JP2022163590A - 導体付き積層体、面状ヒータ、光学センサ及び導体付き樹脂材 - Google Patents

導体付き積層体、面状ヒータ、光学センサ及び導体付き樹脂材 Download PDF

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Kohei Maruo
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Abstract

【課題】変形による導体配線の破損が起こりにくい導体付き積層板を提供する。【解決手段】導体付き積層体は、ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む樹脂層11と、25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下である導体配線12と、を備える導体付き樹脂材4と、絶縁基板13とを備える。導体配線12の少なくとも一部は、樹脂層11に埋まっている。絶縁基板13は、導体付き樹脂材4に重なっている。導体配線12の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×103μm2以上10×103μm2以下である。導体配線12は、導体付き樹脂材4における絶縁基板13に対向する面で樹脂層11から露出する露出面12aを有する。露出面12aは、絶縁基板13に直接接している。導体配線12と絶縁基板13との引きはがし強度が、0.01N/25mm未満である。【選択図】図1

Description

本開示は、一般に導体付き積層体、面状ヒータ、光学センサ及び導体付き樹脂材に関し、より詳細には、本開示は樹脂層と導体と絶縁基板とを備える導体付き積層体、この導体付き積層体を備える面状ヒータ、この面状ヒータを備える光学センサ、及び樹脂層と導体とを備える導体付き樹脂材に関する。
従来、絶縁性基板の表面に金属による導体配線を形成した配線基板が広く用いられている。
特許文献1に記載の発明では、耐熱性絶縁フィルムの片面に接着剤層を介して銅箔を接着し、他の片面に金属膜を蒸着法などにより被着形成してプリント配線板用材料となる機能性銅張積層板を得ている。
実開平7-26126号公報
本開示の課題は、変形による導体配線の破損が起こりにくい導体付き積層板、前記導体付き積層板を備える面状ヒータ、前記面状ヒータを備える光学センサ、及び前記導体付き積層体を作製するために使用できる導体付き樹脂材を提供することである。
本開示の一態様に係る導体付き積層体は、ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む樹脂層と、25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下である導体配線と、を備える導体付き樹脂材と、絶縁基板とを備える。前記導体配線の少なくとも一部は、前記樹脂層に埋まっている。前記絶縁基板は、前記導体付き樹脂材に重なっている。前記導体配線の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×10μm以上10×10μm以下である。前記導体配線は、前記導体付き樹脂材における前記絶縁基板に対向する面で前記樹脂層から露出する露出面を有し、前記露出面は、前記絶縁基板に直接接している。前記導体配線と前記絶縁基板との引きはがし強度は、0.01N/25mm未満である。
本開示の別の一態様に係る導体付き積層体は、ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む樹脂層と、25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下である導体配線と、を備える導体付き樹脂材と、絶縁基板とを備える。前記導体配線の少なくとも一部は、前記樹脂層に埋まっている。前記絶縁基板は、前記導体付き樹脂材に重なっている。前記導体配線の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×10μm以上10×10μm以下である。前記導体配線と前記絶縁基板との間には、前記樹脂層の一部が介在している。
本開示の一態様に係る面状ヒータは、前記のいずれかの導体付き積層体を備える。
本開示の一態様に係る光学センサは、前記面状ヒータと、前記面状ヒータを透過した光を受光する受光部とを備える。
本開示の一態様に係る導体付き樹脂材は、樹脂層と、導体配線とを備える。前記導体配線の少なくとも一部は、前記樹脂層に埋まっている。前記樹脂層は、その厚み方向を向く第一面と前記第一面とは反対方向を向く第二面とを有する。前記導体配線は、前記第一面と前記第二面とのいずれにも露出しない。
本開示の一態様に係る導体付き積層体では、変形による導体配線の破断が起こりにくい。
図1は、従来技術により作製された導体付き積層体の概略断面図である。 図2A、図2B、及び図2Cは、本開示の一実施形態に係る導体付き積層体の一例を示す概略断面図である。 図3Aは、本開示の一実施形態に係る光学センサの概略の断面図であり、図3Bは光学センサを備える自動車の一部の斜視図である。
発明者が本開示を完成させるに至った経緯の概略を説明する。
