JP2022133999A - 継手装置 - Google Patents

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拓洋 小野
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Abstract

【課題】動力源の動力より連接部を伸展及び屈曲させることが可能な継手装置を提供する。【解決手段】電動義足1は、膝下側部材10と、膝上側部材20と、膝下側部材10と膝上側部材20との成す角を変更可能に連接する膝関節機構30と、伸縮することにより膝下側部材10と膝上側部材20との成す角を変更可能な伸縮装置40と、を備える。伸縮装置40は、モータMと、モータMの動力を伝達する変速機Tと、を備える。変速機Tは、モータMの動力を第1変速比で伝達する第1変速機構T1と、モータMの動力を第1変速比とは異なる第2変速比で伝達する第2変速機構T2と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、継手装置に関する。
従来、2つの部材を連接する連接部に用いられる継手装置として、2つの部材の成す角を変更可能な伸縮装置を備えるものが知られている。このような継手装置として、例えば、膝関節に用いられる義足がある。特許文献1には、切断脚の断端部に装着される義足の大腿ソケット内に切断脚の断端部の筋肉の収縮運動を検知するセンサを設け、膝継手部の屈曲及び伸展の抵抗を調整する液圧シリンダーの可変バルブの絞り具合を、センサからの検知情報により制御することが記載されている。
特開平11-19105号公報
しかしながら、特許文献1に記載の義足では、屈曲及び伸展の抵抗を発生させることはできても、屈曲及び伸展の動力を発生させることはできなかった。
本発明は、動力源の動力により連接部を伸展及び屈曲させることが可能な継手装置を提供する。
第1発明は、
第1部材と、
第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との成す角を変更可能に連接する連接部と、
伸縮することにより前記第1部材と前記第2部材との前記成す角を変更可能な伸縮装置と、を備える継手装置であって、
前記伸縮装置は、
動力源と、
前記動力源の動力を伝達する動力伝達部と、を備え、
前記動力伝達部は、
前記動力を第1変速比で伝達する第1動力伝達路と、
前記動力を前記第1変速比とは異なる第2変速比で伝達する第2動力伝達路と、を備える。
第2発明は、
第1部材と、
第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との成す角を変更可能に連接する連接部と、
伸縮することにより前記第1部材と前記第2部材との前記成す角を変更可能な伸縮装置と、を備える継手装置であって、
前記継手装置は、外部からの加重を受ける加重状態と、加重を受けない非加重状態と、を遷移するように設けられ、
前記伸縮装置は、
動力源と、
前記動力源の動力を伝達する動力伝達部と、
前記動力伝達路における動力の遮断及び接続を切り替える断続機構と、
前記断続機構を制御する断続機構制御部と、を備え、
前記断続機構制御部は、
前記加重状態のときに前記接続状態に制御し、且つ、前記非加重状態のときに前記遮断状態に制御する。
本発明によれば、動力源の動力を伝達する動力伝達部を介して連接部を伸展及び屈曲させることができる。
本発明の第1実施形態の電動義足を斜め前方から見た斜視図である。 図1の電動義足を斜め後方から見た斜視図である。 図1の電動義足の内部構造を示す図である。 図1の電動義足の動力伝達部の拡大図である。 図4の動力伝達部が第1変速状態にあるときの動力伝達部の動力伝達を示す図である。 図4の動力伝達部が第2変速状態にあるときの動力伝達部の動力伝達を示す図である。 図4の動力伝達部がフリー状態にあるときの動力伝達部の動力伝達を示す図である。 階段を昇る際に、膝関節機構を屈曲した状態からの伸展を説明する図である。 階段を昇る際に、膝関節機構を伸展した状態からの屈曲を説明する図である。 本発明の第2実施形態の電動義足の動力伝達部の斜視図である。 図8の動力伝達部の断面図である。 平地を歩行する際における、断続機構の状態を説明する図である。 電動義足の制御システムの機能ブロック図である。 電動義足のセンサなどを説明する図である。 図6の平地歩行時のトルク伝達経路の切替フローを説明する図である。 図6の平地歩行時に電動義足に作用する加重等を示すグラフである。 図14のA部分の拡大図である。 図14のB部分の拡大図である。
以下、本発明の継手装置の一例としての電動義足の各実施形態とこの電動義足の平地歩行時の制御について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、電動義足の使用者を基準に前後方向、左右方向、上下方向を定義する。図面には、電動義足の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をDとして示す。
<第1実施形態>
[電動義足]
本実施形態の電動義足1は、ひざのない人のための義足であり、図6に示すように上半身3と相対回動する一方の大腿部4に装着され、下腿部5として機能する。電動義足1は、図1~図3に示すように、ひざの下側に位置する膝下側部材10と、ひざの上側に位置する膝上側部材20と、膝下側部材10と膝上側部材20との成す角を変更可能に連接する膝関節機構30と、伸縮することにより膝下側部材10と膝上側部材20との成す角を変更可能な伸縮装置40と、を備える。
膝上側部材20は、不図示のソケットに連結されるアダプター21が設けられた上壁部22と、上壁部22の左右両端から下方に延びる一対の上側側壁部23と、を備え、前後方向から見て下方が開口する略U字形状を有する。
膝下側部材10は、脚部11が設けられた下壁部12と、下壁部12の左右両端から上方に延びる一対の下側側壁部13と、を備え、前後方向から見て上方が開口する略U字形状を有する。
膝上側部材20の一対の上側側壁部23間には、膝下側部材10の一対の下側側壁部13が回動部35を中心に回転可能に連結される。この機構により、膝下側部材10と膝上側部材20との成す角が変更可能に連接され、膝関節機構30が構成される。
膝上側部材20と膝下側部材10との間に形成された空間には、膝下側部材10と膝上側部材20との成す角を変更可能な伸縮装置40が設けられる。
伸縮装置40は、図4も参照して、回転動力を出力するモータMと、モータMの動力を伝達する変速機Tと、変速機Tに動力伝達可能に接続され、変速機Tから出力される回転動力を並進運動に変換する第1スピンドルユニットSP1と、モータMと後述する変速機Tの第1変速機構T1及び第2変速機構T2との間に介装される断続機構50と、モータMから出力される回転動力を、断続機構50の作動子55の並進運動に変換する第2スピンドルユニットSP2と、を備える。
変速機Tは、天板部61と、底板部62と、これら天板部61及び底板部62の左右両端を連結する一対の側板部63と、を備え、前後方向から見て矩形形状を有する変速機ケース60を備える。変速機ケース60は、底板部62から下方に延びる一対の回動翼64が膝下側部材10の下壁部12から上方に延びる回動支持壁14に下揺動部70を中心に揺動可能且つ移動不能に支持される。
モータMは、出力軸71が天板部61を貫通して変速機ケース60の内部に突出するように変速機ケース60の天板部61の前方且つ上方に配置される。第1スピンドルユニットSP1は、前後方向において断続機構50を挟んでモータMとは反対側に配置される。言い換えると、モータMは、断続機構50よりも前後方向において前方に配置され、第1スピンドルユニットSP1は、断続機構50よりも前後方向において後方に配置されている。これにより、電動義足1にモータMを搭載しても、前後方向のバランスを保持しながら、電動義足1が幅方向に大きくなるのを抑制できる。
