装置によって実現することができる。
接続相推定装置7の事故情報受信部9は事故発生情報Tnを受信する。事故発生情報Tnとして事故発生検出情報T18が必ず含まれる。事故情報受信部9が受信する事故発生情報Tnとして事故発生検出情報T18を含む点が、実施の形態1と異なる。
このように、事故情報受信部9は、事故発生情報Tnとして事故発生検出情報T18を受ける異常検出情報受信部として機能する。
接続相推定装置7のデータ解析部11は、複数のDER6の複数の計測電圧に基づくデータ解析処理に加え、センサ付開閉器18から受信した事故発生検出情報T18に含まれる検出配電線情報D19を解析し、二相短絡の発生の有無を判定する二相短絡判定処理をさらに実行する。なお、データ解析部11は、例えば、事故情報受信部9及びデータ取得部10を介して検出配電線情報D19を得ることができる。
実施の形態2の接続相推定システム102では、データ解析部11の二相短絡判定処理によって二相短絡が確認されることを、接続相推定フローにおける第2の開始条件としている。
データ解析部11が実行する二相短絡判定処理は、検出配電線情報D19に基づき、例えば、3つの検出配電線間電圧のうち、一の検出配電線間電圧のみが短絡判定用閾値を下回った場合、二相短絡と判定する等の処理が考えられる。
なお、DER6の内部構成は図3で示した実施の形態1におけるDER6の構成と同様である。
接続相推定装置7の内部構成は、図2で示した実施の形態1における接続相推定装置7と同様である。ただし、前述したように、事故情報受信部9が事故発生情報Tnとして事故発生検出情報T18を受信する点、データ解析部11が二相短絡判定処理を実行する点が異なる。
(処理手順(その1))
図14は、実施の形態2の接続相推定システム102において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7の処理内容を説明する。
図14は、実施の形態2の接続相推定システム102において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7の処理内容を説明する。
まず、ステップS11において、事故情報受信部9によって、センサ付開閉器18より事故発生検出情報T18が事故発生情報Tnとして受信されたか(YES)否か(NO)が確認される。
センサ付開閉器18は高圧配電線3の異常状態検出時に、検出配電線情報D19及び異常検出情報D22を含む事故発生検出情報T18を出力している。前述したように、事故情報受信部9は異常検出情報D22を含む事故発生検出情報T18を受ける異常検出情報受信部として機能している。
高圧配電線3に異常状態が発生し、異常状態の発生を示す異常検出情報D22を含む事故発生検出情報T18がセンサ付開閉器18の通信部21から事故情報受信部9に送信された場合、ステップS11の判定結果がYESとなる。事故情報受信部9が事故発生検出情報T18を受信しない場合、ステップS11の判定結果がNOとなる。
なお、ステップS11の判定条件に事故発生情報T1や事故発生情報T8の受信の有無を含めても良い。すなわち、事故発生情報T1あるいは事故発生情報T8の受信時にもステップS11の判定結果はYESとなるようにしても良い。
ステップS11の判定結果がYESの場合にステップS12に移行し、ステップS11の判定結果がNOの場合に処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7による続相推定フローは開始されることはない。
このように、事故情報受信部9にて事故発生検出情報T18を受信することが、データ解析部11によるデータ解析処理及び推定処理実行部12による接続相推定処理が実行を開始するため、第1の開始条件となる。
ステップS11の判定結果がYESの場合に実行されるステップS12において、データ解析部11は検出配電線情報D19に基づき上述した二相短絡判定処理を実行して、短絡相接続相種別を判定する。以下、二相短絡判定処理の詳細を説明する。
データ解析部11は、事故発生検出情報T18に含まれる検出配電線情報D19に基づき、二相短絡判定処理を実行する。
二相短絡判定処理は、第1及び第2の短絡相認識方法のうち少なくとも一つの方法を用いて実行される。
第1の短絡相認識方法は、検出配電線情報D19に示される3つの検出配電線間電圧のうち短絡検出用の閾値電圧を下回る1つの検出配電線間電圧に対応する接続相を短絡二相として二相短絡状態の発生を認識する方法である。
第2の短絡相認識方法は、検出配電線情報D19に示される3つの検出配電線電流のうち短絡検出用の閾値電流を上回る2つの検出配電線電流に対応する接続相を短絡二相として二相短絡状態の発生を認識する方法である。
接続相種別しては接続相AB、接続相BC及び接続相CAのうちいずか一つである。例えば、3つの検出配電線間電圧のうち1つの検出配電線間電圧の電圧低下筒合が著しい場合、データ解析部11は、電圧低下度合が著しい検出配電線間電圧に対応する接続相において二相短絡が生じていると判定することができる。
