JP2022157797A - 回転ベルカップ塗装機 - Google Patents

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勝 寺田
Masaru Terada
誠司 小原
Seiji Obara
浩太郎 永田
Kotaro Nagata
隆臣 松田
Takaomi Matsuda
謙典 宮本
Kensuke Miyamoto
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Abstract

Figure 2022157797000001
【課題】回転ベルカップ塗装機において、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する。
【解決手段】回転ベルカップ塗装機1は、先端から塗料を吐出するフィードチューブ22と、フィードチューブ22の中心軸Cまわりに回転するベルカップ3と、ベルカップ3の内周側に設けられ、かつフィードチューブ22に凹みを向けた姿勢とされた断面凹状のベルハブ5と、を備える。ベルハブ5は、ベルカップ3とともに中心軸Cまわりに回転することにより、フィードチューブ22からベルハブ5の内底面51に向って吐出された塗料が、ベルハブ5の内周面52および端面53を介してベルカップ3の内周面へ乗り移るように構成されている。
【選択図】図1

Description

ここに開示する技術は、回転ベルカップ塗装機に関する。
特許文献1には、回転ベルカップ塗装機の一例として、フィードチューブが挿入された回転軸と、回転軸の先端部に装着されたベルカップ(回転霧化頭)と、ベルカップの基端中央に装着されたベルハブ(ハブ部材)と、を備えた回転霧化頭型塗装装置が開示されている。同文献に係るベルハブは、その中央部に円錐状の突起を設けた円板状に形成されており、フィードチューブ側に突起を向けた姿勢とされている。
前記特許文献1に開示されているベルハブは、その外周部に、複数の脚部と、複数の切欠溝と、を有している。各切欠溝は、各脚部と交互に形成されており、ベルカップに設けられた凹溝(ハブ嵌合凹溝)に嵌合したときに、該凹溝との間に複数個の孔状塗料通路を形成する。ベルハブの内底面に吐出された塗料は、それら孔状塗料通路を介してベルカップの内周面に導かれるようになっており、ベルカップの内周面において粒子化された塗料粒が放出されるように構成されている。
特開2002-224593号公報
前記特許文献1に開示されているようなベルハブを用いた場合、フィードチューブから吐出された塗料がベルハブの内面を流動していく過程において、その内面への塗料の衝突、そうして衝突した塗料の回転軸に対する偏芯、前記特許文献1に開示されている脚部等の障害物による流動の阻害、ベルハブからベルカップへ乗り移る際の衝突等の事情に起因して、塗料の液膜が波立つ可能性がある。塗料の波立ちは、塗料粒子径の微細化および均一化を図る上で望ましくない。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回転ベルカップ塗装機において、塗料粒子径の微細化および均一化を実現することにある。
ここに開示する技術は、遠心霧化した塗料粒を放出する回転ベルカップ塗装機に係る。この回転ベルカップ塗装機は、先端から塗料を吐出する塗料供給管と、前記塗料供給管の先端を取り囲むように設けられ、該塗料供給管の中心軸まわりに回転するベルカップと、前記ベルカップの内周側に設けられ、かつ前記塗料供給管に凹みを向けた姿勢とされた断面凹状の塗料受け部材と、を備え、前記塗料受け部材は、前記塗料供給管に対向させた内底面と、前記塗料供給管側に面する端面と、前記内底面から前記端面に向って延びる内周面と、を有する。
そして、前記塗料受け部材は、前記ベルカップとともに前記中心軸まわりに回転することにより、前記塗料供給管から前記内底面に向って吐出された塗料が、前記内周面および前記端面を介して前記ベルカップの内周面へ至るように構成されている。
本願発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、従来のベルハブを用いた場合、塗料受け部材の内面に衝突した塗料の前記回転軸に対する偏心に起因してベルハブ内面での液膜流動が不均一となり、それがベルカップ内面における液膜の波立ちを引き起こしていること、および、脚部等によるベルハブの連結構造に起因して液膜の波立ちが引き起こされることを突き止めた。
