JP2022164847A - アンテナユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】互いに周波数帯の異なる無線通信信号を送受信できる小型のアンテナユニットを提供する。【解決手段】アンテナユニット1は、多層誘電体基板の第1の面に配列した、第1の周波数帯の信号に共振する複数の第1のアンテナ素子と、多層誘電体基板の第1の面、又は、第1の面と平行な第2の面に配列した、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する複数の第2のアンテナ素子と、を備える。さらに、第1のアンテナ素子に入出力される第1の入出力信号と、第2のアンテナ素子に入出力される第2の入出力信号と、のどちらかを選択するスイッチと、スイッチで選択された信号を合成又は分配する合成/分配器と、を備える。多層誘電体基板の第1の面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の第1のアンテナ素子のうち、少なくとも1の第1のアンテナ素子の実装領域を、1の第2のアンテナ素子の実装領域が内包する。【選択図】図1

Description

本発明は、アクティブアレイアンテナで複数の周波数帯の無線通信信号を送受信するアンテナユニットに関する。
複数の衛星と通信し、ゲートウェイ局としても機能する地上局は、複数の周波数帯に対応した送受信機と大型の反射鏡アンテナを用いることにより、単一の通信装置を異なる周波数帯で共用することができる。この場合、使用する周波数帯を時間的に切り替えることで、複数の周波数帯を用いた衛星通信を実現している。
一方、航空機を含む移動体が、異なる周波数帯を用いて複数の衛星と通信する場合、設置面積の制約があるため、広帯域の送受信機及び大型のアンテナを設け、周波数帯を切り替えて使用することは困難であった。また、周波数資源の逼迫に伴い、衛星通信回線の利用帯域が変化している。このため、既存の周波数帯の送受信機及びアンテナに加えて、新たに追加される帯域の利用のために送受信機とアンテナの追加を要する場合があるが、設置面積の制約により追加の設置が困難であった。
設置面積が小さい通信装置を実現するため、1つの誘電体基板上に2つのアンテナを実装する方法が提案されている。(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載のデュアルモードパッチアンテナは、誘電体基板上に、矩形の直線偏波用のパッチを形成し、このパッチに、四辺形の開口を設けて、開口内に、円偏波用の四辺形パッチを設けている。これにより、第1の周波数では直線偏波パッチアンテナとして動作し、第1の周波数より高い第2の周波数では円偏波パッチアンテナとして動作することができると説明されている。
特許第3344467号公報
衛星通信システムにおいて、多数のアンテナ素子を配列し、アンテナ素子と接続した増幅器と移相器を調整することにより、ビームの指向制御を行うと共に空間的に電力合成するアクティブアレイアンテナ(Active Array Antenna)が用いられている。
アクティブアレイアンテナを用いた衛星通信システムにおいて、限られた設置面積内で、周波数帯の異なるアンテナ素子を配列し、また、各アンテナでの送受信信号を増幅し、移相する送受信回路を設置する必要があり、小型化及び低コスト化の実現が困難であった。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、互いに周波数帯の異なる無線通信信号を送受信できる小型のアンテナユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のアンテナユニットは、2以上の実装面を有する多層誘電体基板と、多層誘電体基板の第1の面に配列したアンテナ素子であって、第1の周波数帯の信号に共振する複数の第1のアンテナ素子と、多層誘電体基板の第1の面、又は、第1の面と平行な第2の面に配列したアンテナ素子であって、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する複数の第2のアンテナ素子と、を備える。また、アンテナユニットは、第1のアンテナ素子に入出力される第1の入出力信号と、第2のアンテナ素子に入出力される第2の入出力信号と、のどちらかを選択するスイッチと、スイッチで選択された信号を合成又は分配する合成/分配器と、を備える。多層誘電体基板の第1の面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の第1のアンテナ素子のうち、少なくとも1の第1のアンテナ素子の実装領域を、1の第2のアンテナ素子の実装領域が内包することを特徴とする。
本発明によれば、互いに周波数帯の異なるアクティブアレイアンテナを、パッチアンテナの配列面方向において、重複して実装できるため、互いに周波数帯の異なる通信信号を送受信できるアンテナユニットを小型化することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るアンテナユニットの外形図 (a)上面図(b)断面図 本発明の実施の形態1に係るアンテナユニットのブロック図 本発明の実施の形態2に係るアンテナユニットのブロック図 本発明の実施の形態3に係るアンテナユニットの外形図 (a)上面図(b)断面図 本発明の実施の形態4に係るアンテナユニットの外形図 (a)上面図(b)断面図 本発明の実施の形態5に係るアンテナユニットの外形図 (a)上面図(b)断面図 本発明の実施の形態6に係るアンテナユニットの外形図 (a)上面図(b)断面図
実施の形態1.
