以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、外枠12、中枠13及び前枠14を備えている。外枠12は、遊技場などの遊技機設置設備(所謂、島設備)に固定される。また、中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。保護ガラスは、前枠14の開口部14aの全体を覆っている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。発射ハンドル16は、遊技者が触れることが可能な位置に設けられている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。
また、パチンコ遊技機10は、演出の1つとして、内蔵された発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する装飾ランプ17を備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、演出の1つとして、各種の音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。例えば、スピーカ18から出力される音には、背景音(所謂、BGM)などがある。
遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射された遊技球を遊技領域21へ案内する案内路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内路21aへ逆戻りすることを防止する防止弁21bを備えている。発射された遊技球は、案内路21aで案内され、案内路21aの最下流に位置する防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。情報表示パネル22は、特別図柄表示部22aを備えている。特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に特別図柄を確定停止表示させる特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示する。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームを実行可能に構成されている。本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。特別図柄表示部22aにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り図柄と、はずれ図柄と、が少なくともある。遊技者は、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合に大当りを認識可能であり、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合にはずれを認識可能である。本実施形態では、大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。即ち、本実施形態は、当り抽選において当りに当選した後、当り遊技が付与されるように構成されている。大当り遊技は、遊技者が多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって有利な状態である。また、情報表示パネル22は、特別保留表示部22bを備えている。特別保留表示部22bは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている特別ゲームの回数(以下、特別保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、特別保留数の上限数は、4である。パチンコ遊技機10は、複数の特別ゲームの実行を保留可能である。
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22cを備えている。普通図柄表示部22cは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22cに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技者は、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された場合に普通当りを認識可能であり、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が確定停止表示された場合に普通はずれを認識可能である。本実施形態では、普通当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22dを備えている。普通保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、普通保留数の上限数は、4である。
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。センター枠は、センター役やセンター役物ともいわれる。
パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、画像を表示可能である。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態では、発光可能な発光手段としての装飾ランプ17と、音を出力可能な音出力手段としてのスピーカ18と、画像を表示可能な表示手段としての演出表示装置25と、のうち少なくとも1つの演出装置によって演出を実行する演出実行手段としての機能が実現される。このように、演出実行手段には、発光可能な発光手段と、音を出力可能な音出力手段と、画像を表示可能な表示手段と、のうち少なくとも1つが含まれる。
パチンコ遊技機10は、始動口としての第1始動口26を備えている。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図4に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。本実施形態では、第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、始動口としての第2始動口27を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図4に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。本実施形態では、第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。また、第2始動口27は、第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い、又は入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図4に示す)から動力を受けて動作する。第1可変部材28は、普通当り抽選に当選したことを契機に、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、大入賞口29を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図4に示す)を備えている。例えば、大入賞口29には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路にカウントセンサSE3が配設されている。カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図4に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30は、大当りに当選したことを契機に、開状態に動作される。第2可変部材30が開状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下、第2可変部材30が開状態となることを「大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、ゲート31を備えている。ゲート31は、遊技領域21のうちセンター枠23の左方に位置している。ゲート31には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4(図4に示す)が配設されている。ゲートセンサSE4により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。また、パチンコ遊技機10は、アウト口34を備えている。本実施形態において、第1始動口26や第2始動口27、大入賞口29へ入球しなかった遊技球は、アウト口34から機外へと排出される。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための遊技構成部材を備えている。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下の説明では、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」と示す。また、パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態及び高ベース状態を備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、「非電サポ状態」である。
高ベース状態は、例えば、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
なお、本実施形態では、低ベース状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低ベース状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選しないように構成するなどして、低ベース状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえ、高ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1ラウンド終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2ラウンド終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第1大当り」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「8回」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、確変状態とすることが定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、高ベース状態とすることが定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第2大当り」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「8回」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、非確変状態とすることが定められている。また、第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、100回の特別ゲームが終了する迄の間、又は、100回の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態とすることが定められている。以下の説明では、第1大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第1大当り遊技」と示し、第2大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す場合がある。本実施形態では、第1大当り遊技の終了後は確変状態に制御される一方、第2大当り遊技の終了後は確変状態に制御されない。したがって、第1大当り遊技は、第2大当り遊技よりも有利であるといえる。本実施形態では、第1大当り遊技が特定当り遊技に相当し、第2大当り遊技が非特定当り遊技に相当する。即ち、本実施形態において、当り遊技には、非特定当り遊技と、非特定当り遊技よりも有利な特定当り遊技と、がある。
演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームは、複数列の演出図柄が変動して実行される。このように、パチンコ遊技機10は、複数の図柄列における演出図柄を用いた演出ゲームを実行可能である。演出図柄は、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。このように、図柄列は、3列ある。以下の説明では、「第1列」を「左列」、「第2列」を「中列」、「第3列」を「右列」とそれぞれ示す。また、以下の説明では、「左列の演出図柄」を「左図柄Z1」、「中列の演出図柄」は「中図柄Z2」、「右列の演出図柄」を「右図柄Z3」とそれぞれ示す。各図柄列では、原則、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。このように、演出表示装置25は、演出図柄を表示可能である。
