1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機1について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機1の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機1に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機1の各部の前方向をパチンコ遊技機1に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機1の各部の後方向をパチンコ遊技機1に対面する遊技者から離れる方向として、説明する。
図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2(図3参照)とを備えている。遊技機枠50は、パチンコ遊技機1の外郭部を構成するものであり、外枠51と内枠52と前枠(ガラス扉枠)53とを備えている。外枠(基枠部)51は、遊技機枠50の外郭を形成する縦長方形状の枠体である。内枠(保持枠部)52は、外枠51の内側に配置されていて、遊技盤2を取付ける縦長方形状の枠体である。前枠(前枠部)53は、外枠51及び内枠52の前面側に配置されていて、遊技盤2を保護する縦長方形状のものである。
遊技機枠50は、左端側にヒンジ部54を備えて構成されている。このヒンジ部54により、前枠53は、外枠51及び内枠52に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠52は、外枠51及び前枠53に対してそれぞれ回動自在になっている。前枠53の中央部には開口部が形成されていて、遊技者が後述する遊技領域3を視認できるように透明のガラス板55が前枠53の開口部に取付けられている。また遊技機枠50(前枠53)には、様々な発光色にて発光可能な枠ランプ66が設けられている。
前枠53は、図1に示すように、上側に上側装飾ユニット200を備え、左側に左側装飾ユニット210を備え、右側に右側装飾ユニット220を備え、下側に操作機構ユニット230を備えて構成されている。左側装飾ユニット210及び右側装飾ユニット220の各上側には、音を出力するスピーカ67が設けられている。操作機構ユニット230には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル(発射操作部)60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また操作機構ユニット230には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が押下操作し得る演出ボタン63やセレクトボタン(十字キー)64が設けられている。以下では、遊技者に対して演出ボタン63が押下操作されることを促す演出を、「ボタン操作演出」と呼ぶことにする。
上側装飾ユニット200は、図2(A)(B)に示すように、上側が開放した箱状の収容部290と、この収容部290に収容された枠可動体600とを備えている。枠可動体600は、左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとを備えて構成されている。収容部290の左右方向の中央には、前後方向に延びる回転軸441が取付けられている。この回転軸441は、前方に向かって下方に傾斜している。左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rは、回転軸441に対して回転可能に取付けられている。
左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rは、初期状態では、図2(A)に示す収納位置(待機位置)にある。そして、所定の演出駆動条件の成立により、左側枠可動体600Lが収納位置から回転軸441周りに時計方向に90度回転して、図2(B)に示す突出位置になると共に、右側枠可動体600Rが収納位置から回転軸441周りに反時計方向に90度回転して、図2(B)に示す突出位置になる。なお、左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rは、枠可動体駆動モータ600a(図8参照)によって駆動される。
こうして本形態では、枠可動体600が、突出位置に移動すると図2(B)に示すように、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に突出する。これにより、遊技者に強いインパクトを与えることが可能である。以下では、枠可動体600(左側枠可動体600L、右側枠可動体600R)が、図2(A)に示す収納位置から図2(B)に示す突出位置へ移動する演出を、「枠可動体駆動演出」と呼ぶことにする。なお、遊技機枠50の外縁部分である枠縁50Wは、上側の上縁50Uと下側の下縁50D(図4参照)と左側の左縁50Lと右側の右縁50Rとで構成されている。
次に、図3を参照して遊技盤2について説明する。図3に示すように、遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、様々な発光色にて発光可能な盤ランプ5(図8参照)が設けられている。なお遊技盤2は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置7、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置(表示手段)7が配されている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)及び停止表示に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示及び停止表示を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄8L,8C,8Rを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの演出図柄表示エリアからなる。左の演出図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の演出図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには演出右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄(数字図柄)からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図6参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目(大当たり停止態様)で演出図柄を停止表示する。また、ハズレであった場合には「637」などのバラケ目(ハズレ停止態様)で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、演出図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄可変表示演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数又は第2特図保留の記憶数に応じてアイコン9を表示する第1保留表示領域17a、第2保留表示領域17b、第3保留表示領域17c、及び第4保留表示領域17dがある。これら保留表示領域17a~17dに表示されているアイコン9を、「保留アイコン9」と適宜呼ぶことにする。なお、保留アイコン9は、大当たり判定処理が未だ実行されていないことを示すアイコンということができる。
第1保留表示領域17aにのみ保留アイコン9が表示されていれば、特図保留(第1特図保留又は第2特図保留)の数が1つであることを示している。第1保留表示領域17a及び第2保留表示領域17bに保留アイコン9が表示されていれば、特図保留の数が2つであることを示している。第1保留表示領域17aと第2保留表示領域17bと第3保留表示領域17cに保留アイコン9が表示されていれば、特図保留の数が3つであることを示している。全ての保留表示領域17a~17dに保留アイコン9が表示されていれば、特図保留の数が4つであることを示している。こうして保留アイコン9の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図6参照)にて表示される第1特図保留の記憶数、又は第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。なお本形態において、後述する非時短状態では第1特図保留の記憶数を保留アイコン9として表示し、後述する時短状態では第2特図保留の記憶数を保留アイコン9として表示するようになっている。
また画像表示装置7の表示画面7aでは、大当たり判定処理が実行されたことを示すアイコン9を、当該表示領域17xに表示するようになっている。当該表示領域17xに表示されているアイコン9を、「当該アイコン9」と適宜呼ぶことにする。保留表示領域17a~17dに表示されている保留アイコン9は、後述する特別図柄が変動表示を経て停止表示すると、左隣の保留表示領域17a~17cにシフト(移動)する。このとき、第1保留表示領域17aに表示されていた保留アイコン9は、当該アイコン9として、当該表示領域17xにシフトすることになる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10には、画像表示装置7の表示画面7aよりも前方で移動可能な盤可動体(演出可動体)15が設けられている。
盤可動体15は、図4(A)に示すように、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとを備えて構成されている。上側盤可動体15Uは、遊技盤2の上部にて隠れるように取付けられている。そして上側盤可動体15Uは、図4(A)に示す待機位置から下方に向かって移動して、図4(B)に示す動作位置へ移動可能となっている。また左下盤可動体15Lは、遊技盤2の左下部にて隠れるように取付けられている。そして左下盤可動体15Lは、図4(A)に示す待機位置から右斜め上方に向かって移動して、図4(B)に示す動作位置へ移動可能となっている。また右下盤可動体15Rは、遊技盤2の右下部の後方にて隠れるように取付けられている。そして右下盤可動体15Rは、図4(A)に示す待機位置から左斜め上方に向かって移動して、図4(B)に示す動作位置へ移動可能となっている。
上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとは、連動して(同じタイミングで)移動可能になっていて、図4(B)に示すように、表示画面7aよりも前方にて表示画面7aの大部分の領域(半分以上の領域)を隠すように移動可能である。そのため、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとがそれぞれ動作位置にあることで、遊技者に強いインパクトを与えることが可能となっている。以下では、盤可動体15(上側盤可動体15U、左下盤可動体15L、右下盤可動体15R)が、図4(A)に示す待機位置から図4(B)に示す動作位置へ移動する演出を、「盤可動体駆動演出」と呼ぶことにする。
また本形態のパチンコ遊技機1は、図5(A)(B)に示すように、右側装飾ユニット220に、ロゴ剣役物(操作手段)300と剣ホルダ310とを備えている。ロゴ剣役物300は、遊技者が操作可能な操作手段であり、本パチンコ遊技機1の変身した主人公キャラ(「ロゴ」)が使用する剣の形状を模したものである。剣ホルダ310は、ロゴ剣役物300を上下方向に移動可能に保持するものである。
ロゴ剣役物300は、通常時には図5(A)に示すように、刃301の半分程度が剣ホルダ310に収容されている。そしてロゴ剣役物300は、遊技者が柄302を握った状態で下方に押込むと、図5(B)に示すように、刃301の大部分が剣ホルダ310に収容されるように下方に移動可能である。以下では、ロゴ剣役物300の図5(A)に示す位置を「通常位置」と呼び、ロゴ剣役物300の図5(B)に示す位置を「押込位置」と呼ぶことにする。ロゴ剣役物300は、遊技者によって図5(B)に示す押込位置まで押込まれた後、ロゴ剣役物駆動モータ300a(図8参照)の駆動力によって、図5(A)に示す通常位置に復帰するようになっている。以下では、遊技者に対してロゴ剣役物300が図5(A)に示す通常位置から図5(B)に示す押込位置へ押込操作されることを促す演出を、「剣操作演出」と呼ぶことにする。
図3に示す遊技盤2の説明に戻る。図3に示すように、遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、入球口)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域3における第1始動口20の下方には、第2始動口(第2始動入賞口、入球口)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー、可変入球手段)22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図7参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態であるときのみ遊技球が入球可能となる。つまり、第2始動口21は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口21への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口21への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また遊技領域3における第1始動口20の右上方には、大入賞口(特別入賞口)30を備えた大入賞装置(特別可変入賞装置、特別入賞手段)31が設けられている。大入賞装置31は、開閉部材(特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、大入賞口ソレノイド33(図7参照)により駆動される。大入賞口30は、開閉部材32が開いているときだけ遊技球が入球可能となる。
また遊技領域3における大入賞口30の上方には、遊技球が通過可能なゲート(通過領域)28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
また遊技領域3の下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、普通入賞口27と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように左打ちを行うことで、第1始動口20や普通入賞口27への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲート28は配されていない。よって、左打ちをしている場合に電チュー22が開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、大入賞装置31と、電チュー22と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように右打ちを行うことで、ゲート28への通過や、大入賞口30及び第2始動口21への入賞を狙うことができる。
また図3に示すように、遊技盤2の右側中央には表示器類40が配置されている。表示器類40には、図7に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(識別図柄)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器(識別図柄表示手段)41ということがある。また、第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口30を開放させる大当たり遊技(特別遊技)が行われる。なお、大当たり遊技における大入賞口30の開放パターンについては後述する。
特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(判定情報)は、特図保留記憶部85(図7参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における各上限値は4個となっている。なお各上限値は4個に限られるものではなく、適宜変更可能である。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43は、例えば4個のLEDで構成されており(図7参照)、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図7参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図7参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており(図7参照)、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
また図3に示すように、表示画面7aの右上部には、補助図柄6L,6C,6Rを表示するための補助図柄表示領域が設けられている。補助図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの補助図柄表示エリアからなる。左の補助図柄表示エリアには左補助図柄6Lが表示され、中の補助図柄表示エリアには中補助図柄6Cが表示され、右の補助図柄表示エリアには右補助図柄6Rが表示される。補助図柄6L,6C,6Rはそれぞれ、例えば「1」~「9」までの数字をあらわした複数の図柄(数字図柄)からなり、演出図柄8L,8C,8Rよりも小さく目立ち難い表示態様になっている。補助図柄6L,6C,6Rは、特別図柄の変動表示及び停止表示と同期して、変動表示及び停止表示を行うようになっている。これにより、遊技者は、表示画面7aで演出図柄8L,8C,8Rが視認困難又は視認不可能になっていても、補助図柄6L,6C,6Rを見ることで、特別図柄が変動表示しているのか、又は特別図柄が停止表示しているのかを把握することができる。なお、補助図柄6L,6C,6Rは、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目(大当たり停止態様)で停止表示し、ハズレであった場合には「637」などのバラケ目(ハズレ停止態様)で演出図柄を停止表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に図7及び図8に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図7及び図8に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、サブ駆動基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なおサブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15、枠可動体600、ロゴ剣役物300等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、営業終了や停電時等の電断によって本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給することができる。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしても良い。
