JP2022167203A - 給電装置およびタイヤセンサ - Google Patents

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学 田村
Manabu Tamura
信彦 末松
Nobuhiko Suematsu
利恵 黒澤
Rie Kurosawa
裕樹 大野
Hiroki Ono
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Abstract

【課題】簡単な構成により、タイヤセンサに電力を供給する給電装置を提供する。【解決手段】タイヤの内部に配置されタイヤに関する物理量を計測可能なタイヤセンサ2に電力を供給可能な給電装置1は、タイヤまたはタイヤが取り付けられた車輪に設けられた磁場発生部11と、タイヤの周方向に巻き回された状態で、タイヤの内部に埋設された発電用コイル12と、タイヤの内側面に設けられ、タイヤセンサと電気的に接続可能な接続部13と、を有し、発電用コイル12と接続部13とは電気的に接続されており、磁場発生部11からの磁場の磁束密度が変化することにより発電用コイル12に発生した誘導電流をタイヤセンサ2への電力の供給に用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関する物理量を計測可能なタイヤセンサに電力を供給する給電装置、および給電装置と接続可能なタイヤセンサに関する。
近年、自動車の安全性や燃費の向上を目的として、空気圧、温度、トレッド部の摩耗の進行度といったタイヤに関する物理量を計測する種々のセンサが用いられている。タイヤセンサは、外部と隔離されたタイヤ内部の空間に設けられることが多い。このため、タイヤセンサに電力を供給する電池の交換作業は煩雑である。そこで、タイヤセンサに対し非接触で電力を供給する給電装置が提案されている。
特許文献1には、電気を受けて駆動される電気回路と、電気回路に連なる二次コイルとが設けられ、自動車の車両本体には、車両の電源装置に連なるインバータによって励磁される一次コイルがタイヤとの対向部分に配置されたタイヤへの給電構造が開示されている。
特許文献2には、タイヤ状態検出システムにおいて、タイヤの側方に配置した外部アンテナからタイヤの回転軸に対して略平行な交流磁界成分を有する電磁波をタイヤに放射して、タイヤに設けられた導電性の補強部材に一次誘導交流を生じさせ、タイヤ内部に配置された内部アンテナにより、交流磁界成分および一次誘導交流を受信して電源電力に変換する誘導給電方法が開示されている。
特開2000-255229号公報 特開2007-230355号公報
特許文献1に記載の給電装置は、タイヤ内およびタイヤ外の車両本体に渡って構成されるため、大掛かりな装置になってしまう。また、特許文献2に記載のタイヤ状態検出システムも、タイヤ側方に配置された外部アンテナ、タイヤに設けられた導電性の補強部材およびタイヤの内部アンテナを備えており、タイヤの内外にわたって構成されている。
本発明の目的は、簡単な構成により、タイヤセンサに対し電力を供給する給電装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく提供される本発明の一態様に係る給電装置は、タイヤの内部に配置され前記タイヤに関する物理量を計測可能なタイヤセンサに電力を供給可能な給電装置において、前記タイヤまたは前記タイヤが取り付けられた車輪に設けられた磁場発生部と、前記タイヤの周方向に巻き回された状態で、前記タイヤの内部に埋設された発電用コイルと、前記タイヤの内側面に設けられ、前記タイヤセンサと電気的に接続可能な接続部と、を有し、前記発電用コイルと前記接続部とは電気的に接続されており、前記磁場発生部からの磁場の磁束密度が変化することにより前記発電用コイルに発生した渦電流を前記タイヤセンサへの電力の供給に用いる、ことを特徴とする。
前記発電用コイルは、前記タイヤを補強するワイヤベルトまたはビートワイヤであってもよい。
