JP2022163679A - インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インプリント材のパターンの形成や生産性の点で有利なインプリント装置を提供する。【解決手段】インプリント装置1であって、型9と基板12との間に気体を供給する供給部4と、型に対して基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材11が供給された基板上の複数のショット領域に対してインプリント処理を連続的に行う動作を制御する制御部6と、を有し、制御部は、前記複数のショット領域のうちインプリント処理を行うべき対象ショット領域が型に対向する第1位置に位置するように基板を駆動しながら、型と対象ショット領域との間における前記気体の量が基準量となるように供給部から前記気体を供給する第1動作と、第1動作の後、第1動作によって前記型と前記対象ショット領域との間に供給された前記気体の量が前記基準量に達していないと推定されるエラーが発生した場合に、前記エラーに対応する処理を行う第2動作と、を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法に関する。
半導体デバイスやMEMS(Micro Electro Mechanical System)などの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィ技術に加えて、インプリント技術が注目されている。インプリント技術は、基板上のインプリント材を型で成形し、インプリント材のパターンを基板上に形成する微細加工技術である。インプリント技術によれば、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。
インプリント技術には、インプリント材の硬化法の1つとして光硬化法がある。光硬化法とは、基板上に供給(配置)されたインプリント材と型とを接触させた状態で紫外線などの光を照射してインプリント材を硬化させ、硬化したインプリント材から型を引き離すことでインプリント材のパターンを基板上に形成する方法である。
このようなインプリント技術を利用するインプリント装置では、型のパターン(微細な凹凸)にインプリント材を充填する際に、型と基板との間に気泡が残留し(閉じ込められ)、インプリント材の充填が不十分な未充填部分が生じる場合がある。このような場合、かかる未充填部分に起因して、基板上に部分的にパターンが形成されていない箇所(未充填欠陥)が発生してしまう。
そこで、基板上のインプリント材と型とを接触させる際に、型と基板との間の空間(隙間)を、高い溶解性、高い拡散性、或いは、その両方の特性を有する気体で満たすことで、気泡の残留を抑制するインプリント装置が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、高い溶解性、高い拡散性、或いは、その両方の特性を有する気体を、基板上のインプリント材が供給された領域(ショット領域)が気体供給位置を通過する前から供給する技術が開示されている。
特開2012-79969号公報
しかしながら、インプリント装置では、基板上の複数のショット領域に対してインプリント処理を連続的に実施する際に、各ショット領域に対するインプリント処理の遅延やエラーなどに起因して、装置各部で連続した規則的な駆動が行われない場合がある。このような場合、従来技術では、前のショット領域に対するインプリント処理が終了してから次のショット領域に対するインプリント処理を開始するまでの期間において、型と基板との間の空間に供給する気体の濃度を維持することが困難となる。従って、基板上に発生する未充填欠陥を抑制する効果が十分に得られず、型のパターンにインプリント材を充填する時間(充填時間)を長くしなければならないことがある。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、インプリント材のパターンの形成や生産性の点で有利なインプリント装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのインプリント装置は、型を用いて基板上のショット領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、前記型と前記基板との間に気体を供給する供給部と、前記型に対して前記基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材が供給された前記基板上の複数のショット領域に対して前記インプリント処理を連続的に行う動作を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記動作として、前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理を行うべき対象ショット領域が前記型に対向する第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記型と前記対象ショット領域との間における前記気体の量が基準量となるように前記供給部から前記気体を供給する第1動作と、前記第1動作の後、前記第1動作によって前記型と前記対象ショット領域との間に供給された前記気体の量が前記基準量に達していないと推定されるエラーが発生した場合に、前記エラーに対応する処理を行う第2動作と、を行うことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、インプリント材のパターンの形成や生産性の点で有利なインプリント装置を提供することができる。
本発明の一側面としてのインプリント装置の構成を示す概略図である。 気体供給部の構成を示す図である。 第1気体供給動作を各時系列で説明するための図である。 型と対象ショット領域との間の空間における気体の濃度が低下した状態を示す図である。 図1に示すインプリント装置の動作を説明するためのフローチャートである。 第2気体供給動作を説明するための図である。 第2気体供給動作を説明するためのフローチャートである。 第2気体供給動作を説明するためのフローチャートである。 第2気体供給動作を説明するための図である。 第2気体供給動作を説明するためのフローチャートである。 物品の製造方法を説明するための図である。 第2気体供給動作を説明するための図である。 第2気体供給動作を説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としてのインプリント装置1の構成を示す概略図である。インプリント装置1は、物品としての半導体素子、液晶表示素子、磁気記憶媒体などのデバイスの製造工程であるリソグラフィ工程に採用され、基板にパターンを形成するリソグラフィ装置である。インプリント装置1は、基板上に供給(配置)された未硬化のインプリント材と型とを接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型のパターンが転写された硬化物のパターンを形成する。
インプリント材としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する材料(硬化性組成物)が使用される。硬化用のエネルギーとしては、電磁波や熱などが用いられる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、具体的には、赤外線、可視光線、紫外線などを含む。
硬化性組成物は、光の照射、或いは、加熱により硬化する組成物である。光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて、非重合性化合物又は溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターによって基板上に膜状に付与されてもよい。また、インプリント材は、液体噴射ヘッドによって、液滴状、或いは、複数の液滴が繋がって形成された島状又は膜状で基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
基板には、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂などが用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。具体的には、基板は、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどを含む。