図7に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。RAM84には、上述した特図保留記憶部85と普図保留記憶部86とが設けられている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
RAM84(記憶手段)には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。さらに詳細には第1特図保留記憶部85aは、図9(A)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。また図9(B)に示すように、第2特図保留記憶部85bは記憶可能な第2特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。各記憶領域は図9(C)に示すように、さらに4つの記憶領域に分かれている。これらの4つの記憶領域とは、後述の大当たり乱数を記憶する領域、当たり種別乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、及び変動パターン乱数を記憶する領域である。
また主制御基板80には、図7に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、大入賞口センサ30a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ30aは、大入賞口30内に設けられて大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、および大入賞口ソレノイド33が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。大入賞口ソレノイド33は、大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)への操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図8に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91(演出制御手段)には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
またRAM94には、図10(A)に示すように、第1始動口20への入賞に基づいて特定された第1始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第1特図保留演出記憶部95aと、第2始動口21への入賞に基づいて特定された第2始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第2特図保留演出記憶部95bと、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95cとが設けられている。第1特図保留演出記憶部95aは、図10(B)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域~第4記憶領域)に分けられている。また第2特図保留演出記憶部95bは、図10(C)に示すように、記憶可能な第2特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域~第4記憶領域)からなる。
さらに各記憶領域には、図10(D)に示すように、2つの記憶領域が含まれている。これらの2つの記憶領域とは、始動入賞コマンドを記憶する始動入賞コマンド記憶領域、後述するアイコン(保留アイコン、当該アイコン)9の表示態様を示すデータを記憶するアイコン表示態様データ記憶領域である。なお当該変動用演出記憶部95cもこれらの4つの記憶領域を含んでいる。
サブ制御基板90には、図8に示すように、画像制御基板100、音声制御基板106、サブ駆動基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。
画像制御基板100は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶したROM103、ワークメモリとして使用されるRAM104、及びROM103に記憶されたプログラムを実行するCPU102を備えている。なお、ROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音声データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して盤可動体15を駆動させることが可能である。詳細には演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の駆動データバッファに、盤可動体15の動作態様を決める盤可動体駆動データをセットする。これにより、盤可動体駆動モータ15aが回転駆動して、盤可動体15が図4(A)に示す待機位置から図4(B)に示す動作位置へ移動可能になっている。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して枠可動体600を駆動させることが可能である。詳細には演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の駆動データバッファに、枠可動体600の動作態様を決める枠可動体駆動データをセットする。これにより、枠可動体駆動モータ600aが回転駆動して、枠可動体600が図2(A)に示す収納位置から図2(B)に示す突出位置へ駆動可能になっている。
なお変形例として、サブ駆動基板107にCPUを実装してもよく、そのCPUにランプの点灯制御や、盤可動体15又は枠可動体600の駆動制御を実行させてもよい。さらにこの場合、サブ駆動基板107にROMを実装してもよく、そのROMにランプデータや駆動データに関するデータを格納してもよい。
サブ制御基板90には、演出ボタン検出SW(スイッチ)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押下操作されると、演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検出信号が出力される。セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押下操作されると、セレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検出信号が出力される。
なお図7及び図8は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図7及び図8に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、図7又は図8に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図7又は図8に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(大入賞口30)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図11(A)に示す通りである。図11(A)に示すように、本形態では2つの種別がある。確変大当たりと通常大当たりである。「確変大当たり」は、大当たり遊技後に後述する高確率状態に制御されることになる大当たりである。「通常大当たり」は、大当たり遊技後に後述する通常確率状態に制御されることになる大当たりである。
特図1(第1特別図柄)の抽選で当選可能な「10R確変大当たり1」、又は特図2(第2特別図柄)の抽選で当選可能な「10R確変大当たり2」或いは特図2の抽選で当選可能な「10R通常大当たり2」は、図11(B)に示すように、1Rから10Rまで大入賞口30を1R当たり最大25.0秒にわたって開放する大当たりである。特図1の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_大当たり図柄1」が停止表示される。また特図2の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_大当たり図柄1」が停止表示される。また特図2の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_大当たり図柄2」が停止表示される。
これに対して、特図1の抽選で当選可能な「4R通常大当たり1」は、図11(B)に示すように、1R~4Rまでは大入賞口30を1R当たり最大25.0秒にわたって開放する大当たりである。特図1の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_大当たり図柄2」が停止表示される。
但し、「通常大当たり」に当選して大当たり遊技後に通常確率状態に制御された場合であっても、後述する時短状態には制御される。この場合の時短回数は100回に設定される。時短回数とは、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。なお本形態では、図11(A)に示すように、特図1の抽選における大当たりの振分率、及び特図2の抽選における大当たりの振分率は共に、確変大当たりが80%、通常大当たりが20%になるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図12(A)に示すように、大当たり乱数は0~65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0~127までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図12(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図13(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図14参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図13(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図13(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図15参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図15参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、確変大当たりへの当選に基づく大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。本形態の高確高ベース状態は、後述するように、実質的に次回の大当たりに当選してその大当たり遊技後が開始されるまで継続するようになっている。つまり高確高ベース状態は、遊技者にとって手持ちの遊技球を大きく減らすことなく次回の大当たりの当選を獲得できる非常に有利な状態である。
また、通常大当たりへの当選に基づく大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が開始されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、大当たり遊技(特別遊技)の実行中の状態を「大当たり遊技状態(特別遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図3参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図3参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、所謂先読み予告演出を実行可能である。先読み予告演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づき特定された始動入賞コマンド(入賞情報)を利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前に、その始動入賞(即ち特図保留)に対する大当たり期待度(当選期待度)や確変大当たり期待度を示唆する演出である。
図16に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドは、2バイト(1バイトの上位コマンドと1バイトの下位コマンド)からなっている。この始動入賞コマンドには、大当たりか否かを示す当否情報が含まれている。本形態では下位コマンド(16進数で2桁)の下の桁の値が、「1」,「2」であれば、大当たりであることを示す当否情報が含まれている。更に始動入賞コマンドには、確変大当たり又は通常大当たりのどちらの大当たりであるかを示す当たり種別情報が含まれている。本形態では下位コマンドの下の桁が、「1」であれば確変大当たりであることを示す当たり種別情報が含まれ、「2」であれば、通常大当たりであることを示す当たり種別情報が含まれている。
その他に、始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかを示す始動口情報、非時短状態と時短状態とのどちらの遊技状態で入賞したのかを示す遊技状態情報、入賞時の特図保留球数を示す特図保留球数情報、リーチを形成するか否かを示すリーチ情報、SPリーチを形成するか否かを示すSPリーチ情報等が含まれている。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチである。なお始動入賞コマンドは、少なくとも大当たりか否かの当否情報を含むものであればよく、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
6.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図17~図31に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図17に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図12に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図18に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、大入賞口センサ30a、普通入賞口センサ27a等(図7参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶(セット)する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図17の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図12に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、および特別動作処理(S106)を実行する。その後、その他の処理(S107)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図17参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図19に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理を行う(S202)。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。なお特図2保留球数の上限数は「4」に限られるものではなく、適宜変更可能である。
続いて特図2関係乱数取得処理を行う(S206)。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得する(つまり図12(A)に示す乱数値群を取得する)。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理を行う(S207)。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で取得した乱数値群に基づき、図16に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて始動入賞コマンド(以下「第2始動入賞コマンド」ともいう)を特定する。特定された第2始動入賞コマンドには上述したように、当否情報、当たり種別情報、始動口情報、特図保留球数情報、リーチ情報、SPリーチ情報等が含まれている。特定された第2始動入賞コマンドは、RAM84の出力バッファにセットされる。
そして遊技制御用マイコン81は、ステップS206で取得した図12(A)に示す乱数値群(特図2関係乱数)を、第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する(S208)。具体的には、特図2保留球数が「1」の場合には特図2関係乱数を第2特図保留記憶部85bの第1記憶領域に格納し、特図2保留球数が「2」の場合には特図2関係乱数を第2特図保留記憶部85bの第2記憶領域に格納し、特図2保留球数が「3」の場合には特図2関係乱数を第2特図保留記憶部85bの第3記憶領域に格納し、特図2保留球数が「4」の場合には特図2関係乱数を第2特図保留記憶部85bの第4記憶領域に格納する(図9(B)参照)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限数)に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。なお特図1保留球数の上限数は「4」に限られるものではなく、適宜変更可能である。
