JP2022152385A - 基地局装置、及び通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用可能な帯域幅が予め設定されている周波数バンドにおいて、無線LANデバイスが多数存在する稠密環境下において、周波数利用効率を改善させること。【解決手段】第1の基地局装置であって、無線信号を送受信する送受信部と、第1の端末装置との通信に用いる周波数リソースの割り当てを決定するリソース割り当て部と、制御情報を生成する制御情報生成部を備え、前記第1の基地局装置が第1の周波数チャネルを用いて前記第1の端末装置と通信し、第2の基地局装置が第2の周波数チャネルを用いて第2の端末装置と通信している場合に、前記リソース割り当て部は、前記第2の周波数チャネルの一部を、前記第1の基地局装置と前記第1の端末装置との通信に割り当て、前記送受信部は、前記第1の周波数チャネルおよび前記第2の周波数チャネルの一部とを用いて、前記第1の端末装置と通信する。【選択図】図10
Description
本発明は、基地局装置、及び通信方法に関する。
無線LAN(Local Area Network)規格であるIEEE802.11のさらなる高速化を実現する、IEEE802.11axがIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers Inc.)により仕様化が進められており、仕様ドラフトに準拠した無線LANデバイスが市場に登場している。現在、IEEE802.11axの後継規格として、IEEE802.11beの標準化活動が開始されている。無線LANデバイスの急速な普及に伴い、IEEE802.11be標準化においても、無線LANデバイスの過密配置環境においてユーザあたりの更なるスループット向上の検討が行われている。
無線LANでは、国・地域からの許可(免許)を必要とせずに無線通信を実施可能なアンライセンスバンドを用いて、フレーム送信を行うことができる。現在、アンライセンスバンド帯としては、2.4GHz帯と5GHz帯に加えて、6GHz帯および60GHz帯が主に使用されている。アンライセンスバンドを複数の無線LANデバイスが共用するために、使用可能な周波数帯域は所定の帯域幅に分割されている。例えば、2つのアクセスポイントが比較的近傍に隣接されている場合、同じ周波数を同時に利用することはできない。しかし、予めアンライセンスバンドが所定の帯域幅に分割されている場合、各アクセスポイントは、それぞれ異なる帯域を利用することで、一度に使用できる周波数帯域幅は小さくなるものの、同時に通信を行なうことが可能である。
そこで、IEEE802.11標準化においては、アンライセンスバンドは20MHzの帯域幅に分割され管理されている(非特許文献1参照)。このとき、上記のように異なる無線LANデバイスが異なる帯域を同時利用することが可能となる。また、無線LANデバイスの近傍に通信中の他の無線LANデバイスが存在しない場合、無線LANデバイスは、分割された帯域を束ねて同時に利用するチャネルボンディングによって、通信帯域幅を拡大させ、通信速度を向上させることも可能である。
IEEE Std 802.11ac-2013,December 2013
しかし、予め帯域幅が固定されていることは、無線LANデバイスが使用できる帯域幅が、該帯域幅の整数倍に制限されることを意味している。また、近傍の無線LANデバイスが20MHzの帯域幅を確保している場合、他の無線LANデバイスは該20MHzの帯域幅を使用することはできない。これは、該20MHzの帯域幅を確保している無線LANデバイスが実際には該20MHzの帯域幅の一部だけを使っている場合も同様であり、システム全体の周波数利用効率に限界を与えてしまっている。
本発明は以上の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、使用可能な帯域幅が予め設定されている周波数バンドにおいて、複数の無線LANデバイスが多数存在する端末稠密環境下での周波数利用効率を改善させる基地局装置および通信方法を開示するものである。
上述した課題を解決するための本発明に係る基地局装置および通信方法は、次の通りである。
(1)すなわち、本発明の一態様に係る基地局装置は、端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置であって、無線信号を送受信する送受信部と、第1の端末装置との通信に用いる周波数リソースの割り当てを決定するリソース割り当て部と、制御情報を生成する制御情報生成部とを備え、前記第1の基地局装置が第1の周波数チャネルを用いて前記第1の端末装置と通信し、第2の基地局装置が第2の周波数チャネルを用いて第2の端末装置と通信している場合に、前記リソース割り当て部は、前記第2の周波数チャネルの一部を、前記第1の基地局装置と前記第1の端末装置との通信に割り当て、前記送受信部は、前記第1の周波数チャネルと、前記第2の周波数チャネルの一部とを用いて、前記第1の端末装置と通信する。
(2)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(1)に記載され、前記第2の周波数チャネルは、前記第2の基地局装置が確保している周波数チャネルである。
(3)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(2)に記載され、前記制御情報生成部は、前記第2の周波数チャネルの一部に関する情報を含む第1の制御情報を生成し、前記送受信部は、前記制第1の制御情報を含むフレームを前記第2の基地局装置に送信する。
(4)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(2)に記載され、前記送受信部は、前記第2の基地局装置に対して、前記第2の周波数チャネルを要求することを示す情報を含むフレームを送信する。
(5)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(2)に記載され、前記送受信部は、前記第2の基地局装置が送信する、前記第2の周波数チャネルの使用許可を示す情報を含むフレームを受信する。
(6)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(2)に記載され、前記制御情報生成部は、さらに、前記第2の基地局装置に対して、前記第2の基地局装置における前記第2の周波数チャネルのチャネル品質の報告を要求する第2の制御情報を生成し、前記送受信部は、前記第2の制御情報を前記第2の基地局装置へ送信し、前記第2の周波数チャネルのチャネル品質に関する情報が含まれる第3の制御情報を前記第2の基地局装置から受信する。
(7)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(6)に記載され、前記第1の基地局装置は、前記第1の基地局装置における周波数チャネルのチャネル品質を推定するチャネル推定部をさらに備え、前記チャネル推定部は、前記第1の周波数チャネルのチャネル品質と、前記第2の周波数チャネルのチャネル品質とを推定し、前記リソース割り当て部は、前記推定した第1の周波数チャネルのチャネル品質、前記推定した第2の周波数チャネルのチャネル品質および前記第3の制御情報に含まれるチャネル品質に関する情報とに基づいて、前記第2の周波数チャネルの一部を前記第1の基地局装置と前記第1の端末装置との通信に割り当てることを決定する。
(8)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(1)に記載され、前記送受信部は、前記第2の基地局装置と前記第2の端末装置の少なくとも一方に対して、前記第2の周波数チャネルにおいて参照信号の送信を要求するトリガーフレームを送信する。
(9)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、端末装置と無線通信を行う第2の基地局装置であって、無線信号を送受信する送受信部と、第2の端末装置との通信に用いる周波数リソースの割り当てを決定するリソース割り当て部とを備え、前記第2の基地局装置が第2の周波数チャネルを用いて前記第2の端末装置と通信しているときに、前記送受信部が前記第2の周波数チャネルの一部を第1の基地局装置が使用することを示す情報を含む第1の制御情報を受信した場合、前記リソース割り当て部は、前記第2の周波数チャネルの一部を、前記第2の端末装置との通信に対する割り当てから除外する。
(10)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(9)に記載され、前記第2の基地局装置は、チャネル推定部と、制御情報生成部とをさらに備え、前記送受信部は、前記第1の基地局装置から、前記第2の基地局装置が第2の端末装置との通信に用いる第2の周波数チャネルのチャネル品質の報告を要求する第2の制御情報を受信し、前記チャネル推定部は、前記第2の基地局装置における前記第2のチャネルのチャネル品質を推定し、前記制御情報生成部は、前記推定した第2のチャネルのチャネル品質に関する情報が含まれる第3の制御情報を生成し、前記送受信部は、前記第3の制御情報を前記第1の基地局装置に送信する。
(11)また、本発明の一態様に係る基地局装置は、上記(9)または(10)に記載され、前記第2の周波数チャネルは、前記第2の基地局装置が確保している周波数チャネルである。
(12)また、本発明の一態様に係る通信方法は、端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置の通信方法であって、無線信号を送受信するステップと、第1の端末装置との通信に用いる周波数リソースの割り当てを決定するステップと、制御情報を生成するステップと、前記第1の基地局装置が第1の周波数チャネルを用いて前記第1の端末装置と通信し、第2の基地局装置が第2の周波数チャネルを用いて第2の端末装置と通信している場合に、前記第2の周波数チャネルの一部を、前記第1の基地局装置と前記第1の端末装置との通信に割り当てるステップと、前記第1の周波数チャネルと、前記第2の周波数チャネルの一部とを用いて、前記第1の端末装置と通信するステップと、を備える。
