JP2022156792A - ショベル、作業機械用油圧回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】ショベル等の作業機械の油圧回路における電磁リリーフ弁のハンチング(振動)を抑制することが可能な技術を提供する。【解決手段】本開示の一実施形態に係るショベル100は、作動油を貯蔵する作動油タンクTと、作動油タンクTから作動油を吸い込むメインポンプ14と、メインポンプ14から吐出される作動油で駆動される油圧アクチュエータと、油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクTに戻す戻り油路70と、メインポンプ14から作動油タンクTまでの油路の中の所定箇所の作動油を作動油タンクTに排出可能な電磁リリーフ弁82,92と、電磁リリーフ弁82,92と作動油タンクTとを接続する、戻り油路70と異なる戻り油路80,90と、を備える。【選択図】図5

Description

本開示は、ショベル等に関する。
例えば、ショベル等の作業機械において、油圧ポンプから作動油タンクまでの油路の所定箇所の作動油を作動油タンクに排出可能且つリリーフ圧を変更可能な電磁リリーフ弁が採用される場合がある(特許文献1参照)。
特許文献1では、油圧アクチュエータの圧力制御のための電磁リリーフ弁が設けられる。
特開2012-141705号公報
しかしながら、特許文献1では、電磁リリーフ弁から作動油タンクに作動油を戻すための戻し油路と、油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクに戻すための戻し油路とは、共通の油路に合流して作動油タンクに接続される。そのため、油圧アクチュエータの負荷状態等によっては、油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクに戻すための戻し油路の圧力変動やその頻度が相対的に大きくなる可能性がある。その結果、共通の油路を通じて電磁リリーフ弁の二次側に作用する圧力変動やその頻度が相対的に大きくなり、その圧力変動やその頻度に対応するための電磁リリーフ弁の動作によって電磁リリーフ弁にハンチング(振動)が発生する可能性がある。
そこで、上記課題に鑑み、ショベル等の作業機械の油圧回路における電磁リリーフ弁のハンチング(振動)を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
作動油を貯蔵する作動油タンクと、
前記作動油タンクから作動油を吸い込む油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから吐出される作動油で駆動される油圧アクチュエータと、
前記油圧アクチュエータから排出される作動油を前記作動油タンクに戻す第1の戻り油路と、
前記油圧ポンプから前記作動油タンクまでの油路の中の所定箇所の作動油を前記作動油タンクに排出可能な電磁リリーフ弁と、
前記電磁リリーフ弁と前記作動油タンクとを接続する、前記第1の戻り油路と異なる第2の戻り油路と、を備える、
ショベルが提供される。
また、本開示の他の実施形態では、
油圧ポンプから吐出される作動油を油圧アクチュエータに供給する供給油路と、
前記油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクに戻す第1の戻り油路と、
前記油圧ポンプから前記作動油タンクまでの油路の中の所定箇所の作動油を前記作動油タンクに排出可能な電磁リリーフ弁と、
前記電磁リリーフ弁と前記作動油タンクとを接続する、前記第1の戻り油路と異なる第2の戻り油路と、を備える、
作業機械用油圧回路が提供される。
上述の実施形態によれば、ショベル等の作業機械の油圧回路における電磁リリーフ弁のハンチング(振動)を抑制することができる。
ショベルの一例を示す外観図である。 ショベルの構成の一例を示すブロック図である。 ショベルの構成の一例を示すブロック図である。 ショベルにおける作動油を作動油タンクに戻すための油圧回路の第1例を示す図である。 ショベルにおける作動油を作動油タンクに戻すための油圧回路の第1例を示す図である。 比較例に係るショベルにおける作動油を作動油タンクに戻すための油圧回路を示す図である。 ショベルにおける作動油を作動油タンクに戻すための油圧回路の第2例を示す図である。 ショベルにおける作動油を作動油タンクに戻すための油圧回路の第3例を示す図である。 ショベルにおける作動油を作動油タンクに戻すための油圧回路の第4例を示す図である。 ショベルにおける作動油を作動油タンクに戻すための油圧回路の第5例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[ショベルの概要]
まず、図1を参照して、本実施形態に係るショベル100の概要について説明をする。
図1は、本実施形態に係るショベル100の一例を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係るショベル100は、下部走行体1と、旋回機構2を介して旋回自在に下部走行体1に搭載される上部旋回体3と、各種作業を行うためのアタッチメントATと、キャビン10とを備える。以下、ショベル100(上部旋回体3)の前方は、ショベル100を上部旋回体3の旋回軸に沿って真上から平面視(上面視)で見たときに、上部旋回体3に対するアタッチメントが延び出す方向に対応する。また、ショベル100(上部旋回体3)の左方及び右方は、それぞれ、キャビン10内の操縦席に着座するオペレータから見た左方及び右方に対応する。
尚、ショベル100が遠隔操作される場合や完全自動運転によって動作する場合、キャビン10は、省略されてもよい。
下部走行体1は、例えば、左右一対のクローラ1Cを含む。下部走行体1は、それぞれのクローラ1Cが左側の走行油圧モータ1ML及び右側の走行油圧モータ1MR(図2、図3参照)で油圧駆動されることにより、ショベル100を走行させる。
上部旋回体3は、旋回機構2が旋回油圧モータ2Aで油圧駆動されることにより、下部走行体1に対して旋回する。
アタッチメントAT(作業装置の一例)は、ブーム4、アーム5、及びバケット6を含む。
ブーム4は、上部旋回体3の前部中央に俯仰可能に取り付けられ、ブーム4の先端には、アーム5が上下回動可能に取り付けられ、アーム5の先端には、バケット6が上下回動可能に取り付けられる。
バケット6は、エンドアタッチメントの一例である。バケット6は、例えば、掘削作業等に用いられる。また、アーム5の先端には、作業内容等に応じて、バケット6の代わりに、他のエンドアタッチメントが取り付けられてもよい。他のエンドアタッチメントは、例えば、大型バケット、法面用バケット、浚渫用バケット等の他の種類のバケットであってよい。また、他のエンドアタッチメントは、攪拌機、ブレーカ、グラップル等のバケット以外の種類のエンドアタッチメントであってもよい。
ブーム4、アーム5、及びバケット6は、それぞれ、油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9により油圧駆動される。
キャビン10は、オペレータが搭乗する操縦室であり、上部旋回体3の前部左側に搭載される。
ショベル100は、例えば、通信装置60を搭載し、所定の通信回線を通じて、外部装置と相互に通信を行うことができる。これにより、ショベル100は、各種情報を外部装置に送信(アップロード)したり、外部装置から各種の信号(例えば、情報信号や制御信号)等を受信したりすることができる。
所定の通信回線には、例えば、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)が含まれる。広域ネットワークには、例えば、基地局を末端とする移動体通信網が含まれてよい。また、広域ネットワークには、例えば、ショベル100の上空の通信衛星を利用する衛星通信網が含まれてもよい。また、広域ネットワークには、例えば、インターネット網が含まれてもよい。また、所定の通信回線には、例えば、管理装置200が設置される施設等のローカルネットワーク(LAN:Local Area Network)が含まれてもよい。ローカルネットワークは、無線回線であってもよいし、有線回線であってもよいし、その両方を含む回線であってよい。また、所定の通信回線には、例えば、WiFiやブルートゥース(登録商標)等の所定の無線通信方式に基づく近距離通信回線が含まれてもよい。
ショベル100は、キャビン10に搭乗するオペレータの操作に応じて、アクチュエータ(例えば、油圧アクチュエータ)を動作させ、下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の動作要素(以下、「被駆動要素」)を駆動する。
また、ショベル100は、キャビン10のオペレータにより操作可能に構成されるのに代えて、或いは、加えて、ショベル100の外部から遠隔操作(リモート操作)が可能に構成されてもよい。ショベル100が遠隔操作される場合、キャビン10の内部は、無人状態であってもよい。以下、オペレータの操作には、キャビン10のオペレータによる操作装置26に対する操作、及び外部のオペレータによる遠隔操作の少なくとも一方が含まれる前提で説明を進める。
遠隔操作には、例えば、所定の外部装置で行われるショベル100のアクチュエータに関するユーザ(オペレータ)からの入力によって、ショベル100が操作される態様が含まれる。この場合、ショベル100は、例えば、後述の撮像装置S6の出力に基づくショベル100の周囲の画像情報(以下、「周囲画像」)を外部装置に送信し、画像情報は、外部装置に設けられる表示装置(以下、「遠隔操作用表示装置」)に表示されてよい。また、ショベル100のキャビン10内の出力装置50に表示される各種の情報画像(情報画面)は、同様に、外部装置の遠隔操作用表示装置にも表示されてよい。これにより、外部装置のオペレータは、例えば、遠隔操作用表示装置に表示されるショベル100の周囲の様子を表す周囲画像や各種の情報画像等の表示内容を確認しながら、ショベル100を遠隔操作することができる。そして、ショベル100は、外部装置から受信される、遠隔操作の内容を表す遠隔操作信号に応じて、アクチュエータを動作させ、下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してよい。
