JP2022128568A - クッション構造体 - Google Patents

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由美 小倉
Yumi Ogura
夕子 坂川
Yuko Sakagawa
誠司 川崎
Seiji Kawasaki
隆 藏下
Takashi Kurashita
勇樹 日高
Yuki Hidaka
将大 増野
Masahiro MASHINO
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Abstract

【課題】座面の硬い椅子等に敷くクッション(座布団)として適し、リラックスした状態での使用に適するクッション構造体を提供する。【解決手段】直径200mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる荷重-たわみ特性において、平衡点に至るまでの初期ストロークを感じさせる範囲のばね定数k1(φ200)に対する平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、2.5~40倍の範囲である。着座初期から平衡点に至るまではばね定数が低く、クッション構造体を構成するクッション層が圧縮されることで、使用者に柔らかく沈み込んでいく感覚を与える。その後、平衡点付近以降になると、ばね定数が急激に高くなり、曲げ応力が優位になってきて、使用者が感じる側圧を抑制し、しっかりとした支持感を与える。【選択図】 図3

Description

本発明は、クッション構造体に関し、特に、着座姿勢、寝姿勢などリラックス時において使用するのに適するクッション構造体に関する。
特許文献1には、板状に成形したポリプロピレン、ポリエチレン等の発泡樹脂を車両用シートのクッション材として用いる技術が開示されている。発泡樹脂は軽量であるものの、曲げ荷重や圧縮荷重に対して割れや歪みを生じやすい。そのため、車両用シートのクッション材として利用されることはあまりなかったものの、特許文献1では、高い伸度と回復率を有する弾性被覆材を板状の発泡樹脂成形体の外面に接着することで、曲げ荷重に対する割れ等の発生を防止し、車両用シートのクッション材への積極的な適用を可能にしている。
特許文献2は、発泡粒子と粉砕低反発合成樹脂粒子を外袋内に充填したクッション体を開示している。発泡粒子として、直径0.5~0.8mm程度のもの、粉砕低反発合成樹脂粒子として直径1.0~1.5mm程度のものを用い、所定の割合で外袋内に充填することで、発泡粒子の流動性による人体へのフィット感と、粉砕低反発合成樹脂粒子の弾性による支持感とのバランスを図ることを特徴としている。
WO2009/142301号公報 特開2009-225922号公報
特許文献1に開示されたクッション材は、直径98mm又は直径30mmの加圧板で50mm/minで加圧して得られる荷重-たわみ特性から求められるばね定数が、人の臀部筋肉を同様の条件で加圧して得られる荷重-たわみ特性から求められるばね定数に近似している。このため、臀部の痛みを感じにくく、長時間着座によっても疲れを感じにくいという特徴を有している。そこで、本発明者らは、このクッション材の構造を、車両用シートから切り離し、公園のベンチや地面、スポーツグランドの観覧席などで、着座姿勢又は寝姿勢で敷いて使用するもの、すなわち、リラックスした状態で使用するクッション材として検討した。しかしながら、かかる特性を有するものは、上記のように直径98mm又は直径30mmで測定される加圧板を用いた測定において人の臀部筋肉に近似するばね特性を有しているとしても、使用者が硬い着座感を意識することが比較的多いことが判明した。
一方、特許文献2のものは、発泡粒子と粉砕低反発合成樹脂粒子を外袋内に充填しただけであり、着座時には、着座者の体型に沿ってそれらが外袋内で流動し、フィット感が得られるという利点はある。しかし、その流動した位置に発泡粒子等が偏ってしまい、その後、着座者が座り直した際には発泡粒子等の硬さを感じやすい。このような着座感の硬いものは、筋肉や神経の圧迫、血流の阻害等を生じやすく、しびれや疲労が着座後早期に生じやすい。そのため、特許文献2のものは短時間での使用にはそれほど支障はないと考えられるものの、上記のようにリラックスした状態で、しかもスポーツ観戦など連続使用時間が比較的長い用途で使用するクッション材としては適していない。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、人の臀部筋肉のばね特性に近似したばね特性を有することでしびれや疲労が生じにくい特徴を有するだけでなく、リラックスした状態での使用に適するクッション構造体を提供することを課題とする。
着座姿勢や寝姿勢において人を支持する際の支持感は、直径30mmや直径98mmでは接触面積が狭く、直径200mmでの評価が適切である。特許文献1の構造の場合、特許文献1の図10に示されているように、直径200mmの加圧板を用いた場合の荷重-たわみ特性は、線形に近い変化を示し、変位0mmの着座平衡点に至るまでと着座平衡点以降との間での変化が小さい。そのため、着座時において底付きを感じにくい構成となっている。これは、特許文献1では、ビーズ発泡体に高弾性率の弾性被覆材を貼着して荷重がかかった際の割れを防ぎ、負荷荷重に対して曲げ応力が優位に作用する構成としたためである。特許文献1に開示のクッション材は、基本的に車両用シートに用いるものであり、部分的なばね特性が筋肉のばね特性に近似し、疲れを生じにくい特性を有する一方で、眠気などが生じにくくなるように、適度に交感神経優位な状態が持続できることが求められる。よって、臀部全体が接するような広い面積では、着座初期から適度の硬さを感じさせ、それにより適度な支持感と緊張感を付与する構成となっている。本発明者らは、特許文献1の構成に従ったクッション材が、よりリラックスした副交感神経が優位となる環境での使用で、上記のように使用感として硬い印象を与えるのは、着座姿勢や寝姿勢をとったときの支持感を示す直径200mmの加圧板で評価されるばね定数が、人の荷重がかかり始める初期から平衡点に至るまでとそれ以降との間でほぼ同じばね特性が作用することに要因があると考え、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のクッション構造体は、
クッション機能と蓄熱機能を有する第1クッション層と、
クッション機能と空気の流通を促す機能を有する三次元布帛からなる第2クッション層と、
前記第1クッション層及び第2クッション層を積層した状態で収容すると共に、接触する人に所定の触感を付与する素材からなる収容カバーと
を有し、
直径200mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる荷重-たわみ特性において、平衡点に至るまでの初期ストロークを感じさせる範囲のばね定数k1(φ200)に対する平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、2.5~40倍の範囲であり、
負荷荷重に対して作用する応力が、圧縮応力優位から曲げ応力優位へと変化する特性を有することを特徴とする。
