JP2022148881A - 電力変換装置及び蓄電システム - Google Patents

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俊明 奥村
Toshiaki Okumura
直嗣 鵜殿
Naotada Udono
直樹 綾井
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Abstract

【課題】電力変換装置に必要な電流センサの装着不良を、より確実に抑制する。【解決手段】需要家の直流電源と商用電力系統との間に設けられる電力変換装置であって、商用電力系統と接続される第1電路端部と、需要家に設けられた分電盤と接続される第2電路端部と、直流電源と接続され、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換部と、電力変換部の交流側電路端部を第3電路端部とすると、第1電路端部、第2電路端部、及び、第3電路端部の、3つの電路端部と接続され、電力変換部が系統連系運転を行うか又は自立運転を行うかに応じて、当該3つの電路端部のうちから選択した電路端部間で通電を行わせるように通電経路の切替を行う切替部と、商用電力系統を上流側とした場合に、第1電路端部より下流側に設けられた逆潮流検出用の電流センサと、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、電力変換装置及び蓄電システムに関する。
太陽光発電等の再生可能エネルギーによる発電電力は、一般にパワーコンディショナと呼ばれる電力変換装置を介して交流電力に変換され、電力変換装置は、商用電力系統と系統連系することができる。また、近年、このような太陽光発電システムに蓄電池を併用するハイブリッド型の蓄電システムも普及しつつある。自立運転機能を有する系統連系型のパワーコンディショナは、商用電力系統の停電時に、自立運転して需要家の負荷に給電することが可能である。従来、自立運転時は、単相2線100Vでの自立出力を提供するだけであったが、単相3線で自立出力することにより、200V及び100Vの、需要家内の全負荷に給電できる、いわゆる「全負荷対応」のパワーコンディショナも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
系統連系運転と自立運転とでは、需要家の分電盤までの通電経路が異なる。そのため、通電経路の切替回路が用いられる。系統連系運転から自立運転への切り替え、または、その逆の切り替えは、手動で行ってもよいが、自動で行うことが、より便利である(例えば、特許文献2,3参照。)。
特開2014-239625号公報 特開2014-212655号公報 特開2001-238464号公報
太陽光発電の発電電力は商用電力系統への逆潮流として売電することができる。一方、蓄電池を設置する場合、蓄電池の放電電力を逆潮流とすることは、現状では禁止されている。そのため、蓄電池からの逆潮流を生じさせないよう、逆潮流を検出する電流センサとしてのCT(Current Transformer)と、その検出電流に基づいて逆潮流を抑制する逆電力継電器(RPR:Reverse Power Relay)の機能とが必要になる。
上記CTは、需要家の分電盤の、契約ブレーカ(主幹ブレーカ)の1次側に設けられる。CTは、被覆電線を挟んでつかむように取り付けられる分割型であり、パワーコンディショナの付属品として提供される。需要家における電気工事の施工時に、施工業者により、契約ブレーカの1次側における単相3線の電圧線の2線にそれぞれ、CTが装着される。CTの装着は、カチッとロックされるまで確実に締めることや、取付の向きが正しいことが必須である。
しかしながら、現実には、人為的ミスもあり、CTの装着不良や、装着後の脱落が発生することがある。
本開示は、電力変換装置に必要な電流センサの装着不良を、より確実に抑制することを目的とする。
本開示は、以下の発明を含む。但し、本発明は特許請求の範囲によって定められるものである。
本開示の電力変換装置は、需要家の直流電源と商用電力系統との間に設けられる電力変換装置であって、
前記商用電力系統と接続される第1電路端部と、
前記需要家に設けられた分電盤と接続される第2電路端部と、
前記直流電源と接続され、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換部と、
前記電力変換部の交流側電路端部を第3電路端部とすると、前記第1電路端部、前記第2電路端部、及び、前記第3電路端部の、3つの電路端部と接続され、前記電力変換部が系統連系運転を行うか又は自立運転を行うかに応じて、当該3つの電路端部のうちから選択した電路端部間で通電を行わせるように通電経路の切替を行う切替部と、
前記商用電力系統を上流側とした場合に、前記第1電路端部より下流側に設けられた逆潮流検出用の電流センサと、を備えた電力変換装置である。
蓄電システムとしては、前記の電力変換装置を含み、前記直流電源として、太陽光発電パネルと、蓄電池とを備えたものである。
本開示によれば、電力変換装置に必要な電流センサの装着不良を、より確実に抑制することができる。
図1は、本開示との比較のために、参考例として示す従来型の蓄電システムについての単線接続図の一例である。 図2は、本開示の基本コンセプトに基づく、蓄電システムを含む単線接続図の一例である。 図3は、本開示の電力変換装置の第1例を示す回路図である。 図4は、本開示の電力変換装置の第2例を示す回路図である。 図5は、図3,図4における電力変換部の制御部が繰り返し実行するフローチャートである。 図6は、図3,図4における切替部の制御部が繰り返し実行するフローチャートである。 図7は、図3,図4における電力変換部の制御部が繰り返し実行するフローチャートである。 図8は、図3に示した切替部が、状況に応じてどのようにリレー動作を変化させるかを示す部分回路図である。 図9は、図4に示した切替部が、状況に応じてどのようにリレー動作を変化させるかを示す部分回路図である。 図10は、第1例による、蓄電システムとその周辺機器との、需要家への配置のイメージを示す図である。 図11は、第2例による、蓄電システムとその周辺機器との、需要家への配置のイメージを示す図である。 図12は、図4に示した電力変換装置と基本的に類似したものを含む蓄電システムを、ユニット化した接続図の第1例である。 図13は、図12の状態から、電力変換部を取り外した状態を示す接続図である。 図14は、図4に示した電力変換装置と基本的に類似したものを含む蓄電システムを、ユニット化した接続図の第2例である。 図15は、図14の状態から、電力変換部を取り外した状態を示す接続図である。
[本開示の実施形態の説明]
