JP2022177966A - ヘッドセットおよびイヤーピース - Google Patents

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Abstract

【課題】右耳および左耳のどちらにも装着可能なヘッドセットおよびイヤーピースを提供する。【解決手段】ヘッドセット30は、音声を出力するスピーカーと、スピーカーを内部に備える筐体320と、筐体に取り付けられ、ユーザーの外耳道に挿入されるイヤーピース35と、を備える。イヤーピースは、筐体をユーザーの耳に固定するための第1フック351及び第2フック352を有する。第1フック及び第2フックは、筐体の中心線L1に対して互いに対称な形状を有する。【選択図】図4

Description

本発明はヘッドセットおよびイヤーピースに関する。
携帯通信網を用いたグループ内での多対多での通話を行うための通信システムでは、通話を開始する前に互いに通話者が有する携帯通信端末をグループとして登録し、話者の音声をエンコードした音声データを該グループに登録された携帯通信端末の間でやり取りすることによるグループ内での多対多通話が行われる。
携帯通信網を用いてグループ間で通話を行う際には、話者の音声をエンコードした音声データがVoIPサーバを介してグループに参加している通話者が有する携帯通信端末へと送信される。このようにVoIPサーバを経由して音声データを送信することで、グループ内での多対多通話による通信負荷をある程度軽減することができる。
また、携帯通信網を用いて通話を行う際には、携帯通信端末に備え付けられたマイクとスピーカーを用いて通話を行う以外に、携帯通信端末との間をBluetooth(登録商標)などの近距離通信方式で接続して使用されるヘッドセットを用いることも行われている(例えば、特許文献1参照)。ヘッドセットを用いることにより、通話者が携帯通信端末を手で保持していない状態でも携帯通信端末が通話者の声を拾うことができるようになる。また、通話者が携帯通信端末を手で保持していない状態でも、携帯通信端末は通話相手の携帯通信端末から送られてくる会話を通話者に伝えることができるようになる。
特開2011-182407号公報
しかしながら、従来のヘッドセットは、イヤーピースの形状が右耳および左耳のうちのいずれか一方のみにフィットする形状となっていた。このため、右耳用のヘッドセットを左耳に装着したり、左耳用のヘッドセットを右耳に装着したりすることができなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、右耳および左耳のどちらにも装着可能なヘッドセットおよびイヤーピースを提供することを目的の一つとする。
本発明の実施形態のヘッドセットは、音声を出力するスピーカーと、前記スピーカーを内部に備える筐体と、前記筐体に取り付けられ、ユーザーの外耳道に挿入されるイヤーピースと、を備える。前記イヤーピースは、前記筐体を前記ユーザーの耳に固定するための第1フックおよび第2フックを有する。前記第1フックおよび前記第2フックは、前記筐体の中心線に対して互いに対称な形状を有する。
本発明の実施形態のイヤーピースは、ヘッドセットの筐体に取り付けられ、ユーザーの外耳道に挿入されるイヤーピースであって、前記筐体を前記ユーザーの耳に固定するための第1フックおよび第2フックを有する。前記第1フックおよび前記第2フックは、前記筐体の中心線に対して互いに対称な形状を有する。
本発明によれば、右耳および左耳のどちらにも装着可能なヘッドセットを提供することができる。
通信システムの概略的な構成を示す図である。 APIサーバ10の概略的な機能構成を示す図である。 携帯通信端末20の概略的な機能構成を示す図である。 ヘッドセットの正面図である。 ヘッドセットの上面図である。 ヘッドセットの底面図である。 ヘッドセットの断面図である。 ユーザーの右耳に装着されたヘッドセットを示す図である。 ユーザーの左耳に装着されたヘッドセットを示す図である。 外付けマイクロフォンの外観を示す図である。 ヘッドセットに接続された外付けマイクロフォンを示す図である。 ユーザーの右耳に装着された外付けマイクロフォン付きヘッドセットを示す図である。 ユーザーの左耳に装着された外付けマイクロフォン付きヘッドセットを示す図である。 ヘッドセット30の概略的な機能構成を示す図である。 充電器の外観を示す図である。 充電器の上蓋が開いた状態を示す図である。 充電器の底面図である。 充電タップの外観を示す図である。 ヘッドセットによって実行されるボタン制御のフローチャートである。 ヘッドセットによって実行されるマイクロフォン制御のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
<1.通信システムの全体構成>
図1は、通信システムの概略的な構成を示す図である。本発明の通信システム500は、少なくとも1つ以上のサーバ1と、該サーバ1とGSM(登録商標)、3G(登録商標)、4G(登録商標)、WCDMA(登録商標)、LTE(登録商標)などのモバイルネットワークを介して接続可能な複数のクライアント2を備える。
サーバ1は、少なくともクライアント2の間での音声通信を制御するためのVoIP(Voice Over Internet Protcol)サーバ11を備える。また、通信システム500に含まれるサーバ1の内の少なくとも1つは、クライアント2の接続やVoIPサーバ11の割り振りを管理するAPI(Application Programmable Interface)サーバ10を備えている。サーバ1は、1つのサーバコンピュータにより構成しても良く、複数のサーバコンピュータを用意してそれぞれのサーバコンピュータ上にそれぞれの機能を実装して構成しても良い。また、それぞれのサーバ1は、世界中の各地域に分散して配置されていてもよい。
サーバ1を構成するサーバコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶装置(主記憶装置及び補助記憶装置等)およびI/O回路等を備える。また、サーバ1は、TCP/IPなどの有線通信に適した通信規格にしたがって広域ネットワークに接続され、該広域ネットワークを介して他のサーバ1との間で相互通信する。
APIサーバ10は、多対多で行われるグループ通話を行う際に該グループ通話に参加する複数のクライアント2との間で該グループ通話に必要となる情報をやり取りし、そこで得られた情報に基づいてVoIPサーバ11に対して指令して該グループ通話に参加する複数のクライアント2間でグループ通話を実現する。APIサーバ10は、サーバ1を構成するサーバコンピュータ上に実装される。