本発明によれば、使用可能な帯域幅が予め設定されている周波数バンドにおいて、複数の無線LANデバイスが多数存在する端末稠密環境下においても、周波数を効率的に利用することができるから、無線LANデバイスのユーザスループットの改善に寄与することができる。
本実施形態における通信システムは、無線送信装置(アクセスポイント装置: Access point、基地局装置)、および複数の無線受信装置(ステーション装置: station、端末装置)を備える。また、基地局装置と端末装置とで構成されるネットワークを基本サービスセット(BSS: Basic service set、管理範囲)と呼ぶ。また、本実施形態に係るステーション装置は、アクセスポイント装置の機能を備えることができる。同様に、本実施形態に係るアクセスポイント装置は、ステーション装置の機能を備えることができる。そのため、以下では、単に通信装置と述べた場合、該通信装置は、ステーション装置とアクセスポイント装置の両方を示すことができる。
BSS内の基地局装置および端末装置は、それぞれCSMA/CA(Carrier sense multiple access with collision avoidance)に基づいて、通信を行なうものとする。本実施形態においては、基地局装置が複数の端末装置と通信を行なうインフラストラクチャモードを対象とするが、本実施形態の方法は、端末装置同士が通信を直接行なうアドホックモードでも実施可能である。アドホックモードでは、端末装置が、基地局装置の代わりとなりBSSを形成する。アドホックモードにおけるBSSを、IBSS(Independent Basic Service Set)とも呼称する。以下では、アドホックモードにおいてIBSSを形成する端末装置を、基地局装置とみなすこともできる。
IEEE802.11システムでは、各装置は、共通のフレームフォーマットを持った複数のフレームタイプの送信フレームを送信することが可能である。送信フレームは、物理(Physical:PHY)層、媒体アクセス制御(Medium access control:MAC)層、論理リンク制御(LLC: Logical Link Control)層、でそれぞれ定義されている。
PHY層の送信フレームは、物理プロトコルデータユニット(PPDU: PHY protocol data unit、物理層フレーム)と呼ばれる。PPDUは、物理層での信号処理を行なうためのヘッダ情報等が含まれる物理層ヘッダ(PHYヘッダ)と、物理層で処理されるデータユニットである物理サービスデータユニット(PSDU: PHY service data unit、MAC層フレーム)等から構成される。PSDUは無線区間における再送単位となるMACプロトコルデータユニット(MPDU: MAC protocol data unit)が複数集約された集約MPDU(A-MPDU: Aggregated MPDU)で構成されることが可能である。
PPDUは対応する規格に応じて変調される。例えば、IEEE802.11n規格であれば、直交周波数分割多重(OFDM: Orthogonal frequency division multiplexing)信号に変調される。
PHYヘッダには、信号の検出・同期等に用いられるショートトレーニングフィールド(STF: Short training field)、データ復調のためのチャネル情報を取得するために用いられるロングトレーニングフィールド(LTF: Long training field)などの参照信号と、データ復調のための制御情報が含まれているシグナル(Signal:SIG)などの制御信号が含まれる。また、STFは、対応する規格に応じて、Legacy-STF(L-STF)や、High throughput-STF(HT-STF)や、Very high throughput-STF(VHT-STF)や、High efficiency-STF(HE-STF)や、Extremely high throughput-STF(EHT-STF)等に分類され、LTFやSIGも同様にL-LTF、HT-LTF、VHT-LTF、HE-LTF、L-SIG、HT-SIG、VHT-SIG、HE-SIG、EHT-SIGに分類される。VHT-SIGは更にVHT-SIG-A1とVHT-SIG-A2とVHT-SIG-Bに分類される。同様に、HE-SIGは、HE-SIG-A1~4と、HE-SIG-Bに分類される。また、同一規格における技術更新を想定し、追加の制御情報が含まれているUniversal SIGNAL(U-SIG)フィールドが含まれることができる。
SIGには、受信したフレームを復調するための情報として、変調方式や符号化率を示す情報(MCS)や、空間データ多重数(レイヤー数)、空間多重ユーザ数、時空間符号化の有無を示す情報(例えば、時空間符号化送信ダイバーシチの有無を示す情報)、該フレームの宛先を示す情報、該フレームのフレーム長に関連付けられた情報(TXOP等)等が含まれることができる。
さらに、PHYヘッダは当該送信フレームの送信元のBSSを識別する情報(以下、BSS識別情報とも呼称する)を含むことができる。BSSを識別する情報は、例えば、当該BSSのSSID(Service Set Identifier)や当該BSSの基地局装置のMACアドレスであることができる。また、BSSを識別する情報は、SSIDやMACアドレス以外の、BSSに固有な値(例えばBSS Color等)であることができる。
なお、SIGを含むPHYヘッダは、データ復調に必要な情報を含むため、伝送誤りへの耐性を有することが望ましい。また、PHYヘッダは、宛先となる無線LAN装置以外の無線LAN装置にも正しく受信されることが望ましい。通信環境が劣悪な無線LAN装置が存在することも踏まえ、PHYヘッダ、特にSIGに関しては、冗長性の高い変調方式や符号化率が設定されることが望ましい。通信装置は、PHYヘッダには、例えばBPSK変調などの変調多値数の小さい変調方式や、低い符号化率を設定することができる。
MPDUは、MAC層での信号処理を行なうためのヘッダ情報等が含まれるMAC層ヘッダ(MAC header)と、MAC層で処理されるデータユニットであるMACサービスデータユニット(MSDU: MAC service data unit)もしくはフレームボディ、ならびにフレームに誤りがないかをどうかをチェックするフレーム検査部(Frame check sequence:FCS)で構成されている。また、複数のMSDUは集約MSDU(A-MSDU: Aggregated MSDU)として集約されることも可能である。
MAC層の送信フレームのフレームタイプは、装置間の接続状態などを管理するマネージメントフレーム、装置間の通信状態を管理するコントロールフレーム、および実際の送信データを含むデータフレームの3つに大きく分類され、それぞれは更に複数種類のサブフレームタイプに分類される。コントロールフレームには、受信完了通知(Ack: Acknowledge)フレーム、送信要求(RTS: Request to send)フレーム、受信準備完了(CTS: Clear to send)フレーム等が含まれる。マネージメントフレームには、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ要求(Probe request)フレーム、プローブ応答(Probe response)フレーム、認証(Authentication)フレーム、接続要求(Association request)フレーム、接続応答(Association response)フレーム等が含まれる。データフレームには、データ(Data)フレーム、ポーリング(CF-poll)フレーム等が含まれる。各装置は、MACヘッダに含まれるフレームコントロールフィールドの内容を読み取ることで、受信したフレームのフレームタイプおよびサブフレームタイプを把握することができる。
なお、Ackには、Block Ackが含まれても良い。Block Ackは、複数のMPDUに対する受信完了通知を実施可能である。
ビーコンフレームには、ビーコンが送信される周期(Beacon interval)やSSIDを記載するフィールド(Field)が含まれる。基地局装置は、ビーコンフレームを周期的にBSS内に報知することが可能であり、端末装置はビーコンフレームを受信することで、端末装置周辺の基地局装置を把握することが可能である。端末装置が基地局装置より報知されるビーコンフレームに基づいて基地局装置を把握することを受動的スキャニング(Passive scanning)と呼ぶ。一方、端末装置がプローブ要求フレームをBSS内に報知することで、基地局装置を探査することを能動的スキャニング(Active scanning)と呼ぶ。基地局装置は該プローブ要求フレームへの応答としてプローブ応答フレームを送信することが可能であり、該プローブ応答フレームの記載内容は、ビーコンフレームと同等である。
端末装置は基地局装置を認識したあとに、該基地局装置に対して接続処理を行なう。接続処理は認証(Authentication)手続きと接続(Association)手続きに分類される。端末装置は接続を希望する基地局装置に対して、認証フレーム(認証要求)を送信する。基地局装置は、認証フレームを受信すると、該端末装置に対する認証の可否などを示すステータスコードを含んだ認証フレーム(認証応答)を該端末装置に送信する。端末装置は、該認証フレームに記載されたステータスコードを読み取ることで、自装置が該基地局装置に認証を許可されたか否かを判断することができる。なお、基地局装置と端末装置は認証フレームを複数回やり取りすることが可能である。
端末装置は認証手続きに続いて、基地局装置に対して接続手続きを行なうために、接続要求フレームを送信する。基地局装置は接続要求フレームを受信すると、該端末装置の接続を許可するか否かを判断し、その旨を通知するために、接続応答フレームを送信する。接続応答フレームには、接続処理の可否を示すステータスコードに加えて、端末装置を識別するためのアソシエーション識別番号(AID: Association identifier)が記載されている。基地局装置は接続許可を出した端末装置にそれぞれ異なるAIDを設定することで、複数の端末装置を管理することが可能となる。