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて演出図柄による大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。本実施形態では、演出図柄による大当りの図柄組み合わせが当り演出図柄組み合わせに相当する。例えば、大当りの図柄組み合わせは、[777]などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。このように、当りとなる変動ゲームの実行中に実行される演出ゲームでは、当り演出図柄組み合わせが停止表示される。また、特別ゲームにおいて、はずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。本実施形態では、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせがはずれ演出図柄組み合わせに相当する。例えば、はずれの図柄組み合わせは、[323]、[112]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。このように、はずれの変動ゲームの実行中に実行される演出ゲームでは、はずれ演出図柄組み合わせが停止表示される。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態や、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味する。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能である。
大当りの図柄組み合わせには、[7]の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ([777])と、[7]以外の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ(例えば、[111]、[222])と、がある。以下の説明では、[7]の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを「特定演出図柄組み合わせ」と示し、[7]以外の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを「非特定演出図柄組み合わせ」と示す。本実施形態では、[7]の数字を模した演出図柄が、特定の演出図柄に相当する。即ち、演出図柄には、特定の演出図柄を含む複数種類の演出図柄がある。このように、パチンコ遊技機10において、大当りに当選した場合において演出ゲームにおいて確定停止表示する演出図柄の組み合わせには、特定演出図柄組み合わせと、非特定演出図柄組み合わせと、がある。また、パチンコ遊技機10において、大当りに当選した場合であって特別ゲームの終了後に第1大当り遊技が付与される場合には、演出ゲームにおいて特定演出図柄組み合わせと非特定演出図柄組み合わせの何れも確定停止表示され得る。一方、パチンコ遊技機10において、大当りに当選した場合であって特別ゲームの終了後に第2大当り遊技が付与される場合には、演出ゲームにおいて特定演出図柄組み合わせが確定停止表示されず、非特定演出図柄組み合わせが確定停止表示される。つまり、大当りの図柄組み合わせのうち特定演出図柄組み合わせは、第1大当り遊技及び第2大当り遊技のうち第1大当り遊技が付与される場合に限って演出ゲームにおいて確定停止表示するように構成されている。即ち、本実施形態において、当り抽選において当りに当選した場合に演出ゲームにおいて停止する演出図柄組み合わせのうち特定の演出図柄によって構成される特定演出図柄組み合わせは、非特定当り遊技及び特定当り遊技のうち特定当り遊技が付与される場合に限って演出ゲームにおいて停止するように構成されている。
図2に示すように、パチンコ遊技機10では、演出ゲームにおいて演出図柄が一旦停止表示する図柄列の順序が複数ある。具体的に、演出ゲームにおいて演出図柄が一旦停止表示する図柄列の順序には、第1停止順序~第10停止順序がある。以下の説明では、演出ゲームにおいて演出図柄が一旦停止表示する図柄列の順序を、単に「演出図柄の停止順序」と示す場合がある。
第1停止順序は、左列の演出図柄が一旦停止表示した後に、中列の演出図柄が一旦停止表示し、最後に右列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。第2停止順序は、左列の演出図柄が一旦停止表示した後に、右列の演出図柄が一旦停止表示し、最後に中列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。第3停止順序は、中列の演出図柄が一旦停止表示した後に、左列の演出図柄が一旦停止表示し、最後に右列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。第4停止順序は、中列の演出図柄が一旦停止表示した後に、右列の演出図柄が一旦停止表示し、最後に左列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。第5停止順序は、右列の演出図柄が一旦停止表示した後に、左列の演出図柄が一旦停止表示し、最後に中列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。第6停止順序は、右列の演出図柄が一旦停止表示した後に、中列の演出図柄が一旦停止表示し、最後に左列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。
第7停止順序は、左列及び中列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示した後、最後に右列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。ここでいう「同時又は略同時に一旦停止表示される」とは、時間差がなく各列の演出図柄が一旦停止表示されること以外に、同時に一旦停止表示されたと遊技者が認識できる範囲内の時間差で各列の演出図柄が一旦停止表示されることを意味する。第8停止順序は、左列及び右列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示した後、最後に中列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。第9停止順序は、中列及び右列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示した後、最後に左列の演出図柄が一旦停止表示される順序である。そして、第10停止順序は、全列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示される順序である。
また、パチンコ遊技機10において、演出ゲームでは、リーチが形成され、リーチ演出が行われる場合がある。本実施形態では、複数列のうち特定の2列に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、残りの1列の演出図柄が引き続き変動表示されている状態が、リーチが形成された状態に相当する。なお、後述する全回転リーチ演出では、全列の演出図柄が変動表示される。
リーチ演出では、最終的に全列の演出図柄が一旦停止表示される。例えば、リーチ演出では、変動表示されている図柄列の演出図柄が通常の変動速度で変動表示され、その後、演出図柄が一旦停止表示される前の期間において演出図柄が変動表示される速度が減速し、最終的に全列の演出図柄が一旦停止表示される。リーチ演出には、例えば、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。本実施形態におけるリーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。スーパーリーチ演出は、例えば、ノーマルリーチ演出の演出内容を発展させる内容で実行される。例えば、ノーマルリーチ演出の終了に伴って、一時的にはずれの演出図柄組み合わせを一旦停止表示させた後、再び演出図柄が変動表示され、スーパーリーチ演出が開始されるように構成してもよい。例えば、スーパーリーチ演出が開始されることに伴って再び演出図柄が変動表示されるとき、ノーマルリーチ演出中に変動表示されていた1列の演出図柄のみが再び変動表示されるように構成してもよいし、全列の演出図柄が再び変動表示されるように構成してもよい。パチンコ遊技機10では、スーパーリーチ演出が実行される場合、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、実行中の特別ゲームの大当り期待度が高い。
ノーマルリーチには、左列ノーマルリーチ演出と、中列ノーマルリーチ演出と、右列ノーマルリーチ演出と、がある。左列ノーマルリーチ演出は、中列及び右列に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示され、残りの左列の演出図柄が変動表示されるノーマルリーチ演出である。左列ノーマルリーチ演出は、第4停止順序、第6停止順序及び第9停止順序のうち何れかであるときにリーチが形成されることで実行される。中列ノーマルリーチ演出は、左列及び右列に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示され、残りの中列の演出図柄が変動表示されるノーマルリーチ演出である。中列ノーマルリーチ演出は、第2停止順序、第5停止順序及び第8停止順序のうち何れかであるときにリーチが形成されることで実行される。右列ノーマルリーチ演出は、左列及び中列に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示され、残りの右列の演出図柄が変動表示されるノーマルリーチ演出である。右列ノーマルリーチ演出は、第1停止順序、第3停止順序及び第7停止順序のうち何れかであるときにリーチが形成されることで実行される。因みに、パチンコ遊技機10では、演出図柄の停止順序が第10停止順序である場合、リーチ演出が実行されない。
図3(a)~図3(d)に示すように、スーパーリーチ演出には、左列スーパーリーチ演出と、中列スーパーリーチ演出と、右列スーパーリーチ演出と、全回転リーチ演出と、がある。図3(a)に示すように、左列スーパーリーチ演出は、中列及び右列に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示され、残りの左列の演出図柄が変動表示されるスーパーリーチ演出である。左列スーパーリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、第1のキャラクタを模したキャラクタ画像CH1が表示される。このため、キャラクタ画像CH1が表示された場合には、中列及び右列の演出図柄が一旦停止表示された後、最後に左列の演出図柄が一旦停止表示することを特定できる。また、図示していないが、左列スーパーリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、左列スーパーリーチ演出用の背景画像が表示される。キャラクタ画像CH1及び左列スーパーリーチ演出用の背景画像は、左列スーパーリーチ演出において左列の演出図柄が変動表示される速度が減速されるよりも前に、演出表示装置25に表示される。左列スーパーリーチ演出は、第4停止順序、第6停止順序及び第9停止順序のうち何れかであるときに実行され得る。
図3(b)に示すように、中列スーパーリーチ演出は、左列及び右列に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示され、残りの中列の演出図柄が変動表示されるスーパーリーチ演出である。中列スーパーリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、第2のキャラクタを模したキャラクタ画像CH2が表示される。このため、キャラクタ画像CH2が表示された場合には、左列及び右列の演出図柄が一旦停止表示された後、最後に中列の演出図柄が一旦停止表示することを特定できる。また、図示していないが、中列スーパーリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、中列スーパーリーチ演出用の背景画像が表示される。キャラクタ画像CH2及び中列スーパーリーチ演出用の背景画像は、中列スーパーリーチ演出において中列の演出図柄が変動表示される速度が減速されるよりも前に、演出表示装置25に表示される。中列スーパーリーチ演出は、第2停止順序、第5停止順序及び第8停止順序のうち何れかであるときに実行され得る。
図3(c)に示すように、右列スーパーリーチ演出は、左列及び中列に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示され、残りの右列の演出図柄が変動表示されるスーパーリーチ演出である。右列スーパーリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、第3のキャラクタを模したキャラクタ画像CH3が表示される。このため、キャラクタ画像CH3が表示された場合には、左列及び中列の演出図柄が一旦停止表示された後、最後に右列の演出図柄が一旦停止表示することを特定できる。また、図示していないが、右列スーパーリーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、右列スーパーリーチ演出用の背景画像が表示される。キャラクタ画像CH3及び右列スーパーリーチ演出用の背景画像は、右列スーパーリーチ演出において右列の演出図柄が変動表示される速度が減速されるよりも前に、演出表示装置25に表示される。右列スーパーリーチ演出は、第1停止順序、第3停止順序及び第7停止順序のうち何れかであるときに実行され得る。