モータMから出力される回転動力を、断続機構50の作動子55の並進運動に変換する第2スピンドルユニットSP2は、前後方向においてモータMと第1スピンドルユニットSP1との間に配置される。モータMの出力軸71、第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73、第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75は、互いに平行に配置され、膝関節機構30が完全に伸展した状態において、上下方向を向くように配置されている。
第1スピンドルユニットSP1は、雄ねじ73aが形成された第1スピンドル73と、雌ねじ74aが形成されたスリーブ74と、を有し、第1スピンドル73の回転によりスリーブ74が第1スピンドル73の軸心に沿って並進運動する。本実施形態では、第1スピンドル73は、変速機Tによって伝達されたモータMの回転動力を受けて回転運動を行う。一方、スリーブ74は、膝上側部材20の上壁部22から下方に延びる一対の内側側壁部24に上揺動部25を中心に揺動可能且つ移動不能に取り付けられる。したがって、変速機Tによって伝達されたモータMの回転動力を受けて第1スピンドル73が一方側(図5Aの矢印D1方向)に回転すると、スリーブ74が変速機Tから離れるように並進移動し、第1スピンドル73が他方側(図5Bの矢印D2方向)に回転すると、スリーブ74が変速機Tに近づくように並進移動する。
即ち、第1スピンドル73の回転方向に応じてスリーブ74と変速機Tとの距離が伸縮する。スリーブ74は、前述したように膝上側部材20に移動不能に取り付けられているため、第1スピンドル73の回転方向に応じてスリーブ74と変速機Tとの距離が伸縮することで、変速機Tが取り付けられた膝下側部材10とスリーブ74が取り付けられた膝上側部材20とが、回動部35を中心に回転する。これにより、膝上側部材20と膝下側部材10との成す角が変わる。
変速機Tは、図4に示すように、モータMの出力軸71に設けられる出力ギヤ72と、第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75の略中央部に設けられ、出力ギヤ72と噛み合う入力ギヤ77と、第1変速機構T1と、第2変速機構T2と、を備える。
第1変速機構T1は、第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75の上側に移動不能に設けられた第1駆動ギヤ78と、第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73に第1スピンドル73と一体回転するように設けられ、第1駆動ギヤ78と噛み合う第1従動ギヤ79とから構成される。
第2変速機構T2は、第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75の下側に移動不能に設けられた第2駆動ギヤ80と、第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73に第1スピンドル73と一体回転するように設けられ、第2駆動ギヤ80と噛み合う第2従動ギヤ81とから構成される。
第1変速機構T1は、モータMの動力を第1変速比で伝達する。第2変速機構T2は、モータMの動力を第1変速比とは異なる第2変速比で伝達する。変速比の異なる2つの動力伝達路を備えることで、膝関節機構30における伸展と屈曲の動作スピード及び発生動力を切り替えることができる。第1変速比及び第2変速比は異なっていればよく、第1変速機構T1と第2変速機構T2とは、いずれか一方が減速機構で他方が増速機構であってもよく、いずれか一方が等速機構で他方が減速機構又は増速機構であってもよく、両方が減速機構であってもよく、両方が増速機構であってもよい。
第1変速比を、第1変速機構T1におけるモータM側の回転数である変速前回転数に対する、第1変速機構T1における反モータM側(第1スピンドルユニットSP1側)の回転数である変速後回転数の比率とし、第2変速比を、第2変速機構T2におけるモータM側の回転数である変速前回転数に対する、第2変速機構T2における反モータM側(第1スピンドルユニットSP1側)の回転数である変速後回転数の比率としたとき、第1変速比は、第2変速比よりも小さくなるよう構成されることが好ましい。
例えば、第1変速機構T1の第1変速比が1より小さい場合、反モータM側(第1スピンドルユニットSP1側)の回転数はモータM側の回転数よりも減少し、トルクが増加する。第2変速機構T2の第2変速比が1より大きい場合、反モータM側(第1スピンドルユニットSP1側)の回転数はモータM側の回転数よりも増加し、トルクが減少する。この場合、第1駆動ギヤ78は、第2駆動ギヤ80よりも小径となり、第1駆動ギヤ78とモータMとを近接配置することができる。本実施形態では、第1変速機構T1が第2変速機構T2よりもモータMの近くに配置されている。より具体的には、モータMが、第1駆動ギヤ78の前方に第1駆動ギヤ78と上下方向でオーバーラップするように配置されている。
第1変速機構T1と第2変速機構T2とは、断続機構50により切り替えられる。断続機構50は、第1変速機構T1における動力の遮断及び接続を切り替える上側クラッチ50Uと、第2変速機構T2における動力の遮断及び接続を切り替える下側クラッチ50Dと、入力ギヤ77と一体に回転する作動子55と、を備える。
上側クラッチ50Uは、モータM側の係合子である第1係合子51と、第1変速機構T1側の係合子である第2係合子52と、を備える噛み合いクラッチである。より詳しく説明すると、第1係合子51は、入力ギヤ77と一体に回転するように作動子55及び入力ギヤ77の上方に設けられる。第2係合子52は、第1係合子51と係合可能に第1駆動ギヤ78の下方に第1駆動ギヤ78と一体に回転するように設けられる。第2係合子52及び第1駆動ギヤ78は、第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75の上方に、第2スピンドル75に対し相対回転自在に且つ移動不能に取り付けられている。
下側クラッチ50Dは、モータM側の係合子である第3係合子53と、第2変速機構T2側の係合子である第4係合子54と、を備える噛み合いクラッチである。より詳しく説明すると、第3係合子53は、入力ギヤ77と一体に回転するように作動子55及び入力ギヤ77の下方に設けられる。第4係合子54は、第3係合子53と係合可能に第2駆動ギヤ80の上方に第2駆動ギヤ80と一体に回転するように設けられる。第4係合子54及び第2駆動ギヤ80は、第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75の下方に、第2スピンドル75に対し相対回転自在に且つ移動不能に取り付けられている。
作動子55は、上記したように入力ギヤ77と一体回転するように入力ギヤ77に取り付けられるとともに、その上部と下部に第1係合子51及び第3係合子53が一体回転するように取り付けられている。作動子55は、第2スピンドル75の略中央、即ち、上下方向で第1駆動ギヤ78と第2駆動ギヤ80との間に介装されている。ここで、作動子55は、第2スピンドルユニットSP2のスクリューナット76である。第2スピンドルユニットSP2は、雄ねじが形成された第2スピンドル75と、雌ねじが形成されたスクリューナット76(作動子55)と、を有し、入力ギヤ77の回転に伴って、スクリューナット76(作動子55)が第2スピンドル75の軸心に沿って回転しながら並進運動する。
スクリューナット76(作動子55)は、モータMが第1方向(図5Aの矢印D1方向)に回転するときに、並進運動の移動方向である上下方向において上方に移動し、モータMが第1方向とは反対側の第2方向(図5Bの矢印D2方向)に回転するときに、上下方向において下方に移動する。このように、モータMの回転方向を変えることで、作動子55の移動方向を変えることができる。
断続機構50は、作動子55が第2スピンドル75の軸心に沿って並進運動することで第1変速状態、第2変速状態、フリー状態の3つの状態を取りうる。
