以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機1の構成)
まず、図1乃至図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、右側遊技領域に設けられた大入賞口16及び第2始動口15を示す図である。また、図3は、本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50と、が備えられている(図1参照)。また、外枠60には、遊技球Qが流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。
ガラス枠50には、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプ(LED)を有する枠用照明装置34bと、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(本実施形態では4方向)の操作が可能な操作レバー36とが設けられている。
音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、枠用照明装置34bやヘソランプ34c等の装飾照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35a(図4参照)が設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出を実行することになる。同様にして、操作レバー36にも、レバー操作検出スイッチ36b(図4参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている(図4参照)。本実施形態では、演出ボタン35は、演出ボタン駆動モータ35bによって上下方向に移動することが可能に構成されている(図4参照)。
また、ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4b(図4参照)が駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部(図示を省略)へ遊技球が1個ずつ送り出される。また、受け皿40には、受け皿40の遊技球の貯留状態を検出可能であって受け皿40が満タン状態であることを検出するための皿満タン検出スイッチ136(図4参照)が設けられている。
そして、玉送り開口部(図示を省略)へ送り出された遊技球は、打出部材(図示を省略)の方向に向けて下り傾斜を有している発射レール(図示を省略)により、発射レールの下り傾斜の端部に誘導される。発射レールの下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー(図示を省略)が設けられており、玉送り開口部から送り出された遊技球は、発射レールの下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図4参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3b(図4参照)も回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4a(図4参照)に直結された打出部材が回転する。この打出部材が回転することで、打出部材により発射レールの下り傾斜の端部に貯留されている遊技球Qが打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることになる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レールからレール5a、5b間(図1参照)を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後、遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することになる。
図1に示すとおり、遊技盤2の遊技領域6内には、各種の入賞口(一般入賞口12、普通図柄ゲート13、第1始動口14、第2始動口15、大入賞口16)と、第1画像表示装置31a(メイン液晶)と、その第1画像表示装置31aの表示領域を取り囲むようにして飾り枠7とが設けられている。
これに対して、遊技盤2の遊技領域6外には、第1特別図柄表示装置20と、第2特別図柄表示装置21と、普通図柄表示装置22と、第1特別図柄保留表示器23と、第2特別図柄保留表示器24と、普通図柄保留表示器25と、ラウンド数表示器26と、右打ち表示器27とが設けられている。
図1に示すとおり、遊技領域6の左側下部には、遊技領域6の左側領域に向けて発射(所謂、左打ち)された遊技球が入賞(入球)可能であって、遊技領域6の右側領域に向けて発射(所謂、右打ち)された遊技球が入賞不能な3つの一般入賞口12が設けられており、遊技領域の6の右側下部には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な1つの一般入賞口12が設けられている。
ここで、各一般入賞口12には、遊技球の入賞(入球)を検出するための一般入賞口検出スイッチ12a(図4参照)が設けられている。そして、一般入賞口12への遊技球の入賞を検出すると、遊技球の払い出しを行うための払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、10個の遊技球)が払い出されることになる。
図1に示すとおり、遊技領域6の中央下部には、左打ちされた遊技球が入賞可能であって、右打ちされた遊技球が入賞不能な始動領域を構成する第1始動口14が設けられている。また、遊技領域6の右側領域には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能な始動領域を構成する第2始動口15が設けられている。
図2に示すとおり、第2始動口15は、第2始動口15への遊技球の入賞を容易にするための普通電動役物(始動口開閉装置)を構成する始動可動片15b、及び、始動口開閉ソレノイド15c(図4参照)を有している。本実施形態の遊技機1では、始動口開閉ソレノイド15cの作動によって、始動可動片15bが前後方向(図2中の矢印方向)にスライドして、始動可動片15bが第2始動口15への遊技球の入賞を規制する状態となる閉鎖状態(閉鎖態様)と、始動可動片15bが第2始動口15の開口を開放して第2始動口15への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。
ここで、第1始動口14には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第1始動口検出スイッチ14a(図4参照)が設けられ、第2始動口15には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第2始動口検出スイッチ15a(図2及び図4参照)が設けられている。そして、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、後述する「大当たり抽選(大当たり判定)」を行うための大当たり判定用乱数値を取得する。
また、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、上記大当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄決定用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。なお、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値のことを特図判定情報という。
さらに、第1始動口14への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、3個の遊技球)が払い出されることになる。また、第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、1個の遊技球)が払い出されることになる。なお、第1始動口14に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数と、第2始動口15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数を同じにしてもよい。
図1に示すとおり、上記遊技領域6の右側には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
ここで、普通図柄ゲート13には、遊技球の通過(進入)を検出するためのゲート検出スイッチ13a(図4参照)が設けられている。そして、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、後述する「当たり抽選(当たり判定)」を行うための当たり判定用乱数値を取得する。
また、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、上記当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普通図柄決定用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動用乱数値も取得される。なお、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値のことを普図判定情報という。
図1に示すとおり、遊技領域6の右側の領域には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な大入賞口16が設けられている。
図2に示すとおり、大入賞口16は、大入賞口16への遊技球の入賞を容易にするための特別電動役物(大入賞口開閉装置)を構成する大入賞口開閉扉16b、及び、大入賞口開閉ソレノイド16c(図4参照)を有している。大入賞口開閉扉16bは、上面が左右方向(図2中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球Qの流路となると共に、前後方向(図2の矢印参照)に移動可能とされている。大入賞口開閉ソレノイド16cの作動によって大入賞口開閉扉16bが前後方向に移動することにより、大入賞口16への遊技球の入賞を規制する閉鎖状態(閉鎖態様)と、大入賞口16への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。
ここで、大入賞口16には、遊技球の入賞(入球)を検出するための大入賞口検出スイッチ16a(図2及び図4参照)が設けられている。そして、大入賞口16への遊技球の入賞を検出すると、予め設定された数の賞球(例えば、15個の遊技球)が払い出される。
図1に示すとおり、遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、及び大入賞口16のいずれにも入賞(入球)しなかった遊技球を遊技領域外に排出するためのアウト口11が設けられている。
ここで、遊技盤2の裏面には、アウト球検出スイッチ11aが設けられている(図4参照)。アウト球検出スイッチ11aは、遊技盤2の遊技領域に発射された遊技球の全てを検出するために設けられている。ここで、アウト球検出スイッチ11aにより検出された遊技球は、遊技機1の裏面側の排出口から遊技機1の外部に排出されることになる。
また、遊技領域6の中央には、LCD(LiquidCrystalDisplay)等によって構成された第1画像表示装置31a(メイン液晶)が設けられ、遊技領域6の両側であって第1画像表示装置31a(メイン液晶)の両側には、第1画像表示装置31aよりもサイズ及び表示領域が小さく形成された第2画像表示装置31b(サブ液晶)が左右それぞれに設けられている。
なお、以下の説明では、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)を総称して、単に「画像表示装置31」と記載して説明する場合がある。
また、以下の説明において、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)の双方又はいずれかにより形成され、演出表示が行われる領域を総称して、「演出表示領域70」と記載して説明する場合がある。
なお、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において画像表示装置31に表示されるもの(演出表示領域70に表示されるもの)として説明するものは、第1画像表示装置31a(メイン液晶)に表示されるものであってもよいし、第2画像表示装置31b(サブ液晶)に表示されるものであってもよいし、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)の双方に表示されるものであってもよい。
また、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において第1画像表示装置31a(メイン液晶)に表示されるものとして説明するものは、これに限定されるものではなく、第2画像表示装置31b(サブ液晶)に表示されることとしてもよい。さらに、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において第2画像表示装置31b(サブ液晶)に表示されるものとして説明するものは、これに限定されるものではなく、第1画像表示装置31a(メイン液晶)に表示されることとしてもよい。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に客待ち演出画像を表示したり、遊技の進行に応じた遊技演出画像を表示したりする。なかでも、後述する変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38(左図柄、中図柄、右図柄)が変動表示され、特定の演出図柄38の組み合わせ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知され、特定の演出図柄38以外の組み合わせ(例えば、289等)が停止表示されることにより、大当たり抽選結果としてハズレが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14、又は、第2始動口15への遊技球の入賞(入球)に基づき実行される特別図柄の変動表示の開始に合わせて変動表示を開始すると共に、所定の変動時間経過後の特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。
本実施形態では、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示、又は、停止表示されるように構成されている。なお、本発明の遊技機では、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときであっても、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときであっても、変動演出において同じ種類の演出図柄38が変動表示、又は、停止表示されるように構成してもよい。
また、演出表示領域70(画像表示装置31)の右上端側では、変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の小演出図柄48が縦方向(本実施の形態では上から下)にスクロールさせることで変動表示されている(図75参照)。
小演出図柄48の変動表示は、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して開始され、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して停止される。
つまり、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示に対応して小演出図柄48の変動表示が行われるようになっており、小演出図柄48の変動状態によって第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の実行状態が遊技者に報知(示唆)されるようになっている。
なお、小演出図柄48は、演出図柄38と同様に、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成されており、小演出図柄48の停止表示では、小演出図柄48が大当たり抽選の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の小演出図柄48の組み合わせや「357」などのように規則性を持った小演出図柄48の組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
また、演出表示領域70(画像表示装置31)には、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第1特別図柄保留数(U1)を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための第1保留アイコン表示領域72a、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第2特別図柄保留数(U2)を遊技者が把握しやすいようにアイコン表示するための第2保留アイコン表示領域72b、及び、変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報を示す情報を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための当該変動アイコン表示領域73が設けられている。
なお、以降の説明において第1保留アイコン表示領域72a、及び、第2保留アイコン表示領域72bに表示されるアイコンのことを「保留アイコン(大当たり判定を未実行の特図判定情報)」、当該変動アイコン表示領域73に表示されるアイコンのことを「当該変動アイコン(大当たり判定を実行済であって変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報)」という。
また、保留アイコン及び当該変動アイコンを総称して、単に「アイコン」と記載して説明する場合がある。
そして、画像表示装置31の表示領域を取り囲んだ飾り枠7には、画像表示装置31の表示領域の前面に遊技球が通過しないように、その外周に遊技盤2から立設した壁部が設けられている。
本実施形態の遊技機1には、複数の装飾照明装置34が設けられている。装飾照明装置34には、盤用照明装置34a(図示を省略)、枠用照明装置34b、及びヘソランプ34cが含まれている。盤用照明装置34aは、複数のランプ(LED等)を有しており、飾り枠7の左右両側に設けられている。また、枠用照明装置34bは、第1画像表示装置31aの上方に設けられている。さらに、ヘソランプ34cは、第1始動口14の下部に設けられている。さらに、飾り枠7の上部には、装飾部材33a(演出役物)が設けられている。
この装飾部材33aは、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置33(図4参照)によって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって第1画像表示装置31a(メイン液
晶)の前面に移動することができる。
なお、装飾部材33aに液晶表示器を設け、当該液晶表示器に保留アイコン表示領域や当該変動アイコン表示領域の少なくとも一方を設けてもよい。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき実行される大当たり抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第1特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第1特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき実行される大当たり抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第2特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第2特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第1特別図柄表示装置20及び/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに、大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかを判定する処理(大当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したことに基づいて実行される大当たり抽選において、大当たり遊技(遊技者に有利な特別遊技)を実行する権利を獲得したことをいう。
「大当たり遊技」においては、大入賞口16(特別電動役物)が開放されるラウンド遊技を、特別電動役物を連続して作動させるための役物連続作動装置が作動することによって所定回数(例えば、4回、又は、10回)行う。
各ラウンド遊技における大入賞口16の最大開放時間(特別電動役物の作動時間)については予め定められた時間が設定されており、この間に大入賞口16に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、大入賞口16に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の大当たり遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技(特別遊技)中等、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)しても、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第1保留として4個を限度に記憶し、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第2保留として4個を限度に記憶する。第1保留の個数である第1特別図柄保留数(U1)、及び、第2保留の個数である第2特別図柄保留数(U2)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、本実施形態の遊技機1の第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDの点灯パターンにより第1保留の個数を示している。例えば、図61(c)に示すとおり、第1保留が「0」の場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが消灯した状態となり、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の上側(左側)のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の上側(左側)のLEDが点滅すると共に下側(右側)のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留数が表示されることになる。
また、図61(a)に示すとおり、画像表示装置31(演出表示領域70)には、第1保留の個数(第1特別図柄保留数)を表示する第1保留数表示領域74aと、第2保留の個数(第2特別図柄保留数)を表示する第2保留数表示領域74bとが設けられている。
第1保留数表示領域74aには、第1保留の個数が数字として表示される。例えば、第2保留の個数が「2」である場合には、第1保留数表示領域74aには「2」の数字が表示される。また、第2保留数表示領域74bにおいても、同様に第2保留の個数が数字として表示される。
本実施形態の遊技機1では、第1保留数表示領域74aには、第1保留の個数を示す数字が「青色」で表示され、第2保留数表示領域74bには、第2保留の個数を示す数字が「赤色」で表示される。このように、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄保留数と第2特別図柄保留数とを、遊技者が視認して判別しやすい態様で表示される。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、第1特別図柄保留数(U1)を示す数字と、第2特別図柄保留数(U2)を示す数字とを、同じ色(例えば、白色や黒色など)で表示させ、第1保留数表示領域74aの領域色と第2保留数表示領域74bの領域色とを、異なる色で表示させてもよい(数字の色は同じで数字の下地色が異なるなど)。
また、遊技盤2の遊技領域6外に設けられている普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われた当たり抽選(当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、普通図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の普通図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。
ここで、「当たり抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかを判定する処理(当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「当たり」というのは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことに基づき実行される当たりの抽選において、遊技者に有利な補助遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「補助遊技」においては、第2始動口15の始動可動片15bを所定時間に亘って開放状態に変換制御する。つまり、「補助遊技」は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入賞に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の補助遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中や補助遊技中等、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しても、即座に当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに取得された普図判定情報を第3保留として4個を限度に記憶する。第3保留の個数である普通図柄保留数(G)は、上記第1特別図柄保留表示器23、及び、第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25に表示される。
また、遊技盤2の遊技領域6外には、ラウンド数表示器26と、右打ち表示器27とが設けられている。ラウンド数表示器26は、後述する大当たり遊技が実行される場合のラウンド数を複数のLEDの点灯パターンにより表示する。右打ち表示器27は、LEDが点灯することで、後述する大当たり遊技中や補助遊技中に右側遊技領域に向けて遊技球を発射することを促す報知を行う。
また、ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
そして、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52と共に遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133(図4参照)も設けられている。
そして、図3に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板140、外部端子基板30等が設けられている。また、電源基板140に遊技機1に電力を供給するための電源プラグ141、図示しない枠制御基板180や電源スイッチが設けられている。
(遊技機1の全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図4は、遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の基本動作(進行)を制御し、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、演出制御基板120と、払出制御基板130と、電源基板140とに接続されている。主制御基板110と演出制御基板120との通信は、主制御基板110から演出制御基板120への一方向のみにデータを通信可能に構成されており、主制御基板110と払出制御基板130との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されている。また、主制御基板110は、電源基板140から電源電圧を入力している。
また、主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御用のプログラムや遊技制御に必要な各種データやテーブルが格納されるメインROM110b、及び、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110cが内蔵されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と、RAMクリアスイッチ111aを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、メインRAM110cの記憶内容をクリアする信号を入力するためのRAMクリアスイッチ111a、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する大入賞口検出スイッチ16a、遊技機1に加わる磁気を検出するための磁気センサ17、遊技盤2の遊技領域に発射された遊技球の全てを検出するためのアウト球検出スイッチ11aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、演出制御基板120、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉扉16bを動作させる大入賞口開閉ソレノイド16c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留表示器25、ラウンド数を報知するラウンド数表示器26、右打ちを促す報知を行う右打ち表示器27、外部情報信号を出力する外部端子基板30等が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
メインROM110bには、遊技制御用のプログラムの他に、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブル(図5参照)、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄決定テーブル(図6参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図7参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図8参照)、大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)、特別図柄の変動パターンを決定する特図変動パターン決定テーブル(図10及び図11参照)、大当たり抽選の事前判定テーブル(図12及び図13参照)、当たり抽選に参照される当たり判定テーブル(図14参照)等が記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1大当たり判定用乱数値記憶領域、第2大当たり判定用乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入賞球カウンタ(C)記憶領域、第2始動口入賞球カウンタ(D)、始動開放回数カウンタ、高確率遊技フラグ記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、補助遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
外部端子基板30は、主制御基板110や払出制御基板130において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。外部端子基板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするための複数のコネクタ(端子)が設けられている。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御し、遊技の演出の内容を総合して管理する演出制御部120mと、画像表示装置31における画像の表示制御を行う画像制御部150と、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う駆動制御部160と、装飾照明装置34(盤用照明装置34aやヘソランプ34c等)におけるLED等の点灯制御を行うランプ制御部170とを備えている。
この演出制御基板120は、主制御基板110と、電源基板140と、枠制御基板180と接続されている。演出制御基板120と枠制御基板180との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、演出制御基板120は、電源基板140から電源電圧を入力している。
演出制御部120mは、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えている。
サブCPU120aは、主制御基板110から受信したコマンド、又は、後述する枠制御基板180から受信した演出ボタン検出スイッチ35a、レバー操作検出スイッチ36b等からの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170、及び、枠制御基板180に各種の演出を実行させるための指示を行う(データを送信する)。
例えば、サブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、装飾照明装置34(盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、ヘソランプ34c)、演出ボタン駆動モータ35bに所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する変動演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170、及び、枠制御基板180へ送信することで変動演出を実行するための制御を行う。
サブROM120bには、演出制御用のプログラムの他に、変動演出を実行するための変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル等が記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
画像制御部150は、画像表示装置31と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、画像表示装置31における画像の表示制御を行う。このとき、画像制御部150と、画像表示装置31との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する画像表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
画像制御部150は、液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、描画制御部151(VDP:Video Display Processorの略)、CGROM152、VRAM153、水晶発振器154を備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御部120mから送信された演出用データ(変動演出パターン指定コマンド等)に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストを描画制御部151に対して送信することによってCGROM152に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、描画制御部151からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出用データに対応する画像を用いた演出のアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、アニメーションを表示するにあたり参照され、その演出用データに対応する画像のアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
CGROM152は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM152は、描画制御部151によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM152には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM152は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器154は、パルス信号を描画制御部151に出力し、このパルス信号を分周することで、描画制御部151が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込み又は読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、画像表示装置31に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画、又は、表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
描画制御部151は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM152に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、描画制御部151は、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、画像表示装置31に出力して表示させる。
駆動制御部160は、盤用駆動装置33と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。そして、この盤用駆動装置33を駆動制御することにより、遊技盤2に設けられた装飾部材33aが駆動することになる。
ランプ制御部170は、装飾照明装置34と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、装飾照明装置34におけるLED等の点灯制御を行う。そして、この装飾照明装置34を点灯制御することにより、遊技盤2に設けられた盤用照明装置34aやヘソランプ34cが所定の態様(所定の発光色など)で点灯・消灯することになる。
枠制御基板180は、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32と、枠用照明装置34bと、演出ボタン35との演出を制御する。
この枠制御基板180は、演出制御基板120と、電源基板140と接続されており、上述したように、枠制御基板180と演出制御基板120との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、枠制御基板180は、電源基板140から電源電圧を入力している。
枠制御基板180は、演出制御基板120から送信された各種の演出用データに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力する制御を行うと共に、枠用照明装置34bにおけるLED等の点灯制御を行い、演出ボタン駆動モータ35bの駆動制御を行う。この枠制御基板180の制御により、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32が音声を出力すると共に、枠用照明装置34bが点灯・消灯し、演出ボタン35が上下方向に移動することになる。
さらに、枠制御基板180は、演出ボタン検出スイッチ35aと、レバー操作検出スイッチ36bとからの入力信号を入力すると、その入力信号を演出制御基板120に送信する。すなわち、演出制御基板120は、演出ボタン検出スイッチ35aと、レバー操作検出スイッチ36bとからの入力信号を、枠制御基板180を介して入力することになる。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う払出制御部131と、遊技球の発射制御を行う発射制御部132とを備えている。
この払出制御基板130は、主制御基板110と、電源基板140と接続されており、上述したように、払出制御基板130と主制御基板110との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、払出制御基板130は、電源基板140から電源電圧を入力している。
払出制御部131は、払出CPU131a、払出ROM131b、払出RAM131cから構成されるワンチップマイコンから構成されている。
払出制御部131の入力側には、扉開放スイッチ133、払出球計数検知スイッチ135、及び皿満タン検出スイッチ136が接続されている。
払出CPU131aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ135、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM131bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応する払出データを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ134が接続されている。払出CPU131aは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM131bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、払出装置の払出モータ134を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAM131cは、払出CPU131aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御部132は、入力側にタッチセンサ3a、及び、発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4a、及び、玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御部132は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力すると共に、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御部132に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部132は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球Qを遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御部132に供給する(発射制御部132に供給する電圧を可変させる)。発射制御部132は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材(図示を省略)を回転させることで、遊技球Qを遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材(図示を省略)が直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材を回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御部132に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射用ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材に向けて1個ずつ送り出している。
電源基板140は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給すると共に、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確率時短遊技状態」と、
(2)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確率非時短遊技状態」と、
(3)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確率時短遊技状態」と、
(4)高確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「高確率非時短遊技状態」と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/300と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/60と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への変更は、後述する大当たり遊技の終了後に行われる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、当たり抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放状態に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球の消費を抑えて遊技を進行することが可能となる。
このように、時短遊技状態では、非時短遊技状態に比べて遊技球の消費を抑えて(高ベースで)遊技を行うことができる。以下の説明では、非時短遊技状態を「低ベース状態」と記載し、時短遊技状態を「高ベース状態」と記載して説明することがある。
また、非時間遊技状態について単に「非電サポ中」と記載し、時短遊技状態について単に「電サポ中」と記載して説明する場合がある。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定している。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
次に、図5乃至図14を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図5は、大当たり判定テーブルを示す図である。具体的には、図5(a)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルであり、図5(b)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルである。図5(a)と図5(b)とのテーブルでは、大当たり確率は同一である。
図5(a)、図5(b)に示すように大当たり判定テーブルには、確率遊技状態、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図5(a)、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。
例えば、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」から「16」の10個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、大当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から599であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/300であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/60である。
(特別図柄決定テーブル)
図6は、変動表示の結果として停止表示される特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定テーブルを示す図である。具体的には、図6(a)は、ハズレにおける特別図柄決定テーブルであり、図6(b)は、大当たりにおける特別図柄決定テーブルである。
図6(a)に示すようにハズレにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄決定用乱数値と、ハズレ特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、ハズレにおいても複数の特別図柄が決定可能なように、複数のハズレ特別図柄と特別図柄決定用乱数値とを対応付けて構成してもよい。
また、図6(b)に示すように大当たりにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄決定用乱数値と、大当たり特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6に示す特別図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄決定用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図7参照)、及び、大当たり遊技の種類(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。そのため、図6(b)における特別図柄の欄には、大当たり遊技の種類に対応する説明を補足的に記載している。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図7に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、大当たり終了後の遊技状態と、時短遊技回数(J)と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)、及び、高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組み合わせから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、大当たり終了後の遊技状態と、時短遊技回数(J)と、高確率遊技回数(X)とを決定する。
本実施形態における図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、全ての大当たり遊技終了後には、時短遊技状態(高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態)を決定するように構成されている。
なお、時短遊技回数(J)や高確率遊技回数(X)として10000回が設定されることがあるが、大当たり確率を考慮した場合には10000回の変動表示が実行されるまでに大当たり遊技が実行されないことはほぼないため、10000回は実質的に次回の大当たり遊技までと言い換えることができる。
本実施形態では、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ01(特別図柄1)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には高確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ02(特別図柄2)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には高確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ03(特別図柄3)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には低確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ04(特別図柄4)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には高確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ05(特別図柄5)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には低確率時短遊技状態に移行することになる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図8は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載する場合がある。
図8に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様テーブル)
図9は、図8で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって大入賞口開閉扉16bの開閉条件が決定される。
具体的には、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、第1大当たりテーブル、第2大当たりテーブル、第3大当たりテーブル、第4大当たりテーブル、及び第5大当たりテーブルから構成されている。
図9に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の開放時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の閉鎖時間と、次のラウンド遊技を実行するまでのインターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までのエンディング時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たりテーブルに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たりテーブルに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たりテーブルに基づいて第3大当たり遊技を実行し、第4大当たりテーブルに基づいて第4大当たり遊技を実行し、第5大当たりテーブルに基づいて第5大当たり遊技を実行することになる。
図9に示す第1大当たりテーブル、及び第4大当たりテーブルによれば、大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させるラウンド遊技を10ラウンド分(10回)実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、10ラウンド遊技が終了すると、大当たり遊技が終了することになる。
図9に示す第2大当たりテーブル、第3大当たりテーブル、及び第5大当たりテーブルによれば、大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させるラウンド遊技を4ラウンド分(4回)実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、4ラウンド遊技が終了すると、大当たり遊技が終了することになる。
(特図変動パターン決定テーブル)
図10及び図11は、後述するように特別図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための特図変動パターン決定テーブルを示す図である。なお、図10は第1特別図柄表示装置の特図変動パターン決定テーブル、図11は第2特別図柄表示装置の特図変動パターン決定テーブルを示している。
図10及び図11に示すように特図変動パターン決定テーブルには、大当たり判定結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果、及び、特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が97(0〜96)に設定されており、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図10及び図11に示す特図変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(Th1)よりも、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(Th2)の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(Th1)は12秒に設定され、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(Th2)は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるが、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。
メインCPU110aは、図10及び図11に示す特図変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留数(U1、又は、U2)、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板120に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板120では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄38等の演出内容が決定される。図10及び図11に示す特図変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄38等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄38の組み合わせの一部が仮停止して、他の演出図柄38が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄38の組み合わせとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で仮停止して、残りの演出図柄38が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄38が小さく揺れ動いたり、演出図柄38が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄38が停止しているかのようにみせている態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄38が仮停止し、残り1つの演出図柄38が変動する大当たり遊技が実行される期待度(以下、「大当たり期待度」という)が低いリーチを意味している。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりすることはないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たり期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たり期待度が高いスペシャルリーチを意味している。
また、「全回転リーチ」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄38の組み合わせが全て揃った状態で低速に変動する態様を意味し、本実施形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチを意味している。
また、「擬似連」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、演出図柄38を一旦仮停止させた後に再び変動させて、演出図柄38の変動と仮停止とを複数回行う変動態様を意味している。
(大当たり抽選の事前判定テーブル)
図12及び図13は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。なお、図12は第1特別図柄表示装置の事前判定テーブル、図13は第2特別図柄表示装置の事前判定テーブルを示している。
図12及び図13に示すように事前判定テーブルには、大当たり判定用乱数値と、特別図柄決定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、予定変動パターンとが対応付けられている。
ここで、遊技球の始動口への入球時に取得された大当たり判定用乱数値によって「大当たり」か「ハズレ」かを事前に判定でき、特別図柄決定用乱数値によって特別図柄の種類(大当たり特別図柄、ハズレ特別図柄)を事前に判定できる。
さらに、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値によって予定変動パターン(リーチの発生の有無、リーチの種類といった演出内容)が事前に判定可能になるので、始動口入賞指定コマンドに、大当たりの種別、予定変動パターンを含ませることが可能となる。
メインCPU110aは、図12及び図13に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、予定変動パターンを決定する。そして、決定した予定変動パターンに応じた始動口入賞指定コマンドが生成される。
この始動口入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施形態では、MODEデータとして「E8H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E9H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示している。
このように、始動口入賞指定コマンドには、入賞があった始動口の種別(第1始動口14又は第2始動口15)に係る情報が含まれている。また、上述のとおり、始動口入賞指定コマンドには、予定される変動パターン(予定変動パターン)に係る情報や、大当たりの種別に係る情報が含まれている。さらに、始動口入賞指定コマンドには、現在の遊技状態(非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるか、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるか)に関する情報が含まれている。