APIサーバ10は、同一のサーバ1内に配置されるVoIPサーバ11だけでなく、ネットワークを介して接続可能な他のVoIPサーバ11に対しても指令することが可能である。これは、APIサーバ10が、グループ通話に参加する複数のクライアント2のIPアドレスなどの情報から該クライアント2の地理的な位置を特定し、該クライアント2から低遅延接続が可能なVoIPサーバ11を選択し、該VoIPサーバ11に対して前記クライアント2を振り分けることを可能とする。また、APIサーバ10は、複数のVoIPサーバ11の中から稼働率の低いVoIPサーバ11を検出して該VoIPサーバ11に対してクライアント2を振り分けることが可能である。
VoIPサーバ11は、APIサーバ10からの指令を受けて、各クライアント2間での音声パケットのやり取り(会話)を制御する。VoIPサーバ11は、サーバ1を構成するサーバコンピュータ上に実装される。VoIPサーバ11は、公知のIP-PBX(Internet Protocol-Private Branch Exchange)のソフトウェアスイッチとして構成しても良い。VoIPサーバ11は、クライアント2間でのリアルタイム通話を実現するためにオンメモリで音声パケットを処理する機能を備える。
クライアント2は、ユーザーが備える携帯通信端末20と、該携帯通信端末20との間でBluetooth通信などの近距離無線通信で接続されたヘッドセット30とを備える。携帯通信端末20は、ユーザーによる音声通話における音声パケットの通信制御を行う。携帯通信端末20は、CPU、ROM、RAM及びメモリカード等の記憶装置(主記憶装置及び補助記憶装置等)およびI/O回路等を備える。携帯通信端末20は、タブレット型端末又はスマートフォンなどの、ユーザーによる携帯が可能なサイズ、形状および重量に設計されている情報端末であって良い。
携帯通信端末20は、GSM(登録商標)、3G(登録商標)、4G(登録商標)、WCDMA(登録商標)、LTE(登録商標)等の遠距離での無線通信に適した通信規格にしたがって、図示しない基地局に接続された広域ネットワークを介してサーバ1や他のクライアント2と相互通信する。
携帯通信端末20は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格(以下、「第1近距離無線通信規格」という。)に従って、ヘッドセット30との間で相互通信し、音声データを送受信する。また、携帯通信端末20は、BLE(Bluetooth Low Energy)(登録商標)等の第1近距離無線通信規格よりも小さな電力で通信が可能な近距離無線通信規格(以下、「第2近距離無線通信規格」という。)に従って、近距離にある携帯通信端末20と通信する。
ヘッドセット30は、ユーザーの発話した音声に基づいて音声データを作成し、作成した音声データを携帯通信端末20へと送信すると共に、携帯通信端末20から送信されてきた音声データに基づいて音声を再生する。ヘッドセット30は、CPU、ROM、RAM及びメモリカード等の記憶装置(主記憶装置及び補助記憶装置等)およびマイクロフォンやスピーカーなどのI/O回路等を備える。ヘッドセット30は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格に従って、携帯通信端末20との間で相互通信し、音声データを送受信する。ヘッドセット30は、装着したユーザーが外部の環境音を聞き取ることができるように、オープン型のヘッドセットとして構成されていることが望ましい。
上記した構成を備えた本実施形態の通信システム500は、グループ通話サービスの利用状況に応じて各地域にVoIPサーバ11を設置し、配置されたVoIPサーバ11による通話をAPIサーバ10で統括的に管理することが可能となる。このため、マルチリージョン間でのクライアント2間の接続を、通信遅延を低減させながら効率的に運用することが可能となる。
<2.サーバの機能構成>
図2は、APIサーバ10の概略的な機能構成を示す図である。APIサーバ10は、通話確立制御部100、通話品質制御部110、クライアント管理部120、サーバ管理部130、通話グループ管理部140を備える。これらの機能は、APIサーバ10が実装されているサーバコンピュータが備える記憶装置やI/O回路等をCPUが制御することにより実現される。
通話確立制御部100は、クライアント2からのグループ通話開始要求に基づいて、該クライアント2と、該グループ通話開始要求に含まれる少なくとも1つの他のクライアント2との間でのグループ通話を開始する。通話確立制御部100は、クライアント2からのグループ通話開始要求を受けると、グループ通話開始要求をしたクライアント2が後述する通話グループ管理部140で管理されていない場合には、該クライアント2を含む新しい通話グループを作成するように通話グループ管理部140に対して指令する。一方、グループ通話開始要求をしたクライアント2が通話グループ管理部140で管理されている場合には、通話確立制御部100は、該クライアント2を含む通話グループに対してグループ通話開始要求に含まれるクライアント2を追加するように通話グループ管理部140に対して指令する。
通話確立制御部100は、通話グループ管理部140に対して新しい通話グループの作成を指令する際に、新しい通話グループに参加する複数のクライアント2と通信を行い、それぞれのクライアント2の地理的位置を特定する。通話確立制御部100は、クライアント2のIPアドレスに基づいてクライアント2の地理的位置を特定するようにしても良く、クライアント2を構成する携帯通信端末20が備えるGPSなどの位置特定手段からの情報に基づいてクライアント2の地理的位置を特定するようにしても良い。通話確立制御部100は、新しい通話グループに参加する複数のクライアント2の地理的位置を特定すると、後述するサーバ管理部130で管理されているサーバ1の内で、特定した複数のクライアント2の位置から見て低遅延接続可能な地域に配置されている少なくとも1以上のサーバ1を抽出した上で、その中から稼働率の低いVoIPサーバ11を備えたサーバ1を検出する。そして、通話確立制御部100は、検出したサーバ1が備えるVoIPサーバ11を介したグループ通話を開始するように、複数のクライアント2に対して指令する。
通話品質制御部110は、グループ通話に参加している複数のクライアント2の間での通信品質の制御を行う。通話品質制御部110は、通話グループ管理部140で管理されているクライアント2によるグループ通話におけるデータ転送遅延状況を監視する。あるクライアント2にデータ転送遅延が発生した時、即ち該クライアント2が弱電波になるなどして通信回線の状況が悪化した時に、通話品質制御部110は、該クライアント2が通信を維持できるようにグループ通話に参加している他のクライアント2に対してデータ品質を抑制してデータ量を低減するように指令する。通話品質制御部110は、グループ通話の制御を行っているVoIPサーバ11から各クライアント2の通信状況を所定の周期で取得することによりクライアント2のデータ転送遅延状況を監視するようにしても良い。通話品質制御部110は、データ転送遅延が発生したクライアント2のデータ転送遅延状況が回復した場合には、グループ通話に参加している他のクライアント2に対してデータ品質の抑制を解除するように指令する。
