以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<概要>
以下、モバイルバッテリーのレンタルサービスについて説明する。レンタルサービスは、各地に設置されるレンタルスポットから、モバイルバッテリーをユーザに貸し出す。ユーザは、各地に設置されるレンタルスポットへと移動してモバイルバッテリーを借りる。ユーザは、借りたモバイルバッテリーを、各地に設置されるレンタルスポットのいずれかへ返却する。つまり、ユーザが貸し出しを受けるレンタルスポットと、返却するレンタルスポットとは同一のものとは限らず別々であることもあり得る。
さらに、以下の実施形態では、モバイルバッテリーのデザインをユーザに提示して、ユーザから、レンタルのための操作を受け付ける例を説明する。
例えば、ユーザが、モバイルバッテリーの貸し出しおよび返却を行うレンタルスポットを選ぶことを容易にすることができる。複数のレンタルスポットがユーザに提示される場合に、特定のデザインのモバイルバッテリーを借りることができるレンタルスポットを抽出することで、ユーザは、複数のレンタルスポットのうちいずれのレンタルスポットを利用するかを、借りられるモバイルバッテリーのデザインに基づいて選ぶことができる。
以上のように、ユーザは、モバイルバッテリーのデザインを参照することにより、モバイルバッテリーを、複数のレンタルスポットのいずれから借りるか、いずれに返却するかを判断することが容易になる。
また、モバイルバッテリーのデザインをユーザに提示することにより、ユーザが特定のデザインのモバイルバッテリーを借りるよう動機付けを与えることもできる。例えば、キャラクターデザインが施されたモバイルバッテリーをユーザに提示することにより、当該キャラクターデザインに関心のあるユーザがレンタルサービスを利用するよう動機づけられることがあり得る。これにより、ユーザが、モバイルバッテリーのレンタルサービスを試したことがなくとも、レンタルサービスを試してみるよう促しうることとなり、レンタルサービスの利用機会を増やし得る。
<第1の実施の形態>
以下、ユーザが借りたいデザインを指定して、当該デザインのモバイルバッテリーを貸し出し、返却するためのモバイルバッテリーレンタルシステム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
<1 モバイルバッテリーレンタルシステム1の全体構成>
図1は、モバイルバッテリーレンタルシステム1の全体の構成を示す図である。
モバイルバッテリーレンタルシステム1は、ユーザの操作に応じて、モバイルバッテリーをユーザにレンタルするためのシステムである。図1に示すように、モバイルバッテリーレンタルシステム1は、端末装置10と、サーバ20と、レンタルスポット30とを含む。なお、図示していないが、レンタルスポット30は複数あり、各地に設置されている。端末装置10、サーバ20及びレンタルスポット30は、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット等、各ユーザが操作し、移動体通信システムに対応した携帯端末である。この他に、端末装置10は、例えばゲーム専用機、ウェアラブルデバイス、PC(Personal Computer)等であるとしてもよい。
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20及びレンタルスポット30と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
サーバ20は、各ユーザの情報、及び、各レンタルスポットの情報を管理する装置である。サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。
図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
レンタルスポット30は、複数のモバイルバッテリーを収容して、モバイルバッテリーのレンタルサービスを提供する装置である。例えば、レンタルスポット30は、(i)鉄道駅、空港、高速道路のサービスエリア等の、不特定多数の人が各地へ移動する際に利用する施設に設置される。よって、レンタルスポット30は、旅行客等に利用され得る。これに限らず、レンタルスポット30は、(ii)ショッピングモール、商業ビル等の商業施設、(iii)飲食店、コンテンツを記録した記録媒体をレンタルする店舗等のサービス提供店舗、(iv)コンビニエンスストア、書店、雑貨店等の小売店舗、(v)公共施設、(vi)観光地等に設置してもよい。例えば、レンタルスポット30は、商業施設で買い物をすることと、サービスの提供を受けること等を目的として来訪した顧客によって利用され得る。
レンタルスポット30は、様々なデザインのモバイルバッテリーを収容する。なお、特段のデザインが施されていないモバイルバッテリーもレンタルスポット30に収容される。当該デザインとしては、美感を起こさせる模様もしくは色彩、キャラクターの画像、コンテンツに関連する画像(例えば、コンテンツのタイトルを示す画像、コンテンツが映像により構成される場合に特定の場面を示す画像など)、所定ブランドのロゴマーク、又は広告情報(イベントの告知、クーポンなど割引で製品またはサービスが提供できることの申し出など)などが挙げられる。
図1に示すように、レンタルスポット30は、蓄電池31Aと、発電パネル31Bと、通信IF(Interface)32と、入力装置33と、出力装置34と、メモリ35と、記憶部36と、バッテリー収容部37と、レンタル処理実行部38と、プロセッサ39とを備える。また、図示していないが、レンタルスポット30は、電源装置等を有する。
蓄電池31Aは、電気を蓄えるための装置であり、二次電池、バッテリーとも称される。蓄電池31Aに電気エネルギーを蓄えておくことにより、災害等により電力系統に異常が発生して電力系統からの電力の供給が困難となった場合等において、レンタルスポット30を、非常時の電源として機能させることができる。
発電パネル31Bは、太陽光発電パネル等であり、発電した電気エネルギーを蓄電池31Aに蓄えさせる。
なお、レンタルスポット30は、蓄電池31A、発電パネル31Bのように、非常時に備えて電力を蓄えておくための機構を有さず、送電設備等から電力の供給を受けて動作させることとしてもよい。レンタルスポット30が有する貸し出し対象のモバイルバッテリーについて、災害時等の緊急事態が発生した際に、レンタルスポット30が鍵による開錠等を受け付けて、保持するモバイルバッテリーを、災害等が発生した場合に提供できることとしてもよい。
通信IF32は、レンタルスポット30が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。例えば、レンタルスポット30がビーコン信号を出力する場合に、ビーコン信号に応答した端末装置10と通信IF32を介して通信し、端末装置10から信号を受信する。
入力装置33は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、物理的なボタン等)である。
出力装置34は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
例えば、レンタルスポット30は、貸出可能なモバイルバッテリーに関する情報、レンタル処理を行うためのQRコード(登録商標)、プロモーション情報、広告などをユーザに提示しつつ、モバイルバッテリーの貸出又は返却のための操作をユーザから受け付けるためのタッチスクリーンを備える。
メモリ35は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
記憶部36は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
バッテリー収容部37は、複数のモバイルバッテリーを収容するための複数の空間であり、例えば、1つのバッテリー収容部37に1つのモバイルバッテリーを収容している。また、バッテリー収容部37は、モバイルバッテリーを送り出し又は取り込むためのガイドレール、および、貸し出されていないモバイルバッテリーが意図せず取り出されることを防止するためのロック機構等を有してよい。例えば、バッテリー収容部37は、レンタルスポット30の筐体の外面において、モバイルバッテリーの装着を受け付けるための1または複数の挿入口として構成されている。当該挿入口にモバイルバッテリーを差し込むことで、モバイルバッテリーをレンタルスポット30に収容して充電する。
レンタルスポット30は、バッテリー収容部37の各挿入口のいずれにモバイルバッテリーが収容されているか、各挿入口のモバイルバッテリーの充電度合を管理している。レンタルスポット30またはサーバ20等は、挿入口にモバイルバッテリーが収容され、充電度合が一定以上(例えば、満充電のもの)である場合に、当該モバイルバッテリーを、貸し出し可能な数としてカウントする。よって、バッテリー収容部37の各挿入口にモバイルバッテリーが挿入されている数よりも、貸し出し可能な数のほうが少ないことがあり得る。
レンタルスポット30は、各挿入口のうちモバイルバッテリーが収容されていない挿入口の数を管理している。レンタルスポット30またはサーバ20等は、当該収容されていない挿入口の数を、レンタルスポット30においてモバイルバッテリーの返却を受け付けることができる数としてカウントする。
レンタル処理実行部38は、プロセッサ39の制御により、貸出時にロック機構を解除すること、モバイルバッテリーをバッテリー収容部37から送り出すこと等の、レンタルバッテリーの貸し出し時の動作を行う。また、レンタル処理実行部38は、モバイルバッテリーの返却時にモバイルバッテリーをバッテリー収容部37に取り込むこと、モバイルバッテリーを取り込むことに応答してロック機構を有効にすること等の、レンタルバッテリーの返却時の動作を行う。これにより、レンタルスポット30は、ユーザに対し、モバイルバッテリーのレンタルサービスを提供する。
プロセッサ39は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のモバイルバッテリーレンタルシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。
タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部180へ出力する。
ディスプレイ132は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。また、カメラ160により、光学読み取り用の情報(バーコードなどの一次元コード、QRコード(登録商標)などの二次元コードを含む)を撮影することにより、撮影画像に基づいて、QRコード(登録商標)等に示される情報を読み取ることができる。
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報171を記憶する。
ユーザ情報171は、端末装置10を用いてモバイルバッテリーのレンタルサービスを利用しているユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの名称、モバイルバッテリーレンタルサービスの利用に関する情報(例えば、借りたモバイルバッテリーのID、借りたモバイルバッテリーのデザイン、貸出日時、貸出スポットID、返却日時、返却スポットID、課金金額)等が含まれる。
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部181と、送受信部182と、データ処理部183と、通知制御部184と、料金決済部186としての機能を発揮する。
入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
送受信部182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
データ処理部183は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
通知制御部184は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部184は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理等を行う。
料金決済部186は、ユーザがモバイルバッテリーのレンタルサービスを利用した履歴に応じて利用料金を決済する処理を行う。
レンタルサービスの利用料金は、ユーザがモバイルバッテリーの利用を開始してからの経過時間(利用時間)に応じて定まることとしてもよい。例えば、利用時間に応じて従量的に課金される料金体系としてもよい。また、利用時間が一定時間に達した場合に、モバイルバッテリーの返却を不要とし、モバイルバッテリーの買い取りの代金をユーザに課すこととしてもよい。つまり、利用時間に応じて、段階的に利用料金が設定されていることとしてもよい。例えば、モバイルバッテリーのレンタルの利用を開始してから第1の時間(数時間内)が経過するまでに返却する場合は、第1の利用料金とし、第1の時間が経過してから第2の時間(例えば、24時間、48時間)が経過するまでに返却する場合は、第1の利用料金よりも大きい第2の利用料金とする。利用時間が第2の時間を経過した場合に、モバイルバッテリーの買い取り代金をユーザに課すこととしてもよい(この場合、利用時間の経過に応じて従量的に加算される利用料金(例えば、第2の利用料金)についてはユーザに課さないこととしてもよい)。
決済方法としては、ユーザを特定する情報と関連づけられたプリペイド方式の残高から利用料金を決済するものがある。例えば、レンタルスポット30においてユーザがモバイルバッテリーを借りる際または返却する際に、当該ユーザの情報が関連づけられたプリペイド方式の残高から、利用料金を差し引く。
また、決済方法としては、ユーザを特定する情報とは関連づけられずICカード等の物理的な記録媒体に残高が記録されるものから利用料金を決済することもあり得る。当該記録媒体は、例えば、ユーザが当該記録媒体をリーダライタ装置に接近させることにより当該記録媒体に電力が供給され、これにより記録媒体からのデータの読み出しおよび書き込みが行われる。なお、ユーザの端末装置10に、当該記録媒体が搭載されることもあり得る。
