JP2022147671A - 除草装置 - Google Patents

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健太郎 西脇
Kentaro Nishiwaki
圭介 荒井
Keisuke Arai
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Abstract

【課題】水が張られた水田において土壌から分離させた雑草の再活着を効果的に防止する除草装置を提供すること。【解決手段】水100が張られた水田の雑草110を除去する除草装置であって、雑草110を土壌120から分離して水中に浮遊させる浮遊化手段10と、水中に浮遊させた雑草110を水100と共に吸引する吸引手段20と、吸引した水100に混入している雑草110を捕捉又は切断する雑草処理手段30とを備え、雑草110が取り除かれた水100、又は切断された雑草110が混入している水100を水田に戻す。【選択図】図1

Description

本発明は、水が張られた水田の雑草を除去する除草装置に関する。
安心・安全という付加価値を持った無農薬・減農薬米への消費者ニーズは高い状態にある。無農薬・減農薬での稲作においては、除草剤を散布する代わりに機械を用いた除草が行われることがある。
例えば、特許文献1には、水田を移動する走行機体に取り付けて除草を行う除草ブラシが開示されている。この除草ブラシは、回転により除草を行うものであり、複数の線状の弾性体と、線状の弾性体を固定する基体とを備えており、複数の線状の弾性体は、回転の回転中心線の方向に細長く延出し、かつ縦長の空間を囲むように配置され、先端を開放したかご型の構造体を形成している。
また、特許文献2には、走行機と、走行機に配置されており、走行機との間に配置されている高さ調節機構により走行機に対する高さの調節ができる除草機とを備えており、除草機は、駆動装置により走行機の走行方向と直交する方向に往復動することにより稲株の株間の雑草を掻き取る除草爪装置と、除草爪装置の後方に配置された草切断装置とを有し、除草爪装置は、爪台と、爪台に複数配置されている除草爪とを有し、草切断装置は、除草作業時において稲株の条間となる位置にそれぞれ設けられた、縦方向に回転する複数のカッターを有し、カッターは、稲株の条間の雑草の掻き取り及び切断と、除草爪装置で掻き取ることで水面に浮いた雑草の切断を行う水田除草作業機が開示されている。
特開2020-43843号公報 特開2014-76004号公報
現在の水田機械除草は雑草を浮かすことで防除するものが多く、一度除草された雑草が再び土壌に根付く再活着が問題となっている。
しかし、特許文献1には、除草した雑草の再活着を防ぐ手段については何ら開示されていない。
また、特許文献2は、水面に浮かせた雑草をそのまま放置せずに切断処理して、田面の土に再度根付いてしまうことがないようにするものであるが、田面水のなかで雑草の切断を行うものであるため、雑草の浮遊位置又は高さによっては雑草を細かく切断することはできない懸念がある。
また、雑草の再活着対策として、10cm程度の深水管理を一定期間続けることや、除草作業後に田面水を入れ替えることにより浮いた雑草を排出することも考えられる。しかし、田面水を10cm程度の深水とするためにはある程度の高さの畦畔が整備されている必要があり、また、田面水を入れ替える際には入排水に伴う新たな水管理作業が必要になるため、これらの再活着対策の適用が困難な水田も少なくない。
そこで、本発明は、水が張られた水田において土壌から分離させた雑草の再活着を効果的に防止する除草装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の除草装置は、水100が張られた水田の雑草110を除去する除草装置であって、雑草110を土壌120から分離して水中に浮遊させる浮遊化手段10と、水中に浮遊させた雑草110を水100と共に吸引する吸引手段20と、吸引した水100に混入している雑草110を捕捉又は切断する雑草処理手段30とを備え、雑草110が取り除かれた水100、又は切断された雑草110が混入している水100を水田に戻すことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の除草装置において、雑草処理手段30は、吸引手段20が吸引した水100及び雑草110