第1変速状態では、図5Aに示すように、モータMが第1方向(図5Aの矢印D1方向)に回転し、スクリューナット76(作動子55)が上方に移動することで、第1係合子51と第2係合子52とが接続状態となり且つ第3係合子53と第4係合子54とが遮断状態となる。言い換えると、上側クラッチ50Uが接続状態となり、下側クラッチ50Dが遮断状態となる。第1変速状態では、モータMの動力が、出力ギヤ72、入力ギヤ77、作動子55、第1係合子51、第2係合子52、第1駆動ギヤ78、第1従動ギヤ79、第1スピンドルユニットSP1へと伝達される。
第2変速状態では、図5Bに示すように、モータMが第2方向(図5Bの矢印D2方向)に回転し、スクリューナット76(作動子55)が下方に移動することで、第1係合子51と第2係合子52とが遮断状態となり且つ第3係合子53と第4係合子54とが接続状態となる。言い換えると、上側クラッチ50Uが遮断状態となり、下側クラッチ50Dが接続状態となる。第2変速状態では、モータMの動力が、出力ギヤ72、入力ギヤ77、作動子55、第3係合子53、第4係合子54、第2駆動ギヤ80、第2従動ギヤ81、第1スピンドルユニットSP1へと伝達される。
フリー状態では、図5Cに示すように、第1係合子51と第2係合子52とが遮断状態となり且つ第3係合子53と第4係合子54とが遮断状態となる。言い換えると、上側クラッチ50U及び下側クラッチ50Dがともに遮断状態となる。フリー状態では、モータMが停止し、第1スピンドルユニットSP1の回転によって第1従動ギヤ79及び第2従動ギヤ81が回転するが、第1スピンドルユニットSP1の回転が、第1従動ギヤ79、第1駆動ギヤ78、第2係合子52に伝達されるものの第1係合子51へは伝達されない。同様に、第1スピンドルユニットSP1の回転が、第2従動ギヤ81、第2駆動ギヤ80、第4係合子54に伝達されるものの第3係合子53へは伝達されない。
即ち、断続機構50は、第1変速状態及び第2変速状態では、上側クラッチ50U及び下側クラッチ50Dのいずれか一方が接続状態となり、フリー状態では、上側クラッチ50U及び下側クラッチ50Dが遮断状態となる。以下では、第1変速状態及び第2変速状態を断続機構50の接続状態と称し、フリー状態を断続機構50の遮断状態と称することがある。
なお、図4~図5C中、符号Dは、ロータリーダンパであり、モータMの回転時に、スクリューナット76(作動子55)が確実に並進移動できるように第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75に適度な抵抗を与える。ロータリーダンパDは、ロータリーダンパDの回転軸に設けられる第1ダンパーギヤ86と、第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75に第2スピンドル75と一体回転するように設けられ、第1ダンパーギヤ86と噛み合う第2ダンパーギヤ87とから構成される。ロータリーダンパDは、変速機ケース60の底板部62の前方且つ上方であって、モータMの下方に配置されている。
このように構成された電動義足1では、これまでの受動ダンパーを備える受動義足では、非義足側の足(健常脚)で一段ずつ上がらざるをえなかった階段の昇段動作をスムーズに行うことが可能となる。
具体的に説明すると、図6に示すように、電動義足1を前に出して階段を昇る際に電動義足1に外部から加重された状態で、膝関節機構30を屈曲した状態から伸展するとき大きな動力が必要となる。
このとき、図5Aに示すように、モータMを第1方向(図5Aの矢印D1方向)に回転させることで、モータMの動力が出力ギヤ72から入力ギヤ77に伝達される。入力ギヤ77が第2方向(図5Aの矢印D2方向)に回転することで、作動子55は第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75周りを回転しつつ第2スピンドル75に案内されて上方に移動する。そして、作動子55及び入力ギヤ77の上方に設けられた第1係合子51が第1駆動ギヤ78の下方に設けられた第2係合子52と係合し、断続機構50が第1変速状態となる。
断続機構50が第1変速状態のとき、モータMの動力が、出力ギヤ72、入力ギヤ77、作動子55、第1係合子51、第2係合子52、第1駆動ギヤ78、第1従動ギヤ79、第1スピンドルユニットSP1へと伝達される。第1駆動ギヤ78が入力ギヤ77とともに第2方向(図5Aの矢印D2方向)に回転することで、第1従動ギヤ79が第1方向(図5Aの矢印D1方向)に回転し、第1従動ギヤ79が第1方向(図5Aの矢印D1方向)に回転することで、第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73が第1方向(図5Aの矢印D1方向)に回転する。これにより、スリーブ74が変速機Tから離れるように並進移動し、変速機Tが取り付けられた膝下側部材10に対し、スリーブ74が取り付けられた膝上側部材20が回動部35を中心に回転して、膝関節機構30が伸展する。
一方、階段の昇段動作をスムーズに行うためには、図7に示すように、健常脚に加重がされた状態、言い換えると電動義足1に外部から加重がされていない状態で、膝関節機構30が伸展した状態から屈曲させる(持ち上げる)必要がある。膝関節機構30が伸展した状態から屈曲させる際には、大きな動力は必要ないが素早い動作が必要となる。
このとき、図5Bに示すように、モータMを第2方向(図5Bの矢印D2方向)に回転させることで、モータMの動力が出力ギヤ72から入力ギヤ77に伝達される。入力ギヤ77が第1方向(図5Bの矢印D1方向)に回転することで、作動子55は第2スピンドルユニットSP2の第2スピンドル75周りを回転しつつ第2スピンドル75に案内されて下方に移動する。そして、作動子55及び入力ギヤ77の下方に設けられた第3係合子53が第2駆動ギヤ80の上方に設けられた第4係合子54と係合し、断続機構50が第2変速状態となる。
断続機構50が第2変速状態のとき、モータMの動力が、出力ギヤ72、入力ギヤ77、作動子55、第3係合子53、第4係合子54、第2駆動ギヤ80、第2従動ギヤ81、第1スピンドルユニットSP1へと伝達される。第2駆動ギヤ80が入力ギヤ77とともに第1方向(図5Bの矢印D1方向)に回転することで、第2従動ギヤ81が第2方向(図5Bの矢印D2方向)に回転し、第2従動ギヤ81が第2方向(図5Bの矢印D2方向)に回転することで、第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73が第2方向(図5Bの矢印D2方向)に回転する。これにより、スリーブ74が変速機Tに近づくように並進移動し、スリーブ74が取り付けられた膝上側部材20に対し、変速機Tが取り付けられた膝下側部材10が回動部35を中心に回転して、膝関節機構30が屈曲する。
このように構成された電動義足1では、モータMの動力を伝達する変速機Tを介して膝関節機構30を伸展及び屈曲させることができる。膝関節機構30の回動範囲は180°以下に制限されており、膝関節機構30が伸展した状態では膝下側部材10と膝上側部材20との成す角は約180°であり、膝関節機構30が屈曲した状態ではこの成す角が180°未満となる。
変速機Tは、変速比の異なる2つの動力伝達路を備えるので、膝関節機構30における伸展と屈曲の動作スピード及び発生動力を切り替えることができる。特に、階段の昇る際に膝関節機構30の屈曲時と伸展時とでは求められる動作スピード及び発生動力が異なるところ、膝関節機構30の屈曲時と伸展時とで動力伝達路を変えることができる。
また、モータMと変速機Tとの間に介装される断続機構50が、モータMと第1変速機構T1との間に介装される上側クラッチ50Uと、モータMと第2変速機構T2との間に介装される下側クラッチ50Dと、を有するので、2つの動力伝達路を適切に切り替えることができる。
