[パチンコ遊技機の構成など]
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1の正面図である。図1には、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1における主要部材の配置レイアウトが示されている。遊技機の一例であるパチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
パチンコ遊技機1においては、特別図柄が可変表示することで遊技が行われる。特別図柄の「可変表示」とは、たとえば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、パチンコ遊技機1において可変表示される特別図柄としては、2種類の特別図柄が設けられている。たとえば、一方の特別図柄を「第1特図」や「第1特別図柄」ともいい、他方の特別図柄を「第2特図」や「第2特別図柄」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)などから構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
たとえば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留(待機)されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。以下では、実行が保留(待機)されている可変表示に対応する表示を単に「保留表示」と言うのに対して、実行中の可変表示に対応する表示(すなわち、アクティブになった保留表示)を「アクティブ保留表示」とも言う。さらに、保留表示およびアクティブ保留表示を総称して可変表示に対応する可変対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図5参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口(電チュー)を形成する。可変入賞球装置6Bは、たとえば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7Aが設けられている。特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82(図5参照)によ
って開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口(以下、通常大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置7Aは、パチンコ遊技機1の奥側に位置する遊技盤2と、パチンコ遊技機1の手前側(遊技者側)に位置するガラス扉枠3a(図2参照)との間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球による通常大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド82がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することで通常大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が通常大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド82がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することで通常大入賞口を開放状態として、遊技球が通常大入賞口に進入しやすくなる。
通常大入賞口に進入した遊技球は、通常大入賞口の内部に設けられた領域を通過することでカウントスイッチ23によって検出される。遊技球がカウントスイッチ23(図5参照)によって検出されることで、賞球として検出に応じた遊技球(たとえば、1回の検出ごとに10個)が遊技者に払い出される。通常大入賞口に遊技球が進入したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。また、カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数が上限数(たとえば、10個)に達すると、1ラウンドが終了し、通常大入賞口が閉鎖状態に制御される。
パチンコ遊技機1においては、特別可変入賞球装置7Aの隣にV可変入賞球装置7Bが設けられている。V可変入賞球装置7Bは、ソレノイド83(図5参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口(以下、V大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置7Bは、遊技盤2とガラス扉枠3aとの間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球によるV大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド83がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することでV大入賞口を閉鎖状態として、遊技球がV大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド83がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することでV大入賞口を開放状態として、遊技球がV大入賞口に進入しやすくなる。
V大入賞口に進入した遊技球は、V大入賞口の内部に設けられた特定領域(V入賞領域とも称する)を通過することでV入賞スイッチ24(図5参照)によって検出される。遊技球がV入賞スイッチ24によって検出されることで、遊技状態が確変状態に制御される。つまり、本実施の形態においては、大当り遊技状態のラウンド中においてV大入賞口に遊技球が進入したことを条件にV入賞が発生し、遊技状態が確変状態に制御されるようになっている。なお、通常大入賞口およびV大入賞口をまとめて大入賞口とも称する。また、大入賞口をアタッカとも称する。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
パチンコ遊技機1においては、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。可動体32は、「POWERFUL」という文字が付された部材が、「2」という文字が付された部材の前面側に位置するように構成されている。これにより、「POWERFUL2」という文字が形成されている。「POWERFUL2」は、パチンコ遊技機1の機種名であってもよいし、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツを表す名称(たとえば、アニメのタイトルや歌手の名前など)であってもよい。また、可動体32に付された文字は、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場する主人公や当該主人公の次に優先度の高いキャラクタの名前(たとえば、主人公の夢夢ちゃん)を示してもよい。本実施の形態においては、パチンコ遊技機1の機種名(パワフル2)が可動体32に示されている。
本実施の形態において、可動体32は、図1に示すように画像表示装置5の上方の位置と、画像表示装置5の前面に被さる位置との間で移動可能である。具体的には、可動体32は、「POWERFUL」という文字が付された部材と、「2」という文字が付された部材とのうち、「POWERFUL」という文字が付された部材のみが図1に示す位置から落下することで、画像表示装置5の前面に被さる位置で停止する。なお、可動体32は、役物とも称される。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。なお、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押圧(または押下)操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図5参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押圧操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図5参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作など)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2の左下に特図LED基板20を備える。特図LED基板20は、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、第1保留記憶数や第2保留記憶数などを、LEDの点灯発光(点灯)/点滅/消灯によって報知するLED基板である。なお、以下では、「点灯」と「発光」とを同一または略同一の意味で用いる。特図LED基板20においては、複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図ゲームにおける特別図柄(第1特図)の種類や第2特図ゲームにおける特別図柄(第2特図)の種類を表す。たとえば、後述する図3(a)に示すように、特図LED基板20においては、特図1可変表示部21に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図の種類を表し、特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第2特図の種類を表す。
さらに、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5の左下に第4図柄ユニット50を備える。第4図柄ユニット50は、演出制御用CPU120によって制御され、特図の変動や保留記憶数、右打ち表示などを、LEDの発光/点滅/消灯によって報知するLED基板である。第4図柄ユニット50においては、複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図ゲームにおける特別図柄(第1特図)の種類や第2特図ゲームにおける特別図柄(第2特図)の種類を表す。たとえば、後述する図3(b)に示すように、第4図柄ユニット50においては、特図1可変表示部53に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図の種類を表し、特図2可変表示部54に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第2特図の種類を表す。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2および遊技機用枠3において複数のランプを備える。具体的には、パチンコ遊技機1は、可動体32に設けられた役物ランプ9Aと、遊技盤2の左側に設けられた盤左ランプ9Bと、遊技盤2の上方に設けられた盤上ランプ9Cと、特別可変入賞球装置7Bの付近に設けられたアタッカランプ9Eと、特別可変入賞球装置7Aの付近に設けられたVアタッカランプ9Fと、V大入賞口が開放してV入賞が発生可能な大当り遊技状態のラウンド中であることやV入賞が発生したことを報知するVランプ9Gと、可変入賞球装置6Bの付近に設けられた電チューランプ9Hと、スティックコントローラ31Aに設けられたスティックコントローラランプ9Jと、プッシュボタン31Bに設けられたトリガボタンランプ9Kと、遊技機用枠3の左側に設けられた枠左ランプ9Lと、遊技機用枠3の右側に設けられた枠右ランプ9Rとを備える。Vランプは、大当りが発生したことを報知するものであってもよい。
役物ランプ9Aは、役物ランプ9A1~9A4といった複数のランプから構成されている。具体的には、可動体32に含まれる「POWERFUL」という文字が付された部材が4分割されており、役物ランプ9A1は「P」および「O」の部分の裏側、役物ランプ9A2は「W」および「E」の部分の裏側、役物ランプ9A3は「R」および「F」の部分の裏側、役物ランプ9A4は「U」および「L」の部分の裏側に各々配置されている。これにより、役物ランプ9A1~9A4が「POWERFUL」という文字が付された部材の裏側で点灯(発光)することで、「POWERFUL」が点灯(発光)するようになっている。
盤左ランプ9Bは、盤左ランプ9B1~9B5といった複数のランプから構成されている。遊技盤2の左側には、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて主人公が描かれており、盤左ランプ9B1~9B5は、その主人公が描かれた遊技盤2の部分の裏側に各々配置されている。これにより、盤左ランプ9B1~9B5が主人公が描かれた遊技盤2の部分の裏側で点灯(発光)することで、主人公が描かれた遊技盤2の部分が点灯(
発光)するようになっている。
盤上ランプ9Cは、複数のランプから構成されている。遊技盤2の上側には、左、中、右の3つの領域に分かれて、複数の盤上ランプ9Cが遊技盤2の裏側に各々配置されている。盤上ランプ9Cが設けられている遊技盤2の部分は光を透過可能な透明部材で形成されており、これにより、盤上ランプ9Cが遊技盤2の上側の部分の裏側で点灯(発光)することで、遊技盤2の上側の部分が白色や赤色などで点灯(発光)するようになっている。
アタッカランプ9Eは、特別可変入賞球装置7Bの付近において遊技盤2の裏側に配置されている。これにより、アタッカランプ9Eが遊技盤2の裏側で点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Bの付近を点灯(発光)するようになっている。また、Vアタッカランプ9Fは、特別可変入賞球装置7Aの付近において遊技盤2の裏側に配置されている。これにより、Vアタッカランプ9Fが遊技盤2の裏側で点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Aの付近を点灯(発光)するようになっている。
Vランプ9Gは、「V」と描かれた遊技盤2の部分の裏側に配置されている。これにより、Vランプ9Gが「V」と描かれた遊技盤2の部分の裏側で点灯(発光)することで、「V」と描かれた遊技盤2の部分が点灯(発光)するようになっている。電チューランプ9Hは、可変入賞球装置6Bの付近に配置されており、点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Bの付近を点灯(発光)するようになっている。
スティックコントローラランプ9Jは、スティックコントローラ31Aに設けられており、点灯(発光)することで、スティックコントローラ31Aを点灯(発光)するようになっている。トリガボタンランプ9Kは、プッシュボタン31Bに設けられており、点灯(発光)することで、プッシュボタン31Bを点灯(発光)するようになっている。
枠左ランプ9Lは、遊技機用枠3の左側に設けられた複数のランプによって構成されており、各ランプが点灯(発光)することで、遊技機用枠3の左側を点灯(発光)するようになっている。枠右ランプ9Rは、遊技機用枠3の右側に設けられた複数のランプによって構成されており、各ランプが点灯(発光)することで、遊技機用枠3の右側を点灯(発光)するようになっている。なお、枠左ランプ9Lおよび枠右ランプ9Rを総称して枠ランプとも称する。また、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、アタッカランプ9E、Vアタッカランプ9F、Vランプ9G、電チューランプ9H、スティックコントローラランプ9J、トリガボタンランプ9K、枠左ランプ9L、および枠右ランプ9Rを、総称して遊技効果ランプ9とも称する。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率などの設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、たとえば電源基板17(図5参照)の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30(図5参照)が配置されている。表示モニタ29は、たとえば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、たとえば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
図3は、特図LED基板20および第4図柄ユニット50を説明するための図である。図3(a)に示すように、特図LED基板20は、第1特図の可変表示を示す特図1可変表示部21と、第2特図の可変表示を示す特図2可変表示部22と、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部23と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部24と、普図保留記憶数を示す普図記憶表示部25と、普通図柄の可変表示を示す普図表示部26と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部30と、確変状態の有無を示す確変表示部28と、時短状態の有無を示す時短表示部29と、大当りのラウンド数を示すラウンド表示部27とを備える。各表示部は、LEDなどの発光手段による点灯(発光)または点滅によって、特図や普通図柄の可変表示の有無やその結果、現在の遊技状態、および保留数などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部21は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による点灯(発光)/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部22は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
さらに、特図LED基板20は、右打ち表示部30におけるLEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって、右打ちをすることを遊技者に促すことができる。本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部30におけるLEDなどの発光手段が発光し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部30におけるLEDなどの発光手段が消灯する。CPU103は、図柄確定後に、演出制御用CPU120に右打ち表示点灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を発光させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、演出制御用CPU120に右打ち表示
消灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部30を発光させてもよい。この場合、CPU103は、演出制御用CPU120に大当り終了指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を消灯させる。
ここで、右打ちとは、遊技盤2に設けられた遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路と第2流下経路とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)である。第1流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路であって、その先には入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口が存在する一方で、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口が存在しない経路である。第2流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路であって、その先には可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)が存在する経路である。遊技者が第1流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第1流下経路を通って、第1始動入賞口の方へと流れ込む。遊技者が第2流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第2流下経路を通って、第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)の方へと流れ込む。
本実施の形態においては、大当りが発生した後の大当り遊技、および大当り遊技後の遊技状態(時短状態や確変状態)において、遊技者が右打ちをすることで、遊技領域の右側に設けられた第2始動入賞口や大入賞口に遊技球を進入させるようになっており、その間、右打ち表示部30は、右打ちすることを遊技者に促す。遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、第2始動入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに第2特図ゲームの権利を得ることができたり、また、通常大入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば10個)の賞球が払い出されたりする。さらに、詳しくは後述するが、確変大当たりのラウンド中においてはV大入賞口が開放するが、遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、V大入賞口に遊技球を進入させて確変状態に制御されるための権利を得ることもできる。このため、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、遊技者は総合的に有利となり得る。なお、右打ちとは異なり、第1流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)を、左打ちとも称する。
図3(b)に示すように、第4図柄ユニット50は、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部51と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部52と、第1特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図1可変表示部53と、第2特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図2可変表示部54と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部55とを備える。各表示部は、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって、特図の可変表示の有無、保留数、および右打ち指示などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部53は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部54は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
以下では、特図1可変表示部21や特図1可変表示部53におけるLEDなどの発光手段によって第1特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第1特別図柄の変動表示(可変
表示)とも称する。また、特図2可変表示部22や特図2可変表示部54におけるLEDなどの発光手段によって第2特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第2特別図柄の変動表示(可変表示)とも称する。
さらに、本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、第4図柄ユニット50の右打ち表示部55におけるLEDなどの発光手段が発光し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部55におけるLEDなどの発光手段が消灯する。演出制御用CPU120は、図柄確定後に、CPU103から右打ち表示点灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を発光させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、CPU103から右打ち表示消灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部55を発光させてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、CPU103から大当り終了指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を消灯させる。
図4は、画像表示装置5における画面の表示態様を説明するための図である。画像表示装置5の表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの画像が表示される。具体的には、画像表示装置5の画面中央、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面の下端部には、第1保留記憶数を保留表示(可変対応表示)の数によって表示可能な第1保留記憶表示エリア5Dと、第2保留記憶数を保留表示(可変対応表示)の数によって表示可能な第2保留記憶表示エリア5Uと、実行中の可変表示に対応する保留表示(可変対応表示)をアクティブ保留表示として表示するためのアクティブ保留表示エリア5Aとが設けられている。画像表示装置5は、少なくとも可変表示が行われる間において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、およびアクティブ保留表示エリア5Aを常に表示し、遊技者によって可変対応表示(保留表示,アクティブ保留表示)を視認可能にしている。
画像表示装置5の画面の右上端部には、特別図柄の可変表示中であること、および第1保留記憶数や第2保留記憶数を示す第4図柄5Jが表示される。画像表示装置5の画面の左端部には、各飾り図柄よりも小さいサイズの小図柄5Mが表示されている。小図柄は、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示されている飾り図柄、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示されている飾り図柄、「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示されている飾り図柄のそれぞれに対応する図柄が縦に並列されている。また、小図柄5Mは、可変表示中は非表示化させることがなく、常時、画像表示装置5の画面に表示されている図柄でもある。
なお、図4に示すように、画像表示装置5の画面の中央部に飾り図柄が配置されており、小図柄5Mは、画像表示装置5の画面の左端部において飾り図柄よりも小さいサイズにて配置されている。このため、小図柄5Mの視認性は、飾り図柄の視認性よりも低くなっている。
なお、図4(a)に示すように、画像表示装置5の画面の形状は四角形または略四角形
であるが、上述したように、遊技盤2は、画像表示装置5の画面の端部に覆いかぶさるようにして固定されている。このため、図4(b)に示すように、パチンコ遊技機1を正面から見た場合、画像表示装置5の画面の一部(特に端部)は、遊技盤2によって視認できない、または視認困難になっている。
[基板構成]
図5は、パチンコ遊技機1に搭載された各種基板などを説明するための図である。図5に示すように、パチンコ遊技機1には、主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源スイッチ91に接続された電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、たとえば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(たとえば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、出力回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random
Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、RTC(Real Time Clock)106とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、たとえば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(特図LED基板20などを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ24)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押圧操作などに応じてオン状態となる。
出力回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、ソレノイド81、ソレノイド82、またはソレノイド83に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況などを指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、たとえば主基板11における各種の決定結果(たとえば、特図ゲームの表示結果(大当り種類を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(たとえば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生などを指定するコマンドなどが含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知などの各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容
を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。演出制御用CPU120は、演出画像の表示に同期した音声出力を行うために音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、遊技効果ランプ9の発光/消灯を行うための輝度データ(ランプの発光/消灯態様を指定する信号)をLEDドライバに供給したりする。また、演出制御用CPU120は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L,8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L,8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L,8Rから出力させる。
詳しくは後述するが、各遊技効果ランプは、LED(ランプ)と当該LEDに電流を供給するLEDドライバとが搭載された遊技効果ランプLED基板を有する。LEDドライバは、演出制御用CPU120からの輝度データに基づき遊技効果ランプ9に含まれる各LED(ランプ)に対する電流を調整することで、遊技効果ランプ9を発光/点滅/消灯させる。このようにして、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9の発光/点滅/消灯を制御する。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、輝度データの信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12および音声制御基板13といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
