JP2022157236A - 成形レンズの製造方法及び成形レンズ、並びに成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形レンズの離型性を向上するとともに、小型化が可能となる成形レンズの製造方法及び成形レンズ、並びに成形用金型を提供する。【解決手段】レンズ部2-1及びレンズ部の外周にある非レンズ部2-2が、光硬化性樹脂で形成されている成形レンズの製造方法において、レンズ部及び非レンズ部が光学的機能を有する基材に接合された成形レンズであり、成形用金型2に光硬化性樹脂を供給する工程と、成形用金型の内部で光硬化性樹脂と光学的機能を有する基材を接合する工程と、成形用金型から成形レンズを離型する工程とを有し、成形用金型の非レンズ部に段差部が形成されていることを特徴とする成形レンズの製造方法。【選択図】図4

Description

本発明は、成形性を向上させる成形レンズの製造方法及び成形レンズ、並びに成形用金型に関する。
複数のレンズが鏡筒内に組み込まれたレンズユニットは、例えば携帯端末や車載用撮像モジュールなどに内蔵されている。レンズの種類としては、ガラス製レンズや樹脂(プラスチック)製レンズがあり、その他に軽量化及び生産性、耐久性などを考慮したガラスと樹脂を合わせたレンズとして、ガラスの表面に光硬化性樹脂を接合するハイブリッドレンズも増えている。
射出成形、UV硬化、LIM成形等は、金型を使用してレンズを製作する。成形レンズにおいて、高精度なレンズを製作するために転写性を上げて成形するが、それに伴い離型性が悪化する。
例えば、特許文献1には金型の少なくとも樹脂と接触する金型面(特に、金型キャビティ底面)における離型性の改良に関するものが記載されている。また、特許文献2には成形前後の工数を増やすことなく離型性の向上に関するものが記載されている。
特開2008-307735号公報 特開2012-045900号公報
しかしながら、一般的に金型を使用した成形品には問題となり易い離型性が、成形レンズにおいても課題となることが多い。
樹脂成形レンズは、ガラス製レンズに比べて、レンズ面の形状の経時的な変化が大きく、レンズ面の形状が変化した場合には、例えば焦点距離が変わるなどにより、レンズユニットとしての光学性能が落ちてしまうという問題がある。
光硬化性成形において、光学的性能を考慮した場合、レンズ部の非球面有効部の外周部に余剰のエリア(非レンズ部)を設ける必要がある。これは、光硬化性樹脂が硬化収縮した時にレンズ部の樹脂量が不足し転写性が悪くなることを避けるため、非レンズ部より樹脂を補充することを目的としている。また、光硬化性樹脂を滴下する際にディスペンサなどの設備を使用し量のばらつきを制御するが、完全には制御できない為、非レンズ部を設けることによりショット間ばらつきをカバーする領域として利用している。さらに光硬化する際には、光硬化性樹脂が収縮する分、光硬化性樹脂の体積が減るため、光学的機能を有する基材とレンズ成形用金型の間から外部の空気を調達することで良好な成形が可能となる。また、非レンズ部の樹脂の供給量は、成形用金型に設定されている体積において100%未満でなくてはならない。これは、非レンズ部の外周部まで光硬化性樹脂が万遍なく供給されている場合、光硬化性樹脂が硬化収縮した分を外部から空気を調達することになるが、この現象が結果としてレンズ内部(非レンズ部もしくはレンズ部)に気泡となって現れる原因となる。
成形レンズを小型化したい場合、この余剰のエリアがネックとなり、レンズ部を密着させる光学的機能を有する基材の外径(あるいは外形)のサイズの小型化に制限が生じる。無理に成形用金型のサイズを小さくすると気泡の混入を誘発し、成形レンズが不良品となってしまう。
以上の事情を考慮し、本発明は、成形レンズの製造方法の離型性を向上し、光硬化性樹脂を成形用金型の外周限界まで供給しても、光硬化性樹脂を硬化した時に成形品の内部に気泡が混入し難くなり、成形レンズの小型化が可能になることを特徴とする成形レンズの製造方法及び成形レンズ、並びに成形用金型を提供する。
上記課題を解決する本発明の一観点に係る成形レンズの製造方法は、光を屈折させるためのレンズ部及び前記レンズ部の外周にある非レンズ部が、光硬化性樹脂で形成されている成形レンズの製造方法において、前記レンズ部及び前記非レンズ部が光学的機能を有する基材に接合された成形レンズであり、前記レンズ部及び前記非レンズ部に対応した形状の成形用金型に前記光硬化性樹脂を供給する工程と、前記成形用金型の内部で前記光硬化性樹脂と前記光学的機能を有する基材を接合する工程と、前記成形用金型から前記成形レンズを離型する工程とを有し、前記成形用金型の前記非レンズ部に段差部が形成されていることを特徴とする成形レンズの製造方法。
