JP2022126358A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可変表示に関する遊技興趣を向上させる。【解決手段】演出状態選択指定値が0C[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり変動パターンPB1-8に決定可能である。演出状態選択指定値が0D[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり変動パターンPB1-9に決定可能である。変動パターンPB1-8は特図変動時間が12500ミリ秒に設定され、変動パターンPB1-9は特図変動時間が29900ミリ秒に設定される。変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示を実行するための制御が行われ、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出を実行するための制御が行われる。【選択図】図9-30

Description

本発明は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機として、確変状態における最終の可変表示に対応して特定の遊技情報を報知する遊技機がある(例えば特許文献1)。
特開2017-164640号公報
特許文献1に記載の遊技機では、遊技が単調になり興趣向上に改善の余地があった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、可変表示に関する遊技興趣を向上させる遊技機の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態(例えば低確高ベース状態や高確高ベース状態など)に制御可能な特別状態制御手段(例えばステップAKS166を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103など)と、可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段(例えばステップAKS110の変動パターン設定処理を実行するCPU103など)と、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知(例えば演出実行例AK102など)を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段(例えばステップAKS525、AKS527を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、前記特別状態は、前記有利状態の終了後に第1回数(例えば「70」など)の可変表示が実行されるまで制御可能な第1状態(例えば大当り種別KA12~KA15のいずれかにもとづく高確高ベース状態など)と、前記有利状態の終了後に前記第1回数よりも多い第2回数(例えば「10000」など)の可変表示が実行されるまで制御可能な第2状態(例えば大当り種別NA09~NA11のいずれかにもとづく低確高ベース状態など)と、を含み、前記可変表示パターン決定手段は、前記第1状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数であることに対応して第1可変表示パターン(例えば変動パターンPB1-8など)を決定可能であり、前記第2状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数であることに対応して第2可変表示パターン(例えば変動パターンPB1-9など)を決定可能であり、前記報知手段は、前記第1可変表示パターンによる可変表示中に前記価値報知を実行し、前記第2可変表示パターンによる可変表示中に前記価値報知および前記第2状態である旨の報知を実行し(例えば演出実行例AK102、AK104、AK105など)、前記第2可変表示パターンの方が、前記第1可変表示パターンよりも可変表示期間が長い(例えば可変表示制御例AKC11など)。
このような構成によれば、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機の正面図である。 各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理を示すフローチャートなどである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートなどである。 特図表示結果の判定例を示す図である。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートなどである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 大当り種別決定例を示す図である。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 ハズレ変動パターンの構成例を示す図である。 大当り変動パターンの構成例を示す図である。 ハズレ時参照テーブルを示す図である。 ハズレ時参照テーブルを示す図である。 大当り時参照テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 演出図柄指定コマンド設定例を示す図である。 特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特別期間演出設定テーブルを示す図である。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り開始時設定例を示す図である。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 大当り終了時設定例を示す図である。 大当り終了時設定例を示す図である。 大当り終了時設定例を示す図である。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出状態制御例を示す図である。 演出状態制御例を示す図である。 可変表示制御例、大当り制御例、大当り時演出制御例を示す図である。 可変表示制御例を示す図である。 可変表示制御例を示す図である。 可変表示制御例を示す図である。 演出状態制御例を示す図である。 演出状態制御例を示す図である。 演出実行例を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bと、が設けられている。図1に示す例では、遊技領域の右側方に設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとは、それぞれ、複数種類の特別識別情報としての特別図柄の可変表示を行うことができる。特別図柄は、「特図」ともいう。特別図柄の可変表示は、「特図ゲーム」ともいう。第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとは、いずれも7セグメントのLEDなどを用いて構成される。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである。演出図柄や小図柄、普通図柄など、他の図柄についても、「可変表示」は同じく複数種類の図柄を変動可能に表示することである。演出図柄は、飾り図柄あるいは装飾図柄ともいう。可変表示は、変動表示、あるいは単に、変動ともいう。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、拡大、縮小などがある。変動には、ある図柄を点滅表示する態様が含まれてもよい。特別図柄や普通図柄の可変表示では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新可能に表示される。演出図柄の可変表示では、複数種類の演出図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の演出図柄が変形、拡大、縮小されたりする。任意の図柄の可変表示において、最後には表示結果として所定の図柄が停止表示される。停止表示は、導出表示、あるいは単に、導出ともいう。可変表示において最終的に停止表示される図柄は、最終停止図柄あるいは確定図柄ともいう。特図ゲームにおける最終停止図柄は、確定特別図柄ともいう。可変表示の表示結果は、特別図柄の表示結果を含み、可変表示結果ともいう。特別図柄の表示結果は、特図表示結果ともいう。可変表示の実行時間は、特別図柄の変動時間である特図変動時間を含み、可変表示時間ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄は「第1特図」ともいう。第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄は「第2特図」ともいう。第1特図を用いた特図ゲームは「第1特図ゲーム」ともいう。第2特図を用いた特図ゲームは「第2特図ゲーム」ともいう。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。図1に示す例では、遊技領域の左側方に設けられている。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行うことができる。普通図柄は、「普図」ともいう。普通図柄の可変表示は、「普図ゲーム」ともいう。普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどを用いて構成される。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、複数のLEDにおける一部または全部を点灯したパターンや、複数のLEDを全て消灯したパターンが、含まれてもよい。普図ゲームにおける最終停止図柄は、確定普通図柄ともいう。普通図柄の表示結果は、普図表示結果ともいう。普図ゲームにおいて普通図柄が可変表示される実行時間は、普図変動時間ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)、有機EL(Electro Luminescence)、プロジェクタおよびスクリーンのうち、いずれかを用いて構成されたものであればよい。その他、任意の画像を形成可能な機構を用いて画像表示装置5が構成されてもよい。画像表示装置5は、各種の演出画像を表示可能である。また、画像表示装置5は、演出画像に限定されず、検査用画像や設定用画像といった、任意の制御関連画像を表示可能である。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、演出図柄の可変表示が行われる。演出図柄は、数字などを示す表示図柄であり、特別図柄や普通図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報となる。図1に示す画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられ、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、例えば演出図柄が上下方向のスクロール表示や更新表示されることにより、演出図柄の可変表示が行われる。同期して実行される特図ゲームおよび演出図柄の可変表示は、総称して単に、可変表示ともいう。可変表示の同期は、図柄の変動が開始されるタイミングと、その変動が終了して図柄が最終的に停止表示されるタイミングとが、異なる種類の図柄について共通のタイミングとなるものであればよい。演出図柄の可変表示における最終停止図柄は、確定演出図柄、確定飾り図柄、確定装飾図柄ともいう。演出図柄の可変表示は第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期するので、演出図柄の可変表示時間は、特図変動時間と同じになる。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示とを、表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示は、可変表示に対応する可変表示対応表示とも総称される。保留表示を行う表示エリアは、保留表示エリアともいう。アクティブ表示を行う表示エリアは、アクティブ表示エリアともいう。保留されている可変表示の数は、保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数は、第1保留記憶数ともいう。第2特図ゲームに対応する保留記憶数は、第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値は、合計保留記憶数ともいう。図1に示す第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上方には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられる。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。図1に示す普通図柄表示器20の上方には、複数のLEDを含んで構成された普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、LEDの点灯個数によって、普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数は、普図ゲームに対応する保留記憶数である。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bと、が設けられている。入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって、常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときに、例えば3個といった、所定個の賞球が払い出され、第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立し得る。可変入賞球装置6Bは、普通電動役物として、図2に示す普通電動役物ソレノイド81により閉鎖状態と開放状態とに変化可能な第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、普通電動役物ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。可変入賞球装置6Bが閉鎖状態になることは、第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。可変入賞球装置6Bは、普通電動役物ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。可変入賞球装置6Bが開放状態になることは、第2始動入賞口が開放状態になるともいう。第2始動入賞口に遊技球が進入したときに、例えば3個といった、所定個の賞球が払い出され、第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化可能なものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が進入することは、第1始動入賞ともいう。可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入することは、第2始動入賞ともいう。第1始動入賞口に進入した遊技球は、図2に示す第1始動口スイッチ21Aによって検出される。第2始動入賞口に進入した遊技球は、図2に示す第2始動口スイッチ21Bによって検出される。第1始動入賞の発生にもとづいて、第1保留記憶数の加算更新が可能になり、第1特図ゲームとして、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が実行可能になる。第2始動入賞の発生にもとづいて、第2保留記憶数の加算更新が可能になり、第2特図ゲームとして、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が実行可能になる。
遊技盤2の所定位置には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。図1に示す例では、遊技領域の左下方2箇所に一般入賞口10が設けられている。一般入賞口10のいずれかに遊技球が進入したときに、例えば10個といった、所定個の賞球が払い出される。
遊技盤2が形成する遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路として、第1経路と、第2経路と、が設けられている。第1経路は、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられている。第2経路は、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。画像表示装置5の左側領域は、左側遊技領域あるいは左遊技領域ともいう。画像表示装置5の右側領域は、右側遊技領域あるいは右遊技領域ともいう。左側遊技領域と右側遊技領域とは、例えば遊技領域における画像表示装置5の端面や、遊技釘の配列などにより区分けされていればよい。第1経路に遊技球を流下させるために左側遊技領域に向けて遊技球を発射させることは、左打ちともいう。第2経路に遊技球を流下させるために右側遊技領域に向けて遊技球を発射させることは、右打ちともいう。第1経路は、左打ち経路ともいう。第2経路は、右打ち経路ともいう。第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共通化された経路であってもよい。
打球発射装置が備える打球操作ハンドルの操作に応じて、遊技球が打球発射装置から発射されて遊技領域に打ち込まれる。遊技領域に打ち込まれた遊技球は、左側遊技領域へと誘導されて第1経路を流下する場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右側遊技領域における第2経路へは誘導不可能または誘導困難となる。遊技領域に打ち込まれた遊技球は、右側遊技領域へと誘導されて第2経路を流下する場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左側遊技領域における第1経路へは誘導不可能または誘導困難となる。
入賞球装置6Aは、左側遊技領域における第1経路に設けられ、第1経路を流下する遊技球が進入可能となる。可変入賞球装置6Bは、右側遊技領域における第2経路に設けられ、第2経路を流下する遊技球が進入可能となる。なお、可変入賞球装置6Bは、左側遊技領域における第1経路を流下する遊技球が進入可能となってもよい。可変入賞球装置6Bは、左側遊技領域における第1経路を流下する遊技球よりも、右側遊技領域における第2経路を流下する遊技球の方が、進入しやすくなるように配置されてもよい。
右側遊技領域における第2経路には、通過ゲート41と、特別可変入賞球装置50と、が設けられている。通過ゲート41は、遊技球が通過可能な通過領域を形成する。通過ゲート41を通過した遊技球は、図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて、普通保留記憶数の加算更新が可能になり、普図ゲームとして、普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示が実行可能になる。
特別可変入賞球装置50は、特別電動役物として、大入賞口ソレノイド82により閉鎖状態と開放状態とに変化可能な大入賞口を形成する。特別可変入賞球装置50の上部は、遊技球が通過可能な程度に前後方向の通路幅を有する誘導通路が形成されている。この誘導経路は、右側から左側へと向けて下降するように傾斜し、延在した通路の両側となる手前側および奥側に壁部が設けられる。誘導通路の中央部には、大入賞口となる役物進入口が形成されている。特別可変入賞球装置50において、大入賞口を開閉可能な位置には、大入賞口開閉部材として、前後方向に移動可能な可動部材52が設けられている。特別可変入賞球装置50において、誘導通路の大入賞口が形成されていない部分は、固定された通路を形成する固定部材53が設けられている。
可動部材52は、大入賞口ソレノイド82により駆動され、大入賞口となる役物進入口を開閉するための進退動作が可能である。特別可変入賞球装置50において、大入賞口から内部に進入した遊技球は、カウントスイッチ23によって検出される。特別可変入賞球装置50の内部には、遊技球が通過可能な入賞領域として、特定領域となるV入賞領域51が設けられている。また、特別可変入賞球装置50の内部には、V入賞領域51とは異なる通常領域が設けられている。V入賞領域51の上部には、V入賞口開閉部材として、V入賞領域51を開放状態と閉鎖状態とに切替え可能な板状の振分部材が設けられている。振分部材は、特定領域ソレノイド83により駆動され、V入賞領域51を開閉するための進退動作が可能である。V入賞領域51は、開放状態であるときに遊技球が通過可能であり、閉鎖状態であるときに遊技球が通過不可能である。V入賞領域51を通過した遊技球は、特定領域スイッチ24によって検出される。V入賞領域51を通過しなかった遊技球は、通常領域を通過する。V入賞領域51を通過した遊技球と、V入賞領域51を通過せずに通常領域を通過した遊技球とは、いずれも排出口スイッチ26によって検出された後に、特別可変入賞球装置50の外部へと排出される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、遊技領域周辺部には、点灯演出用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。遊技盤2の所定位置には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。打球操作ハンドルは、操作ノブともいう。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する打球供給皿が設けられている。打球供給皿は、上皿ともいう。上皿の下方には、上皿満タン時に払い出された賞球が流下して貯留される賞球貯留皿が設けられている。賞球貯留皿は、下皿ともいう。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、スティックコントローラ31Aと、プッシュボタン31Bと、が設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持して傾倒操作を可能であり、遊技者が押引操作を可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、図2に示すコントローラセンサユニット35Aによって検出される。プッシュボタン31Bは、遊技者が押下操作を可能である。プッシュボタン31Bに対する操作は、図2に示すプッシュセンサ35Bによって検出される。パチンコ遊技機1では、遊技者の操作などの動作を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが用いられるが、これら以外の検出手段が用いられてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などである場合に、遊技球が通過ゲート41を通過しても当該通過にもとづく普図ゲームを直ちに実行できないので、当該通過にもとづく普図ゲームは、例えば「4」といった所定の上限数まで保留される。普図ゲームでは、普図当り図柄といった、特定の普通図柄が確定普通図柄として停止表示された場合に、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。これに対し、確定普通図柄として、普図ハズレ図柄といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示された場合に、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」である場合に、可変入賞球装置6Bを所定期間において開放状態とする開放制御が行われる。このときに、第2始動入賞口が開放状態になる。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過して進入した場合に、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始可能になる。可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過して進入した場合に、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始可能になる。なお、特図ゲームを実行中の期間や、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されている期間などである場合に、遊技球が始動入賞口に進入して始動入賞が発生しても当該始動入賞にもとづく特図ゲームを直ちに実行できないので、当該始動入賞にもとづく特図ゲームは、例えば「4」といった所定の上限数まで保留される。特図ゲームでは、大当り図柄といった、特定の特別図柄が確定特別図柄として停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「大当り」となる。これに対し、確定特別図柄として、小当り図柄といった、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄が停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「小当り」となる。また、確定特別図柄として、ハズレ図柄といった、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「ハズレ」となる。さらに、確定特別図柄として、時短図柄といった、大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄とは異なる特別図柄が停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「時短」となることがあってもよい。特別図柄は、時短図柄を含まないものであってもよい。すなわち、特別図柄の表示結果は、「時短」を含まないものであってもよい。
特図ゲームにおいて、特別図柄の表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置50に形成された大入賞口が所定の態様で開放状態となることができる。このときの開放状態は、例えば29秒間や1.8秒間など、所定期間の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数に達するタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。大入賞口を開放状態に制御可能な所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、開放上限期間ともいう。大当り遊技状態において大入賞口が開放状態となる1のサイクルは、ラウンドあるいはラウンド遊技という。大当り遊技状態では、このようなラウンドを、例えば15回や2回など、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行可能となっている。大当り遊技状態において、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。したがって、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態となる。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程、遊技者にとって有利になる。
特別図柄の表示結果が「大当り」になる場合は、複数の大当り種別を含んでいる。例えば、ラウンド数や開放上限期間といった大入賞口の開放態様、通常状態や時短状態や確変状態といった大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、複数種類の異なる設定とし、各設定に対応して大当り種別が指定される。複数の大当り種別は、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別のうち、一部または全部を含んでいてもよいし、獲得可能な賞球に関しては同程度の大当り種別を含んでいてもよい。特別図柄の表示結果が「大当り」であることにもとづいて大当り遊技状態に制御されることは、図柄大当り、特別図柄による大当り、可変表示大当り、あるいは直撃大当りともいう。
特図ゲームにおいて、特別図柄の表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置50に形成された大入賞口が所定の開放態様で開放状態となることができる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様で大入賞口が開放状態となってもよい。大入賞口は、開放回数や開放期間が共通することにより、同様の開放態様にできればよい。あるいは、小当り遊技状態において、大当り遊技状態とは異なる開放態様で大入賞口が開放状態となってもよい。大当り種別と同様に、特別図柄の表示結果が「小当り」になる場合にも、複数の小当り種別が含まれてもよい。大当り種別や小当り種別は、当り種別とも総称される。小当り遊技状態において大入賞口を開閉させる動作は、始動動作ともいう。小当り遊技状態であるときに、特別可変入賞球装置50の大入賞口となる役物進入口が開放され、遊技球がV入賞領域51を通過して特定領域スイッチ24によって検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御可能となる。小当り遊技状態において遊技球がV入賞領域51を通過することによるV入賞の発生にもとづいて大当り遊技状態に制御されることは、小当り経由大当りともいう。
大当り遊技状態が終了した後に、大当り種別と対応して、遊技状態を時短状態や確変状態に制御可能である。また、特図ゲームにおいて、特別図柄の表示結果が「時短」になった後には、大当り遊技状態に制御されずに、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが通常状態よりも実行されやすい遊技状態である。通常状態よりも第2特図ゲームが実行されやすい遊技状態は、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過して進入しやすい遊技状態である。第2始動入賞口を遊技球が通過しやすいか否かの制御は、ベース制御ともいう。通常状態におけるベース制御は、通常ベース制御あるいは低ベース制御ともいう。時短状態におけるベース制御は、高ベース制御を含んでいる。高ベース制御に加えて、時短状態が中ベース制御を含んでいてもよい。中ベース制御は、低ベース制御よりも第2始動入賞口を遊技球が通過しやすい一方で、高ベース制御よりも第2始動入賞口を遊技球が通過しにくいベース制御である。中ベース制御が行われる遊技状態は、中ベース状態ともいう。高ベース制御が行われる遊技状態は、高ベース状態ともいう。高ベース制御は、高開放制御ともいう。
通常状態である場合と、中ベース状態である場合と、高ベース状態である場合とで、いずれも特別図柄の表示結果として時短図柄の停止表示が可能である。ただし、中ベース状態である場合と、高ベース状態である場合とでは、特別図柄の表示結果として時短図柄が停止表示されたとしても、その時短図柄にもとづくベース制御は行われず、中ベース状態や高ベース状態に移行する新たな制御は開始されない。時短状態では、平均的な可変表示時間を通常状態よりも短縮させる時短制御が可能である。これにより、時短状態は、時間短縮状態ともいう。
時短状態は、特に第2特別図柄といった、特別図柄の変動効率が向上する状態であるので、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別状態に含まれる。遊技状態が確変状態であるときに、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が可能である。これにより、確変状態は、確率変動状態ともいう。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別状態に含まれる。時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたこと、次回の大当り遊技状態に制御されたことなど、予め定められた終了条件のいずれか1つが先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切りともいう。回数切りの時短状態は、回数切り時短ともいう。回数切りの確変状態は、回数切り確変ともいう。
通常状態となる遊技状態は、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、小当り遊技状態などの所定状態、時短状態や確変状態などの特別状態には含まれない遊技状態である。通常状態は、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などが、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一に制御される遊技状態である。パチンコ遊技機1の初期設定状態は、例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復旧処理を実行せずに初期設定処理を実行した後の制御状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。なお、パチンコ遊技機1は、遊技状態として確変状態を含まないものであってもよい。
小当り遊技状態が終了した後に、V入賞の発生にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合と、V入賞が発生せずに小当り遊技状態となる前の遊技状態が変更されない場合と、がある。ただし、特図ゲームの表示結果が「小当り」となり、回数切りにおける所定回数の特図ゲームが実行された場合に、時短状態や確変状態の制御が終了して、通常状態となることがある。なお、パチンコ遊技機1は、遊技状態として小当り遊技状態を含まないものであってもよい。すなわち、特別図柄の表示結果は、「小当り」を含まないものであってもよい。
可変表示の実行回数にもとづく時短条件が成立した場合に、遊技状態を時短状態に制御可能であってもよい。このような時短状態は、救済時短ともいう。時短条件は、パチンコ遊技機1への電源投入後や、大当り発生後、特図ゲームの表示結果が「時短」となった後に、特定回数の可変表示を実行しても新たな大当り遊技状態や時短状態への制御が行われなかった場合に、成立可能な条件であればよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行にあわせて種々の演出を実行可能である。この演出は、遊技の進行状況を報知する演出と、遊技を盛り上げる演出と、を含む。これらの演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示すること、スピーカ8L、8Rから効果音を出力すること、遊技効果ランプ9を点灯すること、可動体32を動作させること、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを振動させること、あるいは、これらの一部または全部の組合せを含み、任意の演出装置を用いて実行可能なものであればよい。
遊技の進行にあわせて実行可能な演出は、演出図柄の可変表示を含む。第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、演出図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果となる確定特別図柄が停止表示されるときに、演出図柄の可変表示において表示結果となる確定演出図柄が停止表示される。確定演出図柄は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに対応した3つの演出図柄の組合せで構成される。演出図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間に、演出図柄の可変表示における表示態様がリーチ態様となることがある。リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止した演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに、未だ停止していない演出図柄について変動が継続している態様などである。演出図柄の可変表示における表示態様がリーチ態様となることは、リーチが成立するともいう。
演出図柄の可変表示がリーチ態様となったことに対応して、リーチ演出を実行可能である。パチンコ遊技機1は、演出態様が異なる場合に、可変表示の表示結果が「大当り」となる割合が異なるように、複数種類のリーチ演出を実行可能である。演出態様に対応する「大当り」の割合は、大当り信頼度、大当り期待度ともいう。リーチ演出は、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度が高いスーパーリーチと、を含む。その他、リーチ演出の実行時間に対応して、ショートリーチと、ショートリーチよりも実行時間が長いロングリーチと、を含むものとしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときに、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定演出図柄が、演出図柄の表示結果として停止表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに、例えば「7」の数字を示す演出図柄といった、同一の演出図柄が揃って所定の有効ライン上に停止表示される。大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合に、例えば「7」の数字を示す演出図柄など、奇数の演出図柄が揃って停止表示されてもよい。大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り」である場合に、例えば「6」の数字を示す演出図柄など、偶数の演出図柄が揃って停止表示されてもよい。「非確変大当り」は、「通常大当り」ともいう。この場合に、奇数の演出図柄は、確変図柄ともいう。偶数の演出図柄は、非確変図柄あるいは通常図柄ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときに、画像表示装置5の画面上において、予め定められた小当り組合せとなる確定演出図柄が、演出図柄の表示結果として停止表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに、例えば「7」以外の数字を示す演出図柄といった、同一の演出図柄が揃って所定の有効ライン上に停止表示されてもよい。特図ゲームの表示結果が「大当り」になるときと「小当り」になるときとで、共通の確定演出図柄が停止表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となるときに、演出図柄の可変表示においてリーチ態様とならずに、表示結果が停止表示される場合がある。この場合に、演出図柄の表示結果として、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される。リーチ態様とならずに非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される表示結果は、非リーチハズレともいう。特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となるときに、演出図柄の可変表示においてリーチ態様となり、リーチ演出が実行された後に表示結果が停止表示される場合がある。この場合に、演出図柄の表示結果として、大当り組合せや小当り組合せではないリーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される。リーチ態様となった後にリーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される表示結果は、リーチハズレともいう。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出は、保留表示やアクティブ表示などの可変表示対応表示を含む。その他に、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出などを、演出図柄の可変表示中に実行可能である。予告演出は、実行中の可変表示に対応した大当り信頼度を予告する当該変動予告演出と、実行が保留されている実行前の可変表示に対応した大当り信頼度を予告する先読み予告演出と、を含んでもよい。先読み予告演出は、例えば保留表示やアクティブ表示などの可変表示対応表示の表示態様を、通常とは異なる態様に変化させる変化演出を実行可能であってもよい。
画像表示装置5の画面上において、演出図柄の可変表示中に演出図柄を一旦仮停止させた後に、可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行可能であってもよい。擬似連演出は、演出図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させる再変動回数が多い場合の方が、再変動回数が少ない場合よりも大当り信頼度が高くなるように設定されてもよい。演出図柄の可変表示において、リーチ態様となるより前に擬似連演出が実行される場合と、リーチ態様となった後に擬似連演出が実行される場合と、が含まれてもよい。その他、演出図柄の可変表示において、複数のタイミングで擬似連演出を実行可能であってもよい。
大当り遊技状態の制御中に、大当り遊技状態を報知する大当り中演出を実行可能である。大当り中演出は、ラウンド数を報知する演出と、大当り遊技状態の有利度が向上することを示唆または報知する昇格演出と、を含んでいてもよい。小当り遊技状態の制御中に、小当り遊技状態を報知する小当り中演出を実行可能である。大当り遊技状態の制御中と、小当り遊技状態の制御中とで、共通の演出を実行することで、現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか小当り遊技状態であるかを、遊技者が認識不可能または認識困難となるようにしてもよい。
特図ゲームなどの実行がなく、遊技が進行していない非遊技状態では、画像表示装置5の画面上にデモンストレーション用の演出画像を表示可能である。デモンストレーション用の演出画像は、デモ画像ともいう。デモ画像の表示は、デモ表示ともいう。デモ表示による演出は、客待ちデモ演出ともいう。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15、電源基板17などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板など、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御可能な機能を有する。遊技の進行は、保留の管理を伴う特図ゲームの実行、保留の管理を伴う普図ゲームの実行、大当り遊技状態、小当り遊技状態、時短状態、確変状態など、各種遊技の実行や遊技状態の移行を含む。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100と、スイッチ回路110と、ソレノイド回路111と、を備える。