図3(d)に示すように、全回転リーチ演出は、同じ数字を模した演出図柄が全列揃った状態のまま、通常の変動速度よりも遅い速度で変動表示される。そして、全回転リーチ演出が実行された場合には、演出図柄が変動表示される速度が減速し、全列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示されることで、大当りの図柄組み合わせが一旦停止表示される。つまり、全回転リーチ演出は、大当りが確定する演出であり、プレミアム演出となる。全回転リーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、第4のキャラクタを模したキャラクタ画像CH4が表示される。このため、キャラクタ画像CH4が表示された場合には、全列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示されることを特定できる。また、図示していないが、全回転リーチ演出が実行される場合、演出表示装置25には、全回転リーチ演出用の背景画像が表示される。キャラクタ画像CH4及び全回転リーチ演出用の背景画像は、全回転リーチ演出において全列の演出図柄が変動表示される速度が減速されるよりも前に、演出表示装置25に表示される。全回転リーチ演出は、第1停止順序~第9停止順序のうち何れかであるときに実行され得る。このように、全回転リーチ演出は、第1停止順序~第9停止順序の何れの停止順序であっても共通して実行され得る。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御部としての副基板50を備えている。副基板50は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板50は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。このように、副制御部は、主制御部からの制御情報に基づく処理を実行可能である。パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板50は、遊技盤20の裏側に配設されている。主基板40は、副基板50と接続されている。
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、を備えている。主CPU41は、主CPU41の制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルを記憶している。主ROM42は、大当り抽選に用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確値と、共通値と、がある。非確変状態であるときの大当り抽選では共通値と高確値のうち共通値のみが用いられる一方、確変状態であるときの大当り抽選では共通値と高確値の両方が用いられる。主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選に非当選した場合にリーチ演出を実行するかを決める抽選であり、リーチ抽選に相当する。
また、主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間が対応付けられている。即ち、変動パターンには、特別ゲームの変動時間が対応付けられている。このため、変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。パチンコ遊技機10では、変動パターンが決定されることにより、特別ゲームの変動時間が決定される。また、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、大当りリーチなし変動パターンと、大当りリーチあり変動パターンと、がある。大当りリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。大当りリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれ変動パターンには、はずれリーチなし変動パターンと、はずれリーチあり変動パターンと、がある。はずれリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。大当りリーチあり変動パターンには、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出のうちノーマルリーチ演出のみの実行が対応付けられたノーマルリーチ演出の大当り変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたスーパーリーチ演出の大当り変動パターンと、がある。はずれリーチあり変動パターンには、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出のうちノーマルリーチ演出のみの実行が対応付けられたノーマルリーチ演出のはずれ変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたスーパーリーチ演出のはずれ変動パターンと、がある。
主RWM43は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3及びゲートセンサSE4が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE4が出力する検知信号を入力可能に構成されている。また、主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。また、主基板40には、第1アクチュエータA1及び第2アクチュエータA2が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作を制御可能となっている。
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副CPU51の制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。また、副ROM52は、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。
ここで、主CPU41が制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
まず、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号又は第2始動センサSE2からの検知信号を入力したか否かに基づいて、始動口26,27に遊技球が入球したかを判定する(以下、入力判定と示す)。入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、保留判定と示す)。保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の特別保留数を特定可能な制御情報(以下、保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数(以下、大当り判定乱数と示す)、特別図柄の決定に用いる乱数(以下、特別図柄乱数と示す)、変動パターンの決定に用いる乱数(以下、変動パターン乱数と示す)、演出抽選に用いる乱数(以下、演出判定乱数と示す)などである。そして、乱数情報を主RWM43記憶させた後、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する(以下、実行判定と示す)。実行判定において主CPU41は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではなく、変動間インターバル中でもない場合に肯定判定する。一方、実行判定において主CPU41は、大当り遊技中、特別ゲーム中及び変動間インターバル中のうち何れかである場合に否定判定する。実行判定の判定結果が肯定である場合とは、特別ゲームの実行条件が成立した場合に相当する。実行判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている特別保留数が1以上であるかを判定する。そして、特別保留数が1以上でない場合、主CPU41は、待機状態であることを特定可能な待機コマンドを出力バッファに格納し、特別図柄開始処理を終了する。一方、特別保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の特別保留数を特定可能な保留数コマンドを出力バッファに格納する。
続いて、主CPU41は、特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。なお、大当り抽選には、確変状態であるときに高確値と共通値が用いられ、非確変状態であるときに共通値が用いられる。大当り抽選に非当選した場合(大当り抽選に当選しなかった場合)、主CPU41は、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。
そして、主CPU41は、特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、大当り図柄として第1大当り図柄を決定しているときには、大当りリーチなし変動パターン及び大当りリーチあり変動パターンの中から大当り変動パターンを決定する。一方、主CPU41は、大当り図柄として第2大当り図柄を決定しているときには、大当りリーチなし変動パターンを決定せず、大当りリーチあり変動パターンの中から大当り変動パターンを決定する。
大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定する。更に、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、演出抽選の抽選結果に基づき、はずれ変動パターンを決定する。具体的に、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチなし変動パターンを決定する。特別図柄や変動パターンを決定した後、主CPU41は、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)及び変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファに格納し、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるための終了コマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、特別図柄を確定停止表示させた後、つまり、特別ゲームの終了後、変動間インターバル(本実施形態では、1秒)を設定する。変動間インターバルでは、特別ゲームの終了に伴って確定停止表示された特別図柄は確定停止表示され続ける。
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始する。具体的に、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後であって、変動間インターバルが経過した後、大当り遊技を付与する制御を開始する。主CPU41は、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。
主CPU41は、大当りの特別ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1ラウンド終了条件又は第2ラウンド終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を特定する。主CPU41は、非確変状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、非確変状態に制御することを特定可能な値を、主RWM43に記憶されている確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、確変状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
主CPU41は、高ベース状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、高ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。また、主CPU41は、高ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、高ベース状態に制御する特別ゲームの上限回数に相当する「100回」を、高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数として主RWM43に記憶させる。主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、主RWM43に記憶されている「高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数」を1減算する。主CPU41は、「高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数」が0となった場合、「高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数」が0となった特別ゲームの終了に伴い、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。即ち、主CPU41は、高ベース状態を終了させ、低ベース状態へ移行させる。また、主CPU41は、低ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
なお、主CPU41は、大当り遊技が付与された場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、低確率状態コマンドを出力バッファに格納するとともに、低ベース状態コマンドを出力バッファに格納する。
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したかに基づき、遊技球がゲート31を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート31を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中ではなく普通ゲーム中でもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新し、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている普通当り判定値を基に、普通当り抽選を行う。そして、主CPU41は、普通当り抽選の抽選結果に基づき、普通ゲームで確定停止表示させる普通図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、普通ゲームの実行開始に伴い、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当り抽選に当選した場合、主CPU41は、普通ゲームが終了すると、第2始動口27の開放パターンを決定するとともに、当該開放パターンにしたがって第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御する。パチンコ遊技機10では、高ベース状態であるときには低ベース状態であるときよりも、普通当り抽選に当選し易くなっている。そして、パチンコ遊技機10では、低ベース状態であるときであっても普通当り抽選に当選し得るように構成されており、普通当り抽選に当選した場合には第1可変部材28が開状態となる。
