(第1の実施形態)
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1~図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば480パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=480パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~19まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「星」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)の8種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7(a)に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
本スロットマシン10では、図7(b)に示すように、中ラインL2のみが有効ラインとして設定される。上ラインL1,下ラインL3,右下がりラインL4,右上がりラインL5の4本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。
図8は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、BB1入賞及びBB2入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、BB1入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、BB2入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、再遊技入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、再遊技入賞となる。
メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞,チェリー入賞,ベル入賞,補填役入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、スイカ入賞として3枚のメダル払出が行われる。左リール32Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞として3枚のメダル払出が行われる。
各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄がいずれかの組合せライン上に停止した場合には、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。より詳細には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が中ラインL2上に停止した場合の他に、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止することとなる図柄の組合せが中ラインL2上に停止した場合、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。見た目上ベル入賞となる図柄の組合せとしては、例えば「赤7」図柄,「星」図柄,「星」図柄の組合せや、「BAR」図柄,「チェリー」図柄,「BAR」図柄の組合せ等がある。また、入賞となる図柄の組合せの詳細は省略するが、補填役入賞が成立した場合には1枚のメダル払出が行われる。
なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、BB2図柄の組合せとは、BB2入賞となる図柄の組合せ、すなわち「赤7」図柄,「赤7」図柄,「白7」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄ともいう。例えば、BB2図柄とは、左リール32L及び中リール32Mにおいては「赤7」図柄であり、右リール32Rにおいては「白7」図柄である。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42~44が設けられている。各ストップスイッチ42~44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42~44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56~58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56~58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。また、払出枚数表示部62の右下角隅部には、遊技区間を示す区間表示器66が設けられている。これら表示部60~62及び区間表示器66は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42~44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a~44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56~58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a~58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、区間表示器66、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60~62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図10~図36のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c、遊技区間を記憶するための区間情報格納エリア106d等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図10~図36のフローチャートを参照しながら説明する。
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させたり、回転中のリール32L,32M,32Rを停止させるために、対応するステッピングモータにブレーキを掛けたりするステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a~44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS111では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60~62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS112では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS113では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS114にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203~ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技で再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。再遊技入賞が成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56~58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56~58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、規定数として「2」及び「3」が設定されている。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にて中ラインL1を有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS208にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210の回転初期化処理、ステップS211の4.1秒経過待ち処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214の遊技区間処理、ステップS215のBB状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図12のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図13は、「設定3」の3枚遊技において選択される抽選テーブルであり、図14は、「設定3」の2枚遊技において選択される抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=5のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、ベル、補填役2、補填役4に当選したことを示す中右左ベル当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグがBB1に当選したことを示すBB1当選フラグ及びBB2に当選したことを示すBB2当選フラグでない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグがBB1当選フラグ又はBB2当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、BB1,BB2以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、BB1,BB2に当選していれば対応する当選フラグをセットしない。したがって、例えば2枚遊技においてBB2に当選し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選しない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、3枚遊技において図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイに当選となる確率は約7.3分の1、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルに当選となる確率はそれぞれ約9.0分の1、スイカ,チェリーに当選となる確率はそれぞれ約50分の1、BB1に当選となる確率は約12分の1である。3枚遊技においては、1枚役に当選となる事象と、BB2に当選となる事象と、が発生しない。
2枚遊技において図14に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイに当選となる確率は約7.3分の1、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルに当選となる確率はそれぞれ約16000分の1、スイカ,チェリーに当選となる確率はそれぞれ約50分の1、1枚役に当選となる確率は約1.9分の1、BB2に当選となる確率は約4.0分の1である。2枚遊技においては、BB1に当選となる事象が発生しない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、遊技区間の移行に関わる区間抽選処理を行う。ステップS310では、抽選結果コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、抽選結果コマンドを受信することにより、本抽選処理において行った各種結果、具体的には、役の当否判定の結果と、区間抽選処理における抽選結果と、を把握する。抽選結果コマンドを送信した場合には、抽選処理を終了する。
抽選処理が終了した場合には、図11のフローチャートに示すとおり、ステップS210にて回転初期化処理を行う。RAM106には、ステッピングモータの駆動制御に用いる情報を格納するモータ制御格納エリアが設けられており、回転初期化処理では、前記モータ制御格納エリアを初期化する処理を行う。ステップS211では、4.1秒経過待ち処理を行う。4.1秒経過待ち処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(本実施の形態では約4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定し、4.1秒経過待ち処理を終了する。かかる4.1秒経過待ち処理を行うため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図15のフローチャートに基づき説明する。本スロットマシン10では、1遊技回において、当選役と対応する図柄の組合せが停止した場合にメダル払出等の特典が付与される遊技(以下、「本遊技」ともいう。)の他に、疑似遊技が行われることがある。以下では、理解を容易なものとするため、先ず疑似遊技を行わない場合すなわち本遊技のみを行う場合におけるリール制御処理を説明する。
リール制御処理では、ステップS401において、疑似遊技を行うか否かを判定する疑似遊技判定処理を行う。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、図17のフローチャートに示すように、ステップS601にてRAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS602では、疑似遊技を行ったことを示す疑似遊技後フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない、すなわち疑似遊技を行っていない場合には、ステップS607に進み、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。より具体的には、繰り返し回数カウンタの値が3である場合には、左リール32L用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が2である場合には、中リール32M用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が1である場合には、右リール32R用の回転開始設定テーブルアドレスを取得する。すなわち、ステップS607における処理では、繰り返し回数カウンタの値に応じた回転開始設定テーブルアドレスを取得するのみであって、ステッピングモータの駆動制御は行わない。ステッピングモータの駆動制御は、取得した回転開始設定テーブルに基づいて、先述したタイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。
ステップS607にて繰り返し回数カウンタの値に応じた回転開始設定テーブルアドレスを取得した場合には、ステップS608に進み、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS609では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS602に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS610に進み、疑似遊技後フラグがセットされているかを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
以上のとおり、回転開始処理では、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に加速を開始する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS403では、本遊技におけるリール停止制御用の停止情報が設定されているか否かを判定する。上記停止情報が設定されていない場合には、ステップS404に進み、上記停止情報を設定する停止情報設定処理を行う。停止情報設定処理では、役の当否判定の結果に応じた停止情報を作成し、当該作成結果を停止情報格納エリア106bに記憶する。なお、ステップS404では、本遊技におけるリール停止制御用の停止情報(以下、単に「停止情報」という。)を設定するのみであって、仮に疑似遊技を行う場合であっても疑似遊技におけるリール停止制御用の停止情報(以下、「疑似遊技用停止情報」という。)を設定しない。ステップS405では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS406では、コマンド送信処理1を行う。
コマンド送信処理1では、図18のフローチャートに示すように、ステップS701にて疑似遊技回転開始コマンドをセットする。ここで、疑似遊技回転開始コマンドとは、疑似遊技において各リール32L,32M,32Rが回転を開始したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS702では、疑似遊技を行うことを示す疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合、すなわち疑似遊技を行わない場合には、ステップS703にて疑似遊技回転開始コマンドをクリアするとともに、ステップS704にて回転開始コマンドをセットする。ここで、回転開始コマンドとは、本遊技において各リール32L,32M,32Rが回転を開始したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS705では、セットされている回転開始コマンド又は疑似遊技回転開始コマンドを、表示制御装置81に対して送信する。その後、本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS406にてコマンド送信処理1が終了した場合には、ステップS407に進み、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS408に進み、指示モニタ表示処理を行う。続くステップS409では、コマンド送信処理2を行う。
コマンド送信処理2では、図20のフローチャートに示すように、ステップS901にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS902に進み、停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、停止可コマンドを受信することにより、本遊技において全リール32L,32M,32Rが定速回転となったことを把握する。また、ステップS902では、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、本遊技において停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。その後、コマンド送信処理2を終了する。
コマンド送信処理2が終了した場合には、ステップS410に進み、停止制御処理を行う。
停止制御処理では、図21のフローチャートに示すように、ステップS1001にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS1008に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS1001に戻る。停止指令が発生した場合には、ステップ1009に進み、回転中のリールを停止させるべく停止位置決定処理を行う。
停止位置決定処理では、図22のフローチャートに示すように、ステップS1101において、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。ステップS1102では、リール回転数カウンタの値から1を減算する。ステップS1103では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS1106に進み、停止コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、停止コマンドを受信することにより、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかと、いずれのリールが停止するのかと、を把握する。また、ステップS1106では、停止指令の発生したストップスイッチの図示しないランプを消灯表示することにより、本遊技において停止指令を発生させることが不可能となったことを遊技者等に報知する。続くステップS1107では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS1107では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS1108では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS1109では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定し、疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS1110にて停止情報変更処理を行った後に停止位置決定処理を終了する。
ここで、停止情報変更処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報変更処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルのいずれかに当選となった場合(図13参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報変更処理を行う。
例えば左中右ベルに当選している場合には、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の操作順序で操作されればベル入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作されれば補填役1入賞又は補填役4入賞が成立するように、停止情報を変更する。左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルについても同様であり、当選役の名称と対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合にはベル入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合には当選役と対応する補填役入賞が成立するように、停止情報を変更する。なお以下では、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルを総称して「押し順役」又は「押し順ベル」ともいう。
ちなみに、本スロットマシン10では、停止情報設定処理及び停止情報変更処理により、リプレイに当選した場合、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず再遊技入賞が成立する。押し順ベルに当選した場合には、正しい操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば操作タイミングに関わらずベル入賞が成立し、正しくない操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば操作タイミングに関わらず補填役入賞が成立する。1枚役に当選した場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず補填役入賞が成立する。スイカに当選した場合と、チェリーに当選した場合と、BB1に当選した場合と、BB2に当選した場合と、には、当選図柄を狙って、すなわち所定のタイミングでストップスイッチ42~44を操作すれば対応する入賞が成立する。
停止制御処理の説明に戻り、停止位置決定処理が終了した場合には、ステップS1010に進み、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS1001に戻る。つまり、本スロットマシン10では、停止指令の発生したリールの停止図柄番号を決定した場合、停止指令の発生したリールが実際に停止したか否かに関わらず、ステップS1008にて次の停止指令が発生したか否かを判定する。したがって、遊技者は、リールの停止を待つことなく連続して停止指令を発生させることができる。なお、リールの停止は、停止制御処理(通常処理)において行われるのではなく、先述したタイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。ステッピングモータ制御処理では、停止指令の発生したリールの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号と等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にブレーキ処理を行うことで停止指令の発生したリールを停止させる。
ステップS1010においてリール回転数カウンタの値が0であると判定した場合には、全てのリール32L,32M,32Rに対して停止図柄番号を決定したことを意味するため、ステップS1011に進み、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となっていない場合には、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、ステップS1012に進み、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを把握する。続くステップS1013では、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態であるか否かを判定する。より具体的には、ストップ検出センサ42a~44aからの入力信号が全てOFFであるか否かを判定する。いずれかのストップ検出センサ42a~44aからの入力信号がONである場合には、遊技者が対応するストップスイッチを操作中であることを意味するため、そのまま待機する。全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、ステップS1014に進み、後述する指示モニタを表示中であるか否かを判定する。指示モニタを表示中である場合には、ステップS1015にて指示モニタをクリアする。指示モニタをクリアした場合と、指示モニタを表示中でない場合と、には、ステップS1016にて100msec待機した後に本処理を終了する。ちなみに、ステップS1016にて100msec待機するのは、ステッピングモータ制御処理においてブレーキ処理が完了し、リールの揺動が収束するのを待つためである。
リール制御処理の説明に戻り、停止制御処理が終了した場合には、ステップS411に進み、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、先ず払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立していない場合には、そのまま払出判定処理を終了し、入賞が成立している場合には、さらに入賞した条件装置が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞した条件装置が当選フラグと対応している場合には、入賞した条件装置と、当該条件装置と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットし、払出判定処理を終了する。一方、入賞した条件装置が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、今回の遊技回において入賞した条件装置を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドを送信する。
入賞結果コマンドを送信した場合には、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、再遊技入賞が成立している場合には、再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、再遊技設定処理が行われたと判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。
次に、ステップS214の遊技区間処理については後述することとし、ステップS215のBB状態処理について説明する。
BB状態処理では、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合には、状態コマンドを表示制御装置81に対して送信し、BB状態処理を終了する。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドを送信する。
いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、先の払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、対応するBB入賞が成立したか否かを判定する。対応するBB入賞が成立していない場合には、状態コマンドを送信し、BB状態処理を終了する。対応するBB入賞が成立している場合には、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアする。このとき、BB1入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。BB2入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB2設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。その後、状態コマンドを送信し、BB状態処理を終了する。
現在の遊技状態がBB状態である場合には、残BBゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、残BBゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。残BBゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、状態コマンドを送信した後にBB状態処理を終了する。残BBゲーム数カウンタの値が0となった場合には、BB状態の終了条件が成立したことを意味するため、BB設定フラグをクリアする。その後、状態コマンドを送信し、BB状態処理を終了する。
以上のとおり、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグ又はBB2設定フラグをセットした場合には、30回の遊技が行われるまで遊技状態がBB状態となる。BB1設定フラグに基づくBB状態では、3枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる補填役入賞が成立する。したがって、BB1設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを60(=(3-1)×30)枚減少させることとなる。BB2設定フラグに基づくBB状態では、2枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる補填役入賞が成立する。したがって、BB2設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを30(=(2-1)×30)枚減少させることとなる。
本スロットマシン10では、通常状態,BB状態の2種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、通常区間,有利区間の2種類の遊技区間を主制御装置101が管理するようになっている。
図24は、遊技区間の移行を示す図である。
通常区間とは、有利区間に移行させるか否かの移行抽選を行うことが可能な遊技区間である。通常区間においては、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない。このため、通常区間では、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.91枚のメダル減少が期待されることとなる。有利区間への移行抽選に当選した場合には、遊技区間が有利区間に移行する。
有利区間とは、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知され得る遊技区間である。つまり、有利区間は、操作順序が報知され得る点で通常区間よりも遊技者にとって有利な遊技区間である。有利区間は、チャンスモードと、報知モードと、の2つの遊技モードによって構成されている。通常区間において有利区間への移行抽選に当選した場合には、有利区間のチャンスモードに移行する。有利区間において1500回の遊技が行われた場合と、有利区間における差枚数が2400に達した場合と、には、そのときの遊技モードに関わらず、有利区間が終了する。有利区間における差枚数が2400に達した場合とは、より詳しくは当該有利区間における遊技者の所有メダル増加数が0となることなく2400に達した場合であり、換言すれば有利区間において遊技者の所有メダルが最も減少したときを基点として当該基点からの差枚数が2400に達した場合である。
チャンスモードとは、報知モードに移行させるか否かの移行抽選が行われる遊技モードである。チャンスモードは、移行抽選に当選した場合と、チャンスモード下で所定回数の遊技が行われた場合と、に終了する。チャンスモードが終了した場合には、報知モードに移行する。チャンスモードにおいては、通常区間と同様、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない。このため、チャンスモードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.91枚のメダル減少が期待されることとなる。
報知モードとは、3枚遊技であれば、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序が報知される遊技モードである。このため、報知モードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなる一方、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約3.5枚のメダル増加が期待されることとなる。報知モードは、当該報知モード下でメダルの純増枚数が所定枚数に達した場合に終了する。報知モードが終了した場合には、有利区間も終了となって通常区間に移行する。
以上のとおり、本スロットマシン10では、報知モード下で3枚遊技を行うことによって所有メダルを増加させる遊技性となっている。
以下では、遊技区間の管理に際して主制御装置101が行う各種処理について、図25以降のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、各遊技区間において主制御装置101が行う各種処理を個別に説明することとする。
先ず、通常区間における処理を説明する。
図25は、通常区間における区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1301では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1302に進み、当選フラグ格納エリア106aに当選フラグがセットされているか否か、すなわち何らかの役に当選したか否かを判定する。当選フラグがセットされている場合には、ステップS1303に進み、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであるか否かを判定する。具体的には、図13に示すように、3枚遊技においてはBB2に当選する事象が発生しない。したがって、セットされている当選フラグがBB2当選フラグのみである場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものでないと判定し、BB2当選フラグ以外の当選フラグがセットされている場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであると判定する。当選フラグが今回の遊技においてセットされたものである場合には、ステップS1304にて移行フラグをセットするとともに、ステップS1305にて区間表示器66をON点灯させ、本処理を終了する。今回の遊技が2枚遊技である場合と、当選フラグがセットされていない場合と、当選フラグがセットされているものの今回の遊技においてセットされたものでない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
図26は、通常区間における遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1401では、移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、今回のゲームにおいて移行抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS1402~ステップS1408に示す有利区間移行処理を行う。
有利区間移行処理では、ステップS1402にて移行フラグをクリアする。ステップS1403では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを有利フラグに変更し、ステップS1404では、区間情報格納エリア106dに設けられた区間ゲーム数カウンタに0をセットする。続くステップS1405では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスフラグに変更する。ステップS1406では、区間情報格納エリア106dに設けられた移行ゲーム数カウンタに700をセットする。ステップS1407では、区間情報格納エリア106dに設けられたモードゲーム数カウンタに0をセットし、ステップS1408では、区間情報格納エリア106dに設けられた差枚数カウンタに0をセットする。
ステップS1401にて移行フラグがセットされていないと判定した場合と、ステップS1408にて差枚数カウンタに0をセットした場合と、には、ステップS1409にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。ここで、区間コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技区間に関する各種情報(すなわち次回のゲームの遊技区間や遊技モード、有利区間であれば当該有利区間でなされた遊技回数や遊技モードでなされた遊技回数等)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS1409では、区間情報格納エリア106dにセットされている遊技区間フラグや遊技モードフラグ、各種カウンタの値と対応する区間コマンドを送信する。
以上のとおり、通常区間の3枚遊技において何らかの役に当選した場合には、有利区間のチャンスモードに移行する。図13に示すように、例えば「設定3」の場合には、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグを持ち越していなければ約13分の1の確率でしか外れが発生せず、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越していれば約6.4分の1の確率でしか外れが発生しない。したがって、通常区間は3枚遊技を行えば数ゲームで終了することとなる。なお、2枚遊技を行った場合には、役の当否結果を問わず有利区間に移行しない。
次に、有利区間のチャンスモードにおける処理を説明する。
図27は、チャンスモードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1501では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1502に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、スイカとチェリーをレア役として設定しているため、ステップS1502では、スイカ当選フラグ又はチェリー当選フラグがセットされているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS1503に進み、報知モードに移行させるか否かの移行抽選を行う。チャンスモードにおける移行抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS1504では、移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選した場合には、ステップS1505にて移行フラグをセットした後に本処理を終了し、移行抽選に当選しなかった場合には、移行フラグをセットすることなくそのまま本処理を終了する。今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記移行抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
図28は、チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1601では、終了判定処理を行う。
終了判定処理では、図29のフローチャートに示すように、ステップS1701にて区間ゲーム数カウンタの値に1を加算し、ステップS1702にて区間ゲーム数カウンタの値が1500となったか否かを判定する。区間ゲーム数カウンタの値が1500となっていない場合には、ステップS1706に進み、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS1707に進み、差枚数カウンタの値を変更する差枚数調整処理を行う。
差枚数調整処理では、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数(本実施の形態では3又は2)を減算し、当該減算結果を差枚数カウンタに加算する。その後、差枚数カウンタの値が0以上であるか否かを判定する。差枚数カウンタの値が0未満である場合には、差枚数カウンタの値を0に変更した後に差枚数調整処理を終了し、差枚数カウンタの値が0以上である場合には、そのまま差枚数調整処理を終了する。なお、再遊技入賞が成立した場合に差枚数調整処理を行わないのは、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数を減算した結果が0となるため、差枚数調整処理を行う必要がないからである。
ステップS1706にて再遊技入賞が成立したと判定した場合と、ステップS1707にて差枚数調整処理を行った場合と、には、ステップS1708にて差枚数カウンタの値が2400より大きいか否かを判定する。差枚数カウンタの値が2400以下である場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1702にて区間ゲーム数カウンタの値が1500であると判定した場合と、ステップS1708にて差枚数カウンタの値が2400より大きいと判定した場合と、には、ステップS1703~ステップS1705に示す有利区間終了処理を行い、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS1703にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS1704にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS1705では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
遊技区間処理の説明に戻り、ステップS1602では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1601の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1610にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1603に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1604にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1605にて移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、報知モードへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS1606にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS1608にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更する。ステップS1609では、区間情報格納エリア106dに設けられた純増枚数カウンタに120をセットする。その後、ステップS1610にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS1605にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、報知モードへの移行抽選に当選しなかったことを意味する。かかる場合には、ステップS1607に進み、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS1610にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS1608にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更するとともに、ステップS1609にて純増枚数カウンタに120をセットする。その後、ステップS1610にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS1603にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS1610にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードからは、移行抽選に当選しなかった場合であっても、移行ゲーム数カウンタの値と対応する3枚遊技を行えば報知モードに移行する。通常区間から有利区間に移行する際に移行ゲーム数カウンタにセットされる値は700である。このため、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象(ステップS1702、図21参照)は、3枚遊技を行っていれば発生しない。また、チャンスモードにおけるメダル増減数の期待値は-0.91枚(3枚遊技)又は-0.95枚(2枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象(ステップS1708、図21参照)も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、3枚遊技を行った場合、チャンスモード下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
次に、有利区間の報知モードにおける処理を説明する。
図30は、報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1801では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1802に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS1803に進み、純増枚数カウンタの値を増加させるか否かの上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、上乗せ抽選では、例えば設定3の場合、スイカ当選であれば約5分の1の確率で上乗せ枚数30,50,100,300のいずれかに当選となり、チェリー当選であれば約3分の1の確率で上乗せ枚数10,20,30,50のいずれかに当選となる。ステップS1804では、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS1805にて上乗せフラグをセットするとともに、ステップS1806にて上乗せコマンドを送信する。ここで、上乗せコマンドとは、上乗せ抽選に当選したことと、純増枚数カウンタの値に加算される上乗せ枚数と、を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS1807では、純増枚数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。上乗せ抽選に当選しなかった場合には、上乗せフラグをセットすることなくそのまま本処理を終了する。今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記上乗せ抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
ここで、リール制御処理において報知モード下で行われる特有の処理を説明する。
図15のフローチャートに示すように、ステップS401では、疑似遊技判定処理を行う。
疑似遊技判定処理では、図16のフローチャートに示すように、ステップS501において現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定し、報知モードでない場合には、そのまま本処理を終了する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS502に進み、上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。上乗せフラグがセットされている場合、すなわち上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS503にて上乗せフラグをクリアするとともに、ステップS504にて疑似遊技フラグをセットし、本処理を終了する。上乗せフラグがセットされていない場合、すなわち上乗せ抽選に当選していない場合には、ステップS505にて疑似遊技を行うか否かの疑似遊技抽選を行う。疑似遊技抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS506では、疑似遊技抽選に当選したか否かを判定し、疑似遊技抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。疑似遊技抽選に当選した場合には、ステップS504にて疑似遊技フラグをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、報知モードでは、上乗せ抽選に当選した場合と、疑似遊技抽選に当選した場合と、に疑似遊技フラグをセットし、当該遊技回において疑似遊技を行う。
図31は、疑似遊技が行われる場合における各リール32L,32M,32Rの回転態様及び補助表示部65の表示態様の一例を示す図である。
報知モードでは、青年キャラクタの道路を散歩する様子が補助表示部65に表示されるとともに、補助表示部65の右上部に報知モード終了となるまでの残り払出数が表示される。図31(a)では、前回のゲームにおいてベル入賞が成立し、補助表示部65の右上部に報知モード終了まで残り84枚であることが表示されている。疑似遊技が行われる場合には、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、図31(b)に示すように、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作することを促す報知と、現在の遊技が疑似遊技であることの報知と、が補助表示部65に表示される。このとき、報知モード終了となるまでの残り払出数は非表示とされる。そして、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止した場合には、図31(c)に示すように、現在の遊技が疑似遊技であることの報知に加えて、100枚の上乗せがなされることが補助表示部65に表示される。疑似遊技が終了した場合には、図31(d)に示すように、左リール32Lから回転を開始する。このとき、補助表示部65では、疑似遊技であることの報知が終了するとともに、青年キャラクタが道路を散歩する様子と、報知モード終了までの残り払出数が184枚に増加したことと、が表示され、疑似遊技から本遊技に移行したことが報知される。
図32は、疑似遊技が行われる場合における各リール32L,32M,32Rの回転態様及び補助表示部65の表示態様の他の例を示す図である。
図32(a)では、前回のゲームにおいてベル入賞が成立し、補助表示部65の右上部に報知モード終了まで残り84枚であることが表示されている。疑似遊技が行われる場合には、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、図32(b)に示すように、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作することを促す報知と、現在の遊技が疑似遊技であることの報知と、が補助表示部65に表示される。このとき、報知モード終了となるまでの残り払出数は非表示とされる。そして、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止しなかった場合には、図32(c)に示すように、現在の遊技が疑似遊技であることの報知に加えて、上乗せされないことが補助表示部65に表示される。疑似遊技が終了した場合には、図32(d)に示すように、左リール32Lから回転を開始する。このとき、補助表示部65では、押し順ベルに当選している場合、疑似遊技であることの報知が終了するとともに、ベル入賞を成立させることができる操作順序と、報知モード終了までの残り払出数が84枚のままであることと、が表示され、疑似遊技から本遊技に移行したことが報知される。中左右ベルに当選している場合には、図32(d)に示すように、「213」の操作順序が補助表示部65に表示される。
以上のとおり、本スロットマシン10では、疑似遊技を行う場合、1遊技回において疑似遊技→本遊技の順に遊技が進行する。そこで以下では、疑似遊技におけるリール制御処理から順に説明する。
図15のフローチャートに示すように、ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、図17のフローチャートに示すように、ステップS601にてRAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS602では、疑似遊技を行ったことを示す疑似遊技後フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない、すなわち疑似遊技を行っていない場合には、ステップS607に進み、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。ステップS608では、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS609では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS602に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS610に進み、疑似遊技後フラグがセットされているかを判定する。疑似遊技後フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS403では、本遊技におけるリール停止制御用の停止情報が設定されているか否かを判定する。初回のステップS403では、上記停止情報が設定されていないため、ステップS404に進み、上記停止情報を設定する停止情報設定処理を行う。つまり、本スロットマシン10では、疑似遊技用の回転開始処理を行った後、すなわち疑似遊技の実行中に本遊技用の停止情報を設定する。その後、ステップS405では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS406では、コマンド送信処理1を行う。
コマンド送信処理1では、図18のフローチャートに示すように、ステップS701にて疑似遊技回転開始コマンドをセットする。ステップS702では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS705に進み、疑似遊技回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する。その後、本処理を終了する。表示制御装置81は、疑似遊技回転開始コマンドを受信することにより、図31(b)等に示した疑似遊技用の補助演出を開始する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS406にてコマンド送信処理1が終了した場合には、ステップS407に進み、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS408に進み、指示モニタ表示処理を行う。
ここで、指示モニタとは、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を報知する表示部であって、主制御装置101が管理するものである。本スロットマシン10では、払出枚数表示部62が指示モニタとしての機能を有しており、左中右ベルに当選した場合すなわち左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順に操作すればベル入賞を成立させることができる場合、払出枚数表示部62に「1」を表示する。中右左ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「2」を表示し、右左中ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「3」を表示し、左右中ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「4」を表示し、中左右ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「5」を表示し、右中左ベルに当選している場合には、払出枚数表示部62に「6」を表示する。
さて、指示モニタ表示処理では、図19のフローチャートに示すように、ステップS801にて現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS802に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、さらにステップS803にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、指示モニタを表示することなくそのまま本処理を終了する。つまり、疑似遊技においては、押し順ベルに当選している場合であっても、ベル入賞を成立させることができる操作順序が指示モニタに表示されない。現在の遊技モードが報知モードでない場合と、押し順ベルに当選していない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS409では、コマンド送信処理2を行う。
コマンド送信処理2では、図20のフローチャートに示すように、ステップS901にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS903に進み、疑似停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、疑似停止可コマンドを受信することにより、疑似遊技において全リール32L,32M,32Rが定速回転となったことを把握する。また、ステップS903では、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、疑似遊技において疑似停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。その後、コマンド送信処理2を終了する。
コマンド送信処理2が終了した場合には、ステップS410に進み、停止制御処理を行う。
停止制御処理では、図21のフローチャートに示すように、ステップS1001にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS1002に進み、疑似遊技を終了させるキャンセル操作がなされたか否かを判定する。より具体的には、本スロットマシン10では、精算スイッチ59がキャンセル操作手段としての機能を有しているため、精算スイッチ59が操作されたか否かを判定する。キャンセル操作がなされていない場合には、ステップS1008に進み、疑似遊技において回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち疑似停止指令が発生したか否かを判定する。疑似停止指令が発生していない場合には、ステップS1001に戻る。疑似停止指令が発生した場合には、ステップ1009に進み、回転中のリールを疑似停止させるべく停止位置決定処理を行う。
停止位置決定処理では、図22のフローチャートに示すように、ステップS1101において、到達図柄の図柄番号を取得する。ステップS1102では、リール回転数カウンタの値から1を減算する。ステップS1103では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS1104に進み、疑似遊技用停止情報を参照する。主制御装置101のROM105には、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブル(停止テーブル)と、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブルと、が予め記憶されており、ステップS1104では、疑似遊技の実行契機に応じたスベリテーブルを参照する。ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42~44が操作されたタイミングからリール32L,32M,32Rをどれだけ滑らせた(回転させた)上で疑似停止させるかが定められたテーブルである。すなわち、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42~44が押された際に基点位置に到達している到達図柄と、前記基点位置に実際に疑似停止させる疑似停止図柄との関係を導出することが可能な停止データ群である。
図33は、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技において参照されるスベリテーブルである。スベリ数が0である番号の図柄は、下段に実際に疑似停止する図柄である。例えば、左リール32Lの15番の「リプレイ」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42を操作された場合、左リール32Lは滑ることなくそのまま疑似停止し、16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する。また、スベリ数が0でない番号の図柄は、記載された図柄数分だけリールが滑ることを意味する。例えば、左リール32Lの11番の「BAR」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42を操作された場合、左リール32Lは4図柄分だけ滑り、15番の「リプレイ」図柄が下段に疑似停止すると共に16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する。このように、スベリテーブルでは、各リール32L,32M,32Rに付された図柄が下段に到達したタイミングでストップスイッチ42~44を操作された場合のスベリ数が図柄番号毎に設定されている。そして、図33に示すスベリテーブルでは、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、各リール32L,32M,32Rの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止することとなる。
図34は、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技において参照されるスベリテーブルである。かかるスベリテーブルでは、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、左リール32L及び中リール32Mの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する一方で右リール32Rの16番の「赤7」図柄が中段ではなく下段に疑似停止することとなる。
停止位置決定処理の説明に戻り、ステップS1105では、疑似停止コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、疑似停止コマンドを受信することにより、いずれのストップスイッチが操作されて疑似停止指令が発生したのかと、いずれのリールが疑似停止するのかと、を把握する。また、ステップS1106では、疑似停止指令の発生したストップスイッチの図示しないランプを消灯表示することにより、疑似遊技において疑似停止指令を発生させることが不可能となったことを遊技者等に報知する。ステップS1107では、参照した疑似遊技用停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を取得する。その後、ステップS1108では、取得したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に疑似停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS1109では、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定し、疑似遊技フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了する。
停止制御処理の説明に戻り、停止位置決定処理が終了した場合には、ステップS1010に進み、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS1001に戻る。
ステップS1010においてリール回転数カウンタの値が0であると判定した場合には、全てのリール32L,32M,32Rに対して停止図柄番号を決定したことを意味するため、ステップS1011に進み、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となっていない場合には、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、ステップS1012に進み、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを把握する。続くステップS1013では、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態であるか否かを判定し、いずれかのストップスイッチ42~44が操作中である場合には、そのまま待機する。全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、ステップS1014に進み、指示モニタを表示中であるか否かを判定する。疑似遊技においては指示モニタを表示していないため、ステップS1016にて100msec待機した後に本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、停止制御処理が終了した場合には、ステップS411に進み、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされている場合には、ステップS412に進み、本遊技に移行すべく移行準備処理を行う。
移行準備処理では、図23のフローチャートに示すように、ステップS1201にて操作待ちタイマをセットする(本実施の形態では約3.0秒)。ステップS1202では、スタートレバー41が操作されたか否かを判定し、スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS1203にて操作待ちタイマの値が0となったか否かを判定する。なお、操作待ちタイマの値の減算は、タイマ割込み処理のタイマ減算処理(ステップS108、図10参照)において行われる。操作待ちタイマの値が0になっていない場合には、ステップS1202に戻る。ステップS1202においてスタートレバー41が操作されたと判定した場合と、ステップS1203において操作待ちタイマの値が0となったと判定した場合と、には、ステップS1204にて疑似遊技後フラグをセットし、本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、移行準備処理が終了した場合には、ステップS402に戻り、回転開始処理を行う。
回転開始処理では、図17のフローチャートに示すように、ステップS601にてRAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS602では、疑似遊技を行ったことを示す疑似遊技後フラグがセットされているか否かを判定する。上記したとおり、疑似遊技を行った場合には、移行準備処理において疑似遊技後フラグをセットしているため、ステップS603に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、ステップS604に進み、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を指示モニタに表示する。また、ステップS604では、報知する操作順序を示す操作順序コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、操作順序コマンドを受信することにより、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を補助表示部65に表示する。したがって、補助表示部65には、指示モニタに操作順序が表示されたタイミングから少し遅れて操作順序が表示されることとなる。
ステップS604にて指示モニタを表示した場合と、ステップS603にて押し順ベルに当選していないと判定した場合と、には、ステップS605に進み、遅延時間を取得する。主制御装置101のRAM106には、疑似停止させた各リール32L,32M,32Rの始動タイミングを定めるための遅延タイマが設けられており、ステップS605では、乱数を取得するとともに当該取得結果に応じた値(すなわち所定の抽選によって得られた値)を遅延タイマにセットする。なお、遅延タイマの値の減算は、タイマ割込み処理のタイマ減算処理(ステップS108、図10参照)において行われる。ステップS606では、遅延タイマの値が0となるまで待機し、遅延タイマの値が0となった場合には、ステップS607に進み、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。ステップS608では、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS609では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS602に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS610に進み、疑似遊技後フラグがセットされているかを判定する。疑似遊技後フラグがセットされている場合には、ステップS611にて疑似遊技フラグをクリアするとともに、ステップS612にて疑似遊技後フラグをクリアし、本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS403では、停止情報が設定されているか否かを判定する。疑似遊技を行った後のステップS403では、既に停止情報を設定済みであるため否定判定をし、停止情報設定処理を行うことなくステップS405に進む。ステップS405では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS406では、コマンド送信処理1を行う。疑似遊技を行った後のコマンド送信処理1では、回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、回転開始コマンドを受信することにより、図31(d)等に示した本遊技用の補助演出を開始する。
ステップS407では、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS408に進み、指示モニタ表示処理を行う。
指示モニタ表示処理では、図19のフローチャートに示すように、ステップS801にて現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS802に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、さらにステップS803にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS804にてベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を指示モニタに表示し、本処理を終了する。また、ステップS804では、報知する操作順序を示す操作順序コマンドを表示制御装置81に対して送信する。但し、疑似遊技を行った後においては、回転開始処理において指示モニタに操作順序を表示済みである(ステップS604、図17参照)ため、ステップS804の処理を行うことによって指示モニタの表示内容が変化することはない。つまり、ステップS804の処理は、疑似遊技を行わない遊技回において指示モニタを表示するための処理であるといえる。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS409のコマンド送信処理2、ステップS410の停止制御処理については、本遊技におけるリール制御処理にて説明したとおりであるため、説明を省略する。停止制御処理が終了した場合には、ステップS411に進み、疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
本スロットマシン10では、疑似遊技をキャンセルして本遊技に移行させることが可能な構成となっている。そこで以下では、かかる構成を図21のフローチャートに基づいて具体的に説明する。
ステップS1001にて疑似遊技フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1002に進み、疑似遊技を終了させるキャンセル操作がなされたか否かを判定する。より具体的には、本スロットマシン10では、精算スイッチ59がキャンセル操作手段としての機能を有しているため、精算スイッチ59が操作されたか否かを判定する。キャンセル操作がなされた場合には、ステップS1003に進み、リール回転数カウンタの値が3であるか否か、すなわち全てのリール32L,32M,32Rが回転中であるか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rが回転中である場合には、ステップS1004にて疑似遊技フラグをクリアするとともに、ステップS1005にて上述した指示モニタ表示処理を行う。続くステップS1006では、疑似遊技終了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、疑似遊技終了コマンドを受信することにより、疑似遊技がキャンセルされたことを把握する。その後、ステップS1007にて30msec待機し、ステップS1001に戻る。ちなみに、ステップS1007にて30msec待機するのは、表示制御装置81が疑似遊技用の補助演出から本遊技用の補助演出に切り替えるのを待つためである。
図35は、疑似遊技がキャンセルされた場合における各リール32L,32M,32Rの回転態様及び補助表示部65の表示態様の一例を示す図である。
報知モードでは、青年キャラクタの道路を散歩する様子が補助表示部65に表示されるとともに、補助表示部65の右上部に報知モード終了となるまでの残り払出数が表示される。図35(a)では、前回のゲームにおいてベル入賞が成立し、補助表示部65の右上部に報知モード終了まで残り84枚であることが表示されている。疑似遊技が行われる場合には、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、図35(b)に示すように、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作することを促す報知と、現在の遊技が疑似遊技であることの報知と、が補助表示部65に表示される。このとき、報知モード終了となるまでの残り払出数は非表示とされる。全てのリール32L,32M,32Rが回転している最中にキャンセル操作がなされた場合には、図35(c)に示すように、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止することなくそのまま本遊技に移行する。このとき、補助表示部65では、疑似遊技の結果より詳しくは上乗せされたか否かの結果が報知されることなく疑似遊技であることの報知が終了するとともに、青年キャラクタが道路を散歩する様子と、報知モード終了までの残り払出数と、が表示され、疑似遊技から本遊技に移行したことが報知される。但し、上乗せ抽選に当選していた場合には、図35(c)に示すように、報知モード終了までの残り払出数が84枚から184枚に更新された上で表示される。
停止制御処理の説明に戻り、ステップS1003にてリール回転数カウンタの値が3でないと判定した場合、すなわち少なくとも一つのリールが疑似停止した状況下でキャンセル操作がなされた場合には、キャンセル操作がなされたことを示すキャンセル操作フラグをセットした後にステップ1009に進み、回転中のリールを疑似停止させるべく停止位置決定処理を行う。その後、ステップS1010にてリール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、残り1つのリールが回転中であることを意味するため、ステップS1001に戻るとともに当該ステップS1001にて肯定判定をし、ステップS1002に進む。ステップS1002では、キャンセル操作フラグがセットされていることに基づいてキャンセル操作がなされたと判定する。その後、ステップS1003にて否定判定をし、ステップS1009にて停止位置決定処理を行う。ステップS1010では、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となった場合には、キャンセル操作フラグをクリアした後にステップS1011以降の処理を行う。
以上のとおり、全てのリール32L,32M,32Rが回転している最中にキャンセル操作がなされた場合には、全てのリール32L,32M,32Rを疑似停止させることなくそのまま本遊技に移行し、少なくとも一つのリールが疑似停止している最中にキャンセル操作がなされた場合には、回転中のリールを全て疑似停止させた後に本遊技に移行する。
図36は、報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1901では、上述した終了判定処理を行い、ステップS1902では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1901の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1908にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1903にて純増枚数カウンタの値を更新する純増枚数更新処理を行う。具体的には、純増枚数カウンタの値から今回のゲームで払い出したメダル数を減算し、当該減算結果にメダルベット数(本実施の形態では3又は2)を加算する。ステップS1904では、純増枚数カウンタの値が0となったか否かを判定する。純増枚数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS1908にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。純増枚数カウンタの値が0となった場合には、ステップS1905~ステップS1907に示す有利区間終了処理を行うとともに、ステップS1908にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS1905にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS1906にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS1907では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
ここで、本スロットマシン10の遊技性について説明する。
本スロットマシン10では、2枚遊技と3枚遊技が可能である。但し、通常区間において2枚遊技を行った場合には、何らかの役に当選したとしても有利区間に移行しない。また、有利区間において2枚遊技を行った場合には、そのときの遊技モードが報知モードであれば、押し順ベルに当選したとしてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知されず、そのときの遊技モードがチャンスモードであれば、移行抽選が行われない。加えて、2枚遊技においては、報知モードへの移行契機となるモードゲーム数カウンタの更新が行われない一方、通常区間への移行契機となる区間ゲーム数カウンタの更新が行われる(終了判定処理、図29参照)。さらに、2枚遊技においては、約4.0分の1の確率でBB2に当選となり、BB2入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを30枚減少させる必要が生じる。したがって、2枚遊技と3枚遊技を比較した場合には、3枚遊技の方が遊技者にとって有利となる。
3枚遊技においては、約12分の1の確率でBB1に当選となり、BB1入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを60枚減少させる必要が生じる。但し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選となる事象が発生せず、BB2入賞が成立する事象も発生しない。したがって、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行うことが、遊技者にとって最も有利な遊技となる。そこで以下では、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技が行われた場合の遊技性について説明する。