例えば、ユーザはモバイルバッテリーのレンタルサービスを利用するため、所定のアプリケーションを端末装置10にインストールする。そして、端末装置10は、ユーザから、クレジットカード情報、携帯決済サービス事業者が提供する決済サービス(キャリア決済)に関する情報、またはスマートフォン等を使って利用料金を支払う決済サービス(モバイル決済)に関する情報の登録を受け付ける。モバイルバッテリーレンタルシステム1において端末装置10は、料金決済部186により、ユーザがモバイルバッテリーをレンタルすることに伴う決済処理(例えば、課金処理、特典を付与する処理、返金する処理)を行う。
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース281と、レンタルスポット情報データベース282、モバイルバッテリー情報データベース283等を記憶する。
ユーザ情報データベース281は、モバイルバッテリーレンタルシステム1における各ユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
レンタルスポット情報データベース282は、モバイルバッテリーを収容している各レンタルスポットに関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
モバイルバッテリー情報データベース283は、ユーザに貸し出されるモバイルバッテリーに関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
貸出スポット提示モジュール2033は、モバイルバッテリーを貸し出すレンタルスポットに関する情報をユーザに提示する処理を制御する。具体的には、ユーザがモバイルバッテリーのデザインを指定した場合に、貸出スポット提示モジュール2033は、端末装置10の位置情報によって、ユーザから所定範囲内にあり、かつ当該デザインのバッテリーを貸出可能なレンタルスポットの設置場所、各レンタルスポットが貸出可能な当該デザインのモバイルバッテリーの台数をユーザに提示する。また、ユーザがモバイルバッテリーのデザインを指定していない場合に、貸出スポット提示モジュール2033は、モバイルバッテリーのデザインにかかわらず、端末装置10の位置情報によって、ユーザから所定範囲内の各レンタルスポットの設置場所、各レンタルスポットが貸出可能なモバイルバッテリーの台数をユーザに提示する。
デザイン決定モジュール2034は、ユーザがモバイルバッテリーのデザインを指定していない場合に、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定する処理を制御する。具体的には、デザイン決定モジュール2034は、レンタルスポットが貸出可能な各モバイルバッテリーから、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインをランダムに決定してよいし、ユーザ情報に基づき、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定してもよい。
返却スポット提示モジュール2035は、モバイルバッテリーが返却可能なレンタルスポットに関する情報をユーザに提示する処理を制御する。具体的には、返却スポット提示モジュール2035は、端末装置10の位置情報によって、ユーザから所定範囲内の各レンタルスポットの設置場所、各レンタルスポットが返却可能なモバイルバッテリーの台数をユーザに提示する。
また、返却スポット提示モジュール2035は、ユーザがモバイルバッテリーの貸し出しを受けている(借りている)場合に、当該モバイルバッテリーのデザインに応じて、所定のレンタルスポットを、返却先として提示する。例えば、返却スポット提示モジュール2035は、モバイルバッテリーのデザインを特定する情報に基づいて、当該デザインに関連づけられるレンタルスポットを、返却先の候補としてユーザに提示する。例えば、モバイルバッテリーのデザインが、店舗、施設等に関連するものである場合に(例えば、飲食店舗のブランド名が含まれるデザインを有するモバイルバッテリー)、返却スポット提示モジュール2035は、デザインを特定する情報に基づいて、当該店舗、施設に設置されるレンタルスポット30を特定してユーザの端末装置10に応答することができる。
<1.3 レンタルスポット30の機能的な構成>
図4は、レンタルスポット30の機能的な構成を示す図である。図4に示すように、レンタルスポット30は、通信部301と、記憶部302と、制御部303としての機能を発揮する。
通信部301は、レンタルスポット30が外部の装置と通信するための処理を行う。
記憶部302は、レンタルスポット30が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部302は、レンタルスポット情報381、広告情報382、周辺環境情報383等を記憶する。
レンタルスポット情報381は、当該レンタルスポット30を識別する情報(レンタルスポットID)、設置場所の情報、当該レンタルスポット30が貸出可能または返却可能なモバイルバッテリーの台数、当該レンタルスポット30が貸出可能なモバイルバッテリーのデザイン、当該レンタルスポット30のレンタル履歴などの情報を含む。設置場所の情報は、設置場所の名称(建物の名称、店舗の名称など)、住所、電話番号、営業時間、休業日(レンタルスポットを利用できない時間帯)、無線通信のアクセスポイントの有無、分煙化の有無などの情報を含む。
広告情報382は、レンタルスポット30において配信する広告の情報と、広告の配信スケジュールとを含む。レンタルスポット30は、ディスプレイを有しており、広告の配信スケジュールに従って、ディスプレイに広告を表示させる。
周辺環境情報383は、レンタルスポット30の周辺の環境の情報を含み、例えば、レンタルスポット30の周辺の交通機関(鉄道、バス等)の運行状況等の情報を含む。
制御部303は、レンタルスポット30のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。
受信制御モジュール3031は、レンタルスポット30が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
送信制御モジュール3032は、レンタルスポット30が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
バッテリー送り出しモジュール3034は、モバイルバッテリーの貸出時に、モバイルバッテリーをレンタルスポット30から送り出す処理(例えば、モバイルバッテリーをバッテリー収容部37から取り出せるようにロック機構を解除する等)を制御する。
バッテリー取り込みモジュール3035は、モバイルバッテリーの返却時に、モバイルバッテリーをレンタルスポット30に取り込む処理(例えば、当該モバイルバッテリーをレンタルスポット30において充電できるよう、モバイルバッテリーがバッテリー収容部37に収容されたことを検出する等)を制御する。
ユーザ認証モジュール3036は、レンタルスポット30がモバイルバッテリーの貸し出しを行う場合、または、モバイルバッテリーの返却を受ける場合に、ユーザの情報を取得する。例えば、レンタルスポット30は、ユーザの端末装置10で読み取り可能な二次元コードを表示する。当該二次元コードは、レンタルスポット30を識別する情報を含む。端末装置10で当該二次元コードを読み取った読み取り結果(レンタルスポット30を識別する情報)と、ユーザが貸し出しまたは返却を行うことを示す情報とを、端末装置10がサーバ20へ送信する。サーバ20は、レンタルスポット30の識別情報に基づいて、当該識別情報を有するレンタルスポット30と通信し、モバイルバッテリーを貸し出しまたは返却する指示を送信し、レンタルスポット情報データベース282を更新する。サーバ20は、ユーザがモバイルバッテリーを貸し出す操作または返却する操作を行ったことに応答して、レンタルスポット30に、貸し出しまたは返却の処理を行わせて、レンタルスポット情報データベース282のモバイルバッテリーの貸し出し可能台数または返却可能台数を更新する。
非常時動作モジュール3037は、災害発生時などの非常時に、レンタルスポット30が保持するモバイルバッテリーを貸し出し可能にする。例えば、レンタルスポット30は、電力系統に異常が発生した際等に、一定期間にわたって、モバイルバッテリーの貸し出しを無料で提供することとしてもよい。また、レンタルスポット30を非常用電源または太陽光発電等により動作させて、災害に関連する情報をディスプレイに表示させることとしてもよい。
<2 データ構造>
図5は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース281、レンタルスポット情報データベース282、モバイルバッテリー情報データベース283のデータ構造を示す図である。
図5に示すように、ユーザ情報データベース281のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「属性情報」、項目「レンタルサービス利用履歴」等を含む。
項目「ユーザID」は、ユーザそれぞれを識別する情報である。
項目「ユーザ名」は、ユーザが設定した名称である。
項目「属性情報」は、ユーザの基本情報を示す情報であり、具体的には、項目「年齢」、「性別」、「住所」等を含む。例えば、ユーザがモバイルバッテリーのレンタルサービスに会員登録する際に、任意に、これらユーザの情報の入力をユーザから受け付けることとしてもよい。また、サーバ20が、ユーザのSNSアカウントと連動することにより、当該SNSからユーザの基本情報を取得することとしてもよい。
項目「レンタルサービス利用履歴」は、各ユーザがモバイルバッテリーのレンタルサービスを利用した履歴に関する情報であり、具体的には、項目「貸出履歴」、「返却履歴」、「課金履歴」等を含む。
項目「貸出履歴」は、モバイルバッテリーの貸し出しに関する履歴を示す情報であり、具体的には、(i)モバイルバッテリーをユーザに貸し出した日時、(ii)ユーザにモバイルバッテリーを貸し出すとき、モバイルバッテリーを送り出すレンタルスポット30を識別する情報(スポットID)、ユーザに貸し出したモバイルバッテリーを識別する情報(バッテリーID)等を含む。
項目「返却履歴」は、モバイルバッテリーの返却に関する履歴を示す情報であり、具体的には、(i)ユーザがモバイルバッテリーを返却した日時、(ii)ユーザにモバイルバッテリーを返却するとき、モバイルバッテリーを取り込むレンタルスポット30を識別する情報(スポットID)、ユーザに返却したモバイルバッテリーを識別する情報(バッテリーID)等を含む。
項目「課金履歴」は、モバイルバッテリーをレンタルすることにより課金した料金を示す情報である。サーバ20は、モバイルバッテリーの利用時間、即ち、モバイルバッテリーをレンタルスポット30からユーザに貸し出した時刻から、モバイルバッテリーがレンタルスポット30に返却された時刻までの期間の長さに基づいて、課金金額を算出する。ある局面において、サーバ20は、ユーザが借りたモバイルバッテリーを購入するための操作に応答して、ユーザにモバイルバッテリーの買い取り代金を課す。また、所定期間が経過してモバイルバッテリーが返却されていない場合に、当該返却されていないことに対して、ユーザにモバイルバッテリーの買い取り代金に相当する金額を課す。
サーバ20は、各ユーザにモバイルバッテリーをレンタルすることに伴って、ユーザ情報データベース281を更新する。
レンタルスポット情報データベース282のレコードのそれぞれは、項目「スポットID」と、項目「設置場所」と、項目「スロットごとのバッテリー情報」、項目「スロット使用状況」、項目「レンタル履歴」等を含む。
項目「スポットID」は、それぞれのレンタルスポット30を識別する情報である。
項目「設置場所」は、それぞれのレンタルスポット30が設置されている位置を示す情報である。レンタルスポット30が設置されている位置を示す情報には、例えば、レンタルスポット30が設置される施設の名称、当該施設におけるレンタルスポット30の位置(ビルの階層、フロアにおける位置等)等の情報が含まれることとしてもよい。また、レンタルスポット30が設置されている位置を示す情報には、住所の情報、緯度及び経度からなる座標の情報が含まれることとしてもよい。
項目「スロットごとのバッテリー情報」は、レンタルスポット30の各挿入口(以下、「スロット」と称する)に収容しているモバイルバッテリーの情報である。具体的には、各スロットに、スロット1及びスロット2のような識別番号(スロットID)を付与するとともに、各スロットに収容しているモバイルバッテリーについては、(i)モバイルバッテリーを識別する情報(バッテリーID)、(ii)各モバイルバッテリーのデザインを識別する情報(デザインコード)、(iii)各モバイルバッテリーの充電状況を記録する。
項目「スロット使用状況」は、レンタルスポット30の各スロットの現在の状況を示す情報であり、(i)スロットの総数、(ii)モバイルバッテリーを充電しているスロットの数(充電中台数)、(iii)モバイルバッテリーを貸出可能なスロットの数(貸出可能台数)、(iv)モバイルバッテリーを返却可能なスロットの数(返却可能台数)を記録する。例えば、貸出可能台数は、モバイルバッテリーを収容しているスロットのうち、充電が完了しているスロットの数と対応しており、返却可能台数は、モバイルバッテリーを収容していないスロットの数と対応している。スロットにおいて充電が完了していないモバイルバッテリーは、貸出可能台数にカウントしないこととしている。
項目「レンタル履歴」は、各レンタルスポット30がモバイルバッテリーをレンタルした結果を示す情報である。例えば、レンタル履歴としては、当該レンタルスポット30によって貸し出し又は返却したモバイルバッテリーについて、(i)貸出日時又は返却日時、(ii)モバイルバッテリーを識別する情報(バッテリーID)、(iii)各モバイルバッテリーのデザインを識別する情報(デザインコード)、(iv)貸出台数又は返却台数を記録する。
サーバ20は、各ユーザにモバイルバッテリーをレンタルすることに伴って、レンタルスポット情報データベース282を更新する。
