JP2022165406A - 医療器具の体腔内への自動挿入および体腔内での自動操作のためのデバイス - Google Patents

医療器具の体腔内への自動挿入および体腔内での自動操作のためのデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】器具が少なくとも部分的にデバイス内に受容される場合に、2つ以上の細長い外科器具の移動を駆動するためのコンパクトなロボットデバイスを提供する。【解決手段】デバイスは、共有内部ボリュームを画定する壁を含むハウジングを含み、ハウジングは、共有内部ボリューム内に、2つ以上の細長い外科器具のそれぞれの少なくとも一部を収容するための少なくとも2つの内部経路と、複数のモータと、2つ以上の器具作動アセンブリであって、2つ以上の作動アセンブリの各々は、2つ以上の内部経路のいずれかの位置に構成されて、複数のモータのうちの少なくとも1つによって駆動されて、2つ以上の作動アセンブリの各々は、細長い外科器具に動作可能に接触して細長い外科器具を前進、後退および/またはロールの少なくとも1つをさせるように構成された、2つ以上の細長い外科器具作動アセンブリと、を内包する。【選択図】図1

Description

[関連出願]
本願は、2021年4月19日に出願された米国一部継続出願第17/233,774号および2021年4月19日に出願された米国継続出願第17/678,070号の優先権の利益を主張し、上記出願の内容は全て参照によりその全体を本明細書に完全に記載したかの如く組み込まれる。
[発明の分野および背景]
本発明は、そのいくつかの実施形態において、体腔に挿入される外科器具の自動作動に関するものである。
米国特許第US10543047号は、「細長い部材のためのロボット器具ドライバは、第1の細長い部材と、第1の細長い部材を操作するように構成された少なくとも1つのマニピュレータ機構と、ベッド上および患者アクセス部位の横に配置可能で、第1の細長い部材を連結するように構成された少なくとも1つの関節駆動部とを含む。マニピュレータおよび関節駆動部は、第1の細長い部材の挿入可能な長さよりも小さい距離だけ互いに相対的に配置され、配置された状態で静止している。」と開示している。
いくつかの実施形態の態様によれば、2つ以上の細長い外科器具が少なくとも部分的にデバイス内に受容されているときに、2つ以上の細長い外科器具の動きを駆動するためのコンパクトなロボットデバイスであって、
共有内部ボリュームを画定する壁を備えるハウジングであって、共有内部ボリューム内に、
2つ以上の細長い外科器具のそれぞれの少なくとも一部を収容するための少なくとも2つの内部経路と、
複数のモータと、
2つ以上の器具作動アセンブリであって、2つ以上の作動アセンブリの各々は、2つ以上の内部経路のうちの1つの位置に構成され、2つ以上の作動アセンブリの各々は、複数のモータのうちの少なくとも1つによって駆動され、2つ以上の作動アセンブリの各々は、2つ以上の細長い外科器具が少なくとも2つの内部経路内にそれぞれ少なくとも部分的に受容される場合に2つ以上の細長い外科器具の少なくとも1つと操作可能に接触して、細長い外科器具を前進、後退、および/または回転の少なくとも1つをさせるように構成された、2つ以上の器具作動アセンブリと、
を内包するハウジングを備えるデバイスが提供される。
いくつかの実施形態において、共有内部ボリュームは、複数のモータを2つ以上の作動アセンブリから分離する内部障壁を有さない。
いくつかの実施形態では、複数のモータを2つ以上の作動アセンブリから分離する、壁、ドレープ、遮蔽物または滅菌保護がない。
いくつかの実施形態では、2つ以上の内部経路の各々は、入口開口部と出口開口部との間で内部ボリュームを横切って延び、入口開口部と出口開口部は、デバイスのハウジングの対向する複数の壁に構成され、内部ボリュームと連通している。
いくつかの実施形態において、作動アセンブリの各々は、複数のホイール対を備え、各ホイール対は、その間に内部経路を画定するように配置された対向するホイールの組を含む。
いくつかの実施形態において、対向するホイールの少なくともいくつかは、内部経路内で細長い外科器具を前進および後退させるために回転し、細長い外科器具を細長い外科器具の長軸に対して回転させるように構成される。
いくつかの実施形態において、器具作動アセンブリは、両方ともハウジングの複数の壁の内側に閉じ込められ、2つ以上の細長い外科器具の部分のみがデバイス内に受容されたとき、ハウジングの壁から少なくとも1cm離れる距離まで外側に伸びる。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの固定位置は、2つ以上の細長い外科器具の少なくとも1つの近位端をハウジングに固定するためにハウジングの壁の外部に画定され、一方、細長い外科器具のより遠位部分は、ハウジングの内部で、2つ以上の内部経路の1つの内部に受容される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの固定位置は、出口開口部を通って内部ボリュームを出る細長い外科器具が、2つ以上の細長い外科器具の第2の細長い外科器具の近位端の内腔に導かれ、2つの細長い外科器具の伸縮配置を形成するように、ハウジングからの出口開口部に位置する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの固定位置は、少なくとも1つの細長い外科器具の近位ハンドルを収容するように形作られ構成された空洞を画定する。
いくつかの実施形態では、内部ボリュームは、2800cmより小さく、デバイスは850gより少ない重量を有する。
いくつかの実施形態では、ハウジングの寸法は、30cmより短い高さ、30cmより短い幅、30cmより短い長さを備え、少なくとも2つの内部経路の各々は、長さに沿って軸方向に延在している。
いくつかの実施形態では、2つ以上の細長い外科器具は、ガイドワイヤとマイクロカテーテルとを含み、ガイドワイヤは、マイクロカテーテルの内腔を通って少なくとも部分的に延びるように構成される。
いくつかの実施形態では、デバイスは、2つ以上の作動アセンブリを駆動するための複数のモータを制御するように構成されたコントローラを備える。
いくつかの実施形態では、コントローラは、外部の遠隔制御デバイスによって遠隔制御される。
いくつかの実施形態において、2つ以上の細長い外科器具のうちの1つ以上は、内部経路内に受容されたとき、ハウジングの壁から外側に延び、デバイスのハウジングの外部に湾曲部を形成する。
いくつかの実施形態において、作動アセンブリの各々は、細長い外科器具が通って延びるための内部経路の長さの少なくとも一部に沿って軸方向に延びる専用の細長いシャフトを含む。
いくつかの実施形態において、ロボットデバイスは、第3の作動アセンブリを備え、第3の作動アセンブリは、ハウジングに結合され、ハウジングの内部に存在するモータによって作動されて、第3の細長い外科器具を移動させる。
いくつかの実施形態では、
例えば、本明細書に記載されるようなロボットデバイスと、
ガイドワイヤの少なくとも一部が前記少なくとも2つの内部経路の1つに沿って延びるようにデバイスに装填されるガイドワイヤと、
マイクロカテーテルの少なくとも一部が前記少なくとも2つの内部経路のうちの第2のものに沿って延びるようにデバイスに装填するためのマイクロカテーテルと、
を含むキットが提供される。
いくつかの実施形態では、
例えば、本明細書に記載されるようなロボットデバイスと、
ガイドカテーテルの移動を駆動するための付加的なユニットであって、前記ロボットデバイスのハウジングに機械的に取り付け可能な付加的なユニットと、
を含む外科手術システムが提供される。
いくつかの実施形態の態様によれば、1つ以上の細長い外科器具の移動を駆動し操作するためのコンパクトなロボットデバイスであって、
少なくとも1つのモータと、
少なくとも1つのモータによって駆動される少なくとも1つの器具移動要素であって、ロボットデバイスに少なくとも部分的に受容された器具に動作可能に接触して、細長い外科器具を前進、後退、および/または回転させるように配置および構成された、器具移動要素と、
前記少なくとも1つのモータと前記少なくとも1つの器具移動要素を内包する形状と大きさのデバイスのハウジングと、
を備える、ロボットデバイスが提供される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのモータおよび少なくとも1つの器具移動要素は、ハウジングの複数の壁の内側に閉じ込められ、そして、1つ以上の細長い外科器具のみが、デバイス内に受容されたときに、ハウジングの壁から外側に延びる。
いくつかの実施形態では、ハウジングの壁は、2800cmより小さい内部容積を画定し、デバイスは850gより少ない重量を有する。
いくつかの実施形態において、ハウジングの壁は、細長い外科器具がデバイスに挿入される少なくとも1つの入口開口部と、細長い外科器具がデバイスから出る少なくとも1つの出口開口部と、を画定する。
いくつかの実施形態では、ハウジングの壁は、少なくとも2つの細長い外科器具のための少なくとも2つの入口開口部および少なくとも2つの出口開口部を画定する。
いくつかの実施形態において、デバイスは、細長い外科器具の近位部分のためのアンカー位置を備え、細長い外科器具のためのアンカー位置および入口開口部は、ハウジングの同様の壁に沿って整列し、ハウジングの外部でアンカー位置および入口開口部の間に延びる細長い外科器具のセグメントがハウジングの外部でU字型湾曲部を形成する。
いくつかの実施形態において、ハウジングは、細長い外科器具が通って延びるための指定された細長いシャフトを備え、少なくとも1つの器具移動要素は、シャフトに隣接して配置され、細長い外科器具に動作可能に接触するためにシャフトの内側に突出する。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの器具移動要素は、シャフト内で細長い外科器具を前進または後退させるために回転するように構成された対向するホイールの組を含む。
いくつかの実施形態では、シャフトは、歯車であって、回転されると、少なくとも1つの器具移動要素およびそこに受容された器具とともにシャフトの長軸を中心としてシャフトを回転させ、それによって器具を少なくとも1つの器具移動要素とともに回転させる、歯車に接続されている。
いくつかの実施形態では、シャフトの内側の輪郭は、少なくとも1つの器具移動要素の外側の輪郭とそれらの境界面で一致するように形成される。
いくつかの実施形態において、デバイスは、細長い外科器具の近位部分のためのアンカー位置を備え、アンカー位置は、細長い外科器具の近位部分を保持するためのホルダを含み、一方、細長い外科器具のより遠位の部分は、指定された細長いシャフト内に受容される。
いくつかの実施形態において、モータのうちの1つは、ホルダの回転および細長いシャフトの回転を駆動するように構成され、それによって、細長い外科器具の長さに沿った2つの離間した位置で細長い外科器具を回転させる。
いくつかの実施形態において、ハウジングの底壁は、鞍型である。
いくつかの実施形態では、ハウジングの底壁は平坦である。
いくつかの実施形態では、ハウジングの寸法は、30cmより短い高さ、30cmより短い幅、30cmより短い長さを含む。
いくつかの実施形態において、ハウジングは、入口開口部および/または出口開口部において、丸みを帯びた外部リップを有する円錐形状の突起を備える。
いくつかの実施形態では、ハウジングは、デバイスに装填された1つ以上の細長い外科器具にアクセスできる取り外し可能または移動可能なカバーを含む。
いくつかの実施形態では、デバイスは、ガイドワイヤおよびマイクロカテーテルの少なくとも一方の動きを駆動および操作するように構成される。
いくつかの実施形態の態様によれば、以下を備える外科手術システムが提供される。
例えば本明細書に記載されるようなロボットデバイスと、ガイドカテーテルの動きを駆動するための付加的なユニットであって、ロボットデバイスのハウジングに機械的に取り付け可能な付加的なユニットと、を備える。
いくつかの実施形態において、システムは、ロボットデバイスのコントローラと通信する遠隔制御デバイスを備える。
いくつかの実施形態では、システムは、ロボットデバイスのコントローラと通信する撮像モダリティを備える。
いくつかの実施形態の態様によれば、細長い外科器具の直線移動および回転運動を駆動するためのアセンブリであって、
シャフトの中心内腔と連通するスロットを含むシャフトであって、内腔はシャフトの長軸に沿って延びている、シャフトと、
互いに対向して配置され、スロットの2つの側で整列されたホイールの組であって、ホイールは、少なくとも部分的に、細長いシャフトの開口部を通ってスロット内に延び、そこに受容された細長い外科器具に接触する、ホイールの組と、
回転させたときに、シャフトの長軸を中心にシャフトをホイールとともに回転させるように配置され、構成された歯車と、
を備える、アセンブリが提供される。
いくつかの実施形態では、歯車は、シャフトと直線的に整列し、シャフトと同軸である。
いくつかの実施形態では、アセンブリは、ホイールの回転を駆動するように配置され、構成されたモータを備え、モータは、シャフトが回転するときにシャフトとともに回転するように配置され、構成される。
いくつかの実施形態では、歯車はその円周上にスロットを含み、スロットはシャフトのスロットと直線的に整列する。
いくつかの実施形態では、中心内腔を画定するシャフトの内壁は、ホイールの組のホイールの少なくとも1つの外形輪郭の少なくとも一部と一致するように輪郭を描いている。
いくつかの実施形態では、アセンブリは、歯車と接触し、歯車を回転させるように構成されたモータ変速機を備える。
いくつかの実施形態では、ホイールの組の各ホイールは、スロットによって画定される平面に対して実質的に垂直である平面上に横たわるように配置される。
いくつかの実施形態では、アセンブリがシャフト長軸を中心として回転するとき、ホイールの組は、ホイールの組の各ホイールがスロットによって画定される平面に対して実質的に垂直である平面上に横たわったままであるように、沿って回転する。
いくつかの実施形態の態様によれば、少なくとも1つの細長い外科器具の操作のために手術用ロボットデバイスを使用する方法であって、
手術用ベッドに隣接して、または手術用ベッド上に配置される形状および大きさのロボットデバイスを準備することと、
少なくとも1つの細長い外科器具をデバイスに装填することと、
ロボットデバイスによる少なくとも1つの細長い手術器具の操作を、遠隔操作インタフェースを介して制御し、外科処置を実行することと、
外科手術に続いて、ロボットデバイスを少なくとも1つの細長い外科器具とともに配置することと、
を備える方法が提供される。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイスは、
1つ以上のモータと、
1つ以上のモータによって駆動される1つ以上の器具移動要素と、
を備え、
装填することは、少なくとも1つの細長い外科器具を、1つ以上の器具移動要素と直接作動可能に接触させて配置し、1つ以上の器具移動要素は、1つ以上のモータと直接作動可能に接触する。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイスは滅菌ドレープで覆われていない。
いくつかの実施形態において、本方法は、少なくとも1つの細長い外科器具を体内に導入することと、細長い外科器具を通して体液をロボットデバイス内に入れることとを含む。
いくつかの実施形態の態様によれば、少なくとも1つの細長い外科器具の操作のために手術用ロボットデバイスを使用する方法であって、
患者の手足に装着できる形状および大きさのロボットデバイスを準備することと、
ロボットデバイスを患者の手足に装着することと、
少なくとも1つの細長い外科器具をデバイスに装填することと、
ロボットデバイスによる少なくとも1つの細長い手術器具の操作を制御して、外科処置を実行することと、
を備える方法が提供される。
いくつかの実施形態では、四肢は、ロボットデバイスが大腿部に取り付けられている患者の脚部、ロボットデバイスが手首に隣接して取り付けられている患者の腕部のうちの1つである。
いくつかの実施形態では、方法は、患者の鼠径部に切開部を形成することと、ロボットデバイスを用いて、切開部を通して少なくとも1つの細長い外科器具を導入することとを備える。
いくつかの実施形態では、取り付けることは、ロボットデバイスを四肢にストラップで固定することを備える。
いくつかの実施形態の態様によれば、細長い外科器具の使用可能な長さを制御する方法であって、
ハウジングを含むロボットデバイスを準備することと、
細長い外科器具が、細長い外科器具の長さに沿った第1の位置で保持され、細長い外科器具の長さに沿った第2の位置でスライド可能に保持されるように、細長い外科器具をロボットデバイス上に装填することであって、ここで、第1および第2の位置の間に延びる器具のセグメントが、湾曲部を形成する、装填することと、
細長い手術器具を第2の位置でスライドさせて、湾曲部の最大点とロボットデバイスのハウジングとの間の距離を短くするまたは長くすることによって、細長い手術器具の長さを制御することと、
を備える方法が提供される。
いくつかの実施形態において、本方法は、収縮または伸長により、ロボットデバイスのハウジングから患者の体内の目標点まで延びる細長い外科器具の遠位セグメントの長さを制御することを含む。
いくつかの実施形態の態様によれば、少なくとも2つの細長い外科器具の動きを駆動し操作するためのコンパクトなロボットデバイスであって、
少なくとも1つのモータと、
少なくとも2つのアセンブリであって、各アセンブリは、少なくとも2つの細長い外科器具のうちの1つの直線移動および/または回転を駆動するように構成され、各アセンブリは、少なくとも1つのモータまたは関連するトランスミッションによって駆動される器具移動要素を含む、少なくとも2つのアセンブリと、
を備えるハウジングを備え、
前記ハウジングは、2800cmより小さいボリュームを画定し、850gより少ない重量を有するロボットデバイスが提供される。
いくつかの実施形態の態様によれば、少なくとも1つの細長い外科器具の動きを駆動し操作するためのコンパクトなロボットデバイスであって、
少なくとも1つのモータと、
少なくとも1つのモータによって駆動される第1の器具移動要素であって、器具移動要素は、ロボットデバイスに少なくとも部分的に受容された細長い外科器具と作動可能に接触して、細長い外科器具を前進または後退させるように配置および構成される、第1の器具移動要素と、
少なくとも1つのモータによって駆動され、細長い外科器具の長軸を中心に細長い外科器具を回転させるように構成された、第2の器具移動要素と、
を備えるハウジングを備えるロボットデバイスが提供される。
いくつかの実施形態において、ハウジングは、細長い外科器具が通って延びるためのシャフトを備え、第1の器具移動要素は、細長い外科器具に接触するためにシャフト内に少なくとも部分的に突出する。
いくつかの実施形態では、シャフトの内壁には、第1の器具移動要素の外形輪郭の少なくとも一部と一致するように輪郭が付けられている。
いくつかの実施形態において、第1の器具移動要素は、細長い外科器具をホイールの回転方向に依存して前進または後退させる少なくとも1対のホイールを備える。
いくつかの実施形態では、第2の器具移動要素は、シャフトに沿って直線的に整列され、シャフトを回転させるように構成された歯車を備える。
いくつかの実施形態によれば、体腔に医療器具を挿入および前進させるための有利な医療デバイスが提供され、このデバイスは、医療器具を直線移動および/または回転運動で前進させるように構成される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される有利なデバイスは、小型でありながら、複数の医療器具を別々にまたは同時に挿入および前進させることができ、それによって、対象者の身体に、または少なくともその近傍に取り付けられるように構成される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるデバイスは、遠隔コントローラを利用して、自動的に動作するように、および/またはユーザによって手動で制御されるように構成される。いくつかの実施形態において、開示されたデバイスを含むシステムと、様々な医療処置においてそれを使用する方法と、がさらに提供される。
いくつかの実施形態によれば、体腔に医療器具を前進させて挿入するための医療デバイスが提供され、このデバイスは、対象者の身体に取り付けられるように、またはそれに近接して配置されるように構成され、医療デバイスを対象者の身体に、または対象者の身体に近接して配置するように構成されたハウジングと、医療器具を直線的に前進させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータと、医療器具を回転させるように構成された少なくとも1つの回転アクチュエータとを備える少なくとも1つの移動制御ユニットと、を含み、少なくとも1つの回転アクチュエータおよび少なくとも1つの直線アクチュエータが同時におよび/または互いに独立して起動される。
いくつかの実施形態によれば、デバイスは、少なくとも1つの直線アクチュエータおよび少なくとも1つの回転アクチュエータを作動させるように構成されたコントローラをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、コントローラは、ユーザによる手動操作のために構成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、コントローラは、プロセッサからコマンドを受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、デバイスは、自律的にコンピュータ制御されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの直線アクチュエータおよび少なくとも1つの回転アクチュエータは、1つ以上の共通のアクチュエータを有してもよい。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの直線アクチュエータは、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュエータ、圧電アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるアクチュエータを含むことができる。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの回転アクチュエータは、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュエータ、圧電アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるアクチュエータを含むことができる。いくつかの実施形態では、医療デバイスは、使い捨てである。いくつかの実施形態では、医療デバイスは、小型である。いくつかの実施形態では、医療デバイスは軽量である。
いくつかの実施形態によれば、医療器具は、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、バルーンカテーテル、ガイドカテーテル、ステントカテーテル、塞栓カテーテル、ステント回収デバイス等、またはこれらの任意の組み合わせから選択されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、体腔は、血管、尿道および気管、胃の解剖学的構造等から選択されてもよい。いくつかの実施形態によれば、デバイスは、複数の移動制御ユニットを含んでもよく、各制御ユニットは、別々の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成されてもよく、または2つ以上のモータの組み合わせは、医療器具の非連結または複合動作をさせることが可能である。
いくつかの実施形態によれば、デバイスは、2つの移動制御ユニットを含んでもよく、第1の移動制御ユニットは、第1の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成され、第2の移動制御ユニットは、第2の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成される。
いくつかの実施形態によれば、第1の医療器具はガイドワイヤであってもよく、第2の医療器具はカテーテルであってもよい。
いくつかの実施形態によれば、第1の医療器具は、第2の医療器具の内腔を通って前進するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、デバイスは、医療器具の先端パラメータを制御できるようにさらに構成されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、移動制御ユニットは、医療器具が、ディスクの少なくとも1つとの少なくとも部分的な接触を維持しながら、その間に形成された空間に配置されることができるように、その外周の一部に沿って互いに対向する少なくとも2つのディスクを含み、それによってディスクの回転時に、医療器具が直線的に前進する。ディスクの外周の表面は、粗い、柔らかい、滑らか、コーティングされている、スポンジ状、親水性、疎水性、または医療器具との相互作用を最適化し得る他の特性を有していてもよい。駆動ディスクは、医療器具が直線に沿って作動するのではなく、湾曲した経路に沿って作動するように組み立てられてもよく、これにより、より高い駆動力およびより高い回転モーメントを得ることができる。
いくつかの実施形態によれば、医療デバイスは、電源をさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、デバイスは、医療器具を一定または変化する割合(速度)で直線的に前進させるように構成されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、デバイスは、医療器具を体腔に自動的に挿入し、前進させるように構成されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、体腔に医療器具を挿入するためのシステムが提供され、このシステムは、体腔に医療器具を挿入するための医療デバイスであって、対象者の身体にまたはそれに近接した位置に配置されるように構成され、医療器具を直線的に前進させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータおよび医療器具を回転させるように構成された少なくとも1つの回転アクチュエータを備える少なくとも1つの移動制御ユニットと、少なくとも1つの直線アクチュエータおよび少なくとも1つの回転アクチュエータを起動するように構成されたコントローラであって、前記コントローラが少なくとも1つの回転アクチュエータおよび少なくとも1つの直線アクチュエータの少なくとも一方を同時におよび互いに独立して起動するように構成される、コントローラと、前記コントローラへのコマンドの供給が可能に構成されるプロセッサと、を備える医療デバイスを含む。
