JP2022182359A - 三次元モデル作成支援システム、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管モデルの追加・修正作業、及びバルブ/機器モデルの追加作成作業を軽減し、効率よくプラントの三次元モデルを作成する。【解決手段】プラントの三次元画像データから配管中心線を表す配管中心線情報を作成する配管中心線作成装置と、配管中心線情報を用いて配管モデルを作成する配管モデル作成装置と、プラントの二次元画像データ又は三次元画像データからバルブ及び機器を認識するバルブ/機器認識装置と、配管モデル作成装置により作成した配管モデルにバルブモデル及び機器モデルを配置するバルブ/機器CADモデル配置装置と、を含む三次元モデル作成支援システムを用いる。【選択図】図1
Description
本発明は、三次元モデル作成支援システム、プログラム及び記録媒体に関する。
近年、発電プラントや化学プラントでは、3D-CAD(Three-Dimension Computer-Aided Design)を利用して資産を管理している。
一方、これらのプラントには、建設時期が古く、3D-CADモデルがなく、資産管理を紙のドキュメントで実施しているものもある。
そこで、近年、レーザ計測により三次元の点群データを取得し、そのデータを用いてプラントの3Dモデルを作成するサービスが一般化してきた。なお、以下では、三次元を「3D」、二次元を「2D」と呼ぶ場合がある。
現在のレーザ計測装置では、高精度な三次元点群データの取得が可能である。また、座標データの取得と同時に、カメラによる色情報の取得が可能な装置も開発されている。したがって、色付きの三次元点群データが表示可能である。このため、人間の目によって配管、機器などを容易に識別することができるようになっている。
ただし、それらの点群データは、属性を持つ3Dモデルではない。このため、機器や配管のタグ情報を利用した資産管理に利用するためには、それらの点群データを属性付きの3Dモデルに変換する必要がある。
このような3Dモデルへの変換作業は、点群データを画面に表示させながら、オペレータが手作業で3Dモデルに変換していく方法が一般的である。このため、変換には非常に多くの労力が必要である。
一方、近年では、ソフトウェアにより点群データから配管などの形状を認識し、属性を持たない3Dモデルに変換する技術がある。また、属性を持たない3Dモデルに自動的に属性を付与する技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、プラント用機器間の論理的な接続関係である論理接続データの端点接続情報と、3次元空間上の図形形状情報である幾何形状データの端点接続情報とを比較して、端点接続情報が一致した論理接続データと幾何形状データとを対応付けた対応関係データで構成される論理接続・幾何形状対応テーブルを自動生成する、レイアウト設計支援装置が開示されている。
点群データから3Dモデルに変換する従来技術においては、配管、鋼材などの比較的単純な形状のみが対象である。
また、特許文献1においては、バルブなどの機器のすべてについて、3Dモデルへの変換の対象とすることは困難である。また、配管についても、全ての配管を正確に3Dモデルに変換することは難しく、作成された配管モデルの補正や、自動作成できなかった配管モデルの追加作成が必要である。
本発明の目的は、配管モデルの追加・修正作業、及びバルブ/機器モデルの追加作成作業を軽減し、効率よくプラントの三次元モデルを作成することにある。
本発明の三次元モデル作成支援システムは、プラントの三次元画像データから配管中心線を表す配管中心線情報を作成する配管中心線作成装置と、配管中心線情報を用いて配管モデルを作成する配管モデル作成装置と、プラントの二次元画像データ又は三次元画像データからバルブ及び機器を認識するバルブ/機器認識装置と、配管モデル作成装置により作成した配管モデルにバルブモデル及び機器モデルを配置するバルブ/機器CADモデル配置装置と、を含む。
本発明によれば、配管モデルの追加・修正作業、及びバルブ/機器モデルの追加作成作業を軽減し、効率よくプラントの三次元モデルを作成することができる。