モバイルバッテリー情報データベース283のレコードのそれぞれは、項目「バッテリーID」と、項目「デザインコード」と、項目「現在状況」、項目「レンタル履歴」、項目「利用回数」等を含む。
項目「バッテリーID」は、それぞれのモバイルバッテリーを識別する情報である。
項目「デザインコード」は、それぞれのモバイルバッテリーのデザインを識別する情報である。
項目「現在状況」は、各モバイルバッテリーがレンタルスポットに収容されている情報、又はユーザに貸し出されている情報である。例えば、レンタルスポットに収容されている場合、当該レンタルスポットのスポットID、所在しているスロットのスロットID、及び充電状態を記録する。ユーザに貸し出されている場合に、当該ユーザのユーザIDを記録する。
項目「レンタル履歴」は、それぞれのモバイルバッテリーがレンタルされた結果を示す情報である。例えば、レンタル履歴としては、(i)各モバイルバッテリーの貸出日時又は返却日時、(ii)貸出又は返却のレンタルスポットのスポットIDを記録する。項目「レンタル履歴」において、モバイルバッテリーの貸出日時及び返却日時に基づいて、モバイルバッテリーが貸し出された期間の累計を記録することとしてもよい。
項目「利用回数」は、それぞれのモバイルバッテリーが貸し出された合計の回数を示す情報である。また、モバイルバッテリーがユーザに購入されているとき、当該購入の行動を記録する。例えば、サーバ20は、ユーザがモバイルバッテリーを購入する処理を行った日時(モバイルバッテリーがユーザにより所有されるものとなったタイミング)、購入を行ったユーザの情報を記録する。これにより、ユーザがモバイルバッテリーをレンタルする操作を行ってから、モバイルバッテリーを購入する処理を行うまでの期間を計測することができる。
サーバ20は、各ユーザにモバイルバッテリーをレンタルすることに伴って、モバイルバッテリー情報データベース283を更新する。また、レンタル対象のモバイルバッテリーが追加されることに伴い、モバイルバッテリー情報データベース283にレコードが追加される。サーバ20は、新たにレンタル対象のモバイルバッテリーが追加され、レンタルスポット30において充電が完了して初めてレンタル可能となったタイミングを記録することとしてもよい。これにより、特定のデザインのモバイルバッテリーが追加されてから、ユーザによって貸し出されるまでの期間を計測することができる。
<3 動作>
以下、図6、図7を参照しながら、モバイルバッテリーレンタルシステム1によるモバイルバッテリーの貸出処理及び返却処理について説明する。
図6は、第1の実施の形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステム1により、モバイルバッテリーの貸出処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。以下の例では、端末装置10の位置に基づいて所定範囲内の距離にあるレンタルスポット30に収容されているモバイルバッテリーのデザインをユーザに提示し、ユーザがデザインを指定してモバイルバッテリーをレンタルする例を説明する。
ステップS611において、端末装置10の制御部180は、ユーザから、モバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポットを探すための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、端末装置10にインストールされているアプリケーションを用いて、自分の位置情報を提供するとともに、所定範囲内のモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポットを探すためのリクエストをサーバ20に送る。
ステップS612において、端末装置10は、ユーザから、モバイルバッテリーのデザインを指定して借りるか否かの入力操作を受け付ける。ステップS611におけるリクエストに応答して、ステップS612において、端末装置10は、デザインを指定してモバイルバッテリーを借りるための操作部、及び、デザインを指定せずにモバイルバッテリーを借りるための操作部をディスプレイ132に表示させることで、ユーザに選択肢を提示する。ユーザは当該2つの操作部への入力操作により、モバイルバッテリーの借り方を決める。
ステップS613において(ステップS612でYESの場合、つまり、モバイルバッテリーのデザインを指定して借りることをユーザが選択した場合)、端末装置10は、ユーザから、モバイルバッテリーのデザインを指定するための操作を受け付ける。例えば、ステップS612におけるユーザの入力操作(デザインを指定して借りることをユーザが選択する入力操作)に応答して、端末装置10は、端末装置10の位置から所定範囲内のレンタルスポットが貸出可能な全てのモバイルバッテリーのデザインをディスプレイ132に表示させる。例えば、端末装置10は、サーバ20に、端末装置10の位置から所定範囲内の距離にあるレンタルスポットが貸出可能なモバイルバッテリーのデザインのリストを要求し、サーバ20からの応答結果に基づいて、ユーザに対し、レンタルするモバイルバッテリーのデザインの候補を提示する。ユーザはこれらのデザインから、借りたいデザインを指定する。
ステップS621において、サーバ20のプロセッサ29は、端末装置10の要求に応答して、レンタルスポット情報データベース282を参照することにより、端末装置10の位置から所定範囲内の距離にあるレンタルスポット30を特定する。サーバ20は、当該レンタルスポット30において貸し出し可能なモバイルバッテリーのデザインのリストを端末装置10へ応答する。
また、サーバ20は、ユーザのデザインを指定する操作に応答して、端末装置10の位置情報に基づき、レンタルスポット情報データベース282又はモバイルバッテリー情報データベース283を照合することにより、ユーザから所定範囲内の、指定されたデザインのモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポットを提示する。つまり、サーバ20は、端末装置10から、ユーザが指定したデザインの情報を受信すると、レンタルスポット情報データベース282を参照することにより、ユーザによって指定されたデザインのモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポット特定する。サーバ20は、特定したレンタルスポットの情報を端末装置10へ応答することにより、端末装置10に、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーをレンタル可能なレンタルスポットをユーザに提示する。
ステップS614において、端末装置10は、ユーザから、提示されたレンタルスポットからモバイルバッテリーを借りるための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、ステップS621に提示された複数のレンタルスポットのうち、一つのレンタルスポット30まで移動する。そして、端末装置10は、当該レンタルスポット30を識別する情報に基づいて、当該レンタルスポット30において、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーを借りるための貸出の要求をサーバ20へ送信する。例えば、レンタルスポット30は、ディスプレイ(出力装置34)に、レンタルスポット30を識別する情報を含む二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))を表示している。端末装置10は、レンタルスポット30のディスプレイ(出力装置34)に表示される二次元コードを、カメラ160等の撮影画像に基づき読み取る。これにより、端末装置10は、当該レンタルスポット30から、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーを借りるための貸出の要求をサーバ20に送信する。
ステップS622において、サーバ20は、端末装置10から、モバイルバッテリーの貸出の要求を受信する。当該貸出の要求には、レンタルスポット30を識別する情報、ユーザが指定したデザインの情報等が含まれる。サーバ20は、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーを貸出すようにレンタルスポット30に指示を送信する。例えば、サーバ20は、ステップS614における貸出の要求に応答して、レンタルスポット情報データベース282を照合することにより、指定されたデザインのモバイルバッテリーを収容しているスロットを特定し、当該スロットからモバイルバッテリーを送り出すような貸出の指示を、レンタルスポット30に送信する。
ステップS631において、レンタルスポット30は、指定されたデザインのモバイルバッテリーを送り出す。例えば、レンタルスポット30は、サーバ20からの貸出の指示に応答して、ステップS622において特定されたスロットから、ユーザによって指定されたデザインのモバイルバッテリーを送り出す。レンタルスポット30は、ユーザに対しモバイルバッテリーを貸し出したことに応答して、サーバ20に、貸出の完了を送信する。例えば、レンタルスポット30は、スロットから、モバイルバッテリーを取り出し可能にロックを解除したこと、ユーザがスロットからモバイルバッテリーを抜き出したことを検出したこと等に基づいて、貸出の完了をサーバ20へ送信する。サーバ20は、レンタルスポット30から、貸出の完了を受信することにより、端末装置10へ、モバイルバッテリーの貸出が行われたことを示す通知(貸出の完了の通知)を送信する。
ステップS615において、端末装置10は、サーバ20から、モバイルバッテリーの貸出完了の通知を受信することにより、レンタルスポット30から、指定されたデザインのモバイルバッテリーをレンタル中である場合の処理を行う。例えば、モバイルバッテリーの利用時間をカウントし、利用時間に基づいて利用料金を算出してユーザに提示する処理等を行う。また、ユーザに対し、モバイルバッテリーを返却可能なレンタルスポット30を提示する処理(返却可能なスロットがあるレンタルスポットをサーバ20へ問い合わせる処理等)を行う。モバイルバッテリーの利用時間は、ユーザがモバイルバッテリーを受け取った時点(例えば、レンタルスポット30においてモバイルバッテリーを送り出した時点)から起算することとしてもよい。
ステップS623において、サーバ20は、端末装置10及びレンタルスポット30と通信を行うことにより、最新のレンタルサービス利用状況を取得し、ユーザ情報データベース281、レンタルスポット情報データベース282及びモバイルバッテリー情報データベース283を更新する。
以上のように、ユーザがモバイルバッテリーのデザインを指定した場合に、端末装置10は、当該指定されたデザインのモバイルバッテリーをレンタル可能なレンタルスポットをユーザに提示する。これにより、例えば、モバイルバッテリーをユーザに提供可能なレンタルスポットが、ユーザの位置(つまり、端末装置10の位置)の周囲に複数あるような場合において、ユーザが、どのレンタルスポットを利用するかを、バッテリーのデザインに基づいて絞り込むことができることとなり、ユーザが、貸出を受けるためのレンタルスポットを決定することがよりいっそう容易になる。
一方、ユーザがモバイルバッテリーのデザインを指定せず、レンタルをすることもある(ステップS612においてNO、つまり、モバイルバッテリーのデザインを指定しないで借りることをユーザが選択した場合)。サーバ20は、ユーザが貸出を受けようとするレンタルスポット30において貸出可能なデザインのうち、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定する。
ステップS624において(ステップS612でNOの場合、つまり、モバイルバッテリーのデザインを指定しないで借りることをユーザが選択した場合)、サーバ20は、デザインにかかわらず、モバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポットを提示する。例えば、端末装置10は、ステップS612においてモバイルバッテリーのデザインを指定せずに借りるための入力操作を受け付ける。端末装置10は、当該入力操作に応答して、端末装置10の位置情報に基づき、レンタルスポットの情報をサーバ20へ要求する。サーバ20は、端末装置10からの要求を受信することに応答して、レンタルスポット情報データベース282又はモバイルバッテリー情報データベース283を参照することにより、ユーザから所定範囲内のレンタルスポットを特定する。当該レンタルスポットは、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーが貸出可能か否かにかかわらず特定される。サーバ20は、特定したレンタルスポットを端末装置10へ応答することにより、端末装置10のディスプレイ132に、端末装置10の位置から所定範囲内の距離にあるレンタルスポットを表示させる。
ステップS616において、端末装置10は、ユーザから、提示されたレンタルスポットからモバイルバッテリーを借りるための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、ステップS624によりサーバ20から提示された複数のレンタルスポットのうち、一つのレンタルスポット30まで移動する。そして、端末装置10は、ユーザの操作により、当該レンタルスポット30のQRコード(登録商標)(レンタルスポット30の識別情報を含む)を読み取ることにより、当該レンタルスポット30からモバイルバッテリーを借りるための貸出の要求をサーバ20に送信する。
ステップS625において、サーバ20は、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定する。例えば、サーバ20は、ステップS616における端末装置10からの貸出の要求に応答して、当該要求に含まれるレンタルスポット30の識別情報に基づいて、レンタルスポット情報データベース282を参照することにより、レンタルスポット30が貸出可能なモバイルバッテリーを特定する。サーバ20は、貸出可能なモバイルバッテリーのうち、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定し、当該デザインのモバイルバッテリーを収容しているスロットからモバイルバッテリーを送り出すような貸出の指示を、レンタルスポット30に送信する。