また、通話品質制御部110は、あるクライアント2の通信が途絶した場合、即ち該クライアント2が弱電波になるなどして通信ができない状況になった時に、該クライアント2との通信が途絶したことをグループ通話に参加している他のクライアント2に対して通知する。通話品質制御部110は、グループ通話の制御を行っているVoIPサーバ11から各クライアント2の通信状況を所定の周期で取得することによりクライアント2の通信が途絶したことを検出するようにしても良い。通話品質制御部110は、通信が途絶したクライアント2との通信が回復したことを検出した場合には、その旨をグループ通話に参加している他のクライアント2に対して通知し、通信が回復したクライアント2をグループ通話に再度参加させるように制御する。
クライアント管理部120は、グループ通話を行うクライアント2に係る情報であるクライアント情報を管理する。クライアント管理部120が管理するクライアント情報には、少なくとも該クライアント情報に対応するクライアント2を一意に識別する識別情報を含み、更に、該クライアント情報に対応するクライアント2を有するユーザーの名前などの情報や、該クライアント情報に対応するクライアント2の地理上の位置に係る情報を含むようにしても良い。クライアント管理部120は、一般的に提供されるサービスなどと同様に、クライアント2からのクライアント情報登録要求やクライアント情報要求、クライアント情報削除要求などを受けて、クライアント情報の登録、修正、削除などの処理を行うようにしても良い。
サーバ管理部130は、APIサーバ10から指令して制御することが可能なVoIPサーバ11を備えたサーバ1に係る情報であるサーバ情報を管理する。サーバ管理部130が管理するサーバ情報には、少なくとも該サーバの地理上の位置と該サーバのネットワーク上の位置(IPアドレスなど)を含み、更に、該サーバが備えるVoIPサーバ11の稼働率、該サーバの管理者に係る情報などを含むようにしても良い。サーバ管理部130は、APIサーバ10の管理者によるサーバ情報登録操作、サーバ情報修正操作、サーバ情報削除操作などを受けて、サーバ情報の登録、修正、削除などの処理を行うようにしても良い。
通話グループ管理部140は、現在グループ通話を行っているクライアント2のグループ(以下、「クライアントグループ」と言う。)に係る情報である通話グループ情報を管理する。通話グループ管理部140が管理する通話グループ情報は、少なくとも該通話グループ情報に対応するグループ通話に参加しているクライアント2を識別する情報(該クライアント2に係るクライアント情報に登録されている識別情報)、該通話グループ情報に対応するグループ通話に用いられているVoIPサーバに係る情報、該通話グループ情報に対応するグループ通話に参加しているそれぞれのクライアント2の通信状態(データ遅延状況、通信途絶状況など)を含む。通話グループ管理部140は、通話確立制御部100および通話品質制御部110からの通話グループ作成指令、通話グループ削除指令、および通話グループ修正指令などを受けて、通話グループ情報の作成、修正、および削除などを行うようにしても良い。
上記した構成を備えた本実施形態のAPIサーバ10は、グループ通話に参加する各クライアント2の位置と、各VoIPサーバ11の稼働率とに基づいて、各クライアント2からのグループ通話要求を低遅延接続が可能なVoIPサーバ11へと振り分けることができる。また、本実施形態のAPIサーバ10は、各地域に設置されるVoIPサーバ11を介して、グループ通話を行う各クライアント2の死活状態を検知して、状況に応じたフェイルオーバ処理を行う。このため、ユーザーの手を煩わせることなく状況に応じた最適なグループ通話サービスを提供することができる。
<3.携帯通信端末の機能構成>
図3は、携帯通信端末20の概略的な機能構成を示す図である。携帯通信端末20は、グループ通話管理部201、グループ通話制御部202、ノイズ推定部203、発話候補判定部204、発話性判定部205、音声データ送信部206、再生音声データ送信部207、通信部208、および近距離無線通信部209を備える。これらの機能は、携帯通信端末20が備える記憶装置やI/O回路等をCPUが制御することにより実現される。
グループ通話管理部201は、グループ通話の管理に係る情報を、APIサーバ10との間で通信部208を介してやり取りし、グループ通話の開始や終了などを管理する。グループ通話管理部201は、APIサーバ10に対してグループ通話開始要求、クライアント追加要求、グループ通話終了要求などの各種要求を送信し、該要求に対するAPIサーバ10の応答に応じて後述するグループ通話制御部202に対して指令することによりグループ通話の管理を行う。
グループ通話制御部202は、グループ通話管理部201からの指令に基づいてグループ通話に参加している他のクライアント2との間の音声データの送受信と、ヘッドセット30との間の音声データの送受信とを制御する。グループ通話制御部202は、後述するノイズ推定部203、発話候補判定部204、発話性判定部205によりヘッドセット30から受信したユーザーの発話にかかる音声データの発話検知と音声データのデータ品質制御を行う。
ノイズ推定部203は、ヘッドセット30から受信したユーザーの発話にかかる音声データから平均環境音の推定を行う。ヘッドセット30から受信したユーザーの発話にかかる音声データには、ユーザーの発話と環境音とが含まれているがノイズ推定部203によるノイズ推定の方法としては、最小二乗誤差(MMSE)推定や最尤法、最大事後確率推定などの公知の方法を用いても良い。例えば、ノイズ推定部203は、サンプルフレーム毎の音声存在確率推定を元にして環境音のパワースペクトルをMMSE基準により逐次更新し、該環境音のパワースペクトルを用いて音声データの中からノイズである環境音を推定しても良い。
発話候補判定部204は、ノイズ推定部203によるノイズとなる環境音の推定結果に基づいて、音声データの中から平均環境音と異なる音を発話候補として判定する。発話候補判定部204は、数フレーム単位の長時間スペクトル変動とノイズ推定部203が推定した環境音のパワースペクトルとを比較することで、非定常的な音声データの部分をユーザーの発話による音声データであると判定する。
発話性判定部205は、発話候補判定部204がユーザーによる発話による音声データであると判定した部分について、人間の声以外の突発的な環境音であると推定される音声データの部分を判定する。発話性判定部205は、発話候補判定部204がユーザーによる発話による音声データであると判定した部分に対してスペクトル周期成分の含有比率推定などを行うことで、人間の喉などから発せられた音声に基づく音声データで有るかどうかを判定する。また、発話性判定部205は、音声波形からのエコーの度合いの推定による発話者との距離や直接波であるかどうかの評価を行い、発話者が発した音声に基づく音声データであるかどうかを判定する。