発電用コイルと電気的に接続された接続部がタイヤセンサと電気的に接続可能に構成されているため、発電用コイルに発生した誘導電流をタイヤの内部のタイヤセンサへの電力の供給に用いることができる。
前記磁場発生部は前記タイヤが取り付けられた前記車輪の車軸に設けられており、前記磁束密度が前記タイヤの回転に伴って変化してもよい。
前記磁場発生部は、前記車軸に取り付けられ、前記車輪とともに回動する磁性部材と、前記磁性部材の回動にともない磁場を発生する磁場発生用コイルと、を有し、前記磁束密度が前記磁性部材の回動に伴なって変化してもよい。
前記磁場発生部はインホイールモータであってもよい。
車軸に磁場発生部を設けてタイヤの回転に伴って磁束密度を変化させることにより、車両が移動する際に発電用コイルに渦電流を生じさせて、タイヤセンサに電力を供給することができる。
前記磁場発生部は、前記タイヤを備えた車両の走行中において、前記タイヤに生じた静電気を前記タイヤのトレッド部から外部に放電可能なアース部と、前記タイヤの前記周方向に巻き回された状態で、前記トレッド部に対向して前記タイヤに埋設された放電用コイルと、を有し、前記アース部と前記放電用コイルとが電気的に接続され、前記発電用コイルが、前記放電用コイルよりも前記タイヤの回転中心側に、前記放電用コイルに対向して配置され、前記静電気が前記アース部から放電されるときに前記放電用コイルの内部に電流が流れることで前記放電用コイルが周囲に磁場を発生し、前記磁束密度を変化させてもよい。
前記放電用コイルと前記発電用コイルとの間にコア層を備えていてもよい。
上記の構成により、タイヤに生じた静電気がアース部から放電される際に放電用コイルに生じる電流を利用して発電用コイルに誘導電流を生じさせて、タイヤセンサに電力を供給することができる。
前記放電用コイルおよび前記放電用コイルの内側にコア層が設けられていてもよい。この場合、前記発電用コイルが、前記コア層と前記放電用コイルとの間に設けられていてもよい。
上記の構成により、1次コイルとしての放電用コイルで発生した磁界を内側にコア層により制御し、放電用コイルの外側への磁界の漏れを抑制することができる。
前記タイヤは前記内側面に凸状部を有し、前記接続部は前記凸状部に配置されていてもよい。
上記の構成により、弾性を備えたタイヤの凸状部によって接続部を保護して、接続部によるタイヤセンサと発電用コイルとの接続を安定化することができる。
本発明のタイヤセンサは、前記タイヤに関する前記物理量を計測可能なタイヤセンサにおいて、前記物理量を計測するセンサ部と、前記センサ部を収納する筐体部と、前記センサ部とタイヤセンサの外部とを電気的に接続する端子部と、を有し、前記端子部は、請求項1に記載の給電装置の前記接続部と接続可能である、ことを特徴とする。
上記の構成により、タイヤセンサは、本発明の給電装置から電力の供給を受けることができる。
前記端子部と前記センサ部とは、蓄電池を介して電気的に接続されてもよい。前記端子部と前記センサ部とは、整流回路を介して電気的に接続されてもよい。
上記の構成により、給電装置から供給された電力を蓄電池に蓄えることができる。
本発明は、発電用コイルに発生した誘導電流をタイヤセンサに供給するための接続部を備えている。したがって、磁場発生部からの磁場によって発電用コイルに発生した誘導電流を用いて、タイヤの内部に配置されたタイヤセンサに対して電力を供給することができる。
第1の実施形態に係る給電装置の構成を示すブロック図 (a)タイヤを模式的に示す平面図、(b)タイヤの周方向に埋め込まれたコイルを示す断面図 (a)給電装置およびタイヤセンサを模式的に示す断面図、(b)給電装置における磁場発生部と発電用コイルとの関係を示す模式図 (a)変形例に係る給電装置およびタイヤセンサを模式的に示す断面図、(b)変形例の給電装置における磁場発生部と発電用コイルとの関係を示す模式図 図3(a)における領域Bを拡大して示す断面図 発電用コイルと基板との電気的な接続を示す回路図 他の変形例に係る給電装置およびタイヤセンサを模式的に示す断面図 (a)第2の実施形態に係る給電装置およびタイヤセンサを模式的に示す断面図、(b)タイヤの表面を示す平面図 図8(a)における領域Cを拡大して示す断面図 (a)給電装置およびタイヤセンサの変形例を模式的に示す断面図、(b)他の変形例を模式的に示す断面図 放電用コイル、ワイヤベルトおよびコア層を模式的に示す(a)断面図、(b)平面図 放電用コイル、ワイヤベルトおよびコア層の変形例を模式的に示す(a)断面図、(b)平面図 放電用コイル、ワイヤベルトおよびコア層の他の変形例を模式的に示す(a)断面図、(b)平面図 放電用コイル、ワイヤベルトおよびコア層の他の変形例を模式的に示す断面図
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。各図面において同じ部材には同じ番号を付して、適宜、説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る給電装置1の構成を示すブロック図である。同図に示すように、給電装置1は、磁場発生部11、発電用コイル12および接続部13を有しており、タイヤセンサ2に電力を供給することができる。
タイヤセンサ2は、タイヤの内部に配置され、タイヤに関する物理量を計測可能である。物理量としては、空気圧、温度、トレッド部の摩耗の進行度などが挙げられる。タイヤセンサ2の例として、TPMS(Tire Pressure Monitoring System、タイヤ空気圧監視システム)、トレッド部の摩耗測定装置等が挙げられる。
磁場発生部11は、タイヤまたはタイヤが取り付けられた車輪に設けられるものであるが、その構成等については後に説明する。
発電用コイル12は、タイヤの周方向に巻き回された状態でタイヤに埋設された円筒コイル(ソレノイド)状の導体である。このため、発電用コイル12において、磁場発生部11からの磁場の磁束密度が変化すると、誘導電流が発生する。給電装置1は、発電用コイル12に加わる磁場の変化によって発電用コイル12に発生する誘導電流をタイヤセンサ2への給電に用いる。なお、発電用コイル12の巻き数は、起電力に比例するため、タイヤセンサ2に供給する電力に対応した必要な磁力が発生するように、発電用コイル12の巻き数を調整すればよい。発電用コイル12の材料としては、鋼鉄、銅、銀などの金属や、カーボンなどの導電性繊維を用いることができる。
接続部13は、タイヤの内側面に設けられ、タイヤセンサ2と電気的に接続可能に構成されており、また発電用コイル12と電気的に接続されている。このため、発電用コイル12に発生した誘導電流は、接続部13を介して、タイヤセンサ2の電力として供給される。
図2(a)はタイヤ3を模式的に示す平面図であり、図2(b)はタイヤ3に埋め込まれたコイルを示す、図2(a)のA-A線においてXZ平面で切断した断面図である。図2(a)に矢印で示したように、タイヤ3には、タイヤ3を全周に渡って周回するように、タイヤ3を補強するワイヤベルト31およびビートワイヤ32がゴムに埋設されて組み込まれている。これらは、タイヤ3の周方向に巻き回されたコイル状の金属であるため、磁束密度の変化によって誘導電流が発生する。そこで、給電装置1は、ワイヤベルト31またはビートワイヤ32を図1に示す給電装置1の発電用コイル12として用いる。
タイヤ3がワイヤベルト31やビートワイヤ32を備えている場合、これらを発電用コイル12として用いれば、給電装置1の構成を簡略化することができる。ただし、ワイヤベルト31やビートワイヤ32を備えたタイヤであっても、ワイヤベルト31およびビートワイヤ32とは別体として発電用コイル12を構成してもよい。この発電用コイル12は、ワイヤベルト31やビートワイヤ32が設けられている位置に追加的に設けられていてもよいし、ワイヤベルト31やビートワイヤ32の一部を置き換えるように設けられていてもよい。
