以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<パチンコ遊技機外観構成の説明>
まず、図1~図6を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
<パチンコ遊技機前面の外観構成の説明>
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2と、この外枠2の前面に、左側面に設けられているヒンジ4a(図2参照)を介して縦軸心廻りに開閉自在及び着脱自在に枢着された矩形状の前面枠3とを備えている。
この前面枠3は、図2及び図3に示すように、上部装着部5と、この上部装着部5の下側に設けられた下部装着部6とを備えている。この上部装着部5の前側には、上記ヒンジ4aを介して縦軸心廻りに開閉自在及び着脱自在に枢着された透明ガラスを支持した上部開閉扉7が設けられ、下部装着部6の前側には、下部開閉扉8がヒンジ4aと同じ側に設けられたヒンジ4bにより開閉自在及び着脱自在に枢着されている。
そして、この下部開閉扉8には、図1に示すように、排出された遊技球を貯留する上受け皿9と、この上受け皿9が満杯になったときにその余剰球を受けて貯留する下受け皿10とが一体形成されている。また、下部開閉扉8には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられ、そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられ、さらに、略十字キーからなる設定ボタン15が設けられている。この設定ボタン15は、遊技者による操作が可能なもので、中央部に設けられた円形の決定キー15aと、その決定キー15aの図示上側に設けられた三角形状の上キー15bと、その決定キー15aの図示左側に設けられた三角形状の左キー15cと、その決定キー15aの図示右側に設けられた三角形状の右キー15dと、その決定キー15aの図示下側に設けられた三角形状の下キー15eとで構成されている。
一方、下部開閉扉8の右端部側には、図1に示すように、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル16が設けられ、図1~図3に示すように、前面枠3の上部両側面側及び発射ハンドル16の近傍には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ17が設けられている。そして、上部開閉扉7及び下部開閉扉8の各所には、光の装飾による演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
他方、上部装着部5には、図2及び図3に示すように、遊技盤装着枠18が設けられており、この遊技盤装着枠18に遊技盤YB(図1参照)が、図5に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、遊技盤装着枠18内に固定されることとなる。すなわち、図3に示すように、上部装着部5には、右側面側下部に複数の接続用コネクタ19(図示では4個)が設けられているため、これら接続用コネクタ19に、遊技盤YBの背面に設けられた被接続用コネクタ(図示せず)が接続されることで、遊技盤装着枠18内に遊技盤YBが装着される。そして、右側面側上下方向に設けられた固定具20a,20bによって遊技盤装着枠18内に遊技盤YBが固定されることとなる。これにより、遊技盤装着枠18内に遊技盤YBが装着され、もって、その遊技盤YBの遊技領域40の前側に、透明ガラスを支持した上部開閉扉7が設けられることとなる(図1参照)。なお、上記遊技領域40は、遊技盤YBの面上に配置された球誘導レールUR(図5参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、下部装着部6には、図2及び図3に示すように、左右方向略中央に発射機構21が配置され、その発射機構21の右側には、スピーカ17が配置されている。この発射機構21は、図3に示すように、板金製の支持板22と、この支持板22の前面に装着された発射レール23と、支持板22の前面に装着され且つ発射用の遊技球を発射レール23上の発射待機位置24に保持する球保持部25と、支持板22の前面で前後方向の駆動軸26廻りに揺動自在に支持された打撃槌27と、支持板22の裏側に装着され、且つ、打撃槌27を、駆動軸26を介して打撃方向に駆動する発射モータを備えた払出・発射制御基板70とを備えている。
<遊技盤の外観構成の説明>
他方、上記遊技盤YBの遊技領域40には、図5に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配置されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは特別図柄の変動表示が可能なものである。そしてこのような液晶表示装置41の周囲には、装飾用の上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cが設けられており、この上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cの背面側には可動役物装置43が配置されている。
この可動役物装置43は、図5に示すように、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、左上可動役物43dと、さらに、上・左・右・左上可動役物43a~43dを、夫々、駆動する2相のステッピングモータ等のモータ(図示せず)とで構成されている。なお、これら上・左・右・左上可動役物43a~43dには、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄1始動口44が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄1始動口スイッチ44a(図6参照)が設けられている。そしてこの特別図柄1始動口スイッチ44a(図6参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第1始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第1始動保留球数は、特別図柄1始動口44へ遊技球が入賞し、特別図柄1始動口スイッチ44a(図6参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。
他方、液晶表示装置41の右下部側には、特別図柄2始動口45が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a(図6参照)が設けられている。そしてこの特別図柄2始動口スイッチ45a(図6参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第2始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第2始動保留球数は、特別図柄2始動口45へ遊技球が入賞し、特別図柄2始動口スイッチ45a(図6参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(-1)されるというものである。
一方、この特別図柄2始動口45は、図5に示すように、開閉部材45bを備えており、この開閉部材45bが開放した場合に遊技球が入賞し易い状態となる。この開閉部材45bは、後述する普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放するもので、普通電動役物ソレノイド45c(図6参照)によって開閉動作が制御されている。なお、以下では、このような開閉部材45b及び普通電動役物ソレノイド45cを合せた装置を普通電動役物と称することがある。
他方、特別図柄1始動口44の右側には、図5に示すように、入賞装置46が配置されている。この入賞装置46は、後述する特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当たりしたことにより発生する特別遊技状態の際、開閉扉46aにて閉止されている図示しない大入賞口が開放するように開閉扉46aが特別電動役物ソレノイド46b(図6参照)によって駆動制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球可能となる。なお、この大入賞口(図示せず)に入球した遊技球は入賞球として大入賞口(図示せず)内部に設けられている大入賞口スイッチ46c(図6参照)によって検出される。
一方、特別図柄の抽選に当選していないとき、すなわち、特別遊技状態でない場合は、特別電動役物ソレノイド46b(図6参照)によって開閉扉46aが駆動制御され、大入賞口(図示せず)が閉止される。これにより、大入賞口(図示せず)内に遊技球が入球することができなくなる。なお、以下では、このような開閉扉46a及び特別電動役物ソレノイド46bを合せた装置を特別電動役物と称することがある。
他方、液晶表示装置41の右上部には、図5に示すように、ゲートからなる普通図柄始動口47が配置され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47a(図6参照)が設けられている。また、上記入賞装置46の右側及び上記特別図柄1始動口44の左側には、一般入賞口48が夫々配置されている。この一般入賞口48は、上記入賞装置46の右側に配置されている右上一般入賞口48aと、上記特別図柄1始動口44の左側に配置されている左上一般入賞口48bと、左中一般入賞口48cと、左下一般入賞口48dとで構成されている。そして、右上一般入賞口48aの内部には遊技球の通過を検出する右上一般入賞口スイッチ48a1(図6参照)が設けられ、左上一般入賞口48bの内部には遊技球の通過を検出する左上一般入賞口スイッチ48b1(図6参照)が設けられ、左中一般入賞口48cの内部には遊技球の通過を検出する左中一般入賞口スイッチ48c1(図6参照)が設けられ、左下一般入賞口48dの内部には遊技球の通過を検出する左下一般入賞口スイッチ48d1(図6参照)が設けられている。
一方、特別図柄1始動口44の真下には、入賞することなく遊技領域40最下流部まで流下してきた遊技球(アウト球)が入球されるアウト口49が配置されている。なお、このアウト口49に入球した遊技球は非入賞球として内部に設けられているアウト口スイッチ49a(図6参照)によって検出され、さらに、上述した入賞球も遊技盤4の背面側を通って最下流部まで流下することとなるため、アウト口スイッチ49a(図6参照)によって検出されることとなる。それゆえ、アウト口スイッチ49a(図6参照)は、排出されたアウト総数、すなわち、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出することとなる。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置50であり、その他の7セグメント表示装置52aは特別図柄1や特別図柄2、普通図柄の始動保留球数、遊技状態を表示するものである。この特別図柄表示装置50は、図5に示すように、特別図柄1表示装置50aと特別図柄2表示装置50bとで構成されており、その特別図柄1表示装置50aの左側には、1個のLEDからなる普通図柄表示装置51が設けられ、さらに、大当たり遊技のラウンド数を報知するラウンドランプ52b、右打ちを報知するための右打ち報知ランプ52cが設けられている。
また、特別図柄1,特別図柄2に対応する識別情報を示す識別ランプ装置50Aが左飾り43b上端部側に設けられている。
この識別ランプ装置50Aは、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当りハズレの情報を遊技者に知らせるための第1,第2識別ランプ50Aa,50Abを有している。この第1識別ランプ50Aaは、特別図柄1に対応しており、第2識別ランプ50Abは、特別図柄2に対応している。そして、特別図柄1が変動中の場合、第1識別ランプ50Aaは点滅し、特別図柄1が当りの場合、第1識別ランプ50Aaは点灯し、特別図柄1がハズレの場合、第1識別ランプ50Aaは消灯する。そしてさらに、特別図柄2が変動中の場合、第2識別ランプ50Abは点滅し、特別図柄2が当りの場合、第2識別ランプ50Abは点灯し、特別図柄2がハズレの場合、第2識別ランプ50Abは消灯するというものである。
なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配置され、遊技球の落下方向変換部材としての風車53が配置されている。
<パチンコ遊技機背面の外観構成の説明>
かくして、このように構成されるパチンコ遊技機1の背面は、図4に示すように、遊技盤装着枠18を覆って遊技盤YBを裏側から押さえる枠体状の裏機構板54が取付けられている。そして、この裏機構板54の上部右側寄りには、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示せず)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク55が設けられ、さらには、その遊技球貯留タンク55から球を導出するタンクレール56が設けられている。
このタンクレール56の傾斜下端には、払出し装置57と払出し通路58とが装着されており、遊技球が大入賞口(図示せず)等の入賞口に入賞した時、又は、遊技球貸出装置(図示せず)から球貸し指令があった時に、遊技球貯留タンク55内の遊技球を、タンクレール56を経て払出し装置57により払出し、その遊技球を、払出し通路58を経て上受け皿9(図1参照)に案内するようになっている。
また、裏機構板54の略中央には、遊技盤YBの裏側に着脱自在に装着された透明の裏カバー59(図3も参照)が装着されており、この裏カバー59内には、サブ制御基板80を収納した透明のサブ制御基板ケース80aが着脱自在に設けられている。そして、サブ制御基板ケース80aの下方には、内部に主制御基板60を収納した透明な主制御基板ケース60aが着脱自在に設けられ、この主制御基板ケース60aの下方には、払出・発射制御基板70を収納した透明な払出・発射制御基板ケース70aが着脱自在に設けられている。さらに、この主制御基板ケース60aの下方には、電源基板130を収納した電源基板ケース130aが着脱自在に設けられている。
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図6を用いて説明する。この制御装置は、図6に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出・発射制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。
<主制御基板に関する説明>
主制御基板60は、主制御CPU600aと、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM600bと、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM600cとで構成されたワンチップマイクロコンピュータ600と、低確時(当たり抽選確率が通常の低確率状態)に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容の表示(性能表示)、及び、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容の表示を兼用する7セグメントからなる計測・設定表示装置610と、RAMクリアスイッチ620と、設定キースイッチ630と、を主に搭載している。
そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出・発射制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄1始動口44への入賞を検出する特別図柄1始動口スイッチ44aと、特別図柄2始動口45への入賞を検出する特別図柄2始動口スイッチ45aと、普通図柄始動口47の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47aと、一般入賞口48(右上一般入賞口48a,左上一般入賞口48b,左中一般入賞口48c,左下一般入賞口48d)への入賞を検出する右上一般入賞口スイッチ48a1,左上一般入賞口スイッチ48b1,左中一般入賞口スイッチ48c1,左下一般入賞口スイッチ48d1と、開閉扉46aによって開放又は閉止される大入賞口(図示せず)の入賞を検出する大入賞口スイッチ46cと、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出可能なアウト口スイッチ49aとが接続されている。またさらには、開閉部材45bの動作を制御する普通電動役物ソレノイド45cと、開閉扉46aの動作を制御する特別電動役物ソレノイド46bと、特別図柄1表示装置50aと、特別図柄2表示装置50bと、普通図柄表示装置51と、7セグメント表示装置52aと、ラウンドランプ52bと、右打ち報知ランプ52cと、が接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口スイッチ45aあるいは普通図柄始動口スイッチ47aからの信号を主制御CPU600aにて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄1表示装置50a又は特別図柄2表示装置50bあるいは普通図柄表示装置51に送信する。これにより、特別図柄1表示装置50a又は特別図柄2表示装置50bあるいは普通図柄表示装置51に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、サブ制御基板80に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aが、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ48a1、左上一般入賞口スイッチ48b1、左中一般入賞口スイッチ48c1、左下一般入賞口スイッチ48d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出・発射制御基板70に送信することで、払出・発射制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
また、抽選を行った結果、普通図柄の抽選に当選した場合、開閉部材45bが所定回数、所定時間開放するように普通電動役物ソレノイド45cが駆動制御され、特別図柄の抽選に当選した場合、特別電動役物ソレノイド46bが大入賞口(図示せず)を開放するように制御される。
一方、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ48a1、左上一般入賞口スイッチ48b1、左中一般入賞口スイッチ48c1、左下一般入賞口スイッチ48d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信する毎に、賞球数を計測し、アウト口スイッチ49aからの信号を受信する毎に、排出された遊技球の総数を計測する。そして、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、この計測した賞球数及び排出された遊技球の総数に基づき、低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)を計測・設定表示装置610に出力する。これにより、計測・設定表示装置610に低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容(性能表示)が表示されることとなる。
さらに、計測・設定表示装置610は、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を、例えば、「1」~「6」の6段階で表示することができるようになっている。しかして、このような設定内容を変更するにあたっては、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされると、RAMクリアスイッチ620にて、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を例えば「1」~「6」の6段階で設定変更することができるようになっている(例えば、設定「6」が、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率が最も高く、設定「1」が、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率が最も低くなっている)。そして、その設定変更内容は、計測・設定表示装置610に表示され、設定変更内容が確定すると、7セグメントの右下側にあるドットが点灯し、設定内容が確定したことが表示されるようになっている。
他方、RAMクリアスイッチ620は、設定キースイッチ630に専用キーを挿入し、ONされた場合以外に、RAMクリアスイッチ620が押下されると、主制御RAM600c(図6参照)のメモリ領域は全てクリアされず、一部のメモリ領域のみクリアされるようになっている。
<払出・発射制御基板に関する説明>
払出・発射制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出・発射制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステータス信号に基づいて、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる動作を開始又は停止させる処理を行う。
一方、図1に示す発射ハンドル16の周縁部には、タッチセンサが設けられており、遊技者の手が発射ハンドル16のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検出信号を、図6に示すように、払出・発射制御基板70に出力する。これを受けて、払出・発射制御基板70は、その検出信号を、主制御基板60(主制御CPU600a)に送信することとなる。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)は、その検出信号を、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。これにより、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を、サブ制御基板80に送信することが可能となる。
<サブ制御基板に関する説明>
サブ制御基板80は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御すると共に、液晶表示装置41に表示される表示画像を制御するサブ制御CPU800aと、演出制御手順を記述した制御プログラムや図7に示す演出シナリオテーブルPR_TBL等が格納されているサブ制御ROM800bと、作業領域やバッファメモリ等として機能するサブ制御RAM800cとで構成されたサブワンチップマイコン800を搭載している。
またさらに、サブ制御基板80は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI801と、作業領域やバッファメモリ等として機能する音RAM802と、サブワンチップマイコン800の指示に基づき液晶表示装置41に表示される画像データを生成するVDP803と、動画圧縮データを伸張する作業領域と、液晶表示装置41に表示される画像データを一時的に保存するフレームバッファ領域とで構成されるDDR2SDRAM804と、静止画圧縮データと動画圧縮データのCGデータと、BGMや効果音等の音データと、が予め格納されている遊技ROM805と、が搭載されている。なお、静止画とは、いわゆるスプライト画像であって、文字等のテキストデータや背景画像、あるいは、特別図柄等、単一の画像を示すものである。また、動画とは、連続的に変化する複数枚(複数フレーム分)の静止画の集合を意味し、液晶表示装置41に複数枚の静止画が連続して描画されることで、円滑な動作が再現されるものである。
このように構成されるサブ制御基板80には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板90が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ17が接続されている。そしてさらに、サブ制御基板80には、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う可動役物装置43が接続され、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当りハズレの情報を遊技者に知らせるための識別ランプ装置50Aが接続され、各種設定が可能な設定ボタン15が接続され、液晶表示装置41が接続されている。なお、言うまでもないが、この装飾ランプ基板90には、上・左・右・左上可動役物43a~43dに配置されている装飾ランプも搭載されている。
かくして、このように構成されるサブ制御基板80は、主制御基板60(主制御CPU600a)より送信される抽選結果に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDをサブ制御CPU800aにて受信する。そして、サブ制御CPU800aは、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号をサブ制御RAM800c内に一時的に格納する。
サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI801に送信する。これを受けて音LSI801は、当該制御信号に対応する音データを遊技ROM805又は音RAM802より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
またサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板90に送信する。これにより、装飾ランプ基板90が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
そしてサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像データを生成し、その生成した画像データを液晶表示装置41に送信することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
さらにサブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、可動役物装置43は、上記決定された演出パターンに対応した可動をすることとなる。
<演出シナリオテーブルの説明>
ここで、サブ制御ROM800b内に格納されている演出シナリオテーブルPR_TBLについて、図7を用いて詳しく説明する。図7(a)に示すように、演出シナリオテーブルPR_TBLには、サブ制御CPU800aにて決定された演出パターンに対応した複数の演出シナリオデータPS_DATAが格納されている。この演出シナリオデータPS_DATAには、液晶表示装置41に表示させる画像データを描画する際に使用される1レイヤ毎のデータである1レイヤデータPS_DATA1が複数格納されている。この1レイヤデータPS_DATA1には、図7(b)に示すように、1フレーム~10フレーム描画する等のフレームデータPS_DATA10と、制御コードデータPS_DATA11と、液晶表示装置41に表示させる際の位置を示す座標データPS_DATA12と、画像の変形,拡大,縮小,透過度等の画素計算データPS_DATA13と、画像の拡大,縮小を示す拡縮データPS_DATA14とが格納されている。そしてさらには、スピーカ17より発せられる音を示す音データPS_DATA15と、可動役物装置43を可動させるための可動役物データPS_DATA16と、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯させるためのランプデータPS_DATA17とが格納されている。
また、制御コードデータPS_DATA11は、図7(c)に示す制御テーブルCH_TBLが格納されているサブ制御ROM800bのアドレス番地が格納されており、そのアドレス番地に示す内容のデータが参照されることとなる。すなわち、制御テーブルCH_TBLは、図7(c)に示すように、複数のキャラ用データCH_DATAが格納されており、このキャラ用データCH_DATAには、静止画か動画かを示すデータPS_DATA110と、遊技ROM805のアドレス番地を示すアドレスデータPS_DATA111と、画像サイズを示す画像サイズデータPS_DATA112と、設定ボタン15の連打演出又は演出ボタン装置13の押下演出の有効/無効を示すボタンデータPS_DATA113と、可動役物装置43の可動を開始するタイミングを示す可動役物タイミングデータPS_DATA114と、が格納されている。これにより、制御コードデータPS_DATA11は、図7(c)に示す制御テーブルCH_TBLに格納されている複数のキャラ用データCH_DATAから、一つのキャラ用データCH_DATAを参照することとなる。なお、演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1は、優先順位が低いものから順に格納されており、この優先順位が低い位置に、図7(c)に示す制御テーブルCH_TBLより動画を示すデータPS_DATA110が参照されるような制御コードデータPS_DATA11が格納され、優先順位が高い位置に、図7(c)に示す制御テーブルCH_TBLより静止画を示すデータPS_DATA110が参照されるような制御コードデータPS_DATA11が格納されている。
<VDPの説明>
一方、液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するVDP803は、図8に示すように構成されている。
図8に示すように、VDP803は、DDR2SDRAM804用のインターフェース回路(I/F)8030と、遊技ROM805用のインターフェース回路(I/F)8031と、サブワンチップマイコン800用のインターフェース回路(I/F)8032とが内蔵されている。そしてさらに、VDP803は、サブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)からインターフェース回路(I/F)8032を介してアクセスされるシステム制御レジスタ8033と、コマンドリストを記憶するコマンドメモリ8034と、コマンドリストを解析するコマンドパーサ8035と、遊技ROM805内のデータの読出しを制御するCGメモリコントローラ8036と、静止画圧縮データをデコードする静止画デコーダ8037と、動画圧縮データをデコードする動画デコーダ8038と、静止画デコーダ8037及び動画デコーダ8038にてデコード(伸張)された画像について、拡大・縮小・回転・移動などのアフィン変換や投影変換などを実行するジオメトリエンジン8039と、内蔵VRAM8040と、液晶表示装置41に表示される画像データを生成するレンダリングエンジン8041と、DDR2SDRAM804内のデータの読出し、及び、DDR2SDRAM804内へのデータの書き込みを制御するDDR2SDRAMコントローラ8042と、液晶表示装置41へレンダリングエンジン8041にて生成された画像データを表示させるタイミング等の制御を行うディスプレイコントローラ8043と、液晶表示装置41へ画像データを送信するにあたり、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)形式で送信するLVDS送信部8044とで構成されている。
システム制御レジスタ8033は、VDP803に対する指示データなどをサブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)が書き込むレジスタ群と、VDP803の動作状態などを示す情報をサブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)が読み出すレジスタ群とに大別される。これにより、サブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)は、所定の入力レジスタに必要な設定値を書き込むことで、VDP803を適宜動作させ、必要な出力レジスタの値を参照することで、VDP803の動作状態を把握することが可能となる。
一方、コマンドメモリ8034は、コマンドリストが記憶されるもので、このコマンドリストは、サブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)よりインターフェース回路(I/F)8032を介して送信されてくるものである。より具体的に説明すると、サブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)は、主制御基板60(主制御CPU600a)にて受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンに基づいて、コマンドリストを作成し、インターフェース回路(I/F)8032を介してコマンドメモリ8034に送信する。これを受けて、コマンドメモリ8034は、そのコマンドリストを記憶するというものである。
他方、コマンドパーサ8035は、上記コマンドメモリ8034に記憶されているコマンドリストを解析し、このコマンドリスト解析によって、毎フレーム描画動作が実行されることとなる。すなわち、静止画デコーダ8037は、コマンドパーサ8035によるコマンドリストの解析結果に基づいて、CGメモリコントローラ8036を用いて、アドレスデータPS_DATA111(図7(c)参照)にて示す遊技ROM805のアドレス番地より静止画圧縮データを読出し、その読み出した静止画圧縮データをデコード(伸張)する。そして、デコードされた静止画データは、内蔵VRAM8040内に一時保存されることとなる。
一方、動画デコーダ8038は、コマンドパーサ8035によるコマンドリストの解析結果に基づいて、CGメモリコントローラ8036を用いて、アドレスデータPS_DATA111(図7(c)参照)にて示す遊技ROM805のアドレス番地より動画圧縮データを読出し、その読み出した動画圧縮データをデコード(伸張)する。そして、デコードされた動画データは、DDR2SDRAM804内に一時保存されることとなる。
このようにして、デコード(伸張)された静止画や動画(1フレーム分の動画)は、コマンドパーサ8035によるコマンドリストの解析結果、すなわち、図7(b)に示す各種データ(フレームデータPS_DATA10,座標データPS_DATA12,画素計算データPS_DATA13,拡縮データPS_DATA14)に基づいて、ジオメトリエンジン8039が、拡大・縮小・回転・移動などのアフィン変換や、投影変換などの処理を施し、その処理が施された静止画データは、内蔵VRAM8040内に格納され、動画データは、DDR2SDRAM804内に格納されることとなる。
そして、その後、レンダリングエンジン8041が機能して、DDR2SDRAM804内に格納されている動画データが、DDR2SDRAMコントローラ8042によって読み出され、レンダリングエンジン8041によって、動画データが描画される。次いで、内蔵VRAM8040より静止画データが読み出され、静止画データが描画される。これにより、動画データ上に静止画データが上書き描画されることにより、液晶表示装置41に表示される画像データが生成されることとなる。なお、この生成された画像データは、DDR2SDRAMコントローラ8042によって、DDR2SDRAM804内のフレームバッファ領域内に書き込まれることとなる。
かくして、フレームバッファ領域内に書き込まれた画像データは、ディスプレイコントローラ8043によって、DDR2SDRAMコントローラ8042より読み出され、LVDS送信部8044によって液晶表示装置41に送信されることとなる。これにより、液晶表示装置41にレンダリングエンジン8041によって生成された画像データが表示されることとなる。
ところで、液晶表示装置41に表示される画像データは1フレーム毎に更新されるが、この1フレームの表示動作が終わったことをサブワンチップマイコン800(サブ制御CPU800a)が把握できるように、図6,図8に示すVSYNC(垂直同期信号)を割込み信号としてVDP803からサブ制御CPU800aに対して送信するようにしている。これにより、サブ制御CPU800aは、1フレーム分の画像データが液晶表示装置41に表示されたことを把握することができる。なお、このVSYNC割込み信号は、例えば、33ms毎に発生するようにしている。
<電源基板の説明>
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図6に示す電源基板130より供給されている。この電源基板130は、電圧生成部1300と、電圧監視部1310と、システムリセット生成部1320とを含んで構成されている。この電圧生成部1300は、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vを受けて複数種類の直流電圧を生成するもので、その生成された直流電圧は、図示はしないが各基板に供給されている。
また、電圧監視部1310は、上記交流電圧AC24Vの電圧を監視するもので、この電圧が遮断されたり、停電が発生したりして電圧異常を検出した場合に電圧異常信号ALARMを主制御基板60に出力するものである。なお、電圧異常信号ALARMは、電圧異常時には「L」レベルの信号を出力し、正常時には「H」レベルの信号を出力する。
また、一方、システムリセット生成部1320は、電源投入時のシステムリセット信号RSTを生成するもので、その生成されたシステムリセット信号RSTは、各基板に出力されている。
<救済遊技と特殊電サポ遊技の説明>
次に、救済遊技と特殊電サポ遊技について、図9~図14を参照して具体的に説明する。
<従来の遊技の説明>