デザインを決定するための方法としては、レンタルスポット30が貸出可能なモバイルバッテリーから、デザインをランダムに決定してよいし、ユーザ情報に基づいてデザインを決定してもよい。例えば、サーバ20は、ユーザ情報データベース281を参照することにより、ユーザの属性に基づいて、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定してもよい。例えば、ユーザの年齢および性別に基づいて、ユーザが20代の女性の場合に、サーバ20は、ユーザ情報データベース281及びレンタルスポット情報データベース282を照合することにより、化粧品情報を含むデザインを選択してスロットを特定する。サーバ20は、当該スロットからモバイルバッテリーを送り出すような貸出の指示を、レンタルスポット30に送信する。
また、サーバ20は、ユーザの位置に関する情報(端末装置10の位置、ユーザの職場等の住所)に基づいて、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定してもよい。例えば、端末装置10が特定の位置にある場合(例えば、歓楽街など)、サーバ20は、当該特定の位置にある施設、店舗等のデザインを有するモバイルバッテリーを貸し出すと決定する。例えば、サーバ20は、レンタルスポット情報データベース282を参照することにより、デザインに関連する広告主のレンタルスポット30の住所を取得して、ユーザの位置に関する情報と、当該住所とに基づいて、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定する。
また、サーバ20は、ユーザ情報データベース281を参照し、ユーザの行動履歴(項目「レンタルサービス利用履歴」等)、例えば、ユーザがモバイルバッテリーを頻繁に借りるレンタルスポット30、モバイルバッテリーを頻繁に返却するレンタルスポット30の情報に基づいて、当該位置に関連するデザインのモバイルバッテリーを貸し出すと決定してもよい。
また、サーバ20は、過去にユーザに貸し出されたモバイルバッテリーのデザインの履歴に基づいて、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定してもよい。例えば、ユーザが過去に指定したデザイン(ステップS612)に関連するデザイン、または、ユーザが過去に指定したデザインとは関連度が比較的低いデザインを、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインとして決定してもよい。なお、ステップS612等において、ユーザがデザインを指定した場合も、ユーザが指定したデザインに関連するデザイン(例えば、広告主が同一のデザイン、ユーザがキャラクター等のデザインを指定した場合に、当該キャラクタ―等が登場するコンテンツが含まれるデザイン等)を、ユーザにおすすめとして端末装置10のディスプレイ132に表示する等により提示してもよい。
ステップS632において、レンタルスポット30は、決定されたデザインのモバイルバッテリーを送り出す。例えば、レンタルスポット30は、サーバ20からの貸出の指示に応答して、ステップS625に特定されたスロットから、決定されたデザインのモバイルバッテリーを送り出す。レンタルスポット30は、ユーザに対しモバイルバッテリーを貸し出したことに応答して、サーバ20に、貸出の完了を送信する。サーバ20は、レンタルスポット30から、貸出の完了を受信することにより、端末装置10へ、モバイルバッテリーの貸出が行われたことを示す通知(貸出の完了の通知)を送信する。
ステップS617において、端末装置10は、サーバ20から、モバイルバッテリーの貸出完了の通知を受信することにより、レンタルスポット30から、サーバ20において決定されたデザインのモバイルバッテリーをレンタル中である場合の処理を行う。モバイルバッテリーの利用時間は、受け取りの時点から起算する。
ステップS626において、サーバ20は、端末装置10及びレンタルスポット30と通信を行うことにより、最新のレンタルサービス利用状況を取得し、ユーザ情報データベース281、レンタルスポット情報データベース282及びモバイルバッテリー情報データベース283を更新する。
上記一連の処理により、端末装置10、サーバ20、およびレンタルスポット30は、モバイルバッテリーの貸出処理を完了する。
図7は、第1の実施の形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステム1により、モバイルバッテリーの返却処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS711において、端末装置10は、ユーザから、モバイルバッテリーが返却可能なレンタルスポットを探すための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、端末装置10にインストールされているアプリケーションを用いて、自分の位置情報を提供するとともに、所定範囲内のモバイルバッテリーが返却可能なレンタルスポットを探すためのリクエストをサーバ20に送る。
ステップS721において、サーバ20は、モバイルバッテリーが返却可能なレンタルスポットを提示する。例えば、サーバ20は、端末装置10の位置情報に基づき、レンタルスポット情報データベース282を照合することにより、ユーザから所定範囲内のレンタルスポット30を端末装置10へ応答する。サーバ20は、レンタルスポット情報データベース282を参照することにより、空きスロット(返却可能なスロット)があるレンタルスポットを端末装置10へ応答してもよい。
ステップS712において、端末装置10は、ユーザから、提示されたレンタルスポットにモバイルバッテリーを返却するための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、ステップS721においてサーバ20が提示した複数のレンタルスポットのうち、一つのレンタルスポット30まで移動する。端末装置10は、ユーザから、モバイルバッテリーを返却するレンタルスポットを指定する操作を受け付けることとしてもよい。例えば、端末装置10の位置から所定範囲内のレンタルスポットで、空きスロットがあるレンタルスポットを指定することにより、当該レンタルスポット30において、ユーザがモバイルバッテリーを返却するためのスロットが確保されることとしてもよい。
なお、端末装置10は、ステップS712の処理を行わず、ユーザが、レンタルスポット30の空いているスロットにモバイルバッテリーを挿入することにより返却を行えることとしてもよい。レンタルスポット30の空きスロットにモバイルバッテリーが挿入されることにより、レンタルスポット30が、サーバ20へ、モバイルバッテリーの返却を受け付けたことを示す信号を送信する。サーバ20は、レンタルスポット30から受信した信号に基づいて、当該モバイルバッテリーがレンタルスポット30に返却されたことを記録する。サーバ20は、端末装置10に、モバイルバッテリーが返却されたことを示す信号を送信する。
ステップS731において、レンタルスポット30は、モバイルバッテリーを取り込む。例えば、レンタルスポット30は、ステップS712における返却の要求に応答して、ユーザがスロットに挿入したモバイルバッテリーを取り込む。モバイルバッテリーの利用時間は、取り込みの時点に終了する。
ステップS722において、サーバ20は、端末装置10及びレンタルスポット30と通信を行うことにより、最新のレンタルサービス利用状況を取得し、ユーザ情報データベース281、レンタルスポット情報データベース282及びモバイルバッテリー情報データベース283を更新する。
上記一連の処理により、モバイルバッテリーの返却処理は完了される。
<4 画面例>
図8は、本開示の第1の実施の形態における端末装置10の画面例を示す図である。
図8の画面例(A)は、デザインを指定してモバイルバッテリーを借りるための操作をユーザから受け付けた場合、指定されたデザインのモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポット30に関する情報をユーザに提示する局面を示す図である。
画面例(A)に示すように、ユーザの端末装置10において、ユーザの現在地と、現在地から所定範囲内にあり、指定されたデザインのモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポット830A、830Bとを、地図上に表示している。また、ユーザの端末装置10において、各レンタルスポット830A、830Bの設置場所、各レンタルスポット830A、830Bにおいて、指定されたデザインのモバイルバッテリーの貸出可能台数、デザインにかかわらず貸出可能なモバイルバッテリーの合計台数、各レンタルスポットまでのルートなどを表示するとしてもよい。例えば、地図上に表示されるレンタルスポットの画像(830A、830B)へのタップ操作に応答して、各レンタルスポットの情報およびルートを表示させる。これにより、好みのデザインのモバイルバッテリーを借りるための有益な情報をユーザに提供し、ユーザを適宜なレンタルスポットに案内することができる。
また、画面例(A)において、ユーザがデザインを指定してモバイルバッテリーの貸出を受けるか、デザインを指定せずモバイルバッテリーの貸出を受けるかをユーザが切り替え可能であるとしてもよい。例えば、端末装置10は、画面例(A)に示すように地図を表示しつつ、企業、キャラクター等とコラボレーションして作成されたデザインのモバイルバッテリーがレンタル可能であることを示す画像を表示する。端末装置10は、ユーザから、当該画像を指定する操作を受け付けることにより、コラボレーションにより作成されたデザインのモバイルバッテリーを貸し出し可能なレンタルスポット30をユーザが認識できるようディスプレイ132に表示する。例えば、複数のレンタルスポットのうち、当該デザインのモバイルバッテリーを貸し出し可能なレンタルスポット30のみを、地図とともにディスプレイ132に表示することとしてもよいし、複数のレンタルスポットのうち、当該デザインのモバイルバッテリーを貸し出し可能なレンタルスポット30を強調して表示することとしてもよい。例えば、地図においてレンタルスポット30の位置を示す画像を、当該デザインのモバイルバッテリーの貸出が可能なことを示す画像(例えば、デザインの少なくとも一部を含む画像)としてもよい。
図8の画面例(B)は、指定されたデザインのモバイルバッテリーを貸し出す旨の通知をユーザに表示させる局面を示す図である。
画面例(B)に示すように、レンタルスポット30が、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーを送り出した後、貸出完了の通知を端末装置10に表示させる。これにより、借りたいデザインのモバイルバッテリーの貸出完了、及びモバイルバッテリーの利用期間の起算をユーザに知らせて、ユーザ体験を向上させることができることができる。
図8の画面例(C)は、デザインを指定せずにモバイルバッテリーを借りるための操作を受け付けた場合、デザインにかかわらずモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポット30に関する情報をユーザに提示する局面を示す図である。
画面例(C)に示すように、ユーザの端末装置10において、ユーザの現在地と、現在地から所定範囲内にあり、デザインにかかわらずモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポット830C、830Dとを、地図上に表示している。また、ユーザの端末装置10において、各レンタルスポット830C、830Dの設置場所、各レンタルスポット830C、830Dにおいて、デザインにかかわらず貸出可能なモバイルバッテリーの合計台数、各レンタルスポットまでのルートなどを表示するとしてもよい。例えば、地図上に表示されるレンタルスポットの画像(830C、830D)へのタップ操作に応答して、各レンタルスポットの情報およびルートを表示させる。デザインにかかわらずモバイルバッテリーを借りるための有益な情報をユーザに提供し、ユーザを適宜なレンタルスポットに案内することができる。
図8の画面例(D)は、モバイルバッテリーが返却可能なレンタルスポット30に関する情報をユーザに提示する局面を示す図である。
画面例(D)に示すように、ユーザの端末装置10において、ユーザの現在地と、現在地から所定範囲内にあり、モバイルバッテリーが返却可能なレンタルスポット830E、830Fとを、地図上に表示している。また、ユーザの端末装置10において、各レンタルスポット830E、830Fの設置場所、各レンタルスポット830E、830Fに返却可能なモバイルバッテリーの合計台数、各レンタルスポットまでのルートなどを表示するとしてもよい。例えば、地図上に表示されるレンタルスポットの画像(830E、830F)へのタップ操作に応答して、各レンタルスポットの情報およびルートを表示させる。モバイルバッテリーを返却するための有益な情報をユーザに提供し、ユーザを適宜なレンタルスポットに案内することができる。
<小括>
以上のように、本実施の形態においては、モバイルバッテリーに独自のデザイン性を持たせて、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーを貸し出すことが可能である。これにより、独自のデザイン性で既存のサービスとの差別化を図りつつ、ユーザがモバイルバッテリーのレンタルサービスをよりいっそう利用するよう、動機付けを与えることができる。
<第2の実施の形態>
以下、ユーザが借りたいデザインを指定して、当該デザインを含む複数のデザインからランダムに抽選したデザインのモバイルバッテリーを貸し出し、返却するためのモバイルバッテリーレンタルシステムについて説明する。
<1 モバイルバッテリーレンタルシステムの全体構成>
