JP2022181021A - 擁壁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工が容易で、自然環境への負担増加が無く、施工現場である河川や海岸などの水位をリアルタイムで測定する機能を備えた擁壁構造を提供する。【解決手段】擁壁構造100は、右側壁4の外面4a(非胴込領域)に水位センサ保護管11が傾斜状態に固定された枠型ブロック10の複数個を、それぞれの枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11が上下方向に連通するように積み重ねた構造を備えている。上下方向に連通する水位センサ保護管11内に水位センサ15が収容され、水位センサ15の検知信号を送信するため水位センサ15に接続された送信ケーブル13が、水位センサ保護管11内を経由して、地上に置かれた水位測定器14に配線されている。【選択図】図4

Description

本発明は、河川の法面や海岸などを補強することを目的として、護岸ブロックを用いて構築される擁壁構造に関する。
近年、多発している集中豪雨やゲリラ豪雨あるいは台風などに起因する増水により、河川の法面、海岸、湖岸などの護岸施設が決壊したり、崩壊したりするのを予防したり、予測したりするための様々な技術が提案されているが、本発明に関連するものとして、例えば、特許文献1に記載された「護岸崩壊検知・通報方法」などがある。
特許文献1に記載された「護岸崩壊検知・通報方法」は、道路などが施工された護岸に添わせた複数の信号線と、この信号線の一端に設けた信号源と、信号線の他端に設けた受信器と、受信器の受信信号の状態によって機能する通報手段とを備え、護岸が接する水の水勢によって護岸が崩壊したことを信号線の切断によって検知し、護岸の崩壊を通報手段によって車などへ通報するようにしたことを特徴とするものである。
特許文献1に記載された「護岸崩壊検知・通報方法」によれば、高波や洪水の水勢によって護岸が崩壊したような場合、それを直ちに検知し、車や列車に通報したり、停止させたりすることができるので、災害による被害の拡大を防ぐことができる。
特開平10-90019号公報
特許文献1に記載された「護岸崩壊検知・通報方法」は、前述したような優れた機能を有しているが、この機能が発揮されるのは、高波や洪水などによる水勢によって護岸の一部が崩壊し、護岸の構築材中に埋設された信号線が切断されたときであるから、護岸付近の水位が上昇して危険な状態となっていても、信号線が切断されない限り、通報されることがない。
このため、護岸付近の水位が上昇して危険な状態になったことを早期に検知し、直ちに通報するという、災害予防の点においては劣る面があるのを否めない。また、特許文献1に記載された「護岸崩壊検知・通報方法」は、護岸の構築材中に複数の信号線を埋設しなければならないので、施工に多大な労力と時間を要する。また、護岸の長さが広範囲に亘る場合、必要とする信号線の長さも膨大なものとなるので、施工資材の増大を招く。さらに、護岸が崩壊した場合、切断された信号線が河川や海水中に流出し、自然環境に悪影響を及ぼす可能性もある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、施工が容易で、自然環境への負担増加が無く、施工現場である河川や海岸などの水位をリアルタイムで測定する機能を備えた擁壁構造を提供することにある。
本発明に係る第一の擁壁構造は、
複数の護岸ブロックで形成された擁壁において、前記護岸ブロックが、前壁・後壁・左右側壁で囲まれ、上面及び下面が開口し、粒状材を充填する枠型ブロックであって、
前記枠型ブロックの非胴込領域、胴込領域、裏込領域のうちの少なくとも一つの領域に水位センサ保護管を設置したことを特徴とする。
ここで、前記充填材は、ブロック内部に充填される中詰材と、ブロックの背面に充填される裏込材とに分類され、中詰材は、胴込材と非胴込材とに分類される。胴込材とは、土圧によるブロックの滑動に対し抵抗する中詰材のことであり、非胴込材とは、土圧によるブロックの滑動に対し抵抗しない中詰材のことである。
