JP2022145419A - フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイと非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイとを有する電力増幅器モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】製造効率が改善され得るフリップ・チップ・トポロジーを有するトランジスタを有する電力増幅器を提供する。【解決手段】増幅器モジュール400は、モジュール基板410と、電力トランジスタ・ダイ454、453とを含む。電力トランジスタ・ダイ454は、モジュール基板の取付面に対して結合され、入出力(I/O)接点パッド114、116及び接地接点パッド128を有し、これらの全部が、モジュール基板の取付面409の方を向く、電力トランジスタ・ダイ454の表面に露出する。電力トランジスタ・ダ453も、取付面に対して結合され、I/O接点パッド455、457及び接地接点パッド559を有する。接点パッド455、457は、モジュール基板の取付面からそれた方を向く電力トランジスタ・ダイ453の表面に露出し、接地接点パッド559は、取付面の方を向く電力トランジスタ・ダイ453の表面に露出する。【選択図】図13
Description
本発明は、一般に、半導体デバイスに関する。より具体的には、本発明は、フリップ・チップ・トポロジーを有するトランジスタを有する電力増幅器に関する。
電力増幅器は、典型的には、モジュール基板と、少なくとも1つの無線周波数(RF)電力トランジスタ・ダイとを含み、少なくとも1つのRF電力トランジスタ・ダイは、モジュール基板に対して直立した向きまたは反転されていない向きで取り付けられる。モジュール基板は、例えば、プリント回路板(PCB)、セラミック基板、またはRF電力トランジスタ・ダイが電気的に相互接続される導電性ルーティング特徴部を有する別の基板であってもよい(例えば、特許文献1参照)。所与の電力増幅器は、任意の数の他のマイクロ電子構成要素、例えば、個別に配置されたキャパシタおよび抵抗器などに加えて、単一のRF電力トランジスタ・ダイまたは複数のRF電力トランジスタを含有し得る。
従来の設計では、RF電力トランジスタ・ダイは、RF電力トランジスタ・ダイの後部接点(例えば、接地)としての役割を果たす、金属化された後部を含むことが多く、後部接点は、このダイに一体化されたトランジスタ回路の対応する端子に対して電気的に結合される。例えば、電界効果トランジスタ(FET)の場合において、FETのソース端子は、そのような後部接点を通じて接地に対して電気的に結合され得る。トランジスタのその他の端子(例えば、FETの場合におけるゲート端子およびドレイン端子)に対する接点は、RF電力トランジスタ・ダイの前部に位置する入出力ボンド・パッドとして形成されてもよく、具体的には、ダイ本体の前部上に形成された多層システムの外部端子表面に形成されてもよい。所与のシステム(例えば、電力増幅器)内に設置される場合、ワイヤ・ボンドは、前部の入出力ボンド・パッドとモジュール基板の対応する電気ルーティング特徴部との間に形成されて、RF電力トランジスタ・ダイの電気相互連結を完成させ得る。
本発明は、フリップ・チップ・トポロジーを有するトランジスタを有する電力増幅器に関する。
本開示の態様は、添付の特許請求の範囲において定義される。
第1の態様において、モジュール基板と、第1の電力トランジスタ・ダイおよび第2の電力トランジスタ・ダイとを含む増幅器モジュールが提供される。モジュール基板は、取付面、および取付面における複数の導電性特徴部を有する。第1の電力トランジスタ・ダイは、取付面に対して結合され、第1の入出力(I/O)接点パッドおよび第2のI/O接点パッド、ならびに第1の接地接点パッドを有する。第1のI/Oパッドおよび第2のI/Oパッド、ならびに第1の接地接点パッドは全て、モジュール基板の取付面の方を向く、第1の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出される。第2の電力トランジスタ・ダイも、取付面に対して結合され、第3のI/O接点パッドおよび第4のI/O接点パッド、ならびに第2の接地接点パッドを有する。第3および第4のI/O接点パッドは、モジュール基板の取付面からそれた方を向く、第2の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出され、第2の接地接点パッドは、モジュール基板の取付面の方を向く、第2の電力トランジスタ・ダイの第2の表面において露出される。
第1の態様において、モジュール基板と、第1の電力トランジスタ・ダイおよび第2の電力トランジスタ・ダイとを含む増幅器モジュールが提供される。モジュール基板は、取付面、および取付面における複数の導電性特徴部を有する。第1の電力トランジスタ・ダイは、取付面に対して結合され、第1の入出力(I/O)接点パッドおよび第2のI/O接点パッド、ならびに第1の接地接点パッドを有する。第1のI/Oパッドおよび第2のI/Oパッド、ならびに第1の接地接点パッドは全て、モジュール基板の取付面の方を向く、第1の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出される。第2の電力トランジスタ・ダイも、取付面に対して結合され、第3のI/O接点パッドおよび第4のI/O接点パッド、ならびに第2の接地接点パッドを有する。第3および第4のI/O接点パッドは、モジュール基板の取付面からそれた方を向く、第2の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出され、第2の接地接点パッドは、モジュール基板の取付面の方を向く、第2の電力トランジスタ・ダイの第2の表面において露出される。
第2の態様において、モジュール基板と、第1の増幅器パスと、第2の増幅器パスと、組み合わせノードとを含むドハティ増幅器モジュールが提供される。モジュール基板は、取付面、および取付面における複数の導電性特徴部を有する。第1の増幅器パスは、第1の入力と、第1の出力と、取付面に対して結合される第1の電力トランジスタ・ダイとを含む。第1の電力トランジスタ・ダイは、モジュール基板の取付面の方を向く、第1の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において全て露出される、第1の入力に対して結合される第1のI/O接触パッドと、第1の出力に対して結合される第2のI/O接触パッドと、第1の接地接点パッドとを有する。第2の増幅器パスは、第2の入力と、第2の出力と、取付面に対して結合される第2の電力トランジスタ・ダイとを含む。第2の電力トランジスタ・ダイは、第2の入力に対して結合される第3のI/O接触パッドと、第2の出力に対して結合される第4のI/O接触パッドと、第2の接地接点パッドとを有する。第3のI/O接点パッドおよび第4のI/O接点パッドは、モジュール基板の取付面からそれた方を向く、第2の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出され、第2の接地接点パッドは、モジュール基板の取付面の方を向く、第2の電力トランジスタ・ダイの第2の表面において露出される。組み合わせノードは、第1の増幅器パスおよび第2の増幅器パスの第1の出力および第2の出力に対して電気的に結合される。
同様の参照符号が、別個の図の全体にわたり同一または機能的に同様の要素を指し、図面が必ずしも縮尺通りに描かれているとは限らず、下記の詳細な説明と共に本願明細書に援用され、かつ、本願明細書の一部を形成する、添付の図面は、様々な実施形態をさらに例示し、全て本発明による様々な原理および利点を解説するための役割を果たす。
概観において、本願明細書において開示される実施形態は、半導体デバイスおよび電力増幅器システム/モジュール、より具体的には、フリップ・チップ・トポロジーを有するトランジスタ・デバイス、およびそのようなフリップ・チップ・トランジスタ・デバイスが組み込まれている電力増幅器を必然的に伴う。トランジスタ・デバイスは、半導体ダイに実装され(本願明細書において「電力トランジスタ・ダイ」と称される)、トランジスタ搭載半導体ダイは、モジュール基板に対して物理的におよび電気的に結合され得る。トランジスタ・デバイスの実施形態のレイアウトは、前部入出力(I/O)インターフェースを通じて、トランジスタの入力端子、出力端子、およびソース端子の相互接続を可能にする。ダイの前部I/Oインターフェースに含有される接点パッドとモジュール基板の対応する電気ルーティング特徴部との間の電気相互接続は、導電性接続要素、例えば、半田ボールまたは導電性ピラーなどを利用して形成されて、ワイヤ・ボンドの使用が回避され得る。トランジスタ・デバイスの実施形態のレイアウトは、トランジスタ・フィンガー間の間隙の効果的な利用を可能にして、ソース領域のための接点パッドを作成し、それによって、コンパクトなトランジスタをもたらす。さらに、トポロジーは、パターニングされた導電性材料と、ダイ本体の前部から相互接続構造を通って延在する導電性垂直接続部(例えば、ビア)とを通じて、ソース電流の垂直な流れを可能にして、接地への低インピーダンスパスを提供する。また、入力接点パッドと出力接点パッドとの間の典型的には接地されるソース接点の配置は、電力トランジスタ・ダイの入力と出力との間に効果的な絶縁を提供し得る。そのようなフリップ・チップ半導体デバイスは、電力または信号増幅の目的のために利用される、少なくとも1つの無線周波数(RF)電力トランジスタ・ダイを含有する電力増幅器、例えば、モジュール式の電子アセンブリ内への組み込みに対して良く適合し得る。そのように組み込まれる場合、所与のフリップ・チップ半導体デバイスは、半導体デバイスの前部I/Oインターフェースがモジュール基板のダイ支持面に面するように、プリント回路板(PCB)またはセラミック基板などのモジュール基板に対して、反転された向きで取り付けられ得る。付加的なトランジスタ・デバイス(すなわち、トランジスタ搭載ダイ)も、モジュール基板に対して取り付けられてもよく、それらの付加トランジスタ・デバイスは、フリップ・チップ・トポロジーおよび/または非フリップ・チップ・トポロジーを有し得る。
本開示は、本発明による少なくとも1つの実施形態を実施可能な様式でさらに解説するために提供される。本開示は、本発明をいかなる形でも限定するためではなく、発明の原理およびその利点についての理解および認識を高めるためにさらに提示される。本発明は、本出願の係属期間中に行われる任意の補正を含む、添付の特許請求の範囲、および発行されるそれらの請求項のあらゆる均等物によってのみ定義される。
第1および第2、上部および底部、上方および下方等などの関係語の使用は、もしあれば、1つのエンティティまたはアクションと別のエンティティまたはアクションとを区別するためにのみ使用され、そのようなエンティティまたはアクション間のそのような関係または順序を必ずしも要求または示唆しないことが理解されるべきである。さらに、図のうちのいくつかは、様々な構造的な層内に作られる異なる要素を区別するために、様々なシェーディングおよび/またはハッチングを使用して例示され得る。構造的な層内のこれらの異なる要素は、蒸着、パターニング、エッチングなどの、現在および今後の微細加工技法を利用して作られ得る。したがって、例示においては異なるシェーディングおよび/またはハッチングが利用されていても、構造的な層内の異なる要素は、同じ材料で形成されてもよい。
図1を参照すると、図1は、共通ソース電界効果トランジスタ(FET)デバイス構成20の概略図を示す。共通ソースFET構成20において、ゲートGは、入力ポート22(例えば、信号入力または制御)としての役割を果たし、ドレインDは、出力ポート24(例えば、信号出力または電流供給)としての役割を果たす。ソースSは、図1に示されるように接地されるFETリードまたは端子であるので、共通ソース構成20における共通接続部26(例えば、グランドまたは基準電圧)としての役割を果たす。したがって、共通ソース構成20は、FETの3つのリード/端子のうちの2つ(すなわち、ゲート端子およびドレイン端子)が入力ポートおよび出力ポートとしての役割を果たし、第3のリード/端子(すなわち、ソース端子)が共通接続部として利用される、2ポート能動デバイスの例である。考察を明確にするために、本願明細書において論じられるトランジスタ・レイアウトは、共通ソース構成20を有する。しかしながら、下記の考察は、例えば、ゲートが共通接続部としての役割を果たし得る、またはドレインが共通接続部としての役割を果たし得る、他の2ポート能動半導体デバイス構成に対して等しく適用される。
図2および図3を参照すると、図2は、先行技術の「非フリップ・チップ」半導体デバイスまたはダイ30のレイアウトの部分平面図を示し、図3は、半導体デバイス30の簡略化された側面図を示す。つまり、半導体デバイス30は、従来のダイ配置の例である。半導体デバイス30は、上面34と下面36とを有するベース半導体基板32(ベース基板またはダイ本体とも称される)を含む(図3を参照)。ベース基板32は、シリコン、窒化ガリウム(GaN)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、または、これらの組み合わせを含むが、これらに限定されない半導体材料から形成され得る。いくつかの場合において、半導体材料は、絶縁材料上に形成されてもよく、または絶縁材料を含んでもよい(例えば、ベース半導体基板32は、シリコン・オン・インシュレータ(SoI)基板であってもよい)。
本願明細書において相互接続構造38と称される、ビルド・アップ構造または前部層システムは、ベース基板32の上面上に形成される。相互接続構造38は、ベース基板32の上面34から相互接続構造38を通って延在する導電性垂直接続部(すなわち、導電性ビア)と共に、誘電材料層と交互に配置されたパターニングされた導電性材料層を含み得る。ベース基板32の上面34と下面36との間の電気的接続は、導電性基板貫通ビア(TSVs:through substrate vias)を使用して行われ得る。例示される構成において、半導体デバイス30は、複数のソース・ビア40を含む。ソース・ビア40は、半導体デバイス30の上に横たわる相互接続構造38内へ延在しないことがあり、または相互接続構造38を完全に貫通して延在しないことがあり、したがって、図2の上面図において見えないので、ソース・ビア40は、図2では点線の楕円形として、および図3では点線の列として表される。
半導体デバイス30は、隣接するドレイン領域とソース領域との間に位置する細長いチャネル領域50と共に、ベース基板32内に複数の交互に配置された、細長い、ドープされたドレイン半導体領域およびソース半導体領域を含む能動エリア(例えば、トランジスタ)を含む。ゲート構造は、ドープされたドレイン領域とソース領域との間のベース基板32の上面34の上方のチャネル領域上に形成される。複数の平行な細長いトランジスタ接点42は、導電性ゲート・マニホールド53と導電性ドレイン・マニホールド47との間に全体的に延在し、これらは、次に、半導体デバイス30のそれぞれのゲート・ボンド・パッド44およびドレイン・ボンド・パッド46に対して電気的に結合される。この例において、ゲート・ボンド・パッド44およびドレイン・ボンド・パッド46は、相互接続構造38の上部外側部分もしくは上面48(図3を参照)に、または上部外側部分もしくは上面48上に配置される。これらのゲート・ボンド・パッド44およびドレイン・ボンド・パッド46は、ゲート・マニホールド53およびドレイン・マニホールド47を通じて接点42に対して適切に電気的に接続され、これらは、相互接続構造38のパターニングされた導電性材料(図示せず)において形成される。また、上述したように、半導体デバイス30は、ゲート構造の下にあるベース基板32に複数のチャネル領域50を含み、チャネル領域50は、隣接するドレイン領域およびソース領域と、接点42の近隣のものとの間の空間に、ドープされたまたはドープされていない半導体材料を特に含む。半導体デバイス30において、接点42は、複数の細長いゲート接点52と、複数の細長いドレイン接点54と、複数の細長いソース接点56とを含む。
細長い導電性ゲート接点52は、チャネル領域50の上に横たわるゲート構造に対して電気的に結合される。ゲート接点52は、1つまたは複数のゲート・ボンド・パッド44に対して電気的に結合される導電性ゲート・マニホールド53から、1つまたは複数のドレイン・ボンド・パッド46に対して電気的に結合される導電性ドレイン・マニホールド47の方へ延在する(ただし、マニホールド47までは延在しない)。細長い導電性ドレイン接点54は、1つまたは複数のドレイン・ボンド・パッド46に対して電気的に結合されるドレイン・マニホールド47から、1つまたは複数のゲート・ボンド・パッド44に対して電気的に結合されるゲート・マニホールド53の方へ延在する(ただし、ゲート・マニホールド53までは延在しない)。ゲート接点52は、チャネル領域50の上に横たわってもよく、ゲート・マニホールド53は、複数の細長いゲート接点52の全てを電気的に相互接続する。他の構成においては、複数のゲート・マニホールドが実装されてもよく、ただし、各ゲート・マニホールドは、ゲート接点のサブセットを1つまたは複数のゲート・ボンド・パッド44に対して電気的に接続する。細長いドレイン接点54は、チャネル領域50の側面に沿ったドープされたドレイン半導体領域上に全体的に延在し、ドレイン・マニホールド47は、細長いドレイン接点54の全てをドレイン・ボンド・パッド46に対して電気的に相互接続する。細長いソース接点56の各々は、ドープされたソース半導体領域と、ソース・ビア40のうちの1つまたは複数との間に電気的に結合され、ソース・ビア40は、ゲート接点52に隣接して配置される。ソース・ビア40の各々は、ベース基板32を通って延在して、それぞれのソース・ビア40に対して結合されるソース接点56のうちの1つまたは複数と、半導体デバイス30の下面36との間に(例えば、および、接地基準としての役割を果たす半導体デバイス30の下面36上の導電層58に対して、図3を参照)導電性パスを提供する。したがって、(ゲート・ボンド・パッド44、ゲート・マニホールド53、およびゲート接点52を通じた)ゲート構造への、ならびに(ドレイン・ボンド・パッド46、ドレイン・マニホールド47、およびドレイン接点54を通じた)ドレイン領域への電気的接続は、デバイス30の上面48において(すなわち、ゲート・ボンド・パッド44およびドレイン・ボンド・パッド46を通じて)行われ、(導電層58、ソース・ビア40、およびソース接点56を通じた)ソース領域への電気的接続は、デバイス30の下面36において(すなわち、導電層58を通じて)行われる。