そして、ステップS13において、データ解析部11の二相短絡判定処理の判定結果が「二相短絡」であるか否かが判定される。ステップS13において、判定結果が「二相短絡」場合(YES)は、次のステップS14に進み、判定結果が「二相短絡」でない場合(NO)、処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7による続相推定フローの実質処理を行うことなく終了される。
このように、ステップS12及びS13において、データ解析部11の二相短絡判定処理によって二相短絡が確認されることを、接続相推定フローにおける主要処理となるステップS14~S17の第2の開始条件としている。
すなわち、二相短絡判定処理が二相短絡状態を判定することを第2の開始条件として、ステップS15におけるデータ解析部11によるデータ解析処理及びステップS16における推定処理実行部12による接続相推定処理が実行される。
ステップS13がYESの場合にステップS14~ステップS17の主要処理が実行される。ステップS14~S17は、図4で示したステップS2~S5と同様な処理となる。
すなわち、ステップS14で複数のDERデータD6が取得され、ステップS15でデータ解析部11によるデータ解析処理が実行される。そして、ステップS16で推定処理実行部12による接続相推定処理が実行され、ステップS17で接続相情報D13が更新される。
(効果)
実施の形態2の接続相推定システム102における接続相推定装置7のデータ解析部11は、実施の形態1と同様、二相短絡状態の発生時に、データ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行している。
実施の形態2の接続相推定システム102における接続相推定装置7のデータ解析部11は、実施の形態1と同様、二相短絡状態の発生時に、データ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行している。
したがって、実施の形態2の接続相推定システム102は、実施の形態1と同様、一度の二相短絡状態の発生時に広範囲に亘って柱上変圧器4の接続相を精度良く推定することができる。
実施の形態2の接続相推定システム102は配電線情報検出部となるセンサ付開閉器18a及び18bをさらに備え、接続相推定装置7の事故情報受信部9は、異常検出情報D22を含む事故発生検出情報T18を受信する異常検出情報受信部として機能している。
このため、実施の形態2の接続相推定システム102は、高圧配電線3における異常状態が検出され、二相短絡判定処理によって二相短絡が判定された場合にのみ、データ解析部11によるデータ解析処理及び推定処理実行部12による接続相推定処理を実行している。
すなわち、実施の形態2の接続相推定システム102は、事故発生検出情報T18の受信を第1の開始条件、データ解析部11による二相短絡判定処理によって二相短絡が判定されることを第2の開始条件とし、第1及び第2の開始条件の成立時にはじめてデータ解析処理及び接続相推定処理を実行させている。
したがって、実施の形態2の接続相推定システム102は、データ解析処理及び接続相推定処理を含む主要処理が実行される第1及び第2の開始条件を設定することにより、接続相の推定精度を高めることができる。
さらに、接続相推定システム102のデータ解析部11は、事故発生検出情報T18に含まれる検出配電線情報D19に基づき、上述した第1及び第2の短絡相認識方法のうち少なくとも一つの方法を用いて二相短絡判定処理を実行している。
このため、実施の形態2の接続相推定システム102は、各々が外部二相短絡情報を含む事故発生情報T1や事故発生情報T8に依存することなく、二相短絡状態の発生及び短絡二相を正確に認識することができる。
なお、検出配電線情報D19が3つの検出配電線間電圧を示しておれば、データ解析部11は第1の短絡相認識方法を用いることができ、検出配電線情報D19が3つの検出配電線電流を示しておれば、データ解析部11は第2の短絡相認識方法を用いることができる。
したがって、センサ付開閉器18は、3つの検出配電線間電圧及び3つの検出配電線電流のうち少なくとも一方を含む検出配電線情報D19を事故発生検出情報T18内に含ませれば、データ解析部11は二相短絡判定処理を実行することができる。すなわち、計測部19は、3つの検出配電線間電圧及び3つの検出配電線電流のうち少なくとも一方を計測し、3つの検出配電線間電圧及び3つの検出配電線電流のうち少なくとも一方を示す検出配電線情報D19を記憶部20に出力できれば良い。
センサ付開閉器18内の異常検出部22は、上述した第1及び第2の内部検出方法のうち少なくとも一つを用いて異常検出処理を実行することにより、第1の配電線である高圧配電線3における異常状態を精度良く検出することができる。
