JP2022185139A - Tyk2阻害剤、使用およびその製造のための方法 - Google Patents

Tyk2阻害剤、使用およびその製造のための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 有用な化合物を提供すること【解決手段】 本発明は、チロシンキナーゼ2(Tyk2)の阻害剤として有用な化合物、その固体形態および組成物、これを生成する方法、ならびにTyk2媒介性疾患の処置においてこれを使用する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、1つまたは複数の障害を処置するための方法であって、障害が、自己免疫障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌性障害、神経学的障害、および移植に関連する障害から選択され、上記方法が、それを必要とする患者に、有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、チロシンキナーゼ2としても公知の非受容体型チロシンプロテインキナーゼ2(「TYK2」)を阻害するのに有用な化合物および方法に関する。本発明は、固体形態のこれらの化合物、前記化合物を含む薬学的に許容される組成物、前記化合物を生成するためのプロセス、ならびに種々の障害の処置において前記化合物および組成物を使用する方法も提供する。
近年、新たな治療剤の調査は、疾患に関連する酵素および他の生体分子の構造をより十分に理解することによって大いに助けられてきた。広範な研究の対象となってきた1つの重要な酵素のクラスは、プロテインキナーゼファミリーである。
プロテインキナーゼは、細胞内の様々なシグナル伝達プロセスの制御を担う、構造的に関連する酵素の大きなファミリーを構成する。プロテインキナーゼは、その構造および触媒機能が保存されていることに起因して、共通の祖先遺伝子から進化したものと考えられる。ほとんどすべてのキナーゼは、同様の250~300アミノ酸の触媒ドメインを含有する。キナーゼは、それらがリン酸化する基質によって、ファミリーに分類され得る(例えば、タンパク質-チロシン、タンパク質-セリン/トレオニン、脂質など)。
一般的に、プロテインキナーゼは、ヌクレオシド三リン酸からシグナル伝達経路に関与するタンパク質アクセプターへのホスホリル転移を実行することによって細胞内シグナル伝達を媒介する。これらのリン酸化事象は、標的タンパク質の生体機能をモジュレートするかまたは調節することができる分子オン/オフスイッチとして作用する。これらのリン酸化事象は、最終的に、様々な細胞外刺激および他の刺激に応じて誘発される。このような刺激の例として、環境ストレスシグナルおよび化学ストレスシグナル(例えば、浸透圧性ショック、熱ショック、紫外線照射、細菌のエンドトキシン、およびH)、サイトカイン(例えば、インターロイキン-1(IL-1)、インターロイキン-8(IL-8)、ならびに腫瘍壊死因子α(TNF-α))、ならびに増殖因子(例えば、顆粒球マクロファージ-コロニー刺激因子(GM-CSF)、および線維芽細胞増殖因子(FGF))が挙げられる。細胞外刺激は、細胞増殖、移動、分化、ホルモンの分泌、転写因子の活性化、筋肉収縮、グルコース代謝、タンパク質合成の制御、および細胞周期の調節に関連する1つまたは複数の細胞応答に影響を及ぼし得る。
多くの疾患は、キナーゼ媒介事象によって誘発される異常な細胞応答と関連する。これらの疾患として、これらに限定されないが、自己免疫疾患、炎症疾患、骨疾患、代謝疾患、神経学的疾患および神経変性疾患、がん、心臓血管疾患、アレルギーおよび喘息、アルツハイマー病、ならびにホルモン関連疾患が挙げられる。したがって、治療剤として有用なプロテインキナーゼ阻害剤を見出す必要性が依然として存在する。
本発明の特定の局面の概説
驚くべきことに今回、以下の式Iの化合物:
Figure 2022185139000002
(式中、X、Y、およびZのそれぞれは、独立して、水素または重水素である)
およびその薬学的に許容される塩が、好ましい薬物様特性を有する、Tyk2の有効かつ選択的阻害剤であることが見出された。
式Iの化合物は、Tyk2の阻害、増殖性障害の処置、および炎症性疾患の処置を実証するものを含む、様々なアッセイおよび治療モデルにおいて活性である。
さらに、本発明は、水溶解度、安定性、および製剤化の容易さの改善などの望ましい特徴を付与する、固体形態の式Iの化合物、およびその薬学的に許容される塩を提供する。
また、式Iの化合物を生成するための新規合成方法、およびこのような化合物の合成における新規中間体が開示される。このような方法および中間体は、最新技術と比較して、高収率、好ましい物理化学特性、および有毒な試薬または溶媒の使用の低減により、大規模製造に対応することができる。
図1は、化合物1の遊離塩基である形態I’のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 図2は、化合物1のメシル酸塩である形態IのX線粉末回折パターンを示す。 図3は、化合物1のメシル酸塩である形態IIのX線粉末回折パターンを示す。 図4は、化合物1のメシル酸塩である形態IIIのX線粉末回折パターンを示す。 図5は、化合物1のメシル酸塩である形態IVのX線粉末回折パターンを示す。 図6は、化合物1のメシル酸塩である形態VのX線粉末回折パターンを示す。 図7は、化合物1および化合物9に関するイヌにおける薬物動態研究の結果を示す。
化合物
一般的に上述のように、本発明は、式Iの化合物:
Figure 2022185139000003
(式中、X、Y、およびZのそれぞれは、独立して、水素または重水素である)
を提供する。
一部の実施形態では、Xは、水素である。一部の実施形態では、Xは、重水素である。
一部の実施形態では、Yは、水素である。一部の実施形態では、Yは、重水素である。
一部の実施形態では、Zは、水素である。一部の実施形態では、Zは、重水素である。
一部の実施形態では、X、Y、およびZのそれぞれは、水素であり、それによって、その遊離塩基として本明細書において示される化合物1:
Figure 2022185139000004
が提供される。しかし、疑義が生じるのを避けるために、別段述べられていなければ、「化合物1」という用語は、その遊離塩基またはその薬学的に許容される塩のいずれかとして、上記で示された化合物を網羅することを意図する。
一部の実施形態では、本発明は、化合物1M:
Figure 2022185139000005
としても本明細書において示されている、化合物1のメシル酸塩を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、水素の代わりに1つもしくは複数の重水素原子を有する式Iの化合物(すなわち、X、Y、またはZのうちの1つまたは複数が、重水素である
)、またはその薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、このような化合物は、以下、またはその薬学的に許容される塩を含む:
Figure 2022185139000006
一部の実施形態では、本発明は、式Iの化合物のメシル酸塩を提供する。一部の実施形態では、本発明は、上記の表における化合物2、3、4、5、または6のうちの1つのメシル酸塩を提供する。
固体形態の化合物1
一部の実施形態では、本発明は、固体形態の化合物1を提供する。一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない固体形態の化合物1を提供する。本明細書において使用する場合、「不純物を実質的に含まない」という用語は、化合物が、有意な量の異物を含有しないことを意味する。このような異物は、化合物1の調製、および/または単離から生じ得る残留溶媒、または任意の他の不純物を含み得る。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物1が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物1が存在する。
一実施形態によれば、パーセンテージが組成物の総重量に基づく場合、化合物1は、少なくとも約97.0、97.5、98.0、98.5、99.0、99.5、または99.8重量パーセントの量で存在する。HPLCクロマトグラムの総面積に対して、別の実施形態によれば、化合物1は、約3.0面積パーセントHPLC以下の総有機不純物を、ある特定の実施形態では、約1.5面積パーセントHPLC以下の総有機不純物を含有す
る。HPLCクロマトグラムの総面積に対して、他の実施形態では、化合物1は、約1.0%面積パーセントHPLC以下のいずれか単一の不純物を、ある特定の実施形態では、約0.5面積パーセントHPLC以下のいずれか単一の不純物を含有する。
一部の実施形態では、化合物1は、遊離塩基として存在する。一部の実施形態では、化合物1は、薬学的に許容される塩として存在する。
一部の実施形態では、本発明は、固体形態の化合物1の遊離塩基を提供する。一部の実施形態では、本発明は、薬学的に許容される塩として、固体形態の化合物1を提供する。一部の実施形態では、本発明は、固体形態の化合物1Mを提供する。
化合物1として示される構造は、化合物1のすべての互変異性形態を含むことも意味する。さらに、本明細書において示される構造は、明示的に定義されているいずれかの同位体に富む原子に加えて、1つまたは複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことも意味する。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、この発明の範囲内にある。
化合物1は、様々な固体形態で存在することができることが見出された。このような形態として、同質異像、溶媒和物、水和物、および非晶質が挙げられる。すべてのこのような形態が、本発明によって企図される。ある特定の実施形態では、本発明は、同質異像、溶媒和物、水和物、および非晶質の化合物1から選択される1つまたは複数の固体形態の混合物として、化合物1を提供する。
一部の実施形態では、固体形態の化合物1は、非晶質固体である。ある特定の実施形態では、本発明は、結晶性化合物1を実質的に含まない非晶質固体として、化合物1を提供する。本明細書において使用する場合、「結晶性化合物1を実質的に含まない」という用語は、化合物が、有意な量の結晶性化合物1を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の非晶質化合物1が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の非晶質化合物1が存在する。一部の実施形態では、本発明は、非晶質化合物1の遊離塩基を提供する。一部の実施形態では、本発明は、薬学的に許容される塩として、非晶質化合物1を提供する。一部の実施形態では、本発明は、非晶質化合物1Mを提供する。
本明細書において使用する場合、「同質異像」という用語は、化合物が結晶化し得る様々な結晶構造のいずれかを指す。本明細書において使用する場合、「溶媒和物」という用語は、結晶構造中に組み込まれた化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒を含む結晶形態を指す。同様に、「水和物」という用語は、特異的に、結晶構造中に組み込まれた化学量論量または非化学量論量のいずれかの水を含む結晶形態を指す。
ある特定の実施形態では、固体形態の化合物1は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物1は、非晶質化合物1を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、「非晶質化合物1を実質的に含まない」という用語は、化合物が、有意な量の非晶質化合物1を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物1が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物1が存在する。
一部の実施形態では、固体形態の化合物1は、ニート結晶形態であり、したがって、その結晶構造中に組み込まれた一切の水も他の溶媒も有さない。現在、化合物1は、少なくとも1つの特徴的なニート(すなわち、無水、非溶媒和物)結晶形態で存在し得ることが
見出されている。このようなニート結晶形態の化合物1は、本明細書において詳細に記載されている、形態Iの化合物1のメシル酸塩を含む。
一部の実施形態では、本発明は、溶媒和結晶形態の化合物1を提供する。このような溶媒和結晶形態の化合物1として、形態II、形態III、形態IV、および形態Vの化合物1のメシル酸塩、ならびに形態I’の化合物1の遊離塩基が挙げられる。
一部の実施形態では、本発明は、形態I、形態II、形態III、形態IV、または形態Vと称されるもののいずれかから選択される、結晶形態の化合物1を提供する。形態IからVおよびI’の化合物1のそれぞれを調製するための方法が本明細書において記載されている。
一部の実施形態では、本発明は、形態I’と称される多形形態の化合物1の遊離塩基を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、図1に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折パターンを有する、形態I’の化合物1を提供する。
本明細書において使用する場合、「約」という用語は、2θ度値に言及して使用する場合、実施例において記載された試料の調製およびデータ採取の条件下で得られた、表示の値±0.1 2θ度を指す。当業者は、特定のXRPD取得パラメーターの変化が、得られたXRPDパターンおよび2θ度の具体的値に影響を及ぼすことを認識するであろう。
一部の実施形態では、形態I’の化合物1の遊離塩基は、その粉末X線回折パターンにおいて、以下の表1におけるものから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。
Figure 2022185139000007
一部の実施形態では、形態I’の化合物1の遊離塩基は、その粉末X線回折パターンにおいて、表1におけるものから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態I’の化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表1におけるものから選択される3つまたはそれより多いピークを有す
るという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態I’の化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表1におけるものから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態I’の化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表1におけるものから選択される5つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態I’の化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表1におけるピークのうちの10個を有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態I’の化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表1におけるピークのうちの15個を有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態I’の化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表1におけるピークのうちの20個を有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態I’の化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表1におけるピークのうちのすべてを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.07、約11.90、約16.62、および約13.95 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.07、約11.90、約16.62、および約13.95 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.07、約11.90、約16.62、および約13.95 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約6.07、約11.90、約16.62、および約13.95
2θ度のピークから選択される4つすべてのピークを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、本発明は、形態Iと称されるニート結晶形態の化合物1のメシル酸塩を提供する。一部の実施形態では、本発明は、図2に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折パターンを有する、形態Iの化合物1を提供する。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、以下の表2におけるものから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。
Figure 2022185139000008
一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表2におけるものから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表2におけるものから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンに
おいて、表2におけるものから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表2におけるものから選択される5つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表2におけるピークのうちのすべてを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Iの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される5つすべてのピークを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、本発明は、形態IIと称される溶媒和結晶形態の化合物1のメシル酸塩を提供する。一部の実施形態では、本発明は、図3に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折パターンを有する、形態IIの化合物1を提供する。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、以下の表3におけるものから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。
Figure 2022185139000009
Figure 2022185139000010
一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表3におけるものから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表3におけるものから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表3におけるものから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表3におけるものから選択される5つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表3におけるピークのうちのすべてを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられ
る。一部の実施形態では、形態IIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される5つすべてのピークを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、本発明は、形態IIIと称される溶媒和結晶形態の化合物1のメシル酸塩を提供する。一部の実施形態では、本発明は、図4に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折パターンを有する形態IIIの化合物1を提供する。一部の実施形態では、形態IIIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、以下の表4に列挙されるものから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。
Figure 2022185139000011
一部の実施形態では、形態IIIの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表4におけるものから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表4におけるものから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表4におけるものから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表4におけるものから選択される5つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表4におけるピークのうちのすべてを有するという点で特
徴付けられる。
一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される5つすべてのピークを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、本発明は、形態IVと称される溶媒和結晶形態の化合物1のメシル酸塩を提供する。一部の実施形態では、本発明は、図5に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折パターンを有する形態IVの化合物1を提供する。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、以下の表5におけるものから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。
Figure 2022185139000012
一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される5つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表5におけるピークのうちのすべてを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態IVの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される5つすべてのピークを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、本発明は、形態Vと称される溶媒和結晶形態の化合物1のメシル酸塩を提供する。一部の実施形態では、本発明は、図6に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折パターンを有する形態Vの化合物1を提供する。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、以下の表6におけるものから選択されるピークを有するという点で特徴付けられる。
Figure 2022185139000013
一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、表5におけるものから選択される5つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、そのX線回折パターンにおいて、表5におけるピークのうちのすべてを有するという点で特徴付けられる。
一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有するという点で特徴付けられる。一部の
実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される4つまたはそれより多いピークを有するという点で特徴付けられる。一部の実施形態では、形態Vの化合物1は、その粉末X線回折パターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される5つすべてのピークを有するという点で特徴付けられる。
化合物および定義:
この発明の化合物は、一般的に上述されたものを含み、さらに、本明細書に開示のクラス、サブクラス、および種によって例証される。本明細書において使用する場合、別段指定されていなければ、以下の定義が適用されることになる。この発明の目的のために、元素周期表、CASバージョン、Handbook of Chemistry and Physics、第75版に従って、化学元素を特定する。さらに、有機化学の一般的原理は、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年、ならびに「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版、編:Smith, M.B.およびMarch, J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。
本明細書において使用する場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適し、合理的なベネフィット/リスク比に見合うこれらの塩を指す。薬学的に許容される塩は、当技術分野において周知である。例えば、S. M. Bergeらは、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use、第2改訂版、P. Heinrich StahlおよびCamille G. Wermuth編、Wiley、2011年4月に記載されているのと同様に、J. Pharmaceutical Sciences、1977年、66巻、1~19頁において詳細に薬学的に許容される塩について記載し、そのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。この発明の化合物の薬学的に許容される塩は、適切な無機および有機の酸および塩基に由来するものを含む。薬学的に許容される、非毒性酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸を用いるかまたは酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸を用いて、あるいはイオン交換などの当技術分野で使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩として、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリル酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロ
ピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。
適当な塩基に由来する塩として、金属イオン(アルミニウム、亜鉛、アルカリ金属、アルカリ土類金属を含む)塩、アンモニウム塩およびN(C1~4アルキル)塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。さらなる薬学的に許容される塩として、適宜、これらに限定されないが、天然に存在するアミノ酸または天然に存在しないアミノ酸に由来するものを含む、非毒性のアンモニウム、第四級アンモニウム、および第一級、第二級または第三級アミンカチオンに由来するものが挙げられる。代表的なアミン系の塩またはアンモニウム系の塩として、これらに限定されないが、アルギニン、ベタイン、ヒドラバミン、コリン、ジエチルアミン、リシン、ベンザチン、2-(ジエチルアミノ)-エタノール、エタノールアミン、1-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、ジエタノールアミン、アンモニア、デアノール、N-メチル-グルカミン、トロメタミン、トリエタノールアミン、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルホリン、1H-イミダゾール、エチレンジアミン、ピペラジン、プロカイン、およびベネタミン(benethamine)に由来するものが挙げられる。
3.本発明の化合物を提供するための一般的方法
一部の実施形態では、本発明は、式Iの化合物の生成のための合成方法および合成中間体を提供する。
一部の実施形態では、式Iの本発明の化合物(これに限定されないが、化合物1を含む)は、一般的に、X、Y、Z、R、およびRPGのそれぞれが、単独および組み合わせの両方で、本明細書におけるクラスおよびサブクラスで定義されている通りである、以下のスキーム1に示される方法に従って調製することができる。
Figure 2022185139000014
本明細書において使用する場合、Rは、C1~6脂肪族基である。一部の実施形態では、Rは、C1~6アルキル基である。一部の実施形態では、Rは、メチルまたはエチルである。一部の実施形態では、Rは、エチルである。
本明細書において使用する場合、RPGは、アミン保護基である。一部の実施形態では、RPGは、必要に応じて置換されているベンジルまたはベンズヒドリルである。一部の実施形態では、RPGは、必要に応じて置換されているベンジルである。一部の実施形態では、RPGは、1つまたは複数のメトキシ基で置換されているベンジルである。一部の実施形態では、RPGは、2,4-ジメトキシベンジルである。
一部の実施形態では、ステップS-1は、中間体A-1の酸化を含み、それによって、中間体A-2が形成される。一部の実施形態では、酸化は、過ヨウ素酸塩およびルテニウムによって媒介される。一部の実施形態では、過ヨウ素酸塩は、過ヨウ素酸ナトリウムである。一部の実施形態では、ルテニウムは、RuCl水和物である。
一部の実施形態では、ステップS-2は、二酸中間体A-2のエステル化を含み、それによって、ジエステル中間体A-3が形成される。一部の実施形態では、エステル化は、塩基触媒される。一部の実施形態では、エステル化試薬は、硫酸ジアルキルである。一部の実施形態では、エステル化試薬は、硫酸ジエチルである。一部の実施形態では、塩基は、炭酸塩基である。一部の実施形態では、塩基は、炭酸カリウムである。一部の実施形態では、エステル化は、極性非プロトン溶媒中で実施される。一部の実施形態では、極性非プロトン溶媒は、環状尿素である。一部の実施形態では、極性非プロトン溶媒は、DMPUである。
一部の実施形態では、ステップS-3は、式A-4の中間体を提供するための、ジエステル中間体A-3の選択的モノ還元(selective monoreduction)を含む。一部の実施形態では、選択的モノ還元は、ヒドリド還元剤により達成される。一部の実施形態では、ヒドリド還元剤は、アルミニウムヒドリドである。一部の実施形態では、ヒドリド還元剤は、DIBAL-Hである。一部の実施形態では、選択的モノ還元は、有機溶媒中で実施される。一部の実施形態では、有機溶媒は、トルエンである。一部の実施形態では、反応は、-70から-80℃の間の温度で行われる。一部の実施形態では、反応は、A-3が完全に消費されたと決定されるまで-70から-80℃の間の温度で保たれ、次いで、-70から-80℃の間の温度でクエンチされる。一部の実施形態では、反応をクエンチするために使用される試薬は、メタノールを含む。一部の実施形態では、反応をクエンチするために使用される試薬は、メタノールおよび塩酸を含む。
一部の実施形態では、ステップS-4は、式A-5の中間体を提供するための、保護されたアンモニアシントンによる式A-4の中間体の還元的環化を含む。一部の実施形態では、保護されたアンモニアシントンは、式RPG-NHのものである。一部の実施形態では、還元は、ヒドリド試薬を使用して達成される。一部の実施形態では、ヒドリド試薬は、ボロヒドリドである。一部の実施形態では、ヒドリド試薬は、トリアセトキシボロヒドリドである。一部の実施形態では、ヒドリド試薬は、トリアセトキシボロヒドリドナトリウムである。一部の実施形態では、反応は、有機溶媒中で行われる。一部の実施形態では、有機溶媒は、トルエンである。
