JP2022174975A - 手乾燥装置 - Google Patents

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裕子 中森
Hiroko Nakamori
康之 糸魚川
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Abstract

【課題】ドレンタンクに溜まった水から発生する異臭による不快感を防止することができる手乾燥装置を得ること。【解決手段】第1の風路10と第2の風路11とが形成された筐体2と、手乾燥室7の下方に配置されたドレンタンク16と、第1の風路10内に設置されて、空気流を発生させる第1の送風部と、第1の送風部によって発生された空気流を手乾燥室7に向かって噴射するノズル4と、第2の風路11内に設置されて、空気流を発生させる第2の送風部と、を備える。筐体2は、筐体2の外部の空気を第1の風路10内に吸い込むための第1の吸気口12と、筐体2の外部の空気を第2の風路11内に吸い込むための第2の吸気口13と、第2の風路11内の空気を筐体2の外部に排出するための排気口14とが形成されている。ドレンタンク16の一部が、第2の風路11に露出している。【選択図】図2

Description

本開示は、洗浄後の濡れた手を乾燥させる手乾燥装置に関する。
手を衛生的に保つためには、手を洗浄するとともに、洗浄後の濡れた手を衛生的に乾燥させる必要がある。従来、洗浄後の濡れた手を乾燥させる装置として、高速の空気流の噴射により手に付着した水分を吹き飛ばして、手を乾燥させる手乾燥装置が知られている。
特許文献1には、乾燥室で手から吹き飛ばされた水滴を貯水するトレイが装置本体の底面部に着脱可能に設けられた手乾燥装置が開示されている。特許文献1に開示された手乾燥装置は、装置本体の前面に前扉が開閉可能に設けられており、前扉を開くことによりトレイを装置本体から前方に引き出すことができる。特許文献1に開示された手乾燥装置は、前扉でトレイを前面側から覆うことで、トレイが悪戯で抜き取られることを防止でき、また意匠性を向上させることができる。
特開2009-247397号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された手乾燥装置では、装置本体の前面が前扉で閉じられることにより、トレイは完全に閉じられた空間に配置されている。一方で、トレイに溜まった水は、手の皮脂、汚れおよび洗剤成分といった様々な有機物を含有しており、軽度の異臭が発生しやすい。
そして、特許文献1に開示された手乾燥装置では、トレイが閉じられた空間に収納されているため、トレイに溜まった水から発生する異臭が外部へ放出されることがなく、トレイの周囲には徐々に高濃度の異臭が溜まることがある。この場合、トレイの清掃時などに前扉が開けられたときに高濃度の異臭が手乾燥装置の前面側に広がり、作業者が不快に感じるという問題があった。このような問題は、トレイに溜まった水の排水またはトレイの清掃についてのメンテナンス状況が悪い場合に、より顕著になる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ドレンタンクに溜まった水から発生する臭いが高濃度になって溜まることを防止できる手乾燥装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる手乾燥装置は、手を挿入可能な手乾燥室と、空気が流れる第1の風路と、第1の風路とは独立した風路であって空気が流れる第2の風路と、が形成された筐体と、手乾燥室の下方に配置されたドレンタンクと、第1の風路内に設置されて、空気流を発生させる第1の送風部と、第1の風路と手乾燥室とを互いに連通して、第1の送風部によって発生された空気流を手乾燥室に向かって噴射するノズルと、第2の風路内に設置されて、空気流を発生させる第2の送風部と、を備える。筐体は、筐体の外部の空気を第1の風路内に吸い込むための第1の吸気口と、筐体の外部の空気を第2の風路内に吸い込むための第2の吸気口と、第2の風路内の空気を筐体の外部に排出するための排気口とが形成されている。ドレンタンクの一部が、第2の風路に露出している。
本開示にかかる手乾燥装置によれば、ドレンタンクに溜まった水から発生する臭いが高濃度になって溜まることを防止できる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかる手乾燥装置を示す斜視図 実施の形態1にかかる手乾燥装置の断面図であって、図1に示されるII-II線に沿った断面図 実施の形態1にかかる手乾燥装置の側面図 実施の形態1にかかる手乾燥装置の断面図であって、図3に示されるIV-IV線に沿った断面図 実施の形態1にかかる手乾燥装置の正面図であって、メンテナンスパネルを取り外した状態を示す正面図 実施の形態1にかかる手乾燥装置の機能ブロック図 実施の形態1にかかる制御部のハードウェア構成を示すブロック図 実施の形態1にかかる手乾燥装置の空気清浄時の動作を説明するフローチャート 実施の形態1にかかる手乾燥装置のメンテナンスパネルが取り外されたときの動作を説明するフローチャート 実施の形態2にかかる手乾燥装置の側面図
以下に、実施の形態にかかる手乾燥装置を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1を示す斜視図である。図2は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1の断面図であって、図1に示されるII-II線に沿った断面図である。以下、手乾燥装置1の各構成要素について方向を説明するときには、図1に示される手乾燥装置1の奥行方向をX軸方向、手乾燥装置1の幅方向をY軸方向、手乾燥装置1の高さ方向をZ軸方向とする。また、X軸方向の+向きを前方、X軸方向の-向きを後方とする。X軸方向の+向きは、X軸の-側から+側への向きであり、X軸方向の-向きは、X軸の+側から-側への向きである。また、Y軸方向の+向きを右方、Y軸方向の-向きを左方とする。Y軸方向の+向きは、Y軸の-側から+側への向きであり、Y軸方向の-向きは、Y軸の+側から-側への向きである。また、Z軸方向の+向きを上方、Z軸方向の-向きを下方とする。Z軸方向の+向きは、Z軸の-側から+側への向きであり、Z軸方向の-向きは、Z軸の+側から-側への向きである。Z軸方向を上下方向と称することもある。
手乾燥装置1は、空気流の噴射によりユーザーの手に付着した水分を吹き飛ばして、洗浄後の濡れた手を乾燥させる装置である。図2に示すように、手乾燥装置1は、筐体2と、空気流発生部3と、ノズル4と、空気清浄部5と、メンテナンスパネル6とを備える。
筐体2は、手乾燥装置1の外郭を成す箱状の部品である。筐体2は、空気流発生部3、ノズル4、空気清浄部5などの構成部を収納する。図1に示すように、筐体2は、底面2aと、上面2bと、正面2cと、背面2dと、右方の側面2eと、左方の側面2fと、を有する。底面2aは、水平面と平行な面である。上面2bは、底面2aの上方に底面2aと離れて配置された面である。正面2cは、ユーザーが洗浄後の濡れた手を乾燥させるときにユーザーが対峙する面であって、底面2aと上面2bとの前端部同士を繋ぐ鉛直面である。背面2dは、正面2cが向く側と反対側を向く面であって、底面2aと上面2bとの後端部同士を繋ぐ鉛直面である。右方の側面2eは、底面2aと上面2bとの右端部同士を繋ぐ鉛直面である。左方の側面2fは、底面2aと上面2bとの左端部同士を繋ぐ鉛直面である。
筐体2の上部には、ユーザーの手を挿抜可能な手乾燥室7が形成されている。手乾燥室7は、本実施の形態1では上面2bと、右方の側面2eと、左方の側面2fと、に開口している。ユーザーは、手乾燥室7の上方または左右の側方から手乾燥室7に手を挿抜可能である。以下、手乾燥室7のうち上面2bに開口する開口部を上面開口部7aと称し、手乾燥室7のうち右方の側面2eと左方の側面2fとのそれぞれに開口する開口部を側面開口部7bと称する。図2に示される手乾燥室7の側面視形状は、特に制限されないが、本実施の形態1では上方に開口した有底のU形状である。手乾燥室7は、上方から下方に向かうに従って、後方に位置するように若干傾斜している。なお、手乾燥室7は、筐体2の少なくとも1面に開口していればよい。
手乾燥室7の内壁は、底壁7cと、正面側壁7dと、背面側壁7eとを有する。底壁7cは、概ねX軸方向およびY軸方向に延びる。正面側壁7dは、底壁7cの前端部から立ち上がっている。背面側壁7eは、底壁7cの後端部から立ち上がっている。正面側壁7dおよび背面側壁7eのうち手乾燥室7を向く面には、シリコン系、フッ素系等の撥水性コ-ティング、または、酸化チタン等の親水性コ-ティングが施されている。
底壁7c、正面側壁7dおよび背面側壁7eは、抗菌剤を含浸させた樹脂により形成されている。このため、手乾燥室7の内壁の表面への汚れの付着を低減できるとともに、手乾燥室7の内壁の表面に付着した菌の繁殖を低減できる。また、底壁7c、正面側壁7dおよび背面側壁7eは、抗ウイルス材を含浸させた樹脂により形成されている。このため、手乾燥室7の内壁の表面に付着したウイルスの増殖を抑制してウイルスを不活性化することができる。