前記平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、直径30mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる平衡点以降のばね定数k2(φ30)に対して2.5~40倍の範囲であることが好ましい。
前記平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、直径30mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる平衡点以降のばね定数k2(φ30)に対して4~20倍の範囲であることがより好ましい。
前記直径200mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる荷重-たわみ特性において、負荷時の曲線が、3以上の次数の関数で表される曲線に近似する変化を示すものであることが好ましい。
前記第1クッション層が、緩衝材層とビーズ発泡体層との積層構造であることが好ましい。
前記ビーズ発泡体層が、前記緩衝材層に固着された複数の発泡粒子から構成されることが好ましい。
前記ビーズ発泡体層を構成する前記発泡粒子が、前記緩衝材層に固着されて配設される一方、前記緩衝材層の面方向に隣接する前記発泡粒子同士が固着されていないことが好ましい。
前記緩衝材層に前記発泡粒子が固着されてなるビーズクッションが、積層方向に隣接するもの同士、相互に固着されない状態で複数積層され、かつ、伸縮性を備えた被覆材により被覆されていることが好ましい。
前記ビーズ発泡体層を、板状に成形された発泡樹脂成形体から構成することもまた好ましい。
前記第1クッション層が、所定の弾性を有する複数のボールと、前記複数のボールを面方向に、隣接するボール同士の頂点間の距離が100mm以下で配置されるように支持する支持部材とを有して構成されることも好ましい。
前記複数のボールは、面方向に隣接するもの同士が固着されずに配置されていることが好ましい。
前記複数のボールは、面方向に隣接するもの同士が所定の隙間を有して配置されていることが好ましい。
前記支持部材は、前記ボールを配置するための配置孔を複数有し、前記配置孔の直径が、前記ボールの直径以下であることが好ましい。
前記ボールは、封入される気体の圧力の調整により、弾性を調整可能であることが好ましい。
前記第2クッション層を構成する三次元布帛が三次元立体編物であることが好ましい。
前記第1クッション層に蓄熱させる熱を供給する熱源が配設されていること好ましい。
前記収容カバーに接する人の生体信号を検出する生体信号検出センサが配設されている構成とすることもできる。
本発明のクッション構造体は、直径200mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる荷重-たわみ特性において、平衡点に至るまでの初期ストロークを感じさせる範囲のばね定数k1(φ200)に対する平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、2.5~40倍の範囲である。そのため、負荷荷重に対して作用する応力が、圧縮応力優位から曲げ応力優位へと変化する。すなわち、例えば着座姿勢をとる場合、着座初期から平衡点に至るまではばね定数が低く、クッション構造体を構成するクッション層が圧縮されることで、使用者に柔らかく沈み込んでいく感覚を与える。その後、平衡点付近以降になると、ばね定数が急激に高くなり、曲げ応力が優位になってきて、使用者が感じる側圧を抑制し、しっかりとした支持感を与える。そのため、使用時において、負荷がかかる初期から平衡点付近までの柔らかな使用感により、リラックスした精神状態や環境において緊張感を高めることのない使用を実現し、かつ、平衡点付近での確実な支持感により安心感の高い使用を可能とする。
また、本発明のクッション構造体は、蓄熱機能と空気の流通を促す機能を備えた2つのクッション層を有している。そのため、蓄えた熱をクッション構造体の広範囲に行き渡らせやすく、使用者に熱を感じさせやすい。特に、熱源を付設した構成とし、熱源としてヒーターやカイロなどを用いれば、寒い季節の使用に適し、冷却剤などを用いれば、暑い季節の使用にも適する。よって、屋外に持ち運び、リラックスした環境下での使用に適する。
図1は、本発明の一の実施形態に係るクッション構造体の平面図である。 図2は、図1に示したクッション構造体の側面図である。 図3は、図1のA-A線断面図である。 図4は、図1のクッション構造体で用いた第1クッション層の分解斜視図である。 図5は、収容カバーに第1クッション層及び第2クッション層を収容する過程を説明するための図である。 図6(a)は、第1クッション層を構成するビーズクッションの一態様を模式的に示した図であり、図6(b)は、第1クッション層を構成するビーズクッションの他の態様を模式的に示した図である。 図7(a)は、第1クッション層を構成する積層体の一態様を模式的に示した図であり、図7(b)は、第1クッション層を構成する積層体の他の態様を模式的に示した図であり、図7(c)は、第1クッション層を構成する積層体のさらに他の態様を模式的に示した図である。 図8(a)は、第1クッション層を構成する一例に係る積層体の作用を説明するための模式図であり、図8(b)は、第1クッション層を構成する他の例に係る積層体の作用を説明するための模式図であり、図8(c)は、第1クッション層を構成するさらに他の例に係る積層体の作用を説明するための模式図である。 図9は、ビーズクッション毎に異なる粒径の発泡粒子を用いた積層体の断面構造を模式的に示した図である。 図10(a)は、緩衝材層と被覆材を兼用させた態様の一例を模式的に示した図であり、図10(b)は、緩衝材層と被覆材を兼用させた態様の他の例を模式的に示した図である。 図11(a),(b)は、クッション構造体に熱源を付設した態様を説明するための模式図である。 図12(a)は、本発明の他の実施形態に係るクッション構造体の平面図であり、図12(b)は、図12(a)に示したクッション構造体の側面図であり、図12(c)は、図12(a)のA-A線断面図である。 図13は、図12で示したクッション構造体の分解斜視図である。 図14(a)は、本発明のさらに他の実施形態に係るクッション構造体の平面図であり、図14(b)は、図14(a)に示したクッション構造体の側面図であり、図14(c)は、図14(a)のA-A線断面図である。 図15は、図14で示したクッション構造体の分解斜視図である。 図16は、荷重-たわみ特性を測定したType-A~Eの5種類の第1クッション層の概略構成を示した図である。 図17は、直径30mmの加圧板を用いて測定したType-A~Eの5種類の第1クッション層を用いたクッション構造体の荷重-たわみ特性の測定結果を示した図である。 図18は、直径98mmの加圧板を用いて測定したType-A~Eの5種類の第1クッション層を用いたクッション構造体の荷重-たわみ特性の測定結果を示した図である。 図19は、直径200mmの加圧板を用いて測定したType-A~Eの5種類の第1クッション層を用いたクッション構造体の荷重-たわみ特性の測定結果を示した図である。 図20は、Type-Eの荷重-たわみ曲線の負荷時の範囲について、2次から6次までの近似曲線を示した図である。 図21(a)~(c)は、Type-A~Cの荷重-たわみ曲線の負荷時の範囲について、2次及び3次の近似曲線を示した図である。 図22(a)~(b)は、Type-D~Eの荷重-たわみ曲線の負荷時の範囲について、2次及び3次の近似曲線を示した図である。 図23(a)~(c)は、Type-A~Cの荷重-たわみ曲線の負荷時の範囲について、6次の近似曲線を示した図である。 図24(a)~(b)は、Type-D~Eの荷重-たわみ曲線の負荷時の範囲について、6次の近似曲線を示した図である。 図25(a)は。本発明のさらに他の実施形態に係るクッション構造体で用いた第1クッション層の平面図であり、図25(b)は、その側面図であり、図25(c)は、一部断面図である。 図26は、図25の実施形態に係る第1クッション層を構成するボールの配置の仕方を種々変化させて測定した荷重-たわみ特性の測定結果を示す図である。 図27(a)~(c)は、図26の荷重-たわみ特性を測定する際のボールの配置例を示した図である。 図28(a)~(c)は、三次元立体編物に負荷がかかった際の変形挙動を示し、三次元立体編物の幅方向の切断面を撮影した画像である。 図29(a)~(c)は、三次元立体編物に負荷がかかった際の変形挙動を示し、三次元立体編物のロール方向の切断面を撮影した画像である。
