以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<パチンコ遊技機外観構成の説明>
まず、図1~図3を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
<パチンコ遊技機前面の外観構成の説明>
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられ、さらに、略十字キーからなる設定ボタン15が設けられている。この設定ボタン15は、遊技者による操作が可能なもので、中央部に設けられた円形の決定キー15aと、その決定キー15aの図示上側に設けられた三角形状の上キー15bと、その決定キー15aの図示左側に設けられた三角形状の左キー15cと、その決定キー15aの図示右側に設けられた三角形状の右キー15dと、その決定キー15aの図示下側に設けられた三角形状の下キー15eとで構成されている。
一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル16が設けられ、前面枠3の上部両側面側及び発射ハンドル16の近傍には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ17が設けられている。なお、上記前面枠3の周枠には、光の装飾により演出効果を現出する発光手段であるLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている。
<遊技盤の外観構成の説明>
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配置されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは特別図柄の変動表示が可能なものである。そしてこのような液晶表示装置41の周囲には、装飾用の上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cが設けられており、この上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cの背面側には可動役物装置43が配置されている。なお、上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cには、光の装飾により演出効果を現出する発光手段であるLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている。
この可動役物装置43は、図2に示すように、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、左上可動役物43dと、さらに、上・左・右・左上可動役物43a~43dを、夫々、駆動する2相のステッピングモータ等のモータ(図示せず)とで構成されている。なお、これら上・左・右・左上可動役物43a~43dには、光の装飾により演出効果を現出する発光手段であるLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている。
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄1始動口44が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。そしてこの特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第1始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第1始動保留球数は、特別図柄1始動口44へ遊技球が入賞し、特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。
他方、液晶表示装置41の右下部側には、特別図柄2始動口45が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。そしてこの特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第2始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第2始動保留球数は、特別図柄2始動口45へ遊技球が入賞し、特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。
一方、この特別図柄2始動口45は、図2に示すように、開閉部材45bを備えており、この開閉部材45bが開放した場合に遊技球が入賞し易い状態となる。この開閉部材45bは、後述する普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放するもので、普通電動役物ソレノイド45c(図3参照)によって開閉動作が制御されている。なお、以下では、このような開閉部材45b及び普通電動役物ソレノイド45cを合せた装置を普通電動役物と称することがある。
他方、特別図柄1始動口44の右側には、図2に示すように、入賞装置46が配置されている。この入賞装置46は、後述する特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち当たり遊技状態の際、開閉扉46aにて閉止されている図示しない大入賞口が開放するように開閉扉46aが特別電動役物ソレノイド46b(図3参照)によって駆動制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球可能となる。なお、大入賞口(図示せず)に入球した遊技球は入賞球として大入賞口(図示せず)内部に設けられている大入賞口スイッチ46c(図3参照)によって検出される。
一方、特別図柄の抽選に当選していないとき、すなわち、当たり遊技状態でない場合は、特別電動役物ソレノイド46b(図3参照)によって開閉扉46aが駆動制御され、大入賞口(図示せず)が閉止される。これにより、大入賞口(図示せず)内に遊技球が入球することができなくなる。なお、以下では、このような開閉扉46a及び特別電動役物ソレノイド46bを合せた装置を特別電動役物と称することがある。
他方、液晶表示装置41の右上部には、図2に示すように、ゲートからなる普通図柄始動口47が配置され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47a(図3参照)が設けられている。また、上記入賞装置46の右側及び上記特別図柄1始動口44の左側には、一般入賞口48が夫々配置されている。この一般入賞口48は、上記入賞装置46の右側に配置されている右上一般入賞口48aと、上記特別図柄1始動口44の左側に配置されている左上一般入賞口48bと、左中一般入賞口48cと、左下一般入賞口48dとで構成されている。そして、右上一般入賞口48aの内部には遊技球の通過を検出する右上一般入賞口スイッチ48a1(図3参照)が設けられ、左上一般入賞口48bの内部には遊技球の通過を検出する左上一般入賞口スイッチ48b1(図3参照)が設けられ、左中一般入賞口48cの内部には遊技球の通過を検出する左中一般入賞口スイッチ48c1(図3参照)が設けられ、左下一般入賞口48dの内部には遊技球の通過を検出する左下一般入賞口スイッチ48d1(図3参照)が設けられている。
一方、特別図柄1始動口44の真下には、入賞することなく遊技領域40最下流部まで流下してきた遊技球(アウト球)が入球されるアウト口49が配置されている。なお、このアウト口49に入球した遊技球は非入賞球として内部に設けられているアウト口スイッチ49a(図3参照)によって検出され、さらに、上述した入賞球も遊技盤4の背面側を通って最下流部まで流下することとなるため、アウト口スイッチ49a(図3参照)によって検出されることとなる。それゆえ、アウト口スイッチ49a(図3参照)は、排出されたアウト総数、すなわち、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出することとなる。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置50であり、その他の7セグメント表示装置52aは特別図柄1や特別図柄2、普通図柄の始動保留球数、遊技状態(例えば、入賞容易遊技状態等)を表示するものである。この特別図柄表示装置50は、図2に示すように、特別図柄1表示装置50aと特別図柄2表示装置50bとで構成されており、その特別図柄1表示装置50aの左側には、1個のLEDからなる普通図柄表示装置51が設けられ、さらに、大当たり遊技のラウンド数を報知するラウンドランプ52b、右打ちを報知するための右打ち報知ランプ52cが設けられている。
また、特別図柄1,特別図柄2に対応する識別情報を示す識別ランプ装置50Aが左飾り43b上端部側に設けられている。
この識別ランプ装置50Aは、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当たりハズレの情報を遊技者に知らせるための第1,第2識別ランプ50Aa,50Abを有している。この第1識別ランプ50Aaは、特別図柄1に対応しており、第2識別ランプ50Abは、特別図柄2に対応している。そして、特別図柄1が変動中の場合、第1識別ランプ50Aaは点滅し、特別図柄1が当たりの場合、第1識別ランプ50Aaは点灯し、特別図柄1がハズレの場合、第1識別ランプ50Aaは消灯する。そしてさらに、特別図柄2が変動中の場合、第2識別ランプ50Abは点滅し、特別図柄2が当たりの場合、第2識別ランプ50Abは点灯し、特別図柄2がハズレの場合、第2識別ランプ50Abは消灯するというものである。
なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配置され、遊技球の落下方向変換部材としての風車53が配置されている。
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出・発射制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。
<主制御基板に関する説明>
主制御基板60は、主制御CPU600aと、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM600bと、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM600cとで構成されたワンチップマイクロコンピュータ600と、低確時(当たり抽選確率が通常の低確率状態)に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容の表示(性能表示)、及び、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容の表示を兼用する7セグメントからなる計測・設定表示装置610と、RAMクリアスイッチ620と、設定キースイッチ630と、を主に搭載している。
そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出・発射制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄1始動口44への入賞を検出する特別図柄1始動口スイッチ44aと、特別図柄2始動口45への入賞を検出する特別図柄2始動口スイッチ45aと、普通図柄始動口47の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47aと、一般入賞口48(右上一般入賞口48a,左上一般入賞口48b,左中一般入賞口48c,左下一般入賞口48d)への入賞を検出する右上一般入賞口スイッチ48a1,左上一般入賞口スイッチ48b1,左中一般入賞口スイッチ48c1,左下一般入賞口スイッチ48d1と、開閉扉46aによって開放又は閉止される大入賞口(図示せず)の入賞を検出する大入賞口スイッチ46cと、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出可能なアウト口スイッチ49aとが接続されている。またさらには、開閉部材45bの動作を制御する普通電動役物ソレノイド45cと、開閉扉46aの動作を制御する特別電動役物ソレノイド46bと、特別図柄1表示装置50aと、特別図柄2表示装置50bと、普通図柄表示装置51と、7セグメント表示装置52aと、ラウンドランプ52bと、右打ち報知ランプ52cと、が接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口スイッチ45aあるいは普通図柄始動口スイッチ47aからの信号を主制御CPU600aにて受信すると、遊技者に有利な遊技状態を発生させるか、あるいは、遊技者に有利な遊技状態を発生させないかの抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄1表示装置50a又は特別図柄2表示装置50bあるいは普通図柄表示装置51に送信する。これにより、特別図柄1表示装置50a又は特別図柄2表示装置50bあるいは普通図柄表示装置51に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、サブ制御基板80に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aが、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ48a1、左上一般入賞口スイッチ48b1、左中一般入賞口スイッチ48c1、左下一般入賞口スイッチ48d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出・発射制御基板70に送信することで、払出・発射制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
また、抽選を行った結果、普通図柄の抽選に当選した場合、開閉部材45bが所定回数、所定時間開放するように普通電動役物ソレノイド45cが駆動制御され、特別図柄の抽選に当選した場合、特別電動役物ソレノイド46bが大入賞口(図示せず)を開放するように制御される。
他方、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ48a1、左上一般入賞口スイッチ48b1、左中一般入賞口スイッチ48c1、左下一般入賞口スイッチ48d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信する毎に、賞球数を計測し、アウト口スイッチ49aからの信号を受信する毎に、排出された遊技球の総数を計測する。そして、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、この計測した賞球数及び排出された遊技球の総数に基づき、低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)を計測・設定表示装置610に出力する。これにより、計測・設定表示装置610に低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)が表示されることとなる。
さらに、計測・設定表示装置610は、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容を、例えば、「1」~「6」の6段階で表示することができるようになっている。しかして、このような設定内容を変更するにあたっては、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされると、RAMクリアスイッチ620にて、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定内容を例えば「1」~「6」の6段階で設定変更することができるようになっている(例えば、設定「6」が、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率が最も高く、設定「1」が、遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率が最も低くなっている)。そして、その設定変更内容は、計測・設定表示装置610に表示され、設定変更内容が確定すると、7セグメントの右下側にあるドットが点灯し、設定内容が確定したことが表示されるようになっている。
他方、RAMクリアスイッチ620は、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされた場合以外に、RAMクリアスイッチ620が押下されると、主制御RAM600cのメモリ領域は全てクリアされず、一部のメモリ領域のみクリアされるようになっている。
<払出・発射制御基板に関する説明>
払出・発射制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出・発射制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステータス信号に基づいて、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる動作を開始又は停止させる処理を行う。
一方、図1に示す発射ハンドル16の周縁部には、タッチセンサが設けられており、遊技者の手が発射ハンドル16のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検出信号を、図3に示すように、払出・発射制御基板70に出力する。これを受けて、払出・発射制御基板70は、その検出信号を、主制御基板60(主制御CPU600a)に送信することとなる。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)は、その検出信号を、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。これにより、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を、サブ制御基板80に送信することが可能となる。
<サブ制御基板に関する説明>
サブ制御基板80は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御すると共に、液晶表示装置41に表示される表示画像を制御するサブ制御CPU800aと、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているサブ制御ROM800bと、作業領域やバッファメモリ等として機能するサブ制御RAM800cとで構成されたサブワンチップマイコン800を搭載している。
またさらに、サブ制御基板80は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI801と、作業領域やバッファメモリ等として機能する音RAM802と、サブワンチップマイコン800の指示に基づき液晶表示装置41に表示される画像データを生成するVDP803と、動画圧縮データを伸張する作業領域と、液晶表示装置41に表示される画像データを一時的に保存するフレームバッファ領域とで構成されるDDR2SDRAM804と、静止画圧縮データと動画圧縮データのCGデータと、BGMや効果音等の音データと、が予め格納されている遊技ROM805と、が搭載されている。なお、静止画とは、いわゆるスプライト画像であって、文字等のテキストデータや背景画像、あるいは、特別図柄等、単一の画像を示すものである。また、動画とは、連続的に変化する複数枚(複数フレーム分)の静止画の集合を意味し、液晶表示装置41に複数枚の静止画が連続して描画されることで、円滑な動作が再現されるものである。
このように構成されるサブ制御基板80には、ランプ演出効果を現出する発光手段であるLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板90が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ17が接続されている。そしてさらに、サブ制御基板80には、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う可動役物装置43が接続され、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当たりハズレの情報を遊技者に知らせるための識別ランプ装置50Aが接続され、各種設定が可能な設定ボタン15が接続され、液晶表示装置41が接続されている。なお、言うまでもないが、この装飾ランプ基板90には、上・左・右・左上可動役物43a~43dに配置されている装飾ランプも搭載されている。
かくして、このように構成されるサブ制御基板80は、主制御基板60(主制御CPU600a)より送信される抽選結果に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDをサブ制御CPU800aにて受信する。そして、サブ制御CPU800aは、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号をサブ制御RAM800c内に一時的に格納する。
サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、当該制御信号に対応する音データを遊技ROM805又は音RAM802より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音(SE)が発せられることとなる。
またサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、装飾ランプ基板90が、ランプ演出効果を現出する発光手段であるLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
そしてサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像データを生成し、その生成した画像データを液晶表示装置41に送信することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶表示装置41に表示される画像データは1フレーム毎に更新されるが、この1フレームの表示動作が終わったことをサブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)が把握できるように、図3に示すVSYNC(垂直同期信号)を割込み信号としてVDP803からサブ制御CPU800aに対して送信するようにしている。これにより、サブ制御CPU800aは、1フレーム分の画像データが液晶表示装置41に表示されたことを把握することができる。なお、このVSYNC割込み信号は、例えば、33ms毎に発生するようにしている。
さらにサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、可動役物装置43は、上記決定された演出パターンに対応した可動をすることとなる。
<電源基板の説明>
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図3に示す電源基板130より供給されている。この電源基板130は、電圧生成部1300と、電圧監視部1310と、システムリセット生成部1320とを含んで構成されている。この電圧生成部1300は、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vを受けて複数種類の直流電圧を生成するもので、その生成された直流電圧は、図示はしないが各基板に供給されている。
また、電圧監視部1310は、上記交流電圧AC24Vの電圧を監視するもので、この電圧が遮断されたり、停電が発生したりして電圧異常を検出した場合に電圧異常信号ALARMを主制御基板60に出力するものである。なお、電圧異常信号ALARMは、電圧異常時には「L」レベルの信号を出力し、正常時には「H」レベルの信号を出力する。
また、一方、システムリセット生成部1320は、電源投入時のシステムリセット信号RSTを生成するもので、その生成されたシステムリセット信号RSTは、各基板に出力されている。
<可動役物装置に関する演出の説明>