本明細書及び添付図面では、基板の表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系で方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに平行な方向をX方向、Y方向及びZ方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転及びZ軸周りの回転のそれぞれをθX、θY及びθZとする。
インプリント装置1は、本実施形態では、インプリント材の硬化法として光硬化法を採用する。インプリント装置1は、図1に示すように、光照射部2と、型保持部3と、気体供給部4と、基板保持部5と、制御部6と、アライメント計測部7とを有する。また、インプリント装置1は、基板保持部5が載置され、基準平面を形成する定盤25と、型保持部3を固定するブリッジ定盤26と、定盤25から延設され、床面からの振動を除去する除振器27を介してブリッジ定盤26を支持する支柱28とを有する。更に、インプリント装置1は、装置外部と型保持部3との間で型9を搬送する型搬送機構(不図示)と、装置外部と基板保持部5との間で基板12を搬送する基板搬送機構(不図示)とを有する。
光照射部2は、インプリント処理において、ダイクロイックミラー8及び型9を介して、基板上のインプリント材11に紫外線などの光10を照射する。光照射部2は、例えば、光10を発する光源と、光源から発せられた光10をインプリント処理に適切な状態に調整するための照明光学系とを含む。光源は、水銀ランプなどのランプ類を採用可能であるが、型9を透過し、且つ、インプリント材11を硬化させる波長を有する光を発する光源であれば、特に限定されるものではない。照明光学系は、例えば、レンズ、ミラー、アパーチャ又は照射と遮光とを切り替えるためのシャッターなどを含む。本実施形態では、光硬化法を採用しているため、インプリント装置1は、光照射部2を有している。但し、熱硬化法を採用する場合には、インプリント装置1は、光照射部2に代えて、熱硬化型のインプリント材を硬化させるための熱源部を有する。
型9は、多角形、好適には、矩形又は正方形の外周形状を有し、基板12に対向する面に、3次元状に形成されたパターン(回路パターンなどの基板12に転写すべき凹凸パターン)を含むパターン領域9aを含む。なお、型9のパターンのサイズには、製造対象となる物品によって種々のサイズが採用されるが、微細なものでは数十ナノメートルも含まれる。型9は、光10を透過させることが可能で、且つ、熱膨張率が低い材料、例えば、石英で構成される。なお、型9は、光10が照射される面(照射面)に、平面形状が円形で、且つ、ある程度の深さのキャビティを有する場合もある。
型保持部3は、型9を保持(吸着)する型チャック13と、型チャック13を保持して駆動する型駆動部14と、型9(パターン領域9a)の形状を補正する倍率補正機構(不図示)とを含む。型チャック13及び型駆動部14は、平面方向の中心部(内側)に、光照射部2からの光10を基板上のインプリント材11に向かって通過可能とする開口領域15を有する。倍率補正機構は、型チャック13に保持された型9の周囲に設けられ、型9の側面に対して外力又は変位を機械的に与えることで型9(パターン領域9a)を変形させる。
型チャック13は、型9の照射面の外周領域を真空吸着力や静電気力によって引き付けることで、型9を保持する。型チャック13は、例えば、真空吸着力によって型9を保持する場合、外部に設置された真空ポンプに接続され、かかる真空ポンプの排気により吸着圧を適宜調整することで、型9に対する吸着力(保持力)を調整する。
型駆動部14は、基板上のインプリント材11への型9の押し付け(押型)と基板上のインプリント材11からの型9の引き離し(離型)とを選択的に行うように、型9(型チャック13)をZ方向に駆動する。型駆動部14に適用可能な動力源(アクチュエータ)としては、例えば、リニアモータやエアシリンダがある。型駆動部14は、型9を高精度に位置決めするために、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成されていてもよい。また、型駆動部14は、Z方向だけではなく、X方向やY方向に型9を駆動可能に構成されていてもよい。更に、型駆動部14は、型9のθ(Z軸周りの回転)方向の位置や型9の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていてもよい。また、型駆動部14の駆動時における型9の位置は、型9と基板12との間の距離を計測する光学式変位計などを含む計測部によって計測可能である。
気体供給部4は、型9の押し付けの動作時に、型9と基板12の間の空間(隙間)に気体16を供給する。これは、型9のパターン領域9aにインプリント材11が充填される時間を短縮させたり、インプリント材11が充填された部分に気泡が残留することを抑制して充填性を向上させたりするためである。また、気体供給部4は、型9の引き離しの動作時にも、型9と基板12の間の空間に気体16を供給する。これは、基板上の硬化したインプリント材11から型9を引き離すために必要となる力(引き離し力)を低減させて離型性の向上を図るためである。気体16は、上述したような充填性や離型性の観点から、インプリント材11に対する溶解性や拡散性に優れた気体であることが好ましく、例えば、ヘリウム、二酸化炭素、窒素、水素、キセノン、凝縮性ガスなどを含む。
図2は、気体供給部4の構成を下方(基板保持部5の側)から示す図である。図2に示すように、気体供給部4は、複数の供給口17a、17b、17c及び17dを含む。複数の供給口17a乃至17dは、型9を取り囲むように型9の4つの側面の近傍に配置され、基板保持部5の側に向かって気体16を供給する。制御部6は、複数の供給口17a乃至17dのそれぞれに対応して、各供給口から供給する気体16の供給量や濃度などを制御する機能を有する。
基板12は、型9のパターンが転写される領域、即ち、パターン形成領域である複数のショット領域を含む。ショット領域とは、基板上のインプリント処理を行うべき領域の単位となる区画領域である。基板12の各ショット領域には、インプリント材11のパターン(を含む層)が形成される。
基板保持部5は、基板12を保持する保持機構である。基板保持部5は、例えば、基板12を吸着する基板チャック19と、基板チャック19を機械的に保持して各軸方向に駆動する基板駆動部20とを含む。また、基板保持部5の位置を計測するために、X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれに対応して、エンコーダシステム21が配置されている。エンコーダシステム21は、エンコーダヘッド22からエンコーダスケール23に光を照射することで、基板保持部5の位置を実時間で計測することができる。
基板チャック19は、例えば、同一の高さを有する複数のピンで基板12の裏面を支持し、ピン以外の部分を真空排気して減圧することで基板12を吸着(保持)する。基板駆動部20に適用可能な動力源としては、駆動中及び静止中の振動が少ない動力源が好ましく、例えば、リニアモータや平面モータなどがある。基板駆動部20は、X方向及びY方向のそれぞれに対して、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成されていてもよい。また、基板駆動部20は、X方向及びY方向だけではなく、Z方向に基板12(基板チャック19)を駆動可能に構成されていてもよい。更に、基板駆動部20は、基板12のθ(Z軸周りの回転)方向の位置や基板12の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていてもよい。
本実施形態において、型9の押し付け及び引き離しの各動作は、上述したように、型9をZ方向に駆動することで実現する。但し、型9の押し付け及び引き離しの各動作は、基板12をZ方向に駆動することで実現してもよいし、型9及び基板12の双方を相対的にZ方向に駆動することで実現してもよい。
アライメント計測部7は、型9及び基板12にアライメント光24を照射し、型9及び基板12のそれぞれに設けられたアライメントマークからの光を検出することで、型9と基板12との相対的な位置(位置ずれ)を計測する。
