JP2022175270A - 食品および食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】栗の鬼皮を有効利用することによって鬼皮の廃棄量を削減する。【解決手段】食品は、栗の鬼皮の粉末を含有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本開示は、食品および食品の製造方法に関する。
特許文献1には、栗の鬼皮や渋皮から抽出されたタンニンを含有する食品や化粧品が開示されている。
特開2004-189956号公報
一般に、栗の鬼皮は廃棄物として処理されるため、その廃棄量を削減したいという要請がある。上記文献によれば、栗の鬼皮から抗酸化物質であるタンニンを抽出して食品や化粧品に添加することで鬼皮を有効利用することができる。しかしながら、タンニンの抽出後に栗の鬼皮は廃棄されるので、鬼皮の廃棄量を削減できない。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本開示の第1の形態によれば、食品が提供される。この食品は、栗の鬼皮の粉末を含有する。
この形態の食品によれば、そのままの状態では硬質で喫食の困難な栗の鬼皮が、喫食の容易な粉末の状態で食品に含有されているので、栗の鬼皮を食品の材料として有効利用することができる。そのため、栗の鬼皮の廃棄量を削減することができる。
(2)上記形態の食品は、焼き菓子であってもよい。
この形態の食品によれば、鬼皮由来の栗の風味が付加された焼き菓子を提供できる。
(3)上記形態の食品において、前記焼き菓子における前記鬼皮の粉末の含有率は、3重量%以上かつ10重量%以下であってもよい。
この形態の食品によれば、焼き菓子における鬼皮の粉末の含有率が3重量%以上であるため、鬼皮由来の栗の風味を焼き菓子の喫食者に知覚させやすくでき、焼き菓子における鬼皮の粉末の含有率が10重量%以下であるため、焼き菓子の渋味が強くなりすぎることを抑制できる。
(4)上記形態の食品は、さらに、前記栗の渋皮の粉末を含有してもよい。
この形態の食品によれば、栗の鬼皮だけでなく、渋皮をも食品の材料として有効利用できるので、栗の鬼皮の廃棄量だけでなく、渋皮の廃棄量をも削減することができる。
(5)本開示の第2の形態によれば、食品の製造方法が提供される。この食品の製造方法は、栗の鬼皮の粉末を準備する準備工程と、前記鬼皮の粉末と前記鬼皮の粉末以外の前記食品の材料とを混合する混合工程を有する。
この形態の食品の製造方法によれば、そのままの状態では硬質で喫食の困難な栗の鬼皮を、喫食の容易な粉末の状態で食品に含有させることによって、栗の鬼皮を食品の材料として有効利用することができる。そのため、栗の鬼皮の廃棄量を削減することができる。
(6)上記形態の焼き菓子の製造方法において、前記準備工程は、前記栗から前記鬼皮を剥いて前記鬼皮を含む一次加工物を生成する一次加工工程と、前記一次加工物を熱風で気流粉砕することによって前記鬼皮の粉末を生成する粉砕工程と、を有してもよい。
この形態の食品の製造方法によれば、一次加工物を熱風で気流粉砕することによって、一次加工物を短時間で粉末化および乾燥させることができるので、短時間で鬼皮の粉末を生成することができる。
(7)上記形態の焼き菓子の製造方法において、前記一次加工工程は、前記栗の渋皮が固着した状態の前記鬼皮を破砕する破砕工程と、前記破砕工程にて破砕された前記鬼皮を、前記鬼皮に前記渋皮が固着した状態で滅菌剤の噴流に浸漬する滅菌工程と、を有してもよい。
この形態の食品の製造方法によれば、渋皮が固着した状態の鬼皮を破砕して滅菌剤の噴流に浸漬することによって、鬼皮に滅菌処理を施すとともに鬼皮から渋皮を剥離させることができる。そのため、鬼皮から渋皮を剥離させるための工程を別途設けずに、粉砕工程にて生成される鬼皮の粉末の純度を高めることができる。
本開示は、食品や食品の製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、焼き菓子、機能性食品、離乳食、宇宙食、焼き菓子の製造方法、機能性食品の製造方法、離乳食の製造方法、宇宙食の製造方法等の形態で実現することができる。
第1実施形態の食品の製造工程を模式的に示す説明図。 鬼皮粉末の製造方法を示すフローチャート。 乾燥粉砕機の概略構成を示す第1の説明図。 乾燥粉砕機の概略構成を示す第2の説明図。 鬼皮粉末を含有するサブレの製造方法を示すフローチャート。