一部の実施形態では、ステップS-5は、式A-6の中間体を提供するための、ジフルオロフェニルシントンによる式A-5の中間体のアリールカップリングを含む。一部の実施形態では、ジフルオロフェニルシントンは、有機金属試薬である。一部の実施形態では、ジフルオロフェニルシントンは、アリール亜鉛試薬である。一部の実施形態では、アリールカップリングは、パラジウム触媒カップリングである。一部の実施形態では、アリールカップリングは、根岸カップリングである。一部の実施形態では、アリール亜鉛試薬は、対応する2-ブロモ-1,3-ジフルオロベンゼンから調製される。一部の実施形態では、2-ブロモ-1,3-ジフルオロベンゼンは、有機金属前駆体で処理される。一部の実施形態では、2-ブロモ-1,3-ジフルオロベンゼンは、イソプロピルマグネシウムクロリド-リチウムクロリド複合体で処理され、アリールマグネシウムリチウムクロリド中間体を形成する。一部の実施形態では、アリールマグネシウムリチウムクロリド中間体が亜鉛塩と接触して、アリール亜鉛試薬が形成される。一部の実施形態では、亜鉛塩は、ZnClである。一部の実施形態では、式A-5の中間体のアリールカップリングは、パラジウム触媒によって触媒される。一部の実施形態では、パラジウム触媒は、Pd(P
Phである。一部の実施形態では、アリールカップリングは、エーテル溶媒中で行われる。一部の実施形態では、エーテル溶媒は、THFである。
一部の実施形態では、ステップS-6は、式A-6の中間体の式A-6a:
Figure 2022185139000015
(式中、YおよびZは、独立して、水素または重水素である)
のアニリンとのアリールアミノ化を含み、それによって、式A-7の中間体が形成される。一部の実施形態では、式A-6aのアニリンは、p-アミノベンゾイルクロリドの対応する式A6-b:
Figure 2022185139000016
(式中、YおよびZは、独立して、水素または重水素である)
のピロリジンとのアミノ化によって形成される。一部の実施形態では、アリールアミノ化は、パラジウム触媒系によって触媒される。一部の実施形態では、パラジウム触媒系は、Pd(dba)およびキサントホスを含む。一部の実施形態では、アリールアミノ化は、有機溶媒中で行われる。一部の実施形態では、有機溶媒は、ジオキサンである。
一部の実施形態では、ステップS-7は、式A-7の中間体からのRPGの除去を含み、それによって、Xが水素である、式Iの化合物が形成される。一部の実施形態では、RPGの除去は、式A-7の中間体を酸と接触させることを含む。一部の実施形態では、酸は、プロトン酸を含む。一部の実施形態では、酸は、臭化水素酸を含む。一部の実施形態では、酸は、酢酸中の臭化水素酸を含む。一部の実施形態では、反応は、追加の溶媒中で行われる。一部の実施形態では、追加の溶媒はジクロロメタンである。
一部の実施形態では、ステップS-8は、Xが水素である、式Iの化合物の水素/重水素交換を含み、それによって、Xが重水素である、式Iの化合物が形成される。一部の実施形態では、水素/重水素交換は、重水素化溶媒中で起こる。一部の実施形態では、重水素化溶媒は、DOを含む。一部の実施形態では、重水素化溶媒は、重水素化メタノールを含む。一部の実施形態では、重水素化溶媒は、CHODを含む。一部の実施形態では、重水素化溶媒は、CDODを含む。一部の実施形態では、重水素化溶媒は、CDClを含む。一部の実施形態では、重水素化溶媒は、DO、CHOD、CDOD、またはCDClのうちの2つまたはそれより多くの混合物を含む。一部の実施形態では、水素/重水素交換は、塩基によって促進される。一部の実施形態では、塩基は、重水素化溶媒中のナトリウム金属に由来する。
使用、製剤化および投与ならびに薬学的に許容される組成物
別の実施形態によれば、本発明は、この発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくはエステルの塩および薬学的に許容される担体、アジュバント、また
はビヒクルを含む組成物を提供する。この発明の組成物における化合物の量は、生体試料または患者において、Tyk2を測定可能に阻害するのに有効であるようなものである。ある特定の実施形態では、この発明の組成物における化合物の量は、生体試料または患者において、Tyk2を測定可能に阻害するのに有効であるようなものである。ある特定の実施形態では、この発明の組成物は、このような組成物を必要とする患者への投与のために製剤化される。一部の実施形態では、この発明の組成物は、患者への経口投与のために製剤化される。
「化合物」という用語は、本明細書において使用する場合、式IのTyk2阻害剤(これに限定されないが、化合物1を含む)、またはその固体形態を意味する。一部の実施形態では、化合物は、化合物1またはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、化合物は、化合物1の遊離塩基である。一部の実施形態では、化合物は、固体形態の化合物1である。一部の実施形態では、化合物は、結晶形態の化合物1である。一部の実施形態では、化合物は、形態I’、形態I、形態II、形態III、形態IV、または形態Vの化合物1である。一部の実施形態では、化合物は、化合物1の遊離塩基の同質異像である。一部の実施形態では、化合物は、形態I’の化合物1である。一部の実施形態では、化合物は、化合物1のメシル酸塩である。一部の実施形態では、化合物は、形態Iの化合物1である。一部の実施形態では、化合物は、化合物1の溶媒和物である。一部の実施形態では、化合物は、非晶質化合物1である。
「患者」という用語は、本明細書において使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを意味する。
「薬学的に許容される担体、アジュバント、または希釈剤」という用語は、それと共に製剤化される化合物の薬理学的活性を破壊しない、非毒性の担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。この発明の組成物において使用することができる薬学的に許容される担体、アジュバントまたは希釈剤として、これらに限定されないが、付着防止剤(antiadherent)、結合剤、コーティング、着色料、崩壊剤、香料、流動促進剤(glidant)、滑沢剤、保存剤、吸着剤、およびビヒクルが挙げられる。担体、アジュバント、および希釈剤の例として、これらに限定されないが、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、ホスフェートなどの緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または硫酸プロタミンなどの電解質、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ろう、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
「薬学的に許容される誘導体」は、レシピエントへの投与に際して、この発明の化合物またはその阻害活性代謝物もしくは残留物を直接的または間接的に提供することができる、任意のこの発明の化合物の非毒性の塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体を意味する。
本明細書において使用する場合、「その阻害活性代謝物または残留物」という用語は、その代謝物または残留物もTyk2の阻害剤であることを意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入噴霧によって、局所的に、直腸内に、鼻腔内に、口腔内に、膣内にまたは埋め込み型レザバによって投与することができる。「非経口」という用語は、本明細書において使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液包内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内および頭蓋内の注射または注入技法を含む。
好ましくは、組成物は、経口、腹腔内または静脈内投与される。この発明の組成物の注射用滅菌形態は、水性または油性の懸濁物であってもよい。これらの懸濁物は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技法に従って製剤化されてもよい。注射用滅菌調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液のように、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中の、注射用滅菌溶液または懸濁物であってもよい。用いることのできる許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー溶液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌の固定油は、従来より、溶媒または懸濁媒体として用いられている。
この目的のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を用いることができる。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、特に、それらのポリオキシエチル化型において、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油であるため、注射可能物質の調製に有用である。これらの油の溶液または懸濁物はまた、エマルションまたは懸濁物を含む、薬学的に許容される剤形の製剤化において一般的に使用される、カルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤などの長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有し得る。薬学的に許容される固体、液体、または他の剤形の製造において一般的に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤、例えば、Tween、Span、および他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ強化剤も、製剤化の目的で使用することができる。
この発明の薬学的に許容される組成物は、これらに限定されないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁剤または液剤を含む、任意の経口で許容される剤形で経口的に投与することができる。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体として、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も、典型的には添加される。カプセル形態での経口投与に対して、有用な希釈剤として、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが挙げられる。水性懸濁剤が経口使用に必要とされる場合、有効成分は、乳化剤および懸濁化剤と組み合わされる。所望の場合、ある特定の甘味剤、矯味矯臭剤または着色剤も添加され得る。
あるいは、この発明の薬学的に許容される組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与することができる。これらは、室温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって、薬物を放出させるように直腸内で溶ける、好適な非刺激性賦形剤と薬剤とを混合することによって調製することができる。このような材料として、カカオバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
この発明の薬学的に許容される組成物はまた、特に、処置の標的が、眼、皮膚、または下部腸管の疾患を含む、局所適用によって容易に到達可能な領域または器官を含む場合、局所的に投与することができる。好適な局所製剤は、これらの領域または器官のそれぞれに対して、容易に調製される。
下部腸管に対する局所適用は、直腸の坐剤製剤(上記を参照されたい)または好適な浣腸製剤でなされてもよい。局所的な経皮パッチも使用することができる。
局所適用に対して、提供される薬学的に許容される組成物は、1つまたは複数の担体中に懸濁または溶解された活性成分を含有する好適な軟膏剤に製剤化され得る。この発明の化合物の局所投与のための担体として、これらに限定されないが、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が挙げられる。あるいは、提供される薬学的に許容される組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体中に懸濁または溶解された活性成分を含有する、好適なローションまたはクリームに製剤化され得る。好適な担体として、これらに
限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルろう、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられる。
眼科用に、提供される薬学的に許容される組成物は、等張のpH調節した滅菌食塩水中の微粉化懸濁剤として、または好ましくは、塩化ベンジルアルコニウム(benzylalkonium chloride)などの保存剤を含むかもしくは含まない、等張のpH調節した滅菌食塩水中の液剤として、製剤化され得る。あるいは、眼科用に、薬学的に許容される組成物は、ワセリンなどの軟膏剤に製剤化され得る。
この発明の薬学的に許容される組成物はまた、鼻腔エアロゾルまたは吸入によって投与することができる。このような組成物は、医薬製剤の技術分野で周知である技法に従って調製され、ベンジルアルコールもしくは他の好適な保存剤、バイオアベイラビリティを強化するための吸収促進剤、フッ化炭素、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を用いて、食塩水中の液剤として調製され得る。
最も好ましくは、この発明の薬学的に許容される組成物は、経口投与のために製剤化される。このような製剤は、食物と共にまたは食物を伴わずに投与されてもよい。一部の実施形態では、この発明の薬学的に許容される組成物は、食物を伴わずに投与される。他の実施形態では、この発明の薬学的に許容される組成物は、食物と共に投与される。
単一剤形に組成物を生成するために担体材料と組み合わされてもよい本発明の化合物の量は、処置される宿主、特定の投与方式に応じて変わることになる。好ましくは、提供される組成物は、1日に体重1kg当たり0.01~100mgの間の投薬量の阻害剤が、これらの組成物を受容する患者に投与することができるように製剤化されるべきである。
任意の特定患者に対する具体的な投薬量および処置レジメンは、用いられる具体的化合物の活性、年齢、体重、全身の健康、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物の組み合わせ、ならびに処置する医師の判断および処置される特定の疾患の重症度を含む、様々な因子に応じて変わることも理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量は、組成物中の特定の化合物に応じても変わることになる。
化合物およびその組成物の使用
薬学的使用
本明細書に記載の化合物および組成物は、一般的に、1つまたは複数の酵素のキナーゼ活性の阻害に有用である。一部の実施形態では、本発明の化合物および方法によって阻害されるキナーゼは、TYK2である。
TYK2は、プロテインキナーゼのヤヌスキナーゼ(JAK)ファミリーの非受容体型チロシンキナーゼメンバーである。哺乳動物のJAKファミリーは、4つのメンバー、すなわち、TYK2、JAK1、JAK2、およびJAK3からなる。TYK2を含む、JAKタンパク質は、サイトカインシグナル伝達に必須である。TYK2は、I型およびII型のサイトカイン受容体、ならびにインターフェロンI型およびIII型の受容体の細胞質ドメインと会合し、サイトカイン結合の際に、これらの受容体によって活性化される。TYK2活性化に関与するサイトカインとして、インターフェロン(例えば、IFN-α、IFN-β、IFN-κ、IFN-δ、IFN-ε、IFN-τ、IFN-ω、およびIFN-ζ(リミチンとしても公知)、ならびにインターロイキン(例えば、IL-4、IL-6、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-22、IL-23、IL-27、IL-31、オンコスタチンM、毛様体神経栄養因子、カルジオトロフィン1、カルジオトロフィン様サイトカイン、およびLIF)が挙げられる。Velas
quezら、「A protein kinase in the interferon α/β signaling pathway」、Cell(1992年)70巻:313頁;Stahlら、「Association and activation of Jak-Tyk kinases by CNTF-LIF-OSM-IL-6β
receptor components」、Science(1994年)263巻:92頁;Finbloomら、「IL-10 induces the tyrosine phosphorylation of Tyk2 and Jak1 and the differential assembly of Stat1 and Stat3 complexes in human T cells and monocytes」、J. Immunol.(1995年)155巻:1079頁;Baconら、「Interleukin 12 (IL-12) induces tyrosine phosphorylation of Jak2 and Tyk2: differential use of Janus family kinases by IL-2 and IL-12」、J. Exp. Med.(1995年)181巻:399頁;Welhamら、「Interleukin-13 signal transduction in lymphohemopoietic cells: similarities and differences in signal transduction with interleukin-4 and insulin」、J. Biol. Chem.(1995年)270巻:12286頁;Parhamら、「A receptor for the heterodimeric cytokine IL-23 is composed of IL-12Rβ1 and
a novel cytokine receptor subunit, IL-23R」、J. Immunol.(2002年) 168巻:5699頁。次いで、活性化TYK2は、さらなるシグナル伝達タンパク質、例えば、STAT1、STAT2、STAT4、およびSTAT6を含むSTATファミリーのメンバーのリン酸化に進む。
IL-23によるTYK2の活性化は、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、および潰瘍性大腸炎と結び付けられている。Duerrら、「A Genome-Wide Association Study Identifies IL23R as an Inflammatory Bowel Disease Gene」、Science(2006年)314巻:1461~1463頁。IL-23の下流エフェクターとして、TYK2はまた、乾癬、強直性脊椎炎、およびベーチェット病において、役割を果たす。Choら、「Genomics and the multifactorial nature of human auto-immune disease」、N. Engl. J. Med(2011年)365巻:1612~1623頁;Cortesら、「Identification of multiple risk variants for ankylosing spondylitis through high-density genotyping of immune-related
loci」、Nat. Genet.(2013年)45巻(7号):730~738頁;Remmersら、「Genome-wide association study identifies variants in the MHC class I, IL10, and IL23R-IL12RB2 regions associated with Behcet’s disease」、Nat. Genet.(2010年)42巻:698~702頁。2,622名の乾癬を有する個体のゲノムワイド関連研究は、疾患の感受性とTYK2の間の関連を特定した。Strangeら、「A
genome-wide association study identifies new psoriasis susceptibility loci and an interaction between HLA-C and ERAP1」、Nat. Genet.(2010年)42巻:985~992頁。TYK2のノックアウトまたはチルホスチン阻害は、IL-23誘導およびIL-22誘導の両方の皮膚炎を
有意に低減する。Ishizakiら、「Tyk2 is a therapeutic
target for psoriasis-like skin inflammation」、Intl. Immunol.(2013年)、doi:10.1093/intimm/dxt062。
TYK2はまた、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺がん、および嚢胞性線維症などの呼吸疾患において、役割を果たす。杯細胞過形成(GCH)および粘液過分泌は、TYK2のIL-13誘導活性化によって媒介され、これは次に、STAT6を活性化する。Zhangら、「Docking protein Gab2 regulates
mucin expression and goblet cell hyperplasia through TYK2/STAT6 pathway」、FASEB J.(2012年)26巻:1~11頁。
低下したTYK2活性は、コラーゲン抗体誘導関節炎(ヒト関節リウマチのモデル)からの関節の保護をもたらす。機構的には、低下したTyk2活性は、T1/T17関連サイトカインおよびマトリクスメタロプロテアーゼ、ならびに他の主要な炎症マーカーの産生を低減した。Ishizakiら、「Tyk2 deficiency protects joints against destruction in anti-type II collagen antibody-induced arthritis in mice」、Intl. Immunol.(2011年)23巻(9号):575~582頁。
TYK2ノックアウトマウスは、対照と比較して、実験的自己免疫脳脊髄炎(EAE、多発性硬化症(MS)の動物モデル)において、完全な抵抗性を示し、脊髄へのCD4 T細胞の浸潤がなかった。このことは、TYK2が、MSにおける病原性のCD4媒介性疾患の発症のために必須であることを示唆する。Oyamadaら、「Tyrosine
Kinase 2 Plays Critical Roles in the Pathogenic CD4 T Cell Responses for the Development of Experimental Autoimmune Encephalomyelitis」、J. Immunol.(2009年)183巻:7539~7546頁。これは、増大したTYK2発現とMS感受性とを結び付ける、以前の研究の確証となる。Banら、「Replication analysis identifies TYK2 as a multiple sclerosis susceptibility factor」、Eur J. Hum. Genet.(2009年)17巻:1309~1313頁。TYK2における機能喪失変異は、減少した脱髄およびニューロンの増加した髄鞘再形成をもたらし、MSおよび他のCNS脱髄障害の処置におけるTYK2阻害剤の役割をさらに示唆する。
TYK2は、IL-12とIL-23に共通する、唯一のシグナル伝達メッセンジャーである。TYK2ノックアウトによって、マウスにおいて、メチル化BSA注射誘導足蹠厚さ、イミキモド誘導乾癬様皮膚炎症、およびデキストラン硫酸ナトリウムまたは2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸誘導大腸炎が低減された。
全身性エリテマトーデス(SLE、自己免疫障害)に関する、種々のI型IFNシグナル伝達遺伝子の関節連結および関連研究は、TYK2に対する機能喪失変異と、罹患した構成員を含む家族におけるSLEの有病率の低下との間の、強力かつ有意な相関を示した。Sigurdssonら、「Polymorphisms in the Tyrosine Kinase 2 and Interferon Regulatory Factor 5 Genes Are Associated with Systemic Lupus Erythematosus」、Am. J. Hum. Gene
t.(2005年)76巻:528~537頁。SLEを有する個体の、罹患していないコホートに対するゲノムワイド関連研究は、TYK2遺伝子座とSLEの間の高度に有意な相関を示した。Grahamら、「Association of NCF2, IKZF1, IRF8, IFIH1, and TYK2 with Systemic
Lupus Erythematosus」、PLoS Genetics(2011年)7巻(10号):e1002341頁。
TYK2は、腫瘍サーベイランスの維持において重要な役割を果たすことが示されており、TYK2ノックアウトマウスは、損なわれた細胞傷害性T細胞応答、および加速した腫瘍発生を示した。しかし、これらの影響は、ナチュラルキラー(NK)および細胞傷害性Tリンパ球の効率的な抑制に結び付けられており、このことは、TYK2阻害剤が、自己免疫障害または移植拒絶の処置のために非常に好適であることを示唆した。JAK3などの他のJAKファミリーメンバーは、免疫系において類似の役割を有するが、TYK2は、より少ない、より密接に関連したシグナル伝達経路に関与して、より少ないオフターゲット効果をもたらすため、より優れた標的であると示唆されている。Simmaら「Identification of an Indispensable Role for Tyrosine Kinase 2 in CTL-Mediated Tumor Surveillance」、Cancer Res.(2009年)69巻:203~211頁。
しかし、Simmaらによって観察された減少した腫瘍サーベイランスとは矛盾して、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)における研究によって、T-ALLが、抗アポトーシスタンパク質BCL2のアップレギュレーションによってがん細胞の生存を維持するために、STAT1媒介性シグナル伝達を介するTYK2を介して、IL-10に高度に依存することが示される。TYK2のノックダウンは、細胞増殖を低減したが、他のJAKファミリーメンバーのノックダウンは、細胞増殖を低減しなかった。がん細胞の生存を促進するTYK2に対する特異的な活性化変異として、FERMドメイン(G36D、S47N、およびR425H)、JH2ドメイン(V731I)、およびキナーゼドメイン(E957DおよびR1027H)に対する活性化変異が挙げられる。しかし、TYK2のキナーゼ機能は、増大したがん細胞生存のために必要とされることもまた特定された。なぜなら、活性化変異(E957D)に加えて、キナーゼ失活変異(kinase-dead mutation)(M978YまたはM978F)を特徴とするTYK2酵素が、形質転換の失敗をもたらしたためである。Sandaら「TYK2-STAT1-BCL2 Pathway Dependence in T-Cell Acute
Lymphoblastic Leukemia」、Cancer Disc.(2013年)3巻(5号):564~577頁。
したがって、TYK2の選択的阻害は、IL-10および/またはBCL2中毒の腫瘍を有する患者、例えば、成人T細胞白血病の症例のうちの70%のための好適な標的であることが示唆されている。Fontanら「Discovering What Makes STAT Signaling TYK in T-ALL」、Cancer Disc.(2013年)3巻:494~496頁。
TYK2媒介性STAT3シグナル伝達はまた、アミロイド-β(Aβ)ペプチドにより引き起こされるニューロン細胞死を媒介することが示されている。Aβ投与後の、STAT3のTYK2リン酸化の低下によって、ニューロン細胞死の低下がもたらされ、STAT3のリン酸化の増加が、アルツハイマー病患者の死後の脳において観察されている。Wanら「Tyk/STAT3 Signaling Mediates β-Amyloid-Induced Neuronal Cell Death: Implications in Alzheimer’s Disease」、J. Neurosc
i.(2010年)30巻(20号):6873~6881頁。
JAK-STATシグナル伝達経路の阻害は、発毛、および円形脱毛症に伴う脱毛の逆転にも関与する。Xingら、「Alopecia areata is driven
by cytotoxic T lymphocytes and is reversed by JAK inhibition」、Nat. Med.(2014年)20巻:1043~1049頁;Harelら、「Pharmacologic inhibition of JAK-STAT signaling promotes hair growth」、Sci. Adv.(2015年)1巻(9号):e1500973頁。
したがって、TYK2の活性を阻害する化合物、特に、JAK2に優先して高い選択性を有するものが有益である。このような化合物は、本明細書に記載の状態のうちの1つまたは複数を、JAK2の阻害に関連する副作用なしで、好ましく処置する薬理学的応答を送達するはずである。
TYK2阻害剤は当技術分野において公知であるにもかかわらず、より有効または有利な薬学的に関連する特性を有する、新規阻害剤を提供することが、依然として必要とされている。例えば、増大した活性、他のJAKキナーゼ(特に、JAK2)に優先して高い選択性、およびADMET(吸収、分布、代謝、排出、および/または毒性)特性を有する化合物である。したがって、一部の実施形態では、本発明は、JAK2に優先して高い選択性を示す、TYK2の阻害剤を提供する。
この発明において利用される化合物の、TYK2、またはその変異体の阻害剤としての活性は、in vitro、in vivoまたは細胞株内で、アッセイされ得る。in
vitroアッセイとして、活性化したTYK2、またはその変異体のリン酸化活性および/もしくはその後の機能的結果、またはATPase活性のいずれかの阻害を決定するアッセイが挙げられる。代替のin vitroアッセイによって、阻害剤がTYK2に結合する能力が定量される。阻害剤の結合は、結合前の阻害剤を放射性標識し、阻害剤/TYK2複合体を単離し、結合した放射性標識の量を決定することによって、測定され得る。あるいは、阻害剤の結合は、新規阻害剤が、公知の放射性リガンドに結合したTYK2と共にインキュベートされる競合実験を行うことによって決定され得る。TYK2阻害剤をアッセイするのに有用な、代表的なin vitroアッセイおよびin vivoアッセイとして、例えば、 に記載および開示されるものが挙げられ、その各々は、参照によりその全体として本明細書に組み込まれる。この発明において、TYK2またはその変異体の阻害剤として利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例に記載されている。
本明細書において使用する場合、「処置(treatment)」、「処置する(treat)」、および「処置すること(treating)」という用語は、本明細書に記載されるような、疾患もしくは障害、またはその1つもしくは複数の症状の、逆転、軽減、発症の遅延、または進行の阻害を指す。一部の実施形態では、処置は、1つまたは複数の症状が発症した後に施され得る。他の実施形態では、処置は、症状の非存在下で施され得る。例えば、処置は、症状の発症前に、感受性の個体に施され得る(例えば、症状の病歴を考慮しておよび/または遺伝因子もしくは他の感受性因子を考慮して)。処置はまた、症状が消散した後に、例えば、その症状の再発を予防するかまたは遅延させるために、続けられてもよい。
提供される化合物は、TYK2の阻害剤であり、したがって、TYK2またはその変異体の活性に関連する1つまたは複数の障害を処置するために有用である。したがって、あ
る特定の実施形態では、本発明は、TYK2媒介性障害を処置するための方法であって、それを必要とする患者に、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
本明細書において使用する場合、「TYK2媒介性」障害、疾患、および/または状態という用語は、本明細書において使用する場合、TYK2またはその変異体が役割を果たすことが公知である、任意の疾患または他の有害な状態を意味する。したがって、本発明の別の実施形態は、TYK2、またはその変異体が役割を果たすことが公知である、1つまたは複数の疾患を処置するかまたは重症度を低下させることに関する。このようなTYK2媒介性障害として、これらに限定されないが、自己免疫障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌性障害、神経学的障害および移植に関連する障害が挙げられる。