次に、副CPU51が制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副CPU51は、低確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている確率状態フラグに、非確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている確率状態フラグに、確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、副RWM53の確率状態フラグを参照することにより、確変状態であるかを特定できる。また、副CPU51は、低ベース状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されているベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高ベース状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されているベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、副RWM53のベース状態フラグを参照することにより、高ベース状態であるかを特定できる。
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。大当り演出の演出内容は、大当りの種類に応じて異ならせてもよい。
副CPU51は、演出ゲームが行われるように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、変動パターン指定コマンド及び図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。副CPU51は、変動パターン指定コマンドに基づいて、演出図柄の停止順序を決定する。具体的に、副CPU51は、大当りリーチなし変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、第10停止順序を決定する。副CPU51は、大当りリーチあり変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、第1停止順序~第9停止順序のうち何れかを決定する。副CPU51は、はずれリーチなし変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、第1停止順序~第10停止順序のうち何れかを決定する。このとき、副CPU51が第10停止順序を決定する確率は、第1停止順序~第9停止順序の各停止順序を決定する確率よりも低い。また、副CPU51は、はずれリーチあり変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、第1停止順序~第9停止順序のうち何れかを決定する。本実施形態では、変動パターン指定コマンドに基づいて演出図柄の停止順序を決定するが、例えば、図柄コマンドに基づいて演出図柄の停止順序を決定するように構成してもよい。その他、例えば、特別保留数に基づいて、演出図柄の停止順序を決定するように構成してもよい。例えば、はずれリーチなし変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合において、特別保留数が所定数(例えば、3)以上であるときには、特別保留数が所定数未満であるときに比して、第10停止順序を決定する確率が高くなるように構成してもよい。
また、副CPU51は、決定した演出図柄の停止順序、入力した変動パターン指定コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、大当り変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、大当りリーチなし変動パターン及び大当りリーチあり変動パターンのうち何れの変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であっても、大当りの図柄組み合わせを決定する。このとき、副CPU51は、第1大当り図柄を特定可能な図柄指定コマンドを入力した場合、特定演出図柄組み合わせ及び非特定演出図柄組み合わせの中から大当りの図柄組み合わせを決定する。一方、副CPU51は、第2大当り図柄を特定可能な図柄指定コマンドを入力した場合、特定演出図柄組み合わせを除く、非特定演出図柄組み合わせの中から大当りの図柄組み合わせを決定する。
また、副CPU51は、はずれ変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。具体的に、副CPU51は、はずれリーチなし変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であって、第1停止順序、第3停止順序及び第7停止順序のうち何れかを決定した場合、少なくとも左列と中列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせの中からはずれの図柄組み合わせを決定する。なお、少なくとも左列と中列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせとは、例えば、[123]、[133]、[313]などの図柄組み合わせを意味する。副CPU51は、はずれリーチなし変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であって、第2停止順序、第5停止順序及び第8停止順序のうち何れかを決定した場合、少なくとも左列と右列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせの中からはずれの図柄組み合わせを決定する。なお、少なくとも左列と右列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせとは、例えば、[123]、[133]、[331]などの図柄組み合わせを意味する。副CPU51は、はずれリーチなし変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であって、第4停止順序、第6停止順序及び第9停止順序のうち何れかを決定した場合、少なくとも中列と右列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせの中からはずれの図柄組み合わせを決定する。なお、少なくとも中列と右列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせとは、例えば、[123]、[313]、[331]などの図柄組み合わせを意味する。副CPU51は、はずれリーチなし変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であって、第10停止順序のうち何れかを決定した場合、全列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせの中からはずれの図柄組み合わせを決定する。なお、全列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせとは、例えば、[123]、[321]、[231]などの図柄組み合わせを意味する。
また、副CPU51は、はずれリーチあり変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であって、第1停止順序、第3停止順序及び第7停止順序のうち何れかを決定した場合、左列と中列の演出図柄が同じである一方で右列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせの中からはずれの図柄組み合わせを決定する。なお、左列と中列の演出図柄が同じである一方で右列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせとは、例えば、[112]、[113]、[771]などの図柄組み合わせを意味する。副CPU51は、はずれリーチあり変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であって、第2停止順序、第5停止順序及び第8停止順序のうち何れかを決定した場合、左列と右列の演出図柄が同じである一方で中列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせの中からはずれの図柄組み合わせを決定する。なお、左列と右列の演出図柄が同じである一方で中列の演出図柄が異なるはずれの図柄組み合わせとは、例えば、[121]、[131]、[717]などの図柄組み合わせを意味する。副CPU51は、はずれリーチあり変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合であって、第4停止順序、第6停止順序及び第9停止順序のうち何れかを決定した場合、中列と右列の演出図柄が同じである一方で左列の演出図柄異なるはずれの図柄組み合わせの中からはずれの図柄組み合わせを決定する。なお、中列と右列の演出図柄が同じである一方で左列の演出図柄異なるはずれの図柄組み合わせとは、例えば、[211]、[311]、[177]などの図柄組み合わせを意味する。因みに、前述したように、はずれリーチあり変動パターンが決定された場合には、第10停止順序が決定されない。
また、副CPU51は、大当りリーチあり変動パターン又ははずれリーチあり変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、リーチ演出を決定する。具体的に、副CPU51は、第1停止順序、第3停止順序及び第7停止順序のうち何れかを決定した場合、ノーマルリーチ演出として右列ノーマルリーチ演出を実行することを決定する。このとき、変動パターン指定コマンドからスーパーリーチ演出の大当り変動パターンを特定可能な場合、副CPU51は、スーパーリーチ演出として右列スーパーリーチ演出及び全回転リーチ演出のうち何れかを決定する。一方、変動パターン指定コマンドからスーパーリーチ演出のはずれ変動パターンを特定可能な場合、副CPU51は、スーパーリーチ演出として右列スーパーリーチ演出を決定する。また、副CPU51は、第2停止順序、第5停止順序及び第8停止順序のうち何れかを決定した場合、ノーマルリーチ演出として中列ノーマルリーチ演出を実行することを決定する。このとき、変動パターン指定コマンドからスーパーリーチ演出の大当り変動パターンを特定可能な場合、副CPU51は、スーパーリーチ演出として中列スーパーリーチ演出及び全回転リーチ演出のうち何れかを決定する。一方、変動パターン指定コマンドからスーパーリーチ演出のはずれ変動パターンを特定可能な場合、副CPU51は、スーパーリーチ演出として中列スーパーリーチ演出を決定する。同様に、副CPU51は、第4停止順序、第6停止順序及び第9停止順序のうち何れかを決定した場合、ノーマルリーチ演出として左列ノーマルリーチ演出を実行することを決定する。このとき、変動パターン指定コマンドからスーパーリーチ演出の大当り変動パターンを特定可能な場合、副CPU51は、スーパーリーチ演出として左列スーパーリーチ演出及び全回転リーチ演出のうち何れかを決定する。一方、変動パターン指定コマンドからスーパーリーチ演出のはずれ変動パターンを特定可能な場合、副CPU51は、スーパーリーチ演出として左列スーパーリーチ演出を決定する。
演出ゲームを実行する場合、副CPU51は、全列の演出図柄が通常の変動速度で変動表示させた後、演出図柄を停止させる列の演出図柄の変動速度を減速させた後、演出図柄が停止されるように演出表示装置25を制御する。また、ノーマルリーチ演出を実行させる場合、副CPU51は、決定したノーマルリーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。同様に、スーパーリーチ演出を実行させる場合、副CPU51は、決定したスーパーリーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。スーパーリーチ演出を実行させる場合、副CPU51は、決定したノーマルリーチ演出を実行させた後、決定したスーパーリーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。このとき、ノーマルリーチ演出の終了に伴って、副CPU51は、ノーマルリーチ演出において演出図柄が変動表示されている図柄列に、他の2つの図柄列に停止している演出図柄とは異なる演出図柄を一旦停止表示させ、一時的に全列の演出図柄を一旦停止表示させた後、再び演出図柄を変動表示させ、スーパーリーチ演出を実行させる。例えば、全回転リーチ演出以外のスーパーリーチ演出を実行させる場合、副CPU51は、ノーマルリーチ演出において演出図柄を変動表示させていた列の演出図柄を再び変動表示させる。一方、例えば、全回転リーチ演出を実行させる場合、副CPU51は、全列の演出図柄を再び変動表示させる。そして、副CPU51は、リーチ演出における所定の停止タイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。例えば、演出図柄を一旦停止表示させる場合、副CPU51は、演出図柄が変動表示される速度を減速させてから、演出図柄を一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、終了コマンドを入力すると、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU51は、終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、終了コマンドを出力可能に構成しなくてもよい。
