JP2022156334A - マンホール蓋情報管理システム及びマンホール蓋情報管理方法 - Google Patents

マンホール蓋情報管理システム及びマンホール蓋情報管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マンホール蓋の計測結果をより容易かつ適切に管理可能なマンホール蓋情報管理システム及びマンホール蓋情報管理方法を提供する。【解決手段】マンホール蓋情報管理システム1は、道路面の各地点の高さ及びレーザ光反射強度を含む光切断法による路面計測データを出力する路面計測部110と、車両の地理的位置及び姿勢を含む車両計測データを出力する車両計測部120と、各地点の地理的三次元位置を特定する位置特定手段と、マンホール蓋領域を抽出する領域抽出手段と、マンホール蓋領域内の凹凸情報を生成する情報生成手段と、凹凸情報を計測日時及び地理的三次元位置とともに記憶する記憶制御手段とを備える。【選択図】図2

Description

この発明は、路上のマンホールの蓋の計測結果を管理するマンホール蓋情報管理システム及びマンホール蓋情報管理方法に関する。
道路面には、下水溝などへの連絡口となるマンホールが位置している。マンホールはマンホール蓋により覆われている。道路と下水設備の整備の広がりに連れて、マンホールの数も膨大となっており、マンホール蓋の管理の手間が増している。特許文献1では、車両に搭載されたカメラによる道路面の撮影データからマンホール蓋の範囲を検出し、検出されたマンホール蓋の範囲の輝度値を用いてマンホール蓋の経時変化を解析する技術が開示されている。具体的には、2時期間での輝度値のヒストグラムの距離についてのしきい値判定や、当該距離に基づく3時期以上での画像の変化傾向などから、摩耗や破損等の経時変化の可能性があるマンホール蓋を検出する技術が開示されている。
特開2015-191573号公報
しかしながら、従来技術において解析していた輝度値は日照条件等の撮影条件によって変動しやすかった。そのため従来技術では、複数の異なる時期のマンホール蓋について、精度よく比較可能な情報を管理するのは容易ではないという課題がある。
この発明の目的は、複数の異なる時期のマンホール蓋について、精度よく比較可能な情報を管理することのできるマンホール蓋情報管理システム及びマンホール蓋情報管理方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本開示は、
車両に搭載されて当該車両が走行する道路面に対してレーザ光を照射し、光切断法による検出対象のマンホール蓋が有する模様の検出精度に応じた間隔で前記道路面の高さを計測して、前記道路面の各地点の高さ及び前記レーザ光の反射強度を含む路面計測データを出力する路面計測手段と、
前記路面計測手段による前記高さの計測と対応する期間に前記車両の地理的位置及び姿勢を計測して、当該計測の結果を含む車両計測データを出力する車両計測手段と、
前記路面計測データ及び前記車両計測データにより前記道路面の前記各地点の地理的三次元位置を特定する位置特定手段と、
前記反射強度を用いてマンホール蓋領域を抽出する領域抽出手段と、
抽出された前記マンホール蓋領域内における前記道路面の高さに基づく凹凸情報を生成する情報生成手段と、
前記凹凸情報を計測日時及び前記地理的三次元位置とともに記憶する記憶制御手段と、
を備えたことを特徴とするマンホール蓋情報管理システムである。
本開示によれば、複数の異なる時期のマンホール蓋について、精度よく比較可能な情報を管理することができるという効果がある。
本実施形態のマンホール蓋情報管理システムにおける路面計測について説明する図である。 本実施形態のマンホール蓋情報管理システムの全体構成図を示す。 各計測部の計測タイミングについて説明する図である。 路面高さの計測について説明する図である。 マンホールの断面を説明する図である。 マンホール蓋解析制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 絶対位置特定処理の制御手順を示すフローチャートである。 摩耗予測処理の制御手順を示すフローチャートである。 マンホール蓋解析図の表示画面の例を示す図である。 摩耗予測処理の変形例の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のマンホール蓋情報管理システム1における路面計測について説明する図である。
マンホール蓋情報管理システム1は、道路の路面(道路面)並びに車両Wの位置及び姿勢などを計測するための計測装置100を含む。計測装置100は、車両Wのルーフ上などに搭載されて計測動作し、走行する車両Wの後方側から鉛直下向きに道路面(マンホール蓋の表面を含む)を計測可能である。また、計測装置100は、車両Wに対して固定されており、車両Wの走行、向きの変化、傾きや上下動などの運動により変化する位置及び姿勢を計測する。
車両Wは、計測装置100を搭載して固定することが可能であれば、一般的な車種のものであってよく、計測のための専用車両である必要もない。計測装置100は、車両Wのルーフへの取り付け固定部材などを備えていてもよい。
図2には、本実施形態のマンホール蓋情報管理システム1の全体構成図を示す。
マンホール蓋情報管理システム1は、上記の計測装置100と、計測データを処理する処理装置200とを含む。
計測装置100は、路面計測部110(路面計測手段)と、車両計測部120(車両計測手段)と、周囲計測部130と、同期信号出力部140と、制御部150と、記憶部160と、通信部170などを備える。これらのうち、路面計測部110、車両計測部120及び周囲計測部130(まとめて各計測部とも記す)がマンホール蓋に係る計測を行う。上記図1で示した形態にかかわらず、計測装置100のうち制御部150、記憶部160及び通信部170は、車両Wの内側に位置して各計測部と通信接続されていてもよい。
路面計測部110は、照射部111と、撮影部112と、計時部113などを備え、道路面の高さを計測し、その結果である路面計測データを出力する。
照射部111は、発光部1111と、走査部1112とを有する。発光部1111は、レーザ光(例えば、可視光~近赤外域)を生成して出射する。走査部1112は、発光部1111から出射されるレーザ光を走査させて、走査方向について広がる幕状の範囲に光を出力する。走査範囲は、車両Wが道路(車線)に沿って走行している場合に、計測対象である道路(車線)の幅方向(横断方向。すなわち、鉛直方向及び車両Wの走行方向のいずれにも垂直な方向)について全幅又はこれに準じる範囲とされてよい。検出間隔は、検出精度に応じた間隔に定められる。幅方向(走査方向)に沿っての計測の位置間隔は、検出対象のマンホール蓋の表面における凹部及び凸部の幅(模様幅)の下限値(例えば、5mm)以下である必要があり、例えば、1mmである。また、車両Wの走行方向(道路の延在方向)についての計測の位置間隔は、撮影部112の撮影間隔と車両Wの走行速度との組合せにより定まる。この位置間隔もマンホール蓋の模様幅の下限値以下となるように定められてよい。
撮影部112は、照射部111により出射されたレーザ光の道路面からの反射光を検出する撮影動作を行う。撮影部112は、光切断法により反射位置、すなわち道路面の高さ(路面高さ)を特定するために、レーザ光の道路面への入射方向(鉛直下向き方向)に対して斜めに反射光を検出し、撮影可能な場所に位置している。すなわち、計測装置100が搭載された車両W上で、照射部111と撮影部112とが固定されている。撮影部112の焦点位置、光軸方向、視野角及びレンズ歪などのカメラパラメータ、並びに照射部111の出射位置及び出射角などの撮影条件が不図示の記憶部に記憶され、不図示の制御部によって、撮影部112において反射光を検出した画素の位置と撮影条件とから、車両Wに固定された座標系における光の出射位置に対する相対的な反射位置(路面位置)が算出される。この反射位置の計測結果は、光の出射位置からの距離として得られてもよい。この光切断法により、撮影部112は、各走査線上で、反射位置の高さ、すなわち路面高さと反射強度の分布とを路面計測データとして取得する。路面高さの特定精度は、検出対象のマンホール蓋の検出下限値以下である必要があり、例えば、計測装置100の解像度と設置条件は、0.5mm間隔で計測可能なものとされる。計測を行う各日時で、車両Wの走行に応じて照射部111と撮影部112の位置が変化することで、取得する路面計測データの絶対位置(地球表面に固定された座標系における地理的位置)が変化する。
この光切断法による計測は、レーザ光を照射しての計測であるので、レーザ光の照射を行わない通常の撮影による計測と比較して陰影の影響が生じにくく、マンホール蓋の表面における凹部に対する凸部の高さ(模様高)や形状などの計測を従来よりも高精度で行いやすい。また、計測が時刻、季節や天気の制限を受けづらいため、計測時期の限定や計測予定の延期などが生じにくい。
計時部113は、計時して現在の日時を出力する。計時部113は、例えば、発振子の発振により生成される所定の周波数信号を計数して日時を特定する。発振子は、例えば、水晶発振子やMEMS発振子である。この発振子を有する発振器は、発振周波数についての温度補償などがなされていてもよいし、恒温槽付きなどであってもよい。しかしながら、計時部113の出力する日時には、時間経過とともに正確な日時からずれが生じ得る。計時部113は、例えば、撮影部112から撮影タイミングで撮影信号が入力されると、このタイミングの日時を撮影日時として出力する。撮影日時は、当該撮影日時の撮影結果に基づく路面計測部110の計測結果に対応付けられて、路面計測データに含まれる。また、同期信号出力部140から同期信号が入力されると、計時部113は、当該同期信号が入力されたタイミングの日時を同期日時として出力する。同期日時は、計測結果と対応付けられずに路面計測データに含まれる。