以下、図面に示した本発明の実施形態に基づき、さらに詳細に説明する。図1~図5は、本発明の一の実施形態に係るクッション構造体100を示す図である。本実施形態のクッション構造体100は、第1クッション層1、第2クッション層200及び収容カバー300を有して構成される。
第1クッション層1は、クッション機能と蓄熱機能を有し、緩衝材層10とビーズ発泡体層20との組合せからなるビーズクッション30を備えている。ビーズクッション30は、本実施形態では2層積層されてなる積層体40を構成しており、この積層体40の周囲が被覆材50により被覆されている。緩衝材層10とビーズ発泡体層20との双方によりクッション機能が奏されるが、蓄熱機能は、主としてビーズ発泡体層20が担う。
緩衝材層10は、伸縮性を有するシート状の部材から構成される。シート状の部材としては、例えば、厚さ1~5mm程度のポリウレタンフォームを用いることができるが、伸縮性を有するものであれば特に限定されるものではなく、織布、不織布、合成樹脂製シート、フィルムなどを用いることができる。
ビーズ発泡体層20は、緩衝材層10に固着された複数の発泡粒子21から構成される。固着方法としては、緩衝材層10の固着面、例えば、図6(a)に示したように片面に接着剤を塗布して接着剤層10aを形成し、その上に、複数の発泡粒子21を散布する。発泡粒子21は、接着剤層10aに接したもののみが緩衝材層10に接着されるため、発泡粒子21を、緩衝材層10の接着剤層10aを塗布した範囲を覆うことができる量以上散布すれば、接着したものの上に重なっているものは、緩衝材層10を傾斜させたり、反転させたりすることで、落下させて除去できる。その結果、発泡粒子21は、緩衝材層10の接着剤層10aを形成した範囲に、原則的に1層のみ接着され、ビーズ発泡体層20を形成する。また、緩衝材層10側に接着剤層10aが形成されており、緩衝材層10上に散布前の発泡粒子21には接着剤は塗布されていない。そのため、緩衝材層10上に散布後、緩衝材層10の面方向に隣接する発泡粒子21間(例えば、図6(a)の21a、21b間)は、相互に接着しない。よって、発泡粒子21は、緩衝材層10の伸縮に伴って、変位可能となっている。
発泡粒子21は、ポリスチレン、ポリプロピレン又はポリエチレン等を発泡させたものである。発泡倍率は、樹脂の種類によっても異なるが、例えばポリエチレンであれば20~45倍程度とすることができる。発泡倍率がこの範囲を超えるような場合には、使用によるへたりが生じやすく、このへたりにより、使用者が違和感を覚えやすい。また、発泡粒子21の大きさは限定されるものではないが、あまり大きいと異物感を与えるため、直径2.0~5.0mm程度のものが好ましい。
緩衝材層10と、この緩衝材層10に接着剤層10aを介して接着した発泡粒子21からなるビーズ発泡体層20がビーズクッション30となる。ビーズクッション30は、図6(a)に示したような緩衝材層10の片面のみにビーズ発泡体層20を設けた場合に限らず、図6(b)に示したように、緩衝材層10の両面に接着剤層10a,10aを形成し、各接着剤層10a,10aに発泡粒子21を散布し、緩衝材層10の両面にビーズ発泡体層20を形成した構造とすることもできる。
積層体40は、図3に示したように、ビーズクッション30を複数積層して形成される。図3に示した積層体40は、図6(b)に示した緩衝材層10の両面にビーズ発泡体層20を設けたビーズクッション30を2層積層している。隣接するビーズクッション30同士は相互には固着されていない。すなわち、図3の2つのビーズクッション30は、発泡粒子層21同士が接しているが、両者は接着などによる固着がなされていない。これにより、2つのビーズクッション30間で体動等に追従して変位が生じ、体動等の振動を吸収したり減衰したりする。
被覆材50は、積層体40の外面を被覆するもので、伸縮性を有する素材から形成される。例えば、図4に示したように、2枚の被覆用布帛50A,50B間に、2層のビーズクッション30を挟み、被覆用布帛50A,50Bの周囲を縫製や接着等により固着し、2層のビーズクッション30からなる積層体40を被覆する。被覆材50を構成する伸縮性を有する素材としては、緩衝材層10と同様の素材、例えば、厚さ1~5mm程度のポリウレタンフォームや、その他の伸縮性を有する織布、不織布、合成樹脂製シート、フィルムなどを用いることができる。被覆材50がこのように伸縮性を有することにより、被覆材50も体動等に追従して伸縮し、所定の弾性力が機能する。
クッション構造体100は、図3に示したように、第1クッション層1と第2クッション層200が積層された状態で、収容カバー300内に収容されている。
第2クッション層200としては、クッション機能と空気の流通を促す機能を有する三次元布帛を用いることができる。三次元布帛としては、三次元の織布、不織布等を用いることもできるが、2枚のグランド編地間に連結糸が編み込まれた三次元立体編物が、薄くても所望の弾性を確保できる点で好ましい。また、グランド編地や連結糸を編成する繊維や糸の種類、太さ等により様々な特性とすることができることはもちろんのこと、グランド編地間に連結糸がI字型に配設されているか、X字型に配設されているか等によっても様々な特性のものが得られ、用途等に合わせたクッション性を持たせるのに適している。例えば、硬質樹脂製の椅子の座面や凹凸のある地面などで敷いて使用する場合、三次元立体編物として弾性の高いものを選択することで、座面の硬さや凹凸を感じにくくなる。さらに、人の体重がかかったり、体が動いたりすることにより、グランド編地を編成している糸や連結糸の形状が変化し、それに伴って復元力も作用する。これにより、空気の流通が促され、換気機能が発揮される。
第2クッション層200は、本実施形態では、第1クッション層1の下層に配置しているが、上層に用いることも可能であり、上層及び下層の両方に用いることも可能である。また、第2クッション層200の積層数も適宜に選択可能である。