本開示の実施形態には、その要旨として、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)これは、需要家の直流電源と商用電力系統との間に設けられる電力変換装置であって、前記商用電力系統と接続される第1電路端部と、前記需要家に設けられた分電盤と接続される第2電路端部と、前記直流電源と接続され、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換部と、前記電力変換部の交流側電路端部を第3電路端部とすると、前記第1電路端部、前記第2電路端部、及び、前記第3電路端部の、3つの電路端部と接続され、前記電力変換部が系統連系運転を行うか又は自立運転を行うかに応じて、当該3つの電路端部のうちから選択した電路端部間で通電を行わせるように通電経路の切替を行う切替部と、前記商用電力系統を上流側とした場合に、前記第1電路端部より下流側に設けられた逆潮流検出用の電流センサと、を備えた電力変換装置である。
このような電力変換装置は、商用電力系統と分電盤とを繋ぐ交流電路の途中に介在する形となり、分電盤は必ず電力変換装置を通して受電することになる。電力変換装置は切替部を備えているので、第1電路端部を商用電力系統に接続し、第2電路端部を分電盤に接続すれば、複数種類の通電経路を実現可能とする交流電路の接続が完了する。電流センサも第1電路端部より下流側にあるので、電力変換装置の一部品として予め搭載しておくことができる。従って、電力変換装置に必要な電流センサの装着不良を、より確実に抑制することができる。このようにして、電力変換装置の接続形態が簡素化され、接続作業が容易になる。また、切替部が分離独立して設置される場合よりも、総合的に低コストになる。
(2)前記(1)の電力変換装置は、前記電力変換部を制御する第1制御部と、前記切替部に設けられ、前記第1電路端部と前記第2電路端部とを互いに接続又は断路するよう動作させる第2制御部と、を有し、前記第1制御部と前記第2制御部とは互いに通信可能である、という構成及び機能を有していてもよい。
このような構成では、例えば、第1制御部は第2制御部に対して動作の許否を表す信号を送り、第2制御部は第1制御部に対して動作の状態を表す信号を送ることができる。これにより、電力変換部の運転状態に合わせた切替部の動作、及び、電力変換部に依存しない切替部の独立した動作、の両方が可能である。例えば、電力変換部が故障により停止している場合、第1制御部からは第2制御部に対して動作の許可信号(禁止しない信号)が送られ、第1電路端部と第2電路端部とを互いに接続することができる。これにより、商用電力系統から分電盤へ給電する通電経路を確保することができる。また、第1電路端部と第2電路端部とが互いに接続されている場合は、その状態を表す信号が、第2制御部から第1制御部に送られ、電力変換部は自立運転を行うことができない。第1電路端部と第2電路端部とが互いに断路されている場合は、その状態を表す信号が、第2制御部から第1制御部に送られ、電力変換部は自立運転を行うことができる。電力変換部が自立運転中は、第1制御部からは第2制御部に対して動作の不許可信号が送られ、第1電路端部と第2電路端部とを互いに接続することができない。
(3)前記(2)の電力変換装置において、前記3電路端部は、単相3線式に対応したものであり、前記第1電路端部と前記第3電路端部との間の電路に設けられた出力スイッチと、前記出力スイッチと前記第1電路端部との間に設けられ、前記商用電力系統と前記分電盤とを互いに接続又は断路する接続スイッチと、前記出力スイッチと前記接続スイッチとの間の電路を前記第2電路端部に導出する自立出力電路と、前記自立出力電路の中性線と接地電位との間に設けられた中性線接地スイッチと、を備え、前記第1制御部及び前記第2制御部は、
(i)系統連系運転時には、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを閉路し、かつ、前記中性線接地スイッチを開路した状態とし、
(ii)前記商用電力系統に異常が検出されると、前記出力スイッチを開路し、前記接続スイッチは閉路、前記中性線接地スイッチは開路、の状態とし、
(iii)前記異常が停電以外の系統異常である場合は、前記(i)の状態に戻し、前記異常が停電であって自立運転に移行する場合は、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを開路し、その後、前記中性線接地スイッチを閉路してから前記出力スイッチを閉路し、
(iv)自立運転から系統連系運転に復帰する場合は、前記出力スイッチ、前記接続スイッチ、及び、前記中性線接地スイッチを開路した後、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを閉路する、という制御を行ってもよい。
この場合、出力スイッチ及び接続スイッチの2つのスイッチにより、系統連系運転と自立運転とで、通電経路を切り替えることができる。商用電力系統に異常が検出された場合は、(ii)の状態で単独運転検出を行い、停電以外の系統異常であれば(i)の状態に戻す。停電であれば、自立運転を行う。自立運転への移行時には、出力スイッチ及び接続スイッチを開路する、いわばワンクッションの緩衝動作により、商用電力系統での中性線接地と、電力変換装置での中性線接地とが、同時に起きないようにすることができる。
(4)前記(1)から(3)までのいずれかの電力変換装置において、前記切替部は、好ましくは、前記電力変換装置の筐体の内部に設けられている。
この場合、切替部は、物理的に、電力変換装置の一部となる。従って、電力変換装置の取付作業において、作業者は、切替部を意識する必要がなくなり、取付作業が容易になる。
(5)前記(1)から(4)のいずれかの電力変換装置において、例えば、前記電流センサは、CT又は基板実装型電流センサを含む。
この場合、電線を挟み込む分割型のCTにする必要がなくなり、電線を通すリング状のCTや、予め基板に実装する電流センサを採用することができる。そのため、分割型のCTに起こりうる脱落を防止することができる。また、分割型という制約がなくなることで、選択肢が拡がり、より低コストの電流センサを採用することができる。
(6)前記(4)又は(5)の電力変換装置において、前記電力変換部及び前記切替部はそれぞれユニット化され、物理的には互いに分離可能で、電気的にはコネクタを用いて接続されており、かつ、前記電力変換部は、前記電力変換装置の筐体に対して着脱可能である、という構成であってもよい。
この場合、電力変換部が故障した場合に、電力変換部のみを取り外して修理することが可能となる。取り外した後も、コネクタにより電線の端末が保護されているので、安全である。
(7)前記(6)の電力変換装置において、前記接続スイッチは前記切替部のユニットに設けられており、前記筐体から前記電力変換部を取り外した状態で、前記第2制御部は前記接続スイッチを閉路するようにしてもよい。
この場合、筐体から電力変換部を取り外した状態で、接続スイッチを閉路することにより、商用電力系統から分電盤へ給電する通電経路を確保することができる。従って、電力変換部を取り外した状態でも、需要家への給電を確保することができる。