本願明細書において使用される場合、「ソース・ドレイン間ピッチ」は、ソース接点56およびドレイン接点54のうちの近隣のものの中心間の(図2において水平方向における)距離を指す。本願明細書において使用される場合、トランジスタ「フィンガー」は、(例えば、ボックス57によって囲まれるように)隣接するソース領域、チャネル領域、およびドレイン領域の組み合わせを、それらの関連付けられたソース接点、ゲート接点、およびドレイン接点と共に含む。図2において、半導体デバイス30は、複数のトランジスタ・フィンガーを含む。また、トランジスタ「フィンガー」は、ダイ上のソース接点およびドレイン接点の近隣ペアをグループ化したものであると考慮されることも可能であり、したがって、「ソース・ドレイン間ピッチ」も、所与のトランジスタ・フィンガーのソース接点およびドレイン接点のペアの中心間の(水平方向における)距離を指すことができる。
図3を特に参照すると、所与のシステム内に設置される場合、導電層58は、導電性接地特徴部(例えば、モジュール基板66の接地された導電性トレース、ビア、または埋め込まれたコイン68)に対して結合され、ワイヤボンド60は、前部ボンド・パッド(例えば、ゲート・ボンド・パッド44およびドレイン・ボンド・パッド46)と、二次構造(例えば、モジュール基板66)の対応する電気ルーティング特徴部62、64との間に形成されて、システム内の半導体デバイス30の電気相互接続を完成させ得る。ワイヤボンド60は、ダイ30に対して電気接続を提供するために使用されるので、非フリップ・チップ・ダイ30は、代わりに「ワイヤボンド・ダイ」と称されてもよい。
高効率電力増幅器(PA:power amplifier)設計は、無線通信システムのますます不可欠な部分になってきている。実際に、セルラー基地局マーケットは、シリコン(Si)から、第5世代(5G)通信に適すると期待される窒化ガリウム(GaN)ベースの無線周波数(RF)製品へと、ゆっくり移行しつつある。ドハティPA回路または他のマルチ・パスPA回路を採用する多くの実装において、商用無線インフラストラクチャ・システムに含まれる電力トランジスタ製品は、面積/体積/重さに敏感なだけでなく、ますますコストに敏感になってきているので、物理的なダイ面積は、重要な関心事項である。GaN技術を用いると、1平方ミリメートル当たりの技術が、シリコンまたは他のIII-Vベースの半導体の技術よりも著しく高価であるので、これは特に重要である。GaNは、原基板上に製造されないので、格子不整合は、直径およそ15.24センチメートル(6インチ)を超えるウェーハサイズを成長させることを防止する。したがって、各GaNウェーハは、Siウェーハ技術を使用して典型的に達成可能であるよりも少ない電力トランジスタ・ダイを生み出す傾向がある。
残念ながら、ワイヤ・ボンディング・プロセスは時間がかかる、そのため、高価な組立プロセスとなることがある。さらに、半導体デバイス30へ/から電力を転送するためのワイヤボンド60を含むトランジスタ全体のサイズは、PA回路サイズにとって重要である。つまり、ワイヤ・ボンディングされた半導体ダイは、ワイヤボンド60の存在に起因して、余分な空間を消費する。さらに、ワイヤ・ボンド相互接続(例えば、ワイヤボンド60)に起因する損失および結合/放射は、PA、特に、複数の半導体デバイスを含むPAのRF性能上の不利益をもたらすことがある。またさらに、ワイヤ・ボンディングされた半導体ダイは、典型的には、後部の金属化されたソース端子(例えば、導電層58)へ、相互接続構造38から遠ざかる方向において、ベース基板を通る基板貫通ビア(TSV)(例えば、ソース・ビア40)の存在を必要とする。いくつかの半導体デバイス内にTSVを含むことは、さらなる限定に関連付けられる。TSV形成は、かなりのコストおよび期間を製作プロセスに対して追加する。また、TSV形成は、電力トランジスタ・ダイのダイ亀裂または他の構造的な妥協の可能性を高める可能性があり、これは歩留まりを潜在的に減少させ、ダイあたりの平均製造コストを増加させることがある。
本願明細書において考察される実施形態は、ワイヤ・ボンディングされた半導体デバイスと比べてRF性能上の不利益をほとんどまたは全く有さずに、ワイヤボンドおよびソースTSVの使用を回避し、ワイヤボンドの欠如に起因して面積消費の低減を可能にし、よりロバストな機械的構造を生み出すフリップ・チップ・トランジスタ・トポロジーを必然的に伴う。また、コスト削減は、TSV形成に関連付けられるプロセス工程を除去することによって実現され得、一方で、製造歩留まりは、IC製作期間中のダイ亀裂の低減された可能性に起因して改善され得る。
図4は、一実施形態による、フリップ・チップ・トポロジーを有する半導体デバイス70の簡略化された断面側面図を示す。半導体デバイス70は、例えば、いくつかの実施形態において、電力増幅器(図8~図15に関連して考察される)において実装され得る無線周波数(RF)電力トランジスタ・ダイであってもよい。半導体デバイス70は、前部74と対向する後部76とを有するベース半導体基板72(本願明細書においてダイ本体またはベース基板とも称される)を含む。ベース基板72は、シリコン、GaN、SiGe、または、これらの組み合わせを含むが、これらに限定されない半導体材料から形成され得る。いくつかの場合において、半導体材料は、絶縁材料上に形成されてもよく、または絶縁材料を含んでもよい(例えば、ベース半導体基板72は、シリコン・オン・インシュレータ(SoI)基板であってもよい)。一実施形態によれば、ベース基板72(および、したがって半導体デバイス70)は、TSV(例えば、ソース・ビア40、図3)を含まない。
ベース基板72の前部74および後部76は、半導体デバイス70の垂直軸に沿って離間され、垂直軸は、前部74に対して実質的に直交して延在し、図4の右上角部に現れている座標凡例78のZ軸に対応する。相互接続構造80は、「ビルド・アップ構造」または「前部層システム」と代わりに称され、導電性垂直接続部83(例えば、金属プラグまたはビア)と共に、誘電材料層と交互に配置されたパターニングされた導電性材料層81(例えば、メタル層)の複数の層を含有し、前部74上のビルド・アップによってベース基板72と一体的に形成される。パターニングされた導電性材料81および垂直接続部83は、例示の明確さのために、右斜め上向きのハッチングによって表される。相互接続構造80は、1より大きい、パターニングされた導電性材料81の任意の実数の層を含むことができ、垂直軸(ここでも、前部74に対して直交して延在し、座標凡例78のZ軸に平行な軸として本願明細書において定義される)に沿って異なるレベルまたは高さで形成される3~5層のパターニングされた導電性材料を一般に含有し得る。
相対的な配置の用語、例えば、「の上方に」および「の下方に」などは、相互接続構造80内に形成される様々な特徴を説明するために下記で利用される。そのような用語は、例えば、第2の特徴部が第1の特徴部よりベース基板前部74の近くに位置する場合に、第1の特徴部または要素が、第2の特徴部または要素「の上方の」レベルに位置するものとして説明され得るように、ベース基板72の前部74への相対的な近接性に関して定義される。同様に、「の上に」および「の上に横たわる」という用語は、垂直軸に沿って見たときに、垂直に重複する関係を共有する2つの特徴部または要素間の相対的な配置を説明するために、本文書の全体にわたって利用される。したがって、一例として、相互接続構造80は、自由空間における半導体デバイス70の特定の向きにかかわらず、ベース基板72の前部74の上に、またはベース基板72の前部74の上に横たわって形成されるものとして説明される。
先に示されたように、相互接続構造80に含まれるパターニングされた導電性材料層の数は、実施形態によって変わるであろう。例示される実施形態において、および非限定的な例として、相互接続構造80は、5つのパターニングされた導電性材料層を含有するものとして概略的に描かれる。一般的な命名法によって、これらのパターニングされた導電性材料層は、「M1」から「M5」のパターニングされた導電性材料層と称され得、記述子「M1」は、パターニングされた導電性材料81の最初に形成される層を指し、記述子「M2」は、M1のパターニングされた導電性材料81の後に形成される、パターニングされた導電性材料81の次の層を指し、記述子「M3」は、M2のパターニングされた導電性材料81の後に形成される、パターニングされた導電性材料81の層を指すなどである。さらに、前述の説明に合わせて、M1のパターニングされた導電性材料81は、本願明細書において、パターニングされた導電性材料81の「最も内側の」または「内側の」層として称され得、一方で、M5のパターニングされた導電性材料81は、パターニングされた導電性材料81の「最も外側の」または「外側の」層として称され得る。パターニングされた導電性材料81および垂直接続部83の層は、誘電材料の層によって囲まれ、これは、図4において参照符号「82」によって一般に識別される、相互接続構造80の誘電体を集合的に形成する。誘電体82は、少なくとも1つの外部端子誘電体層84も含んでもよく、外部端子誘電体層84は、半田マスクとして、または不動態化層としての役割を果たす。
前部I/Oインターフェース86は、相互接続構造80の外部端子面(半導体デバイス70の「前部」と一般に称される)に沿ってさらに提供され、複数の接点パッド88を含み、複数の接点パッド88は、下記でさらに考察されているように、半導体デバイス70に一体化されるトランジスタICの異なる端子に対して電気的接続を提供する。半導体デバイス70は、下記でより詳細に考察されるように、二次構造に対するフリップ・チップ・ボンディングのために構成される接点パッド88上に形成される導電性接続要素90(例えば、ピラー、半田ボール、または他のそのような接点拡張部)を付加的に含んでもよい。本願明細書において使用される場合、「接点パッド」という用語は、半導体ダイの表面において露出され、外部回路構成が接続され得る導電性特徴部を意味する。実質的に、「接点」は、トランジスタのゲート、ドレイン、またはソースと接点パッドとの間に電気的に接続される、低抵抗率の導電性特徴部(または一連の低抵抗率の電気的に接続された特徴部)である。
図4に関連して図5を一時的に参照すると、図5は、半導体デバイス70内に実装され得る、本願明細書においてトランジスタ92と称される、トランジスタ集積回路(IC)の簡略化された平面図を示す。トランジスタ92は、ベース基板72に形成される能動エリア94を有し、ベース基板72においては、外周によって能動エリア94の境界が示されている。図5において、能動エリア94の外周は、点線のボックスによって全体的に輪郭を描かれている。図5のさらなる考察は、図4の説明に続いて下記に提供されるであろう。
図4の参照に戻ると、トランジスタ92の能動エリア94(図5)は、トランジスタ92の個別チャネルを構成する、ダイ本体72内の複数の能動領域96を含み、能動領域96は、ダイ本体72内でも非能動領域100によって離間されている。図4の例示される例において、能動領域96は、点線のボックスによって輪郭を描かれており、非能動領域100は、隣接する能動領域96間の空間を構成する。
この例において、相互接続構造80の導電性材料81の最も内側の(M1)層は、様々な導電性(例えば、金属)特徴部を形成するようにパターニングされ、様々な導電性特徴部は、半導体デバイス70に形成されるトランジスタ92の各能動領域96に含まれる、能動的な第1のサブ領域102、第2のサブ領域104、および第3のサブ領域106に対して接点を提供する。トランジスタ92がFETである場合、能動的なトランジスタ・サブ領域は、一般に、ベース基板72の前部74に隣接する位置において、ベース基板72に形成される、または、おそらく、使用されるインプラントの性質および所望のトランジスタ・トポロジーに依存して、いくらかの量だけ前部74の下方に埋められる、ドープされたソース・サブ領域106およびドープされたドレイン・サブ領域104を含むであろう。本願明細書において現れるような、「能動領域96」という用語は、隣接するソース・サブ領域106とドレイン・サブ領域104との間に位置する半導体材料の第1のサブ領域102も包含し、能動領域96においては、トランジスタ92が導通し始めるときに、トランジスタ・チャネルが形成される。そのため、第1のサブ領域102は、本願明細書においてチャネル・サブ領域102と称されることもあり、第2のサブ領域104は、本願明細書においてドレイン・サブ領域104と称されることもあり、第3のサブ領域106は、本願明細書においてソース・サブ領域106と称されることもある。したがって、トランジスタ92の能動領域96は、トランジスタ92の能動エリア94(図5)内にチャネル・サブ領域102、ドレイン・サブ領域104、およびソース・サブ領域106を含み、非能動領域100は、チャネル・サブ領域102、ドレイン・サブ領域104、およびソース・サブ領域106を含まない(例えば、「欠く」または「持っていない」)。
代替的な実装において、1つまたは複数のバイポーラ・トランジスタが半導体デバイスに一体化される場合、能動的なトランジスタ領域は、エミッタ領域とコレクタ領域とを含み得る。一般に、トランジスタ集積回路92または「トランジスタ92」が半導体デバイス70内に形成されるということが述べられ得る。「トランジスタIC」という用語は、いくつかの構成において、2つ以上のトランジスタ92が半導体デバイス70に一体化され得ること、および/または、付加的な回路要素(例えば、インピーダンス・マッチング、高調波終端、もしくはバイアス回路構成)が半導体デバイス70内に形成され得ることを示すために利用される。
下記の説明において、単一のFET(例えば、トランジスタ92)を含有するトランジスタICは、解説の目的のために考察される。しかしながら、さらなる実施形態において、他のタイプのトランジスタ(例えば、バイポーラトランジスタ)が、半導体デバイス70に一体化されてもよく、および/または、より複雑なトランジスタIC、例えば、RF電力トランジスタ・ダイなどの単一の半導体デバイス上に形成される複数のトランジスタを含有する多段トランジスタICなどが提供されてもよい。さらに、実施形態は、様々な異なるダイ技術、トランジスタ・タイプ、およびトランジスタ・トポロジーを用いて実装されてもよい。例えば、半導体デバイス70によって搭載される1つまたは複数のトランジスタが、FETの形式をとる場合、FETは、下記のダイ技術、すなわち、シリコンベースのFET(例えば、横方向に拡散された金属酸化物半導体FETもしくはLDMOS FET、SiGe FETなど)またはIII-V FET(例えば、GaN FET、GaAs FET、リン化ガリウム(GaP)FET、リン化インジウム(InP)FET、アンチモン化インジウム(InSb)FET、もしくは別のタイプのIII-Vトランジスタ)のうちのいずれかを利用して実装されることが可能である。
導電性ルーティング特徴部またはワイヤリング特徴部は、相互接続構造80内に形成されて、外部に露出される接点パッド88から、M1のパターニングされた金属層に含まれる対応するパターニングされた特徴部、およびトランジスタ92のチャネル・サブ領域102、ドレイン・サブ領域104、ソース・サブ領域106へ、電気的な相互接続を提供する。導電性材料81および垂直接続部83から形成される、これらのパターニングされた特徴部は、図4の概略図において非常に簡略化された形式で示されており、半導体デバイス70に含まれるトランジスタ(または複数のトランジスタ)のレイアウトに最適となるように、必要に応じて、幾何学的な複雑さを変えることができる。相互接続構造80が、パターニングされた導電性材料81の3つ以上の層を含有する場合、比較的複雑なワイヤリング・スキームまたはアーキテクチャが採用されることが可能である。そのようなアーキテクチャは、一般に知られており、したがって、説明においては深く考察されないことになる。しかしながら、説明のこの時点では、接点パッド88に含まれる各タイプの接点パッド(例えば、ゲート接点パッド、ドレイン接点パッド、およびソース接点パッド)は、相互接続構造80を通って延在する接点または電極構造を通じて、トランジスタ92の対応する能動チャネル・サブ領域102、ドレイン・サブ領域104、ソース・サブ領域106に対して電気的に結合され得ることが、一般に留意され得る。
具体的には、およびFETの例を再び参照すると、接点パッド88に含まれる第1のタイプの入出力(I/O)接点パッド(例えば、ゲート接点パッド114、図5)は、相互接続構造80を通って延在する、ゲート電極構造108と本願明細書において称される第1の接点を通じて、M1のパターニングされた金属層内に、またはM1のパターニングされた金属層の下に含まれる、対応する金属特徴部(例えば、トランジスタ92のチャネル・サブ領域102の上に横たわる「ゲート端子」)に対して電気的に結合され得る。接点パッド88に含まれる第2のタイプのI/O接点パッド(例えば、ドレイン接点パッド116、図5)は、相互接続構造80を通って延在する、ドレイン電極構造110と本願明細書において称される第2の接点を通じて、M1のパターニングされた金属層に含まれる金属特徴部(例えば、トランジスタ92のドープされたドレイン・サブ領域104に対してオーム接触を提供する「ドレイン端子」)に対して電気的に結合され得る。最後に、接点パッド88に含まれる第3のタイプの接地接点パッド(例えば、ソース接点パッド128、図5)は、相互接続構造80を通って延在する、ソース電極構造112と本願明細書において称される第3の接点を通じて、M1のパターニングされた金属層に含まれる対応する金属特徴部(例えば、トランジスタのドープされたソース・サブ領域106に対して接点を提供する「ソース端子」または「ソース金属」)に対して電気的に結合され得る。