ここで、本発明の特徴とするところは、可動役物装置43に関する演出に係るものであるため、以下詳しく説明することとする。
図2に示すように、可動役物装置43は、矩形状の大砲を模した、左上可動役物43dを備えており、この、左上可動役物43dは、図2に示すように、矢印Y1に示すように、小さな回転をして移動することから、移動範囲が、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cより狭くなっている。また、この左上可動役物43dは、通常の予告演出において、図2に示すように、液晶表示装置41の前面に移動するようになっている。しかしながら、液晶表示装置41の前面における、左上可動役物43dの滞在時間は、短くなっている。そのため、左上可動役物43dを動作させるモータを駆動させる演出時間、すなわち、モータへの励磁時間が短くなっている。なお、以下では、左上可動役物43dを小ギミックと称することがある。
一方、可動役物装置43は、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、を備えており、この上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが図2に示すように全て揃うことにより家紋を模した役物となる。そして、この上可動役物43aは、図2に示すように、矢印Y2に示すように、大きな回転をして移動し、左可動役物43bは、図2に示すように、矢印Y3に示すように、大きな回転をして移動し、右可動役物43cは、図2に示すように、矢印Y4に示すように、大きな回転をして移動することとなる。これにより、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとは、移動範囲が、左上可動役物43dより広くなっている。また、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとは、高信頼度の大当たり予告演出において、図2に示すように、液晶表示装置41の前面に移動するようになっていることから、液晶表示装置41の前面における滞在時間は、長くなっている。そのため、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとをそれぞれ動作させるモータを駆動させる演出時間、すなわち、モータへの励磁時間が長くなっている。なお、以下では、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとを総称して大ギミックと称することがある。
ところで、本実施形態においては、可動役物装置43として、大ギミックと、小ギミックとを備える例を示し、以下の説明では、大ギミックと、小ギミックとを用いた例を示しているが、ギミックが一つしかない場合にも適用可能である。すなわち、ギミック動作による演出パターンの違いによることも可能である。より詳しく説明すると、例えば、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとのようなギミックしかない場合、通常の予告演出における第1役物演出パターンとして、例えば、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとを、液晶表示装置41の表示を妨げないような退避位置(原点位置)から、液晶表示装置41の端部まで移動させるような演出パターンや、図2に示すように、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが図2に示すように全て揃って家紋が形成されるかを煽る演出パターン等が例示される。この際、第1役物演出パターンにおいては、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとの移動範囲を狭くするか、又は、液晶表示装置41の前面での滞在時間を短くするようにする。しかるに、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとをそれぞれ動作させるモータを駆動させる演出時間、すなわち、モータへの励磁時間を短くする。また、この際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとの全てを動作させずとも、一部の可動役物を動作させるだけでも良い。
一方、高信頼度の大当たり予告演出における第2役物演出パターンとして、図2に示すように、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが液晶表示装置41の前面に移動し、家紋を形成する演出パターンが例示される。この際、第2役物演出パターンにおいては、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとの移動範囲を第1役物演出パターンより広くするか、又は、液晶表示装置41の前面での滞在時間を第1役物演出パターンより長くするようにする。しかるに、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとをそれぞれ動作させるモータを駆動させる演出時間、すなわち、モータへの励磁時間を長くする。
かくして、ギミックが一つしかない場合であっても、ギミック動作を異ならしめる演出パターンにより、ギミックが複数ある場合と同様のことが行うことができる。
<大ギミック、小ギミックに関する演出の説明>
ここで、大ギミックと、小ギミックとの演出に関し、具体例を用いてより詳しく説明する。
<リーチ前後に関する大ギミック、小ギミックに関する演出の説明>
まず、リーチ前後に関する大ギミック、小ギミックに関する演出の説明を行う。
<リーチ前に小ギミックが動作する予告演出パターン(その1)>
最初に、リーチ前に小ギミックが動作する予告演出パターン(その1)の説明を行う。
図4(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1a、中装飾図柄P1b、右装飾図柄P1cが高速変動している装飾図柄(画像P1参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示される。かくして、このような通常変動時に、アイテム予告演出が発生する場合、図4(a)に示すように、左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとする。なお、図4(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、点灯している。
次いで、液晶表示装置41に、図4(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にアイテムを表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図4(b)に示すように、液晶表示装置41に、箱型のアイテム(画像P3参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図4(b)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、箱型のアイテム(画像P3参照)と対向する位置に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1が、例えば、単色の黄色に、点滅するパターンを繰り返すか又は点灯することとなる。この際、図4(b)に示すように、左上可動役物43dは、液晶表示装置41に表示されている、高速変動している中装飾図柄P1bの画像に重なるようになっている。しかしながら、この際、左上可動役物43dと重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動したりすることはしない。これにより、制御負荷を軽減させるようにしている。すなわち、左上可動役物43dは移動範囲が狭く、又、動作時間が短いことに加え、左上可動役物43dが液晶表示装置41と重なる範囲が狭く、表示されている映像を大きく妨げるものではないことから、仮に、重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動させたりするような制御をすると、制御が複雑となる。それゆえ、重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動させたりするような制御をしないことにより、制御負荷を軽減させることができる。
次いで、液晶表示装置41に、図4(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に砲弾を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図4(c)に示すように、液晶表示装置41に、箱型のアイテム(画像P3参照)に向かって、左上可動役物43dから砲弾(画像P4参照)が発射される映像が表示される。
次いで、液晶表示装置41に、図4(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に箱型のアイテムが被弾した状態を表示させると共に、左装飾図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図4(d)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1aが停止した状態が表示されると共に、箱型のアイテムが被弾し、煙が発生している映像(画像P5参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図4(d)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1は、消灯することとなる。
次いで、液晶表示装置41に、図4(d)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、煙に代えてリーチを示す内容を表示させると共に、右装飾図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図4(e)に示すように、液晶表示装置41に、煙が発生している映像(画像P5参照)に代わって、「CHANCE」という文字が表示(画像P6参照)されると共に、左装飾図柄P1aと同じ図柄で停止した右装飾図柄P1cが表示される。
かくして、このようにして、リーチ前に小ギミックが動作する予告演出パターン(その1)が実行されることとなる。
<リーチ前に小ギミックが動作する予告演出パターン(その2)>
次に、リーチ前に小ギミックが動作する予告演出パターン(その2)の説明を行う。
図5(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1a、中装飾図柄P1b、右装飾図柄P1cが高速変動している装飾図柄(画像P1参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示され、さらに、複数の始動保留球数(画像P10参照)が表示されている。かくして、このような通常変動時に、左上可動役物43dが動作する場合、図5(a)に示すように、左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとする。なお、図5(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、点灯している。
次いで、液晶表示装置41に、図5(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図5(b)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、複数の始動保留球数(画像P10参照)のうち最も左に位置する始動保留球数(画像P10a参照)と対向する位置に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1が、例えば、単色の黄色に、点滅するパターンを繰り返すか又は点灯することとなる。この際、図5(b)に示すように、左上可動役物43dは、液晶表示装置41に表示されている、高速変動している中装飾図柄P1bの画像に重なるようになっている。しかしながら、この際、左上可動役物43dと重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動したりすることはしない。
次いで、液晶表示装置41に、図5(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に砲弾を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図5(c)に示すように、液晶表示装置41に、複数の始動保留球数(画像P10参照)のうち最も左に位置する始動保留球数(画像P10a参照)に向かって、左上可動役物43dから砲弾(画像P4参照)が発射される映像が表示される。
次いで、液晶表示装置41に、図5(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に最も左に位置する始動保留球数が被弾した状態を表示させると共に、左装飾図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図5(d)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1aが停止した状態が表示されると共に、最も左に位置する始動保留球数が被弾し、煙が発生している映像(画像P11参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図5(d)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1は、消灯することとなる。
次いで、液晶表示装置41に、図5(d)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、煙に代えて、最も左に位置する始動保留球数の色を変化させたものを表示させると共に、右装飾図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図5(e)に示すように、液晶表示装置41に、煙が発生している映像(画像P11参照)に代わって、最も左に位置する始動保留球数(画像P10a参照)の色が変化(例えば、赤色)したものが表示されると共に、左装飾図柄P1aと同じ図柄で停止した右装飾図柄P1cが表示される。
かくして、このようにして、リーチ前に小ギミックが動作する予告演出パターン(その2)が実行されることとなる。
<SPリーチ時に小ギミックが動作する予告演出パターンの説明>
次に、SPリーチ時に小ギミックが動作する予告演出パターンの説明を行う。
図6(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1aが、画面左上隅に表示され、右装飾図柄P1cが、液晶表示装置41の画面右上隅に表示され、液晶表示装置41の画面中央に、「SPリーチ」という文字が表示(画像P20参照)されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示されている。かくして、このようなSPリーチの遊技状態にあたって、大当たり遊技状態に当選する信頼度が上昇する予告演出、すなわち、左上可動役物43dが出現する予告演出の場合、図5(a)に示すように、左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとする。なお、図5(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、点灯している。
次いで、液晶表示装置41に、図6(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図6(b)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、鉛直下向き位置に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1が、例えば、単色の黄色に、点滅するパターンを繰り返すか又は点灯することとなる。この際、図6(b)に示すように、左上可動役物43dは、液晶表示装置41に表示されている「SPリーチ」という文字(画像P20参照)に重なるようになっている。しかしながら、この際、左上可動役物43dと重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動したりすることはしない。これにより、制御負荷を軽減させるようにしている。すなわち、左上可動役物43dは移動範囲が狭く、又、動作時間が短いことに加え、左上可動役物43dが液晶表示装置41と重なる範囲が狭く、表示されている映像を大きく妨げるものではないことから、仮に、重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動させたりするような制御をすると、制御が複雑となる。それゆえ、重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動させたりするような制御をしないことにより、制御負荷を軽減させることができる。
次いで、液晶表示装置41に、図6(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に左上可動役物43dによる砲撃によって被弾した状態を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図6(c)に示すように、液晶表示装置41の画面中央に、煙が発生している映像(画像P21参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図6(c)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1は、消灯することとなる。
次いで、液晶表示装置41に、図6(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、煙に代えて、「SPリーチ」という文字の色を変化させたものを表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図6(d)に示すように、液晶表示装置41に、煙が発生している映像(画像P21参照)に代わって、「SPリーチ」という文字の色が変化(例えば、赤色)したもの(画像P20参照)が表示される。
かくして、このようにして、SPリーチ時に小ギミックが動作する予告演出パターンが実行されることとなる。
<リーチ後に大ギミックが動作する予告演出パターン>
次に、リーチ後に大ギミックが動作する予告演出パターンの説明を行う。
図7(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1aと右装飾図柄P1cが停止し、中装飾図柄P1bが高速変動している装飾図柄(画像P1参照)の映像が表示されると共に、液晶表示装置41の画面中央下に「CHANCE」という文字が表示(画像P6参照)され、さらに、液晶表示装置41の画面中央に「リーチ!」という文字が表示される。なお、図7(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプは点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプは点灯している。
次いで、図7(b)に示すように、左装飾図柄P1aと右装飾図柄P1cとが同じ図柄で停止するテンパイ状態となったノーマルリーチ以降のSPリーチに発展するまでの中装飾図柄P1bが高速変動している間(所謂ノーマルリーチ演出中)に、大ギミックが出現するか否かのあおり動作が行われる。すなわち、図7(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にリーチの表示を消去又は非表示にさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図7(b)に示すように、液晶表示装置41より、リーチの表示が消去又は非表示となる。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、図7(b)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとし、左右にガタガタ動作し、左可動役物43bが、退避位置である左飾り42bの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとし、左右にガタガタ動作し、右可動役物43cが、退避位置である右飾り42cの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとし、左右にガタガタ動作する。しかして、このようにして、大ギミックが出現するか否かのあおり動作が行われることとなる。
次いで、大当たり遊技状態に当選する信頼度が大幅に上昇する予告演出、すなわち、大ギミックが出現する予告演出に当選している場合、図7(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にエフェクトを表示させると共に、装飾図柄(画像P1参照)及び「CHANCE」という文字(画像P6参照)を消去又は非表示にするコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図7(c)に示すように、液晶表示装置41より、装飾図柄(画像P1参照)及び「CHANCE」という文字(画像P6参照)が消去又は非表示とされ、エフェクト(画像P31参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図7(c)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動する。この際、液晶表示装置41に、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動するのに合わせて、液晶表示装置41にエフェクト(画像P31参照)が表示されることとなる。またこの際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2が、点滅又は点灯する。そしてさらに、上飾り42aは、点滅又は点灯するものの、左飾り42bに搭載されている装飾ランプは消灯又は少なくとも一部の装飾ランプのみを点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプは消灯又は少なくとも一部の装飾ランプのみを点灯する。これにより、液晶表示装置41に表示されていた装飾図柄(画像P1参照)と、「CHANCE」という文字(画像P6参照)で表示された予告演出画像を遊技者に視認できない又は認識困難な状態にし、代わりに大ギミック(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が出現する予告演出に応じたエフェクト(画像P31参照)を液晶表示装置41の大部分に表示することで、大ギミック(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が目立つこととなる。また、大ギミックを動作させる際のモータは、消費電力が大きいものを使用している場合があるため、点灯させる装飾ランプの数を減らす(上記に記載の液晶表示装置41の周囲の装飾ランプだけでなく、その他の遊技盤4(図2参照)上の装飾ランプや前面枠3(図1参照)の周枠に搭載され装飾ランプも含む)ことにより、電力消費を抑えることもできる。
