JP2022170629A - 電流センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気特性の悪化を抑制するために、コアを精度良く固定可能な電流センサを得る。【解決手段】第1の腕部と第2の腕部により略U字状を成すコア板が積層されたコア30と、コア30の開口領域に配置され被測定電流を流す導電体20と、開口領域の先端方向側に配置され磁界の強さを検出する磁気検出素子40と、それらを保持するケースハウジング10とを備え、コア30は、その外側領域に有る先端方向コア固定部33g及び底面方向コア固定部33hでケースハウジング10に固定される。【選択図】図2

Description

本発明は、バスバーなどの導電体に流れる電流により生じる磁束を集めるコアを備えた電流センサ及びその製造方法に関するものである。
従来、電流センサにおいてはインサート成形によるコアへの圧縮歪によるヒステリシス悪化を抑制するために、インサート成形を用いることなく電流センサのハウジングに積層コアを精度良く組み付け、コアへの圧縮歪が加わりにくい固定方法が用いられている。(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の電流センサは、U字状部の側面からU溝開口部の間隔方向(X方向)に沿って突出する支持部(積層方向支持部)が設けられた第1のコアと、第1のコアとは異なる支持部が設けられた第2のコアとを所定の枚数積層することによって構成されたU字状積層コアの前記突出した積層方向支持部を、ハウジングに設けられる孔部のY方向の側を向く面により積層方向(Y方向)両側から支持されることで積層方向の位置決めがなされている。さらに積層コアは、U溝開口部の開口方向(Z方向)支持部を熱カシメやポッティング等によってハウジングに固定されている。
特許6127499
従来の電流センサにおいては、積層コアの積層方向の位置決めは、積層コアの突出した積層方向支持部をハウジング孔部のY方向の側を向く面によって積層方向(Y方向)両側から挟み込んでいる。しかし、積層コアは、プレス金型でコア用平板を打ち抜くことで外形が形成されたコア板を、所定の枚数に積層することで形成される。コア用平板は1枚当たりの板厚方向の寸法誤差が大きいため、積層枚数の増加に伴い寸法誤差が増加(例えば板厚0.5mm、積層枚数20枚の場合寸法誤差0.8mm)し、積層方向に精度良く位置決めできない。そのため磁気検出素子との相対位置のずれによって電流計測精度が悪化するという問題点があった。
また、従来の電流センサにおいて積層コアの開口方向支持部は、ハウジングの樹脂が熱カシメによって固定されている。熱カシメでは、周囲温度変化による温度ストレスや、振動が加わることによって熱カシメ部分のクラックや破損等により、ハウジングとコア間に隙間が生じ、磁気検出素子との相対位置のずれによって電流計測精度が悪化するという問題があった。
本発明は、係る問題点を解決するためになされたもので、積層コアの積層方向の寸法バラツキによる積層コアと磁気検出素子との相対位置ずれを抑制することで電流計測精度への影響を低減し、積層コアとケースハウジングとを長期間強固に固定でき、低コストの電流センサ及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る電流センサにおいては、磁性体からなり第1の腕部と第2の腕部により略U字状を成すコア板が積層されたコア積層部と、前記コア積層部の開口領域に配置され、被測定電流を流す導電体と、前記開口領域の先端方向側に配置され、磁界の強さを検出する検出素子と、前記コア積層部と前記導電体と前記検出素子とを保持するケースハウジングとを備え、前記コア板は、前記第1の腕部又は前記第2の腕部の少なくともどちらか一方の外側領域に、先端方向突出部及び底面方向突出部を有し、前記コア積層部は、前記先端方向突出部及び前記底面方向突出部が、コア幅方向の両外側領域に有るように前記コア板を積層するものである。
以上説明したようにこの発明は、コア板の先端方向突出部と底面方向突出部を磁路の外周末端に設けることによって、製造工程にてコアに生じる応力歪を磁路外周末端にある先端方向突出部と底面方向突出部に集中させ、コアに生じる応力歪のコア磁気特性への影響を低減することができる。