一部の実施形態では、本発明は、1つまたは複数の障害を処置するための方法であって、障害が、自己免疫障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌性障害、神経学的障害、および移植に関連する障害から選択され、前記方法が、それを必要とする患者に、有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、障害は、自己免疫障害である。一部の実施形態では、障害は、1型糖尿病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬、ベーチェット病、POEMS症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、および炎症性腸疾患から選択される。
一部の実施形態では、障害は、炎症性障害である。一部の実施形態では、炎症性障害は、関節リウマチ、喘息、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、肝腫大、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患である。
一部の実施形態では、障害は、増殖性障害である。一部の実施形態では、増殖性障害は、血液学的がんである。一部の実施形態では、増殖性障害は、白血病である。一部の実施形態では、白血病は、T細胞白血病である。一部の実施形態では、T細胞白血病は、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)である。一部の実施形態では、増殖性障害は、真性赤血球増加症、骨髄線維症、本態性または血小板増加症である。
一部の実施形態では、障害は、内分泌性障害である。一部の実施形態では、内分泌性障害は、多嚢胞性卵巣症候群、クルゾン症候群、または1型糖尿病である。
一部の実施形態では、障害は、神経学的障害である。一部の実施形態では、神経学的障害は、アルツハイマー病である。
一部の実施形態では、増殖性障害は、TYK2における1つまたは複数の活性化変異に関連する。一部の実施形態では、TYK2における活性化変異は、FERMドメイン、JH2ドメイン、またはキナーゼドメインに対する変異である。一部の実施形態では、TYK2における活性化変異は、G36D、S47N、R425H、V731I、E957D、およびR1027Hから選択される。
一部の実施形態では、障害は、移植に関連する。一部の実施形態では、移植に関連する障害は、移植拒絶、または移植片対宿主病である。
一部の実施形態では、障害は、I型インターフェロン、IL-10、IL-12、またはIL-23シグナル伝達に関連する。一部の実施形態では、障害は、I型インターフェロンシグナル伝達に関連する。一部の実施形態では、障害は、IL-10シグナル伝達に
関連する。一部の実施形態では、障害は、IL-12シグナル伝達に関連する。一部の実施形態では、障害は、IL-23シグナル伝達に関連する。
本発明の化合物はまた、皮膚の炎症状態またはアレルギー状態、例えば、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、尋常性ざ瘡、および皮膚の他の炎症状態またはアレルギー状態の処置において有用である。
本発明の化合物はまた、他の疾患または状態、例えば、炎症成分を有する疾患または状態の処置、例えば、眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季結膜炎などの目の疾患および状態、アレルギー性鼻炎を含む鼻に影響を与える疾患、ならびに自己免疫性血液学的障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤芽球ろうおよび特発性血小板減少症)を含む、自己免疫反応が関与するかまたは自己免疫成分もしくは病因を有する炎症性疾患、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブン-ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎およびクローン病)、過敏性腸症候群、セリアック病、歯周炎、肺硝子膜症、腎疾患、糸球体疾患、アルコール性肝臓疾患、多発性硬化症、内分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺臓炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、シェーグレン症候群、乾性角結膜炎および春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎、クリオピリン関連周期性症候群、腎炎、血管炎、憩室炎、間質性膀胱炎、糸球体腎炎(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型腎症(minal change nephropathy)を含むネフローゼ症候群を伴うものおよび伴わないもの)、慢性肉芽腫症、子宮内膜症、レプトスピラ症 腎疾患、緑内障、網膜疾患、加齢、頭痛、疼痛、複合性局所疼痛症候群、心臓肥大、筋肉消耗、異化障害、肥満症、胎児成長遅滞、高コレステロール血症(hyperchlolesterolemia)、心臓病、慢性心不全、中皮腫、無発汗性外胚葉性形成異常、ベーチェット病、色素失調症、パジェット病、膵臓炎、遺伝性周期熱症候群、喘息(アレルギー性および非アレルギー性、軽度、中等度、重度、気管支炎性、および運動により惹起)、急性肺傷害、急性呼吸促迫症候群、好酸球増加症、過敏症、アナフィラキシー、副鼻腔炎、眼のアレルギー、シリカにより誘導される疾患、COPD(損傷の低減、気道炎症、気管支過活動、再造形または疾患進行)、肺疾患、嚢胞性線維症、酸により誘導される肺傷害、肺高血圧症、多発性神経障害、白内障、全身性硬化症に関連する筋肉の炎症、封入体筋炎、重症筋無力症、甲状腺炎、アディソン病、扁平苔癬、1型糖尿病、または2型糖尿病、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎(enterocolitis)、外上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎 心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵臓炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、静脈洞炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、あるいは外陰炎の処置のために使用することができる。
一部の実施形態では、この発明の方法によって処置することができる炎症性疾患は、急性痛風および慢性痛風、慢性痛風性関節炎、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、全身性若年性特発性関節炎(SJIA)、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)、ならびに変形性関節症から選択される。
一部の実施形態では、この発明の方法によって処置することができる炎症性疾患は、T1またはT17媒介性疾患である。一部の実施形態では、T17媒介性疾患は、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、および炎症性腸疾患(クローン病または潰瘍性結腸炎を含む)から選択される。
一部の実施形態では、この発明の方法によって処置することができる炎症性疾患は、シェーグレン症候群、アレルギー性障害、変形性関節症、眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎および春季結膜炎などの目の状態、ならびにアレルギー性鼻炎などの鼻に影響を与える疾患から選択される。
さらに、本発明は、本明細書の定義による化合物、あるいはその薬学的に許容される塩、または水和物もしくは溶媒和物の、自己免疫障害、炎症性障害、もしくは増殖性障害、または移植に関連して一般的に生じる障害の処置のための医薬の調製のための使用を提供する。
併用療法
処置される特定の状態、または疾患に依存して、その状態を処置するために通常投与される追加の治療剤を、この発明の化合物および組成物と組み合わせて投与することができる。本明細書において使用する場合、特定の疾患、または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置される疾患、または状態のために適切である」として公知である。
ある特定の実施形態では、提供される組み合わせ、またはその組成物は、別の治療剤と組み合わせて投与される。
この発明の組み合わせが組み合わされてもよい薬剤の例として、限定されないが:アルツハイマー病の処置剤、例えば、Aricept(登録商標)およびExcelon(登録商標);HIVの処置剤、例えば、リトナビル;パーキンソン病の処置剤、例えば、L-DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピニロール(ropinrole)、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキシフェニジル(trihexephendyl)、およびアマンタジン;ベータインターフェロン(例えば、Avonex(登録商標)およびRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)、およびミトキサントロンなどの、多発性硬化症(MS)を処置するための薬剤;喘息の処置剤、例えば、アルブテロールおよびSingulair(登録商標);統合失調症を処置するための薬剤、例えば、ジプレキサ、リスパダール、セロクエル、およびハロペリドール;抗炎症剤、例えば、コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL-1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジン;免疫調節剤および免疫抑制剤、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド(cyclophophamide)、アザチオプリン、およびスルファサラジン;神経栄養因子、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、および抗パーキンソン病剤(anti-Parkinsonian
agent);心臓血管疾患を処置するための薬剤、例えば、ベータ遮断薬、ACE阻害剤、利尿薬、ニトレート、カルシウムチャネル遮断薬、およびスタチン;肝臓疾患を処置するための薬剤、例えば、コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤;血液障害を処置するための薬剤、例えば、コルチコステロイド、抗白血病剤、および増殖因子;薬物動態を延長または改善する薬剤、例えば、シトクロムP450阻害剤(すなわち、代謝分解の阻害剤)およびCYP3A4阻害剤(例えば、ケトコナゾール(ketokenozole)およびリトナビル)、ならびに免疫不全障害を
処置するための薬剤、例えば、ガンマグロブリンが挙げられる。
ある特定の実施形態では、本発明の併用療法、またはその薬学的に許容される組成物は、モノクローナル抗体またはsiRNA治療薬と組み合わせて投与される。
これらの追加の薬剤は、提供される併用療法とは別に、複数投薬レジメンの一部として投与されてもよい。あるいは、これらの薬剤は、この発明の化合物と一緒に単一組成物として混合された、単一剤形の一部であってもよい。複数投薬レジメンの一部として投与される場合、2つの活性な薬剤は、同時に、逐次的にまたは互いからある期間以内に、通常、互いから5時間以内に与えられてもよい。
本明細書において使用する場合、「組み合わせ」、「組み合わせた」という用語、および関連する用語は、この発明による治療剤の同時または逐次的な投与を指す。例えば、本発明の組み合わせは、別の治療剤と、別々の単位剤形中で同時または逐次的に、または単一の単位剤形中で一緒に投与されてもよい。
この発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、その治療剤を唯一の活性な薬剤として含む組成物中で通常投与される量以下である。好ましくは、本開示の組成物中の追加の治療剤の量は、その薬剤を唯一の治療上活性な薬剤として含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%の範囲である。
一実施形態では、本発明は、式Iの化合物および1種または複数の追加の治療剤を含む組成物を提供する。治療剤は、式Iの化合物と一緒に投与することができるか、または式Iの化合物の投与前もしくは投与後に投与することができる。好適な治療剤は、以下にさらに詳細に記載される。ある特定の実施形態では、式Iの化合物は、治療剤の5分前、10分前、15分前、30分前、1時間前、2時間前、3時間前、4時間前、5時間前、6時間前、7時間前、8時間前、9時間前、10時間前、11時間前、12時間前、13時間前、14時間前、15時間前、16時間前、17時間前、または18時間前までに投与することができる。他の実施形態では、式Iの化合物は、治療剤の最大5分後、10分後、15分後、30分後、1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、5時間後、6時間後、7時間後、8時間後、9時間後、10時間後、11時間後、12時間後、13時間後、14時間後、15時間後、16時間後、17時間後、または18時間後に投与することができる。
別の実施形態では、本発明は、炎症性の疾患、障害または状態を、それを必要とする患者に、式Iの化合物および1種または複数の追加の治療剤を投与することによって処置する方法を提供する。このような追加の治療剤は、小分子または組換え生物学的薬剤であってもよく、例えば、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルヒチン(Colcrys(登録商標))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、プロベネシド、アロプリノール、フェブキソスタット(febuxostat)(Uloric(登録商標))、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、金塩(例えば、金チオグルコース(Solganal(登録商標))、チオリンゴ酸金(Myochrysine(登録商標))およびオーラノフィン(Ridaura(登録商標)))、D-ペニシラミン(Depen(登録商標)またはCuprimine(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、クロラムブシル(Leu
keran(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))および「抗-TNF」剤(例えば、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブペゴール(Cimzia(登録商標))およびアダリムマブ(Humira(登録商標)))、「抗IL-1」剤(例えば、アナキンラ(Kineret(登録商標))およびリロナセプト(Arcalyst(登録商標)))、カナキヌマブ(canakinumab)(Ilaris(登録商標))、抗Jak阻害剤(例えば、トファシチニブ)、抗体(例えば、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)))、「抗T細胞」剤(例えば、アバタセプト(Orencia(登録商標)))、「抗IL-6」剤(例えば、トシリズマブ(Actemra(登録商標)))、ジクロフェナク、コルチゾン、ヒアルロン酸(Synvisc(登録商標)またはHyalgan(登録商標))、モノクローナル抗体(例えば、タネズマブ)、抗凝固薬(例えば、ヘパリン(Calcinparine(登録商標)またはLiquaemin(登録商標))およびワルファリン(Coumadin(登録商標)))、下痢止め薬(例えば、ジフェノキシレート(Lomotil(登録商標))およびロペラミド(Imodium(登録商標)))、胆汁酸結合剤(例えば、コレスチラミン)、アロセトロン(Lotronex(登録商標))、ルビプロストン(Amitiza(登録商標))、緩下薬(例えば、マグネシアミルク、ポリエチレングリコール(MiraLax(登録商標))、Dulcolax(登録商標)、Correctol(登録商標)およびSenokot(登録商標))、抗コリン作用薬もしくは鎮痙薬(例えば、ジシクロミン(Bentyl(登録商標)))、Singulair(登録商標)、ベータ-2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(Serevent(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標)))、吸入用コルチコステロイド(例えば、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmicort(登録商標))、ならびにフルニソリド(Aerobid(登録商標)))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、Dulera(登録商標)、クロモリンナトリウム(Intal(登録商標))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo-Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo-bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo-24(登録商標))およびアミノフィリン)、IgE抗体(例えば、オマリズマブ(Xolair(登録商標)))、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、ジドブジン(Retrovir(登録商標))、アバカビル(Ziagen(登録商標))、アバカビル/ラミブジン(Epzicom(登録商標))、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン(Trizivir(登録商標))、ジダノシン(Videx(登録商標))、エムトリシタビン(Emtriva(登録商標))、ラミブジン(Epivir(登録商標))、ラミブジン/ジドブジン(Combivir(登録商標))、スタブジン(Zerit(登録商標))、およびザルシタビン(Hivid(登録商標)))、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、デラビルジン(Rescriptor(登録商標))、エファビレンツ(Sustiva(登録商標))、ネビラピン(Viramune(登録商標))およびエトラビリン(Intelence(登録商標)))、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(例えば、テノホビル(Viread(登録商標)))、プロテアーゼ阻害剤(例えば、アンプレナビル(Agenerase(登録商標))、アタザナビル(Reyataz(登録商標))、ダルナビル(Prezista(登録商標))、ホスアンプレナ
ビル(Lexiva(登録商標))、インジナビル(Crixivan(登録商標))、ロピナビルおよびリトナビル(Kaletra(登録商標))、ネルフィナビル(Viracept(登録商標))、リトナビル(Norvir(登録商標))、サキナビル(Fortovase(登録商標)またはInvirase(登録商標))、ならびにチプラナビル(Aptivus(登録商標)))、侵入阻害剤(例えば、エンフビルチド(Fuzeon(登録商標))およびマラビロク(Selzentry(登録商標)))、インテグラーゼ阻害剤(例えば、ラルテグラビル(Isentress(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、およびデキサメタゾン(Decadron(登録商標))の、レナリドミド(Revlimid(登録商標))と組み合わせたもの)、またはこれらの任意の組み合わせ(複数可)が挙げられる。
別の実施形態では、本発明は、関節リウマチを処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびに非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、金塩(例えば、金チオグルコース(Solganal(登録商標))、チオリンゴ酸金(Myochrysine(登録商標))およびオーラノフィン(Ridaura(登録商標)))、D-ペニシラミン(Depen(登録商標)またはCuprimine(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))および「抗TNF」剤(例えば、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブペゴール(Cimzia(登録商標))およびアダリムマブ(Humira(登録商標)))、「抗IL-1」剤(例えば、アナキンラ(Kineret(登録商標))およびリロナセプト(Arcalyst(登録商標)))、抗体(例えば、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)))、「抗T細胞」剤(例えば、アバタセプト(Orencia(登録商標)))および「抗IL-6」剤(例えば、トシリズマブ(Actemra(登録商標)))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、変形性関節症を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにアセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、ジクロフェナク、コルチゾン、ヒアルロン酸(Synvisc(登録商標)またはHyalgan(登録商標))およびモノクローナル抗体(例えば、タネズマブ)から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、全身性エリテマトーデスを処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにアセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))お
よびクロロキン(Aralen(登録商標)))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))および抗凝固薬(例えば、ヘパリン(Calcinparine(登録商標)またはLiquaemin(登録商標))およびワルファリン(Coumadin(登録商標)))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、クローン病、潰瘍性大腸炎、または炎症性腸疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにメサラミン(Asacol(登録商標))スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、下痢止め薬(例えば、ジフェノキシレート(Lomotil(登録商標))およびロペラミド(Imodium(登録商標)))、胆汁酸結合剤(例えば、コレスチラミン、アロセトロン(Lotronex(登録商標))、ルビプロストン(Amitiza(登録商標)))、緩下薬(例えば、マグネシアミルク、ポリエチレングリコール(MiraLax(登録商標))、Dulcolax(登録商標)、Correctol(登録商標)およびSenokot(登録商標))および抗コリン作用薬または鎮痙薬(例えば、ジシクロミン(Bentyl(登録商標))、抗TNF治療薬、ステロイド、および抗生物質(例えば、Flagylまたはシプロフロキサシン)から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、喘息を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにSingulair(登録商標)、ベータ-2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(Serevent(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標)))、吸入用コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmicort(登録商標))、フルニソリド(Aerobid(登録商標))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、およびDulera(登録商標))、クロモリンナトリウム(Intal(登録商標))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo-Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo-bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo-24(登録商標))およびアミノフィリン)、およびIgE抗体(例えば、オマリズマブ(Xolair(登録商標)))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、COPDを処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにベータ-2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(Serevent(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標)))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo-
Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo-bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo-24(登録商標))およびアミノフィリン)、吸入用コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmicort(登録商標))、フルニソリド(Aerobid(登録商標))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、およびDulera(登録商標))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、血液学的悪性疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎JAK阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、およびこれらの組み合わせから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、固形腫瘍を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎JAK阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、およびこれらの組み合わせから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、血液学的悪性疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物およびヘッジホッグ(Hh)シグナル伝達経路阻害剤を投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、血液学的悪性疾患は、DLBCL(Ramirezら「Defining causative factors contributing in the activation of hedgehog signaling in diffuse large B-cell lymphoma」Leuk. Res.(2012年)、7月17日にオンラインで公開され、参照によりその全体として本明細書に組み込まれる)である。
別の実施形態では、本発明は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、およびこれらの組み合わせから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、多発性骨髄腫を処置する方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物ならびにボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、およびデキサメタゾン(Decadron(登録商標))、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤の、レナリドミド(Revlimid(登録商標))と組み合わせたものから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物およびBTK阻害剤を投与するステップを含み、疾患が、炎症性腸疾患、関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、血管炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、スティル病、若年性関節炎、糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、オード甲状腺炎(Ord’s thyroiditis)、グレーブス病、自己免疫性甲状腺炎、シェーグレン症候群、多発性硬化症、全身性硬化症、ライム神経ボレリア症、ギラン-バレー症候群、急性播種性脳脊髄膜炎、アディソン病、オプソクローヌス-ミオクローヌス症候群、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性胃炎、悪性貧血、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、全身性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、膜性糸球体腎症、子宮内膜症、間質性膀胱炎、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、神経性筋強直、強皮症、外陰部痛、過剰増殖性疾患、移植された器官または組織の拒絶、後天性免疫不全症候群(AIDS、HIVとしても公知)、1型糖尿病、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、植物の花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫の毒、動物の毛、動物のふけ、イエダニ、またはゴキブリのカリックス(cockroach calyx)に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎、喘息、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、外上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎 心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵臓炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、静脈洞炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、または外陰炎、B細胞増殖性障害(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性リンパ腫、慢性リンパ性白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、脾臓辺縁層リンパ腫、多発性骨髄腫(プラズマ細胞骨髄腫としても公知)、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、プラズマ細胞腫、節外性辺縁層B細胞リンパ腫、結節性辺縁層B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症、乳がん、前立腺がん、または肥満細胞のがん(例えば、肥満細胞腫、肥満細胞性白血病、肥満細胞肉腫、全身性肥満細胞症)、骨がん、結腸直腸がん、膵臓がん、骨および関節の疾患(限定されないが、関節リウマチ、血清反応陰性脊椎関節炎(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎およびライター病を含む)、ベーチェット病、シェーグレン症候群、全身性硬化症、骨粗しょう症、骨がん、骨転移を含む)、血栓塞栓障害(例えば、心筋梗塞、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠状動脈バイパス後の再閉塞、大動脈冠状動脈バイパス後の再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性障害、肺動脈塞栓症、深部静脈血栓症)、炎症性骨盤疾患、尿道炎、皮膚の日焼け、静脈洞炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵臓炎、胆嚢炎(cholocystitus)、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸管症候群、潰瘍性結腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶、移植された器官に対する超急性拒絶、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、多腺性自己免疫疾患(autoimmune polyglandular disease)(多腺性自己免疫症候群としても公知)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、血管炎、自己免疫性溶血状態および自己免疫性血小板減少状態、グッドパスチャー症