また、遠隔操作には、例えば、ショベル100の周囲の人(例えば、作業者)のショベル100に対する外部からの音声入力やジェスチャ入力等によって、ショベル100が操作される態様が含まれてよい。具体的には、ショベル100は、ショベル100(自機)に搭載される音声入力装置(例えば、マイクロフォン)や撮像装置等を通じて、周囲の作業者等により発話される音声や作業者等により行われるジェスチャ等を認識する。そして、ショベル100は、認識した音声やジェスチャ等の内容に応じて、アクチュエータを動作させ、下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してよい。
また、ショベル100は、オペレータの操作の内容に依らず、自動でアクチュエータを動作させてもよい。これにより、ショベル100は、下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素の少なくとも一部を自動で動作させる機能、即ち、いわゆる「自動運転機能」或いは「マシンコントロール(Machine Control:MC)機能」を実現する。
自動運転機能には、オペレータの操作装置26に対する操作や遠隔操作に応じて、操作対象の被駆動要素(アクチュエータ)以外の被駆動要素(アクチュエータ)を自動で動作させる機能、即ち、いわゆる「半自動運機能」或いは「操作支援型のMC機能」が含まれてよい。また、自動運転機能には、オペレータの操作装置26に対する操作や遠隔操作がない前提で、複数の被駆動要素(油圧アクチュエータ)の少なくとも一部を自動で動作させる機能、即ち、いわゆる「完全自動運転機能」或いは「完全自動型のMC機能」が含まれてもよい。ショベル100において、完全自動運転機能が有効な場合、キャビン10の内部は無人状態であってよい。また、半自動運転機能や完全自動運転機能等には、自動運転の対象の被駆動要素(アクチュエータ)の動作内容が予め規定されるルールに従って自動的に決定される態様が含まれてよい。また、半自動運転機能や完全自動運転機能等には、ショベル100が自律的に各種の判断を行い、その判断結果に沿って、自律的に自動運転の対象の被駆動要素(油圧アクチュエータ)の動作内容が決定される態様(いわゆる「自律運転機能」)が含まれてもよい。
[ショベルの構成]
次に、図2、図3を参照して、ショベルの構成について説明する。
図2、図3は、本実施形態に係るショベル100の構成の一例及び他の例を示すブロック図である。図2、図3では、機械的動力が伝達される経路は二重線、油圧アクチュエータを駆動する高圧の作動油が流れる経路は実線、パイロット圧が伝達される経路は破線、電気信号が伝達される経路は点線でそれぞれ示される。
ショベル100は、被駆動要素の油圧駆動に関する油圧駆動系、被駆動要素の操作に関する操作系、ユーザとの情報のやり取りに関するユーザインタフェース系、外部との通信に関する通信系、及び各種制御に関する制御系等のそれぞれの構成要素を含む。
<<油圧駆動系>>
図2、図3に示すように、本実施形態に係るショベル100の油圧駆動系は、上述の如く、下部走行体1(左右のクローラ1C)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素のそれぞれを油圧駆動する油圧アクチュエータを含む。油圧アクチュエータには、走行油圧モータ1ML,1MR、旋回油圧モータ2A、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9等が含まれる。また、本実施形態に係るショベル100の油圧駆動系は、エンジン11と、レギュレータ13と、メインポンプ14と、コントロールバルブ17とを含む。
エンジン11は、原動機であり、油圧駆動系におけるメイン動力源である。エンジン11は、例えば、軽油を燃料とするディーゼルエンジンである。エンジン11は、例えば、上部旋回体3の後部に搭載される。エンジン11は、後述するコントローラ30による直接或いは間接的な制御下で、予め設定される目標回転数で一定回転し、メインポンプ14及びパイロットポンプ15を駆動する。
レギュレータ13は、コントローラ30の制御下で、メインポンプ14の吐出量を制御(調節)する。例えば、レギュレータ13は、コントローラ30からの制御指令に応じて、メインポンプ14の斜板の角度(以下、「傾転角」)を調節する。
メインポンプ14(油圧ポンプの一例)は、高圧油圧ラインを通じてコントロールバルブ17に作動油を供給する。メインポンプ14は、例えば、エンジン11と同様、上部旋回体3の後部に搭載される。メインポンプ14は、上述の如く、エンジン11により駆動される。メインポンプ14は、例えば、可変容量式油圧ポンプであり、上述の如く、コントローラ30の制御下で、レギュレータ13により斜板の傾転角が調節されることによりピストンのストローク長が調整され、吐出流量(吐出圧)が制御される。
メインポンプ14は、1つであってもよいし、後述の如く、複数であってもよい。例えば、メインポンプ14は、2つのメインポンプ14A,14Bを含む(図5、図7~図10参照)。
コントロールバルブ17は、オペレータの操作装置26に対する操作や遠隔操作の内容、或いは、コントローラ30から出力される自動運転機能に関する操作指令に応じて、油圧アクチュエータの制御を行う油圧制御装置である。コントロールバルブ17は、例えば、上部旋回体3の中央部に搭載される。コントロールバルブ17は、上述の如く、高圧油圧ラインを介してメインポンプ14と接続され、メインポンプ14から供給される作動油を、オペレータの操作、或いは、コントローラ30から出力される操作指令に応じて、それぞれの油圧アクチュエータに選択的に供給する。具体的には、コントロールバルブ17は、メインポンプ14から油圧アクチュエータのそれぞれに供給される作動油の流量と流れる方向を制御する複数の制御弁(「方向切換弁」とも称する)17A~17Gを含む。以下、制御弁17A~17Gを包括的に或いは制御弁17A~17Gのうちの任意の一つを個別に「制御弁17X」と称する場合がある。
制御弁17Aは、走行油圧モータ1MLに作動油を供給し、且つ、走行油圧モータ1MLから作動油を排出させ、作動油タンクTに戻すことが可能に構成される。これにより、制御弁17Bは、操作装置26或いは油圧制御弁31から供給されるパイロット圧によって、走行油圧モータ1MLを駆動することができる。
制御弁17Bは、走行油圧モータ1MRに作動油を供給し、且つ、走行油圧モータ1MRから作動油を排出させ、作動油タンクTに戻すことが可能に構成される。これにより、制御弁17Bは、操作装置26或いは油圧制御弁31から供給されるパイロット圧によって、走行油圧モータ1MRを駆動することができる。
制御弁17Cは、旋回油圧モータ2Aに作動油を供給し、且つ、旋回油圧モータ2Aから作動油を排出させ、作動油タンクTに戻すことが可能に構成される。これにより、制御弁17Cは、操作装置26或いは油圧制御弁31から供給されるパイロット圧によって、旋回油圧モータ2Aを駆動することができる。
制御弁17Dは、ブームシリンダ7に作動油を供給し、且つ、ブームシリンダ7から作動油を排出させ、作動油タンクTに戻すことが可能に構成される。これにより、制御弁17Dは、操作装置26或いは油圧制御弁31から供給されるパイロット圧に応じて、ブームシリンダ7を駆動することができる。また、制御弁17Dは、複数設けられてもよい。
制御弁17Eは、アームシリンダ8に作動油を供給し、且つ、アームシリンダ8から作動油を排出させ、作動油タンクTに戻すことが可能に構成される。これにより、制御弁17Eは、操作装置26或いは油圧制御弁31から供給されるパイロット圧によって、アームシリンダ8を駆動することができる。また、制御弁17Eは、複数設けられてもよい。
制御弁17Fは、バケットシリンダ9に作動油を供給し、且つ、バケットシリンダ9から作動油を排出させ、作動油タンクTに戻すことが可能に構成される。これにより、制御弁17Fは、操作装置26或いは油圧制御弁31から供給されるパイロット圧に応じて、バケットシリンダ9を駆動することができる。
制御弁17Gは、予備アタッチメントOP(図8~図10参照)に内蔵される油圧アクチュエータHA(図8~図10参照)に作動油を供給する。
予備アタッチメントOPには、例えば、エンドアタッチメントとして、バケット6に代えて、アーム5の先端に取り付け可能な破砕機、グラップラ、ブレーカ等が含まれる。また、予備アタッチメントOPには、例えば、アーム5とエンドアタッチメントとの間に介在させる、チルトローテータやクイックカップリング等が含まれる。
具体的には、予備アタッチメントOPが単動式の場合、制御弁17Gは、予備アタッチメントOP(油圧アクチュエータHA)に作動油を供給し、油圧アクチュエータHAの内部の作動油は、切換弁VC(図8~図10参照)を経由する形で、制御弁17Gをバイパスして作動油タンクTに戻る。
また、予備アタッチメントOPが複動式である場合、制御弁17Gは、予備アタッチメントOP(油圧アクチュエータHA)に作動油を供給し、且つ、予備アタッチメントOP(油圧アクチュエータHA)から作動油を排出させ、作動油タンクTに戻すことが可能に構成される。
制御弁17Xは、例えば、パイロット圧が供給される2つのポートを有するスプール弁である。制御弁17Xには、軸方向に移動可能なスプールが内蔵され、スプールは、その両端部にも設けられるバネ部材から所定の中立位置で釣り合うように反対側の端部に向けて付勢されている。
制御弁17Xの一方のポートに作動油が供給されると、その圧力(パイロット圧)がスプールの軸方向の一端に作用し、スプールが中立位置を基準として軸方向で他端側に移動する。これにより、制御弁17Xは、スプールの移動に伴い、油圧アクチュエータの2つの作動油の給排ポートのうちの一方に作動油を供給し他方から作動油を排出させる経路を連通させ、油圧アクチュエータを一の方向に駆動することができる。
一方、制御弁17Xの他方のポートに作動油が供給されると、その圧力(パイロット圧)がスプールの軸方向の他端に作用し、スプールが中立位置を基準として軸方向で一端側に移動する。これにより、制御弁17Xは、スプールの移動に伴い、油圧アクチュエータの2つの作動油の給排ポートのうちの他方に作動油を供給し一方から作動油を排出させる経路を連通させ、油圧アクチュエータを他の方向に駆動することができる。
<<操作系>>
図2、図3に示すように、本実施形態に係るショベル100の操作系は、パイロットポンプ15と、操作装置26と、油圧制御弁31とを含む。また、図2に示すように、本実施形態に係るショベル100の操作系は、操作装置26が油圧パイロット式である場合、シャトル弁32と、油圧制御弁33とを含む。
パイロットポンプ15は、パイロットライン25を介して各種油圧機器にパイロット圧を供給する。パイロットポンプ15は、例えば、エンジン11と同様、上部旋回体3の後部に搭載される。パイロットポンプ15は、例えば、固定容量式油圧ポンプであり、上述の如く、エンジン11により駆動される。