続いて特図1関係乱数取得処理を行う(S212)。特図1関係乱数取得処理(S212)では、大当たり乱数カウンタの値(ラベル-TRND-Aの値)、当たり種別乱数カウンタの値(ラベル-TRND-ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル-TRND-RCの値)、及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル-TRND-T1の値)を取得する(つまり図12(A)に示す乱数値群を取得する)。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理を行う(S213)。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で取得した乱数値群に基づき、図16に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて始動入賞コマンド(以下「第1始動入賞コマンド」ともいう)を特定する。特定された第1始動入賞コマンドには上述したように、当否情報、当たり種別情報、始動口情報、特図保留球数情報、リーチ情報、SPリーチ情報等が含まれている。特定された第1始動入賞コマンドは、RAM84の出力バッファにセットされる。
そして遊技制御用マイコン81は、ステップS212で取得した図12(A)に示す乱数値群(特図1関係乱数)を、第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納して(S214)、本処理を終える。具体的には、特図1保留球数が「1」の場合には特図1関係乱数を第1特図保留記憶部85aの第1記憶領域に格納し、特図1保留球数が「2」の場合には特図1関係乱数を第1特図保留記憶部85aの第2記憶領域に格納し、特図1保留球数が「3」の場合には特図1関係乱数を第1特図保留記憶部85aの第3記憶領域に格納し、特図1保留球数が「4」の場合には特図1関係乱数を第1特図保留記憶部85aの第4記憶領域に格納する(図9(A)参照)。
[ゲート通過処理]図20に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理を行う(S303)。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、図12(B)参照)を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで普通動作処理(S105)を行う(図18参照)。図21に示すように、普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S401)。電チュー22の作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理を行う(S405)。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値)を読み出し、図13(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理を行う(S407)。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図13(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(図15の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(図15の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー22の作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで特別動作処理(S106)を行う(図18参照)。図22に示すように特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置31に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図23に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1415)。ONであれば(S1415でYES)本処理を終え、ONでなければ(S1415でNO)、客待ちコマンドをRAM84の出力バッファにセットするとともに(S1416)、客待ちフラグをONにして(S1417)、本処理を終える。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1402)及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留1個目に対応する記憶領域をクリアする(S1405)。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1406)を実行して、ステップS1413に進む。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1408)及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1412)を実行して、ステップS1413に進む。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
ステップS1413に進むと客待ちフラグがONか否かを判定し、ONであれば客待ちフラグをOFFして(S1414)、処理を終える。上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1402)と特図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため図24に基づいてまとめて説明する。図24に示すように、特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1501)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1402)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bの第1記憶領域(図9(B)参照)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1408)では、RAM84の第1特図保留記憶部85aの第1記憶領域(図9(A)参照)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図13(A))をセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(図13(A))のうち非高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「0」~「218」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(図13(A))のうち高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「0」~「1499」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図11(A)に示す大当たり種別判定テーブルに基づいて当たり種別を判定する(S1506)。当たり種別を判定した後(S1506)、大当たりフラグをONにするとともに(S1507)、当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図11(B)参照)を、RAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1508)処理を終える。一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データをセットして(S1508)処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1403)と特図1変動パターン選択処理(S1409)とは、処理の流れが同じであるため図25及び図26に基づいてまとめて説明する。図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)又は特図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。
時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たり通常テーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。図14に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
本パチンコ遊技機1では、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いSPリーチ(スーパーリーチ)が実行され得るように、変動パターンが選択される。SPリーチでは、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるように各種の変動パターンの振分率が設定されている(図14参照)。従って遊技者は、変動時間が長いSPリーチを見れば、ノーマルリーチよりも当選期待度が高いことを把握することができる。
図25に示すステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1604)。なお、図13(B)に示すように、リーチ成立乱数値は非時短状態であれば「0」~「13」であり、時短状態であれば「0」~「5」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1604でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1605)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1604でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1606)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図26に示すように、参照する特図変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1602~S1606と同様の流れで処理(S1607~S1611)を行う。
すなわち大当たりであれば、図14の時短状態中且つ大当たりに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。またリーチ有りハズレであれば、図14の時短状態中且つリーチ有りハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1610)。またリーチ無しハズレであれば、図14の時短状態中且つリーチ無しハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1611)。
なお、時短状態中の特図変動パターン判定テーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」~「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、短縮変動としての変動時間は、時短状態中の方が非時短状態中よりも短くなっている。つまり、時短状態中の特図変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の特図変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図25に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1612)、本処理を終える。ステップS1612でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1302)におけるステップS1406又はS1412でセットされる変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)によりサブ制御基板90に送られる。
[特別図柄変動中処理]図27に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図14参照)が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1801でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1802)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1803)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1804)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図28に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる停止時間、図14参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。経過していなければ(S1901でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過していれば(S1901でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1902)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1903)。大当たりフラグがONであれば(S1903でYES)、当選した大当たりの種別に応じた開放パターン(詳しくは図11(B)参照)をセットする(S1904)。なおこのときに、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1904に続いて、遊技状態リセット処理を行う(S1905)。遊技状態リセット処理(S1905)ではまず、確変フラグがONであれば確変フラグをOFFにして、時短フラグがONであればOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態且つ非時短状態に制御される。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S1906)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1907)。そして特別動作ステータスを「4」にセットして(S1908)、本処理を終える。
また、ステップS1903において大当たりフラグがONでなければ(S1903でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1909)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図29に示すように、遊技状態管理処理(S1902)ではまず、時短フラグがONか否か判定する(S2001)。ONであれば(S2001でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントして(S2002)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S2003)。「0」であれば(S2003でYES)、時短フラグをOFFにして(S2004)、ステップS2005に進む。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、直ちにステップS2005に進む。ステップS2005では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[特別電動役物処理(大当たり遊技)]図30に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞口30の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口30の開放中か否かを判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口30を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、大当たりの種類に応じた開放パターン(図11(B)参照)に従って大入賞口30を開放させる(S2204)。
続くステップS2205では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2205)では、ステップS2204での大入賞口30の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。なお本形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の大入賞口30の開放がなされることはない。そのため、このステップS2205では、必ずラウンド指定コマンドがセットされることとなる。