次いで、図7(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41の画面上隅に左右装飾図柄を表示させる共に、エフェクトに代え、SPリーチという文字を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図7(d)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1aが、液晶表示装置41の画面左上隅に表示され、右装飾図柄P1cが、液晶表示装置41の画面右上隅に表示され、液晶表示装置41の画面中央に、エフェクト(画像P31参照)に代わって、「SPリーチ」という文字が表示(画像P20参照)される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図7(d)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが原点位置(退避位置)に移動する。この際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2は消灯する。そしてさらに、上飾り42aを点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプを点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプを点灯させる。なお、大当たり遊技状態に当選する信頼度が大幅に上昇する予告演出、すなわち、大ギミックが出現する予告演出に当選していない場合、図7(c)に示すような予告演出はなく、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとは、原点位置(退避位置)に戻り、図7(d)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1aが、液晶表示装置41の画面左上隅に表示され、右装飾図柄P1cが、液晶表示装置41の画面右上隅に表示され、「SPリーチ」という文字が表示されない演出になる。
しかして、このように大ギミックが動作することによって、遊技価値が付与されたことを遊技者に分かり易くさせることができる。
かくして、このようにして、リーチ後に大ギミックが動作する予告演出パターンが実行されることとなる。
ところで、上記説明したリーチ前後において小ギミック、大ギミックが動作する予告演出は、図17に示すように振り分けられている。
すなわち、所定の遊技状態において参照される変動パターン振り分けテーブルTBL1は、図17(a)に示すようなものとなり、図3に示す主制御ROM600b内に格納されている。具体的には、図17(a)に示すように、特別図柄の抽選に当選せず、はずれ1の場合、図示の確率で、通常変動(はずれ)が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチ(はずれ)が選択されることとなる。そして、はずれ2の場合、図示の確率で、通常変動(はずれ)が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチ(はずれ)が選択され、図示の確率で、SPリーチ(はずれ)が選択されることとなる。またさらに、特別図柄の抽選に当選し、確率変動当たりの場合、図示の確率で、ノーマルリーチ(当たり)が選択され、図示の確率で、SPリーチ(当たり)が選択されることとなる。そしてさらに、特別図柄の抽選に当選し、非確率変動当たりの場合、図示の確率で、ノーマルリーチ(当たり)が選択され、図示の確率で、SPリーチ(当たり)が選択されることとなる。
一方、サブ制御CPU800aは、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容を示す演出制御コマンドDI_CMDを主制御CPU600aより受信すると、リーチ演出前であれば、サブ制御ROM800b内に格納されている図17(b)に示すリーチ前の予告振り分けテーブルTBL2を取得し、予告演出を選択することとなる。すなわち、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容が通常変動(はずれ)であれば、図示の確率で、演出なしが選択され、図示の確率で、図4に示したような小ギミックが動作するアイテム予告演出が選択される。また、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がノーマルリーチ(はずれ)であれば、図示の確率で、演出なしが選択され、図示の確率で、図4に示したような小ギミックが動作するアイテム予告演出が選択され、図示の確率で、図5に示したような小ギミックが動作する保留変化予告演出が選択される。さらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がSPリーチ(はずれ)であれば、図示の確率で、演出なしが選択され、図示の確率で、図4に示したような小ギミックが動作するアイテム予告演出が選択され、図示の確率で、図5に示したような小ギミックが動作する保留変化予告演出が選択され、図示の確率で、大ギミックが動作する大当たり予告演出が選択される。またさらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がノーマルリーチ(当たり)であれば、図示の確率で、演出なしが選択され、図示の確率で、図4に示したような小ギミックが動作するアイテム予告演出が選択され、図示の確率で、図5に示したような小ギミックが動作する保留変化予告演出が選択され、図示の確率で、大ギミックが動作する大当たり予告演出が選択される。そしてさらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がSPリーチ(当たり)であれば、図示の確率で、演出なしが選択され、図示の確率で、図4に示したような小ギミックが動作するアイテム予告演出が選択され、図示の確率で、図5に示したような小ギミックが動作する保留変化予告演出が選択され、図示の確率で、大ギミックが動作する大当たり予告演出が選択される。
かくして、図17(b)に示すようにリーチ前の予告演出の振り分けに関しては、小ギミックが動作する予告演出の種類が、大ギミックが動作する予告演出の種類より多くなっている。また、リーチ前の予告振り分け(出現率)に関しては、小ギミックが動作する予告演出が出現しやすいようになっている。さらに、ノーマルリーチの方が、SPリーチよりも小ギミックが動作する予告演出が実行されやすくなっている。なお、図17(b)に示す大当たり予告演出は、リーチ前の通常変動中に、図7(b),(c)に示すような大ギミックの動作を実行するものである。
他方、サブ制御CPU800aは、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容を示す演出制御コマンドDI_CMDを主制御CPU600aより受信すると、リーチ演出後であれば、サブ制御ROM800b内に格納されている図17(c)に示すリーチ後の予告振り分けテーブルTBL3を取得し、予告演出を選択することとなる。すなわち、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容が通常変動(はずれ)であれば、図示の確率で、演出なしが選択される。また、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がノーマルリーチ(はずれ)であれば、図示の確率で、演出なしが選択される。さらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がSPリーチ(はずれ)であれば、図示の確率で、演出なしが選択され、図示の確率で、図6に示したような小ギミックが動作するSPリーチタイトル変化予告演出が選択され、図7に示したような大ギミックが動作するノーマルリーチ時のみ家紋(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が出現する予告演出が選択される。またさらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がノーマルリーチ(当たり)であれば、図示の確率で、演出なしが選択される。そしてさらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がSPリーチ(当たり)であれば、図示の確率で、演出なしが選択され、図示の確率で、図6に示したような小ギミックが動作するSPリーチタイトル変化予告演出が選択され、図7に示したような大ギミックが動作するノーマルリーチ時のみ家紋(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が出現する予告演出が選択され、図7に示したような大ギミックが動作するSPリーチ時のみ家紋(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が出現する予告演出が選択され、図7に示したような大ギミックが動作するノーマルリーチ+SPリーチ時に家紋(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が出現する予告演出が選択される。
かくして、図17(c)に示すようにリーチ後の予告演出の振り分けに関しては、大ギミックが動作することで大当たりへの信頼度が上昇する予告演出が多いため、小ギミックが動作する予告演出の種類数よりも、大ギミックが動作する予告演出の種類数が多くなる。しかしながら、リーチ前の予告演出の振り分けと同様、小ギミックが動作する予告演出の方が出現し易いようになっている。
しかして、小ギミックを使用する予告演出と、大ギミックを使用する予告演出との種類数で比較すると、リーチ前は小ギミックが動作する予告演出の種類数が多く、リーチ後は大ギミックが動作する予告演出の種類数が多くなる。しかしながら、何れの場合であっても、小ギミックの出現率の方が高くなっている。そのため、装飾図柄が変動し、確定するまでの1変動において、小ギミックが動作する割合の方が、大ギミックが動作する割合より高くなっている。
しかして、リーチ前に、小ギミックを良く動作させても、小ギミックは移動範囲が狭く、又、動作時間が短いことから、モータが熱を持ちすぎることなく、頻繁に使用することができる。また、リーチ後に、移動範囲が広く、又、動作時間が長い大ギミックを良く動作させても、大ギミックを使用する予告演出の出現頻度が低いことから、次に、大ギミックを動かす前にモータの熱を放出することができる。
<擬似連変動における小ギミックに関する演出パターンの説明>
次に、擬似連変動における小ギミックに関する演出パターンの説明を行う。
図8(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1a、中装飾図柄P1b、右装飾図柄P1cが高速変動している装飾図柄(画像P1参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示される。かくして、このような通常変動時に、擬似連変動が発生する場合、図8(a)に示すように、左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとする。なお、図8(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、点灯している。
次いで、液晶表示装置41に、図8(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に左右装飾図柄を停止させる表示をさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図8(b)に示すように、液晶表示装置41に、停止した左装飾図柄P1aが表示されると共に、左装飾図柄P1aと同じ図柄で停止した右装飾図柄P1cが表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図8(b)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、右装飾図柄P1cと対向する位置に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1が、例えば、単色の黄色に、点滅するパターンを繰り返すか又は点灯することとなる。この際、図8(b)に示すように、左上可動役物43dは、液晶表示装置41に表示されている、高速変動している中装飾図柄P1bの画像に重なるようになっている。しかしながら、この際、左上可動役物43dと重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動したりすることはしない。
次いで、液晶表示装置41に、図8(b)に示すような映像が表示された後、右装飾図柄P1cがリーチとなる図柄で止まると見せかけて、左上可動役物43dによる砲撃によって、右装飾図柄P1cを被弾させるため、サブ制御CPU800aは、右装飾図柄P1cが被弾した状態を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図8(c)に示すように、液晶表示装置41に煙が発生している映像(画像P40参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図8(d)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1は、消灯することとなる。
次いで、液晶表示装置41に、図8(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、煙に代えて、右装飾図柄P1cを左装飾図柄P1aと異なる図柄にしたものを表示させると共に、中装飾図柄P1bに「再」という図柄を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図8(d)に示すように、液晶表示装置41に、煙が発生している映像(画像P40参照)に代わって、右装飾図柄P1cが左装飾図柄P1aと異なる図柄で停止したものが表示され、中装飾図柄P1bに「再」という図柄が表示されることとなる。なお、この際、停止するのは、装飾図柄(左装飾図柄P1a、中装飾図柄P1b、右装飾図柄P1c)のみであり、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)は常に変動し続けている。
かくして、このようにして、擬似連変動の1回目が終了することとなる。続けて、図8(e)に示すように、液晶表示装置41は、図8(a)に示す画面と同一の内容に戻り、擬似連変動の2回目が開始させるか、又は、リーチになる本変動が開始されることとなる。
しかして、再び擬似連変動が実行される場合、再び、図8(b)~(c)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが動作することとなる。これにより、擬似連変動中は、大ギミックに比べ小ギミックが動作する割合(頻度)が高くなる。
<擬似連変動におけるギミックに関する演出パターンの説明(別実施例)>
次に、ギミックが1つしかない場合の擬似連変動における演出パターンの説明を行う。
図9(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1a、中装飾図柄P1b、右装飾図柄P1cが高速変動している装飾図柄(画像P1参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示される。かくして、このような通常変動時に、擬似連変動が発生する場合、図9(b)~図9(d)に示すような動作を行うこととなる。なお、図9(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、点灯している。
次いで、液晶表示装置41に、図9(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に左右装飾図柄を停止させる表示をさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図9(b)に示すように、液晶表示装置41に、停止した左装飾図柄P1aが表示されると共に、左装飾図柄P1aと同じ図柄で停止した右装飾図柄P1cが表示される。
次いで、液晶表示装置41に、図9(b)に示すような映像が表示された後、右装飾図柄P1cがリーチとなる図柄で止まると見せかけて、再変動させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図9(c)に示すように、液晶表示装置41に右装飾図柄P1cが再変動している映像が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図9(c)に示すように、可動役物装置43の右可動役物43cが液晶表示装置41の端部まで移動し、右可動役物43cに搭載されている装飾ランプR2が、点滅又は点灯する。この際、可動役物装置43の右可動役物43cが動作することにより、右装飾図柄P1cが再変動している映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、液晶表示装置41に、図9(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に右装飾図柄P1cを左装飾図柄P1aと異なる図柄にしたものを表示させると共に、中装飾図柄P1bに「再」という図柄を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図9(d)に示すように、液晶表示装置41に、右装飾図柄P1cが左装飾図柄P1aと異なる図柄で停止したものが表示され、中装飾図柄P1bに「再」という図柄が表示されることとなる。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図9(d)に示すように、可動役物装置43の右可動役物43cが退避位置(原点位置)に移動し、右可動役物43cに搭載されている装飾ランプR2が消灯することとなる。
かくして、このようにして、擬似連変動の1回目が終了することとなる。続けて、図9(e)に示すように、液晶表示装置41は、図9(a)に示す画面と同一の内容に戻り、擬似連変動の2回目が開始させるか、又は、リーチになる本変動が開始させることとなる。
しかして、ギミックが1つしかない場合であっても、擬似連変動における演出を行うことができることとなる。
<先読み連続変動における小ギミックに関する演出パターンの説明>
次に、先読み連続変動における小ギミックに関する演出パターンの説明を行う。
図10(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1a、中装飾図柄P1b、右装飾図柄P1cが高速変動している装飾図柄(画像P1参照)の映像が表示されると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示される。かくして、このような通常変動時に、同色図柄で停止するチャンス目先読み予告演出が発生する場合、図10(a)に示すように、左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとする。なお、図10(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは、点灯している。
次いで、液晶表示装置41に、図10(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に左装飾図柄を停止させる表示をさせると共に、左上可動役物43dによる砲撃によって被弾した状態を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図10(b)に示すように、液晶表示装置41に、停止した左装飾図柄P1aが表示されると共に、煙が発生している映像(画像P50参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図10(b)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1が、例えば、単色の黄色に、点滅するパターンを繰り返すか又は点灯することとなる。
次いで、液晶表示装置41に、図10(b)に示すような映像が表示された後、煙に代え、中装飾図柄及び右装飾図柄を停止させ、さらに、常駐図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図10(c)に示すように、液晶表示装置41に、煙が発生している映像(画像P50参照)に代わって、同色の図柄で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示され、さらに、常駐図柄(画像P2参照)が装飾図柄(画像P1参照)に対応した図柄態様で停止表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図10(c)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1は、消灯することとなる。
かくして、このようにして、先読み変動の1回目が終了することとなる。続けて、始動保留球数が複数ある場合に、図10(d)に示すように、液晶表示装置41は、図10(a)に示す画面と同一の内容に戻り、先読み変動の2回目が開始させるか、又は、先読みターゲット変動(大当たり変動や信頼度が高いリーチ変動が発生する変動)が開始されることとなる。
しかして、始動保留球数が複数ある場合で、先読みターゲット変動が複数回実行される場合、再びチャンス目予告が実行されることとなる。これにより、先読み変動中は、大ギミックに比べ小ギミックが動作する割合(頻度)が高くなる。
ところで、先読みターゲット変動より前の先読み変動では、図10(a)~(c)に示すように、小ギミックが使用される。大ギミックを先読み予告演出で使用すると、装飾図柄の変動時間が短い時に対応することができない場合があるためである。そのため、先読みターゲット変動より前の先読み変動では、大ギミックに比べ小ギミックが動作する割合(頻度)が高くなる。
<大ギミック動作とランプ演出パターンの説明>
次に、大ギミック動作とランプ演出パターンの説明を行う。
図11(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41の画面左上隅に左装飾図柄P1aが停止し、液晶表示装置41の画面右上隅に右装飾図柄P1cが停止している表示がされると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示されている。そしてさらに、液晶表示装置41の画面中央には、木の棒をもったキャラクタCH1が、敵のキャラクタCH2に対し攻撃しようとしている映像が表示されている。かくして、このように、遊技状態がSPリーチに発展して敵とのバトルが開始され、大ギミックが出現する、信頼度が上昇する予告演出に当選している場合、図11(b)~(d)に示すような演出が行われることとなる。なお、図11(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプは点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプは点灯している。
次いで、図11(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、左装飾図柄P1a及び右装飾図柄P1c、並びに、キャラクタCH1,CH2の液晶表示装置41に対する表示を消去又は非表示にさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図11(b)に示すように、液晶表示装置41より、左装飾図柄P1a及び右装飾図柄P1c、並びに、キャラクタCH1,CH2の表示が消去又は非表示となる。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図11(b)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとし、左可動役物43bが、退避位置である左飾り42bの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとし、右可動役物43cが、退避位置である右飾り42cの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとする。そしてこの際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2が、単色(例えば、白色)で点灯する。さらにこの際、上飾り42aに搭載されている装飾ランプを消灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプは消灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプは消灯する。
