JP2022157696A - 超伝導線材、超伝導磁石および超伝導機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】実用的なフィラメント径を有するPCS用または変動磁場用MgB2線材において、臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性の向上と、金属シースの高抵抗化とを両立した超伝導線材およびこれを用いた超伝導磁石ならびに超伝導機器を提供することにある。【解決手段】本発明に係る超伝導線材10は、超伝導フィラメント1と、前記超伝導フィラメント1を被覆するステンレス鋼シース2と、を有し、前記超伝導フィラメント1の直径が、0.6mm以下であり、前記超伝導フィラメント1の組成が、マグネシウム1モルに対してホウ素が2.6モル以上であることとした。【選択図】図1

Description

本発明は、超伝導線材、超伝導磁石および超伝導機器に関する。
磁気共鳴画像(MRI;Magnetic Resonance Imaging)装置や核磁気共鳴(NMR;Nuclear Magnetic Resonance)装置などの超伝導機器は、超伝導コイルに大きな電流密度で通電することによって強力な磁場を得ている。銅線で電磁石を作製する場合、銅線の断面積あたりの電流密度は数A/mm程度であるが、超伝導コイルの場合は数百A/mm程度の高い電流密度に設定している。従来の超伝導コイルには主に低温超伝導線材であるNbTi線材が用いられているが、その動作温度は約4Kと低いため、主に液体ヘリウムによる冷却が必要である。近年のヘリウム受給逼迫に伴い、液体ヘリウムを必要としない高い温度で使用できるMgB超伝導線材(以下、単に「MgB線材」と呼ぶことがある)が開発されている。
一般的なMgB線材の製法としてパウダーインチューブ法がある。パウダーインチューブ法は、金属管の中にMg粉末およびB粉末の混合粉末(またはMgB粉末)を充填した後、所望の線径まで伸線加工を施し、熱処理を行う。このようにして製造されるMgB線材中のMgB部は、超伝導フィラメント、MgBフィラメントあるいは単にフィラメントなどと呼ばれている。また、MgB線材中の金属部分は、金属シース、バリア材、鞘(以下、これらを代表して「金属シース」と呼んだり、素材に応じて「ステンレス鋼シース」などと呼んだりする)などと呼ばれている。なお、フィラメント部と金属シースの界面において、ホウ素化合物の層が生成される場合があるが、このホウ素化合物の層までをフィラメントに含める。
MgB超伝導体の臨界温度は39Kであり、従来の低温超伝導線材よりも高温域で使用可能である。一般的に、NbTi線材からなる超伝導コイルは、液体ヘリウムの温度に近い4K程度で運転されるが、MgB線材からなる超伝導コイルは、10K以上で運転されることが多い。金属材料の熱容量は、温度が4Kから10Kに上昇すると、一桁程度増大する。この熱容量の増大は、ある発熱に対する超伝導コイルの温度上昇を防ぐ役割をもつ。
MgB線材をMRI装置などの超伝導機器に用いる場合、磁場の高安定性が求められる。そのため、複数個の超伝導コイルおよび超伝導線材からなる永久電流スイッチ(PCS)の間をほぼ電気抵抗ゼロとなる超伝導接続にて接続する必要がある(永久電流運転)。一方で、PCSには一般的に超伝導状態を維持できない温度へと昇温することで所望の電気抵抗を発生させて超伝導コイルの永久電流運転をOFFにする機能(スイッチOFF)が必要である。よって、MgB線材からなるPCSでは、比較的少ない熱量によるスイッチOFF化のために、PCSに用いるMgB線材の単位長さあたりの電気抵抗を高める必要がある。そのため、MgB線材に用いられる金属シースの高抵抗化が望まれている。
また、MRIのように、超伝導コイルを一定の磁場を発生させる電磁石として用いる応用が実現されている一方で、モータや発電機のように変動磁場を発生させる電磁石として用いる応用も検討されている。超伝導線材・コイルを変動磁場中で使用する際、超伝導線材における履歴損失と結合損失とからなる交流損失を低減することが課題である。なお、履歴損失とは、磁束の移動に伴う損失をいう。履歴損失の低減には超伝導線材中の超電導フィラメントの直径を細くすればよいことが知られている。また、結合損失とは、フィラメントを複数有する多芯線特有のものであり、誘起される遮蔽電流が常伝導母材を横切る際に発生するジュール損失をいう。結合損失の低減には、超伝導線材におけるツイストピッチの短縮化、フィラメント間の金属や金属シースの非磁性化および高抵抗化が重要であることが知られている。
