JP2022179503A - 面発光レーザ、光源装置及び眼球の傾き位置検出装置 - Google Patents

面発光レーザ、光源装置及び眼球の傾き位置検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】眼鏡型支持部のずれなどにロバストなアイトラッキング装置を提供すること。【解決手段】開示の技術の一態様に係る眼球の傾き位置検知装置は、眼球の傾き位置を検知する装置であって、レーザ光を射出する光源と、前記レーザ光から非回折光を生成する非回折光生成部と、前記非回折光の前記眼球からの反射光を検出する光検出素子と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、眼球の傾き位置検知装置、表示装置、入力装置及び検眼装置に関する。
近年、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)に関わる技術・製品が注目されている。特にAR技術は、実空間においてデジタル情報を表示する手段として、産業分野への応用が期待されている。AR技術を活用する「人」は、認知情報の大部分を視覚から取得していることに鑑み、行動(作業)環境下において利用可能な眼鏡型映像表示装置が開発されている。また、このような眼鏡型映像表示装置として、レーザを用いて「人」の網膜上に直接映像を描画する網膜描画方式の眼鏡型映像表示装置が知られている。
ところで、レーザを用いた網膜描画方式の眼鏡型映像表示装置では、角膜や瞳孔の大きさの制限から眼球運動を伴う行動(作業)環境下において、角膜や瞳孔の外周部等でレーザのケラレが発生し、所定の位置に所定の映像を描画できなくなる場合がある。
このような課題に対し、角膜の位置を検知して映像の描画位置等にフィードバックするために、眼球上でレーザを走査するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーと、反射光強度を検出するための光検出器と、検出強度から眼球上の角膜位置を推定する電子回路を備えたアイトラッキング技術が開示されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
しかしながら特許文献1及び非特許文献1の技術では、眼球も光学系の一部として含めた構成になっているため空間配置の微小な誤差影響を受けやすく、眼鏡型支持部のずれなどによる眼球とアイトラッキング装置との位置関係のずれにより眼球位置の検出精度が悪化してしまい、その補正も困難であるという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、眼鏡型支持部のずれなどにロバストなアイトラッキング装置を提供することを課題とする。
開示の技術の一態様に係る眼球の傾き位置検知装置は、眼球の傾き位置を検知する装置であって、レーザ光を射出する光源と、前記レーザ光から非回折光を生成する非回折光生成部と、前記非回折光の前記眼球からの反射光を検出する光検出素子と、を備える。
本発明の実施形態によれば、眼鏡型支持部のずれなどにロバストなアイトラッキング装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る瞳孔位置検知装置の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る瞳孔位置検知動作の一例を説明する図であり、(a)は眼球が正面を向いている時を示す図であり、(b)は眼球が回旋している時を示す図である。 第1の実施形態に係る処理部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る処理部の構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。 第1の実施形態に係る瞳孔位置算出部による処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る瞳孔位置検知装置の傾き位置検知の数値シミュレーションを説明する図であり、(a)は正視状態を基準角度とした場合の眼球の回旋角度の推定結果を表わすグラフであり、(b)は瞳孔の位置が正視の状態から右上方にある場合の眼球の回旋角度の推定結果を表わすグラフである。 第1の実施形態に係る非回折光生成部の要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はリングスリットによる光線の振る舞いを説明する図であり、(b)はアレイ状のリングスリットによる光線の振る舞いを説明する図である。 第1の実施形態の変形例1に係る瞳孔位置検知装置の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例2に係る瞳孔位置検知装置の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例3に係る瞳孔位置検知装置の非回折光生成部の要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はアキシコンレンズによる光線の振る舞いを説明する図であり、(b)はアレイ状のアキシコンレンズによる光線の振る舞いを説明する図である。 第1の実施形態の変形例4に係る瞳孔位置検知装置の非回折光生成部の要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はDOEによる光線の振る舞いを説明する図であり、(b)はアレイ状のDOEによる光線の振る舞いを説明する図である。 第1の実施形態の変形例5に係る瞳孔位置検知装置の非回折光生成部の要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はアキシコンレンズ群による光線の振る舞いを説明する図であり、(b)はアレイ状のアキシコンレンズ群による光線の振る舞いを説明する図であり、(c)はアレイ状のアキシコンレンズと結像プレートによる光線の振る舞いを説明する図で、(d)はアレイ光源とアキシコンレンズとの間隔を狭めた場合を説明する図である。 第1の実施形態の変形例6に係る瞳孔位置検知装置の非回折光生成部の要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はDOE群による光線の振る舞いを説明する図であり、(b)はアレイ状のDOE群による光線の振る舞いを説明する図であり、(c)はアレイ状のDOEと結像プレートによる光線の振る舞いを説明する図であり、(d)はアレイ光源とDOEとの間隔を狭めた場合を説明する図である。 第2の実施形態に係る眼球の傾き位置検知装置の構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係るVCSELの構成の一例を説明する図であり、(a)は活性層側にレーザ光を射出する例を説明する図であり、(b)は活性層側に光学素子を形成した例を説明する図であり、(c)は基板側にレーザ光を射出する例を説明する図であり、(d)は基板側に光学素子を形成した例を説明する図である。 第3の実施形態に係る光学素子の構成の一例を説明する図であり、(a)はリングスリットをVCSELの光射出面上に形成した構成の一例を説明する斜視図であり、(b)は断面図であり、(c)はアレイ状のリングスリットの構成の一例を示す断面図であり、(d)はDOEをVCSELの光射出面上に形成した構成の一例を説明する斜視図であり、(e)は断面図であり、(f)はアレイ状のDOEの構成の一例を説明する断面図である。 第4の実施形態に係る表示装置の構成の一例を示す図である。 特許文献1に記載されたアイトラッキング装置の構成を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
