JP2022125942A - ガスタービンエンジンの燃焼器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスタービンエンジンの燃焼器に於いて、空気を外側ライナのインピンジメント冷却孔を通して内側ライナへ衝突させて、燃焼室を画定するライナを冷却する構成に於いて、外側ライナの下流側の孔を通って内側ライナに衝突する空気流の冷却効果の低下を抑制する。【解決手段】燃焼器1は、燃焼場BPを画定する内側ライナ2と、内側ライナ2を囲繞し、燃焼場に於いて発生した燃焼ガスの流出口5を画定する外側ライナ3とを有し、外側ライナ3の外面に沿って流れる空気Arが外側ライナに外面から内面へ貫通する複数の孔3pを通って内側ライナ2に衝突して内側ライナ2を冷却し、その後、内側ライナ2の外面に沿って流通するよう構成され、内側ライナ2の上流側から下流側に沿って外側ライナ3と内側ライナ2との間の放射方向の間隔又は外側ライナ3に穿孔された孔3pの孔径が増大されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタービンエンジンの燃焼器に係り、より詳細には、燃焼器の冷却構造に係る。
ガスタービンエンジンの燃焼器には、種々の燃料が使用可能であり、従来から使用されている化石燃料だけでなく、化学反応器の出口残渣物質(ガス、液体)などの熱量が小さい物質も燃料として使用することが可能である。熱量の小さい燃料では、安定燃焼のためには当量比を増大させて燃焼場を高温にすることが必要であるが、熱量が大きい燃料を使用する場合には、燃焼器内の燃焼場の温度が高温になりすぎるので、燃焼器の冷却が必要である。そのような燃焼器を冷却するための構成としては、例えば、特許文献1に於いては、圧縮機によって燃焼器に供給された空気の少なくとも50%を用いて燃料と混合させて希薄空燃混合物を生成し、残りの空気を衝撃冷却のために利用し、その使用済みの衝撃冷却空気を壁に形成されたパーホレーションを通して後一次燃焼帯域内へ半径方向のジェットとして噴射する、といった構成が提案されている。また、特許文献2に於いては、燃焼器が、インピンジメント冷却孔が形成された外壁部とエフュージョン冷却孔が形成された内壁部とから構成され、外壁部に形成した外側開口部および内壁部に形成した内側開口部を接続して燃焼室に希釈空気を導入する筒状の希釈空気導入通路が形成され、圧縮機からの空気の一部は、希釈空気導入通路を通って燃料の燃焼のために使用される一方、圧縮機からの空気の別の一部は、外壁部のインピンジメント冷却孔を通って内壁部に略垂直に衝突して冷却し、更に、その空気は、内壁部に於いて厚み方向に対して傾斜して形成されたエフュージョン冷却孔を通って内壁部の内面にて空気膜を形成して、燃焼室で発生した燃焼ガスが内壁部の内面に直接接触するのを防止し、内壁部が過熱されることを抑制することが開示されている。
特開平8-246900 特開2020-143850
上記の燃焼器の冷却のための構成に関して、空気を、燃焼室を画定するライナの冷却に使用する場合に、冷却後の空気を燃焼場にそのまま流入させてしまうと、燃焼器内の混合ガスの当量比を低下させることとなり、好ましくない。また、燃焼室を画定するライナの冷却のための構造として、上記の特許文献1、2の如く、燃焼室を画定するライナを二重壁構造とし、外側のライナの外表面に沿って流通させた冷却用の空気を、外側のライナに穿孔された孔(インピンジメント冷却孔)を通して内側のライナへ衝突させる構成が採用されているところ、かかる構成の場合、外側のライナの外表面上の冷却用空気の流れに於いて、上流側の孔を通って内側ライナに衝突する空気流に比べて、下流側の孔を通って内側ライナに衝突する空気流の冷却効果が低下する場合がある。即ち、上流側の孔を通った空気流は、内側ライナへの衝突後に下流へ流れることとなるところ、外側ライナと内側ライナとの間の流路の断面積が上流と下流とで略同様の構造の場合には、上流側で内側ライナに衝突した空気流が、下流側の孔を通って内側ライナに衝突する空気流の勢い弱めてしまうためである。そして、このように冷却効果にムラが生ずると、燃焼室内での温度分布やライナの耐久性にも影響を及ぼす可能性がある(そのままでは、ライナの下流側の部分の耐熱性を高くする必要が出てくるなど、ライナの設計が複雑となり得る。)。従って、燃焼室を画定するライナの冷却構造として、上記の如き、冷却用の空気を、外側ライナのインピンジメント冷却孔を通して内側のライナへ衝突させる構成を採用する場合には、下流側の孔を通って内側ライナに衝突する空気流の冷却効果の低下を抑制できる構成があると有利である。
