JP2022139854A - 子宮内組織採取具 - Google Patents

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Abstract

【課題】より確実に目的とする組織を採取可能な子宮内組織採取具を提供する。【解決手段】子宮内組織採取具1は、組織採取用先端部10と、組織採取用先端部10の後端より後方に延びるシャフト部30と、シャフト部30の後端に設けられた把持部50とを備え、組織採取用先端部10は前後方向に長径を有する楕円環状フレーム11を備え、楕円環状フレーム11は前後方向に長径を有する楕円状貫通孔12を備え、さらに、少なくとも楕円状貫通孔12の前端側部分の内面は、楕円環状フレーム11内に延びる凹状面13となっており、かつ、凹状面13を有する部分における楕円環状フレーム11の正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部14,15となっており、子宮内組織採取具1は、合成樹脂により一体に形成され、シャフト部30は、手で曲げることにより、塑性変形した湾曲部31を形成可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、子宮内に挿入し、組織(細胞等)を採取するための子宮内組織採取具に関する。
診断や治療を目的として、体内(体腔や臓器等の内部)から組織(細胞等)を採取(除去のための採取を含む)する際には、細長く、前端部(先端部)が鋭い匙状とされた組織採取具(キュレット)が用いられる。
例えば、子宮内組織の採取の際には、従来、金属製の細長い器具(子宮内組織採取具)を子宮口から挿入して、正常な子宮内膜を傷つけないように注意しながら、手技が行われる。
特許文献1(特表2001-522683号公報)には、子宮頚管あるいは子宮膣部の検査(PAP検査)のための脱落細胞診断法用のへらとして用途がある樹脂製の医療用へらが開示されている。
特許文献2(特開昭52-044099号公報)には、子宮内膜から組織を採集しうるようにした、螺旋状端部を含む組織標本採集部を備える子宮内組織採取具(子宮内組織標本採取装置)が開示されている。また、組織標本採集部(螺旋ブレード)を所定の(例えば、膣道に対する子宮の軸にほぼ一致させるように)曲率半径を持たせて湾曲させることも開示されている。
特表2001-522683号公報 特開昭52-044099号公報
従来の子宮内の組織を採取するための子宮内組織採取具においては、一度採取した組織が子宮内組織採取具から脱落することがある。また、特許文献2に開示の子宮内組織採取具の場合、体内に挿入する部分(螺旋ブレード)を所望の形状に湾曲させる際に、湾曲させる部位や方向によって当該部分を湾曲させるのに要する負荷が異なるため、所望の形状が得られ難いという問題がある。
そこで、本発明は、より確実に目的とする組織を採取可能な子宮内組織採取具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 子宮内に挿入可能な組織採取用先端部を有する子宮内組織採取具であって、
前記子宮内組織採取具は、前記組織採取用先端部と、前記組織採取用先端部の後端より後方に延びるシャフト部と、前記シャフト部の後端に設けられた把持部とを備え、
前記組織採取用先端部は、前記子宮内組織採取具の前後方向に長径を有する楕円環状フレームを備え、前記楕円環状フレームは、前記子宮内組織採取具の前後方向に長径を有する楕円状貫通孔を備え、さらに、
少なくとも前記楕円状貫通孔の前端側部分の内面は、前記楕円環状フレーム内に延びる凹状面となっており、かつ、前記凹状面を有する部分における前記楕円環状フレームの正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部となっており、
前記楕円環状フレームの外周面は、エッジを持たない丸みを有し、
前記子宮内組織採取具は、合成樹脂により一体に形成され、前記シャフト部は、手で曲げることにより、塑性変形した湾曲部を形成可能である子宮内組織採取具。