従って、前記非胴込領域とは非胴込材が充填される領域を意味し、前記胴込領域とは胴込材が充填される領域を意味し、前記裏込領域とは裏込材が充填される領域を意味する。
前記擁壁構造においては、前記枠型ブロックの側壁外面、側壁内面、後壁内面、後壁外面のうちの少なくとも一つの位置に前記水位センサ保護管を設置することができる。
ここで、前記枠型ブロックの側壁外面は非胴込領域に含まれ、前記側壁内面及び前記後壁内面は胴込領域に含まれ、前記後壁外面は裏込領域に含まれる。
次に、本発明に係る第二の前記擁壁構造は、
複数の護岸ブロックで形成された擁壁において、前記護岸ブロックが、前壁・後壁・左右側壁で囲まれ、上面が開口し、下面が底版で閉塞され、粒状材を充填する箱型ブロックであって、
前記箱型ブロックの裏込領域、非胴込領域のうちの少なくとも一つの領域に水位センサ保護管を設置したことを特徴とする。
前記擁壁構造においては、前記箱型ブロックの後壁外面、側壁外面のうちの少なくとも一つの位置に前記水位センサ保護管を設置することができる。
前記擁壁構造においては、
前記擁壁の端部に位置する前記護岸ブロックと小口止め工との間、若しくは、
前記擁壁において隣り合う前記護岸ブロックの間のうちの少なくとも一方の位置に前記水位センサ保護管を設置することができる。
前記擁壁構造においては、前記水位センサ保護管を前記護岸ブロックに固定することができる。
前記擁壁構造においては、前記水位センサ保護管に透水孔を設けることができる。
本発明により、施工が容易で、自然環境への負担増加が無く、施工現場である河川や海岸などの水位をリアルタイムで測定する機能を備えた擁壁構造を提供することができる。
本発明の実施形態である擁壁構造を構成する枠型ブロックを示す一部省略斜視図である。 図1中の矢線A方向から見た枠型ブロックの側面図である。 図1に示す枠型ブロックを使用して構築する擁壁構造の施工手順を示す一部省略側面図である。 図1に示す枠型ブロックを使用して構築した擁壁構造の一部省略側面図である。 図3中のB-B線における施工途中の擁壁構造の一部省略平面図である。 その他の実施形態である擁壁構造を示す一部省略垂直断面図である。 図6中の矢線Cで示す領域を矢線X方向から見た一部省略背面図である。 その他の実施形態である擁壁構造を示す一部省略垂直断面図である。 その他の実施形態である擁壁構造を示す一部省略垂直断面図である。
以下、図1~図9に基づいて本発明の実施形態である擁壁構造100,200,300,400について説明する。
初めに、図1~図5に基づいて、非胴込領域に水位センサ保護管11を配置した枠型ブロック10及びこれを用いて構築した擁壁構造100について説明する。図1は擁壁構造100を構成する枠型ブロック10を示す一部省略斜視図であり、図2は図1中の矢線A方向から見た枠型ブロックの側面図であり、図3は枠型ブロック10を使用して構築する擁壁構造の施工手順を示す一部省略側面図であり、図4は図1に示す枠型ブロック10を使用して構築した擁壁構造100の一部省略側面図であり、図5は図3中のB-B線における一部省略平面図である。
図1,図2に示すように、枠型ブロック10は、前壁1、後壁2、左側壁3及び右側壁4で囲まれ、上面及び下面が開口した胴込領域5を備え、左側壁3の外面3a及び右側壁4の外面4aにそれぞれ柱状の間隔保持片(突条部)6,7が突設されている。左側壁3及び右側壁4の後部寄りの部分には、それぞれ円形の貫通孔8,9が開設されている。胴込領域5は中込空間と呼ばれることもある。
枠型ブロック10の右側壁4の外面4a領域(非胴込領域)には、水位センサ保護管11が後方にもたれるように傾斜した状態で配置されている。水位センサ保護管11の上端開口部11aは枠型ブロック10の最上面10a以下に位置し、下端開口部11bは枠型ブロック10の最下面10b以上に位置している。枠型ブロック10の場合、右側壁4の外面4a領域において間隔保持片6より後壁2寄りの領域に水位センサ保護管11が配置されている。水位センサ保護管11は、複数のバンド12,12によって右側壁4の外面4aに固定されている。