音声データ送信部206は、発話候補判定部204が発話候補として判定された範囲から、発話性判定部205が突発的な環境音であると判定した部分を除いた範囲の音声データをエンコードしてVoIPサーバへと送信する。音声データ送信部206は、音声データをエンコードする際に、グループ通話制御部202がAPIサーバ10の通話品質制御部110からの指令に基づいて決定したエンコード方式と通信品質で音声データのエンコードを行う。
再生音声データ送信部207は、通信部208を介してVoIPサーバから受信してデコードされた音声データを、近距離無線通信部209を介してヘッドセット30へと送信する。
通信部208は、モバイルネットワークを介した通信を制御する。通信部208は、一般的な携帯通信網などに対する通信インタフェースを用いて実現される。近距離無線通信部209は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を制御する。近距離無線通信部209は、一般的な近距離無線通信インタフェースを用いて実現される。
<4.ヘッドセットの外観>
図4は、ヘッドセットの正面図である。ヘッドセット30は、筐体320と、イヤーピース35とを備える。筐体320の側面には、ユーザーの声を検出するための第1マイクロフォン301が設けられている。筐体320の上部には、メインボタン306が設けられている。ユーザーは、携帯通信端末20を用いてPush to Talkモードおよびハンズフリーモードのいずれかを設定することができる。Push to Talkモードが設定されている場合、ユーザーがメインボタン306を押している間のみ、ヘッドセット30による通話が可能となる。一方、ハンズフリーモードが設定されている場合、メインボタン306は、ヘッドセット30のマイクミュートのオン/オフを切り替えるためのボタンとして機能する。
イヤーピース35は、筐体320に取り付けられ、ユーザーの外耳道に挿入される。イヤーピース35は、シリコンなどの柔軟性のある材質で形成されている。イヤーピース35は、第1フック351と、第2フック352とを備える。第1フック351および第2フック352は、ヘッドセット30の筐体320をユーザーの耳に固定するための部材である。また、筐体320には、キャップ353が取り付けられる。本実施形態において、キャップ353はイヤーピース35とは別の部材であるが、キャップ353とイヤーピース35とが一体的に形成されていてもよい。
キャップ353は、ユーザーの外耳道に挿入され、表面に複数の溝が形成されている。本実施形態のヘッドセット30は、建設現場などの作業場で使用されることを想定しているため、ユーザーがヘッドセット30を装着している場合であっても、外部の音が聞こえるようにする必要がある。本実施形態のキャップ353の表面には複数の溝が形成されているため、ユーザーがヘッドセット30を装着している場合であっても、外部の音が聞こえやすくなる。本実施形態では、キャップ353の表面に複数の溝が形成されていることとしたが、これに限らない。例えば、キャップ353に複数の穴を形成してもよいし、キャップ353のサイズを外耳道よりも小さくしてもよい。
筐体320の中心線L1は、図4の正面図で見た場合に、メインボタン306の中心と、第1マイクロフォン301と、キャップ353の開口部の中心とを通過する。第1フック351および第2フック352は、筐体320の中心線L1に対して互いに対称な形状を有する。これによって、ヘッドセット30がユーザーの右耳と左耳のどちらに装着された場合であっても、ヘッドセット30の筐体320をユーザーの耳に固定することができる。
図5は、ヘッドセットの上面図である。筐体320の上面には、ヘッドセット30の周囲の環境音を検出する、ノイズキャンセリング用の第2マイクロフォン302が設けられている。また、筐体320の側面には、第1音量ボタン307と、第2音量ボタン308とが設けられている。第1音量ボタン307および第2音量ボタン308は、筐体320の内部に設けられたスピーカーから出力される音声の音量を調節するためのボタンである。なお、詳細は後述するが、第1音量ボタン307および第2音量ボタン308のうちの一方が音量を上げるための音量アップボタンとして機能し、他方が音量を下げるための音量ダウンボタンとして機能する。
筐体320の中心線L2は、図5の上面図で見た場合に、メインボタン306の中心と、第2マイクロフォン302と、第1音量ボタン307および第2音量ボタン308の接続点とを通過する。図4の中心線L1の場合と同様に、第1フック351および第2フック352は、筐体320の中心線L2に対して互いに対称な形状を有する。これによって、ヘッドセット30がユーザーの右耳と左耳のどちらに装着された場合であっても、ヘッドセット30の筐体320をユーザーの耳に固定することができる。
図6は、ヘッドセットの底面図である。筐体320の底面には、後述する外付けマイクロフォン40を接続するための端子305が設けられている。端子305は、例えばポゴピンであるが、他の種類の端子であってもよい。
筐体320の中心線L3は、図6の底面図で見た場合に、端子305の中心と、キャップ353の開口部の中心とを通過する。図4の中心線L1および図5の中心線L2の場合と同様に、第1フック351および第2フック352は、筐体320の中心線L3に対して互いに対称な形状を有する。これによって、ヘッドセット30がユーザーの右耳と左耳のどちらに装着された場合であっても、ヘッドセット30の筐体320をユーザーの耳に固定することができる。第1フック351と第2フック352の形状はそれぞれが緩やかな円弧形状であると共に、第1フック351から第2フック352まで連続的な円弧となっている。第1フック351の中心線と第2フック352の中心線のなす角は100°ないし160°の範囲で形成すると良い。本実施形態では145.5°としている。また、第1フック351と第2フック352の長さは、7mm~18mmの間にするとよい。本実施形態においては、フックの長さが、それぞれ8.3mm、10.4mm、12.5mm、14.7mm、および17.0mmである5種類のイヤーピース35を筐体320に着脱可能とし、ユーザーが自分に合う長さのものを付け替えて使用できるようにしている。
図7は、ヘッドセットの断面図である。筐体320の内部には、スピーカー303と、バッテリー321とが設けられている。スピーカー303は、筐体320の開口部からユーザーの外耳道に向けて音声を出力する。バッテリー321は、ヘッドセット30内の各部に電力を供給する。バッテリー321は、例えばリチウムイオンバッテリーであるが、他の種類のバッテリーであってもよい。本実施形態のヘッドセットの構成部品の中で、スピーカー303とバッテリー321が最も重量が大きい部品である。これらの重量部品について、円形の部品を採用し、それらの中心が中心線L1、L2、L3の上に来るように配置することにより、ヘッドセット30がユーザーの右耳と左耳のどちらに装着された場合であっても、重心の位置が大きく変化することがなく、良好な使用感を実現することができる。ヘッドセット30の構成部品は他にも電子回路や、それに搭載されるコンデンサー等があるが、スピーカー303とバッテリー321に比較して十分に軽いので、完全に線対称にする必要はなく、回路設計の自由度を優先して良い。
