JP2022149837A - Heating system of vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両の暖房装置に関する。 The present invention relates to a heating device for a vehicle.
例えば、特許文献1には、乗車前にヒートポンプサイクルによる暖房運転を行うプレ空調を実行可能な車両用空調装置が開示されている。かかる車両用空調装置では、乗車後の通常空調時に比べて、プレ空調時のヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる。 For example, Patent Literature 1 discloses a vehicle air conditioner capable of performing pre-air conditioning in which a heating operation is performed by a heat pump cycle before boarding. In such a vehicle air conditioner, the load of heating operation by the heat pump cycle during pre-air conditioning is reduced compared to normal air conditioning after boarding.
車両の暖房装置の熱源として、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが設けられることがある。PTCヒータの消費電力は、オンされたタイミングが最も大きく、時間の経過に従って小さくなっていく。また、エンジンの始動時には、スタータの消費電力が大きい。これらより、エンジンの始動時にPTCヒータの消費電力が大きいと、電力不足が生じるおそれがある。 A PTC (Positive Temperature Coefficient) heater is sometimes provided as a heat source for a vehicle heating device. The power consumption of the PTC heater is the largest when it is turned on, and decreases with the passage of time. Also, when starting the engine, the starter consumes a large amount of power. For these reasons, if the power consumption of the PTC heater is large when the engine is started, power shortage may occur.
そこで、本発明は、電力不足を回避することが可能な車両の暖房装置を提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, it is an object of the present invention to provide a vehicle heating device capable of avoiding power shortage.
上記課題を解決するために、本発明の車両の暖房装置は、
正温度係数サーミスタの電気抵抗特性に従って加熱されるPTCヒータと、
前記PTCヒータへの電力の供給を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、前記メモリに含まれるプログラムと協働し、
エンジンの始動よりも前に前記PTCヒータをオンさせ、
前記エンジンを始動させるとした場合の前記PTCヒータの消費電力を含む補機の総消費電力を導出し、
前記エンジンを始動させる始動要求を受信したタイミングの前記総消費電力が所定閾値以上であれば、前記PTCヒータの電流を減少させてから前記エンジンを始動させる。
In order to solve the above problems, the vehicle heating device of the present invention includes:
a PTC heater heated according to the electrical resistance characteristics of the positive temperature coefficient thermistor;
a control device for controlling power supply to the PTC heater;
with
The control device is
one or more processors;
one or more memories connected to the processor;
has
the processor cooperates with a program contained in the memory;
Turning on the PTC heater before starting the engine,
Deriving the total power consumption of the auxiliary equipment including the power consumption of the PTC heater when starting the engine,
If the total power consumption at the timing of receiving the start request for starting the engine is equal to or greater than a predetermined threshold, the current of the PTC heater is reduced before starting the engine.
本発明によれば、電力不足を回避することが可能となる。 According to the present invention, power shortage can be avoided.
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。 Embodiments of the present invention will be described in detail below with reference to the accompanying drawings. The dimensions, materials, and other specific numerical values shown in these embodiments are merely examples for facilitating understanding of the invention, and do not limit the invention unless otherwise specified. In the present specification and drawings, elements having substantially the same function and configuration are given the same reference numerals to omit redundant description, and elements that are not directly related to the present invention are omitted from the drawings. do.