第4図柄ユニット50は、演出制御基板12に接続されており、制御用CPU120の制御によって各表示部を発光(点滅)可能となっている。
[遊技の進行の概略]
上述した構成を備えるパチンコ遊技機1においては、以下のようにして遊技が進行する。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などに遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(たとえば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、特図LED基板20の特図1可変表示部21による第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、特図LED基板20の特図2可変表示部22による第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(たとえば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せが、特定の特別図柄(大当り図柄、後述の大当り種類に応じて実際の図柄は異なる。)に対応する発光態様の組合せとなったときに、「大当り」となる。なお、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せにおける、特定の特別図柄(大当り図柄)に対応する発光態様を、「特定表示結果」とも称する。また、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せが、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)に対応する発光態様の組合せとなったときに、「小当り」となる。また、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せが、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄)に対応する発光態様の組合せとなったときに、「ハズレ」となる。なお、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せにおける、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄)に対応する発光態様を、「ハズレ表示結果」とも称する。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として小当り遊技状態に制御される。なお、当り種別として必ずしも小当りを設けなくてもよい。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(たとえば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば9個)に達するまでのタイミングとのうちのいずれか早いタイミングまで継続される。この所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(10回や7回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当
り遊技状態におけるラウンド数が多いほど、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種類が設定されている。たとえば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種類が設定されている。大当り種類として、多くの賞球を得ることができる大当り種類や、賞球の少ない大当り種類、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種類が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。たとえば、小当り遊技状態では、一部の大当り種類のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じなど)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種類と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種類に応じて、遊技者にとって有利な有利状態として時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させたりするなどにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことなどといった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変など)ともいう。
通常状態とは、大当り遊技状態、時短状態、および確変状態といった遊技者にとって有利な有利状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図
ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(たとえば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。たとえば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。なお、演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、表示に加えて、または表示に代えて、スピーカ8L,8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の発光や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、さらにスーパーリーチよりも大当り信頼度の高い最強リーチなどがある。また、スーパーリーチの中でも、スーパーリーチの前半とスーパーリーチの後半とに分けられる。本実施の形態においては、ノーマルリーチで可変表示の表示結果が導出されるよりも、スーパーリーチの前半で可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。また、スーパーリーチの前半で可変表示の表示結果が導出されるよりも、スーパーリーチの後半で可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。また、スーパーリーチの後半で可変表示の表示結果が導出されるよりも、最強リーチで可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。なお、以下では、「スーパーリーチ」を「SPリーチ」、「スーパーリーチの前半」を「SP前半」、「スーパーリーチの後半」を「SP後半」とも称する。
特図ゲームの表示結果が「大当り」に対応する発光態様の組合せ(上述した特定表示結果)となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(たとえば、「6」など)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」に対応する発光態様の組合せとなるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(たとえば、「1 3 5」など)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種類(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種類)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に対応する発光態様の組合せ(上述したハズレ表示結果)となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変対応表示(保留表示やアクティブ保留表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、たとえば、大当り信頼度を予告する予告演出などが飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変対応表示(保留表示やアクティブ保留表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種類(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種類で、たとえばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種類)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、たとえば特図ゲームなどが実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(
デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
[大当りに関する各種テーブル]
図6および図7を参照しながら、大当りに関する各種テーブルについて説明する。
(当り種別)
図6は、当り種別を説明するための図である。図6に示すように、当り種別表においては、大当りにおける当りの種別(種類)ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、および、大当りにおける開放回数(ラウンド数)が示されている。
具体的には、大当りの種別としては、通常大当り1,2および確変大当り1~9が設けられている。なお、以下では、各ラウンドの標記を「R」で表すことがある。たとえば、1ラウンド目は1R目、2ラウンド目は2R目とも称する。
通常大当り1は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当り1においては、このような低確高ベース状態が、所定回数(たとえば、50回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
通常大当り2は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当り2においては、このような低確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り1~5は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り1においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り6は、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り6においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り7は、7ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り7においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り8,9は、10ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り8,9においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
(各乱数)
図7は、各乱数を説明するための図である。図7に示すように、各乱数は、以下のように使用される。具体的には、ランダム1は、大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダム1は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である65536まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム2は、
大当り種類(種別)を決定する(大当り種類決定用)ランダムカウンタである。
ランダム3およびランダム4は、変動パターンのうちの後変動に対応する変動パターン(以下、後変動パターンと称する)(変動時間)を決定する(後変動パターン判定用)ランダムカウンタである。後変動とは、特別図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。なお、ランダム3は、ハズレ時に対応する後変動パターンを決定するランダムカウンタであり、たとえば、1ずつ更新され、1から加算更新されてその上限である65519まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム4は、当り時に対応する後変動パターンを決定するランダムカウンタであり、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である239まで加算更新された後、再度1から加算更新される。
ランダム5は、変動パターンのうちの前変動に対応する変動パターン(以下、前変動パターンと称する)(変動時間)を決定する(前変動パターン判定用)ランダムカウンタである。前変動とは、特別図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。ランダム5は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である251まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム6は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)ランダムカウンタである。ランダム6は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である201まで加算更新された後、再度1から加算更新される。
本実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かが大当り判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて決定される。そして、複数種類の大当りのうち、いずれの大当りとするかが、大当り種類判定用乱数(ランダム2)の値に基づいて決定される。このとき、ランダム2の値に基づいて大当り図柄も決定するようにすればよい。
また、まず、後変動パターン判定用乱数(ランダム3,4)を用いて当りまたはハズレに応じて後変動パターンが決定され、前変動パターン判定用乱数(ランダム5)を用いて前変動パターンが決定される。このように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
(大当り判定テーブル、大当り種類判定テーブル)
図8は、大当り判定テーブルおよび大当り種類判定テーブルを説明するための図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図8(a)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図8(a)の上欄に記載されている判定値数の分だけ大当り判定値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(a)の下欄に記載されている判定値数の分だけ大当り判定値が設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、通常時大当り判定テーブルよりも多い個数の大当り判定値が設定されている。これにより、確変状態においては、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当
り判定用乱数(ランダム1)の値と比較するが、大当り判定用乱数値が図8(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図8(a)には、大当りになる確率(割合)またはハズレになる確率(割合)が示されている。
図8(b),(c)は、大当り種類判定テーブルを示す説明図である。図8(b)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種類を決定するために用いる第1特図大当り種類判定テーブルである。図8(c)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種類を決定するために用いる第2特図大当り種類判定テーブルである。
図8(b)の第1特図大当り種類判定テーブルには、大当り種類判定用のランダム2の値と比較される数値であって、通常大当り1,2および確変大当り1~4のそれぞれに対応した判定値数の分だけ判定値が設定されている。たとえば、図8(b)に示すように、第1特図について、通常大当り1は100個のランダム2のうちの25個のランダム2の値が割り当てられ、通常大当り2は100個のランダム2のうちの25個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り1は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り2は100個のランダム2のうちの37個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り3は100個のランダム2のうちの4個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り4は100個のランダム2のうちの4個のランダム2の値が割り当てられている。
図8(c)の第2特別図柄大当り種類判定テーブルには、ランダム2の値と比較される数値であって、確変大当り5~9のそれぞれに対応した判定値数の分だけ判定値が設定されている。たとえば、図8(c)に示すように、第2特図について、確変大当り5は100個のランダム2のうちの10個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り6は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り7は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り8は100個のランダム2のうちの70個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り9は100個のランダム2のうちの10個のランダム2の値が割り当てられている。
このような各種の大当り種類判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種類として、ランダム2の値が一致した大当り種類判定値に対応する種類を決定するともに、大当り図柄として、ランダム2の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種類と、大当り種類に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
[演出制御コマンド]
図9は、演出制御コマンドの一例を説明するための図である。メイン側の制御基板である主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を示す。なお、図9に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。なお、以下において、「(H)」は16進数であることを示すが、本明細書においては、省略する場合もある。
コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、前変動に対応する変動パターン(前変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、前変動パターンの番号に対応)。サブ側における前変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。複数種類の前変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される前変動パターン
のそれぞれに対応する前変動パターンコマンドがある。
コマンド8101(H)は、第1特図の可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8102(H)は、第2特図の可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。演出制御用CPU101は、コマンド8101(H)またはコマンド8102(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド84XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、後変動に対応する変動パターン(後変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、後変動パターンの番号に対応)。サブ側における後変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。複数種類の後変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される後変動パターンのそれぞれに対応する後変動パターンコマンドがある。
コマンド8C01(H)は、ハズレに決定されていることを示す表示結果1指定コマンド(ハズレ指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、通常大当り1に決定されていることを示す表示結果2指定コマンド(通常大当り1指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、通常大当り2に決定されていることを示す表示結果3指定コマンド(通常大当り2指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、確変大当り1に決定されていることを示す表示結果4指定コマンド(確変大当り1指定コマンド)である。コマンド8C05(H)は、確変大当り2に決定されていることを示す表示結果5指定コマンド(確変大当り2指定コマンド)である。コマンド8C06(H)は、確変大当り3に決定されていることを示す表示結果6指定コマンド(確変大当り3指定コマンド)である。コマンド8C07(H)は、確変大当り4に決定されていることを示す表示結果7指定コマンド(確変大当り4指定コマンド)である。コマンド8C08(H)は、確変大当り5に決定されていることを示す表示結果8指定コマンド(確変大当り5指定コマンド)である。コマンド8C09(H)は、確変大当り6に決定されていることを示す表示結果9指定コマンド(確変大当り6指定コマンド)である。コマンド8C10(H)は、確変大当り7に決定されていることを示す表示結果10指定コマンド(確変大当り7指定コマンド)である。コマンド8C11(H)は、確変大当り8に決定されていることを示す表示結果11指定コマンド(確変大当り8指定コマンド)である。コマンド8C12(H)は、確変大当り9に決定されていることを示す表示結果12指定コマンド(確変大当り9指定コマンド)である。ハズレ指定コマンド、通常大当り1,2指定コマンド、および確変大当り1~9指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8C系コマンドとも称する。
コマンド8D01(H)は、第1特図の可変表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特図の可変表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8D系コマンドとも称する。コマンド8F00(H)は、第1特図や第2特図の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンド9000(H)は、遊技機に関する電力供給が開始されたときに送信される初期化を指定(電源投入時の初期画面を表示することを指定)する初期化指定コマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に関する電力供給が再開されたときに送信される停電の復旧を指定(停電復旧画面を表示することを指定)する停電復旧指定コマンドである。コマンド9500(H)は、通常状態の背景を指定する通常状態指定コマンドである
。コマンド9501(H)は、時短状態の背景を指定する時短状態指定コマンドである。コマンド9502(H)は、確変状態の背景を指定する確変状態指定コマンドである。通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、および確変状態指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて95系コマンドや背景指定コマンドとも称する。コマンド9F00(H)は、客待ちのデモンストレーションを指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA001(H)は、通常大当り1の開始を指定する大当り開始1指定コマンドである。コマンドA002(H)は、通常大当り2の開始を指定する大当り開始2指定コマンドである。コマンドA003(H)は、確変大当り1の開始を指定する確変大当り開始3指定コマンドである。コマンドA004(H)は、確変大当り2の開始を指定する確変大当り開始4指定コマンドである。コマンドA005(H)は、確変大当り3の開始を指定する確変大当り開始5指定コマンドである。コマンドA006(H)は、確変大当り4の開始を指定する確変大当り開始6指定コマンドである。コマンドA007(H)は、確変大当り5の開始を指定する確変大当り開始7指定コマンドである。コマンドA008(H)は、確変大当り6の開始を指定する確変大当り開始8指定コマンドである。コマンドA009(H)は、確変大当り7の開始を指定する確変大当り開始9指定コマンドである。コマンドA010(H)は、確変大当り8の開始を指定する確変大当り開始10指定コマンドである。コマンドA011(H)は、確変大当り9の開始を指定する確変大当り開始11指定コマンドである。大当り開始1~11指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA0系コマンドとも称する。
A1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の開放中を示す大入賞口開放中指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドを、A1系コマンドとも称する。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の閉鎖を示す大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放後指定コマンドを、A2系コマンドとも称する。
コマンドA301(H)は、通常大当り1の終了を指定する大当り終了1指定コマンドである。コマンドA302(H)は、通常大当り2の終了を指定する大当り終了2指定コマンドである。コマンドA303(H)は、確変大当り1の終了を指定する大当り終了3指定コマンドである。コマンドA304(H)は、確変大当り2の終了を指定する大当り終了4指定コマンドである。コマンドA305(H)は、確変大当り3の終了を指定する大当り終了5指定コマンドである。コマンドA306(H)は、確変大当り4の終了を指定する大当り終了6指定コマンドである。コマンドA307(H)は、確変大当り5の終了を指定する大当り終了7指定コマンドである。コマンドA308(H)は、確変大当り6の終了を指定する大当り終了8指定コマンドである。コマンドA309(H)は、確変大当り7の終了を指定する大当り終了9指定コマンドである。コマンドA310(H)は、確変大当り8の終了を指定する大当り終了10指定コマンドである。コマンドA311(H)は、確変大当り9の終了を指定する大当り終了11指定コマンドである。大当り終了1~11指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA3系コマンドとも称する。
コマンドAD00(H)は、V入賞が発生したことを指定する確変判定装置通過指定コマンドである。確変判定装置通過指定コマンドは、V大入賞口を通過した遊技球がV入賞領域に進入してV入賞スイッチ24により検出されるときに送信されるコマンドである。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドC1XX(H)は、第1保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第1保留記憶数指定コマンドである。第1保留記憶数指定コマンドを、C1系コマンドとも
称する。コマンドC2XX(H)は、第2保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第2保留記憶する指定コマンドである。第2保留記憶数指定コマンドを、C2系コマンドとも称する。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種類判定、変動パターン種類判定などの入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種類の判定結果を示す図柄指定コマンドである。
C7XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口への遊技球の通過を示す大入賞口入賞指定コマンドである。
MODEがFD(H)でありかつ、EXTの4bit目が0であるコマンドは、右打ち表示の消灯を示す右打ち表示消灯指定コマンドである。MODEデータがFD(H)でありかつ、EXTデータの4bit目が1であるコマンドは、右打ち表示の発光を示す右打ち表示点灯指定コマンドである。本実施の形態においては、特に右打ち表示点灯指定コマンドを、FD系コマンドとも称する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種類、変動パターン種類判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種類を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
[変動パターン]
図10~図16を参照しながら、変動パターンの内容および変動パターンの決定などについて説明する。
本実施の形態においては、メイン側である遊技制御用マイクロコンピュータ100によって、複数種類の変動パターンが設定される。各変動パターンは、メイン変動番号によって管理されるとともに、前変動に対応する変動パターンである前変動パターンと、後変動に対応する後変動パターンとの組合せで構成され、当該組合せによって互いに異なる内容を含むようになっている。なお、前変動パターンは、図9を用いて説明した前変動パターンコマンド(80XX(H))に対応し、後変動パターンは、図9を用いて説明した後変動パターンコマンド(84XX(H))に対応する。
(メイン側の前変動パターン)
図10は、メイン側における前変動パターンの一例を説明するための図である。前変動番号が各々割り当てられた複数種類の前変動パターンのうち、前変動番号1は、通常変動(たとえば、13秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8000(H))である。前変動番号2は、短縮変動(たとえば、7秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8001(H))である。前変動番号3は、超短縮変動(たとえば、3秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8002(H))である。