実施の形態2の接続相推定システム102は、配電線情報検出部であるセンサ付開閉器18から接続相推定装置7に、通信ネットワークを介して検出配電線情報D19を比較的簡単に送信することができる。
(変形例)
センサ付開閉器18の異常検出部22による異常検出処理精度を高め、異常検出情報D22に二相短絡状態の発生の有無と短絡二相を示す短絡検出情報を含める変形例が考えられる。
センサ付開閉器18の異常検出部22による異常検出処理精度を高め、異常検出情報D22に二相短絡状態の発生の有無と短絡二相を示す短絡検出情報を含める変形例が考えられる。
すなわち、異常検出部22による異常検出処理の一部として、データ解析部11の検出配電線情報D19に基づく二相短絡判定処理と同様な処理を実行させることにより、異常検出部22にて短絡検出情報を得ることができる。具体的には、上述した第1及び第2の内部検出方法を、データ解析部11が実行する二相短絡判定処理用の第1及び第2の短絡相認識方法と実質同内容で行うことにより、異常検出部22にて短絡検出情報を得ることができる。
さらに、検出用通信部である通信部21は、異常検出部22が「二相短絡」と判定した時のみ、通信部21から事故発生検出情報T18を送信する。
実施の形態2の変形例では、データ解析部11による二相短絡判定処理が不要となるため、接続相推定装置7への検出配電線情報D19の送信は不要となる。したがって、通信部21は事故発生検出情報T18として短絡検出情報を含む異常検出情報D22を送信すれば十分となる。
(処理手順(その2))
図15は、実施の形態2の接続相推定システム102の変形例において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7の処理内容を説明する。
図15は、実施の形態2の接続相推定システム102の変形例において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7の処理内容を説明する。
まず、ステップS21において、事故情報受信部9によって、センサ付開閉器18よって事故発生検出情報T18が事故発生情報Tnとして受信されたたか(YES)否か(NO)が確認される。
センサ付開閉器18は高圧配電線3の二相短絡状態の発生時時に、異常検出情報D22を含む事故発生検出情報T18を出力している。
高圧配電線3に二相短絡状態が発生し、短絡検出情報を含む事故発生検出情報T18がセンサ付開閉器18の通信部21から事故情報受信部9に送信された場合、ステップS21の判定結果がYESとなる。事故情報受信部9が事故発生検出情報T18を受信しない場合、ステップS21の判定結果がNOとなる。
ステップS21の判定結果がYESの場合にステップS22に移行し、ステップS21の判定結果がNOの場合に処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7による続相推定フローは開始されることはない。
ステップS21がYESの場合にステップS22~ステップS25の処理が実行される。ステップS22~S25は、図4で示したステップS2~S5と同様な処理となる。
(効果)
実施の形態2の変形例において、異常検出情報D22には短絡検出情報が含まれている。したがって、変形例のデータ解析部11は、異常検出情報D22に含まれる短絡検出情報から二相短絡状態の発生の有無と短絡二相を直ちに認識することができるため、図15に示すように二相短絡判定処理の実行を不要にすることができる。
実施の形態2の変形例において、異常検出情報D22には短絡検出情報が含まれている。したがって、変形例のデータ解析部11は、異常検出情報D22に含まれる短絡検出情報から二相短絡状態の発生の有無と短絡二相を直ちに認識することができるため、図15に示すように二相短絡判定処理の実行を不要にすることができる。
その結果、実施の形態2の接続相推定システム102の変形例は、データ解析部11による二相短絡判定処理を不要にすることにより、処理効率の向上を図ることができる。
<実施の形態3>
(DER60)
図16は、実施の形態3の接続相推定システム103が用いるDER60の内部構成を模式的に示すブロック図である。図16に示すように、DER60は計測部14、記憶部15、通信部16及び電圧低下解析部24を主要構成要素として含んでいる。すなわち、図3で示したDER6と比較して、電圧低下検知部17が電圧低下解析部24に置き換わっている点が異なる。
(DER60)
図16は、実施の形態3の接続相推定システム103が用いるDER60の内部構成を模式的に示すブロック図である。図16に示すように、DER60は計測部14、記憶部15、通信部16及び電圧低下解析部24を主要構成要素として含んでいる。すなわち、図3で示したDER6と比較して、電圧低下検知部17が電圧低下解析部24に置き換わっている点が異なる。
計測器用計測部である計測部14及び計測器用記憶部である記憶部15は、図3で示した実施の形態1のDER6と同様であるため、同一符号を付して説明を適宜省略する。
