JP2022157966A - 金属腐食検査装置、方法及びプログラム - Google Patents

金属腐食検査装置、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2022157966000001
【課題】広い範囲を高い精度で検査することの両立を図る金属腐食検査技術を提供する。
【解決手段】金属腐食検査装置10は、光源11の照射光12の波長別の初期強度15をデータ保持するデータ保持部と、測定対象の表面領域20を区画したセル21毎に照射光12を反射させて検出した反射光16の波長別の反射強度17をデータ取得するデータ取得部18と、初期強度15と反射強度17に基づいてセル21毎に波長別の反射率25を演算する演算部26と、波長別の反射率25に基づいてセル21毎に表面領域20の腐食状態28を判定する判定部27と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、金属表面の腐食状態を検査する技術に関する。
原子力発電所や放射性物質を扱う施設では、放射能で汚染された物質をドラム缶等の容器に収容して保管・管理している。そしてドラム管は、保管している汚染物質が外に漏れないように、対策が施されている。しかし、保管が長期間にわたるとドラム缶自身が腐食して内容物が漏れる可能性がある。このため、ドラム缶に対し定期的な点検を実施し、必要に応じてドラム缶の補修及び交換等がなされる。そして、これまでに実施されているドラム缶の点検方法としては、超音波検査、打音検査及び目視検査(カメラ画像検査も含む)等を適用する方法がある。
特許第5455293号公報
しかし、上述した超音波検査の場合、ドラム缶の厚さ等を正確に評価できるものの、ドラム缶1本当りの検査に、数か所の検出ポイントを設定する必要がある。そして、この検出ポイントの各々に対して検出プローブの位置決めをする等の手間がかかる。このため、大量に保管しているドラム缶に対し、超音波検査を実施することは、作業効率が悪く現実的ではない。
他方において、目視検査の場合、一度に広い範囲の錆の有無を確認できるが、錆の程度の評価は困難で定量的な判断が難しい。また目視検査を高度化したものとして、レーザなどを用いたラマン分光法や、X線を用いたXRD法等の検査方法も知られている。しかしこれらは、現場でサンプルを採取し、別の場所で検査する運用がメインであり、放射線管理区域内に存在している多数のドラム缶の全量を現場で検査するには不適である。このように従来の技術は、広い範囲を粗い精度で測定するものか、限定的な範囲を高い精度で測定するものか、のいずれかであった。
本発明の実施形態はこのような事情を考慮してなされたもので、広い範囲を高い精度で検査することを両立させる金属腐食検査技術を提供することを目的とする。
実施形態に係る金属腐食検査装置において、光源の照射光の波長別の初期強度をデータ保持するデータ保持部と、測定対象の表面領域を区画したセル毎に前記照射光を反射させて検出した反射光の波長別の反射強度をデータ取得するデータ取得部と、前記初期強度と前記反射強度に基づいて前記セル毎に波長別の反射率を演算する演算部と、前記波長別の反射率に基づいて前記セル毎に前記表面領域の腐食状態を判定する判定部と、を備える。
本発明の実施形態により、広い範囲を高い精度で検査することを両立させる金属腐食検査技術が提供される。
本発明の第1実施形態に係る金属腐食検査装置のブロック図。 (A)各セルにおける照射光の波長に対する反射率を示すグラフ、(B)反射率の変化量(微分値)を示すグラフ。 測定対象の表面領域を区画したセルの腐食状態を示す模式図。 (A)第2実施形態に係る金属腐食検査装置が適用される測定対象(ドラム缶)の側面図、(B)その上面図。 実施形態に係る金属腐食検査方法の工程及び金属腐食検査プログラムのアルゴリズムを説明するフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る金属腐食検査装置10のブロック図である。このように金属腐食検査装置10は、光源11の照射光12の波長別の初期強度15をデータ保持するデータ保持部と、測定対象の表面領域20を区画したセル21毎に照射光12を反射させて検出した反射光16の波長別の反射強度17をデータ取得するデータ取得部18と、初期強度15と反射強度17に基づいてセル21毎に波長別の反射率25を演算する反射率演算部26と、波長別の反射率25に基づいてセル21毎に表面領域20の腐食状態28を判定する腐食状態判定部27と、を備えている。