本開示の望ましい実施形態について説明する。
三次元モデル作成支援システムにおいては、配管中心線作成装置は、配管中心線情報を作成する対象領域を設定し、直管モデルの中心線を対象領域内で延長し、延長して得られた2本の中心線の距離から仮想交点を求め、配管中心線の端点と求めた仮想交点から配管中心線情報を作成することが望ましい。
バルブ/機器認識装置は、複数の二次元画像データから三次元画像データを作成し、その際に二次元画像データの座標と三次元画像データの座標との対応関係を取得し、認識されたバルブ及び機器の二次元画像データの座標と対応関係とを用いて、三次元画像データの座標を特定し、特定された三次元画像データの座標に、モデルライブラリーから選択したバルブモデル又は機器モデルを配置することが望ましい。
バルブ/機器認識装置は、深層学習によりバルブ及び機器の二次元画像データ又は三次元画像データを蓄積することが望ましい。
以下、実施例について図面を用いて説明する。
図1は、実施例の三次元モデル作成支援システムの例を示す構成図である。
本図に示すように、三次元モデル作成支援システムは、配管中心線作成装置2、配管モデル作成装置4、バルブ/機器認識装置5、及びバルブ/機器CADモデル配置装置6を含む。2D/3D画像データ1は、配管中心線作成装置2及びバルブ/機器認識装置5で所定の処理に用いられる。配管中心線情報3は、配管中心線作成装置2で作成され、配管モデル作成装置4で所定の処理に用いられる。バルブ/機器CADモデル配置装置6は、バルブ/機器認識装置5における処理により得られたデータを用いて、バルブ、機器等の配置に関するデータを作成する。プラント3Dモデル7は、配管モデル作成装置4とバルブ/機器CADモデル配置装置6とで得られたデータを用いて作成される。
なお、以下では、画像データを単に「画像」と表記する場合がある。また、「認識」とは、二次元又は三次元の点、線、図形等の数値データを用いて、バルブ、機器等を判別することをいう。
三次元モデル作成支援システムを構成する上記の装置は、すべてが1台のコンピュータ装置に内蔵されていてもよいし、それぞれの装置が別々のコンピュータ装置に内蔵されていてもよい。上記のそれぞれの処理は、コンピュータ装置に内蔵されている1つ又は2つ以上のメモリ等の記録媒体に記録されたプログラムを、コンピュータ装置に内蔵されている1つ又は2つ以上の中央演算ユニット(CPU:Central Processing Unit)で演算処理することにより実施する。また、当該プログラムは、コンピュータ装置に着脱自在なメモリスティック等の記録媒体に記録されたものであってもよい。当該プログラムは、コンピュータ装置に所定の処理を実行させるためのものである。当該記録媒体は、当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なものである。
2D/3D画像データ1は、コンピュータ装置に内蔵されている1つ又は2つ以上のメモリ等の記録媒体に入力され、記録される。2D/3D画像データ1から所定の処理によって作成される配管中心線情報3、最終的に作成されるプラント3Dモデル7等は、コンピュータ装置に内蔵されている1つ又は2つ以上のメモリ等の記録媒体に記録される。なお、記録媒体への入力は、インターネット等の通信手段を介して行ってもよい。
2D/3D画像データ1は、プラントを撮影した複数の2D画像と、それらの2D画像から作成される3D画像と、を含む。
配管中心線作成装置2は、プラントの3D画像の配管を認識し、その配管の断面の中心を結んだ線(以下「中心線」又は「配管中心線」という。)を作成する装置である。中心線は、配管の途中に設置されているバルブで切断されず、配管の端点である機器から別の端点の機器までを結ぶ線分又は折れ線である。
配管中心線情報3は、配管中心線を表す情報であり、配管中心線の端点及び頂点の三次元座標で表現されるデータである。
配管モデル作成装置4は、配管中心線情報3から、3D-CADシステムのAPI(Application Programing Interface)を使って配管の3D-CADモデルを作成する。
バルブ/機器認識装置5は、プラントの2D画像または3D画像からバルブ及び機器を認識し、認識したバルブ及び機器の位置情報を取得する。