自動車に、自動運転システム等のために使用されるLiDARなどの光学センサ3を、車体のエンブレムやヘッドライト近傍などに設ける場合、エンブレムの外面やヘッドライトの風防などの光が透過する部分に雪が付着すると、光の透過が阻害されて検出精度が低下する。このため、発明者は、車体の外面における光が透過する部分に、導体配線12を備える面状ヒータ2を設けることを検討した。
絶縁基板13に導体配線12を設けた配線基板をそのまま面状ヒータ2に適用すると、導体配線12が露出するため破損しやすく、またエンブレムや風防などの外面の形状に沿って面状ヒータ2を屈曲させたり伸長させたりする場合、導体配線12に力が加えられることで断線しやすい。
発明者は、図1に示すように、樹脂層11の一面側に導体配線12を埋め込み、この樹脂層11の導体配線12が露出する面に絶縁基板13を接着剤で接着することで、面状ヒータ2を構成することも検討した。しかしこの場合でも、面状ヒータ2を変形させると断線が生じやすい。
そこで、発明者は、変形による導体配線12の破損が起こりにくい導体付き積層体1を提供すべく、鋭意研究開発を行った結果、本開示の完成に至った。
なお、本開示は上記の経緯により完成したものではあるが、導体付き積層体1の用途は面状ヒータ2には限られず、例えばヒータとしての機能を有さない配線基板として用いてもよい。
(1)概要
以下、本開示に係る一実施形態について説明する。
本開示の一実施形態に係る導体付き積層体1は、ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む樹脂層11と、25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下である導体配線12と、を備える導体付き樹脂材4と、絶縁基板13とを備える。導体配線12の少なくとも一部は、樹脂層11に埋まっている。絶縁基板13は、導体付き樹脂材4に重なっている。導体配線12の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×10μm以上10×10μm以下である。導体配線12と絶縁基板13との引きはがし強度は、0.01N/25mm未満である。
なお、導体配線12の長手方向とは、導体配線12を絶縁基板13と導体付き樹脂材4とが重なっている方向に見て、導体配線12の伸びている方向であり、通電時に導体配線12に電流が流れる方向(通電方向)ともいえる。
導体配線12と絶縁基板13との引き剥がし強度は、JIS Z0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準拠した方法で、平面視幅25mmの樹脂層11、平面視幅25mmの導体配線12及び平面視幅25mmの絶縁基板13がこの順に積層した導体付き積層体1のサンプルを用いて測定される。この引き剥がし強度は、好ましくは0.001N/25mm未満、より好ましくは0N/25mmである。
図1に示すように、導体配線12における樹脂層11から露出する面と、絶縁基板13とが、接着剤層14で固定されていると、導体付き積層体1の変形に伴って発生した応力が導体配線12と接着剤層14との界面に集中しやすいため、導体配線12が破断しやすい。
しかし、本実施形態では、上記のとおり導体配線12と絶縁基板13との引きはがし強度は、0.01N/25mm未満であるため、導体付き積層体1を変形しても、上記のような導体配線12における応力の集中は生じにくい。このため、本実施形態では、変形による導体配線12の破損が起こりにくい導体付き積層体1を得ることができる。
本開示の別の実施形態に係る導体付き積層板1は、ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む樹脂層11と、25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下である導体配線12と、を備える導体付き樹脂材4と、絶縁基板13とを備える。導体付き樹脂材4における導体配線12の少なくとも一部は、樹脂層11に埋まっている。絶縁基板13は、導体付き樹脂材4に重なっている。導体配線12の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×10μm以上10×10μm以下である。導体配線12と絶縁基板13との間には、樹脂層11の一部が介在している。
図1に示すように、導体配線12における樹脂層11から露出する面と、絶縁基板13とが、接着剤層14で固定されていると、導体付き積層体1の変形に伴って発生した応力が導体配線12と接着剤層14との界面に集中しやすいため、導体配線12が破断しやすい。
しかし、本実施形態では、上記のとおり導体配線12の少なくとも一部は、樹脂層11に埋まり、導体配線12と絶縁基板13との間には、樹脂層11の一部が介在しているため、導体付き積層体1が変形しても、上記のような導体配線12における応力の集中は生じにくい。このため、本実施形態では、変形による導体配線12の破損が起こりにくい導体付き積層体1を得ることができる。
(2)導体付き積層体の詳細
本実施形態に係る導体付き積層体1の、より具体的な構造を、図2A、図2B、及び図2Cを参照して説明する。
(2.1)第1実施形態
図2Aに、第1実施形態に係る導体付き積層体1を示す。