以上のように、本実施形態では、演出実行手段としての装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、発光手段を制御する発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御する音出力制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。
パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中、擬似連続演出(所謂、擬似連)が行われる場合がある。擬似連続演出では、1回の特別ゲームにおいて、全列の演出図柄の変動開始が複数回行われる。以下の説明においては、擬似連続演出における全列の演出図柄の変動開始を「演出サイクル」とします場合がある。また、擬似連続演出における演出サイクルの回数とは、擬似連続演出における全列の演出図柄の変動開始の回数を意味する。擬似連続演出が実行される場合、最終回以外の演出サイクルでは、全列の演出図柄が一旦停止表示され、その後、全列の演出図柄が再び変動表示される。即ち、1回の演出ゲームの実行中には、演出図柄が一時的に停止した後、再び変動表示される場合がある。
本実施形態の擬似連続演出における演出サイクルの回数には、2回、3回及び4回がある。擬似連続演出が行われる場合、当該擬似連続演出における演出サイクルの回数が多いほど、大当り期待度が高まる。擬似連続演出における演出サイクルの回数は、擬似連続演出を実行することが定められた変動パターンに定められている。このため、主CPU41は、大当りに当選したとき、大当りに非当選したときに比して、演出サイクルの回数として多い回数が定められた変動パターンを決定し易い。換言すると、主CPU41は、大当りに非当選したとき、大当りに当選したときに比して、演出サイクルの回数として多い回数が定められた変動パターンを決定し難い。
擬似連続演出が実行される場合、擬似連続演出における最終回以外の演出サイクルに相当する途中の演出サイクルでは、数字を模した演出図柄とは異なる特殊演出図柄を含む演出図柄による図柄組み合わせが一旦停止表示される。特殊演出図柄は、次の演出サイクルが行われることを特定可能な演出図柄といえる。例えば、特殊演出図柄は、他の[1]~[8]の何れかの数字を模した演出図柄とは異なり、「NEXT」の文字情報を含む演出図柄である。以下の説明では、特殊演出図柄を含む演出図柄による図柄組み合わせを「擬似継続演出図柄組み合わせ」と示す。
ここで、最終回以外の演出サイクルにおいて一旦停止表示させる擬似継続演出図柄の決定に係る制御について、説明する。
副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドから擬似連続演出を実行することが定められた変動パターンを特定可能な場合、最終回以外の演出サイクルにおける演出図柄の停止順序を決定する。このとき、副CPU51は、第1停止順序~第10停止順序のうち何れかの中から演出図柄の停止順序を決定する。副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドから演出サイクルの回数として3回以上が定められた変動パターンを特定可能な場合、最終回以外の各演出サイクルにおける演出図柄の停止順序をそれぞれ決定する。なお、本実施形態では、各演出サイクルにおける演出図柄の停止順序をそれぞれ決定したが、最終回の演出サイクルにおける演出図柄の停止順序を最終回以外の演出サイクルにおける演出図柄の停止順序としてもよい。この場合、最終回以外の演出サイクルにおける演出図柄の停止順序を決定する制御を省くことができ、制御負担を軽減できる。
そして、最終回以外の演出サイクルにおける演出図柄の停止順序を決定した後、副CPU51は、最終回以外の演出サイクルにおいて一旦停止表示させる擬似継続演出図柄組み合わせを決定する。具体的に、副CPU51は、第1停止順序、第3停止順序及び第7停止順序のうち何れかを決定した場合、左列及び中列の演出図柄が異なる数字を模した演出図柄であるとともに右列の演出図柄として特殊演出図柄を含む擬似継続演出図柄組み合わせを決定する。また、副CPU51は、第2停止順序、第5停止順序及び第8停止順序のうち何れかを決定した場合、左列及び右列の演出図柄が異なる数字を模した演出図柄であるとともに中列の演出図柄として特殊演出図柄を含む擬似継続演出図柄組み合わせを決定する。また、副CPU51は、第4停止順序、第6停止順序及び第9停止順序のうち何れかを決定した場合、中列及び右列の演出図柄が異なる数字を模した演出図柄であるとともに左列の演出図柄として特殊演出図柄を含む擬似継続演出図柄組み合わせを決定する。
そして、擬似連続演出を実行させる場合、副CPU51は、最終回以外の演出サイクル毎に、決定した演出図柄の停止順序で各列の演出図柄を一旦停止表示させる。そして、次の演出サイクルの開始に伴って、副CPU51は、全列の演出図柄を再び変動表示させる。なお、副CPU51は、各演出サイクルにおいて、全列の演出図柄が通常の変動速度で変動表示させた後、演出図柄を停止させる列の演出図柄の変動速度を減速させた後、演出図柄が停止されるように演出表示装置25を制御する。
ここで、図5(a)及び図5(b)に基づき、演出ゲームにおける演出図柄の変動表示及び一旦停止表示について、説明する。
図5(a)に示すように、擬似連続演出が実行されない場合であって、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出が実行される場合には、タイミングt11において全列の演出図柄が変動表示されることで、演出ゲームが開始される。そして、演出図柄が通常の変動速度(図5(a)では、「通常速度」と示す)で変動表示された後、演出図柄が一旦停止表示されるよりも前のタイミングt12において演出図柄が変動表示される速度が減速し、その後のタイミングt13において2列の演出図柄が停止し、ノーマルリーチ演出が開始される。このとき、例えば、演出図柄の停止順序が第1停止順序である場合には、左列における演出図柄の変動速度が減速して当該左列の演出図柄が一旦停止表示された後、中列における演出図柄の変動速度が減速して当該中列の演出図柄が一旦停止表示され、リーチが形成される。また、例えば、演出図柄の停止順序が第7停止順序である場合には、左列及び中列における演出図柄の変動速度が減速して当該左列及び中列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示され、リーチが形成される。そして、ノーマルリーチ演出が開始された後には、当該ノーマルリーチ演出の終了に伴って、タイミングt14において演出図柄が変動表示されている図柄列の演出図柄の変動速度が減速し、当該図柄列の演出図柄がタイミングt15において一旦停止表示され、全列の演出図柄が一旦停止表示される。その後、スーパーリーチ演出が開始される場合には、当該スーパーリーチ演出が実行されることに伴って、一旦停止表示されていた全列の演出図柄のうち一部又は全部の図柄列の演出図柄が再び変動表示される(図5(a)では、「再変動」と示す)。このとき、全回転リーチ以外のスーパーリーチ演出が実行される場合には、一部の図柄列の演出図柄が再び変動表示される。一方、全回転リーチが実行される場合には、全部の図柄列の演出図柄が再び変動表示される。その後、スーパーリーチ演出が開始された後には、当該スーパーリーチ演出の終了に伴って、タイミングt16において演出図柄が変動表示されている図柄列の演出図柄の変動速度が減速し、当該図柄列の演出図柄がタイミングt17において一旦停止表示され、全列の演出図柄が一旦停止表示される。その後、特別ゲームの終了する場合には、当該特別ゲームの終了に伴って、一旦停止表示されていた演出図柄による図柄組み合わせが確定停止表示される。
図5(b)に示すように、演出サイクルの回数が2回の擬似連続演出が実行される場合であって、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出が実行される場合には、タイミングt21において全列の演出図柄が変動表示されることで、演出ゲームが開始される。このとき、1回目の演出サイクル(最終回以外の演出サイクル)が開始される。そして、演出図柄が通常の変動速度(図5(b)では、「通常速度」と示す)で変動表示された後、演出図柄が一旦停止表示されるよりも前のタイミングt22において演出図柄が変動表示される速度が減速し、その後のタイミングt23において全列の演出図柄が停止し、擬似継続演出図柄組み合わせが一旦停止表示される。このとき、例えば、演出図柄の停止順序が第1停止順序である場合には、左列における演出図柄の変動速度が減速して当該左列の演出図柄が一旦停止表示された後、中列における演出図柄の変動速度が減速して当該中列の演出図柄が一旦停止表示され、最後に右列における演出図柄の変動速度が減速して当該右列の演出図柄が一旦停止表示される。また、例えば、演出図柄の停止順序が第7停止順序である場合には、左列及び中列における演出図柄の変動速度が減速して当該左列及び中列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示され、その後、右列における演出図柄の変動速度が減速して当該右列の演出図柄が一旦停止表示される。
その後、全列の演出図柄が再び変動表示される(図5(b)では、「再変動」と示す)ことで、2回目の演出サイクル(最終回の演出サイクル)が開始される。そして、演出図柄が通常の変動速度で変動表示された後、演出図柄が一旦停止表示されるよりも前のタイミングt24において演出図柄が変動表示される速度が減速し、その後のタイミングt25において2列の演出図柄が停止し、ノーマルリーチ演出が開始される。このとき、例えば、演出図柄の停止順序が第2停止順序である場合には、左列における演出図柄の変動速度が減速して当該左列の演出図柄が一旦停止表示された後、右列における演出図柄の変動速度が減速して当該中列の演出図柄が一旦停止表示され、リーチが形成される。また、例えば、演出図柄の停止順序が第8停止順序である場合には、左列及び右列における演出図柄の変動速度が減速して当該左列及び中列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示され、リーチが形成される。そして、ノーマルリーチ演出が開始された後には、当該ノーマルリーチ演出の終了に伴って、タイミングt26において演出図柄が変動表示されている図柄列の演出図柄の変動速度が減速し、当該図柄列の演出図柄がタイミングt27において一旦停止表示され、全列の演出図柄が一旦停止表示される。その後、スーパーリーチ演出が開始される場合には、当該スーパーリーチ演出が実行されることに伴って、一旦停止表示されていた全列の演出図柄のうち一部又は全部の図柄列の演出図柄が再び変動表示される。このとき、全回転リーチ以外のスーパーリーチ演出が実行される場合には、一部の図柄列の演出図柄が再び変動表示される。一方、全回転リーチが実行される場合には、全部の図柄列の演出図柄が再び変動表示される。その後、スーパーリーチ演出が開始された後には、当該スーパーリーチ演出の終了に伴って、タイミングt28において演出図柄が変動表示されている図柄列の演出図柄の変動速度が減速し、当該図柄列の演出図柄がタイミングt29において一旦停止表示され、全列の演出図柄が一旦停止表示される。その後、特別ゲームの終了する場合には、当該特別ゲームの終了に伴って、一旦停止表示されていた演出図柄による図柄組み合わせが確定停止表示される。
以上のように、演出ゲームの実行中であって演出図柄が一旦停止表示する前の期間には、演出図柄が通常の変動速度で変動表示される期間と、演出図柄が変動表示される速度が減速する期間と、がある。本実施形態では、演出図柄が通常の変動速度で変動表示される期間が、演出ゲームの実行中であって演出図柄が停止する前の期間のうちの第1期間に相当する。また、本実施形態では、演出図柄が変動表示される速度が減速する期間が、演出ゲームの実行中であって演出図柄が停止する前の期間のうちの第2期間に相当する。即ち、第2期間では、演出図柄が変動表示される速度が減速する。このように、本実施形態において、演出ゲームの実行中であって演出図柄が停止する前の期間には、第1期間と、第1期間よりも後の第2期間と、がある。そして、本実施形態において、第1期間及び第2期間では、演出図柄が変動表示されている。
パチンコ遊技機10では、演出ゲームの実行中、演出図柄が停止する図柄列の順序を事前に報知する特定演出としての事前順序報知演出が演出表示装置25において実行される場合がある。即ち、演出実行手段では、演出ゲームにおいて演出図柄が停止する図柄列の順序を事前に報知する特定演出が実行される場合がある。具体的に、事前順序報知演出は、演出ゲームの実行中であって、演出図柄が変動表示される速度が減速されるよりも前であって、演出図柄が通常の変動速度で変動表示される期間内に演出表示装置25において実行される場合がある。即ち、演出実行手段では、第1期間において、演出図柄が停止する図柄列の順序を事前に報知する特定演出が実行される場合がある。
また、パチンコ遊技機10では、擬似連続演出が実行されるとき、最終回以外の演出サイクルであるときに演出表示装置25において事前順序報知演出が実行される場合がある。同様に、パチンコ遊技機10では、擬似連続演出が実行されるとき、最終回の演出サイクルであるときに演出表示装置25において事前順序報知演出が実行される場合がある。つまり、事前順序報知演出は、最終回以外の演出サイクルにおいて全列の演出図柄が一旦停止表示されてから、演出図柄が再び変動表示されて最終回の演出サイクルが開始された後に演出表示装置25において実行される場合がある。即ち、演出実行手段では、演出図柄が再び変動表示された後において、演出図柄が停止する順序を事前に報知する特定演出が実行される場合がある。
パチンコ遊技機10では、順序画像JGを演出表示装置25に表示することで事前順序報知演出が実行される。本実施形態における順序画像JGは、演出図柄の停止順序を特定可能な文字情報を含む画像である。順序画像JGは、演出図柄とは異なる画像である。このように、本実施形態において、演出実行手段としての演出表示装置25は、演出図柄と、演出図柄とは異なる特定画像と、を表示可能である。このように、本実施形態において、特定演出は、特定画像を表示することで実行される。また、パチンコ遊技機10では、事前順序報知演出が実行される場合、事前順序報知演出が実行されない場合に比して、大当り期待度が高い。例えば、パチンコ遊技機10では、擬似連続演出における演出サイクルの回数が同じであるとき、事前順序報知演出が実行される回数が多いほど、大当り期待度が高い。このように、特定演出が実行される場合には、特定演出が実行されない場合に比して、当り期待度が高い。