主基板11が備える遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を含んで構成可能である。ROM101、RAM102、乱数回路104の一部または全部は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して外付可能な構成であってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵された構成であってもよい。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。遊技球検出用の各種スイッチは、例えばゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bといった始動口スイッチ、カウントスイッチ23、特定領域スイッチ24、排出口スイッチ26を含む。検出信号は、遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことなどを示す。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物ソレノイド81と、大入賞口ソレノイド82と、特定領域ソレノイド83と、に供給可能である。ソレノイド駆動信号は、各ソレノイドをオンする信号などであればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100において、ROM101は、遊技制御に用いられるコンピュータプログラムやデータを記憶する不揮発性記憶装置である。ROM101が記憶するデータは、変動パターン、演出制御コマンド、その他の各種設定や判定、決定に用いられるテーブルを構成するテーブルデータなどを含む。RAM102は、遊技制御に用いられるワークエリアやデータを退避するためのスタックを提供する一時記憶装置である。RAM102は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止した場合でも、所定期間内であれば記憶領域の一部または全部における記憶内容を復旧可能となるように保存するバックアップRAMとなっていればよい。RAM102は、RWM(Read/Write Memory)ともいう。RAM102のワークエリアは、カウンタ、タイマ、バッファ、その他の各種コードや数値の格納領域など、遊技制御に用いられる各種データを記憶可能な記憶領域を含んでいる。CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムに対応する処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御可能である。乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技の進行を制御するときに使用される乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数の一部または全部は、専用回路を用いてハードウェアにより更新されるものであってもよいし、CPU103が実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェアにより更新されるものであってもよい。I/O105は、各種信号が入力される入力ポートと、各種信号が出力される出力ポートと、を含んで構成される。I/O105の入力ポートに入力される各種信号は、スイッチ回路110を介して伝送される各種スイッチからの検出信号を含んでいればよい。I/O105の出力ポートから出力される各種信号は、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御する信号と、普通電動役物ソレノイド81、大入賞口ソレノイド82、特定領域ソレノイド83などを駆動するソレノイド駆動信号と、を含んでいればよい。
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100により、遊技の進行を制御する動作の一部として、遊技の進行に応じた演出制御コマンドを、演出制御基板12に対して送信可能に出力する。演出制御コマンドは、遊技の進行状況などを指定または通知するコマンドである。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。演出制御コマンドは、例えば特図ゲームの表示結果、当り種別、変動パターンなど、主基板11における各種の決定結果を指定するコマンドと、例えば可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態など、遊技の状況を指定するコマンドと、エラーの発生などを指定するコマンドと、を含むものであればよい。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドにもとづいて演出を制御可能な機能を有する。演出制御基板12において制御可能な演出は、例えば可動体32の駆動など、遊技の進行に応じた種々の演出であり、その他に、エラー報知、電断復旧の報知など、各種報知を含む。演出制御基板12は、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125と、を備える。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出の実行を制御するための処理を行う。この処理は、演出制御基板12の諸機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む。演出制御用CPU120は、各種テーブルのデータなど、ROM121が記憶する各種データを用いるとともに、RAM122をメインメモリとして使用する。演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、演出の実行を表示制御部123に指示することもある。ここでの検出信号は、遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号であればよい。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを含み、演出制御用CPU120からの演出の実行指示にもとづいて、主に表示に関する演出を実行可能に制御する。表示制御部123は、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することにより、演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる。表示制御部123は、さらに、音指定信号を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号をランプ制御基板14に供給したりする。音指定信号は、スピーカ8L、8Rにて出力される音声を指定する。ランプ信号は、遊技効果ランプ9の点灯態様や消灯態様を指定する。音指定信号やランプ信号の供給により、演出画像の表示に同期して、スピーカ8L、8Rの音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯または消灯が可能になる。表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を、可動体32のモータやソレノイドに、または可動体32を駆動するドライバ回路に、供給可能であってもよい。演出制御基板12とは別に、可動体32を駆動するためのドライバ基板が設けられてもよい。
乱数回路124は、各種演出の実行を制御するときに使用される各種の乱数値を示す数値データを更新可能にカウントする。演出の実行を制御するときに使用される乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、演出制御用CPU120が実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェアにより更新されるものであってもよい。I/O125は、例えば主基板11から伝送された演出制御コマンドなどを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートと、を含んで構成される。I/O125の入力ポートは、コントローラセンサユニット35Aから供給される検出信号の入力端子と、プッシュセンサ35Bから供給される検出信号の入力端子と、を含んでいればよい。I/O125の出力ポートは、画像表示装置5に供給される映像信号の出力端子と、音声制御基板13に供給される音指定信号の出力端子と、ランプ制御基板14に供給されるランプ信号の出力端子と、を含んでいればよい。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、表示制御部123からの音指定信号にもとづいてスピーカ8L、8Rを駆動し、音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、表示制御部123からのランプ信号にもとづいて遊技効果ランプ9を駆動し、ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯または消灯する。このようにして、スピーカ8L、8Rからの音声出力と、遊技効果ランプ9の点灯や消灯とは、表示制御部123からの信号にもとづいて制御することができる。なお、音指定信号やランプ信号の供給など、音声出力およびランプの点灯や消灯の制御と、可動体32を動作させる信号の供給など、可動体32の制御とは、演出制御用CPU120が一部または全部を実行するようにしてもよい。演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板は、サブ基板ともいう。図2に示す構成例のように、サブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、図2に示す構成例とは異なり、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
電源基板17は、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。パチンコ遊技機1は、電源スイッチ91の操作により、電源投入の開始と終了とを切替可能である。主基板11のスイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図3は、主基板11においてCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。図3に示す遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、まず、割込み禁止に設定する(ステップS1)。これにより、以後は割込み許可となるまで、他の処理が実行されない。続いて、内蔵デバイスレジスタの設定を行う(ステップS2)。内蔵デバイスレジスタの設定では、例えば内蔵デバイスレジスタ設定テーブルを用いて、指定された内蔵デバイスアドレスに内蔵デバイスレジスタ設定値を格納する。内蔵デバイスレジスタは、例えばタイマ回路であるタイマカウンタとしてのPTC(Programmable Timer Counter)、乱数回路104、I/O105の入力ポート、シリアル通信回路、RWMアクセス制御回路など、各種回路や電子部品に対応して設けられたものであればよい。また、スタックポインタの初期設定や割込みベクタの設定などが行われてもよい。
続いて、RWMチェック処理(ステップS3)を実行し、予め定められた復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS4)。復旧条件は、クリアスイッチ92の操作に対応したクリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMとしてのRAM102における記憶内容が正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電源投入時に、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合に、ステップS4にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3のRWMチェック処理は、チェックサム算出処理を含み、処理結果として得られたチェックサムデータを、チェックサムバッファの記憶データと比較して、両者のデータが合致した場合に、RAM102における記憶内容が正常であると判断する。ステップS4では、ステップS3のRWMチェック処理によりバックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査した結果にもとづいて、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合に(ステップS4;Yes)、復旧用の設定が行われる。復旧用の設定は、バックアップ時コマンド送信テーブルの指定(ステップS5)と、バックアップ時設定テーブルの指定(ステップS6)と、を含んでいる。バックアップ時コマンド送信テーブルは、バックアップデータを用いた復旧が行われたことを指定する停電復旧指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するためのテーブルデータを含んでいる。バックアップ時設定テーブルは、バックアップデータを用いた復旧が行われた場合に、ワークエリアの初期設定に用いられるテーブルデータを含んでいる。テーブルの指定は、ROM101に記憶されたテーブルの先頭アドレスに対応する値を、汎用ポインタまたはテーブルポインタに格納する。他のテーブルについても同様である。
復旧条件が成立しない場合に(ステップS4;No)、初期化用の設定が行われる。初期化用の設定は、RWM初期設定処理(ステップS7)と、初期化時コマンド送信テーブルの指定(ステップS8)と、初期化時設定テーブルの指定(ステップS9)と、を含んでいる。RWM初期設定処理は、RAM102におけるワークエリアとなる所定領域にクリアデータを格納することにより、ワークエリアを初期化する処理が含まれている。初期化時コマンド送信テーブルは、電源投入時の初期設定が行われたことを指定する電源投入指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するためのテーブルデータを含んでいる。初期化時設定テーブルは、電源投入時の初期設定が行われた場合に、ワークエリアの初期設定に用いられるテーブルデータを含んでいる。例えば、初期化時設定テーブルは、特定回数カウンタの計数値を、特定回数初期値に設定するためのテーブルデータを含んでいる。また、初期化時設定テーブルは、特定回数コマンドバッファの格納値を、特定回数コマンド上限値に設定するためのテーブルデータを含んでいる。特定回数は、大当り遊技状態や時短状態に制御されない期間が継続した場合に、遊技状態を通常状態から時短状態に移行させる時短条件となる可変表示の実行回数である。
その後、コマンドセット処理(ステップS10)と、データセット処理(ステップS11)と、を実行する。コマンドセット処理は、コマンド送信テーブルにおいて指定されたコマンドデータを、シリアル通信データレジスタに格納することにより、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための処理が含まれる。データセット処理は、ポインタにより指定されたデータ設定テーブルを用いて、テーブルデータが示すアドレスに指定値を格納する処理と、テーブルデータが示すアドレスの記憶内容をクリアする処理と、が含まれる。
そして、ウェイト処理(ステップS12)を実行した後に、特定回数コマンド送信処理(ステップS13)を実行する。ウェイト処理は、所定期間が経過するまで待機することにより、演出制御基板12などのサブ基板が確実に起動可能となる。特定回数コマンド処理は、電源投入時に特定回数カウンタの計数値を指定する演出制御コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための処理である。特定回数カウンタは、RAM102の所定アドレスに設けられ、可変表示の実行回数が時短条件に対応する特定回数となるまでの残り回数を計数可能であればよい。
ステップS13の特定回数コマンド送信処理に続いて、割込み初期設定(ステップS14)を行い、例えば4ミリ秒といった、所定時間ごとに定期的なタイマ割込みが発生するようにPTCカウンタ出力値を設定して、ループ処理に入る。このループ処理では、割込み禁止(ステップS15)、初期値決定用乱数更新処理(ステップS16)、割込み許可(ステップS17)が、繰り返し実行される。以後、PTCから割込み要求信号がCPU103へ送出されるごとに、CPU103はタイマ割込み処理を実行可能になる。これにより、CPU103は、例えば4ミリ秒といった、所定時間ごとにタイマ割込み処理を実行することができる。
図4(A)は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。CPU103は、PTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けることで、遊技制御用タイマ割込み処理を実行可能である。図4(A)に示す遊技制御用タイマ割込み処理は、電源断処理(ステップS21)と、スイッチ処理(ステップS22)と、メイン側エラー処理(ステップS23)と、遊技用乱数更新処理(ステップS24)と、特別図柄プロセス処理(ステップS25)と、普通図柄プロセス処理(ステップS26)と、情報出力処理(ステップS27)と、賞球処理(ステップS28)と、メイン側表示制御処理(ステップS29)と、を含んでいる。
ステップS21の電源断処理は、電源基板17から伝送される電源断信号を確認して、電源断の発生有無を判定する処理などが含まれる。電源断が発生した場合に、チェックサム算出処理を実行し、チェックサムデータをチェックサムバッファに設定した後、RWMアクセス禁止など、電源断時の設定が行われる。ステップS22のスイッチ処理は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23など、スイッチ回路110を介して入力される各種スイッチからの検出信号について、受信の有無を判定する処理が含まれる。検出信号の受信結果は、スイッチオンバッファに設定される。ステップS23のメイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理が含まれる。ステップS24の遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する処理が含まれる。
図4(B)は、遊技用乱数の一例を示している。遊技用乱数は、特別図柄判定用の乱数MR1と、当り図柄選択用の乱数MR2と、MR2初期値決定用の乱数MR3と、変動パターン種別選択用の乱数MR4と、変動パターン決定用の乱数MR5と、普通図柄当り判定用の乱数MR6と、MR6初期値決定用の乱数MR7と、を含んでいる。特別図柄判定用の乱数MR1は、特別図柄の表示結果を「大当り」にするか否か、特別図柄の表示結果を「小当り」にするか否かなど、特別図柄の表示結果を判定するときに使用する。当り図柄選択用の乱数MR2は、特別図柄の表示結果を「大当り」にする場合の大当り図柄や、特別図柄の表示結果を「小当り」にする場合の小当り図柄など、確定特別図柄を複数の特別図柄から選択するときに使用する。MR2初期値決定用の乱数MR3は、乱数MR2の初期値を作成するために使用する。変動パターン種別選択用の乱数MR4は、特別図柄の変動パターン種別選択に使用する。変動パターン決定用の乱数MR5は、変動パターン種別に対応した変動パターンの決定に使用する。普通図柄当り判定用の乱数MR6は、普通図柄の表示結果を「普図当り」にするか否かという、普通図柄の表示結果を判定するときに使用する。MR6初期値決定用の乱数MR7は、乱数MR6の初期値を作成するために使用する。MR2初期値決定用の乱数MR3と、MR6初期値決定用の乱数MR7は、ステップS24の遊技用乱数更新処理だけでなく、図3に示されたステップS16の初期値決定用乱数更新処理においても更新可能であればよい。
変動パターンは、変動パターン種別選択用の乱数MR4の値にもとづいて選択された変動パターン種別に含まれる1または複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示における使用パターンとなるものが、変動パターン決定用の乱数MR5の値を用いて決定される。変動パターンは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間と、演出図柄の可変表示の態様と、演出図柄の可変表示中の演出内容と、を含む各種の変動設定事項を指定する。特図変動時間は、演出図柄の可変表示における実行時間ともなる。演出図柄の可変表示の態様は、リーチの有無などを含む。演出図柄の可変表示中の演出内容は、リーチ演出の種類などを含む。変動パターンは、可変表示パターンともいう。変動パターン種別は、例えば演出図柄の可変表示中における演出態様などにもとづいて、予め分類された1または複数の変動パターンが含まれるグループである。
図4(A)に示すステップS25の特別図柄プロセス処理は、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態および小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御など、特別図柄の可変表示と遊技状態に関する処理が含まれる。ステップS26の普通図柄プロセス処理は、ゲートスイッチ21からの検出信号にもとづく普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」にもとづく可変入賞球装置6Bの開放制御など、普通図柄の可変表示と第2始動入賞口の状態制御に関する処理が含まれる。ステップS27の情報出力処理は、情報出力信号の設定を行う。情報出力信号は、大当り情報、始動情報、確率変動情報など、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される情報に対応した信号である。大当り情報は、大当りの発生回数などを示す。始動情報は、始動入賞の回数などを示す。確率変動情報は、確変状態となった回数などを示す。ステップS28の賞球処理は、賞球コマンド出力カウンタ加算処理と、賞球制御処理と、が含まれる。賞球コマンド出力カウンタ加算処理は、賞球個数テーブルを使用してスイッチのオン判定を行い、オン検出時に、賞球コマンド出力カウンタの更新、入賞情報出力カウンタの更新を行う。賞球制御処理は、賞球プロセスコードに対応した処理を選択して、遊技球の検出にもとづく賞球を払出可能に制御する。ステップS29のメイン側表示制御処理は、第1特別図柄の表示設定と、第2特別図柄の表示設定と、を含んでいる。第1特別図柄の表示設定は、特別図柄制御処理の実行により、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の表示を更新可能に制御するための設定である。第2特別図柄の表示設定は、特別図柄制御処理の実行により、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の表示を更新可能に制御するための設定である。
図5(A)は、特別図柄プロセス処理として、図4(A)に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。CPU103は、特別図柄プロセス処理において、まず、始動入賞判定処理(ステップS101)を実行する。始動入賞判定処理は、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納して保留記憶数を更新する処理が含まれる。始動入賞の発生が検出された場合に、保留記憶数が上限値未満であれば、表示結果、当り種別、変動パターンなどの決定に用いられる乱数値が抽出される。抽出された乱数値は、保留情報として記憶される。また、抽出された乱数値にもとづいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報の記憶や保留記憶数を更新した後に、演出制御基板12に対して、始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定などの判定結果を指定する演出制御コマンドを送信するためのコマンド設定が行われる。こうしたコマンド設定により、始動入賞時の演出制御コマンドは、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、ステップS101の始動入賞判定処理を実行した後に、RAM102の所定アドレスに記憶された特図プロセスコードを読み出す(ステップS102)。特図プロセスコードは、00[H]~0B[H]のいずれかに更新設定が可能であり、特別図柄プロセスコードともいう。[H]は16進数であることを示す。CPU103は、特図プロセスコードの読出値に対応する処理を、選択して実行する(ステップS103)。これにより、特別図柄の可変表示に関する遊技の進行を制御可能になる。
図5(B)は、特別図柄プロセス処理において、特図プロセスコードに対応して実行可能な処理の一例を示している。特別図柄プロセス処理は、特図プロセスコードに対応して実行可能な処理として、特図プロセスコードが00[H]に対応する特別図柄通常処理と、特図プロセスコードが01[H]に対応する特別図柄変動処理と、特図プロセスコードが02[H]に対応する特別図柄停止処理と、特図プロセスコードが03[H]に対応する小当り開放前処理と、特図プロセスコードが04[H]に対応する小当り開放中処理と、特図プロセスコードが05[H]に対応する小当り開放後処理と、特図プロセスコードが06[H]に対応する小当り排出球待機処理と、特図プロセスコードが07[H]に対応する小当り終了処理と、特図プロセスコードが08[H]に対応する大入賞口開放前処理と、特図プロセスコードが09[H]に対応する大入賞口開放中処理と、特図プロセスコードが0A[H]に対応する大入賞口開放後処理と、特図プロセスコードが0B[H]に対応する大当り終了処理と、を含んでいる。
特別図柄通常処理は、記憶された保留情報の有無などにもとづいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かを判定可能な処理を含む。特別図柄通常処理は、特別図柄判定用の乱数MR1の値にもとづいて、特別図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「小当り」とするか否か、さらに、「時短」とするか否かなどを、判定可能な処理を含む。特別図柄通常処理は、表示結果の判定に対応して、特別図柄の可変表示において停止表示する確定特別図柄を決定する処理を含む。特別図柄通常処理は、変動パターンを決定する処理を含む。このように、特別図柄通常処理では、特別図柄の可変表示が開始される場合に、その表示結果が導出表示される以前に、可変表示に関する各種の判定や決定(事前決定)が行われるとともに、特図プロセスコードが01[H]に更新される。
CPU103は、乱数値にもとづいて各種の判定や決定を行う場合に、各種のテーブルをROM101から読み出して参照する。主基板11における乱数値を用いた他の判定や決定についても同様である。乱数値を用いない場合でも、必要なテーブルをROM101から読み出して参照し、各種の判定や決定、設定などが行われてもよい。演出制御基板12においては、各種のテーブルをROM121から読み出して参照し、各種の判定や決定、設定などができればよい。
特別図柄通常処理では、第2特図を用いた特図ゲームが、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるという、特図2優先消化の制御が行われてもよい。あるいは、特別図柄通常処理では、第1始動入賞口と第2始動入賞口に遊技球が入賞した順序と対応して、その入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるという、入賞順消化の制御が行われてもよい。
特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測し、変動パターンに対応する特図変動時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。特図変動時間が経過した場合に、確定特別図柄を停止表示する図柄停止時間を設定し、各種カウンタの計数値を更新するとともに、特図プロセスコードが02[H]に更新される。特別図柄停止処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄が変動を停止してからの経過時間を計測し、特別図柄変動処理にて設定された図柄停止時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。図柄停止時間が経過した場合に、可変表示の表示結果に対応して、特図プロセスコードの更新や各種設定が行われる。例えば、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、特図プロセスコードは08[H]に更新される。可変表示の表示結果が「小当り」である場合に、特図プロセスコードは03[H]に更新される。可変表示の表示結果が「時短」や「ハズレ」である場合に、特図プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。また、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、大当り遊技状態の開始に対応した設定が行われる。可変表示の表示結果が「小当り」である場合に、小当り遊技状態の開始に対応した設定が行われる。可変表示の表示結果が「時短」である場合に、遊技状態を時短状態に制御するための設定が行われる。
小当り開放前処理は、可変表示の表示結果が「小当り」であることにもとづいて、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行い、特図プロセスコードを04[H]に更新する。小当り開放中処理は、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測し、小当り用開放時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。小当り用開放時間が経過した場合に、大入賞口を閉鎖状態とするための設定とともに、特図プロセスコードが05[H]に更新される。小当り開放後処理は、小当り遊技状態における大入賞口の入賞検出を行い、所定時間の経過後に、特図プロセスコードを06[H]に更新する。小当り排出球待機処理は、大入賞口排出球エラーの設定、V入賞領域51の通過判定、大入賞口の排出完了判定を行う処理が含まれる。大入賞口の排出完了と判定された場合に、小当り終了前の設定とともに、特図プロセスコードが07[H]に更新される。小当り終了処理は、特定領域通過フラグによりV入賞領域51の通過有無を判定する処理が含まれる。特定領域通過フラグは、V入賞領域51を通過した遊技球があった場合に、オン状態に対応する指定値01[H]が設定される。特定領域通過フラグがオンである場合に、大当りの開始設定とともに、特図プロセスコードが08[H]に更新される。特定領域フラグがオフである場合に、小当りの終了設定とともに、特図プロセスコードがクリアされて初期値である00[H]に更新される。
大入賞口開放前処理は、大入賞口開放回数カウンタの更新や大入賞口の作動設定を含めた大入賞口開放時の設定など、大入賞口を開放状態に制御するための設定を行い、特図プロセスコードを09[H]に更新する。大入賞口開放中処理は、大当り遊技状態において大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測するとともに、大入賞口の入賞検知を行い、大入賞口入賞個数最大値に達した場合や、大当り用開放時間が経過した場合に、大入賞口を閉鎖状態とするための設定とともに、特図プロセスコードを0A[H]に更新する。大入賞口開放後処理は、大入賞口排出球不一致エラーの設定を行った後に、大入賞口開放後時間の終了判定を行い、開放終了時と判定された場合に、大入賞口開放回数カウンタの計数値を判定する処理が含まれる。大入賞口開放回数カウンタの計数値が大入賞口開放回数最大値未満である場合に、特図プロセスコードを08[H]に更新して、次回のラウンドを開始可能に制御する。大入賞口開放回数カウンタの計数値が大入賞口開放回数最大値である場合に、大当り終了演出時間の設定を含めた開放終了時の設定とともに、特図プロセスコードを0B[H]に更新する。大当り終了処理は、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。大当り終了演出時間が経過した場合に、大当り終了時の遊技状態設定を含めた大当りの終了設定とともに、特図プロセスコードがクリアされて初期値である00[H]に更新される。
特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理は、特別図柄大当り判定処理と、特別図柄小当り判定処理と、を含んでいる。また、特別図柄通常処理は、特別図柄時短判定処理を含んでいてもよい。これらの判定処理では、特別図柄判定用バッファから読み出した特別図柄判定用の乱数MR1の値を用いて、その値がいずれの判定範囲に含まれるかという、特別図柄判定値チェックが行われる。例えば、特別図柄判定用の乱数MR1の値が大当り判定範囲に含まれる場合に、特別図柄大当り判定処理により特別図柄の表示結果を「大当り」にすると判定される。また、特別図柄判定用の乱数MR1の値が小当り判定範囲に含まれる場合に、特別図柄小当り判定処理により特別図柄の表示結果を「小当り」にすると判定される。特別図柄判定用の乱数MR1の値が時短判定範囲に含まれる場合に、特別図柄時短判定処理により特別図柄の表示結果を「時短」にすると判定されてもよい。
図6は、特別図柄の表示結果である特図表示結果の判定例を示している。始動口入賞指定値は、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動入賞の場合に対応して「1」が設定され、第2始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動入賞の場合に対応して「2」が設定される。すなわち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームである第1特図ゲームが実行される。これに対し、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームである第2特図ゲームが実行される。特別図柄大当り判定処理、特別図柄小当り判定処理、特別図柄時短判定処理では、始動口入賞指定値が「1」である場合と「2」である場合とに対応して、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「時短」、「ハズレ」のいずれかに決定されるように、乱数MR1の値と比較されるMR1判定値が設定される。特図表示結果が「大当り」に割り当てられたMR1判定値は、大当り判定値ともいう。特図表示結果が「小当り」に割り当てられたMR1判定値は、小当り判定値ともいう。特図表示結果が「時短」に割り当てられたMR1判定値は、時短判定値ともいう。大当り判定値の設定による大当り確率は、特図ゲームにより大当りとなる割合を示す。小当り判定値の設定による小当り確率は、特図ゲームにより小当りとなる割合を示す。時短判定値の設定による時短確率は、特図ゲームによりベース制御が変更可能な割合を示す。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板17などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、演出制御メイン処理を実行する。
図7は、演出制御基板12において演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、初期化処理(ステップS71)を実行する。初期化処理は、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたタイマ回路用のレジスタ設定などを含む。このときに、初期動作制御処理(ステップS72)を実行する。初期動作制御処理は、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御など、可動体32の初期動作を行う制御が含まれる。その後、タイマ割込みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばタイマ回路用のレジスタ設定にもとづいて、2ミリ秒といった所定時間が経過するごとに、オン状態にセットされる。タイマ割込みフラグがオフである場合に(ステップS73;No)、ステップS73を繰り返して待機する。
タイマ割込みフラグがオンである場合に(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理(ステップS75)を実行する。コマンド解析処理は、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などの処理が含まれる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したか、あるいは、演出制御コマンドが特定する内容などを、演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合に、その遊技状態に対応する背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理(ステップS76)を実行する。演出制御プロセス処理は、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が含まれる。各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどにもとづいた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理(ステップS77)を実行する。演出用乱数更新処理は、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。その後、ステップS73に戻る。ステップS73に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8(A)は、演出制御プロセス処理として、図7に示すステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理において、まず、先読み演出設定処理(ステップS151)を実行する。先読み演出設定処理は、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドにもとづいて、先読み予告演出の実行に関する判定や決定、設定などの処理が含まれる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数にもとづいて保留表示を表示するための処理が含まれる。
演出制御用CPU120は、先読み演出設定処理を実行した後に、RAM122の所定アドレスに記憶された演出プロセスコードを読み出す(ステップS152)。演出プロセスコードは、00[H]~0A[H]のいずれかに更新設定が可能であり、演出制御プロセスコードともいう。演出制御用CPU120は、演出プロセスコードの読出値に対応する処理を、選択して実行する(ステップS153)。これにより、演出図柄の可変表示を含めた演出の実行を制御可能になる。
図8(B)は、演出制御プロセス処理において、演出プロセスコードに対応して実行可能な処理の一例を示している。演出制御プロセス処理は、演出プロセスコードに対応して実行可能な処理として、演出プロセスコードが00[H]に対応する変動パターンコマンド待ち処理と、演出プロセスコードが01[H]に対応する演出図柄変動開始処理と、演出プロセスコードが02[H]に対応する演出図柄変動中処理と、演出プロセスコードが03[H]に対応する演出図柄変動停止処理と、演出プロセスコードが04[H]に対応する小当り表示処理と、演出プロセスコードが05[H]に対応する小当り開放中処理と、演出プロセスコードが06[H]に対応する小当り終了演出処理と、演出プロセスコードが07[H]に対応する大当り表示処理と、演出プロセスコードが08[H]に対応するラウンド中処理と、演出プロセスコードが09[H]に対応するラウンド後処理と、演出プロセスコードが0A[H]に対応する大当り終了演出処理と、を含んでいる。
変動パターンコマンド受信待ち処理は、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から伝送された変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定可能な処理を含む。例えば、コマンド解析処理でセットされる変動パターン指定コマンド受信フラグがオンであるか否かにより、受信有無を判定可能である。変動パターン指定コマンドの受信ありと判定された場合に、演出プロセスコードが01[H]に更新される。変動パターン指定コマンドの受信なしと判定された場合に、デモ表示の制御が行われる。演出図柄変動開始処理は、特図ゲームに対応する変動時演出が開始されるように制御する処理を含む。例えば、受信した変動パターンコマンドに対応して、変動時演出の演出パターンを選択し、演出実行時間を計測する演出プロセスタイマの計時値について更新を開始させ、演出プロセスコードが02[H]に更新される。演出図柄変動中処理は、演出パターンを構成する各演出要素の切替えタイミングなどを制御するとともに、演出プロセスタイマの計時値にもとづいて演出実行時間が経過したか否かを判定可能な処理を含む。演出実行時間が経過したと判定された場合に、演出プロセスコードが03[H]に更新される。演出図柄変動停止処理は、演出実行時間が経過したこと、または演出図柄確定コマンドを受信したことなど、変動時演出の終了条件が成立したことにもとづいて、変動時演出の終了制御を行い、確定特別図柄に対応した演出結果を表示可能に制御する処理を含む。そして、可変表示の表示結果に対応して、演出プロセスコードの更新や各種設定が行われる。例えば、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスコードは07[H]に更新される。可変表示の表示結果が「小当り」である場合に、演出プロセスコードは04[H]に更新される。可変表示の表示結果が「時短」や「ハズレ」である場合に、演出プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。
小当り表示処理は、小当りが発生したときに、小当りファンファーレ演出を行うための設定処理を含む。小当りファンファーレ演出は、画像表示装置5の画面上に小当りの発生を報知する演出画像が表示される小当り表示を含み、小当りファンファーレ演出時間が経過するまで実行可能である。小当りファンファーレ演出時間が経過したときに、小当りファンファーレ演出の終了制御とともに、演出プロセスコードが05[H]に更新される。小当り開放中処理は、小当り遊技状態において大入賞口の開放中に対応して、小当り開放中演出を行うための設定を行い、演出プロセスコードを06[H]に更新する。小当り終了演出処理は、画像表示装置5の画面上に小当り遊技状態の終了を報知する演出画像を表示可能に制御する処理を含む。また、小当り遊技状態において、特定領域スイッチ24により遊技球が検出され、V入賞が発生したと判定された場合に、V入賞の発生を報知するV入賞演出の実行制御が行われる。小当り遊技状態においてV入賞が発生した場合に、演出プロセスコードは07[H]に更新される。小当り遊技状態においてV入賞が発生しなかった場合に、演出プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。