収容カバー300は、上記の第1クッション層1と第2クッション層200とを積層して収容できるように、図5に示したように、所定の厚さのある略直方体に形成され、周面にファスナー301が設けられて開閉可能となっている。収容カバー300を形成する素材は限定されるものではないが、人に接して所定の触感を付与する面であるため、風合い、肌触りなどが心地よいものが好ましい。例えば、フェルト生地、モケット生地などを用いることができる。また、ポリウレタンフォームや三次元立体編物などの伸縮性のある素材から形成することもできる。収容カバー300を有することにより、第1クッション層1をそのまま使用する場合よりも耐久性を向上させることができ、また、所望の形状とすることで外観の向上を図ることができる。収容カバー300としては、空気の流通ができる素材を用いたものであることが好ましい。第2クッション層200である三次下立体編物の圧縮及び復元により、収容カバー300の内外の換気を良好に促すことができる。
本実施形態のクッション構造体100は、例えば、公園のベンチや地面、野球場やサッカー場などのスポーツグランドの観覧席などに持ち運び、それらの座面等の上に載置して使用される。収容カバー300内には、第1クッション層1の下層に第2クッション層200が積層されており、着座時の衝撃などを吸収し、載置した座面等の硬さや異物感などを吸収する。第1クッション層1は、上記のように伸縮性を有する緩衝材層10に固着されたビーズ発泡体層20を有するビーズクッション30の積層体40から構成されており、体重がかかることにより、ビーズ発泡体層20を構成する発泡粒子21は、図8(a)~(c)に示したように、上層のものほど隣接するもの同士の間隔が広がるように変化し、また、体動等によってもそれらの間隔が変化し、体重がかかった際や体動等による振動を吸収する(図8(a)~(c)の矢印の下の状態参照)。このため、着座者が硬さや異物感を感じにくく、長時間の着座によってもしびれや疲労を生じにくい。
なお、図8(a),(b)に示したように、ビーズクッション30の積層数を変えることによりクッション特性を変化させることができる。また、一部のビーズクッション30の緩衝材層10を、他のビーズクッション30のいずれか少なくとも一つの緩衝材層10とは異なる伸縮率とすることもできる。図8(c)では、一例として、図の下から3つ目の緩衝材層10を、他の緩衝材層10よりも伸縮率の大きいものとしたものを示している。このような構成とすることで、伸縮率の大きい緩衝材層10上のビーズ発泡体層20の発泡粒子21間の間隔が、他のビーズ発泡体層20の発泡粒子21間の間隔よりも大きく変位することになり、クッション特性を変化させることができる。また、発泡粒子21間の間隔の変化により、発泡粒子21による保温性をも調整される。
上記のように、ビーズクッション30の積層数を変えたり、緩衝材層10の伸縮率を部分的に異ならせたりすることで、第1クッション層1自体のクッション特性を種々のものとすることができる。従って、例えば、ベンチや硬質の合成樹脂製の椅子等の座面に敷いて使うのに適したタイプ、地面などの凹凸のある場所に敷いて使うのに適したタイプ、腕枕代わりに適したタイプ等の種々のタイプで要求される特性を、上記の積層数や伸縮率などの要素を調整することで容易に付与することができる。また、これにより、使用者の好みに合ったものを提供するのも容易である。
本発明の第1クッション層1及びクッション構造体100は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態の第1クッション層1を構成する積層体40は、図3に示したように、積層方向に隣接するビーズクッション30間においてビーズ発泡体層20同士が隣接しているが、緩衝材層10同士が隣接している態様、ビーズ発泡体層20同士が隣接している態様のいずれであってもよい。例えば、図7(a)に示したように、緩衝材層10の片面にビーズ発泡体層20を形成したビーズクッション30(図5(a)参照)を複数積層した積層体40Aとすることができる。この場合、図の上側に配置されたビーズクッション30の緩衝材層10と、その下側に配置されたビーズクッション30のビーズ発泡体層20とが隣接するが、両者間は固着されておらず、上記と同様に、ビーズクッション30間での変位による体動等に伴う振動の吸収機能や減衰機能が果たされる。
図7(b)に示したように、緩衝材層10を図7(a)のものより長尺なものとし、その長手方向に沿って、発泡粒子21を表面側に固着する第1範囲10A、裏面側に固着する第2範囲10B、再び表面側に固着する第3範囲10Cというように、固着面が交互になるように接着剤を塗布してビーズ発泡体層20を形成する。その上で、第1範囲10A、第2範囲10B及び第3範囲10Cを順に折り畳む。これにより、第1範囲10Aと表面側のビーズ発泡体層20とからなるビーズクッション30A、第2範囲10Bと裏面側のビーズ発泡体層20とからなるビーズクッション30B及び第3範囲10Cと表面側のビーズ発泡体層20とからなるビーズクッション30Cの積層体40Bが形成される。この積層体40Bにおいても、各ビーズクッション30A,30B,30C同士は固着されない。これにより、ビーズクッション30A,30B,30Cの相互間での変位が許容される。
図7(c)は、長尺な緩衝材層10の第4範囲10D、第5範囲10E及び第6範囲10Fにおいて表面側及び裏面側のいずれかに発泡粒子21を固着してビーズ発泡体層20を形成し、それを巻き付けた積層体40Cである。この態様も、ビーズクッション30D,30E,30F同士は固着されておらず、各ビーズクッション30D,30E,30F間で変位が許容される。
また、一部のビーズクッション30を構成する発泡粒子21の粒径が、他のいずれか少なくとも一つのビーズクッション30を構成する発泡粒子21の粒径とは異なった構成とすることもできる。図9はその一例を示したものであり、各ビーズクッション30のビーズ発泡体層20の発泡粒子21を、図の上側のものほど粒径の小さくした例である。粒径の小さいものは保温性がよく、異物感が小さく座り心地がよい。粒径の大きいものは、発泡粒子21間の通気性が高く、軽量である。これらの特性を考慮して、各ビーズ発泡体層20における発泡粒子21の粒径を選択して積層することにより、保温性を重視した構造、通気性を重視した構造、座り心地を重視した構造、軽量性を重視した構造など様々な特性をもたせた構造とすることができる。よって、発泡粒子21の粒径の調整によっても、上記のビーズクッション30の積層数や緩衝材層10の伸縮率の調整と同様に、上記の様々なタイプのものや使用者の好みに合わせたものを提供できる。
また、図3及び図4では、被覆材50をビーズクッション30とは別部材としているが、図10(a)に示したように、最下層のビーズクッション30を構成する緩衝材層10Xとして長尺のものを用い、この緩衝材層10Xを最上層のビーズクッション30のビーズ発泡体層20上面側に引き回して袋状とし、緩衝材層10Xに被覆材50の機能を持たせた構成とすることもできる。図10(b)は、最下層のビーズクッション30及び最上層のビーズクッション30を兼用する長尺の緩衝材層10Yを用い、その内面側にビーズ発泡体層20を形成した構造である。この場合も、支持層Yが最外層となり、被覆材50を兼用する。