が流れる流路に配置され雑草110及び雑草110の種子を捕捉するフィルタ30Aであることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の除草装置において、雑草処理手段30は、吸引手段20が吸引した水100及び雑草110が流れる流路に回転可能に配置された切断刃32を有し、回転する切断刃32により雑草110を切断するミキサ30Bであることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の除草装置において、浮遊化手段10は、土壌120に潜り込ませる潜込部11を有し、潜込部11の回転により雑草110を土壌120から引き抜いて水中に浮遊させることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の除草装置において、潜込部11が所定の柔軟性を有することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項4又は請求項5に記載の除草装置において、潜込部11に絡まった雑草110を取り除く絡まり解消手段70を備えることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項6に記載の除草装置において、絡まり解消手段70として、潜込部11の回転方向を切り替える回転方向切替部を有することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の除草装置において、吸引手段20は、水中に一端が投入される管21と、管21に接続されたエゼクタ22を有することを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の除草装置において、土壌120に生えている雑草110の位置を検出する雑草位置検出手段40を備え、検出された雑草110の位置に浮遊化手段10を移動させることを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項9に記載の除草装置において、吸引手段20に吸引した雑草110及び水100の逆流を防止する逆流防止手段50を備えることを特徴とする。
本発明によれば、水が張られた水田において土壌から分離させた雑草の再活着を効果的に防止することができる。
本発明の一実施例による除草装置の要部を示す図であり、雑草を土壌から分離する状態を示す図 同吸引した水を水田に戻す状態を示す図 同エゼクタを用いた水流発生の状態を示す図 同浮遊化手段を示す図 本発明の他の実施例による除草装置における雑草処理手段の概略図
本発明の第1の実施の形態による除草装置は、水が張られた水田の雑草を除去する除草装置であって、雑草を土壌から分離して水中に浮遊させる浮遊化手段と、水中に浮遊させた雑草を水と共に吸引する吸引手段と、吸引した水に混入している雑草を捕捉又は切断する雑草処理手段とを備え、雑草が取り除かれた水、又は切断された雑草が混入している水を水田に戻すものである。
本実施の形態によれば、水中に浮遊させた雑草を吸い上げて回収又は切断することにより、雑草の再活着を効果的に防止することができる。また、吸引した水を水田に戻すことで、入排水に伴う新たな水管理作業が新たに必要とならずに済む。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による除草装置において、雑草処理手段を、吸引手段が吸引した水及び雑草が流れる流路に配置され雑草及び雑草の種子を捕捉するフィルタとしたものである。
本実施の形態によれば、雑草を回収して再活着を効果的に防止すると共に、種を回収して雑草の繁殖を抑制することができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による除草装置において、雑草処理手段を、吸引手段が吸引した水及び雑草が流れる流路に回転可能に配置された切断刃を有し、回転する切断刃により雑草を切断するミキサとしたものである。
本実施の形態によれば、雑草を細かく切断して再活着を効果的に防止することができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれか一つの実施の形態による除草装置において、浮遊化手段は、土壌に潜り込ませる潜込部を有し、潜込部の回転により雑草を土壌から引き抜いて水中に浮遊させるものである。