光源11は、例えば、ハロゲンライト、LED、レーザ等が挙げられる。また、光源11から発せられる照射光12の照射角度θは特に限定はなく、コリメートされた光、拡散板等で拡散した光を適用することも可能である。この光源11は、表面領域20の腐食状態28に依存して波長成分の反射強度17が変化する照射光12を放つものであれば好適に採用される。
検出器30は、表面領域20からの反射光16を、波長弁別し、各々の単波長成分のパワーを別々に受光素子で検出し、波長別の反射強度17とするものである。この波長弁別する方法は、プリズムや回折格子で分光してから光強度を検出する方法や、波長選択性を持つ素子で光強度を検出する方法があるが、特に限定されない。
また検出器30における反射光16の入射面(検出面)は、受光素子が、一次元又は二次元的に複数配列した複眼か、もしくは単眼で構成される。なお表面領域20を区画したセル21とは、一つの受光素子に入射する反射光16を反射させた表面領域20の区画を意味しており、表面領域20を人為的に区画したものを指すものではない。
このため、検出器30の検出面が二次元配列の複眼である場合は、受光素子とセル21は一対一に対応する。他方で検出面が単眼である場合は、受光素子の変位位置とセル21とが一対一に対応する。なお、検出面が二次元配列の複眼を持つ検出器30のとしては、マルチスペクトルカメラやハイパースペクトルカメラ等の分光分析機能を持つカメラを好適に採用することができる。このうちハイパースペクトルカメラは、波長弁別能のバンド幅が数百にのぼる。
波長別の初期強度15は、光源11の照射光12を、直接もしくは反射板(図示略)で全反射させるかして検出器30で検出しデータ保持させたものである。このため、波長別の初期強度15は、照射光12の発光スペクトルを反映したものである。
これに対して波長別の反射強度17は、反射光16を入射した受光素子に対応するセル21の表面性状(錆ているか否か、塗装が剥げているか否か)に応じた波長依存性を伴って、検出器30で検出される。
データ取得部18で取得される波長別の反射強度17のデータ数は、一つの受光素子当り、例えば、400nm-1000nmの波長範囲において2nmのバンド幅で波長弁別している場合は300個ということになる。そして波長別の初期強度15も、同様のデータ数だけデータ保持されている。なお波長別の反射強度17と波長別の初期強度15とは、光源11及び検出器30の設定条件が一致していることが望まれるが、必ずしも一致していない場合は、データの内挿処理、間引きなどの事前処理によって条件を併せることもできる。
図2(A)は、各セル21における照射光の波長に対する反射率を示すグラフである。このグラフにおいて、実線は金属面31を持つセル21の反射率25の波長依存性を示しており、点線は塗装面32を持つセル21の反射率25の波長依存性を示しており、破線は腐食面33を持つセル21の反射率25の波長依存性を示している。
反射率演算部26は、初期強度15と反射強度17の比率を演算し、セル21毎に波長別の反射率25を出力する。図2(A)のグラフの横軸は、反射光16の波長範囲に対応し、波長弁別のバンド幅の間隔で、縦軸の反射率25がデータプロットされている。そして、図2(A)のグラフは、各々のセル21に対応して作成することができ、出力部29からデータが外部出力される。
これら、金属面31、塗装面32、腐食面33の反射率25は、初期強度15と同じ全反射であれば一定値である「1」をとるが、これらの反射率25は波長依存性を持ちさらに各々において変化態様が異なることが判る。
表面領域20が金属面31をもつ場合は、反射率25は波長によらずおおむね一定である。そして、黄色塗料が塗布された塗装面32の場合は、黄色を示す波長よりも長い波長の反射率25が高くなる。また、表面領域20に赤褐色の腐食面33(錆)がある場合は、赤色を示す波長よりも長い波長の反射率25が高くなる。この特徴から表面領域20が、金属面31、塗装面32、腐食面33及びその他のいずれであるか区別をすることが可能となる。
図2(B)は反射率の変化量(微分値)を示すグラフである。このように、金属面31、塗装面32、腐食面33について、反射率25を微分処理することで、極大値を持つデータが得られ、より特徴が明確となり定量的に取り扱うことができ区別が明確となる。さらに、反射率25の絶対値およびその変化量の2つの情報を用いることで、当該セル21の腐食状態28をより正確に判定することができる。
ところで、図2(A)で示すような、反射率25の絶対値や波長依存性の違いに基づいて、金属面31、塗装面32、腐食面33の区別ができることになっている。しかし、実際には反射率25の絶対値は表面領域20の状態によって大きく変わるものである。金属面は表面が粗くなるほど、正反射の割合が減り散乱が増加する。他方で、表面が汚れている場合はその影響によって反射率25の絶対値が増減する。