それに対し、前記の構成によれば、塗料受け部材に吐出された塗料は、ベルカップへ至る前に、その内底面および内周面に沿って流れることになる。本願発明者らにより得られた知見によれば、断面凹状に形成された部材の内底面で塗料を受けるのに加え、その内周面に沿って塗料を流動させることで、前述したような偏芯の影響を低減するとともに、塗料液膜を均厚化することができる。これにより、塗料液膜の波立ちを抑制することができる。
また、塗料受け部材からベルカップへ乗り移る前に、塗料の波立ちを予め抑制しておくことで、塗料受け部材からベルカップへ乗り移る際の衝突の影響を考慮しても、塗料液膜の厚みを可能な限り均一に保つことができる。そのことで、塗料粒子径の微細化および均一化を実現することが可能になる。
また、前記回転ベルカップ塗装機は、前記内周面に設けられ、前記ベルカップと前記塗料受け部材を連結する連結具を備える、としてもよい。
ここで、連結具は、ベルカップと塗料受け部材とを他の部材を介して間接的に連結してもよいし、他の部材を介さずに直接的に連結してもよい。
この構成によれば、内底面に沿って流れる塗料は、塗料受け部材の回転に起因した遠心力によって拡散流となる。一方、内周面に沿って流れる塗料は、前記中心軸と略平行に流れることから、いわゆる並行流となる。本願発明者らにより得られた知見によれば、並行流は、拡散流と比較して、障害物から受ける影響が小さい。よって、内底面ではなく内周面に連結具を設けることで、障害物としての連結具による流動への影響を抑制し、ひいては、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で有利になる。
また、前記連結具は、中心軸まわりの周方向における前記内周面の一部に設けられている、としてもよい。
この構成によれば、連結具による流動への影響を可能な限り抑制することができる。
また、前記連結具は、前記周方向に沿って、複数箇所に等間隔で設けられ、前記連結具は、それぞれ、前記内周面に対して直交する方向に延びている、としてもよい。
この構成によれば、障害物としての連結具による流動への影響を可能な限り抑制することができる。
また、前記ベルカップの内周面は、前記中心軸に対して直交する方向に沿って見たときに、前記塗料供給管とオーバーラップしない先端側塗料拡散面と、前記中心軸に対して直交する方向に沿って見たときに、前記塗料供給管とオーバーラップする基端側塗料拡散面と、を有し、前記内周面および前記端面は、前記中心軸方向に対して直交する方向に沿って見たときに、前記基端側塗料拡散面とオーバーラップする、としてもよい。
この構成によれば、塗料受け部材の端面からベルカップへ乗り移った塗料は、ベルカップの内周面のうち、先端側塗料拡散面に加えて基端側塗料拡散面も流れることになる。そのことで、塗料の流動距離をより長く確保することができ、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で有利になる。
前記塗料受け部材における前記端面側の外周部は、径方向外側に向って先細となるように形成されている、としてもよい。
ここでの「径方向」とは、前記中心軸から垂直かつ放射状に延びる方向を指す。
この構成によれば、塗料受け部材からベルカップへと乗り移ろうとする塗料は、塗料受け部材における端面側の外周部からベルカップに飛翔するところ、その外周部を先細とすることで、先細とされた部分の先端から塗料が飛翔するようになる。これにより、外周部における特定の部位から塗料が飛翔するようになる。そのことで、塗料の流動距離を略一定に保ち、ひいては、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で有利になる。また、前記端面側の外周部を先細に形成することで、表面張力に因る塗料受け部材への塗料の回り込みを抑制することもできる。このことも、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で有効に作用する。
前記内周面は、前記内底面側から前記端面へ向うにつれて、前記中心軸から離れるように延びている。
この構成によれば、内周面上の塗料を、塗料受け部材の回転に起因した遠心力によって内底面側から端面側へ流動させることができる。そのことで、例えば、内底面と内周面とが交わる角部付近に塗料が残留しないようにすることができ、ひいては、回転ベルカップ塗装機の使い勝手を向上させることができる。このことは、特に、複数種の塗料を交換しながら塗装をするときに有効である。
また、前記回転ベルカップ塗装機は、前記塗料供給管が挿入され、前記ベルカップと一体的に回転する回転軸と、前記塗料供給管の先端側に配置され、かつ前記ベルカップの内周面に挿入される支持具と、をさらに備え、前記塗料受け部材は、前記塗料供給管の先端に開口を向けてなる有底円筒状に形成され、前記塗料受け部材は、前記支持具に連結されているとともに、該支持具を介して前記ベルカップと一体的に回転する、としてもよい。