なお、図12及び図13に示す事前判定テーブルは、図10及び図11に示す特図変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図12及び図13に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入球時に用いられるのに対し、図10及び図11に示す特図変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられるといった点で相違している。加えて、「保留数」を参照するかしないかでも相違している。
このため、図12及び図13に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている(図12及び図13に示す「予定変動パターン」参照)。
また、図12及び図13に示す事前判定テーブルは、低確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルであるが、図示は省略するが、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルもメインROM110bに記憶されている。
なお、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルでは、図12及び図13に示す事前判定テーブルと同様に構成されているが、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを事前に判定するための大当たり判定用乱数値の値が異なっている。
図14は、普通図柄、及び、第2始動口15の始動可動片15bに関するテーブルを示す図である。具体的には、図14(a)は、当たり抽選の当たり判定テーブルを示す図であり、図14(b)は、変動表示の結果として停止表示される普通図柄の種類を決定するための普通図柄決定テーブルを示す図である。また、図14(c)は、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動パターン決定テーブルであり、図14(d)は、当たり抽選に当選したときの始動可動片15bの開放態様を決定するための始動口開放態様決定テーブルを示す図である。
(当たり抽選の当たり判定テーブル)
図14(a)に示すように当たり判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定用乱数値と、当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(a)に示す当たり判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された当たり判定用乱数値とに基づいて、「当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。例えば、図14(a)に示す当たり判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」から「14」の15個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16である。
(普通図柄決定テーブル)
図14(b)に示すように普通図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定結果と、普通図柄決定用乱数値と、普通図柄(停止普図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普通図柄決定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の種類(停止普図データ)に基づいて、普通図柄の情報としての普図指定コマンドを決定して、決定した普図指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
ここで、図14(d)に示すように、普通図柄(停止普図データ)によって、始動可動片15bの開放態様が決定されることから、普通図柄の種類が始動可動片15bの開放態様を決定するものといえる。
(普図変動パターン決定テーブル)
図14(c)は、後述するように普通図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための普図変動パターン決定テーブルを示す図である。
図14(c)に示すように普図変動パターン決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図変動用乱数値と、普通図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普図変動用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間の情報としての普図変動指定コマンドを決定して、決定した普図変動指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
図14(c)に示す普図変動パターン決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒、又は、5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒、又は、40秒)よりも短くなるように構成されている。
(始動可動片の始動口開放態様決定テーブル)
図14(d)に示すように始動口開放態様決定テーブルには、停止普図データ(普通図柄)と、始動可動片15bの最大開放回数と、補助遊技のオープニング時間と、第2始動口15の開放時間と、インターバル時間と、補助遊技のエンディング時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、オープニング時間、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間、エンディング時間を決定する。
本実施形態では、図14(d)に示す始動口開放態様決定テーブルでは、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=01に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっており、停止普図データ=03に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっている。
そして、図14(b)の普通図柄決定テーブルに示すように、時短遊技状態において当たりとなったときに、最も有利な開放態様となる停止普図データ=03が選択されることになる。これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者に有利に始動可動片15bが作動することになる。
(各種記憶領域)
図15は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図15(a)は、第1始動口14や第2始動口15に遊技球が入球した場合に取得される特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図15(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図15(c)は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値)が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図15(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図15(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図実行記憶領域とで構成されており、第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第1特別図柄保留数(U1)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第1保留アイコン表示領域72aに表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第2特別図柄保留数(U2)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域72bに表示され、特図実行記憶領域に記憶される変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報に対応する当該変動アイコンが当該変動アイコン表示領域73に表示されることになる。
また、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数は、画像表示装置31に設けられた第1保留数表示領域74aに数字として表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数は、画像表示装置31に設けられた第2保留数表示領域74bに数字として表示されることになる。
図15(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数値記憶領域と、特別図柄決定用乱数値を記憶するための特別図柄決定用乱数値記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数値記憶領域と、特図変動用乱数値を記憶するための特図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口14に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口15に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶されることになる。
特図実行記憶領域は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照される。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照される。
図15(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図実行記憶領域とで構成されており、普図判定情報保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の普図判定情報の個数が普通図柄保留数(G)となる。
図15(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数値記憶領域と、普通図柄決定用乱数値を記憶するための普通図柄決定用乱数値記憶領域と、普図変動用乱数値を記憶するための普図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶されることになる。
普図実行記憶領域は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照される。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図16を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図16は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板140により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS1〜S14によって構成される初期化処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、ステップS1において、メインRAM110cへのアクセスを許可する。
メインCPU110aは、ステップS2において、メインRAM110cに電源復旧であることを示すバックアップフラグがセットされているか否かを判定する。バックアップフラグがセットされている場合には、ステップS3に処理を移し、バックアップフラグがセットされていない場合には、ステップS11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS3において、メインRAM110cのチェックサムを算出し、ステップS4において、前回の電源断時にメインRAM110cに記憶されたチェックサムと、新たに算出したチェックサムとを比較し、チェックサムが正常か否かの判定を行う。チェックサムが正常である場合には、ステップS5に処理を移し、チェックサムが正常でない場合には、メインRAM110cに記憶されているデータに異常がある(電源断前の制御状態に正常に復帰できない)ものとして、ステップS11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS5において、RAMクリアスイッチ111aがONしているか否かを判定する。RAMクリアスイッチ111aがONしていない場合には、電源復旧時の処理を行うものとしてステップS6に処理を移し、RAMクリアスイッチ111aがONしている場合には、RAMクリア処理を行うものとしてステップS12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS6において、メインRAM110cに記憶されるバックアップフラグ、及び、チェックサムをクリアし、電源復旧時のRAMの設定を行う。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
なお、メインCPU110aは、ステップS6において、メインRAM110cに記憶されるバックアップフラグのうち、後述する異常入賞エラーフラグ、磁気検知エラーフラグ、及び入賞頻度異常エラーフラグがメインRAM110cの所定の領域にセットされている場合には、これらのフラグをクリアする。すなわち、異常入賞エラーが発生していたことを示す異常入賞エラーフラグ、磁気検知エラーが発生していたことを示す磁気検知エラーフラグ、及び入賞頻度異常エラーが発生していたことを示す入賞頻度異常エラーフラグについては、電源断前の状態においてされてセットされていた場合、電源復旧によりクリアされる。
メインCPU110aは、ステップS7において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(CounterTimerCircuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS8において、遊技の制御状態が復旧したこと、及び、停電発生前の遊技状態を示す電源復旧コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS9に処理を移す。これにより、電源復旧コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、電源復旧報知とは、画像表示装置31に電源が復旧したことを示す電源復旧画面(例えば図99のエラー報知専用画像300B)を表示したり、音声出力装置32から電源が復旧したことを示す電源復旧報知音を出力したりすることである。電源復旧報知については、後で図99等を用いて詳述する。
なお、電源復旧コマンドに現在の遊技状態を示す情報を含めずに、電源復旧コマンドを送信する前、又は、後に現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS9において、第1特別図柄保留数(U1)、及び、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120では特別図柄保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置31に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS10において、普通図柄保留数(G)を示す普通図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で普通図柄記憶数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS11において、メインRAM110cの全ての領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS12において、メインRAM110cの使用領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS13に処理を移す。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が初期状態に初期化されることになる。
ここで、メインCPU110aは、ステップS12において、メインRAM110cに、後述する異常入賞エラーフラグ、磁気検知エラーフラグ、及び入賞頻度異常エラーフラグがONされている場合には、これらのフラグもクリアする。
なお、以下の説明では、RAMクリアスイッチ111aがONとされた状態での(RAMクリアスイッチ111aの操作を伴った)電源投入を、「RAMクリア操作」と記載して説明する場合がある。また、RAMクリアスイッチ111aの操作を伴わない電源投入を、「電源復旧操作」と記載して説明する場合がある。
このように、遊技機1では、異常入賞エラーフラグ、磁気検知エラーフラグ、及び入賞頻度異常エラーフラグは、RAMクリア操作及び電源復旧操作のうち、いずれかが行われることによりクリアされる。なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、異常入賞エラーフラグ、磁気検知エラーフラグ、及び入賞頻度異常エラーフラグは、電源復旧操作ではクリアされず、RAMクリア操作が行われた場合にのみクリアされるものとしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS13において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(CounterTimerCircuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS14において、遊技の制御状態が初期化(RAMクリア)されたことを示すRAMクリアコマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS15に処理を移す。これにより、RAMクリアコマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によってRAMクリア報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、RAMクリア報知とは、画像表示装置31にRAMクリアが行われたことを示す報知画像(例えば図98のエラー報知専用画像300A)を表示したり、音声出力装置32からRAMクリアが行われたこと(メインRAM110cが初期化されたこと)を示すRAMクリア報知音を出力したりすることである。RAMクリア報知については、後で図98等を用いて詳述する。
メインCPU110aは、ステップS15において、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値を更新する処理を行い、ステップS16において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄決定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値の更新を行う。
メインCPU110aは、ステップS17において、電源断が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板140に設けられる電断検出回路から電源断検出信号が入力されたか否かを判定する。電源断が発生した場合には、ステップS18に処理を移し、電源断が発生していない場合には、処理がループするようにステップS15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS18において、タイマ割込を禁止し、ステップS19において、出力ポートをクリアし、ステップS20において、メインRAM110cのチェックサムを算出してメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS21において、電源断からの復旧時に参照するバックアップフラグをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS22において、メインRAM110cへのアクセスを禁止し、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
なお、電源断が発生したとき、及び、電源が投入されたときに、メインRAM110cの全使用領域のチェックサムを算出して比較するようにしているが、未使用領域を含む全ての領域のチェックサムを算出して比較するようにしてもよい。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図17は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
メインCPU110aは、ステップS110において、時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新(1減算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、乱数更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値を更新する処理を行う。より具体的には、それぞれの乱数値、及び、乱数カウンタを1加算する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄決定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新(1加算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。具体的には、大当たり抽選、特別図柄の変動表示、大入賞口16の開閉、遊技状態の変化等を制御する処理を行う。詳しくは、図21を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。具体的には、当たり抽選、普通図柄の変動表示、始動可動片15bの開閉等を制御する処理を行う。詳しくは、図28を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。具体的には、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成してメインRAM110cの送信バッファに、セットする処理を行う。これにより、払出個数指定コマンドが払出制御基板130に送信され、払出個数指定コマンドに応じた個数の遊技球を払出装置から払い出すための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、エラー検知処理を行う。具体的には、異常入賞エラー、磁気検知エラー、入賞頻度異常エラー等、各種のエラーが検知されたか否かを判定する処理を行う。詳しくは、図31を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS610において、エラー解除処理を行う。具体的には、入賞頻度異常エラーや扉開放エラー等、各種のエラー事象が検出されている場合において、当該エラー事象が解消されたか否かを判定する処理を行う。詳しくは、図32を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS700において、遊技進行データ作成処理を行う。具体的には、外部端子基板30から出力する外部情報信号、始動口開閉ソレノイド15cの駆動データ、大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データ、第1特別図柄表示装置20の表示データ、第2特別図柄表示装置21の表示データ、普通図柄表示装置22の表示データ、第1特別図柄保留表示器23の表示データ、第2特別図柄保留表示器24の表示データ、普通図柄保留表示器25の表示データ等の遊技進行に係る出力データを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップS700で作成した各種の表示データを出力させる処理を行う。また、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域や送信バッファにセットされているコマンドを演出制御基板120や払出制御基板130に送信するための処理も行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図18を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図18は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に一般入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、大入賞口検出スイッチ16aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に大入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第1始動口用の賞球カウンタに1加算し、第1特別図柄保留数(U1)が4個未満であれば第1特別図柄保留数(U1)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。詳しくは、図19を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第2始動口用の賞球カウンタに1加算し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であれば第2特別図柄保留数(U2)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。詳しくは、図20を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行い、今回の入力制御処理を終了する。具体的には、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力した場合に普通図柄保留数(G)が4未満であれば普通図柄保留数(G)を1加算すると共に、普図判定情報を取得して普図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図19を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図19は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS230−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、賞球のために用いる第1始動口用の賞球カウンタ(3個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−3において、第1特別図柄保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特別図柄保留数(U1)に「1」を加算して記憶し、ステップS230−5において、第1特別図柄保留数(U1)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第1保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230−6において、特図判定情報を取得して第1特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、事前判定処理を行う。具体的には、図12に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、上記ステップS230−7の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第1始動口14への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1、又は、複数の特別図柄の変動表示に亘って)、事前判定結果に基づいて決定され、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の第2始動口検出スイッチ入力処理)
図20を用いて、主制御基板110の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図20は、主制御基板110における第2始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS240−1において、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS240−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−2において、賞球のために用いる第2始動口用の賞球カウンタ(1個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−3において、現在が補助遊技中であるか否かを判定する。補助遊技中でない場合には、ステップS240−5に処理を移し、補助遊技中である場合には、ステップS240−4において、第2始動口入賞球カウンタ(D)に1加算して更新する。
メインCPU110aは、ステップS240−5において、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であるか否かを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が4未満である場合には、ステップS240−6に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満でない場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−6において、第2特別図柄保留数(U2)に「1」を加算して記憶し、ステップS240−7において、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第2保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS240−8において、特図判定情報を取得して第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS240−9において、事前判定処理を行う。具体的には、図13に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−10において、上記ステップS240−9の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第2始動口15への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1、又は、複数の特別図柄の変動表示に亘って)、事前判定結果に基づいて決定され、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図21を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図21は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データをロードし、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS310において、特別図柄記憶判定処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。詳しくは、図22を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS320において、特別図柄変動処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。詳しくは、図24を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS330において、特別図柄停止処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うと共に、時短遊技回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグを設定する処理を行う。詳しくは、図25を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS340において、大当たり遊技処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図26を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS350において、大当たり遊技終了処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、高確率遊技状態、又は、低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定すると共に、時短遊技状態、又は、非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。詳しくは、図27を用いて後述する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図22を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図22は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である(特別図柄時間カウンタ≠0)場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない(特別図柄時間カウンタ=0)場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第2特別図柄保留数(U2)が1以上であるかを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数(U2)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が1以上であると判定した場合には、ステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS318−1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−5において、第1特別図柄保留数(U1)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−6において、上記ステップS310−3、又は、ステップS310−5で減算された特別図柄保留数(U)に対応する特図判定情報保留記憶領域に記憶された特図判定情報のシフト(記憶領域シフト)を行う。具体的には、第1特図判定情報記憶領域、又は、第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に特図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の特別図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
なお、本実施形態では、第2特別図柄保留数(U2)を第1特別図柄保留数(U1)よりも優先して減算することにしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄保留数(U1)、第2特別図柄保留数(U2)を減算するようにしてもよいし、第1特別図柄保留数(U1)を第2特別図柄保留数(U2)よりも優先して減算するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、上記ステップS310−3、又は、ステップS310−5で減算された第1特別図柄保留数(U1)、又は、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に表示されている第1保留アイコン、又は、第2保留アイコンの数を減らしたり、第1保留アイコン、又は、第2保留アイコンを当該変動アイコンに変化させたりする処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS311において、大当たり判定処理を行う。具体的には、図5に示す大当たり判定テーブルを参照して、確率遊技状態、及び、特図実行記憶領域に記憶されている大当たり判定用乱数値に基づいて大当たりか否かを決定し、図6に示す特別図柄決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、及び、特図実行記憶領域に記憶されている特別図柄決定用乱数値に基づいて特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。詳しくは、図23を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS312において、特図変動パターン決定処理を行う。具体的には、図10又は図11に示す特図変動パターン決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、特図実行記憶領域に記憶されているリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313において、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって特別図柄の変動表示に対応するように変動パターンに応じた変動演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS314において、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS315において、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU110aは、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。具体的には、特別図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS700で第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置で特別図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS800において出力されることで、第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、特図特電処理データ=1をセットし、図24に示す特別図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS318−1において、特別図柄の変動表示や大当たり遊技が実行されていない客待ち状態(待機状態)であることを示す客待ち状態フラグがあるか否かを判定する。客待ち状態フラグがある場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがない場合には、ステップS318−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS318−2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグをセットし、ステップS318−3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図23を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図23は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、大当たりであるか否かを判定する。具体的には、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか否かを判定する。大当たりである場合には、ステップS311−2に処理を移し、大当たりでない場合には、ステップS311−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−2において、大当たり図柄決定処理を行う。具体的には、図6(b)に示す大当たりにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄決定用乱数値に基づいて、停止表示させる大当たり特別図柄の種類を決定し、決定した大当たり特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データは、後述する図25の特別図柄停止処理において「大当たり図柄」であるのか否かの判定に用いられると共に、図26の大当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図27の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、上記ステップS311−2で決定された停止特図データに対応する大当たり用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示される大当たり特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS311−4において、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることにしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短遊技回数など)を設定できる。
メインCPU110aは、ステップS311−5において、ハズレ図柄決定処理を行う。具体的には、図6(a)に示すハズレにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄決定用乱数値に基づいて、停止表示させるハズレ特別図柄の種類を決定し、決定したハズレ特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、上記ステップS311−5で決定された停止特図データに対応するハズレ用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示されるハズレ特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図24を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理を説明する。図24は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS320−1において、特別図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の特別図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS320−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320−2において、特別図柄の変動表示を停止表示させる。具体的には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、ステップS311−5でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、特別図柄が停止表示したことを示す図柄確定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−4において、特別図柄の停止表示させる図柄停止時間(0.5秒)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記ステップS110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
メインCPU110aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、図25に示す特別図柄停止処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図25を用いて、主制御基板110の特別図柄停止処理を説明する。図25は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS330−1において、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。図柄停止時間が経過した場合には、ステップS330−2に処理を移し、図柄停止時間が経過していない場合には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−2において、時短遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに時短遊技フラグがセットされている場合に、時短遊技回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定する。その結果、時短遊技回数(J)が「0」である場合に、時短遊技フラグをクリアして、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグがセットされていない場合や、時短遊技回数(J)が「0」でない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−3において、高確率遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに高確率遊技フラグがセットされている場合に、高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合に、高確率遊技フラグをクリアして、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグがセットされていない場合や、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−4において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS330−5において、停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄であるか否かを判定する。大当たり図柄である場合には、ステップS330−7に処理を移し、大当たり図柄でない場合には、ステップS330−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−6において、特図特電処理データに0をセットし、図22に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−7において、特図特電処理データに3をセットし、図26に示す大当たり遊技処理に処理を移す準備を行う。
メインCPU110aは、ステップS330−8において、通常遊技状態移行処理を行う。具体的には、高確率遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技フラグ、時短遊技回数(J)をクリアして、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に移行させる。
メインCPU110aは、ステップS330−9において、大当たり開始準備設定処理を行う。具体的には、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて大当たり遊技の種類を決定し、図9に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群から大当たり遊技の種類に応じた大入賞口開放態様決定テーブル(「第1大当たりテーブル」、「第2大当たりテーブル」、「第3大当たりテーブル」、「第4大当たりテーブル」、「第5大当たりテーブル」)を決定する。
メインCPU110aは、ステップS330−10において、大当たり遊技の種類(第1大当たり遊技〜第5大当たり遊技)に応じたオープニング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のオープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330−11において、大当たり遊技のオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。具体的には、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)から大当たり遊技の種類に応じたオープニング時間を判定して特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図26を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理を説明する。図26は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340−1において、現在が大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS340−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、ステップS340−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−2において、特別遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS340−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−3において、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)に1をセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−4において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、開放回数(K)に「1」を加算し、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させるための通電データをセットすると共に、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)、及び、開放回数(K)に基づいて、大入賞口16の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口16が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−5において、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、開放回数(K)が「1」である場合、つまり、ラウンド遊技が開始される場合に、ラウンド遊技回数(R)に対応するラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−6において、現在が大当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の期間となっている。エンディング中である場合には、ステップS340−18に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS340−7に処理が移される。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させるための通電データがセットされている否かを判定する。大入賞口の閉鎖中である場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でない場合には、ステップS340−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−8において、特別遊技タイマカウンタにセットされている大入賞口の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過した場合には、大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−9において、大入賞口の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS340−10に処理を移し、開放終了条件が成立しないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−10において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)、及び、開放回数(K)に基づいて、大入賞口16の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間、又は、1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口16が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−11において、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)が最大開放回数になることの何れか一方が成立したか否かを判定する。1回のラウンドが終了した場合には、ステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−12において、ラウンドデータ初期化処理を行う。具体的には、開放回数(K)、及び、大入賞口入賞球カウンタ(C)をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
メインCPU110aは、ステップS340−13において、ラウンド遊技回数(R)が最大ラウンド遊技回数となっているか否かを判定する。最大ラウンド遊技回数である場合には、ステップS340−15に処理を移し、最大ラウンド遊技回数でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−14において、ラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶し、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−15において、ラウンド遊技回数(R)をクリアし、ステップS340−16において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、特別遊技の種類を判定し、大当たり遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−17において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、大当たり遊技の種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−18において、特別遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS340−19に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−19において、特図特電処理データに4をセットし、図27に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図27を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理を説明する。図27は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS350−1において、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データ、及び、遊技状態バッファにある遊技状態情報をロードする。
メインCPU110aは、ステップS350−2において、高確率遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に高確率遊技状態に移行させるか否かを判定し、高確率遊技状態に移行させる場合に、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグを高確率遊技フラグ記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技フラグがセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−3において、高確率遊技回数設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、高確率遊技状態で実行可能な変動表示の回数である高確率遊技回数(X)を決定し、決定した高確率遊技回数(X)を高確率遊技回数(X)記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技回数(X)として10000回がセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−4において、時短遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に時短遊技状態に移行させるか否かを判定し、時短遊技状態に移行させる場合に、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグを時短遊技フラグ記憶領域にセットする。例えば、遊技状態情報が01H、02H、又は、03Hのときには時短遊技フラグがセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−5において、時短遊技回数決定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、時短遊技状態で実行可能な変動表示の回数である時短遊技回数(J)を決定し、決定した時短遊技回数(J)を時短遊技回数(J)記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「04」であれば、時短遊技回数(J)に10000回をセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−6において、高確率遊技フラグ、及び、時短遊技フラグの有無を確認して遊技状態を特定し、特定した遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS350−7において、特図特電処理データに0をセットし、図22に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図28を用いて、主制御基板110の普図普電制御処理を説明する。図28は、主制御基板110における普図普電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS401において、普図普電処理データをロードし、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば補助遊技処理(ステップS420)に処理を移す。
この「普図普電処理データ」は、後述するように普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS410において、普通図柄変動処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、当たり判定処理、普通図柄を変動表示させる処理、普通図柄を停止表示させる処理等を行う。詳しくは、図29を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS420において、補助遊技処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、補助遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図30を用いて後述する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図29を用いて、主制御基板110の普通図柄変動処理を説明する。図29は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS410−1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中である場合には、ステップS410−9に処理を移し、普通図柄の変動表示中でない場合には、ステップS410−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−2において、普通図柄保留数(G)が1以上であるかを判定する。普通図柄保留数(G)が1以上である場合には、ステップS410−3に処理を移し、普通図柄保留数(G)が1以上でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−3において、普通図柄保留数(G)から1を減算して更新し、ステップS410−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−4において、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図判定情報のシフトを行う。具体的には、第1記憶部から第4記憶部に記憶された各普図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている普図判定情報は、普図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に普図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の普通図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