図1は、本実施形態にかかる暖房装置10が適用された車両1の構成を示す概略図である。車両1は、エンジン12および駆動モータ14を備えるハイブリッド車である。車両1は、低電圧バッテリ20、低電圧系配線22、スタータ24、高電圧バッテリ26および高電圧系配線28を備える。
FIG. 1 is a schematic diagram showing the configuration of a vehicle 1 to which a
低電圧バッテリ20は、例えば、鉛蓄電池である。低電圧バッテリ20の電圧は、例えば、12Vである。低電圧バッテリ20は、低電圧系配線22に電気的に接続されている。スタータ24は、低電圧系配線22に電気的に接続されている。スタータ24は、後述の制御装置42の制御の下、エンジン12を始動させる。以後、スタータ24などの、低電圧系配線22に接続される機器を、補機と呼ぶ場合がある。
Low-
高電圧バッテリ26は、例えば、リチウムイオンバッテリである。高電圧バッテリ26の電圧は、例えば、200Vなどであり、低電圧バッテリ20の電圧および低電圧系配線22の電圧よりも高い。高電圧バッテリ26は、高電圧系配線28に電気的に接続されている。駆動モータ14は、高電圧系配線28に電気的に接続されている。駆動モータ14は、高電圧系配線28を通じて高電圧バッテリ26から供給される電力によって駆動する。
車両1の暖房装置10は、例えば、車内に温風を送出可能な車載空調装置である。車両1の暖房装置10は、DCDCコンバータ30、ブロアファン32、PTCヒータ34、冷却水温度検出部36、車内温度検出部38、外気温検出部40および制御装置42を備える。
The
DCDCコンバータ30は、低電圧系配線22と高電圧系配線28との間に位置する。DCDCコンバータ30は、低電圧系配線22に電気的に接続されているとともに、高電圧系配線28に電気的に接続されている。DCDCコンバータ30は、高電圧系配線28の直流電圧を降圧して低電圧系配線22に供給する。
The
ブロアファン32は、低電圧系配線22に電気的に接続されている。ブロアファン32は、車載空調装置の熱交換器に空気を供給し、熱交換後の空気を車内に送出させる。
Blower
エンジン12を冷却する冷却水は、車載空調装置の熱交換器に導かれている。エンジン12が始動されてから十分な時間が経過すると、エンジン12の冷却水は、例えば、80℃程度まで上昇する。冷却水がそのような温度となると、その冷却水は、熱交換器における熱源とすることができる。つまり、エンジン12の暖気が完了すると、冷却水を通じて伝熱されるエンジン12の熱を用いた暖房を行うことができる。
Cooling water for cooling the
しかし、エンジン12の暖気が完了する以前は、エンジン12の冷却水の温度が十分に上昇していないため、ブロアファン32をオンしても、熱交換器で空気が暖まらず、暖房の機能が発揮されないことがある。
However, before the warm-up of the
そこで、本実施形態では、エンジン12の冷却水が車載空調装置の熱交換器に導かれていることに加え、PTCヒータ34が車載空調装置の熱交換器に設置されている。そして、後述するが、エンジン12の暖気が完了する以前において、PTCヒータ34をオン状態とさせることでPTCヒータ34の熱によって暖房の機能を発揮させる。
Therefore, in this embodiment, in addition to the cooling water of the
PTCヒータ34は、低電圧系配線22に電気的に接続される。PTCヒータ34は、流れる電流に従って発熱する1つまたは複数の加熱部50を有する。図1の例では、3つの加熱部50を示している。なお、加熱部50の数は、3つに限らず、1つ、2つ、または、4つ以上あってもよい。PTCヒータ34では、加熱部50が複数ある場合には、複数の加熱部50を、それぞれ独立してオンさせることができる。つまり、PTCヒータ34では、オンさせる加熱部50の数を、任意に変更させることができる。
The
PTCヒータ34の加熱部50は、正温度係数サーミスタ(Positive Temperature Coefficient Thermal Resistor)の電気抵抗特性に従って加熱される。
The
図2は、PTCヒータ34の加熱部50における温度の時間推移の一例を示す図である。図3は、PTCヒータ34の加熱部50における消費電力の時間推移の一例を示す図である。図2の時間軸と図3の時間軸は、共通しているとする。図2および図3では、タイミングT0において加熱部50がオンされたとする。
FIG. 2 is a diagram showing an example of the temperature transition over time in the
加熱部50がオンされたタイミングT0では、加熱部50の温度は、正温度係数サーミスタのキュリー温度H1より低い温度H0となっているとする。キュリー温度H1は、正温度係数サーミスタの材料によって定まる指標であり、その材料の構成によって任意に設定することができる。キュリー温度H1は、温度に対する電気抵抗値の関係において、電気抵抗値が急激に上昇する変化点の温度を示す。
At timing T0 when the
加熱部50の温度がキュリー温度H1より低いときには、加熱部50の電気抵抗値が低く、加熱部50に電流が流れ易くなっている。このため、加熱部50は、流れる電流に従って発熱し、図2で示すように、加熱部50の温度は、温度H0から上昇していく。
When the temperature of the