かくして、本発明の一つの課題は、ガスタービンエンジンの燃焼器に於いて、空気を外側ライナのインピンジメント冷却孔を通して内側のライナへ衝突させることにより、燃焼室を画定するライナを冷却する構成の場合に、外側ライナの下流側の孔を通って内側ライナに衝突する空気流の冷却効果の低下を抑制できるよう構成された燃焼器の冷却構造を提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、ガスタービンエンジンの燃焼器であって、
燃焼場を画定する筒状の内側ライナと、
前記内側ライナの放射方向外側にて該内側ライナを囲繞し、前記燃焼場に於いて発生した燃焼ガスの流出口を画定する筒状の外側ライナと
を有し、
前記外側ライナに於いて、その外面から内面へ貫通する孔が前記筒状の延在方向に沿って複数の部位に穿孔され、前記外側ライナの外面に沿って流れる空気が前記孔を通って前記内側ライナに衝突して前記内側ライナを冷却し、その後、前記内側ライナの外面に沿って流通するよう構成され、
前記内側ライナの外面にて流通する前記空気の流れの上流側から下流側に沿って前記外側ライナと前記内側ライナとの間の放射方向の間隔又は前記外側ライナに穿孔された前記孔の孔径が増大されている燃焼器
によって達成される。
上記の構成に於いて、「ガスタービンエンジン」は、燃焼器に於ける燃料と圧縮空気との燃焼により得られた高温高圧のガスでタービンを回転駆動し、回転力を得ると共に、燃焼器へ供給する空気を圧縮する圧縮機を駆動するよう構成された任意の形式のガスタービンエンジンであってよい。「筒状の内側ライナ」と「筒状の外側ライナ」とは、この分野で通常用いられる耐熱性の材料にて形成されてよい。外側ライナの「外面」と「内面」とは、筒状の外側ライナの放射方向外方の表面と放射方向内方の表面である。内側ライナに画定される燃焼場へされる燃料は、ガスタービンエンジンの燃料として通常用いられる燃料であってよく、都市ガスなどの気体燃料や灯油等の液体燃料であってよいが、これに限定されず、化学反応器の出口残渣物質、液体アンモニアなどの可燃性物質であってもよい。圧縮空気は、圧縮機が大気から取り込んだ空気を圧縮しつつ送出することで燃焼場に任意の態様にて供給され、燃焼場に於いては、内側ライナの一方の端側、即ち、上流端側から空気と燃料が流入し、燃焼されながら、燃焼ガスとなって、内側ライナの他方の端側、下流端側へ流出し、熱エネルギーを発生する。また、外側ライナは、内側ライナに対してその上流端に於いて接続され、そこから下流側に沿っては、内側ライナから隔置されるよう配置されて、外側ライナと内側ライナとの間に空気の流通路が形成される。そして、外側ライナの外面には、燃焼器の冷却用として、圧縮空気の一部が分流して流通するようになっていてよく、その外側ライナの外面を流れる空気が上記の如く、外側ライナに穿孔されたインピンジメント冷却孔として機能する孔を通り、内側ライナに衝突し、その後、上記の外側ライナと内側ライナとの間に空気の流通路を流通することとなる。なお、上記の如く、外側ライナに於いては、その筒状形状の延在方向に沿って、複数の孔が穿孔される。更に、外側ライナは、内側ライナの下流端を覆うように延在し、外側ライナと内側ライナとの間の流通路を流れた空気流が内側ライナの下流端よりも下流側で内側ライナからの流体(燃焼ガス)に合流できるよう構成されていてよい。