図8は、ユーザーの右耳に装着されたヘッドセットを示す図である。図8に示されるように、ヘッドセット30がユーザーの右耳REに装着された場合、第1フック351は右耳REの耳甲介艇に当接するとともに、第2フック352は右耳REの珠間切痕に当接する。本実施形態の5種類のイヤーピース35のフックの長さは、それぞれ8.3mm、10.4mm、12.5mm、14.7mm、および17.0mmであって円弧形状であるので、ユーザーの耳の内側から外側に向かって押し広げる方向に当接し、素材の柔軟性によって第1フック351および第2フック352が右耳REのこれらの窪み(耳甲介艇、珠間切痕)にフィットする。これによって、ヘッドセット30を右耳REに固定することができる。
ヘッドセット30がユーザーの右耳REに装着された場合、第1音量ボタン307は、第2音量ボタン308よりも上に位置することとなる。この場合、第1音量ボタン307は音量を上げるための音量アップボタンとして機能し、第2音量ボタン308は音量を下げるための音量ダウンボタンとして機能する。
図9は、ユーザーの左耳に装着されたヘッドセットを示す図である。図9に示されるように、ヘッドセット30がユーザーの左耳LEに装着された場合、第1フック351は左耳LEの珠間切痕に当接するとともに、第2フック352は左耳LEの耳甲介艇に当接する。第1フック351および第2フック352が左耳LEのこれらの窪み(耳甲介艇、珠間切痕)にフィットすることで、ヘッドセット30を左耳LEに固定することができる。
ヘッドセット30がユーザーの左耳LEに装着された場合、第1音量ボタン307は、第2音量ボタン308よりも下に位置することとなる。したがって、ヘッドセット30がユーザーの右耳REに装着された場合と比較して、第1音量ボタン307および第2音量ボタン308の上下関係が逆になる。ユーザーは、上側のボタンを音量アップボタンとして認識し、下側のボタンを音量ダウンボタンとして認識している。本実施形態においては、ユーザーの右耳および左耳のどちらに装着されているのかを検知するセンサとして、中心線L1の法線方向に感度を持つ重力センサを搭載し、重力センサの出力に応じてボタンの機能を入れ替えるように構成されている。このため、ヘッドセット30がユーザーの左耳LEに装着された場合、ヘッドセット30は、第1音量ボタン307を音量ダウンボタンとして機能させ、第2音量ボタン308を音量アップボタンとして機能させる。これによって、どちらの耳に装着しても、常に上側にあるボタンが音量アップとなり、ユーザーによる音量調節ミスを防止することができる。
このように、本実施形態のイヤーピース35は、筐体320をユーザーの耳に固定するための第1フック351および第2フック352を有し、第1フック351および第2フック352は、筐体320の中心線L1、L2、およびL3に対して互いに対称な形状を有する。これによって、ヘッドセット30は、ユーザーの右耳REおよび左耳LEのどちらにも装着可能となる。
<5.外付けマイクロフォンの外観>
図10は、外付けマイクロフォンの外観を示す図である。外付けマイクロフォン40は、ヘッドセット30に接続可能なマイクロフォンである。外付けマイクロフォン40がヘッドセット30に接続された場合、第1マイクロフォン301に代えて、外付けマイクロフォン40がユーザーの声を検出する。
ヘッドセット30がユーザーの耳に装着された場合、ヘッドセット30に設けられた第1マイクロフォン301は、ユーザーの口から離れた位置に存在する。このため、風が強い場合や周囲の騒音が大きい場合には、第1マイクロフォン301によってユーザーの声を明瞭に検出することが難しい。一方、外付けマイクロフォン40をヘッドセット30に接続した場合、外付けマイクロフォン40とユーザーの口との距離が近づくため、風が強い場合や周囲の騒音が大きい場合であっても、外付けマイクロフォン40によってユーザーの声を明瞭に検出することができる。
外付けマイクロフォン40は、マイクロフォン41と、アーム42と、端子43と、フック44~47とを備える。マイクロフォン41は、アーム42の先端に取り付けられており、ユーザーの声を検出する。マイクロフォン41は、例えばコンデンサーマイクロフォンや、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)マイクロフォンであってよい。アーム42は、フレキシブルな素材によって形成され、マイクロフォン41によって検出された音声信号を送信するための信号線を内部に備える。端子43は、ヘッドセット30の端子305(図6)と接続するための端子である。端子43は、例えばポゴピンであるが、他の種類の端子であってもよい。
フック44~47は、ヘッドセット30の筐体320に外付けマイクロフォン40を固定するための部材である。接続を容易にするため、フック44~47とともにマグネットが設けられていてもよい。
図11は、ヘッドセットに接続された外付けマイクロフォンを示す図である。外付けマイクロフォン40がヘッドセット30に接続された場合、マイクロフォン41によって検出された音声信号が、アーム42内の信号線および端子43を通過してヘッドセット30に送信される。マイクロフォン41には、ユーザーの息によるノイズを防止するためのスポンジフィルター48が装着される。スポンジフィルター48に代えて、ウインドジャマーがマイクロフォン41に装着されてもよい。
図12は、ユーザーの右耳に装着された外付けマイクロフォン付きヘッドセットを示す図である。図13は、ユーザーの左耳に装着された外付けマイクロフォン付きヘッドセットを示す図である。
図12および図13に示されるように、外付けマイクロフォン40をヘッドセット30に接続することで、外付けマイクロフォン40とユーザーの口との距離を近づけることができる。このため、風が強い場合や周囲の騒音が大きい場合であっても、外付けマイクロフォン40によってユーザーの声を明瞭に検出することができる。
<6.ヘッドセットの機能構成>
図14は、ヘッドセット30の概略的な機能構成を示す図である。ヘッドセット30は、第1マイクロフォン301と、第2マイクロフォン302と、スピーカー303と、近距離無線通信部304と、端子305と、メインボタン306と、第1音量ボタン307と、第2音量ボタン308と、重力センサ309と、処理部310と、を備える。
処理部310は、音声検知部311と、発話強調部312と、再生制御部313と、ボタン制御部314と、マイクロフォン制御部315とを備える。これらの機能は、ヘッドセット30が備える記憶装置やI/O回路等をCPUが制御することにより実現される。