また、加熱部50の温度が温度H0のときには、上述のように電流が流れ易いため、図3で示すように、加熱部50の消費電力は、消費電力P0のように大きくなる。そして、加熱部50の温度が温度H0から上昇すると、加熱部50の電気抵抗値が上昇していくため、図3で示すように、加熱部50の消費電力は、消費電力P0から小さくなっていく。
Further, when the temperature of the
図2で示すように、加熱部50の温度がキュリー温度H1まで上昇すると、電気抵抗値が急激に上昇するため、加熱部50に電流が流れ難くなる。そうすると、キュリー温度H1に到達したタイミングT1以降、加熱部50の温度は、キュリー温度H1で維持される。
As shown in FIG. 2, when the temperature of the
また、タイミングT1のときには、上述のように電流が流れ難くなるため、図3で示すように、加熱部50の消費電力は、消費電力P0より小さい消費電力P1となる。そして、タイミングT1以降、加熱部50の温度がキュリー温度H1で維持されるため、図3で示すように、加熱部50の消費電力は、消費電力P1で維持される。
Further, at the timing T1, as described above, it is difficult for the current to flow, so that the power consumption of the
このように、加熱部50は、オンされたタイミングT0の消費電力が最も大きく、時間が経過するに従って消費電力が小さくなる。また、タイミングT0からタイミングT1までの時間は、車内温度または外気温にもよるが、例えば、数分程度である。
Thus, the power consumption of the
また、PTCヒータ34全体の消費電力は、それぞれの加熱部50の消費電力を合計した値となる。このため、電流を流す加熱部50の数、すなわち、オン状態の加熱部50の数が多いほど、PTCヒータ34の消費電力は大きくなる。以後、PTCヒータ34のオンは、オフ状態の加熱部50のうち1つ以上の加熱部50をオンさせること示す。PTCヒータ34のオフは、オン状態の加熱部50のうち1つ以上の加熱部50をオフさせることを示す。
Also, the power consumption of the
図1に戻って、冷却水温度検出部36は、エンジン12の冷却水の流路に設けられる。冷却水温度検出部36は、エンジン12の冷却水の温度を検出する。車内温度検出部38は、車内の温度を検出する。外気温検出部40は、外気温を検出する。
Returning to FIG. 1 , the
制御装置42は、1つまたは複数のプロセッサと、プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリとを備える。メモリは、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAMを含む。制御装置42のプロセッサは、メモリに含まれるプログラムと協働して、車両1全体を制御する。例えば、制御装置42のプロセッサは、メモリに含まれるプログラムと協働して、PTCヒータ34への電力の供給を制御する。
例えば、冬季では、運転者が車両1に搭乗し、エンジン12の始動と同じタイミングで暖房を機能させたい場合がある。このような場合、エンジン12の暖気が完了していないため、PTCヒータ34をオンさせるようにする。上述のようにPTCヒータ34の加熱部50の消費電力は、オンさせたタイミングが最も大きい。このため、エンジン12の始動と同じタイミングでPTCヒータ34をオンさせた場合、スタータ24の消費電力に、PTCヒータ34の最大の消費電力が重畳される。そうすると、低電圧系配線22において電力不足が生じるおそれがある。
For example, in winter, the driver may want to get into the vehicle 1 and have the heating function at the same timing as the
また、スタータ24の消費電力およびPTCヒータ34の消費電力は、低電圧系配線に繋がる他の補機に比べて大きい。このことから、エンジン12の始動と同じタイミングで、DCDCコンバータ30に、高電圧系配線28から低電圧系配線22に電力を供給させることがある。しかし、スタータ24の消費電力にPTCヒータ34の最大の消費電力が重畳された消費電力を、DCDCコンバータ30を通じた電力で補うとすると、DCDCコンバータ30のサイズを大型化しなくてはならない。
Moreover, the power consumption of the
そこで、本実施形態の制御装置42は、エンジン12の始動よりも前にPTCヒータ34をオンさせる。換言すると、制御装置42は、エンジン12が停止している状態において、所定の加熱開始条件が成立すると、PTCヒータ34をオンさせる。すなわち、制御装置42は、エンジン12の始動にかかる電力の消費タイミングよりも、PTCヒータ34のオンにかかる電力の消費タイミングを前倒しさせる。
Therefore, the
具体的には、制御装置42は、エンジン12が停止している状態において、運転者が携帯する遠隔通信装置から、PTCヒータ34をオンさせる指令を受信した場合に、PTCヒータ34をオンさせる。また、制御装置42は、エンジン12が停止している状態において、運転席のドアの開閉が検出された場合に、PTCヒータ34をオンさせてもよい。また、制御装置42は、エンジン12が停止している状態において、運転席のシートに設けられたセンサによって運転者の着座が検出された場合に、PTCヒータ34をオンさせてもよい。また、制御装置42は、エンジン12が停止している状態において、光学カメラまたはサーマルカメラなどによって運転者が検出された場合に、PTCヒータ34をオンさせてもよい。