(2) 前記楕円状貫通孔の前記前端側部分および短径方向両側部部分の内面は、前記楕円環状フレーム内に延びる凹状面となっており、かつ、前記凹状面を有する部分における前記楕円環状フレームの正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部となっている上記(1)に記載の子宮内組織採取具。
(3) 前記楕円状貫通孔の内面の全体は、前記楕円環状フレーム内に延びる凹状面となっており、かつ、前記楕円環状フレームの正面および背面の内縁全周は、内側に削れたエッジ部となっている上記(1)に記載の子宮内組織採取具。
(4) 前記把持部は、横断面の外形が略長手矩形形状とされ、
前記シャフト部は、横断面の外形が略円形状から前端に向かって略矩形形状に変化する前端部側連接部と、前記前端部側連接部と連続する中央部と、前記中央部と連続する把持部連接部とを備え、前記中央部は、横断面の外形が略円形状で、かつ前端に向かって径が小さくなるテーパー部を備える上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の子宮内組織採取具。
(5) 前記把持部は、細長い板状に形成され、向かい合う面積の広い正面部および背面部を備えており、前記把持部の前記正面部は、前記組織採取用先端部の前記楕円環状フレームの前記正面と同じ向きとなっており、前記把持部の前記背面部は、前記組織採取用先端部の前記楕円環状フレームの前記背面と同じ向きとなっている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の子宮内組織採取具。
(6) 前記把持部は、前記正面部および前記背面部に形成された凹部を備えている上記(5)に記載の子宮内組織採取具。
(7) 前記把持部は、長手方向に直交するように設けられた複数の滑り止め用の環状リブを備えている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の子宮内組織採取具。
本発明の子宮内組織採取具は、組織採取用先端部が、子宮内組織採取具の前後方向に長径を有する楕円環状フレームを備え、楕円環状フレームは、子宮内組織採取具の前後方向に長径を有する楕円状貫通孔を備え、さらに、少なくとも楕円状貫通孔の前端側部分の内面は、楕円環状フレーム内に延びる凹状面となっており、かつ、凹状面を有する部分における楕円環状フレームの正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部となっている。そのため、エッジ部によって、より確実に目的とする子宮内組織を採取できるとともに、貫通孔内の凹状面において、一度採取した子宮内組織を脱落しないように保持することができる。
また、本発明の子宮内組織採取具は、合成樹脂により一体に形成され、シャフト部は、手で曲げることにより、塑性変形した湾曲部を形成可能である。そのため、子宮の形状や子宮内における採取の目的とする子宮内組織の位置等に合わせて子宮内組織採取具の形状を調整できるため、より確実に目的とする子宮内組織を採取できる。
図1は、本発明の子宮内組織採取具の実施例を示す斜視図である。 図2は、図1に示される子宮内組織採取具の正面図を左に90°回転させた図である。 図3は、図1に示される子宮内組織採取具の左側面図を左に90°回転させた図である。 図4は、図2のA部拡大説明図である。 図5は、図4のC-C断面図である。 図6は、図5のD-D断面図である。 図7は、図3のB-B断面図である。 図8は、図1に示される子宮内組織採取具の使用状態を説明するための説明図である。 図9は、図1に示される子宮内組織採取具の使用状態を説明するための説明図である。 図10は、本発明の子宮内組織採取具の他の実施例を説明するための、図6に対応する断面説明図である。 図11は、本発明の子宮内組織採取具の他の実施例を説明するための、図5に対応する断面説明図である。
本発明の子宮内組織採取具を図面に示した実施例を用いて説明する。なお、本実施例おいては、図2における、左右方向を前後方向として説明する。