通常区間では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合、有利区間への移行抽選に当選したこととなる。例えば「設定3」の場合には、約1.2分の1の確率で何らかの役に当選となり、約6.4分の1の確率で外れが発生する。したがって、通常区間は3枚遊技を行えばほぼ1ゲームで終了することとなる。
通常区間から有利区間に移行した場合には、チャンスモードから開始されるとともに、移行ゲーム数として700が設定される(図26参照)。
チャンスモードでは、レア役に当選した場合に報知モードへの移行抽選が行われる。移行抽選に当選した場合には、チャンスモードから報知モードに移行する。また、移行抽選に当選しなかった場合であっても、チャンスモード下で700回の3枚遊技を行った場合には、報知モードに移行する(S1603,S1604,S1607、図28参照)。つまり、本スロットマシン10では、通常区間からチャンスモードに移行した場合、700回が所謂天井回数としての機能を有することとなる。有利区間は、そのときの遊技モードに関わらず、1500回の遊技が行われた場合と、差枚数が2400枚に達した場合と、に終了する。700回の天井到達に基づいて報知モードに移行した場合、有利区間の残り遊技回数は800回である。報知モードでは、押し順ベルに当選した場合に必ず操作順序が報知されるため、1ゲーム行う毎にメダルが約3.5枚増加することを期待できる。報知モードでの遊技を800回行うことができたと仮定した場合には、約2700枚のメダル増加を期待できる。故に、天井到達に基づいて報知モードに移行した場合であっても、1500回の遊技を行う前に差枚数が2400枚に到達して有利区間が終了することを期待できる。
チャンスモードから報知モードに移行する場合には、純増枚数カウンタに120がセットされる(図28参照)。このため、報知モードに移行した場合には、最低でも120枚のメダル増加が期待できる。また、報知モード下でレア役に当選した場合には、純増枚数を増加させるか否かの上乗せ抽選が行われる(図30参照)。このとき、スイカ当選に基づく上乗せ抽選に当選した場合には、30,50,100,300のいずれかが加算され、チェリー当選に基づく上乗せ抽選に当選した場合には、10,20,30,50のいずれかが加算される。そして、純増枚数カウンタの値が0となった場合には、報知モード及び有利区間が終了して通常区間に移行する(図36参照)。
上乗せ抽選に当選した場合には、疑似遊技フラグがセットされ、当該ゲームにおいて疑似遊技が行われる。上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技では、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止するとともに、純増枚数カウンタに上乗せされる枚数が報知される。また、上乗せ抽選に当選していない場合であっても、疑似遊技抽選に当選した場合には、疑似遊技フラグがセットされ、当該ゲームにおいて疑似遊技が行われる。疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技では、左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止する一方で右リール32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止せず、純増枚数カウンタへの上乗せがなされないことが報知される。これらの疑似遊技は、精算スイッチ59を操作することでキャンセルすることが可能である。全てのリール32L,32M,32Rが回転している最中に精算スイッチ59を操作した場合には、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止することなくそのまま本遊技に移行し、少なくとも一つのリールが疑似停止している状況で精算スイッチ59を操作した場合には、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止した後に本遊技に移行する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上乗せ抽選に当選した場合には、疑似遊技が実行される構成とした。疑似遊技では、各リール32L,32M,32Rが回転を開始し、ストップスイッチ42~44を操作した場合に対応するリールが疑似停止する。そして、全てのリール32L,32M,32Rが疑似停止した場合には、疑似遊技が終了する。かかる疑似遊技を実行可能な構成とすることにより、リールを用いた補助演出を実行することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作することを煩わしいと感じる遊技者がいる可能性も考えられる。そこで本スロットマシン10では、疑似遊技の実行中に精算スイッチ59を操作した場合、疑似遊技を終了させることが可能な構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作することを煩わしいと感じる遊技者が、疑似遊技が開始された場合に遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、各リール32L,32M,32Rを疑似停止させることなくそのまま疑似遊技を終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作しなければ疑似遊技における図柄の疑似停止結果を把握できない構成とすることが可能となり、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作するよう促すことが可能となる。
疑似遊技を実行する場合には、疑似遊技が終了した後に本遊技が実行される構成とした。かかる構成とすることにより、各リール32L,32M,32Rが疑似停止することなくそのまま疑似遊技が終了し得る構成とした場合に、次ゲームを開始させる段階において各リール32L,32M,32Rが停止していない事象が発生することを回避することが可能となる。また、かかる構成においては、全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合に、各リール32L,32M,32Rを疑似停止させたり回転の再開始を行ったりすることなく、停止指令が発生したか否かの判定に移行することが可能となる。故に、疑似遊技から本遊技に速やかに移行させることが可能となる。
少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59を操作された場合には、回転中のリールを全て疑似停止させた後に疑似遊技を終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技の途中でストップスイッチ42~44を操作することなく疑似遊技を終了させたいと考えた遊技者は、精算スイッチ59を操作することでストップスイッチ42~44を操作することなく疑似遊技を終了させることが可能となる。
疑似遊技の実行中に精算スイッチ59が操作された場合には、リール回転数カウンタの値によってその後の処理が変化する構成とした。かかる構成とすることにより、精算スイッチ59が操作された状況に応じて疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、精算スイッチ59が操作された場合、必ず回転中のリールを全て疑似停止させる構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を操作する意義が損なわれてしまうという問題が懸念される。かかる懸念は、本スロットマシン10のように疑似遊技における図柄の停止結果がストップスイッチ42~44の操作タイミングに依存しない構成の場合、より顕著なものとなる。しかしながら、リール回転数カウンタの値によってその後の処理が変化する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となるからである。
上乗せ抽選に当選した場合に疑似遊技を行う構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技を純増枚数が増加することを報知するための遊技とすることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
疑似遊技では、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止した場合、純増枚数が増加することを報知し、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止しなかった場合、純増枚数が増加することを報知しない構成とした。かかる構成とすることにより、純増枚数増加の報知を受けたい遊技者にストップスイッチ42~44を操作するよう促しつつ、純増枚数増加の報知を受けなくてもよい遊技者に精算スイッチ59を操作させることが可能となる。
さらにいうと、疑似遊技における図柄の停止結果は、純増枚数の増加に直接的に寄与していない。本遊技においては、入賞が成立しなければメダル払出等の特典を受けることができないが、疑似遊技においては、既に上乗せ抽選によって純増枚数の増加が確定しているため、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止しなくても遊技者が不利益を被ることはない。「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に疑似停止しなかった場合には、純増枚数が増加することを報知されないのみである。このように、疑似遊技を遊技者の直接的な利益と無関係なものとすることにより、疑似遊技を遊技者が積極参加できる演出の一つとして位置付けることが可能となるとともに、精算スイッチ59の操作によって遊技者が不利益を被ることを回避することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
上乗せ抽選に当選した場合には、当該ゲームにおいて疑似遊技を行う構成とした。かかる構成とすることにより、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。確かに、上乗せ抽選に当選したゲームと異なるゲームで疑似遊技を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、疑似遊技が開始される以前のゲームにおいてレア役に当選したことを遊技者が忘れていた場合、遊技者が上記疑似遊技を所謂ガセであると認識して「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作しなくなってしまう可能性が懸念される。また、報知モードの最終ゲームにおいてレア役に当選し、上乗せ抽選に当選することなくそのまま報知モードが終了した場合には、遊技者が上乗せ抽選自体を行わなかったのではないかと疑念を抱く可能性も懸念される。一方、上乗せ抽選に当選したゲームにおいて疑似遊技を行う構成とした場合には、ゲームの流れが疑似遊技→本遊技という流れとなるため、上記各懸念を好適に解消することが可能となるからである。
上乗せ抽選に当選しなかった場合であっても、疑似遊技抽選に当選すれば疑似遊技を行う構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において、純増枚数の増加が報知される機会と、純増枚数の増加が報知されない機会と、を設けることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
疑似遊技を行う場合には、補助表示部65にて疑似遊技であることを報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した場合に遊技者が1ゲームが終了したものと誤認識してしまうことを回避することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止することなく疑似遊技から本遊技に移行した場合であっても、疑似遊技と本遊技とのいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
押し順ベルに当選したゲームで疑似遊技を行う場合には、疑似遊技において全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技においてストップスイッチ42~44を上記操作順序で操作してしまうことを回避することが可能となる。また、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後であって、疑似停止したリールの加速を開始する前に上記操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、本遊技において上記操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作してしまい、ベル入賞を成立させることができなくなってしまうことを回避することが可能となる。
疑似遊技を実行しない遊技回では、全リール32L,32M,32Rが定速となった後にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する遊技回と、疑似遊技を実行しない遊技回と、で、本遊技における上記操作順序の報知タイミングを異ならせることが可能となる。このように、ストップスイッチ42~44の操作が有効となる前までに上記操作順序を報知するということを担保しつつ、疑似遊技の実行有無によって本遊技における上記操作順序の報知タイミングを異ならせる構成とすることにより、指示モニタを確認するよう遊技者に注意喚起することが可能となる。
疑似遊技が終了した場合には、リール32L,32M,32R毎に取得した乱数に基づいて遅延時間を設定し、当該遅延時間待機した後にリールの加速を開始する構成とした。かかる構成とすることにより、本遊技への移行に際して各リール32L,32M,32Rの始動時期をずらすことが可能となり、疑似遊技において各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に並んで疑似停止したとしても、各リール32L,32M,32Rが定速回転となった際に「赤7」図柄が並んでいない状態とすることが可能となる。この結果、疑似遊技の停止出目がその後の本遊技における目押し補助となってしまうことを回避することが可能となる。
ベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する場合に、表示制御装置81が制御する補助表示部65にて報知することに加えて、主制御装置101が制御する指示モニタにて報知する構成とした。ストップスイッチ42~44が操作されたか否かの判定は主制御装置101が行うものであるため、かかる構成とすることにより、上記操作順序を報知する前にストップスイッチ42~44が操作されたか否かを判定する事象が発生することを確実に回避することが可能となる。
精算スイッチ59が操作された場合に疑似遊技のキャンセル操作がなされたと判定する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずにキャンセル操作を行ってしまう機会を低減することが可能となる。例えば、疑似遊技の開始後にスタートレバー41が操作された場合、キャンセル操作がなされたと判定する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が開始指令を発生させる際にスタートレバー41を連打した場合、2回目以降のスタートレバー41の操作がキャンセル操作と判定され、疑似遊技を楽しみたかったにも関わらず当該疑似遊技が終了してしまう事象が発生し得るからである。
疑似遊技を実行する場合には、各リール32L,32M,32Rを回転させた後すなわち疑似遊技の実行中に、本遊技用の停止情報を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に本遊技用の停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から本遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
疑似遊技用停止情報は、疑似停止指令が発生した後に設定する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技の実行中に停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技において疑似停止指令が発生したか否かの判定を行うまでに要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
かかる一方、疑似停止指令が発生した後に疑似遊技用停止情報を設定する構成とした場合には、疑似停止指令が発生してから対応するリールを疑似停止させるまでの間が間延びしてしまう可能性が考えられる。そこで本スロットマシン10では、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技の場合、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、各リール32L,32M,32Rの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技の場合、各ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、左リール32L及び中リール32Mの16番の「赤7」図柄が中段に疑似停止する一方で右リール32Rの16番の「赤7」図柄が中段ではなく下段に疑似停止する構成とした。このように、疑似遊技における図柄の停止結果がストップスイッチ42~44の操作タイミングに依存しない構成とすることにより、疑似停止指令が発生した後に疑似遊技用停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似停止指令が発生してから対応するリールを疑似停止させるまでの間が間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
疑似遊技においては、ストップスイッチ42~44が操作されたタイミングから最大19図柄分滑った後に疑似停止する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似停止指令が発生した後に疑似遊技用停止情報を設定する時間や、前記疑似遊技用停止情報に基づいてリールの停止位置を決定する時間等を確保することが可能となる。さらにいうと、本遊技においては、停止指令が発生してから予め定められた時間内にリールを停止させなければならないため、停止指令が発生した後に停止情報を設定することは困難であり、停止指令が発生したか否かを判定する前に停止情報を設定しておく必要がある。一方、疑似遊技においては、上記制約が設けられていないため、最大19図柄分滑った後に疑似停止し得る構成とすることにより、上記各時間を確保することが可能となる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、疑似遊技において上乗せ枚数を報知する構成としたが、本遊技において上乗せ枚数を報知する構成としてもよい。そこで以下では、かかる構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図37は、リール制御処理を示すフローチャートである。
ステップS2001では、RAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS2002では、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。より具体的には、繰り返し回数カウンタの値が3である場合には、左リール32L用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が2である場合には、中リール32M用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が1である場合には、右リール32R用の回転開始設定テーブルアドレスを取得する。なお、ステッピングモータの駆動制御は、取得した回転開始設定テーブルに基づいて、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。
ステップS2002にて繰り返し回数カウンタの値に応じた回転開始設定テーブルアドレスを取得した場合には、ステップS2003に進み、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS2004では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS2002に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS2005に進み、停止情報を設定する停止情報設定処理を行う。停止情報設定処理では、役の当否判定の結果に応じた停止情報を作成し、当該作成結果を停止情報格納エリア106bに記憶する。ステップS2006では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS2007では、回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する。ステップS2008では、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS2009に進み、指示モニタ表示処理を行う。
指示モニタ表示処理では、図38のフローチャートに示すように、ステップS2101にて現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS2102に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、ステップS2103にてベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を指示モニタに表示し、本処理を終了する。また、ステップS2103では、報知する操作順序を示す操作順序コマンドを表示制御装置81に対して送信する。現在の遊技モードが報知モードでない場合と、押し順ベルに当選していない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS2010では、停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する。その後、ステップS2011にて停止制御処理を行い、本処理を終了する。
停止制御処理では、図39のフローチャートに示すように、ステップS2201において、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、停止指令が発生するまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップ2202に進み、回転中のリールを停止させるべく停止位置決定処理を行う。
停止位置決定処理では、図40のフローチャートに示すように、ステップS2301において、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。ステップS2302では、リール回転数カウンタの値から1を減算する。ステップS2303では、停止コマンドを表示制御装置81に対して送信する。また、ステップS2303では、停止指令の発生したストップスイッチの図示しないランプを消灯表示することにより、本遊技において停止指令を発生させることが不可能となったことを遊技者等に報知する。続くステップS2304では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS2304では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS2305では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS2306では、リール回転数カウンタの値が0でないか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0でない場合、すなわち少なくとも一つのリールに対して停止指令が発生していない場合には、ステップS2307にて停止情報変更処理を行った後に停止位置決定処理を終了する。リール回転数カウンタの値が0である場合、すなわち全てのリールに対して停止指令が発生した場合には、停止情報変更処理を行うことなく停止位置決定処理を終了する。
停止制御処理の説明に戻り、停止位置決定処理が終了した場合には、ステップS2203に進み、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS2201に戻る。つまり、本スロットマシン10では、停止指令の発生したリールの停止図柄番号を決定した場合、停止指令の発生したリールが実際に停止したか否かに関わらず、ステップS2201にて次の停止指令が発生したか否かを判定する。したがって、遊技者は、リールの停止を待つことなく連続して停止指令を発生させることができる。なお、リールの停止は、停止制御処理(通常処理)において行われるのではなく、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。ステッピングモータ制御処理では、停止指令の発生したリールの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号と等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にブレーキ処理を行うことで停止指令の発生したリールを停止させる。
ステップS2203においてリール回転数カウンタの値が0であると判定した場合には、全てのリール32L,32M,32Rに対して停止図柄番号を決定したことを意味するため、ステップS2204に進み、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となっていない場合には、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、ステップS2205に進み、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを把握する。続くステップS2206では、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態であるか否かを判定する。より具体的には、ストップ検出センサ42a~44aからの入力信号が全てOFFであるか否かを判定する。いずれかのストップ検出センサ42a~44aからの入力信号がONである場合には、遊技者が対応するストップスイッチを操作中であることを意味するため、そのまま待機する。全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、ステップS2207に進み、操作終了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、操作終了コマンドを受信することにより、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったことを把握する。ステップS2208では、指示モニタを表示中であるか否かを判定し、表示中である場合には、ステップS2209にて指示モニタをクリアする。指示モニタをクリアした場合と、指示モニタを表示中でない場合と、には、ステップS2210にて100msec待機した後に本処理を終了する。ちなみに、ステップS2210にて100msec待機するのは、ステッピングモータ制御処理においてブレーキ処理が完了し、リールの揺動が収束するのを待つためである。
次に、上乗せ枚数を報知する上乗せ報知演出を実行する場合に表示制御装置81が行う各種処理を説明する。
図41は、遊技回の開始段階において行われる演出決定処理を示すフローチャートである。
ステップS2401では、抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合には、ステップS2402に進み、現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードでない場合には、そのまま本処理を終了し、現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS2403にてレア役に当選したか否かを判定する。レア役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、レア役に当選した場合には、ステップS2404に進み、演出実行抽選を行う。演出実行抽選では、当選したレア役の種別と、表示制御装置81が取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、演出実行抽選では、スイカ当選であれば約10分の1の確率で演出実行抽選に当選となり、チェリー当選であれば約2分の1の確率で演出実行抽選に当選となる。ステップS2405では、演出実行抽選に当選したか否かを判定する。演出実行抽選に当選した場合には、ステップS2406にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。演出実行抽選に当選しなかった場合には、ステップS2407に進み、上乗せコマンドを受信済みであるか否かを判定する。上乗せコマンドは、上乗せ抽選に当選した場合に主制御装置101から送信されるコマンドであって、上乗せ抽選に当選した場合に抽選結果コマンドよりも前に送信される(図12、図30参照)。したがって、上乗せコマンドを受信済みである場合には、今回の遊技回において上乗せ抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS2406にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。上乗せコマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。なお、表示制御装置81は、上乗せコマンドを受信した場合、上乗せコマンドの示す上乗せ枚数を、表示制御装置81のRAMに設けられた上乗せ枚数カウンタに記憶する。
図42は、本遊技の実行中に行われる演出実行処理を示すフローチャートである。
ステップS2501では、演出フラグがセットされているか否かを判定し、演出フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。演出フラグがセットされている場合には、上乗せ報知演出を実行することを意味するため、ステップS2502に進み、停止コマンドを受信したか否かを判定する。停止コマンドを受信していない場合には、停止コマンドを受信するまで待機し、停止コマンドを受信した場合には、ステップS2503にて表示制御装置81のRAMに設けられた停止操作数カウンタの値に1を加算する。ステップS2504では、停止操作数カウンタの値が3となったか否かを判定し、3となっていない場合には、ステップS2505にて停止操作数カウンタの値に応じた報知音をスピーカ64から出力し、ステップS2502に戻る。停止操作数カウンタの値が3となった場合には、ステップS2506にて上乗せ報知処理を行った後に本処理を終了する。
上乗せ報知処理では、図43のフローチャートに示すように、ステップS2601にて上乗せコマンドを受信済みであるか否か、すなわち今回の遊技回において上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選した遊技回である場合には、ステップS2602にて全リール停止完了コマンドを受信するまで待機する。全リール停止完了コマンドを受信した場合には、ステップS2603に進み、停止操作数カウンタの値3に応じた報知音をスピーカ64から出力する。その後、ステップS2604にて操作終了コマンドを受信するまで待機する。操作終了コマンドを受信した場合には、ステップS2605に進み、上乗せ抽選にて当選となった上乗せ枚数を補助表示部65に表示する。その後、ステップS2606にて停止操作数カウンタの値を0とするとともに、ステップS2607にて演出フラグをクリアし、本処理を終了する。
ステップS2601にて上乗せコマンドを受信していないと判定した場合、すなわち今回の遊技回において上乗せ抽選に当選していない場合には、ステップS2608に進み、報知音を出力するか否かを決定する報知音実行抽選を行う。報知音実行抽選では、表示制御装置81が取得した乱数に基づいて当否判定を行う。ちなみに、報知音実行抽選に当選となる確率は、約3分の1である。ステップS2609では、報知音実行抽選に当選したか否かを判定する。報知音実行抽選に当選した場合には、ステップS2610にて全リール停止完了コマンドを受信するまで待機する。全リール停止完了コマンドを受信した場合には、ステップS2611に進み、停止操作数カウンタの値3に応じた報知音をスピーカ64から出力する。その後、ステップS2606にて停止操作数カウンタの値を0とするとともに、ステップS2607にて演出フラグをクリアし、本処理を終了する。報知音実行抽選に当選しなかった場合には、スピーカ64から報知音を出力することなく、ステップS2606にて停止操作数カウンタの値を0とするとともに、ステップS2607にて演出フラグをクリアし、本処理を終了する。
ここで、上乗せ報知演出の作用について説明する。
上乗せ報知演出は、上乗せ抽選に当選した場合と、演出実行抽選に当選した場合と、に行われる。
表示制御装置81は、上乗せ抽選に当選している場合、1つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第1の報知音(例えば「ド」の音)を出力し、2つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第2の報知音(例えば「レ」の音)を出力する。そして、3つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合には、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを示す全リール停止完了コマンドの受信後に、第3の報知音(例えば「ミ」の音)を出力し、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったことを示す操作終了コマンドの受信後に、上乗せ抽選にて当選となった上乗せ枚数を補助表示部65に表示する。
表示制御装置81は、上乗せ抽選に当選していない場合、1つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第1の報知音(例えば「ド」の音)を出力し、2つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合、第2の報知音(例えば「レ」の音)を出力する。そして、3つ目の停止指令発生に基づく停止コマンドを受信した場合には、報知音実行抽選に当選した場合、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを示す全リール停止完了コマンドの受信後に、第3の報知音(例えば「ミ」の音)を出力し、報知音実行抽選に当選しなかった場合、全リール停止完了コマンドの受信後に、第3の報知音(例えば「ミ」の音)を出力しない。
以上のとおり、上乗せ報知演出では、上乗せ抽選に当選している場合、第1の報知音出力→第2の報知音出力→第3の報知音出力→上乗せ枚数報知という流れとなり、上乗せ抽選に当選していない場合、第1の報知音出力→第2の報知音出力→第3の報知音出力、又は第1の報知音出力→第2の報知音出力という流れとなる。ここで、上乗せ抽選に当選となる確率は、例えば設定3の場合、スイカ当選であれば約5分の1であり、チェリー当選であれば約3分の1である。演出実行抽選に当選となる確率は、スイカ当選であれば約10分の1であり、チェリー当選であれば約2分の1である。したがって、スイカ当選の場合には、第1の報知音が出力された段階すなわち上乗せ報知演出が開始された段階において、上乗せ枚数が報知される期待度が66%を超える演出となる。チェリー当選の場合には、第1の報知音が出力された段階すなわち上乗せ報知演出が開始された段階において、上乗せ枚数が報知される期待度が40%を超える演出となる。報知音実行抽選に当選となる確率は約3分の1であるため、第3の報知音出力が出力された場合には、上乗せ枚数が報知される期待度が上記した割合よりもさらに高まることとなる。第3の報知音は全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となった後に出力されるものであるため、遊技者は、第3停止指令を発生させたストップスイッチの操作を心行くまで継続させた後に終了させることができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
停止制御処理では、停止指令の発生したリールの停止図柄番号を決定した場合、停止指令の発生したリールが実際に停止したか否かに関わらず、ステップS2201にて次の停止指令が発生したか否かを判定する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作したストップスイッチと対応するリールが停止することを待つことなく、他のストップスイッチを操作することが可能となる。この結果、ストップスイッチ42~44の操作性を高めることで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、リールが停止したことを待つことなく次の停止指令が発生したか否かを判定する構成とした場合には、例えばリールが停止していない状況で次遊技回が開始可能となってしまう等の新たな問題が生じ得る。そこで本スロットマシン10では、全てのリール32L,32M,32Rの停止図柄番号を決定した場合に、100msec待機する待機処理を行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理を行っている間にリールの揺動を収束させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
100msec待機する待機処理を、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となり、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
確かに、リール回転数カウンタの値が0であると判定した場合、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する前、すなわちステップS2203とステップS2204の間で待機処理を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、待機処理にて待機する時間として、リールの揺動が収束する時間のみならず、リールの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまでに要する時間(すなわちリールのスベリ時間)も考慮する必要が生じる。本スロットマシン10では、最大4図柄分滑らせることができるため、リールの揺動が収束する時間の他に約179msec(=1.49×24×5)を待機時間として確保する必要が生じる。そして、4図柄ではなく3図柄以下のスベリ数でリールが停止した場合には、約36msec(=1.49×24×1)以上の待機時間が無駄な時間となってしまい、遊技が間延びしてしまうことに繋がる。一方、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に待機処理を行う構成とした場合には、上記した各懸念を好適に解消することが可能となる。
100msec待機する待機処理を、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した後に行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間の均一化を図ることが可能となり、次遊技回を開始させる際の操作性を高めることが可能となる。例えば、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する処理S2206を設けずに、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に待機処理を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が全てのストップスイッチ42~44の操作を終了したタイミングが、待機処理の終了後であった場合と、待機処理の途中であった場合と、により、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化することとなるからである。そして、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化した場合には、遊技者が例えば次遊技回を開始させるべくメダル投入操作を行っても当該操作を受け付けない事象が発生し、次遊技回を開始させる際の操作性が低下してしまうからである。
100msec待機する待機処理を、メダル払出処理を行う前に行う構成とした。かかる構成とすることにより、リールの揺動が収束していない状況でメダル払出等の特典を付与してしまう事象が発生することを回避することが可能となる。さらにいうと、メダル払出処理において行われる払出判定処理よりも前に待機処理を行う構成とすることにより、処理構成が複雑化することを抑制しつつ、待機処理に関わる処理プログラムの汎用性を高めることが可能となる。例えば、払出判定処理において小役入賞が成立していると判定した場合、待機処理を行わない又は払い出すメダル数に応じた時間待機する待機処理を行い、払出判定処理において小役入賞が成立していないと判定した場合、所定時間待機する待機処理を行う構成とすることも可能である。かかる構成とした場合には、メダル払出の有無等によって待機時間が変化するため、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。しかしながら、かかる構成においては、処理構成が複雑化することとなるし、小役入賞成立時のメダル払出数が異なる他のスロットマシンに上記処理プログラムを適用する場合、処理時間を適宜変更する必要が生じるため、汎用性が低くなってしまうからである。
抽選役として押し順ベルを備え、報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作すると遊技者に有利となる構成において、リールの停止を待つことなく連続して停止指令を発生させることができる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずストップスイッチ42~44の操作順序を誤ってしまう機会を低減することが可能となる。すなわち、報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作すると遊技者に有利となる構成においては、遊技者が意図せずストップスイッチ42~44の操作順序を誤ってしまうことがあった。かかる事象は、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作したにも関わらず、例えば第1停止指令と対応するリールが未停止の状況で2番目に操作すべきストップスイッチを操作してしまい、当該操作が有効とされずに3番目に操作したストップスイッチが第2停止指令の操作と判定されてしまうことによって発生していたからである。
100msec待機する待機処理を、指示モニタに操作順序を表示中であれば当該操作順序を非表示とした後に行う構成とした。かかる構成とすることにより、指示モニタによる操作順序の報知を速やかに終了させつつ、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となる。待機処理にて待機する時間を、ステップS2208及びステップS2209の処理に要する時間分だけ短くすることができるからである。
リールが停止したことを待つことなく次の停止指令が発生したか否かを判定する構成とした場合には、例えば、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了した一方で例えば2番目の停止指令と対応するリールが停止していなかったり、全てのリール32L,32M,32Rが停止した一方で少なくとも一つのストップスイッチの操作が終了していなかったりする等の新たな問題が生じ得る。そして、上記したような問題が生じた場合には、表示制御装置81側において行う制御に問題が生じることとなる。そこで本スロットマシン10では、主制御装置101側において、全てのリール32L,32M,32Rの停止位置を決定した場合、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定するとともに、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する構成とした。そして、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信し、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、操作終了コマンドを表示制御装置81に対して送信する構成とした。かかる構成とすることにより、表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することによって全てのリール32L,32M,32Rが停止したことに応じた制御を行うことが可能となり、操作終了コマンドを受信することによって全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことに応じた制御を行うことが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
主制御装置101を、全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、表示制御装置81は、全てのリール32L,32M,32Rが停止したことに応じた制御を行った後に、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことに応じた制御を行うことが可能となる。さらにいうと、停止指令が発生したリールの停止位置を決定してから実際に前記リールが停止位置となるまでに要する最大時間は、最大4図柄分滑らせるため約179msecと主制御装置101側で把握できる。一方、全てのストップスイッチ42~44が操作されていない状況となるまでに要する時間は、遊技者の操作に依存することとなるため、主制御装置101側で把握及び予測することができない。そこで、全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信する構成とすることにより、例えば、全てのリール32L,32M,32Rが停止したタイミングと、表示制御装置81が全リール停止完了コマンドの受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した場合には、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する前に全リール停止完了コマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止したタイミングと、表示制御装置81が全リール停止完了コマンドの受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。また、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した場合には、指示モニタを表示中であるか否かを判定する前に操作終了コマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したタイミングと、表示制御装置81が操作終了コマンドの受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
上乗せ報知演出を、全てのリール32L,32M,32Rが停止した場合と、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了した場合と、に演出が進行する構成とし、当該上乗せ報知演出を表示制御装置81が制御する構成とした。かかる構成においては、全てのリール32L,32M,32Rが停止したことと、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことと、のいずれが先に発生するかにより、折角用意した演出内容の一方を実行できなくなってしまう可能性が懸念される。かかる懸念を解消すべく、例えば、全てのリール32L,32M,32Rが停止したことと、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことと、の一方が発生した場合に第3の報知音を出力し、他方が発生した場合に上乗せ報知を実行する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、主制御装置101から受信したコマンド種別と、実行する処理内容と、が対応しなくなるため、上乗せ報知演出に関わる処理構成が複雑化して記憶容量が増大化するという新たな問題が生じ得る。
一方、主制御装置101から、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを示す全リール停止完了コマンドを送信するとともに、全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことを示す操作終了コマンドを送信する構成とすることにより、表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドの受信を通じて全てのリール32L,32M,32Rが停止したことを把握することができ、操作終了コマンドの受信を通じて全てのストップスイッチ42~44の操作が終了したことを把握することができる。また、主制御装置101は全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信するため、表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドの受信に基づいて第3の報知音を出力させる制御を行い、その後の操作終了コマンドの受信に基づいて上乗せ報知を実行させる制御を行えばよい。故に、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
上乗せ報知演出では、全リール停止完了コマンドの受信に基づいて第3の報知音をスピーカ64から出力させ、操作終了コマンドの受信に基づいて補助表示部65にて上乗せ報知を実行させる構成とした。このように、全リール停止完了コマンドの受信に基づいて演出を実行する装置と、操作終了コマンドの受信に基づいて演出を実行する装置と、を異ならせる構成とすることにより、全リール停止完了コマンドを受信してから操作終了コマンドを受信するまでの間隔が短時間となった場合であっても、第3の報知音の出力を確実に実行することが可能となる。
(第3の実施形態)
上記第1の実施形態では、例えば図20に示すように、疑似遊技用のコマンドと、本遊技用のコマンドと、を個別に用意し、疑似遊技フラグの有無に応じたコマンドを表示制御装置81に対して送信する構成としたが、かかる構成を変更する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図44(a)は、主制御装置101のRAM106に設けられた疑似遊技フラグ格納エリアの構成を示す図である。疑似遊技フラグ格納エリアは、1バイトで構成されている。疑似遊技フラグ格納エリアの各ビットは、最上位の第7ビットと、第5~第0ビットと、がブランクとなっており、第6ビットが疑似遊技フラグ格納ビットとしての機能を有している。主制御装置101は、疑似遊技フラグをセットする場合(ステップS504、図16参照)、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「1」をセットし、疑似遊技フラグをクリアする場合(ステップS611、図17又はステップS1004、図21参照)、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「0」をセットする。したがって、疑似遊技フラグ格納エリアの各ビットを上位側から並べて8桁の2進数として仮定した数値を16進数に変換した場合には、疑似遊技フラグがセットされている場合に40H(01000000)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合に00H(00000000)となる。
次に、本実施の形態におけるコマンド送信処理1について説明する。コマンド送信処理1とは、リール制御処理において行われる処理(ステップS406、図15参照)であり、回転開始コマンド又は疑似遊技回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する処理である。
コマンド送信処理1では、図45のフローチャートに示すように、ステップS2701にて回転開始ヘッダ情報を取得する。
ここで、コマンドの構成について簡単に説明する。コマンドは、コマンド種別を示すヘッダと、具体的な内容を示すボディと、コマンドの最後の情報であることを示すフッタと、により構成されている。ヘッダは、図44(b)に示すように、1バイトで構成されている。ヘッダの各ビットにおける機能は、以下のとおりである。最上位である第7ビットは、ヘッダ識別ビットとしての機能を有しており、常に「1」が格納されている。第6ビットは、疑似遊技であるか否かを示す疑似遊技識別ビットとしての機能を有しており、第5ビットは、ブランクとなっており、第4~第0ビットは、コマンド種別を示すコマンド種別格納ビットとしての機能を有している。例えば、回転開始ヘッダ情報は、86Hすなわち10000110であり、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。
ステップS2701にて回転開始ヘッダ情報を取得した場合には、ステップS2702に進み、回転開始ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する。本実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報が疑似遊技判定情報としての機能も有している。したがって、ステップS2702では、回転開始ヘッダ情報である86Hに40H又は00Hを加算する。この結果、疑似遊技フラグがセットされている場合すなわち疑似遊技中である場合には、ステップS2702における加算結果がC6H(11000110)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合すなわち本遊技中である場合には、ステップS2702における加算結果が86H(10000110)となる。ステップS2703では、加算結果をヘッダとして表示制御装置81に対して送信する。ステップS2704では、ボディ情報があるか否かを判定する。ボディ情報がある場合には、ステップS2705にてボディ情報を表示制御装置81に対して送信するとともに、ステップS2706にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。ボディ情報がない場合には、ステップS2706にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。なお、コマンド送信処理1では、回転開始コマンド(疑似遊技回転開始コマンド)にボディ情報を設定していないため、回転開始コマンド(疑似遊技回転開始コマンド)であることを示すヘッダと、フッタと、を表示制御装置81に対して送信する。
次に、本実施の形態におけるコマンド送信処理2について説明する。コマンド送信処理2とは、リール制御処理において行われる処理(ステップS409、図15参照)であり、停止可コマンド又は疑似停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する処理である。
コマンド送信処理2では、図46のフローチャートに示すように、ステップS2801にて停止可ヘッダ情報を取得する。停止可ヘッダ情報は、87Hすなわち10000111であり、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。ステップS2802では、停止可ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する。すなわち、ステップS2802では、停止可ヘッダ情報である87Hに40H又は00Hを加算する。この結果、疑似遊技フラグがセットされている場合すなわち疑似遊技中である場合には、ステップS2802における加算結果がC7H(11000111)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合すなわち本遊技中である場合には、ステップS2802における加算結果が87H(10000111)となる。ステップS2803では、加算結果をヘッダとして表示制御装置81に対して送信する。ステップS2804では、ボディ情報があるか否かを判定する。ボディ情報がある場合には、ステップS2805にてボディ情報を表示制御装置81に対して送信するとともに、ステップS2806にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。ボディ情報がない場合には、ステップS2806にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。なお、コマンド送信処理2では、停止可コマンド(疑似停止可コマンド)にボディ情報を設定していないため、停止可コマンド(疑似停止可コマンド)であることを示すヘッダと、フッタと、を表示制御装置81に対して送信する。
図47は、停止位置決定処理を示すフローチャートである。第1の実施の形態における停止位置決定処理では、ステップS1103にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定し、判定結果に応じて疑似停止コマンド又は停止コマンドを表示制御装置81に対して送信した(図22参照)。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様、ステップS2903において疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定するものの、当該判定結果に関わらず、ステップS2905において疑似停止コマンド又は停止コマンドを送信すべくコマンド送信処理3を行う。
コマンド送信処理3では、図48のフローチャートに示すように、ステップS3001にて停止ヘッダ情報を取得する。停止ヘッダ情報は、88Hすなわち10001000であり、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。ステップS3002では、停止ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する。すなわち、ステップS3002では、停止ヘッダ情報である88Hに40H又は00Hを加算する。この結果、疑似遊技フラグがセットされている場合すなわち疑似遊技中である場合には、ステップS3002における加算結果がC8H(11001000)となり、疑似遊技フラグがセットされていない場合すなわち本遊技中である場合には、ステップS3002における加算結果が88H(10001000)となる。ステップS3003では、加算結果をヘッダとして表示制御装置81に対して送信する。ステップS3004では、ボディ情報があるか否かを判定する。ボディ情報がある場合には、ステップS3005にてボディ情報を表示制御装置81に対して送信するとともに、ステップS3006にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。ボディ情報がない場合には、ステップS3006にてフッタを表示制御装置81に対して送信し、本処理を終了する。なお、コマンド送信処理3では、ステップS3005において、ボディ情報として、停止指令又は疑似停止指令の発生したリールを示す情報を送信する。より具体的には、前記リールが左リール32Lである場合、ボディ情報として01Hを送信し、前記リールが中リール32Mである場合、ボディ情報として02Hを送信し、前記リールが右リール32Rである場合、ボディ情報として03Hを送信する。これらボディ情報は、主制御装置101のROM105に予め記憶されている。以上の結果、コマンド送信処理3では、停止コマンド(疑似停止コマンド)として、停止コマンド(疑似停止コマンド)であることを示すヘッダと、停止リール(疑似停止リール)を示すボディと、フッタと、を表示制御装置81に対して送信する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
疑似遊技である場合と、本遊技である場合と、において、異なるコマンドを送信する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技と本遊技のいずれであるかを表示制御装置81に把握させることが可能となる。
以上の結果、表示制御装置81に疑似遊技や本遊技に応じた補助演出等の制御を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、疑似遊技の場合に送信するコマンドと、本遊技の場合に送信するコマンドと、を予めROM105に記憶させておく構成とした場合には、予め記憶させておくデータ量の増大化が懸念されることとなる。また、コマンドを送信するにあたって疑似遊技であるか否かの判定を行う必要が生じるため、前記判定処理の追加に伴うデータ量の増大化に加えて、処理構成が複雑化することも懸念されることとなる。
そこで本実施の形態では、コマンド送信処理1等において、回転開始ヘッダ情報等のヘッダ情報と、疑似遊技フラグ格納エリアに格納された情報と、を加算することにより、表示制御装置81に対して送信するヘッダを作成する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技の場合に送信するヘッダを予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。また、かかる構成においては、作成されたヘッダが疑似遊技であるか否かを含むこととなるため、疑似遊技であるか否かの判定処理が不要となる。故に、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
疑似遊技であるか否かを示す情報をヘッダに含ませる構成とした。かかる構成とすることにより、主制御装置101から表示制御装置81に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。すなわち、疑似遊技であるか否かを表示制御装置81に把握させる構成としては、本実施の形態のような演算を行うのではなく、例えばヘッダではなくボディにおいて00H又は40Hを送信することでも可能である。しかしながら、かかる構成においては、送信するコマンドが1バイト増加するため、コマンドが冗長化してしまうこととなるからである。
ヘッダには、ヘッダ識別ビットと、疑似遊技識別ビットと、コマンド種別格納ビットと、を設け、当該ヘッダが1バイトで収まる構成とした。かかる構成とすることにより、コマンドが冗長化することを抑制しつつ、ヘッダを通じて表示制御装置81に多くの情報を把握させることが可能となる。
ヘッダにおいて、疑似遊技識別ビットを、ヘッダ識別ビットよりも下位側であって、コマンド種別格納ビットよりも上位側の位置に設けた。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに疑似遊技であるか否かを示す情報を格納することが可能となり、主制御装置101から表示制御装置81に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。また、疑似遊技判定情報を加算することでヘッダ情報を作成する構成とすることにより、従来のヘッダ構成を変更することなく、ヘッダに疑似遊技であるか否かを示す情報を含ませることが可能となる。この結果、スロットマシン10の開発工数が増大化することを抑制することが可能となる。
疑似遊技フラグ格納エリアをヘッダと同一バイトである1バイトで構成するとともに、第6ビット以外のビットをブランクとした。かかる構成とすることにより、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算する場合に、コマンド種別格納ビット等の他のビットの値が変化することを回避することが可能となる。
疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報を用いてヘッダを作成する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報に、疑似遊技を実行するか否かの判定に用いられる情報としての機能と、ヘッダを作成する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、疑似遊技判定情報を記憶するための格納エリアをRAM106に設ける必要がなくなるため、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
(第4の実施形態)
上記第1の実施形態では、疑似遊技を行う構成としたが、疑似遊技を行わずに本遊技のみを行う構成としてもよい。そこで以下では、かかる構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図49は、本実施の形態におけるスロットマシン10の斜視図である。
第1クレジット投入スイッチ56の右方であってメダル投入口45の左方には、演出スイッチ67と選択スイッチ68が設けられている。演出スイッチ67は、後述する押下演出が実行された場合と、遊技が行われていない状況においてメニュー画面を呼び出す場合と、に操作されるものであり、その上面に「PUSH」の文字が表示されている。選択スイッチ68は、上下左右の方向を指定する上スイッチ,下スイッチ,左スイッチ及び右スイッチの4つのスイッチによって構成されており、メニュー画面に表示された各種情報から所望の情報を選択する場合に操作される。演出スイッチ67(より詳しくは当該演出スイッチ67の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)及び選択スイッチ68(より詳しくは当該選択スイッチ68の操作を検出する選択スイッチ検出センサ)は、図50に示すように、表示制御装置81に接続されている。
図51は、リール制御処理を示すフローチャートである。
ステップS3101では、RAM106に設けられた繰り返し回数カウンタに3をセットする。ステップS3102では、繰り返し回数カウンタの値に応じたリールの加速を開始する。より具体的には、繰り返し回数カウンタの値が3である場合には、左リール32L用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が2である場合には、中リール32M用の回転開始設定テーブルアドレスを取得し、繰り返し回数カウンタの値が1である場合には、右リール32R用の回転開始設定テーブルアドレスを取得する。なお、ステッピングモータの駆動制御は、取得した回転開始設定テーブルに基づいて、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。
ステップS3102にて繰り返し回数カウンタの値に応じた回転開始設定テーブルアドレスを取得した場合には、ステップS3103に進み、繰り返し回数カウンタの値から1を減算する。ステップS3104では、繰り返し回数カウンタの値が0となったか否かを判定し、繰り返し回数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS3102に戻る。繰り返し回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS3105に進み、停止情報を設定する停止情報設定処理を行う。停止情報設定処理では、役の当否判定の結果に応じた停止情報を作成し、当該作成結果を停止情報格納エリア106bに記憶する。ステップS3106では、RAM106に設けられたリール回転数カウンタに3をセットし、ステップS3107では、回転開始コマンドを表示制御装置81に対して送信する。ステップS3108では、加速中のリールがあるか否かを判定する。加速中のリールがある場合には、全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了するまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの加速が終了し、全リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転する状況となった場合には、ステップS3109に進み、指示モニタ表示処理を行う。
指示モニタ表示処理では、図52のフローチャートに示すように、ステップS3201にて現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS3202に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選している場合には、ステップS3203にてベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42~44の操作順序を指示モニタに表示し、本処理を終了する。また、ステップS3203では、報知する操作順序を示す操作順序コマンドを表示制御装置81に対して送信する。現在の遊技モードが報知モードでない場合と、押し順ベルに当選していない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS3110では、停止可コマンドを表示制御装置81に対して送信する。その後、ステップS3111にて停止制御処理を行い、本処理を終了する。
停止制御処理では、図53のフローチャートに示すように、ステップS3301において、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、停止指令が発生するまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップ3302に進み、回転中のリールを停止させるべく停止位置決定処理を行う。
停止位置決定処理では、図54のフローチャートに示すように、ステップS3401において、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を取得する。ステップS3402では、リール回転数カウンタの値から1を減算する。ステップS3403では、停止コマンドを表示制御装置81に対して送信する。また、ステップS3403では、停止指令の発生したストップスイッチの図示しないランプを消灯表示することにより、本遊技において停止指令を発生させることが不可能となったことを遊技者等に報知する。続くステップS3404では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS3404では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS3405では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS3406では、リール回転数カウンタの値が0でないか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0でない場合、すなわち少なくとも一つのリールに対して停止指令が発生していない場合には、ステップS3407にて停止情報変更処理を行った後に停止位置決定処理を終了する。リール回転数カウンタの値が0である場合、すなわち全てのリールに対して停止指令が発生した場合には、停止情報変更処理を行うことなく停止位置決定処理を終了する。
停止制御処理の説明に戻り、停止位置決定処理が終了した場合には、ステップS3303に進み、リール回転数カウンタの値が0となったか否かを判定する。リール回転数カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS3301に戻る。つまり、本スロットマシン10では、停止指令の発生したリールの停止図柄番号を決定した場合、停止指令の発生したリールが実際に停止したか否かに関わらず、ステップS3301にて次の停止指令が発生したか否かを判定する。したがって、遊技者は、リールの停止を待つことなく連続して停止指令を発生させることができる。なお、リールの停止は、停止制御処理(通常処理)において行われるのではなく、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S107にて行われる。ステッピングモータ制御処理では、停止指令の発生したリールの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号と等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にブレーキ処理を行うことで停止指令の発生したリールを停止させる。
ステップS3303においてリール回転数カウンタの値が0であると判定した場合には、全てのリール32L,32M,32Rに対して停止図柄番号を決定したことを意味するため、ステップS3304に進み、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となっていない場合には、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となるまで待機する。全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合には、ステップS3305に進み、全リール停止完了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、全リール停止完了コマンドを受信することにより、全てのリール32L,32M,32Rが停止位置となったことを把握する。続くステップS3306では、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態であるか否かを判定する。より具体的には、ストップ検出センサ42a~44aからの入力信号が全てOFFであるか否かを判定する。いずれかのストップ検出センサ42a~44aからの入力信号がONである場合には、遊技者が対応するストップスイッチを操作中であることを意味するため、そのまま待機する。全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となった場合には、ステップS3307に進み、操作終了コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、操作終了コマンドを受信することにより、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったことを把握する。ステップS3308では、指示モニタを表示中であるか否かを判定し、表示中である場合には、ステップS3309にて指示モニタをクリアする。指示モニタをクリアした場合と、指示モニタを表示中でない場合と、には、ステップS3310にて100msec待機した後に本処理を終了する。ちなみに、ステップS3310にて100msec待機するのは、ステッピングモータ制御処理においてブレーキ処理が完了し、リールの揺動が収束するのを待つためである。
次に、表示制御装置81が行う各種処理のうち本願発明に関わる処理を説明する。表示制御装置81の処理構成について簡単に説明すると、表示制御装置81は、主制御装置101と同様に、メイン処理と、定期的に実行されるタイマ割込み処理と、を行っている。表示制御装置81におけるタイマ割込み処理は約10msecごとに行われる。また、表示制御装置81は、主制御装置101から送信される抽選結果コマンド等の各種コマンドを受信することによって遊技の進行状況等を把握し、対応する処理を開始する。
図55は、操作終了コマンド処理を示すフローチャートである。
ステップS3501では、操作終了コマンドを受信したか否かを判定し、操作終了コマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、操作終了コマンドを受信した場合には、全てのストップスイッチ42~44が未操作となったこと、すなわち全リール32L,32M,32Rに対して停止指令を発生させる操作が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS3502に進み、表示制御装置81のRAMに設けられた待ち受けタイマに18000をセットする。なお、待ち受けタイマの値は、タイマ割込み処理において1ずつ減算される。タイマ割込み処理は約10msecごとに行われるため、待ち受けタイマの値は約180秒後に0となる。ステップS3503では、演出フラグがセットされているか否かを判定する。演出フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
図56は、開始待ち処理を示すフローチャートである。開始待ち処理は、メイン処理において行われる処理であり、操作終了コマンドを受信したことに基づいて実行される。
ステップS3601では、演出フラグがセットされているか否かを判定する。演出フラグがセットされていない場合には、ステップS3603に進み、演出スイッチ67が操作されたか否かを判定する。演出スイッチ67が操作されていない場合には、ステップS3604に進み、待ち受けタイマの値が0となったか否かを判定する。待ち受けタイマの値が0となっていない場合には、ステップS3605に進み、ベット数が0であるか否かを判定する。詳細な説明は省略するが、主制御装置101は、メダルの投入又はクレジット投入スイッチ56~58の操作がなされた場合に行うメダル投入処理において、ベット数を示すベット数コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、受信したベット数コマンドの示すベット数又はベット数コマンドを受信していないことに基づいて、ベット数が0であるか否かを判定する。ベット数が0である場合には、ステップS3603に戻る。
ステップS3603にて演出スイッチ67が操作されたと判定した場合には、ステップS3606にてメニュー処理を行う。
メニュー処理では、図57のフローチャートに示すように、ステップS3701にて補助表示部65にメニュー画面を表示する。ステップS3702では、選択メニュー実行処理を行う。本スロットマシン10では、選択メニューとして、遊技履歴と、配当表と、音量調整と、遊技履歴のクリアと、メニュー終了と、がメニュー画面に表示されるようになっている。選択メニュー実行処理では、選択スイッチ68が操作された場合、選択スイッチ68の操作に応じた選択メニューを強調表示する処理を行い、演出スイッチ67が操作された場合、強調表示している選択メニューを実行する処理を行う。ステップS3703では、メニュー終了が選択された状況で演出スイッチ67が操作されたか否か、すなわちメニューの終了操作がなされたか否かを判定する。メニューの終了操作がなされていない場合には、ステップS3704に進み、ベット数が0であるか否かを判定する。ベット数が0である場合には、ステップS3702に戻り、選択メニュー実行処理を継続する。一方、ステップS3703にてメニューの終了操作がなされたと判定した場合には、ステップS3705にてメニュー終了処理を行う。メニュー終了処理では、補助表示部65に表示していたメニュー画面等を非表示とするとともに通常画面を表示する処理を行う。続くステップS3706では、待ち受けタイマに18000をセットする。その後、上述した開始待ち処理のステップS3603に移行する。また、ステップS3704にてベット数が0でないと判定した場合には、メニュー画面等の表示中に遊技者が次遊技回を開始させる操作(メダル又は仮想メダルのベット)を行ったことを意味する。かかる場合には、ステップS3707に進み、上記したメニュー終了処理を行う。その後、後述する開始指令待ち処理のステップS3901に移行する。
開始待ち処理の説明に戻り、ステップS3604にて待ち受けタイマの値が0となったと判定した場合には、ステップS3607にて待ち受け処理を行う。
待ち受け処理では、図58のフローチャートに示すように、ステップS3801にて客待ち演出を開始する。客待ち演出では、所定のデモムービー(アトラクト演出)が補助表示部65に表示される。なお、客待ち演出に代えて又は加えて、省電力モードに移行するとともに省電力中と補助表示部65に表示する構成としてもよい。或いは、客待ち演出や省電力中の表示を実行することなく、補助表示部65の輝度を低下させて省電力モードに移行する構成としてもよい。ステップS3802では、演出スイッチ67が操作されたか否かを判定する。演出スイッチ67が操作されていない場合には、ステップS3803にてベット数が0であるか否かを判定し、ベット数が0でない場合には、ステップS3802に戻る。ステップS3802にて演出スイッチ67が操作されたと判定した場合には、ステップS3804にて客待ち演出を終了するとともに、ステップS3805にて待ち受けタイマに18000をセットする。その後、メニュー処理のステップS3701に移行する。ステップS3803にてベット数が0でないと判定した場合には、ステップS3806にて客待ち演出を終了するとともに、ステップS3807にて待ち受けタイマに18000をセットする。その後、後述する開始指令待ち処理のステップS3901に移行する。
開始待ち処理の説明に戻り、ステップS3605にてベット数が0でないと判定した場合には、ステップS3608にて開始指令待ち処理を行う。
開始指令待ち処理では、図59のフローチャートに示すように、ステップS3901にて開始指令コマンドを受信したか否かを判定する。なお、開始指令コマンドとは、主制御装置101から表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、通常処理のステップS206(図11参照)にて開始指令が発生したと判定した場合に送信される。開始指令コマンドを受信していない場合には、ステップS3902にてベット数が0であるか否かを判定し、ベット数が0でない場合には、ステップS3901に戻る。一方、ベット数が0である場合には、ステップS3903にて待ち受けタイマに18000をセットし、開始待ち処理のステップS3603に移行する。なお、ステップS3902にてベット数が0となる状況としては、遊技者が所定数のメダルをベットした後に精算スイッチ59を操作した場合が代表例として挙げられる。ステップS3901にて開始指令コマンドを受信したと判定した場合には、遊技回が開始されたことを意味するため、ステップS3904の遊技中処理に移行する。遊技中処理の詳細な説明は省略するが、遊技中処理では、例えば報知モード下で押し順ベルに当選となった場合、ベル入賞を成立させることができる操作順序を補助表示部65に表示する等の処理を行う。