特別電動役物処理(S1307)のステップS2202において、大入賞口30の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口30の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2206)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1R当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図11(B)参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口30の閉鎖条件が成立していなければ(S2206でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口30の閉鎖条件が成立している場合には(S2206でYES)、大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2207)。そしてステップS2207の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了するか否かを判定する(S2008)。1回のラウンド遊技が終了しない場合には(S2208でNO)、本処理を終える。一方、1回のラウンド遊技終了する場合には(S2208でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2209)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2210)。「0」でなければ(S2210でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2210でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2211)、大当たりのエンディングを開始する(S2212)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2213)、処理を終える。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定する(S2214)。エンディング時間が経過していなければ(S2214でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2214でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2215)、大当たりフラグをOFFし(S2216)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2217)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)において、特別動作処理(図22参照)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。その後、後述の遊技状態設定処理(S2218)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図31に示すように、遊技状態設定処理(S2218)ではまず、大当たりの種類が確変大当たり(停止図柄が特図1_大当たり図柄1又は特図2_大当たり図柄1、図11(A)参照)であるか否かを判定する(S2301)。確変大当たりでなければ(S2301でNO)、時短フラグをONするとともに(S2305)、時短カウンタに「100」をセットして(S2306)、ステップS2307に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が通常確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が100回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。
一方、ステップS2301において確変大当たりであれば、確変フラグをONするとともに(S2302)、時短フラグをONにする(S2303)。そして時短カウンタに「10000」をセットして(S2304)、ステップS2307に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。この高確高ベース状態は、実質的に次の大当たりに当選するまで継続することになる。つまり確変フラグは次回の大当たり遊技が開始されるまでOFFされることはない。そして時短カウンタの値が「10000」から「0」になるまで特別図柄の変動表示が実行されることがほぼあり得ないため、時短フラグも次回の大当たり遊技が開始されるまでOFFされることはない。
ステップS2307では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
7.演出の流れ
次に、本形態の演出の流れについて、図32に基づいて説明する。本形態の演出は、リーチが形成された時点を基準に、リーチが形成される前の演出であるリーチ前演出と、リーチが形成された後の演出であるリーチ演出と、に分けることができる。図32に示すように、リーチ前演出を経て、ノーマルリーチが実行されることがある。ノーマルリーチは、リーチが形成されたときの演出のことであり、3つの演出図柄8L、8C、8Rのうち2つの演出図柄が同じ数字であるリーチ態様(例えば「4↓4」)が示されている。なお、リーチ前演出からノーマルリーチが実行されない場合には、演出図柄8L、8C、8Rがリーチ態様にならずに、バラケ目であるドハズレ態様(3つの演出図柄8L、8C、8Rが示す数字が全て異なる表示態様)で停止表示する。この場合、遊技者には、特図の抽選結果がハズレであることが報知されることになる。
図32に示すように、ノーマルリーチが実行された後、SPリーチへの発展を示唆する鎧準備演出が実行される場合がある。鎧準備演出が実行されれば、その後にSPリーチが必ず実行されることになるが、鎧準備演出では、どのSPリーチが実行されるか遊技者が未だ分からないようになっている。なお、ノーマルリーチから鎧準備演出が実行されない場合には、演出図柄8L、8C、8Rがリーチハズレ態様(3つの演出図柄8L、8C、8Rのうち、2つの演出図柄が示す数字が同じであるものの、1つの演出図柄が示す数字が異なっている表示態様)で停止表示する。この場合、遊技者には、特図の抽選結果がハズレであることが報知されることになる。
図32に示すように、SPリーチには、弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、金ロゴリーチ、覚醒ロゴリーチの4種類がある。但し、鎧準備演出から、弱SPリーチ又は炎ロゴリーチ或いは金ロゴリーチに発展するものの、鎧準備演出から、覚醒ロゴリーチに発展することはない。覚醒ロゴリーチは、炎ロゴリーチの実行途中に発展して実行されるようになっている。なお、弱SPリーチで特図の抽選結果がハズレであることが示唆された後、極稀に、復活演出として、覚醒ロゴリーチが実行されることがある。
図49に示すように、弱SPリーチが実行された場合、大当たりへの当選期待度(以下、単に「当選期待度」ともいう)が10%であることが示唆される。なお当選期待度は、実行中の演出に対して、最終的に特図の抽選結果が大当たりであることが報知される確率を意味していることになる。炎ロゴリーチが実行された場合、当選期待度が30%であることが示唆される。金ロゴリーチが実行された場合、当選期待度が50%であることが示唆される。炎ロゴリーチから覚醒ロゴリーチに発展した場合、当選期待度が80%であることが示唆される。弱SPリーチから復活演出として覚醒ロゴリーチが実行された場合、当選期待度が80%であることが示唆される。こうして、SPリーチにおいて、弱SPリーチ<炎ロゴリーチ<金ロゴリーチ<覚醒ロゴリーチの順番に、当選期待度が高くなるように設定されている。
次に、各SPリーチでの演出内容について説明する。先ず、図33に基づいて、弱SPリーチが実行される場合について説明する。図33(A)に示すように、演出図柄8L
、8C、8Rが変動表示を開始して、リーチ前演出が実行された後、図33(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rが「4↓4」であるリーチ態様になって、ノーマルリーチになる。その後、図33(C)に示すように、鎧準備演出が実行されて、SPリーチに発展することが示唆される。ここで、鎧準備演出では、表示画面7aにて、主人公キャラが剣を振りかざして、変身しようとする鎧準備画像Y1が表示される。
そして、弱SPリーチが実行される場合、図33(C)に示す鎧準備演出を経て、図33(D)に示すように、表示画面7aにて、二頭身の主人公キャラを示す二頭身キャラ画像V1が表示される。なお、二頭身キャラ画像V1は、主人公キャラが変身できなかったことを示している。こうして、二頭身キャラ画像V1を見た遊技者には、SPリーチの中でも当選期待度が1番低い弱SPリーチの実行を把握させて、落胆させることになる。なお鎧準備演出が開始されてから弱SPリーチが終了するまで、左演出図柄8Lは表示画面7aの左上部にて小さく表示され、右演出図柄8Rは表示画面7aの右上部にて小さく表示される。また図33では、図示を省略しているが、鎧準備演出及び弱SPリーチの実行中であっても、図3に示すように、表示画面7aの右上部にて、補助図柄6L、6C、6Rが変動表示している。
こうして、弱SPリーチが開始された後、二頭身の主人公キャラがミッションに挑戦するミッション画像が表示画面7aに表示される。そして、図33(E)では、表示画面7aにて、二頭身の主人公キャラが、「3」を示す中演出図柄8Cを切断するか否かを煽るミッション煽り画像V2が表示される。その後、特図の抽選結果が大当たりであれば、図33(F-1)に示すように、表示画面7aにて、二頭身の主人公キャラが、「3」を示す中演出図柄8Cを切断できたことを示すミッション成功画像V3が表示される。つまり、大当たりへの当選を報知する当選報知演出が実行される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「444」を示す大当たり態様で停止表示することが示されることになる。
一方、特図の抽選結果がハズレであれば、図33(F-2)に示すように、表示画面7aにて、二頭身の主人公キャラが、「3」を示す中演出図柄8Cを切断できなかったことを示すミッション失敗画像V4が表示される。つまり、ハズレであることが示唆される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「434」を示すリーチハズレ態様で停止表示することが示されることになる。なお後述するように、ミッション失敗画像V4が表示された後、演出図柄8L、8C、8Rが、「434」を示すリーチハズレ態様で確定的に停止表示する前に、極稀に、覚醒ロゴリーチが実行され得るようになっている。
次に、図34に基づいて、炎ロゴリーチが実行される場合について説明する。図34(A)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示を開始して、リーチ前演出が実行された後、図34(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rが「4↓4」であるリーチ態様になって、ノーマルリーチになる。その後、図34(C)に示すように、鎧準備演出が実行されて、SPリーチに発展することが示唆される。ここまでの演出は、上述した弱SPリーチが開始されるまでの演出と同じである。
そして、炎ロゴリーチ(低期待演出)が実行される場合、図34(D)に示すように、表示画面7aにて、炎に包まれていて赤色の変身した主人公キャラ(炎ロゴ)を示す炎ロゴキャラ画像W1が表示される。この炎ロゴキャラ画像W1を見た遊技者には、弱SPリーチよりも当選期待度が高いものの、金ロゴリーチよりも当選期待度が低い炎ロゴリーチの実行を把握させる。ここで、炎ロゴローチが実行されている間、表示画面7aの下部にて、覚醒メータKMが常に表示されている。覚醒メータKMについては、後に詳述する。なお鎧準備演出が開始されてから炎ロゴリーチが終了するまで、左演出図柄8Lは表示画面7aの左上部にて小さく表示され、右演出図柄8Rは表示画面7aの右上部にて小さく表示される。また図34では、図示を省略しているが、鎧準備演出及び炎ロゴリーチの実行中であっても、図3に示すように、表示画面7aの右上部にて、補助図柄6L、6C、6Rが変動表示している。
こうして、炎ロゴリーチが開始された後、図34(E)に示すように、表示画面7aにて、炎ロゴと敵キャラとの戦いが開始されることを示すバトル開始画像W2が表示される。なおこのバトル開始画像W2では、「敵キャラを撃破せよ!」を示す文字が示されている。その後、表示画面7aでは、炎ロゴと敵キャラとの戦いを示すバトル画像が表示される。そして、図34(F)に示すように、表示画面7aにて、炎ロゴが敵キャラに勝利するか否かを煽るバトル煽り画像W3が表示される。その後、特図の抽選結果が大当たりであれば、図34(G-1)に示すように、表示画面7aにて、炎ロゴが敵キャラに勝利したことを示すバトル勝利画像W4が表示される。つまり、大当たりへの当選を報知する当選報知演出が実行される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「444」を示す大当たり態様で停止表示することが示されることになる。
一方、特図の抽選結果がハズレであれば、図34(G-2)に示すように、表示画面7aにて、炎ロゴが敵キャラに敗北したことを示すバトル敗北画像W5が表示される。つまり、ハズレであることを報知するハズレ報知演出が実行される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「434」を示すリーチハズレ態様で停止表示することが示されることになる。
次に、図35に基づいて、金ロゴリーチが実行される場合について説明する。図35(A)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示を開始して、リーチ前演出が実行された後、図35(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rが「4↓4」であるリーチ態様になって、ノーマルリーチになる。その後、図35(C)に示すように、鎧準備演出が実行されて、SPリーチに発展することが示唆される。ここまでの演出は、上述した弱SPリーチ、及び炎ロゴリーチが開始されるまでの演出と同じである。
そして、金ロゴリーチ(特定発展演出、中期待演出)が実行される場合、図35(D)に示すように、表示画面7aにて、金色の変身した主人公キャラ(金ロゴ)を示す金ロゴキャラ画像K1が表示される。この金ロゴキャラ画像K1を見た遊技者には、弱SPリーチ及び炎ロゴリーチよりも当選期待度が高いことを把握させて、高揚感を与えることになる。なお鎧準備演出が開始されてから金ロゴリーチが終了するまで、左演出図柄8Lは表示画面7aの左上部にて小さく表示され、右演出図柄8Rは表示画面7aの右上部にて小さく表示される。また図35では、図示を省略しているが、鎧準備演出及び金ロゴリーチの実行中であっても、図3に示すように、表示画面7aの右上部にて、補助図柄6L、6C、6Rが変動表示している。
こうして、金ロゴリーチが開始された後、図35(E)に示すように、表示画面7aにて、炎ロゴと敵キャラとの戦いが開始されることを示すバトル開始画像K2が表示される。なおこのバトル開始画像K2では、「敵キャラを撃破せよ!」を示す文字が示されている。その後、表示画面7aでは、金ロゴと敵キャラとの戦いを示すバトル画像が表示される。そして、図35(F)に示すように、表示画面7aにて、金ロゴが敵キャラに勝利するか否かを煽るバトル煽り画像K3が表示される。その後、特図の抽選結果が大当たりであれば、図35(G-1)に示すように、表示画面7aにて、金ロゴが敵キャラに勝利したことを示すバトル勝利画像K4が表示される。つまり、大当たりへの当選を報知する当選報知演出が実行される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「444」を示す大当たり態様で停止表示することが示されることになる。
一方、特図の抽選結果がハズレであれば、図35(G-2)に示すように、表示画面7aにて、金ロゴが敵キャラに敗北したことを示すバトル敗北画像K5が表示される。つまり、ハズレであることを報知するハズレ報知演出が実行される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「434」を示すリーチハズレ態様で停止表示することが示されることになる。
最後に、図36に基づいて、覚醒ロゴリーチについて説明する。上述したように、覚醒ロゴリーチ(高期待演出)は、炎ロゴリーチの実行途中に発展して実行されることがある。また覚醒ロゴリーチは、弱SPリーチでミッション失敗画像V4(図33(F-2)参照)が表示された後、演出図柄8L、8C、8Rが、「434」を示すリーチハズレ態様で確定的に停止表示する前に、極稀に実行されることがある。覚醒ロゴリーチが開始されると、図36(A)に示すように、表示画面7aにて、覚醒した主人公キャラ(覚醒ロゴ)を示す覚醒ロゴ画像Q1が表示される。こうして、覚醒ロゴ画像Q1を見た遊技者には、SPリーチの中で1番当選期待度が高い覚醒ロゴリーチの実行を把握させて、大きな高揚感を与えることになる。なお覚醒ロゴリーチの実行中、左演出図柄8Lは表示画面7aの左上部にて小さく表示され、右演出図柄8Rは表示画面7aの右上部にて小さく表示される。また図36では、図示を省略しているが、覚醒ロゴリーチの実行中であっても、図3に示すように、表示画面7aの右上部にて、補助図柄6L、6C、6Rが変動表示している。
こうして、覚醒ロゴリーチが開始された後、図36(B)に示すように、表示画面7aにて、覚醒ロゴと敵キャラとの戦いを示すバトル画像Q2が表示される。そして、特図の抽選結果が大当たりであれば、図36(C-1)に示すように、表示画面7aにて、覚醒ロゴが敵キャラに勝利したことを示すバトル勝利画像Q3が表示される。つまり、大当たりへの当選を報知する当選報知演出が実行される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「444」を示す大当たり態様で停止表示することが示されることになる。
一方、特図の抽選結果がハズレであれば、図35(G-2)に示すように、表示画面7aにて、覚醒ロゴが敵キャラに敗北したことを示すバトル敗北画像Q4が表示される。つまり、ハズレであることを報知するハズレ報知演出が実行される。その後、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが、「434」を示すリーチハズレ態様で停止表示することが示されることになる。
次に、ロゴメータ演出について説明する。ロゴメータ演出(第1貯留演出、特定貯留演出)は、炎ロゴリーチ(第1発展演出)又は金ロゴリーチへの発展期待度を貯留していくことを示す演出である。ロゴメータ演出は、リーチ前演出で開始されることがある。即ち、図37(A)に示すように、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示しているときに、図37(B)に示すように、表示画面7aにて、「ロゴメータを貯めろ!」の文字を示すロゴメータ開始画像LTが、突然割り込んで表示される。こうして、カットイン画像のように割り込んで表示されるロゴメータ開始画像LTにより、遊技者には、ロゴメータ演出が開始されたことを把握させることが可能である。