図9(a)に示すように、従来の遊技では、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)から大当たり遊技状態に移行し、その後、確変当たりか、非確変当たりの遊技状態に移行することとなる。確変当たりの遊技状態に移行すれば、確変遊技状態(高確電サポ有り状態)に移行し、大当たり遊技状態に移行するというような遊技が行われることとなる。一方、非確変当たりの遊技状態に移行すれば、時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行し、大当たり遊技状態に移行するか、又は、特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回)に達すると、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に移行するというような遊技が行われることとなる。なお、低確とは、大当たり抽選確率が低確率状態である遊技状態を示し、高確とは、大当たり抽選確率が高確率状態である遊技状態を示し、確変遊技状態とは、大当たり抽選確率が高確率状態で、且つ、特別図柄の変動時間を短縮し、さらに、電サポ状態となった遊技状態を示し、時短遊技状態とは、大当たり抽選確率が低確率状態で、且つ、特別図柄の変動時間を短縮し、さらに、電サポ状態となった遊技状態を示し、電サポとは、電チューサポートを示している。電チュー(普通電動役物)サポート状態下では、特別図柄2始動口45の開閉部材45bの作動率(開放時間や開放回数)が向上して、特別図柄2始動口45への入賞率が高まり、単位時間当りの入賞頻度が上昇することから、電チューサポート状態でない場合(通常遊技状態)と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態になる。
<救済遊技の説明>
一方、救済遊技においては、図9(b)に示すように、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)から大当たり遊技状態に移行し、その後、確変当たりか、非確変当たりの遊技状態に移行することとなる。確変当たりの遊技状態に移行すれば、確変遊技状態(高確電サポ有り状態)に移行し、大当たり遊技状態に移行するというような遊技が行われることとなる。一方、非確変当たりの遊技状態に移行すれば、第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行し、大当たり遊技状態に移行するか、又は、特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回)に達すると、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に移行するというような遊技が行われることとなる。
しかして、上記説明した遊技の流れは、従来の遊技と同一のものである。この救済遊技において、従来の遊技と異なる点は、図9(b)に示すように、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)から、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されると、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行し、そしてその後、大当たり遊技状態に移行するか、又は、特別図柄の変動が所定回数(例えば、1000回)に達すると、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に移行するというような遊技が行われる点が相違しているものである。
しかして、このような遊技を設けることにより、大当たり以外にも遊技する上での目的を付加し、更に大当たりに当選しない状態が長く続くことによる遊技者への不利益を軽減させることができる。
ところで、上記のような救済遊技において、本実施形態においては、以下のような処理を行っている。
すなわち、図9(b)に示すように、非確変当たりの遊技状態から、第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行するにあたって、非確変当たりの遊技状態における大当たり演出のエンディングにて、液晶表示装置41に『チャンスタイム突入 100回』等の第1時短遊技状態を示す大当たり演出終了後の遊技状態報知画像と、第1時短遊技状態が維持される最大変動回数を示す時短回数報知と、を含む時短突入演出が、サブ制御CPU800aにて実行されることとなる。しかしながら、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行するにあたっては、所定回数(例えば、1000回)目の特別図柄のはずれ変動時に、サブ制御CPU800aにて、時短突入演出が実行されず、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行した直後の例えば、1001回目の特別図柄の変動時に、液晶表示装置41に「右打ち」を遊技者に促す画像を表示させる等の時短突入演出が実行されることとなる。これにより、遊技者が右打ちを行ってすぐに、特別図柄2始動口45の開閉部材45bが開放されることとなるから、時短遊技を楽しむことができ、もって、遊技者の興趣を向上させることができる。また、第2時短遊技状態となった際、特別図柄1と比較して遊技者にとって有利な遊技状態となる可能性のある特別図柄2の変動を行うこととなるから、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行した直後の例えば、1001回目の特別図柄の変動時に、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)のはずれ変動よりも長い時間をかけて時短突入演出が、サブ制御CPU800aにて実行されることとなる。これにより、第2始動保留球を貯留することができると共に、第1始動保留球が、第2時短遊技状態となった直後に消化されてしまう事態を防止することができる。また、第2時短遊技状態への時短突入演出は変動中に行われることから第1時短遊技状態への時短突入演出より演出時間を短くして簡潔に表示した方が良い。この際、演出時間が短いため、第1時短遊技状態への時短突入演出と異なり『ヘルプタイム突入』のように第2時短遊技状態を示す表示のみで、第2時短遊技状態が維持される時短回数を表示しないようにするのが好適である。
一方、本実施形態においては、第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)のはずれ変動における1変動当りの平均変動時間と、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)のはずれ変動における1変動当りの平均変動時間とが異なるように設定されている。すなわち、第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)の時短回数、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)の時短回数のうち、時短回数が多い方の1変動当りの平均変動時間が短くなるように設定されている。これにより、変動効率を向上させることができ、もって、遊技者の興趣を向上させることができる。
また一方、第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)は、大当たり演出後に通常遊技状態に移行する前に、再度大当たりとなるか否かを遊技者に期待させるため、大当たり演出後半の方が、大当たり演出の前半に比べて、リーチはずれの選択比率を上げるなどしている。それに対し、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)では、変動回数が第1時短遊技状態より多いため、第2時短遊技状態の後半になるほどリーチはずれの選択比率を下げるなどしている。これにより、変動効率を向上させることができ、もって、遊技者の興趣を向上させることができる。
他方、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、サブ制御CPU800aにて、液晶表示装置41に「右打ち」を遊技者に促す画像を表示させる等の時短突入演出が実行されるが、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、特別図柄の抽選に当選し大当たりとなった場合であっても、サブ制御CPU800aにて、液晶表示装置41に「右打ち」を遊技者に促す画像を表示させる等の右打ち報知を含む時短突入演出がまずは実行され、途中から、演出が変化することとなる。しかして、このように、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、特別図柄の抽選に当選し大当たりとなった場合、時短突入演出と一部共通の演出を行い、時短突入演出開始時に右打ち報知を行うようにすれば、遊技者は、当たりか、はずれかの判別をすることができなくなり、もって、遊技者の興趣を向上させることができる。すなわち、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、特別図柄の抽選に当選し大当たりとなった場合、時短突入演出を行わずリーチ等の当たり変動を行う一方で、特別図柄の抽選に当選せず、はずれとなった場合に、時短突入演出を行うようにすれば、遊技者は、当たりか、はずれかの判別をすることができ、もって、遊技者の興趣を低下させてしまうこととなる。そのため、本実施形態においては、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、特別図柄の抽選に当選し大当たりとなった場合、時短突入演出と一部共通の演出を行い、時短突入演出開始時に右打ち報知を行うようにしている。また、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、右打ちを報知するための右打ち報知ランプ52c(図5参照)を1001回目の特別図柄の変動開始時に点灯させる。この際、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、特別図柄の抽選に当選し大当たりとなった場合、その後に移行される大当たり開始のファンファーレ演出で大当たりしたことを液晶表示装置41の液晶全体で表示するため一旦右打ち報知を非表示とする場合がある。この場合、右打ち報知ランプ52c(図5参照)を点灯させ、右打ち報知を継続させておくことで、第2時短遊技状態に移行したことにより開始された右打ち表示が非表示となることによって、遊技者が右打ちを継続してよいか否かを迷うことなく、もって、右打ち状態を継続することができることとなる。
一方、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する前に、電源が遮断(電断)されてしまった場合、再度電源が投入されて遊技復帰すると、サブ制御CPU800aは、上記所定回数(例えば、1000回)までの残り回数によって、液晶表示装置41に表示される背景画像(映像)を、遊技復帰時の背景画像(映像)とは異なるようにするか、又は、装飾ランプの点灯の一部を、遊技復帰時の装飾ランプの点灯と異なるようにする。これにより、ホール側は、上記所定回数(例えば、1000回)に近い遊技機1を知ることができるため、もって、ホール側の不利益を是正することができる。すなわち、前日の営業終了時に、特別図柄のはずれ変動が、例えば、900回実行された状態で、電源が遮断(電断)されてしまった場合、翌日の営業では、特別図柄のはずれ変動が100回実行されると、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行してしまうこととなる。そうすると、ホール側は前日における変動回数に対する救済遊技が日をまたいで実行されることで、意図せずに第2時短遊技状態を遊技者に提供してしまい、もって、ホール側が不利益を被ることとなる。そこで、本実施形態においては、上記所定回数(例えば、1000回)に近い遊技機1をホール側に知らせるようにしている。これにより、ホール側の従業員は、RAMクリアスイッチ620を押下し、特別図柄のはずれ変動回数が保持されている主制御RAM600cをクリアさせる等の対策をとることができることとなり、もって、ホール側の不利益を是正することができる。
一方、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する前に、電源が遮断(電断)されてしまった場合、再度電源が投入されて遊技復帰すると、サブ制御CPU800aは、遊技復帰後の1回転目の特別図柄の変動において、上記所定回数(例えば、1000回)までの残り回数に応じた演出を実行するようにする。これにより、遊技者は、前日の営業終了時における特別図柄のはずれ変動回数を保持したままであるか、RAMクリアスイッチ620が押下され、特別図柄のはずれ変動回数が保持されている主制御RAM600cがクリアされた状態であるかを推測することができ、もって、遊技者の遊技継続に対する意欲を向上させることができる。
一方、図9(b)に示すような通常遊技状態(低確電サポ無し状態)においては、遊技者が右打ちした際、サブ制御CPU800aは、液晶表示装置41に「左打ち」を遊技者に促す画像を表示させる等、警告することとなる。しかしながら、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する場合、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する前の特別図柄の変動から、遊技者が右打ちをした場合、上記のような警告はしないようにする。これにより、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行するまでの回数を知っている遊技者の興趣を低減させる事態を防止することができる。
<特殊電サポ図柄の遊技の説明>
次に、特殊電サポ図柄の遊技の説明を、図9(c)を参照して説明する。
特殊電サポ図柄の遊技においては、図9(c)に示すように、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)から大当たり遊技状態に移行し、その後、確変当たりか、非確変当たりの遊技状態に移行することとなる。確変当たりの遊技状態に移行すれば、確変遊技状態(高確電サポ有り状態)に移行し、大当たり遊技状態に移行するというような遊技が行われることとなる。一方、非確変当たりの遊技状態に移行すれば、第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行し、大当たり遊技状態に移行するか、又は、特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回)に達すると、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に移行するというような遊技が行われることとなる。
しかして、上記説明した遊技の流れは、従来の遊技と同一のものである。この特殊電サポ図柄の遊技において、従来の遊技と異なる点は、図9(c)に示すように、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)から、特殊電サポ図柄(大当たり動作なし)に当選すると、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行し、そしてその後、大当たり遊技状態に移行するか、又は、特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回以上)に達すると、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に移行するというような遊技が行われる点が相違しているものである。
しかして、このような遊技を設けることにより、大当たり以外にも遊技する上での目的を付加し、更に大当たりに当選しない状態が長く続くことによる遊技者への不利益を軽減させることができる。
かくして、上記のような特殊電サポ図柄の遊技において、本実施形態においては、以下のような処理を行っている。
図9(c)、又は、図9(b)に示す第1時短状態(低確電サポ有り状態)から特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回)に達し、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に戻る際、サブ制御CPU800aは、所定回数(例えば、100回)の最終変動(例えば、100回目)で、液晶表示装置41にリザルト演出を表示(当たり○○回、獲得数○○○point、等の表示)させるように制御する。しかしながら、図9(c)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)から特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回以上)に達し、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に戻る際、又は、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)から特別図柄の変動が所定回数(例えば、1000回)に達し、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に戻る際、サブ制御CPU800aは、所定回数の最終変動で、液晶表示装置41にリザルト演出が表示されないように制御する。これにより、遊技者に適切な情報を提供することができる。すなわち、図9(c)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)、又は、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)においては、大当たりを経由したものではないため、液晶表示装置41にリザルト演出を表示させたとしても、遊技者が得られる情報がない。そのため、本実施形態に示すように、同じ時短遊技状態でも、突入契機の違いで演出を異ならせるようにすれば、遊技者に適切な情報を提供することができる。
ところで、上記のようなリザルト演出を行うか否かにあたっては、図10~図12に示すようなテーブルを用いるようにしている。この点、以下、詳しく説明することとする。
図10(a)に示すテーブルTBLは、主制御ROM600b内に格納されており、各遊技状態に対応した変動パターンテーブル指定コードと参照する変動パターンテーブルが格納されている。なお、変動パターンテーブル指定コードとは、プログラム上で管理している変動パターンテーブルを参照するためのデータである。
具体的に説明すれば、図10(a)に示すテーブルTBLは、通常遊技状態においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「00H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、NOR_TBLが用いられることとなる。また、図9(b)に示す第1時短遊技状態、又は、図9(c)に示す第1時短遊技状態において、1~79回転目の特別図柄の変動においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「01H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、JT1_TBL1が用いられることとなる。そして、図9(b)に示す第1時短遊技状態、又は、図9(c)に示す第1時短遊技状態において、80~99回転目の特別図柄の変動においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「02H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、JT1_TBL2が用いられ、100回転目の特別図柄の変動においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「03H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、JT1_TBL3が用いられることとなる。
一方、図9(b)に示す第2時短遊技状態、又は、図9(c)に示す第2時短遊技状態において、1回転目の特別図柄の変動においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「04H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、JT2_TBL1が用いられることとなる。そして、図9(b)に示す第2時短遊技状態、又は、図9(c)に示す第2時短遊技状態において、2~100回転目の特別図柄の変動においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「05H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、JT2_TBL2が用いられ、101~最終回転目の特別図柄の変動においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「06H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、JT2_TBL3が用いられることとなる。
一方、図9(b)に示す確変遊技状態、又は、図9(c)に示す確変遊技状態においては、変動パターンテーブル指定コマンドとして「07H」が選択され、参照する変動パターンテーブルとしては、HI_TBLが選択されることとなる。なお、HI_TBLに関しては、図示せず、説明は省略することとする。
ところで、通常遊技状態において参照される変動パターンテーブルNOR_TBLは、図10(b)に示すようなものとなる。具体的には、特別図柄の抽選に当選せず、はずれの場合で、第1始動保留球又は第2始動保留球が「0」個の場合、図示の確率で、通常変動12秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択されることとなる。そして、第1始動保留球又は第2始動保留球が「1」個の場合、図示の確率で、通常変動8秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択されることとなる。そしてさらに、第1始動保留球又は第2始動保留球が「2」個の場合、図示の確率で、通常変動5秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択されることとなる。またさらに、第1始動保留球又は第2始動保留球が「3」個の場合、図示の確率で、通常変動3秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択されることとなる。
一方、図10(b)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりA、又は、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ+時短突入演出(25秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ+時短突入演出(55秒)が選択されることとなる。しかして、このように、特殊電サポ図柄に当選した場合は、特別図柄の変動中にはずれ演出を行った後、時短突入演出を行う一連の変動パターンが選択されることとなる。
一方、図10(b)に示すように、特別図柄の抽選にて、小当たりCに当選した場合、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択されることとなる。なお、この際、小当たり動作中に、サブ制御CPU800aにて、小当たり演出が実行されることとなる。
一方、図10(b)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチ当たり(60秒)が選択され、図示の確率で、全回転変動当たり(100秒)が選択されることとなる。
また一方、図10(b)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、非確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチ当たり(60秒)が選択されることとなる。
次いで、第1時短遊技状態における1~79回転目の特別図柄の変動において参照される変動パターンテーブルJT1_TBL1は、図11(a)に示すようなものとなる。具体的には、特別図柄1の抽選に当選せず、はずれの場合で、第1始動保留球が「0」~「3」個の場合、通常変動12秒が選択される。そして、特別図柄2の抽選に当選せず、はずれの場合で、第2始動保留球が「0」個の場合、図示の確率で、通常変動5秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択される。さらに、特別図柄2の抽選に当選せず、はずれの場合で、第2始動保留球が「1」~「3」個の場合、図示の確率で、通常変動3秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択される。
一方、図11(a)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりAに当選した場合、通常変動3秒が選択されることとなる。
ところで、小当たりと、特殊電サポ図柄とを兼用した場合、図14に示すような処理が行われることとなる。すなわち、1/200の確率で小当たりAに当選した場合、特殊電サポ図柄と兼用し、小当たり後に、時短回数として1000回が付与されることとなる。そして、時短遊技中に、特殊電サポ図柄の小当たりAに当選した場合、時短回数として1000回を再セットしないようにしている。一方、100/200の確率で小当たりBに当選した場合、特殊電サポ図柄と兼用し、小当たり後に、時短回数として100回が付与されることとなる。そして、時短遊技中に、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、時短回数として100回を再セットしないようにしている。また一方、99/200の確率で小当たりCに当選した場合、特殊電サポ図柄と兼用しないようにしている。このように、小当たりと、特殊電サポ図柄とを兼用するようにすれば、小当たりした後に、時短が付与されるか否かという新たな遊技性を提供することができるため、もって、遊技者の興趣を向上させることができる。
しかして、時短遊技中に特殊電サポ図柄の小当たりAに当選しても、再度時短を付加しないようにしているため、図11(a)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりAに当選した場合、通常変動はずれと同じ変動パターンである通常変動3秒が選択されることとなる。
一方、図11(a)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ+時短突入演出(25秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ+時短突入演出(55秒)が選択される。しかして、時短遊技中に特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、図14に示すように、時短回数を再セットするため、このように、時短突入演出を行う一連の変動パターンが選択されることとなる。なお、時短突入演出は、サブ制御CPU800aにて、時短回数再セット演出を行うように、遊技状態毎に応じて切り替えられるようになっている。
一方、図11(a)に示すように、特別図柄の抽選にて、小当たりCに当選した場合、通常変動(3秒)が選択されることとなる。
一方、図11(a)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチ当たり(60秒)が選択され、図示の確率で、全回転変動当たり(100秒)が選択され、図示の確率で、突発当たり(10秒)が選択されることとなる。
また一方、図11(a)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、非確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチ当たり(60秒)が選択されることとなる。
次いで、第1時短遊技状態における80~99回転目の特別図柄の変動において参照される変動パターンテーブルJT1_TBL2は、図11(b)に示すようなものとなる。具体的には、特別図柄1の抽選に当選せず、はずれの場合で、第1始動保留球が「0」~「3」個の場合、通常変動12秒が選択される。そして、特別図柄2の抽選に当選せず、はずれの場合で、第2始動保留球が「0」個の場合、図示の確率で、通常変動5秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択される。さらに、特別図柄2の抽選に当選せず、はずれの場合で、第2始動保留球が「1」~「3」個の場合、図示の確率で、通常変動3秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択される。
しかして、図11(b)に示すように、第1時短遊技状態の終わりに近づいた80~99回転目の特別図柄の変動においては、リーチ(ノーマルリーチ、SPリーチ)の選択割合を増やすようにしている。これにより、遊技者に、当たるかもという期待感を与えることが可能となる。
一方、図11(b)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりAに当選した場合、通常変動3秒が選択されることとなる。また、図11(b)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ+時短突入演出(25秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ+時短突入演出(55秒)が選択される。
一方、図11(b)に示すように、特別図柄の抽選にて、小当たりCに当選した場合、通常変動(3秒)が選択されることとなる。
一方、図11(b)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチ当たり(60秒)が選択され、図示の確率で、全回転変動当たり(100秒)が選択され、図示の確率で、突発当たり(10秒)が選択されることとなる。
また一方、図11(b)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、非確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチ当たり(60秒)が選択されることとなる。
次いで、第1時短遊技状態における100回転目の特別図柄の変動において参照される変動パターンテーブルJT1_TBL3は、図12(a)に示すようなものとなる。具体的には、特別図柄の抽選に当選せず、はずれの場合で、第1始動保留球又は第2始動保留球が「0」~「3」個の場合、はずれのリザルト演出(30秒)が選択されることとなる。
一方、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりAに当選した場合、はずれのリザルト演出(30秒)が選択されることとなる。しかして、時短遊技中に特殊電サポ図柄の小当たりに当選しても、図14に示すように、再度時短を付加しないようにしているため、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりAに当選した場合、通常変動はずれと同じ変動パターンであるはずれのリザルト演出が選択されることとなる。
また、図12(a)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、リザルト演出から再セット演出(80秒)を行うものが選択されることとなる。しかして、時短遊技中に特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、図14に示すように、時短回数を再セットするため、このように、リザルト演出から再セット演出を行う一連の変動パターンが選択されることとなる。
また一方、図12(a)に示すように、特別図柄の抽選にて、小当たりCに当選した場合、はずれのリザルト演出(30秒)が選択されることとなる。
一方、図12(a)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、確変当たりに当選した場合、又は、非確変当たりに当選した場合、リザルト演出から当たり演出を行う一連の変動パターン(100秒)が選択されることとなる。
次いで、第2時短遊技状態における1回転目の特別図柄の変動において参照される変動パターンテーブルJT2_TBL1は、図12(b)に示すようなものとなる。具体的には、図12(b)に示すように、特別図柄の抽選に当選せず、はずれの場合で、第1始動保留球又は第2始動保留球が「0」~「3」個の場合、はずれの突入演出(12秒)が選択されることとなる。
一方、図12(b)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりA、小当たりCに当選した場合、はずれの突入演出(12秒)が選択されることとなる。そして、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、突入演出から再セット演出を行う一連の変動パターン(80秒)が選択されることとなる。
一方、図12(b)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、確変当たりに当選した場合、又は、非確変当たりに当選した場合、突入演出から当たり演出を行う一連の変動パターン(100秒)が選択されることとなる。
次いで、第2時短遊技状態における2~100回転目の特別図柄の変動において参照される変動パターンテーブルJT2_TBL2は、図12(c)に示すようなものとなる。具体的には、特別図柄1の抽選に当選せず、はずれの場合で、第1始動保留球が「0」~「3」個の場合、通常変動5秒が選択される。そして、特別図柄2の抽選に当選せず、はずれの場合で、第2始動保留球が「0」~「3」個の場合、図示の確率で、通常変動1.5秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ(50秒)が選択される。
一方、図12(c)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりA、又は、小当たりCに当選した場合、通常変動1.5秒が選択されることとなる。
また一方、図12(c)に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ+時短突入演出(25秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ+時短突入演出(55秒)が選択される。
一方、図12(c)に示すように、特別図柄の抽選に当選し、確変当たりに当選した場合、又は、非確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、突発当たり(10秒)が選択されることとなる。
次いで、第2時短遊技状態における101~最終回転目の特別図柄の変動において参照される変動パターンテーブルJT2_TBL3は、図13に示すようなものとなる。具体的には、特別図柄1の抽選に当選せず、はずれの場合で、第1始動保留球が「0」~「3」個の場合、通常変動5秒が選択される。そして、特別図柄2の抽選に当選せず、はずれの場合で、第2始動保留球が「0」~「3」個の場合、図示の確率で、通常変動1.5秒が選択され、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ(20秒)が選択される。
一方、図13に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりA、又は、小当たりCに当選した場合、通常変動1.5秒が選択されることとなる。
また一方、図13に示すように、特別図柄の抽選にて、特殊電サポ図柄の小当たりBに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチはずれ+時短突入演出(25秒)が選択され、図示の確率で、SPリーチはずれ+時短突入演出(55秒)が選択される。
一方、図13に示すように、特別図柄の抽選に当選し、確変当たりに当選した場合、又は、非確変当たりに当選した場合、図示の確率で、ノーマルリーチ当たり(30秒)が選択され、図示の確率で、突発当たり(10秒)が選択されることとなる。
かくして、このような変動パターンテーブル用いて、リザルト演出が行われるか否かが選択されることとなる。しかして、第1時短遊技状態においては、第1時短遊技状態が終了する際は、図12(a)に示す変動パターンテーブルJT1_TBL3が選択され、終了するより前では、図11(b)に示す変動パターンテーブルJT1_TBL2が選択されることとなり、もって、異なる変動パターンテーブルが選択されることとなる。その一方で、第2時短遊技状態においては、第2時短遊技状態が100回転目で終了、又は1000回転で終了する際、及び、終了する前でも、図12(c)に示す変動パターンテーブルJT2_TBL2が選択されるか、又は、図13に示す変動パターンテーブルJT2_TBL3が選択されることとなり、もって、同一の変動パターンテーブルが選択されることとなる。これにより、リザルト演出が行われるか否かが選択されることとなり、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。
ところで、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する契機となる所定回数は、どのような回数でも良いが、大当たり確率の分母を3倍にした数以下の回数にするのが好ましい。このように、大当たり確率の分母を3倍した数以下の回数にすれば、この3倍にした数以下の回数までに大当たりする場合が多く、又、この回数までに大当たりとならなくとも、遊技者が、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)を目指して無理に遊技を継続する事態を抑止することができる。