このように、PCS用や変動磁場用のMgB線材における金属シースの高抵抗化が重要である一方、高抵抗化を担う金属管(金属シース)の入手性や加工性、さらにMgBフィラメントの臨界電流密度特性も重要である。
PCS用や変動磁場用のMgB線材の作製にあたっては、例えば、パウダーインチューブ法に関する技術が開示されている特許文献1に、十分な加工性を有する金属管としてステンレス鋼管が記載されている。ステンレス鋼管は入手しやすく、また、従来の金属シースである鉄やニオブと比較して高抵抗率であるため、前記した用途における金属シースとして好ましい候補といえる。
また、例えば、特許文献2には、炭素化二ホウ化マグネシウム(二ホウ化マグネシウムを構成するホウ素の一部が炭素に置換されたもの)に含まれるホウ素および炭素のモル比をマグネシウムに対して所定の割合とする旨記載されている。特許文献2には、このようにすることで高臨界電流密度が得られると記載されている。
特開2005-310600号公報 特開2013-16396号公報
実際のPCS用や変動磁場用のMgB線材では、必要とされるフィラメントの直径(フィラメント径)が異なる。PCS用のMgB線材においては、交流損失抑制は主な課題ではないため、比較的太い0.6mm程度のフィラメント径を有する単芯線構造が適している。一方、変動磁場用のMgB線材においては、交流損失を抑制する必要があるため、0.5mm以下さらには0.05mm以下のフィラメント径を有する多芯線構造が適している。
いずれのMgB線材においても、MgBフィラメントを直接包む金属シースとしてステンレス鋼管を用いることがある。ステンレス鋼管は入手性に優れる反面、熱処理によってMgBを生成する際に、ステンレス鋼に含まれるFe、NiなどがBと反応してしまう。そのため、MgBの生成反応が阻害されるという問題がある。金属シースにNbを用いることで、すなわちステンレス鋼管とMgBフィラメントの間にNb管を挿入する形とすることで、臨界電流特性の低下を防ぐことができる。しかし、MgB線材に占めるMgBフィラメントの面積率が低下し、線材断面積あたりの臨界電流密度、すなわち、工業的臨界電流密度が低下してしまうため、好ましい線材構成とは言えない。なお、単に臨界電流密度とは、MgBフィラメントの臨界電流密度をいい、工業的臨界電流密度とは区別して使用する。また、前述したように、PCS用や変動磁場用のMgB線材における金属シースの高抵抗化が重要である。
本発明の課題は、実用的なフィラメント径を有するPCS用または変動磁場用MgB線材において、臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性の向上と、金属シースの高抵抗化とを両立した超伝導線材およびこれを用いた超伝導磁石ならびに超伝導機器を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明に係る超伝導線材は、超伝導フィラメントと、前記超伝導フィラメントを被覆するステンレス鋼シースと、を有し、前記超伝導フィラメントの直径が、0.6mm以下であり、前記超伝導フィラメントの組成が、マグネシウム1モルに対してホウ素が2.6モル以上であることとした。
本発明によれば、実用的なフィラメント径を有するPCS用または変動磁場用MgB線材において、臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性の向上と、金属シースの高抵抗化とを両立した超伝導線材およびこれを用いた超伝導磁石ならびに超伝導機器を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る超伝導線材の横断面概略図である。 本発明の第6実施形態に係る超伝導線材の一態様を示す横断面概略図である。 本発明の第6実施形態に係る超伝導線材の他の態様を示す横断面概略図である。 本発明の第7実施形態に係る超伝導磁石の構成を示す概念図である。 超伝導接続部の一構成例を示す斜視透視図である。 本発明の第9実施形態に係る超伝導機器の構成を示す概略構成図である。 超伝導回転機の構成の一例を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する要素には同一の符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