手乾燥室7の底壁7cには、手乾燥室7の水を排水する図示しない排水口が形成されている。排水口には、上下方向に延びる図示しない排水路の上端部が連通している。排水路の下端部は、ドレンタンク16に接続されている。ドレンタンク16は、排水路を通って排水された水を溜める部品であり、筐体2の底部に着脱可能に取り付けられている。
手乾燥室7の内壁には、手乾燥室7に挿入された手を検出する手検出部である第1の手検出部8および第2の手検出部9が設置されている。第1の手検出部8は、手乾燥室7の上部に設置されている。第1の手検出部8は、手乾燥室7の上面開口部7aの近くに設置されている。第1の手検出部8は、ノズル4よりも下方に設置されている。第2の手検出部9は、第1の手検出部8よりも下方に、かつ、手乾燥室7の下部に設置されている。第1の手検出部8および第2の手検出部9は、手乾燥室7に挿入された手を検出可能であれば構成は特に制限されないが、本実施の形態1では光電センサである。
第1の手検出部8は、X軸方向において互いに離れて配置された、第1の発光部8aおよび第1の受光部8cと、第1の反射面8bと、を有する。第1の発光部8aおよび第1の受光部8cは、背面側壁7eに設置されている。第1の反射面8bは、正面側壁7dに設置されている。第1の手検出部8は、第1の受光部8cで受光される光の受光量を基に、手乾燥室7の手の有無を検出する。第1の受光部8cで受光される光は、第1の発光部8aから投射されて第1の反射面8bで反射され、第1の受光部8cで受光される光である。
第2の手検出部9は、X軸方向において互いに離れて配置された第2の発光部9aと第2の受光部9bとを有する。第2の発光部9aは、正面側壁7dに設置されている。第2の受光部9bは、背面側壁7eに設置されている。第2の手検出部9は、第2の受光部9bで受光される光の受光量を基に、手乾燥室7の手の有無を検出する。第2の受光部9bで受光される光は、第2の発光部9aから投射されて第2の受光部9bで受光される光である。
第1の手検出部8および第2の手検出部9は、有線または無線により後記する制御部21に電気的に接続されている。第1の手検出部8および第2の手検出部9の検出結果は、制御部21に送られる。
筐体2の内部には、空気が流れる第1の風路10と、第1の風路10とは独立した風路であって空気が流れる第2の風路11とが形成されている。また、筐体2には、筐体2の外部の空気を第1の風路10内に吸い込むための第1の吸気口12と、筐体2の外部の空気を第2の風路11内に吸い込むための第2の吸気口13とが形成されている。また、筐体2には、空気清浄部5によって清浄にされた第2の風路11内の空気を筐体2の外部に排出するための排気口14が形成されている。なお、図2に示される実線の矢印Aは、第1の風路10における空気の流れを表している。図2に示される破線の矢印Bは、第2の風路11における空気の流れを表している。図2には、理解の容易化のために、第2の吸気口13を鎖線で図示している。
第1の吸気口12は、筐体2の底面2aに形成されている。第1の吸気口12は、底面2aのうちX軸方向の中央よりも背面2dに寄った位置に設けられている。第1の吸気口12の形状は、特に制限されない。第1の吸気口12には、吸気フィルター15が設置されている。吸気フィルター15は、第1の吸気口12から吸い込む空気に含まれる埃、ゴミ、浮遊菌といった不純物を捕集する役割を果たす。手乾燥装置1が吸気フィルター15を備えることにより、手乾燥装置1の周囲の空気に含まれる不純物が第1の風路10内に吸い込まれることを抑制して、衛生的な空気流でユーザーの手を乾燥させることができる。吸気フィルター15には、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルターといった、エアフィルターの中でも相対的に空気清浄能力の高い高性能フィルターが使用されることが好ましい。
第1の風路10は、第1の吸気口12とノズル4とを連通する風路であって、上下方向に延びている。第1の風路10は、第1の吸気風路10aと、第1の排気風路10bとを含んでいる。第1の吸気風路10aは、第1の吸気口12から空気流発生部3に至る風路であって、筐体2の外部の空気を第1の吸気口12から筐体2の内部に取り入れて、空気流発生部3に供給する風路である。第1の排気風路10bは、空気流発生部3の排気側からノズル4に至る風路であって、空気流発生部3によって発生された空気流をノズル4に向かって排出する風路である。第1の排気風路10bは、空気流発生部3の排気側で、第1の正面側排気風路10cと第1の背面側排気風路10dとに分岐している。第1の正面側排気風路10cは、筐体2の内部で正面2cと正面側壁7dとの間を上下方向に延びている。第1の背面側排気風路10dは、筐体2の内部で背面2dと背面側壁7eとの間を上下方向に延びている。第1の正面側排気風路10cと第1の背面側排気風路10dとの分岐部には、空気流を加温するヒータ17が設置されている。
図3は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1の側面図である。図4は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1の断面図であって、図3に示されるIV-IV線に沿った断面図である。図3および図4に示すように、第2の吸気口13は、筐体2の右方の側面2eと左方の側面2fとのそれぞれに形成されている。第2の吸気口13は、右方の側面2eと左方の側面2fとのうちX軸方向の中央よりも正面2cに寄った位置に、かつ、右方の側面2eと左方の側面2fとのうちZ軸方向の中央よりも底面2aに寄った位置に設けられている。図3に示すように、第2の吸気口13は、手乾燥室7よりも下方に設けられている。第2の吸気口13の側面視形状は、特に制限されないが、本実施の形態1では縦長の長方形である。
図4に示すように、筐体2には、第2の吸気口13の縁から筐体2の内部に向かって延びる遮蔽部2gが設けられている。遮蔽部2gは、第2の吸気口13の正面に第2の吸気口13と隙間を空けて配置されている。遮蔽部2gは、後方から前方に向かうにつれて第2の吸気口13から離れるように傾斜している。ユーザーが濡れた手を手乾燥室7に挿入するときに、手に付着した水分が落下する場合がある。このような場合に、遮蔽部2gは、落下した水分が第2の吸気口13を通じて空気清浄部5に浸入することを抑制する役割を果たす。
図2に示すように、第1の吸気口12と第2の吸気口13とは、互いに連通していない。つまり、第1の吸気口12と第2の吸気口13とは、互いに独立して形成されている。筐体2の面に沿って上面開口部7aおよび側面開口部7bの縁から第2の吸気口13に至る最短距離は、筐体2の面に沿って上面開口部7aおよび側面開口部7bの縁から第1の吸気口12に至る最短距離よりも短い。図3に示すように、第2の吸気口13は、筐体2のうち側面開口部7bが開口する面と同じ面、すなわち右方の側面2eと左方の側面2fとに形成されている。なお、第2の吸気口13は、筐体2において、右方の側面2e、左方の側面2f、正面2cおよび上面2bのうち少なくとも1面に形成されていればよい。すなわち、第2の吸気口13は、筐体2において、右方の側面2e、左方の側面2f、正面2cおよび上面2bのうち1面に形成されていてもよいし、複数の面に形成されていてもよい。
図2に示すように、排気口14は、筐体2の底面2aに形成されている。排気口14は、底面2aのうちX軸方向の中央よりも正面2cに寄った位置に設けられている。第1の吸気口12と排気口14とは、筐体2のうち同じ面、すなわち底面2aに形成されている。第2の吸気口13と排気口14とは、筐体2のうち異なる面に形成されている。なお、排気口14は、筐体2において、右方の側面2e、左方の側面2f、正面2cおよび上面2bのうち少なくとも1面に形成されていればよい。すなわち、排気口14は、筐体2において、右方の側面2e、左方の側面2f、正面2cおよび上面2bのうち1面に形成されていてもよいし、複数の面に形成されていてもよい。
第2の風路11は、第2の吸気口13と排気口14とを連通する風路である。第2の風路11は、第2の吸気風路11aと、第2の排気風路11bとを含んでいる。図4に示すように、第2の吸気風路11aは、左右の第2の吸気口13を繋ぐようにY軸方向に延びて、第2の吸気口13から空気清浄部5の後記する送風機5aの給気側に至る風路である。第2の吸気風路11aは、筐体2の外部の空気を第2の吸気口13から筐体2の内部に取り入れて、空気清浄部5に供給する風路である。図2に示すように、第2の排気風路11bは、空気清浄部5の送風機5aの排気側から排気口14に至る風路である。第2の排気風路11bは、空気清浄部5によって清浄にされた空気を排気口14から筐体2の外部に向けて排出する風路である。