図3(a)は給電装置1およびタイヤセンサ2を模式的に示す断面図であり、図3(b)は給電装置1における磁場発生部11と発電用コイル12との関係を示す模式図である。本実施形態では、ワイヤベルト31を発電用コイル12として用いる態様について説明する。給電装置1の磁場発生部11は、タイヤ3を備えたホイール33を取り付けるハブ(取付部)34に連結される車軸36に設けられている。ワイヤベルト31内におけるコイル(発電用コイル)の伸長方向(Z軸方向)の磁束密度がタイヤ3の回転に伴って変化する。以下では、タイヤ3とホイール33とをまとめて、適宜、車輪35ともいう。
磁場発生部11は、車軸36に取り付けられホイール33とともに回動する磁性部材37と、磁性部材37の回動にともない磁場を発生する磁場発生用コイル38と、を有している。車輪35および磁性部材37の回動に伴なってワイヤベルト31内の磁束密度を変化させるように、磁場発生用コイル38に流す電流を制御する。
磁性部材37は磁性体であり、磁場発生用コイル38の磁界をハブ34側に誘導する。磁場発生用コイル38からの磁界を誘導することで、ワイヤベルト31の発電用コイル12の伸長方向の成分を増加させて、図3(b)に両側矢印で示した方向の磁束密度の変化を大きくする。
図3(a)、図3(b)には、磁性部材37が車軸36のハブ34側の端部に設けられた構成を示したが、これは一例である。車軸36において磁性部材37は、磁場発生用コイル38からの磁界を誘導して、Y軸方向の磁界成分を増加させることができる位置に設けられればよい。
図4(a)、図4(b)に示す変形例のように、車軸36の表面が磁性部材37によって覆われた構成としてもよい。または、車軸36全体が磁性部材37により構成されてもよい。
図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)に示すように、給電装置1は、車輪35が取り付けられた車軸36に設けられた磁場発生部11からの磁界を用いて、タイヤ3内部のタイヤセンサ2に給電する。すなわち、車軸36をとり巻くように設けられた磁場発生用コイル38に電流を流すことにより、磁場発生用コイル38が磁場発生部11となり、タイヤ3のワイヤベルト31が発電用コイル12となってタイヤセンサ2に電力を供給する。
タイヤ3の車軸36に、1次コイルとして機能する磁場発生用コイル38を設けることにより、タイヤ3のワイヤベルト31またはビートワイヤ32(図2(b)参照)を2次コイルとして機能する発電用コイル12として用いることができる。発電用コイル12は、接続部13によってタイヤ3内に搭載されたタイヤセンサ2と接続されているため、発電用コイル12に生じた誘導電流を用いてタイヤ3の内部に設けられたタイヤセンサ2に給電することができる。これにより、タイヤセンサ2の電池の長寿命化、軽量化、タイヤセンサ2の軽量化といった効果が得られる。
図5は、図3(a)における領域Bを拡大して示す断面図である。同図に示すように、タイヤセンサ2は、基板21、基板21を収納する筐体部22、および、基板21とタイヤセンサ2の外部とを電気的に接続する端子部23と、を備えている。
基板21は、タイヤ3に関する物理量を計測するセンサ部として機能するセンサユニット(センシング回路基板)であり、各種センサ、整流回路、電圧制御回路、蓄電池などを備えている。
筐体部22は、基板21を収納するものであり、例えば、基板21を載置、収容する本体部と、本体部を覆うカバー部とにより構成される。
端子部23は、筐体部22におけるタイヤ3の内側面3Iと接触する接触面22Sに設けられており、接続部13と電気的に接続されている。このため、発電用コイル12として機能するワイヤベルト31に発生した誘導電流を基板21の電力として供給することができる。
図6は、発電用コイル12と基板21との電気的な接続を示す回路図である。同図に示すように、タイヤセンサ2の端子部23と基板21とは、蓄電池24および整流回路25を介して電気的に接続されている。
蓄電池24は、発電用コイル12に発生した電流を電気エネルギーとして蓄えるものであり、二次電池や電気二重層キャパシタなどが用いられる。蓄電池24に蓄えられた電気エネルギーの基板21への供給は、両者の間に設けられているスイッチ26の開閉によって制御する。