上述した手法において、半導体デバイス70が、電力増幅器などの、より大きいデバイスまたはモジュールに一体化される場合、前部I/Oインターフェース86は、トランジスタ92に対する電気的接続を可能にするために、相互接続構造80の外側領域に(すなわち、図4の向きにおける上面に)形成される。一定の場合において、トランジスタ92の動作に関連付けられた他の電気的接続を支持するために、付加的な例示されていない接点パッド、例えば、1つまたは複数のFETのゲート・バイアスおよび/またはドレイン・バイアスのために電気的接続を提供する接点パッドなどが、前部I/Oインターフェース86内に含まれてもよい。いくつかの利点は、そのようなトランジスタ・トポロジーおよび一体化されたワイヤリング・スキームが理由で達成され、これらは共同で、前部I/Oインターフェース86を通じて全てのトランジスタ端子に対して排他的な接続を提供する。特有の前部ワイヤリング構造またはトポロジーは、特有の補完的なトランジスタ・レイアウトと組み合わされて、少なくとも1つの信号入力または制御接点および接点パッド(例えば、FETの場合には、1つまたは複数のゲート接点パッド)、少なくとも1つの信号出力または電流供給接点および接点パッド(例えば、FETがNチャネル・デバイスであるか、またはPチャネル・デバイスであるかに依存して、FETの場合には、ドレイン接点パッドまたはソース接点パッドのいずれか)、ならびに、少なくとも1つの接地または電流還流接点および接点パッド(例えば、ここでも、FETがNチャネル・デバイスであるか、またはPチャネル・デバイスであるかに依存して、FETの場合には、ドレイン接点パッドまたはソース接点パッドのいずれか)を含む、そのような前部I/Oインターフェース86の提供を可能にする。信号入力接点パッドおよび信号出力接点パッドは、「入出力接点パッド」または「I/O接点パッド」と総称的に称されることがある。
半導体デバイス70が、バルクSiウェーハなどのバルク半導体ウェーハの個片化された片を利用して作られる場合、半導体デバイス70のダイ本体72は全体的に、単一の半導体材料から構成され得る。例えば、この場合において、ダイ本体72は、1cm当たり約520Ωを越え、おそらくは、1cm当たり1メガΩに近いか、または1メガΩを越える電気抵抗率を有する高抵抗率Si材料から構成されてもよい。他の実例において、半導体デバイス70は、比較的高いトランジスタ電力密度を可能にするタイプの層状ダイ技術を利用して製作されてもよい。そのような電力密度が高いダイ技術の例は、GaN材料(つまり、重量で、その主要な構成要素としてGaNを含有する半導体材料)の1つまたは複数の層が、炭化ケイ素(SiC)などの別の材料の1つまたは複数の基板層上に形成される層状GaN構造である。半導体デバイス70のダイ本体72を作るのに適した層状ダイ技術の他の例は、GaAs構造を含み、GaAs構造は、比較的高い電力密度を有するトランジスタIC(例えば、トランジスタ92)の形成を同様に支持する。ダイ本体72が、高抵抗率Si(または他のバルク半導体)材料で構成される場合と同様に、そのような層状ダイ技術も、典型的には、層状ダイ構造の厚さを通じて、つまり、ダイ本体72の場合には、中心線または座標凡例78のZ軸に平行な垂直軸に沿って、1cm当たり520Ωを越える比較的高い電気抵抗を有する。
高電気抵抗ダイ構造を利用して製作され、バックメタル構造(例えば、FETの場合において、ソース端子に対して電気的に接続されるバックメタル構造53、図3)を通じて電気接地(電流還流)パスを提供する、従来のRF電力トランジスタ・ダイ設計において、TSV(例えば、TSV40、図3)は、典型的には、トランジスタの対応するドープされた(例えば、ソース)領域とバックメタル構造との間に電気的接続を提供するために利用される。先に考察されたように、TSV形成は、ダイ制作プロセスに対して複雑さおよびコストを追加する傾向があり、いくつかの実例においては、プロセス・パラメータ(例えば、熱暴露)および他の要因に依存して、一定の(例えば、より薄い)ダイ構造の場合における亀裂形成または他の構造的な妥協の可能性の増加に起因して、製造歩留まりを減少させることがある。相互接続構造80内の特有のトランジスタ・レイアウトおよび一体化されたワイヤリング戦略を活用することによって、半導体デバイス70のフリップ・チップ・トポロジーは、TSV無しの構造を有するように(または、おそらく、低減された数のTSVを含有するように)製作されて、製造効率を改善し、製造コストを低下させ、歩留まりを上昇させ、一方で、下記で考察される他の性能上の利点を提供することができる。
図4~図5を集合的に参照すると、前述したように、図5は、半導体デバイス70に実装され得るトランジスタ92の簡略化された平面図を示す。トランジスタ92は、ダイ本体72と、上に横たわる相互接続構造80とを含む。この例示において、相互接続構造80の誘電体82は、相互接続構造80内の様々な特徴部をより良く視覚化するように、図示されていない。
上記で考察されたように、トランジスタ92の能動エリア94は、能動領域96と、非能動領域100とを含む。一般に参照される接点パッド88(図4に図示される)のゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116(図5において「G」および「D」と表される)は、半導体デバイス70の相互接続構造80の外側部分に形成される前部I/Oインターフェース86内に含有される。いくつかの実施形態において、複数のゲート接点パッド114は、能動エリア94の幅に延在する1つもしくは複数の細長い接点パッドと置換されてもよく、および/または、複数のドレイン接点パッド116は、能動エリア94の幅に延在する1つもしくは複数の細長い接点パッドと置換されてもよい。複数の平行な細長いトランジスタ接点(ランナーとも称される)は、それぞれのゲート接点パッド114とドレイン接点パッド116との間に延在する。いくつかの実施形態において、ゲート接点パッド114は、細長いゲート・マニホールド118を通じて電気的に相互接続されてもよく、ドレイン接点パッド116は、細長いドレイン・マニホールド120を通じて電気的に相互接続されてもよい。半導体デバイス70において、細長いトランジスタ接点は、第1の接点108、第2の接点110、および第3の接点112を含み、これらは、トランジスタ92がFETである場合、ゲート電極構造108、ドレイン電極構造110、およびソース電極構造112と本願明細書において代替的に称される。そのため、ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116は、相互接続構造80内のそれぞれのゲート電極構造108およびドレイン電極構造110に対して適切に電気的に接続される。
細長いゲート電極構造108(例えば、ランナー)は、1つまたは複数のゲート接点パッド114(およびゲート・マニホールド118)から、相互接続構造80を通って、1つまたは複数のドレイン接点パッド116(またはドレイン・マニホールド120)の方へ延在し(ただし、1つまたは複数のドレイン接点パッド116までは延在しない)、細長いドレイン電極構造110(例えば、ランナー)は、1つまたは複数のドレイン接点パッド116(およびドレイン・マニホールド120)から、1つまたは複数のゲート接点パッド114(またはゲート・マニホールド118)の方へ延在する(ただし、1つまたは複数のゲート接点パッド114までは延在しない)。ゲート電極構造108に対して結合されるゲート構造は、トランジスタ92の(例えば、能動領域96内の)チャネル領域の上に横たわり得、ゲート電極構造108は、ゲート接点パッド114の下にあるか、またはゲート接点パッド114に隣接するゲート・マニホールド構造118によって電気的に相互接続され得る。さらに、ゲート電極構造108は、トランジスタ92の能動領域96内のチャネル・サブ領域102(特に図4を参照)に対して電気的に接続される。ドレイン電極構造110は、一般に、トランジスタ92のチャネル領域の側面に沿って延在し得、ドレイン電極構造110は、ドレイン接点パッド116の下にあるか、ドレイン接点パッド116に隣接するドレイン・マニホールド構造120によって電気的に相互接続され得る。さらに、ドレイン電極構造110は、トランジスタ92の能動領域96内のドレイン・サブ領域104(特に図4を参照)に対して電気的に接続される。
いくつかの実施形態において、ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116は、トランジスタ92の能動エリア94の外周の外部の位置に配置される。より具体的には、ゲート電極構造108およびドレイン電極構造110は、半導体デバイス70の第1の軸に沿って互いに実質的に平行に延在し、第1の軸は、前部74に実質的に平行に延在し、図5の右上角部に現れている座標凡例122のY軸に対応する。ゲート接点パッド114は、能動エリア94の第1の側面124に隣接して(またはデバイス70の能動エリア92と第1の側面125との間に)位置し、ドレイン接点パッド116は、能動エリア92の第2の側面126に隣接して(またはデバイス70の能動エリア92と第2の対向する側面127との間に)位置し、ただし、第1の側面124および第2の側面126は、互いに対向し、第1の側面124および第2の側面126は、半導体デバイス70の第2の軸に沿って向き付けられ、第2の軸は、前部74に実質的に平行に延在し、第1の軸に対して垂直であり、第2の軸は、座標凡例122のX軸に対応する。同様に、デバイス70の第1の側面125および第2の側面127は、互いに対向し、第1の側面125および第2の側面127も、半導体デバイス70の第2の軸に沿って向き付けられ、第2の軸は、前部74に実質的に平行に延在し、第1の軸に対して垂直であり、第2の軸は、座標凡例122のX軸に対応する。
相互接続構造80内の細長いソース電極構造112は、トランジスタ92のトランジスタ・エリア94内の非能動領域100の上に横たわる。一般に参照される接点パッド88のソース接点パッド128(図5において「S」によって例示される)は、ソース電極構造112に対して電気的に接続され、先に考察されたように、ソース電極構造112は、ソース・サブ領域106に対して電気的に結合される。ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116のように、ソース接点パッド128も、半導体デバイス70の相互接続構造80の外側部分に形成される前部I/Oインターフェース86内に含有される。しかしながら、ソース接点パッド128は、トランジスタ92の能動エリア94上に横たわる、より具体的には、トランジスタ92の能動エリア94の非能動領域100の上に横たわる、位置に配置される。したがって、ソース接点パッド128は、隣接する能動領域96のゲート電極構造108間に配置され、ゲート接点パッド114とドレイン接点パッド116との間にさらに配置される。ソース接点パッド128の位置、およびソース接点パッド128上の導電接続要素90(例えば、ピラー、半田バンプなど)の存在は、接地への低インピーダンス・パスを提供することができる。さらに、ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116に対するソース接点パッド128の構成は、ゲート接点パッド114とドレイン接点パッド116との間に効果的な絶縁を提供することができる。一実施形態によれば、半導体デバイス70のトランジスタ92は、デバイス70のソース領域106と後部76との間に接続を提供するためにダイ本体72を通って延在する従来の基板貫通ビア(TSV)を欠く。代わりに、相互接続構造80内のソース電極構造112の適切に構成されたルーティング特徴部は、ソース・サブ領域106を前部I/Oインターフェース86においてソース接点パッド128に対して電気的に相互接続する。したがって、(ゲート・ボンド・パッド114、ゲート・マニホールド118、およびゲート電極構造108を通じた)ゲート構造に対する電気的接続、(ドレイン・ボンド・パッド116、ドレイン・マニホールド120、およびドレイン電極構造110を通じた)ドレイン領域に対する電気的接続、ならびに、(ソース・ボンド・パッド128およびソース電極構造112を通じた)ソース領域に対する電気的接続は、デバイス70の上面48において(すなわち、ゲート・ボンド・パッド114、ドレイン・ボンド・パッド116、ソース・ボンド・パッド128を通じて)行われる。
図6は、能動エリア94の中心の近くの点線のボックスによって、図5において輪郭を描かれたトランジスタ92の拡大部分の平面図を示す。この拡大図においては、ドレイン電極構造110(例えば、ランナー)の一部、ゲート電極構造108(例えば、ランナー)の一部、およびソース電極112の一部が、トランジスタ92のタップ位置130において見える。トランジスタ92は、導電性材料、典型的には金属から形成される複数のタップ相互接続部132(1つが図示されている)を含み得る。タップ相互接続部132は、ゲート電極構造108とゲート・タップ134との間で、ダイ本体72内に形成されるチャネル・サブ領域102(図4)に対して電気的に接続される。したがって、タップ相互接続部132は、チャネル・サブ領域102への入力の一部を形成し、タップ位置130は、タップ相互接続部132がドレイン電極構造110(典型的には、ドレイン・サブ領域104からの出力の一部を形成するピラー、図4を参照)に接近する場所である。
出力メタライゼーション(例えば、ドレイン電極構造110)に対して課される望ましくないフィードバック容量の電位は、入力メタライゼーション(例えば、タップ相互接続部132)において最も大きい。つまり、ゲート電極構造108からタップされる入力信号は、ドレイン電極構造110からの出力信号に対して寄生フィードバック容量を追加することができる。したがって、トランジスタ92は、相互接続構造80内に形成され、タップ位置130においてゲート電極構造108のタップ相互接続部132とドレイン電極構造110との間に介在されるシールド構造136(1つが図示されている)を含み得る。そのようなシールド構造136は、ゲート電極構造108およびドレイン電極構造110から電気的に絶縁されるが、タップ相互接続部132とドレイン電極構造110のピラーとの間の電界を大きく遮断するように構成される。シールド構造136のシールドトレース138(1つが図示されている)は、ゲート電極構造108に対して戦略的に長手方向にアラインされ得る。相互接続構造80内のシールドトレース138は、パターニングされた導電性材料81(図3)および垂直接続部83(図3)を用いて適切に構成されて、接地へのパスを提供するようにシールド構造136をソース電極構造112と電気的に相互接続し得る。シールドトレース138とソース電極構造112との間のこの電気的な相互接続は、例示の単純さのために、点線によって表される。
図6の拡大図は、ソース接点パッド128を下にあるソース電極構造112に対して結合する、ソース接点パッド128のうちの1つおよび垂直接続部83を付加的に示す。多数の垂直接続部83が、ソース接点パッド128の下に示されているが、垂直接続部83は、代替的な実施形態において異なって配置されてもよい。例えば、垂直接続部83の行は、ソース接点パッド128に隣接し、ソース接点パッド128に電気的に相互接続される相互接続構造80内に形成されてもよい。
図7は、半導体デバイス70が組み込まれ得る、より大きい電子アセンブリ(部分的に図示される)の図4~図6の半導体デバイス70の部分等角図を示す。ゲート接点パッド、ドレイン接点パッド、およびソース接点パッド(例えば、パッド114、116、128、図5)の全てが、デバイス70の同じ表面において露出される、そのフリップ・チップ・トポロジーに起因して、半導体デバイス70は、反転された向きでの電力増幅器内への設置に良く適合し得、それにより、前部I/Oインターフェース86は、潜在的には任意の数の付加的なマイクロ電子構成要素と共に、少なくとも1つの半導体デバイス70が取り付けられる二次構造142(例えば、電力増幅器基板)のダイ支持面140の方を向く。
前部I/Oインターフェース86が、ワイヤボンドを使用せずに、二次構造142のダイ支持面140において、対応する接点パッドまたは電気ルーティング特徴部に物理的におよび電気的に相互接続され得るように、半導体デバイス70は、反転された向きで二次構造142に対して取り付けられることが可能である。具体的には、前部I/Oインターフェース86に含まれる接点パッド88(図5に示されるゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128を含む図4)は、導電接続要素90(例えば、半田ボール、導電性ピラーなど)を利用して、二次構造142の対応するルーティング特徴部144または接地特徴部145に電気的におよび機械的に相互接続され得る。より具体的には、ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116は、ルーティング特徴部144に対して結合され得、ソース接点パッド128は、1つまたは複数の接地特徴部145に対して結合され得る。
増幅器モジュール内のダイのうちの少なくともいくつかに対してフリップ・チップ・ダイを実装することは、様々な利点を有し得る。例えば、モジュール内のワイヤボンド接続を行うことは、比較的高価であり、時間がかかるプロセスであるので、そのような接続のうちの少なくともいくつかを取り除くことによって、製造効率が改善され得る。さらに、ワイヤボンドを通じて搬送される信号は、著しい電磁波を作り、電磁波は、近くの構成要素と結合し、信号干渉を引き起こし得る。対照的に、フリップ・チップ・ダイを実装することは、実装しない場合に、長いワイヤ・ボンドの存在に起因して、電力増幅器内に含有される、結果として生じる1つの電力トランジスタ・ダイ(または複数の電力トランジスタ・ダイ)の高周波動作期間中に発生するワイヤボンドに関連付けられた寄生損失を低減し得る。さらに、ワイヤボンドは、比較的損失が多い構成要素でもある。したがって、増幅器モジュール設計においてワイヤボンドのうちの少なくともいくつかを取り除くことによって、RF性能(例えば、利得、雑音等)が改善され得る。
また、ボンド・パッドは、著しい量のダイ空間を消費する傾向があるので、よりコンパクトなモジュール設計が達成され得、ワイヤボンド接続のためのボンド・パッドを欠く電力トランジスタ・ダイは、比較的小さくなるように設計され得る。ワイヤボンドおよびそれらの関連付けられた電磁結合の除去は、十分な性能を依然として達成しつつ、他のモジュール構成要素(例えば、表面取付構成要素)が非フリップ・チップ・ダイよりフリップ・チップ・ダイの近くに配置され得ることを意味するので、モジュール自体も、よりコンパクトに設計され得る。