実施形態における「眼球の傾き位置」は、眼球の瞳孔や角膜の傾き、又は位置である。実施形態では、眼球の傾き位置検知装置を眼鏡型支持体に実装した場合を一例として説明する。
尚、実施形態では、「人」の右目の眼球の傾き位置検知装置を一例として説明するが、左目の眼球に対しても同様である。また眼球の傾き位置検知装置を2つ備え、両目の眼球に対して適用することもできる。
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、眼球の傾き位置検知装置の一例として、瞳孔位置検知装置10を説明する。
<瞳孔位置検知装置の構成>
図1は、本実施形態に係る瞳孔位置検知装置の構成の一例を示す図である。尚、図中に示されている矢印は、X方向、Y方向、及びZ方向を示している。
図1において、瞳孔位置検知装置10は、非回折光生成部1と、ミラー2と、光位置検出素子3と、処理部100とを有している。また非回折光生成部1は、アレイ光源4と、リングスリット5と、レンズ6とを有している。
非回折光生成部1は、眼鏡型支持体20の眼鏡フレーム21に設けられ、ミラー2と、光位置検出素子3は、眼鏡型支持体20の眼鏡レンズ22に固定されている。
アレイ光源4は、XY平面内の複数の位置から、正のZ方向に指向性を有するレーザ光を射出するVCSEL(垂直共振器面発光レーザ;Vertical Cavity Surface Emitting LASER)である。アレイ光源4はレーザ光を射出する複数の発光部がXY平面内に2次元アレイ状に配列された光源であり、発光部は制御信号に応じて変化させることができる。
但し、アレイ光源4はVCSELに限定されるものではなく、指向性を有する光源であれば、LD(半導体レーザ;Laser Diode)等をXY平面内に2次元アレイ状に配列させてアレイ光源4を構成してもよい。尚、アレイ光源4は「光源」の一例であり、VCSELは「面発光レーザ」の一例である。
アレイ光源4から射出される光の波長は、瞳孔位置を検知される「人」の視認を阻害しないように、非可視光である近赤外光の波長であることが好ましい。但し、これに限定されるものではなく、可視光であってもよい。
アレイ光源4から射出されたレーザ光は、リングスリット5とレンズ6によって、異なる波数ベクトルをもつ円環状の光(以下、リング光という)であるリング光61a及び61bに変換される。そしてリング光61a及び61bが干渉することで非回折光が生成される。この非回折光生成部1の構成については別途詳述する。
非回折光生成部1から射出された非回折光は、レンズ6で偏向(屈折)され、ミラー2により眼球30に向けて反射されて、正視時における眼球30の瞳孔31の中心に所定の角度で入射する。尚、ミラー2は眼球30の瞳孔31に対向する方向に設けられた光学系であり、「眼前光学系」の一例である。
ここで、非回折光生成部1から射出された非回折光を眼球30に入射させるための光偏向手段は、レンズ6とミラー2に限定されない。アレイ光源4からの光を所定角度で眼球に入射させることが可能であれば、任意の部材又は任意の部材の組合せであってもよい。
光偏向手段として、凸レンズの他、マイクロレンズアレイ、凹型曲面ミラー、ホログラム回折素子、プリズムアレイ、又は回折格子の何れか1つ、又は何れか2つ以上の組合せを用いることで、瞳孔位置検知範囲の拡大、装置の小型化、瞳孔位置検知装置10の組み立て負荷低減等の効果が得られる。
一方、角膜表面(瞳孔表面)は水分を含む透明体であり、約2~4%の反射率を有するのが一般的である。瞳孔31付近に入射した光は眼球30の角膜表面で反射され、反射光は光位置検出素子3に入射する。ここで光位置検出素子3は、2次元PSD(Position Sensitive Detector)等であり、「光検出素子」の一例である。また角膜表面は「眼球の表面」の一例である。
眼球30の傾きによって反射光の光位置検出素子3への入射位置が変わるため、光位置検出素子3による検出信号を座標情報に変換することで、眼球30の瞳孔位置を検知することができる。尚、PSDが検出するのは、反射点の法線ベクトルの向き、すなわち3次元形状である。検出された3次元形状と眼球モデルとの対応により瞳孔中心位置が「推定」される。
二次元PSDは、直交2方向において、入射する光の電極までの距離に応じた電流値を検出し、直交2方向の電流値の比から入射光の位置を検出して検出信号を出力する。
ここで、二次元PSDは、入射光の光強度に依存せずに、入射光の位置を検出することができる。そのため、眼球30における反射位置等に起因して反射光量に差が生じたとしても、反射光量の差の影響を受けずに高感度の位置検出が可能である。
但し、光位置検出素子3は二次元PSDに限定はされない。X方向における入射光の位置を検出可能な1次元PSDをY方向に配列させたり、Y方向における入射光の位置を検出可能な1次元PSDをX方向に配列させたりして、入射光のXY平面内での位置を検出してもよい。CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等の撮像素子を用いてもよい。
1次元PSDは2次元PSD等と比較して安価であることから、瞳孔位置検知装置10のコストを抑制できる等の効果が得られる。
また光位置検出素子3として1次元PSD又は2次元PSDを用いると、CCDやCMOS等の撮像素子を用いた場合と比較して、位置検出に複雑な画像処理を要さないことから処理負荷を低減できる効果がある。
一方で、処理部100は、発光制御部110と、瞳孔位置算出部120と、出力部130とを有している。
発光制御部110は、アレイ光源4に電気的に接続され、制御信号を送信する。発光制御部110は、制御信号によりアレイ光源4において発光させる発光部を変化させ、また発光のタイミングを制御する。発光制御部110は、複数の発光部間の発光タイミングを所定のタイミングで変化させ、眼球30への光の入射角度を時系列に変化させることができる。
瞳孔位置算出部120は、光位置検出素子3に電気的に接続され、光位置検出素子3による検出信号を受信する。瞳孔位置算出部120は、検出信号に基づいて眼球30の回旋角及び瞳孔中心位置を算出し、算出結果を、出力部130を介して表示装置等の外部装置に出力する。ここで、瞳孔位置算出部120が出力部130を介して出力する眼球30の回旋角及び瞳孔中心位置は、「眼球の傾き位置情報」の一例である。
眼球30の回旋等の眼球運動により眼球30での反射光の方向が変わると、反射光が光位置検出素子3を外れてしまう場合がある。これを防ぐために発光制御部110は、アレイ光源4で発光させる発光部を順次、又は選択的に変更する。