本発明の子宮内組織採取具1は、子宮内に挿入可能な組織採取用先端部10を有する子宮内組織採取具1であって、子宮内組織採取具1は、組織採取用先端部10と、組織採取用先端部10の後端より後方に延びるシャフト部30と、シャフト部30の後端に設けられた把持部50とを備え、組織採取用先端部10は、子宮内組織採取具1の前後方向に長径を有する楕円環状フレーム11を備え、楕円環状フレーム11は、子宮内組織採取具1の前後方向に長径を有する楕円状貫通孔12を備え、さらに、少なくとも楕円状貫通孔12の前端側部分の内面は、楕円環状フレーム11内に延びる凹状面13となっており、かつ、凹状面13を有する部分における楕円環状フレーム11の正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部14,15となっており、楕円環状フレーム11の外周面は、エッジを持たない丸みを有し、子宮内組織採取具1は、合成樹脂により一体に形成され、シャフト部30は、手で曲げることにより、塑性変形した湾曲部31を形成可能である。
具体的には、図1ないし図3に示されるように、子宮内組織採取具1は、前端に組織採取用先端部10を備える。組織採取用先端部10は、図2に示されるように、正面から見て子宮内組織採取具1の前後方向に長径を有する楕円環状フレーム11を備える。また、楕円環状フレーム11の外周面(具体的には、外側面および楕円環状フレーム11を正面から見た場合の正面側外縁部および裏面側外縁部)は、エッジを持たない丸みを有している。これにより、組織採取用先端部10の外周面によって、子宮内部を傷つけることが防止される。
図6に示されるように、組織採取用先端部10の横断面(子宮内組織採取具1の前後方向に対し垂直に交差する面における断面)の外形は略矩形形状とされている。組織採取用先端部10の幅方向(図6における左右方向)の両側面はエッジを持たないようにされている。また、図5に示されるように、組織採取用先端部10の前端側面もエッジを持たないようにされている。これにより、組織採取用先端部10の外周側面が、子宮内部を傷つけることが防止される。
組織採取用先端部10の楕円環状フレーム11は、子宮内組織採取具1の前後方向に長径を有する楕円状貫通孔12を備える。言い換えれば、組織採取用先端部10は、中央部分に楕円状貫通孔12が形成された楕円環状形状とされている。図5および図6に示されるように、楕円状貫通孔12は、組織採取用先端部10(楕円環状フレーム11)を厚さ方向に(正面から背面に)貫通している。
図5に示されるように、楕円状貫通孔12の前端側部分の内面は、楕円環状フレーム11内に延びる凹状面13となっている。具体的には、楕円状貫通孔12の前端側部分の内面が、楕円状貫通孔12の両端部(正面側端部および背面側端部)から、中央部分に向かって凹に(孔径が大きく)なっている。凹状面13の底部(最も窪んだ部分)は、楕円状貫通孔12の内面の中央部付近に位置することが好ましい。凹状面13の底部(最も窪んだ部分)の深さ(凹状面13の底部と凹状面上縁間の高さの差)は、0.2~2mm程度であることが好ましく、特に、0.3~1.5mmが好ましい。なお、凹状面の深さは、凹状面の全体に亘って一様ではなく、部位によって異なっていてもよい。また、楕円状貫通孔12の内面は、平滑面または粗面となっている。
凹状面13を有する楕円環状フレーム11の前端側部分においては、正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部14,15となっている。具体的には、図5に示されるように、楕円環状フレーム11の正面部16および背面部17と凹状面13との連結部が、それぞれ、鋭角なエッジ部14,15となっている。エッジ部の角度(図5のエッジ部14における、正面部16と凹状面13の接線との角度:θ)は、75°以下であることが好ましく、特に、30~65°であること好ましい。なお、本実施例においては、エッジ部14,15の角度(θ)は略同一とされているが、それぞれ、異なる角度としてもよい。その場合、子宮内組織の採取時に、エッジ部14,15を使い分けることができる。