空気流発生部3は、第1の風路10内に設置されて、高圧化された空気流を発生させる装置である。空気流発生部3は、手乾燥装置1における第1の送風部である。空気流発生部3は、第1の吸気口12から第1の吸気風路10a内に空気を取り入れて、第1の排気風路10bからノズル4に向かって高圧化された空気流を送風する。空気流発生部3は、筐体2の内部で手乾燥室7よりも下方に配置されている。空気流発生部3は、第1の羽根3aと、第1の羽根3aを回転させる第1のモータ3bとを有する。空気流発生部3は、回転軸が水平方向と一致するように配置されている。空気流発生部3は、第1の羽根3aを背面2dに向けて、かつ、第1のモータ3bを正面2cに向けて配置されている。第1のモータ3bは、例えば、DCブラシレスモータあるいは整流子モータである。
ノズル4は、第1の風路10と手乾燥室7とを互いに連通して、空気流発生部3によって発生された空気流を手乾燥室7に向かって噴射する部品である。ノズル4は、筐体2の内部に設置されている。ノズル4は、正面側壁7dに設置された複数の正面側第1のノズル4aと、背面側壁7eに設置された複数の背面側第1のノズル4bと、背面側壁7eに設置された複数の背面側第2のノズル4cとを含んでいる。ノズル4が正面側壁7dと背面側壁7eとにそれぞれ設置されることにより、ユーザーの手の平と手の甲とに空気流を同時に当てて、手に付着した水分を吹き飛ばして、手を乾燥させることができる。
正面側第1のノズル4aは、正面側壁7dのうち上面開口部7aの近くに設置されている。正面側第1のノズル4aは、第1の正面側排気風路10cと手乾燥室7とを互いに連通する。図示は省略するが、複数の正面側第1のノズル4aは、Y軸方向に一列に並んで設けられている。複数の正面側第1のノズル4aのそれぞれは、正面側壁7dを貫通する小孔である。正面側第1のノズル4aの開口形状は、特に制限されないが、本実施の形態1では長方形のスリット状である。正面側第1のノズル4aは、第1の正面側排気風路10cから手乾燥室7に向かって水平面よりも下方に傾斜するように設けられている。正面側第1のノズル4aは、手乾燥室7に向かって斜め下向きに空気流を噴射する。一般的に、ユーザーの手に付着する水分量は、手の平の方が手の甲よりも多い。このため、正面側第1のノズル4aから噴射される空気流の流速は、背面側第1のノズル4bおよび背面側第2のノズル4cのそれぞれから噴射される空気流の流速よりも速いことが好ましい。
背面側第1のノズル4bは、背面側壁7eのうち上面開口部7aの近くに設置されている。背面側第1のノズル4bは、第1の背面側排気風路10dと手乾燥室7とを互いに連通する。図1に示すように、複数の背面側第1のノズル4bは、Y軸方向に一列に並んで設けられている。複数の背面側第1のノズル4bのそれぞれは、背面側壁7eを貫通する小孔である。背面側第1のノズル4bの開口形状は、特に制限されないが、本実施の形態1では長方形のスリット状である。図2に示すように、背面側第1のノズル4bは、第1の背面側排気風路10dから手乾燥室7に向かって水平面よりも下方に傾斜するように設けられている。背面側第1のノズル4bは、手乾燥室7に向かって斜め下向きに空気流を噴射する。
背面側第2のノズル4cは、背面側壁7eのうち背面側第1のノズル4bよりも上方に設置されている。背面側第2のノズル4cは、第1の背面側排気風路10dと手乾燥室7とを互いに連通する。図1に示すように、複数の背面側第2のノズル4cは、Y軸方向に一列に並んで設けられている。複数の背面側第2のノズル4cのそれぞれは、背面側壁7eを貫通する小孔である。背面側第2のノズル4cの開口形状は、特に制限されないが、本実施の形態1では正方形である。背面側第2のノズル4cの開口面積は、背面側第1のノズル4bの開口面積よりも小さい。背面側第2のノズル4cから噴射される空気流の風量は、背面側第1のノズル4bから噴射される空気流の風量よりも小さく設定されている。
図2に示すように、背面側第2のノズル4cは、第1の背面側排気風路10dから手乾燥室7に向かって水平面よりも下方に傾斜するように設けられている。背面側第2のノズル4cは、手乾燥室7に向かって斜め下向きに空気流を噴射する。背面側第1のノズル4bの噴射軸は、背面側第2のノズル4cの噴射軸の角度よりも下向きに0°を超えて30°以下の範囲で傾斜することが好ましい。背面側第1のノズル4bと背面側第2のノズル4cとは、上下方向において少なくとも10mm離隔していることが好ましい。このような構成とすることにより、背面側第1のノズル4bから噴射された空気流と背面側第2のノズル4cから噴射された空気流とがユーザーの手に当たるまで互いに干渉することを抑制できる。
なお、正面側第1のノズル4a、背面側第1のノズル4bおよび背面側第2のノズル4cの開口形状は、図示した例に限定されることなく、例えば、円形でもよい。また、正面側第1のノズル4a、背面側第1のノズル4bおよび背面側第2のノズル4cの列数は、Z軸方向において間隔を空けた複数列でもよい。
空気清浄部5は、第2の風路11内に設置されて、空気を清浄にする装置である。空気清浄部5は、第2の吸気口13から第2の吸気風路11a内に手乾燥装置1の周囲の空気を取り入れて清浄にして、清浄化された空気を排気口14から筐体2の外部に向かって排出する。空気清浄部5は、筐体2の内部で手乾燥室7および空気流発生部3よりも下方に配置されている。空気清浄部5は、送風機5aと、放電デバイス5eとを有する。
送風機5aは、第2の吸気口13から第2の吸気風路11a内に空気を取り入れて、第2の排気風路11bから排気口14に向かって空気流を送風する。送風機5aは、手乾燥装置1における第2の送風部である。送風機5aの種類は、特に制限されないが、例えば、シロッコファンである。送風機5aは、ケーシング5bと、ケーシング5bの内部に配置される第2の羽根5cと、第2の羽根5cを回転させる第2のモータ5dとを有する。送風機5aは、第2のモータ5dの回転軸が水平方向と一致するように配置されている。送風機5aは、第2の羽根5cを正面2cに向けて、かつ、第2のモータ5dを背面2dに向けて配置されている。ケーシング5bは、筐体2の内部に取り付けられている。第2のモータ5dは、例えば、DCブラシレスモータ、整流子モータである。第2のモータ5dは、ケーシング5bの壁に固定されている。
放電デバイス5eは、第2の風路11内で送風機5aよりも排気口14側に配置されて、第2の吸気口13から取り入れられた空気を清浄にする役割を果たす。放電デバイス5eは、放電電極と対向電極とで構成されている。放電電極には、タングステンリボン電極が使用される。対向電極には、ステンレス板が使用される。放電電極には、直流3kV以上7kV以下の電圧が印加される。対向電極は、接地されている。放電デバイス5eに電圧を印加することにより、放電電極と対向電極との間に強力な放電、電界空間を生成し、放電、電界空間を通過するウイルス、細菌、カビ、アレルゲンを除去または不活性化できる。手乾燥装置1の周囲の空気を第2の風路11内に取り入れて放電デバイス5eによるウイルスなどの除去または不活性化を繰り返すことにより、手乾燥装置1の周囲の空気が清浄化されながら循環し続けるため、手乾燥装置1の周囲の空気をきれいで清潔な状態に保つことができる。
放電デバイス5eは、送風機5aよりも下方で、送風機5aの前方にずれて配置されている。このため、放電デバイス5eを通過する空気流は、筐体2の背面2d側から正面2c側に向かって流れる。放電デバイス5eの前方には、メンテナンスパネル6が配置されている。第2の排気風路11bのうち放電デバイス5eよりも排気側の部分は、上下方向に延びており、排気口14に連通している。このため、放電デバイス5eを通過した空気流は、メンテナンスパネル6に垂直に当たった後、排気口14に向かって下方に流れ、排気口14から筐体2の外部へと排出される。
したがって、空気清浄部5は、第2の送風部である送風機5aと、送風機5aよりも排気口14側に配置されて第2の吸気口13から吸い込まれた空気を清浄にする放電デバイス5eと、により構成されている。
手乾燥装置1が設置されるトイレ、手洗い場、工場などの手洗エリアにおいては、床を清掃するときに水を床に撒くことがある。本実施の形態1のように第2の排気風路11bのうち排気口14に連通する部分が上下方向に延びており、空気流が排気口14に向かって上から下に流れることにより、床に撒かれた水が排気口14を通じて空気清浄部5に浸入することを抑制できる。なお、空気清浄部5への水の浸入を抑制する別の手段として、第2の排気風路11bの内部に薄い板のようなリブを設けてラビリンス構造を設けてもよいし、フィルターのような微小開口を持つ部品を排気口14に設置してもよい。
メンテナンスパネル6は、筐体2に着脱可能に取り付けられて、筐体2に取り付けられた状態で空気清浄部5を覆う部品である。メンテナンスパネル6の上方には、筐体2の正面2cを成す固定パネル18が設けられている。メンテナンスパネル6は、固定パネル18に着脱可能に取り付けられている。メンテナンスパネル6とケーシング5bとは、X軸方向において互いに離れている。メンテナンスパネル6とケーシング5bとの間の空間は、第2の風路11となる。
メンテナンスパネル6の上端部には、上方に突出する複数の図示しないパネル突起が設けられている。また、固定パネル18には、パネル突起が嵌まる図示しない凹部が設けられている。パネル突起が凹部に嵌まることにより、メンテナンスパネル6が固定パネル18に取り付けられる。メンテナンスパネル6の下端部には、筐体2の底面2aに嵌め込むための図示しない嵌合部が設けられている。図示は省略するが、メンテナンスパネル6の上端部には、パネル突起を起点としたメンテナンスパネル6の回転を防止するための回転防止リブが設けられており、固定パネル18の下端部には、回転防止リブが保持される保持部が設けられている。
