JP2022175289A - Chassis dynamo meter, and conversion table creation method - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は車両の各種走行試験に用いられるシャーシダイナモメータ及び所定の車両における操舵角変換テーブルを作成する変換テーブル作成方法に関する。 The present disclosure relates to a chassis dynamometer used for various vehicle running tests and a conversion table creation method for creating a steering angle conversion table for a predetermined vehicle.
シャーシダイナモメータは、従来、車両(自動車)の走行に関する試験を行う際に用いられており、主要構成要素としてローラ装置を含んでいる。また、シャーシダイナモメータは、当該試験を行う際に、ローラ装置上に配置した車両を固定する車両固定機構(車両固定手段)をさらに有している。従来のシャーシダイナモメータとして、例えば、特許文献1に開示されたシャーシダイナモメータがある。
Chassis dynamometers have traditionally been used to test the running of vehicles (automobiles) and include a roller device as a major component. Moreover, the chassis dynamometer further has a vehicle fixing mechanism (vehicle fixing means) for fixing the vehicle placed on the roller device when performing the test. As a conventional chassis dynamometer, for example, there is a chassis dynamometer disclosed in
特許文献1では、車両固定機構として、車両に対する試験の際に、車両の前後方向から車両固縛ロープを用いて、ローラ装置上に配置された車両を固定するロープ固縛構造が開示されている。
また、ロープ固縛構造に代わる車両固定機構として、例えば、特許文献2に専用の車両固定構造が開示されている。
Further, as a vehicle fixing mechanism that replaces the rope lashing structure, for example,
図22及び図23は特許文献1で代表される従来のシャーシダイナモメータ101を模式的に示す斜視図である。図22は車両60の固定前の構造を示し、図23は車両60の固定後の構造を示している。図22及び図23それぞれにXYZ直交座標系を示している。
22 and 23 are perspective views schematically showing a
床面80に設けられた4つの開口部85に対応して4つのローラ装置102が設けられる。4つのローラ装置102はそれぞれローラ対120及びローラ支持機構122を有している。ローラ支持機構122は、ローラ対120における2つのローラが回転動作可能になるように、ローラ対120を支持している。なお、ローラ対120に代えて単体のローラを用いても良い。
Four
また、後方(-Y方向)側のローラ装置102はさらに支持基台124及び支持基台124上に設けられ、Y方向に延在する移動用レール123を有している。支持基台124は、ローラ支持機構122が移動用レール123に沿ってY方向に移動可能にローラ支持機構122を支持する。
The
4つのローラ装置102それぞれにおいて、対応する開口部85からローラ対120の頂部が部分的に床面80上に露出している。また、4組のローラ対120は車両60の前輪及び後輪に対応する位置に配置されている。
In each of the four
床面80上において、4つのローラ装置102の前方(+Y方向)及び後方(-Y方向)に、総計4本の車両固定用ポール103が設置されている。
A total of four
さらに、床面80上において、4つのローラ装置102の中央部前方に、エンジン冷却ファン106が設置されている。
Furthermore, an
図23に示すように、4つのローラ装置102それぞれのローラ対120上に車両60の4つのタイヤ62が載置される。4つのタイヤ62はそれぞれ対応するローラ対120を構成する2つのローラ上に載置される。
As shown in FIG. 23, four
そして、車両固縛ロープ104を用いて車両60の前方が2つの車両固定用ポール103に対し固定される。同様に、車両固縛ロープ104を用いて車両60の後方が2つの車両固定用ポール103(図23では図示せず)に対し固定される。
Then, the
また、図23に示すように、一端が車両60の後方部に連結される排ガスホース107がさらに設けられる。排ガスホース107は、一端が入力口となり他端が出力口となり、車両60から排出される排気ガスを入力口(一端)で受け、出力口(他端)から排気ガスを外部に出力している。
Further, as shown in FIG. 23, an
なお、図23では、説明の都合上、床面80下の構造、後方の2つの車両固定用ポール103、前方のエンジン冷却ファン106の図示を省略している。
23, the structure under the
シャーシダイナモメータ101の上述した車両固定機構によって、車両60が固定された後、車両60のステアリング操作(ハンドル操作)に伴う種々の試験を行うことができる。
After the
車両60のステアリング操作に伴う種々の試験を行うには、タイヤ62の旋回動作に適合するようにローラ120を旋回させるローラ旋回動作を行う必要がある。すなわち、シャーシダイナモメータ101はローラ旋回機能を備える必要がある。
In order to conduct various tests associated with the steering operation of the
上述した特許文献1に開示されたシャーシダイナモメータは、ローラ旋回機能を備えている。
The chassis dynamometer disclosed in
図24は、従来のシャーシダイナモメータ101によるローラ旋回動作の動作内容を模式的に示す説明図である。同図(a)にハンドル4を示し、同図(b)にローラ装置102及びローラ装置102上に載置されたタイヤ62を示している。
24A and 24B are explanatory diagrams schematically showing the operation contents of the roller turning operation by the
同図(b)に示すように、ローラ120の一方側に距離計64A及び64Bが設けられる。距離計64A及び64Bはそれぞれタイヤ62までの距離を計測している。ここ距離計64A及び64Bで測定された距離をdA及びdBとする。タイヤ62のローラ120上における正常配置状態では、距離条件{dA=dB=K}を満足する。なお、Kは定数である。
ローラ装置102は図示しない旋回動作制御部の制御下でローラ旋回動作を行うことができる。車両60の走行試験を精度良く行うには、タイヤ62のタイヤ旋回角度に合致するように、ローラ120を旋回させる必要がある。
The
旋回動作制御部は、距離計64A及び64Bから距離dA及びdBを示す距離情報を受け、上記距離条件{dA=dB=K}を満足するように、ローラ装置102にローラ旋回動作を実行させる。
The turning motion control section receives distance information indicating distances dA and dB from the
例えば、車両60において、ハンドル4に対するステアリング方向R4に沿ったステアリング操作に伴い、旋回方向R62に沿って破線で示すようにタイヤ62を旋回させた場合を考える。なお、タイヤ62のタイヤ旋回角度はハンドル角度に基づき決定される。
For example, in the
旋回動作制御部の制御下で、ローラ装置102は上記距離条件を満足するように、旋回方向R62に沿って、ローラ120に対するローラ旋回動作が実行される。その結果、タイヤ62の旋回時において、常に正常配置状態になるように、ローラ装置102はローラ旋回動作を実行することができる。
Under the control of the turning motion control unit, the
なお、距離計64A及び64Bに代えて、カメラを設ける方法も考えられる。以下、カメラを用いた方法について説明する。タイヤ62の側面の円周上に沿って複数の被検出体をタイヤ62に取り付ける。
A method of providing a camera instead of the
そして、複数の被検出体を示す被検出体画像情報を撮像できるようにカメラをローラ装置102に設け、上記被検出体画像情報が示す複数の被検出体の動きから、カメラに対するタイヤ62の変位角度を検出できるようにする。変位角度は、ローラ120上におけるタイヤ62の正常配置状態からの変位を示している。
Then, a camera is provided in the
したがって、旋回動作制御部の制御下で、上記変位角度が“0”になるように、ローラ120に対するローラ旋回動作が実行される。その結果、タイヤ62の旋回時において、常に正常配置状態になるように、ローラ装置102はローラ旋回動作を実行することができる。
Therefore, under the control of the turning motion control section, the roller turning motion is executed with respect to the
上述したように、従来のシャーシダイナモメータ101は、ローラ120上においてローラ120が常に正常配置状態となるように、ローラ120に対するローラ旋回動作を実行していた。
As described above, the
しかしながら、タイヤ62のローラ120上での接地面箇所において、タイヤ62のゴム部分が潰れたり、タイヤ62の表面とローラ120の面との摩擦によってこじれが生じたりすることによって、タイヤ62に変形や膨らみが生じてしまう。すなわち、シャーシダイナモメータ101上での車両60の走行試験中にタイヤ62の形状に変化が生じてしまう。
However, the rubber portion of the
したがって、タイヤ62の形状変化に伴い、距離計64A及び64Bで検出される距離dA及びdB自体の精度が劣化してしまうため、上記距離条件を満足するように、ローラ120に対するローラ旋回動作を実行させても、タイヤ62を正常配置状態にできなくなる。
Therefore, as the shape of the
その結果、本来のタイヤ62の旋回角度(切れ角度)に、ローラ120の操舵角度が正しく追従することが困難となり、車両60の操作側のハンドル4が重くなる現象等が発生してしまう問題点があった。なお、距離計64A及び64Bをカメラに代えても上記問題点を解消することができない。
As a result, it becomes difficult for the steering angle of the
本開示は上記問題点を解決するためになされたもので、タイヤの膨らみ等の外乱ノイズが発生しても、精度良くローラ旋回動作を実行させることできるシャーシダイナモメータを得ることを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION The present disclosure has been made to solve the above problems, and an object thereof is to obtain a chassis dynamometer capable of executing a roller turning operation with high accuracy even if disturbance noise such as tire inflation occurs.
本開示に係る請求項1記載のシャーシダイナモメータは、車両のタイヤを載置するローラを有するローラ装置と、前記車両を固定する車両固定機構と、前記車両のステアリング操作時におけるハンドル角度を検出して、検出したハンドル角度を示すハンドル角度情報を得るハンドル用エンコーダと、複数種の角度ペア情報を有する操舵角変換テーブルを付与する変換テーブル付与部とを備え、前記複数種の角度ペア情報は複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示された情報であり、前記ローラ装置は、前記ローラを支持するローラ旋回機構を含み、前記ローラ旋回機構は、操舵角指示情報に基づき、前記ローラを旋回させるローラ旋回動作が実行可能であり、前記シャーシダイナモメータは、前記ローラ旋回機構による前記ローラ旋回動作を制御するローラ旋回制御処理を実行する旋回動作制御部をさらに備え、前記ローラ旋回制御処理は、(a) 前記ハンドル用エンコーダから前記ハンドル角度情報を取得するステップと、(b) 前記操舵角変換テーブルを参照し、前記複数種のタイヤ旋回角度のうち前記ハンドル角度情報が示すハンドル角度に対応するタイヤ旋回角度を決定操舵角として決定するステップと、(c) 前記ステップ(b)で決定した前記決定操舵角を指示する前記操舵角指示情報を前記ローラ旋回機構に付与するステップとを含む。
According to
本開示のシャーシダイナモメータにおける旋回動作制御部が実行するローラ旋回制御処理は、決定操舵角を指示する操舵角指示情報をローラ旋回機構に付与する処理を含んでいる。決定操舵角は、操舵角変換テーブルを参照し、ハンドル角度情報が示すハンドル角度に基づき決定される。 The roller turning control process executed by the turning motion control unit in the chassis dynamometer of the present disclosure includes a process of giving steering angle instruction information that instructs a determined steering angle to the roller turning mechanism. The determined steering angle is determined based on the steering wheel angle indicated by the steering wheel angle information with reference to the steering angle conversion table.
操舵角変換テーブルが有する複数種の角度ペア情報は、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示された情報である。操舵角変換テーブルは、例えば、ハンドル角度測定用のハンドル用エンコーダやタイヤ旋回角度測定用の旋回角度測定装置等を用いることにより、タイヤ本体を測定対象とすることなく高精度な内容で事前に作成することができる。 A plurality of types of angle pair information that the steering angle conversion table has is information indicating a plurality of types of tire turning angles in a format corresponding to a plurality of types of steering wheel angles. The steering angle conversion table is created in advance with highly accurate contents without measuring the tire itself by using a steering wheel encoder for measuring the steering wheel angle and a turning angle measuring device for measuring the turning angle of the tire. can do.