メインCPU110aは、ステップS410−5において、当たり判定処理を行う。具体的には、図14(a)に示す当たり判定テーブルを参照して、遊技状態、及び、普図実行記憶領域に記憶されている当たり判定用乱数値に基づいて当たりか否かを決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−6において、普通図柄決定処理を行う。具体的には、図14(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普通図柄決定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定し、決定した停止普図データを停止普図データ記憶領域にセットし、停止普図データに対応する普図指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止普図データを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−7において、普通図柄の変動時間決定処理を行う。具体的には、図14(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、遊技状態、当たり判定結果、普図実行記憶領域に記憶されている普図変動用乱数値に基づいて、普通図柄の変動時間を決定して普通図柄時間カウンタにセットし、普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において普通図柄の変動時間を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−8において、普通図柄の変動表示を開始し、今回の普通図柄変動処理を終了する。具体的には、普通図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS700において普通図柄表示装置22で普通図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS800において出力されることで、普通図柄表示装置22で普通図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−9において、普通図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS410−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−10において、普通図柄の変動表示を停止させる。具体的には、上記ステップS410−8でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS410−6でセットされた普通図柄を普通図柄表示装置22に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、普通図柄表示装置22に普通図柄が停止表示され、遊技者に当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−11において、停止普図データ記憶領域にセットされた停止普図データが当たり普通図柄であるか否かを判定する。当たり普通図柄である場合には、ステップS410−12に処理を移し、当たり普通図柄でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−12において、普図普電処理データ=1をセットし、図30に示す補助遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS410−13において、開放態様決定処理を行う。具体的には、図14(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、補助遊技のオープニング時間、第2始動口15の開放時間、インターバル時間、補助遊技のエンディング時間を決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−14において、補助遊技のオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の補助遊技処理)
図30を用いて、主制御基板110の補助遊技処理を説明する。図30は、主制御基板110における補助遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS420−1において、現在が補助遊技のオープニング中であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS420−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、ステップS420−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−2において、補助遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−3において、第2始動口開放処理を行い、今回の補助遊技処理を終了する。具体的には、開放回数(S)に「1」を加算し、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをセットすると共に、開放回数(S)に対応する第2始動口15の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−4において、現在が補助遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS420−12に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS420−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−5において、第2始動口15の閉鎖(インターバル)中であるか否かを判定する。具体的には、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データがセットされているか否かを判定する。第2始動口15の閉鎖中である場合には、ステップS420−6に処理を移し、第2始動口15の閉鎖中でない場合には、ステップS420−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−6において、補助遊技タイマカウンタにセットされている第2始動口15の閉鎖時間(インターバル時間)が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過してない場合には、今回の補助処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合には、第2始動口15を開放させるためステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−7において、第2始動口15の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第2始動口入賞球カウンタ(D)の値が規定個数(10個)に達すること、及び、開放回数(S)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS420−8に処理を移し、開放終了条件が成立していないと判定した場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−8において、第2始動口閉鎖処理を行う。具体的には、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS410−13で決定された第2始動口15の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−9において、補助遊技が終了するか否かを判定する。具体的には、第2始動口の開放回数(S)が最大開放回数になっているか否かを判定する。補助遊技を終了させる場合には、ステップS420−10に処理を移し、補助遊技を終了させない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−10において、補助遊技終了処理を行う。具体的には、開放回数(S)、及び、第2始動口入賞球カウンタ(D)をクリアする。
メインCPU110aは、ステップS420−11において、上記ステップS410−13で決定されたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS420−12において、補助遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS420−13に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−13において、普図普電処理データに0をセットし、図29に示す普通図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の補助遊技処理を終了する。
(エラー検知処理)
図31を用いて、主制御基板110のエラー検知処理を説明する。図31は、主制御基板110におけるエラー検知処理を示すフローチャートである。
なお、本明細書において、「エラーの発生」とは、厳密には、電源復旧といった事象や入賞頻度異常の発生等、エラーとして規定されているイレギュラーな事象が発生した場合に、当該イレギュラー事象の発生を検知(検出)することを意味すると解して良い。
例えば、「電源復旧」という事象は、遊技者の遊技に供されるべく遊技機1に電源が供給されている状態が通常の状態(換言すれば正常な状態)であるとの視点にたった場合、遊技機1の電源がOFF状態からON状態に切り換わる事象は、一種の異常(エラー)であるとも言える。
以下の説明では、遊技機1においてエラーとして規定されている事象(イレギュラー事象、図96のエラーの種類を参照)を、単に「エラー」又は「エラー事象」と記載して説明する場合がある。
また、以下の説明では、後述するRAMクリア報知や磁気検知エラー報知、扉開放エラー報知などのエラーの報知を総称して、単に「エラー報知」と記載して説明する場合がある。
メインCPU110aは、ステップS600−1において、異常入賞を検知したか否かを判定する処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、遊技球を検知する遊技球検知スイッチ(本実施形態では、大入賞口検出スイッチ16a)において、一定時間(例えば1秒間)に亘り継続して遊技球を検知した場合(遊技球の検知を継続した場合)、又は遊技球検知スイッチが所定時間内に所定個数以上(例えば0.5秒内に3個以上)の遊技球を検知した場合に、異常入賞が発生したと判定する。異常入賞を検知した場合には、ステップS600−2に処理を移し、異常入賞を検知していない場合には、ステップS600−4に処理を移す。
なお、本実施形態では、異常入賞エラーの検知を大入賞口検出スイッチ16aの検知によるものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、本発明の遊技機では、異常入賞エラーの検知を他の遊技球検知スイッチ(例えば、第1始動口検出スイッチ、第2始動口検出スイッチ、一般入賞口検出スイッチなど)の検知によるものとしてもよい。また、異常入賞エラーの検知は、複数の遊技球検知スイッチによるものとしてもよい。例えば、大入賞口検出スイッチ、第1始動口検出スイッチ、第2始動口検出スイッチ、一般入賞口検出スイッチの全てを、異常入賞が発生したか否かの対象としてもよい。
メインCPU110aは、ステップS600−2において、異常入賞を検知したこと示す異常入賞エラー指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS600−3に処理を移す。これにより、異常入賞エラー指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって異常入賞エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、異常入賞エラー報知とは、画像表示装置31に異常入賞が発生したことを示す異常入賞エラー画面(例えば図100のエラー報知専用画像300C)を表示したり、音声出力装置32から異常入賞が発生したことを示す異常入賞エラー報知音を出力したりすることである。異常入賞エラー報知については、後で図100等を用いて詳述する。
メインCPU110aは、ステップS600−3において、メインRAM110cの所定の領域に異常入賞の発生を示す異常入賞エラーフラグをセットし、今回のエラー検知処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS600−4において、磁気検知エラーを検知したか否かを判定する処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、磁気センサ17が磁気を所定時間(例えば500ms)検知した場合に、磁気検知エラーが発生したと判定する。磁気検知エラーを検知した場合には、ステップS600−5に処理を移し、磁気検知エラーを検知していない場合には、ステップS600−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS600−5において、磁気検知エラーを検知したこと示す磁気検知エラー指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS600−6に処理を移す。これにより、磁気検知エラー指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって磁気検知エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、磁気検知エラー報知とは、画像表示装置31に磁気検知エラーが発生したことを示す磁気検知エラー画面(例えば図101のエラー報知専用画像300D)を表示したり、音声出力装置32から磁気検知エラーが発生したことを示す磁気検知エラー報知音を出力したりすることである。磁気検知エラー報知については、後で図101等を用いて詳述する。
メインCPU110aは、ステップS600−6において、メインRAM110cの所定の領域に磁気検知エラーの発生を示す磁気検知エラーフラグをセットし、今回のエラー検知処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS600−7において、入賞頻度異常エラーを検知したか否かを判定する処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、低ベース状態中(非電サポ中)に、規定数の遊技球の発射に対して所定数の遊技球が第1始動口14に入賞した場合(例えば100発の発射中20発の遊技球が第1始動口14に入賞した場合)、入賞頻度異常エラーが発生したと判定する。さらに具体的に説明すると、メインCPU110aは、アウト球検出スイッチ11aによる100発の遊技球の検知に対し、第1始動口検出スイッチ14aにより20発以上の遊技球が検知された場合に、入賞頻度異常エラーが発生したと判定する。入賞頻度異常エラーを検知した場合には、ステップS600−8に処理を移し、入賞頻度異常エラーを検知していない場合には、ステップS600−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS600−8において、入賞頻度異常エラーを検知したこと示す入賞頻度異常エラー指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回のエラー検知処理を終了する。これにより、入賞頻度異常エラー指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって入賞頻度異常エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、入賞頻度異常エラー報知とは、画像表示装置31に入賞頻度異常エラーが発生したことを示す入賞頻度異常エラー画面(例えば図102のエラー報知専用画像300E)を表示したり、音声出力装置32から入賞頻度異常エラーが発生したことを示す入賞頻度異常エラー報知音を出力したりすることである。入賞頻度異常エラー報知については、後で図102等を用いて詳述する。
メインCPU110aは、ステップS600−9において、メインRAM110cの所定の領域に入賞頻度異常エラーの発生を示す入賞頻度異常エラーフラグをセットし、今回のエラー検知処理を終了する。なお、メインCPU110aは、電源復旧時又はRAMクリア時の入賞頻度異常エラーフラグのクリアにより、入賞頻度異常エラーを解除する。
メインCPU110aは、ステップS600−10において、扉開放エラーを検知したか否かを判定する処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、扉開放スイッチ133がOFF状態である場合に、扉開放エラーを検知する。扉開放エラーを検知した場合には、ステップS600−11に処理を移し、扉開放エラーを検知していない場合には、ステップS600−13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS600−11において、扉開放エラーを検知したこと示す扉開放開始指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS600−12に処理を移す。これにより、扉開放開始指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって扉開放エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、扉開放エラー報知とは、画像表示装置31に扉開放エラーが発生したことを示す扉開放エラー画面(例えば図103のエラー報知専用画像300F)を表示したり、音声出力装置32から扉開放エラーが発生したことを示す扉開放エラー報知音を出力したりすることである。扉開放エラー報知については、後で図103等を用いて詳述する。
メインCPU110aは、ステップS600−12において、メインRAM110cの所定の領域に扉開放エラーの発生を示す扉開放エラーフラグをセットし、今回のエラー検知処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS600−13において、スイッチ未接続エラーを検知したか否かを判定する処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、主制御基板110に接続されるべきスイッチの実際の接続が不良(全くの未接続を含む)である場合に、スイッチ未接続エラーを検知する。スイッチ未接続エラーを検知した場合には、ステップS600−14に処理を移し、スイッチ未接続エラーを検知していない場合には、ステップS600−16に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS600−14において、スイッチ未接続エラーを検知したこと示すスイッチ未接続エラー開始指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS600−15に処理を移す。これにより、スイッチ未接続エラー開始指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によってスイッチ未接続エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、スイッチ未接続エラー報知とは、画像表示装置31にスイッチ未接続エラーが発生したことを示すスイッチ未接続エラー画面(例えば図104のエラー報知専用画像300G)を表示したり、音声出力装置32からスイッチ未接続エラーが発生したことを示すスイッチ未接続エラー報知音を出力したりすることである。スイッチ未接続エラー報知については、後で図104等を用いて詳述する。
メインCPU110aは、ステップS600−15において、メインRAM110cの所定の領域にスイッチ未接続エラーの発生を示すスイッチ未接続エラーフラグをセットし、今回のエラー検知処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS600−16において、皿満タンエラーを検知したか否かを判定する処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、皿満タン検出スイッチ136が受け皿40の満タン状態を検知した場合に、皿満タンエラーを検知する。皿満タンエラーを検知した場合には、ステップS600−17に処理を移し、皿満タンエラーを検知していない場合には、今回のエラー検知処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS600−17において、皿満タンエラーを検知したこと示す皿満タンエラー開始指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS600−18に処理を移す。これにより、皿満タンエラー開始指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって皿満タンエラー報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、皿満タンエラー報知とは、画像表示装置31に皿満タンエラーが発生したことを示す皿満タンエラー画面(例えば図105のエラー報知専用画像300H)を表示したり、音声出力装置32から皿満タンエラーが発生したことを示す皿満タンエラー報知音を出力したりすることである。皿満タンエラー報知については、後で図105等を用いて詳述する。
メインCPU110aは、ステップS600−18において、メインRAM110cの所定の領域に皿満タンエラーの発生を示す皿満タンエラーフラグをセットし、今回のエラー検知処理を終了する。
(エラー解除処理)
図32を用いて、主制御基板110のエラー解除処理を説明する。図32は、主制御基板110におけるエラー解除処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS610−1において、扉開放エラーの発生を示す扉開放フラグがあるか否かを判定する。扉開放フラグがある場合には、ステップS610−2に処理を移し、扉開放フラグがない場合には、ステップS610−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS610−2において、扉開放スイッチ133のON状態を検知したか否かを判定する処理を行う。扉開放スイッチ133のON状態を検知した場合には、ステップS610−3に処理を移し、扉開放スイッチ133のON状態を検知していない場合には、今回のエラー解除処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS610−3において、扉開放エラーが解消したこと示す扉開放終了指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS610−4に処理を移す。これにより、扉開放終了指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120による扉開放エラー報知を終了するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS610−4において、扉開放フラグをクリアし、今回のエラー解除処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS610−5において、スイッチ未接続エラーの発生を示すスイッチ未接続エラーフラグがあるか否かを判定する。スイッチ未接続エラーフラグがある場合には、ステップS610−6に処理を移し、スイッチ未接続エラーフラグがない場合には、ステップS610−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS610−6において、スイッチの接続を検知したか否かを判定する処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、主制御基板110に接続されるべき各スイッチの接続不良(全くの未接続を含む)が解消され、各スイッチが接続状態であるか否かを判定する。主制御基板110に接続されるべき全てのスイッチの接続状態を検知した場合には、ステップS610−7に処理を移し、主制御基板110に接続されるべきスイッチのうち少なくとも一部のスイッチにおいて接続状態が検知されなかった場合には、今回のエラー解除処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS610−7において、スイッチ未接続エラーが解消したこと示すスイッチ未接続エラー終了指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS610−8に処理を移す。これにより、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によるスイッチ未接続エラー報知を終了するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS610−8において、スイッチ未接続エラーフラグをクリアし、今回のエラー解除処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS610−9において、皿満タンエラーの発生を示す皿満タンエラーフラグがあるか否かを判定する。皿満タンエラーフラグがある場合には、ステップS610−10に処理を移し、皿満タンエラーフラグがない場合には、今回のエラー解除処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS610−10において、皿満タン検出スイッチ136のOFF状態を検知したか否かを判定する処理を行う。皿満タン検出スイッチ136のOFF状態を検知した場合には、ステップS610−11に処理を移し、皿満タン検出スイッチ136のOFF状態を検知していない場合には、今回のエラー解除処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS610−11において、皿満タンエラーが解消したこと示す皿満タンエラー終了指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS610−12に処理を移す。これにより、皿満タンエラー終了指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120による皿満タンエラー報知を終了するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS610−12において、皿満タンエラーフラグをクリアし、今回のエラー解除処理を終了する。
(演出制御部のメイン処理)
演出制御部120mにおけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。まず、図33を用いて、演出制御部120mのメイン処理を説明する。図33は、演出制御部120mにおけるメイン処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU120aは、ステップS1000において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。なお、サブCPU120aは、当該処理において、後述するアイコン未出現フラグが、サブRAM120cに設けられた所定のバックアップ領域にセットされている場合には、アイコン未出現フラグをクリアせずに他のフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。より詳細に説明すると、サブCPU120aは、アイコン未出現フラグが所定のバックアップ領域にセットされている場合において、受信したコマンドが電源復旧コマンドである場合には、アイコン未出現フラグをクリアせずに他のフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。なお、サブCPU120aは、アイコン未出現フラグが所定のバックアップ領域にセットされている場合において、受信したコマンドがRAMクリアコマンドである場合には、アイコン未出現フラグをクリアするとともに他のフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1100において、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図34を用いて、演出制御部120mのタイマ割込処理を説明する。図34は、演出制御部120mにおけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。なお、図示はしないが、演出制御部120mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
ステップS1300において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1400において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の詳細については、図35を用いて後述する。
なお、演出制御部120mは、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御部120mのコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドをサブRAM120cの受信バッファに格納するようになっている。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御部120mで用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。
ステップS1600において、サブCPU120aは、特別図柄の変動表示や特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない客待ち状態において行われる客待ち演出や客待ち状態において演出ボタン検出スイッチ35aの信号を入力したか否かを判定し、演出ボタン検出スイッチ35a等の信号を入力した場合には、メニュー案内画像(図示を省略)を表示する制御等を行う客待ち演出制御処理を行う。
ステップS1610において、サブCPU120aは、アイコン出現完了判定処理を行う。具体的には、サブCPU120aは、後述するアイコン未出現フラグがある場合にはアイコンを出現させて表示させるための処理を行う。また、当該処理において、サブCPU120aは、アイコンの表示(出現)が完了したか否かを判定し、未出現となっていたアイコンの表示処理が完了している場合には、アイコン未出現フラグをクリアする処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU120aは、枠制御基板180を介して演出ボタン検出スイッチ35a、及び、レバー操作検出スイッチ36bの信号を入力したか否かを判定し、演出ボタン検出スイッチ35a等の信号を入力した場合には、画像制御部150に演出ボタン信号等を送信する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドを枠制御基板180や画像制御部150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1300で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御部のコマンド解析処理)
次に、図35を用いて、演出制御部120mのコマンド解析処理を説明する。図35は、演出制御部120mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1401において、受信バッファを参照してコマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信している場合には、ステップS1410に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1410において、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1411に処理を移し、客待ち状態指定コマンドではないと判定するとステップS1420に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1411において、客待ち演出準備処理を行う。客待ち演出準備処理では、サブCPU120aは、サブRAM120cの客待ち演出フラグ記憶領域に客待ち演出待機フラグをセットすると共に、客待ち演出を開始するまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、30秒)を客待ち演出タイマカウンタにセットする。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
なお、サブCPU120aは、ステップS1600の客待ち演出制御処理において、客待ち演出タイマカウンタにセットされた客待ち演出待機時間が経過したか否かを判定し、客待ち演出待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出待機フラグをクリアして客待ち演出実行フラグをセットすると共に、客待ち演出の演出情報を示す客待ち演出コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、客待ち演出コマンドが画像制御部150、及び、ランプ制御部170に送信され、所定時間(例えば、20秒)の客待ち演出が繰り返し実行される。なお、客待ち演出の実行、及び、待機は、遊技状態指定コマンド、演出図柄指定コマンド、変動パターン指定コマンド等が主制御基板110から演出制御基板120に送信されたことに基づいて終了する。
サブCPU120aは、ステップS1420において、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップS1421に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければ、ステップS1430に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421において、保留記憶更新処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した特別図柄記憶指定コマンドから保留記憶数を解析して、解析した保留記憶数をサブRAM120cの保留記憶数カウンタにセットする等の処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1430において、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドである場合には、ステップS1431に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでない場合には、ステップS1440に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1431において、アイコン変化演出決定処理を行う。具体的には、受信した始動口入賞指定コマンドの内容に基づいて、アイコン変化演出の実行の有無や変化シナリオを決定するための処理を行う。このアイコン変化演出決定処理の詳細は、図36を用いて後述する。本処理を終了すると、ステップS1432に処理を移す。
なお、後で詳述するが、アイコン変化シナリオ決定処理では、アイコンの最終的な表示態様を決定するアイコン最終表示態様決定処理や、アイコンを色変化させる場合のシナリオを決定する変化シナリオ決定処理が行われる。
ここで、「アイコン変化演出」とは、画像表示装置31(演出表示領域70)に表示されるアイコン(保留アイコン、当該変動アイコン)の表示態様(例えばアイコン色の態様)を変化させる演出である。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、アイコン変化演出として、アイコン色変化以外の演出を実行可能であってもよい。例えば、アイコン変化演出として、アイコン画像をあるモチーフを示す画像から他のモチーフを示す画像に変化させるものとしてもよい(例えば、アイコン変化演出として、雪ダルマを示すアイコン画像から他のキャラクタやSPへの発展を示すアイコン画像へ変化するなど)。
アイコン変化演出には、保留アイコンの色変化が行われる「保留アイコン変化演出」と、当該変動アイコンの色変化が行われる「当該変動アイコン変化演出」とが含まれる。アイコン変化演出は、後述する先読み演出の1つとして行われる。なお、後で詳述するとおり、保留アイコン変化演出は、アイコンシフト時に限定して行われる(実行されるタイミングが限定される)のに対して、当該変動アイコン変化演出は、変動中の様々なタイミングで行われる(タイミングが限定されない)。
なお、「先読み演出」とは、1、又は、複数の変動演出に亘って行われる演出である。先読み演出により、大当たり遊技が実行される可能性や、今後行われる演出(SPリーチなど)を示唆することができる。
本実施形態の遊技機1では、先読み演出として、アイコン変化演出、後述するアイコン出現演出、入賞フラッシュ演出等を実行可能としている。
サブCPU120aは、ステップS1432において、アイコン出現演出決定処理を行う。具体的には、受信した始動口入賞指定コマンドの内容に基づいて、保留アイコンの出現態様(通常表示、遅れ表示、及び再表示のうちのいずれか)を決定するための処理を行う。このアイコン出現演出決定処理の詳細は、図40を用いて後述する。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1433において、入賞フラッシュ演出決定処理を行う。具体的には、受信した始動口入賞指定コマンドの内容に基づいて、後述する入賞フラッシュ演出を決定するための処理を行う。この入賞フラッシュ演出決定処理の詳細は、図42を用いて後述する。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1440において、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。演出図柄指定コマンドである場合には、ステップS1441に処理を移し、演出図柄指定コマンドでない場合には、ステップS1450に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1441において、基礎図柄データ決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、大当たりの有無、大当たりの種別を識別可能とする基礎図柄データ(第1〜5大当たり図柄データ、ハズレ図柄データ)を決定するための処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1450において、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。変動パターン指定コマンドである場合には、ステップS1451に処理を移し、変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップS1460に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1451において、変動演出パターン決定処理を行う。具体的には、受信した変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、各種の演出装置を用いて実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、決定された変動演出パターンに応じた変動演出パターンコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、変動演出パターンコマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。なお、この変動演出パターン決定処理の詳細は、図44を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1452において、変動開始時アクション決定処理を行う。具体的には、ステップS1451の処理で決定した変動演出パターンの内容に基づいて、後述する変動開始時アクションを行うか否か等を決定するための処理を行う。この変動開始時アクション決定処理の詳細は、図46を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1453において、セリフ予告決定処理を行う。具体的には、ステップS1451の処理で決定した変動演出パターンの内容に基づいて、後述するセリフ予告を行うか否か等を決定するための処理を行う。このセリフ予告決定処理の詳細は、図48を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1454において、タイマー演出決定処理を行う。具体的には、ステップS1451の処理で決定した変動演出パターンの内容に基づいて、後述するタイマー演出を行うか否か等を決定するための処理を行う。このタイマー演出決定処理の詳細は、図50を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1455において、ストック演出決定処理を行う。具体的には、ステップS1451の処理で決定した変動演出パターンの内容に基づいて、後述するストック演出を行うか否か等を決定するための処理を行う。このストック演出決定処理の詳細は、図53を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1456において、カットイン決定処理を行う。具体的には、ステップS1451の処理で決定した変動演出パターンの内容に基づいて、後述するカットインの表示態様を決定するための処理を行う。このカットイン決定処理の詳細は、図55を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1460において、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップS1461に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップS1470に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1461において、演出図柄停止処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、停止指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を停止表示させるための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1470において、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップS1471に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップS1480に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1471において、遊技状態設定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した遊技状態指定コマンドを参照して現在の遊技状態を特定し、該特定した遊技状態を示すデータをサブRAM120cの所定の領域にセットする処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1480において、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。オープニング指定コマンドである場合には、ステップS1481に処理を移し、オープニング指定コマンドでない場合には、ステップS1490に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1481において、オープニング演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、オープニング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技の開始時に行われるオープニング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するオープニング演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、オープニング演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、オープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1490において、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであるか否かを判定する。ラウンド指定コマンドである場合には、ステップS1491に処理を移し、ラウンド指定コマンドない場合には、ステップS1500に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1491において、ラウンド演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、ラウンド指定コマンドに基づいて、ラウンド遊技中に行われるラウンド演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するラウンド演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、ラウンド演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、ラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1500において、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであるか否かを判定する。エンディング指定コマンドである場合には、ステップS1501に処理を移し、エンディング指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1501において、エンディング演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、エンディング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技の終了時に行われるエンディング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するエンディング指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、エンディング演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、エンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1510において、受信バッファに格納されているコマンドがエラー系指定コマンドであるか否かを判定する。エラー系指定コマンドである場合には、ステップS1511に処理を移し、エラー系指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
なお、「エラー系指定コマンド」とは、エラーが検知されたことを示すコマンドであり、RAMクリアコマンド、電源復旧コマンド、異常入賞エラー指定コマンド、磁気検知エラー指定コマンド、入賞頻度異常エラー指定コマンド、扉開放開始指定コマンド、スイッチ未接続エラー開始指定コマンド、及び皿満タンエラー開始指定コマンドが含まれる。
サブCPU120aは、ステップS1511において、エラー報知開始処理を行う。具体的には、受信バッファにRAMクリアコマンドや電源復旧コマンド、入賞頻度異常エラー指定コマンド等のエラー系コマンドが格納されている場合には、エラー系コマンドに対応したエラー報知を開始するための処理等を行う。このエラー報知開始処理の詳細は、図57を用いて後述する。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520において、エラー報知終了判定処理を行う。具体的には、RAMクリア報知や電源復旧報知、入賞頻度異常エラー報知等のエラー報知の実行中であるか否か、エラー報知を終了させるコマンドを受信したか否かを判定する処理等を行う。このエラー報知終了判定処理の詳細は、図58を用いて後述する。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
(アイコン変化演出決定処理)
次に、図36を用いて、演出制御部120mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図36は、演出制御部120mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
後で図37を用いて詳述するとおり、本実施形態の遊技機1では、アイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)を、通常アイコンとして(デフォルトのアイコンとして)白色で表示される白アイコンと、白点滅アイコンや青アイコン等、白アイコン以外の態様で表示されるアイコン(後述する「特別アイコン」)とで表示可能とされている。
「アイコン変化演出」とは、入賞時、後述する遅れ表示のタイミング、及び後述する再表示のタイミングにおいて、初めに表示されたアイコンの態様(以下、「初期態様」と記載して説明する場合がある)とは異なる態様でアイコンの表示態様を変化させる演出である。一例を挙げて説明すると、アイコン変化演出とは、初期態様において白アイコンとして表示されたアイコンを、青アイコン等に表示態様を変化させる演出である。なお、以下の説明において、当該変動アイコンのアイコン変化演出を「当該変動アイコン変化演出」と、保留アイコンのアイコン変化演出を「保留アイコン変化演出」と記載する場合がある。
また、以下に説明する「非変化シナリオ」とは、初期態様において表示された態様(初期態様の表示色)から最終表示態様に至るまで、アイコンの表示色が変化しないシナリオである。
また、「変化シナリオ」とは、初期態様において表示された態様(初期態様の表示色)から最終表示態様に至るまでに、アイコンの表示態様の変化が少なくとも1回行われるシナリオである。別の観点から説明すれば、「変化シナリオ」が選択されると、少なくとも1回のアイコン変化演出が行われることとなる。
まず、サブCPU120aは、ステップS1431−1において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照する。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析し、大当たりの当落、大当たりの種別、演出内容(予定される変動パターン)を把握する。
サブCPU120aは、ステップS1431−2において、画像表示装置31に表示されるアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップS1431−3において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図38参照)を選択する。このアイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は、図38を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1431−4において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、アイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンド、アイコン表示態様決定用乱数値に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。
サブCPU120aは、ステップS1431−5において、決定されたアイコン最終表示態様が特別アイコンであるか否かを判定する。アイコン最終表示態様が特別アイコンである場合には、ステップS1431−6に処理を移し、アイコン最終表示態様が特別アイコンでない場合には、ステップS1431−11に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1431−6において、決定されたアイコン最終表示態様が白点滅アイコンであるか否かを判定する。アイコン最終表示態様が白点滅アイコンである場合には、ステップS1431−11に処理を移し、アイコン最終表示態様が白点滅アイコンでない場合には、ステップS1431−7に処理を移す。
なお、本実施形態では、アイコン最終表示態様が「白点滅アイコン」である場合には、初期態様から白点滅アイコンとして表示することとしている。そのため、アイコン最終表示態様が白点滅アイコンである場合には、アイコン変化演出が実行されない(白アイコンとして表示されたアイコンを白点滅アイコンへ変化させる演出は行われない)。なお、本発明の遊技機は、白アイコンを白点滅アイコンとして変化可能としてもよい。
サブCPU120aは、ステップS1431−7において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。アイコン変化演出の実行可能期間であると判定した場合には、ステップS1431−8に処理を移し、アイコン変化演出の実行可能期間でないと判定した場合には、ステップS1431−11に処理を移す。
なお、アイコン変化演出の実行可能期間であるか否かの判定では、アイコン変化演出の実行が規制される演出モード中でないことや、大当たり遊技の実行中でないことや、アイコン変化演出の実行中でない場合に実行可能期間であると判定する。なお、上記3つの条件の何れか1つの条件、又は、2つの条件だけを設けるようにしてもよい。
サブCPU120aは、ステップS1431−8において、先に受信した始動口入賞指定コマンドに対応する保留記憶、つまり、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下であるか否かを判定する。全てノーマルリーチ以下である場合には、ステップS1431−9に処理を移し、全てノーマルリーチ以下でない場合には、ステップ1431−11に処理を移す。
なお、ノーマルリーチ以下とは、通常変動、短縮変動、及び、ノーマルリーチのことである。つまり、このステップS1431−8においては、先行保留の事前判定結果が全て通常変動、短縮変動、又は、ノーマルリーチか否かを判定する。
サブCPU120aは、ステップS1431−9において、アイコン変化演出のシナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図39参照)を選択する。この変化シナリオ決定テーブルの詳細は、図39を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1431−10において、変化シナリオを決定してサブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットし、ステップS1431−12に処理を移す。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、及び、選択率に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定して、サブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットし、ステップS1431−12に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1431−11において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットし、ステップS1431−12に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1431−12において、決定された変化シナリオ、又は、非変化シナリオから画像表示装置31に最初にアイコンが表示されるときの初期表示態様を特定し、初期表示態様に応じたアイコン初期表示態様コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、アイコン初期表示態様コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、アイコン初期表示態様コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが画像表示装置31に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
なお、本実施形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下である場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、当該変動アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行わないものである場合にアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にアイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、そのようにする場合、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりもアイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにすればよい。
(アイコン表示態様)
図37は、画像表示装置31に表示されるアイコン表示態様を示している。
図37に示すとおり、遊技機1は、アイコン表示態様により、大当たり期待度を示唆している。具体的には、白アイコン<白点滅アイコン<青アイコン<緑アイコン<紫アイコン<赤アイコン<ゼブラアイコン、の順に大当たり期待度が高くなっている。
本実施形態の遊技機1では、保留アイコンや当該変動アイコンとして、雪ダルマを模した画像が表示される。また、白アイコンから大当たり期待度の高いアイコン(青アイコンや緑アイコン等)に変化するに従って、雪ダルマの帽子の色を変化させる。例えば、白色の帽子の雪ダルマは白アイコンとして表示され、青色の帽子の雪ダルマは青アイコンとして表示され、ゼブラ柄の帽子の雪ダルマはゼブラアイコンとして表示される。
なお、本発明の遊技機は、アイコンの表示色に応じて、ヘソランプ34cの発光態様が変化するものであってもよい。例えば、保留アイコン及び当該変動アイコンを含めた全てのアイコンが白アイコンとして表示されている場合にはヘソランプ34cが発光しないのに対して、白点滅アイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが白色で発光し、青アイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが青色で発光し、緑アイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが緑色で発光し、赤アイコン及びゼブラアイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが赤色で発光する等の構成としてもよい。
なお、ヘソランプ34cは、アイコンの表示色と異なる態様で発光させてもよい。例えば、遊技球Qが第1始動口14に入賞した際の演出(例えば後述する入賞フラッシュ演出)として、第1保留アイコンを青アイコンで表示させつつ、ヘソランプ34cを赤色で発光させるなど、アイコン色とヘソランプ34cの発光色とが、矛盾する態様としてもよい。
なお、本発明の遊技機は、アイコン色の変化に対応して、他の装飾照明装置34(例えば、盤用照明装置34aや枠用照明装置34b、あるいは装飾部材33aに設けられた装飾照明装置など)の発光態様が変化するものであってもよい。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図38は、アイコン最終表示態様を決定する場合に参照されるアイコン最終表示態様決定テーブルを示す図である。アイコン最終表示態様決定テーブルには、始動口入賞指定コマンドの種類や始動口入賞指定コマンドに対応する変動パターン(予定変動パターン)の内容、アイコン最終表示態様毎の振分割合(%)、及び、決定されるアイコン最終表示態様が対応付けられている。
図37に示すとおり、アイコン最終表示態様には、通常アイコンとして白色で表示される白アイコン、白色で表示されたアイコンが点滅する態様で表示される白点滅アイコン、青色で表示される青アイコン、緑色で表示される緑アイコン、紫色で表示される紫アイコン、赤色で表示される赤アイコン、及びゼブラ柄(色)で表示されるゼブラアイコンが設定されている。また、上述のとおり、大当たり期待度は、(白アイコン<)白点滅アイコン<青アイコン<緑アイコン<紫アイコン<赤アイコン<ゼブラアイコンの順で高くなっている。
なお、以下の説明では、通常のアイコンとして白色で表示される白アイコンを「通常アイコン」と記載して説明する場合がある。また、通常アイコン以外の表示態様で表示されるアイコンを「特別アイコン」と記載して説明する場合がある。本実施形態の遊技機1では、「白アイコン」が通常アイコンとして表示され、「白点滅アイコン」、「青アイコン」、「緑アイコン」、「紫アイコン」、「赤アイコン」、及び「ゼブラアイコン」が特別アイコンとして表示される。
図39に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、第1始動口14や第2始動口15に遊技球が入賞して最初にアイコンが表示される態様(初期態様)として、アイコンが特別アイコンとして表示される場合がある。例えば、図39の変化シナリオ10では、初期態様においてアイコンが青アイコンとして表示される。
図38に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第1の特徴としては、演出内容に応じて、アイコン最終表示態様の選択率を異ならせている。始動入賞情報(始動口入賞指定コマンド)には、大当たりの当落、大当たりの種別、演出内容(リーチ演出等、擬似連回数)の情報が定められている点が挙げられる。
具体的には、本実施形態では、演出内容がSPリーチやSPSPリーチであることを示す特定の始動入賞情報である場合、演出内容がリーチにならない通常変動や短縮変動やノーマルリーチであることを示す通常の始動入賞情報である場合よりも、特別アイコンが高い割合で選択されるようなっている。
(変化シナリオ決定テーブル)