[超伝導線材]
図1は、本発明の第1実施形態に係る超伝導線材10の横断面概略図である。図1に示すように、超伝導線材10は、超伝導フィラメント1と、超伝導フィラメント1を被覆するステンレス鋼シース2とを有する。この超伝導線材10は、横断面における中心に超伝導フィラメント1を1本有しており、単芯線と呼ばれている。なお、図1では、横断面が円形となる超伝導線材10を示したが、これに限定されるものではない。例えば、超伝導線材10の横断面の形状は、四角形、五角形、六角形などとすることができる。
第1実施形態における超伝導フィラメント1の直径(フィラメント径)は、0.6mm以下である。なお、前記フィラメント径は、超伝導フィラメント1の横断面の形状が円形以外の場合には、その横断面における最大寸法(例えば、最大の長さを有する対角線)をいう。フィラメント径が0.6mm以下であると、PCS用や変動磁場用の線材として好適に用いることができる。なお、フィラメント径は0.5mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下、0.2mm以下、0.1mm以下または0.05mm以下とすることができる。このようにすると、PCSに用いた際にOFF時の単位長さあたりの抵抗を高めることができる。また、フィラメント径は0.2mm以上とすることが好ましい。このようにすると、線材のハンドリングによる断線を回避しやすくできる。なお、フィラメント径は、伸線工程により伸線した後の径である。
また、第1実施形態における超伝導フィラメント1の組成は、マグネシウム(Mg)1モルに対してホウ素(B)が2.6モル以上である。超伝導フィラメント1の組成をこのようにすると、超伝導フィラメント1生成時の熱処理によってステンレス鋼シース2に含まれる鉄(Fe)やニッケル(Ni)などがBと反応してしまい、狙い通りにMgBが生成されない(生成反応が阻害される)という事態を防ぐことができる。つまり、このようにすると、MgBを狙い通りの含有量で含有させた超伝導フィラメント1を得ることができる。そのため、超伝導フィラメント1は、臨界電流値が向上するとともに、超伝導状態における電気抵抗を極小とすることができる。また、超伝導フィラメント1は、超伝導状態を維持できない温度へと昇温した場合には電気抵抗を大きくすることができるので、永久電流運転とそれ以外の状態とを切り替えることができる。従って、超伝導線材10は、この超伝導フィラメント1を有することで、実用的なフィラメント径を有するPCS用MgB線材において、臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性を向上させることができる。また、超伝導線材10は、超伝導フィラメント1を有しているので、超伝導コイル30(図4)とした場合には起磁力を大きくすることができるとともに、時間的に安定な磁場を発生させることができる。なお、これらの効果をより高める観点から、Mg1モルに対するBのモル数は2.7モル以上とすることが好ましく、2.8以上とすることがより好ましい。また、Mg1モルに対するBのモル数は3.9モル以下であることが好ましい。このようにすると、Mg粉末とB粉末の混合粉末においてB粉末が支配的にならず、柔らかいMg粉末が変形できるため、伸線加工が容易になる。
ステンレス鋼シース2は、任意の組成のステンレス鋼管を用いて形成できる。超伝導線材10は、ステンレス鋼シース2を備えているので、高抵抗化を図ることができる。
超伝導線材10は、例えば、充填工程、伸線工程、熱処理工程を経て製造される。
充填工程では、ステンレス鋼シース2となるステンレス鋼管の中に超伝導フィラメント1となるMg粉末とB粉末との混合粉末を充填する。
そして、伸線工程では、混合粉末を充填したステンレス鋼管に対して所望の線径(例えば、前記したフィラメント経)となるまで伸線加工を行う。伸線加工は、例えば、ダイス引抜加工、溝ロール加工、カセットロール加工、回転鍛造加工などで行うことができる。
そして、熱処理工程では、伸線加工した線材を600℃程度の温度で熱処理を施すことにより混合粉末からMgBを生成させ、超伝導線材10を製造する。
(第1実施形態に関する実施例)