接続処理が行われたのち、基地局装置と端末装置は実際のデータ伝送を行なう。IEEE802.11システムでは、分散制御機構(DCF: Distributed Coordination Function)と集中制御機構(PCF: Point Coordination Function)、およびこれらが拡張された機構(拡張分散チャネルアクセス(EDCA: Enhanced distributed channel access)や、ハイブリッド制御機構(HCF: Hybrid coordination function)等が定義されている。以下では、基地局装置が端末装置にDCFで信号を送信する場合を例にとって説明する。
DCFでは、基地局装置および端末装置は、通信に先立ち、自装置周辺の無線チャネルの使用状況を確認するキャリアセンス(CS: Carrier sense)を行なう。例えば、送信局である基地局装置は予め定められたクリアチャネル評価レベル(CCAレベル: Clear channel assessment level)よりも高い信号を該無線チャネルで受信した場合、該無線チャネルでの送信フレームの送信を延期する。以下では、該無線チャネルにおいて、CCAレベル以上の信号が検出される状態をビジー(Busy)状態、CCAレベル以上の信号が検出されない状態をアイドル(Idle)状態と呼ぶ。このように、各装置が実際に受信した信号の電力(受信電力レベル)に基づいて行なうCSを物理キャリアセンス(物理CS)と呼ぶ。なおCCAレベルをキャリアセンスレベル(CS level)、もしくはCCA閾値(CCA threshold:CCAT)とも呼ぶ。なお、基地局装置および端末装置は、CCAレベル以上の信号を検出した場合は、少なくともPHY層の信号を復調する動作に入る。
なお、以下では単にキャリアセンスと記載する場合、後述する仮想キャリアセンスを実施する場合を含む。また、以下では単にキャリアセンスレベルと記載する場合、通信装置が少なくともPHY層の信号を復調する受信信号電力を示す最小受信感度を示す場合も含む。すなわち、通信装置は、フレームを受信した際、該フレームの受信信号電力が、最小受信感度以上の受信信号電力を観測した場合、該フレームについて、少なくともPHY層の信号を復調する必要がある。このことは、通信装置は、最小受信感度以下の受信信号電力を観測した場合は、該フレームを復調する必要はなく、通信装置はフレーム送信を企図することができる。よって、キャリアセンスレベルと最小受信感度は同じ意味を示すとすることができる。
基地局装置は送信する送信フレームの種類に応じたフレーム間隔(IFS: Inter frame space)の期間だけキャリアセンスを行ない、無線チャネルがビジー状態かアイドル状態かを判断する。基地局装置がキャリアセンスする期間は、これから基地局装置が送信する送信フレームのフレームタイプおよびサブフレームタイプによって異なる。IEEE802.11システムでは、期間の異なる複数のIFSが定義されており、最も高い優先度が与えられた送信フレームに用いられる短フレーム間隔(SIFS: Short IFS)、優先度が比較的高い送信フレームに用いられるポーリング用フレーム間隔(PCF IFS: PIFS)、最も優先度の低い送信フレームに用いられる分散制御用フレーム間隔(DCF IFS: DIFS)などがある。基地局装置がDCFでデータフレームを送信する場合、基地局装置はDIFSを用いる。
基地局装置はDIFSだけ待機したあとで、フレームの衝突を防ぐためのランダムバックオフ時間だけ更に待機する。IEEE802.11システムにおいては、コンテンションウィンドウ(CW: Contention window)と呼ばれるランダムバックオフ時間が用いられる。CSMA/CAでは、ある送信局が送信した送信フレームは、他送信局からの干渉が無い状態で受信局に受信されることを前提としている。そのため、送信局同士が同じタイミングで送信フレームを送信してしまうと、フレーム同士が衝突してしまい、受信局は正しく受信することができない。そこで、各送信局が送信開始前に、ランダムに設定される時間だけ待機することで、フレームの衝突が回避される。基地局装置はキャリアセンスによって無線チャネルがアイドル状態であると判断すると、CWのカウントダウンを開始し、CWが0となって初めて送信権を獲得し、端末装置に送信フレームを送信できる。なお、CWのカウントダウン中に基地局装置がキャリアセンスによって無線チャネルをビジー状態と判断した場合は、CWのカウントダウンを停止する。そして、無線チャネルがアイドル状態となった場合、先のIFSに続いて、基地局装置は残留するCWのカウントダウンを再開する。
受信局である端末装置は、送信フレームを受信し、該送信フレームのPHYヘッダを読み取り、受信した送信フレームを復調する。そして、端末装置は復調した信号のMACヘッダを読み取ることで、該送信フレームが自装置宛てのものか否かを認識することができる。なお、端末装置は、PHYヘッダに記載の情報(例えばVHT-SIG-Aの記載されるグループ識別番号(GID: Group identifier, Group ID))に基づいて、該送信フレームの宛先を判断することも可能である。
端末装置は、受信した送信フレームが自装置宛てのものと判断し、そして誤りなく送信フレームを復調できた場合、フレームを正しく受信できたことを示すACKフレームを送信局である基地局装置に送信しなければならない。ACKフレームは、SIFS期間の待機だけ(ランダムバックオフ時間は取られない)で送信される最も優先度の高い送信フレームの一つである。基地局装置は端末装置から送信されるACKフレームの受信をもって、一連の通信を終了する。なお、端末装置がフレームを正しく受信できなかった場合、端末装置はACKを送信しない。よって基地局装置は、フレーム送信後、一定期間(SIFS+ACKフレーム長)の間、受信局からのACKフレームを受信しなかった場合、通信は失敗したものとして、通信を終了する。このように、IEEE802.11システムの1回の通信(バーストとも呼ぶ)の終了は、ビーコンフレームなどの報知信号の送信の場合や、送信データを分割するフラグメンテーションが用いられる場合などの特別な場合を除き、必ずACKフレームの受信の有無で判断されることになる。
端末装置は、受信した送信フレームが自装置宛てのものではないと判断した場合、PHYヘッダ等に記載されている該送信フレームの長さ(Length)に基づいて、ネットワークアロケーションベクタ(NAV: Network allocation vector)を設定する。端末装置は、NAVに設定された期間は通信を試行しない。つまり、端末装置は物理CSによって無線チ
ャネルがビジー状態と判断した場合と同じ動作をNAVに設定された期間行なうことになるから、NAVによる通信制御は仮想キャリアセンス(仮想CS)とも呼ばれる。NAVは、PHYヘッダに記載の情報に基づいて設定される場合に加えて、隠れ端末問題を解消するために導入される送信要求(RTS: Request to send)フレームや、受信準備完了(CTS: Clear to send)フレームによっても設定される。
ャネルがビジー状態と判断した場合と同じ動作をNAVに設定された期間行なうことになるから、NAVによる通信制御は仮想キャリアセンス(仮想CS)とも呼ばれる。NAVは、PHYヘッダに記載の情報に基づいて設定される場合に加えて、隠れ端末問題を解消するために導入される送信要求(RTS: Request to send)フレームや、受信準備完了(CTS: Clear to send)フレームによっても設定される。
各装置がキャリアセンスを行ない、自律的に送信権を獲得するDCFに対して、PCFは、ポイントコーディネータ(PC: Point coordinator)と呼ばれる制御局が、BSS内の各装置の送信権を制御する。一般に基地局装置がPCとなり、BSS内の端末装置の送信権を獲得することになる。
PCFによる通信期間には、非競合期間(CFP: Contention free period)と競合期間(CP: Contention period)が含まれる。CPの間は、前述してきたDCFに基づいて通信が行われ、PCが送信権を制御するのはCFPの間となる。PCである基地局装置は、CFPの期間(CFP Max duration)などが記載されたビーコンフレームをPCFの通信に先立ちBSS内に報知する。なお、PCFの送信開始時に報知されるビーコンフレームの送信にはPIFSが用いられ、CWを待たずに送信される。該ビーコンフレームを受信した端末装置は、該ビーコンフレームに記載されたCFPの期間をNAVに設定する。以降、NAVが経過する、もしくはCFPの終了をBSS内に報知する信号(例えばCF-endを含んだデータフレーム)が受信されるまでは、端末装置はPCより送信される送信権獲得をシグナリングする信号(例えばCF-pollを含んだデータフレーム)を受信した場合のみ、送信権を獲得可能である。なお、CFPの期間内では、同一BSS内でのパケットの衝突は発生しないから、各端末装置はDCFで用いられるランダムバックオフ時間を取らない。
無線媒体は複数のリソースユニット(Resource unit:RU)に分割されることができる。図4は無線媒体の分割状態の一例を示す概要図である。例えば、リソース分割例1では、無線通信装置は無線媒体である周波数リソース(サブキャリア、周波数トーン、トーン)を9個のRUに分割することができる。同様に、リソース分割例2では、無線通信装置は無線媒体である周波数リソースを5個のRUに分割することができる。当然ながら、図4に示すリソース分割例はあくまで1例であり、例えば、複数のRUはそれぞれ異なるサブキャリア数によって構成されることも可能である。また、RUとして分割される無線媒体には周波数リソースだけではなく空間リソースも含まれることができる。無線通信装置(例えばAP)は、各RUに異なる端末装置宛てのフレームを配置することで、複数の端末装置(例えば複数のSTA)に同時にフレームを送信することができる。APは、無線媒体の分割の状態を示す情報(Resource allocation information)を、共通制御情報として、自装置が送信するフレームのPHYヘッダに記載することができる。更に、APは、各STA宛てのフレームが配置されたRUを示す情報(resource unit assignment information)を、固有制御情報として、自装置が送信するフレームのPHYヘッダに記載することができる。