特に、伸縮装置40は、モータMから出力される回転動力を、作動子55の並進運動に変換する第2スピンドルユニットSP2を備えるので、1つのモータMで作動子55の制御と膝関節機構30における伸展と屈曲の制御とを実現できる。さらに、1つの作動子55によって、変速機Tを第1変速状態と、第2変速状態と、フリー状態とに切り替え可能に構成されるので、2つの動力伝達路が同時に接続されることを回避できる。
階段を降りる際及び平地を歩行する際には、モータMの動力が必要ないのでモータMが停止される。以下の説明では、外部から加重がされていない脚、言い換えると体重を支えていない状態の脚を遊脚と称し、外部から加重がされている脚、言い換えると体重を支えている状態の脚を立脚と称する。なお、電動義足1には、常に電動義足1の重力による重さ(自重)が作用しているが、自重は外部からの加重に含まれない点に留意されたい。
モータMが停止した状態で電動義足1に外部から加重されると、進展した状態の膝関節機構30が加重に耐えかねて屈曲してしまう、いわゆる膝折れが発生する虞がある。そこで、階段の降段時及び平地歩行時には、使用者の意図しない膝折れを防止するため、電動義足1に外部から加重がされた状態(立脚)では、断続機構50が接続状態に維持される。一方、電動義足1に外部から加重がされていない状態(遊脚)では断続機構50が遮断状態に維持され、膝関節機構30を屈曲した状態からスムーズに伸展させることが可能となっている。
図10は、平地を歩行する際における、断続機構50の状態を説明する図である。
即ち、平地歩行の際、電動義足1に外部から加重がされた加重状態(図10のI立脚)では、モータMが停止され且つ断続機構50が接続状態に維持される。なお、断続機構50は、上側クラッチ50Uが接続状態であり且つ下側クラッチ50Dが遮断状態である第1変速状態であってもよく、上側クラッチ50Uが遮断状態であり且つ下側クラッチ50Dが接続状態である第2変速状態であってもよい。好ましくは、第2変速状態である。
一方、平地歩行の際、電動義足1に外部から加重がされていない非加重状態(図10のIII遊脚)では、モータMが停止され且つ断続機構50が上側クラッチ50U及び下側クラッチ50Dがともに遮断状態となるフリー状態に維持される。平地歩行の際の断続機構50の接続状態から遮断状態への切替(図10のII離地)、及び断続機構50の遮断状態から接続状態への切替(図10のIV着地直前)の制御(以下、平地歩行制御)については、後述する。
<第2実施形態>
第2実施形態の電動義足1は、伸縮装置40の構成が第1実施形態の電動義足1と異なるものである。より具体的に説明すると、第1実施形態の伸縮装置40では、作動子55の並進運動は、モータMから出力される回転動力が第2スピンドルユニットSP2によって変換されることで実現された。これに対し、第2実施形態の伸縮装置40では、作動子55の並進運動は、モータMとは異なる駆動源であるクラッチアクチュエータACTと、クラッチアクチュエータACTの動力を作動子55に伝達するクラッチフォーク90と、により実現される。以下の説明では、第2実施形態の電動義足1の伸縮装置40について図8及び図9を参照しながら説明するが、第1実施形態の電動義足1の伸縮装置40と同一又は同等の構成について図中に同一の符号を付して説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
第2実施形態の伸縮装置40は、図8及び図9に示すように、回転動力を出力するモータMと、モータMの動力を伝達する変速機Tと、変速機Tに動力伝達可能に接続され、変速機Tから出力される回転動力を並進運動に変換する第1スピンドルユニットSP1と、モータMと変速機Tの第1変速機構T1及び第2変速機構T2との間に介装される断続機構50と、モータMの出力軸71及び第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73と平行に配置され断続機構50を支持するサポートシャフト95と、並進運動を行うクラッチアクチュエータACTと、クラッチアクチュエータACTの動力を断続機構50の作動子55に伝達するクラッチフォーク90と、を備える。
クラッチアクチュエータACTは、モータMとは異なる動力源であり、図8中の矢印Y1で示すように、サポートシャフト95の軸心方向(上下方向)に沿って並進運動を行う。
クラッチフォーク90は、クラッチフォーク90の一端部がクラッチアクチュエータACTに連結され、且つ中間部が揺動軸65に支持されることで、図8中の矢印Y2で示すように、揺動軸65を中心に揺動自在に構成される。クラッチフォーク90の他端部には、揺動軸65に対しクラッチアクチュエータACTとは反対側に位置する分岐部91から二又に分岐し、円弧状に互いに反対方向に延びるアーム92が設けられる。各アーム92の先端部には、後述するスライドクラッチ56に嵌合する連結ピン93が設けられる。従って、クラッチアクチュエータACTが並進運動を行うことで、クラッチフォーク90は揺動軸65を中心に揺動し、クラッチフォーク90の連結ピン93が上下に揺動する。
変速機Tは、モータMの出力軸71に設けられる出力ギヤ72と、サポートシャフト95の略中央部に設けられ、出力ギヤ72と噛み合う第1入力ギヤ77A及び第2入力ギヤ77Bと、第1変速機構T1と、第2変速機構T2と、を備える。第1入力ギヤ77A及び第2入力ギヤ77Bは、入力ギヤ77を構成する。
第1変速機構T1は、サポートシャフト95の上側に移動不能に設けられた第1駆動ギヤ78と、第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73に第1スピンドル73と一体回転するように設けられ、第1駆動ギヤ78と噛み合う第1従動ギヤ79とから構成される。
第2変速機構T2は、サポートシャフト95の下側に移動不能に設けられた第2駆動ギヤ80と、第1スピンドルユニットSP1の第1スピンドル73に第1スピンドル73と一体回転するように設けられ、第2駆動ギヤ80と噛み合う第2従動ギヤ81とから構成される。
なお、第1変速機構T1及び第2変速機構T2の変速比については第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。第1変速機構T1と第2変速機構T2とは、断続機構50により切り替えられる。断続機構50は、モータMと第1変速機構T1との間に介装される上側クラッチ50Uと、モータMと第2変速機構T2との間に介装される下側クラッチ50Dと、作動子55と、を備える。
上側クラッチ50Uは、モータM側の係合子である第1係合子51と、第1変速機構T1側の係合子である第2係合子52と、を備える噛み合いクラッチである。より詳しく説明すると、第1係合子51は、第1入力ギヤ77Aと一体に回転するように第1入力ギヤ77Aの上方に設けられる。第2係合子52は、第1係合子51と係合可能に第1駆動ギヤ78の下方に第1駆動ギヤ78と一体に回転するように設けられる。第2係合子52及び第1駆動ギヤ78は、サポートシャフト95の上方に、サポートシャフト95に対し相対回転自在に且つ移動不能に取り付けられている。
下側クラッチ50Dは、モータM側の係合子である第3係合子53と、第2変速機構T2側の係合子である第4係合子54と、を備える噛み合いクラッチである。より詳しく説明すると、第3係合子53は、第2入力ギヤ77Bと一体に回転するように第2入力ギヤ77Bの下方に設けられる。第4係合子54は、第3係合子53と係合可能に第2駆動ギヤ80の上方に第2駆動ギヤ80と一体に回転するように設けられる。第4係合子54及び第2駆動ギヤ80は、サポートシャフト95の下方に、サポートシャフト95に対し相対回転自在に且つ移動不能に取り付けられている。
作動子55は、クラッチフォーク90の連結ピン93と常時係合する円環状のスライドクラッチ56と、スライドクラッチ56とともに並進運動を行う軸受57と、を備え、上下方向において第1入力ギヤ77Aと第2入力ギヤ77Bとの間に配置されている。