図39は、変化シナリオを決定する場合に参照される変化シナリオ決定テーブルを示す図である。変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、シナリオ毎の振分割合(%)、及び、決定される変化シナリオの種類が対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動、及び、当該変動における更新態様が記載されている。
ここで、「事前変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(当該変動アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ05等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(当該変動アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ06等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中、及び、当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出、及び、当該変動アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ18等)が設定されている。
変化シナリオの一例として、第1始動口14への遊技球の入賞に基づく始動口入賞指定コマンドの受信に応じて変化シナリオ49が選択された場合について説明する。
変化シナリオ49では、初期態様(後述する通常表示の場合には、第1始動口14への遊技球の入賞時)において、画像表示装置31の第1保留アイコン表示領域72aのうちの保留数「4」に対応する位置に保留アイコンとして白アイコンが表示される。そして、白アイコンの表示時点で実行中の4変動前の事前変動が終了するまで白アイコンを維持する。その後、3変動前の事前変動が開始されると、白アイコンが保留数「3」に対応する位置に移動し、保留アイコン変化演出が実行されて白アイコンが青アイコンに変化する。そして、2変動前の事前変動が開始されると、青アイコンが保留数「2」に対応する位置に移動し、この2変動前の事前変動が終了まで青アイコンを維持する。その後、1変動前の事前変動が開始されると、青アイコンが保留数「1」に対応する位置に移動し、保留アイコン変化演出が実行されて青アイコンが緑アイコンに変化する。そして、当該変動が開始されると、緑アイコンが当該変動アイコンとなり、当該変動アイコン変化演出が実行されて緑アイコンが所定のタイミングで赤アイコンに変化し、その後の所定のタイミングでゼブラアイコンに変化する。
なお、本実施形態では、事前変動において保留アイコンの色を変化させる場合、及び当該変動において当該変動アイコンの色を変化させる場合の双方において、1段階ずつ表示態様を変化させる(例えば、青→緑)又は2段階以上変化させる(例えば、紫→ゼブラ)場合を設けたが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、保留アイコンの色変化(事前変動におけるアイコン色変化)及び当該変動アイコンの色変化(当該変動におけるアイコン色変化)の双方又は一方において1段階ずつ表示態様を変化させるものであってもよい。あるいは、保留アイコンの色変化(事前変動における色変化)において1段階ずつ表示態様を変化させ、当該変動アイコンの色変化(当該変動におけるアイコン色変化)において1段階又は2段階以上で表示態様を変化させるものとしてもよい。
図39に示す変化シナリオ決定テーブルの第1の特徴として、初期態様においてアイコンの表示態様が変化するシナリオよりも当該変動の実行中にアイコンの表示態様が変化するシナリオの方が高い割合で選択されるようになっている。このようにすることで、アイコンの表示態様が変化するか(アイコン変化演出が実行されるか)否かの期待感を当該変動まで持続させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39に示す変化シナリオ決定テーブルの第2の特徴として、複数段階に亘ってアイコンの表示態様が変化する(アイコン最終表示態様に緑、紫、赤、ゼブラアイコンが決定されている)場合において、事前変動の実行中にアイコンが変化する段階数よりも当該変動の実行中にアイコンが変化する段階数が多くなり易いように設定されている。このようにすることで、当該変動においてアイコンの表示態様が複数段階に亘って変化する期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態の変化シナリオ決定テーブルでは、事前変動においてリーチ演出(ノーマルリーチ以外のリーチであってもよい)が実行されるか否かに拘らずにアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようになっているが、事前変動において大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆するリーチ演出が実行されるか否かを判定要素とした変化シナリオ決定テーブルによってアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようにしてもよい。このような変化シナリオ決定テーブルを用いる場合には、リーチ演出が実行される事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておくとよい。また、リーチ演出が実行される事前変動、及び、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するが、リーチ演出が実行される事前変動の実行中よりもリーチ演出が実行されない事前変動の実行中の方が高い割合でアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておいてもよい。
(アイコン出現演出決定処理)
次に、図40を用いて、演出制御部120mのアイコン出現演出決定処理を説明する。図40は、演出制御部120mにおけるアイコン出現演出決定処理を示すフローチャートである。
なお、「アイコン出現演出」とは、保留アイコンを所定のタイミングで出現させる演出である。本実施形態の遊技機1では、アイコン出現演出として、「通常表示」、「遅れ表示」、及び「再表示」を実行可能としている。
通常表示では、遊技球が始動口に入賞したタイミング(入賞時)に保留アイコンが出現して表示される。
遅れ表示では、入賞時から所定時間経過後(本実施形態では入賞時から2秒後)のタイミング(タイミングTMa2)に保留アイコンが出現して表示される。
再表示では、入賞時に保留アイコンが出現して表示された後、表示された保留アイコンが消えて、そのあと入賞時から所定時間経過後のタイミング(入賞時から2秒経過後のタイミングTMa2)に保留アイコンが再度出現して表示される。
このように、本実施形態の遊技機1では、アイコン出現演出において保留アイコンを出現させるタイミングが複数パターン設けられている。より具体的に説明すると、遊技機1では、保留アイコンを入賞時に出現させる場合(通常表示)と、入賞時よりも後のタイミングで遅れて出現させる場合(遅れ表示)と、入賞時に保留アイコンを出現させるとともに入賞時よりも後のタイミングで再び保留アイコンを出現させる場合(再表示)とがある。
これにより遊技機1は、遅れ表示や再表示が行われた場合に遊技者に違和感を与え、遅れ表示や再表示が行われた保留アイコンに係る大当たり判定結果や今後行われる演出に対して、期待感を高めることができる。
なお、本明細書において、通常表示において保留アイコンが表示されるタイミングを、「入賞時」と記載して説明することがあるが、「入賞時」とは遊技球が始動口(第1始動口14又は第2始動口15)に入球して始動口検出スイッチにより入賞が検出されてから始動口入賞指定コマンドをサブCPU120aが受信し、保留アイコンの描画が開始されるタイミングを意味していることは言うまでもない。すなわち、「入賞時」とは、始動口への入賞があったタイミングと完全に一致するタイミングではなく、主制御基板110から演出制御部120mへのコマンドの送信時間や、保留アイコンを描画するための処理が行われて描画が開始されるまでの時間が経過した後のタイミングであって、遊技者が「始動口への入賞とほぼ同じタイミングである」と感じるタイミングを意味する。
なお、本実施形態の遊技機は、第2特別図柄保留数(U2)を第1特別図柄保留数(U1)よりも優先して減算する構成であり、遊技者に対する過度な射幸性の向上を防止する観点から、時短遊技状態においては、第1特別図柄保留に応じたアイコン出現演出を実行することなく第2特別図柄保留に応じたアイコン出現演出のみを実行する。通常遊技状態においては、第2特別図柄保留が発生しにくいことから第1特別図柄保留に応じたアイコン出現演出のみを実行することとしてもよいし、第1特別図柄保留および第2特別図柄保留の双方に応じたアイコン出現演出を実行することとしてもよい。
まず、サブCPU120aは、ステップS1432−1において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照する。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析し、入賞のあった始動口の種別、現在の遊技状態、大当たりの当落、大当たりの種別、演出内容(予定される変動パターン)を把握する。
サブCPU120aは、ステップS1432−2において、変動中であるか否かの判定を行う。具体的には、サブCPU120aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する処理を行う。変動中である場合には、ステップS1432−4に処理を移し、変動中でない場合には、ステップS1432−3に処理を移す。なお、本実施形態では、変動中ではない場合(当該変動アイコンがない場合)に、遅れ表示や再表示が決定されないこととしたが、当該変動アイコンについて遅れ表示や再表示を行うこととしてもよい。例えば、変動中ではない場合(客待ち状態中など)に始動口への入賞があった場合、当該変動アイコンを出現させる際に、遅れ表示や再表示を行うものとしてもよい。
サブCPU120aは、ステップS1432−3において、アイコン出現態様として通常表示を決定する。
サブCPU120aは、ステップS1432−4において、保留アイコンの出現態様(通常表示、遅れ表示、及び再表示のうちのいずれか)を決定するためのアイコン出現演出決定用乱数値を取得し、始動口の種別や低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかに応じたアイコン出現演出決定テーブル(図41参照)を選択する。このアイコン出現演出決定テーブルの詳細は、後で図41を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1432−5において、アイコン出現態様を決定する。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、アイコン出現演出決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンド、アイコン出現演出決定用乱数値に基づいて、アイコンの出現態様について、「通常表示」、「遅れ表示」、及び「再表示」のうちのいずれかを決定する。
サブCPU120aは、ステップS1432−6において、決定したアイコン出現態様(通常表示、遅れ表示、及び再表示のうちのいずれか)をサブRAM120cの送信バッファにセットし、ステップS1432−7に処理を移す。これにより、アイコン出現態様指定コマンドが画像制御部150等に送信され、アイコン出現演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1432−7において、アイコン未出現フラグをサブRAM120cに設けられた所定のバックアップ領域にセットする。本処理が終了すると、今回のアイコン出現演出決定処理を終了する。なお、アイコン未出現フラグは、保留アイコンの出現(保留アイコンを出現させる描画処理)が完了した際に、タイマ割込処理のアイコン出現完了判定処理(ステップS1610)においてクリアされる。
(アイコン出現演出決定テーブル)
図41(a)は第1始動口14への入賞を契機として行われるアイコン出現演出を決定する場合において低確率遊技状態且つ非時短遊技状態中に参照される第1特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(低確率非時短遊技状態時)、図41(b)は第2始動口15への入賞を契機として行われるアイコン出現演出を決定する場合において低確率遊技状態且つ時短遊技状態中に参照される第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(低確率時短遊技状態時)、図41(c)は第2始動口15への入賞を契機として行われるアイコン出現演出を決定する場合において高確率遊技状態且つ時短遊技状態中に参照される第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(高確率時短遊技状態時)である。
なお、以下の説明では、図41(a)の第1特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(低確率非時短遊技状態時)、図41(b)の第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(低確率時短遊技状態時)、及び図41(c)の第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(高確率時短遊技状態時)を総称して、単に「アイコン出現演出決定テーブル」と記載して説明する場合がある。
図41に示すとおり、各アイコン出現演出決定テーブルには、特別図柄表示装置、大当たり判定結果、始動口入賞指定コマンドや始動口入賞指定コマンドに対応する変動パターン(予定変動パターン)の内容、大当たり判定結果、及び決定されるアイコン出現態様の振分割合(%)、が対応付けられており、参考として変動演出パターン毎の演出内容が記載されている。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブルであって低確率非時短遊技状態において参照されるもの(図41(a)参照)と、第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブルであって低確率時短遊技状態において参照されるもの(図41(b)参照)と、第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブルであって高確率時短遊技状態において参照されるもの(図41(c)参照)とが設けられている。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態中(低確率非時短遊技状態中)に参照されるアイコン出現演出決定テーブルと、低確率時短遊技状態中に参照されるアイコン出現演出決定テーブルと、高確率時短遊技状態中に参照されるアイコン出現演出決定テーブルとが設けられている。
図41に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、始動口の種別や低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかによって、アイコン出現演出において遅れ表示や再表示が決定される確率が異なっている。具体的には、これらのアイコン出現演出決定テーブルでは、大当たり期待度やSPリーチに発展するかによって、通常表示、遅れ表示、及び再表示の振分割合が相違している。
言い方を換えれば、本実施形態のアイコン出現演出では、異なる条件(非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるか、また低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるか)のもとで、実行パターン(通常表示であるか遅れ表示であるかなど)によって大当たり期待度が相違する構成となっている。
より詳細に説明すると、図41(a)に示すとおり、第1始動口14への入賞を契機として行われるアイコン出現演出(通常遊技状態でのアイコン出現演出)では、通常変動若しくは短縮変動が実行される場合や、ノーマルリーチが実行される場合よりもSPリーチやSPSPリーチなどが実行される場合(大当たり期待度の高い演出が行われる場合)のほうが遅れ表示や再表示(以下、「遅れ表示等」と記載する場合がある)が決定される確率が高く、かつ、同じSPリーチなどが行われる場合においてハズレの場合よりも大当たりの場合のほうが遅れ表示等が決定される確率が高くなっている。例えば、ノーマルリーチが行われる場合よりもSPリーチが行われる場合のほうが遅れ表示等が決定される確率が高く、かつSPリーチが行われる場合においてハズレの場合よりも大当たりの場合のほうが遅れ表示等が決定される確率が高くなっている。
以上の振分割合によれば、通常遊技状態中(低確率非時短遊技状態中)に行われるアイコン出現演出では、通常表示<遅れ表示<再表示の順に大当たり期待度が高く、SPリーチ以上(SPリーチ、SPSPリーチ、復活、全回転リーチ)に発展する可能性は、通常表示<遅れ表示=再表示となっている。より具体的に説明すると、図41(a)の通常遊技状態中に参照される第1特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブルでは、遅れ表示や再表示はSPリーチ以上である場合に決定され、ノーマルリーチ以下である場合には決定されない。そのため、遅れ表示や再表示が発生した場合には、SPリーチ以上への発展が確定することとなる(遅れ、再表示はSPリーチ以上確定=100%)。
これにより、遊技機1は、遊技者に違和感を与えつつ遊技にメリハリを与えることが可能となるとともに、今後SPリーチなどへ発展することや大当たりすることへの期待感を高めることができる。
ここで、通常遊技状態中のアイコン出現演出に係る事象を遊技者の視点から説明すると、保留アイコンが入賞時に出現した場合に遊技者が抱く大当たりへの期待感よりも、保留アイコンが入賞時から所定時間後に出現した場合に遊技者が抱く大当たりへの期待感のほうが大きいということになる。
さらに、再表示が行われる場合において、一の入賞に対する保留アイコンの出現ごとに遊技者の視点から時系列的に説明すると、「入賞時の保留アイコンの出現」よりも、「入賞時から所定時間後の保留アイコンの出現」のほうが、大当たりへの期待感が大きいと言える(入賞時の保留アイコン出現に対する大当たりへの期待感<入賞時から所定時間後の保留アイコン出現に対する大当たりへの期待感)。さらに付言すれば、再表示が行われる場合の事象を遊技者の視点で時系列的に見た場合、「最初の保留アイコンの出現(入賞時の保留アイコンの出現)」という事象に接した際に遊技者が推察する大当たり期待度よりも、「2回目の保留アイコンの出現(所定時間後の保留アイコンの出現)」という事象に接した際に遊技者が推察する大当たり期待度のほうが高いということになる。
別の観点から説明すると、通常遊技状態中のアイコン出現演出では、入賞時に保留アイコンが出現したとしても、その時点では保留アイコンが再度出現するか否かを遊技者が判別することができない(通常表示であるのか再表示であるのかが判別できない)。従って、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンが一旦消失して再度出現することを遊技者が期待する時間が設けられているとも言える。
このように、図41(a)の第1特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(低確率非時短遊技状態時)によれば、通常遊技状態中のアイコン出現演出において、遊技者の大当たりへの期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、図41(b)に示すとおり、第2始動口15への入賞を契機として低確率遊技状態において行われるアイコン出現演出(低確率時短遊技状態において行われるアイコン出現演出)では、通常変動若しくは短縮変動が実行される場合や、ノーマルリーチが実行される場合よりもSPリーチやSPSPリーチなどが実行される場合(大当たり期待度の高い演出が行われる場合)のほうが遅れ表示等が決定される確率が高いのに対して、同じSPリーチなどが行われる場合においてハズレの場合と大当たりの場合とを比較すると、遅れ表示等が決定される確率に差異がない。例えば、ノーマルリーチが行われる場合よりもSPリーチが行われる場合のほうが遅れ表示等が決定される確率が高いのに対して、SPリーチが行われる場合においてハズレの場合と大当たりの場合とで遅れ表示等が決定される確率に差異がない。
以上の振分割合によれば、低確率時短遊技状態中に行われるアイコン出現演出では、通常表示<遅れ表示=再表示の順に大当たり期待度が高く、SPリーチ以上(SPリーチ、SPSPリーチ、復活、全回転リーチ)に発展する可能性は、通常表示<遅れ表示=再表示となっている。より具体的に説明すると、図41(b)の低確率時短遊技状態中に参照される第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブルでは、遅れ表示や再表示はSPリーチ以上である場合に決定され、ノーマルリーチ以下である場合には決定されない。そのため、遅れ表示や再表示が発生した場合には、SPリーチ以上への発展が確定することとなる(遅れ、再表示はSPリーチ以上確定=100%)。
ここで、本実施形態における各SPリーチ及びSPSPリーチは、夫々のリーチ毎に一の大当たり期待度を有している。例えば、SPリーチ1は大当たり期待度1%、SPSPリーチ3は大当たり期待度33%である。これら各リーチ演出の大当たり期待度は、大当たり確率や特別図柄決定の割合、リーチ判定の割合、変動パターンの選択割合などを加味して所定の演算式により算出される。
また、図41(a)(b)に示す通り、アイコン出現演出は、3種類の実行パターン(通常表示、遅れ表示、再表示)のうちいずれの実行パターンが決定されるかの振分が、ハズレであるか大当たりであるか、また決定された変動演出内容の如何によって異なる。すなわち、上述の通り、アイコン出現演出も夫々の実行パターン毎に一の大当たり期待度を有している。これら各実行パターンの大当たり期待度は、大当たり確率や特別図柄決定の割合、リーチ判定の割合、変動パターンの選択割合、アイコン出現演出に振分割合などを加味して所定の演算式により算出される。
以上の通り、リーチ演出の夫々に一の大当たり期待度が設定されるとともに、アイコン出現演出の実行パターンの夫々に一の大当たり期待度が設定されることから、各リーチ演出及びアイコン出現演出の各実行パターンは、直接的に大当たり期待度を示唆する演出であると言える。しかしながら、一連の変動演出の時系列は、先にアイコン出現演出を行い、その後に当該アイコン出現演出を受けてリーチ演出が実行される流れであるということ、また上述の通り、アイコン出現演出の各実行パターンの大当たり期待度は、各リーチ演出の大当たり期待度を加味して算出されるものであるということから、アイコン出現演出は、いずれのリーチ演出へ発展することになるかというリーチ発展示唆の側面からみると、間接的に大当たり期待度を示唆する演出と言うこともできる。
このような側面から見れば、遊技機1は、遊技者に違和感を与えつつ遊技にメリハリを与えるとともに、大当たりが付与されているか否かを遊技者が推測するに際し、より高度な推測要素(推測情報)を提供することができる。これにより遊技機1は、今後SPリーチなどへ発展することへの期待感を高め、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
なお、以下の説明において、ある演出(例えばアイコン出現演出、入賞フラッシュ演出、アイコン変化演出などの先読み演出、変動開始時アクション、セリフ予告、擬似連など変動中の演出であるかを問わない)が実行されるか否か(実行有無)や実行パターン(通常表示であるか遅れ表示であるかなどの態様)によって、直接的に大当たり期待度が異なるものではないものの、その後にSPリーチなど大当たり期待度が高い他の演出が行われる可能性が高くなるなど、実行有無や実行パターンによって間接的に大当たり期待度が異なるといった特徴を述べたい場合、単に「間接的に大当たり期待度が異なる」と記載して説明する場合がある。
また、図41(c)の振分割合によれば、高確率時短遊技状態中に行われるアイコン出現演出では、通常表示=遅れ表示<再表示の順に大当たり期待度が高く、SPリーチ以上(SPリーチ、SPSPリーチ、復活、全回転リーチ)に発展する可能性は、通常表示<遅れ表示<再表示となっている。
すなわち、高確率時短遊技状態中に行われるアイコン出現演出では、通常表示と遅れ表示とで大当たり期待度が同じとなっている。
これにより、遊技機1は、遊技者に違和感を与えつつ無駄にテンションの上げ下げをさせることなく、遊技にメリハリを与えることができる。
ここで、本発明の遊技機のアイコン出現演出は、実行パターンによって大当たり期待度に差異がないものとしてもよい(大当たり期待度が同じ)。具体的に説明すると、図41(d)に示す高確率時短遊技状態中に参照される第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブルの変形例のように、高確率時短遊技状態において、通常表示、遅れ表示、及び再表示のいずれが決定された場合であっても、大当たり期待度に差異がないものとしてもよい(通常表示=遅れ表示=再表示)。
図41(d)の変形例についてより詳細に説明する。図41(d)の第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブル(高確率時短遊技状態時)によれば、高確率時短遊技状態中に、通常表示、遅れ表示、及び再表示のいずれが行われた場合であっても、大当たり期待度に差異がない。
この事象を遊技者の視点から時系列的に説明すると、入賞時に保留アイコンが出現した場合にその事象に対して遊技者が抱く大当たりへの期待感と、入賞時から所定時間後に保留アイコンが出現した場合にその事象に対して遊技者が抱く大当たりへの期待感とは、差異がないということになる。すなわち、保留アイコンがどのタイミングで(入賞時であるか入賞時から所定時間後であるか)出現したとしても、遊技者がその時点で推測する大当たり期待度には差異がないということになる。
さらに、再表示が行われる場合において、一の入賞に対する保留アイコンの出現ごとに遊技者の視点から時系列的に説明すると、「入賞時の保留アイコンの出現」と、「入賞時から所定時間後の保留アイコンの出現」とで、それぞれの時点で遊技者が抱く大当たりへの期待感に差異がないと言える(入賞時の保留アイコン出現に対する大当たりへの期待感=入賞時から所定時間後の保留アイコン出現に対する大当たりへの期待感)。さらに付言すれば、再表示が行われる場合の事象を遊技者の視点で時系列的に見た場合、「最初の保留アイコンの出現(入賞時の保留アイコンの出現)」という事象に接した際に遊技者が推察する大当たり期待度と、「2回目の保留アイコンの出現(所定時間後の保留アイコンの出現)」という事象に接した際に遊技者が推察する大当たり期待度とで差異がないということになる。
このように、図41(c)の第2特別図柄表示装置用のアイコン出現演出決定テーブルによれば、高確率時短遊技状態中のアイコン出現演出において、遊技者のテンションを無駄に上げ下げすることなく、遊技にテンポやメリハリを与えることができる。
なお、本実施形態の遊技機1では、遅れ表示が行われる場合の1回目の保留アイコンの出現タイミングや、再表示が行われる場合の2回目の保留アイコンの出現タイミングを、入賞時から2秒後とした例を示したが、アイコン出現演出が行われる条件に応じて、このタイミングを異なるものとしてもよい。例えば、通常遊技状態(低確非時短遊技状態)では、遅れ表示や再表示において入賞時から2秒後に保留アイコンを出現させる一方、高確率時短遊技状態では、遅れ表示や再表示において入賞時から5秒後などより遅いタイミング、あるいは早いタイミングで保留アイコンを出現させてもよい。
このような構成とすれば、異なる条件下で行われる遊技において、より強いメリハリを与えて遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(入賞フラッシュ演出決定処理)
次に、図42を用いて、演出制御部120mの入賞フラッシュ演出決定処理を説明する。図42は、演出制御部120mにおける入賞フラッシュ演出決定処理を示すフローチャートである。
「入賞フラッシュ演出」とは、始動口(第1始動口14や第2始動口15)への入賞が成立したときに行われる演出である。本実施形態の遊技機1は、入賞フラッシュ演出として、入賞時に効果音を出力させるとともに、ヘソランプ34cを所定の態様で発光させる。
より具体的に説明すると、本実施形態の遊技機1では、入賞フラッシュ演出として、ヘソランプ34cを白色に発光させるとともに特定音A(本実施形態では「ピキーン」という効果音)を出力させる「弱パターン」と、ヘソランプ34cを赤色に発光させるとともに特定音B(本実施形態では「ピキピキーン」という効果音)を出力させる「強パターン」とを実行可能としている。なお、大当たり期待度は、入賞フラッシュ演出無し<入賞フラッシュ演出有り(弱パターン)<入賞フラッシュ演出有り(強パターン)の順で高くなっている。
なお、本実施形態の遊技機は、第2特別図柄保留数(U2)を第1特別図柄保留数(U1)よりも優先して減算する構成であり、遊技者に対する過度な射幸性の向上を防止する観点から、時短遊技状態においては、第1特別図柄保留に応じた入賞フラッシュ演出を実行することなく第2特別図柄保留に応じた入賞フラッシュ演出のみを実行する。通常遊技状態においては、第2特別図柄保留が発生しにくいことから第1特別図柄保留に応じた入賞フラッシュ演出のみを実行することとしてもよいし、第1特別図柄保留および第2特別図柄保留の双方に応じた入賞フラッシュ演出を実行することとしてもよい。
まず、サブCPU120aは、ステップS1433−1において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照する。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析し、大当たりの当落、大当たりの種別、演出内容(予定される変動パターン)を把握する。
サブCPU120aは、ステップS1433−2において、アイコン出現態様が「遅れ表示」又は「再表示」であるか否かを判定する。具体的には、サブCPU120aは、アイコン出現演出決定処理において決定されたアイコンの出現態様が、「遅れ表示」及び「再表示」のうちのいずれかが決定されているか否かを判定する。アイコン出現態様が「遅れ表示」又は「再表示」でない場合には、ステップS1433−3に処理を移し、アイコン出現態様が「遅れ表示」又は「再表示」である場合には、今回の入賞フラッシュ演出決定処理を終了する。
なお、本実施形態では、アイコン出現演出において遅れ表示又は再表示が決定されている場合には入賞フラッシュ演出を行わないこととしたが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。すなわち、アイコン出現演出において遅れ表示又は再表示を行うことが決定されている場合に、入賞フラッシュ演出を行うものとしてもよい。その場合には、例えば、アイコンの遅れ表示時又は再表示時に入賞フラッシュ演出が行われることとなる。
サブCPU120aは、ステップS1433−3において、入賞フラッシュ演出を決定するための入賞フラッシュ演出決定用乱数値を取得し、入賞フラッシュ演出の有無や実行パターンを決定するための入賞フラッシュ演出決定テーブル(図43参照)を選択する。この入賞フラッシュ演出決定テーブルの詳細は、後で図43を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1433−4において、入賞フラッシュ演出の実行が決定されたか否かを判定する。具体的には、サブCPU120aは、ステップ1433−3の処理において、入賞フラッシュ演出の「弱パターン」及び「強パターン」のうちのいずれかの実行が決定されたか否かを判定する。入賞フラッシュ演出の実行が決定された場合には、ステップS1433−5に処理を移す。入賞フラッシュ演出の実行が決定されなかった場合には、今回の入賞フラッシュ演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1433−5において、決定された入賞フラッシュ演出(弱パターン及び強パターンのうちのいずれか)を示す入賞フラッシュ演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回の入賞フラッシュ演出決定処理を終了する。これにより、入賞フラッシュ演出指定コマンドがランプ制御部170等に送信され、入賞フラッシュ演出を実行するための処理が行われることになる。
(入賞フラッシュ演出決定テーブル)
図43は、入賞フラッシュ演出の有無や実行パターンを決定する場合に参照される入賞フラッシュ演出決定テーブルを示す図である。
図43に示すとおり、入賞フラッシュ演出決定テーブルには、大当たり判定結果、始動口入賞指定コマンドや始動口入賞指定コマンドに対応する変動パターン(予定変動パターン)の内容、大当たり判定結果、及び入賞フラッシュ演出の実行パターンの振分割合(%)が対応付けられている。
図43に示すとおり、本実施形態では、SPリーチやSPSPリーチなどが実行される場合(大当たり期待度の高い演出が行われる場合)のほうが入賞フラッシュ演出が決定される確率が高く、かつ、同じSPリーチなどが行われる場合においてハズレの場合よりも大当たりの場合のほうが入賞フラッシュ演出が決定される確率が高くなっている。例えば、ノーマルリーチが行われる場合よりもSPリーチが行われる場合のほうが、入賞フラッシュ演出が決定される確率が高く、かつSPリーチが行われる場合においてハズレの場合よりも大当たりの場合のほうが、入賞フラッシュ演出が決定される確率が高くなっている。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、入賞フラッシュ演出無し<入賞フラッシュ演出有り(弱パターン)<入賞フラッシュ演出有り(強パターン)の順で、大当たり期待度が高くなるとともに、SPリーチなどに発展する可能性が高くなっている。
これにより、遊技機1は、先読み演出において、今後SPリーチなどへ発展することや大当たりへの期待感を高めることができる。
(変動演出パターン決定処理)
次に、図44を用いて、演出制御部120mの変動演出パターン決定処理を説明する。図44は、演出制御部120mにおける変動演出パターン決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1451−1において、受信した変動パターン指定コマンドを参照し、ステップS1451−2において、変動演出パターン決定テーブル(図45参照)を選択する。
サブCPU120aは、ステップS1451−3において、変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動パターン指定コマンド、振分割合(%)に基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する。この変動演出パターン決定テーブルの詳細は、図45を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1451−4において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回の変動演出パターン決定処理を終了する。これにより、変動演出パターン指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
(変動演出パターン決定テーブル)
図45は、変動演出パターンを決定する場合に参照される変動演出パターン決定テーブルを示す図である。変動演出パターン決定テーブルには、変動パターン指定コマンド、及び決定される変動演出パターンが対応付けられており、参考として変動演出パターン毎の演出構成が記載されている。
変動演出パターンとは、画像表示装置31(演出表示領域70)、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、ヘソランプ34c、演出ボタン35、操作レバー36の演出装置を用いて行われる変動演出の演出態様であり、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、擬似連の内容等が規定されている。
ここで、図45に示す変動演出パターン決定テーブルの演出構成に記載されている各用語について説明する。
「通常変動」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成されない通常変動演出が行われることを示している。
「短縮変動」とは、通常変動演出よりも短く演出図柄38によってリーチ状態が形成されない短縮変動演出が行われることを示している。
「擬似連失敗」とは、擬似連が実行されるか否かの煽り演出が実行されるが、最終的に擬似連が実行されない結果となることを示している。
「ノーマルリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成されるノーマルリーチ演出が行われることを示している。
「ノーマル擬似」(N擬似)とは、2つの演出図柄38がリーチとならずに(非リーチ状態で)擬似連に発展することを示している。
「リーチ後擬似」(R後擬似)とは、2つの演出図柄38がリーチとなった後に擬似連に発展することを示している。
「SPリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成され、ノーマルリーチ演出よりも大当たり期待度が高いSPリーチ演出が行われることを示している。
「SPSPリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成され、SPリーチ演出よりも大当たり期待度が高いSPSPリーチ演出が行われることを示している。
「復活」とは、リーチ状態から演出図柄38が一旦ハズレとなる演出が行われ、その後逆転して大当たり報知が行われる復活演出が行われることを示している。なお、復活演出は、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチ演出である。
「全回転」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄38の組み合わせが全て揃った状態で低速に変動する全回転リーチ演出が行われることを示している。なお、全回転リーチ演出は、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチ演出である。
なお、図45には参考として、変動演出パターンごとに擬似連が何回行われるかを示す擬似連回数や変動演出名を示している。
なお、以下の説明及び図面中、ノーマル擬似を「N擬似」と記載し、リーチ後擬似を「R後擬似」と記載して説明する場合がある。
また、以下の説明において、1回の変動中に1回の擬似連が行われて2回目の擬似連が行われない場合を、単に「擬似2どまり」と記載して説明する場合がある。また、1回の変動中に1回目の擬似連が行われた後2回目の擬似連が行われる場合を、単に「擬似3到達」と記載して説明する場合がある。
また、以下の説明において、1回の変動中に1回以上の擬似連が行われる場合における1回目の擬似変動を、単に「擬似1変動」と記載し、2回目の擬似変動を、単に「擬似2変動」と記載して説明する場合がある。また、1回の変動中に2回の擬似連が行われる場合における3回目の擬似変動を、単に「擬似3変動」と記載して説明する場合がある。
ここで、SPリーチ1〜5、SPSPリーチ1〜3、復活、全回転において行われる擬似連の内容と擬似連回数について説明する。
「SPリーチ1」では、1回の擬似連としてノーマル擬似が行われる。
「SPリーチ2」では、1回の擬似連としてリーチ後擬似が行われる。
「SPリーチ3」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてノーマル擬似が行われ、2回目の擬似連としてノーマル擬似が行われる。
「SPリーチ4」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてノーマル擬似が行われ、2回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われる。
「SPリーチ5」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われ、2回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われる。
「SPSPリーチ1」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてノーマル擬似が行われ、2回目の擬似連としてノーマル擬似が行われる。
「SPSPリーチ2」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてノーマル擬似が行われ、2回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われる。
「SPSPリーチ3」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われ、2回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われる。
「復活」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われ、2回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われる。
「全回転リーチ」では、2回の擬似連が行われる。より具体的には、1回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われ、2回目の擬似連としてリーチ後擬似が行われる。
ここで、本実施形態の遊技機1では、ノーマルリーチ<SPリーチ1(ノーマル擬似、擬似連回数1回)<SPリーチ2(リーチ後擬似、擬似連回数1回)<SPリーチ3(ノーマル擬似→ノーマル擬似、擬似連回数2回)<SPリーチ4(ノーマル擬似→リーチ後擬似、擬似連回数2回)<SPリーチ5(リーチ後擬似→リーチ後擬似、擬似連回数2回)の順で大当たり期待度が高くなっている(図10及び図11参照)。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、擬似連が実行されない場合よりも、擬似連が実行された場合の方が、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出が決定され易く、擬似連の実行回数が多いほど大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにすることで、擬似連が実行されるか否か、又は、擬似連の実行回数に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、図45に示す変動演出パターン決定テーブルには、ノーマルリーチが行われ、SPリーチが行われた後、SPSPリーチが行われる変動演出パターンが設けられていなかったが、設けても良い。
さらに、本実施形態の遊技機1では、擬似連回数が同じであっても、SPリーチが行われる場合と比較して、SPSPリーチが行われる場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。具体的には、SPリーチ3(ノーマル擬似→ノーマル擬似、擬似連回数2回)<SPリーチ4(ノーマル擬似→リーチ後擬似、擬似連回数2回)<SPリーチ5(リーチ後擬似→リーチ後擬似、擬似連回数2回)<SPSPリーチ1(ノーマル擬似→ノーマル擬似、擬似連回数2回)<SPSPリーチ2(ノーマル擬似→リーチ後擬似、擬似連回数2回)<SPSPリーチ3(リーチ後擬似→リーチ後擬似、擬似連回数2回)の順で大当たり期待度が高くなっている(図10及び図11参照)。
(変動開始時アクション決定処理)
次に、図46を用いて、演出制御部120mの変動開始時アクション決定処理を説明する。図46は、演出制御部120mにおける変動開始時アクション決定処理を示すフローチャートである。
なお、「変動開始時アクション」とは、変動開始直後に行われる演出である。本実施形態の変動開始時アクションは、演出図柄38が、通常(変動開始時アクションの非実行時)とは異なる動き(アクション)を行う演出とされている(図77参照)。
まず、サブCPU120aは、ステップS1452−1において、決定された変動演出パターンを参照し、ステップS1452−2において、変動開始時アクション決定テーブル(図47)を用いて、変動開始時アクションの実行の有無を決定する。この変動開始時アクション決定テーブルの詳細は、図47を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1452−3において、変動開始時アクションの実行が決定されたか否かを判定する。変動開始時アクションの実行が決定された場合には、ステップS1452−4に処理を移し、変動開始時アクションの実行が決定されなかった場合(変動開始時アクションなしが決定された場合)には、今回の変動開始時アクション決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1452−4において、変動開始時アクション指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、変動開始時アクション指定コマンドが画像制御部150に送信され、変動開始時アクションを実行するための処理が行われることになる。
(変動開始時アクション決定テーブル)
図47は、変動開始時アクションの実行有無を決定する場合に参照される変動開始時アクション決定テーブルを示す図である。変動開始時アクション決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、変動開始時アクションを実行するか否かの振分割合(%)が対応付けられている。
図47に示す変動開始時アクション決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、変動開始時アクションが決定され易く、且つ、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、変動開始時アクションが実行され易い点が挙げられる。
(セリフ予告決定処理)
次に、図48を用いて、演出制御部120mのセリフ予告決定処理を説明する。図48は、演出制御部120mにおけるセリフ予告決定処理を示すフローチャートである。
なお、「セリフ予告」とは、大当たり遊技が実行される期待度を示唆するセリフやキャラクタなどを画像表示装置31に表示させると共に、該セリフに応じた音声を音声出力装置32から出力する演出である。
まず、サブCPU120aは、ステップS1453−1において、決定された変動演出パターンを参照し、ステップS1453−2において、セリフ予告実行決定テーブル(図49(a)参照)を用いて、セリフ予告の実行の有無を決定する。このセリフ予告実行決定テーブルの詳細は、図49(a)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1453−3において、セリフ予告の実行が決定されたか否かを判定する。セリフ予告の実行が決定された場合には、ステップS1453−4に処理を移し、セリフ予告の実行が決定されなかった場合(セリフ予告なしが決定された場合)には、今回のセリフ予告決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1453−4において、セリフ表示色決定テーブル(図49(b)参照)を用いて、セリフの表示色を決定する。このセリフ表示色決定テーブルの詳細は、図49(b)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1453−5において、セリフパターン決定テーブル(図49(c)参照)を用いて、セリフパターンをする。このセリフパターン決定テーブルの詳細は、図49(c)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1453−6において、決定したセリフ表示色やセリフパターンに応じたセリフ予告指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、セリフ予告指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、セリフ予告を実行するための処理が行われることになる。
(セリフ予告実行決定テーブル)
図49(a)は、セリフ予告の実行有無を決定する場合に参照されるセリフ予告実行決定テーブルを示す図である。セリフ予告実行決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、セリフ予告を実行するか否かの振分割合(%)が対応付けられている。
セリフ予告実行決定テーブルには、セリフ予告が実行されない「予告なし」、セリフ予告が実行される「予告あり」が設定されている。
図49(a)に示すセリフ予告実行決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、セリフ予告が決定され易く、且つ、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、セリフ予告が決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(セリフ表示色決定テーブル)
図49(b)は、セリフ予告においてセリフの表示色を決定する場合に参照されるセリフ表示色決定テーブルを示す図である。セリフ表示色決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、セリフの表示色の振分割合(%)が対応付けられている。
セリフ表示色決定テーブルには、セリフの文字画像を何色で表示させるかを示す表示色の振分が設定されている。具体的には、セリフ表示色決定テーブルには、「白セリフ」、「赤セリフ」、「金セリフ」、及び「レインボーセリフ」の4種類が設定されている。なお、大当たり期待度は、白セリフ<赤セリフ<金セリフ<レインボーセリフの順に高くなっており、レインボーセリフは大当たり遊技の実行が確定する演出となっている。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(セリフパターン決定テーブル)
図49(c)は、セリフパターンを決定する場合に参照されるセリフパターン決定テーブルを示す図である。セリフパターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、セリフパターン毎の振分割合(%)が対応付けられている。
セリフパターンには、大当たり期待度が異なる4種類のセリフパターン(セリフA、セリフB、セリフC、及びセリフD)が設定されており、セリフA<セリフB<セリフC<セリフDの順に大当たり期待度が高くなっている。
図49(c)に示すセリフパターン決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、大当たり期待度の高いセリフパターンが決定され易く、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、大当たり期待度の高いセリフが決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
ここで、セリフ予告は、どのセリフ表示色やセリフパターンが決定された場合であっても、変動開始から2秒後に行われる。言い方を換えれば、セリフ予告が発生するタイミングは、大当たり期待度に関わらず一定とされている。すなわち、セリフ予告は、発生するタイミングは一定である一方、セリフ表示色やセリフパターンにより大当たり期待度を示唆する演出として行われる。
(タイマー演出決定処理)
次に、図50を用いて、演出制御部120mのタイマー演出決定処理を説明する。図50は、演出制御部120mにおけるタイマー演出決定処理を示すフローチャートである。
「タイマー演出」とは、変動演出の実行過程で大当たり遊技が実行されることを期待させる複数のイベントの何れかが発生すること、及び、イベントが発生するタイミングを示唆する演出である。なお、タイマー演出では、実行された時点ではイベントの種類を遊技者が判別し難く、イベントが発生した時点でイベントの種類を判別することができるようになっている。
先ず、サブCPU120aは、ステップS1454−1において、今回の変動演出パターンを参照し、ステップS1454−2において、SPリーチ以上の演出(SPリーチ、SPSPリーチ、復活、及び全回転リーチのうちのいずれか)が実行されるか否かを判定する。SPリーチ以上である場合には、ステップS1454−3に処理を移し、SPリーチ以上でない場合には、今回のタイマー演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1454−3において、タイマー回数決定テーブル(図51(a)参照)を用いて、今回の変動演出中に実行するタイマー演出の回数(「0回」〜「2回」)を決定する。このタイマー回数決定テーブルの詳細は、図51(a)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1454−4において、タイマー演出の実行が決定されたか否か(タイマー回数が1回以上であるか否か)を判定する。タイマー演出の実行が決定された場合(タイマー回数が「1回」又は「2回」である場合)には、ステップS1454−5に処理を移し、タイマー演出の実行が決定されなかった場合(タイマー回数が「0回」の場合)には、今回のタイマー演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1454−5において、タイマー種別決定テーブル(図51(b)参照)を用いて、タイマー種別を決定する。このタイマー種別決定テーブルの詳細は、図51(b)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1454−6において、決定されたタイマー回数が1回であるか否かを判定する。1回である場合には、ステップS1454−7に処理を移し、1回ではない場合(2回の場合)には、ステップS1454−9に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1454−7において、タイマー1回用の示唆イベント決定テーブル(図52(a)参照)を用いて、タイマー演出によって示唆する示唆イベントを決定する。このタイマー1回用の示唆イベント決定テーブルの詳細は、図52(a)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1454−8において、示唆イベント及びタイマー種別パターンを示すタイマー演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回のタイマー演出決定処理を終了する。これにより、タイマー演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、タイマー演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1454−9において、タイマー2回用の示唆イベント決定テーブル(図52(b)参照)を用いて、1回目のタイマー演出及び2回目のタイマー演出によって示唆する示唆イベントをそれぞれ決定する。このタイマー2回用の示唆イベント決定テーブルの詳細は、図52(b)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1454−10において、示唆イベント及びタイマー種別を示すタイマー演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、タイマー演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、1回目及び2回目のタイマー演出を実行するための処理が行われることになる。
(タイマー回数決定テーブル)
図51(a)は、変動演出中に実行されるタイマー演出の回数を決定する場合に参照されるタイマー回数決定テーブルを示す図である。タイマー回数決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン、タイマー演出の回数毎の振分割合(%)が対応付けられている。
タイマー演出の回数には、タイマー演出が実行されないことになる「0回」、タイマー演出が1回実行されることになる「1回」、及び、タイマー演出が2回実行されることになる「2回」の3種類が設定されている。
図51(a)に示すタイマー回数決定テーブルの第1の特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、タイマー演出が決定され易く、且つ、大当たり期待度が低いリーチ演出が実行される場合よりも、大当たり期待度が高いリーチ演出が実行される場合の方が、タイマー演出が決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図51(a)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、タイマー演出の実行回数が多くなり易いようになっている。すなわち、本実施形態の遊技機1では、タイマー演出の実行回数が多いほど大当たり期待度が高くなっている(タイマー演出なし(タイマー0回)<タイマー1回<タイマー2回)。このようにすることで、タイマー演出の実行回数に対する遊技者の興味を引き付けることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機1では、大当たり期待度が低いリーチ演出が実行される場合よりも、大当たり期待度が高いリーチ演出が実行される場合の方が、タイマー演出の実行回数が多くなり易いようになっている。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(タイマー種別決定テーブル)
図51(b)は、タイマー演出の種別(タイマー種別)を決定する場合に参照されるタイマー種別決定テーブルを示す図である。タイマー種別決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン、タイマー種別毎の振分割合(%)が対応付けられている。
図51(b)に示すとおり、本実施形態では、タイマー種別として、「ショートタイマー」、「ミドルタイマー」、及び「ロングタイマー」の3種類が設定されている。タイマー種別は、タイマー時間(タイマー画像が表示された後タイマー時間が減算されて「0」となるまでの時間)が異なることを示しており、ショートタイマー<ミドルタイマー<ロングタイマーの順にタイマー時間が長くなっている。また、ショートタイマー<ミドルタイマー<ロングタイマーの順に大当たり期待度が高くなっている。
図51(b)に示すタイマー種別決定テーブルの第1の特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、タイマー時間の長いタイマー種別が決定され易く、且つ、大当たり期待度が低いリーチ演出が実行される場合よりも、大当たり期待度が高いリーチ演出が実行される場合の方が、タイマー時間の長いタイマー種別が決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機1では、大当たり期待度が低いリーチ演出が実行される場合よりも、大当たり期待度が高いリーチ演出が実行される場合の方が、タイマー時間の長いタイマー種別が決定され易くなっている。すなわち、大当たり期待度が高いほどタイマー種別としてロングタイマーが決定され易い。このようにすることで、タイマー時間の長短に対して遊技者が期待感を持つようになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態の遊技機1では、タイマー演出が複数回(本実施形態では2回)行われる場合、1回目のタイマー減算時間よりも2回目のタイマー減算時間のほうが長くなるようになっている(1回目タイマー減算時間<2回目タイマー減算時間)。すなわち、本実施形態では、1回目のタイマー演出がミドルタイマーである場合、2回目のタイマー演出としてショートタイマーやミドルタイマーが決定される場合はなく、2回目のタイマー演出は1回目のタイマー演出よりもタイマー減算時間が長いロングタイマーが決定される。このようにすることで、1回目のタイマー演出の後に短いタイマーが表示されることにより遊技者の期待感が低下することを抑制することができる。
(示唆イベント決定テーブル)
図52(a)は、1回の変動演出中にタイマー演出を1回実行する場合の示唆イベントを決定する場合に参照されるタイマー1回用の示唆イベント決定テーブルを示す図である。タイマー1回用の示唆イベント決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン、示唆イベント毎の振分割合(%)が対応付けられており、参考として擬似連回数を示している。
また、図52(b)は、1回の変動演出中にタイマー演出を2回実行する場合の示唆イベントを決定する場合に参照されるタイマー2回用の示唆イベント決定テーブルを示す図である。タイマー2回用の示唆イベント決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン、示唆イベント毎の振分割合(%)が対応付けられており、参考として擬似連回数を示している。
なお、「示唆イベント」とは、タイマー減算時間が「0」となった後に報知される演出などである。本実施形態の遊技機1では、タイマー演出により報知される示唆イベントとして、擬似連、SPリーチ、SPSPリーチ、復活、全回転リーチ演出の5種類が設定されている。
(ストック演出決定処理)
次に、図53を用いて、演出制御部120mのストック演出決定処理を説明する。図53は、演出制御部120mにおけるストック演出決定処理を示すフローチャートである。
なお、「ストック演出」とは、変動演出の実行過程で大当たり遊技が実行されることを期待させる複数のイベントの何れかが発生することを示唆する演出である。本実施形態のストック演出では、ストック放出時に当該変動アイコンの色変化(当該変動アイコン変化演出)が実行される。
なお、本実施形態では、ストック演出が開始された時点(ストックアイコンが表示された時点)では、ストック演出により示唆されるイベント(示唆イベント)が何であるかを遊技者が判別し難しい。より具体的に説明すると、本実施形態のストック演出では、ストックアイコンの表示が開始された時点では、ストックアイコンの発動(放出)により何が起こるのか(示唆イベントが何なのか)の示唆がない。
そのため、何かが起こること(何らかの演出が発生すること)は遊技者が認識することはできるものの、ストックアイコンが発動するまで、何が起こるのかは遊技者が把握することが困難となっており、ストックアイコンの発動(示唆イベントの報知)により当該変動アイコンの表示態様が変化した時点(当該変動アイコンの色変化が行われた時点)で、ストック演出の示唆イベントが当該変動アイコン色変化であったと判別することができるようになっている。