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るアクティブアレイアンテナ(Active Array Antenna)を備えたアンテナユニット1の外形図である。(a)が上面図であり、(b)は(a)の一点鎖線Aにおける断面図である。また、図2は、アンテナユニット1のブロック図である。アンテナユニット1を備えた通信装置は、例えば、航空機に備えられ、人工衛星と無線信号の送受信を行う。
アンテナユニット1は、図1に示すように、多層誘電体基板30と、多層誘電体基板30の表面上に、沿面方向に一定の間隔をあけて配列した第1のアンテナ素子10a,10bと、第2のアンテナ素子20a、20bと、を含む。アンテナユニット1は、さらに、第1のアンテナ素子10a,10bと、第2のアンテナ素子20a、20bが送受信する信号を、増幅、移相する送受信回路40a、40bと、送受信する信号を合成又は分配する合成/分配器50を多層誘電体基板30の裏面に備える。
本実施の形態1において、第1のアンテナ素子10a、10bは、図1に示すように、円形のパッチアンテナである。また、第2のアンテナ素子20a、20bは、図1に示すように、4つの第1のアンテナ素子10a、10bを囲む環形状の平面アンテナである。
なお、図1(a),(b)は、アンテナユニット1の一部を示したものである。第1のアンテナ素子10a,10bは、4個を正方格子点に配置したものを1セットとしてnセットが多層誘電体基板30の沿面方向に配列されている。また、第2のアンテナ素子20a、20bと、送受信回路40a、40bは、多層誘電体基板30の沿面方向に各n個配列されている。第1のアンテナ素子の記号は、10a、10b、・・・、10nで表し、総称を第1のアンテナ素子10とする。第2のアンテナ素子の記号は、20a、20b、・・・、20nで表し、総称を第2のアンテナ素子20とする。送受信回路の記号は、40a、40b、・・・、40nで表し、総称を送受信回路40とする。
多層誘電体基板30は、2以上の実装面を有する多層の誘電体基板である。第1の面である表面には、第1のアンテナ素子10と、第2のアンテナ素子20が配列されている。また、多層誘電体基板30は、表面と裏面の間の第2の面である中間面に、地導体31を有する。第3の面である裏面には送受信回路40が実装されている。第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20と、対応する送受信回路40と、は図1(b)に示すように、表面と裏面を貫通する配線32,33により接続されている。なお、第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20は、中間面の地導体31をグランドとして動作する。
第1のアンテナ素子10は、第1の周波数帯の信号に共振する平面アンテナであり、第1の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第1の周波数帯は例えば26~40GHzのKa帯である。第1のアンテナ素子10は、多層誘電体基板30の表面上に2次元方向に配列している。本実施の形態では、第1のアンテナ素子10a、10bがそれぞれ4つ実装されている。
第2のアンテナ素子20は、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する平面アンテナであり、第2の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第2の周波数帯は、例えば8~12GHzのX帯である。第2のアンテナ素子20は、2以上の第1のアンテナ素子10を囲んだ環形状を有している。図1では、第2のアンテナ素子20aが、4つの第1のアンテナ素子10aを囲んだ環形状の場合を示している。
図1に示すように、アンテナユニット1は、第2のアンテナ素子20が複数の第1のアンテナ素子10を囲み、2種類のアンテナが開口を共用した配置となっている。すなわち、多層誘電体基板30の表面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の第1のアンテナ素子10の実装領域を、1の第2のアンテナ素子20の実装領域が内包している。言い換えると、多層誘電体基板30の沿面方向における、第1のアンテナ素子10の設置位置と第2のアンテナ素子20の設置位置とが重複した構成となっており、設置面積当たりのアンテナ配置効率を上げることができる。
例えば、Ka帯とX帯では周波数が4倍程度異なるため、Ka帯の第1のアンテナ素子10を4つひとまとめにし、1つのX帯の第2のアンテナ素子20で囲むことにより、Ka帯とX帯をカバーしたアレイアンテナとして機能させることができる。
なお、第2のアンテナ素子20で囲む第1のアンテナ素子10の数は、2つの周波数帯の周波数比によって、任意に選択できる。例えば、第2のアンテナ素子20で囲む第1のアンテナ素子10の数を2素子又は8素子にしてもよい。この場合、環形状の第2のアンテナ素子20は、図1のような正方形でなくてもよく、長方形でもよい。また第2のアンテナ素子20は、方形でなくてもよく、円形又は楕円形を含む任意の環形状でもよい。第1のアンテナ素子10の配列も任意であり、図1のような正方格子点の配列でなくでもよい。
送受信回路40は、図2に示すように、増幅器41、移相器42、スイッチ43を含む。送受信回路40の数もnであり、各々が第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20のそれぞれに対応している。つまり、送受信回路40aの増幅器41a、移相器42a、スイッチ43aは、第1のアンテナ素子10a及び第2のアンテナ素子20aと直接的又は間接的に接続されている。ここで、増幅器の記号は、41a、41b、・・・、41nで表し、総称を増幅器41とする。移相器の記号は、42a、42b、・・・、42nで表し、総称を移相器42とする。スイッチの記号は、43a、43b、・・・、43nで表し、総称をスイッチ43とする。