いくつかの実施形態によれば、コントローラは、ユーザによる手動操作のために構成されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、コントローラは、プレスボタン、スライドボタン、ジョイスティック、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、起動ボタンを含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、本明細書に開示されるシステムは、医療処置において医療器具を体腔に自動的に挿入し、前進させるために使用される。
いくつかの実施形態によれば、医療処置は、冠状動脈、末梢および脳血管内処置、胃の処置、尿路における処置、および呼吸器における処置から選択される、血管内処置を含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、システムは、撮像デバイスをさらに含むか、または撮像デバイスと連動して動作するように構成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、撮像デバイスは、X線デバイス、透視デバイス、CTデバイス、コーンビームCTデバイス、CT透視デバイス、MRIデバイス、および超音波デバイスから選択されてもよい。いくつかの実施形態によれば、医療器具を体腔に挿入および前進させる方法が提供され、この方法は、本明細書に開示される医療器具を対象者の身体に装着および固定し、または医療器具を対象者の身体に近接して配置し、医療器具を対象者の体腔に前進させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は自動的である(すなわち、医療器具の前進は、医療デバイスによって自動的に実行される)。
いくつかの実施形態によれば、体腔に医療器具を挿入するための身体装着可能な医療デバイスが提供され、このデバイスは、対象者の身体に配置され、身体に固定するように構成されたハウジングと、医療器具を直線的に前進させるように構成された少なくとも1つの直線アクチュエータと、医療器具を回転するように構成された少なくとも1つの回転アクチュエータと、少なくとも1つの直線アクチュエータおよび少なくとも1つの回転アクチュエータを起動するように構成されたコントローラであって、コントローラが少なくとも1つの回転アクチュエータおよび少なくとも1つの直線アクチュエータの少なくともいずれかを同時にかつ互いに独立して起動するように構成された、コントローラと、を備える。
いくつかの実施形態によれば、後端および前端からデバイスに出入りするガイドワイヤおよびマイクロカテーテルは、有利には、マイクロカテーテルの駆動がガイドワイヤの駆動を損なわずに、ガイドワイヤ上のマイクロカテーテルの運動を可能にする。
本開示の特定の実施形態は、上記の利点の一部、全てを含んでもよく、または全く含まなくてもよい。1つ以上の他の技術的利点は、本明細書に含まれる図面、説明、および特許請求の範囲から当業者には容易に明らかであろう。さらに、特定の利点を上記に列挙したが、様々な実施形態は、列挙された利点の全てまたは一部を含む、または全く含まない。
いくつかの実施形態の態様によれば、体腔に医療器具を前進させ挿入するための医療デバイスであって、医療デバイスを対象者の身体にまたはそれに近接して配置し、身体に固定するために構成されたハウジングと、医療器具を直線的に前進させるために構成された少なくとも1つのアクチュエータおよび医療器具を回転させるために構成された少なくとも1つの回転アクチュエータとを含む少なくとも1つの移動制御ユニットと、を備え、少なくとも1つの回転アクチュエータおよび少なくとも1つの直線アクチュエータは、同時におよび/または互いに独立して作動される、医療デバイスが提供される。
いくつかの実施形態では、デバイスは、少なくとも1つの直線アクチュエータおよび少なくとも1つの回転アクチュエータを作動させるように構成されたコントローラを備える。
いくつかの実施形態では、コントローラは、ユーザによる手動操作のために構成される。
いくつかの実施形態では、コントローラは、プロセッサからコマンドを受信するように構成される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの直線アクチュエータと少なくとも1つの回転アクチュエータは、1つ以上の共通のアクチュエータを有する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの直線アクチュエータは、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュエータ、圧電アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるアクチュエータを備える。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの回転アクチュエータは、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュエータ、圧電アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるアクチュエータを備える。
いくつかの実施形態では、医療デバイスは使い捨てである。
いくつかの実施形態において、医療器具は、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、バルーンカテーテル、ガイドカテーテル、ステント、回収デバイス、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、体腔は、血管、尿道、気管、および胃腸から選択される。
いくつかの実施形態において、デバイスは、2つ以上の移動制御ユニットを備え、各制御ユニットは、別々の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成される。
いくつかの実施形態では、デバイスは、2つの移動制御ユニットを備え、第1の移動制御ユニットは、第1の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成され、第2の移動制御ユニットは、第2の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成される。
いくつかの実施形態では、第1の医療器具はガイドワイヤであり、第2の医療器具はカテーテルである。
いくつかの実施形態では、第1の医療器具は、第2の医療器具の内腔を通って前進するように構成される。
いくつかの実施形態では、デバイスは、医療器具の追加のアクチュエータを使用して先端パラメータを制御できるようにさらに構成される。
いくつかの実施形態において、移動制御ユニットは、医療器具が、ホイールの少なくとも1つとの少なくとも部分的な接触を維持しながら、その間に形成された空間に医療器具が配置されることができるように、その外周の一部に沿って互いに対向する少なくとも2つのディスクを備え、それによってディスクの回転時に、医療器具が直線的に前進する。いくつかの実施形態では、デバイスは、電源を備える。
いくつかの実施形態では、デバイスは、医療器具を一定または変化する割合(速度)で直線的に前進させるように構成される。
いくつかの実施形態では、デバイスは、医療器具を体腔に自動的に挿入し前進させるように構成される。
いくつかの実施形態の態様によれば、体腔に医療器具を挿入するためのシステムが提供され、このシステムは、体腔に医療器具を挿入するための医療デバイスであって、対象者の身体にまたはそれに近接して医療デバイスを配置し、固定するように構成されたハウジングと、医療器具を直線的に前進させるように構成された少なくとも1つの直線アクチュエータおよび医療器具を回転させるように構成された少なくとも1つの回転アクチュエータを含む少なくとも1つの移動制御ユニットと、少なくとも1つの直線アクチュエータおよび少なくとも1つの回転アクチュエータを起動するように構成されたコントローラであって、少なくとも1つの回転アクチュエータおよび少なくとも1つの直線アクチュエータの少なくとも1つを同時におよび互いに独立して起動するように構成された、コントローラと、コントローラにコマンドを与えるように構成されるプロセッサと、を備える医療デバイスを備える。
いくつかの実施形態では、コントローラは、ユーザによる手動操作のために構成される。
いくつかの実施形態では、コントローラは、プレスボタン、スライドボタン、ジョイスティック、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、起動ボタンを備える。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの直線アクチュエータと少なくとも1つの回転アクチュエータは、1つ以上の共通のアクチュエータを有する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの直線アクチュエータは、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュエータ、圧電アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるアクチュエータを備える。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの回転アクチュエータは、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュエータ、圧電アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、またはそれらの任意の組み合わせから選択されるアクチュエータを備える。
いくつかの実施形態では、医療デバイスは使い捨てである。
いくつかの実施形態では、医療器具は、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、ガイドカテーテル、およびバルーンカテーテルから選択される。
いくつかの実施形態では、体腔は、血管、尿道、胃、および気管から選択される。
いくつかの実施形態では、システムは、2つの移動制御ユニットを備え、第1の移動制御ユニットは、第1の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成され、第2の移動制御ユニットは、第2の医療器具を直線的に前進および/または回転させるように構成される。いくつかの実施形態では、第1の医療器具はガイドワイヤであり、第2の医療器具はカテーテルである。
いくつかの実施形態では、システムは、医療処置において医療器具を体腔に自動的に挿入し前進させるように構成される。
いくつかの実施形態では、医療処置は、冠状動脈、末梢、および脳血管の処置、胃の処置、尿路の処置、および呼吸器の処置から選択される。
いくつかの実施形態では、システムは、撮像デバイスをさらに備える。
いくつかの実施形態では、撮像デバイスは、X線デバイス、透視デバイス、CTデバイス、コーンビームCTデバイス、CT透視デバイス、MRIデバイス、および超音波デバイスから選択される。
いくつかの実施形態の態様によれば、体腔に医療器具を挿入し前進させる方法が提供され、この方法は、対象者の身体にまたは身体に近接して医療デバイスを配置することであって、医療デバイスは、対象者の身体にまたは身体に近接して医療デバイスを配置し、それに固定するように構成されたハウジングと、医療器具を直線的に前進させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータおよび医療器具を回転させるように構成された少なくとも1つの回転アクチュエータを含む少なくとも1つの移動制御ユニットと、を備え、少なくとも1つの回転アクチュエータおよび少なくとも1つの直線アクチュエータが同時におよび/または互いに独立して作動される、配置することと、対象者の体腔に医療器具を前進させることと、を備える。
いくつかの実施形態において、医療器具は、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、ガイドカテーテル、およびバルーンカテーテルから選択される。
いくつかの実施形態では、体腔は、血管、尿道および気管から選択される。
いくつかの実施形態では、医療器具の前進は、医療デバイスによって自動的に行われる。
いくつかの実施形態の態様によれば、体腔に医療器具を挿入するための医療デバイスであって、対象者の身体にまたは対象者に近接して配置し、固定するように構成されたハウジングと、医療器具を直線的に前進させるように構成された少なくとも1つの直線アクチュエータと、医療器具を回転させるように構成された少なくとも1つの回転アクチュエータと、少なくとも1つの直線アクチュエータおよび少なくとも1つの回転アクチュエータを起動するように構成されたコントローラと、を備え、コントローラは、少なくとも1つの回転アクチュエータおよび少なくとも1つの直線アクチュエータのうち同時にかつ互いに独立して少なくとも1つを起動するように構成された、医療デバイスが提供される。
いくつかの実施形態では、コントローラは、ユーザによる手動操作のために構成される。
いくつかの実施形態では、コントローラは、プロセッサからコマンドを受信するように構成される。
いくつかの実施形態では、コントローラは、無線遠隔コントローラからコマンドを受信するように構成される。
いくつかの実施形態では、無線遠隔コントローラは、Wi-Fi遠隔コントローラ、およびBluetooth(登録商標)遠隔コントローラである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの直線アクチュエータと少なくとも1つの回転アクチュエータは、1つ以上の共通のアクチュエータを有する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの直線アクチュエータは、少なくとも1つの圧電アクチュエータを備える。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの回転アクチュエータは、少なくとも1つの圧電アクチュエータを備える。
いくつかの実施形態の態様によれば、2つ以上の細長い外科器具が少なくとも部分的にデバイス内に受容されているときに、2つ以上の細長い外科器具の移動を駆動するためのコンパクトなロボットデバイスであって、
2つ以上の細長い外科器具を収容するための少なくとも2つの内部経路を含む内部ボリュームを画定する壁を備えるハウジングであって、
複数のモータと、
2つ以上の内部経路のそれぞれの位置に構成された2つ以上の器具作動アセンブリであって、複数のモータによって駆動され、内部経路に少なくとも部分的に受容された細長い外科器具に動作可能に接触し、細長い外科器具を前進、後退、および/または回転の少なくとも1つをさせるように構成された、器具作動アセンブリと、
を内包するハウジングを備えるデバイスが提供される。
いくつかの実施形態では、2つ以上の内部経路の各々は、入口開口部と出口開口部との間で内部ボリュームを横切って延び、入口開口部と出口開口部とは、デバイスのハウジングの対向する複数の壁に構成され、内部ボリュームと連通している。
いくつかの実施形態では、2つ以上の器具作動アセンブリおよび複数のモータがすべて内部ボリュームを共有し、その間に分離がないように、2つ以上の内部経路の間に内部障壁は存在しない。
いくつかの実施形態では、細長い外科器具の近位端をハウジングに固定するために、少なくとも1つの固定位置がハウジングの壁の外部に画定されている。
いくつかの実施形態において、出口開口部を通って内部ボリュームから出る細長い外科器具が、第2の細長い外科器具の近位端の内腔に導かれ、2つの器具の伸縮配置を形成するように、少なくとも1つの固定位置が出口開口部の1つに位置する。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの固定位置と少なくとも2つの入口開口部のうちの1つは、少なくとも1つの固定位置でデバイスに固定された細長い外科器具が少なくとも1つの入口開口部を介して内部ボリュームに入る前に湾曲部を形成するように、ハウジングの同じ壁に沿って画定される。
いくつかの実施形態では、2つ以上の内部経路は互いに平行であり、同様の軸方向範囲を有する。
いくつかの実施形態では、内部経路の長軸間の距離は10cmより短い。
いくつかの実施形態において、器具作動アセンブリは、両方ともハウジングの複数の壁の内側に閉じ込められ、そして、2つ以上の細長い外科器具の部分のみが、デバイス内に受容されたとき、ハウジングの壁から少なくとも1cm離れる距離まで外側に延びる。
いくつかの実施形態において、内部ボリュームは、2800cmより小さく、デバイスは850gより少ない重量を有する。
いくつかの実施形態では、複数のモータは、3~5個のモータを備える。
いくつかの実施形態では、作動アセンブリの各々は、
細長い外科器具が通って延びるための内部経路の長さの少なくとも一部に沿って軸方向に伸びる、指定された細長いシャフトと、
シャフトに隣接して配置され、シャフト内に突出して、シャフト内に受容された細長い外科器具に動作可能に接触する少なくとも1対のホイールと、
を備える。
いくつかの実施形態において、作動アセンブリの各々は、複数のホイール対を備え、各ホイール対は、その間に内部経路を画定するように配置された対向するホイールの組を含む。
いくつかの実施形態において、少なくとも一組のホイールは、シャフト内で細長い外科器具を前進または後退させるために回転するように構成された対向するホイールの組を備える。
いくつかの実施形態において、シャフトは、歯車に接続され、この歯車は、回転されると、複数のホイールとそこに受容された細長い外科器具と共にシャフトの長軸を中心にシャフトを回転させ、それによって、細長い外科器具を回転させる。
いくつかの実施形態において、ハウジングの寸法は、30cmより短い高さ、30cmより短い幅、30cmより短い長さを含み、内部経路の各々は、長さに沿って軸方向に延びる。
いくつかの実施形態において、ハウジング、入口開口部の少なくとも1つおよび/または出口開口部の少なくとも1つは、丸みを帯びた外部リップを有する円錐形状の突起を備える。
いくつかの実施形態において、ハウジングは、デバイスに装填され、内部経路の少なくとも一部に沿って延びる1つ以上の細長い外科器具にアクセスするための取り外し可能または移動可能なカバーを備える。
いくつかの実施形態では、デバイスは、ガイドワイヤおよびマイクロカテーテルの動きを駆動するように構成され、ガイドワイヤは、少なくとも部分的にマイクロカテーテルの内腔を通って延びるように構成される。
いくつかの実施形態では、デバイスは、2つ以上の作動アセンブリを駆動するための複数のモータを制御するように構成されたコントローラを備える。
いくつかの実施形態では、コントローラは、外部の遠隔制御デバイスによって遠隔制御される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される一例のデバイスと、ガイドワイヤの少なくとも一部が内部経路の1つに沿って延びるようにデバイスに装填するためのガイドワイヤと、マイクロカテーテルの少なくとも一部が内部経路の2つ目に沿って延びるようにデバイスに装填するためのマイクロカテーテルと、を含むキットが提供される。
いくつかの実施形態において、例えば本明細書に記載される一例のロボットデバイスと、ガイドカテーテルの動きを駆動するための付加的なユニットであって、ロボットデバイスのハウジングに機械的に取り付け可能な付加的なユニットと、を備える外科手術システムが提供される。
別様に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および/または科学用語は、本発明が属する技術分野における通常の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等の方法および材料が、本発明の実施形態の実施または試験において使用され得るが、例示的な方法および/または材料が以下に記載される。矛盾がある場合は、定義を含む特許明細書が支配的となる。さらに、材料、方法、および例は、例示に過ぎず、必ずしも限定的であることを意図していない。
本発明の実施形態の方法および/またはシステムの実装は、選択されたタスクを手動、自動、またはそれらの組み合わせで実行または完了することを含むことができる。さらに、本発明の方法および/またはシステムの実施形態の実際の計装および実装によれば、いくつかの選択されたタスクは、ハードウェアによって、ソフトウェアによって、またはファームウェアによって、またはオペレーティングシステムを使用するそれらの組み合わせによって実装され得る。
例えば、本発明の実施形態による選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップまたは回路として実装され得る。ソフトウェアとして、本発明の実施形態による選択されたタスクは、任意の適切なオペレーティングシステムを使用するコンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実装され得る。本発明の例示的な実施形態では、本明細書に記載される方法および/またはシステムの例示的な実施形態による1つ以上のタスクは、複数の命令を実行するためのコンピューティングプラットフォームなどのデータプロセッサによって実行される。任意選択で、データプロセッサは、命令および/またはデータを格納するための揮発性メモリ、および/または命令および/またはデータを格納するための不揮発性ストレージ、例えば、磁気ハードディスクおよび/またはリムーバブルメディアを含む。任意選択で、ネットワーク接続も提供される。ディスプレイおよび/またはキーボードやマウスなどのユーザ入力デバイスも任意選択で提供される。
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、例としてのみ、本明細書で説明される。ここで図面を詳細に参照すると、示された特定事項は、例として、本発明の実施形態の例示的な議論のためのものであることが強調される。この点に関して、図面と共に取られる説明は、本発明の実施形態がどのように実施され得るかを当業者に明らかにする。
図1は、いくつかの実施形態による、対象者の身体に固定される挿入デバイスを含む医療システムの概略図を示す。 図2Aは、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの概略斜視図(前面)を示す。 図2Bは、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの概略斜視図(背面)を示す。 図3Aは、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの概略斜視図を示す。 図3Bは、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの概略斜視図を示す。 図4Aは、いくつかの実施形態による、図3A~3Bに示された挿入デバイスの概略斜視断面図である。 図4Bは、いくつかの実施形態による、図3A~3Bに示された挿入デバイスの概略斜視断面図を示す。 図5は、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの移動制御ユニットの概略斜視上面図を示す。 図6Aは、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの概略斜視図を示す。 図6Bは、いくつかの実施形態による、移動制御ユニットの斜視図を示す。 図6Cは、いくつかの実施形態による、移動制御要素の側面図を示す。 図7は、図6Cの移動制御要素の縦断面図を示す。 図8は、いくつかの実施形態による、移動制御ユニットを概略的に示す。 図9Aは、いくつかの実施形態による、医療機器の直線的な前進および/または回転運動のための移動ユニットを示す。図9Aは、いくつかの実施形態による、医療器具の直線的な前進のための圧電作動機構を概略的に示す。 図9Bは、いくつかの実施形態による、医療機器の直線的な前進および/または回転運動のための移動ユニットを示す。図9Bは、いくつかの実施形態による、医療器具を回転させるための圧電作動機構を概略的に示している。 図10は、いくつかの実施形態による、医療器具に直線移動と回転運動の両方を付与することができる例示的なデバイスの概略図を示す。 図11は、いくつかの実施形態による、移動制御デバイスを示す。 図12は、いくつかの実施形態による、複数の医療機器の移動を制御するための、移動制御ユニットのアセンブリを示す。 図13は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムのブロック図を示す。 図14は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットデバイスを使用する一般的な方法のフローチャートを示す。 図15は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットデバイスに複数の外科器具を装填する方法のフローチャートを示す。 図16Aは、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムの遠隔制御デバイスの様々な構成を示す。 図16Bは、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムの遠隔制御デバイスの様々な構成を示す。 図16Cは、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムの遠隔制御デバイスの様々な構成を示す。 図16Dは、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムの遠隔制御デバイスの様々な構成を示す。 図17は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムに関連する画面インタフェースの概略的な一例を示す。 図18Aは、いくつかの実施形態による、ロボットデバイスの異なる図を示す。 図18Bは、いくつかの実施形態による、ロボットデバイスの異なる図を示す。 図19Aは、いくつかの実施形態による、ガイドカテーテル駆動ユニットを含む、またはそれに取り付けられた手術用ロボットデバイスを概略的に示す。 図19Bは、いくつかの実施形態による、ガイドカテーテル駆動ユニットを含む、またはそれに取り付けられた手術用ロボットデバイスを概略的に示す。 図20Aは、いくつかの実施形態による、ガイドカテーテル駆動ユニットの分離機構の一例を示す。 図20Bは、いくつかの実施形態による、ガイドカテーテル駆動ユニットハウジングの一例を示す。 図20Cは、いくつかの実施形態による、ロボット外科システムに組み立てられたガイドカテーテル駆動ユニットの一例である。 図21Aは、いくつかの実施形態による、ロボット外科システムによって作動される器具の回転(ロール)および/または直線移動を作動させるための機構を示す。 図21Bは、いくつかの実施形態による、ロボット外科システムによって作動される器具の回転(ロール)および/または直線移動を作動させるための機構を示す。 図21Cは、いくつかの実施形態による、ロボット外科システムによって作動される器具の回転(ロール)および/または直線移動を作動させるための機構を示す。 図22は、いくつかの実施形態による、ガイドワイヤの移動を駆動する機構の例示的な配置を示す。 図23Aは、いくつかの実施形態による、器具の湾曲部を調整することによって器具の長さおよび/または位置を制御することに係る概略図を示す。 図23Bは、いくつかの実施形態による、器具の湾曲部を調整することによって器具の長さおよび/または位置を制御することに係るフローチャートを示す。 図24は、いくつかの実施形態による、器具の長さを調整することができる器具の配置を画定するシステム構成を示す。 図25は、いくつかの実施形態による、システムの器具移動駆動機構を概略的に示す。 図26Aは、いくつかの実施形態による、システムによって受容された器具を選択的に係合するための弾性要素(例えば、ばね)を含むデバイス構成の例を示す。 図26Bは、いくつかの実施形態による、システムによって受容された器具を選択的に係合するための弾性要素(例えば、ばね)を含むデバイス構成の例を示す。 図27は、いくつかの実施形態による、2つ以上の細長い外科器具を操作するために構成されたロボットデバイスの概略ブロック図である。 図28は、いくつかの実施形態による、ガイドワイヤおよびマイクロカテーテルの操作のためのロボットデバイスを概略的に示し、ガイドワイヤは、少なくとも部分的にマイクロカテーテル内腔内に延在している。 図29は、いくつかの実施形態による、伸縮配置のために構成された3つ以上の細長い外科器具を操作するためのロボットデバイスを概略的に示す図である。