(8)前記(6)の電力変換装置において、前記切替部のユニット内に開閉器が設けられており、前記直流電源は、前記開閉器に接続されている、という構成であってもよい。
この場合、電力変換部のユニットを取り外した場合に、直流電源からの電線の端部を切替部のユニット内に収めておくことができる。ユニット内の開閉器を開路しておけば、電力変換部のユニットを着脱する際に、直流電源からの電路を安全に断路した状態にすることができる。
(9)蓄電システムとしては、前記(1)から(8)までのいずれかの電力変換装置を含み、前記直流電源として、太陽光発電パネルと、蓄電池とを備えることができる。
このような蓄電システムとすることにより、蓄電システムの交流電路側の外部接続を簡素化することができる。
(付記)
なお、上記(1)の一部を除いた構成と、(2)の構成とを組み合わせてもよい。
かかる電力変換装置は、以下のように表現できる。
需要家の直流電源と商用電力系統との間に設けられる電力変換装置であって、前記商用電力系統と接続される第1電路端部と、前記需要家に設けられた分電盤と接続される第2電路端部と、前記直流電源と接続され、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換部と、前記電力変換部の交流側電路端部を第3電路端部とすると、前記第1電路端部、前記第2電路端部、及び、前記第3電路端部の、3つの電路端部と接続され、前記電力変換部が系統連系運転を行うか又は自立運転を行うかに応じて、当該3つの電路端部のうちから選択した電路端部間で通電を行わせるように通電経路の切替を行う切替部と、を備えている。
そして、前記電力変換装置は、前記電力変換部を制御する第1制御部と、前記切替部に設けられ、前記第1電路端部と前記第2電路端部とを互いに接続又は断路するよう動作させる第2制御部と、を有し、前記第1制御部と前記第2制御部とは互いに通信可能である。
また、上記(1)の一部を除いた構成と、(2)の一部の構成と、(3)の構成とを組み合わせてもよい。
かかる電力変換装置は、以下のように表現できる。
需要家の直流電源と商用電力系統との間に設けられる電力変換装置であって、前記商用電力系統と接続される第1電路端部と、前記需要家に設けられた分電盤と接続される第2電路端部と、前記直流電源と接続され、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換部と、前記電力変換部の交流側電路端部を第3電路端部とすると、前記第1電路端部、前記第2電路端部、及び、前記第3電路端部の、3つの電路端部と接続され、前記電力変換部が系統連系運転を行うか又は自立運転を行うかに応じて、当該3つの電路端部のうちから選択した電路端部間で通電を行わせるように通電経路の切替を行う切替部と、を備えている。
そして、前記電力変換装置は、前記電力変換部を制御する第1制御部と、前記切替部に設けられ、前記第1電路端部と前記第2電路端部とを互いに接続又は断路するよう動作させる第2制御部と、を有する。
前記3電路端部は、単相3線式に対応したものであり、前記第1電路端部と前記第3電路端部との間の電路に設けられた出力スイッチと、前記出力スイッチと前記第1電路端部との間に設けられ、前記商用電力系統と前記分電盤とを互いに接続又は断路する接続スイッチと、前記出力スイッチと前記接続スイッチとの間の電路を前記第2電路端部に導出する自立出力電路と、前記自立出力電路の中性線と接地電位との間に設けられた中性線接地スイッチと、を備え、前記第1制御部及び前記第2制御部は、
(i)系統連系運転時には、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを閉路し、かつ、前記中性線接地スイッチを開路した状態とし、
(ii)前記商用電力系統に異常が検出されると、前記出力スイッチを開路し、前記接続スイッチは閉路、前記中性線接地スイッチは開路、の状態とし、
(iii)前記異常が停電以外の系統異常である場合は、前記(i)の状態に戻し、前記異常が停電であって自立運転に移行する場合は、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを開路し、その後、前記中性線接地スイッチを閉路してから前記出力スイッチを閉路し、
(iv)自立運転から系統連系運転に復帰する場合は、前記出力スイッチ、前記接続スイッチ、及び、前記中性線接地スイッチを開路した後、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを閉路する。
[本開示の実施形態の詳細]
《参考例》
まず、図1は、本開示との比較のために、参考例として示す従来型の蓄電システムについての単線接続図の一例である。図1において、単相3線式の商用電力系統から電力量計53及び屋外開閉器54を介して、需要家内の一般負荷用分電盤70に給電線が引き込まれる。一般負荷用分電盤70内には契約ブレーカ(主幹ブレーカ)701が設けられている。一般負荷用分電盤70内の、契約ブレーカ701の1次側には、逆電力検出用に、電流センサとして分割型のCT702が取り付けられる。CT702は、単相3線(U線,O線,W線)のうちの、電圧線(U線,W線)に合計2個取り付けられている。CT702は、蓄電システム100の付属品である。分電盤70内には、他に、例えば、漏電遮断器703,704及び子ブレーカ(屋内配線に応じた複数のブレーカ群)705が設けられる。
蓄電システム100は、通常、需要家の屋外に設けられる。蓄電システム100は、商用電力系統と連系するための連系出力電路と、商用電力系統の停電時に自立出力を提供する自立出力電路とを備えている。連系出力電路は、漏電遮断器703の2次側に接続される。自立運転出力は、停電時にも給電を停止したくない負荷が接続されている特定負荷用分電盤80に提供される。特定負荷用分電盤80内には、一般負荷用分電盤70から給電を受けるか、または、蓄電システム100の自立出力から給電を受けるかの、切替スイッチ801が設けられている。この切替スイッチ801を介して、子ブレーカ(特定負荷に対応したブレーカ群)802が設けられる。
《本開示の基本的コンセプト》
図2は、本開示の基本コンセプトに基づく、蓄電システム10を含む単線接続図の一例である。図2において、単相3線式の商用電力系統から電力量計53及び屋外開閉器54を介して、需要家内の分電盤60に給電線が引き込まれる。分電盤60内には契約ブレーカ(主幹ブレーカ)601が設けられている。分電盤60内には、他に、例えば、漏電遮断器604及び子ブレーカ(屋内配線に応じた複数のブレーカ群)605が設けられる。図1と違って、分電盤60内に、蓄電システムのCTが設けられていない。CTは、蓄電システム10の内部に設けられる。また、蓄電システム10の出力電路が、系統連系運転と自立運転とで分けられていないことである。そして、電力は、常に、蓄電システム10を経由して負荷に供給されることである。
《電力変換装置の回路構成例1》