したがって、本開示のシャーシダイナモメータは、操舵角変換テーブルを参照することにより、タイヤの膨らみ等の外乱ノイズが発生しても、ローラ旋回機構に精度良くローラ旋回動作を実行させることできる。 Therefore, by referring to the steering angle conversion table, the chassis dynamometer of the present disclosure can cause the roller turning mechanism to perform the roller turning operation with high accuracy even if disturbance noise such as tire inflation occurs.
<実施の形態1>
図1は本開示の実施の形態1であるシャーシダイナモメータ1を模式的に示す斜視図である。図1は車両60の固定前の構造を示している。実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は床面80上で後に詳述する車両シミュレーションが実行可能である。図1にXYZ直交座標系を示している。
<
FIG. 1 is a perspective view schematically showing a
図1に示すように、床面10に設けられた4つのローラ用開口部15に対応して4つのローラ装置2が設けられる。4つのローラ装置2はそれぞれローラ対20、ローラ旋回機構21及びローラ支持機構22を有している。
As shown in FIG. 1 , four
ローラ旋回機構21は、ローラ対20における2つのローラが回転動作可能になるように、ローラ対20を支持している。ローラ支持機構22はローラ旋回機構21がローラ旋回方向R2に沿って旋回動作可能に支持している。すなわち、ローラ旋回機構21は、後述する操舵角指示情報SG1に基づき、ローラ対20を旋回させるローラ旋回動作が実行可能である。
The
また、後方(-Y方向)側のローラ装置2はさらに移動用レール23及び支持基台24を有している。移動用レール23は支持基台24上に設けられ、Y方向に延在している。支持基台24はローラ支持機構22が移動用レール23に沿ってY方向に移動可能に、ローラ支持機構22及びローラ支持機構22上のローラ旋回機構21及びローラ対20を支持する。なお、ローラ対20に代えて単体のローラを用いても良い。
In addition, the
4つのローラ装置2それぞれにおいて、対応するローラ用開口部15からローラ対20の頂部が部分的に床面10上に露出している。また、4組のローラ対20は車両60の前輪及び後輪に対応する位置に配置されている。車両シミュレーションの実行時にローラ対20を構成する2つのローラ上にタイヤ62が載置される。
In each of the four
なお、各ローラ装置2のうち、ローラ対20の一部(床面10から露出した頂部)を除く、ローラ旋回機構21、ローラ支持機構22、移動用レール23及び支持基台24は、全て床面10下に配置される。
In each
床面10上において、前方の2つのローラ装置2と後方の2つのローラ装置2との間に、総計4個の車両把持機構3が車両固定機構として設置されている。4つの車両把持機構3はそれぞれ床面10上に設けられ、車両60を固定する。なお、図1では車両把持機構3を模式的に示しており、車両把持機構3の実際の構造とは異なる。
On the
さらに、4つのローラ装置2の中央部前方に、エンジン冷却ファン6が床面10の下方に配置される態様で設置されている。エンジン冷却ファン6は床面10に設けられた冷却用開口部16を介して、4組のローラ対20上に4つのタイヤ62が載置された車両60に向けて気流を形成する送風動作を行う。
Furthermore, an
図2及び図3はシャーシダイナモメータ1の平面構成を模式的に示す説明図である。図2は車両60の固定前の平面構造を示し、図3は車両60の固定後の平面構造を示している。なお、図2及び図3それぞれにXYZ直交座標系を示している。また、図2及び図3ではエンジン冷却ファン6及び冷却用開口部16の図示を省略している。
2 and 3 are explanatory diagrams schematically showing the planar configuration of the
図2に示すように、4つの車両把持機構3は4つのローラ装置2に対応して配置される。図2及び図3において、4つの車両把持機構3は、その配置箇所によって、車両把持機構3FL、車両把持機構3FR、車両把持機構3BL及び車両把持機構3BRに分類表記されている。
As shown in FIG. 2 , four
2つの車両把持機構3FL及び3BLは車両60の左側(-X側;一方側面側)に対応して設けられる一方車両把持機構に分類され、2つの車両把持機構3FR及び3BRは車両60の右側(+X側;他方側面側)に対応して設けられる他方車両把持機構に分類される。すなわち、4(=2n(n=2))個の車両把持機構3は、2個の一方車両把持機構と2個の他方車両把持機構に分類される。
The two vehicle gripping mechanisms 3FL and 3BL are classified as one vehicle gripping mechanism provided corresponding to the left side of the vehicle 60 (−X side; one side), and the two vehicle gripping mechanisms 3FR and 3BR are provided on the right side of the vehicle 60 ( +X side; other side)). That is, the 4 (=2n (n=2))
図2に示すように、前方(+Y方向)かつ左(-X側)のローラ装置2の後方(-Y方向)に近接して車両把持機構3FLが配置され、前方かつ右(+X側)のローラ装置2の後方に近接して車両把持機構3FRが配置される。さらに、後方かつ左のローラ装置2の前方に近接して車両把持機構3BLが配置され、後方かつ右のローラ装置2の前方に近接して車両把持機構3BRが配置される。
As shown in FIG. 2, the vehicle gripping mechanism 3FL is arranged in close proximity to the rear (-Y direction) of the front (+Y direction) and left (-X side)
図2及び図3に示すように、各車両把持機構3は構成要素として基台となる鉄板30を含んでいる。鉄板30上に車両把持機構3の把持本体部が位置決め配置される。
As shown in FIGS. 2 and 3, each
図3に示すように、車両60は両側にロッカー61を有している。ロッカー61は、車両60の車体裾(ドア下)に存在する車体の外枠部分であり、板状を呈しており、「サイドシル」とも呼ばれる。
As shown in FIG. 3,
図3において、2つのロッカー61に関し、左側のロッカー61はロッカー61Lに、右側のロッカー61はロッカー61Rに、それぞれ分類表記されている。
In FIG. 3, the
図3に示すように、ロッカー61Lの前方の下方端部が車両把持機構3FLによって把持され、ロッカー61Lの後方の下方端部が車両把持機構3BLによって把持される。同様に、ロッカー61Rの前方の下方端部が車両把持機構3FRによって把持され、ロッカー61Lの後方の下方端部が車両把持機構3BRによって把持される。
As shown in FIG. 3, the front lower end of the
図4及び図5は車両把持機構3の詳細構造を模式的示す説明図である。図4は車両把持機構3の平面構造を示し、図5は図4のA-A断面構造を示している。なお、図4及び図5それぞれにXYZ直交座標系を示している。また、XYZ直交座標系は車両把持機構3FLを対象として示している。なお。4つの車両把持機構3それぞれの内部構造は同一である。
4 and 5 are explanatory diagrams schematically showing the detailed structure of the
これらの図に示すように、車両把持機構3は、鉄板30、ベース32、アーム33、クランプ部34及び押さえ板35を主要構成要素として含んでいる。ベース32、アーム33、及びクランプ部34の組合せ構造が車両把持機構3の把持本体部となる。
As shown in these figures, the
鉄板30は把持本体構造を配置するため基台として機能し、図5に示すように、表面30aは平面構造を呈している。
The
ベース32は、図4の破線で示すベース設置領域30r内において、鉄板30内の表面30a上に配置される。
The
アーム33は棒状を呈している。
ベース32はアーム33の一方端部側を回転可能に支持する。アーム33の一方端部側にアーム軸部33gが設けられる。
The base 32 rotatably supports one end of the
図6はアーム33のアーム軸部33gの断面構造を示す説明図である。
FIG. 6 is an explanatory view showing the cross-sectional structure of the
図6に示すように、アーム軸部33gにおいて、鉄管331の内周面に沿って中央にピン挿入空間333が設けられる。
As shown in FIG. 6, a
ベース32のアーム軸部33gのピン挿入空間333内にアーム固定用ピン43が挿入されることにより、ベース32とアーム33とが連結される。
By inserting the
以下、本明細書において、互いに連結された状態のベース32とアーム33との組合せ構造を「ベース・アーム結合体」と呼ぶ。
Hereinafter, in this specification, the combined structure of the
2つの押さえ板35は、ベース32を鉄板30上に固定するため、ベース32の両側(ベース32に対し±X方向側)上を跨がってY方向に延びて設けられる。2つの押さえ板35それぞれにおいて、Y方向の両端部がボルト46によって鉄板30に固定されている。
In order to fix the
2つの押さえ板35を鉄板30上に設けることにより、ベース32は鉄板30に固定される。
The
その結果、ベース・アーム結合体において、アーム33はベース32のアーム固定用ピン43を回転軸として回転動作が可能となる。
As a result, in the base-arm combination, the
鉄板30の-Y方向側の端部領域にX方向に沿って複数のねじ止め用開口部41が設けられる。複数のねじ止め用開口部41のうち一のねじ止め用開口部41にボルト46の一端(-Y方向側)がねじ止めされる。同様に、鉄板30の+Y方向側の領域にX方向に沿って複数のねじ止め用開口部(図示せず)が設けられる。複数のねじ止め用開口部のうち一のねじ止め用開口部にボルト46の他端(+Y方向側)がねじ止めされる。
A plurality of screwing
アーム33の他方端部側の先端領域において、クランプ部34とアーム33とが連結される。
The
図7及び図8はクランプ部34及びその周辺構造の詳細を示す説明図である。図7は図4の拡大図に相当し、図8は図5の拡大図に相当する。
7 and 8 are explanatory diagrams showing the details of the
図7及び図8に示すように、クランプ部34は、互いに一体化したクランプ本体部34mと連結部34eとを含んでいる、クランプ本体部34mの中央領域の下方に連結部34eが設けられる。
As shown in FIGS. 7 and 8, the clamping
図7に示すように、クランプ部34のクランプ本体部34mは、把持用空間53を挟んで互いに対向する一対の弾性板材52A及び52Bと、把持用空間53、弾性板材52A及び52Bを挟んで互いに対向する一対の鉄製板材51A及び51Bとを有している。
As shown in FIG. 7, the
クランプ本体部34mにおいて、鉄製板材51Aと弾性板材52Aとは互いのYZ平面が密着する態様で連結され、鉄製板材51Bと弾性板材52Bとは互いのYZ平面が密着する態様で連結される。弾性板材52A及び52Bそれぞれの構成材料として例えば、弾性力を有し比較的柔らかく摩擦係数が比較的高い特性を有するゴムが考えられる。
In the
クランプ本体部34mの下方(-Z方向)において、X方向に沿って弾性板材52A及び52Bを貫通して、弾性板材52A及び52B間を締め付けて固定する2つのボルト44が取り付けられる。2つのボルト44は、把持用空間53を狭める方向に押圧力が付与される固定部材として機能する。
Below the clamp
クランプ部34の連結部34eはクランプ固定用ボルト45によってアーム33に固定される。具体的には、X方向に沿って、連結部34eを貫通してクランプ固定用ボルト45を取り付ける。クランプ固定用ボルト45によって、クランプ部34とアーム33とが固定した状態で連結される。
A connecting
さらに、必要に応じて、アーム33として、Y方向の長さが異なる複数種のアーム33を予め準備することが望ましい。例えば、図4及び図5の破線で示すように、Y方向の長さがより長い長尺アーム33Xを用いることにより、車両60のホイールベースに適した車両把持機構3を比較的簡単に得ることができる。
Furthermore, it is desirable to prepare in advance a plurality of types of