本発明は、そのいくつかの実施形態において、体腔に挿入される細長い外科器具の自動的な作動に関する。
いくつかの実施形態の広範な態様は、デバイスのハウジングの外部に延び、湾曲する細長い外科用内腔器具の動きを操作するためのコンパクトなロボットデバイスに関するものである。本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、寸法が操作される器具の長さによって影響されないコンパクトな大きさのロボットデバイスを使用して器具を操作するのに適した構造的、機能的および/または設計的特徴に関連する。いくつかの実施形態では、体積、重量などのロボットデバイスの特性は、デバイスの電気的および機械的構成要素のみによって画定され、操作される器具によって実質的に画定されることはない。
いくつかの実施形態の態様は、患者の身体および/または手術用ベッドに取り付けられる形状および大きさの小型ロボットデバイスに関するものである。いくつかの実施形態では、デバイスのボリュームは、3000cm、2800cm、2500cm、または、中間の、より大きい、またはより小さい体積より小さい。いくつかの実施形態では、デバイスの重量は、1000gより少ない、850gより少ない、500gより少ない、または中間の、より大きいもしくはより少ない重量である。
いくつかの実施形態において、デバイスは、1つ以上の細長い外科器具(例えば、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル)を動かすための複数の作動機構を備え、例えば、器具を直線的に前進または後退させるため、器具を回転させるためのものである。いくつかの実施形態において、デバイスのハウジングは、作動機構をカプセル化し、一方、ハウジングの壁は、器具のための複数の入口および/または出口開口部および/またはアンカー位置を画定する。いくつかの実施形態において、器具の近位端部分がハウジングに結合されるアンカー位置(例えば、ホルダ)、およびハウジングの内部に通じる器具のための入口開口部が、同様の水平または垂直軸に沿って互いに対して整列され、アンカー位置と入口開口部の間に延びる器具セグメントが、デバイスのハウジングの外部に湾曲部を形成する。いくつかの実施形態において、器具のアンカー位置および入口開口部は、デバイスのハウジングの同様の面(または壁)に画定される。いくつかの実施形態において、同じ器具のための入口開口部および出口開口部は、ハウジングの対向する複数の壁に構成され、ハウジングに入る器具が、ハウジングによって画定される内部空間を横切って、出口開口部まで延びるようにする。
いくつかの実施形態では、デバイスの部分はハウジングから外側に突出せず、任意選択で、デバイスに装填された器具のみがハウジングから外側に突出する。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイスのハウジングの最大寸法(例えば、箱形のデバイスにおけるような幅、高さ)は、デバイスの外部に湾曲する器具の出口開口部と入口開口部との間の距離の関数である。出口開口部と入口開口部との間の距離は、例えば、器具が耐えられる最小の曲率半径に従って設定されてもよい。一例では、デバイスのハウジングの最大寸法は、デバイスによって操作され、ハウジングの外部で湾曲する器具の最小曲率半径の2~6倍、2~10倍、2~5倍または中間、より高いまたはより低い数である。最大寸法が、ハウジングから出て再び入るときに湾曲する器具の最小曲率半径に従って決定されるデバイスのハウジングの潜在的な利点は、コンパクトで最小化された大きさのハウジングを提供することを含んでもよい。一例として、最小曲率半径Xを有する器具の場合、器具の入口開口部と出口開口部の間の最小距離は2×Xであろう。そのような状況において、器具が出入りするハウジングの壁は、例えば、2×X、2.1×X、3×X、5×Xまたは中間、より大きいまたはより小さい寸法の幅を備える。
いくつかの実施形態において、細長い器具の最小曲率半径は、器具が依然として機能することを可能にする、例えば器具の長さに沿ってトルクを伝達することを可能にする器具の最大曲げを含む。いくつかの実施形態において、細長い器具の最小曲率半径は、器具が無傷のままである(例えば、破損していない)曲げを含む。
いくつかの実施形態において、ハウジングからの出口および入口開口部は、例えば開口部の円錐形プロファイルおよび/または丸みを帯びたリップを有することによって、器具と開口部のエッジとの間の摩擦を低減または回避するように形成される。鋭いエッジを有しないように形成された開口部の潜在的な利点は、器具とハウジングの壁との間の摩擦接触を低減することを含んでもよく、これは、特に器具がハウジングに再び入る前にハウジングの外部に延びて湾曲する場合に、器具の摩耗または損傷のリスクを低減し得る。
いくつかの実施形態において、ハウジングの形状および/または大きさは、ハウジング内の機械的および/または電気的構成要素、例えば、モータ、モータ伝達(例えば、歯車)、器具作動機構(例えば、ホイールなどの器具移動要素)によって画定される。いくつかの実施形態では、ハウジングは、その内部の機械的構成要素を依然として完全に内包しながら、可能な限り小さくなるように大きさが設定される。任意選択で、ロボットデバイスの機械的構成要素は、ハウジングから外側に突出しない。任意選択で、器具の作動を実行するために、ハウジングの外部からの追加の機械的構成要素が必要とされない。いくつかの実施形態では、ハウジングは、細長い外科器具だけがハウジングの内部および外部に延びるように、形成され構成される。いくつかの実施形態において、ハウジングの外に延びることは、少なくとも1cm、少なくとも2cm、少なくとも4cmまたは中間、より長いまたはより短い距離をハウジングの壁から、例えば、器具がハウジングを出る壁全体から離れるように延びることを含む。例えば、ガイドワイヤやマイクロカテーテルなどの外科器具をハウジングから少なくとも1cm離れるように延在させることである。
いくつかの実施形態では、ハウジングと一体である構成要素、例えば、ハウジングの入口および/または出口開口部のリップを画定する突起は、ハウジングから1cmより少ない、0.5cmより少ない、0.3cmより少ない、または中間、より長いまたはより短い距離まで延びている。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイスのハウジングは、例えば、ハウジングが少なくとも第1の向きと、例えば第2の向きが第1の向きに対して90度または180度である第2の向きとに配置され得るように、特定の向きに制限されない。いくつかの実施形態では、ハウジングの少なくとも2つの対向する面が輪郭および大きさにおいて類似しているように対称性が存在し、デバイスを2つの「反転した」配向のうちの1つに配置することが可能である。
いくつかの実施形態では、複数の経路が、デバイスの内部ボリュームを通して画定され、経路内に受容された器具の移動を駆動するための作動機構が、経路に沿って構成される。いくつかの実施形態では、経路は、デバイスのハウジングの内部ボリュームに通じる入口開口部と、内部ボリュームの外に通じる出口開口部との間に延在する。いくつかの実施形態では、入口開口部および出口開口部は、ハウジングの対向する複数の壁に画定される。いくつかの実施形態において、デバイスは、対応する数の細長い外科器具を受容するための複数の経路(例えば、2、3、4、6、または中間の、より大きいまたはより小さい数の経路)を含み、各器具は、経路内に受容される。いくつかの実施形態において、複数の経路の長軸は、平行である。いくつかの実施形態において、複数の経路の作動機構は、横に並んで配置され、任意選択で、同様の軸方向範囲に沿って延びる。いくつかの実施形態では、複数の経路の作動機構の間に障壁(例えば、壁、遮蔽物、ドレープなど)は存在せず、作動機構は同様の空間を共有する。
いくつかの実施形態の態様は、細長い外科器具を操作するための単回使用ロボットデバイスに関するものである。いくつかの実施形態において、デバイスは、外科処置に続いて(任意選択でそれによって操作される器具とともに)配置される。いくつかの実施形態では、単回使用デバイスは、滅菌ドレープまたはカバーによって覆われる必要がない。いくつかの実施形態では、デバイス内に装填された器具を駆動および/または操作するために、単回使用ロボットデバイスに動作可能に接続される追加の機械部品は必要とされない。いくつかの実施形態では、デバイスは、パッケージングされ、予め滅菌され、任意選択で1つ以上の予め装填された器具と共に提供される。加えて、または代替的に、器具は、手術室でデバイスに装填される。
いくつかの実施形態では、デバイス上に装填される器具は、それを操作する1つ以上の器具移動要素と直接的に操作可能に接触する。いくつかの実施形態では、1つ以上の器具移動要素は、1つ以上のモータと直接的に動作可能な接触をする。いくつかの実施形態では、1つ以上のモータと1つ以上の器具移動要素は、単一のハウジングに内包されており、ハウジングは、その内容物とともに、臨床処置が完了したときに破棄される。
いくつかの実施形態において、器具駆動アセンブリなどのロボットデバイスの構成要素、および任意選択でロボットデバイス全体は、デバイスによって操作された器具と共に、使用後に廃棄される。使い捨てデバイスの潜在的な利点は、デバイスによって操作された器具が、モータおよび/またはトランスミッション歯車などの動作駆動構成要素を含むデバイス構成要素と直接接触することおよび/または同様の共有ボリュームに存在することが許容されることを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、器具と、ハウジング内のその可動要素および/または駆動モータとの間に境界要素または障壁が存在しない。これは、いくつかの実施形態において、デバイスが使用後に廃棄されるため、例えば再使用時に発生する可能性のある汚染のリスクが回避されることに起因して、可能になる。装填された器具がデバイスの器具移動要素(および/または他のデバイス構成要素、例えばモータ)に直接接触し得るデバイスのいくつかの潜在的利点は、使用の簡略化、装填時間の潜在的短縮、および(例えば「境界」要素が不要であるため)器具との機械的係合を改善すること、それによって器具の滑り、ねじれ、またはよじれなどの不要な器具動作を低減または回避することを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、デバイス作動構成要素とデバイスによって操作される器具との間に無菌障壁は必要ない。場合によっては、同じ共有ボリューム内の器具およびデバイス作動構成要素の存在は、操作中に、器具によって接触されおよび/または器具の中を流れる流体(例えば、血液、生理食塩水)もデバイス作動構成要素と接触し得ることを意味し得るが、デバイスが無菌状態で供給され、その使用後に洗浄または再滅菌する必要がないので、汚染のリスクは低減または防止されるであろう。
いくつかの実施形態では、デバイスは、プラスチック、アルミニウム、鋼、銅、および/または他の適切な金属など、耐久性があり、軽量で、使い捨て可能で、任意選択でリサイクル可能な材料から構築される。
いくつかの実施形態の態様は、細長い器具の直線移動と回転運動(例えば、ロール)の両方が同じ物理的位置で実施される二重機能アセンブリに関するものである。いくつかの実施形態では、アセンブリは、器具が回転されている間に器具を直線的に移動させるように構成され、またはその逆に、器具が直線的に移動されている間に器具を回転するように構成される。
いくつかの実施形態において、アセンブリは、器具が受容される中心内腔を有する細長いシャフトを備える。ホイールの組がシャフトに隣接して配置され、ホイールの各々は、少なくとも部分的に中心内腔に延びて、内部の器具に動作可能に接触する。いくつかの実施形態では、ホイールの回転を駆動するモータが、ホイールに隣接して、例えば、シャフトの下に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ホイールの回転は、回転方向に応じて、器具を押したり引っ込めたりする。いくつかの実施形態では、ホイールの回転を駆動するモータは、アセンブリの一部として構成される。あるいは、駆動力は、モータの伝達を介してホイールに伝達される。
いくつかの実施形態では、中心内腔を画定するシャフトの内壁は、ホイールの少なくとも一部の外側の輪郭と一致するように輪郭を描かれている。このような構造では、中心内腔は、ホイールの間の空間に延び、器具をホイールに密着させる。一例として、4輪アセンブリでは、シャフトの内壁は、器具がホイールに接触する接触点に最も近い中心内腔セグメントにおいて、ホイールの少なくとも1つ、2つ、3つまたは4つ全てと一致するように輪郭を描くことができる。
いくつかの実施形態では、シャフトと同軸の歯車が、シャフトに沿って、および/またはシャフトの近位端若しくは遠位端に接続され、歯車の回転時に、シャフトおよびホイール対が歯車によって単一ユニットとして回転され、それによってシャフトの中心内腔内にある器具(例えばガイドワイヤ、操縦可能マイクロカテーテル)が回転される。
同じ物理的位置(デバイスのハウジング内の特定の物理的位置および/または器具との係合の特定の位置など)で器具の直線移動および回転運動を駆動するアセンブリの潜在的な利点は、例えば、2つの離間した機構がそれぞれ直線移動および回転運動を駆動し、不要な運動が発生し得る箇所の間で器具が延びる必要がある場合に発生し得る滑り、ねじれ、よじれなどの不要な器具運動を低減または回避することを含んでもよい。また、回転と前進後退の2つの機能を同一部位に配置することで、コンパクトな設計が可能になるという他の利点もある。
いくつかの実施形態の態様は、細長い器具の回転(ロール)を、器具の長さに沿った2つの間隔をあけた係合位置で、同じモータを使用して駆動することに関するものである。いくつかの実施形態では、器具は、例えば、(例えば、器具のハンドルに隣接する)器具の近位部分およびより遠位部分で、器具の長さに沿った2つ以上の点で器具を回転させる要素によって係合される。例示的な構造において、第1の歯車は、器具の近位部分を保持するホルダを回転させ、第1の歯車の回転は、次に、(本明細書に記載されるような)直線移動アセンブリの一部である第2の歯車を回転させ、第2の歯車は、器具のより遠位の部分が受容されるシャフトを回転させる。このような配置では、単一のモータの作動が、第1および第2の歯車の両方の回転を駆動し、両方の係合位置で器具の回転(ロール)を発生させる。
例えば、2つの位置で回転を駆動するために2つの異なるモータを使用することと比較して、1つのモータを使用して器具の長さに沿って2つの離間した係合位置で回転運動を駆動することの潜在的利点は、器具に対する制御の改善を含んでもよく、ここで、2つのモータの作動タイミングおよび/または速度および/または方向が、その長さに沿って器具が均一に回転することを確実にするために同期される必要がある。
いくつかの実施形態では、デバイスによって操作される1つ以上の器具は、その近位部分からのみ(例えば、器具ハンドルから)係合し操作され、一方、1つ以上の追加の器具は、そのより遠位セグメントで(すなわち、器具ハンドルからではなく)係合される。
いくつかの実施形態の態様は、ロボットデバイスの外側で器具の湾曲部の大きさを変更することによって細長い外科器具の使用可能な長さを制御することに関する。いくつかの実施形態において、デバイスによって操作される器具は、ハウジングの外部で1回以上湾曲部状に延びる(曲がる)。いくつかの実施形態では、より遠位のセグメント(例えば、デバイスのハウジングからの出口開口部と患者の体内の目標との間に延びる器具セグメント)の長さが変化すると、湾曲部は、大きさが拡大または縮小する。いくつかの実施形態では、器具は、デバイスのハウジングに数回出入りし、ハウジングの外部に1つ以上の湾曲部を形成する。例えば、ガイドワイヤは、一度目は独立して、任意選択で近位のハンドルとより遠位の部分との間で、二度目は、湾曲したマイクロカテーテルの内腔内に受容されている間に、2度湾曲される。いくつかの実施形態では、湾曲部は「U」字型の湾曲部であり、これは、例えば、デバイスのハウジングの最も近い壁に対する「U」字型の最大点の距離を長くしたり短くしたりすることによって変更することが可能である。
本発明は、いくつかの実施形態に従って、細長い外科医療器具を体腔に挿入するための自動化デバイスに関し、より具体的には、ガイドワイヤおよびマイクロカテーテルなどの細長い外科医療器具を血管に挿入するための身体装着可能な自動化デバイスに関する。
診断や治療のためのカテーテル治療などの多くの医療行為では、患者の血管および他の体腔にカテーテルを挿入する必要がある。
通常、医師は、まずガイドワイヤを大腿動脈などの動脈や静脈に挿入し、心臓、動脈、末梢血管、脳などの目標に到達するまで曲がりくねった血管系を通してガイドワイヤを誘導する。一度適切に配置されると、医師は、ガイドワイヤの上にカテーテルを置き、カテーテルが目的部位に到達するまで押す。場合によっては、一般的にマイクロカテーテルと呼ばれる半径の小さなカテーテルを使用する必要がある。このような場合、医師は、ガイドワイヤを使用せず、直接マイクロカテーテルを挿入することができる。ガイドワイヤ/マイクロカテーテルの手動挿入および誘導は、医師にとって困難なだけでなく、わずかな誤動作でも血管壁の意図しない穿孔を引き起こす可能性があるため、患者にとっても危険な作業である。さらに、手作業による処置では、処置の間中、医師と追加の医療従事者が処置室に立ち会う必要がある。侵襲的処置の多くはX線、CTなどの画像診断下で行われるため、患者だけでなく医療従事者も放射線に曝されることになる。
近年、遠隔操作の自動化(ロボット化)デバイスが開発されているが、既存のロボットデバイスは煩雑で高価である。そのため、ガイドワイヤやマイクロカテーテルを血管などの体腔に挿入し、その中を目的部位まで誘導するための小型で安価かつ使い勝手の良い自動化デバイスが求められている。
いくつかの実施形態によれば、挿入デバイスは、電源を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電源は、バッテリ、電源デバイスなどであってもよい。いくつかの実施形態では、バッテリは使い捨てである。いくつかの実施形態では、バッテリは再利用可能である。いくつかの実施形態では、バッテリは再充電可能である。いくつかの実施形態では、電源は、主電源に直接または間接的に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、挿入デバイスは、デバイスの様々な構成要素間の命令および/または電気的接続を中継/処理/伝達するように構成された、1つ以上のプリント回路基板(PCB)を含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、挿入デバイスは、医療機器の直線的なおよび/または回転する前進/移動を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、挿入デバイスは、挿入デバイスを回転させることによって、挿入デバイスを自動的に前進させ、および/またはその回転運動をさらに自動的に可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、医療器具がガイドワイヤである場合、挿入デバイスは、ガイドワイヤの直線および/または回転および/または先端パラメータを制御することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、医療器具がガイドワイヤである場合、挿入デバイスは、ガイドワイヤの直線および/または回転および/または先端パラメータを自動的におよび/または遠隔で制御することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、医療機器は、医療処置に使用される前に、医療デバイスに予め装填されてもよい。いくつかの実施形態では、医療機器は、対象者の身体に配置される前に、医療デバイスに予め装填されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、冠状動脈、末梢および脳血管内処置を含む血管内処置のために、1つ以上の医療器具(ガイドワイヤおよびカテーテルなど)を血管などの体腔の中および内部に遠隔かつ自動的に直線的に進めるように構成された挿入デバイスが提供される。いくつかの実施形態では、挿入デバイスは、1つ以上の医療器具の回転運動をさらに自動的および/または遠隔的に制御/許可するように構成される。いくつかの実施形態では、挿入デバイスは、1つ以上の医療器具のパラメータ、例えば、先端剛性を制御するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、デバイスは、例えば、器具の前進速度、器具の剛性、のうちの1つ以上を制御することによって、器具の遠位先端によって加えられる力を制御するように構成される。任意選択で、器具は、その遠位先端が、先端によって遭遇する構造(例えば、血管壁のような組織)に対して一定の力または変化する力を加えるように操作される。
いくつかの実施形態によれば、様々な内腔処置のために、1つ以上の医療器具(ガイドワイヤおよびカテーテルなど)を体腔の中およびその中に遠隔かつ自動的に直線的に進めるように構成された挿入デバイスが提供される。いくつかの実施形態によれば、第1の器具がガイドワイヤであり、第2の医療器具がカテーテルであるとき、挿入デバイスは、ガイドワイヤの直線、回転および/または先端パラメータ制御、並びにカテーテルの(ガイドワイヤ上の)直線移動、およびその(挿入デバイスに対する)回転運動を可能にし得る。
いくつかの実施形態によれば、医療機器の前進の線速度は、約0~100mm/秒またはその任意の部分範囲の範囲内であってよい。いくつかの例示的な実施形態では、医療機器の線速度は、約0~50mm/秒、1~100mm/秒、5~50mm/秒、または中間、より高い、またはより低い速度の範囲内であってよい。速度は、一定であってよく、および/または、変化する増分をもって、処置中に(手動および/または自動で)調整されてもよい。いくつかの実施形態では、速度は、約0.1mm/秒の増分で約0~25mm/秒の範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、速度は、約1mm/秒の増分で約25~50mm/秒の範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータにおける位置保持安定性は、約0.1mmである。いくつかの実施形態によれば、回転運動は、360度の範囲内のどこであってもよい。
いくつかの実施形態によれば、回転運動は、360度の範囲内で連続的であってもよい。いくつかの実施形態では、全回転の数は制限されてもよい。いくつかの実施形態では、全回転の数は、中立(開始)設定から各方向に約5~10回転に制限されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、回転位置分解能は、1~5度、0.5~10度、0.1~1度、または中間、より高い、またはより低い分解能の増分であり得る。いくつかの例示的な実施形態では、回転位置分解能は、約±2度、±1度、±0.5度、または中間、より高い、またはより低い分解能であってよい。
いくつかの実施形態によれば、デバイスのコントローラは、遠隔コントローラであってもよい。いくつかの実施形態では、デバイスのコントローラは、デバイスと一体化されてもよい。いくつかの実施形態では、デバイスのコントローラは、有線または無線手段によって接続されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、医療デバイスの動作に対する制御を可能にするように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、前進の直線方向、前進の速度、前進の増分、回転運動、回転運動の程度など、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、医療機器の前進の制御を可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、1つ以上の操作ボタンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ボタンは、圧力ボタン、スライドボタン、ジョイスティックなど、またはそれらの任意の組合せを含んでもよい。いくつかの実施形態では、システムは、内腔、例えば血管系に造影剤を注入するための手段を有していてもよい。注入機構は、外科医/医師が遠隔地から処置全体を行うことを可能にするように、遠隔操作されてもよい。いくつかの実施形態では、システムは、処置において使用される場合、ガイドカテーテルの直線移動および/または回転運動を制御するように構成されてもよい。