図3は、本開示の電力変換装置の第1例を示す回路図である。図3において、電力変換装置1は、電力変換部2と、切替部3とを備えている。電力変換部2は、制御部20と、例えば4個の昇圧回路21a,21b,21c,21dと、双方向DC/DCコンバータ22と、DCバス23と、中間コンデンサ24と、インバータ25と、交流リアクトル26u,26o,26wと、交流側コンデンサ27,28,29とを備え、これらは図示のように接続されている。交流リアクトル26u,26o,26wは、単相3線の3線全てに設けられている。交流側コンデンサ27はU線-W線間に、交流側コンデンサ28はU線-O線間に、交流側コンデンサ29はW線-O線間に、それぞれ接続されている。
昇圧回路21a,21b,21c,21dには、それぞれ、対応する太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_dの発電電力が入力される。昇圧回路21a,21b,21c,21dは、共通のDCバス23に、昇圧した電圧で直流電力を出力する。双方向DC/DCコンバータ22には蓄電池Bが接続されている。双方向DC/DCコンバータ22は、蓄電池Bの放電時には昇圧した電圧でDCバス23に直流電力を出力する。また、双方向DC/DCコンバータ22は、DCバス23の電圧を降圧して蓄電池Bを充電することができる。
DCバス23の電圧は中間コンデンサ24により平滑され、インバータ25に入力される。インバータ25は、6個のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)により、単相3線に対応した3レグのフルブリッジ回路を構成している。なお、IGBTに代えてMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Fieald Effect Transistor)を用いてもよい。インバータ25の交流側出力は、交流リアクトル26u,26o,26w、及び、交流側コンデンサ27,28,29によって平滑され、単相3線の交流電圧・電流がU線、O線、W線に出力される。この単相3線の交流側電路端部を、第3電路端部T3とする。
切替部3は、制御部30と、連系リレー31と、自立リレー32と、接続リレー33と、中性線接地リレー34と、電流センサ37,38とを備え、これらは図示のように接続されている。連系リレー31の3線は、第1電路端部T1に導かれる。自立リレー32の3線は、第2電路端部T2に導かれる。なお、連系リレー31、自立リレー32、接続リレー33、及び、中性線接地リレー34は、有接点リレーに限らず、半導体スイッチその他、制御可能な開閉器であればよい。包括的には、連系スイッチ、自立スイッチ、接続スイッチ、及び、中性線接地スイッチと表現するものとする。
図3における点線は、制御又は計測の信号線を表している。インバータ25は、制御部20により、PWM(Pulse Width Modulation)制御される。信号線の図示は省略しているが、昇圧回路21a,21b,21c,21d及び双方向DC/DCコンバータ22も、制御部20により制御される。また、制御部20は、連系リレー31、自立リレー32、及び、中性線接地リレー34の開閉を制御する。電流センサ37,38は、U線及びW線に流れる電流を検出し、検出信号を制御部20に送る。これに基づいて制御部20は、蓄電池Bの放電電力が逆電力(逆潮流)として商用電力系統に提供されることを抑制する。なお、実際には電力変換部2及び切替部3の随所に電流センサ又は電圧センサが設けられ、これらの検出出力に基づいて、制御部20,30は制御を実行するが、ここでは、これらの各センサの図示を省略している。制御部30は、主として、接続リレー33の開閉を制御する。
切替部3の第1電路端部T1は、電力量計53を介して商用電力系統51の変圧器52の低圧側の単相3線(U,O,W)に接続されている。切替部3の第2電路端部T2は、分電盤60に接続されている。分電盤60には、需要家内の一般負荷61及び特定負荷62が接続されている。
商用電力系統51が正常である場合は、電力変換部2は系統連系運転を行い、分電盤60に単相3線で電力を供給するとともに、太陽光発電の余剰電力は逆潮流の電力として売電することもできる。商用電力系統51の停電時には、電力変換部2を自立運転することにより、単相3線の自立出力を分電盤60に供給することができる。自立出力に余裕がある場合は、分電盤60から一般負荷61及び特定負荷62の双方に給電してもよいし、また、特定負荷62のみに絞って給電することもできる。系統連系運転時と自立運転時とで、連系リレー31、自立リレー32、接続リレー33、及び、中性線接地リレー34がどのように開閉されるかについては後述する。
制御部20及び制御部30は、例えばコンピュータを含み、コンピュータがソフトウェア(コンピュータプログラム)を実行することで、必要な制御機能を実現する。ソフトウェアは、制御部20,30の記憶装置(図示せず。)に格納される。また、制御部20,30は、相互間で通信を行うことができる機能を有している。なお、制御部20,30は、CPU(Central Processing Unit)の他、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、FPGA(Field-Programmable Gate Array)を用いたものでもよい。
切替部3における自立リレー32と、接続リレー33とは、互いに同時に閉路してはならないが、自立リレー32は制御部20の制御下にあり、接続リレー33は制御部30の制御下にある。そこで、制御部20から制御部30へは、接続リレー33の閉路を許可するか否かの信号を送る。制御部30から制御部20へは、接続リレー33の開閉状態を表すステータス信号(閉路:オン、開路:オフ)を送る。なお、制御部20,30用の制御電源電圧は、第1電路端部T1に与えられる系統電圧に基づいて生成するか、又は、蓄電池Bの出力する電圧から生成することができる。切替部3は電力変換部2と連動して動作するほか、電力変換部2の停止時にも独立して動作することができる。
《電力変換装置の回路構成例2》
図4は、本開示の電力変換装置の第2例を示す回路図である。図4において、電力変換装置1は、電力変換部2と、切替部3とを備えている。第1例(図3)との違いは、切替部3の内部回路であり、電力変換部2及び電力変換装置1の枠外の接続回路は第1例と同じであるので、説明を省略する。
図4において、切替部3は、制御部30と、出力リレー35と、接続リレー36と、中性線接地リレー34と、電流センサ37,38とを備え、これらは図示のように接続されている。出力リレー35及び接続リレー36の3線は、第1電路端部T1に導かれる。出力リレー35の3線は、自立出力電路Poを通って第2電路端部T2に導かれる。