制御部6は、CPUやメモリなどを含むコンピュータで構成され、メモリに格納されたプログラムに従ってインプリント装置1の各部を制御する。制御部6は、インプリント装置1の各部の動作及び調整などを制御することで、型9を用いて基板上にインプリント材11のパターンを形成するインプリント処理を制御する。制御部6は、インプリント装置1の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、インプリント装置1の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成してもよい。
インプリント装置1の動作について説明する。まず、制御部6は、基板搬送機構を介して基板12をインプリント装置1に搬入し、かかる基板12を基板保持部5(基板チャック19)に保持させる。インプリント装置1に搬入される基板12には、インプリント材11が予め供給されている。次いで、制御部6は、基板保持部5(基板駆動部20)を駆動させて基板12の位置を適宜変更しながら、アライメント計測部7で基板12に設けられたアライメントマークを順次検出し、基板保持部5に保持された基板12の位置を計測する。そして、制御部6は、アライメント計測部7の計測結果から基板12の複数のショット領域のそれぞれの位置座標(各転写座標)を演算し、かかる演算結果に従って各ショット領域にパターンを逐次形成する。
ここで、1つのショット領域に対してパターンを形成する処理、所謂、インプリント処理について説明する。まず、制御部6は、型9のパターン領域9aの下の押し付け位置に基板12のショット領域が位置するように基板保持部5(基板駆動部20)を駆動させて、基板12を位置決めする。次いで、制御部6は、型9のパターン領域9aと基板12のショット領域との位置合わせ(アライメント)などを実施しながら、基板上のインプリント材11に型9を接触させて押し付けるように、型保持部3(型駆動部14)を駆動させる(押型工程)。これにより、基板上のインプリント材11は、型9のパターン領域9aに充填される。なお、制御部6は、型保持部3の内部に設けられた荷重センサ(不図示)を用いて、基板上のインプリント材11への型9の押し付けの完了を判定する。次に、制御部6は、基板上のインプリント材11と型9とを接触させた状態で、インプリント材11に対して光照射部2からの光を所定時間照射して、インプリント材11を硬化させる(硬化工程)。そして、制御部6は、基板上の硬化したインプリント材11から型9が引き離されるように、型保持部3(型駆動部14)を駆動させる(離型工程)。これにより、基板12のショット領域には、型9のパターン領域9aのパターンに倣った3次元形状のインプリント材11のパターン(層)が形成される。このような一連の工程を基板12の各ショット領域に対して順次実施することで、基板12の複数のショット領域のそれぞれにインプリント材11のパターンを形成することができる。
なお、本実施形態では、インプリント装置1に搬入される基板12には、上述したように、インプリント材11が予め供給されているが、これに限定されるものではない。インプリント処理の1つの工程として、インプリント装置1に基板12を搬入した後、かかる基板12にインプリント材11を供給する供給工程を設けてもよい。
このようなインプリント処理において、基板上のインプリント材11に型9を接触させて押し付ける押型工程では、型9のパターン領域9aにインプリント材11を満遍なく(十分に)充填させる必要がある。この際、型9のパターン領域9aに充填されるインプリント材11に気泡が残留することがあり、かかる状態でインプリント材11の硬化を実施すると、基板上に形成されるインプリント材11のパターンに未充填欠陥が発生してしまう。このような未充填欠陥は、製造される半導体デバイスなどの物品に影響を及ぼすことになる。
そこで、押型工程の実施時(少なくとも押型工程の開始時)には、上述したように、気体供給部4から型9と基板12との間の空間に気体16を供給する。型9と基板12との間の空間に気体16を供給して一定の時間を経ると、気体16の拡散効果から、型9のパターン領域9aの近傍における気体16の濃度が十分に高くなる(例えば、70%以上)ため、気泡の残留を効率的に抑制することができる。但し、型9と基板12との間の空間における気体16の濃度が十分に高くなるまでには、上述したように、一定の時間、即ち、待ち時間が必要となる。かかる待ち時間は、型9の周囲の構成や必要となる気体16の濃度によっても異なるが、一般的なインプリント装置を想定すると、1秒から数十秒以上となる。このような待ち時間は、インプリント装置1としての生産性(スループット)に影響を及ぼすため、可能な限り短くすることが好ましい。
そこで、本実施形態では、型9と基板12との間の空間における気体16の濃度(型9と基板12との間の空間に供給される気体16の量)を迅速に高めることを可能にする技術を提供する。これにより、インプリント装置1は、基板上に形成されるインプリント材11のパターンに発生する未充填欠陥を抑制しながら、優れた生産性を実現することができる。
本実施形態では、未硬化のインプリント材11が供給された基板上の複数のショット領域に対してインプリント処理を連続的に行うことを想定する。このように、基板上の複数のショット領域に対してインプリント処理を連続的に行う場合において、気体供給部4から気体16を供給する基本的な動作である第1気体供給動作(第1動作)について説明する。
図3(a)及び図3(b)を用いて、第1気体供給動作を各時系列で説明する。図3(a)及び図3(b)は、基板上の各ショット領域が型9の下、即ち、型9のパターン領域9aに対向する押し付け位置(第1位置)に位置する間の気体供給部4の気体供給動作及び基板保持部5の駆動動作を示す図である。図3(a)及び図3(b)は、気体供給部4、型9及び基板12を上方(型保持部3の側)から示している。
図3(a)を参照するに、これからインプリント処理を行うべきショット領域を対象ショット領域29bとし、対象ショット領域29bの前にインプリント処理が行われたショット領域を前のショット領域29aとする。図3(a)は、前のショット領域29aに対してインプリント処理を行った直後の状態を示している。図3(a)に示す状態から、制御部6は、対象ショット領域29bが型9のパターン領域9aに対向する押し付け位置に位置するように基板保持部5を駆動方向31に駆動する。また、制御部6は、基板保持部5を駆動しながら、型9のパターン領域9aを基準として、基板保持部5の駆動方向31に位置する気体供給部4の供給口17bから気体16を供給する。この際、型9と基板12(基板保持部5)との間の空間に既に供給(充填)されている気体16、及び、供給口17bから供給される気体16は、基板保持部5の駆動に従って、駆動方向31の下流に引き込まれる。これにより、型9と基板12との間の空間に既に供給されている気体16や供給口17bから供給される気体16が、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給されることになる。従って、図3(b)に示すように、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される気体16の量が基準量に達し、かかる空間における気体16の濃度を十分に高い濃度にして維持することができる。
但し、対象ショット領域29bの前のショット領域29aに対するインプリント処理の遅延や停止などのエラーが発生すると、図4に示すように、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間における気体16の濃度が低下してしまう。図4は、対象ショット領域29bにインプリント処理を行う直前において、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間における気体16の濃度が低下した状態を示す図である。このような場合、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していないため、かかる空間における気体16の濃度を十分に高い濃度にして維持することが難しい。