メンテナンスパネル6を取り外す際には、メンテナンスパネル6の下部の左右の側面を両手で掴み、筐体2の正面2c側に引っ張ることでメンテナンスパネル6の嵌合部が外れる。続いて、メンテナンスパネル6を下方に向けてスライドさせるように動かすことで、回転防止リブが保持部から外れる。続いて、メンテナンスパネル6の上端部のパネル突起を起点にして、メンテナンスパネル6の下端部を上方へ回転させることで、メンテナンスパネル6を取り外すことができる。回転防止リブの長さは、パネル突起が後記するパネル検出部19の接触部を押し付けるストロークの長さと同じである。すなわち、回転防止リブの長さおよびパネル突起がパネル検出部19の接触部を押し付けるストロークの長さは、回転防止リブが保持部から外れたときに、パネル突起がパネル検出部19の接触部を押し付けない状態となるように設定されている。
図5は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1の正面図であって、メンテナンスパネル6を取り外した状態を示す正面図である。ケーシング5bには、操作部20が設置されている。操作部20には、空気流発生部3の電源の入り切りをするスイッチ、空気流発生部3の風量を切り替えるスイッチ、空気流を暖めるヒータ17の電源の入り切りをするスイッチ、空気清浄部5の電源の入り切りをするスイッチ、空気清浄部5の送風機5aの風量を切り替えるスイッチ、各設定状態を表示するためのランプなどが設けられている。
メンテナンスパネル6が筐体2に取り付けられている状態では、操作部20を操作することができないとともに、筐体2の外部から操作部20を視認できない。このような構造にすると、操作部20の場所が分からないため、操作部20を操作して手乾燥装置1の設定を変更するなどの悪戯を防止できる。なお、空気流発生部3の電源ランプおよび空気清浄部5の電源ランプは、メンテナンスパネル6に設けられた図示しない透過部を通じて、筐体2の外部から視認できる。透過部は、例えば、メンテナンスパネル6の一部を透明にした部分またはメンテナンスパネル6を貫通する孔である。
パネル検出部19は、メンテナンスパネル6が筐体2に取り付けられているか否かを検出する。パネル検出部19は、固定パネル18のうちメンテナンスパネル6と重なり合う部分の裏側に配置されている。パネル検出部19は、筐体2からメンテナンスパネル6を取り外した状態で視認できないように、筐体2の内部に配置されている。
パネル検出部19には、機械式スイッチが使用される。機械式スイッチは、例えば、リミットスイッチである。このような機械式スイッチを使用する場合には、筐体2に取り付けられたメンテナンスパネル6の一部がパネル検出部19の接触部を押し付けることにより、メンテナンスパネル6が筐体2に取り付けられていることを検出できる。
また、パネル検出部19には、光学式スイッチが使用されてもよい。光学式スイッチは、例えば、赤外線センサである。このような光学式スイッチを使用する場合には、メンテナンスパネル6が筐体2に取り付けられると光学式スイッチの検出レベルが変化し、その検出レベルの変化でメンテナンスパネル6の有無を検出できる。パネル検出部19は、後記する制御部21に電気的に接続されている。パネル検出部19の検出結果は、制御部21に送られる。
図6は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1の機能ブロック図である。制御部21は、空気流発生部3の運転および停止を制御するとともに、空気清浄部5の運転および停止を制御する。制御部21は、第1の手検出部8および第2の手検出部9によりユーザーの手が検出された場合に、空気流発生部3と空気清浄部5とを運転させる。制御部21は、空気流発生部3の停止後に、空気清浄部5を運転させる。制御部21は、空気流発生部3が停止してから予め設定された設定時間を経過するまでは空気清浄部5を最大風量で運転させ、設定時間の経過後には空気清浄部5を最大風量よりも小さい風量で運転させる。制御部21は、空気流発生部3の運転中に、空気清浄部5を停止させる。制御部21は、空気流発生部3および空気清浄部5の通電中にパネル検出部19によりメンテナンスパネル6の取り外しが検出された場合に、空気流発生部3および空気清浄部5への通電を停止する。
また、手乾燥装置1において、ドレンタンク16は、筐体2の底部に着脱可能に取り付けられており、筐体2に抜き差し可能に収納されている。ドレンタンク16の正面側は、第2の風路11を挟んでメンテナンスパネル6で覆われている。これにより、手乾燥装置1においては、ドレンタンク16が悪戯で抜き取られることを防止でき、また意匠性を向上させることができる。
ドレンタンク16は、メンテナンスパネル6を取り外すことにより、筐体2の底部に着脱可能とされている。清掃作業者は、ドレンタンク16を筐体2から取り外すことにより、ドレンタンク16に溜まった水の排水またはドレンタンク16の清掃についてのメンテナンスを行うことができる。
また、ドレンタンク16の一部は、空気清浄部5の送風機5aの排気側から排気口14に至る風路であって空気清浄部5によって清浄にされた空気を排気口14から筐体2の外部に向けて排出する風路である第2の排気風路11bに露出している。
ドレンタンク16に溜まった水は、手の皮脂、汚れおよび洗剤成分といった様々な有機物を含有しており、軽度の異臭が発生しやすい。ドレンタンク16が筐体2において完全に閉じられた空間に配置されている場合には、ドレンタンク16に溜まった水から発生する異臭が筐体2の外部へ放出されることがなく、ドレンタンク16の周囲には徐々に高濃度の異臭が溜まることがある。
一方、手乾燥装置1においては、ドレンタンク16の一部が第2の排気風路11bに露出している。このため、手乾燥装置1においては、ドレンタンク16の周囲の領域が筐体2の外部と連通しており、筐体2の内部におけるドレンタンク16の周囲に異臭が籠ることに起因してドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることが、防止されている。
そして、手乾燥装置1においては、制御部21が送風機5aを運転させることにより、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気が、第2の排気風路11bを通って排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。すなわち、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気は、送風機5aを運転させることにより発生する、第2の排気風路11bから排気口14に向かう空気流に引き込まれて、排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。これにより、手乾燥装置1では、筐体2の内部におけるドレンタンク16の周囲に異臭が籠ることに起因してドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることが防止される。
また、制御部21が送風機5aのみではなく空気清浄部5全体を運転させることにより、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気が、空気清浄部5によって清浄にされた空気とともに、第2の排気風路11bを通って排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。すなわち、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気は、空気清浄部5を運転させることにより発生する、第2の排気風路11bから排気口14に向かう清浄にされた空気の空気流に引き込まれて、排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。これにより、手乾燥装置1では、筐体2の内部におけるドレンタンク16の周囲に異臭が籠ることに起因してドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることが防止される。
そして、制御部21は、送風機5aを常時運転させて、ドレンタンク16で発生した臭いが筐体2の内部に籠らないようにする。送風機5aは、常時、第2の吸気口13から第2の吸気風路11a内に空気を取り入れて、第2の排気風路11bから排気口14に向かって空気流を送風することにより、ドレンタンク16で発生した臭いが高濃度となって筐体2の内部に溜まることを防止する。
このように、手乾燥装置1においては、ドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることが防止されている。このため、清掃作業者がドレンタンク16に溜まった水の排水またはドレンタンク16の清掃についてのメンテナンスを行う際にメンテナンスパネル6を外しても、高濃度の異臭が手乾燥装置1の前面側に広がることによって清掃作業者に不快感を与えることがない。