商用電力系統51が正常である場合は、電力変換部2は系統連系運転を行い、分電盤60に単相3線で電力を供給するとともに、太陽光発電の余剰電力は逆潮流の電力として売電することもできる。商用電力系統51の停電時には、電力変換部2を自立運転することにより、単相3線の自立出力を分電盤60に供給することができる。自立出力に余裕がある場合は、分電盤60から一般負荷61及び特定負荷62の双方に給電してもよいし、また、特定負荷62のみに絞って給電することもできる。系統連系運転時と自立運転時とで、出力リレー35、接続リレー36、及び、中性線接地リレー34がどのように開閉されるかについては後述する。
制御部20及び制御部30は、例えばコンピュータを含み、コンピュータがソフトウェア(コンピュータプログラム)を実行することで、必要な制御機能を実現する。ソフトウェアは、制御部20,30の記憶装置(図示せず。)に格納される。また、制御部20,30は、相互間で通信を行うことができる。
切替部3における接続リレー36と、中性線接地リレー34とが、互いに同時に閉路したとすると、接地が2箇所になり、漏れ電流が流れる可能性がある。そのため、接続リレー36と、中性線接地リレー34とは、互いに同時に閉路してはならないが、接続リレー36は制御部30の制御下にあり、中性線接地リレー34は制御部20の制御下にある。そこで、制御部20から制御部30へは、接続リレー36の閉路を許可するか否かの信号を送る。制御部30から制御部20へは、接続リレー36の開閉状態を表すステータス信号(閉路:オン、開路:オフ)を送る。なお、制御部20,30用の制御電源電圧は、第1電路端部T1に与えられる系統電圧に基づいて生成するか、又は、蓄電池Bの出力する電圧から生成することができる。切替部3は電力変換部2と連動して動作するほか、電力変換部2の停止時にも独立して動作することができる。
《電力変換装置の回路構成例1,2に共通する特徴》
図3,図4に示した電力変換装置1は、以下のように表現することができる。これらは、需要家の直流電源(太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_d、蓄電池B)と商用電力系統51との間に設けられる電力変換装置1である。そして、電力変換装置1は、商用電力系統51と接続される第1電路端部T1と、需要家に設けられた分電盤60と接続される第2電路端部T2と、直流電源と接続され、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換部2と、電力変換部2の交流側電路端部を第3電路端部T3とすると、第1電路端部T1、第2電路端部T2、及び、第3電路端部T3の、3つの電路端部と接続され、系統連系運転か自立運転かに応じて、当該3つの電路端部のうちから選択した電路端部間で通電を行わせるように通電経路の切替を行う切替部3と、商用電力系統51を上流側とした場合に、第1電路端部T1より下流側に設けられた逆潮流検出用の電流センサ(CT)37,38と、を備えている。
このような電力変換装置1は、商用電力系統51と分電盤60とを繋ぐ交流電路の途中に介在する形となり、分電盤60は必ず電力変換装置1を通して受電することになる。電力変換装置1は切替部3を備えているので、第1電路端部T1を商用電力系統51側の電路に接続し、第2電路端部T2を分電盤60に接続すれば、複数種類の通電経路を実現可能とする交流電路の接続が完了する。電流センサ(CT37,38)も第1電路端部T1より下流側にあるので、電力変換装置1の一部品として予め搭載しておくことができる。従って、電力変換装置1に必要な電流センサの装着不良を、より確実に抑制することができる。
このようにして、電力変換装置1の接続形態が簡素化され、接続作業が容易になる。また、切替部3が分離独立して設置される場合よりも、総合的に低コストになる。
また、電力変換部2は、当該電力変換部2を制御する第1制御部(制御部20)を有し、切替部3は、第1電路端部T1と第2電路端部T2とを互いに接続又は断路するよう動作させる第2制御部(制御部30)を有し、第1制御部と第2制御部とは互いに通信可能である。
《フローチャートの例示》
図5は、図3,図4における制御部20が繰り返し実行するフローチャートである。制御部20は、まず、商用電力系統が正常であるか否かを判定する(ステップS51)。正常である場合は、接続リレー33,36の閉路許否信号を「許可」とする(ステップS52)。ステップS51において、正常ではない場合は、接続リレー33,36の閉路許否信号を「不許可」とする(ステップS53)。
図6は、図3,図4における制御部30が繰り返し実行するフローチャートである。制御部30は、まず、制御部20からのリレー閉路許否信号を確認する(ステップS61)。接続リレー33,36の閉路が「許可」である場合は、制御部30は、接続リレー33,36を閉路し、ステータスがオン(閉路)であることを制御部20に通知する(ステップS63)。接続リレー33,36の閉路が「不許可」である場合は、制御部30は、接続リレー33,36を開路の状態とし、ステータスがオフ(開路)であることを制御部20に通知する(ステップS64)。
図7は、図3,図4における制御部20が繰り返し実行するフローチャートである。制御部20は、まず、制御部30からのステータス信号を確認する(ステップS71)。ステップS72において接続リレー33,36のステータスがオフ(開路)であることを確認すると、制御部20は自立運転を開始する(ステップS73)。また、ステップS72において接続リレー33,36のステータスがオン(閉路)であることを確認すると、制御部20は自立運転を行わない(ステップS74)。
上記のように、電力変換部2と切替部3とがそれぞれ第1制御部(制御部20)及び第2制御部(制御部30)を有する構成では、例えば、第1制御部は第2制御部に対して動作の許否を表す信号を送り、第2制御部は第1制御部に対して動作の状態を表す信号を送ることができる。これにより、電力変換部2の運転状態に合わせた切替部3の動作、及び、電力変換部2に依存しない切替部の独立した動作、の両方が可能である。
例えば、電力変換部2が故障により停止している場合、第1制御部からは第2制御部に対して動作の許可信号(禁止しない信号)が送られ、第1電路端部T1と第2電路端部T2とを互いに接続することができる。これにより、商用電力系統51から分電盤60へ給電する通電経路を確保することができる。また、第1電路端部T1と第2電路端部T2とが互いに接続されている場合は、その状態を表す信号が、第2制御部から第1制御部に送られ、電力変換部2は自立運転を行うことができない。第1電路端部T1と第2電路端部T2とが互いに断路されている場合は、その状態を表す信号が、第2制御部から第1制御部に送られ、電力変換部2は自立運転を行うことができる。電力変換部2が自立運転中は、第1制御部からは第2制御部に対して動作の不許可信号が送られ、第1電路端部T1と第2電路端部T2とを互いに接続することができない。
《図3における切替部の動作》
図8は、図3に示した切替部3が、状況に応じてどのようにリレー動作を変化させるかを示す部分回路図である。