次に、図3~図5に基づいて、図1,図2に示す枠型ブロック10を使用した擁壁構造100及びその施工手順などについて説明する。
図4に示すように、擁壁構造100は、河川K2の背後地としての川岸K3の法面(護床)に沿って延設されており、擁壁構造100が川岸K3の法面に沿って延設される方向(擁壁延設方向)に基礎部101が敷設され、基礎部101上に壁体102が立設されて構築されている。壁体102は、基礎部101上に、鉄筋コンクリート製の枠型ブロック10x並びに複数個の枠型ブロック10を階段状に段積みすることによって形成されている。枠型ブロック10は水位センサ保護管11を備えているが、枠型ブロック10xは水位センサ保護管11を備えていない。
擁壁構造100においては、河床K1の地盤中に基礎部101が配設され、基礎部101の上に最下段の枠型ブロック10xが敷設され、この最下段の枠型ブロック10xの上に複数個(本実施形態では3個)の枠型ブロック10(図1参照)を階段状に段積みすることにより、もたれ式の壁体102が構築されている。川岸K3の法面には吸出防止シート103が張設されている。K4は埋戻土である。
基礎部101と最下段の枠型ブロック10xとの境界部には、これらを跨るように扁平板状の基礎部用の滑動抵抗板20が配置され、滑動抵抗板20により最下段の枠型ブロック10xの滑動抵抗力が強化されている。各枠型ブロック10x,10の内部には、胴込領域5が形成されており、胴込領域5内には、段積みされた枠型ブロック10の上下境界部に跨がるように、中詰材(胴込材)として、粒状材の一種である中詰め用栗石(図示せず)が充填されている。また、枠型ブロック10x,10(図1参照)の左右側壁3,4の外面3a,4a領域(非胴込領域)には中込用栗石(図示せず)が充填され、後壁2の外面領域(裏込領域)には裏込用栗石(図示せず)が充填されている。
ここで、図3に基づいて、図4に示す擁壁構造100を構築するときの施工手順について説明する。擁壁構造100を構築する場合、図3に示すように、河床K1の地盤中に配設された基礎部101上に最下段となる枠型ブロック10xを配置し、この上に、図1,図2に示す枠型ブロック10を配置し、胴込領域5内に中詰め用栗石(図示せず)を充填する。また、枠型ブロック10x,10(図1参照)の左右側壁3,4の外面3a,4a領域(非胴込領域)に中込用栗石(図示せず)を充填し、後壁2の外面領域(裏込領域)に裏込用栗石(図示せず)を充填する。
この後、図3に示すように、複数の枠型ブロック10を順次配置する作業と、胴込領域5内、左右側壁3,4の外面3a,4a領域(非胴込領域)への中詰め用栗石の充填作業並びに後壁2の外面領域(裏込領域)への裏込用栗石の充填作業と、を一段ごとに繰り返していく。前述した作業工程においては、枠型ブロック10を積み重ねたとき、下位の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11と、上位の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11と、が上下方向に連通するように重ね合わせる。
具体的には、枠型ブロック10の複数個を積み重ねたとき、下位の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11の上端開口部11aと、上位の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11の下端開口部11bの少なくとも一部が互いに対向した状態で連通するようにする。本実施形態では、図3,図4に示すように、複数の水位センサ保護管11は傾斜した一直線上に並び、下位の枠型ブロック10の水位センサ保護管11の上端開口部11aと、上位の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11の下端開口部11bとは全面的に対向した状態で連通するので、複数の水位センサ保護管11全体は互いに連通した状態となる。