まず、サブCPU120aは、ステップS1455−1において、当該変動アイコンに対応するアイコンの変化シナリオを参照し、ステップS1455−2において、当該変動アイコン変化演出を実行するものであるか否かを判定する。当該アイコン変化演出を実行するものである場合には、ステップS1455−3に処理を移し、当該アイコン変化演出を実行するものでない場合には、今回のストック演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1455−3において、今回の変動演出パターンを参照し、ステップS1455−4において、SPリーチ以上のリーチ演出(SPリーチ、SPSPリーチ、復活、全回転リーチ)が実行されるか否かを判定する。SPリーチ以上である場合には、ステップS1455−5に処理を移し、SPリーチ以上ではない場合には、今回のストック演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1455−5において、ストック演出実行決定テーブル(図54(a))を用いて、ストック演出の実行回数を決定する。このストック演出実行決定テーブルの詳細は、図54(a)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1455−6において、ストック演出の実行が決定されたか否かを判定する。ストック演出の実行が決定されている場合(ストックアイコン個数≧1の場合)には、ステップS1455−7に処理を移し、ストック演出の実行が決定されていない場合(ストックアイコン個数=0の場合)には、今回のストック演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1455−7において、ストック発動パターン決定テーブル(図54(b))を用いて、ストックアイコンの待機時間の長さによって分類される待機時間種別を決定する。ストック発動パターン決定テーブルの詳細は、図54(b)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1455−8において、ストックアイコンの個数及び待機時間種別を示すストック演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、ストック演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、ストック演出を実行するための処理が行われることになる。
(ストック演出実行決定テーブル)
図54(a)は、ストック演出のストックアイコン個数を決定する場合に参照されるストック演出実行決定テーブルを示す図である。ストック演出実行決定テーブルには、大当たり抽選結果、当該変動でのアイコン色変化回数、変動演出パターン、ストックアイコン個数の振分割合(%)が対応付けられている。
図54(a)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、ストック演出が決定され易く、且つ、大当たり期待度が低いリーチ演出が実行される場合よりも、大当たり期待度が高いリーチ演出が実行される場合の方が、ストック演出が決定され易いようになっている。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(ストック発動パターン決定テーブル)
図54(b)は、ストックアイコンの待機時間の種別を決定する場合に参照されるストック発動パターン決定テーブルを示す図である。ストック発動パターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、待機時間種別の振分割合(%)が対応付けられている。ストック発動パターン決定テーブルには、ストック発動パターン(ストック演出の実行パターン)として、ストックアイコンの個数、1個目及び2個目のストックアイコンの待機時間が規定されている。
待機時間種別には、短めの待機時間である待機時間A、長めの待機時間である待機時間Bの2種類が設定されている(待機時間A<待機時間B)。なお、本実施形態では待機時間種別を2種類とした例を示したが、待機時間は1種類、あるいは3種類以上を設定してもよい。
図54(b)に示すとおり、本実施形態のストック演出では、ストックアイコンが1個である場合には、待機時間A又は待機時間Bが決定される。また、ストックアイコンが2個である場合には、1個目のストックアイコンの待機時間として待機時間Aが決定され、2個目のストックアイコンの待機時間として待機時間Bが決定される。なお、大当たり期待度は、待機時間Aよりも待機時間Bのほうが高くなっている(待機時間A<待機時間B)。また、大当たり期待度は、ストックアイコン1個よりもストックアイコン2個のほうが高くなっている(ストックアイコン1個<ストックアイコン2個)。
図54(b)に示すストック発動パターン決定テーブルの第1の特徴としては、ストックアイコンが1個の場合において、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、待機時間Bが決定され易く、且つ、大当たり期待度が低いリーチ演出が実行される場合よりも、大当たり期待度が高いリーチ演出が実行される場合の方が、待機時間Bが決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機1では、大当たり期待度が低いリーチ演出が実行される場合よりも、大当たり期待度が高いリーチ演出が実行される場合の方が、待機時間Bが決定され易くなっている。すなわち、大当たり期待度が高いほど長い待機時間が決定され易い。このようにすることで、ストック演出における待機時間が長いほど大当たり期待度が高くなるため、ストックアイコンの待機時間の長短に対して遊技者が期待感を持つようになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
ここで、後で詳述するとおり、本実施形態のストック演出では、ストックアイコンが複数(本実施形態では2個)の場合、2つのストックアイコンが同時に表示され、2つのストックアイコンが表示されてから待機時間A後に1つ目のストックアイコンが発動し、待機時間B後に2つ目のストックアイコンが発動する。別の言い方をすると、本実施形態のストック演出では、2つのストックアイコンが同時に表示された後、1つ目のストックアイコン及び2つ目のストックアイコンが時間差で発動する。
(カットインパターン決定処理)
次に、図55を用いて、演出制御部120mのカットイン決定処理を説明する。図55は、演出制御部120mにおけるカットイン決定処理を示すフローチャートである。
なお、「カットイン」とは、カットイン画像を表示させるとともに、カットイン画像の表示色により大当たり期待度を示唆するものである。本実施形態では、SPリーチ、SPSPリーチの終盤などにカットインの表示が行われる。
先ず、サブCPU120aは、ステップS1456−1において、今回の変動演出パターンを参照し、ステップS1456−2において、SPリーチ以上の演出(SPリーチ、SPSPリーチ、復活、及び全回転リーチのうちのいずれか)が実行されるか否かを判定する。SPリーチ以上である場合には、ステップS1456−3に処理を移し、SPリーチ以上でない場合には、今回のカットイン決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1456−3において、カットインパターン決定テーブル(図56参照)を用いて、カットインパターン(緑カットイン、赤カットイン、及び金カットインのうちいずれか)を決定する。このカットインパターン決定テーブルの詳細は、図56を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1456−4において、決定されたカットインパターンに対応するカットイン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、カットイン決定処理を終了する。これにより、カットインパターン指定コマンドが画像制御部150に送信され、カットインの表示を実行するための処理が行われることになる。
(カットインパターン決定テーブル)
図56は、カットインパターンを決定する場合に参照されるカットインパターン決定テーブルを示す図である。カットインパターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、カットインパターン毎の振分割合(%)が対応付けられている。
カットインパターン決定テーブルには、大当たり期待度が異なる3種類のカットインパターン(緑カットイン、赤カットイン、及び金カットイン)が設定されており、緑カットイン<赤カットイン<金カットインの順に大当たり期待度が高くなっている。
図56に示すカットインパターン決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、大当たり期待度の高いカットインパターンが決定され易く、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、大当たり期待度の高いカットインパターンが決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(エラー報知開始処理)
次に、図57を用いて、演出制御部120mのエラー報知開始処理を説明する。図57は、演出制御部120mにおけるエラー報知開始処理を示すフローチャートである。
上述のとおり、「エラー報知」とは、各種エラーの報知の総称であり、本実施形態では、RAMクリア報知、電源復旧報知、異常入賞エラー報知、磁気検知エラー報知、入賞頻度異常エラー報知、扉開放エラー報知、スイッチ未接続エラー報知、及び皿満タンエラー報知が含まれる。また、エラー報知は、後で詳述するとおり、画像表示装置31や音声出力装置32、装飾照明装置34等を用いて行われる。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、エラー報知の種類は種々設定可能であり、上記に挙げたエラー報知以外のものが含まれていてもよい。
先ず、サブCPU120aは、ステップS1511−1において、受信バッファに格納されているコマンドがRAMクリアコマンドであるか否かを判定する。RAMクリアコマンドである場合には、ステップS1511−2に処理を移し、RAMクリアコマンドでない場合には、ステップS1511−3に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1511−2において、RAMクリア報知開始処理を行う。具体的には、RAMクリア報知を開始させるための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、RAMクリア報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−3において、受信したコマンドが電源復旧コマンドであるか否かを判定する。電源復旧コマンドである場合には、ステップS1511−4に処理を移し、電源復旧コマンドでない場合には、ステップS1511−5に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1511−4において、電源復旧報知開始処理を行う。具体的には、受信したコマンドが電源復旧コマンドである場合には、電源復旧報知を実行するための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知開始指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−5において、受信したコマンドが異常入賞エラー指定コマンドであるか否かを判定する。異常入賞エラー指定コマンドである場合には、ステップS1511−6に処理を移し、異常入賞エラー指定コマンドでない場合には、ステップS1511−7に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1511−6において、異常入賞エラー報知開始処理を行う。具体的には、受信したコマンドが異常入賞エラー指定コマンドである場合には、異常入賞エラー報知を実行するための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知開始指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、異常入賞エラー報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−7において、受信したコマンドが磁気検知エラー指定コマンドであるか否かを判定する。磁気検知エラー指定コマンドである場合には、ステップS1511−8に処理を移し、磁気検知エラー指定コマンドでない場合には、ステップS1511−9に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1511−8において、磁気検知エラー報知開始処理を行う。具体的には、受信したコマンドが磁気検知エラー指定コマンドである場合には、磁気検知エラー報知を実行するための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知開始指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、磁気検知エラー報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−9において、受信したコマンドが入賞頻度異常エラー指定コマンドであるか否かを判定する。入賞頻度異常エラー指定コマンドである場合には、ステップS1511−10に処理を移し、入賞頻度異常エラー指定コマンドでない場合には、ステップS1511−11に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1511−10において、入賞頻度異常エラー報知開始処理を行う。具体的には、受信したコマンドが入賞頻度異常エラー指定コマンドである場合には、入賞頻度異常エラー報知を実行するための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知開始指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、入賞頻度異常エラー報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−11において、受信したコマンドが扉開放開始指定コマンドであるか否かを判定する。扉開放開始指定コマンドである場合には、ステップS1511−12に処理を移し、扉開放開始指定コマンドでない場合には、ステップS1511−13に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1511−12において、扉開放エラー報知開始処理を行う。具体的には、受信したコマンドが扉開放開始指定コマンドである場合には、扉開放エラー報知を実行するための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知開始指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、扉開放エラー報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−13において、受信したコマンドがスイッチ未接続エラー開始指定コマンドであるか否かを判定する。スイッチ未接続エラー開始指定コマンドである場合には、ステップS1511−14に処理を移し、スイッチ未接続エラー開始指定コマンドでない場合には、ステップS1511−15に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1511−14において、スイッチ未接続エラー報知開始処理を行う。具体的には、受信したコマンドがスイッチ未接続エラー開始指定コマンドである場合には、スイッチ未接続エラー報知を実行するための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知開始指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、スイッチ未接続エラー報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−15において、受信したコマンドが皿満タンエラー開始指定コマンドであるか否かを判定する。皿満タンエラー開始指定コマンドである場合には、ステップS1511−16に処理を移し、皿満タンエラー開始指定コマンドでない場合には、今回のエラー報知開始処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1511−16において、皿満タンエラー報知開始処理を行う。具体的には、受信したコマンドが皿満タンエラー開始指定コマンドである場合には、皿満タンエラー報知を実行するための報知開始指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知開始指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、皿満タンエラー報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知開始処理を終了する。
(エラー報知終了判定処理)
次に、図58を用いて、演出制御部120mのエラー報知終了判定処理を説明する。図58は、演出制御部120mにおけるエラー報知終了判定処理を示すフローチャートである。
先ず、サブCPU120aは、ステップS1520−1において、RAMクリア報知の実行中であるか否かを判定する。RAMクリア報知の実行中である場合には、ステップS1520−2に処理を移し、RAMクリア報知の実行中でない場合には、ステップS1520−4に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1520−2において、RAMクリア報知の開始から120秒経過したか否かを判定する。RAMクリア報知の開始から120秒経過した場合には、ステップS1520−3に処理を移し、RAMクリア報知の開始から120秒を経過していない場合には、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−3において、既に実行中のRAMクリア報知を終了するためのRAMクリア報知終了処理を行う。このRAMクリア報知終了処理では、RAMクリア報知を終了するための報知終了指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、報知終了指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、RAMクリア報知を終了するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−4において、電源復旧報知の実行中であるか否かを判定する。電源復旧報知の実行中である場合には、ステップS1520−5に処理を移し、電源復旧報知の実行中でない場合には、ステップS1520−11に処理を移す。なお、サブCPU120aは、当該処理において、電源復旧報知のうち画像表示装置31による報知(電源復旧報知のエラー報知専用画像の表示)、音声出力装置32による報知(音による報知)、及び装飾照明装置34による報知(ランプによる報知)の少なくとも1つが実行中である場合、電源復旧報知の実行中であると判定する。
サブCPU120aは、ステップS1520−5において、専用画像の表示中であるか否かを判定する。具体的には、サブCPU120aは、電源復旧を報知するためのエラー報知専用画像(図99参照)の表示中であるか否かを判定する。エラー報知専用画像の表示中であると判定された場合には、ステップS1520−6に処理を移し、エラー報知専用画像の表示中でないと判定された場合には、ステップS1520−9に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1520−6において、次のコマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、サブCPU120aは、変動開始コマンド等の次のコマンドを受信したか否かを判定する。次のコマンドを受信したと判定された場合には、ステップS1520−7に処理を移し、次のコマンドを受信していないと判定された場合には、ステップS1520−9に処理を移す。
なお、「次のコマンド」とは、例えば、メインCPU110aから送信された変動開始コマンド(変動パターン指定コマンド)のほか、変動停止コマンド、客待ち状態指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド、エンディング指定コマンド、など、時間経過で発生するコマンド(始動口入賞指定コマンドは除く)である。サブCPU120aは、これらのコマンドのうちのいずれかを受信すると、電源復旧報知画像(エラー報知専用画像300B)の表示を終了させる。
サブCPU120aは、ステップS1520−7において、既に実行中の電源復旧画面の表示(エラー報知専用画像の表示)を終了するための電源復旧画面表示終了処理を行う。この電源復旧画面表示終了処理では、電源復旧画面(エラー報知専用画像)の表示を終了するための表示終了指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、表示終了指示コマンドが画像制御部150に送信され、電源復旧画面の表示を終了するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、ステップS1520−8に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1520−8において、アイコン出現演出再決定処理を行う。アイコン出現演出再決定処理では、サブRAM120cの所定のバックアップ領域にアイコン未出現フラグがあるか否かの判定や、アイコン未出現フラグがある場合にはアイコン出現態様の再決定処理が行われる。このアイコン出現演出再決定処理の詳細は、図59を用いて後述する。本処理を終了すると、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−9において、電源復旧報知の終了条件を充足したか否かを判定する。具体的には、サブCPU120aは、電源復旧報知の開始から30秒経過したこと、かつ、メインCPU110aから次のコマンドが送信されたことにより、電源復旧報知の終了条件を充足したと判定する。すなわち、画像表示装置31による電源復旧報知は次のコマンド受信をもって終了するのに対し、音声出力装置32や装飾照明装置34等による報知は、30秒間担保して実行される。電源復旧報知の終了条件を充足した場合には、ステップS1520−10に処理を移し、電源復旧報知の終了条件を充足していない場合には、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−10において、既に実行中の電源復旧報知(画像、音、ランプによる報知の全て)を終了するための電源復旧報知終了処理を行う。この電源復旧報知終了処理では、電源復旧報知を終了するための報知終了指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、報知終了指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1520−11において、扉開放エラー報知の実行中であるか否かを判定する。扉開放エラー報知の実行中である場合には、ステップS1520−12に処理を移し、扉開放エラー報知の実行中でない場合には、ステップS1520−14に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1520−12において、扉開放終了指定コマンドを受信したか否かを判定する。扉開放終了指定コマンドを受信した場合には、ステップS1520−13に処理を移し、扉開放終了指定コマンドを受信していない場合には、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−13において、既に実行中の扉開放エラー報知を終了するための扉開放エラー報知終了処理を行う。この扉開放エラー報知終了処理では、扉開放エラー報知を終了するための報知終了指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、報知終了指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、扉開放エラー報知を終了するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−14において、スイッチ未接続エラー報知の実行中であるか否かを判定する。スイッチ未接続エラー報知の実行中である場合には、ステップS1520−15に処理を移し、スイッチ未接続エラー報知の実行中でない場合には、ステップS1520−17に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1520−15において、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドを受信したか否かを判定する。スイッチ未接続エラー終了指定コマンドを受信した場合には、ステップS1520−16に処理を移し、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドを受信していない場合には、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−16において、既に実行中のスイッチ未接続エラー報知を終了するためのスイッチ未接続エラー報知終了処理を行う。このスイッチ未接続エラー報知終了処理では、スイッチ未接続エラー報知を終了するための報知終了指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、報知終了指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、スイッチ未接続エラー報知を終了するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−17において、皿満タンエラー報知の実行中であるか否かを判定する。皿満タンエラー報知の実行中である場合には、ステップS1520−18に処理を移し、皿満タンエラー報知の実行中でない場合には、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−18において、皿満タンエラー終了指定コマンドを受信したか否かを判定する。皿満タンエラー終了指定コマンドを受信した場合には、ステップS1520−19に処理を移し、皿満タンエラー終了指定コマンドを受信していない場合には、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−19において、既に実行中の皿満タンエラー報知を終了するための皿満タンエラー報知終了処理を行う。この皿満タンエラー報知終了処理では、皿満タンエラー報知を終了するための報知終了指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、報知終了指示コマンドが画像制御部150及びランプ制御部170に送信され、皿満タンエラー報知を終了するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のエラー報知終了判定処理を終了する。
(アイコン出現演出再決定処理)
次に、図59を用いて、演出制御部120mのアイコン出現演出再決定処理を説明する。図59は、演出制御部120mにおけるアイコン出現演出再決定処理を示すフローチャートである。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、アイコン出現演出として、「通常表示」、「遅れ表示」、及び「再表示」を実行可能としている。アイコン出現演出再決定は、第1始動口14又は第2始動口15への遊技球の入賞後、未だアイコンの表示(出現)が行われていない状態において(アイコン未出現フラグがある状態で)電源断が発生した場合、電源復旧後(画面復帰時)にアイコン出現態様(通常表示、遅れ表示、及び再表示のいずれか)を再決定するものである。
なお、アイコン出現演出再決定処理では、「通常表示」が決定された場合には電源復旧画面の表示終了のタイミング(画面復帰時)で保留アイコンが出現し、「遅れ表示」が決定された場合には電源復旧画面の表示終了から時間Ta2後(2秒後)のタイミングで保留アイコンが出現する(図116参照)。また、「再表示」が決定された場合には電源復旧画面の表示終了のタイミングで保留アイコンが出現して一旦消え、電源復旧画面の表示終了から時間Ta2後(2秒後)のタイミングで再度出現する。
なお、以下の説明では、電源復旧報知専用画面(専用画像200B)の表示終了のタイミングを、「画面復帰時」と記載して説明する場合がある。
まず、サブCPU120aは、ステップS1520−8−1において、アイコン未出現フラグがあるか否かを参照する。具体的には、サブCPU120aは、サブRAM120cの所定のバックアップ領域にアイコン未出現フラグがあるか否かを判定する。アイコン未出現フラグがある場合には、ステップS1520−8−2に処理を移し、アイコン未出現フラグがない場合には、今回のアイコン出現演出再決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1520−8−2において、アイコン出現態様を再決定する処理を行う。具体的には、サブCPU120aは、受信した始動口入賞指定コマンドを参照し、アイコン出現演出決定テーブル(図41参照)を用いて、未表示となっていた保留アイコンの出現態様について、通常表示、遅れ表示、及び再表示のいずれかを再度決定する。
サブCPU120aは、ステップS1520−8−3において、未表示となっていたアイコンを表示させるためのコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、未表示となっていたアイコンを出現させて表示するためのコマンドが画像制御部150等に送信され、アイコンを出現させるための処理が行われることになる。
なお、サブCPU120aは、アイコン出現演出再決定処理において、通常表示が決定された場合には、アイコンを画面復帰時に出現させるためのコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。すなわち、未表示となっていたアイコンについて「通常表示」が決定された場合には、画面復帰時にアイコンが出現して表示されることになる。また、サブCPU120aは、アイコン出現演出再決定処理において、遅れ表示が決定された場合には、アイコンを画面復帰時から2秒後に出現させるためのコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。すなわち、未表示となっていたアイコンについて「遅れ表示」が決定された場合には、画面復帰時から所定時間後(2秒後)にアイコンが出現して表示されることになる。さらに、サブCPU120aは、アイコン出現演出再決定処理において、再表示が決定された場合には、画面復帰時、及び画面復帰時から2秒後の双方でアイコンを出現させるためのコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。すなわち、未表示となっていたアイコンについて「再表示」が決定された場合には、画面復帰時及び画面復帰時から所定時間後(2秒後)の二度に亘りアイコンが出現することになる。
(各演出の具体例について)
以下、遊技機1が行う演出の具体例について、図面を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態において、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)の双方又はいずれかにより形成され、演出表示が行われる領域を総称して、「演出表示領域70」と記載して説明するが、演出表示領域70において行われる演出として説明するものは、第1画像表示装置31a(メイン液晶)のみで行うものとしてもよいし、第2画像表示装置31b(サブ液晶)のみで行うものとしてもよいし、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)の双方で行うものとしてもよい。
また、以下の説明において、演出表示領域70(又は画像表示装置31)の「全画面」、「全領域」等の文言は、第1画像表示装置31a及び第2画像表示装置31bの双方を含むことに限定されず、第1画像表示装置31aの全画面あるいは全領域である場合を含む。
(モード選択)
まず、図60を参照しつつ、遊技機1に設けられた各種のモードについて説明する。本実施形態の遊技機1には、複数のモードが設けられている。本実施形態の遊技機1では、遊技者の操作により、モードを選択して設定(カスタマイズ)することができる。本実施形態の遊技機1では、背景画像が異なる複数の演出モードや、後述するオートボタンモードが設けられている。
モードを選択して設定する操作(モード選択操作)は、客待ち演出の実行中に行うことができる。例えば、図60(a)に示すとおり、客待ち演出中にモード選択を行い得ることを示唆する操作受付画面200を表示させ、遊技者の操作を受け付けることができる。また、図60(a)に示すとおり、操作受付画面200に、操作レバー36や演出ボタン35に対する操作によりモード選択が可能であることを示すことができる。
図60(b)及び(c)に示すとおり、演出モードは、画像表示装置31に表示される背景画像が異なるモードである。より具体的には、演出モードには、図60(b)に示す演出モードA(山モード)と、図60(c)に示す演出モードB(川モード)とが設けられている。
遊技機1は、決定された演出モードに応じて、画像表示装置31に背景画像などを表示させる。例えば、「山モード」が決定された場合には山の風景が表示される背景画像201aを表示させ、「川モード」が決定された場合には川の風景が表示される背景画像201bを表示させる。
なお、山モード及び川モードは、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態中)において選択可能な演出モードであってもよいし、低確率時短遊技状態中あるいは高確率遊技状態中(電サポ中)において選択可能な演出モードであってもよい。また、演出モードは2種類に限定されず、3種類以上設けてもよい。さらに、演出モードは、背景画像が異なるものに限定されず、表示されるキャラクタ等が異なるものであってもよい。
また、演出モードは、背景画像が異なることに加え、保留アイコンや当該変動アイコンとして表示される画像を異ならせてもよい。例えば、山モードでは保留アイコンや当該変動アイコンとしてアイコン画像Ia(例えば雪ダルマの画像)が表示され、川モードではアイコン画像Ib(例えば雪の結晶の画像など)が表示されるなど、設定されている演出モードによってアイコンや、表示されるキャラクタが異なるなど、種々選択可能である。
図60(a)に示すとおり、オートボタンモードは、遊技者の操作により「ON」及び「OFF」が選択可能とされており、「ON」が選択されて決定された場合に、オートボタンモードが設定される。なお、以下の説明では、オートボタンモードが設定されている場合(オートボタンモードがONの場合)を単に「オートボタンモード」と、オートボタンモードが設定されていない場合(オートボタンモードがOFFの場合)を単に「非オートボタンモード」と記載して説明する場合がある。
ここで、オートボタンモードの説明に先立って、変動中に行われる操作指示演出について説明する。「操作指示演出」は、遊技者が操作可能なデバイス(例えば演出ボタン35)を示す操作指示画像230を表示させて、遊技者に対してデバイス(演出ボタン35)に対する操作(例えば、「押せ!」、「PUSH」、「連打!」など)を指示する演出である。操作指示演出中では、操作指示画像230とともに、デバイス(演出ボタン35)に対する操作を受け付ける期間(有効期間)を示す画像(メーターなどの画像)が表示される。
本実施形態の操作指示演出では、操作指示画像230として、演出ボタン35を押すことを指示する「PUSH」の文字画像とともに、演出ボタン35を示す画像(図87参照)が表示される。
有効期間中にデバイスに対する遊技者の操作(演出ボタン35に対する押下操作など)が行われると、操作が行われたタイミングにおいて、操作指示演出の対象とされた演出(例えば、カットインの表示や当落報知などのイベント)が行われる。一方、デバイスに対する遊技者の操作(デバイス操作)が有効期間中に行われなかった場合には、有効期間の経過後に操作指示演出の対象とされた演出(カットインの表示や当落報知など)が行われる。
ここで、「オートボタンモード」が設定されている場合、有効期間中にデバイス操作が行われなかったとしても、所定のタイミングで操作指示演出の対象とされた演出が行われる。すなわち、オートボタンモードが設定されていない場合(非オートボタンモード)では、有効期間内に遊技者によるデバイス操作が行われなかった場合、有効期間経過後に操作指示演出の対象とされた演出が行われるのに対し、オートボタンモードでは、有効期間経過前の所定のタイミングで操作指示演出の対象とされた演出が行われる。すなわち、オートボタンモードでは、デバイス操作が行われなかったにも関わらず、有効期間終了前に操作指示演出の対象とされた演出が行われる。
なお、以下の説明において、オートボタンモードがONであるかOFFであるか、遊技者のデバイス操作が行われたか否か、あるいは有効期間が経過したか否かに関わらず、操作指示演出の対象とされた演出が行われることを、単に「デバイス発動」又は「ボタン発動」と記載して説明する場合がある。また、デバイス発動(又はボタン発動)のタイミングを、「デバイス発動のタイミング」、あるいは「ボタン発動のタイミング」と記載して説明する場合がある。さらに、オートボタンモードが設定されている場合にオートボタンによるデバイス発動を、「オートボタン発動」と記載して説明する場合がある。
このように、本実施形態の遊技機1では、オートボタンモードが設定されている場合には、デバイス操作が行われなかったにも関わらず、有効期間が経過する前のタイミングで操作指示演出の対象とされた演出が行われる。
ここで、本実施形態の遊技機1では、オートボタンモードが設定されている場合におけるボタン発動のタイミング(オートボタン発動のタイミング)が、演出モードに応じて異なるものとされている。より具体的に説明すると、遊技機1では、山モードの場合では有効期間の1/3のタイミングでオートボタンが発動し、川モードの場合では有効期間の2/3のタイミングでオートボタンが発動する。
(画像表示装置及び保留表示器における保留数更新態様)
次に、図61を用いて、保留数の更新態様について説明する。
演出表示領域70(画像表示装置31)には、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報(第1保留)が所定の態様で表示される。具体的には、図61(a)に示すとおり、第1保留が保留アイコンHIとして第1保留アイコン表示領域72aに表示されるとともに、第1保留の数(第1特別図柄保留数U1)が数字保留として第1保留数表示領域74aに表示される。
また、演出表示領域70(画像表示装置31)には、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報(第2保留)が所定の態様で表示される。具体的には、第2保留が保留アイコンHIとして第2保留アイコン表示領域72bに表示されるとともに、第2保留の数(第2特別図柄保留数U2)が数字保留として第2保留数表示領域74bに表示される(図93参照)。
また、演出表示領域70(画像表示装置31)には、大当たり判定を実行済みであって変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報が、当該変動アイコンTIとして当該変動アイコン表示領域73に表示される。
ここで、第1保留数表示領域74aや第2保留数表示領域74bにおける保留数の増加更新(数字保留の増加更新)は、主制御基板110から送信された入賞指定コマンドを演出制御部120mが受信することに基づいて行われる。より具体的に説明すると、数字保留の増加更新は、演出制御部120mが入賞指定コマンドを受信したことを条件として入賞時に行われる。なお、以下の説明では、第1保留数表示領域74a及び第2保留数表示領域74bを総称して、単に「保留数表示領域74」と記載して説明する場合がある。
また、保留アイコンHIの表示(出現表示)は、主制御基板110から送信された入賞指定コマンドを演出制御部120mが受信して、演出制御部120mが保留アイコンの表示態様等を決定することに基づいて行われる。
図61には、一例として、第1保留の個数が「2」の場合(U1=2)において、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)し、第1保留の個数が「3」となった場合(U1=3)の、保留アイコンHI、第1保留数表示領域74a、及び第1特別図柄保留表示器23の表示態様を示している。
なお、以下の説明において、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、ラウンド数表示器26、及び右打ち表示器27のランプ群を総称して、「メインランプ群28」と記載して説明する場合がある。
上述のとおり、遊技機1では、第1特別図柄保留数(U1)を表示するものとして、第1保留アイコンHI、第1保留数表示領域74aにおける数字保留、第1特別図柄保留表示器23が設けられている。また、第2特別図柄保留数(U2)を表示するものとして、第2保留アイコンHI、第2保留数表示領域74bにおける数字保留、第2特別図柄保留表示器24が設けられている。
図61(a)に示すとおり、第1保留アイコン表示領域72aには、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応する表示領域が設けられている。具体的には、第1保留アイコン表示領域72aには、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に対応する第1領域R1、第2記憶部に対応する第2領域R2、第3記憶部に対応する第3領域R3、及び第4記憶部に対応する第4領域R4が設けられている。
また、第2保留アイコン表示領域72bには、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応する表示領域が設けられている。具体的には、第2保留アイコン表示領域72bには、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に対応する第1領域R1、第2記憶部に対応する第2領域R2、第3記憶部に対応する第3領域R3、及び第4記憶部に対応する第4領域R4が設けられている。
図61(c)に示すとおり、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDの点灯態様の組み合わせにより、第1保留の個数を表示可能としている。具体的には、保留数が「0」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDが消灯した状態となる。また、第1保留の個数が「1」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDのうち、上方側のLEDが点灯した状態となり、下方側のLEDが消灯した状態となる。また、第1保留の個数が「2」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDが点灯した状態となる。また、第1保留の個数が「3」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDのうち、上方側のLEDが点滅する状態となり、下方側のLEDが点灯した状態となる。また、第1保留の個数が「4」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDが点滅する状態となる。
なお、図示を省略するが、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)した場合も、第1特別図柄保留表示器23と同様に、第2特別図柄保留表示器24において、2つのLEDが第2保留の個数を表示する態様で点灯する。
図61(a)及び図61(b)に示すとおり、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)すると、所定のタイミングにおいて、保留アイコンHIの数、第1保留数表示領域74a、及び第1特別図柄保留表示器23の表示態様が、保留数が「2」であることを示す表示態様から、保留数が「3」であることを示す表示態様へと更新される。第1特別図柄保留表示器23は、入賞時のタイミングで更新される。
ここで、保留アイコンHIの表示タイミング(出現タイミング)は、アイコン出現演出の実行パターン(通常表示、遅れ表示、及び再表示のうちのいずれであるか)によって異なる(図63参照)。これに対して、保留数表示領域74の保留数が増加して更新表示されるタイミングは入賞時に限定して行われる。
なお、変動が終了して保留数が「3」から「2」となると(変動開始時に)、保留アイコンHI、第1保留数表示領域74a、及び第1特別図柄保留表示器23の表示態様が、保留数が「3」であることを示す表示態様から、保留数が「2」であることを示す表示態様へと更新される。
図61(a)に示すとおり、第1特別図柄保留数(U1)が「2」の場合には、第1保留アイコン表示領域72aに「2つ」の保留アイコンHIが表示される。より具体的には、保留数が「2」の場合(U1=2の場合)には、第1領域R1及び第2領域R2のそれぞれに保留アイコンHIが表示される。また、保留数が「2」の場合には、第1保留数表示領域74aには「2」の数字が表示され、第1特別図柄保留表示器23には保留数が「2」であることを表示する態様でLEDが点灯する(本実施形態では、2つのLEDが点灯)。
また、図61(b)に示すとおり、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)して第1保留の個数が「3」となると、保留アイコンHIが表示され、「3つ」の保留アイコンHIが第1保留アイコン表示領域72aに表示される。より具体的には、第3領域R3に保留アイコンHIが追加して表示され、第1領域R1及び第2領域R2にすでに表示されていた2つの保留アイコンHIと合算して、計3つの保留アイコンHIが表示される。また、保留数が「3」となると、第1保留数表示領域74aには数字保留が更新されて「3」が表示され、第1特別図柄保留表示器23には保留数が「3」であることを表示する態様でLEDの点灯態様が更新される(本実施形態では、2つのLEDのうち、上方側のLEDが点滅し、下方側のLEDが点灯する)。
また、1回の変動が終了して第1保留の個数が「3」から「2」となると、第1保留アイコン表示領域72aに「2つ」の保留アイコンHIが表示され、第1保留数表示領域74aには「2」の数字が表示され、第1特別図柄保留表示器23には保留数が「2」であることを表示する態様でLEDが点灯態様を更新する。なお、保留数表示領域74の保留数が減少して更新表示されるタイミングは、確定停止後(次の変動開始時)に限定して行われる。
なお、各保留アイコンHIは、1回の変動が終了するごとに、当該変動アイコン表示領域73に向けてシフトする。例えば、図73(b)に示すとおり、第1領域R1に表示されていた保留アイコンHIは、当該変動アイコン表示領域73にシフトして当該変動アイコンTIとして表示され、第2領域R2に表示されていた保留アイコンHIは第1領域R1にシフトして表示される。また、第3領域R3に表示されていた保留アイコンHIは第2領域R2にシフトして表示される。
このように、保留アイコンHIの表示は、数字保留の更新表示(増加更新)を行ってから行われる。また、数字保留の更新表示は、入賞時に限定して行われるものであるのに対し、保留アイコンHIの表示は、入賞時に行われる場合と、入賞時から後の所定のタイミングで行われる場合とがある。
ここで、保留数表示領域74は、演出表示領域70の全領域における位置や大きさを変化させない。すなわち、保留数表示領域74は、数字保留の更新(増加更新及び減少更新)が行われる際に数字の更新表示が行われるのみであって、保留数表示領域74の位置や大きさは変化しない状態が維持された状態で表示される(動きを伴わないで表示される)。また、保留数表示領域74は、SPリーチなどの演出が行われる場合であっても、表示された状態を維持する。
なお、本実施形態では、保留数表示領域74は動きを伴わないものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、保留数表示領域は、周囲にエフェクトが動くように表示される、あるいは位置や大きさが変化するなど、動きを伴うように表示されるものであってもよい。
以下の説明では、演出表示領域70に表示される画像(画像やアイコン等のアニメーション)などについて、演出表示領域70における位置や大きさを維持しつつ、数字や文字の更新表示が行われる場合を除き、動きを伴わずに表示されるものについて、単に「動きを伴わないもの(画像)」(動かないもの)と記載して説明する場合がある。
本明細書において「動きを伴わないもの」として説明するものには、画像などが出現あるいは消える際のアニメーション動作や、数字や文字などの更新が行われる描画動作を除き、アイコンや画像などが所定時間に亘り演出表示領域70における大きさや位置を維持しつつ表示されるものが含まれる。より具体的には、「動きを伴わないもの」には、画像の大きさにほとんど変化がない状態で、文字や数字の更新や、色変化が行われるものが含まれる。
例えば、保留数表示領域74における表示(数字保留)は、動きを伴わないものであると言える。
また、以下の演出表示領域70に表示される画像などについて、演出表示領域70における位置や大きさを維持しつつ動きを伴って表示される画像やアイコン、あるいは演出表示領域70における位置や大きさを変化させつつ表示される画像やアイコンについて、単に「動きを伴うもの(画像)」(動くもの)と記載して説明する場合がある。
本明細書において「動きを伴うもの」として説明するものには、一定の周期で継続的に動くものや動く速度が変化するもの、あるいは動いた後に一旦停止表示されるものなどが含まれる。例えば、「動きを伴うもの」には、画像等が出現した後に一旦停止表示されて、その前あるいは後に動くように表示されるものや、画像が拡大あるいは縮小するように表示されるものが含まれる。
例えば、「動きを伴うもの」として、演出表示領域70における位置や大きさを維持しつつ、回転するように表示される保留アイコンが挙げられる。また、演出図柄38のようにスクロールした後に停止表示されるものや、擬似連画像216など強調表示(出現した後に拡大及び縮小するような動きを伴うもの)も、「動きを伴うもの」として挙げられる。
(アイコンの動きについて)
上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、保留アイコン及び当該変動アイコンとして、雪ダルマを模した画像が表示される。なお、以下の説明において、保留アイコン及び当該変動アイコンを総称して、単に「アイコンI」と記載して説明する場合がある。
本実施形態では、アイコンIは、回転するようなアニメーション(周期アニメーション)として表示される。具体的には、図62に示すとおり、アイコンIは、雪ダルマのアニメーションが一定の周期で回転するような動きを伴って表示される。また、複数のアイコンIが演出表示領域70に表示されている場合(例えば、1つの当該変動アイコンTIと2つの保留アイコンHIとの、3つのアイコンIが表示されている場合)には、表示されている全てのアイコンIが同期するように周期アニメーションとして表示される(図62(a)〜(e)参照)。すなわち、本実施形態では、保留アイコンは、シフト表示される場合を除き各領域(領域R1〜R4)での位置を維持して留まりつつ、各領域において回転するように動きを伴って表示される。
なお、本発明の遊技機は、上述の実施形態に限定されず、アイコンの画像はいかなるものであってもよい。例えば、アイコンの画像として、球状の画像、他のモチーフを示す画像など、種々選択可能である。
また、アイコンの動きは、上述の実施形態のような回転する動きに限定されず、上下に揺れるように動く、あるいは左右に揺れるように動くなど、いかなる動きを伴うものであってもよい。
さらに、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンHIは動きを伴って表示されるものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、アイコンは、シフト表示される場合を除き(シフト時の動きを除き)、各領域に留まりつつ動きを伴わずに表示されるものであってもよい。
(アイコン出現演出の一例)
次に、図63〜図66を用いて、アイコン出現演出の具体例、及びアイコン出現演出が行われるタイミングについて説明する。
なお、上述のとおり、保留アイコンHI及び当該変動アイコンTIは、常に回転するような動きを伴って表示されている。以下の各演出例の説明では、保留アイコンHI及び当該変動アイコンTIの動きについての説明を省略するが、常に動きを伴って(周期アニメーションとして)表示されているものとする。
上述のとおり遊技機1では、保留アイコンHIの出現態様について、「通常表示」、「遅れ表示」、及び「再表示」の3つの実行パターンが設けられている。
(保留アイコン出現のタイミング)
まず、図63を参照しつつ、各実行パターンにおける保留アイコンHIの出現タイミング、入賞音が出力されるタイミング、及び数字保留が更新されるタイミングについて説明する。
図63(a)に示すとおり、通常表示では、始動口(第1始動口14又は第2始動口15)に遊技球Qが入球(入賞)すると、始動口に遊技球Qが入賞したタイミング(以下、単に「入賞時TMa1」と記載する場合がある)に数字保留の更新(+1)及び入賞音の出力が行われる。また、通常表示では、入賞時TMa1に保留アイコンHIが出現して表示される。
図63(b)に示すとおり、遅れ表示では、始動口に遊技球Qが入球(入賞)すると、入賞時TMa1に数字保留の更新表示(+1)及び入賞音の出力が行われる。また、遅れ表示では、入賞時TMa1から所定時間経過後のタイミングTMa2(例えば入賞時TMa1から2秒経過後のタイミング)に保留アイコンHIが出現して表示される。
図63(c)に示すとおり、再表示では、始動口に遊技球Qが入球(入賞)すると、入賞時TMa1に数字保留の更新(+1)及び入賞音の出力が行われる。また、再表示では、入賞時TMa1に保留アイコンHIが出現した後、時間Ta1後(例えば1秒後)に保留アイコンHIが消えて、入賞時TMa1から所定時間経過後(例えば2秒後)のタイミングTMa2に再び保留アイコンHIが出現して表示される。
このように、遊技機1は、保留アイコンHIを出現させるタイミングに変化を持たせて遊技者に違和感を与え、大当たり遊技などの特典に対する期待感を高めることができる。
(アイコン出現演出の態様)
次いで、アイコン出現演出の一例について、図64〜68を参照しつつ説明する。図64〜68では、一例として、第1保留の数が「2」の場合(U1=2)において、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)し、第1保留の数が「3」となった場合(U1=3)の保留アイコンHIの出現態様、第1保留数表示領域74aの数字保留の更新態様、及び入賞音の態様を示している。
(通常表示の一例)
まず、図64を参照して通常表示の一例について説明する。
図64(a)に示すとおり、第1保留数が「2」の場合には、第1保留数表示領域74aに数字保留として「2」が表示され、第1保留アイコン表示領域72aには、2つの保留アイコンHIが表示されている。
図64(b)に示すとおり、遊技球Qが第1始動口14に入球(入賞)して第1保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第1保留数表示領域74aの数字保留が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図64の例では「ポコン」という音)が音声出力装置32から出力される。また、入賞時TMa1に、3つ目の保留アイコンHIが演出表示領域70に出現する。図64(b)の例では、第1保留アイコン表示領域72aの上方に保留アイコンHIが出現する例を示している。出現した保留アイコンHIは、第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図64(b)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
このように、通常表示の場合には、入賞時TMa1に(入賞後すぐに)、保留アイコンHIの出現(表示)と、保留数表示領域74(数字保留)の保留数の増加更新と、入賞音の出力が行われる。
図64(c)に示すとおり、保留アイコンHIは、出現した後第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図64(b)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。
なお、上述のとおり、保留アイコンHIは、動きを伴って表示される。より具体的には、保留アイコンHIは、回転するように周期的に動くもの(周期アニメーション)とされている。また、複数の保留アイコンHIが表示されている場合、これらの複数の保留アイコンHIは、同期するように動きを伴って表示される。
また、保留アイコンHIが動きを伴うアニメーションとして表示されるのに対して、保留数表示領域74に表示される保留数(数字保留)は、動きを伴わないで表示される。より詳細に説明すると、数字保留は、保留数の増減の条件(新規入賞や保留の消化)が成立しない限り表示に変化がない(更新されない)。すなわち、数字保留は動きを伴わずに表示される。なお、保留数表示領域74に表示される保留数(数字保留)は、SPリーチ演出など他の演出が行われる場合であっても、表示された状態を維持する(継続して表示される)。
このように、遊技機1では、大当たり判定が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示すもの(特別図柄保留数)について、複数の態様(保留アイコンや数字保留)で表示する。また、遊技機1では、動きを伴わない態様で数字保留を表示するのに対して、動きを伴う態様で保留アイコンHIを表示する。
上述の構成により、遊技機1は、特図判定情報の数(保留数)を示すものの表示において、動かない態様のもの(数字保留)を表示して遊技者の誤認や誤解を抑制しつつ、動くもの(保留アイコン)を表示して遊技者の目を楽しませることができる。
(遅れ表示の一例)
次に、遅れ表示の一例について、図65を参照しつつ説明する。
図65(a)に示すとおり、第1保留数が「2」の場合には、第1保留数表示領域74aに数字保留として「2」が表示され、第1保留アイコン表示領域72aには、2つの保留アイコンHIが表示されている。
図65(b)に示すとおり、遊技球Qが第1始動口14に入賞して第1保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第1保留数表示領域74aの数字保留が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図65の例では「ポコン」という音)が出力される。なお、遅れ表示の場合には、入賞時TMa1に入賞音が出力される一方、保留アイコンHIが未出現の状態(出現していない状態)となる。
図65(c)に示すとおり、入賞時TMa1から時間Ta2後(本実施形態では2秒後)のタイミングTMa2に、3つ目の保留アイコンHIが演出表示領域70に出現する。すなわち、遅れ表示では、保留アイコンHIが通常表示の場合よりも遅れて出現する。本実施形態では、第1保留アイコン表示領域72aの上方に保留アイコンHIが出現する例を示している。出現した保留アイコンHIは、第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図65(c)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
図65(d)に示すとおり、保留アイコンHIは出現した後、第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図64(b)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。
このように、遅れ表示の場合(遅れ発生時)には、入賞時に(入賞後すぐに)、保留数表示領域74(数字保留)の保留数の増加更新及び入賞音の出力が行われるのに対し、保留アイコンHIの表示は、入賞時TMa1から所定時間経過後のタイミングTMa2に行われる。逆の観点から説明すると、遊技機1では、保留アイコンHIの表示(出現)が遅れても、入賞音の出力や数字保留が更新表示されるタイミングは一定とされている。
これにより、遊技機1は、遅れ表示等が実行された場合に、保留の増加がなかったなどと遊技者に誤解されることを抑制しつつ、遊技者に違和感を与えて遊技の興趣を向上させることができる。
(再表示の一例)
次に、再表示の一例について、図66を参照しつつ説明する。
図66(a)に示すとおり、第1保留数が「2」の場合には、第1保留数表示領域74aに「2」が表示され、第1保留アイコン表示領域72aには、2つの保留アイコンHIが表示されている
図66(b)に示すとおり、遊技球Qが第1始動口14に入賞して第1保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第1保留数表示領域74aの数字保留が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図64の例では「ポコン」という音)が出力される。また、入賞時TMa1に、3つ目の保留アイコンHIが演出表示領域70に出現する。出現した保留アイコンHIは、第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図64(b)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
図66(c)に示すとおり、保留アイコンHIは出現した後、第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図66(c)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、1回目の保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。
図66(d)に示すとおり、入賞時TMa1から時間Ta1(本実施形態では1秒後)後に、出現した保留アイコンHIが非表示となる(保留アイコンHIが消える)。図66(d)では、保留アイコンHIが弾けて消えるような演出が行われる例を示している。なお、保留アイコンHIが非表示となっても(消えても)、第1保留数表示領域74aの更新態様(U1=3であることを示す「3」の表示)は維持される。