第1実施形態に係る導体付き積層体1は、導体付き樹脂材4と、絶縁基板13とを備える。導体付き樹脂材4は、樹脂層11と導体配線12とを備え、導体配線12は一部が樹脂層11に埋まっている。導体配線12は、導体付き樹脂材4における絶縁基板13に対向する面で樹脂層11から露出する露出面12aを有し、露出面12aが絶縁基板13に直接接している。
樹脂層11は、例えば板状又はシート状である。樹脂層11は、厚みを有し、厚み方向を向く第一面1aと、第一面1aとは反対方向を向く第二面1bとを有する。導体配線12は、露出面12aを有する。導体配線12は、露出面12aを除き、樹脂層11に埋まっており、露出面12aは第一面1aにおいて樹脂層11の外部に露出している。露出面12aと第一面1aとは同一平面上にある。
絶縁基板13は、例えばシート状又は板状である。導体付き樹脂材4における第一面1a及び露出面12aが、絶縁基板13に重なり、この状態で絶縁基板13と導体付き樹脂材4とが接着されている。第一面1aは絶縁基板13に接着されているが、露出面12aは絶縁基板13に接触しているものの、導体配線12と絶縁基板13との引きはがし強度は0.01N/25mm未満である。第一面1aと絶縁基板13とは、接着剤を介して接着されていてもよく、第一面1aが絶縁基板13に融着していてもよい。
樹脂層11は、樹脂(A)から作製されている。樹脂(A)は例えば熱可塑性樹脂である。その場合、樹脂層11を車体などの対象に熱融着させることができる。樹脂層11は樹脂(A)のみを含んでもよい。また、樹脂層11は、樹脂(A)以外の材料、例えば無機フィラーなどを更に含んでもよい。
樹脂層11はガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含むことが好ましい。ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含むことで、樹脂層11は柔軟性を有しやすい。樹脂層11は柔軟性を有することにより、変形させやすく、かつ変形に伴う応力を導体配線12に集中させにくい。
樹脂層11の25℃での貯蔵弾性率は、10MPa以上10MPa未満であることが好ましい。樹脂層11の25℃での貯蔵弾性率が10MPa以上であることで、樹脂層11の形状を保つことが可能である。樹脂層11の25℃での貯蔵弾性率が10MPa未満であることで、樹脂層11の変形時に導体配線12に応力が集中しにくく、導体配線12が破損しにくくなる。樹脂層11の25℃での貯蔵弾性率は、10MPa以上10MPa以下であるとより好ましい。
樹脂(A)は、例えばアクリル樹脂と熱可塑性エラストマーとのうち少なくとも一方を含有する。これにより、樹脂(A)の上記のガラス転移温度及び樹脂層11の上記の貯蔵弾性率が実現されやすい。アクリル樹脂は、例えばブチルアクリレート及びメチルメタクリレート等からなる群から選択される少なくとも一種のモノマーの重合体である。この場合、モノマーの種類及び割合等を調整することで、上記のガラス転移温度及び貯蔵弾性率を調整できる。熱可塑性エラストマーは、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー、及びポリブタジエン系熱可塑性エラストマー等からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。なお、樹脂(A)が含有できる成分は、前記のみには制限されない。
樹脂層11の厚みは25μm以上200μm以下であることが好ましく、50μm以上150μm以下であるとより好ましい。樹脂層11の厚みが25μm以上であると、導体付き樹脂材4を形成しやすい。樹脂層11の厚みが200μm以下であると、導体付き積層体1を薄型化しやすい。
樹脂層11は透明性を有することが好ましい。特に、樹脂層11の厚み方向の全光線透過率をJIS K7361に基づいて測定した値が80%以上であり、かつ樹脂層11の厚み方向のヘイズ値をJIS K7136に基づいて測定した値が2%以下であることが好ましい。
導体配線12は、例えば銅などの金属から作製される。導体配線12の形状に特に制限はない。導体配線12を例えば電熱線として利用できる。なお、導体配線12を電流の伝送に利用してもよい。導体配線12は、例えば、格子状、網目状、扇状、又はミアンダ状である。この場合、導体配線12を面状に広げやすく、そのため導体付き積層体1を面状ヒータに適用しやすい。導体配線12がミアンダ状であれば特に好ましい。この場合、導体付き積層体1が変形しても、導体配線12が特に破損しにくい。
導体配線12の25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下であり、かつ導体配線12の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×10μm以上10×10μm以下であることが好ましい。体積抵抗率が10μΩcm以下であれば、通電時の導体配線12の発熱量を高めやすく、またそのため導体配線12の幅を小さくしても導体配線12を発熱しやすくできる。そのため、導体配線12を視認しにくくしながら、導体配線12の発熱性を維持しやすくなり、導体付き積層体1が例えば自動車のリアガラス等に設けられる面状ヒータなどに適用されやすくなる。また、導体配線12の断面の面積が0.2×10μm以上であれば、導体配線12が通電した際に発熱しやすくなる。また、断面の面積が10×10μm以下であれば、導体配線12が導体付き積層体1における光の透過を邪魔しにくくなり、導体配線12による光学センサのセンシングへの影響を少なくできる。体積抵抗率は6μΩcm以下であればより好ましく、3μΩcm以下であれば更に好ましい。また体積抵抗率は例えば1μΩcm以上であるが、これに制限されない。また、導体配線12の断面の面積は0.5×10μm以上であればより好ましく、1.0×10μm以上であれば更に好ましい。またこの断面の面積は、7.5×10μm以下であればより好ましく、5.0×10μm以下であれば更に好ましい。