次いで、図11(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にエフェクトを表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図11(c)に示すように、液晶表示装置41に、エフェクト(画像P31参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図11(c)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動した際、装飾ランプR2が、第1色(例えば、黄色)と第2色(例えば、赤色)に交互に点滅する。この際、液晶表示装置41に、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動するのに合わせて、液晶表示装置41にエフェクト(画像P31参照)が表示されることとなる。そしてこの際、上飾り42aは、点滅又は点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプの一部が点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプの一部が点灯する。これにより、大ギミック(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が目立つこととなる。また、大ギミックを動作させる際のモータは、消費電力が大きいものを使用している場合があるため、点灯させる装飾ランプの数を減らすことにより、電力消費を抑えることもできる。なお、本実施形態においては、大ギミックの周囲の装飾ランプを一部点灯させる例を示したが、それに限らず、全て消灯させても良い。
次いで、図11(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41の画面上隅に左右装飾図柄を表示させる共に、キャラクタCH1,CH2を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図11(d)に示すように、液晶表示装置41に、左装飾図柄P1aが、液晶表示装置41の画面左上隅に表示され、右装飾図柄P1cが、液晶表示装置41の画面右上隅に表示され、液晶表示装置41の画面中央に、木の棒から剣に持ち替えたキャラクタCH1が、敵のキャラクタCH2に対し攻撃しようとしている映像が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図11(d)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが原点位置(退避位置)に移動する。この際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2は消灯する。そしてさらに、上飾り42aを点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプを点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプを点灯させる。
しかして、図7,図11に示すように、通常遊技状態時の大当たり遊技状態に当選する信頼度が上昇する予告演出として大ギミックを動作させる場合は、装飾ランプの点灯パターンの違いにより信頼度の違いを複数表現できるようにしている。
<リーチ演出の当否あおり演出後の大ギミック動作演出パターンの説明>
次に、リーチ演出の当否あおり演出後の大ギミック動作演出パターンの説明を行う。
図12(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41の画面左上隅に左装飾図柄P1aが停止し、液晶表示装置41の画面右上隅に右装飾図柄P1cが停止している表示がされると共に、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示されている。そしてさらに、液晶表示装置41の画面中央には、剣をもったキャラクタCH1が、敵のキャラクタCH2に対し攻撃しようとしている映像が表示されている。なお、図12(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプは点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプは点灯している。
次いで、図12(a)に示すようなSPリーチの当否おあり演出が発生すると、ボタン押下演出が発生する。すなわち、図12(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に遊技者にボタン操作を促すボタン画像を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図12(b)に示すように、液晶表示装置41に、「PUSH」という文字が記載されたボタン画像(画像P60参照)が表示される。
次いで、大当たりに当選している場合、図12(b)に示すような映像が表示された後、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、剣をもったキャラクタCH1と、敵のキャラクタCH2に代え、エフェクトを表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図12(c-1)に示すように、液晶表示装置41に、エフェクト(画像P61参照)と、高速変動している常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図12(c-1)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動する。この際、液晶表示装置41に、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動するのに合わせて、液晶表示装置41にエフェクト(画像P61参照)が表示されることとなる。またこの際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに配設されている装飾ランプR2が、様々な色(例えば、大当たりに当選したことを遊技者に示す虹色)に点滅又は点灯する。さらに、図12(c-1)に示すように、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動した際、上可動役物43aの裏面から円弧状の一対の小上可動役物43a1が動作し、左可動役物43bの裏面から円弧状の一対の小左可動役物43b1が動作し、右可動役物43cの裏面から円弧状の一対の小右可動役物43c1が動作する。これにより、大ギミックの家紋を大きく見せるようにする。そしてさらに、上飾り42a及び左飾り42b並びに右飾り42bに搭載されている装飾ランプは虹色に点灯する。これにより、大当たりとなったことを遊技者に報知することとなる。なお、本実施形態においては、上可動役物43aの裏面から円弧状の一対の小上可動役物43a1が動作し、左可動役物43bの裏面から円弧状の一対の小左可動役物43b1が動作し、右可動役物43cの裏面から円弧状の一対の小右可動役物43c1が動作する例を示したが、それに限らず、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に滞在している時間(例えば、10秒)を、リーチ中に上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に滞在(例えば、図7(c),図11(c)参照)している時間(例えば、5秒)よりも長くするようにしても良い。
次いで、図12(c-1)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、エフェクトを消去又は非表示にし、液晶表示装置41に装飾図柄を停止させ、キャラクタCH1を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図12(d-1)に示すように、液晶表示装置41より、エフェクトが消去又は非表示とされ、液晶表示装置41に同一の図柄(図示では、「888」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示される。そしてさらに、液晶表示装置41に、キャラクタCH2を成敗したことを宣言しているキャラクタCH1が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図12(d-1)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが原点位置(退避位置)に移動する。この際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2は消灯する。そしてさらに、図12(c-1)とは異なるパターンで、上飾り42aを点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプを点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプを点灯させる。なお、この際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2を消灯させずに、図12(c-1)とは異なるパターンで点灯させても良い。
一方、大当たりに当選していない場合、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、図12(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41からボタン画像を消去又は非表示にさせ、キャラクタCH1が敗北した映像を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図12(c-2)に示すように、液晶表示装置41からボタン画像(画像P60参照)が消去又は非表示とされ、液晶表示装置41の画面中央には、キャラクタCH1がキャラクタCH2に敗北した映像が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図12(c-2)に示すように、上飾り42a及び左飾り42b並びに右飾り42cに搭載されている装飾ランプは、消灯又は輝度を下げて点灯することとなる。なお、この際、大ギミックは動作しないこととなる。
次いで、図12(c-2)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に装飾図柄を停止させ、キャラクタCH1を消去又は非表示にさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図12(d-2)に示すように、液晶表示装置41に、異なる図柄(図示では、「878」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示される。そしてさらに、液晶表示装置41に、キャラクタCH2のみが表示される。
しかして、図12(c-1)に示すように、大当たりとなる際は、通常遊技状態時の大当たり遊技状態に当選する信頼度が上昇する予告演出として大ギミックを動作させる場合に選択される複数の装飾ランプの点灯パターン(図7,図11参照)より少ない1又は複数の点灯パターンの何れかの点灯パターンにすることで、遊技者に一目で遊技価値が付与されたことを示すことができる。
一方、図4,図5,図6,図8,図10に示すように、左上可動役物43dと重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動したりすることはしないようにしている。これにより、制御負荷を軽減させるようにしている。すなわち、左上可動役物43dは移動範囲が狭く、又、動作時間が短いことから、仮に、重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動させたりするような制御をすると、制御が複雑となる。それゆえ、重なる画像部分を非表示にしたり、表示されている画像を左上可動役物43dと重ならない位置に移動させたりするような制御をしないことにより、制御負荷を軽減させることができる。
他方、図7,図11,図12に示すように、大ギミック(上可動役物43a、左可動役物43b、右可動役物43c)が動作する場合、大ギミックは動作する時に十分時間があることから、大ギミックが動作する前に液晶表示装置41に表示されている内容(常駐図柄は除く)を非表示にするようにしている。これにより、遊技者に信頼度が向上したことを明確に認識させることができる。なお、本実施形態においては、大ギミックが動作する前の表示されている内容を非表示にする例を示したが、それに限らず、遊技者が認識困難な状態に表示していても良い。
<図柄揃い後の大ギミック動作演出パターンの説明>
次に、図柄揃い後の大ギミック動作演出パターンの説明を行う。
図13(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41には、画面中央に、同一の図柄(図示では、「888」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示され、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示されている。そしてさらに、液晶表示装置41の画面中央下には、「PUSH」という文字が記載されたボタン画像(画像P60参照)が表示されている。かくして、図13(a)に示す内容は、非確率変動図柄(図示では、8図柄)が揃った後に、昇格演出としてボタン押下演出が発生したことを示している。
次いで、昇格する場合、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、図13(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に装飾図柄(画像P1参照)とボタン画像(画像P60参照)に代え、エフェクト画像と高速変動している常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図13(b-1)に示すように、液晶表示装置41に、エフェクト(画像P61参照)と、高速変動している常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図13(b-1)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動する。この際、液晶表示装置41に、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動するのに合わせて、液晶表示装置41にエフェクト(画像P61参照)が表示されることとなる。またこの際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2が、単色(例えば、黄色)に、点滅又は点灯する。さらに、上飾り42a及び左飾り42b並びに右飾り42bに搭載されている装飾ランプは虹色に点灯する。これにより、昇格したことを遊技者に報知することとなる。なお、この時の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に滞在している時間は、リーチ中に上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に滞在(例えば、図7(c),図11(c)参照)している時間と同一(例えば、5秒)になるようにしている。既に大当たりであることを遊技者に報知しているため、変動演出が間延びしないようにするためである。ただし、装飾ランプの点灯パターンだけは異なるようにしている。
次いで、図13(b-1)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に装飾図柄及び常駐図柄を停止させると共に、エフェクトを消去又は非表示にさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図13(c-1)に示すように、液晶表示装置41に表示されていたエフェクト(画像P61参照)が消去又は非表示とされ、確率変動図柄(図示では、「777」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)及び常駐図柄(画像P2参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図13(c-1)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが原点位置(退避位置)に移動する。この際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2は消灯する。そしてさらに、図13(b-1)とは異なるパターンで、上飾り42aを点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプを点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプを点灯させる。なお、本実施形態においては、装飾図柄(画像P1参照)及び常駐図柄(画像P2参照)をほぼ同時に停止させる例を示したが、それに限らず、昇格して表示された確率変動図柄(図示では、「777」)を遊技者に認識させるため、装飾図柄(画像P1参照)を停止させた後、所定時間経過後の変動時間が終了するのとほぼ同じタイミングで常駐図柄(画像P2参照)を停止させるようにしても良い。
次いで、昇格しない場合、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、図13(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41からボタン画像を消去又は非表示にさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図13(b-2)に示すように、液晶表示装置41に表示されていたボタン画像(画像P60参照)が消去又は非表示とされることとなる。
次いで、図13(b-2)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、常駐図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図13(c-2)に示すように、非確率変動図柄(図示では、8図柄)で停止している装飾図柄(画像P1参照)と同一の図柄で常駐図柄(画像P2参照)が停止している映像が液晶表示装置41に表示される。
<図柄揃い後の小ギミック動作演出パターンの説明>
次に、図柄揃い後の小ギミック動作演出パターンの説明を行う。
図14(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41には、画面中央に、同一の図柄(図示では、「888」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示され、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示されている。そしてさらに、液晶表示装置41の画面中央下には、「PUSH」という文字が記載されたボタン画像(画像P60参照)が表示されている。かくして、図14(a)に示す内容は、非確率変動図柄(図示では、8図柄)が揃った後に、昇格演出としてボタン押下演出が発生したことを示している。この際、図14(a)に示すように、左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面より液晶表示装置41の前面に移動しようとする。なお、図14(a)に示すように、上飾り42aの「暴坊将軍」というロゴは点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプは点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプは点灯している。
次いで、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、図14(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、左上可動役物43dによる砲撃によって被弾した状態を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図14(b)に示すように、液晶表示装置41の画面中央に煙が発生している映像(画像P70参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図14(b)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1が、例えば、単色の黄色に、点滅するパターンを繰り返すか又は点灯することとなる。
次いで、昇格する場合、図14(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、煙に代えて、装飾図柄を停止させ、さらに、常駐図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図14(c-1)に示すように、液晶表示装置41に、煙が発生している映像(画像P70参照)に代わって、確率変動図柄(図示では、「777」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示され、さらに、常駐図柄(画像P2参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図14(c-1)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1は、消灯することとなる。
一方、昇格しない場合、図14(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に、煙に代えて、装飾図柄を停止させ、さらに、常駐図柄を停止させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図14(c-2)に示すように、液晶表示装置41に、煙が発生している映像(画像P70参照)に代わって、非確率変動図柄(図示では、「888」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示され、さらに、常駐図柄(画像P2参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図14(c-2)に示すように、可動役物装置43の左上可動役物43dが、退避位置である上飾り42aの背面に移動し、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1は、消灯することとなる。
しかして、このように、小ギミックも図柄揃い後に動作することがある。このような場合、図13に示した大ギミックと異なり、昇格の有無に関わらず、小ギミックは動作することとなる。なお、図柄揃い後に動作するギミックは、大ギミックの方が小ギミックより動作する割合が高くなっている。そのため、図柄揃い後に動作するギミックは、大ギミックのみとしても良い。なお、本実施形態においては、左上可動役物43dに搭載されている装飾ランプR1の点灯パターンを、昇格の有無に関わらず同じ点灯パターンとする例を示したが、それに限らず、上飾り42aに搭載されている装飾ランプと、左飾り42bに搭載されている装飾ランプと、右飾り42cに搭載されている装飾ランプは、昇格した場合と昇格しない場合とで異ならせるようにしてもよい。
<図柄揃い後の大ギミック動作演出パターン(大当たり中の昇格演出パターン)の説明>
次に、図柄揃い後の大ギミック動作演出パターン(大当たり中の昇格演出パターン)の説明を行う。すなわち、昇格演出は大当たり中に動作させても良い。以下、この点、詳しく説明する。
図15(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41には、画面左上隅に「Round1」という文字(画像P80参照)が表示され、画面中央に、「昇格チャンス!」という文字(画像P81参照)が表示されている。かくして、図15(a)に示す内容は、大当たり遊技中に昇格演出が発生したことを示している。