図9は実施の形態1のシャーシダイナモメータ1において、車両把持機構3を用いた車両60の固定方法の処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、車両60の固定手順を説明する。
FIG. 9 is a flow chart showing a processing procedure of a method for fixing the
なお、ステップS1以前の準備状態は、4つのローラ装置2に対応して、床面10上に4つの鉄板30のみが配置された状態である。
Note that the preparation state before step S1 is a state in which only four
まず、ステップS1において、車両60のロッカー61に対し、単体のクランプ部34を取り付ける。
First, in step S<b>1 , the
車両60のロッカー61はYZ平面を有する板状を呈しており、少なくとも下方端部が突出した状態となっている。一方、クランプ部34はアーム33に連結される前の単体状態でありボルト44も取り付けられていない。
A
したがって、単体のクランプ部34の把持用空間53にロッカー61の下方端部を挿入することにより、弾性板材52A及び52Bとロッカー61の下方端部との間の摩擦力によって、ロッカー61に単体のクランプ部34を仮に取り付けることができる。なお、クランプ部34の把持用空間53の厚みは、上記摩擦力によってロッカー61にクランプ部34を取り付けが可能な厚みに設定されている。
Therefore, by inserting the lower end of the
この際、左側のロッカー61Lの前方の下方端部に対し車両把持機構3FL用のクランプ部34が仮取付けられ、ロッカー61Lの後方の下方端部に車両把持機構3BL用のクランプ部34が仮取付けられる。同様に、右側のロッカー61Rの前方の下方端部に対し車両把持機構3FR用のクランプ部34が仮取付けられ、ロッカー61Rの後方の下方端部に車両把持機構3BR用のクランプ部34が仮取付けられる。
At this time, the
続いて、各クランプ部34をロッカー61の下方端部に固定する。具体的には、クランプ本体部34mの弾性板材52A及び52Bを貫通して、弾性板材52A及び52B間を締め付ける2つのボルト44を取り付ける。固定部材である2つのボルト44による締め付けにより、弾性板材52A及び52B間の把持用空間53が狭くなる押圧力が働く。
Subsequently, each
その結果、ロッカー61の下方端部は、弾性板材52A及び52Bとの間に生じる摩擦力と、把持用空間53を狭める方向に働く上述した押圧力とより、ロッカー61に悪影響を与えることなく、4つのクランプ部34は車両60のロッカー61に強固に固定される。
As a result, the lower end portion of the
すなわち、左側のロッカー61Lの前方の下方端部に対し車両把持機構3FL用のクランプ部34が固定され、ロッカー61Lの後方の下方端部に車両把持機構3BL用のクランプ部34が固定される。同様に、右側のロッカー61Rの前方の下方端部に対し車両把持機構3FR用のクランプ部34が固定され、ロッカー61Rの後方の下方端部に車両把持機構3BR用のクランプ部34が固定される。
That is, the
このように、車両60のロッカー61(61L及び61R)に4つのクランプ部34のみの取り付けが行われる。
Thus, only the four
続いて、ステップS2に示すように、4つのローラ装置2のローラ対20上に4つのタイヤ62が位置するように車両60を配置する。
Subsequently, as shown in step S<b>2 , the
なお、ステップS1とステップS2とは実行順序を逆にしても良い。ただし、図9で示すステップS1,S2の順で行う方が、比較的簡単に4つのクランプ部34を車両60のロッカー61に取り付けることができる。
Note that the execution order of steps S1 and S2 may be reversed. However, the four
続いて、ステップS3において、ベース・アーム結合体をクランプ部34に対応して配置する。
Subsequently, in step S3, the base-arm combined body is arranged corresponding to the
ステップS3では、アーム33の先端領域でクランプ部34の連結部34eとのクランプ固定用ボルト45による連結が可能になるように、ベース32を鉄板30のベース設置領域30r内に位置決め配置する。
In step S3, the
その結果、クランプ部34とアーム33の先端領域とがXY平面で平面視して重複するように、ベース・アーム結合体が鉄板30上に配置される。
As a result, the base-arm combined body is arranged on the
その後、ステップS4において、ベース32の両端部を跨がって2つの押さえ板35を設け、2つの押さえ板35それぞれの両端をボルト46によって鉄板30に固定する。
Thereafter, in step S4, two holding
その結果、ベース・アーム結合体が鉄板30に固定される。この際、アーム33は、ベース32が鉄板30に固定された状態で、アーム固定用ピン43を回転軸とした回転動作が可能となる。したがって、ベース32は、アーム33の一方端部側に存在するアーム固定用ピン43を回転軸としてアーム33を支持することになる。
As a result, the base-arm assembly is fixed to the
最後に、ステップS5において、クランプ部34をベース・アーム結合体に固定する。
Finally, in step S5, the
すなわち、X方向に沿って連結部34eを貫通するクランプ固定用ボルト45を取り付ける。
That is, the
その結果、クランプ固定用ボルト45によって、クランプ部34はベース・アーム結合体のアーム33に連結され、各々がロッカー61に固定された状態で4つの車両把持機構3が完成する。
As a result, the
なお、クランプ部34はクランプ固定用ボルト45によってアーム33に固定した状態で連結される。
The
加えて、4つの車両把持機構3において、ロッカー61の下方端部を挟みこむクランプ本体部34mの上部を除く全ては、車両60のアンダボディの下方に存在することになる。
In addition, all the four
このように、シャーシダイナモメータ1は、ステップS1~S5を実行することにより、ローラ装置2の4つのローラ対20上に4つのタイヤ62が載置された状態で、4つの車両把持機構3によって車両60を固定することができる。
In this way, the
図10は車両60の固定後におけるシャーシダイナモメータ1の構造を模式的に示す斜視図である。なお、図10にXYZ直交座標系を示している。また、図10では、説明の都合上、エンジン冷却ファン6、及び4つの車両把持機構3の図示を省略している。
FIG. 10 is a perspective view schematically showing the structure of the
図10に示すように、4つのローラ装置2それぞれのローラ対20における2つのローラ上に車両60の4つのタイヤ62が載置される。そして、前述したように、車両60は、図10では図示しない4つの車両把持機構3によって固定されている。
As shown in FIG. 10 , four
また、図10に示すように、一端が車両60の後方部に連結される排ガスホース7がさらに設けられる。排ガスホース7は、一端が入力口となり他端が出力口となり、車両60から排出される排気ガスを入力口(一端)で受け、出力口(他端)から排気ガスを外部に出力している。
Further, as shown in FIG. 10, an
シャーシダイナモメータ1では、排ガスホース7の他端は床面10下に配置される。床面10は、排ガスホース7を床面10下に導くホース用穴の位置を調整する位置調整機能を有している。したがって、車両60の大きさ、排気ガス出力部の位置等に対応してホース用穴の位置を調整することができる。
In the
なお、上述した位置調整機能に代えて、床面10に複数種のホース用穴を予め設け、複数種のホース用穴のうち、試験対象の車両60に適した穴を適宜選択するようにしても良い。
In addition, instead of the above-described position adjustment function, a plurality of types of hose holes are provided in advance on the
また、床面10上において、車両60の前方(+Y方向)にX方向を長手方向、Z方向を短手方向とした矩形状の画像シミュレータ12が設けられる。シミュレーション補助部材である画像シミュレータ12は、車両60から視覚認識可能な全景色を表示する表示機能を有している。
Further, on the
さらに、床面10上において、車両60の中央部前方にターゲットシミュレータ11が設けられる。ターゲットシミュレータ11は車両60に対し、画像シミュレータ12よりさらに前方(+Y方向側)に配置される。シミュレーション補助部材であるターゲットシミュレータ11は、ターゲットが移動する動作を模擬する装置である。
Furthermore, a
図11は実施の形態1のシャーシダイナモメータ1によって車両60が固定された状態で実行される車両シミュレーションの制御系の構成を示すブロック図である。
FIG. 11 is a block diagram showing the configuration of a control system for vehicle simulation executed with the
同図に示すように、車両シミュレーションを実行する制御装置として、ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77が存在する。
As shown in the figure, there are a
なお、「ADAS(Advanced Driver Assistance System)」は、「先進運転システム」を意味し、事故などの可能性を事前に検知し回避するシステムである。 Note that "ADAS (Advanced Driver Assistance System)" means "advanced driving system" and is a system that detects and avoids the possibility of accidents in advance.
回転検出部であるダイナモメータ用検出器71は各ローラ装置2に搭載され、ローラ対20における2つのローラの回転状態を検出して、回転検出信号となる回転パルス信号S71を出力する。ダイナモメータ用検出器71として例えばパルス発生器(PLG(Pulse Generator))が用いられる。
A
車両60にはハンドル用エンコーダ5が搭載され、ハンドル用エンコーダ5は車両60の運転者によるステアリング状態(ハンドル角度A60)を検出してハンドル角度情報S60を出力する。ハンドル用エンコーダ5として例えばパルス発生器が用いられる。
A
なお、ハンドル用エンコーダ5に代えて車両ECU(Electronic Control Unit)73を用いてハンドル角度情報S60を出力するようにしても良い。なお、車両ECU73を用いる場合はCAN(Control Area Network)通信を用いて、ハンドル用エンコーダ5にて取得されたハンドル角度情報S60が出力される。
A vehicle ECU (Electronic Control Unit) 73 may be used instead of the
車両60はさらに外界センサ74を有している。外界センサ74は、コーナーセンサ等に利用されるレーダ及びライダー(LiDAR)やサイドカメラ(サイド電子ミラー)が含まれる。
外界センサ74は外界情報を検知し、検知した外界情報を指示する外界センス情報S74を出力する。外界情報として、例えば、ターゲットシミュレータ11の検知情報、ターゲットシミュレータ11までの距離情報、及びサイドカメラで認識された車両側面情報等が含まれる。
The
ダイナモ制御装置75は回転パルス信号S71及びハンドル角度情報S60を受ける。ダイナモ制御装置75は回転パルス信号S71に基づき、車両60の速度(km/s)や加速度(m/s2)を算出し、車両速度や車両加速度を指示する速度信号SVをADAS試験制御装置77に出力する。
A
さらに、ダイナモ制御装置75は、ハンドル角度情報S60に基づき、4つのタイヤ62の操舵角を指示する操舵角指示情報SG1をADAS試験制御装置77及びモータドライブ装置78に出力する。なお、操舵角指示情報SG1は、ステアリング検出信号S60が指示するステアリング情報に基づき、ローラ旋回機構21の旋回精度、旋回応答精度等を考慮して求められる。
Further, the
なお、回転パルス信号S71、ハンドル角度情報S60、外界センス情報S74、速度信号SV、操舵角指示情報SG1等の伝達は有線または無線の通信機能を利用して行われる。 The rotation pulse signal S71, the steering wheel angle information S60, the external sense information S74, the speed signal SV, the steering angle instruction information SG1, etc. are transmitted using wired or wireless communication functions.