そこで、図2(B)に示すような反射率の変化量に依れば、表面領域20の状態に依って反射率25の絶対値が変化してしまう場合であっても、金属面31、塗装面32、腐食面33の各々において反射率の変化量は一定である。このように、反射率25の変化量を比較評価することで、表面状態の影響は受けずに、当該セル21の腐食状態28を判定できる。
図1に戻って説明を続ける。金属腐食検査装置10は、腐食状態別の反射率を予め登録したデータベース22を備えている。そして腐食状態判定部27は、演算部26で演算した反射率25をこのデータベース22に照らし、セル21の腐食状態28を判定することができる。なおこのようなデータベース22を利用した判定方法は、一例であって、このような方法に限定されるものではない。腐食状態28の判定は、人間系で指示する場合もある。
図3は、測定対象の表面領域20を区画したセル21の腐食状態28を示す模式図である。腐食状態判定部27(図1)では、波長別の反射率25に基づいて、セル21毎に表面領域20の腐食状態28を判定する。換言すれば、腐食状態判定部27では、セル21毎に得られた図2のグラフに基づいて、当該セル21の腐食状態28が、金属面31、塗装面32、腐食面33又はその他のいずれかに該当するか判定する。
そして、腐食状態28に対応させた色調情報又は階調情報を、当該セル21の位置情報に紐付けて、出力部29からデータ出力させる。なお、それぞれのセル21における反射率25のグラフに基づく腐食状態28の判定は、多次元的な距離の評価、クラスタリング分析、機械学習などの分類を駆使して実行される。
さらに、データベース22は、表面領域20の素材別に反射率を登録することができる。これにより、測定対象の地金の種類やその表面にコーティングされた塗装剤の種類に応じて、腐食状態28を正確に判定することができる。なお、地金の種類については、鉄、酸化鉄等の純金属だけではなく、合金や、樹脂成分と金属の混合物(例えば、塗料20%と酸化鉄80%)なども分別できる。
ところで、各セル21の大きさは、数100μm程度のある一定の大きさを持つ。このため、反射率25に基づいて判定された腐食状態28は、対応するセル21の平均的な化学組成を判定していることになる。よって、セル21よりも小さな微細な場所で、錆が進行している場合とある程度の錆が広がっている場合とでは、類似した判定結果になる可能性がある。
そこで、腐食状態判定部27は、隣接する周辺のセル21の反射率25にも基づいて、表面領域20の腐食状態28を判定できることとした。具体的には、腐食状態28の進行を数値化(例えば、錆の程度に応じて3段階で数値化)し、注目するセル21に隣接する周辺のセル21の数値の合計でその表面領域20の腐食状態28を判定することができる。もしくは、そのような腐食状態28の進捗状況を判定することができる。また、同一場所を同一条件で連続して複数回測定し、高い数値で変化が少ないセル21は腐食が進行していると判定することもできる。
これにより、セル21の腐食状態28を単独で判定する場合と比較して、測定対象の表面領域20が広範囲に亘る場合であっても、金属面31、塗装面32、腐食面33及び汚れ面をより正確の区別することが可能となる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態を図1に基づいて説明する。第2実施形態の金属腐食検査装置10の構成要素は、第1実施形態と共通している。第2実施形態の反射率演算部26は、光源11の位置を変えて照射角度θが異なる複数の照射光12に基づいて複数の反射率25を演算することができる。同様に反射率演算部26は、検出器30の位置を変えて反射角度φが異なる複数の反射光16に基づいて複数の反射率25を演算することができる。
そして第2実施形態の腐食状態判定部27では、照射角度θ又は反射角度φを変化させて演算した複数の反射率25に基づいて、各々のセルの腐食状態28を判定する。
照射光12は、光源11及び検出器30並びに測定対象の配置関係に依存して、表面領域20で反射もしくは吸収される。そして、反射光16は、照射角度θと等しい反射角度を持つ正反射と、様々な反射角度に反射するものに大別される。特に鏡面加工がなされていない一般的な測定対象の表面領域20では、正反射の割合は低く、様々な方向に反射が起こる。
このように、表面領域20において、さまざまな反射角度φで反射・散乱する反射光16の反射強度17は、照射光12の照射角度θによって異なる。また照射角度θによる反射強度17の変化の仕方は、材質や表面状態にも依存する。