ロゴメータ演出が開始されると、図37(C)に示すように、表示画面7aの左側にて、ロゴメータLM(第1所定部分、特定部分)が表示される。ロゴメータLMは、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチへの発展期待度がどのくらい貯留されたのかを示すものである。本形態のロゴメータLMは、10目盛りで構成されていて、下から上に向かって貯留された目盛りの数が多くなるほど、発展期待度が大きいことを示すようになっている。このロゴメータLMにおいて、1~2目盛りが貯留されているときには、貯留部分が白色で示される。また3~4目盛りが貯留されているときには、貯留部分が青色で示される。また5~6目盛りが貯留されているときには、貯留部分が緑色で示される。また7~8目盛りが貯留されているときには、貯留部分が赤色で示される。また9目盛りが貯留されているときには、貯留部分が金色で示される。また10目盛り全てが貯留されているときには、貯留部分が虹色で示される。こうして、貯留部分の色が、大当たりへの当選期待度を示唆する色のように変化していくことで、発展期待度の高さを把握させ易くすることが可能である。
本形態のロゴメータ演出では、ロゴメータLMにおいて、10目盛り全てが貯留されたときに限り、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに発展することができる。言い換えると、ロゴメータLMにおいて、10目盛り全てが貯留されないと、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの何れも実行されることはない。従って、鎧準備演出の終了時点で、ロゴメータLMが10目盛り全て貯留されていれば、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチが実行されることになり、鎧準備演出の終了時点で、ロゴメータLMが9目盛り以下であれば、弱SPリーチが実行されることになる。よって、遊技者の視点では、ロゴメータ演出が開始された後、鎧準備演出の終了時点までに、ロゴメータLMが10目盛り全て貯留されることを期待して遊技を行う。但し、ロゴメータ演出が開始されると、鎧準備演出を経て、SPリーチ(弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、金ロゴリーチ)が必ず実行されるわけではない。つまり、ロゴメータ演出が開始された後、ノーマルリーチハズレとなって、鎧準備演出が実行されないことがある。
次に、ロゴメータ演出において、ロゴメータLMの目盛りが貯留される(増加する)場合について説明する。本形態では、盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出、ボタン操作演出によって、ロゴメータLMの目盛りが貯留されるようになっている。なお、盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出、ボタン操作演出は、ロゴメータ演出以外の演出で実行される場合には、当選期待度が高くなることを示唆するチャンスアップ予告演出として機能するものである。
先ず、図38に基づいて、盤可動体駆動演出によって、ロゴメータLMの目盛りが貯留される一例を説明する。図38(A)に示すように、表示画面7aでは、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示していて、ロゴメータLMでは未だ目盛りが1つも貯留されていない状態とする。この状態において、図38(B)に示すように、盤可動体15が待機位置(図4(A)参照)から動作位置(図4(B)参照)へ移動する盤可動体駆動演出が実行されると、図38(C)に示すように、ロゴメータLMでは目盛りが青色で3つ貯留されていることが示される。
こうして、遊技者には、盤可動体駆動演出の実行を契機にして、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチへの発展期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。ロゴメータLMの目盛りを増加させる盤可動体駆動演出は、ロゴメータ開始画像LTが表示されてからリーチが形成されるまでの間に、実行され得るようになっている。なお図38では、ロゴメータLMの目盛りが3つ増加する一例を示したが、本形態では、盤可動体駆動演出の実行を契機にして、ロゴメータLMの目盛りは1~5までのうち何れかが増加するようになっている。
次に、図39に基づいて、枠可動体駆動演出によって、ロゴメータLMの目盛りが貯留される一例を説明する。図39(A)に示すように、表示画面7aでは、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示していて、ロゴメータLMでは目盛りが青色で3つ貯留されている状態とする。この状態において、図39(B)に示すように、枠可動体600が収納位置(図2(A)参照)から突出位置(図2(B)参照)へ移動する枠可動体駆動演出が実行されると、図39(C)に示すように、ロゴメータLMでは目盛りが緑色で6つ貯留されていることが示される。
こうして、遊技者には、枠可動体駆動演出の実行を契機にして、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチへの発展期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。ロゴメータLMの目盛りを増加させる枠可動体駆動演出は、ロゴメータ開始画像LTが表示されてからリーチが形成されるまでの間に、実行され得るようになっている。なお図39では、ロゴメータLMの目盛りが3つ増加する一例を示したが、本形態では、枠可動体駆動演出の実行を契機にして、ロゴメータLMの目盛りは1~5までのうち何れかが増加するようになっている。
続いて、図40に基づいて、剣操作演出によって、ロゴメータLMの目盛りが貯留される一例を説明する。図40(A)に示すように、表示画面7aでは、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示していて、ロゴメータLMでは目盛りが緑色で6つ貯留されている状態とする。この状態において、図40(B)に示すように、表示画面7aにて、ロゴ剣役物300を模した形状と「剣を押し込め!」の文字とを示すロゴ剣操作促進画像KSが表示される。ロゴ剣操作促進画像KSは、ロゴ剣役物300を通常位置(図5(A)参照)から押込位置(図5(B)参照)へ押込操作することを遊技者に促すものである。また、表示画面7aでは、ロゴ剣操作促進画像KSが表示されているときに、ロゴ剣役物300に対する押込操作の操作有効期間を示すプログレスバーPBが表示される。
こうして、ロゴ剣役物300に対する押込操作の操作有効期間が無くなる前に、図40(C)に示すように、遊技者がロゴ剣役物300に対して押込操作を行うと、図40(D)に示すように、ロゴメータLMでは目盛りが赤色で8つ貯留されていることが示される。こうして、遊技者には、剣操作演出での押込操作を契機にして、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチへの発展期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。なお、遊技者がロゴ剣役物300に対する押込操作の操作有効期間が無くなる前に、ロゴ剣役物300に対する押下操作を行わない場合には、ロゴメータLMの目盛りが増加しないようになっている。但し、遊技者がロゴ剣役物300に対する押下操作を行わなくても、操作有効期間が無くなった時点で、ロゴメータLMの目盛りを増加させるようにしても良い。ロゴメータLMの目盛りを増加させる剣操作演出は、ロゴメータ開始画像LTが表示されてからリーチが形成されるまでの間に、実行され得るようになっている。なお図40では、ロゴメータLMの目盛りが2つ増加する一例を示したが、本形態では、剣操作演出の実行を契機にして、ロゴメータLMの目盛りは1~5までのうち何れかが増加するようになっている。
最後に、図41に基づいて、ボタン操作演出によって、ロゴメータLMの目盛りが貯留される一例を説明する。図41(A)に示すように、表示画面7aでは、鎧準備画像Y1が表示されていて、ロゴメータLMでは目盛りが赤色で8つ貯留されている状態とする。この状態において、図41(B)に示すように、表示画面7aにて、演出ボタン63を模した形状と「連打!」の文字とを示すボタン操作促進画像BSが表示される。ボタン操作促進画像BSは、演出ボタン63を押下操作することを遊技者に促すものである。また、表示画面7aでは、ボタン操作促進画像BSが表示されているときに、演出ボタン63に対する押下操作の操作有効期間を示すプログレスバーPBが表示される。
こうして、演出ボタン63に対する押下操作の操作有効期間が無くなる前に、遊技者が演出ボタン63に対して押下操作(連打操作)を行うと、ロゴメータLMの目盛りが1段階ずつ増えていく。つまりロゴメータLMでは、赤色で8目盛りから、金色で9目盛りに替わる。そして、図41(C)に示すように、ロゴメータLMでは虹色で10目盛り全て貯留されていることが示される。こうして、遊技者には、ボタン操作演出での押下操作(連打操作)を契機にして、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチへの発展期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。特に、ロゴメータLMでは、目盛りが虹色で10目盛り全て貯留されていることが示されるため、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチへの発展を獲得できたことによる大きな高揚感を与えることが可能である。
本形態では、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチが実行される場合には、遊技者が演出ボタン63に対する押下操作を行わなくても、操作有効期間が無くなった時点で、ロゴメータLMの目盛りが10目盛まで必ず増加するようになっている。ロゴメータLMの目盛りを増加させるボタン操作演出は、鎧準備演出において実行され得るようになっていて、鎧準備演出が開始される前に実行されることはない。なお図41では、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチが実行される場合として、ボタン操作演出によりロゴメータLMの目盛りが10目盛りまで増加したことを示した。しかしながら、弱SPリーチが実行される場合には、ボタン操作演出によりロゴメータLMの目盛りが9目盛りまでしか増加しないようになっている。
以上により、本形態では、ロゴメータ演出が開始された後、鎧準備演出が終了するまでの間に、ロゴメータLMの目盛りが10目盛りまで貯留されることを期待して遊技させることになる。しかしながら、ロゴメータLMの目盛りが10目盛りまで貯留されると、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチが実行されるというゲーム性だけでは、遊技者には、ありきたりな印象を抱かれるおそれがあった。
そこで、本形態では、遊技興趣を高めるべく、ロゴメータ演出から発展した後のゲーム性を以下のように構成している。上述したように、ロゴメータ演出においてロゴメータLMの目盛りが10目盛りまで貯留されると、当選期待度が低い方の炎ロゴリーチ、又は当選期待度が高い方の金ロゴリーチの何れかに発展する。従って、遊技者にとって、炎ロゴリーチに発展した場合には、金ロゴリーチに発展しなかったことを把握して、遊技意欲が減少しかねない。
よって本形態では、炎ロゴリーチにおいて、遊技意欲が減少しないように、覚醒メータ演出を実行するようになっている。覚醒メータ演出(第2貯留演出、発展示唆演出)は、炎ロゴリーチにおいて実行され、炎ロゴリーチ以外の演出において実行されることはない。つまり、金ロゴリーチにおいて炎ロゴリーチが実行されることはない。そして、炎ロゴリーチが実行されている間、常に覚醒メータ演出が実行されていて、図34(D)に示すように、表示画面7aの下側にて、覚醒メータKMが表示される。覚醒メータKM(第2所定部分)は、覚醒ロゴリーチ(第2発展演出)への発展期待度がどのくらい貯留されたかを示すものである。
本形態の覚醒メータKMは、6目盛りで構成されていて、左から右に向かって貯留された目盛りの数が多くなるほど、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が大きいことを示すようになっている。この覚醒メータKMにおいて、1目盛りが貯留されているときには、貯留部分が白色で示される。また2目盛りが貯留されているときには、貯留部分が青色で示される。また3目盛りが貯留されているときには、貯留部分が緑色で示される。また4目盛りが貯留されているときには、貯留部分が赤色で示される。また5目盛りが貯留されているときには、貯留部分が金色で示される。また5目盛りが貯留されているときには、貯留部分が虹色で示される。こうして、貯留部分の色が、大当たりへの当選期待度を示唆する色のように変化していくことで、発展期待度の高さを把握させ易くすることが可能である。
本形態の覚醒メータ演出では、覚醒メータKMにおいて、6目盛り全てが貯留されていても、必ず覚醒ロゴリーチに発展するわけではない。但し、ロゴメータLMにおいて、6目盛りが全て貯留されているときには、大当たりへの当選が確定するようになっている。従って、炎ロゴリーチの実行中、遊技者は、ロゴメータLMの目盛りが多くなって、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が大きくなること、及びロゴメータLMが6目盛りになって、大当たりへの当選が確定することを期待して遊技を行う。こうして、炎ロゴリーチの実行中、炎ロゴが敵キャラにバトルで勝利することを期待させるだけでなく、並行して、ロゴメータLMの目盛りができるだけ貯留されることを期待させることが可能である。
次に、覚醒メータ演出において、覚醒メータKMの目盛りが貯留される(増加する)場合について説明する。本形態では、盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出によって、覚醒メータKMの目盛りが貯留されるようになっている。なお、ロゴメータ演出と異なり、ボタン操作演出によって、覚醒メータKMの目盛りが貯留されることはない。
先ず、図38に基づいて、盤可動体駆動演出によって、覚醒メータKMの目盛りが貯留される一例を説明する。図42(A)に示すように、表示画面7aでは、炎ロゴキャラ画像W1が表示されていて、覚醒メータKMでは未だ目盛りが1つも貯留されていない状態とする。この状態において、図42(B)に示すように、盤可動体15が待機位置(図4(A)参照)から動作位置(図4(B)参照)へ移動する盤可動体駆動演出が実行されると、図42(C)に示すように、覚醒メータKMでは目盛りが白色で1つ貯留されていることが示される。
こうして、遊技者には、炎ロゴリーチの実行中に、盤可動体駆動演出の実行を契機にして、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。覚醒メータKMの目盛りを増加させる盤可動体駆動演出は、炎ロゴリーチが開始されてからバトル煽り画像W3(図34(F)参照)の表示が開始されるまでの間に、実行され得るようになっている。なお図42では、覚醒メータKMの目盛りが1つ増加する一例を示したが、本形態では、盤可動体駆動演出の実行を契機にして、覚醒メータKMの目盛りは1~3までのうち何れかが増加するようになっている。
次に、図43に基づいて、枠可動体駆動演出によって、覚醒メータKMの目盛りが貯留される一例を説明する。図43(A)に示すように、表示画面7aでは、炎ロゴキャラ画像W1が表示されていて、覚醒メータKMでは目盛りが白色で1つ貯留されている状態とする。この状態において、図43(B)に示すように、枠可動体600が収納位置(図2(A)参照)から突出位置(図2(B)参照)へ移動する枠可動体駆動演出が実行されると、図43(C)に示すように、覚醒メータKMでは目盛りが青色で2つ貯留されていることが示される。
こうして、遊技者には、炎ロゴリーチの実行中に、枠可動体駆動演出の実行を契機にして、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。覚醒メータKMの目盛りを増加させる枠可動体駆動演出は、炎ロゴリーチが開始されてからバトル煽り画像W3(図34(F)参照)の表示が開始されるまでの間に、実行され得るようになっている。なお図43では、覚醒メータKMの目盛りが1つ増加する一例を示したが、本形態では、枠可動体駆動演出の実行を契機にして、覚醒メータKMの目盛りは1~3までのうち何れかが増加するようになっている。
最後に、図44に基づいて、剣操作演出によって、覚醒メータKMの目盛りが貯留される一例を説明する。図44(A)に示すように、表示画面7aでは、炎ロゴキャラ画像W1が表示されていて、覚醒メータKMでは目盛りが青色で2つ貯留されている状態とする。この状態において、図44(B)に示すように、表示画面7aにて、ロゴ剣役物300を模した形状と「剣を押し込め!」の文字とを示すロゴ剣操作促進画像KSが表示される。またこのときに、ロゴ剣役物300に対する押込操作の操作有効期間を示すプログレスバーPBが表示される。
こうして、ロゴ剣役物300に対する押込操作の操作有効期間が無くなる前に、図44(C)に示すように、遊技者がロゴ剣役物300に対して押込操作を行うと、図44(D)に示すように、覚醒メータKMでは目盛りが緑色で3つ貯留されていることが示される。こうして、遊技者には、剣操作演出での押込操作を契機にして、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が上昇したことによる高揚感を与えることが可能である。なお、遊技者がロゴ剣役物300に対する押込操作の操作有効期間が無くなる前に、ロゴ剣役物300に対する押下操作を行わない場合には、覚醒メータKMの目盛りが自動的に増加するわけではない。但し、遊技者がロゴ剣役物300に対する押下操作を行わなくても、操作有効期間が無くなった時点で、覚醒メータKMの目盛りを自動的に増加させるようにしても良い。覚醒メータKMの目盛りを増加させる剣操作演出は、炎ロゴリーチが開始されてからバトル煽り画像W3(図34(F)参照)の表示が開始されるまでの間に、実行され得るようになっている。なお図44では、覚醒メータKMの目盛りが1つ増加する一例を示したが、本形態では、剣操作演出の実行を契機にして、ロゴメータLMの目盛りは1~3までのうち何れかが増加するようになっている。