Specifically, when the
エンジン12の始動よりも前にPTCヒータ34をオンさせると、PTCヒータ34の最大の消費電力が生じるタイミングを、スタータ24の消費電力が生じるタイミングからシフトさせることができる。これにより、スタータ24の消費電力にPTCヒータ34の最大の消費電力が重畳されることによる、低電圧系配線22における電力不足を、回避させることが可能となる。
By turning on the
しかし、エンジン12の始動タイミングによっては、電力不足を回避できない場合がある。例えば、運転者の着座が検出されて、PTCヒータ34がエンジン12の始動よりも前にオンされたとする。ここで、運転者は、着座後に遅滞なくエンジン12を始動させたとする。このような場合、加熱部50の消費電力が十分に小さくなる前に、エンジン12が始動されるおそれがある。そうすると、スタータ24の消費電力にPTCヒータ34の消費電力が重畳された消費電力によって、依然として、低電圧系配線22における電力不足が生じるおそれがある。
However, depending on the start timing of the
そこで、本実施形態の制御装置42は、エンジン12の始動よりも前にPTCヒータ34をオンさせるとともに、エンジンを始動させるとした場合のPTCヒータの消費電力を含む補機の総消費電力を導出する。そして、制御装置42は、エンジン12を始動させる始動要求を受信したタイミングの総消費電力が所定閾値以上であれば、PTCヒータ34の電流を一時的に減少させてからエンジン12を始動させる。
Therefore, the
図4は、制御装置42の動作を説明するタイムチャートである。図4の例では、タイミングT10において、エンジン12がオフ状態であり、所定の加熱開始条件が成立したとする。これにより、制御装置42は、タイミングT10において、PTCヒータ34をオンさせる。PTCヒータ34がオンされたタイミングT10では、スタータ24で電力が消費されないため、PTCヒータ34のオンによる電力不足を回避することができる。
FIG. 4 is a time chart for explaining the operation of the
また、制御装置42は、PTCヒータ34のオンと並行して、DCDCコンバータ30の作動を開始させる。そうすると、DCDCコンバータ30を通じて低電圧系配線22に流れる電流、すなわち、DCDCコンバータ30の電流は、基準値i0から第1所定値i1まで上昇する。
In addition, the
タイミングT10以後のタイミングT11において、制御装置42は、エンジン12の始動要求を受信したとする。図4のエンジン始動フラグは、始動要求の受信から、エンジン12の始動動作が完了するまでの間、オン状態とされる。
Assume that the
図4では、始動要求を受信したタイミングT11において、補機の総消費電力が所定値以上であったとする。制御装置42は、タイミングT11において、PTCヒータ34をオフさせて、PTCヒータ34の電流を一時的に減少させる。この際、制御装置42は、PTCヒータ34の電流を一時的に減少させればよく、加熱部50のすべてをオフさせる態様に限らず、加熱部50の一部をオフさせてもよい。なお、始動要求を受信したタイミングT11において、補機の総消費電力が所定値未満であった場合、制御装置42は、加熱部50のオフを行わず、オン状態とされる加熱部50の数を維持させてもよい。
In FIG. 4, it is assumed that the total power consumption of the accessories is equal to or greater than a predetermined value at timing T11 when the start request is received. The
タイミングT11においてPTCヒータ34の電流を一時的に減少させる際、制御装置42は、DCDCコンバータ30の作動を継続させ、DCDCコンバータ30の電流を第1所定値i1で維持させる。
When temporarily decreasing the current of the
タイミングT11以後のタイミングT12において、制御装置42は、スタータ24にエンジン12を始動させる。この際、PTCヒータ34の電流が一時的に減少されているため、PTCヒータ34の消費電力が抑制されている。このため、スタータ24によって電力が消費されても、低電圧系配線22における電力不足を回避できる。エンジン12がオン状態となると、エンジン12の熱によって冷却水の温度が上昇していく。
At timing T12 after timing T11, the
タイミングT12以後のタイミングT13において、エンジン12の始動動作が完了したとする。そうすると、制御装置42は、PTCヒータ34をオンさせて、PTCヒータ34の電流を増加させる。この際、制御装置42は、一時的にオフさせていた加熱部50をオンさせる。タイミングT11からタイミングT13までの時間は短いため、この時間におけるPTCヒータ34の温度の低下は少ない。また、PTCヒータ34が、再度、オンされるため、エンジン12の暖気が完了するまで、PTCヒータ34の温度を、暖房に要する温度に維持させることができる。
Assume that the starting operation of the
例えば、タイミングT13以後のタイミングT14に、ブロアファン32がオンされたとする。ブロアファン32は、加熱されているPTCヒータ34が設置されている熱交換器に空気を供給する。このため、PTCヒータ34の熱によって空気が暖められ、暖められた空気が車内に送出される。