上記の燃焼器の構成に於いては、既に述べた如く、外側ライナの外面に沿って流れる空気が外側ライナの孔を通って内側ライナに衝突して内側ライナを冷却し、その後、内側ライナの外面に沿って流通するよう構成されるところ、特に、本発明の構成では、内側ライナの外面にて流通する空気の流れの上流側から下流側に沿って外側ライナと内側ライナとの間の放射方向の間隔又は外側ライナに穿孔された孔の孔径が増大され、これにより、外側ライナの下流側の孔を通って内側ライナに衝突する空気流の冷却効果の低下を抑制できることとなる。即ち、、既に述べた如く、外側ライナのインピンジメント冷却孔からの空気流が内側ライナへ衝突して冷却する構成に於いては、空気流の冷却量は、外側ライナの外面側と外側ライナの内面側(内側ライナの外面側)との差圧により決まるところ、上流で冷却した空気は内側ライナの下流端の方向へ流れるので、もし下流まで外側ライナと内側ライナとの間隔が殆ど変わらない場合、下流側は上流側に比して差圧が小さくなり、また、内側ライナの上流から流れてくる空気流により、流速ベクトルが二重のライナの半径方向から下流側(燃焼器軸方向)へシフトするため、下流側の孔からの空気流が内側ライナの外面に到達しにくくなる。これに対し、上記の本発明の構成の如く、内側ライナの外面にて流通する空気の流れの上流側から下流側に沿って外側ライナと内側ライナとの間の放射方向の間隔が増大されれば、下流側の二重のライナの間の半径方向断面積が増大し、二重のライナの間の圧力が低下することで、空気流の冷却量を決める差圧を確保され、また、二重のライナの間の上流からの冷却後の空気の流速が遅くなるため、下流側の孔からの空気流が内側ライナの外面に到達しやすくなり、冷却効果の低下が抑制されることとなる。同様に、内側ライナの外面にて流通する空気の流れの上流側から下流側に沿って外側ライナに穿孔された孔の孔径が増大されれば、下流側の孔からの空気流が増大し、下流側の孔からの空気流が内側ライナの外面に到達しやすくなり、冷却効果の低下が抑制されることとなる。
上記の構成に於いて、外側ライナと内側ライナとは、別体にて形成され、上記の如く、それらの上流端に於いて接続され、ピン又はボルトなどの固定具を用いて締結されてよい。ピン又はボルトなどの締結は、最低2ヶ所、好適には3ヶ所以上であってよい。ライナが分割構造であるために、部品毎の交換が可能であり、外側ライナと内側ライナとを一体的に形成した場合に比して、材料寿命を有効に利用できることとなる。
また、上記の構成に於いて、内側ライナの外面に衝突して内側ライナの外面に沿って流れた空気流は、上記の如く、内側ライナの下流端よりも下流側で内側ライナからの流体(燃焼ガス)に合流できるようになっていてよく、その空気流は、2次燃焼用空気又は希釈用空気として使用されてよい。更に、かかる空気流の一部は、外側ライナの内面に沿ってそのまま流れることにより、外側ライナの内面を高温の既燃ガスから保護するフィルム冷却用空気として利用されてよい。
かくして、上記の本発明によれば、ガスタービンエンジンの燃焼器の冷却構造として、冷却用の空気を外側ライナのインピンジメント冷却孔を通して内側のライナへ衝突させる構成に於いて、内側ライナの外面にて流通する空気の流れの上流側から下流側に沿って外側ライナと内側ライナとの間の放射方向の間隔又は外側ライナに穿孔された孔の孔径を増大することにより、外側ライナの下流側のインピンジメント冷却孔からの空気流の冷却作用の低下の抑制が図られることとなる。そして、この効果によって、燃焼場内での温度分布の調節やライナの耐久性のための設計も容易となることが期待される。また、上記の本発明の二重のライナから成る構造に於いて、冷却空気が燃焼場へ直接に流れ込まないようになっているので、燃焼場に於ける安定な燃焼状態を保つことが可能となる。本発明の構成は、種々のガスタービンエンジンの燃焼器に於いて有利に用いられてよい。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)は、本実施形態によるガスタービンエンジンの燃焼器の一つの態様の横方向から見た模式的な断面図であり、図1(B)は、図1(A)中の(B)と付された部分の拡大図である。 図2(A)は、本実施形態によるガスタービンエンジンの燃焼器のもう一つの態様の横方向から見た模式的な断面図であり、図2(B)は、図2(A)中の(B)と付された部分の拡大図である。 図3(A)は、本実施形態によるガスタービンエンジンの燃焼器のもう一つの態様の横方向から見た模式的な断面図であり、図3(B)は、図3(A)中の(B)と付された部分の拡大図である。