以上により、本形態では、ロゴメータ演出により、ロゴメータLMの目盛りが10目盛りまで貯留されると、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチに発展することができる。ここで、炎ロゴリーチに発展した場合、覚醒メータ演出が実行される。覚醒メータ演出では、遊技者には、覚醒メータKMの目盛りが大きくなって、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が大きくなることを期待させる。こうして、ロゴメータ演出のロゴメータLMでの貯留を経て、炎ロゴリーチに発展することができ、覚醒メータ演出の覚醒メータKMでの貯留を経て、覚醒ロゴリーチに発展することができる。よって、貯留演出(ロゴメータ演出)⇒発展演出(炎ロゴリーチ)⇒貯留演出(覚醒メータ演出)⇒発展演出(覚醒ロゴリーチ)という一連の流れを遊技者に堪能させることが可能である。その結果、遊技者には、覚醒ロゴリーチに至るまでの過程として、2段階の貯留演出を連続的に楽しまることになり、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態では、ロゴメータ演出が実行された場合、遊技者には、ロゴメータLMが10目盛りまで貯留されることにより、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチの何れかが実行されることを期待させる。ここで、ロゴメータLMが10目盛りまで貯留された後、当選期待度が高い方の金ロゴリーチに発展しないで、当選期待度が低い方の炎ロゴリーチに発展すると、遊技者の遊技意欲が減少するおそれがある。そこで本形態では、炎ロゴリーチに発展した場合には、覚醒ロゴリーチに発展することが可能であり(図32参照)、覚醒ロゴリーチへの発展期待度を示唆する覚醒メータ演出が実行される。一方、金ロゴリーチに発展した場合には、覚醒ロゴリーチに発展することが不可能であり(図32参照)、覚醒メータ演出が実行されない。こうして、遊技者には、炎ロゴリーチに発展した場合であっても、更に覚醒ロゴリーチに発展することを期待させて、覚醒メータ演出で覚醒メータKMが貯留されるのを楽しませることが可能である。一方、金ロゴリーチに発展した場合には、遊技者には、炎ロゴリーチよりも当選期待度が高い発展演出が実行されたことによる高揚感を与えることが可能である。以上により、ロゴメータ演出を経て、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの何れが実行されたとしても、遊技者には異なる期待感を持たせることで、遊技興趣を高めることが可能である。
8.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図45~図48に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図45に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001~S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(演出図柄変動演出、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出、鎧準備演出、弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、金ロゴリーチ、覚醒ロゴリーチ、ロゴメータ演出、覚醒メータ演出等)を実行する。
なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、サブ駆動基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5を発光させたり、盤可動体15、枠可動体600、ロゴ剣役物300を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004~S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)では、図46に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ処理を終え、ONであれば主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図47に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a(図8参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで枠ランプ66、盤ランプ5を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4304)で作成したランプデータをサブ駆動基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って、枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで盤可動体15、枠可動体600、ロゴ剣役物300を駆動させるべく、駆動データ(盤可動体15の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、盤可動体15を移動させるための盤可動体駆動モータ15a、枠可動体600を移動させるための枠可動体駆動モータ600a、ロゴ剣役物300を移動させるためのロゴ剣役物駆動モータ300aを駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図48に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、受信コマンド解析処理を行う(S4301)。受信コマンド解析処理(S4301)では、演出制御用マイコン91は、遊技制御用マイコン81から変動開始コマンドを受信しているかを判定し、受信していれば、変動開始コマンドの解析結果(変動パターンの情報)に基づいて、変動演出を実行するための変動演出パターン選択処理、予告演出を実行するための予告演出選択処理を実行する。
また受信コマンド解析処理(S4301)では、遊技制御用マイコン81からオープニングコマンドを受信しているかを判定し、受信していれば、オープニング演出選択処理を実行する。また、遊技制御用マイコン81からラウンド指定コマンドを受信しているかを判定し、受信していれば、ラウンド演出選択処理を実行する。また遊技制御用マイコン81からエンディングコマンドを受信しているかを判定し、受信していれば、エンディング演出選択処理を実行する。また、遊技制御用マイコン81から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド、第2始動入賞コマンド)を受信しているかを判定し、受信していれば、先読み予告演出を実行するための先読み予告演出選択処理、及びアイコン9を表示するためのアイコン表示処理を実行する。
また演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理(S4301)に続いて、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。次に、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプ処理(S4304)を行う。ランプ処理(S4304)では、ランプデータ(枠ランプ66、盤ランプ5の点灯を制御するデータ)の作成や発光演出の時間管理等を行う。続いて、音声制御処理(S4305)を行う。音声制御処理(S4305)では、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力や、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ67から出力される。そして、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S4306)、本処理を終える。
9.演出例
次に、図57及び図58に示す演出例1について説明する。前提条件として、通常遊技状態であり、遊技領域3を流下する遊技球が第1始動口20に入球したこととする。この場合、遊技制御用マイコン81が、図14に示す特図変動パターン判定テーブルに基づいて、SPリーチハズレを示す変動パターンP2を選択したこととする。そして、この変動パターンP2の情報を含む特図1変動開始コマンドは、図18に示す出力処理(S101)によって、サブ制御基板90に送信される。
サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、上記した第1特図変動開始コマンドを受信すると、図48に示す受信コマンド解析処理(S4301)により、受信した特図1変動開始コマンドを解析する。そして、演出制御用マイコン91は、解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行して、金ロゴリーチの実行を示す変動演出パターンを選択したこととする。また、解析結果に基づいて、予告演出選択処理の一つであるロゴメータ演出実行抽選処理を実行する。
ロゴメータ演出実行抽選処理では、演出制御用マイコン91は、図50に示すロゴメータ演出実行抽選テーブルを参照して、ロゴメータ演出の実行の有無を決定する。図50に示すように、当選期待度が高い演出内容であるほど、ロゴメータ演出が実行され易いように設定されている。こうして、演出例1では、ロゴメータ演出実行抽選処理により、ロゴメータ演出の実行が決定されたこととする。なお、ドハズレの場合には、ロゴメータ演出の実行が決定されることはない。
そして、演出制御用マイコン91は、ロゴメータ演出の実行を決定した場合、ロゴメータ演出内容抽選処理を実行する。ロゴメータ演出内容抽選処理では、演出制御用マイコン91は、演出内容に応じて、図51(A)又は図51(B)或いは図52に示す演出内容抽選テーブルを参照して、ロゴメータ演出の演出内容を決定する。
ここで、図51(A)は、ノーマルリーチハズレの場合のロゴメータ演出の演出内容抽選テーブルである。また図51(B)は、弱SPリーチの場合のロゴメータ演出の演出内容抽選テーブルである。また図52は、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの場合のロゴメータ演出の演出内容抽選テーブルである。図51(A)と図51(B)と図52との比較から分かるように、当選期待度が高い演出内容であるほど、ロゴメータLMの目盛りを増加させるチャンスアップ演出(盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出、ボタン操作演出)が数多く実行され易いようになっている。また、ノーマルリーチハズレの場合には、ボタン操作演出が実行されないものの、弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、金ロゴリーチの場合には、ボタン操作演出が必ず実行されるようになっている。こうして、演出例1では、ロゴメータ演出内容抽選処理により、図52に示す演出内容抽選テーブルが参照されて、「盤可動体駆動演出+枠可動体駆動演出+剣操作演出+ボタン操作演出」の演出内容(チャンスアップ演出の種類)が決定されたこととする。
そして、演出制御用マイコン91は、ロゴメータ演出の演出内容を決定した後、ロゴメータ増加抽選処理を実行する。ロゴメータ増加抽選処理では、演出制御用マイコン91は、演出内容とチャンスアップ演出の種類とに応じて、図53に示すロゴメータ増加抽選テーブルを参照して、どのくらいロゴメータLMを増加させるかを決定する。ここで、図53に示すロゴメータ増加抽選テーブルでは、メータ増加度「1」~「5」のそれぞれに対応する振分率が示されている。そして、C1%~C5%の合計で100%、D1%~D5%の合計で100%、E1%~E5%の合計で100%、F1%~F5%の合計で100%、G1%~G5%の合計で100%、H1%~H5%の合計で100%、I1%~I5%の合計で100%、J1%~J5%の合計で100%、K1%~K5%の合計で100%になるように設定されている。
図53に示すロゴメータ増加抽選テーブルにおいて、当選期待度が高い演出内容であるほど、大きいメータ増加度が選択され易いように設定されている。こうして、演出例1では、ロゴメータ増加抽選処理により、盤可動体駆動演出でのメータ増加度が「3」、枠可動体駆動演出でのメータ増加度が「3」、剣操作演出でのメータ増加度が「2」であることが決定されたこととする。ここで、弱SPリーチの場合には、ボタン操作演出でロゴメータLMが9目盛りまで増加するように設定され、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの場合には、ボタン操作演出でロゴメータLMが10目盛りまで増加するように設定される。
以上のように、演出制御用マイコンが、変動演出パターン、ロゴメータ演出の実行、チャンスアップ演出の種類、各チャンスアップ演出でのメータ増加度を決定すると、図57及び図58に示す演出例1となる。即ち、図57(A)に示すように、表示画面7aにて、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示しているときに、ロゴメータ演出の開始によって、図57(B)に示すように、ロゴメータ開始画像LTが表示される。その後、図57(C)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rが変動表示しているときに、図57(D)に示すように、盤可動体駆動演出が実行される。これにより、図57(E)に示すように、ロゴメータLMでは青色で3目盛りが貯留された状態になる。その後、図57(F)に示すように、枠可動体駆動演出が実行される。これにより、図57(G)に示すように、ロゴメータLMでは緑色で6目盛りが貯留された状態になる。その後、図57(H)に示すように、剣操作演出として、表示画面7aにロゴ剣操作促進画像KSが表示される。これにより、図58(A)に示すように、遊技者がロゴ剣役物300に対して押込操作を行うと、図58(B)に示すように、ロゴメータLMでは赤色で8目盛りが貯留された状態になる。
このようにして、遊技者には、チャンスアップ演出が実行される度に、ロゴメータLMの目盛りが増加することで、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに段階的に近づく高揚感を与えることが可能である。なお、上記した各チャンスアップ演出(盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出)が実行される間に、当選期待度が高くなることを示唆する予告演出が実行されることがある。また、各チャンスアップ演出が実行される順番は、盤可動体駆動演出⇒枠可動体駆動演出⇒剣操作演出に限られるものではなく、各チャンスアップ演出は任意の順番で実行される。
その後、表示画面7aでは、演出図柄8L、8C、8Rが「4↓4」を示すリーチ態様になる(図示省略)。続いて、図58(C)に示すように、鎧準備演出が開始されて、表示画面7aでは、鎧準備画像Y1が表示される。そして、図58(D)に示すように、ボタン操作演出が開始されて、表示画面7aでは、ボタン操作促進画像BSとプログレスバーPBとが表示される。これにより、遊技者が演出ボタン63に対して連打操作を行うと、ロゴメータLMのでは赤色で8目盛りから、金色で9目盛りを経て、図58(E)に示すように、虹色で10目盛りが貯留された状態になる。こうして、遊技者には、ロゴメータLMの貯留によって、金ロゴリーチ又は炎ロゴリーチの何れかを獲得できたことを把握させることが可能である。
その後、鎧準備演出が終了すると、図58(F)に示すように、金ロゴリーチに発展して、表示画面7aでは、金ロゴキャラ画像K1が表示される。これにより、遊技者には、当選期待度が低い方の炎ロゴリーチが実行されず、当選期待度が高い方の金ロゴリーチが実行されたことによる高揚感を与えることが可能である。そして、表示画面7aでは、金ロゴと敵キャラとの戦いを示すバトル画像が表示されて、図58(G)に示すように、バトル煽り画像K3が表示される。その後、図58(H)に示すように、表示画面7aにて、バトル敗北画像K5が表示されて、遊技者にハズレであることが示される。
続いて、図59及び図60に示す演出例2について説明する。演出例2では、演出例1との違いを中心に説明する。前提条件として、遊技制御用マイコン81が、図14に示す特図変動パターン判定テーブルに基づいて、SPリーチ大当たりを示す変動パターンP1を選択したこととする。そして、この変動パターンP1の情報を含む特図1変動開始コマンドは、図18に示す出力処理(S101)によって、サブ制御基板90に送信される。
サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、上記した第1特図変動開始コマンドを受信すると、図48に示す受信コマンド解析処理(S4301)により、受信した特図1変動開始コマンドを解析する。そして、演出制御用マイコン91は、解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行して、「炎ロゴリーチ+覚醒ロゴリーチ」の実行を示す変動演出パターンを選択したこととする。そして、演出制御用マイコン91は、第1演出例と同様、ロゴメータ演出実行抽選処理でロゴメータ演出の実行を決定し、ロゴメータ演出内容抽選処理により、「盤可動体駆動演出+枠可動体駆動演出+剣操作演出+ボタン操作演出」の演出内容(チャンスアップ演出の種類)を決定し、ロゴメータ増加抽選処理により、盤可動体駆動演出でのメータ増加度が「3」、枠可動体駆動演出でのメータ増加度が「3」、剣操作演出でのメータ増加度が「2」であることが決定されたこととする。こうして、鎧準備演出から炎ロゴリーチに発展するまでは、演出例1と同様の演出が実行されることになる。
ここで、演出制御用マイコン91は、炎ロゴリーチの実行を示す変動演出パターンを選択している場合、覚醒メータ演出内容抽選処理を実行する。覚醒メータ演出内容抽選処理では、覚醒ロゴリーチに発展しない変動演出パターンを選択していれば、図54に示す覚醒メータ演出の演出内容抽選テーブルを参照して、覚醒メータ演出の演出内容を決定する。一方、覚醒ロゴリーチに発展する変動演出パターンを選択していれば、図55に示す覚醒メータ演出の演出内容抽選テーブルを参照して、覚醒メータ演出の演出内容を決定する。
図54と図55との比較から分かるように、覚醒ロゴリーチに発展する演出内容抽選テーブル(図55参照)の方が、覚醒ロゴリーチに発展しない演出内容抽選テーブル(図54参照)よりも、覚醒メータKMの目盛りを増加させるチャンスアップ演出(盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出)が数多く実行され易いようになっている。また、覚醒ロゴリーチに発展する演出内容抽選テーブル(図55参照)の方が、覚醒ロゴリーチに発展しない演出内容抽選テーブル(図54参照)よりも、チャンスアップ演出が実行されない振分率が低くなるように設定されている。こうして、演出例2では、覚醒メータ演出内容抽選処理により、図55に示す演出内容抽選テーブルが参照されて、「盤可動体駆動演出+枠可動体駆動演出+剣操作演出」の演出内容(チャンスアップ演出の種類)が決定されたこととする。