本発明の実施の形態1における電流センサを示す斜視図である。 図1に示された電流センサの断面図である。 本発明の実施の形態1における電流センサのコア板を示す正面図である。 本発明の実施の形態1における電流センサのコア板を示す正面図である。 本発明の実施の形態1における電流センサのコア積層部を示す正面図である。 図5に示されたコア積層部の断面図である。 本発明の実施の形態1における電流センサのコア積層部がケースハウジングに組み込まれた状態を示す下面図である。 図7に示された組み込み部分の断面図である。 本発明の実施の形態1における電流センサのコア積層部がケースハウジングに組み込まれた状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態1における電流センサの別構成のコア積層部がケースハウジングに組み込まれた状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態2を示す電流センサのコア積層部の組込工程図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における電流センサ100の斜視図を示すものであり、図2はそのa-a断面図である。
図1において電流センサ100は、ケースハウジング10、導電体20、コア30、磁気検出素子40、回路基板部50、回路基板固定部60とで構成されており、導電体20に流れる電流によって生じる磁界は、コア30により集磁され、コア30の開口領域先端部31a(図2参照)に配置された磁気検出素子40によって導電体20に流れる電流に応じた磁束密度として検出されることによって導電体20に流れる電流の測定を行う。
導電体20は被測定電流が流され、例えば三相モータ(図示せず)に接続されたバスバーで、例えば銅、銅合金、アルミニウムからなる。
以降、導電体20の延在方向(電流が流れる方向)をY方向とし、導電体20の厚み方向で、Y方向と直交する方向をX方向とし、導電体20の幅方向で、X方向及びY方向と直行する方向をZ方向として説明する。
磁気検出素子40は例えばホール素子、磁気抵抗効果素子からなり、回路基板部50にはんだ付けで固定されている。回路基板部50には、図示しないコネクタ、コンデンサ等の電子部品がはんだ付けされており、磁気検出素子40の検出出力が回路基板部50の配線パターンを介して、コネクタに接続されたワイヤーハーネス、ピンヘッダー等(図示せず)により外部に出力される。ケースハウジング10は、例えばPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)、PBT樹脂(ポリブチレンテレフタレート)からなり、導電体20を圧入、接着、インサート成形等により固定し、図2に示すようにコア30を格納する孔部10a、磁気検出素子40を格納する孔部10b、回路基板部50を支持する基板台座10cを有する。
回路基板固定部60は、基板台座10c上に配置された回路基板部50と、基板台座10cとが位置決めされつつ、例えば樹脂熱溶着やタッピングねじ等によって固定されている。
図3は、本発明の実施の形態1における電流センサ100のコア30を構成するコア板31を示す正面図である。
図3において、コア板31は例えば板厚0.5mmの磁性体からなり、開口領域を挟んで2つの腕部(図示左側を第1の腕部、図示右側を第2の腕部とする)から成る略U字形状をしており、中央に開口領域先端部31a、開口領域底部31b、開口領域側部31c、31d、開口領域側部31c、31dの一部で、開口領域側部31cからX方向図示左側に、開口領域側部31dからX方向図示右側に凸となるコア凸部31mからなる開口領域を有し、開口領域先端部31a図示左右のコア先端部31iを有し、X方向図示左側にコア端部31f、その図示上側にコア突出部31g、図示下側にコア突出部31hを有し、X方向図示右側にコア凸部31eを有しZ方向図示下側にコア底部31nを有す。コア端部31fは、略U字形状の開口領域中心線からX方向図示右側端部(e部)に比べ、開口領域中心線からX方向図示左側端部(f部)の方が大きく、X方向図示左側に例えば1.5mm程度張り出している。コア突出部31g、31hは、例えばX方向0.5mm、Z方向2.5mmの略長方形形状をしている。コア凸部31e、31mは例えばX方向0.3mm、Z方向3mmの略台形形状をしている。なお、コア突出部31gは、第1の腕部の外側領域で先端方向に突出しているが、第2の腕部の外側領域で先端方向に突出するように設けても良いし、第1の腕部と第2の腕部の両方に設けても良い。