バルブ/機器CADモデル配置装置6は、バルブ/機器認識装置5で取得したバルブの位置情報に基づき、3D-CADシステムのAPIを使ってバルブモデルを配管モデル上に配置する。また、同様に、機器の位置情報を活用し、機器モデルを配置する。
プラント3Dモデル7は、機器、配管及びバルブのモデルを含む3Dモデルであり、配管を支える配管サポートなどの構造物を除いたプラントの主要なモデルである。
以下に、各構成要素についての詳細及び本実施例の動作を説明する。
図2は、図1の2D/3D画像データ1の例を示したものである。
図2においては、プラントをドローンで撮影した複数の画像から作成した三次元の点群データを示している。配管11の他に、タンク12a、ポンプ12b及びバルブ13の画像が含まれる。
このようなプラントの3D画像の配管は、配管中心線作成装置2(図1)により認識され、その配管の断面の中心線(配管中心線)が作成される。そして、配管中心線作成装置2において得られた配管中心線情報3を用いて、配管モデル作成装置4により配管モデルが作成される。
このようなプラントの3D画像の配管は、配管中心線作成装置2(図1)により認識され、その配管の断面の中心線(配管中心線)が作成される。そして、配管中心線作成装置2において得られた配管中心線情報3を用いて、配管モデル作成装置4により配管モデルが作成される。
ここで、配管中心線を作成し、配管モデルを作成する方法について説明する。
図3は、配管中心線を作成する方法を示すフロー図である。
本図に示すように、まず、ステップS21で、配管中心線作成装置2のプログラムであるCAD変換ツールにより、配管の画像の全体から直管の部分を抽出し、直管モデルを作成する。直管のほか、ベンドなどの部分についてもモデル化してもよい。この場合においては、配管の画像を構成する点群データを用いる。
ステップS22では、作成された直管の配管モデルに対し、中心線を作成する。直管のモデルは円柱であるため、断面の円の中心を結ぶことで配管中心線が作成できる。
ステップS23では、中心線を延長する対象領域を設定する。
ステップS24では、中心線を延長して仮想的な交点(以下「仮想交点」という。)を求める。中心線は、ステップS23で設定された対象領域の両端まで延長する。
ステップS25では、ステップS24で得られた仮想交点を用いて、頂点を連結した配管モデルを作成する。
ステップS26では、配管モデルの作成がすべての領域で終了したかどうかを判定する。配管モデルの作成が済んでいない領域が残っている場合は、ステップS23に戻り、対象領域の設定を行い、同様の処理を繰り返す。
図4は、図3のステップS21においてCAD変換ツールにより作成された3D-CADモデルである直管モデルの一例を示す斜視図である。
図4においては、配管41と、配管41に接続された分岐管42と、配管41に対して直交する配管43とがそれぞれ、直管モデルとして作成されている。
ドローンで撮影した画像から作成した点群データは、レーザ計測によって得られる点群データに比べて精度が低いため、全ての配管が正しくモデル化されることは少ない。このため、一部の配管は、モデルが生成できず、点群データのままになっている。また、配管がモデル化されたとしても、各配管モデルの接続にズレが生じる場合がある。
図5は、図4の直管モデルから作成された配管中心線の一例を示す斜視図である。
この処理は、図3のステップS22において行われるものである。
図5においては、図4の配管41、分岐管42及び配管43の直管モデルから作成された中心線P1、P2及びP3が示されている。
図6は、図3のステップS23で設定した対象領域の一例を示したものである。
図6においては、対象領域の形状を直方体60としている。
設定の方法は、配管の中心線を処理するソフトウェアの操作画面からマウス操作により、直方体60の対角となる点A1及び点A2の2点を指定した。マウス操作の代わり、座標値を入力する方法を用いてもよい。なお、対象領域の設定は、三次元モデル作成支援システムを構成するコンピュータ装置により自動的に行ってもよい。その際、コンピュータ装置による処理を画面上に適宜表示してもよい。