(1)運転停止(図8の(a))
図8の(a)に示すように、電力変換部2の運転を停止させているとき、連系リレー31は系統から解列され(開路し)、自立リレー32及び中性線接地リレー34も開路されている。接続リレー33は閉路されている。電力変換部2はゲートブロックされている。分電盤60へは、電力量計53から接続リレー33を介して、電力が供給されている。
(2)連系運転準備(図8の(b))
次に、図8の(b)に示すように、連系運転への過渡的な準備段階として、(a)の状態から連系リレー31を閉路する。その他のリレーは(a)の状態と同じである。
(3)連系運転(図8の(c))
ここで、図8の(c)に示すように、電力変換部2を運転開始させると、連系運転となる。
(4)系統異常発生(図8の(a))
商用電力系統に異常が発生すると、電力変換部2は、ゲートブロックするとともに、連系リレー31を開路して、(a)の状態に戻り、停電が原因で単独運転の状態になっているのか否かを迅速に検出する。系統異常が、系統の短時間の擾乱などであり、素早く、系統が正常であることを検出し直した場合は、自立運転準備(以下の(6))には行かず、連系運転を再開しようとする(以下の(9))。短時間の擾乱とは、系統過電圧、系統不足電圧、周波数上昇、周波数異常等が、短時間、検出された場合である。また、単独運転検出機能が高速に働いて結果的に単独運転ではなかったときも同様である。一方、系統異常が続く場合は、連系運転には戻らず、以下の動作となる。
(5)系統異常(図8の(d))
停電等の系統異常が続く場合は、電力変換部2はゲートブロックの状態で、全てのリレー(31,32,33,34)を開路した状態とする。
(6)自立運転準備(図8の(e))
系統異常の発生後、自立運転準備として、図8の(e)に示すように、連系リレー31及び接続リレー33は開路した状態で、自立リレー32及び中性線接地リレー34を閉路する。
(7)自立運転(図8の(f))
自立運転準備完了後、図8の(f)に示すように、電力変換部2を運転し、自立運転を行う。分電盤60には単相3線で電力が供給される。
(8)復電検出(図8の(d))
自立運転中に商用電力系統の復電(系統正常)を検出すると、一定時間待った後、図8の(d)に示すように、電力変換部2はゲートブロックの状態で、全てのリレー(31,32,33,34)を開路した状態とする。
(9)連系運転準備(図8の(b))
その後、連系運転への過渡的な準備段階として、連系リレー31及び接続リレー33を閉路し、図8の(b)に示す状態となる。
その後は、電力変換部2が運転を再開し、図8の(c)に示す状態となる。
《図4における切替部の動作》
図9は、図4に示した切替部3が、状況に応じてどのようにリレー動作を変化させるかを示す部分回路図である。
(1)運転停止(図9の(a))
図9の(a)に示すように、電力変換部2の運転を停止させているとき、出力リレー35は系統から解列され(開路し)、中性線接地リレー34も開路されている。接続リレー36は閉路されている。電力変換部2はゲートブロックされている。分電盤60へは、電力量計53から接続リレー36を介して、電力が供給されている。
(2)連系運転準備(図9の(b))
次に、図9の(b)に示すように、連系運転への過渡的な準備段階として、(a)の状態から出力リレー35を閉路する。その他のリレーは(a)の状態と同じである。
(3)連系運転(図9の(c))
ここで、図9の(c)に示すように、電力変換部2を運転開始させると、連系運転となる。
(4)系統異常発生(図9の(a))
商用電力系統に異常が発生すると、電力変換部2は、ゲートブロックするとともに、出力リレー35を開路して、(a)の状態に戻り、停電が原因で単独運転の状態になっているのか否かを迅速に検出する。系統異常が、系統の短時間の擾乱などであり、素早く、系統が正常であることを検出し直した場合は、自立運転準備(以下の(6))には行かず、連系運転を再開しようとする(以下の(9))。短時間の擾乱とは、系統過電圧、系統不足電圧、周波数上昇、周波数異常等が、短時間、検出された場合である。また、単独運転検出機能が高速に働いて結果的に単独運転ではなかったときも同様である。一方、系統異常が続く場合は、連系運転には戻らず、以下の動作となる。
(5)系統異常(図9の(d))
停電等の系統異常が続く場合は、電力変換部2はゲートブロックの状態で、全てのリレー(34,35,36)を開路した状態とする。
(6)自立運転準備(図9の(e))
系統異常の発生後、自立運転準備として、図9の(e)に示すように、接続リレー36は開路した状態で、出力リレー35及び中性線接地リレー34を閉路する。
(7)自立運転(図9の(f))
自立運転準備完了後、図9の(f)に示すように、電力変換部2を運転し、自立運転を行う。分電盤60には単相3線で電力が供給される。
(8)復電検出(図9の(d))
自立運転中に商用電力系統の復電(系統正常)を検出すると、一定時間待った後、図9の(d)に示すように、電力変換部2はゲートブロックの状態で、全てのリレー(34,35,36)を開路した状態とする。
(9)連系運転準備(図9の(b))
その後、連系運転への過渡的な準備段階として、出力リレー35及び接続リレー36を閉路し、図9の(b)に示す状態となる。
その後は、電力変換部2が運転を再開し、図9の(c)に示す状態となる。
このように、図4の切替部3は、図3の切替部3よりリレーが1個少ないが、出力リレー35及び接続リレー36の2つのリレーにより、系統連系運転と自立運転とで、通電経路を切り替えることができる。系統連系運転から自立運転への移行時には、上記(5)に示す、いわばワンクッションの緩衝動作により、商用電力系統での中性線接地と、電力変換装置での中性線接地とが、同時に起きないようにすることができる。
《蓄電システムの配置の第1例》
次に、上述の電力変換装置1を含む蓄電システムの、需要家への配置例について説明する。図10は、第1例による、蓄電システム10とその周辺機器との、需要家200への配置のイメージを示す図である。蓄電システム10は、その筐体10c内に、電力変換部2、切替部3及び電流センサ37,38を内蔵している。第1電路端部T1は、電力量計53を介して商用電力系統51と接続されている。第2電路端部T2は、分電盤60と接続されている。電力変換部2と切替部3とは、第3電路端部T3を介して互いに接続されている。
切替部3が、筐体10cの内部に設けられていることで、切替部3は、物理的に、電力変換装置1の一部となる。従って、電力変換装置1の取付作業において、作業者は、切替部3を意識する必要がなくなり、取付作業が容易になる。また、電流センサ37,38はCT又は基板実装型電流センサとすることができる。CTの場合でも、電線を挟み込む分割型のCTにする必要がなくなり、電線を通すリング状のCTや、予め基板に実装する電流センサを採用することができる。そのため、分割型のCTに起こりうる脱落を防止することができる。また、分割型という制約がなくなることで、選択肢が拡がり、より低コストの電流センサを採用することができる。