本明細書で言及されるように、「ロボットデバイス」または「デバイス」は、ハウジングの内部に収容される機械的および/または電気的構成要素を含むデバイスのハウジングを指す場合がある。いくつかの実施形態では、「デバイス」は、ガイドカテーテル駆動ユニット(ハウジングに一体化されておらず外部に結合されている場合)、デバイスの取り付け、デバイスの遠隔制御などの付加的なまたは外部構成要素を対象とすることを意図していない。
本明細書で言及されるように、「アセンブリ」または「作動アセンブリ」は、ホイールなどの器具移動要素、および/または器具が受容される細長いシャフトなどの器具用カップリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、「アセンブリ」または「作動アセンブリ」は、アセンブリの外部の1つ以上のモータから力を伝達する1つ以上のモータおよび/または伝達(例えば、歯車)をさらに含む。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用が、以下の説明で述べられ、および/または図面および/または実施例に示される構成要素および/または方法の詳細に必ずしも限定されないことが理解されよう。本発明は、他の実施形態、または様々な方法で実施または実行することが可能である。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、必ずしも以下の説明で示される内容または実施例によって例示される内容に限定されないことが理解されるであろう。本発明は、他の実施形態、または様々な方法で実施または実行することが可能である。
いくつかの実施形態による、例示的な医療システムの概略図を示す図1が参照される。図1に示されるように、システム2は、ガイドワイヤ6などの医療機器を対象者の内腔8(例えば、血管)に挿入するように構成された、身体装着可能な小型自動挿入デバイス4を含む。いくつかの実施形態によれば、目標組織(例えば、心臓、下肢の末梢血管、脳、肝臓など)の位置および処置の目的に応じて、入口点を患者の鼠径部(すなわち、大腿動脈)、腕(すなわち、橈骨動脈)または首(すなわち、頸静脈)から選択することができるが、これらに限定されるものではない。従って、患者の身体における挿入デバイス4の位置は、様々であってよい。図1に示す例では、デバイスは、患者の大腿動脈へのアクセスを可能にするために、患者の大腿部に取り付けられている。選択された入口点に応じて、デバイスは、追加的にまたは代替的に、患者の腕、または患者の身体の他の任意の所望の位置に取り付けられてもよいことが理解され得る。いくつかの実施形態によれば、デバイスは、任意の適切な取り付け要素を用いて患者の身体に取り付け/装着/固定されてもよい。例えば、デバイスは、バンドを用いて患者の身体に取り付けてもよく、このバンドは、患者の大腿部まで患者の脚の上に引っ張ることができる。バンドは、大腿部の周長に応じて伸縮するような柔軟なものであってもよいし、実質的に硬質または半柔軟で、長さ調整機構を含むものであってもよい。あるいは、1つ以上のストラップを患者の大腿部に直接巻き付けてもよい。そのようなストラップは、実質的に剛性または半可撓性で、長さ調整機構を有し、ストラップを締めて患者の大腿部に固定するためのコネクタ(例えば、バックル)をその反対端に備えてもよい。バンド/ストラップは、その上に配置された1つ以上のセンサ(力センサなど)を含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、挿入デバイスは、身体装着可能ではないが、例えば、ロボットアーム、患者のベッドに固定するように構成されたベース構造などを用いて、患者の身体に近接して配置するように構成される。
いくつかの実施形態では、挿入デバイスは、その構成要素の一部が処置の間に廃棄されて交換されるように部分的に使い捨てであってもよく、または処置が完了したら挿入デバイス全体が廃棄されるような、全体的に使い捨て、すなわち単回使用デバイスであってよい。他の実施形態では、挿入デバイスは、新しい医療機器(例えば、ガイドワイヤおよび/またはカテーテル)と共に繰り返し使用できるように、再使用可能であってもよい。
いくつかの実施形態では、デバイスは、例えば、ガイドワイヤ、カテーテル、マイクロカテーテルなどを含む、長さおよび直径が異なる様々な異なる医療機器を体腔に挿入するために使用できるように構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、限定されないが、デバイスは、血管に挿入するように適合されてもよく、共にShekalim他による“Guidewire Having Selectively Adjustable Stiffness and Tip Curvature”と題された共有に係る米国特許第15号第9,586,029号、および/または“Double Concentric Guidewire”と題された共有に係る米国特許出願公開第2018/214,675号に開示され、参照によりそれらの全体を本書に組み込まれるガイドワイヤなどのようなものを、血管に挿入することができる。
いくつかの実施形態によれば、システムは、デバイスの動作、特に、目標(例えば、心臓室、閉塞動脈など)に向けた医療機器(例えば、ガイドワイヤおよび/またはカテーテル)の挿入および/または操縦を制御するためのコントローラ10をさらに含んでもよい。コントローラ10は、有線接続または無線接続を介して挿入デバイス4に結合されてもよく、医師による手動操作(例えば、コントローラはジョイスティックの形態であってもよい)、または専用ソフトウェアを用いた自動操作のいずれであってもよい。後者の場合、システムは、少なくとも1つのプロセッサ、ユーザインタフェース、およびディスプレイを含むコンピュータ12をさらに含んでもよい。コンピュータ12は、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、または他の任意のプロセッサベースのデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ10は、使い捨てである。いくつかの実施形態では、コントローラ10は再利用可能である。いくつかの実施形態では、コントローラ10は、複数の挿入デバイスと相互作用/結合するように構成される。
いくつかの実施形態では、システム2は、撮像デバイスをさらに含んでもよく、または、撮像デバイスと組み合わせて用いてもよい。利用される撮像モダリティは、X線透視、CT、コーンビームCT、CT透視、MRI、超音波、または任意の他の適切な撮像モダリティのうちのいずれか1つであってもよい。いくつかの実施形態によれば、挿入デバイスは、体腔内で医療機器を直線的に前進させることが可能であってよい。いくつかの実施形態では、デバイスは、医療機器を直線的に前進させることに代えてまたは加えて、内腔内で医療機器を回転させることがさらに可能であってもよい。いくつかの実施形態では、デバイスは、医療機器を直線的に前進させながら、血管内で医療機器を別個におよび/または同時に回転させることがさらに可能であってもよい。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、挿入デバイスは、血管内でガイドワイヤおよび/またはカテーテルを直線的に前進させることが可能であってよい。いくつかの実施形態では、デバイスは、ガイドワイヤおよび/またはカテーテルを直線的に進めることに代えてまたは加えて、血管内でガイドワイヤおよび/またはカテーテルを回転させることがさらに可能であってもよい。いくつかの実施形態では、デバイスは、ガイドワイヤおよび/またはカテーテルを直線的に前進させながら、血管内でガイドワイヤおよび/またはカテーテルを別々におよび/または同時に回転させることがさらに可能であってよい。本明細書にさらに例示されるように、いくつかの実施形態によれば、挿入デバイスは、医療機器を変形させずに(すなわち、医療機器の長さに沿って張力またはねじれを形成せずに)医療機器の滑らかな移動をさらに有利に可能にする1つ以上のアクチュエータの利用により、その回転運動とともに体腔内での医療機器の直線的な前進を可能にするように構成される。いくつかの実施形態によれば、本明細書にさらに例示されるように、医療機器(ガイドワイヤおよび/またはマイクロカテーテルなど)の直線および回転運動は、別々のアクチュエータによって、または器具の回転および直線移動の両方を可能にするように構成された1または複数の兼用アクチュエータによって発生させてもよい。
次に、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの、概略的な斜視図(それぞれ、前面および背面)を示す図2A~2Bを参照する。図2Aに示されるように、挿入デバイスは、(ガイドワイヤ22として示される)第1の医療機器を、(移動矢印によって示されるように)直線方向および任意選択で回転方向に、前進させるための要素を含む。図2Aに示されるように、ガイドワイヤ22の近位端は、以下に説明するように、ガイドワイヤ22の先端パラメータに対する制御をさらに可能にし得る専用のホルダ34に固定されてもよい。ガイドワイヤ22は、ホルダ内の(デバイス20の前面上の)第1の開口部35から前進して、第2の開口部36を介して挿入デバイス20に入り、デバイス20の後面(裏面)において別の開口部(第1の後部開口部(図示せず))からデバイス20を再び出る。その後、ガイドワイヤ22は、デバイス20の後面における別の開口部(第2の後方開口部(図示せず))を介して挿入デバイス20に再び入ることができ、第3の(前)開口部37から挿入デバイス20を再び出ることができ、これにより、第3開口部37を出た後のガイドワイヤ22の遠位端24は、対象の身体、より詳細には血管などの体腔に挿入できるように構成され得る。
いくつかの実施形態では、図2Aに示されるように、ガイドワイヤ22は、挿入デバイス20から(カテーテル32として示される)第2の医療機器の内腔に出るが、これは、第1の後部開口部に接続/装着/関連付けられ、第2の後部開口部を介して挿入デバイス20に再び入り、第3の前部開口部37を介して挿入デバイス20の前面に出ることができる。いくつかの実施形態では、第2の医療機器は、体腔に挿入されるように構成される。いくつかの実施形態では、第2の医療機器(例えば、カテーテル32)は、自動医療デバイス20による第1の医療機器(例えば、ガイドワイヤ22)の前進とともにおよび/またはそれに続いて体腔に挿入されてもよい。ガイドワイヤ22および/またはカテーテル32の上述の巻回経路は、移動制御ユニット(後述)のコンパクトな空間配置(例えば、横並び)を可能にし、したがって、デバイス全体の大きさを最小化することができる。いくつかの実施形態では、器具がハウジングの内部を延びる経路(例えば、シャフト)は、並んで配置され、任意選択で互いに平行である。移動作動機構が実質的に並んで配置される横方向の整列は、より薄いデバイス幅など、より小さなデバイスの大きさを提供し得る。
デバイスの小型化により、一部の実施形態では、対象者の身体へのデバイスの配置が可能である。
いくつかの実施形態では、医療デバイス20は、医療機器の直線および/または回転運動/前進を可能にするように構成された1つ以上のアクチュエータ/要素を含む。いくつかの実施形態では、図2Aに示されるように、デバイス20は、ガイドワイヤ22の直線移動および/または回転運動を可能にするように構成された第1の移動制御ユニット26を含む。第1の移動制御ユニット26は、以下でさらに詳述するように、ガイドワイヤ22の移動を可能にする1つ以上のアクチュエータ/モータを含んでもよい。デバイス20は、カテーテル32の直線移動および/または回転運動を可能にするように構成された第2の移動制御ユニット28をさらに含んでもよい。第2の移動制御ユニット32は、本明細書で以下にさらに詳述するように、カテーテル32の移動を可能にする1つ以上のアクチュエータ/モータを含んでもよい。
任意選択で、デバイス20は、例えば、前述の米国特許出願公開第2018/214,675号に開示されているように、ガイドワイヤが中空の外側ワイヤと外側ワイヤの内腔内に配置された内側ワイヤとで構成される実施例において、少なくとも1つの追加の移動制御ユニットをさらに含んでもよい。そのような実施例では、追加の移動制御ユニット29を使用して、ガイドワイヤ22の外側ワイヤに対するガイドワイヤ22の内側ワイヤの移動の制御を可能にし、ガイドワイヤ22の先端パラメータ、例えば剛性および/または曲率を制御してもよい。外側ワイヤに対する内側ワイヤの移動は、内側ワイヤに取り付けられたアジャスタ/スライダ33、非回転ナット30、およびそこにねじ込まれたリードねじ31によって達成され得る。モータ/アクチュエータによるねじ31の回転は、リードねじ31の長さに沿ったナット30の直線移動を引き起こし、その結果、アジャスタ/スライダ33およびそれに取り付けられたインナーワイヤの直線移動が引き起こされる。いくつかの実施形態では、移動制御ユニット29は、ガイドワイヤ22の内側ワイヤと外側ワイヤとの間の、次の相対的状態、1)内側ワイヤの遠位先端が外側ワイヤの遠位先端を超えて遠位に延びる、2)内側ワイヤの遠位先端が外側ワイヤ内に存在するように近位に移動する(すなわち、外側ワイヤの遠位先端が内側ワイヤの遠位先端を超えて延びる)、および/または3)内側および外側ワイヤの遠位先端が揃えられる、のうちの1つ以上を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ22およびそれが取り付けられているホルダ34の、その近位端での回転は、移動制御ユニット26によって制御されてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ22のねじれ/よじれを防止するように、(ガイドワイヤ22がホルダ34に対して回転できないことがあるので)ホルダ34がガイドワイヤ22と共に滑らかに回転することを確実にするために、移動制御ユニット29は、ホルダ34の回転をさらに制御するために、例えばホルダ34の近位端に結合された追加のアクチュエータ/モータを含んでもよい。
次に、挿入デバイス20の斜視背面図を示す図2Bを参照する。図2Bに示されるように、挿入デバイス20は、(ガイドワイヤ22として示される)第1の医療機器を、(移動矢印によって示されるように)直線方向および任意選択で回転方向に、前進させるための要素/ユニットを含む。図2Bに示されるように、ガイドワイヤ22の近位端は、専用のホルダ34に固定されてもよい。ガイドワイヤ22は、(デバイスの前面にある)ホルダ34の第1の開口部35から前進して、(図2Bには示されていない)第2の開口部を介して挿入デバイス20に入り、デバイス20の後面(裏面)にある第1の後部開口部38からデバイス20から再び出てもよい。ガイドワイヤ22は、その後、デバイス20の後面における第2の後方開口部39を介して挿入デバイス20に再び入り、挿入デバイス20を(図2Bには示されていない)第3の(前部)開口部から再び出て、ガイドワイヤ22の遠位端24が、第3開口部を出た後、対象の身体、より詳細には血管などの体腔に挿入するように構成され得るようにしてもよい。
いくつかの実施形態では、図2Bに示されるように、ガイドワイヤ22は、第1の後部開口部38から(カテーテル32として示される)第2の別の医療機器の内腔に挿入デバイス20を出て、第1の後部開口部38に接続/装着/関連付けられ、第2の後部開口部39を介して挿入デバイス20に再び入り、第3の前部開口部を介して挿入デバイス20の前面に出てもよい。いくつかの実施形態では、第2の医療機器32は、体腔に挿入されるように構成される。いくつかの実施形態では、第2の医療機器(例えば、カテーテル32)は、自動医療デバイスによる第1の医療機器(例えば、ガイドワイヤ22)の前進とともにおよび/またはそれに続いて体腔に挿入されてもよい。
ここで、いくつかの実施形態による、挿入デバイスの、概略的な透視上面図を示す、図3A~3Bを参照されたい。図3Aに示されるように、挿入デバイス50は、ケーシング52と、開いた構成で示される上部カバー53とを含む。さらに、ガイドワイヤ58の近位端を保持するホルダ54が示されており、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ58の先端パラメータを調整することをさらに可能にすることができる。いくつかの実施形態では、上部カバー53は、ガイドワイヤ58が取り付けられたホルダ54がケーシング52の中に挿入され、および/またはそこから取り除かれ得るように、ホルダ54へのアクセス14を可能にすることが意図されている。図3Aに示されるように、ガイドワイヤ58は、ホルダ54の第1の前部開口部55から前進して、第2の前部開口部56を介してケーシング52内に入り、ケーシングの後面における第1の後面開口部(図示せず)からケーシング52から再び出てもよい。次いで、ガイドワイヤ58は、ケーシング52の後面の第2の後方開口部(図示せず)を介してケーシング内に再び入り、第3の前部開口部57からケーシング52内に再び出ることができる。いくつかの実施形態では、図3Aに示されるように、ガイドワイヤ58は、ケーシング52の第1の後部開口部から出る一方で、第1の後部開口部に接続/装着/関連付けられ得る(カテーテル62として示される)別の医療機器の内腔内に通され、第2の後部開口部を介してケーシング52に再び入り、第3の前部開口部57を介してケーシング52の前面を出る。いくつかの実施形態では、第2の医療機器62は、体腔に挿入されるように構成される。いくつかの実施形態では、第2の医療機器(例えば、カテーテル62)は、自動医療デバイスによる第1の医療機器(例えば、ガイドワイヤ58)の前進とともにおよび/またはそれに続いて体腔に挿入されてもよく、すなわち、ガイドワイヤ58はカテーテル62が乗るレールとして機能することができる。
ガイドワイヤ58および/またはカテーテル62の上述の巻回経路は、後述するように、デバイス50の移動制御ユニットのコンパクトな空間配置を可能にし、したがって、デバイス全体の大きさを最小化することができる。デバイスの小型化により、いくつかの実施形態では、対象者の身体へのデバイス50の配置が可能になる。いくつかの実施形態では、医療デバイスは、第1および第2の医療機器の直線および/または回転運動/前進を可能にするように構成された1つ以上のアクチュエータ/要素/ユニットを含む。
上部カバー53およびケーシング52の上部が取り除かれた、図3Aの医療デバイスを概略的に示す図3Bを参照されたい。図3Bに示されるように、デバイス50は、ガイドワイヤ58の直線移動および/または回転運動を可能にするように構成された第1の移動制御ユニット66を含んでもよい。デバイス50は、カテーテルの直線移動および/または回転運動を可能にするように構成された第2の移動制御ユニット68をさらに含んでもよい。第1の移動制御ユニット66および第2の移動制御ユニット68は、以下にさらに詳述するように、ガイドワイヤおよび/またはカテーテルの移動(直線および/または回転)をそれぞれ可能にする、アクチュエータ/モータ、歯車、ラックシャフト、回転ねじの1または2以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、デバイス50は、1つ以上の追加の移動制御ユニットを含んでもよい。例えば、ガイドワイヤがその近位端でホルダ54に固定される実施例では、デバイス50は、ホルダ54のその軸を中心とする回転を制御する少なくともモータ/アクチュエータおよび歯車65を有する移動制御ユニットをさらに含んでもよい。
図3Bに示されるようにガイドワイヤ58が中空の外側ワイヤと外側ワイヤの内腔内に配置された内側ワイヤとを含む実施例では、デバイスは、内側ワイヤの近位端に剛性的に取り付けられる、ホルダのアジャスタ/スライダ61に取り付けられた非回転ナット63と、ナット63内を通るリードねじ(図示せず)と、を備える追加の移動制御ユニットを含んでもよく、外側ワイヤに対する内側ワイヤの移動を制御し、ガイドワイヤの先端パラメータを制御(例えば、その剛性および/または曲率を調整)できるようにしてもよい。モータ/アクチュエータ(図示せず)によるリードねじの回転は、リードねじの長さに沿ったナット63の直線移動を引き起こし、これは、アジャスタ/スライダ61およびそれに取り付けられた内側ワイヤの直線移動を引き起こす。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤの内側ワイヤと外側ワイヤとの間の以下の相対的状態のうちの1つ以上が、上記移動制御ユニットによって可能にされ得る。1)内側ワイヤの遠位先端が外側ワイヤの遠位先端を越えて遠位に延びている、2)内側ワイヤの遠位先端が外側ワイヤ内に配置されるように近位に並進している(すなわち、外側ワイヤの遠位先端が内側ワイヤの遠位先端を越えて延びている)、および/または、3)内側および外側ワイヤの遠位先端が揃えられる。
次に、いくつかの実施形態による、図3A~3Bの挿入デバイスの断面の斜視図である図4A~4Bが参照される。図4Aに示されているのは、挿入デバイス50(図3A~3Bに図示)の縦断面図であり、第1の移動制御ユニット(図3Bの66)と第2の移動制御ユニット(図3Bの68)との間で断面化されている。図4Aに示されるように、第1の移動制御ユニット66は、(モータ75として示す)少なくとも1つのモータと、(ガイドワイヤ58として示す)第1の医療機器が移動されるシャフト76と、を含む。また、歯車(例示的な歯車78など)が示されている。さらに、移動要素80が示されている。以下にさらに詳しく説明するように、移動要素80は、一方の上に他方の上に置かれ、および/または他方に隣接して置かれた少なくとも2つの対向する丸いディスク/ホイール/リングを含み、これらの間に(ガイドワイヤ58として示されている)医療機器が配置されるように空間を有する。
さらに図4Aに示されているのは後端開口部82であり、この開口部を通してガイドワイヤ58はデバイスから、例えば、後端開口部に接続されるように構成されたカテーテル内腔に出ることができる。次に、第1の移動制御ユニット66の長手方向の断面を示す図4Bを参照する。
図4Bに示されるように、移動要素80は、一方を他方の上に、および/または一方を他方に隣接して配置され、その間に空間を有する、2つの対向する回転ホイール/ディスク/リング(86A、86B)を含む。ホイールの間に形成された空間に、ガイドワイヤ58が配置され、(例えば、様々な相互接続された歯車によって作動される)ホイールの回転時に、シャフト76内のガイドワイヤ58の後部開口部82に向かう直線移動が促進されるようにする。回転速度を制御することによって、ガイドワイヤ58の前進の速度が制御されてもよい。いくつかの実施形態では、移動制御ユニット66および/または移動要素80は、長手方向軸に沿って回転し、それによって、ガイドワイヤ58の回転運動をさらに可能にしてもよい。いくつかの実施形態において、ホイールは、大きさ、形状、剛性、材料または組成において類似していても異なっていてもよい。
図4A~Bにおいてさらに観察され得るように、いくつかの実施形態では、器具がハウジングの中および/または外に通過する開口部は、器具とハウジングの壁との間の摩擦を低減するように構造化されている。例えば、(ガイドワイヤ48が通ってハウジングに再び入る)開口部81は、丸みを帯びたリップで終わる円錐形の突起を画定している。ハウジングの開口部が丸みを帯びた形状で形成され、鋭い角がないことの潜在的な利点は、器具とハウジングの壁との間の摩擦を低減することを含んでもよく、それによって、(例えば、器具が壁に対して擦れることによる)器具の破れまたは摩耗のリスクを潜在的に低減させることができる。これは、器具がハウジングの外部に延び、湾曲し、したがって、例えば、単一の真っ直ぐな直線軸に沿ってのみ保持される器具と比較して開口部の壁に接触しやすい、本明細書に記載されるようなデバイスにとって特に利点となり得る。
ここで、いくつかの実施形態による、例示的な挿入デバイスの移動制御ユニットの概略的な斜視上面図を示す図5を参照する。図5に示されるように、挿入デバイス100は、いくつかの移動制御ユニットを含む。第1の移動制御ユニット110は、(上記で詳述したように)挿入デバイス内に再び挿入された後に第1の移動制御ユニット110を通して挿入されるガイドワイヤ108の前進を可能にするように構成される。第2の移動制御ユニット120は、以上で詳述したように、第2の後部開口部を介して、ガイドワイヤ108が第2の医療器具(カテーテルなど)の内腔内に通されつつ挿入デバイスに再び入った後に、(対応する前部開口部を介して)挿入デバイスの前面に向かって、第2の医療器具(カテーテル)の前進を可能にするように構成される。第3の、任意選択の移動制御ユニット102は、使用されるガイドワイヤのタイプに応じて、30のガイドワイヤ108の近位端を保持するためにホルダ104が使用される実施例において、ガイドワイヤが回転されている間にガイドワイヤ108のねじれ/よじれ/もつれを防ぐためにホルダ104の回転を制御できるように構成される。
図5に示されるように、第1の移動制御ユニット110は、ガイドワイヤ108が通されるチャネル/シャフト113と、移動要素114とを含んでもよい。さらに、移動制御ユニット110の動作を制御することを可能にする、モータ111)および1つ以上の歯車(代表的な歯車112が示されている)が示されている。移動要素114は、回転ディスク/リング/ホイール115を含んでもよく、これは、ガイドワイヤ108と接触するように配置され、そのスピン/回転により、ガイドワイヤ108はその経路に沿って直線的に前進することができる。ガイドワイヤ108は、ばね/ねじ予圧ピニオンによって回転ディスク/リング/ホイール115の方に押されてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、ばね/ねじ予圧ピニオンの組によって回転ディスク/リング/ホイール115へ押される。
図5に示されるように、ホイール115に面するのは、ガイドワイヤ108に曲げを形成する溝であってよい。ガイドワイヤの経路に曲げが組み込まれることにより、力の作用線の回転軸からの垂直距離が増加し、ガイドワイヤが直線的な経路をたどる場合、垂直距離がガイドワイヤの半径に等しくなるので、ガイドワイヤに大きな法線力を作用させなくても、細いガイドワイヤに十分な回転モーメント(トルク)を作用させることができる。