スライドクラッチ56には、クラッチフォーク90の連結ピン93が係合する連結孔が設けられ、連結孔は、クラッチフォーク90の揺動を吸収しスライドクラッチ56の上下方向の並進運動に変換する。
軸受57は、スライドクラッチ56に回転不能に支持された外輪57aと、第1係合子51が設けられた第1入力ギヤ77Aと第3係合子53が設けられた第2入力ギヤ77Bと一体回転するように構成された内輪57bと、外輪57aと内輪57bとの間に配置され、外輪57aと内輪57bとの相対回転を許容する転動体57cと、を備える。
内輪57bは、第1入力ギヤ77A及び第2入力ギヤ77Bとともにサポートシャフト95にキー連結されたサポートフランジ96の外周部に上下方向に並進移動可能に支持されている。
スライドクラッチ56及び軸受57(作動子55)は、クラッチアクチュエータACTによってクラッチフォーク90の一端部が下方に移動するときに、サポートシャフト95に沿って上方に移動し、クラッチアクチュエータACTによってクラッチフォーク90の一端部が上方に移動するときに、サポートシャフト95に沿って下方に移動する。なお、スライドクラッチ56及び外輪57aと、第1入力ギヤ77Aとの間には上下方向に所定の隙間が設けられ、非回転部材であるスライドクラッチ56及び外輪57aに対し、第1入力ギヤ77Aが干渉しないように構成される。同様に、スライドクラッチ56及び外輪57aと、第2入力ギヤ77Bとの間には上下方向に所定の隙間が設けられ、非回転部材であるスライドクラッチ56及び外輪57aに対し、第2入力ギヤ77Bが干渉しないように構成される。
断続機構50は、スライドクラッチ56及び軸受57(作動子55)がサポートシャフト95の軸心に沿って上下方向に並進運動することで第1変速状態、第2変速状態、フリー状態の3つの状態を取りうる。
第1変速状態では、スライドクラッチ56及び軸受57(作動子55)が上方に移動することで、図5Aと同様に、第1係合子51と第2係合子52とが接続状態となり且つ第3係合子53と第4係合子54とが遮断状態となる。言い換えると、上側クラッチ50Uが接続され、下側クラッチ50Dが遮断される。第1変速状態では、モータMの動力が、出力ギヤ72、第1入力ギヤ77A(内輪57b及び第2入力ギヤ77B)、第1係合子51、第2係合子52、第1駆動ギヤ78、第1従動ギヤ79、第1スピンドルユニットSP1へと伝達される。
第2変速状態では、スライドクラッチ56及び軸受57(作動子55)が下方に移動することで、図5Bと同様に、第1係合子51と第2係合子52とが遮断状態となり且つ第3係合子53と第4係合子54とが接続状態となる。言い換えると、上側クラッチ50Uが遮断され、下側クラッチ50Dが接続される。第2変速状態では、モータMの動力が、出力ギヤ72、第2入力ギヤ77B(内輪57b及び第1入力ギヤ77A)、第3係合子53、第4係合子54、第2駆動ギヤ80、第2従動ギヤ81、第1スピンドルユニットSP1へと伝達される。
フリー状態では、図5Cと同様に、第1係合子51と第2係合子52とが遮断状態となり且つ第3係合子53と第4係合子54とが遮断状態となる。言い換えると、上側クラッチ50Uが遮断され、下側クラッチ50Dが遮断される。フリー状態では、モータMが停止し、第1スピンドルユニットSP1の回転によって第1従動ギヤ79及び第2従動ギヤ81が回転するが、第1スピンドルユニットSP1の回転が、第1従動ギヤ79、第1駆動ギヤ78、第2係合子52に伝達されるものの第1係合子51へは伝達されない。同様に、第1スピンドルユニットSP1の回転が、第2従動ギヤ81、第2駆動ギヤ80、第4係合子54に伝達されるものの第3係合子53へは伝達されない。
このように構成された電動義足1では、第1実施形態と同様に、モータMの動力を伝達する変速機Tを介して膝関節機構30を伸展及び屈曲させることができるとともに、第1実施形態の電動義足1で説明した作用効果が得られる。また、第2実施形態の電動義足1では、膝関節機構30を伸展及び屈曲させるためのモータMとは異なる動力源であるクラッチアクチュエータACTを利用して作動子55を切り替えるので、より安定的に作動子55を切り替えることができる。
<平地歩行制御>
続いて、上記した第1実施形態及び第2実施形態の電動義足1を用いた平地歩行制御について、第2実施形態の電動義足1を例に説明する。
図11及び図12に示すように、電動義足1には、膝下側部材10の下部(例えば、脚部11)に設けられた荷重センサである加重/抜重センサ201と、膝下側部材10に設けられ膝下側部材10の地面に対する角度(対地角)を検出可能な姿勢センサである脛IMU(Inertial Measurement Unit)203と、膝下側部材10と膝上側部材20との成す角を検出する回転角センサである膝角度センサ205と、が設けられる。
電動義足1の制御システム100は、膝下側部材10に加わる加重FZを取得する加重/抜重取得部102と、電動義足1が非加重状態から加重状態に遷移することを取得する加重遷移取得部113と、電動義足1が加重状態から非加重状態に遷移することを取得する非加重遷移取得部114と、下腿部5の中心線CL5と大腿部4の中心線CL4との角度である膝角度θを取得する膝角度取得部103と、膝関節機構30の回動部35を通って鉛直方向に延びる鉛直線LN1に対する下腿部5の角度である下腿角度αを算出する下腿角度算出部107と、下腿角度αの角速度である下腿角速度を算出する下腿角速度算出部111と、下腿角度αの角加速度である下腿角加速度を算出する下腿角加速度算出部112と、股関節6を通って鉛直方向に延びる鉛直線LN2に対する大腿部4の角度である大腿角度βを算出する大腿角度算出部106と、モータMを制御するモータ制御部108と、断続機構50の状態を制御する断続機構制御部110と、を備える。なお、第1実施形態では、モータ制御部108が断続機構制御部110も兼ねることに留意されたい。
加重/抜重取得部102は、加重/抜重センサ201から膝下側部材10に加わる軸力である加重FZを取得する。膝下側部材10に加わる加重FZは、加重/抜重センサ201の検出値であってもよく、予測値であってもよい。本実施形態では、膝下側部材10に加わる加重FZが引張方向のときを正方向とする。
膝角度取得部103は、180°から膝角度センサ205で検出される成す角を引くことで膝角度θを取得する。膝角度θは、下腿部5の中心線CL5と大腿部4の中心線CL4とが一致するときを0°として、膝関節機構30が屈曲するにつれて正方向に大きな値となる。
下腿角度算出部107は、脛IMU203で得られる下腿部5の対地角に基づいて下腿角度αを取得する。下腿角度αは、膝関節機構30の回動部35を通って鉛直方向に延びる鉛直線LN1に対し下腿部5が後方にあるとき正の値となり、鉛直線LN1に対し下腿部5が前方にあるとき負の値となる。また、以下の説明では、下腿部5の上端部が下腿部5の下端部よりも前方に位置する傾き方を下腿部5の前傾状態と称し、下腿部5の上端部が下腿部5の下端部よりも後ろに位置する傾き方を下腿部5の後傾状態と称する。したがって、下腿部5が前傾状態のとき下腿角度αは正の値をとり、下腿部5が後傾状態のとき下腿角度αは負の値をとる。
下腿角速度算出部111は、下腿角度算出部107で取得した下腿角度αの単位時間当たりの変化量である下腿角速度を算出する。
下腿角加速度算出部112は、下腿角速度算出部111で算出した下腿角速度の単位時間当たりの変化量である下腿角加速度を算出する。
大腿角度算出部106は、脛IMU203で得られる下腿部5の対地角及び膝角度センサ205で膝角度θに基づいて大腿角度βを算出する。大腿角度βは、鉛直線LN2に対し大腿部4が後方にあるとき正の値となり、仮想線LNに対し大腿部4が前方にあるとき負の値となる。また、以下の説明では、大腿部4の上端部が大腿部4の下端部よりも前方に位置する傾き方を大腿部4の前傾状態と称し、大腿部4の上端部が大腿部4の下端部よりも後ろに位置する傾き方を大腿部4の後傾状態と称する。したがって、大腿部4が前傾状態の大腿角度βは正の値をとり、大腿部4が後傾状態のとき大腿角度βは負の値をとる。