図8は、別の実施形態によるフリップ・チップ・トポロジーを有する2つの半導体デバイスを含有する電力増幅器モジュール150の平面図を示す。「電力増幅器モジュール」という用語は、本願明細書において現れる場合、電力または信号増幅の目的のために利用される少なくとも1つのRF電力トランジスタ・ダイを含有するモジュール式電子アセンブリを指す。そのため、半導体デバイス70(図5)は、RF電力トランジスタ・ダイであってもよく、半導体デバイス70の2つのインスタンス化は、RF電力トランジスタ・ダイ160および170として、図8の電力増幅器モジュール150に含まれている。一実施形態によれば、RF電力トランジスタ・ダイ160、170のいずれも、TSV(例えば、ソース・ビア40、図3)を含まない。より具体的には、電力増幅器モジュール150は、2つのRF電力トランジスタ・ダイ160、170を含み、これらは、プリント回路板(PCB)またはセラミック基板などのモジュール基板154のダイ支持面152に対して取り付けられる。
例示される例において、電力増幅器モジュール150は、二次、最終、または「第2の」トランジスタ段156(電力トランジスタ・ダイ170を含む)に直列に結合される、一次、ドライバ、または「第1の」トランジスタ段158(電力トランジスタ・ダイ160を含む)を有するデュアル・ステージ電力増幅器である。ダイ160、170は、互いにおよび/またはダイ70と、相対的に異なるサイズならびに/または異なる数のトランジスタ・フィンガーおよび/もしくは接点を有し得るが、電力トランジスタ・ダイ160、170の各々は、ダイ70(図5)と同様の、または実質的に同一の「フリップ・チップ」構成またはトポロジーを有し得る。また、ダイ160、170は各々、単一のトランジスタ段、または、並列もしくは直列に結合された複数のトランジスタ段を含み得ることが理解されるべきである。例示される実施形態において、接点パッド(例えば、ゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、ソース接点パッド128)全てが、モジュール基板154のダイ支持面152上でまたはダイ支持面152において導電性特徴部(例えば、導電性トレースまたは他の特徴部)に対して面し、(導電接続要素90を通じて)直接接続する、「フリップ・チップ」の向きで、ダイ160、170の両方が、電力増幅器モジュール基板154のダイ支持面152に対して取り付けられる。
また、電力増幅器モジュール150は、第1のトランジスタ段158の電力トランジスタ・ダイ160の入力(例えば、ゲート接点パッド114、図5)に対して電気的に結合されるモジュール基板154の表面152において導電性信号入力トレース180を含む。電力トランジスタ・ダイ160の出力(例えば、ドレイン接点パッド116、図5)は、少なくとも1つの付加的な導電性信号トレース182(および、おそらく、段間インピーダンス整合回路構成)を通じて、電力トランジスタ・ダイ170の入力(例えば、ゲート接点パッド114、図5)に対して電気的に結合される。さらに、電力トランジスタ・ダイ170の出力(例えば、ドレイン接点パッド116、図5)は、モジュール基板154の表面152において導電性信号出力トレース182に対して電気的に結合される。最後に、両方の電力トランジスタ・ダイ160、170のソース接点(例えば、ソース接点パッド128、図5)は、モジュール基板154の接地特徴部185、186(例えば、導電性コイン、トレース、ビア、または他の構造)に対して電気的に結合される。電力増幅器モジュール150は、シャントキャパシタおよびバイアス回路構成などの、様々な他の電子構成要素(明確さのために、これらのうちの少数のみが図示される)も含んでもよい。
ここでも、前置増幅器トランジスタ段158の電力トランジスタ・ダイ160および二次増幅器トランジスタ段156の電力トランジスタ・ダイ170は、半導体デバイス70(図4~図7)に関連して上記で詳細に説明されたフリップ・チップ・トポロジーを有し得る。導電性接続要素90(例えば、半田ボール、またはピラー、これらはダイ160、170の隠された下面に位置するので、点線の形式で図示される)は、先に考察されたように電力トランジスタ・ダイ160、170の接点パッド(例えば、ゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128、図5)上に配設され得、その結果、電力トランジスタ・ダイ160、170は、電力トランジスタ・ダイ160、170の前部I/Oインターフェースがモジュール基板154のダイ支持面152に面するように、モジュール基板154のダイ支持面152に対して反転されて取り付けられる(物理的に連結され、電気的に相互接続される)ことが可能である。同様に、様々な他の電子構成要素が、ダイ支持面152に対して取り付けられて、電力増幅器150を形成してもよく、電力増幅器150は、最終的には、より大きい電子システムまたはアセンブリ内に設置され得る。
したがって、電力増幅器を実装するための方法論は、前部を有するダイ本体を含む1つまたは複数の電力トランジスタ・ダイと、ダイ本体に形成される能動エリアを有するトランジスタであって、能動エリアは、外周によって境界が示される、トランジスタと、ダイ本体の前部上に形成される相互接続構造であって、トランジスタの能動エリア内のチャネル・サブ領域、ドレイン・サブ領域、およびソース・サブ領域に対してそれぞれ電気的に結合される、ゲート接点、ドレイン接点、およびソース接点を形成するパターニングされた導電性材料を含有する、相互接続構造と、相互接続構造の外側部分に形成される前部入出力(I/O)インターフェースであって、前部I/Oインターフェースは、ゲート接点パッド、ドレイン接点パッド、およびソース接点パッドを含有し、ゲート接点パッドは、ゲート構造に対して電気的に接続され、ドレイン接点パッドは、ドレイン接点に対して電気的に接続され、ソース接点パッドは、ソース接点に電気的に接続される、前部I/Oインターフェースとを提供することを含み、ソース接点パッドは、トランジスタの能動エリアの上に横たわる位置に配置される。方法論は、ゲート接点パッド、ドレイン接点パッド、およびソース接点パッドの各々上に導電性接続要素を形成する工程と、ゲート接点パッド、ドレイン接点パッド、およびソース接点パッドが、モジュール基板のダイ支持面に面した状態で、反転された向きでモジュール基板に対して電力トランジスタ・ダイを結合するために導電接続要素を利用する工程とをさらに含む。いくつかの実施形態において、利用する動作は、ソース接点パッドの各々上の導電性接続要素をモジュール基板の接地要素に対して接続する工程と、電力トランジスタ・ダイのシールド構造とモジュール基板の接地要素との間に接地へのパスを提供する工程とをさらに含む。
したがって、図8の実施形態では、ワイヤボンドの使用が回避され、このことは、特に、RF電力トランジスタ・ダイ160、170が、3ギガヘルツに近い、または3ギガヘルツを超える、より高い周波数において動作させられる場合に、電力増幅器150の動作期間中の寄生損失を最小限にして、動作効率を改善させ得る。さらに、反転および取付に続いて、銅フランジなどの熱拡張部(図示せず)が、電力トランジスタ・ダイ160、170の露出された後部76(図4)に対して、過度な熱生成および蓄積の影響を特に受けやすいそれらの電力トランジスタ・ダイについての熱除去を容易にするために取り付けられ得る。特定のタイプの電力増幅器ICに一体化されるものとして下記に説明されるが、説明されたフリップ・チップ・トポロジーを有する電力トランジスタ・ダイ70の実施形態は、プッシュ・プル・タイプの増幅器モジュールを含む、様々な異なるタイプのモジュール(マイクロ電子パッケージを含む)に一体化されることが可能であることが強調される。
したがって、本願明細書において開示される実施形態は、半導体デバイス、より具体的には、フリップ・チップ・トポロジーを有するトランジスタ・デバイスを必然的に伴う。トランジスタ・デバイスのレイアウトは、前部入出力(I/O)インターフェースを通じて、トランジスタの入力端子、出力端子、およびソース端子の相互接続を可能にする。ダイの前部I/Oインターフェースに含有される接点パッドと、モジュール基板の対応する電気ルーティング特徴部との間の電気相互接続は、半田ボールまたは導電性ピラーなどの導電性接続要素を利用して形成されて、ワイヤボンドの使用を回避し得る。トランジスタ・デバイスのレイアウトは、トランジスタ・フィンガー間の間隙の効果的な利用を可能にして、ソース領域のための接点パッドを作成し、それによって、コンパクトなトランジスタをもたらす。さらに、トポロジーは、パターニングされた導電性材料、およびダイ本体の前部から相互接続構造を通って延在する導電性垂直接続部を通じた、ソース電流の垂直な流れを可能にして、接地への低インピーダンス・パスを提供する。またさらに、半導体デバイスは、TSVを欠くように作られて、製造コストおよび複雑さを低下させ、構造的なロバスト性の増加を提供する。また、入力接点パッドと出力接点パッドとの間の、典型的には接地されるソース接点の配置は、入力と出力との間に効果的な絶縁を提供し得る。そのようなフリップ・チップ半導体デバイスは、電力または信号増幅の目的のために利用される少なくとも1つの無線周波数(RF)電力トランジスタ・ダイを含有する電力増幅器、例えば、モジュール式電子アセンブリ、への組み込みにとって良く適合し得る。そのように組み込まれる場合、所与のフリップ・チップ半導体デバイスは、半導体デバイスの前部I/Oインターフェースがモジュール基板のダイ支持面に面するように、プリント回路板(PCB)またはセラミック基板などのモジュール基板に対して反転された向きで取り付けられ得る。
図8の電力増幅器モジュール150は、第1の段158と第2の段156との両方が、フリップ・チップ・トポロジーを有する電力トランジスタ・ダイ160、170を含む、2段電力増幅器である。電力増幅器モジュールの他の実施形態においては、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイと非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイとの組み合わせが望ましいことがあり得る。
例えば、図9は、別の実施形態による、非フリップ・チップ・トポロジーを有する第1の半導体デバイス210と、フリップ・チップ・トポロジーを有する第2の半導体デバイス220とを含有する電力増幅器モジュール200の平面図を示す。一実施形態によれば、第2の半導体デバイス220は、TSV(例えば、ソース・ビア40、図3)を含まない。より具体的には、電力増幅器200は、2つのRF電力トランジスタ・ダイ210、220を含み、これらは、PCBまたはセラミック基板などのモジュール基板204のダイ支持面202に対して取り付けられる。RF電力トランジスタ・ダイ210、220は、増幅器パスのうちの部分を形成し、増幅器パスの入力(例えば、トレース230)と増幅器パスの出力(例えば、トレース234)との間に直列に結合される。電力トランジスタ・ダイ210は、非フリップ・チップ構成またはトポロジー(すなわち、ダイ30と同様の、または実質的に同一のトポロジー、図2)を有し、電力トランジスタ・ダイ220は、フリップ・チップ構成またはトポロジー(すなわち、ダイ70と同様の、または実質的に同一のトポロジー、図5)を有する。ダイ210、220は、ダイ30、70と相対的に異なるサイズならびに/または異なる数のトランジスタ・フィンガーおよび/もしくは接点を有してもよく、また、ダイ210、220は各々、単一のトランジスタ段、または各ダイ210、220内に一体化され、並列もしくは直列に結合される複数のトランジスタ段を含み得ることが理解されるべきである。例示される例において、電力増幅器モジュール200は、二次、最終、または「第2の」トランジスタ段206(電力トランジスタ・ダイ220を含む)に直列に結合される、一次、前置増幅器、または「第1の」トランジスタ段208(電力トランジスタ・ダイ210を含む)を有するデュアル・ステージ電力増幅器である。電力増幅器モジュール200は、シャントキャパシタおよびバイアス回路構成などの、様々な他の電子構成要素(明確さのために、これらのうちの少数のみが図示される)も含んでもよい。
電力トランジスタ・ダイ210が、ダイ210の上面(例えば、表面48、図2、図3)において、またはダイ210の上面上に配置される、入力および出力(またはゲートおよびドレイン)接点パッド212、216(例えば、ゲート接点パッド44およびドレイン接点パッド46、図2、図3)の間に直列または並列に結合される、1つまたは複数のトランジスタ(および/またはトランジスタ・フィンガー)を有する能動エリア214を含むという点において、電力トランジスタ・ダイ210は、半導体デバイス30(図2、図3)と同様であり得る。また、電力トランジスタ・ダイ210は、トランジスタ・ソース半導体領域と、ソース接点パッドと考慮され得る、ダイ210の下面(例えば、表面36、図3)との間の導電性パスの一部を提供するソース・ビア(例えば、ソース・ビア40、図2、図3)を含む。これらのソース・ビアは、ダイ210の下面上の導電層(例えば、導電層58、図3)と接触し得る。
例示される実施形態において、ダイ210は、ゲート接点パッド212およびドレイン接点パッド216それぞれが)、ダイ支持面202からそれた方を向く、ダイ210の表面において露出される、「非フリップ・チップ」の向きで、電力増幅器モジュール基板204のダイ支持面202に対して取り付けられる。換言すれば、電力トランジスタ210の前部I/Oインターフェースは、モジュール基板204のダイ支持面202からそれた方を向く。一実施形態によれば、ダイ210の対向する表面上の上述した導電層(例えば、導電層58、図3)は、ダイ支持面202の方を向き、モジュール基板204の(例えば、接地特徴部68と同様、図3)導電性接地特徴部205に対して、(例えば、半田、焼結金属、導電性エポキシ、または他の導電性材料を使用して)直接結合される。例えば、導電性接地特徴部205は、他の実施形態において、モジュール基板204内に埋め込まれた導電性コインを含んでもよく、または、代替的に、導電性パッド、トレース、および/もしくはビアを含んでもよい。
対照的に、ダイ220は、接点(例えば、ゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128)全てが、モジュール基板204のダイ支持面202上の導電性特徴部(例えば、導電性トレースまたは他の特徴)の方を向き、導電性特徴部に対して(導電接続要素90を通じて)直接接続する、「フリップ・チップ」の向きで、電力増幅器モジュール基板204のダイ支持面202に対して取り付けられる。換言すれば、ダイ220は、半導体デバイス70(図4~図7)に関連して上記で詳細に説明されたフリップ・チップ・トポロジーを有し得る。導電性接続要素90(例えば、半田ボール、またはピラー、点線の形式で図示される)は、先に考察されたように、電力トランジスタ・ダイ220の接点パッド(例えば、ゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128、図5)上に配設され得、その結果、電力トランジスタ・ダイ220は、電力トランジスタ・ダイ220の前部I/Oインターフェースがモジュール基板204のダイ支持面202の方を向くように、モジュール基板204のダイ支持面202に対して反転されて取り付けられる(物理的に連結され、電気的に相互接続される)ことが可能である。
ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116は、下記に説明されるように、モジュール基板204の表面202においてトレースに対して電気的に結合される。電力トランジスタ・ダイ220のソース接点パッド128(例えば、ソース接点パッド128、図5)は、モジュール基板204の1つまたは複数の接地特徴部236(例えば、導電性コイン、トレース、ビア、または他の構造)に対して電気的に結合される。
図8の実施形態と同様に、電力増幅器モジュール200は、モジュール基板204の表面202において導電性信号入力トレース230を含む。入力トレース230は、ダイ支持面202上のボンド・パッド231(例えば、ボンド・パッド62と同様、図3)を通じて、およびワイヤボンド211(例えば、ワイヤボンド60と同様、図3)を通じて、電力トランジスタ・ダイ210の外側に面した上面においてゲート接点パッド212に対して電気的に結合される。電力トランジスタ・ダイ210の外側に面した上面におけるドレイン接点パッド216は、付加的なワイヤボンド217(例えば、ワイヤボンド60と同様、図3)を通じて、ダイ支持面202上の別のボンド・パッド233(例えば、ボンド・パッド64と同様、図3)に対して電気的に結合される。ボンド・パッド233は、少なくとも1つの付加的な導電性信号トレース232(および、おそらく、段間インピーダンス整合回路構成)を通じて、第2の電力トランジスタ・ダイ220の入力(例えば、ゲート接点パッド114、図5)に対して結合される。さらに、第2の電力トランジスタ・ダイ220の出力(例えば、ドレイン接点パッド116、図5)は、モジュール基板204の表面202において導電性信号出力トレース234に対して電気的に結合される。
図9の実施形態において、電力増幅器モジュール200は、非フリップ・チップの向きでモジュール基板204に対して結合される電力トランジスタ・ダイ210を有する第1の増幅器段208と、フリップ・チップの向きでモジュール基板204に対して結合される電力トランジスタ・ダイ220を有する第2の増幅器段206とを含む。別の代替の実施形態において、第1および第2の電力トランジスタ・ダイの向きは、反対にされてもよい。