また、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行した際、付与される時短回数は、どのような回数でも良いが、大当たり確率の分母を4倍にした数以下の回数にするのが好ましい。このように、大当たり確率の分母を4倍した数以下の回数にすれば、この4倍にした数以下の回数までに、1回は必ず大当たりとなる可能性があることから、遊技を継続した遊技者に特典を付与することができる。
ところで、このように時短回数が多い(大当たり確率の分母を超える時短回数)が付与された場合、所定回数になるまでは、現在の時短回数を、液晶表示装置41に表示しないようにするか、100回などの固定回数を液晶表示装置41に表示するようにする。より詳しく説明すると、時短回数が変化する度に、主制御基板60(主制御CPU600a)より、時短回数を示す時短回数コマンドが送信される。そして、サブ制御CPU800aは、その時短回数コマンドを受信することとなる。この際、サブ制御CPU800aは、時短回数を示す時短回数コマンドを受信したとしても、所定の時短回数以下となるまで、現在の時短回数を、液晶表示装置41に表示しないように制御するか、100回などの固定回数を液晶表示装置41に表示するように制御する。そして、所定の時短回数となった際、サブ制御CPU800aは、受信した時短回数を示す時短回数コマンドに基づく時短回数情報を、液晶表示装置41に表示するように制御する。しかして、このようにすれば、遊技者の興趣を向上させることができる。すなわち、多い時短回数(大当たり確率の分母を超える時短回数)の場合、実質的に、次の大当たりに当選するまで時短状態が続く場合に、時短回数を表示してカウントダウンしてしまうと、遊技者の不安を煽ってしまうこととなり、もって、遊技者の興趣を低下させてしまうこととなる。他方で、残り回数が100回等の所定回数になった場合、時短遊技が終わる可能性があることを遊技者に通知した方が良いため、回数を表示するようにするようにすれば、遊技者が知らない間に、時短遊技が終了してしまう事態を防止することができる。しかして、本実施形態のようにすれば、遊技者の興趣を向上させることができる。
ところで、本実施形態においては、救済遊技と、特殊電サポ図柄の遊技とを別々に記載する例を示したが、それに限らず、両方の遊技を合わせ持った遊技を行っても良い。
<シリアル通信の説明>
次に、シリアル通信について、図15~図24を参照して具体的に説明する。
<主制御基板:ワンチップマイクロコンピュータの説明>
図6に示すワンチップマイクロコンピュータ600は、詳細に説明すると、図15に示すような構成となっている。すなわち、ワンチップマイクロコンピュータ600には、上記説明したように、主制御CPU600aと、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM600bと、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM600cとが主として内蔵され、さらに、クロック生成回路640が内蔵されている。このクロック生成回路640は、図示しない外部クロックを分周して、当該ワンチップマイクロコンピュータ600の内部にて使用するクロックを生成するものである。
また、ワンチップマイクロコンピュータ600には、図15に示すように、リセットコントローラ641が内蔵されており、このリセットコントローラ641は、システムリセット生成部1320(図6参照)にて生成されるシステムリセット信号RST、後述するWDT(ウォッチドッグタイマ)643にて生成される異常リセット信号等のリセット信号を制御するものである。
さらに、ワンチップマイクロコンピュータ600には、図15に示すように、割込みコントローラ642が内蔵されており、この割込みコントローラ642は、後述するCTC(Counter Timer Circuit)644にて生成されるタイマ割込み信号を制御するものである。
またさらに、ワンチップマイクロコンピュータ600には、図15に示すように、WDT(ウォッチドッグタイマ)643が内蔵されており、このWDT643は、ノイズ等によるプログラムの異常を検出し、異常リセット信号を生成するものである。なお、この異常リセット信号は、上記リセットコントローラ641に入力され、ワンチップマイクロコンピュータ600の内部をリセットする。それゆえ、後述する非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647、同期シリアル通信回路648もリセットされることとなる。
一方、ワンチップマイクロコンピュータ600には、図15に示すように、CTC(Counter Timer Circuit)644が内蔵されており、このCTC644は、所定時間が設定されると、所定時間毎にタイマ割込み信号を生成するものである。なお、このタイマ割込み信号は、上記割込みコントローラ642に出力される。
また、ワンチップマイクロコンピュータ600には、図15に示すように、乱数回路645が内蔵されており、この乱数回路645は、特別図柄の乱数抽選に用いられるハードウェア乱数を生成するものである。
さらに、ワンチップマイクロコンピュータ600には、非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647が内蔵されており、シリアル通信が可能となっている。この非同期シリアル通信回路(CH0)646は、チャネル0の非同期シリアル通信回路であることを示し、非同期シリアル通信回路(CH1)647は、チャネル1の非同期シリアル通信回路であることを示している。そのため、内部構造は同一である。以下では、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647の内部構造が同一であることを前提に説明することとする。
非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647には、図16(a)に示す、受信プリスケーラレジスタRXPREが、それぞれ内蔵されている(実際は、RXPRE0,RXPRE1が存在しているが、内部構造が同一であるため、本実施形態においては、1つの受信プリスケーラレジスタRXPREとして図示している)。この受信プリスケーラレジスタRXPREは、図16(a)に示すように、16ビットからなり、最下位ビット(0ビット目)から12ビット目までは、受信ボーレートが設定可能な受信ボーレート設定レジスタRPRで構成され、13ビット目は、未使用で、14ビット目は、パリティの有無が設定可能なパリティ有無設定レジスタRPENで構成され、最上位ビット(15ビット)目は、奇数パリティか偶数パリティかを設定できるパリティ奇偶設定レジスタREVENで構成されている。
この受信ボーレート設定レジスタRPRは、初期値が0000hで、値の読み書きができ、0000h~1FFFhまで設定可能なレジスタで、受信ボーレートを設定できる。受信ボーレート(bps)は、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)周波数/(受信ボーレート設定レジスタRPR×32)で計算される。具体的には、例えば、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)周波数が20MHzで、受信ボーレート設定レジスタRPRに01F4h(=500)が設定されたとすると、受信ボーレート(bps)は、20(MHz)/(500×32)で計算され、1,250(bps)となる。なお、受信ボーレート設定レジスタRPRに0000hが設定された場合は、受信ボーレート設定レジスタRPRに0001hが設定されたものとして計算される。
一方、パリティ有無設定レジスタRPENは、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると、パリティ無しに設定され、1が設定されるとパリティ有りに設定される。また、パリティ奇偶設定レジスタREVENは、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると偶数パリティに設定され、1が設定されると奇数パリティに設定される。
他方、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647には、さらに、図16(b)に示す、受信バッファレジスタRXBUFが内蔵されている。この受信バッファレジスタRXBUFは、初期値が00hで、値の読み出しのみ可能で、00h~FFhまでのデータを格納することができる。
かくして、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647には、送信されてくるデータの送信速度と同一となるように受信ボーレート設定レジスタRPRにデータが設定され、パリティ有無設定レジスタRPENに0が設定されると、図18(a)に示すデータを受信することができる。すなわち、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647は、「L」レベルのスタートビット長,8ビット長のデータ,「H」レベルのストップビット長を1フレーム(タイミングT10区間参照)とした通信フォーマットからなるデータを受信することができる。そして、この8ビット長のデータが受信バッファレジスタRXBUFに格納されることとなる。
一方、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647には、送信されてくるデータの送信速度と同一となるように受信ボーレート設定レジスタRPRにデータが設定され、パリティ有無設定レジスタRPENに1が設定されると、図18(b)に示すデータを受信することができる。すなわち、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647は、「L」レベルのスタートビット長,8ビット長のデータ,パリティビット,「H」レベルのストップビット長を1フレーム(タイミングT11区間参照)とした通信フォーマットからなるデータを受信することができる。そして、この8ビット長のデータが受信バッファレジスタRXBUFに格納されることとなる。なお、送信側のパリティビットが偶数パリティに設定されていれば、パリティ奇偶設定レジスタREVENには0が設定され、奇数パリティに設定されていれば、パリティ奇偶設定レジスタREVENには1が設定されることとなる。
ところで、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647には、さらに、図17(a)に示す、送信プリスケーラレジスタTXPREが内蔵されており、この送信プリスケーラレジスタTXPREは、図17(a)に示すように、16ビットからなり、最下位ビット(0ビット目)から12ビット目までは、送信ボーレートが設定可能な送信ボーレート設定レジスタTPRで構成され、13ビット目は、未使用で、14ビット目は、パリティの有無が設定可能なパリティ有無設定レジスタTPENで構成され、最上位ビット(15ビット)目は、奇数パリティか偶数パリティかを設定できるパリティ奇偶設定レジスタTEVENで構成されている。
この送信ボーレート設定レジスタTPRは、初期値が0000hで、値の読み書きができ、0000h~1FFFhまで設定可能なレジスタで、送信ボーレートを設定できる。送信ボーレート(bps)は、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)周波数/(送信ボーレート設定レジスタTPR×32)で計算され、受信ボーレート(bps)と同様に計算される。
一方、パリティ有無設定レジスタTPENは、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると、パリティ無しに設定され、1が設定されるとパリティ有りに設定される。また、パリティ奇偶設定レジスタTEVENは、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると偶数パリティに設定され、1が設定されると奇数パリティに設定される。
さらに、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647には、図17(b)に示す、送信バッファレジスタTXBUFが内蔵されており、この送信バッファレジスタTXBUFは、初期値が00hで、値の書込みのみ可能で、00h~FFhまでのデータを格納することができる。
かくして、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647は、送信ボーレート設定レジスタTPRに所定データが設定され、パリティ有無設定レジスタTPENに0が設定されると、図18(a)に示すデータを送信することができる。すなわち、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647は、「L」レベルのスタートビット長,8ビット長のデータ,「H」レベルのストップビット長を1フレーム(タイミングT10区間参照)とした通信フォーマットからなるデータを送信することができる。なお、この8ビット長のデータは、送信バッファレジスタTXBUFに格納されたデータである。
一方、パリティ有無設定レジスタTPENに1が設定されると、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647は、図18(b)に示すデータを送信することができる。すなわち、非同期シリアル通信回路(CH0)646、及び、非同期シリアル通信回路(CH1)647は、「L」レベルのスタートビット長,8ビット長のデータ,パリティビット,「H」レベルのストップビット長を1フレーム(タイミングT11区間参照)とした通信フォーマットからなるデータを送信することができる。なお、この8ビット長のデータは、送信バッファレジスタTXBUFに格納されたデータで、パリティビットは、パリティ奇偶設定レジスタREVENに0が設定されていれば、偶数パリティで、パリティ奇偶設定レジスタREVENに1が設定されていれば、奇数パリティである。
ところで、ワンチップマイクロコンピュータ600には、図15に示すように、同期シリアル通信回路648が内蔵されており、シリアル通信が可能となっている。この同期シリアル通信回路648には、図19(a)に示す通信設定レジスタSPIFMが内蔵されている。この通信設定レジスタSPIFMは、図19(a)に示すように、8ビットからなり、最下位ビット(0ビット目)から3ビット目までは、同期クロックの分周比を設定可能な同期クロック分周比設定レジスタCLKで構成され、最上位ビット(7ビット目)から4ビット目までは、データ長を設定可能なデータ長設定レジスタLENGで構成されている。
この同期クロック分周比設定レジスタCLKは、初期値が00hで、値の読み書きができ、01hが設定されると、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)が1/2に分周され、02hが設定されると、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)が1/4に分周され、・・・、09hが設定されると、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)が1/512に分周され、0Ahが設定されると、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)が1/1024に分周されることとなる。
すなわち、この同期クロック分周比設定レジスタCLKに設定された値に応じて分周された分周クロックが、図15に示すように、ワンチップマイクロコンピュータ600に内蔵されている同期クロック649から同期シリアル通信回路648に入力され、同期シリアル通信回路648から送信用データと共に出力されることとなる。なお、同期クロック分周比設定レジスタCLKに、01h~0Ah以外の値が設定された場合は、同期クロック649よりクロックが出力されなくなる。
一方、データ長設定レジスタLENGは、通信データのフォーマットを設定することができるもので、初期値が00hで、値の読み書きができ、01hが設定されると、データ長が1ビットに設定され、・・・、08hが設定されると、データ長が8ビットに設定されることとなる。
他方、同期シリアル通信回路648には、さらに、図19(b)に示す、送信用データレジスタTRBUFが内蔵されている。この送信用データレジスタTRBUFは、初期値が00hで、値の書き込みのみ可能で、00h~FFhまでのデータを格納することができる。なお、この送信用データレジスタTRBUFに格納されたデータは、図示しない送信用シフトレジスタに転送され、同期クロック649より出力される分周クロックに同期して出力されることとなる。
一方、同期シリアル通信回路648には、さらに、図19(c)に示す、受信用データレジスタREBUFが内蔵されている。この受信用データレジスタREBUFは、初期値が00hで、値の読み出しのみ可能で、00h~FFhまでのデータを格納することができる。なお、この受信用データレジスタREBUFには、同期式のシリアルデータを受信した際、その受信したデータが格納されることとなる。なお、この受信用データレジスタREBUFには、送信側より送信されてきた分周クロックに同期してデータが格納されることとなる。
また一方、同期シリアル通信回路648には、さらに、図19(d)に示す、送受信ステータスレジスタSPISTが内蔵されている。この送受信ステータスレジスタSPISTは、図19(d)に示すように、読み出しのみ可能で、8ビットからなり、最下位ビット(0ビット目)目が、データ送信中か否かを示す送信中フラグレジスタSPTMTで構成され、1ビット目が、送信されるデータが図示しない送信用シフトレジスタに転送されたか否かを示す送信用シフトレジスタフラグレジスタTRSHFで構成され、2ビット目が、図19(b)に示す送信用データレジスタTRBUFにデータが格納されているか否かを示す送信用レジスタフラグレジスタTRREFで構成され、3ビット目が、図19(c)に示す受信用データレジスタREBUFにデータが格納されているか否かを示す受信用レジスタフラグレジスタREREFで構成され、4ビット目から最上位ビット目(7ビット目)までは未使用で構成されている。
この送信中フラグレジスタSPTMTは、データを送信中の場合、「1」が設定され、データを送信中でない場合、「0」が設定される。
一方、送信用シフトレジスタフラグレジスタTRSHFは、送信されるデータが図示しない送信用シフトレジスタに未転送の場合、「0」が設定され、送信されるデータが図示しない送信用シフトレジスタに転送済の場合、「1」が設定される。
また一方、送信用レジスタフラグレジスタTRREFは、図19(b)に示す送信用データレジスタTRBUFにデータが格納されていない場合、「0」が設定され、図19(b)に示す送信用データレジスタTRBUFにデータが格納されている場合、「1」が設定される。
また一方、受信用レジスタフラグレジスタREREFは、図19(c)に示す受信用データレジスタREBUFにデータが格納されていない場合、「0」が設定され、図19(c)に示す受信用データレジスタREBUFにデータが格納されている場合、「1」が設定される。
かくして、上記のように構成されるワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いて、所定のデータを、シリアル送信で、払出・発射制御基板70に送信し、非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、所定のデータを、シリアル送信で、サブ制御基板80に送信することとなる。なお、本実施形態においては、同期シリアル通信回路648を用いていないが、払出・発射制御基板70、又は、サブ制御基板80に、所定のデータをシリアル送信する際に使用しても良い。
<払出・発射制御基板:払出制御ワンチップマイクロコンピュータの説明>
ここで、払出・発射制御基板70について、図20を用いて詳しく説明する。なお、サブ制御基板80については、払出・発射制御基板70と同様のシリアル通信回路が搭載されているため、説明は省略することとする。また、図15に示すワンチップマイクロコンピュータ600と同一の構成については、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
払出・発射制御基板70は、図20に示すように、払出制御CPU700aと、一連の払出制御手順を記述した払出プログラム等を格納した払出制御ROM700bと、作業領域やバッファメモリ等として機能する払出制御RAM700cとで主に構成された払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700を搭載している。この払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700には、さらに、外部バスインターフェース701が内蔵されており、この外部バスインターフェース701は、アドレスバスやデータバスさらには各制御信号の方向制御を行う。
また、払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700には、図20に示すように、クロック回路702が内蔵されており、このクロック回路702は、図示しない外部クロックを分周して、当該払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700の内部にて使用されるクロックを生成する。なお、図20に示す同期クロック649は、この払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700の内部にて使用されるクロックを分周することとなる。
さらに、払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700には、図20に示すように、リセットコントローラ703が内蔵されており、その内部にはWDT(ウォッチドッグタイマ)703aが内蔵されている。このWDT703aは、ノイズ等によるプログラムの異常を検出し、異常リセット信号を生成するものである。そして、リセットコントローラ703は、システムリセット生成部1320(図6参照)にて生成されるシステムリセット信号RST、WDT(ウォッチドッグタイマ)703aにて生成される異常リセット信号等のリセット信号を制御するものである。
一方、払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700には、図20に示すように、CTC(Counter Timer Circuit)704が内蔵されており、このCTC704は、所定時間が設定されると、所定時間毎にタイマ割込み信号を生成するものである。なお、このタイマ割込み信号は、後述する割込みコントローラ705に出力される。
また、払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700には、図20に示すように、割込みコントローラ705が内蔵されており、上記CTC704にて生成されるタイマ割込み信号、並びに、後述する非同期シリアル通信回路706からの割込み信号を制御するものである。
一方、払出制御ワンチップマイクロコンピュータ700には、図20に示すように、非同期シリアル通信回路706が内蔵されており、シリアル通信が可能となっている。この非同期シリアル通信回路706は、図21(a)に示すシリアル通信ボーレート設定レジスタSCBRが内蔵されており、このシリアル通信ボーレート設定レジスタSCBRは、初期値が000hで、値の読み書きができ、000h~FFFhまで設定可能なレジスタである。ボーレート(bps)は、内部クロック(図20に示すクロック回路702にて生成されたクロック)周波数/(シリアル通信ボーレート設定レジスタSCBR×16)にて計算される。具体的には、例えば、内部クロック(図20に示すクロック回路702にて生成されたクロック)周波数が15MHzで、シリアル通信ボーレート設定レジスタSCBRに0BCh(=188)が設定されたとすると、ボーレート(bps)は、15(MHz)/(188×16)=4986.7(bps)となる。なお、上記ワンチップマイクロコンピュータ600にて説明したボーレート設定は、受信ボーレートと送信ボーレートとを別々に設定できる例を示したが、このボーレートは、送受信共に共通である。なおまた、シリアル通信ボーレート設定レジスタSCBRに000hが設定された場合は、シリアル通信ボーレート設定レジスタSCBRに001hが設定されたものとして計算される。
さらに、非同期シリアル通信回路706には、図21(b)に示すシリアル通信設定レジスタSCFMが内蔵されている。このシリアル通信設定レジスタSCFMは、図21(b)に示すように、8ビットからなり、最下位ビット(0ビット目)が、パリティの種類を設定できるパリティ種類設定レジスタPTPで構成され、1ビット目が、パリティの機能を使用するかしないかの設定ができるパリティ機能設定レジスタPENで構成され、2ビット目が、データ長を設定できるデータ長設定レジスタFMTで構成され、3ビット目が、動作モードを設定できる動作モード設定レジスタMODで構成され、4ビット目、5ビット目が未使用で、6ビット目が、受信機能の使用の有無を設定できる受信機能設定レジスタRENで構成され、最上位ビット(7ビット)目が、送信機能の使用の有無を設定できる送信機能設定レジスタTENで構成されている。
このパリティ種類設定レジスタPTPは、図21(b)に示すように、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると偶数パリティに設定され、1が設定されると奇数パリティに設定される。また、パリティ機能設定レジスタPENは、初期値が1で、値の読み書きができ、0が設定されるとパリティ未使用に設定され、1が設定されるとパリティ使用に設定される。
一方、データ長設定レジスタFMTは、図21(b)に示すように、初期値が1で、値の読み書きができ、0が設定されると、「L」レベルのスタートビット長,8ビット長のデータ,「H」レベルのストップビット長を1フレーム(図18(a),(b)参照)とした通信フォーマットとなり、1が設定されると、「L」レベルのスタートビット長,8ビット長のデータ,2パルス分の「H」レベルのストップビット長を1フレーム(図18(c)のタイミングT12区間参照)とした通信フォーマットなる。なお、上記パリティ機能設定レジスタPENに0が設定されるとパリティ未使用に設定されるため、図18(a),(c)に示すように、通信フォーマットにパリティが付加されないが、上記パリティ機能設定レジスタPENに1が設定されるとパリティ使用に設定されるため、図18(b)に示すように、通信フォーマットにパリティが付加されることとなる。この際、パリティ種類設定レジスタPTPに0が設定される偶数パリティとなり、1が設定されると奇数パリティとなる。
また、動作モード設定レジスタMODは、図21(b)に示すように、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると、ノーマルモードとなり、1が設定されるとFIFOモードとなる。すなわち、図20に示す非同期シリアル通信回路706に内蔵されている受信用レジスタ706a及び送信用レジスタ706bをFIFOとして使用するかしないかの設定ができるものである。それゆえ、動作モード設定レジスタMODに0が設定されると、受信用レジスタ706a及び送信用レジスタ706bがFIFOとして使用されず、1が設定されると、受信用レジスタ706a及び送信用レジスタ706bがFIFOとして使用されることとなる。
一方、受信機能設定レジスタRENは、図21(b)に示すように、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると、受信機能を使用禁止に設定し、1が設定されると受信機能を使用可能に設定する。なお、受信機能設定レジスタRENに0が設定された瞬間に、受信機能が使用禁止に設定される。
また、送信機能設定レジスタTENは、図21(b)に示すように、初期値が0で、値の読み書きができ、0が設定されると、送信機能を使用禁止に設定し、1が設定されると送信機能を使用可能に設定する。なお、送信機能設定レジスタTENに0が設定された際、送信途中のデータがある場合は、送信完了後に送信禁止となる。
他方、非同期シリアル通信回路706には、図22(a)に示すシリアル通信設定ステータスレジスタSCSTが内蔵されている。このシリアル通信設定ステータスレジスタSCSTは、図22(a)に示すように、読み出しのみ可能で、8ビットからなり、最下位ビット(0ビット目)が、パリティエラーの検出有無を示すパリティエラーフラグレジスタPEで構成され、1ビット目が、フレーミングエラーの検出有無を示すフレーミングエラーフラグレジスタFEで構成され、2ビット目が、ブレークコードの検出有無を示すブレークコード検出フラグレジスタBRKで構成され、3ビット目が、オーバーランの検出有無を示すオーバーラン検出フラグレジスタOREで構成され、4ビット目が、ノイズの検出有無を示すノイズ検出フラグレジスタNFで構成され、5ビット目が、上記受信用レジスタ706a(図20参照)にデータが格納されているか否かを示す受信データフラグレジスタRDRFで構成され、6ビット目が、上記送信用レジスタ706b(図20参照)に格納されているデータをシリアル送信する際に使用される送信用シフトレジスタ706d(図20参照)に当該データが転送されたか否かを示す送信データエンプティフラグレジスタTDBEで構成され、最上位ビット(7ット目)が、データを送信中か否かを示す送信完了フラグレジスタTCで構成されている。
このパリティエラーフラグレジスタPEは、図22(a)に示すように、非同期シリアル通信回路706にてデータを受信した際、そのデータに付加されているパリティデータ(図18(b)参照)が例えば偶数パリティであれば、当該非同期シリアル通信回路706が8ビット長データの「1」をカウントし、偶数、すなわち、パリティビットが0であれば、パリティエラーでないため、当該パリティエラーフラグレジスタPEに「0」が設定されることとなる。また、奇数パリティであれば、当該非同期シリアル通信回路706が8ビット長データの「1」をカウントし、奇数、すなわち、パリティビットが1であれば、パリティエラーでないため、当該パリティエラーフラグレジスタPEに「0」が設定されることとなる。一方、偶数パリティに設定されており、当該非同期シリアル通信回路706が8ビット長データの「1」をカウントした際、パリティビットが1であれば、パリティエラーであるため当該パリティエラーフラグレジスタPEに「1」が設定されることとなる。また、奇数パリティに設定されており、当該非同期シリアル通信回路706が8ビット長データの「1」をカウントした際、パリティビットが0であれば、パリティエラーであるため当該パリティエラーフラグレジスタPEに「1」が設定されることとなる。なお、パリティエラーフラグレジスタPEに「1」が設定された際、エラーが発生したとして、非同期シリアル通信回路706は、割込みコントローラ705(図20参照)に割込み要求信号を出力する。
一方、フレーミングエラーフラグレジスタFEは、図22(a)に示すように、非同期シリアル通信回路706にてデータを受信した際、そのデータのストップビットが「L」であれば、フレーミングエラーが発生したとして当該非同期シリアル通信回路706にて「1」が設定され、ストップビットが「H」であれば、フレーミングエラーが発生していないとして「0」が設定されることとなる。なお、フレーミングエラーフラグレジスタFEに「1」が設定された際、エラーが発生したとして、非同期シリアル通信回路706は、割込みコントローラ705(図20参照)に割込み要求信号を出力する。
また、ブレークコード検出フラグレジスタBRKは、図22(a)に示すように、非同期シリアル通信回路706にてデータを受信した際、そのデータが1フレーム(図18(a)のタイミングT10区間、(b)のタイミングT11区間、(c)のタイミングT12区間参照)以上「0」であれば、ブレークコードを検出したとして当該非同期シリアル通信回路706にて「1」が設定され、1フレーム以上「0」でなければ、ブレークコード未検出として「0」が設定される。なお、ブレークコード検出フラグレジスタBRKに「1」が設定された際、エラーが発生したとして、非同期シリアル通信回路706は、割込みコントローラ705(図20参照)に割込み要求信号を出力する。
一方、オーバーラン検出フラグレジスタOREは、図22(a)に示すように、非同期シリアル通信回路706にてデータを受信した際、前回受信したデータ処理が終わっていなかった場合、オーバーランが発生したとして当該非同期シリアル通信回路706にて「1」が設定され、そうでなければ、「0」が設定される。なお、オーバーラン検出フラグレジスタOREに「1」が設定された際、エラーが発生したとして、非同期シリアル通信回路706は、割込みコントローラ705(図20参照)に割込み要求信号を出力する。
また、ノイズ検出フラグレジスタNFは、図22(a)に示すように、非同期シリアル通信回路706にてデータを受信した際、ノイズを検出すると、当該非同期シリアル通信回路706にて「1」が設定され、ノイズが検出されなければ、「0」が設定される。
一方、受信データフラグレジスタRDRFは、図22(a)に示すように、非同期シリアル通信回路706にてデータを受信した際使用される非同期シリアル通信回路706に内蔵されている受信用シフトレジスタ706c(図20参照)から上記受信用レジスタ706aにデータが転送された際、「1」が設定され、それ以外の場合に、「0」が設定される。なお、受信データフラグレジスタRDRFに「1」が設定された際、非同期シリアル通信回路706は、割込みコントローラ705(図20参照)に割込み要求信号を出力する。
また、送信データエンプティフラグレジスタTDBEは、図22(a)に示すように、送信用レジスタ706b(図20参照)に格納されているデータをシリアル送信する際に使用される非同期シリアル通信回路706に内蔵されている送信用シフトレジスタ706d(図20参照)に当該データが転送された際、「1」が設定され、それ以外の場合に、「0」が設定される。なお、送信データエンプティフラグレジスタTDBEに「1」が設定された際、非同期シリアル通信回路706は、割込みコントローラ705(図20参照)に割込み要求信号を送信する。
一方、送信完了フラグレジスタTCは、図22(a)に示すように、非同期シリアル通信回路706よりデータが送信中の場合は、「0」が設定され、データ送信が完了すると「1」が設定される。
他方、非同期シリアル通信回路706には、さらに、図22(b)に示すシリアル通信データレジスタSCDTが内蔵されている。このシリアル通信データレジスタSCDTは、初期値が00hで、値の読み書きが可能で、00h~FFhまでのデータを格納することができる。このシリアル通信データレジスタSCDTは、読み出された時、受信データとして機能し、書き込まれた時、送信データとして機能する。
かくして、上記のように構成される払出・発射制御基板70、又は、サブ制御基板80に対して、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、所定のデータをシリアル送信することとなる。
<シリアル通信の設定についての説明>
ところで、ワンチップマイクロコンピュータ600は、払出・発射制御基板70に、所定のデータをシリアル送信するにあたって、以下のような設定を行っている。
すなわち、ワンチップマイクロコンピュータ600に内蔵されている非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647、同期シリアル通信回路648は、ワンチップマイクロコンピュータ600の内部がリセットされた際、バックアップ処理するか否かに関わらず、リセットされる。そのため、払出・発射制御基板70に、払出制御コマンドPAY_CMDを、非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いてシリアル送信中、又は、図17(b)に示す送信バッファレジスタTXBUFに払出制御コマンドPAY_CMDが格納されている状態で、電源が遮断(電断)されると、非同期シリアル通信回路(CH0)646は、バックアップ処理がされないため、電断前に格納(セット)された払出制御コマンドPAY_CMDは、払出・発射制御基板70に送信されないこととなる。それゆえ、払出・発射制御基板70が払出制御コマンドPAY_CMDを受け取れないこととなり、もって、払出・発射制御基板70が正常に払出数データを受け取れない恐れがあるという問題があった。
そこで、本実施形態においては、非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いて、シリアル通信するにあたり、シリアル通信する際の送信時間<電圧異常信号ALARMが「L」となってから遊技動作の制御が実行できない電圧となるまでの時間となるように、以下のような処理を行っている。
すなわち、図23に示すように、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vの電源が遮断されると(タイミングT20時参照)、図6に示す電圧監視部1310は、電源が遮断されてから(タイミングT20時参照)、20~30ms後(タイミングT21時参照)に、「L」レベルの電圧異常信号ALARMを出力する。そしてそのタイミングT21から20ms以上後(タイミングT22時参照)に、図6に示す電圧生成部1300にて生成された直流電圧であるDC5Vが、4.5V以下となるか、DC12Vが9.6V以下となる。これにより、ワンチップマイクロコンピュータ600には、遊技動作の制御を実行できる電圧が供給されないこととなるから、遊技動作の制御が実行できないこととなる。
そこで、本実施形態においては、電圧異常信号ALARMが「L」となってから遊技動作の制御が実行できない電圧となるまでの時間(図23に示すタイミングT21~タイミングT22参照)よりも、シリアル通信する際の送信時間が短い時間となるように、図17(a)に示す送信ボーレート設定レジスタTPRのボーレート設定を以下のように設定している。