導体付き樹脂材4の作製方法について説明する。例えば樹脂(A)を含む成形材料を適宜の手法で成形してシート状又は板状の成形体を作製し、この成形体に導体配線12を適宜の手法で埋め込む。これにより成形体から樹脂層11を作製し、導体配線12と樹脂層11とを備える導体付き樹脂材4を得ることができる。より具体的には、例えばまず、成形材料を押出成形法、溶液流延法又はカレンダー法などの適宜の方法で成形して成形体を作製する。次に、成形体の表面上に、アディティブ法、サブトラクティブ法などの適宜の方法で導体配線12を形成する。続いて、この成形体と導体配線12とを熱プレスすることで、成形体を変形させながら成形体に導体配線12を埋め込む。これにより、成形体から樹脂層11を作製し、樹脂層11に導体配線12を、樹脂層11の第一面1aで露出面12aが露出するように埋め込むことができる。
導体付き樹脂材4の作製方法は上記のみには限られない。例えば導体付き樹脂材4をインサート成形法で作製してもよい。この場合は、例えば金型内に導体配線12を配置した状態で、金型内で樹脂(A)を含む成形材料を成形することで、導体付き樹脂材4を得ることができる。また、フィルムの表面に適宜の離型処理を施してからこのフィルムの表面上に導体配線12を作製し、柔軟性のある樹脂材をフィルムの導体配線12がある面に重ねて導体配線12を樹脂材に埋め、続いてフィルムを樹脂材及び導体配線12から剥がしてもよい。この場合、樹脂材から樹脂層11が作製され、かつ樹脂層11に導体配線12が埋め込まれる。
絶縁基板13は、樹脂(B)から作製されている。絶縁基板13は樹脂(B)のみを含んでもよい。また、絶縁基板13は樹脂(B)以外の材料、例えば無機フィラーや補強材などを含んでもよい。
絶縁基板13は、ガラス転移温度が80℃以上である樹脂(B)を含むことが好ましい。絶縁基板13のガラス転移温度が80℃以上であることで、導体配線12を保護するのに十分な強度が得られる。
樹脂(B)は、例えばポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、及びポリメチルメタクリレートなどからなる群から選択される少なくとも一種を含有する。なお、樹脂(B)が含む成分はこれらに限定されない。
絶縁基板13は透明性を有することが好ましい。絶縁基板13の厚み方向の全光線透過率をJIS K7361に基づいて測定した値が80%以上であり、樹脂層11の厚み方向のヘイズ値をJIS K7136に基づいて測定した値が2%以下であることが好ましい。
絶縁基板13の厚みは50μm以上500μm以下であることが好ましい。絶縁基板13の厚みがこの範囲内であることで、導体付き積層体1を薄型化しやすい。
絶縁基板13の表面の水接触角θは、60°以上であることが好ましい。絶縁基板13の表面の水接触角θが60°以上であることで、絶縁基板13の表面に水が付着しにくくなり、特に導体付き積層体1を融雪のための面状ヒータ2として用いた際に、雪が融解して生じた水が導体付き積層体1の表面から流れ落ちやすくなる。絶縁基板13の水接触角θが90°以上であるとより好ましい。絶縁基板13の表面の水接触角θを上記範囲内とするために、樹脂(B)として疎水性の樹脂を選択してもよいし、絶縁基板13が疎水性の材料を含んでもよい。絶縁基板13の表面に撥水加工を施してもよい。
絶縁基板13の表面には、上記のように表面加工が施されていてもよい。表面加工の具体例としては、撥水加工、ハードコート加工などが挙げられる。
絶縁基板13は、例えば樹脂(B)を含む成形材料を、押出成形法、射出成形法、溶液流延法、またはカレンダー法などの適宜の方法で成形することで、作製できる。
導体付き積層体1は、例えば導体付き樹脂材4に絶縁基板13を重ね、導体付き樹脂材4における樹脂層11と絶縁基板13とを接着することで、作製される。樹脂層11が熱可塑性樹脂を含む場合は、熱プレスにより樹脂層11と絶縁基板13とを接着できる。
本実施形態では、導体配線12は露出面12aにおいて絶縁基板13に接着されずに接触し、導体配線12の露出面12a以外の部分は樹脂層11に埋め込まれているので、導体付き積層体1が変形されても、絶縁基板13から導体配線12へは力がかけられにくい。そのため、導体配線12と絶縁基板13との界面に応力が集中しにくい。
導体付き積層体1の厚みは、75μm以上550μm以下であることが好ましい。導体付き積層体1の厚みが75μm以上であることで、導体付き積層体1の強度を保つことできる。また、厚みが550μm以下であることで導体付き積層体1を薄型化することができる。この厚みは150μm以上であることがより好ましく、250μm以上であれば更に好ましい。また、この厚みは400μm以下であればより好ましく、350μm以下であれば更に好ましい。