ここでは開口領域の開く方向を先端方向(+Z方向)、その反対方向を底面方向(-Z方向)、図示左右方向(X方向)をコア幅方向、開口領域の中心線から離れる側を外側とし、以降もそのように説明する。
図4は、本発明の実施の形態1における電流センサ100のコア30を構成するコア板32を示す正面図である。
図4において、コア板32は例えば板厚0.5mmの磁性体からなり、開口領域を挟んで2つの腕部(図示左側を第1の腕部、図示右側を第2の腕部とする)から成る略U字形状をしており、中央に開口領域先端部32a、開口領域底部32b、開口領域側部32c、32d、開口領域側部32c、32dの一部で、開口領域側部32cからX方向図示左側に、開口領域側部32dからX方向図示右側に凸となるコア凸部32mからなる開口領域を有し、開口領域先端部32a図示左右のコア先端部32iを有し、X方向図示右側にコア端部32f、その図示上側にコア突出部32g、図示下側にコア突出部32hを有し、X方向図示左側にコア凸部32eを有しZ方向図示下側にコア底部32nを有す。コア端部32fは、略U字形状の開口領域中心線からX方向図示左側端部(e部)に比べ、開口領域中心線からX方向図示右側端部(f部)の方が大きく、X方向図示右側に例えば1.5mm程度張り出している。コア突出部32g、32hは、例えばX方向0.5mm、Z方向2.5mmの略長方形形状をしている。コア凸部32e、32mは例えばX方向0.3mm、Z方向3mmの略台形形状をしている。なお、コア突出部32gは、第2の腕部の外側領域で先端方向に突出しているが、第1の腕部の外側領域で先端方向に突出するように設けても良いし、第1の腕部と第2の腕部の両方に設けても良い。
コア板31、32は、電磁(珪素)鋼板、パーマロイ等の磁性体からなり、磁性体の平板をワイヤー放電加工、レーザー加工、プレス金型での打ち抜き加工等で形成される。
コア板31、32に示したコア凹部31j、32jは、コア板表面(図示前面)に対してY方向に凹となり、コア凹部31j、32jの裏面(図示後面)に加工されるコア凸部31k、32k(図6参照)は、コア板裏面(図示後面)に対してY方向に凸となるエンボス形状となっており、例えば直径0.5mm程度の丸形状で、コア板31、32にそれぞれ1つ以上設けられる。なお、ここではコア凹部31j、32jは丸形状で示したが、四角形状等でも良い。
図5は、本発明の実施の形態1における電流センサ100のコア30を構成するコア板31、32を積層したコア積層部33を示す正面図、図6は、図5のb-b断面の矢印方向から見た断面図である。
図5に示すように、コア積層部33は、コア板31を例えば5枚積層し、その下に、コア板32を例えば5枚積層し、コア板31、32のそれぞれの開口領域先端部31a、32a、開口領域底部31b、32b、開口領域側部31c、31d、32c、32dの位置を一致させるように積層したものである。
コア板31、32を図6のように積層した際、コア凹部31j、32jよりも、コア凸部31k、32kを少し大きく形成することにより、図示上側のコア板31、32のコア凸部31k、32kが、その下側のコア板31、32のコア凹部31j、32jにはまり込むことでコア板31、32同士が固定され、コア積層部を得る。ここではコア板に設けた凹凸部を圧入することにより積層固定したが、例えば接着剤による貼り合わせ、コア積層部側面(Y方向)へのレーザー溶接により積層固定してもよい。この場合コア板31、32にコア凹部31j、32jとコア凸部31k、32kを設ける必要がなく、コア板31を裏返した形状はコア板32と同じ形状であり、コア板32を裏返した形状はコア板31と同じ形状とすることができる。つまり、コア板31とコア板32は同一形状とすることができる。