第2の実施の形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステムの全体の構成、端末装置10、レンタルスポット30の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。サーバ20の構成については、デザイン決定モジュール2034の機能以外、第1の実施の形態と同様である。以下、第2の実施の形態におけるデザイン決定モジュール2034の機能について説明する。
第1の実施の形態におけるデザイン決定モジュール2034は、ユーザがモバイルバッテリーのデザインを指定していない場合に、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインを決定する処理を制御する。一方、第2の実施の形態におけるデザイン決定モジュール2034は、上記処理だけではなく、ユーザがモバイルバッテリーのデザインを指定した場合に、当該デザインを含む複数のデザインからランダムにデザインを抽選する処理を制御する。具体的には、第2の実施の形態におけるデザイン決定モジュール2034は、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーを収容しているレンタルスポットが貸出可能な各モバイルバッテリーから、ユーザに貸し出すモバイルバッテリーのデザインをランダムに抽選する。
つまり、第2の実施の形態では、ユーザが指定したデザインが当選して手に入れられる可能性があるし、ユーザが指定したデザインとは別のデザインが当選する可能性もある。これにより、ユーザに対し、モバイルバッテリー自体の機能(充電機能)を提供しつつ、新たなデザインのモバイルバッテリーをユーザが手にすることにより、ユーザが当該デザインに関心を持つ可能性を高めることができ得る。
<2 データ構造>
第2の実施の形態におけるデータ構造は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
<3 動作>
以下、図9、図7を参照しながら、第2の実施の形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステムによるモバイルバッテリーの貸出処理及び返却処理について説明する。
図9は、第2の実施の形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステムにより、モバイルバッテリーの貸出処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図9に示すステップS911~S912の処理は、第1の実施の形態におけるステップS611~S612(図6を参照)の処理と同様であるので、繰り返して説明しない。
ステップS913において(ステップS912でYESの場合、つまり、モバイルバッテリーのデザインを指定して借りることをユーザが選択した場合)、端末装置10は、ユーザから、モバイルバッテリーのデザインを少なくとも1つ指定するための操作を受け付ける。例えば、ステップS912におけるユーザの入力操作(デザインを指定して借りることをユーザが選択する入力操作)に応答して、端末装置10は、サーバ20に、モバイルバッテリーのデザインのリストを要求する。サーバ20は、端末装置10の位置にかかわらず、モバイルバッテリーレンタルシステム1で提供しているモバイルバッテリーのデザインのリストを端末装置10へ応答することとしてもよいし、プロモーション中のデザインのリストを端末装置10へ応答することとしてもよい。なお、サーバ20は、端末装置10の位置から所定範囲内のレンタルスポットが貸出可能な全てのモバイルバッテリーのデザインを端末装置10へ応答することとしてもよい。ユーザはこれらのデザインから、借りたいデザインを少なくとも1つ指定する。つまり、端末装置10は、ユーザから、希望するデザインを指定する操作を受け付ける。
ステップS921において、サーバ20は、指定されたデザインのモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポットを提示する。なお、ユーザが、複数のデザインを指定した場合、サーバ20は、指定したデザインの少なくとも一部のデザインのモバイルバッテリーを貸出可能なレンタルスポットを端末装置10へ応答することとしてもよいし、指定したデザインのいずれも貸出可能なレンタルスポットを端末装置10へ応答することとしてもよい。
例えば、サーバ20は、ユーザのデザインを指定する操作に応答して、端末装置10の位置情報に基づき、レンタルスポット情報データベース282又はモバイルバッテリー情報データベース283を参照することにより、ユーザから所定範囲内の、指定されたデザインのモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポットを端末装置10のユーザへ提示する。
ステップS913において、端末装置10は、ユーザが1つのデザインを指定した場合に、当該デザインが貸出可能なレンタルスポットをディスプレイ132等において提示する。端末装置10は、ユーザが複数のデザインを指定した場合に、当該複数のデザインのいずれも貸出可能なレンタルスポットを提示することとしてもよい。
ステップS914において、端末装置10は、ユーザから、提示されたレンタルスポットからモバイルバッテリーを借りるための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、ステップS921においてサーバ20が提示した複数のレンタルスポットのうち、一つのレンタルスポット30まで移動する。そして、端末装置10は、ユーザの操作により当該レンタルスポット30のQRコード(登録商標)を読み取ることにより、当該レンタルスポット30から指定したデザインのモバイルバッテリーを借りるための貸出の要求をサーバ20に送信する。
ステップS922において、サーバ20は、指定されたデザインを含む複数のデザインから、ランダムにデザインを抽選する。例えば、ユーザがデザインAを指定して借りたい場合、ユーザが利用しているレンタルスポット30には、デザインAのモバイルバッテリーが収容しているが、デザインAのモバイルバッテリーを確定的に貸し出すかわりに、サーバ20は、レンタルスポット30が貸出可能な全てのデザインから、ランダムにデザインを抽選する。サーバ20は、レンタルスポット情報データベース282を照合することにより、ランダムにデザインを抽選し、当選したデザインのモバイルバッテリーを収容しているスロットを特定し、当該スロットからモバイルバッテリーを送り出すような貸出の指示を、レンタルスポット30に送信する。
つまり、ステップS922では、ユーザが指定したデザインが当選する可能性があるし、ユーザが指定したデザインとは別のデザインが当選する可能性もある。
ステップS931において、レンタルスポット30は、抽選されたデザインのモバイルバッテリーを送り出す。例えば、レンタルスポット30は、サーバ20からの貸出の指示に応答して、ステップS922に特定されたスロットから、抽選されたデザインのモバイルバッテリーを送り出す。
ステップS915において、端末装置10は、レンタルスポット30から、抽選されたデザインのモバイルバッテリーをレンタル中である場合の処理を行う。モバイルバッテリーの利用時間は、受け取りの時点から起算する。
ステップS923、S916、S917、S924、S925、S926、S932の処理は、第1の実施の形態におけるステップS623、S616、S617、S624、S625、S626、S632(図6を参照)の処理と同様であるので、繰り返して説明しない。
上記一連の処理により、モバイルバッテリーの貸出処理は完了される。
第2の実施の形態におけるモバイルバッテリーの返却処理は、第1の実施の形態(図7を参照)と同様であるので、繰り返して説明しない。
<4 画面例>
図10は、本開示の第2の実施の形態における端末装置10の画面例を示す図である。
図10の画面例(A)は、デザインを少なくとも1つ指定してモバイルバッテリーを借りるための操作をユーザから受け付けた場合、指定されたデザインのモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポット30に関する情報をユーザに提示する局面を示す図である。
画面例(A)には、ユーザが1つのデザインを指定した場合、当該デザインが貸出可能なレンタルスポット(図示するように、レンタルスポット1030A、1030B)を提示する。ユーザが複数のデザインを指定した場合に、当該複数のデザインのいずれも貸出可能なレンタルスポットを絞って提示する。そのほかの画面構成は図8の画面例(A)と同様である。これにより、好みのデザインのモバイルバッテリーを借りるための有益な情報をユーザに提供し、ユーザを適宜なレンタルスポットに案内することができる。また、指定できるデザインの数を増やして、借りたい複数のデザインがいずれも貸出可能なレンタルスポットを提示することにより、レンタルスポットを絞り込み、利用すべきレンタルスポットを決めることを容易にすることができる。
図10の画面例(B)は、ステップS922においてデザインを抽選した結果を、端末装置10においてユーザに通知する局面を示す図である。
画面例(B)に示すように、ユーザが指定したデザインが当選したか否かの通知を端末装置10に表示させる。これにより、借りたいデザインの当選に対する期待感をユーザに与えて、抽選の結果及び貸出の完了を知らせることができる。また、ユーザがレンタルスポット30においてモバイルバッテリーの貸出を受ける場合に(例えば、端末装置10において、レンタルスポット30に表示される二次元コードを読み取ることに応答して、または、端末装置10がサーバ20に対して貸出の要求(レンタルスポット30を識別する情報を含む)を送信することに応答して)、ユーザが指定したモバイルバッテリーが抽選されるか否かの演出をディスプレイ132に表示することとしてもよい。
また、サーバ20が、レンタルスポット30から、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーをスロットから送り出したことを示す通知(貸出の完了)を受信することに応答して端末装置10に対して貸出完了を送信する。サーバ20は、ユーザが指定したデザインのモバイルバッテリーがステップS921において抽選により選ばれている場合に、ユーザが当選していることを示す情報を当該貸出完了とともに端末装置10へ送信する。端末装置10は、サーバ20から貸出完了を受信したことに応答して、端末装置10において画面例(B)のように、ユーザが指定したデザインが当選したことをディスプレイ132等によりユーザに提示することとしてもよい。
図10の画面例(C)は、端末装置10において、ユーザから、デザインを指定せずにモバイルバッテリーを借りるための操作を受け付けた場合、デザインにかかわらずモバイルバッテリーが貸出可能なレンタルスポット30に関する情報(図示するように、レンタルスポット1030C、1030D)をユーザに提示する局面を示す図である。図8の画面例(C)と同様であるので、繰り返して説明しない。
図10の画面例(D)は、モバイルバッテリーが返却可能なレンタルスポット30に関する情報をユーザに提示する局面を示す図である。図8の画面例(D)と同様であるので、繰り返して説明しない。
<小括>
以上のように、本実施の形態においては、モバイルバッテリーに独自のデザイン性を持たせて、ユーザが指定したデザインを含む複数のデザインから、デザインをランダムに抽選してレンタルすることが可能である。したがって、モバイルバッテリーの貸出により、モバイルバッテリーの機能をユーザに提供した上で、借りたいデザインの当選に対する期待感をユーザに与えて、サービスに興趣性を持たせて、ユーザ体験を向上させることができることができる。これにより、既存のサービスとの差別化を図り、単なるモバイルバッテリーのレンタルサービスから脱却することができる。
また、以上の各実施形態を組み合わせることとしてもよい。
<変形例1>
上記したモバイルバッテリーのデザインは、広告情報として機能させてよい。
(i)モバイルバッテリーのデザインは、所定ブランドに関連するものであるとしてもよい。サーバ20は、ユーザが、当該ブランドの事業者の敷地内のレンタルスポットを利用して、当該ブランドに関連するデザインのモバイルバッテリーを借りて又は返却した場合、ユーザに特典を付与する。ここでいう「特典」とは、データとして記録されるもの、例えば、ポイント、アイテム、仮想通貨又はゲームキャラクタ、クーポンなど、モバイルバッテリーレンタルサービスにおいて活用できるもの、またはユーザにとって有益なものであればよい。例えば、メッセンジャーサービスなど、モバイルバッテリーのレンタルサービス以外の他のサービスで利用できるコンテンツ(例えば、画像(スタンプとも称される)、音声等)を特典としてユーザに付与することとしてもよい。
ここで、当該モバイルバッテリーのデザインを借りること、または返却することで付与される特典は、バッテリーデザインの広告主ごとに用意されていることとしてもよい。サーバ20は、広告主ごとに、モバイルバッテリーのデザインと、特典とを関連付けて、例えばモバイルバッテリー情報データベース283において保持することとしてもよい。端末装置10は、ユーザがモバイルバッテリーの貸出を受けている場合に、当該モバイルバッテリーのデザインに基づいて、当該デザインに関連付けられる特典の内容をディスプレイ132に表示する等によりユーザに提示してもよい。ここで、端末装置10は、当該特典を受けられる場所(例えば、広告主の施設、ECサイト等)、当該特典を受けられるコンテンツ(漫画、ゲーム等)をユーザに提示してもよい。
例えば、モバイルバッテリーのデザインは、所定の飲食チェーン店のロゴマークを含む。ユーザが当該ロゴマークの付いたモバイルバッテリーを、当該飲食チェーン店の店舗に設置したレンタルスポットに返却した場合に、サーバ20は、ユーザに、飲食店又はモバイルバッテリーのレンタルに使えるクーポン等の特典を付与する。例えば、サーバ20は、特典として、デザインの広告主の店舗に設置されるレンタルスポットに返却することにより、所定ポイント(製品またはサービスの支払いに充当できるポイント等)を付与する、店舗での利用額に対して適用できるクーポンを付与する、モバイルバッテリーのレンタルサービスに利用できるクーポン(利用金額の一定割合または全額を無料)を付与する等の特典をユーザに付与する。