そして、演出制御用マイコン91は、覚醒メータ演出の演出内容を決定した後、覚醒メータ増加抽選処理を実行する。覚醒メータ増加抽選処理では、演出制御用マイコン91は、演出内容(覚醒ロゴリーチに発展するか否か)とチャンスアップ演出の種類とに応じて、図56に示す覚醒メータ増加抽選テーブルを参照して、どのくらい覚醒メータKMを増加させるかを決定する。図56に示す覚醒メータ増加抽選テーブルにおいて、覚醒ロゴリーチに発展する場合の方が、覚醒ロゴリーチに発展しない場合よりも、大きいメータ増加度が選択され易いように設定されている。こうして、演出例2では、覚醒メータ増加抽選処理により、盤可動体駆動演出でのメータ増加度が「1」、枠可動体駆動演出でのメータ増加度が「1」、剣操作演出でのメータ増加度が「3」であることが決定されたこととする。ここで、変動演出パターンが「ハズレ」を示すものである場合、チャンスアップ演出により増加される覚醒メータKMは、合計「6」以上になることはなく、合計「5」以下になるように必ず調整される。これにより、覚醒メータKMが6目盛りになれば、大当たりへの当選が確定するようにしている。
以上のように、演出制御用マイコンが、変動演出パターン、ロゴメータ演出の実行、ロゴメータ演出でのチャンスアップ演出の種類、各チャンスアップ演出でのメータ増加度、覚醒メータ演出でのチャンスアップ演出の種類、各チャンスアップ演出でのメータ増加度を決定すると、図59及び図60に示す演出例2となる。ここで、演出例2では、鎧準備演出でボタン操作演出が実行されるまで、演出例1(図57(A)~(H)、図58(A)~(D)参照)と同じであるため、説明を省略する。
演出例2において、鎧準備演出でのボタン操作演出を経て、図59(A)に示すように、ロゴメータLMでは虹色で10目盛りが貯留された状態になる。その後、鎧準備演出が終了すると、図59(B)に示すように、炎ロゴリーチに発展して、表示画面7aでは、炎ロゴキャラ画像W1が表示される。これにより、遊技者は、当選期待度が高い方の金ロゴリーチが実行されず、当選期待度が低い方の炎ロゴリーチが実行されたことを把握して、少し落胆する。なお、炎ロゴリーチが開始されることにより、表示画面7aの下側には、覚醒メータKMが未だ何も貯留されていない状態で表示される。
その後、炎ロゴリーチの実行中、図59(C)に示すように、盤可動体駆動演出が実行される。これにより、図59(D)に示すように、覚醒メータKMでは白色で1目盛りが貯留された状態になる。その後、図59(E)に示すように、枠可動体駆動演出が実行される。これにより、図59(F)に示すように、覚醒メータKMでは青色で2目盛りが貯留された状態になる。その後、図59(G)に示すように、剣操作演出として、表示画面7aにロゴ剣操作促進画像KSが表示される。これにより、図59(H)に示すように、遊技者がロゴ剣役物300に対して押込操作を行うと、図60(A)に示すように、ロゴメータLMでは金色で5目盛りが貯留された状態になる。
このようにして、遊技者には、炎ロゴリーチの実行中にチャンスアップ演出が実行される度に、覚醒メータKMの目盛りが増加することで、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が上昇していく高揚感を与えることが可能である。なお、上記した各チャンスアップ演出(盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出)が実行される間に、当選期待度が高くなることを示唆する予告演出が実行されることがある。また、各チャンスアップ演出が実行される順番は、盤可動体駆動演出⇒枠可動体駆動演出⇒剣操作演出に限られるものではなく、各チャンスアップ演出は任意の順番で実行される。
その後、炎ロゴが敵キャラに勝利するか否かを煽るバトル煽り画像W3(図34(F)参照)が表示される前に、突然、覚醒ロゴリーチが開始される。つまり、図60(B)に示すように、表示画面7aにて、覚醒した主人公キャラ(覚醒ロゴ)を示す覚醒ロゴ画像Q1が表示される。こうして、炎ロゴリーチでの覚醒メータ演出を経て、覚醒ロゴリーチへの発展を見た遊技者には、金ロゴリーチよりも当選期待度が高い覚醒ロゴリーチを獲得できたことによる大きな高揚感を与えることが可能である。
こうして、覚醒ロゴリーチが開始された後、図60(B)に示すように、表示画面7aにて、覚醒ロゴと敵キャラとの戦いを示すバトル画像Q2が表示されてる。そして、図60(E)に示すように、表示画面7aにて、覚醒ロゴが敵キャラに勝利したことを示すバトル勝利画像Q3が表示されて、遊技者に大当たりへの当選が示される。
以上、演出例1と演出例2との比較から分かるように、ロゴメータ演出からの発展により、当選期待度が高い方の金ロゴリーチに発展する場合(図57及び図58参照)、及び当選期待度が低い方の炎ロゴリーチに発展する場合(図59及び60参照)の何れであっても、遊技者を楽しませることが可能である。特に、ロゴメータ演出から炎ロゴリーチに発展した場合には、遊技者には、更に覚醒メータ演出から覚醒ロゴリーチへの発展を期待させることができて、2連続の貯留演出(ロゴメータ演出、覚醒メータ演出)からの発展を楽しませることが可能である。
10.本形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機1によれば、表示画面7aの左側に表示されているロゴメータLMに発展期待度が貯留されることを示すロゴメータ演出が実行されることがあり、ロゴメータ演出の実行中に発展すると、炎ロゴリーチが実行され得る。また、表示画面7aの下側に表示されている覚醒メータKMに発展期待度が貯留されることを示す覚醒メータ演出が実行されることがあり、覚醒メータ演出の実行中に発展すると、覚醒ロゴリーチが実行される。こうして、2種類の貯留演出(ロゴメータ演出、覚醒メータ演出)を堪能することで、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、ロゴメータ演出の実行中に発展すると、炎ロゴリーチが実行され得る。そして、炎ロゴリーチの実行中に、覚醒メータ演出が実行されて、この覚醒メータ演出の実行中に発展すると、当選期待度が1番高いSPリーチである覚醒ロゴリーチが実行される。こうして、遊技者には、ロゴメータ演出での発展⇒炎ロゴリーチでの覚醒メータ演出⇒覚醒メータ演出での発展⇒覚醒ロゴリーチという一連の流れを堪能させることで、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、ロゴメータ演出の実行中に発展すると、当選期待度が低い方の炎ロゴリーチが実行される場合と、当選期待度が高い方の金ロゴリーチが実行される場合とがある。そして、炎ロゴリーチが実行された場合には、覚醒ロゴリーチへの発展期待度を貯留する覚醒メータ演出が実行される。一方、金ロゴリーチが実行された場合には、覚醒ロゴリーチへの発展期待度を貯留する覚醒メータ演出が実行されない。こうして、遊技者には、ロゴメータ演出から、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの何れに発展するのかを楽しませて、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、炎ロゴリーチでは、金ロゴリーチよりも当選期待度が低いことを示唆しているものの、金ロゴリーチよりも当選期待度が高い覚醒ロゴリーチに発展することがある(図32参照)。一方、金ロゴリーチでは、炎ロゴリーチよりも当選期待度が高いことを示唆しているものの、覚醒ロゴリーチに発展することがない(図32参照)。こうして、遊技者には、ロゴメータ演出から炎ロゴリーチに発展した場合には、更に覚醒ロゴリーチへの発展を期待させることになり、ロゴメータ演出から金ロゴリーチに発展した場合には、金ロゴリーチでの大当たりを期待させることになり、何れのルートも楽しませることが可能である。言い換えると、覚醒ロゴリーチに発展するためには、炎ロゴリーチを経由することが必要であり、ロゴメータ演出から炎ロゴリーチに発展したときの遊技意欲を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、炎ロゴリーチの実行中に、覚醒ロゴリーチへの発展期待度を示唆する覚醒メータ演出が実行される。そのため、覚醒メータ演出により目盛りが貯留されるのを見た遊技者には、どのくらい覚醒ロゴリーチに発展できるのかを把握させて、遊技意欲を高めることが可能である。
11.変更例
次に、上記形態のパチンコ遊技機1の変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記形態では、図32に示すように、鎧準備演出から、弱SPリーチ又は炎ロゴリーチ(低期待演出)或いは金ロゴリーチ(中期待演出)の何れかに発展するようにした。しかしながら、図61に示す変形例のように、鎧準備演出から、炎ロゴリーチ(低期待演出)或いは金ロゴリーチ(中期待演出)の何れかに発展するようにしても良い。この場合、リーチ前演出におけるロゴメータLMで、10目盛りが貯留された場合に限り、鎧準備演出が実行されて、リーチ前演出におけるロゴメータLMで、10目盛りが貯留されない場合には、鎧準備演出が実行されないようになっている。こうして、図61に示す変形例によれば、ロゴメータ演出の実行中に発展が成功すれば(10目盛りが貯留されれば)、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの何れかが実行される。そして、炎ロゴリーチが実行された場合、炎ロゴリーチから金ロゴリーチに発展しない一方、覚醒ロゴリーチに発展することがある。一方、金ロゴリーチが実行された場合、覚醒ロゴリーチに発展しない一方、炎ロゴリーチよりも大当たりと判定される可能性が高い。こうして、ロゴメータ演出から発展する2つのルートを明確に区別して、何れのルートを通るのかを楽しませることが可能である。
上記形態では、金ロゴリーチ(中期待演出)から覚醒ロゴリーチ(高期待演出)に発展することがなかった。しかしながら、図62に示す変形例のように、金ロゴリーチ(中期待演出)から覚醒ロゴリーチ(高期待演出)に発展することがあるようにしても良い。この場合、金ロゴリーチの実行中に、炎ロゴリーチのように、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が覚醒メータKMにて貯留されるようになっている(図63参照)。つまり、金ロゴリーチの実行中でも、覚醒メータ演出が実行されていて、チャンスアップ演出を契機にして、覚醒メータKMの目盛りが増加するようになっている。但し、図62に示す変形例では、炎ロゴリーチから覚醒ロゴリーチに発展する確率(例えば30%)の方が、金ロゴリーチから覚醒ロゴリーチに発展する確率(例えば10%)よりも高くなるように設定されている。これにより、遊技者には、ロゴメータ演出から当選期待度の低い方の炎ロゴリーチに発展した場合には、炎ロゴリーチの実行中での当たりを僅かに期待させつつ、覚醒ロゴリーチの発展を期待させることになる。一方、ロゴメータ演出から当選期待度が高い方の金ロゴリーチに発展した場合には、覚醒ロゴリーチの発展を僅かに期待させつつ、金ロゴリーチの実行中での当たりを期待させることになる。よって、何れのルートも楽しませることが可能である。
上記形態では、ロゴメータ演出(第1貯留演出)において、ロゴメータLMが最大である10目盛りまで貯留されないと、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに発展しないようになっていた。しかしながら、ロゴメータLMが最大である10目盛りまで貯留されなくても、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに発展し得るようにしても良い。なお、ロゴメータLMの目盛りは、10段階に限られるものではなく、適宜変更可能である。またロゴメータ演出(第1貯留演出)は、少なくとも炎ロゴリーチ(第1発展演出)への発展期待度が貯留されていることが分かる演出であれば良く、適宜変更可能である。従って、発展期待度の示し方は、目盛りに限られず、数字のカウントアップ方式や、数字のカウントダウン方式、アイテム数、ゲージ等であっても良く、適宜変更可能である。
上記形態では、ロゴメータ演出(第1貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴリーチ(第1発展演出)又は金ロゴリーチが実行されるようにした。しかしながら、図64(A)に示すように、ロゴメータ演出(第1貯留演出)の実行中に発展すると、図64(B-1)に示すように炎ロゴリーチ(第1発展演出)が実行される場合と、図64(B-2)に示すように覚醒ロゴリーチ(第2発展演出)が実行される場合とがあるようにしても良い。この場合、ロゴメータ演出の実行中に発展すると、高確率(例えば95%)で炎ロゴリーチが実行され、低確率(例えば5%)で覚醒ロゴリーチが実行されるようにしても良い。つまり、ロゴメータ演出の実行中に発展すると、炎ロゴリーチが覚醒ロゴリーチよりも実行され易いようにしても良い。更にこの場合、覚醒メータ演出(第2貯留演出)は、ロゴメータ演出のように、SPリーチに発展する前に実行されるようにしても良い。そして、図64(C)に示すように、覚醒メータ演出(第2貯留演出)の実行中に発展すると、図64(D-1)に示すように炎ロゴリーチ(第1発展演出)が実行される場合と、図64(D-2)に示すように覚醒ロゴリーチ(第2発展演出)が実行される場合とがあるようにしても良い。この場合、覚醒メータ演出の実行中に発展すると、高確率(例えば95%)で覚醒ロゴリーチが実行され、低確率(例えば5%)で炎ロゴリーチが実行されるようにしても良い。つまり、覚醒メータ演出の実行中に発展すると、覚醒ロゴリーチが炎ロゴリーチよりも実行され易いようにしても良い。この変形例によれば、遊技者には、2種類の貯留演出(ロゴメータ演出、覚醒メータ演出)を堪能させつつ、当選期待度が1番高い覚醒ロゴリーチを獲得するために、覚醒メータ演出での発展を、ロゴメータ演出での発展よりも大きく期待させて、遊技興趣を高めることが可能である。
上記形態では、ロゴメータ演出(第2貯留演出)において、覚醒メータKMが最大である6目盛りまで貯留されなくても、覚醒ロゴリーチに発展し得るようにした。しかしながら、覚醒メータKMが最大である6目盛りまで貯留されないと、覚醒発展演出に発展しないようにしても良い。なお、覚醒メータKMの目盛りは、6段階に限られるものではなく、適宜変更可能である。また覚醒メータ演出(第2貯留演出)は、覚醒ロゴリーチ(第2発展演出)への発展期待度が貯留されていることが分かる演出であれば良く、適宜変更可能である。従って、発展期待度の示し方は、目盛りに限られず、数字のカウントアップ方式、数字のカウントダウン方式、アイテム数、ゲージ等であっても良く、適宜変更可能である。
上記形態では、SPリーチに発展する前までの演出(SPリーチ開始前演出)において、ロゴメータ演出(第1貯留演出)が実行され得るようにして、炎ロゴリーチの実行中に、覚醒メータ演出(第2貯留演出)が実行されるようにした。しかしながら、或る演出(例えばSPリーチ開始前演出)の実行中において、ロゴメータ演出(第1貯留演出)と覚醒メータ演出(第2貯留演出)とが並行して実行されるようにしても良い。つまり、ロゴメータLMと覚醒メータKMとが同時に表示されているようにしても良い。これにより、遊技者には、2種類の貯留演出を同時に楽しませることが可能である。
上記形態では、ロゴメータ演出(第1貯留演出)において、発展期待度が貯留される契機となるチャンスアップ演出が、盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出、ボタン操作演出であった。しかしながら、発展期待度が貯留される契機となるチャンスアップ演出の種類は、これらに限られるものではなく、適宜変更可能である。従って、例えば、表示画面7aにカットイン画像が割り込んで表示されるカットイン予告演出、アイコン(保留アイコン、当該アイコン)9の表示態様を変化させるアイコン予告演出、スピーカ67から特殊音が出力される特殊音演出、演出ボタン63が振動するバイブ予告演出などであっても良い。
上記形態では、覚醒メータ演出(第2貯留演出)において、発展期待度が貯留される契機となるチャンスアップ演出が、盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出であった。しかしながら、発展期待度が貯留される契機となるチャンスアップ演出の種類は、これらに限られるものではなく、適宜変更可能である。従って、例えば、表示画面7aにカットイン画像が割り込んで表示されるカットイン予告演出、アイコン(保留アイコン、当該アイコン)9の表示態様を変化させるアイコン予告演出、スピーカ67から特殊音が出力される特殊音演出、演出ボタン63が振動するバイブ予告演出、演出ボタン63を押下操作させるボタン操作演出などであっても良い。
上記形態では、炎ロゴリーチ(低期待演出)の実行中に、覚醒ロゴリーチ(高期待演出)への発展期待度を示唆する覚醒メータ演出(発展示唆演出)を実行した。しかしながら、発展示唆演出は、覚醒ロゴリーチ(高期待演出)への発展期待度を示唆するものであれば、適宜変更可能である。従って、例えば、炎ロゴリーチ(低期待演出)の実行中に、カットイン画像によって、覚醒ロゴリーチ(高期待演出)への発展期待度を1度だけ示唆するようにしても良い。また例えば、炎ロゴリーチの実行中に、盤可動体駆動演出が実行されれば、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が低いことが示唆され、枠可動体駆動演出が実行されれば、覚醒ロゴリーチへの発展期待度が低いことが示唆されるようにしても良い。
上記形態では、炎ロゴリーチ(低期待演出)から金ロゴリーチ(中期待演出)に発展することがなかった。しかしながら、炎ロゴリーチ(低期待演出)から金ロゴリーチ(中期待演出)に発展することがあるようにしても良い。また上記形態では、金ロゴリーチ(中期待演出)から覚醒ロゴリーチ(高期待演出)に発展することがなかった。しかしながら、金ロゴリーチ(中期待演出)から覚醒ロゴリーチ(高期待演出)に発展することがあるようにしても良い。
上記形態では、ロゴメータ演出において、1回のチャンスアップ演出(盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出)により、ロゴメータLMの目盛りが最大で「5」だけ貯留されるようにした。しかしながら、1回のチャンスアップ演出により、ロゴメータLMの目盛りが最大である「10」まで貯留されるようにしても良い。また上記形態では、覚醒メータ演出において、1回のチャンスアップ演出(盤可動体駆動演出、枠可動体駆動演出、剣操作演出)により、覚醒メータKMの目盛りが最大で「3」だけ貯留されるようにした。しかしながら、1回のチャンスアップ演出により、覚醒メータKMの目盛りが最大である「6」まで貯留されるようにしても良い。