図6に示すように、コア板31、32の積層面は、XZ面に平行な面となり、積層方向はY方向に相当する。積層されたコア板31、32のコア端部31f、32fは図示右左に突出し段差面33a、33bが形成される。
図7は本発明の実施の形態1における電流センサ100のコア積層部33がケースハウジング10に組み込まれた状態を示す下面図であり、図8は、図7のc-c断面の矢印方向から見た断面図である。
図7に示すようにケースハウジング10には、コア支持面10d、10eが設けられており、コア積層部33の段差面33a、33bと対向するように設置され、コア支持面10dとコア支持面10eは、積層方向(Y方向)で同一平面となる。
コア積層部33は、段差面33a、33bがケースハウジング10のコア支持面10d、10eに沿うように進入し、ケースハウジング10のコア支持部10f(図8参照)に開口領域底部31b、32bが当接するようにケースハウジング10に組み込まれる。このとき、ケースハウジング10とコア積層部33には、Y方向に隙間d、gを設ける。コア凸部31e、31m、32e、32mは、ケースハウジング10に当接しながら組み込まれる。
図8に示すように、ケースハウジング10のコア支持部10g、10hは、コアの開口領域先端部31a、32a側に2か所と、開口領域底部31b、32b側に2か所それぞれ設置され、コア突出部31g、31h、32g、32hが倒し込まれた際に、コア突出部31g、31h、32g、32hを支えるための受けの領域となる。したがって、コア支持部10gのX方向の寸法は、コア突出部31g、32gのZ方向突出量(例えば2.5mm)と同等以上となるように(例えば3mm)とし、コア支持部10gのY方向の寸法はコア支持面10d、10eからコア板31、32のそれぞれの積層厚みと同等以上の(例えば6mm)となる大きさの面で形成され、コア支持部10hのX方向の寸法は、コア突出部31h、32hのZ方向突出量(例えば2.5mm)と同等程度となるように(例えば2~3mm)とし、コア支持部10hのY方向の寸法はコア支持面10d、10eからコア板31、32のそれぞれの積層厚みと同等以上の(例えば6mm)とした大きさの面で形成される。
図9は本発明の実施の形態1における電流センサ100のコア積層部33をケースハウジング10に組み込み固定した状態の図である。図9に示すように、コア固定部33gは、突出部31g、32gがコア支持部10gに向かって倒れ込み、コア固定部33hは、コア突出部31h、32hがコア支持部10hに向かって倒れ込んだ状態を示している。
このように構成された電流センサ100においては、コア積層部33の段差面33a、33bが、ケースハウジング10のコア支持面10d、10eとY方向で当接し、各コア板31、32のコア開口領域底部31b、32bがケースハウジング10のコア支持部10fにZ方向で当接し、各コア板31、32のコア凸部31e、31m、32e、32mがケースハウジング10にX方向で当接し、各コア板31、32のコア突出部31g、31h、32g、32hをケースハウジング10のコア支持部10g、10hに倒し込んで固定させている。
コア積層部33に設けたコア段差面33a,33bが、ケースハウジング10に設けたコア支持面10d、10eに沿うように進入させつつ位置決めを行うことによって、コア板31、32の積層によるY方向(積層方向)誤差に影響しない位置決めとすることができる。なお、ケースハウジング10には、隙間d、gが生じるような設定としているため、コア積層部33のY方向(積層方向)の寸法誤差の影響を回避できる。一方、コア板31、32の外形方向(X及びZ方向)誤差は、積層枚数が増えても寸法誤差への影響が小さいことから、X方向位置決め部となるコア凸部31e、31m、32e、32mとケースハウジング孔部10aの隙間を小さく設定することで精度良く位置決めすることが可能となる。さらに、Z方向位置決め部となる開口領域底部31b、32bまたはコア先端部31i、32iをケースハウジングのコア支持部10fまたは10iに突き当て当接するため、ガタツキが生じず精度良く位置決めすることができる。