以上説明したように、前記の回転ベルカップ塗装機によれば、塗料粒の微細化および均一化を実現することができる。
図1は、回転ベルカップ塗装機の先端部を例示する縦断面図である。 図2は、回転ベルカップ塗装機の先端部を例示する横断面図である。 図3は、ベルハブの構成を例示する斜視図である。 図4は、回転ベルカップ塗装機における塗料の流れを例示する図である。 図5は、連結具による流れへの影響を比較して示す説明図である。 図6は、回転ベルカップ塗装機の第1変形例を示す図1対応図である。 図7は、回転ベルカップ塗装機の第2変形例を示す図1対応図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。
(回転ベルカップ塗装機の構成)
図1は、回転ベルカップ塗装機1の先端部を例示する縦断面図であり、図2は、回転ベルカップ塗装機1の先端部を例示する横断面図である。さらに、図3は、ベルハブ5の構成を例示する斜視図である。なお、図1は、回転ベルカップ塗装機1の中心軸Cに沿った断面であり、図2は、図1におけるA-A断面に相当する。
なお、以下の記載において、「基端側」とは、中心軸C方向におけるフィードチューブ22側(被塗装物Sの反対側)を指し、「先端側」とは、同方向におけるフィードチューブ22の反対側(被塗装物S側)を指す。また、以下の記載において、「径方向」とは、中心軸Cに直交し、かつ中心軸Cから放射状に延びる方向を指し、「周方向」とは、径方向に直交し、かつ中心軸Cの周囲を循環する方向を指す。
図1等に示される回転ベルカップ塗装機1は、静電塗装用の回転霧化式塗装装置であって、遠心霧化した塗料粒を放出するように構成されている。すなわち、回転ベルカップ塗装機1は、高速回転する回転軸21に取り付けられたベルカップ3から塗料を遠心力で飛ばして霧化させるとともに、マイナス電荷を帯びた塗料粒子と、プラスに帯電させた自動車のボディ等の被塗装物Sとの間に作用する引力を利用して塗装を行うものである。
具体的に、回転ベルカップ塗装機1は、筒状のハウジング10と、ハウジング10に挿入されていて先端から塗料を吐出する管状部材2と、管状部材2におけるフィードチューブ22の先端22aを取り囲むように設けられ、該フィードチューブ22の中心軸Cまわりに回転するベルカップ3と、ベルカップ3の内周側に設けられ、かつ塗料供給管2に凹みを向けた姿勢とされた断面凹状のベルハブ5と、ベルカップ3にベルハブ5を取り付けるための支持具4と、を備えている。
このうち、ハウジング10は、筒状に形成されており、管状部材2と、塗料を帯電させるための高圧電源(不図示)と、を収容している。また、ハウジング10の先端部に設けた開口10aには、ベルカップ3の基端部が挿入されている。図示は省略したが、ハウジング10の先端部からは、塗料粒子を偏向させるためのエアを吐出することができる。
また、管状部材2は、ベルカップ3と一体的に回転する回転軸21と、回転軸21に挿入され、先端から塗料を吐出するフィードチューブ22と、を有している。フィードチューブ22は、本実施形態における「塗料供給管」の例示である。
このうち、回転軸21は、中空のシャフト部材として構成されており、ベルカップ3における基端側の筒状部31に挿入されている。この回転軸21は、外部から動力を受けて中心軸Cまわりに回転するように構成されており、筒状部31を介してベルカップ3と一体的に回転するようになっている。
フィードチューブ22は、塗料を流通させるチューブ状の部材として構成されており、回転軸21に挿入されている。フィードチューブ22の先端22aは、塗料を吐出可能な開口端として構成されており、回転軸21から露出している。本実施形態に係るフィードチューブ22は、中心軸C方向の一側(被塗装物Sの反対側)から他側(被塗装物S側)に向って塗料を流通させ、先端22aから塗料を吐出するようになっている。この先端22aから吐出された塗料は、ベルハブ5の内底面51に衝突することになる。
また、ベルカップ3は、略カップ形状をなし、回転軸21等が挿入される基端側の筒状部31と、その内面に沿って塗料が流れる先端側のテーパ部32と、を有している。
このうち、筒状部31は、中心軸C方向に沿って延びる短筒状に形成されており、基端側から回転軸21が挿入されると同時に、先端側から支持具4が挿入されている。筒状部31の内周面には、径方向の内側に向って突出した被当接部31aが設けられている。この被当接部31aは、筒状部31に挿入された支持具4と当接することで、この支持具4を位置決めするように構成されている。
