JP2022155028A - 機器状態監視装置、プログラムおよび機器状態監視方法 - Google Patents

機器状態監視装置、プログラムおよび機器状態監視方法 Download PDF

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Masaki Kaneda
孝保 笠原
Takayasu Kasahara
裕一 牛尾
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Abstract

【課題】機器や設備の故障モードの効率的な状態監視を可能とする。【解決手段】機器状態監視装置100は、機器530に備わる部位の故障モードと、当該故障モードの発生しやすさとを関連付けて格納した故障モードデータベース230を参照して、機器530の異常を検知する感度を設定する検知感度設定部(閾値設定部112)、および、感度に応じて、機器530の部位の状態を示すパラメータの値として取得された計測データと機器530の正常時に取得された正常時計測データ(正常値データベース210)とを比較して計測データの異常度を算出し、異常判定する異常判定部113を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、機器の状態を監視する機器状態監視装置、プログラムおよび機器状態監視方法に関する。
原子力発電プラントを含めプラントや工場では、信頼性向上と保守合理化を目的として、運転中の機器や設備の状態監視技術の導入が進められている。機器や設備の状態に基づいて必要なタイミングで保全を行うことで、信頼性を向上させるとともに、結果として機器や設備の運転期間を延長することも期待できる。
機器や設備の状態監視技術としては、温度や圧力などのプラント計測データ(計測データ、計測値)について、過去の正常時の計測データと現在の計測データとを比較して、差が一定以上になった場合に異常と検知する手法が一般的に知られている。また、この計測データの異常から、機器の異常原因を推定するシステムも存在する(特許文献1参照)。例えば、温度に異常があればポンプの軸の接触不良、圧力に異常があればポンプのシール摩耗が可能性として考えられる。
特開2020-009080号公報
状態監視技術の導入により従来よりも機器や設備の運転期間が長くなったときには、故障モードの発生しやすさも変化すると考えられる。例えば、軸の接触不良は運転初期に発生しやすい故障モードあるのに対して、シール摩耗は時間経過してから発生しやすい故障モードである。このような機器や設備の使用時間による故障モードの発生しやすさを考慮した監視手法については、特許文献1には記載されていない。
状態監視技術を適用する際に、異常を判定するための閾値を設定する必要がある。この閾値は低めに設定すると誤検知が増え、高めに設定すると検知漏れの可能性があるため、適切に設定するのが難しい。
また計測データには、センサから常時取得可能なものもあれば、取得に人手が介在するものもある。取得に人手が介在する計測データについては、取得間隔を長くして監視コストを下げることが望まれる。しかしながら、取得間隔を長くし過ぎたために異常検知が遅れることは避けなければならない。
本発明は、このような背景を鑑みてなされたものであり、機器や設備の故障モードの効率的な状態監視を可能とする機器状態監視装置、プログラムおよび機器状態監視方法を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、機器状態監視装置は、機器に備わる部位の故障モードと、当該故障モードの発生しやすさとを関連付けて格納した故障モードデータベースを参照して、前記機器の異常を検知する感度を設定する検知感度設定部と、前記感度に応じて、前記機器の部位の状態を示すパラメータの値として取得された計測データと前記機器の正常時に取得された正常時計測データとを比較して当該計測データの異常度を算出し、異常判定する異常判定部とを備える。
本発明によれば、機器や設備の故障モードの効率的な状態監視を可能とする機器状態監視装置、プログラムおよび機器状態監視方法を提供することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