次いで、図15(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にボタン画像を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図15(b)に示すように、液晶表示装置41に「PUSH」という文字が記載されたボタン画像(画像P60参照)が表示される。
次いで、昇格する場合、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、図15(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にエフェクトのみを表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図15(c)に示すように、液晶表示装置41に、エフェクト(画像P61参照)のみが表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、図15(c)に示すように、可動役物装置43の上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動する。この際、液晶表示装置41に、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に移動するのに合わせて、液晶表示装置41にエフェクト(画像P61参照)が表示されることとなる。またこの際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2が、単色(例えば、黄色)に、点滅又は点灯する。さらに、上飾り42a及び左飾り42b並びに右飾り42bに搭載されている装飾ランプは虹色に点灯する。これにより、昇格したことを遊技者に報知することとなる。なお、この際、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に滞在している時間は、リーチ中に上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとが画面中央に滞在(例えば、図7(c),図11(c)参照)している時間と同一(例えば、5秒)になるようにしている。大当たり遊技中であることから演出が間延びしないようにするためである。ただし、装飾ランプの点灯パターンだけは異なるようにしている。なお、この際、装飾ランプの点灯パターンは、大当たりに当選したことを遊技者に示す際に使用する虹色の点灯パターンにしても良い。
次いで、図15(c)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、エフェクトを消去又は非表示にし、液晶表示装置41に「Round1」という文字(画像P80参照)を表示させると共に、「確率変動!」という文字を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図15(d-1)に示すように、液晶表示装置41よりエフェクト(画像P61参照)が消去又は非表示とされ、液晶表示装置41の画面左上隅に「Round1」という文字(画像P80参照)が表示され、画面中央に、「確率変動!」という文字(画像P82参照)が表示される。
しかして、大当たり中に、昇格演出が発生した場合、図13及び図14に示すように装飾図柄が差し変わるのではなく、「確率変動!」という文字を液晶表示装置41に表示することとなる。
一方、昇格しない場合、図15(b)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、エフェクトを消去又は非表示にし、液晶表示装置41に「Round1」という文字(画像P80参照)を表示させると共に、「残念!」という文字を表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図15(d-2)に示すように、液晶表示装置41よりエフェクト(画像P61参照)が消去又は非表示とされ、液晶表示装置41の画面左上隅に「Round1」という文字(画像P80参照)が表示され、画面中央に、「残念!」という文字(画像P83参照)が表示される。
かくして、このようにして、図柄揃い後の大ギミック動作演出パターン(大当たり中の昇格演出パターン)が行われることとなる。
<図柄揃い後の大ギミック動作演出パータン(エラーが発生した場合)の説明>
次に、図柄揃い後の大ギミック動作演出パターン(エラーが発生した場合)の説明を行う。
図16(a)に示すように、例えば、液晶表示装置41には、画面中央に、同一の図柄(図示では、「888」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)が表示され、常駐図柄(左常駐図柄、中常駐図柄、右常駐図柄)(画像P2参照)が高速変動している映像が表示されている。そしてさらに、液晶表示装置41の画面中央下には、「PUSH」という文字が記載されたボタン画像(画像P60参照)が表示されている。かくして、図16(a)に示す内容は、非確率変動図柄(図示では、8図柄)が揃った後に、昇格演出としてボタン押下演出が発生したことを示している。
次いで、昇格する場合、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、図16(a)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41にエフェクトのみを表示させるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図16(b-1)に示すように、液晶表示装置41に、エフェクト(画像P61参照)のみが表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。
しかしながら、大ギミックが正常に動作しなかった場合、図16(b-2)に示すように、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとは、原点位置(退避位置)にて、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2を、単色(例えば、黄色)に、点滅又は点灯させる。なお、この際、図16(b-1)に示すように、上飾り42a及び左飾り42b並びに右飾り42bに搭載されている装飾ランプは虹色に点灯する。
しかして、このように大ギミックがエラー状態で動作しなかったとしても、演出は実行可能とし、大ギミックに搭載されている装飾ランプR2を、単色(例えば、黄色)に、点滅又は点灯させると共に、液晶表示装置41の表示を変化させることで、大ギミックによる演出が実行されていることを遊技者に報知することができる。なお、このように大ギミックがエラー状態で動作しなかったとしても、液晶表示装置41には、エラーが発生したことは報知しないようにする。
次いで、図16(b-1)に示すような映像が表示された後、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に装飾図柄及び常駐図柄を停止させると共に、エフェクトを消去又は非表示にさせるコマンドリストをVDP803に送信する。これを受けて、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信する。これにより、図16(c)に示すように、液晶表示装置41に表示されていたエフェクト(画像P61参照)が消去又は非表示とされ、確率変動図柄(図示では、「777」)で停止した装飾図柄(画像P1参照)及び常駐図柄(画像P2参照)が表示される。また、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信し、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cとに搭載されている装飾ランプR2は消灯する。そしてさらに、図16(b-1)とは異なるパターンで、上飾り42aを点灯し、左飾り42bに搭載されている装飾ランプを点灯し、右飾り42cに搭載されている装飾ランプを点灯させる。
ところで、図13~図16を参照して説明した昇格演出は、図17(d)に示すように振り分けられている。
すなわち、サブ制御CPU800aは、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容を示す演出制御コマンドDI_CMDを主制御CPU600aより受信すると、サブ制御ROM800b内に格納されている図17(d)に示す昇格演出時の振り分けテーブルTBL4を取得し、昇格演出を選択することとなる。具体的に説明すると、図17(d)に示すように、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がノーマルリーチ(非確変当たり)であれば、図示の確率で、図14に示すような小ギミック用ボタン演出において、小ギミックが動作した上で昇格しない演出が選択され、図示の確率で、図13に示すような大ギミック用ボタン演出において、大ギミックが動作せず昇格しない演出が選択される。また、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がSPリーチ(非確変当たり)であれば、図示の確率で、図14に示すような小ギミック用ボタン演出において、小ギミックが動作した上で昇格しない演出が選択され、図示の確率で、図13に示すような大ギミック用ボタン演出において、大ギミックが動作せず昇格しない演出が選択される。さらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がノーマルリーチ(確変当たり)であれば、図示の確率で、図14に示すような小ギミック用ボタン演出において、小ギミックが動作した上で昇格する演出が選択され、図示の確率で、図13に示すような大ギミック用ボタン演出において、大ギミックが動作し昇格する演出が選択される。そしてさらに、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1にて選択された内容がSPリーチ(確変当たり)であれば、図示の確率で、図14に示すような小ギミック用ボタン演出において、小ギミックが動作した上で昇格する演出が選択され、図示の確率で、図13に示すような大ギミック用ボタン演出において、大ギミックが動作し昇格する演出が選択される。なお、確変当たりの場合は、非確変図柄(偶数図柄「例えば、8」)で大当たりとなる場合が対象である。
しかして、このように大ギミック用ボタン演出においては、確変当たりの場合に、遊技者によって、演出ボタン装置13(図1参照)が押下されると、大ギミックが動作するものの、小ギミック用ボタン演出においては、非確変当たり、確変当たり何れの場合にも、遊技者によって、演出ボタン装置13が押下されると、小ギミックが動作することとなる。
なお、理解を容易にするため、図17(d)には示していないが、確変当たりとなる場合は、「非確変図柄揃い⇒昇格」の演出パターンと、「確変図柄揃い⇒昇格演出なし」の演出パターンとが存在する。
しかして、以上説明した種々の演出によれば、遊技者が大当たりの期待を理解できると共に、遊技機の不具合を回避することできる。
ところで、図4~図6、図8~図10、図14に示すように、小ギミックの装飾ランプR1は他の装飾ランプと同期させ難いため、他の装飾ランプと同期せずに点灯している。また、図7、図11~図13、図15に示すように、大ギミックの装飾ランプR2は、演出を良く見せるため、演出位置周囲の装飾ランプと同期して点灯させると共に、液晶表示装置41に表示されている液晶演出と同期させるようにしている。
一方、小ギミック及び/又は大ギミックが動作する際には、小ギミックの装飾ランプR1及び大ギミックの装飾ランプR2を含め、全ての装飾ランプが全点灯時より少ない光量で装飾ランプを点灯させる(輝度が低い場合や、消灯している装飾ランプがある場合を含む)ようにするのが好ましい。小ギミック及び/又は大ギミックが動作することで、モータに熱が発生すると共に、装飾ランプが点灯することでも熱が発生することとなる。そのため、少しでもモータの熱が放熱し易いように、装飾ランプが熱を持たないようにするためである。
また、小ギミックの装飾ランプR1及び大ギミックの装飾ランプR2を含め、全ての装飾ランプが全点灯するのは電源投入時のみにしておくのが好ましい。全点灯させると、かなりの電力を消費するため、遊技が開始させる前の電源投入時のみにしておくのが好ましい。なお、この際、主制御CPU600aより送信される演出制御コマンドDI_CMDを契機として全点灯するようにすれば良い。ただし、識別ランプ装置50Aや、大入賞口に搭載した装飾ランプまで全点灯した場合、遊技者が大当り状態になっていると誤認したり、大入賞口が開放状態になると誤認したりする恐れがあるため、識別ランプを含んだ一部の装飾ランプは点灯させなくてもよい。その場合は、RAMクリア時のみ全点灯させて、バックアップ復帰時は一部の装飾ランプ以外を全点灯させてもよい。
またさらに、大ギミックが動作する場合は、動作開始から所定時間後に効果音(SE)を再生するのが好ましい。大ギミックは動作開始から演出位置(図7、図11~図13、図15に示す画面中央位置)に到達するまで約1秒かかる。そのため、動作開始から効果音(SE)を再生すると、大ギミックが演出位置に到達する前に効果音(SE)が開始され、もって、効果音(SE)と演出がずれた印象を遊技者に与えてしまうためである。
またさらに、小ギミックが動作する場合は、動作開始時と同時に効果音(SE)を再生するのが好ましい。小ギミックは動作時間が短いことから、動作開始と効果音(SE)を同時に再生しないと、小ギミックと効果音(SE)とが合わさった演出にならないためである。
なお、大ギミックを動作させるモータには、原点位置(退避位置)で励磁しないようにしている。大ギミック自体が重いため、メカロックがかかって、原点位置(退避位置)で停止できるようになっているためである。
また、小ギミックを動作させるモータには、原点位置(退避位置)で励磁しないようにしている。小ギミックは動作させる機会が頻繁にあるため、原点位置(退避位置)で励磁すると常に熱を持ってしまうため、励磁しないようにしている。
<主制御:プログラムの説明>
ここで、主制御基板60にて処理される主制御ROM600b(図3参照)内に格納されているプログラムの概要を図18~図32を参照して説明することで、より詳しく説明することとする。
<主制御:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)の電圧生成部1300にて生成された直流電圧が各制御基板に投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600a(図3参照)は、主制御ROM600b(図3参照)内に格納されているプログラムを読み出し、図18に示す主制御メイン処理を行う。この際、主制御CPU600aは、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定する(ステップS1)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600a内部のスタックポインタの値を、通常用スタック領域の最終アドレスに対応して設定するスタックポインタの設定処理を行う(ステップS2)。
次いで、主制御CPU600aは、WDT(図示せず)をクリアし(ステップS3)、発射制御信号を出力する出力ポートをクリアする(ステップS4)。
続いて、主制御CPU600aは、サブ制御基板80の起動待ち時間をセットし(ステップS5)、セットした待ち時間をデクリメント(-1)し(ステップS6)、WDT(図示せず)をクリアする(ステップS7)。
次いで、主制御CPU600aは、セットした待ち時間が「0」になったか否かを確認し(ステップS8)、「0」になっていなければ(ステップS8:≠0)、ステップS7の処理に戻り、「0」になっていれば(ステップS8:=0)、ステップS9の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(図3参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(図3参照)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600aの内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS9)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS10:YES)、ステップS9の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS10:NO)、ステップS11の処理に進む。すなわち、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS9~S10)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書き込みを許可し(ステップS11)、主制御RAM600cの作業領域の初期設定を行う(ステップS12)。具体的には、電源異常確認カウンタに00Hをセットし、システム動作ステータスに01Hをセットする。
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS13)。なお、この際、小ギミックの装飾ランプR1及び大ギミックの装飾ランプR2を含め、全ての装飾ランプが全点灯することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、WDT(図示せず)をクリアし(ステップS14)、払出制御基板70から電源が投入された旨の信号(電源投入信号)が来たか否かを確認する(ステップS15)。電源投入信号が来ていなければ(ステップS15:OFF)、ステップS14の処理に戻り、電源投入信号が来ていれば(ステップS15:ON)、ステップS16の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620、設定キースイッチ630のレベルデータを取得し、主制御RAM600cの通常用RAM領域の作業領域に退避させる(ステップS16)。
次いで、主制御CPU600aは、図1に示すガラス扉枠5が開放されているか否かの扉開放信号、及び、主制御RAM600cの作業領域に退避させたRAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS17)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS18)。全てONになっていれば(ステップS18:YES)、主制御CPU600aは、設定切替処理を行う(ステップS19)。
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
ここで、この設定切替処理について、図20を参照して具体的に説明する。
まず、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定変更中であることを示す設定切替開始コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS50)。
次いで、主制御CPU600aは、バックアップフラグをクリアする(ステップS51)。なお、このバックアップフラグとは、図21に示す電源異常チェック処理にて、停電等による電圧低下を検出した場合に、バックアップの処理が実行されたか否かを示すデータである。また、このバックアップフラグをクリアするのは、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する図19に示すステップS21にて検出するためである。
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスに02Hをセットし(ステップS52)、主制御RAM600c(図3参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を取得し、Wレジスタにセットする(ステップS53)。具体的に説明すると、設定値が、例えば「1」~「6」である場合、プログラム上では、設定値「1」~「6」を「00H」~「05H」の値に対応させて、Wレジスタにセットすることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値と、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)を比較する(ステップS54)。そして、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」」に対応した「05H」)よりも大きければ(ステップS55:YES)、異常値であると判断し、Wレジスタに00Hをセットする(ステップS56)。
一方、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)よりも小さければ(ステップS55:NO)、正常値であると判断し、ステップS57の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号をONに設定し、そのセキュリティ信号を、ホールコンピュータに出力する(ステップS57)。
次いで、主制御CPU600aは、LEDコモンポートに00Hをセットする(ステップS58)。
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットされている値をLEDデータポートに出力する(ステップS59)。
次いで、主制御CPU600aは、設定値を表示するLEDコモンポートをONにセットする(ステップS60)。
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS61)。なお、この処理は、RAMクリアスイッチ620(図3参照)、設定キースイッチ630(図3参照)のレベルデータの変化を確認する際、前回のスイッチレベルの取得から少なくとも4msの時間をおくことで、ノイズ等のイレギュラーによるレベルデータの変化ではないことを確認するための処理である。またさらに、この後の電源異常チェック処理における電圧異常信号の変化を確認して、電源異常確認カウンタをカウントする際にも、4msの時間をおくことで、電圧異常信号の「L」レベルがノイズ等のイレギュラーによるレベルデータでないことを確認するための処理でもある。
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS62)。この電源異常チェック処理について、図21を参照して具体的に説明する。
<主制御:メイン処理:電源異常チェック処理に関する説明>
図21に示すように、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(図3参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(図3参照)を2回取得し(ステップS80)、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認する(ステップS81)。一致していれば(ステップS81:YES)、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルを確認し(ステップS82)、一致していなければ(ステップS81:NO)、ステップS80の処理に戻る。
次いで、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS82:OFF)、電源異常確認カウンタをクリアし(ステップS83)、電源異常チェック処理を終える。
一方、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS82:ON)、電源異常確認カウンタをインクリメント(+1)し(ステップS84)、電源異常確認カウンタの値を確認する(ステップS85)。電源異常確認カウンタの値が2以上でなければ(ステップS85:NO)、電源異常チェック処理を終える。