車両計測部120は、衛星測位部121と、姿勢計測部122と、計時部123などを備え、車両(基準位置)に係る計測を行って車両計測データとして出力する。車両に係る計測は、少なくとも路面計測部110による道路面の高さの計測に対応する期間行われる。車両計測データには、衛星測位部121により得られる車両の絶対位置データと、姿勢計測部122により得られる車両の姿勢データとが含まれる。
衛星測位部121は、GNSS(Global Navigation Satellite System)に係る複数(少なくとも4機)の測位衛星からの電波を受信することで現在の車両Wの絶対位置(すなわち、計測装置100が搭載されている車両Wの基準位置)を計測する測位動作を行って、絶対位置データを出力する。衛星測位部121は、電波の受信及び復号が可能な測位衛星に、例えば、米国の衛星測位システムであるGPS(Global Positioning System)に係る衛星を含んでいてもよく、また、これに限られなくてもよい。例えば、受信対象の測位衛星には、ロシアの衛星測位システムであるGLONASS(Globalnaya Navigatsionnaya Sputnikovaya Sistema / Global Navigation Satellite System)などに係る衛星が含まれていてもよく、これらが併用されてもよい。また、各衛星測位システムにおける複数の周波数帯の送信電波が併用されてもよい。絶対位置は、例えば、緯度、経度及び高度の3成分により表される。また、絶対位置とともに現在の日時が取得される。
姿勢計測部122は、加速度センサ1221及びジャイロセンサ1222を備え、計測装置100が搭載されている車両Wの姿勢を計測して、姿勢データを出力する。加速度センサ1221及びジャイロセンサ1222の各々は、直交する3軸方向についての加速度と回転速度とをそれぞれ計測可能である(3軸と回転軸とを合わせて6軸)。これらのそれぞれを順次加算し、初期姿勢を加算することにより特定される車両の姿勢には、車両の向き(道路面に平行な面内での回転)、傾き(道路に垂直な方向を含む面内での回転)、上下動(振動)、及び加減速(平行移動速度の変化)が含まれ得る。
計時部123は、計時部113と同様に、計時して現在の日時を出力する。また、ここでは、計時部123は、衛星測位部121により特定された日時により計時する日時が随時補正される。すなわち、計時部123が出力する日時は本実施形態のマンホール蓋情報管理システム1で要求される水準において正確である。計時部123は、衛星測位部121及び姿勢計測部122から計測タイミングで各々計測信号が入力されると、それらのタイミングの日時をそれぞれ測位日時、計測日時として出力する。測位日時は、当該測位日時に計測された絶対位置と対応付けられて絶対位置データに含められ、計測日時は、当該計測日時に計測された姿勢と対応付けられて、姿勢データに含められる。また、計時部123は、同期信号出力部140から同期信号が入力されると、そのタイミングの日時を同期日時として出力する。同期日時は、絶対位置及び姿勢のいずれにも対応付けられずに車両計測データに含まれる。
周囲計測部130は、レーザスキャナ131を有する。レーザスキャナ131は、周囲全方向に順次レーザ光を出射し、その反射光を検出して、検出されるまでの経過時間と光速とからTOF(Time of Flight)により車両周囲の反射面までの距離を計測して、周囲計測データを出力する。車両周囲の反射面は、路面計測部110の計測範囲外の道路面を含み、好適にはさらに周囲の道路設備、建物、植物及び地表面などを含む。周囲計測部130による継続的な計測結果の統合により、路面計測部110による計測範囲の周囲の道路面の形状を含む三次元道路データが生成される。周囲計測データの解像度は、路面計測データの解像度よりも低くてよく、周囲計測データからマンホール蓋の凹凸を精度よく検出できなくてよい。
周囲計測部130の計測結果は、車両Wの計測装置100の位置を基準とした相対的なものである。特に限定するものではないが、車両計測部120及び周囲計測部130は、まとめて同一筐体内に位置していてもよい。ここでは、周囲計測部130は、計時部123が計数する日時を車両計測部120と共用する。計時部123は、周囲計測部130からレーザスキャナ131による計測タイミングで計測信号が入力されると、その計測タイミングにおける日時を計測日時として出力する。計測日時は、当該計測日時における周囲計測の結果に対応付けられて周囲計測データに含まれる。
同期信号出力部140は、路面計測部110、車両計測部120及び周囲計測部130に対して上述の同期信号を出力する。同期信号出力部140は、例えば、MCU(Micro Control Unit)で実現され、図示略の距離計から取得される自身の移動量に基づいて所定距離、例えば、3mの移動ごとに同期信号を出力する。例えば、車両Wが速度60km/hで等速走行している場合には、同期信号の時間間隔は180msecとなる。あるいは、同期信号出力部140は、発振回路を有して所定時間の経過ごとに同期信号を出力してもよい。
制御部150は、CPU(Central Processing Unit)などを有し、各計測部から計測データと同期日時データとを取得して記憶部160に記憶させる。また、制御部150は、記憶部160に記憶させたデータの通信部170による送信出力を制御する。
記憶部160は、各計測部による計測データを記憶する。記憶部160は、不揮発性メモリを有する。不揮発性メモリは、例えば、フラッシュメモリ及び/又はHDD(Hard Disk Drive)であってよい。
通信部170は、インターネット回線やLAN(Local Area Network)などのネットワークを経由して外部と通信を行う。外部には、処理装置200が含まれる。計測装置100の各計測部による計測データは、処理装置200に対して送信されて処理される。通信部170は、計測装置100による計測動作中に常に外部と通信が可能となっている必要はない。計測の終了後に通信部170がネットワークに接続されてもよい。
処理装置200は、制御部210と、記憶部220(記憶手段)と、通信部230と、入出力部240などを備える。処理装置200は、例えば、通常のPCなどであってもよく、計測装置100とは別体であってよい。
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)などを備え、演算処理を実行して、本実施形態の領域抽出手段、情報生成手段、記憶制御手段、経年変化算出手段、表示制御手段及び位置特定手段として、計測装置100から受信した計測データの解析処理及び表示画像の生成処理を行う。解析処理には、後述のようにマンホール蓋の計測地点の抽出、マンホール蓋の形状へのフィッティング、マンホール蓋の模様高の算出及びマンホール蓋の地理的三次元位置の特定などが含まれる。
記憶部220は、計測装置100から受信した計測データ(路面計測データ、車両計測データ、及び周囲計測データ)、制御部210によるこれらの計測データの解析データ(後述の凹凸情報(模様高のデータなど)、三次元道路データ221を含む)、及び解析処理に係る処理用のプログラム222などを記憶する。記憶部220は、例えば、揮発性メモリ(RAM:Random Access Memory)と、不揮発性メモリなどを有する。不揮発性メモリには、HDD(Hard Disk Drive)が含まれていてもよい。揮発性メモリは、制御部210のCPUに作業用のメモリ空間を提供する。
なお、マンホール蓋情報管理システム1は、記憶部220とはさらに異なるデータベース装置などを処理装置200の外に含んでいてもよい。あるいは、HDDなどが計測装置100に直接外付けで取り付けられて、マンホール蓋データベース223として、マンホール蓋に係る計測データ及び解析データがリアルタイムでこのHDDに書き込まれてもよい。計測終了後にHDDが計測装置100から取り外され、持ち運ばれて処理装置200に取り付けられて、記憶部220として動作してもよい。
通信部230は、インターネット回線やLANなどのネットワークを経由して外部と通信を行う。外部には、計測装置100が含まれ、計測装置100における計測データが随時又は計測終了後などにまとめて取得され得る。なお、計測装置100と処理装置200とがネットワークにおいて直接接続されるのではなく、間にデータサーバなどを挟んで間接的にデータのやり取りがなされるのであってもよい。
入出力部240は、解析結果をそのユーザに示す出力部、例えば、表示画面を有する表示部241や画像を形成するプリンターなどと、出力させる内容の要求などを受け付ける操作受付部242などの入力部とを含む。制御部210の処理により取得された解析データのうち入力部により指定された内容及び表示形態で出力部により出力される。
次に、本実施形態のマンホール蓋情報管理システム1の計測装置100による計測動作について説明する。
図3は、各計測部の計測タイミングについて説明する図である。
図3(a)には、各計測部の動作の一覧を示している。
路面計測部110は、同期信号に基づいて初回の計測タイミングが規定され、以降、3mの移動の間に均等な時間間隔a、例えば、0.12msec間隔で道路面の計測を行う、という動作を繰り返す(路面計測ステップ)。車両Wが速度60km/hで等速走行している場合には、3m間隔の2回の同期信号の間、すなわち、180msecの間に2mmの距離間隔で1500回の計測が行われる。上記のように、各計測タイミングにおいて路面計測部110が出力する計測結果には、計時部113の日時t1が付される。また、路面計測部110は、同期信号Tk(k=0、1、2…)が入力されたタイミングを示す同期日時t1(Tk)も出力する。