Mg粉末とB粉末とを以下のモル比で混合した混合粉末をステンレス鋼管(SUS316L)に充填し、フィラメント径が0.6mmとなるまで伸線加工を行った。その後、設定温度600℃で熱処理を行って単芯線に係る超伝導線材を製造した。このようにして製造した超伝導線材を対象に、温度4.2K、磁場強度9Tにおける臨界電流密度Jを測定した。臨界電流密度Jは、一般的な四端子法により測定した。
Figure 2022157696000002
表1に示すように、No.2に係る超伝導線材は、超伝導フィラメントの組成がMg1モルに対してBが2.6モルであったので、No.1よりも臨界電流密度Jが顕著に高くなることが確認された。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る超伝導線材10は、第1実施形態と同様に、超伝導フィラメント1と、超伝導フィラメント1を被覆するステンレス鋼シース2とを有する。ただし、第2実施形態に係る超伝導線材10は、フィラメント径が0.5mm以下であり、超伝導フィラメント1の組成が、Mg1モルに対してBが2.7モル以上である点でそれぞれ第1実施形態に係る超伝導線材10と異なっている。従って、第2実施形態に係る超伝導線材10については、これらの相違点について説明する。
後述するように、超伝導コイル30(図4)は、超伝導線材10をボビンに巻き回して製造される。このようにして得られる超伝導コイル30における起磁力は、電流とターン数との積である。そのため、所望の起磁力を得るために、例えば、通電電流値を低くし、ターン数を増やすといった配分が行われる。この場合、超伝導線材10は細く長く作製する必要がある。従って、伸線加工後のフィラメント径は、前記したように0.5mm以下とすることが好ましく、また、そのようにする場合は、Mg1モルに対してBを2.7モル以上で混合することが好ましい。このようにすることにより、第2実施形態に係る超伝導線材10は、臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性を維持しつつ、超伝導線材10の線径および加工単位長さを調整できる。なお、臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性を高める観点から、フィラメント径は0.4mm以下、0.3mm以下、0.2mm以下、0.1mm以下または0.05mm以下とすることが好ましい。また、フィラメント径を細くする観点から、Mg1モルに対するBのモル数は2.8モル以上であることが好ましく、2.9モル以上であることがより好ましい。一方、第1実施形態で述べた理由と同様の理由により、フィラメント径は0.2mm以上とすることが好ましく、Mg1モルに対するBのモル数は3.9モル以下とすることが好ましい。
(第2実施形態における超伝導フィラメント1の組成に関する考察)
ここで、第2実施形態においては超伝導フィラメント1のフィラメント径を0.5mm以下としており、そのために、第2実施形態における超伝導フィラメント1の組成を第1実施形態と異ならせている。そのようにした理由を以下に説明する。
まず、フィラメント径をrとし、ステンレス鋼シース2からMgBの反応阻害を強く受ける距離をLとする。この場合、超伝導フィラメント1の面積はπrであり、ステンレス鋼シース2からMgBの反応阻害を強く受ける面積は約2πrLになると考えられる。
よって、超伝導フィラメント1の面積に対するステンレス鋼シース2からMgBの反応阻害を強く受ける面積の割合は、2πrL/πr=2L/rとなる。
ここで、Lは一定と推定されるので、フィラメント径が小さくなるほどステンレス鋼シース2がMgBの反応阻害に与える影響(面積率)は大きくなる。
すなわち、前記実施例で確認されたように、臨界電流密度Jを顕著に高くするためには、フィラメント径が0.6mmの時点でMg1モルに対してBが2.6モル以上であることが必要であったことから、フィラメント径が0.5mm以下の場合はBのモル数をより高くすることが好ましいと考察された。そして、このことから、フィラメント径が0.5mm以下の場合、具体的には、Mg1モルに対してBが2.7モル以上であることが好ましいと考察された。
(第3実施形態)