図11は、熱源400を配設した構造のイメージ図である。熱源400は、例えば、第1クッション層1の被覆材50内に配設することもできるし、クッション構造体100の収容カバー300内であって第1クッション層1の外側に配設することもできる。配設位置は、例えば、第1クッション層1内であれば、積層体40の下層に配置し、第1クッション層1の外側であれば、第1クッション層1と第2クッション層200等の他のクッション材との間、あるいは、他のクッション材の下層に配設することができる。被覆材50や収容カバー300の内面若しくは外面にポケットを設け、そのポケットに熱源400としてのカイロや冷却剤等を収容する構成とすることもできる。ビーズ発泡体層20を構成する発泡粒子21は、蓄熱性に優れているため、図11(a)に示したように着座前であっても熱源の熱を蓄えやすい。着座直後は、着座前から蓄えられた熱を着座者が感じることができると共に、着座により、図11(b)に示したように、発泡粒子21間の間隔が広がるため、その間の暖められあるいは冷却された空気を介して熱が着座者に伝わる。その結果、着座者は、局部的ではなく、より広い範囲の面で熱を感じることができる。熱源としてヒーターやカイロなどを用いれば、暖かさを感じることができ、寒い季節の使用に適し、冷却剤などを用いれば、暑い季節の使用にも適する。
本実施形態では、上記のように、ビーズクッション30の積層数、緩衝材層10の伸縮率、及び発泡粒子21の粒径という要素のうち、いずれか少なくとも一つの要素の調整によって様々な特性を付与できることから、これらの要素、さらには、熱源400の有無や種類等を顧客が選択できるようにすることで、オーダーメイドの第1クッション層1あるいはクッション構造体100を提供するのに適している。
図12及び図13は、本発明の他の実施形態に係るクッション構造体100Aを示した図である。このクッション構造体100Aは、第1クッション層1Aを構成するビーズ発泡体層20Aとして、板状に成形された発泡樹脂成形体を用いている。発泡樹脂成形体は、ポリスチレン、ポリプロピレン又はポリエチレン等から形成され、発泡倍率20~45倍程度のものを用いることができる。発泡樹脂成形体からなるビーズ発泡体層20Aには、上記実施形態と同様の緩衝材層10(図示せず)が積層される。本実施形態ではビーズ発泡体層20Aが、板状の発泡樹脂成形体からなるため、緩衝材層10との間が接着等により固着されているか否かは任意である。固着されていることにより、発泡樹脂成形体の曲げに対する亀裂等の発生が抑制される。固着されていない場合には、緩衝材層10とビーズ発泡体層20Aとの間で、体動等に伴いずれが生じ、振動吸収機能を高めることができる。また、緩衝材層10とビーズ発泡体層20Aの積層数は任意である。クッション構造体100Aとして所望の特性を得るために、これらは種々組み合わせて構成することができる。
図14及び図15は、本発明のさらに他の実施形態に係るクッション構造体100Bを示した図である。本実施形態のクッション構造体100Bは、図12及び図13に示したクッション構造体100Aと基本的には同じ構成であり、第1クッション層1Bを構成するビーズ発泡体層20Bとして、板状の発泡樹脂成形体を用いている。但し、ビーズ発泡体層20Bの略中央付近に孔部20B1を形成している。そして、この孔部20B1に、生体信号検出センサ60を配設した構成である。生体信号検出センサ60は、三次元立体編物とこの三次元立体編物に付設されるマイクロフォンセンサとを備えて構成され、人の体表面を介して伝わる心拍、脈拍、呼吸等に伴う音・振動を捉えるものである。生体信号検出センサ60で捉えられた生体信号情報は、その後、コンピュータにより演算処理され、本実施形態のクッション構造体100Bに接している人の生体状態、健康状態などの判定に利用される。
次に、図1~図5に示した実施形態に係るビーズ発泡体層20として発泡粒子21を用いた構成のクッション構造体100、図12及び図13に示した実施形態に係るビーズ発泡体層20Aとして板状の発泡樹脂成形体を用いた構成のクッション構造体100Aについて、荷重-たわみ特性を測定し、ばね定数を求める試験を行った。
試験を行ったクッション構造体100,100Aは、後述する第1クッション層1,1AとしてType-A~Eの5種類を用い、それらに、第2クッション層200として、旭化成株式会社製の厚7mmの三次元立体編物1枚を積層し、収容カバー300内に収容した。
5種類の第1クッション層1,1Aの構成は図16に示したとおりである。なお、Type-Aが、図1~図5の実施形態に対応するクッション構造体100で用いられる第1クッション層1であり、Type-B~Eの4種類が、図12及び図13の実施形態に対応するクッション構造体100Aで用いられる第1クッション層1Aである。
(1)Type-A
緩衝材層10として、厚さ3mm、比重0.020のポリウレタンフォームを用い、その両面に、接着剤を塗布した上で、直径3mm、ポリエチレン製、発泡倍率20倍の発泡粒子21を複数散布したビーズ発泡体層20を形成した。緩衝材層10とビーズ発泡体層20からなるビーズクッション30を相互に接着させずに2枚積層し、その周囲を、厚さ3mm、比重0.020のポリウレタンフォームからなる被覆材50で被覆した。
(2)Type-B
緩衝材層10として、厚さ3mm、比重0.020のポリウレタンフォームを用い、ビーズ発泡体層20Aとして、ポリエチレン製、発泡倍率40倍、厚さ5mmの板状に成形された発泡樹脂成形体(旭化成株式会社製、製品名「メフ」(登録商標))を用いた。
3枚のビーズ発泡体層20Aの各間に、緩衝材層10をサンドイッチした積層体の周囲を、厚さ3mm、比重0.020のポリウレタンフォームからなる被覆材50で被覆した。
(3)Type-C
緩衝材層10として、厚さ3mm、比重0.020のポリウレタンフォームを用い、該緩衝材層10を、ポリエチレン製、発泡倍率40倍、厚さ8mmの板状に成形された発泡樹脂成形体(旭化成株式会社製、製品名「メフ」(登録商標))からなるビーズ発泡体層20Aでサンドイッチした。この積層体を、厚さ3mm、比重0.020のポリウレタンフォームからなる被覆材50で被覆した。
(4)Type-D
緩衝材層10として、厚さ10mm、比重0.020のポリウレタンフォームを用い、該緩衝材層10を、ポリエチレン製、発泡倍率40倍、厚さ5mmの板状に成形された発泡樹脂成形体(旭化成株式会社製、製品名「メフ」(登録商標))からなるビーズ発泡体層20Aでサンドイッチした。この積層体を、厚さ3mm、比重0.020のポリウレタンフォームからなる被覆材50で被覆した。
(5)Type-E
ポリエチレン製、発泡倍率40倍、厚さ8mmの板状に成形された発泡樹脂成形体(旭化成株式会社製、製品名「メフ」(登録商標))からなるビーズ発泡体層20Aの周囲を、厚さ10mm、比重0.020のポリウレタンフォームからなる被覆材50で被覆した。
Type-A~Eの第1クッション層1,1Aを収容したクッション構造体100,100Aについて、直径30mm、直径98mm、直径200mmの加圧板を用いて荷重-たわみ特性を測定した。負荷速度は、いずれも50mm/min、初期荷重2Nで加圧した。最大負荷荷重は、直径30mm、直径98mmの加圧板を用いた場合には100Nとし、直径200mmの加圧板を用いた場合には1000Nとした。結果を図17~図19に示す。なお、図において、各クッション構造体100,100Aの測定結果を、内部に収容した第1クッション層1,1Aのタイプ名で示した。
図17及び図18では、それぞれ、人の臀部筋肉の荷重-たわみ特性を合わせて示している。ここで、人の臀部筋肉の荷重-たわみ特性は、直径30mm又は直径98mmの加圧板を用い、いずれも100Nまで加圧して測定される。これらの図から、Type-A~Eの第1クッション層1,1Aを収容したクッション構造体100,100Aのデータは、いずれも、所定の変位量範囲において、ばね定数及びヒステリシスロスが近似した傾向を示すことがわかる。