上記形態では、ロゴメータ演出と覚醒メータ演出とは、1回の特別図柄の変動表示中に実行された。しかしながら、ロゴメータ演出と覚醒メータ演出とは、複数回の特別図柄の変動表示に跨って、所謂先読み予告演出として実行されるようにしても良い。この場合、演出制御用マイコン91は、受信する始動入賞コマンドに基づいて、その始動入賞コマンドの生成契機となった判定情報に対して当否判定が実行される前に、チャンスアップ演出を実行して、ロゴメータLMや覚醒メータKMの目盛りを増加させるようにすれば良い。
上記形態では、ロゴメータ演出(特定貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴリーチ(低期待演出)又は金ロゴリーチ(中期待演出)の何れかが実行された。しかしながら、ロゴメータ演出(特定貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴリーチ(低期待演出)又は金ロゴリーチ(中期待演出)の他、弱SPリーチや覚醒ロゴリーチ(高期待演出)も実行される場合があるようにしても良い。又は、ロゴメータ演出(特定貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴリーチ(低期待演出)だけが実行されるようにしても良い。この場合には、ロゴメータ演出(特定貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴリーチの実行中に覚醒メータ演出が実行されるため、遊技者には確実に2連続で貯留演出(ロゴメータ演出、覚醒メータ演出)を堪能させることが可能である。
上記形態では、ロゴメータ演出(第1貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴキャラ画像W1又は金ロゴキャラ画像K1が表示され、覚醒メータ演出(第2貯留演出)の実行中に発展すると、覚醒ロゴ画像Q1が表示されるようにした。しかしながら、第1貯留演出で発展したときに実行される第1発展移行示唆演出と、第2貯留演出で発展したときに実行される第2発展移行示唆演出とは、上記したものに限られず、適宜変更可能である。従って例えば、第1発展移行示唆演出を、盤可動体駆動演出(第1可動体駆動演出)として、第2発展移行示唆演出を、枠可動体駆動演出(第2可動体駆動演出)としても良い。このようにすれば、遊技者には、第1貯留演出で発展したときと、第2貯留演出で発展したときとで、異なる発展演出に移行することを分かり易く示すことが可能である。なお、第1発展移行示唆演出と第2発展移行示唆演出とを同じにしても良い。
上記形態では、ロゴメータ演出(第1貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴリーチ(第1発展演出)が実行され得るようにして、覚醒メータ演出(第2貯留演出)の実行中に発展すると、炎ロゴリーチよりも当選期待度が高い覚醒ロゴリーチ(第2発展演出)が実行され得るようにした。しかしながら、第1発展演出の当選期待度と、第2発展演出の当選期待度との関係は、適宜変更可能である。従って例えば、第1発展演出の当選期待度は、第2発展演出の当選期待度よりも高くても良い。また例えば、第1発展演出の当選期待度と第2発展演出の当選期待度とが同じであっても良い。
上記形態では、高確率状態に制御されたあと実質的に次回の大当たりに当選するまで高確率状態が継続する所謂「確変ループタイプ」のパチンコ遊技機1であった。しかしながら、高確率状態に制御されたあと特別図柄の変動表示の回数が所定回数に達すると、通常確率状態に制御される所謂「STタイプ」のパチンコ遊技機としても良い。また上記形態では、また特別図柄の抽選で大当たりに当選すると大当たり遊技が実行される所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機1であったが、小当たり遊技を実行可能なその他のタイプのパチンコ遊技機(例えば所謂1種2種混合機)であっても良い。なお、小当たり(当たり)と判定されると、小当たり遊技が実行されるパチンコ遊技機では、小当たり遊技の実行中、特別遊技状態に制御されていることになる。
上記形態では、停止表示される特別図柄の種類に応じて高確率状態に移行するパチンコ遊技機1であった。しかしながら、大入賞装置の中に特定領域(V領域)を設けて、特定領域への遊技球の通過に基づいて高確率状態に移行するパチンコ遊技機や、高確率状態に移行しないパチンコ遊技機であっても良い。
また上記形態では、大当たり遊技後に時短回数が「100」回に設定される、又は実質的に次回の大当たりに当選するまで時短状態が続くようにした。しかしながら、大当たり遊技後に時短回数が「0」回に設定される(即ち「非時短状態」に制御される)ことがあり得るようにしても良い。
また上記形態では、パチンコ遊技機1として構成したが、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成しても良い。この場合、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。またノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化された入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えばARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
上記形態で説明した各SPリーチの当選期待度(図49参照)、図50に示すロゴメータ演出の実行確率、図51(A)(B)に示す演出内容抽選テーブルでの振分率、図52に示す演出内容抽選テーブルでの振分率、図53に示すロゴメータ増加抽選テーブルでのメータ増加度の範囲(1~5)、図54及び図55に示す演出内容抽選テーブルでの振分率、図56に示す覚醒メータ増加抽選テーブルでのメータ増加度の範囲(1~3)は、一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
12.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
当たり判定(大当たり判定処理)で当たり(大当たり)と判定されると、特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記演出制御手段は、
第1所定部分(ロゴメータLM)に発展期待度が貯留されることを示す第1貯留演出(ロゴメータ演出)と、
第2所定部分(覚醒メータKM)に発展期待度が貯留されることを示す第2貯留演出(覚醒メータ演出)と、を実行可能であり、
前記第1貯留演出の実行中に発展すると、前記当たり判定で当たりと判定される可能性が高くなることを示唆する第1発展演出(炎ロゴリーチ)を実行可能であり、
前記第2貯留演出の実行中に発展すると、前記当たり判定で当たりと判定される可能性が高くなることを示唆する第2発展演出(覚醒ロゴリーチ)を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1所定部分に発展期待度が貯留されることを示す第1貯留演出が実行されることがあり、第1貯留演出の実行中に発展すると、第1発展演出が実行され得る。また第2所定部分に発展期待度が貯留されることを示す第2貯留演出が実行されることがあり、第2貯留演出の実行中に発展すると、第2発展演出が実行される。こうして、2種類の貯留演出を堪能することができて、遊技興趣を高めることが可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記第2発展演出(覚醒ロゴリーチ)は、前記第1発展演出(炎ロゴリーチ)よりも前記当たり判定で当たりと判定される可能性が高いことを示唆していて、
前記第1貯留演出の実行中に発展すると、前記第2発展演出よりも前記第1発展演出を実行し易く、
前記第2貯留演出の実行中に発展すると、前記第1発展演出よりも前記第2発展演出を実行し易いことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1貯留演出の実行中に発展すると、第1発展演出が、第2発展演出よりも実行され易い。一方、第2貯留演出の実行中に発展すると、第1発展演出よりも当たりと判定される可能性が高いことを示唆する第2発展演出が、第1発展演出よりも実行され易い。こうして、遊技者には、第2貯留演出での発展を、第1貯留演出での発展よりも大きく期待させて、遊技興趣を高めることが可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記第2発展演出(覚醒ロゴリーチ)は、前記第1発展演出(炎ロゴリーチ)よりも前記当たり判定で当たりと判定される可能性が高いことを示唆していて、
前記演出制御手段は、
前記第1貯留演出(ロゴメータ演出)の実行中に発展すると、前記第2発展演出(覚醒ロゴリーチ)を実行しないで、
前記第2貯留演出(覚醒メータ演出)の実行中に発展すると、前記第1発展演出(を実行しないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1貯留演出の実行中に発展しても、当たりと判定される可能性が高いことを示唆する第2発展演出が実行されずに、第1発展演出が実行され得る。また第2貯留演出の実行中に発展しても、第1発展演出が実行されずに、第2発展演出が実行され得る。こうして、遊技者には、第1貯留演出よりも第2貯留演出の方が有利であることを明確に認識させて、遊技興趣を高めることが可能である。
手段A4に係る発明は、
手段A2又は手段A3に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記第1発展演出(炎ロゴリーチ)の実行中に、前記第2貯留演出(覚醒メータ演出)を実行する場合があることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1貯留演出の実行中に発展すると、第1発展演出が実行され得る。そして、この第1発展演出の実行中に、第2貯留演出が実行される場合があり、この第2貯留演出の実行中に発展すると、第2発展演出が実行される。こうして、遊技者には、第1貯留演出での発展⇒第1発展演出での第2貯留演出⇒第2貯留演出での発展⇒第2発展演出という一連の流れを堪能させることで、遊技興趣を高めることが可能である。
手段A5に係る発明は、
手段A4に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記第1貯留演出(ロゴメータ演出)の実行中に発展すると、前記第1発展演出(炎ロゴリーチ)を実行する場合と、特定発展演出(金ロゴリーチ)を実行する場合と、があり、
前記特定発展演出(金ロゴリーチ)の実行中に、前記第2貯留演出(覚醒メータ演出)を実行する場合がないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1貯留演出の実行中に発展すると、第1発展演出が実行される場合と、特定発展演出が実行される場合と、がある。そして、第1発展演出が実行された場合には、第2発展演出への発展期待度を貯留する第2貯留演出が実行され得る。一方、特定発展演出が実行された場合には、第2発展演出への発展期待度を貯留する第2貯留演出が実行されない。こうして、遊技者には、第1貯留演出から、第1発展演出又は特定発展演出の何れに発展するのかを楽しませることが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。
ところで、特開2014-176457号公報に記載の遊技機では、アイテム貯留表示部(所定部分)にアイテムが貯留されることを示す貯留演出が実行されることがある。この貯留演出では、貯留されるアイテムが多いほど、発展期待度が高いことを示唆していて、特定の発展演出が実行され易いようになっている。しかしながら、特開2014-176457号公報に記載の遊技機において、1種類の貯留演出では、ありきたりな印象を遊技者に与えかねない。従って、貯留演出を実行する場合において、遊技興趣には、改善の余地があった。そこで手段A1~A5に係る発明は、特開2014-176457号公報に記載の遊技機に対して、演出制御手段は、第1貯留演出の実行中に発展すると、当たり判定で当たりと判定される可能性が高くなることを示唆する第1発展演出を実行可能であり、第2貯留演出の実行中に発展すると、当たり判定で当たりと判定される可能性が高くなることを示唆する第2発展演出を実行可能である点で相違している。これにより、遊技興趣を高めることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
当たり判定(大当たり判定処理)で当たり(大当たり)と判定されると、特別遊技状態(大当たり遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記演出制御手段は、
特定部分(ロゴメータLM)に発展期待度が貯留されることを示す特定貯留演出(ロゴメータ演出)を実行可能であり、
前記特定貯留演出の実行中に発展すると、低期待演出(炎ロゴリーチ)を実行する場合と、前記低期待演出よりも前記当たり判定で当たりと判定される可能性が高いことを示唆する中期待演出(金ロゴリーチ)を実行する場合と、があることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定貯留演出の実行中に発展すると、低期待演出が実行される場合と、低期待演出よりも当たりと判定される可能性が高いことを示唆する中期待演出が実行される場合と、がある。こうして、遊技者には、特定貯留演出から、低期待演出又は中期待演出の何れに発展するのかを楽しませることが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記中期待演出(金ロゴリーチ)よりも前記当たり判定で当たりと判定される可能性が高いことを示唆する高期待演出(覚醒ロゴリーチ)を実行可能であり、
前記低期待演出(炎ロゴリーチ)から前記高期待演出(覚醒ロゴリーチ)に発展する確率(例えば30%)は、前記中期待演出(金ロゴリーチ)から前記高期待演出(覚醒ロゴリーチ)に発展する確率(例えば10%)よりも高いことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、低期待演出では、中期待演出よりも当たりと判定される可能性が低いことを示唆しているものの、中期待演出よりも高期待演出に発展する確率が高い。一方、中期待演出では、低期待演出よりも当たりと判定される可能性が高いことを示唆しているものの、低期待演出より高期待演出に発展する確率が低い。こうして、遊技者には、特定貯留演出から低期待演出に発展した場合には、当該低期待演出の実行中での当たりを僅かに期待させつつ、高期待演出への発展を期待させることになる。一方、特定貯留演出から中期待演出に発展した場合には、高期待演出への発展を僅かに期待させつつ、当該中期待演出の実行中での当たりを期待させることになる。よって、何れのルートも楽しませることが可能である。
手段B3に係る発明は、
手段B1又は手段B2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記低期待演出(炎ロゴリーチ)から前記高期待演出(覚醒ロゴリーチ)に発展可能である一方、
前記中期待演出(金ロゴリーチ)から前記高期待演出(覚醒ロゴリーチ)に発展不能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定貯留演出から低期待演出に発展すれば、高期待演出に発展することがある。一方、特定貯留演出から中期待演出に発展すれば、高期待演出に発展することがない。こうして、高期待演出に発展するためには、低期待演出を経由することが必要であり、特定貯留演出から低期待演出に発展したときの遊技意欲を高めることが可能である。
手段B4に係る発明は、
手段B3に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記低期待演出の実行中に、前記高期待演出への発展期待度を示唆する発展示唆演出(覚醒メータ演出)を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、低期待演出の実行中に、高期待演出への発展期待度を示唆する発展示唆演出が実行されると、発展示唆演出を見た遊技者には、どのくらい高期待演出に発展できるのかを把握させて、遊技意欲を高めることが可能である。
手段B5に係る発明は、
手段B3又は手段B4に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記低期待演出(炎ロゴリーチ)から前記中期待演出(金ロゴリーチ)に発展不能であり、
前記特定貯留演出(ロゴメータ演出)の実行中に発展すると、前記低期待演出(炎ロゴリーチ)又は前記中期待演出(金ロゴリーチ)の何れかを実行することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定貯留演出の実行中に発展すれば、低期待演出又は中期待演出の何れかが実行される。そして、低期待演出が実行された場合、低期待演出から中期待演出に発展しない一方、高期待演出に発展することがある。一方、中期待演出が実行された場合、高期待演出に発展しない一方、低期待演出よりも当たりと判定される可能性が高い。こうして、特定貯留演出から発展する2つのルートを明確に区別して、何れのルートを通るのかを楽しませることが可能である。
ところで、特開2014-176457号公報に記載の遊技機では、アイテム貯留表示部(特定部分)にアイテムが貯留されることを示す貯留演出が実行されることがある。この貯留演出では、貯留されるアイテムが多いほど、発展期待度が高いことを示唆していて、発展に成功すると特定の発展演出が実行されるようになっている。しかしながら、特開2014-176457号公報に記載の遊技機において、貯留演出の実行中に発展すると、特定の発展演出が実行されるだけであって、バリエーションに欠ける演出の流れであった。従って、貯留演出から発展する場合において、遊技興趣には、改善の余地があった。そこで手段B1~B5に係る発明は、特開2014-176457号公報に記載の遊技機に対して、演出制御手段は、特定貯留演出の実行中に発展すると、低期待演出を実行する場合と、低期待演出よりも当たり判定で当たりと判定される可能性が高いことを示唆する中期待演出を実行する場合と、がある点で相違している。これにより、遊技興趣を高めることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。