これにより、広告主の施設、店舗等に、ユーザがリピートする可能性を高めることができる。また、広告主の施設、店舗等が、新規の顧客を獲得する可能性を高めることができる。
以上により、広告主を示すデザイン(広告主のブランド名、ブランドロゴ、サービス名、キャラクター名などを含むデザイン)をモバイルバッテリーの外観としている場合に、広告主に関連するレンタルスポット(例えば、広告主がサービスを運営する店舗に設置するレンタルスポット、広告主が所有または運営する施設(競技場、テナントモール、アトラクション施設等)に設置するレンタルスポット等)のスロットに、当該広告主のデザインのモバイルバッテリーが収容される可能性を高めることができる。
また、サーバ20は、ユーザがモバイルバッテリーをレンタルする際に、モバイルバッテリーのデザインの広告主とは関連しないレンタルスポット30において当該デザインのモバイルバッテリーを借りる(貸出を受ける)とともに、返却時において当該デザインに関連するレンタルスポット30にモバイルバッテリーを返却することにより、ユーザに特典を付与することとしてもよい。これにより、返却を受けるレンタルスポットを設置する広告主は、顧客を獲得することができ得る。また、当該特典は、例えば割引クーポン、無料でサービスを受けられるもの等、返却を受けるレンタルスポットにおいて消費行動を伴うことにより利用できるものであってもよい。
サーバ20は、広告主から、モバイルバッテリーのレンタルサービスを運営する事業者に対して、モバイルバッテリーがレンタルされることに基づいて広告費を支払う処理をすることとしてもよい。例えば、サーバ20は、レンタルスポット30から、広告主に関連するデザインのモバイルバッテリーがユーザに貸し出されることにより、広告主から事業者へ広告費を支払う処理を行うこととしてもよい。
また、サーバ20は、広告主のデザインのモバイルバッテリーがレンタルされることにより、モバイルバッテリーのレンタルサービスの利用料金の一部または全部を、所定の団体に寄付するための処理を行うこととしてもよい。例えば、端末装置10において、所定のデザインのモバイルバッテリーをレンタルした場合に、ユーザがレンタルサービスを利用した利用料金の一部または全部を、所定の団体(慈善団体、競技施設の運営者、スポーツチームの運営者など)または個人に寄付することを画像等により表示する。例えば、複数人で構成されるグループがある場合に、グループに属する特定のメンバーのデザインのモバイルバッテリーをユーザがレンタルすることにより、当該特定のメンバーに対し、ユーザの利用料金等に基づき寄付される。この場合、サーバ20は、ユーザがレンタルサービスを利用した利用料金に基づいて広告費の額を決定し、利用料金に基づいた額を寄付するための処理を行う。
また、例えば、サーバ20は、広告主に関連するレンタルスポットから、当該広告主に関連するデザインのモバイルバッテリーをユーザがレンタルすることにより、または、広告主に関連するレンタルスポットへ、当該広告主に関連するデザインのモバイルバッテリーをユーザが返却することにより、広告主からモバイルバッテリーのレンタルサービスを運営する事業者に対して広告費を支払うよう処理することとしてもよい。この広告費は、当該ユーザが、広告主に関連するレンタルスポットが設置される店舗、施設等において支払った金額に基づいてサーバ20等が決定することとしてもよい。例えば、ユーザが、端末装置10により、QRコード(登録商標)決済などの処理を行って、広告主に関連する店舗、施設等において消費した金額の合計をサーバ20等が集計する。サーバ20は、当該ユーザが、広告主に関連する店舗、施設等に設置されるレンタルスポット30を利用してモバイルバッテリーの貸出または返却を行っている場合に、当該ユーザが消費した金額に基づいて、モバイルバッテリーのレンタルサービスを運営する事業者への広告費を算出する。例えば、サーバ20は、当該ユーザが消費した金額のうち所定割合の額を、広告費として特定することとしてもよい。
これにより、広告主の敷地内に設置したレンタルスポットへユーザを誘導し、広告主の集客率と売上を向上させ、広告主との提携関係を深めることができる。また、広告主の敷地内に設置したレンタルスポットでは、広告主に関連したデザインのモバイルバッテリーが頻繁にレンタルされているので、広告効果を向上させることができる。
(ii)モバイルバッテリーのデザインは、所定ウェブページへ接続するための通信用情報を含むものであるとしてもよい。サーバ20は、ユーザが、モバイルバッテリーのデザインに含まれる通信用情報により、所定ウェブページへ接続した場合、ユーザに特典を付与することとしてもよい。
例えば、端末装置10が、モバイルバッテリーのデザインに含まれる二次元コードを読み取って所定のウェブサイトにアクセスすることにより、当該ウェブサイトの画面をディスプレイ132に表示させる。ユーザが、当該画面を、店舗等の店員に提示することで、商品またはサービスのクーポンを受けられる、無料で所定のサービスを受けられる、モバイルバッテリーのレンタルサービスの利用料金を割り引く等の特典を受けられることとしてもよい。
例えば、モバイルバッテリーのデザインは、所定のゲームをダウンロードするためのQRコード(登録商標)当の二次元コードを含む。サーバ20は、当該二次元コードの付いたモバイルバッテリーを借りたユーザが、端末装置10により二次元コードからゲームをダウンロードした場合に、ユーザにゲーム又はモバイルバッテリーのレンタルに使えるポイント、アイテム等の特典を付与する。
また、ユーザがゲームアカウントを有している場合においても、サーバ20は、端末装置10が二次元コードを読み取ってサーバ20等へアクセスすることにより、当該ゲームアカウントに関連するゲームで利用できる特典をユーザに付与することとしてもよい。当該二次元コードは、例えば、ゲームにおけるキャンペーンを特定する情報を含んでいる。これにより、ユーザは、キャンペーンで得られる特典を獲得することができる。例えば、モバイルバッテリーをレンタルすることにより、当該モバイルバッテリーをレンタルしたこと、または、当該モバイルバッテリーに印刷される二次元コードを端末装置10で読み込むこと等により、所定のゲームで利用できるキャラクターをユーザに付与する。なお、特典内容としては、モバイルバッテリーのレンタルサービスで利用できる特典(例えば、利用料金に対するクーポン等)であってもよい。
また、モバイルバッテリーのデザインに含まれる二次元コードは、レンタルサービス以外のメッセンジャーなど他のサービスにおいて広告主が有するアカウント(SNSアカウント等)にアクセスするための情報を含むこととしてもよい。例えば、ユーザが、端末装置10において、当該二次元コードを読み取り、SNSサービスを利用するためのアプリケーションを実行して、広告主に関連するアカウントをユーザと関連付ける(例えば、当該アカウントをユーザがフォローする)、広告主に関連するアカウントをユーザが拡散する(例えば、SNSサービスにおいてユーザが広告主のアカウントを含む投稿をする等)等により、ユーザに特典がサーバ20等により付与されることとしてもよい。
これにより、モバイルバッテリーのデザインに含まれる通信用情報を介して、広告主のサービスへリンクすることを促し、広告効果を向上させることができる。
(iii)所定デザインのモバイルバッテリーを借りたユーザの端末装置に、当該デザインに関連するコンテンツを出力する。
例えば、モバイルバッテリーのデザインは、所定の映画、漫画、アニメーション、ゲーム、小説等のキャラクター、タイトルロゴ等の画像を含む。ユーザは、当該キャラクター等の画像の付いたモバイルバッテリーを借りた場合に、ユーザの端末装置10において、当該キャラクターに関連する動画を表示させることとしてもよい。例えば、端末装置10は、サーバ20から、ユーザが特定のデザインのモバイルバッテリーの貸出を受けたことを示す通知(貸出完了の通知など)を受信したことに応答して、当該デザインに関連する動画を表示することとしてもよい。
例えば、ユーザがモバイルバッテリーをレンタル中に、モバイルバッテリーのデザインに関連するキャラクター(アニメーションに登場するキャラクター等)を端末装置10のディスプレイ132に表示させて、ユーザの操作に応答して、特定の音声(キャラクターのセリフ等)を出力することとしてもよい。
また、モバイルバッテリーのデザインに関連する実在の人物を端末装置10のディスプレイ132に表示させて、当該人物に関連する映像を出力することとしてもよい。例えば、当該人物が、モバイルバッテリーをレンタルしたレンタルスポット30の位置に関連する地域において行った活動(例えば、ある地域で行った講演、演技、演奏等)に関する映像を、当該デザインのモバイルバッテリーのレンタル中、または、返却後(または返却後の所定期間)において端末装置10において出力することとしてもよい。
また、モバイルバッテリーのデザインが、ある地域を拠点とした事業者である場合に、当該事業者の事業に関するゲームを端末装置10で実行可能にしてもよい。例えば、事業者が、地域を拠点としたスポーツチームである場合に、当該スポーツに関連するミニゲームを、モバイルバッテリーのレンタル中、または、返却後において端末装置10において実行可能であるとしてもよい。
これにより、コンテンツの演出でサービスに娯楽性を持たせて、広告効果を向上させることができる。
(iv)デザインは、広告用の情報であり、所定デザインのモバイルバッテリーの利用履歴を集計し、広告主に提供する。
例えば、それぞれのデザインのモバイルバッテリーの利用履歴を集計し、これらのデザインによる広告効果を計測する。利用履歴としては、それぞれのデザインのモバイルバッテリーがどれだけ借りられたか、どれだけ購入されたか、どれだけQRコード(登録商標)が読まれたか、どれだけ広告目的のアクションが行われたか、どれだけ自社のレンタルスポットへ返却されたか、などのデータが挙げられる。サーバ20は、広告主のユーザが操作する端末装置10に、これら広告効果に関する情報を表示させる。つまり、サーバ20は、広告主のユーザの端末装置10に、広告効果のレポーティング画面を表示させる。
これにより、広告効果を計測して広告主に提供することができて、広告主に活用されることが期待できる。
(v)特定のデザインを有するモバイルバッテリーを、レンタルスポット30から送り出さず街中等において配布し、当該モバイルバッテリーをレンタルスポット30へ返却すること、または、当該モバイルバッテリーのデザインに含まれる二次元コードを端末装置10等により読み取る(例えば、当該二次元コードに示されるウェブサイトに端末装置10がアクセスする)ことにより、ユーザに特典を付与することとしてもよい。なお、当該モバイルバッテリーのデザインに含まれる二次元コードは、モバイルバッテリーのレンタルサービスを端末装置10で利用するためのアプリケーションへのリンクを含むこととしてもよい。サーバ20は、当該モバイルバッテリーについて、モバイルバッテリー情報データベース283において管理している。
なお、特定のモバイルバッテリーについては、ユーザの利用料金の支払いにかかわらず、レンタルスポット30への返却を必須ではないこととしてもよい。例えば、キャンペーン等により特定のデザインのモバイルバッテリーを、街中で配布する、レンタルスポット30等から提供する等した場合に、キャンペーン期間の終了以後は、ユーザが買い取り代金を支払わずとも、レンタルスポット30への返却を不要であるとしてもよい。これにより、キャンペーン期間が終了したモバイルバッテリーがレンタルスポット30のスロットに蓄積する可能性を下げて、新たなキャンペーンの実施時に、新たなデザインのモバイルバッテリーがレンタルされるようにする可能性をよりいっそう高めることができ得る。例えば、キャンペーンに関連するデザインのモバイルバッテリーについて、ユーザがレンタルスポット30に返却しなかったとしても、買い取り代金をユーザに課しつつ、キャンペーンの終了時に、買い取り代金に相当する特典をユーザに付与することとしてもよい。
<変形例2>
モバイルバッテリーレンタルシステム1は、モバイルバッテリーを借りたユーザから、当該モバイルバッテリーを購入するための操作に応答し、モバイルバッテリーを販売する処理を実行させてよい。
例えば、ユーザが好みのデザインのモバイルバッテリーを借りて、自分の所有物にしようとする場合に、当該モバイルバッテリーを購入するための操作を入力し、モバイルバッテリーの買い取り代金を支払うことによって、当該モバイルバッテリーを購入し、返却不要とする。買い取り代金は、例えば、モバイルバッテリーの市場価格に応じて定めることとしてもよく、予め定められた代金を設定することとしてもよい。
端末装置10は、モバイルバッテリーを購入するためのユーザの入力操作を、モバイルバッテリーを借りてから所定期間が経過する前に受け付けることとしてもよい。ここでの所定期間は、モバイルバッテリーの最大貸出可能期間である。レンタルバッテリーサービスの料金体系として、所定期間が経過してモバイルバッテリーが返却されていない場合に、当該返却されていないことに対して、ユーザにモバイルバッテリーの買い取り代金に相当する金額を課してモバイルバッテリーの返却を不要としている。ここで、端末装置10は、当該所定期間の経過を待たずして、ユーザから、モバイルバッテリーをユーザの所有物とするための操作(購入の操作)を受け付ける。端末装置10は、ユーザがモバイルバッテリーをユーザの所有物とするための操作を受け付けたことに応答して、サーバ20に対し、当該操作を受け付けたことを示す信号を送信する。サーバ20は、端末装置10から当該信号を受信したことに応答して、当該モバイルバッテリーがユーザの所有物となったことに基づいて、ユーザ情報データベース281、モバイルバッテリー情報データベース283等を更新する。
ここで、サーバ20は、ユーザが、特定のデザインのモバイルバッテリーをユーザの所有物としたことに応答して、当該ユーザに特典を付与することとしてもよい。当該特典は、ユーザが所有物としたモバイルバッテリーのデザインに関連する事業者に関するものとしてもよい。例えば、店舗等とコラボレーションをしたデザインのモバイルバッテリーをユーザが所有物とした場合に、サーバ20は、当該ユーザに、店舗で利用できるクーポン、店舗で特定の製品またはサービスを受け取れる権利等の特典を付与することとしてもよい。例えば、サーバ20は、飲食店のデザインのモバイルバッテリーをユーザの所有物としたことに基づいて、当該飲食店で利用できる割引券、当該飲食店で受け取れる追加のメニュー等を特典としてユーザに付与してもよい。