整流回路25は、交流電圧を直流電圧に変換する回路である。図6には、ダイオードがブリッジ状に回路構成された全波整流回路を示したが、一つのダイオードを備えた半波整流回路を用いてもよい。
図7は、他の変形例に係る給電装置1およびタイヤセンサ2を模式的に示す断面図である。同図に示す変形例に係る給電装置1は、磁場発生部11として、図3(a)の給電装置1における磁場発生用コイル38の代わりにインホイールモータ39を備えている。同図に示すように、給電装置1は、磁場発生用コイル38に代えてインホイールモータ39の備えるコイルを磁場発生部11として用いてもよい。すなわち、インホイールモータ39の漏れ磁界を利用したり、インホイールモータ39と磁場発生用コイル38とを一体化したりすることで、発電用コイル12に誘導電流を発生させてもよい。なお、この場合、インホイールモータ39の回転軸が車軸36に相当する。
(第2の実施形態)
低燃費タイヤは、摩耗防止のためにゴムにシリカ(ガラス)が多く配合されている。シリカは電気を通し難く、タイヤに静電気が溜まり易い。タイヤに溜まった静電気が放出されないと、電磁波ノイズが電子機器へ悪影響を与えるなどの問題があった。このため、シリカが多く配合されたタイヤでは、シリカが配合されていないゴムでアース(導電性スリット)を設けて、静電気を路面に放出している。本実施形態の給電装置は、この路面への静電気の放出の際に発生する誘導電流をタイヤセンサへの給電に利用する。
図8(a)は本実施形態に係る給電装置4およびタイヤセンサ2を模式的に示す断面図であり、図8(b)はタイヤ3の接地面3Sを示す平面図である。図8(b)では、アース部43が設けられた領域を濃色で示している。
図9は、図8(a)における領域Cを拡大して示す断面図である。なお、図9では、図5との対比を容易にするため、タイヤ3の接地面3Sを上にして示している。
給電装置4のタイヤ3は、磁場発生部11として、放電用コイル41、コア層42、アース部43を備えている。
放電用コイル41は、タイヤ3の周方向に巻き回された状態でトレッド部3Tに対向してタイヤ3に埋設されている。放電用コイル41は、発電用コイル12として機能するワイヤベルト31同様、細い金属ワイヤがタイヤ3の周方向に巻かれてコイル状に形成されたものである。
コア層42は、放電用コイル41とワイヤベルト31との間に設けられている。コア層42は、例えば、金属系磁性体の板材を貼合せて構成することができる。放電用コイル41とワイヤベルト31との間にコア層42を設けることにより、タイヤ3の強度が向上する。また、コア層42は、密接して配置されている放電用コイル41とワイヤベルト31により形成される磁界の磁路となり、両者の磁気的な結合を良好にして、電力変換時の損失を低減させる。
アース部43は導電性を備えており、タイヤ3外面の接地面3Sにおける路面6と接触する部分にタイヤ3のトレッド部3Tを貫いて設けられている。また、アース部43は、放電用コイル41と電気的に接続されている。このため、タイヤ3を備えた車両の走行中に、外部の路面6と接触するアース部43からタイヤ3に生じた静電気を放電することができる。すなわち、タイヤ3において導電性スリットとして機能するアース部43がタイヤ3の外側の接地面3Sに露出しているため、放電用コイル41およびアース部43を経由して、タイヤ3に溜まった静電気を路面6へ放出することができる。
給電装置4のタイヤ3において、ワイヤベルト31は、放電用コイル41よりもタイヤ3の回転中心O(図2(a)参照)に近い側(X1側)に、放電用コイル41に対向して配置されている(図9(a)参照)。タイヤ3に溜まった静電気がアース部43から放電される際に放電用コイル41の内部に電流が流れることで周囲に磁場が発生する。このとき、放電用コイル41からの磁場の磁束密度が変化することにより、ワイヤベルト31に誘導電流が発生する。