A.第1実施形態:
図1は、本開示の第1実施形態における食品40の製造工程を模式的に示す説明図である。本実施形態では、食品40は、焼き菓子に分類されるサブレである。なお、他の実施形態では、食品40は、サブレではなく、例えば、クッキーや、マドレーヌや、パウンドケーキや、カステラや、どら焼きや、煎餅などのサブレ以外の焼き菓子であってもよいし、焼き菓子ではなく、例えば、機能性食品や、離乳食や、宇宙食であってもよい。
食品40は、栗10の鬼皮13の粉末30を含有している。以下の説明では、鬼皮13の粉末30のことを鬼皮粉末30と呼ぶ。食品40における鬼皮粉末30の含有率は、食品40の種類に応じて適宜調整される。食品40が焼き菓子である場合には、食品40における鬼皮粉末30の含有率は、3重量%以上かつ10重量%以下であることが好ましい。本実施形態では、栗10の種類は、日本栗である。なお、他の実施形態では、栗10の種類は、日本栗ではなく、例えば、中国栗や、欧州栗や、アメリカ栗でもよい。
一般に、イガを取り除かれた栗10は、子葉11と、子葉11を包む渋皮12と、渋皮12を包む鬼皮13とによって構成されている。子葉11は、栗10のうち、従来から食品用途で用いられている部分である。渋皮12および鬼皮13は、抗酸化物質であるポリフェノールに分類されるタンニンを含有している。鬼皮13のタンニンの含有率は、渋皮12のタンニンの含有率よりも高い。
本実施形態では、図1に示すように、栗10に一次加工が施されることによって、栗10のうちの少なくとも鬼皮13を含む一次加工物20が製造され、一次加工物20に二次加工を施すことによって鬼皮粉末30が製造される。鬼皮粉末30と他の材料とを用いて食品40を製造することを三次加工と呼ぶ。
図2は、本実施形態における鬼皮粉末30の製造方法を示すフローチャートである。まず、ステップS110の鬼皮準備工程にて、栗10の鬼皮13を準備する。本実施形態では、栗10を蒸した後、栗10の鬼皮13を剥くことによって鬼皮13を準備する。栗10を蒸すことによって、栗10の鬼皮13を剥きやすくできる。予め剥かれて冷凍保存された鬼皮13を解凍することによって、鬼皮13を準備してもよい。本実施形態では、栗10として日本栗が用いられるので、渋皮12や子葉11の一部が鬼皮13に固着しやすい。準備した鬼皮13には渋皮12や子葉11の一部が固着していてもよい。本実施形態では、鬼皮13から分離された子葉11および渋皮12は、後述するように、食品40の材料として用いられる。なお、他の実施形態では、鬼皮13から分離された子葉11および渋皮12は、食品40の材料以外の用途で用いられてもよい。
次に、ステップS120の洗浄工程にて、鬼皮13を洗浄することによって、鬼皮13に付着した農薬を除去する。本実施形態では、焼成カルシウム水溶液の噴流に鬼皮13を浸漬することによって鬼皮13を洗浄する。
ステップS130の破砕工程にて、鬼皮13を所定の大きさに破砕する。本実施形態では、シュレッダーを用いて、鬼皮13を5~10mm角の大きさに破砕する。
ステップS140の滅菌工程にて、鬼皮13に滅菌処理を施す。本実施形態では、滅菌剤である次亜塩素酸水の噴流に鬼皮13を浸漬することによって、鬼皮13に滅菌処理を施す。本実施形態では、次亜塩素酸水の濃度は、50~200ppmである。次亜塩素酸水の噴流に鬼皮13を浸漬することによって、鬼皮13に固着している渋皮12や子葉11を鬼皮13から分離させることができる。ステップS130の破砕工程にて鬼皮13を5~10mm角の大きさに破砕した後、ステップS140の滅菌工程にて次亜塩素酸水の噴流に鬼皮13を浸漬することによって、鬼皮13に固着している渋皮12や子葉11を鬼皮13から分離させやすくできる。なお、他の実施形態では、滅菌工程に先立って、鬼皮13に固着した渋皮12や子葉11の一部が除去されてもよい。
ステップS150の水洗工程にて、鬼皮13を水洗いすることによって、鬼皮13から次亜塩素酸水を除去する。
ステップS160の乾燥工程にて、鬼皮13を乾燥させる。本実施形態では、遠心乾燥機を用いて鬼皮13に脱水処理を施すことによって鬼皮13を乾燥させる。他の実施形態では、低温乾燥機を用いて鬼皮13を乾燥させてもよい。遠心乾燥機あるいは低温乾燥機を用いることによって、鬼皮13に含まれる抗酸化物質の熱劣化を抑制しつつ、鬼皮13を乾燥させることができる。