For example, assume that the
タイミングT14以後のタイミングT15において、冷却水の温度が、エンジン12の暖気が完了したことを示す所定温度H10に到達したとする。そうすると、制御装置42は、PTCヒータ34をオフさせる。暖気が完了しているため、PTCヒータ34がオフされても、冷却水に伝達されたエンジン12の熱によって空気が暖められ、暖められた空気が車内に送出される。
Assume that at timing T15 after timing T14, the temperature of the cooling water reaches a predetermined temperature H10 indicating that the warm-up of the
制御装置42は、PTCヒータ34のオフとともに、DCDCコンバータ30の電流を第1所定値i1以下の第2所定値i2に減少させる。これは、PTCヒータ34のオフにより、低電圧系配線22における必要な電力が減少するからである。
When the
図5は、制御装置42の動作の流れを説明するフローチャートである。制御装置42は、所定の加熱開始条件が成立すると、図5の一連の処理を実行する。
FIG. 5 is a flow chart for explaining the operation flow of the
制御装置42は、まず、高電圧バッテリ26の現在のSOC(State Of Charge)を取得し、現在のSOCが所定値以上であるか否かを判断する(S10)。所定値は、例えば、10%などとするが、例示した値に限らず、任意に設定することができる。
The
現在のSOCが所定値未満の場合(S10におけるNO)、制御装置42は、一連の処理を終了する。この場合、高電圧バッテリ26のSOCが少ないため、高電圧系配線28から低電圧系配線22への電力の供給、および、PTCヒータ34のオンは、実行されない。なお、制御装置42は、現在のSOCが所定値未満である旨を報知させて、運転者に高電圧バッテリ26の充電を行わせるようにしてもよい。
If the current SOC is less than the predetermined value (NO in S10),
現在のSOCが所定値以上の場合、(S10におけるYES)、制御装置42は、車内温度検出部38から車内の温度を取得し、外気温検出部40から外気温を取得する(S11)。
If the current SOC is equal to or higher than the predetermined value (YES in S10), the
次に、制御装置42は、車内の温度および外気温に基づいて、オンさせる加熱部50の数を導出する(S12)。例えば、制御装置42のメモリには、車内の温度、外気温および加熱部50の数が関連付けられたマップが予め記憶されている。このマップは、例えば、それぞれの温度が低いほど、加熱部50の数が多くなるように設定される。制御装置42は、このマップを参照して、オンさせる加熱部50の数を導出する。
Next, the
次に、制御装置42は、DCDCコンバータ30の作動を開始させる(S13)。制御装置42は、DCDCコンバータ30の作動の開始と並行して、PTCヒータ34の加熱部50を、ステップS12で導出した数だけオンさせる(S14)。
Next, the
次に、制御装置42は、補機の総消費電力を導出する(S15)。例えば、制御装置42のメモリには、エンジン12の始動前における補機全体の待機電力の代表値、および、エンジン12を始動させるとした場合のスタータ24の消費電力の代表値が予め記憶されている。制御装置42は、PTCヒータ34の現在の電流値を取得し、取得された電流値からPTCヒータ34の現在の消費電力を導出する。制御装置42は、待機電力の代表値、スタータ24の消費電力の代表値およびPTCヒータ34の現在の消費電力を合計して、総消費電力を導出する。
Next, the
次に、制御装置42は、エンジン12の始動要求を受信したか否かを判断する(S16)。エンジン12の始動要求を受信していない場合(S16におけるNO)、制御装置42は、エンジン12の始動要求を受信するまで、ステップS15に戻って、総消費電力の導出を繰り返す。なお、エンジン12の始動要求の受信前に、現在のSOCが所定値以下となった場合、制御装置42は、PTCヒータ34のオフ、および、DCDCコンバータ30の作動停止を実行してもよい。
Next, the
エンジン12の始動要求を受信した場合(S16におけるYES)、制御装置42は、ステップS15で導出された総消費電力が所定閾値以上であるか否かを判断する(S17)。所定閾値は、例えば、DCDCコンバータ30の降圧能力に基づいて設定される。例えば、所定閾値は、DCDCコンバータ30の降圧能力が高いほど大きな値となるように設定される。
If a request to start
総消費電力が所定閾値以上である場合(S17におけるYES)、制御装置42は、電流を流している加熱部50のうち、電流を遮断する加熱部50の数、すなわち、オフさせる加熱部50の数を導出する(S20)。例えば、制御装置42のメモリには、総消費電力と所定閾値との差分値と、オフさせる加熱部50の数とが関連付けられたマップが予め記憶されている。このマップは、総消費電力と所定閾値との差分値が大きいほど、オフされる加熱部50の数が多くなるように設定される。制御装置42は、現在の総消費電力と所定閾値との差分値を導出し、このマップに当てはめて、オフさせる加熱部50の数を導出する。
If the total power consumption is equal to or greater than the predetermined threshold (YES in S17), the