例えば、図10は、別の実施形態による、フリップ・チップ・トポロジーを有する第1の半導体デバイス260と、非フリップ・チップ・トポロジーを有する第2の半導体デバイス270とを含有する電力増幅器モジュール250の平面図を示す。一実施形態によれば、第1の半導体デバイス260は、TSV(例えば、ソース・ビア40、図3)を含まない。より具体的には、電力増幅器250は、2つのRF電力トランジスタ・ダイ260、270を含み、これらは、PCBまたはセラミック基板などのモジュール基板254のダイ支持面252に対して取り付けられる。RF電力トランジスタ・ダイ260、270は、増幅器パスのうちの部分を形成し、増幅器パスの入力(例えば、トレース280)と増幅器パスの出力(例えば、トレース284)との間に直列に結合される。電力トランジスタ・ダイ260は、フリップ・チップ構成またはトポロジー(すなわち、ダイ70と同様の、または実質的に同一のトポロジー、図5)を有し、電力トランジスタ・ダイ270は、非フリップ・チップ構成またはトポロジー(すなわち、ダイ30と同様の、または実質的に同一のトポロジー、図2)を有する。ダイ260、270は、ダイ70、30と、相対的に異なるサイズならびに/または異なる数のトランジスタ・フィンガーおよび/もしくは接点を有してもよく、また、ダイ260、270は各々、単一のトランジスタ段、または、並列もしくは直列に結合される複数のトランジスタ段を含み得る。例示される例において、電力増幅器モジュール250は、二次、最終、または「第2の」トランジスタ段256(電力トランジスタ・ダイ270を含む)に直列に結合される、一次、前置増幅器、または「第1の」トランジスタ段258(電力トランジスタ・ダイ260を含む)を有する、デュアル・ステージ電力増幅器である。電力増幅器モジュール250は、シャントキャパシタおよびバイアス回路構成などの、様々な他の電子構成要素(明確さのために、これらのうちの少数のみが図示される)も含んでもよい。
電力トランジスタ・ダイ260は、接点(例えば、ゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128)全てが、モジュール基板254のダイ支持面252上の導電性特徴部(例えば、導電性トレースまたは他の特徴部)の方を向き、導電性特徴部に対して(導電接続要素90を通じて)直接接続する、「フリップ・チップ」の向きで、電力増幅器モジュール基板254のダイ支持面252に対して取り付けられる。換言すれば、ダイ260は、半導体デバイス70(図4~図7)に関連して上記に詳細に説明されたフリップ・チップ・トポロジーを有し得る。導電性接続要素90(例えば、半田ボール、またはピラー、点線の形式で図示される)は、先に考察されたように、電力トランジスタ・ダイ260の接点パッド(例えば、ゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128、図5)上に配設され得、その結果、電力トランジスタ・ダイ260は、電力トランジスタ・ダイ260の前部I/Oインターフェースがモジュール基板254のダイ支持面252の方を向くように、モジュール基板254のダイ支持面252に対して反転されて取り付けられる(物理的に連結され、電気的に相互接続される)ことが可能である。
ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116は、下記に説明されるように、モジュール基板204の表面202においてトレースに対して電気的に結合される。電力トランジスタ・ダイ260のソース接点パッド128(例えば、ソース接点パッド128、図5)は、モジュール基板254の1つまたは複数の接地特徴部255(例えば、導電性コイン、トレース、ビア、または他の構造)に対して電気的に結合される。
対照的に、電力トランジスタ・ダイ210が、ダイ270の上面(例えば、表面48、図2、図3)において、またはダイ270の上面上に配置される、入力および出力(またはゲートおよびドレイン)接点パッド272、276(例えば、ゲート接点パッド44およびドレイン接点パッド46、図2、図3)間に直列または並列に結合される、1つまたは複数のトランジスタ(および/またはトランジスタ・フィンガー)を有する能動エリア274を含むという点において、電力トランジスタ・ダイ270は、半導体デバイス30(図2、図3)と同様であり得る。また、電力トランジスタ・ダイ270は、トランジスタ・ソース半導体領域とダイ270の下面(例えば、表面36、図3)との間の導電性パスの一部を提供するソース・ビア(例えば、ソース・ビア40、図2、図3)を含む。これらのソース・ビアは、ダイ270の下面上で導電層(例えば、導電層58、図3)と接触してもよく、導電層はソース接点パッドと考慮され得る。
例示される実施形態において、ダイ270は、ゲート・ボンド・パッド272およびドレイン・ボンド・パッド276それぞれが)、ダイ支持面252からそれた方を向くダイ270の表面において露出される、「非フリップ・チップ」の向きで、電力増幅器モジュール基板254のダイ支持面252に対して取り付けられる。言いかえれば、電力トランジスタ270の前部I/Oインターフェースは、モジュール基板254のダイ支持面252からそれた方を向く。一実施形態によれば、ダイ270の対向する表面上の上述した導電層(例えば、導電層58、図3)は、ダイ支持面252の方を向き、モジュール基板254の導電性接地特徴部286(例えば、接地特徴部68と同様、図3)に対して(例えば、半田、焼結金属、導電性エポキシ、または他の導電性材料を使用して)直接結合される。例えば、他の実施形態において、導電性接地特徴部286は、モジュール基板254内に埋め込まれた導電性コインを含んでもよく、または、代替的に、導電性パッド、トレース、および/もしくはビアを含んでもよい。
図8および図9の実施形態と同様に、電力増幅器モジュール250は、モジュール基板254の表面252において導電性信号入力トレース280を含む。入力トレース280は、第1の電力トランジスタ・ダイ260の入力(例えば、ゲート接点パッド114、図5)に対して電気的に結合される。第1の電力トランジスタ・ダイ260の出力(例えば、ドレイン接点パッド116、図5)は、少なくとも1つの付加的な導電性信号トレース282(および、おそらく、段間インピーダンス整合回路構成)を通じて、ダイ支持面252上のボンド・パッド281(例えば、ボンド・パッド62と同様、図3)に対して電気的に結合される。ボンド・パッド281は、ワイヤボンド271(例えば、ワイヤボンド60と同様、図3)を通じて、電力トランジスタ・ダイ270の外側に面した上面においてゲート接点パッド272に対して結合される。電力トランジスタ・ダイ270の外側に面した上面におけるドレイン接点パッド276は、付加的なワイヤボンド277(例えば、ワイヤボンド60と同様、図3)を通じて、ダイ支持面252上の別のボンド・パッド283(例えば、ボンド・パッド64と同様、図3)に対して電気的に結合される。ボンド・パッド283は、次に、モジュール基板254の表面252において導電性信号出力トレース284に対して結合される。
図8~図10と共に説明されるモジュール実施形態は各々、多段単一パス増幅器を支持する。いくつかの他の構成において、図11~図15と共に下記に説明されるように、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイおよび非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイは、ドハティ電力増幅器などのマルチ・パス増幅器において利用されてもよく、マルチ・パス増幅器は、キャリア増幅器パスと、モジュール基板のダイ支持面に対して電気的に並列に接続され、取り付けられる少なくとも1つのピーク増幅器パスとを含む。ピーク増幅器ダイおよびキャリア増幅器ダイは各々、単段増幅器または多段増幅器を具現化し得る。
図11は、一実施形態による、電力増幅器モジュール300において実装されるドハティ電力増幅器310の概略図を示す。電力増幅器モジュール300は、モジュール基板(例えば、モジュール基板410、図12)上に実装されるドハティ増幅器310を実質的に含む。ドハティ増幅器310は、一実施形態において、RF入力端子312と、RF出力端子314と、電力スプリッタ320と、1つまたは複数のキャリア増幅器ダイ(例えば、ダイ433、434、633、図12、図14)を有するキャリア増幅器パス330と、1つまたは複数のピークの増幅器ダイ(例えば、ダイ453、454、653 図12、図14)を有するピーク増幅器パス350と、位相遅延およびインピーダンス反転要素370と、組み合わせノード372とを含む。
より大きいRFシステムへ組み込まれる場合、RF入力端子312は、RF信号ソースに対して結合され、RF出力端子314は、負荷390(例えば、アンテナまたは他の負荷)に対して結合される。RF信号ソースは、入力RF信号を提供し、入力RF信号は、典型的には1つまたは複数のキャリア周波数を中心としたスペクトル・エネルギーを含むアナログ信号である。基本的に、ドハティ増幅器310は、入力RF信号を増幅し、RF出力端子314において、増幅されたRF信号を作るように構成される。
電力スプリッタ320は、一実施形態において、入力322と、2つの出力324、326とを有する。電力スプリッタ入力322は、入力RF信号を受け取るために、RF入力端子312に対して結合される。電力スプリッタ320は、入力322において受け取られたRF入力信号を、第1のRF信号と第2のRF信号と(またはキャリア信号とピーク信号と)に分割するように構成され、これらは、それぞれ出力324、326を通じてキャリア増幅器パス330およびピーク増幅器パス350へ提供される。一実施形態によれば、電力スプリッタ320は、ピーク信号が出力326に対して提供される前に、ピーク信号に対して第1の位相シフト(例えば、約90度の位相シフト)を与えるように構成される。代替的に、下記に解説されるように、電力スプリッタ320は、キャリア信号が出力324に対して提供される前に、キャリア信号に対して第1の位相シフト(例えば、約90度の位相シフト)を与えるように構成されてもよい。いずれにしても、出力324および326においては、キャリア信号およびピーク信号は、互いに約90度位相がずれ得る。
ドハティ増幅器310が、対称的な構成(すなわち、キャリア増幅器電力トランジスタおよびピーク増幅器電力トランジスタが、サイズにおいて実質的に同一である構成)を有する場合、電力スプリッタ320は、入力322において受け取られた入力RF信号を、非常に類似した2つの信号へ、いくつかの実施形態においては、等しい電力の2つの信号へ、分割またはスプリットし得る。反対に、ドハティ増幅器310が、非対称的な構成(すなわち、増幅器電力トランジスタのうちの1つが、典型的には、ピーク増幅器トランジスタが、著しくより大きい構成)を有する場合、電力スプリッタ320は、不均等な電力を有するキャリア信号およびピーク信号を出力し得る。
電力スプリッタ320の出力324、326は、それぞれキャリア増幅器パス330およびピーク増幅器パス350に対して接続される。キャリア増幅器パス330は、電力スプリッタ320からのキャリア信号を増幅し、電力組み合わせノード372に対して、増幅されたキャリア信号を提供するように構成される。同様に、ピーク増幅器パス350は、電力スプリッタ320からのピーク信号を増幅し、電力組み合わせノード372に対して、増幅されたピーク信号を提供するように構成され、ただし、パス330、350は、増幅されたキャリア信号およびピーク信号が、電力組み合わせノード372において互いに同相で到達するように設計される。
一実施形態によれば、キャリア増幅器パス330は、入力回路331(例えば、インピーダンス整合回路を含む)と、1つまたは複数のキャリア増幅器ダイを使用して実装されるキャリア増幅器332(例えば、ダイ433、434、図12)と、位相シフトおよびインピーダンス反転要素370とを含む。
キャリア増幅器332は、様々な実施形態において、RF入力接点334(または、1つもしくは複数の入力接点パッド)と、RF出力接点338(または、1つもしくは複数の出力接点パッド)と、入力端子334と出力端子338との間に結合される1つまたは複数の増幅段とを含む。RF入力接点334は、入力回路331を通じて電力スプリッタ320の第1の出力324に対して結合され、したがって、RF入力接点334は、電力スプリッタ320によって作られたキャリア信号を受け取る。
キャリア増幅器332の各増幅段は、電力トランジスタを含む。単段キャリア増幅器332においては、単一の電力トランジスタが、単一の電力増幅器ダイ上に実装され得る。多段キャリア増幅器332においては、2つ以上の電力トランジスタが、単一の電力増幅器ダイ上に実装されてもよく、または、図12に描かれる電力増幅器モジュールに例証されるように、各電力増幅器は、別個のダイ(例えば、ダイ433、434、図12)上に実装されてもよい。
いずれにしても、各電力トランジスタは、制御端子(例えば、ゲート端子)と、第1の通電端子および第2の通電端子(例えば、ドレイン端子およびソース端子)とを含む。単一の電力トランジスタを含むことになる、単段デバイスにおいて、制御端子は、RF入力接点334に対して電気的に接続され、通電端子のうちの一方(例えば、ドレイン端子)は、RF出力接点338に対して電気的に接続され、他方の通電端子(例えば、ソース端子)は、接地接点348(または、1つもしくは複数の接地接点パッド)を通じて、接地基準(または別の電圧基準)に対して電気的に接続される。反対に、2段増幅器は、直列に結合された2つの電力トランジスタを含むことになり、ただし、第1のトランジスタは、比較的低い利得を有するドライバ増幅器トランジスタとして機能し、第2のトランジスタは、比較的高い利得を有する最終段増幅器トランジスタとして機能する。そのような実施形態において、ドライバ増幅器トランジスタの制御端子は、RF入力接点334に対して電気的に接続され、ドライバ増幅器トランジスタの通電端子のうちの一方(例えば、ドレイン端子)は、最終段増幅器トランジスタの制御端子に対して電気的に接続され得、ドライバ増幅器トランジスタの他方の通電端子(例えば、ソース端子)は、接地接点348を通じて、接地基準(または別の電圧基準)に対して電気的に接続される。また、最終段増幅器トランジスタの通電端子のうちの一方(例えば、ドレイン端子)は、RF出力接点338に対して電気的に接続され、最終段増幅器トランジスタの他方の通電端子(例えば、ソース端子)は、接地接点348を通じて、接地基準(または別の電圧基準)に対して電気的に接続され得る。
電力トランジスタに加えて、入力および出力インピーダンス整合ネットワークならびにバイアス回路構成(図11に例示せず)のうちの部分も、キャリア増幅器332内に含まれてもよく、および/またはキャリア増幅器332に対して電気的に結合されてもよい。さらに、キャリア増幅器332が2段デバイスである実施形態においては、段間整合ネットワーク(図11に例示せず)も、ドライバ増幅器トランジスタと最終段増幅器トランジスタとの間のキャリア増幅器332内に含まれてもよい。
キャリア増幅器332のRF出力接点338は、一実施形態において、位相シフトおよびインピーダンス反転要素370を通じて、電力組み合わせノード372に対して結合される。一実施形態によれば、インピーダンス反転要素は、ラムダ/4(λ/4)送信ライン位相シフト要素(例えば、マイクロストリップ・ラインおよび/または塊状要素、ならびに増幅器332、352の出力端子に対する接続を含む)であり、λ/4送信ライン位相シフト要素は、キャリア増幅器332による増幅の後に、キャリア信号に対して約90度の相対的な位相シフトを与える。インピーダンス反転要素370の第1の端部は、キャリア増幅器332のRF出力接点338に対して結合され、位相シフト要素370の第2の端部は、電力組み合わせノード372に対して結合される。
ここで、ピーク増幅器パス350が参照され、ピーク増幅器パス350は、一実施形態において、ピーク増幅器352と、入力回路351(例えば、インピーダンス整合回路を含む)とを含む。ピーク増幅器352は、様々な実施形態において、RF入力接点354(または、1つもしくは複数の入力接点パッド)と、RF出力接点358(または、1つもしくは複数の出力接点パッド)と、入力端子354と出力端子358との間に結合される1つまたは複数の増幅段とを含む。RF入力接点354は、電力スプリッタ320の第2の出力326に対して結合され、したがって、RF入力接点354は、電力スプリッタ320によって作られたピーク信号を受け取る。
キャリア増幅器332と同様に、ピーク増幅器352の各増幅段は、制御端子と第1の通電端子および第2の通電端子とを有する電力トランジスタを含む。ピーク増幅器352の電力トランジスタは、キャリア増幅器332の説明と共に上述したのと同様の手法で、RF入力端子354と出力端子358との間に、および接地接点348に対して、電気的に結合される。キャリア増幅器332の説明と共に考察された付加的な他の詳細は、ピーク増幅器352に対しても適用され、それらの付加的な詳細は、簡潔さのために、ここでは繰り返されない。しかしながら、繰り返すべき1つの重要な点は、キャリア増幅器332の説明と共に上述したように、各ピーク増幅器トランジスタの通電端子(例えば、ドライバおよび/または最終段ピーク増幅器トランジスタのソース端子)が、接地接点348の一実施形態を通じて、接地基準(または別の電圧基準)に対して電気的に接続され得るという点である。
ピーク増幅器352のRF出力接点358は、電力組み合わせノード372に対して結合される。一実施形態によれば、ピーク増幅器352のRF出力接点358および組み合わせノード372は、共通の物理要素を用いて実装される。より具体的には、一実施形態において、ピーク増幅器352のRF出力接点358は、組み合わせノード372と、ピーク増幅器352の出力接点358との両方として機能するように構成される。増幅されたキャリア信号およびピーク信号の組み合わせを容易にするために、および上述したように、RF出力接点358(および、したがって、組み合わせノード372)は、位相シフトおよびインピーダンス反転要素370の第2の端部に対して接続される。他の実施形態において、組み合わせノード372は、RF出力接点358とは別個の要素であってもよい。
いずれにしても、増幅されたキャリアRF信号およびピークRF信号は、組み合わせノード372において同相で組み合わされる。組み合わせノード372は、RF出力端子314に対して、増幅され、組み合わされたRF出力信号を提供するために、RF出力端子314に対して電気的に結合される。一実施形態において、組み合わせノード372とRF出力端子314との間の出力インピーダンス整合ネットワーク374は、キャリア増幅器332およびピーク増幅器352の各々に対して適当な負荷インピーダンスを提示するように機能する。結果として生じる増幅されたRF出力信号は、RF出力端子314において作られ、RF出力端子314に対しては、出力負荷390(例えば、アンテナ)が接続される。