-20℃以上50℃以下である少なくとも一つの温度雰囲気下で、導体付き樹脂材4に、樹脂層11の厚み方向と直交する少なくとも一つの方向に引張荷重をかけた場合の、導体配線12に破断が生じる導体付き樹脂材4の伸び率(以下、導体伸び率という)は、110%以上であることが好ましい。この場合、導体付き樹脂材4が変形されても、導体配線12が特に破損しにくくなる。本実施形態に係る導体付き樹脂材4は、上記の構成を有することで、このような導体伸び率を有することができる。導体伸び率は120%以上であれば更に好ましい。
25℃の温度雰囲気で、導体付き樹脂材4が上記の導体伸び率を有することが、より好ましい。-20℃と50℃とのうち少なくとも一方の温度雰囲気で、導体付き樹脂材4が上記の導体伸び率を有することも、より好ましい。-20℃以上50℃以下であるいかなる温度雰囲気下であっても、導体付き樹脂材4が上記の導体伸び率を有することが、特に好ましい。また、導体付き樹脂材4に、樹脂層11の厚み方向と直交するいかなる方向に引張荷重をかけた場合であっても、導体付き樹脂材4が上記の導体伸び率を有することが、特に好ましい。
導体付き積層体1は、厚み方向の全光線透過率をJIS K7361に基づいて測定した値が80%以上であり、厚み方向のヘイズ値をJIS K7136に基づいて測定した値が2%以下であることが好ましい。全光線透過率が80%以上、ヘイズ値が2%以下であると、導体付き積層体1は、光学センサ3に取り付けられる面状ヒータ2の材料として好適である。
(2.2)第2実施形態
図2Bに、第2実施形態に係る導体付き積層体1を示す。
第2実施形態に係る導体付き積層体1は、導体配線12と絶縁基板13との間に、樹脂層11の一部が介在している点が、第1実施形態に係る導体付き積層体1と異なっている。それ以外の構成は、第1実施形態に係る導体付き積層体1と同一である。以下、第1実施形態と重複する構成についての説明は、同一の符号を付して適宜省略する。
第2実施形態では、第1実施形態と同様、導体付き積層体1は、導体付き樹脂材4と絶縁基板13とを備えるが、上記のとおり導体配線12と絶縁基板13との間に、樹脂層11の一部が介在している。これにより、導体配線12と絶縁基板13とが接着されておらず、直接接してもいない。このため、導体付き積層体1が変形しても、導体配線12に応力が集中しにくい。このため、第2実施形態に係る導体付き樹脂材4から得られた導体付き積層体1には、変形しても導体配線12の破損が起こりにくい。
第2実施形態における導体付き樹脂材4について説明する。導体付き樹脂材4は、樹脂層11と、導体配線12とを備える。樹脂層11は、その厚み方向を向く第一面1aと、第一面1aとは反対方向を向く第二面1bとを有する。導体配線12は樹脂層11に埋め込まれ、導体配線12は、第一面1aと第二面1bとのいずれにも露出しない。このこと以外は、導体付き樹脂材4は、第1実施形態の場合と同じ構成を有する。
また、絶縁基板13は、第1実施形態の場合と同じ構成を有する。
導体付き樹脂材4における樹脂層11の第一面1aが、絶縁基板13に重なって接着されている。第一面1aと絶縁基板13とは、接着剤を介して接着されていてもよく、第一面1aが絶縁基板13に融着していてもよい。このため、導体配線12と絶縁基板13との間には、樹脂層11における第一面1aと導体配線12との間の部分が介在している。
導体付き樹脂材4の作製方法について説明する。例えば樹脂(A)を含む成形材料を適宜の手法で成形してシート状又は板状の成形体を作製し、この成形体に導体配線12を適宜の手法で埋め込む。これにより、成形体から樹脂層11を作製し、導体配線12と樹脂層11とを備える導体付き樹脂材4を得ることができる。より具体的には、例えばまず、成形材料を押出成形法、溶液流延法又はカレンダー法などの適宜の方法で成形して二つの成形体(第一の成形体と第二の成形体)を作製する。次に、第一の成形体の表面上に、アディティブ法、サブトラクティブ法などの適宜の方法で導体配線12を形成する。続いて、この第一の成形体と第二の成形体とを両者の間に導体配線12が介在するように積層して熱プレスすることで、第一の成形体と第二の成形体とを変形させながら、第一の成形体と第二の成形体の間に導体配線12を埋め込む。これにより、第一の成形体と第二の成形体とから樹脂層11を作製し、かつ樹脂層11に導体配線12を、樹脂層11の第一面1aと第二面1bとのいずれに露出しないように埋め込むことができる。
導体付き樹脂材4の作製方法は上記のみには限られない。例えば導体付き樹脂材4をインサート成形法で作製してもよい。この場合は、例えば金型内に導体配線12を配置した状態で、金型内で樹脂(A)を含む成形材料を成形することで、導体付き樹脂材4を得ることができる。また、フィルムの表面に適宜の離型処理を施してからこのフィルムの表面上に導体配線12を作製し、柔軟性のある樹脂材をフィルムの導体配線12がある面に重ねて導体配線12を樹脂材に埋め、続いてフィルムを樹脂材及び導体配線12から剥がしてもよい。この場合、樹脂材から樹脂層11が作製され、かつ樹脂層11に導体配線12が埋め込まれる。