本実施の形態によれば、雑草を根と共に土壌から引き抜いて水中に浮遊させやすくなる。
本発明の第5の実施の形態は、第4の実施の形態による除草装置において、潜込部が所定の柔軟性を有するものである。
本実施の形態によれば、土壌に接触したときに潜込部が撓り、雑草が絡まり難くなる。
本発明の第6の実施の形態は、第4又は第5の実施の形態による除草装置において、潜込部に絡まった雑草を取り除く絡まり解消手段を備えるものである。
本実施の形態によれば、雑草が絡まった際には絡まり解消手段を用いて素早く雑草を取り除き、除草効率の低下を防止することができる。
本発明の第7の実施の形態は、第6の実施の形態による除草装置において、絡まり解消手段として、潜込部の回転方向を切り替える回転方向切替部を有するものである。
本実施の形態によれば、回転方向切替部が潜込部を、土壌から雑草を引き抜く際の回転方向とは逆方向に回転させることで、絡まった雑草を取り除くことができる。
本発明の第8の実施の形態は、第1から第7のいずれか一つの実施の形態による除草装置において、吸引手段は、水中に一端が投入される管と、管に接続されたエゼクタを有するものである。
本実施の形態によれば、機械的な運動部分の無いエゼクタを用いることで、吸引した夾雑物が詰まること等による不具合の可能性を低減することができる。
本発明の第9の実施の形態は、第1から第8のいずれか一つの実施の形態による除草装置において、土壌に生えている雑草の位置を検出する雑草位置検出手段を備え、検出された雑草の位置に浮遊化手段を移動させるものである。
本実施の形態によれば、雑草の位置を検出してから除草を行うことで、局所的な雑草防除を実現できる。
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態による除草装置において、吸引手段に吸引した雑草及び水の逆流を防止する逆流防止手段を備えるものである。
本実施の形態によれば、逆流防止手段が設けられているため、吸引を停止しても、吸引した雑草が逆流して水田に戻ることがない。よって、不要な吸引を停止して、消費エネルギーを抑制することができる。
以下、本発明の一実施例による除草装置について説明する。
図1、図2及び図3は本実施例による除草装置の要部を示す図であり、図1は雑草を土壌から分離する状態を示し、図2は吸引した水を水田に戻す状態を示し、図3はエゼクタを用いた水流発生の状態を示している。なお、図1及び図3中の矢印は吸引時における水流の向きである。また、図4は本実施例による浮遊化手段を示す図である。
除草装置は、水(田面水)100が張られている水田において雑草110の除去を行う際に使用される。除草装置は、雑草110を土壌120から分離して水中に浮遊させる浮遊化手段10と、水中に浮遊させた雑草110を水100と共に吸引する吸引手段20と、吸引した水100に混入している雑草110を処理する雑草処理手段30と、土壌120に生えている雑草110の位置を検出する雑草位置検出手段40と、吸引した雑草110及び水100の逆流を防止する逆流防止手段50を備える。
浮遊化手段10は、移動台車(図示略)等に据え付けられたロボットアーム60の先端に取り付けられる。
浮遊化手段10は、少なくとも一部を土壌120に潜り込ませる潜込部11と、潜込部11が取り付けられた基台部12と、基台部12を支持する支持部13と、固定ナット14とを有する。図4(a)は潜込部11が取り付けられた基台部12を示し、図4(b)は支持部13を示し、図4(c)は固定ナット14を示し、図4(d)は潜込部11が取り付けられた基台部12と支持部13を組み合わせて固定ナット14で固定した状態を示している。 支持部13は、第一リング部13aと、第一リング部13aよりも小径の第二リング部13bを有する。第一リング部13aにはロボットアーム12の先端と接続するためのアーム接続部13cが複数設けられている。また、支持部13は、第一リング部13aと第二リング部13bを貫くように設けられた断面が円形の筒部13dを有する。筒部13dのうち、第二リング部13b側に突き出た端部の外周には固定ナット14が篏合する螺子が切られた螺子切り部13eが形成され、その反対側の端部の外周には管21との接続に用いる段差部13gが形成されている。