第1の実施形態に係る機器状態監視装置の機能構成図である。 第1の実施形態に係る正常値データベースのデータ構成図である。 第1の実施形態に係る点検記録データベースのデータ構成図である。 第1の実施形態に係る故障モードデータベースのデータ構成図である。 第1の実施形態に係る閾値データの時系列変化を説明するためのテーブルである。 第1の実施形態に係る異常度データの時系列変化を説明するためのテーブルである。 第1の実施形態に係る異常出力画面の画面構成図である。 第1の実施形態に係る機器状態監視処理のフローチャートである。 第2の実施形態に係る機器状態監視装置の機能構成図である。 第2の実施形態に係る異常度データの時系列変化を説明するためのテーブルである。 第2の実施形態に係る機器状態監視処理のフローチャートである。
≪機器状態監視装置の概要≫
機器状態監視装置は、プラントに設置してある機器(設備)に備わる部位の使用年数(部位交換からの期間)に応じた故障モードの発生頻度(発生確率、発生しやすさ)を格納する故障モードデータベースを備える。機器状態監視装置は、機器の状態監視に用いる計測値(計測データ)を取得し、正常稼働時の計測データとの差が閾値より大きければ異常と判定する。機器状態監視装置は、発生頻度が高い機器(機器の部位)に対しては閾値(感度)を低く設定し、発生頻度が低い機器に対しては閾値(感度)を高く設定する。
なお異常と判定された(異常が検知された)とは、機器(機器の部位)に故障(故障モード)が発生しているとは限らない。異常は故障モードの発生の前兆であって、機器の動作やプラント操業に直ちに影響がない場合も含む。故障が発生して機器が停止する前に、代替機器に切り替えたり、停止時間や定期点検のタイミングで部位を交換したりするなどして、機器の動作(プラント操業)を継続することができる。
このように閾値を設定して機器の状態監視を行うことで機器状態監視装置は、故障モードの発生頻度が高い機器(機器の部位)については低い閾値を用いて検知漏れを防ぎ、発生頻度が低い機器については高い閾値を用いて誤検知を防ぐことができる。このため異常検知の精度が向上し、効率的な機器監視、延いてはプラント操業を行うことができる。また、機器状態監視装置が機器の部位の使用年数(使用期間)に応じた閾値設定を行っており、人手による閾値設定が不要となり、機器監視のコストを削減することができる。
≪機器状態監視装置の全体構成≫
図1は、第1の実施形態に係る機器状態監視装置100の機能構成図である。機器状態監視装置100はコンピュータであって、制御部110、記憶部120、および入出力部170を含んで構成される。
入出力部170には、ディスプレイやキーボード、マウスなどのユーザインターフェイス機器が接続される。また入出力部170には、プラント500に設置された機器530に備わるセンサ520から圧力や温度などのデータ(計測データ)を取得するプロセスコンピュータ510が接続される。なおセンサ520は、機器状態監視装置100の監視対象となる機器530に備わるセンサとは限らず、機器530が接続されたプラント500内の配管に設置されたセンサやプラント500内の温湿度などの環境情報を計測するセンサを含む。
記憶部120はROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)などの記憶機器から構成される。記憶部120には、正常値データベース210、点検記録データベース220、故障モードデータベース230、閾値データ249、異常度データ259、およびプログラム121が記憶される。プログラム121は後記する機器状態監視処理(図8参照)の記述を含む。
≪記憶部:正常値データベース≫
図2は、第1の実施形態に係る正常値データベース210のデータ構成図である。正常値データベース210は例えば表形式のデータであって、機器530が正常に動作しているときの計測データを示す。図2には、ポンプAという機器が正常に動作しているときに取得された温度、振動および圧力の計測データのみを示している。正常値データベース210には監視対象となる機器530それぞれについて当該機器530が正常に動作しているときの計測データが含まれている。
≪記憶部:点検記録データベース≫
図3は、第1の実施形態に係る点検記録データベース220のデータ構成図である。点検記録データベース220は例えば表形式のデータであって、機器530を点検したときに交換された部位の情報を格納している。点検記録データベース220の行(レコード)は、点検対象の機器と、交換された部位と、交換の日付とを含む。
≪記憶部:故障モードデータベース≫
図4は、第1の実施形態に係る故障モードデータベース230のデータ構成図である。故障モードデータベース230は例えば表形式のデータであって、機器530の故障モードに係る情報を含む。故障モードデータベース230の行(レコード)は、機器231、部位232、故障モード233、パラメータ234、および発生頻度235の列(属性)を含む。