図6(a)~図6(c)に例示するように、事前順序報知演出の内容は、複数種類ある。具体的に、事前順序報知演出の内容には、第1種の内容と、第2種の内容と、第3種の内容と、がある。第1種の内容は、演出図柄が1列ずつ停止することを特定可能であって、且つ、その順序を特定可能な内容である。第1停止順序~第6停止順序のうち何れかの演出図柄の停止順序を特定可能な内容が、第1種の内容となる。例えば、図6(a)に示すように、第1停止順序で演出図柄が停止する場合には、「左列→中列→右列の順で注目!」の文字情報を含む順序画像JGが演出表示装置25に表示され、事前順序報知演出が実行される。このように、本実施形態において、特定演出の内容には、演出図柄が1列ずつ停止することを特定可能であって、且つ、その順序を特定可能な内容が含まれる。
第2種の内容は、全ての図柄列のうち一部の複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に停止した後に残りの図柄列の演出図柄が停止することを特定可能な内容である。第7停止順序~第9停止順序のうち何れかの演出図柄の停止順序を特定可能な内容が、第2種の内容となる。例えば、図6(b)に示すように、第7停止順序で演出図柄が停止する場合には、「左列と中列が同時に停止するぞ!」の文字情報を含む順序画像JGが演出表示装置25に表示され、事前順序報知演出が実行される。なお、例えば、「左列と中列が同時に停止するぞ!」の文字情報には、最後に右列が停止することを特定可能な文字情報は含まれないものの、図柄列が3列であることから左列と中列の演出図柄が同時に停止した後は、残りの右列の演出図柄が最後に停止することを特定することができる。このように、本実施形態において、特定演出の内容には、全ての図柄列のうち一部の複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に停止した後に残りの図柄列の演出図柄が停止することを特定可能な内容が含まれる。また、本実施形態において、第1種の内容及び第2種の内容は、一部の図柄列の演出図柄が停止した後に残りの図柄列の図柄が停止することを特定可能な内容に相当する。
第3種の内容は、全ての図柄列の演出図柄が同時又は略同時に停止することを特定可能な内容である。第10停止順序を特定可能な内容が、第3種の内容となる。図6(c)に示すように、第10停止順序で演出図柄が停止する場合には、「全列同時停止!」の文字情報を含む順序画像JGが演出表示装置25に表示され、事前順序報知演出が実行される。このように、本実施形態において、特定演出の内容には、全ての図柄列の演出図柄が同時又は略同時に停止することを特定可能な内容が含まれる。
パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選した場合において、第3種の内容の事前順序報知演出が実行される場合、特定演出図柄組み合わせが演出ゲームにおいて一旦停止表示される。即ち、当り抽選において当りに当選した場合において、全ての図柄列の演出図柄が同時又は略同時に停止することを特定可能な内容の特定演出が実行された場合には、特定演出図柄組み合わせが演出ゲームにおいて停止する。このように、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合には、リーチ演出が実行されずにはずれの図柄組み合わせが一旦停止表示されるときもあるが、大当りの図柄組み合わせの中でも有利度の高い特定演出図柄組み合わせが、リーチ演出が実行されずに突然一旦停止表示されるときがある。
パチンコ遊技機10では、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合に比して、大当り期待度が高い。また、パチンコ遊技機10では、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合に比して、大当り期待度が高い。このように、全ての図柄列の演出図柄が同時又は略同時に停止することを特定可能な内容の特定演出が実行された場合には、一部の図柄列の演出図柄が停止した後に残りの図柄列の図柄が停止することを特定可能な内容の特定演出が実行された場合に比して、当り期待度が高い。また、パチンコ遊技機10では、第2種の内容の事前順序報知演出が実行された場合、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合に比して、大当り期待度が高い。
ここで、特定演出の実行に係る制御について説明する。
擬似連続演出を実行しない場合、副CPU51は、事前順序報知演出を実行するかを決定する報知抽選を行う。本実施形態では、報知抽選に当選した場合、事前順序報知演出を実行することが決定される。一方、本実施形態では、報知抽選に非当選した場合、事前順序報知演出を実行することが決定されない。また、擬似連続演出を実行する場合、副CPU51は、演出サイクル毎に、報知抽選を行う。例えば、擬似連続演出を実行する場合において、最終回以外の演出サイクルにおいて事前順序報知演出を実行した場合には、最終回の演出サイクルを含む残りの演出サイクルの全てにおいて事前順序報知演出を実行するように構成してもよい。この場合、最初の演出サイクルから順に報知抽選を行い、途中の演出サイクルにおいて報知抽選に当選した場合、最終回の演出サイクルまで事前順序報知演出を実行することが決定されるように構成することもできる。
図7に示すように、報知抽選の当選確率は、演出図柄の停止順序、大当り抽選の抽選結果、大当り遊技の種類及び演出図柄による図柄組み合わせに基づいて、予め決められている。具体的に、第1停止順序~第6停止順序のうち何れかであり、大当りに当選した場合であって、且つ、第1大当り遊技が付与される場合における報知抽選の当選確率は、15%である。また、第1停止順序~第6停止順序のうち何れかであり、大当りに当選した場合であって、且つ、第2大当り遊技が付与される場合における報知抽選の当選確率は、12%である。また、第1停止順序~第6停止順序のうち何れかであり、大当りに非当選した場合(図7では、「はずれ」と示す)における報知抽選の当選確率は、12%である。また、第7停止順序~第9停止順序のうち何れかであり、大当りに当選した場合であって、且つ、第1大当り遊技が付与される場合における報知抽選の当選確率は、15%である。また、第7停止順序~第9停止順序のうち何れかであり、大当りに当選した場合であって、且つ、第2大当り遊技が付与される場合における報知抽選の当選確率は、12%である。また、第7停止順序~第9停止順序のうち何れかであり、大当りに非当選した場合における報知抽選の当選確率は、8%である。また、第10停止順序であり、大当りに当選した場合であって、且つ、第1大当り遊技が付与される場合における報知抽選の当選確率は、50%である。また、第10停止順序であり、大当りに当選した場合であって、且つ、第1大当り遊技が付与される場合において特定演出図柄組み合わせが確定停止表示される場合における報知抽選の当選確率は、50%である。一方、第10停止順序であり、大当りに当選した場合であって、且つ、第1大当り遊技が付与される場合において非特定演出図柄組み合わせが確定停止表示される場合における報知抽選の当選確率は、0%である。また、第10停止順序であり、大当りに当選した場合であって、且つ、第2大当り遊技が付与される場合における報知抽選の当選確率は、0%である。また、第10停止順序であり、大当りに非当選した場合における報知抽選の当選確率は、1%である。
そして、報知抽選に非当選した場合、副CPU51は、事前順序報知演出を実行させない。一方、報知抽選に当選した場合、副CPU51は、事前順序報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、演出図柄の停止順序を特定可能な内容の事前順序報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。例えば、第1停止順序~第6停止順序のうち何れかである場合、副CPU51は、演出図柄の停止順序を特定可能な第1種の内容の事前順序報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。また、第7停止順序~第9停止順序のうち何れかである場合、副CPU51は、演出図柄の停止順序を特定可能な第2種の内容の事前順序報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。また、第10停止順序である場合、副CPU51は、第3種の内容の事前順序報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。
ここで、図8(a)~図8(h)に基づき、演出ゲームの実行中において、特定演出が実行されてから演出図柄による図柄組み合わせが一旦停止表示されるときの演出表示装置25の表示内容について説明する。なお、図8(a)~図8(h)に示す演出ゲームの実行中には、演出サイクルの回数が2回の擬似連続演出が実行され、スーパーリーチ演出として全回転リーチ演出が実行されるものとする。
図8(a)に示すように、演出ゲームが開始され、1回目の演出サイクルにおいて演出図柄が通常の変動速度で変動表示されているときであって、1回目の演出サイクルにおける演出図柄の停止順序が第10停止順序であるとき、「全列同時停止!」の文字情報を含む順序画像JGが演出表示装置25に表示され、事前順序報知演出が実行される。第3種の内容の事前順序報知演出が実行されたことにより、大当りに当選している場合には、特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示され、第1大当り遊技が付与されることを特定することが可能となる。
その後、図8(b)に示すように、全列の演出図柄が変動表示される速度が減速される。そして、図8(c)に示すように、全列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示され、第10停止順序で演出図柄が一旦停止表示される。このとき、1回目の演出サイクルは最終回以外の演出サイクルであることから、1回目の演出サイクルでは、擬似継続演出図柄組み合わせが一旦停止表示される。
図8(d)に示すように、最終回の演出サイクルとなる2回目の演出サイクルが開始される場合には、全列の演出図柄が再び変動表示される。図8(e)に示すように、2回目の演出サイクルにおいて演出図柄が通常の変動速度で変動表示されているときであって、2回目の演出サイクルにおける演出図柄の停止順序が第9停止順序であるとき、「中列と右列が同時に停止するぞ!」の文字情報を含む順序画像JGが演出表示装置25に表示され、事前順序報知演出が実行される。続いて、図8(f)に示すように、中列と右列の演出図柄が変動表示される速度が減速された後、中列及び右列の演出図柄として同じ数字を模した演出図柄がそれぞれ一旦停止表示され、左列ノーマルリーチ演出が実行される。その後、図示しないが、ノーマルリーチ演出の終了に伴って左列の演出図柄が一旦停止表示される。そして、図8(g)に示すように、スーパーリーチ演出が開始されることに伴って、全列の演出図柄が再び変動表示され、全回転リーチ演出が開始される。第3種の内容の事前順次報知演出が実行され、全回転リーチ演出が実行されたことにより、特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示され、第1大当り遊技が付与されることを確定的に特定することが可能となる。全回転リーチ演出では、同じ数字を模した演出図柄が全列揃った状態のまま、通常の変動速度よりも遅い速度で変動表示される。そして、図8(h)に示すように、全回転リーチ演出では、演出図柄が変動表示される速度が減速した後、全列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示され、特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示される。その後、演出表示装置25では、特別ゲームの終了に伴って、特定演出図柄組み合わせが確定停止表示される。
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)演出図柄が停止する図柄列の順序を事前に報知する事前順序報知演出を実行可能に構成した。これにより、事前順序報知演出において報知された内容に基づいて、どの図柄列における演出図柄に注目すべきかを判断でき、演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまうことを抑制し、興趣の向上を図ることができる。
(2)事前順序報知演出が実行される場合には、事前順序報知演出が実行されない場合に比して、大当り期待度が高い。このように、事前順序報知演出が実行されたときには、演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまうことを抑制できる以外にも、大当り期待度が高まる特典があることから、事前順序報知演出が実行されたことに対する喜びを高め、興趣の向上を図ることができる。
(3)事前順序報知演出は、演出図柄が一旦停止表示する前の期間の中でも、演出図柄が変動表示される速度が減速する期間よりも前の期間において実行される。このため、事前順序報知演出が実行されて実際に注目すべき図柄列を認識して、当該図柄列における演出図柄の一旦停止表示に注目を移行する時間として、少なくとも演出図柄が変動表示される速度が減速する期間に要する時間が確保される。これにより、より演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまうことを抑制し、興趣の向上を図ることができる。