一方、主制御CPU600aは、電源異常確認カウンタの値が2以上であれば(ステップS85:YES)、サブ制御基板80に電源が遮断されたことを示す電断コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS86)。
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスの値を確認する(ステップS87)。システム動作ステータスの値が02Hであれば、設定変更処理中であると判断し(ステップS87:YES)、バックアップフラグをONにセットせず、ステップS89の処理に進む。このようにすれば、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する図19に示すステップS21にて検出することができる。
一方、システム動作ステータスの値が02Hでなければ、設定変更処理中でないと判断し(ステップS87:NO)、バックアップフラグをONにセットする(ステップS88)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書込みを禁止状態に設定する(ステップS89)と共に、全ての出力ポートの出力データをクリアし(ステップS90)。そして、タイマ割込みを禁止し(ステップS91)、無限ループ処理を繰り返し電圧が降下するのを待つ処理を行う。
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
かくして、上記のような処理を経て、電源異常チェック処理(ステップS62)を終えると、主制御CPU600aは、前回と今回のRAMクリアスイッチ620のレベルデータ、並びに、設定キースイッチ630のレベルデータから、RAMクリアスイッチ620信号のスイッチエッジデータ、並びに、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS63)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cに格納する。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているエッジデータを確認し、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS64:NO)、ステップS65の処理に進み、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS64:YES)、ステップS67の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620がONであれば(ステップS65:NO)、Wレジスタの値をインクリメント(+1)し(ステップS66)、ステップS54の処理に戻る。
一方、RAMクリアスイッチ620がOFFであれば(ステップS65:NO)、ステップS57の処理に戻る。
かくして、設定キースイッチ630がOFFされるまで、上記処理を繰り返し行い、設定キースイッチ630がOFFされると、主制御CPU600aは、Wレジスタの値を、主制御RAM600c(図3参照)内に記憶されている遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」)の設定値)に上書きして格納する(ステップS67)。
次いで、主制御CPU600aは、設定確定表示をLEDデータポートに出力する(ステップS68)。
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定切替終了コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS69)。
<主制御:メイン処理の説明>
かくして、上記のような処理を経て、図18に示す設定切替処理(ステップS19)を終えると、主制御CPU600aは、図19に示すステップS26の処理に進むこととなる。
他方、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号が、全てONになっているか否かを確認し(ステップS18)、全てONになっていなければ(ステップS18:NO)、主制御CPU600aは、図19に示すステップS20の処理を行う。
すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図3参照)内に記憶されている遊技者に有利な遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を取得し、設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)以下か否かを確認する(ステップS20)。設定最大値以下であれば(ステップS20:YES)、バックアップフラグがONにセットされているか否かを確認する(ステップS21)。
<主制御:メイン処理:RAMエラー処理に関する説明>
設定最大値以下でないか(ステップS20:NO)、又は、バックアップフラグがONにセットされていなければ(ステップS21:NO)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80にRAMエラーであることを示すRAMエラーコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS22)。
次いで、主制御CPU600aは、エラー表示をLEDデータポートに出力する(ステップS23)。
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行い(ステップS24)、ステップS23の処理に戻り、処理を繰り返すこととなる。なお、この電源異常チェック処理は、図21に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
<主制御:メイン処理の説明>
一方、バックアップフラグがONにセットされていれば(ステップS21:YES)、RAMクリアスイッチ620の信号を確認する(ステップS25)。
<主制御:メイン処理:RAMクリア処理に関する説明>
RAMクリアスイッチ620の信号がON(ステップS25:YES)、又は、図18に示す設定切替処理(ステップS19)を行った場合、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの計測用RAM領域、計測用スタック領域はクリアせず、主制御RAM600cの通常用RAM領域、通常用スタック領域をクリアする(ステップS26)。この際、後述する救済回数カウンタがクリアされる(0000Hが設定される)。
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリア報知タイマを30秒(30s)に設定し(ステップS27)、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS28)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの一部に、初期値設定を行い(ステップS29)、ステップS41の処理に進む。なお、この初期値設定の際、後述する救済回数カウンタに初期値が設定される。
<主制御:メイン処理の説明>
一方、RAMクリアスイッチ620の信号がOFF(ステップS25:NO)であれば、主制御CPU600aは、図1に示すガラス扉枠5が開放されているか否かの扉開放信号、及び、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS30)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS31)。全てONになっていなければ(ステップS31:NO)、ステップS40の処理に進む。
<主制御:メイン処理:設定確認処理に関する説明>
一方、全てONになっていれば(ステップS31:YES)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定値コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS32)。
次いで、主制御CPU600aは、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS33)。
次いで、主制御CPU600aは、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号をONに設定し、ホールコンピュータに、上記タイマにて設定された30秒(30s)間、セキュリティ信号を出力する(ステップS34)。
次いで、主制御CPU600aは、設定値をLEDデータポートに出力する(ステップS35)。
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS36)。
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS37)。なお、この電源異常チェック処理は、図21に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
次いで、主制御CPU600aは、前回と今回の設定キースイッチ630のレベルデータから、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS38)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cに格納する。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているエッジデータを確認し(ステップS39)、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS39:NO)、ステップS34の処理に戻る。
<主制御:メイン処理の説明>
一方、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS39:YES)、主制御RAM600cの一部に、バックアップフラグやエラー検出タイマ等の初期値設定を行う(ステップS40)。
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に、RAMクリアによる電断復帰か、又は、バックアップによる電断復帰かを示すコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS41)。なお、バックアップによる電断復帰かを示すコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)をサブ制御基板80に送信する際、後述する救済回数カウンタの値に基づく、救済回数コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、遊技状態報知情報を更新する遊技状態報知情報更新処理を行う(ステップS42)。
次いで、主制御CPU600aは、内部機能レジスタの設定を行う(ステップS43)。具体的には、発射制御信号をONに設定し、払出制御基板70に送信する。これにより、払出制御基板70は、発射制御基板71の動作を開始させるように制御する。また、主制御CPU600aの内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTCの設定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるようにCTCの時間定数レジスタを設定する。
かくして、上記の処理までが、主制御メイン処理における初期処理となる。
次いで、主制御CPU600aは、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS44)で、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等の性能を算出する賞球入賞数管理処理1の処理を行う(ステップS45)。そして、主制御CPU600aは、各種の乱数カウンタの更新処理を行った後(ステップS46)、割込み許可状態に戻して(ステップS47)、ステップS44に戻り、ステップS44~ステップS47の処理を繰り返し行うループ処理を行う。なお、このループ処理と、後述する割込み処理が定常処理となる。
<主制御:タイマ割込み処理の説明>
次に、図22を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。
このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600a内のレジスタ群の内容を主制御RAM600cのスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS100)、その後、電圧異常チェック処理を実行する(ステップS101)。この電圧異常チェック処理は、図21に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)と、特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)と、普通図柄始動口スイッチ47a(図3参照)と、右上一般入賞口スイッチ48a1(図3参照),左上一般入賞口スイッチ48b1(図3参照),左中一般入賞口スイッチ48c1(図3参照),左下一般入賞口スイッチ48d1(図3参照)と、アウト口スイッチ49a(図3参照)と、大入賞口スイッチ46c(図3参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM600c内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS102)。
次いで、主制御CPU600aは、各遊技動作の時間を管理している各種タイマ(普通図柄変動タイマ、普通図柄役物タイマ等)のタイマ減算処理を行う(ステップS103)。
次いで、主制御CPU600aは、乱数管理処理を行う(ステップS104)。具体的には、当否抽選に使用する普通図柄、特別図柄等の乱数を更新する処理を行うものである。
次いで、主制御CPU600aは、エラー管理処理を行う(ステップS105)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったり、特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)、特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)、普通図柄始動口スイッチ47a(図3参照)、右上一般入賞口スイッチ48a1(図3参照)、左上一般入賞口スイッチ48b1(図3参照)、左中一般入賞口スイッチ48c1(図3参照)、左下一般入賞口スイッチ48d1(図3参照)、アウト口スイッチ49a(図3参照)、大入賞口スイッチ46c(図3参照)の断線など、機器内部に異常が生じていないかの判定を行うものである。なお、何らかのエラーが発生した際、サブ制御基板80へ、そのエラーに応じたコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が送信されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、賞球管理処理を実行する(ステップS106)。この賞球管理処理は、払出・発射制御基板70(図3参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力している。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄処理を実行する(ステップS107)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行し、その抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定したりするものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
次いで、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理を実行する(ステップS108)。この普通電動役物管理処理は、普通図柄処理(ステップS107)の抽選結果に基づき、普通電動役物開放遊技発生に必要な普通電動役物ソレノイド45c(図3参照)の制御に関する信号が生成されるものである。なお、後述する特別図柄処理(ステップS109)にて、遊技状態が時短遊技状態か否かを示す入賞容易フラグがONとなった際、次のタイマ割込み処理にて、普通電動役物開放遊技が発生することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄処理を実行する(ステップS109)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様を決定するものである。また、遊技状態が時短遊技状態か否かを示す入賞容易フラグ、普通図柄確変フラグの処理も行われる。なお、入賞容易フラグがONになった状態の特別図柄の当否抽選は、次のタイマ割込み処理にて行われる。また、この処理の詳細は後述することとする。
次いで、主制御CPU600aは、特別電動役物管理処理を実行する(ステップS110)。この特別電動役物管理処理では、主に、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、その当りに対応した当り遊技を実行制御するために必要な設定処理を行うものである。この際、特別電動役物ソレノイド46b(図3参照)の制御に関する信号も生成される。なお、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、それに関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。なおまた、主制御CPU600aは、このステップS110の処理にて、大当たり処理が開始する際、又は、大当たり処理が終了する際に、後述する救済回数カウンタに初期値を設定することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、右打ち報知情報管理処理を行う(ステップS111)。この右打ち報知情報管理処理では、開閉部材45bが所定回数、所定時間開放する場合や、開閉扉46aが開放され大入賞口(図示せず)が開放される場合など、右打ちが有利な状況において右打ち指示報知を行う「発射位置誘導演出(右打ち報知演出)」を現出させるための処理を行う。
次いで、主制御CPU600aは、LED管理処理を実行する(ステップS112)。このLED管理処理では、入賞容易遊技状態LED信号が出力される。すなわち、同じタイマ割込み内である上述した特別図柄処理にて、入賞容易フラグがONされれば、主制御CPU600aの出力ポートから、入賞容易遊技状態LED信号出力として、図2に示す7セグメント表示装置52aへ出力される。これにより、図2に示す7セグメント表示装置53aのLEDが点灯することとなる。一方、入賞容易フラグがOFFされれば、主制御CPU600aの出力ポートから、入賞容易遊技状態LED信号が出力される。これにより、図2に示す7セグメント表示装置52aのLEDが消灯することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、外部端子管理処理を実行する(ステップS113)。この外部端子管理処理では、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータに、当り遊技中、当りの発生回数、特別図柄の変動回数、入賞口への入賞球検出情報、時短遊技状態中情報、セキュリティ情報など、所定の遊技情報が出力されるものである。
次いで、主制御CPU600aは、ソレノイド管理処理を行う(ステップS114)。この際、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理(ステップS108)にて生成された普通電動役物ソレノイド45c(図3参照)の制御に関する信号を確認すると共に、特別電動役物管理処理(ステップS110)にて生成された特別電動役物ソレノイド46b(図3参照)の制御に関する信号を確認する。そしてこの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45c又は特別電動役物ソレノイド46bの作動/停止が制御され、開閉部材45b(図3参照)が開放又は閉止、あるいは、大入賞口(図示せず)が開放又は閉止するように開閉扉46a(図2参照)が動作することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、使用領域外処理を行う(ステップS115)。この処理では、図15に示すステップS45の賞球入賞数管理処理1にて算出した性能表示の値を計測・設定表示装置610(図3参照)に表示させる処理を行う。
次いで、主制御CPU600aは、WDT(図示せず)をクリアし(ステップS116)、割込み許可状態に戻し(ステップS117)、主制御RAM600cのスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS118)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図18参照)に戻ることとなる。
<主制御:普通図柄処理の説明>
次に、図23を参照して、上記普通図柄処理について詳細に説明する。
図23に示すように、普通図柄処理は、先ず、ゲートからなる普通図柄始動口47(図2参照)において、遊技球の通過を検出したか否かを確認、すなわち、普通図柄始動口47の普通図柄始動口スイッチ47a(図3参照)の信号レベルを確認する(ステップS150)。そして遊技球の通過を検出した場合(ステップS150:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が例えば4以上か否かを判断するため、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cを確認する(ステップS151)。その際、普通図柄の始動保留球数が4未満であれば(ステップS151:≠MAX)、普通図柄の始動保留球数を1加算する(ステップS152)。その後、主制御CPU600aは、普通図柄の当否抽選に用いられる普通図柄当り判定用乱数値を普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cに格納した上で(ステップS153)、ステップS154の処理に進む。
一方、ステップS150にて、遊技球の通過を検出しなかった場合(ステップS150:NO)、ステップS151にて、普通図柄の始動保留球数が4以上であると判断した場合(ステップS151:=MAX)には、ステップS152~S153の処理は行わず、ステップS154の処理に進む。
主制御CPU600aは、ステップS154の処理に進むと、普通図柄当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS154)。普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS154:ON)、普通図柄が当たり中であると判断し、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
一方、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS154:OFF)、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS155)。そして、普通図柄動作ステータスフラグが00Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄の変動開始前の状態であると判断し、ステップS156に進み、普通図柄の始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS156)。