発光部が変わると、アレイ光源4におけるXY平面内での発光位置が変わり、レンズ6とミラー2を介して眼球30に入射する光の入射角度が変化する。これにより眼球30で反射され、光位置検出素子3に入射する光の位置を変化させることができる。従って眼球30の眼球運動に応じてアレイ光源4で発光させる発光部を変化させることで、眼球30での反射光が光位置検出素子3から外れることを防止できる。
<瞳孔位置検知装置の動作>
図2は、瞳孔位置検知装置10による瞳孔位置検知の動作の一例を説明する図であり、(a)は眼球30の正視時、つまり眼球30が正面を向いている時を示し、(b)は眼球30が回旋している時を示している。図2では、アレイ光源4の2つの発光部から射出された光の振る舞いを示している。一方の発光部からの光4aは点線で表され、他方の発光部からの光4bは一点鎖線で表されている。
図2(a)において、光4aは眼球30で反射され、光位置検出素子3の中央付近に入射している。光位置検出素子3は眼球30の回旋に応じた光4aの入射位置の変化を検出でき、瞳孔位置算出部120は光位置検出素子3の検出信号に基づいて眼球30の瞳孔位置を算出することができる。
一方、一点鎖線で示されている光4bは、眼球30で反射された後、光位置検出素子3に入射していない。そのため光位置検出素子3は光4bを検出することができず、瞳孔位置算出部120は眼球30の瞳孔位置を算出することができない。
一方、図2(b)に示されているように、図2(a)に対して眼球30が大きく回旋すると、光4aは光位置検出素子3から外れている。反対に光4bは光位置検出素子3の中央付近に入射しているため、光位置検出素子3は光4bを検出でき、瞳孔位置算出部120は眼球30の瞳孔位置を算出することができる。
このように、一つの発光部からの光では、限られた角度範囲でしか眼球30の眼球運動を検知できないのに対し、本実施形態ではアレイ光源4の発光部を変化させることで、眼球30への入射角度を変化させることができる。これにより眼球30の眼球運動及び瞳孔位置の検知範囲を拡大することができる。
アレイ光源4の発光部は、眼球30の眼球運動に応じた発光制御部110からの制御信号に基づき、時系列に変化される。眼球30の眼球運動に応じて(追従して)発光部を制御することで、光利用効率向上や推定時間の短縮を図ることができる。但し、必ずしも「眼球運動に応じる」必要はない。例えば、眼球運動とは独立に一定時間間隔で発光部位置をラスター走査し、眼球の粗動位置を取得してもよい。
図2では説明を簡略化するため、2つの発光部から射出された光のみを例示したが、アレイ光源4の備えるさらに多くの発光部を利用してもよい。この場合、光位置検出素子3の大きさと眼球の大きさに応じて、眼球30の瞳孔位置が適切に検知されるように、アレイ光源4の発光部の数、及び位置は適正化される。
次に、図3は、本実施形態に係る処理部100のハードウェア構成の一例を機能ブロックで示す図である。
処理部100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、入出力I/F(Interface)104とを有している。これらは、システムバス105を介して相互に接続されている。
CPU101は、処理部100の動作を統括的に制御する。またCPU101は、光位置検出素子3の検出信号に基づき、眼球30の瞳孔位置を算出する処理を実行する。
CPU101は、RAM103をワークエリア(作業領域)としてROM102等に格納されたプログラムを実行することで、上記の制御及び処理を実行し、後述する各種機能を実現する。尚、CPU101の有する機能の一部、又は全部を、ASIC(application specific integrated circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)といったワイヤードロジックによるハードウェアにより実現させてもよい。
また入出力I/F104は、PC(Personal Computer)や映像機器等の外部機器と接続するためのインターフェースである。
図4は、本実施形態に係る処理部100が有する構成要素の一例を機能ブロックで示す図である。尚、図4に図示される各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部又は一部を、任意の単位で機能的又は物理的に分散・結合して構成してもよい。
上述のように、処理部100は発光制御部110と、瞳孔位置算出部120と、出力部130とを有している。発光制御部110の機能は、上述した通りである。一方、瞳孔位置算出部120は、検出信号受信部121と、眼球回旋角度推定部122と、瞳孔中心位置算出部123とを有している。
検出信号受信部121は、光位置検出素子3が出力する検出信号を受信し、眼球回旋角度推定部122に出力する。
眼球回旋角度推定部122は、光位置検出素子3の検出信号に基づき、眼球30の回旋角度を推定し、推定した回旋角度を瞳孔中心位置算出部123に出力する。
瞳孔中心位置算出部123は、眼球30の回旋角度に基づき、瞳孔31の中心位置を算出して出力部130に出力する。
出力部130は、瞳孔位置算出部120による算出結果を、入出力I/F104を介して表示装置等の外部装置に出力する。
図5は、本実施形態に係る瞳孔位置算出部120による処理の一例を示すフローチャートである。
先ずステップS51に先立ち、瞳孔位置算出のための事前準備として、アレイ光源4から射出された光が眼球30に入射する角度が設計され、眼球30の回旋角度の算出式が決定される。
眼球30の回旋角度の算出式は、1次関数、又は2次関数の算出式である。但し、これに限定はされない。設計された光線入射角度と光位置検出素子3上の反射光線の着地位置から回旋角度が定まる算出式であれば式の形式は問わない。簡単な近似式として、シミュレーションでは2次関数による算出式を採用している。
光が眼球30に入射する角度の設計には、眼球30の表面形状のモデルが利用される。一般的な眼球表面形状のモデルとしては、略式模型眼などが古くから知られている(例えば、「眼の光学的機構」、精密機械27-11、1961参照)。
ミラー2(図1、及び図2参照)は、アレイ光源4から射出された光の集光点に配置されている。ミラー2で反射された光は、眼球30に入射する。眼球30への入射光は、所定の角度だけ回旋した眼球30で反射され、光位置検出素子3に向けて伝搬する。この伝搬光が光位置検出素子3の中心位置に入射されるように、眼球30に入射させる光の角度を予め光線追跡計算等により決めておく。
光位置検出素子3への光の入射位置は、眼球30への光の入射角度、眼球30での光の反射位置、及び眼球30表面の接面の傾きに基づき、理論解析可能である。このような理論解析の解から、多項式近似により眼球30の回旋角度を推定する逆演算式(近似式)を決定する。
以上が、図5のステップS51に先立ち、瞳孔位置算出のために実施される事前準備である。眼球30に入射させる光の角度と、眼球30の回旋角度を推定する逆演算式は、処理部100のROM102等のメモリに記憶され、発光制御部110による発光制御や、瞳孔位置算出部120による瞳孔位置算出において参照される。
次に、ステップS51において、発光制御部110は、事前に決定された光の入射角度に応じて、アレイ光源4の発光部の少なくとも1つを所定のタイミングで発光させる。光位置検出素子3は、アレイ光源4から射出され、眼球30での反射された光を検出し、検出信号を処理部100に出力する。処理部100の検出信号受信部121は、受信した光位置検出素子3の検出信号を眼球回旋角度推定部122に出力する。