前変動番号4は、ノーマルリーチ(役物×)(リーチ態様となるが可動体32が動作しないリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8003(H))である。前変動番号5は、ノーマルリーチ(役物○)(リーチ態様となって可動体32が動作するリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8004(H))である。前変動番号6は、ノーマルリーチ(最終リーチ発展)(リーチ態様となって最終リーチに発展するリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8005(H))である。
前変動番号7は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8006(H))である。擬似変動とは、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、当該可変表示を一旦仮停止させた後に当該可変表示を再開するような可変表示(変動表示)である。このような擬似変動を繰り返す演出を擬似連ともいう。擬似連を実行することで、1個の保留記憶に基づく可変表示を、擬似的に複数回の可変表示のように遊技者に見せることができる。なお、一旦仮停止させた後に再開する可変表示を「再可変表示」とも称する。前変動番号8は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8007(H))である。前変動番号9は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(最終リーチ発展)を指定する前変動パターンコマンド(8008(H))である。
前変動番号10は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8009(H))である。前変動番号11は、特定演出を実行した後にノーマルリーチ(役物○)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(800A(H))である。前変動番号12は、特定演出を実行した後にノーマルリーチ(最終リーチ発展)を指定する前変動パターンコマンド(800B(H))である。
詳しくは後述するが、特定演出は、保留変化予告と、ステップアップ予告と、擬似連演出とを含む。保留変化予告は、可変対応表示(保留表示,アクティブ保留表示)の表示態様(色,形,大きさ,模様など)の態様を段階的に変化させることによって有利状態(たとえば、大当り遊技状態,時短状態,確変状態など)に状態が制御される期待度を示唆(予告)する演出である。ステップアップ予告は、保留変化予告とは異なる示唆表示(キャラクタ,文字など)を段階的に変化させることによって有利状態(たとえば、大当り遊技状態,時短状態,確変状態など)に状態が制御される期待度を示唆する演出である。
前変動パターンの各々は、変動時間が指定されており、各変動時間に亘って画像表示装置5にアニメーション(動画)が表示される。なお、パチンコ遊技機1においては、動画を構成する静止画1枚分(フレームと称する)につき、約33.3msec分の時間を要する。フレームレートは、約30fps(フレーム/秒)に設定されている。たとえば、前変動番号7~9のパターンの場合、変動時間として41500msecが設定されており、そのフレーム数は、約1246枚となる。また、前変動番号10~12のパターンの場合、変動時間として45000msecが設定されており、そのフレーム数は、約1351枚となる。たとえば、前変動番号11,12のパターンが選択された場合、特定演出は、約1351枚のフレーム(静止画)を用いて、45000msecに亘って実行される。このように、特定演出は、複数のフレームの各々に対応する静止画像からなる動画で形成されている。
(メイン側の後変動パターン)
図11は、メイン側における後変動パターンの一例を説明するための図である。後変動番号が各々割り当てられた複数種類の後変動パターンのうち、後変動番号1は、13秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8400(H))である。後変動番号2は、7秒
変動を指定する後変動パターンコマンド(8401(H))である。後変動番号3は、3秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8402(H))である。後変動番号4は、擬似連ガセを実行することを指定する後変動パターンコマンド(8403(H))である。擬似連ガセとは、擬似連を実行すると見せかけて結局は擬似連を実行しない演出などである。
後変動番号5は、ノーマルリーチ(ハズレ)(リーチ態様となるがSPリーチに発展することなくハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8404(H))である。後変動番号6は、SP前半(ハズレ)(SPリーチに発展するがSPリーチの前半でハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8405(H))である。後変動番号7は、SP後半(ハズレ)(SPリーチの後半に発展するがSPリーチの後半でハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8406(H))である。後変動番号8は、最終リーチ(ハズレ)(最終リーチに発展するが最終リーチでハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8407(H))である。
後変動番号9は、ノーマルリーチ(当り)(リーチ態様となって当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8408(H))である。後変動番号10は、SP前半(当り)(SPリーチに発展してSPリーチの前半で当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8409(H))である。後変動番号11は、SP後半(当り)(SPリーチの後半に発展してSPリーチの後半で当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(840A(H))である。後変動番号12は、最終リーチ(当り)(最終リーチに発展して最終リーチで当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(840B(H))である。
(後変動パターンの判定)
後変動パターンは、大当り判定において、大当りおよびハズレのいずれに決定されたかに応じて異なるランダムカウンタを用いて決定される。図12は、ハズレ時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。図12に示すように、大当り判定においてハズレに決定された場合、図7で説明したランダム3を用いて後変動パターンが決定される。さらに、大当り判定においてハズレに決定された場合、消化後の保留記憶数に応じて、異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定され、さらに、決定される後変動番号も異なる。
具体的には、図12(a)に示すように、消化後の保留記憶数が0個の場合、後変動番号1,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が1個の場合、後変動番号1,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が2個の場合、後変動番号2,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が3個の場合、後変動番号3,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
このように、消化後の保留記憶数に応じて異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定され、さらに、消化後の保留記憶数に応じて異なる判定値数を用いて後変動番号が決定されるため、残っている保留記憶数に応じて変動パターンの種類が変化し、これにより、遊技に多様性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
図13は、大当り時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。図13に示すように、大当り判定において大当りに決定された場合、図7で説明したランダム4を用いて後変動パターンが決定される。さらに、大当り判定において大当りに決定された場合、大当りの種類に応じて、異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定される。
具体的には、図13(a)に示すように、通常大当り1,2、確変大当り1,2,5~8のいずれかに決定された場合、後変動番号9~12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10~12のいずれかに決定される確率(後変動番号10~12の選択率)は、約1/1.1となっている。
確変大当り3,9のいずれかに決定された場合、後変動番号9~12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10~12のいずれかに決定される確率(後変動番号10~12の選択率)は、約1/1.1となっている。
確変大当り4に決定された場合、後変動番号9~12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10~12のいずれかに決定される確率(後変動番号10~12の選択率)は、約1/1.1となっている。
このように、大当りの種類に応じて異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定されるため、大当りの種類に応じて変動パターンの種類が変化し、これにより、遊技に多様性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
また、図12に示すように、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率は、ハズレ時が約1/102となっているのに対して、大当り時がそれよりも高い約1/1.1となっているため、SPリーチや最終リーチに発展した場合には、大当りが発生することに対して遊技者に期待させることができる。
(前変動パターンの判定)
図14は、前変動パターン判定テーブルを説明するための図である。前変動パターンは、先に決定された後変動パターンの種類に応じて異なるランダム5の判定値数を用いて決定される。さらに、先に決定された後変動パターンの種類に応じて、決定される前変動番号も異なる。
具体的には、図14(a)に示すように、後変動番号1の後変動パターンに決定された場合、前変動番号1の前変動パターンに決定される。図14(b)に示すように、後変動番号2の後変動パターンに決定された場合、前変動番号2の前変動パターンに決定される
。図14(c)に示すように、後変動番号3の後変動パターンに決定された場合、前変動番号3の前変動パターンに決定される。図14(d)に示すように、後変動番号4の後変動パターンに決定された場合、前変動番号1の前変動パターンに決定される。
図14(e)に示すように、後変動番号5,9のいずれかの後変動パターンに決定された場合、前変動番号4,7のいずれかの前変動パターンに決定される。図14(f)に示すように、後変動番号6,10のいずれかの後変動パターンに決定された場合、前変動番号4,7,10のいずれかの前変動パターンに決定される。図14(g)に示すように、後変動番号7の後変動パターンに決定された場合、前変動番号5,8,11のいずれかの前変動パターンに決定される。
図14(h)に示すように、後変動番号11の後変動パターンに決定された場合、前変動番号5,8,11のいずれかの前変動パターンに決定される。図14(i)に示すように、後変動番号8の後変動パターンに決定された場合、前変動番号6,9,12のいずれかの前変動パターンに決定される。図14(j)に示すように、後変動番号12の後変動パターンに決定された場合、前変動番号6,9,12のいずれかの前変動パターンに決定される。
図14(g),(h)に示すように、特定演出が実行される前変動番号11の前変動パターンは、SP後半リーチに発展する後変動番号7,11の後変動パターンのときに決定される確率が最も高い。また、図14(i),(j)に示すように、特定演出が実行される前変動番号12の前変動パターンは、最終リーチに発展する後変動番号8,12の後変動パターンのときに決定される確率が最も高い。このため、特定演出が実行された場合には、遊技者にSP後半リーチや最終リーチに発展することを期待させることができる。
(全変動パターン)
図15は、メイン側における全変動パターンの一例を説明するための図である。図12~図14で説明したようにして、後変動パターンおよび前変動パターンが決定されると、図15に示すようなメイン変動番号1~26の変動パターンのいずれかとなる。
たとえば、メイン変動番号12は、前変動番号11の前変動パターンに従って遊技が進行した後、後変動番号7の後変動パターンに従って遊技が進行する。メイン変動番号15は、前変動番号12の前変動パターンに従って遊技が進行した後、後変動番号8の後変動パターンに従って遊技が進行する。メイン変動番号23は、前変動番号11の前変動パターンに従って遊技が進行した後、後変動番号11の後変動パターンに従って遊技が進行する。メイン変動番号26は、前変動番号12の前変動パターンに従って遊技が進行した後、後変動番号12の後変動パターンに従って遊技が進行する。
図16は、サブ側における全変動パターンの一例を説明するための図である。さらに、サブ側においても、メイン変動番号1~26の変動パターンの各々に対応するように、サブ変動番号1~26の変動パターンが定められている。
たとえば、サブ変動番号12は、前変動番号11の前変動パターンに従って演出(特定演出)が実行された後、後変動番号7の後変動パターンに従って演出が実行される。サブ変動番号15は、前変動番号12の前変動パターンに従って演出(特定演出)が実行された後、後変動番号8の後変動パターンに従って演出が実行される。サブ変動番号23は、前変動番号11の前変動パターンに従って演出(特定演出)が実行された後、後変動番号11の後変動パターンに従って演出が実行される。サブ変動番号26は、前変動番号12の前変動パターンに従って演出(特定演出)が実行された後、後変動番号12の後変動パターンに従って演出が実行される。
[特定演出の実行期間]
図17は、特定演出の実行期間を説明するための図である。前述したように、特定演出は、メイン変動番号12,15,23,26(サブ変動番号12,15,23,26)のいずれかが選択された場合に実行され、さらに、45000msecに亘る前変動において実行される。つまり、保留変化予告演出、ステップアップ予告演出、および擬似連演出といった各特定演出は、各々、共通の期間となる45000msecに亘って実行され、その後、後変動番号のパターンに応じて、SPリーチ後半または最終リーチにおいてハズレ図柄または当り図柄が停止表示される。
[特定演出パターン抽選]
図18は、特定演出パターン抽選を説明するための図である。演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から前変動パターンコマンドおよび後変動パターンコマンドを受信することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって決定されたメイン変動番号を特定することができる。図18に示すように、演出制御用CPU120は、特定したメイン変動番号に基づき、予め定められた確率に従って特定演出の種類を決定する。
特定演出のパターンは、保留変化予告に対応する第1パターンと、ステップアップ予告に対応する第2パターンと、擬似連演出に対応する第3パターンとを含む。
ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、35%の確率で第1パターン(保留変化予告)に決定し、25%の確率で第2パターン(ステップアップ予告)に決定し、40%の確率で第3パターン(擬似連演出)に決定する。つまり、ハズレ図柄が確定する場合、最も高い確率で第3パターン(擬似連演出)が決定され、次に高い確率で第2パターン(ステップアップ予告)が決定され、最も低い確率で第1パターン(保留変化予告)が決定される。
当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、40%の確率で第1パターン(保留変化予告)に決定し、35%の確率で第2パターン(ステップアップ予告)に決定し、25%の確率で第3パターン(擬似連演出)に決定する。つまり、当り図柄が確定する場合、最も高い確率で第1パターン(保留変化予告)が決定され、次に高い確率で第2パターン(ステップアップ予告)が決定され、最も低い確率で第3パターン(擬似連演出)が決定される。
このように、第1パターンの保留変化予告が実行されたときは、第2パターンのステップアップ予告や第3パターンの擬似連演出が実行されたときよりも、当り図柄が確定する確率(期待度)が高くなっている。また、第2パターンのステップアップ予告が実行されたときは、第3パターンの擬似連演出が実行されたときよりも、当り図柄が確定する確率(期待度)が高くなっている。
[保留変化予告パターン抽選]
図19は、保留変化予告パターン抽選を説明するための図である。本実施の形態において、保留変化予告は、可変対応表示(保留表示,アクティブ保留表示)の表示態様を変化させることによって有利状態(この例では、大当り遊技状態)に状態が制御される期待度を示唆する演出である。
可変対応表示(保留表示,アクティブ保留表示)としては、形が丸でかつ色が白の表示(以下、「白保留表示」とも称する。)と、形がスイカでかつ色が緑の表示(以下、「緑保留表示」とも称する。)と、形がイチゴでかつ赤色の表示(以下、「赤保留表示」とも
称する。)と、形がブドウでかつ紫色の表示(以下、「紫保留表示」とも称する。)と、形がキャラクタ(たとえば、夢夢ちゃん)の顔でかつレインボー色(虹色)の表示(以下、「レインボー保留表示」とも称する。)とが設けられている。
演出制御用CPU120は、特定演出パターン抽選によって保留変化予告(第1パターン)を実行する旨を決定した場合、保留変化予告によって変化する前の可変対応表示の種類に基づき、予め定められた確率に従って保留変化予告のパターンを決定する。
図19(a)に示すように、保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が白保留表示の場合、演出制御用CPU120は、パターンa-1~a-10といった複数種類の保留変化予告パターンの中から一の保留変化予告パターンを決定する。
パターンa-1は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から緑保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示が緑保留表示を維持するパターンである。
パターンa-2は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から緑保留表示に変化し、2回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示から赤保留表示に変化し、3回目の変化によっては可変対応表示が赤保留表示を維持するパターンである。
パターンa-3は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から赤保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示が赤保留表示を維持するパターンである。
パターンa-4は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から緑保留表示に変化し、2回目の変化によっては可変対応表示が緑保留表示を維持し、3回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示から紫保留表示に変化するパターンである。
パターンa-5は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から緑保留表示に変化し、2回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示から赤保留表示に変化し、3回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示から紫保留表示に変化するパターンである。
パターンa-6は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から赤保留表示に変化し、2回目の変化によっては可変対応表示が赤保留表示を維持し、3回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示から紫保留表示に変化するパターンである。
パターンa-7は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から緑保留表示に変化し、2回目の変化によっては可変対応表示が緑保留表示を維持し、3回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示からレインボー保留表示に変化するパターンである。
パターンa-8は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から緑保留表示に変化し、2回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示から赤保留表示に変化し、3回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示からレインボー保留表示に変化するパターンである。
パターンa-9は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示から赤保留表示に変化し、2回目の変化によっては可変対応表示が赤保留表示を維持し、3回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示からレインボー保留表示に変化するパターンである。
パターンa-10は、1回目の変化によって可変対応表示が白保留表示からレインボー
保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示がレインボー保留表示を維持するパターンである。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が白保留表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、最も高い確率でパターンa-7~a-10を決定し、次に高い確率でパターンa-4~a-6を決定し、次に高い確率でパターンa-2,a-3を決定し、最も低い確率でパターンa-1を決定する。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が白保留表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、パターンa-1~a-6の中から一の保留変化予告パターンを決定する一方、パターンa-7~a-10の中からは保留変化予告パターンを決定しない。
このように、保留変化予告によって可変対応表示が白保留表示からレインボー保留表示にまで変化した場合、大当りが確定する。保留変化予告によって可変対応表示が白保留表示から紫保留表示にまで変化した場合は、可変対応表示が赤保留表示や緑保留表示にまで変化した場合よりも、大当りとなる確率が高くなっている。保留変化予告によって可変対応表示が白保留表示から赤保留表示にまで変化した場合は、可変対応表示が緑保留表示にまで変化した場合よりも、大当りとなる確率が高くなっている。
さらに、パターンaの保留変化予告においては、2回目で可変対応表示が変化する確率(割合)が3/10(パターンa-2,a-5,a-8で変化)に設定され、3回目で可変対応表示が変化する確率(割合)が6/10(パターンa-5~a-10で変化)に設定されている。このように、パターンaの保留変化予告においては、可変対応表示は、2回目よりも3回目の方が高い確率で変化するようになっている。
図19(b)に示すように、保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が緑保留表示の場合、演出制御用CPU120は、パターンb-1~b-4といった複数種類の保留変化予告パターンの中から一の保留変化予告パターンを決定する。
パターンb-1は、1回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示から赤保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示が赤保留表示を維持するパターンである。
パターンb-2は、1回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示から赤保留表示に変化し、2回目の変化によっては可変対応表示が赤保留表示を維持し、3回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示から紫保留表示に変化するパターンである。
パターンb-3は、1回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示から赤保留表示に変化し、2回目の変化によっては可変対応表示が赤保留表示を維持し、3回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示からレインボー保留表示に変化するパターンである。
パターンb-4は、1回目の変化によって可変対応表示が緑保留表示からレインボー保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示がレインボー保留表示を維持するパターンである。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が緑保留表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、最も高い確率でパターンb-3,b-4を決定し、次に高い確率でパターンb-
2を決定し、最も低い確率でパターンb-1を決定する。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が緑保留表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、パターンb-1,b-2の中から一の保留変化予告パターンを決定する一方、パターンb-3,b-4の中からは保留変化予告パターンを決定しない。
このように、保留変化予告によって可変対応表示が緑保留表示からレインボー保留表示にまで変化した場合、大当りが確定する。保留変化予告によって可変対応表示が緑保留表示から紫保留表示にまで変化した場合は、可変対応表示が赤保留表示にまで変化した場合よりも、大当りとなる確率が高くなっている。
さらに、パターンbの保留変化予告においては、2回目で可変対応表示が変化する確率(割合)が0/4に設定され、3回目で可変対応表示が変化する確率(割合)が2/4(パターンb-2,b-3で変化)に設定されている。このように、パターンbの保留変化予告においては、可変対応表示は、2回目よりも3回目の方が高い確率で変化するようになっている。
図19(c)に示すように、保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が赤保留表示の場合、演出制御用CPU120は、パターンc-1~c-3といった複数種類の保留変化予告パターンの中から一の保留変化予告パターンを決定する。
パターンc-1は、1回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示から紫保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示が紫保留表示を維持するパターンである。
パターンc-2は、1回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示から紫保留表示に変化し、2回目の変化によっては可変対応表示が紫保留表示を維持し、3回目の変化によって可変対応表示が紫保留表示からレインボー保留表示に変化するパターンである。
パターンc-3は、1回目の変化によって可変対応表示が赤保留表示からレインボー保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示がレインボー保留表示を維持するパターンである。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が赤保留表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、最も高い確率でパターンc-2,c-3を決定し、最も低い確率でパターンc-1を決定する。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が赤保留表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、100%の確率でパターンc-1を決定する一方、パターンc-2,c-3の中からは保留変化予告パターンを決定しない。
このように、保留変化予告によって可変対応表示が赤保留表示からレインボー保留表示にまで変化した場合、大当りが確定する。
さらに、パターンcの保留変化予告においては、2回目で可変対応表示が変化する確率(割合)が0/3に設定され、3回目で可変対応表示が変化する確率(割合)が1/3(パターンc-2で変化)に設定されている。このように、パターンcの保留変化予告にお
いては、可変対応表示は、2回目よりも3回目の方が高い確率で変化するようになっている。
図19(d)に示すように、保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が紫保留表示の場合、演出制御用CPU120は、100%の確率でパターンd-1を決定する。
パターンd-1は、1回目の変化によって可変対応表示が紫保留表示からレインボー保留表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては可変対応表示がレインボー保留表示を維持するパターンである。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が紫保留表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、100%の確率でパターンd-1を決定する。
保留変化予告によって変化する前の可変対応表示が紫保留表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、パターンd-1を決定しない。
このように、保留変化予告によって可変対応表示が紫保留表示からレインボー保留表示にまで変化した場合、大当りが確定する。
以上のように、保留変化予告においては、大当りの期待度が低い表示態様から大当りの期待度が高い表示態様へと可変対応表示が段階的に変化する。さらに、最終的に可変対応表示がレインボー保留表示に変化した場合は、大当りが確定し、レインボー保留表示にまで変化しなくても、紫保留表示にまで変化した場合は、赤保留表示や緑保留表示で留まった場合よりも高い確率で大当りが発生する。よって、遊技者は、保留変化予告において、可変対応表示が変化するか否か、および、大当り期待度の高いレインボー保留表示や紫保留表示にまで可変対応表示が変化するか否かに対して注目することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[ステップアップ予告パターン抽選]
図20は、ステップアップ予告パターン抽選を説明するための図である。本実施の形態において、ステップアップ予告は、画像表示装置5に表示された示唆表示(キャラクタ,文字など)を変化させることによって有利状態(この例では、大当り遊技状態)に状態が制御される期待度を示唆する演出である。