潜込部11は、複数の棒状体で構成される。棒状体は、金属製又は樹脂製等であり、個々の寸法は、例えば、直径1~3mm、全長20~30mmである。棒状体の少なくとも一部は土壌120に入り込むが、棒状体が土壌120に入り込む量が全長の1/3程度よりも小さいと雑草110を十分に土壌120から引き出して水中に浮遊させることができず、入り込む量が全長の2/3程度よりも大きいと却って雑草110を土壌120中に押し込んでしまう可能性がある。そのため、棒状体の先端から全長の1/3~2/3程度が土壌120に入り込むようにすることが好ましい。
基台部12は、筒部13dを通す穴12aが形成されており、一方の面の周縁に壁部12bが設けられている。基台部12の他方の面には潜込部11が取り付けられる。また、基台部12の穴12aにはボールベアリング16が取り付けられる。
基台部12は、壁部12bが設けられている一方の面を支持部13の第二リング部13bに被せるようにして支持部13に対して回転可能に取り付ける。このとき筒部13dのうち螺子切り部13eが設けられている部分は穴12aを介して基台部12の他方の面よりも突出し、固定ナット14が嵌められる。
なお、基台部12の穴12aには、ボールベアリング16に代えて滑り軸受等の摺動部材を取り付けてもよい。
図1に示すように、吸引手段20の管21は、基台部12の他方の面から突き出るように取り付けることができ、この場合、管21の一端が基台部12の他方の面から突き出す長さは、棒状体の長さよりも短くする。また、管21は、図4に示される段差部13gにその一端を固定することもでき、この場合は、筒部13dの下端から水100及び雑草110等が吸引される。
なお、潜込部11を上面視したときの大きさ(水平方向の大きさ)は、条間及び株間よりも小さく設定することが好ましい。例えば、条間が30cm、株間が15cmの場合は、当該大きさを約5cm角~10cm角に収まる寸法とする。これにより、条間のみならず株間にも無理なく潜込部11を移動させやすくなり、イネ等の栽培植物を傷つけることなく土壌120から雑草110を除去することができる。なお、除草装置を用いた除草作業は、出来るだけ雑草110が小さいうちに行うことが好ましい。例えば除去対象の雑草110を1~2cm程度と想定することで、浮遊化手段10や吸引手段20等を小型なものとすることができる。
また、図1に示すロボットアーム60はアームが1本であるが、リンク機構やジョイント機構で構成された3本のアームが協働してアーム先端の動作を制御する、いわゆるパラレルリンクを用いたロボットアーム60とすることもできる。図4(e)は、このパラレルリンク用のボールジョイント13fを各アーム接続部13cに設けた状態を示している。
図4(f)は図4(e)の断面図である。浮遊化手段10には、基台部12を回転させる回転駆動部15が設けられている。回転駆動部15は、基台部12の内部に円形状に配置された回転駆動用磁石15aと、支持部13に回転駆動用磁石15aと所定の距離をあけて対向するよう円筒形に設けられた回転駆動用コイル15bを有し、回転駆動用コイル15bに電流が流れると基台部12が潜込部11と共に回転する。
潜込部11は、雑草110を根と共に絡めとり土壌120から引き抜く動作として、回転せずに土壌120内において略水平方向に往復動する掻き出し動作と、土壌120内において回転する回転動作を行うことができる。どちらの動作を選択するかは雑草110の根差しの状況等によるが、基本的には、雑草が小さく2cm程度であれば回転動作、雑草が成長して大きくなった場合は掻き出し動作とする。
潜込部11は、掻き出し動作と回転動作のいずれか一方のみを行うものとすることもできる。
潜込部11が回転動作を行う場合、各棒状体は、基台部12の回転中心から等距離、すなわち円周上に並ぶように配置する。また、同心円状に複列となるように配置してもよく、このときの列間距離は約20mmとすることが好ましい。また、回転動作を行う潜込部11は、上方視したときに円形であることが好ましい。
一方、潜込部11が回転しない、すなわち掻き出し動作のみを行うものである場合は、棒状体が支持部13に直接取り付けられてもよい。また、棒状体は、直線状に1列又は複列をなすように配置してもよい。複列の場合には、上記同様に列間距離を約20mmとすることが好ましい。