直径200mmの加圧板により測定した場合の図19のデータから次のことがわかる。まず、負荷工程における平衡点に至るまでの初期ストロークを感じさせる範囲、すなわち、加圧板がクッション構造体100,100Aの表面を押圧し始めてから、平衡点(変位0mm)に至る前において荷重-たわみ曲線の変化が大きくなり始めるまで(概ね変位-7mmの位置)の範囲のばね定数k1(φ200)を考察する。
初期ストロークを感じさせる範囲 ばね定数k1(φ200)
Type-A:-7mmまでの範囲 15.0N/mm
Type-B:-7mmまでの範囲 16.7N/mm
Type-C:-7mmまでの範囲 18.8N/mm
Type-D:-7mmまでの範囲 11.7N/mm
Type-E:-7mmまでの範囲 5.5N/mm
次に、平衡点以降のばね定数、すなわち、平衡点(変位0mm)から、荷重-たわみ曲線の傾きが急に緩やかになる底付き位置に至るまでの範囲のばね定数k2(φ200)を考察する。
平衡点から底付き位置までの範囲 ばね定数k2(φ200)
Type-A:0~2.5mmの範囲 184N/mm
Type-B:0~3.5mmの範囲 134N/mm
Type-C:0~3.5mmの範囲 145.7N/mm
Type-D:0~3.5mmの範囲 134N/mm
Type-E:0~3.5mmの範囲 145.7N/mm
ばね定数k1(φ200)に対するばね定数k2(φ200)の倍率は次のとおりである。
k2(φ200)/k1(φ200)
Type-A: 約12.3倍
Type-B: 約 8.0倍
Type-C: 約16.4倍
Type-D: 約11.5倍
Type-E: 約26.5倍
以上より、本実施形態に係るType-A~Eに係るクッション構造体100,100Aは、人の負荷がかかり始めてから平衡点付近に至るまでは、ばね定数k1(φ200)が低いことから、この間の変位は、クッション構造体100,100Aを構成する第1クッション層1,1A、第2クッション層200が略垂直方向に押しつぶされていくような変形挙動となり、負荷荷重に対して作用する応力は圧縮応力が優位に作用する。これに対し、平衡点付近以降は、第1クッション層1,1A及び第2クッション層200は、それ自体が押しつぶされるような変形よりも、第1クッション層1,1A及び第2クッション層200が曲がるような変形となり、そのため、ばね定数k2(φ200)が高くなり、曲げ応力が優位に作用する領域となる。その結果、本実施形態のクッション構造体100,100Aは、平衡点付近の前後で、約8~27倍という大きく異なるばね定数が作用する特性を有している。
従って、本実施形態のクッション構造体100,100Aは、例えば着座姿勢をとる場合、着座初期には柔らかな感触を受け、その後、しっかりとした支持感で支えられることになる。着座初期から硬い印象があると、緊張感が高まりがちであるが、本実施形態では上記のように着座初期の感触が柔らかであるため、副交感神経優位のリラックスした状態で使用するのに適している。
ここで、図20は、Type-Eの荷重-たわみ曲線の負荷時の範囲について、2次から6次の関数で表される近似曲線を示したものである。これらの近似曲線のうち、図23(b)は、Type-Eについて2次及び3次の関数で表される近似曲線を示し、図25(b)は、同じくType-Eについて6次関数で表される近似曲線を示したものである。これらの図から、Type-E負荷時の荷重-たわみ曲線は、概略的には3次式に沿っているものの、0~-7mmの範囲では、6次式に近似している。すなわち、0~-7mmの範囲とその外側の範囲とで、異なる次数の関数で表される曲線に近似するグラフとなっており、0~-7mmの範囲、特に、-2.5~-7mmの範囲が圧縮特性優位から曲げ特性優位の作用へと切り替わる範囲であることがわかる。
図21(a)~(c)、図22(a)、図23(a)~(c)、図24(a)に示したType-A~Dのデータも、Type-Eと同様の傾向を示しており、圧縮特性優位から曲げ特性優位へと同様の作用を示すことがわかる。
一方、図17に示した直径30mmの加圧板による荷重-たわみ曲線において、平衡点以降のばね定数は次のとおりであった。
平衡点から底付き位置までの範囲 ばね定数k2(φ30)
Type-A:0~5.5mmの範囲 13.8N/mm
Type-B:0~7.2mmの範囲 10.6N/mm
Type-C:0~6.8mmの範囲 11.2N/mm
Type-D:0~7.4mmの範囲 10.3N/mm
Type-E:0~9mmの範囲 8.4N/mm
このばね定数k2(φ30)と上記のばね定数k2(φ200)との比率を比較したところ、前者に対する後者の倍率は次のとおりであった。
k2(φ200)/k2(φ30)
Type-A: 約13.3倍
Type-B: 約12.6倍
Type-C: 約13.0倍
Type-D: 約13.0倍
Type-E: 約17.3倍
k2(φ200)/k2(φ30)がこのように約12~18倍であるということは、人が使用した際に、部分的な加圧では柔らかな感触を受け、臀部全体のように広い面積で加圧した場合には強い支持感を感じることを示すものである。
以上より、本実施形態のクッション構造体100,100Aは、例えば、スポーツグラウンドの観覧椅子の硬い座面上に敷いて使用したり、公園などの地面に直接敷いて使用したりするようなリラックス時に使用するクッション材として適している。
次に、図25(a)~(c)に基づき、本発明のさらに他の実施形態について説明する。この実施形態に係るクッション構造体1000は、サイズとしては、睡眠時に使用するベッドとほぼ同様のものである。本実施形態では、第1クッション層1100が、複数のボール1110と支持部材1120を有して構成される。支持部材1120は、例えば、厚さ5~20mm、幅及び長さはベッドサイズと同程度のポリウレタンフォームから形成され、ボール1110を配置するための配置孔1121が複数形成されている。この配置孔1121は、ボール1110の離脱を防止するため、直径が該ボール1110の直径以下で形成されている(図25(c)参照)。ボール1110をこの配置孔1121に一部を挿入して配置することにより、面方向に沿って複数のボール1110が配置されることになる。このとき、隣接するボール1110同士の頂部間の距離が100mm以下となるように、配置孔1121が形成される。このような距離とすることにより、隣接するボール1110のそれぞれが独立して当たる感覚が抑制され、均一な面上に座ったり横たわったりしている感覚に近くなる。隣接するボール1110同士の頂部間の距離が短いほど、独立した当たり感が軽減されることから、好ましくは90mmm以下、より好ましくは70mm以下となるようにボール1110の直径、配置孔1121の開口位置やその直径を選定する。
第1クッション層1100に対しては、図示しない第2クッション層としての三次元布帛、好ましくは三次元立体編物を積層される。その上で、図示しない収容カバー内に、第1クッション層1100及び第2クッション層が収容される。これらの点は上記実施形態と同様である。
ボール1110は、直径100mm以下、好ましくは、50~70mmの範囲のものが用いられる。三次元立体編物等の第2クッション層を積層し、収容カバー内に装填したときに、上記実施形態と同様のばね特性を得られる弾性を有する限り、その種類は限定されるものではない。例えば、中実のボールでもよいが、好ましくは、ソフトテニスボール、硬式テニスボール等、気体が封入されたボールである。気体の注入量を調節することで所望の弾性を得ることができることからソフトテニスボールのようにゴム製のものが好ましい。