次に、制御装置42は、PTCヒータ34の加熱部50を、ステップS20で導出した数だけオフさせて、PTCヒータ34の電流を減少させる(S21)。これにより、加熱部50をオフさせた分だけ、低電圧系配線22における消費電力が低下し、スタータ24によるエンジン12の始動が行われても、低電圧系配線22における電力不足を回避できる。なお、制御装置42のメモリには、複数の加熱部50のうち、オンさせる加熱部50の優先順位が設定されていてもよい。制御装置42は、オン状態の加熱部50のうち、優先順位が低い順に、ステップS20で導出した数だけ加熱部50をオフさせてもよい。
Next, the
次に、制御装置42は、エンジン12を始動させる始動指令をスタータ24に送信する(S22)。これにより、始動指令を受信したスタータ24は、エンジン12を始動させる。
Next, the
次に、制御装置42は、エンジン12の始動動作が完了したか否かを判断する(S23)。エンジン12の始動動作が完了していない場合(S23におけるNO)、制御装置42は、エンジン12の始動動作が完了するまで待機する。
Next, the
エンジン12の始動動作が完了した場合(S23におけるYES)、制御装置42は、ステップS21でオフさせた加熱部50をオンさせることで、PTCヒータ34の電流を増加させ(S24)、ステップS30の処理に進む。換言すると、制御装置42は、ステップS21で電流を遮断させていた加熱部50に電流を流すことで、PTCヒータ34の消費電力を、加熱部50をオフさせる直前の消費電力に戻す。スタータ24は、エンジン12の始動動作の完了後には、電力を消費しない。このため、エンジン12の始動動作の完了後にPTCヒータ34の消費電力を戻しても、低電圧系配線22における電力不足を回避できる。
When the starting operation of the
ステップS17において、総消費電力が所定閾値未満である場合(S17におけるNO)、制御装置42は、始動指令をスタータ24に送信し(S26)、ステップS30の処理に進む。これは、所定閾値よりも総消費電力が小さいことで、エンジン12を始動しても、低電圧系配線22における電力不足が生じないからである。
In step S17, when the total power consumption is less than the predetermined threshold (NO in S17), the
ステップS30では、制御装置42は、暖気が完了したか否かを判断する(S30)。具体的には、制御装置42は、冷却水温度検出部36から冷却水の温度を取得する。制御装置42は、冷却水の温度が所定温度以上であれば、暖気が完了したと判断する。
In step S30, the
暖気が完了していない場合(S30におけるNO)、制御装置42は、暖気が完了するまで待機する。暖気が完了した場合(S30におけるYES)、制御装置42は、PTCヒータ34のすべての加熱部50をオフさせる(S31)。そして、制御装置42は、DCDCコンバータ30の電流を第1所定値i1以下の第2所定値i2に減少させ(S32)、一連の処理を終了する。
If the warm-up is not completed (NO in S30), the
以上のように、本実施形態の車両1の暖房装置10では、エンジン12の始動よりも前にPTCヒータ34がオンされる。そして、本実施形態の車両1の暖房装置10では、エンジン12の始動要求を受信したタイミングの補機の総消費電力が所定閾値以上であれば、PTCヒータ34の電流を一時的に減少させてからエンジン12が始動される。
As described above, in the
したがって、本実施形態の車両1の暖房装置10によれば、低電圧系配線22における電力不足を回避しつつ、暖房の機能を発揮させることができる。
Therefore, according to the
また、本実施形態の車両1の暖房装置10では、低電圧系配線22における消費電力のピークが抑制されるため、低電圧系配線22に電力を供給するDCDCコンバータ30のサイズの大型化を防止することができる。
In addition, in the
なお、上記実施形態の車両1の暖房装置10は、車載空調装置であった。しかし、暖房装置10は、車載空調装置に限らない。例えば、暖房装置10は、PTCヒータ34がシートの内部に設置されてシートを加熱するシートヒータなどであってもよい。
In addition, the
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。 Although the embodiments of the present invention have been described above with reference to the accompanying drawings, it goes without saying that the present invention is not limited to such embodiments. It is obvious that a person skilled in the art can conceive of various modifications or modifications within the scope of the claims, and it should be understood that these also belong to the technical scope of the present invention. be done.