そこで、光源11の位置及び/又は検出器30の位置を変えて複数の反射率25を演算することにより、表面領域20の状態や照射条件に依存する影響を排除して腐食状態28を判定できる。なお光源11及び/又は検出器30の位置を変える方法は、レールや駆動機構により自動的に実施する他に、手動で移動させる場合もある。
(第3実施形態)
次に図4を参照して本発明における第3実施形態について説明する。図4(A)は第3実施形態に係る金属腐食検査装置10が適用される測定対象(ドラム缶)の側面図であり、図4(B)はその上面図である。なお、図4において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
第3実施形態では、測定対象である円筒容器を回転対称軸35で回転させて、光源11から照射光12を照射し、検出器30において反射光16を検出する。そしてデータ取得部18(図1)は、この回転対称軸35に沿って一次元配列する複数のセル21の群から同時に波長別の反射強度17を取得する。さらにデータ取得部18は、一次元配列の方向とは略直交方向に表面領域20を相対走査して隣接するセル21の群から波長別の反射強度17を取得する。
このようにして、測定対象(ドラム缶)を一回転して、各々のセル21の反射率25を演算することで、測定対象(ドラム缶)の側周面の腐食状態28をパノラマ状に表示することができる。なお、図示において測定対象(ドラム缶)は、これを載置するターンテーブル34を回転駆動部39で回転させる態様を示しているが、光源11及び検出器30を回転対称軸35の周囲に回転させるようにしてもよい。さらに、光源11及び検出器30を回転対称軸35に沿って昇降するようにしてもよい。
放射性廃棄物などが保管されているドラム缶は、通常、鋼材の内側と外側に防食の塗料が塗布されており、黄色の塗料が多く塗布されている。そのようなドラム缶は、腐食防止の対策が施されているため、通常ドラム缶よりも腐食が進行しにくい。しかし、内容物に水分などを含んだものがある場合や、ドラム缶の輸送中などに表面に傷ができ防食塗料が剥がれたりした場合などは、徐々に錆が発生する。
多くの場合、これらは赤錆と呼ばれる赤褐色をした錆である。錆の発生事象は様々であり、防食塗料が剥がれた金属面に赤錆ができるもの、塗料の内側の鋼材に錆ができるもの等、発生原因によって見た目は大きく変わる。また、長期間保存している場合、錆以外の汚れなども付着している必要があり、汚れの種類などで見た目も変わる。
第3実施形態では、曲面の表面領域20を持つドラム缶の全周に対し、照射角度θ及び反射角度φを一定にして、反射光16の波長別の反射強度17をデータ取得することができる。これにより、周方向にバラツキのない波長別の反射率25を演算することができ、表面領域20の腐食状態28をセル21毎に正確に判定することができる。
図5のフローチャートに基づいて(適宜、図1参照)、実施形態に係る金属腐食検査方法の工程及び金属腐食検査プログラムのアルゴリズムを説明する。まず、光源11の照射光12を全反射させた波長別の初期強度15をデータ保持する(S11)。次に、測定対象の表面領域20に向けて光源11の照射光12を出力する(S12)。
次に、表面領域20を区画したセル21毎に照射光12の反射光16を検出し(S13)、反射光16の波長別の反射強度17をデータ取得する(S14)。そして、初期強度15と反射強度17に基づいてセル21毎に波長別の反射率25を演算する(S15)。続いて、波長別の反射率25に基づいてセル21毎に表面領域20の腐食状態28を判定する(S16)。そして、全ての表面領域20の腐食状態28を判定したところで金属腐食検査を終了する(S17,No,Yes,END)。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の金属腐食検査装置によれば、照射光の反射光からセル毎に波長別の反射率を演算し表面領域の腐食状態を判定することで、広い範囲を高い精度で検査することを両立させることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上説明した金属腐食検査装置は、専用のチップ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを高集積化させた制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの外部記憶装置と、ディスプレイなどの表示装置と、マウスやキーボードなどの入力装置と、通信I/Fとを、備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成で実現できる。このため金属腐食検査装置の構成要素は、コンピュータのプロセッサで実現することも可能であり、金属腐食検査プログラムにより動作させることが可能である