一般的に、超伝導体における臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性は磁場強度依存性を有する。そのため、超伝導線材10においては、使用される磁場強度に応じて臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性を向上するために添加剤を混合することができる。添加剤としては、例えば、炭化水素が挙げられる。炭化水素を添加すると、混合粉末からMgBを生成させる際の熱処理によって炭化水素が分解され、Cが超伝導線材10の結晶格子に取り込まれてBの一部が置換される。この置換した部分によってMgBの結晶性が低下してコヒーレンス長が短くなり、量子化磁束における常伝導コアの径が小さくなる。そのため、多くの磁束が侵入することができるようになり、上部臨界磁場Bc2が向上すると考えられている。そして、これにより、磁場中の臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性が向上すると考えられている。
炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン、コロネンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
炭化水素の添加量は、例えば、Cのモル数がBのモル数に対して数モル%(例えば、1~4モル%)となるようにすることが挙げられる。このようにすると、超伝導フィラメント1にCを含ませることができ、好ましくはBのモル数に対してCのモル数が数モル%(例えば、1~4モル%)となるようにCを含ませることができる。本実施形態により、数テスラなどの磁場中で使用する場合においても、超伝導線材10の臨界電流密度特性および工業的臨界電流密度特性を極端に低下させることなく作製可能となる。
炭化水素の添加は、フィラメント径が0.5mm以下となる場合においても同様に適用できる。この場合も前記と同様、例えば、Cのモル数がBのモル数に対して数モル%(例えば、1~4モル%)となるようにすることが好ましい。
(第4実施形態)
ステンレス鋼シース2は、超伝導線材10のおよその使用温度である10Kにおける比抵抗が0.3μΩ・m以上であることが好ましい。このようにすると、例えば、第1実施形態などに示した単芯線においては、ステンレス鋼シース2の抵抗率と超伝導フィラメント1の抵抗率とが同程度の大きさとなり、結果として超伝導線材10の単位長さあたりの電気抵抗を高めることができる。また、このような比抵抗とすれば、例えば、後述する第6実施形態に示す多芯線においては、超伝導フィラメント1間の電気抵抗が十分高くなるため、結合損失を抑制することができる。
なお、ステンレス鋼シース2は、単芯線および多芯線における前記効果をより高める観点から、温度10Kにおける比抵抗が0.4μΩ・m以上であることが好ましい。また、ステンレス鋼シース2は、その入手を容易にする観点から、温度10Kにおける比抵抗が0.5μΩ・m以下であることが好ましく、0.45μΩ・m以下であることがより好ましい。
前記した比抵抗のステンレス鋼シース2は、当該比抵抗を有するステンレス鋼管を適宜選択して製造に用いることにより得ることができる。当該比抵抗を有するステンレス鋼管は種々市販されている。
(第5実施形態)
ステンレス鋼シース2は、炭素含有率が0.015質量%以下であることが好ましく、0.010質量%以下であることがより好ましい。超伝導線材10は、例えば、伸線加工前の超伝導フィラメント部の直径を5mm、伸線加工後の超伝導フィラメント1の直径を0.5mmまたは0.05mmとすると、伸線加工によりステンレス鋼管の長さはおよそ100倍または10,000倍に伸ばされる。ステンレス鋼シース2(ステンレス鋼管)の炭素含有率を0.015質量%以下、好ましくは0.010質量%以下とすることで、このような伸線加工を行った場合であっても断線を防止できる。なお、その入手を容易にする観点から、ステンレス鋼シース2の炭素含有率は0.001質量%以上であることが好ましく、0.002質量%以上であることがより好ましい。
前記した炭素含有率のステンレス鋼シース2は、当該炭素含有率のステンレス鋼管を適宜選択して製造に用いることにより得ることができる。当該炭素含有率のステンレス鋼管は種々市販されている。そのようなステンレス鋼管として、例えば、JIS規定のSUS316Lがあり、当該鋼種の中から炭素含有率が低い管を選択するとよい。
(第6実施形態)