衛星測位部121は、同期信号とは独立して一定の時間間隔b、例えば、50msec間隔で測位動作を行い、車両Wの絶対位置データとして出力する。すなわち、上記180msecの間に測位動作が約3.6回実行される。絶対位置データには、各々計時部123の日時t2、すなわち、測位動作で特定、調整されている日時が付される。上記のように、この日時t2は正確である。また、衛星測位部121から出力されるデータには、同期信号Tkが入力されたタイミングにおける同期日時t2(Tk)も含まれる。
姿勢計測部122は、同期信号とは独立して一定の時間間隔c、例えば、5msec間隔で加速度センサ1221及びジャイロセンサ1222の計測結果を取得して車両Wの姿勢データとして出力する。姿勢データには、各々計時部123の計数する日時t3(ここではt2と等しい)が付される。上記の180msecの間に姿勢データは36回取得される。
衛星測位部121による測位動作と姿勢計測部122による計測動作とが本発明のマンホール蓋情報管理方法における車両計測ステップを構成する。
周囲計測部130のレーザスキャナ131は、同期信号Tkとは独立して一定の時間間隔d、例えば、5msecの間隔で、路面計測部110による計測範囲外の道路面(周囲道路面)を含む周囲の物体の位置を計測して、それぞれ周囲計測データとして出力する。周囲計測データには、周囲の計測タイミングにおける計時部123の日時t4(ここではt2と等しい)が付される。
図3(b)は、各計測部による計測データの同期について説明する図である。
上述のように、同期信号出力部140からは、同期信号Tkが3mの移動ごとに出力されて、路面計測部110、車両計測部120及び周囲計測部130へ入力される。路面計測部110及び車両計測部120は、それぞれ同期信号Tkが入力されたタイミングで各々計数している同期日時t1(Tk)、t2(Tk)を取得する。
これらの同期日時の関係を多項式近似することにより日時t1から日時t2への変換関数が算出される。日時t1は、時間経過とともに日時t2とのずれの大きさが変化し得る。そのため、変換関数は日時の関数とするのが好適である。例えば、日時t1の日時t2に対するずれ量g(t1)を二次の多項式g(t1)=t1-t2=A・t1+B・t1+Cで定義するとともに日時t1からずれ量g(t1)を減算する変換関数f(t1)=t1-g(t1)を定義して、{t1(Tk),t1(Tk)-t2(Tk)}=[{t1(T0),t1(T0)-t2(T0)},{t1(T1),t1(T1)-t2(T1)},…]を近似的に成立させる定数A,B,Cを回帰分析により算出することができる。g(t1)=t2-t1と定義する場合はf(t1)=t1+g(t1)となる。また例えば、日時t1を日時t2に直接変換する変換関数f(t2)を二次の多項式t2=D・t1+E・t1+Fで定義し、(t1,t2)=[{t1(T0),t2(T0)},{t1(T1),t2(T1)},…]を近似的に成立させる定数D,E,Fを回帰分析により算出することもできる。なお二次の多項式は一例であり、変換関数は一次関数であってもよいし三次以上の関数であってもよい。
また変換関数は、計測データを所定時間(例えば1時間)ごとに分割した区間ごとに算出され、区間ごとに用いられてもよい。計測時の温度変化が大きな場合に有用である。
算出された変換関数に路面計測部110の路面計測データに付されている計測日時を代入することで、衛星測位に基づく正確な日時t2を基準とした全ての路面計測のタイミングが特定される。日時t3、t4が日時t2と異なる場合には、これらについても同じ手順で日時t3から日時t2への変換関数及び日時t4から日時t2への変換関数が算出されて、いずれも日時t2を基準とした計測タイミングが特定される。
マンホール蓋情報管理システム1では、路面計測の日時t1と同時に他の計測がなされているわけではないので、路面計測の日時t1での絶対位置や車両の姿勢などは、日時t1の前後のデータで補間的に(例えば線形補間で)求められる。例えば、日時t1(3)の絶対位置は、日時t2(0)、t2(1)の絶対位置の内分点として求められ、日時t1(3)の車両の姿勢は、日時t3(0)、t3(1)の姿勢の内分点として求められる。あるいは、前後3回以上の日時での計測データを用いた補間により絶対位置及び姿勢が求められてもよい。
なお、一定時間間隔で計測されるものについては、必ずしも全ての計測データに対して計測日時のデータが付されなくてもよい。同期タイミングの日時、同期タイミングからその後最初の計測までのタイムラグ(図3(b)のaL、bL、cL、dL)、及び計測の時間間隔a、b、c、dにより、全ての計測日時が特定され得る。
これらのように計測タイミングの正確な日時を特定する処理は、特に限定するものではないが、計測データを計測装置100から取得した処理装置200により行われればよい。すなわち、制御部210は、計測装置100の通信部170と処理装置200の通信部230との間での通信を利用して、路面計測データを取得する路面計測データ取得手段としても動作し、また、車両計測データを取得する車両計測データ取得手段としても動作する。取得された路面計測データ及び車両計測データは、記憶部220に記憶される。
次に、処理装置200の制御部210が領域抽出手段として行うマンホール蓋抽出動作及び情報生成手段として行うマンホール蓋の模様高の算出動作について説明する。
図4は、路面高さの計測について説明する図である。
図4(a)に示すように、各測位日時における車両Wの基準位置P(t2(i))が取得されている。ここでは、i=0~2についての各基準位置が示されている。基準位置Pは、衛星測位部121の位置であってよく、すなわち、衛星測位の結果がそのまま用いられてよい。
次いで、道路面を計測した日時t1(j)を日時t2に換算した日時t2(t1(j))(j=0、1、2…)を特定し、この日時における車両Wの基準位置P(t2(t1(j))を当該日時の前後の基準位置の線形補間により特定する。また、この日時t2(t1(j))における車両Wの姿勢を、車両計測データにおける当該日時の前後の車両Wの姿勢を線形補間することなどにより求める。
車両Wの基準位置Pと道路面の計測位置との相対関係と、車両Wの姿勢とを考慮することで、図4(b)に示すように、各計測タイミングにおける路面計測の基準範囲を示す計測測線L(j)が定まる。車両Wが平坦な道を等速でまっすぐ走っていれば、各計測測線Lは等間隔かつ互いに平行となるが、車両Wの進行方向が変化したり、加減速したりすることで、計測測線Lの一部が非平行となったり、不均一な間隔となったりする。
路面計測部110による各計測測線Lのタイミングでの計測結果は、計測測線Lに対する相対的な高さ方向のずれを示している。すなわち、図4(c)に示すように、各計測測線Lを基準として当該計測測線L上の道路面の高さH(j)が特定される。これにより、計測対象の道路上の水平方向絶対位置(緯度、経度)に対して道路面の高さのデータが各々得られる。計測測線Lは、車高が予め特定されていれば、平坦な道路において本来の、窪み、ひび割れやマンホール蓋などのない路面高と同一面内となる。したがって、求められた道路面の高さH(j)と計測測線Lの高さ(路面高)との差が本来の道路面からの凹凸量となる。
マンホール蓋情報管理システム1では、このようにして得られた路面計測データからマンホール蓋を抽出し、抽出されたマンホール蓋の凹凸量(模様高)を算出して摩耗の度合を特定する。
図5は、マンホールUの断面を説明する図である。ここでは、説明のためにマンホール蓋Cに2個の凹部を示しているが、実際には、マンホール蓋Cのサイズに比して小さい凹部が多数存在してよい。この多数の凹部はマンホール蓋Cにおける局所領域ごとの凹部であり、水平断面上ではつながったもの同士であってよい。
図5(a)に示すように、マンホールUは、道路Rに舗装面Raから下方(Z方向下向き)に伸びており、舗装面Raとの境界にマンホール蓋Cが位置している。
マンホール蓋Cは、例えば、鋳鉄などであって、凹部にカラー樹脂のコーティングが施されているなど、表面の一部にカラー部分を含む場合があってもよい。これらは、舗装された道路R(アスファルト又はコンクリート)とは材質が異なり、可視光や近赤外光領域のレーザ光の反射強度の特性が舗装面Raとは異なる。また、マンホール蓋Cは、凹凸による模様を有している。ここでいう模様には、文字、標識、図形、絵や図柄などの凹凸で表現されるパターンを全て含む。模様の頂面CTと底面CBとの高さの差である模様高dは、車両の通行などにより頂面CTが摩耗することで徐々に小さくなっていく。模様高dの小さくなり方は、マンホール蓋Cの舗装面Raに対する位置や、マンホール蓋Cにおける模様の形状やサイズなどに応じて異なり得る。また、摩耗して小さくなった模様高dは、マンホール蓋C内でも一様ではなく場所によって異なり得る。また、マンホール蓋Cは、当該マンホール蓋Cと同一の材質の枠に収められて設置されている。
路面計測データからのマンホール蓋領域の抽出処理では、上記のように、反射強度がマンホール蓋Cの反射特性を有する計測地点をマンホール蓋Cの計測地点として抽出する。例えば、アスファルトの反射強度の下限値を予め定めて、反射強度が当該下限値よりも低い計測地点を抽出する。また、例えば、更に別の材質のマンホール蓋Cをも検出するために、白線の反射強度の下限値とコンクリートの反射強度の上限値を予め定め、反射強度がこの下限値よりも低くかつ上限値よりも高い計測地点を抽出する。