一方、潜込部11を回転させると雑草110が絡みついたままとなり除草効率が低下する可能性が高まる。そこで、潜込部11を構成する棒状体には所定の柔軟性を持たせることが好ましい。これにより、土壌120に接触したときに棒状体が撓り、雑草110が絡まったままになり難くなる。なお、水田に移植された苗は一週間ほどで小さい雑草よりも強く根差すようになるので、棒状体の所定の柔軟性は雑草110を除去し苗は除去しないような強さに設定することで、雑草110のみを効率よく除去することが可能となる。
さらに除草装置は、潜込部11に絡まった雑草110を取り除く絡まり解消手段70を備える。本実施例では、絡まり解消手段70として、潜込部11の回転方向を切り替える回転方向切替部を有する。雑草110が潜込部11に絡まった際に、回転方向切替部が潜込部11を、土壌120から雑草110を引き抜く際の回転方向とは逆方向に回転させることで、絡まった雑草110が取り除かれる。これにより、雑草110が絡みついた際には絡まり解消手段70を用いて素早く雑草110を取り除き、除草効率の低下を防止することができる。なお、回転方向切替部が潜込部11の回転方向を一定時間ごとに切り替えるようにしてもよい。これにより、雑草110が潜込部11に絡まったままとなることを未然に防ぎやすくなる。
なお、他の絡まり解消手段70の例としては、棒状体に上下動自在の押出板を設け、押出板を棒状体に沿って上下動させることで、絡みついた雑草110を押し出して除去するようにしても良い。
吸引手段20は、エゼクタ22が接続された管21を有する。吸引手段20は、管21の一端が水中に投入された状態で、エゼクタ22において高圧水配管23から供給された高圧水をノズル24から高速で噴射することにより、管21の一端から雑草110及び水100を吸い上げる。吸引手段20を浮遊化手段10の近傍に設け、浮遊化手段10が雑草110を水中に浮遊させるのと同時に吸引手段20による吸引を行うことで、浮遊した雑草110を効率よく確実に回収することができる。なお、図1においては管21の一端が潜込部11の略中央に位置した状態を示しているが、潜込部11の端部寄りに配置することもできる。例えば、円周方向に並んだ棒状体よりも外側、すなわち基台部12の外周外側、又は直線状に一列に並んだ棒状体よりも外側に、管21の一端が配置されていてもよい。また、管21の一端を分岐して吸引口を複数設けてもよい。
また、吸引手段20は、ピストンポンプ等を用いて吸い上げを行うようにすることもできるが、吸い上げる水100には土壌120の粒子121や雑草110等の夾雑物も含まれるため、機械的な運動部分の無いエゼクタ22を用いることで、夾雑物が詰まること等による不具合の可能性を低減することができる。
なお、高圧水としては、田面水100をポンプ等で汲み上げて液体サイクロン等で濾過したものを利用することが好ましい。
本実施例における雑草処理手段30は、吸引手段20が吸引した水100及び雑草110が流れる流路に配置され雑草110及び雑草110の種子を捕捉するフィルタ30Aとしている。吸引手段20の管21の一端から吸引された水100は、フィルタ30Aで雑草110が分離された後に管21の他端から水田に戻される。また、土壌120の粒子121も、その殆どがフィルタ30Aでは分離されず水100と共に水田に戻される。このように、水中に浮遊させた雑草110を回収することにより、雑草110の再活着を効果的に防止することができる。また、吸引した水100を水田に戻すことで、入排水に伴う新たな水管理作業が新たに必要とならずに済む。
フィルタ30Aは、吸引した水100に混入した雑草110を取り除く性能を有するものであり、例えば金網によって構成される。金網は、5~10mm程度の網目であることが好ましい。また、水100に藁屑なども混じることが想定される場合には、目詰まりを防止するため、前段に20mm程度の網目を有する金網を備えてもよい。
また、網目をより細かくするなどして、雑草110の種子も取り除けるようにしてもよい。これにより、雑草110の繁殖を抑制することができる。また、雑草110の種子も取り除けるようにする場合は、例えば、5~10mm程度の網目の金網の後段に、1~3mm程度の網目の金網を設けることが好ましい。これにより、雑草110と種子とを分けて水100から分離できると共に、フィルタ30Aの目詰まりを抑制して再生又は交換周期を延ばすことができる。なお、フィルタ30Aの一つとして、不織布等を1~3mm程度の網目の金網の後段にさらに設けてもよい。