機器231は、機器の名称である。部位232は、機器231に備わる部位の名称である。故障モード233は、部位232で発生する故障モードである。パラメータ234は、故障モード233の検知に利用されるパラメータであって、計測データの種別(例えば機器の温度や振動など)である。
発生頻度235は、故障モード233が発生する頻度であって、部位232の使用年数別の発生頻度(発生確率)を「高」、「中」、「低」で示す。第1の実施形態では使用年数を2年、5年、10年で区切っているが、他の使用年数(使用期間)で区切ってもよい。または、使用期間で区切るのではなく、発生頻度(発生確率)と使用期間との関係を示す数式で示してもよい。
レコード237は、ポンプAの軸には接触不良の故障モードがあり、温度の計測データを監視することで故障モード(異常)が検知可能であって、軸の交換後2年以内に発生する頻度が高いことを示している。
≪記憶部:閾値データ≫
図5は、第1の実施形態に係る閾値データ249(図1参照)の時系列変化を説明するためのテーブル240である。閾値データ249は、温度、振動などの計測データの異常判定に用いられる閾値である。テーブル240は、ポンプAという機器の状態監視に用いられる計測データについて異常判定の閾値の変化(時系列データ)を示している。
ポンプAの軸の故障モードについては温度の計測データを用いて異常検知が可能であって、発生頻度は使用2年までは「高」で、以降は「低」である(図4のレコード237参照)。点検記録データベース220(図3参照)によるとポンプAの軸の交換は2003年1月であって2010年時点では7年経過しており、発生頻度は「低」となる。このため温度の閾値は「1.5」となっている。
軸受の故障モードについては振動の計測データを用いて異常検知が可能であって、発生頻度は使用年数によらず「中」である(レコード238参照)。このため振動の閾値は「1.0」となっている。
シールの故障モードについては圧力の計測データを用いて異常検知が可能であって、発生頻度は使用2年まで「低」、2~5年は「中」、以降は「高」である(レコード239参照)。点検記録データベース220によるとポンプAのシールの交換は2005年4月であって2010年4月で5年経過することになり、発生頻度は「中」から「高」に変わる。このため圧力の閾値は2010年4月に「1.0」から「0.5」に変わる。
≪記憶部:異常度データ≫
図6は、第1の実施形態に係る異常度データ259(図1参照)の時系列変化を説明するためのテーブル250である。異常度データ259は、計測データから算出された機器530の部位の異常度である。テーブル250は、計測データから算出されたポンプAという機器の異常度の変化(時系列データ)を示している。
圧力については、0.3~0.4程度だったが、2010年5月に0.7へ、6月に1.1へと上昇しており、故障モードの発生が予測される傾向にある。閾値が固定値1.0であれば2010年6月になって異常が検知される。閾値の時系列変化を示すテーブル240(図5参照)によるとシールの使用年数に応じて閾値が2010年4月に「1.0」から「0.5」に変わっている。このため、圧力の異常度が2010年5月に「0.7」に上昇した時点で異常を検知することができる。
≪制御部≫
図1に戻って制御部110は、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、計測データ取得部111、閾値設定部112、異常判定部113、および原因推定部114を備える。
計測データ取得部111は、プロセスコンピュータ510から計測データを取得する。
閾値設定部112は、故障モードの発生頻度235(図4参照)に応じて異常判定に用いられる閾値を算出して閾値データ249に格納する。詳しくは、閾値設定部112は機器530それぞれの部位それぞれについて、点検記録データベース220(図3参照)を参照して当該部位の交換日を取得して、使用年数を算出する。次に閾値設定部112は、故障モードデータベース230(図4参照)を参照して当該部位の使用年数における故障モードの発生頻度235を取得する。続いて、閾値設定部112は、発生頻度に応じて閾値を設定する。閾値設定部112は例えば、発生頻度が「高」なら「0.5」、「中」なら「1.0」、「低」なら「1.5」に設定する。
ポンプAの軸については、交換日は2003年1月1日(図3記載のレコード229参照)であり、2010年時点では使用年数は7年で接触不良の発生頻度は「低」となる。(図4記載のレコード237参照)。このため閾値設定部112は、温度の閾値を「1.5」に設定する(図5の閾値(温度)の列を参照)。