前記成形用金型の前記非レンズ部に形成された前記段差部は、数式(1)のX3の範囲内に形成されていることを特徴とする成形レンズの製造方法。
(X2-X1)÷2=X3 数式(1)
前記成形用金型の前記非レンズ部に形成された前記段差部は、前記非レンズ部の最外周まで達しており、前記成形用金型の中心から放射方向に形成されていることを特徴とする成形レンズの製造方法。
前記光硬化性樹脂は、300nmから400nmの光線で硬化する紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする成形レンズの製造方法。
前記光学的機能を有する基材は、300nmから400nmの光波長を透過する機能を有しており、前記光学的機能を有する基材の表面に前記光硬化性樹脂を接合することを特徴とする成形レンズの製造方法。
上記課題を解決する本発明の一観点に係る成形レンズは、光を屈折させるためのレンズ部及び前記レンズ部の外周にある非レンズ部が、光硬化性樹脂で形成されている成形レンズにおいて、前記レンズ部及び前記非レンズ部が光学的機能を有する基材に接合された成形レンズであり、前記成形レンズの非レンズ部に段差部が形成されていることを特徴とする成形レンズ。
前記成形レンズの前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、数式(1)のX3の範囲内に形成されていることを特徴とする成形レンズ。
(X2-X1)÷2=X3 数式(1)
前記成形レンズの前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、前記非レンズ部の最外周まで達しており、前記成形レンズの中心から放射方向に形成されていることを特徴とする成形レンズ。
前記光硬化性樹脂は、300nmから400nmの光線で硬化する紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする成形レンズ。
前記光学的機能を有する基材は、300nmから400nmの光波長を透過する機能を有しており、前記光学的機能を有する基材の表面に前記光硬化性樹脂を接合することを特徴とする成形レンズ。
前記レンズ部または前記非レンズ部がガラスレンズの片面もしくは両面に接合されていることを特徴とする成形レンズ。
上記課題を解決する本発明の一観点に係る成形用金型は、光を屈折させるためのレンズ部及び前記レンズ部の外周にある非レンズ部が、光硬化性樹脂で形成されている成形レンズの成形用金型において、前記成形用金型の非レンズ部に段差部が形成されていることを特徴とする成形用金型。
前記成形用金型の前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、数式(1)のX3の範囲内に形成されていることを特徴とする成形用金型。
(X2-X1)÷2=X3 数式(1)
前記成形用金型の前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、前記非レンズ部の最外周まで達しており、前記成形用金型の中心から放射方向に形成されていることを特徴とする成形用金型。
本発明によれば、離型性向上及び成形レンズ外径の小型化が可能となる成形レンズの製造方法及び成形レンズ、並びに成形金型を提供することができる。
従来の成形用金型の斜視図 従来の成形レンズ製造時の断面図 従来の成形レンズ製造時の断面図(気泡発生現象) 本発明の成形レンズ製造方法の断面図 本発明の成形用金型の斜視図1 本発明の成形レンズの斜視図1 本発明の成形用金型の斜視図2 本発明の成形レンズの斜視図2 本発明の成形用金型の斜視図3 本発明の成形レンズの斜視図3 本発明の成形用金型の斜視図4 本発明の成形レンズの斜視図4
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明において、成形用金型のレンズ部(有効エリア)に樹脂が完全に供給されてなければ、成形レンズとしての光学性能は満たされないが、非レンズ部(一般的なフランジ部など)には樹脂が完全に供給されていなくても良く、成形レンズとしての光学性能に大きな影響はない。また、非レンズ部としては、成形レンズにおけるレンズ部以外の樹脂で成形されている部分を全て含めることとする。