なお、接続相推定システム103の全体構成として、以下の第1及び第2の態様が考えられる。第1の態様は、図1で示した実施の形態1の接続相推定システム101においてDER6a~6fをDER60a~60fに置き換えた構成である。第2の態様は、図12で示した実施の形態2の接続相推定システム102においてDER6a~6fをDER60a~60fに置き換えた構成である。
したがって、実施の形態3の接続相推定システム106は、少なくとも接続相推定装置7及びDER60a~60fを主要構成要素として含んでいる。
以下、DER60a~60fを区別せずに総称して示すときは単に「DER60」と記載する。また、DER60a~60f全体を指す場合に「複数のDER60」と記載する場合がある。
以下、図16を参照して、DER60の特徴部分を中心に説明する。電圧低下解析部24は、計測データD14を受け、計測データD14が示す計測電圧が短絡判定用閾値電圧を超えて下回った場合に、「DER60に接続される柱上変圧器4の接続相は短絡相であること」を示す内部解析情報D24を得る内部解析処理を実行する。すなわち、内部解析情報D24は短絡相接続状態を示す情報となる。
また、DER60が短絡相接続DERに該当すると、計測電圧の電圧低下が大きくDER60の電源が落ちる場合が考えられる。この場合、DER60の電源復旧後に記憶部15が記憶した最新の計測電圧の電圧値を電圧低下解析部24が解析することにより、内部解析処理として電源復旧後処理を実行することができる。例えば、最新の計測電圧の計測時刻が短絡時刻に比べて古い場合、電圧低下解析部24は、高圧配電線3の短絡相に接続されたためDER60の電源が落ちたと判定し、短絡相接続状態を示す内部解析情報D24を得ることができる。
このように、電圧低下解析部24の内部解析処理として電源復旧後処理を追加しても良い。電源復旧後処理を追加する場合、計測データD14は計測電圧に計測時刻を関連づけることが望ましい。
通信部16は、電圧低下解析部24から内部解析情報D24を受けると、内部解析情報D24をDERデータD60として出力する。したがって、計測関連情報となる内部解析情報D24は短絡相接続状態を示している。
このように、通信部16は、短絡相接続状態を示す内部解析情報D24をDERデータD60として送信する。
(第1の態様)
図1で示した実施の形態1の接続相推定システム101においてDER6a~6fをDER60a~60fに置き換えた構成である、実施の形態3の第1の態様について説明する。
図1で示した実施の形態1の接続相推定システム101においてDER6a~6fをDER60a~60fに置き換えた構成である、実施の形態3の第1の態様について説明する。
図17は、実施の形態3の接続相推定システム103の第1の態様において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7の処理内容を説明する。
まず、ステップS31において、データ取得部10によって、複数のDER60のうち少なくとも一つのDER60からDERデータD60が受信されたか(YES)否か(NO)が確認される。
複数のDER60のうち少なくとも一つのDER60からDERデータD60が送信された場合、高圧配電線3に二相短絡の可能性がある事故が発生されたことになる。
ステップS31の判定結果がYESの場合にステップS32に移行し、ステップS31の判定結果がNOの場合に処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7による続相推定フローは開始されることはない。
ステップS31の判定結果がYESの場合に実行されるステップS32において、事故情報受信部9に事故発生情報Tnとして、事故発生情報T1あるいは事故発生情報T8が受信されることが想定される。事故発生情報T1は外部の配電用変電所1から外部情報であり、事故発生情報T8が外部の給電制御システム8からの外部情報となる。
そこで、ステップS32において、事故情報受信部9は、上述した外部情報を利用して、短絡相種別を推定する。すなわち、ステップS32において、事故情報受信部9は、事故発生情報T1あるいは事故発生情報T8を受信し、事故発生情報T1あるいは事故発生情報T8の内容に基づき、事故原因が「二相短絡」であるか否かを判定する。
高圧配電線3に二相短絡が発生した場合、事故発生情報T1内に必ず二相短絡発生情報T12が含まれる。二相短絡発生情報T12は、二相短絡状態の発生を示し、かつ、短絡された二相である短絡二相を示す外部二相短絡情報となる。したがって、事故発生情報T1の受信時に事故発生情報T1が二相短絡発生情報T12を含んでいる場合、ステップS33の判定結果がYESとなり、事故発生情報T1が二相短絡発生情報T12を含んでいない場合、ステップS33の判定結果がNOとなる。すなわち、事故発生情報T1が断線情報T10あるいは三相短絡発生情報T13を含み、二相短絡発生情報T12を含んでいない場合、ステップS33の判定結果がNOとなる。