以上のとおり、表示制御装置81は、遊技が行われていない状況において、演出スイッチ67が操作された場合、メニュー画面を補助表示部65に表示させ、待ち受けタイマの値が0となった場合、客待ち演出を開始する。
本スロットマシン10では、報知モード下で上乗せ抽選に当選した場合、全ストップスイッチ42~44の操作終了後に遊技者に演出スイッチ67を操作させる押下演出を行って上乗せ枚数を報知する。そこで以下では、かかる押下演出を実行する場合に表示制御装置81が行う処理を説明する。
図60は、上記した遊技中処理において行われる演出決定処理を示すフローチャートである。演出決定処理は、遊技の開始段階において行われる。
ステップS4001では、抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合には、ステップS4002に進み、現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定する。現在の遊技モードが報知モードでない場合には、そのまま本処理を終了し、現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS4003にてレア役に当選したか否かを判定する。レア役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、レア役に当選した場合には、ステップS4004に進み、演出実行抽選を行う。演出実行抽選では、当選したレア役の種別と、表示制御装置81が取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、演出実行抽選では、スイカ当選であれば約10分の1の確率で演出実行抽選に当選となり、チェリー当選であれば約2分の1の確率で演出実行抽選に当選となる。ステップS4005では、演出実行抽選に当選したか否かを判定する。演出実行抽選に当選した場合には、ステップS4006にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。演出実行抽選に当選しなかった場合には、ステップS4007に進み、上乗せコマンドを受信済みであるか否かを判定する。上乗せコマンドは、上乗せ抽選に当選した場合に主制御装置101から送信されるコマンドであって、上乗せ抽選に当選した場合に抽選結果コマンドよりも前に送信される(図12、図30参照)。したがって、上乗せコマンドを受信済みである場合には、今回の遊技回において上乗せ抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS4006にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。上乗せコマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。なお、表示制御装置81は、上乗せコマンドを受信した場合、上乗せコマンドの示す上乗せ枚数を、表示制御装置81のRAMに設けられた上乗せ枚数カウンタに記憶する。
全ストップスイッチ42~44の操作が終了した場合には、主制御装置101から表示制御装置81に対して操作終了コマンドが送信される。
表示制御装置81は、操作終了コマンドを受信した場合、図55に示す操作終了コマンド処理のステップS3303において演出フラグがセットされていると判定し、ステップS3304に進む。ステップS3304では、補助表示部65に演出スイッチ67を表示して遊技者に演出スイッチ67の操作を促す押下表示を開始する。続くステップS3305では、表示制御装置81のRAMに設けられた第1タイマに1000をセットする。なお、第1タイマの値は、タイマ割込み処理において1ずつ減算される。タイマ割込み処理は約10msecごとに行われるため、第1タイマの値は約10秒後に0となる。第1タイマに1000をセットした場合には、操作終了コマンド処理を終了する。
開始待ち処理では、図56のフローチャートに示すように、演出フラグがセットされている場合、ステップS3601にて肯定判定をするとともにステップS3602にて押下演出処理を行う。
押下演出処理では、図61のフローチャートに示すように、ステップS4101にて演出スイッチ67が操作されたか否かを判定し、演出スイッチ67が操作されていない場合には、そのまま待機する。演出スイッチ67が操作された場合には、ステップS4102に進み、結果フラグをセットする。ここで、結果フラグとは、上乗せ抽選に当選していれば上乗せ枚数を報知し、上乗せ抽選に当選していなければ上乗せされないことを報知する結果表示を開始するためのフラグである。
図62は、表示制御装置81のタイマ割込み処理において行われる結果表示処理を示すフローチャートである。
ステップS4201では、結果フラグがセットされているか否かを判定する。結果フラグがセットされている場合には、ステップS4202にて結果フラグをクリアするとともに、ステップS4203にて表示中フラグをセットする。ステップS4204では、表示制御装置81のRAMに設けられた表示カウンタに0をセットし、ステップS4205では、表示カウンタの値に応じた画像を補助表示部65に表示する。なお、表示制御装置81のROMには、上乗せ抽選に当選している場合に実行する結果表示画像データと、上乗せ抽選に当選していない場合に実行する結果表示画像データと、が予め記憶されている。結果表示画像データは、0~200の値と対応付けられた201個の画像データによって構成されており、ステップS4205では、上乗せ抽選の抽選結果と対応する結果表示画像データを取得するとともに、0と対応付けられた画像データを補助表示部65に表示する。表示カウンタの値に応じた画像を補助表示部65に表示した場合には、本処理を終了する。
ステップS4201にて結果フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS4206に進み、表示中フラグがセットされているか否かを判定する。結果フラグと表示中フラグが共にセットされていない場合には、結果表示を行っていないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、表示中フラグがセットされている場合には、結果表示を実行中であることを意味するため、ステップS4207にて表示カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS4208にて表示カウンタの値に応じた画像を補助表示部65に表示する。ステップS4209では、表示カウンタの値が200となったか否かを判定し、表示カウンタの値が200となっていない場合には、そのまま本処理を終了する。表示カウンタの値が200となった場合には、結果表示画像データの最終画像データを表示した、すなわち結果表示を最後まで実行したことを意味するため、ステップS4210にて表示中フラグをクリアするとともに、ステップS4211にて完了フラグをセットする。ステップS4212では、表示制御装置81のRAMに設けられた第2タイマに300をセットする。なお、第2タイマの値は、タイマ割込み処理において1ずつ減算される。タイマ割込み処理は約10msecごとに行われるため、第2タイマの値は約3秒後に0となる。第2タイマに300をセットした場合には、結果表示処理を終了する。
以上のとおり、押下演出処理において結果フラグをセットした場合には、約10msecごとのタイマ割込み処理において結果表示処理が起動され、約2秒に亘って結果表示が実行される。なお、補助表示部65には、結果表示を最後まで実行した場合、上記したメニュー処理、待ち受け処理、開始指令待ち処理のいずれかに移行するまでの間、結果表示画像データの最終画像データが継続して表示される(図56参照)。
押下演出処理の説明に戻り、ステップS4103では、第1タイマの値が0となったか否かを判定し、第1タイマの値が0となっていない場合には、第1タイマの値が0となるまで待機する。第1タイマの値が0となった場合には、押下表示を開始してから約10秒を経過したことを意味する。かかる場合には、ステップS4104に進み、完了フラグがセットされているか否かを判定する。完了フラグがセットされている場合には、結果表示を最後まで実行したことを意味するため、ステップS4105にて完了フラグをクリアするとともに、ステップS4106にて第2タイマの値を0とし、本処理を終了する。一方、ステップS4104にて完了フラグがセットされていないと判定した場合には、結果表示の途中であることを意味するため、ステップS4107に進み、第2タイマの値が0となるまで待機する。より詳しく説明すると、ステップS4107では、表示カウンタの値が20であって、第2タイマの値が0となるまで待機する。第2タイマの値が0となった場合には、ステップS4105にて完了フラグをクリアするとともに、ステップS4106にて第2タイマの値を0とし、本処理を終了する。
ここで、押下表示を行った場合のその後の流れを具体的に説明する。
押下表示を行った場合には、演出スイッチ67が操作されるまで補助表示部65にて押下表示を継続する。そして、押下表示を行っている状況で演出スイッチ67が操作された場合には、結果表示を開始する。結果表示を最後まで実行するためには約2秒を要する。
ここで、押下表示を開始してから約8秒を経過するまでの間に演出スイッチ67が操作された場合には、押下表示を開始してから約10秒を経過するまでに結果表示を最後まで実行することができる。したがって、かかる場合には、第1タイマの値が0となったタイミングで完了フラグもセットされている状況となるため、直ちに押下演出処理を終了して開始待ち処理のステップS3603に移行することとなる。このとき、第2タイマの値は参照されない。つまり、押下表示を開始してから約8秒を経過するまでの間に演出スイッチ67が操作された場合には、押下表示を開始してから約10秒後に、メニュー画面を表示させるべくなされる演出スイッチ67の操作(以下、「メニュー開始操作」ともいう。)が有効となる。
押下表示を開始してから約8秒~約10秒の間に演出スイッチ67が操作された場合には、結果表示の途中で押下表示を開始してから約10秒を経過したタイミングとなる。したがって、かかる場合には、第1タイマの値が0となったタイミングで完了フラグがセットされている状況とならず、第2タイマの値が0となった後に開始待ち処理のステップS3603に移行することとなる。つまり、押下表示を開始してから約8秒~約10秒の間に演出スイッチ67が操作された場合には、結果表示を最後まで実行してから3秒経過した後、すなわち演出スイッチ67を操作してから約5秒経過した後に、メニュー開始操作が有効となる。
押下表示を開始してから約10秒以上経過した後に演出スイッチ67が操作された場合には、第1タイマの値が0となったタイミングで完了フラグがセットされている状況とならない(結果表示を開始していない)ため、結果表示を最後まで実行するとともに第2タイマの値が0となった後に開始待ち処理のステップS3603に移行することとなる。つまり、押下表示を開始してから約10秒以上経過した後に演出スイッチ67が操作された場合には、結果表示を最後まで実行してから3秒経過した後、すなわち演出スイッチ67を操作してから約5秒経過した後に、メニュー開始操作が有効となる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
従来のスロットマシンでは、上記した押下演出のような演出スイッチの操作を契機として進行する補助演出を実行したゲームの後でメニュー処理を実行しない、すなわち演出スイッチを操作してもメニュー画面を表示しないものがあった。かかる構成においては、メニュー画面を表示したい場合、押下演出が実行されないゲームが発生するまで遊技を継続する必要が生じ、遊技者が苛立ちを覚える要因となっていた。
そこで本実施の形態では、押下演出を実行したゲームの後であってもメニュー処理を実行する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者の所望するタイミングでメニュー画面を表示させることが可能となる機会を増加させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
押下表示を開始した場合には、第1タイマの値が0となった場合にメニュー開始操作が有効となる場合と、第1タイマではなく第2タイマの値が0となった場合にメニュー開始操作が有効となる場合と、がある構成とした。かかる構成とすることにより、メニュー開始操作が有効となるタイミングを、結果表示の開始タイミングすなわち演出スイッチ67の操作タイミングに応じて変化させることが可能となる。この結果、遊技者が演出スイッチ67を操作してもメニュー画面が表示されないことに対して苛立ちを覚える機会を低減することが可能となる。
確かに、押下演出を実行したゲームの後にメニュー開始操作が有効となる構成は、例えば結果表示を最後まで実行してから3秒等の一定時間経過後にメニュー開始操作を有効とする構成としても可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、必ず3秒待たなければならないことに対して遊技者が苛立ちを覚える可能性が考えられる。かかる懸念を解消すべく、結果表示を最後まで実行した場合に直ちにメニュー開始操作が有効となる構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、遊技者の意図しないタイミングでメニュー画面を表示してしまう機会が生じるという新たな問題が生じる。結果表示を最後まで実行した場合に、遊技者が所謂逆転演出等のさらなる演出の発展を期待して演出スイッチ67を再度操作した場合、補助表示部65の表示内容が押下演出からメニュー画面に切り替わってしまうからである。
一方、第1タイマ又は第2タイマの値に基づいてメニュー開始操作が有効となる本スロットマシン10では、押下表示を開始してから約8秒経過したタイミングで演出スイッチ67を操作しない限り、結果表示を最後まで実行してからメニュー開始操作が有効となるまでに猶予時間を設けることができる。かかる猶予時間の存在により、遊技者の意図しないタイミングでメニュー画面を表示してしまう機会を低減することが可能となる。このことは、猶予時間だけ待たなければならないという遊技者の苛立ちに繋がる可能性も考えられるが、猶予時間の長さは演出スイッチ67の操作タイミングによって変化する。このため、今回はもうメニュー開始操作が有効となっているのではないか等の探求心を抱かせながら遊技者に演出スイッチ67を操作させることが可能となる。故に、遊技者の苛立ちを低減することが可能となる。
以上の結果、本スロットマシン10では、上記した各懸念を好適に解消することが可能となり、遊技者が演出スイッチ67を操作してもメニュー画面が表示されないことに対して苛立ちを覚える機会を低減することが可能となる。
第1タイマの値が0となった場合には、結果表示を最後まで実行したことを示す完了フラグがセットされている場合、メニュー開始操作が有効となる構成とした。かかる構成とすることにより、結果表示の途中でメニュー開始操作が有効となってしまうことを回避することが可能となる。
第1タイマの値に1000をセットする構成とした。押下表示を開始した場合、当該押下表示を遊技者が認識してから演出スイッチ67を実際に操作するまでに要する時間は、上乗せ枚数が報知されることを祈った上で操作したとしても5秒以内に収まることが一般的であると想定される。結果表示を最後まで実行するのに要する時間は約2秒であるため、第1タイマの値に1000をセットする構成とすることにより、遊技者の意図しないタイミングでメニュー画面を表示してしまう機会を低減することが可能となる。また、かかる構成においては、押下表示が開始されてから約8秒を経過する前までに演出スイッチ67を操作すれば約10秒経過後にメニュー開始操作が有効となるため、遊技者に演出スイッチ67を操作するよう促しつつ、押下表示と結果表示の間が間延びしてしまう機会を低減することが可能となる。
第2タイマの値に300をセットする構成とした。押下表示を開始してから約10秒を経過したタイミングで結果表示を最後まで実行していない場合には、遊技者が離席等によって演出スイッチ67を操作していない可能性が考えられる。そこでかかる場合には、結果表示を最後まで実行してから約3秒経過した後にメニュー開始操作が有効となる構成とすることにより、遊技者の意図しないタイミングでメニュー画面を表示してしまう機会を低減することが可能となる。
(第5の実施形態)
上記第1の実施形態では、報知モードが純増枚数に基づいて終了する構成としたが、報知モードがゲーム数に基づいて終了する構成としてもよい。そこで以下では、かかる構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
先ず、主制御装置101が行う処理について説明する。
通常区間において主制御装置101が行う処理は、上記第1の実施形態と同一である。したがって、通常区間では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合、有利区間への移行抽選に当選したこととなる。例えば「設定3」の場合には、約1.2分の1の確率で何らかの役に当選となり、約6.4分の1の確率で外れが発生する。したがって、通常区間は3枚遊技を行えばほぼ1ゲームで終了することとなる。そして、通常区間から有利区間に移行した場合には、チャンスモードから開始されるとともに、移行ゲーム数として700が設定される(図26参照)。
チャンスモードにおいて主制御装置101が行う処理は、遊技区間処理が上記第1の実施形態と異なっている。
図63は、チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS4301では、上記第1の実施形態において記載した終了判定処理を行う(図29参照)。
ステップS4302では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS4301の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS4311にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS4303に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS4304にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS4305にて移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、報知モードへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS4306にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS4308にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更する。続くステップS4309では、移行ゲーム数カウンタに50をセットし、ステップS4310では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS4311にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS4305にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、報知モードへの移行抽選に当選しなかったことを意味する。かかる場合には、ステップS4307に進み、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS4311にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS4308にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更する。続くステップS4309では、移行ゲーム数カウンタに50をセットし、ステップS4310では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS4311にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS4303にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS4311にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
次に、有利区間の報知モードにおける処理を説明する。
図64は、報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS4401では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS4402に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS4403に進み、移行ゲーム数カウンタの値を増加させるか否かの上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、上乗せ抽選では、例えば設定3の場合、スイカ当選であれば約5分の1の確率で上乗せゲーム数50,100,300のいずれかに当選となり、チェリー当選であれば約3分の1の確率で上乗せゲーム数50に当選となる。ステップS4404では、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS4405に進み、上乗せゲーム数を当該ゲームより後のゲームで報知するか否の後報知抽選を行う。後報知抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。後報知抽選に当選しなかった場合には、ステップS4407にて上乗せフラグをセットするとともに、ステップS4408にて上乗せコマンドを送信する。ここで、上乗せコマンドとは、上乗せ抽選に当選したことと、移行ゲーム数カウンタの値に加算される上乗せゲーム数と、を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS4409では、移行ゲーム数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。一方、後報知抽選に当選した場合には、上乗せフラグをセットすることなく、ステップS4410にて後報知コマンドを送信する。ここで、後報知コマンドとは、後報知抽選に当選したことと、移行ゲーム数カウンタの値に加算される上乗せゲーム数と、を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS4409では、移行ゲーム数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。上乗せ抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。また、今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記上乗せ抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
以上のとおり、上乗せ抽選に当選した場合には、表示制御装置81に対して上乗せコマンド又は後報知コマンドを送信する。上乗せフラグをセットするとともに上乗せコマンドを送信した場合には、上記第1の実施形態に記載したとおり、疑似遊技において上乗せゲーム数を報知する(図31参照)。また、上乗せコマンドをセットすることなく後報知コマンドを送信した場合には、後述する復活演出において上乗せゲーム数を報知する。なお、後報知コマンドを送信した状況で疑似遊技抽選に当選した場合(図16参照)、上乗せゲーム数は、疑似遊技ではなく復活演出で報知される。
図65は、報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS4501では、上記第1の実施形態において記載した終了判定処理を行い、ステップS4502では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS4501の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS4508にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS4503にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS4504にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS4505~ステップS4507に示す有利区間終了処理を行うとともに、ステップS4508にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS4505にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS4506にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS4507では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
ステップS4504にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致しないと判定した場合には、ステップS4509に進み、完走フラグがセットされているか否かを判定する。完走フラグがセットされていない場合には、ステップS4510にて報知モードの残りゲーム数が50より大きいか否かを判定する。報知モードの残りゲーム数は、移行ゲーム数カウンタの値からモードゲーム数カウンタの値を減算することによって導出する。報知モードの残りゲーム数が50より大きい場合には、ステップS4511に進み、差枚数カウンタの値が2200より大きいか否かを判定する。報知モードの残りゲーム数が50より大きく、差枚数カウンタの値が2200より大きい場合には、ステップS4512にて完走フラグをセットするとともに、ステップS4513にて移行ゲーム数カウンタに1500をセットする。有利区間において1500回の遊技が行われた場合と、有利区間における差枚数が2400に達した場合と、には、そのときの遊技モードに関わらず、有利区間が終了する。したがって、差枚数カウンタの値が2200より大きい状況下で移行ゲーム数カウンタに1500をセットした場合には、有利区間における差枚数が2400に達したことを以って有利区間及び報知モードが終了することとなる。ステップS4514では、差枚数2400によって終了することが確定したことを示す完走コマンドを表示制御装置81に対して送信する。その後、ステップS4508にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS4509にて完走フラグがセットされていると判定した場合と、ステップS4510にて報知モードの残りゲーム数が50以下であると判定した場合と、ステップS4511にて差枚数カウンタの値が2200以下であると判定した場合と、には、ステップS4508にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
本実施の形態では、報知モード(有利区間)から通常区間を経てチャンスモード(有利区間)に至る際の補助表示部65における表示演出に特徴を有している。そこで以下では、表示制御装置81が行う各種処理を、ゲームの流れに即して説明することとする。
チャンスモードから報知モードに移行した場合に表示制御装置81が行う処理を説明する。
図66は、報知モードにおける区間コマンド処理を示すフローチャートである。区間コマンド処理は、主制御装置101から送信された区間コマンドを受信した場合に起動される処理であって、ゲームの終了後に起動される。
ステップS4601では、今回のゲームが報知モードへの移行ゲームであったか否かを判定する。表示制御装置81のRAMには、区間コマンドが示す遊技区間の情報を格納する遊技区間記憶エリアが設けられている。遊技区間記憶エリアは、今回のゲームにおいて受信した区間コマンドが示す情報を記憶する第1エリアと、前回のゲームにおいて受信した区間コマンドが示す情報を記憶する第2エリアと、によって構成されている。ステップS4601では、第2エリアにチャンスモードを示す情報が記憶されているとともに、第1エリアに報知モードを示す情報が記憶されている場合、今回のゲームが報知モードへの移行ゲームであったと判定する。ステップS4602では、開始フラグをセットする。ステップS4603では、表示制御装置81のRAMに設けられた表示ゲーム数カウンタに50をセットし、ステップS4604では、表示制御装置81のRAMに設けられた後報知ゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS4605にて移行報知処理を行い、本処理を終了する。移行報知処理を行うことにより、補助表示部65には、図73(a)に示すように、次ゲームから報知モードが開始されることと、報知モード下で遊技可能なゲーム数が50ゲームであることと、が表示される。
図67は、報知モードにおける開始コマンド処理を示すフローチャートである。主制御装置101は、開始指令が発生したと判定した場合(ステップS206、図11参照)、表示制御装置81に対して開始コマンドを送信する。開始コマンド処理は、主制御装置101から送信された開始コマンドを受信した場合に起動される処理であって、ゲームの開始時に起動される。
ステップS4701では、開始フラグがセットされているか否かを判定する。開始フラグがセットされている場合には、今回のゲームが報知モードの1ゲーム目であることを意味するため、ステップS4702にて開始フラグをクリアするとともに、ステップS4703にて表示ゲーム数カウンタの値を補助表示部65に表示する処理を行い、本処理を終了する。かかる処理を行うことにより、補助表示部65には、図73(b)に示すように、青年キャラクタが道路を散歩する様子と、報知モードの残りゲーム数が50ゲームであることと、が表示される。なお、詳細な説明は省略するが、押し順ベルに当選した場合の操作順序を報知する制御は、抽選結果コマンドを受信した場合に起動される抽選結果コマンド処理において行われる(ステップS310、図12参照)。
次に、報知モード下で完走コマンドを受信していない場合に表示制御装置81が行う処理を説明する。
ゲームの終了後に起動される区間コマンド処理では、図66のフローチャートに示すように、ステップS4601にて今回のゲームが報知モードへの移行ゲームでないと判定した場合、ステップS4606に進み、完走コマンドを受信したか否かを判定する。完走コマンドを受信していない場合には、ステップS4610にて表示ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS4611にて表示ゲーム数カウンタの値が1となったか否かを判定する。表示ゲーム数カウンタの値が1となっていない場合には、ステップS4613にて表示ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定し、表示ゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS4611にて表示ゲーム数カウンタの値が1となったと判定した場合には、少なくとも補助表示部65に表示してきた残りゲーム数において、次ゲームが報知モードの最終ゲームとなることを意味する。かかる場合には、ステップS4612にて終了フラグをセットし、本処理を終了する。
また、ステップS4613にて表示ゲーム数カウンタの値が0となったと判定した場合には、表示ゲーム数カウンタの値が0となるまでのいずれかのゲームにおいて、後報知抽選に当選したことを意味する。主制御装置101は、報知モードの最終ゲームが終了した場合、報知モードであることを示す区間コマンドではなく通常区間であることを示す区間コマンドを送信するからである(図65参照)。かかる場合には、ステップS4614にて復活フラグをセットするとともに、ステップS4615にて表示ゲーム数カウンタに後報知ゲーム数カウンタの値をセットする。なお、後報知ゲーム数カウンタには、後報知抽選に当選したことを示す後報知コマンドを受信した場合に、当該後報知コマンドの示す上乗せゲーム数が加算されている。その後、ステップS4616にて後報知ゲーム数カウンタに0をセットし、本処理を終了する。
ゲームの開始時に起動される開始コマンド処理では、図67のフローチャートに示すように、ステップS4701にて開始フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS4704にて終了フラグがセットされているか否かを判定する。終了フラグがセットされていない場合には、ステップS4707に進み、復活フラグがセットされているか否かを判定する。復活フラグがセットされていない場合には、ステップS4710に進み、エンディングフラグがセットされているか否かを判定する。エンディングフラグがセットされていない場合には、ステップS4712にて表示ゲーム数カウンタの値を補助表示部65に表示する処理を行い、本処理を終了する。かかる処理を行うことにより、補助表示部65では、ゲームが行われる毎に残りゲーム数が1ずつ減算表示されることとなる。
ステップS4704にて終了フラグがセットされていると判定した場合には、少なくとも補助表示部65に表示してきた残りゲーム数において、今回のゲームが報知モードの最終ゲームとなることを意味する。かかる場合には、ステップS4705にて終了フラグをクリアするとともに、ステップS4706にて補助表示部65に終了画面を表示する処理を行い、本処理を終了する。かかる処理を行うことにより、補助表示部65では、図73(c)に示すように、報知モードが終了することと、現時点でのメダル獲得枚数(例えば800枚)すなわち前回のゲーム終了時点における差枚数と、が表示される。なお、抽選結果コマンドは開始コマンドの受信後に受信することとなるが、押し順ベルに当選したことを示す抽選結果コマンドを受信した場合には、終了画面の表示に加えて、ベル入賞を成立させることができる操作順序を補助表示部65に表示する。例えば中左右ベルに当選したことを示す抽選結果コマンドを受信した場合には、図73(d)に示すように、報知モードが終了することと、現時点でのメダル獲得枚数と、に加えて、「213」の操作順序が補助表示部65に表示される。
ステップS4707にて復活フラグがセットされていると判定した場合には、後報知抽選に当選している、すなわち未報知の上乗せゲーム数が存在することを意味する。かかる場合には、ステップS4708にて復活フラグをクリアするとともに、ステップS4709にて復活演出処理を行い、本処理を終了する。復活演出処理を行うことにより、補助表示部65には、図73(e)に示すように、報知モードが終了せずに継続することと、後報知抽選に当選した上乗せゲーム数(例えば50ゲーム)と、が表示され、その後に図73(b)に示す報知モード下での通常画面が表示される。
以上のとおり、報知モード下で完走コマンドを受信していない場合には、補助表示部65の残りゲーム数が0となるゲームの開始時に終了画面を表示する。そして、後報知抽選に当選している場合には、終了画面を表示した次ゲームの開始時に復活演出を行って報知モードの継続を報知する。
次に、報知モード下で完走コマンドを受信した場合に表示制御装置81が行う処理を説明する。
ゲームの終了後に起動される区間コマンド処理では、図66のフローチャートに示すように、ステップS4601にて今回のゲームが報知モードへの移行ゲームでないと判定した場合、ステップS4606に進み、完走コマンドを受信したか否かを判定する。完走コマンドを受信した場合には、差枚数2400によって終了することが確定したことを意味する。かかる場合には、ステップS4607にてエンディングフラグをセットするとともに、ステップS4608にて表示ゲーム数カウンタに1500をセットする。その後、ステップS4609にてエンディング報知処理を行い、本処理を終了する。エンディング報知処理を行うことにより、補助表示部65には、次ゲームからエンディング映像が開始されることが表示される。
完走コマンドを受信した以降のゲームにおける区間コマンド処理では、ステップS4610にて表示ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS4611にて表示ゲーム数カウンタの値が1となったか否かを判定する。上記したとおり、完走コマンドを受信した際の区間コマンド処理では、ステップS4608にて表示ゲーム数カウンタに1500をセットしている。このため、完走コマンドを受信した以降のゲームにおける区間コマンド処理では、ステップS4611にて表示ゲーム数カウンタの値が1となっていないと判定する。同様の理由により、ステップS4611から進むステップS4613においても表示ゲーム数カウンタの値が0になっていないと判定し、本処理を終了する。
ゲームの開始時に起動される開始コマンド処理では、図67のフローチャートに示すように、ステップS4710にてエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。エンディングフラグがセットされている場合には、ステップS4711にてエンディング実行処理を行った後に本処理を終了する。エンディング実行処理では、所定のエンディング映像を補助表示部65に表示する処理を実行する。
以上のとおり、報知モードが差枚数2400によって終了することが確定した場合には、次ゲームから報知モード及び有利区間が終了するまでの間、所定のエンディング映像を補助表示部65に表示する。
報知モードから通常区間に移行した場合に表示制御装置81が行う処理を説明する。
ゲームの終了後に起動される区間コマンド処理では、図68のフローチャートに示すように、ステップS4801にて今回のゲームが通常区間への移行ゲームであったか否かを判定する。より具体的には、遊技区間記憶エリアの第2エリアに報知モードを示す情報が記憶されているとともに、第1エリアに通常区間を示す情報が記憶されているか否かを判定する。今回のゲームが通常区間への移行ゲームであった場合には、ステップS4802に進み、表示制御装置81のRAMに設けられた継続ゲーム数カウンタに1をセットする。その後、本処理を終了する。今回のゲームが通常区間への移行ゲームでなかった場合には、ステップS4803にて継続ゲーム数カウンタの値に1を加算し、本処理を終了する。
ゲームの開始時に起動される開始コマンド処理では、図69のフローチャートに示すように、ステップS4901にてエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。エンディングフラグがセットされている場合には、報知モードにおいて所定のエンディング映像を表示したことを意味する。かかる場合には、ステップS4902にてエンディングフラグをクリアするとともに、ステップS4903にて補助表示部65に終了画面を表示する処理を行う。その後、ステップS4904にて継続フラグをセットし、本処理を終了する。上記処理を行うことにより、補助表示部65では、報知モードが終了することと、報知モード終了時点でのメダル獲得枚数と、が表示される。
ステップS4901にてエンディングフラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS4905に進み、継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされていない場合には、ステップS4906にて継続フラグをセットした後にステップS4907に進み、継続フラグがセットされている場合には、そのままステップS4907に進む。ステップS4907では、終了画面を継続表示する処理を行う。その後、本処理を終了する。なお、ステップS4907では、メダル獲得枚数を変更表示する処理は行わない。
以上のとおり、差枚数2400によって報知モードが終了した場合には、通常区間の1ゲーム目から当該通常区間が終了するまでの間、報知モードの終了画面が補助表示部65に表示される。移行ゲーム数の消化によって報知モードが終了した場合には、報知モードの最終ゲームから通常区間が終了するまでの間、報知モードの終了画面が補助表示部65に表示される。
図70は、通常区間における抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。抽選結果コマンド処理は、主制御装置101から送信された抽選結果コマンドを受信した場合に起動される処理であって、ゲームの開始段階において起動される。
ステップS5001では、今回のゲームにおいていずれの役にも当選していないか否かを判定する。今回のゲームにおいて何らかの役に当選した場合には、チャンスモードへの移行抽選に当選したこと、すなわち次ゲームからチャンスモードに移行することを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、今回のゲームにおいていずれの役にも当選していない、すなわち通常区間が次ゲームも継続する場合には、ステップS5002に進み、継続ゲーム数カウンタの値が6より小さいか否かを判定する。継続ゲーム数カウンタの値が6より小さい場合には、ステップS5003にて示唆宝珠選択抽選を行う。示唆宝珠選択抽選では、本スロットマシン10の設定状態と、表示制御装置81の取得した乱数と、に基づいて選択抽選を行う。ちなみに、示唆宝珠選択抽選では、設定1又は設定2の場合、40%の割合で青色宝珠を選択し、30%の割合で黄色宝珠を選択し、20%の割合で緑色宝珠を選択し、10%の割合で赤色宝珠を選択する。設定3又は設定4の場合、20%の割合で青色宝珠を選択し、30%の割合で黄色宝珠を選択し、30%の割合で緑色宝珠を選択し、20%の割合で赤色宝珠を選択する。設定5又は設定6の場合、10%の割合で青色宝珠を選択し、20%の割合で黄色宝珠を選択し、30%の割合で緑色宝珠を選択し、40%の割合で赤色宝珠を選択する。なお、設定1~設定6の各設定で選択率が異なる構成としてもよい。ステップS5004では、示唆宝珠選択抽選の選択結果を補助表示部65に表示する処理を行う。その後、本処理を終了する。ステップS5002にて継続ゲーム数カウンタの値が6以上であると判定した場合には、ステップS5005に進み、本スロットマシン10の設定状態が記載された確定宝珠を補助表示部65に表示する処理を行う。その後、本処理を終了する。例えば、設定6のスロットマシン10において確定宝珠を表示する処理を行った場合には、図73(f)に示すように、終了画面と、6と記載された宝珠と、が補助表示部65に表示される。
図71は、通常区間における全リール停止完了コマンド処理を示すフローチャートである。全リール停止完了コマンド処理は、主制御装置101から送信された全リール停止完了コマンドを受信した場合に起動される処理であって、ゲームの終了段階において起動される。
全リール停止完了コマンド処理では、ステップS5101にて補助表示部65に表示している示唆宝珠又は確定宝珠を非表示とし、本処理を終了する。
以上のとおり、通常区間では、チャンスモードに移行しない場合、1~5ゲーム目までであれば全リール32L,32M,32Rが停止するまで示唆宝珠が補助表示部65に表示され、6ゲーム目以降であれば全リール32L,32M,32Rが停止するまで確定宝珠が補助表示部65に表示される。ここで、チャンスモードに移行しない確率すなわち外れが発生する確率は、約6.4分の1である。したがって、示唆宝珠の出現状況から設定推測を行いたい遊技者や、確定宝珠から設定状態を把握したい遊技者は、通常区間における遊技回数が増加するように遊技を行う必要がある。
次に、通常区間からチャンスモードに移行した場合に表示制御装置81が行う処理を説明する。
ゲームの終了後に起動される区間コマンド処理では、図68のフローチャートに示すように、ステップS4801にて今回のゲームがチャンスモードへの移行ゲームであったか否かを判定する。より具体的には、遊技区間記憶エリアの第2エリアに通常区間を示す情報が記憶されているとともに、第1エリアにチャンスモードを示す情報が記憶されているか否かを判定する。今回のゲームがチャンスモードへの移行ゲームであった場合には、ステップS4802に進み、表示制御装置81のRAMに設けられた継続ゲーム数カウンタに1をセットする。その後、本処理を終了する。今回のゲームがチャンスモードへの移行ゲームでなかった場合には、ステップS4803にて継続ゲーム数カウンタの値に1を加算し、本処理を終了する。
ゲームの開始時に起動される開始コマンド処理では、図72のフローチャートに示すように、ステップS5201にて継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされている場合には、補助表示部65にて終了画面を表示していることを意味する。かかる場合には、ステップS5202にて継続フラグをクリアするとともに、ステップS5203にて補助表示部65に表示している終了画面を非表示とする。その後、ステップS5204にて継続ゲーム数カウンタの値を補助表示部65に表示する処理を行い、本処理を終了する。かかる処理を行うことにより、補助表示部65には、図73(g)に示すように、青年キャラクタが道路の遠方を散歩する様子と、チャンスモードにおけるゲーム数と、が表示される。
ステップS5201にて継続フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS5205にて継続ゲーム数カウンタの値を補助表示部65に表示する処理を行い、本処理を終了する。かかる処理を行うことにより、補助表示部65では、ゲームが行われる毎にゲーム数が1ずつ加算表示されることとなる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
差枚数2400によって報知モードが終了する場合には、差枚数が2400に達したゲームの次ゲーム、すなわち通常区間の1ゲーム目に終了画面を表示し、移行ゲーム数の消化によって報知モードが終了する場合には、報知モードの最終ゲームで終了画面を表示する構成とした。このように、いずれの終了条件が成立するかによって終了画面が表示されるゲームを異ならせることにより、成立する終了条件に応じた補助演出を実行する等の補助演出の多様化を図ることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
差枚数2400によって報知モードが終了する場合には、差枚数が2400に達したゲームの次ゲームに終了画面を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、報知モードが終了していない状況下で複数のゲームに亘って終了画面を表示してしまうことを回避することが可能となる。確かに、差枚数が2394以上となった次ゲームで終了画面を表示する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、押し順ベルに当選しなかった場合や、押し順ベルに当選したにも関わらず報知した操作順序でストップスイッチ42~44が操作されなかった場合等において、終了画面を表示したにも関わらず差枚数が2400に到達せずに報知モードが終了しない事象が発生してしまう。そして、前記事象が発生した場合には、差枚数が2400に到達して報知モードが終了するまで継続して終了画面を表示することとなるからである。
残りゲーム数が50より大きく、差枚数が2200より大きい場合には、差枚数が2400に到達して報知モードが終了するよう、移行ゲーム数カウンタの値を変更する構成とした。かかる構成とすることにより、多様な観点から遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
先ず、単に有利区間が差枚数2400に到達した場合に終了する構成とした場合、遊技者の中には、実際に差枚数2400に到達して有利区間(報知モード)が終了した場合、かかる上限枚数の制限がなければさらに多くのメダルの獲得できたのではないかと考え、遊技意欲を減退させてしまう者がいる。残りゲーム数が0となるタイミングで差枚数が2400に到達することは稀だからである。一方、残りゲーム数が50より大きく、差枚数が2200より大きい場合に移行ゲーム数カウンタの値を変更する本スロットマシン10では、差枚数が2200に達することを目標として遊技者に報知モードにおける遊技を行わせることが可能となる。また、報知モードにおける1ゲームあたりのメダル増加の期待値は約3.5枚であるため、残りゲーム数が57以下の状況で差枚数が2200より大きくなった場合には、上乗せ抽選に当選したことと等しくなる。200枚のメダル増加に必要とされるゲーム数の期待値は58だからである。以上の結果、有利区間における差枚数に上限を設けた構成とした場合であっても、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを低減することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
次に、差枚数を条件として報知モードを終了させる場合には、上記したとおり報知モードの終了時期が役の抽選結果等によって変動することとなる。このため、報知モードの終了条件をゲーム数によって規定した構成においては、複数のゲームに亘ってエンディング演出を実行することが困難であった。一方、残りゲーム数が50より大きく、差枚数が2200より大きい場合に移行ゲーム数カウンタの値を変更する本スロットマシン10では、差枚数が2400に到達して報知モードが終了することを事前に確定させることができる。このため、移行ゲーム数カウンタの値を変更してから差枚数が2400に到達するまでのゲーム数を、エンディング映像を表示するためのゲーム数として確保することができる。故に、好適な形でエンディング演出を実行することが可能となる。また、有利区間を完走できることをエンディング演出によって遊技者に報知することが可能となるとともに、実際に差枚数が2400に到達するまで遊技者を優越感に浸らせながら遊技させることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
加えて、エンディング演出を実行した場合には通常区間の1ゲーム目に終了画面が表示されるため、遊技者は、次ゲームを開始させるまでエンディング演出を楽しむことができるとともに、その余韻に浸りながら次ゲームを遊技することができる。故に、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
移行ゲーム数の消化によって報知モードが終了する場合には、報知モードの最終ゲームで終了画面を表示する構成とした。移行ゲーム数の消化によって報知モードが終了する場合には、報知モードの最終ゲームが役の抽選結果等によってずれることがない。故に、報知モードが終了していないにも関わらず複数のゲームに亘って終了画面を表示してしまうことを回避することが可能となる。
後報知抽選に当選した場合には、終了画面を表示した次ゲームで復活演出を行って上乗せゲーム数を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、終了画面が表示された場合に、報知モードが継続することを期待させながら次ゲームの開始指令を発生させるべくスタートレバー41を操作させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
ここで、差枚数2400によって報知モードが終了する場合と同様に、報知モードが終了した次ゲームで終了画面を表示した場合を考える。かかる構成においては、終了画面を表示したゲームの遊技区間が既に通常区間となっているため、当該ゲームでレア役に当選したとしても上乗せ抽選が行われることはなく、報知モードが復活する事象を発生させることができない(図25、26参照)。一方、報知モードの最終ゲームで終了画面を表示する本スロットマシン10では、当該ゲームが報知モードであるため、レア役に当選すれば上乗せ抽選及び後報知抽選を行って復活演出を行うことができる。故に、好適な形で復活演出を行うことが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
移行ゲーム数の消化によって報知モードが終了する場合には、報知モードの最終ゲームの開始時に終了画面を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、折角用意した終了画面が無駄なものとなってしまうことを回避することが可能となる。そして、報知モードの最終ゲームで終了画面を遊技者に視認させた上で、復活演出によって報知モードが継続することを報知することができる。故に、報知モードが継続することに対する満足感を増幅させることが可能となる。確かに、全リール32L,32M,32Rの停止後に終了画面を表示して復活演出を行う構成とすることも可能である。しかしながら、遊技者は連続的に遊技を行うことが一般的であり、仮想メダルが貯留記憶された状態となる報知モードでは、メダルの直接投入が不要となるためゲーム間隔がより短くなることが一般的である。このため、全リール32L,32M,32Rの停止後に終了画面を表示する構成とした場合には、遊技者が終了画面を確認することなく次ゲームを開始させてしまう可能性があり、復活演出によって先のゲームが報知モードの最終ゲームであったことに気付く等の事象が発生し得る。これは、折角用意した終了画面が無駄なものとなることに繋がるのみならず、報知モードが継続することに対する満足感を損ねてしまうことにも繋がってしまう。一方、最終ゲームの開始時に終了画面を表示する本スロットマシン10では、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
通常区間の1ゲーム目では、終了画面が表示される構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者に、報知モードの余韻に浸らせながら通常区間の1ゲーム目を行わせることが可能となる。また、かかる構成においては、終了画面が2ゲームに跨って表示された場合、有利区間でないことと、復活演出が行われないことと、が確定する。故に、従来から用意されてきた終了画面を用いて新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
さらにいうと、本スロットマシン10のように通常区間において報知モードへの移行抽選を行わない構成においては、遊技者が通常区間よりもチャンスモード下での遊技を行いたいと考えて、通常区間に滞在しているスロットマシンでの遊技を敬遠してしまうことが懸念されていた。そこで本スロットマシン10では、終了画面が2ゲームに跨って表示された場合、有利区間でないことと、復活演出が行われないことと、が確定する構成とした。かかる構成の場合、報知モード下での遊技を行った遊技者は、報知モードの最終ゲームで終了画面が表示された場合、復活演出が発生することを期待して次ゲームの開始指令を発生させることとなる。故に、有利区間が終了していた場合には、報知モード下での遊技を行った遊技者に通常区間の1ゲーム目を遊技させることが可能となる。かかるタイミングで上記遊技者が遊技を終了したとしても、補助表示部65には終了画面が表示されている。したがって、上記遊技者と異なる他の遊技者に、復活演出が発生することを期待させながら通常区間の2ゲーム目の遊技を開始させることが可能となる。したがって、通常区間に滞在しているスロットマシン10での遊技を遊技者が敬遠してしまうことを抑制することが可能となり、スロットマシン10の稼働率の低下を抑制することが可能となる。
通常区間からチャンスモードに移行するまでの間、終了画面を継続表示する構成とした。かかる構成とすることにより、通常区間で実行する補助演出の削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
3枚遊技で何らかの役に当選した場合に通常区間からチャンスモードに移行し、約6.4分の1の確率でしか外れが発生しない構成とした。このように、チャンスモードに移行する確率が移行しない確率よりも高くなる構成とすることにより、通常区間に滞在するゲーム数を少なくすることが可能となる。この結果、終了画面が長期に亘って継続表示される機会を低減することが可能となり、終了画面のまま遊技者が遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
上記したとおりチャンスモードに移行する確率が移行しない確率よりも高くなる構成とした場合であっても、通常区間からチャンスモードへ移行せずに通常区間に滞在する事象は発生し得る。そして、終了画面が長期に亘って継続表示された場合には、通常区間における遊技が単調化することが懸念される。そこで本スロットマシン10では、通常区間からチャンスモードに移行しない場合、示唆宝珠又は確定宝珠を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、示唆宝珠の出現状況から設定推測を行ってみようと考えさせたり、確定宝珠が表示されるまで通常区間が継続してほしいと考えさせたりすることが可能となる。この結果、通常区間に滞在しているスロットマシン10での遊技を遊技者が敬遠してしまうことを抑制することが可能となるのみならず、通常区間における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、表示している示唆宝珠又は確定宝珠を非表示する構成とした。かかる構成とすることにより、実際に遊技を行わなければ示唆宝珠及び確定宝珠を確認できない構成とすることが可能となり、設定推測を行いたい遊技者に通常区間での遊技を行わせることが可能となる。この結果、通常区間であることを理由としてスロットマシン10の稼働が低下してしまうことを抑制することが可能となる。
通常区間の6ゲーム目以降では、本スロットマシン10の設定状態が記載された確定宝珠を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、通常区間からチャンスモードに移行しなかった場合であっても、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを低減することが可能となる。確定宝珠を通じて設定状態を把握することができた場合には、その後も遊技を継続するか否かの大きな判断材料となるからである。
チャンスモードに移行した場合には、チャンスモードにおけるゲーム数を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、報知モード移行までに要する最高ゲーム数や有利区間で遊技可能な残りゲーム数等を遊技者に把握させることが可能となり、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となる。かかる一方、通常区間においてなされたゲーム数は有利区間及びチャンスモードにおいてなされたゲーム数と無関係なため、例えば有利区間の終了後から上記ゲーム数を表示する構成とした場合、例えば「-G」のようにチャンスモードに移行するまで更新されることのないゲーム数を表示しなければならなくなる。これは、遊技者が通常区間での遊技を無意味なものと考えて遊技意欲を減退させてしまうことに繋がる。しかしながら、本スロットマシン10のように通常区間における各ゲームで終了画面を継続表示する構成においては、終了画面からチャンスモードにおけるゲーム数の表示へと切り替えることができるため、見た目上の違和感を低減することが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
終了画面を表示する場合には、報知モードが終了することと、現時点でのメダル獲得枚数と、を表示する構成とした。そして、終了画面を継続表示する場合すなわち通常区間において終了画面を表示する場合には、表示しているメダル獲得枚数を変更しない構成とした。かかる構成とすることにより、通常区間において終了画面を表示する構成とした場合であっても、有利区間において遊技者が獲得したメダル数を正確に報知することが可能となる。また、終了画面に表示するメダル獲得枚数を更新するための処理が不要となるため、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
(第6の実施形態)
上記第1の実施形態では、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合と、中ストップスイッチ43を最初に操作した場合と、右ストップスイッチ44を最初に操作した場合と、でベル入賞の成立する確率が等しくなるよう、押し順ベルの当選確率を設定したが、最初に操作したストップスイッチ42~44によってベル入賞の成立する確率が異なるよう、押し順ベルの当選確率を設定してもよい。そこで以下では、かかる構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図74は、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列を示す図である。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「白星」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「青星」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの7番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「赤星」図柄(例えば、左リール32Lの2番目)の10種類がある。そして、図74に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図75(a)に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
本スロットマシン10では、図75(b)に示すように、右上がりラインL5のみが有効ラインとして設定される。上ラインL1,中ラインL2,下ラインL3,右下がりラインL4の4本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。
図76~図78は、条件装置の名称と、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
入賞成立となった場合に遊技状態移行の特典が付与される条件装置としては、BBがある。
左リール32Lの「白星」図柄と、中リール32Mの「赤星」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、BB入賞となる。BB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
入賞成立となった場合に再遊技の特典が付与される条件装置としては、再遊技1~再遊技11がある。
一部の入賞態様について説明すると、例えば、左リール32Lの「白7」図柄,「BAR」図柄,「赤星」図柄,「青星」図柄のいずれかと、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、再遊技1入賞となる。再遊技1入賞が成立した場合には、各リール32L,32M,32Rの「リプレイ」図柄が中ラインL2上に停止する停止出目となる。
各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、再遊技7入賞となり、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「赤星」図柄,「青星」図柄のいずれかと、が有効ライン上に停止した場合には、再遊技8入賞となる。再遊技8入賞が成立した場合には、各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が右下がりラインL4上に停止する停止出目となる。つまり、本実施の形態では、各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄がいずれかの組合せライン上に停止した場合、メダル払出の特典ではなく再遊技の特典が付与される。
左リール32Lの「白7」図柄,「BAR」図柄,「赤星」図柄,「青星」図柄のいずれかと、中リール32M及び右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「白7」図柄,「BAR」図柄,「赤星」図柄,「青星」図柄のいずれかと、中リール32M及び右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合と、には、再遊技9入賞となる。左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、再遊技10入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、再遊技11入賞となる。再遊技9入賞~再遊技11入賞が成立した際の停止出目は、本実施の形態においてチャンス目となる。
入賞成立となった場合にメダル払出の特典が付与される条件装置としては、小役1~小役32がある。
小役1は、入賞成立となった場合に各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する条件装置である。小役2は、入賞成立となった場合に各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が右下がりラインL4上に停止する条件装置である。小役3は、入賞成立となった場合に各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が中ラインL2上に停止する条件装置である。小役4は、入賞成立となった場合に各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が右上がりラインL4上に停止する条件装置である。小役5は、入賞成立となった場合に各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が下ラインL3上に停止する条件装置である。小役6は、入賞成立となった場合に各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が小山型(下段、中段、下段)に停止する条件装置である。小役1入賞~小役6入賞が成立した場合には、8枚のメダル払出が行われる。
小役7~小役27、小役31、小役32は、本実施の形態において補填役として機能するものであり、入賞成立となった場合に1枚のメダル払出が行われる。
小役28~小役30は、本実施の形態においてチェリー入賞として機能するものであり、入賞成立となった場合に3枚のメダル払出が行われる。
図79は、「設定3」のBB当選フラグを持ち越していないBB非内部中において選択される抽選テーブルを示す図である。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。なお、図79には、当選役と、インデックス値IVと、ポイント値PVと、の対応関係の他に、当選役を構成する条件装置と、役の抽選に当選した場合にセットされる当選フラグの当選役番号と、後述するグループ番号と、も併せて記載している。
本実施の形態では、3枚遊技でのみ遊技を開始させることが可能な構成となっており、図79に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、各役の当選確率は以下のとおりとなる。第1再遊技に当選となる確率は約9.1分の1、第2再遊技に当選となる確率は約94分の1、第3再遊技に当選となる確率は約6600分の1、第1スイカに当選となる確率は約160分の1、第2スイカに当選となる確率は約200分の1、第1チャンスに当選となる確率は約410分の1、第2チャンスに当選となる確率は約820分の1、第3チャンスに当選となる確率は約820分の1である。左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2に当選となる確率は、それぞれ約33分の1である。第1特殊ベル,第2特殊ベル,第3特殊ベル,第4特殊ベルに当選となる確率は、それぞれ約16分の1である。共通ベルに当選となる確率は約54分の1、強ベルに当選となる確率は約2200分の1、1枚役に当選となる確率は約260分の1、弱チェリーに当選となる確率は約82分の1、強チェリーに当選となる確率は約300分の1、重複BBに当選となる確率は約4.8分の1、単独BBに当選となる確率は約16000分の1である。BB非内部中においては、内部中再遊技に当選となる事象が発生せず、いずれの役にも当選しない外れとなる事象も発生しない。
図示は省略するが、BB当選フラグを持ち越しているBB内部中において選択される抽選テーブルは、上記BB非内部中用抽選テーブルと、内部中再遊技(IV=4)のポイント値PVと、単独BB(IV=32)のポイント値PVと、が異なっている。具体的には、内部中再遊技のポイント値PVとして4が設定されており、単独BBのポイント値PVとして0が設定されている。したがって、BB内部中においては、重複再遊技に約16000分の1の確率で当選となり、単独BBに当選しなくなる。他の役の当選確率はBB非内部中と同じであるため、BB内部中においても外れとなる事象が発生しない。
ここで、役の抽選結果とリールの停止結果との関係を説明する。
本実施の形態では、単独BB以外の役に当選した場合、何らかの入賞が必ず成立するよう、当選役を構成する条件装置と、各リール32L,32M,32Rの図柄配列と、が設定されている。例えば、第2スイカに当選した場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、再遊技7,8のいずれかの入賞が成立し、再遊技の特典が付与される。同様に、強チェリーに当選した場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、小役28~30のいずれかの入賞が成立し、3枚のメダル払出が行われる。単独BBに当選した場合には、各リール32L,32M,32RのBB図柄、すなわち左リール32Lの「白星」図柄,中リール32Mの「赤星」図柄,右リール32Rの「白7」図柄を有効ラインである右上がりラインL5上に停止させることができるタイミングでストップスイッチ42~44を操作した場合、BB入賞が成立し、他のタイミングでストップスイッチ42~44を操作した場合、BB入賞が成立せずにBB当選フラグが持ち越されることとなる。
また、主制御装置101は、BBと小役に当選している場合、小役入賞が優先して成立するように停止情報の設定及び変更を行い、BBと再遊技に当選している場合、再遊技入賞が優先して成立するように停止情報の設定及び変更を行う。このため、例えば重複BBに当選した場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、小役7~27,31,32のいずれかの入賞が成立し、1枚のメダル払出が行われる。BB内部中の状況下で第1再遊技に当選した場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、再遊技1,2,4のいずれかの入賞が成立し、再遊技の特典が付与される。BB内部中の状況下で他の役に当選した場合についても同様であり、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、BB以外の条件装置の入賞が成立し、対応する特典が付与される。上記したとおりBB内部中では外れとなる事象が発生しないため、本実施の形態では、単独BBに当選した遊技回以外でBB入賞を成立させることができない。つまり、上記第1の実施形態では、2枚遊技を行ってBB2内部中とした後に3枚遊技を行わせることによってBB入賞の成立を回避させていたが、本実施の形態では、上記手順を踏ませることなくBB入賞の成立を回避させることができる。
左中右ベル1に当選した場合には、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の操作順序で操作すれば小役1入賞が成立して8枚のメダル払出が行われ、他の操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば小役7,10,15,18のいずれかが成立して1枚のメダル払出が行われる。左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2に当選した場合についても同様であり、当選役の名称と対応する操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、小役1~6のうち当選している条件装置の入賞が成立して8枚のメダル払出が行われ、他の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、当選している条件装置のうち小役1~6以外の条件装置の入賞が成立して1枚のメダル払出が行われる。第1特殊ベルに当選した場合には、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の操作順序で操作すれば小役3入賞が成立して8枚のメダル払出が行われ、他の操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば小役7~14,27のいずれかが成立して1枚のメダル払出が行われる。第2特殊ベルに当選した場合には、中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44→左ストップスイッチ42の操作順序で操作すれば小役4入賞が成立して8枚のメダル払出が行われ、他の操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば小役7~14,27のいずれかが成立して1枚のメダル払出が行われる。第3特殊ベルに当選した場合には、右ストップスイッチ44→左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43の操作順序で操作すれば小役5入賞が成立して8枚のメダル払出が行われ、他の操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば小役7~10,23~27のいずれかが成立して1枚のメダル払出が行われる。第4特殊ベルに当選した場合には、右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42の操作順序で操作すれば小役6入賞が成立して8枚のメダル払出が行われ、他の操作順序でストップスイッチ42~44を操作すれば小役7~10,23~27のいずれかが成立して1枚のメダル払出が行われる。なお以下では、左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2,第1特殊ベル~第4特殊ベルを総称して「押し順役」又は「押し順ベル」ともいう。また、小役1~6入賞は、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄がいずれかの組合せライン又は小山型に停止する停止出目となる。このため以下では、小役1~6入賞を総称して「ベル入賞」ともいう。
本実施の形態における遊技区間について説明する。
本実施の形態における遊技区間は、通常区間と有利区間の2種類の遊技区間からなる点と、有利区間がチャンスモードと報知モードの2種類の遊技モードからなる点と、において上記第1の実施の形態と同じである(図24参照)。但し、本実施の形態では、3枚遊技でのみ遊技可能である点と、報知モードが純増枚数ではなく報知モード下でなされたゲーム数によって終了する点と、報知モードにおいて押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知するナビ率が変化し得る点と、が上記第1の実施の形態と異なっている。そこで以下では、遊技区間の管理に際して主制御装置101が行う各種処理について、図80以降のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、各遊技区間において主制御装置101が行う各種処理を個別に説明することとする。
先ず、通常区間における処理を説明する。
図80は、通常区間における区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS5301では、当選フラグ格納エリア106aに当選フラグがセットされているか否か、すなわち何らかの役に当選したか否かを判定する。当選フラグがセットされている場合には、ステップS5302に進み、当選フラグが小役又は再遊技に当選したことを示すものであるか否かを判定する。具体的には、当選役番号1~31(図79参照)のいずれかが当選フラグ格納エリア106aに格納されているか否かを判定する。当選フラグが小役又は再遊技に当選したことを示すものである場合には、ステップS5303にて移行フラグをセットするとともに、ステップS5304にて区間表示器66をON点灯させ、本処理を終了する。当選フラグがセットされていない場合と、当選フラグが小役及び再遊技に当選していないことを示すものである場合すなわち単独BBに当選した場合と、には、そのまま本処理を終了する。
図81は、通常区間における遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS5401では、移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、今回のゲームにおいて移行抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS5402~ステップS5410に示す有利区間移行処理を行う。
有利区間移行処理では、ステップS5402において、最初の停止指令が左リール32Lに対して発生したか否か、すなわち左ストップスイッチ42が最初に操作されたか否かを判定する。左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、ステップS5403に進み、移行フラグをクリアする。ステップS5404では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを有利フラグに変更し、ステップS5405では、区間情報格納エリア106dに設けられた区間ゲーム数カウンタに0をセットする。続くステップS5406では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスフラグに変更する。ステップS5407では、区間情報格納エリア106dに設けられた移行ゲーム数カウンタに700をセットする。ステップ5408では、区間情報格納エリア106dに設けられたモードゲーム数カウンタに0をセットし、ステップS5409では、区間情報格納エリア106dに設けられた差枚数カウンタに0をセットする。その後、ステップS5410にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。ここで、区間コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技区間に関する各種情報(すなわち次回のゲームの遊技区間や遊技モード、有利区間であれば当該有利区間でなされた遊技回数や遊技モードでなされた遊技回数等)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS5410では、区間情報格納エリア106dにセットされている遊技区間フラグや遊技モードフラグ、各種カウンタの値と対応する区間コマンドを送信する。
ステップS5402において左ストップスイッチ42ではなく中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が最初に操作されたと判定した場合には、ステップS5411にて移行フラグをクリアする。その後、ステップS5410にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。つまり、通常区間において中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、移行抽選に当選していたとしても当該結果が無効とされてチャンスモードに移行しない。
ステップS5401にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS5410にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
以上のとおり、通常区間において単独BB以外の役に当選した場合には、有利区間のチャンスモードに移行する。図79に示すように、例えば「設定3」の場合、BB非内部中に単独BBに当選となる確率は約16000分の1である。したがって、通常区間は、左ストップスイッチ42を最初に操作すればほぼ1ゲームで終了することとなる。また、BB内部中である場合には、単独BB以外の役に必ず当選するため、左ストップスイッチ42を最初に操作すれば通常区間が1ゲームで終了することとなる。
次に、有利区間のチャンスモードにおける処理を説明する。
図82は、チャンスモードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS5501では、レア役に当選しているか否かを判定する。本実施の形態では、第1スイカ,第2スイカ,第1チャンス,第2チャンス,第3チャンス,強ベル,弱チェリー,強チェリーをレア役として設定しているため、ステップS5501では、当選役番号5~9,27,29,30(図79参照)のいずれかが当選フラグ格納エリア106aに格納されているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS5502に進み、報知モードに移行させるか否かの移行抽選を行う。チャンスモードにおける移行抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS5503では、移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選した場合には、ステップS5504にて移行フラグをセットした後に本処理を終了し、移行抽選に当選しなかった場合には、移行フラグをセットすることなくそのまま本処理を終了する。レア役に当選しなかった場合には、上記移行抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
図83は、チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS5601では、上記第1の実施形態において記載した終了判定処理を行う(図29参照)。