図1には、従来の成形用金型1の斜視図を記載しており、図2には従来の成形用金型1を使用して、成形レンズの製造を行う際の成形用金型1と光学的機能を有する基材11と光硬化性樹脂12との接合時の断面図を記載している。成形用金型1には、成形レンズの性能として重要なレンズ部1-1と非レンズ部1-2があり、成形用金型1の外周には、光学的機能を有する基材11をのせるための成形用金型1の基材受部1-3がある。
成形レンズの光学性能を満たすためには、レンズ部1-1には光硬化性樹脂12が完全に供給されていなければならないが、非レンズ部1-2には光硬化性樹脂12が完全には供給されていなくても光学特性に大きな影響はない。光硬化性樹脂12の供給については、光硬化性樹脂12の供給ばらつきも考慮し、制御する必要がある。供給ばらつきの例としては、光硬化性樹脂12を供給するディスペンサのショット間ばらつきや環境による光硬化性樹脂12の粘性の変動などが要因にあげられる。光硬化性樹脂12の供給量が多くなり、非レンズ部1-2の最外周を超えた場合は、成形レンズの外観不良や生産性悪化の原因となる。
また、図3には成形レンズ製造時における気泡13が発生する現象を記載している。従来の成形用金型1を使用し、非レンズ部1-2の最外周まで光硬化性樹脂12が万遍なく供給された場合、光硬化性樹脂12が硬化収縮した分を外部から空気を調達することになり、結果として非レンズ部1-2に気泡13が現れることがある。
図4には、本発明に関する成形レンズ製造時の断面図を記載しており、本発明の成形レンズの製造方法は、以下のように行う。成形用金型2のレンズ部2-1の中央近辺に光硬化性樹脂12を適量供給する。その後、成形用金型2の基材受部2-3に光学的機能を有する基材11を載せ、UV硬化を実施し、成形用金型2の内部で光硬化性樹脂12と光学的機能を有する基材11を接合する。その際、成形レンズの性能として重要なレンズ部2-1と光硬化性樹脂12が硬化収縮した時に光学的機能を有する基材11と成形用金型2の間から外部の空気を調達することで良好な成形を達成することを目的とした非レンズ部2-2の形状を成形用金型2の形状に転写させることが重要であり、高精度な成形レンズを製作するための転写性を維持しつつ、離型性を悪化させないことが重要である。
一般的な成形レンズのUV硬化の特徴として、樹脂厚の薄い箇所から硬化が完了する性質が知られており、その際に樹脂の硬化収縮が発生する。例えば、樹脂の硬化収縮で不足した樹脂を樹脂厚の厚い部分から補填することがある。樹脂厚の厚い部分は、樹脂厚の薄い部分に補填された状態で少なくなった残りの樹脂のみで硬化を完了することになり、樹脂が少なくなった部分では、成形用金型との転写が完全には出来ていない状態で樹脂同士が結合する。結果として、樹脂が少なくなった部分は、ヒケが発生し易くなる。よって、光硬化性樹脂の厚さが異なるエリアでは、ヒケと呼ぶ現象が発生する箇所があり、本発明は、この現象を利用して、成形用金型2のレンズ部2-1の転写性を維持しつつ、非レンズ部2-2に凸部2-4を形成し、生産性を向上させるための離型性を悪化させない構造としている。但し、レンズ部2-1の光硬化については、非レンズ部の光硬化を行う前にレンズ部2-1のみを光硬化させることでレンズ部2-1のヒケの現象を避けることが可能である。
その他、図4にはX1とX2とX3が成形用金型2の非レンズ部2-2に形成される凸部2-4の位置を説明するために記載されている。図4に記載のX1は、成形用金型2の中心からレンズ部2-1の最外周部までの距離とし、X2は、成形用金型2の中心から非レンズ部2-2の最外周部までの距離とし、非レンズ部2-2に形成される凸部2-4位置は、下記数式(1)にて算出されたX3にX1を足した位置となり、凸部2-4の位置は下記数式(1)により定義される。
(X2-X1)÷2=X3 数式(1)
よって、成形用金型2の非レンズ部2-2に形成される凸部2-4の位置X3は、成形用金型2の中心から非レンズ部2-2の最外周位置までの距離X2から、成形用金型2の中心からレンズ部2-1の最外周位置X1までの距離を引いた距離の半分を成形用金型2の中心からレンズ部2-1の最外周位置までの距離を足した位置の範囲以内に形成されていることになる。
また、成形用金型2の非レンズ部2-2に形成される凸部2-4の形状については、特に規制は無いが、高さ方向については、当然ながら、成形用金型2の基材受部2-3の高さより大きくなることは無く、幅方向については、内側の位置は、成形用金型2のレンズ部2-1内には形成できず、外側の位置は、X3の位置を超えて形成することはできない。