また、サーバ20は、モバイルバッテリーの貸出可能期間の経過を待たずしてユーザがモバイルバッテリーを所有物とするための操作を行ったことに対し、ユーザに特典を付与することとしてもよい。サーバ20は、当該貸し出し可能期間の経過を待たずしてユーザがモバイルバッテリーをユーザの所有物とすることにより特典を受けられることを、端末装置10によりユーザに通知することとしてもよい。例えば、端末装置10は、モバイルバッテリーをレンタル中の処理として(ステップS615等)、当該貸し出し可能期間(当該期間が経過すると買い取り代金がユーザに課される)が経過するより前に、モバイルバッテリーを買い取ることが可能であることをディスプレイ132に表示する。
これにより、独自のデザイン性を持たせることで、モバイルバッテリーを借りたユーザの購入意欲を高めて、レンタルサービスの付加価値を向上させることができる。また、早い段階での購入行為を促すことで、モバイルバッテリーをレンタルスポット30に適宜に補充したり、レンタルサービスの運営を容易にしたりすることができる。また、コラボレーション等により、レンタルサービスにデザインを提供した事業者にとっては、ユーザがいち早く当該デザインのモバイルバッテリーを所有する操作を行ったか否か(レンタルの利用開始からユーザがモバイルバッテリーを所有する操作を行うまでの期間、または、貸出可能期間の経過を待たずしてユーザがモバイルバッテリーを所有するための操作を行ったか否か)、バッテリーを所有する操作を行った位置(端末装置10の位置)などの各種情報の少なくともいずれかに基づいて、広告としての効果を測定することができる。
<その他の変形例>
以上のように、モバイルバッテリーをレンタルスポット30からレンタルすることに応答して、ユーザに対し、店舗等で利用できる特典、または、モバイルバッテリーのレンタルサービスの利用料金に対して利用できる特典を付与する例を説明した。
サーバ20は、ユーザが、レンタルスポット30からモバイルバッテリーをレンタルすることに応答してユーザに特典を付与する場合に、端末装置10において、貸出可能なモバイルバッテリーの数が所定数以上(例えば、1つ以上貸出可能)のレンタルスポットを、当該貸し出し可能なモバイルバッテリーの数が不足しているレンタルスポット(例えば、貸出可能なモバイルバッテリーがひとつもない)と区別して表示してもよい。これにより、ユーザが特典を受けることを意図する場合に、モバイルバッテリーをレンタルできないレンタルスポット30を、貸出を受けるレンタルスポットの候補から除外することが容易になるため、ユーザがレンタルスポット30を絞り込むことがよりいっそう容易になる。例えば、図8の画面例(A)等において、ユーザに対し特典を提供するレンタルスポットのうち、貸出可能な数が所定数以上のレンタルスポットを強調して表示してもよい。
また、ユーザに対し特典を提供するレンタルスポットにおいて、貸出可能なモバイルバッテリーの数が少なくなるにつれて、ユーザが当該レンタルスポットからモバイルバッテリーの貸出を受けることで特典を得られる可能性が低くなるおそれがある。そこで、端末装置10において、ユーザがモバイルバッテリーを返却するためのレンタルスポット30を検索する際に(例えば、ユーザがモバイルバッテリーをレンタル中に、レンタルスポット30の位置を示す地図をディスプレイ132に表示させる)、貸出可能なモバイルバッテリーの数が所定数以下のレンタルスポット30を強調して表示してもよいし、当該所定数以下のレンタルスポット30にモバイルバッテリーを返却することでユーザに特典を付与することとしてもよいし、当該特典が得られることをディスプレイ132に表示することとしてもよい。
<第3の実施の形態>
以下、図11~図18を参照して、第3実施形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステム1を説明する。第3実施形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステム1では、モバイルバッテリーの在庫を調整すべきモバイルスポットをユーザに提示する点が上記実施形態と異なる。以下、上記実施形態との相違点を中心に説明する。
<1 販売サーバ40の機能的な構成>
図11に示すように、サーバ20の記憶部202は、上記実施形態で備える構成に加えて、特典情報データベース284を備える。サーバ20の制御部203は、上記実施形態で備える構成に加えて、特典付与モジュール2036を備える。
特典情報データベース284は、レンタルサービスを利用するユーザに付与する特典に関する情報を付与するためのデータベースである。詳細は後述する。
特典付与モジュール2036は、ユーザに特典を付与する処理を制御する。具体的には、特典付与モジュール2036は、ユーザにレンタルサービスにおける特典が付与されるごとに、特典情報データベース284のデータを更新する。または、他の販売サービス等と連携して、当該販売サービスにおける特典が付与されるごとに、特典情報データベース284のデータを更新する仕様としてもよい。
<2 データ構造>
図12は、記憶部202が記憶する特典情報データベース284のデータ構造を示す図である。
図12に示すように、特典情報データベース284のレコードのそれぞれは、項目「特典ID」と、項目「対象サービス」と、項目「特典内容」と、項目「付与ユーザ」と、項目「有効期限」等を含む。
項目「特典ID」は、レンタルサービスのユーザに付与される特典を識別する情報である。
項目「対象サービス」は、当該特典の対象となるサービスを示す情報である。具体的には、項目「対象サービス」は、レンタルサービスを示すデータ(例えば文字列「レンタル」)を保持し得る。または、他の販売サービス等を示すデータを保持してもよい。
項目「特典内容」は、当該特典の内容を示す情報である。具体的には、項目「対象サービス」は、例えば「1日レンタル無料」などの特典に関するデータを保持し得る。例えば、レンタル料金がモバイルバッテリーの貸出を行ってからの経過時間に基づいて、1日経過するごとに150円ずつ段階的に課金される場合には、「1日レンタル無料」の特典を受けるとレンタル料金から150円が減額されることになる。なお、特典情報データベース284に保持されるレコードが他の販売サービスについてのレコードである場合には、当該販売サービスにおける特典の内容を示す情報を保持する。
項目「付与ユーザ」は、当該特典が付与されたユーザを識別する情報である。具体的には、項目「付与ユーザ」は、ユーザ情報データベース281の項目「ユーザID」(図5参照)に対応しており、いわゆる外部キーとしての情報を保持する。
項目「有効期限」は、当該特典の有効期限を示す情報である。特典の有効期限が設定されていない場合には、当該項目は入力されない。
サーバ20は、各ユーザに特典が付与されることに伴って、特典情報データベース284を更新する。
<3 動作>
図13は、第3の実施の形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステム1により、モバイルバッテリーの貸出処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS1311において、端末装置10の制御部180は、ユーザから、モバイルバッテリーのレンタルサービスを提供するアプリケーションを起動させる操作と、モバイルバッテリーの貸出を行うためのレンタルスポットを検索する操作とを受け付ける。例えば、ユーザは、端末装置10にインストールされているアプリケーションを用いて、自身の現在の位置情報を提供するとともに、所定範囲内に設置されているレンタルスポットを検索する操作を入力する。
ステップS1321において、サーバ20は、端末装置10からのリクエストに基づいて、ユーザにモバイルバッテリーを貸出可能なレンタルスポットを検索する。例えば、サーバ20は、ユーザの現在位置から所定の範囲内において、貸出可能なモバイルバッテリーの在庫があるレンタルスポットを検索する。サーバ20は、さらに、モバイルバッテリーの在庫を減らすよう調整すべきレンタルスポット(第1のレンタルスポット)を検索する。在庫を減らすよう調整すべきレンタルスポットとは、例えば、バッテリーの在庫が所定の基準を上回るレンタルスポットである。所定の基準は、レンタルバッテリーの個数に関する閾値として設定されていてもよいし、レンタルスポットのスロットの数全体に対して、貸出可能なレンタルバッテリーが収容されているスロットの比率に関する閾値として設定されていてもよい。サーバ20は、検索されたレンタルスポットを端末装置10に通知する。
ステップS1312において、端末装置10は、ユーザから、在庫を減らすよう調整すべきレンタルスポットを選択する操作を受け付ける。例えば、ユーザは、端末装置10に提示された複数のレンタルスポットの中から、在庫を減らすよう調整すべきレンタルスポットとして提示されているレンタルスポットを選択する操作を行う。
ステップS1322において、サーバ20は、選択されたレンタルスポットからのモバイルバッテリーの貸出による特典を、端末装置10に通知する。具体的には、例えば、サーバ20は、ユーザが選択した在庫を減らすよう調整すべきレンタルスポットでユーザにモバイルバッテリーを貸出した場合に、モバイルバッテリーの特典が付与されることを、端末装置10に通知する。
ステップS1313において、端末装置10は、選択されたレンタルスポットでのモバイルバッテリーの貸出のための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、選択した在庫を減らすように調整すべきレンタルスポット30まで移動する。ユーザは、レンタルスポット30のスロットからモバイルバッテリーを取り出すための操作を行う。
ステップS1331において、レンタルスポット30は、ステップS1313における貸出の操作に応答して、スロットからモバイルバッテリーを送り出す。レンタルスポット30は、モバイルバッテリーの貸出が完了したことをサーバ20へ通知する。
ステップS1323において、サーバ20は、当該貸出を行ったユーザに対して、レンタルサービスで利用可能な特典を付与する。具体的には、サーバ20は、記憶部202の特典情報データベース284に対して、当該ユーザに付与する特典に該当するレコードを追加する。サーバ20は、端末装置10に対して、特典が付与されたことを通知する。
ステップS1314において、端末装置10は、ユーザのモバイルバッテリーの貸出により、特典が付与されたことを提示する。上記一連の処理により、モバイルバッテリーの貸出処理は完了される。
図14は、第3の実施の形態におけるモバイルバッテリーレンタルシステム1により、モバイルバッテリーの返却処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS1411において、端末装置10の制御部180は、ユーザから、モバイルバッテリーのレンタルサービスを提供するアプリケーションを起動させる操作と、モバイルバッテリーを返却するためのレンタルスポットを検索する操作を受け付ける。例えば、ユーザは、端末装置10にインストールされているアプリケーションを用いて、自身の現在の位置情報を提供するとともに、所定範囲内に設置されているレンタルスポットを検索する操作を入力する。
ステップS1421において、サーバ20は、端末装置10からのリクエストに基づいて、ユーザがモバイルバッテリーを返却可能なレンタルスポットを検索する。例えば、サーバ20は、ユーザの現在位置から所定の範囲内において、モバイルバッテリーを返却するためのスロットに空きがあるレンタルスポットを検索する。サーバ20は、さらに、モバイルバッテリーの在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポット(第2のレンタルスポット)を検索する。在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットとは、例えば、バッテリーの在庫が所定の基準を下回るレンタルスポットである。所定の基準は、レンタルバッテリーの個数に関する閾値として設定されていてもよいし、レンタルスポットのスロットの数全体に対して、貸出可能なレンタルバッテリーが収容されているスロットの比率に関する閾値として設定されていてもよい。サーバ20は、検索されたレンタルスポットを端末装置10に通知する。
ステップS1412において、端末装置10は、ユーザから、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットを選択する操作を受け付ける。例えば、ユーザは、端末装置10に提示された複数のレンタルスポットの中から、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットとして提示されているレンタルスポットを選択する操作を行う。
ステップS1422において、サーバ20は、選択されたレンタルスポットへの返却による特典を、端末装置10に通知する。具体的には、例えば、サーバ20は、ユーザが選択した在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットにユーザがモバイルバッテリーを返却した場合に、モバイルバッテリーの特典が付与されることを、端末装置10に通知する。
ステップS1413において、端末装置10は、選択されたレンタルスポットへのモバイルバッテリーの返却のための操作を受け付ける。例えば、ユーザは、選択した在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポット30まで移動する。ユーザは、レンタルスポット30の空きスロットにモバイルバッテリーを挿入する。
ステップS1431において、レンタルスポット30は、ステップS1413における返却の操作に応答して、ユーザがスロットに挿入したモバイルバッテリーを取り込む。レンタルスポット30は、モバイルバッテリーの返却が完了したことをサーバ20へ通知する。
