JP2022131652A - 安全管理支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】安全帯が適正な方法で使用されていることを検出可能な安全管理支援システムを提供する。【解決手段】安全管理支援システムは、安全帯を使用する高所作業の安全を管理するための安全管理支援システムであって、安全帯の装着状態と使用状態のうちの何れかを検出する検出部と、前記検出の結果に基づいて、前記安全帯の装着状態と使用状態の何れかを識別する識別部と、前記識別の結果を出力部から出力させる出力制御部とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、安全管理支援システムに関する。
高所作業に携わる作業者は、墜落制止用器具(以下、単に安全帯という。)を着用して、安全帯に繋がるフックを親綱などの支持体に掛けて作業することが要求されている。安全帯の使用によって、転落などの不慮の事故による被災のリスクを軽減できる。
しかしながら、安全帯が適正な方法で使用されていないことが、被災の程度を高めてしまう要因の一つになっていた。
本発明は、安全帯が適正な方法で使用されていることを検出可能な安全管理支援システムを提供することにある。
(1)上記の課題を解決するための本発明の一態様は、安全帯を使用する高所作業の安全を管理するための安全管理支援システムであって、安全帯の装着状態と使用状態のうちの何れかを検出する検出部と、前記検出の結果に基づいて、前記安全帯の装着状態と使用状態の何れかを識別する識別部と、前記識別の結果を出力部から出力させる出力制御部とを備える安全管理支援システムである。
(2)上記の安全管理支援システムにおいて、前記検出部は、作業者が予め着用する第1部材と、前記安全帯に係止された第2部材であって、前記作業者が前記安全帯を装着した状態にあるときに前記第1部材と対向するような位置に配置されている第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との相対位置が所定の範囲内にあるときに応答する第1検出部とを含み、前記識別部は、前記第1検出部の結果に基づいて、前記安全帯の装着状態と使用状態を識別する。
(3)上記の安全管理支援システムにおいて、前記第1部材と前記第2部材は、互いに離間しないように相互に作用する力によって保持するように形成された保持手段を有する。
(4)上記の安全管理支援システムにおいて、前記保持手段は、前記第1部材と前記第2部材の互いに対向する面の少なくとも何れか一方又は両方に設けられた磁力生成部と、前記第1部材と前記第2部材の互いに対向する面に夫々設けた面ファスナー部とのうちの何れかを含む。
(5)上記の安全管理支援システムにおいて、前記第1部材が作業者の着衣に結合されていて、前記第2部材が前記安全帯の胴ベルト又はハーネスに結合されている。
(6)上記の安全管理支援システムにおいて、前記識別部は、前記第1検出部の結果に基づいて、前記安全帯が既定の位置に装着されて使用されていることを前記安全帯の装着状態として識別する。
(7)上記の安全管理支援システムにおいて、前記検出部は、前記安全帯のランヤードに掛かる張力が規定値を超えていないことに基づいて、前記作業者が作業のなかで前記安全帯を利用可能な平時の状態であることを検出する第2検出部、を備える。
(8)上記の安全管理支援システムにおいて、前記第2検出部は、前記ランヤードに掛かる張力が規定値を超えたことに基づいて、前記安全帯の使用中の前記作業者に異常事象が発生した状態にあることを検出する。
安全帯を使用する高所作業の安全性の管理を容易にする。
以下、図面に基づいて、本実施形態における安全管理支援システムについて詳細に説明する。なお、本実施形態により、開示技術が限定されるものではない。また、以下の実施形態は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせてもよい。本実施形態における「安全帯」は、作業者5が高所作業時に用いる装具であり、「墜落制止用用具」の一例である。「安全帯」には、胴ベルト型とハーネス型とがあり、用途により使い分けられている。
図1は、実施形態の安全管理支援システム1の構成の一例を示すブロック図である。図2は、実施形態の安全帯10の使用形態の一例を説明するための図である。図3は、図2に示した安全帯10を説明するための図である。
安全管理支援システム1は、安全帯10と、端末装置20、30と、サーバ100とを有する。なお、図1において、安全帯10および端末装置20、30について、それぞれ1つを一例として示したが、安全帯10および端末装置20、30の個数は限定されず、任意の個数の安全帯10および端末装置20、30を有してもよい。また、端末装置20は、作業者5が携行する端末装置の一例である。端末装置30は、監督者6が使用する端末装置の一例である。
端末装置20、30およびサーバ100の間は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。ネットワークNには、有線通信回線又は無線通信回線を問わず、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。本実施形態では、端末装置20、30側のネットワークNとして無線通信回線を用いた場合について説明する。
端末装置20は、例えば、作業現場の作業者5が作業中に携行する通信装置である。端末装置20は、安全帯10と後述するサーバ100と通信する。端末装置20の一例としては、汎用のスマートフォン、携帯電話機、スマートウオッチ等の可搬型の無線通信端末等を採用してもよく、専用の無線通信装置として構成してもよい。
例えば、実施形態の安全帯10は、図2に示すように胴ベルト17により作業者5に固定され、フック部11を、親綱などの支持体40(支持物)に掛けて使用される。このような安全帯10は、所謂「胴ベルト型(一本つり)」の一例である。フック部11は、親綱などの支持体40に掛けるフック111と、フック111を胴ベルト17に接続するためのランヤード112とを含む。
安全帯10と端末装置20は、同一の作業者5によって、対にして使用される。安全帯10と端末装置20の間は、上記のネットワークNを介さずに相互に直接的に通信することで接続される。例えば、この通信には、Bluetooth(登録商標)などの比較的近距離用の無線通信方式を使用するとよい。
