JP2022134573A - X線分析装置およびx線分析方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この場合に、産業用のX線CT装置は、様々な大きさ・形の撮影対象をCT撮影することが求められており、毎回適切な位置に撮影対象をセットする必要がある。撮影対象の位置決めが不適切な場合、注目箇所がCT撮影視野の範囲外となり、本来観察したい部位が断面画像上に写っていないことがCT撮影後に判明し、再撮影を要するケースが生じる。
しかしながら、X線透視画像やCT撮影結果から撮影対象の位置を確認する場合、撮影対象をセット後、一度扉を閉じる必要がある。そのため、CT装置に撮影対象の位置決め用の機構が設けられていない場合、撮影対象の位置合わせをするために、再度扉を開け、撮影対象の位置合わせを実施する必要があり、非常に手間がかかる。
特に、オフセット走査と呼ばれるX線検出器を横方向にシフトしてCT撮影する手法においては、X線透過画像が実際に撮影されるCT撮影視野範囲の半分程度しか得られないため、透視画像によりCT撮影視野範囲を確認するのは容易ではない。
本実施の形態においては、本発明をX線分析装置としてのX線CT装置に適用した場合の例について説明する。
図1は、本実施の形態に係るX線CT装置の概略を示す斜視図である。
X線源10とX線検出器11と間には、撮影対象Wに回転を与えるためのステージとしての回転ステージ12が配置されている。この回転ステージ12は、X線源10からのX線光軸Lに沿ったx軸方向に直交するz軸方向の回転軸を中心として回転駆動されるとともに、x軸方向に移動自在に構成されている。
光照射機構20は、本実施の形態においては、白色光などの可視光を照射する光源21と、反射板22と、マーカ部材23と、を備えている。
光源21は、可視光を照射するものである。反射板22は、例えば、アクリルなどの樹脂により形成され、光源21からの照射される光を、X線光軸Lであるx軸方向に反射させるものである。反射板22で反射された光は、マーカ部材23を通って撮影対象Wに照射されるように構成されている。
これにより、光源21からの光を撮影対象Wに照射することで、X線検出器11にX線を照射した場合に得られるX線透過画像と、同一の影の像WSを投影することができる。そのため、光源21からの照射光により投影される撮影対象Wの影の像WSを目視することで、X線透過画像を取得する範囲を確認することができる。
なお、光源21としては、白色光の代わりに他の色の光を用いるようにしてもよいし、レーザ光を用いるようにしてもよい。
外側マーカ24は、X線の照射により得られる撮影対象WのX線透過画像の撮影視野範囲に形成されている。内側マーカ25は、十字状の交差する点が、X線光軸Lと位置するように形成されている。
なお、マーカ部材23の代わりとして、反射板22の表面にマーカ部材のようなパターンを印刷することで、X線による撮影視野範囲を確認するようにしてもよいし、光源21をレーザ光源として、レーザ光をマーカ部材のようなパターンを投影することで、X線による撮影視野範囲を確認するようにしてもよい。
そのため、このようなオフセット撮影の場合は、X線検出器の検出面のX線をオフセットしていない側に、例えば、スクリーンなどを設置するとともに、光源からの光が撮影対象の略中心を通るように設定する。この状態で、光源からの光を撮影対象に照射することで、オフセット撮影時における撮影対象が、CT撮影視野領域に収まるか否かを確認することが可能となる。
例えば、X線光軸L上に光源20を配置し、この光源20から撮影対象Wに光を直接照射することにより、撮影対象Wの影の像WSを投影するようにしてもよい。この場合に、撮影対象WにX線を照射する際に光源20が邪魔になるので、X線を照射する際には、光源20を待避させる構造とする必要がある。
まず、回転ステージ12上に所定の撮影対象Wを載置する。
この状態で、光源21から光を照射する。光源21から照射された光は、反射板22で反射され、マーカ部材23を透過して撮影対象Wに照射される。
これにより、X線検出器11に、撮影対象Wの影の像WSが投影される。この状態で、回転ステージ12を360°回転させ、撮影対象Wの360°分の影の像WSを投影させる。このとき、X線検出器11には、マーカ部材23の外側マーカ24および内側マーカ25の影も一緒に投影される。なお、回転ステージ12を回転させる角度は、360°に限定されるものではなく、例えば、180°、90°など撮影対象に応じて撮影者が適宜設定するものである。