ADAS試験制御装置77は、速度信号SV、操舵角指示情報SG1及び外界センス情報S74に基づき、画像シミュレータ12及びターゲットシミュレータ11を制御して車両シミュレーションを実行する。具体的には画像シミュレータ12上に、車両60から視覚認識可能な全景色の表示内容を制御したり、ターゲットシミュレータ11の表示内容を制御したりする。なお、車両シミュレーションの実行時において、ターゲットシミュレータ11は画像シミュレータ12を透過して車両60から視覚認識可能になる。
The ADAS
このように、ターゲットシミュレータ11及び画像シミュレータ12は、ADAS試験制御装置77の制御下で実行される車両シミュレーションにおけるシミュレーション補助部材として機能し、床面10上において、車両60の前方に配置される。
In this way, the
一方、ローラ旋回機構21のモータドライブ装置78は操舵角指示情報SG1に基づき、駆動制御信号S78をローラ旋回用モータ25に出力する。ローラ旋回用モータ25は駆動制御信号S78に基づき旋回ベース28をローラ旋回方向R2に沿って旋回動作させる。旋回ベース28はローラ対20を回転自在に支持している。
On the other hand, the
したがって、車両60のステアリング状態(ハンドル角度A60)に合致するように、旋回ベース28によって回転自在に支持されたローラ対20がローラ旋回方向R2に沿って旋回される。
Therefore, the
したがって、シャーシダイナモメータ1における車両シミュレーションは、ハンドル角度情報S60基づくローラ旋回機構21の制御処理を含んでいる。
Therefore, the vehicle simulation in the
このように、ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77の制御下で、車両60に対する車両シミュレーションを実行することができる。したがって、ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77は車両シミュレーション用の制御装置として機能する。
Thus, under the control of
車両シミュレーションの実行時に、車両60は4つの車両把持機構3によって固定されている。
The
この際、アーム33はアーム固定用ピン43を回転軸とした回転動作が可能である。したがって、アーム33の回転動作によって、4つの車両把持機構3は車両60の姿勢に追従して安定性良く車両60を固定することができる。
At this time, the
具体的には、車両シミュレーションの実行期間における車両60の運転時(特に加減速時)に、車両60の姿勢が上下に傾く動作傾向がある。この際、アーム33の回転動作によって、車両60の動作傾向に追従することができる。
Specifically, the attitude of the
(効果)
実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は主として以下の構成要素(a)~(c)を含んでいる。
(effect)
The
(a) ローラ旋回機構21を有するローラ装置2を含み床面10下に設けられる車両60の支持機構
(b) 車両把持機構3を含む車両60の固定機構
(c) ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77の制御下で、ターゲットシミュレータ11、画像シミュレータ12及びローラ旋回機構21を制御して車両シミュレーションを実行するシミュレーション実行部
(a) Support mechanism for
(b) Fixing mechanism for
(c) A simulation execution unit that controls the
そして、上述したように実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は主として以下の特徴(1)~(6)を有している。
As described above, the
(1) 回転検出部となるダイナモメータ用検出器71は、ローラ対20の回転状態を検出して回転検出信号である回転パルス信号S71を得る。
(1) A
(2) ハンドル用エンコーダ5は、車両60のステアリング状態を検出してハンドル角度情報S60を得る。
(2) The
(3) ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77は、回転パルス信号S71、ハンドル角度情報S60及び外界センス情報S74に基づき、シミュレーション補助部材であるターゲットシミュレータ11や画像シミュレータ12を制御して車両シミュレーションを実行する。
(3) The
(4) 各ローラ装置2は、ローラ対20を旋回動作可能に支持するローラ旋回機構21を有する。
(4) Each
(5) 車両60を固定する4つの車両把持機構3の大部分は、車両60のアンダボディの下方に配置される。
(5) Most of the four
(6) 車両シミュレーションの一部として、ダイナモ制御装置75の制御下でハンドル角度情報S60に基づき、ローラ旋回方向R2に沿ってローラ旋回機構21を旋回させるための制御処理が実行される。
(6) As part of the vehicle simulation, control processing for turning the
実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、制御装置となるダイナモ制御装置75の操舵角指示情報SG1による制御下で、ハンドル角度情報S60に基づきローラ旋回機構21を旋回させる処理を含む車両シミュレーションを実行している(上記特徴(6))。
The
このため、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、直進以外のステアリング操作を含む多様な車両シミュレーションを実行することができる。
Therefore, the
したがって、ローラ対20に対するタイヤ62の角度を検出する方式の車両シミュレーションと比較して、応答速度が高い車両シミュレーションを実行することができる。
Therefore, the vehicle simulation can be performed with a higher response speed than the vehicle simulation that detects the angle of the
加えて、シャーシダイナモメータ1における4つの車両把持機構3の大部分は、車両60のアンダボディの下方に配置される(上記特徴(5))ため、4つの車両把持機構3が外界センサ74の検出範囲に存在したり、4つの車両把持機構3がターゲットシミュレータ11や画像シミュレータ12の視界認識を妨げたりすることはない。
In addition, most of the four
その結果、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、4つの車両把持機構3によって車両60を安定性良く固定し、かつ、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
As a result, the
実施の形態1のシャーシダイナモメータ1において、2個の一方車両把持機構(車両把持機構3FL及び3BL)それぞれのクランプ部34、及び2個の他方車両把持機構(車両把持機構3FR及び3BR)それぞれのクランプ部34によって、車両60の両側面のロッカー61(61L,61R)の下方端部が互いにバランス良く把持される。
In the
その結果、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、4個の車両把持機構3の把持動作によって、車両60をバランス良く固定することができる。
As a result, the
4個の車両把持機構3それぞれのクランプ部34によって、把持用空間53内に位置するロッカー61の下方端部は、一対の弾性板材52A及び52Bによって挟み込む態様で把持され、固定部材である2本のボルト44によって把持用空間53を狭める方向に押圧力が付与される。
The lower end portion of the
したがって、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、弾性板材52A及び52Bによる摩擦力と、2本のボルト44による押圧力とによって、総計4箇所で車両60のロッカー61の下方端部をクランプ部34により把持して、車両60を安定性良く固定することができる。
Therefore, the
その結果、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
As a result, the
実施の形態1のシャーシダイナモメータ1の排ガスホース7の他端は床面10下に配置される。このため、床面10上に存在する排ガスホース7を必要最小限に抑え、外界センサ74の死角に配置することができる。
The other end of the
その結果、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、排ガスホース7によって車両60の排気ガスを外部に出力させ、かつ、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
As a result, the
実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、エンジン冷却ファン6を床面10下に配置している。このため、エンジン冷却ファン6が外界センサ74の検出範囲に存在したり、エンジン冷却ファン6の存在がターゲットシミュレータ11や画像シミュレータ12の視界認識を妨げたりすることはない。
その結果、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1は、エンジン冷却ファン6によって車両60を冷却し、かつ、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
As a result, the
<実施の形態2>
図12は実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bによって車両60が固定された状態で実行される車両シミュレーションの制御系の構成を示すブロック図である。なお、シャーシダイナモメータ1Bの後述する制御系の一部を除き、図1~図10で示した実施の形態1のシャーシダイナモメータ1と同様な構成を呈している。
<
FIG. 12 is a block diagram showing the configuration of a control system for vehicle simulation executed with
すなわち、シャーシダイナモメータ1Bは、車両60の4つのタイヤ62を載置する4つのローラ20を有する4つのローラ装置2と、車両60を固定する車両固定機構となる4つの車両把持機構3とを備えている。なお、車両固定機構として4つの車両把持機構3に代えて、従来のロープ固縛構造等を採用しても良い。
That is, the
さらに、各ローラ装置2は、ローラ対20を支持するローラ旋回機構21を含んでおり、ローラ旋回機構21は、操舵角指示情報SG2に基づき、ローラ対20を旋回させるローラ旋回動作が実行可能である。
Further, each
したがって、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bは、シャーシダイナモメータ1と同様、図10に示すように、車両60を固定して、ターゲットシミュレータ11及び画像シミュレータ12を利用した車両シミュレーションを行うことができる。
Therefore, like the
以下、図11で示した実施の形態1の制御系と同様な構成部分は同一符号を付して説明を適宜省略し、図12を参照して、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bに固有の特徴を中心に説明する。 11 are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted as appropriate. We will focus on the characteristics of
図12に示すように、車両シミュレーションを実行する制御装置として、ダイナモ制御装置75B及びADAS試験制御装置77が存在する。
As shown in FIG. 12, there are a
車両60にはハンドル用エンコーダ5が搭載され、ハンドル用エンコーダ5は車両60の運転者によるステアリング状態(ハンドル角度A60)を検出して、ハンドル角度A60を示すハンドル角度情報S60を出力する。ハンドル用エンコーダ5として例えばパルス発生器が用いられる。
A
なお、ハンドル用エンコーダ5に代えて車両ECU73を用いてハンドル角度情報S60を出力するようにしても良い。なお、車両ECU73を用いる場合はCAN通信を用いて、ハンドル用エンコーダ5にて取得されたハンドル角度情報S60が出力される。
Note that the
ダイナモ制御装置75Bは、実施の形態1のダイナモ制御装置75と同様、回転パルス信号S71及びハンドル角度情報S60を受ける。ダイナモ制御装置75Bは回転パルス信号S71に基づき、車両60の速度(km/s)や加速度(m/s2)を算出し、車両速度や車両加速度を指示する速度信号SVをADAS試験制御装置77に出力する。
The
シャーシダイナモメータ1Bの制御系は、実施の形態1と異なり、テーブル格納部79をさらに有している。
The control system of the
テーブル格納部79は操舵角変換テーブルT1を格納している。操舵角変換テーブルT1は複数種の角度ペア情報を有している。複数種の角度ペア情報は、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示された情報である。テーブル格納部79はダイナモ制御装置75Bに操舵角変換テーブルT1を付与する変換テーブル付与部として機能する。操舵角変換テーブルT1は操舵角の追従制御を行うための重要な情報となる。
The
ダイナモ制御装置75Bは、ローラ旋回機構21によるローラ旋回動作を制御するローラ旋回制御処理を実行する旋回動作制御部としても機能する。すなわち、ダイナモ制御装置75Bは、ローラ旋回機構21によるローラ対20に対するローラ旋回動作を制御するローラ旋回制御処理を実行する。
The
具体的には、ダイナモ制御装置75Bは、操舵角変換テーブルT1を参照し、ハンドル角度情報S60に基づき、タイヤ62の決定操舵角を指示する操舵角指示情報SG2をADAS試験制御装置77及びローラ旋回機構21のモータドライブ装置78に出力する。
Specifically, the
ADAS試験制御装置77は、速度信号SV、操舵角指示情報SG2及び外界センス情報S74に基づき、画像シミュレータ12及びターゲットシミュレータ11を制御して車両シミュレーションを実行する。
The ADAS
実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bは、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1と同様、実施の形態1で述べた構成要素(a)~(c)を含んでおり、実施の形態1で述べた特徴(1)~(6)を有している。
Like the
したがって、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bは、実施の形態1のシャーシダイナモメータ1と同様な効果を奏する。
Therefore, the
(ローラ旋回制御処理)
図13は、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bにおけるダイナモ制御装置75Bによるローラ旋回制御処理の動作原理を模式的に示す説明図である。
(Roller turning control process)
FIG. 13 is an explanatory diagram schematically showing the operating principle of the roller rotation control process by the
同図に示すように、旋回動作制御部としても機能するダイナモ制御装置75Bは、ハンドル4に取り付けられたハンドル用エンコーダ5からハンドル角度情報S60を受ける。前述したようにハンドル角度情報S60はハンドル角度A60を示している。
As shown in the figure, the
さらに、ダイナモ制御装置75Bはテーブル格納部79から操舵角変換テーブルT1が付与されているため、操舵角変換テーブルT1の内容を常時参照することができる。
Furthermore, since the steering angle conversion table T1 is provided from the
図13に示すように、操舵角変換テーブルT1は、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示される複数種の角度ペア情報を有している。 As shown in FIG. 13, the steering angle conversion table T1 has multiple types of angle pair information indicating multiple types of tire turning angles in formats corresponding to multiple types of steering wheel angles.