(4)事前順序報知演出は、演出図柄が変動表示される速度が減速する前、つまり、演出図柄が一旦停止表示し始める直前に実行される。このように、演出図柄が変動表示される速度が減速され、どの演出図柄が一旦停止表示するかについての注目度が高まる期間よりも前に事前順序報知演出を実行することで、どの演出図柄が一旦停止表示するかについての注目度を高め、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(5)演出図柄とは異なる順序画像JGを表示することで事前順序報知演出が実行されることから、演出図柄以外の画像に対しても注目度を高め、演出表示装置25において実行される演出全体に注目させ易くでき、興趣の向上を図り易くできる。
(6)事前順序報知演出の内容には、全ての図柄列のうち一部の複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示した後に残りの図柄列の演出図柄が一旦停止表示することを特定可能な第2種の内容が含まれる。このため、第2種の内容の事前順序報知演出を実行することで、一部の複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示する場合であっても、その複数の図柄列の演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまうことを抑制でき、興趣の向上を図ることができる。
(7)事前順序報知演出の内容には、全ての図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示することを特定可能な内容が含まれる。このため、第3種の内容の事前順序報知演出を実行することで、全ての図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示する場合であっても、その全ての図柄列の演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまうことを抑制でき、興趣の向上を図ることができる。
(8)第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合には、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合に比して、大当り期待度が高い。また、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合には、第2種の内容の事前順序報知演出が実行された場合に比して、大当り期待度が高い。このため、演出図柄が一旦停止表示する図柄列の順序に限らず、大当り期待度が高いかに関しても事前順序報知演出の内容について注目させて、興趣の向上を図ることができる。
(9)大当り抽選において大当りに当選した場合において、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合には、有利な第1大当り遊技が付与されるときに限って演出ゲームにおいて一旦停止表示する特定演出図柄組み合わせが演出ゲームにおいて一旦停止表示する。このため、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合には、短時間で全ての図柄列の演出図柄が停止することになるが、大当り抽選において大当りに当選していれば、特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示することで、遊技者を驚かせ、喜びを飛躍的に高めて、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(10)1回の演出ゲームの実行中には、演出図柄が一時的に一旦停止表示した後、再び変動表示される場合がある。そして、演出図柄が再び変動表示された後において、事前順序報知演出を実行可能に構成した。演出図柄が一時的に一旦停止表示した後、再び変動表示されると、一旦停止表示される演出図柄に対する注目度が向上する。このような、一旦停止表示される演出図柄に対する注目度が向上している状況において事前順序報知演出を実行することで、演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまうことを抑制し、効果的に興趣の向上を図ることができる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態の演出ゲームにおける図柄列の数は、3列としたが、2列であってもよいし、4列以上であってもよい。一部の複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示された後、残りの図柄列の演出図柄が一旦停止表示される事象を生じさせるにあたっては、図柄列が3列以上であることが好ましい。即ち、図柄列は、少なくとも3列あることが好ましい。なお、例えば、図柄列が第1列~第4列の計4列である場合には、第1列及び第2列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示された後、第3列の演出図柄が一旦停止表示された後に第4列の演出図柄が一旦停止表示される場合と、第3列及び第4列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示される場合と、があってもよい。つまり、一部の複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示された後、残りの複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示される場合があってもよい。この場合、例えば、事前順序報知演出の内容には、一部の複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示した後、残りの複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示することを特定可能な内容が含まれてもよい。以上のように、演出図柄の停止順序は、第1停止順序~第10停止順序に限らない。例えば、上記実施形態における演出図柄の停止順序としては、第1停止順序~第10停止順序のうち一部の停止順序のみを採用してもよい。例えば、上記実施形態における演出図柄の停止順序として、第10停止順序のみを採用してもよい。
・演出ゲームにおいて演出図柄の停止順序は、予め決められた停止順序を基本とし、当該基本となる演出図柄の停止順序とは異なる停止順序で演出図柄を一旦停止表示させる場合において、演出図柄の停止順序を決める制御が行われるように構成してもよい。例えば、基本となる演出図柄の停止順序を「第2停止順序」とする場合において、当該基本となる演出図柄の停止順序とは異なる停止順序で演出図柄を一旦停止表示させる場合、第2停止順序以外の停止順序を演出図柄の停止順序として決定可能に構成してもよい。なお、基本となる停止順序とは異なる停止順序で演出図柄を一旦停止表示させるかについては、副CPU51が抽選によって決定してもよい。
・事前順序報知演出の内容としては、第1種の内容~第3種の内容のうち一部の内容のみを採用してもよい。例えば、事前順序報知演出の内容としては、第1種の内容を除き、第2種の内容と第3種の内容を採用してもよい。この場合、複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示される場合において、事前順序報知演出が実行される。複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示される場合に限って事前順序報知演出を実行可能に構成する場合には、第1停止順序~第6停止順序であるときでも事前順序報知演出を実行可能に構成する場合に比して、事前順序報知演出が実行される頻度が低くなる。これにより、事前順序報知演出が実行されたときにおける当該事前順序報知演出への注目度を高めることができる。特に、複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示される場合には、複数の図柄列のうち一部の図柄列の演出図柄の一旦停止表示にのみ注目してしまい、同時又は略同時に演出図柄が一旦停止表示される他の図柄列の演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまう可能性が高い。したがって、複数の図柄列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示される場合に限って事前順序報知演出を実行可能に構成する場合には、より効果的に、演出図柄の一旦停止表示を見逃してしまうことを抑制し、効果的に興趣の向上を図ることができる。その他、例えば、事前順序報知演出の内容としては、第2種の内容及び第3種の内容を除き、第1種の内容を採用してもよい。
・事前順序報知演出が実行されるか否かによって大当り期待度が変化しないように構成してもよい。例えば、事前順序報知演出が実行される場合の大当り期待度と、事前順序報知演出が実行されない場合の大当り期待度と、が同じであってもよい。その他、事前順序報知演出が実行されない場合には、事前順序報知演出が実行されない場合に比して、大当り期待度が高くなるように構成してもよい。
・擬似連続演出における演出サイクルの回数が同じであるときには、事前順序報知演出が実行される回数によって大当り期待度が変化しないように構成してもよい。また、最終回以外の演出サイクルにおいて事前順序報知演出が実行された場合、その後の最終回の演出サイクルにおいて事前順序報知演出が実行されない場合があってもよい。同様に、複数の最終回以外の演出サイクルのうち、先の演出サイクルにおいて事前順序報知演出が実行された場合、後の演出サイクルにおいて事前順序報知演出が実行されない場合があってもよい。擬似連続演出が実行される場合において、最終回以外の演出サイクルでは、事前順序報知演出が実行されないように構成してもよい。
・擬似連続演出を実行可能に構成しなくてもよい。例えば、擬似連続演出とは異なる演出であって、且つ、演出図柄を一旦停止表示させた後に再び演出図柄が変動表示される演出を実行可能に構成してもよい。
・演出図柄が変動表示される速度が減速してから一旦停止表示されるまでの期間において、事前順序報知演出が実行されるように構成してもよい。即ち、第2期間において事前順序報知演出が実行されるように構成してもよい。
・第1期間及び第2期間のうち少なくとも一方の期間では、例えば、全ての図柄列の演出図柄が変動表示されず、一部の図柄列の図柄が一旦停止表示されているように構成してもよい。第2期間は、演出図柄が変動表示される速度が減速する期間でなくてもよい。以上のように、第1期間及び第2期間は、演出ゲームの実行中であって演出図柄が一旦停止表示する前の期間であれば、上記実施形態において例示した期間に限られるものではない。例えば、第1期間は、全ての図柄列の演出図柄が揃った状態で変動表示されている期間であってもよい。
・事前順序報知演出の演出態様を変更してもよい。例えば、演出図柄が一旦停止表示される毎に、事前順序報知演出が切り替わるように構成してもよい。例えば、第1停止順序である場合、左列の演出図柄が一旦停止表示されることを事前順序報知演出において報知し、その後、左列の演出図柄が一旦停止表示されると、中列の演出図柄が一旦停止表示されることを報知する事前順序報知演出に切り替わるように構成してもよい。このように構成する場合、一連の事前順序報知演出によって、演出図柄の停止順序が事前に報知されることとなる。以上のように構成する場合、最初の段階での事前順序報知演出(上記例示でいえば、左列の演出図柄が一旦停止表示されることを事前順序報知演出)が実行された時点では、演出図柄の停止順序が第1停止順序と第2停止順序の何れであるか特定することができない。これにより、切り替わり後の事前順序報知演出に対する注目度を効果的に高め、興趣の向上を図ることができる。特に、演出図柄の停止順序によって大当り期待度を異ならせるなどする場合には、より演出図柄の停止順序がどのような順序であるかに対する注目度が高まるため、より効果的に興趣の向上を図ることができる。
・第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度と、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度と、が同じであってもよい。また、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度と、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度と、が同じであってもよい。また、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度と、第2種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度と、が同じであってもよい。即ち、事前順序報知演出の内容によって大当り期待度が変化しないように構成してもよい。その他、また、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度は、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度よりも高くしてもよい。また、第2種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度は、第3種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度よりも高くしてもよい。また、第1種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度は、第2種の内容の事前順序報知演出が実行された場合の大当り期待度よりも高くしてもよい。
・事前順序報知演出は、演出表示装置25において実行可能に構成しなくてもよい。例えば、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち少なくとも一方において事前順序報知演出が実行されるように構成してもよい。例えば、スピーカ18から演出図柄の停止順序を特定可能な音声を出力することによって、事前順序報知演出が実行されるように構成してもよい。同様に、例えば、装飾ランプ17を複数設け、装飾ランプ17の発光態様によって、事前順序報知演出が実行されるように構成してもよい。その他、演出表示装置25に加えて、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち少なくとも一方において、事前順序報知演出が実行されるように構成してもよい。