図5には、図4に記載の本発明に関する成形レンズの製造時に使用する成形用金型2の斜視図を記載しており、成形用金型2の非レンズ部2-2に凸部2-4が形成されていることが分かる。図5に記載の凸部2-4は円周状に形成されているが、凸部の形状に制限はない。
図6には、図4の成形レンズの製造方法、図5の成形用金型2を使用して製造した成形レンズの斜視図を記載しており、本発明の特徴である図4の製造方法及び図5に記載の成形用金型2の非レンズ部2-2に形成された凸部2-4が、製造した成形レンズ6の凹部6-3として形成されている。
従来の成形レンズの製造方法では、硬化収縮を考慮し、成形用金型の非レンズ部には、光硬化性樹脂が万遍なく供給されることを避け、成形用金型の非レンズ部に余剰のエリアを設ける必要があった。
成形用金型の最外周部まで光硬化性樹脂が万遍なく供給されている場合、光硬化性樹脂が硬化収縮した際に外部から空気を調達するため、結果として、非レンズ部に気泡が発生する。つまり、光硬化性樹脂を成形用金型の非レンズ部の外周限界まで供給すると、光硬化性樹脂と光学的機能を有する基材と成形用金型が密着し、離れない上に空気が侵入するため、気泡となってしまうことがあったが、本発明での製造方法ではその現象を避けることが可能である。
図7には、本発明に関する成形レンズの製造時に使用する成形用金型3の斜視図を記載しており、本発明の成形レンズの製造方法は、以下のように行う。成形用金型3のレンズ部3-1の中央近辺に光硬化性樹脂12を適量供給する。その後、成形用金型3の基材受部3-3に光学的機能を有する基材11を載せ、UV硬化を実施し、成形用金型3の内部で光硬化性樹脂12と光学的機能を有する基材11を接合する。その際、成形レンズの性能として重要なレンズ部3-1と光硬化性樹脂12が硬化収縮した際に成形用金型3の凹部3-5から外部の空気を調達することで良好な成形を達成することが可能となり、光硬化性樹脂12の外周部はフリーの状態となり、硬化収縮がスムーズに行え、且つ気泡が発生し難くなる。
図7に示す成形用金型3は、成形用金型3の非レンズ部3-2の外周に凹部3-5を形成していることが特徴であり、図7に示す成形用金型3を使用する成形レンズの製造方法であれば、気泡が発生し難くなる。また、成形レンズの厚みを管理(制御)するためには、光学的機能を有する基材11に成形用金型3の基材受部3-3を当接させる必要があるが、成形用金型3の基材受部3-3の全周に当接させる必要はないため、例えば、成形用金型3の基材受部3-3にスリット形状を設けることが可能であり、光硬化性樹脂12が硬化収縮した際に光学的機能を有する基材11と成形用金型3の凹部3-5から外部の空気を調達することで良好な成形が可能となる。
また、成形レンズを小型化したい場合、成形用金型1の基材受部1-3が原因で、光硬化性樹脂12を接合する光学的機能を有する基材11の外径(あるいは外形)の小型化に制限が発生する。強引に成形用金型1の非レンズ部1-2を小さくすると気泡の混入を誘発し、成形レンズが不良品となってしまう。
そこで、図7の本発明における成形用金型3は、成形用金型3の非レンズ部3-2の一部を除去し、気泡を発生させない形状としている。成形用金型3の最外周まで凹部3-5が形成されているため、光硬化性樹脂12が硬化収縮した際に成形用金型3の凹部3-5から外部の空気を調達することで良好な成形が可能となり、気泡が発生し難くなる。
また、成形用金型3の非レンズ部3-2に形成される凹部3-5の形状については、特に規制は無いが、高さ方向については、当然ながら、成形用金型3の基材受部3-3の高さより高くなることは無く、幅方向については、段差部の数により異なるが、内側の位置は、成形用金型3のレンズ部3-1内には形成できず、外側の位置は、成形用金型3の最外周に達して形成されている。段差の数について、特に制限はなく、均等に形成されていることが望ましいが、適宜、最適な段差を設定することができる。
図8には、図7の成形用金型3を使用して製造した成形レンズ7の斜視図を記載しており、本発明の特徴である図7に記載の成形用金型3の非レンズ部3-2に形成された凹部3-5が、製造した成形レンズ7の凸部7-4として形成されている。
図9には、図7の成形用金型3に形成されている凹部3-5が均等に形成されていない成形用金型4を記載しており、図10には、図9の成形用金型4で成形された成形レンズ8を記載している。