図5にさらに示されるように、チャネル/シャフト113は、ガイドワイヤ108へのアクセスを可能にし、さらに必要に応じてガイドワイヤ108の配置/除去を可能にするために、その長さに沿って開口部/スリット116を有していてもよい。いくつかの実施形態では、第1の移動制御ユニット110は、(例えば、アクチュエータ118の制御によって)軸を中心に回転し、それによって、ガイドワイヤ108(およびホルダ104)の回転運動を可能にすることができる。回転運動が作動する実施例では、開口部113はそれに応じて別の方向を向いていてもよい。
図5にさらに示されるように、第2の移動制御ユニット120は、医療機器が通されるチャネル123と移動要素124とを少なくとも含む。移動要素124は、回転ディスク/リング/ホイール125を含んでもよく、これは、チャネル123内に置かれた医療機器(例えば、そこに通されたガイドワイヤを有するカテーテル)と接触し、その回転により、医療機器はその経路に沿って前進することができる。
図5に示されるように、チャネル123は、その長さに沿って開口部/スリット126を有し、医療機器へのアクセスを可能にし、さらに、必要に応じて医療機器の配置/除去を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、第2の移動制御ユニット120は、その軸を中心に回転するように構成されてもよく、それによって、第2の医療機器(例えば、カテーテル)の回転運動が可能になる。
図5にさらに示されるように、第3の、任意選択の移動制御ユニット102は、少なくとも1つの歯車130を含み、ホルダ104の回転を可能にしてもよい。ガイドワイヤ108が二重同心ガイドワイヤ(即ち、外側中空ワイヤの内腔内に配置された内側ワイヤ)を備えるいくつかの実施形態では、デバイス100は、ガイドワイヤの先端のパラメータ(例えば、ガイドワイヤの剛性および/または曲率)を制御するように、ガイドワイヤの内側および外側ワイヤ間の相対移動の制御を可能にするアクチュエータ/要素をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、デバイスは、内側ワイヤの近位端に剛性的に取り付けられているホルダ104のアジャスタ/スライダに取り付けられた非回転ナット103と、外側ワイヤに対する内側ワイヤの移動の制御を可能にするために、ナット103内にねじ込まれたリードねじ105とを含み、したがってガイドワイヤの先端パラメータを制御(例えば、その剛性および/または曲率を調整する)できる。リードねじ105の回転は、リードねじ105の長さに沿ったナット103の直線移動を引き起こし、その結果、アジャスタ/スライダおよびそれに取り付けられた内側ワイヤの直線移動が引き起こされる。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤの内側ワイヤと外側ワイヤとの間の次の相対的状態:1)内側ワイヤの遠位先端が外側ワイヤの遠位先端を越えて遠位に延びる、2)内側ワイヤの遠位先端が外側ワイヤ内に配置されるように近位に移動する(すなわち、外側ワイヤの遠位先端が内側ワイヤの遠位先端20を越えて延びる)、および/または3)内側および外側ワイヤの遠位先端が揃えられる、の1つ以上が、上記移動機構によって可能になってもよい。
ここで、いくつかの実施形態による、例示的な挿入デバイスの概略斜視図を示す図6Aを参照する。図6Aに示されるように、挿入デバイス150は、医療機器(ガイドワイヤ154など)を、直線方向および任意選択で回転運動をもって前進させるように構成された移動制御ユニット156を内包するハウジング(半透明ハウジング158として示されている)を含んでもよい。図6Aに示されるように、ガイドワイヤ154の近位端は、ガイドワイヤ154の先端パラメータに対する制御をさらに可能にし得る専用のホルダ152に固定され得る。ガイドワイヤ154は、ホルダ152から前進して開口部を介して挿入デバイスに入り、デバイスの対向する面における別の開口部からデバイスを再び出ることができる。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ154は、挿入デバイス150から別の医療機器(カテーテルなど)の内腔に出ることができ、これは、デバイスの開口部に接続/装着/関連付けされることができる。
次に、移動制御ユニット156の斜視図を示す図6Bを参照する。図6Bに示されるように、移動制御ユニット156は、医療器具(ガイドワイヤ154など)が通過/前進できるシャフト/チャネル162を含んでもよい。移動制御ユニット156は、医療機器直線駆動部(168)および任意選択で回転駆動部(164)をさらに含む。移動制御ユニット156は、回転運動を可能にするように構成されたスリップリング160をさらに含んでもよい。移動制御ユニット156は、以下に詳述するように、様々な可動部分の機械的運動を仲介するように構成された、1つ以上の回転/スピン要素(ホイールや歯車など)をさらに含んでもよい。次に、移動制御ユニット156の側面図を示す図6Cを参照する。図6Cに示されているのは、シャフト162、ガイドワイヤ154、回転駆動部164、および、スリップリング160である。
次に、図6Cに示された移動制御ユニットの直線駆動部168の、実質的にシャフト162の中心に沿った縦断面図を示す図7を参照する。
図7に示されるように、リニア駆動デバイス168は、一方を他方の上に置き/位置させ/配置し、その間に限られた空間を有する少なくとも2つのリング/ホイール/ディスク(170A、170B)を含んでもよい。医療機器(ガイドワイヤ154など)は、ホイールのスピン/回転時に、少なくとも部分的に両方のホイールと接触しているガイドワイヤが直線的に前進するように、ホイール170Aと170Bの間の狭い空間を通過するように構成される。
いくつかの実施形態では、ホイール/リング/ディスク170A、170Bは、大きさ、形状、組成、または形態が同一であってよい。いくつかの実施形態では、ホイール/リング/ディスク170A、170Bは、大きさ、形状、組成、剛性、材料、または形態が異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、ホイール170A、170Bの間の空間は、医療機器154がわずかに曲げられ、医療機器のより良い回転を可能にするように、溝に形成される。ガイドワイヤの経路に組み込まれた曲げの潜在的な利点は、(ガイドワイヤが直線経路をたどる場合、ガイドワイヤの半径に等しい)回転軸からの力の作用線の垂直距離を増加させ、したがって、ガイドワイヤに高い通常の力を加えることなく、細いガイドワイヤに十分な回転モーメント(トルク)を作用させることを含んでもよい。
次に、いくつかの実施形態による、移動制御ユニットを概略的に示す図8を参照する。図8に示されるように、移動制御ユニットは、医療機器(ガイドワイヤ202など)の直線的な前進および/または回転運動を可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、医療機器202は、例えば、チャネルまたはシャフト(チャネル204として示される)によって画定されるような経路に沿って前進することができる。医療機器202の直線移動を可能にするために、移動制御ユニットは、直線駆動要素200を含んでよく、この直線駆動要素は、図8においてホイール/ディスク/リング206A、206Bとして示される2つ以上のスピン/回転要素を含んでよい。
図8に示されるように、複数のホイールは、その間に狭い空間を形成して、横に並べて配置されてもよい。医療機器202は、S字型、または実質的にS字型を形成するように、第1のホイール206Aの下を通過し、第2のホイール206Bの上を通過するように、ホイールの間に通されてもよい。こうにすることで、医療機器202は少なくとも部分的にホイールに接触しているので、ホイールを対向する方向にスピン/回転させることで、機器202が直線的に前進する。ホイール206Aおよび206Bの相対的なスピン方向は、医療機器202の直線的な移動の方向を決定することができる。
いくつかの実施形態では、移動制御ユニットは、回転駆動要素210をさらに含んでもよく、これは、直線駆動要素200の回転(例えば、方向212における)、ひいてはそこに絡み合った医療機器202の回転を可能にし得る。上記に詳述したように、S字型の経路におけるホイールの周りの医療機器の絡み合いを利用することによって、医療機器は、滑ることなく、またその長さに沿って曲げを形成することなく、その軸の周りに自由に回転することができる。いくつかの実施形態では、移動制御ユニットは、(プラットフォーム214として示される)プラットフォーム上に配置され/置かれ、ユニットの自由な回転を可能にする。
ここで、いくつかの実施形態による、医療機器の直線的な前進および/または回転運動のための移動ユニットを示す図である図9A~9Bが参照される。いくつかの実施形態では、図9A~9Bに示されるように、ガイドワイヤの直線移動および/または回転運動は、圧電アクチュエータの手段によって発生させてもよい。圧電素子は、印加された電圧の関数としてその幾何学的寸法を変化させるセラミック材料で構成される。圧電素子は、高周波数、例えば50~150kHzでの作動を可能にし、比較的大きな力を発生させることができ、それは素子の長さ(ストローク)の程度に線形相関する。圧電アクチュエータを自動医療デバイスに使用することは、その作動が医療用途では望ましくない磁場を発生させないので有利である。さらに、圧電アクチュエータは、MRIに適合している。いくつかの実施形態では、他のアクチュエータタイプ、例えば、電磁アクチュエータ(ソレノイド)、DCモータ、ステッピングモータまたはACモータが使用され得る。
いくつかの実施形態によれば、挿入デバイスは、2つの別々の部分/ユニット、直線移動を発生させるための第1の部分(以下「直線部分」ともいう)および回転運動を発生させるための第2の部分(以下「回転部分」ともいう)を含んでもよく、各運動タイプ、すなわち直線および回転を他から独立して発生させることを可能にする。また、2つの部分を順序よくまたは交互に作動させることにより、回転と直進を同時にさせる複合的な運動を発生させることもできる。
いくつかの実施形態では、直線部分はインチワームモータの形態であってもよく、図9Aに示されるように、3つの圧電アクチュエータで構成されてもよい。圧電アクチュエータ301、303は、通電したときに垂直軸に沿って延長(伸長)および弛緩(短縮)することによって、医療機器304(例えば、ガイドワイヤ)を把持するために用いられ、通電したときに水平軸に沿って伸長および短縮する圧電アクチュエータ302によって、動きが達成される。いくつかの実施形態では、圧電アクチュエータ301および/または303は、伸長時に、ガイドワイヤ304を静的要素に押し付けて、ガイドワイヤ304を把持する単一のアクチュエータを含んでもよい。他の実施形態では、圧電アクチュエータ301および/または303は、事実上、圧電アクチュエータの組であり、ガイドワイヤ304の対向する側に配置され、両方が伸長および弛緩してガイドワイヤ304をそれぞれ把持および解放する。直線部分の作動プロセスは、周期的なプロセスである。機器304を左から右へ移動させるために、例えば、図9Aに示されるように、まず、本実施例ではフォワードクラッチ圧電である圧電アクチュエータ303が機器を把持するように伸長する。次に、側方圧電である圧電アクチュエータ302が伸長され、その結果、圧電アクチュエータ1003は、機器とともに、右へ小距離を移動する。なお、圧電アクチュエータ302に電力が供給される場合、その伸長が左右対称になるように、圧電アクチュエータ302の中心は固定される。この段階では、本実施例ではアフトクラッチ圧電である圧電アクチュエータ301が弛緩状態であり、機器を把持していないので、圧電アクチュエータ303で把持されている機器は右方向に移動する。次に、圧電アクチュエータ301が機器を把持するように伸長し、続いて圧電アクチュエータ303が弛緩して機器の把持が解除される。次に、圧電アクチュエータ302を弛緩させる。次に、圧電アクチュエータ303が伸びて機器を再びグリップし、その後、圧電アクチュエータ301が弛緩される。
図9Bに示されるように、デバイスの回転部分/移動ユニットは、圧電アクチュエータ対306、307を含んでもよく、これらは、互いに平行に、対向する側で機器308に接触する。2つの圧電アクチュエータを反対方向309Aおよび309Bに伸長すると、機器が回転する。いくつかの実施形態では、クラッチ圧電アクチュエータ/対の少なくとも1つ、すなわち、圧電アクチュエータ301および/または圧電アクチュエータ303は、上述のように、デバイスの回転部分の一部であってもよく、デバイスの直線部分の一部であってもよい。他の実施形態では、追加の圧電アクチュエータ対が、ガイドワイヤを回転させるために使用されてもよい。
次に、いくつかの実施形態による、医療器具に直線移動および回転運動の両方を付与することができる例示的なデバイスの概略図を描いた図10を参照する。いくつかの実施形態において、直線移動は、図9A~9Bに関して本質的には上述したが、圧電モータ403によって(ガイドワイヤ408として示される)医療器具の方へおよびそれから離れるように動かされるクラッチとして機能する追加の圧電モータ404および405と共に、圧電モータ401、402、および403を用いてインチワーム様式で達成され得る。ガイドワイヤを時計回り(「CW」)に回転させるために、例えば、圧電モータ403は、圧電モータ404、405が対向する側でガイドワイヤを把持するまで、圧電モータ404、405をガイドワイヤ408に向かって動かすように弛緩/収縮される。圧電モータ405は次に伸長され(下方に移動され)、同時に圧電モータ404は弛緩/収縮され(上方に移動され)、ガイドワイヤを回転させる。その後、圧電モータ401はガイドワイヤを把持するように伸長され、圧電モータ403は、圧電モータ404および405をガイドワイヤから遠ざけることによってガイドワイヤの把持を解除し、元の位置へ移動させるように、伸長される。代替の実施形態では、追加の圧電モータが、圧電モータ403の代わりに、圧電モータ404および405の1つに結合され、ガイドワイヤに向かっておよびガイドワイヤから離れるようにその1つを移動させることができる。そのような実施形態では、ガイドワイヤの回転は、圧電モータ404および405の両方が、対向する方向に伸びる(または収縮する)ことによって達成されてもよい。利用される圧電アクチュエータは、例えば、ドイツのPI Ceramic GmbHによって製造されたPICMA(登録商標) Monolithic Multilayer PZTアクチュエータであってもよい。いくつかの実施形態では、回転圧電アクチュエータは、直線前進アセンブリ全体を回転させることができる。
ここで、いくつかの実施形態による、一方を他方に対して回転させることができる2つの同心円状の構成要素を有する移動制御ユニットを示す図11が参照される。図11に示されるように、移動制御ユニット500は、医療機器(ガイドワイヤ510など)の、任意の所望の方向505への直線移動(前進)を可能にするように構成された第1の移動制御要素502(圧電モータなど)を含む。第1の移動制御要素502は、内側同心円状構成要素530に固定されている(図12も参照)。移動制御ユニット500は、内側同心円状構成要素を、任意の所望の時計回りまたは反時計回り方向507に回転させることによって、第1の移動制御要素502の回転運動を可能にするように構成された第2の移動制御要素504をさらに含む。
さらに図11に示すのは、医療機器の近位端が専用のホルダ520に固定される、任意選択の設定である。いくつかの実施形態では、例えばガイドワイヤが二重同心ガイドワイヤ(すなわち、外側中空ワイヤの内腔内に配置された内側ワイヤ)を備えるとき、ホルダは、先端剛性などの医療機器のパラメータを制御できる機構を含んでもよく、これは、内側ワイヤを外側ワイヤに対して直線的に移動するように構成された少なくともアジャスタ/スライダ503を含む。さらに、追加の移動制御ユニット506が存在してもよく、これは、ホルダ520に取り付けられた機器を伴うホルダ520の回転に対する制御を可能にする。
次に、いくつかの実施形態による、複数の医療機器の移動を制御するための、移動制御ユニットのアセンブリを示す図12を参照する。図12に示されるように、移動制御アセンブリ600は、各ユニットが異なる医療機器の移動を作動および制御できるように構成されるように、共役で利用され得る2つの別々の移動制御ユニット602、604を、含む。
図12に示されるように、第1の移動制御ユニット602は、様々な移動要素を含み、本質的に図11に関して以上で詳述したように、第1の医療機器(ガイドワイヤ610など)の直線移動(前進)および/または回転運動を可能にする。第2の移動制御ユニット604は、様々な移動要素を含み、第2の医療機器(マイクロカテーテル612など)の直線移動(前進)および/または回転運動を可能にする。いくつかの実施形態では、第1の医療機器610の運動(直線および/または回転)は、第2の医療機器612の運動(直線および/または回転)と独立していてよい。
いくつかの実施形態では、第1の医療機器および第2の医療機器の(直線的および/または回転する)移動は、同期してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、図12に示されるように、第1の医療機器(例えば、ガイドワイヤ)は、第2の医療機器(例えば、カテーテル)の内腔を通過して前進してもよい。いくつかの実施形態によれば、本明細書に開示される移動制御ユニット、デバイスおよびシステムのいずれにおいても、モータ(例えば、DCモータ、ACモータ、ステッパモータなど)、電磁アクチュエータ(ソレノイド)、圧電アクチュエータ、空圧アクチュエータ、液圧アクチュエータなどを含むがこれらに限定されない、任意の適切なアクチュエータタイプが使用されてもよい。
図13は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムのブロック図である。
いくつかの実施形態では、ロボットシステム1301は、外科手術室での使用に適している。任意選択で、1つ以上のシステム構成要素(制御構成要素、撮像構成要素など)は、システムの残りの部分から物理的に分離されており、遠隔で使用することができる。
いくつかの実施形態では、システム1301は、1つ以上の外科器具(例えば、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、ガイドカテーテル、中間カテーテル、および/または他の細長い外科器具)を受容し、かつ、その移動を作動させるように構成される。
いくつかの実施形態では、システムは、受容した器具の直線移動(例えば、前進および/または後退)を駆動し、および/またはそこに受容した器具の回転運動(例えば、軸回転)を駆動するように構成される。いくつかの実施形態では、直線移動および回転運動は、同時に作動される。
いくつかの実施形態では、システム1301は、1つ以上の器具の動きを駆動するためのロボットデバイス1303を含む。いくつかの実施形態では、デバイスのハウジングは、以下の構成要素のうちの1つ以上を収容し、かつ/または、以下の構成要素、
- 1つ以上のモータ1305などの1つ以上のアクチュエータ、および任意選択でモータの関連するトランスミッション、
- システムによって受容された器具に動作可能に接触して器具を移動させる(例えば器具を前進、後退、回転させる)ように構成された、ホイールなどの器具移動要素1317であって、いくつかの実施形態では、器具移動要素は、モータ1305によって直接(例えば、接触によって)または間接的に(例えば、1つ以上の歯車または他の伝達を介して)駆動され、任意選択で、一部の器具移動要素のみがモータによって(直接的または間接的に)駆動され、他の器具移動要素は、器具の移動に応答して、および/またはモータ駆動の器具移動要素の移動に応答して移動する、器具移動要素1317、
- 操作信号を一般制御ユニット1309から受信、および/または、一般制御ユニット1309に送信するように構成された、コントローラ1307であって、一般制御ユニット1309は、遠隔制御デバイス、コンソール、システムベースに物理的に取り付けられた制御ユニット、またはそれらの組合せとして構成されてもよく、いくつかの実施形態において、ロボットシステムによって受容され操作される器具の操作(例えば、直線移動、回転)を調整するように構成される、コントローラ1307、
- 例えば、バッテリおよび/または主電源用接続手段を含む、電源供給手段1311、
- 感知手段1315であって、例えば、器具が挿入されたかどうか、器具の相対位置、器具移動要素(例えば、ホイール)の位置、器具移動要素の実際の動き(例えばホイール回転数を数えるカウンタによる)、他のシステムのセンサと通信するためのセンサ、および/または他の測定および/または表示、を検出するために構成された1つ以上のセンサであり、いくつかの実施形態では、センサは、例えば、モータ位置、モータ回転数などのモータ状態を検出するために構成され、光学センサ、圧力センサ、力測定センサ、速度センサ、電流を検出するためのセンサ、流量センサ、位置センサ(例えば、光学、磁気、電気位置センサ)など、様々なタイプのセンサが使用されてもよい、感知手段1315、
- メモリ1313であって、例えば、移動、回転、並進の速度、角度、偏向角などの器具の動きに関連するパラメータ、器具に作用する力の測定値、器具の剛性などの1つ以上のシステムセンサによって得られる指示値、患者の身体に関連し、挿入された器具によって感知されるパラメータ(例えば、心拍、血圧、温度、酸素化レベル、および/または他の感知されるパラメータ)などを保存するメモリ1313、
のうちの1つ以上に動作可能に接続される。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイス(本明細書では挿入デバイスとも呼ばれる)は、コンパクトであり、手術室の人員(例えば、看護師、外科医)に対する干渉および/または手術室の機器に対する干渉および/または患者に対する干渉を低減するように、寸法が十分に小さい。いくつかの実施形態では、デバイスのフットプリントは、500cm、250cm、180cm、または中間の、より大きい、またはより小さい面積より小さい。いくつかの実施形態では、デバイスの体積は、3500cm、2800cm、2000cm、または中間の、より大きい、またはより小さい体積より小さい。いくつかの実施形態において、デバイスの重量は、1.5kgより低い、1kgより低い、800gより低い、500gより低い、または中間の、より高い、またはより低い重量より低い。
いくつかの実施形態において、ロボットデバイスは、例えば箱形のコンパクトな構成を有する、実質的にブロック形である。他の構成は、円筒形構成、丸みを帯びた(例えばボール形)構成、サドル形、および/またはその他を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、システム1301は、統合された撮像モダリティ1319を含む。代替的に、システムは、既存の撮像モダリティに動作可能に取り付けられる(例えば、通信する)ように構成される。撮像モダリティは、例えば、X線透視、CT、コーンビームCT、CT透視、MRI、超音波、または任意の他の適切な撮像モダリティを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、システム1301は、デバイス303を患者に対しておよび/または手術用ベッドに対して相対的に配置するための取付具1321を含む。いくつかの実施形態では、取付具は、調整可能な固定具を備えるか、または調整可能な固定具に取り付けられるように構成される。任意選択で、患者に対する(例えば、身体入り口の位置に対する)および/またはベッドに対する、システムの高さおよび/または角度および/または距離が、調整可能である。
いくつかの実施形態において、システム1301は、例えばハンドルなどの器具の近位部分に動作可能に係合するためのアダプタ1323を備えるか、または係合するように構成される。
いくつかの実施形態では、アダプタは、1つ以上のモータ1305と、器具を動かすハンドルの1つ以上の構成要素との間の機械的な係合を画定する。例えば、アダプタは、1つ以上のモータまたは関連するトランスミッションを、スライド時に器具チップを偏向させるハンドルのスライダ構成要素、回転時に器具を回転させるハンドルのノブ構成要素、および/または他のハンドル構成要素に接続する。追加的または代替的に、アダプタ自体は、ハンドルの構成要素の動きを駆動するための1つ以上の統合されたモータを含む。
図14は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットデバイスを使用する一般的な方法のフローチャートである。
いくつかの実施形態では、例えば医師、外科医、および/または他の臨床担当者によって、手術することが決定される(1401)。いくつかの実施形態では、手術は、治療目的のためである。追加的または代替的に、手術は診断目的のためのものである。
いくつかの実施形態では、手術は、カテーテル操作を含む。いくつかの実施形態では、手術は、血管系へのおよび/または血管系を通るおよび/または他の非血管内腔構造への、1つ以上の器具の挿入を含む。器具の例は、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、急速交換カテーテル、ガイドカテーテル、バルーンカテーテル、ステントまたはコイル、アブレーション器具、中間カテーテル、吸引カテーテル、超音波カテーテル、圧力カテーテルおよび/または他の器具を含んでもよい。いくつかの実施形態では、手術は、内腔を介することをベースとする処置である。いくつかの実施形態では、手術は、オーバーザワイヤーをベースとする処置である。
いくつかの実施形態では、デバイスは、患者に対して配置される(1403)。いくつかの実施形態では、デバイスは、例えば固定具を介して、手術用ベッドに取り付けられる。いくつかの実施形態では、デバイスは患者に、例えば、患者の脚(例えば、大腿部)に、患者の腕に、および/または他の身体部位に取り付けられる。手術用ベッドおよび/または患者へのデバイスの取り付けは、ストラップ、バンド、剛性取り付け、および/または他の取り付け手段を用いて実施されてもよい。