次いで、これらの計測地点がまとまって分布する部分をグループ化する。グループ化には、例えば、モルフォロジー変換が用いられる。道路面を道路面と平行に上方から見た又は鉛直上方から見た平行投影画像において、マンホールの計測地点である画素の範囲を予め定めた度合で膨張させたのち、膨張させた領域を上記度合で収縮することにより、この度合で規定されるマンホール蓋Cの計測地点の隙間が接続される。画素のサイズが道路の延在方向(走行方向)とこれに垂直な交差方向(道路の幅方向)とで異なる場合には、それぞれ所定の度合が異なっていてもよい。グループ化された領域がマンホール蓋Cの候補領域とされる。
また、反射強度に基づくマンホール蓋領域の抽出では、カラー部分の計測地点が抽出されない場合がある。その場合でも、マンホール蓋Cの候補領域においては縁の凸部により閉領域が形成されていることが期待できる。そこで、検出した閉領域内のマンホール蓋領域とされていない計測地点をマンホール蓋の候補領域に含める補正を行う。これによりカラー部分を含んだマンホール蓋Cの領域も模様を含めて抽出することが可能となる。
マンホール蓋の候補領域は、そのサイズが推定される。例えば、候補領域内の計測地点を上方から見た二次元位置(X、Y座標)の平均値を中心位置として定めて、当該中心位置に対して候補領域の外縁に最もフィットする円又は楕円を決定する。円(楕円)の領域の半径がマンホール蓋としてもっともらしい大きさ、例えば、300~1200mmの範囲内である場合に、候補領域をマンホール蓋領域として確定する。マンホール蓋の大きさは、複数種類に規格化されているので、確定されたマンホール蓋領域は、得られた円(楕円)の半径に最も適合する大きさの規格のマンホール蓋であるものとして特定する。また、候補領域の外縁の決定された円状の領域からの逸脱率が、予め定められた基準の範囲内であるか否かをマンホール蓋領域として確定するための条件に加えてもよい。外縁は、例えば、計測地点にそれぞれ対応する隣り合う画素に候補領域外の画素が含まれるか否かなどにより特定され得る。楕円でフィッティングした場合には、楕円率の1からのずれ量が基準範囲内にあることもマンホール蓋領域として確定する条件に加えられてよい。
なお、フィッティングに代えてパターンマッチング、ハフ変換などの種々の公知の画像認識手法が用いられてもよい。
次に、抽出したマンホール蓋領域における傾斜の影響を除去する。図5(b)に示すように、舗装面Ra及びマンホール蓋Cが傾斜している場合に、凹凸を考慮しない全体的な道路面の各地点の高さ方向(Z方向)についての位置hは、当該地点を中心にした所定サイズの範囲(ここでは、道路の延在方向(Xa方向)について幅wで示している)における高さhの平均値(移動平均値)として求められ得る。例えば、移動平均を求める範囲は、一辺がwの矩形、直径がwの円、又は幅がwの線分とすることができる。所定サイズがマンホール蓋の模様幅程度以下であると、模様高自体を平均化してしまうので、模様幅よりも大きなサイズの範囲が定められる。
また、マンホール蓋領域での傾斜方向Xa(主に道路の延在方向に沿っている)を特定し、当該傾斜方向の長さに対して垂直な方向(Y方向)の長さが相対的に長い範囲を定めてもよい。車両Wは主に傾斜方向Xaに走行するので、Y方向は計測測線Lとほぼ平行になりやすい。したがって、所定本数の計測測線Lごとに移動平均が求められてもよい。移動平均を求める範囲は、マンホール蓋領域の内部で定められる。
マンホール蓋領域の各点で計測された高さから、当該各点についてそれぞれ求められた高さhを差し引くことで、マンホール蓋領域の傾斜の影響が除去される。その際、マンホール蓋領域内の高さから高さhを算出することで、舗装面Raのわだちやひび割れなどの影響を受けずにマンホール蓋Cの傾斜の影響を適切に除去できる。
なお、移動平均の代わりに低域通過フィルタ(LPF)などを適用して全体の変化傾向を反映した値を本来の路面高として取得して、各点での高さから差し引いてもよい。また、ウェーブレット解析を利用して模様による凹凸以外の空間周波数に応じた変化を除去することとしてもよい。
続いて、マンホール蓋領域に含まれ得る枠の領域を除外する補正を行う。具体的には抽出対象とするマンホール蓋Cの大きさの規格に合致する領域に補正する。この場合、例えば、直径650mm規格のマンホール蓋として抽出されたマンホール蓋領域を上記中心位置を有する直径650mmの円領域に補正する。あるいは抽出された領域の大きさに一定割合を乗じた大きさの領域に補正する。この場合、例えば、円形のマンホール蓋として抽出されたマンホール蓋領域において直径の1割が枠であると定め、抽出されたマンホール蓋領域の上記中心位置を固定したまま当該マンホール蓋領域の最大幅の9割の直径を有する円領域に補正する。
枠を除去することで枠とマンホール蓋Cの間の溝の深さを模様高として算出する誤りを防止できる。
その後、マンホール蓋領域内の模様高を算出する。
図5(a)で示したように、マンホール蓋Cの上面は、模様により概ね頂面CTと底面CBとのいずれかに分かれている。路面計測部110による計測測線Lに沿って、計測測線L上に位置するマンホール蓋領域内の計測地点の一端から他端へ順番に追っていくと、頂面CTの高さから底面CBの高さに急落し、その後再び頂面CTの高さへ戻るという高さの変動を繰り返す。この変動の1周期分、例えば、高さの低下が始まる位置(低下開始点)から次の低下開始点までの区間のそれぞれを一次元の局所領域bとして各々区分していき(マンホール蓋Cの端も局所領域の境界とされる)、各局所領域bで高さの最大値と最小値との差分、すなわち高さの差を模様高dとして求める。なお、低下開始点に代えて高さの上昇が終わる位置(上昇終了点)、高さの上昇が始まる位置(上昇開始点)、又は高さの低下が終わる位置(低下終了点)に着目し、それぞれの場合に、上昇終了点から次の上昇終了点までの区間、上昇開始点から次の上昇開始点までの区間、低下終了点から次の低下終了点までの区間を局所領域bとして区分してもよい。また、走査線は、計測測線L、すなわち図のY軸に平行な線に限らず、X軸に平行な線又はX軸及びY軸と45度をなす線など、水平面に平行な一方向の線とされてもよい。
各局所領域bについて模様高dを求めると、マンホール蓋領域ごとに全ての局所領域bでの模様高dのうち最小値dminを検出する。上記のように、摩耗によりマンホール蓋領域内でも模様高dは一定ではなくなるので、この最小値dminが計測対象のマンホール蓋Cを代表する模様高daとして特定される。最小値dminを選択することでマンホール蓋Cに形成された空気抜きのための穴を模様高daとして特定する誤りを排除できる。特定された模様高daは、計測日時とともに、識別符号や位置情報などによりマンホール蓋Cと対応付けられて凹凸情報として記憶される。また、このとき、路面計測データのうちマンホール蓋Cのマンホール蓋領域として特定された範囲のデータ部分が選択され、併せてマンホール蓋Cと対応付けられて記憶されてもよい。
計測日時は、特には限られないが、例えば、マンホール蓋C内の計測地点のうち最も早く計測された地点の計測日時であってもよい。あるいは、複数のマンホール蓋Cを含む路面計測の開始日時などが当該複数のマンホール蓋Cに対して一括して付されてもよい。計測日時には、時刻(時分秒)を含めず、年月日のみとされてもよい。また、操作受付部242がユーザなどの入力操作を受け付けて計測日時が設定されてもよい。
これまでに記憶されていないマンホール蓋Cが新たに計測された場合には、当該マンホール蓋Cに対して新たに識別符号と位置情報が定められる。位置情報は、絶対位置を特定することのできる三次元地理的位置であって、例えば、緯度、経度及び高さ(標高)などである。三次元地理的位置は、例えば、マンホール蓋Cを代表する位置であってもよく、上述のようにマンホール蓋領域を円フィッティングした際の中心位置であってよい。また、三次元地理的位置には、上記フィッティングで得られた円の半径が含まれてもよい。あるいは、代表位置だけではなく、抽出されたマンホール蓋Cの最高緯度及び最低緯度、最高経度及び最低経度、並びに最高高度及び最低高度がそれぞれ特定されて位置情報として定められてもよい。
既に記憶されているマンホール蓋Cについて新たな模様高daが得られた場合には、当該マンホール蓋C(登録済マンホール蓋領域)に対応付けられる追加データとして記憶される。
既に記憶されているマンホール蓋と模様高daが特定されたマンホール蓋Cとが同一であるか否かは、上記位置情報に基づいて判断される。例えば、最高緯度、最低緯度、最高経度、最低経度の4つが記憶されている場合には、記憶されているマンホール蓋の上記4座標と模様高daが特定されたマンホール蓋Cにおける上記4座標との間でのそれぞれの差分の絶対値を算出して加算し、加算値が所定の基準値以上であるか否かによって異同を判別してもよい。
同一のマンホール蓋Cに対して基準個数以上の模様高daが記憶されている場合には、記憶されている模様高da及びそれらの計測日時を用いて今後の模様高の変化を推定する。基準個数は、少なくとも複数(2個以上)であり、精度上3個以上が望ましい。また、マンホール蓋Cの設置日時及び模様高daの初期値が既知である場合には、これも推定に利用されてもよい。
推定は、マンホール蓋Cについての複数の模様高da及び計測日時(相対的な経過時間)による回帰分析により誤差が最小となる係数が求められた回帰式fなどで表される予測関数により行われてよい。回帰式fは、一次の直線であってもよいし、二次以上の曲線であってもよい。例えば、複数の次数の回帰式fについてそれぞれ回帰分析により係数が求められて、これらのうち、誤差の大きさ(例えば、二乗誤差)が最も小さい回帰式fが予測関数として決定されてもよい。また、車両の通行に応じて予測関数が予め定められた数式(次数)で表現されると想定される場合には、当該数式でのみ回帰分析により係数が求められてもよい。