図4に示すように、最上段の枠型ブロック10の設置作業及び胴込領域5内、左右側壁3,4の外面3a,4a領域(非胴込領域)への中詰め用栗石の充填作業並びに後壁2の外面領域(裏込領域)への裏込用栗石の充填作業が完了したら、最上段の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11の上端開口部11aから最下段の枠型ブロック10xの直上の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11に向かって、水位センサ15と、水位センサ15の検知信号を地上に送信する送信ケーブル13とを装入し、地上に配置された水位測定器14に接続する。水位センサ15は限定しないが、例えば、水圧を検知し、その検知信号を、送信ケーブル13を経由して水位測定器14に送信できるものが好適である。
水位測定器14の電源は太陽電池17が好適であるが、商用電源から電源ケーブル(図示せず)を介して給電したり、商用電源から電源ケーブル(図示せず)を経由して充電される蓄電池(図示せず)を配備したりすることもできる。
図4に示す実施形態においては、河床K1面のレベルが段積みされた枠型ブロック10xと枠型ブロック10との上下境界部に位置する場合の水位センサ15の位置が、河床K1面の直上段の枠型ブロック10の最下面10bとなっているが、河床K1面のレベルが枠型ブロック10xと枠型ブロック10との上下境界部でない場合、例えば、枠型ブロック10の鉛直方向の中ほどにある場合には、水位センサ15の位置は当該枠型ブロック10の最下面10b、若しくは、当該枠型ブロック10の直上段の枠型ブロック10の最下面10bとなる。
擁壁構造100が構築された河川K2の水位Wが変化すると、それに応じて水位センサ15周囲の水圧が変化し、これに対応する水位値が地上の水位測定器14に表示される。従って、擁壁構造100は、施工現場である河川K2の水位Wをリアルタイムで測定する機能を発揮する。また、水位センサ15の検知信号を無線方式または有線方式により、擁壁構造100から離れた場所に設置された水位計測器(図示せず)に送信して水位値を表示することもできる。
一方、図4中に示すように、水位センサ保護管11に、その周壁11cを貫通する複数の透水孔11dを設ければ、水位センサ保護管11に対する水の流入・流出が迅速化されるので、河川K2の水位Wの変化に対する応答性を高めることができる。また、透水孔11dを通して水位センサ保護管11内へ土砂が流入するのを防止するため、透水孔11dに網状のフィルタ11eを付設することもできる。
擁壁構造100は、従来の枠型ブロック10x(図3参照)の右側壁4の外面4aに水位センサ保護管11を配置して形成した枠型ブロック10(図1参照)を複数重ね合わせて配置し、連通した複数の水位センサ保護管11内に水位センサ15及び送信ケーブル13を装入し、地上の水位測定器14と接続すれば構築することができるので、施工が容易であり、自然環境への負担増加も生じない。
ここで、図5に基づいて、水位センサ保護管11の配置場所について説明する。水位センサ保護管11の配置場所は、図5に示すように、隣り合う二つの枠型ブロック10,10の間において間隔保持片(突条部)6,7が互いに当接若しくは対向することによって形成された空隙V1(非胴込領域)と、端部に位置する枠型ブロック10の一方の側壁の外面(例えば、右側壁4の外面4a)側に小口止め工16を配置し、この小口止め工16と右側壁4の外面との間に形成された空隙V2(非胴込領域)と、がある。図5においては、空隙V1,V2に水位センサ保護管11を配置しているが、実際には、空隙V1,V2の少なくとも一方の位置に水位センサ保護管11を配置する。
図1に示すように、本実施形態においては、枠型ブロック10の右側壁4の外面4a(非胴込領域)に水位センサ保護管11を固定しているが、右側壁4と反対側の左側壁3の外面3a(非胴込領域)に、水位センサ保護管11を固定することもできる。