大当り表示処理は、大当りが発生したときに、ファンファーレ演出を行うための設定処理を含む。ファンファーレ演出は、画像表示装置5の画面上に大当りの発生を報知する演出画像が表示される大当り表示を含み、ファンファーレ演出時間が経過するまで実行可能である。ファンファーレ演出時間が経過したときに、ファンファーレ演出の終了制御とともに、演出プロセスコードが08[H]に更新される。ラウンド中処理は、大当り遊技状態におけるラウンド中の表示設定を含む。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドの終了でなければ、演出プロセスコードを09[H]に更新し、最終ラウンドの終了であれば、演出プロセスコードを0A[H]に更新する。ラウンド後処理は、大当り遊技状態におけるラウンド間の表示設定を含む。そして、ラウンド開始条件が成立したときに、演出プロセスコードを08[H]に更新する。大当り終了演出は、画像表示装置5の画面上に大当り遊技状態の終了を報知する演出画像を表示可能に制御する処理を含む。その後、大当り終了の報知時間が経過したときに、演出プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。
(基本説明の変形例)
パチンコ遊技機1は、基本説明における構成、機能、処理、動作に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。上記実施の形態において、下位概念となる事項が記載されている場合に、同族的事項や同類的事項を用いた上位概念の発明、あるいは、共通する性質を用いた上位概念の発明は、本願発明として包含され、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構造や特性を備えたものであってもよい。
パチンコ遊技機1は、入賞の発生にもとづいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であってもよいし、遊技媒体を封入し入賞の発生にもとづいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは、例えば、「-」を示す記号など、1種類の図柄だけとして、この図柄の表示と消灯とを繰り返す可変表示を行うようにしてもよい。可変表示中に1種類の図柄が表示され、可変表示の停止時に、この図柄が表示されなくてもよい。例えば、表示結果としては「-」を示す記号が表示されず、特別図柄の表示がない非表示状態としてもよい。
パチンコ遊技機1は、複数の設定値に対応して大当りの当選確率や出玉率が変わる構成を備えてもよい。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定されている設定値ごとに異なる大当り判定値を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率を変更可能であってもよい。具体的な一例として、設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この場合に、設定値として6が設定されていれば遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知されてもよい。可変表示の実行中には、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であってもよい。パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。設定示唆演出は、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
遊技機に関する発明は、パチンコ遊技機1に限定されず、スロットマシンにも、適宜、適用することができる。スロットマシンは、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能である。スロットマシンにおいて、遊技者にとって有利な有利状態は、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZといった、いわゆるボーナスのうち1以上のものを含んでいればよい。
遊技の進行や演出の実行を含めた各種の制御を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1などの遊技機に含まれるコンピュータ装置に対して、着脱自在の記録媒体により配布と提供が可能なものであってもよいし、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布と提供が可能なものであってもよい。また、通信回線などを介してネットワーク上の外部機器に接続可能な通信処理部を備え、その外部機器からプログラムやデータをダウンロードすることにより配布や提供が可能なものであってもよい。遊技や演出の実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行可能なものであってもよいし、通信回線などを介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリなどに一旦格納することにより実行可能なものであってもよいし、通信回線などを介して接続されたネットワーク上の外部機器におけるハードウェア資源を用いて直接実行が可能なものであってもよいし、他のコンピュータ装置などとネットワークを介してデータの交換を行うことにより遊技や演出を実行可能なものであってもよい。
処理やデータの決定割合、演出の実行割合など、各種割合を比較する場合に、「高い」、「低い」、「異なる」などの表現は、一方が「0%」または「100%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方の決定結果や実行内容について、「0%」の割合で決定や実行がない場合を含んでもよいし、「100%」の割合で必ず決定や実行がある場合を含んでもよい。
(特徴部23AKに関する説明)
特徴部23AKにおけるパチンコ遊技機1は、特別図柄の表示結果が「ハズレ」または「大当り」になる一方で、「小当り」や「時短」にはならないように制御される。また、所定の確変制御条件が成立したことにもとづいて、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。
大当り遊技状態であるときに、特別可変入賞球装置50の大入賞口となる役物進入口が開放され、遊技球がV入賞領域51を通過して特定領域スイッチ24によって検出されたことにもとづいて、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立する。すなわち、特定領域スイッチ24の設置箇所を特定領域とし、この特定領域を遊技球が通過したことにもとづいて、確変制御条件を成立させることができる。
こうした確変制御条件の成立にもとづいて、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態に制御される。高確高ベース状態は、確変制御により通常状態に比べて大当り遊技状態に制御される確率が高くなるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。確変制御条件の不成立にもとづいて、大当り遊技状態の終了後に、低確高ベース状態に制御される。低確高ベース状態は、大当り遊技状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。
図9-1は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS101)。合計保留記憶数は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値により、未だ開始されていない可変表示に関する保留情報の記憶数を示す。ステップAKS101では、例えば合計保留記憶カウンタの計数値が「0」である場合に、合計保留記憶数が「0」であると判定する。合計保留記憶カウンタは、RAM102の所定アドレスに設けられ、合計保留記憶数を計数可能であればよい。
ステップAKS101に対応して合計保留記憶数が「0」以外である場合に(ステップAKS101;No)、合計保留記憶数を1減算更新する(ステップAKS102)。このとき、始動口入賞指定値を示すデータが設定されてもよい。例えば第2保留記憶数が「0」以外である場合に、始動口入賞指定値を「2」に設定するともに、第2保留記憶数を1減算更新する。これに対し、第2保留記憶数が「0」である場合に、始動口入賞指定値を「1」に設定するとともに、第1保留記憶数を1減算更新する。ステップAKS101にて合計保留記憶数が「0」以外であれば、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうち、少なくともいずれか一方は「0」以外である。始動口入賞指定値を示すデータを設定するときに、第2保留記憶数について先に「0」以外であるか否かを判定することにより、第2特別図柄を用いた特図ゲームの方が、第1特別図柄を用いた特図ゲームよりも優先して実行することができればよい。
ステップAKS102に続いて、特別図柄判定制御テーブルを指定する(ステップAKS103)。特別図柄判定制御テーブルは、特別図柄に関する判定の制御に用いられる各種情報が格納されている。例えば特別図柄判定制御テーブルは、特別図柄判定用バッファや当り図柄用バッファ、特別図柄バッファなどのアドレスを指定する。特別図柄判定用バッファは、図5(A)に示された特別図柄プロセス処理のステップS101における始動入賞判定処理により、始動入賞の発生にもとづいて抽出された遊技用乱数のうち、特別図柄判定用の乱数MR1を示すデータが記憶される。当り図柄用バッファは、始動入賞の発生にもとづいて抽出された遊技用乱数のうち、当り図柄選択用の乱数MR2を示すデータが記憶される。特別図柄バッファは、確定特別図柄を示すデータが記憶される。確定特別図柄は、特図ゲームにおける特別図柄の表示結果となる。
特別図柄判定制御テーブルは、第1特別図柄に対応した第1特別図柄判定制御テーブルと、第2特別図柄に対応した第2特別図柄判定制御テーブルと、を含んでいてもよい。ステップAKS103では、第2特別図柄判定制御テーブルを指定した後に、始動口入賞指定値が「1」であるか否かを判定してもよい。そして、始動口入賞指定値が「1」である場合に、第1特別図柄判定制御テーブルを指定し直してもよい。第2特別図柄判定制御テーブルの指定は、第2特別図柄判定制御テーブルの先頭アドレスに対応する値を、ポインタとなるHLレジスタに格納することにより実行可能である。第1特別図柄判定制御テーブルを指定し直す場合に、第1特別図柄判定制御テーブルの先頭アドレスに対応する値を、ポインタとなるHLレジスタに格納することにより、ポインタの値を上書き設定する。このように、第2特別図柄判定制御テーブルを指定してから、始動口入賞判定値が「1」である場合に、第1特別図柄判定制御テーブルを設定し直すことにより、第2特別図柄判定制御テーブルの使用頻度が第1特別図柄判定制御テーブルの使用頻度よりも高い場合に、テーブル設定に用いる格納命令のプログラム容量を削減でき、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。また、第2特別図柄判定制御テーブルの使用頻度が第1特別図柄判定制御テーブルの使用頻度よりも高い場合に、分岐命令による処理を簡素化して、設計段階での確認が容易になり、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。
ステップAKS103の次に、特別図柄対応バッファの記憶内容をシフトさせる(ステップAKS104)。特別図柄対応バッファは、特別図柄判定用バッファや当り図柄用バッファの他に、変動パターン種別選択用バッファや変動パターン用バッファなどを含み、始動入賞の発生にもとづいて抽出された遊技用乱数を示すデータが記憶される乱数格納用のバッファであればよい。ステップAKS104では、例えば、転送先アドレス、転送元アドレス、転送回数を設定した後に、ブロック転送命令を実行することにより、特別図柄対応バッファの各格納領域における記憶内容を、1単位ずつ前の格納領域に転送してシフトさせればよい。
ステップAKS104に続いて、特別図柄判定用の乱数MR1の値を読み出す(ステップAKS105)。その後に、特別図柄大当り判定(ステップAKS106)と、特別図柄情報設定(ステップAKS107)と、を行う。この実施の形態では、特図ゲームにおける特別図柄の表示結果が、「大当り」または「ハズレ」のいずれかに決定され、「小当り」や「時短」には決定されない。
ステップAKS106の特別図柄大当り判定は、ステップAKS105により読み出した特別図柄判定用の乱数MR1の値を、大当り判定値と比較することにより、特図表示結果を「大当り」とするか否かを判定する。特図表示結果を「大当り」とするか否かの判定は、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かの判定となる。そして、特別図柄大当り判定において特図表示結果を「大当り」とする判定がなされた場合に、大当り指定値となる01[H]が、当りフラグにセットされる。なお、当りフラグは、特別図柄通常処理が実行される場合に、初期値となる00[H]が設定されている。
ステップAKS107の特別図柄情報設定は、特図表示結果が「大当り」である場合における大当り種別の設定および大当り図柄の設定と、特図表示結果が「ハズレ」である場合におけるハズレ図柄の設定と、を含んでいる。大当り種別を示すデータは、大当り種別バッファに格納して記憶される。大当り図柄またはハズレ図柄といった確定特別図柄を示すデータは、特別図柄バッファに格納して記憶される。特別図柄バッファは、第1特別図柄に対応した第1特別図柄バッファと、第2特別図柄に対応した第2特別図柄バッファと、を含んでいる。ステップAKS107では、ステップAKS103により指定された特別図柄判定制御テーブルを参照することにより、第1特別図柄バッファまたは第2特別図柄バッファのアドレスを特定可能である。
ステップAKS107の後に、判定後データ設定(ステップAKS108)と、変動パターン設定処理(ステップAKS109)と、を実行してから、特別図柄通常処理を終了する。ステップAKS108の判定後データ設定は、判定後ワーク設定テーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。判定後ワーク設定テーブルを指定するときに、ステップAKS103により指定された特別図柄判定制御テーブルを参照することにより、第1特別図柄または第2特別図柄に対応した判定後ワーク設定テーブルのアドレスを特定可能である。ステップAKS109のデータセット処理は、特別図柄判定用バッファや当り図柄用バッファをクリアして、格納値を初期化するためのデータクリア処理を含んでいればよい。
ステップAKS101に対応して合計保留記憶数が「0」である場合に(ステップAKS101;Yes)、デモ表示フラグがオンであるか否かを判定する(ステップAKS110)。デモ表示フラグは、デモンストレーション表示を実行中であることを示すフラグである。デモ表示フラグがオンである場合に(ステップAKS110;Yes)、特別図柄通常処理は終了する。これに対し、デモ表示フラグがオフである場合に(ステップAKS110;No)、デモ表示フラグをオン状態にセットし(ステップAKS111)、待機時コマンドの送信設定を行ってから(ステップAKS112)、特別図柄通常処理は終了する。ステップAKS112の送信設定は、待機時コマンド送信テーブルの指定と、コマンドセット処理と、を含んでいる。待機時コマンド送信テーブルは、背景指定コマンドと、客待ちデモコマンドと、を送信するためのテーブルデータを含んでいればよい。
図9-2は、大当り種別決定例AKD01を示している。図9-1に示された特別図柄通常処理では、ステップAKS107の特別図柄情報設定において、特図表示結果が「大当り」である場合に、大当り種別決定用の乱数の値などを用いて大当り種別の設定を行う。例えば、当りフラグが01[H]に設定されて大当り指定値を示す場合に、大当り種別決定用の乱数の値を示すデータが読み出され、また、始動口入賞指定値と、確変フラグと、時短フラグとに対応して、大当り種別決定テーブルが選択される。大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合、確変フラグがオンである場合とオフである場合、時短フラグがオンである場合とオフである場合などに、それぞれ対応して、予め用意されていればよい。確変フラグは確変状態としての高確状態に対応してオン状態にセットされ、時短フラグは時短状態としての高ベース状態に対応してオン状態にセットされる。大当り種別決定テーブルは、判定値データを含むテーブルデータにより構成される。大当り種別決定テーブルの判定値データは、決定可能な大当り種別ごとの振り分け判定値を示し、複数の大当り種別に対応した複数の振り分け判定値を設定可能である。ステップAKS107の特別図柄情報設定では、特図表示結果が「大当り」である場合に、大当り種別決定用の乱数を用いて大当り種別を決定するとともに、当り図柄選択用の乱数MR2を用いて大当り図柄となる特別図柄を選択してもよい。例えば、大当り種別決定用の乱数の値を、判定値データに示される複数の振り分け判定値と順次に比較可能なループ処理を実行して、乱数の値が振り分け判定値以下となった場合に、その振り分け判定値に対応する大当り種別が決定されるようにすればよい。あるいは、当り図柄選択用の乱数MR2を用いて、大当り種別の決定と大当り図柄の選択とが、行われてもよい。
大当り遊技状態には、特定ラウンドの実行中に、V入賞口開閉部材となる振分部材がV入賞領域51を開放状態とする上限時間について設定が共通または相違する複数の大当り種別がある。一例として、複数の大当り種別は、大当り種別が「通常」の場合と、大当り種別が「確変」の場合とに、分類可能である。このうち、大当り種別が「通常」の場合に、V入賞領域51を開放状態とする上限時間が50ミリ秒(ms)に設定される。これに対し、大当り種別が「確変」の場合に、V入賞領域51を開放状態とする上限時間が29500ミリ秒に設定される。したがって、大当り種別が「通常」の場合に、V入賞領域51を遊技球が通過(進入)する可能性が低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立しにくい。その一方で、大当り種別が「確変」の場合に、V入賞領域51を遊技球が通過(進入)する可能性が高く、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立しやすい。
この実施の形態では、大当り種別が「通常」の場合として大当り種別NA01~NA11が含まれ、大当り種別が「確変」の場合として大当り種別KA01~KA15が含まれている。決定例AKD01において、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合、確変状態における確変制御の有無、時短状態における高ベース制御の有無などに対応して、所定割合で複数の大当り種別のいずれかに決定可能である。ここで、高ベース制御が行われない「なし」の場合に、確変制御が「なし」の場合と「あり」の場合とで、異なる割合により大当り種別が決定される。これに対し、高ベース制御が行われる「あり」の場合に、確変制御が「なし」の場合と「あり」の場合とで、共通の割合により大当り種別が決定される。また、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、一部または全部が異なる大当り種別に決定可能である。
決定例AKD01では、確変制御および高ベース制御がともに「なし」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、大当り種別NA01~NA04と、大当り種別KA01~KA06とのいずれかに決定可能である一方、始動口入賞指定値が「2」の場合に、大当り種別NA05~NA07と、大当り種別KA07~KA10とのいずれかに決定可能である。したがって、確変制御および高ベース制御がともに「なし」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、全部が異なる大当り種別に決定可能である。また、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、大当り種別NA02、NA04と、大当り種別KA02、KA04~KA06とのいずれかに決定可能である一方、始動口入賞指定値が「2」の場合に、大当り種別NA05~NA07と、大当り種別KA07~KA10とのいずれかに決定可能である。したがって、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、全部が異なる大当り種別に決定可能である。あるいは、高ベース制御が「あり」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、大当り種別NA08と、大当り種別KA11、KA15とのいずれかに決定可能である一方、始動口入賞指定値が「2」の場合に、大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15とのいずれかに決定可能である。このように、高ベース制御が「あり」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、共通の大当り種別KA15に決定可能である。したがって、高ベース制御が「あり」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、一部が異なる大当り種別に決定可能である。
決定例AKD01では、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、100/200の決定割合すなわち50%の決定率で大当り種別が「通常」に含まれるものに決定され、100/200の決定割合すなわち50%の決定率で大当り種別が「確変」に含まれるものに決定される。また、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、12/200の決定割合すなわち6%の決定率で大当り種別が「通常」に含まれるものに決定され、188/200の決定割合すなわち94%の決定率で大当り種別が「確変」に含まれるものに決定される。このように、始動口入賞指定値が「2」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合よりも高い割合で大当り種別が「確変」に含まれるものに決定される。したがって、第2特別図柄を用いた特図ゲームにおいて特図表示結果が「大当り」であり大当り遊技状態に制御される場合の方が、第1特別図柄を用いた特図ゲームにおいて特図表示結果が「大当り」であり大当り遊技状態に制御される場合よりも高い割合で、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を確変状態に制御可能である。
大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、決定可能な大当り種別が「通常」に含まれるものに対応して決定割合が11/200である第1区分、44/200である第2区分、11/200である第3区分、34/200である第4区分の順に複数区分を有し、決定可能な大当り種別が「確変」に含まれるものに対応して決定割合が12/200である第5区分、7/200である第6区分、12/200である第7区分、19/200である第8区分、15/200である第9区分、35/200である第10区分の順に複数区分を有するように、複数の振り分け判定値を示す判定値データが設定される。また、大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、決定可能な大当り種別が「通常」に含まれるものに対応して決定割合が2/200である第1区分、2/200である第2区分、2/200である第3区分、2/200である第4区分、1/200である第5区分、1/200である第6区分、2/200である第7区分の順に複数区分を有し、決定可能な大当り種別が「確変」に含まれるものに対応して決定割合が62/200である第8区分、50/200である第9区分、62/200である第10区分、14/200である第11区分の順に、複数区分を有するように複数の振り分け判定値を示す判定値データが設定される。
大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とに対応して、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、決定割合が共通の複数区分を有する一方で、確変制御の有無や高ベース制御の有無によって、決定結果となる大当り種別に対する各区分の割当てが異なるように、複数の振り分け判定値を示す判定値データが設定される。このような決定割合が共通の複数区分を有するので、大当り種別の決定に用いるテーブルを容易に設計可能となり、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。また、決定結果となる大当り種別に対する各区分の割当てが異なるので、大当り種別の決定割合を柔軟に設計可能となり、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。
決定例AKD01において、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御および高ベース制御がともに「なし」であることにより、決定割合が11/200の第1区分は大当り種別NA01に割り当てられ、決定割合が44/200の第2区分は大当り種別NA02に割り当てられ、決定割合が11/200の第3区分は大当り種別NA03に割り当てられ、決定割合が34/200の第4区分は大当り種別NA04に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が12/200の第5区分は大当り種別KA01に割り当てられ、決定割合が7/200の第6区分は大当り種別KA02に割り当てられ、決定割合が12/200の第7区分は大当り種別KA03に割り当てられ、決定割合が19/200の第8区分は大当り種別KA04に割り当てられ、決定割合が15/200の第9区分は大当り種別KA05に割り当てられ、決定割合が35/200の第10区分は大当り種別KA06に割り当てられるように判定値データが設定される。また、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」であることにより、決定割合が11/200の第1区分と決定割合が44/200の第2区分とは大当り種別NA02に割り当てられ、決定割合が11/200の第3区分と決定割合が34/200の第4区分とは大当り種別NA04に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が12/200の第5区分と決定割合が7/200の第6区分とは大当り種別KA02に割り当てられ、決定割合が12/200の第7区分と決定割合が19/200の第8区分とは大当り種別KA04に割り当てられ、決定割合が15/200の第9区分は大当り種別KA05に割り当てられ、決定割合が35/200の第10区分は大当り種別KA06に割り当てられるように判定値データが設定される。始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御の有無によらず高ベース制御が「あり」であることにより、決定割合が11/200の第1区分と決定割合が44/200の第2区分と決定割合が11/200の第3区分と決定割合が34/200の第4区分とは大当り種別NA08に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が12/200の第5区分と決定割合が7/200の第6区分と決定割合が12/200の第7区分と決定割合が19/200の第8区分とは大当り種別KA11に割り当てられ、決定割合が15/200の第9区分と決定割合が35/200の第10区分とは大当り種別KA15に割り当てられるように判定値データが設定される。
決定例AKD01において、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御および高ベース制御がともに「なし」であることにより、決定割合が2/200の第1区分と決定割合が2/200の第2区分とは大当り種別NA05に割り当てられ、決定割合が2/200の第3区分と決定割合が2/200の第4区分とは大当り種別NA06に割り当てられ、決定割合が1/200の第5区分と決定割合が1/200の第6区分と決定割合が2/200の第7区分とは大当り種別NA07に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が62/200の第8区分は大当り種別KA07に割り当てられ、決定割合が50/200の第9区分は大当り種別KA08に割り当てられ、決定割合が62/200の第10区分は大当り種別KA09に割り当てられ、決定割合が14/200の第11区分は大当り種別KA10に割り当てられるように判定値データが設定される。また、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」であることによる決定割合の各区分は、確変制御および高ベース制御がともに「なし」であることによる決定割合の各区分と、共通の大当り種別に割り当てられるように判定値データが設定される。始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御の有無によらず高ベース制御が「あり」であることにより、決定割合が2/200の第1区分と決定割合が2/200の第2区分とは大当り種別NA09に割り当てられ、決定割合が2/200の第3区分と決定割合が2/200の第4区分とは大当り種別NA10に割り当てられ、決定割合が1/200の第5区分と決定割合が1/200の第6区分と決定割合が2/200の第7区分とは大当り種別NA11に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が62/200の第8区分は大当り種別KA12に割り当てられ、決定割合が50/200の第9区分は大当り種別KA13に割り当てられ、決定割合が62/200の第10区分は大当り種別KA14に割り当てられ、決定割合が14/200の第11区分は大当り種別KA15に割り当てられるように判定値データが設定される。
図9-3は、変動パターン設定処理として、図9-1のステップAKS109にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップAKS221)。例えば、当りフラグを読み出し、その読出値が大当り指定値である01[H]の場合に、特図表示結果が「大当り」であると判定すればよい。特図表示結果が「ハズレ」であり「大当り」でない場合に(ステップAKS221;No)、始動口入賞指定値を読み出す(ステップAKS222)。これに伴い、演出状態選択指定値を読み出す(ステップAKS223)。演出状態選択指定値は、演出状態選択バッファの格納値であり、例えば、00[H]~0D[H]のうちいずれかの値を設定可能である。大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別に対応した値を、演出状態選択指定値として設定可能である。また、可変表示が終了するときに、予め設定された更新条件の成立に対応して演出状態選択指定値を更新可能である。遊技状態が通常状態であるときに、演出状態選択指定値は00[H]に設定される。
ステップAKS223の後に、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルを指定する(ステップAKS224)。ハズレ時変動パターン種別選択テーブルは、特図表示結果が「ハズレ」の場合に、変動パターン種別を選択するために用いられるテーブルであり、ステップAKS222により読み出した始動口入賞指定値と、ステップAKS223により読み出した演出状態選択指定値と、にもとづいて異なるテーブルを指定可能であればよい。さらに、特図表示結果が「ハズレ」の場合には、第1保留記憶数や第2保留記憶数に対応して選択可能な複数の変動パターン種別選択テーブルが予め用意されていればよい。
ステップAKS221に対応して特図表示結果が「大当り」である場合に(ステップAKS221;Yes)、大当り種別指定値を読み出す(ステップAKS225)。これに伴い、演出状態選択指定値を読み出す(ステップAKS226)。そして、大当り時変動パターン種別選択テーブルを指定する(ステップAKS227)。大当り時変動パターン種別選択テーブルは、特図表示結果が「大当り」の場合に、変動パターン種別を選択するために用いられるテーブルであり、ステップAKS225により読み出した大当り種別と、ステップAKS226により読み出した演出状態選択指定値と、に対応したテーブルを指定可能であればよい。
ステップAKS224、AKS227の後に、変動パターン種別選択用の乱数MR4の値を読み出す(ステップAKS228)。変動パターン種別選択用の乱数値MR4の値を示すデータは、特別図柄対応バッファにおいてバッファ番号「0」が割り当てられた格納領域に含まれる変動パターン種別選択用バッファに記憶されていればよい。続いて、変動パターン種別選択用の乱数MR4の値により、変動パターン種別を選択する(ステップAKS229)。次に、変動パターン決定テーブルを指定する(ステップAKS230)。ステップAKS230では、ステップAKS229により選択された変動パターン種別に対応して異なる変動パターン決定テーブルを指定可能であればよい。そして、変動パターン決定用の乱数MR5の値を読み出す(ステップAKS231)。変動パターン決定用の乱数MR5の値を示すデータは、特別図柄対応バッファにおいてバッファ番号「0」が割り当てられた格納領域に含まれる変動パターン決定用バッファに記憶されていればよい。さらに、変動パターン決定用の乱数MR5の値により、変動パターンを決定する(ステップAKS232)。
ステップAKS232に続いて、変動開始時コマンド送信設定を行う(ステップAKS233)。変動開始時コマンド送信設定は、変動コマンド送信テーブルの指定と、コマンドセット処理の実行と、を含んでいればよい。変動コマンド送信テーブルは、特図ゲームにおける特別図柄の変動開始に対応して、変動開始時の演出制御コマンドを送信するためのテーブルデータを含んでいる。例えば、第1特図ゲームに対応して指定される変動コマンド送信テーブルは、処理数を示すテーブル先頭データの他に、演出図柄指定コマンドと、第1変動開始指定コマンドと、変動パターン指定コマンドと、を送信するためのテーブルデータを含んでいる。これに対し、第2特図ゲームに対応して指定される変動コマンド送信テーブルは、処理数を指定するテーブル先頭データの他に、演出図柄指定コマンドと、第2変動開始指定コマンドと、変動パターン指定コマンドと、を送信するためのテーブルデータを含んでいる。
ステップAKS233の後に、特別図柄変動時間を設定する(ステップAKS236)。特別図柄変動時間は、特図変動時間としての可変表示時間を示す。特別図柄変動時間を設定するために、特別図柄変動時間テーブルが指定される。特別図柄変動時間テーブルは、変動パターンの決定結果に対応して、特図変動時間などの可変表示時間を示す時間データを設定するためのテーブルデータを含んでいる。ステップAKS236では、指定された特別図柄変動時間テーブルを参照して、時間データ展開処理を実行することにより、変動パターンの決定結果に対応した時間データがHLレジスタに格納される。こうして取得された時間データなどを、変動時間データとして特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ初期値として設定すればよい。
ステップAKS236の次に、変動パターン設定後データ設定を行ってから(ステップAKS237)、変動パターン設定処理を終了する。変動パターン設定後データ設定を行うために、変動パターン設定後データテーブルが指定される。変動パターン設定後データテーブルは、特図プロセスコードを、特別図柄変動処理に対応した値である01[H]に更新するためのテーブルデータを含んでいる。また、変動パターン設定後データテーブルは、特別図柄変動中表示バッファの格納値を01[H]に更新するためのテーブルデータを含んでいる。特別図柄変動中表示バッファは、第1特別図柄や第2特別図柄の変動中における表示図柄を指定する値が格納され、第1特別図柄に対応した第1特別図柄変動中表示バッファと、第2特別図柄に対応した第2特別図柄変動中表示バッファと、を含んでいる。ステップAKS237では、指定された変動パターン設定後データテーブルを参照して、データセット処理を実行することにより、第1特図ゲームを開始する場合に第1特別図柄変動中表示バッファの格納値を01[H]に更新し、第2特図ゲームを開始する場合に第2特別図柄変動中表示バッファの格納値を01[H]に更新すればよい。また、変動パターンの決定などに用いた乱数が格納された乱数値バッファをクリアして、格納値を初期化してもよい。
図9-4は、ハズレ変動パターンの構成例を示している。ハズレ変動パターンは、特図表示結果が「ハズレ」の場合に決定可能な変動パターンである。複数の変動パターンは、それぞれ、特図変動時間や演出図柄の可変表示態様が異なる。ハズレ変動パターンは、演出図柄の可変表示においてリーチ態様になるリーチ変動パターンと、リーチ態様にならない非リーチ変動パターンと、を含んでいる。図9-4に示された構成例において、変動パターンPA1-1~PA1-6と、変動パターンPB1-1~PB1-9とは、非リーチ変動パターンに含まれ、変動パターンPA2-1~PA2-7と、変動パターンPB2-1~PB2-3とは、リーチ変動パターンに含まれる。リーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンと、が含まれている。図9-4に示された構成例において、変動パターンPA2-1~PA2-3はノーマルリーチ変動パターンに含まれ、変動パターンPA2-4~PA2-7と、変動パターンPB2-2、PB2-3とは、スーパーリーチ変動パターンに含まれる。ノーマルリーチ変動パターンは、ノーマルリーチNOA、ノーマルリーチNOB、ノーマルリーチNOCといった、リーチ演出などの演出態様が異なる変動パターンが含まれている。スーパーリーチ変動パターンは、スーパーリーチSPA、スーパーリーチSPB、スーパーリーチSPC、スーパーリーチSPD、スーパーリーチSPE、スーパーリーチSPFといった、リーチ演出などの演出態様が異なる変動パターンが含まれている。リーチ変動パターンには、ノーマルリーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンの他にも、短時間でリーチ態様となった後に表示結果が停止表示する高速リーチ変動パターンが含まれている。例えば、図9-4に示された変動パターンPB2-1は、特図変動時間が短い3500ミリ秒であり、高速リーチSRAの演出態様となる高速リーチ変動パターンである。
図9-5は、大当り変動パターンの構成例を示している。大当り変動パターンは、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンである。大当り変動パターンによる演出図柄の可変表示は、リーチ態様となった後に、大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される。大当り変動パターンは、ハズレ変動パターンにおけるリーチ変動パターンと同様に、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンと、を含んでいる。図9-5に示された構成例において、変動パターンPA3-1~PA3-3は、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンに含まれ、変動パターンPA3-4~PA3-10と、変動パターンPB3-3~PB3-11とは、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンに含まれる。また、大当り変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出やスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの他にも、短時間で大当り組合せの確定演出図柄が停止表示する変動パターンが含まれている。例えば、図9-5に示された変動パターンPB3-1は、特図変動時間が極めて短い2500ミリ秒であり、リーチ演出を実行せずに表示結果が停止表示する高速SQAの演出態様となる変動パターンである。また、変動パターンPB3-2は、特図変動時間が短い4500ミリ秒であり、短時間でリーチ態様となった後に表示結果が停止表示する高速リーチSRAの演出態様となる高速リーチ演出パターンである。
図9-6(A)は、ハズレ時参照テーブルの設定例AKA01を示している。ハズレ時参照テーブルは、図9-3に示された変動パターン設定処理のステップAKS224にて、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルを指定する場合に参照されるテーブルである。ハズレ時参照テーブルとして、演出状態選択指定値に対応する複数のテーブルが、予め用意されていればよい。設定例AKA01では、演出状態選択指定値が00[H]の場合と06[H]~0E[H]の場合とに対応して、参照テーブルTS01~TS09のいずれかがハズレ時参照テーブルとして参照される。各参照テーブルTS01~TS09は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数に対応して、予め用意された複数テーブルのいずれかを、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にするテーブルデータから構成されている。
図9-6(B)は、参照テーブルTS01の構成例を示している。参照テーブルTS01は、演出状態選択指定値が00[H]の場合に参照される。参照テーブルTS01は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」に対応してテーブルTA10を、第1保留記憶数が「1」に対応してテーブルTA11を、第1保留記憶数が「2」に対応してテーブルTA12を、第1保留記憶数が「3」に対応してテーブルTA13を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS01は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」と第2保留記憶数が「0」~「3」とに対応してテーブルTA20を、第1保留記憶数が「1」~「4」と第2保留記憶数が「0」~「3」とに対応してテーブルTA21を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。なお、図9-1に示された特別図柄通常処理のステップAKS102では、第2保留記憶数が「0」以外である場合に、始動口入賞指定値が「2」に設定され、第2保留記憶数が1減算更新される。これに対し、第2保留記憶数が「0」である場合に、始動口入賞指定値が「1」に設定され、第1保留記憶数が1減算更新される。そして、第1保留記憶数や第2保留記憶数は上限値が「4」である。したがって、変動パターン設定処理のステップAKS224にて始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数は「0」~「3」のいずれかであり、第2保留記憶数は「0」である。また、変動パターン設定処理のステップAKS224にて始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数は「0」~「4」のいずれかであり、第2保留記憶数は「0」~「3」のいずれかである。