図26は、ボール1110の配置の仕方を種々変化させて測定した荷重-たわみ特性の測定結果を示す。測定に使用した加圧板とボール1110の配置の仕方の関係は次のとおりである。なお、使用したボール1110は、ソフトテニスボール(直径66mm±1mm、重さ30~31g((財)日本ソフトテニス連盟の規格に準拠))である。また、直径30mm、直径200mmの加圧板により50mm/minで測定したことは上記実施形態と同様であるが、各加圧板を使用した場合の最大荷重値100N又は1000Nまで加圧すると、ボールが破裂するため、いずれも、ボールのほぼ半径に相当する35mmまで加圧した。
(図中の符号)加圧板の種類:配置の仕方(ボールは固定せずに配置)
(A) 直径30mm:ボール1個を中心に配置
(B) 直径200mm:ボール1個を中心に配置
(C) 直径98mm:ボール2個を間隔をおいて配置(図27(a)参照)
(D) 直径200mm:ボール2個を間隔をおいて配置
(E) 直径98mm:ボール2個を隙間なく配置
(F) 直径200mm:ボール2個を隙間なく配置
(G) 直径200mm:ボール3個を一列に間隔をおいて配置
(H) 直径200mm:ボール3個を隙間なく一列に配置
(I) 直径200mm:ボール3個を隙間なく三角形状に配置
(J) 直径200mm:ボール4個を一列に間隔をおいて配置
(K) 直径200mm:ボール4個を隙間なく一列に配置
(L) 直径200mm:ボール4個を隙間なく正方形状に配置
(M) 直径200mm:ボール5個(中心にボール1個、その周囲に円周方向に等間隔でボール4個)を配置(図27(b)参照)
(N) 直径200mm:ボール7個(中心にボール1個、その周囲に円周方向に等間隔でボール6個)を配置(図27(c)参照)
なお、図中、符号(O)は、直径98mmの加圧板で測定した人の臀部筋肉の荷重-たわみ特性であり、符号(P)は、直径30mmの加圧板で測定した人の臀部筋肉の荷重-たわみ特性である。また、隣接するボール同士を隙間なく配置した態様では、隣接するもの同士は接着されていない。
また、使用時の平衡点は、変位25mmの位置とし、平衡点付近に至るまでの初期ストロークを感じる範囲のばね定数k1は変位20mm±2.5mmの範囲の荷重-たわみ曲線から求め、平衡点以降のばね定数k2は変位32.5mm±2.5mmの範囲の荷重-たわみ曲線から求めた。いずれも平衡点付近に変位22.5~30mm付近において、荷重-たわみ曲線の変化が急激に大きくなることから、その前後の5mmの変化を代表値として用いた。
図26のうち、直径200mmの加圧板を用いたk1(φ200)に対するk2(φ200)の比率は、実際に第1クッション層1000として用いる場合には、ボールは複数個になることから、図26に示した各ばね定数値より、(D)、(F)~(N)のデータの場合で、約2.8倍((D),(G)のケース)~6.2倍((N)のケース)となる。
よって、本実施形態の第1クッション層1000は、直径200mmの加圧板を用いたk1(φ200)に対するk2(φ200)の比率は、いずれのケースも2.5倍以上であり、初期ストローク範囲では、相対的に柔らかなばね感であるのに対し、平衡点付近以降では、高いばね定数により、しっかりとした支持感が得られる構造である。また、これらの荷重-たわみ曲線における負荷時の変化曲線は、図26に示したように、2次又は3次の関数で示され、平衡点付近の前後で曲線の傾きで示されるばね定数が大きく変化することがわかる。なお、ボールを3個又は4個配置したデータの場合、「隙間無し」のデータは3次式で表される((H),(I),(K)、(L))。また、5個(M)、7個(N)配置した場合も3次式となっている。これに対し、ボールを3個又は4個配置したデータにおける「隙間有り」のデータ及びボール2個以下のデータは2次式で表される((A)~(G),(J))。
ここで、直径30mmの加圧板で測定される筋肉特性(P)に近似するボール1個の(A)のデータ、及び、直径98mmの加圧板で測定される筋肉特性(O)に近似するボール2個の(C)のデータは、いずれも2次関数で示される。よって、上記の中でも、筋肉特性のデータよりも次数の高い3次関数で示される(H),(I),(K)~(N)の構成にすると、平衡点以降のばね定数が高くなり、負荷荷重の支持性が高くなることから好ましい。この点は、ビーズ発泡体層20を用いた上記実施形態でも同様であり、図20~図24のデータ及び本実施形態の図26のデータより、直径200mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる荷重-たわみ特性において、負荷時の曲線が、3以上の次数の関数で表される曲線に近似する変化を示す構成であることが好ましい。より好ましくは、3次から6次の関数で表される曲線に近似するものである。
なお、直径30mmで測定した(A)のばね特性(1915N/mは、直径30mmの加圧板で測定した(P)の人の臀部筋肉のばね特性(1864)N/m)に近似していた。また、直径98mmで測定した(C)のばね特性(5315N/mは、直径98mmの加圧板で測定した(O)の人の臀部筋肉のばね特性(6158)N/m)に近似していた。従って、本実施形態の第1クッション層1000は、直径30mm、直径98mmの加圧板で評価される人の臀部筋肉のばね特性に近似し、長時間使用によっても疲れやしびれの生じにくい特性を有している。
一方、図26の(A)で示した直径30mmの加圧板による荷重-たわみ曲線において、平衡点以降のばね定数k2(φ30)は1915N/mであった。これに対する、ボール2個以上((D),(F)~(N))のばね定数k2(φ200)の比率は、約4.2倍~約37倍であった。これにより、上記実施形態と同様に、部分剛性において柔らかなばね感が得られ、広い面積では確実な支持感が得られることがわかる。ばね定数k2(φ30)に対するばね定数k2(φ200)の比率は、下限が2倍より大きく、上限がφ30とφ200の面積比である約44倍よりも小さい範囲、すなわち、2.5~40倍の範囲であれば許容範囲である。但し、適度な支持感が得られると共に、底付きをより感じにくい範囲として、4~20倍の範囲が好ましい(図26の((D),(F)~(M)の態様が相当)。
ここで、参考として、図28(a)~(c)及び図29(a)~(c)に、第2クッション層として用いられる三次元立体編物に負荷がかかった際の変形挙動を示す。図28(a)~(c)は、三次元立体編物の幅方向の切断面を撮影した画像であり、図29(a)~(c)は、ロール方向(長手方向)の切断面を撮影した画像である。図28(a)~(c)の幅方向では、上下のグランド編地間に略X字状に編み込まれた連結糸が、図28(a)の負荷が接した状態から、図28(b),(c)と負荷が下方に変位していくに従って、中央に向かってたわんでいくことがわかる。一方、図29(a)~(c)では、ロール方向から略I字状に見える連結糸が、負荷の下方への変位に伴って、上下方向中央付近が図の右方向に突出するように変形していくことがわかる。但し、いずれの場合も、加圧板により加圧される範囲に隣接する部分の変形が抑制されていることがわかる。三次元立体編物は、連結糸のこのような挙動の違いにより、幅方向とロール方向で異なるばね特性が機能すると共に、加圧板により加圧された範囲に隣接する部位の変形が抑制されていることから、人が着座した際には、側方からの反力が小さいという特徴を有している。上記実施形態のビーズ発泡体層20やボール1110は、負荷がかかることによりビーズの被膜やボールの周面が膨出するように変形し、その挙動が、幅方向断面で略X型に見える連結糸の変形挙動と同様に負荷を支持する機能を果たし、それらに含まれる空気が圧縮されることで、三次元立体編物のロール方向断面の略I型に見える連結糸の変形挙動と同様に負荷の荷重を受ける機能を果たす。すなわち、ビーズやボールは、三次元立体編物に負荷がかかった際の挙動に類似の挙動を示し、部分剛性が低い一方で、より広い面積で負荷荷重を受ける場合にはより高い剛性を発揮するという特徴を有している。