異常判定部113は、正常値データベース210に格納される正常時計測データと取得された計測データとの差の程度を示す異常度を算出して、異常度データ259(図1参照)に格納する。異常度の算出手法として、例えばマハラノビス距離がある。次に異常判定部113は、異常度が閾値以上であれば、計測データが異常であると判断する。
原因推定部114は、異常がある計測データ(パラメータ)について異常原因を推定して出力する。詳しくは、原因推定部114は故障モードデータベース230(図4参照)のなかで、パラメータ234(図4参照)が異常と判定された計測データの種別であるレコードを特定する。次に原因推定部114は、当該レコードの機器231の部位232に故障モード233が発生したと推定する。続いて原因推定部114は、推定結果を含む異常出力画面290(後記する図7参照)を入出力部170(図1参照)に接続されたディスプレイに表示する。
図7は、第1の実施形態に係る異常出力画面290の画面構成図である。異常出力画面290には異常が検知されたパラメータ(計測データの種別)と取得日付、および異常があると推定された機器と部位と故障モードとが含まれている。
≪機器状態監視処理≫
図8は、第1の実施形態に係る機器状態監視処理のフローチャートである。図8を参照しながら機器状態監視装置100が実行する機器状態監視処理を説明する(適宜図1などを参照)。説明を簡単にするため、ある特定の機器(以下、対象機器と記す)に係る機器状態監視処理を説明する。他の機器については、同様の処理を繰り返せばよい。
ステップS11において計測データ取得部111は、プロセスコンピュータ510から対象機器に係る計測データを取得する。詳しくは、計測データ取得部111は故障モードデータベース230(図4参照)のなかで機器231が対象機器であるレコードのパラメータ234にある種別の計測データを取得する。
ステップS12において閾値設定部112は、異常判定に用いる閾値を算出して閾値データ249に格納する。
ステップS13において異常判定部113は、正常値データベース210を参照して、計測データの異常度を算出して異常度データ259に格納する。
ステップS14において異常判定部113は、異常度データ259が閾値データ249以上であれば異常と判定して(ステップS14→YES)ステップS15に進む。異常判定部113は、異常度データ259が閾値データ249未満であれば異常なしと判定して(ステップS14→NO)ステップS11に戻る。
ステップS15において原因推定部114は、パラメータ234(図4参照)がステップS14において異常と判定された計測データの種別であるレコードに含まれる機器231の部位232に故障モード233が発生している可能性があると推定する。なお、図4の例におけるポンプAの故障モード233が発生とは、軸の接触不良、軸受の異物混入、シールの摩耗である。
ステップS16において原因推定部114は、ステップS15の推定結果を含む異常出力画面290(図7参照)を入出力部170(図1参照)に接続されたディスプレイに表示する。
≪機器状態監視装置の特徴≫
機器状態監視装置100は、機器の故障モードを検出するために計測データと正常時の計測データとの差(異常度)を監視し、異常度が閾値以上であれば異常がある可能性がある機器の部位の故障モードを表示する。異常判定に用いる異常度の閾値は、故障モードの発生頻度が高ければ低く、発生頻度が低ければ高く設定される。発生頻度は機器の部位や使用年数に依存しており、機器状態監視装置100は、機器の部位や使用年数に応じて当該部位に係る計測データの異常度の閾値を設定する。
このように閾値を設定して機器の状態監視を行うことで機器状態監視装置は、発生頻度が高い機器(部位)については低い閾値を用いて検知漏れを防ぎ、発生頻度が低い機器については高い閾値を用いて誤検知を防ぐことができる。このため異常検知の精度が向上し、効率的な機器監視、延いてはプラント操業を行うことができる。また、機器状態監視装置が機器の部位の使用年数に応じた閾値設定を行っており、人手による閾値設定が不要となり、機器監視のコストを削減することができる。
≪変形例:表示内容≫
上記した第1の実施形態では、異常判定部113が計測データの異常を検出した後に原因推定部114が異常に関連する機器の部位の故障モードを推定して、推定結果を異常出力画面290(図7参照)に表示している。機器、部位、故障モードに替わり、異常判定部113が、異常があったパラメータまたは計測データを表示するようにしてもよい。例えば異常判定部113は、計測データを取得したセンサ520や計測データの値、正常時の値を表示するようにしてもよい。