なお、コア板31、32のコア凸部31e、31m、32e、32mはコア板31、32側に設けずに、ケースハウジング10側に同様の形状の凸部を設けても良い。また、コア積層部33とケースハウジング10のX方向の位置決めにおいて、コア板31(32)のコア凸部31e(32e)、コア凸部31m(32m)は両方設ける必要はなく、何れか一方のみ設けても良い。またケースハウジング10とコア積層部33との固定において、Z方向の当接箇所は、開口領域底部31b、32bとケースハウジング10のコア支持部10fに限らず、コア先端部31i、32iとケースハウジング10のコア支持部10iに設けても良い。
ケースハウジング10にコア積層部33を固定するための各コア板31、32のコア突出部31g、31h、32g、32hは、コア積層部33の段差面33a、33bを形成するための張り出し部となるコア端部31f、32f領域に設けることによって、コア積層部33の体格拡大が抑制できる。さらに、コア端部31f、32fは磁路の外周末端にあり磁束が集中しないため、コア突出部31g、31h、32g、32hの形状や、倒し込みによる応力歪がコア板31、32の磁気特性に与える影響が少なく磁気飽和性能の低下が抑制できる。
コア板31、32は電磁鋼板やパーマロイ等の金属で構成され、その金属で形成されるコア突出部31g、31h、32g、32hを倒し込むことによってケースハウジング10とコア積層部33が固定される。熱カシメやポッティング、接着剤による固定と異なり、金属で固定することにより、熱や振動ストレス等の影響が熱カシメ等で樹脂固定する場合に比べ小さく、長期に渡って安定した固定力の維持が可能となる。
また、組み立て時のコア板31、32への応力は、主にコア板31、32の突出領域(コア端部31f、32f)に設けられるコア突出部31g、31h、32g、32hに集中させることができるので、磁気検出性能に影響するコア30の歪を低減することができる。
本実施形態で説明したコア積層部33は、コア板31、32のコア凹部31j、32j、コア凸部31k、32kをプレス加工による圧入によって積層固定した状態を示したが、コア板31、32を接着あるいは溶接で積層固定する場合、コア凹部31j、32j、コア凸部31k、32kは必要ない。接着、溶接により積層固定する場合には、コア板31を例えば5枚積層し、その下に、コア板31をZ軸に対し180度回転させた裏状態で例えば5枚積層し、開口領域先端部31a、32a、開口領域底部31b、32b、開口領域側部31c、31d、32c、32dの位置を一致させるように積層することにより、コア板32が不要となる。つまり、コア板31のみ1種類でコア積層部33が形成可能となる。このように、コア板を1種類にすることは、設計、製造、管理その他コストの面で望ましい。
図10は本発明の実施の形態1における電流センサ100の別構成のコア積層部34をケースハウジング10に組み込み固定した状態の図である。
コア積層部34は、コア板31(図3参照)において、コア突出部31hを無くしたコア板を例えば5枚積層し、その下に、コア板32(図4参照)において、コア突出部32hを無くしたコア板を例えば5枚積層し、それぞれの開口領域先端部31a、32a、開口領域底部31b、32b、開口領域側部31c、31d、32c、32dの位置を一致させるように積層(図5参照)したものである。
図10に示すように、コア固定部33gは、コア突出部31gがコア支持部10gに向かって倒れ込んだ状態を示している。コア突出部31g、32gを倒し込み曲げられる際、コア固定部33gはケースハウジング10を図示下方向に押し付ける荷重が加わり、開口領域底部31b、32bはコア支持部10fに押し付けられる図示上方向の荷重が発生し、コア固定部33gと開口領域底部31b、32bによってケースハウジング10を挟み込む状態となる。つまり、コア突出部33gの2か所とコア支持部10fの当接1か所の3点によりケースハウジング10を図示Z上下方向から挟み込むようにしてコア積層部34を固定することができる。このような構成でも同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図11は、導電体20を樹脂にインサート成型したケースハウジング10にコア積層部33を組み込み固定する製造工程を示すもので、以下の工程からなる。