モータ制御部108は、モータMの駆動/停止、モータMの駆動時の出力を制御する。モータ制御部108は、平地歩行の際、上述したようにモータMを停止する。
断続機構制御部110は、平地歩行の際、上述したように電動義足1が加重状態(立脚)のとき、断続機構50を接続状態に制御し、電動義足1が非加重状態(遊脚)のとき、断続機構50を遮断状態に制御する。また、断続機構制御部110は、加重遷移取得部113が非加重状態から加重状態に遷移することを取得したときに断続機構50を遮断状態から接続状態に切り替え、非加重遷移取得部114が加重状態から非加重状態に遷移することを取得したときに断続機構50を接続状態から遮断状態に切り替える。
加重遷移取得部113が非加重状態から加重状態への遷移を適切に判定しなければ、電動義足1の遊脚終了時に伸縮装置40の内部で機械要素同士が接触してしまい異音が発生してしまう。一方、非加重遷移取得部114が加重状態から非加重状態への遷移を適切に判定しなければ、健常脚のように足首を自在に屈曲できない電動義足1では立脚終了時につま先が地面につっかかってしまう。以下、この遷移判定について図13~図16を参照しながら具体的に説明する。
図14は、平地歩行時に電動義足1に作用する加重FZ、膝角度θ、下腿角度α、下腿角速度、大腿角度β、を示すグラフであり、図14中の太実線は、断続機構50の接続状態と遮断状態との間の切替を示している。図15は図14のA部分の拡大図であり、図16は図14のB部分の拡大図である。
[遊脚中_接続状態への遷移条件]
先ずは、電動義足1が遊脚であるときの接続状態への遷移条件について図13、図14、及び図16を参照しながら説明する。
(第1接続条件_P1)
膝角度θ<θth
θth(°)は、膝が伸展直前の状態であって機械要素同士が接触しないための閾値であり、例えば0°~10°である。加重遷移取得部113が膝角度θに基づいて非加重状態から加重状態への遷移を判定することで、膝角度θが閾値θthを超えて膝関節機構30が伸展することが回避される。これにより、機械要素同士の接触を回避することができ、遷移時に異音が発生することが抑制される。
(第2接続条件_P2)
FZ>Fth
ただし、Fth<0(N)
Fth(N)は、下腿部5(電動義足1)が遊脚であることを判定する閾値である。加重遷移取得部113が、膝下側部材10に加わる加重FZに基づいて非加重状態から加重状態への遷移を判定することで、第1接続条件の下では電動義足1が遊脚であるという推定が正しいことを検証でき、非加重状態から加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
(第3接続条件_P3)
下腿角速度<ωth1
ただし、ωth1(deg/s)<0
ωth1(deg/s)は、下腿部5(電動義足1)が後傾方向に回転していることを判定する閾値である。加重遷移取得部113は、下腿角度αの角速度(下腿角速度)に基づいて非加重状態から加重状態への遷移を判定することで、電動義足1の遊脚終了直前を検出することができ、非加重状態から加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
加重遷移取得部113は、第1接続条件を満たしたとき、好ましくは第1接続条件に加えて第2接続条件及び第3接続条件の少なくとも一つを満たしたとき、より好ましくは第1接続条件~第3接続条件の全てを満たしたとき、非加重状態から加重状態への遷移と判定し、断続機構制御部110は、断続機構50を遮断状態から接続状態に切り替える。
このような条件に基づき加重遷移取得部113が非加重状態から加重状態への遷移と判定し、断続機構制御部110が断続機構50を遮断状態から接続状態に切り替えることで、遊脚終了直前(立脚開始直前)に電動義足1をスムーズに遊脚から立脚に遷移させることができ、遷移時の機械要素同士の接触による異音の発生を防止できる。
[立脚中_遮断状態への遷移条件]
続いて、電動義足1が立脚であるときの遮断状態への遷移条件について図13、図14、及び図15を参照しながら説明する。
(第1遮断条件_Q1)
下腿角速度>ωth2
ただし、ωth2(deg/s)>0
ωth2(deg/s)は、下腿部5が前傾していることを判定する閾値である。即ち、非加重遷移取得部114は、下腿部5の下腿角速度に基づいて加重状態から非加重状態への遷移を判定する。
(第2遮断条件_Q2)
下腿角加速度>αth
ただし、αth(deg/s)>0
αth(deg/s)は、下腿部5の前傾が加速していること示している。即ち、非加重遷移取得部114は、下腿部5の下腿角加速度に基づいて加重状態から非加重状態への遷移を判定する。第1遮断条件及び第2遮断条件により、立脚終了直前(遊脚開始直前)を検出することができ、遊脚に遷移する際につま先が地面に引っかかることを抑制できる。
(第3遮断条件_Q3)
FZ≦Fth
ただし、Fth<0(N)
Fthは、上記した第2接続条件の閾値と同じ値であり、ここでは下腿部5(電動義足1)が立脚であることを判定する閾値である。なお、この第3遮断条件の閾値は第2接続条件の閾値とは異なる値であってもよい。非加重遷移取得部114は、膝下側部材10に加わる加重FZに基づいて加重状態から非加重状態への遷移を判定することで、第1遮断条件及び第2遮断条件の下では電動義足1が立脚であるという推定が正しいことを検証でき、非加重状態から加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
(第4遮断条件_Q4)
大腿角度β>0°
第4遮断条件は、下腿部5(電動義足1)が前傾していることを判定する条件である。非加重遷移取得部114は、大腿角度βに基づいて加重状態から非加重状態への遷移を判定する。これにより立脚終了直前(遊脚開始直前)の判定をより適切に行うことができ、加重状態から非加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
非加重遷移取得部114は、第1遮断条件及び第2遮断条件を満たしたとき、好ましくはさらに第3遮断条件及び第4遮断条件の少なくとも一つを満たしたとき、より好ましくはさらに第3遮断条件及び第4遮断条件の両方を満たしたとき、加重状態から非加重状態への遷移と判定し、断続機構制御部110は、断続機構50を接続状態から遮断状態に切り替える。
このような条件に基づき非加重遷移取得部114が加重状態から非加重状態への遷移と判定し、断続機構制御部110が断続機構50を接続状態から遮断状態に切り替えることで、立脚終了直前(遊脚開始直前)に電動義足1をスムーズに立脚から遊脚に遷移させることができ、遷移時につま先が地面に引っかかることが抑制される。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明の継手装置の一実施形態としての電動義足を例示したが、これに限らず、上肢(腕関節)に適用してもよく、装着主体としては人間以外の他の動物であってもよく、ロボットであってもよい。
また、上記実施形態では、1つのモータMの動力が断続機構50を介して第1変速機構T1及び第2変速機構T2に伝達されるように構成されたが、これに限らず、2つの動力源と第1変速機構T1及び第2変速機構T2との間にそれぞれ断続機構を設けてもよい。
さらに、第1変速機構T1及び第2変速機構T2は、必ずしも両方が設けられる必要はなく、いずれか一方のみが設けられていればよい。
また、断続機構50は、噛み合いクラッチに限らず、摩擦クラッチ、遠心クラッチ等の他のクラッチ機構でもよく、連続変速比切替機構等のクラッチレス機構でもよい。
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 第1部材(膝下側部材10)と、
第2部材(膝上側部材20)と、
前記第1部材と前記第2部材との成す角を変更可能に連接する連接部(膝関節機構30)と、
伸縮することにより前記第1部材と前記第2部材との前記成す角を変更可能な伸縮装置(伸縮装置40)と、を備える継手装置(電動義足1)であって、