なお、子宮内組織採取具1においては、組織採取用先端部10の楕円環状フレーム11の正面部16および背面部17は、楕円状貫通孔12の周縁に形成された環状平坦部(子宮内組織採取具1の前後方向に略平行な平面)を備えている。また、環状平坦部のエッジを有する一部のみ[例えば、先端部(エッジ部14,15)]が、子宮内面に当接状態において、子宮内組織採取具1を手元方向に移動することにより、先端部内部に組織を採取できる。また、環状平坦部のエッジを有する一部のみ[例えば、一方の側部(環状平坦部と楕円状貫通孔12との連結部)]が、子宮内面に当接状態において、子宮内組織採取具1を横方向に移動することにより、側部内部に組織を採取できる。
組織採取用先端部10(楕円環状フレーム11)や楕円状貫通孔12の大きさは、採取対象とする組織の大きさや量、子宮内における当該組織の存在する位置等によって適宜設定される。例えば、図4および図5に示されるように、楕円状貫通孔12の前後方向寸法(長径:La)は、10~25mmが好ましく、特に、13~22mmが好ましく、さらには、15~20mmが好ましい。楕円状貫通孔12の幅方向寸法(短径:Wa)は、1.5~6.0mmが好ましく、特に1.8~3.5mmが好ましく、さらには、2.0~3.0mmが好ましい。
また、組織採取用先端部10(楕円環状フレーム11)の前後方向寸法(長径:Lb)は、楕円状貫通孔12の前後方向寸法(長径:La)との比(La/Lb)が4/10~8/10であることが好ましく、特に、5/10~7/10であることが好ましい。組織採取用先端部10(楕円環状フレーム11)の幅方向寸法(短径:Wb)は、楕円状貫通孔12の幅方向寸法(短径:Wa)との比(Wa/Wb)が4/10~8/10であることが好ましく、特に、5/10~7/10であることが好ましく、具体的には、3~8mmが好ましく、特に、4~7mmが好ましい。組織採取用先端部10(楕円環状フレーム11)の厚さ方向寸法(Tb)は、1.5~6.0mmが好ましく、特に、2~5mmが好ましい。
子宮内組織採取具1においては、図1ないし図3に示されるように、組織採取用先端部10の後端から、シャフト部30が後方に向かって延びている。
シャフト部30は、横断面の外形が略円形状から前端に向かって略矩形形状に変化する前端部側連接部32と、前端部側連接部32と連続する中央部33と、中央部33と連続する把持部連接部34とを備え、中央部33は、横断面の外形が略円形状で、かつ前端に向かって径が小さくなるテーパー部35を備える。
具体的には、シャフト部30は、前端側(組織採取用先端部10側)部分が、組織採取用先端部10と連続する前端部側連接部32とされている。前端部側連接部32の前端と、組織採取用先端部10の後端とは、滑らかに連続している。
シャフト部30の中央部33はテーパー部35を備える。本実施例では、中央部33の全体がテーパー部35とされている。なお、中央部の一部をテーパー部としてもよい(言い換えれば、テーパー部を除く中央部の一部はテーパー形状とされていなくてもよい)。中央部33(テーパー部35)の前端と、前端部側連接部32の後端とは、滑らかに連続している。
本実施例では、テーパー部35(中央部33)は、横断面の外形が略円形状とされており、前端部の直径が2.5mm程度、後端部の直径が4.5mm程度とされている。なお、テーパー部は、前端部の直径が2~4mmとされ、後端部の直径が3~6mmとされ、かつ前端部の直径と後端部の直径との差が1~4mmとされていることが、好ましい。
シャフト部30は、後端側(把持部50側)部分が、把持部50と連続する把持部連接部34とされている。把持部連接部34の前端と、中央部33(テーパー部35)の後端とは、滑らかに連続している。
本実施例では、シャフト部30(前端部側連接部32、中央部33、把持部連接部34)は全体として、前後方向寸法:Lc(図2参照)が125mm程度とされている。なお、シャフト部の前後方向寸法(Lc)は、100~150mmとされていることが、好ましい。なお、シャフト部30の外面には、複数の挿入深度確認用マーカー(図示せず)を付してもよい。