また、複数の端末装置(例えば複数のSTA)は、それぞれ割り当てられたRUにフレームを配置して送信することで、同時にフレームを送信することができる。複数のSTAは、APから送信されるトリガ情報を含んだフレーム(Trigger frame:TF)を受信した後、所定の期間待機したのち、フレーム送信を行なうことができる。各STAは、該TFに記載の情報に基づいて自装置に割り当てられたRUを把握することができる。また、各STAは、該TFを基準としたランダムアクセスによりRUを獲得することができる。
APは、1つのSTAに複数のRUを同時に割り当てることができる。該複数のRUは、連続するサブキャリアで構成されることもできるし、不連続のサブキャリアで構成されることもできる。APは、1つのSTAに割り当てた複数のRUを用いて、1つのフレームを送信することができるし、複数のフレームをそれぞれ異なるRUに割り当てて送信することができる。該複数のフレームの少なくとも1つは、Resource allocation informationの送信先である複数の端末装置に対する共通の制御情報を含むフレームであることができる。
1つのSTAは、APより複数のRUを割り当てられることができる。STAは、割り当てられた複数のRUを用いて、1つのフレームを送信することができる。また、STAは割り当てられた複数のRUを用いて、複数のフレームをそれぞれ異なるRUに割り当てて送信することができる。該複数のフレームは、それぞれ異なるフレームタイプのフレームであることができる。
APは、1つのSTAに複数のAID(Association ID)を割り当てることができる。APは、1つのSTAに割り当てた複数のAIDに対して、それぞれRUを割り当てることができる。APは、1つのSTAに割り当てた複数のAIDに対して、それぞれ割り当てたRUを用いて、それぞれ異なるフレームを送信することができる。該異なるフレームは、それぞれ異なるフレームタイプのフレームであることができる。
1つのSTAは、APより複数のAID(Associate ID)を割り当てられることができる。1つのSTAは割り当てられた複数のAIDに対して、それぞれRUを割り当てられることができる。1つのSTAは、自装置に割り当てられた複数のAIDにそれぞれ割り当てられたRUは、全て自装置に割り当てられたRUと認識し、該割り当てられた複数のRUを用いて、1つのフレームを送信することができる。また、1つのSTAは、該割り当てられた複数のRUを用いて、複数のフレームを送信することができる。このとき、該複数のフレームには、それぞれ割り当てられたRUに関連付けられたAIDを示す情報を記載して送信することができる。1つのSTAは、割り当てられた複数のAIDに対して、それぞれ割り当てられたRUを用いて、それぞれ異なるフレームを送信することができる。該異なるフレームは、異なるフレームタイプのフレームであることができる。
以下では、基地局装置、端末装置を総称して、無線通信装置もしくは通信装置とも呼称する。また、ある無線通信装置が別の無線通信装置と通信を行う際にやりとりされる情報をデータ(data)とも呼称する。つまり、無線通信装置は、基地局装置及び端末装置を含む。
無線通信装置は、PPDUを送信する機能と受信する機能のいずれか、または両方を備える。図1は、無線通信装置が送信するPPDU構成の一例を示した図である。IEEE802.11a/b/g規格に対応するPPDUはL-STF、L-LTF、L-SIG及びDataフレーム(MAC Frame、MACフレーム、ペイロード、データ部、データ、情報ビット等)を含んだ構成である。IEEE802.11n規格に対応するPPDUはL-STF、L-LTF、L-SIG、HT-SIG、HT-STF、HT-LTF及びDataフレームを含んだ構成である。IEEE802.11ac規格に対応するPPDUはL-STF、L-LTF、L-SIG、VHT-SIG-A、VHT-STF、VHT-LTF、VHT-SIG-B及びDataフレームの一部あるいは全てを含んだ構成である。IEEE802.11ax標準で検討されているPPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、L-SIGが時間的に繰り返されたRL-SIG、HE-SIG-A、HE-STF、HE-LTF、HE-SIG-B及びDataフレームの一部あるいは全てを含んだ構成である。IEEE802.11be標準で検討されているPPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、U-SIG、EHT-SIG、EHT-STF、EHT-LTF及びDataフレームの一部あるいは全てを含んだ構成である。
図1中の点線で囲まれているL-STF、L-LTF及びL-SIGはIEEE802.11規格において共通に用いられる構成である(以下では、L-STF、L-LTF及びL-SIGをまとめてL-ヘッダとも呼称する)。例えばIEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置は、IEEE802.11n/ac規格に対応するPPDU内のL-ヘッダを適切に受信することが可能である。IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置は、IEEE802.11n/ac規格に対応するPPDUを、IEEE 802.11a/b/g規格に対応するPPDUとみなして受信することができる。
ただし、IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置はL-ヘッダの後に続く、IEEE802.11n/ac規格に対応するPPDUを復調することができないため、送信アドレス(TA:Transmitter Address)や受信アドレス(RA:Receiver Address)やNAVの設定に用いられるDuration/IDフィールドに関する情報を復調することができない。
IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置が適切にNAVを設定する(あるいは所定の期間受信動作を行う)ための方法として、IEEE802.11は、L-SIGにDuration情報を挿入する方法を規定している。L-SIG内の伝送速度に関する情報(RATE field、L-RATE field、L-RATE、L_DATARATE、L_DATARATE field)、伝送期間に関する情報(LENGTH field、L-LENGTH field、L-LENGTH)は、IEEE 802.11a/b/g規格に対応する無線通信装置が適切にNAVを設定するために使用される。
図2は、L-SIGへのDuration情報の挿入方法の一例を示す図である。図2においては、一例としてIEEE802.11ac規格に対応するPPDU構成を示しているが、PPDU構成はこれに限定されない。IEEE802.11n規格に対応のPPDU構成及びIEEE802.11ax規格に対応するPPDU構成でも良い。TXTIMEは、PPDUの長さに関する情報を備え、aPreambleLengthは、プリアンブル(L-STF+L-LTF)の長さに関する情報を備え、aPLCPHeaderLengthは、PLCPヘッダ(L-SIG)の長さに関する情報を備える。L_LENGTHは、IEEE802.11規格の互換性をとるために設定される仮想的な期間であるSignal Extension、L_RATEに関連するNops、1シンボル(symbol,OFDM symbol等)の期間に関する情報であるaSymbolLength、PLCP Service fieldが含むビット数を示すaPLCPServiceLength、畳みこみ符号のテールビット数を示すaPLCPConvolutionalTailLengthに基づいて算出される。無線通信装置は、L_LENGTHを算出し、L-SIGに挿入することができる。また、無線通信装置は、L-SIG Durationを算出することができる。L-SIG Durationは、L_LENGTHを含むPPDUと、その応答として宛先の無線通信装置より送信されることが期待されるAckとSIFSの期間を合計した期間に関する情報を示す。
図3は、L-SIG TXOP Protectionにおける、L-SIG Durationの一例を示した図である。DATA(フレーム、ペイロード、データ等)は、MACフレームとPLCPヘッダの一部または両方から構成される。また、BAはBlock Ack、またはAckである。PPDUは、L-STF,L-LTF,L-SIGを含み、さらにDATA、BA、RTSまたはCTSのうちの1つ以上を含んで構成されることができる。図3に示す一例では、RTS/CTSを用いたL-SIG TXOP Protectionを示しているが、CTS-to-Selfを用いても良い。ここで
、MAC Durationは、Duration/ID fieldの値によって示される期間である。また、InitiatorはL-SIG TXOP Protection期間の終了を通知するためにCF_Endフレームを送信することができる。
、MAC Durationは、Duration/ID fieldの値によって示される期間である。また、InitiatorはL-SIG TXOP Protection期間の終了を通知するためにCF_Endフレームを送信することができる。
続いて、無線通信装置が受信するフレームからBSSを識別する方法について説明する。無線通信装置が、受信するフレームからBSSを識別するためには、PPDUを送信する無線通信装置が当該PPDUにBSSを識別するための情報(BSS color,BSS識別情報、BSSに固有な値)を挿入することが好適である。BSS colorを示す情報は、HE-SIG-Aに記載されることが可能である。
無線通信装置は、L-SIGを複数回送信する(L-SIG Repetition)ことができる。例えば、受信側の無線通信装置は、複数回送信されるL-SIGをMRC(Maximum Ratio Combining)を用いて受信することで、L-SIGの復調精度が向上する。さらに無線通信装置は、MRCによりL-SIGを正しく受信完了した場合に、当該L-SIGを含むPPDUがIEEE802.11ax規格に対応するPPDUであると解釈することができる。