また、送風機5aは、常時運転されなくてもよく、定期的または不定期的に運転されてもよい。すなわち、送風機5aは、予め決められた時間間隔で定期的に運転されてもよく、予め決められた時間間隔で不定期的に運転されてもよい。この場合は、送風機5aを常時運転させる場合と比べると効果の度合いは少なくなるが、上述した効果が得られる。
次に、実施の形態1にかかる制御部21のハードウェア構成について説明する。制御部21は、処理回路により実現される。処理回路は、プロセッサを備える制御回路であってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。図7は、実施の形態1にかかる制御部21のハードウェア構成を示すブロック図である。制御部21を実現する制御回路は、図7に示すようにプロセッサ21aおよびメモリ21bを備える。プロセッサ21aおよびメモリ21bは、例えば、バスによって互いにデータの送受信が可能である。プロセッサ21aは、メモリ21bに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部21の機能を実行する。プロセッサ21aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、およびDSP(Digital Signal Processer)のうち1つ以上を含む。
メモリ21bは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のうち1つ以上を含む。また、メモリ21bに格納されるプログラムは、例えば記録媒体により提供される。記録媒体は、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルメモリ、光ディスク、コンパクトディスク、およびDVD(Digital Versatile Disc)のうち1つ以上を含む。また、メモリ21bに格納されるプログラムは、通信媒体により提供されてもよい。処理回路が専用ハードウェアである場合、処理回路は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち少なくとも1つ以上を含む。
次に、図2を参照して、ユーザーの手を乾燥させるときの手乾燥装置1の動作について説明する。
ユーザーの手が筐体2の上面開口部7aまたは側面開口部7bから手乾燥室7に挿入されて、第1の手検出部8の検出領域および第2の手検出部9の検出領域に達すると、第1の手検出部8および第2の手検出部9は、手乾燥室7に挿入されたユーザーの手を検出する。具体的には、第1の手検出部8は、第1の発光部8aから第1の反射面8bに向かって投射された光がユーザーの手によって遮断されることにより、手乾燥室7に挿入されたユーザーの手を検出する。また、第2の手検出部9は、第2の発光部9aから第2の受光部9bに向かって投射された光がユーザーの手によって遮断されることにより、手乾燥室7に挿入されたユーザーの手を検出する。
続いて、制御部21は、手乾燥室7に挿入されたユーザーの手が第1の手検出部8と第2の手検出部9との両方で検出されたときに、空気流発生部3を運転させる。空気流発生部3を運転させると、筐体2の外部の空気が吸気フィルター15を通って第1の吸気口12から第1の吸気風路10a内に吸い込まれて、第1の吸気口12からノズル4に向かう空気流が発生する。空気流発生部3によって発生された空気流は、空気流発生部3の排気側から第1の正面側排気風路10cに流れる経路と、空気流発生部3の排気側から第1の背面側排気風路10dに流れる経路とに分かれる。
第1の正面側排気風路10cに流れた空気流は、正面側第1のノズル4aから手乾燥室7に向かって噴射される。第1の背面側排気風路10dに流れた空気流は、背面側第1のノズル4bおよび背面側第2のノズル4cのそれぞれから手乾燥室7に向かって噴射される。噴射された空気流がユーザーの手に当たることにより、空気流がユーザーの手に付着した水分を吹き飛ばして、洗浄後の濡れた手を乾燥させることができる。吹き飛ばされた水分は、手乾燥室7に飛散して、底壁7cに形成された図示しない排水口から排水路を通ってドレンタンク16に貯められる。ユーザーの手が手乾燥室7から抜かれると、第1の手検出部8および第2の手検出部9は、ユーザーの手を検出できない。制御部21は、第1の手検出部8および第2の手検出部9のうち少なくとも一方でユーザーの手が検出されなくなったときに、空気流発生部3を停止させる。
本実施の形態1では、背面側第1のノズル4bの噴射軸は、背面側第2のノズル4cの噴射軸の角度よりも下向きに0°を超えて30°以下の範囲で傾斜している。また、背面側第1のノズル4bと背面側第2のノズル4cとは、上下方向において少なくとも10mm離隔している。このような構成とすることにより、背面側第1のノズル4bから噴射された空気流と背面側第2のノズル4cから噴射された空気流とは、ユーザーの手の甲に当たるまで合流しない。そして、背面側第1のノズル4bから噴射された空気流は、ユーザーの手の甲に当たった後に手に沿って上向きに流れる気流となる。また、背面側第2のノズル4cから噴射された空気流は、ユーザーの手の甲に当たった後に手に沿って下向きに流れる気流となる。これらの双方の気流は、手の甲で合流して背面側壁7eに向かって旋回しながら流れる。
これにより、手乾燥装置1では、背面側第1のノズル4bから噴射された空気流がユーザーの手の甲に当たった後に生じる上向きの気流が手乾燥室7から上方に排出されることを、抑制できる。さらに、手の甲から吹き飛ばされた水分も、旋回する気流に乗って背面側壁7eに向かう。これにより、手乾燥装置1では、手乾燥室7からユーザーに向かって水分が飛散することを抑制できる。
なお、図示は省略するが、第1の正面側排気風路10cと手乾燥室7とを互いに連通する正面側第2のノズルを、正面側第1のノズル4aの上方に正面側第1のノズル4aから離隔させて配置してもよい。このような構成とすることにより、背面側第1のノズル4bと背面側第2のノズル4cとを用いたことによる効果と同様の効果を奏することができる。すなわち、手の平側においても、上向きの気流が手乾燥室7から上方に排出されることを抑制できるとともに、手乾燥室7からユーザーに向かって水分が飛散することを抑制できる。
次に、図8を参照して、手乾燥装置1の空気清浄時の動作の一例について説明する。図8は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1の空気清浄時の動作を説明するフローチャートである。図8に示すフローチャートは、通常の運転モードである第1の運転モードで手乾燥装置1が動作する場合の、手乾燥装置1の空気清浄時の動作について示している。
手乾燥装置1の電源がオンになると、ステップS1で、手乾燥装置1は、待機状態となる。手乾燥装置1の待機状態では、空気流発生部3および空気清浄部5が停止しているが、空気流発生部3および空気清浄部5への通電が行われている。
続いて、ステップS2に進む。ステップS2で、制御部21は、第1の手検出部8および第2の手検出部9のそれぞれからの検出信号に基づいて、第1の手検出部8および第2の手検出部9の両方でユーザーの手が検出されたか否かを判定する。ステップS2でNoの場合、すなわち第1の手検出部8および第2の手検出部9のうち少なくとも一方でユーザーの手が検出されていないと判定された場合には、ステップS2の判定が繰り返し行われる。
一方、ステップS2でYesの場合、すなわち第1の手検出部8および第2の手検出部9の両方でユーザーの手が検出されたと判定された場合には、ステップS3に進む。ステップS3で、制御部21は、空気流発生部3を運転させる。
続いて、ステップS4に進む。ステップS4で、制御部21は、第1の手検出部8および第2の手検出部9のそれぞれからの検出信号に基づいて、第1の手検出部8および第2の手検出部9の両方でユーザーの手が検出されたか否かを判定する。ステップS4でYesの場合、すなわち第1の手検出部8および第2の手検出部9の両方でユーザーの手が検出されていると判定された場合には、ステップS4の判定が繰り返し行われる。
一方、ステップS4でNoの場合、すなわち第1の手検出部8および第2の手検出部9のうち少なくとも一方でユーザーの手が検出されていないと判定された場合には、ステップS5に進む。ステップS5で、制御部21は、空気流発生部3を停止させる。
続いて、ステップS6に進む。ステップS6で、制御部21は、空気清浄部5を最大風量で運転させる。以下、空気清浄部5が最大風量で運転するモードを「強運転モード」と称する。
続いて、ステップS7に進む。ステップS7で、制御部21は、空気清浄部5の運転開始時点から設定時間が経過したか否かを判定する。ステップS7でNoの場合、すなわち空気清浄部5の運転開始時点から設定時間が経過していないと判定された場合には、ステップS7の判定が繰り返し行われる。