すなわち、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)周波数が20MHzで、図17(a)に示す送信ボーレート設定レジスタTPRに01F4h(=500)とノイズ耐性を向上させるためボーレートを低く設定している。この際、送信ボーレート(bps)は、20(MHz)/(500×32)で計算され、1,250(bps)となる。この1,250(bps)は、1秒間に1250bit送信できることを意味していることから、4msで5bit送信できることとなる。してみると、ワンチップマイクロコンピュータ600から非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いて、払出・発射制御基板70へ、シリアル送信される払出制御コマンドPAY_CMDは、8ビットで、この8ビットに、スタートビットとして1ビット、パリティビットとして1ビットが付加され、計10ビットで送信されることとなる。それゆえ、4msで5bit送信できれば、後述する主制御における4ms毎に開始されるタイマ割込み処理において、2回のタイマ割込み処理(8ms)で送信が完了することとなる。かくして、電圧異常信号ALARMが「L」となってから遊技動作の制御が実行できない電圧となるまでの時間(図23に示すタイミングT21~タイミングT22参照)よりも、シリアル通信する際の送信時間を短い時間とすることができる。
しかして、このように、ノイズ耐性を向上させるためボーレート設定を低く設定しても、電圧異常信号ALARMが「L」となってから遊技動作の制御が実行できない電圧となるまでの時間(図23に示すタイミングT21~タイミングT22参照)には、シリアル通信が完了していることとなる。すなわち、払出・発射制御基板70は、後述する主制御におけるプログラム同様、バックアップ処理が実行されることから、シリアル通信が完了しておけば、正常に払出動作が行われることとなる。しかして、主制御側に払い出すべき賞球情報が残っている状況で、電源異常が発生したとしても、正常に払出動作が行われることとなる。
一方、送信するデータ量を増加させるためボートレート設定を高く設定した場合、例えば、内部クロック(図15に示すクロック生成回路640にて生成されたクロック)周波数が20MHzで、図17(a)に示す送信ボーレート設定レジスタTPRに32h(=50)を設定したとすると、送信ボーレート(bps)は、20(MHz)/(50×32)で計算され、12,500(bps)となる。この12,500(bps)は、1秒間に12500bit送信できることを意味していることから、1msで12.5bit送信できることとなる。してみると、ワンチップマイクロコンピュータ600から非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いて、払出・発射制御基板70へ、シリアル送信される払出制御コマンドPAY_CMDは、8ビットで、この8ビットに、スタートビットとして1ビット、パリティビットとして1ビットが付加され、計10ビットで送信されることとなる。それゆえ、1msで12.5bit送信できれば、主制御における4ms毎に開始されるタイマ割込み処理、及び、払出制御における1ms毎に開始されるタイマ割込み処理のいずれの時間よりも短い時間で送信が完了することとなる。
しかして、このように、送信するデータ量を増加させるためボートレート設定を高く設定した場合であっても、電圧異常信号ALARMが「L」となってから遊技動作の制御が実行できない電圧となるまでの時間(図23に示すタイミングT21~タイミングT22参照)には、シリアル通信が完了していることとなるから、主制御側に払い出すべき賞球情報が残っている状況で、電源異常が発生したとしても、正常に払出動作が行われることとなる。
なお、本実施形態においては、非同期シリアル通信回路(CH0)646についての設定について説明したが、サブ制御基板80に、所定のデータをシリアル送信する非同期シリアル通信回路(CH1)647にも同様の設定をすることが可能である。
ところで、図15に示すWDT643にて異常リセット信号を生成された際、ワンチップマイクロコンピュータ600の内部がリセットされることとなるから、非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647、同期シリアル通信回路648もリセットされることとなる。すなわち、非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647、同期シリアル通信回路648に送信データがあるか否かに関わらず、リセットされることとなる。これにより、異常なデータを送信してしまう事態を低減させることができる。すなわち、異常リセットが発生した際、非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647、同期シリアル通信回路648に異常なデータが格納されている危険性がある。そのため、非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647、同期シリアル通信回路648に送信データがあるか否かに関わらず、リセットするようすれば、異常なデータを送信してしまう事態を低減させることができる。
一方、本実施形態においては、遊技者の手が発射ハンドル16のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検出信号を、図6に示すように、払出・発射制御基板70に出力する。これを受けて、払出・発射制御基板70は、その検出信号を、主制御基板60(主制御CPU600a)に送信することとなる。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)は、その検出信号を、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。これにより、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を、サブ制御基板80に送信することが可能となる。ということを説明したが、このようにすれば、図24(a)に示すように、客待ちデモ中に、可動役物装置43が液晶表示装置41の前面に移動している場合であっても、サブ制御基板80が、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を受け取ることにより、サブ制御基板80は、特別図柄1始動口44(図5参照)へ遊技球が入賞しなくとも、図24(b)に示すように、可動役物装置43を原点位置(元の位置)に戻るように制御し、液晶表示装置41には、客待ちデモを中止し、特別図柄の変動表示を行う通常画面の表示(図24(b)に示す画像P60A参照)がされるように制御することが可能となる。なお、発射ハンドル16のタッチセンサによる検出信号を、直接、サブ制御基板80に送信することは、遊技規則上できないこととなっている。
<カウントアップ演出の説明>
次に、カウントアップ演出について、図25~図31を参照して具体的に説明する。
大当たりによる獲得出玉数などを、液晶表示装置41に表示するにあたり、数字のカウントアップ演出が行われている。このカウントアップ演出にあたっては、前回の球数から、新たな球数へと変化させる変化演出をすることが多い。具体的に説明すると、図25(a)に示すように、液晶表示装置41に、万の位「0」、千の位「1」、百の位「5」、十の位「3」、一の位「8」を示す「01538」が表示されていた際、図25(b)に示す+14カウントアップするようなカウントアップ演出が発生すると、図25(a)に示す「01538」から、図25(d)に示す「01552」に変化することとなる。この際、図25(a)に示す「01538」から、図25(d)に示す「01552」に変化させる変化演出が行わることとなるのだが、遊技者に違和感を与えないよう、数字の変更をスムーズに行う必要がある。そこで、従来においては、一の位を「8」から「2」に、十の位を「3」から「5」に変化させるにあたり、変動アニメーション制御を行っている。具体的には、一の位を「8」から「2」に変化させるにあたり、図25(c-1)に示すように、新たな球数の変動アクションシナリオである新たな球数の数字情報AS1(図示では、「2」)と、前回の球数の変動アクションシナリオである前回の球数の数字情報ZS1(図示では、「8」)を用意し、前回の球数の数字情報ZS1から、新たな球数の数字情報AS1へ変化させる変動アニメーションを行う。そして、十の位を「3」から「5」に変化させるにあたり、図25(c-2)に示すように、新たな球数の変動アクションシナリオである新たな球数の数字情報AS2(図示では、「5」)と、前回の球数の変動アクションシナリオである前回の球数の数字情報ZS2(図示では、「3」)を用意し、前回の球数の数字情報ZS2から、新たな球数の数字情報AS2へ変化させる変動アニメーションを行う。
しかしながら、このように、前回の球数の数字情報ZS1,ZS2と、新たな球数の数字情報AS1,AS2との2つの情報を用意し、それに合わせた変動アニメーションを行おうとすると、制御負担が増大するという問題があった。すなわち、一の位を「8」から「2」に、十の位を「3」から「5」に変化させる変動アニメーションを行うにあたり、液晶表示装置41に表示される領域は予め決められている。具体的には、図26(a)~(d)に示すように、4つのシーンと、オブジェクトL0,L1が用意され、オブジェクトL0に、前回の球数の数字情報ZS1,ZS2がセットされ、オブジェクトL1に、新たな球数の数字情報AS1,AS2がセットされる。しかして、このようにして、変動アニメーションが行われることとなる。すなわち、図26(a)に示すシーンでは、オブジェクトL0にセットされた前回の球数の数字情報ZS1,ZS2が、液晶表示装置41の中央部に表示される。次いで、図26(b)に示すシーンでは、オブジェクトL0にセットされた前回の球数の数字情報ZS1,ZS2の上半分以上が液晶表示装置41の下部側に表示され、オブジェクトL1にセットされた新たな球数の数字情報AS1,AS2の下半分が液晶表示装置41の上部側に表示される。次いで、図26(c)に示すシーンでは、オブジェクトL0にセットされた前回の球数の数字情報ZS1,ZS2の上部分が少し液晶表示装置41の下部側に表示され、オブジェクトL1にセットされた新たな球数の数字情報AS1,AS2が液晶表示装置41の上部側に表示される。次いで、図26(d)に示すシーンでは、オブジェクトL1にセットされた新たな球数の数字情報AS1,AS2が液晶表示装置41の中央部に表示される。
かくして、このようにして、変動アニメーションが行われることとなる。しかして、このような制御を行うと、前回の球数の数字情報ZS1,ZS2と、新たな球数の数字情報AS1,AS2との2つをオブジェクトL0,L1にセットする必要があるため、制御負担が増大することとなる。
そこで、本実施形態においては、上記のような問題を解決すべく、以下のような処理を行っている。すなわち、図27(a)に示すように、液晶表示装置41に、万の位「0」、千の位「1」、百の位「5」、十の位「3」、一の位「8」を示す「01538」が表示されていた際、図27(b)に示す+14カウントアップするようなカウントアップ演出が発生すると、図27(a)に示す「01538」から、図27(d)に示す「01552」に変化することとなる。この際、一の位を「8」から「2」に、十の位を「3」から「5」に変化させるにあたり、図27(c-1),(c-2)に示すように、変化しない数字と同サイズの共通の高速変動アニメーションKAIを液晶表示装置41に表示させてから、図27(d)に示すように、一の位を「2」(新たな球数の数字情報AS1)に、十の位を「5」(新たな球数の数字情報AS2)に変化させるようにしている。このようにすれば、前回の球数と、新たな球数との間の関連性を断ち切って、遊技者に違和感を与えることなく、数字を変化させることが可能となる。
より具体的に説明すると、図28(a-1)~(a-4)に示すように、4つのシーンと、オブジェクトX1~X3,L1を用意する。そして、VDP803(図6参照)によって、図28(a-1)に示すシーンに、図28(b-1)に示す共通の高速変動アニメーションKAIがセットされる。これにより、液晶表示装置41の中央部に共通の高速変動アニメーションKAIが表示される。
次いで、VDP803(図6参照)によって、図28(a-2)に示すシーンに、図28(b-2)に示す共通の高速変動アニメーションKAIaがセットされる。これにより、液晶表示装置41の中央部に共通の高速変動アニメーションKAIaが表示される。なお、この共通の高速変動アニメーションKAIaは、図28(b-1)に示す共通の高速変動アニメーションKAIより(変化しない数字より)も拡大表示されている。
次いで、VDP803(図6参照)によって、図28(a-3)に示すシーンに、図28(b-3)に示す共通の高速変動アニメーションKAIがセットされる。これにより、液晶表示装置41の中央部に共通の高速変動アニメーションKAIが表示される。
次いで、VDP803(図6参照)によって、図28(a-4)に示すシーンに、図28(b-4)に示す新たな球数の数字情報AS1がセットされる。これにより、液晶表示装置41の中央部に新たな球数の数字情報AS1が表示される。
しかして、このように、前回の球数の数字がどのようなものであっても、共通の高速変動アニメーションを表示させるようにすれば、シナリオとしては、共通の高速変動アニメーションKAI⇒拡大表示された共通の高速変動アニメーションKAIa⇒共通の高速変動アニメーションKAI⇒新たな球数の数字情報「0」~「9」の10個のシナリオだけ用意しておけば良い。それゆえ、従来のように、前回の球数の数字情報ZS1,ZS2を用意せずともよくなり、もって、制御負担を軽減させることができる。そしてさらには、共通の高速変動アニメーションKAIを液晶表示装置41に表示させることにより、遊技者にも自然な表現で累積表示のカウント値の更新を見せることができる。
なお、本実施形態においては、拡大表示された共通の高速変動アニメーションKAIaを液晶表示装置41に表示させる例を示したが、それに限らず、共通の高速変動アニメーションKAIだけを表示し続けるようにしても良い。しかしながら、拡大表示された共通の高速変動アニメーションKAIaを表示させることにより、表示に変化をつけることができ、もって、遊技者の興趣を低減させる事態を防止することができる。
一方、本実施形態においては、共通の高速変動アニメーションKAIを表示させた後、新たな球数の数字情報を表示させるようにしたが、それに限らず、図28(c-1)~(c-4)のようにしても良い。すなわち、図28(c-1)に示すシーンに、VDP803(図6参照)によって、図28(b-1)に示す共通の高速変動アニメーションKAIがセットされた際、その背後に位置する、オブジェクトL1に、図28(b-4)に示す新たな球数の数字情報AS1をセットする。換言すれば、図28(b-4)に示す新たな球数の数字情報AS1の上に重ねて、共通の高速変動アニメーションKAIを液晶表示装置41に表示させる。しかして、このようにすれば、遊技者には、共通の高速変動アニメーションKAIしか視認できないこととなる。
そして、その状態(背後に新たな球数の数字情報AS1がセットされた状態)のまま、図28(c-2)に示すシーンに、VDP803(図6参照)によって、図28(b-2)に示す共通の高速変動アニメーションKAIaがセットされ、次いで、図28(c-3)に示すシーンに、図28(b-3)に示す共通の高速変動アニメーションKAIがセットされる。そしてその後、VDP803(図6参照)によって、高速変動アニメーションKAIの表示が消去されれば、図28(c-4)に示すように、オブジェクトL1にセットされた図28(b-4)に示す新たな球数の数字情報AS1が、液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかして、このようにしても、従来のように、前回の球数の数字情報ZS1,ZS2を用意せずともよくなり、もって、制御負担を軽減させることができる。そしてさらには、共通の高速変動アニメーションKAIを液晶表示装置41に表示させることにより、遊技者にも自然な表現で累積表示のカウント値の更新を見せることができる。
ところで、本実施形態においては、図27(b)に示す+14カウントアップするようなカウントアップ演出が発生してから終了するまでの例を説明したが、図27(c-1),(c-2)に示すような共通の高速変動アニメーションKAIが液晶表示装置41に表示されている最中に、新たなカウントアップ演出が発生する場合がある。このような場合、図29に示すように、新たな球数の数字情報が「2」(新たな球数の数字情報AS1)となるようなシナリオにおいては、図29(a)に示す共通の高速変動アニメーションKAIが液晶表示装置41に表示された後、図29(b)に示す拡大された共通の高速変動アニメーションKAIが液晶表示装置41に表示され、その後、図29(b-1)に示す共通の高速変動アニメーションKAIが液晶表示装置41に表示され、図29(b-2)に示す新たな球数の数字情報AS1が液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかしながら、新たなカウントアップ演出が発生し、新たな球数の数字情報が「2」(新たな球数の数字情報AS1)に代わって、新たな球数の数字情報が「5」(新たな球数の数字情報AS2)となった場合は、新たな球数の数字情報が「2」(新たな球数の数字情報AS1)となるようなシナリオに、新たな球数の数字情報が「5」(新たな球数の数字情報AS2)となるようなシナリオを上書きする。具体的には、図29(b)に示す拡大された共通の高速変動アニメーションKAIが液晶表示装置41に表示された後、図29(c)に示す共通の高速変動アニメーションKAIが液晶表示装置41に表示される。そしてその後、図29(d)に示す拡大された共通の高速変動アニメーションKAIaが液晶表示装置41に表示され、図29(e)に示す共通の高速変動アニメーションKAIが液晶表示装置41に表示された後、図29(f)に示す新たな球数の数字情報AS2が液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかして、このようにすれば、共通の高速変動アニメーションの表示時間が長くなるだけであるため、遊技者に違和感を与えることなく、新たなカウントアップ演出を実行することができる。そしてさらには、シナリオを上書きするだけであるため、制御方法も簡便になる。
一方、本実施形態においては、図27(b)に示す+14カウントアップするようなカウントアップ演出が発生した際、一の位も、十の位も高速変動アニメーションを液晶表示装置41に表示させる例を示したが、それに限らず、図30に示すように、一の位だけ共通の高速変動アニメーションを液晶表示装置41に表示させ、十の位は、一つずつ増加させる低速変動アニメーション(遊技者が、一つずつ増加していることを視認できる程度の低速変動アニメーション)を表示させるようにしても良い。すなわち、図30(a)に示すように、液晶表示装置41に、万の位「0」、千の位「1」、百の位「0」、十の位「1」、一の位「8」を示す「01018」が表示されていた際、図30(b)に示す+14カウントアップするようなカウントアップ演出が発生すると、図30(a)に示す「01018」から、図30(g)に示す「01032」に変化することとなる。この際、十の位を「1」から「3」に変化させるにあたり、VDP803(図6参照)によって、図30(c-2)に示すように、「1」から「2」に変化させる低速変動アニメーションを液晶表示装置41に表示させ、その後、図30(d-2)に示すように、変化後の数字「2」を液晶表示装置41に表示させる。そしてその後、VDP803(図6参照)によって、図30(e-2)に示すように、「2」から「3」に変化させる低速変動アニメーションを液晶表示装置41に表示させ、図30(f-2)に示すように、変化後の数字「3」を液晶表示装置41に表示させる。一方、一の位を「8」から「2」に変化させるにあたり、VDP803(図6参照)によって、図30(f-2)に示すように、十の位が「3」に変化するまで、共通の高速変動アニメーションKAIを、図30(c-1)~(f-1)に示すように、繰り返し、液晶表示装置41に表示させる。そしてその後、図30(g)に示すように、新たな球数の数字情報(図示では、「2」)を液晶表示装置41に表示させる。
しかして、このようにすれば、一の位だけ共通の高速変動アニメーションを液晶表示装置41に表示させ、十の位は、一つずつ増加させる低速変動アニメーションを表示させることができる。なお、この際、共通の高速変動アニメーションKAIを液晶表示装置41に表示させるにあたって、図28(c-1)~(c-3)に示すように、新たな球数の数字情報(図示では、「2」)を共通の高速変動アニメーションKAIの背後に重ね合わせておいても良い。また、十の位が「3」に変化するまで、共通の高速変動アニメーションKAIを、所定回数又は所定時間繰り返して液晶表示装置41に表示させた後、一の位を「2」に変化させる低速変動アニメーションを行い、図30(g)に示すように、新たな球数の数字情報(図示では、「2」)を液晶表示装置41に表示させるようにしても良い。
一方、本実施形態においては、カウントアップ演出に対する例を示したが、それに限らず、タイマ等のカウントが減算する演出にも適用可能である。すなわち、タイマ等のカウントを減算する演出を行う場合、図31(a)に示すように、液晶表示装置41に、小数点第二位まで表示するようなタイマを用いる場合が多い。この場合、カウントが減算して数字が変化するスピードをどの桁も同じにしてしまうと、遊技者に違和感を与えてしまう。そこで、図31(a)に示すように、変化が大きい小数点第二位の桁は、共通の高速変動アニメーションKAIを、液晶表示装置41に表示させる。そして、変化が小さい小数点第一位の桁は、数字が一つずつ減算する様子を遊技者が視認できる程度の低速変動アニメーションを、液晶表示装置41に表示させる。具体的には、図31(b)に示すように、小数点第一位の桁が、「3」から「2」に一つ減算する低速変動アニメーションを、液晶表示装置41に表示させる。しかして、このようにすれば、遊技者に数字の変化を分かり易く見せることができると共に、制御負担を軽減させることができる。
なお、本実施形態において説明した共通の高速変動アニメーションKAIは、遊技者に変化の様子が分かれば良いため、0~9、全ての数字を使用したアニメーションとする必要はなく、例えば、「1⇒8⇒4⇒9⇒5」の特定の数字だけを繰り返して表示するようにしても良い。
また、本実施形態においては、数字が変化する桁だけ、共通の高速変動アニメーションKAIを適用させる例を示したが、それに限らず、数字が変化しない桁に適用しても良い。
<背景変化演出の説明>
次に、背景変化演出について、図32~図34を参照して具体的に説明する。
予告演出によって、背景変化(モード変化)を行う場合が良くある。この背景変化は、一切変化しないと、遊技者は単調に感じる一方で、変化の頻度が高いと、遊技者がゲーム性を理解できずに混乱する恐れがあった。また、背景変化した変動でリーチ演出が発生した場合などは、リーチ演出が終わった後に表示される背景情報を適切に管理しないと、背景変化前の背景が表示されるという可能性もあった。
そこで、本実施形態においては、上記のような問題を解決すべく、以下のような処理を行っている。すなわち、図32(a)~(e)に示すようなテーブルを用いるようにしている。この点、以下、詳しく説明することとする。
図32(a)に示すテーブルHK_TBLは、サブ制御ROM800b(図6参照)内に格納されており、背景変化後の変動回数と、参照する振り分けテーブルが格納されている。
具体的に説明すれば、図32(a)に示すテーブルHK_TBLは、背景変化後の特別図柄の変動において、1~19回転目の特別図柄の変動においては、参照する振り分けテーブルとして、第1振り分けテーブルFR_TBL1が用いられることとなる。そして、20~39回転目の特別図柄の変動においては、参照する振り分けテーブルとして、第2振り分けテーブルFR_TBL2が用いられることとなる。さらに、40~59回転目の特別図柄の変動においては、参照する振り分けテーブルとして、第3振り分けテーブルFR_TBL3が用いられることとなる。そしてさらに、60回転目~の特別図柄の変動においては、参照する振り分けテーブルとして、第4振り分けテーブルFR_TBL4が用いられることとなる。
ところで、1~19回転目の特別図柄の変動において参照する第1振り分けテーブルFR_TBL1は、図32(b)に示すようものとなる。具体的には、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、通常変動(はずれ)の場合、背景変化なしに当選するようになっている。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(はずれ)の場合、背景変化なしに当選するようになっている。さらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(はずれ)の場合、背景変化なしに当選するようになっている。またさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(当たり)の場合、背景変化なしに当選するようになっている。そしてさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(当たり)の場合、背景変化なしに当選するようになっている。
かくして、第1振り分けテーブルFR_TBL1は、背景変化が実行される振り分け値が全て「0」である(背景変化に当選しない)振り分けテーブルである。
一方、20~39回転目の特別図柄の変動において参照する第2振り分けテーブルFR_TBL2は、図32(c)に示すようものとなる。具体的には、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、通常変動(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。さらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。またさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(当たり)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。そしてさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(当たり)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。
かくして、第2振り分けテーブルFR_TBL2は、図示の確率に示すように、背景変化に当選し難い振り分けテーブルである。
一方、40~59回転目の特別図柄の変動において参照する第3振り分けテーブルFR_TBL3は、図32(d)に示すようものとなる。具体的には、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、通常変動(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。さらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。またさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(当たり)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。そしてさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(当たり)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬、背景変化なしの何れかに当選するようになっている。
かくして、第3振り分けテーブルFR_TBL3は、図示の確率に示すように、背景変化に当選しやすい振り分けテーブルである。
一方、60回転目~の特別図柄の変動において参照する第4振り分けテーブルFR_TBL4は、図32(e)に示すようものとなる。具体的には、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、通常変動(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬の何れかに当選するようになっている。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬の何れかに当選するようになっている。さらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(はずれ)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬の何れかに当選するようになっている。またさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(当たり)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬の何れかに当選するようになっている。そしてさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(当たり)の場合、図示の確率で、春、夏、秋、冬の何れかに当選するようになっている。
かくして、第4振り分けテーブルFR_TBL4は、背景変化が必ず実行される振り分け値である(背景変化に必ず当選する)振り分けテーブルである。
しかして、このように、背景変化が実行される振り分け値が全て「0」である(背景変化に当選しない)振り分けテーブルである第1振り分けテーブルFR_TBL1を用意し、抽選させるようにすれば、制御で予告演出である背景変化を行わない等の制御を行う必要がなくなり、もって、制御負担の軽減を図ることができる。さらには、予告演出である背景変化の抽選に関するデバック作業において、振り分けテーブルのチェックを行うだけでよくなるため、デバックにかかる工数の削減をすることができる。
なお、本実施形態においては、背景変化を例に説明したが、それに限らず、どのような予告演出にも適用可能である。
ところで、図32に示す第1振り分けテーブルFR_TBL1~第4振り分けテーブルFR_TBL4の縦列(オフセット値)は、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDに基づいている。この内容に基づき、サブ制御基板80側にて、分岐する変動パターン抽選が行われた後、その後の予告演出は、サブ制御基板80側で管理する変動パターンがオフセット値となって予告演出が行われることとなる。以下、具体例を用いて説明する。
図33(a)に示すサブ制御変動パターン振り分けテーブルSUB_FR_TBLは、サブ制御ROM800b(図6参照)内に格納されており、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDと、サブ制御側の変動パターンが格納されている。
具体的に説明すれば、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、通常変動(はずれ)の場合、変動パターンが変化なしに当選するようになっている。そして、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(はずれ)の場合、変動パターンが、図示の確率で、ノーマルリーチ1(はずれ)、ノーマルリーチ2(はずれ)の何れかに当選するようになっている。さらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(はずれ)の場合、変動パターンが、図示の確率で、SPリーチ1(はずれ)、SPリーチ2(はずれ)の何れかに当選するようになっている。またさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、ノーマルリーチ(当たり)の場合、変動パターンが、図示の確率で、ノーマルリーチ1(当たり)、ノーマルリーチ2(当たり)の何れかに当選するようになっている。そしてさらに、主制御基板60(主制御CPU600a)から送信されてきた特別図柄の抽選結果である演出制御コマンドDI_CMDが、SPリーチ(当たり)の場合、変動パターンが、図示の確率で、SPリーチ1(当たり)、SPリーチ2(当たり)の何れかに当選するようになっている。
かくして、このようなサブ制御変動パターン振り分けテーブルSUB_FR_TBLを用いることにより、サブ制御側の変動パターンが決定されることとなる。その結果が、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBL、図33(c)に示す図柄変化予告テーブルZH_TBLの縦列(オフセット値)となる。具体的に説明すると、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLは、通常変動(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選する。そして、ノーマルリーチ1(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選し、ノーマルリーチ2(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選する。さらに、SPリーチ1(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選し、SPリーチ2(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選する。またさらに、ノーマルリーチ1(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選し、ノーマルリーチ2(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選する。そしてさらに、SPリーチ1(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選し、ノーマルリーチ2(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、液晶表示装置41に表示される左図柄が1~8の何れかに当選する。
一方、図33(c)に示す図柄変化予告テーブルZH_TBLは、通常変動(はずれ)変動パターンの場合、別の図柄に変化しないに当選する。そして、ノーマルリーチ1変動(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選し、ノーマルリーチ2変動(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選する。さらに、SPリーチ1変動(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選し、SPリーチ2変動(はずれ)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選する。またさらに、ノーマルリーチ1変動(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選し、ノーマルリーチ2変動(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選する。そしてさらに、SPリーチ1変動(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選し、SPリーチ2変動(当たり)変動パターンの場合、図示の確率で、別の図柄に変化しないか、変化するかに当選する。
かくして、図33(c)に示す図柄変化予告テーブルZH_TBLを用いて、別の図柄に変化するに当選した場合、図33(d)に示す変化図柄抽選振り分けテーブルHZC_FR_TBLを用いた抽選が行われることとなる。なお、この変化図柄抽選振り分けテーブルHZC_FR_TBLの縦列のパターンは、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLを用いて抽選によって当選した横列(バリエーション)となる。
具体的に説明すると、図33(d)に示す変化図柄抽選振り分けテーブルHZC_FR_TBLは、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「1」の左図柄に当選した際、「3」の左図柄に変化するか、「7」の左図柄に変化するかの何れかに当選する。そして、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「2」の左図柄に当選した際、「1」の左図柄に変化するか、「3」の左図柄に変化するか、「5」の左図柄に変化するか、「7」の左図柄に変化するかの何れかに当選する。さらに、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「3」の左図柄に当選した際、変化なしに当選する。またさらに、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「4」の左図柄に当選した際、「1」の左図柄に変化するか、「3」の左図柄に変化するか、「5」の左図柄に変化するか、「7」の左図柄に変化するかの何れかに当選する。そしてさらに、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「5」の左図柄に当選した際、「1」の左図柄に変化するか、「3」の左図柄に変化するか、「5」の左図柄に変化するか、「7」の左図柄に変化するかの何れかに当選する。またさらに、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「6」の左図柄に当選した際、「1」の左図柄に変化するか、「3」の左図柄に変化するか、「5」の左図柄に変化するか、「7」の左図柄に変化するかの何れかに当選する。そしてさらに、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「7」の左図柄に当選した際、変化なしに当選する。またさらに、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLにて「8」の左図柄に当選した際、「1」の左図柄に変化するか、「3」の左図柄に変化するか、「5」の左図柄に変化するか、「7」の左図柄に変化するかの何れかに当選する。