(イ)第1工程
図11Aは、ケースハウジング10にコア積層部33を組み込む前の状態を示す。
図11Aにおいて、ケースハウジング10を上下前後左右何れかの向きで保持する。コア積層部33は、コア先端部31i、32iの側から段差面33a、33bがケースハウジング10のコア支持面10d、10eに沿うように進入(図7参照)し、コア凸部31e、31m、32e、32mとケースハウジング10が当接(図8参照)しながら、開口領域底部31b、32bとケースハウジング10のコア支持部10fが当接するまでコア底部31n、32nを押し込み挿入する。
(ロ)第2工程
図11Bは、ケースハウジング10にコア積層部33が組み込まれ、コア突出部31g、31h、32g、32hを倒し込むための第1の曲げ治具70と第2の曲げ治具71をケースハウジング10の図示上下方向に準備した状態を示す。第1の曲げ治具70、第2の曲げ治具71は例えば鉄、炭素鋼、ステンレスからなり、例えばハンドプレス、エアシリンダ、アクチュエータ等の組立設備(図示せず)に取り付けられており、コア突出部31g、31h、32g、32hの方向(Z方向)に向かって移動する。
第1の曲げ治具70、第2の曲げ治具71に設置されたコア突出部曲げ70a、71aは、コア突出部31g、31h、32g、32hに対応するように、第1、第2の曲げ治具70、71にそれぞれ2か所設けられる。
コア突出部曲げ70a、71aのZ方向先端部は、略台形形状を有し、その先端位置(X方向)は対応するコア突出部31g、31h、32g、32hよりも中央の導電体20側(X方向)にあり、先端から根本に向けて徐々になだらかになる斜面と、その斜面に続くコア支持部10g、10hに平行な平面とで形成されており、斜面と平面の長さの合計はコア突出部31g、31h、32g、32hのZ方向突出量(例えば2.5mm)より長い。
このような形状とすることで、第1、第2の曲げ治具70、71がコア突出部31g、31h、32g、32hに向けて移動すると、コア突出部31g、31h、32g、32hがコア突出部曲げ70a、71aの前記斜面に接触し、コア突出部曲げ70a、71aの前記斜面に沿いながら徐々に曲がり、1回の曲げ工程で倒しこむことができる。また、例えば初めの工程でコア突出部31g、31h、32g、32hをある程度倒し込み、別の工程で前記初めの工程とは別の斜面角度(より緩い角度)を有した第3、第4の曲げ治具を使ってコア支持部10g、10hに当接するまで倒し込むといったように、治具や工程を複数に分けても良い。
また、コア突出部31g、31h、32g、32hの倒し込みを容易にするために、コア突出部31g、31h、32g、32hのX方向側面に切り欠きを設けても良い。
治具逃がし穴10jは、第1の曲げ治具70に備わるコア突出部曲げ70aとの干渉を避けるためにケースハウジング10に設けられる。なお、図11Cでは第1の曲げ治具70が曲げ治具逃がし穴10jを通ってコア突出部31gを曲げているが、第1の曲げ治具70とケースハウジング10とが干渉しないようなケースハウジング構造の場合には曲げ治具逃がし穴10jを設ける必要はない。
第1の曲げ治具70、第2の曲げ治具71とケースハウジング10は、組立設備等でXY方向の位置決めがされており、コア突出部曲げ70aがケースハウジング10の図示上側から曲げ治具逃がし穴10jを通り進入し、コア突出部31g、32gを曲げケースハウジング10に当接する位置で停止する。コア突出部曲げ71aはコア底部31n、32n側から進入し、コア突出部31h、32hを曲げケースハウジング10に当接する位置で停止する。ケースハウジング10とコア積層部33は精度良く位置決めされているので、第1、第2の曲げ治具70、71との位置ズレが起きにくく、第1、第2の曲げ治具70、71の押し込み位置(Z方向)や、押し込み荷重を設備で管理することによって精度良く固定することができる。