続いて、ステップS53において、眼球回旋角度推定部122は入力した検出信号(位置データ)を、上述の逆演算式に代入し、眼球回旋角度を算出する。眼球回旋角度推定部122は、算出した眼球回旋角度を瞳孔中心位置算出部123に出力する。
続いて、ステップS55において、瞳孔中心位置算出部123は、入力した眼球回旋角度に基づき、眼球表面形状のモデルを用いて瞳孔中心位置を算出し、出力部130を介して外部装置等に出力する。
このようにして瞳孔位置検知装置10は眼球30の瞳孔位置を検知することができる。
次に、図6は、瞳孔位置検知装置10の原理検証のために実施した数値シミュレーションを説明する図である。
この数値シミュレーションでは、図1において、眼球30から+Z軸方向に10mm離れた平面内に配置されたミラー2及び光位置検出素子3を想定する。X方向に5点、Y方向に3点、ともに5°刻みで回旋角度を変化させた時の眼球30の角度を基準角度(θx,θy)とする。
図6の横軸はX方向の眼球回旋角度の変化量で、縦軸はY方向の眼球回旋角度の変化量である。回旋角度をX方向に5点、Y方向に3点、ともに5°刻みで変化させたそれぞれの入射角を、基準(角度変化量(0、0))にした値である。
数値シミュレーションでは、眼球30で反射され、光位置検出素子3の中央に入射する光のミラー2の位置での射出角度(ミラー2での反射角度)を、眼球30の基準角度毎に数値演算により求めた。尚、光位置検出素子3の中央は、座標(0、0)として表現される。
また、射出角度毎の光と、眼球30の基準角度(θx,θy)との差分(Δθx、Δθy)を、光位置検出素子3への入射位置(x,y)から推定する逆演算式を用いて2次関数により表現し、その係数をテイラー展開による方法で数値的に算出した。
図6(a)は、基準角度を(θx,θy)=(0°,0°)とした場合、すなわち正視状態を基準角度とした場合の眼球30の回旋角度の推定結果を表わすグラフである。図6(a)において、格子点は実際の眼球30の回旋角度であり、ドットが推定位置である。眼球30の回旋角度が小さい場合には、良好な一致が得られている。この場合、|Δθx|≦2.5°の範囲で、誤差は最大0.1°程度に収まっている。ここで2.5°という数値は、基準角度を5°刻みとした半分の値であり、光が検出されていない領域が生じないための条件を意味している。また、ミラー2と光位置検出素子3を平面内でX方向に配置した構成を想定したことから、Y方向の誤差はX方向よりも小さな値となっている。
図6(b)は、基準角度を(θx,θy)=(10°,5°)とした場合、すなわち瞳孔31の位置が正視の状態から右上方にある場合の結果である。図6(a)の結果と同等の誤差範囲で、眼球30の回旋角度が推定されている。
上記の数値シミュレーション結果は、眼球30の回旋角度の推定値を示したものである。眼球30の回旋角度は、正視の方向であるZ軸に対し、眼球30の中心、すなわち回旋の中心位置と角膜の中心位置とを結ぶ直線がなす角度と定義することができる。従って瞳孔31の位置は、眼球30の中心位置と角膜の中心位置との距離だけ、眼球30の中心位置から眼球30の回旋角度の方向に離れた座標として、算出可能である。尚、眼球30の中心位置から角膜の中心位置までの距離は、予め眼球モデルで与えられる。
このように、図5に示した瞳孔位置算出部120の算出処理によって、十分な精度で眼球30の瞳孔位置を算出できることが検証された。
尚、瞳孔位置検知装置10では、変化させたアレイ光源4の発光部の位置に基づいて、眼球30の大きな動き(粗動)を検知し、眼球30で反射された光の光位置検出素子3への入射位置に基づいて、眼球の小さな動き(微動)を検知することで、眼球30の瞳孔位置を広範囲かつ高精度に検知してもよい。
<非回折光生成部の構成等>
次に、非回折光生成部1の構成について説明する。
アレイ光源4は、ガウス型ビームのレーザ光を射出する。ここで、ガウス型ビームとは、ビーム断面の光強度分布をガウス分布とみなせる光ビームをいう。
ガウス型ビームのビーム径w(z)は、以下の(1)式で表される。
Figure 2022179503000002
但し、(1)式において、wはレーザ光のビームウェスト径を表し、Zはビームウェストからの光軸方向の距離を表す。またZは、ビームウェスト径wとレーザ光の波長λを用いて、次の(2)式で表される変数である。
Figure 2022179503000003
(1)式は、ガウス型ビームのレーザ光は、焦点深度が浅く、ビームウエスト(集光位置)からのレーザ光の伝搬距離に応じて、ビーム径が大きくなる特性があることを示している。
図1において、アレイ光源4から射出されたガウス型ビームのレーザ光は、リングスリット5とレンズ6によって、光伝播方向と平行な断面を見ると2本の平行光であり、異なる波数ベクトルをもつ円環状の光(以下、リング光という)であるリング光61a及び61bに変換される。そしてリング光61a及び61bが干渉することで非回折光が生成される。図1で、斜線ハッチングで示した非回折光領域71aは、生成された非回折光が伝搬する領域を示している。ここで、リング光は、「円環状の光」の一例である。また、「異なる波数ベクトルをもつ円環状の光」は、光伝播方向と平行な断面を見ると2本の平行光である円環状の収束光、又は発散光等である。
ここで、非回折光は、上述の(1)式の特性を有さず、回折現象に伴ったビーム径の広がりが生じない光である。つまり焦点深度が深く、ビームウエスト(集光位置)からのレーザ光の伝搬距離に応じてビーム径が大きくならない特性を有する光である。
このような非回折光の特性は、以下の[1]~[3]のように整理することができる。
[1]回折しない。
[2]長距離を伝播することができる。
[3]回折限界を超えた分解能で集光(結像)することができる。
非回折光には、ベッセルビーム、エアリービーム、ウェーバービーム、長距離伝搬非回折ビーム(LRNB;Long Range Nondiffracting Beam)等がある。
尚、完全な非回折光の生成には無限のエネルギーが必要となるため、実際には完全な非回折光を生成することはできず、近似された近似非回折光が生成されることになるが、説明を簡略にするため、以下では、便宜的に近似非回折光のことを非回折光と称する。
図7は、非回折光生成部1の要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はリングスリット5による光線の振る舞いを説明する図であり、(b)はアレイ状のリングスリット5による光線の振る舞いを説明する図である。
図7(a)において、図示を省略するアレイ光源4の1つの発光部から射出された光は、リングスリット5で回折され、レンズ6で偏向(屈折)されて、異なる波数ベクトルをもつリング光に変換される。リング光が非回折光領域71で重ね合されて干渉することで、非回折光が生成される。生成される非回折光のビームウエスト径や、非回折光領域71Aの位置や大きさは、リングスリット5の半径、リングスリット5とレンズ6の距離、及びレンズ6の曲率等により決定される。