導体付き樹脂材4の厚みは、50μm以上200μm以下であることが好ましい。この厚みが50μm以上であることで、樹脂層11に導体配線12を安定して配置することができる。またこの厚みが200μm以下であることで導体付き樹脂材4を薄型化することができる。この厚みは75μm以上であればより好ましく、100μm以上であれば更に好ましい。また、この厚みは、175μm以下であることがより好ましく、150μm以下であれば更に好ましい。
導体付き樹脂材4にその厚み方向にD65光源の光を入射した場合の、全光線透過率が80%以上であり、ヘイズ値が2%以下であることが好ましい。
本実施形態に係る導体付き樹脂材4は、第1実施形態の場合と同様の導体伸び率を有することが好ましい。
(2.3)第3実施形態
図2Cに、第3実施形態に係る導体付き積層体1を示す。
第3実施形態に係る導体付き積層体1は、導体付き樹脂材4における第二面1bが、絶縁基板13に重なり、この状態で絶縁基板13と導体付き樹脂材4とが接着されている点が、第1実施形態に係る導体付き積層体1と異なっている。それ以外の構成は、第1実施形態に係る導体付き積層体1と同一である。以下、第1実施形態と重複する構成についての説明は、適宜省略する。
第3実施形態では、第1実施形態と同様、導体付き積層体1は、導体付き樹脂材4と絶縁基板13とを備えるが、上記の通り導体付き樹脂材4における第二面1bが、絶縁基板13に重なり、この状態で絶縁基板13と導体付き樹脂材4とが接着されている。これにより、導体配線12と絶縁基板13との間に、樹脂層11の一部が介在し、導体配線12と絶縁基板13とが接着されておらず、直接接してもいない。このため、導体付き積層体1が変形しても、導体配線12に応力が集中しにくい。このため、第3実施形態に係る導体付き樹脂材4から得られた導体付き積層体1は、変形しても導体配線12の破損が起こりにくい。
第3実施形態における導体付き樹脂材4は、第1実施形態の場合と同じ構成を有し、作製方法も、第1実施形態の場合と同一である。本実施形態に係る導体付き樹脂材4は、第1実施形態の場合と同様の導体伸び率を有することが好ましい。
また、絶縁基板13も、第1実施形態の場合と同じ構成を有する。
(3)面状ヒータ
上述のとおり、導体付き積層体1を面状ヒータ2に適用できる。この面状ヒータ2は、導体付き積層体1を備える。この面状ヒータ2は更に端子接続部を備えることが好ましい。端子接続部は、導体付き積層体1と一体化していてもよいし、導体付き積層体1の端部から突出した構造であってもよい。面状ヒータ2は、端子接続部を介して電源に接続され、電源から供給された電気によって導体配線12が発熱することで、ヒータとして使用できる。
この面状ヒータ2は、導体付き積層体1が上記構成を備えることで、導体付き積層体1の屈曲や伸長に際しても断線しにくい。このため、この面状ヒータ2は、例えば自動車部品の湾曲した外面へ、折り曲げたり伸長させたりしながら取り付けることができ、融雪ヒータとして使用可能である。なお、面状ヒータ2の用途は、自動車部品用の融雪ヒータのみには制限されない。
(4)光学センサ
光学センサ3について説明する。光学センサ3は、上記の面状ヒータ2と、面状ヒータ2を透過した光を受光する受光部15とを備える(図3参照)。この光学センサ3は、例えば自動運転システム等のために、自動車の車体、エンブレム、ヘッドライト近傍などに設けられる。この光学センサ3は、面状ヒータ2を備えることで、光が透過する部分に雪が付着しにくい。このため、この光学センサ3は、降雪時でも良好に作動しやすい。
図3Aに、光学センサ3の具体例を示す。この光学センサ3は、面状ヒータ2と受光部15とに加え、面状ヒータ2に向けて光を照射する投光部16を備える。
具体的には、図3Aに示す光学センサ3は、筐体18と、筐体18内に配置されている受光部15、投光部16及びビームスプリッタ17と、面状ヒータ2とを備える。筐体18は、屋外に曝露される曝露面31を有する。筐体18の一部は、光を透過させうる透過部20であり、透過部20が曝露面31の少なくとも一部を構成する。透過部20を通じて、光が筐体18の内部から外部へ出射でき、かつ外部から内部へ入射しうる。透過部20は、例えばケイ酸塩ガラス、透明樹脂などから作製される。受光部15は、光を受けることで光を検出しうる要素であり、例えば受光素子、すなわち光の強度を電気信号に変換する素子である。投光部16は、光を発することができる要素であり、例えばレーザ発信器である。受光部15、投光部16及びビームスプリッタ17は、投光部16が発した光の向きをビームスプリッタ17が透過部20に向かうように制御し、かつ透過部20を通じて筐体18の外部から内部へ入射した光の向きをビームスプリッタ17が受光部15に向かうように制御するように、配置される。図3A中の矢印は、前述の光の経路を示す。
面状ヒータ2は、筐体18の曝露面31上に配置され、かつ透過部20を覆っている。導体付き積層体1は、絶縁基板13と透過部20との間に導体付き樹脂材4が位置するように、配置される。このため、絶縁基板13は、導体付き樹脂材4を覆うことで、導体付き樹脂材4を保護できる。