予め定められた数式は、例えば、地域種別(自家用車の多い住宅地、トラックの多い工場地帯、バスなどが多く走る駅前など)、道路区別(車線数や道路幅)、マンホール蓋Cの道路の幅方向についての位置、カーブの有無若しくは模様の種類、又はこれらのうち2以上の組み合わせなどの属性情報を与えることで、定められる(既定の複数の候補から選択されるなど)ものであってもよい。また、属性情報に具体的な交通量の情報を含め、これが予め定められた数式の決定に用いられてもよい。
決定された予測関数の模様高daとして基準下限値を代入することで、模様高daが基準下限値にまで減少する日時又は現在からの日数などを算出する。基準下限値は、例えば、マンホール蓋Cの交換が必要となる値である。
模様高da及び計測日時などの凹凸情報が記憶された後、更に、摩耗予測が可能な場合に摩耗予測が終了すると、計測結果、算出結果及び摩耗の予測結果は、まとめて表示部241により表示される。表示部241には、例えば、路面計測部110により計測された対象のマンホール蓋C及び周囲の三次元地理的位置が点群表示される。対象のマンホール蓋Cの各計測地点の高さを示す点は、マンホール蓋Cの外の点とは異なる色やサイズなどでハイライト表示されてもよい。この表示に含まれるマンホール蓋Cに対して、吹き出しなどにより、又は別ウィンドウによりマンホール蓋Cの識別情報、特定された模様高da及び計測日時が表示される。
また、この表示では、特定された模様高daを予め定められた基準下限値と比較した結果に応じてマンホール蓋Cの交換要否を示す。すなわち、模様高daが基準下限値以下となっている場合には、マンホール蓋Cの交換が必要である旨の表示を行う。模様高daが基準下限値より大きい場合には、模様高daが基準下限値に到達する予測日時又は基準下限値に到達するまでの予測日数などの表示を行う。上記マンホール蓋Cの計測地点のハイライト表示は、さらに、交換の要否や交換が必要になると予測される日までの日数などに応じて色分けされてもよい。例えば、交換が必要になると予測される日までの日数が十分に長い(多例えば、2年以上)の場合には、青色表示され、既に交換が必要な場合には赤色表示がなされ、これらの間の場合には、青色から赤色に順次変化していくように適宜な数の色が定められてもよい。
また、路面計測部110による計測結果だけではなく、周囲計測部130により計測された周囲の道路面を含む三次元道路データ221に含まれる各計測地点も併せて表示されてもよい。あるいは、路面計測部110による計測地点の表示は、マンホール蓋Cのみに限られ、当該マンホール蓋Cと、三次元道路データ221とが重畳されて表示されることで、描画処理が軽減されてもよい。これらにより、周囲の状況から解析されたマンホール蓋Cの位置関係がより把握しやすくなる。この場合も、三次元道路データ221の計測地点とマンホール蓋Cの計測地点とでは異なる色で表示がなされてよい。
図6は、本実施形態の処理装置200で実行されるマンホール蓋解析制御処理の制御手順を示すフローチャートである。このマンホール蓋解析制御処理は、例えば、車両Wを走らせて路面計測部110、車両計測部120及び周囲計測部130による計測が行われた後などに、計測装置100の計測データに処理装置200からアクセスが可能になった状況でユーザによる所定の入力操作などにより実行される。
路面計測データ取得手段(制御部210)は、通信部230を介して計測装置100から路面計測データを取得し、車両計測データ取得手段(制御部210)は、通信部230を介して計測装置100から車両計測データを取得する(ステップS101)。制御部210は、通信部230を介して周囲計測データを取得する(ステップS102)。これらステップS101、S102で取得される3種類のデータの取得順番は任意に入れ替え可能であり、また、並行して取得されてもよい。
制御部210は、後述する絶対位置特定処理を実行する(ステップS103)。これにより、路面計測データ及び周囲計測データの各絶対位置が特定される。
領域抽出手段(制御部210)は、路面計測データにおける反射強度の分布に基づいてマンホール蓋領域を抽出する(ステップS104;領域抽出ステップ、領域抽出手段)。領域抽出手段は、反射強度が基準を満たす計測地点を検出した後、これをグループ化してマンホール蓋の候補領域を定め、候補領域内の閉領域を補正し、補正後の候補領域を円(楕円)でフィッティングして、マンホール蓋のサイズ及び形状を満たすものをマンホール蓋領域として抽出する。
情報生成手段(制御部210)は、抽出されたマンホール蓋領域内の各計測地点に対する移動平均などにより、道路面の傾斜成分を除去する(ステップS105)。
情報生成手段は、マンホール蓋領域から枠が含まれ得る外縁を除外する補正を行い、補正後のマンホール蓋領域内を通る所定間隔の走査線(計測測線Lであってもよい)を定め、走査線にそれぞれ沿って凹凸の出現周期ごとに区切ることで、局所領域bに区分する。情報生成手段は、それぞれ頂面CTと底面CBとの間での高さの差分の最大値から模様高dを算出する(ステップS106)。全ての走査線でそれぞれ区切られた全ての局所領域bで模様高dが得られると、情報生成手段は、マンホール蓋領域ごとに、得られた模様高dのうちの最小値dminを当該領域を代表する模様高daとする(ステップS107)。
情報生成手段は、特定された模様高da及びマンホール蓋領域内における路面計測データを凹凸情報として計測日時とともに記憶部220のデータベースに記憶させる(ステップS108)。凹凸情報には上記属性情報が含まれてもよい。その場合、情報生成手段は、操作受付部242によりユーザなどの入力操作を受け付けてマンホール蓋の識別符号と当該マンホール蓋の属性情報とを入力させ、当該マンホール蓋の凹凸情報に含ませる。記憶制御手段(制御部210)は、計測位置の情報に基づいて、既に同一位置にマンホール蓋Cが特定されているか否かを判別し、既にマンホール蓋Cが特定されている場合には、これら模様高da及び計測日時を当該マンホール蓋Cのデータに関連付けして記憶し、同一位置にマンホール蓋Cが特定されていない場合には、更に位置情報と新たな識別符号とを付して記憶部220のデータベースに記憶させる。
ステップS105~S108の処理は、本発明のマンホール蓋情報管理方法における情報生成ステップを構成する。
経年変化算出手段(制御部210)は、後述する摩耗予測処理を実行する(ステップS109)。これにより、マンホール蓋Cの模様高daが基準下限値を下回っているか否か、及び基準下限値を下回っていない場合には基準下限値を下回ると予測される日時又は下回ると予測される日までの日数が得られる。
表示制御手段(制御部210)は、マンホール蓋Cの凹凸情報(路面計測データ及び模様高daなどの解析情報)及び摩耗の予測結果を表示部241により表示させる(ステップS110)。表示制御手段は、上記摩耗の予測結果に応じたマンホール蓋Cの色分けの設定に加えて、具体的な予測日時や予測日数などを、その位置情報、計測日時及び現在の模様高daなどとともに吹き出し表示させてもよい。そして、制御部210は、マンホール蓋解析制御処理を終了する。
図7は、図6のステップS103で実行される絶対位置特定処理の制御手順を示すフローチャートである。
基準状態での路面計測部110及び周囲計測部130の相対位置(計測基準位置からの相対位置及び道路からの高さ)、並びに初期姿勢(計測開始時点の車両Wの姿勢)は、予め記憶部220に記憶されている。
絶対位置特定処理が開始されると、位置特定手段(制御部210)は、路面計測データ、車両計測データ及び周囲計測データを参照してステップS201~S209の処理を行う。
位置特定手段は、同期日時t2(Tk)と同期日時t1(Tk)とを用いて、日時t1から日時t2への変換関数を算出する(ステップS201)。位置特定手段は、この変換関数を路面の計測日時t1(j)にそれぞれ適用して絶対日時に変換する(ステップS202)。
位置特定手段は、測位日時t2(i)が変換後の各計測日時t1(j)の前後のである絶対位置に対する線形補間により当該計測日時t1(j)における計測基準位置(車両位置)を算出する(ステップS203)。
位置特定手段は、姿勢計測の結果を順次加算して計測日時t3(i)における姿勢を算出し、姿勢の計測日時t3(i)が変換後の各計測日時t1(j)の前後である姿勢に対する線形補間により当該計測日時t1(j)における車両の姿勢を算出する(ステップS204)。
位置特定手段は、計測基準位置、初期姿勢、車両の姿勢、及び基準状態での路面計測部110の相対位置に基づいて、各計測日時t1(j)での計測測線を算出する(ステップS205)。位置特定手段は、各計測日時t1(j)に各計測地点で計測された相対高さを当該日時の計測線上の対応する位置に加算することで、路面高さの絶対位置を算出する(ステップS206)。
なお、計測データの全体に対してステップS201~S206の各処理を実行する代わりに、計測データを所定時間ごとに分割した区間に対するステップS201~S206の各処理を区間数だけ繰り返し行うのであってもよい。
次いで、位置特定手段は、周囲の計測日時t4(j)のそれぞれにおける計測基準位置(車両位置)を、測位日時t2(i)が当該計測日時t4(j)の前後である絶対位置に対する線形補間により算出する(ステップS207)。ここでは、日時t4は、日時t2とずれがないので、そのまま利用されてよい。
位置特定手段は、各計測日時t4(j)における車両の姿勢を、計測日時t3(i)が当該計測日時t4(j)の前後である姿勢に対する線形補間により算出する(ステップS208)。
位置特定手段は、各計測日時t4(j)において得られた計測基準位置、初期姿勢、車両の姿勢、基準状態での周囲計測部130の相対位置及び周囲計測データ(レーザスキャナ131に対する周囲の物体の相対位置)に基づいて、当該計測日時t4(j)においてレーザが反射された各地点(周囲道路面)の絶対位置を算出する(ステップS209)。