1…燃焼器
2…内側ライナ
2a…内側ライナ上流端
2b…内側ライナ下流端
3…外側ライナ
3a…外側ライナ上流端
3b…外側ライナ下流端
3p…インピンジメント冷却孔
4…燃料ノズル
5…燃焼器流出口
6…冷却空気流通路
7…固定用ピン
BP…燃焼場
FL…燃料
Ar、ar…冷却用空気流
燃焼器の概略構成
図1(A)を参照して、本実施形態のガスタービンエンジンの燃焼器1は、任意の形式のガスタービンエンジンに適用されてよい。その構成に於いて、燃焼器1は、燃焼場BPを画定する筒状の内側ライナ2と、内側ライナ2をその半径方向(放射方向)外側から囲繞する筒状の外側ライナ3と、燃焼場BPへ燃料FLを噴射する燃料ノズル4とを有し、燃焼場BPに於いて、圧縮機(図示せず)から送出される圧縮空気と燃料ノズル4からの燃料が混合されて燃焼され、燃焼ガスが燃焼場BPの下流側にて外側ライナ3により画定される流出口5から流出し、タービン(図示せず)へ送られる。内側ライナ2と外側ライナ3とは、この分野で通常用いられる耐熱性の材料にて形成されてよく、典型的には、円筒状であるが、その他の形状の筒状(楕円筒状、角筒状)であってもよい。内側ライナ2と外側ライナ3とは、図示の如く、それぞれの上流端2a、3aに於いて連結され、それらの間に空気が流通可能な環状の空間6(冷却空気流通路)を画定する二重のライナ構造が形成される。また、外側ライナ3には、図1(B)に描かれている如く、その上流端3a側から下流端3b側に沿って、その外面から内面へ貫通したインピンジメント冷却孔3pが複数穿孔される。そして、外側ライナ3の外面には、圧縮空気の一部Arが流通し、その空気流arがインピンジメント冷却孔3pから外側ライナ3の内面側へ流れ、内側ライナ2の外面に衝突し、内側ライナ2を冷却する。
上記のように燃焼場BPが二重のライナ構造に形成され、内側ライナ2を冷却する空気が燃焼場BPへ直接に流入しないようになっていることによれば、燃焼場の当量比が冷却用の空気によって変動することが回避され、燃焼場の安定な燃焼状態を保つことが可能となる。なお、内側ライナ2の外面に衝突して内側ライナ2を冷却した空気流は、冷却空気流通路6を内側ライナ2の下流端2bの方向へ流れ、燃焼場BPの下流側で流出する燃焼ガスに合流するようになっていてよく、その空気流は、2次燃焼用空気又は希釈用空気として使用されてよい。更に、かかる空気流の一部は、外側ライナ3の内面に沿って外側ライナ3の下流端3bへ向かって層状に流れることで、外側ライナの内面を高温の既燃ガスから保護するフィルム状の空気層が形成されるようになっていてよい。
上記の構成に於いて、内側ライナ2と外側ライナ3とは、別体にて形成されていてよく、上流端2a、3aに於いては、図1(B)に描かれている如く、固定用ピン7の締結によって連結されてよい。固定用ピン7の締結部位は、上流端2a、3aの周方向に沿って、最低2ヶ所、好適には3ヶ所以上、設けられてよい。内側ライナ2と外側ライナ3とが分離可能となっていることにより、別々に交換が可能であり、外側ライナ3と内側ライナ2とを一体的に形成した場合に比して、材料寿命を有効に利用できることとなる。
内側ライナの冷却構造の第一の態様
図1(B)を参照して、上記の外側ライナ3のインピンジメント冷却孔3pから空気流arが内側ライナ2の外面に衝突した後に冷却空気流通路6を内側ライナ2の下流端2bの方向へ流れる構成の場合、冷却空気流通路6に於いては、上流側より下流側の方が空気量が多くなるので、もし冷却空気流通路6の断面積が上流側から下流側まで殆ど変化しない場合には、冷却空気流通路6内部の圧力は、下流にいくほど高くなる。