図7(b)は、リングスリット5及びレンズ6をそれぞれアレイ状に並べて構成した非回折光生成部1の要部を示している。図示を省略するアレイ光源4の各発光部の配列間隔と、アレイ状のリングスリット5及びアレイ状のレンズ6のそれぞれの配列間隔を一致させることで、非回折光領域71にアレイ状の非回折光を生成することができる。
図1に戻り、生成された非回折光は、非回折光領域71aを伝搬し、眼球30の角膜表面で反射される。反射された非回折光は、非回折光領域72aを伝搬して光位置検出素子3に入射する。入射した光の光位置検出素子3による検出信号に基づき、眼球30の瞳孔位置が検知される。
本実施形態では、非回折光を眼球30の角膜表面及び光位置検出素子3の双方に入射させることで、眼球30の角膜表面上及び光位置検出素子3上の双方でのレーザ光の集光分解能を向上させている。これにより、眼球30の瞳孔位置の検知精度を向上させることができる。
ここで、比較例として、ガウス型ビームのレーザ光を眼球30に入射させる場合を考える。眼鏡フレーム21がずれる等してミラー2から眼球30までの距離(光路長)が変化すると、入射光は角膜表面上で集光せず(ビームウエストの状態にならず)、角膜表面で異常な反射や散乱を生じさせ、角膜表面での反射光が光位置検出素子3に適切に入射しない場合がある。
尚、異常な反射とは、角膜表面で反射された後、光位置検出素子3に入射する光が大きく広がる発散光になる場合等であり、異常な散乱とは、角膜表面に入射する光が大きく広がり、角膜の縁部で散乱する場合等である。
また、同様に眼鏡フレーム21がずれる等して眼球30から光位置検出素子3までの距離が変化した場合にも、光位置検出素子3に入射する光は光位置検出素子3上でビームウエストの状態にならず、入射した光の位置を光位置検出素子3で適切に検出できない場合がある。
これらは眼球30の瞳孔位置の検知精度低下の要因となる。
これに対し、本実施形態で眼球30に入射させる非回折光はレーザ光の伝搬距離に応じてビーム径が大きくならない。そのため、眼鏡フレーム21がずれる等してミラー2から眼球30までの距離が変化しても、ビームウエストの状態で眼球30の角膜表面にレーザ光を入射させることができ、入射光を眼球30の角膜表面で適切に反射させることができる。
また光位置検出素子3に入射させるレーザ光も非回折光である。そのため、眼球30と瞳孔位置検知装置10の間隔が変化しても、ビームウエストの状態で光位置検出素子3にレーザ光を入射させることができ、入射光の位置を光位置検出素子3で適切に検出することができる。
このようにして、本実施形態では、非回折光を用いて眼球30の角膜表面及び光位置検出素子3にビームウエストの状態でレーザ光を入射させることで、眼球30の角膜表面からの反射光を光位置検出素子3で適切に検出することができる。そして、振動や外的衝撃に対する眼球の瞳孔位置検知のロバスト性を向上させることができる。
尚、非回折光生成部1の構成に自動位置調整手段を追加し、自動焦点調節機能を備えさせてもよい。自動焦点調節機能により、異なる波数ベクトルをもつリング光の伝搬角度を変化させられるため、非回折光の生成位置を調整することができる。そして、眼鏡フレーム21のずれや、使用者の顔の形状又は眼球30の形状等の個人差に対する瞳孔位置検知のロバスト性をさらに向上させることができる。
(変形例1)
図8は、本実施形態の変形例1に係る瞳孔位置検知装置11の構成の一例を示す図である。瞳孔位置検知装置11では、ミラー2と眼球30の角膜表面との間の空間範囲に限定して非回折光を生成する。ここで、ミラー2と眼球30の角膜表面との間の空間範囲とは、眼球角膜表面と入射光の法線上を通り、入射光の光線伝播面と垂直な面を境界面としたときに、光線が眼球角膜に向かって進行してくる領域と定義する。図8において、ミラー2と眼球30の角膜表面との間の空間範囲は、非回折光領域72として示している。
瞳孔位置検知装置11では、空間範囲を限定して生成した非回折光を、眼球30の角膜表面に入射させる。これにより眼球30の角膜表面におけるレーザ光の集光分解能を向上させ、眼球30の瞳孔位置の検知精度を向上させることができる。また眼鏡フレーム21のずれ等に対する瞳孔位置検知のロバスト性を向上させることができる。
(変形例2)
図9は、本実施形態の変形例2に係る瞳孔位置検知装置12の構成の一例を示す図である。瞳孔位置検知装置12では、眼球30の角膜表面と光位置検出素子3との間の空間範囲に限定して非回折光を生成する。図9において、非回折光領域73は、非回折光が伝搬する領域を示している。
ここで、瞳孔位置検知装置10及び11において、波数ベクトルが揃った光を眼球30の角膜表面に入射させても、角膜表面の曲率によって反射光が光位置検出素子3に向けて広がる発散光となり、反射された非回折光の強度が減衰したり、反射後に波数ベクトルが揃わずに非回折光が生成されなかったりする場合がある。
そこで、瞳孔位置検知装置12では、角膜表面の曲率を測定する等して予め把握しておき、角膜表面で反射された後に波数ベクトルが揃うような収束光を眼球30に入射させる。これにより、角膜表面での反射により波数ベクトルが揃ったレーザ光を干渉させて非回折光を生成し、非回折光領域73を伝搬させて光位置検出素子3に入射させることができる。
光位置検出素子3に入射する光を非回折光とすることで、上述したように集光分解能を向上させることができ、また眼球の瞳孔位置の検知精度を向上させることができる。また眼鏡フレーム21のずれ等に対するロバスト性を向上させることができる。
(変形例3)
図10は、本実施形態の変形例3に係る瞳孔位置検知装置13の非回折光生成部1aの要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はアキシコンレンズ5aによる光線の振る舞いを説明する図で、(b)はアレイ状のアキシコンレンズ5aによる光線の振る舞いを説明する図である。
尚、アキシコンレンズは、円錐状の表面形状を有するレンズであり、アキシコンレンズ5aは「円錐レンズ」の一例である。
図10(a)において、図示を省略するアレイ光源4の1つの発光部から射出された平行光は、アキシコンレンズ5aで偏向され、異なる波数ベクトルをもつ光に変換される。そしてこれらが非回折光領域71で重ね合されて干渉することで、ベッセルビーム等の非回折光が生成される。生成される非回折光のビームウエスト径や、非回折光領域71の位置や大きさは、アキシコンレンズ5aの曲率や円錐定数等により決定される。
図7(b)は、アレイ状のアキシコンレンズ5aをアレイ状に並べて構成した非回折光生成部1aを示している。図示を省略するアレイ光源4の各発光部の配列間隔と、アレイ状のアキシコンレンズ5aの配列間隔を一致させることで、アレイ状の非回折光を生成することができる。
(変形例4)
図11は、本実施形態の変形例4に係る瞳孔位置検知装置14の非回折光生成部1bの要部の構成の一例を説明する図であり、(a)はDOE(回折光学素子;Diffractive Optical Element)5bによる光線の振る舞いを説明する図で、(b)はアレイ状のDOE5bによる光線の振る舞いを説明する図である。尚、DOEは、平板上に周期構造が形成された光学素子であり、通過する光線を偏向(屈折)させる機能を有する光学素子である。またDOE5bは「回折光学素子」の一例である。