本実施形態では、対象ショット領域29bに対するインプリント処理を開始する前に、前のショット領域29aに対するインプリント処理において規則的な連続した駆動が行われたかどうかを判定する。前のショット領域29aに対するインプリント処理において規則的な連続した駆動が行われている場合、前のショット領域29aに対するインプリント処理が正常に行われている。従って、対象ショット領域29bに対するインプリント処理では、図3(a)及び図3(b)を参照して説明したように、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される気体16の量は基準量に達する。一方、前のショット領域29aに対するインプリント処理において規則的な連続した駆動が行われていない場合、前のショット領域29aに対するインプリント処理において、インプリント処理の遅延や停止などのエラーが発生している。従って、対象ショット領域29bに対するインプリント処理では、図4を参照して説明したように、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される気体16の量は基準量に達しない。そこで、制御部6は、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していないと推定されるエラーの発生を検知する。例えば、制御部6は、第1供給動作において気体供給部4から気体16の供給を開始するタイミングに基づいて、具体的には、かかるタイミングが基準よりも遅れた場合に、エラーの発生を検知する。また、制御部6は、前のショット領域29aに行われたインプリント処理において前のショット領域上の硬化したインプリント材11から型9を引き離すのに要した時間に基づいて、具体的には、かかる時間が基準よりも長い場合に、エラーの発生を検知する。そして、エラーの発生を検知した場合には、第1気体供給動作に加えて、エラーに対応する処理、具体的には、以下に説明する第2気体供給動作を行う。これにより、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される気体16の量が基準量に達し、かかる空間における気体16の濃度を十分に高い濃度にして維持することが可能となる。
図5を参照して、インプリント装置1の本実施形態における動作、特に、第1気体供給動作及び第2供給動作を含む全体的な流れを説明する。ここでは、前のショット領域29aに対するインプリント処理が行われてから対象ショット領域29bに対するインプリント処理を行うまでの気体供給動作について説明する。
S101では、制御部6は、型9のパターン領域9aと前のショット領域29aとが対向している状態(離型工程が終了した状態)において、気体供給部4からの気体16の供給を開始する。具体的には、制御部6は、気体供給部4の供給口17a乃至17dから、少なくとも、基板保持部5の駆動方向31に位置する供給口17bを選択し、供給口17bから気体16を供給する。この際、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間における気体16の量が基準量となるように、気体供給部4(供給口17b)から気体16を供給する。
S102では、制御部6は、対象ショット領域29bが型9のパターン領域9aに対向する押し付け位置に位置するように基板保持部5(基板12)を駆動方向31に駆動する。これにより、気体16は、基板保持部5の駆動方向31の下流に引き込まれ、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される。
S103では、制御部6は、対象ショット領域29bが押し付け位置に位置したら(基板保持部5の駆動を停止したら)、気体供給部4からの気体16の供給を停止する。
本実施形態では、S101からS103までが、気体供給部4から気体16を供給する基本的な動作である第1気体供給動作となる。第1気体供給動作は、対象ショット領域29bが型9に対向する押し付け位置に位置するように基板12を駆動しながら、型9と対象ショット領域29bとの間における気体16の量が基準量となるように気体供給部4から気体16を供給する動作である。
S104では、制御部6は、S101乃至S103(第1気体供給動作)によって型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していないと推定されるエラーの発生を検知したかどうかを判定する。かかるエラーの発生の検知については、上述した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。エラーの発生を検知していない場合には、S106に移行する。一方、エラーの発生を検知した場合には、S105に移行する。
S105では、制御部6は、型9と対象ショット領域29bとの間に気体16が供給されるように気体供給部4から気体16を供給する第2気体供給動作を行う。このように、第2気体供給動作は、気体供給部4からの気体16の供給を再開する動作である。なお、第2気体供給動作の詳細については、図6(a)、図6(b)及び図7を参照して後述する。
S106では、制御部6は、型9を用いて対象ショット領域29bにインプリント材11のパターンを形成する。具体的には、上述したインプリント処理の工程のうち、押型工程、硬化工程及び離型工程を行う。
図6(a)、図6(b)及び図7を参照して、第2気体供給動作について説明する。図6(a)及び図6(b)は、第2気体供給動作における気体供給部4の気体供給動作及び基板保持部5の駆動動作を示す図である。図6(a)及び図6(b)は、気体供給部4、型9及び基板12を上方(型保持部3の側)から示している。図7は、第2気体供給動作を説明するためのフローチャートである。
S1501では、制御部6は、図6(a)に示すように、対象ショット領域29bが押し付け位置とは異なる位置(第2位置)に位置するように、基板保持部5(基板12)を駆動方向32に駆動する。本実施形態では、前のショット領域29aが型9のパターン領域9aの下の押し付け位置に位置するように、基板保持部5を駆動する。従って、押し付け位置とは異なる位置とは、本実施形態では、前のショット領域29aが押し付け位置に位置している状態において対象ショット領域29bが位置する位置である。
S1052では、制御部6は、型9と基板12とが接触しない範囲で型9と基板12とを近づけるように、型保持部3(型9)をZ方向(下方向)に駆動する。例えば、型9が基板12に接触する直前の位置に位置するように、型保持部3を駆動する。換言すれば、S1052では、擬似的な押型工程を行う。
S1053では、制御部6は、型9と基板12とが接触しない範囲で近づけた型9と基板12とを遠ざけるように、型保持部3(型9)をZ方向(上方向)に駆動する。例えば、型9がS1052を行う前の位置に位置するように(元の位置に戻るように)、型保持部3を駆動する。換言すれば、S1053では、擬似的な離型工程を行う。
このように、擬似的な押型工程(S1502)及び擬似的な離型工程(S1503)を行うことで、例えば、第1気体供給動作で供給され、型9の周囲に既に存在している気体16を型9の下に引き込むことができる。
S1054では、制御部6は、対象ショット領域29bが押し付け位置とは異なる位置に位置している状態において、気体供給部4からの気体16の供給を開始(再開)する。具体的には、制御部6は、図6(b)に示すように、気体供給部4の供給口17a乃至17dから、少なくとも、基板保持部5の駆動方向33に位置する供給口17bを選択し、供給口17bから気体16を供給する。
S1055では、制御部6は、対象ショット領域29bが型9のパターン領域9aに対向する押し付け位置に位置するように基板保持部5(基板12)を駆動方向33に駆動する。これにより、気体16は、基板保持部5の駆動方向33の下流に引き込まれ、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される。
S1056では、制御部6は、対象ショット領域29bが押し付け位置に位置したら(基板保持部5の駆動を停止したら)、気体供給部4からの気体16の供給を停止する。
本実施形態では、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していないと推定されるエラーが発生した場合には、第1気体供給動作と第2気体供給動作とを行う。これにより、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される気体16の量が基準量に達し、かかる空間における気体16の濃度を十分に高い濃度にして維持することが可能となる。従って、インプリント装置1は、基板上に形成されるインプリント材11のパターンに発生する未充填欠陥を抑制しながら、優れた生産性を実現することができる。