図9-6(C)は、参照テーブルTS02の構成例を示している。参照テーブルTS02は、演出状態選択指定値が06[H]または0E[H]の場合に参照される。参照テーブルTS02は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB10を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS02は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB20を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB21を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-6(D)は、参照テーブルTS03の構成例を示している。参照テーブルTS03は、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照される。参照テーブルTS03は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB10を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS03は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB22を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB23を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-6(E)は、参照テーブルTS04の構成例を示している。参照テーブルTS04は、演出状態選択指定値が08[H]の場合に参照される。参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB10を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB24を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB25を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-7(A)は、参照テーブルTS05の構成例を示している。参照テーブルTS05は、演出状態選択指定値が09[H]の場合に参照される。参照テーブルTS05は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB11を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-7(B)は、参照テーブルTS06の構成例を示している。参照テーブルTS06は、演出状態選択指定値が0A[H]の場合に参照される。参照テーブルTS06は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB12を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS06は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB26を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB27を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-7(C)は、参照テーブルTS07の構成例を示している。参照テーブルTS07は、演出状態選択指定値が0B[H]の場合に参照される。参照テーブルTS07は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB13を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-7(D)は、参照テーブルTS08の構成例を示している。参照テーブルTS08は、演出状態選択指定値が0C[H]の場合に参照される。参照テーブルTS08は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB14を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-7(E)は、参照テーブルTS09の構成例を示している。参照テーブルTS09は、演出状態選択指定値が0D[H]の場合に参照される。参照テーブルTS09は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB15を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-8は、大当り時参照テーブルTS21の構成例を示している。大当り時参照テーブルTS21は、図9-3に示された変動パターン設定処理のステップAKS227にて、大当り時変動パターン種別選択テーブルを指定する場合に参照されるテーブルである。大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値や大当り種別に対応して、予め用意された複数テーブルのいずれかを、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にするテーブルデータから構成されている。
大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が00[H]の場合に、大当り種別NA01、NA02、NA05、KA01、KA02、KA07に対応してテーブルTA30を、大当り種別NA03、NA04、NA06、KA03、KA04、KA05、KA08に対応して選択テーブルTA31を、大当り種別NA07、KA06、KA09、KA10に対応してテーブルTA32を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。なお、演出状態選択指定値が00[H]の場合に、遊技状態は通常状態に対応した低確低ベース状態であり、高確状態としての確変状態における確変制御と、高ベース状態としての時短状態における高ベース制御と、が行われない。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、確変制御および高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA01~NA06と、大当り種別KA01~KA10とのうちで、いずれかに決定可能であり、他の大当り種別には決定されない。したがって、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が00[H]の場合に決定可能な大当り種別に対応して、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルを示すものになっている。演出状態選択指定値が00[H]以外の場合にも、その演出状態選択指定値である場合に決定可能な大当り種別に対応して、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルが示されている。
大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が06[H]または0E[H]の場合に、大当り種別NA08~NA11または大当り種別KA11~KA15に対応してテーブルTB30を、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が07[H]の場合に、大当り種別NA08、NA09、KA11、KA12に対応してテーブルTB31を、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB32を、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB33を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB34を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。あるいは、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が08[H]の場合に、大当り種別NA08、NA09、KA11、KA12に対応してテーブルTB35を、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB36を、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB37を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB38を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が09[H]または0B[H]または0C[H]または0D[H]の場合に、大当り種別NA08~NA11または大当り種別KA11~KA14に対応してテーブルTB40を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB41を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が0A[H]の場合に、大当り種別NA08、NA09、KA11、KA12に対応してテーブルTB42を、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB43を、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB44を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB45を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。なお、演出状態選択指定値が06[H]~0E[H]のいずれかに設定可能となる期間は、高ベース状態としての時短状態における高ベース制御が行われている期間に含まれる。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と、大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能であり、他の大当り種別には決定されない。したがって、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が06[H]~0E[H]のいずれかである場合に決定可能な大当り種別に対応して、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルを示すものになっている。
図9-9および図9-10は、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルの構成例を示している。ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルは、テーブルTA10~TA13と、テーブルTA20、TA21と、テーブルTB10~TB15と、テーブルTB20~TB27と、を含んでいる。ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能な各テーブルは、選択可能な変動パターン種別ごとの振り分け判定値が示される判定値データを含むテーブルデータにより構成される。
図9-9(A)に示すテーブルTA10は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA10は、変動パターン種別CA1-1、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(B)に示すテーブルTA11は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA11は、変動パターン種別CA1-2、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(C)に示すテーブルTA12は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA12は、変動パターン種別CA1-3、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(D)に示すテーブルTA13は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA13は、変動パターン種別CA1-4、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(E)に示すテーブルTA20は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA20は、変動パターン種別CA1-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(F)に示すテーブルTA21は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA21は、変動パターン種別CA1-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-10(A)に示すテーブルTB10は、図9-6(C)に示された参照テーブルTS02または図9-6(D)に示された参照テーブルTS03を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB10は、変動パターン種別CB1-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(B)に示すテーブルTB11は、図9-7(A)に示された参照テーブルTS05を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB11は、変動パターン種別CB1-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(C)に示すテーブルTB12は、図9-7(B)に示された参照テーブルTS06を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB12は、変動パターン種別CB1-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(D)に示すテーブルTB13は、図9-7(C)に示された参照テーブルTS07を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB13は、変動パターン種別CB1-7のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(E)に示すテーブルTB14は、図9-7(D)に示された参照テーブルTS08を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB14は、変動パターン種別CB1-8のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(F)に示すテーブルTB15は、図9-7(E)に示された参照テーブルTS09を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB15は、変動パターン種別CB1-9のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-10(G)に示すテーブルTB20は、図9-6(C)に示された参照テーブルTS02を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB20は、変動パターン種別CB1-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(H)に示すテーブルTB21は、図9-6(C)に示された参照テーブルTS02を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB21は、変動パターン種別CB1-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(I)に示すテーブルTB22は、図9-6(D)に示された参照テーブルTS03を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB22は、変動パターン種別CB1-2、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(J)に示すテーブルTB23は、図9-6(D)に示された参照テーブルTS03を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB23は、変動パターン種別CB1-3、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(K)に示すテーブルTB24は、図9-6(E)に示された参照テーブルTS04を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB24は、変動パターン種別CB1-2、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(L)に示すテーブルTB25は、図9-6(E)に示された参照テーブルTS04を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB25は、変動パターン種別CB1-3、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(M)に示すテーブルTB26は、図9-7(B)に示された参照テーブルTS06を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB26は、変動パターン種別CB1-2、CB1-6、CB2-2のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(N)に示すテーブルTB27は、図9-7(B)に示された参照テーブルTS06を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB27は、変動パターン種別CB1-3、CB1-6、CB2-2のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-11および図9-12は、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルの構成例を示している。大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルは、テーブルTA30~TA32と、テーブルTB30~TB38と、テーブルTB40~TB45と、を含んでいる。大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能な各テーブルは、選択可能な変動パターン種別ごとの振り分け判定値が示される判定値データを含むテーブルデータにより構成される。
図9-11(A)に示すテーブルTA30から図9-11(C)に示すテーブルTA32までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が00[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTA30は、変動パターン種別CA3-1~CA3-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTA31は、変動パターン種別CA3-1~CA3-4のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTA32は、変動パターン種別CA3-2~CA3-4のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-11(D)に示すテーブルTB30は、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が06[H]または0E[H]である場合に任意の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB30は、変動パターン種別CB3-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-11(E)に示すテーブルTB31から図9-11(H)に示すテーブルTB34までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が07[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB31は、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB32は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB33は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB34は、変動パターン種別CB3-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-11(I)に示すテーブルTB35から図9-11(L)に示すテーブルTB38までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が08[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB35は、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB36は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB37は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB38は、変動パターン種別CB3-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-12(A)に示すテーブルTB40と図9-12(B)に示すテーブルTB41とは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が09[H]、0B[H]、0C[H]、0D[H]のいずれかである場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB40は、変動パターン種別CB4-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB41は、変動パターン種別CB4-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-12(C)に示すテーブルTB42から図9-12(F)に示すテーブルTB45までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が0A[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB42は、変動パターン種別CB4-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB43は、変動パターン種別CB4-4のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB44は、変動パターン種別CB4-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB46は、変動パターン種別CB4-6のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-13から図9-16までは、変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示している。図9-3に示された変動パターン設定処理では、ステップAKS229により選択された変動パターン種別に対応して、ステップAKS230により指定された変動パターン決定テーブルなどにもとづき、ステップAKS232により1の変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルは、決定可能な変動パターンごとの振り分け判定値が示される判定値データを含むテーブルデータにより構成される。
図9-13(A)に示す変動パターン種別CA1-1は、変動パターンPA1-1、PA1-5、PA1-6のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(B)に示す変動パターン種別CA1-2は、変動パターンPA1-2のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(C)に示す変動パターン種別CA1-3は、変動パターンPA1-3のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(D)に示す変動パターン種別CA1-4は、変動パターンPA1-4のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(E)に示す変動パターン種別CA1-5は、変動パターンPA1-5、PA1-6のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-13(F)に示す変動パターン種別CA2-1は、変動パターンPA2-1~PA2-3のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(G)に示す変動パターン種別CA2-2は、変動パターンPA2-4、PA2-5のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(H)に示す変動パターン種別CA2-3は、変動パターンPA2-6、PA2-7のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-13(I)に示す変動パターン種別CA3-1は、変動パターンPA3-1~PA3-3のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(J)に示す変動パターン種別CA3-2は、変動パターンPA3-4~PA3-7のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(K)に示す変動パターン種別CA3-3は、変動パターンPA3-8のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(L)に示す変動パターン種別CA3-4は、変動パターンPA3-9、PA3-10のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-14(A)に示す変動パターン種別CB1-1は、変動パターンPB1-1のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(B)に示す変動パターン種別CB1-2は、変動パターンPB1-2のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(C)に示す変動パターン種別CB1-3は、変動パターンPB1-3のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(D)に示す変動パターン種別CB1-4は、変動パターンPB1-4、PB1-5のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(E)に示す変動パターン種別CB1-5は、変動パターンPB1-6のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(F)に示す変動パターン種別CB1-6は、変動パターンPB1-4、PB1-5のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(G)に示す変動パターン種別CB1-7は、変動パターンPB1-7のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(H)に示す変動パターン種別CB1-8は、変動パターンPB1-8のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(I)に示す変動パターン種別CB1-9は、変動パターンPB1-9のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(J)に示す変動パターン種別CB2-1および図9-14(K)に示す変動パターン種別CB2-2は、変動パターンPB2-1~PB2-3のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-15(A)に示す変動パターン種別CB3-1は、変動パターンPB3-1のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-15(B)に示す変動パターン種別CB3-2は、変動パターンPB3-1、PB3-2のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-15(C)に示す変動パターン種別CB3-3および図9-15(D)に示す変動パターン種別CB3-4は、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-15(E)に示す変動パターン種別CB3-5は、変動パターンPB3-9~PB3-11のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-16(A)に示す変動パターン種別CB4-1は、変動パターンPB3-2のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(B)に示す変動パターン種別CB4-2は、変動パターンPB3-9のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(C)に示す変動パターン種別CB4-3は、変動パターンPB3-1、PB3-2のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(D)に示す変動パターン種別CB4-4および図9-16(E)に示す変動パターン種別CB4-5は、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(F)に示す変動パターン種別CB4-6は、変動パターンPB3-9~PB3-11のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-17は、演出図柄指定コマンド設定例AKB01を示している。図9-3に示された変動パターン設定処理では、ステップAKS233による変動開始時コマンドの送信設定において、演出図柄指定コマンドを送信可能に制御される。例えば、特図表示結果が「大当り」の場合に、大当り種別の決定結果に対応した演出図柄指定コマンドを送信可能にする。例えば、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA01~NA11に対応して、演出図柄指定コマンドがコマンド8C01[H]、8C02[H]、8C0B[H]、8C0C[H]のうちからいずれかに設定される。大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA01~KA15に対応して、演出図柄指定コマンドがコマンド8C04[H]~8C0A[H]のうちからいずれかに設定される。演出制御基板12では、主基板11から送信された演出図柄指定コマンドにもとづいて、確定演出図柄を構成する演出図柄を決定可能である。
図9-18は、特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、CPU103は、特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS121)。ここでの特別図柄プロセスタイマには、図9-3に示された変動パターン設定処理のステップAKS236にて、変動パターンの決定結果に対応する変動時間データがタイマ初期値として設定されたものである。特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」以外である場合に(ステップAKS121;No)、特別図柄プロセスタイマの計時値を1減算更新して(ステップAKS122)、特別図柄変動処理は終了する。
ステップAKS121に対応して特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」である場合に(ステップAKS121;Yes)、特図プロセスコードを、特別図柄停止処理に対応した値である02[H]に更新する(ステップAKS123)。また、特別図柄停止時間設定を行う(ステップAKS124)。ステップAKS124では、例えば500ミリ秒といった、予め定められた特別図柄停止時間に対応する時間データなどを、特別図柄停止時間データとして特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ初期値として設定すればよい。特別図柄停止時間設定に伴い、演出図柄確定コマンドを送信するための設定が行われてもよい。その後、確変カウンタの計数値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS125)。確変カウンタは、大当り遊技状態が終了するときに、確変制御条件の成立に対応して予め定められた確変カウンタ初期値が設定される。確変制御条件が成立しない場合には、確変カウンタの計数値が「0」に維持される。
ステップAKS125に対応して確変カウンタの計数値が「0」以外である場合に(ステップAKS125;No)、確変カウンタの計数値を1減算更新する(ステップASK126)。そして、更新後における確変カウンタの計数値が「0」となったか否かを判定する(ステップAKS127)。更新後の計数値が「0」である場合に(ステップAKS127;Yes)、確変終了時データ設定が行われる(ステップAKS128)。確変終了時データ設定は、確変終了時データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。確変終了時データテーブルは、確変フラグをクリアするためのクリアデータを含んでいればよい。これにより、確変フラグがクリアされてオフ状態となり、高確状態としての確変状態における確変制御が終了する。
ステップAKS125に対応して確変カウンタの計数値が「0」である場合(ステップAKS125;Yes)、ステップAKS127に対応して更新後の計数値が「0」以外である場合(ステップAKS127;No)、またはステップAKS128の後に、時短カウンタの計数値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS129)。時短カウンタは、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別に対応して予め定められた時短カウンタ初期値が設定される。
ステップAKS129に対応して時短カウンタの計数値が「0」以外である場合に(ステップAKS129;No)、時短カウンタの計数値を1減算更新する(ステップAKS130)。そして、更新後における時短カウンタの計数値が「0」となったか否かを判定する(ステップAKS131)。更新後の計数値が「0」である場合に(ステップAKS131;Yes)、時短終了時データ設定が行われる(ステップAKS132)。時短終了時データ設定は、時短終了時データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。時短終了時データテーブルは、時短フラグをクリアするためのクリアデータを含んでいればよい。これにより、時短フラグがクリアされてオフ状態となり、高ベース状態としての時短状態における高ベース制御が終了する。
ステップAKS129に対応して時短カウンタの計数値が「0」である場合(ステップAKS129;Yes)、ステップAKS131に対応して更新後の計数値が「0」以外である場合(ステップAKS131;No)、またはステップAKS132の後に、特別期間演出指定値が00[H]であるか否かを判定する(ステップAKS133)。特別期間演出指定値は、特別期間演出バッファの格納値であり、例えば、00[H]~0E[H]のうちいずれかの値を設定可能である。大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別やV入賞の有無に対応した値を、特別期間演出指定値として設定可能である。遊技状態が通常状態であるときに、特別期間演出指定値は00[H]に設定される。
ステップAKS133に対応して特別期間演出指定値が00[H]である場合に(ステップAKS133;Yes)、特別図柄変動処理は終了する。これに対し、特別期間演出指定値が00[H]以外である場合に(ステップAKS133;No)、特別期間演出更新設定を行い(ステップAKS134)、特別図柄変動処理は終了する。ステップAKS134では、特別期間演出更新設定を行うために、特別期間演出設定テーブルが指定される。特別期間演出設定テーブルは、可変表示の実行回数にもとづいて演出状態指定値を更新するためのテーブルデータを含んでいる。
図9-19は、特別期間演出設定テーブルAKT01の構成例を示している。図9-18に示された特別図柄変動処理では、ステップAKS134の特別期間演出更新設定において、特別期間演出設定テーブルAKT01を参照し、演出状態選択指定値を更新可能である。特別期間演出設定テーブルAKT01は、特別期間演出指定値ごとの時短カウンタ判定値に対応付けて、演出状態選択指定値と、背景指定コマンドと、を設定するためのテーブルデータにより構成される。特別期間演出指定値ごとの時短カウンタ判定値は、時短カウンタの計数値と比較され、いずれかの判定値と合致した場合に、その判定値と対応付けられた演出状態選択指定値が演出状態選択バッファに格納され、その判定値と対応付けられた背景指定コマンドを示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納される。
例えば、特別期間演出指定値が05[H]の場合に、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「63」と合致すれば、演出状態選択指定値が03[H]に更新され、背景指定コマンドとしてコマンド9503[H]を示すコマンドデータが格納される。また、同様の場合に、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「62」と合致すれば、演出状態選択指定値が07[H]に更新されるとともに背景指定コマンドとしてコマンド9506[H]を示すコマンドデータが格納され、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「1」と合致すれば、演出状態選択指定値が0C[H]に更新されるとともに背景指定コマンドとしてコマンド9506[H]を示すコマンドデータが格納され、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「0」と合致すれば、演出状態選択指定値が00[H]に更新されるとともに背景指定コマンドとしてコマンド9500[H]を示すコマンドデータが格納される。なお、時短カウンタの計数値が「0」となった場合には、特別期間演出指定値をクリアして、その値が00[H]に初期化されるようにすればよい。これにより、高ベース状態としての時短状態における時短制御が終了することに対応して、特別期間に対応した演出状態の制御を終了することができる。
図9-20は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS141)。ここでの特別図柄プロセスタイマは、図9-18に示された特別図柄変動処理のステップAKS124にて、特別図柄停止時間に対応したタイマ初期値が設定されたものである。特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」以外である場合に(ステップAKS141;No)、特別図柄プロセスタイマの計時値を1減算更新して(ステップAKS142)、特別図柄変動処理は終了する。これにより、特別図柄停止時間が経過するまで待機する。
ステップAKS141に対応して特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」である場合に(ステップAKS141;Yes)、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップAKS143)。特図表示結果が「大当り」である場合に(ステップAKS143;Yes)、特図プロセスコードを大入賞口開放前処理に対応した値である08[H]に更新する(ステップAKS144)。また、大当り種別指定値を読み出す(ステップAKS145)。このとき、大当り種別指定値の読出結果に対応する大当り開始演出初期値が、特別図柄プロセスタイマにおける初期値として設定される(ステップAKS146)。その後、大当り開始指定コマンドの送信設定と(ステップAKS147)、大入賞口初回開放前データ設定と(ステップAKS148)、を行い特別図柄停止処理は終了する。大入賞口初回開放前データ設定は、大入賞口初回開放前データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。大入賞口初回開放前データテーブルは、大入賞口初回開放前クリア対象に含まれる各種データをクリアするためのクリアデータが含まれている。大入賞口初回開放前クリア対象は、当りフラグ、時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタ、演出状態選択バッファ、特別期間演出バッファ、を含んでいる。このうち、時短フラグと時短カウンタとがクリアされることにより、高ベース状態としての時短状態における時短制御が終了する。また、確変フラグと確変カウンタとがクリアされることにより、高確状態としての確変状態における確変制御が終了する。