また、本実施形態においては、複数のバンド12を用いて、枠型ブロック10の右側壁4の外面4a(非胴込領域)に水位センサ保護管11を固定しているが、枠型ブロック10の右側壁4の外面4a(または左側壁3の外面3a)付近(非胴込領域)に、当該非胴込領域に充填される栗石などによって水位センサ保護管11を傾斜姿勢に保持した状態で配置することもできる。
図示していないが、水位センサ保護管11は枠型ブロック10の後壁2の外面(非胴込領域)にバンド12を用いて固定したり、後壁2の外面(非胴込領域)付近に充填される栗石などによって保持した状態に配置したりすることもできる。
次に、図6,図7に基づいて、胴込領域である左側壁3の内面3bに水位センサ保護管11xを配置した枠型ブロック10及びこれを用いて構築した擁壁構造200について説明する。図6は、擁壁構造200を示す一部省略垂直断面図であり、図7は、図6中の矢線Cで示す領域を矢線X方向から見た一部省略背面図である。なお、擁壁構造200において、前述した枠型ブロック10、擁壁構造100と共通する部分については、図1~図5中の符号と同符号を付して説明を省略することがある。
図6に示す擁壁構造200を構成する枠型ブロック10においては、その左側壁3の内面3b(胴込領域)に水位センサ保護管11xが傾斜状態に配置され、複数のバンド12により左側壁3の内面3bに固定されている。図6に示すように、複数の枠型ブロック10を階段状に積み重ね、胴込領域5内などに栗石(図示せず)を充填し、最上段の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11xの上端開口部11xaから最下段の枠型ブロック10xの直上の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11xの下端開口部11xbに向かって、水位センサ15及び送信ケーブル13を装入し、地上に配置された水位測定器14に接続すると、擁壁構造200が構築される。
図6に示す実施形態においては、河床K1面のレベルが段積みされた枠型ブロック10xと枠型ブロック10との上下境界部に位置する場合の水位センサ15の位置が、河床K1面の直上段の枠型ブロック10の最下面10bとなっているが、河床K1面のレベルが枠型ブロック10xと枠型ブロック10との上下境界部でない場合、例えば、枠型ブロック10の鉛直方向の中ほどにある場合には、水位センサ15の位置は当該枠型ブロック10の最下面10b、若しくは、当該枠型ブロック10の直上段の枠型ブロック10の最下面10bとなる。
図7に示すように、枠型ブロック10の左右側壁3,4には、ブロック製造工程における離型性を確保するための抜き勾配が設けられているので、左右側壁3,4の内面3b,4bは上方に向かって互いに離れるように傾斜している。このため、左側壁3の内面3bに水位センサ保護管11xを配置すると、上位の水位センサ保護管11xの下端開口部11xbと下位の水位センサ保護管11xの上端開口部11xaとが対向する部分(図7中の一部拡大図で示す部分)において、上位の下端開口部11xbと下位の上端開口部11xaとが水平方向(左右方向)に変位した状態となる。
しかしながら、図7に示すように、図1に示す水位センサ保護管11より内径の大きな水位センサ保護管11xを配置したことにより、下位の水位センサ保護管11xの上端開口部11xaと、上位の水位センサ保護管11xの下端開口部11xbの一部が互いに対向した状態で連通するので、水位センサ15や送信ケーブル13(図6参照)の装入や配線に支障は生じない。
本実施形態において、水位センサ保護管11xは、複数のバンド12を用いて左側壁3の内面3b(胴込領域)に固定されているが、枠型ブロック10の左側壁3の内面3b(または右側壁4の内面4b)付近(胴込領域)若しくは中込空間5内(胴込領域)に、当該胴込領域に充填される栗石などによって水位センサ保護管11xを一定姿勢で保持した状態に配置することもできる。
次に、図8に基づいて、胴込領域である後壁2の内面2bに水位センサ保護管11yを配置した枠型ブロック10及びこれを用いて構築した擁壁構造300について説明する。図8は擁壁構造300を示す一部省略垂直断面図である。なお、擁壁構造300において、前述した枠型ブロック10、擁壁構造100と共通する部分については、図1~図5中の符号と同符号を付して説明を省略することがある。