主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cを確認した上で、0であると判断した場合(ステップS156:=0)は、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。一方、0でないと判断した場合(ステップS156:≠0)は、普通図柄の始動保留球数を1減算する(ステップS157)。
その後、主制御CPU600aは、図30(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLを用いて主制御RAM600cに格納されている普通図柄の始動保留球数に対応した乱数値の当たり判定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがOFFであれば、当該乱数値が、図30(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(通常状態)の下限値(図示では、249)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにする。
一方、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがONであれば、当該乱数値が、図30(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(確変状態)の下限値(図示では、4)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにセットする処理を行う(ステップS158)。
かくして、主制御CPU600aは、上記乱数抽選処理にて決定した抽選結果に基づいて、停止図柄(普通図柄停止図柄)を決定する(ステップS159)。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の変動時間を短くする普通図柄時短フラグがONに設定されているかを確認し、ONに設定されていれば、普通図柄変動タイマにそれに応じた変動時間を設定し、OFFに設定されていれば、普通図柄変動タイマに通常の変動時間を設定する処理を行う(ステップS160)。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されている主制御RAM600cの記憶領域をシフトする(ステップS161)。すなわち、普通図柄の始動保留球数を最大で4個保留できるとすると、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトし、普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトし、普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数1に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトするという処理を行う。
この処理の後、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cに00Hを設定する処理を行う(ステップS162)。
そして、主制御CPU600aは、上記ステップS162の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
他方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が01Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が変動中であると判断し、ステップS164に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS164)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS164:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS164:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し、普通図柄の当否抽選結果を一定時間維持させるために、普通図柄変動タイマに例えば約600msの時間が設定される(ステップS165)。
主制御CPU600aは、上記ステップS165の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が02Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が確認時間中(普通図柄の変動が終了して停止中)であると判断し、ステップS166に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS166)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS166:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS166:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに00Hを設定し(ステップS167)、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されているかを確認する(ステップS168)。
これにより、普通図柄当たり判定フラグがOFFに設定(5AHが設定されていない)されていれば(ステップS168:OFF)、主制御CPU600aは、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されていれば(ステップS168:ON)、主制御CPU600aは、ステップS154にて用いられる普通図柄当たり作動フラグをON(5AHを設定)に設定した(ステップS169)後、普通図柄処理を終える。
<主制御:特別図柄処理の説明>
次に、図24~図29を参照して、上記特別図柄処理について詳細に説明する。
図24に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄1始動口44(図2参照)の特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認し(ステップS200)、さらに、特別図柄2始動口45(図2参照)の特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS201)。
<主制御:特別図柄処理:始動口チェック処理の説明>
この処理について、図25を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45に遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄1始動口44の特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口45の特別図柄2始動口スイッチ45aのレベルを確認する(ステップS250)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS250:NO)、特別図柄処理を終える。
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS250:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が所定数、主制御RAM600cに格納されているか否かを確認する(ステップS251)。その始動保留球数が、4未満であれば(ステップS251:≠MAX)、当該始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS252)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値を特別図柄の変動契機となる始動保留球数が格納されている主制御RAM600cに格納する(ステップ253)。
次いで、主制御CPU600aは、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS254)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS254:NO)、主制御CPU600aは、上記ステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS255)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS256)。
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS256にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(ランクアップボーナス当り,通常の大当り等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1を用いて変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS257)。なお、この際、大当たり抽選だけでなく、小当たり抽選も行い、上記説明した特別図柄用乱数値を用いるか、又は、特別図柄用乱数値とは別の乱数値を用いて、小当たりの種類を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成してもよい。
次いで、主制御CPU600aは、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS258)。
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS258の処理を終えるか、又は、上記ステップS251にて特別図柄1又は2の第1始動保留球数又は第2始動保留球数が4以上であるか(ステップS251:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS254:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS259)。
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS258にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS259にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドとを結合した上で、始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80に送信する処理を行う(ステップS260)。
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、図24に示すステップS200及びステップS201の処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS202)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS202:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS202:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS203)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS203:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS203:OFF)、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS204)。より詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS205)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
この処理について、図26を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS300)。すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているか否かを確認し、始動保留球数が0であると判断した場合(ステップS300:=0)、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hか否かを確認する(ステップS301)。特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hであれば(ステップS301:YES)、特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hでなければ(ステップS301:NO)、主制御CPU600aは、客待ちデモコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(図3参照)に送信する(ステップS302)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに00Hをセットし(ステップS303)、特別図柄変動開始処理を終了する。
他方、主制御CPU600aは、始動保留球数が0でないと判断した場合(ステップS300:≠0)、始動保留球数を1減算(-1)し(ステップS304)、始動保留減算コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS305)。
次いで、主制御CPU600aは、後述する救済回数カウンタの値を確認し、救済回数コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS306)。
次いで、主制御CPU600aは、後述する特別図柄時短回数カウンタの値を確認し、時短回数コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS307)。これを受けて、サブ制御CPU800aは、所定の時短回数以下となるまで、現在の時短回数を、液晶表示装置41に表示しないか、100回などの固定回数を液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、現在の時短回数が表示されないか、又は、100回などの固定回数が表示されることとなる。そして、所定の時短回数となった際、サブ制御CPU800aは、受信した時短回数情報を、液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、現在の時短回数が表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値(図21のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600c内の記憶領域をシフトし(ステップS308)、始動保留4に対応した特別図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c内の領域に0を設定する(ステップS309)。
次いで、主制御CPU600aは、当たり判定処理を行う(ステップS310)。
<主制御:特別図柄処理:当たり判定処理の説明>
この処理について、図27を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、大当たり判定用乱数値(図25のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600cから、大当たり判定用乱数値を取得する(ステップS370)。
次いで、主制御CPU600aは、変動する特図に応じた当たり判定テーブルのアドレス番地を取得する。すなわち、図30(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBL、図30(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLのアドレス番地を取得する(ステップS371)。
次いで、主制御CPU600aは、取得したアドレス番地を、判定値が格納されたアドレス番地に変更する(ステップS372)。
次いで、主制御CPU600aは、設定値毎に判定値が異なるかの情報を取得し(ステップS373)、取得した情報の値を確認する(ステップS374)。取得した値が「0」であれば(ステップS374:=0)、ステップS377の処理に進み、取得した値が「0」でなければ(ステップS374:≠0)、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図3参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を取得する(ステップS375)。
次いで、主制御CPU600aは、取得した設定値に応じた判定値が格納されているアドレス番地に変更する(ステップS376)。
次いで、主制御CPU600aは、現在のアドレス番地から、判定値を取得する(ステップS377)。
次いで、主制御CPU600aは、アドレス番地を次の判定値が格納された先頭アドレス番地に変更し(ステップS378)、取得した大当たり判定用乱数値と、取得した判定値を比較する(ステップS379)。
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなければ(ステップS380:NO)、ステップS373の処理に戻り、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなるまで(ステップS380:YES)ステップS373~ステップS380の処理を繰り返す。
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなれば(ステップS380:YES)、遊技状態に応じた特別図柄大当たり判定フラグ、特別図柄小当たり判定フラグを取得し(ステップS381)、当たり判定処理を終える。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
かくして、上記のような当たり判定処理(ステップS310)を終えた後、主制御CPU600aは、図25のステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄停止の際用いられる乱数値を用いて、特別図柄の停止図柄を生成する(ステップS311)。
次いで、主制御CPU600aは、通常状態、時短状態、潜伏確変状態、確変状態等の遊技状態に移行する準備を行う(ステップS312)。なお、ここでは、大当りとなった場合に大当り後にセットされる普通図柄時短フラグと普通図柄確変フラグと特別図柄時短フラグと特別図柄確変フラグと入賞容易フラグとのうち、移行後の遊技状態に応じたフラグをONにするためのフラグデータを予め準備する。また、特別図柄時短回数カウンタに設定する時短回数と、特別図柄確変回数カウンタに設定する確変回数も準備することとなる。なお、入賞容易フラグは、遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグである。
次いで、主制御CPU600aは、図25のステップS253にて主制御RAM600cに格納した変動パターン用乱数値を用いて特別図柄の変動パターンの生成を行い、その生成された特別図柄の変動パターンの変動パターンコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS313)。この際、主制御CPU600aは、上記説明したように図17(a)に示す変動パターン振り分けテーブルTBL1を用いて変動パターンを決定することとなる。
かくして、主制御CPU600aは、上記の変動パターン選択テーブルによって選択された変動パターンの変動パターンコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する。これを受けて、サブ制御CPU800aは、サブ制御ROM800b内に格納されている、図17(b)に示すリーチ前の予告振り分けテーブルTBL2、図17(c)に示すリーチ後の予告振り分けテーブルTBL3、図17(d)に示す昇格演出時の振り分けテーブルTBL4を用いて、各種演出を決定する。そして、サブ制御CPU800aは、決定した各種演出が液晶表示装置41に表示されるようなコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、決定した各種演出が表示されることとなる。
なお、このステップS313にて、主制御CPU600aは、特別図柄変動タイマに変動時間を設定することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄変動中フラグに5AHを設定し、ON状態にする(ステップS314)。
次いで、主制御CPU600aは、液晶表示装置41に表示される特別図柄の指定を行う図柄指定コマンドを生成し(ステップS315)、その生成した図柄指定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する処理を行う(ステップS316)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し(ステップS317)、特別図柄変動開始処理を終了する。
<主制御:特別図柄処理の説明>
他方、図24に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS206)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動中処理の説明>
この処理について、図28を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、図26のステップS313にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS400)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS400:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS400:YES)、主制御CPU600aは、図柄確定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS401)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに03Hを設定し、特別図柄変動中フラグに00Hを設定する。そしてさらに、主制御CPU600aは、特別図柄の当否抽選結果を一定時間維持するために、特別図柄変動タイマに例えば約500msの時間を設定する(ステップS402)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
<主制御:特別図柄処理の説明>
一方、図24に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS207)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄確認時間中処理の説明>
この処理について、図29を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、図26のステップS313にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS450)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS450≠0)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS450=0)、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し(ステップS451)、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS452)。特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS452:YES)、特別図柄大当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄大当たり作動フラグに5AHを設定し、そして普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定し、入賞容易フラグに00Hを設定する。そしてさらに、後述する特別図柄時短回数カウンタに0000H、及び、特別図柄確変回数カウンタに00Hを設定する処理を行う(ステップS453)。