ステップS5602では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS5601の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS5611にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS5603に進み、左ストップスイッチ42が最初に操作されたか否かを判定する。左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、ステップS5604にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS5605にて移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、報知モードへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS5606にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS5608にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグAに変更する。続くステップS5609では、移行ゲーム数カウンタに100をセットし、ステップS5610では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS5611にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS5605にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、報知モードへの移行抽選に当選しなかったことを意味する。かかる場合には、ステップS5607に進み、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS5611にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS5608にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグAに変更する。続くステップS5609では、移行ゲーム数カウンタに100をセットし、ステップS5610では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS5611にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS5603にて左ストップスイッチ42ではなく中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が最初に操作されたと判定した場合には、ステップS5612にて移行フラグをクリアした後にステップS5611にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードからは、左ストップスイッチ42を最初に操作して遊技を行った場合、移行抽選に当選した場合と、移行ゲーム数カウンタの値と対応する回数の遊技を行った場合と、に報知モードAに移行する。中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作して遊技を行った場合には、移行抽選に当選していたとしても当該結果が無効とされて報知モードAに移行しない。また、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作して遊技を行った場合には、モードゲーム数カウンタの値が更新されないため、移行ゲーム数カウンタの値と対応する回数の遊技を行ったとしても報知モードAに移行しない。
次に、有利区間の報知モードにおける処理を説明する。
図84は、報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS5701では、押し順ベルに当選したか否かを判定する。押し順ベルに当選していない場合には、ステップS5702に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS5703に進み、移行ゲーム数カウンタの値を増加させるか否かの上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。上乗せ抽選では、例えば設定3の場合、第1スイカ当選であれば約8分の1の確率で上乗せゲーム数10,30,50のいずれかに当選となる。ステップS5704では、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS5705にて上乗せフラグをセットするとともに、ステップS5706にて上乗せコマンドを送信する。ここで、上乗せコマンドとは、上乗せ抽選に当選したことと、移行ゲーム数カウンタの値に加算される上乗せゲーム数と、を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS5707では、移行ゲーム数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。上乗せ抽選に当選しなかった場合には、上乗せフラグをセットすることなくそのまま本処理を終了する。レア役に当選していない場合には、上記上乗せ抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
ステップS5701にて押し順ベルに当選していると判定した場合には、ステップS5708に進み、ベル入賞を成立させることができる操作順序をナビするか否かのナビ判定処理を行う。ナビ判定処理では、セットされている遊技モードフラグと、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいてナビ実行有無の判定を行う。より具体的には、図85に示すように、左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2のいずれかに当選している場合、報知モードAであれば33%の割合でナビすると判定する。さらに具体的にいうと、上記各役に当選となる乱数値はそれぞれ1980個ある(図79参照)ため、660個の乱数値がナビすると判定される乱数値として設定されており、残り1320個の乱数値がナビしないと判定される乱数値として設定されている。第1特殊ベル,第2特殊ベル,第3特殊ベル,第4特殊ベルのいずれかに当選している場合には、報知モードAであれば100%の割合でナビすると判定する。ステップS5709では、ベル入賞を成立させることができる操作順序をナビするか否かを判定する。ナビする場合には、ステップS5710にてナビフラグをセットした後に本処理を終了する。ナビしない場合には、ステップS5711にて予想フラグをセットするとともに、ステップS5711にて予想コマンドを送信し、本処理を終了する。ここで、予想コマンドとは、ベル入賞を成立させることができる操作順序をナビしないことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。
以上のとおり、報知モードAでは、押し順ベルに当選した場合に、ベル入賞を成立させることができる操作順序をナビする場合と、ナビしない場合と、がある。そこで以下では、操作順序を実際にナビするにあたって主制御装置101と表示制御装置81が行う処理を説明する。
主制御装置101は、回転開始処理(図17参照)と、指示モニタ表示処理(図19参照)と、において、ベル入賞を成立させることができる操作順序を指示モニタに表示する処理を行う。このとき、上記第1の実施形態では、押し順ベルに当選したか否かを判定(S603,S802)して指示モニタを表示したが、本実施の形態では、押し順ベルに当選したか否かではなく、ナビフラグがセットされているか否かを判定し、ナビフラグがセットされている場合に指示モニタを表示する処理を行う。
図86は、当選役情報作成処理を示すフローチャートである。当選役情報作成処理は、抽選結果コマンドを構成する各種情報のうち、役の当否判定の結果を示す当選役情報を作成するための処理である。当選役情報作成処理は、区間抽選処理が終了した後であって、抽選結果コマンドを送信する前に行われる(図12参照)。
ステップS5801では、押し順ベルに当選したか否かを判定する。押し順ベルに当選していない場合には、ステップS5802にて当選役情報として当選役番号をセットし、本処理を終了する。押し順ベルに当選している場合には、ステップS5803に進み、ナビフラグがセットされているか否かを判定する。ナビフラグがセットされている場合には、現在の遊技モードが報知モードであって、ベル入賞を成立させることができる操作順序をナビすると決定したことを意味する。かかる場合には、ステップS5802にて当選役情報として当選役番号をセットし、本処理を終了する。
一方、ナビフラグがセットされていない場合には、現在の遊技モードが通常区間又はチャンスモードであるか、現在の遊技モードが報知モードであるもののベル入賞を成立させることができる操作順序をナビしないと決定したことを意味する。かかる場合には、ステップS5804にて当選役情報としてグループ番号をセットし、本処理を終了する。具体的には、左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2のいずれかに当選している場合には、当選役情報としてグループ番号「1」をセットし、第1特殊ベル,第2特殊ベル,第3特殊ベル,第4特殊ベルのいずれかに当選している場合には、当選役情報としてグループ番号「2」をセットする。グループ番号をセットする場合には、当選役情報として当選役番号をセットしない。したがって、表示制御装置81は、グループ番号を含む抽選結果コマンドを受信した場合、グループ番号と対応する押し順ベルのいずれかに当選したことは把握できるものの、いずれの押し順ベルに当選したかは把握することができない。なお、以下では、左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2を総称して「押し順グループ1」ともいう。また、第1特殊ベル,第2特殊ベル,第3特殊ベル,第4特殊ベルを総称して「押し順グループ2」ともいう。
図87は、表示制御装置81が行う操作ナビ処理を示すフローチャートである。操作ナビ処理は、主制御装置101から送信された抽選結果コマンドを受信した場合に起動される処理であって、ゲームの開始段階において起動される。
ステップS5901では、当選役番号を受信したか否かを判定する。当選役番号を受信した場合には、ステップS5903にて当選役が押し順ベルであるか否かを判定し、押し順ベルでない場合には、そのまま本処理を終了する。当選役が押し順ベルであることを示す当選役番号を受信した場合には、主制御装置101側でベル入賞を成立させることができる操作順序をナビすると決定したことを意味する。かかる場合には、ステップS5903にてベル入賞を成立させることができる操作順序を補助表示部65に表示する処理を行い、本処理を終了する。
ステップS5901にて当選役番号を受信していないと判定した場合には、グループ番号を受信したことを意味する。かかる場合には、ステップS5904に進み、予想コマンドを受信済みであるか否かを判定する。予想コマンドを受信済みでない場合には、現在の遊技区間が通常区間又はチャンスモードであることを意味するため、そのまま本処理を終了する。予想コマンドを受信済みである場合には、ステップS5905にて補助表示部65に「???」を表示する処理を行い、本処理を終了する。補助表示部65に「???」を表示することにより、ベル入賞を成立させることができる操作順序はナビしないものの、押し順ベルに当選したことは報知することができる。また、本実施の形態における「???」の表示は、その後の遊技においてナビ率がアップする昇格示唆としての機能を有している。
なお、詳細な説明は省略するが、疑似遊技を行う遊技回では、上記操作順序の表示及び「???」の表示は、疑似遊技が終了して本遊技が開始される際に行われる。
図88は、主制御装置101が行う昇格判定処理を示すフローチャートである。昇格判定処理は、リール制御処理(S212、図11参照)の終了後すなわち全リール32L,32M,32Rの停止後に行われる処理である。
ステップS6001では、現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定し、現在の遊技モードが報知モードでない場合には、そのまま本処理を終了する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS6002にてナビフラグがセットされているか否かを判定する。ナビフラグがセットされている場合には、ステップS6003にてナビフラグをクリアした後にステップS6004に進み、ナビフラグがセットされていない場合には、そのままステップS6004に進む。ステップS6004では、予想フラグがセットされているか否かを判定し、予想フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
予想フラグがセットされている場合には、ステップS6005にて予想フラグをクリアするとともに、ステップS6006にてベル入賞が成立したか否かを判定する。ベル入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了し、ベル入賞が成立している場合には、ステップS6007にてナビ率をアップさせるか否かの昇格抽選を行う。昇格抽選では、セットされている遊技モードフラグと、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて昇格抽選を行う。ステップS6008では、昇格抽選に当選したか否かを判定し、昇格抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。昇格抽選に当選した場合には、ステップS6009に進み、セットされている遊技モードフラグが報知フラグAであるか否かを判定する。報知フラグAがセットされている場合には、ステップS6010に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグBに変更する。
遊技モードフラグが報知フラグBに変更されることにより、それ以降の遊技回では、図85に示すように、押し順グループ1に当選していれば66%の割合でナビすると判定され、押し順グループ2に当選していれば100%の割合でナビすると判定されるようになる。
ステップS6009にて報知フラグAがセットされていないと判定した場合には、ステップS6011に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグCに変更する。
遊技モードフラグが報知フラグCに変更されることにより、それ以降の遊技回では、図85に示すように、押し順ベルに当選すれば100%の割合でナビすると判定されるようになる。
ステップS6010又はステップS6011にて遊技モードフラグを変更した場合には、ステップS6012にて昇格コマンドを送信し、本処理を終了する。ここで、昇格コマンドとは、昇格抽選に当選したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。表示制御装置81は、昇格コマンドを受信した場合、昇格抽選に当選したことを示唆する演出を実行する。本実施の形態では、報知モードAである場合、背景画像に昼間画像を表示し、報知モードBである場合、背景画像に夕方画像を表示し、報知モードCである場合、背景画像に夜間画像を表示するようになっている。表示制御装置81は、昇格コマンドを受信した場合、次ゲーム以降の報知モードと対応する背景画像に切り替える処理を実行する。
図89は、報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS6101では、上記第1の実施形態において記載した終了判定処理を行い、ステップS6102では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS6101の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS6108にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS6103にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS6104にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致しない場合には、ステップS6108にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS6105~ステップS6107に示す有利区間終了処理を行うとともに、ステップS6108にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS6105にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS6106にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS6107では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
ここで、本スロットマシン10の遊技性について説明する。
押し順グループ1を形成する左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2に当選となる確率は、それぞれ約33分の1である。押し順グループ2を形成する第1特殊ベル,第2特殊ベル,第3特殊ベル,第4特殊ベルに当選となる確率は、それぞれ約16分の1である。
ストップスイッチ42~44の操作順序を基準とした場合、押し順ベル当選に基づいてベル入賞が成立する確率は以下のとおりとなる。左中右の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、ベル入賞が成立する当選役は左中右ベル1と左中右ベル2であるため、ベル入賞の成立確率が約17分の1となる。左右中の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、ベル入賞が成立する当選役は左右中ベル1と左右中ベル2であるため、ベル入賞の成立確率が約17分の1となる。中左右の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、ベル入賞が成立する当選役は中左右ベル1,中左右ベル2,第1特殊ベルであるため、ベル入賞の成立確率が約8.1分の1となる。中右左の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、ベル入賞が成立する当選役は中右左ベル1,中右左ベル2,第2特殊ベルであるため、ベル入賞の成立確率が約8.1分の1となる。右左中の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、ベル入賞が成立する当選役は右左中ベル1,右左中ベル2,第3特殊ベルであるため、ベル入賞の成立確率が約8.1分の1となる。右中左の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合には、ベル入賞が成立する当選役は右中左ベル1,右中左ベル2,第4特殊ベルであるため、ベル入賞の成立確率が約8.1分の1となる。
以上のとおり、左中右又は左右中の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、すなわち左ストップスイッチ42を最初に操作した場合には、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合よりもベル入賞の成立確率が低くなる。この結果、通常区間及びチャンスモードにおける1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、左中右又は左右中の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、約1.9枚となり、他の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、約2.3枚となる。
かかる構成においては、1ゲームあたりのメダル払出の期待値のみを考えた場合、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合の方が遊技者にとって有利となる。しかしながら、通常区間において中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、移行抽選に当選したとしても当該結果が無効とされるため、通常区間から有利区間に移行しない。また、チャンスモードにおいて中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、移行抽選に当選したとしても当該結果が無効とされるため、チャンスモードから報知モードに移行しない。加えて、チャンスモードにおいて中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、報知モードへの移行契機となるモードゲーム数カウンタの更新が行われない一方、通常区間への移行契機となる区間ゲーム数カウンタの更新が行われる。したがって、遊技区間の移行も考慮した場合には、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合の方が遊技者にとって有利となる。そこで以下では、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合の遊技性について説明する。
通常区間では、単独BB以外の役に当選した場合、有利区間のチャンスモードに移行する。図79に示すように、例えば「設定3」の場合、BB非内部中に単独BBに当選となる確率は約16000分の1である。したがって、通常区間は、ほぼ1ゲームで終了することとなる。また、BB内部中である場合には、単独BB以外の役に必ず当選するため、通常区間が1ゲームで終了することとなる。
通常区間から有利区間に移行した場合には、チャンスモードから開始されるとともに、移行ゲーム数として700が設定される(図81参照)。
チャンスモードでは、レア役に当選した場合に報知モードへの移行抽選が行われる。移行抽選に当選した場合には、チャンスモードから報知モードに移行する。また、移行抽選に当選しなかった場合であっても、チャンスモード下で700回の遊技を行った場合には、報知モードに移行する(図83参照)。
チャンスモードから報知モードに移行する場合には、移行ゲーム数カウンタに100がセットされる(図83参照)。このため、報知モードに移行した場合には、当該報知モード下で100回の遊技を行うことができる。また、報知モード下でレア役に当選した場合には、移行ゲーム数カウンタの値を増加させるか否かの上乗せ抽選が行われる(図84参照)。そして、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致した場合には、報知モード及び有利区間が終了して通常区間に移行する(図89参照)。
報知モードは、報知モードAから開始される。報知モードAでは、押し順ベルに当選した場合、押し順グループ1であれば33%の割合でベル入賞を成立させることができる操作順序が報知され、押し順グループ2であれば100%の割合でベル入賞を成立させることができる操作順序が報知される(図85参照)。この結果、報知モードAにおける1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、約4.4枚となり、報知モードAでは、1ゲーム行う毎に約1.4枚のメダル増加を期待できる。
報知モードA下で押し順ベルに当選したにも関わらず操作順序を報知しない場合には、補助表示部65に「???」を表示して押し順ベルに当選したことを報知する(以下、「昇格演出」ともいう。)。かかる遊技回でベル入賞を成立させることができた場合には、昇格抽選が行われる。そして、昇格抽選に当選した場合には、報知モードAから報知モードBに移行する(図88参照)。
報知モードBでは、押し順ベルに当選した場合、押し順グループ1であれば66%の割合でベル入賞を成立させることができる操作順序が報知され、押し順グループ2であれば100%の割合でベル入賞を成立させることができる操作順序が報知される(図85参照)。この結果、報知モードBにおける1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、約5.1枚となり、報知モードBでは、1ゲーム行う毎に約2.1枚のメダル増加を期待できる。
報知モードB下で押し順ベルに当選したにも関わらず操作順序を報知しない場合には、報知モードAと同様に昇格演出を行う。かかる遊技回でベル入賞を成立させることができた場合には、昇格抽選が行われる。そして、昇格抽選に当選した場合には、報知モードBから報知モードCに移行する(図88参照)。
報知モードCでは、押し順ベルに当選した場合、100%の割合でベル入賞を成立させることができる操作順序が報知される(図85参照)。この結果、報知モードCにおける1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、約5.8枚となり、報知モードCでは、1ゲーム行う毎に約2.8枚のメダル増加を期待できる。
以上のとおり、報知モードでは、報知モードA~Cのいずれに滞在しているかによって1ゲームあたりのメダル払出の期待値が変化する。このため、より多くのメダル獲得を期待する遊技者は、報知モードに移行した場合、レア役に当選させてゲーム数を上乗せさせつつ、昇格演出の行われたゲームでベル入賞を成立させる必要がある。
ここで、上記したとおり、左中右又は左右中の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルの当選確率は、他の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルの当選確率よりも低い。このため、昇格演出が行われたゲームでは、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した方がベル入賞の成立確率が高くなる可能性が考えられる。しかしながら、図79に示すように、押し順グループ1においては、6通りの操作順序に対して同一のポイント値PVが設定されているため、各操作順序の当選確率が等しくなっている。左中右又は左右中の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルの当選確率が低くなる要因は、他の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順グループ2によるものである。そして、報知モードA及び報知モードBでは、押し順グループ2に当選した場合、100%の割合でベル入賞を成立させることができる操作順序が報知される。故に、昇格演出が行われたゲームでは、如何なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作したとしても、ベル入賞の成立確率が等しくなる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
左中右又は左右中の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルの当選確率が、他の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルの当選確率よりも低くなる構成とした。かかる構成とすることにより、ストップスイッチ42~44を操作する操作順序によってベル入賞の成立確率を異ならせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、ストップスイッチ42~44を操作する操作順序によってベル入賞の成立確率が異なる構成においては、本スロットマシン10に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じる可能性が懸念される。操作順序が報知されていない状況において、上記事実を知っている遊技者は中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作し、上記事実を知らない遊技者は左ストップスイッチ42を最初に操作することが想定され、ベル入賞の成立確率に差異が生じてしまうからである。
そこで本スロットマシン10では、報知モードA及び報知モードBにおいて、中左右,中右左,右左中,右中左の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルに当選した場合、左中右,左右中の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルに当選した場合よりも高い頻度で操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、操作順序が報知されていない状況における、前者の押し順ベルの当選確率と、後者の押し順ベルの当選確率と、の差異を小さくすることが可能となり、ベル入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となる。この結果、本スロットマシン10に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを抑制することが可能となり、知識量に関わらず遊技者に遊技を楽しませることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
報知モードA及び報知モードBでは、押し順ベルに当選した場合、操作順序を報知していない状況下においてベル入賞の成立頻度が操作順序によって異ならないよう、操作順序の報知有無を決定する構成とした。かかる構成とすることにより、本スロットマシン10に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを回避することが可能となり、知識量に関わらず遊技者に遊技を楽しませることが可能となる。
中左右の操作順序でベル入賞を成立させることができる当選役として、中左右ベルの他に第1特殊ベルを設けた。同様に、中右左ベルの他に第2特殊ベルを設け、右左中ベルの他に第3特殊ベルを設け、右中左ベルの他に第4特殊ベルを設けた。かかる構成とすることにより、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合と、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合と、におけるベル入賞の成立頻度を、第1~第4特殊ベルの当選確率によって異ならせることが可能となる。この結果、操作順序によってベル入賞の成立頻度が異なる構成を比較的容易に実現することが可能となる。
押し順ベルのうち、左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2,中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2によって押し順グループ1を形成し、中左右の操作順序でベル入賞を成立させることができる第1特殊ベル,中右左の操作順序でベル入賞を成立させることができる第2特殊ベル,右左中の操作順序でベル入賞を成立させることができる第3特殊ベル,右中左の操作順序でベル入賞を成立させることができる第4特殊ベルによって押し順グループ2を形成した。そして、報知モードでは、押し順グループ1に当選した場合と、押し順グループ2に当選した場合と、で操作順序を報知すると決定する頻度が異なる構成とした。かかる構成とすることにより、報知モードにおいて、操作順序を報知するか否かの決定に際してグループに応じた制御を行うことが可能となる。この結果、押し順ベルに当選した場合に、操作順序を報知する場合と、操作順序を報知しない場合と、がある報知モードを、比較的簡易な構成で実現することが可能となる。
確かに、押し順ベルとして、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右左中ベル,右中左ベルの6種類を設け、左中右ベル及び左右中ベルの当選確率が、中左右ベル,中右左ベル,右左中ベル,右中左ベルよりも低くなる構成とし、操作順序を報知していない状況下で如何なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作したとしてもベル入賞の成立確率が等しくなるよう、ナビ判定処理を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、ナビ率の下限が左中右ベル及び左右中ベルのポイント値PVによって制約を受けることとなる。詳細な例は後述する(78)で説明するが、図79のグループ1におけるポイント値を例として説明すると、ナビしないと判定する値数の上限が3960(=1980×2)に定まってしまうからである。したがって、上記構成においては、設定したいナビ率と、上記各役の当選確率と、を共に考慮した上で実際のナビ率やポイント値PVを設定する必要があり、試行錯誤によって開発工数が多大なものとなってしまう可能性が懸念される。一方、操作順序を報知するか否かの決定に際してグループに応じた制御を行う本実施の形態では、グループ1に属する各当選役の当選確率を等しい又はほぼ等しい構成としておけば、ナビ率を任意に設定することができる。故に、上記懸念を好適に解消することが可能となり、押し順ベルに当選した場合に、操作順序を報知する場合と、操作順序を報知しない場合と、がある報知モードを、比較的簡易な構成で実現することが可能となる。
報知モードでは、押し順グループ1に当選した場合、所定確率で操作順序を報知し、押し順グループ2に当選した場合、必ず操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、本スロットマシン10に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを抑制しつつ、押し順ベルに当選した場合に、操作順序を報知する場合と、操作順序を報知しない場合と、がある報知モードを設けることが可能となる。
押し順グループ1に属する当選役の当選確率を等しくした。かかる構成とすることにより、中左右,中右左,右左中,右中左の操作順序でベル入賞を成立させることができる押し順ベルの当選確率が高くなる要因を押し順グループ2によるものとすることができる。そして、押し順グループ2に当選した場合に必ず操作順序を報知する構成とすることにより、報知モード下で操作順序を報知していない場合に、如何なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作したとしてもベル入賞の成立確率が等しくなる構成とすることができる。
ナビ率が異なる報知モードA,報知モードB,報知モードCでは、押し順グループ1に当選した場合のナビ率が異なる一方、押し順グループ2に当選した場合のナビ率が等しい構成とした。かかる構成とすることにより、本スロットマシン10に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを回避しつつ、ナビ率を変化させることが可能となる。
報知モード下で操作順序を報知しない場合には、昇格演出が行われる構成とした。かかる構成とすることにより、報知モード下で操作順序が報知されなかったとしても、報知モードB又は報知モードCに移行することを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
昇格演出を行った遊技回でベル入賞が成立した場合に昇格抽選を行う構成とした。かかる構成においては、操作順序によってベル入賞の成立頻度が異なることを知っている遊技者と、前記事実を知らない遊技者と、で昇格抽選の実行頻度ひいては昇格抽選の当選確率に差異が生じることとなる。これは、遊技者に利益格差が生じることのみならず、後者の遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことに繋がり得る。しかしながら、如何なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作したとしてもベル入賞の成立確率が等しい本スロットマシン10では、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
通常区間では、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合、有利区間に移行せず、チャンスモードでは、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合、報知モードに移行しない構成とした。かかる構成とすることにより、左ストップスイッチ42を最初に操作するよう遊技者を促しつつ、報知モードである場合と報知モードでない場合とでメダルの増減にメリハリをつけることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
主制御装置101は、押し順ベルに当選した状況で抽選結果コマンドを送信する場合、操作順序を報知するのであれば当選役情報として当選役番号を送信し、操作順序を報知しないのであれば当選役情報としてグループ番号を送信する。押し順ベルに当選した状況で操作順序を報知しない場合に、押し順ベルのいずれに当選したかを表示制御装置81が把握していない構成とすることが可能となる。この結果、当選役を表示制御装置81側から取得する不正が行われることを抑制することが可能となる。
中左右の操作順序でベル入賞を成立させることができる第1特殊ベル,中右左の操作順序でベル入賞を成立させることができる第2特殊ベル,右左中の操作順序でベル入賞を成立させることができる第3特殊ベル,右中左の操作順序でベル入賞を成立させることができる第4特殊ベルによって押し順グループ2を形成した。かかる構成とすることにより、当選役を表示制御装置81側から取得する不正が行われることを抑制することが可能となる。例えば、押し順グループ2として第1特殊ベルのみを設定し、当該第1特殊ベルのポイント値PVを16720(=4180×2)とした場合であっても、本スロットマシン10のように、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合と、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合と、におけるベル入賞の成立頻度を異ならせつつ、報知モード下で操作順序を報知していない場合に操作順序によるベル入賞の成立頻度を等しいものとすることが可能である。しかしながら、かかる構成においては、押し順グループ2であることと、第1特殊ベル当選であることと、が一義的に対応してしまうため、表示制御装置81に対して当選役番号ではなくグループ番号を送信したとしても、不正行為者に第1特殊ベル当選であることを察知されてしまうこととなる。一方、4種類の特殊ベルによって押し順グループ2を形成した本実施の形態では、いずれの特殊ベルに当選したかまでは把握することができないため、不正行為者がベル入賞を成立させる頻度を低減させることが可能となる。また、第1~第4特殊ベルの当選確率が等しい構成としたことによっても、不正行為者がベル入賞を成立させる頻度を低減させることが可能となる。
(第7の実施形態)
上記第1の実施形態では、報知モード下で上乗せ抽選に当選した場合、当該ゲームで上乗せ抽選に当選したことを報知する構成としたが、所定の連続演出又は前兆演出を複数のゲームに亘って実行した後に上乗せ抽選に当選したことを報知する構成としてもよい。そこで以下では、かかる構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図91は、チャンスモードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS6201では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS6202に進み、後述する対決フラグがセットされているか否かを判定する。対決フラグがセットされていない場合には、ステップS6203に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS6204に進み、報知モードに移行させるか否かの移行抽選を行う。チャンスモードにおける移行抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS6205では、移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了し、移行抽選に当選した場合には、ステップS6206に進み、対決ゲーム数抽選を行う。対決ゲーム数抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて、3~5のいずれかの値を取得する。ステップS6207では、移行ゲーム数カウンタに、対決ゲーム数抽選で取得した値をセットし、ステップS6208では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。ステップS6209では、対決フラグをセットする。その後、ステップS6210にて対決コマンドを送信し、本処理を終了する。ここで、対決コマンドとは、対決演出を実行させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS6210では、対決ゲーム数抽選で取得した対決ゲーム数を含む情報を送信する。
今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記移行抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。また、ステップS6202にて対決フラグがセットされていると判定した場合についても、対決ゲーム数抽選を実施済みであること、すなわち移行抽選に当選済みであることを意味するため、そのまま本処理を終了する。
図92は、チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS6301では、上記第1の実施形態において記載した終了判定処理を行う(図29参照)。
ステップS6302では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS6301の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS6310にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS6303に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS6304にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS6305にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS6310にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS6306にて対決フラグをクリアするとともに、ステップS6307にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更する。続くステップS6308では、移行ゲーム数カウンタに50をセットし、ステップS6309では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS6310にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
ステップS6303にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS6310にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードにおいて移行抽選に当選した場合には、対決ゲーム数抽選にて取得した回数(3~5のいずれか)の3枚遊技が行われた後に報知モードに移行する。なお、チャンスモードにおいて移行抽選に当選しなかった場合には、通常区間から有利区間に移行する際に移行ゲーム数カウンタに700をセットしている(S1406、図26参照)ため、700回の3枚遊技が行われた場合に報知モードに移行する。
本実施の形態では、チャンスモードにおいて移行抽選に当選した場合、対決ゲーム数抽選にて取得した回数(以下、「対決ゲーム数」ともいう。)の3枚遊技が行われる間、対決演出が行われるようになっている。対決演出とは、本スロットマシン10の主人公キャラクタと、敵キャラクタと、が所定の対決を行う演出であり、主人公キャラクタが勝利した場合に報知モードへの移行等の特典付与を報知する演出である。以下では、チャンスモード下で対決演出を実行するにあたって表示制御装置81が行う各種処理を説明する。
図93は、チャンスモードにおける対決コマンド処理を示すフローチャートである。対決コマンド処理は、主制御装置101から送信された対決コマンドを受信した場合に起動される処理であって、ゲームの開始段階において起動される。
ステップS6401では、後述する敗北フラグがセットされているか否かを判定する。敗北フラグがセットされている場合には、ステップS6402にて敗北フラグをクリアした後にステップS6403に進み、敗北フラグがセットされていない場合には、そのままステップS6403に進む。ステップS6403では、勝利フラグをセットする。ステップS6404では、表示制御装置81のRAMに設けられた告知ゲーム数カウンタに、対決コマンドが示す対決ゲーム数をセットする。ステップS6405では、表示制御装置81のRAMに設けられた演出ゲーム数カウンタに0をセットする。その後、本処理を終了する。
図94は、チャンスモードにおける抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。抽選結果コマンド処理は、主制御装置101から送信された抽選結果コマンドを受信した場合に起動される処理であって、ゲームの開始段階において起動される。対決コマンドと抽選結果コマンドとを共に受信する遊技回においては、抽選結果コマンドを受信する前に対決コマンドを受信することとなるため、対決コマンド処理の終了後に抽選結果コマンド処理が起動されることとなる。
ステップS6501では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定し、3枚遊技でなく2枚遊技である場合には、そのまま本処理を終了する。3枚遊技である場合には、ステップS6502にて勝利フラグがセットされているか否かを判定する。勝利フラグがセットされている場合には、対決コマンドを受信済みであることを意味するため、ステップS6503にて対決演出処理を行った後に本処理を終了する。
対決演出処理では、図95のフローチャートに示すように、ステップS6601にて演出ゲーム数カウンタの値に1を加算する。ステップS6602では、演出ゲーム数カウンタの値が告知ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。演出ゲーム数カウンタの値が告知ゲーム数カウンタの値と一致しない場合には、ステップS6603に進み、演出ゲーム数カウンタの値に応じた対応演出を開始し、本処理を終了する。表示制御装置81のROMには、1ゲーム目用の対決演出開始動画データと、2ゲーム目以降の決着がつかない場合用の対決演出途中動画データと、主人公キャラクタが勝利する勝利演出用動画データと、主人公キャラクタが敗北する敗北演出用動画データと、が予め記憶されている。ステップS6603では、演出ゲーム数カウンタの値が1である場合、対決演出開始動画データを補助表示部65に出力する制御を開始し、演出ゲーム数カウンタの値が2~4のいずれかである場合、対決演出途中動画データを補助表示部65に出力する制御を開始する。ステップS6602にて演出ゲーム数カウンタの値が告知ゲーム数カウンタの値と一致すると判定した場合には、ステップS6604に進み、勝利フラグがセットされているか否かを判定する。勝利フラグがセットされている場合には、ステップS6605に進み、勝利演出用動画データを補助表示部65に出力する制御を開始し、勝利演出を開始する。その後、ステップS6606にて勝利フラグをクリアし、本処理を終了する。
抽選結果コマンド処理の説明に戻り、ステップS6502にて勝利フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS6504にて敗北フラグがセットされているか否かを判定する。敗北フラグがセットされていない場合には、ステップS6505にて演出判定処理を行い、本処理を終了する。
演出判定処理では、図96のフローチャートに示すように、ステップS6701にてレア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、レア役に当選している場合には、ステップS6702にて対決演出を実行するか否かの対決演出抽選を実行する。対決演出抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS6703では、対決演出抽選に当選したか否かを判定する。対決演出抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了し、対決演出抽選に当選した場合には、ステップS6704に進み、対決ゲーム数抽選を行う。対決ゲーム数抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、3~5のいずれかの値を取得する。ステップS6705では、告知ゲーム数カウンタに、対決ゲーム数抽選で取得した値をセットし、ステップS6706では、演出ゲーム数カウンタに0をセットする。ステップS6707では、敗北フラグをセットする。その後、ステップS6708にて上述した対決演出処理を行い、本処理を終了する。ステップS6708における対決演出処理では、演出ゲーム数カウンタの値が1に更新されるため、対決演出開始動画データを補助表示部65に出力する制御を行う。
以上のとおり、表示制御装置81は、勝利フラグがセットされていない状況すなわち報知モードへの移行抽選に当選していない状況において、対決演出を実行するか否かを独自で判断する。そして、対決演出を実行すると決定した場合には、敗北フラグをセットする。
敗北フラグがセットされている場合、抽選結果コマンド処理では、図94のフローチャートに示すように、ステップS6504にて肯定判定をし、ステップS6503にて対決演出処理を行う。
対決演出処理では、図95のフローチャートに示すように、ステップS6601にて演出ゲーム数カウンタの値に1を加算する。ステップS6602では、演出ゲーム数カウンタの値が告知ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。演出ゲーム数カウンタの値が告知ゲーム数カウンタの値と一致しない場合には、ステップS6603に進み、演出ゲーム数カウンタの値に応じた対応演出を開始し、本処理を終了する。ステップS6602にて演出ゲーム数カウンタの値が告知ゲーム数カウンタの値と一致すると判定した場合には、ステップS6604に進み、勝利フラグがセットされているか否かを判定する。敗北フラグがセットされている場合には、ステップS6607に進み、敗北演出用動画データを補助表示部65に出力する制御を開始し、敗北演出を開始する。その後、ステップS6608にて敗北フラグをクリアし、本処理を終了する。
敗北フラグがセットされている状況で対決コマンドを受信した場合、すなわち敗北対決演出の途中で報知モードへの移行抽選に当選した場合には、図93に示す対決コマンド処理が起動される。対決コマンド処理では、ステップS6402にて敗北フラグをクリアするとともに、ステップS6403にて勝利フラグをセットする。そして、ステップS6404では、告知ゲーム数カウンタに、対決コマンドが示す対決ゲーム数をセットし、ステップS6405では、演出ゲーム数カウンタに0をセットする。この結果、補助表示部65では、敗北対決演出が途中で終了し、勝利対決演出が最初から開始されることとなる。
図97は、報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS6801では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS6802に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS6803に進み、移行ゲーム数カウンタの値を増加させるか否かの上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、上乗せ抽選では、例えば設定3の場合、スイカ当選であれば約5分の1の確率で上乗せゲーム数30,50,100,300のいずれかに当選となり、チェリー当選であれば約3分の1の確率で上乗せゲーム数10,20,30,50のいずれかに当選となる。ステップS6804では、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選しなかった場合には、ステップS6805にて演出フラグがセットされているか否かを判定する。演出フラグがセットされていない場合には、ステップS6806にて第1演出決定処理を行った後に本処理を終了する。
第1演出決定処理では、図98のフローチャートに示すように、ステップS6901にて対決演出を実行するか否かの対決演出抽選を実行する。対決演出抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS6902では、対決演出抽選に当選したか否かを判定する。対決演出抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了し、対決演出抽選に当選した場合には、ステップS6903に進み、対決ゲーム数抽選を行う。かかる対決ゲーム数抽選では、チャンスモード下で行った場合と同様に、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて、3~5のいずれかの値を取得する。ステップS6904では、区間情報格納エリア106dに設けられた対決ゲーム数カウンタに、対決ゲーム数抽選で取得した値をセットする。ステップS6905では、不足ゲーム数が0より大きいか否かを判定する。より具体的には、移行ゲーム数カウンタの値からモードゲーム数カウンタの値に1を加算した値を減算し、報知モードの残りゲーム数を導出する。なお、モードゲーム数カウンタの値に1を加算した値を減算する理由は、モードゲーム数カウンタの更新をゲーム終了後の遊技区間処理にて行う構成のため、区間抽選処理の段階ではモードゲーム数カウンタの更新を行っていないからである。報知モードの残りゲーム数を導出した場合には、対決ゲーム数抽選にて取得した値から上記報知モードの残りゲーム数を減算し、不足ゲーム数を導出する。したがって、不足ゲーム数が0より大きくなった場合には、現状のまま対決演出を行った場合、対決演出の途中で報知モードが終了してしまうことを意味する。そこで、かかる場合には、ステップS6906にて移行ゲーム数カウンタの値に上記不足ゲーム数を加算し、ステップS6907に進む。一方、不足ゲーム数が0以下である場合には、報知モード下で最後まで対決演出を実行可能であることを意味するため、移行ゲーム数カウンタの値を変更することなくステップS6907に進む。ステップS6907では、区間情報格納エリア106dに演出フラグをセットする。その後、ステップS6908にて対決コマンドを送信し、本処理を終了する。報知モードにおいては、対決コマンドとして、対決ゲーム数抽選で取得した対決ゲーム数と、上乗せ抽選で取得した上乗せゲーム数と、を含む情報を送信する。なお、第1演出決定処理は上乗せ抽選に当選しなかった場合に行う処理であるため、ステップS6908では、対決ゲーム数として3~5のいずれかの値と、上乗せゲーム数として0と、を含む情報を送信する。
区間抽選処理の説明に戻り、ステップS6805にて演出フラグがセットされていると判定した場合には、対決演出を実行中であることを意味するため、第1演出決定処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
ステップS6804にて上乗せ抽選に当選したと判定した場合には、上乗せゲーム数の報知方法を決定する第2演出決定処理を行った後に本処理を終了する。
第2演出決定処理では、図99のフローチャートに示すように、ステップS7001にて演出フラグがセットされているか否かを判定する。演出フラグがセットされていない場合には、ステップS7002にて対決演出を実行するか否かの対決演出抽選を実行する。ステップS7003では、対決演出抽選に当選したか否かを判定する。
対決演出抽選に当選した場合には、ステップS7004に進み、対決ゲーム数抽選を行う。かかる対決ゲーム数抽選では、第1演出決定処理で行った場合と同様に、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて、3~5のいずれかの値を取得する。さらにいうと、チャンスモード、第1演出決定処理及び第2演出決定処理では、同じ抽選テーブルを用いて対決ゲーム数抽選を行っている。ステップS7005では、対決ゲーム数カウンタに、対決ゲーム数抽選で取得した値をセットする。ステップS7006では、不足ゲーム数が0より大きいか否かを判定する。不足ゲーム数が0より大きい場合には、現状のまま対決演出を行った場合、上乗せゲーム数の一部を対決演出下で消化してしまうことを意味する。そこで、かかる場合には、ステップS7007にて移行ゲーム数カウンタの値に上記不足ゲーム数を加算し、ステップS7008に進む。一方、不足ゲーム数が0以下である場合には、上乗せゲーム数の一部を消化することなく最後まで対決演出を実行可能であることを意味するため、移行ゲーム数カウンタの値を変更することなくステップS7008に進む。ステップS7008では、区間情報格納エリア106dに演出フラグをセットし、ステップS7009では、対決コマンドを送信する。第2演出決定処理は上乗せ抽選に当選した場合に行う処理であるため、ステップS7009では、対決ゲーム数として3~5のいずれかの値と、上乗せゲーム数として10,20,30,50,100,300のいずれかの値と、を含む情報を送信する。ステップS7010では、移行ゲーム数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。
ステップS7003にて対決演出抽選に当選しなかったと判定した場合には、上記第1の実施形態にて説明した疑似遊技を実行すべく、ステップS7011にて上乗せフラグをセットするとともに、ステップS7012にて上乗せコマンドを送信する。そして、ステップS7010では、移行ゲーム数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。
ステップS7001にて演出フラグがセットされていると判定した場合には、対決演出を実行中であることを意味するため、ステップS7013にて対決コマンドを送信する。このとき、上乗せ抽選に当選した一方で対決ゲーム数抽選は行っていないため、対決ゲーム数として0と、上乗せゲーム数として10,20,30,50,100,300のいずれかの値と、を含む情報を送信する。ステップS7010では、移行ゲーム数カウンタの値に、上乗せ抽選の抽選結果と対応する値を加算する。その後、本処理を終了する。
区間抽選処理の説明に戻り、今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記第1演出決定処理及び第2演出決定処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
図100は、疑似遊技判定処理を示すフローチャートである。
疑似遊技判定処理では、ステップS7101において現在の遊技モードが報知モードであるか否かを判定し、報知モードでない場合には、そのまま本処理を終了する。現在の遊技モードが報知モードである場合には、ステップS7102に進み、上乗せフラグがセットされているか否かを判定する。上乗せフラグがセットされている場合には、ステップS7103にて上乗せフラグをクリアするとともに、ステップS7104にて疑似遊技フラグをセットし、本処理を終了する。上乗せフラグがセットされていない場合には、ステップS7105にて演出フラグがセットされているか否かを判定する。演出フラグがセットされている場合には、対決演出を実行中であることを意味するため、そのまま本処理を終了する。演出フラグがセットされていない場合には、ステップS7106にて疑似遊技を行うか否かの疑似遊技抽選を行う。疑似遊技抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS7107では、疑似遊技抽選に当選したか否かを判定し、疑似遊技抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。疑似遊技抽選に当選した場合には、ステップS7104にて疑似遊技フラグをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、本実施の形態では、対決演出の途中で疑似遊技が行われる事象は発生しない。
図101は、報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS214、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS7201では、上記第1の実施形態において記載した終了判定処理を行い、ステップS7202では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS7201の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS7208にて区間コマンドを送信した後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS7203にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS7204にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS7205~ステップS7207に示す有利区間終了処理を行うとともに、ステップS7208にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS7205にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS7206にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS7207では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理や、演出フラグがセットされていれば当該演出フラグをクリアする処理等を実行する。
ステップS7204にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致しないと判定した場合には、ステップS7209にて対決ゲーム数カウンタの値を1減算するとともに、ステップS7210にて対決ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。対決ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、対決演出が終了したことを意味するため、ステップS7211にて演出フラグをクリアする。演出フラグをクリアした場合と、ステップS7210にて対決ゲーム数カウンタの値が0となっていないと判定した場合と、には、ステップS7208にて区間コマンドを送信し、本処理を終了する。
次に、報知モード下で対決演出を実行するにあたって表示制御装置81が行う各種処理を説明する。報知モードにおける区間抽選処理にて説明したとおり、報知モードでは、勝利対決演出と、敗北対決演出と、のいずれを行う場合であっても、対決演出の実行有無を主制御装置101が決定して対決コマンドを送信している。
図102は、報知モードにおける対決コマンド処理を示すフローチャートである。
ステップS7301では、対決コマンドの示す対決ゲーム数が0であるか否かを判定する。対決コマンドの示す対決ゲーム数が0でない場合には、第1演出決定処理又は第2演出決定処理において対決ゲーム数抽選を行ったこと、すなわち今回のゲームから対決演出を開始することを決定したことを意味する。かかる場合には、ステップS7302に進み、告知ゲーム数カウンタに対決コマンドの示す対決ゲーム数をセットする。ステップS7303では、対決コマンドの示す上乗せゲーム数が0であるか否かを判定する。対決コマンドの示す上乗せゲーム数が0でない場合には、上乗せ抽選に当選したことを意味するため、ステップS7304に進み、表示制御装置81のRAMに設けられた報知用ゲーム数カウンタに、対決コマンドの示す上乗せゲーム数をセットする。その後、ステップS7305にて勝利フラグをセットするとともに、ステップS7306にて演出ゲーム数カウンタに0をセットし、本処理を終了する。
ステップS7303にて対決コマンドの示す上乗せゲーム数が0であると判定した場合には、主制御装置101が上乗せ抽選に当選していない状況で対決演出の開始を決定したことを意味する。かかる場合には、ステップS7307にて敗北フラグをセットするとともに、ステップS7306にて演出ゲーム数カウンタに0をセットし、本処理を終了する。
ステップS7301にて対決コマンドの示す対決ゲーム数が0であると判定した場合には、対決演出の途中で上乗せ抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS7308に進み、報知用ゲーム数カウンタの値に、対決コマンドの示す上乗せゲーム数を加算する。続くステップS7309では、敗北フラグがセットされているか否かを判定する。敗北フラグがセットされている場合には、ステップS7310にて敗北フラグをクリアするとともに、ステップS7311にて勝利フラグをセットし、本処理を終了する。敗北フラグではなく勝利フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了する。
図103は、報知モードにおける抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。
ステップS7401では、勝利フラグがセットされているか否かを判定し、勝利フラグがセットされていない場合には、ステップS7402にて敗北フラグがセットされているか否かを判定する。勝利フラグ又は敗北フラグがセットされている場合には、ステップS7403に進み、上述した対決演出処理を行う。なお、対決演出処理において勝利演出を開始した場合(ステップS6605、図95参照)には、全リール32L,32M,32Rの停止後に、報知用ゲーム数カウンタに記憶された値すなわち上乗せゲーム数を補助表示部65に表示する処理を行う。対決演出処理を行った場合と、ステップS7402にて敗北フラグがセットされていないと判定した場合と、には、ステップS7404に進み、押し順ベルに当選したか否かを判定する。押し順ベルに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、押し順ベルに当選している場合には、ステップS7405にてベル入賞を成立させることができる操作順序を補助表示部65に表示する制御を行い、本処理を終了する。このとき、補助表示部65にて対決演出を行っている場合には、対決演出と、ベル入賞を成立させることができる操作順序と、が共に補助表示部65に表示されることとなる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
近年のスロットマシンには、複数のゲームに亘って行われる連続演出によって上乗せ抽選の当選有無等を報知するものがある。かかる構成においては、上乗せ抽選に当選していることを複数のゲームに亘って遊技者に期待させることが可能となる一方、連続演出の実行に必要なゲーム数を確保できない状況において当該連続演出を実行できず、遊技が単調化してしまう可能性が懸念されている。
そこで本スロットマシン10では、報知モード下で対決演出を実行すると決定した場合、不足ゲーム数を導出する構成とした。そして、不足ゲーム数が1以上である場合には、当該不足ゲーム数を移行ゲーム数カウンタの値に加算する、すなわち報知モードの残りゲーム数に不足ゲーム数を加算する構成とした。かかる構成とすることにより、対決演出が終了するまでは報知モードが終了しない構成とすることが可能となり、報知モードの残りゲーム数が少ない状況となっても対決演出を実行することが可能となる。この結果、報知モードの残りゲーム数が少ない状況となっても遊技が単調化することを回避することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
ここで、報知モードの残りゲーム数が少ない状況において対決演出を実行可能な構成においては、例えば敗北対決演出の終了とともに報知モードが終了となった場合、遊技者の落胆が大きくなってしまう可能性が考えられる。遊技者の中には、上乗せ抽選に当選していないのであれば対決演出を行うことなく報知モードを終了させてほしかったと考えたり、上乗せ抽選に当選していることを期待して損してしまったと考えたりする者がいるからである。しかしながら、報知モードの残りゲーム数に不足ゲーム数を加算する構成においては、上乗せ抽選に当選していなかったとしても、不足ゲーム数分だけ報知モード下で遊技可能なゲーム数が増加する。故に、遊技者の落胆を緩和することが可能となる。
加えて、報知モードの残りゲーム数に不足ゲーム数を加算する構成とすることにより、対決演出に関わる処理構成の簡素化を図りつつ遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、報知モードの残りゲーム数が設定される対決ゲーム数の最大値(以下、「最大対決ゲーム数」ともいう。)未満となった場合、対決演出を実行しない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、残りゲーム数を確認するという処理構成が必要であるにも関わらず、残りゲーム数が最大対決ゲーム数未満となった以降の遊技が単調化してしまう可能性が懸念される。かかる懸念を解消すべく、残りゲーム数が最大対決ゲーム数未満となった以降のゲームでは、1ゲームで完結する他の補助演出を実行する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、上記他の補助演出を予め記憶させておく必要が生じるため記憶容量の増大化という新たな問題が生じるのみならず、残りゲーム数によって実行可能な演出が制約を受けるという問題も生じる。一方、報知モードの残りゲーム数に不足ゲーム数を加算する構成においては、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
上乗せ抽選に当選している場合に行う第2演出決定処理では、対決演出を行うと決定した場合、不足ゲーム数の導出を行った後に、移行ゲーム数カウンタの値に上乗せゲーム数を加算する構成とした。かかる構成とすることにより、上乗せゲーム数の一部を対決演出の途中で消化してしまうことを回避することが可能となる。
不足ゲーム数が0以下である場合には、移行ゲーム数カウンタの値を変更しない、すなわち報知モードの残りゲーム数が変化しない構成とした。かかる構成とすることにより、対決演出の実行に伴って残りゲーム数が増加する機会を、残りゲーム数が少ない状況すなわち報知モードの終了が近い状況に限定することが可能となる。この結果、報知モードの終了が近い状況において新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。対決演出開始時の残りゲーム数が少ないほど当該対決演出の実行に伴う残りゲーム数の増加が大きくなるため、対決演出が開始されること自体を期待させながら遊技を行わせることが可能となるからである。
対決演出抽選に当選した場合には、上乗せ抽選に当選したか否かに関わらず、対決ゲーム数として3~5のいずれかの値を取得する構成とした。かかる構成とすることにより、報知モードの終了が近い状況において遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば報知モードの残りゲーム数が4の状況で対決演出が開始された場合、対決ゲーム数として5が取得されていれば報知モードの残りゲーム数が1増加し、対決ゲーム数として4又は3が取得されていれば報知モードの残りゲーム数が変化しないこととなる。故に、対決演出を開始した場合には、上乗せ抽選に当選していることのみならず、対決演出が長く継続することを期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となるからである。
対決演出抽選を行うにあたって報知モードの残りゲーム数を確認しない構成とした。上記したとおり、報知モードの残りゲーム数に不足ゲーム数を加算する構成においては、報知モードの残りゲーム数に制約を受けることなく演出の実行有無を決定することができる。故に、対決演出に関わる処理構成の簡素化を図りつつ遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
報知モード下で対決演出抽選に当選した場合には、演出フラグをセットする構成とした。そして、演出フラグがセットされている場合には、対決演出抽選及び対決ゲーム数抽選を行わない構成とした。かかる構成とすることにより、対決演出を実行するゲーム数が途中で変更されることがない構成とすることが可能となる。この結果、報知モードの残りゲーム数に不足ゲーム数を加算する構成とした場合であっても、対決演出を実行するゲーム数が途中で変更された結果として報知モードが終了しなくなる事象が発生することを回避することが可能となる。
敗北対決演出の途中で上乗せ抽選に当選した場合には、対決演出を実行する長さを変更することなく勝利対決演出に切り替える構成とした。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図りつつ、対決演出が不要に長くなってしまうことを回避することが可能となる。
勝利対決演出の途中でさらに上乗せ抽選に当選した場合には、対決演出を実行する長さを変更することなく、上乗せゲーム数を纏めて報知する構成とした。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図りつつ、対決演出が不要に長くなってしまうことを回避することが可能となる。
以上のとおり、報知モード下で対決演出を開始した場合には、対決演出の途中で対決演出を実行する長さを変更しない構成とすることにより、上乗せ抽選の当選有無を報知するという対決演出の意図が損なわれてしまうことを回避することが可能となる。報知モードの残りゲーム数に不足ゲーム数を加算する本スロットマシン10においては、対決演出の途中で対決演出を実行する長さが変更され得る構成とした場合、遊技者の興味が上乗せ抽選の結果よりも対決演出の継続に向いてしまう可能性が生じるからである。
報知モードにおいて、上乗せ抽選に当選した場合と、上乗せ抽選に当選しなかった場合と、のいずれにおいても、主制御装置101側で対決演出の実行有無を決定する構成とした。かかる構成とすることにより、報知モードの残りゲーム数が少ない状況となっても対決演出を実行することが可能となり、報知モードが終了に近づくにつれて遊技が単調化することを抑制することが可能となる。例えば表示制御装置81側で対決演出の実行有無を決定する構成とした場合には、報知モードの残りゲーム数が少ない場合、上乗せ抽選に当選した状況でなければ対決演出を実行すると決定できないからである。
チャンスモードにおいては、移行抽選に当選していない状況における対決演出の実行有無を表示制御装置81側で決定する構成とした。かかる構成とすることにより、主制御装置101に予め記憶させておく処理プログラムの削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。すなわち、報知モードにおいては、上乗せ抽選に当選していない状況の場合、報知モードの残りゲーム数によって当該報知モードが終了する可能性がある。一方、チャンスモードにおいては、移行抽選に当選していない状況の場合、チャンスモードが継続することとなるため、表示制御装置81側で対決演出の実行有無を決定する構成としたとしても、対決演出の実行有無の決定に関する処理構成が複雑化したり、実行可能な演出に制約が生じたりする可能性が生じない。故に、主制御装置101に予め記憶させておく処理プログラムの削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
主制御装置101を、チャンスモード下で移行抽選に当選した場合、対決ゲーム数抽選にて取得した値を移行ゲーム数カウンタにセットするとともに、対決コマンドを表示制御装置81に対して送信する構成とした。そして、表示制御装置81を、対決コマンドの示すゲーム数に亘って対決演出を実行する制御を行う構成とし、主制御装置101を、移行ゲーム数カウンタの値と対応する3枚遊技が行われた場合に報知モードに移行させる構成とした。かかる構成とすることにより、チャンスモードから報知モードに移行することを対決演出によって報知した上で実際に遊技モードを移行させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
チャンスモードでは、敗北対決演出の途中で移行抽選に当選した場合、敗北対決演出が途中で終了して勝利対決演出が最初から開始される構成、すなわち対決演出を実行するゲーム数が途中で変更される構成とした。かかる構成とすることにより、表示制御装置81側で対決演出を実行すると決定した場合であっても、勝利対決演出を行って報知モードに移行することを報知することが可能となる。さらにいうと、かかる構成においては、対決演出の途中で対決演出が最初から改めて開始された場合に報知モードへの移行が確定するため、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している最中に精算スイッチ59が操作された場合、そのまま本遊技に移行する構成としたが、全リール32L,32M,32Rの回転速度を所定時間(例えば2秒)遅くした後に定常回転速度に復帰させ、その後に本遊技に移行する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、全リール32L,32M,32Rの回転速度の変化を通じて疑似遊技が終了することを遊技者に報知することが可能となる。
(2)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している最中に精算スイッチ59が操作された場合、そのまま本遊技に移行する構成としたが、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成としてもよいし、1つ又は2つのリールを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成としてもよい。
1つ又は2つのリールを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成とした場合には、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させた後に本遊技に移行する構成と比して、疑似遊技から本遊技に速やかに移行させることが可能となる。また、かかる構成においては、疑似停止したリールが再度回転を開始することを通じて本遊技への移行を報知することができるため、疑似遊技と本遊技のいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
(3)上記第1の実施の形態では、少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59が操作された場合、回転中のリールを全て疑似停止させた後に疑似遊技を終了する構成としたが、回転中のリールを全て疑似停止させることなく疑似遊技を終了する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、疑似停止したリールのみ回転を開始させる処理を行えばよいため、疑似遊技から本遊技に速やかに移行させることが可能となる。また、かかる構成においては、疑似停止したリールが再度回転を開始することを通じて本遊技への移行を報知することができるため、疑似遊技と本遊技のいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
(4)上記第1の実施の形態では、精算スイッチ59の操作に基づいて回転中のリールを疑似停止させる場合、疑似停止指令が発生した場合と同一の処理を行う構成としたが、疑似停止指令が発生した場合と異なる処理を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合には、ストップスイッチ42~44を操作して各リール32L,32M,32Rを疑似停止させた場合と、精算スイッチ59を操作して各リール32L,32M,32Rを疑似停止させた場合と、で図柄の停止結果を変化させることが可能となる。この結果、精算スイッチ59の操作とストップスイッチ42~44の操作との違いを明確なものとすることが可能となり、いずれを操作するかを遊技者に選択させることが可能となる。
例えば、精算スイッチ59が操作された場合、図柄の停止位置は気にせずに、精算スイッチ59が操作されたタイミングで即座に回転中のリールを疑似停止させる。かかる構成とした場合には、例えば中ラインL2から2分の1図柄分ずれた位置に図柄が停止する等の事象を発生させることが可能となる。
例えば、精算スイッチ59が操作された場合、上乗せ抽選に当選した場合であっても、「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に停止しない停止結果となるよう、回転中のリールを疑似停止させる。
例えば、精算スイッチ59が操作された場合、疑似停止指令が発生した場合の停止位置から2分の1図柄分ずれた位置で回転中のリールを疑似停止させる。
(5)上記第1の実施の形態では、疑似遊技において精算スイッチ59が操作された場合、キャンセル操作がなされたと判定する構成としたが、精算スイッチ59の操作に限定されるものではなく、遊技回を開始した以降に遊技の進行に関与しない操作であればよい。したがって、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合にキャンセル操作がなされたと判定する構成としてもよいし、第2クレジット投入スイッチ57が操作された場合にキャンセル操作がなされたと判定する構成としてもよい。第3クレジット投入スイッチ58が操作された場合にキャンセル操作がなされたと判定する構成としてもよい。
また、キャンセル操作がなされたか否かを判定する構成に代えて又は加えて、疑似停止指令が発生することなく所定時間を経過した場合に、疑似遊技を終了させる構成としてもよい。
(6)上記第1の実施の形態では、少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59が操作された場合、回転中のリールを全て疑似停止させる構成としたが、回転中のリールの1つを疑似停止させる構成としてもよい。かかる構成とした場合には、1つのリールが疑似停止した状況の場合、全リール32L,32M,32Rを疑似停止させるために精算スイッチ59を2回操作する必要が生じる。
(7)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合、そのまま疑似遊技を終了させ、少なくとも一つのリールが疑似停止した状況で精算スイッチ59が操作された場合、回転中のリールを全て疑似停止させる構成としたが、疑似停止したリール数又は疑似停止指令の発生数によって疑似遊技を終了させるに際して行う処理が異なる構成であればよい。
例えば、全リール32L,32M,32Rが回転している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、1つのリールを疑似停止させる一方で他の2つのリールを疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。1つのリールが疑似停止している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、他の2つのリールを疑似停止させた後に疑似遊技を終了させる。2つのリールが疑似停止している状況で精算スイッチ59が操作された場合には、他の1つのリールを疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。