無線通信装置は、PPDUの受信動作中も、当該PPDU以外のPPDUの一部(例えば、IEEE802.11により規定されるプリアンブル、L-STF、L-LTF、PLCPヘッダ等)の受信動作を行うことができる(二重受信動作とも呼称する)。無線通信装置は、PPDUの受信動作中に、当該PPDU以外のPPDUの一部を検出した場合に、宛先アドレス、送信元アドレス、PPDUあるいはDATA期間に関する情報の一部または全部を更新することができる。
Ack及びBAは、応答(応答フレーム)とも呼称されることができる。また、プローブ応答や、認証応答、接続応答を応答と呼称することができる。
[1.第1の実施形態]
[1.第1の実施形態]
図5は、本実施形態に係る無線通信システムの一例を示した図である。無線通信システム3-1は、無線通信装置1-1及び無線通信装置2-1~4を備えている。なお、無線通信装置1-1を基地局装置1-1とも呼称し、無線通信装置2-1~4を端末装置2-1~4とも呼称する。また、無線通信装置2-1~4および端末装置2-1~4を、無線通信装置1-1に接続されている装置として、無線通信装置2Aおよび端末装置2Aとも呼称する。無線通信装置1-1及び無線通信装置2Aは、無線接続されており、お互いにPPDUの送受信を行うことができる状態にある。また、本実施形態に係る無線通信システムは、無線通信システム3-1の他に無線通信システム3-2を備える。無線通信システム3-2は、無線通信装置1-2及び無線通信装置2-5~8を備えている。なお、無線通信装置1-2を基地局装置1-2とも呼称し、無線通信装置2-5~8を端末装置2-5~8とも呼称する。また、また、無線通信装置2-5~8および端末装置2-5~8を、無線通信装置1-2に接続されている装置として、無線通信装置2Bおよび端末装置2Bとも呼称する。無線通信システム3-1と無線通信システム3-2は異なるBSSを形成するが、これはESS(Extended Service Set)が異なることを必ずしも意味していない。ESSは、LAN(Local Area Network)を形成するサービスセットを示している。つまり、同じESSに属する無線通信装置は、上位層から同一のネットワークに属しているとみなされることができる。なお、無線通信システム3-1および3-2は、さらに複数の無線通信装置を備えることも可能である。
図6は、無線通信装置1-1、1-2、2A及び2B(以下では、まとめて無線通信装置10-1もしくはステーション装置10-1もしくは単にステーション装置とも呼称)
の装置構成の一例を示した図である。無線通信装置10-1は、上位層部(上位層処理ステップ)10001-1と、自律分散制御部(自律分散制御ステップ)10002-1と、送信部(送信ステップ)10003-1と、受信部(受信ステップ)10004-1と、アンテナ部10005-1と、を含んだ構成である。また、送信部(送信ステップ)10003-1と受信部(受信ステップ)10004-1を合わせて送受信部(送受信ステップ)とも呼称する。
の装置構成の一例を示した図である。無線通信装置10-1は、上位層部(上位層処理ステップ)10001-1と、自律分散制御部(自律分散制御ステップ)10002-1と、送信部(送信ステップ)10003-1と、受信部(受信ステップ)10004-1と、アンテナ部10005-1と、を含んだ構成である。また、送信部(送信ステップ)10003-1と受信部(受信ステップ)10004-1を合わせて送受信部(送受信ステップ)とも呼称する。
上位層部10001-1は、他のネットワークと接続され、自律分散制御部10002-1にトラフィックに関する情報を通知することができる。トラフィックに関する情報とは、例えば、他の無線通信装置宛ての情報であっても良いし、マネージメントフレームやコントロールフレームに含まれる制御情報でも良い。
図7は、自律分散制御部10002-1の装置構成の一例を示した図である。自律分散制御部10002-1は、CCA部(CCAステップ)10002a-1と、バックオフ部(バックオフステップ)10002b-1と、送信判断部(送信判断ステップ)10002c-1とを含んだ構成である。
CCA部10002a-1は、受信部から通知される、無線リソースを介して受信する受信信号電力に関する情報と、受信信号に関する情報(復号後の情報を含む)のいずれか一方、または両方を用いて、当該無線リソースの状態判断(busyまたはidleの判断を含む)を行うことができる。CCA部10002a-1は、当該無線リソースの状態判断情報を、バックオフ部10002b-1及び送信判断部10002c-1に通知することができる。
バックオフ部10002b-1は、無線リソースの状態判断情報を用いて、バックオフを行うことができる。バックオフ部10002b-1は、CWを生成し、カウントダウン機能を有する。例えば、バックオフ部10002b-1は、無線リソースの状態判断情報がidleを示す場合に、CWのカウントダウンを実行し、無線リソースの状態判断情報がbusyを示す場合に、CWのカウントダウンを停止することができる。バックオフ部10002b-1は、CWの値を送信判断部10002c-1に通知することができる。
送信判断部10002c-1は、無線リソースの状態判断情報、またはCWの値のいずれか一方、あるいは両方を用いて送信判断を行う。例えば、送信判断部10002c-1は、無線リソースの状態判断情報がidleを示し、CWの値が0の時に送信判断情報を送信部10003-1に通知することができる。また、送信判断部10002c-1は、無線リソースの状態判断情報がidleを示す場合に送信判断情報を送信部10003-1に通知することができる。
送信部10003-1は、物理層フレーム生成部(物理層フレーム生成ステップ)10003a-1と、無線送信部(無線送信ステップ)10003b-1とを含んだ構成である。物理層フレーム生成部10003a-1は、送信判断部10002c-1から通知される送信判断情報に基づき、物理層フレーム(PPDU)を生成する機能を有する。物理層フレーム生成部10003a-1は、上位層から送られる送信フレームに対して誤り訂正符号化、変調、プレコーディングフィルタ乗算等を施す。物理層フレーム生成部10003a-1は、生成した物理層フレームを無線送信部10003b-1に通知する。
物理層フレーム生成部10003a-1が生成するフレームには、制御情報が含まれる。該制御情報には、各無線通信装置宛てのデータが、どのRU(ここでRUには周波数リソースと空間リソースの両方を含む)に配置されているかを示す情報が含まれる。また、物理層フレーム生成部10003a-1が生成するフレームには、宛先端末である無線通信装置にフレーム送信を指示するトリガーフレームが含まれる。該トリガーフレームには、フレーム送信を指示された無線通信装置がフレームを送信する際に用いるRUを示す情報が含まれている。
無線送信部10003b-1は、物理層フレーム生成部10003a-1が生成する物理層フレームを、無線周波数(RF: Radio Frequency)帯の信号に変換し、無線周波数信号を生成する。無線送信部10003b-1が行う処理には、デジタル・アナログ変換、フィルタリング、ベースバンド帯からRF帯への周波数変換等が含まれる。
受信部10004-1は、無線受信部(無線受信ステップ)10004a-1と、信号復調部(信号復調ステップ)10004b-1を含んだ構成である。受信部10004-1は、アンテナ部10005-1が受信するRF帯の信号から受信信号電力に関する情報を生成する。受信部10004-1は、受信信号電力に関する情報と、受信信号に関する情報をCCA部10002a-1に通知することができる。
無線受信部10004a-1は、アンテナ部10005-1が受信するRF帯の信号をベースバンド信号に変換し、物理層信号(例えば、物理層フレーム)を生成する機能を有する。無線受信部10004a-1が行う処理には、RF帯からベースバンド帯への周波数変換処理、フィルタリング、アナログ・デジタル変換が含まれる。
信号復調部10004b-1は、無線受信部10004a-1が生成する物理層信号を復調する機能を有する。信号復調部10004b-1が行う処理には、チャネル等化、デマッピング、誤り訂正復号化等が含まれる。信号復調部10004b-1は、物理層信号から、例えば、物理層ヘッダが含む情報と、MACヘッダが含む情報と、送信フレームが含む情報とを取り出すことができる。信号復調部10004b-1は、取り出した情報を上位層部10001-1に通知することができる。なお、信号復調部10004b-1は、物理層ヘッダが含む情報と、MACヘッダが含む情報と、送信フレームが含む情報のいずれか、あるいは全てを取り出すことができる。
アンテナ部10005-1は、無線送信部10003b-1が生成する無線周波数信号を、他の無線通信装置10-1に向けて、無線空間に送信する機能を有する。また、アンテナ部10005-1は、他の無線通信装置10-1から送信される無線周波数信号を受信する機能を有する。
無線通信装置10-1は、送信するフレームのPHYヘッダやMACヘッダに、自装置が無線媒体を利用する期間を示す情報を記載することにより、自装置周辺の無線通信装置に当該期間だけNAVを設定させることができる。例えば、無線通信装置10-1は送信するフレームのDuration/IDフィールドまたはLengthフィールドに当該期間を示す情報を記載することができる。自装置周辺の無線通信装置に設定されたNAV期間を、無線通信装置10-1が獲得したTXOP期間(もしくは単にTXOP)と呼ぶこととする。そして、該TXOPを獲得した無線通信装置10-1を、TXOP獲得者(TXOP holder、TXOPホルダー)と呼ぶ。無線通信装置10-1がTXOPを獲得するために送信するフレームのフレームタイプは何かに限定されるものではなく、コントロールフレーム(例えばRTSフレームやCTS-to-selfフレーム)でも良いし、データフレームでもよい。
TXOPホルダーである無線通信装置10-1は、該TXOPの間で、自装置以外の無線通信装置に対して、フレームを送信することができる。無線通信装置1-1がTXOPホルダーであった場合、該TXOPの期間内で、無線通信装置1-1は無線通信装置2Aに対してフレームを送信することができる。また、無線通信装置1-1は、該TXOP期