一方、ステップS7でYesの場合、すなわち空気清浄部5の運転開始時点から第1の設定時間が経過したと判定された場合には、ステップS8に進む。ステップS8で、制御部21は、空気清浄部5を最大風量よりも少ない風量で運転させる。以下、空気清浄部5が最大風量よりも少ない風量で運転するモードを「弱運転モード」と称する。
続いて、ステップS9に進む。ステップS9で、制御部21は、空気清浄部5の運転開始から一定時間が経過したら、空気清浄部5を停止させる。一定時間は、設定時間よりも長い時間である。
続いて、ステップS10に進む。ステップS10で、手乾燥装置1は、待機状態となる。以上のステップS1からステップS10の動作が、手乾燥装置1の電源がオフになるまで繰り返される。
なお、手乾燥装置1の空気清浄動作は、上記の動作例に限定されない。例えば、操作部20に設けられた空気清浄部5の電源の入り切りをするスイッチが「入り」に設定されて、手乾燥装置1が通電されている状態では、空気清浄部5が常時運転するようにしてもよい。このような制御を行うことにより、空気流発生部3の稼働の多寡に関わらず、手乾燥装置1の周囲の空気を清浄にできる。
また、制御部21は、曜日および時刻に基づいて、空気清浄部5の運転および停止を制御してもよい。この場合には、手乾燥装置1は、曜日および時刻を把握するタイマーを備え、制御部21は、タイマーから曜日および時刻を取得すればよい。手乾燥装置1が一般的に設置されるオフィスおよび工場などでは、夜間および休日に手乾燥装置1が使用される回数は少ない。そこで、夜間および休日において、制御部21は、空気清浄部5を運転させないように自動的に制御したり、空気清浄部5が弱運転モードに切り替わるように自動的に制御したりしてもよい。このような制御を行うことにより、手乾燥装置1の消費電力を抑えることができる。また、ユーザーが少ない状況では、空気清浄部5を強運転モードで運転させる必要はなく、空気清浄部5を弱運転モードで運転させても、手乾燥装置1の周囲の空気を十分に清浄にできる。
また、制御部21は、図示しない記憶部を備えており、記憶部には、空気流発生部3の運転回数および運転時間に関するデータ、空気清浄部5の運転回数、運転時間および運転モードに関するデータが記憶されてもよい。制御部21は、記憶部に記憶されたデータに基づいて、空気清浄部5の運転モードを切り替えることができる。例えば、制御部21は、記憶部に記憶されたデータから手乾燥装置1の使用回数が多い時間帯を算出して、使用回数が多い時間帯の前に空気清浄部5を強運転モードに予め切り替えることができる。これにより、手乾燥装置1の使用回数が増える前に手乾燥装置1の周囲の空気を清浄にしておくことができる。
また、制御部21は、一定の時間当たりの運転回数を記憶し、一定の時間当たりの運転回数が設定回数を超えたか否かで空気清浄部5の運転モードを切り替えてもよい。手乾燥装置1の使用回数が少ない間は一定の時間当たりの運転回数が少なく、手乾燥装置1の周囲の空気を清浄にする必要性は低い。一方で、手乾燥装置1の使用回数が増えると一定の時間当たりの運転回数が多くなり、手乾燥装置1の周囲の空気を清浄にする必要がある。そこで、制御部21は、一定の時間当たりの運転回数が設定回数を超えた場合に、空気清浄部5を強運転モードに切り替えて、一定の時間当たりの運転回数が設定回数を超えない場合に、空気清浄部5を弱運転モードに切り替えてもよい。
次に、図9を参照して、手乾燥装置1のメンテナンスパネル6が取り外されたときの動作について説明する。図9は、実施の形態1にかかる手乾燥装置1のメンテナンスパネル6が取り外されたときの動作を説明するフローチャートである。図9に示すフローチャートは、通常の運転モードである第1の運転モードで手乾燥装置1が動作する場合の、メンテナンスパネル6が取り外されたときの手乾燥装置1の動作について示している。
手乾燥装置1の電源がオンになると、ステップS11で、手乾燥装置1は、待機状態となる。手乾燥装置1の待機状態では、空気流発生部3および空気清浄部5が停止しているが、空気流発生部3および空気清浄部5への通電が行われている。
続いて、ステップS12に進む。ステップS12で、制御部21は、パネル検出部19の検出信号に基づいて、メンテナンスパネル6が検出されたか否かを判定する。ステップS12でYesの場合、すなわちメンテナンスパネル6が検出されたと判定された場合には、ステップS12の判定が繰り返し行われる。
一方、ステップS12でNoの場合、すなわちメンテナンスパネル6が検出されていないと判定された場合には、ステップS13に進む。ステップS13で、制御部21は、空気流発生部3および空気清浄部5への通電を停止する。このとき、制御部21は、空気清浄部5の放電デバイス5eへの通電を瞬時に停止する。以上のステップS11からステップS13の動作が、手乾燥装置1の電源がオフになるまで繰り返される。
次に、ドレンタンク16に溜まった水から発生する臭いが高濃度となってドレンタンク16の周囲に溜まることを防止するための手乾燥装置1の動作について説明する。以下において説明する手乾燥装置1の空気清浄時の動作は、ドレンタンク16に溜まった水から発生する臭いが高濃度となってドレンタンク16の周囲に溜まることを防止するための運転モードである第2の運転モードである。
手乾燥装置1は、手乾燥装置1の電源がオンにされると、送風機5aを常時運転させる。送風機5aは、第2の吸気口13から第2の吸気風路11a内に空気を取り入れて、第2の排気風路11bから排気口14に向かって空気流を送風する。ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気は、第2の吸気風路11aから排気口14に向かう空気流の流れに引き込まれて、排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。これにより、手乾燥装置1は、ドレンタンク16で発生した臭いが高濃度となることを防止する。
なお、手乾燥装置1では、第2の運転モードで運転している場合も、図8および図9に示すフローチャートに沿った動作が行われる。ただし、送風機5aを常時運転させるため、制御部21は、手乾燥装置1の電源がオンにされて上述したステップS1において手乾燥装置1が待機状態となる時点で送風機5aを運転させる。そして、制御部21が、上述したステップS9では、放電デバイス5eのみを停止させて、送風機5aの運転は継続する。
また、送風機5aを常時運転させるため、制御部21は、手乾燥装置1の電源がオンにされて上述したステップS11において手乾燥装置1が待機状態となる時点で送風機5aを運転させる。一方、制御部21は、上述したステップS13では、空気清浄部5への通電を停止するため、送風機5aを停止させる。
このように、手乾燥装置1は、通常の運転モードである第1の運転モードと、ドレンタンク16に溜まった水から発生する臭いが高濃度となってドレンタンク16の周囲に溜まることを防止するための運転モードである第2の運転モードとを有する。
次に、本実施の形態1にかかる手乾燥装置1の効果について説明する。
図2に示されるノズル4から噴射された空気流は、ユーザーの手または手乾燥室7の内壁の表面に当たった後、上面開口部7aと側面開口部7bとから筐体2の周囲に排出される。なお、本実施の形態1では、背面側第2のノズル4cを設けたことにより、上面開口部7aから排出される空気の量は、背面側第2のノズル4cを設けない場合に比べて少ない。上面開口部7aおよび側面開口部7bから排出される空気は、ユーザーの手、手乾燥室7の内壁の表面に接触しているため、ユーザーの洗浄の程度によっては不衛生になっていることがある。また、手乾燥室7は、定期的に清掃されるが、清掃の頻度および清掃方法によっては不衛生になっていることがある。
本実施の形態1では、手乾燥装置1は、少なくとも1面に開口して手を挿入可能な手乾燥室7と、空気が流れる第1の風路10と、第1の風路10とは独立した風路であって空気が流れる第2の風路11とが形成された箱状の筐体2を備える。また、手乾燥装置1は、第1の風路10内に設置されて空気流を発生させる空気流発生部3と、第2の風路11内に設置されて空気を清浄にする空気清浄部5とを備える。筐体2には、筐体2の外部の空気を第1の風路10内に吸い込むための第1の吸気口12と、筐体2の外部の空気を第2の風路11内に吸い込むための第2の吸気口13と、空気清浄部5によって清浄にされた第2の風路11内の空気を筐体2の外部に排出するための排気口14とが形成されている。第1の吸気口12と第2の吸気口13とは、互いに独立して形成されている。
これらの構成により、手乾燥室7から排出された空気は、第2の吸気口13から第2の風路11を通って空気清浄部5に導かれて、空気清浄部5によって清浄化された後、排気口14から筐体2の外部へと排出される。このため、手乾燥装置1の周囲の空気を清浄にすることができる。つまり、手乾燥室7から排出された空気が広がる前に、手乾燥室7から排出される空気を空気清浄部5によって効率良く清浄化することができる。