なお、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していないと推定されるエラーが発生していない場合には、第2気体供給動作は行わず、第1気体供給動作のみを行う(図5)。
また、S1501において、対象ショット領域29bを位置させる、押し付け位置とは異なる位置(第2位置)は、第1供給動作において気体供給部4から気体16の供給を開始するタイミングの遅延時間に応じて変更してもよい。第1供給動作において気体供給部4から気体16の供給を開始するタイミングの遅延時間によって、型9と対象ショット領域29bとの間における気体16の基準量からの不足分は異なる。例えば、遅延時間が長いほど、型9と対象ショット領域29bとの間から漏れ出す気体16の量が多くなるため、不足分が多くなる。従って、第1供給動作において気体供給部4から気体16の供給を開始するタイミングの遅延時間が長いほど、S1501で対象ショット領域29bを位置させる位置を、押し付け位置から離すようにするとよい。同様に、対象ショット領域29bを位置させる、押し付け位置とは異なる位置は、前のショット領域29aに行われたインプリント処理において前のショット領域上の硬化したインプリント材11から型9を引き離すのに要した時間に応じて変更してもよい。前のショット領域上の硬化したインプリント材11から型9を引き離すのに要した時間によって、型9と対象ショット領域29bとの間における気体16の基準量からの不足分は異なる。例えば、前のショット領域上の硬化したインプリント材11から型9を引き離すのに要した時間が長いほど、型9と対象ショット領域29bとの間から漏れ出す気体16の量が多くなるため、不足分が多くなる。従って、前のショット領域上の硬化したインプリント材11から型9を引き離すのに要した時間が長いほど、S1501で対象ショット領域29bを位置させる位置を、押し付け位置から離すようにするとよい。このように、S1501において、対象ショット領域29bを位置させる、押し付け位置とは異なる位置(第2位置)は、型9と対象ショット領域29bとの間における気体16の基準量からの不足分に応じて決定される位置にするとよい。
また、第2気体供給動作は、図6(a)、図6(b)及び図7を参照して説明した気体供給動作に限定されるものではなく、図8に示すような気体供給動作であってもよい。図8は、第2気体供給動作の別の例を説明するためのフローチャートである。
図8を参照するに、S1511では、制御部6は、第1気体供給動作により対象ショット領域29bを押し付け位置に位置させた状態を維持しながら、気体供給部4からの気体16の供給を開始(再開)する。この際、制御部6は、気体供給部4から供給される気体16の供給量を増加させる。具体的には、第2気体供給動作において気体供給部4から供給される気体16の供給量を、第1気体供給動作において気体供給部4から供給される気体16の供給量よりも多くする。これにより、型9のパターン領域9aと対象ショット領域29bとの間の空間に供給される気体16の量が基準量に達し、かかる空間における気体16の濃度を十分に高い濃度にして維持することが可能となる。
なお、S1511において、気体16を供給する気体供給部4の供給口は限定されるものではない。例えば、制御部6は、気体供給部4の供給口17a乃至17dから任意の供給口を選択し、かかる任意の供給口から気体16を供給してもよいし、供給口17a乃至17dの全てから気体16を供給してもよい。
また、図8に示す第2気体供給動作では、第1気体供給動作において気体供給部4からの気体16の供給を停止すること(図7のS1056)を想定しているが、第1気体供給動作において気体供給部4からの気体16の供給を停止しなくてもよい。
また、図7に示す第2気体供給動作と図8に示す第2気体供給動作とを組み合わせてもよい。具体的には、図7に示す第2気体供給動作において、気体供給部4から気体16の供給を開始(再開)する際に、気体16の供給量を、第1気体供給動作において気体供給部4から供給される気体16の供給量よりも多くしてもよい。
図6(a)乃至図8を参照して説明した第2気体供給動作では、対象ショット領域を、かかる対象ショット領域の前にインプリント処理が行われた前のショット領域が存在するショット領域としている。但し、対象ショット領域は、基板12で最初にインプリント処理が行われる第1ショット領域であってもよい。
図9(a)、図9(b)及び図10は、対象ショット領域50bを第1ショット領域とする場合の第2気体供給動作を説明するための図である。図9(a)及び図9(b)は、第2気体供給動作における気体供給部4の気体供給動作及び基板保持部5の駆動動作を示す図である。図9(a)及び図9(b)は、気体供給部4、型9及び基板12を上方(型保持部3の側)から示している。図10は、第2気体供給動作を説明するためのフローチャートである。
対象ショット領域50bが第1ショット領域である場合、前のショット領域に対するインプリント処理が存在しない。従って、型9のパターン領域9aと対象ショット領域50bとの間の空間における気体16における気体16の濃度を十分に高い濃度にして維持することが難しい。そこで、本実施形態では、対象ショット領域50bが第1ショット領域である場合には、第1気体供給動作に加えて、第2気体供給動作を行う。なお、対象ショット領域50bの次にインプリント処理が行われるショット領域を次のショット領域50aとする。
図10を参照するに、S111では、制御部6は、対象ショット領域50bが押し付け位置とは異なる位置(第2位置)に位置するように、基板保持部5(基板12)を駆動する。本実施形態では、次のショット領域50aが型9のパターン領域9aの下の押し付け位置に位置するように、基板保持部5を駆動する。従って、押し付け位置とは異なる位置とは、本実施形態では、次のショット領域50aが押し付け位置に位置している状態において対象ショット領域50bが位置する位置である。
S112では、制御部6は、型9と基板12とが接触しない範囲で型9と基板12とを近づけるように、型保持部3(型9)をZ方向(下方向)に駆動する。例えば、型9が基板12に接触する直前の位置に位置するように、型保持部3を駆動する。換言すれば、S111では、擬似的な押型工程を行う。
S113では、制御部6は、型9と基板12とが接触しない範囲で近づけた型9と基板12とを遠ざけるように、型保持部3(型9)をZ方向(上方向)に駆動する。例えば、型9がS112を行う前の位置に位置するように(元の位置に戻るように)、型保持部3を駆動する。換言すれば、S113では、擬似的な離型工程を行う。
このように、擬似的な押型工程(S112)及び擬似的な離型工程(S113)を行うことで、例えば、第1気体供給動作で供給され、型9の周囲に既に存在している気体16を型9の下に引き込むことができる。
S114では、制御部6は、対象ショット領域50bが押し付け位置とは異なる位置に位置している状態において、気体供給部4からの気体16の供給を開始(再開)する。具体的には、制御部6は、図9(b)に示すように、気体供給部4の供給口17a乃至17dから、少なくとも、基板保持部5の駆動方向34に位置する供給口17aを選択し、供給口17aから気体16を供給する。
S115では、制御部6は、対象ショット領域50bが型9のパターン領域9aに対向する押し付け位置に位置するように基板保持部5(基板12)を駆動方向34に駆動する。これにより、気体16は、基板保持部5の駆動方向34の下流に引き込まれ、図9(b)に示すように、型9のパターン領域9aと対象ショット領域50bとの間の空間に供給される。
S116では、制御部6は、対象ショット領域50bが押し付け位置に位置したら(基板保持部5の駆動を停止したら)、気体供給部4からの気体16の供給を停止する。
このように、対象ショット領域50bが第1ショット領域である場合には、第1気体供給動作と第2気体供給動作とを行う。これにより、型9のパターン領域9aと対象ショット領域50bとの間の空間に供給される気体16の量が基準量に達し、かかる空間における気体16の濃度を十分に高い濃度にして維持することが可能となる。従って、インプリント装置1は、基板上に形成されるインプリント材11のパターンに発生する未充填欠陥を抑制しながら、優れた生産性を実現することができる。