図2は、本発明の第6実施形態に係る超伝導線材10の一態様を示す横断面概略図である。図2に示すように、第6実施形態に係る超伝導線材10は、複数本の超伝導フィラメント1と、この複数本の超伝導フィラメント1を被覆するステンレス鋼シース2とを有する。また、第6実施形態に係る超伝導線材10は、図2に示すように、ステンレス鋼シース2を被覆する第1の金属シース3を有していてもよい。超伝導フィラメント1は、第1実施形態から第3実施形態で説明したいずれか1つの構成を有している。
このような構成の超伝導線材10は、超伝導フィラメント1を複数本有しているので、多芯線と呼ばれている。変動磁場中で用いるMgB線材(超伝導線材10)においては交流損失低減の観点から、このような多芯線構造が適している。
なお、超伝導フィラメント1のフィラメント径は0.5mm以下が好ましく、0.05mm以下がより好ましい。このようなフィラメント径の場合、超伝導フィラメント1の組成は、Mg1モルに対してBが2.7モル以上であることが好ましい。
第1の金属シース3は、銅、鉄、ニッケルなどの純金属またはこれらのいずれかの純金属に他の元素を含有させた合金からなる管を選択して得ることができる。第1の金属シース3は、結合損失低減の観点から、抵抗率が比較的大きな合金を用いることが好ましい。
なお、本実施形態では、図2に示すように、超伝導フィラメント1が19本であり、第1の金属シース3を外周に配置した線材断面構成を示したが、これに限定されない。超伝導フィラメント1の本数は要望に応じて任意に設定でき、2~18本とすることもできるし、20本以上とすることもできる。
また、例えば、図3に示すように、超伝導線材10は、第1の金属シース3の外周に第2の金属シース4を配置した構成とすることもできる。なお、図3は、本発明の第6実施形態に係る超伝導線材10の他の態様を示す横断面概略図である。第2の金属シース4を配置すると、超伝導線材10としての強度が高まるとともに、熱伝導パスの役割を持たせることができる。第2の金属シース4は、第1の金属シース3と同様の純金属または合金からなる管を選択して得ることができる。
第6実施形態に係る超伝導線材10は、例えば、ステンレス鋼管内にMg粉末とB粉末の混合粉末を充填したものを複数本用意し、それらを第1の金属シース3となる第1の金属管内に入れ、また、必要に応じてこれを第2の金属シース4となる第2の金属管内に入れた後、伸線加工と600℃程度の熱処理加工を行うことで製造できる。
(第7実施形態)
[超伝導磁石]
図4は、本発明の第7実施形態に係る超伝導磁石100の構成を示す概念図である。図4に示すように、超伝導磁石100は、PCS20と、超伝導コイル30と、超伝導接続部40とを有する。
PCS20は、前述したいずれかの態様の超伝導線材10をコイル状に巻き回してなる。PCS20は、具体的には無誘導巻きコイルとして巻き回してなる。超伝導コイル30も前述したいずれかの態様の超伝導線材10をコイル状に巻き回してなる。
なお、PCS20および超伝導コイル30のうちいずれか一方は、一般的な超伝導線材50(図5)で形成されていてもよい。なお、一般的な超伝導線材50については後述する。
超伝導接続部40は、超伝導線材10を超伝導接続している。例えば、図4に示すように、超伝導接続部40は、PCS20の超伝導線材10および超伝導コイル30の超伝導線材10を超伝導接続している。すなわち、超伝導磁石100は、超伝導接続部40によってPCS20および超伝導コイル30が超伝導接続されることにより、超伝導体の閉回路を形成しており、永久電流運転を行うことができる。
超伝導フィラメント1が混合粉末の状態のままでコイル状に巻き回した後に熱処理するWind&React法と、超伝導線材10を別のボビンに巻き回した状態で熱処理したのちに、最終コイル形状に巻き回すReact&Wind法とがある。PCS20および超伝導コイル30は、これらのうちのいずれの方法でも製造できる。このような態様とすることで、超伝導磁石100は、PCS20については電気抵抗を高めることができ、少ない加熱量で臨界温度以上に温めることが可能となる。その結果、超伝導磁石100は、スイッチOFFまでの時間を短縮できる。また、超伝導磁石100は、超伝導コイル30については変動磁場中における交流損失を抑制できる。