ステップアップ予告における示唆表示としては、有利状態に制御される期待度が最も低いハテナ表示と、次に期待度が低いチャンス表示と、次に期待度が低いあつい表示と、次に期待度が低い激あつ表示と、次に期待度が低い(つまり、最も期待度が高い)最高表示とが設けられている。
演出制御用CPU120は、特定演出パターン抽選によってステップアップ予告(第2パターン)を実行する旨を決定した場合、まずは、初期段階で表示される示唆表示を決定する。このとき、演出制御用CPU120は、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合は、最高表示、激あつ表示、あつい表示、チャンス表示、ハテナ表示の順に高い確率で、初期段階で表示される示唆表示を決定する。一方、演出制御用CPU120は、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合は、ハテナ表示、チャンス表示、あつい表示、激あつ表示、最高表示の順で高い確率で初期段階で表示される示唆表示を決定する。そして、演出制御用CPU120は、ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示(つまり、初期段階で表示される
示唆表示)の種類に基づき、予め定められた確率に従ってステップアップ予告のパターンを決定する。
図20(a)に示すように、ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示がハテナ表示の場合、演出制御用CPU120は、パターンA-1~A-10といった複数種類のステップアップ予告パターンの中から一のステップアップ予告パターンを決定する。
パターンA-1は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からチャンス表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示がチャンス表示を維持するパターンである。
パターンA-2は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からチャンス表示に変化し、2回目の変化によって示唆表示がチャンス表示からあつい表示に変化し、3回目の変化によっては示唆表示があつい表示を維持するパターンである。
パターンA-3は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からあつい表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示があつい表示を維持するパターンである。
パターンA-4は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からチャンス表示に変化し、2回目の変化によっては示唆表示がチャンス表示を維持し、3回目の変化によって示唆表示がチャンス表示から激あつ表示に変化するパターンである。
パターンA-5は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からチャンス表示に変化し、2回目の変化によって示唆表示がチャンス表示からあつい表示に変化し、3回目の変化によって示唆表示があつい表示から激あつ表示に変化するパターンである。
パターンA-6は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からあつい表示に変化し、2回目の変化によっては示唆表示があつい表示を維持し、3回目の変化によって示唆表示があつい表示から激あつ表示に変化するパターンである。
パターンA-7は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からチャンス表示に変化し、2回目の変化によっては示唆表示がチャンス表示を維持し、3回目の変化によって示唆表示がチャンス表示から最高表示に変化するパターンである。
パターンA-8は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からチャンス表示に変化し、2回目の変化によって示唆表示がチャンス表示からあつい表示に変化し、3回目の変化によって示唆表示があつい表示から最高表示に変化するパターンである。
パターンA-9は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示からあつい表示に変化し、2回目の変化によっては示唆表示があつい表示を維持し、3回目の変化によって示唆表示があつい表示から最高表示に変化するパターンである。
パターンA-10は、1回目の変化によって示唆表示がハテナ表示から最高表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示が最高表示を維持するパターンである。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示がハテナ表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、最も高い確率でパターンA-7~A-10を決定し、次に高い確率でパターン
A-4~A-6を決定し、次に高い確率でパターンA-2,A-3を決定し、最も低い確率でパターンA-1を決定する。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示がハテナ表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、パターンA-1~A-6の中から一のステップアップ予告パターンを決定する一方、パターンA-7~A-10の中からはステップアップ予告パターンを決定しない。
このように、ステップアップ予告によって示唆表示がハテナ表示から最高表示にまで変化した場合、大当りが確定する。ステップアップ予告によって示唆表示がハテナ表示から激あつ表示にまで変化した場合は、示唆表示があつい表示やチャンス表示にまで変化した場合よりも、大当りとなる確率が高くなっている。ステップアップ予告によって示唆表示がハテナ表示からあつい表示にまで変化した場合は、示唆表示がチャンス表示にまで変化した場合よりも、大当りとなる確率が高くなっている。
さらに、パターンAのステップアップ予告においては、2回目で示唆表示が変化する確率(割合)が3/10(パターンA-2,A-5,A-8で変化)に設定され、3回目で示唆表示が変化する確率(割合)が6/10(パターンA-5~A-10で変化)に設定されている。このように、パターンAのステップアップ予告においては、示唆表示は、2回目よりも3回目の方が高い確率で変化するようになっている。
図20(b)に示すように、ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示がチャンス表示の場合、演出制御用CPU120は、パターンB-1~B-4といった複数種類のステップアップ予告パターンの中から一のステップアップ予告パターンを決定する。
パターンB-1は、1回目の変化によって示唆表示がチャンス表示からあつい表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示があつい表示を維持するパターンである。
パターンB-2は、1回目の変化によって示唆表示がチャンス表示からあつい表示に変化し、2回目の変化によっては示唆表示があつい表示を維持し、3回目の変化によって示唆表示があつい表示から激あつ表示に変化するパターンである。
パターンB-3は、1回目の変化によって示唆表示がチャンス表示からあつい表示に変化し、2回目の変化によっては示唆表示があつい表示を維持し、3回目の変化によって示唆表示があつい表示から最高表示に変化するパターンである。
パターンB-4は、1回目の変化によって示唆表示がチャンス表示から最高表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示が最高表示を維持するパターンである。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示がチャンス表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、最も高い確率でパターンB-3,B-4を決定し、次に高い確率でパターンB-2を決定し、最も低い確率でパターンB-1を決定する。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示がチャンス表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、パターンB-1,B-2の中から一のステップアップ予告パターンを決定
する一方、パターンB-3,B-4の中からはステップアップ予告パターンを決定しない。
このように、ステップアップ予告によって示唆表示がチャンス表示から最高表示にまで変化した場合、大当りが確定する。ステップアップ予告によって示唆表示がチャンス表示から激あつ表示にまで変化した場合は、示唆表示があつい表示にまで変化した場合よりも、大当りとなる確率が高くなっている。
さらに、パターンBのステップアップ予告においては、2回目で示唆表示が変化する確率(割合)が0/4に設定され、3回目で示唆表示が変化する確率(割合)が2/4(パターンB-2,B-3で変化)に設定されている。このように、パターンBのステップアップ予告においては、示唆表示は、2回目よりも3回目の方が高い確率で変化するようになっている。
図20(c)に示すように、ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示があつい表示の場合、演出制御用CPU120は、パターンC-1~C-3といった複数種類のステップアップ予告パターンの中から一のステップアップ予告パターンを決定する。
パターンC-1は、1回目の変化によって示唆表示があつい表示から激あつ表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示が激あつ表示を維持するパターンである。
パターンC-2は、1回目の変化によって示唆表示があつい表示から激あつ表示に変化し、2回目の変化によっては示唆表示が激あつ表示を維持し、3回目の変化によって示唆表示が激あつ表示から最高表示に変化するパターンである。
パターンC-3は、1回目の変化によって示唆表示があつい表示から最高表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示が最高表示を維持するパターンである。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示があつい表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、最も高い確率でパターンC-2,C-3を決定し、最も低い確率でパターンC-1を決定する。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示があつい表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、100%の確率でパターンC-1を決定する一方、パターンC-2,C-3の中からはステップアップ予告パターンを決定しない。
このように、ステップアップ予告によって示唆表示があつい表示から最高表示にまで変化した場合、大当りが確定する。
さらに、パターンCのステップアップ予告においては、2回目で示唆表示が変化する確率(割合)が0/3に設定され、3回目で示唆表示が変化する確率(割合)が1/3(パターンC-2で変化)に設定されている。このように、パターンCのステップアップ予告においては、示唆表示は、2回目よりも3回目の方が高い確率で変化するようになっている。
図20(d)に示すように、ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示が激あつ表示の場合、演出制御用CPU120は、100%の確率でパターンD-1を決定する
。
パターンD-1は、1回目の変化によって示唆表示が激あつ表示から最高表示に変化し、2回目および3回目の変化によっては示唆表示が最高表示を維持するパターンである。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示が激あつ表示であり、かつ、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、100%の確率でパターンD-1を決定する。
ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示が激あつ表示であり、かつ、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合、演出制御用CPU120は、パターンD-1を決定しない。
このように、ステップアップ予告によって示唆表示が激あつ表示から最高表示にまで変化した場合、大当りが確定する。
以上のように、ステップアップ予告においては、大当りの期待度が低い表示態様から大当りの期待度が高い表示態様へと示唆表示が段階的に変化する。さらに、最終的に示唆表示が最高表示に変化した場合は、大当りが確定し、最高表示にまで変化しなくても、激あつ表示にまで変化した場合は、あつい表示やチャンス表示で留まった場合よりも高い確率で大当りが発生する。よって、遊技者は、ステップアップ予告において、示唆表示が変化するか否か、および、大当り期待度の高い最高表示や激あつ表示にまで示唆表示が変化するか否かに対して注目することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。
(特別図柄プロセス処理)
図21は、遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図21に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、CPU103は、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポートなど)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定などが含まれる。
次に、CPU103は、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押圧操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すれ
ばよい。
CPU103は、復旧条件が成立した場合には(ステップS3でY)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。CPU103は、ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、たとえば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
CPU103は、復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3でN)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドル30の操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
CPU103は、ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、CPU103は、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11か
ら演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。たとえば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L,8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92の押圧操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、CPU103は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(たとえば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
(遊技制御用タイマ割込み処理)
図22は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図22のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図22に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、CPU103は、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数などを示す情報)、始動情報(始動入賞の回数などを示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数などを示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
CPU103は、情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステ
ップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込みごとに特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込みごとに普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普図表示部26を駆動することにより行われ、普図記憶表示部25を発光させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
(特別図柄プロセス処理)
図23は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理は、図22に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定などの判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図22に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図
柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特図1可変表示部21や特図2可変表示部22において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特図1可変表示部21や特図2可変表示部22にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、たとえば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセス
フラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。たとえば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。たとえば設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値に関わらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値
が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(たとえば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過するごとに所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値に関わらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(始動入賞判定処理)
図24は、始動入賞判定処理を示すフローチャートである。CPU103は、図23に示す特別図柄プロセス処理のS101において始動入賞判定処理を実行する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS51)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS51でY)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS52)。CPU103は、たとえば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS52にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS52でN)、たとえば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS53)。
ステップS51にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS51でN)、ステップS52にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS52でY)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS54)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS54でY)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS55)。CPU103は、たとえば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS55にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS55でN)、たとえば図示しない
遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS56)。
ステップS53,ステップS56の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS57)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS58)。たとえば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS58の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や図示しない遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、大当り判定用の乱数値ランダム1や大当り種類判定用の乱数値ランダム2、変動パターン判定用の乱数値ランダム3,4を示す数値データを抽出する(ステップS59)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS60)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図示しない第1特図保留記憶部に乱数値ランダム1~ランダム4を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図示しない第2特図保留記憶部に乱数値ランダム1~ランダム4を示す数値データが格納される。
大当り判定用の乱数値ランダム1や大当り種類判定用の乱数値ランダム2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、さらには変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値ランダム3,4は、特別図柄や飾り図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップS59の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップS59の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS60)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動入賞指定コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図22に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、ステップS60の処理に続いて、保留記憶に対応する保存領域に乱数値を保存する(ステップS61)。その後、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS62)、始動入賞判定処理を終了
する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
(特別図柄通常処理)
図25は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図25に示すように、特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファ(第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)または第2保留記憶バッファ(第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)に保留記憶データがあるか否かを判定する(ステップS1001)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には(ステップS1001でN)、変動停止から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS1002)。変動停止から所定期間が経過しない場合(ステップS1002でN)、特別図柄通常処理を終了する。一方、変動停止から所定期間が経過している場合(ステップS1002でY)、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理をし(ステップS1003)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには(ステップS1001でY)、CPU103は、保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが「第2」を示すデータであるか否かを判定する(ステップS1004)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータでない(すなわち、「第1」を示すデータである)場合(ステップS1004でN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS1005)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータである場合(ステップS1004でY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1006)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄の変動表示が行われる。
ステップS1004~ステップS1006の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄の変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄の変動表示に優先して実行される。
次に、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(ステップS1007)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領
域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS1008)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS1009)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
次に、CPU103は、背景指定コマンドを送信し(ステップS1010)、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する(ステップS1011)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(図8(a)の下欄の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(図8(a)の上欄の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダム1)の値が図8(a)
に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS1011でY)、ステップS1012に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(たとえば、150回)の変動表示が行われたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件とのいずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダム1)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS1011でN)、後述するステップS1015に進む。
ステップS1011において大当り判定用乱数(ランダム1)の値がいずれかの大当り判定値に一致すれば、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップS1012)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図8(b)の第1特別図柄大当り種類判定用テーブルおよび図8(c)の第2特別図柄大当り種類判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(b)に示す第1特別図柄大当り種類判定用テーブルを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図8(c)の第2特別図柄大当り種類判定用テーブルを選択する。そして、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種類判定用の乱数(ランダム2)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(ステップS1013)。
また、CPU103は、決定した大当り種別を示す大当り種別データをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップS1014)。
次に、CPU103は、特別図柄の停止図柄を設定する(ステップS1015)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、ステップS1014により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。
そして、CPU103は、表示結果指定コマンドを送信し(ステップS1016)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップS1017)。
(変動パターン設定処理)
図26は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示すように、変動パターン設定処理において、CPU103は、保留記憶数および大当りの有無に応じて、ランダム3,4に基づいて後変動パターンを決定する(ステップS1101)。具体的には、CPU103は、ハズレ時の場合、保留記憶数に応じて図12に示す後変