なお、増幅器41、移相器42は、第1の周波数帯及び第2の周波数帯をカバーする周波数特性を有してもよい。あるいは、増幅器41、移相器42は、第1の周波数帯をカバーする回路と、第2の周波数帯をカバーする回路を個別に有していてもよい。
送受信回路40aの増幅器41aは、第1のアンテナ素子10a又は第2のアンテナ素子20aが受信した信号を増幅する。また、増幅器41aは、移相器42aから受け取った送信信号を増幅して、第1のアンテナ素子10a又は第2のアンテナ素子20aに出力する。移相器42aは、第1のアンテナ素子10aの各素子の信号の位相をずらすことにより、第1のアンテナ素子10が構成するアクティブアレイアンテナのアンテナ指向方向を予め定めた方向に向ける。スイッチ43aは、第1のアンテナ素子10aの入出力信号を増幅及び移相する第1の入出力信号と、第2のアンテナ素子20aの入出力信号を増幅及び移相する第2の入出力信号と、のどちらを選択するかを切り替える。他の送受信回路40も同様の機能を有する。
ここで、スイッチ43は、信号経路を切り替えるときに、給電経路も切り替えてもよい。これにより、第1のアンテナ素子10と第2のアンテナ素子20のいずれか一方の信号経路に接続しているとき、他方の給電を停止することができ、消費電力を低減させることができる。
合成/分配器50は、各第1のアンテナ素子10、及び、各第2のアンテナ素子20が受信し、増幅し、移相した信号のいずれか一方を、各スイッチ43で選択した信号を合成する。また、合成/分配器50は、前段回路から受信し、各第1のアンテナ素子10、又は、各第2のアンテナ素子20から送信する信号を分配する。
以上のように構成したアンテナユニット1の動作について説明する。
第1の周波数帯の受信を行うときは、スイッチ43は、第1のアンテナ素子10側の入出力端子に接続されている。第1の周波数帯の信号を第1のアンテナ素子10が受信したとき、受信信号は増幅器41で増幅される。そして、移相器42が各第1のアンテナ素子10の受信信号の位相を互いにずらして、第1のアンテナ素子10が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された受信信号は、スイッチ43を介して合成/分配器50に入力される。各送受信回路40から入力された受信信号は、合成/分配器50で合成されて、後段の信号処理回路に出力される。
第2の周波数帯の受信を行うときは、スイッチ43は、第2のアンテナ素子20側の入出力端子に接続されている。第2の周波数帯の信号を第2のアンテナ素子20が受信したとき、受信信号は増幅器41で増幅される。そして、移相器42が各第2のアンテナ素子20の位相を互いにずらして、第2のアンテナ素子20が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された受信信号は、スイッチ43を介して合成/分配器50に入力される。各送受信回路40から入力された受信信号は、合成/分配器50で合成されて、後段の信号処理回路に出力される。
第1の周波数帯の送信を行うときは、スイッチ43は、第1のアンテナ素子10側の入出力端子に接続されている。前段の信号処理回路から入力される送信信号は、合成/分配器50で分配され、スイッチ43を介して各移相器42に入力される。移相器42は、各第1のアンテナ素子10に対応する信号の位相を互いにずらして、第1のアンテナ素子10が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された送信信号は、増幅器41で増幅され、第1のアンテナ素子10から放射される。
第2の周波数帯の送信を行うときは、スイッチ43は、第2のアンテナ素子20側の入出力端子に接続されている。前段の信号処理回路から入力される送信信号は、合成/分配器50で分配され、スイッチ43を介して各移相器42に入力される。移相器42は、各第2のアンテナ素子20に対応する信号の位相を互いにずらして、第2のアンテナ素子20が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された送信信号は、増幅器41で増幅され、第2のアンテナ素子20から放射される。
以上説明したように本実施の形態に係るアンテナユニット1は、多層誘電体基板30の表面に第1のアンテナ素子10と、第2のアンテナ素子20が配列し、裏面に送受信回路40が実装されている。第2のアンテナ素子20が複数の第1のアンテナ素子10を囲む環形状を有することにより、第1のアンテナ素子10と第2のアンテナ素子20は、開口を共用する。これにより、互いに周波数帯の異なるアクティブアレイアンテナ及び送受信回路を、多層誘電体基板30の沿面方向において、重複して実装できるため、アンテナユニット1を小型化することが可能となる。
実施の形態2.
以下に、本発明を実施するための実施の形態2について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係るアンテナユニット2は、実施の形態1と同様に複数の第1のアンテナ素子10を囲む環形状の第2のアンテナ素子20を備え、各アンテナ素子の配置は実施の形態1と同様である。送受信回路40の構成が実施の形態1と異なるため、図3を用いて、送受信回路40について説明する。図3は、本実施の形態2に係るアンテナユニット2のブロック図である。
アンテナユニット2は、第1のアンテナ素子10a,10b,・・・10nと、第2のアンテナ素子20a,20b,・・・20nが送受信する信号を、増幅、移相する送受信回路40a,40b,・・・40nと、送受信する信号を合成又は分配する合成/分配器51と合成/分配器52を備える。
送受信回路40は、増幅器41、移相器42を含む。送受信回路40の数はnであり、各々が第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20のそれぞれに対応している。つまり、図3に示すように、送受信回路40aの増幅器41a、移相器42aは、第1のアンテナ素子10a及び第2のアンテナ素子20aと直接的又は間接的に接続されている。ここで、増幅器の記号は、41a、41b、・・・、41nで表し、総称を増幅器41とする。移相器の記号は、42a、42b、・・・、42nで表し、総称を移相器42とする。