本実施形態では、上述したステップS110からステップS160までの工程のことを一次加工工程と呼び、ステップS110からステップS160までの処理のことを一次加工と呼ぶ。栗10に一次加工が施されることによって、図1に示した一次加工物20が生成される。本実施形態では、一次加工物20は、渋皮12や子葉11が取り除かれた鬼皮13である。
ステップS170の粉砕工程にて、一次加工物20を粉砕することによって鬼皮粉末30を生成する。本実施形態では、後述する乾燥粉砕機(ティーフォース社製、TDS-400)を用いて一次加工物20を粉砕することによって鬼皮粉末30を生成する。本実施形態では、ステップS170の工程のことを二次加工工程と呼び、ステップS170の処理のことを二次加工と呼ぶ。
ステップS180の検査工程にて、鬼皮粉末30に対して異物混入検査を実施する。本実施形態では、金属探知機を用いて、鬼皮粉末30への金属の混入を検査する。鬼皮粉末30への金属の混入が発見された場合には、鬼皮粉末30から金属を除去する。その後、鬼皮粉末30は、食品40の材料として用いられる。鬼皮粉末30は、直ちに食品40の材料として用いられてもよいし、光を遮断する金属製の袋に窒素ガスなどの不活性ガスとともに封入された状態で保存された後、食品40の材料として用いられてもよい。
図3は、上述したステップS170の粉砕工程にて用いられる乾燥粉砕機100の概略構成を示す第1の説明図である。図4は、乾燥粉砕機100の概略構成を示す第2の説明図である。図3に示すように、乾燥粉砕機100は、回転軸110と、粉砕室120と、導入管130と、吹込管140と、排出管150と、ホッパー160と、フィーダー170とを備えている。粉砕室120は、下方から順に、小径な円筒状の下部121と、下部121に連結された円錐台状のテーパー部122と、テーパー部122に連結された大径な円筒状の上部123とを有している。
導入管130の一端は、テーパー部122の側面に設けられた開口部に接続されており、導入管130の他端は、図示されていない熱風発生機に接続されている。導入管130のうちの一端と他端との間の部分には、ホッパー160およびフィーダー170が接続されている。吹込管140の一端は、下部121の側面に設けられた開口部に接続されており、吹込管140の他端は、導入管130のうちのホッパー160およびフィーダー170との接続部よりも上流の部分に接続されている。熱風発生機は、導入管130と吹込管140とを介して、粉砕室120に熱風を噴射する。排出管150の一端は、上部123の側面に設けられた開口部に接続されており、排出管150の他端は、図示されていない粉末回収容器に接続されている。
図4に示すように、回転軸110は、粉砕室120を上下に貫通しており、粉砕室120の上面部と底面部とに設けられた軸受部125によって支持されている。回転軸110の一端には、図示されていない駆動モーターが接続されている。粉砕室120には、下方から順に、下部ブレード210と、リフトアップブレード220と、粗粉砕ブレード230と、微粉砕ブレード240とが配置されている。下部ブレード210は、粉砕室120と吹込管140との接続部よりも下方に配置されている。リフトアップブレード220は、粉砕室120と吹込管140との接続部よりも上方、かつ、粉砕室120と導入管130との接続部よりも下方に配置されている。粗粉砕ブレード230は、粉砕室120と導入管130との接続部よりも上方に配置されている。微粉砕ブレード240は、粉砕室120と排出管150との接続部よりも下方に配置されている。各ブレード210~240は、回転軸110に固定されており、駆動モーターによって回転軸110とともに回転する。
粉砕室120には、導入管130および吹込管140からの熱風の噴射と各ブレード210~240の回転とによって、回転軸110を中心にして旋回しながら下方から上方に向かう熱風の渦流が発生している。本実施形態では、熱風の温度は、摂氏90~100度であり、渦流の流速は、100~120m/sである。
ホッパー160に投入された一次加工物20は、フィーダー170によって所定量ずつ導入管130に供給され、導入管130を流れる熱風によって粉砕室120に導入される。粉砕室120に導入された一次加工物20は、熱風の渦流による気流粉砕によって粉末化されるとともに乾燥される。粉砕された一次加工物20は、その表面積の増加によって乾燥を促進される。粉砕室120に導入された一次加工物20のうち、比較的軽い一次加工物20は、熱風の渦流によって上昇して粗粉砕ブレード230に向かい、比較的重い一次加工物20は、自重によって落下してリフトアップブレード220に向かう。