図11(a)において、図示を省略するアレイ光源4の1つの発光部から射出された平行光は、DOE5bで偏向され、異なる波数ベクトルをもつ光に変換される。そしてこれらが非回折光領域71で重ね合されて干渉することで、ベッセルビーム等の非回折光が生成される。生成される非回折光のビームウエスト径や、非回折光領域71の位置や大きさは、DOE5bの周期構造の間隔等により決定される。
図11(b)は、DOE5bをアレイ状に並べて構成した非回折光生成部1bを示している。図示を省略するアレイ光源4の各発光部の配列間隔と、DOE5bの配列間隔を一致させることで、アレイ状の非回折光を生成することができる。
(変形例5)
図12は、本実施形態の変形例5に係る瞳孔位置検知装置15の非回折光生成部1cの要部の構成の一例を説明する図であり、(a)は光軸方向に複数のアキシコンレンズを並べたアキシコンレンズ群5cによる光線の振る舞いを説明する図で、(b)はアレイ状のアキシコンレンズ群5cによる光線の振る舞いを説明する図である。また(c)はアレイ状のアキシコンレンズ5caと結像プレート5ccによる光線の振る舞いを説明する図で、(d)はアレイ光源4とアキシコンレンズ5caとの間隔を狭めた場合を説明する図である。
図12(a)において、アキシコンレンズ群5cは、凹面を備える凹アキシコンレンズ5caと、2つの凸面を備える両凸アキシコンレンズ5cbとを有する。ここで、アキシコンレンズ群5cは「円錐レンズ群」の一例である。
図示を省略するアレイ光源4の1つの発光部から射出された平行光は、アキシコンレンズ群5cで偏向され、異なる波数ベクトルをもつ光に変換される。そしてこれらが非回折光領域71で重ね合されて干渉することで、ベッセルビーム等の非回折光が生成される。
尚、アキシコンレンズ群5cのうち、凹アキシコンレンズ5caは入射光を広げる(発散させる)ように作用し、両凸アキシコンレンズ5cbは入射光を収束させるように作用する。
生成される非回折光のビームウエスト径や、非回折光領域71の位置や大きさは、凹アキシコンレンズ5ca及び両凸アキシコンレンズ5cbの曲率や円錐定数等により決定される。
図12(b)は、アキシコンレンズ群5cをアレイ状に並べて構成した非回折光生成部1cを示している。図示を省略するアレイ光源4の各発光部の配列間隔と、アレイ状のアキシコンレンズ群5cの配列間隔を一致させることで、アレイ状の非回折光を生成することができる。
図12(c)は、両凸アキシコンレンズ5cbに代えて結像プレート5ccを設けた場合を示している。ここで、結像プレート5ccは、短冊状のマイクロミラーをアレイ状に設けた透明平板を2枚備え、2枚の透明平板を、短冊状のマイクロミラーの長手方向が交差するように張り合わせて構成した光学素子である。
結像プレート5ccは、入射した光を一方のマイクロミラーで反射した後に、もう一方のマイクロミラーによって再度反射することで、光源と反対側に結像させることができる。
また直交するマイクロミラーは、結像プレート5cc内で二次元アレイ状に分布しているため、結像プレート5ccのどの面を利用しても同様の結像性能を得ることができる。このような特性を利用することで、図12(d)に示すように、入射光の結像プレート5ccでの光線の重複を考慮することなく、アレイ光源4(図示を省略)及びアレイ状のアキシコンレンズ5caの間隔を自由に狭くすることができる。
(変形例6)
図13は、本実施形態の変形例6に係る瞳孔位置検知装置16の非回折光生成部1dの要部の構成の一例を説明する図であり、(a)は光軸方向に複数のDOEを並べたDOE群5dによる光線の振る舞いを説明する図で、(b)はアレイ状のDOE群5dによる光線の振る舞いを説明する図である。また(c)はアレイ状のDOE5daと結像プレート5dcによる光線の振る舞いを説明する図で、(d)はアレイ光源4とDOE5daとの間隔を狭めた場合を説明する図である。
図13(a)において、DOE群5dは、凹レンズとして作用するDOE5daと、両凸レンズとして作用するDOE5dbとを有する。ここでDOE群5dは「回折光学素子群」の一例である。
図示を省略するアレイ光源4の1つの発光部から射出された平行光は、DOE群5dで偏向され、異なる波数ベクトルをもつ光に変換される。そしてこれらが非回折光領域71で重ね合されて干渉することで、ベッセルビーム等の非回折光が生成される。
尚、DOE群5dのうち、DOE5daは入射光を広げる(発散させる)ように作用し、DOE5dbは入射光を収束させるように作用する。
生成される非回折光のビームウエスト径や、非回折光領域71の位置や大きさは、DOE5da及び5dbの曲率や円錐定数等により決定される。
図13(b)は、DOE群5dをアレイ状に並べて構成した非回折光生成部1dを示している。図示を省略するアレイ光源4の各発光部の配列間隔と、アレイ状のアキシコンレンズ群5cの配列間隔を一致させることで、アレイ状の非回折光を生成することができる。
図13(c)は、DOE5dbに代えて結像プレート5dcを設けた場合を示している。結像プレート5dcは、入射した光を一方のマイクロミラーで反射した後に、もう一方のマイクロミラーによって再度反射することで、光源と反対側に結像させることができる。
また直交するマイクロミラーは、結像プレート5cc内で二次元アレイ状に分布しているため、結像プレート5dcのどの面を利用しても同様の結像性能を得ることができる。このような特性を利用することで、図13(d)に示すように、入射光の結像プレート5dcでの光線の重複を考慮することなく、アレイ光源4(図示を省略)及びアレイ状のDOE5daの間隔を自由に狭くすることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る眼球の傾き位置検知装置17を、図14を参照して説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
図14は、本実施形態に係る眼球の傾き位置検知装置17の構成の一例を示す図である。眼球の傾き位置検知装置17は、非回折光生成部1と光位置検出素子3とを一体として、眼鏡型支持体20の眼鏡フレーム21に備えている。
非回折光生成部1から射出された非回折光は、レンズ6で偏向(屈折)され、眼球30に入射する。入射光は眼球30で反射され、反射光は光位置検出素子3に入射する。
眼球30の傾きによって、反射光が光位置検出素子3に入射する位置が変わるため、光位置検出素子3による検出信号を座標情報に変換することで、眼球30の瞳孔位置を検知することができる。
このように、非回折光生成部1と光位置検出素子3とを一体化することで、眼球の傾き位置検知装置の構成を簡略化することができる。
尚、これ以外の効果は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る眼球の傾き位置検知装置18を、図15及び16を参照して説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
VCSELは、半導体製造技術により製造されるため、様々な機能を持つ光学素子をVCSELに積層させて形成することができる。そこで、本実施形態では、眼球の傾き位置検知装置の光源に、非回折光を生成するための光学素子を実装したVCSELを用い、非回折光生成部の小型化、薄型化、アライメント精度向上及び光量増大を図っている。