図66(e)に示すとおり、入賞時TMa1から時間Ta2後(本実施形態では2秒後)のタイミングTMa2に、非表示となった保留アイコンHIが演出表示領域70に再び出現する。出現した保留アイコンHIは、第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図66(e)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
図66(f)に示すとおり、再び出現した保留アイコンHIは、第1保留アイコン表示領域72aの対応する領域(図66(f)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、2回目の保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。
上述のとおり、再表示の場合には、入賞時TMa1に(入賞後すぐに)、保留アイコンHIの表示(出現)と、保留数表示領域74の数字保留の増加更新と、入賞音の出力とが行われるとともに、入賞時TMa1から所定期間経過後のタイミングTMa2で再度保留アイコンHIが表示される(出現する)。逆の観点から説明すると、再表示では、1つの保留アイコンHIが2回表示されると言える。また、再表示の場合であっても、入賞音の出力や数字保留の増加更新は一定のタイミングで1回(通常表示と同じタイミングで1回)とされている。
このように、遊技機1では、通常表示では保留アイコンHIを入賞時に出現させて表示する一方、遅れ表示では保留アイコンを通常表示よりも遅れて表示(出現)させ、再表示では保留アイコンを2回表示(出現)させる。
また、上述のとおり、第1始動口への入賞を契機としたアイコン出現演出(通常遊技状態中に行われるアイコン出現演出)では、通常表示が行われる場合よりも、遅れ表示や再表示が行われた場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。言い方を換えれば、遊技機1では、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)では、保留アイコンHIが入賞時TMa1に出現して表示される場合と、タイミングTMa2に出現して表示される場合とで、大当たり期待度が異なるものとされている(入賞時TMa1<タイミングTMa2の大当たり期待度となっている)。
これにより、遊技機1は、遊技者に違和感を与えて遊技の興趣を向上させるとともに、大当たりへの期待感を高めることができる。言い方を換えれば、遊技機1では、保留アイコンHIを表示させるタイミングを通常表示の場合と異なるタイミングで表示させることで、大当たりなど特典付与に対する期待感を向上させることができる。
なお、上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、高確率時短遊技状態中のアイコン出現演出(高確率遊技状態中に第2始動口15への入賞を契機として行われるアイコン出現演出)では、通常表示と遅れ表示とで大当たり期待度に差異がなく、通常表示や遅れ表示に対して再表示の大当たり期待度が高くなっている(通常表示=遅れ表示<再表示)。すなわち、高確率時短遊技状態では、一の入賞に対して保留アイコンが一度出現する場合(通常表示又は遅れ表示)よりも、保留アイコンが二度出現する場合(再表示)のほうが、大当たり期待度が高くなっている。これにより、遊技機1は、高確率時短遊技状態での遊技において、保留アイコンが再度出現するか(一旦消えて再び出現するか)どうかといったことに対して注目させ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、上述のとおり、第1始動口への入賞を契機としたアイコン出現演出(通常遊技状態中に行われるアイコン出現演出)では、通常表示が行われる場合よりも、遅れ表示や再表示が行われた場合のほうが、SPリーチなど大当たり期待度が高い演出に発展する可能性が高くなっている(SPリーチ以上への発展期待度:通常表示<遅れ表示=再表示)。言い方を換えれば、遊技機1では、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)では、保留アイコンHIが入賞時TMa1に出現して表示される場合と、タイミングTMa2に出現して表示される場合とで、大当たり期待度の高い演出への発展確率が異なるものとされている(入賞時TMa1<タイミングTMa2の発展期待度となっている)。
これにより、遊技機1は、遊技者に違和感を与えつつ遊技にメリハリを与えるとともに、大当たりが付与されているか否かを遊技者が推測するに際し、より高度な推測要素(推測情報)を提供することができる。すなわち、保留アイコンHIの表示色がさほど大当たり期待度の高いものでなかった場合(例えば白アイコンや青アイコンである場合)でも、遅れ表示等が行われた場合にSPリーチ等への発展など、以後の演出への期待感を高めることができる。
また、遊技機1では、遅れ表示に加えて再表示を実行可能としている。すなわち、遊技機1では、保留アイコンHIを入賞時に出現させる場合と、遅れて(タイミングTMa2で)出現させる場合と、入賞時及びタイミングTMa2の2回出現させる場合とがある。
これにより、遊技機1は、「保留アイコンHIの出現」というひとつの事象について多様性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
また、遊技機1では、保留アイコンHIが出現するタイミングが複数設けられているのに対して、保留数が増加した場合に保留数表示領域74に表示される保留数(数字保留)の更新タイミング(U=+1となるタイミング)は一定とされている。
これにより、遊技機1は、保留アイコンの表示タイミングに変化を持たせて遊技の興趣を向上させつつ、遊技者が保留数を誤認することを抑制することができる。
なお、本実施形態では、複数の条件下(通常遊技状態及び時短遊技状態)でアイコン出現演出に通常表示、遅れ表示、及び再表示を設けた例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下では通常表示のみとし、他の条件下では通常表示、及び遅れ表示が実行されるものとしてもよい(ある条件下では遅れ表示や再表示が行われないなど)。
また、本発明の遊技機は、ある条件のもとで行われるアイコン出現演出と、他の条件のもとで行われるアイコン出現演出とで、実行態様などを異なる構成としてもよい。例えば、低確率遊技状態中では、実行態様を2つ(通常表示と遅れ表示)として、高確率遊技状態中では、実行態様を3つ(通常表示、遅れ表示、及び再表示)としてもよい。
さらに、本実施形態では、低確率非時短遊技状態中(通常遊技状態中)、低確率時短遊技状態中、及び高確率時短遊技状態中のアイコン出現演出を、実行パターン(通常表示、遅れ表示、及び再表示のうちのいずれであるか)によって大当たり期待度が異なるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本実施形態の遊技機1では、全ての条件(低確率非時短遊技状態、低確率時短遊技状態、及び高確率時短遊技状態)において、アイコン出現演出を実行パターンに応じて大当たり期待度が異なるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。
すなわち、本発明の遊技機は、ある条件(例えば非時短遊技状態や低確率遊技状態)のもとで行われるアイコン出現演出と、他の条件(例えば時短遊技状態や高確率遊技状態)のもとで行われるアイコン出現演出とを、実行パターンによる大当たり期待度に変化を持たせたもの(ある条件下では大当たり期待度が異なり、ある条件下では大当たり期待度が同じなど)としてもよいし、全ての条件下におけるアイコン出現演出において大当たり期待度を共通としてもよい(全ての条件下で大当たり期待度が同じ、又は全ての条件下で大当たり期待度が異なるなど)。
また、本発明の遊技機は、ある条件のもとで行われるアイコン出現演出と、他の条件のもとで行われるアイコン出現演出との双方において、実行パターンによって大当たり期待度に差異がないものであってもよい(いずれの条件下でも大当たり期待度が同じ)。
また、上述の実施形態では、通常遊技状態(条件A)と、低確率時短遊技状態(条件B)と、高確率時短遊技状態(条件C)とで、大当たり期待度に変化を持たせた例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、他の条件のもとで各構成に変化を持たせる、あるいは共通とするなど(大当たり期待度を共通とするか否か、実行パターンを共通とするか否かなど)等、種々選択可能である。
なお、上述の実施形態では、遅れ表示等を行うか否かの決定を、始動口入賞指定コマンドの受信ごとに決定するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。
例えば、本発明の遊技機は、始動口(第1始動口14又は第2始動口15)への入賞を契機として1の保留アイコンHIについて「遅れ表示」の実行が決定された場合、それ以後の入賞に対応する1又は複数の保留アイコンHIについて、連動するように遅れ表示を行うものとしてもよい。
図67を参照しつつ、具体例を説明する。図67に示すとおり、1の保留アイコンHIについて遅れ表示や再表示を行うことが決定された場合に、例えば「遅れフラグ」をONとすることができる。以下の説明では、最初に遅れ表示が決定された保留アイコンHIを、「対象保留アイコンHI」(図67中の「保留A」)と記載して説明する場合がある。
ここで、遅れフラグがONとなっていると、対象保留アイコンHIの入賞以後の始動口への入賞に対応する保留アイコンHI(対象保留アイコンHIの後に表示される保留アイコンHI)は、遅れ表示を行うことが決定される。なお、遅れフラグは、対象保留アイコンHIが当該変動アイコンTIとして消化されたとき(変動表示が終了したとき)にOFFとすることができる。また、遅れフラグがOFFとなると、以後の入賞に係る保留アイコンHIは、それぞれ通常表示、遅れ表示、及び再表示のいずれを実行するかが決定される。
このように、1の保留アイコンHIについて遅れ表示が決定されると、その保留アイコンHIが当該変動アイコンTIとして消化されるまで遅れフラグがONとされ、遅れフラグがONとなっている間の始動口入賞に係る保留アイコンHIの全てについて、遅れ表示を行うなどの構成とすることができる。なお、再表示が決定された場合には、再表示フラグをONとして、以後の入賞に係る保留アイコンHIについても連動して再表示を行うものとしてもよい。
上述の構成によれば、遊技者により強い印象(違和感など)を与えて期待感を高め、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
以上、遊技機1が行うアイコン出現演出の各態様について説明したが、本発明の遊技機は上述の実施形態に限定されない。
例えば、本実施形態では、保留アイコンは、出現時や表示されている間に動きを伴うものとした例を示したが、保留アイコンは動きを伴わないものであってもよい。例えば、保留アイコンは、シフト時などを除き、保留アイコン表示領域72の各領域に留まりつつ、回転するなどの動きを伴わずに表示されるものであってもよい。
また、本実施形態の遊技機1では、アイコン出現演出において遅れ表示及び再表示の双方を実行可能とした例を示したが、本発明の遊技機は、遅れ表示及び再表示のうちいずれかを実行するものであってもよい。
さらに、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンの出現タイミングを、通常表示では入賞時TMa1、遅れ表示では入賞時TMa1から時間Ta2後(2秒後)のタイミングとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、保留アイコンの出現タイミングを、通常表示では入賞時から0.5秒後とし、遅れ表示では入賞時から3秒後とするなど、入賞から保留アイコンが出現するまでの時間(出現タイミング)は種々選択可能である。
(入賞フラッシュ演出の一例)
次に、図68を用いて、入賞フラッシュ演出の一例について説明する。
上述のとおり、「入賞フラッシュ演出」とは、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞時に、所定の音の出力やヘソランプ34c等を所定の態様に発光させることにより行われる演出である。入賞フラッシュ演出では、始動口(第1始動口14や第2始動口15)への入賞時に、ヘソランプ34cを所定の態様で発光させるとともに、特定音の出力が行われる。
上述のとおり、本実施形態の入賞フラッシュ演出では、「弱パターン」と「強パターン」とが設けられている。「弱パターン」では、ヘソランプ34cを白発光させるとともに、特定音Aの出力が行われる。また、「強パターン」では、ヘソランプ34cを赤発光させるとともに、特定音Bの出力が行われる。
図69に示すとおり、入賞フラッシュ演出では、決定されたパターン(弱パターン又は強パターン)に対応する態様(白発光又は赤発光)で入賞時からヘソランプ34cの発光が開始され、入賞フラッシュ演出の対象となった保留アイコンHIが当該変動アイコンTIとして消化されるまでヘソランプ34cの発光が継続する。また、特定音の出力は入賞時に実行される。
本実施形態では、弱パターンの特定音Aとして、音声出力装置32から「ピキーン」という効果音が出力され、強パターンの特定音Bとして、音声出力装置32から「ピキピキーン」という効果音が出力される。
図68(a)〜(c)では、入賞フラッシュ演出の弱パターンの一例を示している。また、図68では、一例として、第1保留の個数が「2」の場合(U1=2)において、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)し、第1保留の個数が「3」となった場合(U1=3)の入賞フラッシュ演出の態様、第1保留数表示領域74aの更新態様、及び入賞音や特定音の態様を示している。
図68(a)に示すとおり、第1保留数が「2」の場合には、第1保留数表示領域74aに「2」が表示され、第1保留アイコン表示領域72aには、2つの保留アイコンHIが表示されている。
図68(b)に示すとおり、遊技球Qが第1始動口14に入球(入賞)して第1保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第1保留数表示領域74aの数字保留が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図68の例では「ポコン」という音)が音声出力装置32から出力される。また、入賞時TMa1に、特定音A(「ピキーン」という効果音)が音声出力装置32から出力されるとともに、ヘソランプ34cが白発光を開始する。
この際、入賞音(「ポコン」という音)と特定音A(「ピキーン」という効果音)が同時に音声出力装置32から出力されることとなる。特定音A(「ピキーン」という効果音)は、大当たりとなることを期待させるという趣旨から特に遊技者に聞かせたい演出音であるため、入賞音(「ポコン」という音)よりも音量が大きい、または、高音域にて表現される等、聴感に訴えかけ易い態様で出力される音である。そのため、入賞音(「ポコン」という音)と特定音A(「ピキーン」という効果音)とが同時に音声出力装置32から出力されたとしても、遊技者によっては入賞音(「ポコン」という音)の方は聞き取れない可能性がある。しかしながら、特定音A(「ピキーン」という効果音)が出力される際には入賞音(「ポコン」という音)を出力しないようにするといったように、特定の条件によって音の出力制御を使い分ける構成と比べて、入賞音(「ポコン」という音)と特定音A(「ピキーン」という効果音)とが同時に音声出力装置32から出力されることを許容する(入賞音(「ポコン」という音)の出力についての制限を設けない)構成とするほうが、遊技機の音声出力に係る制御負担を軽減することができる。なお、入賞音(「ポコン」という音)と特定音A(「ピキーン」という効果音)との混在した出力を防止することを目的としたい場合には、特定音A(「ピキーン」という効果音)が出力される際には入賞音(「ポコン」という音)を出力しないようにするといった構成をとることも可能である。
図68(c)及び図69に示すとおり、ヘソランプ34cは入賞時以降も白発光を継続する。なお、ヘソランプ34cは、入賞フラッシュ演出の対象となった保留アイコンHIが当該変動アイコンTIとして消化されるまで(当該変動アイコンTIとして大当たり判定結果が表示される変動終了まで)、白発光を継続する(図69参照)。
図68(d)〜(f)では、入賞フラッシュ演出の強パターンの一例を示している。図68(d)に示すとおり、第1保留数が「2」の場合には、第1保留数表示領域74aに「2」が表示され、第1保留アイコン表示領域72aには、2つの保留アイコンHIが表示されている。
図68(e)に示すとおり、遊技球Qが第1始動口14に入球(入賞)して第1保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第1保留数表示領域74aの数字保留が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図68の例では「ポコン」という音)が音声出力装置32から出力される。また、入賞時TMa1に、特定音B(「ピキピキーン」という効果音)が音声出力装置32から出力されるとともに、ヘソランプ34cが赤発光を開始する。
この際、入賞音(「ポコン」という音)と特定音B(「ピキピキーン」という効果音)が同時に音声出力装置32から出力されることとなる。特定音B(「ピキピキーン」という効果音)は、大当たりとなることを期待させるという趣旨から特に遊技者に聞かせたい演出音であるため、入賞音(「ポコン」という音)よりも音量が大きい、または、高音域にて表現される等、聴感に訴えかけ易い態様で出力される音である。そのため、入賞音(「ポコン」という音)と特定音B(「ピキピキーン」という効果音)とが同時に音声出力装置32から出力されたとしても、遊技者によっては入賞音(「ポコン」という音)の方は聞き取れない可能性がある。しかしながら、特定音B(「ピキピキーン」という効果音)が出力される際には入賞音(「ポコン」という音)を出力しないようにするといったように、特定の条件によって音の出力制御を使い分ける構成と比べて、入賞音(「ポコン」という音)と特定音B(「ピキピキーン」という効果音)とが同時に音声出力装置32から出力されることを許容する(入賞音(「ポコン」という音)の出力についての制限を設けない)構成とするほうが、遊技機の音声出力に係る制御負担を軽減することができる。なお、入賞音(「ポコン」という音)と特定音B(「ピキピキーン」という効果音)との混在した出力を防止することを目的としたい場合には、特定音B(「ピキピキーン」という効果音)が出力される際には入賞音(「ポコン」という音)を出力しないようにするといった構成をとることも可能である。
図68(f)及び図69に示すとおり、ヘソランプ34cは入賞時以降も赤発光を継続する。なお、図69に示すとおり、ヘソランプ34cは、入賞フラッシュ演出の対象となった保留アイコンHIが当該変動アイコンTIとして消化されるまで(当該変動アイコンTIとして大当たり判定結果が表示される変動終了まで)、赤発光を継続する。
このように、遊技機1は、先読み演出のひとつとして、演出表示領域70(画像表示装置31)で行われる演出以外に、音や発光による演出を実行可能としている。これにより、遊技機1は、遊技者の直感に訴えかけるような(直感的な)演出により、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上述のとおり、本実施形態では、入賞フラッシュ演出が行われない場合よりも、入賞フラッシュ演出が行われた場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。さらに、弱パターンが実行される場合よりも、強パターンが実行される場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。すなわち、本実施形態では、入賞フラッシュ演出なし<弱パターン<強パターンの順で、大当たり期待度が高くなっている。
これにより、遊技機1は、大当たり期待度を遊技者の直感に訴えかけるように示唆することができ、大当たり期待度を遊技者が感覚的に認識することができる。これにより、遊技機1は、遊技者の大当たりへの期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、入賞フラッシュ演出について、態様や実行タイミング、大当たり期待度などを異なる構成としてもよい。
例えば、入賞フラッシュ演出は、本実施形態のように、1回の始動口入賞に対して1回の特定音の出力が行われるものとしてもよいし(入賞時の1回のみ特定音出力)、1回の始動口入賞に対して特定音の出力が複数回行うものとしてもよい。また、入賞フラッシュ演出は、入賞時のタイミングで行われるものに限定されず、入賞時から後の所定のタイミングにおいて実行されるものであってもよい。
具体的を挙げて説明すると、図70に示すとおり、入賞フラッシュ演出は、通常パターン、遅れパターン、再実行パターンなど、複数の実行タイミングを備えるものであってもよい。例えば、通常パターンとして入賞時に特定音の出力及びヘソランプ34cの発光開始を行い、遅れパターンとして入賞時から所定時間後(例えば2秒後、あるいは保留シフト時など)に特定音の出力及びヘソランプ34cの発光開始を行い、再実行パターンとして入賞時に特定音の出力及びヘソランプ34cの発光開始を行うとともに入賞時から所定時間後(例えば2秒後、あるいは保留シフト時など)に再び特定音の出力を行うものとしてもよい。
また、入賞フラッシュ演出に再実行パターン(2回特定音が出力される場合)を設ける場合には、1回目の実行時に弱パターンの特定音を出力させ、2回目の実行時に強パターンの特定音を出力させるパターン(昇格パターン)を設けてもよい。このような構成とすれば、入賞フラッシュ演出の回数及び態様の双方により大当たり期待度を示唆することができる。
また、入賞フラッシュ演出の態様は、本実施形態に限定されず、種々選択可能である。例えば、本実施形態の入賞フラッシュ演出では、音(特定音)の出力及びランプ(ヘソランプ34c)の発光の双方を実行するものとしたが、入賞フラッシュ演出は、音(特定音)の出力及びランプ(ヘソランプ34c)の発光のうちのいずれかを実行するものであってもよい。
また、入賞フラッシュ演出として、ヘソランプ34cに換えて、あるいはヘソランプ34cに加え、他のランプ(例えば装飾照明装置34や枠用照明装置34bなど)を発光させてもよい。また、入賞時フラッシュ演出では、特定音としていかなる音(例えばキャラクタなどのボイス出力や音楽の出力など)を出力してもよい。
さらに、本実施形態では、非時短遊技状態及び時短遊技状態の双方において、入賞フラッシュ演出を実行するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下(例えば非時短遊技状態)では入賞フラッシュ演出を行い、他の条件下(例えば時短遊技状態)では入賞フラッシュ演出を行わないものとしてもよい。
また、本発明の遊技機は、入賞フラッシュ演出の実行有無(入賞フラッシュ演出が行われるか否か)や実行パターン(弱パターンであるか強パターンであるか等)によって大当たり期待度に差異がないものであってもよい(大当たり期待度が同じ)。
さらに、本実施形態では、第1始動口14への入賞を契機として行われる入賞フラッシュ演出(非時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出)と、第2始動口15への入賞を契機として行われる入賞フラッシュ演出(時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出)とを、実行態様、実行パターン、及び大当たり期待度において共通するものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。
具体的には、本発明の遊技機は、複数の条件下において入賞フラッシュ演出が行われるものとする場合、ある条件下(例えば非時短遊技状態や低確率遊技状態)で行われる入賞フラッシュ演出と、他の条件下(例えば時短遊技状態や高確率遊技状態)で行われる入賞フラッシュ演出とを、実行態様、実行タイミング、及び大当たり期待度等の構成を共通とする、あるいは異なるものとしてもよい。
また、本発明の遊技機は、条件によって入賞フラッシュ演出の実行態様、実行タイミング、及び大当たり期待度のうち全部又は一部を異なるものとする場合、非時短遊技状態中である場合と時短遊技状態中である場合とで異ならせるほか、低確率遊技状態中である場合と高確率遊技状態中である場合とで異ならせてもよいし、他の条件のもとで各構成を異なるものとしてもよい。
例えば、ある条件下では実行有無や実行パターンによって大当たり期待度が異なるものとし、他の条件下では大当たり期待度に差異がない、あるいは間接的に大当たり期待度が異なるものとしてもよい。具体例を挙げて説明すると、低確率遊技状態中では、弱パターン<強パターンの大当たり期待度として、高確率遊技状態中では、弱パターン=強パターンの大当たり期待度としてもよい。また、例えば、非時短遊技状態中では、入賞フラッシュ演出なし<入賞フラッシュ演出ありの順に大当たり期待度の高い他の演出(保留アイコン色変化やSPリーチへの発展など)が発生する可能性が高くなり(間接的に大当たり期待度が高い)、時短遊技状態中では、入賞フラッシュ演出なし<入賞フラッシュ演出ありの順に大当たり期待度が高くなる等の構成としてもよい。
また、本発明の遊技機は、ある条件のもとで行われる入賞フラッシュ演出と、他の条件のもとで行われる入賞フラッシュ演出とで、実行態様や実行タイミングを異なる構成としてもよい。例えば、低確率遊技状態中では、実行タイミングを1つ(入賞時に特定音出力)として、高確率遊技状態中では、実行タイミングを2つ(通常パターンと遅れパターンなど)としてもよい。
さらに、本実施形態の入賞フラッシュ演出では、ヘソランプ34cを発光させるものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、入賞フラッシュ演出において、装飾照明装置34のうち、他のランプ(盤用照明装置34aや枠用照明装置34b等)を発光させるものとしてもよい。また、入賞フラッシュ演出において、ランプの発光色はいかなるものであってもよい。
(保留アイコンの色変化)
次に、図71を用いて、保留アイコンHIの表示色の態様が更新されるタイミング(保留アイコン変化演出が行われるタイミング)について説明する。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、サブCPU120aにより決定された変化シナリオに沿って当該変動アイコンや保留アイコンの色を変化させる。
ここで、図71に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、事前変動において保留アイコンの色を変化させる場合、保留アイコンの色変化(保留アイコン変化演出)は、保留アイコン表示領域内でシフト表示される際(シフト時)に行われる。
例えば、図71及び図72に示すとおり、保留アイコンHIが初期態様として白点滅アイコンとして表示され、2変動前に白点滅アイコンから青アイコンに変化するシナリオ(シナリオ06の場合)が決定されている場合には、初期態様の表示時において(図72の例では入賞時)に白点滅アイコンとして表示されていた保留アイコンHIは、第3領域R3から第2領域R2にシフト表示される際に青アイコンに変化する。
このように、本実施形態の遊技機1では、保留アイコン変化演出は、アイコンのシフト時に限定して行われる。別の言い方をすれば、保留アイコンHIの色変化は、実行されるタイミングが単一のものとされている(タイミングが固定されている)。
なお、本明細書中の「タイミングが単一」、「タイミング固定」あるいは「タイミング限定」等の記載は、ひとつの事象(例えば始動口への入賞、変動開始など)に対して一つのタイミングである、あるいはひとつの事象に対するタイミングが固定されているということを意味している。すなわち、「タイミングが単一」あるいは「タイミング固定」とは、一定周期のタイミング(周期的なタイミング、例えば30秒単位のタイミングなど)などを意味するものではなく、なにかしらの事象に対するタイミングが固定されていることを意味する。
このように、遊技機1では、保留アイコンHIの出現(表示)が行われるタイミングに多様性を持たせる一方、保留アイコンHIの色変化が行われるタイミングは固定とされている。なお、後で詳述するとおり、本実施形態では、保留アイコンHIの色変化は、アイコンシフト時に限定して行われるのに対して、当該変動アイコンTIの色変化は、変動演出の実行中の様々なタイミングで行われる。
これにより、遊技機1は、一つの「保留アイコン」というツール(画像)を用いて、表示(出現)させるタイミング及び色など様々な情報を遊技者に提供し、特典(大当たり)付与の期待度を示すことができる。すなわち、遊技機1は、時間差が示す情報(遅れ表示など)と、表示色の情報とを、保留アイコンという1のツールに付与し、遊技者はこれらの情報をもとに大当たり期待度を推測することが可能となる。その結果、遊技機1は、遊技に多様性を付与しつつ、様々な情報を遊技者に示唆することができる。その結果、遊技機1は、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
なお、本発明の遊技機は、保留アイコンHIや当該変動アイコンTIの表示色と同期するようにヘソランプ34cを発光させるものとしてもよい。これにより、アイコン(保留アイコン又は当該変動アイコン)の色の態様を感覚的に認識しやすくなる。その結果、遊技機1は、演出効果をさらに高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本発明の遊技機では、演出表示領域70(画像表示装置31)において行われる演出に応じて、アイコンが表示されなくなる場合があってもよい。例えば、SPSPリーチなど、大当たり期待度が高い演出などに発展した場合には、当該変動アイコンや保留アイコンが表示されないものとしてもよい。また、当該変動アイコンが表示されなくなる場合には、アイコンの非表示と同期するように、ヘソランプ34cの発光が消えるものであってもよい。
さらに、本発明の遊技機は、アイコンが非表示である場合(例えばSPSPリーチが行われている間など)であっても、アイコンの色に対応するように、ヘソランプ34cの発光が継続するものであってもよい。このような構成とする場合には、例えば、変動終了までヘソランプ34cの点灯を継続させてもよい。
さらに、本実施形態の遊技機1では、シフト時に限定して保留アイコンの色変化が行われるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、保留アイコンの色変化をシフト時以外のタイミングで行うものとしてもよい。
(変動中の演出について)
次に、本実施形態の遊技機1が実行する変動中の演出の具体例について説明する。
上述のとおり、遊技機1では、複数の変動演出パターンが設けられており(変動演出パターン1〜21)、各変動演出パターンに基づいて、演出表示領域70(画像表示装置31)や音声出力装置32、装飾照明装置34等による演出が行われる。
本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンTIに係る大当たり判定の結果を表示する変動表示において、演出図柄38のスクロールや、変動開始時アクション、セリフ予告、擬似連、タイマー演出、ストック演出、操作指示演出等の各演出を行う。なお、以下の説明では、変動表示において行われる各種の演出を、「変動中演出」と記載して説明する場合がある。
図74に示すとおり、変動中演出は、演出制御部120mが変動パターン指定コマンドを受信することに基づいて実行有無や実行パターンなどが決定される。すなわち、各変動中演出は、主制御基板110から送信された変動パターン指定コマンドを変動開始時に演出制御部120mが受信することに基づいて決定される。別の観点から説明すると、変動中演出において表示される画像や、変動中演出において行われる演出図柄38等の動き(アクション)は、演出制御部120mが変動パターン指定コマンド受信に基づいて、各変動中演出を決定したことを示すもの(画像等)であると言える。例えば、擬似連における擬似連予告画像214は、演出制御部120mが変動パターン指定コマンド受信に基づいて擬似連の実行を決定したことを示すものであると言える。また、タイマー演出において表示されるタイマー画像220は、演出制御部120mが変動パターン指定コマンド受信に基づいてタイマー演出の実行を決定したことを示すものであると言える。
なお、図74に示すとおり、変動開始時には、保留数表示領域74に表示される数字保留が、「1」減少して更新表示されるとともに、保留アイコンHIが1つ減少する。
(演出図柄のスクロール動作)
先ず、図75を参照しつつ、演出図柄38の確定停止、次の変動が開始してから演出図柄38の確定停止が行われるまでの演出図柄38のスクロール動作、小演出図柄48の態様、数字保留の更新態様について説明する。
図75(a)では、第1保留数が「3」である場合(U1=3)において、確定停止が行われた状態を示している。図75(a)に示すとおり、確定停止時には、演出表示領域70に3つの演出図柄38が停止した状態で表示される。また、このとき、小演出図柄48も演出図柄38と同様の態様(ハズレ態様又は大当たり態様)で停止表示される。
図75(b)に示すとおり、変動(次の変動)が開始されると、3つの演出図柄38が流れるように動く動作(スクロール)を開始する。より詳細に説明すると、演出表示領域70には、変動開始後に演出図柄38がある方向に向けて(本実施形態では、上方から下方に向けて)流れるようにスクロールする。また、演出図柄38は、スクロール開始から確定停止に至るまでの間に、加速(低速)→高速→減速(低速)と、速度を変化させつつスクロールする。さらに、第1保留数表示領域74aの数字保留は、保留数が1つ減少した態様で(図75の例では「3」から「2」)更新して表示される。
なお、以下の説明では、加速傾向にあるか減速傾向にあるかに関わらず、演出図柄38がスクロールしている状態(流れるように動く動作を行っている状態)を、単に「スクロール」と記載して説明する場合がある。なお、演出図柄38がスクロールしている状態において、高速でスクロールしている場合(「高速スクロール」とも称す)では、演出図柄38の判別が困難となる、あるいは視認が困難となる場合がある。以下の説明における「スクロール」には、このような演出図柄38の判別や視認が困難となる状態(高速スクロール)を含むものとする。
また、図75(b)に示すとおり、変動開始時には、第1保留数表示領域74aの数字保留が「1」減少して更新表示されるとともに、第1保留アイコン表示領域72aの保留アイコンHIが1つ減少してシフト表示される。さらに、変動開始後、小演出図柄48についても演出図柄38と同様に変動中であることを示す態様(スクロールなど)で表示される
図75(c)に示すとおり、スクロールの後、演出図柄38は演出表示領域70の所定の位置(例えば略中央)において、上下に揺れ動きながら位置を維持した状態(仮停止)で表示される。
なお、演出図柄38の仮停止から確定停止までの間に、アイキャッチ画像250が表示される場合がある(図89(e)参照)。なお、「アイキャッチ画像250」は、演出表示領域70の略全域に表示される画像であり、例えば、機種名や機種に対応したキャラクタ画像などを表示させることができる。
図75(d)に示すとおり、所定時間(例えば2秒)に亘り演出図柄38の仮停止が行われた後、演出図柄38が停止した状態で表示される(確定停止)。また、このとき、小演出図柄48についても、演出図柄38と同様の態様(ハズレ態様又は大当たり態様)で停止して表示される。さらに、図75(e)に示すとおり、確定停止の後、次の変動が開始される。
(変動開始時アクションの一例)
次に、変動開始時アクションの一例について、図76及び図77を用いて説明する。
上述のとおり、「変動開始時アクション」とは、変動開始直後に行われる演出である。
本実施形態の変動開始時アクションは、演出図柄38が、通常(変動開始時アクションの非実行時)とは異なる動きを行う演出とされている(図77参照)。
図77(a)に示すとおり、本実施形態の変動開始時アクションでは、変動開始直後に、演出図柄38が横方向に回転するような動きを行う。また、図77(b)に示すとおり、演出図柄38は、回転動作の後に、スクロール方向とは異なる方向(上方)に動くようなアクションを行う。
図77(c)に示すとおり、変動開始時アクションの後、スクロールを開始する。言い方を換えれば、変動開始時アクションが実行されない場合(変動開始時アクションの非実行時)には、変動開始直後にスクロールが行われるのに対し(図76(a)参照)、変動開始時アクションが実行される場合では、変動開始時アクションが終了した後にスクロールが開始される(図76(b)参照)。
上述のとおり、変動開始時アクションが行われない場合よりも、変動開始時アクションが行われた場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている(変動開始時アクションなし<変動開始時アクションあり)。そのため、遊技機1は、変動開始時アクションの実行によって、今後さらに大当たり期待度の高い演出に発展するなど、遊技者の期待感を高めることができる。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、変動開始時アクションを本実施形態とは異なる構成としてもよい。
例えば、本実施形態では、演出図柄38を用いて変動開始時アクションを行うこととした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、変動開始時アクションはキャラクタ画像等、演出図柄38以外の画像を用いて行うものであってもよいし、変動開始時にエフェクト等を表示させて行うものとしてもよい。さらに、変動開始ごとに変動開始時に何らかのアクション演出を行うものとしつつ、通常のアクション演出よりも長いアクションを行うことにより変動開始時アクションとしてもよい。
また、本実施形態の変動開始時アクションでは、変動開始時アクションを行う画像(演出図柄38)は動きを伴うものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、変動開始時アクションは、動きを伴わない画像を用いて行われるものであってもよい。
さらに、本実施形態では、変動開始時アクションの実行パターンを1種類(演出図柄38が回転するアクションの1種類)とした例を示したが、変動開始時アクションは複数の実行パターンを設けたものであってもよい。また、変動開始時アクションに複数の実行パターンを設ける場合、実行パターン(キャラクタの種類やエフェクトの色、動きなど)に応じて大当たり期待度が異なるものであってもよいし、実行パターンの種別に関わらず大当たり期待度を同じとしてもよい。
さらに、本実施形態の変動開始時アクションでは、ある条件下(非時短遊技状態)で行われる変動開始時アクション及び他の条件下(時短遊技状態)で行われる変動開始時アクションの双方について、共通する実行パターン(実行パターン1種類)であるものを一例として示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われる変動開始時アクションと、他の条件下で行われる変動開始時アクションとで、実行パターンの内容や種類が異なるものであってもよい(ある条件下では1種類、他の条件下では3種類など)。
さらに、本実施形態では、非時短遊技状態(通常遊技状態)及び時短遊技状態の双方において変動開始時アクションを実行するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下では変動開始時アクションを実行し、他の条件下では変動開始時アクションを実行しないものとしてもよい。
さらに、本実施形態の変動開始時アクションでは、変動開始時アクションの有無によって大当たり期待度が異なるものとした例を示したが、変動開始時アクションの実行有無、あるいは実行パターンを複数設ける場合には実行パターンによって大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じ)もの、あるいは実行有無や実行パターンによって他の演出への発展等を示唆するもの(間接的に大当たり期待度が異なるもの)であってもよい。
さらに、本実施形態では、複数の条件下(非時短遊技状態及び時短遊技状態)で変動開始時アクションを実行するものとし、ある条件下(非時短遊技状態)で行われる変動開始時アクションと、他の条件下(時短遊技状態)で行われる変動開始時アクションとの双方について、変動開始時アクションの実行有無によって大当たり期待度が異なるもの(全ての条件下で大当たり期待度が異なる)とした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われる変動開始時アクションと、他の条件下で行われる変動開始時アクションとで、実行有無や実行パターンによる大当たり期待度を共通(全ての条件下で大当たり期待度共通)としてもよいし、変化を持たせてもよい(ある条件では大当たり期待度が同じ、他の条件では大当たり期待度が異なるなど)。
(セリフ予告の一例)
次に、セリフ予告の一例について、図76及び図78を用いて説明する。
上述のとおり、「セリフ予告」とは、大当たり遊技が実行される期待度を示唆するセリフやキャラクタなどを演出表示領域70(画像表示装置31)に表示させると共に、該セリフに応じた音声を音声出力装置32から出力する演出である。
図76(c)に示すとおり、セリフ予告は、変動開始から時間Tb経過した後(例えば2秒後)に行われる。言い方を換えれば、変動開始から時間Tb後にセリフ予告が発生する場合がある。すなわち、本実施形態では、セリフ予告は単一のタイミング(変動開始から時間Tb後)で発生する(タイミングが固定されている)。
図78(a)に示すとおり、まず変動開始直後にスクロールが開始される。
図78(b)に示すとおり、変動開始から時間Tb後に、キャラクタ画像210やセリフ画像212が表示される。より具体的には、セリフ予告では、キャラクタなどが枠画像とともに表示されることに加え、セリフ画像212が表示される。さらに、セリフ画像212に対応した音声が音声出力装置32から出力される。なお、本実施形態では、セリフ予告においてセリフに対応する音声を出力させる例を示したが、音声の出力は行われないものであってもよい。
また、上述のとおり、セリフ予告では、セリフ画像212の表示色やセリフの内容によって、大当たり期待度が異なる。具体的には、セリフ画像212は、白色<赤色<金色<レインボー(当確)の順に大当たり期待度が高くなっている。
なお、キャラクタ画像210やセリフ画像212は、所定の位置(例えば演出表示領域70の左側や下方など)に表示される。また、キャラクタ画像210やセリフ画像212は、表示されてから消えるまでの間、表示位置や大きさに変化がない。すなわち、セリフ予告において表示される画像(キャラクタ画像210やセリフ画像212)は、動きを伴わないで表示される。その一方、セリフ予告では、セリフの表示色など、態様により大当たり期待度を示唆している。これにより、遊技機1は、セリフ予告が発生するか否か、あるいは何色でセリフが表示されるか等といった事項に対する遊技者の興味を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、セリフ予告では、実行タイミングがひとつ(実行タイミング固定)とされているのに対し、セリフの態様(表示色やセリフ内容など)で大当たり期待度を示唆している(大当たり期待度が異なる)。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、セリフ予告を本実施形態とは異なる構成としてもよい。
例えば、本実施形態では、セリフ予告においてキャラクタ画像210及びセリフ画像212の双方を表示する例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、セリフ予告はセリフ画像212のみを用いて行うものであってもよい。
また、本実施形態のセリフ予告では、表示される画像(キャラクタ画像210やセリフ画像212)を、動きを伴わないものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、セリフ予告において表示される画像(キャラクタ画像210やセリフ画像212)は、動きを伴うものであってもよい。例えば、セリフ予告では、セリフ画像212の枠が揺動する、あるいはキャラクタの口がセリフに合わせるように動く(口パク)などの動きを伴うものであってもよい。
また、セリフ予告が発生するタイミングは変動開始から2秒後に限定されず、変動開始から所定時間後に行われるものであればよい。
さらに、本実施形態のセリフ予告では、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるセリフ予告及び他の条件下(時短遊技状態)で行われるセリフ予告の双方について、共通する実行パターンであるものを一例として示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるセリフ予告と、他の条件下で行われるセリフ予告とで、実行パターンの内容や種類が異なるものであってもよい(ある条件下では1種類、他の条件下では3種類など)。
さらに、本実施形態では、非時短遊技状態(通常遊技状態)及び時短遊技状態の双方においてセリフ予告を実行するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下ではセリフ予告を実行し、他の条件下ではセリフ予告を実行しないものとしてもよい。
さらに、本実施形態のセリフ予告では、セリフ予告の有無によって大当たり期待度が異なるものとした例を示したが、セリフ予告の実行有無や実行パターンによって大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じ)もの、あるいは実行有無や実行パターンによって他の演出への発展等を示唆するもの(間接的に大当たり期待度が異なるもの)であってもよい。
さらに、本実施形態では、複数の条件下(非時短遊技状態及び時短遊技状態)でセリフ予告を実行するものとし、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるセリフ予告と、他の条件下(時短遊技状態)で行われるセリフ予告との双方について、セリフ予告実行有無によって大当たり期待度が異なるもの(全ての条件下で大当たり期待度が異なる)とした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるセリフ予告と、他の条件下で行われるセリフ予告とで、実行有無や実行パターンによる大当たり期待度を共通(全ての条件下で大当たり期待度共通)としてもよいし、変化を持たせてもよい(ある条件では大当たり期待度が同じ、他の条件では大当たり期待度が異なるなど)。
(擬似連)
次に、擬似連について、図79〜84を用いて説明する。本実施形態の遊技機1では、1回の変動中において、擬似連回数が1回行われる場合と、擬似連回数が2回行われる場合とがある。
なお、本実施形態の遊技機1では、1回の変動中に実行される擬似連回数は最大2回(擬似3到達)となっているが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、擬似連は3回以上行われるものとしてもよい。
上述のとおり、本実施形態の擬似連では、ノーマル擬似(N擬似)とリーチ後擬似(R後擬似)とが設けられている。上述のとおり、「ノーマル擬似」とは、2つの演出図柄38がリーチとならずに(非リーチ状態で)擬似連に発展することを示している。また、「リーチ後擬似」とは、2つの演出図柄38がリーチとなった後に擬似連に発展することを示している。
擬似2どまりの場合では、リーチにならずに擬似連に発展するノーマル擬似(N擬似)が1回行われる場合と、リーチの後に擬似連に発展するリーチ後擬似(R後擬似)が1回行われる場合とがある。
さらに、擬似3到達の場合では、ノーマル擬似が行われた後にノーマル擬似が行われる場合(N擬似→N擬似)と、ノーマル擬似が行われた後にリーチ後擬似が行われる場合(N擬似→R後擬似)と、リーチ後擬似が行われた後にリーチ後擬似が行われる場合(R後擬似→R後擬似)との、3つのパターンがある。
このように、本実施形態の遊技機1では、1回の変動中にリーチ後擬似を行った後にノーマル擬似が行われることがない。すなわち、本実施形態の遊技機1では、1回の変動中にリーチ後擬似が行われた場合には、以後に行われる擬似連は必ずリーチ後擬似が実行される。
なお、上述のとおり、大当たり期待度の高さは、擬似連なし<擬似2どまり<擬似3到達となっており、N擬似<R後擬似<N擬似+N擬似<N擬似+R後擬似<R後擬似+R後擬似となっている。
擬似連が行われる場合には、複数回の擬似変動が行われる。例えば、図79(a)及び図79(b)に示すとおり、擬似連回数1回の場合(擬似2どまりの場合)では、1回目の擬似変動(擬似1変動)の後に2回目の擬似変動(擬似2変動)が行われる。また、図80に示すとおり、擬似連回数が2回の場合(擬似3到達の場合)では、1回目の擬似変動(擬似1変動)の後に2回目の擬似変動(擬似2変動)が行われ、2回目の擬似変動(擬似2変動)の後に3回目の擬似変動(擬似3変動)が行われる。
また、擬似連が行われる場合には、擬似連予告が行われる。擬似連予告では、擬似連が行われることを示唆する画像(擬似連予告画像214)が表示される。本実施形態では、擬似連予告画像214として、「継続」の文字画像が表示される(図81(a)参照)。
図79(a)及び図80に示すとおり、ノーマル擬似の場合には、擬似連予告(擬似連予告画像214の表示)から時間Tc1後に擬似連画像216が表示される。また、図79(b)及び図80に示すとおり、リーチ後擬似の場合には、擬似連予告(擬似連予告画像214の表示)から時間Tc2後に擬似連画像216が表示される。
図81(a)に示すとおり、擬似連予告において、擬似連予告画像214は、演出表示領域70に出現する際に一旦拡大表示された後に揺れ動くように所定時間(例えば2秒)表示される。すなわち、擬似連予告画像214は、動きを伴って表示される。
図81(c)に示すとおり、擬似連予告画像214が表示されてから時間Tc1後に、擬似連の開始を示す擬似連画像216が表示される。本実施形態では、擬似連画像216として、「NEXT」の文字画像が表示される(図81(c)参照)。擬似連画像216は、演出表示領域70に出現する際、一旦拡大表示された後に揺れるように動き、その後停止して表示される。すなわち、擬似連画像216は、動きを伴って表示される。
以下、擬似2どまりの場合のノーマル擬似の具体例、擬似2どまりの場合のリーチ後擬似の具体例、及び擬似3到達の場合においてノーマル擬似のあとにリーチ後擬似が行われる場合の具体例について、それぞれ説明する。
(擬似2どまりの場合のノーマル擬似の一例)
図81は、擬似2どまりの場合のノーマル擬似の一例を示している。図79(a)に示すとおり、変動開始後(擬似1変動中)の所定のタイミングで擬似連予告(擬似連予告画像214の表示)が行われる。また、擬似連予告から時間Tc1が経過したタイミングで、擬似連画像216が表示される。
図81(a)に示すとおり、変動開始後の擬似1変動中に擬似連予告が行われる。具体的には、擬似1変動中に擬似連予告画像214が表示され、擬似連が行われることが示唆される。
図81(b)に示すとおり、擬似1変動中に、2つの演出図柄38がリーチとならずに表示される。より具体的には、異なる数字(図81(b)の例では「5」と「7」)を示す2つの演出図柄38が上方から略中央に向けて下降して(スクロールして)、演出表示領域70の略中央に表示される(非リーチ図柄表示)。
図81(c)に示すとおり、2つの演出図柄38がリーチとならずに表示された後、擬似連画像216が表示される。また、擬似連画像216は、表示される際に強調表示(拡大して表示、あるいはエフェクトとともに表示されるなど)される。このように、擬似連予告画像214(図81では「継続」の文字画像)が表示されてから時間Tc1後のタイミングで(非リーチ図柄表示後に)擬似連画像216が表示される。
図81(d)に示すとおり、擬似連画像216は表示された後に消えて(消失して)、擬似2変動が行われる。擬似2変動では、同じ数字(図81の例では「5」)を示す2つの演出図柄38が上方から略中央に向けて下降して(スクロールして)、演出表示領域70の略中央に表示される(リーチ図柄表示)。なお、擬似連画像216が表示されるタイミング、あるいは擬似連画像216が消えた後のタイミングに、何回目の擬似変動であるか(現在擬似2であるのか擬似3であるのかなど)を示す擬似変動回数表示画像217(図81(d)の「×2」の画像)を表示してもよい。
図81(e)に示すとおり、擬似2変動において、2つの演出図柄38がリーチ状態で表示される。
図81(f)に示すとおり、リーチとなった後、SPリーチに発展することを示す画像(図81の例では「SP発展」の発展報知画像218)が表示される。
(擬似2どまりの場合のリーチ後擬似の一例)
図82は、擬似2どまりの場合のリーチ後擬似の一例を示している。図79(b)に示すとおり、変動開始後(擬似1変動中)の所定のタイミングで擬似連予告(擬似連予告画像214の表示)が行われる。また、擬似連予告から時間Tc2が経過したタイミングで、擬似連画像216が表示される。
図82(a)に示すとおり、変動開始後の擬似1変動中に擬似連予告が行われる。具体的には、擬似1変動中に擬似連予告画像214が表示され、擬似連が行われることが示唆される。
図82(b)に示すとおり、擬似1変動中に同じ数字(図81の例では「5」)を示す2つの演出図柄38が上方から略中央に向けて下降する(スクロールする)。また、2つの演出図柄38は、リーチとなるか否かを煽るように減速しつつ下降する。
図82(c)に示すとおり、演出表示領域70には、2つの演出図柄38がリーチとなって表示される。2つの演出図柄38は、一旦拡大して強調表示され、演出表示領域70の略中央に表示される。
図82(d)に示すとおり、2つの演出図柄38がリーチとなって表示された後、擬似連画像216が表示される。また、擬似連画像216は、表示される際に強調表示(拡大して表示、あるいはエフェクトとともに表示されるなど)される。
このように、リーチ後擬似では、擬似連予告画像214が表示されてから時間Tc2後(リーチ図柄表示後)に擬似連画像216が表示される。また、リーチ後擬似では、2つの演出図柄38が表示される際に、リーチ煽りなどが発生する。そのため、ノーマル擬似が行われる場合よりもリーチ後擬似が行われる場合のほうが、擬似連予告画像214が表示されてから擬似連画像216が表示されるまでの時間が長くなる(時間Tc1<時間Tc2)。言い方を換えれば、ノーマル擬似の場合において擬似連予告が発生してから擬似連画像216が表示されるタイミングよりも、リーチ後擬似の場合において擬似連予告が発生してから擬似連画像216が表示されるタイミングのほうが、遅いタイミングとなる。
図82(e)に示すとおり、擬似連画像216は表示された後に消えて(消失して)、擬似2変動が行われる。擬似2変動では、同じ数字(図82の例では「5」)を示す2つの演出図柄38が上方から略中央に向けて下降して(スクロールして)、演出表示領域70の略中央に表示される(リーチ図柄表示)。なお、擬似連画像216が表示されるタイミング、あるいは擬似連画像216が消えた後のタイミングに、何回目の擬似変動であるか(現在擬似2であるのか擬似3であるのかなど)を示す擬似変動回数表示画像217(図82(e)の「×2」の画像)を表示してもよい。
図82(f)に示すとおり、リーチとなった後、SPリーチに発展することを示す画像(図82の例では「SP発展」の発展報知画像218)が表示される。
(擬似3到達の場合の一例)
図83は、擬似3到達の場合において、ノーマル擬似が行われた後にリーチ後擬似が行われる場合の一例を示している。図80に示すとおり、擬似1変動中及び擬似2変動中の所定のタイミングで擬似連予告(擬似連予告画像214の表示)が行われる。また、1回目の擬似連予告から時間Tc1が経過したタイミングで1回目の擬似連画像216の表示が行われ、2回目の擬似連予告から時間Tc2が経過したタイミングで2回目の擬似連画像216の表示が行われる。
図83(a)に示すとおり、変動開始後の擬似1変動中に1回目の擬似連予告が行われる。具体的には、擬似1変動中に1回目の擬似連予告画像214の表示が行われ、擬似連が行われることが示唆される。
図83(b)に示すとおり、擬似1変動中に、2つの演出図柄38がリーチとならずに表示される。より具体的には、異なる数字(図81の例では「5」と「7」)を示す2つの演出図柄38が上方から略中央に向けて下降して(スクロールして)、演出表示領域70の略中央に表示される(非リーチ図柄表示)。
図83(c)に示すとおり、2つの演出図柄38がリーチとならずに表示された後、1回目の擬似連画像216の表示が行われる。また、擬似連画像216は、表示される際に強調表示(拡大して表示、あるいはエフェクトとともに表示されるなど)される。このように、擬似連予告画像214(図83では「継続」の文字画像)が表示されてから時間Tc1後のタイミングで(非リーチ図柄表示後に)擬似連画像216が表示される。
図83(d)に示すとおり、擬似連画像216は表示された後に消えて(消失して)、擬似2変動が行われる。なお、擬似連画像216が表示されるタイミング、あるいは擬似連画像216が消えた後のタイミングに、何回目の擬似変動であるか(現在擬似2であるのか擬似3であるのかなど)を示す擬似変動回数表示画像217(図83(d)では、擬似2変動であることを示す「×2」の画像)を表示してもよい。擬似2変動中に2回目の擬似連予告が行われる。具体的には、擬似2変動中に2回目の擬似連予告画像214の表示が行われ、さらに擬似連が行われることが示唆される。
図83(e)に示すとおり、擬似2変動では、同じ数字(図83の例では「5」)を示す2つの演出図柄38が上方から略中央に向けて下降する(スクロールする)。また、2つの演出図柄38は、リーチとなるか否かを煽るように減速しつつ下降する。
図83(f)に示すとおり、演出表示領域70には、2つの演出図柄38がリーチとなって表示される。2つの演出図柄38は、一旦拡大して強調表示され、演出表示領域70の略中央に表示される。
図84(a)に示すとおり、2つの演出図柄38がリーチとなって表示された後、2回目の擬似連画像216の表示が行われる。また、擬似連画像216は、表示される際に強調表示(拡大して表示、あるいはエフェクトとともに表示されるなど)される。このように、擬似連予告画像214が表示されてから時間Tc2後のタイミングで(リーチ図柄表示後に)擬似連画像216が表示される。
図84(b)に示すとおり、2回目に表示された擬似連画像216は、表示された後に消えて(消失して)、擬似3変動が行われる。なお、擬似連画像216が表示されるタイミング、あるいは擬似連画像216が消えた後のタイミングに、何回目の擬似変動であるか(現在擬似2であるのか擬似3であるのかなど)を示す擬似変動回数表示画像217(図84(b)では、擬似3変動であることを示す「×3」の画像)を表示してもよい。
図84(b)に示すとおり、擬似2変動では、同じ数字(図84の例では「5」)を示す2つの演出図柄38が上方から略中央に向けて下降して(スクロールして)、リーチとなるか否かを煽るように減速しつつ下降する。
図84(c)に示すとおり、リーチとなった後、SPリーチに発展することを示す画像(図84(c)の例では「SP発展」の発展報知画像218)が表示される。
このように、擬似連が行われる場合では、擬似連回数が1回(擬似2どまり)であるか擬似連回数が2回(擬似3到達)であるかに関わらず、ノーマル擬似の場合にはリーチ成立前(擬似変動を開始してから所定時間経過後であってリーチ成立前のタイミング)で擬似連画像216が表示され、リーチ後擬似の場合にはリーチ成立後のタイミングで擬似連画像216が表示される。より具体的に説明すると、1回目の擬似連(擬似2)であるか2回目の擬似連(擬似3)であるかに関わらず、ノーマル擬似の場合には擬似連予告画像214が表示されてから時間Tc1後に擬似連画像216が表示され、リーチ後擬似の場合には擬似連予告画像214が表示されてから時間Tc2後に擬似連画像216が表示される。
また、大当たり期待度は、N擬似(擬似2連どまり)<R後擬似(擬似2連どまり)<N擬似+N擬似(擬似3に到達)<N擬似+R後擬似(擬似3に到達)<R後擬似+R後擬似(擬似3に到達)の順となっている。
これにより、遊技機1は、擬似連においてリーチとなるか否か、また擬似2どまりとなるか擬似3まで到達するか否かについて興味を惹き付け、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、擬似連の構成を本実施形態とは異なるものとしてもよい。
例えば、本実施形態では、擬似連予告画像214や擬似連画像216について、動きを伴うものを一例として示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、擬似連において表示される擬似連予告画像214や擬似連画像216は、動きを伴わないで表示されるものであってもよい。
例えば、擬似連予告画像214は、本実施形態の「継続」の文字画像に限定されず、所定のモチーフ(例えば蝶々をモチーフとした画像)や、キャラクタのセリフ画像(例えば「まだまだ行くよ!」、「もっと行くよ」など)等、いかなるものであってもよい。
また、擬似連画像216は、停止して表示されるものでなくともよい。例えば、擬似連画像216は、強調表示される際に揺れ動くように表示されるものや、拡大縮小を繰り返し行うように表示されるものであってもよい。すなわち、擬似連画像216は、演出表示領域70の所定の位置(例えば演出表示領域70の略中央など)に表示される画像であれば、いかなる画像であってもよい。さらに、擬似連画像216は、数字を表したものであってもよく(例えば3や5など)、他の文字(例えば「連」など)、所定のモチーフ画像(例えば蝶々をモチーフとした画像)や、キャラクタのセリフ画像(例えば「いくよ!」など)等、いかなるものであってもよい。
さらに、本実施形態では、擬似連の有無、擬似連の回数(1回であるか2回であるか)や内容(ノーマル擬似であるかリーチ後擬似であるか)等の実行パターンによって、大当たり期待度を異なるものとしたが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。
例えば、本発明の遊技機は、擬似連の有無や実行パターンによる大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じ)ものとしてもよい。また、擬似連の有無や実行パターンによる大当たり期待度が間接的に異なるものであってもよい。具体的には、擬似連の実行有無や実行パターンによって、それ自体の大当たり期待度に差異はないものの、他の演出への発展等を示唆するもの(大当たり期待度を間接的に示唆するもの)であってもよい。
例えば、本実施形態の遊技機1では、ノーマル擬似が行われる場合と比較して、リーチ後擬似が行われる場合のほうが、大当たり期待度が高くなっているが(N擬似<R後擬似)、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、ノーマル擬似が行われる場合とリーチ後擬似が行われる場合とで、大当たり期待度が同じであってもよい(N擬似=R後擬似)。また、本実施形態の遊技機1では、擬似連回数が多いほど大当たり期待度が高くなっているが(擬似2どまり<擬似3到達)、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、擬似連回数の相違によっては大当たり期待度に差異がないものとしてもよい(擬似2どまり=擬似3到達)。