タイヤ3に埋め込まれたワイヤベルト31の一部は、接続部13と接続している。接続部13は、タイヤ3の内側面3Iから露出している。ワイヤベルト31とタイヤセンサ2とは、接続部13の先端(端子)とタイヤセンサ2の基板21の端子部23とを接合することによって、電気的に接続される。これにより、タイヤ3の静電気を路面6に放出する際に放電用コイル41に生じた磁界により発生させたワイヤベルト31の誘導電流をタイヤセンサ2へ供給することができる。
給電装置4は、ワイヤベルト31の誘導電流に基づいて、過電流を検知する機能を有していてもよい。具体的には、タイヤセンサ2がワイヤベルト31の誘導電流の値を検知する機能を有する場合が例示される。この場合には、誘導電流が閾値以上の値となったときに、車両側システムにおける電子制御装置(ECU、Electronic Control Unit)等への警告情報を通知することができる。
図10(a)は、給電装置4およびタイヤセンサ2の変形例を模式的に示す断面図であり、図10(b)は他の変形例を模式的に示す断面図である。なお、これらの図に示す変形例の構成は、図5および図7に示す給電装置1に適用することもできる。
図10(a)に示すように、タイヤ3は、内側面3Iに弾性を備えた凸状部51を有しており、接続部13が凸状部51内に配置されている。また、筐体部22の接触面22Sは、接続部13と嵌まり合う凹状に形成されている。同図では、タイヤセンサ2の端子部23が接触面22Sの一部を構成して、凸状部51と接触するように設けられている。すなわち、接続部13の一端が、タイヤ3の凸状部51と接触する接触面22Sに露出し、端子部23と接続部13の一端とが接触するように構成されている。凸状部51の弾性により接続部13を保護し、接続部13とタイヤセンサ2の端子部23との接続を安定化することができる。なお、端子部23の一部また全部を筐体部22の接触面22Sから突出させて凸状部51内に配置してもよい。この場合、接続部13はX軸方向の厚みが小さくなる。
図10(b)に示すように、タイヤ3の内側面3Iではなく、筐体部22の接触面22Sに凸状部52が形成され、タイヤ3の内側面3Iが凸状部52と嵌まり合う凹状に形成された構成としてもよい。この場合、タイヤセンサ2の凸状部52をタイヤ3の内側面3Iに押し込んで埋めることで、端子部23と接続部13とを安定に接続することができる。
図11は放電用コイル41、ワイヤベルト31およびコア層42を模式的に示しており、(a)が(b)におけるD-D線におけるXZ平面の断面図であり、(b)が平面図である。なお、図11(a)および図11(b)、後述する変形例に係る図12(a)、12(b)、13(a)および13(b)は、便宜上、タイヤ3のゴムを省略して示している。
図11(a)に示すように、放電用コイル41とワイヤベルト31とは、コア層42を挟んで対向するように配置されている。図11(b)に示す例では、放電用コイル41とワイヤベルト31とは、平面視、ずなわち、X2からX1方向に向かってみた場合に、それぞれ平行になるように、かつ両者が重なるように配置されている。放電用コイル41とワイヤベルト31とをこのように配置することで、放電用コイル41が路面6に静電気を放出する際の電流により生じる磁界によって、ワイヤベルト31に誘導電流を生じさせることができる(図8(b)参照)。
図12は放電用コイル41、ワイヤベルト31およびコア層42を模式的に示しており、(a)が(b)におけるE-E線におけるXZ平面の断面図であり、(b)が平面図である。
図12に示す態様は、放電用コイル41とワイヤベルト31とがコア層42を挟んで対向するように配置されている点および、平面視においてそれぞれ平行になるように配置されている点は、図11と同じである。しかし、図12(b)に示すように、放電用コイル41とワイヤベルト31とが平面視で交差(クロス)するように配置されている点において、図11と異なっている。このように、両者が交差するように配置した場合も、両者が平行になるように配置した場合と同様、放電用コイル41を流れる電流により生じる磁界によって、ワイヤベルト31に誘導電流を生じさせることができる。