図7は、図6の中心線を延長した線を付加して示したものである。
図7においては、延長した部分を破線で示している。以下では、この破線を「延長中心線」と呼ぶ。
中心線P2の延長中心線は、中心線P2の端点P21から対象領域の境界面との交点T12に達している。同様に、端点P22からは交点T22まで延長中心線が作成されている。
また、中心線P3については、端点P31は交点T32まで、端点P32は交点T31まで延長されている。
次に、図3のステップS24において、延長中心線を用いて仮想交点を求める。
仮想交点は、次のようにして求めた。
2本の延長中心線を選択して距離を計算する(ステップS241)。
距離が閾値以下となった場合、最短距離となる線分の中点に仮想交点を作成する(ステップS242)。
全ての中心線の組み合わせでステップS241及びS242を実施する(ステップS243)。
中心線の端点及び仮想交点の座標をx軸、y軸、z軸の方向で調整する(ステップS244)。具体的には、各座標の偏差が別途設定した閾値以下であれば、それらの平均値とする。
以上のステップにより、仮想交点が求められる。
図8は、仮想交点を生成した状態を示したものである。
本図においては、仮想交点V1及びV2が生成されている。
仮想交点V1は、中心線の端点P11及びP21から離れた位置に生成している。一方、仮想交点V2は、P31とほぼ同一座標となっている。
また、本図においては、ステップS244の座標補正処理により、全てのz座標が同一の値となっている。そして、x座標の値が近い端点P12、P11及び仮想交点V1のx座標も同一の座標となっている。
次に、図3のステップS25において、ステップS24で得られた仮想交点を用いて、頂点を連結した配管モデルを作成する。
配管モデルの作成は、次のようにして行った。
仮想交点を1つ選択する(ステップS251)。図8の例では、2つの仮想交点V1及びV2が生成されているため、V1、V2の順に処理する。
仮想交点が交わる2つの中心線の少なくとも一方の線分上にあるか、両中心線の外側にあるかを判定する(ステップS252)。図8の例では、V1は外側にあり、V2は内側にある。
線分上にある場合は、端点に分類し、近傍の端点座標を削除する(ステップS253)。外側にある場合は、頂点に分類し、中心線の近傍にある端点座標を削除した後、両中心線を同一のグループに分類する。図8の例では、V1は、外側のため、頂点に分類され、近傍の端点P21及びP11が削除される。また、中心線P1及びP2は、同一グループに分類される。一方、V2は、P2の線分上にあるため、端点に分類され、端点P31が削除される。
ステップS251からステップS253を全ての仮想交点で繰り返す(ステップS254)。
同一グループに分類された中心線を1つの配管ラインの配管中心線情報として保存する(ステップS255)。
図9は、配管中心線情報を示す斜視図である。
本図においては、図8の例において残った端点及び頂点を中心線とともに示している。
1つの配管ラインの中心線情報は、P22、V1及びP12であり、もう1つは、P32及びV2である。
図10は、配管中心線情報の出力データの例を示したものである。
本図においては、1行目に配管のライン名、2行目に配管ラインの座標を表すフォーマットとなっている。
具体的には、配管のライン名Line01に対しては、配管ラインの座標である端点(x11,y11,z11)から端点(x1n,y1n,z1n)までが順に並んでいる。また、Line02に対しては、配管ラインの座標である端点(x21,y21,z21)から端点(x2n,y2n,z2n)までが順に並んでいる。
次に、配管モデル作成装置4(図1)について説明する。
配管モデル作成装置4においては、配管中心線情報3から、3D-CADシステムのAPIを使って配管の3D-CADモデルを作成する。
一般に、プラント向け3D-CADシステムでは、配管中心線座標を与えると配管モデルが作成できる。ここで、配管モデルは、直管モデルのみでなく、直管を接続する曲げ管のモデルも自動的に生成される。また、分岐配管についても、接続する座標を与えると、母管に接続されたモデルが作成される。
図11は、作成された配管モデルを示したものである。