増幅器310は、キャリア増幅器パス330が比較的低いレベルの入力信号に対する増幅を提供するように構成され、両方の増幅パス330、350は、比較的高いレベルの入力信号に対する増幅を提供するために共に動作する。これは、例えば、キャリア増幅器332がクラスABモードで動作するように、キャリア増幅器332にバイアスをかけること、およびピーク増幅器352がクラスCモードで動作するように、ピーク増幅器352にバイアスをかけることによって、達成され得る。
図3に例示され、上述した実施形態において、スプリッタ320は、増幅に先立って、ピーク信号に対して約90度の位相シフトを与え、位相シフトおよびインピーダンス反転要素370は、増幅されたキャリア信号およびピーク信号が組み合わせノード372において同相で組み合わされ得るように、増幅されたキャリア信号に対して約90度の位相シフトを同様に与える。そのようなアーキテクチャは、非反転ドハティ増幅器アーキテクチャと称される。代替の実施形態において、スプリッタ320は、増幅に先立って、ピーク信号に対してではなく、キャリア信号に対して約90度の位相シフトを与えてもよく、組み合わせノード372は、キャリア増幅器の出力において(例えば、出力接点338において)代わりに含まれてもよい。そのような代替のアーキテクチャは、反転ドハティ増幅器アーキテクチャと称される。また別の代替の実施形態において、位相シフト要素の他の組み合わせは、増幅に先立ってキャリア信号とピーク信号との間に約90度の位相差を達成するために、増幅に先立ってキャリア・パス330および/またはピーク・パス350に実装されてもよく、増幅されたキャリア信号およびピーク信号に対して適用される位相シフトは、信号が組み合わせノード372において同相で組み合わされることを保証するために適宜選択され得る。
図8~図10に描かれた単一パス増幅器の上述した実施形態と同様に、マルチ・パス増幅器を含む電力増幅器モジュールの実施形態は、あらゆるフリップ・チップ電力トランジスタ・ダイ、あらゆる非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイ、または、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイと非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイとの様々な組み合わせを含み得る。下記に説明される図12~図15は、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイと非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイとの2つの特定の組み合わせを含む、マルチ・パス増幅器(この場合には、ドハティ電力増幅器)の2つの実施形態を描く。2つの特定の組み合わせが例示され、考察されるが、当業者は、本願明細書の説明に基づいて、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイと非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイとの他の組み合わせも、電力増幅器モジュールの他の実施形態において実装され得ることを理解するであろう。さらに、図12~図15は、ドハティ電力増幅器に具体的に関するが、当業者は、本願明細書の説明に基づいて、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイと非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイとの組み合わせが、他のタイプのマルチ・パス増幅器においても使用され得ることを理解するであろう。したがって、発明の主題の範囲は、例示される例示的な実施形態のみに限定されない。
図12および図13に例示されるドハティ増幅器モジュール実施形態においては、4つの電力トランジスタ・ダイのうちの1つのみがフリップ・チップ・ダイであり、残りの3つのダイは非フリップ・チップ・ダイである。反対に、図14および図15に例示されるドハティ増幅器モジュール実施形態においては、4つのトランジスタ電力トランジスタ・ダイのうちの3つがフリップ・チップ・ダイであり、残りのダイは非フリップ・チップ・ダイである。
ダイの各々が動作期間中に作ると予想される熱は、どのダイをフリップ・チップ・ダイとして実装し、どのダイを非フリップ・チップとして実装するかを決定する際に考慮に入れるべき、1つの重要な考慮事項である。モジュール基板および封止材料によって吸収されることが可能なよりも多くの熱を作る可能性があるダイの場合、過度の熱は、ダイの下にあるモジュール基板における熱伝導性特徴部(例えば、導電性接地特徴部516、図12~図15)を通じて搬送され得るので、非フリップ・チップ・ダイ構成が望ましいことがあり得る。システム基板における対応する放熱構造が、過度の熱をモジュールから遠くへ搬送するために使用され得る。反対に、モジュール基板および封止材料によって吸収されることが可能なよりも多くの熱を作る可能性がないダイの場合、そのような熱伝導性特徴部は必要ではなく、ダイの下にあるモジュール基板のエリアは、ソース・ビアに対して接続するために使用されてもよい。
図12および図13の実施形態においては、ピーク増幅器の、最終段トランジスタ・ダイ(すなわち、ダイ454)のみが、このダイはモジュール基板および封止材料によって吸収されることが可能であるよりも多くの熱を作ると予期されないので、フリップ・チップ・ダイとして実装される。その他の3つのダイ(すなわち、キャリア・ドライバ段ダイ433および最終段ダイ434ならびにピーク・ドライバ段ダイ453)によって作られる熱は、ダイの下にある導電性特徴部(すなわち、特徴部516)によって吸収される。反対に、図14および図15の実施形態においては、ピーク・ドライバ段ダイおよび最終段ダイ(すなわち、ダイ653、454)ならびにキャリア・ドライバ段ダイ(すなわち、ダイ633)が、これらのダイはモジュール基板および封止材料によって吸収されることが可能であるよりも多くの熱を作ると予期されないので、フリップ・チップ・ダイとして実装される。その他のダイ(すなわち、キャリア最終段ダイ434)によって作られる熱は、ダイの下にある導電性特徴部(すなわち、特徴部516)によって吸収される。
ここで、図12を参照すると、一実施形態による、図11のドハティ電力増幅器310を具現化し、フリップ・チップ・トポロジーを有する1つの半導体デバイスと、非フリップ・チップ・トポロジーを有する3つの他の半導体デバイスとを含む電力増幅器モジュール400の平面図が示されている。理解を高めるために、図12は、線13-13に沿った、図12のドハティの電力増幅器モジュールの側面断面図を示す図13と同時に見られるべきである。
実質的に、電力増幅器モジュール400は、多層モジュール基板410と、複数の電力トランジスタ・ダイ433、434、453、454と、他の電子構成要素とを用いて実装されるドハティ電力増幅器(例えば、電力増幅器310、図11)を含む。下記でより詳細に説明されるように、電力増幅器モジュール400は、フリップ・チップ・ダイと非フリップ・チップ・ダイとの組み合わせを有する。より具体的には、電力トランジスタ・ダイ433、434、453は、「非フリップ・チップ」ダイ(例えば、ダイ30、210、270と同様、図2、図3、図9、図10)として構成され、電力トランジスタ・ダイ454は、「フリップ・チップ」ダイ(例えば、ダイ70、160、170、220、260と同様、図5、図8~図10)として構成される。したがって、電力トランジスタ・ダイ433、434、453は、TSV(例えば、ソース・ビア40、図3)を含み得るが、電力トランジスタ・ダイ454は、TSVを含まない。また、電力増幅器モジュール400は、下記で詳細に考察されるように、信号もしくはバイアス電圧を搬送するための、または接地基準に対して接続するための、複数の端子412、414、467-1、467-2、467-3、468-1、468-2、468-3を含む。
電力増幅器モジュール400は、多層プリント回路板(PCB)または他の適切な基板の形式のモジュール基板410を含む。モジュール基板410は、上面409(「前部」または「取付面」とも称される)と、底面411(「裏側」とも称される)とを有する。下記でより詳細に説明されるように、複数の構成要素は、モジュール基板410の取付面409に対して結合され、非導電性封止材料580(例えば、プラスチック封止材)は、モジュール400の上面582を形成するために、取付面409上に、ならびに構成要素の上および周りに配設される。図13に示されるように、封止材料580は、封止材料580によって覆われる構成要素(例えば、スプリッタ420、および電力トランジスタ・ダイ433、434、453、454)の最大の高さより大きい厚さ584を有する。
例示される実施形態において、および外部システム基板(例示せず)に対するモジュール400の面取付を容易にするために、様々な導電性入出力端子および電圧基準端子412、414、467-1、467-2、467-3、468-1、468-2、468-3(これらは図12では隠されることになるので、図12の図では点線の輪郭で示される)は、モジュール基板410の底面411において露出され、モジュール基板410を通じて延在する導電性ビア(例えば、ビア511、512、513)を通じて、上面409において導電性特徴部(例えば、トレース)に対して電気的に接続される。そのような実施形態において、および図13において最もよく示されるように、モジュール上面409に対して結合される構成要素に対する外部電気的接続は、モジュール基板410の底面411において露出された端子(例えば、端子412)を通じて行われる。
他の実施形態においては、1つまたは複数の端子含有インタポーザ(例示せず)が、モジュール基板410の上面409において導電性特徴部(例えば、トレースおよび/またはパッド)に対して接続されてもよく、インタポーザは、モジュール基板410の上面409の上方の(例えば、厚さ584にほぼ等しい)高さまで延在してもよい。各インタポーザ端子は、インタポーザの導電性パッド間でインタポーザを通って延在する導電性ビアと共に、インタポーザ底面およびインタポーザ上面において導電性パッドを含んでもよい。そのような実施形態において、封止材料580が適用されると、インタポーザの上面におけるパッドは露出されて、外部システム基板(図示せず)に対するモジュール400の面取付を容易にすることになる。したがって、そのような実施形態においては、モジュール上面409に対して結合される構成要素に対する(インタポーザ端子を通じた)電気的接続は、封止材580およびモジュール400の上面582における露出された端子を通じて行われることになる。
図13に描かれるように、モジュール基板410は、複数の導電層501、502、503、504と交互に配置された、複数の誘電体層505、506、507(例えば、FR-4、セラミック、または他のPCB誘電材料から形成される)を含み、ただし、モジュール基板410の上面409は、パターニングされた導電層501によって形成され、モジュール基板410の底面511は、パターニングされた導電層または端子層504によって形成される。モジュール基板410は、3つの誘電体層505~507と、4つの導電層501~504とを含むように示されているが、モジュール基板の他の実施形態は、より多くのまたはより少ない、誘電体層および/または導電層を含んでもよいことが、留意されるべきである。
様々な導電層501~504の各々は、主な目的を有し得、他の層間での信号および/または電圧/接地ルーティングを容易にする導電性特徴部も含み得る。例えば、一実施形態において、モジュール基板410の取付面409におけるパターニングされた導電層501は、主に信号伝導層として機能し得る。より具体的には、層501は、ダイ433、434、453、454および他のディスクリート構成要素のための取付点としての役割を果たし得る、複数の導電性特徴部(例えば、導電性パッドおよびトレース)を含み、ダイ433、434、453、454と他のディスクリート構成要素との間の電気的接続も提供する。また、層504は、信号端子、バイアス端子、および/または接地端子(例えば、端子412、414、467-1、467-2、467-3、468-1、468-2、468-3)として具体的に指定される、複数の導電性パッド(例えば、パッド512、561、562、図13)を含み、または複数の導電性パッドに対して結合され得る。その他の層(例えば、層502、503)は、RF接地層、バイアス電圧ルーティング層、および/または信号ルーティング層として機能し得る。
一実施形態によれば、モジュール基板410は、1つまたは複数の導電性接地特徴部516、517(例えば、接地特徴部68、185、186、205、236、255、286、図3、図8~図10)も含み、これらも、熱放散構造として機能し得る。これらの接地特徴部516、517は、モジュール基板410の上面409と底面411との間に延在する。図12および図13の実施形態において、「非フリップ・チップ」ダイ433、434、453は各々、導電性最下層558(例えば、層58、図3)を含み、導電性最下層558は、モジュール基板410の上面409において露出される接地特徴部516の表面に対して物理的におよび電気的に結合される。図2および図3と共に上記で考察されたように、ゲート接点パッド455およびドレイン接点パッド457(例えば、ゲート接点パッド44およびドレイン接点パッド46、図2、図3)は、非フリップ・チップ・ダイ433、434、453の上面に位置し、内部ゲートおよびドレイン構造に対する電気的接続は、モジュール基板410の取付面409上のゲート接点パッド455およびドレイン接点パッド457とボンド・パッドまたはトレース466、469との間に接続されるワイヤボンド560、561(例えば、ワイヤボンド60、図2、図3)を通じて行われる。反対に、ダイ433、434、434のソース領域に対する電気的接続は、ソース・ビア559(例えば、ソース・ビア40、図2、図3)および導電性最下層558(すなわち、導電層58、図3)を通じて行われる。
対照的に、「フリップ・チップ」ダイ454は、ダイ454の同じ表面において露出されたゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128(例えば、ゲート接点パッド114、ドレイン接点パッド116、およびソース接点パッド128、図5)を含む。ソース接点パッド128(または接地接点パッド)は、モジュール基板410の上面409において露出される接地特徴部517の表面に対して、物理的におよび電気的に結合される。また、ゲート接点パッド114およびドレイン接点パッド116(またはI/O接点パッド)は、モジュール基板410の取付面409上のボンド・パッドまたはトレース469、470、472に対して(例えば、ピラー、半田ボール、または他の接点拡張部などの接続要素90を使用して、図4)物理的におよび電気的に結合される。
接地特徴部516、517の底面518、519は、図13に示されるように、モジュール基板410の底面411において露出され得る。いずれにしても、接地特徴部516、517は、ダイ433、434、453、454と接地特徴部516、517の底面518、519(および、したがって、モジュール基板410の底面411)との間の電気経路および熱経路を提供するように構成される。様々な実施形態において、接地特徴部516、517は、モジュール基板410の表面409、411間に延在する貫通孔に圧入される、および/または貫通孔内に取り付けられる、導電性金属コインを含んでもよい。代替の実施形態において、接地特徴部516、517の各々は、モジュール基板410の表面409、411間に延在する複数の導電性熱ビア(例えば、円形ビアまたは棒状ビア)(または導電性熱ビアのセット)を含んでもよい。より大きい電気システムに一体化される場合、接地特徴部516、517の露出された底面518、519は、システムの別の接地特徴部および/またはヒート・シンクに対して物理的におよび熱的に結合される。
電力増幅器モジュール400は、RF信号入力端子412(例えば、RF入力端子312、図11)と、電力スプリッタ420(例えば、電力スプリッタ320、図11)と、2段キャリア増幅器432(例えば、増幅器332、図11)と、2段ピーク増幅器452(例えば、増幅器352、図11)と、様々な位相シフトおよびインピーダンス整合要素と、組み合わせノード472(例えば、組み合わせノード372、図11)と、出力インピーダンス整合ネットワーク474(例えば、ネットワーク374、図11)と、RF信号出力端子414(例えば、RF出力端子314、図11)とを含む。
端子412は、モジュール400のRF信号入力端子として機能する。1つまたは複数の導電性構造(例えば、図示されるような、ビア、トレース、および/またはワイヤボンド)を通じて、RF信号入力端子412は、電力スプリッタ420に対して入力422に対して電気的に結合される。同様に、端子414は、モジュール400のRF信号出力端子として機能する。1つまたは複数の導電性構造(例えば、ビア、トレース、および/またはワイヤボンド)を通じて、RF信号出力パッドは、(ネットワーク474を通じて)組み合わせノード472に対して電気的に結合される。
システム基板410の取付面409に対して結合される電力スプリッタ420(例えば、電力スプリッタ320、図11)は、図4では単一の要素として表されているが、1つまたは複数のディスクリート・ダイおよび/または構成要素を含んでもよい。電力スプリッタ420は、入力端子422と、2つの出力端子(符号は付けられていないが、端子324、326に対応する、図11)とを含む。入力端子422は、1つまたは複数の導電性構造(例えば、図示されるような、ビア、トレース、および/またはワイヤボンド)を通じて、RF信号入力端子412に対して電気的に結合され、したがって、入力RF信号を受け取るように構成される。電力スプリッタ420の出力端子は、1つまたは複数の導電性構造(例えば、ビア、トレース、および/またはワイヤボンド)ならびに入力回路431、451(例えば、入力回路331、351、図11)を通じて、それぞれキャリア増幅器432のための入力接点パッド435およびピーク増幅器452のための入力接点パッド455に対して電気的に結合される。