蓄電システム10は、屋内には設置しにくい大きさ及び重量があるため、通常、需要家200の外壁に沿って、屋外に設置される。太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_dは、需要家200の屋根に設置されている。電力量計53は、需要家200の外壁又は、敷地内のポール等に設置されている。分電盤60は、需要家200の屋内に設置されている。ルータ41は、切替部3を介して、電力変換部2に接続されている。ルータ41は、インターネットを介してサーバ又はスマートフォン等と通信可能である。
《蓄電システムの配置の第2例》
図11は、第2例による、蓄電システム10とその周辺機器との、需要家200への配置のイメージを示す図である。図10との違いは、ルータ41と切替部3との間に、リモコン42を設置した点である。リモコン42により、電力変換装置1の運転制御及び監視を行うことができる。
《蓄電システムのユニット化:第1例》
図12は、図4に示した電力変換装置1と基本的に類似したものを含む蓄電システム10を、ユニット化した接続図の第1例である。但し、リレーをどこに配置するかは、図4とは異なる。また、その他、実態配線に必要な機器を具体的に示した例である。蓄電システム10の筐体10cには、電力変換部2、切替部3、及び、蓄電池Bが内蔵されている。電力変換部2は、昇圧回路21と、双方向DC/DCコンバータ22と、インバータ25と、出力リレー35と、制御部30とを収容し、1ユニットとなっている。切替部3は、接続リレー36と、第1電路端部T1と、第2電路端部T2と、開閉器301,302と、リモコン基板39とを備えている。
開閉器301には、太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_dが接続されている。第1電路端部T1は、電力量計53を介して商用電力系統51と接続されている。第2電路端部T2は、分電盤60と接続されている。リモコン基板39は、LAN(Local Area Network)の通信線を介してルータ41と接続されている。リモコン基板39は、図4の制御部30に匹敵するものであり、DC12Vの制御電源線と、通信線とで、電力変換部2の制御部30と接続されている。分電盤60から第2電路端部T2を介してアース線Eが切替部3及び電力変換部2に引き込まれている。蓄電池Bは、切替部3を介して、電力線(実線)とCANの通信線(点線)とで、電力変換部2と接続されている。
電力変換部2と切替部3との接続には、アース線Eを除いて、コネクタC1,C2,C3,C4,C5,C6が用いられている。コネクタC1,C2,C3,C4,C5,C6を用いることで、着脱が容易となる。もし、電力変換部2に故障が発生した場合、現地での修理が困難となり、一旦、工場等へ持ち帰る必要が生じる場合がある。このような場合にも、需要家において、電気が使えないという不便だけは回避しなければならない。そこで、開閉器301,302を開き、コネクタC1,C2,C3,C4,C5,C6を分離する。アース線Eだけは、コネクタ接続が認められないため、接続を外す。
図13は、電力変換部2を取り外した状態を示す接続図である。この状態では、太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_d及び蓄電池Bは使用できないが、接続リレー36を閉路しておくことにより、商用電力系統51から分電盤60への給電は確保される。従って、電力変換部2の持ち帰り後も、需要家は電力を使用することができる。
以上のように、図12に示す構成によれば、電力変換部2及び切替部3はそれぞれユニット化され、物理的には互いに分離可能で、電気的にはコネクタC1~C6を用いて接続されており、かつ、電力変換部2は、筐体10cに対して着脱可能である。電力変換部2が故障した場合には、電力変換部2のみを取り外して修理することが可能となる。取り外した後も、コネクタC1~C6により電線の端末が保護されているので、安全である。なお、コネクタC1~C6は、雌側を、切替部3のユニットに設けることにより、充電部(活線部)の露出を防止することができる。
また、接続リレー36は切替部3のユニットに設けられており、筐体10cから電力変換部2を取り外した状態(図13)で、リモコン基板は接続リレー36を閉路することができる。これにより、商用電力系統51から分電盤60へ給電する通電経路を確保することができる。従って、電力変換部2を取り外した状態でも、需要家への給電を確保することができる。
また、切替部3のユニット内に開閉器301,302が設けられており、太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_dは、開閉器301に接続されている。そのため、電力変換部2のユニットを取り外した場合に、太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_dからの電線の端部を切替部3のユニット内に収めておくことができる。ユニット内の開閉器301を開路しておけば、電力変換部2のユニットを着脱する際に、太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_dからの電路を安全に断路した状態にすることができる。
《蓄電システムのユニット化:第2例》
図14は、図4に示した電力変換装置1と基本的に類似したものを含む蓄電システム10を、ユニット化した接続図の第2例である。但し、リレーをどこに配置するかは、図4とは異なる。また、その他、実態配線に必要な機器を具体的に示した例である。蓄電システム10の筐体10cには、電力変換部2、切替部3、及び、蓄電池Bが内蔵されている。電力変換部2は、昇圧回路21と、双方向DC/DCコンバータ22と、インバータ25と、出力リレー35と、接続リレー36と、制御部30と、リモコン基板39とを収容し、1ユニットとなっている。切替部3は、第1電路端部T1と、第2電路端部T2と、開閉器301とを備えている。
開閉器301には、太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_dが接続されている。第1電路端部T1は、電力量計53を介して商用電力系統51と接続されている。第2電路端部T2は、分電盤60と接続されている。リモコン基板39は、LANの通信線を介してルータ41と接続されている。リモコン基板39は、図4の制御部30に匹敵するものであり、DC12Vの制御電源線と、通信線とで、電力変換部2の制御部30と接続されている。分電盤60から第2電路端部T2を介してアース線Eが切替部3及び電力変換部2に引き込まれている。蓄電池Bは、切替部3を介して、電力線(実線)とCANの通信線(点線)とで、電力変換部2と接続されている。