また、コア突出部曲げ70a、71aの前記斜面と前記斜面に続く平面の合計長さをコア突出部31g、31h、32g、32hのZ方向突出量よりも所定長だけ長くすることによって、コア突出部31g、31h、32g、32hがコア突出部曲げ70a、71aに対してX方向コア30開口領域側に位置ズレが生じても、コア突出部31g、31h、32g、32hの先端部が前記斜面の領域外に外れにくくなり、前記斜面に沿って倒し込まれた後、前記斜面と前記斜面に続く平面部でコア突出部31g、31h、32g、32hの根本から先端までをコア支持部10gに押し付けることができるため、X方向コア30開口領域側に位置ズレが生じていない通常の狙い位置に配置した場合と同様にコア突出部31g、31h、32g、32hを倒し込むことができる。
また、コア突出部曲げ70a、71aの前記斜面と前記斜面に続く平面の合計長さをコア突出部31g、31h、32g、32hのZ方向屈曲部から先端までの長さよりも所定長だけ長くすることによって、コア突出部31g、31h、32g、32hがコア突出部曲げ70a、71aに対してX方向コア30開口領域側とは反対側に位置ズレが生じた場合、コア突出部31g、31h、32g、32hの先端部が前記斜面の終端部分に位置し、コア突出部31g、31h、32g、32hの先端部が前記斜面によって倒し込まれた後、前記斜面と前記斜面に続く平面部でコア突出部31g、31h、32g、32hの根本から先端部までコア支持部10gに押し込むことができるので、押し込み位置や押し込み荷重が屈曲部付近のみを押し込んだ場合に比べて安定し、X方向コア30開口領域側に位置ズレが生じていない通常の狙い位置に配置した場合と同様にコア突出部31g、31h、32g、32hを倒し込むことができる。
また、コア突出部31g、31h、32g、32hは、コア積層部33を構成するすべてのコア板31、32に設ける必要はなく、例えば、コア積層部33の中央のコア板31の2枚、コア板32の2枚(合計4枚)のみコア突出部31g、31h、32g、32hを設け、残りは突出部を設けないようにすれば、第1、第2の曲げ治具70、71の押し込み荷重を抑制することができる。
また、コア突出部31g、31h、32g、32hは、第1、第2の曲げ治具70、71のY方向(コア積層方向)の厚みを調整し、任意のコア突出部31g、31h、32g、32hを倒し込むことによって、第1、第2の曲げ治具70、71の押し込み荷重を下げることができる。例えば第1、第2の曲げ治具70、71のY方向(コア積層方向)の厚みをコア積層部33の中央のコア板31の2枚、コア板32の2枚(合計4枚)分の厚みとすれば、コア板31の2枚、コア板32の2枚(合計4枚)のコア突出部31g、31h、32g、32hのみが倒し込まれるため、押し込み荷重を抑制することができる。
このようにすれば、設備の押し込み荷重が抑制でき、容量の小さな低コストの設備構成にすることができる。
なお、図10で示すように、コア積層部34とケースハウジング10との固定においては、開口領域底部31b、32bとケースハウジング10のコア支持部10fが当接するまでコア積層部34の底部を押し込み挿入する。その後、図示上部から進入してきた第1の曲げ治具70(図示せず)によってコア固定部33gが形成される。このとき、第1の曲げ治具70によってコア積層部34が図示下方向に押し出されることを抑制するために、コア固定部33gが形成されるまでコア積層部34の底部を製造設備や組み立て治具等により保持しておく。このようにすれば、2か所のコア固定部33gとコア支持部10fでの当接1か所の3点でも固定できるので、第2の曲げ治具71は不要とすることもできる。
100 電流センサ
10 ケースハウジング
10a 孔部
10b 孔部
10c 基板台座
10d コア支持面
10e コア支持面
10f コア支持部
10g コア支持部
10h コア支持部
10i コア支持部
10j 曲げ治具逃がし穴
10k コア組み込み部
20 導電体
30 コア
31 コア板
32 コア板
31a 32a 開口領域先端部
31b 32b 開口領域底部
31c 32c 開口領域側部
31d 32d 開口領域側部
31e 32e コア凸部
31f 32f コア端部
31g 32g コア突出部
31h 32h コア突出部
31i 32i コア先端部
31j 32j コア凹部
31k 32k コア凸部
31m 32m コア凸部
31n 32n コア底部
33 コア積層部
33a 段差面
33b 段差面
33g コア固定部
33h コア固定部