また、フィルタ30Aを雑草の種子も除去する構成とした場合は、イネの種子を除去することも可能となるため、栽培するイネの種類を変更した場合に変更前のイネの種子を取り除き、目的の栽培植物以外の植物の繁殖を抑制することができる。これは、本年度栽培しているイネと異なる品種の種子が土壌120中に残っている場合があり、この種子が発芽し成長すると収穫したコメに混入し、不都合だからである。
本発明による除草装置は、移動可能な台車に載せられて水田を作業者の操縦又はマイクロコントローラによる自動操縦によって移動する。除草作業は、目視やカメラにより発見した雑草110だけを対象に除草作業を行っても良いが、葉が土壌表面に出ていない発生初期の雑草110を対象とする場合は、全ての株間・条間を塗りつぶすように作業する必要がある。以下、作業者がマニュアルで操作する場合の例を説明する。
(1)作業者は、目視により雑草110を発見すると、操縦装置を操作してロボットアーム60を動かし、雑草110近傍に潜込部11を移動させるとともに、吸引手段20を起動させる。
(2)次に、潜込部11を下降させながら雑草110付近を走査するように移動させる。或いは潜込部11を回転させ、雑草110の周囲に潜込部11を誘導する。何れの場合も、潜込部11の棒状体が対象の雑草110に引っかかり土壌120から引き抜く。
(3)引き抜かれた雑草110は田面水に浮遊した状態となるので、吸引手段20が周囲の水100と共に雑草110を吸い上げることで、水田から雑草110を取り除く。
なお、作業者は、除草装置を連続的に駆動しながら稲列に沿って移動し、目視によって検出した雑草110に向けて潜込部11を操縦したり、稲列の間を左右に潜込部11が揺動するように操縦したりしても良い。
次に、除草装置を自動操縦させる場合の例を説明する。
図1に示すように、雑草位置検出手段40は、水中を撮影する水中カメラ41と、水中カメラ41により撮影された画像を処理して雑草110の位置を検出する検出部42を有する。
除草装置は、ロボットアーム60を操作して、雑草位置検出手段40が検出した雑草110の位置に浮遊化手段10と吸引手段20を移動させ、雑草110を土壌120から分離させ水100と共に吸引する。このように、雑草110の位置を検出してから除草を行うことで、局所的な雑草防除を実現できる。また、浮遊化手段10が土壌120に生えている雑草110の引き抜き動作を終えた後に同位置を再度撮影することで、雑草110を土壌120から分離できたか否かを判定することも可能となる。
なお、浮遊化手段10により雑草110の引き抜き動作を行うと、周辺の水100が混濁して雑草110の位置が検出し難くなるが、その混濁水を吸引手段20で吸い上げることで、濁りを解消して雑草110の位置検出を早期に再開することができる。
また、吸引手段20は、検出された雑草110の位置に移動させている間など、吸引が不要な時は吸引を停止することが好ましい。これにより、消費エネルギーを抑制することができる。吸引手段20には、吸引した雑草110及び水100の逆流を防止する逆流防止手段50が設けられているため、吸引を停止しても、吸引した雑草110が逆流して水田に戻ることがない。逆流防止手段50は、例えば、水流により開閉する弁である。
なお、上記した実施例による浮遊化手段10は潜込部11によって土壌120から雑草110を引き抜くものであるが、浮遊化手段10を、水中の土壌120に向けてエアー等を噴射することにより土壌120を削り雑草110を水中に浮遊させる構成としてもよい。この場合は浮遊化手段10が土壌120や雑草110に触れることなく雑草110を水中に浮遊させることができるため、雑草110が浮遊化手段10に絡みついたままになり難くなる。
次に、本発明の他の実施例による除草装置について説明する。なお、上記した実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
図5は本実施例における雑草処理手段の概略図である。
本実施例の除草装置は、雑草処理手段として、雑草を切断するミキサ30Bを備える。ミキサ30Bは、吸引手段20が吸引した水100及び雑草110が流れる流路に配置されたハウジング31と、ハウジング31の内部に配置された鋭利な切断刃32を有する。切断刃32は、ハウジング31を貫通するように設けられた回転棒33の外周において、上流から下流にかけて複数突設されている。回転棒33はモーター(図示略)等により回転し、これに伴い切断刃32も回転する。なお、水流を利用して回転棒33及び切断刃32を回転させてもよい。