図8に示すように、擁壁構造300を構成する枠型ブロック10においては、その後壁2の内面2b(胴込領域)に水位センサ保護管11yが傾斜状態に配置されている。複数の枠型ブロック10はそれぞれの前壁1の正面1aが略同一平面をなすように配置されている。これにより、複数の枠型ブロック10の後壁2の内面2bに配置された水位センサ保護管11yは同一直線をなすように連通する。
従って、最上段の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11yの上端開口部11yaから最下段の枠型ブロック10xの上の枠型ブロック10に配置された水位センサ保護管11yの下端開口部11ybに向かって、水位センサ15及び送信ケーブル13を装入し、地上に配置された水位測定器14に接続することができる。
なお、枠型ブロック10の後壁2に設けられた抜き勾配により、上下に位置する複数の水位センサ保護管11yの上端開口部11yaと下端開口部10ybとが、図7中の一部拡大図で示す部分と同様にズレが生じる場合、図1に示す水位センサ保護管11より内径の大きな水位センサ保護管11yを配置すれば、下位の水位センサ保護管11yの上端開口部11yaと上位の水位センサ保護管11yの下端開口部11ybの一部が互いに対向した状態で連通するので、水位センサ15の装入や送信ケーブル13の配線に支障は生じない。
図8に示す実施形態においては、河床K1面のレベルが段積みされた枠型ブロック10xと枠型ブロック10との上下境界部に位置する場合の水位センサ15の位置が、河床K1面の直上段の枠型ブロック10の最下面10bとなっているが、河床K1面のレベルが枠型ブロック10xと枠型ブロック10との上下境界部でない場合、例えば、枠型ブロック10の鉛直方向の中ほどにある場合には、水位センサ15の位置は当該枠型ブロック10の最下面10b、若しくは、当該枠型ブロック10の直上段の枠型ブロック10の最下面10bとなる。
次に、図9に基づいて、裏込領域である後壁42の外面42aに水位センサ保護管11zを配置した箱型ブロック40及びこれを用いて構築した擁壁構造400について説明する。図9は擁壁構造400を示す一部省略垂直断面図である。なお、擁壁構造400において、前述した枠型ブロック10、擁壁構造100と共通する部分については、図1~図5中の符号と同符号を付して説明を省略することがある。
図9に示すように、擁壁構造400は、複数の箱型ブロック40,40xを用いて構築されている。箱型ブロック40は、前壁41、後壁42、左側壁43及び右側壁(図示せず)で囲まれ、上面が開口し、下面が底版44で閉塞されている。擁壁構造400を構成する箱型ブロック40の後壁42の外面42a(裏込領域)に水位センサ保護管11zがバンド12によって固定されている。箱型ブロック40xは水位センサ保護管11zを備えていない。
図9に示すように、河床K1の地盤中に基礎部101が配設され、基礎部101の上に箱型ブロック40xが敷設され、箱型ブロック40xの内部及び後壁42の外面42aの外側などに栗石(図示せず)を充填し、この箱型ブロック40xの上に箱型ブロック40を、順次、積み重ね、一段ごとに栗石を充填することにより擁壁構造400が構築されている。複数の箱型ブロック40を積み重ねることにより、それぞれの箱型ブロック40の後壁42の外面42a(裏込領域)に取り付けられた水位センサ保護管11zは直線上に連通した状態となる。
従って、最上段の箱型ブロック40に配置された水位センサ保護管11zの上端開口部11zaから最下段の箱型ブロック40x直上の箱型ブロック40に配置された水位センサ保護管11zの下端開口部11zbに向かって、水位センサ15及び送信ケーブル13を装入し、地上に配置された水位測定器14に接続すれば擁壁構造400が構築される。図9に示す擁壁構造400は、図3に示す擁壁構造100や図8に示す擁壁構造300と同様の作用効果を発揮する。