ステップAKS143に対応して特図表示結果が「ハズレ」であり「大当り」でない場合に(ステップAKS143;No)、特図プロセスコードをクリアして格納値を00[H]に初期化する(ステップAKS149)。また、ハズレ停止後データ設定を行い(ステップAKS150)、特別図柄停止処理は終了する。ハズレ停止後データ設定は、ハズレ停止後データテーブルの指定と、データ設定処理の実行と、を含んでいる。ハズレ停止後データテーブルは、ハズレ停止後設定クリア対象に含まれる各種データをクリアするためのクリアデータが含まれている。ハズレ停止後設定クリア対象は、デモ表示フラグや始動口入賞指定値を、含んでいればよい。これらに対応する格納領域は、ハズレ停止後データ設定に含まれるデータセット処理によりクリアされ、それぞれの格納値などが「0」に対応する値に初期化される。デモ表示フラグをクリアすることにより、特別図柄通常処理において、待機時コマンド送信設定などを行うことができる。また、特図ゲームの終了に対応して、第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかを特定可能な始動口入賞指定値がクリアされて「0」に対応する00[H]に初期化される。
図9-21は、大当り開始時設定例AKB02を示している。特別図柄停止処理では、ステップAKS145にて読み出した大当り種別指定値にもとづいて、ステップAKS148の大入賞口初回開放前データ設定などにより、大入賞口開放回数最大値と、大当り開始指定コマンドと、大当り開始演出時間と、大当り開始演出パターンと、を設定可能にする。なお、大当り開始指定コマンドは、ステップAKS147の送信設定において設定される。大入賞口初回開放前データテーブルは、大当り種別指定値から特定される大当り種別に対応付けて、大入賞口開放回数最大値と、大当り開始指定コマンドと、大当り開始演出時間と、大当り開始演出パターンと、を設定するためのテーブルデータにより構成される。大入賞口初回開放前データ設定により設定された大入賞口開放回数最大値を示すデータは、大入賞口開放回数最大値バッファに格納して記憶される。大入賞口初回開放前データ設定により設定された大当り開始演出時間に対応する時間データは、特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ初期値として設定される。大当り開始演出パターンは、例えば主基板11から送信された演出図柄指定コマンドと大当り開始指定コマンドとの組合せなどにもとづいて、演出制御基板12の演出制御用CPU120などにより設定されてもよい。
大入賞口開放回数最大値は、大当り遊技状態において実行可能なラウンドの上限回数に対応する。大当り開始時設定例AKB02では、大入賞口開放回数最大値を、大当り種別に対応して、「02」、「03」、「04」、「07」、「10」のうちのいずれかに設定可能である。したがって、大当り遊技状態におけるラウンドの上限回数は、2ラウンド、3ラウンド、4ラウンド、7ラウンド、10ラウンドのうちのいずれかに設定される。上限回数が2ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、2ラウンド大当りともいう。上限回数が3ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、3ラウンド大当りともいう。上限回数が4ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、4ラウンド大当りともいう。上限回数が7ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、7ラウンド大当りともいう。上限回数が10ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、10ラウンド大当りともいう。
大当り開始時設定例AKB02では、大当り開始演出時間を、100ミリ秒、7500ミリ秒、8000ミリ秒、14000ミリ秒のうちのいずれかに設定可能である。例えば、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA14とに対応して、大当り開始演出時間を100ミリ秒に設定可能である。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能である。その一方で、高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA08~NA11や大当り種別KA11~KA14が決定されることはない。したがって、大当り開始演出時間は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合の方が、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合よりも、短い時間に設定可能である。あるいは、大当り種別KA15に対応して大当り開始演出時間を14000ミリ秒に設定可能であり、大当り種別KA15以外に対応して大当り開始時間を14000ミリ秒よりも短い時間に設定可能である。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に所定割合で大当り種別KA15が決定可能となり、高ベース制御が「なし」の場合に大当り種別KA15が決定されることはない。したがって、大当り開始演出時間は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合の方が、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合よりも、長い時間に設定可能である。
図9-22は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS161)。ここでの特別図柄プロセスタイマは、特別図柄プロセス処理により選択される大入賞口開放後処理において、大当り終了演出時間に対応したタイマ初期値が設定されたものである。特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」以外である場合に(ステップAKS161;No)、特別図柄プロセスタイマの計時値を1減算更新して(ステップAKS162)、処理は終了する。これにより、大当り終了演出時間が経過するまで待機する。
ステップAKS161に対応して特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」である場合に(ステップAKS161;Yes)、特図プロセスコードをクリアして、初期値としての00[H]に更新する(ステップAKS163)。また、大当り種別指定値を読み出し(ステップAKS164)、特定領域通過フラグを確認する(ステップAKS165)。特定領域通過フラグは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行に対応して、V入賞領域51を通過した遊技球が特定領域スイッチ24によって検出された場合に、オン状態にセットされる。これに対し、遊技球がV入賞領域51を通過せず特定領域スイッチ24による検出がない場合に、特定領域通過フラグはオフ状態に維持される。
ステップAKS165の後に、大当り終了時状態設定と(ステップAKS166)、大当り終了時コマンド送信設定と(ステップAKS167)、大当り終了時データ設定と(AKS168)、を行い処理は終了する。大当り終了時状態設定は、大当り遊技状態の終了後における遊技状態や演出状態に関する設定を含み、大当り種別やV入賞の有無に対応して、時短フラグや時短カウンタ初期値の設定、確変フラグや確変カウンタ初期値の設定、特別期間演出指定値や演出状態選択指定値の設定などが可能であればよい。大当り終了時コマンド送信設定は、大当り終了時コマンドテーブルの指定と、コマンドセット処理の実行と、を含んでいればよい。大当り終了時コマンドテーブルは、大当り遊技状態の終了に対応して、大当り終了時の演出制御コマンドを送信するためのテーブルデータを含んでいる。例えば、大当り終了時の演出制御コマンドは、大当り終了指定コマンドと、背景指定コマンドと、を含んでいればよい。大当り終了時データ設定は、大当り終了時データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいればよい。大当り終了時データテーブルは、大当り終了時クリア対象に含まれる各種データをクリアするためのクリアデータが含まれている。大当り終了時クリア対象は、デモ表示フラグ、変動コマンド指定バッファ、大入賞口開放回数最大値バッファ、始動口入賞指定値などを、含んでいればよい。これらに対応する格納領域は、大当り終了時データ設定に含まれるデータセット処理によりクリアされ、それぞれの格納値などが「0」に対応する値に初期化される。
図9-23は、大当り終了時設定例AKB11を示している。大当り終了時設定例AKB11は、大当り遊技状態が終了する場合に、時短カウンタ初期値と、大当り終了演出時間と、演出状態選択指定値と、を大当り種別に対応して設定可能にする。時短カウンタ初期値は、大当り終了処理のステップAKS166における大当り終了時状態設定により設定可能である。大当り終了演出時間および演出状態選択指定値は、特別図柄プロセス処理により選択される大入賞口開放後処理において、特図プロセスコードの更新に伴い設定可能であればよい。
時短カウンタ初期値は、高ベース状態としての時短状態において実行可能な可変表示の上限回数に対応する。大当り終了時設定例AKB11では、時短カウンタ初期値を、大当り種別に対応して、「8」、「70」、「100」、「570」、「10000」のうちのいずれかに設定可能である。したがって、高ベース状態としての時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、8回、70回、100回、570回、10000回のうちのいずれかに設定される。
確変カウンタ初期値は、V入賞ありに対応して特定領域通過フラグがオンの場合に、「70」に設定可能である。これに対し、V入賞なしに対応して特定領域通過フラグがオフの場合に、確変カウンタ初期値は「0」に設定される。したがって、高確状態としての確変状態において実行可能な可変表示の上限回数は、大当り遊技状態におけるV入賞発生による確変制御条件の成立にもとづいて、70回に設定される。
高ベース状態としての時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、高確状態としての確変状態において実行可能な可変表示の上限回数と比べた場合に、共通する回数に設定される場合と、相違する回数に設定される場合と、がある。例えば、時短カウンタ初期値が「8」に設定された場合に、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、確変状態において実行可能な可変表示の上限回数である70回よりも、少ない8回になる。これに対し、時短カウンタ初期値が「570」または「10000」のうちのいずれかに設定された場合に、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、確変状態において実行可能な可変表示の上限回数である70回よりも、多い570回または10000回になる。他方において、時短カウンタ初期値が「70」に設定された場合に、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、確変状態において実行可能な可変表示の上限回数である70回と、共通する回数になる。
確変状態の制御に対応して設定可能な確変カウンタ初期値である「70」は、時短状態の制御に対応して設定可能な時短カウンタ初期値にも含まれて、第1状態において可変表示を実行可能な第1回数となる。このような確変カウンタ初期値および時短カウンタ初期値が「70」に設定された場合に、確変制御とともに高ベース制御が行われる高確高ベース状態は、有利状態となる大当り遊技状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第1状態となる。大当り終了時設定例AKB11では、大当り種別NA05~NA07または大当り種別KA02、KA04~KA15のうちのいずれかに対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、確変カウンタ初期値および時短カウンタ初期値が「70」に設定され、大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される。ただし、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA05~NA07のうちのいずれかに対応する大当り遊技状態では、遊技球がV入賞領域51を通過しにくいように、V入賞口開閉部材となる振分部材の動作が制御される。
時短状態の制御に対応して設定可能な時短カウンタ初期値に含まれる「10000」は、第2状態において可変表示を実行可能な第2回数となる。そこで、確変カウンタ初期値が「0」で時短カウンタ初期値が「10000」に設定された場合に、確変制御がなく高ベース制御が行われる低確高ベース状態は、有利状態となる大当り遊技状態の終了後に第1回数よりも多い可変表示が実行されるまで制御可能な第2状態となる。大当り終了時設定例AKB11では、大当り種別NA09~NA11のうちのいずれかに対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、時短カウンタ初期値が「10000」に設定され、大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される。ここで、大当り種別NA09~NA11は大当り種別が「通常」に含まれるので、大当り遊技状態では遊技球がV入賞領域51を通過しにくく、確変カウンタ初期値は高い割合で「0」になる。
大当り終了時設定例AKB11では、大当り終了演出時間を、大当り種別に対応して、3500ミリ秒、9500ミリ秒、48000ミリ秒のうちのいずれかに設定可能である。例えば、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とに対応して、大当り終了演出時間を3500ミリ秒に設定可能である。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能である。その一方で、高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA08~NA11や大当り種別KA11~KA14が決定されることはない。したがって、大当り終了演出時間は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合の方が、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合よりも、短い時間に設定可能である。
大当り終了時設定例AKB11では、演出状態選択指定値を、大当り種別に対応して、02[H]、06[H]のうちのいずれかに設定可能である。例えば、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とに対応して、いずれも演出状態選択指定値を06[H]に設定可能である。これに対し、大当り種別NA01~NA07と大当り種別KA01~KA10とに対応して、演出状態選択指定値を02[H]に設定する場合と06[H]に設定する場合とがある。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能である。その一方で、高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA08~NA11や大当り種別KA11~KA14が決定されることはない。したがって、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合に、大当り遊技状態の終了に対応した演出状態選択指定値は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合と、同じ値に設定される場合もあれば異なる値に設定される場合もある。
図9-24は、大当り終了時設定例AKB12を示している。大当り終了時設定例AKB12は、大当り遊技状態が終了する場合に、大当り終了指定コマンドと、特別期間演出指定値と、大当り後背景指定と、を大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA01~NA11に対応して設定可能にする。大当り終了指定コマンドは、図9-22に示された大当り終了処理のステップAKS167における大当り終了時コマンド送信設定により設定可能である。特別期間演出指定値は、大当り終了処理のステップAKS166における大当り終了時状態設定により設定可能である。大当り後背景指定は、大当り終了処理のステップAKS168における大当り終了時データ設定により設定可能であり、背景指定コマンドを示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納される。また、大当り終了処理のステップAKS167における大当り終了時コマンド送信設定により、大当り後背景指定に対応した背景指定コマンドを送信可能に設定してもよい。
例えば、大当り種別NA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が01[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9502[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別NA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が02[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9508[H]を示すコマンドデータが格納される。また、大当り種別NA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA301[H]が送信され、特別期間演出指定値が03[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9502[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別NA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA307[H]が送信され、特別期間演出指定値が04[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9503[H]を示すコマンドデータが格納される。その他の大当り種別やV入賞の有無に対応した設定は、図9-24に示すとおりである。
図9-25は、大当り終了時設定例AKB13を示している。大当り終了時設定例AKB13は、大当り遊技状態が終了する場合に、大当り終了指定コマンドと、特別期間演出指定値と、大当り後背景指定と、を大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA01~KA15に対応して設定可能にする。例えば、大当り種別KA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が01[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9502[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別KA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が02[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9508[H]を示すコマンドデータが格納される。また、大当り種別KA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA302[H]が送信され、特別期間演出指定値が06[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9503[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別KA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA302[H]が送信され、特別期間演出指定値が05[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9503[H]を示すコマンドデータが格納される。その他の大当り種別やV入賞の有無に対応した設定は、図9-25に示すとおりである。
図9-26は、演出図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、演出図柄の表示結果としての確定演出図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップAKS501)。演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、演出図柄指定コマンドから特定可能な大当り種別などに対応する可変表示結果といった、可変表示内容にもとづいて、最終停止図柄を決定すればよい。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに対応した可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
図9-17に示された演出図柄指定コマンド設定例AKB01と、図9-21に示された大当り開始時設定例AKB02とにより、各演出図柄指定コマンドは、以下のような決定内容を通知可能である。コマンド8C01[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C02[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて3ラウンド大当りまたは4ラウンド大当りとなり、コマンド8C03[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて2ラウンド大当りとなり、コマンド8C04[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C05[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りまたは4ラウンド大当りとなり、コマンド8C06[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて7ラウンド大当りとなる。また、コマンド8C07[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて10ラウンド大当りとなり、コマンド8C08[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて10ラウンド大当りとなり、コマンド8C09[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C0A[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C0B[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて2ラウンド大当りとなり、コマンド8C0C[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて7ラウンド大当りとなる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、演出図柄の可変表示がリーチ態様にはならずに、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、演出図柄の可変表示がリーチ態様となった後に、リーチハズレ組合せの確定演出図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態においてV入賞が発生しにくくなる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態においてV入賞が発生しやすくなる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)演出図柄が最終停止図柄に決定される。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)演出図柄が最終停止図柄に決定される。この場合に、確定演出図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の演出図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定演出図柄は、左右の確定演出図柄とは異なる演出図柄に決定される。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)演出図柄が最終停止図柄に決定される。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す演出図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す演出図柄)のいずれを確定演出図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような演出図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。これにより、確定演出図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップAKS501にて最終停止図柄などを決定した後には、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンがリザルト表示用のものであるか否かを判定する(ステップAKS502)。確変状態や時短状態では、可変表示の実行回数が70回に達したときに、リザルト表示を実行可能である。リザルト表示は、大当り遊技状態において遊技者が獲得した賞球総数や、連続して大当りした回数など、遊技者が獲得した遊技価値の結果に関する情報の表示である。連続して大当りした回数は、連荘回数ともいう。図9-4に示されたハズレ変動パターンでは、時短中第1最終から時短中第4最終までの変動パターンPB1-6~PB1-9のうちのいずれかによる可変表示の実行中に、リザルト表示を行い、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を実行することができる。図9-5に示された大当り変動パターンでは、変動パターンPB3-2または変動パターンPB3-9のいずれかによる可変表示が、確変状態や時短状態における70回目の可変表示である場合に、その可変表示の実行中に、リザルト表示を行い、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を実行可能であってもよい。ステップAKS502では、確変状態や時短状態における70回目の可変表示である場合に、変動パターンPB1-6~PB1-9と、変動パターンPB3-2、PB3-9と、に対応してリザルト表示用の変動パターンであると判定すればよい。なお、価値報知は、遊技者によって得られた任意の価値に関する情報の提供を含んでいてもよい。
ステップAKS502に対応してリザルト表示用の変動パターンである場合に(ステップAKS502;Yes)、リザルト表示制御設定を行う(ステップAKS503)。リザルト表示制御設定は、可変表示の実行中に価値報知となるリザルト表示を実行可能に制御するための設定である。例えば、演出制御用CPU120は、リザルト表示用に設けられた演出パターンを選択して、可変表示の実行中にリザルト表示を実行可能に設定すればよい。
ステップAKS503の後に、変動パターンが状態報知演出用のものであるか否かを判定する(ステップAKS504)。可変表示の実行中にリザルト表示が行われた場合に、状態報知演出が実行される場合と実行されない場合とがある。状態報知演出は、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数が10000回である場合に、可変表示の実行回数が70回に達した後にも時短状態が継続することなど、第2状態としての低確高ベース状態である旨の報知を実行する演出である。図9-4に示されたハズレ変動パターンでは、時短中第4最終の変動パターンPB1-9による可変表示の実行中に、状態報知演出を行い、実行可能な可変表示の上限回数が10000回の時短状態である旨の報知を実行することができる。ステップAKS504では、変動パターンPB1-9に対応して状態報知演出用の変動パターンであると判定すればよい。
ステップAKS504に対応して状態報知演出用の変動パターンである場合に(ステップAKS504;Yes)、状態報知演出制御設定を行う(ステップAKS505)。状態報知演出制御設定は、可変表示の実行中に状態報知演出による報知を実行可能に制御するための設定である。例えば、演出制御用CPU120は、状態報知演出用に設けられた演出パターンを選択して、可変表示の実行中に状態報知演出を実行可能に設定すればよい。状態報知演出は、例えばプッシュボタン31Bを模したボタン表示の演出画像といった、特定画像の表示を含んでいてもよい。
ステップAKS502に対応してリザルト表示用の変動パターンでない場合(ステップAKS502;No)、ステップAKS504に対応して状態放置演出用の変動パターンでない場合(ステップAKS504;No)、またはステップAKS505に続いて、その他の可変表示中演出を決定する(ステップAKS506)。例えば、予告演出の有無や実行する場合の予告演出パターンなどを決定してもよい。その後に、演出制御パターンを決定する(ステップAKS507)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、リザルト表示の実行に対応して、予め用意された演出制御パターン(リザルト表示制御パターン)を選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。状態報知演出の実行に対応して、予め用意された演出制御パターン(状態報知演出制御パターン)を選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。予告演出の実行に対応して、予め用意された演出制御パターン(予告演出制御パターン)を選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、リザルト表示制御パターン、状態報知演出制御パターン、予告演出制御パターン、あるいは、これらの一部または全部として、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップAKS507の次に、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップAKS508)。演出制御プロセスタイマは、例えばRAM102の所定アドレスに設けられ、演出制御に用いられる計時値を示すデータが格納されて記憶可能である。また、画像表示装置5の画面上にて演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップAKS509)。このときには、例えばステップAKS507により決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データを用いて、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて演出図柄の変動を開始させればよい。これに伴い、可変表示の開始に対応して、画像表示装置5の画面上における保留表示を更新するための設定を行う(ステップAKS510)。そして、演出プロセスコードを演出図柄変動中処理に対応した値である02[H]に更新し(ステップAKS511)、演出図柄変動開始処理は終了する。
図9-27は、演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマの計時値などにもとづいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップAKS521)。可変表示時間を計測するために、演出制御プロセスタイマの計時値を1減算更新するなどの更新を行う。ステップAKS521では、その更新後における演出制御プロセスタイマの計時値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップAKS521に対応して可変表示時間が経過していない場合に(ステップAKS521;No)、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS522)。予告演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。予告演出期間である場合に(ステップAKS522;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップAKS523)。
ステップAKS522に対応して予告演出期間でない場合や(ステップAKS522;No)、ステップAKS523による制御の後に、リザルト表示期間であるか否かを判定する(ステップAKS524)。リザルト表示期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(リザルト表示制御パターンあど)において、予め定められていればよい。リザルト表示期間である場合に(ステップAKS524;Yes)、リザルト表示を実行する制御が行われる(ステップAKS525)。リザルト表示期間でない場合や(ステップAKS524;No)、ステップAKS525による制御の後に、状態報知演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS526)。状態報知演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(状態報知演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。状態報知演出期間である場合に(ステップAKS526;Yes)、状態報知演出を実行する制御が行われる(ステップASK527)。このように、ステップAKS525の制御が行われることで、可変表示中に価値報知となるリザルト表示を実行可能である。また、ステップAKS527の制御が行われることで、可変表示中に第2状態としての低確高ベース状態である旨の報知が含まれる状態報知演出を実行可能である。
ステップAKS526に対応して状態報知演出期間でない場合や(ステップAKS526;No)、ステップAKS527による制御の後に、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS528)。リーチ演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。リーチ演出期間である場合に(ステップAKS528;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップAKS529)。リーチ演出期間でない場合や(ステップAKS528;No)、ステップAKS529による制御の後に、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などにもとづいて、その他、演出図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行する制御を行い(ステップAKS530)、演出図柄変動中処理は終了する。
ステップAKS521に対応して可変表示時間が経過した場合に(ステップAKS521;Yes)、主基板11から送信される演出図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS531)。このときに、演出図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップAKS531;No)、演出図柄変動中処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後に、演出図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過したことに対応して、演出図柄確定コマンドを正常に受信できなかったものとし、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。演出図柄確定コマンドの受信があった場合に(ステップAKS531;Yes)、演出図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を停止表示として導出表示とする制御が行われる(ステップAKS532)。また、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた時間を設定する(ステップAKS533)。そして、演出プロセスコードを演出図柄変動停止処理に対応した値である03[H]に更新し(ステップAKS534)、演出図柄変動中処理は終了する。
次に、特徴部23AKに関する各種制御例を説明する。パチンコ遊技機1は、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第1特別図柄を用いた特図ゲームが実行され、特図表示結果が「大当り」となる場合がある。このような大当りは、高ベース中第1特図大当りともいう。この場合に、図9-2に示された大当り種別決定例AKD01にもとづいて、高ベース制御が行われる「あり」なので、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA08と、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA11、KA15と、のうちのいずれかに決定される。図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別NA08の場合に時短カウンタ初期値の「570」および演出状態選択指定値の06[H]が設定され、大当り種別KA11、KA15の場合に時短カウンタ初期値の「70」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。また、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA08はV入賞が発生しにくいので、図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA08のV入賞なしならば特別期間演出指定値が0C[H]に設定される。これに対し、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA11、KA15はV入賞が発生しやすいので、図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA11、KA15のV入賞ありならば特別期間演出指定値が07[H]に設定される。
図9-28は、高ベース中第1特図大当りにもとづく演出状態制御例AKC01を示している。高ベース中第1特図大当りが大当り種別NA08の場合に、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が0C[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「570」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して、図9-18に示された特別図柄変動処理のステップAKS130により時短カウンタの計数値が1減算更新される。これに伴い、ステップAKS133にて特別期間演出指定値が00[H]以外であると判定され、ステップAKS134により特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が0C[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「566」になると演出状態選択指定値が08[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「501」になると演出状態選択指定値が09[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「500」になると演出状態選択指定値が0A[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0B[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
高ベース中第1特図大当りが大当り種別KA11、KA15のいずれかである場合に、V入賞ありに対応して特別期間演出指定値が07[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「70」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が07[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「66」になると演出状態選択指定値が07[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、演出状態選択指定値に対応した参照テーブルが指定され、異なる参照テーブルを用いて変動パターンを決定可能である。例えば、演出状態選択指定値が06[H]の場合に参照テーブルTS02が指定され、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照テーブルTS03が指定され、演出状態選択指定値が09[H]の場合に参照テーブルTS05が指定され、演出状態選択指定値が0A[H]の場合に参照テーブルTS06が指定され、演出状態選択指定値が0B[H]の場合に参照テーブルTS07が指定され、演出状態選択指定値が0C[H]の場合に参照テーブルTS08が指定される。図9-6(C)に示された参照テーブルTS02では、始動口入賞指定値が「2」の場合に第2保留記憶数と対応付けられた選択テーブルTB20、TB21のいずれかを、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能である。図9-6(D)に示された参照テーブルTS03では、始動口入賞指定値が「2」の場合に第2保留記憶数と対応付けられた選択テーブルTB22、TB23のいずれかを、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能である。このように、演出状態選択指定値に対応して異なるテーブルデータにより構成される変動パターン種別選択テーブルなどを用いて、変動パターンを決定することができる。