かくして、図33に示すようなテーブルを用いて、予告演出が行われることとなる。
しかして、このように、決定された変動パターンをオフセット値とし、そのオフセット値に基づいた図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLや、図33(c)に示す図柄変化予告テーブルZH_TBLを用いて抽選を行うことにより、オフセット値に応じたテーブルを選択することができるため、制御負担の軽減を図ることができる。
またさらに、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLを用いて抽選によって当選した横列(バリエーション)を用いた図33(d)に示す変化図柄抽選振り分けテーブルHZC_FR_TBLにて抽選を行うことにより、横列(バリエーション)に応じたテーブルを選択することができるため、制御負担の軽減を図ることができる。
ところで、上記のような背景変化(モード変化)にあたっては、背景情報を管理するデータ(例えば、春:0、夏:1、秋:2、冬:3)を1つの背景データで管理しようとした場合に、図32に示すテーブルを用いて背景変化の抽選に当選し、背景が変化する際、背景データを書き換えると、装飾図柄の変動を開始した際、いきなり背景が切り替わってしまうという問題があった。特に、シャッタが閉まって、開いたら背景変化するような、時間がかかる背景変化では、注意する必要があった。この点、図34(a-1)~図34(a-5)に示す画面例を用いて具体的に説明する。図34(a-1)~図34(a-5)に示す画面例は、背景が春から夏に変化する例を示した従来の画面例である。すなわち、図34(a-1)に示すように、液晶表示装置41には、画面中央に、停止した装飾図柄(画像P100参照)が表示され、画面左下隅には、始動保留球数(画像P101参照)が表示され、画面右下隅には、常駐図柄(画像P102参照)が表示され、背景は春の画面となっている。なお、この常駐図柄は、変動表示される装飾図柄で示す数字を縮小したものであり、原則として装飾図柄に同期して変動表示されるものである。
次いで、図34(a-2)に示すように、装飾図柄が変動し(画像P103参照)、リーチ等で場面が切り替わるような演出が発生し、画面左に位置する左シャッタ(画像P106a参照)と、画面右に位置する右シャッタ(画像P106b参照)にて画面が閉まるような演出が発生したとする。この際、本来であれば、春の背景に応じた装飾図柄(画像P100参照)と、春のままの背景と、春の背景に応じた始動保留球数(画像P101参照)と、が左シャッタ(画像P106a参照)及び右シャッタ(画像P106b参照)に隠れるような画面が液晶表示装置41に表示される。しかしながら、1つの背景データで管理した場合、図34(a-2)に示すように、春の背景が、夏の背景に変化し、夏の背景に応じた装飾図柄(画像P103参照)と、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)が、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)の隙間から、遊技者が視認できる程度に、液晶表示装置41に表示されてしまう。なお、常駐図柄(画像P102参照)は、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)に隠れず、液晶表示装置41に表示される。
次いで、図34(a-2)に示す状態から、図34(a-3)に示すように、常駐図柄(画像P102参照)以外が、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)に隠れた画面が液晶表示装置41に表示される。
次いで、図34(a-4)に示すように、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)が開き、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)の隙間から、夏の背景と、夏の背景に応じた装飾図柄(画像P103参照)と、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)と、が液晶表示装置41に表示される。そして、図34(a-5)に示すように、液晶表示装置41には、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)が表示されず、夏の背景と、夏の背景に応じた装飾図柄(画像P103参照)と、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)と、常駐図柄(画像P102参照)が液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかして、本来であれば、図34(a-4)に示す場合に初めて、夏の背景と、夏の背景に応じた装飾図柄(画像P103参照)と、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)が液晶表示装置41に表示されるのであるが、1つの背景データで管理した場合、図34(a-2)に示すように、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)が閉まる際に、夏の背景と、夏の背景に応じた装飾図柄(画像P103参照)と、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)が液晶表示装置41に表示されてしまう可能性があった。それゆえ、不適切な背景表示となるという問題があった。
そこで、本実施形態においては、上記のような問題を解決すべく、以下のような処理を行っている。すなわち、第1背景データ(現在の背景)、第2背景データ(変化後の背景)を2つ用意し、サブ制御CPU800aにて、適切なタイミングでデータを移行するようにしている。この点、図34(b-1)~図34(b-5)に示す画面例を用いて具体的に説明する。図32に示すテーブルを用いて背景変化の抽選に当選し、背景が、春から、夏に変化する場合、サブ制御CPU800aは、第1背景データに、0(=春)をセットし、第2背景データに、1(=夏)をセットする。この際、第1背景データは、現在の背景を示すデータであるから、VDP803(図6参照)は、このデータに基づき、図34(b-1)に示すように、液晶表示装置41に、背景として春の画面を表示させる。この際、液晶表示装置41の画面中央に、春の背景に応じた装飾図柄(画像P100参照)が表示され、画面左下隅には、春の背景に応じた始動保留球数(画像P101参照)が表示され、画面右下隅には、常駐図柄(画像P102参照)が表示されている。
次いで、第1背景データには、0(=春)がセットされたままであるから、VDP803(図6参照)は、図34(b-2)に示すように、液晶表示装置41に、背景として春の画面を表示させたまま、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)を閉じる画像を表示させるようにする。これにより、図34(b-3)に示すように、常駐図柄(画像P102参照)以外が、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)に隠れた画面が液晶表示装置41に表示される。この際、サブ制御CPU800aは、第2背景データにセットされている1(=夏)を、第1背景データにセットする。これにより、第1背景データには、1(=夏)がセットされることとなる。
次いで、第1背景データには、1(=夏)がセットされているから、VDP803(図6参照)は、図34(b-4)に示すように、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)が開いた際、背景として夏の画面を表示させる。この際、液晶表示装置41には、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)と、夏の背景に応じた装飾図柄(画像P103参照)が液晶表示装置41に表示される。
次いで、第1背景データには、1(=夏)がセットされたままであるから、VDP803(図6参照)は、図34(b-5)に示すように、液晶表示装置41に、背景として夏の画面を表示させたまま、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)が表示されず、背景として夏の画面を表示させる。この際、液晶表示装置41には、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)と、夏の背景に応じた装飾図柄(画像P103参照)と、常駐図柄(画像P102参照)が表示される。
しかして、このようにすれば、適切なタイミングでデータを移行することができるため、適切な背景表示を行うことができる。そしてさらには、背景制御処理も簡便化することができる。
また、本実施形態においては、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)を閉じる際、春の背景に応じた始動保留球数(画像P101参照)を隠し、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)を開けた際、夏の背景に応じた始動保留球数(画像P104参照)を表示するようにしているから、遊技者に、背景が変化したことを認識させ易くすることができる。
なお、本実施形態においては、背景に応じた始動保留球数を液晶表示装置41に表示させるようにしたが、それに限らず、各背景で始動保留球数の表示を共通化することもできる。この際、図34(c-2)~(c-4)に示すように、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)にて、始動保留球数(画像P110参照)を隠さないようにする。すなわち、図34(c-1)~(c-5)に示すように、始動保留球数(画像P110参照)を液晶表示装置41に表示させたままとする。このようにすれば、背景の移行状況に影響することなく、入賞した始動保留球に対して、先読み保留変化予告を実行することが可能となる。
<救済遊技、特殊電サポ図柄の遊技における演出制御コマンドの説明>
次に、救済遊技、特殊電サポ図柄の遊技における演出制御コマンドについて説明する。
上記説明したように、救済遊技においては、図9(b)に示すように、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)の時短回数が100回を超え、特殊電サポ図柄の遊技においては、図9(c)に示すように、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)の時短回数が100回を超えることが可能となった。
一方で、従来の遊技は、図9(a)に示すように、時短遊技状態(低確電サポ有り状態)の時短回数は100回までであった。そのため、主制御基板60(主制御CPU600a)からサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)へ送信される演出制御コマンドDI_CMDは、1コマンド(2バイト)であれば良かった。すなわち、コマンドの仕組みとして、演出制御コマンドDI_CMDは、上位バイトと、下位バイトの2バイトで構成されている。上位バイトは、7ビット目(最上位ビット)が1となる80H~FFH、下位バイトは、7ビット目(最上位ビット)が0となる01H~7FHで構成されている。これにより、サブ制御CPU800aが、7ビット目が1か0かを判断することで、サブ制御CPU800aは、演出制御コマンドDI_CMDの上位バイトか下位バイトかを判断することができる。それゆえ、サブ制御CPU800aが、演出制御コマンドDI_CMDを受信する際に、ノイズ等でコマンドが欠落、又は、異常となった場合、上位バイトと下位バイトの正しい組み合わせでないものを検出することができ、もって、異常コマンドに対する制御をすることで、不具合が発生しないようにすることができるようになっている。
しかして、時短回数が100回であれば、演出制御コマンドDI_CMDは、1コマンドで、8001H~64Hで表現できていた。すなわち、上位バイトの80Hは、送信内容が時短回数であることを示す種別であり、下位バイトは、時短回数の1回(01H)~100回(64H)を示している。
しかしながら、特殊電サポ図柄の遊技においては、時短回数が100回を超えることが可能となったことから、例えば、1000回となった場合、1コマンドの下位バイトで表現できる数は、上記説明したように、不具合が発生しないように、下位バイトの7ビット目(最上位ビット)を0とする必要があることから、01H~7FH(1回~127回)までとなる。そのため、これ以上は、桁が上がるため、2コマンドにする必要がある。
ところで、2コマンドにした場合、1000回をコマンドで送信しようとすると、16進数で表現した1000=03E8Hを上位バイト、下位バイトに分けてそれぞれ8003H、81E8Hと2コマンドで送信する方法が考えられる。なお、80xxHは、送信内容が時短回数の上位バイトであることを示す種別コマンド、81xxHは、送信内容が時短回数の下位バイトであることを示す種別コマンドである。
しかしながら、81E8Hは、下位バイトの7ビット目(最上位ビット)が1となるため、これでは、異常コマンドに対する制御をすることできず、不具合が発生しないようにすることができない。そこで、下位バイトの7ビット目(最上位ビット)が0になるように、2進数で表現した1000=「00111」「1101000」を7ビット毎に分けることが考えられる。しかしながら、この場合、主制御CPU600aにて分割する処理を行い、サブ制御CPU800aにて再度結合する処理が発生するため、制御負担がかかるという問題があった。
そこで、本実施形態においては、2コマンドにする際のデータの持ち方として、1コマンド目の下位バイトは、10進数の千と百の位(00~99)、2コマンド目の下位バイトは、10進数の十と一の位(00~99)となるような演出制御コマンドDI_CMDを主制御CPU600aにて生成し、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)へ送信する。受信したサブ制御CPU800aは、1コマンド目の下位バイトの数値を100倍にし、そこに2コマンド目の下位バイトの数値を加算するようにする。これにより、元の2バイトデータで構成される回数データを受信することができることとなる。また、受信したサブ制御CPU800aは、VDP803を用いて、液晶表示装置41に数字を表示させるにあたり、1コマンド目の数値を千と百の位の数字に、2コマンド目の数値を十と一の位の数字として表示させるだけで良くなる。
しかして、このようにすれば、コマンド構成を分かり易くすることができるばかりか、制御負担を軽減することができる。
より詳しく、具体例を用いて詳しく説明すると、時短回数が1000回であれば、「10」「00」に分けて、1コマンド目を800BH、2コマンド目を8101Hで表現することができる。なお、0BH=11、01H=01となり、「10」「00」とは異なるが、これは、1バイトが全て0のデータでは不具合となる恐れがあるため、コマンドは実際の数値に+1した、01H~64Hで表現される。
かくして、このようなコマンドを受信したサブ制御CPU800aは、1コマンド目の下位バイトの0BHを1減算し、10とし、2コマンド目の下位バイトの01Hを1減算し、00とする。そして、サブ制御CPU800aは、1コマンド目:10×100+2コマンド目:00と、1コマンド目の下位バイトを1減算した数値を100倍し、2コマンド目の下位バイトを1減算した数値を加算する。これにより、サブ制御CPU800aにて、時短回数1000回を示す内容を受信することができることとなる。また、VDP803を用いて、液晶表示装置41に数字を表示させるにあたっては、1コマンド目の下位バイトを1減算した数値を千と百の位の数字に、2コマンド目の下位バイトを1減算した数値を十と一の位の数字として表示させることとなる。
なお、上記処理方法のさらなる詳細は、後述することとする。
ところで、本実施形態においては、時短回数を例に説明したが、それに限らず、図9(b)に示す救済遊技における所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行するまでの特別図柄の変動回数をカウントして、サブ制御CPU800aに送信する際の演出制御コマンドDI_CMDにも用いられる。
<主制御:プログラムの説明>
ここで、主制御基板60にて処理される主制御ROM600b(図6参照)内に格納されているプログラムの概要を図35~図55を参照して説明することで、より詳しく説明することとする。
<主制御:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図6参照)の電圧生成部1300にて生成された直流電圧が各制御基板に投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600a(図6参照)は、主制御ROM600b(図6参照)内に格納されているプログラムを読み出し、図35に示す主制御メイン処理を行う。この際、主制御CPU600aは、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定する(ステップS1)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600a内部のスタックポインタの値を、通常用スタック領域の最終アドレスに対応して設定するスタックポインタの設定処理を行う(ステップS2)。
次いで、主制御CPU600aは、図15に示すWDT643をクリアし(ステップS3)、発射制御信号を出力する出力ポートをクリアする(ステップS4)。
続いて、主制御CPU600aは、サブ制御基板80の起動待ち時間をセットし(ステップS5)、セットした待ち時間をデクリメント(-1)し(ステップS6)、図15に示すWDT643をクリアする(ステップS7)。
次いで、主制御CPU600aは、セットした待ち時間が「0」になったか否かを確認し(ステップS8)、「0」になっていなければ(ステップS8:≠0)、ステップS7の処理に戻り、「0」になっていれば(ステップS8:=0)、ステップS9の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(図6参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(図6参照)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600aの内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS9)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS10:YES)、ステップS9の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS10:NO)、ステップS11の処理に進む。すなわち、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS9~S10)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書き込みを許可し(ステップS11)、主制御RAM600cの作業領域の初期設定を行う(ステップS12)。具体的には、電源異常確認カウンタに00Hをセットし、システム動作ステータスに01Hをセットする。そして、主制御CPU600aは、受信ボーレート設定レジスタRPR(図16(a)参照)にデータを設定し、受信ボーレート(bps)を設定すると共に、パリティ有無設定レジスタRPEN(図16(a)参照)にデータを設定し、パリティ有りか無しかの設定を行い、パリティ有りに設定した場合は、パリティ奇偶設定レジスタREVEN(図16(a)参照)にデータを設定し、偶数パリティか奇数パリティかの設定を行う。また、送信ボーレート設定レジスタTPR(図17(a)参照)にデータを設定し、送信ボーレート(bps)を設定すると共に、パリティ有無設定レジスタTPEN(図17(a)参照)にデータを設定し、パリティ有りか無しかの設定を行い、パリティ有りに設定した場合は、パリティ奇偶設定レジスタTEVEN(図17(a)参照)にデータを設定し、偶数パリティか奇数パリティかの設定を行う。そしてさらに、主制御CPU600aは、同期クロック分周比設定レジスタCLK(図19(a)参照)に、同期クロックの分周比を設定し、データ長設定レジスタLENG(図19(a)参照)に、データ長を設定する。
かくして、このような設定をすることにより、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いて、所定のデータを、シリアル送信で、払出・発射制御基板70に送信することが可能となり、非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、所定のデータを、シリアル送信で、サブ制御基板80に送信することが可能となる。
しかして、本実施形態によれば、主制御CPU600a(図6参照)は、受信ボーレート、送信ボーレート(bps)を設定するにあたって、パチンコ遊技機1に電源が投入されたことによる初期設定か、それとも、異常リセット信号によりワンチップマイクロコンピュータ600の内部がリセットされたことによる初期設定かの判断をすることなく、受信ボーレート、送信ボーレート(bps)の設定を行っている。これにより、異常なデータを送信してしまう事態を低減させることができる。すなわち、異常リセットが発生した際、非同期シリアル通信回路(CH0)646、非同期シリアル通信回路(CH1)647に異常なデータが格納されている危険性がある。そのため、非同期シリアル通信回路(CH0)646、パチンコ遊技機1に電源が投入されたことによる初期設定か、それとも、異常リセット信号によりワンチップマイクロコンピュータ600の内部がリセットされたことによる初期設定かの判断をせずに、ボーレートを設定するようにすれば、異常なデータを送信してしまう事態を低減させることができる。
また、主制御CPU600aは、ステップS12にて、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)、送信用データレジスタTRBUF(図19(b)参照)に初期値を設定する処理を行う。しかして、このようにすれば、シリアル通信が開始された直後にノイズ等の影響により、異常なデータを送信してしまう事態を低減させることができる。すなわち、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、システムリセット生成部1320(図6参照)にて生成されたシステムリセット信号RSTにて、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)、送信用データレジスタTRBUF(図19(b)参照)は初期化されることとなるが、改めて、プログラム上で明確に初期化することで、シリアル通信が開始された直後にノイズ等の影響により、異常なデータを送信してしまう事態を低減させることができる。
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS13)。
次いで、主制御CPU600aは、図15に示すWDT643をクリアし(ステップS14)、払出制御基板70から電源が投入された旨の信号(電源投入信号)が来たか否かを確認する(ステップS15)。電源投入信号が来ていなければ(ステップS15:OFF)、ステップS14の処理に戻り、電源投入信号が来ていれば(ステップS15:ON)、ステップS16の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620、設定キースイッチ630のレベルデータを取得し、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図7(a)参照)の作業領域に退避させる(ステップS16)。
次いで、主制御CPU600aは、図2に示すように、上部開閉扉7、下部開放扉8が開放されているか否かの扉開放信号、及び、主制御RAM600cの作業領域に退避させたRAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS17)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS18)。全てONになっていれば(ステップS18:YES)、主制御CPU600aは、設定切替処理を行う(ステップS19)。
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
ここで、この設定切替処理について、図37を参照して具体的に説明する。
まず、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定変更中であることを示す設定切替開始コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS50)。
次いで、主制御CPU600aは、バックアップフラグをクリアする(ステップS51)。なお、このバックアップフラグとは、図38に示す電源異常チェック処理にて、停電等による電圧低下を検出した場合に、バックアップの処理が実行されたか否かを示すデータである。また、このバックアップフラグをクリアするのは、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する図36に示すステップS21にて検出するためである。
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスに02Hをセットし(ステップS52)、主制御RAM600c(図6参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を取得し、Wレジスタにセットする(ステップS53)。具体的に説明すると、設定値が、例えば「1」~「6」である場合、プログラム上では、設定値「1」~「6」を「00H」~「05H」の値に対応させて、Wレジスタにセットすることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値と、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)を比較する(ステップS54)。そして、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」」に対応した「05H」)よりも大きければ(ステップS55:YES)、異常値であると判断し、Wレジスタに00Hをセットする(ステップS56)。
一方、Wレジスタにセットした値が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)よりも小さければ(ステップS55:NO)、正常値であると判断し、ステップS57の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号をONに設定し、そのセキュリティ信号を、図示しない外部端子を介して、ホールコンピュータ(図示せず)に出力する(ステップS57)。
次いで、主制御CPU600aは、LEDコモンポートに00Hをセットする(ステップS58)。
次いで、主制御CPU600aは、Wレジスタにセットされている値をLEDデータポートに出力する(ステップS59)。
次いで、主制御CPU600aは、設定値を表示するLEDコモンポートをONにセットする(ステップS60)。
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS61)。なお、この処理は、RAMクリアスイッチ620(図6参照)、設定キースイッチ630(図6参照)のレベルデータの変化を確認する際、前回のスイッチレベルの取得から少なくとも4msの時間をおくことで、ノイズ等のイレギュラーによるレベルデータの変化ではないことを確認するための処理である。またさらに、この後の電源異常チェック処理における電圧異常信号の変化を確認して、電源異常確認カウンタをカウントする際にも、4msの時間をおくことで、電圧異常信号の「L」レベルがノイズ等のイレギュラーによるレベルデータでないことを確認するための処理でもある。
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS62)。この電源異常チェック処理について、図38を参照して具体的に説明する。
<主制御:メイン処理:電源異常チェック処理に関する説明>
図38に示すように、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(図6参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(図6参照)を2回取得し(ステップS80)、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認する(ステップS81)。一致していれば(ステップS81:YES)、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルを確認し(ステップS82)、一致していなければ(ステップS81:NO)、ステップS80の処理に戻る。
次いで、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS82:OFF)、電源異常確認カウンタをクリアし(ステップS83)、電源異常チェック処理を終える。
一方、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS82:ON)、電源異常確認カウンタをインクリメント(+1)し(ステップS84)、電源異常確認カウンタの値を確認する(ステップS85)。電源異常確認カウンタの値が2以上でなければ(ステップS85:NO)、電源異常チェック処理を終える。
一方、主制御CPU600aは、電源異常確認カウンタの値が2以上であれば(ステップS85:YES)、サブ制御基板80に電源が遮断されたことを示す電断コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS86)。
次いで、主制御CPU600aは、システム動作ステータスの値を確認する(ステップS87)。システム動作ステータスの値が02Hであれば、設定変更処理中であると判断し(ステップS87:YES)、バックアップフラグをONにセットせず、ステップS89の処理に進む。このようにすれば、設定切替処理中に、何らかの要因で電断し、主制御RAM600cが正常にバックアップされなかった場合を、後述する図36に示すステップS21にて検出することができる。
一方、システム動作ステータスの値が02Hでなければ、設定変更処理中でないと判断し(ステップS87:NO)、バックアップフラグをONにセットする(ステップS88)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cへのデータ書込みを禁止状態に設定する(ステップS89)と共に、全ての出力ポートの出力データをクリアし(ステップS90)。そして、タイマ割込みを禁止し(ステップS91)、無限ループ処理を繰り返し電圧が降下するのを待つ処理を行う。
<主制御:メイン処理:設定切替処理に関する説明>
かくして、上記のような処理を経て、電源異常チェック処理(ステップS62)を終えると、主制御CPU600aは、前回と今回のRAMクリアスイッチ620のレベルデータ、並びに、設定キースイッチ630のレベルデータから、RAMクリアスイッチ620信号のスイッチエッジデータ、並びに、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS63)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cに格納する。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているエッジデータを確認し、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS64:NO)、ステップS65の処理に進み、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS64:YES)、ステップS67の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620がONであれば(ステップS65:NO)、Wレジスタの値をインクリメント(+1)し(ステップS66)、ステップS54の処理に戻る。
一方、RAMクリアスイッチ620がOFFであれば(ステップS65:NO)、ステップS57の処理に戻る。
かくして、設定キースイッチ630がOFFされるまで、上記処理を繰り返し行い、設定キースイッチ630がOFFされると、主制御CPU600aは、Wレジスタの値を、主制御RAM600c(図6参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」)の設定値)に上書きして格納する(ステップS67)。
次いで、主制御CPU600aは、設定確定表示をLEDデータポートに出力する(ステップS68)。
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定切替終了コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS69)。
<主制御:メイン処理の説明>
かくして、上記のような処理を経て、図35に示す設定切替処理(ステップS19)を終えると、主制御CPU600aは、図36に示すステップS26の処理に進むこととなる。
他方、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ620の信号、並びに、設定キースイッチ630の信号が、全てONになっているか否かを確認し(ステップS18)、全てONになっていなければ(ステップS18:NO)、主制御CPU600aは、図36に示すステップS20の処理を行う。
すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図6参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を取得し、設定最大値(例えば「6」に対応した「05H」)以下か否かを確認する(ステップS20)。設定最大値以下であれば(ステップS20:YES)、バックアップフラグがONにセットされているか否かを確認する(ステップS21)。
<主制御:メイン処理:RAMエラー処理に関する説明>
設定最大値以下でないか(ステップS20:NO)、又は、バックアップフラグがONにセットされていなければ(ステップS21:NO)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80にRAMエラーであることを示すRAMエラーコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS22)。
次いで、主制御CPU600aは、エラー表示をLEDデータポートに出力する(ステップS23)。
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行い(ステップS24)、ステップS23の処理に戻り、処理を繰り返すこととなる。なお、この電源異常チェック処理は、図38に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
<主制御:メイン処理の説明>
一方、バックアップフラグがONにセットされていれば(ステップS21:YES)、RAMクリアスイッチ620の信号を確認する(ステップS25)。
<主制御:メイン処理:RAMクリア処理に関する説明>
RAMクリアスイッチ620の信号がON(ステップS25:YES)、又は、図35に示す設定切替処理(ステップS19)を行った場合、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの計測用RAM領域、計測用スタック領域はクリアせず、主制御RAM600cの通常用RAM領域、通常用スタック領域をクリアする(ステップS26)。この際、後述する救済回数カウンタがクリアされる(0000Hが設定される)。
次いで、主制御CPU600aは、RAMクリア報知タイマを30秒(30s)に設定し(ステップS27)、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS28)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの一部に、初期値設定を行い(ステップS29)、ステップS41の処理に進む。なお、この初期値設定の際、後述する救済回数カウンタに初期値が設定される。
<主制御:メイン処理の説明>
一方、RAMクリアスイッチ620の信号がOFF(ステップS25:NO)であれば、主制御CPU600aは、上部開閉扉7、下部開放扉8が開放されているか否かの扉開放信号、及び、設定キースイッチ630の信号を取得し(ステップS30)、全てONになっているか否かを確認する(ステップS31)。全てONになっていなければ(ステップS31:NO)、ステップS40の処理に進む。
<主制御:メイン処理:設定確認処理に関する説明>
一方、全てONになっていれば(ステップS31:YES)、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に設定値を反映した設定値コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS32)。
次いで、主制御CPU600aは、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号を出力するタイマを30秒(30s)に設定する(ステップS33)。