リフトアップブレード220まで落下した一次加工物20は、リフトアップブレード220によって粉砕されて、粉末化および乾燥を促進される。粉末化および乾燥を促進されて軽くなった一次加工物20は、渦流による上昇を開始して粗粉砕ブレード230に向かう。下部ブレード210まで落下した一次加工物20は、下部ブレード210によって粉砕されて、粉末化および乾燥を促進される。粉末化および乾燥を促進されて軽くなった一次加工物20は、渦流による上昇を開始してリフトアップブレード220に向かう。
粗粉砕ブレード230まで上昇した一次加工物20は、粗粉砕ブレード230によって粉砕されて、粉末化と乾燥とを促進される。微粉砕ブレード240まで上昇した一次加工物20は、微粉砕ブレード240によってさらに粉砕されて、粉末化と乾燥とを促進される。粉砕室120に導入された一次加工物20は、数秒間で粉末化および乾燥されて、鬼皮粉末30に加工される。排出管150からは、熱風とともに鬼皮粉末30が排出されて、粉末回収容器に集められる。排出管150から排出される鬼皮粉末30のモード径は、50~60μmである。
図5は、上述した鬼皮粉末30を含有する食品40としてのサブレの製造方法を示すフローチャートである。まず、ステップS210の材料準備工程にて、鬼皮粉末30と、鬼皮粉末30以外のサブレの材料を準備する。本実施形態では、鬼皮粉末30の他に、栗の漉粉、バター、砂糖、塩、アーモンドプードル、液状卵黄、および、小麦粉がサブレの材料として用いられる。栗の漉粉とは、栗の子葉11あるいは子葉11と渋皮12との混合物を炊いて潰した後、脱水させたものである。本実施形態では、栗の漉粉の材料は、鬼皮粉末30の製造時に鬼皮13から分離された子葉11および渋皮12である。なお、上述した鬼皮粉末30の製造方法によって鬼皮粉末30を製造することは、鬼皮粉末30を準備することに含まれる。
次に、ステップS220の混合工程にて、鬼皮粉末30と鬼皮粉末30以外の材料を混合することによって生地を生成する。本実施形態では、栗の漉粉、鬼皮粉末30、バター、砂糖、塩、アーモンドプードル、液状卵黄、および、小麦粉を、この順でミキサーに投入し、ミキサーを用いて材料を混合することによってペースト状の生地を生成する。
ステップS230のエージング工程にて、生地を所定時間寝かせる。本実施形態では、ミキサーから番重に移し替えられた生地を冷蔵庫で一晩以上寝かせる。なお、例えば、パウンドケーキのように生地を寝かせる必要がない場合には、エージング工程は省略されてもよい。
ステップS240の成形工程にて、生地を所定の形状に成形する。本実施形態では、天板上にメッシュ状のシリコン製マットを敷設し、エージング工程によって固くなった生地をミキサーで攪拌してほぐし、所定の形状に成形した生地をシリコン製マット上に配置する。本実施形態では、さらに、シリコン製マット上に配置された生地にグラニュー糖を振りかける。なお、他の実施形態では、グラニュー糖を生地に振りかけるのではなく、黒糖シロップを生地に塗布してもよい。
ステップS250の焼成工程にて、生地を焼成する。本実施形態では、摂氏145度に設定されたオーブンで30~40分間かけて生地を焼成し、オーブンから取り出された生地の粗熱を取ることで、鬼皮粉末30を含有するサブレが完成する。
以上で説明した本実施形態における食品40によれば、そのままの状態では硬質で喫食の困難な栗10の鬼皮13が、喫食の容易な鬼皮粉末30に加工された状態で食品40に含有されているので、栗10の鬼皮13を食品40の材料として有効利用することができる。そのため、栗10の鬼皮13の廃棄量を削減することができる。特に、本実施形態では、栗10の鬼皮13だけでなく、子葉11および渋皮12をも食品40の材料として用いるので、栗10由来の廃棄量をほぼゼロにできる。
また、本実施形態では、栗10の鬼皮13には抗酸化物質であるタンニンが含まれているので、鬼皮粉末30を食品40に含有させることによって、健康増進機能や美容増進機能を食品40に付加することができる。さらに、タンニンの着色作用によって、栗10を想起させる茶色の着色を食品40に施すことができる。