間内で、無線通信装置2Aに対して、無線通信装置1-1宛てのフレーム送信を指示することができる。無線通信装置1-1は、該TXOP期間内で、無線通信装置2Aに対して、無線通信装置1-1宛てのフレーム送信を指示する情報を含むトリガーフレームを送信することができる。
間内で、無線通信装置2Aに対して、無線通信装置1-1宛てのフレーム送信を指示することができる。無線通信装置1-1は、該TXOP期間内で、無線通信装置2Aに対して、無線通信装置1-1宛てのフレーム送信を指示する情報を含むトリガーフレームを送信することができる。
無線通信装置1-1は、フレーム送信を行なう可能性のある全通信帯域(例えばOperation bandwidth)に対してTXOPを確保してもよいし、実際にフレームを送信する通信帯域(例えばTransmission bandwidth)等の特定の通信帯域(Band)に対して確保してもよい。
無線通信装置1-1が、獲得したTXOPの期間内でフレーム送信の指示を行なう無線通信装置は、必ずしも自装置に接続されている無線通信装置には限定されない。例えば、無線通信装置は、自装置の周辺にいる無線通信装置にReassociationフレームなどのマネージメントフレームや、RTS/CTSフレーム等のコントロールフレームを送信させるために、自装置に接続されていない無線通信装置に、フレームの送信を指示することができる。
本実施形態において、ステーション装置の信号復調部は、受信した信号に対して、物理レイヤにおいて、復号処理を行い、誤り検出を行うことができる。ここで復号処理は、受信した信号に適用されている誤り訂正符号に対する復号処理を含む。ここで、誤り検出は、受信した信号に予め付与されている誤り検出符号(例えば巡回冗長検査(CRC)符号)を用いた誤り検出や、もともと誤り検出機能を備える誤り訂正符号(例えば低密度パリティ検査符号(LDPC))による誤り検出を含む。物理レイヤにおける復号処理は、符号化ブロック毎に適用されることが可能である。
上位層部は、信号復調部における物理レイヤの復号の結果をMACレイヤに転送する。MACレイヤでは、転送されてきた物理レイヤの復号結果から、MACレイヤの信号を復元する。そして、MACレイヤにおいて、誤り検出を行い、受信フレームの送信元のステーション装置が送信したMACレイヤの信号が正しく復元できたか否かを判断する。
本実施形態に係る通信装置は、利用可能な周波数バンドを所定の帯域幅(Channel spacing)を備えた周波数チャネルもしくはチャネルに分割することができる。図9は本実施形態に係る周波数チャネルの一例を示す概要図である。図9に示すように、本実施形態に係る通信装置は、利用可能な周波数バンドを20MHzの帯域幅毎のチャネル901に分割することができる。また、本実施形態に係る通信装置は、利用可能な周波数バンドを複数束ね、例えば40MHzの帯域幅を備えたチャネル902として利用することができる。同様にチャネル903およびチャネル904のように更に広帯域のチャネルが用いられることも可能である。なお、周波数バンドの分割方法は図9に示す例に限定されない。周波数バンドは20MHzよりも小さい帯域幅に基づいて分割されることも可能である。また、分割されたチャネルの間に別のチャネルが設定されることも可能である。該チャネルは、チャネル間のガードバンドとしても設定されることが可能である。
図10は本実施形態に係る通信の一例を示す概要図である。本実施形態に係る通信装置は、周波数チャネルを用いて、他の通信装置と通信を行なうことができる。以下では、図10に示す通り、アクセスポイント装置1-1はチャネル1001を用いてステーション装置2-1と通信を行い、アクセスポイント装置1-2はチャネル1002を用いてステーション装置2-5と通信を行っている場合を例にとって説明を行なう。以下では簡単のため、チャネル1001とチャネル1002はともに20MHzの帯域幅を備え、隣接している場合を例にとるが、本実施形態に係る方法は、この例に限定されないことは言うまでもない。
アクセスポイント装置1-1は所定の条件下において、チャネル1001に加えて、チャネル1002の一部の帯域を用いて、ステーション装置2-1にフレームを送信することができる。すなわち、本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、所定の条件下においては、チャネル1003を利用可能な周波数チャネルとみなして、ステーション装置2-1にフレームを送信することができる。
アクセスポイント装置1-1がチャネル1003を用いて送信するフレームには、チャネル1003を使用していることを示す情報を含めることができる。該情報は、例えば、該フレームが占有している帯域幅を示す情報であることができる。なお、該チャネル1003を介して送信されたフレームが、応答フレームを引き起こすフレームであった場合、例えば、該フレームを受信したステーション装置2-1が応答フレームを返す場合、該応答フレームを、チャネル1003を用いて送信することができる。また、ステーション装置2-1は、該応答フレームを、チャネル1001を用いて送信することもできる。
ここで所定の条件とは、何かに限定されるものではない。例えば、チャネル1002を使用しているアクセスポイント装置1-2が、アクセスポイント装置1-1にチャネル1002の少なくとも一部の帯域の利用を許可する場合が考えられる。この場合、アクセスポイント装置1-2は、チャネル1002をキャリアセンスによって確保したのち、チャネル1002の使用許可を示す情報を含む第1フレームをアクセスポイント装置1-1に送信することができる。同じように、チャネル1002を用いているステーション装置2-5が、アクセスポイント装置1-1に対して、チャネル1002の少なくとも一部の帯域の利用を許可することも可能であり、この場合、ステーション装置2-5がチャネル1002を確保することができる。なお、アクセスポイント装置1-2は、該第1のフレームを、チャネル1002を用いて送信することができる。すなわち、本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、チャネル1001以外のチャネルの利用を企図した場合、例えばチャネル1002において、フレームのデコード処理ができる状態、すなわち受信状態に入っている必要がある。
なお、アクセスポイント装置1-1がチャネル1003を用いてフレーム送信を行なう場合、チャネル1003を構成するチャネル1001とチャネル1002とで、それぞれ許容される最大送信電力などの無線パラメータに対する制限が異なる場合がある。このとき、アクセスポイント装置1-1は、チャネル1003を構成するすべてのチャネルに課せられた該無線パラメータに対する制限のもとで、フレーム送信を行なうことができる。また、アクセスポイント装置1-1は、チャネル1003を構成するチャネルのうち、もっとも中心周波数が低いチャネル(図10を例にとればチャネル1001)に課せられた該無線パラメータに対する制限のもとで、フレーム送信を行なうことができる。
なお、アクセスポイント装置1-2は、確保したチャネル1002において、アクセスポイント装置1-1への使用を許可した場合、チャネル1002においてフレーム送信を行わないことができる。また、アクセスポイント装置1-2は、所定の条件下において、確保したチャネル1002において、アクセスポイント装置1-1への使用を許可した上で、チャネル1002の少なくとも一部の周波数帯域を用いて、アクセスポイント装置1-1以外の通信装置(例えば、ステーション装置2-5)に対して、フレームを送信することも可能である。ここで、所定の条件下とは、ステーション装置2-5の許容干渉電力等を閾値とする方法が考えられる。
第1のフレームを受信したアクセスポイント装置1-1は、チャネル1002を使用することができる。このとき、アクセスポイント装置1-1は、該第1のフレームに対応する応答フレームをアクセスポイント装置1-2に送信することができる。該応答フレーム
には、該チャネル1002を使用する時間区間(時間期間)もしくは周波数帯域、もしくはその両方を示す情報が含まれることができる。
には、該チャネル1002を使用する時間区間(時間期間)もしくは周波数帯域、もしくはその両方を示す情報が含まれることができる。
アクセスポイント装置1-2が送信するチャネル1002の使用許可を示す情報を含む第1のフレームには、アクセスポイント装置1-1にチャネル1002の使用を許可する時間区間(時間期間)を示す情報が含まれることができる。該フレームには、アクセスポイント装置1-1にチャネル1002の使用を許可する周波数帯域を示す情報が含まれることができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、アクセスポイント装置1-2に対してチャネル1002の使用許可を要求することができる。この場合、アクセスポイント装置1-1はチャネル1002を使用しているアクセスポイント装置1-2に対して、該チャネル1002の少なくとも一部の使用許可を要求することを示す情報を含む第2のフレームを送信することができる。アクセスポイント装置1-2は、該第2フレームを受信した場合、チャネル1002の使用をアクセスポイント装置1-1に許可するか否かを示す情報を含む第3のフレームを、アクセスポイント装置1-1に送信することができる。該チャネル1002の使用をアクセスポイント装置1-1に許可するか否かを示す情報を含むフレームは、先に説明した第1のフレームとすることができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、該第2のフレームに、チャネル1002を使用する時間区間(時間期間)を示す情報を含めることができる。該第2のフレームには、アクセスポイント装置1-1がチャネル1002において使用する周波数帯域を示す情報を含めることができる。
アクセスポイント装置1-1は、第2のフレームを、1つの装置宛のフレームではなく、複数の装置宛のフレームとして送信することができる。ここで、アクセスポイント装置1-1は、第2のフレームに複数の通信装置を示す情報を含めて送信することができる。アクセスポイント装置1-1は、該複数の通信装置は、該チャネル1002を使用していることが想定される通信装置とすることが望ましい。これは、後述するが、アクセスポイント装置1-1が、チャネル1002に関連付けられた伝搬路推定結果に基づいて、決定することができる。また、アクセスポイント装置1-1は、第2のフレームをブロードキャストフレームとして送信することもできる。