図15は、非回折光を生成するための光学素子を実装したVCSELの構成の一例を説明する図であり、(a)はVCSELが基板からみて活性層(表面)側にレーザ光を射出する例を説明する図であり、(b)は活性層側に成膜した膜に光学素子を形成した例を説明する図である。また(c)は活性層からみて基板(裏面)側からレーザ光を射出する例を説明する図であり、(d)は基板の裏面側に成膜した膜に光学素子を形成した例を説明する図である。
図15(a)において、VCSEL4aでは、n型半導体基板151上に、第1DBR(分布ブラッグ反射器:Distributed Bragg Refletor)層152、n型スペーサ層153、活性層154、p型スペーサ層155、及び第2DBR層156が順に形成されている。ここで、第1DBR層152は高反射率の層であり、第2DBR層156は低反射率の層である。
VCSEL4aでは、駆動電流の供給により活性層154で放出された光が第1DBR層152と第2DBR層156との間を往復することで、活性層154で誘導放出が生じてレーザ発振し、上部の光射出面から射出される。
この際、上部の光射出面上に光学素子を形成することによって、レーザ光のビームプロファイルやモードを任意に制御することができる。このような光学素子は、p型のコンタクト電極の成膜にフォトリソグラフィーパターニングを施すことで形成される。或いは、図15(b)に示すVCSEL4bのように、第2DBR層上に新たに成膜した遮光膜157に、フォトリソグラフィーパターニングを施すことで光学素子を形成してもよい。
一方、図15(c)において、VCSEL4cでは、第1DBR層152が低反射率の層であり、第2DBR層156が高反射率の層になっており、レーザ光はn型半導体基板151の下部を光射出面として射出される。
この際、n型半導体基板151の下部の光射出面上に光学素子を形成することによって、レーザ光のビームプロファイルやモードを任意に制御することができる。このような光学素子は、裏面のn型のコンタクト電極の成膜にフォトリソグラフィーパターニングを施すことで形成される。或いは、図15(d)に示すVCSEL4dのように、n型半導体基板151の裏面側に新たに成膜した遮光膜158に、フォトリソグラフィーパターニングを施すことで光学素子を形成してもよい。
次に図16は、非回折光を生成するためにVCSELに実装する光学素子の構成の一例を説明する図であり、(a)はリングスリット5をVCSEL4の光射出面上に形成した構成の一例を説明する斜視図であり、(b)は断面図であり、(c)はアレイ状のリングスリット5の構成の一例を説明する断面図である。また(d)はDOE5bをVCSEL4の光射出面上に形成した構成の一例を説明する斜視図であり、(e)は断面図であり、(f)はアレイ状のDOE5bの構成の一例を説明する断面図である。
図16(a)~(c)に示す構成により、アレイ光源4とリングスリット5を別々の構成にする場合と比較して、光量の増大を図ることができ、アレイ光源4とリングスリット5のアライメント精度を向上させることができる。
また図16(d)~(f)に示す構成により、同様に、アレイ光源4とDOE5bを別々の構成にする場合と比較して、光量の増大を図ることができ、アレイ光源4とDOE5bのアライメント精度を向上させることができる。
以上説明したように、非回折光を生成するための光学素子を実装したVCSELを用いることで、非回折光生成部及び非回折光生成部を備える眼球の傾き位置検知装置を小型化、及び/又は薄型化することができる。またアレイ光源と光学素子のアライメント精度の向上、及び/又は光量増大を図ることができ、これにより眼球の傾き位置検知装置の検知精度を向上させることができる。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態に係る表示装置を、図17を参照して説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
本実施形態では、ウェアラブル端末であるヘッドマウントディスプレイ(HMD;Head Mount Display)を表示装置の一例として説明する。またヘッドマウントディスプレイに、眼球の傾き位置検知装置の一例である瞳孔位置検知装置10を適用する例を説明する。
図17は、本実施形態に係る表示装置50の構成の一例を示す図である。
表示装置50は、RGB(Red、Green、Blue)レーザ光源51と、走査ミラー52と、ミラー53と、ハーフミラー54と、画像生成部55と、瞳孔位置検知装置10とを有している。
RGBレーザ光源51は、RGB3色のレーザ光を時間的に変調して出力する。走査ミラー52は、RGBレーザ光源51からの光を二次元的に走査するMEMSミラー等である。但し、これに限定されるものではなく、ポリゴンミラー、ガルバノミラー等、光を走査する反射面を有するものであれば良い。小型化・軽量化の点でMEMSミラーは有利である。尚、MEMSミラーの駆動方式は、静電式、圧電式、電磁式などいずれであっても良い。
ミラー53は、走査ミラー52による走査光を、ハーフミラー54に向けて反射する。ハーフミラー54は、入射する光の一部を透過し、一部を眼球30に向けて反射する。ハーフミラー54は、凹型の曲面形状を有しており、反射した光を眼球30の瞳孔31の近傍に収束させ、網膜32の位置で結像させる。これにより走査光で形成される画像を網膜32に投影する。図中破線で示されている光51aは、網膜32上に画像を形成する光を表している。尚、ハーフミラー54は、必ずしも反射光と透過光の光量が1対1にならなくてもよい。
瞳孔位置検知装置10は、眼球運動に応じた瞳孔31の位置を検知し、画像生成部55に、瞳孔31の位置を示すフィードバック信号を送信する。
画像生成部55は、走査ミラー52の振れ角制御機能と、RGBレーザ光源51の発光制御機能とを有している。また画像生成部55は、瞳孔位置検知装置10から瞳孔31の位置を示すフィードバック信号を受信する。
画像生成部55は、瞳孔31の位置に応じて、走査ミラー52の振れ角、及びRGBレーザ光源51の発光を制御し、画像の投影角度、又は画像内容を書き換える。これにより、眼球運動に伴う瞳孔31の位置の変化に追従(アイトラッキング)した画像を、網膜32上に形成することができる。
尚、ヘッドマウントディスプレイとしての表示装置50は、「人」の頭部に直接装着させるだけでなく、固定部等の部材を介して間接的に「人」の頭部に装着させるものであってもよい。また、左右眼用に一対の表示装置50を設けた両眼式の表示装置としてもよい。
以上、本発明の実施形態の例について記述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、眼球の傾きや瞳孔位置(角膜)の検知する機能を有する検眼装置にも採用する事ができる。検眼装置とは、視力検査、眼屈折力検査、眼圧検査、眼軸長検査など種々の検査を行う事が出来る装置を指す。検眼装置は、眼球に非接触で検査可能な装置であって、被験者の顔を支持する支持部と、検眼窓と、検眼に際し被検者の眼球の向き(視線の向き)を一定にする表示を行う表示部と、制御部と、測定部とを有している。測定部の測定精度を上げるために眼球(視線)を動かさず一点を見つめる事が求められ、被検者は支持部に顔を固定し、検眼窓から表示部に表示される表示物を凝視する。このとき、眼球の傾き位置を検知する際に、本実施形態に係る眼球の傾き位置検知装置が利用可能である。眼球の傾き位置検知装置は測定の妨げにならないよう、測定部の側方に配置される。眼球の傾き位置検知装置で得られた眼球の傾き位置(視線)情報は、制御部にフィードバックする事が可能で、眼球の傾き位置情報に応じた測定をする事ができる。