図1~図3で示される4つのローラ対20は、左タイヤ載置用のローラ対20L(左用ローラ)と右タイヤ載置用のローラ対20R(右用ローラ)とを含んでいる。すなわち、4つのローラ対20は、前輪用のローラ対20L、後輪用のローラ対20L、前輪用のローラ対20R及び後輪用のローラ対20Rに分類される。
The four roller pairs 20 shown in FIGS. 1 to 3 include a left tire mounting
以下、実施の形態2では、説明の都合上、車両60は一般的な2つの前輪の操舵する前輪操舵を採用していると想定し、ローラ対20Lを前輪の左用ローラとし、ローラ対20Rを前輪の右用ローラとして説明する。
Hereinafter, in the second embodiment, for the convenience of explanation, it is assumed that the
したがって、複数種のタイヤ旋回角度は、前輪のローラ対20L用の複数種の左用タイヤ旋回角度と、前輪のローラ対20R用の複数種の右用タイヤ旋回角度とを含んでいる。
Therefore, the multiple types of tire turning angles include multiple types of left tire turning angles for the front
4つのローラ旋回機構21は、ローラ対20Lを支持する左用ローラ旋回機構となるローラ旋回機構21Lと、ローラ対20Rを支持する右用ローラ旋回機構となるローラ旋回機構21Rとを含んでいる。
The four
前述したように、実施の形態2では、車両60は前輪操舵を採用していると想定しているため、ローラ旋回機構21Lは前輪用のローラ対20Lに対応して設けられ、ローラ旋回機構21Rは前輪用のローラ対20Rを対応して設けられる。
As described above, in
ローラ旋回機構21Lは、ローラ旋回用モータ25L及び旋回ベース28Lを含み、ローラ旋回用モータ25Lによって旋回ベース28Lが旋回駆動される。旋回ベース28Lは、ローラ対20Lを回転自在に支持している。したがって、旋回ベース28Lの旋回に伴い、ローラ対20L自体の回転動作に影響を与えることなく、ローラ対20Lをローラ旋回方向R2に沿って旋回させることができる。
The
ローラ旋回機構21Rは、ローラ旋回用モータ25R及び旋回ベース28Rを含み、ローラ旋回用モータ25Rによって旋回ベース28Rは旋回駆動される。旋回ベース28Rは、ローラ対20Rを回転自在に支持している。したがって、旋回ベース28Rの旋回に伴い、ローラ対20R自体の回転動作に影響を与えることなく、ローラ対20Rをローラ旋回方向R2に沿って旋回させることができる。
The
ローラ旋回機構21L及び21R間でモータドライブ装置78は共用される。ダイナモ制御装置75Bはモータドライブ装置78に操舵角指示情報SG2を付与する。操舵角指示情報SG2はローラ旋回機構21L用の左用決定操舵角とローラ旋回機構21R用の右用決定操舵角とを指示している。
The
モータドライブ装置78は操舵角指示情報SG2が指示する左用決定操舵角に基づく駆動制御信号S78Lをローラ旋回用モータ25Lに付与し、操舵角指示情報SG2が指示する右用決定操舵角に基づく駆動制御信号S78Rをローラ旋回用モータ25Rに付与する。駆動制御信号S78L及びS78Rは互いに独立した信号である。
The
したがって、ローラ旋回用モータ25Lは駆動制御信号S78Lが指示する制御量で旋回ベース28Lをローラ旋回方向R2に沿って旋回させる。その結果、旋回ベース28Lによって支持されたローラ対20Lをローラ旋回方向R2に沿って旋回させることができる。
Therefore, the
同様に、ローラ旋回用モータ25Rは駆動制御信号S78Rが指示する制御量で旋回ベース28Rをローラ旋回方向R2に沿って旋回させる。その結果、旋回ベース28Rによって支持されたローラ対20Rをローラ旋回方向R2に沿って旋回させることができる。
Similarly, the
このように、左用ローラ旋回機構であるローラ旋回機構21Lは、操舵角指示情報SG2が指示する左用決定操舵角に基づき、左用ローラであるローラ対20Lを旋回させる左用ローラ旋回動作が実行可能である。
In this manner, the
同様に、右用ローラ旋回機構であるローラ旋回機構21Rは、操舵角指示情報SG2が指示する右用決定操舵角に基づき、右用ローラであるローラ対20Rを旋回させる右用ローラ旋回動作が実行可能である。
Similarly, the
上述したように、ローラ旋回機構21が実行するローラ旋回動作は、ローラ旋回機構21Lが実行する左用ローラ旋回動作とローラ旋回機構21Rが実行する右用ローラ旋回動作とを含んでいる。
As described above, the roller turning operation performed by the
ダイナモ制御装置75Bは、最終的にモータドライブ装置78に操舵角指示情報SG2を付与することにより、ローラ旋回機構21にローラ旋回動作を実行させるローラ旋回制御処理が実行することができる。
The
ローラ旋回制御処理は、左用ローラ旋回制御処理と右用ローラ旋回制御処理とを含んでいる。左用ローラ旋回制御処理は、ローラ旋回機構21Lによる左用ローラ旋回動作を制御する処理であり、右用ローラ旋回制御処理はローラ旋回機構21Rによる右用ローラ旋回動作を制御する処理となる。
The roller turning control process includes a left roller turning control process and a right roller turning control process. The left roller turning control processing is processing for controlling the left roller turning operation by the
図14は、ダイナモ制御装置75Bによるローラ旋回制御処理の処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、ローラ旋回制御処理の処理内容を説明する。
FIG. 14 is a flow chart showing the procedure of the roller turning control process by the
ステップS11において、ダイナモ制御装置75Bは、ハンドル用エンコーダ5からハンドル角度情報S60を取得する。
In step S11, the
その後、ステップS12において、変換テーブル付与部であるテーブル格納部79から操舵角変換テーブルT1がダイナモ制御装置75Bに付与される。したがって、ダイナモ制御装置75Bは、操舵角変換テーブルT1を取得して、操舵角変換テーブルT1の内容を常に参照することができる。
Thereafter, in step S12, the steering angle conversion table T1 is provided to the
次に、ステップS13において、ダイナモ制御装置75Bは、操舵角変換テーブルT1を参照し、操舵角変換テーブルT1で示された複数種のタイヤ旋回角度のうち、ハンドル角度情報S60が示すハンドル角度A60に対応するタイヤ旋回角度を決定操舵角として決定する。
Next, in step S13, the
前述したように、決定操舵角は左用決定操舵角及び右用決定操舵角を含んでいるため、ステップS13は、正確には以下のステップS13-1及びS13-2を含んでいる。 As described above, since the determined steering angle includes the determined left steering angle and the determined right steering angle, step S13 more precisely includes steps S13-1 and S13-2 below.
S13-1…操舵角変換テーブルT1を参照して、操舵角変換テーブルT1で示された複数種の左用タイヤ旋回角度のうち、ハンドル角度情報S60が示すハンドル角度A60に対応する左用タイヤ旋回角度を左用決定操舵角として決定する。 S13-1 . . . Referring to the steering angle conversion table T1, the left tire turning angle corresponding to the steering wheel angle A60 indicated by the steering wheel angle information S60 is selected from among the left tire turning angles shown in the steering angle conversion table T1. Determined as the determined steering angle for the left.
S13-2…操舵角変換テーブルT1を参照して、操舵角変換テーブルT1で示された複数種の右用タイヤ旋回角度のうち、ハンドル角度情報S60が示すハンドル角度A60に対応する右用タイヤ旋回角度を右用決定操舵角として決定する。 S13-2 ... Referring to the steering angle conversion table T1, the right tire turning angle corresponding to the steering wheel angle A60 indicated by the steering wheel angle information S60 among the plurality of types of right tire turning angles shown in the steering angle conversion table T1. The angle is determined as the right determined steering angle.