図13は放電用コイル41、ワイヤベルト31およびコア層42を模式的に示しており、(a)が(b)のF-F線におけるXZ平面の断面図であり、(b)が平面図である。
図14は、放電用コイル41、ワイヤベルト31およびコア層42を模式的に示す、図13(a)のG-G線におけるXY平面の断面図である。
図13および図14に示す態様は、放電用コイル41およびワイヤベルト31がそれぞれ、コア層42を取り巻くように形成されており、コア層42が放電用コイル41およびワイヤベルト31の内側に設けられている点において、図11、図12に示す態様と異なっている。コア層42の両側(X1側およびX2側)にそれぞれ配置された放電用コイル41a、41bとワイヤベルト31a、31bは、放電用コイル41およびワイヤベルト31の一部である。
放電用コイル41の内側にコア層42が設けられた構成とすることで、1次コイルとしての放電用コイル41で発生した磁界をコア層42に閉じ込めることができる。そして、放電用コイル41とコア層42との間に設けられている2次コイルとしてのワイヤベルト31によって、コア層42に閉じ込められた磁界の変化を検出することができる。したがって、放電用コイル41で発生する磁界が放電用コイル41の外側へ漏れることを抑制できる。
コア層42のX1側に設けられた放電用コイル41aとワイヤベルト31aとは、Z軸方向に距離Dz1を開けて配置されている。また、コア層42のX2側に設けられた放電用コイル41bとワイヤベルト31bも同様に、Z軸方向に距離Dz2を開けて配置されている。なお、ここでは、Z軸方向の距離(距離Dz1、距離Dz2)とは、図13(a)に示されるように、放電用コイル(放電用コイル41a、放電用コイル41b)のX-Y断面の中心と、ワイヤベルト(ワイヤベルト31a、ワイヤベルト31b)のX-Y断面の中心とのZ軸方向の距離を意味する。このように、放電用コイル(放電用コイル41a、放電用コイル41b)とワイヤベルト(ワイヤベルト31a、ワイヤベルト31b)との配置をZ軸方向にずらして、両者の距離(距離Dz1、距離Dz2)を大きくすることにより、磁界を発生させる放電用コイル(放電用コイル41a、放電用コイル41b)とワイヤベルト(ワイヤベルト31a、ワイヤベルト31b)との距離が遠くなり、渦電流損を低減することができる。図13に示される配置では、Z軸方向に隣り合う2つの放電用コイル(放電用コイル41a、41a、放電用コイル41b、41b)のX-Y断面の中心間のZ軸方向距離(距離Dza、距離Dzb)が、上記の距離Dz1、距離Dz2の2倍になる(Dza=2×Dz1、Dzb=2×Dz2)ように、放電用コイル(放電用コイル41a、放電用コイル41b)およびワイヤベルト(ワイヤベルト31a、ワイヤベルト31b)が配置されるとき、渦電流損が最小となる。
なお、図13では、図11同様、放電用コイル(放電用コイル41a、放電用コイル41b)とワイヤベルト(ワイヤベルト31a、ワイヤベルト31b)とが、平面視において平行になる配置を示したが、両者の配置はこれに限られない。例えば、図12のように、放電用コイル(放電用コイル41a、放電用コイル41b)とワイヤベルト(ワイヤベルト31a、ワイヤベルト31b)とが、平面視において交差する配置としてもよい。
本明細書において開示された実施形態は、全ての点で例示であってこの実施形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上説明したように、本発明は、タイヤの内部に配置され前記タイヤに関する物理量を計測可能なタイヤセンサに電力を供給する給電装置および、タイヤセンサに適用することができる。
1、4 給電装置
11 磁場発生部
12 発電用コイル
13 接続部
2 タイヤセンサ
21 基板
22 筐体部
22S 接触面
23 端子部
24 蓄電池
25 整流回路
26 スイッチ
3 タイヤ
3I 内側面
3S 接地面
3T トレッド部
31、31a、31b ワイヤベルト