本図に示す配管モデルは、図9の例に示すように、P22、V1及びP12の座標並びにP32及びV2の座標を図10のフォーマットで与えると、作成することができる。
次に、バルブ/機器認識装置5(図1)について説明する。
バルブ/機器認識装置5は、プラントの2D画像または3D画像からバルブ及び機器を認識し、認識したバルブ及び機器の位置情報を取得する。本実施例では、2D画像を用いてバルブを認識した。
なお、前提となる2D画像から3D画像(点群)を作成する方法は、同一物体を異なる角度から撮影した複数の2D画像から物体の奥行を求め、3D画像化するものである。
以下に、バルブ/機器認識装置5における具体的な手順を説明する。
図12は、複数の2D画像から3D画像を作成する例を示したものである。
本図においては、N枚の2D画像から3D画像を作成している。
複数の2D画像から3D画像(点群)を作成する際に、3D画像の各点を作成する際に使用した複数の2D画像データを対応付ける(ステップS51)。2D画像データの情報は、画像ファイル名と、その画像ファイル上の二次元座標の形式とで保存される。
使用した2D画像からバルブ及び機器を認識する(ステップS52)。画像の物体を認識する方法には、広く利用されている深層学習を利用した。事前にバルブ、機器等の画像を学習させることで、全ての2D画像からバルブ及び機器の画像を特定することができる。
ステップS51で求めた座標の対応関係を利用し、2D画像上で特定したバルブおよび機器の画像に対応する3D画像を特定する(ステップS53)。なお、あるバルブの3D画像に対応する2D画像は、複数の画像ファイルにまたがっている。また、3D画像の点と2D画像の点が1対1に対応しているわけではない。したがって、ある2D画像ファイル上で認識されたバルブ画像のうち、3D画像に対応にしている画素は、一部に限定される。しかしながら、3D画像作成に利用したすべての2D画像でバルブおよび機器を認識し、対応する3D画像を特定することで、3D画像中のバルブの3D画像を特定できる。なお、対応する3D画像を見つける方法としては、全ての3D画像の点について、対応する2D画像がステップS52で特定された領域に入っているか否かを判定する方法でもよい。
3D画像上で特定されたバルブおよび機器の座標データからバルブおよび機器の位置情報を求める(ステップS54)。
図13は、バルブとして認識された3D画像が含まれる領域を示したものである。
本図においては、破線の直方体130で表した領域にバルブが配置されている。
なお、3D画像には複数のバルブおよび機器が含まれるため、ステップS53で特定された3D画像を個別のバルブ及び機器の単位に分離する必要がある。
本実施例では、特定された点群の間隔が閾値以内で連続しているものを1つのバルブまたは機器として分離した。また、本処理により作成した直方体の体積があらかじめ定めた閾値よりも小さい場合は、バルブおよび機器の位置情報からは除外した。この処理により、ステップS53で、バルブまたは機器と誤認識したデータを削除することができる。
以上のステップにより、バルブ及び機器の三次元上での位置情報が取得できる。
なお、本実施例では、2D画像を使用してバルブおよび機器を認識したが、3D画像のみを利用してこれらを認識してもよい。すなわち、3D画像を様々な位置を視点とした複数の2D画像として使用し、ステップS52の処理を実施してもよい。また、教師データとして、バルブ及び機器の3Dデータが十分にある場合は、三次元の形状認識によりバルブおよび機器を特定してもよい。
次に、バルブ/機器CADモデル配置装置6が、バルブ/機器認識装置5で取得したバルブの位置情報に基づき、3D-CADシステムのAPIを使って、バルブモデルを配管モデル上に配置する。
具体的な方法について、以下に説明する。
前述したように、バルブの位置情報は直方体として取得されている。一方、3D-CADシステムのAPIを使ってバルブモデルを配置するには、配管モデルの中心線上の座標を指定する必要がある。
図14は、配管にバルブを配置した状態を示したものである。