その後、ステップS14において、ステップS13で決定した決定操舵角(左用決定操舵角+右用決定操舵角)を指示する操舵角指示情報SG2をローラ旋回機構21のモータドライブ装置78に付与する。
Thereafter, in step S14, steering angle instruction information SG2 for instructing the determined steering angle (determined steering angle for left + determined steering angle for right) is provided to the
モータドライブ装置78はローラ旋回機構21L及び21R間で共用される。このため、ステップS14の処理は、ローラ旋回機構21Lには、少なくとも左用決定操舵角を指示する操舵角指示情報SG2が付与され、ローラ旋回機構21Rには、少なくとも右用決定操舵角を指示する操舵角指示情報SG2が付与される処理となる。
The
なお、モータドライブ装置78がローラ旋回機構21Lに特化した専用の装置であれば、左用決定操舵角のみを指示する操舵角指示情報SG2がモータドライブ装置78に付与されれば良い。同様に、モータドライブ装置78がローラ旋回機構21Rに特化した専用の装置であれば、右用決定操舵角のみを指示する操舵角指示情報SG2がモータドライブ装置78に付与されれば良い。
If the
このように、最終的にローラ旋回機構21に操舵角指示情報SG2を付与する処理がローラ旋回制御処理となる。そして、最終的にローラ旋回機構21Lに左用決定操舵角を指示する操舵角指示情報SG2を付与する処理が左用ローラ旋回制御処理となり、最終的にローラ旋回機構21Rに右用決定操舵角を指示する操舵角指示情報SG2を付与する処理が右用ローラ旋回制御処理となる。
Thus, the process of finally giving the steering angle instruction information SG2 to the
ステップS14の実行に伴いローラ旋回機構21は操舵角指示情報SG2に基づきローラ旋回動作を実行する。より具体的には、ローラ旋回機構21Lは操舵角指示情報SG2が指示する左用決定操舵角に基づき左用ローラ旋回動作を実行し、ローラ旋回機構21Rは操舵角指示情報SG2が支持する右用決定操舵角に基づき右用ローラ旋回動作を実行する。
As step S14 is executed, the
実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bのダイナモ制御装置75Bが実行するローラ旋回制御処理は、決定操舵角を指示する操舵角指示情報SG2をローラ旋回機構21(21L,21R)に付与する処理を含んでいる。決定操舵角(左用決定操舵角,右用決定操舵角)は、操舵角変換テーブルT1を参照して、ハンドル角度情報S60が示すハンドル角度A60に基づき決定される。
The roller turning control process executed by the
操舵角変換テーブルT1は、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示された複数種の角度ペア情報を有している。操舵角変換テーブルT1は、後に詳述するように、ハンドル用エンコーダ5やターンテーブル用エンコーダ8を有するラジアスゲージ9等を用いることにより、高精度な内容で事前に作成することができる。
The steering angle conversion table T1 has a plurality of types of angle pair information indicating a plurality of types of tire turning angles in a format corresponding to a plurality of types of steering wheel angles. The steering angle conversion table T1 can be prepared in advance with highly accurate contents by using a
また、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bにおけるダイナモ制御装置75Bはローラ旋回制御処理を実行する際、図24で示した距離計64A及び64B等によって得られるタイヤ62の配置状態の検出情報を利用していない。このため、ローラ旋回制御処理がタイヤ62の膨らみ等の外乱ノイズの影響を受けることはない。
Further, when the
したがって、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bは、操舵角変換テーブルT1を参照することにより、タイヤ62の膨らみ等の外乱ノイズが発生しても、ローラ旋回機構21に精度良くローラ旋回動作を実行させることできる。
Therefore, by referring to the steering angle conversion table T1, the
シャーシダイナモメータ1Bのダイナモ制御装置75Bが実行するステップS13は上述したステップS13-1及びS13-2を含み、ステップS14で付与される操舵角指示情報SG2は左用決定操舵角及び右用決定操舵角を指示している。
Step S13 executed by the
したがって、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bは、旋回動作制御部であるダイナモ制御装置75Bによって、左用ローラ旋回制御処理及び右用ローラ旋回制御処理を実行することにより、左タイヤ用のローラ対20L及び右タイヤ用のローラ対20Rそれぞれを独立して精度良く旋回させることができる。
Therefore, the
(操舵角変換テーブルT1の作成)
図15は実施の形態2の変換テーブル作成方法の処理手順を示すフローチャートである。実施の形態2の変換テーブル作成方法は、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bが利用する操舵角変換テーブルT1を作成する方法である。したがって、実施の形態2の変換テーブル作成方法は、操舵角の追従制御を行うために必要不可欠な操舵角変換テーブルT1を作成する重要なツールとして位置付けられる。
(Creation of steering angle conversion table T1)
FIG. 15 is a flow chart showing the processing procedure of the conversion table creating method according to the second embodiment. The conversion table creation method of the second embodiment is a method of creating the steering angle conversion table T1 used by the
操舵角変換テーブルT1は後に詳述する旋回角度測定装置であるラジアスゲージ9を用いて得られ、所定の車両となる車両60における固有の情報となる。車両60には、車両60のステアリング操作時におけるハンドル角度を検出してハンドル角度情報S60を得るハンドル用エンコーダ5が搭載されている。
The steering angle conversion table T1 is obtained using a
実施の形態2の変換テーブル作成方法は、シャーシダイナモメータ1Bとは異なる変換テーブル作成環境下で実行される。ここでは、車両60が一般的な前輪操舵を採用し、前輪用に2つのラジアスゲージ9が用いられる変換テーブル作成環境を想定する。以下、図15を参照して、実施の形態2の変換テーブル作成方法の処理内容を説明する。
The conversion table creation method of the second embodiment is executed under a conversion table creation environment different from that of the
ステップS21において、2つのラジアスゲージ9上に前輪の左右のタイヤが位置するように、車両60を配置する。
In step S<b>21 , the
旋回角度測定装置であるラジアスゲージ9は、タイヤを載置した状態で、タイヤ旋回角度を計測し、タイヤ旋回角度と等価なテーブル回転角度を示すテーブル回転角度情報S8を得るターンテーブル用エンコーダ8を有している。ターンテーブル用エンコーダ8はタイヤ旋回角度測定情報としてテーブル回転角度情報S8を得る旋回角度用エンコーダとして機能する。
A
次に、ステップS22において、変換テーブル作成準備状態を設定する。図16は変換テーブル作成準備状態の構成を模式的にブロック図である。 Next, in step S22, a conversion table preparation preparation state is set. FIG. 16 is a schematic block diagram of the configuration of the conversion table creation preparation state.
同図に示すように、変換テーブル作成部18は、ハンドル用エンコーダ5からハンドル角度情報S60を受け、旋回角度用エンコーダであるターンテーブル用エンコーダ8から、タイヤ旋回角度測定情報となるテーブル回転角度情報S8を受けている。この状態が変換テーブル作成準備状態となる。なお、変換テーブル作成部18として、例えば、シャーシダイナモメータ1Bのダイナモ制御装置75Bを用いても良い。
As shown in the figure, the conversion
図15に戻って、ステップS23において、車両60のステアリング操作によって一のハンドル角度を設定する。設定されたハンドル角度は、操舵角変換テーブルT1が有する複数種のハンドル角度の1つとなる。ステップS22にて、図16に示す変換テーブル作成準備状態が設定されているため、ハンドル用エンコーダ5から変換テーブル作成部18にハンドル角度情報S60が自動的に付与される。
Returning to FIG. 15, in step S23, one steering wheel angle is set by the steering operation of the
したがって、ステップS23の実行後に、ハンドル用エンコーダ5からハンドル角度情報S60が得られる。ハンドル角度情報S60は設定されたハンドル角度A60を示している。
Therefore, the steering wheel angle information S60 is obtained from the
その後、ステップS24において、ターンテーブル用エンコーダ8による操舵角の測定が行われる。すなわち、ステップS24は、ステップS23によるハンドル角度設定状態時におけるテーブル回転角度をラジアスゲージ9に計測させる処理となる。このテーブル回転角度が車両60のタイヤ旋回角度に合致する。
After that, in step S24, the steering angle is measured by the
図16に示した変換テーブル作成準備状態では、ターンテーブル用エンコーダ8から変換テーブル作成部18にテーブル回転角度情報S8が自動的に付与される。
In the conversion table preparation preparation state shown in FIG. 16, the table rotation angle information S8 is automatically given from the
したがって、ステップS24の実行後に、旋回角度用エンコーダであるターンテーブル用エンコーダ8から、タイヤ旋回角度測定情報となるテーブル回転角度情報S8が得られる。テーブル回転角度情報S8はテーブル回転角度を示している。
Therefore, after step S24 is executed, table rotation angle information S8, which is tire rotation angle measurement information, is obtained from the
テーブル回転角度情報S8は、左用タイヤが載置された左用ラジアスゲージ9からのテーブル回転角度情報S8Lと、右用タイヤが載置された右用ラジアスゲージ9からのテーブル回転角度情報S8Rとを含んでいる。
The table rotation angle information S8 includes table rotation angle information S8L from the
テーブル回転角度情報S8Lが左用タイヤの左用タイヤ角度を示し、テーブル回転角度情報S8Rが右用タイヤの右用タイヤ角度を示している。すなわち、テーブル回転角度情報S8が示すタイヤ角度には左用タイヤ角度と右用タイヤ角度とが含まれる。 The table rotation angle information S8L indicates the left tire angle of the left tire, and the table rotation angle information S8R indicates the right tire angle of the right tire. That is, the tire angles indicated by the table rotation angle information S8 include the left tire angle and the right tire angle.
次に、ステップS25において、角度ペア情報S68が複数種の角度ペア情報の1つとして記録される。角度ペア情報S68は、ハンドル角度情報S60が示すハンドル角度A60と、テーブル回転角度情報S8が示すタイヤ角度(左用タイヤ角度、右用タイヤ角度)との組合せ情報である。 Next, in step S25, angle pair information S68 is recorded as one of a plurality of types of angle pair information. The angle pair information S68 is combination information of the steering wheel angle A60 indicated by the steering wheel angle information S60 and the tire angles (left tire angle, right tire angle) indicated by the table rotation angle information S8.
その後、ステップS26において、想定した複数種のハンドル角度の設定が全て終了したか(YES)、否か(NO)が判定される。ステップS26でNOと判定された場合、ステップS23に戻り、以降、ステップS26でYESと判定されるまで、ステップS23~S26の処理が繰り返し実行される。2回目以降に実行されるステップS23では、角度ペア情報S68として、ステップS25にて記録されていない新たなハンドル角度が設定される。 After that, in step S26, it is determined whether or not (YES) or not (NO) the setting of the assumed plural types of steering wheel angles has been completed. If NO is determined in step S26, the process returns to step S23, and steps S23 to S26 are repeated until YES is determined in step S26. In step S23 executed for the second and subsequent times, a new steering angle not recorded in step S25 is set as the angle pair information S68.
ステップS26でYESの場合に実行されるステップS27において、操舵角変換テーブルT1が完成する。すなわち、想定した複数種のハンドル角度の全てに対応して、複数種の角度ペア情報S68が記録された操舵角変換テーブルT1が完成する。 The steering angle conversion table T1 is completed in step S27, which is executed in the case of YES in step S26. That is, the steering angle conversion table T1 is completed in which a plurality of types of angle pair information S68 are recorded corresponding to all of the assumed plurality of types of steering wheel angles.
完成した操舵角変換テーブルT1はテーブル格納部79に格納される。なお、ステップS25において角度ペア情報S68をテーブル格納部79に記録するようにしても良い。
The completed steering angle conversion table T1 is stored in the
図17は操舵角変換テーブルT1の具体例を示す説明図である。同図に示すように、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ角度が示されている。同図において、「タイヤ角度-左」で示す欄に左用タイヤ角度が示され、「タイヤ角度-右」で示す欄に右用タイヤ角度が示されている。 FIG. 17 is an explanatory diagram showing a specific example of the steering angle conversion table T1. As shown in the figure, a plurality of types of tire angles are shown in a format corresponding to a plurality of types of steering wheel angles. In the figure, the left tire angle is shown in the column labeled "Tire Angle-Left", and the right tire angle is shown in the column labeled "Tire Angle-Right".
図18は角度θ(ハンドル角度、タイヤ角度)の方向を示す説明図である。同図に示す様に、第4象限から第1象限に向かう右旋回方向が負方向となり、第3象限から第2象限に向かう左旋回方向が正方向となる。 FIG. 18 is an explanatory diagram showing the direction of the angle θ (steering wheel angle, tire angle). As shown in the figure, the right turning direction from the fourth quadrant to the first quadrant is the negative direction, and the left turning direction from the third quadrant to the second quadrant is the positive direction.
図17(a)では、操舵角変換テーブルT1におけるハンドル角度が負の場合(右旋回の場合)の角度ペア情報を示しており、図17(b)では、操舵角変換テーブルT1におけるハンドル角度が正の場合(左旋回の場合)の角度ペア情報を示している。また、ハンドル角度は例えば1/20度単位で設定され、タイヤ角度は例えば1度単位で設定される。 FIG. 17(a) shows angle pair information when the steering wheel angle in the steering angle conversion table T1 is negative (in the case of turning right), and FIG. 17(b) shows the steering wheel angle in the steering angle conversion table T1 is positive (left turn). Also, the steering wheel angle is set in units of, for example, 1/20 degree, and the tire angle is set in units of, for example, 1 degree.
図17に示すように、操舵角変換テーブルT1は複数種の角度ペア情報を有しており、複数種の角度ペア情報は、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示された情報である。 As shown in FIG. 17, the steering angle conversion table T1 has a plurality of types of angle pair information. is the information shown.
図17に示すように、複数種のハンドル角度は、ハンドル4を右方向に最大限旋回させた場合の右方向最大角度(負の最大値)から、ハンドル4を左方向に最大限旋回させた場合の左方向最大角度(正の最大値)にかけて、比較的小さな角度間隔毎に設定される。
As shown in FIG. 17, a plurality of types of steering wheel angles are obtained by turning the
そして、複数種のハンドル角度に対応する複数種のタイヤ旋回角度は、複数種の左用タイヤ旋回角度と複数種の右用タイヤ旋回角度とを含んでいる。複数種のタイヤ旋回角度それぞれにおいて、左用タイヤ旋回角度と右用タイヤ旋回角度とは異なる値に設定されている。 The multiple types of tire turning angles corresponding to the multiple types of steering wheel angles include multiple types of left tire turning angles and multiple types of right tire turning angles. The left tire turning angle and the right tire turning angle are set to different values for each of the plurality of types of tire turning angles.