図5は、超伝導接続部40の一構成例を示す斜視透視図である。図5に示すように、超伝導接続部40は超伝導接続容器41を有している。超伝導接続容器41は、例えば、ステンレス鋼やニオブなどを用いて有底の箱状に形成することで得られる。超伝導接続部40は、この超伝導接続容器41の開口部に対象となる超伝導線材10の端部(好ましくは超伝導フィラメント1およびステンレス鋼シース2のみ)を2本差し込み、Mg粉末とB粉末を装填・圧縮した後、適切な温度で熱処理することで得られる。超伝導接続容器41に充填するMg粉末とB粉末とのモル比は、Mg:B=1:2であってもよい。また、熱処理の温度はMgBを生成できればよく、例えば、600℃などとすることができる。超伝導磁石100は、この超伝導接続部40を備えていることにより、2本の超伝導線材10の間の電気抵抗を極小とすることができる。そのため、超伝導磁石100は、MRIなどに必要な永久電流運転を行うことができる。また、超伝導磁石100は、超伝導接続部40によって超伝導接続されたPCS20を用いている場合にはスイッチOFFまでの時間を短くできるので、永久電流運転とそれ以外との状態の切り替え時間を短くすることができる。
なお、図5では、超伝導接続部40に前記した超伝導線材10を2本接続する例を示したが、これに限定されない。すなわち、これらのうちの一方の超伝導線材10が一般的な超伝導線材50であってもよい。つまり、前記した超伝導線材10をコイル状に巻き回してなるPCS20および超伝導コイル30のうちいずれか一方が一般的な超伝導線材50で形成されていてもよい。ここで、一般的な超伝導線材50とは、組成がMg:B=1:2である超伝導フィラメントを備えた線材(MgB線材)をいう。このような場合であっても、2本の超伝導線材10、50は超伝導接続部40によって超伝導接続が維持される。
(第8実施形態)
第8実施形態に係る超伝導磁石100は、超伝導接続部40に用いるMg粉末とB粉末の混合粉末をMg1モルに対してBを2.6モル以上、好ましくは2.7モル以上としている。つまり、第8実施形態に係る超伝導磁石100は、超伝導接続部40の組成がMg1モルに対してBを2.6モル以上、好ましくは2.7モル以上としている。混合粉末における混合比をこのようにすることで、第1実施形態で説明したように、ステンレス鋼シース2に含まれるFe、Niに起因するMgBへの生成反応阻害を避けることができる。そのため、超伝導接続部40の臨界電流値が向上するとともに電気抵抗が極小となり、起磁力も大きく、時間的に安定な超伝導磁石100を具現できる。
(第9実施形態)
[超伝導機器]
図6は、本発明の第9実施形態に係る超伝導機器200の構成を示す概略構成図である。なお、図6には、超伝導機器200の一例として磁気共鳴断層画像診断装置(MRI装置)201の構成を示している。図6に示したMRI装置201の構成は一例を概略的に示したに過ぎず、これに限定されない。
図6に示すように、超伝導コイル30は、PCS20とともに冷凍容器202に格納されており、冷媒や冷凍機などで冷却されている。
超伝導コイル30とPCS20に流れる永久電流は、測定対象210の位置に、時間安定性の高い静磁場を発生させる。この静磁場強度が高いほど、核磁気共鳴周波数が高くなり、核磁気共鳴信号強度も高くなる。
傾斜磁場コイル211は、傾斜磁場用アンプ212から必要に応じて時間変化する電流が供給され、測定対象210の位置に空間的に分布を持つ静磁場を発生させる。さらに、MRI装置201は、RF(Radio Frequency)アンテナ213とRF送受信機214とを用いて測定対象210に核磁気共鳴周波数の磁場を印加し、それによって得られた反応信号を測定する。これにより、MRI装置201は、測定対象210の断面画像診断を行うことができる。
本実施形態に係る超伝導機器200(MRI装置201)は、単位長さあたりの電気抵抗が大きい超伝導線材10から構成したPCS20を用いている。そのため、MRI装置201は、永久電流運転とそれ以外との状態の切り替え時間を短くすることができる。さらに、超伝導線材10は、前記したように単位長さあたりの電気抵抗が大きいので、従来よりも大きな電気抵抗を発生させるPCS20を具現できる。そのため、このPCS20を備えるMRI装置201は、超伝導磁石100の励磁時間および消磁時間を短縮できる。ここで、PCS20のOFF時の電気抵抗をRPCS、超伝導コイル30のインダクタンスをLcoil、励磁中または消磁中にPCS20に流れる電流をIPCS、超伝導コイル30に流れる電流をIcoilとすると、励磁中または消磁中はPCS20と超伝導コイル30は電源から見て並列回路とみなせるため、RPCS・IPCS=Lcoil・dIcoil/dtが成り立つ。ここで、dIcoil/dtは超伝導コイル30に流れる電流の時間変化である。Lcoilは超電導コイル30で発生させる磁場で決まるため、励磁時間および消磁時間を短縮する、すなわちdIcoil/dtは超伝導コイル30に流れる電流の時間変化を大きくするためには、RPCSを大きくすればよいことが分かる。