また、S111において、対象ショット領域50bを位置させる、押し付け位置とは異なる位置(第2位置)は、型9と対象ショット領域50bとの間における気体16の基準量からの不足分に応じた任意の位置にすればよい。例えば、対象ショット領域50bを位置させる、押し付け位置とは異なる位置は、次のショット領域50aの更に次のショット領域が押し付け位置に位置している状態において対象ショット領域50bが位置する位置であってもよい。
なお、対象ショット領域50bが第1ショット領域である場合、前のショット領域が存在しないため、前のショット領域上の硬化したインプリント材11から型9を引き離すのに要した時間も存在しない。従って、このような状態を、制御部6は、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aと対象ショット領域50bとの間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していないと推定されるエラーの発生として検知する。また、対象ショット領域50bが第1ショット領域である場合には、エラーの発生にかかわらず、第1気体供給動作と第2気体供動作とを行うようにしてもよい。
また、インプリント装置1では、基板上の複数のショット領域に対してインプリント処理を連続的に行う際に、一般的に、各ショット領域に対して異物が存在しているかどうかを検出する。そして、基板上の複数のショット領域のうち、異物が存在するショット領域については、型9(パターン領域9a)の破損を防止するために、基板上のインプリント材11と型9とを接触させずに、インプリント処理をスキップする(インプリント処理を行わない)。このようなインプリント処理をスキップするショット領域(以下、「スキップ領域」と称する)では、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aとスキップ領域との間の空間に供給される気体16の量(濃度)が不安定になる傾向がある。このため、スキップ領域に関しては、第1気体供給動作によって型9のパターン領域9aとスキップ領域との間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していない可能性がある。この場合、スキップ領域の後にインプリント処理が行われるショット領域に影響を与えてしまう。従って、スキップ領域については、型9のパターン領域9aとスキップ領域との間の空間に供給された気体16の量が基準量に達していない(即ち、エラーが発生している)と推定することが好ましい。
そこで、制御部6は、対象ショット領域に異物が存在する場合に、かかる対象ショット領域をスキップ領域と判定して(即ち、対象ショット領域がインプリント処理をスキップするスキップ領域である場合には)、エラーの発生を検知する。従って、対象ショット領域がスキップ領域である場合には、第1気体供給動作と第2気体供給動作が行われる。これにより、型9のパターン領域9aとスキップ領域との間の空間に供給される気体16の量が安定して、例えば、基準量に達し、かかる空間における気体16の濃度を所期の濃度に維持することが可能となる。なお、基板上のショット領域に存在する異物の検出は、インプリント装置1に異物検査装置を設けて行ってもよいし、外部の異物検査装置を用いて行ってもよい。
図12(a)、図12(b)及び図13を参照して、対象ショット領域がスキップ領域である場合における第2気体供給動作について具体的に説明する。図12(a)及び図12(b)は、第2気体供給動作における気体供給部4の気体供給動作及び基板保持部5の駆動動作を示す図である。図12(a)及び図12(b)は、気体供給部4、型9及び基板12を上方(型保持部3の側)から示している。図13は、第2気体供給動作を説明するためのフローチャートである。
S1201では、制御部6は、図12(a)に示すように、対象ショット領域29bであるスキップ領域が型9のパターン領域9aに対向する押し付け位置(第1位置)に位置するように、基板保持部5(基板12)を駆動方向331に駆動する。
S1202では、制御部6は、型9と基板12とが接触しない範囲で型9と基板12とを近づけるように、型保持部3(型9)をZ方向(下方向)に駆動する。例えば、型9が基板12に接触する直前の位置に位置するように、型保持部3を駆動する。換言すれば、S1202では、擬似的な押型工程を行う。
S1203では、制御部6は、型9と基板12とが接触しない範囲で近づけた型9と基板12とを遠ざけるように、型保持部3(型9)をZ方向(上方向)に駆動する。例えば、型9がS1202を行う前の位置に位置するように(元の位置に戻るように)、型保持部3を駆動する。換言すれば、S1203では、擬似的な離型工程を行う。
S1204では、制御部6は、対象ショット領域29bであるスキップ領域が押し付け位置に位置している状態において、気体供給部4からの気体16の供給を開始(再開)する。具体的には、制御部6は、図12(b)に示すように、気体供給部4の供給口17a乃至17dから、少なくとも、基板保持部5の駆動方向331に位置する供給口17bを選択し、供給口17bから気体16を供給する。
S1205では、制御部6は、スキップ領域(対象ショット領域29b)の次にインプリント処理を行うべき次の対象ショット領域29cが型9のパターン領域9aに対向する押し付け位置に位置するように、基板保持部5(基板12)を駆動方向331に駆動する。これにより、気体16は、基板保持部5の駆動方向331の下流に引き込まれ、型9のパターン領域9aと次の対象ショット領域29cとの間の空間に供給される(図12(b))。
このように、対象ショット領域がスキップ領域である場合には、第1気体供給動作と第2気体供給動作とを行うことで、型9のパターン領域9aとスキップ領域との間の空間に供給される気体16の量が安定して、例えば、基準量に達する。これにより、スキップ領域の後にインプリント処理が行われる次の対象ショット領域に対して、スキップ領域が与える影響を抑制(防止)することができる。従って、インプリント装置1は、基板上に形成されるインプリント材11のパターンに発生する未充填欠陥を抑制しながら、優れた生産性を実現することができる。
なお、本実施形態では、インプリント処理をスキップするスキップ領域が単独で存在する場合を例に説明したが、実際には、スキップ領域が連続して存在する場合も考えられる。このような場合には、型9のパターン領域9aとスキップ領域との間の空間に供給される気体16の量(濃度)を一定に維持することが可能なショット領域の位置から第2気体供給動作を行えばよい。
インプリント装置1を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは、各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型などである。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMなどの揮発性又は不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAなどの半導体素子などが挙げられる。型としては、インプリント用のモールドなどが挙げられる。
硬化物のパターンは、上述の物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入などが行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図11(a)に示すように、絶縁体などの被加工材が表面に形成されたシリコンウエハなどの基板を用意し、続いて、インクジェット法などにより、被加工材の表面にインプリント材を付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材が基板上に付与された様子を示している。
図11(b)に示すように、インプリント用の型を、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材に向け、対向させる。図11(c)に示すように、インプリント材が付与された基板と型とを接触させ、圧力を加える。インプリント材は、型と被加工材との隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型を介して照射すると、インプリント材は硬化する。