シャーシダイナモメータ1Bが用いる操舵角変換テーブルT1を作成する方法である、実施の形態2の変換テーブル作成方法は、ハンドル用エンコーダ5、ターンテーブル用エンコーダ8及び変換テーブル作成部18を含む変換テーブル作成準備状態を設定し、複数種のハンドル角度に対応する複数種のタイヤ旋回角度を測定している。
The conversion table creation method of
このため、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度を示した複数種の角度ペア情報を有する操舵角変換テーブルT1を高精度に作成することができる。 Therefore, the steering angle conversion table T1 having a plurality of types of angle pair information indicating a plurality of types of tire turning angles in a format corresponding to a plurality of types of steering wheel angles can be created with high accuracy.
その結果、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bは、所定の車両となる車両60に固有の操舵角変換テーブルT1を用いて、車両60のステアリング操作を伴う種々の試験を精度良く行うことができる。
As a result, the
(ラジアスゲージ9)
図19はラジアスゲージ9の平面構造を示す平面図である。図20及び図21はラジアスゲージ9の断面構造を示す断面図である。なお、図20は図19のB-B断面を示し、図21は図19のC-C断面を示している。図19~図21それぞれにXYZ直交座標系を示している。
(Radius gauge 9)
19 is a plan view showing the planar structure of the
これらの図に示すように、ラジアスゲージ9は、ラジアスゲージ設置架台99上にフレーム90が設けられ、フレーム90上に複数の回転用玉94を介して平面視して円状のターンテーブル93が設けられる。
As shown in these figures, the
複数の回転用玉94はフレーム90の表面に平面視して円周状に沿って設けられている。図20及び図21に示す例では、複数の回転用玉94は互いに異なる3つの円周に沿って設けられる。複数の回転用玉94は各々が回転可能な移動体となるため、ターンテーブル93は複数の回転用玉94を介してテーブル回転方向R9に沿った回転動作が行える。
A plurality of
フレーム90は平面視して矩形状を呈しており、フレーム90の4つの角部それぞれの近傍の辺に密接して、2つのフレームずれ防止ボルト95がラジアスゲージ設置架台99の上面に設けられる。2つのフレームずれ防止ボルト95はフレーム90の動きを規制するために設けられる。
The
したがって、総計8つのフレームずれ防止ボルト95によって、フレーム90の右方向DR、左方向DL、前方向DF及び後方向DBの動き量は所定範囲内に規制される。このため、ターンテーブル93はフレーム90と共に、右方向DR、左方向DL、前方向DF及び後方向DBの動くことができるが、その動き量は8つのフレームずれ防止ボルト95によって規制される。
Therefore, the amount of movement of the
このように、ラジアスゲージ9のターンテーブル93はテーブル回転方向R9に回転可能であり、かつ、右方向DR、左方向DL、前方向DF及び後方向DBに沿って所定範囲内で直線移動可能である。
Thus, the
タイヤ62を載置したターンテーブル93は、タイヤ62の旋回動作時にタイヤ62と一体化して回転する。したがって、ラジアスゲージ9のターンテーブル93は、車両60の旋回中心に関係無く、載置したタイヤ62のタイヤ旋回角度に合致するテーブル回転角度で回転することができる。
The
ターンテーブル93の外周面に沿って、ターンテーブル93上に円弧状の角度目盛92が設けられる。また、ターンテーブル93の上方に針91が設けられる。針91の先端部は角度目盛92の一部に平面視して重複するように配置される。
An arc-shaped
図20及び図21に示すように、ターンテーブル93の下面の中央部に締結用部品96が設けられ、締結用部品96の中心部を貫通し回転動作可能にシャフト97が設けられる。シャフト97は上端がターンテーブル93の下面の中心に結合され、下端が架台開口部99Oを介してカップリング98の上部に結合される。
As shown in FIGS. 20 and 21, a
さらに、カップリング98の下方にターンテーブル用エンコーダ8が取り付けられる。したがって、シャフト97はカップリング98を介してターンテーブル用エンコーダ8に結合される。
Further, a
上述したシャフト97は、ターンテーブル93の回転動作に連動して回転することができる。したがって、ターンテーブル用エンコーダ8は、シャフト97の回転状態に基づき、ターンテーブル93のテーブル回転角度を正確に検出することができる。ターンテーブル用エンコーダ8はテーブル回転角度を示すテーブル回転角度情報S8を外部に出力することができる。
The
また、ターンテーブル用エンコーダ8は、図24で示した距離計64A及び64Bのように、測定対象をタイヤ62本体としていないため、テーブル回転角度情報S8が示すテーブル回転角度は、タイヤ62の膨らみ等の外乱の影響を受けることはない。
Moreover, unlike the
なお、テーブル回転角度は、人手によって角度目盛92上の針91の先端の位置を確認することによっても検出することもできる。ただし、実施の形態2の変換テーブル作成方法では、針91及び角度目盛92は利用しない。
The table rotation angle can also be detected by manually confirming the position of the tip of the
このように、ラジアスゲージ9に設けられたターンテーブル用エンコーダ8は、シャフト97の回転状態に基づき、ターンテーブル93のテーブル回転角度を検出し、検出したテーブル回転角度を示すテーブル回転角度情報S8を出力することができる。
Thus, the
図21に示すように、ターンテーブル用エンコーダ8はエンコーダブラケット88によって支持されている。エンコーダブラケット88の一部がラジアスゲージ設置架台99の上部に固定されている。したがって、ターンテーブル用エンコーダ8はエンコーダブラケット88によって安定性良く支持される。
As shown in FIG. 21, the
このような構成のラジアスゲージ9は、前述したように、操舵角変換テーブルT1を作成するための旋回角度測定装置として用いられる。図15で示す実施の形態2の変換テーブル作成方法を実行する際、左右のタイヤ用に2つのラジアスゲージ9が用いられる。
The
以下、左タイヤ用のラジアスゲージ9をラジアスゲージ9L、右タイヤ用のラジアスゲージ9をラジアスゲージ9Rとする。そして、ラジアスゲージ9Lのターンテーブル93をターンテーブル93Lとし、ラジアスゲージ9Rのターンテーブル93をターンテーブル93Rとする。
Hereinafter, the
さらに、ラジアスゲージ9Lのターンテーブル用エンコーダ8をターンテーブル用エンコーダ8Lとし、ラジアスゲージ9Rのターンテーブル用エンコーダ8をターンテーブル用エンコーダ8Rとする。加えて、ターンテーブル用エンコーダ8Lから出力されるテーブル回転角度情報S8をテーブル回転角度情報S8Lとし、ターンテーブル用エンコーダ8Rから出力されるテーブル回転角度情報S8をテーブル回転角度情報S8Rとする。
Further, the
以下、図19~図21で示したラジアスゲージ9の使用内容を図15で示す変換テーブル作成方法と対応づけて説明する。 19 to 21 will be described below in association with the conversion table creation method shown in FIG.
ステップS21の実行時にラジアスゲージ9Lのターンテーブル93L上に左のタイヤ62が位置し、ラジアスゲージ9Rのターンテーブル93R上に右のタイヤ62が位置するように車両60が配置される。
The
この際、車両60の前輪となる左のタイヤ62の中心がターンテーブル93Lの中心上になるように配置され、かつ、車両60の前輪となる右のタイヤ62の中心がターンテーブル93Rの中心上になるように配置される。上記配置を行う際、車両60のホイールベース(前輪の車軸と後輪の車軸の間の長さ)と、トレッド(左右のタイヤの中心から中心までの距離)が考慮される。
At this time, the center of the
ステップS21の実行後は、ターンテーブル93L及び93Rそれぞれは、載置した(左または右の)タイヤ62の旋回に伴い、タイヤ62の旋回角度と同一のテーブル回転角度で回転する。したがって、ターンテーブル用エンコーダ8が出力するテーブル回転角度情報S8が示すテーブル回転角度が、タイヤ62の正確なタイヤ旋回角度となる。
After execution of step S21, each of the turntables 93L and 93R rotates at a table rotation angle that is the same as the rotation angle of the
ステップS22の実行時に、テーブル回転角度情報S8が変換テーブル作成部18に付与できるように、変換テーブル作成部18とターンテーブル用エンコーダ8とを接続することにより、変換テーブル作成準備状態のターンテーブル用エンコーダ8側の構成を実現することができる。
At the time of execution of step S22, by connecting the conversion
ステップS24の実行時に、ステップS23で設定したハンドル角度に対応する左タイヤ用のタイヤ旋回角度は、ターンテーブル用エンコーダ8Lによって測定される。したがって、ターンテーブル用エンコーダ8Lが出力するテーブル回転角度情報S8Lが示すテーブル回転角度が左用タイヤ旋回角度となる。 When step S24 is executed, the left tire turning angle corresponding to the steering wheel angle set in step S23 is measured by the turntable encoder 8L. Therefore, the table rotation angle indicated by the table rotation angle information S8L output by the turntable encoder 8L becomes the left tire rotation angle.
同様に、ステップS23で設定したハンドル角度に対応する右タイヤ用のタイヤ旋回角度は、ターンテーブル用エンコーダ8Rによって測定される。したがって、ターンテーブル用エンコーダ8Rが出力するテーブル回転角度情報S8Rが示すテーブル回転角度が右用タイヤ旋回角度となる。 Similarly, the right tire turning angle corresponding to the steering wheel angle set in step S23 is measured by the turntable encoder 8R. Therefore, the table rotation angle indicated by the table rotation angle information S8R output by the turntable encoder 8R becomes the right tire turning angle.
このように、実施の形態2の変換テーブル作成方法に用いるラジアスゲージ9は、ターンテーブル用エンコーダ8を有しているため、図15で示すステップS24の操舵角の測定処理を正確かつ自動的に行うことができる。
As described above, since the
また、発明者らによって、図19~図21で示したラジアスゲージ9を用いて、図15で示した変換テーブル作成方法を実行して得られた操舵角変換テーブルT1は精度が高いことが確認されている。
Further, the inventors confirmed that the steering angle conversion table T1 obtained by executing the conversion table creation method shown in FIG. 15 using the
すなわち、実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bが車両60に対し、ステアリング操作に伴う試験を実施した場合、ダイナモ制御装置75Bが操舵角変換テーブルT1を参照してローラ旋回制御処理を実行することにより、左右のタイヤ62がローラ対20L及び20Rから逸脱することなく、常に正常配置状態を保つことが発明者らによって確認されている。
That is, when the
<その他>
実施の形態1のシャーシダイナモメータ1及び実施の形態2のシャーシダイナモメータ1Bでは、2個の一方車両把持機構と2個の他方車両把持機構とからなる4個の車両把持機構3を用いたがこれに限定されない。すなわち、n(≧1)個の一方車両把持機構とn個の他方車両把持機構とからなる2n個の車両把持機構3を有するシャーシダイナモメータであれば良い。
<Others>
In the
実施の形態2の変換テーブル作成方法において、車両60が一般的な前輪操舵を採用する場合を想定したが、後輪操舵や4輪操舵に適用することができるのは勿論である。
In the conversion table creation method of the second embodiment, it is assumed that the
後輪操舵の場合、図15で示すステップS21において、2つのラジアスゲージ9上に後輪の左右のタイヤが位置するように、車両60を配置する必要がある。
In the case of rear wheel steering, it is necessary to position the
4輪操舵の場合、図15で示すステップS21において、前輪用の2つのラジアスゲージ9上に前輪の左右のタイヤが位置し、後輪用の2つのラジアスゲージ9上に後輪の左右のタイヤが位置するように、車両60を配置する必要がある。その結果、ステップS24において、4つのテーブル回転角度情報S8(前輪左用、前輪右用、後輪左用、後輪右用)が得られることになる。
In the case of four-wheel steering, in step S21 shown in FIG. 15, the left and right tires of the front wheels are positioned on the two
なお、本開示は、その開示の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。 It should be noted that, within the scope of the disclosure, each embodiment can be freely combined, and each embodiment can be appropriately modified or omitted.