端末装置30は、例えば、作業現場の監督者6が用いる端末装置であり、作業計画や作業に関する情報を表示する。端末装置30は、例えば、作業開始前に監督者6によって入力された作業計画をサーバ100に送信する。端末装置30は、サーバ100から受信した監督者6向けの表示画面に表示する各種情報に基づく表示画面を生成し、図示しない表示部に表示させる。また、端末装置30は、サーバ100から受信したアラーム信号の情報、すなわち、安全帯10の状態が適切ではないと判定された第1の作業者の情報を、該第1の作業者5の現在位置に関する情報と、安全帯10の状態に関する情報とともに表示する。
端末装置30の一例としては、タブレット端末を採用できる。端末装置30は、上記のタブレット端末のほかにも、例えば、可搬型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、携帯電話機、スマートウオッチ等の可搬型の無線通信端末等を採用することもできる。端末装置30には、上記のタブレット端末等の可搬型の端末に制限されず、据置型のパーソナルコンピュータなどを端末装置30として採用することもできる。
サーバ100は、端末装置20との通信によって、端末装置20から、作業者5の現在位置を特定可能な情報と、該作業者5が装着している安全帯10の状態を特定可能な情報とを取得する。サーバ100は、作業者5の現在位置に応じて異なる判定基準に基づいて、安全帯10の装着状態と使用状態の適否を判定する。サーバ100は、安全帯10の装着状態と使用状態が適切ではないと判定された場合に、アラーム信号を端末装置20および端末装置30に出力する。これにより、安全管理支援システム1は、作業者5の位置に応じて安全帯10の装着状態と使用状態の適否を判定できる。
上記のように構成された安全管理支援システム1は、例えば以下の処理を実施する。
実施形態の安全帯10は、例えば、作業者5に装着された状態が適正であるか否かを検出して、その結果を示す信号を端末装置20に通知する。
端末装置20は、安全帯10から作業者5に装着された状態が適正であるか否かを示す信号を受け付けると、その信号に応じて作業者5に装着された状態(装着状態)が適正であるか否かを示す表示を表示部24に表示する。また、端末装置20は、例えば、当該信号を受け付けると、作業者5に装着された状態が適正であるか否かを示す信号、すなわち、安全帯10の装着状態を特定可能な情報をサーバ100に向け送信する。
さらに、安全帯10は、例えば、フック111とランヤード112(以下、これらを纏めてフック111等という。)に過度な荷重が掛かったことを検出して、その結果を示す信号を端末装置20に通知する。例えば、上記の「過度な荷重」とは、係止されているフック111に対してランヤード112側に引く方向に作用する所定値を超えた力のことである。以下同様。
端末装置20は、安全帯10からフック111等に過度な荷重が掛かったことを示す信号を受け付けると、その信号に応じてフック111等に過度な荷重が掛かったか否かを示す表示を表示部24に表示する。また、端末装置20は、例えば、当該信号を受け付けると、過度な荷重が掛かったか否かを示す信号、すなわち、安全帯10の使用状態を特定可能な情報をサーバ100に向け送信する。
さらに、端末装置20は、予め定められた所定のタイミングに安全帯10に対する通信要求を送ったのち、その通信要求に対する応答を安全帯10から受信できない場合に、表示部24に不安全状態を示す警告を表示して、これに関する情報をサーバ100に向け送信する。例えば、上記には、作業者5が安全帯10を装着していない場合(安全帯10の未使用の場合)、又は何らかの障害があり安全帯10と端末装置20とが通信できない状態にある場合などが含まれる。端末装置20は、作業の開始前、作業中に上記の事象を検出することができる。
ここで、図2を用いて安全帯10の使用例について説明する。図2に示すように、安全帯10は、フック部11と、胴ベルト17とを有する。作業者5は、安全帯10の胴ベルト17を腰の高さに装着し、胴ベルト17に接続されたフック部11を支持体40に掛けて作業を行う。
安全帯10の構造的構成例について説明する。
図3に示すように、実施形態の胴ベルト17には、D環17Dと、検出部18と、バックル17L、17Rとが設けられている。胴ベルト17の両端部に夫々設けられているバックル17Lと17Rは、ワンタッチ型のバックルの一例である。作業者5は、バックル17Lと17Rとを掛け合わせて、胴ベルト17を自らの腰部分に装着する。胴ベルト17の延伸方向の中央部には、検出部18が設けられている。検出部18は、胴ベルト17の装着状態を検出する。D環17Dには、フック部11が連結されている。
図3に示すように、実施形態の胴ベルト17には、D環17Dと、検出部18と、バックル17L、17Rとが設けられている。胴ベルト17の両端部に夫々設けられているバックル17Lと17Rは、ワンタッチ型のバックルの一例である。作業者5は、バックル17Lと17Rとを掛け合わせて、胴ベルト17を自らの腰部分に装着する。胴ベルト17の延伸方向の中央部には、検出部18が設けられている。検出部18は、胴ベルト17の装着状態を検出する。D環17Dには、フック部11が連結されている。
実施形態のフック部11は、フック111と、ランヤード112と、検出部113とを含む。フック111は、ランヤード112の第1の端部側に設けられている。ランヤード112の第2の端部は、前述のD環17Dに連結されている。検出部113は、フック111と、ランヤード112の第1の端部との間に設けられていて、ランヤード112に掛かる張力が規定以上になった場合を検出する。検出部113は、フック111の一部として、そのフック111に一体化されていてもよい。ランヤード112の第2の端部には、ランヤード112のロープに接続されたショックアブソーバ114が設けられていてもよい。
なお、胴ベルト17には図示されない収納部がさらに設けられていて、収納部に端末装置20を収納してこれを携行するように形成されていてもよい。後述するように、端末装置20は、安全帯10の状態を表示する。
次に、図1に戻り、安全帯10の電気的構成について説明する。
フック部11は、検出部113と、制御部113Wと、電池部113Bとを有する。