超伝導機器200の他の例としてNMR装置が挙げられる。NMR装置もMRI装置201と同じ構成で具現できる。
また、超伝導機器200のさらなる他の例として、超伝導回転機が挙げられる。図7は、超伝導回転機300の構成の一例を示す概略図である。なお、図7は、超伝導回転機300の構成の一例を概略的に示しているに過ぎず、その構成はこれに限定されるものではない。
図7に示すように、超伝導回転機300は、界磁子301と電機子302とを主な構成要素として有する。界磁子301は直流磁場を発生させる。電機子302は交流通電を行う。界磁子301のみを超伝導体で構成するものは半超伝導回転機と呼ばれることが多い。界磁子301および電機子302を超伝導体で構成するものは全超伝導回転機と呼ばれることが多い。つまり、超伝導回転機300は、界磁子301および電機子302の少なくとも一方を前記したいずれかの態様の超伝導線材10で形成することができる。なお、交流損失の抑制が重要である電機子302に対しては、第6実施形態で説明した多芯線に係る超伝導線材10を用いることが好適である。このようにすると、電機子302の発熱量が低減されるため、冷却構造が簡略化された超伝導回転機300が具現される。
以上、本発明に係る超伝導線材、超伝導磁石および超伝導機器について実施形態により詳細に説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 超伝導フィラメント
2 ステンレス鋼シース
3 第1の金属シース
4 第2の金属シース
10 超伝導線材
20 PCS
30 超伝導コイル
40 超伝導接続部
41 超伝導接続容器
100 超伝導磁石
200 超伝導機器
201 MRI装置
202 冷凍容器
210 測定対象
211 傾斜磁場コイル
212 傾斜磁場用アンプ
213 アンテナ
214 RF送受信機
300 超伝導回転機
301 界磁子
302 電機子

Claims (10)

  1. 超伝導フィラメントと、
    前記超伝導フィラメントを被覆するステンレス鋼シースと、
    を有し、
    前記超伝導フィラメントの直径が、0.6mm以下であり、
    前記超伝導フィラメントの組成が、マグネシウム1モルに対してホウ素が2.6モル以上であることを特徴とする超伝導線材。
  2. 請求項1において、
    前記超伝導フィラメントの直径が、0.5mm以下であり、
    前記超伝導フィラメントの組成が、前記マグネシウム1モルに対して前記ホウ素が2.7モル以上であることを特徴とする超伝導線材。
  3. 請求項1において、
    前記超伝導フィラメントが炭素を含んでいることを特徴とする超伝導線材。
  4. 請求項1において、
    前記ステンレス鋼シースは、温度10Kにおける比抵抗が0.3μΩ・m以上であることを特徴とする超伝導線材。
  5. 請求項1において、
    前記ステンレス鋼シースは、炭素含有率が0.015質量%以下であることを特徴とする超伝導線材。
  6. 請求項1において、
    複数本の前記超伝導フィラメントと、
    複数本の前記超伝導フィラメントを被覆するステンレス鋼シースと、
    を有することを特徴とする超伝導線材。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の超伝導線材をコイル状に巻き回してなる永久電流スイッチおよび/または超伝導コイルと、
    前記超伝導線材を超伝導接続する超伝導接続部と、
    を有することを特徴とする超伝導磁石。
  8. 請求項7において、
    前記超伝導接続部の組成が、マグネシウム1モルに対してホウ素2.6モル以上であることを特徴とする超伝導磁石。
  9. 請求項7に記載の超伝導磁石を用いたことを特徴とする超伝導機器。
  10. 請求項9において、
    前記超伝導機器が、磁気共鳴断層画像診断装置または超伝導回転機であることを特徴とする超伝導機器。
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