動パターン判定テーブルを選択し、選択した後変動パターン判定テーブルと、ランダム3の値とに基づいて後変動パターンを決定する。また、CPU103は、大当り時の場合、大当りの種類に応じて図13に示す後変動パターン判定テーブルを選択し、選択した後変動パターン判定テーブルと、ランダム4の値とに基づいて後変動パターンを決定する。
次に、CPU103は、ランダム5に基づいて、前変動パターンを決定する(ステップS1102)。具体的には、CPU103は、S1102で決定した後変動パターンに応じて図14に示す前変動パターン判定テーブルを選択し、選択した前変動パターン判定テーブルと、ランダム5の値とに基づいて前変動パターンを決定する。
次に、CPU103は、決定した変動パターン(前変動パターンおよび後変動パターン)に対応する変動パターンコマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS1103)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS1104)。そして、CPU103は、図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行い(ステップS1105)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS112)に対応した値に更新する(ステップS1106)。
(特別図柄変動処理)
図27は、特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すように、特別図柄変動処理において、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1201)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1202でY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応した値に更新する(ステップS1203)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS1202でN)、そのまま処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
図28は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図28に示すように、特別図柄停止処理において、CPU103は、終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、特図1可変表示部21または特図2可変表示部22に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS1301)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には特図1可変表示部21での第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には特図2可変表示部22での第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドをセットする(ステップS1302)。これにより、図柄確定指定コマンドが演出制御用CPU120に送信される。次に、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1303)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS1303でN)、ステップS1309に移行する。
大当りフラグがセットされている場合には(ステップS1303でY)、CPU103は、確変フラグおよび時短フラグをリセットする(ステップS1304)。次に、演出制御用CPU120に、大当り開始指定コマンドおよび右打ち表示点灯コマンドを送信する(ステップS1305)。
また、ROМ101に記憶されている開放パターンデータを参照し、通常大入賞口およびV大入賞口について、開放回数(たとえば、5回や10回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、0.5秒)などの開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセットする(ステップS1306)。たとえば、3Rの通常大当
りの場合、1~3Rの全てにおいて通常大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。5Rの確変大当りの場合、1~3R目および5R目に通常大入賞口を開放させ、4R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。また、10Rの確変大当りの場合、1~8R目および10R目に通常大入賞口を開放させ、9R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。開放回数(5回や10回)のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間であるファンファーレ時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS1307)。以降、大当り開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値に更新し(ステップS1308)、処理を終了する。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていないと判定された場合には(ステップS1304でN)、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1309)。時短フラグがセットされていない場合は(ステップS1309でN)、ステップS1316の処理へ移行する。時短フラグがセットされている場合には(ステップS1309でY)、時短状態の残り変動回数を示す時短回数カウンタのカウンタ値を1減算する(ステップS1310)。次に、CPU103は、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認する(ステップS1311)。時短回数カウンタの値が0になった場合は(ステップS1311でY)、時短状態の継続期間が終了したと判断して、時短フラグをリセットする(ステップS1312)。これにより、時短状態においてハズレ表示結果となる変動表示が特定回数(150回)行われたときに、遊技状態が時短状態から非時短状態に移行する。ステップS1311において、時短回数カウンタの値が0になっていない場合には(ステップS1311でN)、ステップS1316の処理へ移行する。
ステップS1312の後は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1313)。確変フラグがセットされている場合には(ステップS1313でY)、確変フラグをリセットする(ステップS1314)。次に、CPU103は、遊技状態が時短状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したことに応じて、演出制御用CPU120に通常状態指定コマンドを送信し(ステップS1315)、ステップS1316に進む。ステップS1313において確変フラグがセットされていない場合には(ステップS1313でN)、ステップS1314の処理を行わずに、ステップS1315に移行する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS1316)、処理を終了する。
(大当り開放前処理)
図29は、大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図29に示すように、大当り開放前処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を-1(減算更新)する(ステップS1401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを判定し(ステップS1402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS1402でN)、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には(ステップS1402でY)、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定コマンドを送信する(ステップS1403)。そして、開放パターンに応じてソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する(ステ
ップS1404)。これにより、1R目においては通常大入賞口が開放する。
次に、CPU103は、開放パターンデータ(たとえば、ステップS1306によりRAM102に記憶されたデータ)に基づいて、大入賞口制御タイマに、大入賞口が開放可能な最大時間(大入賞口開放時間)に応じた大入賞口開放時間(たとえば、29秒)を設定する(ステップS1405)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(ステップS115)に応じた値に更新し(ステップS1406)、処理を終了する。
(大当り開放中処理)
図30は、大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図30に示すように、大当り開放中処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を-1(減算更新)する(ステップS1501)。
そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否かを確認する(ステップS1502)。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS1502でY)、ステップS1511の処理へ移行する。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS1502でN)、通常大入賞口またはV大入賞口を開放中か否かを判定する(ステップS1503)。通常大入賞口またはV大入賞口が開放中か否かは、開放回数カウンタの値により判定すればよい。
ステップS1503で、通常大入賞口またはV大入賞口が開放中でないと判定された場合には(ステップS1503でN)、処理を終了する。
通常大入賞口またはV大入賞口が開放中であれば(ステップS1503でY)、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ24がオンになっているか否かを判定する(ステップS1504)。カウントスイッチ23とV入賞スイッチ24のいずれもがオンになっていなければ(ステップS1504でN)、処理を終了する。一方、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ24のいずれか一方がオンとなっていれば(ステップS1504でY)、入賞個数カウンタを+1(加算更新)する(ステップS1505)。
次に、確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1506)。確変決定フラグは、V入賞が発生したときに確変状態に制御されることが決定されたことによりセットされるフラグである。確変決定フラグがセットされていれば(ステップS1506でY)、ステップS1510の処理へ移行する。一方、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1506でN)、V入賞スイッチ24がオンになっているか否かを判定する(ステップS1507)。V入賞スイッチ24がオンになっていなければ(ステップS1507でN)、ステップS1510の処理へ移行する。一方、V入賞スイッチがオンになっていれば(ステップS1507でY)、確変決定フラグをセットし(ステップS1508)、確変判定装置通過指定コマンドを送信し(ステップS1509)、ステップS1510の処理へ移行する。
そして、CPU103は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否を判定する(ステップS1510)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS1510でN)、処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには(ステップS1510でY)、CPU103は、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を閉鎖する制御、または、ソレノイド83を駆動してV大入賞口を閉鎖する制御のいずれか一方の制御を行う(ステップS1511)。次に、CPU103は、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)処理を行う(ステップS1512)。次に、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値
を大当り開放後処理(ステップS116)に応じた値に更新し(ステップS1513)、処理を終了する。
(大当り開放後処理)
図31は、大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図31に示すように、大当り開放後処理において、CPU103は、開放回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS1601)。
開放回数カウンタの値が0であれば(ステップS1601でY)、演出制御用CPU120に大当り終了指定マンドを送信し(ステップS1602)、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS1603)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS117)に応じた値に更新し(ステップS1604)、処理を終了する。
ステップS1601において、開放回数カウンタの値が0でなければ(ステップS1601でN)、演出制御用CPU120に大入賞口開放後指定マンドを送信し(ステップS1605)、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでのインターバル時間に相当する値を設定する(ステップS1606)。
次に、CPU103は、V大入賞口が開放するラウンド(V開放ラウンドとも称する)の前、すなわち、次のラウンドがV開放ラウンドであるか否かを判定する(ステップS1607)。V開放ラウンド前でない場合(ステップS1607でN)、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する制御を行う(ステップS1608)。一方、V開放ラウンド前である場合(ステップS1607でY)、ソレノイド83を駆動してV大入賞口を開放する制御を行う(ステップS1609)。
ステップS1608またはステップS1609の後、CPU103は、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定マンドを送信する(ステップS1610)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(ステップS115)に応じた値に更新し(ステップS1611)、処理を終了する。
(大当り終了処理)
図32は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図32に示すように、大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了時間が設定された大入賞口制御タイマの値を1減算する(ステップS1701)。そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か(大当り終了時間が経過したか否か)を判定する(ステップS1702)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS1702でN)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS1702でY)、大当りフラグをリセットする(ステップS1703)。
次に、CPU103は、V入賞領域を通過することでセットされる確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1704)。確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1704でN)、ステップS1705の処理へ移行する。ステップS1704において、確変決定フラグがセットされていれば(ステップS1704でY)、確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップS1707)。次に、演出制御用CPU120に確変状態指定コマンドを送信し(ステップS1708)、確変決定フラグをリセットし(ステップS1709)、ステップS1710の処理へ移行する。
ステップS1710では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップS1710)、時短回数カウンタに150をセットする(ステップS1711)。そして、ステップS1712の処理へ移行する。
一方、ステップS1704において、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1704でN)、ステップS1705では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップS1705)、時短回数カウンタに100をセットし(ステップS1706)、ステップS1712の処理へ移行する。
ステップS1712では、演出制御用CPU120に時短状態指定コマンドを送信する(ステップS1712)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS1713)、処理を終了する。なお、演出制御用CPU120側は、CPU103から送信される確変状態指定コマンドなどにより、確変、時短、通常のいずれの遊技状態にあるかを認識することが可能となる。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。
(演出制御メイン処理)
演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図33のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図33は、演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73でN)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発光することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、たとえば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73でY)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。たとえば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容などを演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における発光動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
(演出制御プロセス処理)
図34は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理は、図33のステップS76にて実行される処理である。図34に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、たとえば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、たとえばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果などを反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集ま
り)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L,8Rから音声や効果音を出力させること、LEDドライバに対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを発光/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、たとえば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、たとえば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(可変表示開始設定処理)
図35は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示の結果がハズレに決定されているか否かを確認する(ステップS7101)。演出制御用CPU120は、ハズレに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信
したか否か確認する(ステップS7103)。
演出制御用CPU120は、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ハズレ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないハズレの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(ステップS7105)、ステップS7106へ進む。
ステップS7103の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS7104)、ステップS7106へ進む。
また、ステップS7101の処理でハズレとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS7102)、ステップS7106へ進む。
次に、変動表示における各種演出(たとえば、図18~図20に示す各種抽選など、保留変化予告、ステップアップ予告、擬似連演出などの特定演出を実行するための処理)を行う演出設定処理(ステップS7106)を実行した後、ステップS7107に進む。
ステップS7107では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する。ステップS7107においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、ステップS7106の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM121に記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における画像表示装置5の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連の演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミングなどが設定されている。
次に、演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS7108)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータにおけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(ステップS7109)。
ステップS7109の処理を実行したら、プロセスデータの内容(表示制御実行データ、輝度データ、音番号データ)にしたがって演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を開始する(ステップS7110)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させる
ために指令を出力する。また、各種LEDなどの発光体を発光/消灯制御を行わせるために、LEDドライバに対して制御信号(輝度データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動表示時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS7111)、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にし(ステップS7112)、可変表示開始設定処理が終了する。
[遊技の進行の概略]
上述したように構成されているパチンコ遊技機1においては、以下のように遊技が進行する。パチンコ遊技機1においては、遊技者はまず左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させる。発射された遊技球が入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1特図ゲームが開始される。第1特図ゲームの結果、特図1可変表示部21が大当り図柄を示す表示態様となると、大当りが発生する。
第1特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、通常大当り1,2、確変大当り1~4がある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行されるとともに、遊技者に対して右打ちを促す右打ち促進演出が実行される。右打ち促進演出としては、画像表示装置5の画面上に右打ちを促す文字(たとえば、「右打ち」)および図形(たとえば、第2流下経路の方向である右方向に向けられた矢印)の画像を表示するとともに、特図LED基板20の右打ち表示部30および第4図柄ユニット50の右打ち表示部55においてもたとえばLEDなどの発光手段の発光によって右打ちを促す。これにより、遊技者は、それ以降、右打ちをすることになる。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、3Rの通常大当りの場合は3回、10Rの確変大当りの場合は10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、所定回数(たとえば、100回)の変動に亘って遊技状態が時短状態に制御される。さらに、大当りラウンド中にV入賞が発生した場合、時短状態に制御されている所定回数(たとえば100回)の変動に亘って遊技状態が確変状態に制御される。
大当りラウンド後の確変状態や時短状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、最初の大当り(初当りとも称する)が発生した以降、大当りラウンドが終了した後の時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
時短状態においては、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、また、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、さらに、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる制御が実行されたりする。また、時短状態においては、第2始動入賞口を形成する可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより第2始動入賞口に遊技球が進入する頻度を高くして第2始動入賞口への入賞を容易
化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御が行われてもよい。
大当りラウンド後の時短状態においては、発射された遊技球が可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入することで、第2特図ゲームが開始される。第2特図ゲームの結果、特図2可変表示部22が大当り図柄を示す表示態様となると、大当り(連チャン当りとも称する)が発生する。
第2特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、確変大当り5~9がある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行される。なお、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55による右打ち促進演出は、初当り時から継続している。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
そして、大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、初当り時と同様に、所定回数(たとえば、100回)の変動に亘って遊技状態が時短状態かつ確変状態(高確高ベース状態)に制御される。連チャン当りにおける大当りラウンド後の確変状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、初当りが発生した以降、大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態において連チャン当りが発生し、当該連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
初当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態、および連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態のいずれかで大当りが発生することなく確変状態や時短状態が終了すると、通常状態(低確低ベース状態)に遊技状態が制御され、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55による右打ち促進演出も終了する。これにより、遊技者は、再び左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させることになる。
[パチンコ遊技機1の演出態様]
次に、図36~図64を参照しながら、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様について説明する。
(特定演出を選択する際の演出態様)
図36を参照しながら、特定演出を選択する際の演出態様について説明する。なお、図36で示す例では、特定演出を実行するメイン変動番号12,15,23,26のいずれかが選択された場合の演出態様について説明する。
図36(a1)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、第4図柄5Jが可変表示し、さらに、小図柄5Mが可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。なお、可変表示中においては、可変表示に応じた態様で遊技効果ランプ9が発光するとともに、可変表示に応じた態様で演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。なお、実行中の可変表示に対応する可変対応表示(アクティブ保留表示)として、形がスイカでかつ色が緑の緑保留表示がアクティブ保留表示エリア5Aに表示されている。
図36(a2)に示すように、特定演出が実行されると、画像表示装置5に「成り上がりチャンス!!」の文字が表示される。これにより、遊技者に保留変化予告やステップアップ予告などの特定演出が実行されることを示唆することができる。