電池部113Bは、検出部113と、制御部113Wを機能させる電力を供給する。
制御部113Wは、所定の処理を実行するプロセッサと無線通信モジュールとを含み、所定の無線通信方式によって、制御装置21の通信部22と通信する。制御部113Wは、検出部113によって検出された状態を取得して、これに基づく信号を、制御装置21に通知する。
フック部11は、検出部113と、制御部113Wと、電池部113Bとを有する。
電池部113Bは、検出部113と、制御部113Wを機能させる電力を供給する。
制御部113Wは、所定の処理を実行するプロセッサと無線通信モジュールとを含み、所定の無線通信方式によって、制御装置21の通信部22と通信する。制御部113Wは、検出部113によって検出された状態を取得して、これに基づく信号を、制御装置21に通知する。
胴ベルト17は、検出部18と、制御部18Wと、電池部18Bとを有する。
電池部18Bは、検出部18と、制御部18Wを機能させる電力を供給する。
制御部18Wは、所定の処理を実行するプロセッサと無線通信モジュールを含み、所定の無線通信方式によって、制御装置21の通信部22と通信する。制御部18Wは、検出部18によって検出された状態を取得して、これに基づく信号を、制御装置21に通知する。
電池部18Bは、検出部18と、制御部18Wを機能させる電力を供給する。
制御部18Wは、所定の処理を実行するプロセッサと無線通信モジュールを含み、所定の無線通信方式によって、制御装置21の通信部22と通信する。制御部18Wは、検出部18によって検出された状態を取得して、これに基づく信号を、制御装置21に通知する。
なお、上記の各プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)等であってよい。このプロセッサは、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されるものであってよい。また、これに代えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。
検出部18と検出部113の詳細について後述する。
端末装置20は、例えば、制御装置21と、通信部22と、操作部23と、表示部24と、高度計25と、出力部26と、無線通信部29とを有する。端末装置20として、スマートフォンを適用した事例を説明する。
通信部22は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の無線通信方式で通信する通信インタフェースである。通信部22は、フック部11、検出部18等と無線通信によって接続され、フック部11、検出部18等との間で情報の通信を司る。例えば、通信部22は、フック部11の検出部113と通信して、検出部113によって過度な荷重が検出された状態を示す信号を受信する。通信部22は、検出部113によって過度な荷重が検出された状態を示す信号を制御装置21に出力する。
通信部22は、検出部18と通信して、検出部18から安全帯10が適正に装着された状態か否かを示す信号を受信する。通信部22は、検出部18によって安全帯10が適正に装着された状態を示す信号を制御装置21に出力する。
通信部22は、検出部18と通信して、検出部18から安全帯10が適正に装着された状態か否かを示す信号を受信する。通信部22は、検出部18によって安全帯10が適正に装着された状態を示す信号を制御装置21に出力する。
操作部23は、作業中であることを示す入力を受け付ける入力デバイスである。操作部23は、作業中を示す情報を制御装置21に出力する。
表示部24は、安全帯10の状態が適正であるか否かを表示する表示デバイスである。表示部24は、液晶ディスプレイ等を用いてもよい。
高度計25は、安全帯10を装着した作業者5の高度を計測する。高度計25は、予め定められた任意の基準点の高さを基準にして、各地点の高度を計測する。例えば、作業開始前のミーティング時(TBM)等に作業者5がいる地点の高度を基準(0m)に高度計25を校正して、これを用いて、作業者5の移動先の高度を計測することができる。高度計25は、計測した高度を制御装置21に出力する。
高度計25は、例えば、GPSの受信回路を含み、GPSを使用して3次元の位置情報を取得してもよい。あるいは、高度計25は、3軸の加速度センサを含み、この加速度センサの出力を積分して、高さ方向の移動量をリアルタイムで計算して、その結果を使用して、作業者5の高さ方向の位置を取得してもよい。これを応用して、水平方向の移動量も同様に算出すれば、同一フロア内のゾーンも検出できる。
さらに、高度計25として、気圧センサを備えて構成されている場合には、これを用いて気圧の変化に基づいて高度を計測してもよい。
さらに、高度計25として、気圧センサを備えて構成されている場合には、これを用いて気圧の変化に基づいて高度を計測してもよい。
出力部26は、端末装置20がネットワークNを介してサーバ100から受信したアラーム信号を出力する出力デバイスである。出力部26は、例えば、ブザー、スピーカー、ヘッドホン、イヤホン(骨伝導イヤホン)等によって実現される。なお、上記のうちヘッドホン、イヤホン(骨伝導イヤホン)として無線通信型を使用する場合には、上記の通信部22がその通信を中継するとよい。
無線通信部29は、制御装置21から入力された作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の状態を特定可能な情報とを、ネットワークNを介して、サーバ100に送信する。無線通信部29は、ネットワークNを介してサーバ100と無線で接続され、サーバ100との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。無線通信部29は、ネットワークNを介して、サーバ100からアラーム信号を受信する。無線通信部29は、受信したアラーム信号を制御装置21に出力する。
制御装置21は、例えば、CPU等のプロセッサによって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御装置21は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御装置21による処理は、例えば、上述のようにスマートフォン等を用いて実現することができ、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現させる。