パチンコ遊技機1は、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行され、特図表示結果が「大当り」となる場合がある。このような大当りは、高ベース中第2特図大当りともいう。この場合に、図9-2に示された大当り種別決定例AKD01にもとづいて、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA09~NA11と、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA12~KA15と、のうちのいずれかに決定される。図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別NA09~NA11の場合に時短カウンタ初期値の「10000」および演出状態選択指定値の06[H]が設定され、大当り種別KA12~KA15の場合に時短カウンタ初期値の「70」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。また、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA09~NA11はV入賞が発生しにくいので、図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA09~NA11のV入賞なしならば特別期間演出指定値が0E[H]に設定される。これに対し、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA12~KA15はV入賞が発生しやすいので、図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA12~KA15のV入賞ありならば特別期間演出指定値が07[H]に設定される。
図9-29は、高ベース中第2特図大当りにもとづく演出状態制御例AKC02を示している。高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が0E[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「10000」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が0E[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「9996」になると演出状態選択指定値が08[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9931」になると演出状態選択指定値が0D[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9930」になると演出状態選択指定値が0E[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、V入賞ありに対応して特別期間演出指定値が07[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「70」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が07[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「66」になると演出状態選択指定値が07[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11であったことにもとづいて低確高ベース状態に制御され、69回目の可変表示が終了した場合に、時短カウンタの計数値は「9931」に更新される。これにより、演出状態選択指定値が0D[H]に更新され、続いて70回目の可変表示が開始されるときに、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS09が指定される。図9-7(E)に示された参照テーブルTS09は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数によらずテーブルTB15を、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-10(F)に示されたテーブルTB15は、変動パターン種別CB1-9のみを選択可能である。図9-14(I)に示す変動パターン種別CB1-9の場合に、変動パターンPB1-9のみが決定可能になる。こうして、時短カウンタ初期値が「10000」である低確高ベース状態における70回目の可変表示に対応して、変動パターンPB1-9を決定することができる。
高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15であったことにもとづいて高確高ベース状態に制御され、69回目の可変表示が終了した場合に、時短カウンタの計数値は「1」に更新される。これにより、演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、続いて70回目の可変表示が開始されるときに、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS08が指定される。図9-7(D)に示された参照テーブルTS08は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数によらずテーブルTB14を、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-10(E)に示されたテーブルTB14は、変動パターン種別CB1-8のみを選択可能である。図9-14(H)に示す変動パターン種別CB1-8の場合に、変動パターンPB1-8のみが決定可能になる。こうして、時短カウンタ初期値が「70」である高確高ベースにおける70回目の可変表示に対応して、変動パターンPB1-8を決定することができる。
図9-30(A)は、演出状態選択指定値0C[H]、0D[H]に対応した可変表示制御例AKC11を示している。演出状態選択指定値が0C[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり、特図表示結果を含めた可変表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-8のみに決定可能であるとともに変動パターンPB1-8のみに決定可能である。図9-4に示すハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB1-8は、時短中第3最終に対応して特図変動時間が12500ミリ秒に設定される。これに対し、演出状態選択指定値が0D[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり、特図表示結果を含めた可変表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-9のみに決定可能であるとともに変動パターンPB1-9のみに決定可能である。図9-4に示すハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB1-9は、時短中第4最終に対応して特図変動時間が29900ミリ秒に設定される。
図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS502では、変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示用変動パターンであると判定され、ステップAKS503によるリザルト表示制御設定が行われる。この設定にもとづいて、図9-27に示された演出図柄変動中処理のステップAKS525では、リザルト表示を実行するための制御が行われ、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知としてのリザルト表示が実行可能となる。また、図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS504では、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出用変動パターンであると判定され、ステップAKS505による状態報知演出制御設定が行われる。この設定にもとづいて、図9-27に示された演出図柄変動中処理のステップAKS527では、状態報知演出を実行するための制御が行われ、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく低確高ベース状態である旨の報知が実行される。
以上により、高ベース制御により第2特別図柄を用いた特図ゲームが通常状態に比べて実行されやすい低確高ベース状態や高確高ベース状態は、例えば大当り種別KA12~KA15に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数としての「70」に対応した70回の可変表示が実行されるまで制御可能な高確高ベース状態と、大当り種別NA09~NA11に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数よりも多い第2回数としての「10000」に対応した10000回の可変表示が実行されるまで制御可能な低確高ベース状態と、を含む。このときの高確高ベース状態は第1状態に対応し、低確高ベース状態は第2状態に対応する。このうち高確高ベース状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して変動パターンPB1-8を決定可能であり、低確高ベース状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して変動パターンPB1-9を決定可能である。このときの変動パターンPB1-8は第1可変表示パターンに対応し、変動パターンPB1-9は第2可変表示パターンに対応する。そして、変動パターンPB1-8による可変表示中に価値報知となるリザルト表示を実行する。また、変動パターンPB1-9による可変表示中に価値報知となるリザルト表示および低確低ベース状態に関する報知を含む状態報知演出を実行する。ここで、特図変動時間を比較すると、変動パターンPB1-9における29900ミリ秒の方が、変動パターンPB1-8における12500ミリ秒よりも長い時間となる。これにより、第1可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-8と第2可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-9とで、特図変動時間や報知内容を異ならせて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
加えて、第1状態に対応する高確高ベース状態中と第2状態に対応する低確高ベース状態中とで、可変表示の回数が第1回数としての「70」である場合に、それぞれ、変動パターン種別CB1-8と変動パターン種別CB1-9とに対応した異なる決定用データとなる変動パターン決定テーブルのテーブルデータを用いて、変動パターンを決定可能である。このように、異なる決定用データを用いて変動パターンが決定されるので、第1回数に対応した70回目の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC11において、第1状態に対応する高確高ベース状態において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-8は、第1非特定パターンに対応する。また、第2状態に対応する低確高ベース状態において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-9は、第2非特定パターンに対応する。そして、第1非特定パターンに対応する変動パターンPB1-8は特図変動時間が12500ミリ秒であり、第2非特定パターンに対応する変動パターンPB1-9は特図変動時間が2倍以上の期間となる29900ミリ秒である。変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示用変動パターンであるので、それぞれの可変表示中に価値報知となるリザルト表示が実行される。さらに、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出用変動パターンであるので、その可変表示中に第2状態としての低確高ベース状態である旨の報知が実行される。これにより、第1回数に対応した70回目の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-30(B)は、大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15と、に対応した大当り制御例AKC12を示している。図9-21に示された大当り開始時設定例AKB02において、大入賞口開放回数最大値は、大当り種別NA09に対応して「02」に、大当り種別NA10に対応して「04」に、大当り種別NA11に対応して「07」に、大当り種別KA12に対応して「02」に、大当り種別KA13に対応して「04」に、大当り種別KA14に対応して「07」に、大当り種別KA15に対応して「10」に、それぞれ設定される。また、図9-23に示された大当り終了時設定例AKB11において、時短カウンタ初期値は、大当り種別NA09~NA11に対応して「10000」に、大当り種別KA12~KA15に対応して「70」に、それぞれ設定される。そして、時短カウンタ初期値が「10000」に設定されるのは大当り種別NA09~NA11のうちのいずれかである場合に限られ、他の大当り種別では設定されない。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して、大当り種別NA09~NA11に決定可能である。これに対し、高ベース制御が行われない「なし」および始動口入賞指定値「2」に対応して、大当り種別NA09~NA11に決定されない。また、高ベース制御が「なし」の場合と「あり」の場合とで、第1特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「1」に対応して、大当り種別NA09~NA11に決定されない。
以上により、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて、時短カウンタ初期値が「10000」の設定に対応する第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がある。その一方で、高ベース制御が行われていない低ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて、第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。また、高ベース中の場合と低ベース中の場合とで、第1特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて、第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。このように、高ベース制御の有無や表示結果が「大当り」となった特別図柄に対応した制御により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り制御例AKC12において、大入賞口開放回数最大値が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合である。その他の大当り種別NA09~NA11や大当り種別KA12~KA14の場合に、大入賞口開放回数最大値は「10」よりも少なくなる。大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15とは、いずれも高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して決定可能である。このように、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応する第2大当り遊技状態と、を含む。大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合があり、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。これに対し、大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応する第2大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合と、がある。これにより、ラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態である場合に、第2状態として時短カウンタ初期値が多い低確高ベース状態に制御される場合があることで、遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り制御例AKC12において、大入賞口開放回数最大値が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「07」に設定されるのは大当り種別NA11、KA14の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「04」に設定されるのは大当り種別NA10、KA13の場合である。このうち、大当り種別KA15である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA11、KA14である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA10、KA13である場合の大当り遊技状態は第2大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態に対応する。大当り種別NA10、NA11と、大当り種別KA13~KA15とは、いずれも高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して決定可能である。このように、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない7ラウンド大当りとなる大当り種別NA11、KA14に対応する第2大当り遊技状態と、7ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない4ラウンド大当りとなる大当り種別NA10、KA13に対応する第3大当り遊技状態と、を含む。大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合があり、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。これに対し、大当り種別NA10、NA11と大当り種別KA13、KA14とに対応する第2大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合と、がある。そして、大当り種別KA13の高ベース中決定率は25%であり、大当り種別KA14の高ベース中決定率である31%よりも低くなっている。その一方で、大当り種別NA10、NA11の高ベース中決定率は、いずれも2%である。したがって、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態の終了後には、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態の終了後よりも高い割合で、第2状態として時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。これにより、ラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態である場合に、第2状態として時短カウンタ初期値が多い低確高ベース状態に制御される割合が高くなることで、遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に、大当り種別NA10、KA13のいずれかであればテーブルTB32が変動パターン種別選択テーブルに指定され、大当り種別NA11、KA14のいずれかであればテーブルTB33が変動パターン種別選択テーブルに指定される。図9-11(F)に示されたテーブルTB32は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能である。図9-11(G)に示されたテーブルTB33は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能である。このように、大当り種別NA10と大当り種別KA13とに対応して、4ラウンド大当りとなる場合に、図9-15(C)に示された変動パターン種別CB3-3における変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンが決定される。また、大当り種別NA11と大当り種別KA14とに対応して、7ラウンド大当りとなる場合に、図9-15(D)に示された変動パターン種別CB3-4における変動パターン決定テーブルを用いて、変動パターンが決定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の変動パターン種別CB3-4における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータが用いられて変動パターンを決定可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の変動パターン種別CB3-3における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータが用いられて変動パターンを決定可能である。ここで、変動パターン種別CB3-4における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは第1データに対応し、変動パターン種別CB3-3における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは第2データに対応する。このように、共通の変動パターン種別に対応したデータを用いて変動パターンを決定することにより、可変表示の共通性を高めて高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-30(C)は、大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15と、に対応した大当り時演出制御例AKC13を示している。大当り時演出制御例AKC13においても、大当り制御例AKC12と同様に、大入賞口開放回数が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合であり、大入賞口開放回数が「07」に設定されるのは大当り種別NA11、KA14の場合であり、大入賞口開放回数が「04」に設定されるのは大当り種別NA10、KA13の場合である。このうち、大当り種別KA15である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA11、KA14である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA10、KA13である場合の大当り遊技状態は第2大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態に対応する。図9-21に示された大当り開始時設定例AKB02において、大当り開始演出パターンは、大当り種別NA10、KA13に対応して共通のパターンAPA33に、大当り種別NA11、KA14に対応して共通のパターンAPA34に、それぞれ設定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態が開始されるときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り開始演出パターンAPA34による大当り開始演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態が開始されるときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り開始演出パターンAPA33による大当り開始演出を実行可能である。このように、共通の大当り開始演出パターンによる大当り開始演出を実行することにより、大当り開始演出が実行された場合に高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り時演出制御例AKC13において、大当り中演出パターンは、大当り種別NA10、KA13に対応して共通のパターンAPB33に、大当り種別NA11、KA14に対応して共通のパターンAPB34に、それぞれ設定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態において、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB34による大当り中演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態において、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB33による大当り中演出を実行可能である。大当り中演出パターンAPB33による大当り中演出や、大当り中演出パターンAPB34による大当り中演出は、それぞれの大当り遊技状態に対応して実行可能なラウンドに対応して実行される演出を含んでいればよい。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態におけるラウンドが実行される場合に、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB34による大当り中演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態におけるラウンドが実行される場合に、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB33による大当り中演出を実行可能である。このように、共通の大当り中演出パターンによる大当り中演出を実行することにより、大当り中演出が実行された場合に高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り時演出制御例AKC13において、大当り終了演出パターンは、大当り種別NA10、KA13に対応して共通のパターンAPC33に、大当り種別NA11、KA14に対応して共通のパターンAPC34に、それぞれ設定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPC34による大当り終了演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPC33による大当り終了演出を実行可能である。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPC34による大当り終了演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPB33による大当り終了演出を実行可能である。このように、共通の大当り終了演出パターンによる大当り終了演出を実行することにより、大当り終了演出が実行された場合に高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-31は、演出状態選択指定値が07[H]または08[H]の場合に、特図表示結果が「大当り」にもとづく可変表示制御例AKC21を示している。図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に、変動パターン種別選択テーブルは、大当り種別NA09、KA12に対応してテーブルTB31が、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB32が、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB33が、大当り種別KA15に対応してテーブルTB34が、それぞれ指定される。また、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21において、演出状態選択指定値が08[H]の場合に、変動パターン種別選択テーブルは、大当り種別NA09、KA12に対応してテーブルTB35が、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB36が、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB37が、大当り種別KA15に対応してテーブルTB38が、それぞれ指定される。
図9-11(E)に示されたテーブルTB31および図9-11(I)に示されたテーブルTB35は、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能である。図9-11(F)に示されたテーブルTB32および図9-11(J)に示されたテーブルTB36は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能である。図9-11(G)に示されたテーブルTB33および図9-11(K)に示されたテーブルTB37は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能である。図9-11(H)に示されたテーブルTB34および図9-11(L)に示されたテーブルTB38は、変動パターン種別CB3-5のみを選択可能である。図9-15(B)に示された変動パターン種別CB3-2の場合に、変動パターンPB3-1、PB3-2のいずれかに決定可能である。図9-15(C)に示された変動パターン種別CB3-3の場合および図9-15(D)に示された変動パターン種別CB3-4の場合に、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちのいずれかに決定可能である。図9-15(E)に示された変動パターン種別CB3-5の場合に、変動パターンPB3-9~PB3-11のうちのいずれかに決定可能である。
可変表示制御例AKC21において、大入賞口開放回数最大値が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「07」に設定されるのは大当り種別NA11、KA14の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「04」に設定されるのは大当り種別NA10、KA13の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「02」に設定されるのは大当り種別NA09、KA12の場合である。このうち、大当り種別KA15である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA10、NA11、KA13、KA14である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA09、KA12である場合の大当り遊技状態は第2大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態に対応し得る。大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15とは、いずれも高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して決定可能である。このように、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない7ラウンド大当りとなる大当り種別NA11、KA14あるいは4ラウンド大当りとなる大当り種別NA10、KA13に対応する第2大当り遊技状態と、7ラウンド大当りや4ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない2ラウンド大当りとなる大当り種別NA09、KA12に対応する第3大当り遊技状態と、を含む。
第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA10、NA11、KA13、KA14に対応して決定可能な変動パターンPB3-2~PB3-8である。そして、大当り種別NA10、NA11のいずれかであれば、第2大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。これに対し、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA09、KA12に対応して決定可能な変動パターンPB3-1、PB3-2である。そして、大当り種別NA09であれば、第3大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。このような大当り種別NA09に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-1は、特図変動時間が2500ミリ秒であり、大当り種別NA10、NA11に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-3~PB3-8よりも、可変表示期間が短くなる。言い換えると、大当り種別NA10、NA11に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-3~PB3-8は、大当り種別NA09に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-1よりも、可変表示時間が長くなる。これにより、可変表示期間が長い変動パターンである場合に、ラウンドの回数が第3大当り遊技状態よりも多い第2大当り遊技状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
また、大当り種別NA09に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-2は、大当り種別NA10、NA11に対応して決定可能な変動パターンにも含まれる。大当り種別NA09の場合に、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。大当り種別NA10、NA11の場合に、第2大当り遊技状態としての4ラウンド大当りや7ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。このように、第2大当り遊技状態である4ラウンド大当りや7ラウンド大当りの終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合と、第3大当り遊技状態である2ラウンド大当りの終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、変動パターンPB3-2といった、共通の変動パターンを決定可能である。これにより、特定の可変表示期間となる変動パターンである場合に、第2大当り遊技状態となるか第3大当り遊技状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高ベース中第2特図大当りにもとづく大当り遊技状態の終了に対応して、特別期間演出指定値は、大当り種別NA09~NA11の場合に時短カウンタ初期値が「10000」に設定されてV入賞なしならば特別期間演出指定値が0E[H]に設定され、大当り種別KA12~KA15の場合に時短カウンタ初期値が「70」に設定されてV入賞ありならば特別期間演出指定値が07[H]に設定される。時短カウンタ初期値が「70」の高確高ベース状態は第1状態に対応し、時短カウンタ初期値が「10000」の低確高ベース状態は第2状態に対応する。特別期間演出指定値を示すデータは、特別期間演出バッファに格納して記憶される。図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA09~NA11でV入賞なしの場合に、大当り後背景指定としてコマンド9505[H]を示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納されて送信可能となる。図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA12~KA15でV入賞ありの場合に、大当り後背景指定としてコマンド9506[H]を示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納されて送信可能となる。背景指定コマンドとして、コマンド9505[H]が送信された場合とコマンド9506[H]が送信された場合とで、高ベース制御が行われている時短状態や確変状態などの高ベース中であることに対応して、共通の演出画像を用いて背景表示が行われてもよい。
以上により、大当り遊技状態の終了に対応して、計数情報となる特別期間演出指定値を示すデータを設定可能であり、第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合に特別期間演出指定値として07[H]を設定し、第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合に特別期間演出指定値として0E[H]を設定する。また、第1状態に対応する高確高ベース状態中と、第2状態に対応する低確高ベース状態中とで、背景指定コマンドにもとづいて共通の演出画像を用いた背景表示が可能である。このように、共通の背景画像となる演出画像の表示にもとづいて高確高ベース状態中であるか低確高ベース状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高ベース中第2特図大当りにもとづく大当り遊技状態の終了に対応して、演出状態選択指定値は、大当り種別NA09~NA11の場合と大当り種別KA12~KA15の場合とで、共通の値である06[H]に設定される。その後、大当り種別NA09~NA11にもとづく低確高ベース状態中には演出状態選択指定値が08[H]に更新され、大当り種別KA12~KA15にもとづく高確高ベース状態中には演出状態選択指定値が07[H]に更新される。演出状態選択指定値が06[H]の場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS02が指定される。演出状態選択指定値が07[H]の場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS03が指定される。演出状態選択指定値が08[H]の場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS04が指定される。図9-6(D)に示された参照テーブルTS03は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第2保留記憶数に対応してテーブルTB22、TB23のいずれかを変動パターン種別選択テーブルとして指定可能である。図9-6(E)に示された参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第2保留記憶数に対応してテーブルTB24、TB25のいずれかを変動パターン種別選択テーブルに指定可能である。図9-10(I)に示されたテーブルTB22および図9-10(J)に示されたテーブルTB23の場合と、図9-10(K)に示されたテーブルTB24の場合および図9-10(L)に示されたテーブルTB25の場合とは、いずれも変動パターン種別CB1-2~CB1-4、CB2-1が決定可能になる。特に、変動パターン種別CB1-4、CB2-1は、テーブルTB22~TB25のいずれが指定された場合にも決定可能になる。
以上により、第1状態に対応する高確高ベース状態中と第2状態に対応する低確高ベース状態中とで、可変表示の回数が第1回数としての「70」未満である場合に、例えば変動パターン種別CB1-4、CB2-1などに対応した共通の決定用データとなる変動パターン決定テーブルのテーブルデータを用いて、変動パターンを決定可能である。このように、共通の決定用データを用いて変動パターンが決定されるので、可変表示の共通性を高めて高確高ベース状態中であるか低確高ベース状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC21において、各大当り種別に対応した平均変動時間は、それぞれの大当り種別に対応した決定可能パターンの特図変動時間と決定割合とから求めることができる。より具体的に、決定可能パターンごとに特図変動時間と決定割合とを乗算した値を、大当り種別に対応する複数の決定可能パターンについて加算することで、各大当り種別に対応した平均変動時間を得ることができる。例えば、大当り種別NA09、KA12に対応して3900ミリ秒となり、大当り種別NA10、KA13に対応して16190ミリ秒となり、大当り種別NA11、KA14に対応して16740ミリ秒となり、大当り種別KA15に対応して20960ミリ秒となる。第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別KA15に対応して決定可能な変動パターンPB3-9~PB3-11である。第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA10、NA11、KA13、KA14に対応して決定可能な変動パターンPB3-2~PB3-8である。第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA09、KA12に対応して決定可能な変動パターンPB3-1、PB3-2である。このように、第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である20960ミリ秒は、第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である16740ミリ秒や16190ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。また、第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間は、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である3900ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。これにより、可変表示期間が長い変動パターンである場合に、ラウンドの回数が第3大当り遊技状態よりも多い第2大当り遊技状態に制御される期待感を高め、また、ラウンドの回数が第2大当り遊技状態よりも多い第1大当り遊技状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-32は、演出状態選択指定値が07[H]または08[H]の場合に、大当り遊技状態に制御する契機となる可変表示に関する可変表示制御例AKC22を示している。可変表示制御例AKC22では、大当り遊技状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンの全体についての平均変動時間が示されている。こうした変動パターンの全体についての平均変動時間は、可変表示制御例AKC21において求めた各大当り種別に対応した平均変動時間と各大当り種別の高ベース中決定率とから求めることができる。より具体的に、大当り種別ごとの平均変動時間と決定割合とを乗算した値を、すべての大当り種別について加算することで、全体についての平均変動時間を得ることができる。これにより、可変表示制御例AKC22では、全体についての平均変動時間が12650ミリ秒となる。この場合に、第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である20960ミリ秒は、全体についての平均変動時間である12650ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。また、第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である16740ミリ秒や16190ミリ秒は、全体についての平均変動時間である12650ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。これに対し、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である3900ミリ秒は、全体についての平均変動時間である12650ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、可変表示期間が長い変動パターンである場合に、ラウンドの回数が第3大当り遊技状態よりも多い第2大当り遊技状態に制御される期待感を高め、また、ラウンドの回数が第2大当り遊技状態よりも多い第1大当り遊技状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-33(A)は、演出状態選択指定値07[H]、08[H]、0C[H]、0D[H]に対応した可変表示制御例AKC31を示している。演出状態選択指定値が07[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB2-1を選択可能である。また、演出状態選択指定値が08[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB2-1を選択可能である。そして、変動パターン種別CB2-1は、決定可能な変動パターンとして変動パターンPB2-2、PB2-3を含んでいる。