また、本実施形態の遊技機1では、ノーマル擬似が行われた場合及びリーチ後擬似が行われた場合のいずれの場合であってもSPリーチ以上への発展が確定するものとしているが、本発明の遊技機はこれに限定されない。より具体的に説明すると、本実施形態の遊技機1では、SPリーチ以上への発展期待度は、擬似連なし<ノーマル擬似=リーチ後擬似(擬似連発生で100%SPリーチ以上に発展)とした例を示している。しかしながら、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、擬似連が発生したとしてもSPリーチ以上に発展しない場合がある、あるいはノーマル擬似が行われる場合よりもリーチ後擬似が行われる場合のほうが、SPリーチ以上への発展期待度が高くなるなど(SPリーチ以上への発展期待度:ノーマル擬似<リーチ後擬似)、擬似連発生のタイミングによってSPリーチ等への発展期待度が異なるものであってもよい。
さらに、本実施形態では、ある条件下(非時短遊技状態)で行われる擬似連及び他の条件下(時短遊技状態)で行われる擬似連の双方について、共通する実行パターンであるものを一例として示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われる擬似連と、他の条件下で行われる擬似連とで、実行パターンの内容や種類が異なるものであってもよい(ある条件下ではノーマル擬似のみ、他の条件下ではノーマル擬似とリーチ後擬似など)。
さらに、本実施形態では、非時短遊技状態(通常遊技状態)及び時短遊技状態の双方において擬似連を実行するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下では擬似連を実行し、他の条件下では擬似連を実行しないものとしてもよい。
さらに、本実施形態では、複数の条件下(非時短遊技状態及び時短遊技状態)で擬似連を実行するものとし、ある条件下(非時短遊技状態)で行われる擬似連と、他の条件下(時短遊技状態)で行われる擬似連との双方について、擬似連の実行有無や実行パターンによる大当たり期待度が異なるもの(全ての条件下で大当たり期待度が異なる)とした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われる擬似連と、他の条件下で行われる擬似連とで、実行有無や実行パターンによる大当たり期待度を共通(全ての条件下で大当たり期待度共通)としてもよいし、変化を持たせてもよい(ある条件では大当たり期待度が同じ、他の条件では大当たり期待度が異なるなど)。
(タイマー演出の一例)
次に、遊技機1が実行するタイマー演出の一例について、図85を用いて説明する。
上述のとおり、「タイマー演出」とは、変動演出の実行過程で大当たり遊技が実行されることを期待させる複数のイベントの何れかが発生すること、及び、イベントが発生するタイミングを示唆する演出である。なお、タイマー演出では、実行された時点ではイベントの種類を遊技者が判別し難く、イベントが発生した時点でイベントの種類を判別することができるようになっている。
より具体的に説明すると、タイマー演出とは、時間の減算を示すタイマー画像220を演出表示領域70に表示して、タイマー時間のカウントダウン表示(減算表示)を行うことで変動演出中に所定のイベントが発生すること、及び、所定のイベントが発生するタイミングを示唆する演出となっている。なお、以下の説明では、タイマー演出の対象となった所定のイベントが発生することを、「タイマー発動」と記載して説明する場合がある。
上述のとおり、本実施形態では、タイマー演出により示唆されるイベントとして、擬似連発生(又は擬似連の継続)、SPリーチへの発展、SPSPリーチへの発展、復活、及び全回転リーチ等が示唆イベントとして設定されている。なお、タイマー演出により示唆されるイベントは、本実施形態に限定されず、他のイベント(例えば当落報知、アイコン色変化、カットインの発生など)であってもよい。
また、上述のとおり、本実施形態では、タイマー時間が異なる複数パターンのタイマー種別(ショートタイマー、ミドルタイマー、及びロングタイマーの3種)が設けられており、ショートタイマー<ミドルタイマー<ロングタイマーの順でタイマー時間が長く、かつ大当たり期待度が高くなっている。すなわち、遊技機1では、タイマーの減算時間が短い場合よりもタイマー時間が長い場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。
図85では、タイマー種別としてミドルタイマーが決定され、示唆イベントとしてSPSPリーチへの発展が報知される場合を一例として示している。
図85(a)に示すとおり、変動開始から所定時間後に、演出表示領域70の所定の位置(図85の例では、演出表示領域70の右側下方)にタイマー画像220が表示され、タイマー演出が開始される。
なお、本実施形態では、タイマー画像220は動きを伴わないものとして表示される。具体的には、本実施形態では、タイマー画像220は表示された後、大きさや位置を維持しつつタイマー発動まで継続して表示される。また、タイマー画像220は、大きさや位置はそのままに、タイマー時間が随時更新して表示される。
図85(b)及び図85(c)に示すとおり、タイマー画像220の表示後、タイマー画像220のタイマー時間の減算が行われる。
図85(d)及び(e)に示すとおり、タイマー画像220の減算時間が「0秒」となった後に、SPSPリーチへの発展を報知する画像(発展報知画像222)が表示される。例えば、発展報知画像222として、図85(e)に示すような「SPSP発展」などの画像を表示させることができる。
ここで、本実施形態では、1回の変動中にタイマー演出が2回行われる場合(タイマー2回の場合)、1回目のタイマー演出がショートタイマーである場合、2回目のタイマー演出ではミドルタイマー又はロングタイマーが決定され、1回目のタイマー演出がミドルタイマーである場合、2回目のタイマー演出ではロングタイマーが決定される(図51(b)参照)。すなわち、本実施形態では、複数回のタイマー演出が行われる場合において、先に行われるタイマー演出のタイマー減算時間よりも後に行われるタイマー演出のタイマー減算時間のほう長くなっている(1回目のタイマー時間<2回目のタイマー時間)。
なお、本実施形態のタイマー演出では、タイマー回数が2回(複数回)である場合、2つのタイマー画像220が同時に出現して表示された後に、1回目のタイマーが発動し、その後に2回目のタイマーが発動するようになっている(同時に表示、かつ時間差で発動)。具体的には、タイマー回数が2回の場合には、1回目のタイマー演出では比較的短いタイマー時間(ショートタイマー又はミドルタイマー)が決定され、2回目のタイマー演出では比較的長いタイマー時間(ロングタイマー)が決定される。すなわち、本実施形態では、タイマー回数が2回の場合には、2つのタイマー画像220が同時に出現して表示された後、先ず1回目のタイマー(ショートタイマー又はミドルタイマー)が発動し、その後に2回目のタイマー(ロングタイマー)が発動する。
また、タイマー回数が2回の場合には、1回目のタイマー発動よりも2回目のタイマー発動の場合のほうが、より大当たり期待度の高い演出が行われる場合が多くなっている。例えば、1回目のタイマー発動では擬似連が発生し、2回目のタイマー発動ではSPリーチへの発展が報知される、あるいは1回目のタイマー発動ではSPSPリーチへの発展が報知され、2回目のタイマー発動では復活演出が行われるなど、後に発動するタイマーのほうが大当たり期待度の高いイベントが行われる(図52(b)参照)。
これを遊技者の視点から時系列的に説明すると、タイマー演出が2回行われる場合(タイマー回数2回の場合)において、1回目のタイマー発動に対して抱く大当たりへの期待感と2回目のタイマー発動に対して抱く大当たり期待感とが異なることとなる。具体的には、遊技者の視点から、1回目のタイマー発動に対して遊技者が抱く大当たりへの期待感よりも、2回目のタイマー発動に対して遊技者が抱く大当たりへの期待感のほうが大きいということになる。言い方を換えれば、遊技者が推測する大当たり期待度は、1回目のタイマー演出よりも、2回目のタイマー演出のほうが高いということになる(1回目のタイマー<2回目のタイマー)。
これにより、本実施形態の遊技機1は、時系列的に遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、先のタイマー演出のタイマー時間よりも後のタイマー演出のタイマー時間のほうが短い場合や、先のタイマー演出のタイマー時間と後のタイマー演出のタイマー時間とが同じである場合があってもよい(1回目のタイマー時間≧2回目のタイマー時間)。
また、本発明の遊技機は、複数回のタイマー演出が実行される場合、本実施形態のように複数のタイマー画像220が同時に出現して表示された後に、1回目のタイマーが発動し、その後に2回目のタイマーが発動するものであってもよい(同時に表示、かつ時間差で発動)。また、本発明の遊技機は、2つのタイマーが同時に発動するものであってもよい(同時に表示、かつ同時に発動)。さらに、1つ目のタイマー画像220が表示されてから発動するまでの間に、2つ目のタイマー画像220が表示されるものであってもよい(時間差で表示、1回目のタイマー発動前に2回目のタイマー画像220が出現)。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、タイマー演出は上述の構成以外でも本実施形態と異なる構成としてもよい。
例えば、本実施形態では、タイマー画像220は動きを伴わずに表示されるもの(タイマー画像220の枠画像を停止した状態で表示して、タイマーの時間表示部分が更新表示される)とした例を示したが、タイマー画像は動きを伴って表示されるものであってもよい。例えば、タイマー画像220は、タイマーの減算中に揺れ動くように表示され、減算時間が「0秒」のタイミングで拡大して表示される(強調表示される)、あるいは所定のタイミング(タイマー時間「0」のタイミングや、カウントダウンを開始するタイミングなど)で演出表示領域70の略中央に移動するなど、動きを伴うものとしてもよい。
さらに、本実施形態のタイマー演出では、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるタイマー演出及び他の条件下(時短遊技状態)で行われるタイマー演出の双方について、共通する実行パターン(タイマー種別やタイマー回数)であるものを一例として示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるタイマー演出と、他の条件下で行われるタイマー演出とで、実行パターンの内容や種類が異なるものであってもよい(ある条件下では1種類、他の条件下では3種類など)。
さらに、本実施形態では、非時短遊技状態(通常遊技状態)及び時短遊技状態の双方においてタイマー演出を実行するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下ではタイマー演出を実行し、他の条件下ではタイマー演出を実行しないものとしてもよい。
さらに、本実施形態のタイマー演出では、タイマー演出の有無や実行パターンによって大当たり期待度が異なるものとした例を示したが、タイマー演出の実行有無や実行パターンによって大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じ)もの、あるいは実行有無や実行パターンによって他の演出への発展等を示唆するもの(間接的に大当たり期待度が異なるもの)であってもよい。
なお、タイマー演出が複数回行われる場合、1回目のタイマー演出と2回目以降のタイマー演出とで大当たり期待度を同じとしてもよい。例えば、1回目のタイマー発動により行われるイベントと、2回目のタイマー発動により行われるイベントとで、大当たり期待度に差異がないものであってもよい。この事象を遊技者の視点から時系列的に説明すると、タイマー演出が2回行われる場合(タイマー回数2回の場合)において、1回目のタイマー発動に対して抱く大当たりへの期待感と2回目のタイマー発動に対して抱く大当たり期待感とで差異がないということになる。具体的には、遊技者の視点から、1回目のタイマー発動に対して遊技者が抱く大当たりへの期待感と、2回目のタイマー発動に対して遊技者が抱く大当たりへの期待感とが同じということになる。言い方を換えれば、遊技者が推測する大当たり期待度は、1回目のタイマー演出と、2回目のタイマー演出とで相違がないということになる(1回目のタイマー=2回目のタイマー)。
このような構成とすれば、遊技者のテンションを無駄に上げ下げすることなく、演出の幅を広げ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、複数の条件下(非時短遊技状態及び時短遊技状態)でタイマー演出を実行するものとし、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるタイマー演出と、他の条件下(時短遊技状態)で行われるタイマー演出との双方について、タイマー演出の実行有無や実行パターンによる大当たり期待度が異なるもの(全ての条件下で大当たり期待度が異なる)とした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるタイマー演出と、他の条件下で行われるタイマー演出とで、実行有無や実行パターンによる大当たり期待度を共通(全ての条件下で大当たり期待度共通)としてもよいし、変化を持たせてもよい(ある条件では大当たり期待度が同じ、他の条件では大当たり期待度が異なるなど)。
(ストック演出の一例)
次に、ストック演出の一例について、図86を用いて説明する。
上述のとおり、「ストック演出」とは、変動演出の実行過程で大当たり遊技が実行されることを期待させる複数のイベントの何れかが発生することを示唆する演出である。本実施形態のストック演出では、ストック放出時に当該変動アイコンの色変化(当該変動アイコン変化演出)が実行される。
より具体的に説明すると、ストック演出とは、演出表示領域70にストックアイコン225を表示することで、変動演出中に所定のイベントが発生することを示唆する演出となっている。なお、タイマー演出では、示唆イベントが発生するタイミングがタイマー時間の減算により示唆されるのに対して、ストック演出では、示唆イベントがどのタイミングで発生するのかを示唆していない。
本実施形態のストック演出は、SPリーチ中、又はSPSPリーチ中に行うものとされている。なお、ストック演出は、SPSPリーチ中やSPSPリーチ中に行うものに限定されず、擬似変動中など他のタイミングで行うものとしてもよい。
図86は、ストック演出の一例を示している。図86の例では、ストックアイコン225が1個の場合を示している。また、図86の例では、ストック演出により、当該変動アイコンTIが白アイコンから赤アイコンへと変化する場合を示している。
まず、SPリーチの開始から説明する。図86(a)は、SPリーチの開始時に表示される画像の一例を示している。図86(a)に示すとおり、SPリーチやSPSPリーチの開始時には、SPリーチやSPSPリーチのタイトル画像224が表示される。
図86(b)に示すとおり、変動開始から所定時間後に演出表示領域70の所定の位置(図86(b)の例では演出表示領域70の右側下方)にストックアイコン225が表示される。また、ストックアイコン225の近傍には、ストックアイコン225が待機中であることを示す画像(図86の例では「STANDBY」の文字画像)が表示される。
なお、ストックアイコン225は、動きを伴って表示される。具体的には、ストックアイコン225は、出現してから発動するまでの期間に亘り、揺れ動くように表示される。これにより、遊技機1は、ストックアイコン225の発動により、何かしらのイベントが発生することを予感させ、遊技者の期待感を高めることができる。
図86(c)に示すとおり、ストックアイコン225の待機時間の終了タイミングが近づくと、ストックアイコン225の近傍でカウントダウン表示が行われる。
図86(d)に示すとおり、ストックアイコン225の待機時間が終了してストックアイコン225が発動すると、ストックアイコン225が当該変動アイコンTIを覆い隠すような演出が行われてストックアイコン225が発動する。
図86(e)に示すとおり、ストックアイコン225が発動すると、当該変動アイコンTIの色変化が行われる。より具体的に説明すると、ストックアイコン225の発動前に表示されていた当該変動アイコンTI(図86(c)の例では白アイコン)が、アイコン色変化後の画像(図86(e)の例では赤アイコン)に更新して表示される。
ここで、上述のとおり、本実施形態ではストック演出の実行パターンについて、複数種類のパターンが設けられている。具体的には、本実施形態の遊技機1では、1回の変動中に1つのストックアイコン225が待機時間Aに亘り表示される場合と、1回の変動中に1つのストックアイコン225が待機時間Bに亘り表示されるパターンと、1回の変動中に2つのストックアイコン225が表示される場合とがある。なお、待機時間の長さは、待機時間A<待機時間Bとなっている。
ここで、本実施形態のストック演出では、複数のストックアイコン225が表示される場合(ストックアイコン複数の場合)、複数のストックアイコン225が同時に出現して表示される。また、1つ目のストックアイコン225が発動した後に2個目のストックアイコン225が発動する(同時に出現、時間差で発動)。
なお、ストックアイコンが複数表示される場合には、複数のストックアイコンが同時に出現して、時間差で発動するものであってもよく(同時に出現、時間差で発動)、同時に発動するものであってもよい(同時に出現、同時に発動)。また、ストックアイコンが複数表示される場合には、複数のストックアイコンが時間差で出現して(先のストックアイコンが発動する前であるか後であるかは問わない)、時間差で発動するものであってもよく(時間差で出現、時間差で発動)、同時に発動するものであってもよい(時間差で出現、時間差で発動)。
また、上述のとおり、本実施形態のストック演出では、ストックアイコン1個(短めの待機時間A)<ストックアイコン1個(長めの待機時間B)<ストックアイコン2個の順で、大当たり期待度が高くなっている。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、ストック演出について本実施形態とは異なる構成としてもよい。
例えば、本実施形態では、ストックアイコン225は動きを伴って表示されるものとした例を示したが、ストックアイコン225は、動きを伴わないものとしてもよい。
さらに、本実施形態のストック演出では、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるストック演出及び他の条件下(時短遊技状態)で行われるストック演出の双方について、共通する実行パターン(待機時間やストックアイコンの個数)であるものを一例として示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるストック演出と、他の条件下で行われるストック演出とで、実行パターンの内容や種類が異なるものであってもよい(ある条件下では1種類、他の条件下では3種類など)。
さらに、本実施形態では、非時短遊技状態(通常遊技状態)及び時短遊技状態の双方においてストック演出を実行するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下ではストック演出を実行し、他の条件下ではストック演出を実行しないものとしてもよい。
さらに、本実施形態のストック演出では、ストック演出の有無や実行パターンによって大当たり期待度が異なるものとした例を示したが、ストック演出の実行有無や実行パターンによって大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じ)もの、あるいは実行有無や実行パターンによって他の演出への発展等を示唆するもの(間接的に大当たり期待度が異なるもの)であってもよい。
さらに、本実施形態では、複数の条件下(非時短遊技状態及び時短遊技状態)でストック演出を実行するものとし、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるストック演出と、他の条件下(時短遊技状態)で行われるストック演出との双方について、ストック演出の実行有無や実行パターンによる大当たり期待度を共通するもの(全ての条件下で共通して大当たり期待度が異なる)とした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるストック演出と、他の条件下で行われるストック演出とで、実行有無や実行パターンによる大当たり期待度を共通(全ての条件下で共通して大当たり期待度が同じなど)としてもよいし、変化を持たせてもよい(ある条件では大当たり期待度が同じ、他の条件では大当たり期待度が異なるなど)。
(操作指示演出及びカットイン表示の一例)
次いで、図87を用いて操作指示演出の対象としてカットイン表示が行われる場合の演出の一例について説明する。
なお、上述のとおり、「カットイン」とは、カットイン画像240を表示させるとともに、カットイン画像240の表示色により大当たり期待度を示唆するものである。
上述のとおり、「操作指示演出」は、遊技者が操作可能なデバイス(例えば演出ボタン35)を示す操作指示画像230を表示させて、遊技者に対してデバイス(演出ボタン35)に対する操作(例えば、「押せ!」、「PUSH」、「連打!」など)を指示する演出である。操作指示演出中には、操作指示画像230とともに、デバイス(演出ボタン35)に対する操作を受け付ける期間(有効期間)を示す画像(メーターなどを示す有効期間示唆画像231)が表示される。
本実施形態の操作指示演出では、操作指示画像230として、演出ボタン35を押すことを指示する「PUSH」の文字画像とともに、演出ボタン35を示す画像(図87(a)参照)が表示される。
また、本実施形態では、操作指示演出の対象とされた演出(発動対象演出)として、カットイン画像240の表示や当落報知演出など、複数種類の演出が行われる。なお、図87に示す例では、操作指示演出によりカットイン画像240の表示が行われる(カットイン画像240の表示が発動対象演出とされている)例を示している。
図87(a)に示すとおり、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中の所定のタイミング(例えばSPリーチ演出の終盤など)において、操作指示画像230が表示される。また、操作指示画像230とともに、有効期間を示す有効期間示唆画像231が表示される。有効期間示唆画像231は、例えば、時間の経過とともにゲージが減少するなどして、有効時間の残り時間を示唆している。
なお、図87(a)に示すとおり、本実施形態で一例として示す操作指示画像230は、上下あるいは左右に揺れ動くように表示される(動きを伴って表示される)。より具体的には、操作指示画像230は、演出ボタン35が操作されていない状態を示す非操作時態様と、演出ボタン35が操作されている状態を示す操作時態様とを一定周期で交互に繰り返すアニメーション動作を伴って表示される。
図87(b)に示すとおり、操作指示画像230が表示された後、所定のタイミングでカットイン画像240が表示される。
ここで、非オートボタンモードが設定されている場合にはデバイス操作のタイミング又は有効期間経過後のタイミングでカットイン画像240が表示される。より具体的には、オートボタンモードが設定されていない場合(非オートボタンモード設定時)において、有効期間中にデバイス操作が行われなかった場合には有効期間経過後のタイミングでカットイン画像240が表示され、有効期間中にデバイス操作が行われた場合にはデバイス操作のタイミングでカットイン画像240が表示される。
また、上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、山モードが設定されている場合と、川モードが設定されている場合とで、オートボタンモードが設定されている場合にボタンが操作されたと判定するタイミングが異なるものとされている。
さらに詳細に説明すると、オートボタンモードが設定されており、なおかつ演出モードA(山モード)が設定されている場合には、有効期間開始から時間Td1後のタイミング(有効期間の1/3のタイミング)でオートボタンが発動する(カットイン画像240が表示される)。また、オートボタンモードが設定されており、なおかつ演出モードB(川モード)が設定されている場合には、有効期間開始から時間Td2後のタイミング(有効期間の2/3のタイミング)でオートボタンが発動する(カットイン画像240が表示される)。
すなわち、本実施形態の遊技機1は、決定されたモードによって、操作指示演出の対象とされた演出(本実施形態ではカットイン画像240の表示)が発生するタイミングが異なる。具体的には、山モードが設定されている場合には早いタイミングでオートボタンが発動し、川モードが設定されている場合には遅いタイミングでオートボタンが発動する。
上述の説明から明らかなとおり、本実施形態の遊技機1では、デバイス操作が行われなかった場合において、有効期間終了後のタイミングで発動対象演出が行われる場合と、有効期間が終了する前のタイミングで発動対象演出が行われる場合(オートボタン発動のタイミングで発動対象演出が行われる場合)とがある。また、上述の説明から明らかなとおり、本実施形態の遊技機1では、デバイス操作が行われたタイミングで発動対象演出が行われる場合がある。
なお、本実施形態の遊技機1では、オートボタンの発動タイミング、あるいは遊技者のデバイス操作の有無によって、発動対象演出が発生するタイミングが異なる一方、発動対象演出が発生するタイミングの相違による大当たり期待度には差異がない(タイミングが違っても大当たり期待度は同じ)。また、発動対象演出が発生するタイミングによって大当たり期待度に変化がない一方、発動対象演出において表示されるカットイン画像240の背景色により大当たり期待度を示唆している。
これにより、遊技機1は、カットイン表示など大当たり期待度を示唆する演出が発生するタイミングに多様性を持たせて、遊技の興趣を向上させることができる。
図87(c)に示すとおり、カットイン画像240は、例えばキャラクタ画像などを表示して、カットイン画像240の背景などにより大当たり期待度を示唆することができる。なお、上述のとおり、カットイン画像240は、緑背景<赤背景<金背景<の順に大当たり期待度が高くなっている。なお、本実施形態では、カットイン表示においてカットイン画像240は動きを伴わずに表示される。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、カットイン表示や操作指示演出について本実施形態とは異なる構成としてもよい。
例えば、図87に示す例では、発動対象演出として、カットインの発生(カットイン画像240の表示)を挙げて説明したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、図88に示す例のように、発動対象演出として当落報知を設定してもよいし、ギミック落下、大当たり期待度を示唆する背景画像の表示(期待度示唆背景画像の表示)、SPリーチへの発展等、種々選択可能である。
また、本実施形態では、遊技者の選択により設定されたモードに応じて、オートボタンの発動タイミングを異ならせるものとした例を示したが、オートボタンの発動タイミングは本実施形態に限定されない。例えば、大当たり期待度や有利な演出(例えばSPリーチなど)への発展など、特典の期待度によってオートボタンの発動タイミングを異なるものとしてもよい。例えば、大当たり期待度が高い場合には遅めのタイミングでオートボタンが発動し、大当たり期待度が低い場合には、オートボタンが早めのタイミングで発動する、などの構成としてもよい。
さらに、オートボタン発動のタイミングは、有効期間中のタイミングであればいかなるものであってもよい。
また、本実施形態の操作指示演出では、操作指示画像230は動きを伴うものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、操作指示画像230は動きを伴わない画像であってもよい。さらに、本実施形態では、カットイン表示においてカットイン画像240は動きを伴わずに表示されるものとした例を示したが、カットイン画像240は動きを伴って表示されるものであってもよい。
さらに、本実施形態のカットイン表示では、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるカットイン表示及び他の条件下(時短遊技状態)で行われるカットイン表示の双方について、共通する実行パターン(3種類のカットインパターン)であるものを一例として示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるカットイン表示と、他の条件下で行われるカットイン表示とで、実行パターンの内容や種類が異なるものであってもよい(ある条件下では2種類、他の条件下では3種類など)。
さらに、本実施形態では、非時短遊技状態(通常遊技状態)及び時短遊技状態の双方においてカットイン表示を実行するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されず、ある条件下ではカットイン表示を実行し、他の条件下ではカットイン表示を実行しないものとしてもよい。
さらに、本実施形態のカットイン表示では、カットイン表示の実行パターン(緑、赤、金のどのパターンであるか)によって大当たり期待度が異なるものとした例を示したが、カットイン表示の実行パターンによって大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じ)もの、あるいは実行有無や実行パターンによって他の演出への発展等を示唆するもの(間接的に大当たり期待度が異なるもの)であってもよい。
さらに、本実施形態では、複数の条件下(非時短遊技状態及び時短遊技状態)でカットイン表示を実行するものとし、ある条件下(非時短遊技状態)で行われるカットイン表示と、他の条件下(時短遊技状態)で行われるカットイン表示との双方について、カットイン表示の実行パターンによる大当たり期待度を共通するもの(全ての条件下で共通して大当たり期待度が異なる)とした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、ある条件下で行われるカットイン表示と、他の条件下で行われるカットイン表示とで、実行パターンによる大当たり期待度に差異がないもの(全ての条件下で共通して大当たり期待度が同じ)としてもよいし、変化を持たせてもよい(ある条件では大当たり期待度が同じ、他の条件では大当たり期待度が異なるなど)。
(当落報知演出の一例)
次に、当落報知演出の一例について、図88〜91を用いて説明する。
「当落報知演出」とは、大当たり判定の結果を報知する演出である。
大当たりである場合には、大当たりを報知する態様(大当たり態様)の当落報知演出が行われる。また、大当たり態様の当落報知演出では、成功演出が行われる。
ハズレである場合には、ハズレを報知する態様(ハズレ態様)の当落報知演出が行われる。また、ハズレ態様の当落報知演出では、失敗演出が行われる。
さらに、当落報知演出の大当たりを報知する態様として、ハズレを報知する態様での演出を行い、その後大当たりが報知される復活態様の当落報知演出(復活態様)が行われる場合がある。復活態様の当落報知演出では、復活演出が行われる。
復活態様の当落報知演出についてより詳細に説明すると、ハズレ態様を示す演出(失敗演出)を行った後、一転して復活あるいは逆転するかのような演出を行うものである。そのため、復活演出では、少なくとも一部においてハズレ態様を示す演出と共通する演出(失敗演出など)が行われる。
図88に示すとおり、変動演出の終盤(当落報知の直前)では、当落報知を発動対象演出とした操作指示演出が行われる。より具体的には、変動演出の終盤には、操作指示画像230を表示させて、ボタン発動により当落報知の演出が行われる。
以下の当落報知演出の演出例では、先ず大当たり態様の当落報知演出の一例を説明し、次いでハズレ態様の当落報知演出の一例を説明し、その次に復活態様の当落報知演出の一例について説明する。
(大当たり態様(非復活)の当落報知演出の一例)
図88は、大当たり態様(非復活時)の当落報知演出の一例を示している。図88(a)に示すとおり、本実施形態では、当落報知(成功演出又は失敗演出)を発動対象演出とした操作指示演出が行われる。操作指示演出では、操作指示画像230を表示して遊技者に対してデバイス操作を促す演出が行われる。
なお、操作指示演出については、先に説明したカットイン表示を発動対象演出とした場合と、発動タイミングや操作指示画像230等の構成は同様とされているため、詳細な説明を省略する。
図88(a)に示すとおり、当落報知の前に、操作指示画像230が表示される。
図88(b)に示すとおり、所定のタイミング(有効期間経過後、デバイス操作のタイミング、あるいはオートボタン発動のタイミング)に、大当たりであるか否かを報知する演出が行われる。また、大当たりである場合には、成功演出(図88(b)の例では、女性と男性とが会うことに成功したことを示す演出)が行われる。
図88(c)に示すとおり、成功演出の後に、同じ数字(図88(c)の例では「5」)を示す3つの演出図柄38が表示される(大当たり態様)。そして、3つの演出図柄38は、一旦強調表示された後に演出表示領域70の略中央に停止して表示される(確定停止)。なお、大当たりを報知する当落報知演出が行われる場合において、復活演出が行われない場合(非復活時)には、後述するアイキャッチ画像250は表示されない。
(ハズレ態様の当落報知演出の一例)
図89は、ハズレ態様の当落報知演出の一例を示している。
図89(a)に示すとおり、当落報知の前に、操作指示画像230が表示される。
図89(b)に示すとおり、所定のタイミング(有効期間経過後、デバイス操作のタイミング、あるいはオートボタン発動のタイミング)に、大当たりであるか否かを報知する演出が行われる。また、ハズレである場合には、失敗演出(本実施形態では、演出表示領域70が暗転してネックレスが壊れる演出)が行われる。
図89(c)に示すとおり、失敗演出の後に、ハズレを示す態様(575などハズレ態様)で3つ目の演出図柄38が演出表示領域70の略中央に向けて下降する。
図89(d)に示すとおり、3つの演出図柄38がハズレ態様で演出表示領域70の略中央に表示された後、3つの演出図柄38が上下にゆらゆらと揺れ動きながら位置を維持する(仮停止)。
図89(e)に示すとおり、仮停止が行われた後、アイキャッチ画像250が表示される。なお、アイキャッチ画像250は、SPリーチ等の終了を示す画像であり、所定のキャラクタや機種の名称などを伴う背景画像として、演出表示領域70の略全域に表示させることができる。なお、アイキャッチ画像250は、動きを伴わずに表示される。
図89(f)に示すとおり、アイキャッチ画像250が表示された後、演出表示領域70の背景画像が通常背景(例えば、演出モードに対応した背景画像)に戻り、3つの演出図柄38は所定時間(仮停止時間Te1)の間、仮停止を継続する。
図90(a)に示すとおり、仮停止時間Te1が経過したタイミングで、ゆらゆらと揺れ動いていた3つのハズレ態様を示す演出図柄38(仮停止していた演出図柄38)が、完全に停止した状態で表示される(確定停止)。また、図90(b)に示すとおり、確定停止の後、次の変動が開始される。
(復活態様の当落報知演出の一例)
図91は、復活態様の当落報知演出の一例を示している。
なお、上述のとおり、復活態様の当落報知演出では少なくとも一部においてハズレ態様の当落報知演出と共通する演出が行われる。本実施形態の復活態様の当落報知演出では、操作指示画像230の表示(操作指示演出)から失敗演出、演出図柄38の仮停止、アイキャッチ画像250の表示に至るまでは、ハズレ態様の当落報知演出と共通する演出が行われる。以下の復活態様の当落報知演出の説明では、操作指示画像230の表示から3つ目の演出図柄38の表示までの説明を省略し、3つの演出図柄38の仮停止(ハズレ目仮停止)以後の流れについて説明する。
図91(a)に示すとおり、失敗演出の後、3つの演出図柄38がハズレ態様で演出表示領域70の略中央に表示された後、3つの演出図柄38が上下にゆらゆらと揺れ動きながら位置を維持する(ハズレ目仮停止)。
図91(b)に示すとおり、仮停止が行われた後、アイキャッチ画像250が表示される。
図91(c)に示すとおり、アイキャッチ画像250が表示された後、演出表示領域70の背景画像が通常背景(例えば、演出モードに対応した背景画像)に戻り、3つの演出図柄38は所定時間(仮停止時間Te2)の間、仮停止を継続する。なお、復活演出の場合の演出図柄38の仮停止時間Te2は、ハズレ態様における演出図柄38の仮停止時間Te1よりも長くなっている(ハズレの場合の仮停止時間Te1<復活の場合の仮停止時間Te2)。
図91(d)に示すとおり、仮停止の後、3つの演出図柄38が再びスクロールを開始する。また、演出表示領域70には、復活演出(図91(d)の例では、壊れたネックレスが元通りとなり、時間が遡行するかのような演出)が行われる。また、図91(e)に示すとおり、復活演出の後、成功演出が行われる。
図91(f)に示すとおり、復活演出及び成功演出の後、同じ数字(図91(f)の例では「5」)を示す3つの演出図柄38(大当たり態様の演出図柄38)が強調表示された後、完全に停止した状態で表示される(確定停止)。
このように、復活態様では、3つの演出図柄38がハズレ態様を示した後に(図91(a)参照)、アイキャッチ画像250が表示される(図91(b)参照)。また、アイキャッチ画像250の表示後、3つの演出図柄38が仮停止時間Te2に亘り上下にゆらゆらゆらと仮停止を継続させた後に(図91(c)参照)、演出図柄38が再度スクロールして(再変動して)、その後に大当たり態様で演出図柄38が停止した状態で表示される(確定停止)。
また、上述のとおり、復活態様の場合の演出図柄38の仮停止時間Te2は、ハズレ態様における演出図柄38の仮停止時間Te1よりも長くなっている(仮停止時間Te1<仮停止時間Te2)。言い方を換えれば、復活演出が行われる場合(大当たりの場合)には、ハズレの場合と比較して、アイキャッチ画像250が表示されてから演出図柄38が確定停止するまでの時間が長い。これにより、遊技機1は、ハズレが報知された場合であっても、復活して大当たりとなることを期待させることができる。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、当落報知演出を本実施形態とは異なる構成としてもよい。
例えば、本実施形態では、アイキャッチ画像250を、動きを伴わないアニメーション画像として表示させる例を示したが、アイキャッチ画像250は、動きを伴って表示されるもの(動画アニメーション)であってもよい。
また、本実施形態の当落報知演出の前には操作指示演出を行うものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、当落報知演出の前に操作指示演出が行われないものであってもよい。
(大当たり遊技中の演出の一例)
次に、大当たり遊技中の演出例について、図92を用いて説明する。
図92に示すとおり、第1特別図柄の変動時間が終了すると、大当たり遊技の種別を示す画像(図92(a)に示す例では、10Rの大当たり遊技であることを示す「BIG BONUS」の文字画像)が表示される。
また、図92(b)に示すとおり、演出表示領域70には、右打ちを示唆する右打ち報知画像260が表示される。
図92(c)に示すとおり、第1特別図柄の停止時間が終了した後に、右側遊技領域に設けられる普図ゲート44を遊技球が通過すると第1大当たり遊技の1回目のラウンド遊技が開始される。また、ラウンド演出画像が表示されるとともに、演出表示領域70の画面左上には、ラウンド数(継続回数)を示すラウンド数画像262が表示される。さらに、演出表示領域70の右上には、右打ちを示唆する右打ち報知画像260が表示される。
(時短遊技状態中の演出の一例)
次に、遊技機1が行う時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中及び高確率時短遊技状態中)の演出について説明する。上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、通常遊技状態中(低確率非時短遊技状態中)及び時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中及び高確率遊技状態中)の双方で、アイコン出現演出、入賞フラッシュ演出、及びアイコン変化演出(アイコン色変化)等の先読み演出を実行可能としている。
また、上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、通常遊技状態中(低確率非時短遊技状態中)及び時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中及び高確率時短遊技状態中)の双方で、変動開始時アクション、セリフ予告、擬似連等の変動中演出を実行可能としている。
(時短遊技状態中のアイコン出現演出の一例)
まず、時短遊技状態中に行うアイコン出現演出の一例について、図93〜図95を用いて説明する。
なお、保留アイコンHI及び当該変動アイコンTIは、時短遊技状態中であっても、通常遊技状態中と同様に、常に回転するような動きを伴って表示されている。以下の各演出例の説明では、保留アイコンHI及び当該変動アイコンTIの動きについての説明を省略するが、常に動きを伴って(周期アニメーションとして)表示されているものとする。
上述のとおり、本実施形態では、保留アイコンHIの出現態様について、通常表示、遅れ表示、及び再表示の3つのパターンが設けられている。なお、本実施形態の遊技機1では非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の双方において、実行パターン(通常表示、遅れ表示、及び再表示)や実行態様(保留アイコンHIの出現タイミングや出現のしかた)は共通する。
以下、時短遊技状態中のアイコン出現演出の各実行パターン及びこれらの態様について、図面を参照しつつ説明する。
図93〜95では、一例として、第2保留の個数が「2」の場合(U2=2)において、第2始動口15に遊技球Qが入賞(入球)し、第2保留の個数が「3」となった場合(U2=3)の保留アイコンHIの出現態様、第2保留数表示領域74bの更新態様、及び入賞音の態様やこれらが行われるタイミングを示している。
(通常表示の一例)
まず、図93を参照して、時短遊技状態中のアイコン出現演出における通常表示の一例について説明する。図93は、時短遊技状態中のアイコン出現演出において通常表示が行われる場合の一例を示している。
図93(a)に示すとおり、第2保留数が「2」の場合には、第2保留数表示領域74bに「2」が表示され、第2保留アイコン表示領域72bには、2つの保留アイコンHIが表示されている。
図93(b)に示すとおり、遊技球Qが第2始動口15に入球(入賞)して第2保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第2保留数表示領域74bの表示が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図93の例では「ポコン」という音)が音声出力装置32から出力される。また、入賞時TMa1に、3つ目の保留アイコンHIが演出表示領域70に出現する。図93(b)の例では、第2保留アイコン表示領域72bの上方に保留アイコンHIが出現する例を示している。出現した保留アイコンHIは、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図93(b)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
このように、時短遊技状態中のアイコン出現演出において、通常表示の場合には、入賞時TMa1に(入賞後すぐに)、保留アイコンHIの出現(表示)と、保留数表示領域74(数字保留)の保留数の増加更新と、入賞音の出力が行われる。
図93(c)に示すとおり、保留アイコンHIは出現した後、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図93(b)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。このように、時短遊技状態中のアイコン出現演出でも、保留アイコンHIは、右側の保留アイコン表示領域72(第2保留アイコン表示領域72b)に表示されることを除いて、非時短遊技状態中のアイコン出現演出の場合と同様の表示態様で表示される。
なお、上述のとおり、保留アイコンHIは、動きを伴って表示される。より具体的には、保留アイコンHIは、回転するように周期的に動くもの(周期アニメーション)とされている。また、複数の保留アイコンHIが表示されている場合、これらの複数の保留アイコンHIは、同期するように動きを伴って表示される。
また、保留アイコンHIが動きを伴うアニメーションとして表示されるのに対して、保留数表示領域74に表示される保留数(数字保留)は、動きを伴わない。より詳細に説明すると、数字保留は、保留数の増減の条件(新規入賞や保留の消化)が成立しない限り表示に変化がない。なお、保留数表示領域74に表示される保留数(数字保留)は、SPリーチ演出など他の演出が行われる場合であっても、表示された状態を維持する(継続して表示される)。
(遅れ表示の一例)
次に、時短遊技状態中のアイコン出現演出における遅れ表示の一例について、図94を参照しつつ説明する。図94は、遅れ表示が行われる場合の一例を示している。
図94(a)に示すとおり、第2保留数が「2」の場合には、第2保留数表示領域74bに「2」が表示され、第2保留アイコン表示領域72bには、2つの保留アイコンHIが表示されている。
図94(b)に示すとおり、遊技球Qが第2始動口15に入賞して第1保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第2保留数表示領域74bの表示が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図94の例では「ポコン」という音)が出力される。なお、遅れ表示の場合には、入賞時TMa1に入賞音が出力される一方、保留アイコンHIが未出現の状態(出現していない状態)となる。
図94(c)に示すとおり、入賞時TMa1から時間Ta2後(本実施形態では2秒後)のタイミングTMa2に、3つ目の保留アイコンHIが演出表示領域70に出現する。すなわち、遅れ表示では、保留アイコンHIが通常表示の場合よりも遅れて出現する。本実施形態では、第2保留アイコン表示領域72bの上方に保留アイコンHIが出現する例を示している。出現した保留アイコンHIは、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図94(c)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
図94(d)に示すとおり、保留アイコンHIは出現した後、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図94(d)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。
このように、時短遊技状態中のアイコン出現演出において遅れ表示が行われる場合(遅れ発生時)でも、非時短遊技状態中のアイコン出現演出において遅れ表示が行われる場合と同様の態様とされている。すなわち、遅れ表示では、入賞時に(入賞後すぐに)保留数表示領域74(数字保留)の保留数の増加更新及び入賞音の出力が行われるのに対し、保留アイコンHIの表示は、入賞時TMa1から所定時間経過後のタイミングTMa2に行われる。逆の観点から説明すると、遊技機1では、保留アイコンHIの表示(出現)が遅れても、入賞音の出力や数字保留の増加更新タイミングは一定とされている。
(再表示の一例)
次に、時短遊技状態中のアイコン出現演出における再表示の一例について、図95を参照しつつ説明する。図95は、再表示が行われる場合の一例を示している。
図95(a)に示すとおり、第2保留数が「2」の場合には、第2保留数表示領域74bに「2」が表示され、第2保留アイコン表示領域72bには、2つの保留アイコンHIが表示されている
図95(b)に示すとおり、遊技球Qが第2始動口15に入賞して第2保留数が「3」となると、入賞時TMa1に、第2保留数表示領域74bの表示が「2」から「3」に更新されるとともに、入賞音(図95の例では「ポコン」という音)が出力される。また、入賞時TMa1に、3つ目の保留アイコンHIが演出表示領域70に出現する。出現した保留アイコンHIは、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図95(b)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
図95(c)に示すとおり、保留アイコンHIは出現した後、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図95(c)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、1回目の保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。
図95(d)に示すとおり、入賞時TMa1から時間Ta1後(例えば1秒後)に、出現した保留アイコンHIが非表示となる(保留アイコンHIが消える)。図95(d)では、保留アイコンHIが弾けて消えるような演出が行われる例を示している。なお、保留アイコンHIが非表示となっても(消えても)、第2保留数表示領域74bの更新態様(U2=3であることを示す「3」の表示)は維持される。
図95(e)に示すとおり、入賞時TMa1から時間Ta2後(本実施形態では2秒後)のタイミングTMa2に、非表示となった保留アイコンHIが演出表示領域70に再び出現する。出現した保留アイコンHIは、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図95(e)の例では第3領域R3)に向けて降下するように出現する。
図95(f)に示すとおり、再び出現した保留アイコンHIは、第2保留アイコン表示領域72bの対応する領域(図95(f)の例では第3領域R3)に表示される。すなわち、2回目の保留アイコンHIの出現動作が完了すると、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3のそれぞれに保留アイコンHIが表示されて、計3つの保留アイコンHIが表示された状態となる。
上述のとおり、時短遊技状態中のアイコン出現演出において再表示が行われる場合には、通常遊技状態(非時短遊技状態)のアイコン出現演出において再表示が行われる場合と同様の態様とされている。すなわち、再表示では、入賞時TMa1に(入賞後すぐに)、保留アイコンHIの表示(出現)と、保留数表示領域74(数字保留)の保留数の増加更新と、入賞音の出力とが行われるとともに、入賞時TMa1から所定期間経過後のタイミングTMa2で再度保留アイコンHIが表示される(出現する)。逆の観点から説明すると、再表示では、1つの保留アイコンHIが2回表示されると言える。また、再表示の場合であっても、入賞音の出力や数字保留の増加更新は一定のタイミングで1回(通常表示と同じタイミングで1回)とされている。
このように、遊技機1では、時短遊技状態中のアイコン出現演出(時短遊技状態中に行われるアイコン出現演出)においても、通常表示では保留アイコンHIを入賞時に出現させて表示する一方、遅れ表示では保留アイコンを通常表示よりも遅れて表示(出現)させ、再表示では保留アイコンを2回表示(出現)させる。
ここで、先に説明したとおり、低確率非時短遊技状態中では、アイコン出現演出の実行パターン(通常表示であるか遅れ表示であるか再表示であるか)によって大当たり期待度が異なる。具体的には、低確率非時短遊技状態中のアイコン出現演出では、通常表示<遅れ表示<再表示の順で、大当たり期待度が高くなっている。
これに対して、低確率時短遊技状態中のアイコン出現演出では、通常表示<遅れ表示=再表示の大当たり期待度となっている。すなわち、低確率時短遊技状態では、保留アイコンHIが入賞時に出現する場合よりも、入賞時から所定時間後に出現する場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている(保留アイコンHIの出現が遅いほど大当たり期待度が高い)。これにより、本実施形態の遊技機1は、保留アイコンHIの出現タイミングに対して遊技者の興味を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、高確率時短遊技状態中のアイコン出現演出では、通常表示=遅れ表示<再表示の大当たり期待度となっている。すなわち、高確率時短遊技状態では、一の入賞に対して保留アイコンHIが1回出現するよりも、保留アイコンHIが2回出現する場合のほうが、大当たり期待度が高くなっている。これにより、本実施形態の遊技機1は、保留アイコンHIの出現回数に対して遊技者の興味を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上述のとおり、本発明の遊技機は、通常表示=遅れ表示=再表示となるように、大当たり期待度を設定することもできる(図41(d)参照)。具体的には、所定の条件下(例えば高確率時短遊技状態)のもとで行われるアイコン出現演出において、通常表示であるか遅れ表示であるか再表示であるかによって(実行パターンによって)、大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じである)ものとしてもよい。図41(d)に示す高確率時短遊技状態中に参照されるアイコン出現演出決定テーブルの変形例では、通常表示、遅れ表示、及び再表示が決定される割合が、大当たりの場合及びハズレの場合の双方で共通とされている(大当たりであるかハズレであるかに関わらず、通常表示が33%、遅れ表示が33%、再表示が33%の割合で決定される)。そのため、図41(d)に示す高確率時短遊技状態中に参照されるアイコン出現演出決定テーブルの変形例では、保留アイコンHIがどのタイミングで出現した場合であっても、大当たり期待度に差異が無い。
このように、図41(d)に示す高確率時短遊技状態中に参照されるアイコン出現演出決定テーブルの変形例アイコン出現演出では、実行パターンによって大当たり期待度に差異がない(大当たり期待度が同じ)。すなわち、図41(d)に示す高確率時短遊技状態中に参照されるアイコン出現演出決定テーブルの変形例では、保留アイコンHIがどのタイミングで出現するかによって(入賞時に出現するか遅れて出現するかによって)、大当たり期待度に差異がなく、さらに一の入賞に対して保留アイコンHIが何度出現するかによっても、大当たり期待度に差異がない。別の観点から説明すると、高確率時短遊技状態中に、ある保留アイコンHIが遅れて赤アイコンとして出現しても(遅れ表示の場合でも)、入賞時に赤アイコンとして出現しても(通常表示の場合でも)、保留アイコンHIが複数回出現したとしても、いずれの場合においても赤アイコンとしての大当たり期待度を示唆しているに過ぎず、遅れて出現したか入賞時に出現したか、あるいは何度出現したかによって大当たり期待度に差異がないこととなる。これにより、遊技機1は、高確率遊技状態での遊技において、遊技者のテンションを無駄に上げ下げすることなく、意外性やメリハリを与え、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態の遊技機1では、時短遊技状態かつ低確率遊技状態(低確率時短遊技状態)である場合に行われるアイコン出現演出において、変動演出パターンによって遅れ表示や再表示が決定される確率が異なる。
例えば、本実施形態では、低確率時短遊技状態中のアイコン出現演出では、SPリーチが行われる場合に遅れ表示が15%の割合で決定されるのに対し、SPSPリーチが行われる場合では遅れ表示が30%の割合で決定される。また、同じSPリーチが行われる場合において、大当たりであってもハズレであっても、15%の割合で遅れ表示が決定される。なお、低確率時短遊技状態中のアイコン出現演出では、上述のとおり、SPリーチ以上への発展期待度が、通常表示<遅れ=再表示となっている。
このように、低確率時短遊技状態中のアイコン出現演出では、実行パターンによって(通常表示であるか遅れ表示あるいは再表示であるかによって)、他の演出(大当たり期待度が高い演出)への発展の可能性が高くなるようになっており、間接的に大当たり期待度を示唆している(大当たり期待度が間接的に異なる)。すなわち、低確率時短遊技状態中では、保留アイコンHIがどのタイミングで出現するかによって(入賞時に出現するか遅れて出現するかによって)、保留アイコンが遅れて出現した場合(遅れ表示)や保留アイコンが2回出現した場合(再表示)には、SPリーチなどに発展する可能性が高くなる。
これにより、遊技機1は、遊技者に違和感を与えつつ遊技にメリハリを与えるとともに、大当たりが付与されているか否かを遊技者が推測するに際し、より高度な推測要素(推測情報)を提供することができる。すなわち、保留アイコンHIの表示色がさほど大当たり期待度の高いものでなかった場合(例えば白アイコンや青アイコンである場合)でも、遅れ表示等が行われた場合にSPリーチ等への発展など、以後の演出への期待感を高めることができる。
(第2始動口への入賞を契機として行われる入賞フラッシュ演出)
次に、第2始動口15への入賞を契機として行われる入賞フラッシュ演出(時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出)について説明する。
本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態中(非時短遊技状態中)の入賞フラッシュ演出と同様の構成で、時短遊技状態中にも入賞フラッシュ演出が行われる。また、時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出は、非時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出と、態様や実行パターンが同様のものとされている。
なお、本発明の遊技機は、本実施形態に限定されず、時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出は、通常遊技状態中の入賞フラッシュ演出と異なる構成としてもよい。例えば、本発明の遊技機は、第1始動口14への入賞及び第2始動口15への入賞のいずれかについて入賞フラッシュ演出を行うものとして(非時短遊技状態中及び時短遊技状態中のいずれかについて行うものとして)、他方において入賞フラッシュ演出を行わないものとしてもよい。
また、時短遊技状態中に入賞フラッシュ演出を行う場合には、非時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出の説明において述べたとおり、特定音が遅れて出力されるもの(遅れパターン)であってもよいし、特定音を複数回出力させるもの(再実行パターン)であってもよいし、昇格パターンを設けてもよい。
さらに、第2始動口15への入賞を契機として行われる入賞フラッシュ演出に遅れパターンを設ける場合には、特定音が遅れて出力させるタイミングを、第1始動口14への入賞を契機とした入賞フラッシュ演出の遅れパターンにおけるタイミングと異なるものとしてもよい(例えば、第1始動口14に入賞して遅れが発生する場合には2秒後に特定音が出力されるのに対して、第2始動口15に入賞して遅れが発生する場合には1秒後に特定音が出力されるなど)。
さらに、時短遊技状態中の入賞フラッシュ演出について、実行有無や実行パターンによる大当たり期待度を同じとしてもよいし、大当たり期待度が間接的に異なるものとしてもよい。例えば、入賞時に白発光が行われた場合、入賞フラッシュ演出が実行されたこと自体による大当たり期待度は非実行時と比較して差異がないものの、その後アイコン色変化が行われる可能性が高くなるなど、他の演出(大当たり期待度が高い演出)が発生する可能性が高くなるものであってもよい。
(時短遊技状態中のアイコン変化演出について)
次に、第2保留に係るアイコン色変化(時短遊技状態中のアイコン変化演出)について説明する。
第2保留に係る各保留アイコンHIは、1回の変動が終了するごとに、第2保留アイコン表示領域72bから当該変動アイコン表示領域73に向けてシフトする。例えば第1領域R1に表示されていた保留アイコンHIは、当該変動アイコン表示領域73にシフトして当該変動アイコンTIとして表示され、第2領域R2に表示されていた保留アイコンHIは第1領域R1にシフトして表示される。また、第3領域R3に表示されていた保留アイコンHIは第2領域R2にシフトして表示される。
また、第2保留に係る保留アイコンHIの色変化が行われる場合には、第1保留に係る保留アイコンHIと同様に、シフト時に行われる。すなわち、第2保留に係る保留アイコンHIの色変化は、シフト時のタイミングに限定して行われる。
(第2特別図柄の変動演出について)
次に、第2特別図柄の変動演出(時短遊技状態中の変動演出)について説明する。
第2特別図柄の変動開始時(時短遊技状態中の変動開始時)には、第1特別図柄の変動開始時(非時短遊技状態中の変動開始時)と同様に、第2保留数表示領域74bに表示されている保留数が「1」減算して更新表示される。なお、第2保留数表示領域74bにおける保留数(数字保留)が更新されるタイミングや態様は第1保留数表示領域74aにおける保留数が更新されるタイミングや態様と同様とされている。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、非時短遊技状態中の変動演出及び時短遊技状態中の変動演出の双方において、変動開始時アクション、セリフ予告、擬似連、タイマー演出、ストック演出、カットイン表示、当落報知演出等の変動中演出を実行する。なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、時短遊技状態中では変動開始時アクション、セリフ予告、擬似連、タイマー演出、ストック演出、カットイン表示、当落報知演出等の変動中演出のうち一部又は全部が行われないものとしてもよい。
また、本実施形態では、非時短遊技状態中の変動演出及び時短遊技状態中の変動演出の双方において、各変動中演出について共通するもの(実行態様や大当たり期待度)とされている。そのため、以下の説明では、時短遊技状態中の変動中演出(第2特別図柄の変動中演出)について、詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の変動中に行われる変動中演出(非時短遊技中の変動中演出)と第2特別図柄の変動中に行われる変動中演出(時短遊技状態中の変動中演出)とを、共通するもの(実行態様や大当たり期待度)とした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。
例えば、ある条件下(例えば非時短遊技状態や低確率遊技状態)の変動中には擬似連が行われるのに対して、他の条件下(例えば時短遊技状態や高確率遊技状態)の変動中には擬似連が行われないなど、ある条件下における変動中演出の種類数と、他の条件下における変動中演出の種類数とを、異なるものとしてもよい。