複数の通信装置宛のフレームとして送信された第2のフレームを受信したアクセスポイント装置(もしくはステーション装置)は、自装置がチャネル1002を使用しているか否か、もしくはチャネル1002を確保しているか否かを判断し、チャネル1002を該第2のフレームの送信元となる通信装置に対して、第3のフレームを送信することができる。
アクセスポイント装置1-2は、第1のフレームを、1つの装置宛のフレームではなく、複数の装置宛のフレームとして送信することができる。アクセスポイント装置1-2は、該第1のフレームに、複数の通信装置を示す情報を含めて送信することができる。アクセスポイント装置1-2は、該第1のフレームをブロードキャストフレームとして送信することができる。
アクセスポイント装置1-1およびアクセスポイント装置1-2は、第1のフレームや第2のフレームを送信するに先立ち、チャネル1002に関連付けられた伝搬路推定を行なうことができる。例えば、アクセスポイント装置1-2がチャネル1002の使用をアクセスポイント装置1-1に許可した場合、アクセスポイント装置1-1がチャネル1002を用いて送信するフレームが、元々チャネル1002を用いていたアクセスポイント装置1-2およびステーション装置2-5への干渉になってしまう。しかし、この干渉電力が所定の閾値(例えば、各通信装置の許容干渉電力)を下回っていれば、仮にアクセスポイント装置1-1がチャネル1002を用いてフレームを送信していても、アクセスポイント装置1-2もチャネル1002を用いてフレームを送信することができる。
ここで許容干渉電力は何かに限定されるものではないが、例えば、所定のMCS(例えばMandatory Rateの一つである22.5Mbpsを達成可能なMCS)と所定の送信電力(例えば、法規制で設定された上限の送信電力(空中線電力)、もしくはEIRP)が設定されたフレームを受信した場合に、該フレームを正しく受信できる(誤りなく復号できる)干渉電力であることができる。該許容干渉電力は、通信装置がそれぞれ設定することもできるし、接続状態にある通信装置同士が共通の値に設定することもできる。
アクセスポイント装置1-1は、アクセスポイント装置1-2およびステーション装置2-5に対して、伝搬路推定のための参照信号(トレーニングフィールド)の送信を要求する情報を含む第4のフレームを送信することができる。アクセスポイント装置1-1は、アクセスポイント装置1-2が管理するBSSに属する通信装置に対して、第4のフレームを送信することができる。このとき、アクセスポイント装置1-1は、該第4のフレームに対して、第4のフレームを受信した通信装置が送信するトレーニングフィールドに関連付けられた情報を含めることができる。該トレーニングフィールドに関連付けられた情報は、該トレーニングフィールドに設定される信号系列、位相回転量や、該トレーニングフィールドが送信される無線リソースを示す情報が含まれることができる。
アクセスポイント装置1-1とアクセスポイント装置1-2は、チャネル1001とチャネル1002の間にガードバンドを設定することも可能である。該ガードバンドは、チャネル1001とチャネル1002との間に新たに設定されることができる。また該ガードバンドはチャネル1001の一部の帯域(例えばチャネル1002と隣接している帯域)と、チャネル1002の一部の帯域(例えばチャネル1001と隣接している帯域)を用いたチャネルとして設定されることができる。
アクセスポイント装置1-1は、第1のフレーム、第2のフレームおよび第3のフレームを用いて、該ガードバンドを自装置がフレームを送信する際に用いることができる。すなわち、ここまでの説明においては、チャネル1002をアクセスポイント装置1-1が利用する際に行ってきた通信方法は、アクセスポイント装置1-1が該ガードバンドをフレーム送信に用いる場合に利用することも可能である。
なお、通常ガードバンドは、通信に利用されない周波数帯域のため、フレーム送信に先立って、キャリアセンスによって確保する必要は必ずしもない。しかし、アクセスポイント装置1-1がフレーム送信に用いる場合は、キャリアセンスが必要となる。本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、ガードバンドの利用にあたっては、予めキャリアセンスを行い、該ガードバンドを確保することができる。例えば、アクセスポイント装置1-1は該ガードバンドを確保したのち、第2のフレームを用いて、該ガードバンドを使用することを、周辺の通信装置に報知することが可能である。このとき、チャネル1002を用いる場合とは異なり、該第2のフレームには、ガードバンドをアクセスポイント装置1-1が確保していることを示す情報を含めることができる。アクセスポイント装置1-1が該第2のフレームを、該ガードバンドを用いて送信することができる。
アクセスポイント装置1-1は、該ガードバンドにおいて、他の通信装置に対して、参照信号の送信を引き起こすトリガーフレームを送信することができる。また,、アクセスポイント装置1-1は、チャネル1001において参照信号を送信する際に、該ガードバ
ンドに対しても参照信号を送信することができる。すなわち、本実施形態に係るアクセスポイント装置は、チャネル1001で送信する参照信号の信号帯域幅よりも、広い信号帯域幅を有する参照信号を、チャネル1001とガードバンドの帯域を用いて、送信することができる。
ンドに対しても参照信号を送信することができる。すなわち、本実施形態に係るアクセスポイント装置は、チャネル1001で送信する参照信号の信号帯域幅よりも、広い信号帯域幅を有する参照信号を、チャネル1001とガードバンドの帯域を用いて、送信することができる。
アクセスポイント装置1-1は、上記説明してきた方法を実施する際に、予め該方法を設定可能な無線リソースを確保することができる。例えば、アクセスポイント装置1-1は、ビーコンフレームによって、予め該方法を設定する時間区間を設定することができる。また、アクセスポイント装置1-1は、TXOPを確保するフレームによって、予め該方法を設定する無線リソースを所定の期間だけ確保することができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置は、自装置が確保しているチャネルを他の通信装置が使用することを拒絶することができる。例えば、アクセスポイント装置は、自装置が確保しているチャネルを他の通信装置が使用することを許可しないことを示す情報を含むフレームを送信することができる。例えば、アクセスポイント装置は、第2のフレームを受信しない(もしくは受信できない)ことを示す情報を含むフレームを送信することができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置は、自装置が確保しているチャネルを他の通信装置が使用する際の条件を示すことができる。例えば、アクセスポイント装置は、自装置が確保しているチャネルを他の通信装置が使用する際に、許容できる干渉電力に関連付けられた情報を報知することができる。また、アクセスポイント装置は、ビーコンフレームやデータフレームによって、該条件を予め報知することができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、アクセスポイント装置1-2が確保するチャネル1002において送信するフレームに制限を与えることができる。例えば、アクセスポイント装置1―1は、送信するフレームタイプに応じて、チャネル1002を用いるか否かを判断することができる。ここでフレームタイプはコントロールフレーム、マネージメントフレーム、およびデータフレームの中で区別されることができる。また、本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、フレームの送信方法によっても、チャネル1002を用いるか否かを判断することができる.例えば、アクセスポイント装置1-1が送信するフレームが、複数のステーション装置宛のフレームであった場合、チャネル1002を用いないように設定されることができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、チャネル1002が配置される周波数バンドによっても、該チャネルを用いるか否かを判断することができる。アクセスポイント装置1-1は、プライマリチャネルを設定している周波数バンドと、チャネル1002が配置される周波数バンドが異なる場合、チャネル1002を用いないように設定されることができる。ここで、周波数バンドとは、2.4GHz帯と、5GHz帯と、6GHz帯と、60GHz帯の中で、区別されることができる。また、周波数バンドは、6GHz帯の中でも、複数が定義されることが可能であり、本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、例えば、プライマリチャネルが5GHz帯における5.150MHzに設定されているとき、アクセスポイント装置1-1は、チャネル1002が5.250MHzに設定されている場合、チャネル1002を用いないように設定されることができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、チャネル1001とチャネル1002とで、異なるサブキャリア間隔が設定されたOFDM信号を送信することができる。このとき、チャネル1001とチャネル1002とで送信されるOFDM信号は、サブキャリアが連続配置されてもよいし、不連続に配置されてもよい。このとき、アクセスポイント装置1-1は、アクセスポイント装置1-2がチャネル1002で送信しているOFDM信号に設定されたサブキャリア間隔を、自装置がチャネル1002で送信するOFDM信号に設定することができる。アクセスポイント装置1-1は、自装置がチャネル1001で送信するOFDM信号に設定するサブキャリア間隔を示す情報を含むフレームを送信することができる。