次いで、主制御CPU600aは、図示しない外部端子を介して、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に出力されるセキュリティ信号をONに設定し、図示しない外部端子を介して、ホールコンピュータ(図示せず)に、上記タイマにて設定された30秒(30s)間、セキュリティ信号を出力する(ステップS34)。
次いで、主制御CPU600aは、設定値をLEDデータポートに出力する(ステップS35)。
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS36)。
次いで、主制御CPU600aは、電源異常チェック処理を行う(ステップS37)。なお、この電源異常チェック処理は、図38に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
次いで、主制御CPU600aは、前回と今回の設定キースイッチ630のレベルデータから、設定キースイッチ630信号のスイッチエッジデータを作成する(ステップS38)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cに格納する。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているエッジデータを確認し(ステップS39)、設定キースイッチ630がONであれば(ステップS39:NO)、ステップS34の処理に戻る。
<主制御:メイン処理の説明>
一方、設定キースイッチ630がOFFであれば(ステップS39:YES)、主制御RAM600cの一部に、バックアップフラグやエラー検出タイマ等の初期値設定を行う(ステップS40)。
次いで、主制御CPU600aは、サブ制御基板80に、RAMクリアによる電断復帰か、又は、バックアップによる電断復帰かを示すコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS41)。なお、バックアップによる電断復帰かを示すコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)をサブ制御基板80に送信する際、後述する救済回数カウンタの値に基づく、救済回数コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、遊技状態報知情報を更新する遊技状態報知情報更新処理を行う(ステップS42)。
次いで、主制御CPU600aは、内部機能レジスタの設定を行う(ステップS43)。具体的には、発射制御信号をONに設定し、払出制御基板70に送信する。これにより、払出制御基板70は、発射制御基板71の動作を開始させるように制御する。また、主制御CPU600aの内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC644(図15参照)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるようにCTC644の時間定数レジスタを設定する。
かくして、上記の処理までが、主制御メイン処理における初期処理となる。
次いで、主制御CPU600aは、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS44)で、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等の性能を算出する賞球入賞数管理処理1の処理を行う(ステップS45)。そして、主制御CPU600aは、各種の乱数カウンタの更新処理を行った後(ステップS46)、割込み許可状態に戻して(ステップS47)、ステップS44に戻り、ステップS44~ステップS47の処理を繰り返し行うループ処理を行う。なお、このループ処理と、後述する割込み処理が定常処理となる。
しかして、本実施形態によれば、設定変更中に、何らかの要因で電断した後、再度電源投入された際、図35に示す設定切替処理(ステップS19)を行わなければ、ステップS22~ステップS24の処理に示すようにRAM異常となるようにし、図35に示す設定切替処理(ステップS19)を行った場合にのみ、通常遊技状態に移行するようにしている。そしてさらに、図37に示すステップS57に示すように、設定変更中は、時間監視することなく、設定変更中であれば、外部端子からセキュリティ信号を出力し、設定変更後は、図36に示すステップS33、ステップS34に示すように、時間監視により、所定時間、外部端子からセキュリティ信号を出力するようにしている。なお、設定変更中、時間監視をしないのは、設定変更操作の時間は、操作者によってかかる時間が不定のため、時間監視をした場合、操作中にも関わらずセキュリティ信号の出力が停止するおそれがあり、また操作中であれば監視時間を延長するとの処理を入れた場合に、処理負荷が増大するためである。
かくして、従来においては、電断によってRAMの値に異常が発生した場合、設定値など遊技に影響を及ぼす可能性があるままで、設定変更状態から再開してしまう可能性があった。しかしながら、本実施形態のような処理をすれば、遊技に影響を及ぼす可能性があるままで、遊技が再開される可能性を低減させることができる。
また、本実施形態の処理においては、設定変更中に、何らかの要因で電断した後、再度電源投入された際、図35に示す設定切替処理(ステップS19)を行わなければ、ステップS22~ステップS24の処理に示すようにRAM異常となるように、電源異常チェック処理において、主制御CPU600aは、出力ポートの出力データをクリアするものの、バックアップフラグをONにセットしないようにしている。なお、主制御CPU600aは、出力ポートの出力データをクリアするにあたって、設定変更時に使用される出力ポート(例えば、LEDデータポートやLEDコモンポート)の出力データをクリアすると共に、設定変更時に使用していない出力ポートの出力データもクリアするにしている。
なお、本実施形態においては、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を6段階で変更できる例を示したが、設定値(例えば「1」に対応した「00H」の設定値)が1段階しかなくとも、部材やプログラムの共通化のため、上述したような設定変更機能を有していても良い。この際、図37に示す設定切替処理において、ステップS66にて、Wレジスタに格納された設定値が+1されたとしても、設定最大値は「1」に対応した「00H」となり、必ず、図37に示すステップS56にて、Wレジスタの値が「00H」になる処理を行うこととなる。これにより、設定値が複数ある場合のプログラムと同じプログラムで設定変更処理を実行することができる。しかして、このようにすれば、図37に示すステップS67にて、主制御CPU600aが、主制御RAM600c(図6参照)内に記憶されている設定値を上書きしても、一定の値となり変動することがない。これにより、部材やプログラムの共通化が可能となる。
<主制御:タイマ割込み処理の説明>
次に、図39を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。
このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600a内のレジスタ群の内容を主制御RAM600cのスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS100)、その後、電圧異常チェック処理を実行する(ステップS101)。この電圧異常チェック処理は、図38に示す電源異常チェック処理と同一の処理である。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a(図6参照)と、特別図柄2始動口スイッチ45a(図6参照)と、普通図柄始動口スイッチ47a(図6参照)と、右上一般入賞口スイッチ48a1(図6参照),左上一般入賞口スイッチ48b1(図6参照),左中一般入賞口スイッチ48c1(図6参照),左下一般入賞口スイッチ48d1(図6参照)と、アウト口スイッチ49a(図6参照)と、大入賞口スイッチ46c(図6参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM600c内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS102)。なお、この際、主制御CPU600aは、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信することとなる。これにより、図24(a)に示すように、客待ちデモ中に、可動役物装置43が液晶表示装置41の前面に移動している場合であっても、サブ制御基板80が、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を受け取ることにより、サブ制御基板80は、特別図柄1始動口44(図5参照)へ遊技球が入賞しなくとも、図24(b)に示すように、可動役物装置43を原点位置(元の位置)に戻るように制御し、液晶表示装置41には、客待ちデモを中止し、特別図柄の変動表示を行う通常画面の表示(図24(b)に示す画像P60A参照)がされるように制御することが可能となる。なお、遊技者がハンドル16に触って遊技したか否かの情報を、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信する際、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、シリアル送信で、サブ制御基板80に送信することとなる。そのため、この際、主制御CPU600aは、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に送信するデータを格納することとなる。またこの際、大入賞口スイッチ46c(図6参照)がONであれば、大当たりによる獲得出玉をカウントするカウンタを更新する。
次いで、主制御CPU600aは、各遊技動作の時間を管理している各種タイマ(普通図柄変動タイマ、普通図柄役物タイマ等)のタイマ減算処理を行う(ステップS103)。
次いで、主制御CPU600aは、乱数管理処理を行う(ステップS104)。具体的には、当否抽選に使用する普通図柄、特別図柄等の乱数を更新する処理を行うものである。
次いで、主制御CPU600aは、エラー管理処理を行う(ステップS105)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったり、特別図柄1始動口スイッチ44a(図6参照)、特別図柄2始動口スイッチ45a(図6参照)、普通図柄始動口スイッチ47a(図6参照)、右上一般入賞口スイッチ48a1(図6参照)、左上一般入賞口スイッチ48b1(図6参照)、左中一般入賞口スイッチ48c1(図6参照)、左下一般入賞口スイッチ48d1(図6参照)、アウト口スイッチ49a(図6参照)、大入賞口スイッチ46c(図6参照)の断線など、機器内部に異常が生じていないかの判定を行うものである。なお、何らかのエラーが発生した際、サブ制御基板80へ、そのエラーに応じたコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が送信されることとなる。なおこの際、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、シリアル送信で、サブ制御基板80に送信することとなる。そのため、この際、主制御CPU600aは、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に送信するデータを格納することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、賞球管理処理を実行する(ステップS106)。この賞球管理処理は、払出・発射制御基板70(図6参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力している。なおこの際、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いて、シリアル送信で、払出・発射制御基板70に送信することとなる。そのため、この際、主制御CPU600aは、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に送信するデータを格納することとなる。また、大当たりによる獲得出玉をカウントするカウンタの値に応じたコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。これにより、サブ制御CPU800aは、受信したカウンタの値に応じた情報を、液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、図27~図31に示すような画像が表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄処理を実行する(ステップS107)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行し、その抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定したりするものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
次いで、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理を実行する(ステップS108)。この普通電動役物管理処理は、普通図柄処理(ステップS107)の抽選結果に基づき、普通電動役物開放遊技発生に必要な普通電動役物ソレノイド45c(図6参照)の制御に関する信号が生成されるものである。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄処理を実行する(ステップS109)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様を決定するものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
次いで、主制御CPU600aは、特別電動役物管理処理を実行する(ステップS110)。この特別電動役物管理処理では、主に、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、その当りに対応した当り遊技を実行制御するために必要な設定処理を行うものである。この際、特別電動役物ソレノイド46b(図6参照)の制御に関する信号も生成される。なお、大当たり抽選結果が「大当たり」、「小当たり」であった場合、それに関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。なおまた、主制御CPU600aは、このステップS110の処理にて、大当たり処理が開始する際、又は、大当たり処理が終了する際に、後述する救済回数カウンタに初期値を設定することとなる。なおこの際、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、シリアル送信で、サブ制御基板80に送信することとなる。そのため、この際、主制御CPU600aは、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に送信するデータを格納することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、右打ち報知情報管理処理を行う(ステップS111)。この右打ち報知情報管理処理では、開閉部材45bが所定回数、所定時間開放する場合や、開閉扉46aが開放され大入賞口(図示せず)が開放される場合など、右打ちが有利な状況において右打ち指示報知を行う「発射位置誘導演出(右打ち報知演出)」を現出させるための処理を行う。なお、右打ち報知演出が行われる場合、この右打ち報知情報管理処理において、その右打ち報知演出に関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。また、右打ち報知情報管理処理において、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)においては、遊技者が右打ちした際、左打ち警告報知に関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)がサブ制御基板80に送信される。これにより、液晶表示装置41に「左打ち」を遊技者に促す画像を表示させる等の警告報知が実行されることとなる。ただし、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する場合、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する前の特別図柄の変動から、遊技者が右打ちをした場合、左打ち警告報知に関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)をサブ制御基板80に送信しないか、又は、左打ち警告報知に関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)をサブ制御基板80に送信し、サブ制御CPU800aにて、左打ち警告報知を行わないように制御する。これにより、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行するまでの回数を知っている遊技者の興趣を低減させる事態を防止することができる。なおこの際、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、シリアル送信で、サブ制御基板80に送信することとなる。そのため、この際、主制御CPU600aは、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に送信するデータを格納することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、LED管理処理を実行する(ステップS112)。
次いで、主制御CPU600aは、外部端子管理処理を実行する(ステップS113)。この外部端子管理処理では、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に、当り遊技中、当りの発生回数、特別図柄の変動回数、入賞口への入賞球検出情報、時短遊技状態中情報、セキュリティ情報など、所定の遊技情報が外部端子(図示せず)から出力されるものである。この際、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)では、状態移行時情報と併せて時短遊技状態中情報を外部端子(図示せず)から出力するか、又は、状態移行時情報を外部端子(図示せず)から出力後に、時短遊技状態中情報を外部端子(図示せず)から出力する。そして、図9(b)に示す第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)、図9(c)に示す第1時短遊技状態(低確電サポ有り状態)では、大当たり情報と併せて時短遊技状態中情報を外部端子(図示せず)から出力するか、又は、大当たり情報を外部端子(図示せず)から出力後に、時短遊技状態中情報を外部端子(図示せず)から出力する。しかして、このようにすれば、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)、図9(c)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)では、当たりを経由したものではないことから、当たりを経由したものと当たりを経由していないものの判別が可能となるため、上記のような処理を行うことにより、ホール側が適切に情報を処理することが可能となる。なお、状態移行時情報は、後述する救済発動フラグがONに設定されることに基づいて、出力されるものである。
次いで、主制御CPU600aは、ソレノイド管理処理を行う(ステップS114)。この際、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理(ステップS108)にて生成された普通電動役物ソレノイド45c(図6参照)の制御に関する信号を確認すると共に、特別電動役物管理処理(ステップS110)にて生成された特別電動役物ソレノイド46b(図6参照)の制御に関する信号を確認する。そしてこの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45c又は特別電動役物ソレノイド46bの作動/停止が制御され、開閉部材45b(図5参照)が開放又は閉止、あるいは、大入賞口(図示せず)が開放又は閉止するように開閉扉46a(図5参照)が動作することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、使用領域外処理を行う(ステップS115)。この処理では、図36に示すステップS45の賞球入賞数管理処理1にて算出した性能表示の値を計測・設定表示装置610(図6参照)に表示させる処理を行う。そしてさらには、遊技機の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる試射試験信号を更新する処理を行う。
次いで、主制御CPU600aは、図15に示すWDT643をクリアし(ステップS116)、割込み許可状態に戻し(ステップS117)、主制御RAM600cのスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS118)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図35参照)に戻ることとなる。
かくして、図23に示すように、電源が遮断されてから(タイミングT20時参照)、20~30ms後(タイミングT21時参照)に、電圧異常信号ALARMが「L」レベルとなった後に、1回目のタイマ割込みが発生した際、ワンチップマイクロコンピュータ600には、図23に示す遊技動作の制御を実行できる電圧(DC12V、DC5V)が供給されているため、図39に示すステップS100~ステップS118の処理を行うこととなる。そして、図23に示すように、遊技動作の制御を実行できる電圧(DC12V、DC5V)が供給されなくなるのが、タイミングT21から20ms以上後(タイミングT22時参照)であるから、2回目のタイマ割込みが発生することとなる。この際、図39に示すステップS101の電圧異常チェック処理を実行した際、電源異常確認カウンタの値が2以上となるから、図38に示すステップS86~ステップS91の処理が実行され、無限ループ処理を繰り返し電圧が降下するのを待つ処理を行うこととなる。それゆえ、1回目のタイマ割込みで、主制御CPU600aは、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に送信するデータを格納するものの、2回目のタイマ割込みでは、主制御CPU600aは、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に送信するデータを格納しないこととなる。
しかして、電源遮断後、1回目のタイマ割込み以外で、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に、送信するデータが格納(セット)されることがない。それゆえ、電圧異常信号ALARMが「L」となってから遊技動作の制御が実行できない電圧となるまでの時間(図23に示すタイミングT21~タイミングT22参照)よりも、シリアル通信する際の送信時間が短い時間となるように、図17(a)に示す送信ボーレート設定レジスタTPRのボーレート設定をしておけば、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)されたデータは、遊技動作の制御が実行できない電圧となるまでの時間(図23に示すタイミングT21~タイミングT22参照)までに、シリアル通信が完了していることとなる。これにより、主制御側に払い出すべき賞球情報が残っている状況で、電源異常が発生したとしても、正常に払出動作が行われることとなる。
また、主制御CPU600aは、電源遮断によってバックアップ処理に移行する旨のデータを、電源遮断後の1回目のタイマ割込みで、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)することが可能であるから、主制御基板60が電源遮断されてバックアップ処理に移行したことを、払出・発射制御基板70やサブ制御基板80へ送信することが可能となる。これにより、これらの制御基板が電源遮断に備えた処理を実行することが可能となる。
一方、送信するデータ量を増加させるためボートレート設定を高く設定した場合、上述したように、例えば、1msで12.5bit送信できることとなるから、1回目のタイマ割込みで、送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)されたデータは、シリアル送信が開始されてから、2回目のタイマ割込みが発生し、電源異常確認カウンタの値が2以上(図38に示すステップS85:YES)までの間に、シリアル通信が完了することとなる。しかして、このようにしても、主制御側に払い出すべき賞球情報が残っている状況で、電源異常が発生したとしても、正常に払出動作が行われることとなる。
他方、図39に示すタイマ割込み処理にて説明したように、1回のタイマ割込み処理内で、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH0)646を用いて、シリアル送信で、払出制御コマンドPAY_CMDを払出・発射制御基板70に送信するにあたり、1個の払出制御コマンドPAY_CMDだけが送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)されることとなる。その一方、1回のタイマ割込み処理内で、ワンチップマイクロコンピュータ600は、図15に示す非同期シリアル通信回路(CH1)647を用いて、シリアル送信で、演出制御コマンドDI_CMDをサブ制御基板80に送信するにあたり、複数個の演出制御コマンドDI_CMDが送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)されることとなる。
しかして、このように、1回のタイマ割込み処理内で、1個の払出制御コマンドPAY_CMDだけ送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)するようにしておけば、1回のタイマ割込みで、1個の払出制御コマンドPAY_CMDを送信することができることとなり、もって、未送信のコマンドが送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)され続けるということが無い。そのため、電源が遮断されたことにより、ワンチップマイクロコンピュータ600がリセットされたとしても、未送信の払出制御コマンドPAY_CMDが送信バッファレジスタTXBUF(図17(b)参照)に格納(セット)されていないため、未送信の払出制御コマンドPAY_CMDがクリアされることにより、遊技者へ不利益を与えてしまうという事態を防止することができる。
<主制御:普通図柄処理の説明>
次に、図40を参照して、上記普通図柄処理について詳細に説明する。
図40に示すように、普通図柄処理は、先ず、ゲートからなる普通図柄始動口47(図5参照)において、遊技球の通過を検出したか否かを確認、すなわち、普通図柄始動口47の普通図柄始動口スイッチ47a(図6参照)の信号レベルを確認する(ステップS150)。そして遊技球の通過を検出した場合(ステップS150:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が例えば4以上か否かを判断するため、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cを確認する(ステップS151)。その際、普通図柄の始動保留球数が4未満であれば(ステップS151:≠MAX)、普通図柄の始動保留球数を1加算する(ステップS152)。その後、主制御CPU600aは、普通図柄の当否抽選に用いられる普通図柄当り判定用乱数値を普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cに格納した上で(ステップS153)、ステップS154の処理に進む。
一方、ステップS150にて、遊技球の通過を検出しなかった場合(ステップS150:NO)、ステップS151にて、普通図柄の始動保留球数が4以上であると判断した場合(ステップS151:=MAX)には、ステップS152~S153の処理は行わず、ステップS154の処理に進む。
主制御CPU600aは、ステップS154の処理に進むと、普通図柄当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS154)。普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS154:ON)、普通図柄が当たり中であると判断し、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
一方、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS154:OFF)、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS155)。そして、普通図柄動作ステータスフラグが00Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄の変動開始前の状態であると判断し、ステップS156に進み、普通図柄の始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS156)。
主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cを確認した上で、0であると判断した場合(ステップS156:=0)は、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。一方、0でないと判断した場合(ステップS156:≠0)は、普通図柄の始動保留球数を1減算する(ステップS157)。
その後、主制御CPU600aは、図51(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLを用いて主制御RAM600cに格納されている普通図柄の始動保留球数に対応した乱数値の当たり判定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがOFFであれば、当該乱数値が、図51(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(通常状態)の下限値(図示では、249)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにする。
一方、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがONであれば、当該乱数値が、図51(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(確変状態)の下限値(図示では、4)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにセットする処理を行う(ステップS158)。
そして、主制御CPU600aは、上記乱数抽選処理にて決定した抽選結果に基づいて、停止図柄(普通図柄停止図柄)を決定する(ステップS159)。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の変動時間を短くする普通図柄時短フラグがONに設定されているかを確認し、ONに設定されていれば、普通図柄変動タイマにそれに応じた変動時間を設定し、OFFに設定されていれば、普通図柄変動タイマに通常の変動時間を設定する処理を行う(ステップS160)。
なお、本実施形態においては、電サポ状態では普通図柄の当選確率が高確率状態の確変状態を備えた実施例を記載したが、「救済」遊技や「特殊電サポ図柄」の遊技にて実行される第2時短遊技状態においては、大当たりを経由しないで第2時短遊技状態に移行することから、普通図柄の当選確率を高確率状態にすることが規則によって禁止される可能性がある。その場合、普通図柄の当選確率は通常遊技状態と同じままで、普通図柄の変動時間を短くする普通図柄時短遊技状態とする。これにより、普通図柄が高確率状態にならなくても、普通図柄の変動時間が短縮され、普通図柄の抽選頻度が上がり、普通図柄が当選し易くなる。また、第1時短遊技状態に移行した際、普通図柄の当選確率を高確率状態にし、第2時短遊技状態に移行した際、普通図柄の当選確率を通常遊技状態から変更させないようにしてもよい。また一方、第1時短遊技状態に移行した場合と、第2時短遊技状態に移行した場合のいずれも、普通図柄の当選確率を通常遊技状態から変更させないようにしてもよい。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されている主制御RAM600cの記憶領域をシフトする(ステップS161)。すなわち、普通図柄の始動保留球数を最大で4個保留できるとすると、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトし、普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトし、普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数1に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cにシフトするという処理を行う。
この処理の後、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cに00Hを設定する処理を行う(ステップS162)。
そして、主制御CPU600aは、上記ステップS162の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
他方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が01Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が変動中であると判断し、ステップS164に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS164)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS164:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS164:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し、普通図柄の当否抽選結果を一定時間維持させるために、普通図柄変動タイマに例えば約600msの時間が設定される(ステップS165)。
主制御CPU600aは、上記ステップS165の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が02Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が確認時間中(普通図柄の変動が終了して停止中)であると判断し、ステップS166に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS166)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS166:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS166:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに00Hを設定し(ステップS167)、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されているかを確認する(ステップS168)。
これにより、普通図柄当たり判定フラグがOFFに設定(5AHが設定されていない)されていれば(ステップS168:OFF)、主制御CPU600aは、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されていれば(ステップS168:ON)、主制御CPU600aは、ステップS154にて用いられる普通図柄当たり作動フラグをON(5AHを設定)に設定した(ステップS169)後、普通図柄処理を終える。
<主制御:特別図柄処理の説明>
次に、図41~図50を参照して、上記特別図柄処理について詳細に説明する。
図41に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄1始動口44(図5参照)の特別図柄1始動口スイッチ44a(図6参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認し(ステップS200)、さらに、特別図柄2始動口45(図5参照)の特別図柄2始動口スイッチ45a(図6参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS201)。
<主制御:特別図柄処理:始動口チェック処理の説明>
この処理について、図42を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45に遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄1始動口44の特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口45の特別図柄2始動口スイッチ45aのレベルを確認する(ステップS250)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS250:NO)、特別図柄処理を終える。