この光学センサ3では、投光部16が光を発すると、光の向きがビームスプリッタ17で制御されることで、光が透過部20へ向かう。光は透過部20及び面状ヒータ2を透過して、筐体18の外部へ出射する。この光が対象物に反射して光学センサ3に向かうと、この光は面状ヒータ2及び透過部20を透過して、筐体18の内部に入射する。この光の向きがビームスプリッタによって制御されることで、光が受光部15へ向かう。受光部15が光を受けることで光を検出できる。この検出結果を、例えば光学センサ3と対象物との間の距離を測定するために利用できる。
この光学センサ3の外面(曝露面31)に雪が付着しても、面状ヒータ2の表面においては、面状ヒータ2が発熱することで雪を融かすことができる。このため、光の進行が雪によって阻害されにくくなり、光学センサ3の検出精度が低下しにくくなる。
この光学センサ3は、屋外で使用されることに適している。例えば図3Bに示すように、光学センサ3を自動車21の車体に、曝露面31が車体の外側を向くように取り付けることができる。この場合、光学センサ3を、例えば自動運転システムにおける自動車21と対象物との間の距離を測定するための測距装置の構成要素として利用できる。この光学センサ3を利用すると、降雪時に測距装置による測定結果の正確性を低下させにくくでき、自動運転システムの安定性を高めることができる。
以下、本開示を実施例によって具体的に説明する。ただし、本開示は、実施例に限定されない。
[樹脂(A)原材料]
各実施例及び比較例の樹脂(A)として、ブチルアクリレート(ガラス転移温度-55℃)とメチルメタクリレート(ガラス転移温度105℃)とを、表1の「樹脂層」の欄に示す割合で重合させて得られたアクリル樹脂を用意した。
[樹脂層11の形成]
上記の樹脂(A)を射出成型法で成形して、表1の「樹脂層」の欄に示す厚みの樹脂層11を形成した。
[導体配線12の形成]
導体配線12の材料となる銅箔(厚み12μm)を樹脂層11表面に積層し、加熱温度250℃、圧力1MPa、加熱時間5分で熱プレスし、金属張積層体を得た。得られた金属張積層体にエッチング処理を施し、不要部分を除去することによって、導体配線12を樹脂層11表面に形成した。導体配線12が表面に形成された樹脂層11をさらに、加熱温度250℃、圧力1MPa、加熱時間5分で熱プレスすることで、導体配線12を樹脂層11に埋め込んだ。形成した導体配線12の幅、厚み、断面積は表1に示す値となった。
[樹脂(B)原材料]
各実施例及び比較例の樹脂(B)として、ポリカーボネート(三菱ガス化学株式会社製、品名ユーピロン、ガラス転移温度89℃)を用いた。
[絶縁基板13の形成]
上記の樹脂(B)を射出成型法で成形して、表1の「絶縁基材厚み」の欄に示す厚みの絶縁基板13を形成した。
[導体付き積層体1の形成]
導体配線12が埋め込まれた樹脂層11における導体配線12が露出している面に、得られた絶縁基板13を重ね、加熱温度250℃、圧力1MPa、加熱時間5分で熱プレスすることで、導体付き積層体1を得た。このとき、実施例1~8及び比較例1~3では、導体配線12と絶縁基板13とは直接接触させた。一方、比較例4では導体配線12と絶縁基板13との間に接着剤としてアクリル系接着剤を介在させた。
[評価]
(樹脂層11のガラス転移温度)
実施例1~8及び比較例1~4の樹脂層11のガラス転移点を熱機械分析(TMA)により測定した。
(樹脂層11の貯蔵弾性率)
大気雰囲気中、大気圧下、湿度65%の条件下での、樹脂層11の貯蔵弾性率を測定した。測定にあたっては、測定装置として粘弾性測定装置(DMS6220、日立ハイテクノロジーズ社製)を用い、測定モードは曲げ(両持ち梁)、測定温度範囲は25℃から200℃まで、昇温速度は10℃/分の条件で、測定した。これにより、貯蔵粘弾性と温度との関係曲線を得た。この関係曲線から、25℃(標準状態)での貯蔵弾性率を読み取った。
(体積抵抗率)
樹脂層11に埋め込まれた導体配線12に、エレクトロメータ装置(デジタル式振動容量型電位計:TAKEDA RIKEN TR8411)により、常温(25℃)下、DC500Vの電圧を印加し、導体配線12の体積抵抗値を測定した。
(引き剥がし強度)
各実施例及び比較例と同じ条件で、平面視幅25mmの樹脂層11、平面視幅25mmの導体配線12及び平面視幅25mmの絶縁基板13が順次積層した導体付き積層体1のサンプルを作製した。このサンプルにおける絶縁基板13からの導体配線12の引き剥がし強度を、JIS Z0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準拠した方法で測定した。
(耐断線性)
導体付き積層体1を、引張試験機(島津製作所社製、オートグラフAGS)により、120℃の恒温槽内で、導体配線12の長手方向に沿って、10mm/分の条件で伸長させてから、導体配線12の破断の有無を確認した。
A:樹脂層11を130%伸長させても、導体配線12の破断が認められない。
B:樹脂層11を125%伸長させても、導体配線12の破断が認められないが、130%伸長させると導体配線12が破断した。
C:樹脂層11を125%伸長させると、導体配線12が破断した。
Figure 2022163590000002