候群、アテローム性動脈硬化症、アディソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性関節炎、変形性関節症、慢性特発性血小板減少性紫斑病、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変形性関節疾患、白斑、自己免疫性下垂体機能低下症、ギラン-バレー症候群、ベーチェット病、強皮症、菌状息肉腫、急性炎症性応答(例えば、急性呼吸促迫症候群および虚血/再灌流傷害)、ならびにグレーブス病から選択される、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物およびPI3K阻害剤を投与するステップを含み、疾患が、がん、神経変性障害、血管新生障害、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、炎症性障害、ホルモン関連疾患、器官移植に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導性血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、肝臓疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、心血管障害、およびCNS障害から選択される、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物およびPI3K阻害剤を投与するステップを含み、疾患が、脳、腎臓(例えば、腎細胞癌(RCC))、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、子宮内膜、子宮頚部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨または甲状腺の良性または悪性の腫瘍、癌腫または固形腫瘍、肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫または胃腸がん、特に、結腸癌もしくは結腸直腸腺腫または頭頚部腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新生物、上皮内新生物(neoplasia of epithelial character)、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞性肺癌、リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(NHL)およびホジキンリンパ腫(ホジキンまたはホジキン病とも呼ばれる)を含む)、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、セミノーマ、黒色腫、または白血病、カウデン症候群、レールミット-ダクロス病(Lhermitte-Dudos disease)およびバナヤン-ゾナナ症候群を含む疾患、またはPI3K/PKB経路が異常に活性化される疾患、内因性(非アレルギー性)喘息と外因性(アレルギー性)喘息の両方を含む、あらゆる型または発生の喘息、軽度喘息、中等度喘息、重度の喘息、気管支炎性喘息、運動により惹起される喘息、職業性喘息および細菌感染後に誘導される喘息、急性肺傷害(ALI)、成人/急性呼吸促迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)、慢性閉塞性気道疾患または慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive lung disease)(COPD、COADまたはCOLD)(それに関連する慢性気管支炎または呼吸困難を含む)、気腫、ならびに他の薬物治療(特に、他の吸入薬物治療)の結果の気道の過活動の増悪、あらゆる型または発生の気管支炎(これらに限定されないが、急性、アラキジン酸、カタル性、クループ性(croupus)、慢性または結核性の気管支炎を含む)、あらゆる型または発生の塵肺症(慢性であれ急性であれ、気道の閉塞を頻繁に伴い、粉塵の繰り返しの吸入により引き起こされる、炎症性の一般的に職業的な肺の疾患)(例えば、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿沈着症、石粉症、チローシス(ptilosis)、鉄症、珪肺症、タバコ中毒症(tabacosis)および綿肺症を含む)、レフラー症候群(Loffler’s syndrome)、好酸球性、肺炎、寄生生物性(特に、後生動物の)インフェステーション(熱帯性好酸球増加症を含む)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発性動脈炎(チャーグ-ストラウス症候群を含む)、好酸球性肉芽腫および薬物反応により引き起こされる気道に罹患する好酸球関連障害、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季結膜炎、アレルギ
ー性鼻炎を含む鼻に影響を与える疾患、および自己免疫反応が関与するかまたは自己免疫成分もしくは病因を有する炎症性疾患(自己免疫性血液学的障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤芽球ろうおよび特発性血小板減少症)を含む)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブン-ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎およびクローン病)、内分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺臓炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、乾性角結膜炎および春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎および糸球体腎炎(ネフローゼ症候群(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型腎症を含む)を伴うかまたは伴わないもの)、再狭窄、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血性発作およびうっ血性心不全、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、および脳虚血、ならびに外傷、グルタミン酸神経毒性および低酸素症により引き起こされる神経変性疾患から選択される、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、式Iの化合物およびBcl-2阻害剤を投与するステップを含み、疾患が、炎症性障害、自己免疫障害、増殖性障害、内分泌性障害、神経学的障害、または移植に関連する障害である、方法を提供する。一部の実施形態では、障害は、増殖性障害、ループス、またはループス腎炎である。一部の実施形態では、増殖性障害は、慢性リンパ性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、ホジキン病、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、骨髄異形成症候群、リンパ腫、血液学的新生物、または固形腫瘍である。
一部の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、TYK2偽キナーゼ(JH2)ドメイン結合化合物およびTYK2キナーゼ(JH1)ドメイン結合化合物を投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、疾患は、自己免疫障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌性障害、神経学的障害、または移植に関連する障害である。一部の実施形態では、JH2結合化合物は、式Iの化合物である。他の好適なJH2ドメイン結合化合物として、そのそれぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2014074660A1、WO2014074661A1、WO2015089143A1に記載されているものが挙げられる。好適なJH1ドメイン結合化合物として、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2015131080A1に記載されているものが挙げられる。
化合物および組成物は、本発明の方法に従って、自己免疫障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌性障害、神経学的障害、または移植に関連する障害を処置するためまたはその重症度を低下させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与することができる。必要とされる正確な量は、被験体ごとに、その被験体の種、年齢および全身状態、感染の重症度、特定の薬剤、その投与方式などに依存して変化する。本発明の化合物は、好ましくは、投与を容易にしかつ投薬量を均一にするために、単位剤形に製剤化される。「単位剤形」という表現は、本明細書において使用する場合、処置される患者に適した薬剤の、物理的に別個の単位を指す。しかし、本発明の化合物および組成物の1日当たりの総使用量は、正しい医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることになることが理解される。任意の特定の患者または生物に特異的な有効用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;用いられる具体的化合物の活性;用いられる具体的組成物;患者の年齢、体重、全身の健康、性別および食事;用いられる具体的化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;処置期間;用いられる具体的化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物、ならびに医療分野で周知の同様の因子を含む様々な因子に依存する。「患者」という用語は、本明細書において使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、
最も好ましくはヒトを意味する。
この発明の薬学的に許容される組成物は、ヒトおよび他の動物に、処置される感染の重症度に応じて、経口的に、直腸内に、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤、または滴剤によるものとして)、口腔内に、経口スプレー剤または経鼻スプレー剤などとして投与することができる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るために、1日に1回または複数回、1日に被験体の体重1kg当たり約0.01mgから約50mg、好ましくは約1mgから約25mgの投薬レベルで経口的にまたは非経口的に投与することができる。
経口投与用の液体剤形として、これらに限定されないが、薬学的に許容されるエマルション、マイクロエマルション、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が挙げられる。活性化合物に加え、液体剤形は、例えば、水または他の溶媒などの当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物を含有してもよい。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤などのアジュバントと、甘味剤、矯味矯臭剤、および芳香剤も含むことができる。
注射用調製物、例えば、注射用の水性または油性の滅菌懸濁剤は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知の技術により製剤化されてもよい。注射用滅菌調製物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液、懸濁物、またはエマルション、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液としてであってもよい。用いることができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー溶液,U.S.P.、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来より用いられている。この目的のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射可能物質の調製に使用される。
注射用製剤は、使用前に、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過によって、または滅菌水もしくは他の注射用滅菌媒体に溶解もしくは分散させることができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本発明の化合物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性に乏しい結晶性または非晶質材料の液体懸濁物を使用することによって達成され得る。次いで、化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、一方、溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される化合物形態の遅延吸収は、油ビヒクルへの化合物の溶解または懸濁によって達成される。注射用デポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー内で化合物のマイクロカプセル化マトリクスを形成することによって作製される。化合物のポリマーに対する比および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射用製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション内に化合物を捕捉することによっても調製される。
直腸投与または膣投与のための組成物は、好ましくはこの発明の化合物を、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で融解し活性化合物を放出
するココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ろうなどの、好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製することができる坐剤である。
経口投与用の固体剤形として、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が挙げられる。このような固体剤形では、活性化合物を、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に許容される賦形剤もしくは担体、ならびに/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、ならびにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ならびにこれらの混合物などの滑沢剤と混合する。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤および高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび薬学的製剤化の技術分野で周知の他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延様式で、腸管のある特定の部分のみまたは優先的にその部分に有効成分(複数可)を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびろうが含まれる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤および高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。
活性化合物は、上述の1種または複数の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態であり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび薬学的製剤化の技術分野で周知の他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。このような固体剤形では、活性化合物を、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合してもよい。このような剤形は、通常の実施の場合と同様に、不活性希釈剤以外の追加の物質、例えば錠剤化滑沢剤ならびにステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどの他の錠剤化助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延様式で、腸管のある特定の部分のみまたは優先的にその部分に有効成分(複数可)を放出する組成物であり得る。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびろうが含まれる。
この発明の化合物の局所投与用剤形または経皮投与用剤形として、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤またはパッチ剤が含まれる。活性成分は、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体および任意の必要とされ得る保存剤または緩衝液と、必要に応じて混合される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬も、この発明の範囲内にあると企図される。さらに、本発明は、身体に対して化合物の制御された送達をもたらすというさらなる利点を有する、経皮パッチの使用を企図する。このような剤形は、適当な媒体に化合物を溶解するまたは分散させることによって作製され得る。吸収増強剤もまた、皮膚を横断する化合物のフラックスを増大させるために使
用することができる。この速度は、速度制御膜を設けることによって、または化合物をポリマーマトリクスもしくはゲルに分散させることによって、制御することができる。
一実施形態によれば、本発明は、生体試料におけるプロテインキナーゼ活性を阻害する方法であって、前記生体試料を、この発明の化合物、または前記化合物を含む組成物と接触させるステップを含む、方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生体試料におけるTYK2、またはその変異体の活性を阻害する方法であって、前記生体試料を、この発明の化合物、または前記化合物を含む組成物と接触させるステップを含む、方法に関する。ある特定の実施形態では、本発明は、生体試料におけるTYK2、またはその変異体の活性を不可逆的に阻害する方法であって、前記生体試料を、この発明の化合物、または前記化合物を含む組成物と接触させるステップを含む、方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、TYK2を、JAK1、JAK2、およびJAK3のうちの1つまたは複数よりも選択的に阻害する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明の化合物は、JAK1/2/3に優先して、2倍より高く選択的である。一部の実施形態では、本発明の化合物は、JAK1/2/3に優先して、5倍より高く選択的である。一部の実施形態では、本発明の化合物は、JAK1/2/3に優先して、10倍より高く選択的である。一部の実施形態では、本発明の化合物は、JAK1/2/3に優先して、50倍より高く選択的である。一部の実施形態では、本発明の化合物は、JAK1/2/3に優先して、100倍より高く選択的である。
「生体試料」という用語は、本明細書において使用する場合、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、もしくは他の体液またはその抽出物を含む。
生体試料におけるTYK2(またはその変異体)の活性の阻害は、当業者に公知である様々な目的のために有用である。このような目的の例として、これらに限定されないが、輸血、器官移植、生物学的標本の保存、および生物学的アッセイが挙げられる。
本発明の別の実施形態は、患者において、プロテインキナーゼ活性を阻害する方法であって、前記患者に、本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む、方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者において、TYK2、またはその変異体の活性を阻害する方法であって、前記患者に、本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む、方法に関する。ある特定の実施形態によれば、本発明は、患者において、TYK2、またはその変異体のうちの1つまたは複数の活性を可逆的または不可逆的に阻害する方法であって、前記患者に、本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む、方法に関する。他の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者において、TYK2、またはその変異体により媒介される障害を処置する方法であって、前記患者に、本発明による化合物、またはその薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。このような障害は、本明細書に詳細に記載されている。
処置される特定の状態、または疾患に応じて、その状態を処置するために通常投与される追加の治療剤も、この発明の組成物中に存在してもよい。本明細書において使用する場合、特定の疾患、または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置される疾患、または状態のために適切である」として公知である。
本発明の化合物はまた、他の治療化合物と組み合わせて、有利に使用され得る。一部の実施形態では、他の治療化合物は、抗増殖化合物である。このような抗増殖化合物として、これらに限定されないが、アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化化合物;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化プロセスを誘導する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;抗腫瘍性代謝拮抗物質;プラチン化合物;プロテインキナーゼ活性または脂質キナーゼ活性を標的化/低下させる化合物およびさらなる抗血管形成化合物;プロテインホスファターゼまたは脂質ホスファターゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;ゴナドレリンアゴニスト;抗男性ホルモン;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤;ビスホスホネート;生体応答修飾物質;抗増殖性抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発癌性アイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液学的悪性疾患の処置において使用される化合物;Flt-3の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;Hsp90阻害剤(例えば、17-AAG(17-アリルアミノゲルダナマイシン、NSC330507)、17-DMAG(17-ジメチルアミノエチルアミノ-17-デメトキシ-ゲルダナマイシン、NSC707545)、IPI-504、CNF1010、CNF2024、CNF1010(Conforma Therapeutics製));テモゾロミド(Temodal(登録商標));キネシン紡錘体タンパク質阻害剤(例えば、SB715992またはSB743921(GlaxoSmithKline製)、またはペンタミジン/クロルプロマジン(CombinatoRx製));MEK阻害剤(例えば、ARRY142886(Array BioPharma製)、AZD6244(AstraZeneca製)、PD181461(Pfizer製)およびロイコボリン)が挙げられる。「アロマターゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、エストロゲン産生、例えば、基質であるアンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれ、エストロンおよびエストラジオールへの転換を阻害する化合物に関する。この用語は、これらに限定されないが、ステロイド、とりわけ、アタメスタン、エキセメスタンおよびフォルメスタン、ならびに特に、非ステロイド、とりわけ、アミノグルテチミド、ログレチミド、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾールおよびレトロゾールを含む。エキセメスタンは、商品名Aromasin(商標)のもとで市販されている。フォルメスタンは、商品名Lentaron(商標)のもとで市販されている。ファドロゾールは、商品名Afema(商標)のもとで市販されている。アナストロゾールは、商品名Arimidex(商標)のもとで市販されている。レトロゾールは、商品名Femara(商標)またはFemar(商標)のもとで市販されている。アミノグルテチミドは、商品名Orimeten(商標)のもとで市販されている。アロマターゼ阻害剤である化学療法剤を含む本発明の組み合わせは、ホルモン受容体陽性腫瘍、例えば、乳房腫瘍の処置のために特に有用である。
「抗エストロゲン」という用語は、本明細書において使用する場合、エストロゲンの効果をエストロゲン受容体レベルで拮抗する化合物に関する。この用語は、これらに限定されないが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェン塩酸塩を含む。タモキシフェンは、商品名Nolvadex(商標)のもとで市販されている。ラロキシフェン塩酸塩は、商品名Evista(商標)のもとで市販されている。フルベストラントは、商品名Faslodex(商標)のもとで投与することができる。抗エストロゲンである化学療法剤を含む本発明の組み合わせは、エストロゲン受容体陽性腫瘍、例えば、乳房腫瘍の処置のために特に有用である。
「抗男性ホルモン」という用語は、本明細書において使用する場合、男性ホルモンの生物学的効果を阻害することが可能な任意の物質に関し、これらに限定されないが、ビカル
タミド(Casodex(商標))を含む。「ゴナドレリンアゴニスト」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、アバレリクス、ゴセレリンおよび酢酸ゴセレリンを含む。ゴセレリンは、商品名Zoladex(商標)のもとで投与することができる。
「トポイソメラーゼI阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、トポテカン、ギマテカン、イリノテカン、カンプトテシンおよびそのアナログ、9-ニトロカンプトテシンならびに高分子カンプトテシンコンジュゲートPNU-166148を含む。イリノテカンは、例えば、Camptosar(商標)の商標のもとで、例えば、市販されている形態で、投与することができる。トポテカンは、商品名Hycamptin(商標)のもとで市販されている。
「トポイソメラーゼII阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン(Caelyx(商標)などのリポソーム製剤を含む)、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン、アントラキノンであるミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびにポドフィロトキシンであるエトポシドおよびテニポシドを含む。エトポシドは、商品名Etopophos(商標)のもとで市販されている。テニポシドは、商品名VM 26-Bristolのもとで市販されている。ドキソルビシンは、商品名Acriblastin(商標)またはAdriamycin(商標)のもとで市販されている。エピルビシンは、商品名Farmorubicin(商標)のもとで市販されている。イダルビシンは、商品名Zavedos(商標)のもとで市販されている。ミトキサントロンは、商品名Novantronのもとで市販されている。
「微小管活性剤」という用語は、微小管安定化化合物、微小管不安定化化合物および微小管重合阻害剤に関し、これらに限定されないが、タキサン類、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル;ビンカアルカロイド類、例えば、ビンブラスチンまたは硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチンまたは硫酸ビンクリスチン、およびビノレルビン;ディスコデルモリド;コルヒチンおよびエポチロンならびにこれらの誘導体を含む。パクリタキセルは、商品名Taxol(商標)のもとで市販されている。ドセタキセルは、商品名Taxotere(商標)のもとで市販されている。硫酸ビンブラスチンは、商品名Vinblastin R.P(商標)のもとで市販されている。硫酸ビンクリスチンは、商品名Farmistin(商標)のもとで市販されている。
「アルキル化剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファランまたはニトロソ尿素(BCNUまたはGliadel)を含む。シクロホスファミドは、商品名Cyclostin(商標)のもとで市販されている。イホスファミドは、商品名Holoxan(商標)のもとで市販されている。
「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」または「HDAC阻害剤」という用語は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、抗増殖活性を有する化合物に関する。これには、これらに限定されないが、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)が挙げられる。
「抗腫瘍性代謝拮抗物質」という用語は、これらに限定されないが、5-フルオロウラシルすなわち5-FU、カペシタビン、ゲムシタビン、DNA脱メチル化合物(例えば、5-アザシチジンおよびデシタビン)、メトトレキサートおよびエダトレキサート、ならびに葉酸アンタゴニスト(例えば、ペメトレキセド)を含む。カペシタビンは、商品名Xeloda(商標)のもとで市販されている。ゲムシタビンは、商品名Gemzar(商標)のもとで市販されている。