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS250:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が所定数、主制御RAM600cに格納されているか否かを確認する(ステップS251)。その始動保留球数が、4未満であれば(ステップS251:≠MAX)、当該始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS252)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値を特別図柄の変動契機となる始動保留球数が格納されている主制御RAM600cに格納する(ステップ253)。
次いで、主制御CPU600aは、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS254)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS254:NO)、主制御CPU600aは、上記ステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS255)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS256)。
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS256にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(ランクアップボーナス当り,通常の大当り等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS257)。なお、この際、大当たり抽選だけでなく、小当たり抽選や特殊電サポ図柄の抽選も行い、上記説明した特別図柄用乱数値を用いるか、又は、特別図柄用乱数値とは別の乱数値を用いて、小当たりの種類や特殊電サポ図柄の種類を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成してもよい。
次いで、主制御CPU600aは、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS258)。
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS258の処理を終えるか、又は、上記ステップS251にて特別図柄1又は2の始動保留球数が4以上であるか(ステップS251:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS254:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS259)。
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS258にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS259にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドとを結合した上で、始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80に送信する処理を行う(ステップS260)。
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、図41に示すステップS200及びステップS201の処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS202)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS202:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS202:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS203)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS203:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS203:OFF)、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS204)。より詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS205)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
この処理について、図43を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS300)。すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600cに格納されているか否かを確認し、始動保留球数が0であると判断した場合(ステップS300:=0)、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hか否かを確認する(ステップS301)。特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hであれば(ステップS301:YES)、特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hでなければ(ステップS301:NO)、主制御CPU600aは、客待ちデモコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(図6参照)に送信する(ステップS302)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに00Hをセットし(ステップS303)、特別図柄変動開始処理を終了する。
他方、主制御CPU600aは、始動保留球数が0でないと判断した場合(ステップS300:≠0)、始動保留球数を1減算(-1)し(ステップS304)、始動保留減算コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS305)。
次いで、主制御CPU600aは、後述する救済回数カウンタの値を確認し、救済回数コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS306)。これにより、サブ制御CPU800aは、図9(b)に示す特別図柄のはずれ変動が何回実行されたのかを把握することができる。それゆえ、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する前に、電源が遮断(電断)されてしまった場合、再度電源が投入されて遊技復帰すると、サブ制御CPU800aは、上記所定回数(例えば、1000回)までの残り回数によって、液晶表示装置41に表示される背景画像(映像)を、遊技復帰時の背景画像(映像)とは異なるようにするか、又は、装飾ランプの点灯の一部を、遊技復帰時の装飾ランプの点灯と異なるように制御することができる。また、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する前に、電源が遮断(電断)されてしまった場合、再度電源が投入されて遊技復帰すると、サブ制御CPU800aは、遊技復帰後の1回転目の特別図柄の変動において、上記所定回数(例えば、1000回)までの残り回数に応じた演出を実行するように制御することができる。
<主制御:特別図柄処理:救済回数コマンド送信の説明>
この処理について、図44を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、後述する救済回数カウンタの値(2バイトデータ)を取得する(ステップS350)。
次いで、主制御CPU600aは、取得した救済回数カウンタの値を確認する(ステップS351)。値が0であれば(ステップS351:YES)、救済回数コマンド送信の処理を終える。
一方、値が0でなければ(ステップS351:NO)、主制御CPU600aは、取得した救済回数カウンタの値を100で除算する。そして、主制御CPU600aは、除算した商を、主制御CPU600aの内部にあるLレジスタに格納し、余りを、主制御CPU600aの内部にあるHレジスタに格納する(ステップS352)。
次いで、主制御CPU600aは、Lレジスタを加算(+1)し、Hレジスタを加算(+1)する(ステップS353)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDBHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタにLレジスタの値を格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、1コマンド目の救済回数コマンド1(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS354)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDCHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタにHレジスタの値を格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、2コマンド目の救済回数コマンド2(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信し(ステップS355)、救済回数コマンド送信の処理を終える。
かくして、このようにすることにより、サブ制御CPU800aは、1コマンド目の下位バイトを1減算し、2コマンド目の下位バイトを1減算する。そして、1減算した1コマンド目の下位バイトの値を100倍し、1減算した2コマンド目の下位バイトの値を加算する。これにより、サブ制御CPU800aは、図9(b)に示す特別図柄のはずれ変動が何回実行されたのかを把握することができることとなる。また、VDP803を用いて、液晶表示装置41に数字を表示させる際は、1コマンド目の下位バイトを1減算した数値を千と百の位の数字に、2コマンド目の下位バイトを1減算した数値を十と一の位の数字として表示させることとなる。
しかして、このようにすれば、コマンド構成を分かり易くすることができるばかりか、制御負担を軽減することができる。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
かくして、上記のような救済回数コマンド送信の処理(ステップS306)を終えた後、主制御CPU600aは、後述する特別図柄時短回数カウンタの値を確認し、時短回数コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS307)。これを受けて、サブ制御CPU800aは、所定の時短回数以下となるまで、現在の時短回数を、液晶表示装置41に表示しないか、100回などの固定回数を液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、現在の時短回数が表示されないか、又は、100回などの固定回数が表示されることとなる。そして、所定の時短回数となった際、サブ制御CPU800aは、受信した時短回数情報を、液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、現在の時短回数が表示されることとなる。
<主制御:特別図柄処理:時短回数コマンド送信の説明>
この処理について、図45を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、後述する特別図柄時短回数カウンタの値(2バイトデータ)を取得する(ステップS360)。
次いで、主制御CPU600aは、取得した特別図柄時短回数カウンタの値を確認する(ステップS361)。値が0であれば(ステップS361:YES)、時短回数コマンド送信の処理を終える。
一方、値が0でなければ(ステップS361:NO)、主制御CPU600aは、取得した特別図柄時短回数カウンタの値が100を超えているか否かを確認する(ステップS362)。値が100を超えていれば(ステップS362:YES)、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDDHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタに7FHを格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、時短回数コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信し(ステップS363)、時短回数コマンド送信の処理を終える。これを受けて、サブ制御CPU800aは、所定の時短回数(100)以下となっていないことを確認することができ、もって、液晶表示装置41に表示しないか、100回などの固定回数を液晶表示装置41に表示するような画像(映像)に関するコマンドリストをVDP803に送信する。これにより、VDP803が、当該コマンドリストに基づく画像を表示させるように画像(映像)データを生成し、その生成した画像(映像)データを液晶表示装置41に送信することにより、液晶表示装置41には、現在の時短回数が表示されないか、又は、100回などの固定回数が表示されることとなる。
一方、値が100以下であれば(ステップS362:NO)、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDDHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタに、特別図柄時短回数カウンタの下位バイトの値を格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、時短回数コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信し(ステップS364)、時短回数コマンド送信の処理を終える。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
かくして、上記のような時短回数コマンド送信の処理(ステップS307)を終えた後、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値(図42のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600c内の記憶領域をシフトし(ステップS308)、始動保留4に対応した特別図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600c内の領域に0を設定する(ステップS309)。
次いで、主制御CPU600aは、当たり判定処理を行う(ステップS310)。
<主制御:特別図柄処理:当たり判定処理の説明>
この処理について、図46を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、大当たり判定用乱数値(図42のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600cから、大当たり判定用乱数値を取得する(ステップS370)。
次いで、主制御CPU600aは、変動する特図に応じた当たり判定テーブルのアドレス番地を取得する。すなわち、図51(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBL、図51(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLのアドレス番地を取得する(ステップS371)。
次いで、主制御CPU600aは、取得したアドレス番地を、判定値が格納されたアドレス番地に変更する(ステップS372)。
次いで、主制御CPU600aは、設定値毎に判定値が異なるかの情報を取得し(ステップS373)、取得した情報の値を確認する(ステップS374)。取得した値が「0」であれば(ステップS374:=0)、ステップS377の処理に進み、取得した値が「0」でなければ(ステップS374:≠0)、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図6参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」~「6」に対応した「00H」~「05H」の設定値)を取得する(ステップS375)。
次いで、主制御CPU600aは、取得した設定値に応じた判定値が格納されているアドレス番地に変更する(ステップS376)。例えば、遊技状態が通常状態(低確状態)の上限値の判定値を取得する場合、取得した設定値が「1」であれば、設定値1の判定値「10164」が格納されているアドレス番地に変更し、設定値が「6」であれば、設定値6の判定値「10200」が格納されているアドレス番地に当り判定テーブルのデータを参照するアドレス番地を変更するというものである。
次いで、主制御CPU600aは、現在のアドレス番地から、判定値を取得する。例えば、大当たりに関するものであり、設定値毎に判定値が異なるかの情報が「000H」であれば、「10000」の判定値を取得し、設定値毎に判定値が異なるかの情報が「001H」であり、設定値が「1」であれば、「10164」の判定値を取得する(ステップS377)。
次いで、主制御CPU600aは、アドレス番地を次の判定値が格納された先頭アドレス番地に変更し(ステップS378)、取得した大当たり判定用乱数値と、取得した判定値を比較する(ステップS379)。
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなければ(ステップS380:NO)、ステップS373の処理に戻り、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなるまで(ステップS380:YES)ステップS373~ステップS380の処理を繰り返す。
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなれば(ステップS380:YES)、遊技状態に応じた特別図柄大当たり判定フラグ、特別図柄小当たり判定フラグを取得し(ステップS381)、当たり判定処理を終える。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
かくして、上記のような当たり判定処理(ステップS310)を終えた後、主制御CPU600aは、特殊電サポ図柄当たり判定処理を行う(ステップS311)。なお、この処理は、小当たり図柄と兼用することなく、特殊電サポ図柄の遊技を行う場合に、大当たり判定用乱数を用いて抽選を行う処理になる。
<主制御:特別図柄処理:特殊電サポ図柄当たり判定処理の説明>
この処理について、図47を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、大当たり判定用乱数値(図42のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600cから、大当たり判定用乱数値を取得する(ステップS390)。
次いで、主制御CPU600aは、変動する特図に応じた特殊電サポ当たり図柄判定テーブルのアドレス番地を取得する。ここでは、変動する特図1に対応した図48に示す特殊電サポ図柄判定テーブルD_RNDJDG2のアドレス番地を取得する。この図51(d)に示す特殊電サポ図柄当たり判定テーブルTDS_TBLに対応した特殊電サポ図柄当たり判定テーブルデータが、図48に示すものである。この特殊電サポ図柄当たり判定テーブルについて、図48を参照して説明すると、この特殊電サポ図柄当たり判定テーブルには、判定値、並びに、特殊電サポ図柄当たり判定フラグの値が格納されている。
具体的には、図51(d)に示す特殊電サポ図柄当たり判定テーブルTDS_TBLを参照すれば容易に理解し得るように、判定値の下限値が、「30001」であるため、
DW 30000
DB 000H
とプログラムされている。
また、図51(d)に示す特殊電サポ図柄当たり判定テーブルTDS_TBLを参照すれば容易に理解し得るように、判定値の上限値が、「30218」であるため、
DW 30218
DB 05AH
とプログラムされている。
一方、この特殊電サポ図柄当たり判定テーブルについては、図48に示すように、大当たり判定用乱数値の上限値(65535)が以下のようにプログラムされている。
DW 65535
DB 000H
しかして、このように、特殊電サポ図柄が当選する判定値が、大当たり、小当たり何れの当選判定値の範囲とも重複しないようにしておけば、図43に示すステップS310の当たり判定処理で用いた大当たり判定用乱数を用いて抽選を行うことができることとなる。
かくして、主制御CPU600aは、上記のような特殊電サポ図柄当たり判定テーブルのアドレス番地を取得することとなる(ステップS391)。
次いで、主制御CPU600aは、取得したアドレス番地を、図48に示す判定値が格納されたアドレス番地に変更する(ステップS392)。
次いで、主制御CPU600aは、現在のアドレス番地から、図48に示す判定値を取得する(ステップS393)。
次いで、主制御CPU600aは、アドレス番地を次の判定値が格納された先頭アドレス番地に変更し(ステップS394)、取得した大当たり判定用乱数値と、取得した判定値を比較する(ステップS395)。
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなければ(ステップS396:NO)、ステップS393の処理に戻り、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなるまで(ステップS396:YES)ステップS393~ステップS396の処理を繰り返す。
次いで、主制御CPU600aは、取得した大当たり判定用乱数値が取得した判定値より小さくなれば(ステップS396:YES)、図48に示す、特殊電サポ図柄当たり判定フラグを取得し(ステップS397)、特殊電サポ図柄当たり判定処理を終える。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
かくして、上記のような特殊電サポ図柄当たり判定処理(ステップS311)を終えた後、主制御CPU600aは、図42のステップS253にて主制御RAM600cに格納した特別図柄停止の際用いられる乱数値を用いて、特別図柄の停止図柄を生成する(ステップS312)。
次いで、主制御CPU600aは、通常状態、時短状態、潜伏確変状態、確変状態等の遊技状態に移行する準備を行う(ステップS313)。なお、ここでは、大当りとなった場合に大当り後にセットされる普通図柄時短フラグと普通図柄確変フラグと特別図柄時短フラグと特別図柄確変フラグのうち、移行後の遊技状態に応じたフラグをONにするためのフラグデータを予め準備する。また、特別図柄時短回数カウンタに設定する時短回数と、特別図柄確変回数カウンタに設定する確変回数も準備することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、図42のステップS253にて主制御RAM600cに格納した変動パターン用乱数値を用いて特別図柄の変動パターンの生成を行い、その生成された特別図柄の変動パターンの変動パターンコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS314)。この際、主制御CPU600aは、図10~図13に示す変動パターンテーブルを参照することとなる。すなわち、まず、主制御CPU600aは、図10(a)に示すテーブルTBLを参照する。そして、通常遊技状態においては、参照する変動パターンテーブルとして、図10(b)に示す変動パターンテーブルNOR_TBLが用いられる。そしてさらに、図9(b)に示す第1時短遊技状態、又は、図9(c)に示す第1時短遊技状態において、1~79回転目の特別図柄の変動においては、図11(a)に示す変動パターンテーブルJT1_TBL1が用いられ、80~99回転目の特別図柄の変動においては、図11(b)に示す変動パターンテーブルJT1_TBL2が用いられ、100回転目の特別図柄の変動においては、図12(a)に示す変動パターンテーブルJT1_TBL3が用いられる。またさらに、図9(b)に示す第2時短遊技状態、又は、図9(c)に示す第2時短遊技状態において、1回転目の特別図柄の変動においては、図12(b)に示す変動パターンテーブルJT2_TBL1が用いられ、2~100回転目の特別図柄の変動においては、図12(b)に示す変動パターンテーブルJT2_TBL2が用いられ、101~最終回転目の特別図柄の変動においては、図13に示す変動パターンテーブルJT2_TBL3が選択される。しかして、このように選択された変動パターンテーブルに応じて特別図柄の変動パターンの生成を行い、その生成された特別図柄の変動パターンの変動パターンコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する。これを受けて、サブ制御CPU800aは、図9(b)に示すように、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されて、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行するにあたって、所定回数(例えば、1000回)目の特別図柄のはずれ変動時に、時短突入演出を実行せず、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行した直後の例えば、1001回目の特別図柄の変動時に、液晶表示装置41に「右打ち」を遊技者に促す画像を表示させる等の時短突入演出を実行することとなる。
また、図9(b)に示すように、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に移行する際、特別図柄の抽選に当選し大当たりとなった場合であっても、液晶表示装置41に「右打ち」を遊技者に促す画像を表示させる等の右打ち報知を含む時短突入演出がまずは実行され、途中から、演出が変化することとなる。
さらに、図9(c)、又は、図9(b)に示す第1時短状態(低確電サポ有り状態)から特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回)に達し、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に戻る際、サブ制御CPU800aは、所定回数(例えば、100回)の最終変動(例えば、100回目)で、液晶表示装置41にリザルト演出を表示(当たり○○回、獲得数○○○point、等の表示)させるように制御する。しかしながら、図9(c)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)から特別図柄の変動が所定回数(例えば、100回以上)に達し、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に戻る際、又は、図9(b)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)から特別図柄の変動が所定回数(例えば、1000回)に達し、通常遊技状態(低確電サポ無し状態)に戻る際、最終変動より前と同じ変動パターンテーブルを用いて変動パターンの選択を行っていることから、リザルト演出が実行される変動パターンコマンドがサブ制御CPU800aに送信されないため、サブ制御CPU800aは、所定回数の最終変動で、液晶表示装置41にリザルト演出が表示されないように制御することとなる。
なお、このステップS314にて、主制御CPU600aは、特別図柄変動タイマに変動時間を設定することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄変動中フラグに5AHを設定し、ON状態にする(ステップS315)。
次いで、主制御CPU600aは、液晶表示装置41に表示される特別図柄の指定を行う図柄指定コマンドを生成し(ステップS316)、その生成した図柄指定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する処理を行う(ステップS317)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し(ステップS318)、特別図柄変動開始処理を終了する。
<主制御:特別図柄処理の説明>
他方、図41に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS206)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動中処理の説明>
この処理について、図49を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、図43のステップS314にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS400)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS400:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS400:YES)、主制御CPU600aは、図柄確定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとしてサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS401)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに03Hを設定し、特別図柄変動中フラグに00Hを設定する。そしてさらに、主制御CPU600aは、特別図柄の当否抽選結果を一定時間維持するために、特別図柄変動タイマに例えば約500msの時間を設定する(ステップS402)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
<主制御:特別図柄処理の説明>
一方、図41に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS207)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄確認時間中処理の説明>
この処理について、図50を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、図43のステップS314にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS450)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS450≠0)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS450=0)、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し(ステップS451)、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS452)。特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS452:YES)、特別図柄大当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄大当たり作動フラグに5AHを設定し、そして普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定する。そしてさらに、後述する特別図柄時短回数カウンタに0000H、及び、特別図柄確変回数カウンタに00Hを設定する処理を行う(ステップS453)。
次いで、主制御CPU600aは、救済回数カウンタに0000Hを設定し、救済遊技において所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されたことを示す救済発動フラグに0FFHを設定する(ステップS454)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
他方、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS452:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS455)。特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS455:YES)、特別図柄小当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄小当たり作動フラグに5AHを設定する(ステップS456)。なお、小当たり図柄と、特殊電サポ図柄を兼用している場合は、第2時短遊技状態への移行準備として、普通図柄時短フラグと普通図柄確変フラグと特別図柄時短フラグをON(5AHを設定)にし、特別図柄時短回数カウンタに時短回数をセットする。または、図39に示すステップS110にて、大当たり処理が開始する際、又は、大当り処理が終了する際に普通図柄時短フラグと普通図柄確変フラグと特別図柄時短フラグをON(5AHを設定)にし、特別図柄時短回数カウンタに時短回数をセットする。一方、小当たり図柄と特殊電サポ図柄を兼用していない場合は、ステップS455と同様に特殊電サポ図柄当たり判定フラグがONに設定されていれば特殊電サポ図柄判定フラグに00Hを設定し、第2時短遊技状態への移行準備として、普通図柄時短フラグと普通図柄確変フラグと特別図柄時短フラグをON(5AHを設定)にし、特別図柄時短回数カウンタに時短回数をセットするようにする。
主制御CPU600aは、上記ステップS456の処理を終えた後、又は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS455:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS457)。
特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS457:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS458)、主制御CPU600aは、再度、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS459)。そして、特別図柄時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS459:YES)、普通図柄時短フラグに00Hを設定すると共に、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、普通図柄時短フラグに00Hを設定する。そしてさらに、救済回数カウンタに初期値を設定する(ステップS460)。
上記ステップS460の処理を終えた後、又は、特別図柄時短回数カウンタの値が0(ステップS457:YES)、あるいは、特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS459:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS461)。特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS461:YES)、ステップS465の処理に移行する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS461:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS462)、再度、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS463)。特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS463:NO)、ステップS465の処理に移行する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS463:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定する処理を行い(ステップS464)、ステップS465の処理に移行する。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄確変フラグがON(5AHが設定)されているか否かを確認する(ステップS465)。特別図柄確変フラグがONに設定されていれば(5AHに設定されていれば)(ステップS465:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、特別図柄確変フラグがONに設定されていなければ(5AHに設定されていなければ)(ステップS465:NO)、主制御CPU600aは、救済発動フラグがON(5AHが設定)されているか否かを確認する(ステップS466)。救済発動フラグがONに設定されていれば(5AHに設定されていれば)(ステップS466:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、救済発動フラグがONに設定されていなければ(5AHに設定されていなければ)(ステップS466:NO)、主制御CPU600aは、救済回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS467)。救済回数カウンタの値が0であれば(ステップS466:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、救済回数カウンタの値が0でなければ(ステップS467:NO)、救済回数カウンタの値を1減算(-1)し(ステップS468)、主制御CPU600aは、再度、救済回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS469)。救済回数カウンタの値が0でなければ(ステップS469:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終える。一方、救済回数カウンタの値が0であれば(ステップS469:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄時短フラグをON(5AHを設定)にし、特別図柄時短回数カウンタに時短回数をセットする。さらに、主制御CPU600aは、救済発動フラグをON(5AHを設定)にし、右打ち状態フラグをON(5AHを設定)にし(ステップS470)、特別図柄確認時間中処理を終える。なお、上述したように、救済発動フラグがONに設定されると、図39に示すステップS113にて、状態移行時情報が、外部端子(図示せず)から出力されることとなる。