また、本実施形態では、食品40は、鬼皮粉末30を含有する焼き菓子であるため、鬼皮13由来の栗10の風味が付加された焼き菓子を提供できる。また、焼き菓子における鬼皮粉末30の含有率を3重量%以上によることによって、鬼皮13由来の栗10の風味を焼き菓子の喫食者に知覚させやすくでき、焼き菓子における鬼皮粉末30の含有率を10重量%以下にすることによって、タンニンによる焼き菓子の渋味が強くなりすぎることを抑制できる。
また、本実施形態における鬼皮粉末30の製造方法によれば、図2に示したステップS170の粉砕工程にて、乾燥粉砕機100を用いて一次加工物20を熱風で気流粉砕することによって鬼皮粉末30を生成するので、一次加工物20を短時間で粉末化および乾燥させて、効率良く鬼皮粉末30を生成することができる。さらに、一次加工物20を短時間で粉末化および乾燥できるので、一次加工物20に含まれる抗酸化物質の熱劣化を抑制しつつ、鬼皮粉末30を生成できる。
また、本実施形態では、図2に示したステップS140の滅菌工程にて、渋皮12が固着した状態の鬼皮13を破砕して次亜塩素酸水の噴流に浸漬することによって、鬼皮13に対して滅菌処理を施すとともに、鬼皮13から渋皮12を剥離させることができる。そのため、鬼皮13から渋皮12を剥離させるための工程を別途設けずに、粉砕工程にて生成される鬼皮粉末30の純度を高めることができる。
B.他の実施形態:
(B1)上述した第1実施形態の食品40における鬼皮粉末30の含有率は、3重量%未満でもよいし、10重量%を超えてもよい。例えば、食品40における鬼皮粉末30の含有率を、10%を超える含有率とすることで、健康増進に寄与する抗酸化物質の含有量を高めることや、敢えて渋味を際立たせた食品40を製造することができる。
(B2)上述した第1実施形態の食品40は、鬼皮粉末30に加えて、さらに、渋皮12の粉末を含有してもよい。この場合、鬼皮13だけではなく、渋皮12をも食品40の材料として有効利用できるので、鬼皮13の廃棄量だけではなく、渋皮12の廃棄量をも削減できる。渋皮12の粉末は、例えば、乾燥粉砕機100を用いて渋皮12を気流粉砕することによって製造できる。
(B3)上述した第1実施形態の鬼皮粉末の製造方法では、鬼皮粉末30は、乾燥粉砕機100を用いて一次加工物20を熱風で気流粉砕することによって生成されている。これに対して、鬼皮粉末30は、ラインミルやボールミルを用いて一次加工物20を粉砕することによって生成されてもよい。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…栗、11…子葉、12…渋皮、13…鬼皮、20…一次加工物、30…鬼皮粉末、40…食品、100…乾燥粉砕機、110…回転軸、120…粉砕室、121…下部、122…テーパー部、123…上部、125…軸受部、130…導入管、140…吹込管、150…排出管、160…ホッパー、170…フィーダー、210…下部ブレード、220…リフトアップブレード、230…粗粉砕ブレード、240…微粉砕ブレード

Claims (7)

  1. 食品であって、
    栗の鬼皮の粉末を含有する、食品。
  2. 請求項1に記載の食品であって、
    前記食品は、焼き菓子である、食品。
  3. 請求項2に記載の食品であって、
    前記焼き菓子における前記鬼皮の粉末の含有率は、3重量%以上かつ10重量%以下である、食品。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の食品であって、
    さらに、前記栗の渋皮の粉末を含有する、食品。
  5. 食品の製造方法であって、
    栗の鬼皮の粉末を準備する準備工程と、
    前記鬼皮の粉末と前記鬼皮の粉末以外の前記食品の材料とを混合する混合工程を有する、食品の製造方法。
  6. 請求項5に記載の食品の製造方法であって、
    前記準備工程は、
    前記栗から前記鬼皮を剥いて前記鬼皮を含む一次加工物を生成する一次加工工程と、
    前記一次加工物を熱風で気流粉砕することによって前記鬼皮の粉末を生成する粉砕工程と、
    を有する、食品の製造方法。
  7. 請求項6に記載の食品の製造方法であって、
    前記一次加工工程は、
    前記栗の渋皮が固着した状態の前記鬼皮を破砕する破砕工程と、
    前記破砕工程にて破砕された前記鬼皮を、前記鬼皮に前記渋皮が固着した状態で滅菌剤の噴流に浸漬する滅菌工程と、
    を有する、食品の製造方法。
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