例えば、制御装置21は、安全帯10の状態を検出して、検出結果に応じた処理を実施して各部を制御する。例えば、制御装置21は、検出部18と検出部113とから、その検出結果を取得する。制御装置21は、その検出結果に基づいて、安全帯10の状態を特定可能な情報を生成する。
制御装置21は、高度計25から高度が入力される。制御装置21は、入力された高度が、所定以上の高度である場合に、高度管理に関する安全管理支援の検出機能を有効にする。安全管理支援の検出機能を有効に設定されている期間に、制御装置21は、入力された高度に基づいて、作業者5の現在位置を特定可能な情報を生成する。制御装置21は、生成した作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の状態を特定可能な情報とを、無線通信部29およびネットワークNを介して、サーバ100に送信する。なお、制御装置21は、無線LANによって構成されているネットワークNのアクセスポイントとの通信によって、作業者5の現在位置を取得して、これを作業者5の現在位置を特定可能な情報として使用してもよい。
また、高度管理に関する安全管理支援の検出機能が有効なときに、安全帯10が適正に装着されていないことを検出すると、これに係るアラート情報を表示部24に表示して、さらに出力部26に出力して、例えばブザーを鳴動させる。なお、所定の高度は、予め設定された値を用いてもよいし、サーバ100から受信してもよい。
制御装置21は、サーバ100からネットワークNおよび無線通信部29を介して、アラーム信号を受信する。制御装置21は、受信したアラーム信号に基づいて、表示部24にアラートを表示させる。また、制御装置21は、受信したアラーム信号を出力部26に出力して、例えばブザーを鳴動させる。
次に、サーバ100の構成について説明する。図1に示すように、サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、サーバ100は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。
通信部110は、ネットワークNを介して端末装置20、30と有線又は無線で接続され、端末装置20、30との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。通信部110は、端末装置20から作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の状態を特定可能な情報とを受信する。通信部110は、受信した作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の状態を特定可能な情報とを制御部130に出力する。また、通信部110は、制御部130から入力されたアラーム信号を、端末装置20、30に送信する。また、通信部110は、制御部130から入力された監督者6向けの表示画面に表示する各種情報を、端末装置30に送信する。
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、作業記憶部121と、判定結果記憶部123とを有する。また、記憶部120は、制御部130での処理に用いる情報を記憶する。
作業記憶部121は、作業日における作業内容に関する情報を記憶する。図7は、実施形態の作業記憶部121の一例を示す図である。図7に示すように、作業記憶部121は、「作業日」、「作業内容」、「作業領域」、「高所作業」、「メンバー」などの項目を有する。作業記憶部121は、例えば、作業内容ごとに1レコードとして記憶する。
「作業日」は、作業が行われる日付を示す情報である。「作業内容」は、当該作業日に作業者5等が行う作業の内容を示す情報である。「作業領域」は、作業内容の作業を行う領域を示す情報である。「作業領域」は、例えば、作業が行われる領域を複数の領域に分割し、さらに、高さ方向についても複数に分割し、それぞれの領域を示す英数字の組み合わせで表すことができる。「高所作業」は、当該作業内容が高所作業であるか否かを示す情報である。「高所作業」は、高所作業である場合には「Y」とし、高所作業でない場合には「N」とする。「メンバー」は、当該作業日に作業に従事する作業者5を示す情報を含む。例えば、図7に示すデータには、作業者5a、5b等は、外壁処理に関する作業員として予定され、高所作業が含まれていることが設定されている。また、作業者5s、5t等は、屋内の電気工事に関する作業員として予定され、高所作業が含まれていないことが設定されている。上記の作業者5a、5bは、作業者5の一例である。
判定結果記憶部123は、端末装置20、30に対してアラーム信号を送信するための判定結果を記憶する。図8は、実施形態の判定結果記憶部123の一例を示す図である。図8に示すように、判定結果記憶部123は、「作業日」、「作業者」、「高所作業」、「装着状態」、「使用状態」、「警告」等の項目を有する。「作業日」は、作業が行われた日付を示す情報である。「作業者」は、作業に従事した各作業員を示す。「高所作業」、「装着状態」、「使用状態」に関するデータは、各作業者5が置かれた状態を夫々示す収集データに関するものである。
「高所作業」には、作業者5の作業計画と実際の位置情報とに基づいて、作業計画において高所作業が予定され、かつ実際の位置情報から高所作業中と判定された場合に、高所作業の「作業中」と判定され、この判定結果が記録される。「装着状態」には、安全帯10の装着状況の判定結果が記録される。例えば、安全帯10の装着状態が、所定の判定基準に基づいて適当と判定された場合に「OK」と記録され、不適当と判定された場合に「NG」と記録される。「使用状態」には、安全帯10の使用状況の判定結果が記録される。例えば、安全帯10の使用状態が、所定の判定基準に基づいて適当と判定された場合に「OK」と記録され、不適当と判定された場合に「NG」と記録される。「警告」には、安全帯10の使用に係る警報の通知の必要の有無が記録される。例えば、安全帯10の装着状態が不適当(「NG」)と判定された場合と、安全帯10の使用状態が不適当(「NG」)と判定された場合の何れかの場合に、警告を作業者5に通知する必要が「あり」と判定され、何れでもない場合に、その警報を通知する必要が「ない」と判定される。