なお、周囲計測データの全体に対してステップS207~S209の各処理を実行する代わりに、計測データを所定時間ごとに分割した区間に対するステップS207~S209の処理を区間数だけ繰り返し行ってもよい。
位置特定手段は、複数の計測日時t4(j)の周囲計測データを絶対位置に基づいて統合する(ステップS210)。例えば、位置特定手段は異なる計測日時の間で水平位置が所定距離以下だが高さの差が所定値以上である地点については移動物を計測したデータであるとみなしていずれも除外する、などの統合を行う。一部の計測日時で陰などにより得られなかった地点については、他の計測日時に得られたデータで補われる。この統合の判断に係る条件や基準は、周知の技術なども援用して適宜定められてよい。これにより、周囲計測データに基づく三次元道路データ221が得られる。そして、制御部210は、絶対位置特定処理を終了して、処理をマンホール蓋解析制御処理に戻す。
図8は、図6のステップS109で実行される摩耗予測処理の制御手順を示すフローチャートである。
経年変化算出手段(制御部210)は、記憶されている模様高daが基準個数以上のマンホール蓋Cを抽出する(ステップS301)。経年変化算出手段は、抽出されたマンホール蓋Cの各々に対し、対応付けられて記憶されている複数個の模様高daを時系列模様高データとしてそれぞれ読み出す(ステップS302)。
経年変化算出手段は、読み出されている時系列模様高データから1つを選択する(ステップS303)。経年変化算出手段は、選択された時系列模様高データにおける直近の模様高daが基準下限値以下であるか否かを判別する(ステップS304)。直近の模様高daが基準下限値以下であると判別された場合には(ステップS304で“YES”)、模様高daが基準下限値に達するまでの残り時間がゼロであると特定する(ステップS310)。それから、経年変化算出手段は、処理をステップS307へ移行させる。
直近の模様高daが基準下限値以下ではないと判別された場合には(ステップS304で“NO”)、経年変化算出手段は、選択された時系列模様高データに基づいて、時間経過に対する模様高daの予測関数を決定する(ステップS305)。経年変化算出手段は、決定された予測関数において、模様高daが基準下限値に達する時期を算出する(ステップS306)。時期は、上記のように日時であってもよいし、現在からの経過日数などであってもよい。それから、経年変化算出手段は、処理をステップS307へ移行させる。
ステップS307の処理へ移行すると、経年変化算出手段は、時系列模様高データが全て選択されたか否かを判別する(ステップS307)。選択されていないものがあると判別された場合には(ステップS307で“NO”)、経年変化算出手段は、処理をステップS304へ戻す。全ての時系列模様高データが選択されたと判別された場合には(ステップS307で“YES”)、経年変化算出手段は、摩耗予測処理を終了して処理をマンホール蓋解析制御処理に戻す。
図9は、表示画像としてのマンホール蓋解析図の表示画面の例を示す図である。
ここでは、表示ウインドウ内の表示画像D1には、路面計測データに含まれる各計測地点(マンホール蓋Cを含む)をある指定された視点位置(地理的三次元位置)から見た空間分布(中心投影画像)が白点で表示される。この表示画像は3Dビューと呼ばれる。視点位置、視線方向や視野角は、例えば、ポインティングデバイスなどによる入力操作を介して(GUI(Graphical User Interface)を介して)インタラクティブに指定、調整可能であってもよい。視線方向や視野角(ズーム率)は、仮想的なカメラを設定してその撮影面の向きや焦点距離(投影面サイズ、例えば、フルサイズやAPS-Cなど、が変更可能であってもよい)などにより指定可能とされてもよい。すなわち、表示画像D1は、この仮想的なカメラの撮影面に投影された投影画像である。
また、表示画像D1では、マンホール蓋Cに対して、吹き出し表示Iにより模様高の計測日時、計測値、基準下限値に達する予測日時及び現在からの残り日数が表示されている。ここでは、残り日数が3年以上ある旨が表示されており、現在及び近い将来にマンホール蓋Cの交換が必要であるとはされていない。
表示画像D1内で検出されたマンホール蓋Cを頂面CTのやや下側で切断した水平断面図が表示画像D2に示されている。また、この表示画像D2の中央を通る線LCに沿った高さが、道路面の幅方向の垂直断面図に相当する横断図として表示画像D3に示されている。表示画像D2、D3の断面の位置、表示画像D2の表示幅、表示画像D3で示されている高さの縮尺や表示幅は、ユーザ操作などにより変更可能であってもよい。
右側の表示画像D4は、表示画像D1の表示位置を特定しやすいように表示した画像であり、路面計測データを鉛直方向上方から見た平行投影画像である。この表示は2Dビューと呼ばれる。この表示画像D4でもマンホール蓋Cをハイライト表示してもよい。
[変形例]
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態で示した摩耗予測処理は、複数のマンホール蓋Cの模様高daに対する回帰分析に基づいて摩耗の予測を行うものであってもよい。
この場合、設置日時が既知であるマンホール蓋Cについては、その設置日時が情報生成手段により当該マンホール蓋Cの属性情報に含ませて記憶される。経年変化算出手段は、まず、設置日時が記憶されているマンホール蓋Cであって同一のマンホール蓋Cに対して基準個数以上の模様高daが記憶されているマンホール蓋Cについて、属性ごとに、計測日時から設置日時を差し引いた差を経過時間として算出して模様高daと経過時間との組を生成する。経年変化算出手段は、次に、属性ごとに、生成した組の全てを対象にして回帰分析を行い予測関数を算出する。そして、経年変化算出手段は、設置日時が既知であるマンホール蓋Cについて、マンホール蓋Cと属性が一致する予測関数の模様高daとして基準下限値を代入することによって基準下限値に達する経過時間を算出し、算出した経過時間を設置日時に加えることによって当該マンホール蓋Cの模様高daが基準下限値にまで減少する日時又は現在からの日数などを算出する。
また、この予測関数は、新たに設置するマンホール蓋Cについての予測にも用いることが可能である。
また、例えば、上記実施形態で示した摩耗予測処理は、数値的に回帰分析を行う代わりに、学習済モデルを用いることで摩耗の予測を行うものであってもよい。
機械学習モデルの学習用データ及びこの機械学習モデルを学習させた学習済モデルの入力データには、各マンホール蓋領域の路面計測データが用いられる。このマンホール蓋領域の路面計測データは、上記のように道路面の傾斜の影響などが除去され、その中心座標が特定されているものであってよい。学習済モデルは、予め定められた間隔(後述の共通の計測間隔)での複数回の計測タイミングにおけるマンホール蓋領域の路面計測データの組(以下、時系列計測データ)の入力に対して未来のマンホール蓋領域の路面計測データの予測を得て、当該予測の結果に基づいて模様高daを算出して出力する。
学習済モデルは、複数の時系列計測データを学習用データとして生成されるが、摩耗に係る条件が大きく異なるマンホール蓋の時系列計測データを同一の学習用データとすると精度のよい結果が得られない場合があるので、条件に応じて学習用データを分類するか、又は条件自体を変数として入力に追加するかがなされてもよい。条件としては、例えば、上記の属性情報、すなわち、地域種別、道路区別、マンホール蓋Cの道路の幅方向についての位置、カーブの有無、及び模様の種別などが挙げられる。
各マンホール蓋について、記憶されている複数回の計測に係る路面計測データから、複数(上記基準個数より大きい所定数)の路面計測データがそれぞれ選択されて、時系列計測データが生成される。所定数の路面計測データは、計測間隔が所定の基準を満たす、ここでは、複数のマンホール蓋(時系列計測データ)の間で共通の計測間隔が得られるように選択される。一般的に、計測は、概ね定期的に行われることが多いので(例えば、1-2年間隔)、この間隔から外れて不定期に行われた計測結果などが除外されればよい。摩耗は短期間(例えば、日単位)では大きく進行しにくいので、複数の時系列計測データの間での多少の間隔のずれ(例えば、1年間隔に対して1か月以内程度のずれなど)は許容されてよい。
生成された時系列計測データのうち所定の割合の一部(例えば、8割)が学習用時系列データとして設定され、残りが予測用時系列データとされる。学習用時系列データにより学習済モデルが生成されて、当該学習済モデルに対して予測用時系列データが入力されることで、当該予測用時系列データが得られたマンホール蓋についての未来の模様高daの予測値が得られる。全てのマンホール蓋に対して予測値が得られるように、学習用時系列データがランダムに組み換えられて、学習済モデルの生成及び学習済モデルによる模様高daの予測値の出力が繰り返される。ランダムな組み換えの場合には、一部のマンホール蓋について、複数回模様高daの予測値が出力される場合が生じ得る。この場合には、複数回の模様高daの予測値の平均値などが更に算出されてもよい。
なお、学習用時系列データには、既に直近の模様高daが基準下限値を下回っているものが含まれていてもよい。また、直近の模様高daが既に基準値を下回っているものは予測用時系列データとして設定されないようにしてもよい。