尚、パイロットポンプ15は、省略されてもよい。この場合、メインポンプ14から吐出される相対的に高い圧力の作動油が所定の減圧弁により減圧された後の相対的に低い圧力の作動油がパイロット圧として各種油圧機器に供給される。
操作装置26は、キャビン10の操縦席付近に設けられ、オペレータが各種被駆動要素(下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、バケット6等)の操作を行うために用いられる。換言すれば、操作装置26は、オペレータがそれぞれの被駆動要素を駆動する油圧アクチュエータ(即ち、走行油圧モータ1ML,1MR、旋回油圧モータ2A、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9等)の操作を行うために用いられる。操作装置26は、例えば、ブーム4(ブームシリンダ7)、アーム5(アームシリンダ8)、バケット6(バケットシリンダ9)、及び上部旋回体3(旋回油圧モータ2A)のそれぞれを操作するレバー装置を含む。また、操作装置26は、例えば、下部走行体1の左右のクローラ(走行油圧モータ1ML,1MR)のそれぞれを操作するペダル装置或いはレバー装置を含む。
例えば、図2に示すように、操作装置26は、油圧パイロット式である。具体的には、操作装置26は、パイロットライン25及びそこから分岐されるパイロットライン25Aを通じてパイロットポンプ15から供給される作動油を利用し、操作内容に応じたパイロット圧を二次側のパイロットライン27Aに出力する。パイロットライン27Aは、シャトル弁32の一方の入口ポートに接続され、シャトル弁32の出口ポートに接続されるパイロットライン27を介して、コントロールバルブ17に接続される。これにより、コントロールバルブ17には、シャトル弁32を介して、操作装置26における各種被駆動要素(油圧アクチュエータ)に関する操作内容に応じたパイロット圧が入力されうる。そのため、コントロールバルブ17は、オペレータ等の操作装置26に対する操作内容に応じて、それぞれの油圧アクチュエータを駆動することができる。
また、例えば、図3に示すように、操作装置26は、電気式である。具体的には、操作装置26は、操作内容に応じた電気信号(以下、「操作信号」)を出力し、操作信号は、コントローラ30に取り込まれる。そして、コントローラ30は、操作信号の内容に応じた制御指令、つまり、操作装置26に対する操作内容に応じた制御信号を油圧制御弁31に出力する。これにより、油圧制御弁31からコントロールバルブ17に操作装置26の操作内容に応じたパイロット圧が入力され、コントロールバルブ17は、操作装置26の操作内容に応じて、それぞれの油圧アクチュエータを駆動することができる。
また、コントロールバルブ17に内蔵される、それぞれの油圧アクチュエータを駆動する制御弁17X(方向切換弁)は、電磁ソレノイド式であってもよい。この場合、操作装置26から出力される操作信号がコントロールバルブ17に、即ち、電磁ソレノイド式の制御弁17Xに直接入力されてもよい。
油圧制御弁31は、操作装置26の操作対象の被駆動要素(油圧アクチュエータ)ごとに設けられる。即ち、油圧制御弁31は、例えば、左側のクローラ(走行油圧モータ1ML)、右側のクローラ(走行油圧モータ1MR)、上部旋回体3(旋回油圧モータ2A)、ブーム4(ブームシリンダ7)、アーム5(アームシリンダ8)、及びバケット6(バケットシリンダ9)ごとに設けられる。油圧制御弁31は、例えば、パイロットポンプ15とコントロールバルブ17との間のパイロットライン25Bに設けられ、その流路面積(即ち、作動油が通流可能な断面積)を変更可能に構成されてよい。これにより、油圧制御弁31は、パイロットライン25Bを通じて供給されるパイロットポンプ15の作動油を利用して、所定のパイロット圧を二次側のパイロットライン27Bに出力することができる。そのため、図2に示すように、油圧制御弁31は、パイロットライン27Bとパイロットライン27の間のシャトル弁32を通じて、間接的に、コントローラ30からの制御信号に応じた所定のパイロット圧をコントロールバルブ17に作用させることができる。また、図3に示すように、油圧制御弁31は、パイロットライン27B及びパイロットライン27を通じて、直接的に、コントローラ30からの制御信号に応じた所定のパイロット圧をコントロールバルブ17に作用させることができる。そのため、コントローラ30は、油圧制御弁31から電気式の操作装置26の操作内容に応じたパイロット圧をコントロールバルブ17に供給させ、オペレータの操作に基づくショベル100の動作を実現することができる。
また、コントローラ30は、例えば、油圧制御弁31を制御し、自動運転機能を実現してもよい。具体的には、コントローラ30は、操作装置26の操作の有無に依らず、自動運転機能に関する操作指令に対応する制御信号を油圧制御弁31に出力する。これにより、コントローラ30は、油圧制御弁31から自動運転機能に関する操作指令に対応するパイロット圧をコントロールバルブ17に供給させ、自動運転機能に基づくショベル100の動作を実現することができる。
また、コントローラ30は、例えば、油圧制御弁31を制御し、ショベル100の遠隔操作を実現してもよい。具体的には、コントローラ30は、通信装置60によって、管理装置200から受信される遠隔操作信号で指定される遠隔操作の内容に対応する制御信号を油圧制御弁31に出力する。これにより、コントローラ30は、油圧制御弁31から遠隔操作の内容に対応するパイロット圧をコントロールバルブ17に供給させ、オペレータの遠隔操作に基づくショベル100の動作を実現することができる。
図2に示すように、シャトル弁32は、2つの入口ポートと1つの出口ポートを有し、2つの入口ポートに入力されたパイロット圧のうちの高い方のパイロット圧を有する作動油を出口ポートに出力させる。シャトル弁32は、操作装置26の操作対象の被駆動要素(油圧アクチュエータ)ごとに設けられる。即ち、シャトル弁32は、例えば、左側のクローラ(走行油圧モータ1ML)、右側のクローラ(走行油圧モータ1MR)、上部旋回体3(旋回油圧モータ2A)、ブーム4(ブームシリンダ7)、アーム5(アームシリンダ8)、及びバケット6(バケットシリンダ9)ごとに設けられる。シャトル弁32の2つの入口ポートのうちの一方が操作装置26(具体的には、操作装置26に含まれる上述のレバー装置或いはペダル装置)の二次側のパイロットライン27Aに接続され、他方が油圧制御弁31の二次側のパイロットライン27Bに接続される。シャトル弁32の出口ポートは、パイロットライン27を通じて、コントロールバルブ17の対応する制御弁のパイロットポートに接続される。対応する制御弁とは、シャトル弁32の一方の入口ポートに接続される上述のレバー装置或いはペダル装置の操作対象である油圧アクチュエータを駆動する制御弁である。そのため、これらのシャトル弁32は、それぞれ、操作装置26の二次側のパイロットライン27Aのパイロット圧と油圧制御弁31の二次側のパイロットライン27Bのパイロット圧のうちの高い方を、対応する制御弁のパイロットポートに作用させることができる。つまり、コントローラ30は、操作装置26の二次側のパイロット圧よりも高いパイロット圧を油圧制御弁31から出力させることで、オペレータの操作装置26に対する操作に依らず、対応する制御弁を制御することができる。よって、コントローラ30は、オペレータの操作装置26に対する操作状態に依らず、被駆動要素(下部走行体1、上部旋回体3、アタッチメントAT)の動作を制御し、自動運転機能を実現することができる。
図2に示すように、油圧制御弁33は、操作装置26とシャトル弁32とを接続するパイロットライン27Aに設けられる。油圧制御弁33は、例えば、その流路面積を変更可能なように構成される。油圧制御弁33は、コントローラ30から入力される制御信号に応じて動作する。これにより、コントローラ30は、オペレータにより操作装置26が操作されている場合に、操作装置26から出力されるパイロット圧を強制的に減圧させることができる。そのため、コントローラ30は、操作装置26が操作されている場合であっても、操作装置26の操作に対応する油圧アクチュエータの動作を強制的に抑制させたり停止させたりすることができる。また、コントローラ30は、例えば、操作装置26が操作されている場合であっても、操作装置26から出力されるパイロット圧を減圧させ、油圧制御弁31から出力されるパイロット圧よりも低くすることができる。そのため、コントローラ30は、油圧制御弁31及び油圧制御弁33を制御することで、例えば、操作装置26の操作内容とは無関係に、所望のパイロット圧をコントロールバルブ17内の制御弁のパイロットポートに確実に作用させることができる。よって、コントローラ30は、例えば、油圧制御弁31に加えて、油圧制御弁33を制御することで、ショベル100の自動運転機能や遠隔操作機能をより適切に実現することができる。
<<ユーザインタフェース系>>
図2、図3に示すように、本実施形態に係るショベル100のユーザインタフェース系は、操作装置26と、出力装置50と、入力装置52とを含む。
出力装置50は、キャビン10の内部のショベル100のユーザ(オペレータ)に向けて各種情報を出力する。
例えば、出力装置50は、キャビン10内の着座したオペレータから視認し易い場所に設けられ、視覚的な方法で各種情報を出力する室内の照明機器や表示装置等を含む。照明機器は、例えば、警告灯等である。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイである。
また、例えば、出力装置50は、聴覚的な方法で各種情報を出力する音出力装置を含む。音出力装置には、例えば、ブザーやスピーカ等が含まれる。
また、例えば、出力装置50は、操縦席の振動等の触覚的な方法で各種情報を出力する装置を含む。
入力装置52は、キャビン10内の着座したオペレータに近接する範囲に設けられ、オペレータによる各種入力を受け付け、受け付けられる入力に対応する信号は、コントローラ30に取り込まれる。
例えば、入力装置52は、操作入力を受け付ける操作入力装置である。操作入力装置には、表示装置に実装されるタッチパネル、表示装置の周囲に設置されるタッチパッド、ボタンスイッチ、レバー、トグル、操作装置26(レバー装置)に設けられるノブスイッチ等が含まれてよい。
また、例えば、入力装置52は、オペレータの音声入力を受け付ける音声入力装置であってもよい。音声入力装置には、例えば、マイクロフォンが含まれる。