本図においては、バルブの位置情報を表す直方体141と配管140の中心線とで重なる部分を線分142として抽出し、その中点143をバルブ配置位置としている。なお、バルブモデルは、予め3D-CADシステムに登録されているモデルライブラリーから選択する。バルブ/機器認識装置5により、バルブの種類まで特定できた場合は、特定した種類のバルブモデルを配置する。特定できなかった場合は、標準的なバルブモデルを配置する。
次に、機器モデルの場合について説明する。
機器モデルを配置する場合には、機器モデルの配管接続口と配管の端点とが合うように、機器モデルの向き及び位置を調整して配置する。実際の機器と同じ配管接続口を持つ機器モデルがあれば、配管接続口と配管の端点とを一致させることが可能であるが、実際には、全ての機器モデルを準備しておくことは難しい。
そこで、本実施例では、配管の接続口と配管の端点ができるだけ近くなるように配置した。また、機器の種類が特定できなかった場合には、例えば直方体や円筒のような単純な形状を機器モデルとして配置することとした。自動で認識できなかった場合でも、機器モデルとして配置しておくことで、モデルを配置する位置がわかるため、機器モデル作成の工数を削減できる。
図15は、作成されたプラント3Dモデルの例を示したものである。
本図に示すように、配管を支える配管サポートなどの構造物を除いたプラントの主要な部分を3Dモデルにすることができる。これにより、従来の手作業での修正に比べて、効率よく短時間で3Dモデルが作成できる。
1:2D/3D画像データ、2:配管中心線作成装置、3:配管中心線情報、4:配管モデル作成装置、5:バルブ/機器認識装置、6:バルブ/機器CADモデル配置装置、7:プラント3Dモデル、11:配管、12a:タンク、12b:ポンプ、13:バルブ、41、43:配管、42:分岐管。
Claims (6)
- プラントの三次元画像データから配管中心線を表す配管中心線情報を作成する配管中心線作成装置と、
前記配管中心線情報を用いて配管モデルを作成する配管モデル作成装置と、
前記プラントの二次元画像データ又は前記三次元画像データからバルブ及び機器を認識するバルブ/機器認識装置と、
前記配管モデル作成装置により作成した前記配管モデルにバルブモデル及び機器モデルを配置するバルブ/機器CADモデル配置装置と、を含む、三次元モデル作成支援システム。 - 前記配管中心線作成装置は、前記配管中心線情報を作成する対象領域を設定し、直管モデルの中心線を前記対象領域内で延長し、延長して得られた2本の中心線の距離から仮想交点を求め、前記配管中心線の端点と求めた前記仮想交点から前記配管中心線情報を作成する、請求項1記載の三次元モデル作成支援システム。
- バルブ/機器認識装置は、複数の二次元画像データから三次元画像データを作成し、その際に前記二次元画像データの座標と前記三次元画像データの座標との対応関係を取得し、認識された前記バルブ及び前記機器の前記二次元画像データの前記座標と前記対応関係とを用いて、前記三次元画像データの前記座標を特定し、特定された前記三次元画像データの前記座標に、モデルライブラリーから選択したバルブモデル又は機器モデルを配置する、請求項1記載の三次元モデル作成支援システム。
- バルブ/機器認識装置は、深層学習により前記バルブ及び前記機器の前記二次元画像データ又は前記三次元画像データを蓄積する、請求項1記載の三次元モデル作成支援システム。
- コンピュータに、
プラントの三次元画像データから配管中心線を表す配管中心線情報を作成する手順と、
前記配管中心線情報を用いて配管モデルを作成する手順と、
前記プラントの二次元画像データ又は前記三次元画像データからバルブ及び機器を認識する手順と、
前記配管モデルにバルブモデル及び機器モデルを配置する手順と、を実行させるためのプログラム。 - コンピュータに、
プラントの三次元画像データから配管中心線を表す配管中心線情報を作成する手順と、
前記配管中心線情報を用いて配管モデルを作成する手順と、
前記プラントの二次元画像データ又は前記三次元画像データからバルブ及び機器を認識する手順と、
前記配管モデルにバルブモデル及び機器モデルを配置する手順と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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