ステップS1423において、サーバ20は、当該返却を行ったユーザに対して、レンタルサービスで利用可能な特典を付与する。具体的には、サーバ20は、記憶部202の特典情報データベース284に対して、当該ユーザに付与する特典に該当するレコードを追加する。サーバ20は、端末装置10に対して、特典が付与されたことを通知する。
ステップS1414において、端末装置10は、ユーザのモバイルバッテリーの返却により、特典が付与されたことを提示する。上記一連の処理により、モバイルバッテリーの返却処理は完了される。
<4 画面例>
図15は、本開示の第3の実施の形態におけるモバイルバッテリーの貸出処理での端末装置10の画面例を示す図である。
図15の画面例(A)は、ユーザが端末装置10にインストールされたアプリケーションを用いてモバイルバッテリーの貸出を受けるレンタルスポットを検索する際に、ユーザの現在地から所定の範囲内で貸出が可能なレンタルスポットに関する情報をユーザに提示する局面を示す図である。
画面例(A)に示すように、ユーザの端末装置10において、ユーザの現在地と、現在地から所定範囲内にあるレンタルスポット150A~150Cとが、地図上に表示されている。ここで、在庫を減らすように調整すべきレンタルスポット150Cは、それ以外のレンタルスポットと識別可能な態様で提示される。識別可能な態様としては、画面例(A)に示すように、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットを他のレンタルスポットと異なる色で表示してもよい。また、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットを他のレンタルスポットと異なる大きさで表示してもよい。また、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットのみを表示させ、それ以外のレンタルスポットを非表示とする態様でもよい。ユーザがレンタルスポット150A~150Cに該当するアイコンをタップして選択することにより、それぞれのレンタルスポットにおけるモバイバッテリーの在庫の状況を表示させることができる仕様としてもよい。
図15の画面例(B)は、ユーザがタップして選択したレンタルスポットにおけるモバイルバッテリーの在庫の状況をユーザに提示する局面を示す図である。画面例(B)に示すように、ユーザがタップして選択したレンタルスポット150Aにおいて、貸出可能なモバイルバッテリーの数と、返却可能なモバイルバッテリーの数が表示される。
図15の画面例(C)は、ユーザが選択した在庫を増やすように調整すべきレンタルスポット150Cにおけるモバイルバッテリーの在庫の状況をユーザに提示する局面を示す図である。画面例(C)に示すように、レンタルスポット150Cでは、返却可能なモバイルバッテリーの数がゼロとなっている。このような場合、モバイルバッテリーの在庫を早急に減らす必要があるため、レンタルスポット150Cで貸出を受けると特典が付与されることが表示される。
なお、ユーザに付与される特典は、モバイルバッテリーの在庫の状況に応じて変動させてもよい。例えば、レンタルスポットにおけるモバイルバッテリーの在庫が満タンである場合には、最も早急に在庫を減らす必要があるため、在庫が満タン以外の場合と比較して、ユーザにとってより有利な特典を付与させてもよい。具体的には、例えば、画面例(C)に示すように、在庫が満タンのレンタルスポットで貸出を受ける場合には、ユーザによるモバイルバッテリーのレンタルにかかる費用を、在庫が満タン以外のレンタルスポットで貸出を受ける場合と比較して、より大幅に減額する特典を付与する仕様としてもよい。
図15の画面例(D)は、在庫を減らすように調整すべきレンタルスポットでモバイルバッテリーの貸出を受けたユーザに、特典が付与されたことを通知する局面を示す図である。画面例(D)に示すように、貸出により特典が適用されたことをユーザに通知する。これにより、ユーザは特典が付与されたことを確認することができる。
図16は、本開示の第3の実施の形態における端末装置10の画面例を示す図である。
図16の画面例(A)は、ユーザが端末装置10にインストールされたアプリケーションを用いて返却すべきレンタルスポットを検索する際に、ユーザの現在地から所定の範囲内で返却が可能なレンタルスポットに関する情報をユーザに提示する局面を示す図である。
画面例(A)に示すように、ユーザの端末装置10において、ユーザの現在地と、現在地から所定範囲内にあるレンタルスポット160A~160Cとが、地図上に表示されている。ここで、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポット160Cは、それ以外のレンタルスポットと識別可能な態様で提示される。識別可能な態様としては、画面例(A)に示すように、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットを他のレンタルスポットと異なる色で表示してもよい。また、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットを他のレンタルスポットと異なる大きさで表示してもよい。また、在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットのみを表示させ、他のレンタルスポットは非表示とする態様でもよい。ユーザがレンタルスポット160A~160Cに該当するアイコンをタップして選択することにより、それぞれのレンタルスポットの状況を表示させることができる仕様としてもよい。
図16の画面例(B)は、ユーザがタップして選択したレンタルスポットにおけるモバイルバッテリーの在庫の状況をユーザに提示する局面を示す図である。画面例(B)に示すように、ユーザがタップして選択したレンタルスポット160Aにおいて、貸出可能なモバイルバッテリーの数と、返却可能なモバイルバッテリーの数が表示される。
図16の画面例(C)は、ユーザが選択した在庫を増やすように調整すべきレンタルスポット160Cにおけるモバイルバッテリーの在庫の状況をユーザに提示する局面を示す図である。画面例(C)に示すように、レンタルスポット160Cでは、貸出可能なモバイルバッテリーの数がゼロとなっている。このような場合、モバイルバッテリーの在庫を早急に増やす必要があるため、レンタルスポット160Cに返却すると特典が付与されることが表示される。
なお、ユーザに付与される特典は、モバイルバッテリーの在庫の状況に応じて変動させてもよい。例えば、レンタルスポットにおけるモバイルバッテリーの在庫がゼロである場合には、最も早急に在庫を増やす必要があるため、在庫がゼロ以外の場合と比較して、ユーザにとってより有利な特典を付与させてもよい。具体的には、例えば、画面例(C)に示すように、在庫がゼロのレンタルスポットに返却する場合には、ユーザによるモバイルバッテリーのレンタルにかかる費用を、在庫がゼロ以外のレンタルスポットに返却する場合と比較して、より大幅に減額する特典を付与する仕様としてもよい。
図16の画面例(D)は、在庫を増やすように調整すべきレンタルスポットにモバイルバッテリーを返却したユーザに、特典が付与されたことを通知する局面を示す図である。画面例(D)に示すように、返却により特典が適用されたことをユーザに通知する。これにより、ユーザは特典が付与されたことを確認することができる。
<小括>
以上のように、本実施の形態においては、ユーザが、返却可能なモバイルバッテリーが少なくなって在庫を減らすように調整すべきレンタルスポットでモバイルバッテリーの貸出を受けた場合に、または、貸出可能なモバイルバッテリーが少なくなって在庫を増やすように調整すべきレンタルスポットへモバイルバッテリーを返却した場合に、当該ユーザに特典を付与する。このようにすることで、在庫を減らすように調整すべきレンタルスポットでユーザがモバイルバッテリーの貸出を受けること、または在庫を増やすように調整すべきレンタルスポットへユーザがモバイルバッテリーを返却することを促すこととなり、レンタルスポットにおけるモバイルバッテリーの在庫量を調整することが容易となる。
なお、在庫を減らすように調整すべき第1のレンタルスポット、および在庫を増やすように調整すべき第2のレンタルスポットの設定方法は、上記態様に限定されることはない。例えば、第1のレンタルスポットまたは第2のレンタルスポットとして、予め登録されているレンタルスポットをユーザに提示する仕様としてもよい。例えば、空港やターミナル駅、観光地など、利用客が多いエリアに設けられているレンタルスポットをあらかじめ第1または第2のレンタルスポットとして登録しておいてもよい。このようにすることで、利用頻度の高いレンタルスポットを、直近の在庫の状況にかかわらず第1または第2のレンタルスポットとして提示することが可能となる。
<変形例>
図17および図18を参照して、第3実施形態の変形例について説明する。変形例では、端末装置10は、アプリケーションの起動操作を促す通知をユーザに対して行う点で上記実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
<動作>
図17は第3の実施の形態の変形例におけるモバイルバッテリーレンタルシステム1により、モバイルバッテリーの返却処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS1711において、端末装置10は、ユーザがモバイルバッテリーの貸出を行ってから所定の時間経過後に、前記アプリケーションの起動操作を促す通知として、算出されたレンタル料金をユーザに通知する。レンタル料金は、例えば、モバイルバッテリーの貸出を行ってから経過した時間に基づく従量課金で算出される仕様としてもよい。例えば、レンタル料金は、モバイルバッテリーの貸出を行ってから経過した時間に基づいて、段階的に加算される仕様(例えば一日経過ごとに150円加算等)としてもよい。端末装置10は、当該加算が行われるタイミングに基づいて、レンタル料金を通知してもよい。このようにすることで、ユーザは、レンタル料金を確認してモバイルバッテリーを返却すべきタイミングを検討することができる。また、モバイルバッテリーの貸出を行ってから経過した時間に基づいてレンタル料金が通知されることとなり、端末装置10のバッテリーへの充電がある程度進んだ状態で当該通知を行うことができ、ユーザがモバイルバッテリーを返却するのを促すことができる。
後続のステップS1712~ステップS1715は、すでに説明したステップS1411~ステップS1414と同様であるため、説明は繰り返さない。
<画面例>
図18は、第3の実施の形態の変形例1における端末装置10の画面例を示す図である。
図18の画面例(A)は、ユーザの端末装置10が、ユーザにアプリケーションの起動操作を促す通知を行う局面を示す図である。
画面例(A)に示すように、端末装置10は、アプリケーションの起動操作を促す通知として、レンタル料金を画面に表示させる。ユーザは、当該通知を確認した上で、レンタルサービスのアプリケーションを起動することで、在庫を増やすように調整すべきレンタルスポット(すなわち、返却することにより特典が付与されるレンタルスポット)の位置を確認することができる。
図18の画面例(B)、(C)、(D)は、図16の画面例(A)、(C)、(D)と同様であるため、説明は繰り返さない。
<小括>
以上のようにして、変形例では、端末装置10は、アプリケーションの起動操作を促す通知をユーザに対して行う。このような構成とすることにより、モバイルバッテリーの貸出を行って所定の時間が経過したときに、特典の付与を受けるためにユーザが在庫を増やすよう調整すべき第2のレンタルスポットにモバイルバッテリーを返却することを促すことができる。
なお、上記変形例では、ユーザがアプリケーションの起動操作を促す通知として、算出されたレンタル料金を通知する仕様となっているが、この態様に限定されることはない。例えば、端末装置10は、モバイルバッテリーを返却することにより特典が付与される第2のレンタルスポットがあることを、ユーザに通知させる仕様としてもよい。
または、端末装置10は、モバイルバッテリーのレンタル料金が予め定められた金額に近づいていることと、返却することにより特典が付与される第2のレンタルスポットがユーザの近くにあることを、サーバ20からの情報に基づいて、ユーザに通知させる仕様としてもよい。予め定められた金額としては、例えば、1日のレンタル料金を150円とした場合に、1000円、2000円など、金額的に切りが良い料金であってもよいし、一週間分(1050円)、10日分(1500円)など、レンタルした経過時間的に切りが良い料金であってもよい。このようにすることで、ユーザは、貸出を受けたモバイルバッテリーの返却を促されるとともに、第2のレンタルスポットに返却して特典を受けようとする動機付けとなる。
また、上記変形例において、ユーザがモバイルバッテリーをレンタルする際に、レンタルスポット30が端末装置10のバッテリー残量、および端末装置10の機種を取得する仕様としてもよい。このようにすることで、モバイルバッテリーの貸出したタイミングから一定時間経過後の当該端末装置10の充電状態をより正確に把握することが可能となり、貸出を行ったレンタルスポットから所定の距離内に在庫を増やすよう調整すべきレンタルスポットがあることを、適切なタイミングで通知することが可能となる。
以上、本発明における実施形態およびその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、各機能を端末装置10またはサーバ20が備える態様の一例について説明したが、この形態に限定されることはなく、一部の機能について上記実施形態と異なる態様で端末装置10、サーバ20、又は端末装置10とサーバ20の両方が備える構成としてもよい。
また、上記実施形態において端末装置10に実行させるものとして記載されていた各ステップについても、サーバ20に実行させてもよい。
さらに、本発明は、上述のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現してもよい。
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。