32 ビートワイヤ
33 ホイール
34 ハブ
35 車輪
36 車軸
37 磁性部材
38 磁場発生用コイル
39 インホイールモータ
41、41a、41b 放電用コイル
42 コア層
43 アース部
51 凸状部
52 凸状部
6 路面
A、B、C 領域
O 回転中心
Dz1、Dz2、Dza、Dzb 距離

Claims (13)

  1. タイヤの内部に配置され前記タイヤに関する物理量を計測可能なタイヤセンサに電力を供給可能な給電装置において、
    前記タイヤまたは前記タイヤが取り付けられた車輪に設けられた磁場発生部と、
    前記タイヤの周方向に巻き回された状態で、前記タイヤの内部に埋設された発電用コイルと、
    前記タイヤの内側面に設けられ、前記タイヤセンサと電気的に接続可能な接続部と、を有し、
    前記発電用コイルと前記接続部とは電気的に接続されており、
    前記磁場発生部からの磁場の磁束密度が変化することにより前記発電用コイルに発生した誘導電流を前記タイヤセンサへの電力の供給に用いる、
    ことを特徴とする給電装置。
  2. 前記発電用コイルは、前記タイヤを補強するワイヤベルトまたはビートワイヤである、
    請求項1に記載の給電装置。
  3. 前記磁場発生部は前記タイヤが取り付けられた前記車輪の車軸に設けられており、
    前記磁束密度が前記タイヤの回転に伴って変化する、
    請求項1または2に記載の給電装置。
  4. 前記磁場発生部は、
    前記車軸に取り付けられ、前記車輪とともに回動する磁性部材と、
    前記磁性部材の回動にともない磁場を発生する磁場発生用コイルと、
    を有し、
    前記磁束密度が前記磁性部材の回動に伴なって変化する、
    請求項3に記載の給電装置。
  5. 前記磁場発生部がインホイールモータである、
    請求項4に記載の給電装置。
  6. 前記磁場発生部は、
    前記タイヤを備えた車両の走行中において、前記タイヤに生じた静電気を前記タイヤのトレッド部から外部に放電可能なアース部と、
    前記タイヤの前記周方向に巻き回された状態で、前記トレッド部に対向して前記タイヤに埋設された放電用コイルと、
    を有し、
    前記アース部と前記放電用コイルとが電気的に接続され、
    前記発電用コイルが、前記放電用コイルよりも前記タイヤの回転中心側に、前記放電用コイルに対向して配置され、
    前記静電気が前記アース部から放電されるときに前記放電用コイルの内部に電流が流れることで前記放電用コイルが周囲に磁場を発生し、前記磁束密度を変化させる、
    請求項1または2に記載の給電装置。
  7. 前記放電用コイルと前記発電用コイルとの間にコア層を備えている、
    請求項6に記載の給電装置。
  8. 前記放電用コイルおよび前記放電用コイルの内側にコア層が設けられている、
    請求項6に記載の給電装置。
  9. 前記発電用コイルが、前記コア層と前記放電用コイルとの間に設けられている、
    請求項8に記載の給電装置。
  10. 前記タイヤは前記内側面に凸状部を有し、
    前記接続部が前記凸状部に配置されている請求項1または2に記載の給電装置。
  11. 前記タイヤに関する前記物理量を計測可能なタイヤセンサにおいて、
    前記物理量を計測するセンサ部と、
    前記センサ部を収納する筐体部と、
    前記センサ部と前記タイヤセンサの外部とを電気的に接続する端子部と、を有し、
    前記端子部は、請求項1に記載の給電装置の前記接続部と接続可能であることを特徴とする、
    タイヤセンサ。
  12. 前記端子部と前記センサ部とは、蓄電池を介して電気的に接続される、
    請求項11に記載のタイヤセンサ。
  13. 前記端子部と前記センサ部とは、整流回路を介して電気的に接続される、
    請求項11に記載のタイヤセンサ。
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