電力スプリッタ420は、RF入力端子412を通じて受け取られる入力RF信号の電力を、第1のRF信号と第2のRF信号とに分割するように構成され、第1のRF信号および第2のRF信号は、電力スプリッタ420の出力端子において作られる。また、電力スプリッタ420は、スプリッタの出力端子において提供されるRF信号間に約90度の位相差を与えるように構成され得る。電力スプリッタ420の出力において作られる第1のRF信号および第2のRF信号は、前述したように、等しい電力を有しても、または不均等な電力を有してもよい。
電力スプリッタの第1の出力は、キャリア増幅器パスに対して(すなわち、キャリア増幅器432またはキャリア増幅器パス330に対して、図11)電気的に結合され、電力スプリッタの第2の出力は、ピーク増幅器パスに対して(すなわち、ピーク増幅器452またはピーク増幅器パス450に対して、図11に)電気的に結合される。電力スプリッタ420によって作られた第1のRF信号は、キャリア増幅器パス432を通じて増幅され、電力スプリッタ420によって作られた第2のRF信号は、ピーク増幅器パス452を通じて増幅される。
図12の特定の実施形態において、キャリア増幅器パスおよびピーク増幅器パスの各々は、2段電力増幅器432、452を含み、ただし、ドライバ段トランジスタ436、456は、ドライバ段ダイ433、453上に実装され、最終段トランジスタ439、459は、別個の最終段ダイ434、454上に実装される。
特定の実施形態において、キャリア増幅器432は、シリコン・ドライバ段ダイ433と、窒化ガリウム(GaN)最終段ダイ434とを含み、ピーク増幅器452も、シリコン・ドライバ段ダイ453と、GaN最終段ダイ454とを含む。他の実施形態において、キャリア増幅器432およびピーク増幅器452の各々は、単一のダイ上に実装される2段電力増幅器を含んでもよく、または、キャリア増幅器432およびピーク増幅器452の各々は、単一のダイ上に実装される単段電力増幅器を含んでもよい。また別の実施形態において、キャリア増幅器およびピーク増幅器の各々は、別個のドライバ・ダイおよび最終段ダイ上に実装される2段電力増幅器を含んでもよいが、ドライバ・ダイおよび最終段ダイは、同じ半導体技術を使用して形成されてもよく(例えば、ドライバ・ダイと最終段ダイとの両方が、シリコン・ダイもしくはGaNダイである)、または、ドライバ・ダイおよび/もしくは最終段ダイは、上述した半導体技術と異なる半導体技術を使用して形成されてもよい(例えば、ドライバ・ダイおよび/もしくは最終段ダイは、シリコンゲルマニウム(SiGe)および/もしくはガリウム砒素(GaAs)ダイから形成され得る)。
キャリア増幅器パスは、上述したドライバ段ダイ433と、最終段ダイ434と、位相シフトおよびインピーダンス反転要素470(例えば、要素370、図11)とを含む。キャリア増幅器パス432のドライバ段ダイ433および最終段ダイ434は、ドライバ段ダイ433の入力接点パッド435(キャリア増幅器入力に対応する)と、最終段ダイ434の出力接点パッド440(キャリア増幅器出力に対応する)との間にカスケード配置で共に電気的に結合される。例示される実施形態によれば、ドライバ段ダイ433と最終段ダイ434との両方が、非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイである。
ドライバ段ダイ433は、複数の集積回路を含む。一実施形態において、ダイ433の集積回路構成は、入力接点パッド435(例えば、入力接点パッド335、図11)、任意選択の入力インピーダンス整合回路(符号は付けられていない)、シリコン電力トランジスタ436(または他の半導体技術トランジスタ)、任意選択の出力インピーダンス整合回路(符号は付けられていない)、および出力接点パッド437が直列に結合された構成を一実施形態において含む。より具体的には、トランジスタ436のゲートは、任意選択の入力インピーダンス整合回路を通じて、入力接点パッド435に対して電気的に結合され、トランジスタ436のドレインは、任意選択の出力インピーダンス整合回路を通じて、ダイ433の出力接点パッド437に対して電気的に結合される。トランジスタ436のソースは、ダイ433の底面上で導電層(またはソース接点もしくはソース接点パッド)に対して電気的に結合され、底部導電層は、接地特徴部516の露出された上面に対して物理的に、電気的におよび熱的に結合される。
ドライバ段ダイ433の出力接点パッド437は、ワイヤボンド・アレイ562または別のタイプの電気的接続を通じて、最終段ダイ434の入力接点パッド438に対して電気的に結合される。最終段ダイ434は、複数の集積回路も含む。一実施形態において、ダイ434の集積回路構成は、入力接点パッド438、GaN電力トランジスタ437(または他の半導体技術トランジスタ)、および出力接点パッド440(例えば、出力接点パッド338、図11)が直列に結合された構成を含む。より具体的には、トランジスタ437のゲートは、ダイ434の入力接点パッド438に対して電気的に結合され、トランジスタ437のドレインは、ダイ434の出力接点パッド440に対して電気的に結合される。トランジスタ437のソースは、ダイ434の底面上の導電層(またはソース接点もしくはソース接点パッド)に対して電気的に結合され、底部導電層は、接地特徴部516の露出された上面に対して物理的に、電気的に、および熱的に結合される。
ピーク増幅器パスは、上述したドライバ段ダイ453と、最終段ダイ454とを含む。ピーク増幅器パス452のドライバ段ダイ453および最終段ダイ454は、ドライバ段ダイ453の入力接点パッド455(ピーク増幅器入力に対応する)と、最終段ダイ454の出力接点パッド458(ピーク増幅器出力に対応する)との間にカスケード配置で共に電気的に結合される。例示される実施形態によれば、および図13において最もよく分かるように、ドライバ段ダイ453は、非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイであり、最終段ダイ454は、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイである。
ドライバ段ダイ453は、複数の集積回路を含む。一実施形態において、ダイ453の集積回路構成は、入力接点パッド455(例えば、入力端子355、図11)、任意選択の入力インピーダンス整合回路(符号は付けられていない)、シリコン電力トランジスタ456(または他の半導体技術トランジスタ)、任意選択の出力インピーダンス整合回路(符号は付けられていない)、および出力接点パッド457が直列に結合された構成を一実施形態において含む。入力接点パッド455は、ワイヤボンド・アレイ560を通じて、モジュール基板410の取付面409上の導電性トレースおよび/またはボンド・パッド466に対して電気的に結合される。トランジスタ456のゲートは、任意選択の入力インピーダンス整合回路を通じて、入力接点パッド455に対して電気的に結合され、トランジスタ456のドレインは、任意選択の出力インピーダンス整合回路を通じて、ダイ453の出力接点パッド457に対して電気的に結合される。トランジスタ456のソースは、ダイ453の底面上の導電層558(またはソース接点もしくはソース接点パッド)に対して電気的に結合され、底部導電層558は、接地特徴部316の露出された上面に対して物理的に、電気的に、および熱的に結合される。
ドライバ段ダイ453の出力接点パッド457は、モジュール基板410の取付面409上のワイヤボンド・アレイ561ならびに導電性トレースおよび/またはボンド・パッド469を通じて、最終段ダイ454の1つまたは複数の入力接点パッド114に対して電気的に結合される。最終段ダイ454は、複数の集積回路も含む。一実施形態において、ダイ454の集積回路構成は、1つまたは複数の入力接点パッド114、ダイ454の能動エリア94内のGaN電力トランジスタ(または他の半導体技術トランジスタ)、および1つまたは複数の出力接点パッド116(例えば、出力接点パッド358、図11)が直列に結合された構成を含む。より具体的には、トランジスタのゲートは、ダイ454の入力接点パッド114に対して電気的に結合され、トランジスタのドレインは、ダイ454の出力接点パッド116に対して電気的に結合される。トランジスタのソースは、ダイ454の底面上の1つまたは複数のソース接点パッド128に対して電気的に結合され、ソース接点パッド128は、接地特徴部517の露出された上面に対して物理的に、電気的に、および熱的に結合される。
前述したように、適当なドハティ動作のために、キャリア増幅器432は、クラスABモードで動作するようにバイアスされ得、ピーク増幅器452は、クラスCモードで動作するようにバイアスされ得る。このバイアスを達成するために、複数のゲート・バイアス電圧およびドレイン・バイアス電圧が、外部バイアス電圧源によって提供され得る。一実施形態によれば、バイアス電圧は、モジュール基板410のバイアス端子467-1、468-1、467-2、468-2、467-3、468-3を通じて提供される。より具体的には、ドライバ段トランジスタ436、456のためのゲート・バイアス電圧は、ドライバ・ゲート・バイアス端子467-1および468-2を通じて提供され得、ドライバ段トランジスタ436、456のためのドレイン・バイアス電圧は、ドライバ・ドレイン・バイアス端子467-2、468-2を通じて提供され得、最終段トランジスタ439、459のためのゲート・バイアス電圧は、ゲート・バイアス端子467-3、468-3を通じて提供され得る。例示される実施形態において、図示されるように、ドライバ段トランジスタおよび最終段トランジスタ436、439、456、459の両方のためのゲート・バイアス接点パッドおよびドレイン・バイアス接点パッドは、ドライバ段ダイ433、453上に位置し、最終段ダイ434、454のためのゲート・バイアス電圧は、ワイヤボンド接続および/または導電性トレースを通じて、ドライバ段ダイ433、453から最終段ダイ434、454へ「ホップする」。
増幅されたキャリア信号は、最終段ダイ434の出力接点パッド440において作られ、増幅されたピーク信号は、最終段ダイ454の出力接点パッド116において作られ、これは、増幅器のための組み合わせノード472(例えば、ノード372、図11)としても機能する。一実施形態によれば、キャリア最終段ダイ434の出力接点パッド440は、(例えば、ワイヤボンド(符号は付けられていない)または別のタイプの電気的接続を通じて)位相シフトおよびインピーダンス反転要素470の第1の端部に対して電気的に結合され、ピークの最終段ダイ454の出力接点パッド116は、位相シフトおよびインピーダンス反転要素470の第2の端部に対して電気的に結合される。
一実施形態によれば、位相シフトおよびインピーダンス反転要素470は、導電層501の一部から形成される、1/4波長またはラムダ/4(λ/4)またはより短い送信ライン(例えば、約90度までの電気的長さを有するモジュール基板410上の、またはモジュール基板410内の、マイクロストリップ送信ライン)を用いて実装され得る。接点パッド116を囲む点線によって示されるように、一実施形態において、送信ラインの拡張部は、最終段ドレイン接点パッド116の下へ延在し、最終段ドレイン接点パッド116に対して電気的に接続され得る。本願明細書において使用される場合、ラムダは、増幅器の動作の基本周波数におけるRF信号の波長(例えば、約600メガヘルツ(MHz)から約10ギガヘルツ(GHz)またはそれ以上までの範囲内の周波数)である。位相シフトおよびインピーダンス反転要素470と、ダイ434、454の出力接点パッド440、116へのワイヤボンド(または他の)接続との組み合わせは、信号が出力接点パッド440から出力接点パッド116/組み合わせノード472へ進む際に、増幅されたキャリア信号に対して約90度の相対的な位相シフトを与え得る。キャリア・パスおよびピーク・パスを通じてキャリアRF信号およびピークRF信号に対してそれぞれ別個に与えられた様々な位相シフトが実質的に等しい場合、増幅されたキャリアRF信号およびピークRF信号は、出力接点パッド116/組み合わせノード472において実質的に同相で組み合わされる。
出力接点パッド116/組み合わせノード472は、出力インピーダンス整合ネットワーク474(例えば、ネットワーク174、図1)を通じて、RF出力端子414(例えば、端子114、図1)に対して電気的に結合される。出力インピーダンス整合ネットワーク474は、キャリア最終段ダイ434およびピーク最終段ダイ454の各々に対して、適当な負荷インピーダンスを提示するように機能する。図12では非常に簡略化された形式で示されているが、出力インピーダンス整合ネットワーク474は、出力接点パッド116/組み合わせノード472とRF出力端子414との間に、所望のインピーダンス整合を提供する、様々な導電性トレース、付加的なディスクリート構成要素(例えば、キャパシタ、インダクタ、および/または抵抗器)を含んでもよい。
図12および図13に例示されるドハティ増幅器モジュール実施形態においては、ピーク最終段ダイ454のみがフリップ・チップ・ダイであり、残りの3つのダイ433、434、453は非フリップ・チップ・ダイである。この実施形態において、モジュール基板410および封止材料580は、ピーク最終段ダイ454によって作られた熱を吸収するのに十分なものとするべきである。他の実施形態において、ダイのうちの他のダイは、モジュール基板410および封止材料580が、それらの他のダイによって作られた熱を吸収するのに十分なものであるように、十分に低い電力とし得る。
例えば、図14は、さらに別の実施形態による、図11のドハティ電力増幅器を具現化し、フリップ・チップ・トポロジーを有する3つのダイ633、653、454と、非フリップ・チップ・トポロジーを有する1つのみのダイ434とを含む電力増幅器モジュール600の平面図を示す。理解を高めるために、図14は、図15と同時に見られるべきであり、図15は、線15-15に沿った、図14のドハティ電力増幅器モジュール600の側面断面図を示す。
図14および図15の実施形態は、図12および図13の実施形態と実質的に同様または同一の複数の特徴を有する。簡潔さの目的のために、それらの実質的に同様または同一の特徴は、下記で詳細に再度説明されない。図面間の参照符号(例えば、図12~図15の各々における参照符号412)が同一であるいかなる場合にも、その参照符号に関連付けられた要素の上記説明は、図14および図15において同じ参照符号を有する要素に関係するように意図されている。
モジュール400(図12および図13)と同様に、モジュール600は、多層PCBまたは他の適切な基板の形式のモジュール基板710を含む。複数の構成要素は、モジュール基板710の取付面709に対して結合され、非導電性封止材料580(例えば、プラスチック封止材)は、取付面709上に配設される。
さらに、電力増幅器モジュール600は、RF信号入力端子412(例えば、RF入力端子312、図11)と、電力スプリッタ420(例えば、電力スプリッタ320、図11)と、2段キャリア増幅器732(例えば、増幅器332、図11)と、2段ピーク増幅器752(例えば、増幅器352、図11)と、様々な位相シフトおよびインピーダンス整合素子と、組み合わせノード472(例えば、組み合わせノード372、図11)と、出力インピーダンス整合ネットワーク474(例えば、ネットワーク374、図11)と、RF信号出力端子414(例えば、RF出力端子314、図11)とを含む。
電力スプリッタ420は、RF入力端子412を通じて受け取られた入力RF信号の電力を、第1のRF信号と第2のRF信号とに分割するように構成され、これらは、電力スプリッタ420の出力端子において作られる。図14の特定の実施形態において、キャリア増幅器パスおよびピーク増幅器パスの各々は、2段電力増幅器732、752を含み、ただし、ドライバ段トランジスタは、ドライバ段ダイ633、653上に実装され、最終段トランジスタは、別個の最終段ダイ434、454上に実装される。特定の実施形態において、キャリア増幅器732は、シリコン・ドライバ段ダイ633とGaN最終段ダイ434とを含み、ピーク増幅器752も、シリコン・ドライバ段ダイ653とGaN最終段ダイ454とを含むが、ダイ633、452、653、454の各々は、図12と共に上記で考察されたように、他の半導体材料を使用して形成されてもよい。
キャリア増幅器パス732は、ドライバ段ダイ633と、最終段ダイ434と、位相シフトおよびインピーダンス反転要素470(例えば、要素370、図11)とを含む。ドライバ段ダイ633および最終段ダイ434は、ドライバ段ダイ633の1つまたは複数の入力接点パッド635/114(キャリア増幅器入力に対応する)と、最終段ダイ454の出力接点パッド438(キャリア増幅器出力に対応する)との間にカスケード配置で共に電気的に結合される。例示される実施形態によれば、ドライバ段ダイ433は、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイであり、最終段ダイ434は、非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイである。したがって、一実施形態において、最終段ダイ434は、TSV(例えば、ソース・ビア40、図3)を含んでもよいが、ドライバ段ダイ433は、TSVを含まない。
ピーク増幅器パス752は、ドライバ段ダイ653の1つまたは複数の入力接点パッド655/114(ピーク増幅器入力に対応する)と、最終段ダイ454の1つまたは複数の出力接点パッド458/116(ピーク増幅器出力に対応する)との間にカスケード配置で共に電気的に結合される、ドライバ段ダイ653および最終段ダイ454を含む。例示される実施形態によれば、ドライバ段ダイ653と最終段ダイ454との両方が、フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイである。したがって、一実施形態において、ドライバ段ダイ633も、最終段ダイ434も、TSV(例えばソース・ビア40、図3)を含まない。