図36(a3)に示すように、画像表示装置5に「保留変化оrステップアップ」の文字が表示される。これにより、遊技者に特定演出として保留変化予告またはステップアップ予告が実行されることを示唆することができる。
(保留変化予告における演出態様)
図37~図47を参照しながら、保留変化予告における演出態様について説明する。なお、図37~図47に示す例では、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択され、かつ、保留変化予告パターン抽選によってパターンb-3(図19(b)参照)が選択された場合の演出態様について説明する。また、図中においては、緑、赤、レインボーなどの色をハッチングで区別する。なお、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合においても、図37~図47で示す例のような演出が行われるが、最終的に変化した後の保留表示はレインボー保留表示以外となる。
図37(b1)に示すように、保留変化予告が開始すると、画像表示装置5に保留変化予告に対応するキャラクタ(たとえば、夢夢ちゃん)が表示されるとともに、「保留変化予告!!」の文字が表示される。なお、アクティブ保留表示エリア5Aには、実行中の可変表示に対応する可変対応表示(アクティブ保留表示)として、緑保留表示が表示され続ける。
図37(b2)に示すように、画像表示装置5の画面の端から複数(この例では3つ)の対応表示500が現れる。具体的には、画面の上端、右端、および下端の各々から対応表示500が段階的に現れる。画像表示装置5に表示されているキャラクタの画像は、段階的に薄くなりながら、少し画面の左端に移動する。
図37(b3)に示すように、画像表示装置5の画面の端から現れた3つの対応表示500がさらに画面の中央に向かって移動する。さらに、画像表示装置5に表示されているキャラクタの画像は、段階的に薄くなりながら、さらに画面の左端に移動する。
図38(b4)に示すように、画像表示装置5の画面の端から現れた3つの対応表示500がさらに画面の中央に向かって移動し、画面中央の定位置で停止する。
保留変化予告における対応表示500は、有利状態に制御される期待度を示唆する表示(画像,アイコン)である。本実施形態においては、有利状態として大当り遊技状態を例示するが、有利状態は、小当り遊技状態、時短状態、または確変状態であってもよい。
図38(b4)の下方に示すように、対応表示500は、外枠表示501と、円表示502と、ウィンドウ表示503と、内枠表示504と、可変対応表示505と、文字表示506とを含む。
外枠表示501は、対応表示500の最も外側に位置し、可変対応表示505などの他の表示を囲むようにして表示される。本実施の形態において、外枠表示501は、歯車の形状を有し、保留変化予告において時計回りまたは反時計回りに回転するように表示される。円表示502は、外枠表示501の内側に表示され、円形の形状を有する。ウィンドウ表示503は、円表示502の内側に表示され、四角形の形状を有する。内枠表示504は、円表示502とウィンドウ表示503との間に位置する。内枠表示504は、外枠
表示501と同様に歯車の形状を有し、保留変化予告において時計回りまたは反時計回りに回転するように表示される。
可変対応表示505は、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示された保留表示、または、アクティブ保留表示エリア5Aに表示されたアクティブ保留表示と同一または略同一の表示である。たとえば、保留変化予告が第1保留記憶表示エリア5Dに保留表示を対象として、当該保留表示を変化させる場合、対応表示500として表示される可変対応表示505は、第1保留記憶表示エリア5Dに表示された保留表示と同一または略同一の表示になる。保留変化予告が第2保留記憶表示エリア5Uに保留表示を対象として、当該保留表示を変化させる場合、対応表示500として表示される可変対応表示505は、第2保留記憶表示エリア5Uに表示された保留表示と同一または略同一の表示になる。保留変化予告がアクティブ保留表示エリア5Aに表示されたアクティブ保留表示を対象として、当該保留表示を変化させる場合、対応表示500として表示される可変対応表示505は、アクティブ保留表示エリア5Aに表示されたアクティブ保留表示と同一または略同一の表示になる。
図19(b)で説明したように、パターンb-3の場合、保留変化予告によって変化する前の可変対応表示は、緑保留表示である。また、この例では、保留変化予告による変化の対象は、アクティブ保留表示である。このため、図38(b4)に示すように、この例における可変対応表示505は、アクティブ保留表示と同様に、形がスイカでかつ色が緑の緑保留表示となる。さらに、対応表示500に含まれる、外枠表示501、円表示502、ウィンドウ表示503、内枠表示504、および文字表示506は、可変対応表示505と同様に緑色で表示される。
3つの対応表示500は、保留変化予告に応じた互いに共通する表示である。たとえば、保留変化予告において変化する前の3つの対応表示500は、全て同じ表示である。この例では、画像表示装置5に表示された3つの対応表示500は全て、可変対応表示505として、緑保留表示を含む。保留変化予告においては、これら3つの対応表示500が、大当り遊技状態に制御される期待度が高い態様へと、順番に変化することが可能である。より具体的には、保留変化予告においては、可変対応表示505が大当り遊技状態に制御される期待度の高い態様へと変化して色が変化するときに、外枠表示501、内枠表示504、および文字表示506なども同じように色が変化する。
このように、保留変化予告においては、大当り遊技状態に制御される期待度を示唆する可変対応表示505を含む3つの対応表示500が、互いに共通する態様で表示されるため、複数の対応表示500が表示されたときに、保留変化予告の特定演出が実行されたことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
保留変化予告が実行されて可変対応表示505を含む対応表示500が表示されたときは、ステップアップ予告が実行されて示唆表示515を含む対応表示500が表示されたときよりも期待度が高いため、保留変化予告が実行されて可変対応表示505を含む対応表示500が表示されることに対して、遊技者に期待させながら注目させることができる。さらに、その後、保留変化予告が実行されている間においては、複数の対応表示500の各々の態様が、大当り遊技状態に制御される期待度が高い態様へと1つ1つ順番に変化し得るため、各対応表示500が変化するごとに期待度が高くなるかもしれないと遊技者に想像させ易くすることができる。
可変対応表示505とともに外枠表示501、内枠表示504、および文字表示506も色が変化することで、対応表示500が期待度の高い態様へと変化することを遊技者に分かり易く伝えることができる。
図38(b5)に示すように、画像表示装置5の画面中央に表示された3つの対応表示500の各々に対して、遊技者によるボタン(たとえば、プッシュボタン31B)の操作を促す3つのボタン表示511を出現させるための出現エフェクトの表示が開始する。具体的には、画面中央に向かって光の筋による出現エフェクトが表示され、「あがれ」の文字が表示される。
図38(b6)に示すように、光の筋による出現エフェクトが各対応表示500に集まるような表示が行われる。
図39(b7)に示すように、出現エフェクトが各対応表示500に集まり、対応表示500の内容(可変対応表示505など)が一時的に視認不可能または視認困難となる。
図39(b8),(b9)に示すように、各対応表示500に表示された出現エフェクトが段階的に消えていき、出現エフェクトが消えるタイミングにおいて、各対応表示500に対してボタン表示511およびタイムゲージ513の表示が開始する。このとき、保留変化予告において1番目に変化する対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、プッシュボタン31Bの操作を促す促進態様となって表示が開始される。一方、他の2つの対応表示500に表示されたボタン表示511は、促進態様となることなく表示が開始される。
このように、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の促進態様の有無によって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
さらに、出現エフェクトが消えた後に複数のボタン表示511の表示が開始される際に、変化対象となっている対応表示500とセットで表示されるボタン表示511は最初から促進態様となっているのに対して、変化対象となっていない対応表示500とセットで表示されるボタン表示511は最初から促進態様となっていないことで、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511の開始時から遊技者に分かり易く伝えることができる。
図40(b10)~図41(b15)に示すように、変化する対象となっている一番上の対応表示500について、プッシュボタン31Bの操作促進が行われる。
図40(b10)の下方に示すように、ボタン表示511は、プッシュボタン31Bに対応する表示であり、対応表示500に重畳するようにして、対応表示500の前面側に表示される。つまり、ボタン表示511が表示されるレイヤは、対応表示500が表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。このとき、保留変化予告において1番目に変化する対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、プッシュボタン31Bの操作を促す促進態様となって表示が開始される。具体的には、一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、当該ボタン表示511に対して矢印画像からなる促進表示512が上下方向に動くようにして表示される。一方、他の2つの対応表示500に表示されたボタン表示511は、このような表示が行われない。
タイムゲージ513は、プッシュボタン31Bに対する操作の有効期間(有効時間)(たとえば、10秒間)を示す表示であり、対応表示500に重畳するようにして、対応表示500の前面側に表示される。つまり、タイムゲージ513が表示されるレイヤは、対応表示500が表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。各
対応表示500について、ボタン表示511の各々に付随するタイムゲージ513によって示された有効期間は、互いに同じである。さらに、複数のボタン表示511の各々に付随するタイムゲージ513の表示は、互いに同じ態様で更新される。つまり、各対応表示500に表示された各タイムゲージ513は、互いに同じタイミング(間隔)で表示が更新され、かつ、その更新される際の表示態様も同じである。
これにより、一の有効期間内に複数のボタン表示511の全てに対してボタンを操作する必要があることを遊技者に分かり易く伝えることができる。
変化対象となっている一番上の対応表示500は、強調された態様で表示される。一方、変化対象となっていない他の対応表示500は、強調された態様で表示されない。具体的には、変化対象となっている一番上の対応表示500における外枠表示501は、点灯しているかのように明るめの色で表示されるのに対して、変化対象となっていない他の対応表示500における外枠表示501は、消灯しているかのように暗めの色で表示される。変化対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、変化対象となっていない他の対応表示500に表示されたボタン表示511よりも大きく表示される。変化対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511に対しては、矢印画像からなる促進表示512が重畳して表示されるのに対して、変化対象となっていない他の対応表示500に表示されたボタン表示511に対しては、促進表示512が表示されない。変化対象となっている一番上の対応表示500に表示されたタイムゲージ513は、変化対象となっていない他の対応表示500に表示されたタイムゲージ513よりも大きく表示される。
このように、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、対応表示500が強調された態様であるか否かによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
さらに、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511の大きさやタイムゲージ513の大きさによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
図40(b10)~図41(b15)に示すように、変化対象となっている一番上の対応表示500は、図40(b10)の下方に示す表示態様と、図40(b11)の下方に示す表示態様とで、時間の経過とともに交互に表示を切り替える。具体的には、促進態様となっているボタン表示511は、点灯しているかのように明るめの色で表示される状態と、消灯しているかのように暗めの色で表示される状態とを交互に繰り返すことで、点滅する態様で表示される。
このように、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511が点滅しているか否かによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
図42(b16)に示すように、演出制御用CPU120がプッシュセンサ35Bを介して遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を検知する。ここで、遊技者による操作を検知したときに画像表示装置5に表示された静止画をフレームAとする。
図42(b17)に示すように、フレームAにおいて遊技者による操作を検知すると、フレームAの次に表示されるフレーム(A+1)において、変化対象となっている一番上の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。操作エフェクトが表示されるレイヤは、対応表示500が表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定され
ている。このため、一番上の対応表示500の内容(可変対応表示505など)が一時的に視認不可能または視認困難となる。
一方、変化対象となっている一番上の対応表示500に対する操作エフェクトは、当該一番上の対応表示500の次に変化対象となっている他の対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の視認性を低下させない。具体的には、操作エフェクトは、他の2つの対応表示500の表示領域にまで及ばないように表示される。つまり、他の2つの対応表示500が表示されるレイヤは、操作エフェクトが表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。
このように、一番上の対応表示500に対して操作エフェクトが表示されることで、プッシュボタン31Bが操作されたこと、および、対応表示500が変化することを遊技者に示唆しつつ、さらに、操作エフェクトによって次に変化対象となっている対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の表示を邪魔しないことで、当該ボタン表示511の視認性を低下させない。
操作エフェクトが表示される時間(たとえば、3秒間)は、タイムゲージ513によって示された有効期間(たとえば、10秒間)を複数のボタン表示511の数で割った時間よりも短く設定されている。本実施形態においては、3つの対応表示500が表示されるとともに、3つの対応表示500の各々に対してボタン表示511およびタイムゲージ513が表示される。つまり、遊技者は、有効期間内にプッシュボタン31Bを3回操作しなければならない。このため、操作エフェクトの表示時間が、タイムゲージ513によって示された有効期間を3で割った時間よりも短く設定される。
これにより、遊技者が有効期間内にプッシュボタン31Bを3回操作するための時間を確保するとともに、ボタン表示511に対応してプッシュボタン31Bを操作するごとに出現する操作エフェクトを見る余裕を遊技者にもたせることができる。具体的には、遊技者は、1つ目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作して操作エフェクトを確認し、その後、2つ目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作して操作エフェクトを確認し、3つ目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作して操作エフェクトを確認するといった流れで遊技を進行させることができる。
上述したように、図42(b16)に示すフレームAにおいて遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を検知すると、図42(b17)に示すフレーム(A+1)において変化対象の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。このとき、変化対象の対応表示500は、表示態様を変化させている。
具体的には、図42(b18)の下方に示すように、対応表示500に含まれる可変対応表示505は、緑保留表示から赤保留表示へと変化する。赤保留表示は、形がイチゴでかつ赤色の表示である。また、対応表示500に含まれる、外枠表示501、円表示502、ウィンドウ表示503、内枠表示504、および文字表示506は、緑保留表示に対応する緑色から、赤保留表示に対応する赤色へと表示態様が変化している。さらに、対応表示500が変化することに伴って、当該対応表示500が変化することを示唆する補助表示521が表示される。補助表示521は、上向きの矢印画像と、期待度が向上することを示唆する文字として「UP」の文字を含む。対応表示500が期待度の高い態様へと変化して赤色になるときに、補助表示521も赤色になる。
このように、補助表示521が表示されることによって対応表示500が変化したことを遊技者に分かり易く伝えることができ、さらに、補助表示も色が変化することで、対応表示500が期待度の高い態様へと変化することを遊技者に分かり易く伝えることができ
る。
図42(b17)に示すように、プッシュボタン31Bが操作されたことを検知したときに表示されるフレームAの後に続くフレーム(A+1)において、当該プッシュボタン31Bが操作されたことで変化対象である一番上の対応表示500が変化する。さらに、フレーム(A+1)内で、一番上の対応表示500の次に変化対象となっている上から2番目の対応表示500とセットで表示されたボタン表示511が促進態様となる。
これにより、促進態様となっていた一番上の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作した遊技者に対して、次の変化対象となる対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作することを即座に促すことができる。
図42(b18)に示すように、操作エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500が段階的に現れるように表示される。
図43(b19)に示すように、操作エフェクトがさらに薄く表示されてその透過度がさらに高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500がさらに現れるように表示される。「UP」の文字を含む補助表示521は、上向きの矢印画像がさらに伸びるように表示される。
このとき、図43(b19)に示すフレームBにおいて遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を再び検知すると、図43(b20)に示すフレーム(B+1)において変化対象の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。さらに、フレーム(B+1)において、変化対象である上から2番目の対応表示500が変化するとともに、当該フレーム(B+1)内で、当該上から2番目の対応表示500の次に変化対象となっている上から3番目の対応表示500とセットで表示されたボタン表示511が促進態様となる。なお、上から2番目の対応表示500は、フレーム(B+1)において変化しているが、操作エフェクトの背面側に隠れているため、その内容(可変対応表示505など)を遊技者が視認不可能または視認困難になっている。
図43(b21)に示すように、操作エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500が段階的に現れるように表示される。この例では、一番上の対応表示500と同様に、上から2番目の対応表示500は、変化前の緑保留表示から赤保留表示へと変化している。
図44(b22)に示すように、操作エフェクトがさらに薄く表示されてその透過度がさらに高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500がさらに現れるように表示される。「UP」の文字を含む補助表示521は、上向きの矢印画像がさらに伸びるように表示される。
このとき、図44(b22)に示すフレームCにおいて遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を再び検知すると、図44(b23)に示すフレーム(C+1)において変化対象の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。さらに、フレーム(C+1)において、変化対象である上から3番目の対応表示500が変化する。なお、上から3番目の対応表示500は、フレーム(C+1)において変化しているが、操作エフェクトの背面側に隠れているため、その内容(可変対応表示505など)を遊技者が視認不可能または視認困難になっている。
図44(b24)の下方に示すように、上から3番目の対応表示500に含まれる可変対応表示505は、赤保留表示からレインボー保留表示へと変化する。レインボー保留表示は、保留変化予告に対応するキャラクタである夢夢ちゃんの顔の画像を含む。
ここで、レインボー保留表示に対応する対応表示500について、具体的に説明する。図44(b24)の下方に示すように、対応表示500は、外枠表示501、円表示502、ウィンドウ表示503、内枠表示504、可変対応表示505、および文字表示506に加えて、さらに、背景表示531を含む。レインボー保留表示において、可変対応表示505は、保留変化予告に対応するキャラクタである夢夢ちゃんの顔の画像を含む一方で背景の画像を含まない。その代わり、背景表示531が可変対応表示505の背景となるように、可変対応表示505の外側を取り囲むようにして背景表示531が表示される。
外枠表示501、内枠表示504、および文字表示506は、赤保留表示に対応する赤色から、レインボー保留表示に対応するレインボー色へと表示態様が変化している。なお、円表示502およびウィンドウ表示503についても、赤色からレインボー色へと表示態様が変化してもよい。さらに、対応表示500が変化することに伴って、当該対応表示500が変化することを示唆する補助表示521が表示される。補助表示521は、上向きの矢印画像と、期待度が向上することを示唆する文字として「UP」の文字を含む。対応表示500が期待度の高い態様へと変化してレインボー色になるときに、補助表示521もレインボー色になる。
可変対応表示505は、キャラクタ(たとえば、夢夢ちゃん)の顔のみで構成され、レインボー色の表示が用いられずに構成されている。一方、背景表示531は、レインボー色の表示が用いられて構成され、可変対応表示505の外側において当該可変対応表示505の背景画像となるレインボー色のエフェクト画像を含む。背景表示531においては、第1態様で色を切り替えることで、レインボー色を遊技者に強調して見せるようになっている。具体的には、背景表示531は、左右方向において段階的に色が切り替わる。たとえば、画面の左方向から画面の右方向まで順に異なる色で画像が表示される。
さらに、背景表示531と文字表示506とで、レインボー色の表示態様が異なり、かつ、レインボー色の画像の動きが異なる。たとえば、前述したように、背景表示531は、左右方向において段階的に色が切り替わるようにしてレインボー色を遊技者に見せるように構成されている。一方、文字表示506は、複数の色が互いに異なる場所で表示されることで、まだら模様に色が切り替わるようにしてレインボー色を遊技者に見せるように構成されている。
このように、保留変化予告においては、背景表示531や文字表示506といったような複数の表示においてレインボー色が用いられることで、大当り遊技状態に制御されることが確定するレインボー保留表示におけるプレミア感を出すことができ、遊技者に豪華さをアピールすることができる。
図44(b24)に示すように、操作エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500が段階的に現れるように表示される。この例では、上から3番目の対応表示500は、変化前の赤保留表示からレインボー保留表示へと変化している。
図45(b25)に示すように、操作エフェクトがさらに薄く表示されてその透過度がさらに高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500がさらに現れるように表示される。「UP」の文字を含む
補助表示521は、上向きの矢印画像がさらに伸びるように表示される。
図45(b26)に示すように、最後に変化した上から3番目の対応表示500に対する操作エフェクトが消えると、3つの対応表示500のうち、最も大当り遊技状態に制御される期待度が高い対応表示500が、保留変化予告の最終的な結果として選択される。この例では、最後に変化した上から3番目の対応表示500がレインボー保留表示を含むため、3つの対応表示500の中で最も期待度が高い。このため、上から3番目の対応表示500を最終的な対応表示500(以下、「最終対応表示」とも称する。)とする。
図45(b27)~図46(b29)に示すように、最終対応表示は、段階的に他の対応表示500よりも拡大しながら、回転する。その後、図46(b30)に示すように、エフェクト画像が表示されることに伴って最終対応表示が一時的に消える。
図47(b31)に示すように、エフェクト画像が消えると、最終対応表示が定位置で画面全体に表示される。
図47(b32)に示すように、アクティブ保留表示エリア5Aに表示されていた緑保留表示に対してエフェクト画像が表示され、緑保留表示が一時的に視認不可能または視認困難となる。
図47(b33)に示すように、アクティブ保留表示エリア5Aに表示されていた緑保留表示が、最終対応表示によって示唆されたレインボー保留表示に変化する。
このように、保留変化予告によって、アクティブ保留表示エリア5Aに表示されたアクティブ保留表示を、より期待度の高いアクティブ保留表示に変化させることができ、大当り遊技状態に対する遊技者の期待度を向上させることができる。
なお、上述した保留変化予告はアクティブ保留表示エリア5Aに表示されたアクティブ保留表示を変化させる演出であったが、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示された保留表示を変化させる演出であってもよい。この場合、図47(b33)においては、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示された保留表示が、最終対応表示によって示唆された保留表示に変化することになる。
(保留変化予告後の共通演出における演出態様)
図48を参照しながら、保留変化予告後の共通演出における演出態様について説明する。
図48(b34)に示すように、保留変化予告が終了すると、共通演出が開始する。共通演出においては、2人のキャラクタ(たとえば、夢夢ちゃんとジャムちゃん)の画像が画像表示装置5に表示される。
図48(b35)に示すように、2人のキャラクタの画像とともに「いっくよ」の文字が画像表示装置5に表示される。
図48(b36)に示すように、遊技者にプッシュボタン31Bの操作を促すような画像が画像表示装置5に表示される。
遊技者がプッシュボタン31Bを操作するか、あるいは、プッシュボタン31Bを操作することなく有効期間が経過すると、次の遊技(演出)に発展する。たとえば、SPリーチまたは最終リーチに発展する。なお、この例は、当り図柄が確定するメイン変動番号2
3,26のいずれかが選択された場合の例であるため、SPリーチまたは最終リーチにおいて、当り図柄が確定することで、状態が大当り遊技状態に制御されることになる。
(ステップアップ予告における演出態様)
図49~図59を参照しながら、ステップアップ予告における演出態様について説明する。なお、図49~図59に示す例では、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択され、かつ、保留変化予告パターン抽選によってパターンB-3(図20(b)参照)が選択された場合の演出態様について説明する。また、図中においては、緑、赤、レインボーなどの色をハッチングで区別する。なお、ハズレ図柄が確定するメイン変動番号12,15のいずれかが選択された場合においても、図49~図59で示す例のような演出が行われるが、最終的に変化した後の保留表示は最高表示以外となる。
図49(c1)に示すように、ステップアップ予告が開始すると、画像表示装置5にステップアップ予告に対応するキャラクタ(たとえば、ジャムちゃん)が表示されるとともに、「ステップアップ予告!!」の文字が表示される。
図49(c2)に示すように、画像表示装置5の画面の端から複数(この例では3つ)の対応表示500が現れる。具体的には、画面の上端、右端、および下端の各々から対応表示500が段階的に現れる。画像表示装置5に表示されているキャラクタの画像は、段階的に薄くなりながら、少し画面の左端に移動する。
図49(c3)に示すように、画像表示装置5の画面の端から現れた3つの対応表示500がさらに画面の中央に向かって移動する。さらに、画像表示装置5に表示されているキャラクタの画像は、段階的に薄くなりながら、さらに画面の左端に移動する。
図50(c4)に示すように、画像表示装置5の画面の端から現れた3つの対応表示500がさらに画面の中央に向かって移動し、画面中央の定位置で停止する。
ステップアップ予告における対応表示500は、有利状態に制御される期待度を示唆する表示(画像,アイコン)である。本実施形態においては、有利状態として大当り遊技状態を例示するが、有利状態は、小当り遊技状態、時短状態、または確変状態であってもよい。
ステップアップ予告における対応表示500は、保留変化予告における対応表示500と同一または略同一の形状および動きを有する。図50(c4)の下方に示すように、対応表示500は、外枠表示501と、円表示502と、ウィンドウ表示503と、内枠表示504と、示唆表示515と、文字表示506とを含む。
外枠表示501は、対応表示500の最も外側に位置し、可変対応表示505などの他の表示を囲むようにして表示される。本実施の形態において、外枠表示501は、歯車の形状を有し、保留変化予告において時計回りまたは反時計回りに回転するように表示される。円表示502は、外枠表示501の内側に表示され、円形の形状を有する。ウィンドウ表示503は、円表示502の内側に表示され、四角形の形状を有する。内枠表示504は、円表示502とウィンドウ表示503との間に位置する。内枠表示504は、外枠表示501と同様に歯車の形状を有し、保留変化予告において時計回りまたは反時計回りに回転するように表示される。
示唆表示515は、キャラクタや背景の画像を含み、キャラクタや背景の画像によって大当り遊技状態に制御される期待度を示唆する表示である。
図20(b)で説明したように、パターンB-3の場合、ステップアップ予告によって変化する前の示唆表示は、チャンス表示である。このため、図50(c4)に示すように、この例における示唆表示515は、「チャンス」の文字表示506とともに表示される。対応表示500に含まれる、外枠表示501、円表示502、ウィンドウ表示503、内枠表示504、文字表示506、および示唆表示515は、チャンス表示に対応する色である緑色で表示される。