上記の結果によると、実施例1~8では、いずれも高い耐断線性が得られた。一方、樹脂層11のガラス転移温度(すなわち樹脂(A)のガラス転移温度)が40℃を超える比較例1では耐断線性が低かった。これは、樹脂層11が硬いため、伸ばすために、強い応力がかかり、断線したためであると推察される。導体配線12の断面積が0.2×10μmに満たない比較例2及び3でも、耐断線性が低かった。これは、導体配線12の断面積が小さいとその形状が不安定になりやすく、かつ耐久性不足になることで、断線しやすくなるためであると、推察される。導体配線12と絶縁基板13との引きはがし強度が0.01N/25mm以上である比較例4でも、耐断線性が低かった。これは、導体配線12と絶縁基板13とが接着剤で強固に接着しているため、絶縁基板13を伸ばした際の応力が導体配線12に伝わりやすくなったためと推察される。
1 導体付き積層体
11 樹脂層
12 導体配線
12a 露出面
13 絶縁基板
2 面状ヒータ
3 光学センサ
4 導体付き樹脂材

Claims (15)

  1. ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む樹脂層と、
    25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下である導体配線と、を備える導体付き樹脂材と、
    絶縁基板とを備え、
    前記導体配線の少なくとも一部は、前記樹脂層に埋まっており、
    前記絶縁基板は、前記導体付き樹脂材に重なっており、
    前記導体配線の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×10μm以上10×10μm以下であり、
    前記導体配線は、前記導体付き樹脂材における前記絶縁基板に対向する面で前記樹脂層から露出する露出面を有し、前記露出面は、前記絶縁基板に直接接しており、
    前記導体配線と前記絶縁基板との引きはがし強度が、0.01N/25mm未満である、
    導体付き積層体。
  2. ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む樹脂層と、
    25℃での体積抵抗率が10μΩcm以下である導体配線と、を備える導体付き樹脂材と、
    絶縁基板とを備え、
    前記導体配線の少なくとも一部は、前記樹脂層に埋まっており、
    前記絶縁基板は、前記導体付き樹脂材に重なっており、
    前記導体配線の長手方向と直交する断面の面積は、0.2×10μm以上10×10μm以下であり、
    前記導体配線と前記絶縁基板との間には、前記樹脂層の一部が介在している、
    導体付き積層体。
  3. 前記絶縁基板は、ガラス転移温度が80℃以上である樹脂(B)を含む、
    請求項1又は2に記載の導体付き積層体。
  4. 厚みが75μm以上550μm以下である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の導体付き積層体。
  5. -20℃以上50℃以下である少なくとも一つの温度雰囲気下で、前記導体付き樹脂材に、前記樹脂層の厚み方向と直交する少なくとも一つの方向に引張荷重をかけた場合の、前記導体配線に破断が生じる前記導体付き樹脂材の伸び率は、110%以上である、
    請求項1から4いずれか一項に記載の導体付き積層体。
  6. 前記導体配線が、格子状、網目状、扇状またはミアンダ状の形状を有する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の導体付き積層体。
  7. 前記絶縁基板の表面の水接触角θが60°以上である、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の導体付き積層体。
  8. 前記導体付き積層体における全光線透過率が80%以上、ヘイズ値が2%以下である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の導体付き積層体。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の導体付き積層体を備える、
    面状ヒータ。
  10. 請求項9に記載の面状ヒータと、
    前記面状ヒータを透過した光を受光する受光部とを備える、
    光学センサ。
  11. 樹脂層と、導体配線とを備え、
    前記導体配線の少なくとも一部は、前記樹脂層に埋まっており、
    前記樹脂層が、その厚み方向を向く第一面と前記第一面とは反対方向を向く第二面とを有し、前記導体配線が前記第一面と前記第二面とのいずれにも露出しない、
    導体付き樹脂材。
  12. 前記樹脂層は、ガラス転移温度が40℃以下である樹脂(A)を含む、
    請求項11に記載の導体付き樹脂材。
  13. 前記導体付き樹脂材における全光線透過率が80%以上、ヘイズ値が2%以下である、
    請求項11又は12に記載の導体付き樹脂材。
  14. -20℃以上50℃以下である少なくとも一つの温度雰囲気下で、前記導体付き樹脂材に、前記樹脂層の厚み方向と直交する少なくとも一つの方向に引張荷重をかけた場合の、前記導体配線に破断が生じる前記導体付き樹脂材の伸び率は、110%以上である、
    請求項11から13のいずれか一項に記載の導体付き樹脂材。
  15. 厚みが75μm以上550μm以下である、
    請求項11から14のいずれか一項に記載の導体付き樹脂材。
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