なお、上記の記録は、作業計画で高所作業を予定する作業者5について、その判定結果が記録され、該当しない作業者5については、判定結果の記録は残らない(「N/A」)。
なお、上記の記録は、作業計画で高所作業を予定する作業者5について、その判定結果が記録され、該当しない作業者5については、判定結果の記録は残らない(「N/A」)。
図1の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPUやMPU等が内部の記憶装置に記憶されているプログラムを、RAMを作業領域として用いて実行することにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部130は、取得部131と、判定部132と、出力制御部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。
取得部131は、通信部110およびネットワークNを介して、端末装置20から作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の装着状態と使用状態とを特定可能な情報とを受信して取得する。取得部131は、複数の作業者5のそれぞれについて、作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の装着状態と使用状態とを特定可能な情報とを受信して取得する。取得部131は、作業者5の現在位置を特定可能な情報として、例えば、作業者5の高度を取得する。取得部131は、取得した作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の装着状態と使用状態とを特定可能な情報とを判定部132に出力する。
判定部132には、取得部131から作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の装着状態と使用状態とを特定可能な情報とが入力される。判定部132は、所定の判定基準に従い、作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の装着状態と使用状態とを特定可能な情報とに基づいて、複数の作業者5のそれぞれについて、安全帯10の装着状態と使用状態の適否を判定する。判定部132には、判定結果に基づいて、判定結果記憶部123に判定結果のデータを追加して、最新の情報に更新する。
判定部132は、安全帯10の装着状態が適切であると判定した場合には、引き続き、取得部131から入力される作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の装着状態と使用状態を特定可能な情報とに基づいて、安全帯10の装着状態と使用状態の適否の判定を継続する。判定部132は、安全帯10の装着状態と使用状態が適切ではないと判定した場合には、安全帯10の装着状態と使用状態が適切ではない作業者5に、係る警告の発報指示を出力制御部133に出力する。
出力制御部133は、端末装置30から作業情報送信指示が入力されると、作業記憶部121を参照し、監督者6向けの表示画面に表示する各種情報を、通信部110およびネットワークNを介して、端末装置30に送信する。ここで、各種情報は、例えば、本日の作業計画の一覧情報等が挙げられる。
出力制御部133は、判定部132から警告の発報指示が入力されると、通信部110およびネットワークNを介して、アラーム信号を端末装置20、30に送信する。また、出力制御部133は、通信部110およびネットワークNを介して、警告の発報指示の対象である作業者5の情報を、当該作業者5の現在位置を特定可能な情報と、安全帯10の装着状態と使用状態とを特定可能な情報とともに、端末装置30に送信する。
以下、検出部18、113のより具体的な一例について順に説明する。
(検出部18について)
前述の図1、図2および図4を参照して、胴ベルト17に配置される検出部18について説明する。図4は、実施形態の検出部18を説明するための図である。
検出部18は、安全帯10の装着状態、例えば胴ベルト17の装着状態が適正であるか否かを検出する。検出部18は、検出した胴ベルト17の装着状態の検出結果を制御部18Wに出力する。
前述の図1、図2および図4を参照して、胴ベルト17に配置される検出部18について説明する。図4は、実施形態の検出部18を説明するための図である。
検出部18は、安全帯10の装着状態、例えば胴ベルト17の装着状態が適正であるか否かを検出する。検出部18は、検出した胴ベルト17の装着状態の検出結果を制御部18Wに出力する。
例えば、検出部18は、図4に示すように、第1部材181と、第2部材182と、第1検出部183とを含む。
第1部材181と第2部材182は、組み合わせて用いられる。第1部材181と第2部材182は、安全帯10を着衣に固定する固定具の一例である。
第1部材181は、作業者5が所定の作業着などの着衣を身に着けることにより、着衣の一部として作業者5が予め着用するように構成されている。例えば、第1部材181は、ズボンの背面(臀部)に結合(縫製)されていて、その位置は、作業者5の骨盤の高さになるように決定されている。
第2部材182は、安全帯10の胴ベルト17に係止されている。第2部材182は、作業者5が安全帯10を装着した状態にあるときに第1部材181と対向するような位置に配置されている。例えば、第2部材182は、安全帯10の胴ベルト17の内側の面に結合されている。
例えば、上記の第1部材181と第2部材182は、相互に作用する力によって互いに離間しないように形成された保持手段を有する。保持手段は、第1部材181と第2部材182の互いに対向する面の少なくとも何れか一方又は両方に設けられた磁力生成部を含めて形成される。あるいは、第1部材181と第2部材182の互いに対向する面に夫々設けた面ファスナー部を含めて形成されていてもよい。保持手段の方式は、上記に制限されることなく、着脱を容易とする方法で互いの位置を保持することができれば、他の方式を適用してもよい。