一方、送電線に二相短絡が発生した場合、事故発生情報T8内に必ず外部二相短絡情報となる二相短絡発生情報T82が含まれる。したがって、事故発生情報T8の受信時に事故発生情報T8が二相短絡発生情報T82を含んでいる場合、ステップS33の判定結果がYESとなり、事故発生情報T8が二相短絡発生情報T82を含んでいない場合、ステップS33の判定結果がNOとなる。すなわち、事故発生情報T8が断線情報T80あるいは三相短絡発生情報T83を含み、二相短絡発生情報T82を含んでいない場合、ステップS33の判定結果がNOとなる。
なお、事故情報受信部9が事故発生情報T1及び事故発生情報T8を共に受信していない場合、ステップS33の判定結果はNOとなる。
ステップS33の判定結果がYESの場合にステップS34に移行し、ステップS33の判定結果がNOの場合に処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7による続相推定フローは開始されることはない。
そして、ステップS34において、データ解析部11はデータ解析処理を実行する。以下、ステップS34の処理内容について詳述する。
データ解析部11は、少なくとも一つのDERデータD60の送信元となるDER60を短絡相接続DERとして認識するデータ解析処理を実行する。この際、DERデータD60には既に短絡相接続状態が示されているため、データ解析部11が実行するデータ解析処理の内容を大幅に簡略化できる。
すなわち、実施の形態3のデータ解析部11が実行するデータ解析処理は、第1あるいは第2の解析方法を用いて複数のDERデータD6に基づいて行う、実施の形態1や実施の形態2のデータ解析部11によるデータ解析処理に比べ大幅に簡略化される。
ステップS34後にステップS35及びS36の処理が実行される。ステップS35及びS36は、図4で示したステップS4及びS5と同様な処理となる。
すなわち、ステップS35で推定処理実行部12による接続相推定処理が実行され、ステップS36で接続相情報D13が更新される。
(第2の態様)
図12で示した実施の形態2の接続相推定システム102においてDER6a~6fをDER60a~60fに置き換えた構成である、実施の形態3の第2の態様について説明する。
図12で示した実施の形態2の接続相推定システム102においてDER6a~6fをDER60a~60fに置き換えた構成である、実施の形態3の第2の態様について説明する。
図18は、実施の形態3の接続相推定システム103の第2の態様において、接続相を推定する際の接続相推定装置7における接続相推定フローの処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、接続相推定装置7の処理内容を説明する。
まず、ステップS41において、第1の態様のステップS31と同様、データ取得部10によって、複数のDER60のうち少なくとも一つのDER60からDERデータD60が受信されたか(YES)否か(NO)が確認される。
ステップS41の判定結果がYESの場合にステップS42に移行し、ステップS41の判定結果がNOの場合に処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7による続相推定フローは開始されることはない。
ステップS41の判定結果がYESの場合に実行されるステップS42において、センサ付開閉器18から検出配電線情報D19を含む事故発生検出情報T18が受信されることが想定される。
ステップS42において、事故情報受信部9は取得データD10を含む事故発生検出情報T18を受信する。その後、図14で示した実施の形態2のステップS12と同様、データ解析部11は検出配電線情報D19に基づき、二相短絡判定処理を実行して、接続相種別を推定する。
すなわち、ステップS42において、データ解析部11は、二相短絡判定処理を実行して、二相短絡状態の発生の有無と二相短絡状態時における短絡二相とを認識する。
そして、ステップS43において、データ解析部11の二相短絡判定処理の判定結果が「二相短絡」であるか否かが判定される。ステップS43において、判定結果が「二相短絡」場合(YES)は、次のステップS44に進み、判定結果が「二相短絡」でない場合(NO)、処理を終了する。すなわち、接続相推定装置7は接続相推定フローの主要処理を行うことなく終了する。
ステップS43がYESの場合に実行されるステップS44において、データ解析部11は、第1の態様のステップS24と同様のデータ解析処理を実行する。
したがって、実施の形態3のデータ解析部11が実行するデータ解析処理は、第1の態様と同様、実施の形態1や実施の形態2のデータ解析部11によるデータ解析処理に比べ大幅に簡略化される。