前記伸縮装置は、
動力源(モータM)と、
前記動力源の動力を伝達する動力伝達部(変速機T)と、を備え、
前記動力伝達部は、
前記動力を第1変速比で伝達する第1動力伝達路(第1変速機構T1)と、
前記動力を前記第1変速比とは異なる第2変速比で伝達する第2動力伝達路(第2変速機構T2)と、を備える、継手装置。
(1)によれば、動力源の動力を伝達する動力伝達部を介して連接部を伸展及び屈曲させることができる。また、動力伝達部は、変速比の異なる2つの動力伝達路を備えるので、連接部における伸展と屈曲の動作スピード及び発生動力を切り替えることができる。
(2) (1)に記載の継手装置であって、
前記伸縮装置は、
前記第1動力伝達路における動力の遮断及び接続を切り替える第1断続機構(上側クラッチ50U)と、
前記第2動力伝達路における動力の遮断及び接続を切り替える第2断続機構(下側クラッチ50D)と、を備える、継手装置。
(2)によれば、第1断続機構及び第2断続機構により、2つの動力伝達路を適切に切り替えることができる。
(3) (2)に記載の継手装置であって、
前記継手装置は、前記第1断続機構及び前記第2断続機構を制御する制御部(モータ制御部108、断続機構制御部110)をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1断続機構及び前記第2断続機構の何れか一方を接続する接続状態(接続状態)と、
前記第1断続機構及び前記第2断続機構を遮断する遮断状態(フリー状態)と、を切り替えるよう制御する、継手装置。
(3)によれば、接続状態により連接部を伸展及び屈曲させる際に抵抗を発生させることができ、遮断状態により連接部を伸展及び屈曲させる際に抵抗を発生させないことができる。
(4) (3)に記載の継手装置であって、
前記継手装置は、外部からの加重を受ける加重状態(立脚)と、加重を受けない非加重状態(遊脚)と、を遷移するように設けられ、
前記制御部は、
前記非加重状態から前記加重状態に遷移することを取得する加重遷移取得部(加重遷移取得部113)と、
前記第1断続機構及び前記第2断続機構を制御する断続機構制御部(モータ制御部108、断続機構制御部110)と、を備え、
前記断続機構制御部は、
前記加重状態のときに前記接続状態に制御し、且つ、前記非加重状態のときに前記遮断状態に制御し、
前記加重遷移取得部が前記非加重状態から前記加重状態に遷移することを取得したときに、
前記遮断状態から前記接続状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
(4)によれば、加重状態のときに連接部に抵抗を発生させることで動力源が停止していても連接部が加重に負けて急激に屈曲することが回避される。一方、非加重状態のときに連接部に抵抗を発生させないことで連接部をスムーズに伸展させることができる。
(5) (4)に記載の継手装置であって、
前記継手装置は義足であって、
180°から前記成す角を差し引いた角度を膝角度(膝角度θ)とした場合、
前記加重遷移取得部は、前記膝角度に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
(5)によれば、遊脚から立脚への遷移時に膝角度に基づいて遷移を判定することで、機械要素同士の接触を回避することができ、異音の発生を抑制できる。
(6) (5)に記載の継手装置であって、
前記加重遷移取得部は、前記加重に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
(6)によれば、非加重状態から加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
(7) (5)又は(6)に記載の継手装置であって、
前記第1部材を膝下側部材、且つ、前記第2部材を膝上側部材とし、
前記連接部を通る鉛直線に対する前記第1部材の角度を下腿角度とした場合、
前記加重遷移取得部は、前記下腿角度の角速度(下腿角速度)に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
(7)によれば、非加重状態から加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
(8) (3)に記載の継手装置であって、
前記継手装置は、外部からの加重を受ける加重状態(立脚)と、加重を受けない非加重状態(遊脚)と、を遷移するように設けられ、
前記制御部は、
前記加重状態から前記非加重状態に遷移することを取得する非加重遷移取得部(非加重遷移取得部114)と、
前記第1断続機構及び前記第2断続機構を制御する断続機構制御部(モータ制御部108、断続機構制御部110)と、を備え、
前記断続機構制御部は、
前記加重状態のときに前記接続状態に制御し、且つ、前記非加重状態のときに前記遮断状態に制御し、
前記非加重遷移取得部が前記加重状態から前記非加重状態に遷移することを取得したときに、
前記接続状態から前記遮断状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
(8)によれば、立脚から遊脚への遷移時に適切に断続機構を切り替えることで、スムーズな遷移を行うことができる。
(9) (8)に記載の継手装置であって、
前記継手装置は義足であって、
前記第1部材を膝下側部材、且つ、前記第2部材を膝上側部材とし、
前記連接部を通る鉛直線に対する前記第1部材の角度を下腿角度とした場合、
前記非加重遷移取得部は、前記下腿角度の角速度(下腿角速度)及び前記下腿角度の角加速度(下腿角加速度)に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
(9)によれば、つま先が地面に引っかかることを抑制できる。
(10) (9)に記載の継手装置であって、
前記非加重遷移取得部は、前記加重に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
(10)によれば、加重状態から非加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
(11) (9)又は(10)に記載の継手装置であって、
股関節を通る鉛直線に対する前記第2部材の角度を大腿角度(大腿角度β)とした場合、
前記非加重遷移取得部は、前記大腿角度に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
(11)によれば、加重状態から非加重状態への遷移の推定精度を向上できる。
(12)第1部材(膝下側部材10)と、
第2部材(膝上側部材20)と、
前記第1部材と前記第2部材との成す角を変更可能に連接する連接部(膝関節機構30)と、
伸縮することにより前記第1部材と前記第2部材との前記成す角を変更可能な伸縮装置(伸縮装置40)と、を備える継手装置(電動義足1)であって、
前記継手装置は、外部からの加重を受ける加重状態(立脚)と、加重を受けない非加重状態(遊脚)と、を遷移するように設けられ、
前記伸縮装置は、
動力源(モータM)と、
前記動力源の動力を伝達する動力伝達部(変速機T)と、
動力伝達路における動力の遮断及び接続を切り替える断続機構(断続機構50)と、
前記断続機構を制御する断続機構制御部(モータ制御部108、断続機構制御部110)と、を備え、
前記断続機構制御部は、
前記加重状態のときに接続状態に制御し、且つ、前記非加重状態のときに遮断状態に制御する、継手装置。
(12)によれば、動力源の動力を伝達する動力伝達部を介して連接部を伸展及び屈曲させることができる。また、加重状態のときに断続機構を接続状態とすることで連接部を伸展及び屈曲させる際に抵抗を発生させることができ、動力源が停止していても連接部が加重に負けて急激に屈曲することが回避される。一方、断続機構を遮断状態とすることで連接部を伸展及び屈曲させる際に抵抗を発生させないことができ、連接部をスムーズに伸展させることができる。