(8)上記第1の実施の形態では、疑似遊技におけるリールの回転速度と、本遊技におけるリールの回転速度と、が等しい構成としたが、疑似遊技におけるリールの回転速度と、本遊技におけるリールの回転速度と、が異なる構成としてもよい。
(9)上記第1の実施の形態では、回転開始処理を行った後に停止情報設定処理を行う構成としたが、疑似停止指令が発生したか否かの判定を行う前までに停止情報設定処理を行う構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。したがって、全リール32L,32M,32Rが定速回転となった後に停止情報設定処理を行う構成としてもよいし、指示モニタ表示処理を行った後に停止情報設定処理を行う構成としてもよい。
(10)上記第1の実施の形態では、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブルと、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技における疑似停止制御用のスベリテーブルと、を予め記憶しておき、疑似停止指令が発生した場合に前記スベリテーブルを参照する構成としたが、かかる構成を変更する。
図22に示す停止位置決定処理において、ステップS1103にて疑似遊技フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1104に進み、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技であれば停止図柄番号として「15」を設定し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技であれば、疑似停止させるリールが左リール32L又は中リール32Mであれば停止図柄番号として「15」を設定し、疑似停止させるリールが右リール32Rであれば停止図柄番号として「16」を設定する。停止図柄番号を設定したことに伴い、ステップS1107及びステップS1108の処理は行わない。
かかる構成とした場合には、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができることに加えて、スベリテーブルを予め用意しておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
(11)上記第1の実施の形態では、疑似遊技において最大19図柄分滑らせることが可能な構成としたが、本遊技と同様に疑似停止指令が発生してから予め定められた時間内に疑似停止させる構成としてもよい。
但し、かかる構成とした場合には、疑似停止指令の発生後に疑似遊技用停止情報を設定する構成とした場合、疑似遊技用停止情報の設定に要した時間によって4図柄分滑らせることができなくなる可能性が考えられる。
そこで、本遊技と同様の停止制御を行う構成とする場合には、停止情報設定処理において、本遊技用の停止情報と、疑似遊技用停止情報と、を設定する構成とする。このとき、本遊技用の停止情報は、停止情報格納エリア106bの第1エリアに設定し、疑似遊技用停止情報は、停止情報格納エリア106bの第2エリアに設定する構成とする。
かかる構成とした場合には、停止情報設定処理に要する時間が長くなってしまうものの、疑似遊技から本遊技へ移行する際に本遊技用の停止情報を設定する必要がなくなるため、疑似遊技から本遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
このとき、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技においてBB1のみに当選している状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技において外れの状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定する構成とする。かかる構成とした場合には、疑似遊技用停止情報と、本遊技用の停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
(12)上記第1の実施の形態では、停止情報設定処理において疑似遊技用停止情報を設定しない構成としたが、かかる構成を変更する。
具体的には、図15に示すリール制御処理において、ステップS403にて疑似遊技フラグがセットされているか否かを判定する構成とする。そして、疑似遊技フラグがセットされている場合には、停止情報設定処理において、本遊技用の停止情報ではなく疑似遊技用停止情報を設定する構成とする。疑似遊技フラグがセットされていない場合には、停止情報設定処理において、本遊技用の停止情報を設定する構成とする。このとき、疑似遊技用停止情報が設定されている場合すなわち疑似遊技の終了後である場合には、当該疑似遊技用停止情報を本遊技用の停止情報に書き換える。すなわち、疑似遊技用停止情報が設定される記憶エリアと、本遊技用の停止情報が設定される記憶エリアと、を同一エリアとする。そして、停止位置決定処理におけるステップS1104の処理は行わない構成とする。
かかる構成とした場合には、停止情報格納エリア106bの増大化を抑制することが可能となる。
このとき、上乗せ抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技においてBB1のみに当選している状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定し、疑似遊技抽選当選に基づく疑似遊技用停止情報を設定する場合には、本遊技において外れの状況で設定される停止情報を疑似遊技用停止情報として設定する構成とする。かかる構成とした場合には、疑似遊技用停止情報と、本遊技用の停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
(13)上記第1の実施の形態では、疑似遊技用のスベリテーブルを予め用意する構成としたが、本遊技と同様に停止情報を設定する構成としてもよい。
(14)上記第1の実施の形態では、疑似遊技において各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が中ラインL2上に疑似停止した場合、純増枚数が増加することを報知する特典が付与される構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、メダル払出等の入賞成立時に付与される特典とは異なる特典が付与される構成であればよい。入賞成立時に付与される特典とは異なる特典としては、例えば設定示唆演出を行うことや、その後の本遊技における当選役示唆等が代表例として挙げられる。
(15)上記第1の実施の形態では、上乗せ抽選に当選した場合と、疑似遊技抽選に当選した場合と、に疑似遊技を行う構成としたが、疑似遊技を行う条件は任意である。
例えば、報知モードの最終ゲームにおいて疑似遊技を行う構成とする。
例えば、レア役に当選した場合、上乗せ抽選の当否に関わらず疑似遊技を行う構成とする。
(16)上記第1の実施の形態では、上乗せ抽選に当選した場合、当該遊技回において疑似遊技を実行する構成としたが、上乗せ抽選に当選した次遊技回に疑似遊技を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合には、レア役に当選したこと、すなわち上乗せ抽選が行われたことを遊技者に把握させた上で次遊技回を開始させることが可能となる。故に、疑似遊技が開始されることを期待させながら次遊技回を開始させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。なお、次遊技回ではなく5ゲーム後等の所定回数の遊技回で疑似遊技を実行する構成としてもよい。
(17)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している状況でキャンセル操作がなされた場合、上乗せされたか否かの報知を行わない構成としたが、上乗せされたか否かの報知を行う構成としてもよい。
(18)上記第1の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが回転している状況でキャンセル操作がなされた場合、上乗せされたか否かの報知を行わない一方、上乗せ抽選に当選すれば本遊技において表示される残り払出数が更新される構成としたが、上乗せ抽選に当選しても本遊技において表示される残り払出数が更新されない構成としてもよい。かかる構成とする場合には、未報知の上乗せ枚数をその後の疑似遊技において報知する構成としてもよいし、報知モードの最終ゲームにおいて報知する構成としてもよい。
(19)上記第1の実施の形態では、補助表示部65にて疑似遊技であることを報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、疑似遊技であることを報知する手段を備える構成であればよい。すなわち、疑似遊技中に限って点灯表示される疑似遊技ランプを設ける構成としてもよいし、疑似遊技では停止したリールを上下に揺動させることで疑似遊技中であることを報知する構成としてもよい。
(20)上記第2の実施の形態では、100msec待機する待機処理を行う構成としたが、リールの揺動が収束することを期待できる時間であればその長さは任意である。
(21)上記第2の実施の形態では、指示モニタを表示中でないと判定した後、又は指示モニタをクリアした後に100msec待機する待機処理を行う構成としたが、かかる位置に限定されるものではなく、リール回転数カウンタの値が0であると判定した以降、すなわち全てのリール32L,32M,32Rの停止位置を決定した以降であれば、待機処理を行う位置は任意である。但し、リール回転数カウンタの値が0であるか否かを判定する処理に近いほど、待機処理にて待機する時間として100msecより長い時間を設定する必要が生じるため、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまう可能性が懸念される。
(22)上記第2の実施の形態では、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する構成としたが、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した後に、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する構成としてもよい。また、かかる構成とする場合には、操作終了コマンドを送信した後に、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かを判定する構成としてもよい。つまり、操作終了コマンドを送信した後に全リール停止完了コマンドを送信する構成としてもよい。
(23)上記第2の実施の形態では、全リール停止完了コマンドを送信した後に、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かを判定する構成としたが、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した後に、全リール停止完了コマンドを送信する構成としてもよい。このとき、全リール停止完了コマンドを送信した後に操作終了コマンドを送信する構成とすれば、上記第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(24)上記第2の実施の形態では、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったか否かの判定と、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かの判定と、の順序と、全リール停止完了コマンドと操作終了コマンドの送信順序と、が等しい構成としたが、異なる構成としてもよい。例えば、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となったと判定した後に、全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったか否かの判定を行う構成とする一方、コマンドの送信順序は、操作終了コマンドの後に全リール停止完了コマンドを送信する構成とする。但し、かかる構成とする場合には、処理構成が複雑化して記憶容量が増大化してしまう可能性が懸念される。
(25)上記第2の実施の形態では、全てのリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号が停止図柄番号となった場合に全リール停止完了コマンドを送信する構成としたが、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの停止完了コマンドを個別に送信する構成としてもよい。より具体的には、ステップS2204において、左リール32Lと右リール32Rが停止図柄番号となった一方で中リール32Mが停止図柄番号となっていないと判定した場合には、左リール停止完了コマンドと右リール停止完了コマンドを送信し、中リール32Mが停止図柄番号となるまで待機する。そして、中リール32Mが停止図柄番号となった場合には、中リール停止完了コマンドを送信した後にステップS2206に進む。かかる構成において、表示制御装置81を、左リール停止完了コマンド,中リール停止完了コマンド,右リール停止完了コマンドの全てを受信した場合に第3の報知音を出力する構成とすれば、上記第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
操作終了コマンドに関しても同様であり、左操作終了コマンド,中操作終了コマンド,右操作終了コマンドを個別に送信する構成としてもよい。
(26)上記第2の実施の形態では、本遊技において全リール停止完了コマンドや操作終了コマンドを送信する構成としたが、上記第1の実施の形態のように疑似遊技を行う構成においては、疑似遊技において全リール停止完了コマンドや操作終了コマンドを送信する構成としてもよい。
(27)上記第3の実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリアとヘッダを共に1バイトで構成したが、2バイト以上で構成してもよいことはいうまでもない。
(28)上記第3の実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリアとヘッダが同一バイトとなる構成としたが、異なるバイトで構成してもよい。例えば、疑似遊技フラグ格納エリアを1バイトで構成し、ヘッダを2バイトで構成してもよい。かかる構成とした場合であっても、疑似遊技フラグ格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報のうちの所定の1バイトと、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合には、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(29)上記第3の実施の形態では、本遊技の場合に送信されるヘッダ情報を予め記憶する構成としたが、かかる構成を変更する。
上記第3の実施の形態では、疑似遊技フラグ格納エリア及びヘッダの第5ビットをブランクとしたが、第5ビットを本遊技フラグ格納ビット、本遊技識別ビットとしての機能を持たせる構成とする。そして、疑似遊技フラグをクリアする場合(ステップS611、図17又はステップS1004、図21参照)には、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「0」をセットするとともに、疑似遊技フラグ格納エリアの第5ビットに「1」をセットする構成とする。疑似遊技フラグをセットする場合(ステップS504、図16参照)には、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットに「1」をセットするとともに、疑似遊技フラグ格納エリアの第5ビットに「0」をセットする構成とする。
かかる構成とした場合であっても、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(30)上記第3の実施の形態では、疑似遊技であるか否かを示す情報をヘッダに含ませる構成としたが、ボディに含ませる構成としてもよいし、ヘッダに含ませる構成としてもよい。これら構成とした場合であっても、ボディ情報に疑似遊技判定情報を加算することで送信するボディを作成したり、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することで送信するヘッダを作成したりした場合には、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することが明らかである。
(31)上記第3の実施の形態では、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することでヘッダを作成する構成としたが、減算等の他の所定の演算を行うことでヘッダを作成する構成であっても、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(32)上記第3の実施の形態では、疑似遊技である場合に送信するコマンドと、本遊技である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、BB状態である場合に送信するコマンドと、非BB状態である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、BB状態であるか否かの情報を記憶するBB状態格納エリアを設け、当該BB状態格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
例えば、通常区間である場合に送信するコマンドと、有利区間である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、有利区間であるか否かの情報を記憶する有利区間格納エリアを設け、当該有利区間格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
例えば、報知モード(AT遊技)である場合に送信するコマンドと、非報知モード(非AT遊技)である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、報知モードであるか否かの情報を記憶する報知モード格納エリアを設け、当該報知モード格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
例えば、3枚遊技である場合に送信するコマンドと、2枚遊技である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、3枚遊技であるか否かの情報を記憶するベット数格納エリアを設け、当該ベット数格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
例えば、BB1状態(3枚遊技のBB状態)である場合に送信するコマンドと、BB2状態(2枚遊技のBB状態)である場合に送信するコマンドと、非BB状態である場合に送信するコマンドと、を異ならせる構成とする。かかる構成においては、いずれの遊技状態であるかの情報を記憶する遊技状態格納エリアを設け、当該遊技状態格納エリアに格納された情報と、ヘッダ情報と、を加算することでヘッダを作成する構成とした場合、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、このように3種類の遊技状態のいずれであるかを示す情報をヘッダに含ませるためには、遊技状態格納エリア及びヘッダに、上記情報を格納するビットとして少なくとも2ビットを用意する必要がある。
なお、上記各構成を組み合わせることも当然可能である。例えば、ヘッダ情報に、疑似遊技判定情報と、ベット数格納エリアに格納された情報と、を加算することにより、疑似遊技であるか否かと、3枚遊技と2枚遊技のいずれであるかと、を含むヘッダを作成する構成としてもよい。また、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することにより、疑似遊技であるか否かを含むヘッダを作成し、ボディ情報にベット数格納エリアに格納された情報を加算することにより、3枚遊技と2枚遊技のいずれであるかを含むボディを作成する構成としてもよい。
(33)上記第3の実施の形態では、回転開始コマンド、停止可コマンド、停止コマンドを送信する場合に、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することでヘッダを作成する構成としたが、抽選結果コマンド等の他のコマンドを送信する場合に、ヘッダ情報に疑似遊技判定情報を加算することでヘッダを作成する構成としてもよいことはいうまでもない。
(34)上記第3の実施の形態に代えて又は加えて、疑似遊技フラグ格納エリアの第6ビットを出力ポートと電気的に接続する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、疑似遊技フラグがセットされた(第6ビットに「1」が格納された)場合、スロットマシン10外部にON信号が出力され、疑似遊技フラグがクリアされた(第6ビットに「0」が格納された)場合、スロットマシン10外部にOFF信号が出力されることとなる。故に、疑似遊技フラグ格納エリアに記憶された情報に、疑似遊技を実行するか否かを判定する際に用いられる情報としての機能と、スロットマシン10外部に疑似遊技であることを示す信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、疑似遊技フラグ格納エリアを有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
(35)上記第4の実施の形態では、演出スイッチ67が1回操作された場合に結果表示を開始する構成としたが、演出スイッチ67の操作に基づいて結果表示を開始する構成であれば、上記した作用効果を奏することができる。したがって、例えば演出スイッチ67が10回等の所定回数連打された場合に結果表示を開始する構成としてもよいし、演出スイッチ67が5秒等の所定時間長押しされた場合に結果表示を開始する構成としてもよい。
(36)上記第4の実施の形態では、操作終了コマンドを受信した場合に押下表示を開始する構成としたが、全リール停止完了コマンドを受信した場合に押下表示を開始する構成としてもよい。また、区間コマンドを受信した場合に押下表示を開始する構成や、状態コマンドを受信した場合に押下表示を開始する構成としてもよい。これら構成は、いずれの構成であっても全リール32L,32M,32Rが停止した後に押下表示が開始される構成となるため、上記した作用効果を奏することができる。
(37)上記第4の実施の形態では、操作終了コマンドを受信した場合に押下表示を開始する構成としたが、例えば演出決定処理において押下演出を実行すると決定したタイミングで押下表示を開始する等の遊技回の途中で押下表示を開始する構成としてもよい。かかる構成とする場合には、図56に示す開始待ち処理において、ステップS3601にて完了フラグがセットされているか否かを判定する構成とする。かかる構成とした場合には、操作終了コマンドを受信した際に完了フラグがセットされている場合、押下演出を実行しない場合と同様に直ちにメニュー開始操作が有効となり、操作終了コマンドを受信した際に完了フラグがセットされていない場合、上記第4の実施の形態に記載したように第1タイマ又は第2タイマの値に基づいてメニュー開始操作が有効となる。
(38)上記第4の実施の形態では、押下表示を開始した後に第1タイマの値に1000をセットする構成としたが、操作終了コマンドを受信した場合に第1タイマの値に1000をセットする構成としてもよいし、全リール停止完了コマンドを受信した場合に第1タイマの値に1000をセットする構成としてもよい。また、区間コマンドを受信した場合に第1タイマの値に1000をセットする構成や、状態コマンドを受信した場合に第1タイマの値に1000をセットする構成としてもよい。これら構成とした場合であっても、第1タイマの作動開始時期が変化するのみであるため、上記した作用効果を奏することができる。
(39)上記第4の実施の形態では、結果表示を最後まで実行した場合に第2タイマの値に300をセットする構成としたが、結果表示を開始する場合に第2タイマの値に500をセットする構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、上記した作用効果を奏することができることは明らかである。
なお、第2タイマの値が300となった場合に完了フラグをセットする構成とし、第2タイマの値に応じた結果表示画像データを表示する構成とした場合には、上記第4の実施の形態において用いた表示カウンタが不要となる。
また、図61に示す押下演出処理のステップS4104において第2タイマの値が300以下であるか否かを判定する構成とした場合には、完了フラグが不要となる。
(40)上記第4の実施の形態では、結果表示を最後まで実行した場合に第2タイマの値に300をセットする構成としたが、かかる構成を変更する。
具体的には、結果表示を最後まで実行した場合、第1タイマの値が0であるか否かを判定する構成とする。そして、第1タイマの値が0でない場合には、第1タイマの値が0となった場合にメニュー開始操作が有効となる、すなわち第2タイマの値を参照することがないため、第2タイマの値に300をセットすることなく結果表示処理を終了する構成とする。一方、第1タイマの値が0である場合には、第1タイマではなく第2タイマの値が0となった場合にメニュー開始操作が有効となるため、第2タイマの値に300をセットした後に結果表示処理を終了する構成とする。
上記構成とした場合には、上記第4の実施の形態において記載した作用効果に加えて、第1タイマの値に基づいてメニュー開始操作が有効となる状況では第2タイマが作動せず、第2タイマの値に基づいてメニュー開始操作が有効となる状況では第1タイマが作動しない構成とすることが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
(41)上記第4の実施の形態では、表示制御装置81に第1タイマを設け、当該第1タイマの値に基づいてメニュー開始操作が有効となる場合がある構成としたが、主制御装置101に第1タイマを設け、第1タイマの値が0となった際に表示制御装置81に対して時間経過コマンドを送信する構成としてもよい。かかる構成とした場合、表示制御装置81は、時間経過コマンドを受信した際に完了フラグがセットされている場合、押下演出処理を終了してその後のメニュー開始操作を有効とする構成とし、時間経過コマンドを受信した際に完了フラグがセットされていない場合、第2タイマの値が0となった際に押下演出処理を終了してその後のメニュー開始操作を有効とする構成とする。かかる構成とした場合には、上記第4の実施の形態において記載した作用効果に加えて、押下表示の開始タイミングやメニュー開始操作が有効となるタイミングを主制御装置101側で規定することが可能となるため、誤動作が発生する機会を低減することが可能となる。
なお、第1タイマの値に1000をセットするタイミングとしては、ステップS3304にて全リール32L,32M,32Rが停止位置となったと判定した場合にセットする構成としてもよいし、ステップS3306にて全てのストップスイッチ42~44が未操作の状態となったと判定した場合にセットする構成としてもよい。また、操作終了コマンドを送信した後等の他のタイミングでセットする構成としてもよい。
(42)上記第4の実施の形態では、上乗せ抽選に当選している場合に実行する結果表示と、上乗せ抽選に当選していない場合に実行する結果表示と、において、最後まで実行するのに要する時間が等しい構成としたが、異なる構成としてもよいことはいうまでもない。かかる構成とした場合であっても、結果表示を最後まで実行した後に第2タイマに300をセットする構成とすれば、第2タイマの値に基づいてメニュー開始操作を有効とする場合に、結果表示を最後まで実行してからメニュー開始操作が有効となるまでの時間を一定のものとすることが可能となる。
(43)上記第4の実施の形態では、第2タイマの値に300をセットする構成としたが、第2タイマにセットする値は任意である。第1タイマ及び待ち受けタイマについても同様である。
(44)上記第4の実施の形態では、押下演出処理において待ち受けタイマの値に18000をセットしない構成としたが、ステップS4106にて第2タイマの値に0をセットした場合、待ち受けタイマの値に18000をセットした後に押下演出処理を終了する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、押下演出処理を終了してから約180秒後に客待ち演出が開始されることとなる。
(45)上記第4の実施の形態では、押下演出を実行しない場合、直ちにメニュー開始操作が有効となる構成としたが、押下演出を実行しない場合にも約10秒経過後にメニュー開始操作が有効となる構成としてもよい。かかる構成を実現する構成としては、例えば、図55に示す操作終了コマンド処理において、操作終了コマンドを受信したと判定した場合、待ち受けタイマの値に18000をセットするとともに、第1タイマの値に1000をセットする構成とする。ステップS3505では第1タイマの値に1000をセットしない。そして、図56に示す開始待ち処理において、演出フラグがセットされていないと判定した場合、第1タイマの値が0となったか否かを判定する構成とする。そして、第1タイマの値が0となったと判定した場合、ステップS3603以降に示す処理を行う構成とする。
(46)上記第4の実施の形態では、メニュー開始操作がなされた場合、補助表示部65にメニュー画面を表示する構成としたが、メニュー画面表示部を補助表示部65と別個に備え、前記メニュー画面表示部にメニュー画面が常時表示されている構成としてもよい。
(47)上記第4の実施の形態では、押下演出を進行させる機能と、メニュー画面を表示させる機能と、を演出スイッチ67が有する構成としたが、メニュー画面を表示させるための操作スイッチを演出スイッチ67と別個に設ける構成としてもよい。
(48)上記第4の実施の形態では、選択メニューとして、遊技履歴と、配当表と、音量調整と、遊技履歴のクリアと、を備える構成としたが、選択メニューの種類及びその数は任意である。したがって、配当表と音量調整を備える構成であってもよいし、音量調整のみを備える構成であってもよい。なお、表示する遊技情報を1種類のみ備える構成においては、演出スイッチ67が操作された場合にメニュー画面ではなく上記遊技情報を直接表示すればよいことはいうまでもない。
(49)上記第4の実施の形態では、押下演出において上乗せ抽選の当否を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、チャンスモードにおける移行抽選の当選有無を報知する構成であってもよいし、当選役を報知する構成であってもよい。
(50)上記第4の実施の形態では、減算されるタイマを用いた構成について説明したが、加算されるタイマを用いてもよいことはいうまでもない。
(51)上記第4の実施の形態では、第1タイマの値に1000をセットした場合に当該第1タイマの減算が開始される構成としたが、かかる構成を変更する。第1タイマには、例えば開始指令が発生したタイミング等の押下表示を開始するより前の任意のタイミングで1000をセットする構成とする。そして、操作終了コマンド処理のステップS3505(図55参照)では、第1タイマの減算を許可する構成とする。かかる構成とした場合であっても、第1タイマの作動時期がステップS3505の処理を行った場合となるため、上記第4の実施の形態において記載した作用効果を奏することができる。
(52)上記第4の実施の形態において、押下演出処理の途中でベット数が1以上となったことを示すベット数コマンドを受信した場合、押下演出処理を終了して開始指令待ち処理に移行する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、遊技者がメダル又は仮想メダルをベットしたタイミングで、補助表示部65に表示されている押下表示又は結果表示が終了することとなる。
(53)上記第4の実施の形態では、押下演出を実行した場合におけるメニュー開始操作が有効となるタイミングに着目し、かかる観点から説明を行ったが、押下演出を実行した場合における客待ち演出への移行タイミングについても、上記した作用効果と同様の作用効果を奏することができることは明らかである。図56に示す開始待ち処理からも明らかなように、押下演出処理を終了した後に待ち受けタイマの値が0となったか否かを判定するからである。
(54)上記第5の実施の形態では、移行ゲーム数の消化によって報知モードが終了する場合、報知モードの最終ゲームの開始時に終了画面を表示する構成としたが、全リール32L,32M,32R停止後に終了画面を表示する構成としてもよい。
(55)上記第5の実施の形態では、移行ゲーム数の消化によって報知モードが終了する場合、報知モードの最終ゲームの開始時に終了画面を表示する構成としたが、少なくとも1つのリールが停止する前までに終了画面を表示する構成とすれば、上記第5の実施の形態において記載した作用効果を奏することができる。終了画面を表示する時間を十分に確保することができるからである。
このとき、2つのリールが停止した後に終了画面を表示する構成とした場合には、少なくとも押し順ベルに当選した場合にベル入賞の成立有無を把握することができるため、終了画面で表示する獲得枚数として報知モード終了時における差枚数を表示することが可能となる。
(56)上記第5の実施の形態では、差枚数2400によって報知モードが終了する場合にエンディング演出を行う構成としたが、これに加えて区間ゲーム数1500によって報知モードが終了する場合にエンディング演出を行う構成としてもよい。
(57)上記第5の実施の形態では、報知モード下でなされたゲーム数によって報知モードが終了する構成としたが、報知モード下でなされた操作順序の報知回数によって報知モードが終了する構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、開始コマンドの受信に基づいてではなく、押し順ベルに当選したことを示す抽選結果コマンドの受信に基づいて終了画面を表示する構成とすれば、上記第5の実施の形態において記載した作用効果を奏することができる。
(58)上記第5の実施の形態では、表示制御装置81のみが後報知ゲーム数を把握している構成としたが、主制御装置101のみが後報知ゲーム数を把握している構成としてもよいし、主制御装置101と表示制御装置81が共に後報知ゲーム数を把握している構成としてもよい。
(59)上記第5の実施の形態では、上乗せ抽選に当選した場合、疑似遊技において上乗せゲーム数を報知する場合と、復活演出において上乗せゲーム数を報知する場合と、がある構成としたが、復活演出においてのみ上乗せゲーム数を報知する構成としてもよい。
(60)上記第5の実施の形態では、報知モード下でレア役に当選した場合に上乗せ抽選を行う構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、復活演出で報知モードが継続することを報知可能な構成であればよい。例えば、報知モードを1セット50ゲームで終了する構成とし、報知モード移行時や1セット終了時等の所定のゲームにおいてセット数上乗せ抽選(復活抽選或いは継続抽選)を行う構成としてもよい。
(61)上記第5の実施の形態では、差枚数2400による報知モードの終了が確定する条件として、残りゲーム数が50より大きいことと、差枚数が2200より大きいことと、を設けたが、条件の設定は任意である。残りゲーム数のみを条件として設定してもよいし、差枚数のみを条件として設定してもよい。
(62)上記第5の実施の形態では、差枚数2400による報知モードの終了が確定した場合、次ゲームからエンディング演出を開始する構成としたが、エンディング演出を開始するタイミングは任意である。差枚数が2300に達した次ゲームからエンディング演出を開始する構成としてもよいし、差枚数が2250に達した次ゲームからエンディング演出を開始する構成としてもよい。すなわち、用意したエンディング映像の長さに応じたゲーム数から開始すればよい。
(63)上記第5の実施の形態では、通常区間からチャンスモードに移行するまで終了画面を継続表示する構成としたが、1ゲーム目に限って終了画面を表示し、2ゲーム目以降は他の補助演出を実行する構成としてもよい。
(64)上記第5の実施の形態では、報知モードが終了した場合に有利区間が終了し、チャンスモード下で有利区間が終了する事象が発生しない構成としたが、チャンスモード下で有利区間が終了する事象が発生する構成としてもよい。例えば、チャンスモード下で報知モードへの移行抽選に加えて有利区間の終了抽選を行う構成としてもよいし、報知モードの終了後にチャンスモードに移行する構成としてもよい。
(65)上記第5の実施の形態では、通常区間から報知モードに移行しない構成としたが、報知モードに移行する構成としてもよい。
(66)上記第5の実施の形態では、チャンスモードへの移行抽選に当選しなかった場合に示唆宝珠又は確定宝珠を表示する構成としたが、これに代えて又は加えて、チャンスモードへの移行抽選に当選した場合に示唆宝珠又は確定宝珠を表示する構成としてもよい。
(67)上記第5の実施の形態では、示唆宝珠又は確定宝珠によってスロットマシン10の設定状態を示唆又は報知する構成としたが、遊技者に有利な有利情報を示唆又は報知する構成であれば、上記第5の実施の形態において記載した作用効果を奏することができる。有利情報としては、例えば報知モードへの移行抽選の当選確率が異なる複数のチャンスモードを備える構成において、チャンスモードの移行先を示唆又は報知する構成や、チャンスモード下での天井ゲーム数(移行ゲーム数)を複数設定可能な構成において、設定される天井ゲーム数を示唆又は報知する構成等が代表例として挙げられる。
(68)上記第5の実施の形態では、通常区間の6ゲーム目以降に確定宝珠が表示される構成としたが、通常区間の1~5ゲーム目においても所定確率で確定宝珠が表示される構成としてもよい。すなわち、通常区間の滞在ゲーム数に応じて設定示唆の精度が高まる構成であればよい。
(69)上記第5の実施の形態では、示唆宝珠及び確定宝珠をゲームの開始段階で表示する構成としたが、表示するタイミングは任意である。また、示唆宝珠及び確定宝珠を全リール32L,32M,32R停止後に非表示とする構成としたが、チャンスモードに移行するまで継続表示する構成としてもよい。さらに、メニュー画面を表示可能な構成においては、遊技履歴が選択された場合に、それまでに表示した示唆宝珠及び確定宝珠を表示する構成としてもよい。
(70)上記第5の実施の形態では、終了画面として、報知モードが終了することと、メダル獲得枚数と、を表示する構成としたが、報知モードが終了することのみを表示する構成としてもよいし、上記メダル獲得枚数のみを表示する構成としてもよい。また、報知モードが終了することの表示としては、「報知モード終了」等の実際の文字表記に限らず、所定のキャラクタが泣きながら手を振る等の所定の動作によって報知モードが終了することを報知してもよい。
(71)上記第5の実施の形態では、終了画面を表示した場合、それ以降はメダル獲得枚数の表示を変更しない構成としたが、報知モードの最終ゲームで終了画面を表示した場合、前記最終ゲームの遊技結果(入賞成立の有無)に応じてメダル獲得枚数の表示を変更する構成としてもよい。また、通常区間においてもメダル獲得枚数の表示を変更する構成としてもよい。
(72)上記第6の実施の形態では、左中右の操作順序でベル入賞が成立する当選役として左中右ベル1と左中右ベル2の2つを設けたが、1つのみでよいことはいうまでもない。左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右左中ベル,右中左ベルについても同様である。
(73)上記第6の実施の形態では、例えば中左右の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、当選役が中左右ベル1,中左右ベル2,第1特殊ベルのいずれであったとしても小役3入賞が成立する構成としたが、当選役に応じて成立するベル入賞の態様が異なる構成としてもよい。例えば、中左右ベル1に当選した場合には小役3入賞が成立し、中左右ベル2に当選した場合には小役4入賞が成立し、第1特殊ベルに当選した場合には小役1入賞が成立する構成とする。かかる構成とした場合であっても、8枚のメダル払出が行われるベル入賞が成立するという事象は変わらないため、上記第6の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(74)上記第6の実施の形態では、ベル入賞を成立させることができる操作順序として6種類を有する構成としたが、操作順序の種類は任意である。例えば、いずれのストップスイッチ42~44を最初に操作するかによる3種類であってもよいし、左ストップスイッチ42を最初に操作するか否かによる2種類であってもよい。また、例えば中左右,中右左,右左中,右中左の4種類であってもよい。なお、上記操作順序に加えて、所定のストップスイッチを所定のタイミングで操作することも要件とした場合には、押し順ベルの種類を6種類よりも多く設定することができる。
(75)上記第6の実施の形態では、左中右ベル1,2と左右中ベル1,2を押し順グループ1に含める一方、上記操作順序でベル入賞が成立する当選役を押し順グループ2に含めない構成としたが、ベル入賞を成立させることができる全ての操作順序の当選役を押し順グループ1とし、ベル入賞を成立させることができる所定の操作順序の当選役を押し順グループ2に含めない構成とすれば、上記第6の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(76)上記第6の実施の形態では、押し順グループ1に属する当選役の当選確率が等しい構成としたが、押し順グループ1に属する当選役の当選確率が異なる構成としてもよい。例えば、押し順グループ1において、左中右ベル1,2と左右中ベル1,2のポイント値PVを1960とし、他の押し順ベルのポイント値PVを1990とする。かかる構成とした場合であっても、押し順グループ2に当選した場合に必ず操作順序を報知する構成であれば、報知モードA及び報知モードB下で操作順序が報知されていない場合に、操作順序によるベル入賞の成立頻度の差異を小さくすることができる。この結果、本スロットマシン10に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを抑制することが可能となり、知識量に関わらず遊技者に遊技を楽しませることが可能となる。
(77)上記第6の実施の形態では、報知モード下で押し順グループ2に当選した場合、必ず操作順序を報知する構成としたが、例えば90%等の所定確率で操作順序を報知する構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、報知モードA及び報知モードB下で操作順序が報知されていない場合に、操作順序によるベル入賞の成立頻度の差異を小さくすることができる。
なお、押し順グループ2に当選した状況で操作順序を報知しない場合には、中又は右を基点とする操作順序であることを示す「×??」を補助表示部65に表示することが望ましい。
(78)上記第6の実施の形態では、ナビ判定処理において押し順グループに応じた判定を行うことにより、報知モード下で操作順序を報知していない場合に、如何なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作したとしてもベル入賞の成立確率が等しくなる構成としたが、かかる構成を変更する。
図90は、抽選テーブルの他の例を示す図である。なお、図90では、上記第6の実施形態との比較を容易なものとするため、第1~第4特殊ベルを記載するとともにポイント値PVとして0(当選しない)を設定しているが、これらは不要である。
左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2には、ポイント値PVとして1980が設定されており、中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2,右左中ベル1,右左中ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2には、ポイント値PVとして4070が設定されている。
左中右ベル1,左中右ベル2,左右中ベル1,左右中ベル2を左正解ベルとし、中左右ベル1,中左右ベル2,中右左ベル1,中右左ベル2を中正解ベルとし、右左中ベル1,右左中ベル2,右中左ベル1,右中左ベル2を右正解ベルとする。このとき、左正解ベルの当選確率は、65535分の7920であり、中正解ベルの当選確率は、65535分の16280であり、右正解ベルの当選確率は、65535分の16280である。
報知モードAでは、左正解ベルに当選した場合、7920分の0の確率でナビすると判定し、中正解ベル当選時には、16280分の8360の確率でナビすると判定し、右正解ベル当選時には、16280分の8360の確率でナビすると判定する。
かかる構成とした場合には、ナビしないと判定する値数が、左正解ベル,中正解ベル,右正解ベルのいずれであったとしても7920となる。故に、報知モード下で操作順序を報知していない場合に、如何なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作したとしてもベル入賞の成立確率が等しくなる。
報知モードBでは、左正解ベルに当選した場合、7920分の1920の確率でナビすると判定し、中正解ベル当選時には、16280分の10280の確率でナビすると判定し、右正解ベル当選時には、16280分の10280の確率でナビすると判定する。
かかる構成とした場合には、ナビしないと判定する値数が、左正解ベル,中正解ベル,右正解ベルのいずれであったとしても6000となる。故に、報知モード下で操作順序を報知していない場合に、如何なる操作順序でストップスイッチ42~44を操作したとしてもベル入賞の成立確率が等しくなる。
(79)上記第6の実施の形態では、ナビ率の異なる報知モードA,報知モードB,報知モードCの3種類を有する構成としたが、報知モードA又は報知モードBのみを有する構成としてもよいし、上記3種類のうち任意の2種類を有する構成としてもよい。また、ナビ率の異なる4種類以上の報知モードを有する構成としてもよい。
(80)上記第6の実施の形態では、チャンスモードから報知モードに移行する場合、報知モードAから開始される構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、所定確率で報知モードBや報知モードCから開始される構成としてもよい。
(81)上記第6の実施の形態では、報知モード下で操作順序を報知しない場合、必ず昇格演出を行う構成としたが、所定確率で昇格演出を行う構成としてもよい。
(82)上記第6の実施の形態では、昇格演出を行った遊技回でベル入賞が成立した場合に昇格抽選を行う構成としたが、ベル入賞の成立有無を問わずに昇格抽選を行う構成としてもよい。また、昇格演出を行った遊技回でベル入賞が成立した場合にポイント抽選を行う構成とし、予め定めたポイント値に到達した場合にナビ率をアップさせる構成としてもよい。
(83)上記第6の実施の形態では、報知モード下で操作順序を報知しない場合、昇格抽選が行われ得る構成としたが、これに代えて又は加えて、移行ゲーム数カウンタの値を増加させる上乗せ抽選が行われ得る構成としてもよい。
(84)上記第6の実施の形態では、報知モード下でレア役に当選した場合、上乗せ抽選が行われる構成としたが、これに代えて又は加えて、昇格抽選が行われる構成としてもよい。
(85)上記第6の実施の形態では、昇格演出において「???」を表示して6通りの操作順序から1通りの操作順序を遊技者に選択させる構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、「1??」,「?1?」,「??1」のように最初に操作すべきストップスイッチを表示し、2番目以降に操作するストップスイッチを遊技者に選択させる構成とする。
或いは、「3??」,「?3?」,「??3」のように最後に操作すべきストップスイッチを表示し、最初と2番目に操作するストップスイッチを遊技者に選択させる構成とする。
(86)上記第6の実施の形態では、通常区間及びチャンスモードにおいて中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が最初に操作された場合、移行抽選に当選したとしても当該結果を無効とする構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、移行抽選を全リール32L,32M,32Rの停止後に行う構成とし、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、移行抽選の当選確率を高確率とし、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が最初に操作された場合には、移行抽選の当選確率を低確率とする。
例えば、移行抽選を全リール32L,32M,32Rの停止後に行う構成とし、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、移行抽選を行い、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が最初に操作された場合には、移行抽選を行わない。
(87)上記第6の実施の形態では、押し順ベル当選した場合、8枚のメダル払出が行われるベル入賞と、1枚のメダル払出が行われる入賞と、のいずれかが必ず成立する構成としたが、ベル入賞を成立させることができない操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、いずれの入賞も成立しない取りこぼしが発生し得る構成としてもよい。
(88)上記第7の実施の形態では、チャンスモード下で移行抽選に当選することなく700回の3枚遊技が行われた場合、次ゲームから報知モードに移行する構成としたが、移行抽選に当選した場合と同様に3~5ゲームの対決演出を経た後に報知モードに移行する構成としてもよい。また、チャンスモード下で移行抽選に当選することなく697回の3枚遊技が行われた場合、3ゲームの対決演出を経た後に報知モードに移行する構成としてもよい。
(89)上記第7の実施の形態では、不足ゲーム数が1以上である場合、当該不足ゲーム数を移行ゲーム数カウンタの値に加算する構成としたが、加算しない構成としてもよい。かかる構成とした場合には、上乗せ抽選に当選していない場合、対決演出の途中で報知モードが終了することとなり、上乗せ抽選に当選している場合、上乗せゲーム数の一部が対決演出下で消化されることとなる。
(90)上記第7の実施の形態では、上乗せ抽選に当選した場合、当該ゲームで上乗せゲーム数を移行ゲーム数カウンタの値に加算する構成としたが、対決ゲーム数カウンタの値が0となった場合すなわち対決演出の終了後に、上乗せゲーム数を移行ゲーム数カウンタの値に加算する構成としてもよい。
(91)上記第7の実施の形態では、レア役に当選した場合、上乗せ抽選に当選したか否かに関わらず対決演出抽選を行う構成としたが、レア役に当選していない場合にも対決演出抽選を行う構成としてもよい。
(92)上記第7の実施の形態では、対決ゲーム数として3~5のいずれかの値を取得する構成としたが、取得する値は任意である。対決ゲーム数として3のみを取得する構成であってもよいし、2~10のいずれかの値を取得する構成としてもよい。
(93)上記第7の実施の形態では、上乗せ抽選に当選している場合と、上乗せ抽選に当選していない場合と、で対決ゲーム数抽選にて取得される値が等しい構成としたが、異なる構成としてもよい。
例えば、上乗せ抽選に当選している場合には、対決ゲーム数として3~5のいずれかの値を取得し、上乗せ抽選に当選していない場合には、対決ゲーム数として5~7のいずれかの値を取得する構成とする。かかる構成とした場合には、対決演出が6ゲーム以上継続すると上乗せ抽選非当選が確定することとなるが、不足ゲーム数の加算によって報知モードが延長される機会が増加するため、遊技者の落胆を好適に緩和することが可能となる。
(94)上記第7の実施の形態では、対決演出抽選に当選した場合、対決ゲーム数と対応するゲームの全てにおいて所定の演出を行う構成としたが、所謂前兆演出のように演出を行わないゲームが存在する構成としてもよい。例えば、対決ゲーム数として7を取得した場合には、1ゲームで完結する煽り演出を1ゲーム目と3ゲーム目に行い、2ゲーム目と4ゲーム目は演出を実行せず、5~7ゲーム目に対決演出を行う構成とする。
(95)上記第7の実施の形態では、報知モードにおいて対決演出を実行するゲーム数が途中で変更されることがない構成としたが、途中で変更され得る構成としてもよい。
(96)上記第7の実施の形態では、上乗せ抽選の当選有無を報知する補助演出として、対決演出と疑似遊技を備える構成としたが、疑似遊技を備えない構成としてもよい。
(97)上記第7の実施の形態において、対決演出の他に1ゲームで完結する補助演出を備える構成としてもよいことは言うまでもない。このとき、上記補助演出の実行有無に関しては、対決演出の場合のように不足ゲーム数が生じることがないため、表示制御装置81側で決定する構成としてもよい。
(98)上記第7の実施の形態では、報知モードにおいて上乗せ抽選の当選有無を対決演出にて報知する構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、報知モードにおいてストック抽選を行う構成においては、ストック抽選の当選有無を対決演出にて報知する。
例えば、報知モードとして、報知モードAと、報知モードAで遊技可能なゲーム数を高確率で上乗せできる報知モードBと、を備え、報知モードAにおいて移行抽選に当選した場合には、報知モードBにおける遊技を10回等の所定回数だけ行うことが可能となり、その後は報知モードAに復帰する構成において、上記移行抽選の当選有無を対決演出にて報知する。
(99)上記第7の実施の形態では、複数のゲームに亘って行われる演出として対決演出のみを備える構成について説明したが、対決演出の他にも複数のゲームに亘って行われる演出を有する構成としてもよいことは言うまでもない。かかる構成においては、例えば、3ゲームに亘って行われる演出として演出Aと演出Bを備え、4ゲームに亘って行われる演出として演出Cと演出Dを備える場合、主制御装置101側で演出を実行する演出期間(3又は4)を決定し、表示制御装置81側で演出期間に応じたいずれの演出を実行するかを決定する構成とすればよい。
(100)上記第7の実施の形態において、チャンスモードにおいて表示制御装置81側で敗北対決演出を実行すると決定し、当該敗北対決演出の途中で700回目の3枚遊技となった場合には、敗北対決演出から勝利対決演出に切り替える構成としてもよいことは言うまでもない。
(101)上記第7の実施の形態では、チャンスモードにおいて、敗北対決演出の途中で移行抽選に当選した場合、敗北対決演出が途中で終了して勝利対決演出が最初から開始される構成としたが、対決演出を実行するゲーム数が途中で変更される構成であればよく、実行する演出内容は任意である。したがって、勝利コマンドを受信した遊技回すなわち移行抽選に当選した遊技回において、対決演出開始動画データを補助表示部65に出力する制御ではなく、対決演出途中動画データを補助表示部65に出力する制御を行ってもよい。
(102)上記各実施の形態では、3枚遊技においてのみ移行抽選及び上乗せ抽選が行われる構成としたが、2枚遊技においても移行抽選及び上乗せ抽選が行われる構成としてもよい。
(103)上記各実施の形態では、純増枚数が120枚に達した場合に報知モードが終了する構成としたが、払出枚数が120枚に達した場合に報知モードが終了する構成としてもよいし、遊技回数が50回となった場合に報知モードが終了する構成としてもよい。
(104)上記各実施の形態において、報知モード終了ゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよいし、報知モード移行ゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよい。また、報知モード下の所定のゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよい。そして、これら継続抽選の結果を疑似遊技において報知する構成としてもよい。
(105)上記各実施の形態では、チャンスモード下で押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない構成としたが、報知モードよりも低い確率で報知される構成としてもよい。
(106)上記各実施の形態では、報知モードが終了した場合に有利区間も終了する構成としたが、報知モードが終了した場合に有利区間が終了せずにチャンスモードに移行する構成としてもよい。
(107)上記各実施の形態では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合に通常区間からチャンスモードに移行し、約6.4分の1の確率でしか外れが発生しない構成としたが、外れとなる確率は任意である。但し、通常区間に滞在するゲーム数が多くなるほど遊技者が通常区間であることを察知する機会が高まるため、外れとなる確率よりも何らかの役に当選する確率の方が高い構成とすることが望ましい。
(108)上記各実施の形態では、区間表示器66を払出枚数表示部61の右下角隅部に設ける構成としたが、区間表示器66を設ける位置は任意である。但し、遊技者が有利区間終了ゲームであること等を察知する機会を低減するためには、補助表示部65から離間した位置に配置することが望ましく、例えば精算スイッチ59に設けること等が望ましい。
(109)上記各実施の形態では、3枚遊技であることを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としたが、3枚遊技であってBB状態でないことを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としてもよい。
(110)上記各実施の形態では、区間表示器66を、遊技区間処理においてOFF消灯させる構成としたが、開始待ち処理においてOFF消灯させる構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、有利区間終了ゲームの終了後に区間表示器66をOFF消灯させる構成となるため、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。同様に、区間表示器66を、区間抽選処理においてON点灯させる構成としたが、回転開始処理の後であってストップスイッチ42~44が操作されたか否かを判定する前にON点灯させる構成としてもよい。
(111)上記各実施の形態では、有利区間に移行するとストップスイッチ42~44の操作順序が報知され得る構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、所定のストップスイッチの操作タイミングが報知される構成としてもよいし、操作タイミング及び操作方法が報知される構成としてもよい。すなわち、有利区間は、ストップスイッチの指示機能が作動し得る遊技区間であればよい。なお、通常区間は、小役入賞を成立させるためのストップスイッチの指示機能が作動しない遊技区間であればよい。
(112)上記各実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(113)上記各実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、BB状態を備えないスロットマシンであってもよいし、BB状態とRB状態を共に備えたスロットマシンであってもよい。また、CB状態やMB状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであってもよい。
(114)上記各実施の形態では、メダルが3枚ベット又は2枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。また、メダルが3枚ベットされた後に限って開始指令が発生したか否かを判定する構成、すなわち3枚遊技のみ遊技可能な構成としてもよいこともいうまでもない。
(115)上記各実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(116)上記各実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして1ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを5ライン有するスロットマシンであってもよい。
(117)上記各実施の形態では、通常処理においてリールの停止位置を決定し、タイマ割込み処理においてリールを停止させる処理を行う構成としたが、通常処理においてリールの停止位置を決定するとともに当該リールを停止させる処理を行う構成としてもよい。具体的には、図22に示す停止位置決定処理のステップS1108にて停止図柄番号を決定した場合、到達図柄番号と停止図柄番号が一致するか否かを確認する処理を行い、一致した場合にリールを停止させる処理を行う。その後、ステップS1109以降に示す処理を行う。かかる構成とした場合には、停止指令(疑似停止指令)の発生したリールを停止させた後に次の停止指令(疑似停止指令)が発生したか否かを確認することとなるため、停止指令(疑似停止指令)を連続して発生させることは不可能となる。
(118)上記各実施の形態では、リール制御処理において全てのリール32L,32M,32Rが定速となったか否かを判定する構成(ステップS407、図15参照)としたが、リールの加速を開始してから定速となるまでの時間が一様である場合には、リールの加速を開始する際(ステップS607、図17参照)に前記時間に応じたタイマを設定し、ステップS407において前記タイマの値に応じた時間を経過するまで待機する構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(119)上記各実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機A1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第1終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と、
前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定条件が成立した場合には疑似遊技が実行される。疑似遊技では、絵柄の循環表示が開始され、停止操作手段を操作した場合に対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止する。そして、全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた場合には、疑似遊技が終了する。かかる疑似遊技を実行可能な構成とすることにより、循環表示手段を用いた補助演出を実行することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、疑似遊技において停止操作手段を操作することを煩わしいと感じる遊技者がいる可能性も考えられる。そこで本遊技機では、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、疑似遊技が終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作することを煩わしいと感じる遊技者が、疑似遊技が開始された場合に遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
さらに、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合には、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく、循環表示手段の絵柄の循環表示が継続したまま疑似遊技が終了する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作しなければ疑似遊技における絵柄の疑似停止結果を把握できない構成とすることが可能となり、疑似遊技において停止操作手段を操作するよう促すことが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機A2.上記遊技機A1において、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、を備え、前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技において絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を再度開始させ、停止操作手段が操作された場合に絵柄の循環表示を停止させる。そして、かかる絵柄の停止結果に基づいて特典が付与される。かかる構成とすることにより、次遊技回を開始させる段階において絵柄の循環表示が停止していない事象が発生することを回避することが可能となる。また、かかる構成においては、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作されて疑似遊技が終了した場合に、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
遊技機A3.上記遊技機A2において、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合に、前記疑似遊技であることを報知する疑似遊技報知手段(補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合には、疑似遊技であることが報知される。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する構成とした場合であっても、疑似遊技と特典付与に関わる遊技とのいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機A4.上記遊技機A2又は遊技機A3において、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を所定時間減速させる減速手段を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示が所定時間減速する。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示速度が低下したことを通じて遊技者に疑似遊技が終了することを報知することが可能となる。
遊技機A5.上記遊技機A2乃至遊技機A4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段を制御する特定停止制御手段(主制御装置101のステップS1003を経て行う停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が制御される。かかる構成とすることにより、疑似遊技の途中で停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させたいと考えた遊技者は、特定操作手段を操作することで停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させることが可能となる。
遊技機A6.上記遊技機A5において、前記特定停止制御手段は、前記疑似停止制御手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合とは異なる停止態様で前記絵柄の循環表示を疑似停止させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段は、停止操作手段が操作された場合とは異なる停止態様で絵柄の循環表示を疑似停止させる。かかる構成とすることにより、特定操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、停止操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、で疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。この結果、特定操作手段の操作と停止操作手段の操作との違いを明確なものとすることが可能となり、いずれの操作手段を操作するかを遊技者に選択させることが可能となる。
遊技機A7.上記遊技機A2乃至遊技機A4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
遊技機A8.上記遊技機A7において、前記第2開始制御手段は、前記疑似遊技が終了した場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させるべく制御することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技が終了した場合に絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が存在する場合、当該循環表示手段の絵柄の循環表示が開始される。かかる構成とすることにより、全ての循環表示手段を用いて特典付与に関わる遊技を行わせることが可能となる。
遊技機A9.上記遊技機A2乃至遊技機A8のいずれかにおいて、前記開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、前記第2開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、が等しいことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技における絵柄の循環表示速度と、特典付与に関わる遊技における絵柄の循環表示速度と、は等しい。かかる構成とすることにより、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合等において、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
遊技機A10.上記遊技機A1乃至遊技機A9のいずれかにおいて、前記特典付与手段が付与する特典とは異なる特定特典(純増枚数カウンタの上乗せ)を付与するか否かを判定する判定手段(主制御装置101の上乗せ抽選当選確認機能S1804)を備え、前記判定手段が前記特定特典を付与すると判定した場合に前記特定条件が成立する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典付与手段が付与する特典とは異なる特定特典を付与すると判定した場合、特定条件が成立して疑似遊技が実行される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を特定特典が付与されることを報知するための遊技とすることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機A11.上記遊技機A10において、前記疑似停止制御手段が制御した場合に前記絵柄の疑似停止結果が特定停止結果(「赤7」図柄の組合せが中ラインL2上に停止)となった場合、前記特定特典が付与されることを報知し、前記絵柄の疑似停止結果が前記特定停止結果とならなかった場合、前記特定特典が付与されることを報知しない付与報知手段(補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技において絵柄の疑似停止結果が特定停止結果となった場合、特定特典を付与されることが報知される。一方、疑似遊技において絵柄の疑似停止結果が特定停止結果とならなかった場合には、特定特典を付与されることが報知されない。かかる構成とすることにより、特定特典付与の報知を受けたい遊技者に停止操作手段を操作するよう促しつつ、特定特典付与の報知を受けなくてもよい遊技者に特定操作手段を操作させることが可能となる。
遊技機A12.上記遊技機A11において、遊技者に有利な有利状態(報知モード)に移行させる有利状態移行手段(主制御装置101の報知モード移行機能S1608)と、前記有利状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報(残り払出数)を記憶する回数情報記憶手段(主制御装置101の純増枚数カウンタ)と、を備え、前記特定特典は、前記有利状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、有利状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典が付与される。かかる構成とすることにより、疑似遊技において特定操作手段を操作した場合であっても、遊技者に不利益が生じることを回避することが可能となる。
なお、「有利状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典」とは、遊技回数に基づいて有利状態が終了する構成であれば遊技回数を増加させる特典が該当し、遊技媒体の付与数に基づいて有利状態が終了する構成であれば遊技媒体の付与数を増加させる特典が該当する。
遊技機A13.上記遊技機A1乃至遊技機A12のいずれかにおいて、前記特定操作手段は、前記開始操作手段及び前記停止操作手段とは異なる操作手段であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定操作手段は、開始操作手段及び停止操作手段とは異なる操作手段である。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずに特定操作手段を操作してしまう機会を低減することが可能となる。例えば、開始操作手段を特定操作手段とすることも可能であるが、遊技者が遊技を開始させる際に開始操作手段を連打した場合、疑似遊技を楽しみたかったにも関わらず当該疑似遊技が終了してしまう事象が発生し得るからである。
遊技機B1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第1終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と、
第2特定条件(精算スイッチ59の操作)が成立した場合に前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101のキャンセル操作に基づく疑似遊技終了機能)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と
を備え、
前記疑似遊技第2終了手段は、前記第2特定条件を満たす際の前記循環表示手段の疑似停止状況に応じて異なる処理を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定条件が成立した場合には疑似遊技が実行される。疑似遊技では、絵柄の循環表示が開始され、停止操作手段を操作した場合に対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止する。そして、全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた場合には、疑似遊技が終了する。かかる疑似遊技を実行可能な構成とすることにより、循環表示手段を用いた補助演出を実行することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、疑似遊技を第2特定条件が成立した場合にも終了する構成とし、第2特定条件が成立して疑似遊技を終了させる場合には、第2特定条件を満たす際の循環表示手段の疑似停止状況に応じて異なる処理を実行する構成とした。かかる構成とすることにより、第2特定条件を満たす際の循環表示手段の疑似停止状況に応じて疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機B2.上記遊技機B1において、特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合に前記第2特定条件が成立する構成とし、前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記疑似遊技第2終了手段は、前記特定操作手段が操作される前に操作された停止操作手段の数に応じて異なる処理を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を特定操作手段が操作された場合にも終了する構成とし、特定操作手段が操作されて疑似遊技を終了させる場合には、特定操作手段が操作される前に操作された停止操作手段の数に応じて異なる処理を実行する構成とした。かかる構成とすることにより、特定操作手段が操作された状況に応じて疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。
遊技機B3.上記遊技機B2において、前記疑似遊技第2終了手段は、操作されていない停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定操作手段が操作された場合には、操作されていない停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作しなければ疑似遊技における絵柄の疑似停止結果を把握できない構成とすることが可能となり、疑似遊技において停止操作手段を操作するよう促すことが可能となる。
また、かかる構成においては、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段について、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
遊技機B4.上記遊技機B3において、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合に、前記疑似遊技であることを報知する疑似遊技報知手段(補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合には、疑似遊技であることが報知される。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了し得る構成とした場合であっても、疑似遊技と特典付与に関わる遊技とのいずれであるかを遊技者が分からなくなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機B5.上記遊技機B3又は遊技機B4において、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が複数ある場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が前記絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報(遅延時間)を個別に設定するタイミング情報設定手段(主制御装置101の遅延時間取得機能S605)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技において絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が複数ある場合、絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報が個別に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機B6.上記遊技機B5において、前記タイミング情報設定手段は、所定の抽選を行うことによって前記タイミング情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定の抽選を行うことによってタイミング情報が設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了してから絵柄の循環表示が開始されるまでの時間をランダムなものとすることが可能となる。この結果、疑似遊技における絵柄の停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機B7.上記遊技機B3乃至遊技機B6のいずれかにおいて、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を所定時間減速させる減速手段を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示が所定時間減速する。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示速度が低下したことを通じて遊技者に疑似遊技が終了することを報知することが可能となる。
遊技機B8.上記遊技機B3乃至遊技機B7のいずれかにおいて、前記開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、前記第2開始制御手段が制御した場合における前記絵柄の循環表示速度と、が等しいことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技における絵柄の循環表示速度と、特典付与に関わる遊技における絵柄の循環表示速度と、は等しい。かかる構成とすることにより、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合等において、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
遊技機B9.上記遊技機B2において、前記疑似遊技第2終了手段は、前記停止操作手段の少なくとも一つが操作された状況で前記特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段を制御する特定停止制御手段(主制御装置101のステップS1003を経て行う停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの停止操作手段が操作された状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を全て疑似停止させるべく絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が制御される。かかる構成とすることにより、疑似遊技の途中で停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させたいと考えた遊技者は、特定操作手段を操作することで停止操作手段を操作することなく疑似遊技を終了させることが可能となる。