また金属腐食検査プログラムは、ROM等に予め組み込んで提供される。もしくは、このプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、メモリカード、DVD、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る金属腐食検査プログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせて提供するようにしてもよい。また、金属腐食検査装置は、構成要素の各機能を独立して発揮する別々のモジュールを、ネットワーク又は専用線で相互に接続し、組み合わせて構成することもできる。
10…金属腐食検査装置、11…光源、12…照射光、15…初期強度、16…反射光、17…反射強度、18…データ取得部(取得部)、20…表面領域、21…セル、22…データベース、25…反射率、26…反射率演算部(演算部)、27…腐食状態判定部(判定部)、28…腐食状態、29…出力部、30…検出器、31…金属面、32…塗装面、33…腐食面、34…ターンテーブル、35…回転対称軸、39…回転駆動部。

Claims (9)

  1. 光源の照射光の波長別の初期強度をデータ保持するデータ保持部と、
    測定対象の表面領域を区画したセル毎に前記照射光を反射させて検出した反射光の波長別の反射強度をデータ取得するデータ取得部と、
    前記初期強度と前記反射強度に基づいて、前記セル毎に波長別の反射率を演算する演算部と、
    前記波長別の反射率に基づいて前記セル毎に前記表面領域の腐食状態を判定する判定部と、を備える金属腐食検査装置。
  2. 請求項1に記載の金属腐食検査装置において、
    前記腐食状態別の前記反射率を予め登録したデータベースを備え、
    前記演算した前記反射率を前記データベースに参照して、前記セルの前記腐食状態が判定される金属腐食検査装置。
  3. 請求項2に記載の金属腐食検査装置において、
    前記データベースは、さらに前記表面領域の素材別の前記反射率が登録されている金属腐食検査装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属腐食検査装置において、
    照射角度が異なる複数の前記照射光又は反射角度が異なる複数の前記反射光に基づいて複数の前記反射率を演算し、
    これら複数の前記反射率に基づいて各々の前記セルの前記腐食状態が判定される金属腐食検査装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属腐食検査装置において、
    隣接する周辺のセルの前記反射率にも基づいて前記表面領域の前記腐食状態を判定する金属腐食検査装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の金属腐食検査装置において、
    一次元配列する複数の前記セルの群から同時に前記データ取得するとともに、前記一次元配列の方向とは略直交方向に前記表面領域を相対走査して隣接する前記セルの群から前記データ取得する金属腐食検査装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の金属腐食検査装置において、
    前記測定対象である円筒容器を回転対称軸で相対的に回転させて前記照射光を照射し前記反射光を前記検出する金属腐食検査装置。
  8. 光源の照射光の波長別の初期強度をデータ保持するステップと、
    測定対象の表面領域を区画したセル毎に前記照射光を反射させて検出した反射光の波長別の反射強度をデータ取得するステップと、
    前記初期強度と前記反射強度に基づいて、前記セル毎に波長別の反射率を演算するステップと、
    前記波長別の反射率に基づいて前記セル毎に前記表面領域の腐食状態を判定するステップと、を含む金属腐食検査方法。
  9. コンピュータに
    光源の照射光の波長別の初期強度をデータ保持するステップ、
    測定対象の表面領域を区画したセル毎に前記照射光を反射させて検出した反射光の波長別の反射強度をデータ取得するステップ、
    前記初期強度と前記反射強度に基づいて、前記セル毎に波長別の反射率を演算するステップ、
    前記波長別の反射率に基づいて前記セル毎に前記表面領域の腐食状態を判定するステップ、を実行させる金属腐食検査プログラム。
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