また瞳孔位置検知装置10により検知された瞳孔位置の情報を、電子機器の入力装置におけるアイトラッキングに利用することもできる。例えば、図1に示した瞳孔位置検知装置10の出力を、電子機器への入力情報としてアイトラッキングに利用する場合等である。これにより頭部位置ずれ等にロバストなアイトラッキングを実現することができる。
ここで、特許文献1に記載の装置と、実施形態に係る瞳孔位置検知装置10~16及び眼球の傾き位置検知装置17~18とを比較する。図18は、特許文献1に記載されたアイトラッキング装置の構成を示す図である。
特許文献1に記載の装置では、レーザ光源を用い、レーザ光をMEMSミラーにより走査し、眼球30への光の入射角度を変更している。これに対し、実施形態では、複数の発光部を有するアレイ光源4を光源とし、アレイ光源4の発光部の変更により、眼球30への光の入射角度を変更している。また実施形態では、アレイ光源4と併せて光偏向手段(レンズ、平面ミラー、マイクロレンズアレイ、凹型曲面ミラー、ホログラム回折素子、プリズムアレイ、回折格子等)を用いることで、入射角度の変更の範囲を拡大している。実施形態では、このように眼球30への光の入射角度を、可動部を用いずに変更するため、可動物を有する構成と比較して、振動や外的衝撃等に強くなる。
特許文献1に記載の装置では、角膜に照射した光の反射光強度を光検出器により検出するのに対し、実施形態では、2次元のPSD等の光位置検出素子3を用い、眼球30による反射光の位置を検出する。PSDは、光強度に依存せずに入射光を検出できるため、眼球30における光の反射位置等に起因して反射光量に差が生じても、反射光量の差の影響を受けずに高感度の位置検出が可能である。その結果、眼球の傾き位置を高精度に検出できる。
実施形態では、発光制御部110を備え、発光制御部110によりアレイ光源4の発光部の位置と、発光部間の発光タイミングをずらして個別点灯する。これにより、眼球30の運動の粗動を捕らえて、光位置検出素子3に眼球30からの反射光が収まるようにし、かつ光位置検出素子3による位置検出で眼球30運動の微動を捉えることができる。
特許文献1に記載の装置では、眼球での反射光の時間軸上の2つのピーク強度(2点の角膜上の反射位置)から眼球位置を推定している。実施形態では、角膜等の眼球上の1点の反射位置により眼球位置を推定する。そのためアレイ光源4と光位置検出素子3は、必ずしも対称位置になくともよい。実施形態では、光位置検出素子3を、眼球30の正反射(鏡面反射)角近傍に配置せず、アレイ光源4と同じ側に配置してもよい。
1 非回折光生成部
2 ミラー(眼前光学系の一例)
3 光位置検出素子(光検出素子の一例)
4 アレイ光源(光源の一例)
5 リングスリット
6 レンズ
10~16 瞳孔位置検知装置
17~18 眼球の傾き位置検知装置
20 眼鏡型支持体
21 眼鏡フレーム
22 眼鏡レンズ
30 眼球
31 瞳孔
32 網膜
50 表示装置
51 RGBレーザ光源
52 走査ミラー
53 ミラー
54 ハーフミラー
55 画像生成部
100 処理部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 入出力I/F
105 システムバス
110 発光制御部
120 瞳孔位置算出部
121 検出信号受信部
122 眼球回旋角度推定部
123 瞳孔中心位置算出部
130 出力部
151 n型半導体基板
152 第1DBR層
153 n型スペーサ層
154 活性層
155 p型スペーサ層
156 第2DBR層
157、158 遮光膜
US2016/0166146
IEEE 30th International Conference on Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)、Las Vegas、2017、pp.304-307
本発明は、面発光レーザ、光源装置及び眼球の傾き位置検出装置に関する。
本発明は、光量の増大及びアライメント精度の向上を実現可能な面発光レーザを提供することを課題とする。
開示の技術の一態様に係る面発光レーザは、活性層と反射鏡によって光を発振させ光射出面から光学素子を介して射出する面発光レーザであって、前記光学素子から射出された光は、前記光射出面に対し垂直な方向から見て円環状である
本発明の実施形態によれば、光量の増大及びアライメント精度の向上を実現可能な面発光レーザを提供することができる。

Claims (11)

  1. 眼球の傾き位置を検知する装置であって、
    レーザ光を射出する光源と、
    前記レーザ光から非回折光を生成する非回折光生成部と、
    前記非回折光の前記眼球からの反射光を検出する光検出素子と、を備える
    眼球の傾き位置検知装置。
  2. 前記光検出素子による検出信号に基づいて取得される前記眼球の傾き位置情報を出力する処理部を備える
    請求項1に記載の眼球の傾き位置検知装置。
  3. 前記光源は、発光点が平面内に配列されている面発光レーザである
    請求項1、又は2に記載の眼球の傾き位置検知装置。
  4. 前記光源は、光射出面上に光学素子が形成されている面発光レーザである
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置。
  5. 前記非回折光生成部は、
    リングスリット及びレンズ、
    複数の円錐レンズが含まれる円錐レンズ群、
    複数の回折光学素子が含まれる回折光学素子群、
    円錐レンズ及び回折光学素子の組み合わせ、或いは、
    円錐レンズ又は回折光学素子、及び結像プレートの組み合わせ、の何れか1つを備える
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置。
  6. 前記非回折光生成部は、異なる波数ベクトルを含み、前記眼球の表面上及び前記光検出素子上の少なくとも一方で、選択的に前記非回折光を生成する円環状の光を射出する
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置。
  7. 前記眼球の瞳孔に対向する方向に設けられた眼前光学系を備える
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置。
  8. 前記非回折光生成部は、自動焦点調節機能を備える
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置を備える
    表示装置。
  10. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置を備える
    入力装置。
  11. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の眼球の傾き位置検知装置を備える
    検眼装置。
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