遊技機B10.上記遊技機B9において、前記特定停止制御手段は、前記疑似停止制御手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合とは異なる停止態様で前記絵柄の循環表示を疑似停止させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの停止操作手段が操作された状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段は、停止操作手段が操作された場合とは異なる停止態様で絵柄の循環表示を疑似停止させる。かかる構成とすることにより、特定操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、停止操作手段を操作して疑似遊技を終了させる場合と、で疑似遊技の終了態様を変化させることが可能となる。この結果、特定操作手段の操作と停止操作手段の操作との違いを明確なものとすることが可能となり、いずれの操作手段を操作するかを遊技者に選択させることが可能となる。
遊技機B11.上記遊技機B9又は遊技機B10において、前記疑似遊技において全ての循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が前記絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報(遅延時間)を個別に設定するタイミング情報設定手段(主制御装置101の遅延時間取得機能S605)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技において全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、絵柄の循環表示を疑似停止させた循環表示手段が絵柄の循環表示を開始させるタイミングに関わるタイミング情報が個別に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機B12.上記遊技機B11において、前記タイミング情報設定手段は、所定の抽選を行うことによって前記タイミング情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定の抽選を行うことによってタイミング情報が設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了してから絵柄の循環表示が開始されるまでの時間をランダムなものとすることが可能となる。この結果、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が特典付与に関わる遊技における停止操作手段の操作補助となってしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機B13.上記遊技機B2乃至遊技機B12のいずれかにおいて、前記特定操作手段は、前記開始操作手段及び前記停止操作手段とは異なる操作手段であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定操作手段は、開始操作手段及び停止操作手段とは異なる操作手段である。かかる構成とすることにより、遊技者が意図せずに特定操作手段を操作してしまう機会を低減することが可能となる。例えば、開始操作手段を特定操作手段とすることも可能であるが、遊技者が遊技を開始させる際に開始操作手段を連打した場合、疑似遊技を楽しみたかったにも関わらず当該疑似遊技が終了してしまう事象が発生し得るからである。
遊技機C1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させるとともに前記絵柄の循環表示が定速となった後に、前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の停止指令確認機能S1008)と、
前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたと判定した場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と
を備え、
前記特典付与手段を、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与する構成とし、
前記第2停止制御手段は、前記役の抽選結果が規定結果(押し順ベル当選)であった場合、前記停止操作手段が規定操作方法(ベル入賞を成立させることができる操作順序)で操作されると規定入賞(ベル入賞)が成立し、前記停止操作手段が前記規定操作方法以外の操作方法で操作されると前記規定入賞が成立しないよう、前記複数の循環表示手段を制御し、
前記役の抽選結果が前記規定結果であった場合、前記規定操作方法を報知可能な操作方法報知手段(指示モニタ、払出枚数表示部62)を設け、
前記操作方法報知手段は、前記疑似遊技を実行しない遊技回で前記規定操作方法を報知する場合、前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に前記規定操作方法を報知し、前記疑似遊技を実行する遊技回で前記規定操作方法を報知する場合、前記疑似遊技において前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた後であって、前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させる制御を開始する前までの間に、前記規定操作方法を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を実行しない遊技回で規定操作方法を報知する場合、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に規定操作方法を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行しない遊技回において、遊技者に規定操作方法を把握させた上で停止操作手段を操作させることが可能となる。
また、疑似遊技を実行する遊技回で規定操作方法を報知する場合には、疑似遊技において疑似停止制御手段が循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた後であって、第2開始制御手段が絵柄の循環表示を開始させる制御を開始する前までの間に、規定操作方法を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を規定操作方法で操作してしまうことを回避しつつ、疑似遊技後の特典付与に関わる遊技において規定操作方法と異なる操作方法で停止操作手段を操作してしまい、規定入賞成立に伴う特典付与を受けられなくなってしまうことを回避することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機C2.上記遊技機C1において、前記操作方法報知手段は、前記疑似遊技を実行しない遊技回で前記規定操作方法を報知する場合、前記循環表示手段の全ての絵柄の循環表示が定速となった後に前記規定操作方法を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を実行しない遊技回で規定操作方法を報知する場合には、循環表示手段の全ての絵柄の循環表示が定速となった後であって、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたか否かを判定する前までの間に、規定操作方法が報知される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する遊技回と、疑似遊技を実行しない遊技回と、で、特典付与に関わる遊技における規定操作方法の報知タイミングを異ならせることが可能となる。このように、停止操作手段の操作が有効となる前までに規定操作方法を報知するということを担保しつつ、疑似遊技の実行有無によって特典付与に関わる遊技における規定操作方法の報知タイミングを異ならせる構成とすることにより、操作方法報知手段を確認するよう遊技者に注意喚起することが可能となる。
遊技機C3.上記遊技機C1又は遊技機C2において、前記疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、前記役の抽選結果が前記規定結果であるか否かを判定する規定判定手段(主制御装置101の当選役確認機能S603)と、前記規定判定手段が前記役の抽選結果が前記規定結果であると判定した場合、前記操作方法報知手段に前記規定操作方法を報知させる報知実行手段(主制御装置101の指示モニタ表示機能S604)と、前記報知実行手段が前記操作方法報知手段に前記規定操作方法を報知させた場合、時間情報を設定する時間情報設定手段(主制御装置101の遅延時間取得機能S605)と、を備え、前記第2開始制御手段は、前記疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、前記時間情報設定手段の設定した時間情報に応じた時間を経過した後に前記絵柄の循環表示を開始させる制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、役の抽選結果が規定結果であるか否かを判定し、役の抽選結果が規定結果であると判定した場合、操作方法報知手段に規定操作方法を報知させ、操作方法報知手段に規定操作方法を報知させた場合、時間情報を設定する。そして、第2開始制御手段は、疑似停止制御手段が全ての循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させた場合、時間情報に応じた時間を経過した後に絵柄の循環表示を開始させる制御を行う。かかる構成とすることにより、疑似遊技において全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止した後に規定操作方法を報知する場合に、当該規定操作方法の報知を絵柄の循環表示が開始される前に実行することが可能となる。
遊技機C4.上記遊技機C1乃至遊技機C3のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段と、前記第2開始制御手段と、前記停止操作判定手段と、前記第2停止制御手段と、を少なくとも備え、遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、前記主制御手段の配下で各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と、を備え、前記主制御手段が前記操作方法報知手段を制御する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技を統括管理する主制御手段によって操作方法報知手段が制御される。かかる構成とすることにより、操作方法報知手段が規定操作方法を報知する前に停止操作手段が操作されたか否かを判定する事象が発生することを確実に回避することが可能となる。
遊技機C5.上記遊技機C1乃至遊技機C4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了するとともに、前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に前記操作方法報知手段が前記規定操作方法を報知する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段を操作した場合には、疑似遊技を終了させることができる。かかる構成とすることにより、疑似遊技において停止操作手段を操作することを煩わしいと感じる遊技者が、疑似遊技が開始された場合に遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
また、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段を操作した場合には、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了するとともに、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたか否かを判定する前に操作方法報知手段が規定操作方法を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行可能な構成としつつ、特典付与に関わる遊技において規定操作方法と異なる操作方法で停止操作手段を操作してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機D1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と
を実行可能に構成し、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が制御する場合に用いる停止情報(疑似遊技用停止情報)を設定する停止情報設定手段(主制御装置101の疑似遊技用停止情報取得機能S1104)と、
前記第2停止制御手段が制御する場合に用いる第2停止情報(停止情報)を、前記役の抽選結果に基づいて設定する第2停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S404)と
を備え、
前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記疑似遊技の実行中に前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合、疑似遊技を実行した後に特典付与に関わる遊技を実行する。このとき、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技の実行中に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機D2.上記遊技機D1において、前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能S1008)を備え、前記停止情報設定手段は、前記停止操作手段が操作されたと前記停止操作判定手段が判定した場合に前記停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技において用いられる停止情報は、停止操作手段が操作されたと停止操作判定手段が判定した場合に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技において停止操作判定手段が停止操作手段の操作を判定するまでに要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
遊技機D3.上記遊技機D2において、前記停止情報設定手段は、前記停止操作手段の操作タイミングに関わらず、予め定めた1の特定位置に付された絵柄が規定位置に疑似停止することとなる停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止情報設定手段は、前記停止操作手段の操作タイミングに関わらず、予め定めた1の特定位置に付された絵柄が規定位置に疑似停止することとなる停止情報を設定する。このように、疑似遊技における絵柄の疑似停止結果が停止操作手段の操作タイミングに依存しない構成とすることにより、停止操作手段が操作されてから停止情報を設定する構成とした場合であっても、停止操作手段が操作されてから対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止するまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機D4.上記遊技機D2又は遊技機D3において、前記第2停止制御手段を、前記停止操作手段が操作されてから予め定められた規定時間を経過するまでの間に、前記絵柄の循環表示を停止させる制御を行う構成とし、前記疑似停止制御手段を、前記停止操作手段が操作されてから前記規定時間を経過した後に前記絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行うことが可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典付与に関わる遊技においては、停止操作手段が操作されてから予め定められた規定時間を経過するまでの間に、絵柄の循環表示を停止させる制御が行われる。一方、疑似遊技においては、停止操作手段が操作されてから規定時間を経過した後に絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行うことが可能となっている。かかる構成とすることにより、停止操作手段が操作されたと停止操作判定手段が判定した後に停止情報を設定する時間や、前記停止情報に基づいて循環表示手段の停止位置を決定する時間等を確保することが可能となる。
遊技機D5.上記遊技機D1乃至遊技機D4のいずれかにおいて、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後であって、前記疑似停止制御手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行う前までに、前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、開始制御手段が絵柄の循環表示を開始させた後であって、疑似停止制御手段が絵柄の循環表示を疑似停止させる制御を行う前までに設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
遊技機D6.上記遊技機D1乃至遊技機D5のいずれかにおいて、前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能S1008)を備え、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かを前記停止操作判定手段が判定する前までに前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かを停止操作判定手段が判定する前までに設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
遊技機D7.上記遊技機D1乃至遊技機D6のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する。かかる構成とすることにより、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機D9.上記遊技機D1乃至遊技機D8のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機E1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技実行手段は、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能S1008)と、
前記停止操作手段が操作されたと前記停止操作判定手段が判定した場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と
を備え、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が制御する場合に用いる停止情報(疑似遊技用停止情報)を設定する停止情報設定手段と、
前記第2停止制御手段が制御する場合に用いる第2停止情報(停止情報)を、前記役の抽選結果に基づいて設定する第2停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S404)と
を備え、
前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前に前記停止情報を第1記憶領域に設定し、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前に前記第2停止情報を前記第1記憶領域と異なる第2記憶領域に設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合、疑似遊技を実行した後に特典付与に関わる遊技を実行する。このとき、疑似遊技において用いられる停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前に第1記憶領域に設定され、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前に第1記憶領域と異なる第2記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成と比して、疑似遊技から特典付与に関わる遊技へ速やかに移行させることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機E2.上記遊技機E1において、前記停止情報設定手段は、前記停止情報として、前記役の抽選結果が特定結果であった場合に前記第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止情報設定手段は、停止情報として、役の抽選結果が特定結果であった場合に第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定する。かかる構成とすることにより、疑似遊技において用いられる停止情報と、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機E3.上記遊技機E1又は遊技機E2において、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記開始制御手段が前記複数の循環表示手段の制御を開始した後に前記停止情報を前記第1記憶領域に設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技において絵柄の循環表示を開始した後に第1記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する場合に速やかに絵柄の循環表示を開始させることが可能となる。
遊技機E4.上記遊技機E1乃至遊技機E3のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する。かかる構成とすることにより、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機E5.上記遊技機E1乃至遊技機E4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。故に、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
かかる一方、疑似遊技の終了後に第2停止情報を設定する構成とした場合には、当該第2停止情報の設定に時間を要することとなり、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることができなくなってしまう可能性が考えられる。しかしながら、疑似遊技の実行中に第2停止情報を設定する構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機F1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、
特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合に疑似遊技を実行する疑似遊技実行手段(主制御装置101の疑似遊技実行機能)と
を備えた遊技機において、
前記疑似遊技を行う場合に、前記絵柄の循環表示を開始させるべく前記複数の循環表示手段を制御する開始制御手段(主制御装置101の疑似遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を疑似停止させるべく対応する循環表示手段を制御する疑似停止制御手段(主制御装置101の疑似遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が前記循環表示手段の絵柄の循環表示を全て疑似停止させた場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R停止後における移行準備処理機能S412)と、
前記疑似遊技を実行しない場合と、前記疑似遊技において前記絵柄の循環表示を疑似停止させた場合と、に、前記絵柄の循環表示を開始していない循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる制御を行う第2開始制御手段(主制御装置101の本遊技における加速開始処理機能S607、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記第2開始制御手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記絵柄の循環表示を停止させるべく対応する循環表示手段を制御する第2停止制御手段(主制御装置101の本遊技における停止位置決定処理機能S1009、ステッピングモータ制御処理機能S106)と、
前記疑似停止制御手段が制御する場合に用いる停止情報(疑似遊技用停止情報)を設定する停止情報設定手段と、
前記第2停止制御手段が制御する場合に用いる第2停止情報(停止情報)を、前記役の抽選結果に基づいて設定する第2停止情報設定手段と、
前記絵柄の循環表示を実行している循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の疑似停止指令確認機能及び停止指令確認機能S1008)と
を備え、
前記特典付与手段は、前記第2停止制御手段による制御結果に基づいて前記特典を付与し、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前に前記停止情報を第1記憶領域に設定し、前記第2停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記疑似遊技が終了してから前記停止操作手段が操作されたか否かの判定を前記停止操作判定手段が開始する前までの間に、前記第1記憶領域に前記第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技を実行する場合、疑似遊技を実行した後に特典付与に関わる遊技を実行する。このとき、疑似遊技において用いられる停止情報は、停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前に第1記憶領域に設定され、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技が終了してから停止操作手段が操作されたか否かの判定を停止操作判定手段が開始する前までの間に、第1記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技においては、停止情報を用いて絵柄の循環表示を疑似停止させることが可能となり、特典付与に関わる遊技においては、第2停止情報を用いて絵柄の循環表示を停止させることが可能となる。
また、停止情報が記憶されている第1記憶領域に第2停止情報を設定する構成とすることにより、予め用意しておく記憶容量が増大化することを抑制することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機F2.上記遊技機F1において、前記第2停止情報設定手段は、前記第1記憶領域に設定された停止情報を前記第2停止情報に書き換えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技が終了した場合、第1記憶領域に設定された停止情報が第2停止情報に書き換えられる。かかる構成とすることにより、第1記憶領域の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機F3.上記遊技機F1又は遊技機F2において、前記停止情報設定手段は、前記停止情報として、前記役の抽選結果が特定結果であった場合に前記第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止情報設定手段は、停止情報として、役の抽選結果が特定結果であった場合に第2停止情報設定手段が設定する特定第2停止情報を設定する。かかる構成とすることにより、疑似遊技において用いられる停止情報と、特典付与に関わる遊技において用いられる第2停止情報と、の共用化を図ることが可能となり、予め用意しておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機F4.上記遊技機F1乃至遊技機F3のいずれかにおいて、前記停止情報設定手段は、前記疑似遊技実行手段が前記疑似遊技を実行する場合、前記開始制御手段が前記複数の循環表示手段の制御を開始した後に前記停止情報を前記第1記憶領域に設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、疑似遊技において用いられる第2停止情報は、疑似遊技において絵柄の循環表示を開始した後に第1記憶領域に設定される。かかる構成とすることにより、疑似遊技を実行する場合に絵柄の循環表示を速やかに開始させることが可能となる。
遊技機F5.上記遊技機F1乃至遊技機F4のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第2終了手段(主制御装置101の全リール42L,42M,42R回転中における疑似遊技フラグクリア機能S1004)を備え、前記疑似遊技第2終了手段による制御が行われる場合には、前記循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく前記疑似遊技が終了することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を行っている最中に特定操作手段が操作された場合、循環表示手段の絵柄の循環表示が疑似停止することなく疑似遊技が終了する。かかる構成とすることにより、疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。そして、不要となった上記疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御に必要な時間を利用して第2停止情報を設定することが可能となる。この結果、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
遊技機F6.上記遊技機F1乃至遊技機F5のいずれかにおいて、前記疑似遊技実行手段は、少なくとも一つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段(精算スイッチ59)が操作された場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく前記疑似遊技を終了させる疑似遊技第3終了手段を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも一つの循環表示手段が絵柄の循環表示を疑似停止させた状況で特定操作手段が操作された場合、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を疑似停止させることなく疑似遊技を終了させる。かかる構成とすることにより、少なくとも絵柄の循環表示を行っている循環表示手段については、疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御を経ることなく第2停止制御手段による制御を行うことが可能となる。そして、不要となった上記疑似停止制御手段や第2開始制御手段による制御に必要な時間を利用して第2停止情報を設定することが可能となる。この結果、疑似遊技が終了した後に第2停止情報を設定する構成とした場合であっても、疑似遊技から特典付与に関わる遊技に速やかに移行させることが可能となる。
なお、上記遊技機A群~上記遊技機C群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機D群~上記遊技機F群に上記遊技機A群~上記遊技機C群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
遊技機G1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の停止指令確認機能S2201)と、
前記停止操作判定手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、前記停止操作判定手段が判定した停止操作手段と対応する循環表示手段の停止位置を決定する停止位置決定手段(主制御装置101の停止図柄番号決定機能S2305)と、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が前記停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる停止手段(主制御装置101のステッピングモータ制御処理S106)と
を備え、
前記停止操作判定手段を、前記停止位置決定手段が前記停止位置を決定してから、前記停止手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、前記絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成とし、
前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間(100msec)待機する待機処理を行う待機処理実行手段(主制御装置101の100msec待機機能S2210)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定し、上記停止操作手段が操作された場合には、対応する循環表示手段の停止位置を決定する。そして、前記循環表示手段が停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合には、絵柄の循環表示を停止させる。ここで、停止操作判定手段は、停止位置決定手段が停止位置を決定してから、停止手段が絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成となっている。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作した停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止することを待つことなく、他の停止操作手段を操作することが可能となる。この結果、停止操作手段の操作性を高めることで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、絵柄の循環表示が停止したことを待つことなく他の停止操作手段の操作判定を行う構成とした場合には、例えば絵柄の循環表示が停止していない状況で次遊技回が開始可能となってしまう等の新たな問題が生じ得る。そこで本遊技機では、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間待機する待機処理を行う構成とした。かかる構成とすることにより、待機処理を行っている間に絵柄の循環表示が全て停止した状況とすることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機G2.上記遊技機G1において、前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する停止位置判定手段(主制御装置101の停止確認機能S2204)を備え、前記待機処理実行手段は、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する停止位置判定手段を備え、待機処理実行手段は、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となり、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機G3.上記遊技機G2において、前記停止位置決定手段を、前記停止操作手段が操作されたと前記停止操作判定手段が判定した際の前記循環表示手段の循環表示位置と異なる位置を、前記停止位置として決定可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示は、停止操作手段が操作された場合に直ちに停止しないことがある。かかる構成においては、停止操作手段が操作されてから対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止するまでの時間が変動することとなるため、前記時間を考慮して待機処理を行う構成とした場合には、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまう可能性が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機G2に適用した場合には、循環表示手段が停止位置となるまでに要する時間を考慮することなく待機処理にて待機する時間を設定することが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機G4.上記遊技機G2又は遊技機G3において、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、前記停止操作手段の全てが操作されていないか否かを判定する停止操作第2判定手段(主制御装置101の操作終了確認機能S2206)を備え、前記待機処理実行手段は、前記停止操作第2判定手段が前記停止操作手段の全てが操作されていないと判定した後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、停止操作手段の全てが操作されていないか否かを判定する停止操作第2判定手段を備え、待機処理実行手段は、停止操作第2判定手段が停止操作手段の全てが操作されていないと判定した後に待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間の均一化を図ることが可能となり、次遊技回を開始させる際の操作性を高めることが可能となる。例えば、停止操作第2判定手段を設けずに、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に待機処理を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が全ての停止操作手段の操作を終了したタイミングが、待機処理の終了後であった場合と、待機処理の途中であった場合と、により、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化することとなるからである。そして、次遊技回を開始させることが可能となるまでに要する時間が変化した場合には、遊技者が次遊技回を開始させるための操作を行っても当該操作を受け付けない事象が発生し、次遊技回を開始させる際の操作性が低下してしまうからである。
遊技機G5.上記遊技機G1乃至遊技機G4のいずれかにおいて、前記待機処理実行手段は、前記特典付与手段が前記特典を付与する前に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典付与手段が特典を付与する前に待機処理が行われる。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示が停止していない状況で特典を付与してしまう事象が発生することを回避することが可能となる。
遊技機G6.上記遊技機G1乃至遊技機G5のいずれかにおいて、前記役の抽選に当選した当選役と対応する入賞が成立したか否かの入賞判定を行う入賞判定手段(主制御装置101の払出判定処理機能)を備え、前記待機処理実行手段は、前記入賞判定手段が前記入賞判定を行う前に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、入賞判定手段が入賞判定を行う前に待機処理が行われる。かかる構成とすることにより、処理構成が複雑化することを抑制しつつ、待機処理を行っている間に絵柄の循環表示が全て停止した状況とすることが可能となる。
遊技機G7.上記遊技機G1乃至遊技機G6のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が規定結果(押し順ベル当選)であった場合、前記停止操作手段が規定操作方法(ベル入賞を成立させることができる操作順序)で操作されると規定入賞(ベル入賞)が成立し、前記停止操作手段が前記規定操作方法以外の操作方法で操作されると前記規定入賞が成立しないよう、前記複数の循環表示手段を制御する停止制御手段(主制御装置101の停止制御処理機能S2011)と、前記役の抽選結果が前記規定結果であった場合、前記規定操作方法を報知可能な操作方法報知手段(指示モニタ、払出枚数表示部62)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が規定結果であった場合、操作方法報知手段によって規定操作方法が報知されることがある。そして、このときに停止操作手段を規定操作方法で操作した場合には、規定入賞を成立させることができる。かかる構成において上記遊技機G1乃至遊技機G6のいずれかの構成を適用することにより、遊技者が意図せず停止操作手段を規定操作方法以外の操作方法で操作してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機G8.上記遊技機G7において、前記操作方法報知手段を制御する報知制御手段(主制御装置101)を備え、前記報知制御手段は、前記操作方法報知手段に前記規定操作方法を報知させた場合、前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に前記操作方法報知手段による報知を終了させ、前記待機処理実行手段は、前記報知制御手段が前記操作方法報知手段による報知を終了させた後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、操作方法報知手段が規定操作方法を報知した場合、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に前記操作方法報知手段による報知が終了し、その後に待機処理が行われる。かかる構成とすることにより、操作方法報知手段による報知を速やかに終了させつつ、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となる。
遊技機G9.上記遊技機G1乃至遊技機G8のいずれかにおいて、電源の投入に伴って起動するとともに一連の通常処理を繰り返し行う通常処理実行手段(主制御装置101)と、定期的に前記通常処理に割り込んで割込み処理を行う割込み処理実行手段(主制御装置101)と、を備え、前記通常処理実行手段は、前記停止操作判定手段と、前記停止位置決定手段と、前記待機処理実行手段と、を有し、前記割込み処理実行手段は、前記停止手段を有し、前記通常処理実行手段には、前記停止位置決定手段が複数の循環表示手段の停止位置を決定していない状況において所定の循環表示手段の停止位置を決定した場合に、前記所定の循環表示手段が前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、電源の投入に伴って起動するとともに繰り返し行われる通常処理では、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かの判定と、停止操作判定手段が絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、停止操作判定手段が判定した停止操作手段と対応する循環表示手段の停止位置を決定する処理と、が行われる。一方、通常処理では、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の停止位置を決定していない状況において所定の循環表示手段の停止位置を決定した場合に、所定の循環表示手段が停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かの判定が行われない。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作した停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止することを待つことなく、他の停止操作手段を操作することが可能となる。
遊技機G10.上記遊技機G1乃至遊技機G9のいずれかにおいて、前記循環表示手段は、周方向に周回するとともに該周方向に複数種の絵柄が付された周回体(リール32L,32M,32R)と、前記周回体を駆動させる駆動手段(ステッピングモータ)と、を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段は、周方向に周回するとともに該周方向に複数種の絵柄が付された周回体と、前記周回体を駆動させる駆動手段と、を備えている。かかる構成においては、駆動手段の駆動を停止させた場合に、周回体が直ちに周回を終了せずに揺動する可能性が考えられる。しかしながら、予め定めた所定時間待機する待機処理を行う構成とした場合には、待機処理を行っている間に周回体の揺動を終了させることが可能となる。
遊技機H1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段の配下で各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備え、
前記主制御手段は、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の停止指令確認機能S2201)と、
前記停止操作判定手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、前記停止操作判定手段が判定した停止操作手段と対応する循環表示手段の停止位置を決定する停止位置決定手段(主制御装置101の停止図柄番号決定機能S2305)と、
前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段が前記停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合、前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる停止手段(主制御装置101のステッピングモータ制御処理S106)と
を備え、
前記停止操作判定手段を、前記停止位置決定手段が前記停止位置を決定してから、前記停止手段が前記絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、前記絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成とし、
前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定する停止位置判定手段(主制御装置101の停止確認機能S2204)と、
前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、前記停止位置判定手段の判定結果を示す第1情報(全リール停止完了コマンド)を前記従制御手段に送信する第1送信手段(主制御装置101の全リール停止完了コマンド送信機能S2205)と、
前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、前記停止操作手段の操作有無を判定する停止操作第2判定手段(主制御装置101の操作終了確認機能S2206)と、
前記停止操作第2判定手段が前記停止操作手段のいずれも操作されていないと判定した場合、前記停止操作第2判定手段の判定結果を示す第2情報(操作終了コマンド)を前記従制御手段に送信する第2送信手段(主制御装置101の操作終了コマンド送信機能S2207)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示を行っている循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定し、上記停止操作手段が操作された場合には、対応する循環表示手段の停止位置を決定する。そして、前記循環表示手段が停止位置決定手段の決定した停止位置となった場合には、絵柄の循環表示を停止させる。ここで、停止操作判定手段は、停止位置決定手段が停止位置を決定してから、停止手段が絵柄の循環表示を行っている循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる前までの間に、絵柄の循環表示を行っている他の循環表示手段と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定可能な構成となっている。かかる構成とすることにより、遊技者は、操作した停止操作手段と対応する循環表示手段の絵柄の循環表示が停止することを待つことなく、他の停止操作手段を操作することが可能となる。この結果、停止操作手段の操作性を高めることで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、絵柄の循環表示が停止したことを待つことなく他の停止操作手段の操作判定を行う構成とした場合には、例えば、全ての停止操作手段の操作が終了した一方で例えば2番目に停止位置を決定した循環表示手段の絵柄の循環表示が終了していなかったり、全ての循環表示手段の絵柄の循環表示が終了した一方で少なくとも一つの停止操作手段の操作が終了していなかったりする等の新たな問題が生じ得る。そして、上記したような問題が生じた場合には、従制御手段側において行う制御に問題が生じることとなる。そこで本遊技機では、主制御手段側において、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったか否かを判定し、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した場合、当該判定結果を示す第1情報を従制御手段に送信する構成とした。また、主制御手段側において、停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定した後に、停止操作手段の操作有無を判定し、停止操作手段のいずれも操作されていないと判定した場合、当該判定結果を示す第2情報を従制御手段に送信する構成とした。かかる構成とすることにより、従制御手段は、第1情報を受信することによって絵柄の循環表示状況に応じた制御を行うことが可能となり、第2情報を受信することによって停止操作手段の操作状況に応じた制御を行うことが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機H2.上記遊技機H1において、前記第2送信手段は、前記第1送信手段が前記第1情報を送信した後に前記第2情報を送信することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2情報は第1情報を送信した後に送信される。かかる構成とすることにより、従制御手段は、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったことに応じた制御を行った後に、停止操作手段の操作が全て終了したことに応じた制御を行うことが可能となる。さらにいうと、停止位置決定手段が停止位置を決定してから実際に循環表示手段が停止位置となるまでに要する最大時間は、停止位置決定手段を主制御手段が備えているため、当該主制御手段側で把握又は予測することができる。一方、停止操作手段の全てが操作されていない状況となるまでに要する時間は、遊技者の操作に依存することとなるため、主制御手段側で把握及び予測することができない。そこで、第1情報を送信した後に第2情報を送信する構成とすることにより、例えば、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したタイミングと、従制御手段が第1情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
遊技機H3.上記遊技機H2において、前記停止操作第2判定手段は、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に、前記停止操作手段の操作有無を判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作第2判定手段は、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に、停止操作手段の操作有無を判定する。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機H4.上記遊技機H3において、前記停止操作第2判定手段は、前記第1送信手段が前記第1情報を送信した後に、前記停止操作手段の操作有無を判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作第2判定手段は、第1送信手段が第1情報を送信した後に、停止操作手段の操作有無を判定する。かかる構成とすることにより、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったことを速やかに従制御手段に把握させることが可能となり、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したタイミングと、従制御手段が第1情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。
遊技機H5.上記遊技機H2乃至遊技機H4のいずれかにおいて、前記従制御手段は、特定条件(上乗せ抽選当選)が成立した場合、前記複数の循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を終了した場合と、前記停止操作手段の操作が全て終了した場合と、に異なる補助演出(上乗せ報知演出)を実行させるべく補助演出手段(スピーカ64、補助表示部65)を制御する演出制御手段(表示制御装置81の上乗せ報知処理機能)を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、従制御手段は、特定条件が成立した場合、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了した場合と、停止操作手段の操作が全て終了した場合と、に異なる補助演出を実行させるべく補助演出手段を制御する。かかる構成においては、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したことと、停止操作手段の操作が全て終了したことと、のいずれが先に発生するかにより、例えば折角用意した補助演出の一方を実行できなくなってしまったり、演出制御手段の処理構成が複雑化して記憶容量が増大化してしまったりする等の問題が生じ得る。しかしながら、主制御手段から、複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったことを示す第1情報を送信するとともに、停止操作手段の全てが操作されていないことを示す第2情報を送信する構成とすることにより、従制御手段は、第1情報の受信を通じて複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したことを把握することができ、第2情報の受信を通じて停止操作手段の操作が全て終了したことを把握することができる。また、主制御手段は第1情報を送信した後に第2情報を送信するため、従制御手段は、第1情報の受信に基づいて所定の補助演出を実行させる制御を行い、その後の第2情報の受信に基づいて所定の補助演出と異なる補助演出を実行させる制御を行えばよい。故に、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機H6.上記遊技機H5において、前記演出制御手段は、前記特定条件が成立した場合、前記第1情報を受信した場合に第1補助演出(第3の報知音)を実行させるべく前記補助演出手段を制御し、前記第2情報を受信した場合に第2補助演出(上乗せ枚数報知)を実行させるべく前記補助演出手段を制御することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定条件が成立した場合、第1情報を受信した場合に第1補助演出が実行され、第2情報を受信した場合に第2補助演出が実行される。かかる構成とすることにより、折角用意した第1補助演出と第2補助演出の一方を実行できなくなってしまう事象が発生することを回避することが可能となる。
遊技機H7.上記遊技機H6において、前記第1補助演出と、前記第2補助演出と、が異なる装置で実行される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1補助演出と、第2補助演出と、は異なる装置で実行される。かかる構成とすることにより、第1情報を受信してから第2情報を受信するまでの間隔が短時間となった場合であっても、第1補助演出を確実に実行することが可能となる。
遊技機H8.上記遊技機H1乃至遊技機H7のいずれかにおいて、前記主制御手段は、前記停止位置決定手段が前記複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間(100msec)待機する待機処理を行う待機処理実行手段(主制御装置101の100msec待機機能S2210)を備え、前記待機処理実行手段は、前記停止位置判定手段が前記複数の循環表示手段の全てが前記停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止位置決定手段が複数の循環表示手段の全ての停止位置を決定したことに基づいて、予め定めた所定時間待機する待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理を行っている間に絵柄の循環表示が全て停止した状況とすることが可能となり、例えば絵柄の循環表示が停止していない状況で次遊技回が開始可能となってしまう等の新たな問題が生じることを回避することが可能となる。
また、待機処理実行手段は、停止位置判定手段が複数の循環表示手段の全てが停止位置決定手段の決定した停止位置となったと判定した後に待機処理を行う。かかる構成とすることにより、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となり、待機処理を行う構成とした場合であっても、次遊技回を開始させることが可能となるまでが間延びしてしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機H9.上記遊技機H8において、前記待機処理実行手段は、前記第1送信手段が前記第1情報を前記従制御手段に送信した後であって、前記第2送信手段が前記第2情報を前記従制御手段に送信した後に、前記待機処理を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、待機処理実行手段は、第1送信手段が第1情報を従制御手段に送信した後であって、第2送信手段が第2情報を従制御手段に送信した後に、待機処理を行う。かかる構成とすることにより、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を終了したタイミングと、従制御手段が第1情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれや、遊技者が停止操作手段の操作を終了したタイミングと、従制御手段が第2情報の受信に基づいて制御を行うタイミングと、の間に生じるずれを小さくすることが可能となる。また、第1情報の送信に要する時間等を考慮した上で待機処理にて待機する時間を設定することができるため、待機処理にて待機する時間の短縮化を図ることが可能となる。
なお、上記遊技機G群と上記遊技機H群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機G群及び上記遊技機H群に上記遊技機A群~上記遊技機F群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
遊技機I1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
特定情報(回転開始ヘッダ情報等)を予め記憶する特定情報記憶手段(ROM105)と、
特定の遊技(疑似遊技)である場合と、前記特定の遊技でない場合と、で異なる情報を記憶する記憶領域(疑似遊技フラグ格納エリア)と、
前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段(コマンド送信処理3等)と、
前記コマンドを作成するコマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002、ボディ作成機能S3005、フッタ作成機能S3006等)と
を備え、
前記コマンド作成手段は、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンド(停止ヘッダ等)を作成する規定コマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002等)を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、予め記憶された特定情報と、特定の遊技であるか否かによって異なる情報が記憶される記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドが作成される。かかる構成とすることにより、従制御手段は、規定コマンドを通じて、特定の遊技であるか否かを把握することが可能となる。
以上の結果、従制御手段に特定の遊技であるか否かに応じた制御を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、かかる構成においては、特定の遊技である場合に送信するコマンドと、特定の遊技でない場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
さらに、特定の遊技である場合に送信するコマンドと、特定の遊技でない場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく構成においては、コマンドを送信する場合に特定の遊技であるか否かの判定処理を行う必要が生じ、処理構成が複雑化することとなる。一方、本遊技機においては、規定コマンドを作成すれば当該規定コマンドが特定の遊技であるか否かを含むこととなるため、上記処理が不要となる。かかる観点においても、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機I2.上記遊技機I1において、前記規定コマンド作成手段は、前記特定の遊技である場合と、前記特定の遊技でない場合と、のいずれにおいても、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定の遊技である場合と、特定の遊技でない場合と、のいずれにおいても、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成する。かかる構成とすることにより、コマンドを送信する場合に特定の遊技であるか否かを判定する処理が不要となり、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機I3.上記遊技機I1又は遊技機I2において、前記規定コマンドはヘッダであることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、ヘッダに特定の遊技であるか否かを示す情報を含ませることが可能となる。この結果、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。
遊技機I4.上記遊技機I3において、前記ヘッダを1バイトに収めたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、ヘッダに特定の遊技であるか否かを示す情報を含ませつつ、当該ヘッダを1バイトに収めたため、従制御手段は、ヘッダを受信した場合に、より多くの情報を把握することが可能となる。
遊技機I5.上記遊技機I3又は遊技機I4において、前記ヘッダを、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、前記特定の遊技であるか否かを示す情報を格納する特定遊技格納ビットと、を備える構成とし、前記特定遊技格納ビットを、前記ヘッダ識別ビットより下位側であって前記種別格納ビットよりも上位側の位置に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、ヘッダは、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、特定の遊技であるか否かを示す情報を格納する特定遊技格納ビットと、を備えており、特定遊技格納ビットは、ヘッダ識別ビットより下位側であって種別格納ビットよりも上位側の位置に設けられている。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに特定の遊技であるか否かを示す情報を格納することが可能となり、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。
遊技機I6.上記遊技機I5において、前記記憶領域を、前記ヘッダと同一バイトで構成するとともに、前記特定遊技格納ビットと対応する位置以外を不使用領域としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域は、ヘッダと同一バイトで構成されており、特定遊技格納ビットと対応する位置以外が不使用領域とされている。かかる構成とすることにより、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダを作成する場合に、コマンド種別を示す情報等が変化することを回避することが可能となる。
遊技機I7.上記遊技機I3乃至遊技機I6のいずれかにおいて、前記特定情報は、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することにより、特定の遊技であるか否かを示す情報を含むヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、特定の遊技である場合に送信するコマンドのヘッダと、特定の遊技でない場合に送信するコマンドのヘッダと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機I8.上記遊技機I1乃至遊技機I7のいずれかにおいて、第1特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合、前記記憶領域に第1情報(40H)を記憶させる第1実行手段(疑似遊技フラグセット機能S504)と、前記第1特定条件が成立した後に第2特定条件(疑似遊技終了)が成立した場合、前記記憶領域に記憶された情報を第2情報(00H)に変更する第2実行手段(疑似遊技フラグクリア機能S611)と、前記記憶領域に記憶された情報を確認する確認手段(疑似遊技フラグ確認機能S2903等)と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第1情報が記憶されていると確認した場合、前記特定の遊技を実行する特定遊技実行手段(疑似遊技実行機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1特定条件が成立した場合、記憶領域に第1情報が記憶され、第1特定条件が成立した後に第2特定条件が成立した場合、記憶領域に記憶された情報が第2情報に変更される。そして、確認手段が記憶領域に第1情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技が実行される。このように、記憶領域に記憶された情報を、規定コマンドを作成する場合に加えて、特定の遊技を実行するか否かの判定に用いる構成とすることにより、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機I9.上記遊技機I1乃至遊技機I8のいずれかにおいて、前記記憶領域に前記特定の遊技であることを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、前記記憶領域に前記特定の遊技でないことを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に前記第1信号が出力されなくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域に特定の遊技であることを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、記憶領域に特定の遊技でないことを示す情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力されなくなる。かかる構成とすることにより、記憶領域に記憶された情報に、規定コマンドを作成する際に用いられる情報としての機能と、遊技機外部に第1信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、記憶領域を有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機I10.上記遊技機I1乃至遊技機I9のいずれかにおいて、前記特定の遊技とは疑似遊技であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、規定コマンドを通じて、疑似遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
遊技機I11.上記遊技機I1乃至遊技機I9のいずれかにおいて、前記特定の遊技とは特定遊技状態における遊技であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、規定コマンドを通じて、特定遊技状態における遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
遊技機J1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
第1特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合、記憶領域(疑似遊技フラグ格納エリア)に第1情報(40H)を記憶させる第1実行手段(疑似遊技フラグセット機能S504)と、
前記第1特定条件が成立した後に第2特定条件(疑似遊技終了)が成立した場合、前記記憶領域に記憶された情報を第2情報(00H)に変更する第2実行手段(疑似遊技フラグクリア機能S611)と、
前記記憶領域に記憶された情報を確認する確認手段(疑似遊技フラグ確認機能S2903等)と、
前記確認手段が前記記憶領域に前記第1情報が記憶されていると確認した場合と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第2情報が記憶されていると確認した場合と、で異なる制御を実行する制御実行手段(疑似遊技実行機能)と、
前記記憶領域に記憶された情報の少なくとも一部を用いて対応情報(回転開始ヘッダ)を設定する設定手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1特定条件が成立した場合、記憶領域に第1情報が記憶され、第1特定条件が成立した後に第2特定条件が成立した場合、記憶領域に記憶された情報が第2情報に変更される。そして、確認手段が記憶領域に第1情報が記憶されていると確認した場合と、確認手段が記憶領域に第2情報が記憶されていると確認した場合と、では、異なる制御が実行される。また、記憶領域に記憶された情報の少なくとも一部を用いて対応情報が設定される。このように、記憶領域に記憶された情報を、制御の実行に際しての判定に加えて、対応情報を設定する際にも用いる構成とすることにより、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
以上の結果、遊技に関わる他のデータを記憶させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機J2.上記遊技機J1において、前記制御実行手段は、前記確認手段が前記記憶領域に前記第1情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技(疑似遊技)を実行し、前記確認手段が前記記憶領域に前記第2情報が記憶されていると確認した場合、前記特定の遊技を実行しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域に第1情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技が実行され、確認手段が記憶領域に第2情報が記憶されていると確認した場合、特定の遊技が実行されない。かかる構成とすることにより、記憶領域に記憶された情報によって特定の遊技の実行有無を決定することが可能となるとともに、特定の遊技の実行有無に対応した対応情報を設定することが可能となる。
遊技機J3.上記遊技機J1又は遊技機J2において、特定情報(回転開始ヘッダ情報等)を予め記憶する特定情報記憶手段(ROM105)と、前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段(コマンド送信処理3等)と、を備え、前記設定手段は、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンド(停止ヘッダ等)を作成する規定コマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002等)を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、予め記憶された特定情報と、第1特定条件及び第2特定条件の成立有無によって異なる情報が記憶される記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドが作成される。かかる構成とすることにより、従制御手段は、規定コマンドを通じて、各特定条件の成立有無を把握することが可能となる。
以上の結果、従制御手段に特定条件の成立有無に応じた制御を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、かかる構成においては、第1情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、第2情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
さらに、第1情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、第2情報が記憶されている場合に送信するコマンドと、を予め記憶させておく構成においては、コマンドを送信する場合に確認手段による確認処理を行う必要が生じ、処理構成が複雑化することとなる。一方、本遊技機においては、規定コマンドを作成すれば当該規定コマンドが第1情報と第2情報のいずれが記憶されているかを含むこととなるため、上記確認処理が不要となる。かかる観点においても、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機J4.上記遊技機J3において、前記規定コマンド作成手段は、前記記憶領域に前記第1情報が記憶されている場合と、前記記憶領域に前記第2情報が記憶されている場合と、のいずれにおいても、前記特定情報と、前記記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域に第1情報が記憶されている場合と、記憶領域に第2情報が記憶されている場合と、のいずれにおいても、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによって規定コマンドを作成する。かかる構成とすることにより、コマンドを送信する場合に記憶領域に第1情報と第2情報のいずれが記憶されているかを判定する処理が不要となり、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機J5.上記遊技機J3又は遊技機J4において、前記規定コマンドはヘッダであることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、ヘッダに第1特定条件及び第2特定条件の成立有無を示す情報を含ませることが可能となる。この結果、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。
遊技機J6.上記遊技機J5において、前記ヘッダを1バイトに収めたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、ヘッダに第1特定条件及び第2特定条件の成立有無を示す情報を含ませつつ、当該ヘッダを1バイトに収めたため、従制御手段は、ヘッダを受信した場合に、より多くの情報を把握することが可能となる。
遊技機J7.上記遊技機J5又は遊技機J6において、前記ヘッダを、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、前記第1特定条件及び前記第2特定条件の成立有無を示す情報を格納する特定条件格納ビットと、を備える構成とし、前記特定条件格納ビットを、前記ヘッダ識別ビットより下位側であって前記種別格納ビットよりも上位側の位置に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、ヘッダは、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、第1特定条件及び第2特定条件の成立有無を示す情報を格納する特定条件格納ビットと、を備えており、特定条件格納ビットは、ヘッダ識別ビットより下位側であって種別格納ビットよりも上位側の位置に設けられている。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに各特定条件の成立有無を示す情報を格納することが可能となり、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。
遊技機J8.上記遊技機J7において、前記記憶領域を、前記ヘッダと同一バイトで構成するとともに、前記特定条件格納ビットと対応する位置以外を不使用領域としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域は、ヘッダと同一バイトで構成されており、特定条件格納ビットと対応する位置以外が不使用領域とされている。かかる構成とすることにより、特定情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することによってヘッダを作成する場合に、コマンド種別を示す情報等が変化することを回避することが可能となる。
遊技機J9.上記遊技機J5乃至遊技機J8のいずれかにおいて、前記特定情報は、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、コマンド種別を示す情報を含むヘッダ情報と、記憶領域に記憶された情報と、を演算することにより、各特定条件の成立有無を示す情報を含むヘッダが作成される。かかる構成とすることにより、第1情報が記憶されている場合に送信するヘッダと、第2情報が記憶されている場合に送信するヘッダと、を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機J10.上記遊技機J1乃至遊技機J9のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記記憶領域に前記第1情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号を出力し、前記記憶領域に前記第2情報が記憶された場合、遊技機外部に前記第1信号を出力しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域に第1情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、記憶領域に第2情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力されなくなる。かかる構成とすることにより、記憶領域に記憶された情報に、制御の実行に際して用いられる情報としての機能と、遊技機外部に第1信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、記憶領域を有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機K1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、
前記従制御手段に対してコマンドを送信するコマンド送信手段(コマンド送信処理3等)と、
第1遊技(本遊技)である場合に前記従制御手段に対して送信される第1コマンド情報(停止ヘッダ情報等)を予め記憶する情報記憶手段(ROM105)と、
前記第1遊技と異なる第2遊技(疑似遊技)を実行する場合、第2遊技情報(40H)を記憶する記憶領域(疑似遊技フラグ格納エリア)と、
前記第2遊技である場合、前記第1コマンド情報と、前記第2遊技情報と、を演算することによって第2コマンド情報(停止ヘッダ等)を作成するコマンド作成手段(ヘッダ作成機能S3002等)と