作業者5が胴ベルト17を正しい位置に装着することにより、第1部材181と第2部材182とが対向する位置になる。正しい位置とは、作業者の骨盤の高さに胴ベルト17を装着することと、ランヤード112を取り付けるD環17Dの位置を、作業者の側方に合わせることの両方である。第1部材181と第2部材182とが対向する位置にあれば、上記の両方を満たすように装着していると識別してよい。
第1検出部183は、第1部材181と第2部材182との相対位置が所定の範囲内にあるときに応答する。例えば、第1検出部183は、圧力に応答する押し釦型のスイッチ、感圧センサなどであってもよく、磁力の変化に応答する近接センサであってもよい。
制御装置21(判定部132)は、第1検出部183の結果に基づいて、安全帯10の装着状態と使用状態を識別する。
(検出部113について)
図5A、5Bおよび図6を参照して、フック部11に配置される検出部113について説明する。図5Aは、実施形態の検出部113の模式図である。図5Bは、転落事故に応答した検出部113を説明するための図である。図5Aの(a)と図5Bの(a)に、平時の検出部113の状態を示し、図5Aの(b)と図5Bの(b)に、転落事故の発生後の検出部113の状態を示す。図5Bに示す検出部113は、断面図を模式化したものである。
図5A、5Bおよび図6を参照して、フック部11に配置される検出部113について説明する。図5Aは、実施形態の検出部113の模式図である。図5Bは、転落事故に応答した検出部113を説明するための図である。図5Aの(a)と図5Bの(a)に、平時の検出部113の状態を示し、図5Aの(b)と図5Bの(b)に、転落事故の発生後の検出部113の状態を示す。図5Bに示す検出部113は、断面図を模式化したものである。
検出部113は、例えば、基台1131と、傾斜台1132と、質体1133を、弾性体1134と、検出器1135、1137と、支持壁1136とを備える。
基台1131は、質体1133の揺動方向に延伸する面Fを有する。面Fには、支持壁1136と傾斜台1132とが所定の間隔を開けて配置され、それぞれが面Fに固定されている。支持壁1136は、面Fに垂直な面FBを有する。面FBは傾斜台1132に向けて配置されている。面FBには弾性体1134の第1端部が係止されている。支持壁1136は、面FBによって弾性体1134の第1端部を支持し、弾性体1134からの応力を受ける。支持壁1136は、基台1131の一部として基台1131と一体で形成されていてよい。
傾斜台1132は、質体1133の揺動方向に所定の長さを有する傾斜面IFを有する。傾斜面IFは、支持壁1136側に向かって傾斜していて、その端部が面Fに接するように形成されている。例えば、傾斜台1132は、直角三角形の断面を有し、傾斜面IFに対する辺が斜辺として構成されていてもよく、あるいは台形の断面を有し、傾斜面IFを1つの脚として構成されていてもよい。傾斜台1132は、金属などの鋼体で形成されていてよい。以下の説明では、例えば、面Fは、鉛直方向に沿って配置されているものとして説明する。
質体1133は、応力を受けて、基台1131の面Fと、傾斜台1132の傾斜面IFとに沿って移動する。質体1133が受ける応力は、弾性体1134とランヤード112とからの張力と、重力とが含まれる。質体1133は、弾性体1134とランヤード112とから受ける張力と重力とのバランスにより面Fと傾斜面IFに沿って移動する。
質体1133には、弾性体1134の第2端部と、ランヤード112の第1端部とが連結されている。
例えば、弾性体1134と、ランヤード112は、質体1133を挟み、互いに逆の方向に向かって延伸するように配置されている。これにより、質体1133に作用する弾性体1134からの応力と、ランヤード112からの応力とは、互いに逆方向になる。質体1133は、重力Gのほか、弾性体1134からの応力f1とランヤード112からの応力f2などを受けて面Fと傾斜面IFの上を移動する。なお、質体1133の表面と、基台1131の面Fと、傾斜台1132の傾斜面IFとの間に摩擦力が発生するが、説明を省略する。
弾性体1134は、所謂ダンパーとして機能して、転落時の衝撃を吸収する。弾性体1134は、例えばバネ、可撓性を有する物質(ゴム、樹脂)などを含み、転落時の衝撃に対して弾性変形して吸収し、これによって塑性変形したり、断裂したりしないように十分な強度を有している。
検出器1135、1137は、質体1133が所定の範囲内に存在しているか否かを検出する。例えば、検出器1135は、光学センサ(フォトインタラプタ、撮像素子など。)、近接センサなどを適用可能であり、検出方法についての制限はない。
例えば、検出器1135は、ランヤード112の張力が、弾性体1134の弾力より勝って、質体1133が傾斜台1132の傾斜面IFの端部を超えて移動した状態を検出する。上記のように、質体1133が傾斜台1132の傾斜面IFの端部を超えて移動した場合には、質体1133が傾斜面IF側に戻ることがない。例えば、ランヤード112の張力がなくなると、弾性体1134の弾力が作用して質体1133が支持壁1136側に引かれる状況になるが、質体1133は、傾斜台1132の傾斜面IFの端部を超えた先の位置に保持される。
例えば、検出器1137は、ランヤード112の張力がなくなって、弾性体1134が自然長に戻った状態を検出する。検出器1135側に質体1133が移動することなくランヤード112の張力がなくなった場合には、検出器1137は、弾性体1134が自然長に戻った状態を検出し、これにより、転落が生じた可能性があると判定する。
なお、検出部113は、図示されない保護ケース内に配置され、これによって保護されていてよい。
図6は、実施形態の検出部113の機能を説明するための図である。
図6の(a)に、作業者5が安全帯10を装着していて、フック111が支持体40に支持されている状態の検出部113を示す。図6の(a)に示す状態は、安全帯10の一般的な使用時の状態である。作業者5が安全帯10を装着して、フック111が支持体40に支持されている場合には、弾性体1134に質体1133とランヤード112に掛かる重力が応力として作用する。この状態では、弾性体1134に質体1133等の重力が働き、弾性体1134の長さがx1になる。作業者5の動きによって、ランヤード112からの張力が変動し、長さx1これに伴って変動することがあるが、この状態で、作業者がフック111を適正に架け替えながらデッキの上を水平方向に移動しても、ランヤード112に所定値を超える過度な張力が発生することはない。