いくつかの実施形態では、ベッドへの取り付けは、マットレスおよび/またはベッドのレールおよび/または床に対して安定化されたスタンドを使用して実施される。次に、システムは、例えば、スナップフィット機構、磁気手段、ストラップ(例えばベルクロ(登録商標))、および/またはその他を介して取り付けられることによって、スタンドに取り付けられることができる。いくつかの実施形態では、スタンドは、様々な大きさの患者および/または異なるベッドの高さ等と共に使用できるように、調整可能である。いくつかの実施形態では、デバイスの位置を設定するとき、高さ、身体への進入角度、患者に対するデバイスの位置合わせのうちの1つまたは複数が選択される。デバイスの位置は、患者の身体またはその一部に対して(例えば、手術用の進入点に対して)、および/または、手術用ベッドに対しておよび/または他の手術室機器、例えば撮像モジュールに対して画定することができる。
デバイスを患者の身体、例えば四肢および/または他の身体部分(例えば脚、腕(任意選択で手のスナッフボックス)、首、足など)に取り付けることの潜在的な利点は、デバイスが身体への入口開口部に近い位置に配置され得ることを含んでもよい。そのような構成では、デバイスと身体との間に延びる器具セグメントの長さが減少し、器具の長さをより効率的に使用することができる可能性がある。いくつかの実施形態では、デバイスは、例えば、デバイスが四肢に取り付けられたときに四肢から横方向に突出することなく、患者の四肢に適合するように十分にコンパクトである(例えば、デバイスは、患者の大腿部から横方向に延びない大きさである)。
いくつかの実施形態では、器具の装填が実行される(1405)。いくつかの実施形態では、器具の装填は、(例えば、患者および/またはベッドに対する)デバイスの位置が設定された後に行われ、代替的に、器具の装填は、デバイスの位置が設定される前に行われる。任意選択で、1つ以上の器具がデバイスに予め装填され、任意選択でデバイスと共に提供される。一例として、デバイスは、1つ以上の器具が既に装填されている状態で、滅菌パッケージで提供される。追加的または代替的に、器具は手術室で包装を解かれ、例えば看護師、技術者および/または他の臨床職員によってデバイスに装填される。いくつかの実施形態では、器具は、手術中に、例えば、誘導器具(例えば、ガイドワイヤ)から塞栓器具、カテーテルバルーン、および/または他の治療器具などの治療器具に切り替えるときに装填され、および/または交換される。
いくつかの実施形態では、デバイスは、例えば、器具と器具移動要素(例えば、ホイール、歯車、および/または他のアクチュエータ)との間に直接接触が形成されるように、器具移動要素と装填中の器具との間に遮蔽物(例えば、壁、ラップ、ドレープによる物理的分離)が存在しないかまたは必要とされないように構築されている。任意選択で、滅菌ドレープまたは他のカバーによる覆いは不要である。例えば、手術後に破棄される単回使用デバイスでは、永久的な構成要素を持たないために、滅菌ドレープによってデバイスおよび/または器具に接触するその特定の構成要素を覆う必要がない。デバイスが、分離またはカバーを用いずに、外科器具と直接係合するように構成されるデバイスの潜在的な利点は、より単純で、より効率的で、時間および/または費用効果の高い、準備工程および/または手術後の洗浄工程を含んでもよい。
あるいは、いくつかの実施形態では、デバイス(および/または、器具移動要素などのデバイスの選択された構成要素)は、滅菌ドレープまたはシースによって少なくとも部分的に覆われている。
いくつかの実施形態では、手術は、デバイスのユーザインタフェースを介して、ユニット内に受容された外科器具の動きを制御することによって実行される(1407)。デバイスによって制御される器具の例示的な操作には、器具の直線的な前進および/または後退、器具の回転(例えば、器具軸を中心としたロール)、器具のねじり、(例えば、器具の遠位先端を湾曲させることによる)器具の角度配向、(例えば、器具の遠位先端の)関節、器具の近位端から、例えば、遠位先端構造または内部配置を制御して剛性などの器具の機械特性を変えること、が含まれてもよい。
いくつかの実施形態では、器具の操作は、遠隔で行われる。任意選択で、外科医は、別の部屋からシステムを操作する。あるいは、外科医は、手術室に滞在し、ベッドに隣接して、またはベッドから遠く離れて、システムを操作してもよい。
いくつかの実施形態では、器具の操作は、例えば、ガイドワイヤがマイクロカテーテルの管腔内に延びるとき、一方の器具の動きが他方に影響を及ぼす可能性がある方法で、互いに取り付けられ、および/または互いに挿入され、および/または他の方法で組み立てられた器具の操縦を含む。そのような状況において、移動を制御することは、ガイドワイヤおよび/またはマイクロカテーテルの互いに対する「補償」移動を(ユーザ制御を介して、および/または移動の特定時にシステムによって自動的に)実施することを含む場合があり、これは、両者が組み立てられた構成で一緒に駆動されるとき(例えば、ガイドワイヤがユニットの器具移動要素の位置でマイクロカテーテルの内腔内にあるとき、器具が操作されるところで)必要とされる場合がある。一例では、マイクロカテーテルが前進または後退するとき、ガイドワイヤをマイクロカテーテルと共に移動させることなく指定された位置に保持することが望まれ得る。これは、例えば、両方の器具の直線移動機構を駆動するが、反対方向に駆動する(例えば、マイクロカテーテルを遠位に前進させる一方、ガイドワイヤを近位に後退させるようにガイドワイヤ機構を駆動する)ことによって実施することができる。一緒に使用される器具(マイクロカテーテルの管腔内に延びるガイドワイヤなど)の同期制御された動きの潜在的な利点は、例えば、器具の作動機構を逆方向に駆動することによって、一方の器具を前進させながら他方の器具を保持する能力、一方の器具を前進または後退させる一方で他方の器具が効果的にその場に留まること、を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、デバイス自体に(例えば、システムユニットおよび/またはベースに取り付けられた、画面および/またはボタンおよび/またはジョイスティックとして)、および/または別の医師コンソール上に、および/または別の遠隔制御デバイスに構成される。制御信号は、有線および/または無線通信(例えば、ネットワークベースの通信)を介してデバイスに通信され得る。
いくつかの実施形態では、デバイス(例えば、デバイスコントローラ)は、器具の挿入および/またはデバイスモータの較正のための装填モードと、器具の移動が実施される動作モードとを含むようにプログラムされる。
いくつかの実施形態では、デバイスまたはその特定の構成要素は、操作に続いて破棄される(1409)。任意選択で、デバイスは、全体として、任意選択でそれに装填された器具を含めて、破棄される。
図15は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットデバイスに複数の外科器具を装填する方法のフローチャートである。
いくつかの実施形態では、例えば本明細書に記載されるようなロボットデバイスが準備される(1501)。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、ガイドカテーテル、急速交換カテーテルおよび/または他の外科器具のような1つ以上の細長い外科器具が準備される(1503)。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤなどの器具の近位ハンドルは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる“ROBOTIC MANIPULATION OF A SURGICAL TOOL HANDLE”(PCT特許出願番号PCT/IL2020/051225)と題する共同出願PCTに記載されているように、指定アダプタまたはホルダ(1505)と係合状態に配置される。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、ロボットデバイスのガイドワイヤ駆動機構の指定されたシャフトに(遠位端方向からなど)通される(1507)。次に、シャフトを出る(デバイスのハウジングを存在する)ガイドワイヤの長さの少なくとも一部は、マイクロカテーテルの内腔に通される(1509)。
いくつかの実施形態では、(これはまだデバイスに物理的に取り付けられていない)マイクロカテーテルの近位端が、ハウジングからのガイドワイヤの出口ポートでデバイスに固定される(1511)。次に、(内部に受容された受容したガイドワイヤを含む)マイクロカテーテルの長さの少なくとも一部が、デバイスのマイクロカテーテル駆動機構の指定されたシャフトに通される(1513)。次に、マイクロカテーテルは、(内部に受容されたガイドワイヤと共に)ガイドカテーテルの内腔に通される(1515)。
任意選択で、ガイドカテーテルは、ガイドカテーテル駆動機構によって受容または係合され、この機構は、デバイスのハウジングに外部から操作可能に結合されるか、あるいは、デバイス内部に統合されてもよい。
次に、いくつかの実施形態では、1つ以上の器具が患者の体内に導入され(1517)、デバイスを用いて操作される。
例示的な使用において、ロボットデバイスは、ガイドワイヤおよび任意選択でマイクロカテーテルを装填される。任意選択で、ガイドカテーテル(その遠位部分)が患者の体内に手動で挿入される。次に、ロボットデバイスは、ガイドカテーテルの近位端に隣接して配置され、ガイドカテーテルは、(任意選択で、ガイドワイヤが受容されるマイクロカテーテルと共に)ガイドカテーテルの内腔に挿入される。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル内腔への挿入は、シール要素を介して行われ、これは、ロボットデバイスの一体型部分であってもよいし、代替的に、これとは別個のものであってもよい。次に、いくつかの実施形態では、ユーザは、ガイドカテーテルの近位端をロボットデバイスに接続する。この時点から、ガイドカテーテルの内腔内でのガイドワイヤおよび/またはマイクロカテーテルの操作(例えば、直線的な前進/後退、および/または回転)、および任意選択でガイドカテーテルから(例えば、血管の内腔に)出る際の操作が、(例えば、遠隔操作インタフェースを介して)デバイスを使用してロボット的に実施され得る。いくつかの実施形態では、例えばある限られた範囲でのガイドカテーテルの直線的な前進および/または後退も、ロボットデバイスを用いて実施される。
図16A~Dは、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムの遠隔制御デバイスの様々な構成である。
いくつかの実施形態では、遠隔制御デバイスは、ユーザ、例えば医師によって手動で保持されるように形成される。任意選択で、遠隔制御デバイスは、操作中に撮像の結果を示すスクリーンなどの視覚的補助のユーザの視界を遮ることなく、ユーザによって保持されるのに十分に軽量かつ小型である。いくつかの実施形態では、遠隔制御デバイスは、ユーザの掌によって把持され、および/またはユーザの指によって係合されるような形状の1つ以上の部分を含む。
いくつかの実施形態では、遠隔制御デバイスは、モジュラロボットシステムと通信する。いくつかの実施形態において、通信は、例えばWi-fi、赤外線、Bluetooth(登録商標)、RF、および/または他の無線モジュールを介して行われる、無線である。
いくつかの実施形態では、遠隔制御デバイスは、モジュラロボットシステムのコントローラを含むか、またはコントローラと通信している。いくつかの実施形態において、システムによって受容された器具の操縦は、遠隔制御デバイスを介して実行される。遠隔制御デバイスによって制御される器具の移動および/または他の操作の例は、器具の直線的な前進および/または後退、器具の軸方向の回転、器具遠位先端の制御、移動速度、固有の器具機能の制御(例えば、バルーンカテーテル内のバルーンの膨張/収縮、ステントの展開および/または前進)、および/または他の器具操作を含んでもよい。
遠隔操作デバイスを介して制御され得る他の機能は、例えば、器具内腔へのおよび器具内腔を通る材料(例えば造影剤、洗浄液)の自動注入、組み立てられたシステム全体の直線移動および/または角度運動(例えば、取付具に対して組み立てられたシステムのスライド)、システムの安全停止、システムのオン/オフ作動、システムまたは特定の構成要素への電力供給、および/または他のシステム機能、を含む。
図16A~Bは、遠隔操作デバイス1601の第1の例を示し、図16C~Dは、遠隔操作デバイス1603の第2の例を示す。いくつかの実施形態では、デバイスは、押しボタン1605、ジョイスティックハンドル1607、手動スライダ1609、回転ノブ1611などのうちの1つ以上の形態のインタフェースを含む。
いくつかの実施形態では、遠隔制御デバイスは、現在の制御に関してユーザに通知するため、および/またはユーザからコマンドを受信するためなどの画面を含む。
いくつかの実施形態では、遠隔制御デバイスは、器具の迅速な後退のためのインタフェース(例えば、ボタン)を含む。そのようなインタフェースは、緊急時、デバイス故障などの場合、および/または、器具を新しい器具と交換するためなどの器具の計画的な後退のために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、遠隔制御デバイスはモジュール式である。任意選択で、特定のボタンおよび/または付加的なインタフェースは、選択的に取り付けられる(および/または、その使用を可能にするために露出される)。例えば、(ガイドカテーテル受容ユニットがシステム上に取り付けられている場合、)ガイドカテーテルの移動を制御するためのボタンは、必要なときにのみ使用できるように露出される(例えば、取り外し可能または移動可能なカバーの下に配置される)。別の例では、1つ以上のシステム接合部を介した材料の注入を制御するためのインタフェースは、遠隔制御デバイスに取り付けられ、および/または必要なときに使用するためにカバーが外される。
遠隔制御デバイスは、本システムから離れた位置で操作されてもよい。任意選択で、遠隔制御デバイスは、別の部屋にいる外科医によって操作される。任意選択で、遠隔操作デバイスは、(ベッドに隣接して、またはベッドから離れた位置にある)手術室にいる外科医によって操作される。
いくつかの実施形態では、遠隔制御は、例えば、以下に説明するような、携帯電話、タブレット、コンピュータなどで使用するための画面インタフェースとして構成されてもよい。
図17は、いくつかの実施形態による、手術用ロボットシステムに関連する画面インタフェースの概略的な一例である。
いくつかの実施形態では、例えば本明細書に記載されるような遠隔制御デバイスに追加的または代替的に、システムと通信する画面インタフェース1701が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、画面インタフェースは、(デバイス、および/または撮像手段、および/または医師、および/または病院システムなどからの)データの受信、データの提示、ロボットデバイスとの間のコマンドの送受信、および/またはその他、のために構成される。
いくつかの実施形態では、画面インタフェースは、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、携帯電話アプリケーションとして、および/またはその他で構成されてもよい。
この図に示すユーザインタフェース画面は、器具移動タイプ(例えば、ガイドワイヤ回転、ガイドワイヤ前進/後退、マイクロカテーテル前進/後退、ガイドカテーテル回転、ガイドカテーテル前進/後退)、ガイドワイヤ先端制御(例えばガイドワイヤ先端の偏向)、器具速度および/または移動方向(例えば、「ターボ」モードを使用して速度を上げること、高速または部分的に高速後退を開始すること)、緊急停止(デバイス故障、医療緊急事態などの場合、いくつかの実施形態では、緊急停止ボタンはロボットデバイスへの電力供給を停止する)、2つ(またはそれ以上)の器具を一緒に動かす制御、例えば、システムおよび/または器具と共に使用されるデバイスおよび/または付加的な付属品を含む付属品の制御、ポートからの材料の注入のような、器具移動のカスタム制御、バルーンの膨張、ステントの拡張、先端曲率、器具剛性、を含むロボットデバイスによる器具の操作に関連する機能例および/または表示例を提示するが、これらに限定されない。
図18A~Bは、いくつかの実施形態による、ロボットデバイスの異なる図である。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイス1801は、患者に隣接して(例えばベッドに取り付けられて)、および/または、患者に、例えば、患者の四肢(例えば患者の大腿部)に配置される形状および大きさである。図示の例では、デバイス1801は、サドル形状の底部1803を有するコンパクトなハウジング1802から構成される。任意選択で、サドル形状部分は、患者の四肢、ベッドのレール上、指定された取付具(例えば、平面上に配置するための平面底部を有する取付具、図示せず)、および/またはその他に着座する形状および大きさにされる。いくつかの実施形態において、ハウジングの第2の部分1805は、サドル底部から延び、第2の部分は、1つ以上の器具駆動機構を収容する。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは次のようにデバイス1801に装填される。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤの近位部分(例えばハンドル)は、任意選択で、蓋1809によって覆われた、アクセス可能な区画1807内に受容される(区画1807はまた、ここでは「アダプタ」または「ホルダ」と呼ばれることがある)。任意選択で、1つ以上のガイドワイヤハンドル構成要素の操作は、ハンドルと係合する(例えば、ハンドルのスライド、ハンドルの回転ノブ、および/または他のハンドル構成要素と係合する)1つ以上の移動体によって、区画1807内で実行される。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤのより遠位部分(ハンドルに隣接する)は、開口部1813を介して区画1807から出る。次に、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤのさらにより遠位部分(任意選択で、ガイドワイヤの最遠位端)は、次に、入口開口部1811を介してデバイスのハウジング内に挿入され、挿入されたガイドワイヤは、その駆動機構の指定されたシャフト(図示せず)内に受容される。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、任意選択でハウジングの対向する壁から、開口部1815を介して再びハウジングを出る。いくつかの実施形態では、開口部1815の位置は、マイクロカテーテルの近位端のための固定点としても機能する。任意選択で、マイクロカテーテルは、ノブ1817および/または他の適切な突起に通され、ハウジングに固定される。ガイドワイヤが開口部1815を通って出るとき、それはマイクロカテーテルの内腔内に受容される。
いくつかの実施形態では、マイクロカテーテルは、(内部に延びるガイドワイヤと共に)開口部1819を介して、マイクロカテーテル駆動機構の指定されたシャフトに挿入されるように、ハウジングの外部で(例えば、「U」字型に)湾曲される。その後、マイクロカテーテルは(内部のガイドワイヤと共に)、開口部1820を介して、反対側の壁でハウジングの外に出る。
いくつかの実施形態では、デバイスのハウジングは、器具長、器具幅(例えば直径)などの器具の大きさの考慮事項に影響されることなく、器具駆動機構を収容するためにのみ形状および大きさを決められる。任意選択で、ハウジングは、器具駆動機構を内部で保護する一方で、器具自体のみが、ハウジングの外部で視認可能および/または接触可能なままである。任意選択で、駆動機構は視認不能である。このような構造の潜在的な利点は、器具駆動機構が(例えば、不要な接触によって)損傷するリスクを低減することを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、ハウジング自体の中に延びる器具の部分は、器具の全長の25%より少ない、20%より少ない、10%より少ない、5%より少ない、または中間、より大きい、またはより小さい割合となる。駆動機構を収容し、器具の長い部分を内部に受容する必要がないハウジングの潜在的な利点は、小さな寸法および/または小さな重量を有する比較的コンパクトなハウジングを可能にすることを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、ハウジングは、蓋のような取り外し可能なまたは可動な部分を含む。任意選択で、蓋は、緊急時および/またはロボットの故障時に、例えば、手動で器具を解放するために開かれる。あるいは、蓋は、器具を交換する必要がある場合に開けられる。
いくつかの実施形態では、蓋の開放は、デバイスモータを初期(ホーム)位置および/または向きに自動的に戻す。任意選択で、器具の作動機構、例えば器具が受容される指定されたシャフトは、シャフトに沿って延びるスロットが開いた蓋の方向に上向きになるように整列されるように回転される。デバイスのハウジングの蓋の開放時にモータおよび/または器具のシャフトが自動的に整列されることの潜在的な利点は、器具の調整および/またはその機構からの取り外しのために器具により容易に接近することができることを含んでもよい。
(代替的に平面として形成され得るサドル形状の底部を含まない)デバイスの上部1805の例示的な寸法は、12cmより少ない軸方向の長さ1821、7cmより少ない幅1823、9cmより少ない高さ1825を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、ハウジング1802は、プラスチック、アルミニウム、複合材料などの比較的軽量でありながら耐久性のある材料で形成される。任意選択で、材料は、廃棄されたデバイス(例えば、単回使用デバイス)が少なくとも部分的にリサイクルされ得るように、リサイクル可能である。
図19A~Bは、いくつかの実施形態による、ガイドカテーテル駆動ユニットを含む、またはそれに取り付けられた手術用ロボットデバイスを概略的に示す。
図19A~Bは、異なる形状のハウジングを有するロボットデバイスを示す図である。図19Aは、図18A~Bで上述されたような、平面的な表面を画定する取り付け部1921に着座するロボットデバイスのハウジング1900を示す。を示す。正方形または長方形の断面プロファイルを有する、実質的に箱形のハウジング1902を示す。
いくつかの実施形態において、ガイドカテーテル駆動機構1901は、ロボットデバイスに動作可能に結合するように構成された別個の付加的なユニットとして、例えば、デバイスのハウジング1903に付設されるように構成される。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル駆動ユニットは、(例えば、開口部1905を介して)ハウジングを出るマイクロカテーテルが、ガイドカテーテルユニットに装填されたガイドカテーテルの内腔に入るような仕方で、ハウジングに取り付けられる。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテルユニットのハウジングへの取り付けは、(例えば、デバイスのハウジングおよびガイドカテーテル駆動ユニットのハウジングのそれぞれの突起およびくぼみを介する)干渉嵌合結合、(例えば、図19Aに示されるように、レール1906を含む)スライド取り付けの1つ以上による。
いくつかの実施形態では、レール1906は、ガイドカテーテル駆動ユニット1901をデバイスのハウジング内に位置する1つ以上のモータに移動可能に結合させ、例えば、モータがガイドカテーテルを動かすためのユニットの前後移動を駆動する。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル駆動機構は、ガイドカテーテルの直線移動および/または回転運動(すなわち、ロール)を駆動するように構成される。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル駆動機構は、ロボットデバイスに電気的に接続し、そこから電力供給を受けるように構成される。あるいは、ガイドカテーテル駆動ユニットは、独立した電源(例えば、バッテリ)を含む。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル駆動ユニットは、スナップフィット接続、干渉フィット接続、ピンおよびソケット、および/または他の適切な機械的結合によるなどの機械的接続を介してロボットデバイスに接続する。
あるいは、いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル駆動機構は、ロボットデバイスのハウジングの内部にあり、ロボットデバイスの一体的な部分を形成している。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル駆動機構は、選択された距離範囲内でガイドカテーテルの直線移動を駆動するように構成され、例えば、3cm、5cm、10cmの距離、または中間、より長いまたはより短い距離を、カテーテルを前進および/または後退させるように構成される。いくつかの実施形態では、これは、患者に予め挿入されたガイドカテーテルの位置の微調整を提供する。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル内のマイクロカテーテルがガイドカテーテルと共に移動することを確実にするように、マイクロカテーテル駆動機構は、その移動を補償するように制御され、例えば、マイクロカテーテルはガイドカテーテルと反対方向に移動するように作動させられる。任意選択で、マイクロカテーテル内のガイドワイヤは、単一ユニットとしてマイクロカテーテルと共に移動し、独立した作動を必要としない。
図20A~Cは、いくつかの実施形態による、ガイドカテーテル駆動ユニットの分離機構の一例、ガイドカテーテル駆動ユニットハウジングの一例、およびロボット外科システムに組み立てられたガイドカテーテル駆動ユニットの一例である。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル機構(図20A参照)は、直線移動を駆動するためのモータ2001、および回転を駆動するためのモータ2003などの1つ以上のモータを含む。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル2005の近位部分は、コネクタ2009で取り付けられる。いくつかの実施形態では、動作において、モータ2001は、リードねじ2007を回転させ、それによってコネクタ2009を前進または後退させ、それによってガイドカテーテル2005を前進または後退させる。いくつかの実施形態では、モータ2003は、コネクタ2009と共に直線的に移動する。