1 車両
10 暖房装置
12 エンジン
22 低電圧系配線
24 スタータ
26 高電圧バッテリ
28 高電圧系配線
30 DCDCコンバータ
34 PTCヒータ
42 制御装置
50 加熱部
1
Claims (4)
前記PTCヒータへの電力の供給を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、前記メモリに含まれるプログラムと協働し、
エンジンの始動よりも前に前記PTCヒータをオンさせ、
前記エンジンを始動させるとした場合の前記PTCヒータの消費電力を含む補機の総消費電力を導出し、
前記エンジンを始動させる始動要求を受信したタイミングの前記総消費電力が所定閾値以上であれば、前記PTCヒータの電流を減少させてから前記エンジンを始動させる、
車両の暖房装置。 a PTC heater heated according to the electrical resistance characteristics of the positive temperature coefficient thermistor;
a control device for controlling power supply to the PTC heater;
with
The control device is
one or more processors;
one or more memories connected to the processor;
has
the processor cooperates with a program contained in the memory;
Turning on the PTC heater before starting the engine,
Deriving the total power consumption of the auxiliary equipment including the power consumption of the PTC heater when starting the engine,
If the total power consumption at the timing of receiving the start request for starting the engine is equal to or greater than a predetermined threshold, the current of the PTC heater is reduced and then the engine is started.
Vehicle heating system.
請求項1に記載の車両の暖房装置。 The processor increases the decreased current of the PTC heater after completion of the engine starting operation.
The heating device for a vehicle according to claim 1.
前記プロセッサは、
前記エンジンの始動よりも前に、1つまたは複数の前記加熱部のうち、いずれか1つ以上の前記加熱部に電流を流すことで前記PTCヒータをオンさせ、
前記始動要求を受信したタイミングの前記総消費電力が所定閾値以上であれば、電流を流している前記加熱部のうち、いずれか1つ以上の前記加熱部への電流を遮断することで、前記PTCヒータの電流を減少させる、
請求項1または2に記載の車両の暖房装置。 The PTC heater has one or more heating units that generate heat according to the flowing current,
The processor
Before starting the engine, the PTC heater is turned on by passing a current through one or more of the one or more heating units,
If the total power consumption at the timing at which the start request is received is equal to or greater than a predetermined threshold, current is cut off to any one or more of the heating units through which the current is flowing. decrease the current of the PTC heater;
The heating device for a vehicle according to claim 1 or 2.
前記PTCヒータは、前記低電圧系配線に電気的に接続され、
前記プロセッサは、前記エンジンの始動前における前記PTCヒータのオンとともに、前記DCDCコンバータの作動を開始させる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の車両の暖房装置。 Connected to a low-voltage wiring electrically connected to a starter for starting the engine and a high-voltage wiring electrically connected to a high-voltage battery having a voltage higher than the voltage of the low-voltage wiring, A DCDC converter that steps down the DC voltage of the high voltage system wiring and supplies it to the low voltage system wiring,
The PTC heater is electrically connected to the low-voltage wiring,
The processor turns on the PTC heater before starting the engine, and starts operating the DCDC converter.
A heating device for a vehicle according to any one of claims 1 to 3.
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JP2021052160A JP2022149837A (en) | 2021-03-25 | 2021-03-25 | Heating system of vehicle |
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