そして、撮影対象Wの影の像WSを確認することで、撮影対象Wを回転ステージ12上に正しく設置する。
その後、X線源10から撮影対象Wに対してX線を照射し、このX線をX線検出器11で検出することにより、所定のX線透過画像を得ることができる。
これにより、光照射機構20により撮影対象Wの影の像WSを形成するようにしているので、撮影対象Wの影の像WSを目視することで、CT撮影視野範囲領域に収まることを確認することができる。そのため、撮影対象Wに対してX線が照射される領域を確認することができ、撮影対象Wの位置合わせを容易に、かつ、正確に行うことができる。
また、オフセット撮影の場合も、スクリーンなどを設置するとともに、光源からの光が撮影対象の略中心を通るように設定して、光源からの光を撮影対象に照射することで、オフセット撮影時における撮影対象が、CT撮影視野領域に収まるか否かを確認することができる。そのため、オフセット走査を行う場合でも、撮影対象Wの位置合わせを容易に、かつ、正確に行うことができる。
これにより、光照射機構20からの照射光で投影される撮影対象Wの影の像WSを、X線源10から照射されるX線で形成される撮影対象WのX線透過画像で構成される領域を示す構成としたので、撮影対象Wに対してX線が照射される領域を確実に確認することができ、撮影対象Wの位置合わせを容易に、かつ、正確に行うことができる。
これにより、光源21からの照射光を反射板22を介して撮影対象Wに照射することができ、X線検出器11に撮影対象Wの影の像WSを投影することができる。
これにより、投影された撮影対象Wが投影されたマーカ部材23に対する位置を目視確認することで、撮影対象Wが正しい位置にあるか否かを判断することができる。
また、上述した実施形態における水平、及び垂直等の方向や各種の数値、形状は、特段の断りがない限り、それら方向や数値、形状と同じ作用効果を奏する範囲(いわゆる均等の範囲)を含む。
上述した例示的な実施形態、及び変形例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
10 X線源
11 X線検出器
12 回転ステージ
20 光照射機構
21 光源
22 反射板
23 マーカ部材
24 外側マーカ
25 内側マーカ
W 撮影対象
L X線光軸
WS 影の像
Claims (6)
- X線源と、前記X線源から照射されるX線を検出するX線検出器と、前記X線源と前記X線検出器との間に配置され撮影対象を保持するステージと、を備えたX線分析装置において、
前記X線源から照射されるX線のX線光軸と同じ光軸上に光を照射して前記X線検出器の位置に前記撮影対象の影の像を投影する光照射機構を備えていることを特徴とするX線分析装置。 - 前記光照射機構から照射された光で投影される前記撮影対象の影の像は、前記X線源から照射されるX線で形成される前記撮影対象のX線透過画像で構成される領域を示すものであることを特徴とする請求項1に記載のX線分析装置。
- 前記光照射機構は、可視光を照射する光源と、前記光源から照射される光を前記X線光軸と同軸上に反射して前記撮影対象に照射させる反射板と、を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線分析装置。
- 前記反射板と、前記撮影対象の間に、マーカ部材を配置したことを特徴とする請求項3に記載のX線分析装置。
- 前記X線分析装置は、X線CT装置であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のX線分析装置。
- ステージ上に保持された撮影対象に、X線源からX線を照射し、撮影対象を透過したX線をX線検出器で検出して撮影対象の分析を行うX線分析方法において、
前記X線源から照射されるX線のX線光軸と同じ光軸上に、光照射機構により光を照射して前記X線検出器の位置に前記撮影対象の影の像を投影し、前記撮影対象の影の像により前記撮影対象がX線による撮影視野範囲にあるか否かを目視確認することを特徴とするX線分析方法。
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