吸引手段20の管21の一端から吸引された水100に混入している雑草110は、ミキサ30Bを通過する際に、回転する切断刃32によって細かく切断される。切断された雑草110は管21の他端から水100と共に水田に戻される。また、土壌120の粒子121も水100と共に水田に戻される。このように、水中に浮遊させた雑草110を吸引したうえで細かく切断することにより、雑草110の再活着を効果的に防止することができる。また、吸引した水100を水田に戻すことで、入排水に伴う新たな水管理作業が新たに必要とならずに済む。また、雑草110を水100から取り除くフィルタを設置する必要が無いため、フィルタの再生又は交換作業の手間を省くことができる。
なお、図5に示すミキサ30Bは、ハウジング31が横長であり回転棒33を水平方向に配置しているが、ハウジング31を縦長として回転棒33を鉛直方向に配置すること等もできる。
10 浮遊化手段
11 潜込部
12 基台部
12a 穴
12b 壁部
13 支持部
13a 第一リング部
13b 第二リング部
13c アーム接続部
13d 筒部
13e 螺子切り部
13f ボールジョイント
13g 段差部
14 固定ナット
15 回転駆動部
15a 回転駆動用磁石
15b 回転駆動用コイル
16 ボールベアリング
20 吸引手段
21 管
22 エゼクタ
23 高圧水配管
24 ノズル
30 雑草処理手段
30A フィルタ
30B ミキサ
31 ハウジング
32 切断刃
33 回転棒
40 雑草位置検出手段
41 水中カメラ
42 検出部
50 逆流防止手段
60 ロボットアーム
70 絡まり解消手段(回転方向切替部)
100 水
110 雑草
120 土壌
121 粒子

Claims (10)

  1. 水が張られた水田の雑草を除去する除草装置であって、
    前記雑草を土壌から分離して水中に浮遊させる浮遊化手段と、
    前記水中に浮遊させた前記雑草を前記水と共に吸引する吸引手段と、
    吸引した前記水に混入している前記雑草を捕捉又は切断する雑草処理手段とを備え、
    前記雑草が取り除かれた前記水、又は切断された前記雑草が混入している前記水を前記水田に戻すことを特徴とする除草装置。
  2. 前記雑草処理手段は、前記吸引手段が吸引した前記水及び前記雑草が流れる流路に配置され前記雑草及び前記雑草の種子を捕捉するフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の除草装置。
  3. 前記雑草処理手段は、前記吸引手段が吸引した前記水及び前記雑草が流れる流路に回転可能に配置された切断刃を有し、回転する前記切断刃により前記雑草を切断するミキサであることを特徴とする請求項1に記載の除草装置。
  4. 前記浮遊化手段は、前記土壌に潜り込ませる潜込部を有し、前記潜込部の回転により前記雑草を前記土壌から引き抜いて前記水中に浮遊させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の除草装置。
  5. 前記潜込部が所定の柔軟性を有することを特徴とする請求項4に記載の除草装置。
  6. 前記潜込部に絡まった前記雑草を取り除く絡まり解消手段を備えることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の除草装置。
  7. 前記絡まり解消手段として、前記潜込部の回転方向を切り替える回転方向切替部を有することを特徴とする請求項6に記載の除草装置。
  8. 前記吸引手段は、前記水中に一端が投入される管と、前記管に接続されたエゼクタを有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の除草装置。
  9. 前記土壌に生えている前記雑草の位置を検出する雑草位置検出手段を備え、検出された前記雑草の位置に前記浮遊化手段を移動させることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の除草装置。
  10. 前記吸引手段に吸引した前記雑草及び前記水の逆流を防止する逆流防止手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の除草装置。
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