また、例えば、入力装置52は、オペレータのジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置であってもよい。ジェスチャ入力装置には、例えば、キャビン10内に設置される撮像装置(室内カメラ)が含まれる。
<<通信系>>
図2、図3に示すように、本実施形態に係るショベル100の通信系は、通信装置60を含む。
通信装置60は、所定の通信回線に接続し、ショベル100と別に設けられる装置(例えば、管理装置200)と通信を行う。ショベル100と別に設けられる装置には、ショベル100の外部にある装置の他、ショベル100のユーザによりキャビン10に持ち込まれる携帯型の端末装置が含まれてよい。通信装置60は、例えば、4G(4th Generation)や5G(5th Generation)等の規格に準拠する移動体通信モジュールを含んでよい。また、通信装置60は、例えば、衛星通信モジュールを含んでもよい。また、通信装置60は、例えば、WiFi通信モジュールやブルートゥース(登録商標)通信モジュール等を含んでもよい。
<<制御系>>
図2、図3に示すように、本実施形態に係るショベル100の制御系は、コントローラ30を含む。また、本実施形態に係るショベル100の制御系は、ブーム角度センサS1と、アーム角度センサS2と、バケット角度センサS3と、機体姿勢センサS4と、旋回角度センサS5と、撮像装置S6とを含む。また、図2に示すように、本実施形態に係るショベル100の制御系は、操作装置26が油圧パイロット式である場合、操作圧センサ29を含む。
コントローラ30は、ショベル100に関する各種制御を行う。コントローラ30の機能は、任意のハードウェア、或いは、任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。例えば、コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の補助記憶装置、各種入出力用のインタフェース装置等を含むコンピュータを中心に構成される。コントローラ30は、例えば、補助記憶装置にインストールされるプログラムをメモリ装置にロードしCPU上で実行することにより各種機能を実現する。
コントローラ30は、例えば、油圧制御弁31を制御対象として、ショベル100の油圧アクチュエータ(被駆動要素)の操作に関する制御を行う。
具体的には、コントローラ30は、油圧制御弁31を制御対象として、操作装置26の操作に基づくショベル100の油圧アクチュエータ(被駆動要素)の操作に関する制御を行ってよい。
また、コントローラ30は、油圧制御弁31を制御対象として、ショベル100の油圧アクチュエータ(被駆動要素)の遠隔操作に関する制御を行ってよい。即ち、ショベル100の油圧アクチュエータ(被駆動要素)の操作には、ショベル100の外部からの油圧アクチュエータの遠隔操作が含まれてよい。
また、コントローラ30は、油圧制御弁31を制御対象として、ショベル100の自動運転機能に関する制御を行ってよい。即ち、ショベル100の油圧アクチュエータの操作には、自動運転機能に基づき出力される、ショベル100の油圧アクチュエータの操作指令が含まれてよい。
また、コントローラ30は、例えば、後述の電磁リリーフ弁82,92に関する制御を行う。具体的には、コントローラ30は電磁リリーフ弁82,92の一次側の作動油の圧力が所定のリリーフ圧(設定値)以上になると、一次側の作動油を二次側(作動油タンク)に排出させるように、電磁リリーフ弁82,92に制御指令を出力してよい。また、コントローラ30は、入力装置52を通じて受け付けられるユーザ(オペレータ)からの電磁リリーフ弁82,92のリリーフ圧を新たに設定したり、設定済みのリリーフ圧の設定変更を行ったりしてよい。
尚、コントローラ30の機能の一部は、他のコントローラ(制御装置)により実現されてもよい。即ち、コントローラ30の機能は、複数のコントローラにより分散して実現される態様であってもよい。
図2に示すように、操作圧センサ29は、油圧パイロット式の操作装置26の二次側(パイロットライン27A)のパイロット圧、即ち、操作装置26におけるそれぞれの被駆動要素(油圧アクチュエータ)の操作状態に対応するパイロット圧を検出する。操作圧センサ29による操作装置26における下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等に関する操作状態に対応するパイロット圧の検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。
ブーム角度センサS1は、所定基準(例えば、水平面やブーム4の可動角度範囲の両端の何れかの状態等)に対するブーム4の姿勢角度(以下、「ブーム角度」)に関する検出情報を取得する。ブーム角度センサS1は、例えば、ロータリエンコーダ、加速度センサ、角速度センサ、六軸センサ、IMU(Inertial Measurement Unit)等を含んでよい。また、ブーム角度センサS1は、ブームシリンダ7の伸縮位置を検出可能なシリンダセンサを含んでもよい。
アーム角度センサS2は、所定基準(例えば、ブーム4の両端の連結点間を結ぶ直線やアーム5の可動角度範囲の両端の何れかの状態等)に対するアーム5の姿勢角度(以下、「アーム角度」)に関する検出情報を取得する。アーム角度センサS2は、例えば、ロータリエンコーダ、加速度センサ、角速度センサ、六軸センサ、IMU等を含んでよい。また、アーム角度センサS2は、アームシリンダ8の伸縮位置を検出可能なシリンダセンサを含んでもよい。
バケット角度センサS3は、所定基準(例えば、アーム5の両端の連結点間を結ぶ直線やバケット6の可動角度範囲の両端の何れかの状態等)に対するバケット6の姿勢角度(以下、「バケット角度」)に関する検出情報を取得する。バケット角度センサS3は、例えば、ロータリエンコーダ、加速度センサ、角速度センサ、六軸センサ、IMU等を含んでよい。また、バケット角度センサS3は、バケットシリンダ9の伸縮位置を検出可能なシリンダセンサを含んでもよい。
機体姿勢センサS4は、下部走行体1及び上部旋回体3を含む機体の姿勢状態に関する検出情報を取得する。機体の姿勢状態には、機体の傾斜状態が含まれる。機体の傾斜状態には、例えば、上部旋回体3の左右軸回りの姿勢状態に相当する、前後方向の傾斜状態、及び上部旋回体3の前後軸回りの姿勢状態に相当する、左右方向の傾斜状態が含まれる。また、機体の姿勢状態には、上部旋回体3の旋回軸回りの姿勢状態に相当する、上部旋回体3の旋回状態が含まれる。機体姿勢センサS4は、例えば、上部旋回体3に搭載され、上部旋回体3の前後軸、左右軸、及び旋回軸回りの姿勢角度(以下、「前後傾斜角度」及び「左右傾斜角度」)に関する検出データを取得(出力)する。これにより、機体姿勢センサS4は、地面を基準とする上部旋回体3の向き(旋回軸回りの旋回姿勢)に関する検出情報を取得することができる。上部旋回体3の向きは、例えば、上面視で、アタッチメントATが延び出す方向、つまり、上部旋回体3から見た前方を意味する。機体姿勢センサS4は、例えば、加速度センサ(傾斜センサ)、角速度センサ、六軸センサ、IMU等を含んでよい。
尚、地面を基準とする上部旋回体3の向きに関する情報は、機体姿勢センサS4に代えて、或いは、加えて、他の装置から取得されてもよい。例えば、上部旋回体3に地磁気センサ(第1の取得装置)が搭載されてもよい。この場合、コントローラ30は、地磁気センサから地面を基準とする上部旋回体3の向きに関する情報を取得することができる。また、例えば、コントローラ30は、撮像装置S6の出力(撮像画像)に基づき、映っている周囲の物体(特に、電柱、樹木等の固定物)の存在する方向を判断することで、上部旋回体3の地面を基準とする向きを判断してもよい。つまり、地面を基準とする上部旋回体3の向きに関する情報は、撮像装置S6から取得されてもよい。
旋回角度センサS5は、下部走行体1を基準とする上部旋回体3の相対的な旋回角度に関する検出情報を取得する。これにより、旋回角度センサS5は、下部走行体1と旋回角度センサS5は、例えば、所定基準(例えば、下部走行体1の前進方向と上部旋回体3の前方とが一致する状態)に対する上部旋回体3の旋回角度に関する検出情報を取得する。旋回角度センサS5は、例えば、ポテンショメータ、ロータリエンコーダ、レゾルバ等を含む。
尚、下部走行体1を基準とする上部旋回体3の向きに関する情報は、旋回角度センサS5に代えて、或いは、加えて、他の装置から取得されてもよい。例えば、下部走行体1及び上部旋回体3のそれぞれに地磁気センサが搭載されてもよい。この場合、コントローラ30は、下部走行体1の地磁気センサの出力と、上部旋回体3の地磁気センサの出力とに基づき、下部走行体1を基準とする上部旋回体3の向きに関する情報を取得することができる。また、例えば、コントローラ30は、撮像装置S6の出力(撮像画像)を用いて、撮像装置の中の下部走行体1の映っている位置等から下部走行体1を基準とする上部旋回体3の向きを判断してもよい。つまり、下部走行体1を基準とする上部旋回体3の向きに関する情報は、撮像装置S6から取得されてもよい。また、地面及び下部走行体1のそれぞれを基準とする上部旋回体3の向きに関する情報に代えて、或いは、加えて、地面に対する下部走行体1の向きに関する情報が取得されてもよい。下部走行体1の向きは、例えば、下部走行体1の前後軸に沿う方向、即ち、クローラ1Cの長手方向の軸に沿う方向を意味する。例えば、下部走行体1にIMUや地磁気センサ等が搭載されてもよい。
また、例えば、ショベル100には、更に、自機の絶対位置を測位可能な測位装置が搭載されていてもよい。測位装置は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサである。これにより、ショベル100の姿勢状態の推定精度を向上させることができる。
撮像装置S6は、ショベル100の周辺の撮像し撮像画像を出力する。撮像装置S6から出力される撮像画像は、コントローラ30に取り込まれる。
撮像装置S6は、例えば、単眼カメラ、ステレオカメラ、デプスカメラ等を含む。また、撮像装置S6は、撮像画像に基づき、所定の撮像範囲(画角)内におけるショベル100の周囲の物体の位置及び外形を表す三次元データ(例えば、点群データやサーフェスデータ)を取得してもよい。
また、撮像装置S6に代えて、或いは、加えて、例えば、LIDAR(Light Detecting and Ranging)、ミリ波レーダ、超音波センサ、赤外線センサ、距離画像センサ等の距離センサがショベル100に搭載されてもよい。距離センサは、所定の検知範囲内におけるショベル100の周囲の物体の位置及び形状を表す三次元データ(例えば、点群データ)を取得してよい。