図9に示す実施形態においては、河床K1面のレベルが段積みされた箱型ブロック40xと箱型ブロック40との上下境界部に位置する場合の水位センサ15の位置が、河床K1面の直上段の箱型ブロック40の最下面40bとなっているが、河床K1面のレベルが箱型ブロック40xと箱型ブロック40との上下境界部でない場合、例えば、箱型ブロック40の鉛直方向の中ほどにある場合には、水位センサ15の位置は当該箱型ブロック40の最下面40b、若しくは、当該箱型ブロック40の直上段の箱型ブロック40の最下面40bとなる。
本実施形態において、水位センサ保護管11zは箱型ブロック40の後壁42の外面42a(裏込領域)に水位センサ保護管11zがバンド12によって固定されているが、後壁42の外面42a(裏込領域)付近に充填された栗石(図示せず)によって水位センサ保護管11zを保持した状態で配置することもできる。また、水位センサ保護管11zは箱型ブロック40の左側壁43(または右側壁)の外面(非胴込領域)に設置することもできる。
なお、図1~図9に基づいて説明した擁壁構造100,200,300,400は、本発明に係る擁壁構造を例示するものであり、本発明に係る擁壁構造は前述した擁壁構造100,200,300,400に限定されない。
本発明に係る擁壁構造は、河川の法面や海岸などの護岸施設の施工技術として、土木建設業などの産業分野において広く利用することができる。
1,41 前壁
1a 正面
2,42 後壁
3,43 左側壁
3a,4a,42a 外面
2b,3b,4b 内面
4 右側壁
5 胴込領域(中込空間)
6,7 間隔保持片(突条部)
8,9 貫通孔
10 枠型ブロック(水位センサ保護管あり)
10x 枠型ブロック(水位センサ保護管なし)
10a,40a 最上面
10b,40b 最下面
11,11x,11y,11z 水位センサ保護管
11a,11xa,11ya,11za 上端開口部
11b,11xb,11yb,11zb 下端開口部
11c 周壁
11d 透水孔
11e フィルタ
12 バンド
13 送信ケーブル
14 水位測定器
15 水位センサ
16 小口止め工
17 太陽電池
20 滑動抵抗板
21 背後空間
40 箱型ブロック
44 底版
100,200,300,400 擁壁構造
101 基礎部
102 壁体
103 吸出防止シート
K1 河床
K2 河川
K3 川岸
K4 埋戻土
V1,V2 空隙
W 水位

Claims (7)

  1. 複数の護岸ブロックで形成された擁壁において、前記護岸ブロックが、前壁・後壁・左右側壁で囲まれ、上面及び下面が開口し、粒状材を充填する枠型ブロックであって、
    前記枠型ブロックの非胴込領域、胴込領域、裏込領域のうちの少なくとも一つの領域に水位センサ保護管を設置したことを特徴とする擁壁構造。
  2. 複数の護岸ブロックで形成された擁壁において、前記護岸ブロックが、前壁・後壁・左右側壁で囲まれ、上面が開口し、下面が底版で閉塞され、粒状材を充填する箱型ブロックであって、
    前記箱型ブロックの非胴込領域、裏込領域のうちの少なくとも一つの領域に水位センサ保護管を設置したことを特徴とする擁壁構造。
  3. 前記枠型ブロックの側壁外面、側壁内面、後壁内面、後壁外面のうちの少なくとも一つの位置に前記水位センサ保護管を設置した請求項1記載の擁壁構造。
  4. 前記箱型ブロックの後壁外面、側壁外面のうちの少なくとも一つの位置に前記水位センサ保護管を設置した請求項2記載の擁壁構造。
  5. 前記擁壁の端部に位置する前記護岸ブロックと小口止め工との間、若しくは、
    前記擁壁において隣り合う前記護岸ブロックの間のうちの少なくとも一方の位置に前記水位センサ保護管を設置した請求項1~4の何れかの項に記載の擁壁構造。
  6. 前記水位センサ保護管を前記護岸ブロックに固定した請求項1~5の何れかの項に記載の擁壁構造。
  7. 前記水位センサ保護管に透水孔を設けた請求項1~6の何れかの項に記載の擁壁構造。
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