子宮内組織採取具1は、図1ないし図3に示されるように、シャフト部30(把持部連接部34)の後端に設けられた把持部50を備える。把持部50の前端と、把持部連接部34の後端とは、滑らかに連続している。
把持部50は、細長い板状(子宮内組織採取具1の前後方向に延び、図7に示されるように、横断面の外形が略長手矩形形状)に形成され、向かい合う面積の広い正面部51および背面部52を備えており、把持部50の正面部51は、組織採取用先端部10の楕円環状フレーム11の正面(正面部16)と同じ向きとなっており、把持部50の背面部52は、組織採取用先端部10の楕円環状フレーム11の背面(背面部17)と同じ向きとなっている。これにより、子宮内組織採取具1を扱う作業者(医師等)が、把持部50の向きによって、組織採取用先端部10の向きを把握することができる。
把持部50は、正面部51および背面部52にそれぞれ形成された凹部53,54を備えている。より具体的には、図7に示されるように、正面部51および背面部52には、それぞれ、幅方向中央部に向かって凹となる凹部53,54が形成されている。また、把持部50は、長手方向に直交するように設けられた複数の滑り止め用の環状リブ55を備えている。このような凹部53,54および環状リブ55により、子宮内組織採取具1の操作性が向上する。
上述した組織採取用先端部10とシャフト部30と把持部50とを備える子宮内組織採取具1は、合成樹脂により一体に形成され、かつ、シャフト部を手で曲げることにより、塑性変形した湾曲部を形成可能な材料にて形成されている。子宮内組織採取具1を形成するための合成樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、PTFE,ETFEなどのフッ素樹脂、ポリアミド、PETなどのポリエステル、半硬質塩化ビニル樹脂、ポリカーボネートなどの合成樹脂が使用できる。子宮内組織採取具1は、例えば、射出成形によって、全体が一体に形成される。
本実施例の子宮内組織採取具1は、図2に示されるように、全体としての前後方向寸法(長さ:L)が270mm程度とされている。子宮内組織採取具の長さ(L)は、150~400mm、好ましくは、220~350mmである。
子宮内組織採取具1は、シャフト部30を手で曲げることにより塑性変形させ、湾曲部31を形成することができる。より具体的には、図8および図9に示されるように、シャフト部30を、幅方向や厚さ方向、さらには幅方向および厚さ方向を適宜組み合わせて3次元的に湾曲させ、その形態を維持することができる。これにより、子宮の形状や子宮内における採取の目的とする子宮内組織の位置等に合わせて子宮内組織採取具1の形状を調整できるため、より確実に目的とする子宮内組織を採取できる。
また、子宮内組織採取具1においては、シャフト部30の中央部33(テーパー部35)の横断面の外形が略円形状とされている。これにより、シャフト部30を任意の方向に湾曲させ易く、所望の形状に湾曲させることができる。
また、シャフト部30のテーパー部35(中央部33)が、前端に向かって径が小さくされている(逆に言えば、後端に向かって径が大きくされている)。これにより、シャフト部30の後端側部分において、比較的緩やかな湾曲形状を形成し、維持できるとともに、前端側部分において、比較的急な湾曲形状を形成できる。言い換えれば、子宮内に挿入される子宮内組織採取具1部分(組織採取用先端部10およびシャフト部30)の全体的な湾曲形状を形成し、維持しつつ、子宮内組織採取具1の前端側部分の形状(組織採取用先端部10の向き)をより細かく調整することができる。
子宮内組織採取具1を用いて採取される対象となる子宮内組織としては、例えば、子宮内膜組織、子宮内膜細胞、子宮内細胞、子宮膣部組織等が挙げられる。