図1に示すように、撮像装置S6は、例えば、キャビン10の上面前端に取り付けられ、エンドアタッチメント(バケット6)の作業範囲を含む上部旋回体3の前方の撮像画像を取得する。これにより、コントローラ30は、撮像装置S6の出力に基づき、ショベル100の前方の状況を認識することができる。また、コントローラ30は、撮像装置S6の出力(撮像画像)から認識されるショベル100の周囲の物体の位置や見え方の変化等に基づき、ショベル100の位置や上部旋回体3の旋回状態等を認識することができる。また、撮像装置S6の撮像範囲には、ブーム4、アーム5、及びエンドアタッチメント(バケット6)、即ち、アタッチメントが含まれる。これにより、コントローラ30は、撮像装置S6の出力に基づき、アタッチメントの姿勢状態(例えば、ブーム4、アーム5、及びバケット6の少なくとも一つの姿勢角)を認識することができる。そのため、ショベル100が遠隔操作される場合、コントローラ30は、撮像装置S6に基づく周囲画像や認識結果に関する情報を管理装置200等に送信し、外部のオペレータにショベル100(自機)やその周囲の状況に関する情報提供を行うことができる。また、ショベル100が完全自動運転機能で動作する場合に、完全自動運転機能に関する制御装置(例えば、コントローラ30)は、ショベル100の周囲の状況や自機の姿勢状態等を把握しながら、油圧アクチュエータに関する操作指令を出力することができる。また、ショベル100が完全自動運転機能で動作する場合に、コントローラ30は、撮像装置S6に基づく周囲画像や認識結果に関する情報を管理装置200等に送信し、作業を外部で監視するユーザ(監視者)にショベル100(自機)やその周囲の状況に関する情報提供を行うことができる。
また、撮像装置S6は、更に、上部旋回体3の左方、右方、及び後方のうちの少なくとも一つに関する撮像画像を取得可能に構成されてもよい。具体的には、撮像装置S6は、上部旋回体3の前方を撮像可能なカメラに加えて、上部旋回体3の左方を撮像可能なカメラ、右方を撮像可能なカメラ、及び後方を撮像可能なカメラの少なくとも一つを含んでもよい。これにより、コントローラ30は、ショベル100(上部旋回体3)の前方だけでなく、ショベル100(上部旋回体3)の左方や右方や後方の状況を認識することができる。
[油圧回路の第1例]
次に、図4、図5を参照して、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第1例について説明する。
図4、図5は、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第1例を示す図である。具体的には、図4は、1つのメインポンプ14で全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用される、作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第1例を示す図であり、図5は、2つのメインポンプ14A,14Bで全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用される、作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第1例を示す図である。
尚、図4、図5では、制御弁17D,17Fの中立状態のスプール位置が描画される。また、図4、図5では、コントロールバルブ17に含まれる制御弁17A~17Gのうちの制御弁17A~17C,17E,17Gの図示が省略されている。
図4に示すように、1つのメインポンプ14は、センタバイパス油路OC1及びパラレル油路OC2(共に、供給油路の一例)を通じて、制御弁17A~17Gに作動油を供給する。
センタバイパス油路OC1は、制御弁17A~17Gを直列に通過し、作動油タンクTに至る。これにより、メインポンプ14は、センタバイパス油路OC1を通じて作動油を循環させることができる。
パラレル油路OC2は、センタバイパス油路OC1に直列配置される制御弁17A~17Gよりも上流で分岐し、制御弁17A~17Gのうちの最上流の制御弁を除く下流の複数の制御弁に対して並列に接続される。これにより、相対的に上流側の制御弁によって、センタバイパス油路OC1の流路面積が制限されたり、センタバイパス油路OC1が遮断されたりしても、パラレル油路OC2を通じて、下流側の制御弁に作動油が供給される。
また、図5に示すように、メインポンプ14Aは、センタバイパス油路OC11及びパラレル油路OC12(共に、供給油路の一例)を通じて、制御弁17A~17Gのうちの一部の制御弁に作動油を供給する。メインポンプ14Bは、センタバイパス油路OC21及びパラレル油路OC22(共に、供給油路の一例)を通じて、制御弁17A~17Gの内の残りの制御弁に作動油を供給する。
例えば、メインポンプ14Aは、制御弁17Dに作動油を供給し、メインポンプ14Bは、制御弁17Fに作動油を供給する。
センタバイパス油路OC11は、制御弁17A~17Gのうちの一部の制御弁を直列に通過すると共に、センタバイパス油路OC21と合流し、作動油タンクTに至る。
パラレル油路OC12は、センタバイパス油路OC11に直列配置される制御弁よりも上流で分岐し、それらの制御弁のうちの最上流の制御弁を除く下流の制御弁に対して並列に接続される。これにより、相対的に上流側の制御弁によって、センタバイパス油路OC11の流路面積が制限されたり、センタバイパス油路OC11が遮断されたりしても、パラレル油路OC12を通じて、下流側の制御弁に作動油が供給される。
センタバイパス油路OC21は、制御弁17A~17Gのうちの残りの制御弁を直列に通過すると共に、センタバイパス油路OC11と合流し、作動油タンクTに至る。
パラレル油路OC22は、センタバイパス油路OC21に直列配置される制御弁よりも上流で分岐し、それらの制御弁のうちの最上流の制御弁を除く下流の制御弁に対して並列に接続される。これにより、相対的に上流側の制御弁によって、センタバイパス油路OC21の流路面積が制限されたり、センタバイパス油路OC21が遮断されたりしても、パラレル油路OC22を通じて、下流側の制御弁に作動油が供給される。
図4,図5に示すように、制御弁17A~17Gは、上述の如く、メインポンプ14から供給される作動油を油圧アクチュエータに供給すると共に、油圧アクチュエータの内部(油室)の作動油を作動油タンクTに排出する。
例えば、制御弁17Dは、ブーム4の上げ方向の操作がされると、スプールが図中の右方向に移動し、油路17DBを通じてブームシリンダ7のボトム側油室に作動油を供給する。そして、制御弁17Dは、油路17DAを通じて、ブームシリンダ7のロッド側油室の作動油を作動油タンクTに向けて排出する。一方、制御弁17Dは、ブーム4の下げ方向の操作がされると、スプールが図中の左方向に移動し、油路17DAを通じてブームシリンダ7のロッド側油室に作動油を供給する。そして、制御弁17Dは、油路17DBを通じて、ブームシリンダ7のボトム側油室の作動油を作動油タンクTに向けて排出する。
また、例えば、制御弁17Fは、バケット6の閉じ方向の操作がされると、スプールが図中の右方向に移動し、バケットシリンダ9のボトム側油室に作動油を供給し、バケットシリンダ9のロッド側油室の作動油を作動油タンクTに向けて排出する。一方、制御弁17Fは、バケット6の開き方向の操作がされると、スプールが図中の左方向に移動し、バケットシリンダ9のロッド側油室に作動油を供給し、バケットシリンダ9のボトム側油室の作動油を作動油タンクTに向けて排出する。
制御弁17A~17Gは、それぞれ、作動油タンクTに向けて作動油を戻すための戻り油路と接続され、戻り油路を通じて、油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクTに戻す。そして、それぞれの戻り油路は、最終的に、戻り油路70(第1の戻り油路の一例)に合流し、油圧アクチュエータから排出される作動油は、戻り油路70を通じて、作動油タンクTに戻される。
例えば、制御弁17D,17Fは、それぞれ、戻り油路70D,70Fと接続され、戻り油路70D,70Fは、戻り油路70に合流する。
戻り油路70には、背圧チェック弁72が設けられる。
背圧チェック弁72は、作動油タンクTから上流側への作動油の逆流を防止するためのばね付きチェック弁である。背圧チェック弁72は、ばねの作用により、上流側の作動油の圧力が所定基準以上の場合に、上流側の作動油を作動油タンクTに向けて通流させる。これにより、制御弁17A~17Gからの戻り油路の背圧を相対的に高い状態(所定基準以上の状態)に維持することができる。そのため、戻り油路の背圧変動によって、制御弁17A~17Gの動作に影響が生じるような事態を抑制することができる。
ブームシリンダ7のボトム側油室と制御弁17Dとを接続する油路17DBには、戻り油路80が接続される。
戻り油路80(第2の戻り油路の一例)は、制御弁17Dをバイパスして、ブームシリンダ7のボトム側油室の作動油を作動油タンクTに戻す。
戻り油路80には、電磁リリーフ弁82、及び背圧チェック弁84が設けられる。
電磁リリーフ弁82は、戻り油路80の上流側、即ち、油路17DBの作動油の圧力が所定のリリーフ圧以上になると、作動油を下流側に流出させ、戻り油路80を通じて、作動油を作動油タンクTに戻す。電磁リリーフ弁82は、コントローラ30から入力される制御指令(制御電流)によって動作する。
例えば、アタッチメントATの動作等に起因して、ショベル100の自重による転倒を抑制するモーメントを超える態様の前方への転倒モーメントが発生する場合がある。この場合、ブームシリンダ7のボトム側油室の作動油の圧力が相対的に高くなるため、電磁リリーフ弁82は、ブームシリンダ7のボトム側油室の作動油を作動油タンクTに排出させ、ブームシリンダ7のボトム側油室の作動油の圧力を低下させることができる。そのため、ショベル100の前方への転倒モーメントに対して、ブームシリンダ7がクッションとして機能することで、ショベル100の後部の浮き上がりの発生や発生した浮き上がりの増大を抑制し、ショベル100の前方への転倒を抑制できる。
背圧チェック弁84は、戻り油路80において、電磁リリーフ弁82の下流に配置される。背圧チェック弁84は、作動油タンクTから上流側への作動油の逆流を防止可能なばね付きチェック弁である。背圧チェック弁84は、ばねの作用により、上流側、即ち、電磁リリーフ弁82側の作動油の圧力が所定基準以上の場合に、上流側の作動油を作動油タンクTに向けて通流させる。これにより、電磁リリーフ弁82の背圧を相対的に高い状態(所定基準以上の状態)に維持することができる。そのため、戻り油路80の背圧変動に対応するための電磁リリーフ弁82の動作によって、電磁リリーフ弁82にハンチング(振動)が生じるような事態を抑制することができる。