「プラチン化合物(platin compound)」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、カルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナムおよびオキサリプラチンを含む。カルボプラチンは、例えば、Carboplat(商標)の商標のもとで、例えば、市販されている形態で投与することができる。オキサリプラチンは、例えば、Eloxatin(商標)の商標のもとで、例えば、市販されている形態で投与することができる。
「プロテインキナーゼもしくは脂質キナーゼの活性を標的化する/低下させる化合物;またはプロテインホスファターゼもしくは脂質ホスファターゼの活性を標的化する/低下させる化合物;またはさらなる抗血管形成化合物」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、プロテインチロシンキナーゼならびに/またはセリンおよび/もしくはトレオニンキナーゼ阻害剤、あるいは脂質キナーゼ阻害剤、例えば、a)血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、PDGFRの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、PDGF受容体を阻害する化合物、例えば、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体、例えば、イマチニブ、SU101、SU6668およびGFB-111);b)線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;c)インスリン様増殖因子受容体I(IGF-IR)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、IGF-IRの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、IGF-I受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはIGF-I受容体もしくはその増殖因子の細胞外ドメインを標的化する抗体);d)Trk受容体型チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化する、低下させるもしくは阻害する化合物、またはエフリンB4阻害剤;e)Axl受容体型チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;f)Ret受容体型チロシンキナーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;g)Kit/SCFR受容体型チロシンキナーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、イマチニブ;h)PDGFRファミリーの一部である、C-kit受容体型チロシンキナーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、c-Kit受容体型チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、c-Kit受容体を阻害する化合物、例えば、イマチニブ);i)c-Ablファミリーのメンバー、それらの遺伝子融合産物(例えば、BCR-Ablキナーゼ)および変異体の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、c-Ablファミリーメンバーおよびそれらの遺伝子融合産物の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体、例えば、イマチニブまたはニロチニブ(AMN107);PD180970;AG957;NSC 680410;PD173955(ParkeDavis製);またはダサチニブ(BMS-354825));j)セリン/トレオニンキナーゼのプロテインキナーゼC(PKC)およびRafファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK/汎JAK、FAK、PDK1、PKB/Akt、Ras/MAPK、PI3K、SYK、BTKおよびTECファミリーのメンバー、ならびに/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(スタウロスポリン誘導体、例えば、ミドスタウリンを含む)であり;さらなる化合物の例として、UCN-01、サフィンゴール、BAY 43-9006、ブリオスタチン1、ペリホシン;イルモホシン;RO 318220およびRO 320432;GO 6976;Isis 3521;LY333531/LY379196;イソキノリン(isochinoline)化合物;FTI;PD184352またはQAN697(P13K阻害剤)またはAT7519(CDK阻害剤)が挙げられる;k)プロテイン-チロシンキナーゼ阻害剤の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であり、例えば、プロテイン-チロシンキナーゼ阻害剤の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、メ
シル酸イマチニブ(Gleevec(商標))またはチルホスチン(例えば、チルホスチンA23/RG-50810;AG 99;チルホスチンAG 213;チルホスチンAG 1748;チルホスチンAG 490;チルホスチンB44;チルホスチンB44(+)鏡像異性体;チルホスチンAG 555;AG 494;チルホスチンAG 556、AG957)およびアダホスチン(4-{[(2,5-ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}-安息香酸アダマンチルエステル;NSC 680410、アダホスチン)を含む;l)受容体型チロシンキナーゼの上皮増殖因子ファミリー(ホモ二量体またはヘテロ二量体としての、EGFR ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびそれらの変異体の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であり、例えば、上皮増殖因子受容体ファミリーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、EGF受容体型チロシンキナーゼファミリー、例えば、EGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4のメンバーを阻害するか、またはEGFもしくはEGF関連リガンドに結合する化合物、タンパク質または抗体(例えば、CP 358774、ZD 1839、ZM 105180;トラスツズマブ(Herceptin(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、Iressa、Tarceva、OSI-774、Cl-1033、EKB-569、GW-2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3もしくはE7.6.3、および7H-ピロロ-[2,3-d]ピリミジン誘導体)であり;m)c-Met受容体の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、c-Metの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、c-Met受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはc-Metの細胞外ドメインを標的化するもしくはHGFに結合する抗体、n)1種または複数のJAKファミリーメンバー(JAK1/JAK2/JAK3/TYK2および/または汎JAK)のキナーゼ活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(これらに限定されないが、PRT-062070、SB-1578、バリシチニブ、パクリチニブ、モメロチニブ、VX-509、AZD-1480、TG-101348、トファシチニブ、およびルキソリチニブを含む);o)PI3キナーゼ(PI3K)のキナーゼ活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(これらに限定されないが、ATU-027、SF-1126、DS-7423、PBI-05204、GSK-2126458、ZSTK-474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF-4691502、BYL-719、ダクトリシブ、XL-147、XL-765、およびイデラリシブを含む);ならびにq)ヘッジホッグタンパク質(Hh)またはスムーズンド受容体(SMO)経路のシグナル伝達効果を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(これらに限定されないが、シクロパミン、ビスモデギブ、イトラコナゾール、エリスモデギブ、およびIPI-926(サリデギブ)を含む)を含む。
「PI3K阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼファミリーの1種または複数の酵素(これらに限定されないが、PI3Kα、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3K-C2α、PI3K-C2β、PI3K-C2γ、Vps34、p110-α、p110-β、p110-γ、p110-δ、p85-α、p85-β、p55-γ、p150、p101、およびp87を含む)に対する阻害活性を有する化合物を含む。この発明において有用なPI3K阻害剤の例として、これらに限定されないが、ATU-027、SF-1126、DS-7423、PBI-05204、GSK-2126458、ZSTK-474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF-4691502、BYL-719、ダクトリシブ、XL-147、XL-765、およびイデラリシブが挙げられる。
「BTK阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)に対する阻害活性を有する化合物(これらに限定されないが、AVL-292およびイブルチニブを含む)を含む。
「SYK阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)に対する阻害活性を有する化合物(これらに限定されないが、PRT-062070、R-343、R-333、エキセライア(Excellair)、PRT-062607、およびフォスタマチニブを含む)を含む。
「Bcl-2阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、B細胞リンパ腫2タンパク質(Bcl-2)に対する阻害活性を有する化合物(これらに限定されないが、ABT-199、ABT-731、ABT-737、アポゴシポール(apogossypol)、Ascentaの汎Bcl-2阻害剤、クルクミン(およびそのアナログ)、二重Bcl-2/Bcl-xL阻害剤(Infinity Pharmaceuticals/Novartis Pharmaceuticals)、Genasense(G3139)、HA14-1(およびそのアナログ;WO2008118802を参照のこと)、ナビトクラックス(navitoclax)(およびそのアナログ、US7390799を参照のこと)、NH-1(Shenayng Pharmaceutical University)、オバトクラックス(およびそのアナログ、WO2004106328を参照のこと)、S-001(Gloria Pharmaceuticals)、TW系列の化合物(Univ.of Michigan)、およびベネトクラックスを含む)を含む。一部の実施形態では、Bcl-2阻害剤は、小分子治療薬である。一部の実施形態では、Bcl-2阻害剤は、ペプチド模倣物である。
BTK阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2008039218およびWO2011090760に見出され得る。
SYK阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2003063794、WO2005007623、およびWO2006078846に見出され得る。
PI3K阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2004019973、WO2004089925、WO2007016176、US8138347、WO2002088112、WO2007084786、WO2007129161、WO2006122806、WO2005113554、およびWO2007044729に見出され得る。
JAK阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2009114512、WO2008109943、WO2007053452、WO2000142246、およびWO2007070514に見出され得る。
さらなる抗血管形成化合物として、その活性について別の機序、例えば、プロテインキナーゼ阻害または脂質キナーゼ阻害に関連しない機序を有する化合物、例えば、サリドマイド(Thalomid(商標))およびTNP-470が挙げられる。
本発明の化合物との組み合わせにおいて使用するために有用なプロテアソーム阻害剤の例として、これらに限定されないが、ボルテゾミブ、ジスルフィラム、エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)、サリノスポラミドA、カルフィルゾミブ、ONX-0912、CEP-18770、およびMLN9708が挙げられる。
プロテインホスファターゼまたは脂質ホスファターゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1の阻害剤、ホスファターゼ2Aの阻害剤、またはCDC25の阻害剤(例えば、オカダ酸またはその誘導体)である。
細胞分化プロセスを誘導する化合物として、これらに限定されないが、レチノイン酸、α-トコフェロール、γ-トコフェロールもしくはδ-トコフェロール、またはα-トコトリエノール、γ-トコトリエノールもしくはδ-トコトリエノールが挙げられる。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、Cox-2阻害剤、5-アルキル置換2-アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えば、セレコキシブ(Celebrex(商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(商標)、エトリコキシブ、バルデコキシブ、または5-アルキル-2-アリールアミノフェニル酢酸、例えば、5-メチル-2-(2’-クロロ-6’-フルオロアニリノ)フェニル酢酸、ルミラコキシブを含む。
「ビスホスホネート」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、エチドロン(etridonic)酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸を含む。エチドロン酸は、商品名Didronel(商標)のもとで市販されている。クロドロン酸は、商品名Bonefos(商標)のもとで市販されている。チルドロン酸は、商品名Skelid(商標)のもとで市販されている。パミドロン酸は、商品名Aredia(商標)のもとで市販されている。アレンドロン酸は、商品名Fosamax(商標)のもとで市販されている。イバンドロン酸は、商品名Bondranat(商標)のもとで市販されている。リセドロン酸は、商品名Actonel(商標)のもとで市販されている。ゾレドロン酸は、商品名Zometa(商標)のもとで市販されている。「mTOR阻害剤」という用語は、哺乳動物ラパマイシン標的(mTOR)を阻害し、抗増殖活性を有する化合物、例えば、シロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(Certican(商標))、CCI-779およびABT578に関する。
「ヘパラナーゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、硫酸ヘパリン分解を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。この用語は、これらに限定されないが、PI-88を含む。「生体応答修飾物質」という用語は、本明細書において使用する場合、リンホカインまたはインターフェロンを指す。
「Ras発癌性アイソフォームの阻害剤」(例えば、H-Ras、K-Ras、またはN-Ras)という用語は、本明細書において使用する場合、Rasの発癌性活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;例えば、L-744832、DK8G557またはR115777(Zarnestra(商標))などの「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」を指す。「テロメラーゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、テロメラーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。テロメラーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、テロメラーゼ受容体を阻害する化合物、例えば、テロメスタチンである。
「メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物として、これらに限定されないが、ベンガミドまたはその誘導体が挙げられる。
「プロテアソーム阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、プロテアソ
ームの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。プロテアソームの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物として、これらに限定されないが、ボルテゾミブ(Velcade(商標))およびMLN 341が挙げられる。
「マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤」または(「MMP」阻害剤)という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、コラーゲンペプチド模倣物および非ペプチド模倣物阻害剤、テトラサイクリン誘導体(例えば、ヒドロキサメートペプチド模倣物阻害剤であるバチマスタットおよびその経口で生体利用可能なアナログであるマリマスタット(BB-2516)、プリノマスタット(AG3340)、メタスタット(NSC 683551)BMS-279251、BAY 12-9566、TAA211、MMI270BまたはAAJ996)を含む。
「血液学的悪性疾患の処置において使用される化合物」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt-3R)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であるFMS様チロシンキナーゼ阻害剤;インターフェロン、1-β-D-アラビノフラノシルシトシン(arabinofuransylcytosine)(ara-c)およびブスルファン(bisulfan);未分化リンパ腫キナーゼを標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であるALK阻害剤、ならびにBcl-2阻害剤を含む。
FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt-3R)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、Flt-3R受容体型キナーゼファミリーのメンバーを阻害する化合物、タンパク質または抗体、例えば、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248およびMLN518である。
「HSP90阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、HSP90の内因性ATPase活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;ユビキチンプロテオソーム経路を介してHSP90クライアントタンパク質を分解する、標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を含む。HSP90の内因性ATPase活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、HSP90のATPase活性を阻害する化合物、タンパク質または抗体、例えば、17-アリルアミノ,17-脱メトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体;他のゲルダナマイシン関連化合物;ラディシコールおよびHDAC阻害剤である。
「抗増殖性抗体」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、トラスツズマブ-DM1、Erbitux、ベバシズマブ(Avastin(商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、PRO64553(抗CD40)および2C4抗体を含む。抗体とは、インタクトなモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つのインタクトな抗体から形成された多重特異性抗体、および所望の生体活性を示す限り、抗体断片を意味する。
急性骨髄性白血病(AML)の処置のために、本発明の化合物は、標準的な白血病治療と組み合わせて、特に、AMLの処置のために使用される治療と組み合わせて、使用され得る。特に、本発明の化合物は、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤および/またはAMLの処置のために有用な他の薬物、例えば、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara-C、VP-16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチナムおよびPKC412と組み合わせて投与することができる。一部の実施形態では、本発明は、ITDおよび/またはD835Yの変異に関連するAMLを処置する方法であって、本発明の化合物を、1つまたは複数のFLT3阻害剤と一緒に投与するステッ
プを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、FLT3阻害剤は、キザルチニブ(AC220)、スタウロスポリン誘導体(例えば、ミドスタウリンまたはレスタウルチニブ)、ソラフェニブ、タンズチニブ、LY-2401401、LS-104、EB-10、ファミチニブ、NOV-110302、NMS-P948、AST-487、G-749、SB-1317、S-209、SC-110219、AKN-028、フェドラチニブ、トザセルチブ、およびスニチニブから選択される。一部の実施形態では、FLT3阻害剤は、キザルチニブ、ミドスタウリン、レスタウルチニブ、ソラフェニブ、およびスニチニブから選択される。
他の抗白血病化合物として、例えば、Ara-C、デオキシシチジンの2’-アルファ-ヒドロキシリボース(アラビノシド)誘導体であるピリミジンアナログが挙げられる。ヒポキサンチンのプリンアナログ、6-メルカプトプリン(6-MP)およびリン酸フルダラビンもまた挙げられる。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、酪酸ナトリウムおよびスベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)は、ヒストンデアセチラーゼとして公知である酵素の活性を阻害する。具体的なHDAC阻害剤として、MS275、SAHA、FK228(以前はFR901228)、トリコスタチンA、ならびに、これらに限定されないが、N-ヒドロキシ-3-[4-[[[2-(2-メチル-1H-インドール-3-イル)-エチル]-アミノ]メチル]フェニル]-2E-2-プロペンアミド、またはその薬学的に許容される塩、およびN-ヒドロキシ-3-[4-[(2-ヒドロキシエチル){2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-アミノ]メチル]フェニル]-2E-2-プロペンアミド、またはその薬学的に許容される塩、特に、乳酸塩を含む、US6,552,065に開示される化合物が挙げられる。ソマトスタチン受容体アンタゴニストとは、本明細書において使用する場合、ソマトスタチン受容体を標的化する、処理するまたは阻害する化合物、例えば、オクトレオチド、およびSOM230を指す。腫瘍細胞損傷アプローチとは、電離放射線などのアプローチを指す。上記および本明細書の以下に言及される「電離放射線」という用語は、電磁線(例えば、X線およびガンマ線)または粒子(例えば、アルファ粒子およびベータ粒子)のいずれかとして発生する電離放射線を意味する。電離放射線は、これらに限定されないが、放射線治療において提供され、当技術分野において公知である。Hellman、Principles of Radiation Therapy、Cancer, in Principles and Practice of Oncology、Devitaら編、第4版、1巻、248~275頁(1993年)を参照のこと。
EDG結合剤およびリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤もまた含まれる。「EDG結合剤」という用語は、本明細書において使用する場合、リンパ球再循環をモジュレートする免疫抑制薬のクラス、例えば、FTY720を指す。「リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤」という用語は、これらに限定されないが、フルダラビンおよび/またはシトシンアラビノシド(ara-C)、6-チオグアニン、5-フルオロウラシル、クラドリビン、6-メルカプトプリン(特に、ALLに対してara-Cと組み合わせて)および/またはペントスタチンを含むピリミジンヌクレオシドアナログまたはプリンヌクレオシドアナログを指す。リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤は、特に、ヒドロキシ尿素または2-ヒドロキシ-1H-イソインドール-1,3-ジオン誘導体である。
特に、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンまたはその薬学的に許容される塩、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンスクシネート;Angiostatin(商標);Endostatin(商標);アントラニル酸アミド;ZD4190;ZD6474;SU5416;SU6668;ベバシズマブ;または抗VEGF抗体もしくは抗VEGF受容体抗体(例えば、rhuMAbおよびRHUFab)、VEGFアプタマー(例えば、Macugon);FLT
-4阻害剤、FLT-3阻害剤、VEGFR-2 IgGI抗体、Angiozyme(RPI 4610)およびベバシズマブ(Avastin(商標))などのVEGFの化合物、タンパク質またはモノクローナル抗体もまた、含まれる。
光ダイナミック療法とは、本明細書において使用する場合、がんを処置または予防するために、光感作化合物として公知のある特定の化学物質を使用する治療を指す。光ダイナミック療法の例として、Visudyne(商標)およびポルフィマーナトリウムなどの化合物を用いる処置が挙げられる。
血管新生抑制ステロイドとは、本明細書において使用する場合、血管新生を遮断または阻害する化合物、例えば、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11-α-エピヒドロコルチゾール、コルテキソロン、17α-ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロンおよびデキサメタゾンを指す。
コルチコステロイドを含有する移植物とは、フルオシノロンおよびデキサメタゾンなどの化合物を指す。
他の化学療法化合物として、これらに限定されないが、植物アルカロイド、ホルモン化合物およびアンタゴニスト;生体応答修飾物質、好ましくは、リンホカインまたはインターフェロン;アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体;shRNAまたはsiRNA;あるいは多種多様な化合物または他の作用機序もしくは未知の作用機序を有する化合物が挙げられる。
本発明の化合物はまた、特に、本明細書で先に言及されたものなどの閉塞性または炎症性の気道疾患の処置において、他の薬物物質、例えば、抗炎症薬物物質、気管支拡張薬物物質または抗ヒスタミン薬物物質と組み合わせて使用するための共治療化合物(co-therapeutic compound)として、例えば、このような薬物の治療活性の増強剤としてまたはこのような薬物の必要とされる投薬量もしくは潜在的な副作用を低減する手段として、有用である。本発明の化合物は、一定の医薬組成物中で他の薬物物質と混合されてもよく、または他の薬物物質とは別に、その前に、同時に、もしくは後に投与することができる。したがって、本発明は、本明細書で先に記載されたような本発明の化合物と、抗炎症薬物物質、気管支拡張薬物物質、抗ヒスタミン薬物物質または鎮咳性薬物物質との組み合わせを含み、本発明の前記化合物および前記薬物物質は、同じまたは異なる医薬組成物中にある。
好適な抗炎症薬として、ステロイド、特に、糖質コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニドまたはフロ酸モメタゾン);非ステロイド性糖質コルチコイド受容体アゴニスト;LTB4アンタゴニスト(例えば、LY293111、CGS025019C、CP-195543、SC-53228、BIIL 284、ONO 4057、SB 209247);LTD4アンタゴニスト(例えば、モンテルカストおよびザフィルルカスト);PDE4阻害剤(例えば、シロミラスト(Ariflo(登録商標)GlaxoSmithKline)、ロフルミラスト(Byk Gulden)、V-11294A(Napp)、BAY19-8004(Bayer)、SCH-351591(Schering-Plough)、アロフィリン(Almirall Prodesfarma)、PD189659/PD168787(Parke-Davis)、AWD-12-281(Asta Medica)、CDC-801(Celgene)、SeICID、アプレミラスト(Celgene)、VM554/UM565(Vernalis)、T-440(Tanabe)、KW-4490(協和発酵工業));A2aアゴニスト;A2bアンタゴニスト
;ならびにベータ-2アドレノセプターアゴニスト(例えば、アルブテロール(サルブタモール)、メタプロテレノール、テルブタリン、サルメテロール フェノテロール、プロカテロール、ならびに、特に、フォルモテロールおよびその薬学的に許容される塩)が挙げられる。好適な気管支拡張薬物として、抗コリン作用性化合物または抗ムスカリン化合物、特に、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、チオトロピウム塩およびCHF 4226(Chiesi)、ならびにグリコピロレートが挙げられる。一部の実施形態では、本発明による化合物または組成物は、同じ組成物中で、または異なる医薬組成物中で、アプレミラストと一緒に投与される。
好適な抗ヒスタミン薬物物質として、セチリジン塩酸塩、アセトアミノフェン、フマル酸クレマスチン、プロメタジン、ロラタジン、デスロラチジン(desloratidine)、ジフェンヒドラミンおよびフェキソフェナジン塩酸塩、アクリバスチン(activastine)、アステミゾール、アゼラスチン、エバスチン、エピナスチン、ミゾラスチンおよびテルフェナジンが挙げられる。
本発明の化合物と抗炎症薬物との他の有用な組み合わせは、ケモカイン受容体、例えば、CCR-1、CCR-2、CCR-3、CCR-4、CCR-5、CCR-6、CCR-7、CCR-8、CCR-9およびCCR10、CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CXCR5のアンタゴニスト、特に、CCR-5アンタゴニスト、例えば、Schering-PloughのアンタゴニストSC-351125、SCH-55700およびSCH-D、ならびにTakedaのアンタゴニスト、例えば、N-[[4-[[[6,7-ジヒドロ-2-(4-メチルフェニル)-5H-ベンゾ-シクロヘプテン-8-イル]カルボニル]アミノ]フェニル]-メチル]テトラヒドロ-N,N-ジメチル-2H-ピラン-4-アミニウムクロリド(TAK-770)との組み合わせである。