なお、増幅器41、移相器42は、第1の周波数帯及び第2の周波数帯をカバーする周波数特性を有してもよい。あるいは、増幅器41、移相器42は、第1の周波数帯をカバーする回路と、第2の周波数帯をカバーする回路を個別に有していてもよい。
送受信回路40aの増幅器41aは、第1のアンテナ素子10a又は第2のアンテナ素子20aが受信した信号を増幅する。また、増幅器41aは、移相器42aから受け取った送信信号を増幅して、第1のアンテナ素子10a又は第2のアンテナ素子20aに出力する。移相器42aは、第1のアンテナ素子10aの各素子の信号の位相をずらすことにより、第1のアンテナ素子10が構成するアクティブアレイアンテナのアンテナ指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42aの入出力端子のうち、第1のアンテナ素子10aの入出力信号が入出力する端子は、合成/分配器51に接続されている。一方、移相器42aの入出力端子のうち、第2のアンテナ素子20aの入出力信号が入出力する端子は、合成/分配器52に接続されている。他の第1のアンテナ素子10、第2のアンテナ素子20、送受信回路40についても同様である。
合成/分配器51は、各第1のアンテナ素子10が受信し、増幅し、移相する第1の入出力信号を合成して後段の信号処理回路に出力する。また、合成/分配器51は、前段の信号処理回路から入力される第1の入出力信号を、各第1のアンテナ素子10から送信する信号に分配する。
また、合成/分配器52は、各第2のアンテナ素子20が受信し、増幅し、移相する第2の入出力信号を合成して後段の信号処理回路に出力する。また、合成/分配器52は、前段の信号処理回路から入力される第2の入出力信号を、各第2のアンテナ素子20から送信する信号に分配する。
以上のように構成したアンテナユニット2の動作について説明する。
第1の周波数帯の信号を第1のアンテナ素子10が受信したとき、受信信号は、増幅器41で増幅される。そして、移相器42が各第1のアンテナ素子10の受信信号の位相を互いにずらして、第1のアンテナ素子10が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された受信信号は、合成/分配器51に入力される。各送受信回路40から入力された第1の周波数帯の受信信号は、合成/分配器51で合成されて、後段の信号処理回路に出力される。
第2の周波数帯の信号を第2のアンテナ素子20が受信したとき、受信信号は、増幅器41で増幅される。そして、移相器42が各第2のアンテナ素子20の受信信号の位相を互いにずらして、第2のアンテナ素子20が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された受信信号は、合成/分配器52に入力される。各送受信回路40から入力された第2の周波数帯の受信信号は、合成/分配器52で合成されて、後段の信号処理回路に出力される。
第1の周波数帯の送信を行うときは、前段の信号処理回路から入力される送信信号が、合成/分配器51で分配され、各移相器42に入力される。移相器42は、各第1のアンテナ素子10に対応する信号の位相を互いにずらして、第1のアンテナ素子10が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された送信信号は、増幅器41で増幅され、第1のアンテナ素子10から放射される。
第2の周波数帯の送信を行うときは、前段の信号処理回路から入力される送信信号が、合成/分配器52で分配され、各移相器42に入力される。移相器42は、各第2のアンテナ素子20に対応する信号の位相を互いにずらして、第2のアンテナ素子20が構成するアクティブアレイアンテナの指向方向を予め定めた方向に向ける。
移相器42で移相された送信信号は、増幅器41で増幅され、第2のアンテナ素子20から放射される。
以上説明したように本実施の形態に係るアンテナユニット2は、多層誘電体基板30の表面に第1のアンテナ素子10と、第2のアンテナ素子20が配列し、裏面に送受信回路40及び合成/分配器51,52が実装されている。第1のアンテナ素子10で送受信する信号は、合成/分配器51で合成され又は分配され、第2のアンテナ素子20で送受信する信号は、合成/分配器52で合成され又は分配される。これにより、小型化されたアンテナユニット2においても、互いに異なる周波数帯の通信を同時に実行することが可能となる。
実施の形態3.
以下に、本発明を実施するための実施の形態3について図面を参照して詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係るアクティブアレイアンテナを備えたアンテナユニット3の外形図である。(a)が上面図であり、(b)は(a)の一点鎖線Aにおける断面図である。
アンテナユニット3は、図4に示すように、多層誘電体基板30と、多層誘電体基板30の表面に一定の間隔をあけて配列した第1のアンテナ素子10a,10bと、多層誘電体基板30の中間面に一定の間隔をあけて配列した第2のアンテナ素子20a、20bと、を含む。アンテナユニット3は、さらに、第1のアンテナ素子10a,10bと、第2のアンテナ素子20a、20bが送受信する信号を、増幅、移相する送受信回路40a、40bと、送受信する信号を合成又は分配する合成/分配器50又は合成/分配器51,52を多層誘電体基板30の裏面に備える。
本実施の形態3において、第1のアンテナ素子10a、10bは、図4に示すように、円形のパッチアンテナである。また、第2のアンテナ素子20a、20bは、図4に示すように、4つの第1のアンテナ素子10a、10bの実装領域を内包する領域に形成したパッチアンテナである。
なお、図4(a),(b)は、アンテナユニット3の一部を示したものであり、第1のアンテナ素子10a,10bは、4個を正方格子点に配置したものを1セットとしてnセットが多層誘電体基板30の沿面方向に配列されている。また、第2のアンテナ素子20a、20bと、送受信回路40a、40bは、多層誘電体基板30の沿面方向に各n個配列されている。第1のアンテナ素子の記号は、10a、10b、・・・、10nで表し、総称を第1のアンテナ素子10とする。第2のアンテナ素子の記号は、20a、20b、・・・、20nで表し、総称を第2のアンテナ素子20とする。送受信回路の記号は、40a、40b、・・・、40nで表し、総称を送受信回路40とする。