図6の(a)に、作業者5が安全帯10を装着していて、フック111が支持体40に支持されている状態の検出部113を示す。図6の(a)に示す状態は、安全帯10の一般的な使用時の状態である。作業者5が安全帯10を装着して、フック111が支持体40に支持されている場合には、弾性体1134に質体1133とランヤード112に掛かる重力が応力として作用する。この状態では、弾性体1134に質体1133等の重力が働き、弾性体1134の長さがx1になる。作業者5の動きによって、ランヤード112からの張力が変動し、長さx1これに伴って変動することがあるが、この状態で、作業者がフック111を適正に架け替えながらデッキの上を水平方向に移動しても、ランヤード112に所定値を超える過度な張力が発生することはない。
なお、上記の延伸方向の長さx1が、作業者5の移動によって変動することがある。このような場合には、作業者5の移動による長さx1の変動量を無視できるように、弾性体1134の弾性特性を決定するとよい。
なお、図5Aの(b)に示したように、作業者5が転落して、安全帯10によって墜落が制限された状態の検出部113は、弾性体1134に、弾性体1134を伸長させる過度な応力(質体1133等の重力)が働いて、質体1133の位置(弾性体1134の延伸方向の長さ)がx2を超える。検出器1135の位置を、質体1133の位置がx2を超えたことを検出するような位置にするとよい。
図6の(b)に、作業者5が転落中又は転落後の検出部113を示す。この状態では、弾性体1134に、弾性体1134を伸長させる応力(質体1133等の重力)が働かないため、弾性体1134の変形(伸長分のΔx)に寄与する応力がなくなり、質体1133の位置(弾性体1134の延伸方向の長さ)がx0になる。検出器1137の位置は、この状態の位置を基準に検定するとよい。
図6の(b)に示す状態は、不慮の事故などにより作業者5が転落中又は転落後の状態を示す。作業者5が安全帯10を適正に装着していれば、フック111が支持体40に支持される。これにより、作業者5は、安全帯10によって墜落から保護される。作業者5は、ランヤード112によって吊り下げられた状態になる。このとき、弾性体1134には、質体1133とランヤード112と作業者の重量などによる応力が作用する。この場合には、弾性体1134が応力によって変形して、延伸方向の長さがx2になる。上記の延伸方向の長さx2は、通常の作業者の移動のなかでは発生しない。
転落した時には、瞬間的にランヤード112に過度な張力が発生する。これにより、上記の長さが、静的に吊り下げられた状態の延伸方向の長さx2よりも長くなることがある。質体1133の位置が、このような状態になった場合には、作業者5が転落した可能性があると推定できる。
このように、安全帯10に繋がるランヤード112とフック111の接続部分に、検出部113を設けたことで、フック111等に掛かる力の大きさを識別できる。例えば、弾性体1134に取り付けられている質体1133(金属部材)が、所定の位置まで達した場合に、これを電気的に検知して、フック111等に掛かる力が所定値以上になった状況と判断するとよい。
上記のように検出部113(第2検出部)は、安全帯10のランヤード112に掛かる張力が規定値を超えていないことに基づいて、作業者5が作業のなかで安全帯10を利用可能な平時の状態であることを検出する。さらに、検出部113は、ランヤード112に掛かる張力が規定値を超えたことに基づいて、安全帯10の使用中の作業者5に異常事象が発生した状態にあることを検出する。これによって、安全帯10の使用状態を検出することができる。
上記のような安全管理支援システム1は、例えば、検出部18と、検出部113と、判定部132とを備える。検出部18は、安全帯10の装着状態を検出する。検出部113は、安全帯10の使用状態を検出する。検出部18と検出部113は、検出部の一例である。判定部132は、検出部による検出の結果に基づいて、安全帯10の装着状態と使用状態の何れかを識別する。出力制御部133は、識別の結果を出力部(端末装置20、30)から出力させる。これにより安全管理支援システムは、安全帯10を使用する高所作業の安全を管理する業務を支援することができる。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態の変形例について説明する。第1の実施形態では、端末装置20、30とサーバ100とを分けて構成した事例について説明した。各処理の主体は、この事例に制限されず適宜組み合わせが可能である。
第1の実施形態の変形例について説明する。第1の実施形態では、端末装置20、30とサーバ100とを分けて構成した事例について説明した。各処理の主体は、この事例に制限されず適宜組み合わせが可能である。
例えば、端末装置20と端末装置30の何れかに、サーバ100の構成の一部又は全部を組み合わせてもよい。端末装置20にサーバ100の構成を組み合わせた場合には、端末装置20の通信量を軽減することができる。
また、サーバ100は、定点に設置されることに制限されない。例えば、作業者5は、端末装置20とサーバ100の両方を携行してもよい。この場合、端末装置20とサーバ100のハードウェアを一体にして構成してもよい。
このように、各処理の主体になる装置の構成方法に制限はなく、安全管理支援システム1の使用条件を考慮して適した構成にすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。第1の実施形態において、胴ベルト型の安全帯10の事例について説明した。本実施形態では、ハーネス型の安全帯10Aについて説明する。
第2の実施形態について説明する。第1の実施形態において、胴ベルト型の安全帯10の事例について説明した。本実施形態では、ハーネス型の安全帯10Aについて説明する。
図9は、第2の実施形態の安全帯10Aの使用形態の一例を説明するための図である。
安全帯10Aは、胴ベルト17に代えて、ハーネス17Aを備える。
ハーネス17Aは、作業者5の胴体を支持するフルハーネス型に形成されている。
安全帯10Aは、胴ベルト17に代えて、ハーネス17Aを備える。