電力変換部2と切替部3との接続には、アース線Eを除いて、コネクタC11,C12,C13,C14,C15,C16が用いられている。コネクタC11,C12,C13,C14,C15,C16を用いることで、着脱が容易となる。もし、電力変換部2に故障が発生した場合、現地での修理が困難となり、一旦、工場等へ持ち帰る必要が生じる場合がある。このような場合にも、需要家において、電気が使えないという不便だけは回避しなければならない。そこで、開閉器301を開き、コネクタC11,C12,C13,C14,C15,C16を分離する。アース線Eだけは、コネクタ接続が認められないため、接続を外す。
図15は、このようにして、電力変換部2を取り外した状態を示す接続図である。この状態では、太陽光発電パネルPV_a,PV_b,PV_c,PV_d及び蓄電池Bは使用できないが、コネクタC12とC13とを互いに接続することにより、商用電力系統51から分電盤60への給電は確保される。従って、電力変換部2の持ち帰り後も、需要家は電力を使用することができる。
《補記》
なお、上記の全ての開示については、その少なくとも一部を、相互に任意に組み合わせてもよい。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 電力変換装置
2 電力変換部
3 切替部
10 蓄電システム
10c 筐体
20 制御部
21,21a,21b,21c,21d 昇圧回路
22 双方向DC/DCコンバータ
23 DCバス
24 中間コンデンサ
25 インバータ
26u,26o,26w 交流リアクトル
27,28,29 交流側コンデンサ
30 制御部
31 連系リレー
32 自立リレー
33 接続リレー
34 中性線接地リレー
35 出力リレー
36 接続リレー
37,38 電流センサ
39 リモコン基板
41 ルータ
42 リモコン
51 商用電力系統
52 変圧器
53 電力量計
54 屋外開閉器
60 分電盤
61,62 負荷
70 一般負荷用分電盤
80 特定負荷用分電盤
100 蓄電システム
200 需要家
301,302 開閉器
601 契約ブレーカ
604 漏電遮断器
605 子ブレーカ
701 契約ブレーカ
702 CT
703,704 漏電遮断器
705 子ブレーカ
801 切替スイッチ
802 子ブレーカ
B 蓄電池
C1,C2,C3,C4,C5,C6 コネクタ
C11,C12,C13,C14,C15,C16 コネクタ
E アース線
Po 自立出力電路
PV_a,PV_b,PV_c,PV_d 太陽光発電パネル
T1 第1電路端部
T2 第2電路端部
T3 第3電路端部

Claims (9)

  1. 需要家の直流電源と商用電力系統との間に設けられる電力変換装置であって、
    前記商用電力系統と接続される第1電路端部と、
    前記需要家に設けられた分電盤と接続される第2電路端部と、
    前記直流電源と接続され、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換部と、
    前記電力変換部の交流側電路端部を第3電路端部とすると、前記第1電路端部、前記第2電路端部、及び、前記第3電路端部の、3つの電路端部と接続され、前記電力変換部が系統連系運転を行うか又は自立運転を行うかに応じて、当該3つの電路端部のうちから選択した電路端部間で通電を行わせるように通電経路の切替を行う切替部と、
    前記商用電力系統を上流側とした場合に、前記第1電路端部より下流側に設けられた逆潮流検出用の電流センサと、
    を備えた電力変換装置。
  2. 前記電力変換部を制御する第1制御部と、
    前記切替部に設けられ、前記第1電路端部と前記第2電路端部とを互いに接続又は断路するよう動作させる第2制御部と、を有し、
    前記第1制御部と前記第2制御部とは互いに通信可能である、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記3電路端部は、単相3線式に対応したものであり、
    前記第1電路端部と前記第3電路端部との間の電路に設けられた出力スイッチと、
    前記出力スイッチと前記第1電路端部との間に設けられ、前記商用電力系統と前記分電盤とを互いに接続又は断路する接続スイッチと、
    前記出力スイッチと前記接続スイッチとの間の電路を前記第2電路端部に導出する自立出力電路と、
    前記自立出力電路の中性線と接地電位との間に設けられた中性線接地スイッチと、を備え、前記第1制御部及び前記第2制御部は、
    (i)系統連系運転時には、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを閉路し、かつ、前記中性線接地スイッチを開路した状態とし、
    (ii)前記商用電力系統に異常が検出されると、前記出力スイッチを開路し、前記接続スイッチは閉路、前記中性線接地スイッチは開路、の状態とし、
    (iii)前記異常が停電以外の系統異常である場合は、前記(i)の状態に戻し、前記異常が停電であって自立運転に移行する場合は、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを開路し、その後、前記中性線接地スイッチを閉路してから前記出力スイッチを閉路し、
    (iv)自立運転から系統連系運転に復帰する場合は、前記出力スイッチ、前記接続スイッチ、及び、前記中性線接地スイッチを開路した後、前記出力スイッチ及び前記接続スイッチを閉路する、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記切替部は、前記電力変換装置の筐体の内部に設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記電流センサは、CT又は基板実装型電流センサを含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記電力変換部及び前記切替部はそれぞれユニット化され、物理的には互いに分離可能で、電気的にはコネクタを用いて接続されており、かつ、前記電力変換部は、前記電力変換装置の筐体に対して着脱可能である、請求項4又は請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記接続スイッチは前記切替部のユニットに設けられており、前記筐体から前記電力変換部を取り外した状態で、前記第2制御部は前記接続スイッチを閉路する請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記切替部のユニット内に開閉器が設けられており、前記直流電源は、前記開閉器に接続されている請求項6に記載の電力変換装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置を含み、前記直流電源として、太陽光発電パネルと、蓄電池とを備える蓄電システム。
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