多層誘電体基板30は、3以上の実装面を有する多層の誘電体基板である。第1の面である表面には、第1のアンテナ素子10が配列されている。多層誘電体基板30は、表面と裏面の間の第2の面である中間面を有し、中間面に第2のアンテナ素子20と地導体31を備える。第2のアンテナ素子20と地導体31は互いに絶縁されている。第3の面である裏面には、送受信回路40が実装されている。第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20と、対応する送受信回路40と、は図4(b)に示すように、表面、中間面、裏面を貫通する配線32,33により接続されている。
第1のアンテナ素子10は、中間面の第2のアンテナ素子20をグランドとして動作してもよい。あるいは、実施の形態1と同様に、第1のアンテナ素子10は、地導体31をグランドとして動作してもよい。第2のアンテナ素子20は、中間面の地導体31をグランドとして動作する。
第1のアンテナ素子10は、第1の周波数帯の信号に共振する平面アンテナであり、第1の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第1の周波数帯は例えば26~40GHzのKa帯である。第1のアンテナ素子10は、多層誘電体基板30の表面上に2次元方向に配列している。本実施の形態では、第1のアンテナ素子10a、10bがそれぞれ4つ実装されている。
第2のアンテナ素子20は、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する平面アンテナであり、第2の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第2の周波数帯は、例えば8~12GHzのX帯である。第2のアンテナ素子20は、多層誘電体基板30の表面に垂直の方向から見たときに、2以上の第1のアンテナ素子10の実装領域を内包する領域に広がっている。図4は、1つの第2のアンテナ素子20の実装領域が4つの第1のアンテナ素子10の実装領域を内包する場合を示している。
図4に示すように、アンテナユニット3は、第2のアンテナ素子20が複数の第1のアンテナ素子10を内包し、2種類のアンテナが開口を共用した配置となっている。すなわち、多層誘電体基板30の表面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の第1のアンテナ素子10の実装領域を、1の第2のアンテナ素子20の実装領域が内包している。言い換えると、多層誘電体基板30の沿面方向における、第1のアンテナ素子10の設置位置と第2のアンテナ素子20の設置位置とが重複した構成となっており、設置面積当たりのアンテナ配置効率を上げることができる。
なお、第2のアンテナ素子20が内包する第1のアンテナ素子10の数は、2つの周波数帯の周波数比によって、任意に選択できる。例えば、第2のアンテナ素子20で囲む第1のアンテナ素子10の数を2素子又は8素子にしてもよい。この場合、第2のアンテナ素子20は、図4のような正方形でなくてもよく、長方形でもよい。また第2のアンテナ素子20は、方形でなくてもよく、円形又は楕円形を含む任意の形状でもよい。第1のアンテナ素子10の配列も任意であり、図4のような正方格子点の配列でなくでもよい。
送受信回路40及び合成/分配器50,51,52の構成、及び、アンテナユニット3の全体の動作は、実施の形態1又は2と同様である。
以上説明したように本実施の形態に係るアンテナユニット3は、多層誘電体基板30の表面に第1のアンテナ素子10が配列し、多層誘電体基板30の中間面に第2のアンテナ素子20が配列し、多層誘電体基板30の延在方向に垂直の方向から見たとき、複数の第1のアンテナ素子10が、第2のアンテナ素子20の実装領域に内包されることとした。これにより、互いに周波数帯の異なるアクティブアレイアンテナを、多層誘電体基板30の沿面方向において、重複して実装できるため、アンテナユニット1を小型化することが可能となる。
実施の形態4.
以下に、本発明を実施するための実施の形態4について図面を参照して詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係るアクティブアレイアンテナを備えたアンテナユニット4の外形図である。(a)が上面図であり、(b)は(a)の一点鎖線Aにおける断面図である。
アンテナユニット4は、図5に示すように、多層誘電体基板30と、多層誘電体基板30の表面に一定の間隔をあけて配列した第1のアンテナ素子10a,10bと、第2のアンテナ素子20a、20bと、を含む。アンテナユニット4は、さらに、第1のアンテナ素子10a,10bと、第2のアンテナ素子20a、20bが送受信する信号を、増幅、移相する送受信回路40a、40bと、送受信する信号を合成又は分配する合成/分配器50又は合成/分配器51,52を多層誘電体基板30の裏面に備える。
本実施の形態4において、第1のアンテナ素子10a、10bは、図5に示すように、円形のパッチアンテナである。また、第2のアンテナ素子20a,20bは、図5に示すように、4つの開口を有するパッチアンテナである。第1のアンテナ素子10a、10bは、第2のアンテナ素子20a,20bの開口の中に形成されている。
なお、図5(a),(b)は、アンテナユニット4の一部を示したものであり、第1のアンテナ素子10a,10bは、4個を正方格子点に配置したものを1セットとしてnセットが多層誘電体基板30の沿面方向に配列されている。また、第2のアンテナ素子20a、20bと、送受信回路40a、40bは、多層誘電体基板30の沿面方向に各n個配列されている。第1のアンテナ素子の記号は、10a、10b、・・・、10nで表し、総称を第1のアンテナ素子10とする。第2のアンテナ素子の記号は、20a、20b、・・・、20nで表し、総称を第2のアンテナ素子20とする。送受信回路の記号は、40a、40b、・・・、40nで表し、総称を送受信回路40とする。