尚、電磁リリーフ弁82は、ブームシリンダ7のロッド側油室の作動油を作動油タンクTに排出させるように設けられてもよい。この場合、戻り油路80は、油路17DAと接続される。また、電磁リリーフ弁82は、ブームシリンダ7のロッド側油室及びボトム側油室のそれぞれに対応する2つが設けられてもよい。以下、後述の第2例の場合についても同様であってよい。
例えば、アタッチメントATの動作等に起因して、ショベル100の自重による転倒を抑制するモーメントを超える態様の後方への転倒モーメントが発生する場合がある。この場合、ブームシリンダ7のロッド側油室の作動油の圧力が相対的に高くなるため、電磁リリーフ弁82は、ブームシリンダ7のロッド側油室の作動油を作動油タンクTに排出させ、ブームシリンダ7のボトム側油室の作動油の圧力を低下させることができる。そのため、ショベル100の後方への転倒モーメントに対して、ブームシリンダ7がクッションとして機能することで、ショベル100の前部の浮き上がりの発生や発生した浮き上がりの増大を抑制し、ショベル100の後方への転倒を抑制できる。
[油圧回路の第1例の作用]
次に、図6を参照して、上述した作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第1例(図4、図5)の作用について説明する。
図6は、比較例に係るショベルにおける作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路を示す図である。図6では、上述の第1例(図5)と同じ構成には、同じ符号を付し、比較例に係るショベルに固有の構成には、固有の符号を付している。
図6に示すように、比較例に係るショベルでは、戻り油路80が戻り油路80cに置換される点で、上述の第1例(図5)と異なる。
戻り油路80cは、油路17DBから分岐し、戻り油路70に合流する。戻り油路80cには、電磁リリーフ弁82が設けられる。
比較例の場合、戻り油路80が、制御弁17A~17Fの戻り油路と共に、戻り油路70に合流することから、戻り油路80が制御弁17A~17Fの戻り油路と連通し、電磁リリーフ弁82の背圧は、制御弁17A~17Fの戻り油路の影響を受ける。そのため、制御弁17A~17Fの制御対象の油圧アクチュエータの負荷状態に応じて、電磁リリーフ弁82の背圧は、相対的に大きく変動したり、相対的に高い頻度で変動したりする可能性がある。その結果、電磁リリーフ弁82は、コントローラ30の制御下で、相対的に大きい或いは相対的に頻度が高い背圧変動に対応するための動作を行うことで、ハンチング(振動)を生じる可能性がある。
これに対して、上述の第1例では、制御弁17A~17Gの作動油を作動油タンクに戻す戻り油路70と、電磁リリーフ弁82が配置される戻り油路80とは分離される。そのため、電磁リリーフ弁82の背圧変動を抑制し、電磁リリーフ弁82のハンチング(振動)を抑制することができる。
このように、上述の第1例では、ショベル100は、戻り油路70と、電磁リリーフ弁82と、戻り油路70と異なる戻り油路80を備える。具体的には、戻り油路70は、油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクに戻す。また、電磁リリーフ弁82は、メインポンプ14から作動油タンクTまでの油路の中の所定箇所の作動油を作動油タンクTに排出可能に構成される。そして、戻り油路80は、電磁リリーフ弁82と作動油タンクTとを接続する。
より具体的には、上述の第1例では、戻り油路80は、全ての油圧アクチュエータの戻り油路が合流する戻り油路70と別個に設けられる。
これにより、ショベル100は、上述の如く、油圧アクチュエータから排出される作動油の戻り油路70と、電磁リリーフ弁82からの作動油の戻り油路80とを分離し、電磁リリーフ弁82のハンチング(振動)を抑制することができる。
尚、戻り油路80は、一部の油圧アクチュエータの戻り油路と合流して、作動油タンクTに作動油を戻す態様であってもよい。この場合、全ての油圧アクチュエータのうちの負荷変動が相対的に小さい一部の油圧アクチュエータの戻り油路が電磁リリーフ弁82と背圧チェック弁84との間で戻り油路80に合流してよい。以下、後述の第2例~第5例の場合についても同様であってよい。
また、上述の第1例では、ショベル100は、電磁リリーフ弁82の下流側の戻り油路80に設けられる、背圧チェック弁84を備える。
これにより、ショベル100は、電磁リリーフ弁82の背圧変動を更に抑制することができる。
また、上述の第1例では、電磁リリーフ弁82は、メインポンプ14から供給される作動油でブーム4を駆動するブームシリンダ7の油室の作動油を作動油タンクに排出可能に設けられる。
これにより、ショベル100は、電磁リリーフ弁82の作用で、ショベル100に作用する転倒モーメントによるショベル100の前部或いは後部の浮き上がりに対してブームシリンダ7をクッションとして機能させ、ショベル100の転倒を抑制することができる。
尚、電磁リリーフ弁82は、メインポンプ14から供給される作動油でアーム5を駆動するアームシリンダ8の油室の作動油を作動油タンクTに排出可能に設けられてもよい。これにより、ショベル100は、電磁リリーフ弁82の作用で、ショベル100に作用する転倒モーメントによるショベル100の前部或いは後部の浮き上がりに対してアームシリンダ8をクッションとして機能させ、ショベル100の転倒を抑制することができる。以下、後述の第2例の場合についても同様であってよい。
[油圧回路の第2例]
次に、図7を参照して、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第2例について説明する。
図7は、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第2例を示す図である。具体的には、図7は、2つのメインポンプ14A,14Bで全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用される、作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第2例を示す図である。以下、上述の第1例と異なる部分を中心に説明する。
尚、上述の第1例の場合と同様、本例の作動油タンクに戻すための油圧回路は、1つのメインポンプ14で全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用されてもよい(図4参照)。
図7に示すように、本例のショベル100には、上述の第1例の場合と異なり、メイクアップ油路86,88が設けられる。
メイクアップ油路86は、油路17DAと作動油タンクTとの間を接続する。メイクアップ油路86には、チェック弁87が設けられる。
チェック弁87は、作動油タンクTから油路17DA、即ち、ブームシリンダ7のロッド側油室への作動油の流れを許容し、その逆方向の流れを許容しない(禁止する)。これにより、メイクアップ油路86は、ブームシリンダ7のロッド側油室の作動油を作動油タンクTに流出させないようにしつつ、ブームシリンダ7のロッド側油室に作動油タンクTの作動油を吸い上げることができる。そのため、ショベル100は、例えば、ブームシリンダ7のロッド側油室にキャビテーションが生じ、負圧が発生したような場合に、メイクアップ油路86を通じて、作動油を吸い上げ、キャビテーションを抑制することができる。
メイクアップ油路88は、油路17DB(接続油路の一例)と作動油タンクTとの間を接続する。メイクアップ油路88には、チェック弁89が設けられる。
チェック弁89は、作動油タンクTから油路17DB、即ち、ブームシリンダ7のボトム側油室への作動油の流れを許容し、その逆方向の流れを許容しない(禁止する)。これにより、メイクアップ油路88は、ブームシリンダ7のボトム側油室の作動油を作動油タンクに流出させないようにしつつ、ブームシリンダ7のボトム側油室に作動油タンクTの作動油を吸い上げることができる。そのため、ショベル100は、例えば、ブームシリンダ7のボトム側油室にキャビテーションが生じ、負圧が発生したような場合に、メイクアップ油路88を通じて、作動油を吸い上げ、キャビテーションを抑制することができる。
このように、本例では、ショベル100は、背圧チェック弁84が設けられる戻り油路80とは別に設けられ、制御弁17Dとブームシリンダ7との間を接続する油路17DBと、作動油タンクTとの間を接続するメイクアップ油路88を備える。
これにより、ショベル100は、メイクアップ油路88を通じて、ブームシリンダ7のボトム側の油室に作動油を吸い上げることができる。そのため、ショベル100は、上述の如く、ブームシリンダ7のボトム側油室のキャビテーションを抑制することができる。
[油圧回路の第3例]
次に、図8を参照して、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第3例について説明する。
図8は、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第3例を示す図である。具体的には、図8は、2つのメインポンプ14A,14Bで全てのアクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用される、作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第3例を示す図である。以下、上述の第1例等と異なる部分を中心に説明する。
尚、上述の第1例の場合と同様、本例の作動油タンクに戻すための油圧回路は、1つのメインポンプ14で全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用されてもよい(図4参照)。
図8に示すように、制御弁17A~17Gは、上述の如く、メインポンプ14から供給される作動油を油圧アクチュエータに供給すると共に、油圧アクチュエータの内部の作動油を作動油タンクに排出する。
例えば、制御弁17Gは、複動式の予備アタッチメントOPの油圧アクチュエータHA(本例では、油圧シリンダ)の伸び方向の操作がされると、スプールが図中の右方向に移動し、油路17GB(予備油路の一例)を通じて油圧シリンダのボトム側油室に作動油を供給する。そして、制御弁17Gは、油路17GA(予備油路の一例)を通じて油圧シリンダのロッド側油室の作動油を作動油タンクTに向けて排出する。一方、制御弁17Gは、油圧シリンダの縮み方向の操作がされると、スプールが図中の左方向に移動し、油路17GAを通じて油圧シリンダのロッド側油室に作動油を供給し、油路17GBを通じて油圧シリンダのボトム側油室の作動油を作動油タンクTに向けて排出する。