を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技である場合に従制御手段に対して送信される第1コマンド情報が予め記憶されており、第1遊技と異なる第2遊技を実行する場合には、記憶領域に第2遊技情報が記憶される。そして、第2遊技である場合には、第1コマンド情報と、第2遊技情報と、を演算することによって第2コマンド情報が作成される。かかる構成とすることにより、第2遊技である場合に第2コマンド情報を従制御手段に対して送信することが可能となり、第1遊技である場合と、第2遊技である場合と、に応じた制御を従制御手段に行わせることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、かかる構成においては、主制御手段に第2コマンド情報を予め記憶させておく必要がなくなるため、データ量の削減を図るとともに記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機K2.上記遊技機K1において、前記第1遊技を実行する場合、前記記憶領域に第1遊技情報(00H)が記憶される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技を実行する場合には、記憶領域に第1遊技情報が記憶される。かかる構成とすることにより、第1遊技情報を記憶するための記憶領域を別個に設ける必要がなくなるため、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機K3.上記遊技機K2において、第1特定条件(上乗せ抽選当選、疑似遊技抽選当選)が成立した場合、前記記憶領域に前記第2遊技情報を記憶させる第1実行手段(疑似遊技フラグセット機能S504)と、前記第1特定条件が成立した後に第2特定条件(疑似遊技終了)が成立した場合、前記記憶領域に記憶された情報を前記第1遊技情報に変更する第2実行手段(疑似遊技フラグクリア機能S611)と、前記記憶領域に記憶された情報を確認する確認手段(疑似遊技フラグ確認機能S2903等)と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第1遊技情報が記憶されていると確認した場合、前記第1遊技を実行する第1遊技実行手段(本遊技実行機能)と、前記確認手段が前記記憶領域に前記第2遊技情報が記憶されていると確認した場合、前記第2遊技を実行する第2遊技実行手段(疑似遊技実行機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1特定条件が成立した場合、記憶領域に第2遊技情報が記憶され、第1特定条件が成立した後に第2特定条件が成立した場合、記憶領域に記憶された情報が第1遊技情報に変更される。そして、確認手段が記憶領域に第1遊技情報が記憶されていると確認した場合、第1遊技が実行され、確認手段が記憶領域に第2遊技情報が記憶されていると確認した場合、第2遊技が実行される。このように、記憶領域に記憶された情報を、第2コマンド情報を作成する場合に加えて、第1遊技と第2遊技のいずれを実行するかの判定に用いる構成とすることにより、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機K4.上記遊技機K2又は遊技機K3において、前記コマンド作成手段は、前記第1遊技である場合と、前記第2遊技である場合と、のいずれにおいても、前記第1コマンド情報と、前記記憶領域に記憶された遊技情報と、を演算することによってコマンド情報を作成することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技である場合と、第2遊技である場合と、のいずれにおいても、第1コマンド情報と、記憶領域に記憶された遊技情報と、を演算することによってコマンド情報を作成する。かかる構成とすることにより、コマンドを送信する場合に第1遊技と第2遊技のいずれであるかを判定する処理が不要となり、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機K5.上記遊技機K4において、前記第1遊技情報を、前記コマンド作成手段が前記第1コマンド情報と、前記第1遊技情報と、を演算した場合に、当該演算結果が前記第1コマンド情報から変化しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1コマンド情報と、第1遊技情報と、を演算した場合に、当該演算結果が第1コマンド情報のままとなる。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図ることでデータ量の削減を図ることが可能となる。
遊技機K6.上記遊技機K1乃至遊技機K5のいずれかにおいて、前記第1コマンド情報はヘッダであることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1コマンド情報と、第2遊技情報と、を演算することにより、ヘッダとしての第2コマンド情報を作成することができるとともに、ヘッダに第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を含ませることが可能となる。この結果、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを抑制することが可能となる。
遊技機K7.上記遊技機K6において、前記ヘッダを1バイトに収めたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、ヘッダに第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を含ませつつ、当該ヘッダを1バイトに収めたため、従制御手段は、ヘッダを受信した場合に、より多くの情報を把握することが可能となる。
遊技機K8.上記遊技機K6又は遊技機K7において、前記ヘッダを、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、前記第1遊技と前記第2遊技のいずれであるかを示す情報を格納する遊技格納ビットと、を備える構成とし、前記遊技格納ビットを、前記ヘッダ識別ビットより下位側であって前記種別格納ビットよりも上位側の位置に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、ヘッダは、ヘッダであることを示す情報を格納するヘッダ識別ビットと、コマンド種別を示す情報を格納する種別格納ビットと、第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を格納する遊技格納ビットと、を備えており、遊技格納ビットは、ヘッダ識別ビットより下位側であって種別格納ビットよりも上位側の位置に設けられている。かかる構成とすることにより、従来であれば不使用とされていたビットに第1遊技と第2遊技のいずれであるかを示す情報を格納することが可能となり、主制御手段から従制御手段に送信するコマンドが冗長化することを好適に抑制することが可能となる。
遊技機K9.上記遊技機K8において、前記記憶領域を、前記ヘッダと同一バイトで構成するとともに、前記遊技格納ビットと対応する位置以外を不使用領域としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域は、ヘッダと同一バイトで構成されており、遊技格納ビットと対応する位置以外が不使用領域とされている。かかる構成とすることにより、第1コマンド情報と、第2遊技情報と、を演算することによってヘッダを作成する場合に、コマンド種別を示す情報等が変化することを回避することが可能となる。
遊技機K10.上記遊技機K1乃至遊技機K9のいずれかにおいて、前記記憶領域に前記第2遊技情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、前記記憶領域に前記第2遊技情報が記憶されていない場合、遊技機外部に前記第1信号が出力されなくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶領域に第2遊技情報が記憶された場合、遊技機外部に第1信号が出力され、記憶領域に第2遊技情報が記憶されていない場合、遊技機外部に第1信号が出力されなくなる。かかる構成とすることにより、第2遊技情報に、第2コマンド情報を作成する際に用いられる情報としての機能と、遊技機外部に第1信号を出力する際に用いられる情報としての機能と、を付与することが可能となる。この結果、記憶領域を有効活用することが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機K11.上記遊技機K1乃至遊技機K10のいずれかにおいて、前記第2遊技とは疑似遊技であり、前記第1遊技とは前記疑似遊技でない遊技であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1コマンド情報及び第2コマンド情報を通じて、疑似遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
遊技機K12.上記遊技機K1乃至遊技機K10のいずれかにおいて、前記第2遊技とは特定遊技状態における遊技であり、前記第1遊技とは前記特定遊技状態と異なる遊技状態における遊技であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1コマンド情報及び第2コマンド情報を通じて、特定遊技状態における遊技であるか否かを従制御手段に把握させることが可能となる。
なお、上記遊技機I群~上記遊技機K群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機I群~上記遊技機K群に上記遊技機A群~上記遊技機H群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
遊技機L1.遊技者が操作可能な第1操作手段(演出スイッチ67)と、
前記第1操作手段の操作を促す第1演出(押下表示)を実行する第1演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
前記第1演出の実行後に前記第1操作手段が操作された場合、特定演出(結果表示)を実行する特定演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
所定操作(演出スイッチ67の操作)がなされたことに基づいて所定情報(メニュー画面)を表示する所定情報表示手段(表示制御装置81、補助表示部65)と
を備え、
前記第1演出を実行した場合に、前記特定演出の開始後に特定条件(第1タイマと第2タイマが共に0)が成立すると前記所定操作が有効となる場合と、前記特定演出の開始後に前記特定条件が成立していなくても前記所定操作が有効となる場合と、があることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合であっても所定操作を行えば所定情報を表示することが可能となる。かかる構成とすることにより、所定操作を行っても所定情報が表示されない事象が発生する機会を低減することが可能となり、遊技者が苛立ちを覚える機会を低減することが可能となる。
また、第1演出を実行した場合に、特定演出の開始後に特定条件が成立すると所定操作が有効となる場合と、特定演出の開始後に特定条件が成立していなくても所定操作が有効となる場合と、がある構成としたため、所定操作が有効となるタイミングを例えば特定演出の開始タイミング等に応じて変化させることが可能となる。
以上の結果、遊技者の所望するタイミングで所定情報を表示させることが可能となる機会を増加させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機L2.上記遊技機L1において、前記特定条件は、前記特定演出を開始してから特定時間(約5秒)を経過することを含むことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合に、特定演出の開始後に特定時間を経過すると所定操作が有効となる場合と、特定演出の開始後に特定時間を経過する前に所定操作が有効となる場合と、がある。かかる構成とすることにより、所定操作が有効となるタイミングを例えば特定演出の開始タイミング等に応じて変化させることが可能となる。
遊技機L3.上記遊技機L2において、前記特定演出を、前記特定時間よりも短い第2特定時間(約2秒)が経過するまでの間に特定結果(上乗せの有無)を報知する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出では、特定時間よりも短い第2特定時間が経過するまでの間に特定結果が報知される。かかる構成とすることにより、特定結果を報知する前に所定操作が有効となる機会を低減することが可能となる。
遊技機L4.上記遊技機L3において、前記特定演出の開始後に第2特定条件(第1タイマ0、完了フラグ有り)が成立した場合、前記特定条件が成立していなくても前記所定操作が有効となる構成とし、前記第2特定条件は、前記特定演出を開始してから前記第2特定時間を経過することを含むことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出を開始してから第2特定時間を経過することを含む第2特定条件が成立した場合、特定条件が成立していなくても所定操作が有効となる。かかる構成とすることにより、特定条件が成立して所定操作が有効となる場合と、第2特定条件が成立して所定操作が有効となる場合と、のいずれであっても、特定結果を報知した後に所定操作を有効なものとすることが可能となる。
遊技機L5.上記遊技機L3又は遊技機L4において、前記所定操作は前記第1操作手段の操作であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1操作手段は、第1演出が実行された場合に加えて、所定情報を表示させる場合にも操作される。第1操作手段の操作を契機として特定演出を開始させる構成においては、特定結果の報知後にさらなる演出の発展等を期待して遊技者が第1操作手段を再度操作する可能性が考えられる。そこで、特定演出を、特定時間よりも短い第2特定時間が経過するまでの間に特定結果を報知する構成とすることにより、遊技者の意図しない状況で所定情報を表示してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機L6.上記遊技機L5において、前記特定時間が前記第2特定時間の2倍以上となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2特定時間の2倍以上となるよう特定時間を設定したため、特定結果の報知後にさらなる演出の発展等を期待して遊技者が第1操作手段を再度操作した場合に、所定情報を表示してしまうことを回避することが可能となる。
遊技機L7.上記遊技機L1乃至遊技機L6のいずれかにおいて、前記第1演出を実行した場合には、規定条件(操作終了コマンド受信)が成立してからの経過時間が第1規定時間(約10秒)に達した後に、前記特定演出を開始してからの経過時間が第2規定時間(約2秒)となった場合、前記特定演出を開始してからの経過時間が前記第2規定時間よりも長い第3規定時間(約5秒)となった場合に前記所定操作が有効となり、前記特定演出を開始してからの経過時間が前記第2規定時間となった後に、前記規定条件が成立してからの経過時間が前記第1規定時間となった場合、前記規定条件が成立してからの経過時間が前記第1規定時間となった場合に前記所定操作が有効となることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合には、規定条件が成立してからの経過時間が第1規定時間に達した後に、特定演出を開始してからの経過時間が第2規定時間となった場合、特定演出を開始してからの経過時間が第2規定時間よりも長い第3規定時間となった場合に所定操作が有効となり、特定演出を開始してからの経過時間が第2規定時間となった後に、規定条件が成立してからの経過時間が第1規定時間となった場合、規定条件が成立してからの経過時間が第1規定時間となった場合に所定操作が有効となる。かかる構成とすることにより、特定演出を開始してからの経過時間が第2規定時間となるタイミングに応じて所定操作が有効となるタイミングを変化させることが可能となる。
遊技機L8.上記遊技機L7において、前記第1演出を開始した場合に前記規定条件が成立することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を開始してからの経過時間と、特定演出を開始してからの経過時間が第2規定時間となるタイミングと、の関係によって所定操作が有効となるタイミングが変化する。特定演出は第1操作手段の操作を契機として開始されるものであるため、かかる構成とすることにより、第1演出を開始してから遊技者が第1操作手段を操作するまでに要した時間に応じて所定操作が有効となるタイミングを変化させることが可能となる。
遊技機LL1.遊技者が操作可能な第1操作手段(演出スイッチ67)と、
前記第1操作手段の操作を促す第1演出(押下表示)を実行する第1演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
前記第1演出の実行後に前記第1操作手段が操作された場合、特定演出(結果表示)を実行する特定演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
客待ち状態(客待ち演出表示状態)に移行させる移行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と
を備え、
前記第1演出を実行した場合に、前記特定演出の開始後に特定条件(第1タイマと第2タイマが共に0)が成立すると前記客待ち状態に移行する場合と、前記特定演出の開始後に前記特定条件が成立していなくても前記客待ち状態に移行する場合と、があることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合であっても客待ち状態に移行させることが可能となる。かかる構成とすることにより、第1演出を実行した場合に客待ち状態に移行しない事象が発生する機会を低減することが可能となる。
また、第1演出を実行した場合に、特定演出の開始後に特定条件が成立すると客待ち状態に移行する場合と、特定演出の開始後に特定条件が成立していなくても客待ち状態に移行する場合と、がある構成としたため、客待ち状態に移行するタイミングを例えば特定演出の開始タイミング等に応じて変化させることが可能となる。
以上の結果、客待ち状態に移行することが可能となる機会を増加させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、上記遊技機L2乃至遊技機L8に記載の構成を、「所定操作が有効となる」の記載を「客待ち状態に移行する」に変更した上で適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
遊技機M1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(演出スイッチ67)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、前記従制御手段に対して特定コマンドを送信する特定コマンド送信手段を備え、
前記従制御手段は、
前記第1操作手段の操作を促す第1演出(押下表示)を実行する制御を行う第1演出制御手段(押下表示実行機能S3504)と、
前記第1演出の実行後に前記第1操作手段が操作された場合、特定演出(結果表示)を実行する制御を行う特定演出制御手段(結果表示処理機能)と、
所定操作(演出スイッチ67の操作)がなされたことに基づいて所定情報(メニュー画面)を表示する制御を行う所定情報制御手段(メニュー処理機能S3606)と、
前記第1演出を実行した場合、前記特定コマンドを受信した際に前記特定演出を実行済みであれば、その後の前記所定操作を有効なものとする有効化手段(押下演出処理を終了してS3603に移行する機能)と
を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合であっても所定操作を行えば所定情報を表示することが可能となる。かかる構成とすることにより、所定操作を行っても所定情報が表示されない事象が発生する機会を低減することが可能となり、遊技者が苛立ちを覚える機会を低減することが可能となる。
また、第1演出を実行した場合に、特定コマンドを受信した際に特定演出を実行済みであれば、その後の所定操作が有効なものとなる構成としたため、所定操作が有効なものとなるタイミングを、主制御手段から送信される特定コマンドの受信タイミングによって規定することが可能となる。
以上の結果、遊技者の所望するタイミングで所定情報を表示させることが可能となる機会を増加させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機M2.上記遊技機M1において、前記第1演出を実行した場合、前記特定コマンドを受信した際に前記特定演出を実行済みでなければ、前記特定演出が実行済みとなった後に、その後の前記所定操作を有効なものとする第2有効化手段(第2タイマ0に基づいて押下演出処理を終了してS3603に移行する機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合、特定コマンドを受信した際に特定演出を実行済みでなければ、特定演出が実行済みとなった後に、その後の所定操作が有効なものとなる。かかる構成とすることにより、特定コマンドを受信した後に第1操作手段が操作された場合であっても、特定演出を実行することが可能となる。
遊技機M3.上記遊技機M1又は遊技機M2において、前記第1演出を実行した場合、前記特定コマンドを受信した際に前記特定演出を実行済みでなければ、前記特定演出が実行済みとなってから予め定めた規定時間(約3秒)経過後に、その後の前記所定操作を有効なものとする第2有効化手段(第2タイマ0に基づいて押下演出処理を終了してS3603に移行する機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合、特定コマンドを受信した際に特定演出を実行済みでなければ、特定演出が実行済みとなってから予め定めた規定時間経過後に、その後の所定操作が有効なものとなる。かかる構成とすることにより、特定コマンドを受信した後に第1操作手段が操作された場合であっても、特定演出を実行することが可能となる。また、特定演出が実行済みとなってから所定操作が有効となるまでの間に規定時間という猶予時間を設けることにより、特定演出が実行済みとなるタイミングすなわち第1操作手段が操作されたタイミングと、特定コマンドを受信したタイミングと、によって所定操作が有効となるタイミングを変化させることが可能となる。
遊技機M4.上記遊技機M1乃至遊技機M3のいずれかにおいて、前記所定操作は前記第1操作手段の操作であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1操作手段は、第1演出が実行された場合に加えて、所定情報を表示させる場合にも操作される。第1操作手段の操作を契機として特定演出を開始させる構成においては、特定演出が実行済みとなった後にさらなる演出の発展等を期待して遊技者が第1操作手段を再度操作する可能性が考えられる。そこで、所定操作が有効となるタイミングを、特定演出が実行済みとなったタイミングではなく、特定コマンドを受信した際や規定時間経過後等とすることにより、遊技者の意図しない状況で所定情報を表示してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機M5.上記遊技機M4において、複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と、を備え、前記所定情報制御手段は、少なくとも前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させている場合に、前記所定情報を表示する制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技が開始されていない状況において所定情報を表示可能なスロットマシンにおいて上記した作用効果を奏することができる。
遊技機M6.上記遊技機M5において、前記主制御手段は、前記絵柄の循環表示を停止させるべくなされた停止操作手段の操作が全て終了した場合、前記従制御手段に対して操作終了コマンドを送信する操作終了コマンド送信手段(操作終了コマンド送信機能S3307)を備え、前記第1演出制御手段は、前記操作終了コマンドを受信したことに基づいて前記第1演出を実行する制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出は、絵柄の循環表示を停止させるべくなされた停止操作手段の操作が全て終了した場合に実行される。かかる構成においては、第1操作手段が操作された場合に、特定演出を実行する制御を行う場合と、所定情報を表示する制御を行う場合と、が生じる。そこで、第1演出を実行した場合、特定コマンドを受信した際に特定演出を実行済みであれば、その後の所定操作を有効なものとする構成とすることにより、誤動作が発生することを回避することが可能となる。
遊技機M7.上記遊技機M6において、前記特定コマンド送信手段は、前記絵柄の循環表示を停止させるべくなされた停止操作手段の操作が全て終了してから予め定めた特定時間(約10秒)を経過した場合、前記特定コマンドを送信することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示を停止させるべくなされた停止操作手段の操作が全て終了してから予め定めた特定時間を経過した場合、特定コマンドが送信される。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示を停止させるべくなされた停止操作手段の操作が全て終了してからの経過時間と、特定演出が実行済みとなるタイミングすなわち第1操作手段が操作されたタイミングと、によって所定操作が有効となるタイミングを変化させることが可能となる。
遊技機M8.上記遊技機M5において、前記主制御手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記従制御手段に対して循環終了コマンドを送信する循環終了コマンド送信手段(全リール停止完了コマンド送信機能S3305)を備え、前記第1演出制御手段は、前記循環終了コマンドを受信したことに基づいて前記第1演出を実行する制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出は、絵柄の循環表示が全て停止した場合に実行される。かかる構成においては、第1操作手段が操作された場合に、特定演出を実行する制御を行う場合と、所定情報を表示する制御を行う場合と、が生じる。そこで、第1演出を実行した場合、特定コマンドを受信した際に特定演出を実行済みであれば、その後の所定操作を有効なものとする構成とすることにより、誤動作が発生することを回避することが可能となる。
遊技機M9.上記遊技機M8において、前記特定コマンド送信手段は、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させてから予め定めた特定時間(約10秒)を経過した場合、前記特定コマンドを送信することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示が全て停止してから予め定めた特定時間を経過した場合、特定コマンドが送信される。かかる構成とすることにより、絵柄の循環表示が全て終了してからの経過時間と、特定演出が実行済みとなるタイミングすなわち第1操作手段が操作されたタイミングと、によって所定操作が有効となるタイミングを変化させることが可能となる。
遊技機MM1.遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)と、
前記主制御手段からの信号に応じて各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(演出スイッチ67)と
を備えた遊技機において、
前記主制御手段は、前記従制御手段に対して特定コマンドを送信する特定コマンド送信手段を備え、
前記従制御手段は、
前記第1操作手段の操作を促す第1演出(押下表示)を実行する制御を行う第1演出制御手段(押下表示実行機能S3504)と、
前記第1演出の実行後に前記第1操作手段が操作された場合、特定演出(結果表示)を実行する制御を行う特定演出制御手段(結果表示処理機能)と、
客待ち状態(客待ち演出表示状態)に移行させる制御を行う移行制御手段(待ち受け処理機能S3607)と、
前記第1演出を実行した場合、前記特定コマンドを受信した際に前記特定演出を実行済みであれば、その後に前記客待ち状態への移行を可能なものとする移行可能化手段(押下演出処理を終了してS3603に移行する機能)と
を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合であっても客待ち状態に移行させることが可能となる。かかる構成とすることにより、第1演出を実行した場合に客待ち状態に移行しない事象が発生する機会を低減することが可能となる。
また、第1演出を実行した場合に、特定コマンドを受信した際に特定演出を実行済みであれば、その後に客待ち状態への移行が可能なものとなる構成としたため、客待ち状態に移行するタイミングを、主制御手段から送信される特定コマンドの受信タイミングによって規定することが可能となる。
以上の結果、客待ち状態に移行することが可能となる機会を増加させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機MM2.上記遊技機MM1において、前記第1演出を実行した場合、前記特定コマンドを受信した際に前記特定演出を実行済みでなければ、前記特定演出が実行済みとなった後に、前記客待ち状態への移行を可能なものとする第2移行可能化手段(第2タイマ0に基づいて押下演出処理を終了してS3603に移行する機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合、特定コマンドを受信した際に特定演出を実行済みでなければ、特定演出が実行済みとなった後に、客待ち状態への移行が可能なものとなる。かかる構成とすることにより、特定コマンドを受信した後に第1操作手段が操作された場合であっても、特定演出を実行することが可能となる。
なお、上記遊技機M3乃至遊技機M9に記載の構成を、「その後の前記所定操作を有効なものとする」の記載を「その後に前記客待ち状態への移行を可能なものとする」に変更した上で適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
遊技機N1.遊技者が操作可能な第1操作手段(演出スイッチ67)と、
前記第1操作手段の操作を促す第1演出(押下表示)を実行する第1演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
前記第1演出の実行後に前記第1操作手段が操作された場合、特定演出(結果表示)を実行する特定演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
所定操作(演出スイッチ67の操作)がなされたことに基づいて所定情報(メニュー画面)を表示する所定情報表示手段(表示制御装置81、補助表示部65)と
を備え、
前記第1演出を実行した場合、前記特定演出の開始後に第1タイマの値に基づいて前記所定操作が有効となる場合と、前記特定演出の開始後に作動される第2タイマの値に基づいて前記所定操作が有効となる場合と、があることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合であっても所定操作を行えば所定情報を表示することが可能となる。かかる構成とすることにより、所定操作を行っても所定情報が表示されない事象が発生する機会を低減することが可能となり、遊技者が苛立ちを覚える機会を低減することが可能となる。
また、第1演出を実行した場合に、特定演出の開始後に第1タイマの値に基づいて所定操作が有効となる場合と、特定演出の開始後に作動される第2タイマの値に基づいて所定操作が有効となる場合と、がある構成としたため、所定操作が有効となるタイミングを例えば特定演出の開始タイミング等に応じて変化させることが可能となる。
以上の結果、遊技者の所望するタイミングで所定情報を表示させることが可能となる機会を増加させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機N2.上記遊技機N1において、前記第1演出を開始した場合に前記第1タイマを作動させる作動手段(第1タイマ作動機能S3505)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1タイマは、第1演出を開始した場合に作動される。かかる構成とすることにより、第1演出を実行した場合に、第1演出を開始してからの経過時間に基づいて所定操作が有効となる場合と、特定演出を開始してからの経過時間に基づいて所定操作が有効となる場合と、がある構成とすることが可能となる。
遊技機N3.上記遊技機N1又は遊技機N2において、前記第1タイマの値が規定値(0)であるか否かを確認する第1確認手段(第1タイマ確認機能S4103)と、前記特定演出が実行済みとなったか否かを確認する実行確認手段(完了フラグ確認機能S4104)と、を備え、前記特定演出が実行済みとなった後に前記第1タイマの値が前記規定値となった場合、前記所定操作が有効となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出が実行済みとなった後に第1タイマの値が規定値となった場合、所定操作が有効となる。かかる構成とすることにより、第1演出が実行された場合には、第1タイマの値が規定値となる前に特定演出が実行済みとなるよう第1操作手段の操作を促すことが可能となり、第1演出と特定演出との間が間延びしてしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機N4.上記遊技機N3において、前記第1タイマの値が前記規定値となった際に前記特定演出が実行済みでなかった場合、前記第2タイマの値が第2規定値(0)となった場合に前記所定操作が有効となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1タイマの値が規定値となった際に特定演出が実行済みでなかった場合、第2タイマの値が第2規定値となった場合に所定操作が有効となる。かかる構成とすることにより、第1タイマの値が規定値となるまでの間に特定演出が実行済みとなるよう第1操作手段を操作した場合には、第1操作手段の操作タイミングによって特定演出が実行済みとなってから所定操作が有効となるまでの長さが変化する構成としつつ、第1タイマの値が規定値となった後に特定演出が実行済みとなるよう第1操作手段を操作した場合には、特定演出が実行済みとなってから所定操作が有効となるまでの長さを一定のものとすることが可能となる。
遊技機N5.上記遊技機N4において、前記特定演出が実行済みとなった場合に前記第2タイマを作動させる第2作動手段(第2タイマ作動機能S4212)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出が実行済みとなった場合に第2タイマを作動させる構成としたため、特定演出が実行済みとなってから所定操作が有効となるまでの長さを一定のものとすることが可能となる。
遊技機N6.上記遊技機N5において、前記第2作動手段は、前記第1タイマの値が前記規定値となる前に前記特定演出が実行済みとなった場合、前記第2タイマを作動させないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1タイマの値が規定値となる前に特定演出が実行済みとなった場合、第2タイマを作動させず、第1タイマの値が規定値となった後に特定演出が実行済みとなった場合、第2タイマを作動させる。かかる構成とすることにより、第1タイマの値に基づいて所定操作を有効とする状況では第2タイマが作動せず、第2タイマの値に基づいて所定操作を有効とする状況では第1タイマが作動しない構成とすることが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
遊技機N7.上記遊技機N3乃至遊技機N6のいずれかにおいて、前記第1タイマの値が前記規定値となった場合に前記第1タイマの作動が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1タイマの値が規定値となった場合に第1タイマの作動が終了する。かかる構成とすることにより、第1タイマの値に基づいて所定操作を有効とする状況では第2タイマが作動せず、第2タイマの値に基づいて所定操作を有効とする状況では第1タイマが作動しない構成とすることができる。
遊技機N8.上記遊技機N1において、前記第1タイマが作動している場合に前記第2タイマが作動しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1タイマが作動している場合に第2タイマが作動しない構成としたため、処理構成の簡素化を図りつつ所定操作が有効となるタイミングを変化させることが可能となる。
遊技機N9.上記遊技機N8において、前記特定演出が実行済みとなった場合に前記第1タイマの値が規定値(0)であるか否かを確認する確認手段(第1タイマ確認機能S4103)と、前記確認手段が前記第1タイマの値が前記規定値であると確認した場合、前記第2タイマを作動させる第2作動手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出が実行済みとなった場合に第1タイマの値が規定値であるか否かを確認し、第1タイマの値が規定値であった場合、第2タイマが作動する。かかる構成とすることにより、第1タイマの値が規定値となるまでの間は第1タイマを作動させ、第1タイマの値が規定値となった後は、特定演出が実行済みとなったタイミングで第2タイマを作動させることが可能となる。
遊技機N10.上記遊技機N9において、前記第1タイマの値が前記規定値となった場合に前記第1タイマの作動が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1タイマの値が規定値となった場合に第1タイマの作動が終了する。かかる構成とすることにより、第1タイマの値に基づいて所定操作を有効とする状況では第2タイマが作動せず、第2タイマの値に基づいて所定操作を有効とする状況では第1タイマが作動しない構成とすることができる。
遊技機NN1.遊技者が操作可能な第1操作手段(演出スイッチ67)と、
前記第1操作手段の操作を促す第1演出(押下表示)を実行する第1演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
前記第1演出の実行後に前記第1操作手段が操作された場合、特定演出(結果表示)を実行する特定演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と、
客待ち状態(客待ち演出表示状態)に移行させる移行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と
を備え、
前記第1演出を実行した場合、前記特定演出の開始後に第1タイマの値に基づいて前記客待ち状態に移行する場合と、前記特定演出の開始後に作動される第2タイマの値に基づいて前記客待ち状態に移行する場合と、があることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1演出を実行した場合であっても客待ち状態に移行させることが可能となる。かかる構成とすることにより、第1演出を実行した場合に客待ち状態に移行しない事象が発生する機会を低減することが可能となる。
また、第1演出を実行した場合に、特定演出の開始後に第1タイマの値に基づいて客待ち状態に移行する場合と、特定演出の開始後に作動される第2タイマの値に基づいて客待ち状態に移行する場合と、がある構成としたため、客待ち状態に移行するタイミングを例えば特定演出の開始タイミング等に応じて変化させることが可能となる。
以上の結果、客待ち状態に移行することが可能となる機会を増加させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、上記遊技機N2乃至遊技機N10に記載の構成を、「所定操作が有効となる」の記載を「客待ち状態に移行する」に変更した上で適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記遊技機L群~上記遊技機N群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機L群~上記遊技機N群に上記遊技機A群~上記遊技機K群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
遊技機O1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞(ベル入賞)を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態(有利区間)と、前記指示機能が作動しない通常状態(通常区間)と、を有し、
前記有利状態は、第1遊技モード(チャンスモード)と、前記第1遊技モードよりも前記指示機能の作動する頻度が高くなる第2遊技モード(報知モード)と、を有し、
第1終了条件(差枚数2400)が成立した場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる第1終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1703~S1705)と、
前記第1終了条件と異なる第2終了条件(モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致)が成立した場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる第2終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S4505~S4507)と、
前記有利状態が終了することを報知する終了画面を表示する制御を行う制御手段(表示制御装置81)と
を備え、
前記制御手段は、前記第1終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第1終了条件が成立した遊技回の次遊技回に前記終了画面を表示する制御を行い、前記第2終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第2終了条件が成立する遊技回に前記終了画面を表示する制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態が終了する終了条件として第1終了条件と第2終了条件とがあり、第1終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第1終了条件が成立した遊技回の次遊技回に終了画面を表示する制御が行われ、第2終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第2終了条件が成立する遊技回に終了画面を表示する制御が行われる。このように、いずれの終了条件が成立するかによって終了画面が表示される遊技回を異ならせることにより、成立する終了条件に応じた補助演出を実行する等の補助演出の多様化を図ることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機O2.上記遊技機O1において、前記有利状態において遊技媒体が最も減少したときを基点として当該基点からの差枚数が上限枚数(2400枚)に達した場合、前記第1終了条件成立となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態において遊技媒体が最も減少したときを基点として当該基点からの差枚数が上限枚数に達した場合、差枚数が上限枚数に達した遊技回の次遊技回に終了画面が表示される。かかる構成とすることにより、有利状態が終了していない状況下で複数の遊技回に亘って終了画面を表示してしまうことを回避することが可能となる。例えば第1終了条件が成立する遊技回に終了画面を表示する構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、役の抽選結果や停止操作手段の操作方法等によって第1終了条件成立となる遊技回がずれてしまい、有利状態が終了していない状況下で複数の遊技回に亘って終了画面を表示してしまう事象が発生し得るからである。
遊技機O3.上記遊技機O2において、前記差枚数を確認する差枚数確認手段(主制御装置101の差枚数確認機能S4511)を備え、前記差枚数確認手段が前記上限枚数より少ない規定枚数(2200枚)に達したことを確認した場合、その後の遊技回において前記第1終了条件が成立して前記有利状態が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、差枚数確認手段が上限枚数より少ない規定枚数に達したことを確認した場合、その後の遊技回において第1終了条件が成立して有利状態が終了する。かかる構成とすることにより、遊技者は、差枚数が規定枚数に達することを目標として有利状態における遊技を行うことが可能となる。この結果、有利状態における差枚数に上限を設けた構成とした場合であっても、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを低減することが可能となる。また、かかる構成においては、第1終了条件が成立して有利状態が終了することを事前に把握することが可能となるため、差枚数確認手段が規定枚数に達したことを確認してから第1終了条件が成立するまでの間における補助演出の多様化を図ることが可能となる。
遊技機O4.上記遊技機O3において、前記差枚数確認手段が前記規定枚数に達したことを確認した場合、前記第1終了条件が成立する遊技回まで継続する継続補助演出(エンディング映像)を実行する制御を行う継続補助演出制御手段(表示制御装置81のエンディング実行処理機能S4711)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、差枚数確認手段が規定枚数に達したことを確認した場合、第1終了条件が成立する遊技回まで継続する継続補助演出が実行される。かかる構成とすることにより、第1終了条件が成立して有利状態が終了することを継続補助演出によって遊技者に報知することが可能となるとともに、実際に第1終了条件が成立するまで遊技者を優越感に浸らせながら遊技させることが可能となる。また、第1終了条件が成立した遊技回の次遊技回に終了画面が表示されるため、遊技者は、余韻に浸りながら次遊技回を遊技することが可能となる。以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機O5.上記遊技機O1乃至遊技機O4のいずれかにおいて、前記第2遊技モードの終了条件が成立した場合、前記第2終了条件成立となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードの終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第2遊技モードの終了条件が成立する遊技回に終了画面が表示される。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが継続すること等を期待させながら次遊技回を開始させるべく開始操作手段を操作させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機O6.上記遊技機O5において、前記第2終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第2終了条件が成立する遊技回が終了する前までに前記終了画面が表示される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第2終了条件が成立する遊技回が終了する前までに終了画面が表示される。かかる構成とすることにより、折角用意した終了画面が無駄なものとなってしまうことを回避することが可能となる。終了画面を遊技回が終了した後に表示する構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、遊技者が次遊技回を開始させるべく直ちに開始操作手段を操作した場合、終了画面を表示する時間を十分に確保できなくなってしまうからである。
遊技機O7.上記遊技機O5又は遊技機O6において、前記第2終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第2終了条件が成立する遊技回の少なくとも1つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させていない状況下で前記終了画面が表示される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第2終了条件が成立する遊技回の少なくとも1つの循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させていない状況下で終了画面が表示される。かかる構成とすることにより、折角用意した終了画面が無駄なものとなってしまうことを回避することが可能となる。全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた後に終了画面を表示する構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、遊技者が次遊技回を開始させるべく直ちに開始操作手段を操作した場合、終了画面を表示する時間を十分に確保できなくなってしまうからである。
遊技機O8.上記遊技機O5乃至遊技機O7のいずれかにおいて、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる回数情報を記憶する回数情報記憶手段(移行ゲーム数カウンタ)を備え、前記回数情報と対応する回数の遊技が行われた場合、前記第2遊技モードの終了条件が成立する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、回数情報記憶手段に記憶された回数情報と対応する回数の遊技が行われた場合、第2遊技モードの終了条件が成立する。かかる構成とすることにより、第2遊技モード及び有利状態が終了していない状況下で複数の遊技回に亘って終了画面を表示してしまうことを回避することが可能となる。
遊技機O9.上記遊技機O8において、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加抽選(上乗せ抽選)を行う増加抽選手段(主制御装置101の上乗せ抽選処理機能S4403)と、前記終了画面を表示した遊技回の次遊技回で前記増加抽選に当選したことを報知する当選報知手段(補助表示部65における復活演出)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加抽選を行った場合には、終了画面を表示した遊技回の次遊技回で増加抽選に当選したことを報知することがある。かかる構成とすることにより、終了画面が表示された場合に、第2遊技モードが継続することを期待させながら次遊技回を開始させるべく開始操作手段を操作させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。また、かかる構成においては、第2遊技モードの終了条件が成立する遊技回で終了画面を遊技者に視認させた上で、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加したことを報知することができる。故に、増加抽選に当選したことに対する満足感を増幅させることが可能となる。
遊技機O10.上記遊技機O1乃至遊技機O9のいずれかにおいて、前記第2遊技モードから前記通常状態に移行する場合には、前記通常状態の1遊技回目に前記終了画面が表示される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードから通常状態に移行する場合には、通常状態の1遊技回目に終了画面が表示される。かかる構成とすることにより、遊技者は、余韻に浸りながら通常状態における1遊技回目の遊技を行うことが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機P1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞(ベル入賞)を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態(有利区間)と、前記指示機能が作動しない通常状態(通常区間)と、を有し、
前記有利状態は、第1遊技モード(チャンスモード)と、前記第1遊技モードよりも前記指示機能の作動する頻度が高くなる第2遊技モード(報知モード)と、を有し、
前記第2遊技モードから前記通常状態に移行する場合には、前記通常状態の1遊技回目に、前記有利状態が終了したことを報知する終了画面が表示される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードから通常状態に移行する場合には、通常状態の1遊技回目に、有利状態が終了したことを報知する終了画面が表示される。かかる構成とすることにより、遊技者は、余韻に浸りながら通常状態における1遊技回目の遊技を行うことが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機P2.上記遊技機P1において、前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させるか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101の移行抽選機能S1303)を備え、前記移行判定手段が前記第1遊技モードに移行させると判定する遊技回まで前記終了画面を継続表示する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態における各遊技回では終了画面が継続表示される。かかる構成とすることにより、通常状態下で実行する補助演出の削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機P3.上記遊技機P2において、前記第1遊技モードにおいて当該第1遊技モード下でなされた遊技回数を報知する遊技回数報知手段(補助表示部65の継続ゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技モードでは、当該第1遊技モード下でなされた遊技回数が報知される。かかる構成においては、通常状態下で遊技を行ったとしても第1遊技モード下でなされた遊技回数とはならないため、通常状態下で上記遊技回数の報知又は更新を行うことができない。そして、通常状態下で上記遊技回数の報知及び更新を行わなかった場合には、遊技者が通常状態下での遊技を無意味なものと考えて遊技意欲を減退させてしまう可能性が考えられる。しかしながら、通常状態における各遊技回で終了画面を継続表示する構成とした場合には、終了画面から第1遊技モード下でなされた遊技回数の報知へと切り替えることができるため、見た目上の違和感を低減することが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機P4.上記遊技機P1乃至遊技機P3のいずれかにおいて、前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させるか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101の移行抽選機能S1303)を備え、前記移行判定手段を、前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させると判定する割合が、前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させないと判定する割合よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態から第1遊技モードに移行させると判定する割合は、通常状態から第1遊技モードに移行させないと判定する割合より高い。かかる構成とすることにより、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることが可能となる。この結果、通常状態の1遊技回目に終了画面を表示することによって通常状態下で実行する補助演出の削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。また、本構成を上記遊技機P2又は遊技機P3に適用することにより、終了画面が長期に亘って継続表示される機会を低減することが可能となり、終了画面のまま遊技者が遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機P5.上記遊技機P1乃至遊技機P4のいずれかにおいて、前記終了画面には、前記有利状態において遊技媒体が最も減少したときから前記有利状態が終了するまでの差枚数を表示する構成とし、前記終了画面に表示される差枚数を、前記通常状態における遊技結果が反映されない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、終了画面には、有利状態において遊技媒体が最も減少したときから有利状態が終了するまでの差枚数が表示される。この終了画面に表示される差枚数には、通常状態における遊技結果が反映されない。かかる構成とすることにより、通常状態下で終了画面を表示する構成とした場合であっても、有利状態下で遊技者が獲得した遊技媒体数を正確に報知することが可能となる。また、終了画面に表示する差枚数を更新するための処理が不要となるため、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機P6.上記遊技機P1乃至遊技機P5のいずれかにおいて、前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させるか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101の移行抽選機能S1303)と、前記移行判定手段が前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させないと判定した場合、遊技者に有利な有利情報を報知する有利情報報知手段(補助表示部65の示唆宝珠、確定宝珠表示機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態から第1遊技モードに移行しない場合には、遊技者に有利な有利情報が報知される。かかる構成とすることにより、遊技者が通常状態下での遊技を敬遠してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機P7.上記遊技機P6において、前記有利情報報知手段は、前記移行判定手段が前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させないと判定した遊技回において、前記複数の循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させる前までに前記有利情報を報知し、前記複数の循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させた以降は前記有利情報を報知しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利情報は、移行判定手段が通常状態から第1遊技モードに移行させないと判定した遊技回において、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を停止させる前までに報知され、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を停止させた以降は報知されなくなる。かかる構成とすることにより、有利情報を確認したい遊技者に通常状態下での遊技を行わせることが可能となる。この結果、通常状態であることを理由として遊技機の稼働が低下してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機P8.上記遊技機P6又は遊技機P7において、前記有利情報報知手段は、前記通常状態の継続回数に基づいて、前記有利情報を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態の継続回数に基づいて有利情報が報知される。かかる構成とすることにより、通常状態から第1遊技モードに移行しなかった場合に遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを低減することが可能となる。また、本構成を遊技機P2に係る構成に適用した場合には、通常状態下での遊技が単調化することを抑制することが可能となる。複数の遊技回に亘って終了画面を継続表示すると遊技の単調化が懸念されることとなるが、次遊技回は今回と異なる有利情報が報知されるのではないか等の期待を遊技者に抱かせることが可能となり、遊技者の注意を有利情報に向けさせることが可能となるからである。
遊技機P9.上記遊技機P1乃至遊技機P8のいずれかにおいて、前記第2遊技モードが終了する遊技回に前記終了画面を表示する制御を行う終了画面制御手段(表示制御装置81)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードが終了する遊技回に終了画面が表示されることがある。かかる構成とすることにより、有利状態と、通常状態と、を跨いで終了画面を表示することが可能となり、通常状態であることを遊技者に察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機P10.上記遊技機P9において、前記第2遊技モードにおいて当該第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加抽選(上乗せ抽選)を行う増加抽選手段(主制御装置101の上乗せ抽選処理機能S4403)と、前記終了画面を表示した遊技回の次遊技回で前記増加抽選に当選したことを報知する当選報知手段(補助表示部65における復活演出)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加抽選を行った場合には、終了画面を表示した遊技回の次遊技回で増加抽選に当選したことを報知することがある。かかる構成とすることにより、終了画面が表示された場合に、第2遊技モードが継続することを期待させながら次遊技回を開始させるべく開始操作手段を操作させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。また、かかる構成においては、第2遊技モードの終了条件が成立する遊技回で終了画面を遊技者に視認させた上で、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加したことを報知することができる。故に、増加抽選に当選したことに対する満足感を増幅させることが可能となる。さらに、通常状態下で終了画面を表示する構成に本構成を適用した場合には、遊技機の稼働が低下してしまうことを抑制することが可能となる。例えば終了画面が表示された状態で所定の遊技者が遊技を終了した場合に、他の遊技者に第2遊技モードが継続することを期待させながら次遊技回を開始させるべく開始操作手段を操作させることが可能となるからである。
遊技機P11.上記遊技機P1乃至遊技機P8のいずれかにおいて、第1終了条件(差枚数2400)が成立した場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる第1終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1703~S1705)と、前記第1終了条件と異なる第2終了条件(モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致)が成立した場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる第2終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S4505~S4507)と、前記有利状態が終了することを報知する終了画面を表示する制御を行う制御手段(表示制御装置81)とを備え、前記制御手段は、前記第1終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第1終了条件が成立した遊技回の次遊技回に前記終了画面を表示する制御を行い、前記第2終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第2終了条件が成立する遊技回に前記終了画面を表示する制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態が終了する終了条件として第1終了条件と第2終了条件とがあり、第1終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第1終了条件が成立した遊技回の次遊技回に終了画面を表示する制御が行われ、第2終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第2終了条件が成立する遊技回に終了画面を表示する制御が行われる。このように、いずれの終了条件が成立するかによって終了画面が表示される遊技回を異ならせることにより、成立する終了条件に応じた補助演出を実行する等の補助演出の多様化を図ることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機Q1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞(ベル入賞)を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態(有利区間)と、前記指示機能が作動しない通常状態(通常区間)と、を有し、
前記有利状態は、第1遊技モード(チャンスモード)と、前記第1遊技モードよりも前記指示機能の作動する頻度が高くなる第2遊技モード(報知モード)と、を有し、
前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させるか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101の移行抽選機能S1303)と、
前記移行判定手段が前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させないと判定した場合、遊技者に有利な有利情報を報知する有利情報報知手段(補助表示部65の示唆宝珠、確定宝珠表示機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態から第1遊技モードに移行しない場合には、遊技者に有利な有利情報が報知される。かかる構成とすることにより、遊技者が通常状態下での遊技を敬遠してしまうことを抑制することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機Q2.上記遊技機Q1において、前記有利情報報知手段は、前記移行判定手段が前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させないと判定した遊技回において、前記複数の循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させる前までに前記有利情報を報知し、前記複数の循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させた以降は前記有利情報を報知しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利情報は、移行判定手段が通常状態から第1遊技モードに移行させないと判定した遊技回において、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を停止させる前までに報知され、複数の循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を停止させた以降は報知されなくなる。かかる構成とすることにより、有利情報を確認したい遊技者に通常状態下での遊技を行わせることが可能となる。この結果、通常状態であることを理由として遊技機の稼働が低下してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機Q3.上記遊技機Q1又は遊技機Q2において、前記有利情報報知手段は、前記通常状態の継続回数に基づいて、前記有利情報を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態の継続回数に基づいて有利情報が報知される。かかる構成とすることにより、通常状態から第1遊技モードに移行しなかった場合に遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを低減することが可能となる。
遊技機Q4.上記遊技機Q1乃至遊技機Q3のいずれかにおいて、前記第2遊技モードから前記通常状態に移行する場合には、前記通常状態の1遊技回目に、前記有利状態が終了したことを報知する終了画面が表示される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードから通常状態に移行する場合には、通常状態の1遊技回目に、有利状態が終了したことを報知する終了画面が表示される。かかる構成とすることにより、遊技者は、余韻に浸りながら通常状態における1遊技回目の遊技を行うことが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機Q5.上記遊技機Q4において、前記移行判定手段が前記第1遊技モードに移行させると判定する遊技回まで前記終了画面を継続表示する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態における各遊技回では終了画面が継続表示される。かかる構成とすることにより、通常状態下で実行する補助演出の削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。かかる一方、複数の遊技回に亘って終了画面を継続表示した場合には、通常状態下での遊技が単調化する可能性が懸念されることとなる。しかしながら、通常状態が継続する場合に有利情報を報知する構成においては、例えば次遊技回は今回と異なる有利情報が報知されるのではないか等の期待を遊技者に抱かせることが可能となり、遊技者の注意を有利情報に向けさせることが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機Q6.上記遊技機Q5において、前記第1遊技モードにおいて当該第1遊技モード下でなされた遊技回数を報知する遊技回数報知手段(補助表示部65の継続ゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技モードでは、当該第1遊技モード下でなされた遊技回数が報知される。かかる構成においては、通常状態下で遊技を行ったとしても第1遊技モード下でなされた遊技回数とはならないため、通常状態下で上記遊技回数の報知又は更新を行うことができない。そして、通常状態下で上記遊技回数の報知及び更新を行わなかった場合には、遊技者が通常状態下での遊技を無意味なものと考えて遊技意欲を減退させてしまう可能性が考えられる。しかしながら、通常状態における各遊技回で終了画面を継続表示する構成とした場合には、終了画面から第1遊技モード下でなされた遊技回数の報知へと切り替えることができるため、見た目上の違和感を低減することが可能となる。この結果、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機Q7.上記遊技機Q4乃至遊技機Q6のいずれかにおいて、前記終了画面には、前記有利状態において遊技媒体が最も減少したときから前記有利状態が終了するまでの差枚数を表示する構成とし、前記終了画面に表示される差枚数を、前記通常状態における遊技結果が反映されない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、終了画面には、有利状態において遊技媒体が最も減少したときから有利状態が終了するまでの差枚数が表示される。この終了画面に表示される差枚数には、通常状態における遊技結果が反映されない。かかる構成とすることにより、通常状態下で終了画面を表示する構成とした場合であっても、有利状態下で遊技者が獲得した遊技媒体数を正確に報知することが可能となる。また、終了画面に表示する差枚数を更新するための処理が不要となるため、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機Q8.上記遊技機Q1乃至遊技機Q7のいずれかにおいて、前記移行判定手段を、前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させると判定する割合が、前記通常状態から前記第1遊技モードに移行させないと判定する割合よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態から第1遊技モードに移行させると判定する割合は、通常状態から第1遊技モードに移行させないと判定する割合より高い。かかる構成とすることにより、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることが可能となり、遊技者が通常状態下での遊技を敬遠してしまうことを抑制することが可能となる。また、本構成を上記遊技機Q5に適用することにより、終了画面が長期に亘って継続表示される機会を低減することが可能となり、終了画面のまま遊技者が遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機Q9.上記遊技機Q1乃至遊技機Q8のいずれかにおいて、前記第2遊技モードが終了する遊技回に前記終了画面を表示する制御を行う終了画面制御手段(表示制御装置81)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードが終了する遊技回に終了画面が表示されることがある。かかる構成とすることにより、有利状態と、通常状態と、を跨いで終了画面を表示することが可能となり、通常状態であることを遊技者に察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機Q10.上記遊技機Q9において、前記第2遊技モードにおいて当該第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加抽選(上乗せ抽選)を行う増加抽選手段(主制御装置101の上乗せ抽選処理機能S4403)と、前記終了画面を表示した遊技回の次遊技回で前記増加抽選に当選したことを報知する当選報知手段(補助表示部65における復活演出)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加抽選を行った場合には、終了画面を表示した遊技回の次遊技回で増加抽選に当選したことを報知することがある。かかる構成とすることにより、終了画面が表示された場合に、第2遊技モードが継続することを期待させながら次遊技回を開始させるべく開始操作手段を操作させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。また、かかる構成においては、第2遊技モードの終了条件が成立する遊技回で終了画面を遊技者に視認させた上で、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加したことを報知することができる。故に、増加抽選に当選したことに対する満足感を増幅させることが可能となる。さらに、通常状態下で終了画面を表示する構成に本構成を適用した場合には、遊技機の稼働が低下してしまうことを抑制することが可能となる。例えば終了画面が表示された状態で所定の遊技者が遊技を終了した場合に、他の遊技者に第2遊技モードが継続することを期待させながら次遊技回を開始させるべく開始操作手段を操作させることが可能となるからである。
遊技機Q11.上記遊技機Q1乃至遊技機Q8のいずれかにおいて、第1終了条件(差枚数2400)が成立した場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる第1終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1703~S1705)と、前記第1終了条件と異なる第2終了条件(モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致)が成立した場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる第2終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S4505~S4507)と、前記有利状態が終了することを報知する終了画面を表示する制御を行う制御手段(表示制御装置81)とを備え、前記制御手段は、前記第1終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第1終了条件が成立した遊技回の次遊技回に前記終了画面を表示する制御を行い、前記第2終了条件が成立して前記有利状態が終了する場合、前記第2終了条件が成立する遊技回に前記終了画面を表示する制御を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態が終了する終了条件として第1終了条件と第2終了条件とがあり、第1終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第1終了条件が成立した遊技回の次遊技回に終了画面を表示する制御が行われ、第2終了条件が成立して有利状態が終了する場合、第2終了条件が成立する遊技回に終了画面を表示する制御が行われる。このように、いずれの終了条件が成立するかによって終了画面が表示される遊技回を異ならせることにより、成立する終了条件に応じた補助演出を実行する等の補助演出の多様化を図ることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、上記遊技機O群~上記遊技機Q群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機O群~上記遊技機Q群に上記遊技機A群~上記遊技機N群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
遊技機R1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止した場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選において判定される判定対象として、
第1操作方法(中左右)で前記複数の停止操作手段を操作した場合に第1数(8)の遊技媒体が付与される入賞が成立し、前記第1操作方法と異なる操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第1数より少ない第2数(1)の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第1判定対象(中左右ベル1)と、
前記第1操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、前記第1操作方法と異なる操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第2判定対象(第1特殊ベル)と
を少なくとも備え、
前記第1判定対象と他の所定の判定対象(左中右ベル1)とによって第1グループを形成し、前記第2判定対象と前記第1グループと異なる他の所定の判定対象(第2特殊ベル)とによって第2グループを形成したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選において判定される判定対象として、第1操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、第1操作方法と異なる操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数より少ない第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第1判定対象と、第1操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、第1操作方法と異なる操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第2判定対象と、が少なくとも設けられている。かかる構成とすることにより、第1操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立するという1の事象に対して抽選手段の抽選結果を複数対応付けることが可能となる。
また、第1判定対象は、他の所定の判定対象と第1グループを形成し、第2判定対象は、第1グループと異なる他の所定の判定対象と第2グループを形成している。かかる構成とすることにより、グループに応じた制御を行うことが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機R2.上記遊技機R1において、前記役の抽選において判定される判定対象として、第2操作方法(右左中)で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、前記第2操作方法と異なる操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第3判定対象(右左中ベル1)と、前記第2操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、前記第2操作方法と異なる操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第4判定対象(第3特殊ベル)と、を少なくとも備え、前記第1グループは、少なくとも前記第1判定対象と前記第3判定対象を含み、前記第2グループは、少なくとも前記第2判定対象と前記第4判定対象を含むことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選において判定される判定対象として、第2操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、第2操作方法と異なる操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第3判定対象と、第2操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、第2操作方法と異なる操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る第4判定対象と、が少なくとも設けられている。かかる構成とすることにより、第2操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立するという1の事象に対して抽選手段の抽選結果を複数対応付けることが可能となる。
また、第1グループは、少なくとも第1判定対象と第3判定対象を含み、第2グループは、少なくとも第2判定対象と第4判定対象を含んでいる。かかる構成とすることにより、仮にいずれのグループに属する判定対象に当選したかを察知されてしまった場合であっても、第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させるための操作方法が把握されてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機R3.上記遊技機R2において、前記第1操作方法と前記第2操作方法は、前記複数の停止操作手段の操作順序が異なることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1操作方法と第2操作方法は、複数の停止操作手段の操作順序が異なる。かかる構成とすることにより、いずれのグループに属する判定対象に当選したかと、第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させるための操作順序と、が一義的に対応することを回避することが可能となる。