3つの対応表示500は、ステップアップ予告に応じた互いに共通する表示である。たとえば、ステップアップ予告において変化する前の3つの対応表示500は、全て同じ表示である。この例では、画像表示装置5に表示された3つの対応表示500は全て、示唆表示515として、チャンス表示を含む。ステップアップ予告においては、これら3つの対応表示500が、大当り遊技状態に制御される期待度が高い態様へと、順番に変化することが可能である。より具体的には、ステップアップ予告においては、示唆表示515が大当り遊技状態に制御される期待度の高い態様へと変化して色が変化するときに、外枠表示501、内枠表示504、および文字表示506なども同じように色が変化する。
このように、ステップアップ予告においては、大当り遊技状態に制御される期待度を示唆する示唆表示515を含む3つの対応表示500が、互いに共通する態様で表示されるため、複数の対応表示500が表示されたときに、ステップアップ予告の特定演出が実行されたことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
示唆表示515とともに外枠表示501、内枠表示504、および文字表示506も色が変化することで、対応表示500が期待度の高い態様へと変化することを遊技者に分かり易く伝えることができる。
図50(c5)に示すように、画像表示装置5の画面中央に表示された3つの対応表示500の各々に対して、遊技者によるボタン(たとえば、プッシュボタン31B)の操作を促す3つのボタン表示511を出現させるための出現エフェクトの表示が開始する。具体的には、画面中央に向かって光の筋による出現エフェクトが表示され、「あがれ」の文字が表示される。
図50(c6)に示すように、光の筋による出現エフェクトが各対応表示500に集まるような表示が行われる。
図51(c7)に示すように、出現エフェクトが各対応表示500に集まり、対応表示500の内容(示唆表示515など)が一時的に視認不可能または視認困難となる。
図51(c8),(c9)に示すように、各対応表示500に表示された出現エフェクトが段階的に消えていき、出現エフェクトが消えるタイミングにおいて、各対応表示500に対してボタン表示511およびタイムゲージ513の表示が開始する。このとき、ステップアップ予告において1番目に変化する対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、プッシュボタン31Bの操作を促す促進態様となって表示が開始される。一方、他の2つの対応表示500に表示されたボタン表示511は、促進態様となることなく表示が開始される。
このように、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の促進態様の有無によって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
さらに、出現エフェクトが消えた後に複数のボタン表示511の表示が開始される際に
、変化対象となっている対応表示500とセットで表示されるボタン表示511は最初から促進態様となっているのに対して、変化対象となっていない対応表示500とセットで表示されるボタン表示511は最初から促進態様となっていないことで、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511の開始時から遊技者に分かり易く伝えることができる。
図51(c10)~図53(c15)に示すように、変化する対象となっている一番上の対応表示500について、プッシュボタン31Bの操作促進が行われる。
図52(c10)の下方に示すように、ボタン表示511は、プッシュボタン31Bに対応する表示であり、対応表示500に重畳するようにして、対応表示500の前面側に表示される。つまり、ボタン表示511が表示されるレイヤは、対応表示500が表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。このとき、ステップアップ予告において1番目に変化する対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、プッシュボタン31Bの操作を促す促進態様となって表示が開始される。具体的には、一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、当該ボタン表示511に対して矢印画像からなる促進表示512が上下方向に動くようにして表示される。一方、他の2つの対応表示500に表示されたボタン表示511は、このような表示が行われない。
タイムゲージ513は、プッシュボタン31Bに対する操作の有効期間(有効時間)(たとえば、10秒間)を示す表示であり、対応表示500に重畳するようにして、対応表示500の前面側に表示される。つまり、タイムゲージ513が表示されるレイヤは、対応表示500が表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。各対応表示500について、ボタン表示511の各々に付随するタイムゲージ513によって示された有効期間は、互いに同じである。さらに、複数のボタン表示511の各々に付随するタイムゲージ513の表示は、互いに同じ態様で更新される。つまり、各対応表示500に表示された各タイムゲージ513は、互いに同じタイミング(間隔)で表示が更新され、かつ、その更新される際の表示態様も同じである。
これにより、一の有効期間内に複数のボタン表示511の全てに対してボタンを操作する必要があることを遊技者に分かり易く伝えることができる。
変化対象となっている一番上の対応表示500は、強調された態様で表示される。一方、変化対象となっていない他の対応表示500は、強調された態様で表示されない。具体的には、変化対象となっている一番上の対応表示500における外枠表示501は、点灯しているかのように明るめの色で表示されるのに対して、変化対象となっていない他の対応表示500における外枠表示501は、消灯しているかのように暗めの色で表示される。変化対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511は、変化対象となっていない他の対応表示500に表示されたボタン表示511よりも大きく表示される。変化対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511に対しては、矢印画像からなる促進表示512が重畳して表示されるのに対して、変化対象となっていない他の対応表示500に表示されたボタン表示511に対しては、促進表示512が表示されない。変化対象となっている一番上の対応表示500に表示されたタイムゲージ513は、変化対象となっていない他の対応表示500に表示されたタイムゲージ513よりも大きく表示される。
このように、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、対応表示500が強調された態様であるか否かによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
さらに、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511の大きさやタイムゲージ513の大きさによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
図52(c10)~図53(c15)に示すように、変化対象となっている一番上の対応表示500は、図52(c10)の下方に示す表示態様と、図50(c11)の下方に示す表示態様とで、時間の経過とともに交互に表示を切り替える。具体的には、促進態様となっているボタン表示511は、点灯しているかのように明るめの色で表示される状態と、消灯しているかのように暗めの色で表示される状態とを交互に繰り返すことで、点滅する態様で表示される。
このように、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511が点滅しているか否かによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。
図54(c16)に示すように、演出制御用CPU120がプッシュセンサ35Bを介して遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を検知する。ここで、遊技者による操作を検知したときに画像表示装置5に表示された静止画をフレームDとする。
図54(c17)に示すように、フレームDにおいて遊技者による操作を検知すると、フレームDの次に表示されるフレーム(D+1)において、変化対象となっている一番上の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。操作エフェクトが表示されるレイヤは、対応表示500が表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。このため、一番上の対応表示500の内容(示唆表示515など)が一時的に視認不可能または視認困難となる。
一方、変化対象となっている一番上の対応表示500に対する操作エフェクトは、当該一番上の対応表示500の次に変化対象となっている他の対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の視認性を低下させない。具体的には、操作エフェクトは、他の2つの対応表示500の表示領域にまで及ばないように表示される。つまり、他の2つの対応表示500が表示されるレイヤは、操作エフェクトが表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。
このように、一番上の対応表示500に対して操作エフェクトが表示されることで、プッシュボタン31Bが操作されたこと、および、対応表示500が変化することを遊技者に示唆しつつ、さらに、操作エフェクトによって次に変化対象となっている対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の表示を邪魔しないことで、当該ボタン表示511の視認性を低下させない。
操作エフェクトが表示される時間(たとえば、3秒間)は、タイムゲージ513によって示された有効期間(たとえば、10秒間)を複数のボタン表示511の数で割った時間よりも短く設定されている。本実施形態においては、3つの対応表示500が表示されるとともに、3つの対応表示500の各々に対してボタン表示511およびタイムゲージ513が表示される。つまり、遊技者は、有効期間内にプッシュボタン31Bを3回操作しなければならない。このため、操作エフェクトの表示時間が、タイムゲージ513によって示された有効期間を3で割った時間よりも短く設定される。
これにより、遊技者が有効期間内にプッシュボタン31Bを3回操作するための時間を確保するとともに、ボタン表示511に対応してプッシュボタン31Bを操作するごとに
出現する操作エフェクトを見る余裕を遊技者にもたせることができる。具体的には、遊技者は、1つ目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作して操作エフェクトを確認し、その後、2つ目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作して操作エフェクトを確認し、3つ目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作して操作エフェクトを確認するといった流れで遊技を進行させることができる。
上述したように、図54(c16)に示すフレームDにおいて遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を検知すると、図54(c17)に示すフレーム(D+1)において変化対象の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。このとき、変化対象の対応表示500は、表示態様を変化させている。
具体的には、図54(c18)の下方に示すように、対応表示500に含まれる示唆表示515は、チャンス表示からあつい表示へと変化する。また、対応表示500に含まれる、外枠表示501、円表示502、ウィンドウ表示503、内枠表示504、および文字表示506は、チャンス表示に対応する緑色から、あつい表示に対応する色である赤色へと表示態様が変化している。さらに、対応表示500が変化することに伴って、当該対応表示500が変化することを示唆する補助表示521が表示される。補助表示521は、上向きの矢印画像と、期待度が向上することを示唆する文字として「UP」の文字を含む。対応表示500が期待度の高い態様へと変化して赤色になるときに、補助表示521も赤色になる。
このように、補助表示521が表示されることによって対応表示500が変化したことを遊技者に分かり易く伝えることができ、さらに、補助表示も色が変化することで、対応表示500が期待度の高い態様へと変化することを遊技者に分かり易く伝えることができる。
図54(c17)に示すように、プッシュボタン31Bが操作されたことを検知したときに表示されるフレームDの後に続くフレーム(D+1)において、当該プッシュボタン31Bが操作されたことで変化対象である一番上の対応表示500が変化する。さらに、フレーム(D+1)内で、一番上の対応表示500の次に変化対象となっている上から2番目の対応表示500とセットで表示されたボタン表示511が促進態様となる。
これにより、促進態様となっていた一番上の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作した遊技者に対して、次の変化対象となる対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作することを即座に促すことができる。
図54(c18)に示すように、操作エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500が段階的に現れるように表示される。
図55(c19)に示すように、操作エフェクトがさらに薄く表示されてその透過度がさらに高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500がさらに現れるように表示される。「UP」の文字を含む補助表示521は、上向きの矢印画像がさらに伸びるように表示される。
このとき、図55(c19)に示すフレームEにおいて遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を再び検知すると、図55(c20)に示すフレーム(E+1)において変化対象の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。さらに、フレーム(E+1)において、変化対象である上から2番目の対応表示500が変化するとともに、当該フレーム(E+1)内で、当該上から2番目の対応表示500の次に変化対象となっている
上から3番目の対応表示500とセットで表示されたボタン表示511が促進態様となる。なお、上から2番目の対応表示500は、フレーム(E+1)において変化しているが、操作エフェクトの背面側に隠れているため、その内容(示唆表示515など)を遊技者が視認不可能または視認困難になっている。
図55(c21)に示すように、操作エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500が段階的に現れるように表示される。この例では、一番上の対応表示500と同様に、上から2番目の対応表示500は、変化前のチャンス表示からあつい表示へと変化している。
図44(b22)に示すように、操作エフェクトがさらに薄く表示されてその透過度がさらに高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500がさらに現れるように表示される。「UP」の文字を含む補助表示521は、上向きの矢印画像がさらに伸びるように表示される。
このとき、図56(c22)に示すフレームFにおいて遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を再び検知すると、図56(c23)に示すフレーム(F+1)において変化対象の対応表示500に対して操作エフェクトが表示される。さらに、フレーム(F+1)において、変化対象である上から3番目の対応表示500が変化する。なお、上から3番目の対応表示500は、フレーム(F+1)において変化しているが、操作エフェクトの背面側に隠れているため、その内容(示唆表示515など)を遊技者が視認不可能または視認困難になっている。
図56(c24)の下方に示すように、上から3番目の対応表示500に含まれる示唆表示515は、あつい表示から最高表示へと変化する。最高表示は、ステップアップ予告に対応するキャラクタであるジャムちゃんの画像を含む。
ここで、最高表示に対応する対応表示500について、具体的に説明する。図56(c24)の下方に示すように、対応表示500は、外枠表示501、円表示502、ウィンドウ表示503、内枠表示504、および示唆表示515に加えて、さらに、レインボー色のエフェクト表示541を含む。最高表示において、示唆表示515は、ステップアップ予告に対応するキャラクタであるジャムちゃんの画像とともに背景の画像を含む。エフェクト表示541は、ジャムちゃんの画像を含む示唆表示515の外側に位置するレインボー色のエフェクト画像を含む。
外枠表示501および内枠表示504は、あつい表示に対応する赤色から、最高表示に対応するレインボー色へと表示態様が変化している。なお、円表示502およびウィンドウ表示503についても、赤色からレインボー色へと表示態様が変化してもよい。さらに、対応表示500が変化することに伴って、当該対応表示500が変化することを示唆する補助表示521が表示される。補助表示521は、上向きの矢印画像と、期待度が向上することを示唆する文字として「UP」の文字を含む。対応表示500が期待度の高い態様へと変化してレインボー色になるときに、補助表示521もレインボー色になる。
示唆表示515は、キャラクタ(たとえば、ジャムちゃん)の画像と背景画像とで構成され、レインボー色の表示が用いられずに構成されている。一方、エフェクト表示541は、レインボー色の表示が用いられて構成され、示唆表示515の外側において当該示唆表示515における背景画像の一部に重畳するようにしてレインボー色の画像が表示される。このように、エフェクト表示541は、示唆表示515に含まれる背景画像とともにキャラクタの背景を織りなすようにしてレインボー色を遊技者に見せるように構成されて
いる。エフェクト表示541においては、第2態様で色を切り替えることで、レインボー色を遊技者に強調して見せるようになっている。具体的には、エフェクト表示541は、上下方向において段階的に色が切り替わる。たとえば、画面の上方向から画面の下方向まで順に異なる色で画像が表示される。
図56(c24)に示すように、操作エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500が段階的に現れるように表示される。この例では、上から3番目の対応表示500は、変化前のあつい表示から最高表示へと変化している。
図57(c25)に示すように、操作エフェクトがさらに薄く表示されてその透過度がさらに高くなることで、操作エフェクトの背面側に位置して操作エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500がさらに現れるように表示される。「UP」の文字を含む補助表示521は、上向きの矢印画像がさらに伸びるように表示される。
図57(c26)に示すように、最後に変化した上から3番目の対応表示500に対する操作エフェクトが消えると、3つの対応表示500のうち、最も大当り遊技状態に制御される期待度が高い対応表示500が、保留変化予告の最終的な結果として選択される。この例では、最後に変化した上から3番目の対応表示500が最高表示を含むため、3つの対応表示500の中で最も期待度が高い。このため、上から3番目の対応表示500を最終的な対応表示500(最終対応表示)とする。
図57(c27)~図58(c29)に示すように、最終対応表示は、段階的に他の対応表示500よりも拡大しながら、回転する。その後、図58(c30)に示すように、エフェクト画像が表示されることに伴って最終対応表示が一時的に消える。
図59(c31)に示すように、エフェクト画像が消えると、最終対応表示が定位置で画面全体に表示される。
図59(c32),(c33)に示すように、最終対応表示が最高表示で確定する。このように、ステップアップ予告によって、画像表示装置5に表示された対応表示500(示唆表示515)を、より期待度の高い表示に変化させることができ、大当り遊技状態に対する遊技者の期待度を向上させることができる。
このように、図47に示すように、保留変化予告においては大当り遊技状態に制御されることが確定するレインボー保留表示を含む対応表示500が最終的に表示されるのに対して、図59に示すように、ステップアップ予告においては大当り遊技状態に制御されることが確定する最高表示を含む対応表示500が最終的に表示される。保留変化予告においては、背景表示531として、可変対応表示505の背景画像となるレインボー色のエフェクト画像が表示されるのに対して、ステップアップ予告においては、エフェクト表示541として、示唆表示515の外側において当該示唆表示515における背景画像の一部を織りなすようにしてレインボー色の画像が表示される。このように、保留変化予告とステップアップ予告とで、レインボー色の表示が用いられて構成された表示におけるレインボー色の表示態様が異なる。これにより、大当り遊技状態に制御されることが確定するプレミア態様のレインボー色について、様々な表示態様を遊技者に見せることができ、特定演出における表示に対して遊技者に注目させることができる。
図47に示すように、保留変化予告においては、保留変化予告に対応するキャラクタである夢夢ちゃんの画像を含む対応表示500が表示されるのに対して、図59に示すように、ステップアップ予告においては、ステップアップ予告に対応するキャラクタであるジ
ャムちゃんの画像を含む対応表示500が表示される。これにより、大当り遊技状態に制御されることが確定する対応表示500を、様々なキャラクタ画像を用いて遊技者に見せることができるため、特定演出に対して遊技者を飽きさせることを極力防止し、遊技の興趣を向上させることができる。
図47に示すように、保留変化予告のレインボー保留表示において、可変対応表示505は、保留変化予告に対応するキャラクタである夢夢ちゃんの画像を含む一方で背景の画像を含まない。一方、図59に示すように、ステップアップ予告の最高表示において、示唆表示515は、ステップアップ予告に対応するキャラクタであるジャムちゃんの画像とともに背景の画像を含む。このような表示の構成内容が互いに異なる保留変化予告における対応表示500と、ステップアップ予告における対応表示500とにおいて、構成内容に応じてレインボー色の表示態様を異ならせることで、余計なコストをかけることなく構成内容を生かして好適にプレミア態様の演出を遊技者に見せることができる。
ジャムちゃんの画像と背景画像とで構成された示唆表示515については、当該示唆表示515の外側にレインボー色のエフェクト画像を表示し、夢夢ちゃんの画像のみで構成された可変対応表示505については、背景画像を含まない代わりに、当該可変対応表示505の外側にレインボー色のエフェクト画像を表示することで当該第3表示の背景画像とする。このように、表示の構成内容が互いに異なる保留変化予告における対応表示500と、ステップアップ予告における対応表示500とにおいて、構成内容に応じてレインボー色の表示態様を異ならせることで、余計なコストをかけることなく構成内容を生かして好適にプレミア態様の演出を遊技者に見せることができる。
ジャムちゃんの画像と背景画像とで構成された示唆表示515の外側に位置するレインボー色のエフェクト画像(背景表示531)と、夢夢ちゃんの画像のみで構成された可変対応表示505の外側に位置するレインボー色のエフェクト画像(エフェクト表示541)とで、動きを異ならせることで、特定演出に対して遊技者を飽きさせることを極力防止し、遊技の興趣を向上させることができる。
保留変化予告は、保留表示やアクティブ保留表示といった可変対応表示の表示態様を段階的に変化させる演出であるのに対して、ステップアップ予告は、当該ステップアップ予告中にのみ表示される示唆表示(キャラクタ,文字など)を段階的に変化させる演出である。また、可変対応表示(保留表示,アクティブ保留表示)は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、およびアクティブ保留表示エリア5Aに配置されながらその表示態様によって有利状態への期待度を示唆する。このため、保留変化予告は、特定演出に限らず、特定演出が実行されない期間においても、可変対応表示(保留表示,アクティブ保留表示)の表示態様によって有利状態への期待度を示唆している。
このように、可変対応表示による保留変化予告は、示唆表示によるステップアップ予告よりも表示時間が長く、さらに、保留変化予告に対応する対応表示が表示されたときは、ステップアップ予告に対応する対応表示が表示されたときよりも期待度が高いため、遊技者に対して分かり易く期待度を向上させることができる。
(ステップアップ予告後の共通演出における演出態様)
図60を参照しながら、ステップアップ予告後の共通演出における演出態様について説明する。
図60(c34)に示すように、ステップアップ予告が終了すると、共通演出が開始する。共通演出においては、2人のキャラクタ(たとえば、夢夢ちゃんとジャムちゃん)の画像が画像表示装置5に表示される。
図60(c35)に示すように、2人のキャラクタの画像とともに「いっくよ」の文字が画像表示装置5に表示される。
図60(c36)に示すように、遊技者にプッシュボタン31Bの操作を促すような画像が画像表示装置5に表示される。
遊技者がプッシュボタン31Bを操作するか、あるいは、プッシュボタン31Bを操作することなく有効期間が経過すると、次の遊技(演出)に発展する。たとえば、SPリーチまたは最終リーチに発展する。なお、この例は、当り図柄が確定するメイン変動番号23,26のいずれかが選択された場合の例であるため、SPリーチまたは最終リーチにおいて、当り図柄が確定することで、状態が大当り遊技状態に制御されることになる。
(時間内に操作できなかった場合における演出態様)
図61~図64を参照しながら、有効期間内に操作できなかった場合における演出態様について説明する。なお、図61~図64においては、図37~図47に示す例について、ボタン表示511に対する操作促進において有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bを操作しなかった場合の例について説明する。
図61(d1)に示すように、保留変化予告において1番目に変化する対象となっている一番上の対応表示500に表示されたボタン表示511が、プッシュボタン31Bの操作を促す促進態様となって表示されている。
図61(d2),(d3)に示すように、タイムゲージ513によって示された有効期間が段階的に更新され、残り時間が徐々に少なくなる。
図62(d4)に示すように、プッシュボタン31Bが操作されることなく時間が経過すると、やがて有効期間の全てが経過する。
図62(d5)に示すように、フレームGにおいて有効期間が経過すると、フレームGの次に表示されるフレーム(G+1)において、全ての対応表示500に表示されていたボタン表示511が消える。また、一番上の対応表示500に対してプッシュボタン31Bが操作されたときと同じようにして、一番上の対応表示500に対して変化エフェクトが表示される。変化エフェクトのレイヤは、操作エフェクトと同様に、対応表示500が表示されるレイヤよりも前面側(遊技者に近い側)に設定されている。また、変化エフェクトのレイヤは、操作エフェクトと同様に、他の2つの対応表示500が表示されるレイヤよりも背面側に設定されている。つまり、変化エフェクトは、他の2つの対応表示500の表示領域にまで及ばないように表示される。このとき、変化対象の一番上の対応表示500は、表示態様を変化させており、さらに、「UP」の文字を含む補助表示521も表示される。
このように、連続するフレームごとに、対応表示が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
図62(d6)に示すように、一番上の対応表示500について、変化エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、変化エフェクトの背面側に位置して変化エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500および補助表示521が段階的に現れるように表示される。さらにフレーム(G+1)に続けてフレーム(G+2)において、上から2番目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bが操作されたとき
と同じようにして、上から2番目の対応表示500に対して変化エフェクトが表示される。変化エフェクトは、上から3番目の対応表示500の表示領域にまで及ばないように表示される。このとき、変化対象の2番目の対応表示500は、表示態様を変化させており、さらに、「UP」の文字を含む補助表示521も表示される。
図63(d7)に示すように、一番上の対応表示500および2番目の対応表示500について、変化エフェクトが段階的に薄く表示されてその透過度が高くなることで、変化エフェクトの背面側に位置して変化エフェクトによって隠れていた変化後の対応表示500および補助表示521が段階的に現れるように表示される。さらにフレーム(G+2)に続けてフレーム(G+3)において、上から3番目の対応表示500に対してプッシュボタン31Bが操作されたときと同じようにして、上から3番目の対応表示500に対して変化エフェクトが表示される。このとき、変化対象の3番目の対応表示500は、表示態様を変化させており、さらに、「UP」の文字を含む補助表示521も表示される。このように、3つの対応表示500は、同時ではなく、順に、変化していく。
このように、対応表示500が変化するごとに変化エフェクトも順番に表示されるため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
さらに、対応表示500が変化するごとに補助表示521も順番に表示されるため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
図63(d8),(d9)に示すように、3つの対応表示500の各々に表示された変化エフェクトが順に、段階的に薄くなってやがて消えるようにフェードアウトする。さらに、3つの対応表示500の各々に表示された補助表示521も順に、段階的に薄くなってやがて消えるようにフェードアウトする。
このように、変化エフェクトが順番にフェードアウトするため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
また、一の対応表示500に対応する補助表示521がフェードアウトすることに続けて、他の対応表示500に対応する補助表示521がフェードアウトする。このように、補助表示521が順番にフェードアウトするため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
図64(d10)に示すように、最後に変化した上から3番目の対応表示500に対する変化エフェクトが消えると、3つの対応表示500のうち、最も大当り遊技状態に制御される期待度が高い対応表示500が、保留変化予告の最終的な結果として選択される。この例では、最後に変化した上から3番目の対応表示500がレインボー保留表示を含むため、3つの対応表示500の中で最も期待度が高い。このため、上から3番目の対応表示500を最終的な対応表示500(最終対応表示)とする。
図64(d11)に示すように、最終対応表示は、段階的に他の対応表示500よりも拡大しながら、回転する。その後、図46(b28)に示すような演出に続き、最終的には、図47(b33)に示すように、アクティブ保留表示エリア5Aに表示されていた緑保留表示が、最終対応表示によって示唆されたレインボー保留表示に変化する。