いくつかの実施形態では、モータ2003の作動は、コネクタ2009を回転させ、それによって、ガイドカテーテル2005を回転(ロール)させる。
図20Bは、ガイドカテーテルユニット2000の外観図である。いくつかの実施形態では、ユニットは、細長いハウジング2011を備え、(図20Aに示されるような)リードねじ2007は、ハウジング全体に延びている。いくつかの実施形態では、ハウジングは、ガイドカテーテル内腔に通じる1つ以上のポートを備える。例えば、材料(例えば液体薬剤、生理食塩水など)をガイドカテーテルの内腔に、および内腔を通して注入することができる注入ポート2010が挙げられる。
いくつかの実施形態において、ハウジング2011は、ロボットデバイスに取り付けるための形状を有する。一例では、ハウジングは、ロボットデバイスの外部ハウジングに対して傾くことができ、および/または、ロボットデバイスのハウジングで画定されたそれぞれの凹部またはくぼみ内に受容されることなどによって、少なくとも部分的に接続される当接部2012を画定する。
図20Cは、ロボットデバイス2013に接続されたガイドカテーテルユニット2000を示す。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテルユニットは、デバイスのハウジング2015の外壁に結合される。任意選択で、ガイドカテーテルユニットは、患者への挿入方向に遠位方向に延びる。
この例でさらに示されるように、ガイドワイヤ2019は、ガイドワイヤホルダ2021から、ガイドワイヤ駆動機構の指定されたシャフト内に延び、次にガイドワイヤは、マイクロカテーテル2027の固定点としても機能する2025でハウジングを出て、ガイドワイヤはマイクロカテーテル内腔に入る。次に、マイクロカテーテルは、2029においてデバイスのハウジングに入るように曲げられ、マイクロカテーテル駆動機構の指定されたシャフト内に受容される。マイクロカテーテルは、(中に受容されたガイドワイヤと共に)ハウジングを出ると、ガイドカテーテルユニット2000によって保持され操作されるガイドカテーテル2005の内腔内に受容される。
図21A~Cは、いくつかの実施形態による、ロボット外科システムによって作動される器具の回転(ロール)および/または直線移動を作動させるための機構を示す。
いくつかの実施形態では、図21Aの例示的な機構に示されるように、指定されたシャフトに挿入されたガイドワイヤ2101は、互いに対向するように配置され、それらの間を通過するガイドワイヤに接触する少なくとも1対の駆動ホイール2103によって係合される。器具の直線移動を駆動するためのモータ2105は、ホイールの回転を作動させ、回転方向に応じて、ガイドワイヤを近位方向または遠位方向に軸方向に移動させる。
いくつかの実施形態において、モータ2107は、第1の歯車2109の回転を駆動するように構成され、この歯車は、次に(歯車2109に隣接またはその上に配置された)第2の歯車2111と干渉して、第2の歯車2111を回転させる。いくつかの実施形態では、第2の歯車2111の回転は、駆動ホイール2103およびリニアモータ2105を含むアセンブリの回転を生じさせ、アセンブリを(中に保持されたガイドワイヤと共に)全体的に回転させる。
いくつかの実施形態では、歯車2109が回転すると、ガイドワイヤのホルダ2121を回転させ、ガイドワイヤを回転(ロール)させる。したがって、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤの回転(ロール)は、ガイドワイヤに沿った2つの位置、ホルダ2121における第1の位置と、ガイドワイヤと共に全体として回転される駆動ホイールおよびリニアモータを含むアセンブリにおける第2の位置とで行われる。ガイドワイヤに沿った2つの位置でガイドワイヤを回転させることの潜在的な利点は、任意選択で1つの位置が湾曲部に近接し、他が湾曲部に対して遠位である場合、例えば、両方の位置での回転の同期した作動によって、任意選択で単一のモータによって両方の位置の回転運動を実行することによって、回転中のガイドワイヤのねじれを低減することを含んでもよい。
ガイドワイヤの長さに沿った2つの位置でガイドワイヤの回転を同じ単一のモータを用いて(例えば、歯車2109を動かすモータ2107を介して)駆動することの潜在的利点は、例えば、モータの方向および/または速度および/または作動タイミングの間の同期を必要とし得る異なるモータを用いて2つの(またはそれ以上の)位置で回転を駆動することと比較して、ガイドワイヤの回転に対する制御の改善を含んでもよい。2つの異なるガイドワイヤ長さ位置で回転を駆動するために同じ単一モータを使用する別の潜在的な利点は、よりコンパクトで小型のデバイスのハウジングを提供することを含んでもよい。
さらに、または代替的に、歯車2109の回転は、(ホルダ2121を回転させないこと等によって)ガイドワイヤを直接回転させず、(歯車2111が歯車2109によって回転されるように)歯車2111によって回転されるアセンブリの点からのみ開始するガイドワイヤの回転を作動させる。
いくつかの実施形態では、アセンブリの現在の向き(例えば、回転方向)に関係なくモータに電流を供給するために、1つ以上のスリップリングが使用される。例えば、リール2117およびベース2119で構成されたスリップリングは、駆動ホイールおよびリニアモータアセンブリへの第2の歯車2111の取り付け部に配置される。いくつかの実施形態では、スリップリングは、リニアモータへの電気的結合を維持し、アセンブリの回転方向に関係なくリニアモータを作動させることができるようにする。
図21Bに示す別の例示的な構造では、回転を駆動するモータおよび/またはモータからの回転を伝達する歯車2113は、駆動ホイールのアセンブリおよび/または直線移動を駆動するモータ2105および/または器具が受容されるシャフトと直接インタフェース接続してもよい。一例では、歯車2113は、アセンブリと同様の長軸に沿って配置される。
いくつかの実施形態では、歯車2113は、ガイドワイヤが通過するスロット2123を備えて形成される。任意選択で、スロット2123は、ガイドワイヤが受容される指定シャフト2127内のスロット2125の直接の延長を形成する。いくつかの実施形態では、スロットは、歯車円周の5度、10度、20度の円弧に沿って延びている。歯車を通るスロットの潜在的な利点は、作動機構からのガイドワイヤの取り外しが容易になることを含んでもよい。
図21Cは、ガイドワイヤの直線移動を駆動するシャフト2127およびホイール2103を含む作動アセンブリを示す断面図である。いくつかの実施形態では、シャフト2127は、ガイドワイヤが受容される細長い内腔2129を画定し、内腔はスロット2125と連通している。いくつかの実施形態では、シャフト2127の内壁は、内腔2129内のガイドワイヤがホイールの間の経路に正しく導かれる(そしてそこから出る)ように、ホイールの輪郭(例えば曲率2128を参照)に一致するように構築される。いくつかの実施形態では、内腔2129は、ガイドワイヤをホイールの間に直接入れるために、ホイールの外側の輪郭に近接して延びている。
いくつかの実施形態では、ホイール2103は、スロット2125によって画定される平面に対して実質的に垂直である平面上に配置される(横たわる)。
あるいは、ホイールは、スロット2125によって画定される平面と平行な平面上に配置されてもよい。
ホイールの輪郭に一致するように構成されたシャフトの潜在的な利点は、ガイドワイヤが駆動ホイールの間の経路に送り込まれる(およびそこから出る)際のガイドワイヤの制御を改善することを含んでもよい。別の潜在的な利点としては、ガイドワイヤがその指定経路から外れる滑りおよび/または他の移動の危険性を低減することが挙げられる。
ガイドワイヤの直線移動を駆動するためのホイールを含み、ガイドワイヤの回転を発生させるために全体として回転するように構成されたアセンブリの潜在的な利点は、直線移動を回転運動中に実行できる(またはその逆)ことを含んでもよい。直線移動および回転が同じ物理的位置(ロボットデバイス内部)で作動される二重運動アセンブリの別の潜在的な利点は、例えば、2つの離間した機構がそれぞれ直線移動および回転運動を駆動し、ガイドワイヤがそれらの間に延びる必要がある場合に生じ得る滑りまたは他の望ましくないガイドワイヤの移動を減少させることを含んでもよい。ある機構が回転を作動させ、別の間隔をあけた機構が直線移動を作動させる離間した機構では、ガイドワイヤの回転が回転機構と直線移動機構の間でガイドワイヤの滑りを引き起こすことがある(またはその逆に、ガイドワイヤの直線移動が回転機構からの滑りを引き起こすこともある)。間隔を空けて配置された別個の機構の別の欠点は、アイドル部位での摩擦の誘発(すなわち、現在使用されていない機構で器具セグメントに摩擦を加えること)の可能性であり、これは、他の機構が作動している間に一方の機構の係合を解除するある種の解除機構を必要とする場合がある。
図22は、いくつかの実施形態による、ガイドワイヤの移動を駆動する機構の例示的な配置を示す図である。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤの回転は、2つ以上の機構によって実施される。任意選択で、ガイドワイヤに係合する2つ以上の機構は、ガイドワイヤの回転(ロール)を引き起こすように構成される。そのような状況では、2つの機構は、例えば、ガイドワイヤがねじれたりよじれたりしないように、同期して制御される。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ近位部分またはハンドルは、ハンドルを全体として回転させるために回転させるか、および/またはガイドワイヤの回転(ロール)(任意選択で、ガイドワイヤの遠位先端のロール)を発生させる回転可能ノブ(図示せず)などのハンドル構成要素を作動させることによってガイドワイヤの回転を発生させるのに適したアダプタまたはホルダ2201内に保持されている。ガイドワイヤは、ハウジングから出るまで、回転する軸2203に沿ってホルダ2201から延びる。ガイドワイヤがハウジングに再び入るとき、回転(および、この例では直線移動)を作動させるのに適した第2の機構を通過させることができる。第2の機構、例えば図21Bに示すような機構は、ガイドワイヤが延びる軸2205を中心としたガイドワイヤの回転(ロール)を作動させるように構成されてもよい。任意選択で、軸2205は、軸2203と平行であり、器具の作動が行われる平行経路を画定する。あるいは、軸2205および2203に沿って画定される器具の経路は平行ではなく、例えば、互いに相対的に内向きに角度をなす(“angle in”)または外向きに角度をなす(“angle out”)。
いくつかの実施形態では、機構は、コンパクトなハウジング内に収まるように、同様の高さおよび/または軸方向の長さまで延びている。
図23A~Bは、いくつかの実施形態による、器具の湾曲部を調整することによって器具の長さおよび/または位置を制御することに係る模式図およびフローチャートである。
いくつかの実施形態では、図23Aに概略的に示されているように、ロボットデバイス2302によって操作される器具2301は、2つの位置の間に延びる器具のセグメント2307が調整(伸張するまたは短縮)できるように、互いに(デバイスの長さに沿って)離間した2以上の位置2303、2305で係合される。いくつかの実施形態において、複数の位置2303、2305は、ロボットデバイスのハウジング2302に対する器具2301の取り付け点を画定し、一方、セグメント2307は、デバイスの外部に(すなわち、デバイスのハウジングの外部に)延びる。
いくつかの実施形態では、複数の位置2303、2305は、例えば、図示のような「U」字型の湾曲に、セグメント2307の曲がりまたは湾曲を引き起こす方法で、互いに対して相対的に配置される。一例では、複数の位置2303、2305は、横に並んで配置される。
あるいは、複数の位置2303、2305は、並んで配置されていない。
いくつかの実施形態では、器具の長さを制御するために、湾曲部(例えば、「U」字型)の大きさを変え(例えば、拡大または収縮し)、湾曲部のピークとデバイス2302のハウジングとの間の最大距離2309を変化させる。
いくつかの実施形態において、(例えば、曲率半径2310によって画定されるような)湾曲部の程度は、器具の直線移動(例えば、器具が前進または後退する範囲)および/または器具の手動装填によって設定され、器具の長さの特定のセグメントがシステムに装填される。いくつかの実施形態では、湾曲部の程度は、器具の全長に依存する。
いくつかの実施形態において、器具のハウジングへの取り付け点間の距離2312は、器具の曲率半径2310の関数である。任意選択で、距離2312は、器具を曲げることができる最小曲率半径の2倍である。
いくつかの実施形態では、器具のための入口および出口開口部が形成されるハウジングの壁の範囲などのハウジング2302の寸法は、器具の曲率半径に応じた大きさであり、例えば、器具の最小曲率半径の少なくとも2倍であるが、デバイスによる操作を意図した器具の最小曲率半径の5倍、6倍、8倍、10倍または中間、より大きいまたは小さい倍率を超えない。
いくつかの実施形態では、ハウジングの最大寸法(ハウジングの幅またはハウジングの高さなど)は、5~10cm、8~20cm、12~40cmまたはその中間、より長いまたはより短い。
いくつかの実施形態では、デバイスは、器具との2つ以上の係合位置を含み、複数の位置の間に複数の湾曲部(例えば、「U」字湾曲部)を形成することを可能にする。
複数の位置の間に延びる器具セグメントが長さ調整可能であるような複数の器具係合位置を画定するデバイスの潜在的な利点は、操作される器具の長さに対する制御を改善することを含んでもよい。任意選択で、ロボットデバイスのハウジングからの最後の出口と患者の体内の目標点との間に延びるセグメントなどの最遠位器具セグメントの長さが制御され、それによって、器具遠位先端位置の細かい制御を潜在的に可能にすることができる。いくつかの実施形態では、体内の目標点に向かって器具を前進させると、ハウジングの外部の器具の湾曲部の大きさが減少し、逆に、目標点から器具を後退させると、湾曲部の大きさが増加する。
複数の器具係合位置を画定し、その間に延びる器具セグメントの長さを調整できるデバイスの別の潜在的な利点は、様々な長さの器具を受容し操作する能力を含んでもよい。
複数の位置の間に延びる器具セグメントが長さ調整可能であるように器具係合位置を画定するデバイスの別の潜在的な利点は、湾曲部セグメントがデバイスのハウジングの外部に延び、器具の長さによって実質的に影響を受けない比較的小さな寸法(例えば、軸方向の長さ)のデバイスを潜在的に可能にし、小さな寸法のコンパクトなハウジングを可能にすることを含んでもよい。
図23Bのフローチャートは、図23Aの図によって説明される機構の一例である。いくつかの実施形態において、器具の近位端は、ロボットデバイスに固定される(2321)。例えば、器具のハンドルは、デバイスの指定されたアダプタまたはホルダによって受け取られ、および/またはデバイスの指定されたアダプタまたはホルダに取り付けられる。この取り付けは、例えば上述したように、第1の係合位置と呼ばれることがある。いくつかの実施形態において、器具のより遠位部分は、ロボットデバイスに通されるか、または挿入される(2323)。例えば、器具のより遠位部分は、操作機構の指定されたシャフトに通される(例えば、ガイドワイヤが、器具移動ホイールによって係合されるように挿入される)。この第2の取り付け部は、例えば、上述したように、第2の係合位置と呼ばれることがある。
次に、任意選択で、器具の近位端の固定位置と器具の(例えば、器具移動ホイールによる)係合位置との間に延びる器具セグメントの長さを調整する(2325)。
図24は、いくつかの実施形態による、器具の長さを調整することができる器具の配置を画定するシステム構成を示す図である。
示される一例では、ガイドカテーテルユニット2403を含むおよび/またはそれに結合されるロボットデバイス2401は、ガイドワイヤ2405、マイクロカテーテル2407、およびガイドカテーテル2409を受容し、移動を駆動するように構成される。いくつかの実施形態では、この一例に示されるように、ガイドワイヤのみの湾曲部2411、および湾曲したマイクロカテーテルの内腔の中を延びるときのガイドワイヤの湾曲部2413の、2つの「U」字型の湾曲部2411、2413が、システムを通過した器具によって画定される。いくつかの実施形態では、湾曲部2413の大きさの変化は、湾曲部から遠位にあるセグメントにおけるマイクロカテーテルおよびガイドワイヤの共同移動をもたらす。いくつかの実施形態では、マイクロカテーテルの移動(前進または後退)により、湾曲部2413の大きさが変化する。
図24で観察され得るように、デバイスのハウジング2402(すなわちハウジングの複数の壁)は、器具がハウジングによって画定された内側デバイス空間へおよび/またはそこから通過する以下の開口部を画定する。いくつかの実施形態において、ガイドワイヤ2405の近位端部分は、デバイスに対してホルダ2404で固定され、ガイドワイヤは、次に開口部2406でハウジングに入り、開口部2408を介して出る、ここで開口部2408は任意に、ハウジングの、開口部2406を画定した壁に対向する壁に配置される。いくつかの実施形態では、マイクロカテーテル2407の近位部分は、ホルダ2410でデバイスに固定され、そこでもガイドワイヤがマイクロカテーテルの内腔内に受容される。次に、いくつかの実施形態では、マイクロカテーテルは、開口部2412でハウジングに入り、開口部2412に対向するハウジングの壁に任意選択で構成される開口部2414でハウジングから出る。
図25は、いくつかの実施形態による、システムの器具移動駆動機構を概略的に示す図である。
いくつかの実施形態では、この例に示されるように、器具移動機構は、互いに平行に配置され、例えば、横に並べられる。器具移動機構が互いに平行である(および任意選択で同様の軸方向範囲に沿って整列される)ことの潜在的な利点は、機構全体に延びる器具が調整可能に湾曲することができ、したがって、可変器具長を提供することを含んでもよい。器具移動機構が互いに平行である(および任意選択で同様の軸方向範囲に沿って整列している)ことの潜在的な利点は、これらの機構を収容するデバイスのハウジングが、器具の実際の長さによって決定されない比較的小さくコンパクトな寸法で維持され得ることを含んでもよい。
本明細書に示される器具移動機構は、ガイドワイヤ2502を保持し、任意選択で回転させるための機構2501(例えば図21Aの説明を参照)と、例えば、ホイール2505の組を含む、ガイドワイヤの直線移動を作動させるための機構2503と、例えば、ホイール2509の組を含む、マイクロカテーテル2508の直線移動を作動させるための機構2507と、を含む。
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤの回転は、機構2501、2503の一方または両方において、任意選択で(デバイスコントローラによるような)同期の下で実施されてもよい。
図26A~Bは、いくつかの実施形態による、システムによって受容された器具を選択的に係合するための弾性要素(例えば、ばね)を含むデバイス構成の例である。
いくつかの実施形態において、弾性要素(例えば、ばね、バンド)は、駆動ホイールをデバイス内に受容された器具に向かって移動させ(例えば、押し)、ホイールを器具と密接に接触させるように配置され、構成される。追加でまたは代替的に、弾性要素は、デバイス内に受容された器具を駆動ホイールと動作可能に接触するように動かす(例えば、押す、中央寄せする)ように配置され、構成される。
図示の例では、ばね2601は、駆動ホイール2605を保持するレバー2603に取り付けられ、ばねに力が作用すると、レバーはホイールを器具と接触するように動かす。いくつかの実施形態では、力は、蓋の閉鎖のようなハウジングの部分の閉鎖または移動によってばねに及ぼされる。いくつかの実施形態では、ばねは、例えば、器具の取り外しを可能にするために、ホイールを器具から遠ざけるためにレバーを後退させるように構成される。任意選択で、蓋(またはハウジングの他の部分)が開けられるかまたは別様に動かされるとき、ばねが引っ張られ、それによってホイールを器具から遠ざける。
いくつかの実施形態では、ばねは、特定の器具または器具の大きさ(例えば器具の直径)に対して選択された力を及ぼすように、例えば、ある厚さの器具と接触してホイールを配置するように、予め構成される。
図27は、いくつかの実施形態による、2つ以上の細長い外科器具を操作するために構成されたロボットデバイスの概略ブロック図である。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイスのハウジング2701の壁は、細長い外科器具のための2705、2707などの少なくとも2つの異なる経路が画定される内部ボリューム2703を画定する。いくつかの実施形態では、経路は、例えば、壁2709および壁2711のようなハウジングの2つの対向する壁の間で、内部ボリュームを横切って延びている。任意選択で、ハウジングは、例えば、実質的に長方形の断面プロファイルを有する細長い形状であり、経路は、ハウジングの長さに沿って延びている。
いくつかの実施形態では、経路の各々は、ハウジングの壁に形成された入口開口部と、ハウジングの反対側の壁に形成された出口開口部との間に延在する。図示の例では、経路2705は、壁2709に形成された入口開口部2713と壁2711に形成された出口開口部2715との間に延び、経路2707は、壁2711に形成された入口開口部2717と壁2709に形成された出口開口部2719の間に延びている。
いくつかの実施形態では、ハウジングの壁に形成された開口部は、それを通過させる外科器具に応じた形状および/または大きさにされる。例えば、丸みを帯びた(例えば円形の)開口部は、ガイドワイヤまたはマイクロカテーテルなどの円筒形の器具を嵌め込むための大きさであり、開口部の直径は、任意選択で器具の直径よりも5%、10%、25%または中間、より高いまたはより小さい割合で大きくならないようにされる。いくつかの実施形態では、開口部は、2つ以上の器具を通過させるための大きさである。任意選択で、開口部プロファイルは、楕円形(例えば楕円体)、矩形、スロット形状および/またはその他である。いくつかの実施形態では、単一の細長いスロットが、両方の内部経路のための開口部として機能する。
いくつかの実施形態では、単一の器具が、ハウジングの内部ボリュームへの入口開口部を通過し、それぞれの出口開口部を介してハウジングを出る。代替的にまたは追加的に、いくつかの実施形態では、伸縮自在に配置された複数の器具(例えば、マイクロカテーテルの内腔内に設けられたガイドワイヤなどの2つの器具)が、同じ入口開口部を一緒に通過し、それぞれの出口開口部を介してハウジングから一緒に出て行く。したがって、そのような例では、第1の器具が第1の内部経路を通過し、ハウジングから第2の器具の内腔に出て、両器具の伸縮式アセンブリが第2の内部経路を通過する。いくつかの実施形態では、器具の伸縮配置は、両方の器具がそれらの内部経路を通過した後に、例えば、ガイドワイヤおよび急速交換カテーテルのそれぞれが内部経路に位置するそれぞれの作動アセンブリを独立して通過した後にガイドワイヤとインタフェース接続することができる急速交換カテーテルの場合、ハウジングの外部で発生する。
いくつかの実施形態では、経路は、同様の平面内、例えば、同様の水平面内、同様の垂直面内、ハウジングの複数の壁の間に斜めに延びる同様の平面内に延びる。いくつかの実施形態では、経路は、平行な軸に沿って延びる。平行軸間の距離2721は、例えば、3~12cm、2~10cm、5~9cmまたは中間、より長いまたはより短い距離の範囲であってよい。
あるいは、ある実施形態では、経路は平行ではなく、例えば、ある経路は対向する壁の間に直接延び、別の経路は対角線または他の間接的な経路をとる。
いくつかの実施形態では、開口部の位置を除いて、ハウジングは密閉されている。任意選択で、ハウジングは、取り外し可能または移動可能なカバーまたは蓋を含む。いくつかの実施形態では、ハウジングは、少なくとも一部が開放されており、例えば、上面のない箱のような形状である。
いくつかの実施形態において、器具を操作するため、および/またはその動きを駆動するために器具と係合するすべての構成要素は、ハウジングの内部ボリュームの中に完全に内包され、これらの構成要素の少なくともいくつかは、器具のために画定された経路に沿って配置されている。いくつかの実施形態において、これらの構成要素は、例えば、図21B~Cに記載された器具移動要素のような作動アセンブリを含む。
いくつかの実施形態では、示されるように、複数のモータ2722、2723は、作動アセンブリを駆動するように構成され、例えば、各アセンブリの器具移動要素2725(例えば、ホイール)を駆動するように構成される。いくつかの実施形態では、モータおよび器具移動要素は、器具のために画定された経路に沿って配置される。いくつかの実施形態では、2つ(またはそれ以上)の経路の作動アセンブリは、横に並んで整列される。作動アセンブリが横に並んで整列されることの潜在的な利点は、対向する複数の壁2733、2735の間の短いまたは最小の(任意選択で、デバイスの幅または高さである)距離2728を可能にすることを含んでもよい。一例では、距離2728は、15cm、12cm、10cmまたは中間、より長いまたはより短い距離よりも小さい。
いくつかの実施形態では、2つ以上の経路の作動アセンブリは、同様の軸方向範囲を有する(または、ある軸方向範囲を越えて延在しない)。作動アセンブリが互いに相対的に配置され、および/または一定の軸方向範囲を越えて延びないような大きさにされることの潜在的な利点は、複数の壁2709と2711との間の(任意選択でデバイス長である)距離2730が、移動駆動構成要素を含むために必要となる最小の軸方向範囲に維持され得ることを含んでもよい。一例では、距離2730は、10cm、7cm、12cmまたは中間、より長いまたはより短い距離よりも小さい。いくつかの実施形態では、複数のモータ2722、2723も、作動アセンブリの軸方向範囲内に、作動アセンブリに近接して配置され、デバイスのコンパクトな設計を促進する。モータを作動アセンブリに近接して、潜在的に作動アセンブリの少なくとも一部と接触して配置する能力は、例えば、作動アセンブリ、モータ、および操作される外科器具の間に障壁(例えば、無菌保護または遮蔽物)が必要ないことにより提供される。
いくつかの実施形態では、2つ以上の経路の作動アセンブリは、ハウジングの複数の壁によって画定される、同じ共有内部ボリューム内に配置される。いくつかの実施形態では、2つ以上の経路の移動駆動構成要素の間に障壁(例えば、内壁、遮蔽物、ドレープなど)は存在しない。いくつかの実施形態では、複数の作動アセンブリとそれらによって操作される器具との間に障壁(例えば、内壁、遮蔽物、ドレープなど)は存在しない。