多層誘電体基板30は、3以上の実装面を有する多層の誘電体基板である。第1の面である表面には、第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20が配列されている。また、多層誘電体基板30は、表面と裏面の間の第2の面である中間面に、地導体31を有する。第3の面である裏面には送受信回路40が実装されている。第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20と、対応する送受信回路40と、は図5(b)に示すように、表面と裏面を貫通する配線32,33により接続されている。なお、第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子20は、中間面の地導体31をグランドとして動作する。
第1のアンテナ素子10は、第1の周波数帯の信号に共振する平面アンテナであり、第1の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第1の周波数帯は例えば26~40GHzのKa帯である。第1のアンテナ素子10は、多層誘電体基板30の表面上に2次元方向に配列している。本実施の形態では、第1のアンテナ素子10a、10bがそれぞれ4つ実装されている。
第2のアンテナ素子20は、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する平面アンテナであり、第2の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第2の周波数帯は、例えば8~12GHzのX帯である。各第2のアンテナ素子20は、2以上の円形の開口を有しており、その開口の中に第1のアンテナ素子10が位置している。図5は、1つの第2のアンテナ素子20の中に4つの円形の開口を有し、その中に第1のアンテナ素子10が位置する場合を示している。
図5に示すように、アンテナユニット4は、第2のアンテナ素子20が複数の第1のアンテナ素子10を内包し、2種類のアンテナが開口を共用した配置となっている。すなわち、多層誘電体基板30の表面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の第1のアンテナ素子10の実装領域を、1の第2のアンテナ素子20の実装領域が内包している。言い換えると、多層誘電体基板30の沿面方向における、第1のアンテナ素子10の設置位置と第2のアンテナ素子20の設置位置とが重複した構成となっており、設置面積当たりのアンテナ配置効率を上げることができる。
なお、第2のアンテナ素子20内に形成する開口の数、及び、第2のアンテナ素子20が内包する第1のアンテナ素子10の数は、2つの周波数帯の周波数比によって、任意に選択できる。例えば、第2のアンテナ素子20で囲む第1のアンテナ素子10の数を2素子又は8素子にしてもよい。この場合、第2のアンテナ素子20は、図5のような正方形でなくてもよく、長方形でもよい。また方形でなく、円形又は楕円形を含む任意の形状でもよい。第1のアンテナ素子10の配列も任意であり、図5のような正方格子点の配列でなくでもよい。
送受信回路40及び合成/分配器50,51,52の構成、及び、アンテナユニット4の全体の動作は、実施の形態1又は2と同様である。
以上説明したように本実施の形態に係るアンテナユニット4は、多層誘電体基板30の表面に第1のアンテナ素子10と第2のアンテナ素子20が配列し、第2のアンテナ素子20が2以上の開口を有し、その開口の中に、第1のアンテナ素子10が位置することで、第2のアンテナ素子20の実装領域に第1のアンテナ素子10が内包されることとした。これにより、互いに周波数帯の異なるアクティブアレイアンテナを、多層誘電体基板30の沿面方向において、重複して実装できるため、アンテナユニット4を小型化することが可能となる。
実施の形態5.
以下に、本発明を実施するための実施の形態5について図面を参照して詳細に説明する。図6は、本実施の形態に係るアクティブアレイアンテナを備えたアンテナユニット5の外形図である。(a)が上面図であり、(b)は(a)の一点鎖線Aにおける断面図である。
アンテナユニット5は、図6に示すように、多層誘電体基板30と、多層誘電体基板30の表面に一定の間隔をあけて配列した第1のアンテナ素子10a,10bと、第2のアンテナ素子60a、60bと、を含む。アンテナユニット5は、さらに、第1のアンテナ素子10a,10bと、第2のアンテナ素子60a、60bが送受信する信号を、増幅、移相する送受信回路40a、40bと、送受信する信号を合成又は分配する合成/分配器50又は合成/分配器51,52を多層誘電体基板30の裏面に備える。
本実施の形態5において、第1のアンテナ素子10a、10bは、図6に示すように、円形のパッチアンテナである。また、第2のアンテナ素子60a,60bは、図6に示すように、多層誘電体基板30の表面に設置した金属箔に形成された十字のスロットアンテナである。スロットアンテナの形成領域に設けた4つの開口の中に第1のアンテナ素子10a、10bが形成されている。
なお、図6(a),(b)は、アンテナユニット5の一部を示したものであり、第1のアンテナ素子10a,10bは、4個を正方格子点に配置したものを1セットとしてnセットが多層誘電体基板30の沿面方向に配列されている。また、第2のアンテナ素子60a、60bと、送受信回路40a、40bは、多層誘電体基板30の沿面方向に各n個配列されている。第1のアンテナ素子の記号は、10a、10b、・・・、10nで表し、総称を第1のアンテナ素子10とする。第2のアンテナ素子の記号は、60a、60b、・・・、60nで表し、総称を第2のアンテナ素子60とする。送受信回路の記号は、40a、40b、・・・、40nで表し、総称を送受信回路40とする。