コード番号、一般名または商品名により特定される活性化合物の構造は、標準的な概説書「The Merck Index」の現行の版またはデータベース(例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications))から得られ得る。
本発明の化合物はまた、公知の治療プロセス、例えば、ホルモンまたは放射線の投与と組み合わせて使用され得る。ある特定の実施形態では、提供される化合物は、放射線増感剤として、特に、放射線治療に対して乏しい感受性を示す腫瘍の処置のために使用される。
本発明の化合物は、単独で投与するか、または1種もしくは複数の他の治療化合物と組み合わせて投与することができ、可能な併用療法は、一定の組み合わせの形態、または本発明の化合物と1種もしくは複数の他の治療化合物との投与が交互であるか、または互いに独立している形態、または一定の組み合わせと1種もしくは複数の他の治療化合物との組み合わせた投与の形態をとり得る。本発明の化合物は、それ以外に、またはそれに加えて、特に、腫瘍治療のために、化学療法、放射線療法、免疫療法、光線療法、外科手術介入、またはこれらの組み合わせと組み合わせて、投与することができる。上で記載されたように、他の処置ストラテジーの文脈で、補助的な治療と同様に、長期間の治療が可能である。他の可能な処置は、腫瘍退縮後の患者の状態を維持するための治療、またはさらに、例えばリスクがある患者における化学予防治療である。
これらの追加の薬剤は、本発明の化合物含有組成物とは別に、複数投薬レジメンの一部として投与することができる。あるいは、これらの薬剤は、単一の組成物中で、この発明の化合物と一緒に混合された単一の剤形の一部であり得る。複数投薬レジメンの一部とし
て投与される場合、2種の活性な薬剤は、同時に、逐次的にまたは互いからある期間以内に、通常、互いから5時間以内に与えられてもよい。
本明細書において使用する場合、「組み合わせ」、「組み合わせた」という用語、および関連する用語は、本発明に従う治療剤の同時または逐次的な投与を指す。例えば、本発明の化合物は、別の治療剤と、別の単位剤形中で同時にもしくは逐次的にまたは単一の単位剤形中で一緒に投与することができる。したがって、本発明は、本発明の化合物、追加の治療剤、および薬学的に許容される担体、アジュバント、またはビヒクルを含む単一の単位剤形を提供する。
単一の剤形を生成するために担体材料と組み合わせられ得る、本発明の化合物と追加の治療剤との両方の(上記のような追加の治療剤を含む組成物中での)量は、処置される宿主および特定の投与方式に応じて変わる。好ましくは、この発明の組成物は、1日に体重1kg当たり0.01~100mgの間の投薬量の本発明の化合物が投与され得るように製剤化されるべきである。
追加の治療剤を含むこれらの組成物において、その追加の治療剤およびこの発明の化合物は、相乗的に作用し得る。したがって、このような組成物中の追加の治療剤の量は、その治療剤のみを利用する単剤療法において必要とされる量より少ない。このような組成物において、1日に体重1kg当たり0.01~1,000μgの間の投薬量の追加の治療剤を投与することができる。
この発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、唯一の活性な薬剤としてその治療剤を含む組成物で通常投与される量以下になる。好ましくは、本開示の組成物中の追加の治療剤の量は、唯一の治療上活性な薬剤としてその薬剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%の範囲である。
この発明の化合物、またはその医薬組成物はまた、プロテーゼ、人工弁、移植血管、ステントおよびカテーテルなどの埋込み可能な医療デバイスをコーティングするための組成物中に組み込まれてもよい。例えば、血管ステントは、再狭窄(傷害後の血管壁の再狭小化)を克服するために使用されている。しかし、ステントまたは他の埋込み可能なデバイスを使用する患者には、血餅形成または血小板活性化のリスクがある。これらの不要な効果は、デバイスをキナーゼ阻害剤を含む薬学的に許容される組成物でプレコーティングすることによって、防ぐまたは軽減することができる。この発明の化合物でコーティングされた埋込み可能なデバイスが、本発明の別の実施形態である。
以下の実施例に示されるように、ある特定の例示的実施形態では、化合物および固体形態は、先行する一般手順に従って調製される。一般的方法は、本発明のある特定の化合物の合成を示すが、以下の方法、および当業者に公知である他の方法が、すべての化合物ならびに本明細書に記載されるようなこれらの化合物の各々のサブクラスおよび種に適用され得ることが、理解される。
実験手順:
(実施例1)
Figure 2022185139000017
過ヨウ素酸ナトリウム(10.4kg、12.0当量)、アセトニトリル(8L、10V)、四塩化炭素(8L、10V)、および水(12L、15V)を50Lの反応器に投入した。塩化ルテニウム三水和物(4.9g、0.6%当量)を添加し、混合物を25℃で30分間撹拌した。2,4-ジクロロキノリン(800g、1.0当量)を25℃で60分かけて少しずつ添加し、次いで、混合物をその温度で24時間激しく撹拌した。出発キノリンを完全に消費したら、混合物を濾過し、濾過ケークを34Lの熱い酢酸エチルで洗浄した。水性層を分離し、13Lの熱い酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、濾過し、50℃にて真空下で蒸発させた。残留物を4.8Lのジクロロメタンで粉砕し、形成された固体を濾過し、真空下で乾燥させて、生成物A-2(1153g、97.2%の収率)をオフホワイトの固体として得た。
(実施例2)
Figure 2022185139000018
前のステップからの二酸A-2(1153g、1.0当量)とDMPU(8L、7V)を、20Lの反応器に投入し、混合物を85℃まで1時間加熱した。炭酸カリウム(1553g、2.3当量)を10分かけて2つのロットで添加し、混合物を85℃で20分間撹拌した。温度を80~90℃の間に維持しながら、硫酸ジエチル(1.73L、4.3当量)を90分かけて添加し、混合物をその温度でさらに10時間撹拌した。出発二酸とモノエステルが2%未満しか存在しないことをLC-MSで決定したら、混合物を50分かけて室温に冷却し、次いで、0℃までさらに冷却した。水(17L、15V)およびヘプタン(11.5L、10V)を添加し、水性層と有機層を分離させた。水性層をヘプタン(11.5L、次いで、6L)で2回抽出し、合わせた有機層をブライン(11.5L)で洗浄し、次いで、50℃にて真空下で濃縮し、ジエステル生成物を油状物(1112g、78%の収率)として得た。
(実施例3)
Figure 2022185139000019
実施例2からのジエステル(500g、1.0当量)とトルエン(10L、20V)を20Lの反応器に投入し、-78℃まで冷却した。温度を-80から-70℃の間に維持しながら、DIBAL-H(トルエン中1M、3L、1.75当量)を70分かけて反応器に滴下添加し、次いで、混合物をその温度でさらに20分間撹拌した。TLCによって出発材料が完全に消費されたら、温度を-80から-70℃の間に維持しながら、メタノール(1L、2V)を40分かけて滴下添加した。温度を-50℃未満に保ちながら、4NのHCl(400mL、8V)を30分かけて上記反応混合物に滴下添加した。反応物を室温まで温め、水性層を分離して、トルエン(2.5L、5V)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、50℃にて真空下で濃縮して、7.5
Lの溶液を得て、これを次のステップで直接使用した。
(実施例4)
Figure 2022185139000020
実施例3からのトルエン中のアルデヒド溶液(7.5L、1.0当量)を10Lの反応器に添加し、0℃まで冷却した。温度を0から10℃の間に維持しながら、2,4-ジメトキシベンジルアミン(286g、1.0当量)を20分かけて反応器に滴下添加した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(544.5g、1.5当量)を50分かけて反応器に少しずつ添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。TLCによって出発材料が完全に消費されたら、pHが6~7の間となるまで1NのNaOH(水溶液)を添加し、続いて、pHが9~10の間となるまで飽和NaCO(水溶液)を添加した。水性層を分離し、酢酸エチル(2×5L)で洗浄し、合わせた有機層をブライン(1.25L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、50℃にて真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を80℃でアセトニトリル(6L)中に溶解させて透明な溶液を得て、これを2時間かけて0℃まで冷却し、次いで、さらに1時間撹拌した。形成した固体を濾過によって回収し、50℃にて真空下で乾燥させて、所望の生成物(1.57kg、2ステップで65%の収率、98.9%の純度)を得た。
(実施例5)
Figure 2022185139000021
2-ブロモ-1,3-ジフルオロベンゼン(700g、1.6当量)とTHF(8L、10V)を20Lの反応器に投入し、-78℃まで冷却した。温度を-80から-70℃の間の温度に維持しながら、THF(4L、2.3当量)中イソプロピルマグネシウムクロリド-リチウムクロリド複合体を2時間かけて反応器に滴下添加し、TLC解析によって出発2-ブロモ-1,3-ジフルオロベンゼンが完全に消費されたことが示されるまで、その温度で混合物を撹拌した。塩化亜鉛(1.5kg、4.8当量)を単一のロットで反応器に添加し、-80から-70℃の間の温度で30分間撹拌し、次いで、0℃まで温めた。Pd(PPh(131g、0.05当量)を反応器に添加し、続いて、実施例4からの生成物(800g、1.0当量)を添加し、混合物を室温で15時間撹拌し、その際に、HPLCによってジクロロピリジン出発材料が完全に消費されたことを決定した。混合物を0℃まで冷却し、NHCl飽和水溶液(8L、10V)を1時間かけて反
応器に滴下添加し、混合物を30分間撹拌し、次いで、濾過した。水溶液を8Lの酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層をブライン(4L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、50℃にて真空下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物を、実施例4からの900gの生成物を用いて、別のバッチからの粗生成物と合わせ、MTBE(34L)で粉砕し、濾過し、次いで、固体を、3.8Lのアセトニトリルと共に20Lの反応器に投入し、室温で1時間撹拌した。MTBE(9.5L)を室温で1時間滴下添加し、さらに1時間撹拌した。固体を濾過によって回収し、室温で乾燥させて、1.1kgの所望の生成物を97%の純度で得た。精製からの母液を蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(石油エーテル中33から55%の酢酸エチルの勾配)、さらに550gの粗生成物を得て、これをアセトニトリル(500mL)中に溶解させ、MTBE(1500mL)の滴下添加によって沈殿させた。形成された固体を濾過によって回収し、乾燥させて、さらに430gの生成物を100%の純度で得た。
(実施例6)
Figure 2022185139000022
実施例5からの生成物(500g、1.0当量)とN-(p-アミノベンゾイル)ピロリジン(224g、1.0当量)、炭酸カリウム(400g、2.5当量)、および1,4-ジオキサン(12.5L、25V)を20Lの反応器に添加し、窒素ガス流で脱気しながら30分間撹拌した。Pd(dba)(72.2g、0.06当量)とキサントホス(80.6g、0.12当量)を反応器に添加し、混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、100℃まで加熱し、15分間撹拌し、その際に、HPLCによってクロロピリジン出発材料が完全に消費されたことを決定した。混合物を濾過し、水(12.5L)を濾液に添加し、次いで、混合物を5Lの酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて、0.15Nのクエン酸水溶液(それぞれ5L)で4回、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(2.5L)で1回、ブライン(2.5L)で1回洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、50℃にて真空下で濃縮して、粗生成物を固体として得た。粗製の固体を室温で30分間、アセトニトリル(2V)とMTBE(10V)でスラリー化させ、得られた固体を濾過し、乾燥させて、95%の純度の所望の化合物を得た。アセトニトリル/MTBEスラリー化プロセスを繰り返すことによって、化合物を、98.6%の純度までさらに精製できた。
(実施例7 化合物1の遊離塩基)
Figure 2022185139000023
実施例6からの生成物(1.2kg、1.0当量)とジクロロメタン(12L、10V)を20Lの反応器に投入した。臭化水素酸(酢酸中33%、7.2L、6V)を、20~30℃の間にて、窒素雰囲気下で反応器に添加し、室温で15時間撹拌し、その際に、HPLCによってジメトキシベンジル出発材料が完全に消費されたことを決定した。溶液を0~10℃の間まで冷却し、pHが2を超えるまで、2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加し、次いで、pHが8から9の間となるまで固体の重炭酸ナトリウム粉末を添加した。混合物を濾過し、濾液をジクロロメタン(12L)で2回抽出し、有機層を合わせて、ブライン(20L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、濾過し、40℃にて真空下で濃縮して、粗生成物(1.5kg、95%の純度)を得た。粗製の固体を、ジクロロメタン(3L)とMTBE(7.5L)と共に20Lの反応器に投入し、混合物を20~30℃の間で終夜撹拌した。得られた固体を濾過によって回収し、50℃で一定重量(800g、97%の純度)まで乾燥させた。この中間体である純粋生成物を、30℃まで温めながら、32Lのジクロロメタン中に溶解させ、溶液を濾過した。濾液を、3容積が残るまで、50℃にて真空下で濃縮し、次いで、室温まで冷却した。形成された固体を回収し、一定重量(700g、98.7%の純度)まで50℃で乾燥させた。生成物を、30℃で32Lのジクロロメタン中に溶解させ、SiliaMetS(30%w/w)を添加し、混合物を還流するように終夜加熱し、次いで、室温まで冷却した。混合物を濾過し、濾液をSiliaMetS(30%w/w)で再度処理し、還流するように終夜加熱し、次いで、室温まで冷却した。混合物を濾過し、濾液を30~40℃にて真空下で濃縮した。MTBE(5V)を残留物に添加し、室温で1時間撹拌した。形成された固体を濾過によって回収し、70℃にて真空下で一定重量まで乾燥させ、575gの化合物1の遊離塩基(99.5%の純度)を得た。この材料は、図1に示したXRPDパターンを有する、形態I’の化合物1の遊離塩基であることが決定された。形態I’をジクロロメタン中に溶解させ、続いて、急速に蒸発させることによって、非晶質化合物1の遊離塩基を調製した。
(実施例8)
Figure 2022185139000024
p-アミノ安息香酸(700g、1.0当量)および塩化チオニル(4L、13当量)を20Lの反応器に投入し、50~60℃で終夜撹拌し、次いで、50℃にて真空下で濃
縮して、粗製の酸クロリドを得て、これをさらに精製することなく使用した。ピロリジン(1300g、5当量)およびジクロロメタン(3.5L、5V)を20Lの反応器に投入し、混合物を0℃まで冷却した。ジクロロメタン(3.5L、5V)中の酸クロリドを、0~5℃で反応器に滴下添加した。HPLCによって反応が完了したと決定されたら、水(7L)を添加し、混合物を濾過した。濾過ケークをジクロロメタン(1.4L)および水(2.8L)で洗浄した。水性相を分離し、ジクロロメタン(7L)で抽出し、有機層を合わせ、次いで、ブライン(3.5L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、50℃にて真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗製物を、室温で終夜、n-ヘプタン:ジクロロメタン(5:1、3.5L)中で終夜撹拌し、次いで、濾過によって固体を回収した。濾過ケークをジクロロメタン(1.4L)および水(2.8L)で洗浄し、両濾過ケークを合わせ、次いで、35~40℃で終夜、ジクロロメタン(2.8L)を用いて撹拌し、次いで、15℃まで冷却し、4時間撹拌した。固体を濾過によって回収し、50℃にて真空下で一定重量まで乾燥させ、所望の生成物(660g、99%の純度)を得た。重水素化したアナログ(すなわち、YおよびまたはZがDであるもの)を、対応する重水素化ピロリジンを使用して同じ手順によって調製した。
(実施例9 形態Iおよび非晶質化合物1のメシル酸塩)
化合物1の遊離塩基(418.5mg、0.963mmol)を、撹拌しながら、60℃でTHF(15mL)中に溶解させた。この混合物に、ニートのメタンスルホン酸(62.6uL、0.963mmol)を5分かけて滴下方式で添加し、クリーム色の固体の沈殿をもたらした。加熱を30分間維持し、次いで、混合物を室温まで冷却し、濾過し、冷イソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥させた。この材料は、図2に示したXRPDパターンを有する、形態Iの化合物1のメシル酸塩であることが決定された。材料を、水中50%の1,4-ジオキサン中に再度溶解させ、凍結乾燥して、非晶質化合物1のメシル酸塩を得た。
(実施例10 形態IIの化合物1のメシル酸塩の生成)
非晶質化合物1のメシル酸塩(10mg)を、95%のアセトニトリル、5%の水(%v/v)中に溶解させ、1週間蒸発させた。生じた結晶性材料は、図3に示したXRPDパターンを有する、形態IIの化合物1のメシル酸塩であることが判明した。
(実施例11 形態IIIおよび形態IVの化合物1のメシル酸塩の生成)
非晶質化合物1のメシル酸塩(10mg)を、N,N’-ジメチルホルムアミド中に溶解させ、飽和溶液を形成し、これを-20℃で急速冷却させ、結晶性固体の形成をもたらした。この材料は、図4に示したXRPDパターンを有する、形態IIIの化合物1のメシル酸塩であることが判明した。周囲条件下で乾燥させる際に、形態IIIが、図5に示したXRPDパターンを有する、形態IVの化合物1のメシル酸塩に遷移したことが判明した。形態IVは、周囲条件で安定であることが判明した。
(実施例12 形態Vの化合物1のメシル酸塩の生成)
非晶質化合物1のメシル酸塩(10mg)を、水中の50%ジオキサン(%v/v)中に溶解させ、1週間蒸発させた。形成された結晶性材料は、図6に示したXRPDパターンを有する、形態Vの化合物1のメシル酸塩であることが判明した。摩砕する際に、形態Vが形態Iに遷移することが判明した。
(実施例13 X線粉末回折(XRPD)解析方法)
形態I’、I、II、III、IV、およびVの化合物1のXRPD解析を、PANalytical X’pert Pro回折計で行った。材料を穏やかに摩砕して、すべての凝集体を解放して、試料を支持するためのKaptonまたはMylarポリマーフィルムを備えるマルチウェルプレート上にロードした。次いで、マルチウェルプレートを回折計中に配置し、Cu K放射線(α λ=1.54060Å;α 1.54443Å;β-1.39225Å;α:αの比=0.5)を使用し、40kV/40mAの発生器の設定を使用する透過モード(ステップサイズ0.0130°2θ)で稼働させ、3.0100°2θでスキャンを開始し、35.0100°2θで終了して解析した。
(実施例14 Tyk2放射性キナーゼアッセイ)
ペプチド基質、[KKSRGDYMTMQIG]、(20μM)は、反応緩衝液(20mMのHepes pH7.5、10mMのMgCl2、1mMのEGTA、0.02%のBrij35、0.02mg/mLのBSA、0.1mMのNa3PO4、2mMのDTT、1%のDMSO)中で調製される。TYK2(Invitrogen)キナーゼが添加され、続いて、DMSO中の化合物が添加される。33PATPが添加され、10μMのATP中で反応が開始する。キナーゼ反応を室温で120分間インキュベートし、反応物をP81イオン交換紙(Whatman#3698-915)上にスポットし、次いで、放射能カウントを読み取る前に、0.75%のリン酸中で広範囲にわたって洗浄する。
化合物1、ならびにそのアイソトポログ(isotopolog)2、3、4、および5はそれぞれ、Tyk2放射性キナーゼアッセイに対して1nM未満のIC50値を与えた。
(実施例15 ヒトPBMCにおけるIL-12誘導性のpSTAT4)
ヒトPBMCを、バフィーコートから単離し、必要に応じてアッセイのために凍結保存する。アッセイのための細胞を解凍し、血清を含有する完全培地中に再懸濁させ、次いで、1ウェル当たり120μlが200,000個の細胞となるように、細胞を、1ml当たり1.67 E6個の細胞まで希釈する。15μlの化合物またはDMSOを所望の濃度でウェルに添加し、37℃で1時間インキュベートする。15μlの刺激物(最終濃度が1.7ng/mLのIL-12)を、製造業者のプロトコール通りにMSDの試薬で調製および分析した細胞溶解物を使用するpSTAT4および総STAT4分析の前に30分間添加する。アッセイにおける化合物の最終DMSO濃度は、0.1%である。
化合物1、ならびにそのアイソトポログ2、3、4、および5はそれぞれ、ヒトPBMCにおけるIL-12誘導性のpSTAT4アッセイに対して150nM未満のIC50値を与えた。
(実施例16 CACO-2細胞透過性アッセイ)
Caco-2細胞を、培養培地を用いて1mL当たり6.86×10個の細胞まで希釈し、50μLの細胞懸濁物を、96ウェルHTS Transwellプレートのフィルターウェルに分注した。細胞を、37℃、5%CO2、95%の相対湿度で、細胞培養インキュベーターにおいて、14~18日間培養した。細胞培養培地を、最初のプレーティング後24時間以内に開始して、2日ごとに置き換えた。3)14~18日間のインキュベーション後、プレートをインキュベーターから取り出した。インサートを、予め温めたHBSS(10mMのHEPES、pH7.4)で2回洗浄し、レシーバープレート中
に配置した。75μLおよび235μLの緩衝液を、それぞれ、各Transwellインサートとレシーバーウェルに添加した。次いで、150rpmで振盪しながら、プレートを37℃で30分間インキュベートした。対照化合物のストック溶液を10mMにてDMSO中で調製し、次いで、DMSOで1mMまで希釈し、続いて、HBSS(10mMのHEPES、pH7.4)でさらに希釈して、化合物作業溶液を得た。試験化合物のストック溶液を10mMにてDMSO中で調製し、次いで、DMSOで1mMまで希釈し、続いて、HBSS(10mMのHEPES、pH7.4、4%のBSA)でさらに希釈して、化合物作業溶液を得た。試験化合物および対照化合物の最終濃度は、5μMであった。頂端側から側底部側方向への薬物輸送速度を決定するために、75μLの化合物作業溶液をフィルターウェル(頂端側の区画)に添加し、235μLのHBSS(10mMのHEPES、pH7.4、または4%のBSA)をレシーバープレート(側底部側の区画)に添加した。側底部側から頂端側方向への薬物輸送速度を決定するために、235μLの化合物作業溶液をレシーバープレート(側底部側の区画)の各ウェルに添加し、75μLのHBSS(10mMのHEPES、pH7.4、または4%のBSA)をフィルターウェル(頂端側の区画)に添加した。アッセイは二連で実施した。6)プレートを37℃で2時間インキュベートした。輸送期間の終わりに、50μLのアリコートを、頂端側および側底部側のウェルから直接取り出し、新たなプレートのウェルに移した。内部標準(IS、100nMのアルプラゾラム、200nMのラベタロールおよび200nMのジクロフェナク)を含有する4容積の冷メタノールを各ウェルに添加した。試料を、3,220gで30分間遠心分離した。100μLの超純水と混合した100μLの上清のアリコートを、LC-MS/MS分析に使用した。7)溶液をTranswellプレートから廃棄した。100μLのLucifer Yellow溶液(HBSS中100μM)および300μLのHBSSを、漏出の決定のために、それぞれ、Transwellインサートとレシーバーの各ウェルに添加した。プレートを、37℃で30分間インキュベートした。頂端側および側底部側のウェルからの80μLのアリコートを固体ブラックプレートに移し、プレートをTecan Infinite M 200(励起/放出波長485nm/530nm)で読み取った。液体画分、頂端側および側底部側の層を、LC-MSによって分析し、Papp(A-B)、Papp(B-A)および回収を決定した。
(実施例17 1mMのATP Tyk2 Caliperアッセイ)
化合物をDMSO中で連続的に希釈し、1×キナーゼ緩衝液中でさらに希釈し:5uLの緩衝液希釈化合物を、最初に、ウェルに添加し、次いで、10uLのTyk2酵素ミックスをウェルに添加し、続いて、10uLの基質ミックスを添加して、反応を開始した。反応物を28℃で25分間インキュベートし、次いで、25uLのストップ緩衝液を添加した。反応混合物をCaliper質量分析計によって読み取った。アッセイ条件に対する最終濃度は以下の通りであった:25mMのHEPES、pH7.5、0.01%のBrij-35、0.01%のTriton、0.5mMのEGTA、2mMのDTT、10mMのMgCl、TYK2 4nM、ATP濃度1000uM、およびP30 3uM。
種々の化合物に関する1mMのATP Tyk2 Caliperアッセイの結果を表8に示す。
(実施例18 ミクロソームにおける代謝クリアランスアッセイ)
0.5mg/mLのラットまたはヒトの肝ミクロソーム、5mMのMgCl、100mMのリン酸緩衝液、および25ug/mLのアラメチシン(alamethacin)を含有するマスター溶液を調製した。10mMのNADPH溶液40μLおよび20mMのUDPGA溶液40μLを各ウェルに添加した。NADPHとUDPGAの最終濃度は
、それぞれ、1mMと2mMであった。混合物は、37℃で5分間予め温めた。陰性対照試料を、NADPHおよびUDPGA溶液を80μLの超純粋HOで置き換えることによって調製した。陰性対照を使用して、化学物質自体の不安定性に起因する誤解要因を排除した。この研究は二連で実施した。400μMの対照化合物または試験化合物溶液2μLを添加して、反応を開始した。この研究では、ジクロフェナクを陽性対照として使用した。試験化合物または対照化合物の最終濃度は、2μMであった。0、15、30、45および60分に、50μLのアリコートを反応溶液から採取した。反応は、指定した時点で、内部標準(IS)(100nMのアルプラゾラム、200nMのイミプラミン、200nMのラベタロールおよび2μMのケトプロフェン)と共に4容積の冷アセトニトリル(またはメタノール)を添加することによって停止させた。試料を、3,220gで40分間遠心分離して、タンパク質を沈殿させた。100μLの水によって希釈した100μLの上清のアリコートを、LC-MS/MS分析に使用した。in vitro半減期、スケールアップ固有クリアランス、および予測肝クリアランスを、標準計算に従って計算した。
選択した化合物に対するヒトの肝ミクロソーム(HLM Clint)の固有クリアランス値を表8に示す。
(実施例19 動力学的溶解度決定アッセイ)
試験化合物のストック溶液を、10mMの濃度にてDMSO中で調製した。陽性対照化合物のストック溶液を、30mMの濃度にてDMSO中で調製した。プロゲステロンをアッセイの陽性対照として使用した。各化合物の30μLのストック溶液を、それらの適切な96ウェルラックに順番に配置し、続いて、pH7.4のPBS 970μLを、キャップレス溶解度試料プレートの各バイアル中に添加した。この研究は二連で実施した。1本の撹拌棒を各バイアルに添加し、次いで、成形したPTDE/SIL 96ウェルプレートカバーを使用してバイアルを密封した。溶解度試料プレートをThermomixer Comfortプレートシェーカーに移し、1100rpmで振盪しながら、室温で2時間インキュベートした。2時間のインキュベーション後、大きな磁石を使用して撹拌棒を取り除き、溶解度試料プレートからのすべての試料をフィルタープレートに移した。すべての試料を、真空マニフォールドを使用することによって濾過した。濾過した試料をメタノールで希釈した。各試験化合物の標準物質を0.3、0.09および0.15μMの濃度で調製し、試験試料と標準物質の両方を、LC-MSによって分析し、試験試料を、マススペクトルのピーク特定と定量を使用して、DMSO中の既知の濃度の標準物質に対して定量した。
選択した化合物に対する動力学的溶解度決定の結果を表8に示す。
(実施例21 摂食時および空腹時人工胃腸液の溶解アッセイ)
溶解槽を試験用培地900mLで満たし、槽温度を37℃に保ち、装置の回転速度を50rpmとし、サンプリングプローブに対するドローポイントを、培地表面とディスク表面の間のちょうど半分に設定した。試験物(0.4g)を、Woods装置を使用して、ディスクに圧縮した。サンプリング時点は、10、30、60、90、120、150および180であった。試料を、既知の濃度(およそ0.5mg/ml)の試料調製物に対する濃度について、HPLCによって分析した。溶解速度を、時間に対する濃度曲線から導出した。
空腹時人工胃液(FaSSGF)における化合物1の溶解速度は、57.5μg/cm/分であり、空腹時人工胃液における化合物9の溶解速度は、21.2μg/cm
分であった。
(実施例22 イヌにおける薬物動態研究)
標準実験条件下で1ケージ当たり1頭収容したオスのビーグル犬(9~14kg;年齢2.5から5.5歳)を、投薬前におよそ16から17時間絶食させ、投薬のおよそ2時間後に食餌に戻した。試験物を、20%のHPβCD水溶液、pH=5 1.0mg/mL中で製剤化した10mg/kgの経口胃管栄養法によって投与し、続いて、水道水による10mLの流水を投与した。血液試料を、静脈穿刺によって頚静脈から採取し(約1.5mL)、KEDTAで処理したチューブ内に保存し、次いで、遠心分離した(3000g、4℃、5分)。血漿試料を移し、分析まで-70℃で保存した。生物分析:実験試料および血漿較正標準の濃度を、内部標準としてベラパミルを含有する冷アセトニトリル(体積で4:1のACN/血漿)による血漿沈殿による抽出後のLC/MS/MS(API-5500、逆相クロマトグラフィー、APCI)によって決定した。PK分析:個々の動物の血漿濃度-時間データを、PK Solverソフトウェア(v2.0)を使用する非コンパートメント分析(線形台形フィッティング)によって分析した。
化合物1および9を使用するイヌにおける薬物動態研究の結果を図7に示す。化合物1は、2105ng/mLのCmaxを示し、一方、化合物9は、1071ng/mLのCmaxを示した。化合物1は、18747ng時/mLのAUC(0-t)を示し、化合物9は、10182ng時/mLのAUC(0-t)を示した。
(実施例22 トポロジカル極性表面積の計算)
極性表面積は、Ertlら、J. Med. Chem.(2000年)、43巻、3714~3717頁の方法に従って計算し、選択した化合物に対する値を表8に報告する。
(実施例23 原子に基づく分配係数の計算)
AlogP値をSchrodinger LiveDesign 8.1におけるAlogP関数を使用して計算し、選択した化合物に対する値を表8に示す。
Tyk2阻害剤として有用な化合物として有用な種々の追加の化合物の構造を表7に示す。
Figure 2022185139000025
Figure 2022185139000026
Figure 2022185139000027
Figure 2022185139000028
本発明者らは、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明者らの基本的な例は、この発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供するために変更され得ることは明らかである。したがって、この発明の範囲は、例によって表された具体的実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲によって定義されるべきであることが認識される。
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
式I:
Figure 2022185139000029