図11(d)に示すように、インプリント材を硬化させた後、型と基板を引き離すと、基板上にインプリント材の硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凸部が硬化物の凹部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材に型の凹凸のパターンが転写されたことになる。
図11(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材の表面のうち、硬化物がない、或いは、薄く残存した部分が除去され、溝となる。図11(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材の表面に溝が形成された物品を得ることができる。ここでは、硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子などに含まれる層間絶縁用の膜、即ち、物品の構成部材として利用してもよい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1:インプリント装置 3:型保持部 4:気体供給部 5:基板保持部 6:制御部 9:型 12:基板

Claims (20)

  1. 型を用いて基板上のショット領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記型と前記基板との間に気体を供給する供給部と、
    前記型に対して前記基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材が供給された前記基板上の複数のショット領域に対して前記インプリント処理を連続的に行う動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記動作として、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理を行うべき対象ショット領域が前記型に対向する第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記型と前記対象ショット領域との間における前記気体の量が基準量となるように前記供給部から前記気体を供給する第1動作と、
    前記第1動作の後、前記第1動作によって前記型と前記対象ショット領域との間に供給された前記気体の量が前記基準量に達していないと推定されるエラーが発生した場合に、前記エラーに対応する処理を行う第2動作と、
    を行うことを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記第1動作では、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置する前に前記供給部からの前記気体の供給を開始し、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置した後、前記型と前記対象ショット領域の上のインプリント材とを接触させる前に前記供給部からの前記気体の供給を停止し、
    前記第2動作では、前記対象ショット領域が前記第1位置とは異なる第2位置に位置するように前記基板を駆動し、前記第2位置に位置した前記対象ショット領域が前記第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記供給部からの前記気体の供給を再開することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記第2動作では、前記対象ショット領域が前記第2位置に位置するように前記基板を駆動した後、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置するように前記基板を駆動する前に、前記型と前記基板とが接触しない範囲で前記型と前記基板とを近づけ、その後、前記範囲で近づけた前記型と前記基板とを遠ざけることを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。
  4. 前記第2位置は、前記対象ショット領域の前にインプリント処理が行われたショット領域が前記第1位置に位置している状態において前記対象ショット領域が位置する位置であることを特徴とする請求項2又は3に記載のインプリント装置。
  5. 前記第2位置は、前記型と前記対象ショット領域との間における前記気体の前記基準量からの不足分に応じて決定される位置であることを特徴とする請求項2又は3に記載のインプリント装置。
  6. 前記対象ショット領域は、前記基板で最初に前記インプリント処理が行われるショット領域であることを特徴とする請求項2又は3に記載のインプリント装置。
  7. 前記第2位置は、前記対象ショット領域の次にインプリント処理が行われるショット領域が前記第1位置に位置している状態において前記対象ショット領域が位置する位置であることを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。
  8. 前記第2動作では、前記第1動作により前記対象ショット領域を前記第1位置に位置させた状態を維持しながら、前記供給部から前記気体を供給し、
    前記第2動作において前記供給部から供給される前記気体の供給量は、前記第1動作において前記供給部から供給される前記気体の供給量よりも多いことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  9. 前記第1動作では、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置する前に前記供給部からの前記気体の供給を開始し、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置した後、前記型と前記対象ショット領域の上のインプリント材とを接触させる前に前記供給部からの前記気体の供給を停止することを特徴とする請求項8に記載のインプリント装置。
  10. 前記制御部は、
    前記第1動作において前記供給部から前記気体の供給を開始するタイミング、又は、前記対象ショット領域の前のショット領域に行われたインプリント処理において前記前のショット領域上の硬化したインプリント材から前記型を引き離すのに要した時間に基づいて、前記エラーの発生を検知し、
    前記エラーの発生を検知していない場合には、前記第1動作のみを行い、
    前記エラーの発生を検知した場合には、前記第1動作と前記第2動作とを行うことを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  11. 前記制御部は、前記第1動作において前記供給部から前記気体の供給を開始するタイミングが基準よりも遅れた場合、又は、前記対象ショット領域の前のショット領域に行われたインプリント処理において前記前のショット領域上の硬化したインプリント材から前記型を引き離すのに要した時間が基準よりも長い場合に、前記エラーの発生を検知することを特徴とする請求項10に記載のインプリント装置。
  12. 前記制御部は、前記対象ショット領域が前記インプリント処理をスキップするスキップ領域である場合に、前記エラーの発生を検知することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  13. 前記制御部は、前記対象ショット領域に異物が存在する場合に、前記対象ショット領域を前記スキップ領域と判定することを特徴とする請求項12に記載のインプリント装置。
  14. 前記第1動作では、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置する前に前記供給部からの前記気体の供給を開始し、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置した後、前記供給部からの前記気体の供給を停止し、
    前記第2動作では、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置している状態において、前記型と前記基板とが接触しない範囲で前記型と前記基板とを近づけ、その後、前記範囲で近づけた前記型と前記基板とを遠ざけることを特徴とする請求項12又は13に記載のインプリント装置。
  15. 型を用いて基板上のショット領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記型と前記基板との間に気体を供給する供給部と、