多層誘電体基板30は、3以上の実装面を有する多層の誘電体基板である。第1の面である表面には、第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子60が配列されている。また、多層誘電体基板30は、表面と裏面の間の第2の面である中間面に、地導体31を有する。第3の面である裏面には送受信回路40が実装されている。第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子60と、対応する送受信回路40と、は図6(b)に示すように、表面、裏面を貫通する配線32,33により接続されている。第1のアンテナ素子10及び第2のアンテナ素子60は、中間面の地導体31をグランドとして動作する。
第1のアンテナ素子10は、第1の周波数帯の信号に共振する平面アンテナであり、第1の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第1の周波数帯は例えば26~40GHzのKa帯である。第1のアンテナ素子10は、多層誘電体基板30の表面上に2次元方向に配列している。本実施の形態では、第1のアンテナ素子10a、10bがそれぞれ4つ実装されている。
第2のアンテナ素子60は、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振するスロットアンテナであり、第2の周波数帯の無線通信信号を送信し、又は受信する。第2の周波数帯は、例えば8~12GHzのX帯である。スロットアンテナである第2のアンテナ素子60は、多層誘電体基板30の表面に設置した金属箔に形成された十字の間隙である。図6(a)では、4つの第1のアンテナ素子10aの間に形成された十字の間隙が第2のアンテナ素子60aであり、同様のスロットアンテナである第2のアンテナ素子60がn個形成されている。
図6に示すように、アンテナユニット5は、第2のアンテナ素子60の実装領域が複数の第1のアンテナ素子10を内包し、2種類のアンテナが設置位置を共用した配置となっている。すなわち、多層誘電体基板30の表面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の第1のアンテナ素子10の実装領域を、1の第2のアンテナ素子60の実装領域が内包している。言い換えると、多層誘電体基板30の沿面方向における、第1のアンテナ素子10の設置位置と第2のアンテナ素子60の設置位置とが重複した構成となっており、設置面積当たりのアンテナ配置効率を上げることができる。
なお、第2のアンテナ素子60の実装領域内に形成する第1のアンテナ素子10の数は、2つの周波数帯の周波数比によって、任意に選択できる。例えば、第2のアンテナ素子60の実装領域内に内包する第1のアンテナ素子10の数を2素子又は8素子にしてもよい。この場合、第2のアンテナ素子60の形状は十字でなくてもよく、他の形状でもよい。
送受信回路40及び合成/分配器50,51,52の構成、及び、アンテナユニット5の全体の動作は、実施の形態1又は2と同様である。
以上説明したように本実施の形態に係るアンテナユニット5は、多層誘電体基板30の表面に第1のアンテナ素子10と第2のアンテナ素子60が配列し、第2のアンテナ素子60は、多層誘電体基板30の表面に設置した金属箔に形成されたスロットタイプのアンテナである。そして、第2のアンテナ素子60の実装領域の中に、第1のアンテナ素子10が内包されることとした。これにより、互いに周波数帯の異なるアクティブアレイアンテナを、多層誘電体基板30の沿面方向において、重複して実装できるため、アンテナユニット1を小型化することが可能となる。
実施の形態6.
以下に、本発明を実施するための実施の形態6について図面を参照して詳細に説明する。図7は、本実施の形態に係るアクティブアレイアンテナを備えたアンテナユニット6の外形図である。(a)が上面図であり、(b)は(a)の一点鎖線Aにおける断面図である。
アンテナユニット6は、図7に示すように、多層誘電体基板30と、多層誘電体基板30の表面に一定の間隔をあけて配列した第1のアンテナ素子70a,70bと、第2のアンテナ素子80a、80bと、を含む。アンテナユニット6は、さらに、第1のアンテナ素子70a,70bと、第2のアンテナ素子80a、80bが送受信する信号を、増幅、移相する送受信回路40a、40bと、送受信する信号を合成又は分配する合成/分配器50又は合成/分配器51,52を多層誘電体基板30の裏面に備える。
本実施の形態6において、第2のアンテナ素子80a,80bは、多層誘電体基板30の表面に設置した金属箔に形成した円環状のスロットアンテナである。また、第1のアンテナ素子70a,70bは、第2のアンテナ素子80a,80bと同じ中心を有する円環状のスロットアンテナである。
なお、図7(a),(b)は、アンテナユニット5の一部を示したものであり、第1のアンテナ素子70a,70bと第2のアンテナ素子80a,80bは、多層誘電体基板30の沿面方向に各n個配列されている。また、送受信回路40a、40bは、多層誘電体基板30の沿面方向にn個配列されている。第1のアンテナ素子の記号は、70a、70b、・・・、70nで表し、総称を第1のアンテナ素子70とする。第2のアンテナ素子の記号は、80a、80b、・・・、80nで表し、総称を第2のアンテナ素子80とする。送受信回路の記号は、40a、40b、・・・、40nで表し、総称を送受信回路40とする。
多層誘電体基板30は、3以上の実装面を有する多層の誘電体基板である。第1の面である表面には、第1のアンテナ素子70と、第2のアンテナ素子80が配列されている。また、多層誘電体基板30は、表面と裏面の間の第2の面である中間面に、地導体31を有する。第3の面である裏面には送受信回路40が実装されている。第1のアンテナ素子70及び第2のアンテナ素子80と、対応する送受信回路40と、は図7(b)に示すように、表面、中間面、裏面を貫通する配線32,33により接続されている。なお、第1のアンテナ素子70及び第2のアンテナ素子80は、中間面の地導体31をグランドとして動作する。
第1のアンテナ素子70は、第1の周波数帯の信号に共振するスロットアンテナであり、第1の周波数帯の通信信号を送信し、又は受信する。第1の周波数帯は例えば12~18GHzのKu帯である。第1のアンテナ素子70は、多層誘電体基板30の表面上に2次元方向に配列している。