制御弁17Gから延びる油路17GA,17GBには、それぞれ、仕切弁VA,VBが設けられる。これにより、予備アタッチメントが使用されず、油路17GA,17GBの先端に予備アタッチメントOPが接続されない場合、仕切弁VA,VBを閉止されることで、制御弁17Gからの作動油が油路17GA,17GBから外部に流出しないようにすることができる。
油路17GBにおける仕切弁VBより制御弁17G側の箇所には、切換弁VCが設けられる。
切換弁VCは、コントローラ30からの制御指令(制御電流)に応じて、仕切弁VB側、即ち、油圧アクチュエータHA側の油路17GBが制御弁17Gに接続される状態と、後述の戻り油路90を通じて作動油タンクTに接続される状態とを切り換える。具体的には、切換弁VCは、油圧アクチュエータHA側の油路17GBに接続される入口ポートを、制御弁17G側の油路17GBに接続される第1の出口ポート、及び戻り油路90に接続される第2の出口ポートの何れか一方に接続する状態を切り換える。切換弁VCは、予備アタッチメントOP(油圧アクチュエータHA)が複動式である場合、コントローラ30の制御下で、油圧アクチュエータHA側の油路17GBが制御弁17Gに接続される状態、即ち、入口ポートを第1の出口ポートに接続する状態を維持する。一方、切換弁VCは、予備アタッチメントOPが単動式である場合、コントローラ30の制御下で、油圧アクチュエータHA側の油路17GBが戻り油路90を通じて作動油タンクTに接続される状態、つまり、入口ポートを第2の出口ポートに接続する状態を維持する。これにより、切換弁VCは、予備アタッチメントOPが単動式であっても複動式であっても、共通の油路17GA,17GBを用いて、予備アタッチメントOPへの作動油の給排を実現することができる。
油路17GAの仕切弁VAより制御弁17G側の箇所には、戻り油路90Aが接続される。同様に、油路17GBの仕切弁VAと切換弁VCとの間の箇所には、戻り油路90Bが接続される。
戻り油路90A,90Bは、戻り油路90(第2の戻り油路の一例)に合流し、戻り油路90は、作動油タンクTに接続される。
戻り油路90Aには、チェック弁91Aが設けられる。
チェック弁91Aは、油路17GAから戻り油路90(作動油タンクT)に向かう作動油の流れを許容し、その逆方向の流れを許容しない(禁止する)。これにより、チェック弁91Aは、戻り油路90Aを通じて、戻り油路90(作動油タンクT)側から油路17GAに作動油が流入しないようにすることができる。
同様に、戻り油路90Bには、チェック弁91Bが設けられる。
チェック弁91Bは、油路17GBから戻り油路90(作動油タンクT)に向かう作動油の流れを許容し、その逆方向の流れを許容しない(禁止する)。これにより、チェック弁91Bは、戻り油路90Bを通じて、戻り油路90(作動油タンクT)側から油路17GBに作動油が流入しないようにすることができる。
戻り油路90には、電磁リリーフ弁92が設けられる。
電磁リリーフ弁92は、戻り油路90の上流側、即ち、油路17GA或いは油路17GBの作動油の圧力が所定のリリーフ圧以上になると、作動油を下流側に流出させ、戻り油路90を通じて、作動油を作動油タンクTに戻す。電磁リリーフ弁92は、コントローラ30から入力される制御指令(制御電流)によって動作する。予備アタッチメントOPには、その種類によって、供給される作動油の圧力の許容される上限値が予め決められているからである。
戻り油路90における電磁リリーフ弁92より下流(作動油タンクT)側には、切換弁VCの第2の出口ポートが接続される。これにより、予備アタッチメントOPが単動式である場合、電磁リリーフ弁92の動作とは関係なく、切換弁VCは、油圧アクチュエータHAから流出する作動油を、戻り油路90を通じて作動油タンクTに戻すことができる。
また、戻り油路90における電磁リリーフ弁92の下流(作動油タンク)側、且つ、切換弁VCの第2の出口ポートとの接続箇所の下流側には、背圧チェック弁94が設けられる。
背圧チェック弁94は、作動油タンクTから上流(電磁リリーフ弁92)側への作動油の逆流を防止可能なばね付きチェック弁である。背圧チェック弁94は、ばねの作用により、上流側、即ち、電磁リリーフ弁92側の作動油の圧力が所定基準以上の場合に、上流側の作動油を作動油タンクTに向けて通流させる。これにより、電磁リリーフ弁92の背圧を相対的に高い状態(所定基準以上の状態)に維持することができる。そのため、戻り油路90の背圧変動に対応するための電磁リリーフ弁92の動作によって、電磁リリーフ弁92にハンチング(振動)が生じるような事態を抑制することができる。
このように、本例では、ショベル100は、戻り油路70と、電磁リリーフ弁92と、戻り油路70と異なる戻り油路90を備える。具体的には、戻り油路70は、油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクに戻す。また、電磁リリーフ弁92は、メインポンプ14から作動油タンクTまでの油路の中の所定箇所の作動油を作動油タンクTに排出可能に構成される。そして、戻り油路80は、電磁リリーフ弁82と作動油タンクTとを接続する。
より具体的には、上述の第1例では、戻り油路80は、全ての油圧アクチュエータの戻り油路が合流する戻り油路70と別個に設けられる。
これにより、ショベル100は、上述の第1例等の場合と同様、油圧アクチュエータから排出される作動油の戻り油路70と、電磁リリーフ弁92からの作動油の戻り油路80とを分離し、電磁リリーフ弁92のハンチング(振動)を抑制することができる。
また、本例では、ショベル100は、電磁リリーフ弁92の下流側の戻り油路90に設けられる、背圧チェック弁94を備える。
これにより、ショベル100は、電磁リリーフ弁92の背圧変動を更に抑制することができる。
また、本例では、電磁リリーフ弁92は、メインポンプ14の作動油を予備アタッチメントOPに給排するための油路17GA,17GBの作動油を作動油タンクTに排出可能に設けられる。
これにより、ショベル100は、電磁リリーフ弁92の作用で、予備アタッチメントOP(油圧アクチュエータHA)に供給される作動油の圧力を、予備アタッチメントOPの種類ごとに決められる所定基準以下に抑制することができる。
[油圧回路の第4例]
次に、図9を参照して、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第4例について説明する。
図9は、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第4例を示す図である。具体的には、図9は、2つのメインポンプ14A,14Bで全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用される、作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第4例を示す図である。以下、上述の第3例と異なる部分を中心に説明する。
尚、上述の第1例の場合と同様、本例の作動油タンクに戻すための油圧回路は、1つのメインポンプ14で全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用されてもよい(図4参照)。
図9に示すように、本例のショベル100には、上述の第3例の場合と異なり、メイクアップ油路96,98が設けられる。
メイクアップ油路96は、油路17GA(接続油路の一例)と作動油タンクTとの間を接続する。メイクアップ油路96には、チェック弁97が設けられる。
チェック弁97は、作動油タンクTから油路17GA、即ち、油圧アクチュエータHA(油圧シリンダ)のロッド側油室への作動油の流れを許容し、その逆方向の流れを許容しない(禁止する)。これにより、メイクアップ油路96は、油圧シリンダのロッド側油室の作動油を作動油タンクTに流出させないようにしつつ、油圧シリンダのロッド側油室に作動油タンクTの作動油を吸い上げることができる。そのため、ショベル100は、例えば、油圧シリンダのロッド側油室にキャビテーションが生じ、負圧が発生したような場合に、メイクアップ油路96を通じて、作動油を吸い上げ、キャビテーションを抑制することができる。
メイクアップ油路98は、油路17GB(接続油路の一例)と作動油タンクTとの間を接続する。メイクアップ油路98には、チェック弁99が設けられる。
チェック弁99は、作動油タンクTから油路17DB、即ち、油圧アクチュエータHA(油圧シリンダ)のボトム側油室への作動油の流れを許容し、その逆方向の流れを許容しない(禁止する)。これにより、メイクアップ油路98は、油圧シリンダのボトム側油室の作動油を作動油タンクに流出させないようにしつつ、油圧シリンダのボトム側油室に作動油タンクTの作動油を吸い上げることができる。そのため、ショベル100は、例えば、油圧シリンダのボトム側油室にキャビテーションが生じ、負圧が発生したような場合に、メイクアップ油路98を通じて、作動油を吸い上げ、キャビテーションを抑制することができる。
このように、本例では、ショベル100は、背圧チェック弁94が設けられる戻り油路90とは別に設けられ、制御弁17Gと油圧アクチュエータHA(油圧シリンダ)との間を接続する油路17GA,17GBと、作動油タンクTとの間を接続するメイクアップ油路96,98を備える。
これにより、ショベル100は、メイクアップ油路96,98を通じて、油圧アクチュエータHA(油圧シリンダ)の油室に作動油を吸い上げることができる。そのため、ショベル100は、油圧アクチュエータHA(油圧シリンダ)のキャビテーションを抑制することができる。
[油圧回路の第5例]
次に、図10を参照して、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第5例について説明する。
図10は、ショベル100における作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第5例を示す図である。具体的には、図10は、2つのメインポンプ14A,14Bで全てのアクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用される、作動油を作動油タンクTに戻すための油圧回路の第5例を示す図である。以下、上述の第4例と異なる部分を中心に説明する。