ハーネス17Aは、作業者5の胴体を支持するフルハーネス型に形成されている。
例えば、ハーネス17Aは、その胴ベルトと、これに繋がる左右の肩ベルトと、肩ベルト同志をつなぐ胸ベルトと、股間を通して胴ベルトに繋がる左右の腿ベルトなどを含む。安全帯10Aは、所謂「ハーネス型(1本つり)」の一例である。
このようなハーネス17Aの何れかのベルトが通る位置に合わせて、これに対する作業着の位置に検出部18Aを配置する。検出部18Aは、前述の検出部18と同様に構成してよく、装着状態の検出方法も同様であってよい。
上記のように安全帯10Aの形状が異なるが、安全状態の検出処理などは、前述の安全帯10の説明を適用してよい。
上記の実施形態によれば、落下距離の制限を除けば、より広範囲の条件で安全帯10Aを使用することができ、安全状態の検出については、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
少なくとも実施形態の安全管理支援システム1は、安全帯10(10A)を使用する高所作業の安全を管理するために利用され、作業者5に作業における安全管理を支援する。安全管理支援システム1は、安全帯10(10A)の装着状態と使用状態のうちの何れかを検出する検出部18(18A)と、その検出の結果に基づいて、安全帯10(10A)の装着状態と使用状態の何れかを識別する識別部(判定部132)と、その識別の結果を出力部から出力させる出力制御部(21)とを備えることにより、安全帯10(10A)が適正な方法で使用されていることを検出できる。
なお、安全管理支援システム1を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより安全管理支援システム1が所定の処理動作を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、ネットワークや通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
なお、制御部130の内部構成は、図1に示した構成に限られず、前述した情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
1…安全管理支援システム、10、10A…安全帯、11…フック部、17…胴ベルト、17A…ハーネス、18、18A…検出部、20、30…端末装置、100…サーバ、111…フック、112…ランヤード、113…検出部
Claims (8)
- 安全帯を使用する高所作業の安全を管理するための安全管理支援システムであって、
安全帯の装着状態と使用状態のうちの何れかを検出する検出部と、
前記検出の結果に基づいて、前記安全帯の装着状態と使用状態の何れかを識別する識別部と、
前記識別の結果を出力部から出力させる出力制御部と
を備える安全管理支援システム。 - 前記検出部は、
作業者が予め着用する第1部材と、
前記安全帯に係止された第2部材であって、前記作業者が前記安全帯を装着した状態にあるときに前記第1部材と対向するような位置に配置されている第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との相対位置が所定の範囲内にあるときに応答する第1検出部とを含み、
前記識別部は、
前記第1検出部の結果に基づいて、前記安全帯の装着状態と使用状態を識別する
請求項1に記載の安全管理支援システム。 - 前記第1部材と前記第2部材は、
互いに離間しないように相互に作用する力によって保持するように形成された保持手段を有する
請求項2に記載の安全管理支援システム。 - 前記保持手段は、
前記第1部材と前記第2部材の互いに対向する面の少なくとも何れか一方又は両方に設けられた磁力生成部と、前記第1部材と前記第2部材の互いに対向する面に夫々設けた面ファスナー部とのうちの何れかを含む
請求項3に記載の安全管理支援システム。 - 前記第1部材が作業者の着衣に結合されていて、
前記第2部材が前記安全帯の胴ベルト又はハーネスに結合されている
請求項2から請求項4の何れか1項に記載の安全管理支援システム。 - 前記識別部は、
前記第1検出部の結果に基づいて、前記安全帯が既定の位置に装着されて使用されていることを前記安全帯の装着状態として識別する
を備える請求項2から請求項5の何れか1項に記載の安全管理支援システム。 - 前記検出部は、
前記安全帯のランヤードに掛かる張力が規定値を超えていないことに基づいて、前記作業者が作業のなかで前記安全帯を利用可能な平時の状態であることを検出する第2検出部、
を備える請求項6に記載の安全管理支援システム。 - 前記第2検出部は、
前記ランヤードに掛かる張力が規定値を超えたことに基づいて、前記安全帯の使用中の前記作業者に異常事象が発生した状態にあることを検出する、
請求項7に記載の安全管理支援システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021030694A JP2022131652A (ja) | 2021-02-26 | 2021-02-26 | 安全管理支援システム |
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JP (1) | JP2022131652A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102585983B1 (ko) * | 2023-05-09 | 2023-10-05 | 김창순 | 압전발전·안전신호음·내마모성으로 이루어진 쓰리이펙트형 스마트 전봇대 안전벨트용 안전신호발생장치 및 방법 |
-
2021
- 2021-02-26 JP JP2021030694A patent/JP2022131652A/ja active Pending
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KR102585983B1 (ko) * | 2023-05-09 | 2023-10-05 | 김창순 | 압전발전·안전신호음·내마모성으로 이루어진 쓰리이펙트형 스마트 전봇대 안전벨트용 안전신호발생장치 및 방법 |
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