図26に示した荷重-たわみ特性は、第1クッション層1100単体の特性である。しかしながら、第2クッション層を構成する三次元立体編物より、ボール1110の好適例であるソフトテニスボールは柔らかい。よって、両者の積層構造を収容カバー内に収容したクッション構造体1000全体として見た場合でも、荷重がかかった際にはまずソフトテニスボールが変形するため、上記の第1クッション層1000単体の特性がクッション構造体1000全体の特性に大きく影響する。第2クッション層及び収容カバーと組み合わせたクッション構造体1000全体として、請求項に規定する条件を満たす必要があるが、その特性とするためには、本実施形態のような柔らかなボール1110を用いる場合、第1クッション層1100自体の特性としても上記の特性を満足する構成とする必要がある。
なお、ソフトテニスボールのように気体注入式のボールの場合には、気体注入量を調整し、内圧を増減させたりすることで、上記条件を満足するように調整することもできる。
また、本実施形態においても、ヒーター、カイロ、冷却剤などの熱源を配置することで、ボール1110内にそれらの熱が蓄熱され、暖気、冷気を供給できる。
本実施形態のように、ボール1110を複数平面的に配置する場合、隣接するボール1110間には必ず隙間ができる。よって、この隙間を通じて空気の流れが生じ、蒸れにくいという特徴がある。また、熱源を配置した場合には、この隙間を通じて、暖気、冷気が行き渡りやすいという利点もある。
本実施形態のクッション構造体1000は、ボール1110を複数有するため、所定の面積を有するベッドタイプの人体支持具に使用するのに適している。例えば、野球場の外野スタンドなどの各種競技場の芝生席や広めの観覧席に敷いて使用でき、それにより、リラックスした観戦に貢献できる。
1,1A,1B,1100 第1クッション層
10,10A,10B,10C,10D,10X,10Y 緩衝材層
20,20A,20B ビーズ発泡体層
21 発泡粒子
30,30A,30B,30C,30D,30E,30F ビーズクッション
40,40A,40B,40C 積層体
50 被覆材
100,100A,100B,1000 クッション構造体
200 第2クッション層
300 収容カバー
400 熱源
1110 ボール
1120 支持部材
1121 配置孔

Claims (17)

  1. クッション機能と蓄熱機能を有する第1クッション層と、
    クッション機能と空気の流通を促す機能を有する三次元布帛からなる第2クッション層と、
    前記第1クッション層及び第2クッション層を積層した状態で収容すると共に、接触する人に所定の触感を付与する素材からなる収容カバーと
    を有し、
    直径200mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる荷重-たわみ特性において、平衡点に至るまでの初期ストロークを感じさせる範囲のばね定数k1(φ200)に対する平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、2.5~40倍の範囲であり、
    負荷荷重に対して作用する応力が、圧縮応力優位から曲げ応力優位へと変化する特性を有することを特徴とするクッション構造体。
  2. 前記平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、直径30mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる平衡点以降のばね定数k2(φ30)に対して2.5~40倍の範囲である請求項1記載のクッション構造体。
  3. 前記平衡点以降のばね定数k2(φ200)の値が、直径30mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる平衡点以降のばね定数k2(φ30)に対して4~20倍の範囲である請求項2記載のクッション構造体。
  4. 前記直径200mmの加圧板により50mm/minで加圧して求められる荷重-たわみ特性において、負荷時の曲線が、3以上の次数の関数で表される曲線に近似する変化を示す請求項1~3のいずれか1に記載のクッション構造体。
  5. 前記第1クッション層が、緩衝材層とビーズ発泡体層との積層構造である請求項1~4のいずれか1に記載のクッション構造体。
  6. 前記ビーズ発泡体層が、前記緩衝材層に固着された複数の発泡粒子から構成される請求項5記載のクッション構造体。
  7. 前記ビーズ発泡体層を構成する前記発泡粒子が、前記緩衝材層に固着されて配設される一方、前記緩衝材層の面方向に隣接する前記発泡粒子同士が固着されていない請求項6記載のクッション構造体。
  8. 前記緩衝材層に前記発泡粒子が固着されてなるビーズクッションが、積層方向に隣接するもの同士、相互に固着されない状態で複数積層され、かつ、伸縮性を備えた被覆材により被覆されている請求項6又は7記載のクッション構造体。
  9. 前記ビーズ発泡体層が、板状に成形された発泡樹脂成形体である請求項5記載のクッション構造体。
  10. 前記第1クッション層が、所定の弾性を有する複数のボールと、前記複数のボールを面方向に、隣接するボール同士の頂点間の距離が100mm以下で配置されるように支持する支持部材とを有して構成される請求項1~4のいずれか1に記載のクッション構造体。
  11. 前記複数のボールは、面方向に隣接するもの同士が固着されずに配置されている請求項10記載のクッション構造体。
  12. 前記複数のボールは、面方向に隣接するもの同士が所定の隙間を有して配置されている請求項11記載のクッション構造体。
  13. 前記支持部材は、前記ボールを配置するための配置孔を複数有し、前記配置孔の直径が、前記ボールの直径以下である請求項10~12のいずれか1に記載のクッション構造体。
  14. 前記ボールは、封入される気体の圧力の調整により、弾性を調整可能である請求項10~13のいずれか1に記載のクッション構造体。
  15. 前記第2クッション層を構成する三次元布帛が三次元立体編物である請求項1~14のいずれか1に記載のクッション構造体。
  16. 前記第1クッション層に蓄熱させる熱を供給する熱源が配設されている請求項1~15のいずれか1に記載のクッション構造体。
  17. 前記収容カバーに接する人の生体信号を検出する生体信号検出センサが配設されている請求項1~16のいずれか1に記載のクッション構造体。
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