尚、上述の第1例の場合と同様、本例の作動油タンクに戻すための油圧回路は、1つのメインポンプ14で全ての油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧システムに適用されてもよい(図4参照)。
図10に示すように、本例では、背圧チェック弁94が絞り95に置換され、メイクアップ油路96,98の配置が異なる点で、上述の第4例と異なる。
絞り95は、戻り油路90における電磁リリーフ弁92の下流(作動油タンク)側、且つ、切換弁VCの第2の出口ポートとの接続箇所の下流側に設けられる。絞り95は、例えば、オリフィスである。これにより、電磁リリーフ弁92の背圧を相対的に高い状態(所定基準以上の状態)に維持することができる。そのため、戻り油路90の背圧変動に対応するための電磁リリーフ弁92の動作によって、電磁リリーフ弁92にハンチング(振動)が生じるような事態を抑制することができる。また、絞り95は、背圧チェック弁94の場合と異なり、戻り油路90における作動油タンクTから上流(油路17GA,17GB)側への作動油の流れを許容することができる。
メイクアップ油路96は、電磁リリーフ弁92を迂回するように、電磁リリーフ弁92の下流(作動油タンクT)側の戻り油路90と、電磁リリーフ弁92の上流側、即ち、油路17GAとの間を接続する。また、メイクアップ油路96には、上述の第4例の場合と同様、チェック弁97が設けられる。これにより、メイクアップ油路96は、電磁リリーフ弁92を迂回する形の油路17GAから戻り油路90への作動油の流出を防止しつつ、戻り油路90を通じて、作動油タンクTの作動油を吸い上げ、電磁リリーフ弁92を迂回して、油路17GAに供給することができる。そのため、ショベル100は、例えば、油圧シリンダのロッド側油室にキャビテーションが生じ、負圧が発生したような場合に、メイクアップ油路96を通じて作動油を吸い上げ、キャビテーションを抑制することができる。
メイクアップ油路98は、電磁リリーフ弁92を迂回する用に、電磁リリーフ弁92の下流(作動油タンクT)側の戻り油路90と、電磁リリーフ弁92の上流側、即ち、油路17GBとの間を接続する。また、メイクアップ油路98には、上述の第4例の場合と同様、チェック弁99が設けられる。これにより、メイクアップ油路98は、電磁リリーフ弁92を迂回する形の油路17GBから戻り油路90への作動油の流出を防止しつつ、戻り油路90を通じて、作動油タンクTの作動油を吸い上げ、電磁リリーフ弁92を迂回して、油路17GBに供給することができる。そのため、ショベル100は、例えば、油圧シリンダにボトム側油室にキャビテーションが生じ、負圧が発生したような場合に、メイクアップ油路98を通じて作動油を吸い上げ、キャビテーションを抑制することができる。
このように、本例では、ショベル100は、電磁リリーフ弁82の下流側の戻り油路90に設けられる、絞り95を備える。
これにより、ショベル100は、電磁リリーフ弁82の背圧変動を更に抑制することができる。
また、本例では、ショベル100は、メイクアップ油路96,98と、チェック弁97,99を備える。具体的には、メイクアップ油路96,98は、それぞれ、電磁リリーフ弁92を迂回するように、絞り95が設けられる戻り油路90と、制御弁17Gと油圧アクチュエータHAとの間を接続する油路17GA,17GBとの間を接続する。そして、チェック弁97,99は、それぞれ、メイクアップ油路96,98に設けられ、戻り油路90から電磁リリーフ弁92の一次側(上流側)の油路17GA,17GBへの作動油の流れを許容する。
これにより、ショベル100は、戻り油路90を利用しつつ、メイクアップ油路96,98を通じて、電磁リリーフ弁92を迂回させて、油圧アクチュエータHA(油圧シリンダ)の油室に作動油を吸い上げることができる。そのため、ショベル100は、メイクアップ油路96,98を相対的に短く構成しつつ、油圧アクチュエータHA(油圧シリンダ)のキャビテーションを抑制することができる。
尚、本例と同様、上述の第2例(図7)において、背圧チェック弁84は、絞りに置換され、メイクアップ油路88は、電磁リリーフ弁82を迂回するように、電磁リリーフ弁82の下流(作動油タンクT)側と上流側、即ち、油路17DBとを接続してもよい。
[変形・変更]
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
また、例えば、上述した実施形態等では、メインポンプ14やパイロットポンプ15は、エンジン11に代えて、或いは、加えて、他の原動機(例えば、電動機)等により駆動されてもよい。即ち、ショベル100は、メインポンプ14やパイロットポンプ15が電動機によって駆動される、ハイブリッドショベルや電動ショベル等であってもよい。
また、例えば、上述した実施形態等では、ショベル100は、下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素の一部が電気駆動される構成であってもよい。即ち、ショベル100は、被駆動要素の一部が電動アクチュエータで駆動される、ハイブリッドショベルや電動ショベル等であってもよい。
1 下部走行体
1C クローラ
1ML,1MR 走行油圧モータ(油圧アクチュエータ)
2A 旋回油圧モータ(油圧アクチュエータ)
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット(エンドアタッチメント)
7 ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)
8 アームシリンダ(油圧アクチュエータ)
9 バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)
10 キャビン
11 エンジン
13 レギュレータ
14 メインポンプ(油圧ポンプ)
15 パイロットポンプ
17 コントロールバルブ
17A~17G 制御弁
17DA,17DB 油路(接続油路)
17FA,17FB 油路
17GA,17GB 油路(予備油路、接続油路)
25 パイロットライン
26 操作装置
30 コントローラ
50 出力装置
52 入力装置
70 戻り油路(第1の戻り油路)
72 背圧チェック弁
80 戻り油路(第2の戻り油路)
82 電磁リリーフ弁
84 背圧チェック弁(ばね付きチェック弁)
86 メイクアップ油路
87 チェック弁
88 メイクアップ油路
89 チェック弁
90 戻り油路(第2の戻り油路)
92 電磁リリーフ弁
94 背圧チェック弁(ばね付きチェック弁)
95 絞り
96 メイクアップ油路
97 チェック弁
98 メイクアップ油路
99 チェック弁
100 ショベル(作業機械)
AT アタッチメント
HA 油圧アクチュエータ
OC1,OC11,OC21 センタバイパス油路(供給油路)
OC2,OC12,OC22 パラレル油路(供給油路)
OP 予備アタッチメント
T 作動油タンク

Claims (8)

  1. 作動油を貯蔵する作動油タンクと、
    前記作動油タンクから作動油を吸い込む油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから吐出される作動油で駆動される油圧アクチュエータと、
    前記油圧アクチュエータから排出される作動油を前記作動油タンクに戻す第1の戻り油路と、
    前記油圧ポンプから前記作動油タンクまでの油路の中の所定箇所の作動油を前記作動油タンクに排出可能な電磁リリーフ弁と、
    前記電磁リリーフ弁と前記作動油タンクとを接続する、前記第1の戻り油路と異なる第2の戻り油路と、を備える、
    ショベル。
  2. 前記油圧アクチュエータは、複数あり、
    前記第2の戻り油路は、全ての前記油圧アクチュエータの前記第1の戻り油路と別個に設けられる、
    請求項1に記載のショベル。
  3. 前記第2の戻り油路に設けられる、絞り、又は前記電磁リリーフ弁から前記作動油タンクに向かう作動油の流れを許容するばね付きチェック弁を備える、
    請求項1又は2に記載のショベル。
  4. 前記油圧ポンプから供給される作動油を前記油圧アクチュエータに流入させると共に、前記油圧アクチュエータから作動油を排出させ、前記作動油タンクに戻す制御弁と、
    前記ばね付きチェック弁が設けられる前記第2の戻り油路とは別に設けられ、前記所定箇所としての前記制御弁と前記油圧アクチュエータとの間の接続油路と、前記作動油タンクとの間を接続するメイクアップ油路と、を備える、
    請求項3に記載のショベル。
  5. 前記油圧ポンプから供給される作動油を前記油圧アクチュエータに流入させると共に、前記油圧アクチュエータから作動油を排出させ、前記作動油タンクに戻す制御弁と、
    前記電磁リリーフ弁を迂回するように、前記絞りが設けられる前記第2の戻り油路と、前記所定箇所としての前記制御弁と前記油圧アクチュエータとの間の接続油路との間を接続するメイクアップ油路と、
    前記メイクアップ油路に設けられ、前記第2の戻り油路から前記電磁リリーフ弁の一次側の油路への作動油の流れを許容するチェック弁と、を備える、
    請求項3に記載のショベル。
  6. 下部走行体と、
    前記下部走行体に旋回自在に搭載される上部旋回体と、
    前記上部旋回体に搭載され、ブーム、アーム、及びエンドアタッチメントを含む作業装置と、を備え、
    前記電磁リリーフ弁は、前記油圧ポンプから供給される作動油で前記ブームを駆動するブームシリンダ、又は前記油圧ポンプから供給される作動油で前記アームを駆動するアームシリンダの油室の作動油を前記作動油タンクに排出可能に設けられる、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載のショベル。
  7. 前記油圧ポンプの作動油を予備アタッチメントに給排するための予備油路を備え、
    前記電磁リリーフ弁は、前記予備油路の作動油を前記作動油タンクに排出可能に設けられる、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載のショベル。
  8. 油圧ポンプから吐出される作動油を油圧アクチュエータに供給する供給油路と、
    前記油圧アクチュエータから排出される作動油を作動油タンクに戻す第1の戻り油路と、
    前記油圧ポンプから前記作動油タンクまでの油路の中の所定箇所の作動油を前記作動油タンクに排出可能な電磁リリーフ弁と、
    前記電磁リリーフ弁と前記作動油タンクとを接続する、前記第1の戻り油路と異なる第2の戻り油路と、を備える、
    作業機械用油圧回路。
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