また、ある条件下で行われる演出の種類数と、他の条件下行われる演出の種類数とを、異なるものとしてもよい(実行される演出の種類が条件によって異なるものでもよい)。例えば、通常遊技状態時(通常時)には、「保留アイコンの表示」、「スクロール」、「擬似連」、「タイマー演出」、「ストック演出」、「操作指示演出(決め演出)」、「当落報知演出(復活態様を含む)」、の7種類を設ける一方、高確率時短遊技状態中(高確中)は、これらよりも少ない種類が行われるものとしてもよいし、多くの種類が行われるものとしてもよい。
また、1種類の演出において、実行されるタイミングが複数設けられた演出(例えば、保留アイコンが出現するタイミングが複数設けられたアイコン出現演出)の種類数は、ある条件下と他の条件下とで(例えば、非時短遊技状態中と時短遊技状態中、高確率遊技状態中と低確率遊技状態中など)異なるものであってもよい。
例えば、アイコン出現演出に遅れ表示を設けるとともに、入賞フラッシュ演出に遅れパターンを設け(実行されるタイミングが複数ある演出としてアイコン出現演出及び入賞フラッシュ演出を設けた場合)、通常時ではアイコン出現演出及び入賞フラッシュ演出を行い(通常時はアイコン出現演出及び入賞フラッシュ演出の2種類)、時短遊技状態中ではアイコン出現演出を行い入賞フラッシュ演出が行われない(時短遊技状態中はアイコン出現演出の1種類)ものとしてもよい。
(エラーの種類及びエラーごとの検知及び解除条件)
次に、図96を用いて遊技機1にて発生し得る複数種類のエラー(換言すれば異常)を列記して説明する。
なお、上述のとおり、本明細書において、「エラーの発生」とは、厳密には、電源復旧といった事象や入賞頻度異常の発生等、エラーとして規定されているイレギュラーな事象が発生した場合に、当該イレギュラー事象の発生を検知することを意味すると解して良い。
例えば、「電源復旧」という事象は、遊技機1自体のエラーではないものの、遊技者の遊技に供されるべく遊技機1に電源が供給されている状態が通常の状態(換言すれば正常な状態)であるとの視点にたった場合、遊技機1の電源がOFF状態からON状態に切り換わる事象は、一種の異常(エラー)であるとも言える。
なお、図96に示すエラーは、発生し得るエラー及び検出可能なエラーの一部に過ぎず、他にも様々なエラーが存在する。遊技機1は、図96に一例として示したものを含む各種のエラー(遊技機1で発生し得る各エラー)の発生有無を検出することができる。
以下の説明では、任意のエラーに関し、当該エラーが発生している状態から当該エラーが発生していない状態に移行することを、「エラーの解消」又は「エラーの解除」と記載して説明する。
以下、図96を参照しつつ、各エラーの内容及び検知条件等を説明する。
(1.RAMクリア)
RAMクリアは、RAMクリア操作の検出を条件として検知される。具体的には、主制御基板110は、RAMクリアスイッチ111aがONの状態で遊技機1が電源OFF状態から電源ON状態に切り換わったこと(RAMクリア操作が行われたこと)を条件として、RAMクリアを検知する。なお、RAMクリアは、厳密な意味での「エラー(異常)」ではないため、当該事象は主制御基板110が検知したことをもって解消する。
なお、「RAMクリア操作」とは、管理者などがRAMクリアスイッチ111aを押しながら(RAMクリアスイッチ111aがONの状態で)電源をONとする操作である。
なお、本実施形態の遊技機1では、設定変更の概念がないものを例としているが、設定変更の概念がある遊技機(設定変更モードを備える遊技機)である場合のRAMクリア操作の検出は、設定変更モード起動操作を伴わずに(設定キーがOFFの状態で)、かつRAMクリアスイッチがONの状態で、遊技機1が電源OFF状態から電源ON状態に切り換わったことを条件として検知することができる。
(2.電源復旧)
電源復旧は、電源復旧操作の検出を条件として検知される。具体的には、主制御基板110は、不測の電源断等からの復旧のときに、RAMクリアスイッチ111aのONを伴うことなく(RAMクリアスイッチ111aがOFFの状態で)遊技機1が電源OFF状態から電源ON状態に切り換わったこと(電源復旧操作が行われたこと)を条件として、電源復旧を検知する。なお、電源復旧は、厳密な意味での「エラー(異常)」ではないため、当該事象は、主制御基板110が検知したことをもって解消する。
なお、「電源復旧操作」とは、RAMクリアスイッチ111aがOFFの状態で、管理者などが電源をONとする操作である。
なお、本実施形態の遊技機1では、設定変更の概念がないものを例としているが、設定変更の概念がある遊技機(設定変更モードを備える遊技機)である場合の電源復旧操作の検出は、設定変更モード起動操作を伴わずに(設定キーがOFFの状態で)、かつRAMクリアスイッチがOFFの状態で、遊技機1が電源OFF状態から電源ON状態に切り換わったことを条件として検知することができる。
(3.異常入賞エラー)
異常入賞エラーは、遊技球検知スイッチが一定時間検知状態を維持し続けたとき(例えば、1秒)、又は遊技球検知スイッチが所定時間内に所定個数以上の遊技球を検知したとき(例えば、0.5秒中に3個)に検知される。また、主制御基板110は、電源復旧時又はRAMクリア時の異常入賞エラーフラグクリア処理により当該事象を解除する。
なお、本実施形態では、異常入賞エラーを検知する遊技球検知スイッチを、大入賞口検出スイッチ16aとした例を示して説明するが、異常入賞エラーを検知する遊技球検知スイッチは、他のスイッチ(例えば、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、一般入賞口検出スイッチ12aなど)であってもよいし、大入賞口検出スイッチ16aと他のスイッチとの、複数のスイッチを対象としてもよい。
また、異常入賞エラーを検知する場合の遊技球検知スイッチの検知時間や遊技球の個数等の条件は、本実施形態に限定されず、種々選択可能である。
なお、本実施形態では、異常入賞エラーの解除を、電源復旧時又はRAMクリア時の異常入賞エラーフラグクリア処理によるものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、異常入賞エラーは、RAMクリアの実行により解除されるものとして、電源復旧では解除されないものとしてもよい。
(4.磁気検知エラー)
磁気検知エラーは、磁気センサ17が磁気を所定時間(例えば、500ms)検知したときに検知される。具体的には、主制御基板110は、遊技機1に異常な磁気(磁場)が加えられた場合など、継続して磁気センサ17のONの信号が出力されているときに、磁気検知エラーを検知する。また、主制御基板110は、電源復旧時又はRAMクリア時の磁気検知エラーフラグクリア処理の実行により当該事象を解除する。
なお、本実施形態では、磁気検知エラーの解除を、電源復旧時又はRAMクリア時の磁気検知エラーフラグクリア処理によるものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、磁気検知エラーは、RAMクリアの実行により解除されるものとして、電源復旧では解除されないものとしてもよい。
(5.入賞頻度異常エラー)
入賞頻度異常エラーは、基準時間内における入賞個数が閾値以上であり、それが規定回数に達したときに検知される。具体的には、主制御基板110は、低ベース状態中(非時短遊技状態中であるか、高確率遊技状態中であるか否かは問わない)に、基準数の発射に対して規定数の遊技球が第1始動口14に入賞した場合(例えば、100発の発射中20発の遊技球が第1始動口14に入賞したと検知された場合)に、入賞頻度異常カウント数Xを「1」更新する。なお、入賞頻度異常カウント数Xの更新は、カウンタ値の加算制御を行うか、減算制御を行うかは問わない。また、入賞頻度異常カウント数Xが5に到達したと判定されたとき(X≧5)、主制御基板110は、入賞頻度異常エラーを検知する。なお、遊技球の発射数は、アウト球検出スイッチ11aにより検出される。また、主制御基板110は、電源復旧時又はRAMクリア時の入賞頻度異常エラーフラグクリア処理の実行により当該事象を解除する。
なお、本実施形態では、入賞頻度異常エラーの解除を、電源復旧時又はRAMクリア時の入賞頻度異常エラーフラグクリア処理によるものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、入賞頻度異常エラーは、RAMクリアの実行により解除されるものとして、電源復旧では解除されないものとしてもよい。
(6.扉開放エラー)
扉開放エラーは、扉開放スイッチ133のOFF状態(ガラス枠50が開放状態であることを示す状態)の検出により検知される。具体的には、主制御基板110は、外枠60に対してガラス枠50が開放されているとき(扉開放スイッチ133がOFFであるとき)に、扉開放エラーを検出する。なお、扉開放スイッチ133は、ガラス枠50が閉鎖状態及び開放状態の何れにあるかを検出するスイッチであり、ガラス枠50が閉鎖状態にあるときにはONの信号を出力し、ガラス枠50が開放状態にあるときにはOFFの信号を出力する。また、主制御基板110は、扉開放スイッチのON状態を検出すると、当該事象を解除する。
(7.スイッチ未接続エラー)
スイッチ未接続エラーは、スイッチ未接続状態の検出を条件として検知される。具体的には、主制御基板110は、主制御基板110に接続されるべきスイッチの実際の接続が不良(全くの未接続を含む)であるときにおいて、スイッチ未接続エラーの発生が検出される。また、主制御基板110は、スイッチ接続状態を検出すると、当該事象を解除する。
(8.皿満タンエラー)
皿満タンエラーは、皿満タン検出スイッチ136のON状態の検出を条件として検知される。具体的には、主制御基板110は、受け皿40が満タンであるときに検出される。より詳細に説明すると、皿満タン検出スイッチ136は、受け皿40が満タン状態であるか否かを検出することができ、受け皿40が満タン状態であるときにはONの信号を出力する一方で、そうでないときにはOFFの信号を出力する。主制御基板110は、皿満タン検出スイッチ136からONの信号が出力されているとき、皿満タンエラーを検知する。また、主制御基板110は、皿満タン検出スイッチ136のOFF状態を検出すると、当該事象を解除する。
なお、本実施形態では、遊技球の貯留皿として受け皿40が設けられており、皿満タン検出スイッチ136は、受け皿40の満タンを検出するものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、遊技機に上皿及び下皿が設けられている場合には、上皿及び下皿のうちの少なくとも一方の満タン状態を検出することを条件として皿満タンエラーが検知されるものであってもよい。
このように、遊技機1では、RAMクリア、電源復旧、異常入賞エラー、磁気検知エラー、入賞頻度異常エラー、扉開放エラー、スイッチ未接続エラー、及び皿満タンエラーの、少なくとも8種のエラー(1〜8のエラー)が発生し得る。
ここで、異常入賞エラーや磁気検知エラーは、電源の入り切りやRAMクリア操作などが行われない限り(RAMクリア、電源復旧など)、復旧不能となる重篤な事象である。なお、本明細書では、RAMクリア、電源復旧、異常入賞エラー、及び磁気検知エラーなどの重篤な事象(エラー)を、「重篤事象」あるいは「重篤なエラー」と記載して説明する場合がある(図96参照)。
また、扉開放エラー、スイッチ未接続エラー、及び皿満タンエラーは、RAMクリア操作や電源投入などを伴わずに解消可能な軽微な事象である。さらに、入賞頻度異常エラーは、異常入賞エラーや磁気検知エラーと比較して軽微なエラーである。また、異常入賞エラーや磁気検知エラーなど重篤なエラーが発生した場合にはセキュリティ信号が出力されるのに対し、入賞頻度異常エラー、扉開放エラー、スイッチ未接続エラー、及び皿満タンエラーは発生してもセキュリティ信号が出力されない。そのため、本明細書では、入賞頻度異常エラー、扉開放エラー、スイッチ未接続エラー、及び皿満タンエラーなどの軽微な事象(エラー)を、「軽微事象」あるいは「軽微なエラー」と記載して説明する場合がある(図96参照)。
なお、後で詳述するが、RAMクリア等の重篤なエラーが発生すると、後述するセキュリティ信号が出力される。具体的には、RAMクリア、異常入賞エラー、磁気検知エラーが発生すると、セキュリティ信号が出力される。その一方、入賞頻度異常エラー等の軽微なエラーが発生しても、セキュリティ信号は出力されない。
(各エラーの報知態様)
次いで、各エラーの報知開始条件と終了条件、及びエラー報知態様について、図97〜106を用いて説明する。図97には、各エラーの報知開始条件と報知終了条件、及び報知態様を示している。
上述のとおり、本明細書中の説明において、画像表示装置31(演出表示領域70)、装飾照明装置34等のランプ、及び音声出力装置32により行われるエラー(エラー事象)の報知を総称して、「エラー報知」と記載して説明することがある。
また、以下の説明では、装飾照明装置34のうち、エラー報知に用いられるランプを総称して、「装飾ランプ37」と記載する場合がある。なお、本実施形態の遊技機1では、盤用照明装置34aや枠用照明装置34bが、装飾ランプ37としてエラー報知に用いられる。なお、エラー報知に用いられるランプは、本実施形態に限定されず、種々選択可能である。
なお、各エラー報知において、主制御基板110がエラーを検出してから演出制御部120mがエラー報知を開始するタイミングは、各エラー報知で共通するタイミング(一定のタイミング)とされている。
(1.RAMクリアの報知)
図97及び図98に示すとおり、サブCPU120aは、RAMクリアコマンド受信を条件として、RAMクリア報知を開始する。また、サブCPU120aは、RAMクリア報知の開始(主制御基板110からのRAMクリアコマンド受信)から120秒経過すると、RAMクリア報知を終了する。
図98に一例として示すとおり、RAMクリア報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300A(図98の例では「RAMクリア」の文字を含む画像)を全画面(全領域)に表示させる態様の報知が120秒間継続して実行される。また、RAMクリア報知では、全ての装飾ランプ37が、R(赤)→G(緑)→B(青)で各1秒点灯の3秒を1セットとして、当該1セットの報知が120秒間繰り返し実行される。さらに、RAMクリア報知では、「RAMをクリアしました」のボイス(音声)を2秒間出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒間出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知が120秒間繰り返し実行される。
なお、音声出力装置32により行われるRAMクリア報知(音によるRAMクリア報知)では、後述する電源復旧報知時のサイレン音Aとは異なる種類の警告効果音(例えば、専用BGMなど)を出力するものとしてもよい。また、RAMクリア報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音によるRAMクリア報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音によるRAMクリア報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
また、RAMクリア報知におけるエラー報知専用画像300Aは、画像表示装置31の全画面(全領域)に表示されるものでなくてもよく、画像表示装置31の一部に表示されるものであってもよい(図106(a)及び(b)参照)。すなわち、画像によるRAMクリア報知は、画像表示装置31に他の画像(例えば通常の演出)が視認できるものであってもよい。なお、エラー報知専用画像300Aが画像表示装置31の「一部」に表示される例(図106参照)については、後で説明する。
(2.電源復旧の報知)
図97及び図99に示すとおり、サブCPU120aは、電源復旧コマンド受信を条件として、電源復旧報知を開始する。なお、画像表示装置31による電源復旧報知(電源復旧画面の表示)は、エラー報知開始から30秒を経過したか否かに関わらず次のコマンド受信を条件として終了するのに対し、装飾ランプ37及び音声出力装置32による電源復旧報知は、次のコマンド受信及びエラー報知開始から30秒経過することの双方を充足することにより終了する。すなわち、音及びランプによる報知は、エラー報知開始から30秒経過前に次のコマンドを受信したとしてもエラー報知開始から30秒間継続して行われる(30秒間の報知が担保される)。
なお、上述のとおり、「次のコマンド」とは、例えば、メインCPU110aから送信された変動開始コマンド(変動パターン指定コマンド)のほか、変動停止コマンド、客待ち状態指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド、エンディング指定コマンド、など、時間経過で発生するコマンド(始動口入賞指定コマンドは除く)である。
図99に示すとおり、電源復旧報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300B(図99の例では「電源復旧しました」の文字を含む画像)を全画面(全領域)に表示させる態様の報知が実行される。また、電源復旧報知では、全ての装飾ランプ37が、全白点灯→全消灯を各1秒、2秒を1セットとした報知が実行される。さらに、電源復旧報知では、「電源が入りました」のボイスを2秒出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知が繰り返し実行される。
なお、音声出力装置32により行われる電源復旧報知(音による電源復旧報知)では、RAMクリア報知時の警告効果音とは異なる種類の警告効果音(例えば、サイレン音B)を出力するものとしてもよい。また、電源復旧報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音による電源復旧報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音による電源復旧報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
また、電源復旧報知におけるエラー報知専用画像300Bは、画像表示装置31の全画面(全領域)に表示されるものでなくてもよく、画像表示装置31の一部に表示されるものであってもよい(図106(a)及び(b)参照)。すなわち、画像による電源復旧報知は、画像表示装置31に他の画像(例えば通常の演出)が視認できるものであってもよい。なお、エラー報知専用画像300Bが画像表示装置31の「一部」に表示される例(図106参照)については、後で説明する。
(3.異常入賞エラーの報知)
図97及び図100に示すとおり、サブCPU120aは、異常入賞エラー指定コマンド受信を条件として、異常入賞エラー報知を開始する。また、サブCPU120aは、電源断を条件として、異常入賞エラー報知を終了する。
異常入賞エラー報知の終了条件についてより具体的に説明すると、本実施形態では、異常入賞エラーは、電源復旧時又はRAMクリア時の異常入賞エラーフラグのクリア処理により解消する。そのため、異常入賞エラーは、電源断が発生した後、RAMクリアスイッチ111aがONの状態で電源がONとされるか(RAMクリア操作が行われるか)、RAMクリアスイッチ111aがOFFの状態で電源がONとされるか(電源復旧操作が行われるか)に関わらず、電源がONとされた時点でエラーが解消する。すなわち、異常入賞エラーは、電源断により終了するものであると言える。
図100に示すとおり、異常入賞エラー報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300C(図100の例では「異常入賞が検知されました」の文字を含む画像)を全画面(全領域)に表示させる態様の報知が電源断まで継続して実行される。また、異常入賞エラー報知では、全ての装飾ランプ37が全赤点灯となる態様で、電源断まで継続して実行される。さらに、異常入賞エラー報知では、「異常入賞を検知しました」のボイスを2秒出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知が電源断まで繰り返し実行される。
なお、異常入賞エラー報知では、装飾ランプ37が、点灯と消灯とを繰り返す態様(点滅)で報知を実行するものであってもよい。
また、音声出力装置32により行われる異常入賞エラー報知(音による異常入賞エラー報知)では、警告効果音はサイレン音Bでもよいし、専用のサイレン音Cでもよい。さらに、異常入賞エラー報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音による異常入賞エラー報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音による異常入賞エラー報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
また、異常入賞エラー報知におけるエラー報知専用画像300Cは、画像表示装置31の全画面(全領域)に表示されるものでなくてもよく、画像表示装置31の一部に表示されるものであってもよい(図106(a)及び(b)参照)。すなわち、画像による異常入賞エラー報知は、画像表示装置31に他の画像(例えば通常の演出)が視認できるものであってもよい。なお、エラー報知専用画像300Cが画像表示装置31の「一部」に表示される例(図106参照)については、後で説明する。
(4.磁気検知エラーの報知)
図97及び図101に示すとおり、サブCPU120aは、磁気検知エラー指定コマンド受信を条件として、磁気検知エラー報知を開始する。また、サブCPU120aは、電源断を条件として、磁気検知エラー報知を終了する。
磁気検知エラー報知の終了条件についてより具体的に説明すると、本実施形態では、磁気検知エラーは、電源復旧時又はRAMクリア時の磁気検知エラーフラグのクリア処理により解消する。そのため、磁気検知エラーは、電源断が発生した後、RAMクリアスイッチ111aがONの状態で電源がONとされるか(RAMクリア操作が行われるか)、RAMクリアスイッチ111aがOFFの状態で電源がONとされるか(電源復旧操作が行われるか)に関わらず、電源がONとされた時点でエラーが解消する。すなわち、磁気検知エラーは、電源断により終了するものであると言える。
図101に示すとおり、磁気検知エラー報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300D(図101の例では「磁気検知」の文字を含む画像)を全画面(全領域)に表示させる態様の報知が電源断まで継続して実行される。また、磁気検知エラー報知では、全ての装飾ランプ37が全赤点灯となる態様で、電源断まで継続して実行される。さらに、磁気検知エラー報知では、「磁気を検知しました」のボイスを2秒出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知が電源断まで繰り返し実行される。
なお、磁気検知エラー報知では、装飾ランプ37が、点灯と消灯とを繰り返す態様(点滅)で報知を実行するものであってもよい。
また、音声出力装置32により行われる磁気検知エラー報知(音による磁気検知エラー報知)では、警告効果音はサイレン音Bでもよいし、専用のサイレン音Dでもよい。さらに、磁気検知エラー報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音による磁気検知エラー報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音による磁気検知エラー報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
また、磁気検知エラー報知におけるエラー報知専用画像300Dは、画像表示装置31の全画面(全領域)に表示されるものでなくてもよく、画像表示装置31の一部に表示されるものであってもよい(図106(a)及び(b)参照)。すなわち、画像による磁気検知エラー報知は、画像表示装置31に他の画像(例えば通常の演出)が視認できるものであってもよい。なお、エラー報知専用画像300Dが画像表示装置31の「一部」に表示される例(図106参照)については、後で説明する。
(5.入賞頻度異常エラーの報知)
図97及び図102に示すとおり、サブCPU120aは、入賞頻度異常エラー指定コマンド受信を条件として、入賞頻度異常エラー報知を開始する。また、サブCPU120aは、電源断を条件として、入賞頻度異常エラー報知を終了する。
入賞頻度異常エラー報知の終了条件についてより具体的に説明すると、本実施形態では、入賞頻度異常エラーは、電源復旧時又はRAMクリア時の入賞頻度異常エラーフラグのクリア処理により解消する。そのため、入賞頻度異常エラーは、電源断が発生した後、RAMクリアスイッチ111aがONの状態で電源がONとされるか(RAMクリア操作が行われるか)、RAMクリアスイッチ111aがOFFの状態で電源がONとされるか(電源復旧操作が行われるか)に関わらず、電源がONとされた時点でエラーが解消する。すなわち、入賞頻度異常エラーは、電源断により終了するものであると言える。
図102に示すとおり、入賞頻度異常エラー報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300E(図102の例では「入賞頻度異常エラー」の文字を含む画像)を画面(画像表示装置31)の一部(例えば、右上隅)に表示させる態様の報知が電源断まで継続して実行される。また、入賞頻度異常エラー報知では、全ての装飾ランプ37が赤点灯と消灯とを繰り返す態様(全赤点滅)となる態様で、電源断まで継続して実行される。さらに、入賞頻度異常エラー報知では、「係員をお呼びください」のボイスを2秒出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知が電源断まで繰り返し実行される。
なお、入賞頻度異常エラー報知では、装飾ランプ37が、全赤点灯となる態様で報知を実行するものであってもよい。
また、音声出力装置32により行われる入賞頻度異常エラー報知(音による入賞頻度異常エラー報知)では、警告効果音はサイレン音B〜Dでもよいし、専用のサイレン音Eでもよい。さらに、入賞頻度異常エラー報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音による入賞頻度異常エラー報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音による入賞頻度異常エラー報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
(6.扉開放エラーの報知)
図97及び図103に示すとおり、サブCPU120aは、扉開放開始指定コマンド受信を条件として、扉開放エラー報知を開始する。また、サブCPU120aは、扉開放終了指定コマンド受信を条件として、扉開放エラー報知を終了する。
図103に示すとおり、扉開放エラー報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300F(図103の例では「扉開放中」の文字を含む画像)を画面(画像表示装置31)の一部(例えば、右上隅)に表示させる態様の報知が、後述する扉開放終了報知(扉が閉塞したことの報知)の完了まで継続して実行される。また、扉開放エラー報知では、全ての装飾ランプ37が赤点灯と消灯とを繰り返す態様(全赤点滅)で、扉開放終了報知(扉が閉塞したことの報知)の完了まで継続して実行される。さらに、扉開放エラー報知では、「扉が開いています」のボイスを2秒出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知が扉開放終了指定コマンドの受信まで繰り返し実行される。
なお、扉開放エラーが検知されると、後述する扉・枠開放信号が外部情報信号として出力される。
なお、サブCPU120aは、扉開放終了指定コマンドを受信すると、扉が閉塞されたことを報知する音(扉開放終了報知、図103では「扉が閉まりました」の音声と「ピンポーン」という効果音の出力)を音声出力装置32から出力させる。また、エラー報知専用画像300Fの表示や、装飾ランプ37による報知は、扉開放終了報知の完了(音声の出力完了)まで継続して行われる。
なお、扉開放エラー報知では、装飾ランプ37が、全赤点灯となる態様で報知を実行するものであってもよい。
また、音声出力装置32により行われる扉開放エラー報知(音による扉開放エラー報知)では、警告効果音はサイレン音B〜Eでもよいし、専用のサイレン音Fでもよい。さらに、扉開放エラー報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音による扉開放エラー報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音による扉開放エラー報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
(7.スイッチ未接続エラーの報知)
図97及び図104に示すとおり、サブCPU120aは、スイッチ未接続エラー開始指定コマンドの受信を条件として、スイッチ未接続エラー報知を開始する。また、サブCPU120aは、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドの受信を条件として、スイッチ未接続エラー報知を終了する。
図104に示すとおり、スイッチ未接続エラー報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300G(図104の例では「スイッチ未接続エラー」の文字を含む画像)を画面(画像表示装置31)の一部(例えば、右上隅)に表示させる態様の報知がスイッチ未接続エラー終了指定コマンドの受信まで継続して実行される。また、スイッチ未接続エラー報知では、全ての装飾ランプ37が赤点灯と消灯とを繰り返す態様(全赤点滅)で、スイッチ未接続エラー終了指定コマンドの受信まで継続して実行される。さらに、スイッチ未接続エラー報知では、「スイッチ未接続エラーです」のボイスを2秒出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知がスイッチ未接続エラー終了指定コマンドの受信まで繰り返し実行される。
なお、スイッチ未接続エラー報知では、装飾ランプ37が、全赤点灯となる態様で報知を実行するものであってもよい。
また、音声出力装置32により行われるスイッチ未接続エラー報知(音によるスイッチ未接続エラー報知)では、警告効果音はサイレン音B〜Fでもよいし、専用のサイレン音Gでもよい。さらに、スイッチ未接続エラー報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音によるスイッチ未接続エラー報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音によるスイッチ未接続エラー報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
(8.皿満タンエラーの報知)
図97及び図105に示すとおり、サブCPU120aは、皿満タンエラー開始指定コマンドの受信を条件として、皿満タンエラー報知を開始する。また、サブCPU120aは、皿満タンエラー終了指定コマンドの受信を条件として、皿満タンエラー報知を終了する。
図105に示すとおり、皿満タンエラー報知では、画像表示装置31にエラー報知専用画像300H(図105の例では「球を抜いてください」の文字を含む画像)を画面(画像表示装置31)の一部(例えば、右上隅)に表示させる態様の報知が皿満タンエラー終了指定コマンドの受信まで継続して実行される。また、皿満タンエラー報知では、全ての装飾ランプ37が赤点灯と消灯とを繰り返す態様(全赤点滅)で、皿満タンエラー終了指定コマンドの受信まで継続して実行される。さらに、皿満タンエラー報知では、「球を抜いてください」のボイスを2秒出力し、警告効果音(例えば、サイレン音A)を3秒出力する態様を5秒1セットとして、当該1セットの報知が皿満タンエラー終了指定コマンドの受信まで繰り返し実行される。
なお、皿満タンエラー報知では、装飾ランプ37が、全赤点灯となる態様で報知を実行するものであってもよい。
また、音声出力装置32により行われる皿満タンエラー報知(音による皿満タンエラー報知)では、警告効果音はサイレン音B〜Fでもよいし、専用のサイレン音Hでもよい。さらに、皿満タンエラー報知のボイス出力時間は、警告効果音の出力時間よりも長い(ボイス出力時間>警告効果音出力時間)ものでもよいし、ボイス出力と警告効果音の出力とが同じ時間(ボイス出力時間=警告効果音出力時間)であってもよい。さらに、音による皿満タンエラー報知では、ボイスの出力が報知開始時の1度のみ実行されるものであってもよい(例えば、ボイス出力以降は警告効果音のみ出力されるなど)。さらに、音による皿満タンエラー報知では、ボイス出力がなく、警告効果音のみの出力が実行されるものであってもよい。
なお、皿満タンエラーは、軽微なエラーの中でも特に軽微な事象であるため、皿満タンエラー報知では、音による報知を行うことなく、画像表示装置31に所定の表示を行う報知のみが行われることとしてもよい。
次いで、図106を参照しつつ、RAMクリア、電源復旧、異常入賞エラー、及び磁気検知エラー等の重篤なエラーを報知する場合のエラー報知専用画像300A〜Dの例について説明する。
図98〜図101では、重篤なエラーを報知する場合のエラー報知専用画像300A〜Dについて、画像表示装置31の全域が暗転して(文字画像部分以外の全域がベタ領域となる)、他の画像が視認不能となる例を示したが、上述のとおり、エラー報知専用画像300A〜Dは、他の画像が視認可能なものであってもよい。
例えば、図106(a)に示すとおり、重篤なエラーを報知する場合の画像(エラー報知専用画像300A〜300D)は、エラー報知専用画像の少なくとも一部において、透過性を有するような領域が設けられており、他の画像の視認が困難ではあるものの、透過性を有する領域において他の画像を視認可能であるもの(図106(a)のエラー報知専用画像310)であってもよい。
また、図106(b)に示すとおり、重篤なエラーを報知する場合の画像(エラー報知専用画像300A〜300D)は、エラー報知に係る文字画像(図106(b)の例では「異常入賞が検知されました」の文字画像)が演出表示領域70において大きな領域を占めるように表示され、文字画像部分以外の領域(他の画像が視認可能な領域)が少なく、他の画像が視認困難ではあるものの、文字画像以外の領域において他の画像を視認可能であるもの(図106(b)のエラー報知専用画像320)であってもよい。
すなわち、重篤なエラーを報知するエラー報知専用画像(エラー報知専用画像320など)は、画像表示装置31の「一部」にエラー報知専用画像を表示させる場合において、当該「一部」とは、後述する軽微なエラーに係るエラー報知時に、エラー報知専用画像300E〜300Hを画像表示装置31の「一部」で表示する場合の「一部」よりは広域であることが望ましい。
より詳細に説明すると、エラー報知専用画像300A〜300Dが画像表示装置31(演出表示領域70)の「一部」に表示されるものである場合における「一部」の範囲とは、演出表示領域70の全領域に対して、エラー報知専用画像が占める領域を「報知占有領域」とした場合に、重篤なエラー報知に係るエラー報知専用画像300は、軽微なエラー報知に係るエラー報知専用画像300よりも、報知占有領域が大きいもの(広域)であることが望ましい。
(外部情報信号について)
次に、外部情報信号について説明する。外部情報信号は、エラーが発生した場合や、他の条件が成立した場合(始動口入賞など)に、主制御基板110の命令によって外部端子基板30を介して、外部(ホールコンピュータなど)に出力される信号である。
(外部端子基板)
図107は、外部端子基板30の平面図である。図107に示すとおり、外部端子基板30には、出力回路OC[1]〜OC[n]、出力端子部CN[1]〜CN[n]及び接続用コネクタCN11が実装されており(ここではn=10)、出力回路OC[1]〜[n]の夫々はフォトカプラPC及び抵抗素子Rを含んで構成されている。なお、「n」は2以上の任意の整数である。
なお、図107に示す外部端子基板30では、10の出力端子部CN(出力端子部CN1〜10)が設けられている。
(外部端子基板の構成)
各出力端子部CNは、一対の端子から構成されている。各出力端子部CNについて、一対の端子が一対の配線(電線)を介して外部装置(図示を省略)に接続されている。なお、出力端子部CNの一部又は全部は、データ表示器を介してホールコンピュータに接続される場合もあるし、データ表示器を介さずにホールコンピュータに接続される場合もある。
主制御基板110から外部端子基板30に出力される外部情報信号として、n種類(本実施形態では10種類)の外部情報信号がある。外部情報信号には、例えば、変動表示されていた特別図柄が停止表示されたことを示すスタート信号(換言すればスタート情報)、大当たり遊技の実行中であることを示す大当たり信号(換言すれば大当たり情報)、遊技機1の遊技状態が高確率時短遊技状態となっていることを示す確変信号(換言すれば確変情報)、所定数(例えば10個)の賞球の払い出しが行われたことを示す賞球信号(換言すれば賞球情報)、遊技機1にて何らかのエラーが検出されたことを示すエラー検出信号(換言すればエラー検出情報)など、様々な信号(換言すれば情報)が含まれる。
図107に示すとおり、出力端子部CN1〜CN10は、外部端子基板30の長手方向に沿って一列に配置されている。また、各出力端子部CNは、外部端子基板30の長手方向に沿って、出力端子部CN1、出力端子部CN2、出力端子部CN3、出力端子部CN4、出力端子部CN5、出力端子部CN6、出力端子部CN7、出力端子部CN8、出力端子部CN9、出力端子部CN10の順に配置されている。
本実施形態の遊技機1の外部情報信号(外部情報)は、「賞球信号」、「扉・枠開放信号」、「外部信号1」、「外部信号2」、「外部信号3」、「外部信号4」、「外部信号5」、「セキュリティ信号」、「外部信号7」、及び「外部信号8」の計10種類とされている。
なお、以下の説明では、外部情報信号(外部情報)について、単に「信号」と記載して説明する場合がある。
出力端子部CN1〜CN10は、上述した各信号に対応している。具体的には、出力端子部CN1は賞球信号に、出力端子部CN2は扉・枠開放信号に、出力端子部CN3は外部信号2に、出力端子部CN5は外部信号3に、出力端子部CN6は外部信号4に、出力端子部CN7は外部信号5に、出力端子部CN8はセキュリティ信号に、出力端子部CN9は外部信号7に、出力端子部CN10は外部信号8にそれぞれ対応している。
次いで、各信号の詳細、及び信号がONとされる時間及びOFFとされる時間について説明する。
賞球信号は、所定数(例えば10個)の賞球の払い出しが行われたことを示す信号(換言すれば賞球情報)である。賞球信号は、計数スイッチが10個の遊技球の通過を検出する毎に50ms間ONされる(図108(a)参照)。
扉・枠開放信号は、扉の開放(外枠60に対してガラス枠50が開放されたこと)を外部(ホールコンピュータなど)へ出力するために使用される信号である。扉・枠開放信号は、扉の開放中にONとされる(図108(b)参照)。
外部信号1は、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動停止されたこと(停止表示されたこと)を示す信号である(換言すれば特図確定信号)。すなわち、外部信号1は、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動停止されて、次の変動を開始する前提条件(変動開始コマンド受信の前提となる条件)が成立したことを示す信号である。換言すれば、外部信号1は、変動開始を示すスタート信号であるとともに、第1始動口14又は第2始動口15への入賞により増加した未判定の判定情報(保留数)が1つ減少したこと(未判定情報の数が減少したこと)を示す更新信号であるとも言える。外部信号1は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動停止から0.2秒間ONとされ、0.2秒間OFFとされる(図108(c)参照)。
外部信号2は、第1始動口検出スイッチ14a又は第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の通過を検出したことを示す信号である(換言すれば始動口入賞信号)。すなわち、外部信号2は、第1始動口14又は第2始動口15への入賞を契機とする未判定の判定情報が1つ加算されたこと(未判定情報の数が増加したこと)を示す更新信号であるとも言える。外部信号2は、第1始動口検出スイッチ14a、又は第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の通過を検出すると、0.2秒間ONとされ、0.2秒間OFFとされる(図108(d)参照)。
外部信号3は、大当たり遊技の実行中であることを示す信号(換言すれば大当たり信号)である。外部信号3は、条件装置が作動することとなる図柄の組み合わせが表示され、図柄確定後の表示時間が経過した時から条件装置の作動が終了するまでの間ONとされる(図108(e)参照)。
外部信号4は、遊技状態が時短遊技状態となっていることを示す信号(換言すれば電サポ信号)である。外部信号4は、特別図柄表示装置の変動時間短縮機能作動時(時短遊技状態中)にONとされる(図108(f)参照)。
外部信号5は、アウト口11を通過した遊技球の数を検出するために用いられる信号である(換言すればアウト球検出信号)。外部信号5は、アウト球検出スイッチ11aにより遊技球が通過する数を加算し、加算結果が10個を数える毎に50ms秒間ONされる(図108(g)参照)。
セキュリティ信号は、重篤事象の発生を示す信号である。より具体的には、セキュリティ信号は、異常入賞エラー及び磁気検知エラーのうちのいずれか(盤面異常)を検知したこと、又はRAMクリア操作が行われたことを示す信号である。換言すれば、RAMクリア、異常入賞エラー、及び磁気検知エラーは、セキュリティ信号が出力されるエラー事象であるとも言える。セキュリティ信号は、異常入賞エラー及び磁石検知エラーのいずれかを検知した時点、又はRAMクリアを行い遊技ができる状態になった時点から0.2秒間ONとされ、0.2秒間OFFとされる(図108(h)参照)。
外部信号7は、払出予定の遊技球の個数を特定するために用いられる信号である(メイン賞球信号)。外部信号7は、各賞球スイッチが遊技球の通過を検出したことにより払い出される賞球数を加算し、賞球が10個を数える毎に0.2秒間ON、0.2秒間OFFされる(図108(i)参照)。
外部信号8は、遊技球がゲート13を通過したことを示す信号である(換言すれば普図ゲート信号)。外部信号8は、遊技球がゲート検出スイッチ13aを通過するごとに0.2秒間ON、0.2秒間OFFされる(図108(j)参照)
なお、出力端子部CN1〜CN10の並び方は任意である。例えば、重篤なエラーについてのセキュリティ信号の出力を担う出力端子部CN8と、始動口入賞を示す外部信号4の出力を担う出力端子部CN4とは、本実施形態のように他の1以上の出力端子部が配置されていても良いし、互いに隣接していても良い。また、他の出力端子部の配置についても同様である。
ここで、遊技機1では、始動口(第1始動口14や第2始動口15)への入賞、エラーの発生等、種々の事象が重複して発生する場合がある。また、これらの事象が発生した際には、信号(外部情報信号)が重複して出力される場合がある。
図109及び図110では、信号(外部情報信号)が重複して出力される場合(以下、「信号の重複」と記載する場合がある)の重複パターンを示している。なお、図109及び図110では、セキュリティ信号と外部信号2(始動口入賞信号)とが重複して出力される場合を一例として示している。なお、本一例では、セキュリティ信号と始動口入賞信号との重複パターンを例として示しているが、他の信号が重複する場合でも同様である。
「信号の重複」には、2つの信号のON期間あるいはOFF期間が一致するように、これらの信号が出力される場合が含まれる。
例えば、図109(a)に示すとおり、1の信号(例えばセキュリティ信号)のOFF期間の全部と、他の信号(例えば始動口入賞信号)のON期間の全部とが重複して、これらの信号が出力される場合がある。
また、図109(b)に示すとおり、1の信号(例えばセキュリティ信号)のON期間の全部と、他の信号(例えば始動口入賞信号)のON期間の全部とが重複して、これらの信号が出力される場合がある。
さらに、図109(c)に示すとおり、1の信号(例えばセキュリティ信号)のON期間の全部と、他の信号(例えば始動口入賞信号)のOFF期間の全部とが重複して、これらの信号が出力される場合がある。
また、「信号の重複」には、1の信号のON期間又はOFF期間のうち少なくとも一部が、他の信号のON期間又はOFF期間のうち少なくとも一部と重複している場合が含まれる。
例えば、図110(a)に示すとおり、1の信号(例えばセキュリティ信号)のON期間の全部のうち、他の信号(例えば始動口入賞信号)のON期間の一部及びOFF期間の一部と重複し、1の信号(例えばセキュリティ信号)のOFF期間の一部と他の信号(例えば始動口入賞信号)のOFF期間の一部とが重複して、これらの信号が出力される場合がある。
また、図110(b)に示すとおり、1の信号(セキュリティ信号)のON期間の一部と他の信号(例えば始動口入賞信号)のON期間の一部とが重複し、1の信号(セキュリティ信号)のOFF期間の一部と他の信号(例えば始動口入賞信号)のOFF期間の一部とが重複して、これらの信号が出力される場合がある。
さらに、図110(c)に示すとおり、1の信号(例えばセキュリティ信号)のON期間の一部が、他の信号(例えば始動口入賞信号)のOFF期間の一部と重複して、これらの信号が出力される場合がある。
さらに、図110(d)に示すとおり、1の信号(例えばセキュリティ信号)のOFF期間の一部が、他の信号(例えば始動口入賞信号)のON期間の一部と重複して、これらの信号が出力される場合がある。
このように、「信号の重複」とは、2以上の信号のON期間及びOFF期間のうち、少なくとも一部が他の信号のON期間及びOFF期間のうちの少なくとも一部と重複していることを意味している。
(エラー報知と他の演出とが重複した場合)
次いで、エラー報知のタイミングと、他の演出が行われるタイミングとが重複する場合の態様について説明する。
以下では、先ず軽微なエラーに係るエラー報知のタイミングと他の演出が行われるタイミングとが重複する場合について説明し、その次に重篤なエラーに係るエラー報知が行われるタイミングと、他の演出が行われるタイミングとが重複する場合について説明する。
以下の例では、エラー報知のタイミングと重複する「他の演出」について、アイコン出現演出を一例として挙げて説明する。
なお、以下の説明では、当該「他の演出」(例えばアイコン出現演出)を、「演出X」と記載して説明する場合がある。また、演出Xにおいて表示される画像(例えば保留アイコン)、あるいは演出Xの結果として表示される画像を「画像GX」と記載して説明する場合がある。また、演出Xにおいて画像GXが表示されるタイミングが複数設けられている場合では、画像GXが表示されるタイミング(例えば保留アイコンの出現タイミング)において、先のタイミングを「タイミングTX1」と記載し、タイミングTX1よりも後のタイミングを「タイミングTX2」と記載して説明する場合がある。
(軽微なエラーに係るエラー報知の場合)
本実施形態の遊技機1では、軽微なエラー(換言すればセキュリティ信号が出力されないエラー)の発生と、演出Xが行われるタイミングとが重複した場合、当該軽微なエラーに係るエラー報知、及び演出Xの双方を実行する。
図111には、一例として、皿満タンエラーが発生して皿満タンエラー報知と重複するように、演出Xが行われる場合を示している。
図111に示すとおり、始動口入賞よりも先に軽微なエラー(図111では皿満タンエラー)に係るエラー報知(図111では皿満タンエラー報知)が開始され、その後に始動口入賞があり、当該始動口入賞を契機として演出Xが入賞時(タイミングTX1)に行われることが決定した場合、エラー報知及び演出Xの双方が行われる。なお、上述のとおり、軽微なエラーが発生した場合には、セキュリティ信号は出力されない。
具体的には、軽微なエラーに係るエラー報知は、画像表示装置31(演出表示領域70)の一部(隅部など)に表示されるため(図105等参照)、演出表示領域70の大部分が視認可能である。そのため、軽微なエラーに係るエラー報知が行われたとしても、演出Xの視認の妨げとならず、遊技者が演出Xを視認することができる。
なお、演出Xにおいて表示される画像GXの表示をタイミングTX2(例えば入賞時から所定時間後)で行う場合でも同様である。
このように、軽微なエラーに係るエラー報知が行われる場合では、演出Xが実行される。また、演出Xが複数の実行タイミングを備えるものである場合(タイミングTX1及びタイミングTX2のうちのいずれか一方又は双方で実行可能である場合)、演出Xがどのタイミングで行われるかに関わらず(タイミングTX1であるかタイミングTX2であるかに関わらず)、演出Xが行われる。
さらに、図示を省略するが、軽微なエラーの発生よりも演出Xの実行タイミングが先であるか後であるかに関わらず、演出Xが行われる。
(重篤なエラーに係るエラー報知の場合)
次に、重篤なエラーに係るエラー報知が行われるタイミングと、演出Xが行われるタイミングとが重複する場合について説明する。
以下の説明では、エラー報知及び演出Xの実行タイミングとともに、これらに関する信号の出力タイミングについて説明する。また、演出Xに係る信号(例えば、始動口入賞信号)を、「他の信号」と記載して説明する場合がある。
(セキュリティ信号と他の信号とが重複する場合)
まず、セキュリティ信号と他の信号とが重複して出力される場合の態様について説明する。なお、「信号の重複」とは、図109及び図110を用いて説明したとおりであり、いかなるパターンで2つの信号が重複している場合であってもよい。
図112に示すとおり、重篤なエラーに係る信号(セキュリティ信号)と演出Xに係る他の信号(例えば始動口入賞信号である外部信号2)とが重複して出力されるタイミングとなると、エラー報知は実行される一方、演出Xの実行が制限される。
具体的には、重篤なエラー(例えば磁気検知エラー)が発生すると画像表示装置31(演出表示領域70)の全領域にエラー報知に係る画像(エラー報知専用画像300)が表示される(図101参照)。また、セキュリティ信号と他の信号とが重複して出力される場合では、演出Xの実行タイミング(例えばアイコン出現演出における保留アイコン出現のタイミング)がいかなるものであるかに関わらず(タイミングTX1であるかタイミングTX2であるかに関わらず)、エラー報知に係る画像に阻害されて、演出Xの画像GX(例えば保留アイコン)を視認することができない。すなわち、画像表示装置31には、全領域にエラー報知専用画像300が表示されるため、演出Xに係る画像GXが表示されず、結果として演出Xが行われない。
また、重篤なエラーを報知する画像(エラー報知専用画像300A〜300D)が、画像表示装置31の一部に表示されるものである場合(エラー報知専用画像310やエラー報知専用画像320のようなものである場合)でも、演出X(画像GX)を視認することが困難となる。
例えば、図106(a)に示すように、重篤なエラーを報知する画像(エラー報知専用画像300A〜300D)が、文字画像以外の部分の透過率が文字画像とは異なるものであり、その結果文字画像以外の部分において下層側の画像が透けて視認可能である場合(エラー報知専用画像310のようなものである場合)でも、演出Xに係る画像GXの把握が困難となる。すなわち、画像表示装置31の大部分の領域を占めるようにエラー報知専用画像300が表示されるため、演出Xに係る画像GXの視認や把握が困難となり、結果として演出Xの実行が制限される。
また、例えば、図106(b)に示すように、重篤なエラーを報知する画像(エラー報知専用画像)が、画像表示装置31(演出表示領域70)の大部分を占めるように表示されるものである場合(エラー報知専用画像320のようなものである場合)、演出表示領域70においてエラー報知専用画像の文字部分等が占める割合が大きく他の画像の視認優先度が低下する、あるいはエラー報知専用画像が他の画像の一部を隠すなどにより、演出Xに係る画像GXの把握が困難となる。すなわち、画像表示装置31の大部分の領域を占めるようにエラー報知専用画像が表示されるため、演出Xに係る画像GXの視認や把握が困難となり、結果として演出Xの実行が制限される。
なお、「エラー報知専用画像が画像表示装置31(演出表示領域70)の「一部」に表示されるものである場合」とは、エラー報知専用画像が少なくとも一部に透過性を有する部分を有し、結果として下層側の画像(例えば、演出図柄38や保留アイコン)が視認困難ではあるものの視認可能であるもの(図106(a)参照)や、エラー報知専用画像が演出表示領域70の大部分を占めて表示されるものであり、結果として下層側の画像(例えば、演出図柄38や保留アイコン)が視認困難ではあるものの視認可能であるもの(図106(b)参照)などが含まれる。
このように、遊技機1では、セキュリティ信号が演出X係る信号(他の信号)と重複すると、演出Xの実行を制限する。なお、セキュリティ信号と他の信号とが重複する場合(どのようなパターンで重複するかに関わらず)であって、演出Xの実行が制限される場合(実行されない場合)であっても、セキュリティ信号及び他の信号の双方が出力される。
また、重篤なエラーに係るエラー報知が行われる場合では、演出Xが複数の実行タイミングを備えるものである場合(タイミングTX1及びタイミングTX2のうちのいずれか一方又は双方で実行可能である場合)、演出Xがどのタイミングで行われるかに関わらず(タイミングTX1であるかタイミングTX2であるかに関わらず)、演出Xの実行が制限される。
なお、上記の説明では、セキュリティ信号と重複するように出力される信号の例として、始動口入賞信号(外部信号2)を一例として説明したが、他の信号や演出Xは上記の説明に限定されず、変動開始の前提となる外部信号1(特図確定信号)や大当たり中であることを示す外部信号3であってもよく、これら以外の信号でもよい。また、演出Xは、アイコン出現演出に限定されず、入賞フラッシュ演出、アイコン色変化等の先読み演出、あるいは擬似連、タイマー演出等の変動中に行われる演出であってもよく、大当たり遊技中の演出であってもよい。また、以下の説明(信号が重複しない場合)についても同様である。
(セキュリティ信号と他の信号とが重複しない場合)
次に、セキュリティ信号と他の信号とが重複して出力されない場合(信号非重複の場合)の態様について説明する。なお、以下の説明では、まず他の信号の後にセキュリティ信号が出力される場合について説明し、次いでセキュリティ信号の後に他の信号が出力される場合について説明する。
図113は、他の信号(例えば始動口入賞信号)が出力され、他の信号の出力完了後に重篤なエラー(例えば磁気検知エラー)に係るセキュリティ信号が出力される場合を示している。
図113に示すとおり、他の信号が出力され、他の信号の出力完了後にセキュリティ信号が出力される場合において、演出Xの実行タイミングがセキュリティ信号の出力タイミングよりも早い場合には、演出Xが行われる場合がある。例えば、演出XがタイミングTX1に行われる場合、タイミングTX1がセキュリティ信号の出力タイミングよりも早い場合には、演出Xが行われる。すなわち、エラー報知に係るエラー報知専用画像300の表示よりも先に演出Xに係る画像GXが表示され、演出Xの少なくとも一部(エラー報知専用画像300が表示されるまでの間)が実行される。
なお、他の信号が出力され、他の信号の出力完了後にセキュリティ信号が出力される場合において、演出Xの実行タイミングがセキュリティ信号の出力タイミングよりも早い場合であっても、演出Xが行われない場合がある。
例えば、図113に示すとおり、演出XがタイミングTX2に行われる場合、タイミングTX2がセキュリティ信号の出力タイミングよりも遅い場合には、演出Xの実行が制限される。すなわち、エラー報知に係るエラー報知専用画像300の表示により、演出Xに係る画像GXの視認や把握が困難となり、結果として演出Xの実行が制限される。
また、図114に示すとおり、演出XにおけるタイミングTX1がセキュリティ信号の出力タイミングよりも後である場合には、同様に演出Xの実行が制限される。
次に、セキュリティ信号の後に他の信号が出力される場合について説明する。図115は、セキュリティ信号が出力され、セキュリティ信号の出力完了後に他の信号(例えば始動口入賞信号)が出力される場合を示している。
図115に示すとおり、セキュリティ信号が出力され、セキュリティ信号の出力完了後に他の信号が出力される場合では、演出Xの実行タイミングがタイミングTX1であるかタイミングTX2であるかに関わらず、演出Xの実行が制限される。すなわち、エラー報知に係るエラー報知専用画像300の表示により、演出Xに係る画像GXの視認や把握が困難となり、結果として演出Xの実行が制限される。また、演出XにおけるタイミングTX1がセキュリティ信号の出力タイミングよりも後である場合には、同様に演出Xの実行が制限される。
このように、遊技機1では、セキュリティ信号の出力タイミングと、他の信号の出力タイミングとの関係によって、他の演出(演出X)の実行が制限される場合がある。
(電源入り切り時の挙動)
次いで、演出Xが行われるまでの間のタイミングで、電源断が発生した場合について説明する。
図116に示すとおり、演出Xの実行が決定された後、タイミングTX1又はタイミングTX2までの間に電源断が発生すると、演出Xの画像GXが未出現となる場合がある。具体的には、演出Xの決定時(例えば始動口入賞コマンド受信時)に、画像GX(例えば保留アイコン)をタイミングTX2(例えば入賞時から2秒後)に表示させることが決定されている場合、タイミングTX2までの間に電源断が発生すると、画像GXを表示させることが決定されているものの、画像GXが未表示の状態となる。
ここで、図116を参照しつつ、演出Xがアイコン出現演出である場合について説明する。本実施形態の遊技機1では、入賞時に保留アイコンの出現タイミングが決定されるとともに、アイコン未出現フラグがONとされる。また、保留アイコンの出現が完了すると、アイコン未出現フラグがクリアされる。なお、アイコン未出現フラグは、サブRAM120cの所定の領域にバックアップされている。
図116に示すとおり、アイコン未出現フラグがONの状態で電源断が発生し、その後電源復旧すると(電源の入り切りが行われると)、演出制御部120mは、アイコン出現演出の再決定処理を行う(図59参照)。また、再決定処理において、保留アイコンの出現タイミング(通常表示、遅れ表示、再表示のいずれか)を再決定する。言い方を換えれば、電源の入り切りが行われると、電源断前の保留アイコンの出現タイミングが破棄されて、電源復旧後(画面復帰時)に保留アイコンの出現タイミングの再決定が行われる。
なお、図116に示すとおり、再決定処理において、「通常表示」が決定された場合には、画面復帰時に保留アイコンが出現して表示される。また、「遅れ表示」が決定された場合には、画面復帰時から2秒後に保留アイコンが出現して表示される。このように、遊技機1は、電源断が発生する前に決定された保留アイコンの出現について、実行タイミング(通常表示、遅れ表示、及び再表示のうちのいずれであるか)を破棄し、電源復旧後に再度実行タイミングを決定する。
また、電源復旧時には、電源復旧報知(エラー報知)が行われるものの、電源復旧報知のうちエラー報知専用画像300の表示は、他のコマンド(例えば客待ち状態指定コマンド、変動開始コマンド等)受信時に終了し、装飾ランプ37や音声出力装置32による報知は電源復旧から30秒間継続して行われる。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、電源断が発生したときに未出現の保留アイコンがある場合(アイコン未出現フラグがある場合)、画面復帰時に保留アイコンをどのタイミングで出現させるかを決定するアイコン出現演出再決定処理を行うこととしている。具体的には、本実施形態の遊技機1では、未出現の保留アイコンがある状態で電源断が発生すると、電源復旧後(画面復帰時や画面復帰時から所定時間後、あるいは画面復帰時及び所定時間後の双方)に保留アイコンを出現させる。
また、本実施形態の遊技機1では、未出現の保留アイコンがある状態(アイコン未出現フラグがある状態)で電源断が発生し、その後RAMクリアが行われた場合には、アイコン未出現フラグがクリアされる。すなわち、始動口への入賞から保留アイコンが出現するまでの間に(未出現の保留アイコンがある状態で)電源断が発生し、その後RAMクリアが行われた場合には、未出現となっている保留アイコンは出現しない。
なお、本発明の遊技機は上述の実施形態に限定されず、未出現の保留アイコンがあるとき(始動口への入賞から保留アイコンが出現するまでの間)に電源断が発生し、その後電源復旧が行われた場合にアイコン未出現フラグをクリアするものとしてもよい。すなわち、未出現の保留アイコンがある場合に電源断が発生し、その後電源復旧が行われた場合であっても、RAMクリアが行われた場合であって、いずれの場合でもアイコン未出現フラグをクリアし、電源復帰後に保留アイコンを出現させないもの(始動口への入賞から保留アイコンが出現するまでの間に電源断が発生すると、必ず保留アイコンの出現が行われないもの)としてもよい。
以上、本発明の遊技機の実施形態について説明したが、本発明の遊技機は上述の実施形態に限定されない。
例えば、本実施形態の遊技機1は、第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、及び第4大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、本発明の遊技機は、全ての大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させるものとしてもよいし、さらに、大当たり遊技の特定のラウンド遊技において開放した大入賞口16の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過した場合に、大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させるものとしてもよい。
また、本実施形態の遊技機1では、大入賞口を1つ設けた例を示したが、本発明の遊技機は大入賞口が2つ以上設けられたものであってもよい。
また、全ての大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行させ、高確率遊技状態における特別図柄の変動表示の開始時に実行される転落抽選に当選した場合に、高確率遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させる遊技機としてもよい。
また、大当たり特別図柄の種類が通常図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に低確率非時短遊技状態に移行させてもよいし、大当たり特別図柄の種類が特定図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に所定回数(例えば100回など)の高確率時短遊技状態に移行させる遊技機としてもよい。
また、本実施形態の遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行されず、第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるものとしたが、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行される遊技機としてもよいし、第1特別図柄の変動表示が優先して実行されるものとしてもよい。