そして、子宮内組織採取具1は、組織採取用先端部10が、子宮内組織採取具1の前後方向に長径を有する楕円環状フレーム11を備え、楕円環状フレーム11は、子宮内組織採取具1の前後方向に長径を有する楕円状貫通孔12を備え、さらに、少なくとも楕円状貫通孔12の前端側部分の内面は、楕円環状フレーム11内に延びる凹状面13となっており、かつ、凹状面13を有する部分における楕円環状フレーム11の正面(正面部16側)および背面(背面部17側)の内縁は、内側に削れたエッジ部14,15となっている。これにより、組織採取用先端部10(楕円環状フレーム11)の前端側部分において、エッジ部14,15により、確実に目的とする子宮内組織を採取できるとともに、楕円状貫通孔12内の凹状面13において、一度採取した子宮内組織を脱落しないように保持することができる。
なお、本実施例の子宮内組織採取具1は、合成樹脂により一体に形成される比較的安価なものである。そのような子宮内組織採取具1は、滅菌されて、ディスポーザブル製品として使用される。すなわち、子宮内組織採取具1は、使用後は破棄されるものであり、複数の患者に使用されるものではなく、患者間で感染症が発生するおそれがない。
図10には、本発明の子宮内組織採取具の別の実施形態が示されている。子宮内組織採取具1aにおいては、上述した子宮内組織採取具1に対して、組織採取用先端部の形態が異なっている。なお、子宮内組織採取具1aは、特に記載のない限り、上述した子宮内組織採取具1と略同様の構成を備え、そのような構成については、同一の名称および符号(末尾にaを付すことがある)を用い、詳細な説明を省略する。
子宮内組織採取具1aの楕円状貫通孔12aの前端側部分および短径方向両側部部分の内面は、楕円環状フレーム11a内に延びる凹状面13,18,19となっており、かつ、凹状面13,18,19を有する部分における楕円環状フレーム11aの正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部14,15,21,22,23,24となっている。言い換えれば、子宮内組織採取具1aの組織採取用先端部10aでは、楕円状貫通孔12aの前端側部分に加えて、図10に示されるように、楕円状貫通孔12aの短径方向両側部部分が、楕円環状フレーム11a内に延びる凹状面18,19となっており、凹状面18を有する部分における楕円環状フレーム11aの正面および背面の内縁が、内側に削れたエッジ部21,22となっており、凹状面19を有する部分における楕円環状フレーム11aの正面および背面の内縁が、内側に削れたエッジ部23,24となっている。
子宮内組織採取具1aにおいては、組織採取用先端部10a(楕円環状フレーム11a)の前端側部分および短径方向両側部部分において、エッジ部14,15,21,22,23,24によって、より確実に目的とする子宮内組織を採取できるとともに、楕円状貫通孔12a内の凹状面13,18,19において、一度採取した子宮内組織を脱落しないように保持することができる。また、上述した子宮内組織採取具1に対して、より多くの子宮内組織を採取することもできる。
図11には、本発明の子宮内組織採取具の別の実施形態が示されている。子宮内組織採取具1bにおいては、上述した子宮内組織採取具1および1aに対して、組織採取用先端部の形態が異なっている。なお、子宮内組織採取具1bは、特に記載のない限り、上述した子宮内組織採取具1および1aと略同様の構成を備え、そのような構成については、同一の名称および符号(末尾にbを付すことがある)を用い、詳細な説明を省略する。
子宮内組織採取具1bの楕円状貫通孔12bの内面の全体は、楕円環状フレーム11b内に延びる凹状面20となっており、かつ、楕円環状フレーム11bの正面および背面の内縁全周は、内側に削れたエッジ部25,26となっている。言い換えれば、子宮内組織採取具1bの組織採取用先端部10bでは、楕円状貫通孔12bの前端側部分および短径方向両側部部分に加えて、図11に示されるように、楕円状貫通孔12bの後端側部分が楕円環状フレーム11b内に延びる凹状面となっていることで、楕円状貫通孔12bの内面の全体が楕円環状フレーム11b内に延びる一連の凹状面20となっている。そして、楕円環状フレーム11bの正面および背面の内縁全周が、内側に削れた環状のエッジ25および26となっている。エッジ部の角度(図11のすべてエッジ部14、15,25,26における、正面部と凹状面の接線との角度:θ)は、75°以下であることが好ましく、特に、30~65°であること好ましい。