機械学習用時系列データ及び予測用時系列データとされる各マンホール蓋領域の路面計測データは、計測タイミング、計測装置100や車両Wの変更などにより、計測位置、解像度やサイズなどが互いに異なり得るので、機械学習や予測の前にマンホール蓋領域の路面計測データのリサンプリングを行って同一フォーマットの画像データに変換する。上記のように傾斜の影響などが除去されたマンホール蓋領域の中央位置を規準点として定め、また、フィッティングしたマンホール蓋Cのサイズを統一する。その後、基準点に対して所定の間隔(例えば、縦横1mm間隔)で格子点を定めて、当該格子点ごとに、格子点を取り囲む周囲の計測地点の計測データによる補間(線形補間など)により路面高さなどを定め、格子点位置に対する相対的な三次元位置に変換する。
リサンプリングがなされた機械学習用時系列データを順次機械学習モデルに入力させて、出力と正解データとの比較により学習を行わせて学習済モデルを生成する。機械学習モデルとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ニューラルネットワークによりモデル化されたものであって、ディープラーニングなどのアルゴリズムが用いられて機械学習が行われる。
機械学習用時系列データとされた時系列計測データのうち、最も新しいものが出力される予想計測データの教師データとされる。すなわち、あるマンホール蓋領域の1~N番目の路面計測データのうち、1~N-1番目のものが入力データとされて、N番目の路面計測データの予想値が出力されて、実際のN番目に計測された路面計測データと比較されて誤差がフィードバックされることにより、機械学習が行われる。
学習済モデルに対して、予測対象時系列データとして設定された時系列計測データ(リサンプリング済)を入力して、未来の路面計測データの予測を行う。予測対象時系列データのそれぞれについて、所定数をNとして、あるマンホール蓋領域のN個の路面計測データのうち計測順が2~N番目の路面計測データが入力されることで、N+1番目に該当する路面計測データの予測値を得る。
上記の場合には、予測される路面計測データは、N回目の計測に対するN+1回目の計測タイミング、1年の1度の定期計測の場合には1年後のものとなる。生成される時系列計測データにおいて、計測間隔を1年よりも広く(例えば、2年に一度)定めることで、2年後の路面計測データの予測結果が得られるが、この場合、N=4とすると、路面計測データの予測が可能なマンホール蓋は、マンホール蓋の設置から6年以上が経過している場合に限られる。
このような時系列計測データについて、それぞれ予測対象時系列データとして設定されるように機械学習用時系列データが組み替えられることで、それぞれN+1回目の計測タイミングにおける路面計測データの予測結果が得られる。予測結果の路面計測データから模様高daが算出され、更に基準下限値と比較されて、N+1回目の計測タイミングに模様高daが基準下限値に達する(マンホール蓋Cの交換が必要となる)と予想されるか否かが判定される。
図10は、摩耗予測処理の変形例の制御手順を示すフローチャートである。
変形例の摩耗予測処理が開始されると、経年変化算出手段(CPU210)は、記憶されている路面計測データの数が基準個数以上のマンホール蓋を抽出する(ステップS321)。経年変化算出手段は、抽出されたマンホール蓋について、それぞれ予め定められた条件(計測間隔及び必要に応じて属性情報)に合致する複数(所定数)の路面計測データの組をそれぞれ時系列計測データとして設定する(ステップS322)。
経年変化算出手段は、設定された時系列計測データを機械学習用時系列データと予測用時系列データとに分けてそれぞれ設定する(ステップS323)。経年劣化算出手段は、予測用時系列データとして設定されたマンホール蓋について、既に全て模様高daの予測値が取得済みであるか否かを判別する(ステップS324).全て模様高daの予測値が取得済みであると判別された場合には(ステップS324で“YES”)、経年変化算出手段は、処理をステップS323に戻して、再設定を行う。
模様高daの予測値が取得されていないものがあると判別された場合には(ステップS324で“NO”)、経年変化算出手段は、機械学習用時系列データ又は予測用時系列データに含まれている各路面計測データを取得して、これらをリサンプリングする(ステップS325)。なお、リサンプリングの処理は、ステップS322の処理で時系列計測データが設定された直後に、設定された時系列計測データに含まれる路面計測データに対してそれぞれ一度だけ実行されてもよい。
経年変化算出手段は、機械学習用時系列データとされたリサンプリング済の時系列計測データを順番に入力して(時系列計測データに応じた入力)、機械学習モデルを機械学習させて、学習済モデルを生成する(ステップS326)。
経年変化算出手段は、学習済モデルに対して、設定された予測用時系列データに係る時系列計測データ(リサンプリング済)を入力させて、模様高daの予測値の出力を得る(ステップS327)。経年変化算出手段は、予測値と基準下限値とを比較して、予測タイミングで模様高daが基準下限値に達すると推定されるか否かを判定する(ステップS328)。
経年変化算出手段は、まだ予測値が得られていない(予測用時系列データとして設定されていない)時系列計測データが残っているか否かを判別する(ステップS329)。予測値が得られていない時系列計測データが残っていると判別された場合には(ステップS329で“YES”)、経年変化算出手段は、処理をステップS323に戻す。予測値が得られていない時系列計測データが残っていない(予測が必要なマンホール蓋について、全ての予測値が得られた)と判別された場合には(ステップS329で“NO”)、経年変化算出手段は、摩耗予測処理を終了して処理をマンホール蓋解析制御処理に戻す。
このように学習済モデルを用いて未来(主に次に予定される)計測タイミングでの模様高daの予測値を得ることができ、直近に交換が必要なマンホール蓋を予想することができる。なお、生成された学習済モデルは、その他の処理装置に送られて他者により得られたマンホール蓋に係る模様高daの予測に用いられてもよい。この場合には、時系列計測データの一部に限られず全てが機械学習用時系列データに含まれてもよい。
その他の変形例として、例えば、上記実施の形態では、模様高の減少の予測として、回帰分析と学習済モデルの生成及び適用とを例に挙げて説明したが、これらに限られなくてもよい。また、一般的な耐用年数(例えば、15年)などと設置期間とが比較された結果が併せて表示されてもよく、また、これに応じて摩耗の速さが標準的か否かなどについての情報も表示されてもよい。
また、上記実施の形態では、模様高の減少の予測を行うものとして説明したが、必ずしも予測を行わず、現在までのデータのみを表示部241により表示させることとしてもよい。この場合、凹凸情報として模様高daに加えて、模様高dの分布、平均やばらつきといった統計値などが含まれていてもよい。
また、記憶部220に記憶されているマンホール蓋データベース223の記憶形式は、任意であってよい。予め定められた既知のデータベースのフォーマットのいずれかが選択されて利用されてもよいし、新規なフォーマットであってもよく、あるいは、凹凸情報、計測日時及び地理的三次元位置は、単純にマトリクス状のリストデータとして記憶されてもよい。
例えば、上記実施の形態では、一次元の局所領域bを設定することとしたが、各局所領域に凹凸が含まれた二次元の局所領域bとすることもできる。例えば、予め模様の最大幅を見積もっておき、傾斜除去後のマンホール蓋領域を一辺がこの最大幅よりも大きな所定サイズの格子状の領域に区分して、区分された各領域を局所領域bとしてもよい。また、例えば、傾斜除去後のマンホール蓋領域を所定角度、例えば、45度単位に8区分して、区分された各領域を局所領域bとしてもよい。これらの場合、各局所領域bで高さの最大値及び最小値を求めてその差を模様高とする。
あるいは、単純にマンホール蓋領域内の傾斜除去後の高さの最大値と最小値との差を求めることでも模様高が得られる。また、マンホール蓋領域内の傾斜除去後の高さを高い側と低い側とに2グループ化して、高い側のグループの高さの最小値と低い側のグループの高さの最大値との差を模様高としてもよい。また、マンホール蓋領域内の傾斜除去後の高さのヒストグラムを生成し、2つの領域に区分して、それぞれの平均値又は中央値同士の差を模様高としてもよい。
また、上記実施の形態では、マンホール蓋Cの全ての領域をいずれかの局所領域bに含むように分割したが、1又は複数の局所領域bがマンホール蓋Cの一部のみを標本として含むものであってもよい。
また、上記実施の形態では、マンホール蓋Cの局所領域bの各模様高dのうち最小値dminが、マンホール蓋Cを代表する模様高daとして特定されたが、これに限られない。誤認定などの影響を低減するために2番目に小さい模様高dが模様高daとされたり、小さい順に所定数個の平均値が模様高daとされたりしてもよい。また、模様高dは、凹凸の位置周期内での高さの最大値及び最小値に定められるのではなく、急激な変化範囲を基準に所定幅の範囲で定められてもよい。
また、下水道に係るマンホール蓋Cについて説明したが、ここでいうマンホール蓋Cには、他の用途で道路上に位置している蓋であって、道路Rと材質が異なるもの(金属蓋など)が含まれていてもよい。このような蓋は、例えば、消火栓やガス管経路などに係るものを含み得る。このように他の種別の蓋を検出してその摩耗状況を特定する場合には、当該蓋に応じてフィッティングの形状や判別されるサイズなどが各々定められてよい。
また、上記実施の形態では、計測装置100による計測の終了後に計測データが処理装置200へ送られて処理が行われるものとして説明したが、これに限られない。計測装置100による計測を実行しながらリアルタイム又は多少の遅延時間を伴って(まとめて略リアルタイムで)計測データの処理が行われてもよい。この場合、通信部170と通信部230との間は、無線通信などで接続されていてもよいし、処理装置200が車両Wの内部に位置していてもよい。