本実施形態に係るアクセスポイント装置1-1は、チャネル1002でフレームを送信する際に、アクセスポイント装置1-2がチャネル1002で送信するフレームと、同期して送信することができる。ここで、同期して送信するとは、アクセスポイント装置1-1とアクセスポイント装置1-2が送信したフレームが、通信装置に受信された際に、受信タイミングのズレが、該フレームに含まれるOFDM信号に設定されたガードインターバル長以内である場合を含む。この場合、アクセスポイント装置1-1とアクセスポイント装置1-2は、フレームの送信に先立って、整合動作(キャリブレーション動作)を実施することができる。ここで、整合動作には、発振周波数のズレを所定の値未満に設定する動作を含む。
なお、以上説明してきた方法において、情報が記載されるフィールドは何かに限定されるものではない。例えば、情報が記載されるフィールドはPHY層(PHYヘッダ)に記載されることができる。PHYヘッダに記載されることで、通信装置はPHY層の復調処理のみで速やかに該情報を読み取ることが可能である。また、情報が記載されるフィールドはMAC層(MACヘッダ、MACボディ)に記載されることができる。MAC層に記載されることで、通信装置は、記載される情報量を柔軟に調整することが可能となる。
以上、説明した方法によれば、周波数バンドが予め所定の周波数帯域に分割されている場合においても、アクセスポイント装置とステーション装置は、フレーム送信に使用できる周波数帯域を柔軟に変更することができるから、周波数利用効率を改善さえることが可能となる。
[2.全実施形態共通]
[2.全実施形態共通]
本発明に係る通信装置は、国や地域からの使用許可を必要としない、いわゆるアンライセンスバンド(unlicensed band)と呼ばれる周波数バンド(周波数スペクトラム)において通信を行うことができるが、使用可能な周波数バンドはこれに限定されない。本発明に係る通信装置は、例えば、国や地域から特定サービスへの使用許可が与えられているにも関わらず、周波数間の混信を防ぐ等の目的により、実際には使われていないホワイトバンドと呼ばれる周波数バンド(例えば、テレビ放送用として割り当てられたものの、地域によっては使われていない周波数バンド)や、複数の事業者で共用することが見込まれる共用スペクトラム(共用周波数バンド)においても、その効果を発揮することが可能である。
また、本発明に係る通信装置は、対象とする通信規格は何かに限定されるものではない。例えば、国や地域から使用許可が得られた、いわゆるライセンスバンド(licensed band)と呼ばれる周波数バンドを主に対象とした通信規格(例えば、ITU-RによってIMT-Advancedとして承認された通信規格や、IMT-2020として承認された通信規格)がアンライセンスバンドに導入される場合、当該の通信規格においても、その効果を発揮することが可能である。
本発明に係る無線通信装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒
体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における通信装置の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。通信装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。各機能ブロックを集積回路化した場合に、それらを制御する集積回路制御部が付加される。
また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明の無線通信装置は、移動局装置への適用に限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などに適用できることは言うまでもない。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
本発明は、基地局装置および通信方法に用いて好適である。
1-1、1-2 アクセスポイント装置
2-1~8 ステーション装置
3-1、3-2 管理範囲
10001-1 上位層部
10002-1 自律分散制御部
10002a-1 CCA部
10002b-1 バックオフ部
10002c-1 送信判断部
10003-1 送信部
10003a-1 物理層フレーム生成部
10003b-1 無線送信部
10004-1 受信部
10004a-1 無線受信部
10004b-1 信号復調部
10005-1 アンテナ部
2-1~8 ステーション装置
3-1、3-2 管理範囲
10001-1 上位層部
10002-1 自律分散制御部
10002a-1 CCA部
10002b-1 バックオフ部
10002c-1 送信判断部
10003-1 送信部
10003a-1 物理層フレーム生成部
10003b-1 無線送信部
10004-1 受信部
10004a-1 無線受信部
10004b-1 信号復調部
10005-1 アンテナ部
Claims (12)
- 端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置であって、
無線信号を送受信する送受信部と、
第1の端末装置との通信に用いる周波数リソースの割り当てを決定するリソース割り当て部と、
制御情報を生成する制御情報生成部とを備え、
前記第1の基地局装置が第1の周波数チャネルを用いて前記第1の端末装置と通信し、第2の基地局装置が第2の周波数チャネルを用いて第2の端末装置と通信している場合に、
前記リソース割り当て部は、前記第2の周波数チャネルの一部を、前記第1の基地局装置と前記第1の端末装置との通信に割り当て、
前記送受信部は、前記第1の周波数チャネルと、前記第2の周波数チャネルの一部とを用いて、前記第1の端末装置と通信する第1の基地局装置。 - 前記第2の周波数チャネルは、前記第2の基地局装置が確保している周波数チャネルである、請求項1に記載の第1の基地局装置。
- 前記制御情報生成部は、前記第2の周波数チャネルの一部に関する情報を含む第1の制御情報を生成し、
前記送受信部は、前記第1の制御情報を含むフレームを前記第2の基地局装置に送信する、請求項2に記載の第1の基地局装置。 - 前記送受信部は、前記第2の基地局装置に対して、前記第2の周波数チャネルの使用許可を要求することを示す情報を含むフレームを送信する、請求項2に記載の第1の基地局装置。
- 前記送受信部は、前記第2の基地局装置が送信する、前記第2の周波数チャネルの使用許可を示す情報を含むフレームを受信する、請求項2に記載の第1の基地局装置。
- 前記制御情報生成部は、さらに、前記第2の基地局装置に対して、前記第2の基地局装置における前記第2の周波数チャネルのチャネル品質の報告を要求する第2の制御情報を生成し、
前記送受信部は、前記第2の制御情報を前記第2の基地局装置へ送信し、前記第2の周波数チャネルのチャネル品質に関する情報が含まれる第3の制御情報を前記第2の基地局装置から受信する、請求項2に記載の第1の基地局装置。 - 周波数チャネルのチャネル品質を推定するチャネル推定部をさらに備え、
前記チャネル推定部は、前記第1の周波数チャネルのチャネル品質と、前記第2の周波数チャネルのチャネル品質とを推定し、
前記リソース割り当て部は、前記推定した第1の周波数チャネルのチャネル品質、前記推定した第2の周波数チャネルのチャネル品質および前記第3の制御情報に含まれるチャネル品質に関する情報とに基づいて、前記第2の周波数チャネルの一部を前記第1の基地局装置と前記第1の端末装置との通信に割り当てることを決定する、請求項6記載の第1の基地局装置。 - 前記送受信部は、前記第2の基地局装置と前記第2の端末装置の少なくとも一方に対して、前記第2の周波数チャネルにおいて参照信号の送信を要求するトリガーフレームを送信する、請求項1に記載の第1の基地局装置。
- 端末装置と無線通信を行う第2の基地局装置であって、
無線信号を送受信する送受信部と、
第2の端末装置との通信に用いる周波数リソースの割り当てを決定するリソース割り当て部とを備え、
前記第2の基地局装置が第2の周波数チャネルを用いて前記第2の端末装置と通信しているときに、前記送受信部が前記第2の周波数チャネルの一部を第1の基地局装置が使用することを示す情報を含む第1の制御情報を受信した場合、前記リソース割り当て部は、前記第2の周波数チャネルの一部を、前記第2の端末装置との通信に対する割り当てから除外する第2の基地局装置。 - 前記第2の基地局装置は、チャネル推定部と、制御情報生成部とをさらに備え、
前記送受信部は、前記第1の基地局装置から、前記第2の基地局装置が第2の端末装置との通信に用いる第2の周波数チャネルのチャネル品質の報告を要求する第2の制御情報を受信し、
前記チャネル推定部は、前記第2の基地局装置における前記第2のチャネルのチャネル品質を推定し、
前記制御情報生成部は、前記推定した第2のチャネルのチャネル品質に関する情報が含まれる第3の制御情報を生成し、
前記送受信部は、前記第3の制御情報を前記第1の基地局装置に送信する、請求項9に記載の第2の基地局装置。 - 前記第2の周波数チャネルは、前記第2の基地局装置が確保している周波数チャネルである、請求項9または請求項10に記載の第2の基地局装置。
- 端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置の通信方法であって、
無線信号を送受信するステップと、
第1の端末装置との通信に用いる周波数リソースの割り当てを決定するステップと、
制御情報を生成するステップと、
前記第1の基地局装置が第1の周波数チャネルを用いて前記第1の端末装置と通信し、第2の基地局装置が第2の周波数チャネルを用いて第2の端末装置と通信している場合に、前記第2の周波数チャネルの一部を、前記第1の基地局装置と前記第1の端末装置との通信に割り当てるステップと、
前記第1の周波数チャネルと、前記第2の周波数チャネルの一部とを用いて、前記第1の端末装置と通信するステップと、を備える通信方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021055142A JP2022152385A (ja) | 2021-03-29 | 2021-03-29 | 基地局装置、及び通信方法 |
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