・特定演出図柄組み合わせの種類は、1種類でなくてもよく、2種類以上であってもよい。例えば、奇数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ(例えば、[111]、[777])を特定演出図柄組み合わせとしてもよい。この場合、奇数の数字を模した演出図柄が、特定の演出図柄に相当する。このとき、例えば、偶数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ(例えば、[222]、[444])を非特定演出図柄組み合わせとしてもよい。
・上記実施形態では、演出図柄の停止順序を決定した後にリーチ演出を決定するように構成したが、リーチ演出を決定した後に演出図柄の停止順序を決定してもよい。例えば、左列スーパーリーチ演出を実行することを決定した場合、及び、左列ノーマルリーチ演出を実行することを決定した場合には、第4停止順序、第6停止順序及び第9停止順序の中から演出図柄の停止順序が決定されるように構成してもよい。例えば、中列スーパーリーチ演出を実行することを決定した場合、及び、中列ノーマルリーチ演出を実行することを決定した場合には、第2停止順序、第5停止順序及び第8停止順序の中から演出図柄の停止順序が決定されるように構成してもよい。例えば、右列スーパーリーチ演出を実行することを決定した場合、及び、右列ノーマルリーチ演出を実行することを決定した場合には、第1停止順序、第3停止順序及び第7停止順序の中から演出図柄の停止順序が決定されるように構成してもよい。例えば、全回転リーチ演出を実行することを決定した場合には、第1停止順序~第10停止順序の中から演出図柄の停止順序が決定されるように構成してもよい。その他、全回転リーチ演出を実行することを決定した場合には、第10停止順序が決定されるように構成してもよい。この場合、第3種の内容の事前順序報知演出が実行され、且つ、リーチ演出が開始された時点で、大当りとなり、且つ、第1大当り遊技が付与されることを特定可能に構成することができる。
・リーチ演出の種類を変更してもよい。例えば、全回転リーチ演出を実行しなくてもよい。また、演出図柄の停止順序に関係なく、共通のスーパーリーチ演出が実行されるように構成してもよい。例えば、演出図柄の停止順序が第1停止順序であって右列ノーマルリーチ演出が実行された場合であっても、その後、スーパーリーチ演出としては中列スーパーリーチ演出が実行されるように構成してもよい。同様に、演出図柄の停止順序が第3停止順序であって左列ノーマルリーチ演出が実行された場合であっても、その後、スーパーリーチ演出としては中列スーパーリーチ演出が実行されるように構成してもよい。上記実施形態において、左列ノーマルリーチ演出及び左列スーパーリーチ演出は、中列及び右列の演出図柄が一旦停止表示された後に左列の演出図柄が一旦停止表示されることを特定可能な内容で実行される演出と捉えることもできる。上記実施形態において、中列ノーマルリーチ演出及び中列スーパーリーチ演出は、左列及び右列の演出図柄が一旦停止表示された後に中列の演出図柄が一旦停止表示されることを特定可能な内容で実行される演出と捉えることもできる。上記実施形態において、右列ノーマルリーチ演出及び右列スーパーリーチ演出は、左列及び中列の演出図柄が一旦停止表示された後に右列の演出図柄が一旦停止表示されることを特定可能な内容で実行される演出と捉えることもできる。同様に、上記実施において、全回転リーチ演出は、全列の演出図柄が同時又は略同時に一旦停止表示されることを特定可能な内容で実行される演出と捉えることもできる。
・リーチ演出では、演出図柄が一旦停止表示されるよりも前において、変動表示される速度が減速されなくてもよい。例えば、中列スーパーリーチ演出では、中列の演出図柄が通常の変動速度で変動表示されているときの所定のタイミングにおいて、中列の演出図柄が変動表示される速度が減速されることなく、中列の演出図柄が一旦停止表示されるように構成してもよい。ここでは、中列スーパーリーチ演出を例示したが、各種のノーマルリーチ演出、左列スーパーリーチ演出、右列スーパーリーチ演出及び全回転リーチ演出についても同様である。
・複数種類のリーチ演出のうち一部のリーチ演出が実行された場合には、大当り抽選において大当りに当選しているとき、特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示されるように構成してもよい。例えば、全回転リーチ演出が実行された場合には、特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示されるように構成してもよい。また、全回転リーチ演出が実行された場合には、非特定演出図柄組み合わせ及び特定演出図柄組み合わせの何れも一旦停止表示され得る一方、最終的には特定演出図柄組み合わせが確定停止表示されるように構成してもよい。例えば、全回転リーチ演出において非特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示された場合、再び演出図柄が変動表示され、その後、特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示された後に当該特定演出図柄組み合わせが確定停止表示されるように構成してもよい。ここでいう、非特定演出図柄組み合わせが一旦停止表示された後に再び演出図柄が変動表示される演出は、所謂、再抽選演出であってもよい。なお、ここでは、全回転リーチ演出を例示したが、各種のノーマルリーチ演出、左列スーパーリーチ演出、中列スーパーリーチ演出及び右列スーパーリーチ演出についても同様である。
・上記実施形態において、第1始動口26への入球に基づき実行される特別ゲーム(以下、第1特別ゲームという)と、第2始動口27への入球に基づき実行される特別ゲーム(以下、第2特別ゲームという)と、を別けてもよい。例えば、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよいし、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの特別ゲームの種類に関係なく実行が保留された順序で実行されるように構成してもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行可能に構成してもよく、例えば、低ベース状態においては第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、高ベース状態においては第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるように構成してもよい。また、例えば、第1特別ゲームが大当りとなったときと、第2特別ゲームが大当りとなったときと、で決定される大当りの種類及び各種大当りの決定率のうち少なくとも一方を異ならせてもよい。
・上記実施形態は、大当り抽選の他、小当り抽選を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。実施形態の遊技機は、例えば、通常遊技状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選の両方を当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技の両方を当り遊技として、それぞれ捉えることができる。その他、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち大当り抽選のみを当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技のうち大当り遊技のみを当り遊技として、それぞれ捉えることができる。また、小当り抽選を行うパチンコ遊技機においては、小当り図柄の種類が複数種類であってもよい。そして、特別ゲームにおいて確定停止表示された小当り図柄の種類によって、小当り遊技の種類を異ならせてもよい。例えば、小当り遊技の種類が異なる場合には、小当り遊技における大入賞口の開放態様を異ならせてもよい。なお、大当り遊技において開放される大入賞口及び小当り遊技において開放される大入賞口は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、遊技球が特別領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機に具体化してもよい。例えば、上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特別領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。この特別領域は、例えば、小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口内に設けられる。この大入賞口は、大当り遊技において開放される大入賞口29と同じであってもよいし、大入賞口29とは別の大入賞口であってもよい。なお、小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口へ遊技球が入球したとしても、特別領域を遊技球が通過しない場合には大当り遊技が付与されない。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、特別ゲームの実行回数に基づいて高ベース状態に制御可能な遊技機に具体化してもよい。例えば、非確変状態であるときに大当りに当選することなく実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合、高ベース状態に制御可能に構成してもよい。このとき制御される高ベース状態であるときに限って、事前順序報知演出を実行可能に構成してもよい。これにより、非確変状態であるときに大当りに当選することなく実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達するまで遊技を継続したことによる落胆を軽減させ、興趣の向上を図ることができる。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に特別ゲームにおいて確定停止表示される特別図柄のうち一部の特別図柄(以下、「時短図柄」と示す)が確定停止表示されたことに基づいて高ベース状態に制御可能な遊技機に具体化してもよい。そして、このとき制御される高ベース状態であるときに限って、事前順序報知演出を実行可能に構成してもよい。これにより、特別ゲームにおいて時短図柄が確定停止表示されたことに基づいて高ベース状態に制御されることへの喜びに加えて、興趣の向上を図ることができる。また、時短図柄の種類を複数種類としてもよい。そして、時短図柄の種類に応じて、高ベース状態に制御される期間を異ならせてもよい。更に、特別ゲームにおいて確定停止表示された時短図柄の種類によって、その後の高ベース状態における事前順序報知演出の実行有無を異ならせてもよい。例えば、第1の時短図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示されたことに基づいて制御される高ベース状態であるときには事前順序報知演出が実行されない一方、第2の時短図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示されたことに基づいて制御される高ベース状態であるときには事前順序報知演出が実行され得るように構成してもよい。
・演出モードを制御可能に構成してもよい。例えば、副CPU51が演出モードを制御することで、演出モードを制御する演出モード制御手段としての機能が実現されるように構成してもよい。例えば、複数種類の演出モードのうち一部の演出モードに制御されているときに限って、事前順序報知演出を実行可能に構成してもよい。これにより、制御されている演出モードへの注目度を向上させつつ、興趣の向上を図ることができる。
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、或いは、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定の領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。また、例えば、大当り遊技の種類によって、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。また、上記実施形態のパチンコ遊技機は、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機でなくてもよい。
・上記実施形態は、複数の設定値の中から設定値を設定可能な遊技機に適用してもよい。このような遊技機では、設定されている設定値に応じた当選確率の大当り抽選が行われる。即ち、複数種類の大当り抽選の当選確率を定めた設定値の中から設定値を設定可能な遊技機に適用してもよい。設定値を設定可能な遊技機において、電力供給の開始に伴って設定値を変更可能な設定変更状態に制御可能に構成してもよい。また、設定値を設定可能な遊技機において、電力供給の開始に伴って設定値を確認可能な設定確認状態に制御可能に構成してもよい。そして、設定されている設定値に応じて、各種の演出図柄の停止順序が決定される確率、及び、事前順序報知演出が実行される確率のうち少なくとも一方を異ならせてもよい。また、設定されている設定値に応じて、事前順序報知演出の実行有無を異ならせてもよい。
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。また、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記特定演出の内容には、全ての図柄列の演出図柄が同時又は略同時に停止することを特定可能な内容が含まれる。
(ロ)前記演出実行手段は、演出図柄と、演出図柄とは異なる特定画像と、を表示可能であって、前記特定演出は、前記特定画像を表示することで実行される。