≪変形例:パラメータ≫
上記した実施形態では1つの機器に備わる部位の故障モードに対して1つのパラメータとなっている(図4参照)が、複数のパラメータがあってもよい。複数のパラメータがある場合に異常判定部113は、複数の正常時計測データと複数の計測データとのマハラノビス距離(異常度)を算出して閾値と比較する。または異常判定部113は、それぞれのパラメータについて異常度を算出して何れかの異常度が閾値以上であれば異常と判定してもよい。
≪第2の実施形態≫
第1の実施形態では故障モードの発生頻度に応じて異常判定の閾値(感度)を設定している。閾値の替わりに計測データの取得間隔、および異常判定の間隔(感度)を設定するようにしてもよい。
図9は、第2の実施形態に係る機器状態監視装置100Aの機能構成図である。第1の実施形態の機器状態監視装置100(図1参照)と比較して機器状態監視装置100Aの制御部110は、閾値設定部112に替わる間隔設定部115を備える。間隔設定部115は、故障モードの発生頻度235(図4参照)に応じて、計測データの取得間隔、および異常判定の間隔を設定する。
詳しくは、間隔設定部115は機器530の部位それぞれについて、点検記録データベース220(図3参照)を参照して当該部位の交換日を取得して、使用年数を算出する。次に間隔設定部115は、故障モードデータベース230(図4参照)を参照して当該部位の使用年数における故障モードの発生頻度235を取得する。続いて、間隔設定部115は、発生頻度に応じて計測データの取得間隔、延いては異常判定の間隔を設定する。間隔設定部115は例えば、発生頻度が「高」なら間隔を1日に、「中」または「低」なら1月に設定する。
ポンプAのシールについては、交換日は2005年4月1日(図3参照)であって、2010年4月で5年経過することになり、摩耗の故障モードの発生頻度は「中」から「高」に変わる。このため間隔設定部115は、2010年4月に圧力の計測データの取得間隔、および異常判定の間隔を1月から1日に変更する。
図10は、第2の実施形態に係る異常度データ259の時系列変化を説明するためのテーブル250Aである。異常度データ259は、計測データから算出された機器530の異常度である。テーブル250は、計測データから算出されたポンプAという機器の異常度の変化(時系列データ)を示している。
2010年4月以前には、温度、振動および圧力の計測データを月に1度取得して、異常判定を行っている。4月1日以降には圧力の計測データの取得間隔が1日に設定されるため、毎日圧力の計測データが取得され、異常度が算出されて異常判定が行われる。
月ごとの異常判定では2010年6月になって初めて異常が検知されるが、毎日異常判定することで2010年5月14日に異常が検知され早期に検知できる。なお異常判定の閾値は、所定値であって例えば「1.0」である。
図11は、第2の実施形態に係る機器状態監視処理のフローチャートである。図11を参照しながら機器状態監視装置100Aが実行する機器状態監視処理を説明する。
ステップS22を除くステップS21,S23~S26は、第1の実施形態に係る機器状態監視処理(図8参照)のステップS11,S13~S16とそれぞれ同様である。なお閾値は所定値であり、例えば「1.0」とする。
ステップS22において間隔設定部115は、計測データの取得間隔、および異常判定の間隔を設定する。
≪第2の実施形態の特徴≫
機器状態監視装置100Aは故障モードの発生頻度に応じて、当該故障モードに係る計測データの取得間隔、および異常判定の間隔を設定する。詳しくは、機器状態監視装置100Aは発生頻度が高い場合には間隔を狭く設定する。このようにすることで、発生頻度が高い故障モードに係る計測データを頻繁に取得して異常判定することになり、通常の間隔の場合より早期に異常を検知することができるようになる。延いては、効率的な機器監視、延いてはプラント操業を行うことができるようになる。
≪その他の変形例≫
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
例えば、第2の実施形態において発生頻度が高い故障モードに係る計測データの取得間隔を短くしているが、合わせて当該計測データの異常判定の閾値を下げるようにしてもよい。このようにすることで、異常を検出できる確率が向上する。