    前記型に対して前記基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材が供給された前記基板上の複数のショット領域に対して前記インプリント処理を連続的に行う動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記動作として、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理を行うべき対象ショット領域が前記型に対向する第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置する前に前記型と前記対象ショット領域との間における前記気体の量が基準量となるように前記供給部からの前記気体の供給を開始し、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置した後、前記型と前記対象ショット領域の上のインプリント材とを接触させる前に前記供給部からの前記気体の供給を停止する第1動作と、
    前記第1動作の後、前記第1動作によって前記型と前記対象ショット領域との間に供給された前記気体の量が前記基準量に達していないと推定されるエラーが発生した場合に、前記対象ショット領域が前記第1位置とは異なる第2位置に位置するように前記基板を駆動し、前記第2位置に位置した前記対象ショット領域が前記第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記供給部からの前記気体の供給を再開することを特徴とするインプリント装置。
  16. 型を用いて基板上のショット領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記型と前記基板との間に気体を供給する供給部と、
    前記型に対して前記基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材が供給された前記基板上の複数のショット領域に対して前記インプリント処理を連続的に行う動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記動作として、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理を行うべき対象ショット領域が前記型に対向する第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置する前に前記型と前記対象ショット領域との間における前記気体の量が基準量となるように前記供給部から前記気体を供給する第1動作と、
    前記第1動作の後、前記第1動作によって前記型と前記対象ショット領域との間に供給された前記気体の量が前記基準量に達していないと推定されるエラーが発生した場合に、前記第1動作により前記対象ショット領域を前記第1位置に位置させた状態を維持しながら、前記型と前記対象ショット領域との間に前記気体が供給されるように前記供給部から前記気体を供給する第2動作と、
    を行い、
    前記第2動作において前記供給部から供給される前記気体の供給量は、前記第1動作において前記供給部から供給される前記気体の供給量よりも多いことを特徴とするインプリント装置。
  17. 型を用いて基板上のショット領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記型と前記基板との間に気体を供給する供給部と、
    前記型に対して前記基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材が供給された前記基板上の複数のショット領域に対して前記インプリント処理を連続的に行う動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記動作として、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理を行うべき対象ショット領域が前記型に対向する第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置する前に前記型と前記対象ショット領域との間における前記気体の量が基準量となるように前記供給部からの前記気体の供給を開始し、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置した後、前記型と前記対象ショット領域の上のインプリント材とを接触させる前に前記供給部からの前記気体の供給を停止する第1動作と、
    前記対象ショット領域が前記基板で最初に前記インプリント処理が行われるショット領域である場合に、前記第1動作の後、前記対象ショット領域が前記第1位置とは異なる第2位置に位置するように前記基板を駆動し、前記第2位置に位置した前記対象ショット領域が前記第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記供給部からの前記気体の供給を再開することを特徴とするインプリント装置。
  18. 型を用いて基板上のショット領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記型と前記基板との間に気体を供給する供給部と、
    前記型に対して前記基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材が供給された前記基板上の複数のショット領域に対して前記インプリント処理を行う動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記動作として、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理を行うべき対象ショット領域が前記型に対向する第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置する前に前記型と前記対象ショット領域との間における前記気体の量が基準量となるように前記供給部からの前記気体の供給を開始し、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置した後、前記供給部からの前記気体の供給を停止する第1動作と、
    前記第1動作の後、前記対象ショット領域が前記インプリント処理をスキップするスキップ領域である場合に、前記対象ショット領域が前記第1位置に位置している状態において、前記型と前記基板とが接触しない範囲で前記型と前記基板とを近づけ、その後、前記範囲で近づけた前記型と前記基板とを遠ざける第2動作と、
    を行うことを特徴とするインプリント装置。
  19. 型を用いて基板上のショット領域にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント方法であって、
    前記型に対して前記基板を駆動しながら、未硬化のインプリント材が供給された前記基板上の複数のショット領域に対して前記インプリント処理を連続的に行う動作を制御する工程を有し、
    前記工程では、前記動作として、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理を行うべき対象ショット領域が前記型に対向する第1位置に位置するように前記基板を駆動しながら、前記型と前記対象ショット領域との間における気体の量が基準量となるように前記気体を前記型と前記基板との間に供給する第1動作と、
    前記第1動作の後、前記第1動作によって前記型と前記対象ショット領域との間に供給された前記気体の量が前記基準量に達していないと推定されるエラーが発生した場合に、前記エラーに対応する処理を行う第2動作と、
    を行うことを特徴とするインプリント方法。
  20. 請求項1乃至18のうちいずれか1項に記載のインプリント装置を用いてパターンを基板に形成する工程と、
    前記工程で前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、
    処理された前記基板から物品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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