音声検知部311は、第1マイクロフォン301の検知結果に基づいてヘッドセット30を装着したユーザーの発話を検知して、音声データを生成する。また、音声検知部311は、第2マイクロフォン302の検知結果に基づいてヘッドセット30の周囲の環境音を検知して、音声データを生成する。
発話強調部312は、音声検知部311によって生成された音声データの中から、ヘッドセット30を装着しているユーザーの発話を強調する。発話強調部312は、例えば公知のビームフォーミングアルゴリズムなどを利用して、ユーザーの発話を環境音に対して相対的に強調する。発話強調部312は、音声検知部311によって検知された環境音を元にノイズキャンセリング処理を実施して、環境音を打ち消しても良い。発話強調部312によって行われる処理により、音声データに含まれる環境音がユーザーの発話に対して相対的に抑制されるため、音質の向上と、後段の信号処理の性能と計算負荷を下げることが可能となる。発話強調部312により生成された音声データは、近距離無線通信部304を介して携帯通信端末20へと送信される。
再生制御部313は、近距離無線通信部304を介して携帯通信端末20から受信した音声データをスピーカー303から再生する。再生制御部313は、携帯通信端末20から受信した音声データにおける発話区間における音声を再生する際には、第2マイクロフォン302によって検知された環境音を元に、音声データをユーザーが聞き取りやすいように再生する。再生制御部313は、音声検知部311によって検知された環境音を元にノイズキャンセリング処理を実施して、環境音を打ち消しても良い。また、再生制御部313は、周辺騒音の大きさに連動して再生音量を大きくすることにより、相対的に再生音を聞き取りやすくしても良い。
重力センサ309は、重力の向きを検知することにより、ヘッドセット30がユーザーの右耳および左耳のどちらに装着されているのかを検知するためのセンサである。ボタン制御部314は、重力センサ309の検知結果に基づいて、第1音量ボタン307の機能と第2音量ボタン308の機能とを入れ替える。
具体的に、ボタン制御部314は、ヘッドセット30がユーザーの右耳に装着されている場合、第1音量ボタン307を音量アップボタンとして機能させるとともに、第2音量ボタン308を音量ダウンボタンとして機能させる。一方、ボタン制御部314は、ヘッドセット30がユーザーの左耳に装着されている場合、第1音量ボタン307を音量ダウンボタンとして機能させるとともに、第2音量ボタン308を音量アップボタンとして機能させる。これによって、ユーザーによる音量調節ミスを防止することができる。
マイクロフォン制御部315は、第1マイクロフォン301の機能および第2マイクロフォン302の機能の有効化/無効化を切り替える。前述したように、第1マイクロフォン301は、ユーザーの声を検出するためのマイクロフォンであり、第2マイクロフォン302は、ヘッドセット30の周囲の環境音を検出する、ノイズキャンセリング用のマイクロフォンである。一方、外付けマイクロフォン40を用いてユーザーの声を検出する場合、ユーザーの声を明瞭に検出することができ、音声データのS/N比が良くなるため、ノイズキャンセリングを行う必要が低い。また、周囲の環境音を検出する第2マイクロフォン302と外付けマイクロフォン40との位置関係は、第1マイクロフォン301との位置関係と大きく異なるため、ノイズキャンセルのアルゴリズムを大きく修正する必要がある。外付けマイクロフォン40を用いる場合にノイズキャンセリングを行わないことで、アルゴリズムの最適化を行う必要がなく、十分な性能を得ることができるので、開発コストを低減することができる。また、動作時には処理部310の処理負荷を軽減することができるとともに、電力の消費を抑制することができる。もちろん、外付けマイクロフォン40を用いた場合でもノイズキャンセルを行うことも可能である。この場合、外付けマイクロフォン40の装着を検知することで、処理部310に搭載されたノイズキャンセルアルゴリズムを外付けマイクロフォン40と第2マイクロフォン302に最適化したアルゴリズムに切り替えるように構成しても良いし、第1マイクロフォン301の機能を停止させずにノイズキャンセルのために動作させ、ユーザーの声を外付けマイクロフォン301と第1マイクロフォン301の両方で検出し、第1マイクロフォン301と第2マイクロフォン302とでノイズキャンセル用のデータを生成し、外付けマイクロフォン40の検出したユーザーの音声のノイズキャンセルを行うよう構成しても良い。
このため、マイクロフォン制御部315は、外付けマイクロフォン40がヘッドセット30の端子305に接続された場合、第1マイクロフォン301の機能および第2マイクロフォン302の機能を無効化する。一方、マイクロフォン制御部315は、外付けマイクロフォン40がヘッドセット30の端子305から取り外された場合、第1マイクロフォン301の機能および第2マイクロフォン302の機能を有効化する。
本実施形態では、ヘッドセット30の端子305に外付けマイクロフォン40が接続されることとしたが、これ以外のオプションパーツが接続されてもよい。例えば、より長時間使用するための外付けバッテリーや、よりハードな使用でも外れ難くするためのイヤーフック・イヤーループ等のオプションパーツが、ヘッドセット30の端子305に接続されてもよい。
<7.充電器の外観>
図15は、充電器の外観を示す図である。充電器50は、内部にバッテリーを有し、ヘッドセット30を充電する。充電器50は、上蓋51と、LED(Light Emitting Diode)52とを備える。ヘッドセット30を充電する場合、ユーザーは、上蓋51を開いて充電器50の中にヘッドセット30を設置する。これによって、充電器50からヘッドセット30のバッテリー321に電力が供給され、バッテリー321が充電される。
LED52は、ヘッドセット30の充電状況に応じて発光する。例えば、ヘッドセット30のバッテリー321の残量が少ない場合には、1つのLED52のみが発光し、ヘッドセット30のバッテリー321の残量が中程度の場合には、2つのLED52が発光し、ヘッドセット30のバッテリー321の充電が完了した場合には、3つのLED52が発光する。
図16は、充電器の上蓋が開いた状態を示す図である。図16に示されるように、上蓋51を開くことで充電器50の中にヘッドセット30を設置することができる。充電器50の中にヘッドセット30が設置されると、端子305を介して充電器50から電力が供給され、ヘッドセット30のバッテリー321が充電される。
充電器50の側面には、USB Type-Cケーブルを接続するためのポート53が設けられている。USB Type-Cケーブルから電力が供給されることによって、充電器50のバッテリーを充電することができる。
また、充電器50とコンピュータとをUSB Type-Cケーブルで接続することにより、コンピュータからヘッドセット30のファームウェアを更新することもできる。例えば、コンピュータから送信されたファームウェアの更新の指示がUSB Type-Cケーブルおよび充電器50を介してヘッドセット30に送信されると、ヘッドセット30の処理部310は、受信した指示に基づいてファームウェアを更新する。本実施形態では、USB Type-Cケーブルを用いることとしたが、充電およびデータ通信が可能な他の種類のケーブルを用いてもよい。