代替的に、いくつかの実施形態では、部分的な仕切りまたは障壁が提供される。例えば、デバイスのハウジングは、内部ボリュームを完全に塞がない内壁または突起を含み、経路の少なくとも一部の領域が互いに連通している状態を残してもよい。
いくつかの実施形態では、内部経路の作動アセンブリ(例えば、器具が受容されるシャフトおよび/または器具の直線移動を駆動するホイールを含む作動アセンブリ)は、異なる内部経路、例えば隣接経路の作動アセンブリに露出される。
いくつかの実施形態では、複数の経路の作動アセンブリは、シャーシ上に互いに対して配置され、保持される。任意選択で、シャーシは、その周囲に対して露出し、開放されており、例えば、ハウジングが提供されない。
いくつかの実施形態では、経路の作動アセンブリは、少なくとも部分的に、内部経路内の器具の動きを制限し、例えば、経路内に受容された器具の横方向の動きを制限する。例えば、細長い経路によって画定された想定限界の外への器具の移動が制限される。いくつかの実施形態において、器具は、例えば、細長いシャフト(作動アセンブリのシャフトなど、例えば、シャフト2127、図21B)のスロット内に受容され、経路を通ってチャネル化される。代替的にまたは追加的に、経路は、複数の対向するホイール対の間に生成される経路によって画定される。
いくつかの実施形態では、経路を通って延びることに加えて、器具は、1つ以上の追加の固定位置(本明細書では「固定点」、「係合点」とも呼ばれる)においてデバイスを係合させる。いくつかの実施形態では、固定位置は、ハウジングの外部、ハウジングの内部、または部分的にハウジングの内部および部分的にハウジングの外部に位置するホルダ(2727、2729など)を含む。いくつかの実施形態において、固定位置は、器具をハウジングに、および/または、1つ以上の他の器具に結合する。例えば、固定位置2729において、経路2705を通って延びる第1の細長い外科器具2731(例えば、ガイドワイヤ)は、固定位置2729においてハウジングに結合されている第2の細長い外科器具2733(例えば、マイクロカテーテル)内部の内腔に入っている。いくつかの実施形態において、器具2731の近位端は、固定位置2727においてハウジングに結合される。
いくつかの実施形態では、固定位置2727は、器具2731の近位ハンドル、例えば、曲げおよび/または剛性の点で器具の遠位部分を操作するハンドルを収容するように形作られ構成される。いくつかの実施形態では、追加のモータ(図示せず)は、2つの位置を通して器具2731を回転させるように構成され、そのうちの1つは、(例えば、固定位置2727における)器具のハンドルであり、他方は器具のより遠位な領域である。例えば、器具2731の一部と関連する作動アセンブリを回転させることによって器具2731を回転させるように構成されたモータは、任意選択で、歯車システムを介して器具のハンドルにも動作可能に接続されている。このように、モータは、これらの2つの異なる位置から同時に器具を回転させるように構成される。器具に沿った2つの異なる位置で同じモータによってロール運動を開始するための利点は、器具に加えられるトルクを強化し、作動アセンブリに見出されるその把持位置での器具の滑りのリスクを排除することを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、器具のハウジングとの固定位置(2727など)と、器具を内部ボリュームに導く入口開口部(2713など)は、ハウジングの同じ壁上に位置し、器具のハウジングの外に見出される部分が湾曲部、例えば、U字湾曲部を形成する。いくつかの実施形態では、例えば図23A~Bに記載されているように、U字湾曲部の程度は動的に調整可能である。任意選択で、(器具移動要素、例えば、ホイールを介して)器具を直線的に移動させると、ハウジングの壁の外部側に対するU字湾曲部の程度が変化する。
いくつかの実施形態では、湾曲部は、デバイスのハウジングの同じ壁からおよび同じ壁へ延びる経路に沿って画定される。
なお、図示の例では、ハウジングは鋭利な角と直線的な壁で構成されるが、例えば、丸い角、湾曲した壁を含む、他の構成も想定される。
いくつかの実施形態では、各経路の作動アセンブリの(例えば、モータを介した)作動は、コントローラ2735によって制御される。いくつかの実施形態では、各経路の構成要素は、独立して、しかしなお同期した方法で制御される。
いくつかの実施形態では、コントローラ2735は、外部デバイス、例えば、本明細書に記載されるような遠隔制御デバイスによって遠隔的に制御される。
図28は、いくつかの実施形態による、非限定的にガイドワイヤおよびマイクロカテーテルのような、伸縮配置のために構成された2つ以上の細長い外科器具を操作するためのロボットデバイスを概略的に示し、第1の細長い器具は、第2の細長い器具の内腔内に少なくとも部分的に延在している。
いくつかの実施形態では、ロボットデバイス2801は、それらの間に内部ボリューム2805を形成する複数の壁を備えるハウジング2803を具備する。いくつかの実施形態では、デバイスによって受容され操作される器具2810、2813が、少なくとも部分的に内部経路に沿って延びるように、2つ以上の内部経路が内部ボリュームの内部に延びている。
いくつかの実施形態では、内部経路の各々は、経路の位置に配置され、例えば、経路の少なくとも一部に沿って軸方向に延びる作動アセンブリを含む。いくつかの実施形態では、2806、2807などの作動アセンブリは、器具を直線的に移動させるように構成され、例えば、器具を前進および/または後退させるように構成された1または複数の組のホイールである。代替的または追加的に、2806などの作動アセンブリは、例えば、器具をその間に把持するホイールの組を回転させることによって、器具をロール方式で移動させるように構成される。
いくつかの実施形態において、作動アセンブリは、複数のモータ、例えばモータ2811、2808、2809に動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、モータは、作動アセンブリを動作させて、そこに受容した器具の直線移動を発生させるように構成される。代替的または追加的に、モータは、任意選択で、器具の関連する作動アセンブリのロール運動を全体として発生させることによって、受容した器具のロール運動を、発生させるように構成される。例えば、モータ2809は、任意選択で歯車システムを介して直線移動機構2807に動作可能に接続され、モータ2811と共に直線移動機構2807を回転させ、それによって直線移動機構2807内に把持されている器具2810をロールさせるように構成される。器具と共に直線移動機構全体を回転させるための潜在的な利点は、関連する歯車システムの簡素化、および直線移動とロール移動を共にさせる同時操作の可能性である。モータと作動アセンブリとの間に無菌障壁が存在しないことにより、いくつかの実施形態において、モータ2811を直線移動機構2806と共に回転させることが可能になる。
図示の例では、第1の細長い外科器具2810(例えば、ガイドワイヤ)は、例えば、ハウジングへの入口開口部2814とハウジングからの出口開口部2816との間の第1の内部経路に沿って延びている。
いくつかの実施形態では、器具2810の直線移動はモータ2811によって駆動され、器具2810の回転はモータ2809によって駆動され、両方とも内部経路の位置に(例えば、内部ボリュームを横切る経路によって画定される想定軸に沿って)位置し、構成される。
いくつかの実施形態において、ハウジングからの器具2810の出口開口部2816において、器具2810は、第2の細長い外科器具2813、例えば、マイクロカテーテルの内腔内に伸縮自在に受容される。器具2813は、順番に、入口開口部2815でハウジングに入り、第2の内部経路に沿って出口開口部2817まで延び、器具2810はその内部で延びている。
いくつかの実施形態において、器具2813の直線移動は、作動アセンブリ2807によって駆動される。
いくつかの実施形態では、作動機構と複数のモータはすべて同じ内部ボリュームを共有し、その間に障壁または他の物理的な分離がない。
図29は、例えば、ガイドワイヤ、マイクロカテーテル、およびガイドカテーテルなどの3つの伸縮自在に配置された細長い手術器具を受容するために構成されたロボットデバイスの別の例示的な実施形態を概略的に示している。
いくつかの実施形態において、ロボットデバイス2901は、内部ボリューム2905を有するハウジング2903を備え、入口開口部2914および出口開口部2916は、それらの間に、第1の細長い外科器具2910を受け入れるための第1の内部経路を画定し、入口開口部2915および出口開口部2917は、それらの間に、第2の細長い外科器具2913を受け入れるための第2の内部経路を画定している。
いくつかの実施形態では、作動アセンブリ2906、2907は、内部経路に沿って配置され、器具を前進、後退、および/または回転させることの少なくとも1つのために、そこに受容された器具と接触するように構成される。いくつかの実施形態では、モータ2909、2911、2908などの複数のモータが、内部経路に近接して配置され、作動アセンブリに動作可能に接続されている。いくつかの実施形態では、モータおよび作動アセンブリは、例えば、それらの間を循環する空気を遮断する障壁なしに、内部経路を収容する同じ内部ボリューム内に見出される。
いくつかの実施形態において、作動アセンブリ2907およびモータ2908によって例示されるように、1つのモータのみが、細長い外科器具2913を前進または後退させるために作動アセンブリに動作可能に接続される。いくつかの実施形態において、2つ以上のモータが、作動アセンブリ2906およびモータ2909、2911によって例示されるように、作動アセンブリに動作可能に接続される。この例では、モータ2909、2911は、細長い外科器具2910を前進、後退、および回転するために作動アセンブリ2906に動作可能に接続される。任意選択で、モータ2909は、複合体2904を回転させることによって器具2910を回転させ、複合体2904は、少なくとも作動アセンブリ2906およびモータ2911を備える。
いくつかの実施形態において、細長い外科器具2910の近位端は、固定位置2920に固定される。いくつかの実施形態において、固定位置2920は、器具2910の近位端に任意選択で見出されるルアー(図示せず)に取り付けるように構成された突起を含む。あるいは、固定位置2920は、器具2910の近位端に任意選択で見出されるハンドル(図示せず)を収容する大きさおよび形状の空洞を備える。いくつかの実施形態において、器具2910の近位端は、アダプタ2950に動作可能に接続されており、このアダプタは、いくつかの実施形態において、例えば、アダプタで受容される器具の近位ハンドル部分の回転によって、器具をその長手軸の周りに回転させる。例えば、少なくともこれら2つの異なる位置から器具2910の回転作動を引き起こすために、アダプタ2905に動作可能に接続され、同時に複合体2904に動作可能に接続されたモータ2909を介して示され、例示されるように、いくつかの実施形態において、回転運動を誘発するためにアダプタに動作可能に接続されるモータは、より遠位の位置で器具に関連する作動アセンブリに動作可能に接続される同じモータである。
いくつかの実施形態では、固定位置2920と入口開口部2914との間の器具2910にU字型湾曲部が形成される。いくつかの実施形態において、器具2910が作動アセンブリ2906において直線的に移動されたとき、それは、任意選択で遠位部分が患者の体内に導入されたときに、器具2910の遠位端2930を前進または後退させる。いくつかの実施形態において、器具2910が前進または後退すると、U字型湾曲部の最大点とハウジング2903との間の距離が短縮または伸長される。U字型湾曲部がハウジング2903の外側に形成されることの利点は、ハウジングの大きさがこの距離を収容する必要がなく、デバイスが、デバイスの大きさに依存せずに、器具の長さの範囲を誘導することが可能であることである。
いくつかの実施形態において、1つの細長い外科器具の固定位置は、出口開口部2916と重なる固定点2922に示され例示されるように、別の細長い外科器具の出口開口部に見出され、そのようにして、器具2913が固定位置2922に接続されるとき、細長い外科器具2910を、出口開口部2916を通してハウジング2903から直接細長い外科器具2913の内腔へ出させる。
いくつかの実施形態において、器具2910のための第2のU字型湾曲部および器具2913のための第1のU字型湾曲部は、固定位置2922と入口開口部2915との間に形成される。いくつかの実施形態において、器具2913の遠位端2940を前進または後退させるとき、器具2910および器具2913の両方は、共同湾曲部の最大点とハウジング2903との間の距離を伸張または短縮するように移動される。いくつかの実施形態において、(器具2910の)遠位端2930を移動させずに(器具2913の)遠位端2940を直線的に移動させることが望まれる場合、モータ2911は、両方の器具に影響を与えるモータ2907の移動とは反対の方向に器具2910を直線的に移動させ、それによって、器具2910の遠位端2930が、効果的に定位置に立つようにさせる。
いくつかの実施形態では、ハウジング2903の外側から固定位置に接続された細長い外科器具(例えば、ガイドカテーテル、またはシース)は、ハウジング2903の内部に存在するモータによって操作されるように構成されており、例えば、固定位置2917に接続された細長い外科器具2919は、直線移動および回転運動用のモータ2928、2929にそれぞれ動作可能に接続された作動アセンブリ2927によって直線的に動かすことが可能である。いくつかの実施形態において、複数のモータ2928、2929とともに作動アセンブリ2927は、すべて、複数のモータ2909、2911、および2908と同じ内部ボリュームに存在し、それらが作動可能に接続されている複数の作動アセンブリ2906および2907と同じ内部ボリュームに存在する。そのような例示的な実施形態では、少なくとも5つのモータが、複数の細長い外科器具2910および2913の内部経路と同じ内部ボリューム内に存在する。
いくつかの実施形態において、固定位置2924は、伸縮自在に配置された複数の細長い外科器具2910、2913が出口開口部2917を通ってハウジング2903を出て細長い外科器具2919の内腔に直接入るように、出口開口部2917と重なる。いくつかの実施形態において、作動アセンブリ2927は、器具2913のものと同じ内部経路に沿って配置される。
本明細書で使用される場合、用語「挿入デバイス」および「医療デバイス」、「ロボットデバイス」、「ロボットシステム」、「デバイス」、「システム」などが互換的に使用され得る。いくつかの実施態様では、デバイスはシステムの一部として扱われる。
本明細書で使用する場合、「医療機器」および「医療器具」、「外科器具」、「細長い器具」等の用語は、互換的に使用することができる。
本開示を通じて説明されるいくつかの例は、主に患者の血管へのガイドワイヤの挿入に関するものであるが、これは単純化の理由だけで行われ、本開示の範囲は、ガイドワイヤの挿入のためのデバイスだけに限定されず、追加の医療器具/器具、例えば、マイクロカテーテル、バルーンカテーテルなどの挿入を含むことができる。さらに、本開示の範囲は、血管への医療器具の挿入に限定されず、尿道、胃腸管、気管などの他の体腔への医療器具の挿入を含んでもよい。本願明細書および特許請求の範囲において、「含む」および「有する」という語、並びにその形態は、その語が関連付けられるリストにおける部材に限定されるものではない。
用語「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有している」、およびそれらの活用形は、「含んでいるがこれに限定されない」ことを意味する。
用語「~からなる」は、「~を含み、~に限定される」という意味である。
用語「本質的に~からなる」は、組成物、方法または構造体が、追加の成分、ステップおよび/または部品を含むことができるが、追加の成分、ステップおよび/または部品が、請求された組成物、方法または構造体の基本的かつ新規な特性を実質的に変えない場合にのみ、そのことを意味する。
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数参照のものを含む。例えば、用語「化合物」または「少なくとも1つの化合物」は、それらの混合物を含む複数の化合物を含むことができる。
本願を通じて、この発明の様々な実施形態は、範囲形式で提示されることがある。範囲形式での説明は、単に便宜上および簡潔さのためであり、本発明の範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の説明は、その範囲内の個々の数値だけでなく、すべての可能な部分範囲を具体的に開示したとみなされるべきである。例えば、1~6という範囲の記述は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの部分範囲と、例えば1、2、3、4、5、6などのその範囲内の個々の数値を具体的に開示したものと見なされるべきである。これは、範囲の広さに関係なく適用される。
本明細書において、数値範囲を示す場合、その範囲内の引用数字(小数または整数)を含むことを意味する。本明細書では、第1の指示数字と第2の指示数字との間の「範囲に亘っている/範囲に亘る」、および第1の指示数字「から」第2の指示数字「まで」の「範囲に亘っている/範囲に亘る」という表現は、互換的に用いられ、第1および第2の指示数字とその間のすべての分数および整数の数字を含むことを意味する。
本明細書で使用する「方法」という用語は、化学、薬学、生物学、生化学および医学の専門家が知っている、または知っている方法、手段、技術および手順から容易に開発される方法を含むが、これらに限定されない指定されたタスクを達成するための方法、手段、技術および手順を意味する。
本明細書で使用される場合、用語「治療する」は、状態の進行を中止、実質的に抑制、減速もしくは逆転させること、状態の臨床的もしくは審美的な症状を実質的に改善すること、または状態の臨床的もしくは審美的な症状の出現を実質的に防止することを含む。
明確さのために、別々の実施形態の文脈で記載されている本発明の特定の特徴も、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の様々な特徴は、別々に、または任意の適切な部分的な組み合わせで、または本発明の任意の他の説明された実施形態において好適に提供されることもできる。様々な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、その実施形態がそれらの要素なしでは動作しない場合を除き、それらの実施形態の本質的な特徴と見なされることはない。
本発明は、その特定の実施形態と関連して説明されてきたが、多くの代替案、修正および変形が当業者には明らかであろうことは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲の主旨および広い範囲内に入るすべてのそのような代替案、修正および変形を包含することが意図される。
本明細書で参照されるすべての刊行物、特許および特許出願は、参照により本明細書に組み込まれることを参照時に個々の刊行物、特許または特許出願が具体的かつ個別に記載されているかの如く参照によりその全体が組み込まれることが、出願人の意図するところである。さらに、本願における任意の文献の引用または特定は、当該文献が本発明の先行技術として利用可能であることを自認するものと解釈してはならない。セクションの見出しが使用されている限り、それらは必ずしも限定的であると解釈されるべきではない。さらに、本願の如何なる優先権文書も、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。

Claims (20)

  1. 2つ以上の細長い外科器具を少なくとも部分的に受容しているときに、前記2つ以上の細長い外科器具の移動を駆動するためのコンパクトなロボットデバイスであって、
    共有内部ボリュームを画定する複数の壁を含むハウジングであって、前記ハウジングは、前記共有内部ボリューム内に、
    前記2つ以上の細長い外科器具のそれぞれの少なくとも一部を収容するための少なくとも2つの内部経路と、
    複数のモータと、
    2つ以上の器具作動アセンブリであって、前記2つ以上の作動アセンブリの各々は、前記2つ以上の内部経路の1つの位置に構成され、前記2つ以上の作動アセンブリの各々は、前記複数のモータのうちの少なくとも1つによって駆動され、前記2つ以上の作動アセンブリの各々は、前記2つ以上の細長い外科器具が前記少なくとも2つの内部経路にそれぞれ少なくとも部分的に受容されているときに、前記2つ以上の細長い外科器具の少なくとも1つと動作可能に接触し、前記細長い外科器具を前進、後退、および/または回転の少なくとも1つをさせるように構成された、2つ以上の器具作動アセンブリと、
    を内包するハウジングを備える、ロボットデバイス。
  2. 前記共有内部ボリュームは、前記複数のモータを前記2つ以上の作動アセンブリから分離する内部障壁を有しない、請求項1に記載のロボットデバイス。
  3. 前記複数のモータを前記2つ以上の作動アセンブリから分離する壁、ドレープ、遮蔽物、または無菌保護がない、請求項2に記載のロボットデバイス。
  4. 前記2つ以上の内部経路の各々は、入口開口部と出口開口部との間で前記内部ボリュームを横切って延び、前記入口開口部と前記出口開口部とは、前記デバイスのハウジングの対向する複数の壁に構成され、前記内部ボリュームと連通している、請求項1から3のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  5. 前記作動アセンブリの各々は、複数のホイール対を備え、各ホイール対は、その間に前記内部経路を画定するように配置された対向するホイールの組を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  6. 前記対向するホイールの少なくともいくつかは、前記内部経路内で前記細長い外科器具を前進および後退させるために回転し、前記細長い外科器具の長軸を中心として前記細長い外科器具を回転させるように構成される、請求項5に記載のロボットデバイス。
  7. 前記器具作動アセンブリが、両方とも前記ハウジングの前記複数の壁の内側に閉じ込められ、そして前記2つ以上の細長い外科器具の一部のみが、前記デバイス内に受容されたときに、前記ハウジングから少なくとも1cm離れる距離まで前記ハウジングの前記壁から外側に延びる、請求項1から6のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  8. 前記2つ以上の細長い外科器具の少なくとも1つの近位端を前記ハウジングに固定するために、前記ハウジングの壁の外部に少なくとも1つの固定位置が画定され、一方、前記細長い外科器具のより遠位部分が、前記2つ以上の内部経路の1つの内部で前記ハウジングの内部に受容される、請求項1から7のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  9. ハウジングからの出口開口部を通って前記内部ボリュームから出る細長い外科器具が、前記2つ以上の細長い外科器具のうちの第2の細長い外科器具の近位端の内腔に導かれ、2つの細長い外科器具の伸縮配置を形成するように、前記少なくとも1つの固定位置が、前記ハウジングからの前記出口開口部に位置する、請求項8に記載のロボットデバイス。
  10. 前記少なくとも1つの固定位置が、前記少なくとも1つの細長い外科器具の近位ハンドルを収容するように形作られ構成された空洞を画定する、請求項8に記載のロボットデバイス。
  11. 前記内部ボリュームが2800cmより小さく、かつ、前記デバイスが850gより少ない重量を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  12. 前記ハウジングの寸法は、30cmより短い高さ、30cmより短い幅、30cmより短い長さを含み、前記少なくとも2つの内部経路の各々は、前記長さに沿って軸方向に延びる、請求項1から11のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  13. 前記2つ以上の細長い外科器具は、ガイドワイヤおよびマイクロカテーテルを含み、前記ガイドワイヤは、前記マイクロカテーテルの内腔を通って少なくとも部分的に延びるように構成される、請求項1に記載のロボットデバイス。
  14. 前記2つ以上の作動アセンブリを駆動するための前記複数のモータを制御するように構成されたコントローラを備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  15. 前記コントローラは、外部の遠隔操作デバイスによって遠隔操作される、請求項14に記載のロボットデバイス。
  16. 前記2つ以上の細長い外科器具のうちの1つ以上が、前記内部経路内に受容されたとき、前記ハウジングの前記壁から外側に延び、前記デバイスのハウジングの外部に湾曲部を形成する、請求項1から15のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  17. 前記作動アセンブリの各々が、前記細長い外科器具が通って延びるための前記内部経路の長さの少なくとも一部に沿って軸方向に延びる専用の細長いシャフトを備える、請求項1から16のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  18. 第3の作動アセンブリを備え、前記第3の作動アセンブリは、前記ハウジングに結合され、前記ハウジングの内部に存在するモータによって作動されて、第3の細長い外科器具を動かす、請求項1から17のいずれか一項に記載のロボットデバイス。
  19. 請求項1に記載のロボットデバイスと、
    ガイドワイヤであって、前記ガイドワイヤの少なくとも一部が前記少なくとも2つの内部経路の1つに沿って延びるように前記デバイスに装填するための、ガイドワイヤと、
    マイクロカテーテルであって、前記マイクロカテーテルの少なくとも一部が前記少なくとも2つの内部経路のうちの第2のものに沿って延びるように前記デバイスに装填するための、マイクロカテーテルと、
    を備える、キット。
  20. 請求項1に記載のロボットデバイスと、
    ガイドカテーテルの移動を駆動するための付加的なユニットであって、前記ロボットデバイスの前記ハウジングに機械的に取り付け可能な付加的なユニットと、
    を備える、外科手術システム。
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