筒状部31の内周面のうち、被当接部31aよりも先端側の内周面には、遠心力によってベルハブ5から飛散した塗料が流れるようになっている。この内周面は、塗料を拡散するための塗料拡散面33(特に、塗料拡散面33における基端側の第1拡散面33a)をなす。
筒状部31における第1拡散面33aは、先端側に向って徐々に拡径しており、管状部材2の先端(具体的には、フィードチューブ22の先端22a)と、支持具4と、を外周側から取り囲むように設けられている。すなわち、この第1拡散面33aは、中心軸Cに対して直交する方向(径方向)に沿って見たときに、フィードチューブ22および支持具4とオーバーラップするようになっている。第1拡散面33aは、「基端側塗料拡散面」の例示である。
テーパ部32は、先端側に向ってテーパ状に拡径しており、その内周面には、第1拡散面33aを流通した塗料が流れるようになっている。この内周面は、前述した第1拡散面33aとともに、塗料を拡散するための塗料拡散面33(特に、塗料拡散面33における先端側の第2拡散面33b)をなす。
テーパ部32における第2拡散面33bは、先端側に向って第1拡散面33aよりも急峻に拡径しており、管状部材2の先端(具体的には、フィードチューブ22の先端22a)と、支持具4と、に比して先端側に設けられている。すなわち、この第2拡散面33bは、中心軸Cに対して直交する方向(径方向)に沿って見たときに、フィードチューブ22および支持具4とオーバーラップしないようになっている。第2拡散面33bは、「先端側塗料拡散面」の例示である。
また、支持具4は、フィードチューブ22の先端22a側に配置され、かつベルカップ3の内周側に挿入されるようになっている。具体的に、本実施形態に係る支持具4は、中心軸C方向に延びる筒状に形成されており、フィードチューブ22の先端22aが挿し通された状態で、ベルカップ3における筒状部31に挿入されている。すなわち、支持具4の内径は、フィードチューブ22の先端22aよりも大径であり、支持具4の外径は、筒状部31よりも小径である。
さらに、支持具4の外面には、フランジ状に突出した鍔部4aが設けられている。支持具4を筒状部31に挿入して押し込むと、支持具4における鍔部4aが、筒状部31における被当接部31aに当接する。これにより、ベルカップ3、特に筒状部31に対して支持具4が位置決めされる。
ベルハブ5は、フィードチューブ22に凹みを向けた断面凹状に形成されており、フィードチューブ22に対向させた内底面51と、フィードチューブ22側に面する端面53と、内底面51から端面53に向って延びる内周面52と、を有している。ベルハブ5は、本実施形態における「塗料受け部材」の例示である。
具体的に、本実施形態に係るベルハブ5は、フィードチューブ22の先端22aに開口および内底面51を向けてなる有底円筒状に形成されており、円形の内底面51と、略円筒状の内周面52と、ベルハブ5の開口縁に相当する端面53と、を有している。ベルハブ5は、後述の連結具6を介して支持具4に連結されているとともに、この支持具4を介してベルカップ3と一体的に回転する。
このうち、内底面51は、円形の平面として形成されており、中心軸Cに対して面直に、かつ内底面51の中央部(内底面51を円とみなしたときの中心に相当する部位)をフィードチューブ22の先端22aに向い合せるように配置されている。このように配置することで、フィードチューブ22から吐出される塗料が、内底面51の中央部に衝突するようになる。
続いて、内周面52は、略円筒状の曲面として形成されており、内底面51の周縁部から基端側に向って略垂直に延びている。ここで、内底面51に対して内周面52がなす傾斜角θは、90度よりも若干、鈍角とされている。すなわち、本実施形態に係る内周面52は、内底面51側から端面53へ向うにつれて、中心軸Cから離れていくように(すなわち径方向の外側に向って)延びている。また、図1に拡大して示すように、内底面51と内周面52とが交わる角部にはアールが設けられており、内底面51と内周面52とがスムースに接続されている。
ここで、内周面52には、フィードチューブ22と、塗料受け部材としてのベルハブ5を連結するための連結具6が設けられている。図2に示すように、連結具6は、周方向における内周面52の一部の部位に設けられている。具体的に、本実施形態に係る連結具6は、ボルト状の締結部材からなり、中心軸Cまわりの周方向に沿って、複数箇所に等間隔で(図2に示す例では、120度おきの3箇所に)設けられている。各連結具6は、それぞれ、内周面52に対して実質的に直交する方向に延びている。