この点に関し、インピンジメント冷却孔3pから内側ライナ2の外面へ向かう空気量は、外側ライナ3の外面と内面との差圧が大きいほど多く、その分、冷却効果が高くなるところ、上記の如く冷却空気流通路6の内圧が下流にいくほど高くなると、下流にいくほど、インピンジメント冷却孔3pに於ける外側ライナ3の外面と内面との差圧が低下し、これにより、冷却効果が低下してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態の第一の態様に於いては、図1(A)、(B)から理解される如く、外側ライナ3と内側ライナ2との間に於ける下流側の間隔Rdが上流側の間隔Ruよりも大きくなるように、外側ライナ3と内側ライナ2の筒状形状の径が設計される。かかる構成によれば、冷却空気流通路6の断面積が上流側から下流側へ進むほど増大し、これにより、冷却空気流通路6の内圧の上昇が抑制されて、インピンジメント冷却孔3pに於ける外側ライナ3の外面と内面との差圧の低下が抑制され、かくして、下流側のインピンジメント冷却孔3pからの空気流量の低下が抑制され、下流側の冷却効果の低下が抑制されることとなる。上流側の間隔Ruに対して下流側の間隔Rdを大きくする程度は、適合により決定可能である。
内側ライナの冷却構造の第二の態様
図2(A)、(B)を参照して、上記の外側ライナ3のインピンジメント冷却孔3pから空気流が内側ライナ2の外面に衝突した後に冷却空気流通路6を内側ライナ2の下流端2bの方向へ流れる構成に於いて、冷却空気流通路6の下流側のインピンジメント冷却孔3pからの空気量の低下を抑制する別の態様としては、図2(B)に描かれている如く、上流側から下流側までのインピンジメント冷却孔3pの孔径δ1~δ5が、下流側にいくほど、大きくなるように、インピンジメント冷却孔3pが穿孔されてよい(即ち、δ1<δ2<δ3<δ4<δ5)。これにより、下流側のインピンジメント冷却孔3pからの空気流量の低下が抑制され、下流側の冷却効果の低下が抑制されることとなる。上流側の孔径に対して下流側の孔径を大きくする程度は、適合により決定可能である。[図2の例では、外側ライナ3と内側ライナ2との間に於ける下流側の間隔Rdは、上流側の間隔Ruとほぼ同様であってよい。]
内側ライナの冷却構造の第三の態様
図3(A)、(B)を参照して、上記の第一の態様と第二の態様に於ける構成が組み合わされてよい。具体的には、図3(B)に描かれている如く、外側ライナ3と内側ライナ2との間に於ける下流側の間隔Rdが上流側の間隔Ruよりも大きくなるように、外側ライナ3と内側ライナ2の筒状形状の径が設計されると共に、上流側から下流側までのインピンジメント冷却孔3pの孔径δ1~δ5が、下流側にいくほど、大きくなるように、インピンジメント冷却孔3pが穿孔されてよい。かかる構成によれば、下流側のインピンジメント冷却孔3pからの空気流量の低下及びこれによる下流側の冷却効果の低下がより確実に抑制されることが期待される。
かくして、上記の本実施形態の構成によれば、燃焼場を画定するライナ(内側ライナ)の上流から下流に亙っての冷却作用のムラが解消されることが期待され、燃焼場の温度分布に応じたライナの耐久性のための設計も容易となることが期待される。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。

Claims (1)

  1. ガスタービンエンジンの燃焼器であって、
    燃焼場を画定する筒状の内側ライナと、
    前記内側ライナの放射方向外側にて該内側ライナを囲繞し、前記燃焼場に於いて発生した燃焼ガスの流出口を画定する筒状の外側ライナと
    を有し、
    前記外側ライナに於いて、その外面から内面へ貫通する孔が前記筒状の延在方向に沿って複数の部位に穿孔され、前記外側ライナの外面に沿って流れる空気が前記孔を通って前記内側ライナに衝突して前記内側ライナを冷却し、その後、前記内側ライナの外面に沿って流通するよう構成され、
    前記内側ライナの外面にて流通する前記空気の流れの上流側から下流側に沿って前記外側ライナと前記内側ライナとの間の放射方向の間隔又は前記外側ライナに穿孔された前記孔の孔径が増大されている燃焼器。
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