図3に示される上面開口部7aから排出される空気は、手乾燥装置1の設置空間の天井に設けられた換気扇から室外へと排出されやすいが、側面開口部7bから排出される空気は、換気扇に取り込まれにくく、手乾燥装置1の周囲に残留しやすい。この点、本実施の形態1では、第2の吸気口13は、筐体2のうち手乾燥室7の側面開口部7bが開口する面と同じ面、すなわち筐体2の側面2e,2fに形成されていることにより、側面開口部7bから排出された空気は、第2の吸気口13に吸い込まれやすくなる。このため、側面開口部7bから排出された空気を空気清浄部5によって効率良く清浄化することができる。
また、図2に示すように、本実施の形態1では、第1の吸気口12と第2の吸気口13とは、互いに独立して形成されて、筐体2の面に沿って側面開口部7bの縁から第2の吸気口13に至る最短距離は、筐体2の面に沿って側面開口部7bの縁から第1の吸気口12に至る最短距離よりも短い。これにより、側面開口部7bから排出された空気は、第1の吸気口12よりも第2の吸気口13に吸い込まれやすくなる。このため、手乾燥装置1では、側面開口部7bから排出された空気を空気清浄部5によって効率良く清浄化することができる。
本実施の形態1では、図2に示すように、第1の吸気口12と排気口14とは、筐体2のうち同じ面、すなわち筐体2の底面2aに形成されていることにより、空気清浄部5によって清浄化された空気が排気口14から排出された後に、第1の吸気口12に吸い込まれやすくなる。したがって、空気清浄部5によって清浄化された空気がノズル4から手乾燥室7に噴射されるため、ユーザーの手を衛生的に乾燥させることができる。
本実施の形態1では、図2に示すように、第2の吸気口13と排気口14とは、筐体2のうち異なる面に形成されていることにより、空気清浄部5によって清浄化された空気が排気口14から排出された後に、第2の吸気口13に吸い込まれにくくなる。
図2に示される第1の風路10内に放電デバイス5eを配置することで空気を清浄にする方法もあるが、空気流発生部3の消費電力は、空気清浄部5の送風機5aに比べて非常に大きい。したがって、空気流発生部3を利用して空気を清浄にすると、電気使用量が大幅に増大する。一方、本実施の形態1では、空気流発生部3が配置される第1の風路10とは独立した第2の風路11を設けて、送風機5aと放電デバイス5eとを有する空気清浄部5が第2の風路11内に配置される。これにより、空気清浄部5の第2のモータ5dに、空気流発生部3の第1のモータ3bよりも低消費電力のモータを使用することができるため、電気使用量の削減を図ることができる。
本実施の形態1では、図6に示すように、手乾燥装置1は、第1の手検出部8および第2の手検出部9によりユーザーの手が検出された場合に、空気流発生部3と空気清浄部5とを運転させる制御部21を備える。また、図2に示すように、手乾燥装置1は、筐体2に着脱可能に取り付けられて筐体2に取り付けられた状態で空気清浄部5を覆うメンテナンスパネル6と、メンテナンスパネル6が筐体2に取り付けられているか否かを検出するパネル検出部19とを備える。制御部21は、空気流発生部3および空気清浄部5の通電中にパネル検出部19によりメンテナンスパネル6の取り外しが検出された場合に、空気清浄部5の放電デバイス5eへの通電を停止させる。これらの構成により、メンテナンスパネル6を取り外して空気流発生部3、空気清浄部5などのメンテナンス作業を行う作業員が、通電状態の放電デバイス5eに接触することを防止できる。
本実施の形態1では、制御部21は、空気流発生部3および空気清浄部5の通電中にパネル検出部19によりメンテナンスパネル6の取り外しが検出された場合に、空気流発生部3を停止させる。これにより、メンテナンス作業中にノズル4から空気流が噴射されることを防止できる。
本実施の形態1では、制御部21は、空気流発生部3の運転中に、空気清浄部5を停止させて、空気流発生部3の停止後に、空気清浄部5を運転させる。また、制御部21は、空気流発生部3が停止してから予め設定された設定時間を経過するまでは空気清浄部5を最大風量で運転させ、設定時間の経過後には空気清浄部5を最大風量よりも小さい風量で運転させる。これらの構成により、図2に示される手乾燥室7から排出された空気を迅速に清浄化することができる。また、空気流発生部3が停止してから予め設定された設定時間の経過後には空気清浄部5の風量が少なくなるため、空気清浄部5が最大風量で運転し続ける場合に比べて、省エネルギーに貢献できる。また、空気清浄部5の第2のモータ5dの回転数が少なくなるため、空気清浄部5から発生する騒音を抑制して空気清浄部5の静粛性を向上させることができる。
なお、本実施の形態1では、図2に示すように、空気流発生部3が配置される第1の風路10とは独立した第2の風路11を設けて、第2の風路11に配置される空気清浄部5は空気流発生部3とは独立した送風機5aを有する。これにより、空気流発生部3を運転させて手の乾燥を行っているときに空気清浄部5によって空気を清浄化することも可能である。
本実施の形態1では、送風機5aを常時運転させ、ドレンタンク16に溜まった水から発生する臭いがこもらないようにする。図2に示すように送風機5aは、第2の吸気口13から第2の吸気風路11a内に空気を取り入れて、第2の排気風路11bから排気口14に向かって空気流を送風することによりドレンタンク16で発生した臭いが高濃度となることを防止する。
手乾燥装置1においては、ドレンタンク16の一部が第2の排気風路11bに露出している。このため、手乾燥装置1では、ドレンタンク16の周囲の領域が筐体2の外部と連通しており、筐体2の内部におけるドレンタンク16の周囲に異臭が籠ることに起因してドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることを防止できる。
そして、手乾燥装置1においては、送風機5aを運転させることにより、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気が、第2の排気風路11bを通って排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。すなわち、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気は、送風機5aを運転させることにより発生する、第2の排気風路11bから排気口14に向かう空気流に引き込まれて、排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。これにより、手乾燥装置1は、筐体2の内部におけるドレンタンク16の周囲に異臭が籠ることに起因してドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることを防止できる。
また、手乾燥装置1においては、送風機5aのみではなく空気清浄部5全体を運転させることにより、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気が、空気清浄部5によって清浄にされた空気とともに、第2の排気風路11bを通って排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。すなわち、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気は、空気清浄部5を運転させることにより発生する、第2の排気風路11bから排気口14に向かう清浄にされた空気の空気流に引き込まれて、排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。これにより、手乾燥装置1は、筐体2の内部におけるドレンタンク16の周囲に異臭が籠ることに起因してドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることを防止する。
そして、手乾燥装置1においては、送風機5aを常時運転させて、ドレンタンク16で発生した臭いが筐体2の内部に籠らないようにする。送風機5aは、常時、第2の吸気口13から第2の吸気風路11a内に空気を取り入れて、第2の排気風路11bから排気口14に向かって空気流を送風することにより、ドレンタンク16で発生した臭いが高濃度となることを防止する。
このように、手乾燥装置1においては、ドレンタンク16の周囲に高濃度の異臭が溜まることが防止されている。このため、清掃作業者がドレンタンク16に溜まった水の排水またはドレンタンク16の清掃についてのメンテナンスを行う際にメンテナンスパネル6を外しても、高濃度の異臭が手乾燥装置1の前面側に広がることによって清掃作業者に不快感を与えることがない。
また、手乾燥装置1においては、送風機5aは、常時運転されなくてもよく、定期的または不定期的に運転されてもよい。すなわち、送風機5aは、予め決められた時間間隔で定期的に運転されてもよく、予め決められた時間間隔で不定期的に運転されてもよい。この場合は、送風機5aを常時運転させる場合と比べると効果の度合いは少なくなるが、上述した効果が得られる。
上述したように、実施の形態1にかかる手乾燥装置1においては、ドレンタンク16に溜まった水から発生する臭いが高濃度となってドレンタンク16の周囲に溜まることを防止し、ドレンタンク16の周囲の臭いを低減し、ドレンタンク16に溜まった水に起因した異臭による不快感を防止することができる、という効果を奏する。
実施の形態2.