内周面52は、連結具6によって支持具4に連結された状態にあっては、図1に例示するように、支持具4の外周面(特に、鍔部4aよりも先端側の外周面)に対して、間隔を空けて向い合うようになっている。こうすることで、ベルハブ5の内周面52と、支持具4の外周面との隙間に塗料を流通させることができるようになる。
また、端面53は、略環状の平面として形成されており、中心軸Cに面直な平面に沿うように、内周面52における基端側の端部から延びている。この端面53は、連結具6によって支持具4に連結された状態にあっては、図1に例示するように、支持具4における鍔部4aに対して、間隔を空けて向い合うようになっている。こうすることで、ベルハブ5の端面53と、支持具4の鍔部4aとの隙間に塗料を流通させることができる。
本実施形態に係るベルハブ5は、径方向においてはベルカップ3の内周側に配置されているとともに、中心軸C方向においてはテーパ部32よりも基端側の筒状部31まで挿入されている。すなわち、ベルハブ5の内周面52および端面53は、中心軸C方向に対して直交する方向に沿って見たときに、第1拡散面33aとオーバーラップするようになっている。
また、ベルハブ5における端面53側の外周部54は、径方向の外側に向うにつれて先細となるように形成されている。具体的に、本実施形態における端面53側の外周部54とは、ベルハブ5における、基端側かつ開口部周辺の外周部を指す。この外周部54は、周方向に沿って全周にわたって先細となっている。外周部54の先端は、90度未満の鋭角となる。
(回転ベルカップ塗装機の動作)
図4は、回転ベルカップ塗装機1における塗料の流れを例示する図であり、図5は、連結具6による流れへの影響を比較して示す説明図である。
塗料受け部材としてのベルハブ5は、ベルカップ3とともに中心軸Cまわりに回転することにより、フィードチューブ22からベルハブ5の内底面51に向って吐出された塗料が、ベルハブ5の内周面52および端面53を介してベルカップ3の内周面(塗料拡散面33)へ至るように構成されている。
以下、こうした構成について、具体的に説明をする。まず、回転軸21が中心軸Cまわりに回転すると、それと一体的にベルカップ3が回転する。ベルカップ3の回転に伴って、支持具4、ひいてはベルハブ5も一体的に回転することになる。
回転しているベルハブ5に向って塗料を吐出すると、吐出された塗料は、図5の矢印A1に示すように、ベルハブ5における内底面51の中央部に到達する。内底面51の中央部に到達した塗料は、ベルハブ5の回転に起因した遠心力に従って拡散流をなし、矢印A2に示すように、内底面51に沿って径方向外側に流動する。
内底面51に沿って流動する塗料は、この内底面51を通過して内周面52に到達する。内周面52に到達した塗料は、略中心軸C方向に沿って流れる並行流をなし、矢印A3に示すように、内周面52に沿って基端側に流動する。
内周面52に沿って流動する塗料は、連結具6によって流動を妨げられつつ、内周面52を通過して端面53に到達する。端面53に到達した塗料は、再び拡散流をなし、矢印A4に示すように、端面53に沿って径方向外側に流動する。
端面53に沿って流動する塗料は、先細とされた外周部54から飛散して、塗料拡散面33における第1拡散面33aに到達する。第1拡散面33aに到達した塗料は、中心軸C方向における先端側に向って、第1拡散面33aと第2拡散面33bを順番に通過する。塗料拡散面33における第2拡散面33bの先端で塗料が糸状になり、糸状になった塗料が微粒子化されて放出される。
(効果等)
本願発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、塗料受け部材としてのベルハブ5の内面に衝突した塗料の回転軸21に対する偏心に起因して、ベルハブ5の内面での液膜流動が不均一となり、それが前記内面における液膜の波立ちを引き起こしていること、および、脚部等によるベルハブ5の連結構造に起因して、液膜の波立ちが引き起こされることを突き止めた。
それに対し、本実施形態によれば、ベルハブ5の内底面51に吐出された塗料は、その端面53を介してベルカップ3へ至る前に、一旦、その内周面52に沿って流れることになる(図5の矢印A3を参照)。本願発明者らにより得られた知見によれば、断面凹状に形成された部材の内周面に沿って塗料を流動させることで、回転軸21に対する偏芯の影響を低減し、塗料の液膜を均厚化することができる。これにより、衝突した塗料の中心軸Cに対する偏芯による流動の阻害等に起因した塗料液膜の波立ちを抑制することができる。