図9の成形用金型4を使用して形成された図10の成形レンズ8の特徴は、例えば、円形に形成されている成形レンズ8の場合、成形レンズ8の凸部8-4が均等に形成されていない部分を基準として、成形レンズ8の成形位置(角度)が限定出来る。成形用金型4に偏心等が有る場合、成形レンズ8の偏心方向が限定出来るため、複数の成形レンズ8を鏡筒内に組み込んでレンズユニットを製作する際に他の成形レンズと偏心方向を併せて組立を行うことが可能となる。例えば、自動機等で組立を行う場合などは、一部均等に形成されていない部分を画像認識させて組立を行わせることが可能となる。
また、複数の成形レンズを鏡筒内に組み込んでレンズユニットを製作する際に、複数の成形レンズの管理として、成形レンズ毎に成形用金型4の凹部4-5(成形レンズの凸部8-4)の数や形状を変更することにより、成形レンズの種類やロット管理などが可能となる。成形用金型4の凹部4-5(成形レンズの凸部8-4)は、少なくとも1箇所以上形成されていれば良く、形状については、平行線で無くても良く、例えば、一部に曲線や斜め線、段付きの形状があっても良く、自由度は高く形成することが可能である。
図11の成形用金型5には、図4と図5に記載された成形用金型2の特徴である凸部2-4に相当する成形用金型5の凸部5-4が形成されており、また、図7に記載された成形用金型3の特徴である凹部3-5に相当する成形用金型5の凹部5-5が形成されている。図12には成形用金型5を使用して成形された成形レンズ9が記載されている。
図11に記載の成形用金型5や図12に記載の成形レンズ9のように成形用金型の凸部(成形レンズの凹部)や成形用金型の凹部(成形レンズの凸部)は組合せや形状の自由度が高く、成形レンズの光学性能や形状により、適宜、設定可能である。
本発明に使用する光硬化性樹脂12は、300nmから400nmの光線で硬化する紫外線硬化型樹脂が最適で有り、同様に光学的機能を有する基材11は、300nmから400nmの光波長を透過する機能を有し、光学的機能を有する基材11に紫外線硬化型樹脂を接合することが望ましい。
本発明による成形レンズ製造方法で製造するレンズ部(1-1、2-1、3-1、4-1、5-1)及び非レンズ部(1-2、2-2、3-2、4-2、5-2)は、光学的機能を有する基材11の片面もしくは両面に接合され、成形レンズに要求される光学性能により選択される。また、レンズ部及び非レンズ部を成形する光学的機能を有する基材11として、レンズ部が既に形成されているガラスレンズのレンズ部に形成することも可能であり、用途によって、あらゆる基材へのレンズ部及び非レンズ部を製造することが可能である。また、光学的機能を有する基材11に予めコーティングが施されている場合でも、適宜、成形レンズを製造することは可能である。
上述した実施形態の成形レンズは円筒形状であるが、本発明は、外形形状の自由度も高く、成形レンズの仕様により、適宜、設定可能である。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。
1 成形用金型1
1-1 レンズ部
1-2 非レンズ部
1-3 基材受部
2 成形用金型2
2-1 レンズ部
2-2 非レンズ部
2-3 基材受部
2-4 凸部
3 成形用金型3
3-1 レンズ部
3-2 非レンズ部
3-3 基材受部
3-5 凹部
4 成形用金型4
4-1 レンズ部
4-2 非レンズ部
4-3 基材受部
4-5 凹部
5 成形用金型5
5-1 レンズ部
5-2 非レンズ部
5-3 基材受部
5-4 凸部
5-5 凹部
6 成形レンズ
6-1 成形レンズのレンズ部
6-2 成形レンズの非レンズ部
6-3 成形レンズの凹部
7 成形レンズ
7-1 成形レンズのレンズ部
7-2 成形レンズの非レンズ部
7-4 成形レンズの凸部
8 成形レンズ
8-1 成形レンズのレンズ部
8-2 成形レンズの非レンズ部
8-4 成形レンズの凸部
9 成形レンズ
9-1 成形レンズのレンズ部
9-2 成形レンズの非レンズ部
9-3 成形レンズの凹部
9-4 成形レンズの凸部
11 光学的機能を有する基材
12 光硬化性樹脂
13 気泡


 

Claims (14)

  1. 光を屈折させるためのレンズ部及び前記レンズ部の外周にある非レンズ部が、光硬化性樹脂で形成されている成形レンズの製造方法において、
    前記レンズ部及び前記非レンズ部が光学的機能を有する基材に接合された成形レンズであり、