次に、図10を参照して、実施の形態2にかかる手乾燥装置1Aについて説明する。図10は、実施の形態2にかかる手乾燥装置1Aの側面図である。本実施の形態2では、ドレンタンク16より発生した臭いの風路が前記した実施の形態1と相違する。なお、実施の形態2では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。図10には、理解の容易化のため、空気清浄部5、手乾燥室7、排気口14、ドレンタンク16および第3の吸気風路22を図示し、空気流発生部3、第1の風路10、第2の吸気風路11aなどの図示を省略している。図10に示される破線の矢印Cは、第3の吸気風路22、第2の排気風路11bにおける空気の流れを表している。なお、図示は省略しているが、第2の吸気風路11aは、実施の形態1にかかる手乾燥装置1と同様に形成されている。
手乾燥室7の底壁7cには、実施の形態1にかかる手乾燥装置1と同様に、手乾燥室7の水を排水する図示しない排水口が形成されている。排水口には、上下方向に延びる図示しない排水路の上端部が連通している。排水路の下端部は、ドレンタンク16に接続されている。そして、ドレンタンク16の周辺には、空気が流れる第3の風路である第3の吸気風路22が形成されている。また、手乾燥装置1Aでは、手乾燥室7のうち右方の側面2eと左方の側面2fとのそれぞれに開口する側面開口部7bが設けられておらず、ユーザーは、手乾燥室7の上方のみから手乾燥室7に手を挿抜可能である。
第3の吸気風路22は、筐体2の内部においてドレンタンク16が収納された領域と空気清浄部5とを連通する風路である。第3の吸気風路22は、ドレンタンク16に溜まった水から発生した臭いを含んだ空気を、ドレンタンク16の周辺から取り入れて、空気清浄部5に供給する風路である。
なお、第3の吸気風路22は、第2の吸気風路11aを経由して空気清浄部5に連通していてもよい。第3の吸気風路22が第2の吸気風路11aを経由して空気清浄部5に連通する場合、第3の吸気風路22は、空気清浄部5に直接連通しておらず、第2の吸気風路11aに直接連通している。この場合、第3の吸気風路22は、筐体2の内部においてドレンタンク16の周辺の位置から第2の吸気風路11aに至る風路である。
また、第3の吸気風路22は、第2の吸気風路11aを経由せずに空気清浄部5に直接連通していてもよい。第3の吸気風路22が第2の吸気風路11aを経由せずに空気清浄部5に直接連通する場合、第3の吸気風路22は、第2の吸気風路11aには連通していない。この場合、第3の吸気風路22は、筐体2の内部においてドレンタンク16の周辺の位置から空気清浄部5に至る風路である。
上記のように構成された手乾燥装置1Aにおいては、送風機5aを常時運転させることにより、上述した実施の形態1にかかる手乾燥装置1と同様の効果が得られる。
また、手乾燥装置1Aにおいては、制御部21が空気清浄部5を運転させることにより、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだドレンタンク16の周辺の空気が、空気清浄部5によって清浄にされて、排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。すなわち、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気は、空気清浄部5を運転させることにより発生する空気流に引き込まれて第3の吸気風路22に流入し、空気清浄部5に送られて、空気清浄部5で清浄にされて排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。
このように、手乾燥装置1Aにおいては、ドレンタンク16で発生した臭いを含んだ空気が空気清浄部5を経由して浄化されて排気口14から筐体2の外部に向けて排出される。これにより、手乾燥装置1Aでは、排気口14から筐体2の外部に向けて排出される空気の臭いを軽減することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1A 手乾燥装置、2 筐体、2a 底面、2b 上面、2c 正面、2d 背面、2e,2f 側面、2g 遮蔽部、3 空気流発生部、3a 第1の羽根、3b 第1のモータ、4 ノズル、4a 正面側第1のノズル、4b 背面側第1のノズル、4c 背面側第2のノズル、5 空気清浄部、5a 送風機、5b ケーシング、5c 第2の羽根、5d 第2のモータ、5e 放電デバイス、6 メンテナンスパネル、7 手乾燥室、7a 上面開口部、7b 側面開口部、7c 底壁、7d 正面側壁、7e 背面側壁、8 第1の手検出部、8a 第1の発光部、8b 第1の反射面、8c 第1の受光部、9 第2の手検出部、9a 第2の発光部、9b 第2の受光部、10 第1の風路、10a 第1の吸気風路、10b 第1の排気風路、10c 第1の正面側排気風路、10d 第1の背面側排気風路、11 第2の風路、11a 第2の吸気風路、11b 第2の排気風路、12 第1の吸気口、13 第2の吸気口、14 排気口、15 吸気フィルター、16 ドレンタンク、17 ヒータ、18 固定パネル、19 パネル検出部、20 操作部、21 制御部、21a プロセッサ、21b メモリ、22 第3の吸気風路。

Claims (7)

  1. 手を挿入可能な手乾燥室と、空気が流れる第1の風路と、前記第1の風路とは独立した風路であって空気が流れる第2の風路と、が形成された筐体と、
    前記手乾燥室の下方に配置されたドレンタンクと、
    前記第1の風路内に設置されて、空気流を発生させる第1の送風部と、
    前記第1の風路と前記手乾燥室とを互いに連通して、前記第1の送風部によって発生された空気流を前記手乾燥室に向かって噴射するノズルと、
    前記第2の風路内に設置されて、空気流を発生させる第2の送風部と、
    を備え、
    前記筐体は、前記筐体の外部の空気を前記第1の風路内に吸い込むための第1の吸気口と、前記筐体の外部の空気を前記第2の風路内に吸い込むための第2の吸気口と、前記第2の風路内の空気を前記筐体の外部に排出するための排気口とが形成され、
    前記ドレンタンクの一部が、前記第2の風路に露出していること、
    を特徴とする手乾燥装置。
  2. 前記筐体の外面の一部を構成するとともに前記第2の風路を前記筐体の外部に対して開閉するパネルを備え、
    前記パネルが外された状態において前記ドレンタンクを前記筐体に着脱可能であること、
    を特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。
  3. 前記第1の吸気口、前記第2の吸気口および前記排気口は、前記筐体の外面に形成されて前記筐体の外部に開口していること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の手乾燥装置。
  4. 前記第2の風路内に設置されて、空気を清浄にする空気清浄部を備えること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の手乾燥装置。
  5. 前記空気清浄部は、前記第2の送風部と、前記第2の送風部よりも前記排気口側に配置されて前記第2の吸気口から吸い込まれた空気を清浄にする放電デバイスと、により構成されていること、
    を特徴とする請求項4に記載の手乾燥装置。
  6. 前記筐体の内部において前記ドレンタンクが収納された領域と前記空気清浄部とを連通し空気が流れる第3の風路を備えること、
    を特徴とする請求項4または5に記載の手乾燥装置。
  7. 前記第2の送風部は、常時あるいは予め決められた時間間隔で動作すること、
    を特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の手乾燥装置。
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