上記した実施形態では機器の部位やその使用年数に応じて決まった(設定された)故障モードの発生頻度に基づいて異常判定の閾値や間隔(頻度)を設定している。他の要因を考慮して、異常判定の感度となる閾値や間隔が設定されてもよい。機器状態監視装置100,100Aは、例えば同じ機器、同じ部位であっても使用環境(設置してある環境の温度・湿度、使用頻度、負荷など)に応じて故障モードの発生頻度を定めて異常判定の閾値や間隔を設定するようにしてもよい。
上記した実施形態では発生頻度は「高」、「中」、「低」で示され、発生頻度に応じて閾値を「0.5」、「1.0」、「1.5」と設定している。発生頻度(発生確率)を数値で示して、この数値から閾値から算出するようにしてもよい。
上記した実施形態では使用年数(使用時間)は、機器の部位を交換してからの経過時間であったが、部位に応じて実際に使用(稼働)した時間(累計の使用した時間)と考えてもよい。
上記した実施形態において機器状態監視装置100,100Aはコンピュータであって、制御部110に備わる各機能部はプログラム121によって実現される。一部または全ての機能部を、例えば集積回路などで実現するようにしてもよい。
また、上記した実施形態では機器状態監視装置100,100Aは記憶部120を備え、故障モードデータベース230などのデータにアクセスしている。故障モードデータベース230などのデータが外部装置上にあり、制御部110はネットワークを介してアクセスするようにしてもよい。
本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100,100A 機器状態監視装置
111 計測データ取得部(異常判定部)
112 閾値設定部(検知感度設定部)
113 異常判定部
114 原因推定部
115 間隔設定部(検知感度設定部)
121 プログラム
210 正常値データベース(正常時計測データ)
220 点検記録データベース
230 故障モードデータベース
231 機器
232 部位
233 故障モード
234 パラメータ(計測データの種別)
235 発生頻度(発生しやすさ)
530 機器

Claims (7)

  1. 機器に備わる部位の故障モードと、当該故障モードの発生しやすさとを関連付けて格納した故障モードデータベースを参照して、前記機器の異常を検知する感度を設定する検知感度設定部と、
    前記感度に応じて、前記機器の部位の状態を示すパラメータの値として取得された計測データと前記機器の正常時に取得された正常時計測データとを比較して当該計測データの異常度を算出し、異常判定する異常判定部とを備える
    ことを特徴とする機器状態監視装置。
  2. 前記感度は、前記異常判定部が異常判定する際の異常度の閾値である
    ことを特徴とする請求項1に記載の機器状態監視装置。
  3. 前記感度は、前記異常判定部が前記計測データの異常判定する時間間隔である
    ことを特徴とする請求項1に記載の機器状態監視装置。
  4. 前記故障モードデータベースは、前記機器の部位の使用時間に応じた前記故障モードの発生しやすさを格納し、
    前記検知感度設定部は、前記部位の使用時間に応じて前記感度を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の機器状態監視装置。
  5. 異常と判定された前記計測データのパラメータに係る機器の部位の故障モードを出力する原因推定部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の機器状態監視装置。
  6. コンピュータを、
    機器に備わる部位の故障モードと、当該故障モードの発生しやすさとを関連付けて格納した故障モードデータベースを参照して、前記機器の異常を検知する感度を設定する検知感度設定部と、
    前記感度に応じて、前記機器の部位の状態を示すパラメータの値として取得された計測データと前記機器の正常時に取得された正常時計測データとを比較して当該計測データの異常度を算出し、異常判定する異常判定部と
    を備える機器状態監視装置として機能させるためのプログラム。
  7. 機器状態監視装置が、
    機器に備わる部位の故障モードと、当該故障モードの発生しやすさとを関連付けて格納した故障モードデータベースを参照して、前記機器の異常を検知する感度を設定するステップと、
    前記感度に応じて、前記機器の部位の状態を示すパラメータの値として取得された計測データと前記機器の正常時に取得された正常時計測データとを比較して当該計測データの異常度を算出し、異常判定するステップとを実行する
    ことを特徴とする機器状態監視方法。
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