しかして、救済回数カウンタは、図36に示すステップS26にて、0000Hが設定されクリアされた後、図36に示すステップS29にて、初期値が設定される。そして、通常遊技状態においては、図50に示すステップS468にてカウントが実行され、図9(b)、又は、図9(c)に示す第2時短遊技状態(特別図柄時短フラグONの状態)の場合、図50のステップS466:YESに示すように、救済回数カウンタは、クリアされず(0000Hが設定されず)、カウントも実行されない。そしてさらに、救済回数カウンタは、図9(b)、又は、図9(c)に示す第2時短遊技状態(特別図柄時短フラグONの状態)が終了した際、図50に示すステップS460にて、救済発動フラグの状態に応じて初期値が設定され、図9(b)、又は、図9(c)に示す第2時短遊技状態から移行した通常遊技状態においては、図50に示すステップS468にてカウントが実行されることとなる。これにより、救済回数カウンタは、適切な箇所で値が設定されたり、カウントが実行されたりすることとなるから、無駄な処理を省くことができ、もって、処理の簡素化を図ることができる。
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、図41に示す上記ステップS205、ステップS206、ステップS207のいずれかの処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
ところで、本実施形態においては、救済回数カウンタを減算する例を示したが、加算するようにしても良い。この点、図52を用いて詳しく説明する。なお、上記説明した処理と同一の処理については、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄確認時間中処理の説明(変形例)>
図52に示すように、主制御CPU600aは、特別図柄確変フラグがONに設定されていなければ(5AHに設定されていなければ)(ステップS465:NO)、救済回数カウンタの値を加算(+1)し(ステップS500)、救済回数カウンタの値が救済到達回数(例えば、1000)に到達したか否かを確認する(ステップS501)。救済到達回数(例えば、1000)に到達していれば(ステップS501:YES)、ステップS470の処理を行い、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、救済到達回数(例えば、1000)に達していなければ(ステップS501:NO)、主制御CPU600aは、救済回数カウンタの値が0000Hであるか否かを確認する(ステップS502)。救済回数カウンタの値が0000Hでなければ(ステップS502:NO)、特別図柄確認時間中処理を終える。
一方、救済回数カウンタの値が0000Hであれば(ステップS502:YES)、救済回数カウンタの値を減算(-1)し(ステップS503)、特別図柄確認時間中処理を終える。なお、ステップS503にて、救済回数カウンタの値を減算(-1)するのは、以下の理由によるものである。すなわち、特別図柄確変中でなければ、救済回数カウンタは、値を加算(+1)する。そのため、救済回数カウンタの値が救済到達回数に到達した後は、大当たりしない限り、救済回数カウンタは、2バイトの上限値であるFFFFHまでカウントし続けることとなる。それゆえ、救済回数カウンタのカウント値がFFFFHの時に加算(+1)されると、カウント値は、0000Hになるため、FFFFHに戻すために、減算(-1)する(0000H-0001H=FFFFHとなる)ようにしている。
しかして、このようにしても、上記と同一の効果を奏することが出来る。
ところで、救済回数カウンタを減算、加算する何れの場合においても、救済発動フラグは、一度ON(5AHが設定)に設定されると、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)(ステップS452:YES)されない限り、すなわち、大当たりしない限り、救済発動フラグは、ONのままである。そのため、電源が遮断(電断)され、再度電源が投入されて遊技復帰し、救済発動フラグがONで、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)でない場合、すなわち、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)が終了し、通常遊技状態となっている場合、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されても、救済発動フラグがONのままであるから、第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)に突入しないこととなる。それゆえ、そのことを示すコマンドを、図36に示すステップS41にて、演出制御コマンドDI_CMDとして、サブ制御基板80に送信するようにする。これにより、サブ制御CPU800aは、そのことを認識することが可能となり、もって、遊技者に報知等することが可能となる。
また、図44に示す救済回数コマンド送信、図45に示す時短回数コマンド送信は、図53、図54に示すようにすることもできる。この点、以下、具体的に説明する。
<主制御:特別図柄処理:救済回数コマンド送信の説明(変形例)>
図53に示すように、まず、主制御CPU600aは、救済発動フラグがONか否かを確認する(ステップS510)。救済発動フラグがONであれば(ステップS510:YES)、救済回数コマンド送信の処理を終える。すなわち、救済発動フラグがONであれば、所定回数(例えば、1000回)特別図柄のはずれ変動が実行されたことを示すもものであるから、救済回数カウンタの値をサブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する必要がない。そのため、救済発動フラグがONであれば(ステップS510:YES)、救済回数コマンドを送信せず、処理を終えるようにすれば、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に余計なコマンドを送信する必要がなくなり、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)の負担を軽減することができる。
一方、救済発動フラグがONでなければ(ステップS510:NO)、主制御CPU600aは、救済回数カウンタの値(2バイトデータ)を、主制御CPU600aの内部にあるHLレジスタに格納する(ステップS511)。
次いで、主制御CPU600aは、HLレジスタに格納した救済回数カウンタの値が、0か否かを確認する(ステップS512)。値が0であれば(ステップS512:YES)、救済回数コマンド送信の処理を終える。
一方、値が0でなければ(ステップS512:NO)、データ分割処理を行う(ステップS513)。
<主制御:特別図柄処理:データ分割処理の説明>
この処理について、図55を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、HLレジスタの値を100で除算する。そして、主制御CPU600aは、除算した商を、主制御CPU600aの内部にあるLレジスタに格納し、余りを、主制御CPU600aの内部にあるHレジスタに格納する(ステップS550)。
次いで、主制御CPU600aは、Lレジスタを加算(+1)し、Hレジスタを加算(+1)し(ステップS551)、データ分割処理を終える。
<主制御:特別図柄処理:救済回数コマンド送信の説明(変形例)>
かくして、上記のようなデータ分割処理(ステップS513)を終えた後、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDBHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタにLレジスタの値を格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、1コマンド目の救済回数コマンド1(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS514)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDCHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタにHレジスタの値を格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、2コマンド目の救済回数コマンド2(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信し(ステップS515)、救済回数コマンド送信の処理を終える。
かくして、このようにすることにより、サブ制御CPU800aは、1コマンド目の下位バイトを1減算し、2コマンド目の下位バイトを1減算する。そして、1減算した1コマンド目の下位バイトの値を100倍し、1減算した2コマンド目の下位バイトの値を加算する。これにより、サブ制御CPU800aは、図9(b)に示す特別図柄のはずれ変動が何回実行されたのかを把握することができることとなる。また、VDP803を用いて、液晶表示装置41に数字を表示させる際は、1コマンド目の下位バイトを1減算した数値を千と百の位の数字に、2コマンド目の下位バイトを1減算した数値を十と一の位の数字として表示させることとなる。
しかして、このようにしても、コマンド構成を分かり易くすることができるばかりか、制御負担を軽減することができる。
<主制御:特別図柄処理:時短回数コマンド送信の説明(変形例)>
一方、時短回数コマンド送信の変形例は、図54に示すように、主制御CPU600aは、特別図柄時短回数カウンタの値(2バイトデータ)を、主制御CPU600aの内部にあるHLレジスタに格納する(ステップS520)。
次いで、主制御CPU600aは、HLレジスタに格納した特別図柄時短回数カウンタの値が、0か否かを確認する(ステップS521)。値が0であれば(ステップS521:YES)、時短回数コマンド送信の処理を終える。
一方、値が0でなければ(ステップS521:NO)、図55に示すデータ分割処理を行う(ステップS522)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDDHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタにLレジスタの値を格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、1コマンド目の時短回数コマンド1(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信する(ステップS523)。
次いで、主制御CPU600aは、主制御CPU600aの内部にあるDレジスタにDEHを格納し、主制御CPU600aの内部にあるEレジスタにHレジスタの値を格納する。そして、主制御CPU600aは、DEレジスタの値を、2コマンド目の時短回数コマンド2(演出制御コマンドDI_CMD)として、サブ制御基板80(サブ制御CPU800a)に送信し(ステップS524)、時短回数コマンド送信の処理を終える。
かくして、このようにすることにより、サブ制御CPU800aは、1コマンド目の下位バイトを1減算し、2コマンド目の下位バイトを1減算する。そして、1減算した1コマンド目の下位バイトの値を100倍し、1減算した2コマンド目の下位バイトの値を加算する。これにより、サブ制御CPU800aは、図9(b),(c)に示す第2時短遊技状態(低確電サポ有り状態)の時短回数を把握することができることとなる。また、VDP803を用いて、液晶表示装置41に数字を表示させる際は、1コマンド目の下位バイトを1減算した数値を千と百の位の数字に、2コマンド目の下位バイトを1減算した数値を十と一の位の数字として表示させることとなる。
しかして、このようにしても、コマンド構成を分かり易くすることができるばかりか、制御負担を軽減することができる。
また、図55に示すように、2バイトデータを千と百の位で分割する処理をサブルーチンにすれば、時短回数も2コマンドで千と百の位、十と一の位を送信する仕様の際に、救済回数コマンドと、共通のサブルーチンとすることができ、もって、プログラム容量を削減することができる。
<サブ制御基板の処理内容>
次に、上記図25~図34に示す演出の処理方法について、図56~図60に示すサブ制御基板80の処理内容(プログラムの概要)を参照して具体的に説明する。
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図6参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。そしてその信号を受けて、サブ制御CPU800aは、図56に示すメイン処理を行う。
<サブ制御:メイン処理>
図56に示すように、まず、サブ制御CPU800aが、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS1000)。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60(図6参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化する(ステップS1001)。そして、サブ制御CPU800aは、上記主制御基板60からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS1002)。
次いで、サブ制御CPU800aは、作業領域、スタック領域として使用するサブ制御RAM800c内のメモリ領域を初期化し(ステップS1003)、音LSI801(図6参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI801は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS1004)。
次いで、サブ制御CPU800aは、上・左・右・左上可動役物43a~43d(図5参照)を動作させるモータ(図示せず)に異常が発生しているか否か、そのモータ(図示せず)を動作させるモータデータが格納されるサブ制御RAM800c内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、サブ制御CPU800aは、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、上・左・右・左上可動役物43a~43dは初期位置に戻ることとなる(ステップS1005)。
次いで、サブ制御CPU800aは、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、サブ制御CPU800aは、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS1006)。
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い(ステップS1007)、そのチェックサム演算値と、後述するメモリバックアップ(ステップS1015参照)にて算出しサブ制御RAM800c内に格納されているチェックサム演算値とを比較し、一致しているか否かの確認を行う(ステップS1008)。一致していなければ(ステップS1008:NO)、サブ制御RAM800c内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS1009)。
一方、一致(ステップS1008:YES)、あるいは、上記ステップS1009の処理を終えた後、サブ制御CPU800aは、図示しないウオッチドックタイマ機能を解除し(ステップS1010)、サブ制御CPU800aやVDP803等のハードウェアのリフレッシュを実行する(ステップS1011)。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記サブ制御RAM800c内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(図6参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、サブ制御ROM800b内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する(ステップS1012)。この際、サブ制御CPU800aは、図33(a)に示すサブ制御変動パターン振り分けテーブルSUB_FR_TBLを用いて抽選を行い、その抽選結果によって、図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBL、図33(c)に示す図柄変化予告テーブルZH_TBLを用いて抽選を行う。そして、サブ制御CPU800aは、図33(c)に示す図柄変化予告テーブルZH_TBLを用いて、別の図柄に変化するに当選する抽選が行われた場合、図33(d)に示す変化図柄抽選振り分けテーブルHZC_FR_TBLを用いた抽選を行う。
しかして、このように、決定された変動パターンをオフセット値とし、そのオフセット値に基づいた図33(b)に示す左図柄抽選振り分けテーブルHC_FR_TBLや、図33(c)に示す図柄変化予告テーブルZH_TBLを用いて抽選を行うことにより、オフセット値に応じたテーブルを選択することができるため、制御負担の軽減を図ることができる。
一方、サブ制御CPU800aは、図32(a)に示すテーブルHK_TBLを参照し、背景変化後の1~19回転目の特別図柄の変動において、図32(b)に示す第1振り分けテーブルFR_TBL1を参照し、抽選を行う。この際、どのような変動パターンであっても、背景変化なしに当選するようになっている。
また、サブ制御CPU800aは、背景変化後の20~39回転目の特別図柄の変動において、図32(c)に示す第2振り分けテーブルFR_TBL2を参照し、抽選を行う。そして、サブ制御CPU800aは、背景変化後の40~59回転目の特別図柄の変動において、図32(d)に示す第3振り分けテーブルFR_TBL3を参照し、抽選を行う。そしてさらに、サブ制御CPU800aは、背景変化後の60回転目~の特別図柄の変動において、図32(e)に示す第4振り分けテーブルFR_TBL4を参照し、抽選を行う。この際、どのような変動パターンであっても、背景変化が必ず実行されるようになっている。
しかして、このように、背景変化が実行される振り分け値が全て「0」である(背景変化に当選しない)振り分けテーブルである第1振り分けテーブルFR_TBL1を用意し、抽選するようにすれば、制御で予告演出である背景変化を行わない等の制御を行う必要がなくなり、もって、制御負担の軽減を図ることができる。さらには、予告演出である背景変化の抽選に関するデバック作業において、振り分けテーブルのチェックを行うだけでよくなるため、デバックにかかる工数の削減をすることができる。
一方、2バイトデータのコマンドが送信されてきた場合は、サブ制御CPU800aは、1コマンド目の下位バイトを1減算し、2コマンド目の下位バイトを1減算する。そして、1減算した1コマンド目の下位バイトの値を100倍し、1減算した2コマンド目の下位バイトの値を加算することとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、後述するタイマ割込み処理にて取得した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容を解析する処理を行う(ステップS1013)。具体的には、設定ボタン15又は演出ボタン装置13が、遊技者によって、押圧された瞬間か、放された瞬間か、あるいは、押圧されたままの状態か等の解析を行う。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づいて、上・左・右・左上可動役物43a~43d(図5参照)の動作制御や、装飾ランプ基板90(図6参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプの点灯又は消灯の制御や、スピーカ17の制御や、液晶表示装置41に表示される画像の制御を実行する(ステップS1014)。この際、背景変化の抽選に当選していた場合、サブ制御CPU800aは、第1背景データに、現在の背景をセットし、第2背景データに、変化する背景をセットする。そして、サブ制御CPU800aは、VSYNC割込み信号をカウントし、図34(b-3),(c-3)に示すように、左シャッタ(画像P106a参照)と右シャッタ(画像P106b参照)が閉まるフレームに到達した際、第2背景データにセットされている変化する背景を、第1背景データにセットする。
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800cの作業領域を対象とする8ビット加算演算であるチェックサム演算を行い、そのチェックサム演算値を、サブ制御RAM800c内に格納するメモリバックアップ処理を行う(ステップS1015)。
次いで、サブ制御CPU800aは、VDP803からサブ制御CPU800aに対してVSYNC割込み信号が送信されてきたか否かの確認を行う(ステップS1016)。VSYNC割込み信号が送信されて来なければ(ステップS1016:NO)、サブ制御CPU800aは、VSYNC割込み信号が送信されてくるまで、ステップS1016の処理を繰り返し実行し、VSYNC割込み信号が送信されてくると(ステップS1016:YES)、再度ステップS1007の処理に戻り、ステップS1007~S1016の処理を繰り返すこととなる。
<サブ制御:データ解析処理>
続いて、図57を参照して、メイン処理のステップS1014のデータ解析処理にて詳述する。まず、サブ制御CPU800aは、ステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに対応する演出シナリオデータPS_DATA(図7(a)参照)を演出シナリオテーブルPR_TBLより選択し、その選択した演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1に格納されている各種データ(フレームデータPS_DATA10,制御コードデータPS_DATA11,座標データPS_DATA12,画素計算データPS_DATA13,拡縮データPS_DATA14)に基づき、VDP803に液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するためのコマンドリストを生成する(ステップS1050)。この際、図9(b),(c)を用いて説明したような液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するためのコマンドリストも生成される。さらに、図27~図31を用いて説明したような液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するためのコマンドリストも生成される。そしてさらに、第1背景データにセットされた内容に応じた画像データ、具体例としては、図34(b-1)~(b-5),図34(c-1)~(c-5)を用いて説明したような液晶表示装置41に表示させる画像データを生成するためのコマンドリストも生成される。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記選択された演出シナリオデータPS_DATAに格納されているボタンデータPS_DATA113(図7(c)参照)に演出ボタン装置13の押下演出が有効である旨のデータ又は設定ボタン15の連打演出が有効である旨のデータが格納されている場合、そのデータをサブ制御RAM800c内のメモリ領域に格納する。
そしてさらに、サブ制御CPU800aは、上記選択された演出シナリオデータPS_DATAに格納されているランプデータPS_DATA17(図7(b)参照)のデータ内容に基づき、光に関する制御信号を生成し、サブ制御RAM800c内に格納する処理を行う。またこの際、図9(b),(c)を用いて説明したような装飾ランプの点灯にあたっての光に関する制御信号も生成されることとなる。
また、サブ制御CPU800aは、上記選択された演出シナリオデータPS_DATAに格納されている可動役物データPS_DATA16(図7(b)参照)のデータ内容に基づき、上・左・右・左上可動役物43a~43dの動作内容を決定し、その決定した動作内容に応じた可動役物装置43のモータ(図示せず)のモータデータを生成する。
またさらに、サブ制御CPU800aは、上記選択された演出シナリオデータPS_DATAに格納されている音データPS_DATA15(図7(b)参照)のデータ内容に基づき、音に関する制御信号を生成する(ステップS1051)。
かくして、サブ制御CPU800aは、図56に示すステップS1012にて抽選により決定した演出パターンに基づくデータを全て生成し終えるまで(ステップS1052:NO)、上記ステップS1050及びステップS1051の処理を繰り返し行い、上記データを全て生成し終えると(ステップS1052:YES)、ステップS1053の処理に進む。
次いで、サブ制御CPU800aは、上記ステップS1051にてサブ制御RAM800c内に格納した内容及び図56に示すステップS1013にて処理した設定ボタン15又は演出ボタン装置13の入力内容に基づき、ボタン有効時処理を行う(ステップS1053)。
<サブ制御:コマンド受信割込み処理>
続いて、図58を参照して、このようなメイン処理の実行中に、主制御基板60より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図58に示すように、サブ制御CPU800aは、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1100)。その後、サブ制御CPU800aは、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1101)、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS1102)。
そしてその後、サブ制御CPU800aは、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS1103)、ステップS1101にて読み出した値とステップS1103にて読み出した値が一致しているか否かを確認する。一致していなければ(ステップS1104:NO)、ステップS1107に進み、一致していれば(ステップS1104:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS1105)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図56に示すステップS1012の処理の際、サブ制御CPU800aに読み出されることとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、サブ制御RAM800c内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS1106)、ステップS1100の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1107)。これにより、図56に示すメイン処理に戻ることとなる。
<サブ制御:タイマ割込み処理>
続いて、図59を参照して、メイン処理のステップS1006(図56参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図59に示すように、サブ制御CPU800aは、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容をサブ制御RAM800c内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS1150)。
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15のデータや演出ボタン装置13のデータや可動役物装置43のモータデータ等を2度取得し(ステップS1151)、その2度取得したデータが一致しているか否かを確認する(ステップS1152)。データが一致していなければ(ステップS1152:NO)、サブ制御CPU800aは、データが一致するまでステップS1151の処理を繰り返し、一致していれば(ステップS1152:YES)、一致したデータをサブ制御RAM800c内に格納する(ステップS1153)。
次いで、サブ制御CPU800aは、設定ボタン15又は演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS1154)。この受信した信号が、図56に示すステップS1013のボタン解析処理にて解析されることとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、図57に示すステップS1051にてサブ制御RAM800c内に記憶した光に関する制御信号を装飾ランプ基板90(図6参照)に送信する(ステップS1155)。なお、識別ランプ装置50A(図5参照)を点灯又は消灯させるのに必要な制御信号も送信されることとなる。
次いで、サブ制御CPU800aは、ステップS1150の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS1156)。これにより、図56に示すメイン処理に戻ることとなる。
<サブ制御:コマンドリスト>
ここで、図57に示すステップS1050にて生成したコマンドリストについて、図60を用いて詳しく説明する。
このコマンドリストは、VDP803(コマンドパーサ8035)に対する指令を列記したコマンド列であるが、その記載内容や記載順序が、動画の描画を指示する場合と、静止画の描画を指示する場合とでやや相違する。
動画の描画をVDP803に指示する場合は、図60(a)の初期コマンドリストと、図60(b)の定常コマンドリストの構成となる。
図60(a)に示すように、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域、並びに、DDR2SDRAM804の動画データを格納するメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1200)。なお、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域を設定するにあたっては、図7(c)に示す画像サイズデータPS_DATA112が参照される。すなわち、サイズが例えば640×320であれば、それに応じたメモリ領域が設定されることなる。
次いで、動画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1201)。具体的には、どの動画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する動画が格納されている遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やその動画のフレーム数などと共に指示する。なお、該当する動画が格納されているCGデータ記憶領域のアドレス番地は、図7(c)に示すアドレスデータPS_DATA111が参照され、その動画のフレーム数は、図7(b)に示すフレームデータPS_DATA10が参照される。
次いで、終了処理用コマンドを記入して初期コマンドリストの生成を終える(ステップS1202)。
続いて、サブ制御CPU800aは、図60(b)に示す定常コマンドリストを生成する。
この定常コマンドリストは、図60(b)に示すように、動画の描画指示で構成されており、上記初期コマンドリストにおいて、デコードした動画データに関し、どのフレーム番号のデコードデータを、液晶表示装置41のどの座標位置に描画するかのコマンドを生成する(ステップS1203)。次いで、終了処理用コマンドを記入して定常コマンドリストの生成を終える(ステップS1204)。なお、この描画指示にあたってのコマンド生成は、図7(b)に示すフレームデータPS_DATA10,座標データPS_DATA12,画素計算データPS_DATA13,拡縮データPS_DATA14が参照される。
一方、静止画の描画をVDP803に指示する場合、図60(c)に示すとおり、サブ制御CPU800aは、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域、並びに、静止画データを格納する内蔵VRAM8040のメモリ領域の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1210)。なお、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM804のメモリ領域を設定するにあたっては、図8(c)に示す画像サイズデータPS_DATA112が参照される。すなわち、サイズが例えば640×320であれば、それに応じたメモリ領域が設定されることなる。
次いで、静止画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS1211)。具体的には、どの静止画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する静止画が格納されている遊技ROM805のCGデータ記憶領域のアドレス番地やデータサイズなどと共に指示する。なお、該当する静止画が格納されているCGデータ記憶領域のアドレス番地は、図7(c)に示すアドレスデータPS_DATA111が参照され、データサイズは、図7(c)に示す画像サイズデータPS_DATA112が参照される。
次いで、デコードされた静止画データを、液晶表示装置41のどの座標位置に、どのような態様(回転角度や縮小拡大等)で描画するかのコマンドを生成する(ステップS1212)。次いで、終了処理用コマンドを記入して静止画に関するコマンドリストの生成を終える(ステップS1213)。なお、この描画指示にあたってのコマンド生成は、図7(b)に示すフレームデータPS_DATA10,座標データPS_DATA12,画素計算データPS_DATA13,拡縮データPS_DATA14が参照される。
かくして、このような動画に関するコマンドリスト並びに静止画に関するコマンドリストは、VDP803(図9参照)に送信され、適宜処理された上で、液晶表示装置41に送信される。これにより、液晶表示装置41に所望の画像(例えば、図27~図31、図34(b-1)~(b-5),図34(c-1)~(c-5))が表示されることとなる。
ところで、このようなコマンドリストは、動画の描画を指示した後、静止画の描画を指示することとなる。それは、サブ制御CPU800aは、主制御CPU600aより送信されてくる演出制御コマンドDI_CMDによって、図7(a)に示す演出シナリオテーブルPR_TBLに格納されている複数の演出シナリオデータPS_DATAのうち、何れかの演出シナリオデータPS_DATAを選択し、その選択した演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1を優先順位の低いものから順に参照し、コマンドリストを生成するためである。すなわち、本実施形態によれば、この優先順位が低い位置に、図7(c)に示す制御テーブルCH_TBLより動画を示すデータPS_DATA110(図7(c)参照)が参照されるような制御コードデータPS_DATA11が格納され、優先順位が高い位置に、図7(c)に示す制御テーブルCH_TBLより静止画を示すデータPS_DATA110(図7(c)参照)が参照されるような制御コードデータPS_DATA11が格納されているため、動画の描画を指示するコマンドリストが先に生成され、その後、静止画の描画を指示するコマンドリストが生成することとなる。これにより、動画データが描画された後、その描画された動画データ上に静止画データが上書き描画されることとなり、もって、液晶表示装置41に表示される画像データが生成されることとなる。
しかして、このように、描画された動画データ上に静止画データが上書き描画されることによって、画像データが生成されることにより、圧縮画像であっても文字を鮮明に表示させることができる。
なお、本実施形態においては、計測・設定表示装置610の表示方法として点灯表示している例しか示していないが、それに限らず、設定変更中、計測・設定表示装置610の表示を点滅表示させるようにしても良い。
また、本実施形態においては、音LSI801と、VDP803と、を別々に構成する例を示したが、ワンチップとして一体化させても良い。
また、本実施形態においては、DDR2SDRAM804内にフレームバッファ領域を設定するようにしたが、それに限らず、内蔵VRAM8040内にフレームバッファ領域を設定するようにしても良い。
また、本実施形態においては、サブワンチップマイコン800内にサブ制御CPU800aを設ける例を示したが、それに限らず、VDP803内にサブ制御CPU800aを設けるようにしても良い。