図9-4に示されたハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB2-2は、可変表示中に第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出を実行し、特図変動時間が16500ミリ秒である。これに対し、変動パターンPB2-3は、可変表示中に第1可変表示演出となるスーパーリーチSPFのリーチ演出を実行し、特図変動時間が35500ミリ秒である。また、図9-5に示された大当り変動パターンの構成例において、第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出は変動パターンPB3-3の可変表示中に実行され、第1可変表示演出となるスーパーリーチSPFのリーチ演出は変動パターンPB3-4の可変表示中に実行される。一方において、図9-14(J)に示された変動パターン種別CB2-1あるいは図9-14(K)に示された変動パターン種別CB2-2の場合に、変動パターンPB2-2の決定割合よりも、変動パターンPB2-3の決定割合が低くなるように設定される。他方において、図9-16(D)に示された変動パターンCB4-4あるいは図9-16(E)に示された変動パターン種別CB4-5の場合に、変動パターンPB3-3の決定割合よりも、変動パターンPB3-4の決定割合が高くなるように設定される。このような設定により、第1可変表示演出となるスーパーリーチSPFのリーチ演出は大当り遊技状態に制御される割合が高く、第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出は大当り遊技状態に制御される割合がスーパーリーチSPFのリーチ演出よりも低くなる。
可変表示制御例AKC31では、演出状態選択指定値が0C[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB1-8を、特図表示結果が「大当り」に対応して変動パターン種別CB4-1、CB4-2を、それぞれ選択可能である。また、演出状態選択指定値が0D[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB1-9を、特図表示結果が「大当り」に対応して変動パターン種別CB4-1、CB4-2を、それぞれ選択可能である。そして、変動パターン種別CB1-8の場合に変動パターンPB1-8に決定可能であり、変動パターン種別CB1-9の場合に変動パターンPB1-9に決定可能であり、変動パターン種別CB4-1の場合に変動パターンPB3-2に決定可能であり、変動パターン種別CB4-2の場合に変動パターンPB3-9に決定可能である。
第2特別パターンに対応する変動パターンPB2-2の特図変動時間は16500ミリ秒であり、第1特別パターンに対応する変動パターンPB2-3の特図変動時間である35500ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。また、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に変動パターンPB1-8を決定可能であり、特図表示結果が「大当り」の場合に変動パターンPB3-2、PB3-9を決定可能である。そして、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒であり、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であるから、いずれも第2特別パターンに対応する変動パターンPB2-2の特図変動時間である16500ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示を実行可能な変動パターンによる可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンPB3-2、PB3-9は第1パターンとなり、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-8は第2パターンとなる。そして、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であり、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒である。これらの変動パターンは、いずれも第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出を実行する変動パターンPB2-2の特図変動時間である16500ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される変動パターンPB1-8による可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC31において、変動パターンPB3-2は、変動パターン種別CB4-1の場合に決定可能である。変動パターン種別CB4-1は、図9-12(A)に示されたテーブルTB40が指定された場合に選択可能である。テーブルTB40は、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21により、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]の場合に、大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応して指定可能である。ただし、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]の場合に、大当り種別NA08、KA11は決定されない。これに対し、変動パターンPB3-9は、変動パターン種別CB4-2の場合に決定可能である。変動パターン種別CB4-2は、図9-12(B)に示されたテーブルTB41が指定された場合に選択可能である。テーブルTB41は、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21により、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]の場合に、大当り種別KA15に対応して指定可能である。したがって、変動パターンPB3-9に決定された場合は大当り種別KA15に対応した10ラウンド大当りに制御可能であり、変動パターンPB3-2に決定された場合は大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応した2ラウンド大当りと4ラウンド大当りと7ラウンド大当りとのいずれかに制御可能である。
高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンのうち、変動パターンPB3-2は第3パターンとなり、変動パターンPB3-9は第4パターンとなる。これらの第3パターンと第4パターンは、第1パターンに含まれる。また、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-8、PB1-9は第2パターンとなる。そして、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であり、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒であり、変動パターンPB1-9の特図変動時間は29900ミリ秒である。したがって、第3パターンである変動パターンPB3-2や第4パターンである変動パターンPB3-9の方が、第2パターンである変動パターンPB1-8、PB1-9よりも可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示において特図表示結果が「大当り」となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンPB3-2、PB3-9は特別可変表示パターンとなる。また、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない7ラウンド大当りとなる大当り種別NA11、KA14あるいは4ラウンド大当りとなる大当り種別NA10、KA13あるいは2ラウンド大当りとなる大当り種別NA09、KA12に対応する第2大当り遊技状態と、を含む。第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別KA15に対応して決定可能な変動パターンPB3-9~PB3-11である。これらの変動パターンPB3-9~PB3-11は、複数の特定可変表示パターンに含まれる。
図9-31に示された可変表示制御例AKC21において、第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間は20960ミリ秒である。これに対し、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であり、いずれも20960ミリ秒より可変表示期間が短くなるように設定される。こうして、特別可変表示パターンとなる変動パターンPB3-2、PB3-9は、複数の特定可変表示パターンとなる変動パターンPB3-9~PB3-11における平均変動時間よりも可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC31では、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に変動パターン種別CB1-8、CB1-9を選択可能であり、特図表示結果が「大当り」の場合に変動パターン種別CB4-1、CB4-2を選択可能である。変動パターン種別CB1-8の場合は変動パターンPB1-8のみに決定可能であり、変動パターン種別CB1-9の場合は変動パターンPB1-9のみに決定可能であり、変動パターン種別CB4-1の場合は変動パターンPB3-2のみに決定可能であり、変動パターン種別CB4-2の場合は変動パターンPB3-9のみに決定可能である。変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは特定決定用データに対応する。このように、特別状態中における70回目の可変表示に対応して価値報知となるリザルト表示が実行される場合に、特定決定用データを用いて決定可能な変動パターンの合計数は「4」である。これに対し、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に変動パターン種別CB2-1を選択可能である。
図9-31に示された可変表示制御例AKC21では、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に変動パターン種別CB3-2~CB3-5を選択可能である。変動パターン種別CB2-1の場合は変動パターンPB2-2、PB2-3のいずれかに決定可能である。変動パターン種別CB3-2~CB3-5の場合は、全体として変動パターンPB3-1~PB3-11のうちのいずれかに決定可能である。変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは通常決定用データに対応する。このように、特別状態中における70回目より前の可変表示に対応して、通常決定用データを用いて決定可能な変動パターンの合計数は「13」である。したがって、価値報知となるリザルト表示が実行される場合に決定可能な変動パターンの合計数の方が、それより前の特別状態中に決定可能な変動パターンの合計数よりも少なくなる。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示を実行するためのデータ容量が増大することを防止しつつ、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り種別KA12~KA15に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数としての「70」に対応した70回の可変表示が実行されるまで制御可能な高確高ベース状態は第1状態に対応し、大当り種別NA09~NA11に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数よりも多い第2回数としての「10000」に対応した10000回の可変表示が実行されるまで制御可能な低確高ベース状態は第2状態に対応する。第1状態に対応する高確高ベース状態は、通常状態に比べて大当り遊技状態に制御される確率が高くなるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。第2状態に対応する低確高ベース状態は、大当り遊技状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。第2状態中となる低確高ベース状態中は、時短カウンタの計数値が「9931」となるまで、演出状態選択指定値が08[H]に対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01により参照テーブルTS04が指定される。参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどは、第1決定用データに対応する。また、時短カウンタの計数値が「9930」になると、演出状態選択指定値が0E[H]に対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に、ハズレ時参照テーブルAKA01により参照テーブルTS02が指定される。参照テーブルTS02を構成するテーブルデータなどは、第2決定用データに対応する。
図9-6(E)に示された参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数に対応してテーブルTB10、TB24、TB25のうちのいずれかを、変動パターン種別決定テーブルとして指定可能にする。図9-6(C)に示された参照テーブルTS02は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数に対応してテーブルTB10、TB20、TB21のうちのいずれかを、変動パターン種別決定テーブルとして指定可能にする。図9-10(G)に示されたテーブルTB20は変動パターン種別CB1-2のみを選択可能であり、図9-10(H)に示されたテーブルTB21は変動パターン種別CB1-3のみを選択可能である。これに対し、図9-10(K)に示されたテーブルTB24は、変動パターン種別CB1-2の他にも変動パターン種別CB1-4、CB2-1を選択可能であり、図9-10(L)に示されたテーブルTB25は、変動パターン種別CB1-3の他にも変動パターン種別CB1-4、CB2-1を選択可能である。一方において、図9-14(B)に示された変動パターン種別CB1-2の場合に変動パターンPB1-2のみが決定可能になり、図9-14(C)に示された変動パターン種別CB1-3の場合に変動パターンPB1-3のみが決定可能になる。他方において、図9-14(D)に示された変動パターン種別CB1-4の場合に変動パターンPB1-4、PB1-5が決定可能になり、図9-14(J)に示された変動パターン種別CB2-1の場合に変動パターンPB2-1~PB2-3のうちのいずれかに決定可能である。
図9-4に示されたハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB1-2は特図変動時間が3500ミリ秒であり、変動パターンPB1-3は特図変動時間が500ミリ秒であり、変動パターンPB1-4は特図変動時間が500ミリ秒であり、変動パターンPB1-5は特図変動時間が2000ミリ秒である。また、変動パターンPB2-1は特図変動時間が3500ミリ秒であり、変動パターンPB2-2は特図変動時間が16500ミリ秒であり、変動パターンPB2-3は特図変動時間が35500ミリ秒である。このように、第1決定用データに対応する参照テーブルTS04を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択可能である一方、第2決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択しない。したがって、第2決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いて決定可能な変動パターンの方が、第1決定用データに対応する参照テーブルTS04を用いて決定可能な変動パターンよりも平均可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、第2状態中に対応する低確高ベース中における可変表示は、第1回数となる「70」を超えた後に、平均可変表示期間が短くなることで迅速に実行可能となるように、可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
第1決定用データに対応する参照テーブルTS04を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択可能であり、変動パターン種別CB2-1の場合に決定可能な変動パターンPB2-1~PB2-3は、可変表示がリーチ態様となった後にリーチ演出を実行可能な変動パターンである。特に、変動パターンPB2-2はスーパーリーチSPEのリーチ演出を実行可能であり、変動パターンPB2-3はスーパーリーチSPFのリーチ演出を実行可能である。スーパーリーチSPE、SPFのリーチ演出は特定演出に対応し、変動パターンPB2-2、PB2-3は演出可変表示パターンに対応する。第2決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択しないので、参照テーブルTS02を用いて決定可能な変動パターンは、演出可変表示パターンに対応する変動パターンPB2-2、PB2-3を含まない。これにより、第2状態中に対応する低確高ベース中における可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-33(B)は、演出状態選択指定値07[H]、08[H]、0C[H]、0D[H]に対応した別観点にもとづく可変表示制御例AKC32を示している。図9-31に示された可変表示制御例AKC21と同様に、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]に対応して、特図表示結果が「大当り」で大当り種別NA09、KA12であれば、大入賞口開放回数最大値が「02」に設定され、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能である。変動パターン種別CB3-2の場合に、変動パターンPB3-1、PB3-2のいずれかに決定可能である。大入賞口開放回数最大値が「02」である2ラウンド大当りは第1種別有利状態に対応し、変動パターンPB3-1、PB3-2は第1種別可変表示パターンに対応する。また、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]に対応して、特図表示結果が「大当り」で大当り種別NA10、KA13であれば、大入賞口開放回数最大値が「04」に設定され、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能である。変動パターン種別CB3-3の場合に、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちのいずれかに決定可能である。大入賞口開放回数最大値が「04」である4ラウンド大当りは第2種別有利状態に対応し、変動パターンPB3-2~PB3-8は第2種別可変表示パターンに対応する。
図9-33(A)に示された可変表示制御例AKC31において、演出状態選択指定値が0C[H]である場合に特図表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-8のみを選択可能であり、演出状態選択指定値が0D[H]である場合に特図表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-9のみを選択可能である。また、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]である場合に特図表示結果が「大当り」であれば変動パターン種別CB4-1、CB4-2を選択可能である。こうして、特別状態中における70回目の可変表示に対応して価値報知となるリザルト表示が実行される場合に、変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2の選択結果に対応した変動パターンを決定可能である。変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは特定決定用データに対応する。
図9-33(A)に示された可変表示制御例AKC31において、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]である場合に特図表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB2-1のみを選択可能である。また、図9-31に示された可変表示制御例AKC21において、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]である場合に特図表示結果が「大当り」であれば、大当り種別に対応した変動パターン種別CB3-2~CB3-5を選択可能である。このように、特別状態中における70回目より前の可変表示に対応して、変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5の選択結果に対応した変動パターンを決定可能である。変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは通常決定用データに対応し、変動パターンPB1-8、PB1-9は報知可変表示パターンに対応する。
第1種別可変表示パターンに対応する変動パターンPB3-1、PB3-2と、第2種別可変表示パターンに対応する変動パターンPB3-2~PB3-8とは、いずれも種別共通可変表示パターンに対応する変動パターンPB3-2を含んでいる。変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒である。また、報知可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-8、PB1-9のうち、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒であり、変動パターンPB1-9の特図変動時間は29900ミリ秒である。したがって、種別共通変動パターンに対応する変動パターンPB3-2は、報知可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-8、PB1-9よりも可変表示期間が短くなるように設定される。こうした種別共通変動パターンに対応する変動パターンPB3-2を用いることで、特図表示結果が「大当り」に対応した変動パターンの増加が抑制されるので、データ容量の増大を防止することができる。また、種別共通変動パターンに対応する変動パターンPB3-2の場合に可変表示期間が短くなるので、可変表示において特図表示結果が「大当り」となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS502において、確変状態や時短状態に対応した可変表示の実行回数が70回に達するとともに、変動パターンPB3-2である場合に、リザルト表示用変動パターンであると判定してもよい。この場合に、ステップAKS503によるリザルト表示制御設定が行われる。この設定にもとづいて、図9-27に示された演出図柄変動中処理のステップAKS525では、リザルト表示を実行するための制御が行われ、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知としてのリザルト表示が実行可能となる。変動パターンPB3-2は、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]のいずれである場合にも、大当り種別NA09、KA12と大当り種別NA10、KA13とに対応して決定可能である。このような変動パターンは、共通の可変表示パターンに対応する。そして、大当り種別NA09の場合に、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。大当り種別NA10の場合に、第2大当り遊技状態としての4ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。したがって、低確高ベース状態中や高確高ベース状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して変動パターンPB3-2が決定された場合に、可変表示中に価値報知となるリザルト表示を実行し、大当り遊技状態が2ラウンド大当りでも4ラウンド大当りでも、それらの終了後には第2状態に対応する低確高ベース状態に制御される場合を設けることができる。変動パターンPB3-2のような共通の変動パターンを決定可能であるので、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示の場合に第2大当り遊技状態となるか第3大当り遊技状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-34は、高ベース中第2特図大当りに対応した別観点にもとづく演出状態制御例AKC41を示している。高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、大当り種別が「確変」に含まれるので、V入賞が発生しやすくなる。その一方で、V入賞が発生せずに大当り遊技状態が終了した場合に、V入賞が発生した場合とは異なる演出状態に制御される。図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA12~KA15のV入賞なしならば特別期間演出指定値が08[H]に設定される。このように、大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態におけるV入賞なしの場合に、図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別KA12~KA15に対応する時短カウンタ初期値の「70」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。ただし、V入賞なしに対応して、確変カウンタ初期値は「0」に設定されるので、大当り遊技状態の終了後に低確高ベース状態に制御される。
演出状態制御例AKC41において、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が08[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「70」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が08[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「66」になると演出状態選択指定値が08[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、V入賞ありならば、図9-29に示された演出状態制御例AKC02と同様に、時短カウンタの計数値と対応した演出状態選択指定値に更新可能である。
このように、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15であったことにもとづいて、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が08[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「66」から「1」までの期間では演出状態選択指定値が08[H]となる。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15であったことにもとづいて、V入賞ありに対応して特別演出期間指定値が07[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「66」から「1」までの期間では演出状態選択指定値が07[H]となる。その一方で、時短カウンタの計数値が「1」になると、V入賞の有無によらず演出状態選択指定値が0C[H]に更新される。
図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照テーブルTS03が指定され、演出状態選択指定値が08[H]の場合に参照テーブルTS04が指定される。また、演出状態選択指定値が0C[H]の場合に参照テーブルTS08が指定される。参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどは第1特別決定用データに対応し、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどは第2特別決定用データに対応し、参照テーブルTS08を構成するテーブルデータなどは第3特別決定用データに対応する。こうして、大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態におけるV入賞なしの場合に制御可能な低確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。これに対し、大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態におけるV入賞ありの場合に制御可能な高確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。そして、低確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合と、高確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合とに対応して、参照テーブルTS08を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。したがって、特別状態中となる低確高ベース状態中や高確高ベース状態中において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合に、第3特別決定用データに対応する参照テーブルTS08を用いて変動パターンを決定することで、データ容量の増大を防止できる。また、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満である場合に、異なる決定用データを用いて変動パターンを決定することで、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-35は、高ベース中第2特図大当りに対応した別観点にもとづく演出状態制御例AKC42を示している。高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、大当り種別が「通常」に含まれるので、V入賞が発生しにくくなる。その一方で、V入賞が発生して大当り遊技状態が終了した場合に、V入賞が発生しなかった場合とは異なる演出状態に制御される。図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA09~NA11のV入賞ありならば特別期間演出指定値が0D[H]に設定される。このように、大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態におけるV入賞ありの場合に、図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別NA09~NA11に対応する時短カウンタ初期値の「10000」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。さらに、V入賞ありに対応して、確変カウンタ初期値が「70」に設定されるので、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態に制御される。
演出状態制御例AKC42において、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、V入賞ありに対応して特別演出期間指定値が0D[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「10000」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が0D[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「9996」になると演出状態選択指定値が07[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9931」になると演出状態選択指定値が0D[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9930」になると演出状態選択指定値が0E[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、V入賞なしならば、図9-29に示された演出状態制御例AKC02と同様に、時短カウンタの計数値と対応した演出状態選択指定値に更新可能である。
このように、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11であったことにもとづいて、V入賞ありに対応して特別期間演出指定値が0D[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「9996」から「9931」までの期間では演出状態選択指定値が07[H]となる。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11であったことにもとづいて、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が0E[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「9996」から「9931」までの期間では演出状態選択指定値が08[H]となる。その一方で、時短カウンタの計数値が「9931」になると、V入賞の有無によらず演出状態選択指定値が0D[H]に更新される。さらに、時短カウンタの計数値が「9930」になると、V入賞の有無によらず演出状態選択指定値が0E[H]に更新される。
図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照テーブルTS03が指定され、演出状態選択指定値が08[H]の場合に参照テーブルTS04が指定される。また、演出状態選択指定値が0D[H]の場合に参照テーブルTS09が指定され、演出状態選択指定値が0E[H]の場合に参照テーブルTS02が指定される。参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどは第1特別決定用データに対応し、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどは第2特別決定用データに対応し、参照テーブルTS09を構成するテーブルデータなどは第4特別決定用データに対応し、参照テーブルTS02を構成するテーブルデータなどは共通の決定用データに対応する。こうして、大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態におけるV入賞ありの場合に制御可能な高確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。これに対し、大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態におけるV入賞なしの場合に制御可能な低確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。そして、低確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合と、高確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合とに対応して、参照テーブルTS09を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。その後に、低確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」を超えた場合と、高確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」を超えた場合とに対応して、参照テーブルTS02を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。したがって、特別状態中となる低確高ベース状態中や高確高ベース状態中において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合あるいは「70」を超えた場合に、第4特別決定用データに対応する参照テーブルTS09や共通の決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いて変動パターンを決定することで、データ容量の増大を防止できる。また、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満である場合に、異なる決定用データを用いて変動パターンを決定することで、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-36は、リザルト表示や状態報知演出が実行される場合の演出実行例を示している。この演出実行例は、大当り遊技状態の終了に対応して、時短カウンタ初期値が「70」である高確高ベース状態に制御される場合と、時短カウンタ初期値が「10000」である低確高ベース状態に制御される場合と、を含んでいる。ここでの高確高ベース状態は第1状態に対応し、低確高ベース状態は第2状態に対応している。
図9-36(A)は、高ベース制御が行われている高確高ベース状態中や低確高ベース状態中に、可変表示の実行回数が第1回数としての70回未満である期間における演出実行例AK101を示している。演出実行例AK101では、第1状態に対応する高確高ベース状態の場合と、第2状態に対応する低確高ベース状態の場合と、に対応して共通の演出画像を背景画像とし、画像表示装置5の画面上に表示することによる高ベース中背景としての背景表示が行われている。
図9-36(B)は、高確高ベース状態中や低確高ベース状態中に可変表示の実行回数が第1回数としての70回に達した場合の演出実行例AK102を示している。このとき、第1状態に対応する高確高ベース状態であれば変動パターンPB1-8が決定され、第2状態に対応する低確高ベース状態であれば変動パターンPB1-9が決定される。図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS502では、変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示用変動パターンであると判定され、ステップAKS503によるリザルト表示制御設定が行われる。この設定にもとづいて、演出実行例AK102では、遊技者が獲得した賞球総数や、いわゆる連荘回数など、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知となるリザルト表示が実行される。
図9-36(C)は、第1状態に対応する高確高ベース状態の終了後における演出実行例AK103を示している。図9-19に示された特別期間演出設定テーブルAKT01において、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「0」と合致した場合に、背景指定コマンドとしてコマンド9500[H]が送信可能に設定される。演出制御基板12の演出制御用CPU120は、この背景指定コマンドを受信したことにもとづいて、背景表示を通常状態における通常背景としての背景表示を行う。また、図9-18に示された特別図柄変動処理では、ステップAKS127にて確変カウンタの計数値が「0」であると判定された場合に、ステップAKS128における確変フラグのクリアなどにより、確変状態における確変制御が終了する。また、ステップAKS131にて時短カウンタの計数値が「0」であると判定された場合に、ステップAKS132における時短フラグのクリアなどにより、時短状態における高ベース制御が終了する。