ステップS44後にステップS45及びS46の処理が実行される。ステップS45及びS46は、図4で示したステップS4及びS5と同様な処理となる。
(効果)
実施の形態3の接続相推定システム103における接続相推定装置7のデータ解析部11は、実施の形態1及び実施の形態2と同様、二相短絡状態の発生時に、データ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行している。
実施の形態3の接続相推定システム103における接続相推定装置7のデータ解析部11は、実施の形態1及び実施の形態2と同様、二相短絡状態の発生時に、データ解析情報D11を取得するデータ解析処理を実行している。
したがって、実施の形態3の接続相推定システム103は、実施の形態1及び実施の形態2と同様、一度の二相短絡状態の発生時に広範囲に亘って柱上変圧器4の接続相を精度良く推定することができる。
実施の形態3の接続相推定システム103において、複数の電圧計測器である複数のDER60はそれぞれ、内部解析情報D24を得る内部解析処理を実行する電圧低下解析部24を有するため、接続相推定装置7のデータ解析部11は、内部解析情報D24が示す短絡相接続状態から、直ちに短絡相接続DERを認識することができる。
例えば、DER60dから通信されたDERデータD60に含まれる内部解析情報D24が短絡相接続状態を示す場合、データ解析部11は、DER60dが短絡相接続DERであることを即時認識することができる。
その結果、実施の形態3における接続相推定装置7のデータ解析部11は、データ解析処理の処理内容を大幅に簡略化することができる。
なお、上述した実施の形態3の効果は、第1及び第2の態様で共通の効果となる。さらに、第1の態様では実施の形態1と同様な効果を発揮することができ、第2の態様では実施の形態2と同様な効果を発揮することができる。
<その他>
上述した実施の形態では、電圧計測器として「DER」を示したが、二相の低圧配電線5間の電圧を計測できる他の計測器を用いても良い。例えば、「DER」にかえてスマートメータを用いても良い。ただし、二相短絡時、短絡除去のために保護リレーが作動し、その後、遮断器がリレー遮断される。そのため、電圧計測器は、二相短絡発生から遮断器がリレー遮断されるまでの時間内で、二相短絡時の電圧低下を検知することが必須となる。したがって、例えば、交流の1サイクルである20msecの細かなサイクルで計測可能な電圧計測器を用いることが、接続相の推定精度の観点から望ましい。
上述した実施の形態では、電圧計測器として「DER」を示したが、二相の低圧配電線5間の電圧を計測できる他の計測器を用いても良い。例えば、「DER」にかえてスマートメータを用いても良い。ただし、二相短絡時、短絡除去のために保護リレーが作動し、その後、遮断器がリレー遮断される。そのため、電圧計測器は、二相短絡発生から遮断器がリレー遮断されるまでの時間内で、二相短絡時の電圧低下を検知することが必須となる。したがって、例えば、交流の1サイクルである20msecの細かなサイクルで計測可能な電圧計測器を用いることが、接続相の推定精度の観点から望ましい。
なお、本開示は、その開示の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1 配電用変電所、2,2a,2b 遮断器、3,3a,3b 高圧配電線、4,4a~4f 柱上変圧器、5,5a~5f 低圧配電線、6,6a~6f,60,60a~60f DER、7 接続相推定装置、8 給電制御システム、9 事故情報受信部、10 データ取得部、11 データ解析部、12 推定処理実行部、16,21 通信部、13,15,20 記憶部、14,19 計測部、17 電圧低下検知部、18,18a,18b センサ付開閉器、22 異常検出部、24 電圧低下解析部、31 内部配電線、D6,D60 DERデータ、D12 DER管理情報、D13 接続相情報。
Claims (15)
- 三相交流の配電系統における複数の柱上変圧器それぞれの接続相を推定する接続相推定システムであって、
前記配電系統は、
配電用変電所と、
三相の第1の配電線を介して前記配電用変電所に接続される前記複数の柱上変圧器とを備え、前記複数の柱上変圧器はそれぞれ三相の第1の配電線のうち二相の第1の配電線に接続され、
前記接続相推定システムは、
接続相推定装置と、
前記複数の柱上変圧器に対応して設けられる複数の電圧計測器とを備え、
前記複数の電圧計測器はそれぞれ、二相の第2の配電線を介して前記複数の柱上変圧器のうち対応する柱上変圧器に接続され、
前記複数の電圧計測器はそれぞれ、二相の第2の配電線間の電圧を計測電圧として計測し、前記計測電圧または短絡相接続状態を示す計測関連情報を取得し、前記短絡相接続状態は接続される柱上変圧器の接続相が短絡相である状態であり、
前記接続相推定装置は、
前記複数の電圧計測器それぞれの前記計測関連情報を複数の計測関連情報として取得するデータ取得部と、