(13) (12)に記載の継手装置であって、
前記断続機構制御部は、前記非加重状態から前記加重状態に遷移したとき又は遷移することを予測したときに、前記遮断状態から前記接続状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
(13)によれば、非加重状態から加重状態への遷移時に適切に断続機構を切り替えることで、異音の発生を抑制できる。
(14) (12)に記載の継手装置であって、
前記断続機構制御部は、前記加重状態から前記非加重状態に遷移したとき又は遷移することを予測したときに、前記接続状態から前記遮断状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
(14)によれば、加重状態から非加重状態への遷移時に適切に断続機構を切り替えることで、スムーズな遷移を行うことができる。
1 電動義足(継手装置)
10 膝下側部材(第1部材)
20 膝上側部材(第2部材)
30 膝関節機構(連接部)
40 伸縮装置
50 断続機構
50D 下側クラッチ(第2断続機構)
50U 上側クラッチ(第1断続機構)
108 モータ制御部(制御部)
110 断続機構制御部(制御部)
113 加重遷移取得部
M モータ(動力源)
T 変速機(動力伝達部)
T1 第1変速機構(第1動力伝達路)
T2 第2変速機構(第2動力伝達路)

Claims (14)

  1. 第1部材と、
    第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との成す角を変更可能に連接する連接部と、
    伸縮することにより前記第1部材と前記第2部材との前記成す角を変更可能な伸縮装置と、を備える継手装置であって、
    前記伸縮装置は、
    動力源と、
    前記動力源の動力を伝達する動力伝達部と、を備え、
    前記動力伝達部は、
    前記動力を第1変速比で伝達する第1動力伝達路と、
    前記動力を前記第1変速比とは異なる第2変速比で伝達する第2動力伝達路と、を備える、継手装置。
  2. 請求項1に記載の継手装置であって、
    前記伸縮装置は、
    前記第1動力伝達路における動力の遮断及び接続を切り替える第1断続機構と、
    前記第2動力伝達路における動力の遮断及び接続を切り替える第2断続機構と、を備える、継手装置。
  3. 請求項2に記載の継手装置であって、
    前記継手装置は、前記第1断続機構及び前記第2断続機構を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1断続機構及び前記第2断続機構の何れか一方を接続する接続状態と、
    前記第1断続機構及び前記第2断続機構を遮断する遮断状態と、を切り替えるよう制御する、継手装置。
  4. 請求項3に記載の継手装置であって、
    前記継手装置は、外部からの加重を受ける加重状態と、加重を受けない非加重状態と、を遷移するように設けられ、
    前記制御部は、
    前記非加重状態から前記加重状態に遷移することを取得する加重遷移取得部と、
    前記第1断続機構及び前記第2断続機構を制御する断続機構制御部と、を備え、
    前記断続機構制御部は、
    前記加重状態のときに前記接続状態に制御し、且つ、前記非加重状態のときに前記遮断状態に制御し、
    前記加重遷移取得部が前記非加重状態から前記加重状態に遷移することを取得したときに、
    前記遮断状態から前記接続状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
  5. 請求項4に記載の継手装置であって、
    前記継手装置は義足であって、
    180°から前記成す角を差し引いた角度を膝角度とした場合、
    前記加重遷移取得部は、前記膝角度に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
  6. 請求項5に記載の継手装置であって、
    前記加重遷移取得部は、前記加重に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
  7. 請求項5又は6に記載の継手装置であって、
    前記第1部材を膝下側部材、且つ、前記第2部材を膝上側部材とし、
    前記連接部を通る鉛直線に対する前記第1部材の角度を下腿角度とした場合、
    前記加重遷移取得部は、前記下腿角度の角速度に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
  8. 請求項3に記載の継手装置であって、
    前記継手装置は、外部からの加重を受ける加重状態と、加重を受けない非加重状態と、を遷移するように設けられ、
    前記制御部は、
    前記加重状態から前記非加重状態に遷移することを取得する非加重遷移取得部と、
    前記第1断続機構及び前記第2断続機構を制御する断続機構制御部と、を備え、
    前記断続機構制御部は、
    前記加重状態のときに前記接続状態に制御し、且つ、前記非加重状態のときに前記遮断状態に制御し、
    前記非加重遷移取得部が前記加重状態から前記非加重状態に遷移することを取得したときに、
    前記接続状態から前記遮断状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
  9. 請求項8に記載の継手装置であって、
    前記継手装置は義足であって、
    前記第1部材を膝下側部材、且つ、前記第2部材を膝上側部材とし、
    前記連接部を通る鉛直線に対する前記第1部材の角度を下腿角度とした場合、
    前記非加重遷移取得部は、前記下腿角度の角速度及び前記下腿角度の角加速度に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
  10. 請求項9に記載の継手装置であって、
    前記非加重遷移取得部は、前記加重に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
  11. 請求項9又は10に記載の継手装置であって、
    股関節を通る鉛直線に対する前記第2部材の角度を大腿角度とした場合、
    前記非加重遷移取得部は、前記大腿角度に基づいて前記遷移を判定する、継手装置。
  12. 第1部材と、
    第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との成す角を変更可能に連接する連接部と、
    伸縮することにより前記第1部材と前記第2部材との前記成す角を変更可能な伸縮装置と、を備える継手装置であって、
    前記継手装置は、外部からの加重を受ける加重状態と、加重を受けない非加重状態と、を遷移するように設けられ、
    前記伸縮装置は、
    動力源と、
    前記動力源の動力を伝達する動力伝達部と、
    動力伝達路における動力の遮断及び接続を切り替える断続機構と、
    前記断続機構を制御する断続機構制御部と、を備え、
    前記断続機構制御部は、
    前記加重状態のときに接続状態に制御し、且つ、前記非加重状態のときに遮断状態に制御する、継手装置。
  13. 請求項12に記載の継手装置であって、
    前記断続機構制御部は、前記非加重状態から前記加重状態に遷移したとき又は遷移することを予測したときに、前記遮断状態から前記接続状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
  14. 請求項12に記載の継手装置であって、
    前記断続機構制御部は、前記加重状態から前記非加重状態に遷移したとき又は遷移することを予測したときに、前記接続状態から前記遮断状態に切り替えるよう制御する、継手装置。
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