子宮内組織採取具1bにおいては、組織採取用先端部10b(楕円環状フレーム11b)の全体(前端側部分、短径方向両側部部分、および後端側部分)において、エッジ部25,26により、確実に目的とする子宮内組織を採取できるとともに、楕円状貫通孔12b内の凹状面20において、一度採取した子宮内組織を脱落しないように保持することができる。また、上述した子宮内組織採取具1,1aに対して、より多くの子宮内組織を採取することもできる。
1,1a,1b 子宮内組織採取具
10,10a,10b 組織採取用先端部
11,11a,11b 楕円環状フレーム
12,12a,12b 楕円状貫通孔
13,18,19,20 凹状面
41,15,21,22,23,24,25,26 エッジ部
30 シャフト部
31 湾曲部
32 前端部側連接部
33 中央部
34 把持部連接部
35 テーパー部
50 把持部
51 正面部
52 背面部
53,54 凹部
55 環状リブ

Claims (7)

  1. 子宮内に挿入可能な組織採取用先端部を有する子宮内組織採取具であって、
    前記子宮内組織採取具は、前記組織採取用先端部と、前記組織採取用先端部の後端より後方に延びるシャフト部と、前記シャフト部の後端に設けられた把持部とを備え、
    前記組織採取用先端部は、前記子宮内組織採取具の前後方向に長径を有する楕円環状フレームを備え、前記楕円環状フレームは、前記子宮内組織採取具の前後方向に長径を有する楕円状貫通孔を備え、さらに、
    少なくとも前記楕円状貫通孔の前端側部分の内面は、前記楕円環状フレーム内に延びる凹状面となっており、かつ、前記凹状面を有する部分における前記楕円環状フレームの正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部となっており、
    前記楕円環状フレームの外周面は、エッジを持たない丸みを有し、
    前記子宮内組織採取具は、合成樹脂により一体に形成され、前記シャフト部は、手で曲げることにより、塑性変形した湾曲部を形成可能であることを特徴とする子宮内組織採取具。
  2. 前記楕円状貫通孔の前記前端側部分および短径方向両側部部分の内面は、前記楕円環状フレーム内に延びる凹状面となっており、かつ、前記凹状面を有する部分における前記楕円環状フレームの正面および背面の内縁は、内側に削れたエッジ部となっている請求項1に記載の子宮内組織採取具。
  3. 前記楕円状貫通孔の内面の全体は、前記楕円環状フレーム内に延びる凹状面となっており、かつ、前記楕円環状フレームの正面および背面の内縁全周は、内側に削れたエッジ部となっている請求項1に記載の子宮内組織採取具。
  4. 前記把持部は、横断面の外形が略長手矩形形状とされ、
    前記シャフト部は、横断面の外形が略円形状から前端に向かって略矩形形状に変化する前端部側連接部と、前記前端部側連接部と連続する中央部と、前記中央部と連続する把持部連接部とを備え、前記中央部は、横断面の外形が略円形状で、かつ前端に向かって径が小さくなるテーパー部を備える請求項1ないし3のいずれかに記載の子宮内組織採取具。
  5. 前記把持部は、細長い板状に形成され、向かい合う面積の広い正面部および背面部を備えており、前記把持部の前記正面部は、前記組織採取用先端部の前記楕円環状フレームの前記正面と同じ向きとなっており、前記把持部の前記背面部は、前記組織採取用先端部の前記楕円環状フレームの前記背面と同じ向きとなっている請求項1ないし4のいずれかに記載の子宮内組織採取具。
  6. 前記把持部は、前記正面部および前記背面部に形成された凹部を備えている請求項5に記載の子宮内組織採取具。
  7. 前記把持部は、長手方向に直交するように設けられた複数の滑り止め用の環状リブを備えている請求項1ないし6のいずれかに記載の子宮内組織採取具。
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