1,1B シャーシダイナモメータ
2 ローラ装置
3 車両把持機構
4 ハンドル
5 ハンドル用エンコーダ
8 ターンテーブル用エンコーダ
9 ラジアスゲージ
10 床面
18 変換テーブル作成部
20,20L,20R ローラ対
21,21L,21R ローラ旋回機構
25,25L,25R ローラ旋回用モータ
28,28L,28R 旋回ベース
60 車両
62 タイヤ
75,75B ダイナモ制御装置
93 ターンテーブル
97 シャフト
98 カップリング
T1 操舵角変換テーブル
Claims (3)
車両のタイヤを載置するローラを有するローラ装置と、
前記車両を固定する車両固定機構と、
前記車両のステアリング操作時におけるハンドル角度を検出して、検出したハンドル角度を示すハンドル角度情報を得るハンドル用エンコーダと、
複数種の角度ペア情報を有する操舵角変換テーブルを付与する変換テーブル付与部とを備え、前記複数種の角度ペア情報は複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示された情報であり、
前記ローラ装置は、
前記ローラを支持するローラ旋回機構を含み、
前記ローラ旋回機構は、操舵角指示情報に基づき、前記ローラを旋回させるローラ旋回動作が実行可能であり、
前記シャーシダイナモメータは、
前記ローラ旋回機構による前記ローラ旋回動作を制御するローラ旋回制御処理を実行する旋回動作制御部をさらに備え、
前記ローラ旋回制御処理は、
(a) 前記ハンドル用エンコーダから前記ハンドル角度情報を取得するステップと、
(b) 前記操舵角変換テーブルを参照し、前記複数種のタイヤ旋回角度のうち前記ハンドル角度情報が示すハンドル角度に対応するタイヤ旋回角度を決定操舵角として決定するステップと、
(c) 前記ステップ(b)で決定した前記決定操舵角を指示する前記操舵角指示情報を前記ローラ旋回機構に付与するステップとを含む、
シャーシダイナモメータ。 A chassis dynamometer,
a roller device having rollers for placing vehicle tires;
a vehicle fixing mechanism for fixing the vehicle;
a steering wheel encoder that detects a steering wheel angle during steering operation of the vehicle and obtains steering wheel angle information indicating the detected steering wheel angle;
a conversion table providing unit that provides a steering angle conversion table having a plurality of types of angle pair information, wherein the plurality of types of angle pair information indicate a plurality of types of tire turning angles in a format corresponding to a plurality of types of steering wheel angles. information,
The roller device is
including a roller turning mechanism that supports the roller,
The roller turning mechanism is capable of executing a roller turning operation for turning the roller based on steering angle instruction information,
The chassis dynamometer is
further comprising a turning motion control unit for executing a roller turning control process for controlling the roller turning motion by the roller turning mechanism;
The roller turning control process includes:
(a) obtaining the steering wheel angle information from the steering wheel encoder;
(b) referring to the steering angle conversion table and determining, as a determined steering angle, a tire turning angle corresponding to the steering wheel angle indicated by the steering wheel angle information among the plurality of types of tire turning angles;
(c) giving to the roller turning mechanism the steering angle instruction information that instructs the determined steering angle determined in step (b);
chassis dynamometer.
前記ローラは前記車両の左タイヤ載置用の左用ローラと前記車両の右タイヤ載置用の右用ローラとを含み、
前記複数種のタイヤ旋回角度は、複数種の左用タイヤ旋回角度と複数種の右用タイヤ旋回角度とを含み、
前記ローラ旋回機構は、前記左用ローラを支持する左用ローラ旋回機構と、前記右用ローラを支持する右用ローラ旋回機構とを含み、
前記決定操舵角は左用決定操舵角及び右用決定操舵角を含み、
前記左用ローラ旋回機構は、前記操舵角指示情報が指示する前記左用決定操舵角に基づき、前記左用ローラを旋回させる左用ローラ旋回動作が実行可能であり、
前記右用ローラ旋回機構は、前記操舵角指示情報が指示する前記右用決定操舵角に基づき、前記右用ローラを旋回させる右用ローラ旋回動作が実行可能であり、
前記ローラ旋回動作は前記左用ローラ旋回動作と前記右用ローラ旋回動作とを含み、
前記ローラ旋回制御処理は、左用ローラ旋回制御処理と右用ローラ旋回制御処理とを含み、前記左用ローラ旋回制御処理は前記左用ローラ旋回機構による前記左用ローラ旋回動作を制御する処理であり、前記右用ローラ旋回制御処理は前記右用ローラ旋回機構による前記右用ローラ旋回動作を制御する処理であり、
前記ステップ(b)は、
(b-1) 前記操舵角変換テーブルを参照して、前記複数種の左用タイヤ旋回角度のうち前記ハンドル角度情報が示すハンドル角度に対応する左用タイヤ旋回角度を前記左用決定操舵角として決定するステップと、
(b-2) 前記操舵角変換テーブルを参照して、前記複数種の右用タイヤ旋回角度のうち前記ハンドル角度情報が示すハンドル角度に対応する右用タイヤ旋回角度を前記右用決定操舵角として決定するステップとを含み、
前記ステップ(c)において、
前記左用ローラ旋回機構に、少なくとも前記左用決定操舵角を指示する前記操舵角指示情報が付与され、前記右用ローラ旋回機構に、少なくとも前記右用決定操舵角を指示する前記操舵角指示情報が付与される、
シャーシダイナモメータ。 The chassis dynamometer of claim 1, comprising:
The rollers include a left roller for mounting the left tire of the vehicle and a right roller for mounting the right tire of the vehicle,
The multiple types of tire turning angles include multiple types of left tire turning angles and multiple types of right tire turning angles,
The roller turning mechanism includes a left roller turning mechanism that supports the left roller and a right roller turning mechanism that supports the right roller,
The determined steering angle includes a left determined steering angle and a right determined steering angle,
The left roller turning mechanism is capable of executing a left roller turning operation of turning the left roller based on the determined left steering angle indicated by the steering angle instruction information,
The right roller turning mechanism is capable of executing a right roller turning operation of turning the right roller based on the determined right steering angle indicated by the steering angle instruction information,
The roller turning motion includes the left roller turning motion and the right roller turning motion,
The roller rotation control processing includes left roller rotation control processing and right roller rotation control processing. The left roller rotation control processing is processing for controlling the left roller rotation operation by the left roller rotation mechanism. The right roller turning control process is a process for controlling the turning operation of the right roller by the right roller turning mechanism,
The step (b) includes
(b-1) referring to the steering angle conversion table and determining, as the determined left steering angle, the left tire turning angle corresponding to the steering wheel angle indicated by the steering wheel angle information among the plurality of types of left tire turning angles; When,
(b-2) Referring to the steering angle conversion table, the right tire turning angle corresponding to the steering wheel angle indicated by the steering wheel angle information among the plurality of types of right tire turning angles is set as the determined right steering angle. determining;
In step (c),
The steering angle instruction information that instructs at least the determined left steering angle is provided to the left roller turning mechanism, and the steering angle instruction information that instructs at least the determined right steering angle is provided to the right roller turning mechanism. to be
chassis dynamometer.
前記操舵角変換テーブルは複数種の角度ペア情報を有し、前記複数種の角度ペア情報は、複数種のハンドル角度に対応する形式で複数種のタイヤ旋回角度が示された情報であり、
前記所定の車両には、ステアリング操作時におけるハンドル角度を検出し、検出したハンドル角度を示すハンドル角度情報を得るハンドル用エンコーダが搭載され、
前記旋回角度測定装置は載置したタイヤのタイヤ旋回角度を計測して、タイヤ旋回角度を示すタイヤ旋回角度測定情報を得る旋回角度用エンコーダを有し、
(a) 前記旋回角度測定装置上に前記所定の車両のタイヤを配置するステップと、
(b) 前記ハンドル用エンコーダから前記ハンドル角度情報を受け、かつ、前記旋回角度用エンコーダから前記タイヤ旋回角度測定情報を受けるテーブル作成準備状態を設定するステップと、
(c) 前記所定の車両におけるステアリング操作によりハンドル角度を設定するステップと、
(d) 前記ステップ(c)のハンドル角度設定状態時における前記所定の車両のタイヤ旋回角度を前記旋回角度測定装置に計測させるステップとを備え、
前記ステップ(c)の実行後に前記ハンドル用エンコーダから前記ハンドル角度情報が得られ、前記ステップ(d)の実行後に前記旋回角度用エンコーダから前記タイヤ旋回角度測定情報が得られ、
(e) 前記ハンドル角度情報が示すハンドル角度と前記タイヤ旋回角度測定情報が示すタイヤ旋回角度との組合せを、前記複数種の角度ペア情報の1つとして記録するステップをさらに備え、
前記ステップ(c)で前記複数種のハンドル角度の全てが設定されるまで、前記ステップ(c)~(e)が繰り返し実行される、
変換テーブル作成方法。 A conversion table creation method for creating a steering angle conversion table for a predetermined vehicle using a turning angle measuring device,
The steering angle conversion table has a plurality of types of angle pair information, and the plurality of types of angle pair information is information indicating a plurality of types of tire turning angles in a format corresponding to a plurality of types of steering wheel angles,
The predetermined vehicle is equipped with a steering wheel encoder that detects a steering wheel angle during steering operation and obtains steering wheel angle information indicating the detected steering wheel angle,
The turning angle measuring device has a turning angle encoder that measures the turning angle of the mounted tire and obtains tire turning angle measurement information indicating the turning angle of the tire,
(a) positioning the tires of the predetermined vehicle on the turning angle measuring device;
(b) receiving the steering wheel angle information from the steering wheel encoder and setting a table creation preparation state for receiving the tire turning angle measurement information from the turning angle encoder;
(c) setting a steering wheel angle by steering operation in the predetermined vehicle;
(d) causing the turning angle measuring device to measure the tire turning angle of the predetermined vehicle when the steering wheel angle is set in step (c);
After executing step (c), the steering wheel angle information is obtained from the steering wheel encoder; after executing step (d), the tire turning angle measurement information is obtained from the turning angle encoder;
(e) further comprising recording a combination of the steering wheel angle indicated by the steering wheel angle information and the tire turning angle indicated by the tire turning angle measurement information as one of the plurality of types of angle pair information;
The steps (c) to (e) are repeatedly performed until all of the plurality of types of steering wheel angles are set in the step (c).
How to create a conversion table.
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