前記複数の計測関連情報、電力管理情報及び接続相情報を記憶する推定用記憶部とを含み、前記電力管理情報は前記複数の柱上変圧器と前記複数の電圧計測器との間の接続状態を示す変圧器接続情報を含み、前記接続相情報は前記複数の柱上変圧器それぞれの推定接続相を示し、
前記接続相推定装置は、
前記配電系統の三相のうち二相が短絡する二相短絡状態の発生時に、前記複数の計測関連情報に基づき、前記複数の電圧計測器のうち、接続相が短絡相となる短絡相接続計測器を検出して、前記短絡相接続計測器を示すデータ解析情報を取得するデータ解析処理を実行するデータ解析部と、
前記データ解析情報、前記電力管理情報及び前記接続相情報に基づき、前記複数の柱上変圧器のうち少なくとも一部の推定接続相を推定する接続相推定処理を実行する推定処理実行部とをさらに含む、
接続相推定システム。 - 請求項1記載の接続相推定システムであって、
前記配電系統は、前記二相短絡状態の発生及び短絡された二相である短絡二相を示す外部二相短絡情報を出力する短絡情報出力部を含み、
前記接続相推定システムは、
前記外部二相短絡情報を受信する二相短絡情報受信部をさらに備え、
前記外部二相短絡情報の受信を開始条件として、前記データ解析部による前記データ解析処理及び前記推定処理実行部による前記接続相推定処理が実行される、
接続相推定システム。 - 請求項2記載の接続相推定システムであって、
前記複数の計測関連情報は、前記複数の電圧計測器それぞれの前記計測電圧である複数の計測電圧を示し、
前記データ解析処理は、第1及び第2の解析方法のうち少なくとも一つの解析方法によって前記短絡相接続計測器を認識し、
前記第1の解析方法は、前記複数の電圧計測器のうち、前記計測電圧が閾値電圧を下回った電圧計測器を前記短絡相接続計測器と認識する方法であり、
前記第2の解析方法は、前記複数の電圧計測器を、前記計測電圧の類似度に基づき第1及び第2の電圧計測器グループに分類し、前記第1及び第2の電圧計測器グループのうち前記計測電圧が相対的に低いグループに属する電圧計測器を前記短絡相接続計測器と認識する方法である、
接続相推定システム。 - 請求項1記載の接続相推定システムであって、
三相の第1の配電線に対応して設けられ、3つの検出配電線間電圧及び3つの検出配電線電流のうち少なくとも一方を検出し、前記3つの検出配電線間電圧及び前記3つの検出配電線電流のうち少なくとも一方を示す検出配電線情報を得る配電線情報検出部をさらに備え、前記3つの検出配電線間電圧は、三相の第1の配電線間における3種類の二相の配電線間電圧であり、前記3つの検出配電線電流は、三相の第1の配電線それぞれを流れる電流であり、
前記配電線情報検出部は、
前記検出配電線情報に基づき、前記第1の配電線における異常を検出した場合、異常状態の発生を示す異常検出情報を得る異常検出処理を実行する異常検出部と、
前記異常検出情報が異常状態の発生を示す場合、前記異常検出情報及び前記検出配電線情報を含む事故発生検出情報を前記接続相推定装置に送信する検出用通信部を含み、
前記接続相推定装置は、
前記事故発生検出情報を受ける異常検出情報受信部をさらに含み、
前記事故発生検出情報の受信を第1の開始条件として、前記データ解析部による前記データ解析処理及び前記推定処理実行部による前記接続相推定処理が実行される、
接続相推定システム。 - 請求項4記載の接続相推定システムであって、
前記データ解析部は、前記第1の開始条件の成立時に、前記事故発生検出情報に含まれる前記検出配電線情報に基づき、前記二相短絡状態の有無を判定する二相短絡判定処理をさらに実行し、
前記二相短絡判定処理は、第1及び第2の短絡相認識方法のうち少なくとも一つの方法を用いて実行され、
前記第1の短絡相認識方法は、前記3つの検出配電線間電圧のうち閾値電圧を下回る1つの検出配電線間電圧に対応する接続相を短絡二相として前記二相短絡状態の発生を認識する方法であり、
前記第2の短絡相認識方法は、前記3つの検出配電線電流のうち閾値電流を上回る2つの検出配電線電流に対応する接続相を短絡二相として前記二相短絡状態の発生を認識する方法であり、
前記二相短絡判定処理が前記二相短絡状態を判定することを第2の開始条件として、前記データ解析部による前記データ解析処理及び前記推定処理実行部による前記接続相推定処理が実行される、
接続相推定システム。 - 請求項4記載の接続相推定システムであって、
前記配電線情報検出部は、
前記3つの検出配電線間電圧及び前記3つの検出配電線電流のうち少なくとも一方を測定する検出用計測部と、
前記異常検出部は、第1及び第2の内部検出方法のうち少なくとも一つの方法を用いて前記異常検出処理を実行し、
前記第1の内部検出方法は、前記3つの検出配電線間電圧のうち閾値電圧を下回る検出配電線間電圧を検出した場合、当該検出配電線間電圧と異常状態の発生とを示す前記異常検出情報を得る方法であり、
前記第2の内部検出方法は、前記3つの検出配電線電流のうち閾値電流を上回る検出配電線電流を検出し、当該検出配電線電流と異常状態の発生とを示す前記異常検出情報を得る方法である、