の化合物またはその薬学的に許容される塩であって、式中、X、Y、およびZのそれぞれは、独立して、水素または重水素である、化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項2)
式:
Figure 2022185139000030

の上記項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(項3)
上記項2に記載の化合物のメシル酸塩。
(項4)
上記項2に記載の化合物の遊離塩基。
(項5)
以下:
Figure 2022185139000031

からなる群より選択される、上記項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(項6)
上記項4に記載の化合物のメシル酸塩。
(項7)
固体形態の上記項1に記載の化合物。
(項8)
固体形態の上記項2に記載の化合物。
(項9)
図1に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、結晶形態の上記項4に記載の化合物。
(項10)
XRPDパターンにおいて、約6.07、約11.90、約16.62、および約13.95 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有する、結晶形態の上記項4に記載の化合物。
(項11)
XRPDパターンにおいて、約6.07、約11.90、約16.62、および約13.95 2θ度のピークから選択される2つまたは1つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項4に記載の化合物。
(項12)
XRPDパターンにおいて、約6.07、約11.90、約16.62、および約13.95 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項4に記載の化合物。
(項13)
図2に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、結
晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項14)
XRPDパターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項15)
XRPDパターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項16)
XRPDパターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項17)
XRPDパターンにおいて、約19.89、約9.17、約16.88、約14.37、および約22.09 2θ度のピークから選択される4つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項18)
図3に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項19)
XRPDパターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項20)
XRPDパターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項21)
XRPDパターンにおいて、約22.27、約26.45、約26.02、約16.34、および約17.06 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項22)
図4に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項23)
XRPDパターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項24)
XRPDパターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項25)
XRPDパターンにおいて、約18.18、約18.56、約16.95、約21.95、および約9.85 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項26)
図5に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項27)
XRPDパターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項28)
XRPDパターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項29)
XRPDパターンにおいて、約17.79、約12.45、約24.38、約26.00、および約16.28 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項30)
図6に示されるものと実質的に同様の粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項31)
XRPDパターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される1つまたは複数のピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項32)
XRPDパターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される2つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項33)
XRPDパターンにおいて、約13.34、約8.80、約11.10、約16.85、および約25.49 2θ度のピークから選択される3つまたはそれより多いピークを有する、結晶形態の上記項3に記載の化合物。
(項34)
Xが重水素である、上記項1に記載の化合物を生成するためのプロセスであって、式:
Figure 2022185139000032