このように、保留変化予告においては、遊技者によって有効期間内にプッシュボタン31Bが操作されなくとも、アクティブ保留表示エリア5Aに表示されたアクティブ保留表示を、より期待度の高いアクティブ保留表示に変化させることができ、大当り遊技状態に対する遊技者の期待度を向上させることができる。なお、図61~図64に示す例は、保留変化予告において有効期間内にプッシュボタン31Bを操作できなかった場合における演出態様について説明したが、ステップアップ予告において有効期間内にプッシュボタン31Bを操作できなかった場合においても、同様の演出態様となる。
複数の対応表示500が表示され、かつ、当該複数の対応表示500のいずれに対してもプッシュボタン31Bが操作されていない場合において、有効期間が経過したときに、複数の対応表示500の各々が順番に変化するため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
[主な構成および効果]
以下に、パチンコ遊技機1の各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1-1) 遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(たとえば、画像表示装置5)と、
特定演出(たとえば、保留変化予告、ステップアップ予告)を実行する特定演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)と、を備え、
特定演出手段は、特定演出において、
有利状態に制御される期待度を示唆する対応表示(たとえば、図38(b4),図50(c4)に示す対応表示500)を表示手段に複数表示し、
複数の対応表示の各々を、現在表示されている態様よりも期待度が高い態様へと、順番に変化させることが可能であり(たとえば、図42(b18),図43(b21),図44(b24),図54(c18),図55(c21),図56(c24)に示す表示)、
複数の対応表示のうち、期待度が最も高い態様に変化した対応表示を、特定演出の最終的な結果として表示手段に表示し(たとえば、図45~図47,図57~図59に示す表示)、
特定演出のパターンは、対応表示として第1予告種別(たとえば、保留変化予告)に対応する第1対応表示(たとえば、図38(b4)に示す対応表示500)が表示される第1パターン(たとえば、図37~図48に示す保留変化予告のパターン)と、対応表示として第2予告種別(たとえば、ステップアップ予告)に対応する第2対応表示(たとえば、図50(c4)に示す対応表示500)が表示される第2パターン(たとえば、図49~図60に示すステップアップ予告のパターン)とを含み、
第1パターンの特定演出が実行されたときは、第2パターンの特定演出が実行されたときよりも期待度が高い(たとえば、図18に示す特定演出パターン抽選に基づく期待度)。
このような構成によれば、保留変化予告が実行されて可変対応表示505を含む対応表示500が表示されたときは、ステップアップ予告が実行されて示唆表示515を含む対応表示500が表示されたときよりも期待度が高いため、保留変化予告が実行されて可変対応表示505を含む対応表示500が表示されることに対して、遊技者に期待させながら注目させることができる。さらに、その後、保留変化予告が実行されている間においては、複数の対応表示500の各々の態様が、大当り遊技状態に制御される期待度が高い態様へと1つ1つ順番に変化し得るため、各対応表示500が変化するごとに期待度が高くなるかもしれないと遊技者に想像させ易くすることができる。したがって、好適に演出を
遊技者に見せることができる。
(1-2) 複数の対応表示の各々は、特定演出のパターンに応じた互いに共通する表示である(たとえば、図38(b4)に示す保留変化予告に対応する対応表示500の表示,図50(c4)に示すステップアップ予告に対応する対応表示500の表示)。
このような構成によれば、複数の対応表示500が表示されたときに、保留変化予告およびステップアップ予告のいずれのパターンの特定演出が実行されたかを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(1-3) 第1予告種別(たとえば、保留変化予告)は、可変表示に対応する特定表示(たとえば、保留表示やアクティブ保留表示などの可変対応表示505)の態様による予告であり、
第2予告種別(たとえば、ステップアップ予告)は、特定表示とは異なる表示(たとえば、示唆表示515)が段階的に変化していく予告であり、
第1予告種別は、第2予告種別よりも表示時間が長い(たとえば、保留表示やアクティブ保留表示は特定演出が実行されない期間においても第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、およびアクティブ保留表示エリア5Aなどに表示されている)。
このような構成によれば、可変対応表示による保留変化予告は、示唆表示によるステップアップ予告よりも表示時間が長く、さらに、保留変化予告に対応する対応表示が表示されたときは、ステップアップ予告に対応する対応表示が表示されたときよりも期待度が高いため、遊技者に対して分かり易く期待度を向上させることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(1-4) 対応表示は、外枠表示(たとえば、外枠表示501)が囲むようにして表示され(たとえば、図38(b4),図50(c4)に示す表示)、
対応表示が期待度の高い態様へと変化して特定色(たとえば、赤色)になるときに、外枠表示も当該特定色になる(たとえば、図42(b18),図54(c18)に示す表示)。
このような構成によれば、可変対応表示505とともに外枠表示501も色が変化することで、対応表示500が期待度の高い態様へと変化することを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(1-5) 対応表示が変化することに伴って、当該対応表示が変化することを示唆する補助表示(たとえば、補助表示521)が表示され(たとえば、図42(b18),図54(c18)に示す表示)、
対応表示が期待度の高い態様へと変化して特定色(たとえば、赤色)になるときに、補助表示も当該特定色になる(たとえば、図42(b18),図54(c18)に示す表示)。
このような構成によれば、補助表示521が表示されることによって対応表示500が変化したことを遊技者に分かり易く伝えることができ、さらに、可変対応表示505とともに補助表示521も色が変化することで、対応表示500が期待度の高い態様へと変化することを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(1-6) 対応表示は、内枠表示(たとえば、内枠表示504)と文字表示(たとえ
ば、文字表示506)とを含み(たとえば、図38(b4),図50(c4)に示す表示)、
対応表示が期待度の高い態様へと変化して特定色(たとえば、赤色)になるときに、内枠表示および文字表示も当該特定色になる(たとえば、図42(b18),図54(c18)に示す表示)。
(2-1) 特定演出手段は、特定演出において、遊技者によるボタン(たとえば、プッシュボタン31B)の操作を促す複数のボタン表示(たとえば、ボタン表示511)を表示し(たとえば、図39(b9),図51(c9),図61に示す表示)、
複数のボタン表示の各々は、複数の対応表示の各々とセットで表示され(たとえば、図39(b9),図51(c9),図61に示す表示)、
対応表示は、当該対応表示とセットで表示されたボタン表示に対応してボタンが操作されたとき、および、当該ボタン表示に対応してボタンが操作されることなく当該ボタンの操作の有効期間が経過したときの少なくともいずれかで、変化可能であり(たとえば、図42(b18),図54(c18),図62に示す表示)、
複数の対応表示のうちの一の対応表示(たとえば、一番上の対応表示500)が変化対象となっている場合、複数のボタン表示のうち、当該一の対応表示とセットで表示された一のボタン表示は、遊技者にボタンの操作を促す促進態様となっている一方で、当該一のボタン表示とは異なる他のボタン表示は、促進態様となっていない(たとえば、図40,図50に示す表示)。
このような構成によれば、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の促進態様の有無によって、遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(2-2) 出現エフェクトの表示が開始され、当該出現エフェクトが消える特定タイミングにおいて、複数のボタン表示の表示が開始され、
一のボタン表示(たとえば、一番上の対応表示500)は、促進態様となって表示が開始され、
他のボタン表示は、促進態様とならずに表示が開始される(たとえば、図39(b8),図51(c8)に示す表示)。
このような構成によれば、出現エフェクトが消えた後に複数のボタン表示511の表示が開始される際に、変化対象となっている対応表示500とセットで表示されるボタン表示511は最初から促進態様となっているのに対して、変化対象となっていない対応表示500とセットで表示されるボタン表示511は最初から促進態様となっていないことで、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511の開始時から遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(2-3) 変化対象となっている一の対応表示(たとえば、一番上の対応表示500は、強調された態様で表示されるのに対して、変化対象となっていない他の対応表示は、強調された態様で表示されない(たとえば、図40(b10),図52(c10)に示す表示)。
このような構成によれば、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、対応表示500が強調された態様であるか否かによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(2-4) 促進態様となったボタン表示は、
点滅する態様で表示され(たとえば、図40,図41,図52,図53に示す表示)、
当該ボタン表示に重畳して、遊技者にボタンの操作を促す促進表示(たとえば、矢印画像からなる促進表示512)が表示され、
促進態様となっていないボタン表示よりも大きく表示され(たとえば、図40(b10),図52(c10)に示す表示)、
促進態様となったボタン表示に付随する有効期間を示すタイムゲージは、促進態様となっていないボタン表示に付随するタイムゲージよりも大きく表示される(たとえば、図40(b10),図52(c10)に示す表示)。
このような構成によれば、複数の対応表示500のうち、いずれの対応表示500が変化対象となっているかについて、ボタン表示511の大きさやタイムゲージ513の大きさによって、遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(2-5) 複数のボタン表示の各々に付随するタイムゲージによって示された有効期間は、互いに同じであり(たとえば、図40,図41,図52,図53に示す表示)、
複数のボタン表示の各々に付随するタイムゲージの表示は、互いに同じ態様で更新される(たとえば、図40,図41,図52,図53に示す表示)。
このような構成によれば、一の有効期間内に複数のボタン表示511の全てに対してボタンを操作する必要があることを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(3-1) 特定演出手段は、特定演出において、遊技者によるボタン(たとえば、プッシュボタン31B)の操作を促す複数のボタン表示(たとえば、ボタン表示511)を表示し(たとえば、図39(b9),図51(c9),図61に示す表示)、
複数のボタン表示の各々は、複数の対応表示の各々とセットで表示され(たとえば、図39(b9),図51(c9),図61に示す表示)、
対応表示は、当該対応表示とセットで表示されたボタン表示に対応してボタンが操作されたとき、および、当該ボタン表示に対応してボタンが操作されることなく当該ボタンの操作の有効期間が経過したときの少なくともいずれかで、変化可能であり(たとえば、図42(b18),図54(c18),図62に示す表示)、
ボタン表示に対応してボタンが操作されたことにより操作エフェクトが表示され(たとえば、図42(b17),図54(c17)に示す表示)、
複数の対応表示のうちの一の対応表示(たとえば、一番上の対応表示500)が変化対象となっている場合において、当該一の対応表示とセットで表示された一のボタン表示に対応してボタンが操作されたことによって表示される操作エフェクトは、当該一の対応表示の次に変化対象となっている他の対応表示とセットで表示された他のボタン表示の視認性を低下させない(たとえば、図42(b17),図54(c17)に示す表示)。
このような構成によれば、一番上の対応表示500に対して操作エフェクトが表示されることで、プッシュボタン31Bが操作されたこと、および、対応表示500が変化することを遊技者に示唆しつつ、さらに、操作エフェクトによって次に変化対象となっている対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の表示を邪魔しないことで、当該ボタン表示511の視認性を低下させない。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(3-2) 操作エフェクトは、他のボタン表示の表示領域にまで及ばないように表示される(たとえば、図42(b17),図54(c17)に示す表示)。
このような構成によれば、操作エフェクトによって次に変化対象となっている対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の表示を邪魔しないことで、当該ボタン表示511の視認性を低下させない。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(3-3) 他のボタン表示が表示されるレイヤは、操作エフェクトが表示されるレイヤよりも前面側に設定されている(たとえば、図42(b17),図54(c17)に示す表示)。
このような構成によれば、操作エフェクトによって次に変化対象となっている対応表示500とセットで表示されたボタン表示511の表示を邪魔しないことで、当該ボタン表示511の視認性を低下させない。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(3-4) 操作エフェクトの表示時間(たとえば、3秒間)は、有効期間(たとえば、10秒間)を複数のボタン表示の数(たとえば、3)で割った期間(たとえば、10/3秒間)よりも短い。
このような構成によれば、遊技者が有効期間内にプッシュボタン31Bを3回操作するための時間を確保するとともに、ボタン表示511に対応してプッシュボタン31Bを操作するごとに出現する操作エフェクトを見る余裕を遊技者にもたせることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(3-5) 特定演出は、複数のフレームの各々に対応する静止画像からなる動画で形成され、
ボタン(たとえば、プッシュボタン31B)が操作されたことを検知したときに表示されるフレームの後に続くフレームにおいて、当該ボタンが操作されたことで一の対応表示が変化するとともに、当該フレーム内で、当該一の対応表示の次に変化対象となっている他の対応表示とセットで表示された他のボタン表示が促進態様となる(たとえば、図42(b16),(b17),図54(c16),(c17)に示す表示)。
このような構成によれば、促進態様となっていた一番上の対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作した遊技者に対して、次の変化対象となる対応表示500に対してプッシュボタン31Bを操作することを即座に促すことができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(4-1) 特定演出手段は、特定演出において、遊技者によるボタン(たとえば、プッシュボタン31B)の操作を促す複数のボタン表示(たとえば、ボタン表示511)を表示し(たとえば、図39(b9),図51(c9),図61に示す表示)、
複数のボタン表示の各々は、複数の対応表示の各々とセットで表示され(たとえば、図39(b9),図51(c9),図61に示す表示)、
対応表示は、当該対応表示とセットで表示されたボタン表示に対応してボタンが操作されたとき、および、当該ボタン表示に対応してボタンが操作されることなく当該ボタンの操作の有効期間が経過したときの少なくともいずれかで、変化可能であり(たとえば、図42(b18),図54(c18),図62に示す表示)、
複数のボタン表示の各々に対応する有効期間は、互いに同じであり、
複数の対応表示が表示され、かつ、当該複数の対応表示のいずれに対してもボタンが操
作されていない場合において、有効期間が経過したときに、当該複数の対応表示のうち、一の対応表示が変化した後に、当該一の対応表示とは異なる他の対応表示が変化する(たとえば、図62,図63に示す表示)。
このような構成によれば、複数の対応表示500が表示され、かつ、当該複数の対応表示500のいずれに対してもプッシュボタン31Bが操作されていない場合において、有効期間が経過したときに、複数の対応表示300の各々が順番に変化するため、対応表示300が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示300が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(4-2) ボタンが操作されたと判定されたときに表示されるフレームの次に続くフレームにおいて、全てのボタン表示の表示が終了するとともに、一の対応表示が変化し、さらに次に続くフレームにおいて、他の対応表示が変化する(たとえば、図62,図63に示す表示)。
このような構成によれば、連続するフレームごとに、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(4-3) 対応表示が変化することにより変化エフェクトが表示され、
一の対応表示が変化することにより当該一の対応表示に対応する変化エフェクトが表示された後に、他の対応表示が変化することにより当該他の対応表示に対応する変化エフェクトが表示される(たとえば、図62,図63に示す表示)。
このような構成によれば、対応表示500が変化するごとに変化エフェクトも順番に表示されるため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(4-4) 対応表示が変化することに伴って、当該対応表示が変化することを示唆する補助表示(たとえば、補助表示521)が表示され、
一の対応表示が変化することにより当該一の対応表示に対応する補助表示が表示された後に、他の対応表示が変化することにより当該他の対応表示に対応する補助表示が表示される(たとえば、図62,図63に示す表示)。
このような構成によれば、対応表示500が変化するごとに補助表示521も順番に表示されるため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(4-5) 一の対応表示に対応する変化エフェクトがフェードアウトすることに続けて、他の対応表示に対応する変化エフェクトがフェードアウトする(たとえば、図62,図63に示す表示)。
このような構成によれば、変化エフェクトが順番にフェードアウトするため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(4-6) 一の対応表示に対応する補助表示がフェードアウトすることに続けて、他の対応表示に対応する補助表示がフェードアウトする(たとえば、図62,図63に示す表示)。
このような構成によれば、補助表示521が順番にフェードアウトするため、対応表示500が変化していく様子をリズミカルに遊技者に見せることができ、対応表示500が変化していくことを遊技者に分かり易く伝えることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(5-1) 特定演出手段は、特定演出において、有利状態に制御されることが確定する第1特殊表示(たとえば、図56(c24),図59に示す表示)と、有利状態に制御されることが確定する第2特殊表示(たとえば、図44(b24),図47に示す表示)とを表示し、
第1特殊表示(たとえば、図56(c24)に示す表示)は、第1表示(たとえば、示唆表示515)と、第2表示(たとえば、エフェクト表示541)とを含み、
第2特殊表示(たとえば、図44(b24)示す表示)は、第3表示(たとえば、可変対応表示505)と、第4表示(たとえば、背景表示531)とを含み、
第1表示(たとえば、示唆表示515)および第3表示(たとえば、可変対応表示505)の各々は、レインボー色の表示が用いられずに構成され、
第2表示(たとえば、エフェクト表示541)および第4表示(たとえば、背景表示531)の各々は、レインボー色の表示が用いられて構成され、
第2表示(たとえば、エフェクト表示541)と第4表示(たとえば、背景表示531)とは、レインボー色の表示態様が異なる(たとえば、示唆表示515に含まれる背景画像とともにキャラクタの背景を織りなすようにしてレインボー色を遊技者に見せるように構成されているのに対して、背景表示531は、上下方向において段階的に色が切り替わるようにしてレインボー色を遊技者に見せるように構成されている)。
このような構成によれば、保留変化予告においては、背景表示531として、可変対応表示505の背景画像となるレインボー色のエフェクト画像が表示されるのに対して、ステップアップ予告においては、エフェクト表示541として、示唆表示515の外側において当該示唆表示515における背景画像の一部を織りなすようにしてレインボー色の画像が表示される。このように、保留変化予告とステップアップ予告とで、レインボー色の表示が用いられて構成された表示におけるレインボー色の表示態様が異なる。これにより、大当り遊技状態に制御されることが確定するプレミア態様のレインボー色について、様々な表示態様を遊技者に見せることができ、特定演出における表示に対して遊技者に注目させることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(5-2) 第1表示(たとえば、示唆表示515)は、第1キャラクタ(たとえば、ステップアップ予告に対応するキャラクタであるジャムちゃん)の画像を含む表示であり、
第3表示(たとえば、可変対応表示505)は、第2キャラクタ(たとえば、保留変化予告に対応する夢夢ちゃん)の画像を含む表示である(たとえば、図44(b24),図56(c24)に示す表示)。
このような構成によれば、大当り遊技状態に制御されることが確定する対応表示500を、様々なキャラクタ画像を用いて遊技者に見せることができるため、特定演出に対して遊技者を飽きさせることを極力防止し、遊技の興趣を向上させることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(5-3) 第1表示(たとえば、示唆表示515)は、第1キャラクタの画像と背景画像とを含む表示であり、
第3表示(たとえば、可変対応表示505)は、第2キャラクタの画像を含む一方で背景画像を含まない表示である(たとえば、図44(b24),図56(c24)に示す表示)。
このような構成によれば、保留変化予告のレインボー保留表示において、可変対応表示505は、保留変化予告に対応するキャラクタである夢夢ちゃんの画像を含む一方で背景の画像を含まないのに対して、図59に示すように、ステップアップ予告の最高表示において、示唆表示515は、ステップアップ予告に対応するキャラクタであるジャムちゃんの画像とともに背景の画像を含む。このような表示の構成内容が互いに異なる保留変化予告における対応表示500と、ステップアップ予告における対応表示500とにおいて、構成内容に応じてレインボー色の表示態様を異ならせることで、余計なコストをかけることなく構成内容を生かして好適にプレミア態様の演出を遊技者に見せることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(5-4) 第2表示(たとえば、エフェクト表示541)は、第1キャラクタの画像と背景画像とを含む第1表示(たとえば、示唆表示515)の外側に位置するレインボー色のエフェクト画像であり、
第4表示(たとえば、背景表示531)は、第2キャラクタの画像を含む第3表示(たとえば、可変対応表示505)の背景画像となるレインボー色のエフェクト画像である(たとえば、図44(b24),図56(c24)に示す表示)。
このような構成によれば、ジャムちゃんの画像と背景画像とで構成された示唆表示515については、当該示唆表示515の外側にレインボー色のエフェクト画像を表示し、夢夢ちゃんの画像のみで構成された可変対応表示505については、背景画像を含まない代わりに、当該可変対応表示505の外側にレインボー色のエフェクト画像を表示することで当該第3表示の背景画像とする。このように、表示の構成内容が互いに異なる保留変化予告における対応表示500と、ステップアップ予告における対応表示500とにおいて、構成内容に応じてレインボー色の表示態様を異ならせることで、余計なコストをかけることなく構成内容を生かして好適にプレミア態様の演出を遊技者に見せることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(5-5) 第2表示(たとえば、エフェクト表示541)および第4表示(たとえば、背景表示531)は、各々、レインボー色の動きが切り替わるような態様でエフェクト画像が表示され、
第2表示と第4表示とで、レインボー色のエフェクト画像の動きが異なる(たとえば、図44(b24),図56(c24)に示す表示)。
このような構成によれば、ジャムちゃんの画像と背景画像とで構成された示唆表示515の外側に位置するレインボー色のエフェクト画像(背景表示531)と、夢夢ちゃんの画像のみで構成された可変対応表示505の外側に位置するレインボー色のエフェクト画像(エフェクト表示541)とで、動きを異ならせることで、特定演出に対して遊技者を飽きさせることを極力防止し、遊技の興趣を向上させることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(5-6) 第2特殊表示は、第3表示(たとえば、可変対応表示505)および第4表示(たとえば、背景表示531)に加えて、さらに第5表示(たとえば、文字表示506)を含み、
第5表示は、レインボー色の表示が用いられて構成され、
第4表示と第5表示とで、レインボー色の表示態様が異なり、かつ、レインボー色の画像の動きが異なる(たとえば、図44(b24)に示す表示)。
このような構成によれば、保留変化予告においては、背景表示531や文字表示506といったような複数の表示においてレインボー色が用いられることで、大当り遊技状態に制御されることが確定するレインボー保留表示におけるプレミア感を出すことができ、遊技者に豪華さをアピールすることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
[変形例]
上述したパチンコ遊技機1の変形例について説明する。
(第1特殊表示と第2特殊表示の有利度について)
本実施の形態においては、第1特殊表示に対応する図56(c24)に示す表示と、第2特殊表示に対応する図44(b24)に示す表示とで特典付与の有利度が同じであった。より具体的には、図56(c24)に示すステップアップ予告における最高表示、および、図44(b24)に示す保留変化予告におけるレインボー表示は、いずれも大当り遊技状態に制御されることが確定する表示であった。
しかしながら、第2特殊表示は、第1特殊表示よりも、特典付与の有利度が高いものであってもよい。たとえば、図44(b24)に示す保留変化予告におけるレインボー表示は、図56(c24)に示すステップアップ予告における最高表示よりも、大当り遊技状態に制御される確率が高いものであってもよい。
なお、図44(b24)に示す保留変化予告におけるレインボー表示は、図56(c24)に示すステップアップ予告における最高表示よりも、大当り遊技状態に制御されるラウンド数が多くてもよい。また、図44(b24)に示す保留変化予告におけるレインボー表示は確変大当り遊技状態や時短大当り遊技状態に制御されるのに対して、図56(c24)に示すステップアップ予告における最高表示は確変大当り遊技状態や時短大当り遊技状態よりも有利度の低い通常大当り遊技状態に制御されるものであってもよい。
このような構成によれば、ステップアップ予告における最高表示においては文字表示506がレインボー色とならないのに対して、保留変化予告におけるレインボー表示においては文字表示506がレインボー色となることで、ステップアップ予告における最高表示よりも大当り遊技状態に制御される確率が高い保留変化予告におけるレインボー表示について、ステップアップ予告における最高表示よりもよりプレミア感を出すことができ、遊技者に豪華さをアピールすることができる。したがって、好適に演出を遊技者に見せることができる。
(第1パターンにおける特定演出と第2パターンにおける特定演出の有利度について)
第1パターンに対応する保留変化予告は、第2パターンに対応するステップアップ予告よりも、大当り遊技状態に制御されるラウンド数が多くてもよい。第1パターンに対応する保留変化予告は、確変大当り遊技状態や時短大当り遊技状態に制御され得るのに対して、第2パターンに対応するステップアップ予告は、確変大当り遊技状態や時短大当り遊技状態に制御されずに通常大当り遊技状態に制御され得るものであってもよい。
(対応表示の期待度について)
本実施の形態においては、複数の対応表示のうち、最後に変化する対応表示500が最も有利状態に制御される期待度が高いものであったが、これに限らない。たとえば、複数の対応表示のうち、最初に変化する対応表示500が他の対応表示よりも有利状態に制御
される期待度が高いものであってもよいし、最初または最後以外で変化する対応表示500が他の対応表示よりも有利状態に制御される期待度が高いものであってもよい。
(対応表示の大きさについて)
本実施の形態においては、変化対象となっている対応表示500は、強調された態様で表示される一方で、変化対象となっていない他の対応表示500は、強調された態様で表示されないように構成されていたが、この例として、変化対象となっている対応表示500は、変化対象となっていない他の対応表示500よりも、全体的に大きく表示されてもよい。
(促進態様について)
本実施の形態においては、変化対象となっている対応表示500におけるボタン表示511について、他の対応表示500に表示されたボタン表示511よりも大きく表示されること、矢印画像からなる促進表示512が重畳して表示されること、タイムゲージ513が大きく表示されること、および、点滅する態様で表示されることによって、変化対象となっている対応表示500におけるボタン表示511が促進態様となっているものであった。
しかしながら、変化対象となっている対応表示500におけるボタン表示511は、他の対応表示500に表示されたボタン表示511よりも大きく表示されること、矢印画像からなる促進表示512が重畳して表示されること、タイムゲージ513が大きく表示されること、および、点滅する態様で表示されることのうち、少なくとも1つが用いられてもよい。
この発明は、上記で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。パチンコ遊技機1の特徴に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。このように組合せられた特徴部、あるいは、組合せられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。
上記のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(たとえば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナスなど)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよ
い。たとえば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。