また、上記実施の形態では、姿勢計測部122が加速度センサ1221及びジャイロセンサ1222を備えることとしたが、これらに限られない。その他のセンサ、例えば、方位センサや傾斜センサなどを有していてもよい。
以上のように、本実施形態のマンホール蓋情報管理システム1は、車両Wに搭載されて当該車両Wが走行する道路面に対してレーザ光を照射し、光切断法による検出対象のマンホール蓋Cが有する模様の凹凸の高さの差である模様高dの検出精度に応じた間隔で道路面の高さを計測して、道路面の各地点の高さ及びレーザ光の反射強度を含む路面計測データを出力する路面計測部110と、路面計測部110による高さの計測と対応する期間に車両Wの地理的位置及び姿勢を計測して、当該計測の結果を含む車両計測データを出力する車両計測部120と、制御部210とを備える。制御部210は、位置特定手段として、路面計測データ及び車両計測データにより道路面の前記各地点の地理的三次元位置を特定し、領域抽出手段として、反射強度を用いてマンホール蓋領域を抽出し、情報生成手段として、抽出されたマンホール蓋領域内における道路面の高さに基づく路面計測データ及び模様高daなどの凹凸情報を生成し、記憶制御手段として、凹凸情報を計測日時及び地理的三次元位置とともに記憶部220のマンホール蓋データベース223に記憶させる。
このように、車両計測部120による車両計測データにより路面計測データに基づいてマンホール蓋Cが検出されたタイミングでの計測位置が特定されるので、容易に同一のマンホール蓋Cに係る複数回の計測データを対応付けて記憶保持することができる。したがって、このマンホール蓋情報管理システム1では、光切断法で得られた、季節や時間帯などにも影響されにくい高精度なマンホール蓋の計測結果をより容易かつ適切に管理することができる。
また、模様定算出手段は、マンホール蓋領域内の少なくとも一部の領域である局所領域bにおける模様の凹凸の高さの差により模様高d又は模様高daを算出する。マンホール蓋Cの模様の頂面CT及び底面CBに対応する高さを用いて、マンホール蓋Cにおける凹凸である模様高を精度よく算出して評価することができる。
また、制御部210は、経年変化算出手段として、複数の異なる計測日時における模様高daが記憶されているマンホール蓋の模様高daの変化傾向を算出する。これまでの計測結果に基づいて変化傾向が定められることで、将来的な摩耗の進行も推測することができるので、今後のマンホール蓋の交換時期などに係る管理をより容易とすることができる。
また、経年変化算出手段は、算出された変化傾向に基づいて、模様高daが基準下限値以下となるまでの時間を推定する。このマンホール蓋情報管理システム1では、具体的に交換が必要となる基準下限値を求めることで、保守を行う期限が規定されるので、保守作業が遅延するなどによるトラブルの発生を未然に防ぎ、少ない労力で多数のマンホール蓋の管理を行うことができる。
経年変化算出手段は、複数のマンホール蓋についてそれぞれ記憶されている時系列計測データに基づいて、あるマンホール蓋についての時系列計測データに応じた、すなわちリサンプリング済の路面計測データ(同一フォーマットの画像データ)の組の入力に対して、今後のあるタイミングにおける模様高の予測を出力する学習済モデルを生成する。
このように、計測された多数のマンホール蓋のマンホール蓋領域の高さの分布に係る計測データの時系列変化により、今後のマンホール蓋の模様高を推測する学習済モデルが生成され得る。この学習済モデルの生成に用いられなかったマンホール蓋については、当該マンホール蓋のマンホール蓋領域の計測データを学習済モデルに入力することで、今後の模様高を予測することができる。模様高の変化、すなわち、摩耗の進行の原因は複数あり、予め定められた関数に応じた回帰分析では適切に表現されにくい場合もあり得る。ディープラーニングなどを用いて学習させた学習済モデルを利用することで、数値的に妥当な摩耗の将来予想を得ることができる。
また、本実施形態のマンホール蓋情報管理方法は、車両Wに搭載されて当該車両Wが走行する道路面に対してレーザ光を照射し、光切断法による検出対象のマンホール蓋が有する模様の凹凸の高さの差である模様高の検出精度に応じた間隔で道路面の高さを計測して、道路面の各地点の高さ及びレーザ光の反射強度を含む路面計測データを出力する路面計測部110から路面計測データを取得する路面計測ステップ、路面計測部110による高さの計測と対応する期間に車両Wの地理的位置及び姿勢を計測して、当該計測の結果を含む車両計測データを出力する車両計測ステップ、路面計測データ及び車両計測データにより道路面の各地点の地理的三次元位置を特定する位置特定ステップ、反射強度を用いてマンホール蓋領域を抽出する領域抽出ステップ、抽出されたマンホール蓋領域内における道路面の高さに基づく凹凸情報を生成する情報生成ステップ、凹凸情報を計測日時及び地理的三次元位置とともに記憶する記憶制御ステップ、を含む。
このようなマンホール蓋情報管理方法によれば、車両計測部120による車両計測データにより路面計測データに基づいてマンホール蓋Cが検出されたタイミングの位置が特定され、この位置の情報に基づいて容易かつ確実に同一のマンホール蓋Cに係る複数回の計測データを対応付けて記憶保持することができる。したがって、このマンホール蓋情報管理方法では、マンホール蓋の計測結果をより容易かつ適切に管理することができる。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、処理動作の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 マンホール蓋情報管理システム
100 計測装置
110 路面計測部
111 照射部
1111 発光部
1112 走査部
112 撮影部
113 計時部
120 車両計測部
121 衛星測位部
122 姿勢計測部
1221 加速度センサ
1222 ジャイロセンサ
123 計時部
130 周囲計測部
131 レーザスキャナ
140 同期信号出力部
150 制御部
160 記憶部
170 通信部
200 処理装置
210 制御部
220 記憶部
221 三次元道路データ
222 プログラム
223 マンホール蓋データベース
230 通信部
240 入出力部
241 表示部
242 操作受付部
C マンホール蓋
L 計測測線
P 基準位置
R 道路
Ra 舗装面
U マンホール
W 車両
d、da 模様高

Claims (6)

  1. 車両に搭載されて当該車両が走行する道路面に対してレーザ光を照射し、光切断法による検出対象のマンホール蓋が有する模様の検出精度に応じた間隔で前記道路面の高さを計測して、前記道路面の各地点の高さ及び前記レーザ光の反射強度を含む路面計測データを出力する路面計測手段と、
    前記路面計測手段による前記高さの計測と対応する期間に前記車両の地理的位置及び姿勢を計測して、当該計測の結果を含む車両計測データを出力する車両計測手段と、
    前記路面計測データ及び前記車両計測データにより前記道路面の前記各地点の地理的三次元位置を特定する位置特定手段と、
    前記反射強度を用いてマンホール蓋領域を抽出する領域抽出手段と、
    抽出された前記マンホール蓋領域内における前記道路面の高さに基づく凹凸情報を生成する情報生成手段と、
    前記凹凸情報を計測日時及び前記地理的三次元位置とともに記憶する記憶制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマンホール蓋情報管理システム。
  2. 前記情報生成手段は、前記マンホール蓋領域内の少なくとも一部の領域における前記模様の凹凸の高さの差である模様高を算出することを特徴とする請求項1記載のマンホール蓋情報管理システム。
  3. 複数の異なる計測日時における前記凹凸情報が記憶されている前記マンホール蓋の前記模様高の変化傾向を算出する経年変化算出手段を備えることを特徴とする請求項2記載のマンホール蓋情報管理システム。
  4. 前記経年変化算出手段は、算出された前記変化傾向に基づいて、前記模様高が基準以下となるまでの時間を推定することを特徴とする請求項3記載のマンホール蓋情報管理システム。
  5. 前記経年変化算出手段は、複数の前記マンホール蓋についてそれぞれ記憶されている複数の前記凹凸情報に係る時系列計測データに基づいて、あるマンホール蓋についての前記時系列計測データに応じた入力に対して今後のあるタイミングにおける前記模様高の予測を出力する学習済モデルを生成することを特徴とする請求項3又は4記載のマンホール蓋情報管理システム。
  6. 車両に搭載されて当該車両が走行する道路面に対してレーザ光を照射し、光切断法による検出対象のマンホール蓋が有する模様の検出精度に応じた間隔で前記道路面の高さを計測して、前記道路面の各地点の高さ及び前記レーザ光の反射強度を含む路面計測データを出力する路面計測手段から前記路面計測データを取得する路面計測ステップ、
    前記路面計測手段による前記高さの計測と対応する期間に前記車両の地理的位置及び姿勢を計測して、当該計測の結果を含む車両計測データを出力する車両計測ステップ、
    前記路面計測データ及び前記車両計測データにより前記道路面の前記各地点の地理的三次元位置を特定する位置特定ステップ、
    前記反射強度を用いてマンホール蓋領域を抽出する領域抽出ステップ、
    抽出された前記マンホール蓋領域内における前記道路面の高さに基づく凹凸情報を生成する情報生成ステップ、
    前記凹凸情報を計測日時及び前記地理的三次元位置とともに記憶する記憶制御ステップ、
    を含むことを特徴とするマンホール蓋情報管理方法。
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