接続相推定システム。 - 請求項6記載の接続相推定システムであって、
前記異常検出部より得られる前記異常検出情報は、前記二相短絡状態の発生の有無と短絡二相を示す短絡検出情報を含む、
接続相推定システム。 - 請求項1または請求項4記載の接続相推定システムであって、
前記複数の電圧計測器は、それぞれ
二相の第2の配電線間の電圧を前記計測電圧として計測し、前記計測電圧を示す計測データを得る計測器用計測部と、
前記計測データに基づき、前記計測電圧が閾値電圧を超えて下回った場合に、その計測電圧と計測時刻との組合せを示す電圧低下情報を得る電圧低下検知処理を実行する電圧低下検知部と、
前記計測データ及び前記電圧低下情報を記憶する計測器用記憶部と、
前記計測データ及び前記電圧低下情報のうち少なくとも一つを前記計測関連情報として前記接続相推定装置に送信する計測器用通信部とを含み、
前記複数の計測電圧は、前記複数の電圧計測器それぞれの前記計測データが示す前記計測電圧、あるいは、前記複数の電圧計測器それぞれの前記電圧低下情報が示す前記計測電圧である、
接続相推定システム。 - 請求項1または請求項4記載の接続相推定システムであって、
前記複数の電圧計測器は、それぞれ
二相の第2の配電線間の電圧を前記計測電圧として計測し、前記計測電圧を示す計測データを得る計測器用計測部と、
前記計測データに基づき、前記計測電圧が閾値電圧を超えて下回った場合に、前記短絡相接続状態を示す内部解析情報を得る内部解析処理を実行する電圧低下解析部と、
前記内部解析情報を前記計測関連情報として前記接続相推定装置に送信する計測器用通信部とを含む、
接続相推定システム。 - 請求項2記載の接続相推定システムであって、
前記短絡情報出力部は、給電制御システム及び前記配電用変電所を含み、前記給電制御システムは、送電線の線間電圧、送電線を流れる電流を監視・制御し、
前記短絡情報出力部と前記接続相推定装置とは通信ネットワークを介して接続される、
接続相推定システム。 - 請求項4記載の接続相推定システムであって、
前記配電線情報検出部と前記接続相推定装置とは通信ネットワークを介して接続される、
接続相推定システム。 - 請求項1から請求項11のうち、いずれか1項に記載の接続相推定システムであって、
前記電力管理情報は、前記変圧器接続情報に加え、
前記複数の柱上変圧器が前記三相の第1の配電線に接続される位置を示す変圧器位置情報を含む、
接続相推定システム。 - 請求項1からは請求項12のうち、いずれか1項に記載の接続相推定システムであって、
前記推定処理実行部は、前記接続相推定処理よって更新した前記接続相情報を前記推定用記憶部に保存する記憶部保存処理をさらに実行する、
接続相推定システム。 - 請求項1から請求項13のうち、いずれか1項に記載の接続相推定システムであって、
前記複数の電圧計測器と前記接続相推定装置とは通信ネットワークを介して接続される、
接続相推定システム。 - 三相交流の配電系統における複数の柱上変圧器それぞれの接続相を推定する接続相推定方法であって、
前記配電系統は、
配電用変電所と、
三相の第1の配電線を介して前記配電用変電所に接続される前記複数の柱上変圧器とを備え、前記複数の柱上変圧器はそれぞれ三相の第1の配電線のうち二相の第1の配電線に接続され、
前記接続相推定方法は、
前記複数の柱上変圧器に対応して設けられる複数の電圧計測器と推定用記憶部とを用い、
前記複数の電圧計測器はそれぞれ、二相の第2の配電線を介して前記複数の柱上変圧器のうち対応する柱上変圧器に接続され、
前記複数の電圧計測器はそれぞれ、二相の第2の配電線間の電圧を計測電圧として計測し、前記計測電圧または短絡相接続状態を示す計測関連情報を取得し、前記短絡相接続状態は接続される柱上変圧器の接続相が短絡相である状態であり、
前記推定用記憶部は、複数の計測関連情報、電力管理情報及び接続相情報を記憶し、前記複数の計測関連情報は、前記複数の電圧計測器それぞれの前記計測関連情報であり、前記電力管理情報は前記複数の柱上変圧器と前記複数の電圧計測器との間の接続状態を示す変圧器接続情報を含み、前記接続相情報は前記複数の柱上変圧器それぞれの推定接続相を示し、
前記接続相推定方法は、
(a) 前記複数の計測関連情報を取得するステップと、
(b) 前記複数の計測関連情報に基づき、前記複数の電圧計測器のうち、接続相が短絡相となる短絡相接続計測器を検出して、前記短絡相接続計測器を示すデータ解析情報を取得するステップと、
(c) 前記データ解析情報、前記電力管理情報及び前記接続相情報に基づき、前記複数の柱上変圧器のうち少なくとも一部の推定接続相を推定するステップとを備え、
前記ステップ(a)~(c)は、前記配電系統の三相のうち二相が短絡する二相短絡状態の発生時に開始される、
接続相推定方法。
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