次いで、主制御CPU600aは、救済回数カウンタに0000Hを設定し、救済遊技において所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されたことを示す救済発動フラグに0FFHを設定する(ステップS454)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
他方、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS452:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS455)。特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS455:YES)、特別図柄小当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄小当たり作動フラグに5AHを設定する(ステップS456)。なお、この際、普通図柄時短フラグと特別図柄時短フラグと入賞容易フラグをON(5AHを設定)にし、特別図柄時短回数カウンタに時短回数をセットするようにする。
主制御CPU600aは、上記ステップS456の処理を終えた後、又は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS455:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS457)。
特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS457:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS458)、主制御CPU600aは、再度、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS459)。そして、特別図柄時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS459:YES)、普通図柄時短フラグに00Hを設定すると共に、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、入賞容易フラグに00Hを設定し、そしてさらに、普通図柄時短フラグに00Hを設定する。またさらに、救済回数カウンタに初期値を設定する(ステップS460)。
上記ステップS460の処理を終えた後、又は、特別図柄時短回数カウンタの値が0(ステップS457:YES)、あるいは、特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS459:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS461)。特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS461:YES)、ステップS465の処理に移行する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS461:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS462)、再度、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS463)。特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS463:NO)、ステップS465の処理に移行する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS463:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、入賞容易フラグに00Hを設定し、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定する処理を行い(ステップS464)、ステップS465の処理に移行する。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄確変フラグがON(5AHが設定)されているか否かを確認する(ステップS465)。特別図柄確変フラグがONに設定されていれば(5AHに設定されていれば)(ステップS465:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、特別図柄確変フラグがONに設定されていなければ(5AHに設定されていなければ)(ステップS465:NO)、主制御CPU600aは、救済発動フラグがON(5AHが設定)されているか否かを確認する(ステップS466)。救済発動フラグがONに設定されていれば(5AHに設定されていれば)(ステップS466:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、救済発動フラグがONに設定されていなければ(5AHに設定されていなければ)(ステップS466:NO)、主制御CPU600aは、救済回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS467)。救済回数カウンタの値が0であれば(ステップS466:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、救済回数カウンタの値が0でなければ(ステップS467:NO)、救済回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS468)、主制御CPU600aは、再度、救済回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS469)。救済回数カウンタの値が0でなければ(ステップS469:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。一方、救済回数カウンタの値が0であれば(ステップS469:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄時短フラグをON(5AHを設定)にし、特別図柄時短回数カウンタに時短回数をセットする。さらに、主制御CPU600aは、救済発動フラグと入賞容易フラグをON(5AHを設定)にし、右打ち状態フラグをON(5AHを設定)にし(ステップS470)、特別図柄確認時間中処理を終える。
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、図24に示す上記ステップS205、ステップS206、ステップS207のいずれかの処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
<サブ制御基板の処理内容>
次に、上記図4~図16に示す演出の処理方法について、図31~図35に示すサブ制御基板80の処理内容(プログラムの概要)を参照して具体的に説明する。
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。そしてその信号を受けて、サブ制御CPU800aは、図31に示すメイン処理を行う。
<サブ制御:メイン処理>
図31に示すように、まず、サブ制御CPU800aが、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS1000)。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60(図3参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化する(ステップS1001)。そして、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS1002)。
次いで、サブ制御CPU800aは、作業領域、スタック領域として使用するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化し(ステップS1003)、音LSI801(図3参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI801は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS1004)。
次いで、サブ制御CPU800aは、上・左・右・左上可動役物43a~43d(図3参照)を動作させるモータ(図示せず)に異常が発生しているか否か、そのモータ(図示せず)を動作させるモータデータが格納されるサブ制御RAM800c内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、サブ制御CPU800aは、当該モータを原点位置(退避位置)に戻す指令を行う。これにより、上・左・右・左上可動役物43a~43dは初期位置に戻ることとなる(ステップS1005)。
次いで、サブ制御CPU800aは、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、サブ制御CPU800aは、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS1006)。
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い(ステップS1007)、そのチェックサム演算値と、後述するメモリバックアップ(ステップS1015参照)にて算出しサブ制御RAM800c内に格納されているチェックサム演算値とを比較し、一致しているか否かの確認を行う(ステップS1008)。一致していなければ(ステップS1008:NO)、サブ制御RAM800c内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS1009)。
一方、一致(ステップS1008:YES)、あるいは、上記ステップS1009の処理を終えた後、サブ制御CPU800aは、図示しないウオッチドックタイマ機能を解除し(ステップS1010)、サブ制御CPU800aやVDP803等のハードウェアのリフレッシュを実行する(ステップS1011)。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記サブ制御RAM800c内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(図3参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する(ステップS1012)。この際、サブ制御CPU800aは、リーチ前の予告演出を行う際、図17(b)に示すリーチ前の予告振り分けテーブルTBL2を用いて抽選を行う。そして、サブ制御CPU800aは、リーチ後の予告演出を行う際、図17(c)に示すリーチ後の予告振り分けテーブルTBL3を用いて抽選を行う。そしてさらに、サブ制御CPU800aは、昇格演出を行う際、図17(d)に示す昇格演出時の振り分けテーブルTBL4を用いて抽選を行うこととなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、後述するタイマ割込み処理にて取得した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容を解析する処理を行う(ステップS1013)。具体的には、設定ボタン15又は演出ボタン装置13が、遊技者によって、押圧された瞬間か、放された瞬間か、あるいは、押圧されたままの状態か等の解析を行う。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づいて、上・左・右・左上可動役物43a~43d(図2参照)の動作制御や、装飾ランプ基板90(図3参照)に搭載されている発光手段であるLEDランプ等の装飾ランプの点灯又は消灯の制御や、スピーカ17の制御や、液晶表示装置41に表示される画像の制御を実行する(ステップS1014)。これにより、上記説明した図4~図16に示すような演出が行われることとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い、そのチェックサム演算値を、サブ制御RAM800c内に格納するメモリバックアップ処理を行う(ステップS1015)。
次いで、サブ制御CPU800aは、VDP803からサブ制御CPU800aに対してVSYNC割込み信号が送信されてきたか否かの確認を行う(ステップS1016)。VSYNC割込み信号が送信されて来なければ(ステップS1016:NO)、サブ制御CPU800aは、VSYNC割込み信号が送信されてくるまで、ステップS1016の処理を繰り返し実行し、VSYNC割込み信号が送信されてくると(ステップS1016:YES)、再度ステップS1007の処理に戻り、ステップS1007~S1016の処理を繰り返すこととなる。
<サブ制御:データ解析処理>
続いて、図32を参照して、メイン処理のステップS1014のデータ解析処理にて詳述する。まず、サブ制御CPU800aは、ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに対応する演出シナリオデータに基づき、VDP803に液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するためのコマンドリストを生成する(ステップS1050)。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに演出ボタン装置13の押下演出が有効である旨のデータ又は設定ボタン15の連打演出が有効である旨のデータが格納されている場合、そのデータをサブ制御RAM800c内のメモリ領域に格納する。
そしてさらに、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに格納されているランプデータのデータ内容に基づき、光に関する制御信号を生成し、サブ制御RAM800c内に格納する処理を行う。
また、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに格納されている可動役物データのデータ内容に基づき、上・左・右・左上可動役物43a~43dの動作内容を決定し、その決定した動作内容に応じた可動役物装置43のモータ(図示せず)のモータデータを生成する。
またさらに、サブ制御CPU800aは、上記演出シナリオデータに格納されている音データのデータ内容に基づき、音に関する制御信号を生成する(ステップS1051)。
かくして、サブ制御CPU800aは、図31に示すステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づくデータを全て生成し終えるまで(ステップS1052:NO)、上記ステップS1050及びステップS1051の処理を繰り返し行い、上記データを全て生成し終えると(ステップS1052:YES)、ステップS1053の処理に進む。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1051にてサブ制御RAM800c内に格納した内容及び図31に示すステップS1013にて処理した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容に基づき、ボタン有効時処理を行う(ステップS1053)。
<サブ制御:コマンド受信割込み処理>
続いて、図33を参照して、このようなメイン処理の実行中に、主制御基板60より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図33に示すように、サブ制御CPU800aは、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1100)。その後、サブ制御CPU800aは、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1101)、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS1102)。
そしてその後、サブ制御CPU800aは、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1103)、ステップS1101にて読み出した値とステップS1103にて読み出した値が一致しているか否かを確認する。一致していなければ(ステップS1104:NO)、ステップS1107に進み、一致していれば(ステップS1104:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS1105)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図31に示すステップS1012の処理の際、サブ制御CPU800aに読み出されることとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS1106)、ステップS1100の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1107)。これにより、図31に示すメイン処理に戻ることとなる。
<サブ制御:タイマ割込み処理>
続いて、図34を参照して、メイン処理のステップS1006(図31参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図34に示すように、サブ制御CPU800aは、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1150)。
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15のデータや演出ボタン装置13のデータや可動役物装置43のモータデータ等を2度取得し(ステップS1151)、その2度取得したデータが一致しているか否かを確認する(ステップS1152)。データが一致していなければ(ステップS1152:NO)、サブ制御CPU800aは、データが一致するまでステップS1151の処理を繰り返し、一致していれば(ステップS1152:YES)、一致したデータをサブ制御RAM800c内に格納する(ステップS1153)。
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15又は演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS1154)。この受信した信号が、図31に示すステップS1013のボタン解析処理にて解析されることとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、図32に示すステップS1051にてサブ制御RAM800c内に記憶した光に関する制御信号を装飾ランプ基板90(図6参照)に送信する(ステップS1155)。これにより、上記説明した図4~図16に示すようなランプ演出が行われることとなる。なお、この際、識別ランプ装置50A(図5参照)を点灯又は消灯させるのに必要な制御信号も送信されることとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、ステップS1150の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1156)。これにより、図56に示すメイン処理に戻ることとなる。
<サブ制御:コマンドリスト>
ここで、図32に示すステップS1050にて生成したコマンドリストについて、図35を用いて詳しく説明する。
このコマンドリストは、VDP803(コマンドパーサ8035)に対する指令を列記したコマンド列であるが、その記載内容や記載順序が、動画の描画を指示する場合と、静止画の描画を指示する場合とでやや相違する。
動画の描画をVDP803に指示する場合は、図35(a)の初期コマンドリストと、図35(b)の定常コマンドリストの構成となる。
図35(a)に示すように、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域、並びに、DDR2SDRAM804の動画データを格納するメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1200)。
次いで、動画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1201)。具体的には、どの動画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する動画が格納されている遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やその動画のフレーム数などと共に指示する。
次いで、終了処理用コマンドを記入して初期コマンドリストの生成を終える(ステップS1202)。
続いて、サブ制御CPU800aは、図35(b)に示す定常コマンドリストを生成する。
この定常コマンドリストは、図35(b)に示すように、動画の描画指示で構成されており、上記初期コマンドリストにおいて、デコードした動画データに関し、どのフレーム番号のデコードデータを、液晶表示装置41のどの座標位置に描画するかのコマンドを生成する(ステップS1203)。次いで、終了処理用コマンドを記入して定常コマンドリストの生成を終える(ステップS1204)。
一方、静止画の描画をVDP803に指示する場合、図35(c)に示すとおり、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1210)。
次いで、静止画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1211)。具体的には、どの静止画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する静止画が格納されている遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やデータサイズなどと共に指示する。
次いで、デコードされた静止画データを、液晶表示装置41のどの座標位置に、どのような態様(回転角度や縮小拡大等)で描画するかのコマンドを生成する(ステップS1212)。次いで、終了処理用コマンドを記入して静止画に関するコマンドリストの生成を終える(ステップS1213)。
かくして、このような動画に関するコマンドリスト並びに静止画に関するコマンドリストは、VDP803(図9参照)に送信され、適宜処理された上で、液晶表示装置41に送信される。これにより、液晶表示装置41に所望の画像(図4~図16参照)が表示されることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、遊技者が大当たりの期待を理解できると共に、遊技機の不具合を回避することできる。
なお、本実施形態においては、音LSI801と、VDP803と、を別々に構成する例を示したが、ワンチップとして一体化させても良い。
また、本実施形態においては、サブワンチップマイコン800内にサブ制御CPU800aを設ける例を示したが、それに限らず、VDP803内にサブ制御CPU800aを設けるようにしても良い。
ところで、本実施形態にて説明した内容は、複数の可動役物を搭載したスロットにおいても遊技者が大当たりの期待を理解できると共に、遊技機の不具合を回避することができる。しかしながら、スロットではパチンコ機よりも複数の可動役物を搭載するスペースが少ないため、上述した<擬似連変動におけるギミックに関する演出パターンの説明(別実施例)>にて記載した可動役物が1つしか無い場合の方がより効果的である。