図14および図15のモジュール600と、図12および図13のモジュール400との間の主な相違点は、上述したように、モジュール400のドライバ段ダイ433、453の両方が非フリップ・チップ・ダイであるのに対して、モジュール600のドライバ段ダイ633、653の両方がフリップ・チップ・ダイであるという点である。したがって、ドライバ段ダイ633、653の各々は、入力接点パッド114と、各ダイ633、653の能動エリア94内のシリコン電力トランジスタ(または他の半導体技術トランジスタ)と、出力接点パッド116との直列に結合された構成を含む、複数の集積回路を含む。より具体的には、各ドライバ段トランジスタのゲートは、各ダイ633、653の入力接点パッド114に対して電気的に結合され、各ドライバ段トランジスタのドレインは、各ダイ633、653の出力接点パッド116に対して電気的に結合される。各ドライバ段トランジスタのソースは、それぞれのダイ633、653の底面上の1つまたは複数のソース接点パッド128に対して電気的に結合され、ソース接点パッド128は、接地特徴部617の露出された上面に対して物理的に、電気的に、および熱的に結合される。
モジュール400、600間のいくつかの付加的な相違点は、モジュール基板600のドライバ段ダイ633、653と導電性特徴部との間の電気的接続において見出される。より具体的には、前述したモジュール400において、ドライバ段ダイ433、453(図12、図13)は、ワイヤボンド(例えば、ワイヤボンド560、561、図13)を使用して導電性特徴部(例えば、特徴部466、469、図12、図13)に対して電気的に結合される非フリップ・チップ・ダイである。対照的に、モジュール600において、ドライバ段ダイ633、653は、フリップ・チップ・ダイであり、そのため、ドライバ段ダイ633、653(図14、図15)の入力接点パッド114および出力接点パッド116は、モジュール基板710の取付面409において、導電性ボンド・パッドまたはトレース631、651、669、670に対して(例えば、ピラー、半田ボール、または他の接点拡張部などの接続要素90を使用して、図4)直接接続される。ドライバ段ダイ633、653のソース接点パッド128は、モジュール基板710の上面709において露出される接地特徴部617の表面に対して物理的におよび電気的に結合される。
モジュール400、600間の別のより微細な相違点は、外部バイアス電圧源からドライバ段トランジスタに対して/を通じてバイアス電圧が提供される手法である。両方の実施形態において、バイアス電圧は、モジュール基板410、710のバイアス端子467-1、468-1、467-2、468-2、467-3、468-3を通じて提供される。しかしながら、バイアス端子が、ワイヤボンド接続を使用してドライバ段トランジスタ433、453に対して結合されるモジュール400と異なり、モジュール710においては、バイアス端子が、ドライバ段ダイ633、653の、モジュールに面した表面上のバイアス接点パッド667-1、667-2、667-3、668-1、668-2、668-3に対して(例えば、ピラー、半田ボール、または他の接点拡張部などの接続要素90を使用して、図4)直接接続される。
より具体的には、ドライバ段トランジスタのゲート・バイアス電圧は、ドライバ・ゲート・バイアス端子467-1、468-2、およびドライバ段ダイ端子667-1、668-1を通じて提供され得、ドライバ段トランジスタのドレイン・バイアス電圧は、ドライバ・ドレイン・バイアス端子467-2、468-2、およびドライバ段ダイ接点パッド667-2、668-2を通じて提供され得、最終段ダイ434、454における最終段トランジスタのゲート・バイアス電圧は、ゲート・バイアス端子467-3、468-3、およびドライバ段ダイ接点パッド667-3、668-3を通じて提供され得る。例示される実施形態において、図示されるように、ドライバ段トランジスタおよび最終段トランジスタ436、439、456、459の両方のためのゲート・バイアス・パッドおよびドレイン・バイアス・パッドは、ドライバ段ダイ633、653上に位置し、最終段ダイ434、454のゲート・バイアス電圧は、導電性トレースを通じてドライバ段ダイ433、453から最終段ダイ434、454へ「ホップする」。
本開示は、本発明の真の、意図された、および公正な範囲および精神を限定するのではなく、本発明による様々な実施形態を作り出し、使用する方法について解説するように意図されている。前述の説明は、網羅的であるように、または開示されている精密な形式に本発明を限定するように意図されていない。変形またはバリエーションが、上記の教示に照らして可能である。実施形態は、本発明の原理およびその実際的な適用例の最良の例示を提供するように、ならびに、様々な実施形態において、および想定される特定の使用に適するような様々な変形を用いて、当業者が本発明を利用することを可能にするように、選択および説明された。あらゆるそのような変形およびバリエーションは、それらに公正に、合法的に、および正当に与えられる広さに従って解釈された場合に、特許に向けて本出願の係属期間中に補正され得るような、添付の特許請求の範囲、およびそのあらゆる均等物によって決定されるような本発明の範囲内にある。
Claims (20)
- 取付面、および前記取付面における複数の導電性特徴部を有するモジュール基板と、
前記取付面に対して結合される第1の電力トランジスタ・ダイであって、前記第1の電力トランジスタ・ダイは、第1の入出力(I/O)接点パッドおよび第2のI/O接点パッド、ならびに第1の接地接点パッドを有し、前記第1のI/Oパッドおよび前記第2のI/Oパッドならびに前記第1の接地接点パッドは全て、前記モジュール基板の前記取付面の方を向く、前記第1の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出される、第1の電力トランジスタ・ダイと、
前記取付面に対して結合される第2の電力トランジスタ・ダイであって、前記第2の電力トランジスタ・ダイは、第3のI/O接点パッドおよび第4のI/O接点パッド、ならびに第2の接地接点パッドを有し、前記第3のI/O接点パッドおよび前記第4のI/O接点パッドは、前記モジュール基板の前記取付面からそれた方を向く、前記第2の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出され、前記第2の接地接点パッドは、前記モジュール基板の前記取付面の方を向く、前記第2の電力トランジスタ・ダイの第2の表面において露出される、第2の電力トランジスタ・ダイと
を備える、増幅器モジュール。 - 前記第1のI/O接点パッドおよび前記第2のI/O接点パッドは、前記取付面において第1の導電性特徴部および第2の導電性特徴部に対して電気的に結合され、前記第1の接地接点パッドは、前記取付面において露出される第3の導電性特徴部に対して結合される、請求項1に記載の増幅器モジュール。
- 前記取付面において第4の導電性特徴部に対して結合される第1の端部、および前記第3のI/O接点パッドに対して結合される第2の端部を有する第1のワイヤボンドと、
前記取付面において第5の導電性特徴部に対して結合される第1の端部、および前記第4のI/O接点パッドに対して結合される第2の端部を有する第2のワイヤボンドと
をさらに備える、請求項2に記載の増幅器モジュール。 - 前記第1の導電性特徴部および前記第2の導電性特徴部は、前記取付面における導電性トレースであり、
前記第3の導電性特徴部は、前記モジュール基板の底面と前記取付面との間に延在する、
請求項2に記載の増幅器モジュール。 - 前記第1の電力トランジスタ・ダイは、第1のゲート構造、第1のドレイン領域、および第1のソース領域を有する、1つまたは複数の電界効果トランジスタを含み、
前記第1のI/O接点パッドは、前記第1のゲート構造に対して電気的に結合され、
前記第2のI/O接点パッドは、前記第1のドレイン構造に対して電気的に結合され、
前記第1の接地接点パッドは、前記第1のソース領域に対して電気的に結合される、
請求項1に記載の増幅器モジュール。 - 前記第2の電力トランジスタ・ダイは、第2のゲート構造、第2のドレイン領域、および第2のソース領域を有する、1つまたは複数の付加的な電界効果トランジスタを含み、
前記第3のI/O接点パッドは、前記第2のゲート構造に対して電気的に結合され、
前記第4のI/O接点パッドは、前記第2のドレイン構造に対して電気的に結合され、
前記第2の接地接点パッドは、前記第2のソース領域に対して電気的に結合される、
請求項5に記載の増幅器モジュール。 - 前記第1の電力トランジスタ・ダイおよび前記第2の電力トランジスタ・ダイは、入力および出力を有する増幅器パスのうちの部分を形成し、
前記第2のトランジスタの前記第3のI/O接点パッドは、前記増幅器パスの前記入力に対して電気的に結合され、
前記第2のトランジスタの前記第4のI/O接点パッドは、前記第1のトランジスタの前記第1のI/O接点パッドに対して電気的に結合され、
前記第1のトランジスタの前記第2のI/O接点パッドは、前記増幅器パスの前記出力に対して電気的に結合される、
請求項6に記載の増幅器モジュール。 - 前記第1の電力トランジスタ・ダイおよび前記第2の電力トランジスタ・ダイは、入力および出力を有する増幅器パスのうちの部分を形成し、
前記第1のトランジスタの前記第1のI/O接点パッドは、前記増幅器パスの前記入力に対して電気的に結合され、
前記第1のトランジスタの前記第2のI/O接点パッドは、前記第2のトランジスタの前記第3のI/O接点パッドに対して電気的に結合され、
前記第2のトランジスタの前記第4のI/O接点パッドは、前記増幅器パスの前記出力に対して電気的に結合される、
請求項6に記載の増幅器モジュール。 - 前記第1の電力トランジスタ・ダイは、
ダイ本体に形成された能動エリアを有するトランジスタであって、前記能動エリアは、外周によって境界を示される、トランジスタと、
ダイ本体の前部上に形成される相互接続構造であって、前記相互接続構造は、前記トランジスタの前記能動エリア内の第1のサブ領域、第2のサブ領域、および第3のサブ領域に対してそれぞれ電気的に結合される、第1の接点、第2の接点、および第3の接点を形成する、パターニングされた導電性材料を含有する、相互接続構造と、
前記相互接続構造の外側部分に形成される前部I/Oインターフェースであって、前記前部I/Oインターフェースは、前記第1のI/O接点パッドおよび前記第2のI/O接点パッドならびに前記第1の接地接点パッドを含有し、前記第1のI/O接点パッドは、前記第1の接点に対して電気的に接続され、前記第2のI/O接点パッドは、前記第2の接点に対して電気的に接続され、前記第1の接地接点パッドは、前記第3の接点に対して電気的に接続され、前記第1の接地接点パッドは、前記トランジスタの前記能動エリアの上に横たわる位置に配置される、前部I/Oインターフェースと
を備える、請求項1に記載の増幅器モジュール。 - 前記トランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を備え、
前記第1のサブ領域、前記第2のサブ領域、および前記第3のサブ領域は、前記FETの前記能動エリア内にチャネル・サブ領域、ドレイン・サブ領域、およびソース・サブ領域をそれぞれ含み、
前記第1の接点、前記第2の接点、および前記第3の接点は、ゲート電極構造、ドレイン電極構造、およびソース電極構造をそれぞれ備える、
請求項9に記載の増幅器モジュール。 - 前記第1のI/O接点パッドおよび前記第2のI/O接点パッドは、前記トランジスタの前記能動エリアの前記外周の外側の位置に配置される、請求項9に記載の増幅器モジュール。
- 前記モジュール基板に対するフリップ・チップ・ボンディングのために構成された、前記第1のI/O接点パッドおよび前記第2のI/O接点パッドならびに前記第1の接地パッドの各々上の導電性接続要素をさらに備える、請求項1に記載の増幅器モジュール。
- 前記第1の電力トランジスタ・ダイは、ソース基板貫通ビアを含まない、請求項1に記載の増幅器モジュール。
- 取付面、および前記取付面における複数の導電性特徴部を有するモジュール基板と、
第1の入力、第1の出力、および前記取付面に対して結合される第1の電力トランジスタ・ダイを含む第1の増幅器パスであって、前記第1の電力トランジスタ・ダイは、前記第1の入力に対して結合される第1の入出力(I/O)接点パッド、前記第1の出力に対して結合される第2のI/O接点パッド、および第1の接地接点パッドを有し、全てが、前記モジュール基板の前記取付面の方を向く、前記第1の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出される、第1の増幅器パスと、
第2の入力、第2の出力、および前記取付面に対して結合される第2の電力トランジスタ・ダイを含む第2の増幅器パスであって、前記第2の電力トランジスタ・ダイは、前記第2の入力に対して結合される第3のI/O接点パッド、前記第2の出力に対して結合される第4のI/O接点パッド、および第2の接地接点パッドを有し、前記第3のI/O接点パッドおよび前記第4のI/O接点パッドは、前記モジュール基板の前記取付面からそれた方を向く、前記第2の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出され、前記第2の接地接点パッドは、前記モジュール基板の前記取付面の方を向く、前記第2の電力トランジスタ・ダイの第2の表面において露出される、第2の増幅器パスと、
前記第1の増幅器パスおよび前記第2の増幅器パスの前記第1の出力および前記第2の出力に対して電気的に結合される組み合わせノードと
を備える、ドハティ増幅器モジュール。 - 前記第1の増幅器パスは、前記第1の電力トランジスタ・ダイと直列に結合される第3の電力トランジスタ・ダイをさらに含み、前記第3の電力トランジスタ・ダイは、前記第1の入力に対して結合される第5のI/O接点パッド、前記第1の電力トランジスタ・ダイの前記第1のI/O接点パッドに対して結合される第6のI/O接点パッド、および第3の接地接点パッドを含み、前記第5のI/O接点パッドおよび前記第6のI/O接点パッドは、前記モジュール基板の前記取付面からそれた方を向く、前記第3の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出され、前記第3の接地接点パッドは、前記モジュール基板の前記取付面の方を向く、前記第3の電力トランジスタ・ダイの第2の表面において露出される、
請求項14に記載のドハティ増幅器モジュール。 - 前記第1の増幅器パスは、ピーク増幅器パスであり、
前記第2の増幅器パスは、キャリア増幅器パスである、
請求項15に記載のドハティ増幅器モジュール。 - 前記第1の増幅器パスは、キャリア増幅器パスであり、
前記第2の増幅器パスは、ピーク増幅器パスである、
請求項15に記載のドハティ増幅器モジュール。 - 前記第1の増幅器パスは、前記第1の電力トランジスタ・ダイと直列に結合される第3の電力トランジスタ・ダイをさらに含み、前記第3の電力トランジスタ・ダイは、前記第1の入力に対して結合される第5のI/O接点パッド、前記第1の電力トランジスタ・ダイの前記第1のI/O接点パッドに対して結合される第6のI/O接点パッド、および第3の接地接点パッドを含み、前記第5のI/Oパッドおよび前記第6のI/Oパッドならびに前記第3の接地接点パッドは全て、前記モジュール基板の前記取付面の方を向く、前記第3の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出される、
請求項14に記載のドハティ増幅器モジュール。 - 前記第2の増幅器パスは、前記第2の電力トランジスタ・ダイと直列に結合される第4の電力トランジスタ・ダイをさらに含み、前記第4の電力トランジスタ・ダイは、前記第2の入力に対して結合される第7のI/O接点パッド、前記第2の電力トランジスタ・ダイの前記第3のI/O接点パッドに対して結合される第8のI/O接点パッド、および第4の接地接点パッドを含み、前記第6のI/Oパッドおよび前記第7のI/Oパッドならびに前記第4の接地接点パッドは全て、前記モジュール基板の前記取付面の方を向く、前記第4の電力トランジスタ・ダイの第1の表面において露出される、
請求項18に記載のドハティ増幅器モジュール。 - 前記第1の増幅器パスおよび前記第2の増幅器パスの前記第1の出力と前記第2の出力との間に電気的に結合される、位相シフトおよびインピーダンス反転要素と、
入力無線周波数(RF)信号を受け取るように構成された入力端子、前記第1の増幅器パスの前記第1の入力に対して結合される第1の出力端子、および前記第2の増幅器パスの前記第2の入力に対して結合される第2の出力端子を有する電力スプリッタと
をさらに備える、請求項14に記載のドハティ増幅器モジュール。
Applications Claiming Priority (2)
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US17/205,390 US11587852B2 (en) | 2020-10-12 | 2021-03-18 | Power amplifier modules with flip-chip and non-flip-chip power transistor dies |
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JP2022145419A true JP2022145419A (ja) | 2022-10-04 |
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Family Applications (1)
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JP2021129953A Pending JP2022145419A (ja) | 2021-03-18 | 2021-08-06 | フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイと非フリップ・チップ電力トランジスタ・ダイとを有する電力増幅器モジュール |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2022145419A (ja) |
-
2021
- 2021-08-06 JP JP2021129953A patent/JP2022145419A/ja active Pending
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