第2のアンテナ素子80は、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振するスロットアンテナであり、第2の周波数帯の通信信号を送信し、又は受信する。第2の周波数帯は、例えば8~12GHzのX帯である。第1のアンテナ素子70と第2のアンテナ素子80は、中心が同じであり、半径の異なる円環状の間隙である。つまり、第2のアンテナ素子80の内側の金属箔に第1のアンテナ素子70が形成されている。
図7に示すように、アンテナユニット6は、第2のアンテナ素子80の実装領域が第1のアンテナ素子70を内包し、2種類のアンテナが設置位置を共用した配置となっている。すなわち、多層誘電体基板30の表面の延在方向に垂直の方向から見たときに、第1のアンテナ素子70の実装領域を、第2のアンテナ素子80の実装領域が内包している。言い換えると、多層誘電体基板30の沿面方向における、第1のアンテナ素子70の設置位置と第2のアンテナ素子80の設置位置とが重複した構成となっており、設置面積当たりのアンテナ配置効率を上げることができる。
送受信回路40及び合成/分配器50,51,52の構成、及び、アンテナユニット6の全体の動作は、実施の形態1又は2と同様である。
以上説明したように本実施の形態に係るアンテナユニット6は、多層誘電体基板30の表面に円環状のスロットアンテナである第2のアンテナ素子80を配列し、第2のアンテナ素子ぞれぞれの内側に、円環状のスロットアンテナである第1のアンテナ素子70を備えることとした。これにより、半径が異なる円環状のスロットアンテナを含む、互いに周波数帯の異なるアクティブアレイアンテナを、多層誘電体基板30の沿面方向において、重複して実装できるため、アンテナユニット6を小型化することが可能となる。
このように本発明は、アンテナユニットにおいて、2以上の実装面を有する多層誘電体基板の第1の面に第1の周波数帯の信号に共振する複数の第1のアンテナ素子を配列し、多層誘電体基板の第1の面、又は、第1の面と平行な第2の面に、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する複数の第2のアンテナ素子とを配列する。アンテナユニットは、第1のアンテナ素子の入出力信号を増幅及び移相する第1の入出力信号と、第2のアンテナ素子の入出力信号を増幅及び移相する第2の入出力信号と、を選択するスイッチと、スイッチで選択された信号を合成又は分配する合成/分配器と、を備える。そして、多層誘電体基板の第1の面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の第1のアンテナ素子のうち、少なくとも1の第1のアンテナ素子の実装領域を、1の第2のアンテナ素子の実装領域が内包することとした。これにより、小型のアンテナユニットで互いに周波数帯の異なる無線通信信号を送受信することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
例えば、上記実施の形態において、第1のアンテナ素子10,70及び第2のアンテナ素子20,60,80に関して、パッチアンテナの形状、スロットアンテナの形状、アンテナの配列パターンの例を揚げたが、これらに限られず、2つの周波数帯の周波数比に応じて任意の形状及びパターンを選択してもよい。
また、上記実施の形態において、アンテナユニット1-6は、互いに異なる2つの周波数帯の信号を送受信する2つのアクティブアレイアンテナを含むとしたが、3以上の周波数帯の信号を送受信する3以上のアクティブアレイアンテナを含んでもよい。例えば、実施の形態5の十字のスロットアンテナと、実施の形態6の円環状のスロットアンテナ2つを組み合わせることにより、3つのアクティブアレイアンテナを含んでもよい。
1,2,3,4,5,6 アンテナユニット、10,70 第1のアンテナ素子、20,60,80 第2のアンテナ素子、30 多層誘電体基板、31 地導体、32,33 配線、40 送受信回路、41 増幅器、42 移相器、43 スイッチ、50,51,52 合成/分配器。

Claims (2)

  1. 2以上の実装面を有する多層誘電体基板と、
    前記多層誘電体基板の第1の面に配列したアンテナ素子であって、第1の周波数帯の信号に共振する複数の第1のアンテナ素子と、
    前記多層誘電体基板の前記第1の面、又は、前記第1の面と平行な第2の面に配列したアンテナ素子であって、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する複数の第2のアンテナ素子と、
    前記第1のアンテナ素子に入出力される第1の入出力信号と、前記第2のアンテナ素子に入出力される第2の入出力信号と、のどちらかを選択するスイッチと、
    前記スイッチで選択された信号を合成又は分配する合成/分配器と、を備え、
    前記多層誘電体基板の前記第1の面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の前記第1のアンテナ素子のうち、少なくとも1の前記第1のアンテナ素子の実装領域を、1の前記第2のアンテナ素子の実装領域が内包する、
    アンテナユニット。
  2. 2以上の実装面を有する多層誘電体基板と、
    前記多層誘電体基板の第1の面に配列したアンテナ素子であって、第1の周波数帯の信号に共振する複数の第1のアンテナ素子と、
    前記多層誘電体基板の前記第1の面、又は、前記第1の面と平行な第2の面に配列したアンテナ素子であって、第1の周波数帯より低い第2の周波数帯の信号に共振する複数の第2のアンテナ素子と、
    前記第1のアンテナ素子に入出力される第1の入出力信号を合成又は分配する第1の合成/分配器と、
    前記第2のアンテナ素子に入出力される第2の入出力信号を合成又は分配する第2の合成/分配器と、を備え、
    前記多層誘電体基板の前記第1の面の延在方向に垂直の方向から見たときに、複数の前記第1のアンテナ素子のうち、少なくとも1の前記第1のアンテナ素子の実装領域を、1の前記第2のアンテナ素子の実装領域が内包する、
    アンテナユニット。
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