図17は、充電器の底面図である。充電器50の底面には、端子54が設けられている。端子54は、例えばポゴピンであるが、他の種類の端子であってもよい。ポート53に接続されたUSB Type-Cケーブルからの電力供給の他、端子54からの電力供給により充電器50のバッテリーを充電することもできる。
<8.充電タップの外観>
図18は、充電タップの外観を示す図である。充電タップ60は、充電器50のバッテリーを充電するための装置である。充電タップ60の側面にはポート(不図示)が設けられており、このポートにはケーブルCが接続されている。ケーブルCは、例えばUSB Type-Cケーブルであるが、充電およびデータ通信が可能な他の種類のケーブルであってもよい。充電タップ60の上面には、端子61が設けられている。端子61は、例えばポゴピンであるが、他の種類の端子であってもよい。
充電タップ60上に充電器50が設置されると、充電タップ60の端子61と充電器50の端子54とが接続される。これによって、ケーブルCから供給される電力が、充電タップ60を介して充電器50のバッテリーに供給され、充電器50のバッテリーが充電されることとなる。
ポート53(図16)にUSB Type-Cケーブルを接続して充電器50のバッテリーを充電する場合には、USB Type-Cケーブルの抜き差しによりポート53が破損し易くなる。一方、充電タップ60を用いて充電器50のバッテリーを充電する場合には、ケーブルを抜き差しする必要が無いため、充電器50のポートの破損を防止することができる。
なお、ケーブルCがコンピュータと接続されている場合、コンピュータからヘッドセット30のファームウェアを更新することもできる。例えば、コンピュータから送信されたファームウェアの更新の指示がケーブルC、充電タップ60、および充電器50を介してヘッドセット30に送信されると、ヘッドセット30の処理部310は、受信した指示に基づいてファームウェアを更新する。
また、複数の充電タップ60を並べた集中充電器を用い、複数のヘッドセット30を一括で充電してもよいし、複数のヘッドセット30のファームウェアを一括で更新してもよい。この場合、集中充電器は、ケーブルCから供給される電力や、ファームウェアの更新の指示を各充電タップに送るための複数のケーブルを内部に備える。
<9.ヘッドセットのフローチャート>
図19は、ヘッドセットによって実行されるボタン制御のフローチャートである。本フローチャートによる処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。
まず、ヘッドセット30のボタン制御部314は、重力センサ309の検知結果を取得する(S101)。次に、ボタン制御部314は、ヘッドセット30の装着位置を判定する(S102)。具体的に、ボタン制御部314は、重力センサ309により検知されたヘッドセット30に加わっている重力の向きに基づき、ヘッドセット30がユーザーの右耳および左耳のどちらに装着されているのかを判定する。
ヘッドセット30がユーザーの右耳に装着されている場合、ボタン制御部314は、第1音量ボタン307を音量アップボタンとして機能させる(S103)。また、ボタン制御部314は、第2音量ボタン308を音量ダウンボタンとして機能させ(S104)、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ヘッドセット30がユーザーの左耳に装着されている場合、ボタン制御部314は、第1音量ボタン307を音量ダウンボタンとして機能させる(S105)。また、ボタン制御部314は、第2音量ボタン308を音量アップボタンとして機能させ(S106)、本フローチャートによる処理を終了する。
本フローチャートの処理によれば、ユーザーは音量アップボタンと音量ダウンボタンとを押し間違えることが無いため、ユーザーによる音量調節ミスを防止することができる。
図20は、ヘッドセットによって実行されるマイクロフォン制御のフローチャートである。本フローチャートによる処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。
まず、ヘッドセット30のマイクロフォン制御部315は、ヘッドセット30に外付けマイクロフォン40が装着されたか否かを判定する(S201)。例えば、マイクロフォン制御部315は、マイクロフォン40から端子305を介して信号を受信したか否かに応じて、ヘッドセット30に外付けマイクロフォン40が装着されたか否かを判定する。
ヘッドセット30に外付けマイクロフォン40が装着された場合(S201:YES)、マイクロフォン制御部315は、第1マイクロフォン301の機能を無効化する(S202)。また、マイクロフォン制御部315は、第2マイクロフォン302の機能を無効化し(S203)、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ヘッドセット30に外付けマイクロフォン40が装着されていない場合(S201:NO)、マイクロフォン制御部315は、第1マイクロフォン301の機能を有効化する(S204)。また、マイクロフォン制御部315は、第2マイクロフォン302の機能を有効化し(S205)、本フローチャートによる処理を終了する。
本フローチャートの処理によれば、ヘッドセット30に外付けマイクロフォン40が装着された場合には、第1マイクロフォン301および第2マイクロフォン302を無効化してノイズキャンセリングを行わないため、処理部310の処理負荷を軽減することができるとともに、電力の消費を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のヘッドセット30は、筐体320に取り付けられ、ユーザーの外耳道に挿入されるイヤーピース35を備える。また、本実施形態のイヤーピース35は、筐体320をユーザーの耳に固定するための第1フック351および第2フック352を有し、第1フック351および第2フック352は、筐体320の中心線L1、L2、およびL3に対して互いに対称な形状を有する。これによって、ヘッドセット30は、ユーザーの右耳および左耳のどちらにも装着可能となる。
また、本実施形態のボタン制御部314は、重力センサ309の検知結果に基づいて、第1音量ボタン307の機能と第2音量ボタン308の機能とを入れ替える。これによって、ヘッドセット30が右耳および左耳のどちらに装着された場合であっても、ユーザーは音量アップボタンと音量ダウンボタンとを押し間違えることが無い。従って、ユーザーによる音量調節ミスを防止することができる。