34 コア積層部
40 磁気検出素子
50 回路基板部
60 回路基板固定部
70 第1の曲げ治具
70a コア突出部曲げ
71 第2の曲げ治具
71a コア突出部曲げ

Claims (7)

  1. 磁性体からなり第1の腕部と第2の腕部により略U字状を成すコア板が積層されたコア積層部と、
    前記コア積層部の開口領域に配置され、被測定電流を流す導電体と、
    前記開口領域の先端方向側に配置され、磁界の強さを検出する検出素子と、
    前記コア積層部と前記導電体と前記検出素子とを保持するケースハウジングとを備える電流センサであって、
    前記コア板は、前記第1の腕部又は前記第2の腕部の少なくともどちらか一方の外側領域に、先端方向突出部及び底面方向突出部を有し、
    前記コア積層部は、前記先端方向突出部及び前記底面方向突出部が、コア幅方向の両外側領域に有るように前記コア板を積層することを特徴とする電流センサ。
  2. 磁性体からなり第1の腕部と第2の腕部により略U字状を成すコア板が積層されたコア積層部と、
    前記コア積層部の開口領域に配置され、被測定電流を流す導電体と、
    前記開口領域の先端方向側に配置され、磁界の強さを検出する検出素子と、
    前記コア積層部と前記導電体と前記検出素子とを保持するケースハウジングとを備える電流センサであって、
    前記コア板は、前記第1の腕部又は前記第2の腕部の少なくともどちらか一方の外側領域に、先端方向突出部を有し、
    前記コア積層部は、前記先端方向突出部が、コア幅方向の両外側領域に有るように前記コア板を積層し、
    前記ケースハウジングは、前記コア積層部を開口領域底面部で支持する支持部を有することを特徴とする電流センサ。
  3. 前記コア板は、前記第1の腕部のコア幅と前記第2の腕部のコア幅は長さが異なり、前記先端方向突出部又は底面方向突出部は、第1の腕部と第2の腕部のうちコア幅の長い方の腕部に有ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電流センサ。
  4. 磁性体からなり第1の腕部と第2の腕部により略U字状を成すコア板が積層されたコア積層部と、
    前記コア積層部の開口領域に配置され、被測定電流を流す導電体と、
    前記開口領域の先端方向側に配置され、磁界の強さを検出する検出素子と、
    前記コア積層部と前記導電体と前記検出素子とを保持するケースハウジングとを備える電流センサであって、
    前記コア板は、前記第1の腕部のコア幅と前記第2の腕部のコア幅は長さが異なり、
    前記コア板積層部は、コア幅が長い方の腕部を1枚以上重ねた第1のコア板群の上に、コア幅が短い方の腕部を1枚以上重ねた第2のコア板群を重ね、
    前記ケースハウジングは、前記第1のコア群と前記第2のコア群の接触面と同一面に、前記コア積層部を支持する支持面を有することを特徴とする電流センサ。
  5. 前記コア板は、前記第1の腕部又は前記第2の腕部のコア幅の長い方の外側領域に、先端方向突出部及び底面方向突出部を有することを特徴とする請求項4記載の電流センサ。
  6. 前記コア板は、前記第1の腕部又は前記第2の腕部のコア幅の長い方の外側領域に、先端方向突出部を有し、
    前記ケースハウジングは、前記コア積層部を開口領域底面部で支持する支持部を有することを特徴とする請求項4記載の電流センサ。
  7. 略台形形状の突起部を備え、前記突起部の先端から根本に向け徐々になだらかになる斜面と、前記斜面につづく平面を有し、前記斜面と、前記平面の長さの合計は、電流センサのコア積層部から突出するコア突出部の突出長さよりも長い金属製の治具により、前記コア積層部の前記コア突出部を変形させ、前記コア積層部を組込み固定することを特徴とする電流センサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023218726A1 (ja) * 2022-05-11 2023-11-16 アルプスアルパイン株式会社 電流センサ

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