    前記レンズ部及び前記非レンズ部に対応した形状の成形用金型に前記光硬化性樹脂を供給する工程と、
    前記成形用金型の内部で前記光硬化性樹脂と前記光学的機能を有する基材を接合する工程と、
    前記成形用金型から前記成形レンズを離型する工程とを有し、
    前記成形用金型の前記非レンズ部に段差部が形成されていることを特徴とする成形レンズの製造方法。
  2. 前記成形用金型の前記非レンズ部に形成された前記段差部は、数式(1)のX3の範囲内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形レンズの製造方法。
    (X2-X1)÷2=X3 数式(1)
  3. 前記成形用金型の前記非レンズ部に形成された前記段差部は、前記非レンズ部の最外周まで達しており、前記成形用金型の中心から放射方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形レンズの製造方法。
  4. 前記光硬化性樹脂は、300nmから400nmの光線で硬化する紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3に記載のいずれか1項に記載の成形レンズの製造方法。
  5. 前記光学的機能を有する基材は、300nmから400nmの光波長を透過する機能を有しており、前記光学的機能を有する基材の表面に前記光硬化性樹脂を接合することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の成形レンズの製造方法。
  6. 光を屈折させるためのレンズ部及び前記レンズ部の外周にある非レンズ部が、光硬化性樹脂で形成されている成形レンズにおいて、
    前記レンズ部及び前記非レンズ部が光学的機能を有する基材に接合された成形レンズであり、
    前記成形レンズの非レンズ部に段差部が形成されていることを特徴とする成形レンズ。
  7. 前記成形レンズの前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、数式(1)のX3の範囲内に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の成形レンズ。
    (X2-X1)÷2=X3 数式(1)
  8. 前記成形レンズの前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、前記非レンズ部の最外周まで達しており、前記成形レンズの中心から放射方向に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の成形レンズ。
  9. 前記光硬化性樹脂は、300nmから400nmの光線で硬化する紫外線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の成形レンズ。
  10. 前記光学的機能を有する基材は、300nmから400nmの光波長を透過する機能を有しており、前記光学的機能を有する基材の表面に前記光硬化性樹脂を接合することを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の成形レンズ。
  11. 前記レンズ部または前記非レンズ部がガラスレンズの片面もしくは両面に接合されていることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の成形レンズ。
  12. 光を屈折させるためのレンズ部及び前記レンズ部の外周にある非レンズ部が、光硬化性樹脂で形成されている成形レンズの成形用金型において、
    前記成形用金型の非レンズ部に段差部が形成されていることを特徴とする成形用金型。
  13. 前記成形用金型の前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、
    数式(1)のX3の範囲内に形成されていることを特徴とする請求項12に記載の成形用金型。
    (X2-X1)÷2=X3 数式(1)
  14. 前記成形用金型の前記非レンズ部に形成されている前記段差部は、
    前記非レンズ部の最外周まで達しており、前記成形用金型の中心から放射方向に形成されていることを特徴とする請求項12に記載の成形用金型。 

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