また、本実施形態のマイクロフォン制御部315は、外付けマイクロフォン40が端子305に接続された場合、第1マイクロフォン301の機能および第2マイクロフォン302の機能を無効化する。これによって、処理部310の処理負荷を軽減することができるとともに、電力の消費を抑制することができる。
なお、本実施形態において、携帯通信端末20の各機能を実行するためのプログラムは、携帯通信端末20内のメモリに記憶されている。携帯通信端末20内のCPUは、メモリからプログラムを読み出して実行することにより、上記の各機能を実行することができる。また、ヘッドセット30の各機能を実行するためのプログラムは、ヘッドセット30内のメモリに記憶されている。ヘッドセット30内のCPUは、メモリからプログラムを読み出して実行することにより、上記の各機能を実行することができる。
また、本実施形態において、APIサーバ10の各機能を実行するためのプログラムは、APIサーバ10内のメモリに記憶されている。APIサーバ10内のCPUは、メモリからプログラムを読み出して実行することにより、上記の各機能を実行することができる。また、VoIPサーバ11の各機能を実行するためのプログラムは、VoIPサーバ11内のメモリに記憶されている。VoIPサーバ11内のCPUは、メモリからプログラムを読み出して実行することにより、上記の各機能を実行することができる。
なお、本実施形態において、ヘッドセット30の機能の一部を、携帯通信端末20に設けてもよい。例えば、携帯通信端末20は、ヘッドセット30に代えて、図14に記載の発話強調部312を備えてもよい。また、本実施形態において、携帯通信端末20の機能の一部を、ヘッドセット30に設けてもよい。例えば、ヘッドセット30は、携帯通信端末20に代えて、図3に記載のグループ通話管理部201、グループ通話制御部202、ノイズ推定部203、発話候補判定部204、発話性判定部205、および音声データ送信部206の全てまたは一部を備えてもよい。
また、本実施形態において、携帯通信端末20に代えて、図3に記載のグループ通話管理部201、グループ通話制御部202、ノイズ推定部203、発話候補判定部204、発話性判定部205、および音声データ送信部206の全てを、ヘッドセット30に設けてもよい。これによって、ヘッドセット30は、携帯通信端末20を用いることなく、VoIPサーバ11を介したグループ通話を行うことができる。
また、本実施形態において、ヘッドセット30および携帯通信端末20の機能の一部を、VoIPサーバ11に設けてもよい。例えば、VoIPサーバ11は、ヘッドセット30に代えて、図14に記載の発話強調部312を備えてもよい。また、VoIPサーバ11は、携帯通信端末20に代えて、図3に記載のグループ通話管理部201、グループ通話制御部202、ノイズ推定部203、発話候補判定部204、発話性判定部205、および音声データ送信部206の全てまたは一部を備えてもよい。この場合、VoIPサーバ11に高性能の機能を持たせることで、VoIPサーバ11は、高精度なノイズ推定、高精度な発話候補判定、および高精度な発話性判定等を行うことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 サーバ
2 クライアント
10 APIサーバ
11 VoIPサーバ
20 携帯通信端末
30 ヘッドセット
35 イヤーピース
40 外付けマイクロフォン
301 第1マイクロフォン
302 第2マイクロフォン
303 スピーカー
304 近距離無線通信部
305 端子
306 メインボタン
307 第1音量ボタン
308 第2音量ボタン
309 重力センサ
310 処理部
311 音声検知部
312 発話強調部
313 再生制御部
314 ボタン制御部
315 マイクロフォン制御部
320 筐体
321 バッテリー
351 第1フック
352 第2フック
353 キャップ
L1 中心線
L2 中心線
L3 中心線

Claims (9)

  1. 音声を出力するスピーカーと、
    前記スピーカーを内部に備える筐体と、
    前記筐体に取り付けられ、ユーザーの外耳道に挿入されるイヤーピースと、を備え、
    前記イヤーピースは、前記筐体を前記ユーザーの耳に固定するための第1フックおよび第2フックを有し、
    前記第1フックおよび前記第2フックは、前記筐体の中心線に対して互いに対称な形状を有する
    ヘッドセット。
  2. 前記ヘッドセットが前記ユーザーの右耳に装着された場合、前記第1フックは前記右耳の耳甲介艇に当接するとともに、前記第2フックは前記右耳の珠間切痕に当接し、
    前記ヘッドセットが前記ユーザーの左耳に装着された場合、前記第1フックは前記左耳の珠間切痕に当接するとともに、前記第2フックは前記左耳の耳甲介艇に当接する
    請求項1に記載のヘッドセット。
  3. 前記ヘッドセットが前記ユーザーの右耳および左耳のどちらに装着されているのかを検知するセンサを更に備える
    請求項1に記載のヘッドセット。
  4. 前記スピーカーから出力される音声の音量を調節するための第1音量ボタンおよび第2音量ボタンと、
    前記センサの検知結果に基づいて、前記第1音量ボタンの機能と前記第2音量ボタンの機能とを入れ替えるボタン制御部と、を更に備える
    請求項3に記載のヘッドセット。
  5. 前記ボタン制御部は、
    前記ヘッドセットが前記ユーザーの前記右耳に装着されている場合、前記第1音量ボタンを音量アップボタンとして機能させるとともに、前記第2音量ボタンを音量ダウンボタンとして機能させ、
    前記ヘッドセットが前記ユーザーの前記左耳に装着されている場合、前記第1音量ボタンを音量ダウンボタンとして機能させるとともに、前記第2音量ボタンを音量アップボタンとして機能させる
    請求項4に記載のヘッドセット。
  6. フレキシブルなアームを有する外付けマイクロフォンを接続するための端子を更に備える
    請求項1に記載のヘッドセット。
  7. 前記ユーザーの声を検出する第1マイクロフォンと、
    前記ヘッドセットの周囲の環境音を検出するノイズキャンセリング用の第2マイクロフォンと、
    前記外付けマイクロフォンが前記端子に接続された場合、前記第1マイクロフォンの機能および前記第2マイクロフォンの機能を無効化するマイクロフォン制御部と、を更に備える
    請求項6に記載のヘッドセット。
  8. 前記イヤーピースは、前記ユーザーの外耳道に挿入され、挿入時に外耳から内耳に向けて通貫するように形成された複数の溝もしくは穴が形成されたキャップを有する
    請求項1に記載のヘッドセット。
  9. ヘッドセットの筐体に取り付けられ、ユーザーの外耳道に挿入されるイヤーピースであって、
    前記筐体を前記ユーザーの耳に固定するための第1フックおよび第2フックを有し、
    前記第1フックおよび前記第2フックは、前記筐体の中心線に対して互いに対称な形状を有する
    イヤーピース。
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