遊技機R4.上記遊技機R2又は遊技機R3において、前記第1判定対象に当選となる確率と、前記第3判定対象に当選となる確率と、が等しいことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1判定対象に当選となる確率と、第3判定対象に当選となる確率と、が等しいため、第1グループに応じた制御を行う場合に、第1操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合と、第2操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立確率が異なるものとなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機R5.上記遊技機R2乃至遊技機R4のいずれかにおいて、前記第2判定対象に当選となる確率と、前記第4判定対象に当選となる確率と、が等しいことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2判定対象に当選となる確率と、第4判定対象に当選となる確率と、が等しいため、第2グループに応じた制御を行う場合に、第1操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合と、第2操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立確率が異なるものとなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機R6.上記遊技機R2乃至遊技機R5のいずれかにおいて、当選確率が等しい複数の判定対象を1のグループに纏めたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、当選確率が等しい複数の判定対象を1のグループに纏めたため、グループに応じた制御を行う場合に、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立確率が操作方法によって異なるものとなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機R7.上記遊技機R1乃至遊技機R6のいずれかにおいて、所定の操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に限って前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する複数の判定対象を1のグループに纏めたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定の操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に限って第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する複数の判定対象を1のグループに纏めたため、グループに応じた制御を行う場合に、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立確率が操作方法によって異なるものとなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機R8.上記遊技機R1乃至遊技機R7のいずれかにおいて、前記第1グループは、特定操作方法(左中右)で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、前記特定操作方法と異なる操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る判定対象(左中右ベル1)を含み、前記第2グループは、前記特定操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、前記特定操作方法と異なる操作方法で前記複数の停止操作手段を操作した場合に前記第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る判定対象を含まないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1グループは、特定操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、特定操作方法と異なる操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る判定対象を含み、第2グループは、特定操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立し、特定操作方法と異なる操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合に第2数の遊技媒体が付与される入賞が成立し得る判定対象を含まない。かかる構成とすることにより、特定操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合と、特定操作方法以外の操作方法で複数の停止操作手段を操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立確率が異なる構成を、比較的簡易な構成で実現することが可能となる。
遊技機R9.上記遊技機R1乃至遊技機R8のいずれかにおいて、前記第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させることができる操作方法を報知する操作方法報知手段(指示モニタ、補助表示部65)と、前記操作方法を報知するか否かを決定する報知決定手段(主制御装置101のナビ判定処理機能S5708)と、を備え、前記報知決定手段は、前記第1グループに属する判定対象に当選した場合と、前記第2グループに属する判定対象に当選した場合と、で前記操作方法を報知すると決定する頻度が異なることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1グループに属する判定対象に当選した場合と、第2グループに属する判定対象に当選した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させることができる操作方法を報知すると決定する頻度が異なる。かかる構成とすることにより、操作方法を報知するか否かの決定に際してグループに応じた制御を行うことが可能となる。
遊技機R10.上記遊技機R9において、少なくとも前記抽選手段及び前記報知決定手段を有し、遊技を進行制御するメイン制御手段(主制御装置101)と、前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて従属的な制御を行うサブ制御手段(表示制御装置81)と、を備え、前記メイン制御手段は、前記第1グループ又は前記第2グループに属する判定対象に当選した状況で前記報知決定手段が前記操作方法を報知すると決定した場合、いずれの判定対象に当選したかを示す情報を前記サブ制御手段に送信し、前記第1グループ又は前記第2グループに属する判定対象に当選した状況で前記報知決定手段が前記操作方法を報知しないと決定した場合、当選した判定対象の属するグループを示す情報を前記サブ制御手段に送信する一方、いずれの判定対象に当選したかを示す情報を前記サブ制御手段に送信しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも抽選手段及び報知決定手段を有し、遊技を進行制御するメイン制御手段と、メイン制御手段から送信される情報に基づいて従属的な制御を行うサブ制御手段と、を備えている。そして、メイン制御手段は、第1グループ又は第2グループに属する判定対象に当選した状況で報知決定手段が操作方法を報知すると決定した場合、いずれの判定対象に当選したかを示す情報をサブ制御手段に送信する。第1グループ又は第2グループに属する判定対象に当選した状況で報知決定手段が操作方法を報知しないと決定した場合には、当選した判定対象の属するグループを示す情報をサブ制御手段に送信する一方、いずれの判定対象に当選したかを示す情報をサブ制御手段に送信しない。かかる構成とすることにより、第1グループ又は第2グループに属する判定対象に当選した状況で報知決定手段が操作方法を報知しないと決定した場合に、いずれの判定対象に当選したかをサブ制御手段が把握していない構成とすることが可能となる。この結果、当選した判定対象をサブ制御手段側から取得する不正が行われることを抑制することが可能となる。
遊技機S1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止した場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選において判定される判定対象として、前記複数の停止操作手段を第1操作順序(中左右)で操作すると第1数(8)の遊技媒体が付与される入賞が成立する特定判定対象(中左右ベル1、第1特殊ベル)と、前記複数の停止操作手段を第2操作順序(左中右)で操作すると前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する所定判定対象(左中右ベル1)と、を設けるとともに、少なくとも前記特定判定対象を複数設け、
前記複数の停止操作手段の操作順序によって前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する判定対象を、前記特定判定対象と前記所定判定対象とを含む第1グループと、前記特定判定対象を含む一方で前記所定判定対象を含まない第2グループと、に分類し、
前記第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させることができる操作順序を報知する操作順序報知手段(指示モニタ、補助表示部65)と、
前記操作順序を報知するか否かを決定する報知決定手段(主制御装置101のナビ判定処理機能S5708)と
を備え、
前記操作順序報知手段は、特定遊技状態(報知モードA)において、前記第1グループに属する判定対象に当選した場合と、前記第2グループに属する判定対象に当選した場合と、で前記操作順序を報知する頻度が異なることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選において判定される判定対象として、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作すると第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する特定判定対象と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作すると第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する所定判定対象と、を設けるとともに、少なくとも特定判定対象を複数設けた。かかる構成とすることにより、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する頻度を異ならせることが可能となる。
また、複数の停止操作手段の操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する判定対象を、特定判定対象と所定判定対象とを含む第1グループと、特定判定対象を含む一方で所定判定対象を含まない第2グループと、に分類し、特定遊技状態において、第1グループに属する判定対象に当選した場合と、第2グループに属する判定対象に当選した場合と、で操作順序を報知する頻度が異なる構成とした。かかる構成とすることにより、特定遊技状態において、操作順序を報知するか否かの決定に際してグループに応じた制御を行うことが可能となる。この結果、複数の停止操作手段の操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する判定対象に当選した場合に、操作順序を報知する場合と、操作順序を報知しない場合と、がある特定遊技状態を、比較的簡易な構成で実現することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させることができる操作順序を例えば3種類備える構成においては、前記複数の停止操作手段を第3操作順序(右左中)で操作すると前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する第3判定対象(右左中ベル1)を設け、前記特定判定対象と前記所定判定対象と前記第3判定対象を含む第1グループと、前記特定判定対象と前記第3判定対象を含む一方で前記所定判定対象を含まない第2グループと、に分類する構成とすれば、上記した作用効果を奏することができる。上記操作順序を4種類以上備える構成についても同様である。
遊技機S2.上記遊技機S1において、前記特定判定対象のいずれかに当選となる確率が、前記所定判定対象に当選となる確率よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定判定対象のいずれかに当選となる確率は、所定判定対象に当選となる確率よりも高い。かかる構成とすることにより、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合には、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合よりも、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度を高くすることが可能となる。
遊技機S3.上記遊技機S1又は遊技機S2において、前記報知決定手段は、前記特定遊技状態において、前記第1グループに属する判定対象に当選した場合、所定確率で前記操作順序を報知すると決定し、前記第2グループに属する判定対象に当選した場合、必ず前記操作順序を報知すると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態では、第1グループに属する判定対象に当選した場合、所定確率で操作順序を報知すると決定し、第2グループに属する判定対象に当選した場合、必ず操作順序を報知すると決定する。かかる構成とすることにより、本遊技機に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを抑制することが可能となる。すなわち、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なる構成においては、操作順序が報知されていない状況において、上記事実を知っている遊技者と、上記事実を知らない遊技者と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度に差異が生じることとなる。しかしながら、第2グループに属する判定対象に当選した場合に必ず操作順序を報知すると決定する構成においては、操作順序が報知されていない状況における特定判定対象の当選確率と所定判定対象の当選確率との差異を小さくすることが可能となり、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるからである。
遊技機S4.上記遊技機S3において、前記第1グループに属する判定対象の当選確率を等しくしたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1グループに属する判定対象の当選確率が等しい。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で操作順序が報知されていない場合に、操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度に差異が生じることを回避することが可能となる。
遊技機S5.上記遊技機S1乃至遊技機S4のいずれかにおいて、前記報知決定手段が前記操作順序を報知すると決定する頻度が前記特定遊技状態よりも高い第2特定遊技状態(報知モードB)を備え、前記報知決定手段は、前記第1グループに属する判定対象に当選した場合、前記第2特定遊技状態であれば前記特定遊技状態よりも高い頻度で前記操作順序を報知すると決定し、前記第2グループに属する判定対象に当選した場合、前記特定遊技状態と前記第2特定遊技状態とで等しい頻度で前記操作順序を報知すると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、報知決定手段は、第1グループに属する判定対象に当選した場合、第2特定遊技状態であれば特定遊技状態よりも高い頻度で操作順序を報知すると決定し、第2グループに属する判定対象に当選した場合、特定遊技状態と第2特定遊技状態とで等しい頻度で操作順序を報知すると決定する。かかる構成とすることにより、本遊技機に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを抑制することが可能となる。すなわち、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なる構成においては、操作順序が報知されていない状況において、上記事実を知っている遊技者と、上記事実を知らない遊技者と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度に差異が生じることとなる。しかしながら、第2グループに属する判定対象に当選した場合に、特定遊技状態と第2特定遊技状態とで操作順序を報知すると決定する頻度が変化しない構成においては、操作順序が報知されていない状況における特定判定対象の当選確率と所定判定対象の当選確率との差異を小さくすることが可能となり、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるからである。
遊技機S6.上記遊技機S5において、前記特定遊技状態下で前記第1グループ又は前記第2グループに属する判定対象に当選し、前記報知決定手段が前記操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、前記第2特定遊技状態に移行させるか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101の昇格抽選機能S6007)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で第1グループ又は第2グループに属する判定対象に当選し、報知決定手段が操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、第2特定遊技状態に移行させるか否かが判定される。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で操作順序が報知されなかったとしても、第2特定遊技状態に移行することを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機S7.上記遊技機S6において、前記移行判定手段は、前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、前記第2特定遊技状態に移行させるか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、第2特定遊技状態に移行させるか否かが判定される。かかる構成においては、操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なることを知っている遊技者と、前記事実を知らない遊技者と、で第2特定遊技状態への移行確率に差異が生じることとなる。これは、遊技者に利益格差が生じることのみならず、後者の遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことに繋がり得る。しかしながら、本構成を上記遊技機S5に適用した場合には、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機S8.上記遊技機S1乃至遊技機S7のいずれかにおいて、前記特定遊技状態下で前記第1グループ又は前記第2グループに属する判定対象に当選し、前記報知決定手段が前記操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、前記特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かを判定する付与判定手段を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で第1グループ又は第2グループに属する判定対象に当選し、報知決定手段が操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かが判定される。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で操作順序が報知されなかったとしても、特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典が付与されることを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機S9.上記遊技機S8において、前記付与判定手段は、前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、前記特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かが判定される。かかる構成においては、操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なることを知っている遊技者と、前記事実を知らない遊技者と、で上記特典の付与確率に差異が生じることとなる。これは、遊技者に利益格差が生じることのみならず、後者の遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことに繋がり得る。しかしながら、本構成を上記遊技機S8に適用した場合には、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機S10.上記遊技機S1乃至遊技機S9のいずれかにおいて、前記報知決定手段が前記操作順序を報知すると決定する頻度が前記特定遊技状態よりも低い所定遊技状態(チャンスモード)と、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行させる特定移行手段(主制御装置101の遊技区間処理機能)と、を備え、前記特定移行手段を、前記第1操作順序を報知していない状況で前記複数の停止操作手段が前記第1操作順序で操作された場合、前記複数の停止操作手段が前記第2操作順序で操作された場合よりも、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行させる頻度が低くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1操作順序が報知されていない状況で複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合よりも、所定遊技状態から特定遊技状態に移行する頻度が低くなる。かかる構成とすることにより、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作するよう遊技者を促しつつ、所定遊技状態と特定遊技状態とで遊技媒体の増減にメリハリをつけることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機T1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止した場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選において判定される判定対象として、前記複数の停止操作手段を第1操作順序(中左右)で操作すると第1数(8)の遊技媒体が付与される入賞が成立する第1判定対象(中左右ベル1、第1特殊ベル)と、前記複数の停止操作手段を第2操作順序(左中右)で操作すると前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する第2判定対象(左中右ベル1)と、を設け、
前記第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させることができる操作順序を報知する操作順序報知手段(指示モニタ、補助表示部65)と、
前記操作順序を報知するか否かを決定する報知決定手段(主制御装置101のナビ判定処理機能S5708)と
を備え、
前記第1判定対象に当選となる確率が前記第2判定対象に当選となる確率よりも高くなる構成とし、
前記操作順序報知手段を、特定遊技状態(報知モードA)において、前記第1判定対象に当選した際に前記操作順序を報知する頻度が、前記第2判定対象に当選した際に前記操作順序を報知する頻度よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選において判定される判定対象として、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作すると第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する第1判定対象と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作すると第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する第2判定対象と、を設けた。そして、第1判定対象に当選となる確率が第2判定対象に当選となる確率よりも高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する頻度を異ならせることが可能となる。
また、特定遊技状態において、第1判定対象に当選した際に操作順序を報知する頻度が、第2判定対象に当選した際に操作順序を報知する頻度よりも高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、本遊技機に関する知識量によって遊技者に特定遊技状態における利益格差が生じることを抑制することが可能となる。すなわち、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なる構成においては、操作順序が報知されていない状況において、上記事実を知っている遊技者と、上記事実を知らない遊技者と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度に差異が生じることとなる。しかしながら、特定遊技状態において、第1判定対象に当選した際に操作順序を報知する頻度が、第2判定対象に当選した際に操作順序を報知する頻度よりも高くなる構成においては、操作順序が報知されていない状況における第1判定対象の当選確率と第2判定対象の当選確率との差異を小さくすることが可能となり、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるからである。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機T2.上記遊技機T1において、前記特定遊技状態下で前記操作順序が報知されていない場合に、前記複数の停止操作手段を前記第1操作順序で操作した場合と、前記複数の停止操作手段を前記第2操作順序で操作した場合と、で前記第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立確率が等しくなるよう、前記第1判定対象及び前記第2判定対象の当選確率と、前記報知決定手段が前記操作順序を報知すると決定する頻度と、を定めたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で操作順序が報知されていない場合に、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立確率が等しくなるよう、第1判定対象及び第2判定対象の当選確率と、報知決定手段が操作順序を報知すると決定する頻度と、が定められている。かかる構成とすることにより、本遊技機に関する知識量によって遊技者に特定遊技状態における利益格差が生じることを回避することが可能となる。
遊技機T3.上記遊技機T1又は遊技機T2において、前記特定遊技状態下で前記第1判定対象又は前記第2判定対象に当選し、前記報知決定手段が前記操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、前記特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かを判定する付与判定手段を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で第1判定対象又は第2判定対象に当選し、報知決定手段が操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かが判定される。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で操作順序が報知されなかったとしても、特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典が付与されることを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機T4.上記遊技機T3において、前記付与判定手段は、前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、前記特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、特定遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる特典を付与するか否かが判定される。かかる構成においては、操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なることを知っている遊技者と、前記事実を知らない遊技者と、で上記特典の付与確率に差異が生じることとなる。これは、遊技者に利益格差が生じることのみならず、後者の遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことに繋がり得る。しかしながら、本構成を上記遊技機T3に適用した場合には、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機T5.上記遊技機T1乃至遊技機T4のいずれかにおいて、前記報知決定手段が前記操作順序を報知すると決定する頻度が前記特定遊技状態よりも低い所定遊技状態(チャンスモード)と、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行させる特定移行手段(主制御装置101の遊技区間処理機能)と、を備え、前記特定移行手段を、前記第1操作順序を報知していない状況で前記複数の停止操作手段が前記第1操作順序で操作された場合、前記複数の停止操作手段が前記第2操作順序で操作された場合よりも、前記所定遊技状態から前記特定遊技状態に移行させる頻度が低くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1操作順序が報知されていない状況で複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合よりも、所定遊技状態から特定遊技状態に移行する頻度が低くなる。かかる構成とすることにより、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作するよう遊技者を促しつつ、所定遊技状態と特定遊技状態とで遊技媒体の増減にメリハリをつけることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機T6.上記遊技機T1乃至遊技機T5のいずれかにおいて、前記第1判定対象を複数設け、前記複数の停止操作手段の操作順序によって前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する判定対象を、前記第1判定対象と前記第2判定対象とを含む第1グループと、前記第1判定対象を含む一方で前記第2判定対象を含まない第2グループと、に分類し、前記報知決定手段は、前記特定遊技状態において、前記第1グループに属する判定対象に当選した場合と、前記第2グループに属する判定対象に当選した場合と、で前記操作順序を報知すると決定する頻度が異なることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1判定対象を複数設けたため、第1判定対象に当選となる確率が第2判定対象に当選となる確率よりも高くなる構成を比較的容易に実現することが可能となる。
また、複数の停止操作手段の操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する判定対象を、第1判定対象と第2判定対象とを含む第1グループと、第1判定対象を含む一方で第2判定対象を含まない第2グループと、に分類し、特定遊技状態において、第1グループに属する判定対象に当選した場合と、第2グループに属する判定対象に当選した場合と、で操作順序を報知すると決定する頻度が異なる構成とした。かかる構成とすることにより、特定遊技状態において、操作順序を報知するか否かの決定に際してグループに応じた制御を行うことが可能となる。この結果、複数の停止操作手段の操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する判定対象に当選した場合に、操作順序を報知する場合と、操作順序を報知しない場合と、がある特定遊技状態を、比較的簡易な構成で実現することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、第1数の遊技媒体が付与される入賞を成立させることができる操作順序を例えば3種類備える構成においては、前記複数の停止操作手段を第3操作順序(右左中)で操作すると前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立する第3判定対象(右左中ベル1)を設け、前記第1判定対象と前記第2判定対象と前記第3判定対象を含む第1グループと、前記第1判定対象と前記第3判定対象を含む一方で前記第2判定対象を含まない第2グループと、に分類する構成とすれば、上記した作用効果を奏することができる。上記操作順序を4種類以上備える構成についても同様である。
遊技機T7.上記遊技機T6において、前記報知決定手段は、前記特定遊技状態において、前記第1グループに属する判定対象に当選した場合、所定確率で前記操作順序を報知すると決定し、前記第2グループに属する判定対象に当選した場合、必ず前記操作順序を報知すると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態では、第1グループに属する判定対象に当選した場合、所定確率で操作順序を報知すると決定し、第2グループに属する判定対象に当選した場合、必ず操作順序を報知すると決定する。かかる構成とすることにより、本遊技機に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを抑制することが可能となる。すなわち、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なる構成においては、操作順序が報知されていない状況において、上記事実を知っている遊技者と、上記事実を知らない遊技者と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度に差異が生じることとなる。しかしながら、第2グループに属する判定対象に当選した場合に必ず操作順序を報知すると決定する構成においては、操作順序が報知されていない状況における第1判定対象の当選確率と第2判定対象の当選確率との差異を小さくすることが可能となり、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるからである。
遊技機T8.上記遊技機T7において、前記第1グループに属する判定対象の当選確率を等しくしたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1グループに属する判定対象の当選確率が等しい。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で操作順序が報知されていない場合に、操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度に差異が生じることを回避することが可能となる。
遊技機T9.上記遊技機T6乃至遊技機T8のいずれかにおいて、前記報知決定手段が前記操作順序を報知すると決定する頻度が前記特定遊技状態よりも高い第2特定遊技状態(報知モードB)を備え、前記報知決定手段は、前記第1グループに属する判定対象に当選した場合、前記第2特定遊技状態であれば前記特定遊技状態よりも高い頻度で前記操作順序を報知すると決定し、前記第2グループに属する判定対象に当選した場合、前記特定遊技状態と前記第2特定遊技状態とで等しい頻度で前記操作順序を報知すると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、報知決定手段は、第1グループに属する判定対象に当選した場合、第2特定遊技状態であれば特定遊技状態よりも高い頻度で操作順序を報知すると決定し、第2グループに属する判定対象に当選した場合、特定遊技状態と第2特定遊技状態とで等しい頻度で操作順序を報知すると決定する。かかる構成とすることにより、本遊技機に関する知識量によって遊技者に利益格差が生じることを抑制することが可能となる。すなわち、複数の停止操作手段を第1操作順序で操作した場合と、複数の停止操作手段を第2操作順序で操作した場合と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なる構成においては、操作順序が報知されていない状況において、上記事実を知っている遊技者と、上記事実を知らない遊技者と、で第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度に差異が生じることとなる。しかしながら、第2グループに属する判定対象に当選した場合に、特定遊技状態と第2特定遊技状態とで操作順序を報知すると決定する頻度が変化しない構成においては、操作順序が報知されていない状況における第1判定対象の当選確率と第2判定対象の当選確率との差異を小さくすることが可能となり、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるからである。
遊技機T10.上記遊技機T9において、前記特定遊技状態下で前記第1グループ又は前記第2グループに属する判定対象に当選し、前記報知決定手段が前記操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、前記第2特定遊技状態に移行させるか否かを判定する移行判定手段(主制御装置101の昇格抽選機能S6007)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で第1グループ又は第2グループに属する判定対象に当選し、報知決定手段が操作順序を報知しないと決定したことに基づいて、第2特定遊技状態に移行させるか否かが判定される。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で操作順序が報知されなかったとしても、第2特定遊技状態に移行することを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機T11.上記遊技機T10において、前記移行判定手段は、前記第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、前記第2特定遊技状態に移行させるか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1数の遊技媒体が付与される入賞が成立した場合、第2特定遊技状態に移行させるか否かが判定される。かかる構成においては、操作順序によって第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度が異なることを知っている遊技者と、前記事実を知らない遊技者と、で第2特定遊技状態への移行確率に差異が生じることとなる。これは、遊技者に利益格差が生じることのみならず、後者の遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことに繋がり得る。しかしながら、本構成を上記遊技機T10に適用した場合には、第1数の遊技媒体が付与される入賞の成立頻度の差異を小さくすることが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
なお、上記遊技機R群~上記遊技機T群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機R群~上記遊技機T群に上記遊技機A群~上記遊技機Q群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。
遊技機U1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止した場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、第1遊技状態(チャンスモード)と、特定入賞(ベル入賞)を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)の作動頻度が前記第1遊技状態よりも高くなる第2遊技状態(報知モード)と、を有し、
有利特典(報知モードへの移行、ゲーム数上乗せ)を付与するか否かの判定を行う付与判定手段と、
前記付与判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合に前記有利特典を付与する有利特典付与手段(主制御装置101の報知モード移行機能S6307、上乗せゲーム数加算機能S7010)と、
前記有利特典の付与有無を示唆する示唆演出(対決演出)を実行する演出実行手段(補助表示部65)と、
前記示唆演出を実行するか否かを決定する実行決定手段と、
前記示唆演出を実行すると決定した場合に、前記示唆演出を実行可能な演出期間として複数の遊技回を設定する期間設定手段と
を備え、
前記実行決定手段は、
前記第1遊技状態下で前記付与判定手段が前記有利特典を付与すると判定していない状況において前記示唆演出を実行するか否かを決定する第1実行決定手段(表示制御装置81の対決演出抽選機能S6702)と、
前記第2遊技状態下で前記付与判定手段が前記有利特典を付与すると判定していない状況において前記示唆演出を実行するか否かを決定する第2実行決定手段(主制御装置101の対決演出抽選機能S6901)と
を備え、
前記期間設定手段は、
前記第1実行決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した場合に前記演出期間を設定する第1期間設定手段(表示制御装置81の対決ゲーム数設定機能S6705)と、
前記第2実行決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した場合に前記演出期間を設定する第2期間設定手段(主制御装置101の対決ゲーム数設定機能S6904)と
を備え、
前記第2実行決定手段及び前記第2期間設定手段を、遊技を統括管理する主制御手段(主制御装置101)に設け、前記第1実行決定手段及び前記第1期間設定手段を、前記主制御手段の配下で各種制御を行う従制御手段(表示制御装置81)に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利特典の付与有無を示唆する示唆演出を実行する場合には、前記示唆演出を実行可能な演出期間として複数の遊技回が設定される。かかる構成とすることにより、有利特典が付与されることに対する期待感を複数の遊技回に亘って持続させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、第1遊技状態下で付与判定手段が有利特典を付与すると判定していない状況において示唆演出を実行するか否かについては、従制御手段側で決定し、第2遊技状態下で付与判定手段が有利特典を付与すると判定していない状況において示唆演出を実行するか否かについては、主制御手段側で決定する構成とした。かかる構成とすることにより、主制御手段に予め記憶させておく処理プログラムの削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機U2.上記遊技機U1において、前記主制御手段は、前記遊技状態を管理するとともに、前記付与判定手段と、前記有利特典付与手段と、を備え、前記付与判定手段は、前記第2遊技状態において、当該第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる有利特典を付与するか否かの判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、付与判定手段は、第2遊技状態において、当該第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる有利特典を付与するか否かの判定を行う。かかる構成においては、第2遊技状態下で付与判定手段が有利特典を付与すると決定していない状況において、従制御手段側で示唆演出を実行するか否かの決定を行う構成とした場合、示唆演出の実行有無の決定に関する処理構成が複雑化したり、実行可能な演出に制約が生じたりする可能性が生じ得る。第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数によっては、設定する演出期間の遊技回数に制約が生じたり、示唆演出自体を実行できなくなったりする可能性が生じるからである。一方、第2遊技状態下で付与判定手段が有利特典を付与すると決定していない状況において、主制御手段側で示唆演出を実行するか否かの決定を行う構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機U3.上記遊技機U2において、前記第2期間設定手段が前記演出期間を設定した場合、前記演出期間が終了するまで前記第2遊技状態が終了しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2期間設定手段の設定した演出期間が終了するまで第2遊技状態が終了しない構成としたため、例えば第2遊技状態の最後の遊技回で示唆演出を実行すると決定した場合には、演出期間として設定された遊技回数分だけ第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる。この結果、増加特典を付与しないことを示唆する示唆演出を実行した場合であっても、遊技者の落胆を緩和することが可能となる。
遊技機U4.上記遊技機U3において、前記第2実行決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した場合、前記第2期間設定手段の設定した遊技回数と、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、を比較する比較手段(主制御装置101の不足ゲーム数導出機能S6905)と、前記第2期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも大きかった場合、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が前記第2期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数を変更する変更手段(主制御装置101の不足ゲーム数加算機能S6906)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2実行決定手段が示唆演出を実行すると決定した場合、第2期間設定手段の設定した遊技回数と、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、が比較される。そして、第2期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも大きかった場合には、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が第2期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更される。かかる構成とすることにより、演出期間が終了するまで第2遊技状態が終了しない構成とすることが可能となる。
また、かかる構成においては、増加特典の付与有無を示唆する演出に関わる処理構成の簡素化を図りつつ遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が期間設定手段の設定し得る最大遊技回数未満となった場合、示唆演出を実行しない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、残り遊技回数を確認するという処理構成が必要であるにも関わらず、残り遊技回数が最大遊技回数未満となった以降の遊技が単調化してしまう可能性が懸念される。かかる懸念を解消すべく、残り遊技回数が最大遊技回数未満となった以降の遊技回では、1遊技回で増加特典の付与有無を示唆する他の演出を実行する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、上記他の演出を予め記憶させておく必要が生じるため記憶容量の増大化という新たな問題が生じるのみならず、残り遊技回数によって実行可能な演出が制約を受けるという問題も生じる。一方、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更され得る構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機U5.上記遊技機U3又は遊技機U4において、前記変更手段は、前記第2期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と等しかった場合と、前記第2期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも小さかった場合と、に、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数を変更しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と等しかった場合と、第2期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも小さかった場合と、には、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更されない。かかる構成とすることにより、示唆演出の実行に伴って残り遊技回数が増加する機会を、残り遊技回数が少ない状況すなわち第2遊技状態の終了が近い状況に限定することが可能となる。この結果、第2遊技状態の終了が近い状況において新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機U6.上記遊技機U3乃至遊技機U5のいずれかにおいて、前記第2期間設定手段が前記演出期間を設定してから前記演出期間が終了するまでの遊技回において、前記付与判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、前記演出期間の長さが変化しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、演出期間の途中で有利特典を付与すると判定した場合であっても、演出期間の長さは変化しない。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図りつつ、演出期間が不要に長くなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機U7.上記遊技機U6において、前記第2期間設定手段が前記演出期間を設定してから前記演出期間が終了するまでの遊技回において、前記付与判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、前記演出実行手段は、前記有利特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、付与判定手段が有利特典を付与すると判定していない状況下で第2期間設定手段が演出期間を設定し、演出期間が終了するまでの遊技回において付与判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、有利特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行する。かかる構成とすることにより、演出期間の長さを変更しない構成とした場合であっても、付与判定手段の判定結果に応じた示唆演出を実行することが可能となる。
遊技機U8.上記遊技機U1乃至遊技機U7のいずれかにおいて、前記第2実行決定手段は、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数に関わらず、前記示唆演出を実行するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数に関わらず、示唆演出を実行するか否かが決定される。かかる構成とすることにより、示唆演出に関わる処理構成の簡素化を図りつつ遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機U9.上記遊技機U1乃至遊技機U8のいずれかにおいて、前記主制御手段は、前記遊技状態を管理するとともに、前記付与判定手段と、前記有利特典付与手段と、を備え、前記付与判定手段は、前記第1遊技状態において、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行することとなる有利特典を付与するか否かの判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、付与判定手段は、第1遊技状態において、第1遊技状態から第2遊技状態に移行することとなる有利特典を付与するか否かの判定を行う。かかる構成においては、第1遊技状態下で付与判定手段が有利特典を付与すると判定していない状況にある場合、第1遊技状態が継続することとなるため、従制御手段側で示唆演出を実行するか否かの決定を行う構成としたとしても、示唆演出の実行有無の決定に関する処理構成が複雑化したり、実行可能な演出に制約が生じたりする可能性が生じない。故に、主制御手段に予め記憶させておく処理プログラムの削減を図ることが可能となり、記憶容量の増大化を抑制することが可能となる。
遊技機U10.上記遊技機U9において、前記主制御手段は、前記付与判定手段が前記第1遊技状態において前記有利特典を付与すると判定した場合、待機期間として複数の遊技回を設定する待機期間設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数変更機能S6207)を備え、前記有利特典付与手段は、前記付与判定手段が前記第1遊技状態において前記有利特典を付与すると判定した場合、前記待機期間の経過後に遊技状態を前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行させ、前記演出実行手段は、前記待機期間設定手段が前記待機期間を設定した場合、前記待機期間において前記有利特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、付与判定手段が第1遊技状態において有利特典を付与すると判定した場合、待機期間として複数の遊技回が設定される。そして、待機期間の経過後に遊技状態が第1遊技状態から第2遊技状態に移行する。このとき、演出実行手段は、待機期間において有利特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行する。かかる構成とすることにより、第1遊技状態から第2遊技状態に移行することを示唆する示唆演出を実行した上で遊技状態を移行させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機U11.上記遊技機U10において、前記主制御手段は、前記待機期間の設定結果に関わる情報を前記従制御手段に送信する情報送信手段(主制御装置101の対決コマンド送信機能S6210)を備え、前記従制御手段は、前記第1期間設定手段が前記演出期間を設定してから前記演出期間が終了するまでの遊技回において前記情報送信手段から前記情報を受信した場合、前記待機期間が終了する遊技回と、前記演出期間が終了する遊技回と、が一致するよう前記演出期間の長さを変更する演出期間変更手段(表示制御装置81の告知ゲーム数変更機能S6404)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態から第2遊技状態に移行させると判定していない状況下で従制御手段が示唆演出を実行すると決定するとともに演出期間を設定し、当該演出期間の途中で主制御手段が第1遊技状態から第2遊技状態に移行させると判定した場合、従制御手段は、待機期間が終了する遊技回と、前記演出期間が終了する遊技回と、が一致するよう演出期間の長さを変更する。かかる構成とすることにより、従制御手段側で示唆演出を実行すると決定した場合であっても、演出期間において有利特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行することが可能となる。
上記遊技機U12.上記遊技機U2乃至遊技機U11のいずれかにおいて、前記実行決定手段は、前記第1遊技状態下で前記付与判定手段が前記有利特典を付与すると決定した状況において前記示唆演出を実行するか否かを決定する第3実行決定手段(主制御装置101の移行抽選機能S6204)と、前記第2遊技状態下で前記付与判定手段が前記有利特典を付与すると決定した状況において前記示唆演出を実行するか否かを決定する第4実行決定手段(主制御装置101の対決演出抽選機能S7002)と、を備え、前記第3実行決定手段と前記第4実行決定手段を前記主制御手段に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利特典を付与すると決定した状況においては、第1遊技状態と第2遊技状態とのいずれであっても、主制御手段側で示唆演出を実行するか否かを決定する。かかる構成とすることにより、有利特典を付与すると決定した場合に適切なタイミングで示唆演出を実行することが可能となる。
遊技機V1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止した場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、第1遊技状態(チャンスモード)と、特定入賞(ベル入賞)を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)の作動頻度が前記第1遊技状態よりも高くなる第2遊技状態(報知モード)と、を有し、
前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与するか否かの判定を行う付与判定手段(主制御装置101の上乗せ抽選機能S6803)と、
前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した場合に前記増加特典を付与する増加特典付与手段(主制御装置101の上乗せゲーム数加算機能S7010)と
を備え、
前記付与判定手段が前記増加特典を付与しないと判定した場合であっても、前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することがあることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態では、第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与するか否かの判定が行われることがあり、増加特典を付与しない判定がなされた場合であっても、第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することがある。かかる構成とすることにより、増加特典を付与しない判定がなされた場合における遊技者の落胆を緩和することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機V2.上記遊技機V1において、前記増加特典の付与有無を示唆する示唆演出(対決演出)を実行する演出実行手段(補助表示部65)と、前記示唆演出を実行するか否かを決定する実行決定手段(主制御装置101の対決演出抽選機能S6901,S7002)と、前記示唆演出を実行すると決定した場合に、前記示唆演出を実行可能な演出期間として複数の遊技回を設定する期間設定手段(主制御装置101の対決ゲーム数設定機能S6904,S7005)と、を備え、前記演出期間が終了するまで前記第2遊技状態が終了しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加特典の付与有無を示唆する示唆演出を実行することがあり、当該示唆演出を実行する場合には、示唆演出を実行可能な演出期間として複数の遊技回を設定する。かかる構成とすることにより、複数の遊技回にわたって増加特典付与を期待させながら遊技を行わせることが可能となる。また、演出期間が終了するまで第2遊技状態が終了しない構成としたため、例えば第2遊技状態の最後の遊技回で示唆演出を実行すると決定した場合には、演出期間として設定された遊技回数分だけ第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる。この結果、仮に増加特典を付与しないことを示唆する示唆演出を実行した場合であっても、遊技者の落胆を緩和することが可能となる。
遊技機V3.上記遊技機V2において、前記実行決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した場合、前記期間設定手段の設定した遊技回数と、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、を比較する比較手段(主制御装置101の不足ゲーム数導出機能S6905,S7006)と、前記期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも大きかった場合、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が前記期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数を変更する変更手段(主制御装置101の不足ゲーム数加算機能S6906,S7007)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、実行決定手段が示唆演出を実行すると決定した場合、期間設定手段の設定した遊技回数と、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、が比較される。そして、期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも大きかった場合には、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更される。かかる構成とすることにより、演出期間が終了するまで第2遊技状態が終了しない構成とすることが可能となる。
また、かかる構成においては、増加特典の付与有無を示唆する演出に関わる処理構成の簡素化を図りつつ遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が期間設定手段の設定し得る最大遊技回数未満となった場合、示唆演出を実行しない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、残り遊技回数を確認するという処理構成が必要であるにも関わらず、残り遊技回数が最大遊技回数未満となった以降の遊技が単調化してしまう可能性が懸念される。かかる懸念を解消すべく、残り遊技回数が最大遊技回数未満となった以降の遊技回では、1遊技回で増加特典の付与有無を示唆する他の演出を実行する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、上記他の演出を予め記憶させておく必要が生じるため記憶容量の増大化という新たな問題が生じるのみならず、残り遊技回数によって実行可能な演出が制約を受けるという問題も生じる。一方、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更され得る構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機V4.上記遊技機V3において、前記比較手段は、前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した状況で前記実行決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した場合、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数として、前記増加特典付与手段が前記増加特典を付与する前の残り遊技回数を取得することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、期間設定手段の設定した遊技回数と、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、を比較する場合に、増加特典付与手段が付与する増加特典を考慮しない。かかる構成とすることにより、増加特典付与手段が付与する増加特典の一部を演出期間において消化してしまうことを回避することが可能となる。
遊技機V5.上記遊技機V3又は遊技機V4において、前記変更手段は、前記期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と等しかった場合と、前記期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも小さかった場合と、に、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数を変更しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と等しかった場合と、期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも小さかった場合と、には、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更されない。かかる構成とすることにより、示唆演出の実行に伴って残り遊技回数が増加する機会を、残り遊技回数が少ない状況すなわち第2遊技状態の終了が近い状況に限定することが可能となる。この結果、第2遊技状態の終了が近い状況において新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機V6.上記遊技機V2乃至遊技機V5のいずれかにおいて、前記実行決定手段は、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数に関わらず、前記示唆演出を実行するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数に関わらず、示唆演出を実行するか否かが決定される。かかる構成とすることにより、示唆演出に関わる処理構成の簡素化を図りつつ遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機V7.上記遊技機V2乃至遊技機V6のいずれかにおいて、前記期間設定手段が前記演出期間を設定してから前記演出期間が終了するまでの間に、前記演出期間の長さを変更する手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、演出期間の長さが途中で変更されることはない。かかる構成とすることにより、演出期間が延長された結果として第2遊技状態が終了しなくなる事象が発生することを回避することが可能となる。
遊技機V8.上記遊技機V2乃至遊技機V7のいずれかにおいて、前記期間設定手段が前記演出期間を設定してから前記演出期間が終了するまでの遊技回において、前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した場合、前記演出期間の長さが変化しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、演出期間の途中で増加特典を付与すると判定した場合であっても、演出期間の長さは変化しない。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図りつつ、演出期間が不要に長くなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機V9.上記遊技機V7又は遊技機V8において、前記付与判定手段が前記増加特典を付与しないと判定した状況下で前記期間設定手段が前記演出期間を設定し、前記演出期間が終了するまでの遊技回において前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した場合、前記演出実行手段は、前記増加特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、付与判定手段が増加特典を付与しないと判定した状況下で期間設定手段が演出期間を設定し、演出期間が終了するまでの遊技回において付与判定手段が増加特典を付与すると判定した場合には、増加特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行する。かかる構成とすることにより、演出期間の長さを変更しない構成とした場合であっても、付与判定手段の判定結果に応じた示唆演出を実行することが可能となる。
遊技機V10.上記遊技機V2乃至遊技機V9のいずれかにおいて、前記実行決定手段は、前記付与判定手段の判定結果に関わらず、前記示唆演出を実行するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加特典を付与するか否かの判定結果に関わらず、示唆演出を実行するか否かが決定される。かかる構成とすることにより、増加特典を付与しない判定がなされた場合であっても第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加する機会を生じさせることが可能となり、増加特典を付与しない判定がなされた場合における遊技者の落胆を緩和することが可能となる。
遊技機W1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1~第3クレジット投入スイッチ56~58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止した場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S213等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、第1遊技状態(チャンスモード)と、特定入賞(ベル入賞)を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)の作動頻度が前記第1遊技状態よりも高くなる第2遊技状態(報知モード)と、を有し、
前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与するか否かの判定を行う付与判定手段(主制御装置101の上乗せ抽選機能S6803)と、
前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した場合に前記増加特典を付与する増加特典付与手段(主制御装置101の上乗せゲーム数加算機能S7010)と、
前記増加特典の付与有無を示唆する示唆演出(対決演出)を実行する演出実行手段(補助表示部65)と、
前記示唆演出を実行するか否かを決定する実行決定手段(主制御装置101の対決演出抽選機能S6901,S7002)と、
前記示唆演出を実行すると決定した場合に、前記示唆演出を実行可能な演出期間として複数の遊技回を設定する期間設定手段(主制御装置101の対決ゲーム数設定機能S6904,S7005)と
を備え、
前記期間設定手段の設定した演出期間の長さを変更する手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加特典の付与有無を示唆する示唆演出を実行することがあり、当該示唆演出を実行する場合には、示唆演出を実行可能な演出期間として複数の遊技回を設定する。かかる構成とすることにより、複数の遊技回にわたって増加特典付与を期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
また、演出期間を設定した場合には、当該演出期間の長さを途中で変更しない構成とした。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図りつつ、演出期間が不要に長くなってしまうことを回避することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機W2.上記遊技機W1において、前記実行決定手段は、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数に関わらず、前記示唆演出を実行するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数に関わらず、示唆演出を実行するか否かが決定される。かかる構成とすることにより、示唆演出に関わる処理構成の簡素化を図りつつ遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が期間設定手段の設定し得る最大遊技回数未満となった場合、示唆演出を実行しない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、残り遊技回数を確認するという処理構成が必要であるにも関わらず、残り遊技回数が最大遊技回数未満となった以降の遊技が単調化してしまう可能性が懸念される。かかる懸念を解消すべく、残り遊技回数が最大遊技回数未満となった以降の遊技回では、1遊技回で増加特典の付与有無を示唆する他の演出を実行する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、上記他の演出を予め記憶させておく必要が生じるため記憶容量の増大化という新たな問題が生じるのみならず、残り遊技回数によって実行可能な演出が制約を受けるという問題も生じる。一方、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数に関わらず、示唆演出を実行するか否かを決定する構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機W3.上記遊技機W2において、前記実行決定手段は、前記付与判定手段の判定結果に関わらず、前記示唆演出を実行するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加特典を付与するか否かの判定結果に関わらず、示唆演出を実行するか否かが決定される。かかる構成とすることにより、残り遊技回数が少ない状況すなわち第2遊技状態の終了が近い状況において、増加特典を付与しない判定がなされた場合であっても示唆演出を実行することが可能となり、第2遊技状態の終了が近い状況における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機W4.上記遊技機W1乃至遊技機W3のいずれかにおいて、前記期間設定手段が前記演出期間を設定してから前記演出期間が終了するまでの遊技回において、前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した場合、前記演出期間の長さが変化しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、演出期間の途中で増加特典を付与すると判定した場合であっても、演出期間の長さは変化しない。かかる構成とすることにより、処理構成の簡素化を図りつつ、演出期間が不要に長くなってしまうことを回避することが可能となる。
遊技機W5.上記遊技機W1乃至遊技機W4のいずれかにおいて、前記付与判定手段が前記増加特典を付与しないと判定した状況下で前記期間設定手段が前記演出期間を設定し、前記演出期間が終了するまでの遊技回において前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した場合、前記演出実行手段は、前記増加特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、付与判定手段が増加特典を付与しないと判定した状況下で期間設定手段が演出期間を設定し、演出期間が終了するまでの遊技回において付与判定手段が増加特典を付与すると判定した場合には、増加特典が付与されることを示唆する示唆演出を実行する。かかる構成とすることにより、演出期間の長さを変更しない構成とした場合であっても、付与判定手段の判定結果に応じた示唆演出を実行することが可能となる。
遊技機W6.上記遊技機W1乃至遊技機W5のいずれかにおいて、前記演出期間が終了するまで前記第2遊技状態が終了しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、演出期間が終了するまで第2遊技状態が終了しない構成としたため、例えば第2遊技状態の最後の遊技回で示唆演出を実行すると決定した場合には、演出期間として設定された遊技回数分だけ第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる。この結果、仮に増加特典を付与しないことを示唆する示唆演出を実行した場合であっても、遊技者の落胆を緩和することが可能となる。
遊技機W7.上記遊技機W6において、前記実行決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した場合、前記期間設定手段の設定した遊技回数と、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、を比較する比較手段(主制御装置101の不足ゲーム数導出機能S6905,S7006)と、前記期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも大きかった場合、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が前記期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数を変更する変更手段(主制御装置101の不足ゲーム数加算機能S6906,S7007)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、実行決定手段が示唆演出を実行すると決定した場合、期間設定手段の設定した遊技回数と、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、が比較される。そして、期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも大きかった場合には、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が期間設定手段の設定した遊技回数となるよう、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更される。かかる構成とすることにより、演出期間が終了するまで第2遊技状態が終了しない構成とすることが可能となる。
遊技機W8.上記遊技機W7において、前記比較手段は、前記付与判定手段が前記増加特典を付与すると判定した状況で前記実行決定手段が前記示唆演出を実行すると決定した場合、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数として、前記増加特典付与手段が前記増加特典を付与する前の残り遊技回数を取得することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、期間設定手段の設定した遊技回数と、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と、を比較する場合に、増加特典付与手段が付与する増加特典を考慮しない。かかる構成とすることにより、増加特典付与手段が付与する増加特典の一部を演出期間において消化してしまうことを回避することが可能となる。
遊技機W9.上記遊技機W7又は遊技機W8において、前記変更手段は、前記期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と等しかった場合と、前記期間設定手段の設定した遊技回数が前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも小さかった場合と、に、前記第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数を変更しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数と等しかった場合と、期間設定手段の設定した遊技回数が第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数よりも小さかった場合と、には、第2遊技状態下で遊技可能な残り遊技回数が変更されない。かかる構成とすることにより、示唆演出の実行に伴って残り遊技回数が増加する機会を、残り遊技回数が少ない状況すなわち第2遊技状態の終了が近い状況に限定することが可能となる。この結果、第2遊技状態の終了が近い状況において新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機W10.上記遊技機W1乃至遊技機W9のいずれかにおいて、前記付与判定手段が前記増加特典を付与しないと判定した場合であっても、前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することがあることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加特典を付与しない判定がなされた場合であっても、第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することがある。かかる構成とすることにより、増加特典を付与しない判定がなされた場合における遊技者の落胆を緩和することが可能となる。
なお、上記遊技機U群~上記遊技機W群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記遊技機U群~上記遊技機W群に上記遊技機A群~上記遊技機T群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。