の化合物を、塩基の存在下で、重水素供給源と接触させるステップを含む、プロセス。
(項35)
式:
Figure 2022185139000033

の化合物を生成するためのプロセスであって、
式:
Figure 2022185139000034

の化合物を、酸と接触させるステップを含む、プロセス。
(項36)
式:
Figure 2022185139000035

の化合物を生成するためのプロセスであって、
式:
Figure 2022185139000036

の化合物を、式:
Figure 2022185139000037

の化合物と接触させるステップを含む、プロセス。
(項37)
式:
Figure 2022185139000038

の化合物を生成するためのプロセスであって、
式:
Figure 2022185139000039

の化合物を、2,6-ジフルオロフェニル亜鉛シントンと接触させるステップを含む、プロセス。
(項38)
式:
Figure 2022185139000040

の化合物を生成するためのプロセスであって、
式:
Figure 2022185139000041

の化合物を、式:
Figure 2022185139000042

の化合物および還元剤と接触させるステップを含む、プロセス。
(項39)
式:
Figure 2022185139000043

の化合物を生成するためのプロセスであって、
式:
Figure 2022185139000044

の化合物を、還元剤と接触させるステップを含む、プロセス。
(項40)
前記還元剤が、DIBAL-Hである、上記項39に記載のプロセス。
(項41)
式:
Figure 2022185139000045

の化合物を、-70℃から-80℃の間の温度で、前記還元剤と接触させる、上記項40に記載のプロセス。
(項42)
治療有効量の、上記項1から6のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体、アジュバント、または希釈剤とを含む、医薬組成物。
(項43)
治療有効量の、上記項3に記載の化合物と、薬学的に許容される担体、アジュバント、または希釈剤とを含む、医薬組成物。
(項44)
患者または生体試料におけるTyk2酵素を阻害する方法であって、前記患者または前記生体試料を、上記項1から6のいずれか一項に記載の化合物と接触させるステップを含む、方法。
(項45)
Tyk2媒介性障害を処置する方法であって、それを必要とする患者に、上記項1から6のいずれか一項に記載の化合物を投与するステップを含む、方法。
(項46)
前記Tyk2媒介性障害が、自己免疫障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌性障害、神経学的障害、または移植に関連する障害から選択される、上記項45に記載の方法。
(項47)
前記障害が、自己免疫障害である、上記項46に記載の方法。
(項48)
前記自己免疫障害が、1型糖尿病、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、全身性硬化症、乾癬、クローン病、潰瘍性大腸炎、および炎症性腸疾患から選択される、上記項47に記載の方法。
(項49)
前記障害が、炎症性障害である、上記項46に記載の方法。
(項50)
前記炎症性障害が、関節リウマチ、喘息、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、クローン病、潰瘍性大腸炎、および炎症性腸疾患から選択される、上記項49に記載の方法。
(項51)
前記障害が、増殖性障害である、上記項46に記載の方法。
(項52)
前記増殖性障害が、血液学的がんである、上記項51に記載の方法。
(項53)
前記増殖性障害が、白血病である、上記項51に記載の方法。
(項54)
前記白血病が、T細胞白血病である、上記項53に記載の方法。
(項55)
前記T細胞白血病が、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)である、上記項54に記載の方法。
(項56)
前記増殖性障害が、TYK2における1つまたは複数の活性化変異に関連する、上記項51に記載の方法。
(項57)
前記障害が、移植に関連する、上記項46に記載の方法。
(項58)
前記障害が、移植拒絶または移植片対宿主病である、上記項57に記載の方法。
(項59)
前記障害が、内分泌性障害である、上記項46に記載の方法。
(項60)
前記内分泌性障害が、多嚢胞性卵巣症候群、クルゾン症候群、または1型糖尿病である、上記項59に記載の方法。
(項61)
前記障害が、神経学的障害である、上記項46に記載の方法。
(項62)
前記神経学的障害が、アルツハイマー病である、上記項61に記載の方法。
(項63)
前記障害が、I型インターフェロン、IL-10、IL-12、またはIL-23シグナル伝達に関連する、上記項45に記載の方法。



Claims (8)

  1. 式I:
    Figure 2022185139000046
    の化合物またはその薬学的に許容される塩を生成するためのプロセスであって、式:
    Figure 2022185139000047

    の化合物を、塩基の存在下で、重水素供給源と接触させるステップを含み、
    ここで、YおよびZのそれぞれは、独立して、水素または重水素であり、そしてここで、Xが重水素である、
    プロセス。
  2. 式:
    Figure 2022185139000048
    の化合物を生成するためのプロセスであって、
    式:
    Figure 2022185139000049

    の化合物を、酸と接触させるステップを含む、
    プロセス。
  3. 式:
    Figure 2022185139000050

    の化合物を生成するためのプロセスであって、
    式:
    Figure 2022185139000051

    の化合物を、式:
    Figure 2022185139000052

    の化合物と接触させるステップを含む、
    プロセス。
  4. 式:
    Figure 2022185139000053

    の化合物を生成するためのプロセスであって、
    式:
    Figure 2022185139000054

    の化合物を、2,6-ジフルオロフェニル亜鉛シントンと接触させるステップを含む、
    プロセス。
  5. 式:
    Figure 2022185139000055

    の化合物を生成するためのプロセスであって、
    式:
    Figure 2022185139000056

    の化合物を、式:
    Figure 2022185139000057

    の化合物および還元剤と接触させるステップを含む、プロセス。
  6. 式:
    Figure 2022185139000058

    の化合物を生成するためのプロセスであって、
    式:
    Figure 2022185139000059

    の化合物を、還元剤と接触させるステップを含む、プロセス。
  7. 前記還元剤が、DIBAL-Hである、請求項6に記載のプロセス。
  8. 式:
    Figure 2022185139000060

    の化合物を、-70℃から-80℃の間の温度で、前記還元剤と接触させる、請求項7に記載のプロセス。
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