図9-36(D)~(F)は、第2状態に対応する低確高ベース状態が継続する場合の演出実行例AK104~AK106を示している。このうち、図9-36(D)に示す演出実行例AK104と、図9-36(E)に示す演出実行例AK105とが、変動パターンPB1-9に対応して実行可能な状態報知演出に含まれる。図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS504では、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出用変動パターンであると判定され、ステップAKS505による状態報知演出制御設定が行われる。この設定にもとづいて、演出実行例AK104では、特定画像としてプッシュボタン31Bを示す演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示することによるボタン表示AKE01が行われている。ボタン表示AKE01に対応する演出画像は、第1状態に対応する高確高ベース状態の場合に、演出実行例AK103のリザルト表示が行われる一方で、表示されないようにしてもよい。これに対し、ボタン表示AKE01に対応する演出画像は、第2状態に対応する低確高ベース状態の場合に、演出実行例AK103のリザルト表示が実行されることに伴い、表示されるようにしてもよい。このようなボタン表示AKE01による適切な報知の実行により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
その後、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作を検出したか否かに対応して、異なる状態報知演出を実行可能であってもよい。演出実行例AK105は、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出された場合に、第2状態に対応する低確高ベース状態である旨の報知となる演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示することによる報知表示が行われている。これに対し、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されなかった場合に、報知表示を行わずに、可変表示の終了に伴い、状態報知演出が終了してもよい。
演出実行例AK106において、第2状態に対応する低確高ベース状態の場合に可変表示の実行回数が第1回数としての70回を超えた71回以降となる。この場合に、演出実行例AK101と同様の高ベース中背景としての背景表示が行われている。このような背景表示により、第2状態に対応する低確高ベース状態が継続していることを認識しやすくして、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部23AKの課題解決手段および効果)
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段と、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段と、を備え、特別状態は、有利状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第1状態と、有利状態の終了後に第1回数よりも多い第2回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第2状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、第1状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して第1可変表示パターンを決定可能であり、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して第2可変表示パターンを決定可能であり、報知手段は、第1可変表示パターンによる可変表示中に価値報知を実行し、第2可変表示パターンによる可変表示中に価値報知および第2状態である旨の報知を実行し、第2可変表示パターンの方が、第1可変表示パターンよりも可変表示期間が長い。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。特別状態は、例えば低確高ベース状態や高確高ベース状態などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップAKS166を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などであればよい。可変表示パターン決定手段は、例えばステップAKS110の変動パターン設定処理を実行するCPU103などであればよい。価値報知は、例えば演出実行例AK102などであればよい。報知手段は、例えばステップAKS525、AKS527を実行する演出制御用CPU120などであればよい。第1回数は、例えば「70」などであればよい。第1状態は、例えば大当り種別KA12~KA15のいずれかにもとづく高確高ベース状態などであればよい。第2回数は、例えば「10000」などであればよい。第2状態は、例えば大当り種別NA09~NA11のいずれかにもとづく低確高ベース状態などであればよい。第1可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-8などであればよい。第2可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-9などであればよい。第2状態である旨の報知は、例えば演出実行例AK102、AK104、AK105などであればよい。可変表示期間が長いことは、例えば可変表示制御例AKC11などであればよい。
このような構成によれば、第1可変表示パターンと第2可変表示パターンとで可変表示期間や報知内容を異ならせて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[1] 識別情報の可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定結果となったときに有利状態に制御可能な有利状態制御手段を備え、特別状態に制御されているときに、可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて、第2状態に制御される場合があり、特別状態に制御されていないときに、可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて、第2状態に制御される場合がなく、特別状態に制御されているときと、特別状態に制御されていないときに、可変表示の表示結果が識別情報のうち第1識別情報により特定結果となったことにもとづいて、第2状態に制御される場合がなくてもよい。ここで、有利状態制御手段は、例えば大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理、大入賞口開放後処理、大当り終了処理を実行するCPU103などであればよい。第2状態に制御される場合は、例えば大当り種別NA09~NA11のいずれかに対応する大当り遊技状態が終了する場合などであればよい。
このような構成においては、特別状態に制御されているか否かや特定結果となった可変表示に対応した制御により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[2] 遊技媒体が進入可能な第1可変状態と、遊技媒体が進入困難な第2可変状態とに変化可能な可変手段と、識別情報の可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定結果となったときに有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、有利状態において可変手段を第1可変状態に変化させる単位遊技を所定回数実行可能な可変制御手段と、を備え、特別状態に制御されているときに可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて制御可能な有利状態は、第1有利状態と、該第1有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第2有利状態と、を含み、第1有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合があり、第2状態に制御される場合がなく、第2有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合と、第2状態に制御される場合と、があってもよい。ここで、第1可変状態は、例えば開放状態などであればよい。第2可変状態は、例えば閉鎖状態などであればよい。可変手段は、例えば特別可変入賞球装置50などであればよい。有利状態制御手段は、例えば大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理、大入賞口開放後処理、大当り終了処理を実行するCPU103などであればよい。単位遊技は、例えば大当り遊技状態におけるラウンドなどであればよい。第1有利状態は、例えば大当り種別KA15に対応する大当り遊技状態などであればよい。第2有利状態は、例えば大当り種別NA09~NA11、KA12~KA14に対応する大当り遊技状態などであればよい。
このような構成においては、単位遊技の回数が少ない第2有利状態である場合に遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[3] 特別状態に制御されているときに可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて制御可能な有利状態は、第1有利状態と、該第1有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第2有利状態と、該第2有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第3有利状態と、を含み、第1有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合があり、第2状態に制御される場合がなく、第2有利状態の終了後および第3有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合と、第2状態に制御される場合と、があり、第3有利状態の終了後の方が、第2有利状態の終了後よりも高い割合で第2状態に制御可能であってもよい。ここで、第1有利状態は、例えば大当り種別KA15に対応する大当り遊技状態などであればよい。第2有利状態は、例えば大当り種別NA11、KA14に対応する大当り遊技状態などであればよい。第3有利状態は、例えば大当り種別NA10、KA13に対応する大当り遊技状態などであればよい。第2状態に制御される場合は、例えば大当り種別NA09~NA11のいずれかに対応する大当り遊技状態が終了する場合などであればよい。高い割合で第2状態に制御可能であることは、例えば大当り制御例AKC12の場合などであればよい。
このような構成においては、単位遊技の回数が少ない第3有利状態である場合に遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[4] 可変表示パターン決定手段は、第2有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、該第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の第1データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第3有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、該第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の第2データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、共通の第1データは、例えば変動パターン種別CB3-4が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。共通の第2データは、例えば変動パターン種別CB3-3が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、可変表示の共通性を高めて第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[5] 第2有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な可変表示パターンは、該第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合の第1特定パターンを含み、第3有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な可変表示パターンは、該第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合の第2特定パターンを含み、第1特定パターンの方が、第2特定パターンよりも可変表示期間が長くてもよい。ここで、第1特定パターンは、例えば変動パターンPB3-3~PB3-8のいずれかなどであればよい。第2特定パターンは、例えば変動パターンPB3-1などであればよい。可変表示期間が長いことは、例えば可変表示制御例AKC21の場合などであればよい。
このような構成においては、可変表示期間が長い場合に単位遊技の回数が第3有利状態よりも多い第2有利状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[6] 可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して価値報知を実行可能な可変表示パターンとして、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、共通の可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示が実行された場合に第2有利状態となるか第3有利状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[7] 有利状態の開始に対応して開始時演出を実行可能な開始時演出実行手段を備え、開始時演出実行手段は、第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の開始時演出を実行可能であり、第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の開始時演出を実行可能であってもよい。例えば大当り時演出制御例AKC13における大当り開始演出パターンが大入賞口開放回数最大値に対応して共通になる場合などであればよい。
このような構成においては、開始時演出が実行された場合に第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[8] 有利状態において所定回実行可能な単位遊技に対応して所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備え、所定演出実行手段は、第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の所定演出を実行可能であり、第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の所定演出を実行可能であってもよい。例えば大当り時演出制御例AKC13における大当り中演出パターンが大入賞口開放回数最大値に対応して共通になる場合などであればよい。
このような構成においては、所定演出が実行された場合に第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[9] 有利状態の終了に対応して終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段を備え、終了時演出実行手段は、第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の終了時演出を実行可能であり、第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の終了時演出を実行可能であってもよい。例えば大当り時演出制御例AKC13における大当り終了演出パターンが大入賞口開放回数最大値に対応して共通になる場合などであればよい。
このような構成においては、終了時演出が実行された場合に第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[10] 有利状態の終了に対応して計数情報を設定可能な計数手段を備え、計数手段は、第1状態に制御される場合に第1指定値を示す計数情報を設定し、第2状態に制御される場合に第2指定値を示す計数情報を設定し、第1状態中と第2状態中とで、共通の背景画像を表示可能であってもよい。ここで、計数手段は、例えば特別期間演出指定値バッファなどであればよい。第1指定値は、例えば07[H]などであればよい。第2指定値は、例えば0E[H]などであればよい。共通の背景画像は、例えば演出実行例AK101における高ベース中背景の演出画像などであればよい。
このような構成においては、背景画像の表示にもとづいて第1状態中であるか第2状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[11] 可変表示パターン決定手段は、第1状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合と、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合とで、共通の決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。例えば変動パターン種別CB2-1が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、可変表示の共通性を高めて第1状態中であるか第2状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[12] 可変表示パターン決定手段は、第1状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合と、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合とで、異なる決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。例えば変動パターン種別CB1-8が選択された場合と変動パターン種別CB1-9が選択された場合とで指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[13] 可変表示パターン決定手段は、第1状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に、第1可変表示期間の可変表示を実行する第1非特定パターンを決定可能であり、第2状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に、第1可変表示期間の2倍以上の期間である第2可変表示期間の可変表示を実行する第2非特定パターンを決定可能であり、報知手段は、第1非特定パターンによる可変表示中に価値報知を実行し、第2非特定パターンによる可変表示中に価値報知および第2状態である旨の報知を実行してもよい。ここで、第1可変表示期間は、例えば特図変動時間が12500ミリ秒である場合などであればよい。第1非特定パターンは、例えば変動パターンPB1-8などであればよい。第2可変表示期間は、例えば特図変動時間が29900ミリ秒である場合などであればよい。第2非特定パターンは、例えば変動パターンPB1-9などであればよい。第2状態である旨の報知は、例えば演出実行例AK105などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[14] 特定画像を表示可能な特定表示手段を備え、特定表示手段は、第1状態中における実行回数が第1回数である可変表示中に価値報知が実行される一方で特定画像を表示せず、第2状態中における実行回数が第1回数である可変表示中に価値報知が実行されることに伴い特定画像を表示してもよい。ここで、特定画像は、例えばボタン表示AKE01の演出画像などであればよい。特定表示手段は、例えば画像表示装置5などであればよい。特定画像を表示しないことは、例えば演出実行例AK103などであればよい。特定画像を表示することは、例えば演出実行例AK104などであればよい。
このような構成においては、適切な報知の実行により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[15] 報知手段は、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示中に価値報知を実行し、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、有利状態に制御される割合が高い第1可変表示演出を実行可能な第1特別パターンと、有利状態に制御される割合が第1可変表示演出よりも低い第2可変表示演出を実行可能な第2特別パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、第2特別パターンの方が、第1特別パターンよりも可変表示期間が短く、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合に、第2特別パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、第1可変表示演出は、例えばスーパーリーチSPFのリーチ演出などであればよい。第1特別パターンは、例えば変動パターンPB2-3などであればよい。第2可変表示演出は、例えばスーパーリーチSPEのリーチ演出などであればよい。第2特別パターンは、例えば変動パターンPB2-2などであればよい。第1特別パターンの可変表示期間は、例えば特図変動時間が35500ミリ秒である場合などであればよい。第2特別パターンの可変表示期間は、例えば特図変動時間が16500ミリ秒である場合などであればよい。第2特別パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンは、例えば特図変動時間が12500ミリ秒である変動パターンPB1-8、特図変動時間が4500ミリ秒である変動パターンPB3-2、特図変動時間が11500ミリ秒である変動パターンPB3-9などであればよい。
このような構成においては、価値報知が実行される可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[16] 可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、有利状態に制御される割合が高い第1可変表示演出を実行可能な第1特別パターンと、有利状態に制御される割合が第1可変表示演出よりも低い第2可変表示演出を実行可能な第2特別パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果である場合に対応する第1パターンと、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に対応する第2パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、第1パターンおよび第2パターンの方が、第2特別パターンよりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1可変表示演出は、例えばスーパーリーチSPFのリーチ演出などであればよい。第1特別パターンは、例えば変動パターンPB2-3などであればよい。第2特別パターンは、例えば変動パターンPB2-2などであればよい。第1パターンは、例えば変動パターンPB3-2、PB3-9などであればよい。第2パターンは、例えば変動パターンPB1-8などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC31の場合などであればよい。
このような構成においては、価値報知が実行される可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[17] 有利状態は、第1価値有利状態と、該第1価値有利状態よりも遊技者にとって有利な第2価値有利状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果である場合に対応する第1パターンと、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に対応する第2パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、第1パターンは、第1価値有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な第3パターンと、第2価値有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な第4パターンと、を含み、第3パターンおよび第4パターンの方が、第2パターンよりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1価値有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」、「04」、「07」のいずれかである大当り遊技状態などであればよい。第2価値有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「10」である大当り遊技状態などであればよい。第1パターンは、例えば変動パターンPB3-2、PB3-9などであればよい。第2パターンは、例えば変動パターンPB1-8、PB1-9などであればよい。第3パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。第4パターンは、例えば変動パターンPB3-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC31において演出状態選択指定値0C[H]、0D[H]の場合などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示が特定結果となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[18] 有利状態は、第1有利状態と、該第1有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第2有利状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、第1有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、複数の特定可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して特別可変表示パターンを決定可能であり、特別可変表示パターンの方が、複数の特定可変表示パターンにおける平均可変表示期間よりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「10」である大当り遊技状態などであればよい。第2有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」、「04」、「07」のいずれかである大当り遊技状態などであればよい。特定可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-9~PB3-11などであればよい。特別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2、PB3-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC21において大当り種別KA15の場合や可変表示制御例AKC31において演出状態選択指定値0C[H]、0D[H]で可変表示結果が「大当り」の場合などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[19] 有利状態は、第1種別有利状態と、第2種別有利状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して報知手段による報知を実行可能な可変表示パターンを、特定決定用データを用いて決定可能であり、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、通常決定用データは、第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、第1種別可変表示パターンを決定可能とし、第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、第2種別可変表示パターンを決定可能とし、特定決定用データは、第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合と、第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合とで、共通の種別共通可変表示パターンを決定可能とし、有利状態に制御する契機とならない可変表示に対応して、報知手段による報知を実行可能な報知可変表示パターンを決定可能とし、種別共通可変表示パターンは、第1種別可変表示パターンおよび第2種別可変表示パターンに含まれ、報知可変表示パターンよりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」である大当り遊技状態などであればよい。第2種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「04」である大当り遊技状態などであればよい。特定決定用データは、例えば変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。通常決定用データは、例えば変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。第1種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-1、PB3-2などであればよい。第2種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2~PB3-8などであればよい。種別共通可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。報知可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-8、PB1-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC32において変動パターンPB1-8、PB1-9と比べた変動パターンPB3-2の場合などであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止するとともに、可変表示が特定結果となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[20] 可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して報知手段による報知を実行可能な可変表示パターンを、特定決定用データを用いて決定可能であり、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、特定決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンの合計数の方が、通常決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンの合計数よりも少なくてもよい。ここで、特定決定用データは、例えば変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。通常決定用データは、例えば変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。合計数が少ないことは、例えば可変表示制御例AKC21における変動パターンPB3-1~PB3-11および可変表示制御例AKC31における変動パターンPB2-2、PB2-3の合計数「13」と比べた変動パターンPB1-8、PB1-9、PB3-2、PB3-9の合計数「4」となる場合などであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[21] 第1状態は、通常状態に比べて有利状態に制御される確率が高くなるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる制御を第1回数の可変表示が実行されるまで実行可能な状態であり、第2状態は、有利状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる制御を第2回数の可変表示が実行されるまで実行可能な状態であり、可変表示パターン決定手段は、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数となるまで、第1決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数を超えた後に、第2決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第2決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンの方が、第1決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンよりも平均可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1決定用データは、例えば参照テーブルTS04に対応するテーブルデータなどであればよい。第2決定用データは、例えば参照テーブルTS02に対応するテーブルデータなどであればよい。平均可変表示期間が短いことは、例えば変動パターン種別CB2-1が変動パターンPB2-2、PB2-3を含むことに対し、変動パターン種別CB1-2、CB1-3が変動パターンPB2-2、PB2-3を含まない場合などであればよい。
このような構成においては、第2状態中における可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[22] 第1決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンは、可変表示においてリーチ状態が成立した後に、特定演出を実行して有利状態に制御するか否かを報知可能な演出可変表示パターンを含み、第2決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンは、演出可変表示パターンを含まなくてもよい。ここで、特定演出は、例えばスーパーリーチSPE、SPFのリーチ演出などであればよい。演出可変表示パターンは、例えば変動パターンPB2-2、PB2-3などであればよい。
このような構成においては、第2状態中における可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[23] 有利状態は、特定条件が成立可能な特定有利状態を含み、特別状態制御手段は、特定有利状態中における特定条件の成立にもとづいて、該特定有利状態の終了後に第1特別状態に制御可能であり、特定有利状態中における特定条件の不成立にもとづいて、該特定有利状態の終了後に第2特別状態に制御可能であり、第1特別状態および第2特別状態は、第1回数の可変表示が実行されるまで可変表示が実行されやすい状態であり、可変表示パターン決定手段は、第1特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第1特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第2特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第2特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第1特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合と、第2特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合とに対応して、第3特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、特定条件は、例えば特定領域通過フラグがオンであることなどであればよい。特定有利状態は、例えば大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態などであればよい。第1特別状態は、例えばV入賞ありに対応する時短カウンタ初期値が「70」の高確高ベース状態などであればよい。第2特別状態は、例えばV入賞なしに対応する時短カウンタ初期値が「70」の低確高ベース状態などであればよい。第1特別決定用データは、例えば参照テーブルTS03に対応するテーブルデータなどであればよい。第2特別決定用データは、例えば参照テーブルTS04に対応するテーブルデータなどであればよい。第3特別決定用データは、例えば参照テーブルTS08に対応するテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止しつつ、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[24] 特定領域を有し、遊技媒体が進入可能な第1変化状態と、遊技媒体が進入困難な第2変化状態とに変化可能な可変入賞手段を備え、特定有利状態中に特定領域を遊技媒体が通過したことにより特定条件が成立し、第1状態は、通常状態に比べて有利状態に制御される確率が高くなるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい状態であり、第2状態は、有利状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい状態であってもよい。ここで、特定領域は、例えばV入賞領域51などであればよい。第1変化状態は、例えば開放状態などであればよい。第2変化状態は、例えば閉鎖状態などであればよい。可変入賞手段は、例えば特別可変入賞球装置50などであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止しつつ、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[25] 有利状態は、特定条件が成立困難な特殊有利状態を含み、特別状態制御手段は、特殊有利状態中における特定条件の成立にもとづいて、該特殊有利状態の終了後に第3特別状態に制御可能であり、特殊有利状態中における特定条件の不成立にもとづいて、該特殊有利状態の終了後に第4特別状態に制御可能であり、第3特別状態および第4特別状態は、第2回数の可変表示が実行されるまで可変表示が実行されやすい状態であり、可変表示パターン決定手段は、第3特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第1特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第4特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第2特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第3特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合と、第4特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合とに対応して、第4特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第3特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数を超えた場合と、第4特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数を超えた場合とで、共通の決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、特殊有利状態は、例えば大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態などであればよい。第3特別状態は、例えばV入賞ありに対応する時短カウンタ初期値が「10000」の高確高ベース状態などであればよい。第4特別状態は、例えばV入賞なしに対応する時短カウンタ初期値が「10000」の低確高ベース状態などであればよい。第1特別決定用データは、例えば参照テーブルTS03に対応するテーブルデータなどであればよい。第2特別決定用データは、例えば参照テーブルTS04に対応するテーブルデータなどであればよい。第4特別決定用データは、例えば参照テーブルTS09に対応するテーブルデータなどであればよい。共通の決定用データは、例えば参照テーブルTS02に対応するテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止しつつ、第1回数を超えた可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
4A … 第1特別図柄表示装置
4B … 第2特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
50 … 特別可変入賞球装置
51 … V入賞領域
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
120 … 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段と、
    遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段と、を備え、
    前記特別状態は、
    前記有利状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第1状態と、
    前記有利状態の終了後に前記第1回数よりも多い第2回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第2状態と、を含み、
    前記可変表示パターン決定手段は、
    前記第1状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数であることに対応して第1可変表示パターンを決定可能であり、
    前記第2状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数であることに対応して第2可変表示パターンを決定可能であり、
    前記報知手段は、
    前記第1可変表示パターンによる可変表示中に前記価値報知を実行し、
    前記第2可変表示パターンによる可変表示中に前記価値報知および前記第2状態である旨の報知を実行し、
    前記第2可変表示パターンの方が、前記第1可変表示パターンよりも可変表示期間が長い、
    ことを特徴とする遊技機。
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