また、ベルハブ5からベルカップ3へ乗り移る前に、塗料の波立ちを予め抑制しておくことで、ベルハブ5からベルカップ3へ乗り移る際の衝突の影響を考慮しても、塗料液膜の厚みを可能な限り均一に保つことができる。そのことで、塗料粒子径の微細化および均一化を実現することが可能になる。
また、図4を用いて説明したように、ベルハブ5の内底面51に沿って流れる塗料は、ベルハブ5の回転に起因した遠心力によって拡散流となる。一方、ベルハブ5の内周面52に沿って流れる塗料は、中心軸Cと略平行に流れることから、いわゆる並行流となる。本願発明者らにより得られた知見によれば、並行流は、拡散流と比較して、障害物から受ける影響が小さい。すなわち、図5に示すように、拡散流の場合は、障害物としての連結具6に衝突した塗料の流れは、連結具6周辺の流れが拡散していることから、相対的に合流し難くなる。一方、並行流の場合は、連結具6に衝突した塗料の流れは、連結具6周辺の流れが略平行となっていることから、拡散流の場合に比して、相対的に合流し易くなる。
よって、図1~図2に例示したように、ベルハブ5の内底面51ではなく内周面52に連結具6を設けることで、障害物としての連結具6による流動への影響を抑制し、ひいては、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で有利になる。
また、図4を用いて説明したように、ベルハブ5の端面53からベルカップ3へ乗り移った塗料は、ベルカップ3の内周面のうち、先端側の第2拡散面33bに加えて、基端側の第1拡散面33aも流れることになる。この第1拡散面33aは、ベルハブ5の内周面52と同様の機能を発揮する。その結果、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で一層有利になる。
また、図4を用いて説明したように、ベルハブ5からベルカップ3へと乗り移ろうとする塗料は、ベルハブ5における端面53側の外周部54からベルカップ3に飛翔するところ、その外周部54を先細とすることで、先細とされた部分の先端から塗料が飛翔するようになる。
仮に、外周部54を、丸みを帯びた形状とした場合、表面張力によって外周部54に付着した塗料が、丸みを帯びた各所から飛翔することになる。この場合、塗料の流動距離が不均一となるため、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で不利になる。
一方、本実施形態によれば、図4に示したように、外周部54における特定の部位(先細とされた部分の先端)から塗料が飛翔するようになる。そのことで、塗料の流動距離を略一定に保ち、ひいては、塗料粒子径の微細化および均一化を実現する上で有利になる。
また、図1に示すように、ベルハブ5の内周面52は、ベルハブ5の内底面51側から端面53へ向うにつれて、中心軸Cから離れるように延びている。これによれば、内周面52上の塗料を、ベルハブ5の回転に起因した遠心力によって内底面51側から端面53側へ流動させることができる。そのことで、例えば、内底面51と内周面52とが交わる角部付近に塗料が残存しないようにすることができ、ひいては、回転ベルカップ塗装機1の使い勝手を向上させることができる。このことは、特に、複数種の塗料を交換しながら塗装をするときに有効である。
(ベルハブの第1変形例)
図6は、回転ベルカップ塗装機1の第1変形例を示す図1対応図である。
前記実施形態では、ベルハブ5の内周面52に連結具6が設けられていたが、この構成には限定されない。例えば、第1変形例に係る回転ベルカップ塗装機101においては、前記実施形態と同様に、ベルハブ105と支持具104が連結具106を介して連結されている。しかし、第1変形例に係る連結具106は、ベルハブ105の内周面152ではなく、ベルハブ105の内底面151に設けられるようになっている。このように構成すると、ベルハブ105の挿入方向と、連結具106の挿入方向とが、双方とも中心軸C方向となり、回転ベルカップ塗装機101の組み立てが容易となる。
(ベルハブの第2変形例)
図7は、回転ベルカップ塗装機1の第2変形例を示す図1対応図である。
前記実施形態では、ベルハブ5の端面53から塗料を飛翔させ、ベルカップ3の内周面に到達させるように構成されていたが、この構成には限定されない。例えば、第2変形例に係る回転ベルカップ塗装機201においては、ベルハブ205の端面253は、ベルカップ203の内周面233に沿わせた形状とされており、僅かな隙間を空けて対向している。このように構成することで、ベルハブ5の端面253からベルカップ203の内周面233へと、塗料をスムースに導くことができるようになる。
《その他の実施形態》
また、前記実施形態では、ベルカップ3の第1拡散面33aが、ベルハブ5の内周面52と同様の機能を発揮するように構成されていたが、ここに開示された技術は、その構成には限定されない。例えば、ベルカップ3からベルハブ5を突出させてもよい。この場合、ベルハブ5の外周部54から飛散した塗料は、第1拡散面33aではなく、第2拡散面33bに到達するようになる。
1 回転ベルカップ塗装機
2 管状部材
21 回転軸
22 フィードチューブ(塗料供給管)
3 ベルカップ
33 塗料拡散面
33a 第1拡散面(基端側塗料拡散面)
33b 第2拡散面(先端側塗料拡散面)
4 支持具
5 ベルハブ(塗料受け部材)
51 内底面
52 内周面
53 端面
54 外周部
6 連結具
C 中心軸
S 被塗装物

Claims (8)

  1. 遠心霧化した塗料粒を放出する回転ベルカップ塗装機であって、
    先端から塗料を吐出する塗料供給管と、
    前記塗料供給管の先端を取り囲むように設けられ、該塗料供給管の中心軸まわりに回転するベルカップと、
    前記ベルカップの内周側に設けられ、かつ前記塗料供給管に凹みを向けた姿勢とされた断面凹状の塗料受け部材と、を備え、
    前記塗料受け部材は、前記塗料供給管に対向させた内底面と、前記塗料供給管側に面する端面と、前記内底面から前記端面に向って延びる内周面と、を有し、
    前記塗料受け部材は、前記ベルカップとともに前記中心軸まわりに回転することにより、前記塗料供給管から前記内底面に向って吐出された塗料が、前記内周面および前記端面を介して前記ベルカップの内周面へ至るように構成されている
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
  2. 請求項1に記載された回転ベルカップ塗装機において、
    前記内周面に設けられ、前記ベルカップと前記塗料受け部材を連結する連結具を備える
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
  3. 請求項2に記載された回転ベルカップ塗装機において、
    前記連結具は、前記中心軸まわりの周方向における前記内周面の一部に設けられている
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
  4. 請求項3に記載された回転ベルカップ塗装機において、
    前記連結具は、前記周方向に沿って、複数箇所に等間隔で設けられ、
    前記連結具は、それぞれ、前記内周面に対して直交する方向に延びている
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載された回転ベルカップ塗装機において、
    前記ベルカップの内周面は、
    前記中心軸に対して直交する方向に沿って見たときに、前記塗料供給管とオーバーラップしない先端側塗料拡散面と、
    前記中心軸に対して直交する方向に沿って見たときに、前記塗料供給管とオーバーラップする基端側塗料拡散面と、を有し、
    前記内周面および前記端面は、前記中心軸方向に対して直交する方向に沿って見たときに、前記基端側塗料拡散面とオーバーラップする
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載された回転ベルカップ塗装機において、
    前記塗料受け部材における前記端面側の外周部は、径方向外側に向って先細となるように形成されている
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載された回転ベルカップ塗装機において、
    前記内周面は、前記内底面側から前記端面へ向うにつれて、前記中心軸から離れるように延びている
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載された回転ベルカップ塗装機において、
    前記塗料供給管が挿入され、前記ベルカップと一体的に回転する回転軸と、
    前記塗料供給管の先端側に配置され、かつ前記ベルカップの内周側に挿入される支持具と、をさらに備え、
    前記塗料受け部材は、前記塗料供給管の先端に開口を向けてなる有底円筒状に形成され、
    前記塗料受け部材は、前記支持具に連結されているとともに、該支持具を介して前記ベルカップと一体的に回転する
    ことを特徴とする回転ベルカップ塗装機。
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